JP2021514716A - 被検者の視機能を変化させるための方法、被検者の球面屈折矯正の必要性を測定するための方法、及びこれらの方法を実施するための光学システム - Google Patents

被検者の視機能を変化させるための方法、被検者の球面屈折矯正の必要性を測定するための方法、及びこれらの方法を実施するための光学システム Download PDF

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Abstract

本発明は被検者の少なくとも一方の眼の前に配置される光学システムを用いて被検者の視機能を変化させるための方法に関し、b)視力表を特定することと、c)前記光学システムを介して被検者によって視認されるような方法で、視力表を被検者に表示することと、d)光学システムを通して視力表を見る被検者の視機能を評価することと、e)球面屈折力の正又は負の変化値を光学システムに加算することと、を含む。本発明によれば、方法は、ステップb)の前に、a)視機能の目標値を選択すること及び、ステップb)において、前記視力表は、前記視機能の目標値に応じて特定される大きさを有し、ステップe)において、前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値に応じて特定されることを含む。

Description

本発明は、被検者の視機能を変化させるための方法、特に、その被検者の視力を評価するための方法、より具体的には、被検者の視力を不鮮明化及び/又は不鮮明解除することを必要としてもよい検査中に、その被検者の視力に対する光学補正レベルを特定する場合の方法に関する。
視力表及び視対象の読み取りの試行を伴う自覚的検査において各眼の屈折を評価する場合、被検者の自覚的屈折の誤った評価を避け、被検者が調節を用いて対象に焦点を合わせ、検査に正しく回答するように、眼の調節を制御することが重要である。
調節を制御する一般的な方法は、いわゆる不鮮明化又は雲霧法(これらは同義語である)であり、不鮮明化の初期段階において、検査中に不鮮明化レンズを装着して近視状態にする。次いで、後続の不鮮明解除段階において、矯正レンズが、視力表の最良焦点/最良読み取りが得られるまで、視力を不鮮明解除するために順次用いられる。結果として、補正用の球体の値が得られ、後に矯正レンズを成形するために用いられる。
しかし、これは最適な方法ではなく、特に、不鮮明化段階に対する出発点としての初期視機能レベル又は不鮮明解除段階の終了時に到達する最終的な視機能を考慮しておらず、被検者が既に所持していてもよい矯正レンズによって与えられる屈折から、又は推定若しくは評価される可能性のある或いは推定若しくは評価された可能性のある他覚的屈折誤差から得られる可能性のあることを考慮していないため、時間がかかる。それは、年齢、他の視覚障害、瞳孔直径、等のような被検者の他の特性を考慮していない。加えて、この方法は、課せられた不鮮明化のため、被検者によってそれ程正当に評価されない。
他の調節制御方法は、例えば、調節を不能にするために調節麻痺性点眼薬の使用等が公知である。しかし、これは危険である可能性があり、全ての専門家が用いることができるわけではなく、特に子供には必ずしも信頼できる結果が得られるとは限らない。
雲霧法次いで雲霧解除法において上で検討したように検査される眼の前の不鮮明化レンズの使用は、2つの可能性のある終了目標、すなわち、上で検討したような最大球面屈折力を有する視力表の最良焦点/最良読み取り、又は所定の視力(すなわち、0.1ログMAR、0.0ログMAR、−0.1ログMAR)を有する標準的な方法である。
視力は、最小視覚の対数値を基準として採点してもよい。視角1分程度の小さな細部を区別することができる被検者は、1の常用対数が0であるため、0ログMARの視力を有する。視角2分程度の小さな細部を区別することができる被検者は、2の常用対数が略0.3に近似するため、0.3ログMARの視力を有する、等である。
要するに、ログMARで視力を特定するために用いられる式は、
VA(ログMAR)=log(被検者の眼の最小視覚)である。
ログMAR単位を用いて視力を定量化する利点は、視力の増加が、視力表の大きさの減少に追従し、従って、被検者にとって視力表を識別する困難さの増加を伴う点にある。
これらの不鮮明化及び/又は不鮮明解除方法の全ては、検査する被検者に関して不利な点を有するが、結果の品質に関しては、それらの方法を用いる操作者に依存している。
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ここで、目標の視機能を考慮して、被検者の前に表示される視力表の大きさを特定し、被検者の前に設置される光学コンポーネントの球面屈折力の値を特定して、不鮮明化又は不鮮明解除するために彼の視覚を変化させる単純な不鮮明化及び/又は不鮮明解除プロセスが提案される。
本発明による被検者の視機能を変化させるための方法は、実際には、不鮮明化方法又は不鮮明解除方法として実施されてもよい。また、不鮮明化及び不鮮明解除ステップの両方を用いる方法の一部として実施されてもよい。この最後の場合、被検者の視機能を変化させるための方法は、不鮮明化及び不鮮明解除ステップのそれぞれにおいて用いられてもよいか、又は不鮮明化及び不鮮明解除ステップのうちのいずれか一方のみで用いられてもよい。
被検者の視機能を変化させる方法が本発明による不鮮明化プロセスとして用いられる場合において、初期の不鮮明化段階は、この不鮮明化段階の終了時に、所定の視機能を被検者に与えるための被検者の視覚特徴を考慮して行われる。
かかる不鮮明化段階において、視機能は、彼/彼女の調節を弛緩させるために不鮮明化される被検者にとって当然ながら低下する。
任意の更なる不鮮明解除段階の間、不鮮明解除に対する目標視機能に到達するための試行回数、又はステップは、前の初期不鮮明化段階が最適化されているため、標準的な方法と比較して有利に減少するであろう。第2に、試行の間矯正レンズの繰り返しの使用において、不均一な矯正勾配/差のレベルを有する矯正レンズを用い、矯正勾配/差は、不鮮明解除の繰り返しの終わりに向けて徐々に減少し、それにより方法に対して高い精度を実現している。これはまた、本発明による不鮮明解除段階において、好ましくは2又は3回のみの試行により試行回数を低減することを可能にしている。
また、被検者が、不鮮明解除段階の各ステップにおいて、彼の視覚の向上を知覚することも有利である。古典的な屈折プロセスにおいて、不鮮明化の減少は、被検者によって容易に知覚されない同一のステップを介して行われる。発明による方法は、従って、被検者によって十分に受け入れられるより良好な可能性を有する。
不鮮明化(又は雲霧)段階において、達成する所定の焦点ぼけゴールは被検者に対して選択し、視力表は被検者の前に配置され、被検者の視覚は、被検者の眼の前に焦点ぼけ度を有するレンズを設置することによって焦点ぼけされる。所定の焦点ぼけゴールは、被検者の眼のための焦点ぼけレベル目標に対応する。この焦点ぼけレベル目標は、不鮮明化段階の終了時に眼の前に設置すべきレンズの焦点ぼけ度目標に対応する。
これは、単一のステップで、好ましくは、被検者の眼の前に設置されるレンズの焦点ぼけ度を徐々に変更することによって、被検者の視覚が徐々に焦点ぼけされることによる繰り返し方法を介して達成されてもよく、繰り返し方法は、所定の焦点ぼけゴールが達成された場合に終了する。この繰り返し方法の間に、被検者は、彼/彼女が視力表を知覚している方法に関する回答を提供すべきである。
実際のところ、達成する所定の焦点ぼけゴールは、視覚の雲霧/不鮮明な状態での目標視機能として定義される。
この目標視機能は、例えば、目標視力であってもよい。
視力表は、標準的な文字、又は高い及び低い空間周波数を有する任意の種類の画像、又は「消失」する種類の画像であってもよい。回答の評価は、限界法、連続又は離散法、心理法、階段法、等に基づいてもよい。
標準的な1回限りの初期不鮮明化段階とは反対に、本発明による初期不鮮明化段階は、繰り返し方法であってもよい。
繰り返しプロセスの終了は、視力の特定及び目標視力との比較等の視機能の値に他覚的に基づくか、又は自覚的に基づく(見える/認識されるかそうではない視力表)。
好ましくは、不鮮明化段階の場合において、繰り返しは、視力表がそれ以上見えない場合に停止される。
繰り返しプロセスの終了は、また、所定の焦点ぼけゴールに到達した場合、すなわち、眼の焦点ぼけレベルが達成されるか又は焦点ぼけ度目標が光学システムにおいて達成される場合、到達するようプログラムされていてもよい。
かかる初期不鮮明化又は雲霧段階は、手動で実践されてもよいか又は自動化されてもよい。
標準的な初期不鮮明化又は霧化段階に反して、不鮮明化段階が全ての被検者及び環境条件に対して同じである場合、本発明による初期不鮮明化段階は、後に更に詳細に説明するように、各被検者及び環境条件に適合させてもよい。
被検者の視機能は、方法の各ステップで特定されるのが好ましい。
不鮮明解除(又は雲霧解除)段階に対し、到達すべき所定の視機能目標には、被検者ために選択され、視力表が被検者の前に配置される。
次いで、1ステップ又は、好ましくは、繰り返しプロセスにおいて、被検者の視覚が焦点を合わせられる(実際には再焦点化される)。これは、徐々に繰り返して行われてもよく、繰り返しプロセスは、所定の焦点合わせゴールに到達する場合又は最大の視力に到達した場合に終了する。
この繰り返しプロセス中、被検者は、彼/彼女が視力表を知覚し、読む方法に関する回答を提供しなければならず、これは幾つかの質問−回答ゲームの形で行われてもよい。
これにより、方法の各ステップにおいて、被検者の視力を特定することが可能となる。
実際のところ、達成する所定の焦点合わせゴールは、被検者が矯正状態にいる場合に期待される目標視機能として定義されている。
達成する所定の焦点合わせゴールは、視力表の最良の焦点合わせ/最良の読取、又は所定の視力(すなわち、0.2ログMAR、0.1ログMAR、又は0.0ログMAR)であってもよい。
視力表は、標準的な文字、数字、記号、若しくは高い及び低い空間周波数を有する任意の種類の重大画像(すなわち、被検者にとって意味を持つもの)、又は「消失」する種類の画像であってもよい。
回答の評価は、限界法、連続又は離散法、心理法、階段法、等に基づいてもよい。
繰り返しプロセスの終了は、視力の特定及び目標視力との比較、等の視機能の値に他覚的に基づくか、又は自覚的に基づく(鮮明に見える/認識されるかそうではない視力表)。不鮮明解除(又は雲霧解除)段階は、手動で実践されてもよいか又は自動化されてもよい。
より正確に言えば、本発明は、被検者の少なくとも一方の眼の前に配置される光学システムを用いて被検者の視機能を変化させるための方法に関し、以下の連続した、
b)視力表を特定するステップと、
c)前記視力表が前記光学システムを介して被検者によって見えるような方法でステップb)において特定された視力表を被検者に表示するステップと、
d)光学システムを通してステップc)において表示される視力表を見る被検者の視機能を評価するステップと、
e)光学システムに球面屈折力の変化値を加算するステップであって、前記変化値は正又は負である、ステップと、を含む。
本発明によれば、方法は、ステップb)の前に、
a)視機能の目標値を選択することと、
ステップb)及びe)において、前記視力表の大きさ及び前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値の関数として特定されることとを含む。
言い換えると、ステップb)及びc)において、前記視力表は、前記視機能の目標値に応じて特定される大きさを有し、
−ステップe)において、前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値に応じて特定される。
有利に、方法は更に、
−ステップe)の後に被検者の視機能を評価し、且つ、この評価結果を視機能の現在値として定義するステップf)と、
−前記視機能の現在値が前記視機能の目標値若しくは視機能の極値に到達するか、又は安定を保つか若しくは前記目標値から逸脱するまでステップc)、d)、e)、及びf)を繰り返すことと、を含み、
各ステップe)において光学システムに加算される前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値の及び前のステップd)において特定された前記視機能の現在値の関数として特定される。
好ましい実施形態において、視機能を変化させるための方法は、被検者の視覚を不鮮明化するための方法である。
従って、この不鮮明化方法において、変化のゴールは、彼/彼女の調節を弛緩させるために被検者の視覚を不鮮明化することにあり、球面屈折力の変化値は、前記被検者を不鮮明化された視覚及び弛緩された調節を有する近視状態にするように正である。
好ましくは、被検者が眼科用矯正機器を装着するために用いられている場合、前記被検者は、ステップd)の間に視力表を認識するための開始点として、彼/彼女の眼科用矯正機器又は彼/彼女の他覚的屈折を装着している。
有利に、不鮮明化方法は、ステップd)において、前記視力表が前記光学システムを通して認識できるか、見えるか、又は見えないかを被検者に尋ねることと、ステップe)において、球面屈折力の正の変化値を加算することであって、前記正の変化値は、被検者の回答、先に加算された変化値、及び前記視機能の目標値の関数として特定されることと、を含む。
好ましくは、ステップe)において、前記正の変化値は、前記被検者が、
−彼/彼女が前記視力表を見て認識するか、又は、
−彼/彼女が前記視力表を見ても認識しないか、又は
−彼/彼女が、視力表が存在するかを見ているか、見ていないか、
を回答するかどうかで異なる。
本発明による不鮮明化方法の他の利点及び非限定的な特徴は、
−視力表が消失型視力表であること、
−ステップa)において、前記消失型視力表は、例えば、以下の消失型文字、D、H、K、N、R、S、V、及びZの中からランダムに選択されること、
−前記消失型視力表は、視機能の目標値よりも所定の値、例えば0.1ログMARだけ大きい大きさを有していること、を含む。
最小視覚は、眼で検出できるより小さな視覚角である。被検者の眼から所定距離、例えば6メートルに設置されている視力表は、その大きさが視力に対応している。
実際には、被検者の視力は、所定の固定距離で被検者によって識別される最小の視力表の大きさに対応し、ログMARで表される。
消失視力表により視力を評価する場合、視覚は視力表を制限する行の幅に対応する。消失視力表の高さは、同じ視力に対して、古典的な視力表の高さよりも全体的に高い。消失視力表の大きさと視力の対応関係は、文字の形をした消失視力表に対して確立される。視力値に応じた矯正係数を考慮しなければならない。
非文字消失視力表について、他の矯正因子が視力を推論するために考慮されてもよい。これらの矯正因子は、視力そのものによって決まってもよい。
これらの矯正に関する幾つかは、非特許文献1、非特許文献2及び非特許文献3に説明されている。
特定の実施形態において、必要に応じて、視力表は、認識後に無作為化及び/又は変更することができる。
別の実施形態において、方法は、また、
f)ステップe)の後に被検者の視機能を評価し、且つ、この評価結果を視機能の現在値として定義することを含み、
ステップc)、d)、e)、及びf)は、前記視機能の現在値が前記視機能の目標値に到達するか、又は安定を保つか、又は前記目標値から逸脱するまで、繰り返され、
ステップe)において光学システムに加算される前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値の及び前記視機能の現在値の関数として特定され、
視力表の大きさは同じままである一方で、ステップc)、d)、e)、及びf)が繰り返されることを含む。
この不鮮明化方法の特定の実施形態において、前記焦点ぼけレベル及び前記視機能は数式を介して相関する。
この数式は、被検者の眼の視機能と焦点ぼけレベルとを結び付ける異なるモデルを考慮に入れてもよい。モデルは、被検者に関して不鮮明化/不鮮明化段階を実行している間に収集されるデータに関して、及び/又はコンピュータ学習アルゴリズムにより構築されてもよい。
例えば、表示画面の光の反射又は不良な照明条件等の環境からの偏りは、これらのコンピュータ学習アルゴリズムを介して検出し、考慮してもよい。
方法の特定の実施形態において、ステップa)において特定され、その後選択される視力目標の値は、以下の、
−被検者の眼検査における不鮮明化又は不鮮明解除段階の目的、
−被検者の個人的特徴、
−環境パラメータ、のうちの1つに応じて適合させる。
方法の特定の実施形態において、前記視力目標の値は、眼の焦点ぼけレベルを眼の視機能と結び付けるモデルを考慮に入れることによってステップa)において特定され、このモデルは、被検者に関して不鮮明化/不鮮明解除段階を実行している間に収集されるデータに関して、及び/又はコンピュータ学習アルゴリズムにより構築される。
別の好ましい実施形態において、視機能を変化させるための方法は、被検者の視覚を不鮮明解除するための方法であり、
−変化の効果は、被検者の一方又は両方の眼に対する前記視機能の目標値を到達するように被検者の視覚を不鮮明解除することにあり、
−前記光学システムは、被検者が、初期には、不鮮明化された視覚及び弛緩された調節を有する近視状態にあるように、球面屈折力の加算される変化値を初期に有し、
−ステップd)において光学システムを通して視力表を見る被検者の視機能の評価は、被検者の焦点ぼけレベルを推論することを可能にし、及び、
−ステップe)において加算される球面屈折力の変化値は、被検者の視界を不鮮明解除するために負であり、視機能の目標値から及び前記焦点ぼけレベルから特定される。
この不鮮明解除方法の特定の実施形態において、前記焦点ぼけレベル及び前記視機能は数式を介して相関する。
代替として、前記焦点ぼけレベルは、前記視機能から集計される。
被検者の前に設置される光学システムの焦点ぼけ度は、被検者の眼の前に設置されるレンズの球面度数である。
焦点ぼけレベルは、被検者の眼の焦点ぼけ状態として定義される。この焦点ぼけレベルは、眼の屈折異常及び光学システムの焦点ぼけ度の両方によって決まる。眼のゼロ焦点ぼけレベルは、正常視であり、何のレンズも眼の前に設置されていない眼の状態に対応する。それは、例えば、近視の眼の前に負の球面度数又は遠視の眼の前に正の度数のレンズを設置することによって得ることができる。
方法の更なる実施形態によれば、
f)ステップe)の後に被検者の視機能を評価し、且つ、この評価結果を視機能の現在値として定義することを含み、
ステップc)、d)、e)、及びf)は、前記視機能の現在値が前記視機能の目標値に到達するか、又は安定を保つか、又は前記目標値から逸脱するまで、繰り返され、
ステップe)において光学システムに加算される前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値及び前記視機能の現在値に応じて特定され、
ステップb)は繰り返され、各ステップb)において、視力表の大きさは、前記視機能の目標値及び前記視機能の現在値に応じて特定される。
本発明の一実施形態において、ステップb)において、
−光学システムの現在の焦点ぼけ度に対する視機能の不確実性が特定され、
−前記視力表の2行が特定され、1行あたりの文字又は記号の数、行数、隣接する2行の間の大きさの差は視力の前記不確定性に基づいて特定される。
本発明の一実施形態において、ステップa)において特定される視力目標の値は、以下の、
−被検者の眼検査における不鮮明化又は不鮮明解除段階の目的、
−被検者の個人的特徴、
−環境パラメータ、のうちの1つに応じて適合させる。
本発明の一実施形態において、前記視力目標の値は、眼の焦点ぼけレベルを眼の視機能と結び付けるモデルを考慮に入れることによってステップa)において特定され、このモデルは、被検者に関して不鮮明化/不鮮明解除段階を実行している間に収集されるデータに関して、及び/又はコンピュータ学習アルゴリズムにより構築される。
本発明はまた、被検者の球面屈折矯正の必要性を測定するための方法であって、
−前記被検者の視覚を不鮮明化するための方法を実施することと、
−発明による前記被検者の視覚を不鮮明解除するための方法を実施することであって、前記初期近視状態は前記不鮮明化のための方法の実施の結果として生じることと、を含み、
−ステップe)の連続する繰り返しの球面屈折力の連続的に加算される負の変化値は、不鮮明解除球面屈折力を定義するために、共に加算され、
−球面屈折矯正の必要性は、前記不鮮明解除球面屈折力に基づいて特定される、方法に関する。
より正確には、ステップe)の連続する繰り返しの球面屈折力の連続的に加算される負の変化値は、前記視機能の現在値が前記視機能の目標値に到達するまで、又は視機能の現在値が安定を保つか若しくは目標値から逸脱する前に、不鮮明解除球面屈折力を定義するために、共に加算され、球面屈折矯正の必要性は、前記不鮮明解除球面屈折力に基づいて特定される。
球面屈折矯正の必要性を測定するための方法の好ましい実施形態において、不鮮明化するための方法は、上で説明した本発明に記載の方法のうちの1つである。
球面屈折矯正を測定するための方法の特定の実施形態において、
f)ステップe)の後に被検者の視機能を評価し、且つ、この評価結果を視機能の現在値として定義することを含み、
ステップc)、d)、e)、及びf)は、前記視機能の現在値が前記視機能の目標値に到達するか、又は安定を保つか、又は前記目標値から逸脱するまで、繰り返され、
ステップe)において光学システムに加算される前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値及び前記視機能の現在値に応じて特定され、
ステップb)は繰り返され、各ステップb)において、視力表の大きさは、前記視機能の目標値及び前記視機能の現在値に応じて特定される。
本発明は、本発明による眼の調節の弛緩を誘導することを意図した不鮮明化方法の実行のために構成されるシステムを備え、前記システムは、被検者の少なくとも一方の眼の前に設置され、この眼に追加の球面屈折力を付与するよう構成される光学デバイスを備え、ここで、前記球面屈折力は変更可能である。
同様に、本発明は、本発明による方法を実施するための光学システムを備え、それは、特に、本発明による不鮮明解除方法の実行のために構成することができ、前記システムは、被検者の少なくとも一方の眼の前に設置され、この眼に追加の球面屈折力を付与するよう構成される光学デバイスを備え、ここで、前記球面屈折力は変更可能である。
本発明は、
1)本発明による不鮮明化方法、及び/又は、
2)本発明による不鮮明解除方法、の連続実行のために構成されるシステムを備える。
本発明は、不鮮明化及び/又は不鮮明解除プロセスを最適化し、個人専用にすることを目的とする。特に、本発明による不鮮明解除方法は、特定の視機能又は最良の視力を与える最大凸状球面を調査しながら不鮮明解除することが可能となる。被検者の不鮮明化視力の測定により行われる焦点ぼけレベルの推定により、より迅速で、より正確な雲霧解除が可能になる。
発明の方法により、より正確な方法で不鮮明化及び/又は不鮮明解除レンズを被検者の視知覚及び機能に適合させるため、光学検査が最適化される。
また、被検者にとってよりシンプルで、より進歩的で、フラストレーションが少ないため、被検者による光学検査の受け入れにも役立つ。
また、検査の実施において、操作者の影響を軽減することも可能である。これにより、自覚的屈折の測定のばらつきを最小限に抑える。方法は、専用システムにおいて実装され、自動的に実行することができる。
最終的に、この新しい方法は、自覚的屈折の測定に誤差をもたらす可能性のある集中力のあまりに重要な努力によって被検者が疲弊するのを防ぐために、検査の実行に必要な時間が短くなるように開発された。
公知の方法とは反対に、自動化された方法が実装され、被検者の焦点合わせ状態の関数として、すなわち、それに応じて、不鮮明解除が推奨される視覚検査の任意のステップにおいて用いられてもよい。
非限定的な実施例として捉えるべき共同図面で強化された以下の説明は、発明を理解するのに役立ち、それが実現され得る方法を見出すことに役立つであろう。
図1は、不鮮明化のための方法の繰り返し/ステップの間の時間関数としてジオプターでの光学デバイスの球面屈折力の変更を示す。 図2は、3つの消失型視力表を示す。 図3は、不鮮明化に対する試行結果を入力するための表示を示す。 図4は、不鮮明解除のための方法の繰り返し/ステップの間の時間関数としてジオプターでの光学デバイスの球面屈折力の変更を示す。 図5は、視力表型の視力表を表示する視力板であり、対応する視力をログMARで示す。 図6は、不鮮明解除に対する試行結果を入力するための表示であり、対応する視力をログMARで示す。 図7は、縦に焦点ぼけδ及び横に視力AV(ログMAR)を有し、方法の各繰り返し/ステップにおける屈折力の変化量を計算するために用いられる曲線のモデルを示す。 図8は、異なる年齢区分にある被検者について、特定された眼の対応する視力の関数として、被検者の眼の焦点ぼけレベルの例を示す。 図9は、異なる視覚障害を有する被検者について、特定された眼の対応する視力の関数として、被検者の眼の焦点ぼけレベルの例を示す。 図10は、被検者の眼の所定の焦点ぼけレベルに対する視力の不確実性範囲の一例を示す。 図11は、被検者の所定の視力に対する眼の焦点ぼけレベルの不確実性範囲の一例を示す。
以下の説明において、焦点ぼけの値は、方法の不鮮明化又は不鮮明解除段階の間に被検者の眼の前に配置されるレンズの球面屈折力のジオプターの値に対応する。
この焦点ぼけ度の値は、不鮮明化又は不鮮明解除段階の前に、眼前に配置される球面屈折力の初期値と比較した付加価値である。
更に説明する実施例の理解を助けるために、本発明をより一般的な観点に従ってここで説明する。
本発明によれば、被検者の少なくとも一方の眼の前に配置される光学システムを用いて被検者の視機能を変化させるための方法は、以下の連続した、
b)視力表を特定するステップと、
c)前記視力表が前記光学システムを通して被検者によって見えるような方法で視力表を被検者に表示するステップと、
d)光学システムを通して視力表を見る被検者の視機能を評価するステップと、
e)光学システムに球面屈折力の変化値を加算するステップであって、前記変化値は正又は負である、ステップと、を含み、
方法は、ステップb)の前に、
a)視機能の目標値を選択するステップを含むことを特徴とし、
且つ、ステップc)において、前記視力表は、前記視機能の目標値に応じて特定される大きさを有し、
−ステップe)において、前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値に応じて特定される、ことを特徴とする。
一般に、ステップc)、d)及びe)は、幾つかの反復において繰り返されてもよい。
被検者の視機能を変化させるための前記方法は、特に、視力検査の不鮮明化段階又は不鮮明解除段階のいずれかで用いられてもよい。本発明はまた、不鮮明化及び不鮮明解除段階を含む方法であって、この段階のうちの1つが少なくとも本発明に従って実行される方法に関する。
視機能は、被検者の視覚の他覚的又は自覚的特徴を指してもよい。特に、視機能は、被検者の視力を特定することによって、又は特定の視力表に対する知覚のレベルを特定することによって評価されてもよい。
知覚のレベルは、視力表がはっきり見える、視力表がぼやけて見える、視力表が見えないの3つのうちの1つであってもよい。第1のレベルにおいて視力表は難なく認識され、第2のレベルにおいてそれは困難を伴って認識され、第3のレベルにおいてそれは認識されない。視力表を識別するために被検者によって必要とされる時間は、知覚のどのレベルに被検者が到達しているかを特定してもよい。
知覚のレベルは、代替として、視力表が認識されるか否かの2つのうちの1つであってもよい。
視力に関して、視力を特定するための任意の公知の方法が用いられてもよい。
被検者の前に設置される前記光学システムは、異なる球面屈折力を提供するために、被検者の眼の前に代替として又は累積的に設置することができる異なる度数を有する異なるレンズのセットを備えていてもよいか、又は、液体レンズ等の調整可能な球面屈折力を有するレンズを備えていてもよい。いずれにしても、光学システムの球面屈折力は変化させてもよい。変形例は、手動又はコンピュータ制御された電動装置を介して適用されてもよい。
本発明の一般的な不鮮明化プロセスは、以下の通りである:
1)視覚刺激を見る/凝視する/じっと見て、視覚刺激の彼の知覚を説明するよう被検者に求めることと、
2)視覚刺激を説明する被検者の回答の関数として、すなわち、それに応じて、個別の推定に従って焦点化のレベルを修正することと、
3)光学システムの焦点ぼけ又は焦点ぼけ度の良好/目標レベルに達したことを定義する停止基準を有すること。
実際には、視覚刺激は、ステップb)で表示される視力表である。後に詳述するように、視覚刺激の知覚の説明により、ステップd)において、光学システムを通して視力表を見ている被検者の視機能を評価することが可能となる。
ステップa)において、視機能の目標値を特定する。それは、焦点をぼかす目標に対応しており、すなわち、視機能の目標値は、この場合、霧視に対応している。
本発明による不鮮明化段階は、より詳細に説明するように、各被検者及び環境条件に適合させてもよい。
不鮮明化段階において、視機能目標又は所定の焦点ぼけゴールは、例えば、被検者の眼検査においてこの不鮮明化段階の目的に応じて、実際に適合されてもよい。
不鮮明化段階が不鮮明解除段階を行う前に行われる場合、両眼のバランスを評価する前又はHumphriss法に従って両眼屈折検査を達成するためのマスクの値を特定するために、それは実際には異なっていてもよい。かかるマスクは、例えば、周辺視を確保しつつ、一方の眼の中心視を抑制するために用いられる。
不鮮明化段階の前に、目的は、低視力目標を選択することによって単眼調節を抑制することにあり、すなわち、視機能目標は、0.4ログMARの視力であってもよい。
両眼のバランスを評価する前に、目的は、左右の眼で見た画像の比較が可能であることを確実にすることにあり、すなわち、視機能目標は、6/10又は8/10の視力であってもよい。
不鮮明化段階が、Humphriss法に従って両眼屈折検査を達成するために眼の前に設置されるマスクの値を特定するよう行われる場合、視機能目標は、5/10の視力であってもよい。
不鮮明化段階において、不鮮明化状態における視力目標は、また、被検者の年齢、屈折異常、被検者の地理的出自、眼疾患(白内障)、過去の処方、瞳孔径等の被検者の眼歴、等のような被検者の個人的特徴に応じてもよい。
被検者が若ければ若いほど、被検者の眼は調節する傾向を有する。視力目標は、従って、調節緩和を確実にするために、若年被検者に対して低くすべきである。
例えば、視力目標は、調節のリスクが低いため、12歳未満の子供に対して2/10、12〜18歳の間の10代に対して4/10、及び成人に対して6.3/10に等しくすることができる。
不鮮明化のための視力目標は、また、白内障等の眼疾患及び眼の透明度へのそれらの影響を考慮してもよく、すなわち、視力目標は、白内障のある高齢被検者に対して4/10、又は白内障のない高齢被検者に対して6/10であることができる。
不鮮明化のための視機能目標値は、また、測定セットアップのパラメータ等の環境パラメータに応じて特定されてもよい。
照明条件は視力表のコントラストに影響を及ぼす可能性があり、従って、その知覚は照明によって変化する。照明条件が低い場合、視機能目標は、明るい照明条件における視機能目標よりも低い値に設定される。明るい照明条件は、画面上の目標の見かけ上のコントラストを低下させる。
更なる実施例として、それは、被検者の眼と、被検者の眼の前に設置される不鮮明化/不鮮明解除レンズ及び/又は矯正レンズを備える光学システムとの距離によって決まってもよい。
この距離は光学システムを通した光学倍率に実際に影響を与えてもよく、従って、特定される視力にも影響を与えてもよい。
凸レンズは彼の凸レンズを通して見た物体を拡大するのに対して、凹レンズは凹レンズを通して見た同じ物体を縮小する。言い換えれば、凸レンズを通して見た物体の像は実物よりも大きいのに対して、凹レンズを通して見た物体の像は小さくなる。
効果(拡大又は縮小)は、レンズの度数及び/又は幅、並びにレンズと被検者の目との間の距離によって決まる。例えば、近視の度合いが高く、被検者の眼から20ミリに設置された−8ジオプターの矯正レンズを有する被検者は、レンズが眼から10ミリに設置されると、約5/10の不鮮明化に対する視力目標を有するのに対し、遠視の被検者の場合、不鮮明化に対する視力目標は、物体の像を拡大する眼の前に設置される矯正レンズとして、20又は10ミリに設置されるレンズに対して8/10に設定することができる。
これらの基準を考慮しないで、不鮮明化のための視力目標に対する平均値4/10が、被検者の調節を緩和するために用いられてもよい。
ステップb)において、視力表が特定される。特に、対応する視力に関連付けられる視力表の大きさが特定される。
不鮮明化段階の場合、視力表の大きさはステップc)、d)、及びe)の1回目の繰り返しにおいて設定される。それは視機能目標に応じて特定される。ステップの他の繰り返しが実行された場合、視力表の大きさは同じままである。
従って、不鮮明化段階の場合は、ステップc)が同じ視力表で繰り返される。
ステップd)において、光学システムを通して視力表を見る被検者の視機能を評価する。例えば、不鮮明化段階のステップd)において、現在の視力表に対する被検者の現在の視機能が特定される。
これは、例えば、以下で説明するような視力検査を介して、又は、文字が認識されているか認識されていないか、若しくは見られているか見られていないかを評価する検査等の知覚のレベルを特定するための自覚的知覚検査により行われる。任意の公知の視覚検査又は視力検査を行ってもよい。
ステップe)において、光学システムへの球面屈折力の変化値が加算され、前記変化値は正である。
被検者の前に設置される光学システムの球面度数は、従って、被検者の眼の前に正の焦点ぼけ度の増分を加算することによって修正される。これは、増分に等しい球面度数を有するレンズを追加することによって又は液体レンズの球面度数を変更することによってのどちらか一方で行うことができる。
加えられる球面度数の増分は、視機能目標に応じて特定される。また、好ましくは、ステップd)で特定された現在の視機能も考慮に入れる。
最後に、この球面度数の増分は、焦点ぼけステップにおいて光学システムに適用される。
焦点ぼけ目標、及び従って、光学システムの球面度数の増分の特定は、例えば、Lowery、Shahによる、視覚の閾値を特定するよう幾つかのモデルのうちの任意の1つを考慮に入れて達成されてもよい。これらのモデルは、非特許文献4及び非特許文献1の出版物で提示されている。
他のモデルが用いられてもよい。幾つかのモデルは、例えば、不鮮明化/不鮮明解除段階を行いながら収集されたデータの統計的処理によって確立されてもよい。
これらのモデルは視機能、例えば、被検者の眼の前に設置されたレンズの焦点ぼけ度の関数として、被検者の異なるカテゴリで観察される視力を予測する。これらのデータの実施例を図8及び図9に示す。
いずれの場合も、特定された焦点ぼけ度は、1つのステップにおいて又は幾つかのステップにおいて光学システムに適用されてもよい。異なるステップにおいて焦点ぼけ度を適用することの利点は、視覚が不鮮明である場合の眼の焦点ぼけレベルの最初の特定が、視覚がそれ程不鮮明ではない場合の後続のステップにおける眼の焦点ぼけレベルの特定よりも精度が低いことである。後続のステップは、この目標を超えることなく、視機能の所定の目標に到達するよう向上した精度を可能にする。
本発明によれば、モデルは、また、コンピュータ学習アルゴリズムにより構築されてもよい。例えば、表示画面の光の反射又は不良な照明条件等の環境からの偏りは、これらのコンピュータ学習アルゴリズムを介して検出し、考慮してもよい。
視力と焦点ぼけ度との間に確立された関係により、図7、図8、図9におけるもの等の曲線を介して、又は表により、光学システムの現在の焦点ぼけ度に対応する眼の現在の焦点ぼけレベルは、現在の視力値から推論されてもよい。同様に、焦点ぼけ度目標は視力目標から推論されてもよい。焦点ぼけ度目標と現在の焦点ぼけ度との間の相違は、焦点ぼけ度に必要な増分を与える。
停止基準は、他覚的(例えば、視力)又は自覚的(見られている/見られていない)であってもよい。
実際のところ、ここで説明した実施例において、不鮮明化段階のために、焦点ぼけは不鮮明化の目標レベルに達するまで繰り返しにより行われ、前記目標レベルは一般的に目標視機能によって定義される。
検査される被検者の眼の前に配置されている光学デバイスの球面屈折力の変更は、繰り返し/ステップによって行われる。1つのステップ又は複数のステップを考慮してもよい。
例えば、図1に示す2点によれば、第2の点−後ろのもの−は、不鮮明化に対する目標レベルに達した焦点ぼけに対応している。用語「到達する」は、現在の焦点ぼけが、場合に応じて、目標の焦点ぼけに近いか或いは等しいか又はそれを超えるものとして理解することが重要である。
実際には、到達した不鮮明化レベルは、被検者の視機能に基づいて、例えば、被検者の視覚が不鮮明になった彼の視力に基づいて推定される。到達した不鮮明化レベルが目標不鮮明化レベルからの不確定性範囲内にある場合に、目標不鮮明化レベルに到達したと見なされる。被検者の眼の前に設置される焦点ぼけ度に関する不確定性範囲は、図10及び11に示すように、視力目標に応じて決まる。これは、レンズの拡大効果、及び視界が不鮮明である場合に被検者の知覚の困難に起因する。
例えば、2/10の視力目標に対して、不確定性範囲は約0.5ジオプターであるのに対して、8/10の視力目標に対して、不確定性範囲は約0.2ジオプターである。
また、点が取られる図7の曲線は、被検者の集団に関する研究中に得られたものであり、この曲線はそれらの研究結果に基づいて調整された曲線であるのが好ましく、より好ましくは、それらの研究結果から起草された数式から計算される数学的曲線に基づくことを理解することが重要である。
かかる数式を有することは、自動化されたシステムの実装において役立つことができ、点は式から計算される。簡略化した実装において、点の表は予め設定し、不鮮明化又は不鮮明解除処理が実行される場合に取り出すことができる。曲線についてより多くを後に説明する。
数式の代わりに、表を用いてもよい。
それでも実際のところ、被検者は、画面が彼/彼女の被検眼に近接して見られる光学デバイスにより視力表を表示する画面の前にいる。
例えば、表示の繰り返しの間に、被検者は、彼/彼女が認識できない視力表又は彼/彼女が認識できる最後のものを示す必要がある。図2において、到達した視力レベルの低下に対応する、すなわち、到達したより低い視力レベルに対応する視力表の3つの実施例を、左から右に向かって表している。
プロセスに適応したシステムにおける不鮮明化プロセスの実装の一実施例として、
1)被検者は消えた目標を凝視する。
2)専門家は被検者にガイドラインを通知する。
3)専門家は、実装が完全に自動化されていない場合には、被検者の回答をクリックすることによって不鮮明な球面を段階的に増加させる。
被検者に尋ねる質問は以下であってもよい。「板/壁に表示されている文字が読めますか?これから眼の前にレンズを装着します。それ以上文字を認識しない場合や、不鮮明/不明瞭すぎて見えない場合に教えてください。」
専門家への指示は以下であってもよい。
「調節を制御するには、固定視力まで被検者の視覚を低下させ、次いで、文字がどのように知覚されるかを尋ね、システムの対応するボタンをクリックすることによって示される際に、被検者の回答を検証してください。」考えられ得る可能性のある回答は、
−文字が見え、認識される、
−文字は見えるが、認識されない、
−文字が認識できない。
専門家への指示は以下のように続いてもよい。
「雲霧値の正確な測定を得るために、検査の最後まで続けてください。
最後に与えられた応答をキャンセルするには、ボタンをクリックしてください。
検査の最初に戻るには、ボタンをクリックしてください。」
専門家は、プロセス中に試験の結果を入力するために、図3のもののような画像を表示するコンピュータシステムを用いてもよい。システムをニーズに適合させることも可能である。例えば、0.2ログMAR又は0.4ログMAR又は0.7ログMAR又は1.0ログMARの目標視力を選択することを可能にするシステムの初期画面がある。また、文字の種類を変更して暗記の人為結果を回避することも可能である。
ここで、好ましくは、表示される画像は、被検者から6mの固定距離に位置する。従って、表示された所与の視力表の視覚は、画面上のその大きさのみによって決まる。
その上、視力表の大きさは、視力を正確に特定するために、眼とのその距離に応じて調整されてもよい。
視力表は、焦点ぼけの迅速な評価が可能であり、被検者により容易に理解できる方法を有する消失型の視対象であるのが好ましい。
「消失視力表」目標は、1978年にHowlandらによって最初に説明された。これらの視力表は、目標の平均輝度が背景と同じになるように擬似的高域通過設計を有する。従って、刺激は解像度閾値に到達した直後に消えてしまう。
視力表の中心は黒色(コントラスト100%)であり、白色の周囲(コントラスト0%)を有し、検査の背景は灰色(コントラスト50%)であり、周囲の厚さは黒色中心の半分の厚さである。
コントラストは、ここで、考慮された領域とその周辺との間の輝度の差を、前記周辺の輝度で除算したものとして定義される。
100%のコントラストは、領域が可能な限り黒色であることを示している。
0%のコントラストは、領域が可能な限り白色であることを示している。
50%のコントラストは、領域が中間的な灰色であることを示している。
消失視力表において、その輪郭を含む視力表の平均輝度は、視力表の背景の輝度と等しい。
視知覚若しくは機能評価又は視力評価に対して、100%コントラストの目標視力に対応するものとは若干異なる文字の大きさを被検者に提示することが好ましい。板又は表示文字が用いられ、それぞれは、例えば、図2に示すように、「N」に対して0.3ログMAR、0.5ログMARの「Z」、及び0.7ログMARの「V」の異なる大きさの単一文字から構成されている。
他の実装において、目標は、特に、異なる空間周波数又は異なる種類のシンボル(ランドルトのC、スローン文字の数字、子供のための視力表)を有する異なるものであってもよい。他の消失視力表は、例えば、子供のためのオークランド視力表、又は非特許文献5で見られるように公知である。
目標の視機能に応じて、各繰り返しにおける不鮮明化レンズの屈折力の増分、又はより一般にはジオプターδでの繰り返しを適応させる必要がある。
この増分又は繰り返し量は、被検者が眼の前を通過するレンズ毎の差を知覚するように定義されており、また、異なる不鮮明化レベルで行われる視機能の測定のばらつきにも対応している。
不鮮明化レベルの正確な特定は、着用者の眼の前のみの3つのレンズと同じぐらい低く通過することによって理論的に行われ、これは文字の各大きさに対して行われる。繰り返しの数は0〜3の間で構成されるのが好ましく、これは1ステップのみから4ステップを有するプロセスに対応する。
ステップ数は、不鮮明化方法の初期条件によって決まる。被検者が初期に既にぼやけている場合(例えば、矯正なしの近視の被検者)、3ステップ未満を必要とするのに対して、過度に負の度数を有するレンズが眼の前に設置された場合、より多くのステップが、被検者の眼を焦点ぼけにするために必要となる可能性がある。
以下は、所望の(目標)視機能に従って提案される目標及び不鮮明化レンズの特徴をまとめた表である。
Figure 2021514716
ほとんどの場合、患者は検査の開始時に光学システムを通してよく見るため、球面屈折力の大きな増分は、一般に、屈折力を変更する第1のステップのために用いられる。後続の繰り返しは、現在の球面屈折力で特定された現在の視機能に応じて、小さな又は大きな増分を用いてもよい。最後の繰り返しは、小さな増分を用いるのが好ましい。
図1は、時間の関数としての増分の調整の一実施例を示している。
例えば、他覚的屈折測定は、不鮮明化段階を実施して被検者の眼の屈折の初期値を提供する前に実施されてもよい。この他覚的屈折値が自覚的屈折値に近い場合、被検者に提示された第1の視力表はこの他覚的屈折値に対応し、従って、被検者によって正しく識別される。
次いで、焦点ぼけ度を有するレンズが、高い増分、例えば0.4ログMARの視力目標に対して0.45ジオプターで、任意に繰り返して、被検者の眼の前に設置される。
次いで、被検者は視力表を識別するが、僅かにぼやけていることを示す。レンズ(レンズアセンブリ又は調整可能な液体レンズ)の焦点ぼけ度は、より小さな増分、例えば0.15ジオプターで増加する。
被検者が視力表がそれ以上見えないことを示すと、不鮮明化段階は終了する。
被検者が近視を有し、矯正レンズを着用していない場合、彼の視覚は不鮮明化段階の開始時において既にぼやけている。少ないステップが不鮮明化段階を達成するために必要とされる。
不鮮明解除プロセスについて、以下が考えられる。
1)視覚刺激を「対話型の方法で」見る/凝視する/じっと見るよう被検者に求めることと、
2)nステップにおいて焦点化レベルを修正することであって、nは、被検者の視機能の関数として個別の推定による標準的な方法よりも低い値であり、好ましくは、nは1〜3ステップの間で構成されることと、
3)焦点を合わせる行為の又は視機能の良好/目標レベルに達したことを定義する停止基準を有すること。
対話型の方法により、被検者は見えた視力表を読むか又はそれを説明するよう求められることを意味している。
実際には、視覚刺激は、ステップb)で表示される視力表である。後に詳述するように、視覚刺激の知覚の説明により、ステップd)において、光学システムを通して視力表を見ている被検者の視機能を評価することが可能となる。
補償なしに眼の視覚異常のためにその前に実行される不鮮明化ステップのいずれかによって、被検者の視覚が最初のうち不鮮明であることがここで想定される。
ステップa)において、視機能の目標値を特定する。それはここで焦点合わせ目標に対応している。以下に述べるように、視機能目標は、方法の個別対応を可能にする被検者自身と連動した基準を含む異なる基準に従って特定されてもよい。視力機能とは、ここでは、必要に応じて矯正レンズにより被検者に最適な視覚を確保するために達成すべき機能のことである。
不鮮明解除段階において、ステップc)〜e)は、一般に、幾つかの繰り返しにおいて繰り返される。その上、ステップb)も繰り返される。
実行される第1のステップb)において、ステップc)において表示される視力表の大きさは視機能目標のみに応じて特定される。代替として、それは固定サイズの視力表であるか又は前回の不鮮明化検査の目標視力値から特定されてもよい。
各ステップd)において、視機能の現在値を特定する。これは、例えば、現在表示されている視力表の彼の知覚の被検者による説明に基づく視力検査によって行われる。任意の周知の視力検査が用いられてもよい。
ステップe)において、被検者の前に設置された光学システムの球面度数の負の増分が、ステップa)で特定された視機能目標を考慮することによって特定される。また、好ましくは、ステップd)で特定された視機能の現在値を考慮してもよい。
次の繰り返しにおいて、ステップb)において、修正された視力表が視機能目標に基づいて特定されてもよい。この修正された視力表は、また、少なくとも前のステップd)において特定された視機能の現在値も考慮に入れるのが好ましい。
不鮮明解除段階において、視力表は、視力に対応する所定の大きさの一定数の文字の2行を備えるのが好ましい。
各行は、例えば1〜10文字を備えている。
各行の文字は所定の大きさを有する。2行のそれぞれの文字の大きさは、通常、異なっている。
従って、ステップe)において、特定された視力表の大きさは、1行のみの文字の大きさに対応していてもよい。ステップe)において、1行あたりの文字又は記号の数、行数、隣接する2行の間の大きさの差は、また、視機能目標に基づいて特定されてもよい。それらは、また、少なくとも前のステップd)において特定された視機能の現在値を考慮してもよい。
特に、ステップb)において、
−光学システムの現在の焦点ぼけ度に対する視機能の不確定性が特定される。
−前記視力表の2行が特定され、1行あたりの文字又は記号の数、行数、隣接する2行の間の大きさの差は視力の前記不確定性に基づいて特定される。
このように、1行あたりの文字又は記号の数、行数、隣接する2行の間の大きさの差も、光学システムの現在の焦点ぼけ度に対する視力の不確実性に基づいて特定されてもよい。
不確実性が所定の閾値よりも高い場合、2行の間の大きさの差を増加させてもよく、又は、文字数を減少させてもよい。
不確実性が別の所定の閾値よりも低い場合、2行の間の大きさの差を減少させてもよく、又は、文字数を増加させてもよい。
例えば、視力を特定する初期ステップに対し、被検者の視覚は不鮮明であると想定され、被検者の視覚がそれ程不鮮明ではない場合に比べて、視力測定を行うことはより複雑である。
1.5ジオプターの眼の焦点ぼけレベルに対し、視力の不確実性範囲は0.2ログMARであり、そのため、隣接する2行の間の大きさの差は0.2ログMAR、すなわち、例えば、第1及び第2の行に対してそれぞれ0.5ログMAR及び0.7ログMARの大きさであってもよい。
0.5ジオプターの焦点ぼけに対し、視力の不確実性範囲は0.1ログMARであり、そのため、隣接する2行の間の大きさの差は0.1ログMARであってもよい。その上、より正確な測定を有するため、各行により多くの文字を表示することができる。
不鮮明解除(又は雲霧解除)段階に対し、到達すべき所定の焦点合わせゴールは、被検者の検査のために選択され、視力表が被検者の前に配置される。
この所定の焦点合わせゴールは、目標視力に対応する、すなわち、それに基づいて特定される。
ここで、不鮮明解除プロセスの実施例をより詳細に説明する。
本発明の不鮮明解除は、視覚系が焦点ぼけの状態にある場合に、視機能の測定によって球面の探索を可能にする簡単なプロセスである。このため、専門家は、視機能の測定を行い、すなわち、例えば視力を特定し、不鮮明解除は、特定された視力に基づいて推定される焦点ぼけの状態に従って自動的に行われる。
一般に、ステップa)において、以下の視力目標又は焦点合わせ目標でも呼ばれる、所定の焦点合わせゴールの値は、10/10に等しい視力の値に固定される。不鮮明解除方法の最後に表示される視力表の最終的なセットは、従って、この視力に対する視覚を検査する必要がある。
視力目標は、例えば、被検者の眼検査におけるこの不鮮明解除段階の目的に応じて適合されてもよい。
不鮮明解除段階が、別の検査により眼の球面屈折を確認する前、眼の乱視度、例えば、眼の円柱及び/又は軸を確認する前、又は屈折矯正を処方する前の最後の検査を行う前に行われる場合は、確かに異なる可能性がある。
別の検査により眼の球面屈折を確認する前、視機能目標は、例えば8/10のまだわずかなぼやけを伴う視力であってもよい。
眼の乱視度を確認する前、視機能目標は、例えば10/10の調節のないぼやけがないことに対応する視力であってもよい。
屈折矯正を処方する前に最後の検査を行う前、視機能目標は、平均最大視力に対応する最大値、例えば12/10に設定されてもよい。
視機能目標値は、また、被検者の推定最大視力等の被検者の個人的特徴に応じて適合させてもよい。この最大視力は、年齢、屈折異常、被検者の地理的出自、眼疾患(白内障)、過去の処方、等のような被検者の眼歴に応じて推定されてもよい。
視力は、被検者の年齢が増加すると、眼の透明度の低下及び網膜からの信号の処理効率の低下のために、確かに低下することが公知である。
視力目標は、例えば、60歳を超える高齢者に対して8/10、若年成人に対して12/10に設定してもよい。
また、非特許文献6から公知のように、眼球解剖学は被検者の地理的出自に応じて僅かに異なることが公知である。アジア人被検者に対する視力目標は、これらの出自を有する被検者に対して観察された平均最大値であるため、8/10に設定することができる。視力目標は、白人被検者に対して10/10に設定される。
被検者の視力は、また、瞳孔径によっても決まり、すなわち、到達できる最大視力は、最大3mmの瞳孔径に増加した瞳孔径で増加し、次いで、光学収差のため、3mmを超える瞳孔径に対して徐々に減少し、中間値に安定する。従って、視力目標は、プロセスの照明条件における瞳孔径に応じて特定することができる。
屈折異常は、また、本発明による方法の間に眼の前で用いられる矯正レンズが、視力表の大きさを増減させる傾向があるので、以下の段落で検討するように、影響を及ぼす。視力目標は、従って、近視の被検者にとって、矯正レンズが視力表の大きさを減少させるため、小さくなり、遠視の被検者にとって、矯正レンズが視力表の大きさを増大させる傾向があるため、大きくなる可能性がある。
視機能目標値は、また、測定セットアップのパラメータ等の環境パラメータに応じて特定されてもよい。照明条件は例えば視力表のコントラストに影響を及ぼす可能性があり、従って、その知覚は照明によって変化する。
例えば、それは、被検者の眼と、被検者の眼の前に設置される不鮮明化/不鮮明解除レンズ及び/又は矯正レンズを備える光学システムとの距離によって決まってもよい。
この距離は光学システムを通した光学倍率に実際に影響を与えてもよく、従って、特定される視力にも影響を与えてもよい。
凸レンズは彼の凸レンズを通して見た物体を拡大するのに対して、凹レンズは凹レンズを通して見た同じ物体を縮小する。言い換えれば、凸レンズを通して見た物体の像は実物よりも大きいのに対して、凹レンズを通して見た物体の像は小さくなる。
効果(拡大又は縮小)は、レンズの度数及び/又は幅、並びにレンズと被検者の目との間の距離によって決まる。例えば、近視の度合いが高く、被検者の眼から20ミリに設置された−8ジオプターの矯正レンズを有する被検者は、レンズが眼から10ミリに設置されると、約8/10又は10/10の視力目標を有するのに対し、遠視の被検者の場合、視力目標は、物体の像を拡大する眼の前に設置される矯正レンズとして、12/10に設定することができる。
被検者が0.4ログMARの視力に対して以前にぼやけていた場合、3回の繰り返しで不鮮明解除段階を行うことが好ましい。この不鮮明解除方法は、それにもかかわらず、不鮮明化段階の後に到達した初期不鮮明化レベル、目標の視機能、等に応じて適合させてもよい。1〜5ステップで行われる不鮮明解除段階が好ましい。
この主な目的は、被検者が、3枚の不鮮明解除レンズのみを用いて、又は所定数の不鮮明解除レンズの範囲内で、標準法のように不鮮明解除レンズの可変数ではなく、所定の視機能を達成することである。
そのために、
1)被検者は、図5に示し、視力表を表示するような視力板を凝視する。
2)視力は、この行の5文字のうち4文字が正しく読み取れた/理解された場合、行の検証により評価され、行は評価された視力に対応する。
3)自動的に、不鮮明解除レンズが被検者の眼の前に設置され、目標機能に対応する視力板が提示される。
4)新しい視力板が表示される。
5)目標の視機能に達しない場合、専門家は、期待される結果に達するまで、視機能を再評価する。
好ましくは、既に述べたように、不鮮明解除中、所定数の視力表の2行が表示される。各行の視力表の大きさは、異なる視力に対応している。
この繰り返しプロセスの間、以下の指示が被検者に向けられてもよい。「目を細めずに、また隠し場所の後ろで目を閉じずに、不明瞭でも解読できる最小の文字の行はどれですか」
視力表の2行が表示されている場合、指示は以下であってもよい。「下の行が読めますか?ダメなら、上の行を読めますか?」
視機能の目標値に到達できない場合、すなわち、視機能の現在の値が安定しているか又は目標値(到達している視機能の極値)から逸脱している場合、ステップc)〜f)の繰り返しを停止する。
この場合、安定化又は目標値からの逸脱前の全ての繰り返しについてステップe)で特定された連続的に加算される負の球面屈折力は、最良の視力を提供する不鮮明解除球面屈折力を定義するよう共に加算される。
この不鮮明解除球面屈折力は、必要とされる球面屈折矯正、言い換えれば、被検者に最良の視力を与える球面屈折矯正の値である。
彼/彼女の側において、専門家は、以下の指示に従わなければならない可能性がある。
「正確に球体に近づいてください。
文字の行を読むよう求めてください。
プログレスバーが完了するまで続けてください。検査は、被検者が少なくとも10/10の視力に達した場合に終了します。必要に応じて手動で球面を修正してください。
対応するボタンをクリックすることで示すように、被検者の反応を検証してください。
可能性のある回答は、
−全ての行が読まれる、
−行の一部が読まれる、
−一行も読まれない。
球面及び鮮鋭度板は、次いで、被検者が10/10を超える視力を得るように修正されます。また、対応するボタンにより手動で球面を変更することもできます。
球面に近づくために検査を終了するまで、この方法を続けてください。
最後の回答をキャンセルするには、対応するボタンを押してください。検査の開始に戻るには、対応するボタンを押してください。検査の進行状況を詳細に表示するシャッターを開くには、対応するボタンをクリックしてください。
与えられた最後の回答をキャンセルするには、対応するボタンを押してください。検査の開始に戻るには、ボタンを押してください。
検査の進行状況を詳細に表示するセクションを開くには、対応するボタンをクリックしてください。」
専門家は、プロセス中に結果を入力するために、図6のもののような画像を表示するコンピュータシステムを用いてもよい。これはまた、コンピュータシステムに結果を直接入力するために被検者によって用いられてもよい。
それはまた、システムをカスタマイズすることも可能である。特に、被検者を取ることが可能な視機能の目標を選択することが可能である。また、暗記の影響を避けるために、視力表のランダムな変更を行うことも可能である。
ここで、不鮮明化及び不鮮明解除プロセスに対する各繰り返しにおける光学デバイスの屈折力の変化量がどのように特定されているかについて説明する。
科学文献は、様々な種類及びレベルの焦点ぼけによって達成される視機能を相関させる法則を説明している多数の論文を提示している。発明の方法は、これらの法則に基づいて、測定された視機能と、それが数ステップで到達すると予想される目標視機能とに従って提案される不鮮明解除レンズを算出する。
数人の著者は、測定された視力の関数として視覚系の焦点ぼけレベルを推定するためのモデルを説明している。最も有名なのは、Swaine、Raasch、Blendowske、Gomezである。
焦点合わせステップ、及び従って、光学システムの球面度数の増分の特定は、視覚の閾値を特定するよう幾つかのモデルのうちの任意の1つを考慮に入れて達成されてもよい。これらのモデルは、非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9及び非特許文献10の出版物に説明されている。
これらのモデルは異なる基準に基づいており、普遍的ではない。
本発明によれば、不鮮明化及び不鮮明解除プロセスの各繰り返しにおける光学デバイスの屈折力の変化量は、視覚的特徴、すなわち、乱視、軸、瞳孔径、年齢若しくは性別等の個人的特徴、又は照明条件等の環境等の異なるパラメータを考慮してもよい。
発明によれば、縦に焦点ぼけδ及び横に視力AV(ログMAR)を有する図7に表されるモデルを用いることが提案されている。図7のこのモデルは、極めて低い焦点ぼけレベル(0δ〜0.5δ)のためのSwaineの法則、小さな焦点ぼけレベル(0.5δ〜1.75δ)のためのGomezの法則、及び強い焦点ぼけレベル(>1.75δ)のためのBlendoswkeの法則に従っている。
図7のこのモデルは、次の式により近似されている。
眼の球面焦点ぼけ=−2.2236(VA)+4.7411(VA)+0.263(VA)+0.2039
ここで、VA=視力(ログMAR)である。
この式は、プロセスの各繰り返しにおける光学デバイスへの屈折力の加算又は減算量を計算するための自動化システムにおいて用いられる。
再度、主な目的は、被検者が、標準的な方法のような可変数ではなく、一定数の不鮮明解除レンズを通過することによって、所定の視力に到達することである。
このために、提案される方法は、被検者の視力を特定すること、上記の式及び特定された視力を用いて不鮮明化ステップに続く被検者の眼の球面焦点ぼけ状態を推定することを含んでいる。用いられる不鮮明解除レンズの度数の計算は、焦点ぼけ状態値のより良好な推定を可能にする中間視力を達成するよう実行される。
一実施例として、凹みすぎる値を得ないように目標とされる視機能を達成するために推奨されるよう計算される実際の不鮮明解除レンズの低減値(70%)を用いている。球面値が計算され、次いでジオプターの100分の1に丸められた。この選択は、また、不鮮明の視機能の測定のばらつきによっても決まる。球面値が計算され、次いでジオプターの10分の1に丸められた。
ステップ数は、初期条件及び視機能の目標値によって決まる。被検者が最初のうちに本当にぼやけている場合(例えば、矯正なしの高い近視の被検者)、3ステップが必要であるのに対して、彼がぼやけなし又は僅かなぼやけと共に(矯正ありの近視被検者)開始した場合、視力目標が得られるので、少ないステップで済むことになる。
不鮮明化を伴う視機能及び専門家が達成したいと望む視機能に応じて、検査を所定数の繰り返し/ステップ(=不鮮明解除レンズの数)、すなわち、1回から5回までの繰り返し、好ましくは2回又は3回の繰り返しで行うことが推奨される。
不鮮明化に対する実施例として、
1.0ログMARにおいて及び3回の繰り返し/ステップで不鮮明化を開始し、
1)0.4ログMARに到達するために70%の値を不鮮明解除する、
2)0.0ログMARに到達するために70%の値を不鮮明解除する、
3)0.0ログMARに到達するために100%の値を不鮮明解除する(前で到達しなかった場合)。
0.7ログMARにおいて及び3回の繰り返し/ステップで不鮮明化を開始し、
1)0.3ログMARに到達するために70%の値を不鮮明解除する、
2)0.0ログMARに到達するために70%の値を不鮮明解除する、
3)0.0ログMARに到達するために100%の値を不鮮明解除する(前で到達しなかった場合)。
0.4ログMARにおいて及び2回の繰り返し/ステップで不鮮明化開始、
1)0.0ログMARに到達するために70%の値を不鮮明解除する、
2)0.0ログMARに到達するために100%の値を不鮮明解除する(前で到達しなかった場合)。
開始視力が0.2ログMARである場合、1枚の不鮮明解除レンズのみで行い、
1)0.0ログMARに到達するために70%の値を不鮮明解除する、
別の実施例としてだが、不鮮明解除のために、
1)被検者の不鮮明化視力が0.7ログMARであれば、不鮮明解除を0.91δで行う。
2)被検者の不鮮明化視力がここで0.5ログMARであれば、不鮮明解除を0.73δで行う。
3)被検者の不鮮明化視力が0.1ログMARであれば、0.18δを不鮮明解除する。
視力は0.0ログMARであり、3枚のレンズのみを取って0.0ログMARの視力に到達した。
特定の場合において、不鮮明解除方法において、視力の目標に到達していない場合、最後のステップe)で加算された球面屈折力の変化値は、被検者が最大球面度数で彼の最大の視機能を有することを確実にするよう正であることが提案される。
例えば、同じ視力が被検者の前に設置された単数又は複数のレンズの3つの異なる度数について測定された場合、方法を停止し、同じ視力を有する度数の第1の値が、被検者の球面屈折矯正の必要性を特定するために考慮される。
別の実施例によれば、被検者の回答が、先に測定された視力よりも視力が低いことを2回示した場合、方法を停止し、最良の視力を有する度数の第1の値が考慮される。
本発明による方法の別の実施例によれば、例えば10/10の最終的な視力目標が達成されるべきである。
第1の実施形態において、
−測定された視力が2/10未満である場合、中間視力目標は、最終的な視力目標に向けた第1のステップに対応する4/10に設定される。対応する焦点ぼけ度は、先に述べた式Eqにより特定され、適用される。視力4/10に対応する大きさの視力表が表示され、
−測定された視力が2/10を超え、4/10未満である場合、中間視力目標は、最終的な視力目標に向けた第1のステップに対応する5/10に設定される。対応する焦点ぼけ度は、先に述べた式Eqにより特定され、適用される。視力5/10に対応する大きさの視力表が表示され、
−測定された視力が4/10を超え、8/10未満である場合、視力目標は、前記最終的な視力目標である。対応する焦点ぼけ度は、先に述べた式Eqにより特定され、適用される。最終的な視力に対応する大きさの視力表が表示され、
−測定された視力が8/10を超える場合、視力目標は、前記最終的な視力目標である。焦点ぼけ度は0.2ジオプターに設定され、適用される。最終的な視力に対応する大きさの視力表が表示される。
異なる大きさの2行に表示された視力表を用いる場合、探し求める視力に対応する大きさの視力表は最下行に設置される。
第2の実施形態において、
−測定された視力が2/10を超え、4/10未満である場合、視力目標は、前記最終的な視力目標である。対応する焦点ぼけ度は先に述べた式Eqで特定され、この焦点ぼけ度の70%が適用される。最終的な視力に対応する大きさの視力表が表示され、
−測定された視力が4/10を超え、8/10未満である場合、視力目標は、前記最終的な視力目標である。対応する焦点ぼけ度は、先に述べた式Eqにより特定され、適用される。最終的な視力に対応する大きさの視力表が表示され、
−測定された視力が8/10を超える場合、視力目標は、前記最終的な視力目標である。焦点ぼけ度は0.2ジオプターに設定され、適用される。最終的な視力に対応する大きさの視力表が表示される。
焦点ぼけ度の最大合計値は、例えば1.6ジオプターである。
ここで説明した実施例において、視機能目標は視力目標である。しかし、他の目標は、例えば、低コントラスト視力、動体視力、子供の視力、読み取り速度、コントラストに対する感度等を考慮してもよい。
視力機能目標を達成するために被検者によって必要とされる矯正レンズの球面度数は、不鮮明解除段階の終了時、すなわち、視機能目標を達成する場合の光学システムの球面度数に基づいて特定される。

Claims (18)

  1. 被検者の少なくとも一方の眼の前に配置される光学システムを用いて前記被検者の視機能を変化させるための方法であって、以下の連続する、
    b)視力表を特定するステップと、
    c)前記視力表が前記光学システムを介して前記被検者によって見えるような方法でステップb)において特定された前記視力表を前記被検者に表示するステップと、
    d)前記光学システムを通してステップc)において表示される前記視力表を見る前記被検者の前記視機能を評価するステップと、
    e)前記光学システムに球面屈折力の変化値を加算するステップであって、前記変化値は正又は負である、ステップと、
    を含み、
    前記方法は、ステップb)の前に、
    a)視機能の目標値を選択するステップを含むことを特徴とし、
    ステップb)において、前記視力表は、前記視機能の目標値に応じて特定される大きさを有し、
    ステップe)において、前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値に応じて特定される、ことを特徴とする方法。
  2. 更に、
    f)ステップe)の後に前記被検者の前記視機能を評価し、且つ、この評価結果を視機能の現在値として定義するステップを含み、
    ステップc)、d)、e)、及びf)は、前記視機能の現在値が前記視機能の目標値に到達するか、又は安定を保つか、又は前記目標値から逸脱するまで、繰り返され、
    −ステップe)において前記光学システムに加算される前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値の及び前記視機能の現在値の関数として特定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記変化のゴールは前記被検者の視覚を不鮮明化することにあり、前記球面屈折力の変化値は、前記被検者を不鮮明化された視覚及び弛緩された調節を有する近視状態にするように正である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記被検者は、ステップd)の間、前記視力表を認識するために眼科矯正を装着する、請求項3に記載の方法。
  5. −ステップd)において、前記視力表が前記光学システムを通して見えるか見えないかを前記被検者に尋ねることと、
    −ステップe)において、球面屈折力の正の変化値を加算することであって、前記変化値は、前記被検者の回答、先に加算された変化値、及び前記視機能の目標値の関数として特定されることと、を含む、
    請求項3又は4に記載の方法。
  6. ステップe)において、前記変化値は、前記被検者が、
    −彼/彼女が前記視力表を見て認識するか、又は、
    −彼/彼女が前記視力表を見ても認識しないか、
    を回答するかどうかで異なる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記視力表は消失型視力表である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. ステップa)において、前記消失型視力表は、以下の消失型文字、D、H、K、N、R、S、V、及びZの中からランダムに選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記方法は、また、
    f)ステップe)の後に前記被検者の前記視機能を評価し、且つ、この評価結果を視機能の現在値として定義することを含み、
    ステップc)、d)、e)、及びf)は、前記視機能の現在値が前記視機能の目標値に到達するか、又は安定を保つか、又は前記目標値から逸脱するまで、繰り返され、
    ステップe)において前記光学システムに加算される前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値の及び前記視機能の現在値の関数として特定され、
    前記視力表の大きさは同じままである一方で、ステップc)、d)、e)、及びf)が繰り返される、請求項3〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. −前記変化の効果は、前記被検者の一方又は両方の眼に対する前記視機能の目標値を到達するように前記被検者の視覚を不鮮明解除することにあり、
    −前記光学システムは、前記被検者が、初期には、不鮮明化された視覚及び弛緩された調節を有する近視状態にあるように、球面屈折力の加算される変化値を初期に有し、
    −ステップd)において前記光学システムを通して前記視力表を見る前記被検者の前記視機能の評価は、前記被検者の焦点ぼけレベルを推論することを可能にし、
    −ステップe)において加算される前記球面屈折力の変化値は、前記被検者の視界を不鮮明解除するために負であり、前記視機能の目標値から及び前記焦点ぼけレベルから特定される、請求項1又は2に記載の方法。
  11. 前記焦点ぼけレベル及び前記視機能は数式を介して相関する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記方法は、また、
    f)ステップe)の後に前記被検者の前記視機能を評価し、且つ、この評価結果を視機能の現在値として定義することを含み、
    ステップc)、d)、e)、及びf)は、前記視機能の現在値が前記視機能の目標値に到達するか、又は安定を保つか、又は前記目標値から逸脱するまで、繰り返され、
    ステップe)において前記光学システムに加算される前記球面屈折力の変化値は、前記視機能の目標値及び前記視機能の現在値に応じて特定され、
    ステップb)は繰り返され、各ステップb)において、前記視力表の大きさは、前記視機能の目標値及び前記視機能の現在値に応じて特定される、請求項10又は11に記載の方法。
  13. ステップb)において、
    −前記光学システムの現在の焦点ぼけ度に対する前記視機能の不確定性が特定され、
    −前記視力表の2行が特定され、1行あたりの文字又は記号の数、行数、隣接する2行の間の大きさの差は視力の前記不確定性に基づいて特定される、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ステップa)において特定された視力目標の値は、以下の、
    −前記被検者の眼検査における不鮮明化又は不鮮明解除段階の目的、
    −前記被検者の個人的特徴、
    −環境パラメータ、のうちの1つに応じて適合される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 視力目標の値は、前記眼の前記焦点ぼけレベルを前記眼の前記視機能と結び付けるモデルを考慮に入れることによってステップa)において特定され、このモデルは、被検者に関して前記不鮮明化又は不鮮明解除段階を実行している間に収集されるデータに関して、及び/又はコンピュータ学習アルゴリズムにより構築される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 被検者の球面屈折矯正の必要性を測定するための方法であって、
    −前記被検者の視覚を不鮮明化するための方法を実施することと、
    −請求項2と組み合わせて、請求項10〜14のいずれか一項に記載の前記被検者の視覚を不鮮明解除するための方法を実施することであって、初期近視状態は前記不鮮明化のための方法の実施の結果として生じることと、を含み、
    −ステップe)の連続する繰り返しの球面屈折力の連続的に加算される負の変化値は、
    −視機能の現在値が視機能の目標値に到達するまで、又は前記視機能の現在値が安定を保つか若しくは前記目標値から逸脱する前に、
    −不鮮明解除球面屈折力を定義するために、共に加算され、
    −前記球面屈折矯正の必要性は、前記不鮮明解除球面屈折力に基づいて特定される、
    方法。
  17. 前記不鮮明化のための方法は、請求項3〜9のいずれか一項に記載のものである、請求項14に記載の方法。
  18. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法を実施するための光学システムであって、前記光学システムは、被検者の少なくとも一方の眼の前に設置され、この眼に追加の球面屈折力を付与するよう構成される光学デバイスを備え、前記球面屈折力は調整可能である、光学システム。
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