以下は、概してメモリデバイスに関し、より具体的には、メモリデバイスを使用するウエイトストイレージに関する。
[相互参照]
本出願は、2018年6月6日に出願され、本出願の譲受人に譲渡され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、“Weight Storage Using Memory Device”と題されたBoniardiらによる米国特許出願第16/001,790号の優先権を主張する。
メモリデバイスは、コンピュータ、無線通信装置、カメラ、デジタルディスプレイなどの各種電子デバイス(装置)に情報を格納するために広く使用されている。情報は、メモリデバイスの異なる状態をプログラムすることで格納される。例えば、バイナリデバイスは、2つの状態を有し、しばしば論理“1”または論理“0”で示される。他のシステムでは、2以上の状態が格納されてもよい。格納された情報にアクセスするために、電子デバイスの構成要素は、メモリデバイスに格納された状態を読み取ってもよいし、検知してもよい。情報を格納するために、電子デバイスの構成要素は、メモリデバイスに状態を書き込んでもよく、または、プログラムしてもよい。
磁気ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、強誘電体RAM(FeRAM)、磁気式RAM(MRAM)、抵抗膜式RAM(RRAM)、フラッシュメモリ、位相変化メモリ(PCM)など、様々なタイプのメモリデバイスが存在している。メモリデバイスは、揮発性であっても、不揮発性であってもよい。不揮発性メモリ(例えばFeRAM)は、外部電源がない場合でも、その格納された論理状態を長時間維持し得る。揮発性メモリセルは、外部電源によって定期的にリフレッシュされない限り、時間の経過とともに、それらの格納された状態を失い得る。
メモリデバイスの改善は、一般に、数ある基準のうちで、メモリセル密度を増加すること、読み出し/書き込み速度を増加すること、信頼性を増加すること、データ保持を増加すること、消費電力を低減すること、または製造コストを低減すること、などを含み得る。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするメモリセルの3次元アレイを含むメモリデバイスの例示的な図を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートする3次元メモリアレイの例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするメモリアレイの例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするメモリアレイの熱的トポロジーの例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリユニットの書き込み動作中のヴィクティムメモリセルの電圧閾値を示す図の例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリユニットの読み出し動作の特徴を示すメモリアレイの例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートする装置のブロック図を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法を例示する。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法を例示する。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法を例示する。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法を例示する。
ニューラルネットワークでは、シナプスの重みは、2つのノード(例えば、ニューロン)間の接続の強さや振幅を指し得る。ニューラルネットワークを介して伝送される情報の性質および内容は、ノード間に形成されるシナプスの特性(例えば、シナプスの重み)に部分的に基づき得る。ニューロモーフィックシステムおよびニューロモーフィックデバイスは、とりわけ、従来のコンピュータアーキテクチャでは不可能であり得る結果を達成するように設計され得る。例えば、ニューロモーフィックシステムは、学習、視覚処理(vision or visual processing)、聴覚処理、高度なコンピューティング、または他のプロセス、あるいはそれらの組み合わせなどの生物学的システムに、より一般的に関連する結果を達成するために使用され得る。
神経系に存在し得る神経生物学的アーキテクチャを模倣するように、および/またはシナプスの重みを格納するように構成されたシステム、デバイス、ならびに方法が、本明細書に記載される。メモリデバイスは、アナログ値などの値を格納するように構成された少なくとも1つのメモリユニットを含み得る。メモリユニットは、第1のメモリセル(例えば、アグレッサー(aggressor)メモリセル)と、複数の他のメモリセル(例えば、ヴィクティム(victim)メモリセル)とを含み得る。メモリユニットおよび/または関連する構成要素は、値(例えば、アナログ値)を格納するために、アクセス動作(例えば、書き込み動作)の期間中にアグレッサーメモリセルによって引き起こされ得るヴィクティムメモリセルの熱外乱を使用し得る。書き込み動作中にアグレッサーメモリセルによって出力される熱エネルギーは、アグレッサーメモリセルと、ヴィクティムメモリセルのそれぞれではないにしても、少なくとも1つのヴィクティムメモリセルとの間の熱的関係に基づいて、ヴィクティムメモリセルの状態を変化させ得る。メモリユニットは、場合によっては、読み出し動作中に、ヴィクティムメモリセルの重みを検出して結合することにより読み出され得る。
以上に紹介した本開示の特徴は、図1〜図2のメモリデバイスの文脈で以下にさらに記載される。次に、具体的な例として、図3〜図11のメモリデバイスのニューラルメモリユニットについて記載する。本開示のこれらの特徴および他の特徴は、メモリデバイスを使用するウエイトストイレージに関連する装置図、システム図、およびフローチャートを参照して、さらに図示され、記載される。
図1は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするメモリデバイス100の例を示す。また、メモリデバイス100は、電子メモリ装置と呼ばれてもよい。図1は、メモリデバイス100の様々な構成要素および特徴の例示的な表現である。そのような、メモリデバイス100の構成要素および特徴は、機能的な相互関係を例示するために示されており、メモリデバイス100内でのそれらの実際の物理的な位置を示すためではないことが理解されるべきである。図1に示す例では、メモリデバイス100は、3次元(3D)メモリアレイ102を含む。3次元メモリアレイ102は、異なる状態を格納するようにプログラムされ得るメモリセル105を含む。いくつかの実施形態では、各メモリセル105は、論理0および論理1を示す2つの状態を格納するようにプログラム可能であってよい。いくつかの実施形態では、メモリセル105は、2を超える論理状態を格納するように構成されてもよい。メモリセル105は、いくつかの実施形態では、自己選択(self−selecting)メモリセルを含み得る。メモリセル105は、別のタイプのメモリセル、例えば、3DXPoint(商標)メモリセル)、ストイレージ構成要素および選択構成要素を含むPCMセル、CBRAMセル、またはFeRAMセルを含み得ることが理解されるべきである。図1に含まれるいくつかの要素は、数字の標識でラベル付けされているが、描かれた特徴の視認性と明瞭性を高める努力として、それらが同じであるか、または類似していると理解されるであろうにもかかわらず、他の対応する要素はラベル付けされていない。
3次元メモリアレイ102は、互いに重ねて形成された2以上の2次元(2D)メモリアレイを含み得る。これは、単一のダイまたは基板上に配置または作成され得るメモリセルの数を、単一の2次元アレイと比較して増加させ得、その結果、製造コストを削減したり、メモリデバイスの性能を向上させたり、またはその両方をなし得る。図1に描かれた例では、メモリアレイ102は、2つのレベルのメモリセル105(例えば、メモリセル105aおよびメモリセル105b)を含み、それゆえ、3次元メモリアレイとみなされてもよい。しかしながら、レベルの数は2つに限定されるものではなく、他の例では、追加のレベルを含んでもよい。各レベルは、メモリセル105が各レベルにわたって互いに(正確に、重なり合って、またはおおよそ)整列し得るように整列または配置されてもよく、それによってメモリセルスタック145を形成する。
いくつかの実施形態では、メモリセル105の各行はワード線110に接続され、メモリセル105の各列はディジット線115(ビット線と呼ばれることもある)に接続される。ワード線110およびディジット線115の両方は、一般的にアクセス線と呼ばれ得る。さらに、アクセス線は、メモリデバイス100の1つのデッキにおける1または複数のメモリセル105に対する(例えば、アクセス線の下のメモリセル105に対する)ワード線110として機能してもよく、およびメモリデバイスの別のデッキにおける1または複数のメモリセル105に対する(例えば、アクセス線の上のメモリセル105に対する)ディジット線115として機能してもよい。したがって、ワード線およびディジット線、あるいはそれらの類似物への参照は、理解または働きを損なうことなく互換性がある。ワード線110およびディジット線115は、互いに実質的に垂直であってもよく、メモリセルのアレイをサポートしてもよい。
一般に、1つのメモリセル105は、ワード線110およびディジット線115などの2つのアクセス線の交点に配置され得る。この交点は、メモリセル105のアドレスと呼ばれ得る。ターゲットメモリセル105は、通電された(例えば、駆動された)ワード線110と通電された(例えば、駆動された)ディジット線115との交点に配置されたメモリセル105であってよく、すなわち、ワード線110およびディジット線115は、その交点でメモリセル105を読み出しまたは書き込みするために、ワード線110およびディジット線115の両方が通電されてもよい。同じワード線110またはディジット線115と電子的に通信している(例えば、接続している)他のメモリセル105は、非ターゲットメモリセル105と呼ばれてもよい。
図1に示すように、メモリセルスタック145の2つのメモリセル105は、ディジット線115などの共通の伝導線を共有し得る。すなわち、ディジット線115は、上部メモリセル105bと下部メモリセル105aとに結合され得る。他の構成も可能であり得、例えば、第3の層(図示せず)は、ワード線110を上部メモリセル105bと共有し得る。
場合によっては、電極は、メモリセル105をワード線110またはディジット線115に結合し得る。電極という用語は、電気伝導体を指してよく、メモリデバイス100の要素または構成要素間に伝導性経路を提供するトレース、ワイヤ、伝導線、伝導層、または同種のものを含み得る。それゆえ、電極という用語は、場合によっては、ワード線110またはディジット線115などのアクセス線を指してよく、また、場合によっては、アクセス線とメモリセル105との間の電気的接触として採用される追加の伝導性要素を指してもよい。いくつかの実施形態では、メモリセル105は、第1の電極と第2の電極との間に配置されたカルコゲニド材料を含み得る。第1の電極は、カルコゲニド材料をワード線110に結合してよく、また、第2の電極は、カルコゲニド材料をディジット線115に結合してよい。第1の電極および第2の電極は、同じ材料(例えば、カーボン)であってもよいし、異なる材料であってもよい。他の実施形態では、メモリセル105は、1または複数のアクセス線と直接結合されてよく、また、アクセス線以外の電極は省略されてもよい。
ワード線110およびディジット線115を駆動または選択することにより、メモリセル105に対して読み出しおよび書き込みなどの動作が実行され得る。ワード線110またはディジット線115を駆動または選択することは、それぞれの線に電圧を印加することを含み得る。ワード線110およびディジット線115は、金属(例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、タングステン(W)、チタン(Ti))、金属合金、炭素、導電的にドープされた半導体、または他の導電性材料、合金、化合物などの伝導性材料で作られ得る。
いくつかのアーキテクチャでは、セルの論理格納デバイス(例えば、CBRAMセルの抵抗性構成要素、FeRAMセルの容量性構成要素)は、選択構成要素によってディジット線から電気的に絶縁され得る。ワード線110は、選択構成要素に接続されてよく、また、選択構成要素を制御してよい。例えば、選択構成要素はトランジスタであってよく、ワード線110はトランジスタのゲートに接続されてよい。あるいは、選択構成要素は、カルコゲニド材料を含み得る可変抵抗構成要素であってもよい。ワード線110を駆動すると、メモリセル105の論理格納デバイスと、それに対応するディジット線115との間に電気的な接続または閉回路をもたらし得る。その後、メモリセル105の読み出しまたは書き込みのいずれかのために、ディジット線はアクセスされ得る。メモリセル105を選択すると、その結果として得られた信号は、格納された論理状態を決定するために使用され得る。場合によっては、第1の論理状態は、メモリセル105を通る電流がないか、または無視できるほど小さい電流と対応していてよく、一方、第2の論理状態は、有限の電流と対応していてよい。
場合によっては、メモリセル105は、2つの端子を有する自己選択メモリセルを含んでよく、個別の選択構成要素は省略されてもよい。そのような場合、自己選択メモリセルの一方の端子はワード線110に電気的に接続されてよく、自己選択メモリセルの他方の端子はディジット線115に電気的に接続されてよい。
メモリセル105へのアクセスは、行デコーダ120および列デコーダ130を介して制御され得る。例えば、行デコーダ120は、メモリコントローラ140から行アドレスを受信し、受信した行アドレスに基づいて適切なワード線110を駆動し得る。同様に、列デコーダ130は、メモリコントローラ140から列アドレスを受信し、適切なディジット線115を駆動し得る。例えば、メモリアレイ102は、WL_T1からWL_TMおよびWL_B1からWL_BMとラベル付けされた複数のワード線110と、DL_1からDL_Nとラベル付けされた複数のディジット線115とを含み得、ここで、MおよびNはアレイサイズに依存する。それゆえ、ワード線110およびディジット線115(例えばWL_2およびDL_3)を駆動することにより、それらの交点のメモリセル105はアクセスされ得る。
アクセスされると、メモリセル105は、メモリセル105の格納された状態を決定するために、検知構成要素125によって読み取られてもよいし、検知されてもよい。例えば、電圧は、(対応するワード線110およびディジット線115を用いて)メモリセル105に印加され得、そのメモリセル105を結果として通る電流の存在は、印加された電圧およびメモリセル105の閾値電圧に依存し得る。場合によっては、2以上の電圧が印加され得る。さらに、印加された電圧が電流の流れをもたらさない場合、検知構成要素125によって電流が検出されるまで、他の電圧が印加され得る。電流の流れがもたらされた電圧を評価することにより、メモリセル105の格納された論理状態が決定され得る。場合によっては、電流の流れが検出されるまで、電圧は、大きさがランプアップされてもよい。他の場合には、電流が検出されるまで、所定の電圧が順次印加されてもよい。同様に、電流はメモリセル105に適用され得、電流を生成するための電圧の大きさは、メモリセル105の電気抵抗または閾値電圧に依存し得る。
場合によっては、メモリセル105(例えば、相変化メモリセルまたは自己選択メモリセル)は、カルコゲニド材料を含み得る。メモリセルのカルコゲニド材料は、アクセス動作の期間中、アモルファス状態のままであってもよい。場合によっては、メモリセルを操作することは、メモリセルの特定の閾値電圧を決定するために、様々な形状のプログラミングパルスをメモリセルに適用することを含み得る。すなわち、メモリセルの閾値電圧は、プログラミングパルスの形状を変えることによって変更され得、これは、メモリセル内のカルコゲニド材料の局所的な組成を変化させ得る。
メモリセルの特定の閾値電圧は、メモリセルに様々な形状の読み出しパルスを適用することによって決定され得る。例えば、読み出しパルスの印加電圧がメモリセルの特定の閾値電圧を超える場合、有限量の電流がメモリセルを通って流れ得る。同様に、読み出しパルスの印加電圧がメモリセルの特定の閾値電圧よりも小さい場合、感知できる量の電流はメモリセルを通って流れなくてよい。いくつかの実施形態では、検知構成要素125は、メモリセル105を通る電流の流れまたはその欠乏を検出することによって、選択されたメモリセル105に格納された情報を読み出し得る。このように、メモリセル105(例えば、相変化メモリセルまたは自己選択メモリセル)は、メモリセル105を通って電流が流れる閾値電圧レベルがメモリセル105によって格納された論理状態を示す場合、カルコゲニド材料に関連付けられた閾値電圧レベル(例えば、2つの閾値電圧レベル)に基づいて1ビットのデータを格納し得る。場合によっては、メモリセル105は、一定数の異なる閾値電圧レベル(例えば、3つ以上の閾値電圧レベル)を示し得、それによって2ビット以上のデータを格納する。
検知構成要素125は、検知されたメモリセル105に関連付けられた信号の差を検出して増幅するために、様々なトランジスタまたは増幅器を含み得、これはラッチング(latching)と呼ばれ得る。その後、メモリセル105の検出された論理状態は、出力135として列デコーダ130を介して出力され得る。場合によっては、検知構成要素125は、列デコーダ130または行デコーダ120の一部であってよい。あるいは、検知構成要素125は、列デコーダ130または行デコーダ120に接続されるか、または電子的に通信してよい。図1はまた、検知構成要素125a(破線のボックス内)を配置する代替的なオプションを示す。当業者は、検知構成要素125が、その機能的な目的を失うことなく、列デコーダまたは行デコーダのいずれかに関連付けられ得ることを理解するであろう。
メモリセル105は、関連するワード線110およびディジット線115を同じように駆動して設定または書き込みされ得、そして、少なくとも1つの論理値がメモリセル105に格納され得る。列デコーダ130または行デコーダ120は、メモリセル105に書き込まれるべきデータ(例えば入力/出力135)を受け入れ得る。
いくつかのメモリアーキテクチャでは、メモリセル105へのアクセスは、格納された論理状態を劣化または破壊し得、元の論理状態をメモリセル105に戻すために、再書き込みまたはリフレッシュの操作が実行され得る。DRAMでは、例えば、検知動作中にコンデンサが部分的にまたは完全に放電され得、格納された論理状態が破壊されることがあるので、検知動作後に論理状態が再度書き込まれ得る。さらに、いくつかのメモリアーキテクチャでは、単一のワード線110を駆動することは、(例えば、ワード線110に結合されている)行内のすべてのメモリセルの放電をもたらし得、それゆえ、行内のいくつかまたはすべてのメモリセル105は、再書き込みされる必要があり得る。しかし、自己選択メモリ、PCM、CBRAM、FeRAM、NANDメモリなどの不揮発性メモリでは、メモリセル105にアクセスしても論理状態が破壊されなくてもよく、それゆえ、メモリセル105にアクセスした後の再書き込みが不要であってもよい。
メモリコントローラ140は、各種の構成要素(例えば、行デコーダ120、列デコーダ130、検知構成要素125を介して、メモリセル105の動作(例えば、読み出し、書き込み、再書き込み、リフレッシュ、放電)を制御し得る。場合によっては、行デコーダ120、列デコーダ130、および検知構成要素125のうちの1または複数は、メモリコントローラ140と同じ場所に配置され得る。メモリコントローラ140は、所望のワード線110およびディジット線115を駆動するために、行アドレス信号および列アドレス信号を生成し得る。また、メモリコントローラ140は、メモリデバイス100の動作中に使用される様々な電圧または電流を生成し、制御し得る。一般に、本明細書で論じられる適用された電圧または電流の振幅、形状、極性、および/または持続時間は、調整または変えられ得、メモリデバイス100の動作において論じられる様々な動作に対して異なり得る。さらに、メモリアレイ102内の1つ、複数、またはすべてのメモリセル105は、同時にアクセスされてもよく、例えば、メモリアレイ102の複数またはすべてのセルは、すべてのメモリセル105、またはメモリセル105のグループが単一の論理状態に設定されるリセット動作中に同時にアクセスされ得る。
メモリデバイス100の様々なメモリセル105は、アナログ値を格納するように構成されたメモリユニットにグループ化され得る。メモリユニットは、神経生物学的アーキテクチャを模倣するように構成され得る。メモリユニットは、一つの例示的な値として、アナログ値を格納するために、カルコゲニドメモリの特性および熱外乱を活用し得る。メモリユニットは、場合によっては、第1のメモリセル(例えば、アグレッサーメモリセル)と、異なるアクセス線(例えば、ワード線および/またはディジット線)上に配置された少なくとも1つの他のメモリセル(例えば、ヴィクティムメモリセル)とを含み得る。動作(例えば、書き込み動作)の期間中にアグレッサーメモリセルによって出力される熱エネルギーは、アグレッサーメモリセルと少なくとも1つのヴィクティムメモリセルとの間の熱的関係に基づいて、ヴィクティムメモリセルの状態を変更し得る。
図2は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージをサポートする3次元メモリアレイ200の例を示す。メモリアレイ200は、図1を参照して記載されるメモリアレイ102の一部の例であり得る。メモリアレイ200は、基板204の上に配置されたメモリセルの第1のアレイまたはデッキ205aと、第1のアレイまたはデッキ205aの上に配置されたメモリセルの第2のアレイまたはデッキ205bとを含み得る。また、メモリアレイ200は、図1を参照して記載されるように、ワード線110の例であり得るワード線110aおよびワード線110bと、ディジット線115の例であり得るディジット線115aとを含み得る。図2に描かれた例に示されるように、第1のデッキ205aおよび第2のデッキ205bのメモリセルは、それぞれ自己選択メモリセルを含んでよい。いくつかの例では、第1のデッキ205aおよび第2のデッキ205bのメモリセルは、それぞれ、クロスポイントアーキテクチャ(例えばCBRAMセルまたはFeRAMセル)に適し得る別のタイプのメモリセルを含み得る。図2に含まれるいくつかの要素は、数字の標識でラベル付けされるが、描かれた特徴の視認性と明瞭性を高める努力として、それらが同じであるか、または類似していると理解されるであろうにもかかわらず、他の対応する要素はラベル付けされていない。
場合によっては、第1のデッキ205aの自己選択メモリセルは、それぞれ、第1の電極215a、カルコゲニド材料220a、および第2の電極225aを含み得る。また、第2のデッキ205bの自己選択メモリセルは、それぞれ第1の電極215b、カルコゲニド材料220b、および第2の電極225bを含み得る。いくつかの実施形態では、アクセス線(例えば、ワード線110、ディジット線115)は、電極215または225の代わりに、電極層(例えば、コンフォーマル層)を含み得、それゆえ、アクセス線は、多層のアクセス線を含み得る。そのような実施形態では、アクセス線の電極層は、メモリ材料(例えば、カルコゲニド材料220)と連結(interface with)し得る。いくつかの実施形態では、アクセス線(例えば、ワード線110、ディジット線115)は、電極層またはその間の電極を介さずに、メモリ材料(例えば、カルコゲニド材料220)と直接連結し得る。
第1のデッキ205aおよび第2のデッキ205bの自己選択メモリセルは、いくつかの実施形態では、各デッキ205a、および205bの対応する(たとえば、y方向に垂直に位置合わせされた)自己選択メモリセルが、図1を参照して説明されるように、ディジット線115またはワード線110を共有し得るように、共通の伝導線を有し得る。たとえば、第2のデッキ205bの第1の電極215bと、第1のデッキ205aの第2の電極225aとは両方とも、ディジット線115aが(y方向において)垂直に位置合わせされ隣接する自己選択メモリセルによって共有されるように、ディジット線115aに結合され得る。
いくつかの実施形態では、メモリアレイ200は、第2のデッキ205bの第1の電極215bが、追加のディジット線と結合され得、第1のデッキ205aの第2の電極225aが、ディジット線115aと結合され得るように、追加のディジット線(図示せず)を含み得る。追加のディジット線は、ディジット線115aから電気的に絶縁されていてよい(例えば、追加のディジット線とディジット線115aとの間に絶縁材料が介在してもよい)。その結果、第1のデッキ205aおよび第2のデッキ205bは分離され得、そして、互いに独立して動作し得る。場合によっては、アクセス線(たとえば、ワード線110またはディジット線115のいずれか)は、各クロスポイントにおけるそれぞれのメモリセルのための選択構成要素(たとえば、アクセス線と一体化された1または複数の薄膜材料として構成され得る2端子セレクタデバイス)を含み得る。したがって、アクセス線と選択構成要素とはともに、アクセス線と選択構成要素との両方として機能する材料の複合層を形成し得る。
メモリアレイ200のアーキテクチャは、図2に例示されるように、メモリセルが、ワード線110とディジット線115との間のトポロジカルなクロスポイントにおいて形成され得るので、場合によっては、クロスポイントアーキテクチャの例と呼ばれ得る。そのようなクロスポイントアーキテクチャは、他のいくつかのメモリアーキテクチャと比較して、製造コストが低く、比較的高密度のデータストレージを提供し得る。たとえば、クロスポイントアーキテクチャを備えたメモリアレイは、エリアが縮小されたメモリセルを有し得、その結果、他のいくつかのアーキテクチャと比較して、増加されたメモリセル密度をサポートし得る。たとえば、クロスポイントアーキテクチャは、4F2メモリセルエリアを有し、ここでFは、最も小さいフィーチャーサイズ(たとえば、最小フィーチャーサイズ)であり、3端子選択構成要素を備えるような6F2メモリセルエリアを有する他のアーキテクチャと比較される。たとえば、DRAMメモリアレイは、3端子デバイスであるトランジスタを、各メモリセルの選択構成要素として使用し得、それゆえ、所与の数のメモリセルを含むDRAMメモリアレイは、同数のメモリセルを含むクロスポイントアーキテクチャを備えるメモリアレイと比較して、より大きなメモリセルエリアを有し得る。
図2の例は、2つのメモリデッキを示し、他の構成は、任意の数のデッキを含み得る。いくつかの実施形態では1または複数のメモリデッキは、カルコゲニド材料220を含む自己選択メモリセルを含み得る。他の実施形態では、1または複数のメモリデッキは、強誘電体材料を含むFeRAMセルを含み得る。さらに別の実施形態では、1または複数のメモリデッキは、金属酸化物またはカルコゲニド材料を含むCBRAMセルを含み得る。カルコゲニド材料220は、たとえば、セレン(Se)、テルル(Te)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、炭素(C)、ゲルマニウム(Ge)、およびシリコン(Si)の合金などのカルコゲニドガラスを含み得る。いくつかの実施形態では、主にセレン(Se)、ヒ素(As)、およびゲルマニウム(Ge)を有するカルコゲニド材料は、SAG合金と呼ばれ得る。
メモリセルは、場合によってはアナログ値であるか、またはアナログ値を含む値を格納するように構成され得るメモリユニットの一部として組み込まれ得る。いくつかのメモリデバイスにおいて、カルコゲニド材料220aに電子パルスを適用することは、カルコゲニド材料220aに影響を与えることがあり、それは、場合によっては、物理的な形態を変化させることを含み得る。いくつかのカルコゲニド材料220aの物理的形態は、アモルファス状態および結晶状態を含む。これらの物理的形態の抵抗は異なるため、それにより、カルコゲニド材料220aは論理(例えば、デジタル論理)を格納することが可能になる。いくつかのカルコゲニドメモリシステムでは、カルコゲニド材料220aをアモルファス状態にするために、コントローラは、カルコゲニド材料220aを電気パルスで加熱し、そのパルスを除去することによってカルコゲニド材料220aを急速に冷却し得る。急冷すると、カルコゲニド材料220aの構造が秩序を失い、それゆえ抵抗性が高くなり得る。いくつかのPCMシステムでは、カルコゲニド材料220aを結晶状態にするために、コントローラは、カルコゲニド材料220aを電気パルスで加熱し、その電気パルスをランプダウンすることによってカルコゲニド材料220aをゆっくりと冷却し得る。ゆっくりとした冷却は、カルコゲニド材料220aの構造により規則的になるための時間を提供し得、それにより抵抗が少なくなり得る。メモリデバイスのメモリユニットは、カルコゲニド材料のこれらの特性を利用して、複数のメモリセルを含むメモリユニットにアナログ値を格納し得る。各メモリユニットは、カルコゲニド材料220aを含む複数のメモリセル105aを含み得る。
図3は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを用いたウエイトストイレージをサポートするメモリアレイ300の例を示す。メモリアレイ300は、図1および図2を参照して記載したメモリデバイス100の一部の例であり得る。メモリアレイ300は、値または重み(例えば、アナログ値またはアナログの重み)を格納するように構成されたニューラルメモリユニット305を含み得る。ニューラルメモリユニット305は、神経系に存在し得る神経生物学的アーキテクチャを模倣するように構成され得、および/または1つ以上のシナプスの重みを格納するように構成され得る。このように、ニューラルメモリユニット305は、ニューロモーフィックシステムおよび/またはニューラルネットワークの一部の例であり得る。
ニューロモーフィックシステムのいくつかは、シナプスの値(または重み)を格納するために、PCMデバイスまたは自己選択メモリデバイスなどの抵抗変化RAM(RRAM)を使用し得る。そのような抵抗変化メモリは、複数のレベルを格納するように構成されたメモリセルを含み得、および/または広い検知ウィンドウを有し得る。このようなタイプのメモリは、パルス(例えば、スパイク)制御によってトレーニング動作を実行するように構成され得る。このようなトレーニング動作は、スパイクタイミング依存性可塑性(STDP)を含み得る。STDPは、ノード(例えば、ニューロン)間で伝達されるスパイク間の相関によって誘導されるヘブの学習(Hebbian learning)の形態であり得る。STDPは、ノード(例えばニューロン)間の接続の強さを調整する処理の一例であり得る。
ニューラルネットワークにおいて、シナプスの重みは、2つのノード間の接続の強さまたは振幅を指し得る。ニューラルネットワークを介して伝送される情報の性質および内容は、ニューロン間に形成される接続(例えば、シナプス)の特性(例えば、シナプス重み)に部分的に基づき得る。ニューロモーフィックシステムは、従来のコンピュータアーキテクチャでは不可能であり得る結果が達成されるように設計され得る。例えば、ニューロモーフィックシステムは、学習、視覚または視覚処理、聴覚処理、高度なコンピューティング、または他のプロセス、あるいはそれらの組み合わせなどの生物学的システムに、より一般的に関連する結果を達成するために使用され得る。
シナプスの重みは、場合によっては、メモリデバイス(例えば、抵抗変化メモリデバイス、カルコゲニドを含むメモリデバイス)におけるメモリセルの抵抗/閾値電圧としてシミュレートされてもよいし、そうでなければ関連していてもよい。場合によっては、メモリセルに送達されるパルスの数は、抵抗変化メモリセルまたはカルコゲニドを含むメモリセルなどのメモリセルの抵抗または閾値電圧と相関し得る。このような場合、メモリセルのアナログ抵抗または閾値電圧は、ニューロモーフィックシステムにおけるシナプスの重みを表し得る。
しかしながら、いくつかの抵抗変化メモリ技術は、シナプスの重みを表し得る広い範囲のアナログ値を格納するのに十分な広さの検知ウィンドウを特徴としなくてもよい。例えば、3DXPメモリセルは、高速な状態遷移および他の特徴を有し得、これは、より直線的なスケールである閾値電圧読み出しを引き起こし得、それゆえ、3DXPメモリアレイ内の個々のメモリセルの学習能力を制限する結果となり得る。
メモリデバイス(例えば、3DXPメモリデバイスなどの抵抗変化メモリデバイス)は、神経生物学的アーキテクチャを模倣するように構成され、シナプスの重みを表し得る値(例えば、アナログ値)を格納するように構成された1または複数のニューラルメモリユニット305を含み得る。ニューラルメモリユニット305は、アグレッサーメモリセル310(例えば、一次メモリセル)と、複数のヴィクティムメモリセル315(例えば、二次メモリセル)とを含み得る。メモリセルとしては、相変化メモリセル、抵抗変化メモリセル、カルコゲニド材料を含むメモリセルなどが例示され得る。ヴィクティムメモリセル315は、メモリセルの配列において、アグレッサーメモリセル310に隣接して配置され得る(例えば、ヴィクティムメモリセルは、介在するメモリセルによってアクセス線に沿ってアグレッサーメモリセルから分離されなくてよい)。場合によっては、アグレッサーメモリセル310および複数のヴィクティムメモリセル315は、メモリセルの同じデッキ内に配置され得る。場合によっては、アグレッサーメモリセル310および複数のヴィクティムメモリセルの少なくとも1つは、メモリセルの異なるデッキ内に配置され得る。
ニューラルメモリユニット305のメモリセルは、複数のディジット線320(例えば、DL1、DL2、およびDL3)と、複数のワード線325(例えば、WL1、WL2、およびWL3)とに結合され得る。アグレッサーメモリセル310は、第2のディジット線320b(例えば、DL2)と、第2のワード線325b(例えば、WL2)とに結合され得る。ヴィクティムメモリセル315の各々は、第2のディジット線320bまたは第2のワード線325bのうちの少なくとも1つと結合され得る。場合によっては、各ヴィクティムメモリセル315は、アグレッサーメモリセル310と1つのアクセス線を共有し、また、アグレッサーメモリセル310と結合されていない1つのアクセス線と結合されている。
各ヴィクティムメモリセル315は、アグレッサーメモリセル310と熱的関係330を有し得る。熱的関係330は、ヴィクティムメモリセル315とアグレッサーメモリセル310との間の熱結合を規定し得る。例えば、熱的関係330が強ければ強いほど、2つのメモリセル間で転送され得る熱エネルギーの量が大きくなる。場合によっては、アグレッサーメモリセル310と各ヴィクティムメモリセル315との間の熱的関係330は異なる。
ニューラルメモリユニット305は、アグレッサーメモリセル310によって開始されたヴィクティムメモリセル315の熱外乱を利用して、アナログ値を格納し得る。例えば、パルスがアグレッサーメモリセル310に適用されると、各ヴィクティムメモリセル315は、個別のヴィクティムメモリセル315とアグレッサーメモリセル310との間の熱的関係330に基づいて、熱エネルギーの量を受け取り得る。場合によっては、この熱エネルギーを熱外乱と呼び得る。ヴィクティムメモリセル315の閾値電圧は、アグレッサーメモリセル310から受けた熱エネルギーの量に基づいて変化し得る。メモリアレイ300は、これらの熱外乱特性を利用して、アナログ値などの値をニューラルメモリユニット305に格納するように構成され得る。
ニューラルメモリユニット305の熱結合特性の一例について記載する。第1のヴィクティムメモリセル315は、アグレッサーメモリセル310と第1の熱的関係330を有し得る。第2のヴィクティムメモリセル315bは、アグレッサーメモリセル310と第2の熱的関係330bを有し得る。第3のヴィクティムメモリセル315cは、アグレッサーメモリセル310と第3の熱的関係330cを有し得る。第4のヴィクティムメモリセル315dは、アグレッサーメモリセル310と第4の熱的関係330dを有し得る。各熱的関係(330a、330b、330c、330d)は異なっていてもよい(または、場合によっては、複数の熱的関係の少なくとも一部が同じであり得る一方、複数の熱的関係の一部は異なり得るようである)。ニューラルメモリユニット305の書き込み動作の期間中、パルスがアグレッサーメモリセル310に適用され得る。パルスをアグレッサーメモリセル310に適用することに応答して、各ヴィクティムメモリセル315の閾値電圧は、熱的関係330に基づいて異なる速度(rate、変化率)で侵食され得る。メモリアレイ300は、ヴィクティムメモリセル315の閾値電圧の組み合わせに基づいて、ニューラルメモリユニット305とのやり取りで異なるアナログ値を格納および/または読み出すように構成され得る。ニューラルメモリユニット305の書き込み動作についての詳細は、図5を参照してより詳細に記載される。ニューラルメモリユニット305の読み出し動作についての詳細は、図6を参照してより詳細に記載される。
メモリアレイ300は、複数のニューラルメモリユニット305を含み得る。場合によっては、メモリセルは、異なるニューラルメモリユニット305の間で共有することができない。場合によっては、隣接するニューラルメモリユニットは、アグレッサーメモリセル310から斜めに配置されたメモリセル(例えば、第3のディジット線320cと第3のワード線325cとの交点に配置されたメモリセル)を含み得る。場合によっては、隣接するメモリセル。
図4は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを用いたウエイトストイレージをサポートするメモリアレイ400の熱的トポロジーの例を示す。メモリアレイ400は、メモリセル間の熱的関係を変化させ得るメモリセルの異なるトポロジーを示す。
メモリアレイ400は、図3を参照して記載されるメモリアレイ300の例であり得る。メモリアレイ400は、ニューラルメモリユニット405を含み得る。ニューラルメモリユニット405は、アグレッサーメモリセル410と複数のヴィクティムメモリセル415とを含み得る。ニューラルメモリユニット405のメモリセルは、複数のディジット線420および複数のワード線425に結合され得る。各ヴィクティムメモリセル415は、アグレッサーメモリセル410と熱的関係430を有し得る。これらの各特徴は、図3を参照して記載される類似の特徴の例であり得、これらの特徴の全体的な記載はここでは繰り返されない。
熱的関係430は、メモリアレイ400の様々な特性に基づき得る。熱的関係430は、アグレッサーメモリセル410とヴィクティムメモリセル415(例えば、415a、415b、415c、および/または415d)との間の物理的距離、アグレッサーメモリセル410とヴィクティムメモリセル415(例えば、415a、415b、415c、および/または415d)との間に配置された、もしくはそれに結合された伝導性材料の特性、またはアグレッサーメモリセル410とヴィクティムメモリセル415(例えば、415a、415b、415c、および/または415d)との間に配置された、もしくはそれに結合された絶縁性材料の特性、あるいはそれら組み合わせに、少なくとも部分的には基づき得る。
メモリアレイ400の熱的トポロジーは、熱的関係430がメモリセル間の物理的距離(例えば、メモリセル間の空間的不均衡)によって影響を受ける例を示している。メモリアレイ400は、第1のディジット線420aと第2のディジット線420bとの間の第1の距離435(例えば、D1)が、第2のディジット線420bと第3のディジット線420cとの間の第2の距離440(例えば、D2)よりも小さくなるように構築され得る。同様に、メモリアレイ400は、第1のワード線425aと第2のワード線425bとの間の第3の距離445(例えば、D3)が、第2のワード線425bと第3のワード線425cとの間の第4の距離450(例えば、D4)よりも小さくなるように構築され得る。メモリアレイのそのようなトポロジーは、第1のヴィクティムメモリセル415aが第2のヴィクティムメモリセル415bよりもアグレッサーメモリセル410に物理的に近い位置にあり、第3のヴィクティムメモリセル415cが第4のヴィクティムメモリセル415dよりもアグレッサーメモリセル410に物理的に近い位置にあるという結果をもたらす。このメモリセル間の物理的距離の違いは、場合によっては、メモリセル間の異なる熱的関係430をもたらし得る。あるいは、メモリセル間の物理的距離は異なっていてもよいが、メモリセル間の接続の他の要因または構造的な違いに基づいて、熱的関係は類似していてもよいし、同じであってもよい。
さらに、メモリアレイ400における伝導性材料および/または絶縁性材料455の配置は、熱的関係430の1または複数に影響を与えてもよい。例えば、同じディジット線(例えば、アグレッサーメモリセル410、第1のヴィクティムメモリセル415a、および第2のヴィクティムメモリセル415b)上に並ぶメモリセルは、熱伝導体として作用し得る連続的なライナー(例えば、シールライナー)を共有し得る。同じディジット線420上のメモリセル(例えば、行から行へのトポロジーまたはR2R)によって共有される熱伝導体は、同じワード線425を共有するメモリセル(例えば、列から列へのトポロジーまたはC2C)よりも、同じディジット線420上のメモリセルに、より近い熱的関係(例えば、構成要素間のより強い熱結合)をもたらし得、ここで、同じ連続的なライナーは、存在しなくてもよい。場合によっては、伝導性材料および/または絶縁性材料455は、メモリセル間の熱的関係430に影響を与えるために、メモリアレイ400内に意図的に配置され得る。
いくつかの例では、メモリアレイ400は、ヴィクティムメモリセル415の各々が異なる熱的関係430を有する熱的トポロジーを有し得る。熱的関係は、行から行へのトポロジー、列から列へのトポロジー、メモリセル間の空間的不均衡、熱エネルギーを伝導する材料の配置、熱エネルギーから構成要素を絶縁する材料の配置、あるいはそれらの組み合わせに基づき得る。
場合によっては、メモリアレイ400は、同じディジット線(例えば、ディジット線420b)を共有するメモリセルと結合された熱伝導性ライナーと、第3の距離445とにより、第1の熱的関係430aが最も近い/最も小さい(例えば、熱結合が最も大きい)熱的トポロジーを有してもよい。第2の熱的関係430bは、同じディジット線(例えば、ディジット線420b)を共有するメモリセルに結合された熱伝導性ライナーと、第3の距離445よりも大きい第4の距離450とのために、第1の熱的関係430aよりも大きくてよい。第3の熱的関係430cは、アグレッサーメモリセル410と第3のヴィクティムメモリセル415cとを結合する熱伝導性材料がないことと、第1の距離435とのために、第2の熱的関係430bよりも大きくてよい。第4の熱的関係430dは、アグレッサーメモリセル410と第4のヴィクティムメモリセル415dとを結合する熱伝導性材料がないことと、第3の距離445よりも大きい第2の距離440とのために、最大の熱的関係(例えば、最小の熱結合量)であってもよい。
場合によっては、第1の距離435と第3の距離445とは等しくてもよく、および/または第2の距離440と第4の距離450とは等しくてもよい。このような状況であっても、メモリセル間に熱伝導性および/または熱絶縁性の材料が存在するために、メモリセル間の熱的関係430は異なり得る。例えば、第1の熱的関係430aと第3の熱的関係430cは、第1の距離435と第3の距離445とが等しい場合にも、行から行へのトポロジーと列から列へのトポロジーとの違い(例えば、行から行へのトポロジーにおける伝導性ライナーの存在)により、異なっていてもよい。場合によっては、距離435、440、445、450はすべて異なっていてもよい。場合によっては、2つ以上の距離435、440、445、450が等しくてもよい。
メモリアレイ400は、熱的トポロジーの一例を示している。他の例では、メモリアレイ400は、距離435、440、445、450、行から行へのトポロジー、列から列へのトポロジー、熱伝導性材料の配置、熱絶縁性材料の配置、またはそれらの組み合わせを変化させることにより、任意の数の熱的トポロジーを示してもよい。
一実施形態では、デバイスまたはシステムは、複数のディジット線、複数のワード線、複数のディジット線および複数のワード線と結合された複数のメモリセルを含むニューラルメモリユニットであって、アナログ値を格納するように構成されたニューラルメモリユニットを含み、ニューラルメモリユニットは、ニューラルメモリユニットの書き込み動作中にプログラミングパルスを受けるように構成された一次メモリセル、および書き込み動作中に一次メモリセルと熱的に結合されるように構成された複数の二次メモリセルを含み、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合されている。
上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例において、一次メモリセルと複数の二次メモリセルのうちの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルと複数の二次メモリセルのうちの他の二次メモリセルとの間の熱的関係とは異なっていてもよい。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、複数の二次メモリセルは、書き込み動作中に一次メモリセルに適用されるプログラミングパルスに少なくとも部分的に基づいて状態を変更するように構成されていてよい。上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、熱的関係は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルと二次メモリセルとの間の物理的距離に少なくとも部分的に基づいていてよい。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、一次メモリセルと少なくとも1つの二次メモリセルとの間に配置された絶縁性材料であって、熱的関係は、少なくとも部分的には絶縁性材料に基づいていてよい。
上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、ニューラルメモリユニットによって格納されるアナログ値は、2つのノード間の接続の強さを示すシナプスの重みを含む。上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、ニューラルメモリユニットによって格納されるアナログ値は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルの抵抗または閾値電圧に少なくとも部分的に基づき得る。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、書き込み動作中に一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスが適用され得る場合、ニューラルメモリユニットの各二次メモリセルは、異なる速度で状態を変化させる。上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、各二次メモリセルの状態の変化の速度は、各二次メモリセルと一次メモリセルとの間の熱的関係に少なくとも部分的に基づき得る。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、複数の二次メモリセルは、第1の熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合された第1の二次メモリセルを含む。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第1の熱的関係よりも大きい第2の熱的関係に従う、一次メモリセルに熱的に結合された第2の二次メモリセル。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第2の熱的関係よりも大きい第3の熱的関係に従う、一次メモリセルに熱的に結合された第3の二次メモリセル。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第3の熱的関係よりも大きい第4の熱的関係に従う、一次メモリセルに熱的に結合された第4の二次メモリセル。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、一次メモリセルは、複数のディジット線のうちの第1のディジット線と、複数のワード線のうちの第1のワード線とに結合され得る。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第1の二次メモリセルおよび第2の二次メモリセルは、第1のディジット線と結合され得る。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第3の二次メモリセルおよび第4の二次メモリセルは、第1のワード線と結合され得る。
上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例はまた、ディジット線を一次メモリセルと共有する複数の二次メモリセルの二次メモリセルを含んでもよく、ワード線を一次メモリセルと共有する複数の二次メモリセルの二次メモリセルよりも小さい熱的関係を有してもよい。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例において、ニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルと一次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルと第1の二次メモリセルとの間の物理的距離、一次メモリセルと第1の二次メモリセルとに結合された伝導性材料の特性、または一次メモリセルと第1の二次メモリセルとの間に配置された絶縁性材料の特性、あるいはそれらの組み合わせに少なくとも部分的に基づき得る。
上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、ニューラルメモリユニットは、スパイクタイミング依存性可塑性(STDP)ユニットであり得る。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、複数のメモリセルの各々はカルコゲニド材料を含む。
図5は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリユニットの書き込み動作中のヴィクティムメモリセルの電圧閾値を示す図500の例を示す。図500は、x軸の書き込み動作中にアグレッサーメモリセルに適用されるパルスの数に対して、y軸のヴィクティムメモリセルの閾値電圧をプロットしている。y軸の電圧閾値は直線的にスケーリングされており、x軸のパルス数は対数的にスケーリングされている。
図500の各曲線505は、ニューラルメモリユニット(例えば、ニューラルメモリユニット305または405)の個々のヴィクティムメモリセルを表し得る。例えば、第1の曲線505aは、図3および図4を参照して説明される、第1のヴィクティムメモリセル315aまたは415aの閾値電圧に対応してもよく、第2の曲線505bは、第2のヴィクティムメモリセル315bまたは415bの閾値電圧に対応してもよく、第3の曲線505cは、第3のヴィクティムメモリセル315cまたは415cの閾値電圧に対応してもよく、第4の曲線505dは、第4のヴィクティムメモリセル315dまたは415dの閾値電圧に対応してもよい。
ニューラルメモリユニットに格納された値は、ニューラルメモリユニット内のヴィクティムメモリセルの閾値電圧の集合的な組み合わせに基づいている。ニューラルメモリユニットに値を書き込むために、メモリセルは、最初に開始状態に前処理されてもよく、その後、複数のプログラミングパルスがアグレッサーメモリセルに適用されてもよい。アグレッサーメモリセルに適用される複数のプログラミングパルスは、ヴィクティムメモリセルに熱外乱を経験させ得る。また、各ヴィクティムメモリセルの熱外乱の大きさは、アグレッサーメモリセルとヴィクティムメモリセルとの間の熱的関係と、アグレッサーメモリセルに適用されるパルス数とに基づいてよい。
書き込み動作の一部として、コントローラ(例えば、メモリコントローラ140)は、ヴィクティムメモリセルをヴィクティムメモリセルの第1の状態510に前処理してもよい。場合によっては、ニューラルメモリユニットのメモリセルは、カルコゲニドメモリセル(例えば、相変化メモリセル)のリセット状態またはアモルファス状態に対応し得る第1の状態510と、カルコゲニドメモリセル(例えば、相変化メモリセル)のセット状態または結晶状態に対応し得る第2の状態515とを有するように構成され得る。なお、第1の状態510は、閾値電圧が高い高抵抗状態の一例であってよく、第2の状態515は、閾値電圧が低い低抵抗状態の一例であってよい。ヴィクティムメモリセルを前処理するために、コントローラは、ヴィクティムメモリセルにプログラミングパルスを適用し得る。
書き込み動作の一部として、コントローラは、複数のパルスをアグレッサーメモリセルに適用し得る。アグレッサーメモリセルに適用される各パルスは、ニューラルメモリユニットに熱エネルギーを提供し得る。提供される熱エネルギーの量は、アグレッサーメモリセルに適用される連続したパルスの数に少なくとも部分的に基づき得る。
ヴィクティムメモリセルは、書き込み動作の期間中、パルスをアグレッサーメモリセルに適用することによって提供される熱エネルギーからの熱外乱を経験し得る。任意の個々のヴィクティムメモリセルによって見られる熱エネルギーの量は、ヴィクティムメモリセルとアグレッサーメモリセルとの間の特定の熱的関係に基づいて変化し得る。例えば、第1のヴィクティムメモリセル415aは、最も近い熱的関係430a(例えば、アグレッサーメモリセルとの最も強い熱結合)を有し得、他のヴィクティムメモリセルよりもアグレッサーメモリセルからの書き込み動作の期間中のより多くの熱エネルギーを受け取り得る。
パルスをアグレッサーメモリセルに適用することによってヴィクティムメモリセルから受けた熱エネルギーは、ヴィクティムメモリセルを第1の状態510から第2の状態515に遷移させ得る。ニューラルメモリユニットの書き込み動作は、相変化メモリ構成要素の熱特性を利用してアナログ値を格納する。相変化メモリセルに電子パルスを適用すると、セルの物理的な形態を変化させ得る。いくつかの相変化メモリセルの物理的形態は、アモルファス状態と結晶状態とを含む。これらの物理的形態の抵抗は異なり、それにより、メモリセルがデジタルロジックを格納することを可能にする。いくつかのPCMシステムでは、相変化メモリセルをアモルファス状態にするために、コントローラは、相変化メモリ素子を電気パルスで加熱し、パルスを除去することによって相変化メモリ素子を急速に冷却し得る。急冷することにより、メモリ素子の構造の秩序を失わせ、その結果、抵抗性が高くなり得る。いくつかのPCMシステムでは、相変化メモリセルを結晶状態にするために、コントローラは、相変化メモリ素子を電気パルスで加熱し、電気パルスをランプダウンすることによって相変化メモリ素子をゆっくりと冷却し得る。ゆっくりと冷却することで、メモリ素子の構造がより秩序化されるための時間を提供し得、それゆえ、抵抗が少なくなる。ニューラルメモリユニットの書き込み動作は、アグレッサーメモリセルからの熱エネルギーを使用して、ヴィクティムメモリセルをアモルファス状態から結晶状態にゆっくりと遷移させる。
書き込み動作中、熱エネルギーは、アグレッサーメモリセルに適用される連続したプログラミングパルスの数に基づいて、ニューラルメモリユニット内に蓄積され得る。ヴィクティムメモリセルは、各ヴィクティムメモリセルのアグレッサーメモリセルとの熱的関係に基づいて、アグレッサーメモリセルからその熱エネルギーの少なくとも一部を受け取り得る。この熱エネルギーは、ヴィクティムメモリセルの相変化メモリ素子を発熱させて、アモルファス状態(例えば、リセット状態)から結晶状態(例えば、セット状態)へと状態を変化させ得る。このようにして、アグレッサーメモリセルからの熱エネルギーは、書き込み動作中、各ヴィクティムメモリセルの閾値電圧を侵食し得る。
ヴィクティムメモリセルの熱的関係は、各ヴィクティムメモリセルの閾値電圧が異なる速度で侵食されるように構成され得る。例えば、図500は、ニューラルメモリユニット内の各ヴィクティムメモリセルの閾値電圧が、アグレッサーメモリセルに適用される任意の所定数のプログラミングパルスに対して異なる速度で変化することを示している。いくつかの例では、アグレッサーメモリセルに適用されるプログラミングパルスは、リセットパルスであり得る。
ニューラルメモリユニットに格納されたアナログ値は、ヴィクティムメモリセルの結果の閾値電圧の組み合わせに基づいている。例えば、第1の円520は、第1の数のプログラミングパルスがアグレッサーメモリセルに適用される場合のそれぞれのヴィクティムメモリセルに対する閾値電圧を示す。第2の円525は、第2の数のプログラミングパルスがアグレッサーメモリセルに適用される場合のそれぞれのヴィクティムメモリセルに対する閾値電圧を示す。アナログ値は、各ヴィクティムメモリセルの閾値電圧の組み合わせに基づき得る。アグレッサーメモリセルは、同じプログラミングパルスを繰り返し受け、それゆえ、読み出し動作中は常に同じ状態(例えば、リセット状態)にあるため、場合によっては、アグレッサーメモリセルはニューラルメモリユニットに情報を格納するために使用されなくてもよい。
各ヴィクティムメモリセルの曲線505は、メモリアレイの熱的トポロジーに基づいてシフトされてもよいし、または変更されてもよい。アグレッサーメモリセルと各ヴィクティムメモリセルとの間の異なる熱的関係はまた、結果として生じる曲線を異ならせ得る。
図6は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリユニット605の読み出し動作の特徴を示すメモリアレイ600の例を示す。
メモリアレイ600は、図3〜図4を参照して記載されるメモリアレイ300および400の例であり得る。メモリアレイ600は、ニューラルメモリユニット605を含み得る。ニューラルメモリユニット605は、アグレッサーメモリセル610および複数のヴィクティムメモリセル615を含み得る。ニューラルメモリユニット605のメモリセルは、複数のディジット線620および複数のワード線625に結合され得る。各ヴィクティムメモリセル615は、アグレッサーメモリセル610と熱的関係を有し得る。これらの特徴の各々は、図3〜5を参照して記載される類似の特徴の例であり得、これらの特徴の全体的な説明はここでは繰り返さない。破線のボックスは、メモリアレイ600内に存在するが、ニューラルメモリユニット605の一部ではないメモリセルを表し得る。
ニューラルメモリユニット605の読み出し動作は、複数のヴィクティムメモリセルから重み(または閾値電圧)を検出し、それらの重みを組み合わせることで、ニューラルメモリユニット605に格納されているアナログ値を検出するように構成され得る。アナログ値は、検出された重みの和に比例し得る。
コントローラ(例えば、メモリコントローラ140)は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニット605を選択し得る。場合によっては、コントローラは、読み出し動作のためにニューラルメモリユニット605の1または複数のメモリセルを選択し得る。また、コントローラは、ニューラルメモリユニット605に関連付けられた1または複数のディジット線620および/またはワード線625を識別または選択し得る。
コントローラは、入力630をニューラルメモリユニット605のメモリセルに提供し得る。入力630は、複数のワード線625(例えば、V1、V2、V3)に印加される複数の電圧値を含み得る。コントローラは、ワード線625を、入力630に含まれる1または複数の電圧値(例えば、読み出し電圧値)にバイアスし得る。場合によっては、ワード線625は、すべて同じ読み出し電圧にバイアスされる。場合によっては、コントローラは、1または複数のワード線を他のワード線とは異なる電圧にバイアスし得る。
コントローラはまた、選択されていない1または複数のワード線625−N(例えば、ニューラルメモリユニット605に結合されていない1または複数のワード線)を読み出し電圧値にバイアスし得る。場合によっては、1または複数の選択されていないワード線625−Nに印加される読み出し電圧値は、選択されたワード線625a、625b、625cに印加される電圧値と同じである。場合によっては、1または複数の選択されていないワード線625−Nに印加される読み出し電圧値は、選択されたワード線625a、625b、625cのうちの少なくとも1つに印加される少なくとも1つの電圧値とは異なる。
コントローラは、ニューラルメモリユニット605に結合された1または複数のディジット線620上に生成される1または複数の信号を含む出力635を検出し得る。ディジット線620上の出力635は、入力630をニューラルメモリユニット605に結合されたワード線625に適用することに基づいて生成され得る。出力635の信号は、電流信号(例えば、I1、I2、I3)を含み得る。コントローラは、ニューラルメモリユニット605に結合された1または複数のディジット線620に関連するリーク電流(leakage current)を検出し得る。
ニューラルメモリユニット605に結合された各ディジット線620上で、個々の信号または個々の重みが検出され得る。各信号または重みは、その信号に寄与する異なるメモリセルを有し得る。例えば、第3のヴィクティムメモリセル615cは、第1のディジット線620a上の信号に寄与し得る。第4のヴィクティムメモリセル615dは、第3のディジット線620c上の信号に寄与し得る。第1のヴィクティムメモリセル615aおよび第2のヴィクティムメモリセル615bは、第2のディジット線620b上の信号に寄与し得る。場合によっては、アグレッサーメモリセル610はまた、第2のディジット線620b上の信号に寄与し得るが、アグレッサーメモリセル610の状態は常に同じであるため、アグレッサーメモリセル610の寄与は、第2のディジット線620b上の信号に検出可能な差をもたらさないことがあり得る。
コントローラは、ニューラルメモリユニットに結合されたディジット線620に発生した信号の検出に基づいて、ニューラルメモリユニットに格納されたアナログ値を決定し得る。コントローラは、各ディジット線620上の信号または重みを組み合わせて、合計の重みを生成し得る。アナログ値は、合計の重みに比例してよく、および/または合計の重みに基づいていてもよい。コントローラは、ディジット線620の信号を合計して合計の重みを生成し得る。場合によっては、コントローラは、1または複数のワード線(例えば、V1、V2、V3)上の1または複数の電圧を表す電圧の入力ベクトルに重み行列を適用して積(product)を生成し得る。積を生成することで、ニューラルメモリユニット内に格納されたアナログ状態を表す出力635が得られ得る。実際には、ニューラルメモリユニットの読み出し動作中に検出されるリーク電流は、1または複数のワード線(例えば、入力630)上の入力ベクトルと、ニューラルメモリユニットのメモリセルに格納されたアナログ値との積であり得る。場合によっては、読み出し動作中のディジット線上の電流は、同じディジット線上の複数のセルに格納された複数のアナログの重みの組み合わせであり得る。
場合によっては、コントローラは、ワード線625をバイアスする前に、ニューラルメモリユニット605のメモリセルをプリチャージし得る。他の場合では、ニューラルメモリユニット605のメモリセルはプリチャージされない。場合によっては、コントローラは、読み出し動作を実行した後に、メモリセルを第1の状態に前処理してもよい。
図7は、本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリマネージャ715のブロック図700を示す。ニューラルメモリマネージャ715は、図1を参照して記載されるメモリコントローラ140などのコントローラによって実装または実行され得る。ニューラルメモリマネージャ715は、バイアス構成要素720、タイミング構成要素725、書き込みマネージャ730、前処理マネージャ735、パルスマネージャ740、読み出しマネージャ745、バイアスマネージャ750、検出マネージャ755、熱的関係マネージャ760、電圧閾値マネージャ765、値マネージャ770、およびプリチャージマネージャ775を含み得る。これらの各構成要素は、直接的または間接的に(例えば、1または複数のバスを介して)互いに通信し得る。
書き込みマネージャ730は、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し得、ここでニューラルメモリユニットは一次メモリセルとその一次メモリセルに熱的に結合された二次メモリセルのセットとを含み、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することに基づいてアナログ値をニューラルメモリユニットに格納し得る。
前処理マネージャ735は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、二次メモリセルのセットを或るメモリ状態に前処理し得る。場合によっては、二次メモリセルのセットと一次メモリセルとは、リセットメモリ状態に前処理されており、また、プログラミングパルスはリセットパルスである。場合によっては、二次メモリセルのセットと一次メモリセルとは、アモルファスメモリ状態に前処理されており、また、プログラミングパルスはリセットパルスである。
パルスマネージャ740は、メモリセルのセットおよび一次メモリセルの前処理に基づいて、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用し得、および/または、値の決定に基づいて1または複数のプログラミングパルスのプログラミングパルス数を決定し得、ここで、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することは、プログラミングパルスの数を決定することに基づいている。場合によっては、一次メモリセルに適用される1または複数のプログラミングパルスはリセットパルスであり、また、二次メモリセルのセットおよび一次メモリセルを前処理するために使用されるプログラミングパルスはリセットパルスである。場合によっては、1または複数のプログラミングパルスは、リセットプログラミングパルスのセットを含む。
読み出しマネージャ745は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し得、ここでニューラルメモリユニットは一次メモリセルとその一次メモリセルに熱的に結合された二次メモリセルのセットとを含み、1または複数のディジット線上に生成された1または複数の信号を検出することに基づいてニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定し得る。
バイアスマネージャ750は、少なくとも1つのメモリセルの選択に基づいてニューラルメモリユニットに結合された1または複数のワード線をバイアスし、読み出し動作中に電圧で非選択(選択されていない)のワード線をバイアスし、ここで各ディジット線に関連付けられたリーク電流の検出は非選択のワード線をバイアスすることに基づいており、読み出し動作中に1または複数のワード線の第1のワード線をバイアスし、ここで第1のワード線は少なくとも1つの二次メモリセルに結合されており、読み出し動作中に1または複数のワード線の第2のワード線をバイアスし、ここで第2のワード線は、一次メモリセルと2以上の二次メモリセルとに結合されており、および/または、読み出し動作中に1または複数のワード線の第3のワード線をバイアスし、ここで第3のワード線は、少なくとも1つの二次メモリセルに結合されており、ここで1または複数のワード線をバイアスすることは、第1のワード線、第2のワード線、および第3のワード線をバイアスすることに基づいている。
検出マネージャ755は、1または複数のディジット線のうち少なくとも1つのディジット線に関連付けられたリーク電流を検出し得、ここで1または複数の信号を検出することは、リーク電流を検出することに基づいており、1または複数のワード線をバイアスすることに基づいてニューラルメモリユニットに結合された1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出し得る。
熱的関係マネージャ760は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することと、一次メモリセルおよび第1の二次メモリセルとの間の熱的関係とに基づいて、ニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルの状態を変更し得、ここで、ニューラルメモリユニットに格納されているアナログ値は、第1の二次メモリセルの変更された状態に基づいている。場合によっては、1または複数のプログラミングパルスは、一次メモリセルと各二次メモリセルとの間の熱的関係に基づいて各二次メモリセルのメモリ状態を変更するように構成される。場合によっては、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合されている。場合によっては、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの他の二次メモリセルとの間の熱的関係とは異なる。場合によっては、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合される。場合によっては、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、二次メモリセルのセットの少なくとも1つの他の二次メモリセルと一次メモリセルとの間の熱的関係とは異なる。
電圧閾値マネージャ765は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することに基づいて、前処理されたメモリ状態に関連付けられた各二次メモリセルの電圧閾値を調整し得る。
値マネージャ770は、ニューラルメモリユニットに格納するための値を決定してよく、1または複数のディジット線の各ディジット線上に生成された信号ごとに重み値を決定してよく、および各ディジット線上に生成された信号ごとに決定された重み値を組み合わせてよく、ここで、アナログ値の決定は、決定された重み値を組み合わせることに基づいている。
プリチャージマネージャ775は、読み出し動作中に1または複数のディジット線をプリチャージしてよく、ここで1または複数の信号の検出は1または複数のディジット線をプリチャージすることに基づいており、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第2のディジット線をプリチャージしてよく、ここで第2のディジット線は、一次メモリセルと2以上の二次メモリセルとに結合されており、および/または読み出し動作中に1または複数のディジット線の第3のディジット線をプリチャージしてよく、ここで第3のディジット線は少なくとも1つの二次メモリセルに結合されており、ここで1または複数のディジット線をプリチャージすることは、第1のディジット線、第2のディジット線、および第3のディジット線をプリチャージすることに基づいている。場合によっては、1または複数のディジット線をプリチャージすることは、さらに、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第1のディジット線をプリチャージすることを含み、ここで第1のディジット線は、少なくとも1つの二次メモリセルと結合される。
図8は、本開示の実施形態に従うメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法800を例示するフローチャートを示す。方法800の動作は、本明細書に記載されているように、コントローラ140またはその構成要素によって実装され得る。例えば、方法800の動作は、図7を参照して記載されるように、ニューラルメモリマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、コントローラ140は、以下に記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための一連のコードを実行し得る。さらに、または代替的に、コントローラ140は、特別な目的のハードウェアを使用して、以下に記載される態様の機能を実行し得る。
805において、コントローラ140は、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択してよく、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、その一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む。動作805は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作805の態様は、図7を参照して記載されるように、書き込みマネージャによって実行され得る。
810においてコントローラ140は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、複数の二次メモリセルを或るメモリ状態に前処理し得る。動作810は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作810の態様は、図7を参照して記載されるように、前処理マネージャによって実行され得る。
815においてコントローラ140は、一次メモリセルおよび複数のメモリセルの前処理に少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用し得る。動作815は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作815の態様は、図7を参照して記載されるように、パルスマネージャによって実行され得る。
820においてコントローラ140は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することに少なくとも部分的に基づいて、アナログ値をニューラルメモリユニットに格納し得る。動作820は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作820の態様は、図7を参照して記載されるように、書き込みマネージャによって実行され得る。
方法800を実行するための装置が記載される。装置は、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択する手段であって、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む、選択する手段と、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、複数の二次メモリセルを或るメモリ状態に前処理する手段と、一次メモリセルおよび複数のメモリセルを前処理することに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用する手段と、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することに少なくとも部分的に基づいて、アナログ値をニューラルメモリユニットに格納する手段と、を含み得る。
方法800を実行するための別の装置が記載される。装置は、メモリセルと、そのメモリセルと電子的に通信するメモリコントローラとを含み得、ここでメモリセルは、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択するように動作可能であり、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含み、装置は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、複数の二次メモリセルを或るメモリ状態に前処理し得、装置は、一次メモリセルおよび複数のメモリセルの前処理に少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用し得、装置は、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットにアナログ値を格納し得る。
上述の方法および装置のいくつかの例は、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することと、一次メモリセルと第1の二次メモリセルとの間の熱的関係とに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルの状態を変更するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここでニューラルメモリユニットに格納されているアナログ値は、第1の二次メモリセルの変化した状態に少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例では、1または複数のプログラミングパルスは、一次メモリセルと各二次メモリセルとの間の熱的関係に少なくとも部分的に基づいて各二次メモリセルのメモリ状態を変更するように構成され得る。
上述した方法および装置のいくつかの例は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することに少なくとも部分的に基づいて、前処理されたメモリ状態に関連付けられた各二次メモリセルの電圧閾値を調整するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得る。
上述した方法および装置のいくつかの例は、ニューラルメモリユニットに格納する値を決定するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、値を決定することに少なくとも部分的に基づいて、1または複数のプログラミングパルスのプログラミングパルス数を決定するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することは、プログラミングパルス数を決定することに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例では、一次メモリセルに適用される1または複数のプログラミングパルスはリセットパルスであり得、一次メモリセルおよび複数の二次メモリセルの前処理に使用されるプログラミングパルスは、リセットパルスであり得る。上述した方法および装置のいくつかの例では、一次メモリセルおよび複数の二次メモリセルは、リセットメモリ状態に前処理されてよく、プログラミングパルスはリセットパルスであってよい。上述した方法および装置のいくつかの例では、一次メモリセルおよび複数の二次メモリセルは、アモルファスメモリ状態に前処理されてよく、プログラミングパルスはリセットパルスであってよい。上述の方法および装置のいくつかの例では、1または複数のプログラミングパルスは、複数のリセットプログラミングパルスを含む。
上述の方法および装置のいくつかの例では、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合される。上述の方法および装置のいくつかの例では、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの他の二次メモリセルとの間の熱的関係とは異なり得る。
図9は、本開示の実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージのための方法900を例示するフローチャートを示す。方法900の動作は、本明細書に記載されているように、コントローラ140またはその構成要素によって実装され得る。例えば、方法900の動作は、図7を参照して記載されるように、ニューラルメモリマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、コントローラ140は、以下に記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための一連のコードを実行し得る。さらに、または代替的に、コントローラ140は、特別な目的のハードウェアを使用して、以下に記載される態様の機能を実行し得る。
905において、コントローラ140は、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択してよく、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、その一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む。動作905は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作905の態様は、図7を参照して記載されるように、書き込みマネージャによって実行され得る。
910においてコントローラ140は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、複数の二次メモリセルを或るメモリ状態に前処理し得る。動作910は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作910の態様は、図7を参照して記載されるように、前処理マネージャによって実行され得る。
915においてコントローラ140は、一次メモリセルおよび複数のメモリセルの前処理に少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用し得る。動作915は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作915の態様は、図7を参照して記載されるように、パルスマネージャによって実行され得る。
920においてコントローラ140は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することと、一次メモリセルと第1の二次メモリセルとの間の熱的関係とに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルの状態を変更し得る。動作920は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では動作920の態様は、図7を参照して記載されるように、熱的関係マネージャによって実行され得る。
925においてコントローラ140は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することと、第1の二次メモリセルの状態を変化させることとに少なくとも部分的に基づいて、アナログ値をニューラルメモリユニットに格納し得る。動作925は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作925の態様は、図7を参照して記載されるように、書き込みマネージャによって実行され得る。
図10は、本開示の実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージのための方法1000を例示するフローチャートを示す。方法1000の動作は、本明細書に記載されているように、コントローラ140またはその構成要素によって実装され得る。例えば、方法1000の動作は、図7を参照して記載されるように、ニューラルメモリマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、コントローラ140は、以下に記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための一連のコードを実行し得る。さらに、または代替的に、コントローラ140は、特別な目的のハードウェアを使用して、以下に記載される態様の機能を実行し得る。
1005において、コントローラ140は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し得、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む。動作1005は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1005の態様は、図7を参照して記載されるように、読み出しマネージャによって実行され得る。
1010において、コントローラ140は、少なくとも1つのメモリセルを選択することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットに結合された1または複数のワード線をバイアスし得る。動作1010は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1010の態様は、図7を参照して記載されるように、バイアスマネージャによって実行され得る。
1015においてコントローラ140は、1または複数のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットに結合された1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出し得る。動作1015は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1015の態様は、図7を参照して記載されるように、検出マネージャによって実行され得る。
1020においてコントローラ140は、1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出することに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定し得る。動作1020は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1020の態様は、図7を参照して記載されるように、読み出しマネージャによって実行され得る。
方法1000を実行するための装置が記載される。装置は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択する手段であって、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む、選択する手段と、少なくとも1つのメモリセルを選択することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットに結合された1または複数のワード線をバイアスする手段と、1または複数のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットに結合された1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出する手段と、1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定する手段と、を含み得る。
方法1000を実行するための別の装置が記載される。装置は、メモリセルと、そのメモリセルと電子的に通信するメモリコントローラとを含み得、ここでメモリセルは、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し、ニューラルメモリユニットは一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含み、少なくとも1つのメモリセルを選択することに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットに結合される1または複数のワード線をバイアスし、1または複数のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットに結合される1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出し、1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定するように動作可能である。
上述の方法および装置のいくつかの例は、1または複数のディジット線のうちの少なくとも1つのディジット線に関連するリーク電流を検出するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで1または複数の信号を検出することは、リーク電流を検出することに少なくとも部分的に基づき得る。
上述した方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に電圧で非選択のワード線をバイアスするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで各ディジット線に関連付けられたリーク電流を検出することは、非選択のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例は、1または複数のディジット線の各ディジット線上に生成される各信号の重み値を決定するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、各ディジット線上に生成される各信号について決定された重み値を結合するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここでアナログ値の決定は、決定された重み値を結合することに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のディジット線をプリチャージするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで1または複数の信号を検出することは、1または複数のディジット線をプリチャージすることに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例において、1または複数のディジット線をプリチャージすることは、さらに、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第1のディジット線をプリチャージすることを含み、ここで第1のディジット線は、少なくとも1つの二次メモリセルと結合され得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第2のディジット線をプリチャージするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第2のディジット線は、一次メモリセルと2以上の二次メモリセルとに結合され得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第3のディジット線をプリチャージするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第3のディジット線は、少なくとも1つの二次メモリセルに結合され得、ここで1または複数のディジット線をプリチャージすることは、第1のディジット線、第2のディジット線、および第3のディジット線をプリチャージすることに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のワード線の第1のワード線をバイアスするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第1のワード線は、少なくとも1つの二次メモリセルと結合され得る。上述した方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のワード線の第2のワード線をバイアスするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第2のワード線は、一次メモリセルと2以上の二次メモリセルとに結合され得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のワード線の第3のワード線をバイアスするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第3のワード線は、少なくとも1つの二次メモリセルに結合され得、ここで1または複数のワード線をバイアスすることは、第1のワード線、第2のワード線、および第3のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例では、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合され得る。上述の方法および装置のいくつかの例において、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルと複数の二次メモリセルのうちの少なくとも1つの他の二次メモリセルとの間の熱的関係とは異なり得る。
図11は、本開示の実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージのための方法1100を例示するフローチャートを示す。方法1100の動作は、本明細書に記載されているように、コントローラ140またはその構成要素によって実装され得る。例えば、方法1100の動作は、図7を参照して記載されるように、ニューラルメモリマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、コントローラ140は、以下に記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための一連のコードを実行し得る。さらに、または代替的に、コントローラ140は、特別な目的のハードウェアを使用して、以下に記載される態様の機能を実行し得る。
1105において、コントローラ140は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し得、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された二次メモリセルのセットとを含む。動作1105は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1105の態様は、図7を参照して記載されるように、読み出しマネージャによって実行され得る。
1110ではコントローラ140は、少なくとも1つのメモリセルを選択することに基づいて、ニューラルメモリユニットに結合された1または複数のワード線をバイアスし得る。動作1110は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1110の態様は、図7を参照して記載されるように、バイアスマネージャによって実行され得る。
1115においてコントローラ140は、読み出し動作中に1または複数の非選択のワード線を或る電圧でバイアスし得る。動作1115は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1115の態様は、図7を参照して記載されるように、バイアスマネージャによって実行され得る。
1120においてコントローラ140は、1または複数のワード線と1または複数の非選択のワード線とのバイアスに基づいて、1または複数のディジット線のうちの少なくとも1つのディジット線に関連するリーク電流を検出し得る。動作1120は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1120の態様は、図7を参照して記載されるように、検出マネージャによって実行され得る。
1125においてコントローラ140は、リーク電流を検出することに基づいて、ニューラルメモリユニットに結合された1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出し得る。動作1125は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1125の態様は、図7を参照して記載されるように、検出マネージャによって実行され得る。
1030においてコントローラ140は、1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出することに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定し得る。動作1130は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1130の態様は、図7を参照して記載されるように、読み出しマネージャによって実行され得る。
上記の方法は、可能な実装を説明しており、動作およびステップは再配置されてよく、またはそうでなければ変形されてよく、他の実装が可能であることに留意されたい。さらに、2つ以上の方法からの実施形態が組み合わせられてもよい。
本明細書で記載される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得る。たとえば、上記の説明全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップ(chips)は、電圧、電流、電磁波、磁場または粒子、光場または粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。一部の図面では、信号を単一の信号として示し得るが、当業者は、信号が、信号のバスを表し得、バスが、様々なビット幅を有し得ることを理解するであろう。
「電子的通信」および「結合された」という用語は、構成要素間の電子の流れをサポートする構成要素間の関係を称する。これは、構成要素間の直接接続を含んでもよく、または介在する構成要素を含んでもよい。電子的に通信している構成要素、または互いに結合された構成要素は、(たとえば、通電回路内において)電子または信号を能動的に交換していてもよく、あるいは(たとえば、非通電回路内において)電子または信号を能動的に交換していなくてもよく、しかしながら、回路が通電されると、電子または信号を交換するように構成および動作可能であってもよい。例として、スイッチ(たとえば、トランジスタ)を通って物理的に接続された2つの構成要素は、電子的に通信しているか、またはスイッチの状態(すなわち、開または閉)に関わらず結合され得る。
本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、変更された特性(たとえば、その用語によって実質的に変形された動詞または形容詞)が絶対的である必要はなく、しかしながら、特性の効果を達成するのに十分に近いことを意味する。
本明細書で使用される場合、「電極」という用語は、電気伝導体を称してよく、場合によっては、メモリセル、またはメモリアレイの他の構成要素への電気接点として適用され得る。電極は、メモリアレイの要素または構成要素間に伝導経路を提供するトレース、ワイヤ、伝導線、伝導層などを含み得る。
カルコゲニド材料は、元素であるS、Se、およびTeの少なくとも1つを含む材料または合金であり得る。本明細書で論じた相変化材料は、カルコゲニド材料であり得る。カルコゲニド材料は、S、Se、Te、Ge、As、Al、Sb、Au、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、パラジウム(Pd)、コバルト(Co)、酸素(O)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)の合金を含み得る。カルコゲニド材料および合金の例は、Ge−Te、In−Se、Sb−Te、Ga−Sb、In−Sb、As−Te、Al−Te、Ge−Sb−Te、Te−Ge−As、In−Sb−Te、Te−Sn−Se、Ge−Se−Ga、Bi−Se−Sb、Ga−Se−Te、Sn−Sb−Te、In−Sb−Ge、Te−Ge−Sb−S、Te−Ge−Sn−O、Te−Ge−Sn−Au、Pd−Te−Ge−Sn、In−Se−Ti−Co、Ge−Sb−Te−Pd、Ge−Sb−Te−Co、Sb−Te−Bi−Se、Ag−In−Sb−Te、Ge−Sb−Se−Te、Ge−Sn−Sb−Te、Ge−Te−Sn−Ni、Ge−Te−Sn−Pd、またはGe−Te−Sn−Ptを含み得るが、これらに限定されない。本明細書で使用されるハイフンでつながれた化学組成表記は、特定の化合物または合金に含まれる元素を示し、示された元素を含むすべての化学量論を表すことが意図されている。たとえば、Ge−Teは、GexTeyを含み得、ここで、xおよびyは、任意の正の整数であり得る。可変抵抗材料の他の例には、二元金属酸化物材料、または2つ以上の金属、たとえば、遷移金属、アルカリ土類金属、および/または希土類金属を含む混合原子価酸化物が含まれ得る。実施形態は、特定の可変抵抗材料、またはメモリセルのメモリ素子に関連する材料に限定されない。たとえば、可変抵抗材料の他の例は、メモリ素子を形成するために使用することができ、とりわけ、カルコゲニド材料、巨大磁気抵抗材料、またはポリマーベースの材料を含み得る。
「絶縁された」という用語は、電子が現在、それらの間を流れることができない構成要素間の関係を称し、構成要素間に開回路がある場合、構成要素は互いに絶縁される。たとえば、スイッチによって物理的に接続されている2つの構成要素は、スイッチが開いているときに互いに絶縁され得る。
本明細書で使用されるように、「短絡」という用語は、問題の2つの構成要素間の単一の仲介構成要素の活性化を介して構成要素間に伝導経路が確立される構成要素間の関係を意味する。例えば、第1の構成要素と第2の構成要素との間のスイッチが閉じられた場合、第2の構成要素と短絡された第1の構成要素は、第2の構成要素との間で電子を交換してよい。このように、短絡は、電子的に通信している構成要素(またはライン)間の電荷の流れを可能にする動的な動作であってよい。
メモリデバイスを含む、本明細書で論じられるデバイス(装置)は、シリコン、ゲルマニウム、シリコン−ゲルマニウム合金、ヒ化ガリウム、窒化ガリウムなどの半導体基板上に形成され得る。場合によっては、基板は、半導体ウェーハである。他の場合には、基板は、シリコンオンガラス(SOG)またはシリコンオンサファイア(SOP)などのシリコンオン絶縁体(SOI)基板、または別の基板上の半導体材料のエピタキシャル層であり得る。基板または基板のサブ領域の伝導率は、リン、ホウ素、またはヒ素を含むがこれらに限定されない様々な化学種を使用するドーピングによって制御され得る。ドーピングは、基板の最初の形成または成長の期間中に、イオン注入によって、または他の任意のドーピング手段によって実行され得る。
本明細書で論じられるトランジスタまたは複数のトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)を表し得、ソース、ドレイン、およびゲートを含む3端子デバイスを含み得る。端子は、たとえば金属などの伝導性材料を通って他の電子要素へ接続され得る。ソースおよびドレインは伝導性であり得、高濃度にドープされた、たとえば縮退した半導体領域を含み得る。ソースおよびドレインは、軽くドープされた半導体領域、またはチャネルによって分離され得る。チャネルがn型である場合(すなわち、多数キャリアが電子である場合)、FETはn型FETと称され得る。チャネルがp型である場合(すなわち、多数キャリアが正孔である場合)、FETはp型FETと称され得る。チャネルは、絶縁ゲート酸化物でキャップされ得る。チャネル伝導率は、ゲートに電圧を印加することによって制御され得る。たとえば、正の電圧または負の電圧を、それぞれn型FETまたはp型FETに印加すると、チャネルが伝導性になり得る。トランジスタの閾値電圧以上の電圧がトランジスタゲートに印加されると、トランジスタは「オン」または「アクティブ」になり得る。トランジスタの閾値電圧よりも低い電圧がトランジスタゲートに印加されると、トランジスタは「オフ」または「非アクティブ」になり得る。
本明細書で説明される記載は、添付の図面に関連して、例示的な構成を記載しており、実施され得る、または特許請求の範囲内にあるすべての例を表す訳ではない。本明細書で使用される「例示的」という用語は、「例、実例、または例示として役立つ」ことを意味し、「他の例よりも好ましい」または「有利」を意味する訳ではない。詳細な説明は、記載される技法の理解を提供することを目的とした特定の詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの特定の詳細なしで実行され得る。いくつかの事例では、記載される例の概念を曖昧にしないために、よく知られている構造とデバイスがブロック図の形式で示される。
添付の図面において、同様の構成要素または特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後にダッシュを付け、および類似の構成要素を区別する第2のラベルを付けることで区別され得る。明細書で第1の参照ラベルだけが使用されている場合、その説明は、第2の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のいずれかに適用可能である。
本明細書で記載される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得る。たとえば、上記の説明全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または粒子、光場または粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
本明細書の開示に関連して記載される様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、もしくは他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいは本明細書に記載される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実施または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP)およびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携された1または複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成の組合せ)として実施され得る。
本明細書で記載される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実施され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実施される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1または複数の命令またはコードとして格納または送信され得る。他の例および実施は、本開示および添付の特許請求の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアの性質上、上記の機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらの任意の組合せによって実行されるソフトウェアを使用して実施することができる。機能を実施する特徴はまた、機能の一部が異なる物理的位置において実施されるように分散されることを含む、様々な位置に物理的に位置し得る。また、特許請求の範囲を含め、本明細書で使用される場合、アイテムのリスト(たとえば、「〜のうちの少なくとも1つ」または「〜のうちの1または複数」などの句で始まるアイテムのリスト)で使用される「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つのリストが、AもしくはBもしくはC、またはABもしくはACもしくはBC、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような包括的リストを示す。また、本明細書で使用されているように、“based on”という表現は、条件の閉じたセットを参照していると解釈されるべきではない。たとえば、「条件Aに基づく」として記載される例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aおよび条件Bの両方に基づき得る。言い換えれば、本明細書で使用される場合、「〜に基づく」という表現は、「〜に少なくとも部分的に基づく」という表現と同様に解釈されるべきである。
本明細書の説明は、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な変形は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で規定される一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他のバリエーションに適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で記載される例および設計に限定されるものではなく、本明細書で開示される原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
以下は、概してメモリデバイスに関し、より具体的には、メモリデバイスを使用するウエイトストイレージに関する。
[相互参照]
本出願は、2018年6月6日に出願された“Weight Storage Using Memory Device”と題されたBoniardiらによる米国特許出願第16/001,790号の優先権と、2019年5月15日に出願された“Weight Storage Using Memory Device”と題されたBoniardiらによるPCT出願第PCT/US2019/032437号の優先権とを主張し、これらのそれぞれは本出願の譲受人に譲渡され、これらのそれぞれは参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
メモリデバイスは、コンピュータ、無線通信装置、カメラ、デジタルディスプレイなどの各種電子デバイス(装置)に情報を格納するために広く使用されている。情報は、メモリデバイスの異なる状態をプログラムすることで格納される。例えば、バイナリデバイスは、2つの状態を有し、しばしば論理“1”または論理“0”で示される。他のシステムでは、2以上の状態が格納されてもよい。格納された情報にアクセスするために、電子デバイスの構成要素は、メモリデバイスに格納された状態を読み取ってもよいし、検知してもよい。情報を格納するために、電子デバイスの構成要素は、メモリデバイスに状態を書き込んでもよく、または、プログラムしてもよい。
磁気ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、強誘電体RAM(FeRAM)、磁気式RAM(MRAM)、抵抗膜式RAM(RRAM)、フラッシュメモリ、位相変化メモリ(PCM)など、様々なタイプのメモリデバイスが存在している。メモリデバイスは、揮発性であっても、不揮発性であってもよい。不揮発性メモリ(例えばFeRAM)は、外部電源がない場合でも、その格納された論理状態を長時間維持し得る。揮発性メモリセルは、外部電源によって定期的にリフレッシュされない限り、時間の経過とともに、それらの格納された状態を失い得る。
メモリデバイスの改善は、一般に、数ある基準のうちで、メモリセル密度を増加すること、読み出し/書き込み速度を増加すること、信頼性を増加すること、データ保持を増加すること、消費電力を低減すること、または製造コストを低減すること、などを含み得る。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするメモリセルの3次元アレイを含むメモリデバイスの例示的な図を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートする3次元メモリアレイの例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするメモリアレイの例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするメモリアレイの熱的トポロジーの例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリユニットの書き込み動作中のヴィクティムメモリセルの電圧閾値を示す図の例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリユニットの読み出し動作の特徴を示すメモリアレイの例を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートする装置のブロック図を示す。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法を例示する。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法を例示する。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法を例示する。
本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法を例示する。
ニューラルネットワークでは、シナプスの重みは、2つのノード(例えば、ニューロン)間の接続の強さや振幅を指し得る。ニューラルネットワークを介して伝送される情報の性質および内容は、ノード間に形成されるシナプスの特性(例えば、シナプスの重み)に部分的に基づき得る。ニューロモーフィックシステムおよびニューロモーフィックデバイスは、とりわけ、従来のコンピュータアーキテクチャでは不可能であり得る結果を達成するように設計され得る。例えば、ニューロモーフィックシステムは、学習、視覚処理(vision or visual processing)、聴覚処理、高度なコンピューティング、または他のプロセス、あるいはそれらの組み合わせなどの生物学的システムに、より一般的に関連する結果を達成するために使用され得る。
神経系に存在し得る神経生物学的アーキテクチャを模倣するように、および/またはシナプスの重みを格納するように構成されたシステム、デバイス、ならびに方法が、本明細書に記載される。メモリデバイスは、アナログ値などの値を格納するように構成された少なくとも1つのメモリユニットを含み得る。メモリユニットは、第1のメモリセル(例えば、アグレッサー(aggressor)メモリセル)と、複数の他のメモリセル(例えば、ヴィクティム(victim)メモリセル)とを含み得る。メモリユニットおよび/または関連する構成要素は、値(例えば、アナログ値)を格納するために、アクセス動作(例えば、書き込み動作)の期間中にアグレッサーメモリセルによって引き起こされ得るヴィクティムメモリセルの熱外乱を使用し得る。書き込み動作中にアグレッサーメモリセルによって出力される熱エネルギーは、アグレッサーメモリセルと、ヴィクティムメモリセルのそれぞれではないにしても、少なくとも1つのヴィクティムメモリセルとの間の熱的関係に基づいて、ヴィクティムメモリセルの状態を変化させ得る。メモリユニットは、場合によっては、読み出し動作中に、ヴィクティムメモリセルの重みを検出して結合することにより読み出され得る。
以上に紹介した本開示の特徴は、図1〜図2のメモリデバイスの文脈で以下にさらに記載される。次に、具体的な例として、図3〜図11のメモリデバイスのニューラルメモリユニットについて記載する。本開示のこれらの特徴および他の特徴は、メモリデバイスを使用するウエイトストイレージに関連する装置図、システム図、およびフローチャートを参照して、さらに図示され、記載される。
図1は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするメモリデバイス100の例を示す。また、メモリデバイス100は、電子メモリ装置と呼ばれてもよい。図1は、メモリデバイス100の様々な構成要素および特徴の例示的な表現である。そのような、メモリデバイス100の構成要素および特徴は、機能的な相互関係を例示するために示されており、メモリデバイス100内でのそれらの実際の物理的な位置を示すためではないことが理解されるべきである。図1に示す例では、メモリデバイス100は、3次元(3D)メモリアレイ102を含む。3次元メモリアレイ102は、異なる状態を格納するようにプログラムされ得るメモリセル105を含む。いくつかの実施形態では、各メモリセル105は、論理0および論理1を示す2つの状態を格納するようにプログラム可能であってよい。いくつかの実施形態では、メモリセル105は、2を超える論理状態を格納するように構成されてもよい。メモリセル105は、いくつかの実施形態では、自己選択(self−selecting)メモリセルを含み得る。メモリセル105は、別のタイプのメモリセル、例えば、3DXPoint(商標)メモリセル)、ストイレージ構成要素および選択構成要素を含むPCMセル、CBRAMセル、またはFeRAMセルを含み得ることが理解されるべきである。図1に含まれるいくつかの要素は、数字の標識でラベル付けされているが、描かれた特徴の視認性と明瞭性を高める努力として、それらが同じであるか、または類似していると理解されるであろうにもかかわらず、他の対応する要素はラベル付けされていない。
3次元メモリアレイ102は、互いに重ねて形成された2以上の2次元(2D)メモリアレイを含み得る。これは、単一のダイまたは基板上に配置または作成され得るメモリセルの数を、単一の2次元アレイと比較して増加させ得、その結果、製造コストを削減したり、メモリデバイスの性能を向上させたり、またはその両方をなし得る。図1に描かれた例では、メモリアレイ102は、2つのレベルのメモリセル105(例えば、メモリセル105aおよびメモリセル105b)を含み、それゆえ、3次元メモリアレイとみなされてもよい。しかしながら、レベルの数は2つに限定されるものではなく、他の例では、追加のレベルを含んでもよい。各レベルは、メモリセル105が各レベルにわたって互いに(正確に、重なり合って、またはおおよそ)整列し得るように整列または配置されてもよく、それによってメモリセルスタック145を形成する。
いくつかの実施形態では、メモリセル105の各行はワード線110に接続され、メモリセル105の各列はディジット線115(ビット線と呼ばれることもある)に接続される。ワード線110およびディジット線115の両方は、一般的にアクセス線と呼ばれ得る。さらに、アクセス線は、メモリデバイス100の1つのデッキにおける1または複数のメモリセル105に対する(例えば、アクセス線の下のメモリセル105に対する)ワード線110として機能してもよく、およびメモリデバイスの別のデッキにおける1または複数のメモリセル105に対する(例えば、アクセス線の上のメモリセル105に対する)ディジット線115として機能してもよい。したがって、ワード線およびディジット線、あるいはそれらの類似物への参照は、理解または働きを損なうことなく互換性がある。ワード線110およびディジット線115は、互いに実質的に垂直であってもよく、メモリセルのアレイをサポートしてもよい。
一般に、1つのメモリセル105は、ワード線110およびディジット線115などの2つのアクセス線の交点に配置され得る。この交点は、メモリセル105のアドレスと呼ばれ得る。ターゲットメモリセル105は、通電された(例えば、駆動された)ワード線110と通電された(例えば、駆動された)ディジット線115との交点に配置されたメモリセル105であってよく、すなわち、ワード線110およびディジット線115は、その交点でメモリセル105を読み出しまたは書き込みするために、ワード線110およびディジット線115の両方が通電されてもよい。同じワード線110またはディジット線115と電子的に通信している(例えば、接続している)他のメモリセル105は、非ターゲットメモリセル105と呼ばれてもよい。
図1に示すように、メモリセルスタック145の2つのメモリセル105は、ディジット線115などの共通の伝導線を共有し得る。すなわち、ディジット線115は、上部メモリセル105bと下部メモリセル105aとに結合され得る。他の構成も可能であり得、例えば、第3の層(図示せず)は、ワード線110を上部メモリセル105bと共有し得る。
場合によっては、電極は、メモリセル105をワード線110またはディジット線115に結合し得る。電極という用語は、電気伝導体を指してよく、メモリデバイス100の要素または構成要素間に伝導性経路を提供するトレース、ワイヤ、伝導線、伝導層、または同種のものを含み得る。それゆえ、電極という用語は、場合によっては、ワード線110またはディジット線115などのアクセス線を指してよく、また、場合によっては、アクセス線とメモリセル105との間の電気的接触として採用される追加の伝導性要素を指してもよい。いくつかの実施形態では、メモリセル105は、第1の電極と第2の電極との間に配置されたカルコゲニド材料を含み得る。第1の電極は、カルコゲニド材料をワード線110に結合してよく、また、第2の電極は、カルコゲニド材料をディジット線115に結合してよい。第1の電極および第2の電極は、同じ材料(例えば、カーボン)であってもよいし、異なる材料であってもよい。他の実施形態では、メモリセル105は、1または複数のアクセス線と直接結合されてよく、また、アクセス線以外の電極は省略されてもよい。
ワード線110およびディジット線115を駆動または選択することにより、メモリセル105に対して読み出しおよび書き込みなどの動作が実行され得る。ワード線110またはディジット線115を駆動または選択することは、それぞれの線に電圧を印加することを含み得る。ワード線110およびディジット線115は、金属(例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、タングステン(W)、チタン(Ti))、金属合金、炭素、導電的にドープされた半導体、または他の導電性材料、合金、化合物などの伝導性材料で作られ得る。
いくつかのアーキテクチャでは、セルの論理格納デバイス(例えば、CBRAMセルの抵抗性構成要素、FeRAMセルの容量性構成要素)は、選択構成要素によってディジット線から電気的に絶縁され得る。ワード線110は、選択構成要素に接続されてよく、また、選択構成要素を制御してよい。例えば、選択構成要素はトランジスタであってよく、ワード線110はトランジスタのゲートに接続されてよい。あるいは、選択構成要素は、カルコゲニド材料を含み得る可変抵抗構成要素であってもよい。ワード線110を駆動すると、メモリセル105の論理格納デバイスと、それに対応するディジット線115との間に電気的な接続または閉回路をもたらし得る。その後、メモリセル105の読み出しまたは書き込みのいずれかのために、ディジット線はアクセスされ得る。メモリセル105を選択すると、その結果として得られた信号は、格納された論理状態を決定するために使用され得る。場合によっては、第1の論理状態は、メモリセル105を通る電流がないか、または無視できるほど小さい電流と対応していてよく、一方、第2の論理状態は、有限の電流と対応していてよい。
場合によっては、メモリセル105は、2つの端子を有する自己選択メモリセルを含んでよく、個別の選択構成要素は省略されてもよい。そのような場合、自己選択メモリセルの一方の端子はワード線110に電気的に接続されてよく、自己選択メモリセルの他方の端子はディジット線115に電気的に接続されてよい。
メモリセル105へのアクセスは、行デコーダ120および列デコーダ130を介して制御され得る。例えば、行デコーダ120は、メモリコントローラ140から行アドレスを受信し、受信した行アドレスに基づいて適切なワード線110を駆動し得る。同様に、列デコーダ130は、メモリコントローラ140から列アドレスを受信し、適切なディジット線115を駆動し得る。例えば、メモリアレイ102は、WL_T1からWL_TMおよびWL_B1からWL_BMとラベル付けされた複数のワード線110と、DL_1からDL_Nとラベル付けされた複数のディジット線115とを含み得、ここで、MおよびNはアレイサイズに依存する。それゆえ、ワード線110およびディジット線115(例えばWL_2およびDL_3)を駆動することにより、それらの交点のメモリセル105はアクセスされ得る。
アクセスされると、メモリセル105は、メモリセル105の格納された状態を決定するために、検知構成要素125によって読み取られてもよいし、検知されてもよい。例えば、電圧は、(対応するワード線110およびディジット線115を用いて)メモリセル105に印加され得、そのメモリセル105を結果として通る電流の存在は、印加された電圧およびメモリセル105の閾値電圧に依存し得る。場合によっては、2以上の電圧が印加され得る。さらに、印加された電圧が電流の流れをもたらさない場合、検知構成要素125によって電流が検出されるまで、他の電圧が印加され得る。電流の流れがもたらされた電圧を評価することにより、メモリセル105の格納された論理状態が決定され得る。場合によっては、電流の流れが検出されるまで、電圧は、大きさがランプアップされてもよい。他の場合には、電流が検出されるまで、所定の電圧が順次印加されてもよい。同様に、電流はメモリセル105に適用され得、電流を生成するための電圧の大きさは、メモリセル105の電気抵抗または閾値電圧に依存し得る。
場合によっては、メモリセル105(例えば、相変化メモリセルまたは自己選択メモリセル)は、カルコゲニド材料を含み得る。メモリセルのカルコゲニド材料は、アクセス動作の期間中、アモルファス状態のままであってもよい。場合によっては、メモリセルを操作することは、メモリセルの特定の閾値電圧を決定するために、様々な形状のプログラミングパルスをメモリセルに適用することを含み得る。すなわち、メモリセルの閾値電圧は、プログラミングパルスの形状を変えることによって変更され得、これは、メモリセル内のカルコゲニド材料の局所的な組成を変化させ得る。
メモリセルの特定の閾値電圧は、メモリセルに様々な形状の読み出しパルスを適用することによって決定され得る。例えば、読み出しパルスの印加電圧がメモリセルの特定の閾値電圧を超える場合、有限量の電流がメモリセルを通って流れ得る。同様に、読み出しパルスの印加電圧がメモリセルの特定の閾値電圧よりも小さい場合、感知できる量の電流はメモリセルを通って流れなくてよい。いくつかの実施形態では、検知構成要素125は、メモリセル105を通る電流の流れまたはその欠乏を検出することによって、選択されたメモリセル105に格納された情報を読み出し得る。このように、メモリセル105(例えば、相変化メモリセルまたは自己選択メモリセル)は、メモリセル105を通って電流が流れる閾値電圧レベルがメモリセル105によって格納された論理状態を示す場合、カルコゲニド材料に関連付けられた閾値電圧レベル(例えば、2つの閾値電圧レベル)に基づいて1ビットのデータを格納し得る。場合によっては、メモリセル105は、一定数の異なる閾値電圧レベル(例えば、3つ以上の閾値電圧レベル)を示し得、それによって2ビット以上のデータを格納する。
検知構成要素125は、検知されたメモリセル105に関連付けられた信号の差を検出して増幅するために、様々なトランジスタまたは増幅器を含み得、これはラッチング(latching)と呼ばれ得る。その後、メモリセル105の検出された論理状態は、出力135として列デコーダ130を介して出力され得る。場合によっては、検知構成要素125は、列デコーダ130または行デコーダ120の一部であってよい。あるいは、検知構成要素125は、列デコーダ130または行デコーダ120に接続されるか、または電子的に通信してよい。図1はまた、検知構成要素125a(破線のボックス内)を配置する代替的なオプションを示す。当業者は、検知構成要素125が、その機能的な目的を失うことなく、列デコーダまたは行デコーダのいずれかに関連付けられ得ることを理解するであろう。
メモリセル105は、関連するワード線110およびディジット線115を同じように駆動して設定または書き込みされ得、そして、少なくとも1つの論理値がメモリセル105に格納され得る。列デコーダ130または行デコーダ120は、メモリセル105に書き込まれるべきデータ(例えば入力/出力135)を受け入れ得る。
いくつかのメモリアーキテクチャでは、メモリセル105へのアクセスは、格納された論理状態を劣化または破壊し得、元の論理状態をメモリセル105に戻すために、再書き込みまたはリフレッシュの操作が実行され得る。DRAMでは、例えば、検知動作中にコンデンサが部分的にまたは完全に放電され得、格納された論理状態が破壊されることがあるので、検知動作後に論理状態が再度書き込まれ得る。さらに、いくつかのメモリアーキテクチャでは、単一のワード線110を駆動することは、(例えば、ワード線110に結合されている)行内のすべてのメモリセルの放電をもたらし得、それゆえ、行内のいくつかまたはすべてのメモリセル105は、再書き込みされる必要があり得る。しかし、自己選択メモリ、PCM、CBRAM、FeRAM、NANDメモリなどの不揮発性メモリでは、メモリセル105にアクセスしても論理状態が破壊されなくてもよく、それゆえ、メモリセル105にアクセスした後の再書き込みが不要であってもよい。
メモリコントローラ140は、各種の構成要素(例えば、行デコーダ120、列デコーダ130、検知構成要素125を介して、メモリセル105の動作(例えば、読み出し、書き込み、再書き込み、リフレッシュ、放電)を制御し得る。場合によっては、行デコーダ120、列デコーダ130、および検知構成要素125のうちの1または複数は、メモリコントローラ140と同じ場所に配置され得る。メモリコントローラ140は、所望のワード線110およびディジット線115を駆動するために、行アドレス信号および列アドレス信号を生成し得る。また、メモリコントローラ140は、メモリデバイス100の動作中に使用される様々な電圧または電流を生成し、制御し得る。一般に、本明細書で論じられる適用された電圧または電流の振幅、形状、極性、および/または持続時間は、調整または変えられ得、メモリデバイス100の動作において論じられる様々な動作に対して異なり得る。さらに、メモリアレイ102内の1つ、複数、またはすべてのメモリセル105は、同時にアクセスされてもよく、例えば、メモリアレイ102の複数またはすべてのセルは、すべてのメモリセル105、またはメモリセル105のグループが単一の論理状態に設定されるリセット動作中に同時にアクセスされ得る。
メモリデバイス100の様々なメモリセル105は、アナログ値を格納するように構成されたメモリユニットにグループ化され得る。メモリユニットは、神経生物学的アーキテクチャを模倣するように構成され得る。メモリユニットは、一つの例示的な値として、アナログ値を格納するために、カルコゲニドメモリの特性および熱外乱を活用し得る。メモリユニットは、場合によっては、第1のメモリセル(例えば、アグレッサーメモリセル)と、異なるアクセス線(例えば、ワード線および/またはディジット線)上に配置された少なくとも1つの他のメモリセル(例えば、ヴィクティムメモリセル)とを含み得る。動作(例えば、書き込み動作)の期間中にアグレッサーメモリセルによって出力される熱エネルギーは、アグレッサーメモリセルと少なくとも1つのヴィクティムメモリセルとの間の熱的関係に基づいて、ヴィクティムメモリセルの状態を変更し得る。
図2は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージをサポートする3次元メモリアレイ200の例を示す。メモリアレイ200は、図1を参照して記載されるメモリアレイ102の一部の例であり得る。メモリアレイ200は、基板204の上に配置されたメモリセルの第1のアレイまたはデッキ205aと、第1のアレイまたはデッキ205aの上に配置されたメモリセルの第2のアレイまたはデッキ205bとを含み得る。また、メモリアレイ200は、図1を参照して記載されるように、ワード線110の例であり得るワード線110aおよびワード線110bと、ディジット線115の例であり得るディジット線115aとを含み得る。図2に描かれた例に示されるように、第1のデッキ205aおよび第2のデッキ205bのメモリセルは、それぞれ自己選択メモリセルを含んでよい。いくつかの例では、第1のデッキ205aおよび第2のデッキ205bのメモリセルは、それぞれ、クロスポイントアーキテクチャ(例えばCBRAMセルまたはFeRAMセル)に適し得る別のタイプのメモリセルを含み得る。図2に含まれるいくつかの要素は、数字の標識でラベル付けされるが、描かれた特徴の視認性と明瞭性を高める努力として、それらが同じであるか、または類似していると理解されるであろうにもかかわらず、他の対応する要素はラベル付けされていない。
場合によっては、第1のデッキ205aの自己選択メモリセルは、それぞれ、第1の電極215a、カルコゲニド材料220a、および第2の電極225aを含み得る。また、第2のデッキ205bの自己選択メモリセルは、それぞれ第1の電極215b、カルコゲニド材料220b、および第2の電極225bを含み得る。いくつかの実施形態では、アクセス線(例えば、ワード線110、ディジット線115)は、電極215または225の代わりに、電極層(例えば、コンフォーマル層)を含み得、それゆえ、アクセス線は、多層のアクセス線を含み得る。そのような実施形態では、アクセス線の電極層は、メモリ材料(例えば、カルコゲニド材料220)と連結(interface with)し得る。いくつかの実施形態では、アクセス線(例えば、ワード線110、ディジット線115)は、電極層またはその間の電極を介さずに、メモリ材料(例えば、カルコゲニド材料220)と直接連結し得る。
第1のデッキ205aおよび第2のデッキ205bの自己選択メモリセルは、いくつかの実施形態では、各デッキ205a、および205bの対応する(たとえば、y方向に垂直に位置合わせされた)自己選択メモリセルが、図1を参照して説明されるように、ディジット線115またはワード線110を共有し得るように、共通の伝導線を有し得る。たとえば、第2のデッキ205bの第1の電極215bと、第1のデッキ205aの第2の電極225aとは両方とも、ディジット線115aが(y方向において)垂直に位置合わせされ隣接する自己選択メモリセルによって共有されるように、ディジット線115aに結合され得る。
いくつかの実施形態では、メモリアレイ200は、第2のデッキ205bの第1の電極215bが、追加のディジット線と結合され得、第1のデッキ205aの第2の電極225aが、ディジット線115aと結合され得るように、追加のディジット線(図示せず)を含み得る。追加のディジット線は、ディジット線115aから電気的に絶縁されていてよい(例えば、追加のディジット線とディジット線115aとの間に絶縁材料が介在してもよい)。その結果、第1のデッキ205aおよび第2のデッキ205bは分離され得、そして、互いに独立して動作し得る。場合によっては、アクセス線(たとえば、ワード線110またはディジット線115のいずれか)は、各クロスポイントにおけるそれぞれのメモリセルのための選択構成要素(たとえば、アクセス線と一体化された1または複数の薄膜材料として構成され得る2端子セレクタデバイス)を含み得る。したがって、アクセス線と選択構成要素とはともに、アクセス線と選択構成要素との両方として機能する材料の複合層を形成し得る。
メモリアレイ200のアーキテクチャは、図2に例示されるように、メモリセルが、ワード線110とディジット線115との間のトポロジカルなクロスポイントにおいて形成され得るので、場合によっては、クロスポイントアーキテクチャの例と呼ばれ得る。そのようなクロスポイントアーキテクチャは、他のいくつかのメモリアーキテクチャと比較して、製造コストが低く、比較的高密度のデータストレージを提供し得る。たとえば、クロスポイントアーキテクチャを備えたメモリアレイは、エリアが縮小されたメモリセルを有し得、その結果、他のいくつかのアーキテクチャと比較して、増加されたメモリセル密度をサポートし得る。たとえば、クロスポイントアーキテクチャは、4F2メモリセルエリアを有し、ここでFは、最も小さいフィーチャーサイズ(たとえば、最小フィーチャーサイズ)であり、3端子選択構成要素を備えるような6F2メモリセルエリアを有する他のアーキテクチャと比較される。たとえば、DRAMメモリアレイは、3端子デバイスであるトランジスタを、各メモリセルの選択構成要素として使用し得、それゆえ、所与の数のメモリセルを含むDRAMメモリアレイは、同数のメモリセルを含むクロスポイントアーキテクチャを備えるメモリアレイと比較して、より大きなメモリセルエリアを有し得る。
図2の例は、2つのメモリデッキを示し、他の構成は、任意の数のデッキを含み得る。いくつかの実施形態では1または複数のメモリデッキは、カルコゲニド材料220を含む自己選択メモリセルを含み得る。他の実施形態では、1または複数のメモリデッキは、強誘電体材料を含むFeRAMセルを含み得る。さらに別の実施形態では、1または複数のメモリデッキは、金属酸化物またはカルコゲニド材料220を含むCBRAMセルを含み得る。カルコゲニド材料220は、たとえば、セレン(Se)、テルル(Te)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、炭素(C)、ゲルマニウム(Ge)、およびシリコン(Si)の合金などのカルコゲニドガラスを含み得る。いくつかの実施形態では、主にセレン(Se)、ヒ素(As)、およびゲルマニウム(Ge)を有するカルコゲニド材料は、SAG合金と呼ばれ得る。
メモリセルは、場合によってはアナログ値であるか、またはアナログ値を含む値を格納するように構成され得るメモリユニットの一部として組み込まれ得る。いくつかのメモリデバイスにおいて、カルコゲニド材料220aに電子パルスを適用することは、カルコゲニド材料220aに影響を与えることがあり、それは、場合によっては、物理的な形態を変化させることを含み得る。いくつかのカルコゲニド材料220aの物理的形態は、アモルファス状態および結晶状態を含む。これらの物理的形態の抵抗は異なるため、それにより、カルコゲニド材料220aは論理(例えば、デジタル論理)を格納することが可能になる。いくつかのカルコゲニドメモリシステムでは、カルコゲニド材料220aをアモルファス状態にするために、コントローラは、カルコゲニド材料220aを電気パルスで加熱し、そのパルスを除去することによってカルコゲニド材料220aを急速に冷却し得る。急冷すると、カルコゲニド材料220aの構造が秩序を失い、それゆえ抵抗性が高くなり得る。いくつかのPCMシステムでは、カルコゲニド材料220aを結晶状態にするために、コントローラは、カルコゲニド材料220aを電気パルスで加熱し、その電気パルスをランプダウンすることによってカルコゲニド材料220aをゆっくりと冷却し得る。ゆっくりとした冷却は、カルコゲニド材料220aの構造により規則的になるための時間を提供し得、それにより抵抗が少なくなり得る。メモリデバイスのメモリユニットは、カルコゲニド材料のこれらの特性を利用して、複数のメモリセルを含むメモリユニットにアナログ値を格納し得る。各メモリユニットは、カルコゲニド材料220aを含む複数のメモリセル105aを含み得る。
図3は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを用いたウエイトストイレージをサポートするメモリアレイ300の例を示す。メモリアレイ300は、図1および図2を参照して記載したメモリデバイス100の一部の例であり得る。メモリアレイ300は、値または重み(例えば、アナログ値またはアナログの重み)を格納するように構成されたニューラルメモリユニット305を含み得る。ニューラルメモリユニット305は、神経系に存在し得る神経生物学的アーキテクチャを模倣するように構成され得、および/または1つ以上のシナプスの重みを格納するように構成され得る。このように、ニューラルメモリユニット305は、ニューロモーフィックシステムおよび/またはニューラルネットワークの一部の例であり得る。
ニューロモーフィックシステムのいくつかは、シナプスの値(または重み)を格納するために、PCMデバイスまたは自己選択メモリデバイスなどの抵抗変化RAM(RRAM)を使用し得る。そのような抵抗変化メモリは、複数のレベルを格納するように構成されたメモリセルを含み得、および/または広い検知ウィンドウを有し得る。このようなタイプのメモリは、パルス(例えば、スパイク)制御によってトレーニング動作を実行するように構成され得る。このようなトレーニング動作は、スパイクタイミング依存性可塑性(STDP)を含み得る。STDPは、ノード(例えば、ニューロン)間で伝達されるスパイク間の相関によって誘導されるヘブの学習(Hebbian learning)の形態であり得る。STDPは、ノード(例えばニューロン)間の接続の強さを調整する処理の一例であり得る。
ニューラルネットワークにおいて、シナプスの重みは、2つのノード間の接続の強さまたは振幅を指し得る。ニューラルネットワークを介して伝送される情報の性質および内容は、ニューロン間に形成される接続(例えば、シナプス)の特性(例えば、シナプス重み)に部分的に基づき得る。ニューロモーフィックシステムは、従来のコンピュータアーキテクチャでは不可能であり得る結果が達成されるように設計され得る。例えば、ニューロモーフィックシステムは、学習、視覚または視覚処理、聴覚処理、高度なコンピューティング、または他のプロセス、あるいはそれらの組み合わせなどの生物学的システムに、より一般的に関連する結果を達成するために使用され得る。
シナプスの重みは、場合によっては、メモリデバイス(例えば、抵抗変化メモリデバイス、カルコゲニドを含むメモリデバイス)におけるメモリセルの抵抗/閾値電圧としてシミュレートされてもよいし、そうでなければ関連していてもよい。場合によっては、メモリセルに送達されるパルスの数は、抵抗変化メモリセルまたはカルコゲニドを含むメモリセルなどのメモリセルの抵抗または閾値電圧と相関し得る。このような場合、メモリセルのアナログ抵抗または閾値電圧は、ニューロモーフィックシステムにおけるシナプスの重みを表し得る。
しかしながら、いくつかの抵抗変化メモリ技術は、シナプスの重みを表し得る広い範囲のアナログ値を格納するのに十分な広さの検知ウィンドウを特徴としなくてもよい。例えば、3DXPメモリセルは、高速な状態遷移および他の特徴を有し得、これは、より直線的なスケールである閾値電圧読み出しを引き起こし得、それゆえ、3DXPメモリアレイ内の個々のメモリセルの学習能力を制限する結果となり得る。
メモリデバイス(例えば、3DXPメモリデバイスなどの抵抗変化メモリデバイス)は、神経生物学的アーキテクチャを模倣するように構成され、シナプスの重みを表し得る値(例えば、アナログ値)を格納するように構成された1または複数のニューラルメモリユニット305を含み得る。ニューラルメモリユニット305は、アグレッサーメモリセル310(例えば、一次メモリセル)と、複数のヴィクティムメモリセル315(例えば、二次メモリセル)とを含み得る。メモリセルとしては、相変化メモリセル、抵抗変化メモリセル、カルコゲニド材料を含むメモリセルなどが例示され得る。ヴィクティムメモリセル315は、メモリセルの配列において、アグレッサーメモリセル310に隣接して配置され得る(例えば、ヴィクティムメモリセル315は、介在するメモリセルによってアクセス線に沿ってアグレッサーメモリセル310から分離されなくてよい)。場合によっては、アグレッサーメモリセル310および複数のヴィクティムメモリセル315は、メモリセルの同じデッキ内に配置され得る。場合によっては、アグレッサーメモリセル310および複数のヴィクティムメモリセル315の少なくとも1つは、メモリセルの異なるデッキ内に配置され得る。
ニューラルメモリユニット305のメモリセルは、複数のディジット線320(例えば、DL1、DL2、およびDL3)と、複数のワード線325(例えば、WL1、WL2、およびWL3)とに結合され得る。アグレッサーメモリセル310は、第2のディジット線320b(例えば、DL2)と、第2のワード線325b(例えば、WL2)とに結合され得る。ヴィクティムメモリセル315の各々は、第2のディジット線320bまたは第2のワード線325bのうちの少なくとも1つと結合され得る。場合によっては、各ヴィクティムメモリセル315は、アグレッサーメモリセル310と1つのアクセス線を共有し、また、アグレッサーメモリセル310と結合されていない1つのアクセス線と結合されている。
各ヴィクティムメモリセル315は、アグレッサーメモリセル310と熱的関係330を有し得る。熱的関係330は、ヴィクティムメモリセル315とアグレッサーメモリセル310との間の熱結合を規定し得る。例えば、熱的関係330が強ければ強いほど、2つのメモリセル間で転送され得る熱エネルギーの量が大きくなる。場合によっては、アグレッサーメモリセル310と各ヴィクティムメモリセル315との間の熱的関係330は異なる。
ニューラルメモリユニット305は、アグレッサーメモリセル310によって開始されたヴィクティムメモリセル315の熱外乱を利用して、アナログ値を格納し得る。例えば、パルスがアグレッサーメモリセル310に適用されると、各ヴィクティムメモリセル315は、個別のヴィクティムメモリセル315とアグレッサーメモリセル310との間の熱的関係330に基づいて、熱エネルギーの量を受け取り得る。場合によっては、この熱エネルギーを熱外乱と呼び得る。ヴィクティムメモリセル315の閾値電圧は、アグレッサーメモリセル310から受けた熱エネルギーの量に基づいて変化し得る。メモリアレイ300は、これらの熱外乱特性を利用して、アナログ値などの値をニューラルメモリユニット305に格納するように構成され得る。
ニューラルメモリユニット305の熱結合特性の一例について記載する。第1のヴィクティムメモリセル315は、アグレッサーメモリセル310と第1の熱的関係330を有し得る。第2のヴィクティムメモリセル315bは、アグレッサーメモリセル310と第2の熱的関係330bを有し得る。第3のヴィクティムメモリセル315cは、アグレッサーメモリセル310と第3の熱的関係330cを有し得る。第4のヴィクティムメモリセル315dは、アグレッサーメモリセル310と第4の熱的関係330dを有し得る。各熱的関係(330a、330b、330c、330d)は異なっていてもよい(または、場合によっては、複数の熱的関係の少なくとも一部が同じであり得る一方、複数の熱的関係の一部は異なり得るようである)。ニューラルメモリユニット305の書き込み動作の期間中、パルスがアグレッサーメモリセル310に適用され得る。パルスをアグレッサーメモリセル310に適用することに応答して、各ヴィクティムメモリセル315の閾値電圧は、熱的関係330に基づいて異なる速度(rate、変化率)で侵食され得る。メモリアレイ300は、ヴィクティムメモリセル315の閾値電圧の組み合わせに基づいて、ニューラルメモリユニット305とのやり取りで異なるアナログ値を格納および/または読み出すように構成され得る。ニューラルメモリユニット305の書き込み動作についての詳細は、図5を参照してより詳細に記載される。ニューラルメモリユニット305の読み出し動作についての詳細は、図6を参照してより詳細に記載される。
メモリアレイ300は、複数のニューラルメモリユニット305を含み得る。場合によっては、メモリセルは、異なるニューラルメモリユニット305の間で共有することができない。場合によっては、隣接するニューラルメモリユニットは、アグレッサーメモリセル310から斜めに配置されたメモリセル(例えば、第3のディジット線320cと第3のワード線325cとの交点に配置されたメモリセル)を含み得る。場合によっては、隣接するメモリセル。
図4は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを用いたウエイトストイレージをサポートするメモリアレイ400の熱的トポロジーの例を示す。メモリアレイ400は、メモリセル間の熱的関係を変化させ得るメモリセルの異なるトポロジーを示す。
メモリアレイ400は、図3を参照して記載されるメモリアレイ300の例であり得る。メモリアレイ400は、ニューラルメモリユニット405を含み得る。ニューラルメモリユニット405は、アグレッサーメモリセル410と複数のヴィクティムメモリセル415とを含み得る。ニューラルメモリユニット405のメモリセルは、複数のディジット線420および複数のワード線425に結合され得る。各ヴィクティムメモリセル415は、アグレッサーメモリセル410と熱的関係430を有し得る。これらの各特徴は、図3を参照して記載される類似の特徴の例であり得、これらの特徴の全体的な記載はここでは繰り返されない。
熱的関係430は、メモリアレイ400の様々な特性に基づき得る。熱的関係430は、アグレッサーメモリセル410とヴィクティムメモリセル415(例えば、415a、415b、415c、および/または415d)との間の物理的距離、アグレッサーメモリセル410とヴィクティムメモリセル415(例えば、415a、415b、415c、および/または415d)との間に配置された、もしくはそれに結合された伝導性材料の特性、またはアグレッサーメモリセル410とヴィクティムメモリセル415(例えば、415a、415b、415c、および/または415d)との間に配置された、もしくはそれに結合された絶縁性材料の特性、あるいはそれら組み合わせに、少なくとも部分的には基づき得る。
メモリアレイ400の熱的トポロジーは、熱的関係430がメモリセル間の物理的距離(例えば、メモリセル間の空間的不均衡)によって影響を受ける例を示している。メモリアレイ400は、第1のディジット線420aと第2のディジット線420bとの間の第1の距離435(例えば、D1)が、第2のディジット線420bと第3のディジット線420cとの間の第2の距離440(例えば、D2)よりも小さくなるように構築され得る。同様に、メモリアレイ400は、第1のワード線425aと第2のワード線425bとの間の第3の距離445(例えば、D3)が、第2のワード線425bと第3のワード線425cとの間の第4の距離450(例えば、D4)よりも小さくなるように構築され得る。メモリアレイのそのようなトポロジーは、第1のヴィクティムメモリセル415aが第2のヴィクティムメモリセル415bよりもアグレッサーメモリセル410に物理的に近い位置にあり、第3のヴィクティムメモリセル415cが第4のヴィクティムメモリセル415dよりもアグレッサーメモリセル410に物理的に近い位置にあるという結果をもたらす。このメモリセル間の物理的距離の違いは、場合によっては、メモリセル間の異なる熱的関係430をもたらし得る。あるいは、メモリセル間の物理的距離は異なっていてもよいが、メモリセル間の接続の他の要因または構造的な違いに基づいて、熱的関係は類似していてもよいし、同じであってもよい。
さらに、メモリアレイ400における伝導性材料および/または絶縁性材料455の配置は、熱的関係430の1または複数に影響を与えてもよい。例えば、同じディジット線(例えば、アグレッサーメモリセル410、第1のヴィクティムメモリセル415a、および第2のヴィクティムメモリセル415b)上に並ぶメモリセルは、熱伝導体として作用し得る連続的なライナー(例えば、シールライナー)を共有し得る。同じディジット線420上のメモリセル(例えば、行から行へのトポロジーまたはR2R)によって共有される熱伝導体は、同じワード線425を共有するメモリセル(例えば、列から列へのトポロジーまたはC2C)よりも、同じディジット線420上のメモリセルに、より近い熱的関係(例えば、構成要素間のより強い熱結合)をもたらし得、ここで、同じ連続的なライナーは、存在しなくてもよい。場合によっては、伝導性材料および/または絶縁性材料455は、メモリセル間の熱的関係430に影響を与えるために、メモリアレイ400内に意図的に配置され得る。
いくつかの例では、メモリアレイ400は、ヴィクティムメモリセル415の各々が異なる熱的関係430を有する熱的トポロジーを有し得る。熱的関係430は、行から行へのトポロジー、列から列へのトポロジー、メモリセル間の空間的不均衡、熱エネルギーを伝導する材料の配置、熱エネルギーから構成要素を絶縁する材料の配置、あるいはそれらの組み合わせに基づき得る。
場合によっては、メモリアレイ400は、同じディジット線(例えば、ディジット線420b)を共有するメモリセルと結合された熱伝導性ライナーと、第3の距離445とにより、第1の熱的関係430aが最も近い/最も小さい(例えば、熱結合が最も大きい)熱的トポロジーを有してもよい。第2の熱的関係430bは、同じディジット線(例えば、ディジット線420b)を共有するメモリセルに結合された熱伝導性ライナーと、第3の距離445よりも大きい第4の距離450とのために、第1の熱的関係430aよりも大きくてよい。第3の熱的関係430cは、アグレッサーメモリセル410と第3のヴィクティムメモリセル415cとを結合する熱伝導性材料がないことと、第1の距離435とのために、第2の熱的関係430bよりも大きくてよい。第4の熱的関係430dは、アグレッサーメモリセル410と第4のヴィクティムメモリセル415dとを結合する熱伝導性材料がないことと、第3の距離445よりも大きい第2の距離440とのために、最大の熱的関係(例えば、最小の熱結合量)であってもよい。
場合によっては、第1の距離435と第3の距離445とは等しくてもよく、および/または第2の距離440と第4の距離450とは等しくてもよい。このような状況であっても、メモリセル間に熱伝導性および/または熱絶縁性の材料が存在するために、メモリセル間の熱的関係430は異なり得る。例えば、第1の熱的関係430aと第3の熱的関係430cは、第1の距離435と第3の距離445とが等しい場合にも、行から行へのトポロジーと列から列へのトポロジーとの違い(例えば、行から行へのトポロジーにおける伝導性ライナーの存在)により、異なっていてもよい。場合によっては、距離435、440、445、450はすべて異なっていてもよい。場合によっては、2つ以上の距離435、440、445、450が等しくてもよい。
メモリアレイ400は、熱的トポロジーの一例を示している。他の例では、メモリアレイ400は、距離435、440、445、450、行から行へのトポロジー、列から列へのトポロジー、熱伝導性材料の配置、熱絶縁性材料の配置、またはそれらの組み合わせを変化させることにより、任意の数の熱的トポロジーを示してもよい。
一実施形態では、デバイスまたはシステムは、複数のディジット線、複数のワード線、複数のディジット線および複数のワード線と結合された複数のメモリセルを含むニューラルメモリユニットであって、アナログ値を格納するように構成されたニューラルメモリユニットを含み、ニューラルメモリユニットは、ニューラルメモリユニットの書き込み動作中にプログラミングパルスを受けるように構成された一次メモリセル、および書き込み動作中に一次メモリセルと熱的に結合されるように構成された複数の二次メモリセルを含み、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合されている。
上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例において、一次メモリセルと複数の二次メモリセルのうちの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルと複数の二次メモリセルのうちの他の二次メモリセルとの間の熱的関係とは異なっていてもよい。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、複数の二次メモリセルは、書き込み動作中に一次メモリセルに適用されるプログラミングパルスに少なくとも部分的に基づいて状態を変更するように構成されていてよい。上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、熱的関係は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルと二次メモリセルとの間の物理的距離に少なくとも部分的に基づいていてよい。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、一次メモリセルと少なくとも1つの二次メモリセルとの間に配置された絶縁性材料であって、熱的関係は、少なくとも部分的には絶縁性材料に基づいていてよい。
上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、ニューラルメモリユニットによって格納されるアナログ値は、2つのノード間の接続の強さを示すシナプスの重みを含む。上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、ニューラルメモリユニットによって格納されるアナログ値は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルの抵抗または閾値電圧に少なくとも部分的に基づき得る。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、書き込み動作中に一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスが適用され得る場合、ニューラルメモリユニットの各二次メモリセルは、異なる速度で状態を変化させる。上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、各二次メモリセルの状態の変化の速度は、各二次メモリセルと一次メモリセルとの間の熱的関係に少なくとも部分的に基づき得る。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、複数の二次メモリセルは、第1の熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合された第1の二次メモリセルを含む。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第1の熱的関係よりも大きい第2の熱的関係に従う、一次メモリセルに熱的に結合された第2の二次メモリセル。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第2の熱的関係よりも大きい第3の熱的関係に従う、一次メモリセルに熱的に結合された第3の二次メモリセル。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第3の熱的関係よりも大きい第4の熱的関係に従う、一次メモリセルに熱的に結合された第4の二次メモリセル。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、一次メモリセルは、複数のディジット線のうちの第1のディジット線と、複数のワード線のうちの第1のワード線とに結合され得る。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第1の二次メモリセルおよび第2の二次メモリセルは、第1のディジット線と結合され得る。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、第3の二次メモリセルおよび第4の二次メモリセルは、第1のワード線と結合され得る。
上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例はまた、ディジット線を一次メモリセルと共有する複数の二次メモリセルの二次メモリセルを含んでもよく、ワード線を一次メモリセルと共有する複数の二次メモリセルの二次メモリセルよりも小さい熱的関係を有してもよい。
上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例において、ニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルと一次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルと第1の二次メモリセルとの間の物理的距離、一次メモリセルと第1の二次メモリセルとに結合された伝導性材料の特性、または一次メモリセルと第1の二次メモリセルとの間に配置された絶縁性材料の特性、あるいはそれらの組み合わせに少なくとも部分的に基づき得る。
上述したデバイスまたはシステムのいくつかの例では、ニューラルメモリユニットは、スパイクタイミング依存性可塑性(STDP)ユニットであり得る。上述のデバイスまたはシステムのいくつかの例では、複数のメモリセルの各々はカルコゲニド材料を含む。
図5は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリユニットの書き込み動作中のヴィクティムメモリセルの電圧閾値を示す図500の例を示す。図500は、x軸の書き込み動作中にアグレッサーメモリセルに適用されるパルスの数に対して、y軸のヴィクティムメモリセルの閾値電圧をプロットしている。y軸の電圧閾値は直線的にスケーリングされており、x軸のパルス数は対数的にスケーリングされている。
図500の各曲線505は、ニューラルメモリユニット(例えば、ニューラルメモリユニット305または405)の個々のヴィクティムメモリセルを表し得る。例えば、第1の曲線505aは、図3および図4を参照して説明される、第1のヴィクティムメモリセル315aまたは415aの閾値電圧に対応してもよく、第2の曲線505bは、第2のヴィクティムメモリセル315bまたは415bの閾値電圧に対応してもよく、第3の曲線505cは、第3のヴィクティムメモリセル315cまたは415cの閾値電圧に対応してもよく、第4の曲線505dは、第4のヴィクティムメモリセル315dまたは415dの閾値電圧に対応してもよい。
ニューラルメモリユニットに格納された値は、ニューラルメモリユニット内のヴィクティムメモリセルの閾値電圧の集合的な組み合わせに基づいている。ニューラルメモリユニットに値を書き込むために、メモリセルは、最初に開始状態に前処理されてもよく、その後、複数のプログラミングパルスがアグレッサーメモリセルに適用されてもよい。アグレッサーメモリセルに適用される複数のプログラミングパルスは、ヴィクティムメモリセルに熱外乱を経験させ得る。また、各ヴィクティムメモリセルの熱外乱の大きさは、アグレッサーメモリセルとヴィクティムメモリセルとの間の熱的関係と、アグレッサーメモリセルに適用されるパルス数とに基づいてよい。
書き込み動作の一部として、コントローラ(例えば、メモリコントローラ140)は、ヴィクティムメモリセルをヴィクティムメモリセルの第1の状態510に前処理してもよい。場合によっては、ニューラルメモリユニットのメモリセルは、カルコゲニドメモリセル(例えば、相変化メモリセル)のリセット状態またはアモルファス状態に対応し得る第1の状態510と、カルコゲニドメモリセル(例えば、相変化メモリセル)のセット状態または結晶状態に対応し得る第2の状態515とを有するように構成され得る。なお、第1の状態510は、閾値電圧が高い高抵抗状態の一例であってよく、第2の状態515は、閾値電圧が低い低抵抗状態の一例であってよい。ヴィクティムメモリセルを前処理するために、コントローラは、ヴィクティムメモリセルにプログラミングパルスを適用し得る。
書き込み動作の一部として、コントローラは、複数のパルスをアグレッサーメモリセルに適用し得る。アグレッサーメモリセルに適用される各パルスは、ニューラルメモリユニットに熱エネルギーを提供し得る。提供される熱エネルギーの量は、アグレッサーメモリセルに適用される連続したパルスの数に少なくとも部分的に基づき得る。
ヴィクティムメモリセルは、書き込み動作の期間中、パルスをアグレッサーメモリセルに適用することによって提供される熱エネルギーからの熱外乱を経験し得る。任意の個々のヴィクティムメモリセルによって見られる熱エネルギーの量は、ヴィクティムメモリセルとアグレッサーメモリセルとの間の特定の熱的関係に基づいて変化し得る。例えば、第1のヴィクティムメモリセル415aは、最も近い熱的関係430a(例えば、アグレッサーメモリセルとの最も強い熱結合)を有し得、他のヴィクティムメモリセルよりもアグレッサーメモリセルからの書き込み動作の期間中のより多くの熱エネルギーを受け取り得る。
パルスをアグレッサーメモリセルに適用することによってヴィクティムメモリセルから受けた熱エネルギーは、ヴィクティムメモリセルを第1の状態510から第2の状態515に遷移させ得る。ニューラルメモリユニットの書き込み動作は、相変化メモリ構成要素の熱特性を利用してアナログ値を格納する。相変化メモリセルに電子パルスを適用すると、セルの物理的な形態を変化させ得る。いくつかの相変化メモリセルの物理的形態は、アモルファス状態と結晶状態とを含む。これらの物理的形態の抵抗は異なり、それにより、メモリセルがデジタルロジックを格納することを可能にする。いくつかのPCMシステムでは、相変化メモリセルをアモルファス状態にするために、コントローラは、相変化メモリ素子を電気パルスで加熱し、パルスを除去することによって相変化メモリ素子を急速に冷却し得る。急冷することにより、メモリ素子の構造の秩序を失わせ、その結果、抵抗性が高くなり得る。いくつかのPCMシステムでは、相変化メモリセルを結晶状態にするために、コントローラは、相変化メモリ素子を電気パルスで加熱し、電気パルスをランプダウンすることによって相変化メモリ素子をゆっくりと冷却し得る。ゆっくりと冷却することで、メモリ素子の構造がより秩序化されるための時間を提供し得、それゆえ、抵抗が少なくなる。ニューラルメモリユニットの書き込み動作は、アグレッサーメモリセルからの熱エネルギーを使用して、ヴィクティムメモリセルをアモルファス状態から結晶状態にゆっくりと遷移させる。
書き込み動作中、熱エネルギーは、アグレッサーメモリセルに適用される連続したプログラミングパルスの数に基づいて、ニューラルメモリユニット内に蓄積され得る。ヴィクティムメモリセルは、各ヴィクティムメモリセルのアグレッサーメモリセルとの熱的関係に基づいて、アグレッサーメモリセルからその熱エネルギーの少なくとも一部を受け取り得る。この熱エネルギーは、ヴィクティムメモリセルの相変化メモリ素子を発熱させて、アモルファス状態(例えば、リセット状態)から結晶状態(例えば、セット状態)へと状態を変化させ得る。このようにして、アグレッサーメモリセルからの熱エネルギーは、書き込み動作中、各ヴィクティムメモリセルの閾値電圧を侵食し得る。
ヴィクティムメモリセルの熱的関係は、各ヴィクティムメモリセルの閾値電圧が異なる速度で侵食されるように構成され得る。例えば、図500は、ニューラルメモリユニット内の各ヴィクティムメモリセルの閾値電圧が、アグレッサーメモリセルに適用される任意の所定数のプログラミングパルスに対して異なる速度で変化することを示している。いくつかの例では、アグレッサーメモリセルに適用されるプログラミングパルスは、リセットパルスであり得る。
ニューラルメモリユニットに格納されたアナログ値は、ヴィクティムメモリセルの結果の閾値電圧の組み合わせに基づいている。例えば、第1の円520は、第1の数のプログラミングパルスがアグレッサーメモリセルに適用される場合のそれぞれのヴィクティムメモリセルに対する閾値電圧を示す。第2の円525は、第2の数のプログラミングパルスがアグレッサーメモリセルに適用される場合のそれぞれのヴィクティムメモリセルに対する閾値電圧を示す。アナログ値は、各ヴィクティムメモリセルの閾値電圧の組み合わせに基づき得る。アグレッサーメモリセルは、同じプログラミングパルスを繰り返し受け、それゆえ、読み出し動作中は常に同じ状態(例えば、リセット状態)にあるため、場合によっては、アグレッサーメモリセルはニューラルメモリユニットに情報を格納するために使用されなくてもよい。
各ヴィクティムメモリセルの曲線505は、メモリアレイの熱的トポロジーに基づいてシフトされてもよいし、または変更されてもよい。アグレッサーメモリセルと各ヴィクティムメモリセルとの間の異なる熱的関係はまた、結果として生じる曲線を異ならせ得る。
図6は、本開示の様々な実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリユニット605の読み出し動作の特徴を示すメモリアレイ600の例を示す。
メモリアレイ600は、図3〜図4を参照して記載されるメモリアレイ300および400の例であり得る。メモリアレイ600は、ニューラルメモリユニット605を含み得る。ニューラルメモリユニット605は、アグレッサーメモリセル610および複数のヴィクティムメモリセル615を含み得る。ニューラルメモリユニット605のメモリセルは、複数のディジット線620および複数のワード線625に結合され得る。各ヴィクティムメモリセル615は、アグレッサーメモリセル610と熱的関係を有し得る。これらの特徴の各々は、図3〜5を参照して記載される類似の特徴の例であり得、これらの特徴の全体的な説明はここでは繰り返さない。破線のボックスは、メモリアレイ600内に存在するが、ニューラルメモリユニット605の一部ではないメモリセルを表し得る。
ニューラルメモリユニット605の読み出し動作は、複数のヴィクティムメモリセルから重み(または閾値電圧)を検出し、それらの重みを組み合わせることで、ニューラルメモリユニット605に格納されているアナログ値を検出するように構成され得る。アナログ値は、検出された重みの和に比例し得る。
コントローラ(例えば、メモリコントローラ140)は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニット605を選択し得る。場合によっては、コントローラは、読み出し動作のためにニューラルメモリユニット605の1または複数のメモリセルを選択し得る。また、コントローラは、ニューラルメモリユニット605に関連付けられた1または複数のディジット線620および/またはワード線625を識別または選択し得る。
コントローラは、入力630をニューラルメモリユニット605のメモリセルに提供し得る。入力630は、複数のワード線625(例えば、V1、V2、V3)に印加される複数の電圧値を含み得る。コントローラは、ワード線625を、入力630に含まれる1または複数の電圧値(例えば、読み出し電圧値)にバイアスし得る。場合によっては、ワード線625は、すべて同じ読み出し電圧にバイアスされる。場合によっては、コントローラは、1または複数のワード線を他のワード線とは異なる電圧にバイアスし得る。
コントローラはまた、選択されていない1または複数のワード線625−N(例えば、ニューラルメモリユニット605に結合されていない1または複数のワード線)を読み出し電圧値にバイアスし得る。場合によっては、1または複数の選択されていないワード線625−Nに印加される読み出し電圧値は、選択されたワード線625a、625b、625cに印加される電圧値と同じである。場合によっては、1または複数の選択されていないワード線625−Nに印加される読み出し電圧値は、選択されたワード線625a、625b、625cのうちの少なくとも1つに印加される少なくとも1つの電圧値とは異なる。
コントローラは、ニューラルメモリユニット605に結合された1または複数のディジット線620上に生成される1または複数の信号を含む出力635を検出し得る。ディジット線620上の出力635は、入力630をニューラルメモリユニット605に結合されたワード線625に適用することに基づいて生成され得る。出力635の信号は、電流信号(例えば、I1、I2、I3)を含み得る。コントローラは、ニューラルメモリユニット605に結合された1または複数のディジット線620に関連するリーク電流(leakage current)を検出し得る。
ニューラルメモリユニット605に結合された各ディジット線620上で、個々の信号または個々の重みが検出され得る。各信号または重みは、その信号に寄与する異なるメモリセルを有し得る。例えば、第3のヴィクティムメモリセル615cは、第1のディジット線620a上の信号に寄与し得る。第4のヴィクティムメモリセル615dは、第3のディジット線620c上の信号に寄与し得る。第1のヴィクティムメモリセル615aおよび第2のヴィクティムメモリセル615bは、第2のディジット線620b上の信号に寄与し得る。場合によっては、アグレッサーメモリセル610はまた、第2のディジット線620b上の信号に寄与し得るが、アグレッサーメモリセル610の状態は常に同じであるため、アグレッサーメモリセル610の寄与は、第2のディジット線620b上の信号に検出可能な差をもたらさないことがあり得る。
コントローラは、ニューラルメモリユニットに結合されたディジット線620に発生した信号の検出に基づいて、ニューラルメモリユニットに格納されたアナログ値を決定し得る。コントローラは、各ディジット線620上の信号または重みを組み合わせて、合計の重みを生成し得る。アナログ値は、合計の重みに比例してよく、および/または合計の重みに基づいていてもよい。コントローラは、ディジット線620の信号を合計して合計の重みを生成し得る。場合によっては、コントローラは、1または複数のワード線(例えば、V1、V2、V3)上の1または複数の電圧を表す電圧の入力ベクトルに重み行列を適用して積(product)を生成し得る。積を生成することで、ニューラルメモリユニット内に格納されたアナログ状態を表す出力635が得られ得る。実際には、ニューラルメモリユニットの読み出し動作中に検出されるリーク電流は、1または複数のワード線(例えば、入力630)上の入力ベクトルと、ニューラルメモリユニットのメモリセルに格納されたアナログ値との積であり得る。場合によっては、読み出し動作中のディジット線上の電流は、同じディジット線上の複数のセルに格納された複数のアナログの重みの組み合わせであり得る。
場合によっては、コントローラは、ワード線625をバイアスする前に、ニューラルメモリユニット605のメモリセルをプリチャージし得る。他の場合では、ニューラルメモリユニット605のメモリセルはプリチャージされない。場合によっては、コントローラは、読み出し動作を実行した後に、メモリセルを第1の状態に前処理してもよい。
図7は、本開示の実施形態に係るメモリデバイスを使用するウエイトストイレージをサポートするニューラルメモリマネージャ715のブロック図700を示す。ニューラルメモリマネージャ715は、図1を参照して記載されるメモリコントローラ140などのコントローラによって実装または実行され得る。ニューラルメモリマネージャ715は、バイアス構成要素720、タイミング構成要素725、書き込みマネージャ730、前処理マネージャ735、パルスマネージャ740、読み出しマネージャ745、バイアスマネージャ750、検出マネージャ755、熱的関係マネージャ760、電圧閾値マネージャ765、値マネージャ770、およびプリチャージマネージャ775を含み得る。これらの各構成要素は、直接的または間接的に(例えば、1または複数のバスを介して)互いに通信し得る。
書き込みマネージャ730は、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し得、ここでニューラルメモリユニットは一次メモリセルとその一次メモリセルに熱的に結合された二次メモリセルのセットとを含み、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することに基づいてアナログ値をニューラルメモリユニットに格納し得る。
前処理マネージャ735は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、二次メモリセルのセットを或るメモリ状態に前処理し得る。場合によっては、二次メモリセルのセットと一次メモリセルとは、リセットメモリ状態に前処理されており、また、プログラミングパルスはリセットパルスである。場合によっては、二次メモリセルのセットと一次メモリセルとは、アモルファスメモリ状態に前処理されており、また、プログラミングパルスはリセットパルスである。
パルスマネージャ740は、メモリセルのセットおよび一次メモリセルの前処理に基づいて、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用し得、および/または、値の決定に基づいて1または複数のプログラミングパルスのプログラミングパルス数を決定し得、ここで、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することは、プログラミングパルスの数を決定することに基づいている。場合によっては、一次メモリセルに適用される1または複数のプログラミングパルスはリセットパルスであり、また、二次メモリセルのセットおよび一次メモリセルを前処理するために使用されるプログラミングパルスはリセットパルスである。場合によっては、1または複数のプログラミングパルスは、リセットプログラミングパルスのセットを含む。
読み出しマネージャ745は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し得、ここでニューラルメモリユニットは一次メモリセルとその一次メモリセルに熱的に結合された二次メモリセルのセットとを含み、1または複数のディジット線上に生成された1または複数の信号を検出することに基づいてニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定し得る。
バイアスマネージャ750は、少なくとも1つのメモリセルの選択に基づいてニューラルメモリユニットに結合された1または複数のワード線をバイアスし、読み出し動作中に電圧で非選択(選択されていない)のワード線をバイアスし、ここで各ディジット線に関連付けられたリーク電流の検出は非選択のワード線をバイアスすることに基づいており、読み出し動作中に1または複数のワード線の第1のワード線をバイアスし、ここで第1のワード線は少なくとも1つの二次メモリセルに結合されており、読み出し動作中に1または複数のワード線の第2のワード線をバイアスし、ここで第2のワード線は、一次メモリセルと2以上の二次メモリセルとに結合されており、および/または、読み出し動作中に1または複数のワード線の第3のワード線をバイアスし、ここで第3のワード線は、少なくとも1つの二次メモリセルに結合されており、ここで1または複数のワード線をバイアスすることは、第1のワード線、第2のワード線、および第3のワード線をバイアスすることに基づいている。
検出マネージャ755は、1または複数のディジット線のうち少なくとも1つのディジット線に関連付けられたリーク電流を検出し得、ここで1または複数の信号を検出することは、リーク電流を検出することに基づいており、1または複数のワード線をバイアスすることに基づいてニューラルメモリユニットに結合された1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出し得る。
熱的関係マネージャ760は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することと、一次メモリセルおよび第1の二次メモリセルとの間の熱的関係とに基づいて、ニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルの状態を変更し得、ここで、ニューラルメモリユニットに格納されているアナログ値は、第1の二次メモリセルの変更された状態に基づいている。場合によっては、1または複数のプログラミングパルスは、一次メモリセルと各二次メモリセルとの間の熱的関係に基づいて各二次メモリセルのメモリ状態を変更するように構成される。場合によっては、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合されている。場合によっては、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの他の二次メモリセルとの間の熱的関係とは異なる。場合によっては、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合される。場合によっては、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、二次メモリセルのセットの少なくとも1つの他の二次メモリセルと一次メモリセルとの間の熱的関係とは異なる。
電圧閾値マネージャ765は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することに基づいて、前処理されたメモリ状態に関連付けられた各二次メモリセルの電圧閾値を調整し得る。
値マネージャ770は、ニューラルメモリユニットに格納するための値を決定してよく、1または複数のディジット線の各ディジット線上に生成された信号ごとに重み値を決定してよく、および各ディジット線上に生成された信号ごとに決定された重み値を組み合わせてよく、ここで、アナログ値の決定は、決定された重み値を組み合わせることに基づいている。
プリチャージマネージャ775は、読み出し動作中に1または複数のディジット線をプリチャージしてよく、ここで1または複数の信号の検出は1または複数のディジット線をプリチャージすることに基づいており、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第2のディジット線をプリチャージしてよく、ここで第2のディジット線は、一次メモリセルと2以上の二次メモリセルとに結合されており、および/または読み出し動作中に1または複数のディジット線の第3のディジット線をプリチャージしてよく、ここで第3のディジット線は少なくとも1つの二次メモリセルに結合されており、ここで1または複数のディジット線をプリチャージすることは、第1のディジット線、第2のディジット線、および第3のディジット線をプリチャージすることに基づいている。場合によっては、1または複数のディジット線をプリチャージすることは、さらに、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第1のディジット線をプリチャージすることを含み、ここで第1のディジット線は、少なくとも1つの二次メモリセルと結合される。
図8は、本開示の実施形態に従うメモリデバイスを使用するウエイトストイレージのための方法800を例示するフローチャートを示す。方法800の動作は、本明細書に記載されているように、コントローラ140またはその構成要素によって実装され得る。例えば、方法800の動作は、図7を参照して記載されるように、ニューラルメモリマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、コントローラ140は、以下に記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための一連のコードを実行し得る。さらに、または代替的に、コントローラ140は、特別な目的のハードウェアを使用して、以下に記載される態様の機能を実行し得る。
805において、コントローラ140は、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択してよく、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、その一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む。動作805は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作805の態様は、図7を参照して記載されるように、書き込みマネージャによって実行され得る。
810においてコントローラ140は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、複数の二次メモリセルを或るメモリ状態に前処理し得る。動作810は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作810の態様は、図7を参照して記載されるように、前処理マネージャによって実行され得る。
815においてコントローラ140は、一次メモリセルおよび複数のメモリセルの前処理に少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用し得る。動作815は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作815の態様は、図7を参照して記載されるように、パルスマネージャによって実行され得る。
820においてコントローラ140は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することに少なくとも部分的に基づいて、アナログ値をニューラルメモリユニットに格納し得る。動作820は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作820の態様は、図7を参照して記載されるように、書き込みマネージャによって実行され得る。
方法800を実行するための装置が記載される。装置は、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択する手段であって、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む、選択する手段と、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、複数の二次メモリセルを或るメモリ状態に前処理する手段と、一次メモリセルおよび複数のメモリセルを前処理することに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用する手段と、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することに少なくとも部分的に基づいて、アナログ値をニューラルメモリユニットに格納する手段と、を含み得る。
方法800を実行するための別の装置が記載される。装置は、メモリセルと、そのメモリセルと電子的に通信するメモリコントローラとを含み得、ここでメモリセルは、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択するように動作可能であり、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含み、装置は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、複数の二次メモリセルを或るメモリ状態に前処理し得、装置は、一次メモリセルおよび複数のメモリセルの前処理に少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用し得、装置は、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットにアナログ値を格納し得る。
上述の方法および装置のいくつかの例は、一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用することと、一次メモリセルと第1の二次メモリセルとの間の熱的関係とに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルの状態を変更するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここでニューラルメモリユニットに格納されているアナログ値は、第1の二次メモリセルの変化した状態に少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例では、1または複数のプログラミングパルスは、一次メモリセルと各二次メモリセルとの間の熱的関係に少なくとも部分的に基づいて各二次メモリセルのメモリ状態を変更するように構成され得る。
上述した方法および装置のいくつかの例は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することに少なくとも部分的に基づいて、前処理されたメモリ状態に関連付けられた各二次メモリセルの電圧閾値を調整するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得る。
上述した方法および装置のいくつかの例は、ニューラルメモリユニットに格納する値を決定するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、値を決定することに少なくとも部分的に基づいて、1または複数のプログラミングパルスのプログラミングパルス数を決定するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することは、プログラミングパルス数を決定することに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例では、一次メモリセルに適用される1または複数のプログラミングパルスはリセットパルスであり得、一次メモリセルおよび複数の二次メモリセルの前処理に使用されるプログラミングパルスは、リセットパルスであり得る。上述した方法および装置のいくつかの例では、一次メモリセルおよび複数の二次メモリセルは、リセットメモリ状態に前処理されてよく、プログラミングパルスはリセットパルスであってよい。上述した方法および装置のいくつかの例では、一次メモリセルおよび複数の二次メモリセルは、アモルファスメモリ状態に前処理されてよく、プログラミングパルスはリセットパルスであってよい。上述の方法および装置のいくつかの例では、1または複数のプログラミングパルスは、複数のリセットプログラミングパルスを含む。
上述の方法および装置のいくつかの例では、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合される。上述の方法および装置のいくつかの例では、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの他の二次メモリセルとの間の熱的関係とは異なり得る。
図9は、本開示の実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージのための方法900を例示するフローチャートを示す。方法900の動作は、本明細書に記載されているように、コントローラ140またはその構成要素によって実装され得る。例えば、方法900の動作は、図7を参照して記載されるように、ニューラルメモリマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、コントローラ140は、以下に記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための一連のコードを実行し得る。さらに、または代替的に、コントローラ140は、特別な目的のハードウェアを使用して、以下に記載される態様の機能を実行し得る。
905において、コントローラ140は、書き込み動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択してよく、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、その一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む。動作905は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作905の態様は、図7を参照して記載されるように、書き込みマネージャによって実行され得る。
910においてコントローラ140は、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルおよび各二次メモリセルにプログラミングパルスを適用することにより、複数の二次メモリセルを或るメモリ状態に前処理し得る。動作910は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作910の態様は、図7を参照して記載されるように、前処理マネージャによって実行され得る。
915においてコントローラ140は、一次メモリセルおよび複数のメモリセルの前処理に少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットの一次メモリセルに1または複数のプログラミングパルスを適用し得る。動作915は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作915の態様は、図7を参照して記載されるように、パルスマネージャによって実行され得る。
920においてコントローラ140は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することと、一次メモリセルと第1の二次メモリセルとの間の熱的関係とに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルの状態を変更し得る。動作920は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では動作920の態様は、図7を参照して記載されるように、熱的関係マネージャによって実行され得る。
925においてコントローラ140は、1または複数のプログラミングパルスを一次メモリセルに適用することと、第1の二次メモリセルの状態を変化させることとに少なくとも部分的に基づいて、アナログ値をニューラルメモリユニットに格納し得る。動作925は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作925の態様は、図7を参照して記載されるように、書き込みマネージャによって実行され得る。
図10は、本開示の実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージのための方法1000を例示するフローチャートを示す。方法1000の動作は、本明細書に記載されているように、コントローラ140またはその構成要素によって実装され得る。例えば、方法1000の動作は、図7を参照して記載されるように、ニューラルメモリマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、コントローラ140は、以下に記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための一連のコードを実行し得る。さらに、または代替的に、コントローラ140は、特別な目的のハードウェアを使用して、以下に記載される態様の機能を実行し得る。
1005において、コントローラ140は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し得、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む。動作1005は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1005の態様は、図7を参照して記載されるように、読み出しマネージャによって実行され得る。
1010において、コントローラ140は、少なくとも1つのメモリセルを選択することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットに結合された1または複数のワード線をバイアスし得る。動作1010は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1010の態様は、図7を参照して記載されるように、バイアスマネージャによって実行され得る。
1015においてコントローラ140は、1または複数のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットに結合された1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出し得る。動作1015は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1015の態様は、図7を参照して記載されるように、検出マネージャによって実行され得る。
1020においてコントローラ140は、1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出することに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定し得る。動作1020は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1020の態様は、図7を参照して記載されるように、読み出しマネージャによって実行され得る。
方法1000を実行するための装置が記載される。装置は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択する手段であって、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含む、選択する手段と、少なくとも1つのメモリセルを選択することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットに結合された1または複数のワード線をバイアスする手段と、1または複数のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットに結合された1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出する手段と、1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定する手段と、を含み得る。
方法1000を実行するための別の装置が記載される。装置は、メモリセルと、そのメモリセルと電子的に通信するメモリコントローラとを含み得、ここでメモリセルは、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し、ニューラルメモリユニットは一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された複数の二次メモリセルとを含み、少なくとも1つのメモリセルを選択することに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットに結合される1または複数のワード線をバイアスし、1または複数のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットに結合される1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出し、1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定するように動作可能である。
上述の方法および装置のいくつかの例は、1または複数のディジット線のうちの少なくとも1つのディジット線に関連するリーク電流を検出するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで1または複数の信号を検出することは、リーク電流を検出することに少なくとも部分的に基づき得る。
上述した方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に電圧で非選択のワード線をバイアスするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで各ディジット線に関連付けられたリーク電流を検出することは、非選択のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例は、1または複数のディジット線の各ディジット線上に生成される各信号の重み値を決定するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、各ディジット線上に生成される各信号について決定された重み値を結合するためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここでアナログ値の決定は、決定された重み値を結合することに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のディジット線をプリチャージするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで1または複数の信号を検出することは、1または複数のディジット線をプリチャージすることに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例において、1または複数のディジット線をプリチャージすることは、さらに、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第1のディジット線をプリチャージすることを含み、ここで第1のディジット線は、少なくとも1つの二次メモリセルと結合され得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第2のディジット線をプリチャージするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第2のディジット線は、一次メモリセルと2以上の二次メモリセルとに結合され得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のディジット線の第3のディジット線をプリチャージするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第3のディジット線は、少なくとも1つの二次メモリセルに結合され得、ここで1または複数のディジット線をプリチャージすることは、第1のディジット線、第2のディジット線、および第3のディジット線をプリチャージすることに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のワード線の第1のワード線をバイアスするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第1のワード線は、少なくとも1つの二次メモリセルと結合され得る。上述した方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のワード線の第2のワード線をバイアスするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第2のワード線は、一次メモリセルと2以上の二次メモリセルとに結合され得る。上述の方法および装置のいくつかの例は、読み出し動作中に1または複数のワード線の第3のワード線をバイアスするためのプロセス、機能、手段、または命令をさらに含み得、ここで第3のワード線は、少なくとも1つの二次メモリセルに結合され得、ここで1または複数のワード線をバイアスすることは、第1のワード線、第2のワード線、および第3のワード線をバイアスすることに少なくとも部分的に基づき得る。
上述の方法および装置のいくつかの例では、各二次メモリセルは、熱的関係に従って一次メモリセルと熱的に結合され得る。上述の方法および装置のいくつかの例において、一次メモリセルとニューラルメモリユニットの第1の二次メモリセルとの間の熱的関係は、一次メモリセルと複数の二次メモリセルのうちの少なくとも1つの他の二次メモリセルとの間の熱的関係とは異なり得る。
図11は、本開示の実施形態に係るメモリデバイスを用いるウエイトストイレージのための方法1100を例示するフローチャートを示す。方法1100の動作は、本明細書に記載されているように、コントローラ140またはその構成要素によって実装され得る。例えば、方法1100の動作は、図7を参照して記載されるように、ニューラルメモリマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、コントローラ140は、以下に記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための一連のコードを実行し得る。さらに、または代替的に、コントローラ140は、特別な目的のハードウェアを使用して、以下に記載される態様の機能を実行し得る。
1105において、コントローラ140は、読み出し動作のためにニューラルメモリユニットの少なくとも1つのメモリセルを選択し得、ニューラルメモリユニットは、一次メモリセルと、一次メモリセルに熱的に結合された二次メモリセルのセットとを含む。動作1105は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1105の態様は、図7を参照して記載されるように、読み出しマネージャによって実行され得る。
1110ではコントローラ140は、少なくとも1つのメモリセルを選択することに基づいて、ニューラルメモリユニットに結合された1または複数のワード線をバイアスし得る。動作1110は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1110の態様は、図7を参照して記載されるように、バイアスマネージャによって実行され得る。
1115においてコントローラ140は、読み出し動作中に1または複数の非選択のワード線を或る電圧でバイアスし得る。動作1115は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1115の態様は、図7を参照して記載されるように、バイアスマネージャによって実行され得る。
1120においてコントローラ140は、1または複数のワード線と1または複数の非選択のワード線とのバイアスに基づいて、1または複数のディジット線のうちの少なくとも1つのディジット線に関連するリーク電流を検出し得る。動作1120は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1120の態様は、図7を参照して記載されるように、検出マネージャによって実行され得る。
1125においてコントローラ140は、リーク電流を検出することに基づいて、ニューラルメモリユニットに結合された1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出し得る。動作1125は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1125の態様は、図7を参照して記載されるように、検出マネージャによって実行され得る。
1030においてコントローラ140は、1または複数のディジット線上に生成される1または複数の信号を検出することに少なくとも部分的に基づいてニューラルメモリユニットによって格納されたアナログ値を決定し得る。動作1130は、本明細書に記載される方法に従って実行され得る。特定の例では、動作1130の態様は、図7を参照して記載されるように、読み出しマネージャによって実行され得る。
上記の方法は、可能な実装を説明しており、動作およびステップは再配置されてよく、またはそうでなければ変形されてよく、他の実装が可能であることに留意されたい。さらに、2つ以上の方法からの実施形態が組み合わせられてもよい。
本明細書で記載される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得る。たとえば、上記の説明全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップ(chips)は、電圧、電流、電磁波、磁場または粒子、光場または粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。一部の図面では、信号を単一の信号として示し得るが、当業者は、信号が、信号のバスを表し得、バスが、様々なビット幅を有し得ることを理解するであろう。
「電子的通信」および「結合された」という用語は、構成要素間の電子の流れをサポートする構成要素間の関係を称する。これは、構成要素間の直接接続を含んでもよく、または介在する構成要素を含んでもよい。電子的に通信している構成要素、または互いに結合された構成要素は、(たとえば、通電回路内において)電子または信号を能動的に交換していてもよく、あるいは(たとえば、非通電回路内において)電子または信号を能動的に交換していなくてもよく、しかしながら、回路が通電されると、電子または信号を交換するように構成および動作可能であってもよい。例として、スイッチ(たとえば、トランジスタ)を通って物理的に接続された2つの構成要素は、電子的に通信しているか、またはスイッチの状態(すなわち、開または閉)に関わらず結合され得る。
本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、変更された特性(たとえば、その用語によって実質的に変形された動詞または形容詞)が絶対的である必要はなく、しかしながら、特性の効果を達成するのに十分に近いことを意味する。
本明細書で使用される場合、「電極」という用語は、電気伝導体を称してよく、場合によっては、メモリセル、またはメモリアレイの他の構成要素への電気接点として適用され得る。電極は、メモリアレイの要素または構成要素間に伝導経路を提供するトレース、ワイヤ、伝導線、伝導層などを含み得る。
カルコゲニド材料は、元素であるS、Se、およびTeの少なくとも1つを含む材料または合金であり得る。本明細書で論じた相変化材料は、カルコゲニド材料であり得る。カルコゲニド材料は、S、Se、Te、Ge、As、Al、Sb、Au、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、パラジウム(Pd)、コバルト(Co)、酸素(O)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)の合金を含み得る。カルコゲニド材料および合金の例は、Ge−Te、In−Se、Sb−Te、Ga−Sb、In−Sb、As−Te、Al−Te、Ge−Sb−Te、Te−Ge−As、In−Sb−Te、Te−Sn−Se、Ge−Se−Ga、Bi−Se−Sb、Ga−Se−Te、Sn−Sb−Te、In−Sb−Ge、Te−Ge−Sb−S、Te−Ge−Sn−O、Te−Ge−Sn−Au、Pd−Te−Ge−Sn、In−Se−Ti−Co、Ge−Sb−Te−Pd、Ge−Sb−Te−Co、Sb−Te−Bi−Se、Ag−In−Sb−Te、Ge−Sb−Se−Te、Ge−Sn−Sb−Te、Ge−Te−Sn−Ni、Ge−Te−Sn−Pd、またはGe−Te−Sn−Ptを含み得るが、これらに限定されない。本明細書で使用されるハイフンでつながれた化学組成表記は、特定の化合物または合金に含まれる元素を示し、示された元素を含むすべての化学量論を表すことが意図されている。たとえば、Ge−Teは、GexTeyを含み得、ここで、xおよびyは、任意の正の整数であり得る。可変抵抗材料の他の例には、二元金属酸化物材料、または2つ以上の金属、たとえば、遷移金属、アルカリ土類金属、および/または希土類金属を含む混合原子価酸化物が含まれ得る。実施形態は、特定の可変抵抗材料、またはメモリセルのメモリ素子に関連する材料に限定されない。たとえば、可変抵抗材料の他の例は、メモリ素子を形成するために使用することができ、とりわけ、カルコゲニド材料、巨大磁気抵抗材料、またはポリマーベースの材料を含み得る。
「絶縁された」という用語は、電子が現在、それらの間を流れることができない構成要素間の関係を称し、構成要素間に開回路がある場合、構成要素は互いに絶縁される。たとえば、スイッチによって物理的に接続されている2つの構成要素は、スイッチが開いているときに互いに絶縁され得る。
本明細書で使用されるように、「短絡」という用語は、問題の2つの構成要素間の単一の仲介構成要素の活性化を介して構成要素間に伝導経路が確立される構成要素間の関係を意味する。例えば、第1の構成要素と第2の構成要素との間のスイッチが閉じられた場合、第2の構成要素と短絡された第1の構成要素は、第2の構成要素との間で電子を交換してよい。このように、短絡は、電子的に通信している構成要素(またはライン)間の電荷の流れを可能にする動的な動作であってよい。
メモリデバイスを含む、本明細書で論じられるデバイス(装置)は、シリコン、ゲルマニウム、シリコン−ゲルマニウム合金、ヒ化ガリウム、窒化ガリウムなどの半導体基板上に形成され得る。場合によっては、基板は、半導体ウェーハである。他の場合には、基板は、シリコンオンガラス(SOG)またはシリコンオンサファイア(SOP)などのシリコンオン絶縁体(SOI)基板、または別の基板上の半導体材料のエピタキシャル層であり得る。基板または基板のサブ領域の伝導率は、リン、ホウ素、またはヒ素を含むがこれらに限定されない様々な化学種を使用するドーピングによって制御され得る。ドーピングは、基板の最初の形成または成長の期間中に、イオン注入によって、または他の任意のドーピング手段によって実行され得る。
本明細書で論じられるトランジスタまたは複数のトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)を表し得、ソース、ドレイン、およびゲートを含む3端子デバイスを含み得る。端子は、たとえば金属などの伝導性材料を通って他の電子要素へ接続され得る。ソースおよびドレインは伝導性であり得、高濃度にドープされた、たとえば縮退した半導体領域を含み得る。ソースおよびドレインは、軽くドープされた半導体領域、またはチャネルによって分離され得る。チャネルがn型である場合(すなわち、多数キャリアが電子である場合)、FETはn型FETと称され得る。チャネルがp型である場合(すなわち、多数キャリアが正孔である場合)、FETはp型FETと称され得る。チャネルは、絶縁ゲート酸化物でキャップされ得る。チャネル伝導率は、ゲートに電圧を印加することによって制御され得る。たとえば、正の電圧または負の電圧を、それぞれn型FETまたはp型FETに印加すると、チャネルが伝導性になり得る。トランジスタの閾値電圧以上の電圧がトランジスタゲートに印加されると、トランジスタは「オン」または「アクティブ」になり得る。トランジスタの閾値電圧よりも低い電圧がトランジスタゲートに印加されると、トランジスタは「オフ」または「非アクティブ」になり得る。
本明細書で説明される記載は、添付の図面に関連して、例示的な構成を記載しており、実施され得る、または特許請求の範囲内にあるすべての例を表す訳ではない。本明細書で使用される「例示的」という用語は、「例、実例、または例示として役立つ」ことを意味し、「他の例よりも好ましい」または「有利」を意味する訳ではない。詳細な説明は、記載される技法の理解を提供することを目的とした特定の詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの特定の詳細なしで実行され得る。いくつかの事例では、記載される例の概念を曖昧にしないために、よく知られている構造とデバイスがブロック図の形式で示される。
添付の図面において、同様の構成要素または特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後にダッシュを付け、および類似の構成要素を区別する第2のラベルを付けることで区別され得る。明細書で第1の参照ラベルだけが使用されている場合、その説明は、第2の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のいずれかに適用可能である。
本明細書で記載される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得る。たとえば、上記の説明全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または粒子、光場または粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
本明細書の開示に関連して記載される様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、もしくは他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいは本明細書に記載される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実施または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP)およびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携された1または複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成の組合せ)として実施され得る。
本明細書で記載される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実施され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実施される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1または複数の命令またはコードとして格納または送信され得る。他の例および実施は、本開示および添付の特許請求の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアの性質上、上記の機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらの任意の組合せによって実行されるソフトウェアを使用して実施することができる。機能を実施する特徴はまた、機能の一部が異なる物理的位置において実施されるように分散されることを含む、様々な位置に物理的に位置し得る。また、特許請求の範囲を含め、本明細書で使用される場合、アイテムのリスト(たとえば、「〜のうちの少なくとも1つ」または「〜のうちの1または複数」などの句で始まるアイテムのリスト)で使用される「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つのリストが、AもしくはBもしくはC、またはABもしくはACもしくはBC、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような包括的リストを示す。また、本明細書で使用されているように、“based on”という表現は、条件の閉じたセットを参照していると解釈されるべきではない。たとえば、「条件Aに基づく」として記載される例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aおよび条件Bの両方に基づき得る。言い換えれば、本明細書で使用される場合、「〜に基づく」という表現は、「〜に少なくとも部分的に基づく」という表現と同様に解釈されるべきである。
本明細書の説明は、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な変形は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で規定される一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他のバリエーションに適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で記載される例および設計に限定されるものではなく、本明細書で開示される原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。