以下の説明では、本開示の理解を与えるために多くの詳細が記述される。しかし、説明される実施例はそれらの具体的な詳細を伴わずに実践され得ることが、当業者には理解されるであろう。さらに、具体的に説明される実施例により依然として企図される多くの変形形態又は修正形態が用いられ得る。例えば、本明細書における実施例は、特定の浮動2ヘッド・ピストン組立体のシステム又は機関を示す図を参照して説明される。しかし、組み込まれた追加的なピストン組立体、多数の追加的な弁操作又はタイミングの制御装置、等を含む、様々なレイアウトが用いられ得る。しかし、システム制約及び意図された用途に応じて、種々の異なる液圧レイアウト、さらには機械的レイアウト、及び他の設計選択肢が用いられ得るので、これらのシステム/機関のレイアウトは説明に役立つものにすぎない。
本明細書において詳述される実施例は、生産的な仕事を生じさせるために、圧縮性流体、ことによると超臨界流体の制御された膨張及び収縮を使用してピストンを移動させ得る。作動流体が超臨界流体であることは必要とされないが、システムは、それぞれの全体が本明細書に組み込まれているThermal Cycle Engineに対する米国仮特許出願第62/424,494号及びHigh Dynamic Density Range Thermal Cycle Engineに対するPCT/US17/60722において詳述されている実施例に類似した熱力学サイクルを制御し得る。例えば、機関は、毎分約50サイクル未満の「低い」往復速度を示し得る。さらに、本明細書において詳述される実施例は、相の変化を回避することができ、そのため、本質的に熱力学的により効率的であり、且つ、適切な動作流体により、93.333℃(200°F)を下回る入力温度を使用して効率的に動作し得る。実際には、それらの実施例は、65.556℃(150°F)を下回る入力熱でも効率性のわずかな減少を伴って動作するように容易に調整され得る。実施例はまた、騒音を大幅に減少させて動作する。
本明細書において詳述される実施例に示されるように、超臨界流体の循環を必要としない。さらに、超臨界流体のより完全な循環は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、Floating Head Opposing Piston Assemblyに対する米国仮特許出願第62/618,689号において詳述されるように利用され得る。これらの実施例では、その強化された効率性のために、動作流体チャンバを満たすこと及びピストンのストローキングに対して経時的なタイミングのばね様の支援を提供するように、ピストン・ヘッドに隣接して独特の浮動ヘッドが用いられ得る。
次に図1を特に参照すると、浮動ヘッド・ピストン組立体100の一体的な実施例の側面斜視図が示されている。この実施例では、作動ピストン110が、浮動ピストン142、147と同じ単体ハウジング101を共有する。ハウジング101は、単一構造のもの、又は別々に結合された分割部品であり得る。例えば、各浮動ヘッド142、147のための別々のケーシング、及び作動ピストン110のための別のケーシングが、別々に作製されて一緒に溶接されてもよい。とにかく、示された実施例の場合、作動ピストン110と浮動ピストン142、147との間の流体連通を支持するのにいかなる液圧ラインも必要としない単体ハウジング101により、一体的な特徴が示される。しかし、他の実施例では、設計の融通性のために(例えば、利用可能な設置面積(foot−space)に応じて)、一体でない液圧ラインの支持による連通が用いられ得る(図2A及び2B参照)。
本明細書においてさらに詳述されるように、組立体100は、作動ピストン110の往復運動が中間チャンバ125、126の容積を交互に変化させるために使用されるように、構成される。このようにして、油圧油などの非圧縮性作動流体が、作動水力学(working hydraulics)400を通じてチャンバ125、126の外へ交互に循環されて、モータ430、はずみ車440、発電機450、又は他の適切な力回収デバイスに向けられ得る(例えば、図4A及び4B参照)。
上記のようなピストン110の往復運動は、作動ピストン・ヘッド114、118によって画定された隣接チャンバ150、155内に動作流体を交互に導入することによって行われる。以下でさらに詳述されるように、動作流体は、CO2などの超臨界流体、又は、一般に効率的な加熱及び冷却サイクルにより効率的に循環されるものである他の適切な流体であり得る。とにかく、上方の隣接チャンバ150の容積を増大させるために動作流体が使用されると、上方の中間チャンバ125の容積が減少されて、上記のように作動流体を強制的に中間チャンバ125から出して力回収デバイスに向かわせる。同様に、ピストン110が反対方向に往復運動されると、下方の隣接チャンバ155内への動作流体の流入により、下方の中間チャンバの容積は圧縮して減少されて、先と同様に作動流体を強制的に出して力回収デバイスに向かわせる。
引き続き図1を参照すると、作動ピストン110の往復運動は、隣接チャンバ150、155の反対側を画定する浮動ヘッド142、147の追加によって支援される。これらの浮動ヘッド142、147は、組立体100のヘッド止め175、176と密封端部177、178との間の距離(d)に沿って移動し得る。したがって、隣接チャンバ150、155の容積は、上記のピストン・ヘッド114、118、及び浮動ヘッド142、147のピストンによって画定される。隣接チャンバ150、155における圧力及び容積の調整の観点から高められた効率を組立体100に提供することが、浮動ヘッド142、147の構想である。これは、流体がチャンバ150、155から離れるときの流体の状態に対する制御を可能にする。流体が高温で離れる場合、その熱エネルギーは、熱交換器を介してサイクル内へ回収されて、熱サイクルをより効率的にし得る。その結果、ピストン110の継続的な往復運動、また最終的にはそこから得られる仕事は、より高められ且つ比較的より一貫し且つより円滑な比率をもたらす。
1つの実施例では、浮動チャンバ140、145は、例えばすぐ近くのアキュムレータ又は他の適切な場所からの油圧油又は他の適切な非圧縮性流体の導入により、容積を選択的に増大され得る。したがって、チャンバ140は、ピストン110の制御された円滑なストローキングを支援するためにヘッド142が距離(d)に沿って強制的に上方の隣接チャンバ150へ(図示された右側へ)向かわされることにより、容積を増大され得る。そして、作動流体は、上記のように上方の中間チャンバ125の外へ循環され得る。上方の隣接チャンバ150の外への動作流体の循環の補助もまた、浮動ヘッド142の移動の結果としてこの方法で実現される。浮動ヘッドの作動並びに動作流体及び作動流体の循環に関するこの実施例は、図3及び図4A〜4Dそれぞれを特に参照しながら、以下でさらに詳述される。
別の実施例では、浮動ヘッド142、147の移動は、圧力に応じるものであり得、この場合、浮動ヘッド・チャンバ140、145は、いかなる外圧源への液圧接続も伴わずに、密封され且つ隔離される。例えば、チャンバ140は、ヘッド142をヘッド止め175において保持するのに十分な所定の圧力の、例えば約105.460kg/cm2(1,500psi)の、窒素、空気、又は不活性ガスなどの圧縮性ガスで満たされ得る。したがって、この特徴は、以下に言及するように「ガス」ばね又は「空気」ばねと呼ばれ得る。とにかく、隣接チャンバ150が、例えばこのチャンバ150を約77.338kg/cm2(1,100)の初期psiから105.460kg/cm2(1,500psi)超まで移動させる隣接チャンバ150内への動作流体の循環によって膨張されると、対応する浮動ヘッド・チャンバ140は、容積が減少し、圧力が上昇し得る。しかし、いったんこのチャンバ140内の圧力が隣接チャンバ150内の圧力に一致し且つ/又はそれを超えると、例えば両方が約210.921kg/cm2(3,000psi)に達すると、ヘッド142は、隣接チャンバ150の方へ戻されて隣接チャンバ150内の圧力を上昇させて、ピストン110を反対方向に向け直すための追加の反動力を提供する。当然ながら、これらの圧力は、単に説明に役立つように意図されたものであり、任意適当な圧力範囲選択肢が用いられ得る。
ここで、ピストン110の往復運動をもたらすためにピストン110に作用する動作流体は、非超臨界流体、又はCO2、ヘリウム、若しくはことによると超臨界蒸気などの超臨界動作流体、又は他の適切に効率的な温度の有効流体であり得ることを想起されたい。つまり、流体は、低温且つ低圧の状態まで高温且つ高圧の状態を経て循環されて、最終的に仕事を生じさせ得る。説明した浮動ヘッドの構想の追加は、説明的に「ガスばね」又は「空気ばね」と呼ばれる、この循環の効率を高めるエネルギー貯蔵及び回収デバイスを、システムに提供する。このアキュムレータは、最初は、得られる温度で示されるように、一定の加圧状態に保たれる。しかし、加圧によるこのばねの解放、及びそれに続く隣接チャンバの減圧は、示されたような超臨界流体循環の調節に役立つ。浮動ヘッド・チャンバ140(又は145)が隔離されている実施例では、この作用は、チャンバ140のガスにおける定温状態をおおよそ維持して、サイクルによってもたらされる仕事の効率を改善する。
次に図2A及び2Bを参照すると、浮動ヘッド・ピストン組立体200のセグメント化された実施例の概略図が示されている。この実施例では、ピストン110は、浮動ヘッド142、147とは別々に収容される。より具体的には、ヘッド142、147は、組立体200の他の部分から分かれた個別のヘッド・チャンバ220、260に収容される。ヘッド142、147と隣接チャンバ150、155との間の流体連通を提供するために、液圧ライン240、280が使用される。示された実施例では、浮動ヘッド142、147は、ヘッド・チャンバ220、260の隣接チャンバ150、155に最も近い側に位置決めされる。しかし、ヘッド142、147が隣接チャンバ150、155から離れる方へ移動するにつれて、流体量はヘッド142、147とピストン・ヘッド114、118との間で増大する。このように、組立体200のセグメント化された実施例は、図1のより一体の実施例とは若干異なる。つまり、隣接チャンバ150、155の有効容積は、ライン240、280の容積により、また、浮動ヘッド142、147が隣接チャンバ150、155から離れた位置にシフトするときの任意の露出されるヘッド・チャンバの容積により、増大される。とは言うものの、本明細書において詳述される動作原理は、事実上同じままである。
図2A及び2Bの組立体200のセグメント化された実施例のより多くの物質的な差異は、融通性及び提供される選択肢に関して見出され得る。例えば、工業用地において組立体200が利用される場所に応じて、設置面積の制限が存在し得る。しかし、示された実施例は、セグメント化を可能にする。したがって、ヘッド・チャンバ220、260は、組立体200の他の部分とは別の場所に設置されることが可能であり、説明された液圧連通を提供する必要があれば、豊富な長さ及び可撓性の液圧ラインが存在する。実際に、これは、設計の融通性を増大させ、且つ、システム全体における動作に対してコスト効率を高めることができる。
図2A及び2Bの実施例に関する別の差異は、ライン260、280の存在に見出され得る。そのような管状要素の導入は、流量制限を提示し得る。低いモータ回転速度が組立体200から得られるべき実施例では、特に圧力及び容積の調節のためにアキュムレータ490が設けられる実施例では(例えば、図4B参照)、そのような制限は無視できるものであり得る。実際、ライン260、280の直径も、流量制限を最小限に抑えるように選択され得る。或いは、流量制限が望ましい実施例では、ライン260、280の導入は、さらなる設計選択肢を提供する上で生かされ得る。
次に図3を参照すると、図1の浮動ヘッド・ピストン組立体100の往復運動を行わせるために循環動作流体を用いるシステム300の概略図が示されている。つまり、この図では、ピストン110を往復運動させるために動作流体が用いられるときの動作流体のための液圧レイアウトの一実施例が示されている。これは、例えば図4A〜4Dの実施例において示されるような、最終的に電力を供給する作動流体のための対応する液圧レイアウトとは対照的である。
図1のピストン組立体100と同様に、ピストン110の強化された往復運動を促進するために、浮動ヘッド142、147が設けられる。例えば、図示された実施例では、加熱された超臨界CO2などの動作流体が、熱交換器340から、熱側弁335、337に液圧で接続するライン330に沿って送られている。したがって、動作流体は、ピストン組立体100の往復運動をもたらすために、ピストン組立体100の上方の隣接チャンバ150及び下方の隣接チャンバ155のうちの一方へ交互に送られ得る。
示されるように、熱流315、例えば加熱された水が、熱交換器340の熱を維持するために使用され得る。1つの実施例では、熱流を維持することは、複数の低位熱源のいずれかによってなされ得る。例えば、地熱、太陽熱、又は他の無関係のシステム動作からの廃熱が、流れ315を約37.78℃(100°F)から93.333℃(200°F)の間に維持するために使用され得る。これは、これまではあまりにも低温であり実際的な経済的価値はないものと考えられていた無数の熱源の効率的且つ経済的な利用を可能にする。当然ながら、他の実施例では、より高い温度が利用され得る。
図3に示されるように、上方の中間チャンバ125は、容積をほぼ最大化され、図1の下方の中間チャンバ126は、無視できるほどにしか現れていない。したがって、作動流体は、下方の中間チャンバから追いやられて、以下でさらに論じられるような力回収デバイスに向けられている。これは、上方の熱側弁337が閉じられている間に下方の熱側弁335が開かれて動作流体を下方の動作チャンバ155に向かわせることを意味する。上記で論じられたように上方向へのピストン110のストローキングの最初に下方の動作チャンバ155に向かって移動する下方の浮動ヘッド147によって提供される支援も明らかである。
当然ながら、これと同じ時間枠では、上方の低温側弁357は開かれ、下方の低温側弁355は閉じられたままである。さらに、上方の浮動ヘッド142は、ピストン110及び上方のヘッド114の上方移動にわずかに遅れを取りながら、応答的に上方に移動し始め得る。それでもなお、上述のように、このヘッド142はまた、示された時間枠に続いて反対方向へのピストン110のストローキングを開始するために、加圧空気を通じたものか又は別の動作流体の導入によるものかに関わらず上方の浮動チャンバ140内の圧力上昇に応答し得る。これに関連して、上方の低温側弁357は閉じられるが、下方の低温側弁355は、それを通る動作流体の流れに対応するように開かれる。
引き続き図3を参照すると、動作流体は、冷交換器(cold exchanger)360へ送られる。示された実施例では、復熱装置380が、冷交換器360に達する前に動作流体の流れに最初に導入される。復熱装置380は、熱交換器315の温度と冷交換器360の温度との間の中間温度において動作流体を循環させ得る。したがって、冷交換器325に達する前の動作流体により、より一貫性があり且つ効率的な温度降下が示され得る。さらに、熱は、ポンプ390の後で動作流体内に回収され、熱交換器340による熱交換をあまり必要とせず、したがって、サイクルの効率性が改善される。示された実施例では、冷交換器360による動作流体からの熱除去を促進するために、冷流(cold flow)325が使用され得る。この流れ325は、室温水、蒸発冷却手段、又は他の適切な手段から引き出され得る。
次いで、冷却された動作流体、ことによると約79.44℃(175°F)から約65.56℃(150°F)まで冷却された超臨界CO2は、交換ポンプ390により、復熱装置380を通して最終的には熱交換器340へ送り戻され得る。したがって、ピストン110のストローキングのためのピストン組立体100への動作流体の循環は、上記のように継続され得る。
次に図4A〜4Dを参照すると、上記のようにピストン110の往復運動によって行われる作動流体の循環に関与する水力学を強調する、図3のシステム300の概略図が示されている。図4Aを特に参照すると、組立体100のピストン110は、上方の浮動ヘッド142が上方に移動する(矢印424)寸前である第1の上方位置において示されている。しかし、やはり上述したように、これは、上方の浮動チャンバ140を加圧する又は「満たす」ことになり、続いて、上方の浮動チャンバ140は、ピストン110を反対の下降方向に向け直すための追加的な力又は反動力を提供する。実際には、示された実施例では、アキュムレータ490が設けられ、このアキュムレータ490は、制御された十分な追加の力が浮動ヘッド142の下方移動を通じて提供されることを確実にするために、適切なタイミングで作動流体をこのチャンバ140へ向かわせるのに使用され得る。
引き続き図4Aを参照すると、図3に関連して上記で詳述された動作流体の循環は、作動流体を組立体から継続的に循環させるために使用される(矢印400)。このようにして、作動流体が、最終的には以下でさらに詳述されるような力回収デバイス(例えば、430、440、450)へ向けられ得る。しかし、示された実施例における作動流体の循環において、他の様々な効率性が実現され得る。例えば、上方の浮動チャンバ140が作動流体を用いる一実施例では、この流体はまた、浮動ヘッド142がピストン110を反対方向に向け直すのに役立つものとして利用されるのに先立って上方への移動(424)によってセットされているときに、力回収デバイス430、440、450の方へ向けられ得る。
さらに、この動作流体の一部分は、力回収デバイス430、440、450の場所からリザーバ470に向けられ得る。例えば、デバイス430、440、450がすでに十分に供給を受けている場合、動作流体の一部分は、リザーバ470に向けられて、アキュムレータ490が上記のように上方の浮動チャンバ140を(又は、(以下で説明されるように)下方の浮動チャンバ145を加圧するためにリザーバ470を利用できるようにし得る。示された実施例では、アキュムレータ490を満たすにあたってリザーバ470における引込みを促進するのを支援するために、アキュムレータ・ポンプ480が設けられる。アキュムレータ490が満たされるときのアキュムレータ・ピストン495の上方移動(矢印497)に留意されたい。
次に図4Bを参照すると、油圧油の循環が継続するときの図4Aのシステムの概略図が示されている。具体的には、この図では、上方の浮動ヘッド・チャンバ140の容積は、ピストン110の上方ストローク及び上方の隣接チャンバ150内の圧力の上昇を受けて減少されている。上記のように、次いで、浮動ヘッド・チャンバ140内の圧力は、上昇される。示された実施例では、この上昇は、アキュムレータ490によって提供される補足的な圧力によって支援される。この点において、アキュムレータは、このチャンバ140の圧力及び容積の調整器として機能する。次いで、この浮動ヘッド142は、ピストン110に向かって移動され(矢印423)、隣接チャンバ150内の圧力を上昇させて、ピストン110を他方の方向(矢印424)に強制的に向け直し得る。この図では、上記のように下降方向(矢印423)への上方の浮動ピストン142の反動力又は「ばね」作用を支持するための下方へのアキュムレータ・ピストン495の移動(矢印498)に注目されたい。
引き続き図4Bを参照すると、作動ピストン・ヘッド114の下方移動424に応答した上方中間チャンバ125からの作動流体の循環400にも注目されたい。実際には、その次に、下方の作動ピストン・ヘッド118の上方移動に応答して、下方の中間チャンバ126に関して同じことが当てはまる。いずれの場合でも、作動流体は、組立体100の外へ循環されて、力回収デバイス430、440、及び450に向けられる。示された実施例の場合、これは、最終的にシステム300から力を得るためにそれらのデバイス430、440、450に作動流体を送る、第1の方法である。当然ながら、前述のように、この作動流体の一部分はまた、デバイス430、440、450によって必要とされていないときに、リザーバ470へ再び向けられて、アキュムレータ490に利用可能とされ得る。同様に、アキュムレータ490によって必要とされない、リザーバ470における作動流体は、アキュムレータ・ポンプ480の支援により、410において組立体100へ循環され戻される。
次に図4Cを参照すると、システム300の概略図が示されており、ピストン110は、図4Bの上方の中間チャンバ125を実質的に閉鎖している。これは、上方の浮動ヘッド142の支援により達成されている。ここで、下方の浮動ヘッド147は、ピストン110の下方移動の結果としての下方の隣接チャンバ155の対応する圧力上昇に応答して下方にシフトされ得る(矢印404)ことが、明らかである。上方の浮動ヘッド142の上方シフトと同様に、下方の浮動ヘッド147の下方シフトは、作動流体を力回収デバイス430、440、450に(例えば、液圧ライン405に沿って)向かわせるために用いられ得る。さらに、この作動流体の一部分はまた、上記のようにこれらのデバイス430、440、450からリザーバ470へ向け直され得る。
次に図4Dを参照すると、ピストン110は、ある時点で再び上方にストロークする状態になり得る(矢印402参照)。完全に下方にシフトされた下方の浮動ヘッド147、及び最大限にある下方の浮動ヘッド・チャンバ145の圧力により、下方の浮動ヘッド147は、同様に、ピストン110の上方へのストロークに空気ばね様の支援を提供するために上方にストロークする準備ができている。上方の浮動ヘッド142と同様に、この移動は、アキュムレータ490によって促進され得る。この支援を提供するための下降方向498におけるアキュムレータ・ピストン495の移動に留意されたい。
次に図5を参照すると、エネルギーを供給するための仕事を生じさせるためにシステム内に浮動ヘッド・ピストン組立体を用いる一実施例を要約する流れ図が示されている。具体的には、520、540、及び560に示されるように、加熱された動作流体が、作動流体をその場所から循環させるために、ピストンへ循環される。これと同時に、浮動ヘッドもまた、これらの循環を促進するのに役立つように、ピストンに向けられる。最終的に、作動流体は、565に記述されたように様々な力回収デバイスのうちの1つに送達され、したがって、機能的な機関が提供される。次いで、循環動作流体は、サイクルを継続させるために、冷却525されて最終的には再加熱527されることが可能とされ得る。
上記の説明は、目下好ましい実施例に関連して提示された。これらの実施例に関係する当業者は、説明された構造及び動作方法における改変及び変更がこれらの実施例の原理及び範囲から有意に逸脱することなく実施され得ることを理解するであろう。さらに、上述の説明は、添付の図面において説明され且つ図示された正確な構造にのみ関連すると読まれるべきではなく、むしろ、その完全且つ最も公正な範囲を有する以下の特許請求の範囲に整合的なものとしてまたそれを支持するものとして読まれるべきである。