JP2021509697A - 塩化物ヒープ浸出における酸バランス - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書で使用される下記の表現は、文脈が他に明示しない限り、記述される意味を有する。
銅の塩化物ヒープ浸出における鉱石凝集の目的:以下に記述する銅のヒープ浸出の方法は、破砕鉱石粒子と、硫酸、塩化物、銅、および鉄の活性浸出試薬とを混合するのに、凝集プロセスを使用してもよい。鉱石粒子の周りに表面溶液被膜を創出するための、試薬と鉱石との混合は、本明細書に記述される銅のヒープ浸出の方法における凝集ステップの主な利点である。鉱石凝集体の形成、ならびに酸と鉱石鉱物との反応は、従来の鉱石凝集で適用されるように、2番目に重要なことである。以下に記述される銅のヒープ浸出の方法における鉱石凝集のプロセスは、試薬を、全ての鉱石粒子の周りの溶液被膜内に均等に分配させる。溶液被膜は、鉱石粒子の周りに広い反応性表面積を創出する。凝集した鉱石と共にヒープを構成した後、および曝気下での初期休止期間中、空気から鉱石粒子表面への酸素の物質移動は、鉱石粒子を取り囲む表面被膜を通して大幅に増大し、鉱石鉱物からの金属溶解は、溶解した酸素のCu(I)との反応による酸化剤Fe(III)およびCu(II)の急速な発生に起因して大幅に高まる。鉱物酸化に利用可能な増大した表面積と、酸の供給は、熱の発生を促進させ、鉱石凝集中の鉱石温度を上昇させる。
初期鉱石硬化または休止ステップ−45日;
鉱石湿潤−20日;
ヒープ潅注−360日;
排水ステップ−2〜20日;
リンス/洗浄−20日;
排水−30日;
合計ヒープ浸出サイクル−495日。
高塩分浸出サーキットでは、プロセスを酸凝集から開始し、その後、硬化および休止フェーズが続く。これらの期間において、酸は、脈石酸反応によって、ならびにrxn 1として示される一般的反応による輝銅鉱、銅藍、および黄銅鉱などの硫化銅鉱物からの銅の可溶化によって、消費される。
1.銅鉱物が輝銅鉱および銅藍である場合、硬化および潅注フェーズ中に浸出した銅に関する全EW酸作製と比較した、潅注フェーズにおける追加の銅鉱物の浸出用の酸要求量の間の不均衡;
2.銅鉱物が斑銅鉱である場合、一部の鉄沈殿(鉄明ばん石)と同様に硬化および潅注フェーズ中に浸出した銅に関する全EW酸作製と比較した、潅注フェーズにおける追加の銅鉱物の浸出用の酸要求量の間の不均衡;ならびに
3.銅鉱物が黄銅鉱である場合、鉄明ばん石の沈殿。
図2は、典型的な反応器10を示す。反応物Cに関する物質バランスは、反応器上で実施することができる。簡略化のため、(12)へのおよび(14)からの体積流量は、等しいと仮定する。さらに、実際のヒープは驚くほど十分混合されるので、簡略化のために、反応器10内の反応物濃度は反応器(即ち、十分混合された反応器)からの放出における場合と同じであると仮定する。
投入=生産+反応で消失
F.Ci=F.Co+rV
F.Ci=F.Co+k.Co.V
y(PLS中)=50%.(2y+7)/2
であり、したがってy=3.5g/Lの酸である。
y(PLS中)=50%.50%.(y+7)、および
したがってy=2.3g/Lの酸であり、
プロセスが3段階に延びた場合には、
y(PLS中)=50%.50%.50%(y+10.5)、および
y=1.5g/Lの酸である。
過剰な酸の制御
図3から7に示されるサーキットのいずれかで(例として)、PLS(32)またはラフィネート(34)は、元の凝集器に循環させて、可溶性の銅、鉄、および酸を提供することができる。酸は、硬化/休止フェーズでのpHを低減させるために、および硫化銅浸出(rxn 1)の酸化剤を発生させるために、鉱石凝集に必要とされる。鉄および銅は、酸化剤として必要である。酸化剤の有効性は、濃度と共に増大する。
塩化物浸出に必要とされる酸を、鉱石凝集中に新鮮な濃縮酸として、またはラフィネート溶液に補給酸として添加する。したがって鉱石凝集ステップでの操作において、酸は、鉱石への濃縮酸の添加によってまたは単にラフィネート溶液中の酸として提供される。ラフィネートの添加は、凝集鉱石に指定された最終水分含量を実現するように制御される。
含銅鉱石は、広範な鉱物を含有する。黄鉄鉱および黄銅鉱などの硫化物鉱物は、GAC試験の低Eh条件下で浸出しない。硫酸によって浸出させた脈石鉱物は、典型的には、金属酸化物および炭酸塩と、様々なカリウム−第1鉄−マグネシウム−アルミニウムシリケートを含む。脈石鉱物との酸反応は、鉱物の化学量論的溶解をもたらすと想定され、例えば:
方解石:CaCO3+2H+→Ca2++CO2+H2O
緑泥石:Mg3Fe2Al2Si3O10(OH)8+16H+→3Mg2++2Fe2++2Al3++3SiO2+12H2O
K−長石:KAlSi3O8+4H+→K++Al3++3SiO2+2H2O
カオリナイト:Al2Si2O5(OH)4+6H+→2Al3++2SiO2+5H2O
である。
Δ[H+]=Δ[K+]+2Δ[Fe2+]+2Δ[Mg2+]+3Δ[Al3+]+・・・−Δ[Cl−] (1)
式中、Δ[H+]は、消費されたH+(プロトン)の量(mol/L)であり、Δ[K+]、Δ[Fe2+]、Δ[Al3+]などは、反応中のイオン濃度の変化である。総和は、反応中に放出された全てのカチオンに関するものである。塩化物濃度の変化、Δ[Cl−]を計算に含めて、鉱石中のNaClの溶解を補正するが、ここではNa+カチオン(およびCl−アニオン)が溶液中に放出され、しかし酸を消費せず、おそらくはpHプローブからKClが漏洩し、それがK+カチオン(およびCl−アニオン)を溶液中に放出し、酸を消費しない。
[H+]=2[SO4 2−]+[Cl−]−[K+]−2[Fe2+]−2[Mg2+]−3[Al3+]−・・・ (2)
式中、[H+]は、溶液中のプロトン濃度またはH(H+およびHSO4 −として)の全濃度(mol/L)である。硫酸塩濃度[SO4 2−]は、溶液中の硫黄濃度[S]から公知である。
Δ[H+]pH=2Δ[SO4 2−] (3)
と表すことができる。
式中、RGaは、高速、中速、および低速反応を表す3項目の合計として表される特定の反応速度(kg−酸/t−鉱石.s)であり、それぞれ、脈石変換αGa1、αGa2、およびαGa3、ならびに最終酸消費gGa1、gGa2、およびgGa3(kg−酸/t−鉱石)である。3つのタイプの酸消費のそれぞれに関し、反応が進むにつれて、脈石変換はゼロから1まで様々であり、酸消費はゼロからgまで様々である。酸消費の3つのタイプは、様々な脈石種の代表例と見なすことができ:例えば高速(方解石)、中速(緑泥石および黒雲母)、および低速(カオリナイト、K−長石、および絹雲母)である。
GAC=gGa1αGa1+gGa2αGa2+gGa3αGa3 (5)
式中、GACは、kg−酸/t−鉱石を単位とする酸消費である。
式中、kGaは速度定数((L/mol)nH/s)であり、EGaは活性エネルギー(cal/mol)であり、dpは鉱石粒度(mm)であり、d0は特徴的鉱石粒度(10mmとされる)であり、[H+]はプロトン濃度(mol/L)であり、Tは温度(K)であり、Rは一般気体定数(1.986cal/mol.K)であり、np、nH、およびnαは、それぞれ粒度、酸濃度、および脈石変換に関する指数である。数式(5)に示されるように、脈石による酸消費速度は、プロトン活性またはpHではなくてプロトン濃度に関して表される。
[C]=(gGa1αGa1YC1+gGa2αGa2YC2+gGa3αGa3YC3)/98(M/V) (7)
として表され、
式中、[C]はカチオン濃度(mol/L)であり、YC1、YC2、およびYC3は、酸消費剤の3つの種類のそれぞれに関するカチオン放出因子であり、消費される酸の1モル当たりで放出されるカチオンのモル数(mol−C/mol−酸)として表される。例えば、方解石が唯一の高速反応脈石種である場合、カチオンCa2+の放出因子はYca1=1である。同様に、緑泥石が唯一の中速反応脈石種である場合、カチオンMg2+、Fe2+、およびAl3+の放出因子は、それぞれYMg2=0.375、YFe2=0.25、およびYAl2=0.25である。
(gGa1YC1+gGa2YC2+gGa3YC3)WC/98<GC (8)
式中、WCは元素の原子量であり、GCは、鉱石中の元素のグレード(kg−C/t−鉱石)である。
YK+2YFe(II)+2YMg+3YFe(III)+3YAl+・・・=2 (9)
9つの木積と溶媒抽出プラントを組み込む統合型パイロットプラントが、パイロット規模で本発明のプロセスの商業的適用例を複製するために確立されてきた。このプロセスは、動的「レーストラック」スタイルヒープ浸出操作を使用して、様々な低グレード黄銅鉱鉱石を処理するように設計される。「レーストラック」スタイルヒープは、多数のセクターを含む。新しいセクターはスタッキングされ、最も古く最も浸出したセクターはパッドから除去される。パッドは再使用される。
・ラフィネートタンク1:溶媒抽出(SX)7から戻ったラフィネートの貯蔵。1m3のラフィネート供給タンク2A−Iを各木積、3A−Iに分離するように、供給材を提供する。補給酸を、プロセスの操作上の酸要求量を満たすよう、必要に応じてラフィネートタンクに添加してもよい。
・浸出貴溶液(PLS)4&5:各木積(3A−I)からのPLS溶液を、1m3のPLSタンク4A−Iに収集する。PLSをタンク4A−IからPLS保持タンク5に移す。
・高Cu PLS6:鉱石硬化後に木積の初期潅注から収集された第1のPLSは、高い銅含量を有する。この初期PLSを、保持タンク6に収集する。補給酸をタンク6内の高銅PLSに添加してもよい。SXからのパージ水を、タンク6内の高銅PLSに添加してもよい。
・鉱石凝集8:鉱石を、凝集ドラム内で凝集させる。タンク1からのラフィネートを鉱石に添加する。酸および固体塩を添加して、目標の酸添加および合計の塩添加を必要に応じて満たすようにする。高銅PLS6を鉱石凝集で使用して、鉱石凝集に銅および酸(高Cu PLSに含有される)を直接戻すようにしてもよい。酸を含む凝集鉱石中の高銅含量は、初期休止ステップでの鉱石硬化中の銅解離を改善し得る。凝集鉱石を、必要に応じて投入木積(3A−I)に移す。
・鉱石を木積3A−Iで浸出させる:凝集鉱石を、木積内でスタッキングする。それを硬化させる(初期休止期間)。次いで潅注を開始する。潅注をゆっくり開始して、鉱石を確実に湿潤させる。潅注は、低銅ラフィネートを溶媒抽出プロセスから木積の上部にポンプ送出することによって実施する。液を、ドリッパー網状構造を通した適用によって木積表面上に分配させる。溶液は、各木積内で鉱石を経て浸透する。同時に、各木積のベースに空気を導入する。銅は、プロセス液中の酸と空気中の酸素との組合せによって、可溶化する。潅注液は、木積のベースに移る。それは、このとき上昇した銅含量を有し、PLS(浸出貴溶液)と呼ぶ。これを収集し、溶媒抽出プロセスに移す。
・鉱石浸出後、ラフィネートによる鉱石の潅注を停止させる。鉱床は排水を可能にし、次いで鉱石を洗浄水で洗浄して、取り込まれた塩化物(塩)および溶解した銅を回収する。次いで洗浄した浸出鉱石残渣を、木積から廃棄物へと除去する。
・溶媒抽出(SX)7:銅を、溶媒抽出によってPLSから回収する。銅を、2つの抽出段階E1およびE2で有機物上に投入する。次いで投入された有機物を、2段階洗浄L1およびL2で、水で洗浄する。洗浄は、取り込まれた水性溶液を除去するのに必要であり、したがって、投入された有機物のストリッピング後の先進電解質の塩化物含量は、<50ppmになる。次いで洗浄段階後、投入された有機物をS1からストリッピングして、銅を回収することにより、先進電解質7bになる。投入された有機物ストリッピングのための使用済み電解質は、保持タンク7cから提供される。必要な場合には、補給酸を、保持タンク7c内の使用済み電解質に添加して、投入された有機物の完全なストリッピングに必要な量まで酸濃度を増大させる。先進電解質を、銅回収のためのサーキットから取り出し、使用済み電解質をサーキットに戻す。投入された有機物の洗浄効率は、先の記述で言及されるように、洗浄段階の数を3まで増加させることによって改善され得る。増大した洗浄効率は、投入された有機物を洗浄するのに必要とされる洗浄水の体積を低減させ、鉱石残渣に取り込まれた溶液の変位により、浸出鉱石残渣を洗浄するための水を増加させ、塩化物および銅の回収の増加をもたらす。
フェーズI、フェーズII、およびフェーズIIIに関する操作パラメーターを、表2にまとめる。
先の記述は、プロセス全体にわたって酸のバランスをとる必要があることを指定する。酸は、硬化フェーズ中に銅溶解を生じさせるため、凝集において試薬として必要である。酸は、銅溶解のための浸出フェーズ中の試薬としても必要とされる。酸は、溶解した銅を銅金属へと電解採取することによって、発生させる。この酸を、溶媒抽出を介して元のプロセスに戻し、これは全て、浸出フェーズ中のプロセスに移される。
余分な酸が、フェーズIIの凝集段階に添加され、その酸が黄銅鉱浸出の比例的増加をもたらした場合、フェーズIIの木積に関する酸バランスがどの時点で酸プラスになったかを推定することができる。
最大の性能で、これらの鉱石に関して、硬化および浸出フェーズ銅溶解の間にどのような理想的な分け方があるかの指標を得るために、フェーズII木積データを外挿することが可能である。これらの鉱石タイプからの銅溶解に関する最大目標は、約85%とされる。それが生じることになりかつ脈石酸要件が同じままである場合、硬化フェーズで浸出できるが依然としてプロセスによって浸出フェーズでは酸を中性のままにする、全銅の最大百分率を推定することが可能と考えられる。これを図17に示すが、この図は、鉱石銅ヘッドグレードに対する硬化フェーズ銅溶解の割合に関して強い傾向があることを示す。低ヘッドグレードで、全ての銅は硬化フェーズで浸出することができ、浸出フェーズは、依然として酸が中性のままと考えられる。このことは、EWによって発生した酸の量が、浸出した銅の質量に正比例するので、意味をなす。したがって、低ヘッドグレードでは、EWによって少量の酸しか発生せず、この酸は、浸出フェーズで残留酸可溶性脈石鉱物によって消費される。グレードが増大すると、EWからの酸を相殺するのに不十分な脈石酸要求量があり、したがって、量が増加した黄銅鉱は、浸出フェーズで浸出させる必要がある。
図18の結果は、2つの異なる鉱石タイプを処理する、フェーズIIIパイロットプラント運転での木積G5(B)およびG7(A)の操作からの全酸消費を示す。木積に投入された2つの鉱石タイプの鉱物学的性質を、表7に示す。結果は、鉱石タイプD(木積G7フェーズIII)と比較して、鉱石タイプC(木積G5フェーズIII)のより高い黒雲母および緑泥石含量を示す。黒雲母および緑泥石は、GACに対する主な寄与因子であることが見出されており、典型的には、その他のケイ酸塩鉱物に比べて速い速度で浸出する。
酸性度の関数としての、溶液pHに対する塩化物濃度の影響を、図24に提示される結果に示す。結果は、低塩化物濃度(<5g/Lの塩化物)で、遊離酸濃度が溶液pH1.5で4g/Lであることを示す。高塩化物濃度(150g/L)での対応するpHは、約pH0.8である。溶媒抽出の効率は、PLSのpHに依存する。SXステップで最大銅抽出効率を実現するのに理想的な、PLSのpHは、約pH1.5である。銅抽出効率は、PLS pH1を下回ると損なわれる。したがって、高塩化物PLSでは、遊離酸性度が可能な限り低くあるべきこと、10g/L酸よりも低く、または好ましくは7g/Lよりも低く、より好ましくは2g/Lよりも低く、理想的には1g/Lであるべきことが明らかである。
一連の1mカラム試験は、例えば、硬化ステップでの銅鉱物溶解が高くかつ酸添加により制限される特定の鉱石タイプで、鉱石凝集への酸添加が増加すると、銅の回収に利益を及ぼすことを示す。結果を図25に示すが、ここでは固定された塩添加10kg/T鉱石が使用され、硫酸添加は10kg/Tから21kg/T鉱石まで様々であった。鉱石凝集後の硬化ステップは、50日の期間にわたった。硬化ステップで浸出した銅を表す初期銅溶解は、酸添加を増加することにより約30%から80%に増加した。全銅回収率は、ラフィネート溶液による20日間の潅注により、70日の全浸出期間で78%から98%に増加した。
本明細書に記述される高塩化物(150g/Lの塩化物)ヒープ浸出の方法による銅溶解を、図26に提示される結果において、種々の鉱石タイプに関して示す。結果は、本発明の概要に記述される高塩化物(150g/L)浸出の方法を使用する、6mカラム試験に関する。鉱石凝集における鉱石への酸添加、全酸消費、およびNAC(銅を浸出するのに使用される酸を差し引いた全酸消費−この酸は、銅抽出後、SXからラフィネートに戻る)を、表8に示す。結果は、酸添加が制限されないときの硬化ステップで、本発明の方法によって実現され得る、高い銅回収率を示す。結果は、実現された全銅回収率と比較した、硬化ステップでの銅回収率の有意性も示す。結果は、40〜75%の範囲の黄銅鉱としての銅供給源比(CSR)を持つ低グレード高黄銅鉱鉱石(0.3%から0.6%Cu)に当て嵌まる。
先の実施例は、硬化フェーズに添加される酸の量の最適化と、フローシートの最適化に対するその関連性について論じる。この酸がどのように添加されるかという方法が、硬化の性能にも影響を与えることを決定されたことに、留意することが重要である。
1. Guilbert,John M.およびCharles F.Park,Jr.(1986)The Geology of Ore Deposits、W.H.Freeman、1ページ、ISBN0-7167-1456-6
Claims (17)
- 硬化ステップで銅溶解を最大化し、それによって全銅回収を増大させるために、高塩化物ヒープ浸出プロセス(100から180g/Lの塩化物)での酸バランスを制御する方法であって、下記:
a)酸およびプロセス溶液を鉱石と合わせ、その後にスタッキングしてヒープを形成する凝集段階、
b)ヒープの鉱石中の銅の一部を浸出させる、曝気された、しかし潅注されていない硬化フェーズ、ならびに
c)その間に残りの銅鉱物が浸出しかつ溶媒抽出ステップおよびその後の電解採取ステップによって銅が浸出貴溶液から回収される、潅注された浸出フェーズ
を含み、
溶媒抽出ステップで浸出貴溶液からの効果的な銅回収が可能になるように、溶媒抽出ステップに移る浸出貴溶液中の酸濃度が、10g/L未満である、方法。 - 硬化フェーズでの銅溶解が、少なくとも30%である、請求項1に記載の方法。
- 硬化フェーズでのおよび潅注浸出フェーズでの全銅溶解が、40%よりも高い、請求項1に記載の方法。
- ヒープが複数のヒープセクションを含み、ヒープセクションでは、潅注された浸出フェーズでの過剰な酸が、ヒープセクションへの鉱石投入に対して向流でヒープセクションに浸出液を循環させ、ヒープセクションから鉱石を除去することによって低減され、それによって、潅注されるヒープセクションの数に比例して脈石鉱物溶解により酸消費を増大させる、請求項1に記載の方法。
- ヒープが複数のヒープセクションを含み、ラフィネート溶液が、ヒープセクションの並流潅注で使用される、請求項1に記載の方法。
- 浸出貴溶液中の酸濃度が、7g/Lよりも低い、請求項1に記載の方法。
- 浸出貴溶液中の酸濃度が、2g/Lよりも低い、請求項6に記載の方法。
- 溶媒抽出ステップ中に発生したラフィネートが、1g/L未満の銅含量を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記銅含量が、0.5g/L未満である、請求項8に記載の方法。
- 潅注された浸出フェーズの終了後、ヒープが洗浄される、請求項1に記載の方法。
- プロセスに添加される酸の量が、脈石鉱物により消費される酸、および銅鉱物を浸出させるのに必要な酸から計算される、請求項1に記載の方法。
- プロセスに添加される酸の最適な添加が、酸可溶性脈石鉱物および鉱石中の銅鉱物の含量によって決定される、請求項1に記載の方法。
- 最適な銅浸出に必要とされる酸が、凝集段階中に鉱石に添加される、請求項11に記載の方法。
- ヒープを潅注するのに使用されるラフィネート溶液への酸添加が、潅注された浸出フェーズでの鉱物浸出によって増大した酸要求量を満たすように行われる、請求項11に記載の方法。
- 硬化フェーズの後にヒープの初期潅注から収集された第1の浸出貴溶液が、後続の硬化フェーズ中に第1の浸出貴溶液中の酸含量を利用するために、凝集段階中に鉱石に添加される、請求項12に記載の方法。
- 凝集ステップ中に鉱石に添加された酸が、硬化フェーズでの銅鉱物および脈石鉱物溶解に関する要求量によって決定される、請求項12に記載の方法。
- 下記:溶液pH、酸濃度、温度、および鉱石粒度の少なくとも1つの関数として、特定のタイプの鉱石に関して脈石鉱物により消費される酸を決定するための試験を実施する、先行ステップを含む、請求項11に記載の方法。
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