JP2021513425A - 人工収縮構造 - Google Patents
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Abstract
医療装置用の人工収縮構造(1)であって、該人工収縮構造(3)は、−中空人体器官に接触するように適合された細長い部材(3)と、−人工収縮構造体(1)が前記中空人体器官の周りで閉ループを形成するように適合されたクロージャ(9)と、−制御ユニット(28)に接続されるように配置された張力システム(11)であって、前記張力システム(1)は、前記制御ユニット(28)によって加えられる力に応じて前記閉ループの内径を修正するように適合されている前記張力システム(11)とを備える。本発明によれば、前記細長い部材(3)は、弾性コア(5)および生体適合性の外側シース(7)を備える。前記張力システム(11)は、更にまた、前記細長い部材の第1の点(3c)に取り付けられた第1の張力要素(13)と、前記細長い部材の第2の点(3d)に取り付けられた第2の張力要素(15)とを備え、前記張力要素(15、17)のそれぞれは、前記第1の点(3c)と前記第2の点(3d)との間に位置するアダプタ(17)を通過する。
Description
本発明は、特に、尿失禁の治療のための人工括約筋の分野に関するが、これに限定されない。
国際公開第2015/117664号は、アメリカン・メディカル・システムズ社によって販売されているAUS 800などの問題のある油圧システムの代替として提案された機械的な人工収縮構造の形式を説明している。上記の文献に開示された人工収縮構造は、平らなストリップを備え、クロージャによって患者の尿道(または他の任意の中空人体器官)の周りで閉じてループを形成するように配置される。中空人体器官に適用されると、これは、ストリップの構造を通過するワイヤによって加えられる張力によって、収縮され得る。一連の横補強要素がストリップの外側に形成され、これにより、前記張力が加えられると、実質的にU字形の断面になり、したがって、圧力が器官に穏やかにかかる。
急性試験では、この人工収縮構造は男性の失禁の治療に有望であるが、その形状は女性の尿道に十分に適合していないため、女性の同じ状態の治療にはいくつかの欠点がある。実際、国際公開第2015/117664号に開示されている収縮構造は、それが男性の尿道に巻き付けられるとき、係合システムの両側に延びるように設計されている。ケーブルに力を加えると、係合システムを超えて延びる部分は収縮に対する抵抗が小さくなり最初に収縮するため、そのように設計されたカフの効率は低下する。尿道を囲む収縮部分が優先的に収縮するように、この部分、いわゆる「デッドゾーン」を強化する方法は存在するが、追加の装置が必要となり、手術が複雑になる。本発明は、この状況を改善することを意図している。
女性の尿道は男性の尿道よりも大きく、その解剖学的状態が非常に異なるため、構造を収縮させるために必要な牽引距離は、国際公開第2015/117664号に開示されている構造の実際の長さを超え、したがって、長期的には患者を再び排泄抑制可能にするために必要な意図した牽引距離を達成できない場合がある。
更に、女性の尿道を閉じたり開いたりするための括約筋は、実質的にU字形(解剖学的な正中面で表示)であり、部分的にのみ尿道を囲んでいる。したがって、男性の患者の場合のように、女性の尿道の全周囲に収縮力を与えることは禁忌であり、特に、膣壁がある場合、尿道の下で摩擦とびらんを引き起こす可能性がある。
現在、女性患者の失禁の標準的な治療は、尿道に圧力をかけるように取り付けられた受動装置であるいわゆるスリングによるものであり、これにより、一定量の筋肉機能が置き換えられ、それによって調節機能を回復する。ただし、長期使用では、軟組織へのスリングの一定の圧力が尿道を通るスリングの侵食または移動につながり、したがって尿道にかかる圧力が低下し、更に別のスリングを留置する必要があるため、スリングはしばしば失敗する。実際、一部の患者は、時間の経過とともに、いくつかのスリングの留置を受けることができる。
スリングの不十分さと油圧システムの限界により、女性の失禁をよりよく治療するための改善されたシステムが長い間切実に必要とされている。
本発明の目的は、先行技術の上記の欠点を克服し、したがって、女性の失禁の治療に特に適した人工収縮構造を提供することである。本発明の人工収縮構造は、主に女性の失禁の治療を目的とするが、男性にも使用でき、血管、管(例えば、胆管)、腸などの他の中空人体器官を収縮させるために使用することもできる。
この目的は、請求項1で定義されている医療装置の人工収縮構造によって達成される。この人工収縮構造は、「カフ」としても知られ、細長い部材、即ち、平らな断面のストリップであるか、またはV字形やU字形の形状、または波形形状などのより精巧な断面を有することができる長くて比較的薄い部材を備え、該細長い部材は、第1の端部と第2の端部との間で長手方向に延びる細長い本体を備える。前記細長い部材は、その周囲の少なくとも一部の周りで尿道などの中空人体器官に接触するように適合されている。
制御ユニットに接続されるように配置された張力システムも提供されており、前記張力システムは、中空人体器官を収縮させる、したがって、人工括約筋を形成するように、前記制御ユニットによって加えられる力に応答して、細長い本体の前記第1および第2の端部を互いに近づけるように適合されている。
本発明によれば、細長い部材は、弾性コアおよび生体適合性の外側シースを含み、張力システムは、前記細長い部材の前記第1の端部に取り付けられた第1の張力要素(例えば、ワイヤ、コード、糸、テープなど)と、前記細長い部材の第2の点に取り付けられた第2の張力要素(例えば、やはり、ワイヤ、コード、糸、テープなど)とを備える。前記張力要素のそれぞれは、前記第1の点と前記第2の点との間で細長い部材上に配置されたアダプタを通過する。
この構造により、中空人体器官に選択的圧力を均一に加えることが可能になり、腹腔鏡手術によって中空人体器官の周りに配置および調整するのが簡単である。
有用には、前記弾性コアは格子構造を含む。この構造により、弾性コアの弾性と寸法の最適化が可能になる。
有用には、弾性コアは形状記憶合金を含む。これらの合金は、通常、優れた弾性特性を有し、以下に開示する特に有用な製造方法を可能にする。
有用には、前記第1の張力要素は、細長い部材の前記本体の前記第1の端部に取り付けられ、前記第2の張力要素は、細長い部材の前記本体の前記第2の端部に取り付けられる。それにより、カフは、いわゆる「デッドゾーン」、即ち、機能していない部分を見せない。
代替的に、前記第1の張力要素は、前記第1の端部で細長い部材内に配置された第1の固定部材に取り付けられてもよく、前記第2の張力要素は、細長い部材の本体の前記第2の端部で細長い部材内に配置された第2の固定部材に取り付けられてもよい。
一実施形態では、前記第1および第2の固定部材は、中空人体器官を収縮させるように、したがって人工括約筋を形成するように、前記制御ユニットが加える力に応じて前記第1および第2の張力要素がアンカー部材の周りをスライドするピボット手段を備える。
実施形態では、第1および第2の固定部材は、人工収縮構造の前記弾性コアに一体的に形成されてもよい。
実施形態では、人工収縮構造は、人工構造が前記中空器官の周りで閉ループを形成するように適合されたクロージャを更に備えてもよい。次いで、好ましくは、前記クロージャは、前記細長い部材の前記第1および第2の端部の間にリンクを形成する。
一実施形態では、人工収縮構造は、弓形の自己支持構造を更に含んでもよく、前記細長い部材が取り付けられ、前記自己支持構造は、円形の横紋筋の上に挿入するように構成され、それにより患者の膣壁の解離を防ぐ。このような構成は、女性患者の埋込みに非常に有用な場合がある。
有用には、前記クロージャは、前記細長い部材と一体である、即ち、それと一体鋳造であり、それにより、最小数の部品の単純な構造がもたらされる可能性がある。
有用には、前記張力システムは、前記細長い部材に枢動可能に取り付けられた可撓性トランスミッションを更に含み、前記第1の張力要素および前記第2の張力要素は、前記可撓性トランスミッションを通過する。したがって、可撓性トランスミッションは、ねじれることなく細長い部材に対して旋回することができ、これは、使用時だけでなく、カフと一緒に簡単に折り畳むことができるため、トロカールによって患者に挿入される場合にも有用である。カフと可撓性トランスミッションは一緒に医療装置を構成する。
有用には、前記可撓性トランスミッションは、アダプタに取り付けられ、前記アダプタは、前記可撓性トランスミッションに入るために、前記第1の張力要素および前記第2の張力要素がその周りを通過する少なくとも1つのプーリを備える。1つ以上のプーリは、回転式または固定式であってよく、張力要素がカフから可撓性トランスミッションへ移行するとき、張力要素との摩擦を最小化するのに役立つ。
有用には、アクチュエータを備える制御システムが提供され、前記第1の張力要素および前記第2の張力要素は、コネクタによって前記アクチュエータに取り付けられ、前記コネクタは、押込み式接続によって前記アクチュエータに取り付けられる。したがって、張力要素および可撓性トランスミッションとアクチュエータとの接続は簡単であり、回転を必要としない。
有用には、前記押込み式接続は、前記アクチュエータおよび前記コネクタのうちの一方に設けられた第1の環状溝とリンクし、前記アクチュエータおよび前記コネクタのうちの他方に設けられた更なる環状溝と運動学的にリンクする1つ以上のコイルばねおよび1つ以上のOリングを備える。したがって、特に単純な形の押込みが提案される。
有用には、コネクタは、同軸プラグ内で長手方向に移動可能な接続ロッドを備え、前記接続ロッドは、前記張力要素に取り付けられている。好ましくは、接続ロッドは、前記プラグの解放可能なフック部材と協働して前記プラグ内の接続ロッドの係合を可能にする鋸歯状部分を備え、一方、コネクタは、所定の力に達すると自動的に外れるように設計されて患者への危害を防止し、また、鋸歯状部分により、張力要素に力を加えることなく、ロッドの任意の位置で張力要素を切り離すことが可能になる(これにより、尿道が制御不能な牽引力から保護される)。
本発明の目的は、上で定義された人工収縮構造の製造方法によっても達成され、本方法は、
−平らに製造して追従する作業(張力要素用ガイドの曲げ、オーバーモールディング、シーティング、スリービングなど)を容易にすることができる記憶合金のおかげで、前記弾性コアを形成するステップと、
−例えば、事前に準備されたシースをオーバーモールディングまたはスリービングなどによって、前記生体適合シースを前記弾性コアに適用するステップと、
−前記生体適合シースを適用する前または後のいずれかに、前記クロージャおよび前記張力システムを前記細長い部材に組み立てるステップと
を含む。
−平らに製造して追従する作業(張力要素用ガイドの曲げ、オーバーモールディング、シーティング、スリービングなど)を容易にすることができる記憶合金のおかげで、前記弾性コアを形成するステップと、
−例えば、事前に準備されたシースをオーバーモールディングまたはスリービングなどによって、前記生体適合シースを前記弾性コアに適用するステップと、
−前記生体適合シースを適用する前または後のいずれかに、前記クロージャおよび前記張力システムを前記細長い部材に組み立てるステップと
を含む。
この方法は、結果として、上記の利点を示す人工収縮構造をもたらす。
有用には、弾性コアは、第1の状態と第2の状態になることができ、したがって少なくとも一方向のメモリ効果を示すことができる形状記憶合金から形成されており、本方法は、
−前記弾性コアを、前記第1の状態では実質的に平らであり、前記第2の状態では湾曲するように、例えば、円または楕円の弧に倣うか、馬蹄形に倣うように適合させるステップと、
−例えば、曲げることによって第2の状態から前記第1の状態にするなど、前記弾性コアを第1の状態にするステップと、
−前記弾性コアが前記第1の状態にある場合、前記生体適合シースを前記弾性コアに適用するステップと、
−前記生体適合シースの適用後に、例えば、弾性コアの材料の転移温度を超えて加熱することによって、前記弾性コアを前記第2の状態にして、前記細長い部材を湾曲させるステップと
を含む。
−前記弾性コアを、前記第1の状態では実質的に平らであり、前記第2の状態では湾曲するように、例えば、円または楕円の弧に倣うか、馬蹄形に倣うように適合させるステップと、
−例えば、曲げることによって第2の状態から前記第1の状態にするなど、前記弾性コアを第1の状態にするステップと、
−前記弾性コアが前記第1の状態にある場合、前記生体適合シースを前記弾性コアに適用するステップと、
−前記生体適合シースの適用後に、例えば、弾性コアの材料の転移温度を超えて加熱することによって、前記弾性コアを前記第2の状態にして、前記細長い部材を湾曲させるステップと
を含む。
結果として、人工収縮構造を組み立てることができ、またその外側シースを平らな状態で適用することができ、これにより、処理が簡単になり、可撓性の細長い部材を損傷する可能性のある外力を加えることなく、患者への埋込みに有益な湾曲状態にすることができる。
有用には、張力システムは、前記生体適合シースを前記弾性コアに適用する前記ステップの前に、前記細長い部材に少なくとも部分的に適用される。次いで、張力要素は、外側シースの中を通過するか、その下を通過できる。
有用には、オーバーモールディングによって、外側シースを前記弾性コアに適用すると、接合部のない単一構造が得られる。
本発明は、添付の図面に関連して以下に説明される。
図1は、本発明による人工収縮構造1を示す。このような人工収縮構造は、しばしば「カフ」と呼ばれ、この用語は、読みやすくするために、以下の説明では「人工収縮構造」と交換可能に使用される。
カフ1は、細長い部材3、即ち、実質的に平らな断面のストリップであるか、またはV字形、U字形、または波形の(または同様の)断面を有し、弾性コア5および生体適合性の外側シース7を備える、長くて比較的薄い部材を備える。細長い部材3は、たとえそれが長手方向の波形または他の同様の構造を備えていても、通常、実質的に平らであると考えられるであろうし、言い換えれば、「平らな」は「平面の」と同義であると解釈されるべきではない。
図示の実施形態では、弾性コア5は、金属などの弾力のある弾性材料の格子として形成されるが、SMP(形状記憶ポリマ)などの特定のポリマもまた、細長い部材3に十分な剛性と可撓性を与えるのに適している。ニチノール(Nitinol)などの形状記憶合金は、以下で明らかになる理由から、特に適しているが、例えば、チタンまたはステンレス鋼などの他の金属も可能である。図には楕円形の格子形状が示されているが、弾性材料でできた中実のリボンと同様に、任意の他の都合の良い格子形状(例えば、正方形、三角形、六角形など)も可能である。弾性コアの一般的な厚さは0.25〜0.5 mmで、その幅は一般的に5〜20 mmである。しかしながら、このような寸法は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきである。
生体適合性の外側シース7は、弾性コア5を含む中空スリーブとして形成してもよいし、またはオーバーモールドまたはラミネート加工してもよいし、液体シリコーン混合物に浸漬してステントを弾性コア5に含浸させてもよいし、したがって、生体適合性の外側シース7を弾性コア5の格子構造の開口部に通して、単一構造を形成してもよい。また、一緒に組み立てられたときに外側シース7を形成する2つの個別のシート(半分)の間に弾性コア5を収容してもよい。生体適合シリコーン、PTFEなど、外側シース用の多くの適切な材料が埋込み型装置の分野で知られている。外側シース7の厚さは、柔軟になるほど十分に薄くなければならないが、クッションとして機能したり、格子構造が存在する場合、格子構造が中空人体器官に過度の圧力を加えたり、あるいは隣接する組織を傷つけたりしないように十分に厚くなければならない。当業者は、弾性コア5の所与の構造に必要な厚さを決定するために必要な実験を実行することができる。休止位置、即ち、応力のない位置では、細長い部材は、カフ1向けの中空人体器官の最大直径に対応する曲線、例えば、円または楕円の弧、または馬蹄形などの曲線に倣ってもよい。このことにより、カフ1を中空人体器官の周りに配置することが容易になるが、このようなカフ1に平らな休止形状を提供することが可能である。
オプションとして、図1および図2に示されるように、人工収縮構造1は、クロージャバンドまたはクロージャストラップ9を備えてもよい。このようなクロージャストラップ9は、場合によっては、カフ1が尿道、血管、腸などの中空人体器官の周りでループを形成するのを助ける場合がある。図示の実施形態では、クロージャストラップ9は、一方の端部9aで細長い部材3の第1の端部3aに永久的に取り付けられた実質的に自由なリボンまたはテープとして形成され、その遊端部9bは、細長い部材3の適切な開口部3cを通り、その中に保持されるように構成される。この開口部3cは、弾性コア5と一体の、および/または外側シース7と一体の材料のバーまたはループによって形成されてもよい。代替的に、バックル構成は、細長い部材3の第2の端部3bに固定されるか、または一体化される追加の部品として提供されてもよい。更に代替的に、リボンまたはテープは、細長い部材3に対して完全に別個の部品であり、その各端部に取り付けられてもよい。
クロージャ9の遊端部9bを所望の位置に固定するために、カフ1が、その周りに固定される患者の中空人体器官に適合する所望の周囲を有するようにクロージャ9を所望の点に固定するために、複数の波形9cが、間隔をあけて、例えば、2.5〜4mmあけて設けられる。他の形態のクロージャも適切である。細長い部材3の第2の端部3bに配置された開口部3cの中にクロージャストラップ9の端部9bを通すことを助けるために、細長い部材の外側シース7の自由遊端部として保持タブ3dが効果的に提供されており、これは、外科医が細長い部材の端部3bをしっかりと保持しながら、クロージャストラップの端部9bを開口部3cに通して、クロージャ9を腹腔鏡下またはその他の方法で所定の位置にセットするのを効果的に助ける。格子構造のないクロージャ9は、適切な調整を受けた後、容易に切断することができる。
カフ1に中空人体器官を収縮させるために、張力システム11が設けられている。この張力システム11は、図2にも示されているが、細長い部材3の第1の端部3aまたはその近くの第1の点に、例えば、結ばれる、溶接される、接着されることによって固定される、または、それ以外の場合は、弾性コア5の端部の点に固定される、第1の張力要素13を備える。張力システム11はまた、細長い部材3の第2の端部3bおよび開口部3cに、またはその近くに、再び同様に固定される第2の張力要素15も備える。理想的には、第1および第2の張力要素13、15は、クロージャストラップ9が取り付けられる細長い部材のまさに端部3a、3bに固定され、カフのいわゆる「デッドゾーン」を最小化し、カフ1の最大限の長さにわたって中空人体器官に圧力をかける。
張力要素13、15は、ワイヤ、コード、糸、リボンまたは同様のものであってよい。実際には、ダイニーマ(Dyneema)(登録商標)(超高分子量ポリエチレン)、アラミド、または同様の編上げ糸がうまく機能する。これらは、弾性コア5の構造に設けられた1つ以上のチューブおよび/または長手方向通路を通ることができ、または、例えば1つ以上のチューブを通って外側シース7の内側または外側のいずれかでその外側の周りを通過することができる。また、第1および第2の張力要素13、15は、単独で単一のワイヤ、コード、糸、リボンなどの2つの端部であってもよいし、または2つの別個の部品であってもよい。このような張力要素は、通常、張力でのみ機能するので、弾性コア5および下にある組織の固有の弾性により、制御ユニット28によって張力要素13、15から張力が取り除かれると、カフ1は弛緩する(下記参照)。カフのシステムのフェイルセーフ状態は、収縮した中空人体器官をもともと開いた位置に戻すために、自動的に再び開くものであるので、これは特に有用である。
細長い部材の前記端部3a、3bの中間の第3の点3dに、アダプタ17が設けられている。このアダプタ17は、張力要素13、15を可撓性トランスミッション19に導くように機能し、可撓性トランスミッション19は、張力要素13、15に張力を加えるように構成され、そして完全な医療装置を形成するように構成された制御システム28(図4および図5を参照)につながる。可撓性トランスミッション19は、任意の好都合なタイプのもの、例えば、外側シースに設けられたワイヤコイルで、張力要素13、15がこのコイルの中心にある開口部を通過するようなものであってもよく、更に説明する必要はない。国際公開第2015/117664号は、このような可撓性トランスミッションの様々な実施形態の議論を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図2は、カバー17aが取り外されたアダプタ17を詳細に示している。
アダプタ17は、張力要素13、15が細長い部材3から可撓性トランスミッション19へ移行するのを助けるのに役立つ。図示の実施形態では、このことは、第1の張力要素13および第2の張力要素15にそれぞれ関連付けられ、それぞれの張力要素13、15がその周りを通過する一対のプーリ21a、21bによって達成される。プーリ21a、21bは、車軸23に回転可能にまたは固定して取り付けられ、車軸23自体は、弾性コア5の上に固定された支持要素25によって、弾性コア5上に取り付けられている。有用には、可撓性トランスミッション19の端部は、車軸23の軸の周りを旋回することが可能になるように、同じ車軸23に取り付けられている。図示のように、可撓性トランスミッション19の端部には、2つの平行なアーム19a(そのうちの1つだけが見える)が設けられており、このアーム19aは車軸23に向かって延び、車軸23にクリップ留めするために、「C」字形のクリップで終結している。これらのアーム19aは、トランスミッション19用の支持プラットフォーム24を支える。円形ベアリングなど他の配置も可能であるが、図示された変形例は特に簡単で組立てが容易である。カフ1の可撓性トランスミッション19のこの関節はまた、カフ1およびトランスミッション19で形成されたアセンブリをトロカールに折り畳んで腹腔鏡手術による挿入を可能にするのに特に有用である。この設計は、カフ1に対して垂直に引く場合に特に適している。しかしながら、場合によっては、トランスミッション19を実質的に水平に、またはより一般的にはカフ1の接線に沿って引っ張ることが都合が良い場合がある。このような場合、有用には、図2と比較して、「プーリ」を90°の方向に回転してもよい。
支持要素25は、堅固に固定されているか、または、例えば、レーザはんだ付けによって、弾性コアと一体であってもよく、またはジンバルタイプの継手を作成するために、少なくとも1つの別の軸の周りを移動できるように固定してもよい。例えば、支持要素は、細長い部材3の長手方向軸に平行な軸に従って、および/または、細長い部材3がアダプタ17と合流する所で細長い部材3の接平面に垂直な軸に従って旋回するように構成されてもよい。このような構成は、可撓性トランスミッション19のよじれを防止するのに役立ち、それをトロカールに折り畳むことが可能になる。
より単純な実施形態では、張力要素13、15は、適切に配置された通路または適切に配置された表面の周りを単に通過してもよく、高度に磨かれた生体適合金属、PTFEなどの低摩擦表面を備えてもよい。しかしながら、プーリ21a、21bの使用により確実に、摩擦が最小に保たれ、制御ユニット(図示せず)によって加えられる最大の力がカフ1に加えられる。
女性の失禁防止のために特別に設計されたカフ100の第2の実施形態を図3〜図5に示す。
その実施形態では、カフ100は全体として馬蹄形を示し、弓形の自己支持構造27が、細長い部材3、張力システム11およびアダプタ17にわたって調整される。この馬蹄形は、女性の失禁の主な原因である横紋筋の弱さを補うために、円形の横紋筋の周りにカフ1を簡単に埋め込むために、特別に選択されている。図1のカフ1のクロージャストラップを巻こうとする場合、膣壁の解剖が危険を伴う処置になるため、図3の馬蹄形カフ1は女性患者の埋込みに非常に適している。
自己支持構造27は、図1のカフの細長い部材の外側シース7と同じ材料の外膜271を備えており、この外膜は、アーチが膣壁Vを傷つけずに着実に静止するための2つの静止脚274に適合するように、張力がかけられるか、または実質的に可撓性ポリマリブ273で作られたアーチ272上にオーバーモールドされている。
患者の尿道Uに接触して収縮力を提供するように配置された自己支持構造27のアーチの内壁は、クロージャストラップ9、通過穴3cおよび保持タブ3dがないことを除いて、図1のカフ1の細長い部材と構造が同様な、図3Aの陰影で見える細長い部材3で有効に作られている。細長い部材3は、使用される材料に応じて、熱、超音波または高周波を使用して支持構造27に接着または溶接されてもよい。
アダプタ17および可撓性トランスミッション19は、図1に関連して説明したものと同一のままであり、細長い部材3の完全解放位置からその収縮位置までのカフ10の形状変化を表す図4A〜図4Cに示すように、細長い部材3を患者の尿道の周りに締め付けるために、アクチュエータから張力要素13、15に収縮力を伝達する役割を果たす。
図3Bは、カフ100の別の実施形態を示し、自己支持構造27は、張力要素13、15に張力をかけるプーリ276を支持する2つのアーム275a、275bを有するアーチ275を備え、張力要素13、15の端部は細長い部材3の頂上で結合する。この構造のおかげで、張力要素13、15の張力は、尿道Uへの収縮圧力に対してさえも、プーリ276を支持するアーム275a、275bにわたって広がる。
図5および図6は、張力要素13、15を含む可撓性トランスミッション19を遠隔操作アクチュエータなどの制御システム28に取り付けるための押込み式接続システム29を示す。ただし、本発明のカフ1、100は、任意の都合の良い制御システムで使用可能であることに注意すべきである。
図示の制御システム28は、ねじ式アクチュエータ28bが内部に取り付けられたハウジング28aを備える。もちろん、他のタイプのアクチュエータ28bも可能である。
以下でより詳細に説明するように、現場で、即ち、患者の体腔内で、システム全体の組立てを簡略化するために、制御システム28へのコネクタ29の取付けは、押込み式継手によって行われる。
図5および図6に示されるように、張力要素13、15は単一の糸から形成され、その端部13e、15eはプラグ30に固定される。図5において、プラグ30は実質的に円筒形の本体30aを備え、生体適合可撓性材料、特に、例えば、シリコンベースの材料で作られた保護シェル31の空洞内で長手方向に延び、プラグ30上でオーバーモールドされ、本体の外面に配置された凹部(図示せず)へのマテリアルインサートによりその上に保持され得る。プラグヘッド30bは、保護シェル31の外側で前記本体30aから外向きに延びる。プラグ30は、その全長にわたって延びる開いた内部チャネルまたはチューブ30cを有し、接続ロッド32が嵌合しており、該接続ロッドは、プラグの本体30a内に収容された鋸歯状部分32aと、プラグのヘッド30bを通って延びる接続ヘッド32bとを備える。各張力要素13、15は、接続ロッド32のルーメンまたは毛細管を通過し、その端部13e、15eは、接続ヘッド32b内の端部凹部32c内に収容される保持点を形成するように結び目を作って結ぶことが好ましい。したがって、張力要素13、15は、以下で説明するように、トランスミッション19を制御システム28に機械的にリンクする接続ロッド32に固定される。
有用には、接続ロッド32はプラグ30内で並進することができ、その変位は、鋸歯状部分の歯付き構成によって制限されるが、この鋸歯状部分は、プラグの本体30aから内部に半径方向に延びる内側フック部材と係合する。これらのフック部材は、図5の矢印Fで示されるように、圧力が加えられると、鋸歯状部分と係合するように作動でき、それにより、接続ロッドを所定の位置に係合し、張力要素に過度の張力をかけることなく、コネクタをアクチュエータから安全に取り外すことができる。
プラグ30のヘッド30bcは円筒形であり、制御システムのハウジングから延びるチューブソケット28c内でスライド嵌合する。プラグヘッド30bをソケット28cに挿入すると、接続ヘッド32bは、任意の都合の良い取付けによって、ねじ式アクチュエータ28bの遠位端28dに結合する。図示の実施形態では、ねじ式アクチュエータ28bの遠位端28dの対応する第1の環状溝33g内に保持される第1のコイルばね33は、接続ヘッド32bの外面に配置される対応する溝32d内で協働する。代替方法として、コイルばねの代わりにOリングを使用してもよい。ねじ式アクチュエータ28bの遠位端28dに接続ヘッド32bを挿入すると、コイルばね35は、環状溝32d内にしっかり留まり、ねじ式アクチュエータ28bの遠位端に接続ヘッド32bおよびプラグ30を保持し、それに力と動きを伝達する。この意味で、コイルばねは、接続ロッド32とアクチュエータの遠位端との間に運動学的なリンクを提供している。一変形例として、2つの環状溝33g、32dの位置を必要に応じて逆にすることができ、これにより、コイルばね33は、接続ヘッド32bで支持され、アクチュエータの遠位端28dの溝にしっかり留まる。
可撓性トランスミッション19の外側シース19aを支持するために、コネクタの保護シェル31の遠位端は、張力要素13、15と一方の端部のシース19aとの間に設けられた更なるコイルばね34と、接続ロッド32の鋸歯状部分32aの遠位端と空洞30cの遠位端との間に配置されたシート35とによって、シース19aの外側に固定された中空のエンドキャップを形成する。張力要素13、15(図4を参照)は、シート35の軸方向通路を貫通する。
コネクタ29とソケットチューブ28cとの間に流体の流入を最小限に抑えるために、1つ以上のコイルばね35とシーリングリング36が、ソケットチューブ28cの内壁の対応する溝に、プラグヘッド30bの外側部分と接触して設けられる。
本発明の人工収縮構造1は、任意の都合の良い従来の製造方法によって製造することができ、外側シース7は、弾性コア5上にオーバーモールドされるか、またはスリーブを付けられ、プロセスの都合の良いときに、それに張力システムが組み立てられる。しかしながら、特に有用な製造方法を以下に説明する。
この製造方法は、弾性コア5がニチノール(Nitinol)などの形状記憶合金で構成される場合に適用される。この方法では、形状記憶特性は、カフ1を患者に取り付けるときに中空人体器官に力を加えるために利用されることはないが、その製造中に利用される。
この方法の主な手順の概要を図6に示す。
ステップ101では、弾性コア5は、ニチノール(Nitinol)などの形状記憶合金(SMA)で形成されるが、他のSMAも利用可能であり適切である。
このステップでは、弾性コア5は、実質的に平らな平面構成、例えば、機械加工、堆積、押出し(中実ストリップの場合)などによって形成される。平面部品での作業は容易であるため、これは、この段階ですでに最終的な湾曲状態にある弾性コア5を形成するよりも大幅に簡単である。
SMAは、一般的に知られているように、一方向および/または双方向のメモリ効果を表すことができるため、弾性コア5に2つの形状を定義することが可能であり、転移温度を超えるまたは下回る温度の変化により、材料はある形状から別の形状へ移行する。以下で明らかになるように、この方法には一方向のメモリ効果の活用で十分である。
この効果を利用する簡単な方法は、弾性コア5をマンドレルの周りで所望の最終的な湾曲した形状に曲げながら、材料の転移温度を超えて加熱し、それによって「第2の状態」を定義することである(以下で明らかになるように、それは製造時になる最終的な形状であるので、ここでは「第2」が選択される)。この第2の状態は、周りにカフ1が配置されることが意図されている中空人体器官の最大直径に対応する形態を有することができるが、異なる直径であってもよく、円または楕円の弧、または馬蹄形に形成してもよい。次に、弾性コア5を転移温度未満に冷却し、曲げて、その「第1の状態」として定義される実質的に平らな構成にすることができる(ステップ103)。
弾性コア5が第2の状態から曲げられて第1の状態に置かれると、外側シース7の組立ておよび適用が起こり得る(ステップ104)。アダプタ17または支持要素25などの少なくともその一部は、組み立てることができ、張力要素13、15が弾性コア5の構造および/または外側シース7の下を通過する場合、次に、これらは配置され、必要に応じて細長い部材3の端部3a、3bに取り付けられる。それ以外の場合は、これらは後で都合の良いときに取り付けられる。次に、例えば、オーバーモールディングによって、またはチューブ状のシースをスリービングすることによって、外側シース7が弾性コア5に適用される。オーバーモールディングは、単一の処理工程で、継ぎ目や接合部がなく、密封されカプセル化された細長い部材3が得られるため、最も有用な処理である。更に、クロージャ9は、別の工程で形成され、任意の適切な方法で細長い部材3に固定されてもよいが、このようなオーバーモールド工程中に外側シース7と一体的に形成することができる。
張力要素13、15が外側シース7の下を通過しない場合、張力要素13、15は外側シース7の適用後に取り付け得る、即ち、そのような変形例では、組立ては外側シース7の適用後に行われる。
カフ1がこのように組み立てられると、ステップ105で、弾性コア5は、SMAの転移温度を超えて加熱することによって、その第2の状態に置かれる(即ち、その状態になる)。したがって、カフ1の所望の形状および湾曲が得られ、弾性コア5が転移温度未満に冷却されると、その状態はそのまま残る。
これで、カフ1は滅菌、包装、および使用の準備が整う。
カフ1にはすでに適切な湾曲が付けられているので、外科医が中空人体器官の周りに配置するのは容易である。平らなカフの場合、外科医がクロージャ9を閉じることができるようになる前に所望の湾曲を付ける必要があるので、外科医が腹腔鏡下で扱うのは困難である。
この方法の1つの特定の利点は、外側シース7を適用する前に細長い部材3の湾曲を形成する必要がないことであり、このことは、外側シース7の組立ておよび適用を困難にするであろう。また、組立て後および外側シース7の適用後に、組み立てられたカフ1を形状に曲げる必要もなくなる。弾性コア5に使用される材料は弾性があるので、塑性変形によって必要な最終形状を得るのに十分に応力をかけ、しかも十分な弾性特性を保持するために、大きい湾曲を付ける必要があり、熱を加える必要がある場合がある。これらの湾曲(および適用される場合は熱)は、外側シース7を損傷させる可能性が高く、その健全性を低下させ、弾性コアから剥離する可能性がある。これは、このようなプロセスが本発明のカフ1を製造するために使用できないということではないが、このようなプロセスは、上記の方法ほどカフ1の製造に適合していない。更にまた、カフ1を曲げて腹腔鏡手術で挿入するためにトロカールに嵌合させる場合、弾性コア5の材料は、いかなる場合でも、塑性変形を受けずに大きな湾曲に耐えられる必要があるため、組立て後にカフ1をその最終形状に塑性的に曲げる必要がある製造方法は、最適とは言えない可能性がある。
使用時には、カフ1がトロカールによって患者に挿入され、細長い部材3が中空人体器官の周りを通過できるように、必要に応じて(カフ1が適用されている中空人体器官に応じて)切開が行われ、クロージャ9が閉じられて締め付けられ、カフ1に所望の直径を与える。続いて、可撓性トランスミッション19並びに第1および第2の張力要素13、15が、例えば、図4または図5に示すように、制御モジュール28に取り付けられる。
本発明を特定の実施形態に関して説明してきたが、添付の特許請求の範囲に定義されている本発明の範囲から逸脱することなく、その変形が可能である。
Claims (15)
- 医療装置用の人工収縮構造(1)であって、
前記人工収縮構造(3)は、
−中空人体器官に接触するように適合され、第1の端部と第2の端部との間で長手方向に延びる細長い本体を含む細長い部材(3)と、
−制御ユニット(28)に接続されるように配置され、前記制御ユニット(28)によって加えられる力に応答して前記細長い本体の前記第1および第2の端部を互いに近づけるように適合される張力システム(11)と
を備え、
前記細長い部材(3)は、弾性コア(5)と生体適合性の外側シース(7)とを備えることを特徴とし、前記張力システム(11)は、前記細長い部材の前記第1の端部(3a)に取り付けられた第1の張力要素(13)と、前記細長い部材の前記第2の端部(3b)に取り付けられた第2の張力要素(15)とを備え、前記張力要素(15、17)のそれぞれは、前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置するアダプタ(17)を通過することを特徴とする、人工収縮構造(1)。 - 前記弾性コア(5)が格子構造を備える、請求項1に記載の人工収縮構造(1)。
- 前記弾性コア(5)が形状記憶合金を備える、請求項1または2のいずれか一項に記載の人工収縮構造(1)。
- 前記人工収縮構造(1)が前記中空人体器官の周りで閉ループを形成するように適合されたクロージャ(9)を更に備え、前記第1の張力要素(13)は前記クロージャ(9)の第1の部分に取り付けられ、前記第2の張力要素(15)は前記クロージャ(9)の第2の部分に取り付けられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の人工収縮構造(1)。
- 弓形の自己支持構造(27)を更に備え、前記細長い部材が取り付けられ、該自己支持構造が円形の横紋筋と患者の膣壁との間に挿入されるように構成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の人工収縮構造(1)。
- 前記張力システム(11)は、前記細長い部材(3)に枢動可能に取り付けられた可撓性トランスミッション(19)と、前記第1の張力要素(13)と、前記可撓性トランスミッション(19)を通過する前記第2の張力要素(15)とを更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の人工収縮構造(1)を含む医療装置。
- 前記可撓性トランスミッション(19)はアダプタ(17)に取り付けられ、該アダプタ(17)は、前記第1の張力要素(13)および前記第2の張力要素(15)が、その周りを通過して前記可撓性トランスミッション(19)に入る少なくとも1つの固定または回転可能なプーリ(21a、21b)を備える、請求項6に記載の医療装置。
- アクチュエータ(28b)を備える制御システム(28)を更に備え、前記第1の張力要素(13)および前記第2の張力要素(15)はそれぞれコネクタ(29)によって前記アクチュエータ(28b)に取り付けられ、前記コネクタ(29)は押込み式接続によって前記アクチュエータ(28b)に取り付けられる、請求項6〜7のいずれか一項に記載の医療装置。
- 前記押込み式接続は、前記アクチュエータ(28b)および前記コネクタ(29)のうちの一方に設けられた第1の環状溝(33g、32d)とリンクし、前記アクチュエータ(28b)および前記コネクタ(29)のうちの他方に設けられた更なる環状溝(32d、33g)と運動学的にリンクするヘリコイドばね(33)またはOリングを備える、請求項8に記載の医療装置。
- 前記コネクタ(29)は、同軸プラグ(30)内で長手方向に移動可能な接続ロッド(32)を備え、該接続ロッドが前記張力要素(13、15)に取り付けられている、請求項8〜9のいずれか一項に記載の医療装置。
- 接続ロッド(32)は、前記プラグ内で前記接続ロッド(32)の係合を可能にするために、前記プラグ(30)のフック部材と協働する鋸歯状部分(32a)を備える、請求項10に記載の医療装置。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の人工収縮構造(1)を製造する方法であって、
−前記弾性コア(5)を形成するステップと、
−前記生体適合シース(7)を前記弾性コア(5)に適用するステップと、
−前記生体適合シース(7)を適用する前または後のいずれかに、前記クロージャ(9)および前記張力システム(11、13、15)を前記細長い部材に組み立てるステップと
を含む、方法。 - 前記弾性コア(5)は、第1の状態と第2の状態になることができる形状記憶合金から形成され、前記方法は、
−前記弾性コア(5)を、前記第1の状態では実質的に平らであり、前記第2の状態では湾曲するように適合させるステップと、
−前記弾性コア(5)を第1の状態にするステップと、
−前記弾性コア(5)が前記第1の状態にある場合、前記生体適合シース(7)を前記弾性コア(5)に適用するステップと、
−前記生体適合シース(7)の適用後に、前記弾性コア(5)をその第2の状態にして、前記細長い部材(3)を湾曲させるステップと
を含む、請求項12に記載の方法。 - 前記生体適合シース(7)を前記弾性コア(5)に適用する前記ステップの前に、前記張力システム(11、13、15)が少なくとも部分的に前記細長い部材(3)に適用される、請求項13に記載の方法。
- 前記生体適合シース(7)が、オーバーモールディングによって前記弾性コア(5)上に適用される、請求項12〜14のいずれか一項に記載の方法。
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