JP2021532814A - Ha−1特異的t細胞受容体およびその使用 - Google Patents
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Abstract
Description
a)少なくとも1つの上記の核酸を含む発現ベクター、または
b)本明細書に記載されているTCRのアルファ鎖をコードする核酸を含む第1の発現ベクター、および本明細書に記載されているTCRのベータ鎖をコードする核酸を含む第2の発現ベクター
を含んでもよい。
系リンパ腫、CD37+樹状細胞リンパ腫、リンパ形質性リンパ腫(lymphoplasmatic lymphoma)、脾辺縁帯リンパ腫、形質細胞性骨髄腫、骨外性形質細胞腫、粘膜関連リンパ組織(MALT組織)の節外辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫、免疫芽球性大細胞型リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、悪性化の可能性が不明なB細胞増殖、リンパ腫様肉芽腫症、移植後リンパ増殖性障害からなる群から選択されてもよい。他の血液がんまたは障害は、骨髄異形成障害を含む。
本発明が、その好ましい実施形態のうちのいくつかについて詳細に説明される前に、以下の一般的定義を提供する。
TCRは、2つの異なる、別々のタンパク質鎖、すなわちTCRアルファ(α)鎖およびTCRベータ(β)鎖から構成される。TCRα鎖は、可変(V)、連結(J)および定常(C)領域を含む。TCRβ鎖は、可変(V)、多様性(D)、連結(J)および定常(C)領域を含む。TCRα鎖とTCRβ鎖の両方の再配列V(D)J領域は、超可変領域(CDR、相補性決定領域)を含有し、これらの中で、CDR3領域は、特異的エピトープ認識を決定する。C末端領域において、TCRα鎖とTCRβ鎖の両方は、疎水性膜貫通ドメインを含有し、短い細胞質側末端で終わる。
本発明の第1の態様は、HA−1の1つのアレルバリアントに対して特異的な単離されたTCRに関する。このアレルバリアントは、一塩基多型のものである。
TCRのTCRα鎖のCDR3は、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47および配列番号57からなる群から選択されるアミノ酸配列を有してもよい。
a) − TCRα鎖は、配列番号7の配列を有する相補性決定領域3(CDR3)を含み、
− TCRβ鎖は、配列番号10のアミノ酸配列を有するCDR3を含む、または
b) − TCRα鎖は、配列番号17の配列を有するCDR3を含み、
− TCRβ鎖は、配列番号20のアミノ酸配列を有するCDR3を含む、または
c) − TCRα鎖は、配列番号27の配列を有するCDR3を含み、
− TCRβ鎖は、配列番号30のアミノ酸配列を有するCDR3を含む、または
d) − TCRα鎖は、配列番号37の配列を有するCDR3を含み、
− TCRβ鎖は、配列番号40のアミノ酸配列を有するCDR3を含む、または
e) − TCRα鎖は、配列番号47の配列を有するCDR3を含み、
− TCRβ鎖は、配列番号50のアミノ酸配列を有するCDR3を含む、または
f) − TCRα鎖は、配列番号57の配列を有するCDR3を含み、
− TCRβ鎖は、配列番号60のアミノ酸配列を有するCDR3を含む。
a) − 配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号7の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号8のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号9のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号10の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
b) − 配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号17の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号18のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号19のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号20の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
c) − 配列番号25のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号26のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号27の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号30の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、
d) − 配列番号35のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号36のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号37の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号38のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号39のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号40の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
e) − 配列番号45のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号46のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号47の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号48のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号49のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号50の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
f) − 配列番号55のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号56のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号57の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号58のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号60の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖
を含む。
a)配列番号11と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号12と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
b)配列番号21と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号22と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
c)配列番号31と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号32と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
d)配列番号41と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号42と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
e)配列番号51と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号52と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
f)配列番号61と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号62と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域
を含む。
a) − 可変TCRα領域は、配列番号11と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号7に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号12と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号10に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
b) − 可変TCRα領域は、配列番号21と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号17に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号22と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号20に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
c) − 可変TCRα領域は、配列番号31と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号27に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号32と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号30に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
d) − 可変TCRα領域は、配列番号41と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号37に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号42と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号40に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
e) − 可変TCRα領域は、配列番号51と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号47に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号52と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号50に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
f) − 可変TCRα領域は、配列番号61と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号57に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号62と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号60に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含む。
a)配列番号11のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号12のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
b)配列番号21のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号22のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
c)配列番号31のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号32のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
d)配列番号41のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号42のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
e)配列番号51のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号52のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
f)配列番号61のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号62のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域
を含む。
本発明の別の態様は、本明細書に記載されているTCRの機能性部分を含むポリペプチドを指す。機能性部分は、配列番号:配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47 配列番号57、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40 配列番号50および配列番号60からなる群から選択されるアミノ酸配列のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
一部の実施形態は、本明細書に記載されている単離されたTCR、本明細書に記載されているポリペプチド、本明細書に記載されている多価TCR複合体を指し、ここで、IFN−γ分泌は、エフェクター細胞上に発現された本発明のTCRの、HLA−A*02:01によってコードされた分子により提示される配列番号2のアミノ酸配列に対する結合によって誘導される。
本発明の別の態様は、本明細書に記載されているTCRをコードする核酸または本明細書に記載されているTCRをコードするポリヌクレオチドをコードする核酸に関する。
本発明の別の態様は、本明細書に記載されているTCRを発現する細胞を指す。
a)本明細書に記載されている少なくとも1つの核酸を含む発現ベクター、または
b)本明細書に記載されているTCRのアルファ鎖をコードする核酸を含む第1の発現ベクター、および本明細書に記載されているTCRのベータ鎖をコードする核酸を含む第2の発現ベクター
を含む細胞を指す。
本発明の別の態様は、HA−1Hに対する特異性を媒介する、本明細書に記載されているTCRの一部に特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片を指す。一実施形態では、HA−1Hに対する特異性を媒介するTCRの一部は、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47および配列番号57のアルファ鎖のCDR3ならびに/または配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40 配列番号50および配列番号60のベータ鎖のCDR3を含む。
本発明の別の態様は、本明細書に記載されているTCRを含む医薬組成物、前記TCRの機能性部分を含むポリペプチド、本明細書に記載されている多価TCR複合体、TCRをコードする核酸、前記核酸を含むベクター、前記TCRを含む細胞、または本明細書に記載されているTCRの一部に特異的に結合する抗体を指す。
HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞は、HA−1H多量体に結合する。
HA−1H反応性T細胞クローンを単離するためのin vitroでの主な手法を使用した。主な系は、抗原提示細胞としてHLA−A*02:01陽性ドナーの成熟樹状細胞(mDC)を、および応答細胞として自己のCD8+濃縮T細胞を使用する。ヒトHMHA1遺伝子(ARFAEGLEKLKECVLHDDLLEARRPRAHECL;配列番号126)の31個のアミノ酸をコードする、in vitroで転写されたRNA(ivtRNA)が、特定抗原の供給源としての役割を果たす。mDCへの電気穿孔後に、HMHA1をコードするivtRNAがタンパク質へと翻訳され、次にプロセシングされ、mDC上のHLA−A*02:01分子によってペプチドとして提示される。同じドナーからのivtRNAがトランスフェクトされたmDCとのT細胞のin vitro共培養によって、対応するTCRの供給源としての役割を果たす抗原特異的T細胞のde novo誘導がもたらされる。抗原特異的T細胞は、様々な方法によって濃縮されてもよく、限界希釈またはFACSに基づく単一細胞選別によってクローニングされる。HA−1H反応性T細胞クローンのTCRアルファ鎖およびTCRベータ鎖の配列を次世代シーケンシングによって特定し、TCR定常領域をそれらのマウスカウンターパートと交換した後、レトロウイルスベクターpES.12−6中にクローニングする。健康なドナーのPBMCをフィコール勾配遠心分離によって単離する。CD8 T細胞を陰性磁気選択(Miltenyi)によって濃縮し、非組織培養24ウェルプレート中で、抗CD3および抗CD28 mAb(BD Pharmingen、Heidelberg、Germany)で刺激する。広宿主性レトロウイルス粒子を、HEK293T細胞の、レトロウイルスプラスミドをコードするそれぞれのTCRおよび2つの発現プラスミドによるトランスフェクションによって生成する。刺激後2日目に、CD8 T細胞に形質導入し、12日目に、形質導入されたCD8+細胞を、形質導入のマーカーとしてマウスの定常ベータ領域を使用するFACSによって濃縮し、次いで、急速増殖プロトコールによって増殖させる(Riddell SR, Science, 1992 Jul 10;257(5067):238-41)。
CD8 T細胞をHA−1H反応性T細胞クローンから単離された6つの異なるTCRおよびHA−1Hを認識しない1つの対照TCRで形質導入した。単離されたTCRのヌクレオチド配列をGeneOptimizer(商標)アルゴリズム(ThermoFisher)を使用してコドン最適化し、定常領域をマウス化した。コドン最適化およびマウス化したTCRを本明細書に記載のすべてのさらなる実験に使用した。これらをHA−1H−MHC多量体(immunAware)およびCD8に対する抗体およびマウス定常ベータ領域で染色した。HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞集団の1つを除いたすべてが、HA−1H−MHC多量体に非常に効率的に結合した(>90%);TCR_6だけがより低いパーセンテージのHA−1H−MHC多量体陽性細胞を示した(37%)。対照TCRに関しては、HA−1H−MHC多量体染色は観察されなかった。これらの結果は、HA−1H反応性T細胞クローンから単離されたTCRが、健康なドナーのT細胞においてトランスジーンとして発現され得ることを示す。(図1)
HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞は、HA−1H陽性標的細胞を認識する
TCRトランスジェニックT細胞のHA−1H特異性を、以下のプロトコールに従って確認した:
HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞は、HA−1Hを負荷したT2細胞とHMHA1を形質導入したK562細胞を認識したが、対照標的細胞はいずれも認識しなかった。対照TCRを発現するT細胞だけが、対照ペプチドを負荷したT2細胞を認識した。これらの結果は、HA−1H反応性T細胞クローンから単離したTCRは、健康なドナーのT細胞にトランスフェクトされた場合に機能性であることを示す。(図2)
HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞は、HA−1R−ペプチドを負荷した標的細胞を認識しない
2つのバリアントHA−1HおよびHA−1Rを認識する際の差を分析するために、HLA−A*02:01に負荷された2つのバリアントに対するHA−1H−TCRトランスジェニックT細胞の機能性アビディティを分析した:
HLA−A*02:01をコードした分子に負荷したHA−1Hペプチドに対する最も高い機能性アビディティは、TCR_3とTCR_4によって示され、最も低い機能性アビディティはTCR_2によって示された。HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞の一部によるHA−1Rの非常に僅かな認識のみが、非生理学的な高いペプチド濃度(10−5M)で観察され、HA−1Rバリアントの認識については、HA−1Hと比較して少なくとも10,0000倍高いペプチド濃度が、HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞のすべてについて必要とされた。これらの結果は、HA−1H−TCRが、HA−1Hバリアントに対して非常に特異的であることを示す。さらに、HLA−A*02:01をコードした分子に負荷したHA−1Rペプチドに対する機能性アビディティを国際公開第2018058002号パンフレットに記載されているTCR(TCR2)と比較した。本明細書に記載のTCRとは対照的に、このTCRは、HA−1Rペプチドを10−6Mの濃度でも認識し、10−5Mの濃度では有意により多くのIFN−γを放出し、本明細書に記載のTCRのすべてが、国際公開第2018058002号パンフレットに記載されているTCRよりもより特異的であることを示す。(図3Aおよび3B)
HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞は、HA−1H陽性LCLを認識する
未改変標的細胞における生理学的レベルのHA−1Hを認識するHA−1H−TCRトランスジェニックT細胞の能力を分析するために、T細胞を様々はリンパ芽球様細胞株(LCL)と共培養し、TCRトランスジェニックT細胞のサイトカイン放出および細胞毒性を分析した:
すべてのHA−1H−TCRトランスジェニックT細胞は、HA−1H陽性LCL(LCL1〜5)と共培養した場合、IFN−γを放出したが、HA−1H陰性LCL(LCL6〜7)とは共培養後も放出しなかった。対照TCRを発現するT細胞は、いずれのLCLも認識しなかった。さらに、HA−1H陽性LCLは、HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞によって溶解された。形質導入されていないCD8 T細胞を陰性対照として使用し、これらはLCLを溶解しなかった。これらの結果は、HA−1H−TCRが、HLA−A*02:01をコードした分子に負荷されたHA−1Hを生理学的レベルで認識することができることを示す。(図4Aおよび4B)
HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞は、HA−1H陽性腫瘍細胞株を認識する
腫瘍細胞株上に提示されたHA−1Hを認識するHA−1H−TCRトランスジェニックT細胞の能力を分析するために、T細胞を様々なHA−1H陽性腫瘍細胞株と共培養した。
TCR_2以外のすべてのHA−1H−TCRトランスジェニックT細胞は、腫瘍細胞株と共培養した場合、IFN−γを放出した。対照TCRを発現するT細胞は、腫瘍細胞株を認識しなかった。HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞は、腫瘍細胞株に対する細胞毒性活性も示す。サイトカイン放出データと一致して、TCR_2は、標的細胞をあまり効率的に溶解しなかった。形質導入されていないCD8 T細胞を陰性対照として使用した。(図5Aおよび5B)
TCR_3およびTCR_4を発現するT細胞は、以前に記載したTCRと同等レベルでHA−1H陽性腫瘍細胞株を認識する
国際公開第2018058002号パンフレットに記載のTCR2を発現するT細胞に対して、HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞によるHA−1H陽性腫瘍細胞株の認識を比較するために、20,000個のT細胞と10,000個の腫瘍細胞を共培養する。20時間後、共培養上清中のIFN−γ濃度を標準サンドイッチELISA(BDヒトIFN−γ ELISAセット)によって分析する。細胞毒性アッセイのために、10,000個のHA−1H陰性/GFP陽性K562細胞およびmCherry発現腫瘍細胞株の10,000個の細胞を20,000個のTCRトランスジェニックT細胞と共培養する。45時間後、フローサイトメトリーによって試料を分析し、mCherry陽性(HA−1H陽性)細胞のGFP陽性(HA−1H陰性)細胞に対する比を計算し、対照TCRについて測定した比に対して正規化する。
TCR_3およびTCR_4を発現するT細胞は、HA−1H陽性腫瘍細胞株との共培養後に、国際公開第2018058002号パンフレットに記載のTCR2を発現するT細胞と同様の量のIFN−γを放出した(図6A)。TCR_3およびTCR_4を発現するT細胞は、様々な腫瘍細胞株に対して、TCR2と同等の細胞毒性活性も示す(図6B)。
TCR認識モチーフ
TCRの特異的認識モチーフの分析のために、セリン置換スキャンを実施する。エピトープの元々のアミノ酸のセリンによる単一置換によって、TCR媒介性認識に必須であるペプチド内の位置を特定することができる。認識モチーフを定義するために、様々なHA−1 TCR(TCR_3、TCR_4および国際公開第2018058002号パンフレットに記載されているTCR2)を発現するエフェクターT細胞をHA−1Hペプチド(配列番号2)、それぞれセリンで連続的に置換された個々のアミノ酸残基を有するペプチド、または対照ペプチドを負荷したT2細胞と共培養する。T2細胞に、飽和濃度(10−5M)のペプチドを別々に負荷し、洗浄し、1:1のE:Tでエフェクター細胞と共培養する。共培養の約20時間後に、上清を回収し、分泌されたIFN−γをELISAで分析する。対照TCRを発現するT細胞を陰性対照として使用する。
TCR_3およびTCR_4は、より少ないペプチドしか認識されなかったTCR2(国際公開第2018058002号パンフレット)と比較して、セリンのより特異的な認識パターンを示す。
様々なTCR定常領域の作用を比較するために、TCR_3をマウス定常領域、最小限にマウス化した(Sommermeyer and Uckert, 2010, J. Immunol.)定常領域およびヒト定常領域に関してクローニングする。様々なTCR定常領域に関するHA−1H−TCRトランスジェニックT細胞によるHA−1H陽性腫瘍細胞株またはLCLの認識を20,000個のT細胞、10,000個の腫瘍細胞の共培養によって試験する。20〜24時間後、共培養上清中のIFN−γ濃度を標準サンドイッチELISA(BDヒトIFN−γ ELISAセット)によって分析する。細胞毒性アッセイのために、10,000個のHA−1H陰性/GFP陽性K562細胞およびmCherry発現腫瘍細胞株の10,000個の細胞を20,000個のTCRトランスジェニックT細胞と共培養する。45時間後、フローサイトメトリーによって試料を分析し、mCherry陽性(HA−1H陽性)細胞のGFP陽性(HA−1H陰性)細胞に対する比を計算し、対照TCRについて測定した比に対して正規化する。
予期された通り、HA−1H−TCRトランスジェニックT細胞の反応性は、マウス化定常領域の代わりに最小限にマウス化されたTCR定常領域またはヒトTCR定常領域を使用する場合、僅かに低下する(図8AおよびB)。しかし、ヒトTCR定常領域に関してさえ、T細胞は、依然としてIFN−γを特異的に放出し、HA−1H陽性標的細胞との共培養後に細胞毒性作用を示す。
a) − 配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号7の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号8のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号9のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号10の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
b) − 配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号17の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号18のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号19のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号20の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
c) − 配列番号25のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号26のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号27の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号30の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、
d) − 配列番号35のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号36のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号37の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号38のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号39のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号40の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
e) − 配列番号45のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号46のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号47の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号48のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号49のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号50の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
f) − 配列番号55のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号56のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号57の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号58のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号60の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖
を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の単離されたTCR。
a) − 可変TCRα領域が、配列番号11と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号7に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号12と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号10に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
b) − 可変TCRα領域は、配列番号21と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号17に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号22と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号20に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
c) − 可変TCRα領域は、配列番号31と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号27に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号32と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号30に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
d) − 可変TCRα領域は、配列番号41と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号37に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号42と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号40に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
e) − 可変TCRα領域は、配列番号51と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号47に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号52と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号50に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含むか、または
f) − 可変TCRα領域は、配列番号61と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号57に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含み、
− 可変TCRβ領域は、配列番号62と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有し、配列番号60に示されるアミノ酸配列を有するCDR3領域を含む
先行する実施形態のいずれか1つに記載の単離されたTCR。
a)配列番号11と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号12と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
b)配列番号21と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号22と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
c)配列番号31と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号32と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
d)配列番号41と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号42と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
e)配列番号51と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号52と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
f)配列番号61と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号62と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域
を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の単離されたTCR。
b)配列番号21のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号22のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
c)配列番号31のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号32のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
d)配列番号41のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号42のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
e)配列番号51のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号52のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
f)配列番号61のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号62のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域
を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の単離されたTCR。
a)実施形態29または30で実現されている少なくとも1つの核酸を含む発現ベクター、
b)実施形態1から23のいずれか1つで実現されているTCRのアルファ鎖をコードする核酸を含む第1の発現ベクター、および実施形態1から23のいずれか1つで実現されているTCRのベータ鎖をコードする核酸を含む第2の発現ベクター
を含む、実施形態35から37に記載の細胞。
Claims (15)
- マイナー組織適合性抗原1(HA−1)の1つのアレルバリアントに特異的な、単離されたT細胞受容体(TCR)。
- HA−1の前記アレルバリアントが、HA−1Hである、請求項1に記載の単離されたTCR。
- アミノ酸配列である配列番号2またはその断片を特異的に認識する、先行する請求項のいずれか一項に記載の単離されたTCR。
- アミノ酸配列である配列番号4またはその断片を認識しない、先行する請求項のいずれか一項に記載の単離されたTCR。
- 前記TCRの認識モチーフが、配列番号127に示される配列を少なくとも含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の単離されたTCR。
- a) − 配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号7の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号8のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号9のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号10の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
b) − 配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号17の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号18のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号19のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号20の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
c) − 配列番号25のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号26のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号27の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号30の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、
d) − 配列番号35のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号36のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号37の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号38のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号39のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号40の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
e) − 配列番号45のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号46のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号47の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号48のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号49のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号50の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖、または
f) − 配列番号55のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号56のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号57の配列を有するCDR3を含むTCRα鎖、
− 配列番号58のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を有するCDR2および配列番号60の配列を有するCDR3を含むTCRβ鎖
を含む、先行する請求項のいずれか1つに記載の単離されたTCR。 - a)配列番号11のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号12のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
b)配列番号21のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号22のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
c)配列番号31のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号32のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
d)配列番号41のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号42のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
e)配列番号51のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号52のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域、または
f)配列番号61のアミノ酸配列を有する可変TCRα領域および配列番号62のアミノ酸配列を有する可変TCRβ領域
を含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の単離されたTCR。 - 請求項1から7のいずれかに記載のTCRの機能性部分を含む単離されたポリペプチドであって、前記機能性部分が、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50および配列番号60のアミノ酸配列の少なくとも1つを含む、単離されたポリペプチド。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載の少なくとも2つのTCRを含む多価TCR複合体。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載のTCRをコードするかまたは請求項8に記載のポリペプチドをコードする核酸。
- 請求項10に記載の核酸を含むベクター。
- 請求項1から7に記載のTCRを発現する細胞。
- HA−1の1つのアレルバリアントに対する特異性を媒介する請求項1から7に記載のTCRの一部分に特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片。
- 医薬として使用するための、請求項1から7に記載のTCR、請求項8に記載のポリペプチド、請求項9に記載の多価TCR複合体、請求項10に記載の核酸、請求項11に記載のベクター、請求項12に記載の細胞、または請求項13に記載の抗体。
- 好ましくは血液がんであるがんの処置において使用するための、請求項1から7に記載のTCR、請求項8に記載のポリペプチド、請求項9に記載の多価TCR複合体、請求項10に記載の核酸、請求項11に記載のベクターまたは請求項12に記載の細胞。
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