JP2022001095A - 紫外線照射殺菌装置、紫外線照射殺菌システム及び紫外線照射殺菌方法 - Google Patents

紫外線照射殺菌装置、紫外線照射殺菌システム及び紫外線照射殺菌方法 Download PDF

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Abstract

【課題】殺菌すべき目的菌種に応じて適切な紫外線照射が可能、且つ様々な場面において利用可能な紫外線照射殺菌装置、紫外線照射殺菌システム及び紫外線照射殺菌方法を提供すること。【解決手段】紫外線照射殺菌装置は、紫外線を出射する光源と、光源と被照射物との照射距離を測定するセンサと、菌種と該菌種を殺菌するために必要とされる紫外線の理想照射量との関係を取得する取得部と、照射距離及び光源の出力に基づいて被照射物における紫外線の照度を演算し、且つ照度及び被照射物に紫外線が照射される照射時間に基づいて被照射物に照射される紫外線の積算照射量を演算したうえで、被照射物における積算照射量と、取得部によって取得される目的菌種に関する理想照射量とを比較して、前記被照射物における前記目的菌種の殺菌率を演算する演算部と、を具備する【選択図】 図6A

Description

本出願において開示された技術は、紫外線照射殺菌装置、紫外線照射殺菌システム及び紫外線照射殺菌方法に関する。
病院やオフィス等の或る空間において、多種多様な菌からの感染を防止する方法としては、従前、消毒剤や熱水等を用いる人為的作業による殺菌・滅菌方法が採用されていた。しかしながら、昨今では、安全且つ確実に被照射物の殺菌を実現するために、該被照射物に対して紫外線を照射する技術が提案されている。
例えば特許文献1には、被殺菌体を載置する載置面を備え、被殺菌体に紫外線を照射する時間として照射時間t、被殺菌体と紫外線光源との距離d、及び紫外線光源の発光出力Pのうちの1以上を調整して、載置面に載置された被殺菌体に紫外線を照射する、紫外線殺菌装置が開示されている。
特開2017−113648号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるような紫外線殺菌装置は、被殺菌体を載置面に載置する必要があることから、載置面に載置できないような大きな物体を被照射物とする場合や、室内等の所定空間そのものを殺菌する場合には実質的に適用することができず、利用可能な場面が限定的となってしまう。
また、殺菌に必要とされる紫外線照射量(後述する理想照射量)は、菌種によって異なるため、紫外線照射装置を殺菌の場面で適用する場合には、殺菌すべき目的菌種と、その目的菌種に応じた理想照射量を予め把握しておき、被照射物に対して必要十分な紫外線照射を行うことが求められる。
そこで、様々な実施形態により、殺菌すべき目的菌種に応じて適切な紫外線照射が可能、且つ様々な場面において利用可能な紫外線照射殺菌装置、紫外線照射殺菌システム及び紫外線照射殺菌方法を提供する。
一態様に係る紫外線照射殺菌装置は、紫外線を出射する光源と、前記光源と前記紫外線が照射される被照射物との照射距離を測定するセンサと、菌種と、該菌種を殺菌するために必要とされる前記紫外線の理想照射量との関係を取得する取得部と、前記照射距離及び前記光源の出力に基づいて前記被照射物における前記紫外線の照度を演算し、且つ、前記照度及び前記被照射物に前記紫外線が照射される照射時間に基づいて前記被照射物に照射される前記紫外線の積算照射量を演算したうえで、前記被照射物における前記積算照射量と前記取得部によって取得される目的菌種に関する前記理想照射量とを比較して、前記被照射物における前記目的菌種の殺菌率を演算する演算部と、を具備する。
この構成の紫外線照射殺菌装置によれば、如何なる被照射物に対しても、目的菌種に応じて適切に(適切な照射量の)紫外線を照射することができる。したがって、如何なる被照射物も、確実に殺菌することが可能となる。
また、一態様に係る前記紫外線照射殺菌装置において、前記紫外線の波長が、100〜280nmである。
また、一態様に係る前記紫外線照射殺菌装置は、複数の前記被照射物を含む所定空間を撮像して、前記所定空間に関する撮像データを生成する撮像装置と、前記撮像装置によって生成される前記撮像データ上に、前記演算部によって演算された複数の前記被照射物に関する前記殺菌率に関する情報を合成した合成データを生成する合成部と、前記合成データを表示する表示部と、をさらに具備する。
また、一態様に係る前記紫外線照射殺菌装置において、前記演算部は、前記理想照射量と前記照度との関係に基づいて、前記被照射物において、前記目的菌種を殺菌するために必要とされる前記紫外線の照射時間を示す理想照射時間をさらに演算し、前記表示部は、前記理想照射時間をさらに表示する。
また、一態様に係る前記紫外線照射殺菌装置において、前記演算部は、前記被照射物において前記殺菌率が100%未満と演算した場合、前記理想照射量から前記積算照射量を除算して得られる不足照射量及び前記照度に基づいて、前記殺菌率が100%に到達するために前記被照射物に前記紫外線を照射すべき残照射時間をさらに演算し、前記表示部は、前記残照射時間をさらに表示する。
また、一態様に係る前記紫外線照射殺菌装置において、前記撮像データは、二次元又は三次元の画像データである。
一態様に係る紫外線照射殺菌システムは、紫外線を出射する光源と、前記光源と前記紫外線が照射される被照射物との照射距離を測定するセンサと、複数の前記被照射物を含む所定空間を撮像して、前記所定空間に関する撮像データを生成する撮像装置と、少なくとも前記センサ及び前記撮像装置と通信回線を介して接続される制御装置と、を具備し、前記制御装置は、前記照射距離及び前記撮像データを、前記通信回線を介して取得する通信部と、菌種と、該菌種を殺菌するために必要とされる前記紫外線の理想照射量との関係を取得する取得部と、前記照射距離及び前記光源の出力に基づいて、前記被照射物における前記紫外線の照度を演算し、且つ、前記照度及び前記被照射物に前記紫外線が照射される照射時間に基づいて前記被照射物に照射される前記紫外線の積算照射量を演算したうえで、前記被照射物において、前記積算照射量と前記取得部によって取得される目的菌種に関する前記理想照射量とを比較して、前記被照射物における前記目的菌種の殺菌率を演算する演算部と、前記撮像装置から取得する前記撮像データ上に、前記演算部によって演算された複数の前記被照射物に関する前記殺菌率に関する情報を合成した合成データを生成する合成部と、前記合成データを表示する表示部と、を含む。
この構成の紫外線照射殺菌システムによれば、如何なる被照射物に対しても、目的菌種に応じて適切に(適切な照射量の)紫外線を照射することができる。また、被照射物における目的菌種の殺菌率を演算し、その演算した情報を表示することで、ユーザは、被照射物において殺菌の程度を容易に視認することができる。したがって、如何なる被照射物に対しても、確実に殺菌することが可能となる。
一態様に係る紫外線照射殺菌方法は、菌種と、該菌種を殺菌するために必要とされる紫外線の理想照射量との関係を取得する工程と、前記紫外線を出射する光源と前記紫外線が照射される被照射物との照射距離を測定する工程と、前記照射距離及び前記光源の出力に基づいて前記被照射物における前記紫外線の照度を演算し、且つ、前記照度及び前記被照射物に前記紫外線が照射される照射時間に基づいて前記被照射物に照射される前記紫外線の積算照射量を演算する工程と、前記被照射物における前記積算照射量と前記取得部によって取得される目的菌種に関する前記理想照射量とを比較して、前記被照射物における前記目的菌種の殺菌率を演算する工程と、を含む。
この構成の紫外線照射殺菌方法によれば、如何なる被照射物に対しても、目的菌種に応じて適切に(適切な照射量の)紫外線を照射することができる。したがって、如何なる被照射物も、確実に殺菌することが可能となる。
様々な実施形態によれば、殺菌すべき目的菌種に応じて適切な紫外線照射が可能、且つ様々な場面において利用可能な紫外線照射殺菌装置、紫外線照射殺菌システム及び紫外線照射殺菌方法を提供することができる。
空間X内に、一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置が配置された状態を示す概略図である。 一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。 図2に示した一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置に含まれる撮像装置によって撮像された撮像データの一例を示す図である。 図2に示した一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置に含まれる制御装置の機能の一例を模式的に示すブロック図である。 様々な菌種と、各菌種を殺菌するために必要とされる紫外線の理想照射量との関係を示す図である。 図3に示した撮像データ上に、殺菌率に関する情報を合成して生成された合成データの一例を示す図である。 図3に示した撮像データ上に、殺菌率に関する情報を合成して生成された合成データの一例を示す図である。 図3に示した撮像データ上に、殺菌率に関する情報を合成して生成された合成データの一例を示す図である。 二次元マップ上に、殺菌率に関する情報を合成して生成された合成データの一例を示す図である。 一実施形態に係る紫外線照射殺菌システムの構成を模式的に示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要件には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
1.紫外線照射殺菌装置の構成
一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置の概要について、図1乃至図7を参照しつつ説明する。図1は、或る空間X内に、一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置1が配置された状態を示す概略図である。図2は、一実施形態に係る紫外線照殺菌射装置1のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。図3は、図2に示した一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置1に含まれる撮像装置30によって撮像された撮像データの一例を示す図である。図4は、図2に示した一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置1に含まれる制御装置50の機能の一例を模式的に示すブロック図である。図5は、様々な菌種と、各菌種を殺菌するために必要とされる紫外線の理想照射量との関係を示す図である。図6A乃至図6Cは、図3に示した撮像データ上に、殺菌率に関する情報を合成して生成された合成データの一例を示す図である。図7は、二次元マップ上に、殺菌率に関する情報を合成して生成された合成データの一例を示す図である。
一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置1は、図1に示すように、病室やオフィス等の所定空間(例えば、図1における空間X)内に配置され、紫外線照射殺菌装置1を中心とする全周囲に紫外線を照射することができる。これにより、所定空間内の壁、窓、床、家具、電化製品等といったあらゆる物や空間自体に紫外線を照射させて殺菌するものである。
図2に示すように、一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置1は、主に、紫外線を出射する光源10と、光源10から出射される紫外線が照射される被照射物との距離(照射距離)を測定するセンサ20と、様々な情報処理を実行する制御装置50と、を含む。紫外線照射殺菌装置1は、さらに、紫外線照射殺菌装置1の周囲(例えば、図1における空間X等)を撮像して撮像データを生成する撮像装置30を含むことができる。さらにまた、紫外線照射殺菌1は、制御装置50等へ電力を供給する不図示のバッテリーや、紫外線照射殺菌装置1を容易に搬送・移動可能とする車輪71を含む搬送ユニット70(図1参照)等、他の構成要素を制限なく付加することができる。
以下、紫外線照射殺菌装置1に含まれる各構成要素の詳細について説明する。
1−1.光源10
光源10は、殺菌作用が最も強い100〜280nm、より好ましくは250〜280nmの短波の紫外線(UV−C)を出射できるものであれば特に制限なく一般的に知られるものを用いることができる。例えば、公知の水銀ランプや紫外線LED等を制限なく用いることができる。
光源10は、紫外線照射殺菌装置1の全周囲(360°)に対して紫外線を出射することができるように、紫外線照射殺菌装置1の外表面上に360°に渡って複数配置されることが好ましい。
光源10の発光出力は、例えばランプ1本あたり40〜100Wとすることができる。
1−2.センサ20
センサ20は、光源10と、紫外線が照射される様々な被照射物(例えば、図1においては、空間Xにおける壁、窓、カーテン、ベッド、マットレス、枕、等)の表面との間の照射距離を測定する。センサ20としては、例えば赤外線を発出し被照射物に当たって跳ね返った該赤外線を検出することで距離を測定する、一般的に知られる深度センサを一例として用いることができる。センサ20は、様々な被照射物との間の照射距離(に関するデータ)を、有線又は無線の通信回線を介して制御装置50に送信することができる。
1−3.撮像装置30
撮像装置30は、複数の被照射物を含む所定空間を撮像して、所定空間に関する撮像データを生成する。具体的には、例えば、図1においては、壁、窓、カーテン等の複数の被照射物を含む空間Xを撮像して、図3に示すような三次元又は二次元の画像データを生成することができる。また、撮像装置30は、生成した撮像データ(画像データ)を制御装置50に送信することができる。
撮像装置30としては、一般的に知られる画像センサを用いることができ、有線又は無線の通信回線を通じて、生成した撮像データを送信できるものが好ましい。
1−4.制御装置50
制御装置50は、ハードウェアとして、相互にデータバス及び/又は制御バスによって接続される中央処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置、等を主に備え、後述する様々な情報処理を実行することができる。
制御装置50は、図5に示すように、取得部51、演算部52、合成部53、表示部54、ユーザインタフェイス部55、及び通信部56を主に含むことができる。
(1)取得部51
取得部51は、図5に示すように、様々な菌種と、各菌種を殺菌するために必要とされる紫外線の照射量(理想照射量)とを関連付けた最新の情報(図5に示すようなテーブル情報)を、ユーザインタフェイス部55を介してユーザから、又は別途設けられるサーバ装置(図示せず)等から通信部56を介して取得することができる。また、取得部51は、取得した図5に示されるようなテーブル情報を記憶することもできる。
さらに、取得部51は、紫外線照射殺菌装置1によって、或る一の被照射物に対しての紫外線照射(例えば、図1における空間X内の「壁」に対して実行された紫外線照射)に関する一連の情報(図1における空間X内の「壁」に対して実行された紫外線照射に関する照射時間、照射距離等)を、後述する演算部52から取得して記憶することもできる。これにより、同一の被照射物(この場合においては、図1における空間X内の「壁」)に対して繰り返し紫外線照射を行う場合に、前回実行された紫外線照射に関する一連の情報を読み出すことで、前回と同じ条件(前回と同じ照射時間、前回と同じ照射距離、等)で紫外線照射を実行することが可能となる。
さらにまた、取得部51は、光源10の発光出力や、後述する紫外線の照度や配光に関する一般的な特性も記憶することができる。
(2)演算部52
演算部52は、センサ20によって測定された被照射物までの照射距離、光源10の発光出力、及び被照射物に紫外線が照射される照射時間に基づいて、各被照射物に照射される紫外線の積算照射量を演算する。ここで、被照射物に照射される紫外線の積算照射量(mJ/cm)は、紫外線の照度(mJ/cm)と照射時間(秒)の積によって演算することができる。
ここで、光源10から出射される紫外線の照度Eは、紫外線の直射光度C、及び光源10からの直射方向の距離Dを用いて、「E=C/D」で表される。したがって、紫外線の照度Eは、その直射方向において、光源10からの距離が大きくなるにつれて(光源10から離れるにつれて)一般的に低下していく。
一方、光源10から出射される紫外線の光度は、一般的に、直射方向(基準軸)において最大光度となり、基準軸からずれる(基準軸に対する角度が次第に大きくなる)につれて光度は次第に減少するような配光特性(配光曲線)を有する。
演算部52は、光源10の照度Eに係る前述の「E=C/D」で表される特性と、光源10の光度(発光出力)に関する前述の配光特性とを予め入手(記憶)しておくことで、光源10と被照射物との距離、光源10に対する被照射物の位置関係(光源10の基準軸と、光源10と被照射物とを結ぶ直線とで形成される角度)の実測値に基づいて、被照射物における紫外線の照度を自動的に演算することができる。これにより、演算部52は、自動的に演算した紫外線の照度と、別途有するタイマー機能等で入手する照射時間に基づいて、被照射物に照射される紫外線の積算照射量を演算することができる。
逆にいえば、演算部52は、取得部51が取得した情報の中から目的菌種を特定することができれば、その目的菌種に対応する理想照射量と、自動的に演算した紫外線の照度に基づいて、被照射物において当該目的菌種を殺菌するために必要な紫外線の照射時間(理想照射時間)を演算することもできる。演算部52は、演算した理想照射時間を後述する表示部54に送信してもよい。
演算部52は、さらに、被照射物において演算した積算照射量と、取得部51によって取得される目的菌種に関する理想照射量とを比較して、被照射物における目的菌種の殺菌率を演算することができる。具体的には、演算部52は、「積算照射量/理想照射量」の計算式に基づいて、目的菌種毎に殺菌率を演算することができる。なお、演算部52は、かかる殺菌率の演算結果を、取得部51、合成部53、表示部54等に送信することができる。
ここで、演算部52の演算に供される目的菌種とその理想照射量は、後述するユーザインタフェイス部55を介して、紫外線照射殺菌装置1を利用するユーザ又は管理者によって予め人為的に選択されてもよいし、季節や日付等の情報に基づいて演算部52が自動的に選択(例えば、初期設定として「インフルエンザ」を選択)してもよい。また、演算部52の演算に供される目的菌種とその理想照射量は、同じタイミングにおいて、複数選択されてもよい(例えば、同時に、「インフルエンザ」、「大腸菌」、及び「結核菌」の3つが選択されてもよい)。これにより、演算部52は、被照射物における複数の目的菌種の殺菌率を同時に演算することもできる。
なお、一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置1は複数の光源10を有することができるため、同時に複数の被照射物(例えば、図1の空間Xにおいては、壁、窓、カーテン等)に対して紫外線を照射することができる。したがって、演算部52は、各被照射物に対して同時に前述の演算を実行することができる。演算部52は、各被照射物に対する殺菌率の演算結果を、リアルタイムで合成部53に送信することができる。
さらに、演算部52は、前述の演算処理において、被照射物において殺菌率が100%未満と演算した場合、目的菌種の理想照射量から積算照射量を除算して得られる不足照射量と、前述にて自動的に演算した被照射物における照度に基づいて、被照射物において殺菌率が100%に到達するために、被照射物に紫外線を照射すべき残照射時間をさらに演算することもできる。なお、残照射時間は、「不足照射量/照度」なる計算式に基づいて演算されてもよいし、「理想照射時間−実際の照射時間」なる計算式に基づいて演算されてもよい。演算部52は、演算した残照射時間を後述する表示部54に送信してもよい。
(3)合成部53
合成部53は、後述する通信部56を介して、撮像装置30が生成した撮像データを取得することができる。さらに、合成部53は、各被照射物におけるリアルタイムの殺菌率に関する演算結果を演算部52から取得(受信)することができる。これにより、合成部53は、撮像装置30から取得した撮像データ上に、演算部52から取得した各被照射物に関する殺菌率に関する演算結果の情報を合成した合成データを生成することができる。なお、殺菌率に関する演算結果の情報とは、図6A乃至図6Cに示されるように、理想照射量に対する積算照射量の割合(積算照射量/理想照射量)とこの割合と同義の殺菌率を、例えば4種類(100%、80%以上、60%以上、50%以下)に大別した態様を一例とすることができる。具体的には、図6Aにおいては、被照射物としての「床」は、「積算照射量/理想照射量」が100%(殺菌率は99.9%)に達し、被対象物としての「カーテン付近の壁」は、「積算照射量/理想照射量」が50%以下(殺菌率が50%以下)であることが示されている。
なお、前述のとおり、演算部52は、被照射物における複数の目的菌種の殺菌率を同時に演算することもできる。この場合において合成部53は、演算部52が演算した複数の目的菌種の殺菌率に関する演算結果を全て取得(受信)することができる。したがって、合成部53は、目的菌種毎に、前述の合成データを生成することができる。具体的には、一例として、合成部53は、目的菌種A(例えば、インフルエンザ)の殺菌率に関する演算結果の情報が合成された合成データを図6Aに示されるように生成する。さらに、合成部53は、目的菌種B(例えば、大腸菌)の殺菌率に関する演算結果の情報が合成された合成データを図6Bに示されるように生成する。さらにまた、合成部53は、目的菌種C(例えば、結核菌)の殺菌率に関する演算結果の情報が合成された合成データを図6Cに示されるように生成する。このように、合成部53は、同時に、複数種類の合成データを生成することができる。
合成部53は、生成した図6A乃至図6Cに示される合成データを後述する表示部54に送信することができる。なお、紫外線照射殺菌装置1が、或る所定空間(例えば、図1における空間X)における二次元マップを撮像データの代わりに取得している場合(例えば、ユーザインタフェイス部55を介して、ユーザが当該二次元マップを入力する場合等)、合成部53は、図7に示すように、その二次元マップ上に、目的菌種の殺菌率に関する演算結果の情報が合成された合成データを生成してもよい。
(4)表示部54
表示部54は、合成部53から取得した合成データを表示することができる。表示部54としては、一般的なモニター画面等を用いることができ、紫外線照射殺菌装置1のユーザが視認可能な場所に配置される。これにより、ユーザは、所定空間(図1においては空間X)において、どこの場所は十分な紫外線照射が行われ、どこの場所は紫外線照射が不十分であるか、について容易に把握することができる。したがって、例えば、一定時間所定位置に紫外線照射殺菌装置1を配置して紫外線照射を実行した後に、未だ紫外線照射が不十分な場所の近傍に紫外線照射殺菌装置1を移動させて、所定空間内の全ての被照射物に対して必要十分な紫外線照射を施すことが可能となる。なお、表示部54は、合成部53から複数種類の合成データを同時に取得する場合には、画面の切り替え、スクロール等の一般的に知られる方法により、複数の合成データを表示させることができる。
さらに、表示部54は、演算された理想照射時間及び残照射時間の少なくとも一方を演算部52から受信する場合、これらの少なくとも一方を表示してもよい。
(5)ユーザインタフェイス部55
ユーザインタフェイス部55は、制御装置50の動作に必要とされる様々な情報を、紫外線照射殺菌装置1のユーザや管理者の操作を介して入力することができる。例えば、新たな菌種とその菌種に対応する理想照射量を取得部51に取得させる(記憶させる)場合には、ユーザや管理者は、ユーザインタフェイス部55を介して、当該菌種とその菌種に対応する理想照射量を入力することができる。入力された情報は、取得部51に記憶される。また、ユーザや管理者は、ユーザインタフェイス部55を介して、光源10の紫外線の出射に関する出力を制御(出射ON/出射OFF)することもできる。
(6)通信部56
通信部56は、センサ20及び撮像装置30から、通信回線を介して、光源10と被照射物との間の照射距離(に関するデータ)、及び撮像データを受信し、これらを取得部51、演算部52、合成部53に送信することができる。ここで通信回線とは、無線LANやインターネット等をこれらに限定することなく含むことができる。
2.変形例
前述した一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置1は、所定空間(例えば、図1における空間X)において、基本的に固定配置、又は必要に応じて人為的に配置場所を移動させることが想定されていた。しかし、紫外線照射殺菌装置1は、例えばGPS機能等が付随する自律走行可能な電動式の移動体(搬送ユニット)と組み合わせることも可能である。
また、前述した一実施形態に係る紫外線照射殺菌装置1において、制御装置50は、紫外線照射殺菌装置1の内部に設けられる旨を説明した。しかし、制御装置50は、紫外線照射殺菌装置1の外部に配される端末装置又はサーバ装置内に設けられてもよい。この場合においては、前述の光源10と、前述のセンサ20と、前述の撮像装置30とを具備する紫外線照射殺菌装置100と、該紫外線照射殺菌装置100のセンサ20及び撮像装置30と少なくとも通信回線を介して接続される制御装置50とから構成される、図8に示される紫外線照射殺菌システム200ということができる。なお、図8は、一実施形態に係る紫外線照射殺菌システム200の構成を模式的に示すブロック図である。
紫外線照射殺菌システム200において、紫外線照射殺菌装置100と制御装置50との間においては、通信回線を介して様々な情報の送受信及び様々な情報処理を行うようにしてもよい。この場合、紫外線照射殺菌装置1のユーザや管理者は、遠隔で紫外線照射殺菌装置100による紫外線の照射状況をモニタリングすることができる。
以上、前述の通り、様々な実施形態を例示したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数等は適宜変更して実施することができる。
1、100 紫外線照射殺菌装置
10 光源
20 センサ
30 撮像装置
50 制御装置
51 取得部
52 演算部
53 合成部
54 表示部
55 ユーザインタフェイス部
56 通信部
200 紫外線照射殺菌システム

Claims (8)

  1. 紫外線を出射する光源と、
    前記光源と前記紫外線が照射される被照射物との照射距離を測定するセンサと、
    菌種と、該菌種を殺菌するために必要とされる前記紫外線の理想照射量との関係を取得する取得部と、
    前記照射距離及び前記光源の出力に基づいて前記被照射物における前記紫外線の照度を演算し、且つ、前記照度及び前記被照射物に前記紫外線が照射される照射時間に基づいて前記被照射物に照射される前記紫外線の積算照射量を演算したうえで、前記被照射物における前記積算照射量と前記取得部によって取得される目的菌種に関する前記理想照射量とを比較して、前記被照射物における前記目的菌種の殺菌率を演算する演算部と、
    を具備する、紫外線照射殺菌装置。
  2. 前記紫外線の波長が、100〜280nmである、請求項1に記載の紫外線照射殺菌装置。
  3. 複数の前記被照射物を含む所定空間を撮像して、前記所定空間に関する撮像データを生成する撮像装置と、
    前記撮像装置によって生成される前記撮像データ上に、前記演算部によって演算された複数の前記被照射物に関する前記殺菌率に関する情報を合成した合成データを生成する合成部と、
    前記合成データを表示する表示部と、
    をさらに具備する、請求項1又は2に記載の紫外線照射殺菌装置。
  4. 前記演算部は、前記理想照射量と前記照度との関係に基づいて、前記被照射物において、前記目的菌種を殺菌するために必要とされる前記紫外線の照射時間を示す理想照射時間をさらに演算し、
    前記表示部は、前記理想照射時間をさらに表示する、請求項3に記載の紫外線照射殺菌装置。
  5. 前記演算部は、前記被照射物において前記殺菌率が100%未満と演算した場合、前記理想照射量から前記積算照射量を除算して得られる不足照射量及び前記照度に基づいて、前記殺菌率が100%に到達するために前記被照射物に前記紫外線を照射すべき残照射時間をさらに演算し、
    前記表示部は、前記残照射時間をさらに表示する、請求項3又は4に記載の紫外線照射殺菌装置。
  6. 前記撮像データは、二次元又は三次元の画像データである、請求項3に記載の紫外線照射殺菌装置。
  7. 紫外線を出射する光源と、
    前記光源と前記紫外線が照射される被照射物との照射距離を測定するセンサと、
    複数の前記被照射物を含む所定空間を撮像して、前記所定空間に関する撮像データを生成する撮像装置と、
    少なくとも前記センサ及び前記撮像装置と通信回線を介して接続される制御装置と、
    を具備し、
    前記制御装置は、
    前記照射距離及び前記撮像データを、前記通信回線を介して取得する通信部と、
    菌種と、該菌種を殺菌するために必要とされる前記紫外線の理想照射量との関係を取得する取得部と、
    前記照射距離及び前記光源の出力に基づいて、前記被照射物における前記紫外線の照度を演算し、且つ、前記照度及び前記被照射物に前記紫外線が照射される照射時間に基づいて前記被照射物に照射される前記紫外線の積算照射量を演算したうえで、前記被照射物において、前記積算照射量と前記取得部によって取得される目的菌種に関する前記理想照射量とを比較して、前記被照射物における前記目的菌種の殺菌率を演算する演算部と、
    前記撮像装置から取得する前記撮像データ上に、前記演算部によって演算された複数の前記被照射物に関する前記殺菌率に関する情報を合成した合成データを生成する合成部と、
    前記合成データを表示する表示部と、
    を含む、紫外線照射殺菌システム。
  8. 菌種と、該菌種を殺菌するために必要とされる紫外線の理想照射量との関係を取得する工程と、
    前記紫外線を出射する光源と前記紫外線が照射される被照射物との照射距離を測定する工程と、
    前記照射距離及び前記光源の出力に基づいて前記被照射物における前記紫外線の照度を演算し、且つ、前記照度及び前記被照射物に前記紫外線が照射される照射時間に基づいて前記被照射物に照射される前記紫外線の積算照射量を演算する工程と、
    前記被照射物における前記積算照射量と前記取得部によって取得される目的菌種に関する前記理想照射量とを比較して、前記被照射物における前記目的菌種の殺菌率を演算する工程と、
    を含む、紫外線照射殺菌方法。
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