JP2021525737A - 重要構造近くにおける放射線外科的神経調節 - Google Patents

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Abstract

脳回路の障害を治療するために、脳障害に関連する標的神経組織が、分子物質の投与によって放射線に対して増感され、および/または非標的重要構造が分子物質により放射線から防護される、脳障害を治療するための放射線調節定位放射線外科手術を実施するための治療方法および治療システム。特定の実施形態は、疼痛、肥満および薬物中毒を治療するための手段を開示する。【選択図】図3

Description

[0001]関連出願の相互参照
本出願は、2018年5月30日に提出された米国仮出願第62/678,098号の35USC§119(e)に基づく利益を主張するものであり、その開示全体はすべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002]この出願は、全体として、以下の米国特許および出願:2012年12月25日に発行された米国特許第8,337,382号、2014年6月10日に発行された米国特許第8,747,292号、2017年11月7日に発行された米国特許第9,808,651号、および2017年10月3日に提出されたPCT出願PCT/US2017/054880に関連し、これらはそれぞれ、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。この出願は、一般的に次の出版物にも関連している:Samiotaki et al.“Pharmacokinetic analysis and drug delivery efficiency of the focused ultrasound−induced blood−brain barrier opening in non−human primates”,Magn Reson Imaging 37,pp.273−281,April 2017、その全内容は、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
[0003]放射線調節(RM、放射線外科的神経調節)は、細胞を殺したり病変を生じさせたりすることなく神経活動を変化させるための放射線外科手術の使用を含む。高度にコリメートされた電離放射線のビームのエッジであっても、階段関数ではなく、徐々に減衰する放射線曲線であるため、ビームの直接経路に垂直な勾配が非標的組織に広がる。したがって、脳の正確な領域のRM、特に脳の重要な解剖学的構造に隣接する領域のRMを、この近接解剖学的構造が照射されて損傷されることなく達成することは技術的に困難である。標的領域に近い脳領域の放射線誘発性変化は、手技による副作用、例えば神経学的欠損を引き起こしたり、または特定の放射線調節手技の意図された目標とは逆の効果を引き起こしたりする可能性があるため、潜在的危険性を有する。
[0004]放射線増感剤は、より低い放射線量で腫瘍殺滅を可能にするワイドビーム放射線療法のために開発された。放射線防護剤もまた、電離放射線被曝による害を全身的に減らすために開発された。放射線増感剤および放射線防護剤などの分子化合物の適用には、広範囲にわたる非標的による取り込みの容認、または例えば外科手術中の侵襲的注射のいずれかが必要である。一般に、侵襲性処置を利用せずに、放射線増感剤または放射線防護剤を体内の特定の位置に沈着させることは不可能であった。
[0005]設計上、放射線調節は、標的となる脳の正確な容積内のすべてのニューロンの機能を変化させる、つまり、「解剖学的特異性」を有する。注目すべきことに、電離放射線の影響は、この脳容積内の任意の特定のクラスのニューロン、例えば特定の病的な脳回路に主に関与している可能性のあるニューロンに対して選択的ではない。したがって、標的領域内の病的なニューロンに向けて放射線調節の効果を歪め、それによって「細胞型特異性」の形態を提供することが非常に望ましいと思われる。
[0006]細胞型特異性を備えた放射線調節を提供するという目標を達成するために、解剖学的に標的化された放射線調節は、特定のニューロン型に対して高い親和性を有してそれと相互作用し、より高い治療選択性を可能にする様式で電離放射線の効果を改変する分子の全身投与と組み合わせることができる。そのようなアプローチは、より安全な治療とより大きな治療効果とを提供する。
[0007]一態様では、本発明は、標的となる回路ノードまたは伝導路接続ノード(「標的」)の選択、および脳の近接重要構造の特定、次いで放射線増感剤を放射線調節標的に送達すること、および/または定位放射線外科手術によって送達される細胞性非致死量の電離放射線を送達する前に、近接非標的重要構造に放射線防護剤を送達すること、を含む治療方法に関する。いくつかの実施形態では、これらの薬剤の送達は、解剖学上特有の方法によって、例えば、超音波の使用によって達成することができる。いくつかのそのような実施形態では、方法は、放射線増感剤および/または放射線防護剤を全身的に送達する前に、そしてその後の放射線調節を行う前に、全身注入されたマイクロバブルを伴う標的集束超音波を利用して血液脳関門を一時的に開く。または、これらの薬剤の送達は、標的または重要構造に特有な分子的特徴に親和性を有する分子とそれぞれコンジュゲートされた放射線増感剤または放射線防護剤を使用し、次いでそれを放射線調節の前に患者に全身的に送達する細胞型特異的方法によって達成することができる。このようにして、脳の標的領域は、標的ゾーンまたは近接重要構造の細胞を傷つけることなく、活動レベルで調節される。これらのステップの目的は、行動障害などの精神医学的障害を含む機能的な脳障害を治療することである。このような方法は、限定するものではないが、慢性難治性疼痛、肥満に関連する過食症などの摂食関連障害、および薬物中毒を含む、多様な範囲の障害を治療するのに有用である。
[0008]別の態様では、本発明は、特定の脳細胞型に対して親和性を有する1つまたは複数の放射線増感物質および/または放射線防護物質、脳の血液脳関門を透過して、血液脳関門を越えて該1つまたは複数の物質の送達を可能にするように構成された血液脳関門透過装置、ならびに治療線量で標的組織に放射線を送達するように構成され、それにより、該1つまたは複数の物質の存在によって、標的神経細胞の治療が強化され、および/または脳の重要構造の非標的組織の変化が回避される放射線送達システム、を含む治療システムに関する。いくつかの実施形態では、放射線治療システムは、患者の外部の放射線送達システムから、患者の頭蓋骨を通って、様々な方向から標的神経細胞と交差するように指向された複数のビーム経路に沿って患者の脳に放射線を指向させるように構成されたプロセッサを含む。いくつかの実施形態では、透過装置は、超音波送達システムを含み、超音波送達システムから超音波を指向させ、そうしなければ脳細胞を通過するには大きすぎる分子化合物が血液脳関門を一時的に透過する位置を特定するための画像化システムを含む。いくつかの実施形態では、画像化システムはMRIシステムであり、超音波システムは高周波超音波源を含む。
図1は、本発明のいくつかの実施形態による、例示的な方法のステップの概要を示す図である。 図2Aは、いくつかの実施形態による、MRIガイド下集束超音波を使用することによって血液脳関門を一時的に開くことができる例示的な方法を示す図である。 図2Bは、いくつかの実施形態による、電子的に操縦され、脳内の意図された標的に焦点を合わせる超音波トランスデューサを示す図である。 図3は、いくつかの実施形態による、特定の細胞型に対する親和性を有する分子を放射線防護特性を有する分子とコンジュゲートさせることによって生成される新規分子構造、およびそのような分子が事前に指定された型の細胞のみを選択的に放射線防護する方法を示す図である。 図4Aは、いくつかの実施形態による、放射線調節(RM)のための例示的な放射線外科的装置の使用を示す図である。 図4Bは、いくつかの実施形態による、例示的なシステムにおいて放射線調節を実行するために使用される多数の放射線ビーム軌道を示す図である。 図5Aは、視床下部の解剖学的構造および脳内の多数の近接解剖学的構造の冠状面図を示す図である。 図5Bは、視床下部外側野(LHA)が鍵となる脳の「食欲回路」を示す図である。 図6Aは、視床の解剖学的構造および脳内の多数の近接構造の冠状面図を示す図である。 図6Bは、疼痛の知覚を支配し、視床が鍵となる皮質−視床−皮質脳回路を示す図である。 図7Aは、アヘン剤、コカイン、アルコールタバコおよび他の乱用薬物から受け取ったものなどの報酬に重要な側坐核を含む、腹側被蓋野(VTA)から発生する主要なドーパミン経路を示す図である。 図7Bは、前頭葉腹側被蓋野回路を説明する図であり、側坐核および腹側被蓋野(VTA)に関連する他の構造がフィードバックループによってバランスを保ち、異なる伝導路は異なる神経伝達物質により動作するため分子ベースで標的化可能であり、異なる型のニューロンは側坐核を含む。
[0021]放射線調節(RM、放射線外科的神経調節)は、細胞を殺したり病変を生じさせたりすることなく、神経活動を機能的に変化させるための放射線外科手術の使用である。本発明において、脳回路内の回路ノードまたは経路ノードのいずれかであり得る脳の標的領域は、放射線の影響から近接非標的重要構造を防護しながら、活動レベルで調節される。重要構造は、標的ゾーンの近くにあるが分離している場合もあれば、標的ゾーン内にあるが特徴的な性質を有する場合もある。
[0022]一態様では、放射線増感剤は、調節したい脳領域内に沈着し、放射線防護剤は、変化を防止したい脳領域に沈着する。放射線増感物質および/または放射線防護物質の沈着は、いくつかの方法で、例えば、2つの方法のうちの1つまたは複数によって実施することができる:1)選択された解剖学的スポットにおいて、例えばMRIガイド下集束超音波により、一般的にはマイクロバブルの全身送達と組み合わせて血液脳関門(BBB)を一時的に開くこと。2)目的の標的、または非標的の重要な構造に特異性を有し、BBBを通過できる分子にそれぞれコンジュゲートされた放射線増感剤または放射線防護剤を利用することにより分子標的化すること。本明細書に記載されるように、「コンジュゲート」という用語は、結びつきの方法に関係なく、2以上の分子構造を結びつけることを意味するために使用される。
[0023]一態様では、本明細書に記載の方法は、行動障害などの神経学的および精神医学的障害を含む、脳の機能的障害を治療するために使用される。このような障害には、限定するものではないが、慢性疼痛、肥満に関連する過食症、および薬物中毒が含まれる。
[0024]別の態様では、本明細書に記載の方法は、重要構造の近くに存在する脳腫瘍などの病状を治療するために使用される。このような障害では、標的細胞を破壊することを意図したアプローチが望まれる。そのような障害としては、限定するものではないが、神経膠腫、乏突起膠腫、髄膜腫、脊索腫、リンパ腫、髄芽腫、神経鞘腫、および転移性脳腫瘍を挙げることができる。本明細書に記載の概念のいずれかを利用して、照射による標的組織の破壊を促進し、近接重要構造への損傷を抑制できることが理解されよう。
[0025]放射線増感剤には、限定するものではないが、フルオロピリミジン、シスプラチンなどのゲムシタビン白金類似体、ミソニダゾール、メトロニダゾール、チラパザミンなどの低酸素細胞毒素、酸素、NBTXR3、ニモラル、トランスクロセチン酸ナトリウム(TSC)、NVX−108が含まれる。放射線防護剤には、限定するものではないが、ヒドロキシトリプタミン、塩化コバルト、デフェロキサミン、クリオキノール、イソフルラン、オカダ酸(oakadaic acid)、バナジン酸塩、チロロン、バイカレイン、FG−4497、スーパーオキシドジスムターゼ、グルタチオン、N−アセチルシステイン、アミホスチン、フラレノール、酸化セリウム、テンポール、レスベラトロール、ブチン、修復酵素を含むベクター、オルトベニン酸ナトリウム、アンチセンス−PUMA、GSK−3β阻害剤、HPV 16 E5ウイルスタンパク質、アンギオテンシン受容体ブロッカー、フラゲリン類似体、RTA401、オートファジーモジュレーター、ヘモポエチン成長因子、ケラチノサイト成長因子、ベカプレミン、テルベルミン、FGF−Pペプチド、FG1:FGF2キメラGF、ベラフェルミン、テノビル、デラボ、SeVを介したIL−10遺伝子の移入、IL−10誘導剤、インフリキシマブ、トルシズマブ、IL−6ブロッカー、プラバスタチン、VEGFブロッカー、TNP−470、HIFブロッカー、TGFβブロッカー、PDGFR阻害剤、HGF遺伝子移入、レチノイン酸、抗bFGF、ACE阻害剤、COX阻害剤、INGN201、MDM2阻害剤、オブリメルセン、ナトリウム、バニリン誘導体、アボテルミン、NF−κB誘導剤、マクロファージ活性化、サプレッサー、ギャップジャンクション阻害剤、NOS阻害剤、マクロファージ活性化阻害剤、および脱メチル化ターゲティング剤が含まれる。
[0026]薬物を選択的にBBBを通過させるための手段としては、Samiotakiおよび共同研究者によって記載されているように、正確に誘導された(例えばMRIガイド下)標的化強力集束超音波(例えばMRgFUS)または同様の機能デバイスで作り出された機械的破壊などの手段を、典型的には全身に注入されたマイクロバブルと組み合わせてることによって、一時的にBBBを透過性にすることを挙げることができる。これにより、そうでなければ脳に到達するのを妨げられるであろうより大きな分子を含む物質が、体循環から脳実質に渡ることが可能になる。超音波は、電離放射線よりも密に集束させることができ、治療領域の外縁で急勾配で減退する。したがって、MRgFUSにより透過された血液脳関門により、超音波で特異的に治療される脳の領域に放射線増感剤または放射線防護剤が到達可能となる。このため、全身注入されたマイクロバブルと組み合わせたMRgFUSは、後の放射線調節のために脳の小さな領域(例えば、幅5mm以下、幅約3mm)を調製するための改善された方法である。このようにして、無傷のBBBを通過するには大きすぎる分子(一般に600ダルトン(Da)より大きい、または極端な親油性または親水性)であっても、標的組織または重要構造に運び込むことができる。
[0027]他の実施形態では、放射線増感物質および/または放射線防護物質は、マイクロバブル自体によって運ばれる。マイクロバブルは、血液脳関門を開く際に保護される領域において、MRIガイド下集束超音波によって破壊される。次に、放射線増感剤および放射線防護剤がそれぞれの領域で放出される。いくつかの実施形態では、マイクロバブルのサイズは、比較的小さくてもよい(例えば、赤血球よりも小さい)。より大きなマイクロバブルが選択された場合、1つの利点は超音波の出力または大きさを下げることができることであるが、欠点はマイクロバブルが標的領域に到達する前に崩壊する可能性があることである。したがって、いくつかの実施形態では、2μm〜6μmのサイズを有するマイクロバブルを利用することが望ましい。
[0028]代替の実施形態では、分子が、全身注入される脳の標的領域内の標的細胞受容体対して親和性を有する、例えば、細胞型抗体または神経伝達物質受容体拮抗薬にコンジュゲートされた放射線増感剤の場合、この分子は、BBBを越えて標的細胞型に運ばれる。本明細書に記載されるように、「コンジュゲート」という用語は、手段に関係なく、2つ以上の分子を結びつけるという意味で単に使用される。コンジュゲート分子は、血漿への過剰な結合を防ぎながらニューロンへの結合を可能にするために中程度の親油性を有さなければならず、血液脳関門の通過を可能にするために、コンジュゲート分子は質量が600Da未満でなければならない。そのような例示的な一実施形態では、ドーパミン作動性脳ノードは、ラクロプリド(分子量347.236Da)のようなドーパミン2型拮抗薬にコンジュゲートされた放射線増感剤メトロニダゾール(171.6Da)により標的化され、得られたコンジュゲート分子は、質量518.836Da(およびコンジュゲーションに必要な任意の追加分子の質量)、および中程度の親油性を有する。コンジュゲート分子がドーパミン受容体に定位置にドッキングした後、エンドサイトーシスによってニューロンに取り込まれ、細胞軸索輸送で全体に輸送される。または、必要な細胞型特異性、分子量および親油性を有する分子とコンジュゲートされた放射線防護剤を使用して、セロトニン作動性、ノルアドレナリン作動性、コリン作動性、GABA作動性およびグルタミン作動性ニューロンを放射線防護しながら、標的領域内のドーパミン作動性細胞を標的にすることができる。例としては、セロトニン作動性細胞に対してはトロピセテロン(284.353Da)、アドレナリン作動性細胞に対してはプロプラノロール(259.34Da)、ムスカリン性コリン作動性細胞に対してはアトロピン(289.369Da)、GABA作動性細胞に対してはフルマゼニル(303.288Da)、NMDA/グルタミン作動性細胞に対してはメトキセタミン(247.33Da)を挙げることができる。血漿への過剰な結合なしにBBB透過が必要な場合、分子のヒドロキシル基を化学的に覆わせるか、または露出して、それぞれ親油性を減少および増加させることができる。
[0029]放射線調節手順およびそれに先行する集束超音波手順では、CTおよびMRIが患者の頭と脳から撮影され、融合された画像が超音波および定位放射線外科手術手順をガイドするために使用される。放射線増感剤および/または放射線防護剤がそれぞれ標的および重要構造に送達した後、定位放射線外科手術が、米国特許第8,337,382号、米国特許第8,747,292号、および米国特許第9,808,651号に記載されているように、約20〜60Gyの線量で放射線調節を生成する様式で実施される。この放射線調節線量では、脳の標的領域は、標的ゾーンの細胞を殺すことなく調節される。
[0030]一実施形態では、MRIおよびCT画像を使用して、標的領域および放射線からの防護を必要とする領域の2Dまたは3Dモデルを作製することができる。このようなモデルは、集束超音波で血液脳関門の開口部をガイドするため、および電離放射線の放射線調節線量を送達するために有用である。そのようなモデルから、集束超音波の治療計画、および放射線送達の治療計画を決定することができる。
[0031]好ましい実施形態では、慢性の難治性疼痛は、標的(具体的には、視床の正中中心核および傍束核、または背内側核の外側面)の標的放射線増感剤のMRgFUS促進透過の組み合わせによって治療され、最初にマイクロバブルを伴うMRgFUSによる標的領域の血液脳関門の透過、次に放射線増感剤の全身投与、およびその後の定位放射線外科手術対応の放射線調節の実施、によって治療される。超音波の使用は、分子が大きすぎるか、静電的または化学的に大きすぎて血液脳関門を通過できない場合に最も有用であり、したがって、この目的のために選択できる分子の範囲が広がる。標的細胞内に放射線増感剤を沈着させることにより、放射線調節に使用する放射線を、放射線増感剤なしで必要とされるよりも低線量にすることが可能になる。このようにして、視床の内側部内の非常に小さな領域の放射線調節は、変化させたくない周囲の核への影響を最小限に抑えて達成される。
[0032]場合により、放射線防護剤は、非標的化重要構造のBBBの透過に続いて全身的に、またはBBBを通過して標的領域に結合することができる中程度の親油性を有する低分子量放射線防護剤を使用することによって投与され得る。一例として、セラトニン作動性の重要構造を保護するために、放射線防護剤アミホスチン(214.224Da)は、保護したい重要構造の細胞型と親和性がある分子、例えば、セロトニン拮抗薬オンダンセトロン(結合質量507.522Da、中程度の親油性)とコンジュゲートすることができる。このようにして、標的領域に送達される中程度の線量の放射線(例えば、10〜60グレイ)は、周囲の重要構造に最小限の影響しか与えない。このようにして、慢性の難治性疼痛は、あったとしてもごくわずかの副作用で軽減され得る。
[0033]代替の実施形態では、治療は、視床下部内側野(medial hypthalamus)に影響を与えることなく、視床下部外側野として知られる視床下部の非常に小さな部分をダウンモジュレーションのための標的とすることによって、過食行動(過食症)を治療することができる(視床下部内側野が抑制的調節された場合、食欲の増加という望ましくない反対の効果をもたらす)。この場合、標的の視床下部外側野は、最初にMRg−FUSと、その同じ領域に向けて全身注入されたマイクロバブルとを組み合わせて血液脳関門を透過させることによって放射線増感することができる。次に、放射線増感剤を全身的に(または、頸動脈または鎖骨下動脈などの主要な脳灌流動脈経路に)注入することができる。放射線増感剤は、血液脳関門が透過されている脳領域(この場合、視床下部外側野)に選択的に取り込まれる。その後、放射線調節が行われる。任意選択で、放射線防護剤を、例えば、保護したい細胞型に対する抗体と放射線防護剤分子とのコンジュゲートによる分子標的化を使用することによって投与することができる。このようにして、標的領域および非標的領域の一般的な領域に送達される中程度の線量の放射線(例えば、10〜60グレイ)は、小さな標的領域に増幅された効果を有し、重要構造を含む周囲の非標的領域には減少した効果をもたらす。このようにして、肥満に関連する過食行動が軽減される。
[0034]さらに別の代替の実施形態では、薬物中毒の症状が、症状を治療するために放射線調節の標的とされる。これを達成するために、過剰なドーパミン作動性活性がある、側坐核として知られる脳の非常に小さな部分を放射線外科的ダウンモジュレーションの標的とする。ただし、手順を複雑にしているのは、GABAで信号を送信する神経伝導路である近接非標的重要脳構造の存在である。定位放射線外科手術は、非標的重要領域にいくらかの放射線を送達するため、この放射線外科手術単独では副作用のリスクがある。この場合、標的側坐核は、全身的に(または、頸動脈または鎖骨下動脈などの主要な脳灌流動脈経路に)放射線増感剤を注入することによって放射線増感させることができる。放射線増感剤の例は、周囲でドーパミン受容体ブロッカーのラクロプリドにコンジュゲートされたメトロニダゾールである(当技術分野で公知のように、445.396Daの質量に加えて、コンジュゲーションを完了するために必要な追加要素の質量を有する結合分子を作製する)。代替的または追加的に、GABA作動性伝導路を、アミホスチンなどの放射線防護剤とGABA拮抗薬であるフルマゼニルとをコンジュゲートさせて作製された、質量517.444Daで中程度の親油性を有するコンジュゲートで処理することができる。次に、コンジュゲートは抗体が結合する脳領域(この場合はドーパミン作動性経路)に選択的に取り込まれ、放射線防護剤はGABAおよびグルタメート抗体が結合する領域に取り込まれる。このようにして、中程度の線量の放射線(例えば、10〜60グレイ)を、標的側坐核の領域全般および領域を取り巻く非標的領域に送達することができ、放射線を受ける非標的領域は、実質的に保護され、保護されていない標的は、受け取った放射線によってダウンモジュレートされる。または、側坐核のグルタミン作動性部およびGABA作動性部がすべて標的ゾーンに存在していてもそれらを保護しながら、側坐核内のドーパミン作動性細胞のみをダウンモジュレートすることにより、薬物中毒の症状を軽減することができる。これは、前述の方法でコンジュゲートされた放射線増感剤または放射線防護剤を使用することによって達成することができる。これらの方法で、薬物中毒に関連する症状が軽減される。
[0035]図1は、記載された方法のステップの概要を示している。定位放射線外科手術を実施する前に放射線増感物質を標的に投与するための2つのアプローチは、それぞれ、ステップ105〜107およびステップ110〜112に詳述されている。定位放射線外科手術を行う前に重要構造に放射線防護物質を投与するための2つのアプローチは、それぞれステップ115〜117およびステップ120〜122に詳述されている。治療は、本明細書に記載の単一のアプローチまたはアプローチの任意の組み合わせを利用できることは理解されよう。
[0036]ステップ101では、脳障害に関連する適切な脳回路、変化させたい標的または治療を伴うモジュール(通常は標的ノードまたは神経経路)、および損傷または変化させてはならない近接重要構造を特定する。本明細書に記載されるように、標的とは、標的化された組織を指すことができ、典型的には、ノードなどの神経回路または経路内の場所を指す。ステップ105では、放射線調節標的の固有の特性を特定し、それによって細胞型特異性を提供する。これは、例えば、ドーパミン2型受容体などの分子特性を特定することであリ得る ステップ106では、細胞型特異性を有する放射線増感剤が選択される。これは、例えば、放射線増感剤メトロニダゾール(結合分子量518g/mol、中程度の親油性)とコンジュゲートされたラクロプリド(ドーパミン2型親和性を有する)であり得る。ステップ107では、放射線増感剤は、選択的結合分子にコンジュゲートされた放射線増感剤の全身注入からの細胞型特異性によってBBBを越えて運ばれる。ステップ130では、放射線調節の線量および技術を用いた定位放射線外科手術が標的に対して実施される。
[0037]ステップ110では、放射線調節標的の空間位置が特定され、それによって解剖学的特異性が提供される。これは典型的には、1つまたは複数のMRIデータセットに空間的に融合された空間的に正確なCTデータセットの組み合わせを用いて行われる。標的と近接重要構造(放射線の影響を受けたくない領域)との境界が定められる。ステップ111では、非侵襲性BBB透過のための手段が選択され、空間的/解剖学的特異性を有する標的に指向され、送達される。超音波の使用は、分子が大きすぎるか、または親水性が高すぎて血液脳関門を通過できない場合に最も有用である。一例としては、標的に対してMRg−FUSを選択すること、指向させること、定位的に適用することである。ステップ112では、BBBの透過は、例えば、MRg−FUSなどの空間的に配置された集束超音波の使用と、それに続く放射線増感剤の全身注入によって達成される。この場合もまた、ステップ130では、放射線調節の線量および技術を用いた定位放射線外科手術が標的に対して実施される。
[0038]ステップ115では、非標的重要構造の特有の分子特性が特定され、それによって、細胞型特異性が提供される。例えば、図6Bに示されるように、標的核は主にドーパミンに対して作用するが、近接する非標的重要構造および経路はグルタミン作動性およびGABA作動性である。ステップ116では、細胞型特異性を有する放射線防護剤が選択される。例えば、GABAの場合、GABA拮抗薬であるフルマゼニルは、当技術分野で公知の手段によって放射線防護剤テンポール(結合分子量<600Da、中程度の親油性)とコンジュゲートされる。ステップ117では、放射線防護剤は、重要構造に特有の分子特性に対する抗体などの選択的結合分子にコンジュゲートされた放射線防護剤の全身注入を含む細胞型特異性を介してBBBを越えて運ばれ、エンドサイトーシスおよび軸索輸送により軸索および細胞体に取り込まれる。この場合もまた、ステップ130では、放射線調節の線量および技術を用いた定位放射線外科手術が標的に対して実施される。同時に、標的ドーパミン作動性ニューロンに対する放射線の影響は、放射線増感剤メトロニダゾールにコンジュゲートされたドーパミン拮抗薬ラクロプリドを使用することによって増幅することができ、コンジュゲート分子がD2受容体にドッキングし、エンドサイトーシスによって細胞に取り込まれる。
[0039]ステップ120では、非標的重要構造の空間位置が特定され、それによって解剖学的特異性が提供される。これは、例えば、座標系にレジストレーションされたMRIを使用することによる、非標的の核または神経伝導路の定位座標の特定であり得る。ステップ121では、非侵襲性BBB透過のための手段が選択され、空間的/解剖学的特異性を備えた重要構造に指向され、送達される。一例としては、重要構造に対してMRgFUSを選択すること、指向させること、定位的に適用することである。ステップ122では、放射線防護剤は、例えば、MRg−FUSなどの空間的に標的化される方法の使用によるBBBの透過、およびその後の放射線防護剤の全身注入を含む解剖学的特異性を介してBBBを越えて運ばれる。この場合もまた、ステップ130では放射線調節の線量および技術を用いた定位放射線外科手術が標的に対して実施される。
[0040]図2Aは、MRIスキャナ515でスキャンされる準備ができている、MRgFUSヘルメット510を着用している患者505を示す。MRgFUSヘルメット510には、取得したMRIに示される脳標的に1ミリメートル未満の精度で電子的に焦点を合わせ、その標的領域の細胞膜を機械的に振動させてBBBを破壊する超音波トランスデューサが備えられている。加熱が起こる可能性もあり、この加熱は、通常の状態では、血液脳関門の細孔より大きく、静電的に不適合な分子に対するBBB透過性を高める効果に寄与する。
[0041]図2Bは、頭皮555を備えた患者550の頭部上の、電子的に指向させ、集束可能な超音波トランスデューサ565および566を示している。超音波エネルギー570は、超音波標的560に焦点を合わせて組み合わされ、血液脳関門を一時的に破壊するために使用され、そうしなければ大きすぎて、通常の状態では血液脳関門の細孔と静電的または化学的に不適合である分子の通過を可能にする。
[0042]図3は、特定の細胞型に対する親和性を有する分子を放射線防護特性を有する分子とコンジュゲートさせることによって生成される新規の分子構造、およびその分子が事前に指定された細胞型のみを選択的に放射線防護する方法を示す。図3は、コンジュゲートされたN−アセチルシステイン/ケタミン分子705が、毛細血管内腔730の内皮細胞710、711および712の間から血液脳関門を越え、基底膜715を越えて、内皮細胞710、711および712ならびに基底膜715に隣接し、アストロサイト足突起713および714を含む脳実質731へどのように通過するか720を示す。
[0043]まず、放射線防護剤N−アセチルシステイン分子701は、当技術分野において公知の有機化学法によってNMDA拮抗薬のケタミン分子702とコンジュゲートされ、コンジュゲートされたN−アセチルシステイン/ケタミン分子705を生成する。コンジュゲートされたN−アセチルシステイン/ケタミン分子705は、内皮細胞(enothelial cell)710、711および712の間のギャップを通過する720。一方、ペプチド706は大きすぎる(分子量が600ダルトンを超える)ため、内皮細胞710、711および712の間のギャップを通過することができない707。
[0044]コンジュゲートされたN−アセチルシステイン/ケタミン分子722は、グルタミン作動性ニューロン724の722に対する NMDA受容体723に適合し、エンドサイトーシスによってグルタミン作動性ニューロン724に取り込まれる。一方、コンジュゲートされたN−アセチルシステイン/ケタミン分子725は、非NMDAニューロン727(例えば、GABA作動性ニューロン)の受容体726に適合しない728。このようにして、NMDA−グルタミン作動性ニューロンのみに放射線防護特性が付与される。
[0045]図4Aは、放射線調節に使用される定位放射線外科的システムを示している。Zap Surgical Systems,Inc.(San Carlos、CA)によるこのシステムでは、患者605は、ライナック610から標的612に到達する放射線ビーム611で治療され、患者を通過した放射線は最終的にビームストップ613で吸収される。画像化放射線源625は、低レベルのX線放射線を患者605の頭部に通させ、検出器アレイ626上にデジタル画像を作成する。示されている放射線外科的システムは、放射線に対してセルフシールドされており、軸620を中心に回転する軸方向シールド630、および斜めシールド630を備えている。単一の治療ビームを利用する治療、ならびに複数の方向から標的に向けられた複数のビームを有する治療システムを含む、他の様々な治療システムを使用できることが理解されよう。
[0046]図4Aに示される放射線調節に順次または並行して使用される図4Bの定位放射線外科手術システムは、患者655を通して放射線の複数のビーム660を送達する。すべてのビームが標的組織内で交差しているため、患者の周辺領域が受ける放射線は比較的少ないのに対し、標的での放射線量は合計される。
[0047]図5Aは、冠状断面における視床下部および周囲の脳領域の解剖学的構造を、冠状断面において約2倍の倍率で示している。小さなスペースに多数の別々の構造物が存在することが理解されよう。視床下部外側野205および206は、それぞれ視床下部内側野210および211のすぐ隣にある。視床下部の真ん中を通過するのは脳弓柱212である。視床下部のすぐ下には視索215があり、これは失明を防ぐために損傷を避けなければならない重要構造である。視床下部の上には、視床220の腹外側核がある。この領域を治療する際には、例えば、視床下部外側野205および206にMRg−FUSを適用し、放射線増感剤チラパザミンを注入することにより、視索への損傷を回避しながら、視床下部外側野205および206を放射線調節することが望ましい。任意選択で、チラパジミンは、より高い特異性を確保するために、またはその場所に放射線増感剤を沈着させるために、標的とされる特定のタイプのニューロンに対して特異性を有する分子に化学的に結合することができる。
[0048]図5Bは、前述の解剖学的構造がその機能を実行する神経回路、「視床下部食欲回路」を示している。回路は、ノードと呼ばれる領域と、ノード間に存在し、ノード間で情報を伝達する白質の接続または伝導路で構成されている。視床下部255は、視床下部外側野(LHA)−後脳伝導路261によって後脳262に接続されているLHA260を含む多数の核を結合する。双方向接続257を介して、後脳は食物摂取256のレベルを検出して応答する。視床下部外側野260は、少なくとも2つの経路(神経ペプチド:共発現されたNPY/Agrp271および共発現されたPOMC/Cart 272)によって視床下部内側野(medal hypothalamus)の弓状核に接続されている。NPYとメラノコルチン前駆体であるプロオピオメラノコルチン(POMC)は、弓状核ニューロンに隣接しているが別個の亜集団で発現される。視床下部NPY/Agrpニューロン271は、PMC/Cartニューロン272と同様に、NPYの増加とメラノコルチンの減少とを同時に介して、絶食によって活性化され、食物摂取を刺激する特有の別個の細胞型を構成する。POM/Cart272は、LHA−後脳ニューロン261による負のフィードバックループにおいて視床下部外側野260への入力を提供する。弓状核280は、ニューロン281を介して腹側視床下部内側野から入力を受け取り、ニューロン296を介してPVH295にメッセージを送達する。
[0049]図6Aは、視床および周囲の脳領域の解剖学的構造を冠状断面において約2倍の倍率で示している。小さなスペースに多数の別々の構造物が存在することが理解されよう。疼痛管理の鍵となる領域は正中中心核305および束傍核310である。視床の下には視索330があり、失明を防ぐために損傷を避けなければならない重要構造である。正中中心核305には、後内側腹側核(ventral posteriomedial nucleus)315と分界条320の重要構造が隣接しており、どちらも調節または損傷を避けなければならない。
[0050]図6Bは、前述の解剖学的領域がそれらの機能を実行する「視床疼痛回路」を示している。回路全体はいくつかの構成要素の神経回路で構成されており、上記の解剖学的構造はその一部である。回路はノードと呼ばれる領域と、ノード間の接続を形成する白質伝導路で構成されている。視床255は、図5Aに記載されるように、正中中心核および束傍核を含む。感覚運動皮質360および背側前帯状皮質390への経路356および357は、これらの領域をそれぞれ接続している。感覚運動皮質360からのフィードバックは、伝導路361を介して被殻365に中継される。次に、被殻365内の信号は淡蒼球外節370に中継され、接続370を介して淡蒼球内節375に中継される。淡蒼球外節370および淡蒼球内節375の信号は視床下核380に中継され、淡蒼球外節へのフィードバックループ371も判明している。淡蒼球内節375からの信号は、フィードバックループで視床355の内側核に中継される。フィードバックループを含むこの一連の回路接続は、体の疼痛の知覚を検出して調整するために機能する。本発明の文脈において、化合物が正中中心核および束傍核をより特異的に標的化可能にするために、MRg−FUSを適用し、次いで照射を進める前に放射線増感剤のゲムシタビンを注入することによって、ゲムシタビンなしで必要とされるよりも低い線量(例えば10Gy)で、視床の外側野を損傷することなく、正中中心核305および束傍核310を治療することができる。任意選択で、放射線増感剤(radiosensitizer)は、それが沈着される場所に対してより高い特異性を提供するために、放射線増感剤に化学的に結合され得る。超音波を使用すると、自然の状態では大きすぎて、静電的または化学的に血液脳関門の細孔に適合しない分子が可能になり、分子の選択肢の範囲が広がる。
[0051]図7Aは、側坐核および腹側被蓋野(VTA)に関連する他の経路がフィードバックループによってバランスを保っている前頭葉腹側被蓋野回路を記載している。6Bの説明に記載のように、異なる伝導路が異なる神経伝達物質により動作するため、分子ベースで標的化可能である。ここで図7Aにおいて、VTA425は、中脳辺縁系経路405(これは、気分、および例えば、薬物中毒における常習行動の維持にとって重要である)、隆起漏斗経路420、中皮質経路410を生じさせる。黒質430は黒質線条体経路415を生じさせ、これらはすべてドーパミン作動性である。背側線条体435および側坐核440も示されており、どちらもドーパミン作動性である。側坐核は、他の脳の領域および経路に物理的に近いことが理解されよう。したがって、腹側淡蒼球を含む周囲の脳にも影響を与えずに、例えば側坐核を放射線調節することは困難であると思われる。側坐核440のドーパミン作動性部分を、グルタミン作動性およびGABA作動性部分に影響を与えることなく放射性調節することは、さらに困難であると思われる。
[0052]図7Bは、側坐核および腹側被蓋野(VTA)(前述の解剖学的領域がそれらの機能を実行する)に関連する他の構造および経路がフィードバックループによってバランスを保っている前頭葉腹側被蓋野回路を記載している。回路はノードと呼ばれる領域と、ノードを接続する白質伝導路で構成されている。このシステムは、報酬の認識を規制するだけでなく、アヘン剤、コカイン、アルコールおよびタバコなどの薬物の使用に関連する報酬も規制する。異なる伝導路は、分子ベースで標的化可能な異なる神経伝達物質で動作する。腹側被蓋野(VTA)450は、興奮性ドーパミンを、VTA−扁桃体接続462を介して扁桃体460に、VTA−扁桃体伝導路463によって側坐核に送達し、また、興奮性グルタミン酸を、扁桃体−側坐核接続461を介して側坐核480に間接的に送る。側坐核480から、少なくとも4つの接続:興奮性ドーパミン作動性側坐核−VTA接続464、抑制性GABA作動性側坐核−VTA伝導路492、および抑制性GABA作動性双方向側坐核−VTA−側坐核454、および抑制性GABA作動性側坐核−VTA伝導路452、がVTA 450に信号を送り返す。さらに、GABA作動性側坐核−VTA伝導路492は、GABA作動性VTA−側坐核伝導路451、GABA作動性海馬−扁桃体伝導路392、およびGABA作動性前頭前野−側坐核伝導路491から抑制信号を受信すると、フィードバック抑制をVTA450に送り返し、VTA450はさらにVTA−海馬伝導路392に沿ってドーパミン作動性信号を送達し、VTA−前頭前野伝導路491に沿ってドーパミン作動性信号を送達する。扁桃体460はまた、前頭前野−扁桃体伝導路481から興奮性グルタミン作動性入力を受信し、海馬−扁桃体伝導路493に沿って海馬495から興奮性グルタミン作動性信号をする。側坐核480はまた、側坐核−腹側淡蒼球伝導路471に沿って腹側淡蒼球470に抑制性グルタミン作動性信号を送信する。
[0053]側坐核480には、ドーパミン作動性、グルタミン作動性およびGABA作動性ニューロンが含まれ、GABA作動性側坐核−腹側淡蒼球伝導路471、グルタミン作動性扁桃体(amydala)−側坐核伝導路461、ドーパミン作動性VTA−側坐核伝導路464、GABA作動性側坐核−VTA伝導路492およびVTA側坐核伝導路451、グルタミン作動性海馬側(hippocamal)坐核伝導路493ならびに前頭前野−側坐核伝導路481はすべて、側坐核480で発生または終了することに留意すべきである。本発明の文脈において、側坐核480のドーパミン作動性部分のみを選択的に調節することができ、グルタミン作動性およびGABA作動性部分は無傷のままである。これは、例えば、放射線増感剤メトロニダゾール(171.16Da)とコンジュゲートされたD2拮抗薬ラクロプリド(347Da)でドーパミン作動性ニューロンを放射線増感し、放射線防護剤N−アセチルシステイン(163.195Da)とコンジュゲートされたGABA拮抗薬フルマゼニル(303.288Da)で側坐核480の非ドーパミン作動性部分を放射線防護することによって、ならびに放射線増感剤バナジン酸塩(183.907Da)とコンジュゲートされたグルタミン作動性/NMDA拮抗薬ケタミン(237.725Da)および放射線増感剤ミソニダゾールとコンジュゲートされたグルタミン作動性NMDA拮抗薬ケタミンによって達成することができる。ラクロプリド/メトロニダゾールコンジュゲートはドーパミン作動性細胞にのみ取り込まれるため、ドーパミン作動性細胞のみが放射線増感される。さらに、ケタミン/n−アセチル−システインコンジュゲートはNMDA受容体とのみドッキングし、エンドサイトーシスによってグルタミン作動性ニューロンに取り込まれるため、NMDAニューロンのみが放射線防護される。
[0054]脳および関連する神経回路およびノードの特定の障害は上記で詳述されているが、本明細書に記載の概念は、他の様々な障害および標的組織、ならびに他の様々な神経回路および神経回路およびノードの一部の治療に適用可能であることは理解されよう。さらに、選択された放射線増感物質および放射線防護物質が上記に記載されているが、本明細書に記載の概念に従って、他の様々な物質を利用できることは理解されよう。
[0055]例示的な実施形態は、例として、および理解を明確にするためにいくらか詳細に説明されてきたが、当業者は、様々な修正、適合および変更が採用され得ることを認識すると思われる。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
[0056]前述の明細書では、本発明はその特定の実施形態を参照して説明されているが、当業者は、本発明がそれらに限定されないことを認識すると思われる。上記の発明の様々な特徴、実施形態および態様は、個別にまたは一緒に使用することができる。さらに、本発明は、本明細書のより広い精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載されているものを超える任意の数の環境および用途で利用することができる。したがって、本明細書および図面は、限定的ではなく例示的であると見なされるべきである。本明細書で使用される「備える」、「含む」、および「有する」という用語は、特に、技術の制限のない用語として読み取られることが意図されていることが認識されよう。

Claims (30)

  1. 特定の脳細胞型に親和性を有する1つまたは複数の物質を血液脳関門を越えて投与して、標的組織での放射線効果を強化し、および/または前記脳の重要構造の非標的組織を防護すること、ならびに
    治療線量で放射線を前記標的組織に送達し、それにより、前記1つまたは複数の物質の存在によって、前記脳の重要構造の非標的組織と比較して前記標的組織の治療が強化され、および/または前記脳の重要構造の非標的組織の変化が回避されること
    を含む治療方法。
  2. 脳の障害を治療するための方法であって、
    前記脳の神経回路内の標的ノードまたは経路に関連する標的組織の位置を特定すること、
    隣接する重要構造とは異なる、前記標的組織の分子特性を特定すること、
    前記血液脳関門を越え、細胞型特異性を有する1つまたは複数のコンジュゲート分子物質を選択すること、
    前記1つまたは複数のコンジュゲート分子物質を前記血液脳関門を越えて送達すること、ならびに
    定位放射線外科手術を放射線調節線量で標的位置に送達すること
    を含む方法。
  3. 前記脳の神経回路内の標的ノードまたは経路に関連する標的組織を特定すること、
    前記神経回路内の標的の空間位置を特定すること、
    非侵襲性の解剖学的特異的血液脳関門透過装置を選択し、標的に指向させ、送達すること、
    前記透過された血液脳関門を越えて解剖学的特異的に取り込まれる1つまたは複数の分子物質を送達し、前記1つまたは複数の物質が解剖学的特異性を有し、前記標的組織に対する放射線を強化し、および/または前記脳の重要構造の非標的組織に対する照射を抑制すること、ならびに
    定位放射線外科手術により放射線を放射線調節線量で標的位置に送達すること
    を含む脳障害を治療する方法。
  4. 前記コンジュゲート分子物質が、特定の細胞型に対して親和性を有する分子にコンジュゲートされた放射線増感剤である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記透過装置が集束超音波である、請求項3に記載の方法。
  6. 脳の障害を治療する方法であって、
    神経回路標的の少なくとも標的部分に物理的に近い重要構造を特定すること、
    前記神経回路の標的部分とは異なる、その重要構造の分子特性を特定すること、
    前記血液脳関門を越え、細胞型特異性を有するコンジュゲート分子物質を選択すること、
    前記コンジュゲートを全身送達して、前記重要構造によって取り込ませること、ならびに
    側坐核のドーパミン活性の量を変化させて薬物中毒の症状を軽減するために、細胞の致死量以下の量の電離放射線を前記患者の外部から前記患者の標的に伝達すること
    を含む方法。
  7. 脳の障害を治療する方法であって、
    神経回路標的に物理的に近い重要構造を特定すること、
    前記神経回路内の重要構造の空間位置を特定すること、
    非侵襲性の解剖学的特異的血液脳関門透過装置を選択し、前記脳の血液脳関門に指向させ、送達すること、
    前記透過された血液脳関門を越えて重要構造において解剖学的特異的に取り込まれる1つまたは複数の分子物質を送達し、前記1つまたは複数の分子物質が前記重要構造に対する照射を抑制すること、ならびに
    細胞の致死量以下の量の電離放射線を前記患者の外部から前記神経回路標的に伝達し、それによって治療線量の放射線を前記標的神経回路に送達しながら、前記重要構造に対する損傷を抑制すること
    を含む方法。
  8. 前記放射線を伝達することが、前記電離放射線を、前記患者の外部の放射線源機械から、前記患者の頭蓋骨を通って、様々な方向から重要構造と交差するように指向された複数のビーム経路に沿って前記患者の脳に伝達することを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記1つまたは複数の物質が特定の細胞型に対して親和性を有する、請求項7に記載の方法。
  10. 前記1つまたは複数の物質が、前記神経回路の標的組織において解剖学的特異的に取り込まれる物質をさらに含み、前記物質が特定の細胞型に親和性を有し、前記神経回路の標的組織において放射線を促進するための放射線増感剤を含む、請求項7に記載の方法。
  11. 前記解剖学的特異的BBB透過装置が集束超音波である、請求項7に記載の方法。
  12. 前記脳障害が疼痛である、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記脳障害が肥満に関連する過食症である、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  14. 前記脳障害が薬物中毒である、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  15. 前記標的組織または標的神経回路が側坐核にドーパミン産生ニューロンを含み、前記放射線を伝達することが、側坐核のドーパミン活性の量を変化させて薬物中毒の症状を軽減するために、前記患者の線条体に放射線を伝達することを含む、請求項7に記載の方法。
  16. 前記1つまたは複数の物質を送達することが、前記側坐核内のドーパミン作動性ニューロンに放射線増感剤を送達することを含む、請求項7に記載の方法。
  17. 前記1つまたは複数の物質を送達することが、前記側坐核内の非ドーパミン作動性ニューロンに放射線防護剤を送達することを含む、請求項7に記載の方法。
  18. 前記脳障害が摂食関連障害であり
    前記標的組織または標的神経回路が、視床下部のニューロンを含み、ならびに
    前記放射線を伝達することが、摂食関連障害の症状が軽減されるように、細胞の致死量以下の量の電離放射線を前記患者の外側から視床下部内側核に伝達することを含む、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  19. 前記1つまたは複数の物質を送達することが、前記視床下部内のニューロンに放射線増感剤を送達することを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記1つまたは複数の物質を送達することが、視床下部外側野に放射線防護剤を送達することを含む、請求項18または19に記載の方法。
  21. 障害を治療する方法であって、
    特定の脳細胞型に親和性を有する1つまたは複数の物質を血液脳関門を越えて投与して、標的組織での放射線効果を強化し、および/または前記脳の重要構造の非標的組織を防護すること、ならびに
    治療線量で前記標的組織に放射線を送達し、それにより、前記1つまたは複数の物質の存在によって、前記標的組織の治療が強化され、および/または前記脳の重要構造の非標的組織の変化が回避されること
    を含む治療方法。
  22. 前記1つまたは複数の物質を投与することが、前記1つまたは複数の物質を血管内に導入すること、ならびに、血液脳関門透過装置を前記血液脳関門に送達して、前記血液脳関門を越えて前記1つまたは複数の物質の投与を促進することを含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記血液脳関門透過装置を送達することが、超音波エネルギーを前記血液脳関門に沿った選択された位置に指向させることを含む、請求項21に記載の方法。
  24. 脳の障害を治療する治療システムであって、
    特定の脳細胞型に対して親和性を有する、前記障害に寄与する神経回路に関連する標的組織における放射線効果を強化する特性、および/または前記脳の重要構造の非標的組織の照射を抑制する特性を有する1つまたは複数の物質と、
    血液脳関門に送達する場合、前記脳の前記血液脳関門を透過するように構成された血液脳関門透過装置と、
    治療線量で前記標的組織に放射線を送達するように構成され、それにより、前記1つまたは複数の物質の存在によって、前記標的組織の治療が強化され、および/または前記脳の重要構造の前記非標的組織の変化が回避される放射線送達システム
    を含む治療システム。
  25. 前記1つまたは複数の物質が、放射線増感剤および/または放射線防護剤を含む、請求項24に記載の治療システム。
  26. 前記患者の外部の前記放射線送達システムから、前記患者の頭蓋骨を通って、様々な方向から標的組織と交差するように指向された複数のビーム経路に沿って前記患者の脳に放射線を指向させるように構成されたプロセッサをさらに含む、
    請求項24に記載の治療システム。
  27. 超音波送達システムと、
    前記超音波送達システムから超音波を指向させて、前記血液脳関門を一時的に透過する位置を特定するための画像化システムと
    をさらに含む、請求項24に記載の治療システム。
  28. 前記画像化システムが、放射線の伝達のための標的組織位置を特定するようにさらに構成される、請求項27に記載の治療システム。
  29. 前記画像化システムが、MRIシステムであり、前記超音波システムが、高周波超音波源を含む、請求項27に記載の治療システム。
  30. 前記プロセッサが、前記画像化システムにより前記血液脳関門に関連する位置を特定し、それに応じて前記血液脳関門を透過するように前記超音波源から超音波エネルギーを指向させ、前記1つまたは複数の物質が前記血液脳関門を越えて伝達可能にするようにさらに構成される、
    請求項26に記載の治療システム。
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