JP2021531503A - 縁部撮像眼鏡レンズを有する拡張現実/仮想現実ニアアイ表示器 - Google Patents

縁部撮像眼鏡レンズを有する拡張現実/仮想現実ニアアイ表示器 Download PDF

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Abstract

ニアアイ表示システムは、画像表示パネルと、プリズム組立体とを有し、プリズム組立体は、第1の要素及び第2の要素と、アイウェア眼鏡フレーム等の構造体とを備える。第1の要素及び第2の要素の前面及び後面は、プリズム組立体を形成するように位置合わせされ、接合される。部分反射コーティングは、第1の要素及び第2の要素の界面に施され、ビーム分割界面を画定する。画像表示パネルは、第1の要素の屈折面等の上側光学領域付近に配設される。ビーム分割界面の反対側の第2の要素の下側縁部は、コーティングされた反射面ミラーである。表示パネル、光学領域及び光反射面は、小型化をもたらし、対称性が崩れないように構成される。システムは、大きな瞳孔間距離(IPD)のばらつき及び左目/右目を走らせる動作に適応する。【選択図】図11

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年7月17日出願の米国特許仮出願第62/699,436号の利益を主張し、当該出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、ニアアイ表示システムに関し、特に、光学シースルー(optical see−through、OST)ニアアイ拡張現実(AR)表示システムに重点を置く。
画像表示パネル、センサ及びプロセッサの小型化及び能力の進歩により、ワイヤレス通信を介した高速インターネット及びクラウド・コンピューティングへの広範なアクセスのしやすさと相まって、小型装着可能ニアアイ表示システムを可能にするだけでなく、大いに望ましいものにしている。
そのようなニアアイ表示システムは、一般に、仮想画像をリアルタイムでユーザの現実世界の視野上に重ね、視界を向上させる光学シースルー(OST)拡張現実(AR)、又はユーザの全視野が人工的、即ち、仮想的に生成されるカメラ(若しくはビデオ)シースルー(CST)仮想現実(VR)のいずれかとして分類される。OST ARは、その可搬性の態様のため、CST VRよりも好ましいことが多い。
OST ARの設計における課題は、システムを真に装着可能にすることである。この目的で、システムは、高品質の仮想画像を提示し、装着が快適で、体積が小さく、装着者の外見が社会的に不自然でないものでなければならない。更に、システムは、ユーザの現実世界の環境に対する知覚を損なってはならない。こうした要件の全てを大量生産、低価格という制約下で満たさなければならない。
図1は、米国特許第5,696,521号で開示される従来技術OST ARシステムの光学系を示す。この光学系は、光路がビーム分割立方体で屈曲するにもかかわらず、その軸回転対称を維持し、比較的単純な構造を有する。このシステムの画質は良好であり、作製も容易である。しかし、84及び82によって形成されるビーム分割立方体がかさばるために、かさばる立方体ビーム分割器が、装着が不快であることに加えて、現実世界環境の視界を妨害する。
図2は、米国特許第8,508,851号で開示される更なる従来技術OST ARシステムを示す。偏光ビーム分割ミラー920及び4分の1波長板930は、撮像光路を視線に折り畳むために使用される。この表示システムの光学構成要素の大部分は、単一実体300に統合され、視路910に沿って眼前に配設される立方体状の眼鏡レンズとしても機能する。しかし、開示されるシステムは、米国特許第5,696,521号で開示されるOST ARシステムと同じ、かさばりの問題がある。また、埋め込み構成要素930及び900は、ビーム分割面920付近に配設され、システムを使用する際に現実世界の知覚に干渉するおそれがある。
図3は、米国特許第8,508,851号で開示される、また更なる従来技術OST ARシステムを示す。仮想画像生成光学ユニット302及び304は、一般に、米国特許第5,886,822号で開示されるシステムと同じである。かさばり及び重量を低減するため、302又は304は、撮像光路を垂直に通過させるのにちょうど十分な大きさで保たれる。しかし、現実世界の視路は、このデバイスの垂直寸法が制限されることによって大幅に制約される。図3に示される302及び304を通常のアイウェアのフレーム上に組み付けると、装着者の外見を不自然にし、望ましくない。
図4は、米国特許第6,353,503号で開示される、また更なる従来技術OST ARシステムを示す。撮像経路は、眼鏡レンズ15内に埋め込まれた傾斜ミラー25により、観視者の顔の外形にほぼ追従するように屈曲される。傾斜ミラー25によって導入される光学収差の均衡を取るため、画像中継部52も傾斜及び/又は偏心される。そのようなシステムの画質は、対称が損なわれることによって制限される。この種のOST ARシステムの製作公差は、かなり厳密でもある。更に、このデバイスの水平アイ・ボックス寸法は、要素25が中に埋め込まれる眼鏡レンズの厚さに正比例する。適度に薄い眼鏡レンズの場合、開示されるデバイス内の水平アイ・ボックスは極めて小さいため、システムの装着を不快なものにする。画像中継光学部52及び画像表示パネル50の場所、向き及びかさばりも、このOST ARシステムの外観を大いに損なっている。
図5は、米国特許第6,710,902号で開示される、また更なる従来技術OST ARシステムを示す。表示パネル5における情報成分は、眼前で眼鏡レンズとして機能する湾曲導波路3内の中間画像位置に中継される。湾曲導波路内で生じる光学収差を補償するため、一群の自由形成及び/又は偏心レンズ4並びに第1の反射体積体HOE32がこの画像中継部に採用される。次に、中間画像は、導波路3内で第2の反射体積体HOE31によって平行化され、瞳孔1に誘導される。しかし、導波路3の厚さは、水平アイ・ボックス寸法のサイズを比較的小さな形状に制限する。このことにより、目と表示システムとの位置合わせが影響し、ニアアイ表示器の使用があまり快適ではなくなる。そのようなシステムの製作は困難でもある。更に、つる側における4及び5の位置は、パッケージ化をかさばるものにし、魅力的なニアアイ表示システムにとっての課題となっている。
図6は、米国特許第9,134,535号で開示される、また更なる従来技術OST ARシステムを示す。表示パネル10からの情報光は、レンズ12によって平行化され、次に、入口領域15における第1の反射フレネル特徴部によって、湾曲導波路内で結合される。導波路の湾曲前部及び後部は、第2のフレネル特徴部で鋸歯状にされ、第2のフレネル特徴部の作動ファセットは、20μmから300μmの高さを有し、図6内の光軸に対して垂直である。情報光は、導波路の平行なフレネル・ファセット上で、TIR反射を通じて出口領域16に案内される。次に、情報光は、導波路外で、第3の反射フレネル特徴部によって出口領域16で結合され、アイ・ボックスの視線に沿って誘導される。
この開示におけるフレネル特徴部の使用は、収差が平滑湾曲導波路面で生成されないようにするという利点を有し、この結果、導波路の前の撮像光学機器が大幅に簡略化される。しかし、フレネル特徴部は、導波路を透過する現実世界視野の撮像光が散乱することによって、アーチファクトを導入させることがある。更に、第2のフレネル特徴部のファセットの間が平行であるという条件は、複数のTIR反射によって導入される、これらの比較的傾斜しているファセット上での画像のぶれを回避するため、かなり厳密に保持しなければならず、これにより、製作上の課題を増大させる。レンズ12からアイ・ボックスまでの光路はかなり大きいため、レンズ12の直径は、システムの視野が増大するにつれて増大する。このことにより、やはり、ニアアイ表示アイウェアをかさばらせ、外見を魅力的ではないものにしている。
図7は、米国特許第6,147,807号で開示される、また更なる従来技術OST ARシステムを示す。表示パネル6からの情報光は、表面10を通じてプリズム4に入る前、視野レンズ8及び9を通過する。色収差及び非点収差を修正する表面10には、回折光学要素(diffractive optical element、DOE)又は特徴部がある。情報光は、プリズム4に入ると、表面12でTIR反射され、非球面トロイドである表面14に向けられる。表面14は、表面12からの入射光を撮像し、表面12を通じてこの入射光を反射し返し、20で瞳孔に到達させる。表面12におけるTIR反射は、システム効率にとって良好であるが、TIR角度の制約に合致させるため、表面12及び14をかなり特定の様式で傾斜させなければならない。したがって、表面14からの収差は、この工程において増大する。表面14からの斜めの収差の均衡を取るため、表面10上のDOE等の表面14での複雑な表面外形、並びに一対の偏心レンズ8及び9が採用される。こうしたものは全て、正確な光学的整合の達成が困難であるという事実と相まって、光学要素の体積の態様及び製作費用を増大させる。現実世界の視界を明瞭に透過させるため、整合プリズム16をプリズム4と対にする。しかし、プリズム16の追加により、ニアアイ表示システムをより一層かさばるものにする。表面12の傾斜により、ニアアイ・デバイスをユーザの顔上で不自然な角度で傾斜したものにもする。
図8は、米国特許第9,239,453号で開示される、また更なる従来技術OST ARシステムを示す。表示パネル730からの情報光は、第1の自由形態表面を通じて屈折され、その後、第2の自由形態表面710からTIR反射され、ハーフ・ミラーとしてコーティングされた第3の自由形態表面に向けられる。このハーフ・ミラーの表面は、高い光のパワーを備え、撮像タスクのほとんどを実施し、第2の自由形態表面710における透過を通じて、第1のプリズムからの情報光を瞳孔に向けて結合する。
現実世界の視界を明瞭に透過させるため、自由形態表面720を有する第2の整合プリズムを設け、第1のプリズムによって導入される望ましくない光学的影響を相殺するようにする。米国特許第6,147,807号で開示される視野レンズ構成とは対照的に、このシステムは、自由形態表面を使用して、視野に依存する収差を修正するものである。表面710におけるTIR反射により、システムの高効率を保証するが、TIR角度条件を満たすため、システムを特定の様式で傾斜させなければならない。したがって、このニアアイ・デバイスは、ユーザの顔上で不自然な角度で傾斜している。整合プリズムもシステムをよりかさばるものにする。自由形態表面を採用すると、このデバイスの製作費用も増大させる。
図9は、米国特許出願公開第2016/0077338号で開示される、また更なる従来技術OST ARシステムを示す。多層導波路構成要素123は、透過眼鏡レンズとして目140の前に配設される。投射ユニット120aは、撮像素子230の画素231からの情報光を平行化する。情報光は、各導波路層の表面に配設された入力回折格子を介して情報光の波長帯域に基づき様々な導波路構成要素123の層に結合される。情報光は、各導波路層の表面に配設された出力回折格子を介してTIR反射によって導波路内に案内、結合され、140で目に向けられる。出力格子が導波路構成要素123のかなりの領域を覆っているため、情報光は、これらの格子と多数回相互作用し、出力格子方向に沿ったアイ・ボックスの第1の寸法を増大させる。第1のアイ・ボックス寸法に垂直なアイ・ボックスの第2の寸法を拡張するため、折り畳み格子区域がシステム内に組み込まれる。
構成要素123の薄い眼鏡レンズ状特徴部に加えて、大きなアイ・ボックスが望ましい。しかし、そのような回折導波路ベースのOST ARシステムの使用に際し、いくつかの問題が生じる。まず、入力回折格子は、質の高いユーザ・エクスペリエンスに必要なフルカラー撮像及び大きな入射角度の場合、広い波長帯域にわたって高い効率を支持することができない。様々な波長帯域に整合される各層内では、多層導波路を使用しなければならない。このことにより、導波板の厚さ及びそのようなシステムの製作費用を増大させる。第2に、入力回折格子区域のサイズは、投射ユニット120aの体積及び導波板123の厚さを制御するように最小化される。したがって、投射ユニットのF/#は高く、その光学効率は低い。この効率は、投射ユニットを折り畳んでより小さな体積にするために負う損失によって更に低減される。
第3に、123の広い領域を覆い、情報光と多数回相互作用する出力格子区域及び折り畳み格子区域は、アイ・ボックスの均一性を保証するように低効率で設計しなければならない。したがって、アイ・ボックスのサイズの増大は、導波路の低スループット効率を犠牲にして達成される。開示されるOST ARシステムの効率は、低スループット効率の投射ユニットと組み合わせると、より一層低くなる。
第4に、入出力回折格子は、多くの波長分散を有し、これにより、完全に整合されていない場合、画像のぼけがもたらされる。このことにより、製作費用及び環境感度が増大する。
最後に、この従来技術デバイスの投射ユニットは、OST ARシステムの体積の態様を大幅に増大させ、外観を損なうものである。
小型さに加えて、視野(FOV)は、OST ARシステムにとって別の重要な規格である。アイ・ボックスのサイズ又はシステムのスループット効率を低減させることなく、FOVを増大させるあらゆる努力が、システムの体積の態様及び光学的複雑さの成長へと通じることは明らかである。システムのスループット効率を犠牲にしてFOVを増大させる、実行可能な方法には、時間多重化FOV拡張方法、又はビーム分割アイ・ボックスの拡張方法の使用、又は両方の使用を含み得る。
図10は、米国特許出願公開第2014/0232651号に開示される従来技術OST AR表示システムを示す。表示モジュール505からの光は、3つの切り替え可能ミラー531、532及び533を通じて透過し、これらのうち1つのみが任意の瞬間で作動している。作動していない切り替え可能ミラーは、高度に透過性である一方で、作動しているミラーは部分的に反射性であることが想定される。端部反射器583は、情報光を平行化し、情報光は、反射時にその伝搬方向を逆転させ、次に、情報光は、作動する切り替え可能ミラーによって目領域160に向かって向け直される。3つの切り替え可能ミラーは、時間多重式に作動し、FOVを水平に拡張する。3つのミラーは、目に対する異なる距離、及びアイ・ボックスの変更に対するいくつかの観視角度を有するため、視野口径食による影響は、切り替え可能ミラー533が最大口径食を有する場合、異なる。このことは、各切り替え可能ミラーを覆わなければならない水平FOVが増大するにつれて悪化するだけである。光の回折伝搬が生じない限り、図示される3つの平行切り替え可能ミラーはFOV傾斜を達成することができない。というのは、図示される光路が、反射の法則に従わないためである。
単一回折格子は、システム内のどこかで補償格子によって均衡が取られない場合、かなり大きな色収差を受ける。更に、補償格子によって均衡が取られない場合、単一回析格子は、格子内の円錐回折等の格子反射内の非線形性のために著しい角度の歪みをもたらす。また、切り替え可能ミラー533における、端部反射器583から反射し返される光線の入射角度は、高過ぎ、切り替え可能ミラー又は切り替え可能格子のいずれかに対する良好な性能を保証することができない。最後に、所与のFOV及びアイ・ボックス幅に関し、光中継器565は、前面、及び目に面する後面によって生成される表示モジュールの反射ゴーストを回避するために特定の値よりも大きい厚さを必要とする。光中継器565がより厚くなるにつれて、切り替え可能ミラーの幅も増大する。このことにより、製作をより難しいものにする。
最後に、上記OST ARシステムのFOVの多重区分の時間多重化は、時間多重化FOV区間の数に比例する輝度及び変調速度の両方の増大を必要とする。それ以外の場合、OST AR表示システムは、多重化アーチファクトを受け、その輝度は低い。より低いシステムのスループット効率は、より明るい、より高速の変調速度表示パネルによって補償しなければならない。そのような高輝度及び高速変調速度表示パネルの一例は、マイクロLEDベースの表示技術であり(米国特許第7,623,560号、同第7,767,479号、同第7,829,902号、同第8,049,231号、同第8,243,770号、同第8,567,960号、同第8,098,265号及び米国特許出願公開第2018/0156965号を参照)、これらは、以下で説明する導波路ベースのOST AR表示システム内に組み込まれる。
米国特許第5,696,521号 米国特許第8,508,851号 米国特許第5,886,822号 米国特許第6,353,503号 米国特許第6,710,902号 米国特許第9,134,535号 米国特許第6,147,807号 米国特許第9,239,453号 米国特許出願公開第2016/0077338号 米国特許出願公開第2014/0232651号 米国特許第7,623,560号 米国特許第7,767,479号 米国特許第7,829,902号 米国特許第8,049,231号 米国特許第8,243,770号 米国特許第8,567,960号 米国特許第8,098,265号 米国特許出願公開第2018/0156965号
OST ARシステムを含むニアアイ表示システムの小型化に対する著しい技術的ハードルは、高輝度小型表示パネルに対する可用性である。一般的な従来技術表示パネルの技術は、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)、液晶表示器(LCD)、Liquid Crystal on Silicon (LCOS)及び有機発光ダイオード(OLED)を含む。DMD及びLCOS等のシステムは、付随する照明光学系を必要とし、これにより、ニアアイ表示システム全体にかさばりが追加される。LCD技術は、関連する低輝度及び低解像度を有する。OLED技術は、DMD及びLCOSよりも小型であり、LCDよりも良好な解像度を有するが、OST AR表示において直面することが予期される、日の当たる周囲背景の高輝度を克服するのに十分な輝度をまだ達成していない。したがって、OLEDは、ニアアイ表示器に有望な表示パネル・フォーマットであるが、OLEDは、依然として、その輝度及び耐久性を更に改善する必要がある。
米国特許第7,623,560号、同第7,767,479号、同第7,829,902号、同第8,049,231号、同第8,243,770号、同第8,567,960号、同第8,098,265号及び米国特許出願公開第2018/0156965号で開示されるように、新しいクラスの発光マイクロスケール画素アレイ撮像素子デバイスが近年導入されており、これら文献のそれぞれの全体が、参照により本明細書に完全に組み込まれる。開示される発光構造体及びデバイスは、量子光子撮像素子(Quantum Photonic Imager)表示器、即ち、本願の出願人であるOstendo Technologies社の登録商標である「QPI(登録商標)」と本明細書では総称する。これらの開示されるデバイスは、望ましくは、高輝度、かなり高速の多色光強度、及び空間変調能力を特徴とし、これらの全ては、全ての必要な画像処理駆動回路を含め、かなり小型の単一デバイス・サイズ内にある。そのようなデバイスの固体(SSL)発光画素は、発光ダイオード(LED)又はレーザー・ダイオード(LD)又はこれらの両方とすることができ、これらのオン−オフ状態は、CMOSチップ(又はデバイス)内に収容される駆動回路によって制御され、CMOSチップ(又はデバイス)上に、撮像素子の発光マイクロスケール画素アレイが接合される。開示する、そのような撮像素子デバイス発光アレイを備える画素のサイズは、典型的には、約5〜20ミクロンの範囲内であり、デバイスの典型的な発光表面積は、約15〜150平方ミリメートルの範囲内である。上記発光マイクロスケール画素アレイ・デバイス内の画素は、典型的にはCMOSチップの駆動回路を通じて、空間的、色的及び時間的に個別に対処可能である。そのような撮像素子デバイスが生成する光の輝度は、適度に低い電力消費量で100,000cd/m2の数倍に達することができる。QPIは、共通画素開口からの多色発光、及び画素レベルでの光学的機能も特徴とし、QPIの多色発光マイクロ画素アレイを構成する各個の画素から放出された光の直接的な平行化及び指向性の変調を可能にする。QPIのこれら固有の特徴は、光導波路ベースのOST AR表示器に理想的に合致する。というのは、これらの特徴は、システムの体積の態様の低減、輝度の増大、及び光学性能の向上に直接寄与し、時間多重化等の手法を可能にし、OST AR表示器のFOVを増大させる一方で、小型の体積を維持するためである。
以下で説明する例示的実施形態で参照する量子光子撮像素子(QPI)(米国特許第7,623,560号、同第7,767,479号、同第7,829,902号、同第8,049,231号、同第8,243,770号、同第8,567,960号、同第8,098,265号及び米国特許出願公開第2018/0156965号を参照)は、本明細書の装着可能ニアアイ表示システムの発明での使用に好適である。しかし、QPIデバイスは、本発明で使用し得る発光マイクロ画素デバイスの種類の一例にすぎないことを理解されたい。したがって、以下の説明において、QPIデバイス又は単に「撮像素子」への言及は、開示する実施形態において特定する目的であり、本発明を限定する目的ではないと理解されよう。
本発明は、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明からより十分に理解されよう。
従来技術OSTシースルー・ニアアイ表示システムの図である。 更なる従来技術シースルー・ニアアイ表示システムの図である。 また更なる従来技術シースルー・ニアアイ表示システムの図である。 また更なる従来技術シースルー・ニアアイ表示システムの図である。 また更なる従来技術シースルー・ニアアイ表示システムの図である。 また更なる従来技術シースルー・ニアアイ表示システムの図である。 また更なる従来技術シースルー・ニアアイ表示システムの図である。 また更なる従来技術シースルー・ニアアイ表示システムの図である。 また更なる従来技術シースルー・ニアアイ表示システムの図である。 また更なる従来技術シースルー・ニアアイ表示システムの図である。 本発明のニアアイ表示システムの好ましい実施形態の図である。 本発明のニアアイ表示システムの右目通路の図である。 本発明の非偏光ニアアイ表示システムの光路の図である。 本発明の偏光ニアアイ表示システムの光路の図である。 本発明のニアアイ表示システムの長方形アイ・ボックスの図である。 ユーザ上の本発明のニアアイ表示システムの図である。 本発明のニアアイ表示システムの水平視野を拡大する一実施形態の図である。 本発明のニアアイ表示システムの垂直視野を拡大する一実施形態の図である。 切り替え可能ミラー要素を備える本発明のニアアイ表示システムの一実施形態の図である。
本発明の以下の詳細な説明における「1つの実施形態」又は「一実施形態」に対する本明細書全体にわたる言及は、当該実施形態に関連する特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも一実施形態の中に含まれることを意味する。詳細な説明の様々な場所における句「1つの実施形態では」の出現は、必ずしも、全てが同じ実施形態に言及するわけではない。
本発明は、通常の民生用アイウェア又は眼鏡の外観に似ている小型OST ARニアアイ表示システムを含み、表示される仮想画像及びシースルー現実世界の視野の両方で良好な質を有し、大量生産での製作が容易であり、大きな瞳孔間距離(IPD)のばらつきに適応することにより、装着が快適である。
本発明は、電子表示パネル、特に、マイクロ画素を備える自己発光型表示パネルの技術でなされた進化を利用するものであり、これらは、例として、米国特許出願公開第2014/0232651号、及び米国特許第7,623,560号、同第7,767,479号、同7,829,902号、同第8,049,231号、同第8,243,770号、同第8,567,960号で開示されている。他の例は、有機LED(OLED)又は台頭しつつあるマイクロLED(MLED)表示器を含む。上記で言及したQPI表示デバイス等の表示パネルは、非常に小型のフォーマット内に高輝度及び高解像度画像をもたらし、本発明の小型ニアアイ表示システムを支持する実現技術である。
本発明は、以下の人間工学的な事実を利用する。瞳孔間距離、即ち「IPD」が一般集団の間で大きく変動するにもかかわらず、ユーザは、水平に左又は右に目を容易に走らせることができ、ユーザの目の垂直移動は、かなり狭く、あまり頻繁ではない傾向がある。言い換えれば、ヒトは、一般に、目を上下に走らせるのではなく、頭を上又は下に傾けることによって見上げる又は見下ろすことができる。
開示するニアアイ表示システムは、このヒトの挙動を利用し、円形アイ・ボックスを実装せず、代わりに、水平寸法が垂直寸法よりも大きい細長いアイ・ボックスを提供する。開示するニアアイ表示システムのアイ・ボックスの垂直寸法は、典型的な観視者に適応するのに十分に大きく、鼻梁に沿ってニアアイ表示システムを単に調節又は摺動することによって、あらゆるユーザの目と垂直に位置合わせし、名目範囲外にある観視者に適応させることができる。従来技術において、ニアアイ表示システムがかさばる一因の大部分は、大型のアイ・ボックスに対する要件に起因する一方で、垂直方向におけるアイ・ボックスのサイズを削減することにより、視線方向であり得る、対応する方向でのシステムのかさばりを選択的に最小化する。
典型的な眼鏡の光学レンズは、一般に、水平方向に沿った最大寸法、及び視線に沿った最小寸法を有し、レンズの垂直寸法は、この最大寸法と最小寸法との間にあることが公知である。前方(景色の方を向く)レンズ面の形状及び後方(瞳孔の方を向く)レンズ面は、一般に、視力矯正有り又は無しにかかわらず、眼科的な機能又は様式によって決定される。一方、レンズの側方面若しくは側面又は外周縁部は、1つ又は複数の表示パネルから撮像する入力機能を実施するように修正することができる。
そのような1つ又は複数の縁部で設計した光学面を使用して、レンズの外周面、即ち、上側、下側側方面上に1つ又は複数の表示パネルを配設し、次に、表示パネルの出力を撮像することによって、より大きな水平レンズ寸法を、より大きな水平アイ・ボックスに対応するように作製し、より小さな垂直レンズ寸法を、より小さな垂直アイ・ボックスに対応するように作製することができる。快適な光学レンズの許容可能な垂直寸法は、約30mmであり、例示的ニアアイ表示システムの倍率(焦点距離)にかなり良好に適合する。このようにして、従来の光学レンズの形態的要素を有利に利用し、本発明を可能にする。
本発明は、撮像表示パネルから瞳孔までの光路を可能な限り単純に保つ。本発明は、回転対称光学面を採用し、仮想画像中心の主光線を抑制し、それぞれの光のパワーが与えられる光学面の光軸及び表示パネルに沿って延びる。したがって、表示パネルから瞳孔までの光路は、ニアアイ表示システムの体積を低減させるように複数回折り畳まれるが、光学的な傾斜はシステムに導入されず、優れた光学性能をもたらし、作製費用は低い。埋め込んだビーム分割面における透過及び反射を除き、残りの光線−表面の相互作用は制限され、上側レンズ縁部における透過は低損失で、前及び後レンズ面におけるTIR反射の数は限られ、下側レンズ縁部におけるミラー反射は低損失であり、後レンズ面における透過は低損失である。
いくつかの光線−表面の相互作用があるが、ニアアイ表示システムの合計光学的損失は依然として低い。上縁屈折光学面及び下縁反射光学面は、収差の均衡を十分に取った状態で設計され、良好な光学性能、低いシステムF/#、及び大きな視野を可能にする。したがって、本発明のニアアイ表示システムは、大きな水平アイ・ボックス及び高い光学効率を有する。レンズ前面及び後面から出るTIR反射は、埋め込みビーム分割平面の傾斜、及び表面での光線入射角度を低減する。したがって、アイ・ボックスの垂直寸法は、快適に保たれる一方で、レンズの厚さは、システムの全体的なかさばりを低減するように最小化される。
本発明の一実施形態は、レンズの水平縁部又は側方面に沿って複数の表示パネルを水平に傾斜させることによって、開示するニアアイ表示システムの水平FOVを拡張する。開示するニアアイ表示システムの大きなFOVにわたり得られる大型の水平アイ・ボックス寸法及び強力な光学性能は、拡張した水平FOVにわたり、良好な光学性能を保証する。
本発明の別の実施形態は、レンズ内に埋め込まれた複数の切り替え可能ミラー要素を使用して、開示するニアアイ表示システムの垂直FOVを拡張する。電気信号は、完全透過状態(オフ状態)と部分的光透過−反射状態(オン状態)との間でミラー要素を切り替えるために使用される。各表示フレーム時間周期は、切り替え可能ミラー要素のうち1つのみがオン状態にある、いくつかの副周期に分割される。複数の切り替え可能ミラーは、互いに対して傾斜し、所望のFOV重複部、及びそれぞれのアイ・ボックスと瞳孔との位置合わせを保証する。
本発明のまた更なる実施形態は、高分子分散型液晶(polymer dispersed liquid crystal、PDLC)膜層が間にあるブラッグ・ミラーを使用して、上記切り替え可能ミラーを実装する。PDLC膜層は、印加される電界に応じて、光学的に「隠す」(即ち、屈折率を一致させる)か、又は見える(即ち、屈折率を一致させない)ように作製することができる。PDLC膜層が光学的に隠されると、切り替え可能ミラー要素は、かなり高い光透過性を有する。PDLC膜層が見える場合、切り替え可能ミラー要素は、所定の波長帯域にわたり平坦な反射率を有するゼロ次のブラッグ・ミラーを規定する。
典型的には、ブラッグ・ミラーは、反射率が可能な限り高いように設計され、これにより、ブラッグ・ミラーの作動波長帯域を制限する。本発明では、ブラッグ・ミラーの反射率は、より低い、例えば10%から30%とすることができる。したがって、ブラッグ・ミラーの作動波長帯域は、より広くすることができ、完全可視光スペクトルを覆う単一PDLC膜層の使用を可能にする。好ましくは、ブラッグ・ミラーの作動波長帯域は、関連するニアアイ表示システムの波長帯域よりも広く、このため、ブラッグ・ミラーの反射率は、入射角度が設計値と異なる場合であってもあまり変化しない。このことにより、切り替え可能ミラー要素が、各切り替え可能ミラー要素と関連するそれぞれの副FOVにわたり許容可能な性能を有することを保証する。
ここまで、ニアアイ表示システムの説明は、一方の目の通路に関して行ってきた。同じ説明は、一緒に立体的又は両目による視覚をもたらすもう一方の目の通路に対して行うことができる。更に、用語「下側」及び「上側」は、説明のためにのみ使用され、そのような用語は、互換的に使用し得ることを理解されたい。
以下の説明では、説明の目的で多数の特定の詳細を示し、本発明に対する完全な理解を提供する。しかし、本発明を異なる特定の詳細で実行し得ることは当業者には明らかであろう。他の例では、構造及びデバイスは、本発明を不明瞭にしないようにブロック図の形式で示すことができる。本明細書で説明する特徴は、説明する実施形態で示す組合せで使用し得るだけでなく、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組合せで使用するか又は個別に使用し得ることも当業者には明らかであろう。
開示するニアアイ表示システムは、好ましくは、一般的な民生用アイウェア眼鏡のフレーム構造内に埋め込まれた1つ又は複数の発光マイクロ画素表示パネルを使用し、マイクロ画素表示パネルは、光電子半導体デバイスであり、個々に対処可能なフルカラー発光マイクロ画素アレイと、発光マイクロ画素アレイを駆動するように構成した電子回路とを備え、これらは全て、単一半導体チップ又はパッケージ内に完全に統合され、単一半導体チップ又はパッケージは、アイウェアのフレーム、好ましくはフレームの縁内に効率的に埋め込むのに十分に体積が小さいものである。
本発明は、上述のQPI発光マイクロ画素表示パネルの使用に限定されず、適切な電気的及び光学的特性を有するOLED又は同様のマイクロLED表示要素等、あらゆる様式の電子表示要素を使用し、依然として、開示する発明の特許請求のあらゆる趣旨及び範囲内にあり得ることを明確に留意されたい。
図11は、本発明のニアアイ表示システム1の好ましい実施形態を示す。フレーム1100は、1つが右目用、もう1つが左目用のそれぞれであるプリズム組立体1110R及び1110Lの形態の一対の光学レンズ要素を備え、それぞれ、フレーム1100によって支持される。図示の実施形態では、フレーム1100は、通常の眼鏡フレーム組立体に似るように設計されるが、他の形態的要素は、本発明の範囲内である。
上記で参照したQPI表示パネル等の電子表示パネル1120R及び1120Lは、好ましくは、図11のプリズム組立体1110R及び1110Lの上側縁部又は上側側方面に配設される。プリズム組立体1110R及び1110Lは似ており、現実世界の視野から光を透過する際、視力矯正レンズを含み得る一対の眼科用レンズとして機能する。プロセッサ、前方観視カメラ1130R及び1130L等のセンサ、アンテナ、制御回路板並びに電池等、他の構成要素をフレーム1100内に組み込んでもよい。代替的に、表示パネル1120L及び1120Rは、つる要素の2つの端部から出るケーブルを通じて、又はワイヤレスに外部コンピュータ又はプロセッサに接続することができる。
簡潔にする目的で、本発明の左目及び右目用レンズ・システム間の対称性のために、右目のシステムのみを以下の説明で説明する。図12は、図11のプリズム組立体1110Rをより詳細に示す。プリズム組立体1110Rは、第1の要素1140及び第2の要素1150から構成され、それぞれの第1の要素及び第2の要素のための接合界面としてビーム分割界面1160を伴う。第1の要素1140は、所定の光のパワーを含む光学領域1170を備える。QPI又は同様の表示パネル1120Rは、プリズム組立体1110Rの第1の要素1140の側縁部面上に配設され、光学領域1170に光学的に結合される。
光学領域1170は、QPI表示デバイス等の表示パネル1120R付近にレンズ面を備え、明確な光のパワーが供給される。光学領域1170に備えられる機能は、1)下側光反射面1180の倍率以上に光学系の倍率を増大すること、2)下側光反射面1180のペッツバール像面湾曲の均衡を取り、より大きな視野にわたり画質をより良好にすること、3)表示パネル1120Rの発光方向を制御し、画像輝度のロール・オフを低減することを含み得る。
第2の要素1150の外周縁部は、光反射面1180を備え、光反射面1180も所定の光のパワーを含む。ビーム分割面は、第1の要素1140及び第2の要素1150のそれぞれの表面が接合される界面1160に配設される。第1の要素1140及び第2の要素1150は、一緒に位置合わせし、屈折率が整合するセメントを使用して接合し、ビーム分割界面1160を画定する。外側の景色からの光を透過するため、プリズム組立体1110Rは、光収差を導入しない平行板のように機能する。外観的な理由で、プリズム組立体1110Rの外形は、上側及び側方のまっすぐな縁部を湾曲させることによって、通常の眼鏡レンズでしばしば見られるレンズに似るように修正することができる。
図13は、表示パネル1120Rの中心からプリズム組立体1110Rを通じてアイ・ボックス中心まで折り畳まれる中心光線路を示す。光線は、表示パネル1120Rからの透過によって、第1の要素1140の上側縁部面でプリズム組立体1110Rに入る。次に、光線は、後面RSで前面FSに向けて初めてTIR反射される。前面FSにおいて、光線は、ビーム分割コーティングを備えるビーム分割界面1160に向けて初めてTIR反射される。光線エネルギー(情報光線)の一部分は透過し、光情報路を継続させる。情報光線は、後面RSで再びTIR反射される。次に、前面FSは、下側光反射面1180に向けて光線を再びTIR反射する。光線は、下側光反射面1180で反射されると、その方向を逆転させ、到来した経路に沿って進行する。光線は、前面FS及び後面RSにおける3番目のTIR反射の後、ビーム分割界面1160に再度遭遇する。次に、光線エネルギーの一部分は、ビーム分割界面1160で反射され、情報経路を継続させる。情報光線は、後面RSを透過した後、アイ・ボックス中心に到達する。
表示パネル1120Rからアイ・ボックスに向かう情報経路は、光学的体積を低減するために何回か折り畳まれるが、光学領域1170及び下側光反射面1180の光のパワーが与えられる面は、説明した中心光線のそれぞれから傾斜していない。したがって、ニアアイ表示システム1の光学性能は、1170及び1180に回転対称面を採用することによって、かなり高いものとすることができる。このことにより、低価格での製作という利点をもたらす。上記光線路の説明から分かるように、ニアアイ表示システム1は、TIR反射を採用するために高い光学スループット効率を有する。スループット効率に対する制限は、ビーム分割界面1160におけるビーム分割コーティングとすることができる。ビーム分割コーティングにおける30%の反射及び70%の透過を仮定すると、ビーム分割界面1160のスループット効率は、約21%である。完全なシステム1のスループット効率は、プリズム組立体1110Rに出入りして透過し、下側光反射面1180で吸収される間、反射損失によって更に低減される。1%の反射損失及び92%のミラー反射効率を仮定すると、表示パネル1120Rの完全なシステムのスループットは、約19%である。このシステム効率は、偏光ビーム分割器を以下の実施形態で説明するように使用すると、望ましく増大する。
図14は、偏光ビーム分割界面1160Pに偏光ビーム分割コーティング(polarized、beam splitting、PBS)を備えるニアアイ表示システム1の一実施形態における光路を示す。拡大引出し円において、PBS層は、Bとラベルされる。ラベルAは、PBSコーティングが配設されるプリズム組立体1110Rの部分を表す。ラベルCは、プリズム組立体1110Rの反対部分に配設される位相遅延層を表し、プリズム組立体1110Rの反対部分は、Dと識別される。PBSコーティングは、「p」偏光状態の光を通過させる一方で、「s」偏光状態の光を反射する。
偏光膜は、表示パネル1120Rに対して設けられ、表示パネル1120Rからp偏光状態の光のみを通過させるように構成される。2回のTIRバウンドの後、情報光線は、PBS層Aを透過する。p偏光状態の情報光のために、従来技術で説明した一実施形態では情報光を外側に望ましくなく漏出させるPBS層での反射がない。
PBS層に続く位相遅延層は、p偏光方向に対して適切に選択された角度アルファ(α)で向けられた高速軸を有する。遅延層の位相遅延量ラムダ(λ)も適切に選択される。(α)及び(λ)の選択基準は、偏光が、下側光反射面1180によって逆転され、次にPBS層上に再度入射する際にs偏光状態にあるようにする。次に、情報光は、PBS層によってアイ・ボックスに向けて反射される。上記の説明から、本実施形態では、情報光の外側への漏出が回避されるだけでなく、システムのスループット効率もかなり高くなる(例えば、中性ビーム分割器の場合は21%である代わりに、約50%)ことがわかる。
代替的に、以前の実施形態は、上記の参照で説明した表示パネル1120Rのような偏光発光QPIデバイスを使用して実現することができ、この場合、付加効率が実現される。というのは、偏光発光QPI表示パネル1120Rが発する光のパワーの大部分(ほぼ100%)は、p偏光状態では濃縮されるためである。有利には、本実施形態では、偏光発光QPI表示パネル1120Rを使用することによって、情報光の外側への漏出が防止されるだけでなく、ニアアイ表示システム1のスループット効率は、以前の2つの実施形態それぞれの50%及び21%ではなく、ほぼ100%に到達する。
図14は、本発明の一実施形態によるニアアイ表示システム1の右目用プリズム組立体1110Rのアイ・ボックス領域(網掛け領域)を示す。アイ・ボックスの水平寸法は、その垂直寸法よりも数倍大きい。これは、図11〜図13のプリズム組立体1120Rの水平寸法が、視線方向に沿った寸法よりもかなり大きい結果である。望ましくは、このことにより、性能に問題を生じさせない。大きな水平アイ・ボックス寸法は、ユーザ集団の間で見られるIPDのばらつき及び瞳孔を左右に動かすことに適応するのに必要であるが、より小さな垂直アイ・ボックス寸法は、ユーザの鼻梁上で眼鏡フレームの位置を調節することによって容易に補償される。この影響は、ヒトが、見上げるために目を上方に動かすのではなく、頭部を自然に後ろに傾斜する傾向があるという事実によって更に最小化される。
アイ・ボックスの垂直寸法を水平寸法と同じくらい大きくするという試みは、以前に行われている。得られたシステムは、かさばり、光学的にあまり効率的ではない及び/又は複雑である傾向があった。一方、本発明のニアアイ表示システム1は、ニアアイ表示システム1のアイ・ボックスの大型水平寸法に必要である、眼鏡レンズの大型水平幅寸法と、アイ・ボックスのより小さな垂直寸法が許容可能であるより薄い厚さの寸法とを有利に組み合わせるものである。快適なニアアイ表示システムの表示画素のピッチ及び必要な倍率は、一般に、開示するシステムの光学機器の適切で効果的な焦点長さが、15mmから25mmの範囲内にあることを要求する。
光の屈折率が1を超える媒体内に表示パネル1120Rから光反射面1180まで大きな区間の光線路を埋め込むことによって、表示パネル1120Rから光反射面1180までの物理的な寸法は、ニアアイ表示システム1の眼鏡レンズの高さ寸法とプリズム組立体1110Rの高さ寸法との間でより良好な一致で増大する。更に、ニアアイ表示システム1の主要光線に対して下側光反射面1180及び(屈折面の形態であり得る)上側光学領域1170に傾斜がないことは、光収差が良好に挙動し、単純な回転対称面で制御し得ることを意味する。これらの特徴は全て、図15及び図16に示す高性能で製造が容易なニアアイ表示システム1を実現する。
より大きな水平FOVが望ましいニアアイ表示システム1の場合、2つ以上の表示パネル1120Rをプリズム組立体1110Rの側方面又は側部の水平方向に沿って近接して傾斜させることができる。図16は、2つのQPI表示パネル1120Rを備える一実施形態を示す。本発明には、そのような水平傾斜を促進するいくつかの特徴がある。まず、プリズム組立体1110Rの大型水平寸法は、複数の表示パネル1120Rに容易に適応する。第2に、QPI表示パネル技術は、表示パネル間に最小又は無視できる間隙の傾斜を可能にする。第3に、プリズム組立体1110Rの大型水平アイ・ボックス及び高い光学性能は、システムが、増大したFOVをカバーし、画像の劣化はヒトの視覚系(human visual system、HVS)に知覚されないことを保証する。
より大型の垂直FOVが望ましいニアアイ表示システムに関し、垂直に多重化した視野のニアアイ表示システム1を説明する。そのようなデバイスの利点は、システムの光学効率を一部犠牲にするが、システムの小型さを維持することである。QPI表示パネルは、かなり明るく、高い変調速度を達成し、時分割による光学効率のあらゆる低下を補償することができる。
図17は、垂直に多重化した視野のニアアイ表示システム1を示し、合計FOVは、副FOVの使用により構築される。各副FOVは、あるフレーム周期の一部分にわたり表示される。各副FOVの時間継続時間は、成分により制御されても、観視者の目線により制御されてもよい。
図18は、垂直に多重化した視野のニアアイ表示システム1の一実施形態を示し、非限定的例示では、3つの副FOVを備える。各副FOVは、本開示において上記したプリズム組立体1110Rによって生成される。具体的には、表示パネル1120Rからの情報光は、まず、偏光子等の光学要素又は膜によって事前に条件付けられ、適切な偏光状態及び/又は画素レベルのマイクロ光学機器を生成し、次に、角度が調整される。そのような事前条件付けは、以下で説明する切り替え可能反射層のコントラストを増大するように実施されるが、所望の実施形態では省略してよい。次に、情報光は、光のパワーを備え得る光学領域1170を通じて、プリズム組立体1120Rに入る。次に、情報光は、TIR反射によって前面FSと後面RSとの間でプリズム組立体1120Rを下に進行する。
図19は、レンズ断面図を示し、光学要素、並びに電気的に活性化される半反射層L1、L2及びL3(本明細書では個々に「層」と呼ぶ)を示す。図19の非限定的な実施形態では、3つの切り替え可能半反射層L1、L2及びL3は、1つずつ各副FOVに対してプリズム組立体1120R内に埋め込まれている。本発明の範囲内にあるものとして、4つ以上の半反射層が企図される。それぞれの半反射層は、関連する副FOVが表示される周期の間にのみオンになる。特定の半反射層がオフになると、この半反射層は、屈折率整合を通じて、情報光から、プリズム組立体1120Rを構成するバックグラウンド材料に光学的に隠される。情報光は、その対応する半反射層で初めて透過し、光反射面1180に向かってTIR折り畳み経路を継続させる。情報光は、光反射面1180で方向を逆転させた後、対応する半反射層に戻って進行する。次に、情報光は、半反射層によって反射され、後面RSを通じてプリズム組立体1120Rを出て、アイ・ボックスに入る。一方の切り替え可能半反射層ともう一方の切り替え可能半反射層との間が垂直に変位するために、これらの間にわずかな水平傾斜角が形成され、関連するアイ・ボックスを重複させる。
図19の切り替え可能半反射層を実現する機構は、図19に示すように、一対の透過性導体層(例えば、酸化インジウムスズ、即ち「ITO」層)の間に回折光学要素、即ち「DOE」−反射器PDLC構造体を挟むことを含み得る。PDLC層の高分子バックグラウンド内に懸濁する液晶(LC)液滴のサイズが小さいため、層は、適切に設計された電圧信号波形によってかなり迅速に切り替えることができる。電圧信号を印加すると、電界は、懸濁する周囲の高分子とは実効屈折率が異なる各LC液滴の光軸を整合し、(PDLC構造体上へのインプリント・リソグラフィが可能である)PDLC DOE構造体を光学的に隠し、層を完全に見えなくする。
電圧信号が層に印加されていない場合、無作為に配向し、実効屈折率が周囲の高分子とは異なり、DOE反射器に曝されているLC液滴は、入射波面に位相摂動を生じさせる。得られた散乱波の振幅は、PDLC密度に比例し、これにより、DOE反射器の適切な選択を通じて所望の反射方向及び透過率に適切に同調することができる。PDLCの好ましいDOE構造体は、ブラッグ・ミラー構造体を画定するように、ポリマー層が散在する複数のPDLC層を積み重ねたものである。そのようなブラッグ・ミラーは、単一PDLC層の最小密度又は厚さで許容可能な反射を達成し、したがって、必要とする切り替え電圧の大きさを低減することができる。更に、ブラッグ・ミラーは、より大きな波長帯域及び/又は入射角度にわたり、より平坦な光学応答性能を持続させることができる。そのようなシステムでは、側面から出るTIRバウンドによって、切り替え可能反射ミラーにおける入射角度が低減されるという事実が、実装をより容易にする。
既に説明したように、上記実施形態で説明したFOV時間多重化方法及びデバイスは、画像表示フレーム周期を副周期に分割することによって実現することができ、そのような各副周期は、多重化FOV区分の1つの表示に専用のものである。FOV区分がHVSの周辺領域に対処するのではなく、FOVにわたり、HVSの鋭敏さを合わせることによって、より長い時間多重化周期並びにより高い輝度及びより広い色域を使用し、光軸(即ち、観視者の目線軸に沿った光軸)を含むFOV区分を表示することができる。この手法を用いると、ニアアイ表示システム1は、輝度、パワー、解像度及び色域適用範囲の点でそのリソースを効率的に利用し、視聴者のHVSの鋭敏さをより緊密に一致させる。したがって、より広い水平、垂直FOVの達成に加えて、ニアアイ表示システム1のリソースは、観視者のHVS知覚能力と比例して効率的に利用される。
より広い水平FOVは、本発明によって、QPI等の多重表示パネル1120Rの使用により対処することができ、より広い垂直FOVは、切り替え可能半反射層又はミラーによって対処することができることに留意されたい。切り替え可能回折光学要素(DOE)の使用により、切り替え可能半反射層又はミラーの機能を交互に実施させることも可能であり、切り替え可能回折光学要素(DOE)は、内部に挿入されるのではなく、導波光学要素の外面上にナノインプリントされる。
当業者によって、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく多数の代替形態及び修正形態を行うことができる。したがって、例示する実施形態は、例の目的で示すにすぎず、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の限定として解釈すべきではないことを理解されたい。例えば、以下で、特許請求の範囲の要素を特定の組合せで示すにもかかわらず、本発明は、組合せで最初に請求されていない場合でさえ、上記で開示したより少ない、より多い、又は異なる要素の他の組合せを含むことを明示的に理解されたい。
本発明を説明するために本明細書で使用する言葉及びその様々な実施形態は、一般に定義される意味だけでなく、本明細書の特別な定義によって、一般に定義される意味の範囲を超える構造、材料又は行為を含むことを理解されたい。したがって、本明細書の文脈において、要素が2つ以上の意味を含むと理解される場合、特許請求の範囲における使用は、本明細書及びその要素の言葉自体によって裏付けられる全ての可能な意味に対して包括的であると理解されたい。
したがって、以下の特許請求の範囲に対する言葉又は要素の定義は、本明細書では、文字通り示される要素の組合せを含むだけでなく、実質的に同じ機能を実質的に同じ様式で実施して実質的に同じ結果を得る全ての等価な構造、材料又は行為を含むように定義される。したがって、この意味において、2つ以上の要素を以下の特許請求の範囲の要素のいずれか1つと等価に置き換えることができ、単一要素を、特許請求の範囲の2つ以上の要素と置き換える得ることが企図される。
要素は、特定の組合せで作用するとして上記で説明したが、そのように最初に請求する場合でさえ、請求する組合せからの1つ又は複数の要素は、場合によっては、当該組合せから削除することができ、請求する組合せは、副組合せ又は副組合せの変形形態を対象とし得ることを明示的に理解されたい。
当業者から見た、請求する主題からの実質的ではない変更、公知ではない変更、又は後に考案される変更は、特許請求の範囲内に等価であることが明示的に企図される。したがって、当業者に現在公知であるか又は後に公知になる明らかな置き換えは、定義する要素の範囲内にあると定義される。
したがって、特許請求の範囲は、上記で具体的に例示し、説明したもの、概念的に等価であるもの、明らかに置き換えうるもの、及び更には本発明の本質的な概念を本質的に組み込むものを含むことを理解されたい。

Claims (28)

  1. ニアアイ表示システムであって、前記ニアアイ表示システムは、
    ビーム分割界面を形成する第1の光学要素及び第2の光学要素を備える少なくとも1つの光学レンズ要素と、
    前記第1の光学要素の縁部又は側方面に配設した発光表示デバイスと
    を備え、前記発光表示デバイスは、前記第1の光学要素の前記縁部又は前記側方面における前記光学レンズ要素を通じて光を透過し、
    前記透過光は、前記第1の光学要素、前記第2の光学要素及び前記ビーム分割界面によって、観視者のアイ・ボックスに向かって反射する、システム。
  2. 前記第1の光学要素の前記縁部又は前記側方面は、前記第1の光学要素の上側縁部又は上側側方面である、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記ビーム分割界面は、前記第1の光学要素及び前記第2の光学要素の接合界面である、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記第1の光学要素は、前記発光表示デバイスに光学的に結合する光学領域を備え、前記光学領域は、所定の光のパワーを含む、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記光学領域は、前記発光表示デバイス付近にレンズ面を備える、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記第2の光学要素は、所定の光のパワーを有する光反射面を備える、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記第1の光学要素及び前記第2の光学要素は、前記ビーム分割界面を画定するように、一緒に位置合わせし、屈折率が整合するセメントを使用して接合する、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記アイ・ボックスに向かって光を反射させるため、
    前記第1の光学要素の第1の面は、前記第1の光学要素の第2の面に向けて光を反射し、
    前記第1の光学要素の前記第2の面は、前記ビーム分割界面に向けて前記光を反射し、前記ビーム分割界面は、光情報経路に沿って情報光を生成するように光を部分的に反射する、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記第2の光学要素の第1の面は、前記第2の光学要素の第2の面に向けて前記情報光を反射し、前記第2の面は、前記第2の光学要素の光反射面に向けて前記情報光を反射する、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記光反射面は、前記第2の光学要素の前記第2の面に向けて前記情報光を反射し、前記第2の光学要素の前記第2の面は、前記第2の光学要素の前記第1の面に向けて前記情報光を反射し、前記第2の光学要素の前記第1の面は、前記ビーム分割界面に向けて前記情報光を再度反射し、前記ビーム分割界面は、前記情報光の一部分を生成するように前記情報光を部分的に反射する、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記第1の光学要素の前記第2の面は、前記第1の光学要素の前記第1の面を通じて前記情報光の一部分を反射し、前記アイ・ボックスに到達させる、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記光学領域は、回転対称面を備える、請求項4に記載のシステム。
  13. 前記光反射面は、回転対称面を備える、請求項6に記載のシステム。
  14. 前記ビーム分割界面は、偏光ビーム分割(PBS)コーティングを備える、請求項1に記載のシステム。
  15. 前記PBSコーティングは、位相遅滞層上に配設し、前記PBSコーティング及び前記位相遅滞層の両方は、前記光学レンズ要素の対向部分の間に配設する、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記PBSコーティングは、p偏光状態の光を通過させる一方で、s偏光状態の光を反射するように構成する、請求項14に記載のシステム。
  17. 前記位相遅滞層は、p偏光方向に対してある選択角度で向けられた高速軸を有する、請求項15に記載のシステム。
  18. 前記p偏光方向に対する前記角度及び位相遅滞量は、前記光の一部分が前記第2の光学要素の光反射面によって逆転され、その後、前記PBSコーティング上に入射する際に、前記偏光がs偏光状態にあるように選択する、請求項17に記載のシステム。
  19. 前記アイ・ボックスの水平寸法は、前記アイ・ボックスの垂直寸法よりも大きい、請求項1に記載のシステム。
  20. 前記発光表示デバイスは、合計視野(FOV)をもたらすように、前記第1の光学要素の前記縁部又は前記側方面の方向に沿って別の発光表示デバイスに対して傾斜する、請求項1に記載のシステム。
  21. 前記合計FOVは、複数の副FOVを含み、前記各副FOVは、フレーム周期の一部分にわたり表示する、請求項20に記載のシステム。
  22. ニアアイ表示システムであって、前記ニアアイ表示システムは、
    複数の切替え可能半反射層を備える少なくとも1つの光学レンズ要素であって、前記各半反射層は、それぞれの副視野(FOV)と関連する、少なくとも1つの光学レンズ要素と、
    前記光学レンズ要素の縁部又は側方面に配設した発光表示デバイスと
    を備え、前記発光表示デバイスは、前記縁部又は前記側方面における前記光学レンズ要素を通じて光を透過し、
    前記透過光は、前記半反射層によって、観視者のアイ・ボックスに向けて選択的に反射する、ニアアイ表示システム。
  23. 前記各半反射層は、それぞれの前記副FOVが表示される周期の間のみ作動する、請求項22に記載のシステム。
  24. 前記各半反射層は、前記各半反射層が作動していない場合、情報光から光学的に隠れる、請求項22に記載のシステム。
  25. 前記情報光は、対応する半反射層で透過し、前記光学レンズ要素の光反射面に向けて進行する、請求項22に記載のシステム。
  26. 前記光反射面は、前記対応する半反射層に向けて前記情報光を反射し返し、前記対応する半反射層は、前記情報光を反射し、前記情報光は、前記光学レンズ要素の表面を通じて前記光学レンズ要素を出て、前記アイ・ボックスに入る、請求項25に記載のシステム。
  27. 前記各半反射層は、一対の透過性導体層の間の回折光学要素によって画定する、請求項22に記載のシステム。
  28. 前記回折光学要素は、高分子分散型液晶(PDLC)構造体であり、前記透過性導体層は、酸化インジウムスズ(ITO)層である、請求項27に記載のシステム。
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