JP2022002231A - 多層フィルムの製造方法、多層フィルム及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

多層フィルムの製造方法、多層フィルム及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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正信 宮原
Masanobu Miyahara
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Abstract

【課題】半導体ウエハサイズにプリカットする際に切断屑及びフィルムの浮きが発生しにくく、ロール状に巻き取った際にフィルムの平滑性が損なわれにくいと共に、接続性にも優れた多層フィルムを得ることができる多層フィルムの製造方法を提供すること。【解決手段】基材フィルムと、接着フィルムと、粘着フィルムとを有する多層フィルムの製造方法であって、接着フィルムをウエハサイズにプリカットする工程と、プリカットを行った後の多層フィルムをロール状に巻き取る工程と、を備え、接着フィルムが、エポキシ樹脂、熱可塑性樹脂、硬化剤、フラックス剤及び無機フィラーを含有し、基材フィルムと接着フィルムとの25℃での層間剥離強度が0.5N/m以上であり、接着フィルムの25℃での引張貯蔵弾性率が1000MPa以下である、多層フィルムの製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、多層フィルムの製造方法、多層フィルム及び半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体チップと基板とを接続するには金ワイヤ等の金属細線を用いるワイヤーボンディング方式が広く適用されている。一方、半導体装置に対する高機能化、高集積化、高速化等の要求に対応するため、半導体チップ又は基板にバンプと呼ばれる導電性突起を形成して、半導体チップと基板とを直接接続するフリップチップ接続方式(FC接続方式)が広まりつつある。
FC接続方式としては、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて接続部を金属接合させる方法、超音波振動を印加して接続部を金属接合させる方法、樹脂の収縮力によって機械的接触を保持する方法などが知られている。接続部の信頼性の観点から、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて接続部を金属接合させる方法が一般的である。
例えば、半導体チップ及び基板間の接続に関して、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)等に盛んに用いられているCOB(Chip On Board)型の接続方式もFC接続方式に該当する。また、FC接続方式は、半導体チップ上に接続部(バンプ又は配線)を形成して、半導体チップ間を接続するCOC(Chip On Chip)型の接続方式にも広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
また、更なる小型化、薄型化、高機能化が強く要求されるパッケージでは、上述した接続方式を積層・多段化したチップスタック型パッケージ、POP(Package On Package)、TSV(Through−Silicon Via)等も広く普及し始めている。このような積層・多段化技術は、半導体チップ等を三次元的に配置することから、二次元的に配置する手法と比較してパッケージを小さくできる。また、このような積層・多段化技術は、半導体の性能向上、ノイズ低減、実装面積の削減、省電力化にも有効であることから、次世代の半導体配線技術として注目されている。
特開2012−222038号公報
ところで、フリップチップパッケージでは、高集積化、小型化の流れに伴い、積層される半導体装置の数が増える傾向にある。そのような半導体装置の製造方法としては、予め突起電極付半導体ウエハにアンダーフィル材としてフィルム状接着剤を貼り付けた後、個々の半導体チップに個片化する方式が一般的である。この半導体装置の製造方法では、フィルム状接着剤を予め半導体ウエハサイズに切断する工程が必要となる。
加えて、フリップチップパッケージでは、高機能化及び高集積化するにつれてバンプの高さが小さくなることからフィルム膜厚も薄くなり、フィルム膜厚ばらつきを抑えた高いフィルム平滑性が求められる。加えて配線間のピッチが狭くなるため、信頼性の観点から耐熱性、耐湿性、耐マイグレーション性等に優れることが求められる。
信頼性に優れる半導体用フィルム状接着剤を提供する手法としては、高弾性率またはTgの高い樹脂を用いる設計、又は、フィラー含有率を高める設計が一般的である。しかし、そのような設計を用いると、樹脂が固く割れやすく基材フィルムとの密着性が低いため、ウエハサイズのフィルム切断時にフィルムが割れやすく、切断屑が発生しやすいという問題がある。加えて上記切断屑が発生したフィルムをロール状に巻き取ると、切断屑の跡が残りフィルムの平滑性が損なわれるという問題がある。
また、半導体用フィルム状接着剤と基材フィルムとの密着性が低いと、ウエハサイズのフィルム切断時にフィルムの浮きが発生しやすく、浮きが発生したフィルムをロール状に巻き取ると空気が巻き込まれ、フィルムの平滑性が損なわれるという問題がある。
本発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、半導体ウエハサイズにプリカットする際に切断屑及びフィルムの浮きが発生しにくく、ロール状に巻き取った際にフィルムの平滑性が損なわれにくいと共に、接続性にも優れた多層フィルムを得ることができる多層フィルムの製造方法、多層フィルム及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、多層フィルムにおいて特定の成分を含有する接着フィルムを用い、かつ、基材フィルムと接着フィルムの層間剥離強度、及び、接着フィルムの弾性率を制御することで、半導体ウエハサイズへの切断に際し、優れた切断性を有し、切断屑及び浮きの発生を抑えてフィルムの平滑性を損なうことなくロール化できると共に、優れた接続性も得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の多層フィルムの製造方法、多層フィルム及び半導体装置の製造方法を提供する。
[1]基材フィルムと、接着フィルムと、粘着フィルムとを有する多層フィルムの製造方法であって、上記接着フィルムをウエハサイズにプリカットする工程と、上記プリカットを行った後の多層フィルムをロール状に巻き取る工程と、を備え、上記接着フィルムが、エポキシ樹脂、熱可塑性樹脂、硬化剤、フラックス剤及び無機フィラーを含有し、上記基材フィルムと上記接着フィルムとの25℃での層間剥離強度が0.5N/m以上であり、上記接着フィルムの25℃での引張貯蔵弾性率が1000MPa以下である、多層フィルムの製造方法。
[2]上記熱可塑性樹脂の重量平均分子量が10000以上100000以下である、上記[1]に記載の多層フィルムの製造方法。
[3]上記熱可塑性樹脂がフェノキシ樹脂である、上記[1]又は[2]に記載の多層フィルムの製造方法。
[4]上記接着フィルムにおける上記無機フィラーの含有量が、上記接着フィルム全量を基準として20〜70質量%である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の多層フィルムの製造方法。
[5]上記接着フィルムが、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置の接着に用いるものである、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の多層フィルムの製造方法。
[6]上記粘着フィルムがバックグラインドテープである、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の多層フィルムの製造方法。
[7]基材フィルムと、接着フィルムと、粘着フィルムとを有する多層フィルムであって、上記接着フィルムが、エポキシ樹脂、熱可塑性樹脂、硬化剤、フラックス剤及び無機フィラーを含有し、上記基材フィルムと上記接着フィルムとの25℃での層間剥離強度が0.5N/m以上であり、上記接着フィルムの25℃での引張貯蔵弾性率が1000MPa以下である、多層フィルム。
[8]上記熱可塑性樹脂の重量平均分子量が10000以上100000以下である、上記[7]に記載の多層フィルム。
[9]上記熱可塑性樹脂がフェノキシ樹脂である、上記[7]又は[8]に記載の多層フィルム。
[10]上記接着フィルムにおける上記無機フィラーの含有量が、上記接着フィルム全量を基準として20〜70質量%である、上記[7]〜[9]のいずれかに記載の多層フィルム。
[11]上記接着フィルムが、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置の接着に用いるものである、上記[7]〜[10]のいずれかに記載の多層フィルム。
[12]上記[7]〜[11]のいずれかに記載の多層フィルムを半導体ウエハにラミネートする工程と、上記半導体ウエハをバックグラインドする工程と、上記半導体ウエハを個片化して接着フィルム付き半導体チップを得る工程と、上記半導体チップを配線回路基板又は別の半導体チップに上記接着フィルムを介してボンディングする工程と、を有する半導体装置の製造方法。
本発明によれば、半導体ウエハサイズにプリカットする際に切断屑及びフィルムの浮きが発生しにくく、ロール状に巻き取った際にフィルムの平滑性が損なわれにくいと共に、接続性にも優れた多層フィルムを得ることができる多層フィルムの製造方法、多層フィルム及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
本発明において、接着フィルムが特定の物性を満たし、且つ、接着フィルムと基材フィルムとの剥離強度を特定の範囲とすることで、接着フィルムをウエハサイズにプリカットする工程において切断屑及びフィルムの浮きの発生を抑制することができる。また、このような物性を有する多層フィルムであれば、ロール状に巻き取った際にフィルムの平滑性が損なわれにくい。
また、本発明によれば、接続性に優れる多層フィルムが提供される。本発明に係る多層フィルムにおいて、接着フィルムはフラックス剤を含有するため、フラックス活性(充分に金属表面の酸化膜を還元除去して、金属が容易に溶融できるようにし、溶融した金属が濡れ広がるのを阻害せず、金属接合部が形成される状態を達成できる性能)の点においても優れる。また、本発明によれば、多層フィルムを用いた半導体装置の製造方法が提供される。
また、多層フィルムには好ましくはフィルム成膜性が求められる。これに対し、本発明に係る多層フィルムにおいて、接着フィルムが成膜性に優れるフェノキシ樹脂を含む場合、及び/又は、無機フィラーの充填量が制御されている場合、より良好なフィルム成膜性を得ることができる。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、本発明に係る多層フィルムを用いる。このような製造方法によれば、接続性、信頼性に優れる多くの半導体装置を短時間で製造することができる。
本発明に係る多層フィルムの一実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係る多層フィルムの一実施形態を示す平面図である。 図2に示す多層フィルムを図2のIII−III線に沿って切断した場合の断面図である。 ウエハサイズにプリカットした多層フィルムの不要部分を剥離除去する工程を示す模式図である。 プリカットを行った後の多層フィルムをロール状に巻き取った多層フィルムロールを示す模式図である。 本発明に係る多層フィルムの他の一実施形態を示す平面図である。 本発明に係る半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係る半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係る半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係る半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<多層フィルム>
図1は、本発明に係る多層フィルムの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る多層フィルム10は、基材フィルム1と、接着フィルム2と、粘着フィルム5とを有する多層フィルムである。本実施形態に係る多層フィルム10において、粘着フィルム5は、粘着剤層3と基材層4とを備える。
[接着フィルム]
一実施形態に係る接着フィルムは、エポキシ樹脂、熱可塑性樹脂、硬化剤、フラックス剤、及び無機フィラーを含有する。接着フィルムは、導電性フィラー(導電性粒子)を含有しない絶縁樹脂層であってよい。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂は、分子内にエポキシ基を有するものであれば特に制限されないが、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を好ましく用いることができる。このようなエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;これらの多官能エポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、エポキシ樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂又はトリフェノールメタン型エポキシ樹脂を含むことが好ましい。
エポキシ樹脂は、高温での接続時に分解して揮発成分が発生することを抑制できるものが好ましい。そのため、接続時の加熱条件における質量減少率が5質量%以下であるエポキシ樹脂を用いることが好ましい。例えば、接続時の加熱温度が250℃の場合は、250℃における質量減少率が5質量%以下のエポキシ樹脂を用いることが好ましく、300℃の場合は、300℃における質量減少率が5質量%以下のエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
エポキシ樹脂の含有量は、接着フィルム全量を基準として、好ましくは5〜75質量%、より好ましくは10〜55質量%、さらに好ましくは20〜50質量%である。エポキシ樹脂の含有量がこのような範囲にあると、硬化性により優れ、かつ接着性により優れる傾向にある。
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂は、優れた耐熱性、フィルム形成性及び接続信頼性が得られる観点から、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂及びアクリルゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。耐熱性及びフィルム形成性により一層優れる観点から、熱可塑性樹脂は、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリルゴム、アクリル樹脂、シアネートエステル樹脂及びポリカルボジイミド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましく、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリルゴム及びアクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは10000以上、より好ましくは20000以上、さらに好ましくは30000以上である。熱可塑性樹脂の重量平均分子量が10000以上であると、接着フィルムの耐熱性及びフィルム形成性を一層向上させることができる傾向にある。熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは1000000以下、より好ましくは500000以下である。熱可塑性樹脂の重量平均分子量が1000000以下であると、高耐熱性という効果が得られる傾向にある。
なお、重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー、Gel Permeation Chromatography)を用いて測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて換算した値を意味する。重量平均分子量の測定条件の一例を以下に示す。
装置名:HCL−8320GPC、UV−8320(東ソー株式会社製)、又はHPLC−8020(東ソー株式会社製)
カラム:TSKgel superMultiporeHZ−M×2、又は2pieces of GMHXL+1piece of G−2000XL
検出器:RI又はUV検出器
カラム温度:25〜40℃
溶離液:測定対象が溶解する溶媒を選択することができる。溶媒としては、例えば、THF(テトラヒドロフラン)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMA(N,N−ジメチルアセトアミド)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、トルエン等が挙げられる。なお、極性を有する溶剤を選択する場合は、リン酸の濃度を0.05〜0.1mol/L(通常は0.06mol/L)、LiBrの濃度を0.5〜1.0mol/L(通常は0.63mol/L)と調整してもよい。
流速:0.30〜1.5mL/分
標準物質:ポリスチレン
接着フィルム全量を基準としたときの、熱可塑性樹脂の含有量に対するエポキシ樹脂の含有量の質量比(エポキシ樹脂の含有量/熱可塑性樹脂の含有量)は、好ましくは0.01〜20、より好ましくは0.05〜15、さらに好ましくは0.1〜10である。
(硬化剤)
硬化剤は、特に制限されないが、例えば、イミダゾール系硬化剤、フェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、ホスフィン系硬化剤等が挙げられる。これらの中でも、良好なフラックス性能を示し、保存安定性及び接着フィルムの硬化物の耐熱性により優れる観点から、硬化剤は、イミダゾール系硬化剤を含むことが好ましい。
イミダゾール系硬化剤としては、例えば、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンのイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールのイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、エポキシ樹脂とイミダゾール類との付加体等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、硬化性、保存安定性及び接続信頼性により優れる観点から、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンのイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールのイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール及び2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールから群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。また、これらをマイクロカプセル化し、潜在性硬化剤として用いてもよい。
硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.1〜10質量部である。硬化剤の含有量がエポキシ樹脂100質量部に対して0.1質量部以上であると、硬化性をより向上させることができる傾向にあり、20質量部以下であると、金属結合が形成される前に接着フィルムが硬化することなく、接続不良が発生し難くなる傾向にある。
(フラックス剤)
フラックス剤は、カルボキシル基を有する化合物であれば特に制限なく使用することができるが、ジカルボン酸(カルボキシル基を2つ有する化合物)であることが好ましい。ジカルボン酸は、モノカルボン酸(カルボキシル基を1つ有する化合物)と比較して、接続時の高温によっても揮発し難く、ボイドの発生を一層抑制することができる傾向にある。また、ジカルボン酸を用いると、カルボキシル基を3つ以上有する化合物を用いた場合と比較して、保管時、接続作業時等における接着フィルムの粘度上昇をより一層抑制することができ、半導体装置の接続性をより一層向上させることができる傾向にある。
フラックス剤は、例えば、直鎖状又は分岐状のアルキレン基を有するジカルボン酸であってよい。このようなジカルボン酸としては、例えば、コハク酸(融点:184℃)、グルタル酸(融点:95〜98℃)、アジピン酸(融点:152℃)、ピメリン酸(融点:103〜105℃)、スベリン酸(融点:141〜144℃)、アゼライン酸(融点:109℃)、セバシン酸(融点:133〜137℃)、ウンデカン二酸(融点:28〜31℃)、ドデカン二酸(融点:127〜129℃)等の直鎖状のアルキレン基を有するジカルボン酸;これらの直鎖状のアルキレン基を有するジカルボン酸の2位又は3位の水素原子が1以上アルキル基に置換された分岐状のアルキレン基を有するジカルボン酸等が挙げられる。分岐状のアルキレン基を有するジカルボン酸としては、例えば、2−メチルグルタル酸(融点:80〜82℃)等が挙げられる。フラックス剤は、2−メチルグルタル酸又はグルタル酸を含むことが好ましい。
フラックス剤の融点は、好ましくは150℃以下、より好ましくは140℃以下、さらに好ましくは130℃以下である。このようなフラックス剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との硬化反応が生じる前にフラックス性能が充分に発現し易い傾向にある。そのため、このようなフラックス剤を含有する接着フィルムを用いることによって、接続信頼性に一層優れる半導体装置を作製することができる。また、フラックス剤は室温(25℃)で固形であるものが好ましく、フラックス剤の融点は、好ましくは25℃以上、より好ましくは50℃以上である。
フラックス剤の含有量は、例えば、接着フィルム全量を基準として、0.5〜10質量%であってよい。
(無機フィラー)
接着フィルムは、無機フィラーを含有することによって、接続時にボイドの発生をより抑制し、接着フィルムの硬化物の吸湿性をより低減できる傾向にある。
無機フィラーは、絶縁信頼性(特にHAST耐性)に優れる観点から、絶縁性物質であることが好ましい。このような無機フィラーとしては、例えば、ガラス、シリカ、アルミナ、酸化チタン、カーボンブラック、マイカ、窒化ホウ素等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、無機フィラーは、好ましくはシリカ、アルミナ、酸化チタン、及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる少なくとも1種、より好ましくはシリカ、アルミナ、及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる少なくとも1種である。これらの形状及び粒径は特に制限されない。また、無機フィラーは、表面処理が施されていてもよい。
無機フィラーの含有量は、接着フィルム全量を基準として、好ましくは20〜70質量%、より好ましくは25〜65質量%、さらに好ましくは30〜60質量%である。無機フィラーの含有量がこのような範囲にあると、接着フィルムの外観が滑らかになり、各成分の分散が容易となる傾向にある。
(樹脂フィラー)
接着フィルムは、樹脂フィラーをさらに含有していてもよい。樹脂フィラーとしては、例えば、ポリウレタン、ポリイミド等の樹脂からなるフィラーが挙げられる。樹脂フィラーの含有量は、接着フィルム全量を基準として、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは2〜30質量%、さらに好ましくは3〜15質量%である。
(その他の成分)
接着フィルムは、その他の成分として、硬化促進剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、酸化防止剤、レベリング剤、イオントラップ剤等をさらに含有していてもよい。その他の成分の含有量は、各成分が効果を発現するように適宜調整することができ、例えば、接着フィルム全量を基準として、それぞれ0.1〜20質量%であってよい。
接着フィルムは、例えば、以下の方法で形成することができる。まず、接着フィルムを構成する上述した各成分を含む樹脂組成物に必要に応じて有機溶剤を加え、撹拌混合、混練等によって得られた樹脂組成物ワニスを、離型処理を施した基材フィルム上に、ナイフコーター、ロールコーター、アプリケーター等を用いて塗布する。その後、塗布された樹脂組成物ワニスを加熱によって有機溶剤を除去することによって、基材フィルム上に接着フィルムを形成することができる。
樹脂組成物ワニスの調製に用いる有機溶剤としては、各成分を均一に溶解又は分散し得る特性を有するものであれば特に制限されないが、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、ベンゼン、キシレン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ジオキサン、シクロヘキサノン、酢酸エチル等が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、有機溶剤は、メチルエチルケトンを含むことが好ましい。
樹脂組成物ワニスの調製における撹拌混合、混練等は、例えば、撹拌機、らいかい機、3本ロール、ボールミル、ビーズミル、ホモディスパー等を用いて行うことができる。
基材フィルムは、有機溶剤を乾燥させる際の加熱条件に耐え得る耐熱性を有するものであれば特に制限されない。基材フィルムとしては、例えば、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルムなどが挙げられる。基材フィルムは、1種単独の単層フィルムであっても、2種以上を組み合わせた多層フィルムであってもよい。
得られる接着フィルムの厚さは、例えば、接続前のバンプの高さを基準として調整することができ、接続前のバンプの高さを基準として、好ましくは0.5〜1.5倍、より好ましくは0.6〜1.3倍、さらに好ましくは0.7〜1.2倍である。接着フィルムの厚さがバンプの高さの0.5倍以上であると、接着フィルムの未充填によるボイドの発生を充分に抑制することができ、接続信頼性をより一層向上させることができる。また、接着フィルムの厚さが1.5倍以下であると、接続時にチップ接続領域から押し出される接着フィルムの量を充分に抑制することができ、さらに不要な部分への接着フィルムの付着を充分に防止することができる。そのため、接着フィルムをバンプから排除する必要がなくなり、導通不良を防ぐとともに、狭ピッチ化及び多ピン化によるバンプの弱化(バンプ径の微小化)に対してダメージを低減することができる。一般にバンプの高さが5〜100μmであることから、接着フィルムの厚さは、好ましくは2.5〜150μm、より好ましくは3.5〜120μmである。
基材フィルムへ塗布した樹脂組成物ワニスから有機溶剤を揮発させる際の乾燥条件は、有機溶剤が充分に揮発させる条件であれば特に制限されないが、50〜200℃、0.1〜90分間の加熱であることが好ましい。有機溶剤は、接着フィルム全量に対して1.5質量%以下まで除去されることが好ましい。
本実施形態の多層フィルムにおいて、接着フィルムの25℃での引張貯蔵弾性率は、1000MPa以下である。引張貯蔵弾性率を上記範囲内とすることで、半導体ウエハサイズにプリカットする際に切断屑及びフィルムの浮きが発生しにくく、ロール状に巻き取った際にフィルムの平滑性が損なわれにくいと共に、接続性にも優れた多層フィルムを得ることができる。接着フィルムの引張貯蔵弾性率は、上記効果をより高水準で得る観点から、700MPa以下であってもよく、500MPa以下であってもよい。また、接着フィルムの引張貯蔵弾性率は、接着フィルムの変形を抑制する観点から、0.1MPa以上であってもよく、1MPa以上であってもよい。引張貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置を用いて、測定周波数を10Hzに設定して測定することができる。
本実施形態の多層フィルムにおいて、基材フィルムと接着フィルムとの25℃での層間剥離強度は0.5N/m以上である。層間剥離強度を上記範囲内とすることで、半導体ウエハサイズにプリカットする際に切断屑及びフィルムの浮きが発生しにくく、ロール状に巻き取った際にフィルムの平滑性が損なわれにくいと共に、接続性にも優れた多層フィルムを得ることができる。接着フィルムの層間剥離強度は、上記効果をより高水準で得る観点から、1N/m以上であってもよく、2N/m以上であってもよい。また、接着フィルムの層間剥離強度は、接着フィルムを容易に剥離させるという観点から、30N/m以下であってもよく、10N/m以下であってもよい。層間剥離強度は、引張試験機を用いて、剥離速度50mm/minの条件で90°剥離試験により測定することができる。
接着フィルムは、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置の接着に用いるものであってよい。
[粘着フィルム]
粘着フィルムは、一層以上の粘着剤層及び一層以上の基材層を含んでいてよく、一層の粘着剤層と一層の基材層からなるものであってよい。粘着フィルムは、バックグラインドテープであってよい。粘着フィルムがバックグラインドテープである場合、本実施形態の多層フィルムは、バックグラインド及び回路部材接続の両用途を兼ね備えることができる。その場合、接着フィルムが、半導体ウエハの電極が設けられている側の主面に貼り付けられる。
粘着剤層は、室温で粘着力があり、被着体に対する必要な密着力を有することが好ましい。また、放射線等の高エネルギー線又は熱によって硬化する(粘着力が低下する)特性を備えることが好ましいが、放射線等の高エネルギー線又は熱を加えなくとも接着フィルムから容易に剥離可能であることがより好ましい。また、粘着剤層は、感圧型の粘着剤層であってもよい。粘着剤層は例えば、アクリル系樹脂、各種合成ゴム、天然ゴム、ポリイミド樹脂を用いて形成することができる。
粘着剤層の厚さは、5〜100μmであってよく、10〜80μmであってよい。
基材層としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム等のプラスチックフィルムが挙げられる。これらの中でも、ポリエステルフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムがより好ましい。また、基材層は、上記の材料から選ばれる2種以上が混合されたもの、又は、上記のフィルムが複層化されたものでもよい。
基材層の厚さは、10〜100μmであってよく、20〜80μmであってよい。
粘着フィルムの厚さは、10〜200μmであってよく、20〜150μmであってよい。
<多層フィルムの製造方法>
本実施形態に係る多層フィルムの製造方法は、接着フィルムをウエハサイズにプリカットする工程と、プリカットを行った後の多層フィルムをロール状に巻き取る工程と、を備える。多層フィルムにおける各層の構成は上述した通りである。
図2は、本発明に係る多層フィルムの一実施形態を示す平面図であり、図3は、図2に示す多層フィルムを図2のIII−III線に沿って切断した場合の断面図である。図4は、ウエハサイズにプリカットした多層フィルムの不要部分を剥離除去する工程を示す模式図である。図5は、プリカットを行った後の多層フィルムをロール状に巻き取った多層フィルムロールを示す模式図である。図6は、本発明に係る多層フィルムの他の一実施形態を示す平面図である。
図2及び図3に示すように、多層フィルム10は、長尺状の基材フィルム1と、接着フィルム2及び粘着フィルム5からなる積層体6と、を備える。粘着フィルム5は、粘着剤層3及び基材層4を備える。積層体6は、ウエハサイズにプリカットされており、プリカットされた積層体6が基材フィルム1の一面側で基材フィルム1の長手方向に配列されている。多層フィルム10において積層体6は、図2に示すように、多層フィルム10の短手方向中央部のウエハサイズにプリカットされた部分と、その部分の周囲を囲むように形成された部分とを有している。
図2及び図3に示す多層フィルム10を製造する際には、まず、長尺の基材フィルム1上の全面に接着フィルム2及び粘着フィルム5からなる積層体6を積層する。次に、プリカット刃又はそれに相当する部材を用いて、積層体6の基材フィルム1に接する側と反対側の面から、基材フィルム1に達するまで切り込みを入れ、切り込み部を環状に形成して所定の形状にプリカット加工を施す。
積層体6をウエハサイズにプリカットする際は、ウエハサイズに対し±5mm、好ましくは±3mm、より好ましくは±1mm以内であることがよい。ウエハサイズに対して大きすぎると、積層体6をウエハに張り付ける際、ウエハからはみ出した積層体6を切断する工程が必要になり、生産性の悪化につながる。一方でウエハサイズに対して小さすぎると、ウエハ全体に張り付けられなくなることから、その部分が使用できずに歩留まりの低下につながるといった問題、及び、ウエハラミネート時に厚さが不均一になることからラミネート圧力の不均衡につながり、ウエハ割れが発生するといった問題が生じる場合がある。
その後、図4に示すように、プリカット加工を施した積層体6の不要部分を剥離除去する。これにより、図2及び図3に示すように、基材フィルム1上に、該基材フィルム1の長手方向に島状に分散配置された所定の平面形状を有する積層体6を有する多層フィルム10が得られる。
次に、プリカット加工が施された多層フィルム10をロール状に巻き取る工程を行うことで、図5に示すような多層フィルムロール20が得られる。多層フィルムロール20において、多層フィルム10は、円筒状の巻芯11に巻き付けられている。
プリカットされた多層フィルム10は、図6に示すような平面形状を有していてもよい。すなわち、多層フィルム10において積層体6は、図6に示すように、多層フィルム10の短手方向中央部のウエハサイズにプリカットされた部分と、多層フィルム10の短手方向両端部に形成された部分とを有していてもよい。
<半導体装置>
本実施形態に係る多層フィルムを用いて製造される半導体装置について説明する。本実施形態に係る半導体装置における接続部は、バンプと配線との金属接合、及び、バンプとバンプとの金属接合のいずれでもよい。本実施形態に係る半導体装置では、例えば、接着フィルムを介して電気的な接続を得るフリップチップ接続を用いることができる。
図7は、半導体装置の実施形態(半導体チップ及び基板のCOB型の接続態様)を示す模式断面図である。図7(a)に示すように、半導体装置100は、互いに対向する半導体チップ12及び基板(配線回路基板)14と、半導体チップ12及び基板14の互いに対向する面にそれぞれ配置された配線15と、半導体チップ12及び基板14の配線15を互いに接続する接続バンプ30と、半導体チップ12及び基板14間の空隙に隙間なく充填された接着フィルム40とを有している。半導体チップ12及び基板14は、配線15及び接続バンプ30によりフリップチップ接続されている。配線15及び接続バンプ30は、接着フィルム40により封止されており外部環境から遮断されている。
図7(b)に示すように、半導体装置200は、互いに対向する半導体チップ12及び基板14と、半導体チップ12及び基板14の互いに対向する面にそれぞれ配置されたバンプ32と、半導体チップ12及び基板14間の空隙に隙間なく充填された接着フィルム40とを有している。半導体チップ12及び基板14は、対向するバンプ32が互いに接続されることによりフリップチップ接続されている。バンプ32は、接着フィルム40により封止されており外部環境から遮断されている。
図8は、半導体装置の他の実施形態(半導体チップ同士のCOC型の接続態様)を示す模式断面図である。図8(a)に示すように、半導体装置300は、2つの半導体チップ12が配線15及び接続バンプ30によりフリップチップ接続されている点を除き、半導体装置100と同様である。図8(b)に示すように、半導体装置400は、2つの半導体チップ12がバンプ32によりフリップチップ接続されている点を除き、半導体装置200と同様である。
半導体チップ12としては、特に制限はなく、シリコン、ゲルマニウム等の同一種類の元素から構成される元素半導体、ガリウムヒ素、インジウムリン等の化合物半導体などの各種半導体を用いることができる。
基板14としては、配線回路基板であれば特に制限はなく、ガラスエポキシ、ポリイミド、ポリエステル、セラミック、エポキシ、ビスマレイミドトリアジン、ポリイミド等を主な成分とする絶縁基板の表面に形成された金属層の不要な個所をエッチング除去して配線(配線パターン)が形成された回路基板、上記絶縁基板の表面に金属めっき等によって配線(配線パターン)が形成された回路基板、上記絶縁基板の表面に導電性物質を印刷して配線(配線パターン)が形成された回路基板などを用いることができる。
配線15及びバンプ32等の接続部は、主成分として金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えばスズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅)、ニッケル、スズ、鉛等を含有しており、複数の金属を含有していてもよい。
配線(配線パターン)の表面には、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えばスズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅)、スズ、ニッケル等を主な成分とする金属層が形成されていてもよい。この金属層は単一の成分のみで構成されていてもよく、複数の成分から構成されていてもよい。また、複数の金属層が積層された構造をしていてもよい。銅、はんだは安価であることから一般的に使用されているため好ましいが、酸化物又は不純物があるため、フラックス活性が必要となる。
バンプと呼ばれる導電性突起の材質としては、主な成分として、金、銀、銅、はんだ(主成分は例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅)、スズ、ニッケル等が用いられ、単一の成分のみで構成されていてもよく、複数の成分から構成されていてもよい。また、これらの金属が積層された構造をなすように形成されていてもよい。バンプは半導体チップ又は基板に形成されていてもよい。銅、はんだは安価であることから一般的に使用されているため好ましいが、酸化物又は不純物があるため、フラックス活性が必要となる。
また、図7又は図8に示すような半導体装置(パッケージ)を積層して金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えばスズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅)、スズ、ニッケル等で電気的に接続してもよい。銅、はんだは安価であることから一般的に使用されているため好ましいが、酸化物又は不純物があるためフラックス活性が必要となる。例えば、TSV技術で見られるような、接着フィルムを半導体チップ間に介して、フリップチップ接続又は積層し、半導体チップを貫通する孔を形成し、パターン面の電極とつなげてもよい。
図9は、半導体装置の他の実施形態(半導体チップ積層型の態様(TSV))を示す模式断面図である。図9に示す半導体装置500では、インターポーザ50上に形成された配線15が半導体チップ12の配線15と接続バンプ30を介して接続されることにより、半導体チップ12とインターポーザ50とはフリップチップ接続されている。半導体チップ12とインターポーザ50との間の空隙には接着フィルム40が隙間なく充填されている。上記半導体チップ12におけるインターポーザ50と反対側の表面上には、配線15、接続バンプ30及び接着フィルム40を介して半導体チップ12が繰り返し積層されている。半導体チップ12の表裏におけるパターン面の配線15は、半導体チップ12の内部を貫通する孔内に充填された貫通電極34により互いに接続されている。なお、貫通電極34の材質としては、銅、アルミニウム等を用いることができる。
このようなTSV技術により、通常は使用されない半導体チップの裏面からも信号を取得することができる。更には、半導体チップ12内に貫通電極34を垂直に通すため、対向する半導体チップ12間又は半導体チップ12及びインターポーザ50間の距離を短くし、柔軟な接続が可能である。本実施形態に係る接着フィルムは、このようなTSV技術において、対向する半導体チップ12間、又は、半導体チップ12及びインターポーザ50間の封止材料として適用することができる。
また、エリアバンプチップ技術等の自由度の高いバンプ形成方法では、インターポーザを介さないでそのまま半導体チップをマザーボードに直接実装できる。本実施形態に係る接着フィルムは、このような半導体チップをマザーボードに直接実装する場合にも適用することができる。なお、本実施形態に係る接着フィルムは、2つの配線回路基板を積層する場合に、基板間の空隙を封止する際にも適用することができる。
<半導体装置の製造方法>
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、多層フィルムを半導体ウエハにラミネートする工程(ラミネート工程)と、上記半導体ウエハをバックグラインドする工程(バックグラインド工程)と、上記半導体ウエハを個片化して接着フィルム付き半導体チップを得る工程(個片化工程)と、上記半導体チップを配線回路基板又は別の半導体チップに上記接着フィルムを介してボンディングする工程(ボンディング工程)と、を有する。
ラミネート工程では、多層フィルム10から基材フィルム1を剥離して、半導体ウエハ上に、接着フィルム2、粘着剤層3、基材層4をこの順にラミネートする。
バックグラインド工程では、半導体ウエハの積層体6(接着フィルム2、粘着剤層3及び基材層4)が積層されている側とは反対側の面を研磨して半導体ウエハを薄厚化する。
個片化工程では、厚化された半導体ウエハの研磨面側をダイシングテープに貼り付け、ダイシング装置を用いて、半導体ウエハ及び接着フィルム2を切断し、個片化された半導体チップと切断された接着フィルム2とからなる接着フィルム付き半導体チップを得る。基材層4及び粘着剤層3からなる粘着フィルム(バックグラインドテープ)5は、ダイシング前に接着フィルム2から剥離される。
ボンディング工程では、接着フィルム2を介して、半導体チップ及び配線回路基板、又は、複数の半導体チップ同士を接続する。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、例えば、接着フィルムを介して半導体チップ及び配線回路基板を互いに接続すると共に上記半導体チップ及び上記配線回路基板のそれぞれの接続部を互いに電気的に接続して半導体装置を得る工程、又は、接着フィルムを介して複数の半導体チップを互いに接続すると共に上記複数の半導体チップのそれぞれの接続部を互いに電気的に接続して半導体装置を得る工程を備える。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、上記接続部を互いに金属接合によって接続することができる。すなわち、上記半導体チップ及び上記配線回路基板のそれぞれの上記接続部を互いに金属接合によって接続する、又は、上記複数の半導体チップのそれぞれの上記接続部を互いに金属接合によって接続する。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例として、図10に示す半導体装置600の製造方法について説明する。半導体装置600は、配線(銅配線)15を有する基板(ガラスエポキシ基板)60と、配線(銅ピラー、銅ポスト)15を有する半導体チップ12とが接着フィルム40を介して互いに接続されている。半導体チップ12の配線15と基板60の配線15とは、接続バンプ(はんだバンプ)30により電気的に接続されている。基板60における配線15が形成された表面には、接続バンプ30の形成位置を除いてソルダーレジスト70が配置されている。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、上述した接着フィルム付き半導体チップを用いてボンディング工程を行う。このとき、半導体チップ12の配線15上の接続バンプ30と、基板60の配線15とをフリップチップボンダー等の接続装置を用いて位置合わせする。そして、半導体チップ12と基板60を接続バンプ30の融点以上の温度で加熱しながら押し付けて(接続部にはんだを用いる場合は、はんだ部分に240℃以上かかることが好ましい)、半導体チップ12と基板60を接続すると共に、接着フィルム40によって半導体チップ12と基板60の間の空隙を封止充てんする。接続荷重は、バンプ数に依存するが、バンプの高さばらつき吸収、及び、バンプ変形量の制御を考慮して設定される。接続時間は、生産性向上の観点から、短時間が好ましい。はんだを溶融させ、酸化膜又は表面の不純物を除去し、金属接合を接続部に形成することが好ましい。
接続時の接続時間は、接続部の構成金属により異なるが、生産性が向上する観点から短時間であるほど好ましい。接続バンプ30がはんだバンプである場合、接続時間は20秒以下が好ましく、10秒以下がより好ましく、5秒以下が更に好ましい。銅−銅又は銅−金の金属接続の場合は、接続時間は60秒以下が好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
[実施例1〜4及び比較例1〜6]
<多層フィルムの作製>
表1に示す種類及び含有量のエポキシ樹脂、硬化剤、フラックス剤、無機フィラー、及び樹脂フィラーをボールミル容器に加え、さらに固形分量が50質量%となるようにシクロヘキサノンを加えた。このボールミル容器に、直径1.0mmのビーズを固形分と同質量分加えて、ボールミル装置(ヴァーダー・サイエンティフィック株式会社製、商品名「遊星ボールミルPM400」)を用いて30分間撹拌した。その後、ボールミル容器に表1に示す種類及び含有量の熱可塑性樹脂を加え、再度ボールミルで30分間撹拌した。撹拌に用いたビーズをろ過によって除去することによって樹脂組成物ワニスを得た。
得られた樹脂組成物ワニスを、基材フィルム(東洋紡フイルムソリューション株式会社製、商品名「ピューレックスA55」)上に、小型精密塗工装置(株式会社康井精機)で塗工し、クリーンオーブン(エスペック株式会社製)で乾燥(100℃/5min)して、接着フィルム(厚さ:20μm)を形成した。
次に、接着フィルムの基材フィルムとは反対側の面上に粘着フィルム(マクセルホールディングス株式会社製、厚さ55μm)を50℃、線圧3kgf、速度5m/分の条件で貼り付け、実施例及び比較例の多層フィルムを得た。
実施例及び比較例で使用した材料は以下のとおりである。
(エポキシ樹脂)
EP1032:トリフェノールメタン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名「EP1032H60」)
YL983U:ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名「YL983U」)
YX−7110:長鎖ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名「YX−7110」)
(熱可塑性樹脂)
FX−293:フルオレン骨格含有フェノキシ樹脂(日鉄エポキシ製造株式会社製、商品名「FX−293」)
(硬化剤)
2P4MHZ:2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名「2P4MHZ−PW」)
(フラックス剤)
グルタル酸(東京化成株式会社製、融点約98℃)
(無機フィラー)
SE2030:シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SE2030」、平均粒径0.5μm)
SEナノシリカ:エポキシ表面処理ナノシリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「50nmSE−AH1」、平均粒径:約50nm)
(樹脂フィラー)
EXL−2655:有機フィラー(コアシェルタイプ有機微粒子)(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名「EXL−2655」)
<フィルム塗膜性>
上記接着フィルムの形成と同様の方法で、樹脂組成物ワニスを基材フィルム上で幅350mm×長さ350mm×厚さ20μmに塗工し、乾燥して得られた塗膜(接着フィルム)の外観を確認した。目視にて塗工面が一様であり欠点(塗工ムラ、スジ、抜け)が確認されないものを「A」、そうでないものを「C」として評価した。フィルム塗膜性の評価が「C」であるものは、それ以外の評価を行わなかった。
<剥離強度>
粘着フィルムを貼り付ける前の、基材フィルム/接着フィルム(絶縁樹脂層)の構成のフィルムに、支持体としてポリエステル粘着テープ(日東電工株式会社製、商品名「No.31B」)を貼り付けた。得られたサンプルを20mm×100mmのサイズにカットした後、温度25℃、剥離速度50mm/minで90°剥離試験を行った。測定装置としては引張試験機(島津製作所製、装置名「オートグラフ AGS−X」)を用いた。計4回の測定を実施し、その平均値を基材フィルムと接着フィルムとの間の剥離強度として算出した。
<引張貯蔵弾性率>
粘着フィルムを貼り付ける前の、基材フィルム/接着フィルム(絶縁樹脂層)の構成のフィルムを用いて、接着フィルム同士をラミネートし、接着フィルムが厚さ100μmになるようにラミネートした。得られたラミネートサンプルを所定のサイズ(縦30mm×横4.0mm)に切り出し、基材フィルムを剥がして弾性率測定サンプルを得た。測定装置には動的粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム製、商品名「Rheogel−E−4000」)を用いた。測定周波数を10Hzに設定し、得られた25℃での測定値を引張貯蔵弾性率とした。
<フィルム切断性>
実施例及び比較例の多層フィルムを、プリカットサイズのフィルム数が100枚になるように、巻き取り張力を3kgfでロール状に巻き取り、多層フィルムロールを作製した。得られた多層フィルムロールを目視にて確認し、1μm以上の切断屑・浮きの数をカウントした。評価基準としては、0.1個/枚未満となるものを「A」、0.1個/枚以上1.0個/枚未満となるものを「B」、1.0個/枚以上となるものを「C」とした。
<接続性>
実施例及び比較例で作製した多層フィルムにおける接着フィルムを積層し、所定のサイズ(縦8mm×横8mm×厚さ40μm)に切り出し、評価用サンプルを作製した。次いで、評価用サンプルをガラスエポキシ基板(ガラスエポキシ基材:420μm厚、銅配線:9μm厚)上に貼付し、はんだバンプ付き半導体チップ(チップサイズ:縦7.3mm×横7.3mm×厚さ0.15mm、バンプ高さ:銅ピラー+はんだ計約40μm、バンプ数328)をフリップ実装装置「FCB3」(パナソニック株式会社製、商品名)で実装した。実装条件は、圧着ヘッド温度350℃、圧着時間3秒、圧着圧力0.5MPaとした。これにより、上記ガラスエポキシ基板と、はんだバンプ付き半導体チップとがデイジーチェーン接続された半導体装置を作製した。
得られた半導体装置の接続抵抗値を、マルチメータ(株式会社アドバンテスト製、商品名:R6871E)を用いて測定することにより、実装後の初期導通を評価した。接続抵抗値が10.0Ω以上13.5Ω以下の場合を接続性「A」(良好)とし、接続抵抗値が13.5Ωより大きく20Ω以下の場合を接続性「B」(不良)とし、接続抵抗値が20Ωより大きい場合、接続抵抗値が10Ω未満の場合及び接続不良により抵抗値が表示されない場合を全て接続性「C」(不良)として、評価した。
Figure 2022002231
1…基材フィルム、2…接着フィルム、3…粘着剤層、4…基材層、5…粘着フィルム、10…多層フィルム、20…多層フィルムロール、12…半導体チップ、14…基板、15…配線、60…基板、30…接続バンプ、32…バンプ、34…貫通電極、40…接着フィルム、50…インターポーザ、70…ソルダーレジスト、100,200,300,400,500,600…半導体装置。

Claims (12)

  1. 基材フィルムと、接着フィルムと、粘着フィルムとを有する多層フィルムの製造方法であって、
    前記接着フィルムをウエハサイズにプリカットする工程と、
    前記プリカットを行った後の多層フィルムをロール状に巻き取る工程と、
    を備え、
    前記接着フィルムが、エポキシ樹脂、熱可塑性樹脂、硬化剤、フラックス剤及び無機フィラーを含有し、
    前記基材フィルムと前記接着フィルムとの25℃での層間剥離強度が0.5N/m以上であり、
    前記接着フィルムの25℃での引張貯蔵弾性率が1000MPa以下である、多層フィルムの製造方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量が10000以上100000以下である、請求項1に記載の多層フィルムの製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂がフェノキシ樹脂である、請求項1又は2に記載の多層フィルムの製造方法。
  4. 前記接着フィルムにおける前記無機フィラーの含有量が、前記接着フィルム全量を基準として20〜70質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層フィルムの製造方法。
  5. 前記接着フィルムが、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置の接着に用いるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層フィルムの製造方法。
  6. 前記粘着フィルムがバックグラインドテープである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層フィルムの製造方法。
  7. 基材フィルムと、接着フィルムと、粘着フィルムとを有する多層フィルムであって、
    前記接着フィルムが、エポキシ樹脂、熱可塑性樹脂、硬化剤、フラックス剤及び無機フィラーを含有し、
    前記基材フィルムと前記接着フィルムとの25℃での層間剥離強度が0.5N/m以上であり、
    前記接着フィルムの25℃での引張貯蔵弾性率が1000MPa以下である、多層フィルム。
  8. 前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量が10000以上100000以下である、請求項7に記載の多層フィルム。
  9. 前記熱可塑性樹脂がフェノキシ樹脂である、請求項7又は8に記載の多層フィルム。
  10. 前記接着フィルムにおける前記無機フィラーの含有量が、前記接着フィルム全量を基準として20〜70質量%である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  11. 前記接着フィルムが、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置の接着に用いるものである、請求項7〜10のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  12. 請求項7〜11のいずれか一項に記載の多層フィルムを半導体ウエハにラミネートする工程と、
    前記半導体ウエハをバックグラインドする工程と、
    前記半導体ウエハを個片化して接着フィルム付き半導体チップを得る工程と、
    前記半導体チップを配線回路基板又は別の半導体チップに前記接着フィルムを介してボンディングする工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
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