JP2021527628A - アトピー性皮膚炎の治療 - Google Patents

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Abstract

ヒト被験体におけるアトピー性皮膚炎の症状は、薬学的に許容される担体と、IL−1αに選択的に結合する治療有効量の薬剤とを含有する医薬組成物を被験体に投与することによって低減される。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2018年4月24日に出願された米国仮特許出願第62/662,055号、2018年9月12日に出願された米国仮特許出願第62/730,478号、2018年12月12日に出願された米国仮特許出願第62/778,385号、及び2019年2月27日に出願された米国仮特許出願第62/811,238号の優先権を主張する。
(連邦支援調査に関する記述)
該当なし。
(発明の分野)
本発明は一般に、医学、皮膚科、及び免疫学の分野に関する。より具体的には、本発明は、アトピー性皮膚炎の様々な症状を治療するためにインターロイキン−1α(IL−1α)に特異的に結合する抗体(Abs)の使用に関する。
湿疹としても知られるアトピー性皮膚炎(AD)は、西部の工業的社会における集団の20%程度に影響を及ぼす炎症性皮膚疾患である。ADの慢性湿疹、特に関連する掻痒は、罹患率の重大な原因となり得、及び生活の質に影響を与え得る。疾患の病因は複雑であるが、最終的には、皮膚の保護バリア機能を破壊する病理学的炎症プロセスに収束する。
IL−1αに特異的に結合するモノクローナル抗体(mAb)は、ADの症状を治療するのに有用であることが発見された。
したがって、本明細書では、ヒト被験体におけるADの1つ以上の症状を低減する方法が開示される。これらの方法は、薬学的に許容される担体と、被験体におけるADの症状を低減するのに有効なIL−1αに選択的に結合する薬剤の量を含有する医薬組成物を被験体に投与する工程を含むことができる。薬剤は、モノクローナル抗体(例えば、IgG1アイソタイプの)などの抗IL−1α抗体、ベルメキマブ(MABp1)の相補性決定領域、又はベルメキマブ(MABp1)を含むモノクローナル抗体であり得る。医薬組成物は、皮下、静脈内、筋肉内、又は皮内に注射することによって被験体に投与することができる。この方法では、用量は、少なくとも50mg(例えば、少なくとも50、75、100、150、200、300、400、500、600、700又は800mg)であり得る。好ましくは、少なくとも200mg(例えば、200、300、400、500、600、700又は800mg)ベルメキマブは、少なくとも2週間(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、50週間)、又はADの症状が低減若しくは排除されるまで、皮下注射によって少なくとも1週間(例えば、週1、2、3回)投与される。
粘性の高いmAb濃度は、有意に改善された(線形よりも多い)mAb生物学的利用能を提供したことも発見された。したがって、本明細書では、医薬組成物1mL当たり約180、200、220、240、260、280、300個以上のmAbを含有するmAb製剤及び25℃で少なくとも約20cP(センチポアズ)(例えば、25℃で少なくとも19、20、21、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49又は50cP)の粘度を有するmAb製剤が本明細書に記載される。また、本明細書では、約200mg/mL以上の濃度のmAbを含有する医薬組成物と、25℃において少なくとも約20cPの粘度を有するmAbを含有する医薬組成物と、約200mg/mL以上の濃度のmAbと、25℃で少なくとも約20cPの粘度のmAbを含有する医薬組成物も本明細書に記載される。更に本明細書に記載されるのは、1mL当たりmAbの濃度を約180、200、220、240、260、280、300以上に増加させることによって、及び/又は25℃で少なくとも約20cP(センチポアズ)(例えば、25℃で少なくとも19、20、21、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、又は50cP)までmAb含有医薬組成物の粘度を増加させることによって、mAbの生物学的利用能を増加させる方法である。
特に定義されない限り、本明細書で使用されている全ての技術的用語は、本発明が属する分野の当業者に共通に理解されるものと同じ意味を有している。一般的に理解される生物学的用語の定義は、Rieger et al.、Glossary of Genetics:Classical and Molecular、第5版、Springer−Verlag:New York、1991、及びLewin、Genes V、Oxford University Press:New York、1994に見出すことができる。一般に理解される医学用語の定義は、StedmanのMedical Dictionary、第27版、Lippincott、Williams & Wilkins、2000に見出すことができる。
本明細書で使用するとき、「抗体」又は「Ab」は、免疫グロブリン(Ig)、同一若しくは異種のIgsの溶液、又はIgsの混合物である。「Ab」はまた、Fab、Fab’、及びF(ab’)フラグメントなどのフラグメント及び遺伝子改変型のIgs、並びにscFv’s、ヘテロ複合体Ab、並びに抗原特異性を付与するためにIg由来のCDRを用いる類似の人工分子を指すことができる。「モノクローナル抗体」又は「mAb」は、特定の抗原の特定のエピトープと免疫反応することができる抗原結合部位の1つの種のみを含有する、1つのクローンB細胞株又はAb分子の集団によって発現されるAbである。「ポリクローナルAb」は、異種Abの混合物である。典型的には、ポリクローナルAbは、抗原の異なるエピトープと免疫作用する異なるAbの少なくとも一部と特定の抗原に結合する無数の異なるAb分子を含む。本明細書で使用するとき、ポリクローナルAbは、2つ以上のmAbの混合物であり得る。
Abの「抗原結合部分」は、AbのFab部分の可変領域内に含まれ、Abに対する抗原特異性を付与するAbの部分である(すなわち、典型的には、Abの重鎖及び軽鎖のCDRによって形成される三次元ポケット)である。「Fab部分」又は「Fab領域」は、そのIgの抗原結合部分を含有するパパイン消化されたIgのタンパク質分解フラグメントである。「非Fab部分」は、Fab部分内にないAbの部分、例えば、「Fc部分」又は「Fc領域」である。Abの「定常領域」は、可変領域の外側のAbの部分である。一般的に、定常領域内に包含されるのは、免疫応答を促進する他の免疫系構成成分の結合に関与するAbの部分であるAbの「エフェクター部分」である。したがって、例えば、補体成分又はFc受容体に結合するAb上の部位(その抗原結合部分を介さない)は、そのAbのエフェクター部分である。
Abなどのタンパク質分子を指す場合、「精製」は、そのような分子を自然に伴う成分から分離されることを意味する。典型的には、Ab又はタンパク質は、非Abタンパク質又は天然に結合している他の天然に生じる有機分子を含まない、少なくとも約10重量%(例えば、9%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.9%、及び100%)であるときに精製される。純度は、任意の適切な方法、例えば、カラムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、又はHPLC分析によって測定することができる。天然に生じる細胞型以外の細胞型で産生される化学的に合成されたタンパク質又は他の組換えタンパク質は、「精製される」。
「結合する」、「結合する」、又は「反応する」とは、1分子がサンプル中の特定の第2分子を認識及び接着するが、サンプル中の他の分子を実質的に認識又は接着しないことを意味する。一般に、別の分子に「特異的に結合する」Abは、その他の分子に対して約10、10、10、10、10、1010、1011又は1012リットル/モルを超えるKを有する。第1分子を「選択的に結合する」Abは、第1のエピトープにおいて第1の分子に特異的に結合するが、第1のエピトープを有さない他の分子に特異的に結合しない。例えば、IL−1αに選択的に結合するAbは、IL−1α上のエピトープに特異的に結合するが、IL−1β(エピトープを有さない)に特異的に結合しない。
「治療的に有効な量」は、治療された動物又はヒトにおいて医学的に望ましい効果を生み出すことができる量である(例えば、疾患又は疾患の症状の改善又は予防)。
本明細書で使用するとき、「約」は、+/−20パーセントを意味する。
本明細書に記載されているものと同様又は同等の方法及び材料を、本発明を実施又は試験するために使用することが可能であるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。本明細書で引用した全ての用途及び刊行物は、それらの全ての内容を参照によって本明細書に組み込まれる。不一致である場合、定義を含め本明細書が適用される。加えて、以下で論じる特定の実施形態は、単に例示的なものであり、限定を意図したものではない。
以下の実施例の項に記載される臨床研究の治療プロトコルの概要を示すフローチャートである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究に参加した研究集団のベースライン特性を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察される有害事象を列挙するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究の研究カレンダーである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察されるEASIスコアの平均改善を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究におけるEASI−75を達成する被験体の割合を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載の臨床研究において観察されたEASI−75スコアを達成する被験体の割合と、デュピルマブについて公開されたデータとを比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察されたSCORADの平均改善を示すグラフである。 200mg群と400mg群との間の、以下の実施例の項に記載の臨床研究において観察されたSCORADの平均改善を比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察されたSCORADの改善割合とデュピルマブについて公開されたデータとを比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察されたGISSの平均改善を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載の臨床研究において観察されたGISSの割合改善とデュピルマブについて公開されたデータとを比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究におけるIGAの少なくとも2点低減を達成する被験体の割合を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において、IGAにおける少なくとも4点低減及び0又は1の最終的なIGAスコアを達成する被験体の割合と、デュピルマブについて公開されたデータとを比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察されるDLQIスコアの平均改善を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究における被験体のDLQIの平均点低減と、デュピルマブについて公開されたデータとを比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察されたPOEMスコアの平均改善を示すグラフである。 200mg群と400mg群との間の、以下の実施例の項に記載の臨床研究において4週間で観察されたPOEMスコアの平均改善を比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究における被験体に対するPOEMスコアの平均点低減を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載されている臨床研究における被験体のPOEMスコアの平均点低減と、デュピルマブについて公表されたデータとを比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察される不安及びうつ病に対するHADSスコアの平均改善を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究における被験体のHADSうつ病スコアの平均点低減を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究における被験体のHADS組み合わせスコアの平均点低減を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究における被験体に対するHADS組み合わせスコアの平均点低減と、デュピルマブについて公開されたデータとを比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察されたNRS最悪掻痒スコアにおける少なくとも4点低減を達成する被験体の割合を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察されるNRS全体にわたる掻痒スコアの少なくとも4点低減を達成する被験体の割合を示すグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察された4週のNRS最悪掻痒スコアにおける少なくとも4点低減を達成する被験体の割合と、デュピルマブについて公表されたデータとを比較するグラフである。 以下の実施例の項に記載される臨床研究において観察されるNRS疼痛スコアにおける少なくとも4点低減を達成する被験体の割合を示すグラフである。
被験体におけるADの症状を低減するための組成物及び方法が本明細書に記載される。以下に記載される好ましい実施形態は、これらの組成物及び方法の適応を示す。それにもかかわらず、これらの実施形態の説明から、本発明の他の態様は、以下に提供される説明に基づいて作製及び/又は実施することができる。
一般的な方法
従来の免疫学的及び分子生物学的技術を含む方法は、本明細書に記載される。免疫学的方法(例えば、抗原Ab複合体の検出及び局在化のアッセイ、免疫沈降、免疫ブロットなど)は、当該技術分野において一般的に知られており、Current Protocols in Immunology,Coligan et al.,ed.,John Wiley & Sons,New Yorkなどの方法論論文に記載されている。分子生物学の技術は、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd ed.,vol.1−3,Sambrook et al.,ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,2001;及びCurrent Protocols in Molecular Biology,Ausubel et al.,ed.,Greene Publishing及びWiley−Interscience,New Yorkなどの論文に記載されている。Ab法は、Therapeutic Abs,Dubel,S.,ed.,Wiley−VCH,2007に記載されている。医療治療の一般的な方法は、McPhee及びPapadakis、Current Medical Diagnosis and Treatment 2010,第49版,McGraw−Hill Medical,2010;及びFauci et al.,Harrison’s Principles of Internal Medicine,第17版,McGraw−Hill Professional,2008に記載されている。皮膚科学における方法は、James et al.,Andrews’Diseases of the Skin:Clinical Dermatology−Expert Consult,第11版,Saunders,2011;及びBurns et al.,Rook’s Textbook of Dermatology,第8版,Wiley−Blackwell,2010に記載されている。
治療
本明細書に記載される組成物及び方法は、AD(例えば、紅斑、擦りむき、丘疹形成、浸潤、苔蘚化、掻痒、疼痛、滲出、痂皮形成、腫脹、出血、擦傷、剥離、及び睡眠損失)の症状を治療するのに有用である。ADの成功した治療は、当該技術分野において既知の確立されたアッセイに従って評価することができる。これらには、身体の4つの解剖学的部位における、紅斑、擦りむき、浸潤、及び苔蘚化に対するADの重症度及び程度を評価するために使用される湿疹領域及び重症度指数スコア(EASI)、紅斑及び丘疹形成/浸潤の程度をランク付けすることによって、疾患重症度及び5点スケールを使用して臨床応答を評価するために使用される、治験者の全地球評価(IGA):0=クリア、1=ほぼクリア、2=軽度、3=中程度、4=重篤、患者の掻痒及び疼痛の強度を24時間の期間にわたって捕捉する、掻痒数値評価システム(NRS)、臨床症状(発赤、腫脹、滲出/痂皮形成、擦傷、苔蘚化、及び乾燥)及び患者が報告した症状(掻痒、不眠)による湿疹の評価に使用されるアトピー性皮膚炎のスコアリング(SCORAD)、出血、亀裂、乾燥、剥離、掻痒、睡眠損失、及び浸出/滲出を含む疾患症状を決定するための質問票に基づいて、患者が生活転帰の尺度の質を報告した患者志向性湿疹尺度(POEM)、並びに紅斑、擦りむき、苔蘚化、及び浮腫/丘疹形成のAD病変を評価する全地球個人兆候スコア(GISS)を含む。ADの症状の低減は、患者のEASIスコアにおける少なくとも8点の低減、患者のIGAスコアにおける少なくとも1点の低減、患者のNRSスコア(掻痒又は疼痛)における少なくとも2点の低減、患者のSCORADスコアにおける少なくとも10点の低減、患者のPOEMスコアにおける少なくとも3点の低減、及び患者の総GISSスコアにおける少なくとも2点の低減を含む。
哺乳類の被験体は、ヒト含むADを患う任意のものであってもよい。ヒト被験体は、男性、女性、成人、子供、高齢者(65歳以上)、及び他の疾患を有するものであってもよい。特に好ましい被験体は、局所コルチコステロイド、局所カルシニューリン阻害剤、経口コルチコステロイド、デュピルマブ、ネモリズネモリズマブ、及び光線療法などの他の抗炎症剤で治療した後に、疾患が進行したか、又は反応に失敗したものである。抗IL−1α Abがベルメキマブ(MABp1)などの真のヒトAb(例えば、ヒト被験体において自然発現される全てのV領域を有するもの)である場合、治療抗体の投与前にヒト抗ヒト抗体応答を開発した被験体が好ましい。
IL−1αを標的とする抗体及び他の薬剤
IL−1αに特異的に結合し、被験体におけるADの特性を低減する任意の好適な種類のAbを、本明細書に記載の方法で使用することができる。例えば、使用される抗IL−1α Abは、mAb、ポリクローナルAb、mAbの混合物、又はAbフラグメント、又はscFvなどの工学的Ab様分子であってもよい。AbのKaは、好ましくは、少なくとも1×10−1以上(例えば、9×1010−1、8×1010−1、7×1010−1、6×1010−1、5×1010−1、4×1010−1、3×1010−1、2×1010−1、又は1×1010−1より大きい)。好ましい実施形態では、Abは、(i)ヒトIL−1αに対して非常に高い結合親和性(例えば、少なくともナノ又はピコモル)を示す抗原結合可変領域と、(ii)定常領域と、を含む完全ヒトmAbである。ヒトAbは、好ましくはIgG1であるが、IgM、IgA又はIgEなどの異なるアイソタイプ、又はIgG2、IgG3若しくはIgG4などのサブクラスであってもよい。特に有用なmAbの一例は、ベルメキマブ(MABp1)、米国特許第8,034,337号に記載のIL−1α特異的IgG1 mAbである。他の有用なmAbは、ベルメキマブの少なくとも1つの、好ましくは全てを含むもの、CDR、IL−1αを中和するもの(例えば、IL−1αがIL−1α受容体に結合するのを防ぐもの)、及びベルメキマブによるIL−1へαの結合(例えば、競合リガンド−受容体相互作用アッセイによって)に対して競合するものである。
ヒトIL−1αに特異的なIgを発現するBリンパ球は、ヒトにおいて自然に生じるため、mAbを上昇させるための現在好ましい方法は、最初に被験体からこのようなBリンパ球を単離し、次いでそれを不死化して、その結果、培養中に連続的に複製することができる。ヒトIL−1αに特異的なIgを発現する多数の天然に存在するBリンパ球を含まない被験体は、かかるBリンパ球の数を増加させるために、1つ以上のヒトIL−1α抗原で免疫化され得る。ヒトmAbは、ヒトAb分泌細胞(例えば、ヒト形質細胞)を不死化することによって調製される。例えば米国特許第4,634,664号を参照されたい。
例示的な方法では、1人以上の(例えば、5、10、25、50、100、1000人以上の)ヒト被験体を、その血液中にかかるヒトIL−1α特異的Abの存在についてスクリーニングする。次いで、所望のAbを発現するこれらの被験体をBリンパ球ドナーとして使用することができる。1つの可能な方法では、末梢血は、ヒトIL−1α特異的Abを発現するBリンパ球を有するヒトドナーから得られる。次いで、このようなBリンパ球は、例えば、細胞選別(例えば、蛍光活性化細胞選別、「FACS」、又は磁気ビーズ細胞選別)により、血液サンプルから単離され、ヒトIL−1α特異的Igを発現するBリンパ球を選択する。次いで、これらの細胞は、ウイルス形質転換(例えば、EBVを使用する)によって、又は既知の技術に従ってヒト骨髄腫などの別の不死化細胞への融合によって不死化され得る。ヒトIL−1αに特異的なIgを発現するこの集団内のBリンパ球は、次いで、希釈法(例えば、ヒトIL−1αに特異的なIgに対して陽性であるマイクロタイタープレートのウェル内の細胞が選択され、継代培養され、所望のクローン線が単離され得るまで繰り返される)により単離される。例えば、Goding,MAbs:Principles and Practice,pp.59−103,Academic Press,1986を参照されたい。ヒトIL−1αに対する少なくともナノモル又はピコモル結合親和性を有するIgを発現するこれらのクローン細胞株が好ましい。これらのクローン細胞株によって分泌されるMAbは、塩切断、サイズ排除、イオン交換分離、及び親和性クロマトグラフィーなどの従来のIg精製手順によって、培養培地又は体液(例えば、腹水)から精製することができる。
不死化Bリンパ球は、mAbを直接産生するためにインビトロ培養物で使用され得るが、ある場合には、mAbを産生するために異種発現系を使用することが望ましい場合がある。例えば、米国特許出願第11/754,899号に記載の方法を参照されたい。例えば、ヒトIL−1αに特異的なmAbをコードする遺伝子は、クローン化され、異種宿主細胞(例えば、CHO細胞、COS細胞、骨髄腫細胞、及び大腸菌細胞)で発現するための発現ベクター(例えば、プラスミド系発現ベクター)に導入され得る。Igsは、H構成における重鎖(H)及び軽鎖(L)鎖を含むため、それぞれをコードする遺伝子は、別々に単離され、異なるベクターで発現されてもよい。
概して、被験体が抗Ab応答を示す可能性がより高いことに起因することはより好ましくないが、異なる動物種(例えば、ヒトIgの定常領域に融合したマウスIgの可変領域)に由来する異なる部分を有する抗原結合分子であるキメラmAb(例えば、「ヒト化」mAb)が、本明細書に記載される方法で使用され得る。このようなキメラAbは、当該技術分野において既知の方法によって調製することができる。例えば、Morrison et al.,Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA,81:6851,1984、Neuberger et al.,Nature,312:604(1984)、Takeda et al.,Nature,314:452(1984)を参照されたい。同様に、Absは、当該技術分野において既知の方法によってヒト化され得る。例えば、所望の結合特異性を有するmAbは、様々なベンダーによって、又は米国特許第5,693,762;5,530,101又は5,585,089号に記載されているようにヒト化することができる。
本明細書に記載されるmAbは、親和性が成熟され得、VH及びVLドメインシャッフル(Marks et al.Bio/Technology10:779−783,1992)、超可変領域(HVR)及び/又はフレームワーク残基のランダム変異誘発(Barbas et al.Proc Nat.Acad.Sci.USA91:3809−3813,1994;Schier et al.Gene169:147−155,1995;Yelton et al.J.Immunol.155:1994−2004,1995;Jackson et al.J.Immunol.154(7):3310−9,1995;及びHawkins et al,J.Mol.Biol.226:889−896,1992)などの既知の方法によって、それらの結合特異性を強化するか、又は他の方法で改変することができる。Abのアミノ酸配列変異体は、Abをコードするヌクレオチド配列に適切な変化を導入することによって調製することができる。加えて、特定の発現系(例えば、所与の発現系のイントロン排除及び/又はコドン最適化)におけるmAbの産生を増強するために(例えば、mAbのアミノ酸配列を変更することなく)mAbをコードする核酸配列の修飾を改変することができる。本明細書に記載されるmAbはまた、別のタンパク質(例えば、別のmAb)又は非タンパク質分子と結合することによって修飾され得る。例えば、mAbは、ポリエチレングリコール又はカーボンナノチューブなどの水溶性ポリマーにコンジュゲートされてもよい(例えば、Kam et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:11600−11605、2005を参照されたい)。米国特許出願第11/754,899号を参照されたい。
好ましくは、ヒトIL−1α特異的mAbの高い力価が、最小限の副作用を有する被験体に投与され得ることを確実にするために、mAb組成物は、少なくとも0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、95、96、97、98、99、99.9重量%以上の純度(任意の賦形剤を除く)であるべきである。mAb組成物は、単一のタイプのmAb(すなわち、単一のクローンBリンパ球株から産生されたもの)のみを含んでもよく、又は2つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上)の異なる種類のmAbの混合物を含んでもよい。
上記のIL−1α特異的Absは、本明細書に記載の方法で使用するのに好ましいが、場合によっては、IL−1αを特異的に標的とする他の薬剤が、その投与が特性ADの改善をもたらす限り使用され得る。ADを治療する際のこの作用機序に基づいて、ベルメキマブは、IL−1受容体(IL−1R1)との相互作用を防止することによってIL−1αの作用を遮断することが示されているため、IL−1αをIL−1R1と相互作用することも遮断する他のAbs又は非Abs剤の症状を低減することもできる(例えば、IL−1αがIL−1R1と相互作用するのを遮断する他の抗IL−1a抗体又は抗IL−1R1抗体)。これらのAbsは、上記の方法に従って作製することができる。非Ab剤は、IL−1αをIL−1R1と相互作用するのを遮断する抗IL−1α Abの産生を引き起こすワクチン、IL−1αと結合し、及びIL−1αがIL−1R1と相互作用するのを遮断するタンパク質又はペプチド、IL−1αを特異的に標的とし、IL−1αがIL−1R1相互作用するのを遮断する小さな有機分子を含んでもよい。IL−1βを特異的に標的とする他の薬剤に特異的に結合しないものが好ましい。特定の薬剤が、被験体中のADの1つ以上の症状を治療することができるかどうかは、以下の実施例の項に記載される方法及び当該技術分野において既知のものによって決定することができる。
医薬組成物及び方法
抗IL−1α Ab組成物(及びIL−1αを特異的に標的とする他の薬剤)は、薬学的に許容される担体(例えば、無菌生理食塩水)中の動物又はヒトに投与されてもよく、これは、投与及び標準的な薬学的実施のモード及び経路に基づいて選択される。薬学的に許容される担体のリスト、並びに医薬製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、この分野における標準的なテキスト、及びUSP/NFに見出すことができる。組成物に他の物質を添加して、組成物を安定化及び/又は保存するために、及び/又は被験体への投与を容易にするために、他の段階が取られてもよい。
例えば、Ab組成物は凍結乾燥されてもよい(Draber et al.,J.Immunol.Methods.181:37,1995;及び国際出願PCT/US90/01383号を参照)、ナトリウムイオン及び塩化物イオンを含む溶液に溶解させ、アルブミン、グルコース、マルトース、スクロース、ソルビトール、ポリエチレングリコール、及びグリシンなどの1つ以上の安定化剤を含む溶液中に溶解させ、(例えば、0.45及び/又は0.2ミクロンフィルタを使用して)濾過し、β−プロピオラクトンと接触させ、及び/又は殺菌剤(例えば、洗剤、有機溶媒、並びに洗剤と有機溶媒との混合物)を含む溶液に溶解させる。
Ab組成物は、任意の好適な技術によって動物又はヒトに投与されてもよい。典型的には、このような投与は、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、又は腹腔内導入)である。組成物はまた、例えば局所適用によって標的部位(例えば、皮膚)に直接投与されてもよい。例えば、組成物を含浸させたデバイスからのリポソーム送達又は拡散などの送達の他の方法は、当該技術分野において既知である。組成物は、単一のボーラス、複数回の注射、又は連続注射によって(例えば、静脈内又は腹腔透析によって)投与されてもよい。
治療有効量は、治療された動物又はヒトにおいて医学的に望ましい結果を生成することが可能な量である。有効量の抗IL−1α Ab組成物は、ADの1つ以上の症状の改善によって測定される患者における臨床的有効性を示す量である。医療技術分野において周知であるように、任意の1つの動物又はヒトに対する投与量は、被験体のサイズ、身体表面積、年齢、投与される特定の組成物、性別、投与の時間及び経路、全般的な健康、及び同時投与される他の薬物を含む多くの因子に依存する。好ましい用量は、約3〜20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21又は22)mg/kg体重の範囲である。場合によっては、単回用量は、ADの症状を解消するのに有効であり得る。他の場合では、投与は、繰り返し、例えば、半週、週、隔週、三週、半月、3週間に1回、月、隔月、又は必要に応じて(AD再発の症状が再発した場合、又は解消したら、AD症状の再発を防止する)行われ得る。
本明細書に記載のmAb並びに他のmAbは、医薬組成物のmL当たり約180、200、220、240、260、280、300以上のmAbを含むことができ、及び/又は25℃で少なくとも約20cP(センチポアズ)(例えば、25℃で少なくとも19、20、21、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49又は50cP)の粘度を有する液体組成物として配合することができる。このような抗体の等電点(pI)は、約6、6.5.、7、7.5、8、8.5、9、9.5又は10(例えば、画像化された毛管等電点電気泳動によって決定される)であり得る。他のmAbの例としては、TNF−α、IL−1、βIL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−12、IL−13、IL−17A、IL−22、IL−31、IL−33、IFN−γ、及びGM−CSFを標的とするものが挙げられる。他のmAbとしては、非限定的に、Infliximab、Bevacizumab、Ranibizumab、Cetuximab、Ranibizumab、Palivizumab、Abagovomab、Abciximab、Actoxumab、Adalimumab、Afelimomab、Afutuzumab、Alacizumab、Alacizumab pegol、ALD518、Alemtuzumab、Alirocumab、Alemtuzumab、Altumomab、Amatuximab、Anatumomab mafenatox、Anrukinzumab、Apolizumab、Arcitumomab、Aselizumab、Altinumab、Atlizumab、Atorolimiumab、tocilizumab、Bapineuzumab、Basiliximab、Bavituximab、Bectumomab、Belimumab、Benralizumab、Bertilimumab、Besilesomab、Bevacizumab、Bezlotoxumab、Biciromab、Bivatuzumab、Bivatuzumab mertansine、Blinatumomab、Blosozumab、Brentuximab vedotin、Briakinumab、Brodalumab、Canakinumab、Cantuzumab mertansine、Cantuzumab mertansine、Caplacizumab、Capromab pendetide、Carlumab、Catumaxomab、CC49、Cedelizumab、Certolizumab pegol、Cetuximab、Citatuzumab bogatox、Cixutumumab、Clazakizumab、Clenoliximab、Clivatuzumab tetraxetan、Conatumumab、Crenezumab、CR6261、Dacetuzumab、Daclizumab、Dalotuzumab、Daratumumab、Demcizumab、Denosumab、Detumomab、Dorlimomab aritox、Drozitumab、Duligotumab、Dupilumab、Ecromeximab、Eculizumab、Edobacomab、Edrecolomab、Efalizumab、Efungumab、Elotuzumab、Elsilimomab、Enavatuzumab、Enlimomab pegol、Enokizumab、Enokizumab、Enoticumab、Enoticumab、Ensituximab、Epitumomab cituxetan、Epratuzumab、Erlizumab、Ertumaxomab、Etaracizumab、Etrolizumab、Exbivirumab、Exbivirumab、Fanolesomab、Faralimomab、Farletuzumab、Fasinumab、FBTA05、Felvizumab、Fezakinumab、Ficlatuzumab、Figitumumab、Flanvotumab、Fontolizumab、Foralumab、Foravirumab、Fresolimumab、Fulranumab、Futuximab、Galiximab、Ganitumab、Gantenerumab、Gavilimomab、Gemtuzumab ozogamicin、Gevokizumab、Girentuximab、Glembatumumab vedotin、Golimumab、Gomiliximab、GS6624、Ibalizumab、Ibritumomab tiuxetan、Icrucumab、Igovomab、Imciromab、Imgatuzumab、Inclacumab、Indatuximab ravtansine、Infliximab、Intetumumab、Inolimomab、Inotuzumab ozogamicin、Ipilimumab、Iratumumab、Itolizumab、Ixekizumab、Keliximab、Labetuzumab、Lebrikizumab、Lemalesomab、Lerdelimumab、Lexatumumab、Libivirumab、Ligelizumab、Lintuzumab、Lirilumab、Lorvotuzumabs mertansine、Lucatumumab、Lumiliximab、Mapatumumab、Maslimomab、Mavrilimumab、Matuzumab、Mepolizumab、Metelimumab、Milatuzumab、Minretumomab、Mitumomab、Mogamulizumab、Morolimumab、Motavizumab、Moxetumomab pasudotox、Muromonab−CD3、Nacolomab tafenatox、Namilumab、Naptumomab estafenatox、Narnatumab、Natalizumab、Nebacumab、Necitumumab、Nerelimomab、Nesvacumab、Nimotuzumab、Nivolumab、Nofetumomab merpentan、Ocaratuzumab、Ocrelizumab、Odulimomab、Ofatumumab、Olaratumab、Olokizumab、Omalizumab、Onartuzumab、Oportuzumab monatox、Oregovomab、Orticumab、Otelixizumab、Oxelumab、Ozanezumab、Ozoralizumab、Pagibaximab、Palivizumab、Panitumumab、Panobacumab、Parsatuzumab、Pascolizumab、Pateclizumab、Patritumab、Pemtumomab、Perakizumab、Pertuzumab、Pexelizumab、Pidilizumab、Pintumomab、Placulumab、Ponezumab、Priliximab、Pritumumab、PRO 140、Quilizumab、Racotumomab、Radretumab、Rafivirumab、Ramucirumab、Ranibizumab、Raxibacumab、Regavirumab、Reslizumab、Rilotumumab、Rituximab、Robatumumab、Roledumab、Romosozumab、Rontalizumab、Rovelizumab、Ruplizumab、Samalizumab、Sarilumab、Satumomab pendetide、Secukinumab、Sevirumab、Sibrotuzumab、Sifalimumab、Siltuximab、Simtuzumab、Siplizumab、Sirukumab、Solanezumab、Solitomab、Sonepcizumab、Sontuzumab、Stamulumab、Sulesomab、Suvizumab、Tabalumab、Tacatuzumab tetraxetan、Tadocizumab、Talizumab、Tanezumab、Taplitumomab paptox、Tefibazumab、Telimomab aritox、Tenatumomab、Tefibazumab、Telimomab aritox、Tenatumomab、Teneliximab、Teplizumab、Teprotumumab、TGN1412、tremelimumab、Ticilimumab、Tildrakizumab、Tigatuzumab、TNX−650、Tocilizumab、Toralizumab、Tositumomab、Tralokinumab、Trastuzumab、TRBS07、Tregalizumab、Tremelimumab、Tucotuzumab celmoleukin、Tuvirumab、Ublituximab、Urelumab、Urtoxazumab、Ustekinumab、Vapaliximab、Vatelizumab、Vedolizumab、Veltuzumab、Vepalimomab、Vesencumab、Visilizumab、Volociximab、Vorsetuzumab mafodotin、Votumumab、Zalutumumab、Zanolimumab、Zatuximab、Ziralimumab及びZolimomab aritoxを含む。
実施例1−中程度〜重度のアトピー性皮膚炎のための2回用量コホートにおける皮下ベルメキマブ(MABp1)投与の開放ラベル研究。群A(n=9):患者は、ベルメキマブの合計4×200mg皮下注射を受ける。投与は、往診1回目から往診4回目まで毎週行われる。グループB(n=20):患者は、ベルメキマブの合計8×400mgの皮下注射を受ける。投与は、往診1回目から往診8回目まで毎週行われる。
含める基準:
・被験体は、以下の基準の全てを満たす場合、研究に含まれる。
・患者によって提供された書面による通知
・年齢18歳以上
・少なくとも3年にわたって存在する慢性のアトピー性皮膚炎
・疾患は、局所的薬剤に応答しないか、又は局所治療が示されていないか又は所望されない
・全ての診療所往診及び研究関連手順を進んで遵守することができる
・スクリーニング及びベースライン往診時に16以上のEASIスコア
・スクリーニング及びベースライン往診時に3以上のIGAスコア
・スクリーニング及びベースライン往診におけるAD関与の10%体表面積(BSA)以上
・局所用薬剤による治療に対する不適切な応答の最近の履歴(スクリーニング往診前の6ヶ月以内)が文書化され又は、それに対する局所治療は、さもなければ医学的に勧められないか、望ましくない
除外基準:
・以下のいずれかを有する被験体は、本研究から除外される。
・ベースライン往診8週間以内の治験薬による治療
・ベースライン往診前の4週間以内に以下の治療を受けた場合、又は治験者の意見において、任意の状態は、研究治療の最初の4週間の間にこのような治療を必要とする可能性がある。
・免疫抑制剤/免疫調節薬(例えば、全身性コルチコステロイド、シクロスポリン、ミコフェノレート−モフェチル、IFN−γ、Janusキナーゼ阻害剤、アザチオプリン、メトトレキサートなど)
・ADの光線療法
・ベースライン往診前1週間以内に局所コルチコステロイド(TCS)又は局所カルシニューリン阻害剤(TCI)による治療
・スクリーニング期間中に、処方保湿剤又はセラミド、ヒアルロン酸、尿素、又はフィラグリン分解産物などの添加剤を含有する保湿剤によるスクリーニング期間中の治療の開始(患者は、スクリーニング往診前に開始された場合に、安定した用量のかかる保湿剤を使用し続けることができる)
・スクリーニング往診の4週間以内に日焼けブース/パーラーの定期的な使用(1週間当たり2回を超える往診)
・モノクローナル抗体に対する重度のアレルギー又はアナフィラキシー反応の履歴
・ベースライン前の4週間以内に、任意の生存(減衰)ワクチンの投与
・正常に治療された非転移性皮膚扁平上皮癌、基底細胞癌、又は子宮頸部の場の局所癌以外の異形成の病歴又は悪性疾患(リンパ腫及び白血病を含む)の病歴
・ベースライン往診前の2週間以内の全身性抗生物質、抗ウイルス剤、抗寄生虫、抗原虫薬、又は抗真菌剤による治療を必要とする、活性な慢性又は急性感染、又はベースライン往診前の1週間以内の表在性皮膚感染症。注:感染症が解消した後に患者を再スクリーニングしてもよい
・免疫抑制の既知の又は疑われる病歴は、感染の解消にかかわらず、侵襲性日和見感染症(例えば、結核症[TB]、ヒストプラモーシス、リステリア症、コクシジウム症、肺炎症、アスペルギロロシス)、治験者の判断に従って、異常な頻度、再発性、又は長期感染の履歴を含む、免疫抑制の既知の又は疑われた履歴
・スクリーニング時のヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染又は陽性HIV血清学の履歴
・スクリーニング往診時にB型肝炎表面抗原(HBsAg)又はC型肝炎抗体で陽性
・研究評価に干渉し得る皮膚共存症の存在
・治験者の判断において、研究における患者の参加に悪影響を及ぼす、重度の併発疾患(複数可)。例としては、短い寿命を有する患者、制御されていない糖尿病患者(9%以上のHbA1c)、心臓血管状態(例えば、New York Heart Association分類による病期III又はIV)、重度の腎状態(例えば、透析患者)、肝胆道の状態(例、チャイルドピュークラスB又はC)、神経状態(例えば、脱髄疾患)、活性主自己免疫疾患(例えば、狼瘡、炎症性腸疾患、関節リウマチなど)、他の重篤な内因性疾患、胃腸、代謝、肺、又はリンパ疾患を有する患者を含む。この基準下で除外される患者の特定の正当化は、研究文書(チャートノート、症例報告形態[CRF]など)に記載される
・妊娠中若しくは授乳中の女性、又は研究中に妊娠又は授乳なる計画がある女性
・関連する場合、女性は、適切な出生制御を使用することを意図しない
薬物製品の説明
1つの剤形は、pH6.2−6.5の安定化等張皮下製剤緩衝液中の100mg/mLベルメキマブの滅菌液体製剤である。各2mLのタイプIホウケイ酸ガラス血清バイアル瓶は、2mLの製剤を含有し、13mmのDaikyo Flurotecブチルゴムストッパで封止し、アルミニウムシールをフリップオフする。医薬品の組成は表1に示されている。
Figure 2021527628
使用される他の剤形は、pH6.2−6.5の安定化等張皮下製剤緩衝液中の200mg/mLベルメキマブの滅菌液体製剤である。以下の表2を参照されたい。薬物製品は、予め充填された注射器内に包装される。使用される予め充填された注射器は、OMPI EZーFill Nexa、2.25mLの27G1/2針、又は同等の代替物である。注射器のバレルは、2mLの製剤を含有するAISI304ステンレス鋼薄壁針を有する透明なガラスホウケイ酸型1であり、Flurotecコーティングを用いてWest 1〜3mLのノバキュアピストン(プランジャ)で封止される。
Figure 2021527628
投与方法:A群のベルメキマブの用量は、200mg(100mg/mL製剤の2mL)であり、B群については、皮下注射により毎週投与される400mg(200mg/mL製剤の2mL)である。
研究設計及び目的。
相2、オープンラベル、中等度から重度のアトピー性皮膚炎を有する患者におけるベルメキマブの2回用量コホートの用量漸増研究。この研究は多施設であり、2回用量レベルからなり、200mg週(4回)の投与量で皮下投与されたベルメキマブ、及び400mg週(8用量)の投与量で皮下投与されるベルメキマブからなる。200mg用量を服用した患者に5週間(6回目の往診、35日目+/−2)、400mg用量を服用した患者に続いて8週間(9回目の往診、56日目+/−2)が続き、安全性と有効性の評価を可能にする。研究カレンダーを図4に示す。
アルブミン、アルカリホスファターゼ、ALT、AST、GGT、重炭酸塩(CO2)カルシウム、塩化物、クレアチニン、グルコース、カリウム、ナトリウム、全ベリルビン、総タンパク質、尿素窒素を含む化学パネル。
完全な全血(WBC、HgB、血小板、差動)を含む血液学的パネル。
PK及びバイオマーカー分析のための採血。
以前の7日間の患者の日誌からのデータをこの時点で記録する。
インターフェロンγ放出アッセイ。
この往診では、高さ及び重量を使用して、BMIを算出する。
Figure 2021527628
HIV抗体、C型肝炎抗体、B型肝炎パネル(HBsAg、抗HBc、抗HBs)、及びインターフェロンγ放出アッセイ(IGRA)。
▲尿分析は、pH、タンパク質、グルコース、及び血液細胞を評価する。
£標準的な12リードECGが実行される。ECGストリップ及び/又は報告は、ソース文書で保持される。
Figure 2021527628
各ベルメキマブ注射に続いて、注射部位反応及び注射から1時間後に生体兆候(70+/ー10分)の1時間モニタリングを行う。
生体信号としては、血圧、パルス、酸素飽和、呼吸器速度、及び体温が挙げられる。
Figure 2021527628
往診1回目の間に、患者の掻痒、疼痛及び紅斑の評価(ベルメキマブの注射前1回、注射後1回)は、2回記録されるであろう。
薬物−薬物及び薬剤−疾患相互作用評価及びシグナル検出の目的のために、研究薬物の最後の投与の7日後までのスクリーニング前の30日以内の併用薬剤を記録しなければならない。
研究終点
一次終点:安全性及び耐用性。
副次的終点:
・ベースラインから往診8回目への湿疹領域及び重症度指数スコア(EASI)の変化。
身体の4つの解剖学的部位(下肢と上肢、体幹と頭)における、紅斑、擦りむき、浸潤及び苔蘚化に対する重篤度及びADの程度を評価するために、EASIスコアを使用した。全EASIスコアは、0〜72点(それぞれ、疾患無しから最大重度疾患まで)の範囲である。
・治験者の全地球評価(IGA)応答(0又は1)を往診8回目で達成する患者(%)。IGAは、5点スケール:0=クリア、1=ほぼクリア、2=軽度、3=中程度、4=重度。スコアは、紅斑及び丘疹形成/浸潤の程度をランク付けすることによって決定される。治療に対する臨床応答は、0(クリア)又は1(ほぼクリア)のIGAスコアである。研究中にAD憎悪を治療するために、追加の薬剤で1つを超える治療を受けた又は往診8回目でIGAスコアを欠損している患者は、非応答者として治療される。
・往診8回目において2以上のIGAスコア低減達成する患者(%)。
・薬物動態(PK)評価。酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)は、ヒト血漿中のベルメキマブレベルを特異的に測定するために開発されている。
・ベースラインから往診8回目までのピーク週に平均した掻痒の数値評価スコア(NRS)の変化(%)。NRS評価システムは、24時間にわたって患者の掻痒及び疼痛の強度を捕捉する。以下の質問が患者に提示された:「参加者が最悪の瞬間に彼又は彼女の掻痒を、以前の24時間の間に平均してどのように格付けしたかを示す。(スケール0〜10[0=掻痒なし;10=最悪な掻痒]?」及び「以前の24時間の間に自分の疼痛を平均してどのように格付けしたか」、[0=疼痛なし;10=重度の疼痛])?」
・ベースラインから往診8回目までの毎週平均ピークNRSの変化。
・ベースラインから往診8回目へのアトピー性皮膚炎のスコアリング(SCORAD)スコアの変化。SCORADは、アトピー性皮膚炎(アトピー性皮膚炎の重症度スコアリング:SCORAD指数)によって、ADにおける疾患重症度の尺度として開発された。これは、患者が報告した症状に加えて湿疹の評価を含む。合計スコアは、0〜103(それぞれ、最も重度の疾患に対する疾患を有さない)の範囲である。
・患者(%)は、ベースラインから往診8回目までのEASIスコアの50%以上の低減を達成する
・患者(%)は、SCORADスコアの50%以上の低減を往診8回目に達成する
・患者志向性湿疹尺度(POEM)スコアをベースラインから往診8回目に変更する。POEMは、7項目の患者が、出血、亀裂、乾燥、剥離、掻痒、睡眠損失、及び浸出を含む疾患症状を決定するための質問票に基づいた生活転帰の尺度の質を報告している。スコアリング範囲は、0〜28である(それぞれ、最も重度の疾患に対する疾患はない)。
・ベースラインから往診8回目への全地球個別兆候スコア(GISS)の変化。GISSは、紅斑、擦りむき、苔蘚化、及び浮腫/丘疹形成のためのAD病変を評価する。各成分は、EASI等級の重症度に従って4点スケール(0=なし、1=軽度、2=中程度、及び3=重度)を使用して、(領域ではなく、身体表面全体にわたって)全地球ベースで評価される。合計スコアは、0〜12の範囲である(それぞれ、最も重度の疾患に対する疾患はない)。
・皮膚科学生活品質指数(DLQI)におけるベースラインから往診8回目への変化
・病院不安抑うつスケール(HADS)におけるベースラインから往診8回目への変化
・掻痒、疼痛、及び紅斑の往診1回目質問票の注射前及び注射後からの変化(%)
ベルメキマブ療法は、疾患を迅速かつ大幅に軽減する。
2つの治療群における38人の患者は、4週間又は7週間の治療レジメンのいずれかに対して週1回、低(n=10)又は高(n=28)用量のベルメキマブを投与した。高用量群における全ての効能終点について統計的に有意な改善が見られ、低用量群と比較した高用量に対する有意な用量応答が、重要な終点について観察された。湿疹領域及び重症度指数(EASI)、全地球個人兆候スコア(GISS)、患者志向性湿疹尺度(POEM)、病院不安及び抑うつスケール(HADS)、及びスコアリングアトピー性皮膚炎(SCORAD)を含む。
高用量群の全ての臨床終点について臨床的及び統計的に有意な改善が見られたが、また、見られる応答の速度、規模、及び軌跡も顕著であった。高用量群では、例えば、治療の4週間のみ後、患者の61%は、掻痒の数値評価スケール(NRS)において4点改善を達成し、重要な方法が、アトピー性皮膚炎の臨床研究における掻痒を測定するために使用され、及び患者の75%が7週目に4点の改善を達成した。アトピー性皮膚炎を治療することが現在承認されている唯一の生物学的療法では、FDAによるブレークスルー表記を受けたデュピルマブは、患者の16%−23%のみが4週間の治療後に4点NRSの改善を達成し、患者の36−41%のみが、16週目に4点の改善を達成した。Simpson EL,Bieber T,Guttman−Yassky E,et al;SOLO1及びSOLO2の治験者。アトピー性皮膚炎におけるデュピルマブ対プラセボの2相3回の試験。N Engl J Med.2016、375(24)、2335−2348。
一般に湿疹と呼ばれるアトピー性皮膚炎は、皮膚の慢性炎症によって特徴付けられ、皮膚バリアの破壊をもたらし、乾燥、増粘、鱗片皮膚、発赤、及び掻痒をもたらし、後者は、衰弱させ、有意な睡眠障害及び生活の質の損失をもたらす可能性がある。アトピー性皮膚炎に罹患している人の調査は、毎日の掻痒を抱えている患者の91%が見出されている(Dawn et al.アトピー性皮膚炎における掻痒特性:ウェブベースの質問票の結果。Br J Dermatol.2009、160(3)、642−644)、及び別の研究は、患者の36%が、その一次治療目的が掻痒を低減することであることを感じることが報告されている(Schmitt et al.アトピー性湿疹患者の治療目標及び満足度の決定。J Dtsch Dermatol Ges.2008、6(6):458−465)。更に、皮膚科学専門家の国際的委員は、新規療法の開発における治療有効性の重要な決定として掻痒を推奨してきた。Simpson et al.アトピー性皮膚炎を治癒する全身治療を行うか?国際湿疹評議会の専門家委員からの推奨。J Am Acad Dermatol.2017 Oct;77(4):623−633。
研究における有効性の別の主要な尺度はEASIであった。この研究では、高用量患者の39%は、治療4週間後にEASIスコア(EASI−75)において75%の改善を達成し、患者の71%は、7週目にEASI−75を達成した。注目すべきことに、参加者は、研究中に付随する局所コルチコステロイドを使用することは許可されておらず、したがって、これらの改善は、研究薬のみに起因して最も可能性が高かった。唯一承認された生物学的療法、デュピルマブは、患者の44−51%のみが、16週目にEASI−75を達成したことを報告する。
Oregon Health & Science Universityで、皮膚科学教授Dr.Eric Simpsonは、ベルメキマブ所見にコメントされている。「ベルメキマブによるこれらの早期の結果は非常に興奮している。中等度から重度のアトピー性皮膚炎を有する患者は、皮膚兆候だけでなく、この慢性疾患が影響を及ぼすそれらの生活の複数のドメインにおいて、非常に臨床的に関連する改善を達成した。新規な標的IL−1αを遮断することにより、このような強力な抗炎症効果が得られ、この疾患の主要な態様を治療することが非常に促進されている。」これらのビューは、New York Medical Collegeの皮膚科学M.D.,Ph.D.,教授のDr.Alice Gottliebによって共有されており、「ベルメキマブは、非常に有望な新しい薬物であり、私は今後の展開を楽しみにしている」と述べた。Tallahassee,Floridaの臨床研究における治験者Dr.Seth Formanは、「ベルメキマブは、安全性に優れた皮膚疾患を有する私の患者に安心を提供した。私は、私の将来のアトピー性皮膚炎患者に利用可能なベルメキマブを有することを楽しみにしている」と述べた。
この研究では、アトピー性皮膚炎の疾患重症度の多数の認められた尺度(湿疹領域及び重大度指数スコア(EASI)、皮膚科学生活の質指数(DLQI)、SCORAD、掻痒数値評価スケール(NRS)、患者志向性湿疹尺度(POEM)、病院の不安及びうつ病スケール(HADS)、及び治験者の全地球評価(IGA)が挙げられる。2つの用量群は、ベルメキマブの濃縮製剤が含まれているXBiotechの最近開発された予め充填された注射器を使用して、1週間に1回の皮下注射を受けた。改善は、治療開始から4又は7週間のいずれかであった終点までベースラインから評価した。有意な改善は、高用量群の全ての前述の測定値によって示された。
実施例2ー改善された生物学的利用能を有する抗IL−1a mAbの製剤。
実施例1に記載の研究からのPKデータ分析は、400mg用量(200mg/mL製剤)コホートにおける改善された生物学的利用能の顕著な証拠を提供した。以下の表3及び表4を参照されたい。
Figure 2021527628
Figure 2021527628
観察された400mg用量群のベルメキマブ血漿濃度は、以下の表5に示すように、3回目の往診前及び5回目の往診前の200mg用量群よりも3−4倍高いことが観察された。
Figure 2021527628
200mgの週1回用量(100mg/mL製剤を使用して)を受けた研究の被験体は、最大測定(n=6)平均血漿濃度13μg/mLを示した。400mg/mLの週1回投与(200mg/mL製剤を使用)を受けた患者の測定した平均血漿濃度(n=22)は、47μg/mLであった。これらの所見は、週1回の投与が200mg〜400mgで倍加されたとき、実際の最大血漿レベルは、3.6倍増加し、これは、驚くべきことに、かつ生物学的利用能の有意な改善であったことを示す。
これらの所見で観察された曝露応答相関は、最も顕著であった。4つ全ての臨床終点の改善は、ベルメキマブ血漿濃度に対応して直線関係を呈した。換言すれば、用量依存性の改善は、4つ全ての臨床転帰において達成されることが明らかである。以下の表6及び表7を参照されたい。
Figure 2021527628
Figure 2021527628
臨床転帰に対する用量効果のための単純な1:1相関の予測の用量の倍加を反映することは観察されなかった。むしろ、疾患重症度−EASI、SCORAD、GISS、及びIGAを評価するために使用される全ての有効性の測定では、疾患の低減の改善は、用量効果について予想されたものより著しく大きかった。4週目の疾患重症度の平均低減(200mgコホートに使用される最新の時点)は、400mg対200mg群について平均3.5倍大きい。
推定された生物学的利用能は、200mg用量群では61%であるが、400mg用量群では94%である。400mg用量群は、新たに開発された200mg/mLの製剤を使用したが、200mg用量群は、100mg/mLの製剤を使用した。この200mg/mLの新しい製剤は、より高い粘度(25℃で測定された38.2cP)を有することが観察された。しかしながら、より高い粘度は、ヒアルロン酸への水の密な関係により、既に高い粘度を有する間質を通る流体の流れに対する抵抗を助けることができる。一方、リンパ性毛管は盲終端であり、重複する内皮細胞の単層、密でない細胞細胞接合部、並びに連続的な基底膜から構成される。間質圧の増加は、繊維を伸張させ、リンパ管腔の開口部につながり、これにより、高分子量溶質の容易な進入を可能にする。新しい製剤中の粘度及び薬物濃度の増加は、間質圧の増加をもたらし、新しい製剤をリンパ系に吸収しやすくすることができる。400mg用量群のより速い吸収は、サイクル3から開始した蓄積が各サイクルについて4%以下であるため、2回の治療サイクルのみの後に血漿濃度の定常状態が達成されるという観察結果で確認される。一方、200mg用量群では、定常状態は、研究の終了時(第4の治療サイクル)で達成される。
他の実施形態
本発明はこの詳細な説明と関連して記載されてきたが、前述の説明は本発明の範囲を例示したものであって、発明の範囲を限定することを意図したものではなく、発明の範囲は添付の特許請求の範囲により定義されると理解される。他の態様、利点、及び変更は、以下の特許請求の範囲内である。
〔実施の態様〕
(1) 薬学的に許容される担体と、ヒト被験体におけるアトピー性皮膚炎の治療のためのインターロイキン1アルファ(IL−1α)に選択的に結合する治療上有効な量の薬剤と、を含む、医薬組成物の使用。
(2) 前記薬剤が抗IL−1α抗体である、実施態様1に記載の使用。
(3) 前記抗IL−1α抗体は、モノクローナル抗体である、実施態様2に記載の使用。
(4) 前記モノクローナル抗体がIgG1である、実施態様3に記載の使用。
(5) 前記モノクローナル抗体が、ベルメキマブ(bermekimab)の相補性決定領域を含む、実施態様3に記載の使用。
(6) 前記モノクローナル抗体がベルメキマブである、実施態様3に記載の使用。
(7) 前記被験体への前記医薬組成物の投与が、前記被験体における掻痒を低減する、実施態様1に記載の使用。
(8) 前記被験体への前記医薬組成物の投与が、前記被験体における疼痛を低減する、実施態様1に記載の使用。
(9) 前記医薬組成物中の前記モノクローナル抗体の濃度が、約200mg/mLである、実施態様6に記載の方法。
(10) 前記医薬組成物が、少なくとも20cPの粘度を有する、実施態様9に記載の方法。
(11) アトピー性皮膚炎を有するヒト被験体におけるアトピー性皮膚炎の症状を低減する方法であって、該方法は、薬学的に許容される担体と、IL−1αに選択的に結合する治療上有効な量の薬剤と、を含む医薬組成物を、少なくとも前記被験体におけるアトピー性皮膚炎の前記症状が低減されるまで、前記被験体に投与する工程を含む、方法。
(12) 前記薬剤は、抗IL−1α抗体である、実施態様11に記載の方法。
(13) 前記抗IL−1α抗体は、モノクローナル抗体である、実施態様12に記載の方法。
(14) 前記モノクローナル抗体は、IgG1である、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記モノクローナル抗体が、ベルメキマブの相補性決定領域を含む、実施態様13に記載の方法。
(16) 前記モノクローナル抗体が、ベルメキマブである、実施態様13に記載の方法。
(17) アトピー性皮膚炎の前記症状が掻痒である、実施態様11に記載の方法。
(18) アトピー性皮膚炎の前記症状が疼痛である、実施態様11に記載の方法。
(19) 前記医薬組成物中の前記モノクローナル抗体の濃度が、約200mg/mLである、実施態様16に記載の方法。
(20) 前記医薬組成物は、少なくとも20cPの粘度を有する、実施態様19に記載の方法。

Claims (20)

  1. 薬学的に許容される担体と、ヒト被験体におけるアトピー性皮膚炎の治療のためのインターロイキン1アルファ(IL−1α)に選択的に結合する治療上有効な量の薬剤と、を含む、医薬組成物の使用。
  2. 前記薬剤が抗IL−1α抗体である、請求項1に記載の使用。
  3. 前記抗IL−1α抗体は、モノクローナル抗体である、請求項2に記載の使用。
  4. 前記モノクローナル抗体がIgG1である、請求項3に記載の使用。
  5. 前記モノクローナル抗体が、ベルメキマブの相補性決定領域を含む、請求項3に記載の使用。
  6. 前記モノクローナル抗体がベルメキマブである、請求項3に記載の使用。
  7. 前記被験体への前記医薬組成物の投与が、前記被験体における掻痒を低減する、請求項1に記載の使用。
  8. 前記被験体への前記医薬組成物の投与が、前記被験体における疼痛を低減する、請求項1に記載の使用。
  9. 前記医薬組成物中の前記モノクローナル抗体の濃度が、約200mg/mLである、請求項6に記載の方法。
  10. 前記医薬組成物が、少なくとも20cPの粘度を有する、請求項9に記載の方法。
  11. アトピー性皮膚炎を有するヒト被験体におけるアトピー性皮膚炎の症状を低減する方法であって、該方法は、薬学的に許容される担体と、IL−1αに選択的に結合する治療上有効な量の薬剤と、を含む医薬組成物を、少なくとも前記被験体におけるアトピー性皮膚炎の前記症状が低減されるまで、前記被験体に投与する工程を含む、方法。
  12. 前記薬剤は、抗IL−1α抗体である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記抗IL−1α抗体は、モノクローナル抗体である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記モノクローナル抗体は、IgG1である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記モノクローナル抗体が、ベルメキマブの相補性決定領域を含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記モノクローナル抗体が、ベルメキマブである、請求項13に記載の方法。
  17. アトピー性皮膚炎の前記症状が掻痒である、請求項11に記載の方法。
  18. アトピー性皮膚炎の前記症状が疼痛である、請求項11に記載の方法。
  19. 前記医薬組成物中の前記モノクローナル抗体の濃度が、約200mg/mLである、請求項16に記載の方法。
  20. 前記医薬組成物は、少なくとも20cPの粘度を有する、請求項19に記載の方法。
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