JP2021509599A - 合成電気信号を送達するための高周波エネルギー装置 - Google Patents

合成電気信号を送達するための高周波エネルギー装置 Download PDF

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Abstract

電気外科用装置は、電気発生器を備えるコントローラと、前記電気発生器の電源端子と電気的に導通している遠位の活性電極を含む外科用プローブと、前記電気発生器の電気的戻り端子と電気的に導通している戻りパッドと、を備えてもよい。前記電気発生器は、前記電源端子から電流を供給するように構成されてもよく、前記電流は、治療用電気信号の特性と興奮性組織刺激信号の特性とを合成したものである、電気外科用装置。装置は、パッド内の検知装置によって生成された出力信号に少なくとも部分的に基づいて、前記電極から興奮性組織までの距離を決定するように構成されてもよい。装置はまた、前記電極から前記組織までの距離が所定の値未満であるとき、治療用信号の1つ以上の特性を変更するように構成されてもよい。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「RADIO FREQUENCY ENERGY DEVICE FOR DELIVERING COMBINED ELECTRICAL SIGNALS」と題する2018年8月28日出願の米国仮特許出願第16/115,233号に対する優先権を主張する。
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「CONTROLLING AN ULTRASONIC SURGICAL INSTRUMENT ACCORDING TO TISSUE LOCATION」と題する2018年8月23日出願の米国仮特許出願第62/721,995号に対する優先権を主張する。
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「SITUATIONAL AWARENESS OF ELECTROSURGICAL SYSTEMS」と題する2018年8月23日出願の米国仮特許出願第62/721,998号に対する優先権を主張する。
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「INTERRUPTION OF ENERGY DUE TO INADVERTENT CAPACITIVE COUPLING」と題する2018年8月23日出願の米国仮特許出願第62/721,999号に対する優先権を主張する。
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「BIPOLAR COMBINATION DEVICE THAT AUTOMATICALLY ADJUSTS PRESSURE BASED ON ENERGY MODALITY」と題する2018年8月23日出願の米国仮特許出願第62/721,994号に対する優先権を主張する。
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「RADIO FREQUENCY ENERGY DEVICE FOR DELIVERING COMBINED ELECTRICAL SIGNALS」と題する2018年8月23日出願の米国仮特許出願第62/721,996号に対する優先権を主張する。
本出願は更に、米国特許法第119条(e)の下で、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、「SMART ACTIVATION OF AN ENERGY DEVICE BY ANOTHER DEVICE」と題する2018年6月30日出願の米国仮特許出願第62/692,747号、「SMART ENERGY ARCHITECTURE」と題する2018年6月30日出願の米国仮特許出願第62/692,748号、及び「SMART ENERGY DEVICES」と題する2018年6月30日出願の米国仮特許出願第62/692,768号に対する優先権を主張する。
本出願は更に、米国特許法第119条(e)の下で、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、「TEMPERATURE CONTROL IN ULTRASONIC DEVICE AND CONTROL SYSTEM THEREFOR」と題する2018年3月8日出願の米国仮特許出願第62/640,417号、及び「ESTIMATING STATE OF ULTRASONIC END EFFECTOR AND CONTROL SYSTEM THEREFOR」と題する2018年3月8日出願の米国仮特許出願第62/640,415号の優先権の利益を主張する。
本出願は更に、米国特許法第119条(e)の下で、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、「CAPACITIVE COUPLED RETURN PATH PAD WITH SEPARABLE ARRAY ELEMENTS」と題する2018年3月30日出願の米国仮特許出願第62/650,898号、「SURGICAL SYSTEMS WITH OPTIMIZED SENSING CAPABILITIES」と題する2018年3月30日出願の米国仮特許出願第62/650,887号、「SMOKE EVACUATION MODULE FOR INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する2018年3月30日出願の米国仮特許出願第62/650,882号、及び「SURGICAL SMOKE EVACUATION SENSING AND CONTROLS」と題する2018年3月30日出願の米国仮特許出願第62/650,877号の優先権の利益を主張する。
本出願は更に、米国特許法第119条(e)の下で、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する2017年12月28日出願の米国仮特許出願第62/611,341号、「CLOUD−BASED MEDICAL ANALYTICS」と題する2017年12月28日出願の米国仮特許出願第62/611,340号、及び「ROBOT ASSISTED SURGICAL PLATFORM」と題する2017年12月28日出願の米国仮特許出願第62/611,339号の優先権の利益を主張する。
いくつかの外科処置では、医療専門家は、血管などの組織を封止又は切断するために電気外科用装置を使用し得る。このような装置は、処置される組織に、例えば高周波(RF)電流のような電気エネルギーを通すことによって、医学的治療を実施する。いくつかの電気外科用装置は、電気エネルギーを生成する電極(活性電極)と戻り電極の両方が、同一の外科用プローブ内に収容されることから、双極装置と称される。電気外科用装置は、電気エネルギーを発生させ、電気エネルギーを外科用プローブ内の活性電極に供給するための発生器を含み得る。外科用プローブ内の対極板は、患者の組織を流れる電流を受容し、発生器に電気帰還経路を提供してもよい。このような双極装置は、患者の組織を通る短い電流経路を提供することができ、医療専門家は、電気外科用装置から電気エネルギーを受容し得る組織を容易に決定することができる。
代替的な装置として、単極装置と称されるものが挙げられる。このような装置では、活性電極のみが外科用プローブ内に収容される。患者の組織内に入る電流は、患者が横たわる担架を通る電気経路を介して、又は特定の戻り電極パッドを通って電気エネルギー発生器に戻り得る。いくつかの態様では、患者は電極パッド上に横たわってもよい。或いは、電極パッドが患者の、外科用プローブが配備される手術部位に近い位置に配置されてもよい。単極装置を使用して処置を受ける患者を通る電流経路は、双極装置を使用して処置を受けている患者を通る電流経路に比して、特定しにくいものであり得る。その結果、単極電気外科用装置の場合、いくつかの非標的組織が意図せずに焼灼、切断、又は別の方法で損傷され得る。そのような非標的組織としては、神経節、感覚神経組織、運動神経組織、及び筋肉組織を含むがこれらに限定されない、電気興奮性組織を含み得る。興奮性組織に対するそのような意図しない損傷は、患者に、筋力低下、疼痛、麻痺、及び/又は他の望ましくない状態をもたらし得る。
一態様では、電気外科用装置は、電気発生器を備えるコントローラと、遠位の活性電極を含む外科用プローブであって、活性電極は、電気発生器の電源端子と電気的に導通している、外科用プローブと、電気発生器の電気的戻り端子と電気的に導通している戻りパッドと、を備える。電気発生器は、電源端子から電流を供給するように構成され、電気発生器によって供給される電流は、治療用電気信号の特性と興奮性組織刺激信号の特性とを合成したものである。
電気外科用装置の一態様では、治療用電気信号は、200kHz超及び5MHz未満の周波数を有する高周波信号である。
電気外科用装置の一態様では、興奮性組織刺激信号は、200kHz未満の周波数を有するAC信号である。
電気外科用装置の一態様では、電気発生器によって供給される電流は、少なくとも1つの交流治療用電気信号及び少なくとも1つの交流興奮性組織刺激信号を含む。
電気外科用装置の一態様では、電気発生器によって供給される電流は、興奮性組織刺激信号によって変調された治療用電気信号振幅を含む。
電気外科用装置の一態様では、電気発生器によって供給される電流は、興奮性組織刺激信号によってオフセットされた治療用電気信号DCを含む。
電気外科用装置の一態様では、戻りパッドは、検知装置出力を有する少なくとも1つの検知装置を更に備え、検知装置は、興奮性組織刺激信号による興奮性組織の刺激を判定するように構成されている。
電気外科用装置の一態様では、コントローラは、検知装置出力を受信するように構成されている。
電気外科用装置の一態様では、コントローラは、プロセッサと、プロセッサとデータ通信する少なくとも1つのメモリ構成要素と、を含み、少なくとも1つのメモリ構成要素は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、コントローラによって受信されたセンサ出力に少なくとも部分的に基づいて、興奮性組織からの活性電極の距離を決定させる、1つ以上の命令を記憶する。
電気外科用装置の一態様では、少なくとも1つのメモリ構成要素は、プロセッサによって実行されると、興奮性組織からの活性電極の距離が所定の値未満であるときに、プロセッサに、治療用電気信号の少なくとも1つの特性の値を変更させる、1つ以上の命令を記憶する。
一態様では、電気外科用システムは、プロセッサと、プロセッサに連結されたメモリであって、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリと、を備え、命令は、電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させ、電気発生器に、患者と物理的に接触している活性電極を介して、合成信号を患者の組織内に伝達させ、患者と物理的に接触している戻りパッド内に配置された検知装置から検知装置出力信号を受信するように、プロセッサに実行可能である。
電気外科用システムの一態様では、メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を更に記憶するように構成されており、命令は、検知装置出力信号に少なくとも部分的に基づいて、活性電極から興奮性組織までの距離を判定するように、プロセッサに実行可能である。
電気外科用システムの一態様では、メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を更に記憶するように構成されており、命令は、活性電極から興奮性組織までの距離が所定の値未満であるとき、コントローラに治療用信号の1つ以上の特性を変更させるようにプロセッサに実行可能である。
電気外科用システムの一態様では、電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させ、合成信号を形成させるように、プロセッサによって実行可能な命令は、電気発生器に、治療用信号及び興奮性組織刺激信号を交互にさせるようにプロセッサによって実行可能な命令を含む。
電気外科用システムの一態様では、電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させ、合成信号を形成させるように、プロセッサによって実行可能な命令は、電気発生器に、興奮性組織刺激信号の振幅によって治療用信号の振幅を変調させるようにプロセッサによって実行可能な命令を含む。
電気外科用システムの一態様では、電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させ、合成信号を形成させるように、プロセッサによって実行可能な命令は、電気発生器に、興奮性組織刺激信号の振幅によって治療用信号のDC値をオフセットさせるように、プロセッサによって実行可能な命令を含む。
一態様では、電気外科用システムは、制御回路を備え、制御回路は、治療用信号の1つ以上の特性及び興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性を含む、電気発生器の電気出力を制御し、患者の興奮性組織の活動を測定するように構成された少なくとも1つの検知装置から検知装置信号を受信し、電気発生器の電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離を決定し、電気発生器の電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離が所定の値未満である場合に、電気発生器の電気出力を、治療用信号の少なくとも1つの特性において変更するように構成されている。
電気外科用システムの一態様では、電気発生器の電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離が所定の値未満である場合に、治療用信号の少なくとも1つの特性において電気発生器の電気出力を変更するように構成された制御回路は、治療用信号の少なくとも1つの特性を最小化するように構成された制御回路を含む。
一態様では、コンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は実行されると、マシンに、治療用信号の1つ以上の特性及び興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性を含む、電気発生器の電気出力を制御させ、患者の興奮性組織の活動を測定するように構成された少なくとも1つの検知装置から検知装置信号を受信させ、電気発生器の電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離を決定させ、電気発生器の電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離が所定の値未満である場合に、電気発生器の電気出力を、治療用信号の少なくとも1つの特性において変更させる。
様々な態様の特徴が、添付された特許請求の範囲で詳細に説明される。ただし、機構、及び動作の方法の両方についての様々な態様は、それらの更なる目的及び利点と共に、以降の添付図面と併せて、以下の説明を参照することにより最もよく理解することができる。
本開示の少なくとも1つの態様による、コンピュータ実装インタラクティブ外科システムのブロック図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、手術室内で外科処置を行うために使用される外科システムである。 本開示の少なくとも1つの態様による可視化システム、ロボットシステム、及びインテリジェント器具とペアリングされた外科用ハブである。 本開示の少なくとも1つの態様による、外科用ハブ筐体、及び外科用ハブ筐体のドロアー内に摺動可能に受容可能な組み合わせ生成器モジュールの部分斜視図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、双極、超音波、及び単極接点、並びに排煙構成要素を備える組み合わせ生成器モジュールの斜視図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、医療施設の1つ以上の手術室、又は外科処置のための専門設備を備えた医療施設内の任意の部屋に配置されたモジュール式装置をクラウドに接続するように構成されたモジュール式通信ハブを備える外科用データネットワークを示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、コンピュータ実装インタラクティブ外科システムを示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式制御タワーに連結された複数のモジュールを備える外科用ハブを示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、ユニバーサルシリアルバス(USB)ネットワークハブ装置の一態様を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具又はツールの態様を制御するように構成された制御回路を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具又はツールの態様を制御するように構成された組み合わせ論理回路を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具又はツールの態様を制御するように構成された順序論理回路を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式通信ハブを備える外科用データネットワーク内で適応型超音波ブレード制御アルゴリズムを実行するように構成されたシステムである。 本開示の少なくとも1つの態様による、発生器の一実施例を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、発生器及び発生器と共に使用可能な様々な外科用器具を備える外科システムである。 本開示の少なくとも1つの態様による、図15の外科システムの図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、発生器のアーキテクチャの構造図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、発生器のアーキテクチャの機能図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、発生器のアーキテクチャの機能図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、発生器のアーキテクチャの機能図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、発生器の構造的及び機能的態様である。 本開示の少なくとも1つの態様による、発生器の構造的及び機能的態様である。 本開示の少なくとも1つの態様による、制御回路の回路図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、複数の段階に分割された発生器回路を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、第1段階回路が第2段階回路と共通している、複数の段階に分割された発生器回路を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、高周波電流(RF)を駆動するように構成された駆動回路の一態様の回路図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、図15に示すRF駆動回路に連結された変圧器の回路図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、高電力エネルギー/駆動回路及び低電力回路のために個別の電源を備える回路の回路図である。 本開示の少なくとも一態様に係る外科用器具のために、デュアル発生器システムがRF発生器エネルギーのモダリティと超音波発生器エネルギーのモダリティとの間で切り替えることを可能にする制御回路を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具で使用するための電気信号波形のための複数の波形を生成するように構成された、直接デジタル合成(DDS)回路などのデジタル合成回路の基本的アーキテクチャの一態様を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具で使用するための電気信号波形の複数の波形を生成するように構成された直接デジタル合成(DDS)回路の一態様を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、アナログ波形の本開示の少なくとも1つの態様による、離散時間デジタル電気信号波形の1サイクル(比較目的のために離散時間デジタル電気信号波形に重ね合わされて示される)を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、電気外科用システムを使用した外科手術を示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、図30で使用されている外科用システムのブロック図である。 本開示の少なくとも1つの態様による、複数の電極を含む、図30の外科用システムの戻りパッドを示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、図31に示す戻りパッド内の検知装置のアレイを示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、電気外科用システムにおいて使用され得る治療用RF信号をグラフで示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、電気外科用システムに組み込まれ得る神経刺激信号をグラフで示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、図34の治療用RF信号及び図35の神経刺激信号の両方の特徴を組み込み得る、電気外科用システムによって使用される信号をグラフで示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、図34の治療用RF信号及び図35の神経刺激信号の両方の特徴を組み込み得る、電気外科用システムによって使用される信号をグラフで示す。 本開示の少なくとも1つの態様による、図34の治療用RF信号及び図35の神経刺激信号の両方の特徴を組み込み得る、電気外科用システムによって使用される信号をグラフで示す。 スマート電気外科用装置のそのような制御が、本開示の少なくとも1つの態様により実現され得る方法をまとめている。 本開示の少なくとも1つの態様による、外科用ハブの状況認識を示す時間線である。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年8月28日出願の以下の米国特許出願を所有する。
・「ESTIMATING STATE OF ULTRASONIC END EFFECTOR AND CONTROL SYSTEM THEREFOR」と題する米国特許出願整理番号END8536USNP2/180107−2号、
・「TEMPERATURE CONTROL OF ULTRASONIC END EFFECTOR AND CONTROL SYSTEM THEREFOR」と題する米国特許出願整理番号END8560USNP2/180106−2号、
・「CONTROLLING AN ULTRASONIC SURGICAL INSTRUMENT ACCORDING TO TISSUE LOCATION」と題する米国特許出願整理番号END8563USNP1/180139−1号、
・「CONTROLLING ACTIVATION OF AN ULTRASONIC SURGICAL INSTRUMENT ACCORDING TO THE PRESENCE OF TISSUE」と題する米国特許出願整理番号END8563USNP2/180139−2号、
・「DETERMINING TISSUE COMPOSITION VIA AN ULTRASONIC SYSTEM」と題する米国特許出願整理番号END8563USNP3/180139−3号、
・「DETERMINING THE STATE OF AN ULTRASONIC ELECTROMECHANICAL SYSTEM ACCORDING TO FREQUENCY SHIFT」と題する米国特許出願整理番号END8563USNP4/180139−4号、
・「DETERMINING THE STATE OF AN ULTRASONIC END EFFECTOR」と題する米国特許出願整理番号END8563USNP5/180139−5号、
・「SITUATIONAL AWARENESS OF ELECTROSURGICAL SYSTEMS」と題する米国特許出願整理番号END8564USNP1/180140−1号、
・「MECHANISMS FOR CONTROLLING DIFFERENT ELECTROMECHANICAL SYSTEMS OF AN ELECTROSURGICAL INSTRUMENT」と題する米国特許出願整理番号END8564USNP2/180140−2号、
・「DETECTION OF END EFFECTOR IMMERSION IN LIQUID」と題する米国特許出願整理番号END8564USNP3/180140−3号、
・「INTERRUPTION OF ENERGY DUE TO INADVERTENT CAPACITIVE COUPLING」と題する米国特許出願整理番号END8565USNP1/180142−1号、
・「INCREASING RADIO FREQUENCY TO CREATE PAD−LESS MONOPOLAR LOOP」と題する米国特許出願整理番号END8565USNP2/180142−2号、
・「BIPOLAR COMBINATION DEVICE THAT AUTOMATICALLY ADJUSTS PRESSURE BASED ON ENERGY MODALITY」と題する米国特許出願整理番号END8566USNP1/180143−1号、及び
・「ACTIVATION OF ENERGY DEVICES」と題する米国特許出願整理番号END8573USNP1/180145−1号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年8月23日出願の以下の米国特許出願を所有する。
・「CONTROLLING AN ULTRASONIC SURGICAL INSTRUMENT ACCORDING TO TISSUE LOCATION」と題する米国仮特許出願第62/721,995号、
・「SITUATIONAL AWARENESS OF ELECTROSURGICAL SYSTEMS」と題する米国仮特許出願第62/721,998号、
・「INTERRUPTION OF ENERGY DUE TO INADVERTENT CAPACITIVE COUPLING」と題する米国仮特許出願第62/721,999号、
・「BIPOLAR COMBINATION DEVICE THAT AUTOMATICALLY ADJUSTS PRESSURE BASED ON ENERGY MODALITY」と題する米国仮特許出願第62/721,994号、及び
・「RADIO FREQUENCY ENERGY DEVICE FOR DELIVERING COMBINED ELECTRICAL SIGNALS」と題する米国仮特許出願第62/721,996号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年6月30日出願の以下の米国特許出願を所有する。
・「SMART ACTIVATION OF AN ENERGY DEVICE BY ANOTHER DEVICE」と題する米国仮特許出願第62/692,747号、
・「SMART ENERGY ARCHITECTURE」と題する米国仮特許出願第62/692,748号、及び
・「SMART ENERGY DEVICES」と題する米国仮特許出願第62/692,768号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年6月29日出願の以下の米国特許出願を所有する。
・「CAPACITIVE COUPLED RETURN PATH PAD WITH SEPARABLE ARRAY ELEMENTS」と題する米国特許出願第16/024,090号、
・「CONTROLLING A SURGICAL INSTRUMENT ACCORDING TO SENSED CLOSURE PARAMETERS」と題する米国特許出願第16/024,057号、
・「SYSTEMS FOR ADJUSTING END EFFECTOR PARAMETERS BASED ON PERIOPERATIVE INFORMATION」と題する米国特許出願第16/024,067号、
・「SAFETY SYSTEMS FOR SMART POWERED SURGICAL STAPLING」と題する米国特許出願第16/024,075号、
・「SAFETY SYSTEMS FOR SMART POWERED SURGICAL STAPLING」と題する米国特許出願第16/024,083号、
・「SURGICAL SYSTEMS FOR DETECTING END EFFECTOR TISSUE DISTRIBUTION IRREGULARITIES」と題する米国特許出願第16/024,094号、
・「SYSTEMS FOR DETECTING PROXIMITY OF SURGICAL END EFFECTOR TO CANCEROUS TISSUE」と題する米国特許出願第16/024,138号、
・「SURGICAL INSTRUMENT CARTRIDGE SENSOR ASSEMBLIES」と題する米国特許出願第16/024,150号、
・「VARIABLE OUTPUT CARTRIDGE SENSOR ASSEMBLY」と題する米国特許出願第16/024,160号、
・「SURGICAL INSTRUMENT HAVING A FLEXIBLE ELECTRODE」と題する米国特許出願第16/024,124号、
・「SURGICAL INSTRUMENT HAVING A FLEXIBLE CIRCUIT」と題する米国特許出願第16/024,132号、
・「SURGICAL INSTRUMENT WITH A TISSUE MARKING ASSEMBLY」と題する米国特許出願第16/024,141号、
・「SURGICAL SYSTEMS WITH PRIORITIZED DATA TRANSMISSION CAPABILITIES」と題する米国特許出願第16/024,162号、
・「SURGICAL EVACUATION SENSING AND MOTOR CONTROL」と題する米国特許出願第16/024,066号、
・「SURGICAL EVACUATION SENSOR ARRANGEMENTS」と題する米国特許出願第16/024,096号、
・「SURGICAL EVACUATION FLOW PATHS」と題する米国特許出願第16/024,116号、
・「SURGICAL EVACUATION SENSING AND GENERATOR CONTROL」と題する米国特許出願第16/024,149号、
・「SURGICAL EVACUATION SENSING AND DISPLAY」と題する米国特許出願第16/024,180号、
・「COMMUNICATION OF SMOKE EVACUATION SYSTEM PARAMETERS TO HUB OR CLOUD IN SMOKE EVACUATION MODULE FOR INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する米国特許出願第16/024,245号、
・「SMOKE EVACUATION SYSTEM INCLUDING A SEGMENTED CONTROL CIRCUIT FOR INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する米国特許出願第16/024,258号、
・「SURGICAL EVACUATION SYSTEM WITH A COMMUNICATION CIRCUIT FOR COMMUNICATION BETWEEN A FILTER AND A SMOKE EVACUATION DEVICE」と題する米国特許出願第16/024,265号、及び
・「DUAL IN−SERIES LARGE AND SMALL DROPLET FILTERS」と題する米国特許出願第16/024,273号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年6月28日出願の以下の米国仮特許出願を所有する。
・「A METHOD OF USING REINFORCED FLEX CIRCUITS WITH MULTIPLE SENSORS WITH ELECTROSURGICAL DEVICES」と題する米国仮特許出願第62/691,228号、
・「CONTROLLING A SURGICAL INSTRUMENT ACCORDING TO SENSED CLOSURE PARAMETERS」と題する米国仮特許出願第62/691,227号、
・「SURGICAL INSTRUMENT HAVING A FLEXIBLE ELECTRODE」と題する米国仮特許出願第62/691,230号、
・「SURGICAL EVACUATION SENSING AND MOTOR CONTROL」と題する米国仮特許出願第62/691,219号、
・「COMMUNICATION OF SMOKE EVACUATION SYSTEM PARAMETERS TO HUB OR CLOUD IN SMOKE EVACUATION MODULE FOR INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願第62/691,257号、
・「SURGICAL EVACUATION SYSTEM WITH A COMMUNICATION CIRCUIT FOR COMMUNICATION BETWEEN A FILTER AND A SMOKE EVACUATION DEVICE」と題する米国仮特許出願第62/691,262号、及び
・「DUAL IN−SERIES LARGE AND SMALL DROPLET FILTERS」と題する米国仮特許出願第62/691,251号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年4月19日出願の以下の米国仮特許出願を所有する。
・「METHOD OF HUB COMMUNICATION」と題する米国仮特許出願第62/659,900号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年3月30日出願の以下の米国仮特許出願を所有する。
・「CAPACITIVE COUPLED RETURN PATH PAD WITH SEPARABLE ARRAY ELEMENTS」と題する2018年3月30日出願の米国仮特許出願第62/650,898号、
・「SURGICAL SYSTEMS WITH OPTIMIZED SENSING CAPABILITIES」と題する米国仮特許出願第62/650,887号、
・「SMOKE EVACUATION MODULE FOR INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願第62/650,882号、及び
・「SURGICAL SMOKE EVACUATION SENSING AND CONTROLS」と題する米国仮特許出願第62/650,877号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年3月29日出願の以下の米国特許出願を所有する。
・「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH ENCRYPTED COMMUNICATION CAPABILITIES」と題する米国特許出願第15/940,641号、
・「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH CONDITION HANDLING OF DEVICES AND DATA CAPABILITIES」と題する米国特許出願第15/940,648号、
・「SURGICAL HUB COORDINATION OF CONTROL AND COMMUNICATION OF OPERATING ROOM DEVICES」と題する米国特許出願第15/940,656号、
・「SPATIAL AWARENESS OF SURGICAL HUBS IN OPERATING ROOMS」と題する米国特許出願第15/940,666号、
・「COOPERATIVE UTILIZATION OF DATA DERIVED FROM SECONDARY SOURCES BY INTELLIGENT SURGICAL HUBS」と題する米国特許出願第15/940,670号、
・「SURGICAL HUB CONTROL ARRANGEMENTS」と題する米国特許出願第15/940,677号、
・「DATA STRIPPING METHOD TO INTERROGATE PATIENT RECORDS AND CREATE ANONYMIZED RECORD」と題する米国特許出願第15/940,632号、
・「COMMUNICATION HUB AND STORAGE DEVICE FOR STORING PARAMETERS AND STATUS OF A SURGICAL DEVICE TO BE SHARED WITH CLOUD BASED ANALYTICS SYSTEMS」と題する米国特許出願第15/940,640号、
・「SELF DESCRIBING DATA PACKETS GENERATED AT AN ISSUING INSTRUMENT」と題する米国特許出願第15/940,645号、
・「DATA PAIRING TO INTERCONNECT A DEVICE MEASURED PARAMETER WITH AN OUTCOME」と題する米国特許出願第15/940,649号、
・「SURGICAL HUB SITUATIONAL AWARENESS」と題する米国特許出願第15/940,654号、
・「SURGICAL SYSTEM DISTRIBUTED PROCESSING」と題する米国特許出願第15/940,663号、
・「AGGREGATION AND REPORTING OF SURGICAL HUB DATA」と題する米国特許出願第15/940,668号、
・「SURGICAL HUB SPATIAL AWARENESS TO DETERMINE DEVICES IN OPERATING THEATER」と題する米国特許出願第15/940,671号、
・「DISPLAY OF ALIGNMENT OF STAPLE CARTRIDGE TO PRIOR LINEAR STAPLE LINE」と題する米国特許出願第15/940,686号、
・「STERILE FIELD INTERACTIVE CONTROL DISPLAYS」と題する米国特許出願第15/940,700号、
・「COMPUTER IMPLEMENTED INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS」と題する米国特許出願第15/940,629号、
・「USE OF LASER LIGHT AND RED−GREEN−BLUE COLORATION TO DETERMINE PROPERTIES OF BACK SCATTERED LIGHT」と題する米国特許出願第15/940,704号、
・「CHARACTERIZATION OF TISSUE IRREGULARITIES THROUGH THE USE OF MONO−CHROMATIC LIGHT REFRACTIVITY」と題する米国特許出願第15/940,722号、及び
・「DUAL CMOS ARRAY IMAGING」と題する米国特許出願第15/940,742号。
・「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL DEVICES」と題する米国特許出願第15/940,636号、
・「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL HUBS」と題する米国特許出願第15/940,653号、
・「CLOUD−BASED MEDICAL ANALYTICS FOR CUSTOMIZATION AND RECOMMENDATIONS TO A USER」と題する米国特許出願第15/940,660号、
・「CLOUD−BASED MEDICAL ANALYTICS FOR LINKING OF LOCAL USAGE TRENDS WITH THE RESOURCE ACQUISITION BEHAVIORS OF LARGER DATA SET」と題する米国特許出願第15/940,679号、
・「CLOUD−BASED MEDICAL ANALYTICS FOR MEDICAL FACILITY SEGMENTED INDIVIDUALIZATION OF INSTRUMENT FUNCTION」と題する米国特許出願第15/940,694号、
・「CLOUD−BASED MEDICAL ANALYTICS FOR SECURITY AND AUTHENTICATION TRENDS AND REACTIVE MEASURES」と題する米国特許出願第15/940,634号、
・「DATA HANDLING AND PRIORITIZATION IN A CLOUD ANALYTICS NETWORK」と題する米国特許出願第15/940,706号、及び
・「CLOUD INTERFACE FOR COUPLED SURGICAL DEVICES」と題する米国特許出願第15/940,675号。
・「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国特許出願第15/940,627号、
・「COMMUNICATION ARRANGEMENTS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国特許出願第15/940,637号、
・「CONTROLS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国特許出願第15/940,642号、
・「AUTOMATIC TOOL ADJUSTMENTS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国特許出願第15/940,676号、
・「CONTROLLERS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国特許出願第15/940,680号、
・「COOPERATIVE SURGICAL ACTIONS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国特許出願第15/940,683号、
・「DISPLAY ARRANGEMENTS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国特許出願第15/940,690号、及び
・「SENSING ARRANGEMENTS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国特許出願第15/940,711号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年3月28日出願の以下の米国仮特許出願を所有する。
・「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH ENCRYPTED COMMUNICATION CAPABILITIES」と題する米国仮特許出願第62/649,302号、
・「DATA STRIPPING METHOD TO INTERROGATE PATIENT RECORDS AND CREATE ANONYMIZED RECORD」と題する米国仮特許出願第62/649,294号、
・「SURGICAL HUB SITUATIONAL AWARENESS」と題する米国仮特許出願第62/649,300号、
・「SURGICAL HUB SPATIAL AWARENESS TO DETERMINE DEVICES IN OPERATING THEATER」と題する米国仮特許出願第62/649,309号、
・「COMPUTER IMPLEMENTED INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS」と題する米国仮特許出願第62/649,310号、
・「USE OF LASER LIGHT AND RED−GREEN−BLUE COLORATION TO DETERMINE PROPERTIES OF BACK SCATTERED LIGHT」と題する米国仮特許出願第62/649,291号、
・「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL DEVICES」と題する米国仮特許出願第62/649,296号、
・「CLOUD−BASED MEDICAL ANALYTICS FOR CUSTOMIZATION AND RECOMMENDATIONS TO A USER」と題する米国仮特許出願第62/649,333号、
・「CLOUD−BASED MEDICAL ANALYTICS FOR SECURITY AND AUTHENTICATION TRENDS AND REACTIVE MEASURES」と題する米国仮特許出願第62/649,327号、
・「DATA HANDLING AND PRIORITIZATION IN A CLOUD ANALYTICS NETWORK」と題する米国仮特許出願第62/649,315号、
・「CLOUD INTERFACE FOR COUPLED SURGICAL DEVICES」と題する米国仮特許出願第62/649,313号、
・「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国仮特許出願第62/649,320号、
・「AUTOMATIC TOOL ADJUSTMENTS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国仮特許出願第62/649,307号、及び
・「SENSING ARRANGEMENTS FOR ROBOT−ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」と題する米国仮特許出願第62/649,323号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年3月8日出願の以下の米国仮特許出願を所有する。
・「TEMPERATURE CONTROL IN ULTRASONIC DEVICE AND CONTROL SYSTEM THEREFOR」と題する米国仮特許出願第62/640,417号、及び
・「ESTIMATING STATE OF ULTRASONIC END EFFECTOR AND CONTROL SYSTEM THEREFOR」と題する米国仮特許出願第62/640,415号。
本願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年12月28日出願の以下の米国仮特許出願を所有する。
・「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願番号米国仮特許出願第62/611,341号、
・「CLOUD−BASED MEDICAL ANALYTICS」と題する米国仮特許出願第62/611,340号、及び
・「ROBOT ASSISTED SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願第62/611,339号。
外科用装置及び発生器の様々な態様を詳細に説明する前に、例示される実施例は、適用又は用途において、添付の図面及び説明で示される部品の構造及び配置の詳細に限定されないことに留意すべきである。例示的な実施例は、他の態様、変形形態、及び修正で実施されるか、又はそれらに組み込まれてもよく、様々な方法で実施又は実行されてもよい。更に、特に明記しない限り、本明細書で用いられる用語及び表現は、読者の便宜のために例示的な実施例を説明する目的で選択されたものであり、それらを限定するためのものではない。更に、以下に記述される態様、態様の具現、及び/又は実施例のうち1つ以上を、以下に記述される他の態様、態様の具現、及び/又は実施例のうち任意の1つ以上と組み合わせることができるものと理解されたい。
様々な態様が、改善された超音波外科用装置、電気外科用装置、及びこれと共に使用するための発生器を対象とする。超音波外科用装置の態様は、例えば、外科処置中に組織を横切開及び/又は凝固するように構成され得る。電気外科用装置の態様は、例えば、外科処置中に、組織を横切開、凝固、スケーリング、溶接及び/又は乾燥させるように構成され得る。
図1を参照すると、コンピュータ実装インタラクティブ外科システム100は、1つ以上の外科システム102と、クラウドベースのシステム(例えば、ストレージ装置105に連結されたリモートサーバ113を含み得るクラウド104)と、を含む。各外科システム102は、リモートサーバ113を含み得るクラウド104と通信する少なくとも1つの外科用ハブ106を含む。一実施例では、図1に示すように、外科システム102は、互いに、及び/又はハブ106と通信するように構成された、可視化システム108と、ロボットシステム110と、ハンドヘルド式インテリジェント外科用器具112と、を含む。いくつかの態様では、外科システム102は、M個のハブ106と、N個の可視化システム108と、O個のロボットシステム110と、P個のハンドヘルド式インテリジェント外科用器具112と、を含んでもよく、ここでM、N、O、及びPは1以上の整数である。
図2は、外科手術室116内の手術台114上に横たわる患者に対して外科処置を実施するために使用される外科システム102の一例を示す。ロボットシステム110は、外科処置において外科システム102の一部として使用される。ロボットシステム110は、外科医のコンソール118と、患者側カート120(外科用ロボット)と、外科用ロボットハブ122と、を含む。患者側カート120は、患者の身体の低侵襲切開中に、外科医が外科医のコンソール118を介して手術部位を見る間、少なくとも1つの取り外し可能に連結された外科用ツール117を操作することができる。手術部位の画像は医療用撮像装置124によって得ることができ、医療用撮像装置124は撮像装置124を配向するために患者側カート120によって操作され得る。ロボットハブ122は、外科医のコンソール118を介して外科医に対するその後の表示のために、手術部位の画像を処理するよう用いることができる。
他のタイプのロボットシステムを、外科システム102と共に使用するために容易に適合させることができる。本開示と共に使用するのに好適なロボットシステム及び外科用ツールの様々な例は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年12月28日出願の「ROBOT ASSISTED SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願第62/611,339号に記載されている。
クラウド104によって実施され、本開示と共に使用するのに好適なクラウドベース分析の様々な例は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年12月28日出願の「CLOUD−BASED MEDICAL ANALYTICS」と題する米国仮特許出願第62/611,340号に記載されている。
様々な態様では、撮像装置124は、少なくとも1つの画像センサと1つ以上の光学構成要素とを含む。好適な画像センサとしては、電荷結合素子(CCD)センサ及び相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサが挙げられるが、これらに限定されない。
撮像装置124の光学構成要素は、1つ以上の照明光源及び/又は1つ以上のレンズを含んでもよい。1つ以上の照明光源は、手術野の一部を照明するように方向付けられてもよい。1つ以上の画像センサは、組織及び/又は外科用器具から反射又は屈折された光を含む、手術野から反射又は屈折された光を受信することができる。
1つ以上の照明光源は、可視スペクトル及び不可視スペクトル内の電磁エネルギーを放射するように構成され得る。光学スペクトル又は発光スペクトルと呼ばれることもある可視スペクトルは、人間の目に可視の(すなわち、人間の目で検出可能な)電磁スペクトルの一部分であり、可視光、又は単に光と呼ばれることがある。典型的な人間の目は、空気中の約380nm〜約750nmの波長に反応する。
不可視スペクトル(すなわち、非発光スペクトル)は、可視スペクトルの下方及び上方に位置する電磁スペクトルの一部分である(すなわち、約380nm未満及び約750nm超の波長)。不可視スペクトルは、人間の目で検出可能ではない。約750nmを超える波長は、赤色可視スペクトルよりも長く、これらは不可視赤外線(IR)、マイクロ波、及び無線電磁放射線になる。約380nm未満の波長は、紫色スペクトルよりも短く、これらは不可視紫外線、X線、及びガンマ線電磁放射線になる。
様々な態様では、撮像装置124は、低侵襲性手術で使用するように構成されている。本開示と共に使用するのに好適な撮像装置の例としては、関節鏡、血管鏡、気管支鏡、胆道鏡、結腸鏡、サイトスコープ(cytoscope)、十二指腸鏡、腸鏡、食道胃十二指腸鏡(胃鏡)、内視鏡、喉頭鏡、鼻咽喉−腎盂鏡(nasopharyngo-neproscope)、S状結腸鏡、胸腔鏡、及び尿管鏡が挙げられるが、これらに限定されない。スペクトルおよびマルチスペクトル撮像法のいくつかの態様は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる2017年12月28日出願の「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願第62/611,341号の「Advanced Imaging Acquisition Module」の項で詳細に説明されている。
いかなる外科手術においても手術室及び外科用器具の厳格な滅菌が必要であることは自明である。「手術現場(surgical theater)」、すなわち手術室又は処置室に必要とされる厳格な衛生及び滅菌条件は、全ての医療装置及び機器の最大級の滅菌性を必要とする。その滅菌プロセスの一部は、撮像装置124並びにその付属品及び構成要素を含む、患者と接触する、又は滅菌野に侵入するあらゆるものを滅菌する必要性である。滅菌野は、トレイ内又は滅菌タオル上などの、微生物を含まないと見なされる特定の領域と見なされ得ること、又は滅菌野は、外科処置のために準備された患者のすぐ周囲の領域と見なされ得ることは理解されよう。滅菌野は、適切な衣類を着用した洗浄済みのチーム構成員、並びにその領域内の全ての備品及び固定具を含み得る。
様々な態様では、可視化システム108は、図2に示されるように、滅菌野に対して戦略的に配置された1つ以上の撮像センサと、1つ以上の画像処理ユニットと、1つ以上のストレージアレイと、1つ以上のディスプレイと、を含む。一態様では、可視化システム108は、HL7、PACS、及びEMRのインターフェースを含む。可視化システム108の様々な構成要素については、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる2017年12月28日出願の「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願第62/611,341号の「Advanced Imaging Acquisition Module」の項で説明されている。
図2に示すように、一次ディスプレイ119は、手術台114に位置する操作者に可視であるように、滅菌野内に配置される。加えて、可視化タワー111は、滅菌野の外に位置付けられる。可視化タワー111は、互いに離れる方に面する第1の非滅菌ディスプレイ107及び第2の非滅菌ディスプレイ109を含む。ハブ106によって誘導される可視化システム108は、ディスプレイ107、109、及び119を使用して、滅菌野の内側及び外部の操作者に対する情報フローを調整するように構成されている。例えば、ハブ106は、可視化システム108に、一次ディスプレイ119上の手術部位のライブ映像を維持させながら、撮像装置124によって記録される手術部位のスナップショットを非滅菌ディスプレイ107又は109上に表示させることができる。非滅菌ディスプレイ107又は109上のスナップショットは、例えば、非滅菌操作者が外科処置に関連する診断工程を実施することを可能にすることができる。
一態様では、ハブ106は、滅菌野内で、可視化タワー111に位置する非滅菌操作者によって入力された診断入力又はフィードバックを滅菌領域内の一次ディスプレイ119に送り、これを手術台に位置する滅菌操作者が見ることができるようにも構成される。一実施例では、入力は、ハブ106によって一次ディスプレイ119に送ることのできる、非滅菌ディスプレイ107又は109上に表示されるスナップショットに対する修正の形態であってもよい。
図2を参照すると、外科用器具112は、外科処置において外科システム102の一部として使用されている。ハブ106はまた、外科用器具112のディスプレイへの情報フローを調整するようにも構成されている。例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する2017年12月28日出願の米国仮特許出願第62/611,341号における。可視化タワー111の位置で非滅菌操作者によって入力される診断入力又はフィードバックは、滅菌野内でハブ106によって外科用器具ディスプレイ115に送られてもよく、ここで診断入力又はフィードバックは外科用器具112の操作者によって見られてもよい。外科システム102と共に用いるのに好適な例示的外科用器具については、例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Surgical Instrument Hardware」の項目、及び「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する2017年12月28日出願の米国仮特許出願第62/611,341号で説明されている。
ここで図3を参照すると、ハブ106が、可視化システム108、ロボットシステム110、及びハンドヘルド式インテリジェント外科用器具112と通信している状態で示されている。ハブ106は、ハブディスプレイ135、撮像モジュール138、発生器モジュール140、通信モジュール130、プロセッサモジュール132、及びストレージアレイ134を含む。特定の態様では、図3に示すように、ハブ106は、排煙モジュール126及び/又は吸引/灌注モジュール128を更に含む。
外科処置中、封止及び/又は切断のため組織へのエネルギー印加は、一般に、排煙、過剰な流体の吸引、及び/又は組織の灌注を伴う。異なる供給源からの流体、電力、及び/又はデータラインは、外科処置中に絡まり合うことが多い。外科処置中にこの問題に対処することで貴重な時間が失われる場合がある。ラインの絡まりをほどくには、それらの対応するモジュールからラインを抜くことが必要となる場合があり、そのためにはモジュールをリセットすることが必要となる場合がある。ハブのモジュール式筐体136は、電力、データ、及び流体ラインを管理するための統一環境を提供し、このようなライン間の絡まりの頻度を低減させる。
本開示の態様は、手術部位における組織へのエネルギー印加を伴う外科処置において使用するための外科用ハブを提示する。外科用ハブは、ハブ筐体と、ハブ筐体のドッキングステーション内に摺動可能に受容可能な組み合わせ生成器モジュールと、を含む。ドッキングステーションはデータ及び電力接点を含む。組み合わせ生成器モジュールは、単一ユニット内に収容された、超音波エネルギー発生器構成要素、双極RFエネルギー発生器構成要素、及び単極RFエネルギー発生器構成要素のうちの2つ以上を含む。一態様では、組み合わせ生成器モジュールは、更に、排煙構成要素と、組み合わせ生成器モジュールを外科用器具に接続するための少なくとも1つのエネルギー供給ケーブルと、組織への治療エネルギーの印加によって発生した煙、流体、及び/又は微粒子を排出するように構成された少なくとも1つの排煙構成要素と、遠隔手術部位から排煙構成要素まで延在する流体ラインと、を含む。
一態様では、流体ラインは第1の流体ラインであり、第2の流体ラインは、遠隔手術部位から、ハブ筐体内に摺動可能に受容される吸引及び灌注モジュールまで延在する。一態様では、ハブ筐体は、流体インターフェースを備える。
特定の外科処置は、2つ以上のエネルギータイプを組織に印加することを必要とする場合がある。1つのエネルギータイプは、組織を切断するのにより有益であり得るが、別の異なるエネルギータイプは、組織を封止するのにより有益であり得る。例えば、双極発生器は組織を封止するために使用することができ、一方で、超音波発生器は封止された組織を切断するために使用することができる。本開示の態様は、ハブのモジュール式筐体136が様々な発生器を収容して、これらの間の双方向通信を促進するように構成される解決法を提示する。ハブのモジュール式筐体136の利点の1つは、様々なモジュールの迅速な取り外し及び/又は交換を可能にすることである。
本開示の態様は、組織へのエネルギー印加を伴う外科処置で使用するためのモジュール式外科用筐体を提示する。モジュール式外科用筐体は、組織に印加するための第1のエネルギーを発生させるように構成された第1のエネルギー発生器モジュールと、第1のデータ及び電力接点を含む第1のドッキングポートを備える第1のドッキングステーションと、を含み、第1のエネルギー発生器モジュールは、電力及びデータ接点と電気係合するように摺動可能に移動可能であり、また第1のエネルギー発生器モジュールは、第1の電力及びデータ接点との電気係合から外れるように摺動可能に移動可能である。
上記に加えて、モジュール式外科用筐体は、第1のエネルギーとは異なる、組織に印加するための第2のエネルギーを発生させるように構成された第2のエネルギー発生器モジュールと、第2のデータ及び電力接点を含む第2のドッキングポートを備える第2のドッキングステーションと、を更に含み、第2のエネルギー発生器モジュールは、電力及びデータ接点と電気係合するように摺動可能に移動可能であり、また第2のエネルギー発生器モジュールは、第2の電力及びデータ接点との電気係合から外れるように摺動可能に移動可能である。
更に、モジュール式外科用筐体は、第1のエネルギー発生器モジュールと第2のエネルギー発生器モジュールとの間の通信を容易にするように構成された、第1のドッキングポートと第2のドッキングポートとの間の通信バスを更に含む。
図3〜図5を参照すると、発生器モジュール140と、排煙モジュール126と、吸引/灌注モジュール128と、のモジュール式統合を可能にするハブのモジュール式筐体136に関する本開示の態様が提示される。ハブのモジュール式筐体136は、モジュール140、126、128間の双方向通信を更に促進する。図5に示すように、発生器モジュール140は、ハブのモジュール式筐体136に摺動可能に挿入可能な単一のハウジングユニット139内に支持される、統合された単極、双極、及び超音波構成要素を備える発生器モジュールであってもよい。図5に示すように、発生器モジュール140は、単極装置146、双極装置147、及び超音波装置148に接続するように構成され得る。あるいは、発生器モジュール140は、ハブのモジュール式筐体136を介して相互作用する一連の単極、双極、及び/又は超音波発生器モジュールを備えてもよい。ハブのモジュール式筐体136は、複数の発生器が単一の発生器として機能するように、複数の発生器の挿入と、ハブのモジュール式筐体136にドッキングされた発生器間の双方向通信と、を促進するように構成されてもよい。
一態様では、ハブのモジュール式筐体136は、モジュール140、126、128の取り外し可能な取り付け及びそれらの間の双方向通信を可能にするために、外部及び無線通信ヘッダを備えるモジュール式電力及び通信バックプレーン149を備える。
一態様では、ハブのモジュール式筐体136は、モジュール140、126、128を摺動可能に受容するように構成された、本明細書ではドロアーとも称されるドッキングステーション又はドロアー151を含む。図4は、外科用ハブ筐体136、及び外科用ハブ筐体136のドッキングステーション151に摺動可能に受容可能な組み合わせ生成器モジュール145の部分斜視図を示す。組み合わせ生成器モジュール145の後側に電力及びデータ接点を有するドッキングポート152は、組み合わせ生成器モジュール145がハブのモジュール式筐体136の対応するドッキングステーション151内の位置へと摺動されると、対応するドッキングポート150をハブのモジュール式筐体136の対応するドッキングステーション151の電力及びデータ接点と係合するように構成される。一態様では、組み合わせ生成器モジュール145は、図5に示すように、双極、超音波、及び単極モジュールと、単一のハウジングユニット139と共に一体化された排煙モジュールと、を含む。
様々な態様では、排煙モジュール126は、捕捉/回収された煙及び/又は流体を手術部位から遠ざけて、例えば、排煙モジュール126へと搬送する流体ライン154を含む。排煙モジュール126から発生する真空吸引は、煙を手術部位のユーティリティ導管の開口部に引き込むことができる。流体ラインに連結されたユーティリティ導管は、排煙モジュール126で終端する可撓管の形態であってもよい。ユーティリティ導管及び流体ラインは、ハブ筐体136内に受容される排煙モジュール126に向かって延在する流体経路を画定する。
様々な態様では、排煙モジュール126は、捕捉/回収された煙及び/又は流体を手術部位から遠ざけて、例えば、排煙モジュール126へと搬送する流体ライン154を含む。排煙モジュール126から発生する真空吸引は、煙を手術部位のユーティリティ導管の開口部に引き込むことができる。流体ラインに連結されたユーティリティ導管は、排煙モジュール126で終端する可撓管の形態であってもよい。ユーティリティ導管及び流体ラインは、ハブ筐体136内に受容される排煙モジュール126に向かって延在する流体経路を画定する。
一態様では、外科用ツールは、その遠位端にエンドエフェクタを有するシャフトと、エンドエフェクタに関連付けられた少なくとも1つのエネルギー処置部と、吸い込み管と、灌注管と、を含む。吸い込み管は、その遠位端に入口ポートを有することができ、吸い込み管はシャフトを通って延在する。同様に、灌注管はシャフトを通って延在することができ、かつ、エネルギー送達器具に近接した入口ポートを有することができる。エネルギー送達器具は、超音波及び/又はRFエネルギーを手術部位に送達するように構成され、最初にシャフトを通って延在するケーブルによって発生器モジュール140に連結される。
灌注管は流体源と流体連通することができ、吸い込み管は真空源と流体連通することができる。流体源及び/又は真空源は、吸引/灌注モジュール128内に収容され得る。一実施例では、流体源及び/又は真空源は、吸引/灌注モジュール128とは別にハブ筐体136内に収容され得る。このような実施例では、流体インターフェースは、吸引/灌注モジュール128を流体源及び/又は真空源に接続するように構成され得る。
一態様では、モジュール140、126、128及び/又はハブのモジュール式筐体136上のそれらの対応するドッキングステーションは、モジュールのドッキングポートを位置合わせして、ハブのモジュール式筐体136のドッキングステーション内でこれらの対応部品と係合させるように構成された位置合わせ機構を含み得る。例えば、図4に示すように、組み合わせ生成器モジュール145は、ハブのモジュール式筐体136の対応するドッキングステーション151の対応するブラケット156と摺動可能に係合するように構成された側部ブラケット155を含む。ブラケットは協働して、組み合わせ生成器モジュール145のドッキングポート接点をハブのモジュール式筐体136のドッキングポート接点と電気係合させるように誘導する。
いくつかの態様では、ハブのモジュール式筐体136のドロアー151はサイズが同じ又は実質的に同じであり、モジュールはドロアー151内に受容されるサイズに調整される。例えば、側部ブラケット155及び/又は156は、モジュールのサイズに応じてより大きくなっても小さくなってもよい。他の態様では、ドロアー151はサイズが異なり、それぞれ特定のモジュールを収容するように設計される。
更に、適合しない接点を備えるドロアーにモジュールを挿入することを避けるために、特定のモジュールの接点を、特定のドロアーの接点と係合するように鍵付きにしてもよい。
図4に示されるように、1つのドロアー151のドッキングポート150は、通信リンク157を介して別のドロアー151のドッキングポート150に連結されて、ハブのモジュール式筐体136内に収容されたモジュール間の双方向通信を容易にすることができる。あるいは又は更に、ハブのモジュール式筐体136のドッキングポート150は、ハブのモジュール式筐体136内に収容されたモジュール間の無線双方向通信を容易にしてもよい。例えば、Air Titan−Bluetoothなどの任意の好適な無線通信を用いてもよい。
本開示と共に使用するのに好適な様々な画像プロセッサ及び撮像装置は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「COMBINED SBI AND CONVENTIONAL IMAGE PROCESSOR」と題する2011年8月9日発行の米国特許第7,995,045号に記載されている。更に、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「SBI MOTION ARTIFACT REMOVAL APPARATUS AND METHOD」と題する2011年7月19日発行の米国特許第7,982,776号は、画像データからモーションアーチファクトを除去するための様々なシステムについて記載している。こうしたシステムは、撮像モジュール138と一体化され得る。更に、「CONTROLLABLE MAGNETIC SOURCE TO FIXTURE INTRACORPOREAL APPARATUS」と題する2011年12月15日公開の米国特許出願公開第2011/0306840号、及び「SYSTEM FOR PERFORMING A MINIMALLY INVASIVE SURGICAL PROCEDURE」と題する2014年8月28日公開の米国特許出願公開第2014/0243597号は、それぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図6は、医療施設の1つ以上の手術室、又は外科処置のための専門設備を備えた医療施設内の任意の部屋に配置されたモジュール式装置をクラウドベースのシステム(例えばストレージ装置205に連結されたリモートサーバ213を含み得るクラウド204)に接続するように構成されたモジュール式通信ハブ203を備える外科用データネットワーク201を示す。一態様では、モジュール式通信ハブ203は、ネットワークルータと通信するネットワークハブ207及び/又はネットワークスイッチ209を備える。モジュール式通信ハブ203は更に、ローカルコンピュータ処理及びデータ操作を提供するために、ローカルコンピュータシステム210に連結することができる。外科用データネットワーク201は、受動的、インテリジェント、又は切替式として構成されてもよい。受動的外科用データネットワークはデータの導管として機能し、データが1つの装置(又はセグメント)から別の装置(又はセグメント)に、及びクラウドコンピューティングリソースに行くことを可能にする。インテリジェントな外科用データネットワークは、トラフィックが監視対象の外科用データネットワークを通過することを可能にし、ネットワークハブ207又はネットワークスイッチ209内の各ポートを構成する追加の機構を含む。インテリジェントな外科用データネットワークは、管理可能なハブ又はスイッチと称され得る。スイッチングハブは、各パケットの宛先アドレスを読み取り、次いでパケットを正しいポートに転送する。
手術室に配置されるモジュール式装置1a〜1nは、モジュール式通信ハブ203に連結されてもよい。ネットワークハブ207及び/又はネットワークスイッチ209は、ネットワークルータ211に連結されて、装置1a〜1nをクラウド204又はローカルコンピュータシステム210に接続することができる。装置1a〜1nに関連付けられたデータは、遠隔データ処理及び操作のためにルータを介してクラウドベースのコンピュータに転送されてもよい。装置1a〜1nに関連付けられたデータはまた、ローカルでのデータ処理及び操作のためにローカルコンピュータシステム210に転送されてもよい。同じ手術室に位置するモジュール式装置2a〜2mもまた、ネットワークスイッチ209に連結されてもよい。ネットワークスイッチ209は、ネットワークハブ207及び/又はネットワークルータ211に連結されて、装置2a〜2mをクラウド204に接続することができる。装置2a〜2nに関連付けられたデータは、データ処理及び操作のためにネットワークルータ211を介してクラウド204に転送されてもよい。装置2a〜2mに関連付けられたデータはまた、ローカルでのデータ処理及び操作のためにローカルコンピュータシステム210に転送されてもよい。
複数のネットワークハブ207及び/又は複数のネットワークスイッチ209を複数のネットワークルータ211と相互接続することによって、外科用データネットワーク201が拡張され得ることが理解されるであろう。モジュール式通信ハブ203は、複数の装置1a〜1n/2a〜2mを受容するように構成されたモジュール式制御タワー内に収容され得る。ローカルコンピュータシステム210もまた、モジュール式制御タワーに収容されてもよい。モジュール式通信ハブ203は、ディスプレイ212に接続されて、例えば外科処置中に、装置1a〜1n/2a〜2mのうちのいくつかによって取得された画像を表示する。様々な態様では、装置1a〜1n/2a〜2mとしては、外科用データネットワーク201のモジュール式通信ハブ203に接続され得るモジュール式装置の中でもとりわけ、例えば、内視鏡に連結された撮像モジュール138、エネルギーベースの外科用装置に連結された発生器モジュール140、排煙モジュール126、吸引/灌注モジュール128、通信モジュール130、プロセッサモジュール132、ストレージアレイ134、ディスプレイに連結された外科用装置、及び/又は非接触センサモジュールなどの様々なモジュールが挙げられ得る。
一態様では、外科用データネットワーク201は、装置1a〜1n/2a〜2mをクラウドに接続する、ネットワークハブ(複数可)、ネットワークスイッチ(複数可)、及びネットワークルータ(複数可)との組み合わせを含んでもよい。ネットワークハブ又はネットワークスイッチに連結された装置1a〜1n/2a〜2mのいずれか1つ又は全ては、リアルタイムでデータを収集し、データ処理及び操作のためにデータをクラウドコンピュータに転送することができる。クラウドコンピューティングは、ソフトウェアアプリケーションを取り扱うために、ローカルサーバ又はパーソナル装置を有するのではなく、共有コンピューティングリソースに依存することは理解されるであろう。用語「クラウド」は「インターネット」の隠喩として用いられ得るが、この用語はそのように限定はされない。したがって、用語「クラウドコンピューティング」は、本明細書では「インターネットベースのコンピューティングの一種」を指すために用いることができ、この場合、サーバ、ストレージ、及びアプリケーションなどの様々なサービスは、手術現場(例えば、固定式、移動式、一時的、又は現場の手術室又は空間)に位置するモジュール式通信ハブ203及び/又はコンピュータシステム210に、かつインターネットを介してモジュール式通信ハブ203及び/又はコンピュータシステム210に接続された装置に送達される。クラウドインフラストラクチャは、クラウドサービスプロバイダによって維持され得る。この文脈において、クラウドサービスプロバイダは、1つ以上の手術室内に位置する装置1a〜1n/2a〜2mの使用及び制御を調整する事業体であり得る。クラウドコンピューティングサービスは、スマート外科用器具、ロボット、及び手術室内に位置する他のコンピュータ化装置によって収集されたデータに基づいて、多数の計算を実行することができる。ハブハードウェアは、複数の装置又は接続部がクラウドコンピューティングリソース及びストレージと通信するコンピュータに接続することを可能にする。
装置1a〜1n/2a〜2mによって収集されたデータにクラウドコンピュータデータ処理技術を適用することで、外科用データネットワークは、外科的成果の改善、コスト低減、及び患者満足度の改善を提供する。組織の封止及び切断処置後に、組織の状態を観察して封止された組織の漏出又は灌流を評価するために、装置1a〜1n/2a〜2mのうちの少なくともいくつかを用いることができる。クラウドベースのコンピューティングを使用して、身体組織の試料の画像を含むデータを診断目的で検査して疾患の影響などの病状を特定するために、装置1a〜1n/2a〜2mのうちの少なくともいくつかを用いることができる。これは、組織及び表現型の位置特定及びマージン確認を含む。撮像装置と一体化された様々なセンサ、及び複数の撮像装置によってキャプチャされた画像をオーバーレイするなどの技術を使用して、身体の解剖学的構造を特定するために、装置1a〜1n/2a〜2mのうちの少なくともいくつかを用いることができる。画像データを含む、装置1a〜1n/2a〜2mによって収集されたデータは、画像処理及び操作を含むデータ処理及び操作のために、クラウド204若しくはローカルコンピュータシステム210又はその両方に転送されてもよい。データは、組織特異的部位及び状態に対する内視鏡的介入、新興技術、標的化放射線、標的化介入、及び精密ロボットの適用などの更なる治療を遂行できるかを判定することによって、外科処置の結果を改善するために分析することができる。こうしたデータ分析は、予後分析処理を更に採用してもよく、標準化されたアプローチを使用することは、外科治療及び外科医の挙動を確認するか、又は外科治療及び外科医の挙動に対する修正を提案するかのいずれかのために有益なフィードバックを提供することができる。
一実装態様では、手術室装置1a〜1nは、ネットワークハブに対する装置1a〜1nの構成に応じて、有線チャネル又は無線チャネルを介してモジュール式通信ハブ203に接続されてもよい。ネットワークハブ207は、一態様では、開放型システム間相互接続(OSI)モデルの物理層上で機能するローカルネットワークブロードキャスト装置として実装されてもよい。ネットワークハブは、同じ手術室ネットワーク内に位置する装置1a〜1nに接続性を提供する。ネットワークハブ207は、パケット形態のデータを収集し、それらを半二重モードでルータに送信する。ネットワークハブ207は、装置データを転送するための任意の媒体アクセス制御/インターネットプロトコル(MAC/IP)は記憶しない。装置1a〜1nのうちの1つのみが、ネットワークハブ207を介して一度にデータを送信することができる。ネットワークハブ207は、情報の送信先に関する経路選択テーブル又はインテリジェンスを有さず、全てのネットワークデータを各コネクション全体、及びクラウド204上のリモートサーバ213(図9)にブロードキャストする。ネットワークハブ207は、コリジョンなどの基本的なネットワークエラーを検出することができるが、全ての情報を複数のポートにブロードキャストすることは、セキュリティリスクとなりボトルネックを引き起こすおそれがある。
別の実装形態では、手術室装置2a〜2mは、有線チャネル又は無線チャネルを介してネットワークスイッチ209に接続されてもよい。ネットワークスイッチ209は、OSIモデルのデータリンク層内で機能する。ネットワークスイッチ209は、同じ手術室内に位置する装置2a〜2mをネットワークに接続するためのマルチキャスト装置である。ネットワークスイッチ209は、フレームの形態のデータをネットワークルータ211に送信し、全二重モードで機能する。複数の装置2a〜2mは、ネットワークスイッチ209を介して同時にデータを送信することができる。ネットワークスイッチ209は、データを転送するために装置2a〜2mのMACアドレスを記憶かつ使用する。
ネットワークハブ207及び/又はネットワークスイッチ209は、クラウド204に接続するためにネットワークルータ211に連結される。ネットワークルータ211は、OSIモデルのネットワーク層内で機能する。ネットワークルータ211は、装置1a〜1n/2a〜2mのいずれか1つ又は全てによって収集されたデータを更に処理及び操作するために、ネットワークハブ207及び/又はネットワークスイッチ211から受信したデータパケットをクラウドベースのコンピュータリソースに送信するための経路を作成する。ネットワークルータ211は、例えば、同じ医療施設の異なる手術室、又は異なる医療施設の異なる手術室に位置する異なるネットワークなどの、異なる位置に位置する2つ以上の異なるネットワークを接続するために用いられてもよい。ネットワークルータ211は、パケット形態のデータをクラウド204に送信し、全二重モードで機能する。複数の装置が同時にデータを送信することができる。ネットワークルータ211は、データを転送するためにIPアドレスを使用する。
一実施例では、ネットワークハブ207は、複数のUSB装置をホストコンピュータに接続することを可能にするUSBハブとして実装されてもよい。USBハブは、装置をホストシステムコンピュータに接続するために利用可能なポートが多くなるように、単一のUSBポートをいくつかの階層に拡張することができる。ネットワークハブ207は、有線チャネル又は無線チャネルを介して情報を受信するための有線又は無線能力を含むことができる。一態様では、無線USB短距離高帯域無線通信プロトコルが、手術室内に位置する装置1a〜1nと装置2a〜2mとの間の通信のために使用されてもよい。
他の実施例では、手術室装置1a〜1n/2a〜2mは、固定及びモバイル装置から短距離にわたってデータを交換し(2.4〜2.485GHzのISM帯域における短波長UHF電波を使用して)、かつパーソナルエリアネットワーク(PAN)を構築するために、Bluetooth無線技術規格を介してモジュール式通信ハブ203と通信することができる。他の態様では、手術室装置1a〜1n/2a〜2mは、Wi−Fi(IEEE802.11ファミリー)、WiMAX(IEEE802.16ファミリー)、IEEE802.20、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、並びにEv−DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、及びこれらのイーサネット派生物、のみならず3G、4G、5G、及びそれ以降と指定される任意の他の無線及び有線プロトコルが挙げられるがこれらに限定されない数多くの無線又は有線通信規格又はプロトコルを介してモジュール式通信ハブ203と通信することができる。コンピューティングモジュールは、複数の通信モジュールを含んでもよい。例えば、第1の通信モジュールは、Wi−Fi及びBluetoothなどの短距離無線通信専用であってもよく、第2の通信モジュールは、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、Ev−DOなどの長距離無線通信専用であってもよい。
モジュール式通信ハブ203は、手術室装置1a〜1n/2a〜2mの1つ又は全ての中央接続部として機能することができ、フレームとして知られるデータ型を取り扱う。フレームは、装置1a〜1n/2a〜2mによって生成されたデータを搬送する。フレームがモジュール式通信ハブ203によって受信されると、フレームは増幅されてネットワークルータ211へ送信され、ネットワークルータ211は本明細書に記載される数多くの無線又は有線通信規格又はプロトコルを使用することによってこのデータをクラウドコンピューティングリソースに転送する。
モジュール式通信ハブ203は、スタンドアロンの装置として使用されてもよく、又はより大きなネットワークを形成するために互換性のあるネットワークハブ及びネットワークスイッチに接続されてもよい。モジュール式通信ハブ203は、一般に据え付け、構成、及び維持が容易であるため、モジュール式通信ハブ203は手術室装置1a〜1n/2a〜2mをネットワーク接続するための良好な選択肢となる。
図7は、コンピュータ実装インタラクティブ外科システム200を示す。コンピュータ実装インタラクティブ外科システム200は、多くの点で、コンピュータ実装インタラクティブ外科システム100と類似している。例えば、コンピュータ実装インタラクティブ外科システム200は、多くの点で外科システム102と類似する1つ以上の外科システム202を含む。各外科システム202は、リモートサーバ213を含み得るクラウド204と通信する少なくとも1つの外科用ハブ206を含む。一態様では、コンピュータ実装インタラクティブ外科システム200は、例えば、インテリジェント外科用器具、ロボット、及び手術室内に位置する他のコンピュータ化装置などの複数の手術室装置に接続されたモジュール式制御タワー236を備える。図8に示されるように、モジュール式制御タワー236は、コンピュータシステム210に連結されたモジュール式通信ハブ203を備える。図7実施例に例示するように、モジュール式制御タワー236は、内視鏡239に連結された撮像モジュール238、エネルギー装置241に連結された発生器モジュール240、排煙器モジュール226、吸引/灌注モジュール228、通信モジュール230、プロセッサモジュール232、ストレージアレイ234、任意でディスプレイ237に連結されたスマート装置/器具235、及び非接触センサモジュール242に連結される。手術室装置は、モジュール式制御タワー236を介してクラウドコンピューティングリソース及びデータストレージに連結される。ロボットハブ222もまた、モジュール式制御タワー236及びクラウドコンピューティングリソースに接続されてもよい。中でもとりわけ、装置/器具235、可視化システム208が、本明細書に記載される有線又は無線通信規格又はプロトコルを介してモジュール式制御タワー236に連結されてもよい。モジュール式制御タワー236は、撮像モジュール、装置/器具ディスプレイ、及び/又は他の可視化システム208から受信した画像を表示及びオーバーレイするためにハブディスプレイ215(例えば、モニタ、スクリーン)に連結されてもよい。ハブディスプレイはまた、画像及びオーバーレイ画像と共にモジュール式制御タワーに接続された装置から受信したデータを表示してもよい。
図8は、モジュール式制御タワー236に連結された複数のモジュールを備える外科用ハブ206を示す。モジュール式制御タワー236は、例えばネットワーク接続装置などのモジュール式通信ハブ203と、例えば局所処理、可視化、及び撮像を提供するためのコンピュータシステム210と、を備える。図8に示すように、モジュール式通信ハブ203は、モジュール式通信ハブ203に接続できるモジュール(例えば、装置)の数を拡張するために階層化構成で接続されて、モジュールに関連付けられたデータをコンピュータシステム210、クラウドコンピューティングリソース、又はその両方に転送することができる。図8に示すように、モジュール式通信ハブ203内のネットワークハブ/スイッチのそれぞれは、3つの下流ポート及び1つの上流ポートを含む。上流のネットワークハブ/スイッチは、クラウドコンピューティングリソース及びローカルディスプレイ217への通信接続を提供するためにプロセッサに接続される。クラウド204への通信は、有線又は無線通信チャネルのいずれかを介して行うことができる。
外科用ハブ206は、非接触センサモジュール242を使用して、手術室の寸法を測定し、また超音波又はレーザ型非接触測定装置のいずれかを使用して手術現場のマップを生成する。その全体が参照により本明細書に組み込まれる「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する2017年12月28日出願の米国仮特許出願第62/611,341号中の「Surgical Hub Spatial Awareness Within an Operating Room」の項で説明されるように、超音波ベースの非接触センサモジュールは、超音波のバーストを送信し、超音波のバーストが手術室の外壁に反射したときのエコーを受信することによって手術室を走査し、ここでセンサモジュールが、手術室のサイズを判定し、かつBluetoothペアリングの距離限界を調整するように構成される。レーザベースの非接触センサモジュールは、例えば、レーザ光パルスを送信し、手術室の外壁に反射するレーザ光パルスを受信し、送信されたパルスの位相を受信したパルスと比較して、手術室のサイズを判定し、かつBluetoothペアリング距離限界を調整することによって手術室を走査する。
コンピュータシステム210は、プロセッサ244とネットワークインターフェース245とを備える。プロセッサ244は、システムバスを介して、通信モジュール247、ストレージ248、メモリ249、不揮発性メモリ250、及び入力/出力インターフェース251に連結される。システムバスは、9ビットバス、業界標準アーキテクチャ(ISA)、マイクロチャネルアーキテクチャ(MSA)、拡張ISA(EISA)、インテリジェントドライブエレクトロニクス(IDE)、VESAローカルバス(VLB)、周辺装置相互接続(PCI)、USB、アドバンスドグラフィックスポート(AGP)、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会バス(PCMCIA)、小型計算機システム・インターフェース(SCSI)、又は任意の他の独自バス(proprietary bus)が挙げられるがこれらに限定されない任意の様々なバスアーキテクチャを用いる、メモリバス若しくはメモリコントローラ、ペリフェラルバス若しくは外部バス、及び/又はローカルバスを含むいくつかのタイプのバス構造(複数可)のうちのいずれかであってもよい。
プロセッサ244は、Texas Instruments製のARM Cortexの商品名で知られているものなど、任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサであってもよい。一態様では、プロセッサは、例えば、その詳細が製品データシートで入手可能である、最大40MHzの256KBのシングルサイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリ、性能を40MHz超に改善するためのプリフェッチバッファ、32KBのシングルサイクルシリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部読み出し専用メモリ(ROM)、2KBの電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、及び/又は、1つ以上のパルス幅変調(PWM)モジュール、1つ以上の直交エンコーダ入力(QEI)アナログ、12個のアナログ入力チャネルを備える1つ以上の12ビットアナログ−デジタル変換器(ADC)を含む、Texas Instrumentsから入手可能なLM4F230H5QR ARM Cortex−M4Fプロセッサコアであってもよい。
一態様では、プロセッサ244は、同じくTexas Instruments製のHercules ARM Cortex R4の商品名で知られるTMS570及びRM4xなどの2つのコントローラ系ファミリーを含む安全コントローラを含んでもよい。安全コントローラは、拡張性のある性能、接続性、及びメモリの選択肢を提供しながら、高度な集積型安全機構を提供するために、中でも特に、IEC61508及びISO26262の安全限界用途専用に構成されてもよい。
システムメモリとしては、揮発性メモリ及び不揮発性メモリが挙げられる。起動中などにコンピュータシステム内の要素間で情報を転送するための基本ルーチンを含む基本入出力システム(BIOS)は、不揮発性メモリに記憶される。例えば、不揮発性メモリとしては、ROM、プログラマブルROM(PROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、EEPROM、又はフラッシュメモリが挙げられ得る。揮発性メモリとしては、外部キャッシュメモリとして機能するランダムアクセスメモリ(RAM)が挙げられる。更に、RAMは、SRAM、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンスドSDRAM(ESDRAM)、シンクリンクDRAM(SLDRAM)、及びダイレクトランバスRAM(DRRAM)などの多くの形態で利用可能である。
コンピュータシステム210はまた、取り外し可能/取り外し不可能な揮発性/不揮発性コンピュータストレージ媒体、例えばディスクストレージなどを含む。ディスクストレージとしては、磁気ディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、テープドライブ、Jazドライブ、Zipドライブ、LS−60ドライブ、フラッシュメモリカード、又はメモリスティックのようなデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。加えて、ディスクストレージは、ストレージ媒体を、独立して、又はコンパクトディスクROM装置(CD−ROM)、コンパクトディスク記録可能ドライブ(CD−Rドライブ)、コンパクトディスク書き換え可能ドライブ(CD−RWドライブ)、若しくはデジタル多用途ディスクROMドライブ(DVD−ROM)などの光ディスクドライブが挙げられるがこれらに限定されない他のストレージ媒体との組み合わせで含むことができる。ディスクストレージ装置のシステムバスへの接続を容易にするために、取り外し可能な又は取り外し不可能なインターフェースが用いられてもよい。
コンピュータシステム210は、好適な動作環境で説明されるユーザと基本コンピュータリソースとの間で媒介として機能するソフトウェアを含むことを理解されたい。このようなソフトウェアとしてはオペレーティングシステムが挙げられる。ディスクストレージ上に記憶され得るオペレーティングシステムは、コンピュータシステムのリソースを制御及び割り当てするように機能する。システムアプリケーションは、システムメモリ内又はディスクストレージ上のいずれかに記憶されたプログラムモジュール及びプログラムデータを介して、オペレーティングシステムによるリソース管理を活用する。本明細書に記載される様々な構成要素は、様々なオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせで実装することができることを理解されたい。
ユーザは、I/Oインターフェース251に連結された入力装置(複数可)を介してコンピュータシステム210にコマンド又は情報を入力する。入力装置としては、マウス、トラックボール、スタイラス、タッチパッドなどのポインティングデバイス、キーボード、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、サテライト・ディッシュ、スキャナ、TVチューナカード、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなどが挙げられるが、これらに限定されない。これら及び他の入力装置は、インターフェースポート(複数可)を介し、システムバスを通してプロセッサに接続する。インターフェースポート(複数可)としては、例えば、シリアルポート、パラレルポート、ゲームポート、及びUSBが挙げられる。出力装置(複数可)は、入力装置(複数可)と同じ種類のポートのうちのいくつかを使用する。したがって、例えば、USBポートを使用して、コンピュータシステムに入力を提供し、またコンピュータシステムからの情報を出力装置に出力してもよい。出力アダプタは、特別なアダプタを必要とする出力装置の中でもとりわけ、モニタ、ディスプレイ、スピーカ、及びプリンタなどのいくつかの出力装置が存在することを示すために提供される。出力アダプタとしては、例示としてのものであり限定するものではないが、出力装置とシステムバスとの間の接続手段を提供するビデオ及びサウンドカードが挙げられる。遠隔コンピュータ(複数可)などの他の装置及び/又は装置のシステムは、入力及び出力機能の両方を提供することに留意されたい。
コンピュータシステム210は、クラウドコンピュータ(複数可)などの1つ以上の遠隔コンピュータ又はローカルコンピュータへの論理接続を使用するネットワーク化環境で動作することができる。遠隔クラウドコンピュータ(複数可)は、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ワークステーション、マイクロプロセッサベースの機器、ピア装置、又は他の一般的なネットワークノードなどであり得、典型的には、コンピュータシステムに関して説明される要素の多く又は全てを含む。簡潔にするために、遠隔コンピュータ(複数可)と共にメモリストレージ装置のみが示される。遠隔コンピュータ(複数可)は、ネットワークインターフェースを介してコンピュータシステムに論理的に接続され、続いて、通信接続を介して物理的に接続される。ネットワークインターフェースは、ローカルエリアネットワーク(LAN)及びワイドエリアネットワーク(WAN)などの通信ネットワークを包含する。LAN技術としては、光ファイバ分散データインターフェース(FDDI)、銅線分散データインターフェース(CDDI)、Ethernet/IEEE802.3、Token Ring/IEEE802.5などが挙げられる。WAN技術としては、ポイントツーポイントリンク、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)及びその変形などの回路交換ネットワーク、パケット交換ネットワーク、並びにデジタル加入者回線(DSL)が挙げられるがこれらに限定されない。
様々な態様では、図8のコンピュータシステム210、図7、図8の撮像モジュール238、及び/又は可視化システム208、及び/又はプロセッサモジュール232は、画像プロセッサ、画像処理エンジン、メディアプロセッサ、又はデジタル画像の処理に使用される任意の専用デジタル信号プロセッサ(DSP)を含んでもよい。画像プロセッサは、単一命令複数データ(SIMD)、又は複数命令複数データ(MIMD)技術を用いた並列コンピューティングを使用して速度及び効率を高めることができる。デジタル画像処理エンジンは、様々なタスクを実行することができる。画像プロセッサは、マルチコアプロセッサアーキテクチャを備えるチップ上のシステムであってもよい。
通信接続(複数可)とは、ネットワークインターフェースをバスに接続するために用いられるハードウェア/ソフトウェアを指す。例示の明瞭さのために通信接続はコンピュータシステム内部に示されているが、通信接続はコンピュータシステム210の外部にあってもよい。例示のみを目的として、ネットワークインターフェースへの接続に必要なハードウェア/ソフトウェアとしては、通常の電話グレードモデム、ケーブルモデム、及びDSLモデムを含むモデム、ISDNアダプタ、並びにイーサネットカードなどの内部及び外部技術が挙げられる。
図9は、本開示の少なくとも1つの態様による、USBネットワークハブ300装置の一態様の機能ブロック図を示す。図示した態様では、USBネットワークハブ装置300は、Texas Instruments製TUSB2036集積回路ハブを採用する。USBネットワークハブ300は、USB2.0規格に準拠する、上流USB送受信ポート302及び最大3つの下流USB送受信ポート304、306、308を提供するCMOS装置である。上流USB送受信ポート302は、差動データプラス(DP0)入力とペアリングされた差動データマイナス(DM0)入力を含む差動ルートデータポートである。3つの下流USB送受信ポート304、306、308は、各ポートが差動データマイナス(DM1〜DM3)出力とペアリングした差動データプラス(DP1〜DP3)出力を含む差動データポートである。
USBネットワークハブ300装置は、マイクロコントローラの代わりにデジタル状態マシンを備えて実装され、ファームウェアのプログラミングを必要としない。完全準拠したUSB送受信機が、上流USB送受信ポート302及び全ての下流USB送受信ポート304、306、308の回路に統合される。下流USB送受信ポート304、306、308は、ポートに取り付けられた装置の速度に応じてスルーレートを自動的に設定することによって、最高速度及び低速の装置の両方をサポートする。USBネットワークハブ300装置は、バスパワーモード又はセルフパワーモードのいずれかで構成されてもよく、電力を管理するためのハブパワー論理312を含む。
USBネットワークハブ300装置は、シリアルインターフェースエンジン310(SIE)を含む。SIE310は、USBネットワークハブ300ハードウェアのフロントエンドであり、USB仕様書の第8章に記載されているプロトコルの大部分を取り扱う。SIE310は、典型的には、トランザクションレベルまでのシグナリングを理解する。これが取り扱う機能としては、パケット認識、トランザクションの並べ替え、SOP、EOP、RESET、及びRESUME信号の検出/生成、クロック/データ分離、非ゼロ復帰逆転(NRZI)データ符号化/復号及びビットスタッフィング、CRC生成及びチェック(トークン及びデータ)、パケットID(PID)の生成、及びチェック/復号、並びに/又はシリアル・パラレル/パラレル・シリアル変換が挙げられ得る。310はクロック入力314を受信し、ポート論理回路320、322、324を介して上流USB送受信ポート302と下流USB送受信ポート304、306、308との間の通信を制御するためにサスペンド/レジューム論理並びにフレームタイマー316回路及びハブリピータ回路318に連結される。SIE310は、シリアルEEPROMインターフェース330を介してシリアルEEPROMからコマンドを制御するためのインターフェース論理を介してコマンドデコーダ326に連結される。
様々な態様では、USBネットワークハブ300は、最大6つの論理層(階層)内に構成された127個の機能を単一のコンピュータに接続することができる。更に、USBネットワークハブ300は、通信及び電力分配の両方を提供する標準化された4本のワイヤケーブルを使用して全ての周辺機器に接続することができる。電力構成は、バスパワーモード及びセルフパワーモードである。USBネットワークハブ300は、個々のポート電力管理又は連動ポート電力管理のいずれかを備えるバスパワーハブ、及び個々のポート電力管理又は連動ポート電力管理のいずれかを備えるセルフパワーハブの、電力管理の4つのモードをサポートするように構成されてもよい。一態様では、USBケーブル、USBネットワークハブ300を使用して、上流USB送受信ポート302はUSBホストコントローラにプラグ接続され、下流USB送受信ポート304、306、308はUSBに互換性のある装置を接続するために露出される、といった具合である。
外科用器具のハードウェア制御
図10は、本開示の一態様による、外科用器具又はツールの態様を制御するように構成された制御回路500を示す。制御回路500は、本明細書に説明される様々なプロセスを実装するように構成することができる。制御回路500は、少なくとも1つのメモリ回路504に連結された1つ以上のプロセッサ502(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ)を備えるマイクロコントローラを備えることができる。メモリ回路504は、プロセッサ502によって実行されると、本明細書に記載される様々なプロセスを実装するための機械命令をプロセッサ502に実行させる、機械実行可能命令を記憶する。プロセッサ502は、当該技術分野で既知の多数のシングル又はマルチコアプロセッサのうち任意の1つであってもよい。メモリ回路504は、揮発性及び不揮発性のストレージ媒体を含むことができる。プロセッサ502は、命令処理ユニット506及び演算ユニット508を含んでよい。命令処理ユニットは、本開示のメモリ回路504から命令を受信するように構成されてもよい。図11は、本開示の一態様による、外科用器具又はツールの態様を制御するように構成された組み合わせ論理回路510を示す。組み合わせ論理回路510は、本明細書に記載される様々なプロセスを実装するように構成することができる。組み合わせ論理回路510は、入力514で外科用器具又はツールと関連付けられたデータを受信し、組み合わせ論理512によってデータを処理し、出力516を提供するように構成された組み合わせ論理512を含む有限状態マシンを含み得る。
図12は、本開示の一態様による、外科用器具又はツールの態様を制御するように構成された順序論理回路520を示す。順序論理回路520又は組み合わせ論理522は、本明細書に記載される様々なプロセスを実装するように構成することができる。順序論理回路520は有限状態マシンを含んでもよい。順序論理回路520は、例えば、組み合わせ論理522、少なくとも1つのメモリ回路524、及びクロック529を含んでもよい。少なくとも1つのメモリ回路524は、有限状態マシンの現在の状態を記憶することができる。特定の例では、順序論理回路520は、同期式又は非同期式であってもよい。組み合わせ論理522は、入力526から外科用器具又はツールと関連付けられたデータを受信し、組み合わせ論理522によってデータを処理し、出力528を提供するように構成される。他の態様では、回路は、プロセッサ(例えば、図10のプロセッサ502)と、本明細書の様々なプロセスを実装する有限状態マシンと、の組み合わせを含んでもよい。他の態様では、有限状態マシンは、組み合わせ論理回路(例えば図11の組み合わせ論理回路510)と順序論理回路520の組み合わせを含むことができる。
発生器ハードウェア
図13は、本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式通信ハブを備える外科用データネットワーク内で適応型超音波ブレード制御アルゴリズムを実行するように構成されたシステム800である。一態様では、発生器モジュール240は、1つ以上の適応超音波ブレード制御アルゴリズムを実行するように構成される。別の態様では、装置/器具235は、適応型超音波ブレード制御アルゴリズムを実行するように構成される。別の態様では、装置/器具235及び装置/器具235の両方が、本明細書に記載される適応型超音波ブレード制御アルゴリズムを実行するように構成される。
発生器モジュール240は、電力変圧器を介して非絶縁段階と通信する患者絶縁段階を備えてもよい。電力変圧器の二次巻線は、絶縁段階内に収容され、例えば、超音波外科用器具、RF電気外科用器具、並びに単独又は同時に送達可能な超音波及びRFエネルギーモードを含む多機能型外科用器具などの様々な外科用器具に駆動信号を送達するために駆動信号出力部を画定するためのタップ構成(例えば、センタタップ又は非センタタップ構成)を備え得る。具体的には、駆動信号出力部は、超音波駆動信号(例えば、420Vの二乗平均平方根(RMS)駆動信号)を超音波外科用器具241に出力することができ、駆動信号出力部は、RF電気外科駆動信号(例えば、100VのRMS駆動信号)をRF電気外科用器具241に出力することができる。発生器モジュール240の態様は、図14〜図19Bを参照して本明細書で説明される。
発生器モジュール240、若しくは装置/器具235、又はその両方は、例えば、図6〜図9を参照して説明されている、例えば、インテリジェント外科用器具、ロボット、及び手術室内に位置する他のコンピュータ化装置などの複数の手術室装置に接続されたモジュール式制御タワー236に連結されている。
図14は、超音波器具と連結するように構成され、かつ、図13に示すモジュール式通信ハブを備える外科用データネットワーク内で適応型超音波ブレード制御アルゴリズムを実行するように更に構成された発生器の一形態である、発生器900の一実施例を示す。発生器900は、複数のエネルギーモダリティを外科用器具に送達するように構成されている。発生器900は、エネルギーを外科用器具に送達するためのRF信号及び超音波信号を単独で又は同時にのいずれかで提供する。RF信号及び超音波信号は、単独で、又は組み合わせて提供されてもよく、また同時に提供されてもよい。上述したように、少なくとも1つの発生器出力部は、単一のポートを通して複数のエネルギーモダリティ(例えば、とりわけ超音波、双極若しくは単極RF、不可逆及び/若しくは可逆電気穿孔法、並びに/又はマイクロ波エネルギー)を送達することができ、これらの信号は、組織を治療するために個別に又は同時にエンドエフェクタに送達することができる。発生器900は、波形発生器904に連結されたプロセッサ902を備える。プロセッサ902及び波形発生器904は、プロセッサ902に連結されたメモリに記憶された情報(開示を明瞭にするために示されず)に基づいて、様々な信号波形を発生するように構成されている。波形に関連するデジタル情報は、デジタル入力をアナログ出力に変換するために1つ以上のDAC回路を含む波形発生器904に提供される。アナログ出力は、信号調節及び増幅のために、増幅器1106に供給される。増幅器906の調節され増幅された出力は、電力変圧器908に連結される。信号は、電力変圧器908を横断して患者絶縁側にある二次側に連結される。第1のエネルギーモダリティの第1の信号は、ENERGY1及びRETURNとラベルされた端子間の外科用器具に提供される。第2のエネルギーモダリティの第2の信号は、コンデンサ910にわたって連結され、ENERGY2及びRETURNとラベルされた端子間の外科用器具に提供される。2つを超えるエネルギーモダリティが出力されてもよく、したがって添え字「n」は、最大n個のENERGYn端子が提供され得ることを表示するために使用することができ、このnは、1超の正の整数であることが理解されよう。最大「n」個のリターンパス(RETURNn)が、本開示の範囲から逸脱することなく提供されてもよいことも理解されよう。
第1の電圧感知回路912は、ENERGY1及びRETURNパスとラベルされた端子にわたって連結され、それらの間の出力電圧を測定する。第2の電圧感知回路924は、ENERGY2及びRETURNパスとラベルされた端子にわたって連結され、それらの間の出力電圧を測定する。電流感知回路914は、いずれかのエネルギーモダリティの出力電流を測定するために、図示される電力変圧器908の二次側のRETURN区間と直列に配設される。異なるリターンパスが各エネルギーモダリティに対して提供される場合、別個の電流感知回路が、各リターン区間で提供されねばならない。第1の電圧感知回路912及び第2の電圧感知回路924の出力が対応の絶縁変圧器916、922に提供され、電流感知回路914の出力は、別の絶縁変圧器918に提供される。電力変圧器908の一次側(非患者絶縁側)上における絶縁変圧器916、928、922の出力は、1つ以上のADC回路926に提供される。ADC回路926のデジタル化された出力は、更なる処理及び計算のためにプロセッサ902に提供される。出力電圧及び出力電流のフィードバック情報は、外科用器具に提供される出力電圧及び電流を調整するために、またいくつかあるパラメータの中で出力インピーダンスを計算するために使用することができる。プロセッサ902と患者絶縁回路との間の入力/出力通信は、インターフェース回路920を通して提供される。センサもまた、インターフェース回路920を介してプロセッサ902と電気通信してもよい。
一態様では、インピーダンスは、ENERGY1/RETURNとラベルされた端子にわたって連結された第1の電圧感知回路912又はENERGY2/RETURNとラベルされた端子にわたって連結された第2の電圧感知回路924を、電力変圧器908の二次側のRETURN区間と直列に配置された電流感知回路914の出力で割ることによって、プロセッサ902により決定されてもよい。第1の電圧感知回路912及び第2の電圧感知回路924の出力は、個別の絶縁変圧器916、922に提供され、電流感知回路914の出力は、別の絶縁変圧器916に提供される。ADC回路926からのデジタル化された電圧及び電流感知測定値は、インピーダンスを計算するためにプロセッサ902に提供される。一例として、第1のエネルギーモダリティENERGY1は、超音波エネルギーであってもよく、第2のエネルギーモダリティENERGY2は、RFエネルギーであってもよい。それでも、超音波エネルギーモダリティ及び双極又は単極RFエネルギーモダリティに加えて、他のエネルギーモダリティには、数ある中でも不可逆並びに/又は可逆電気穿孔法及び/若しくはマイクロ波エネルギーが挙げられる。また、図21に例示された例は、単一のリターンパス(RETURN)が2つ以上のエネルギーモダリティに提供され得ることを示しているが、他の態様では、複数のリターンパスRETURNnが、各エネルギーモダリティENERGYnに提供されてもよい。したがって、本明細書に記載されるように、超音波変換器のインピーダンスは、第1の電圧感知回路912の出力を電流感知回路914で割ることによって測定されてもよく、組織のインピーダンスは、第2の電圧感知回路924の出力を電流感知回路914で割ることによって測定されてもよい。
図14に示すように、少なくとも1つの出力ポートを含む発生器900は、実行される組織の処置の種類に応じて、電力を、例えば、とりわけ、超音波、双極若しくは単極RF、不可逆及び/若しくは可逆電気穿孔法、並びに/又はマイクロ波エネルギーなどの1つ以上のエネルギーモダリティの形態でエンドエフェクタに提供するために単一の出力部を有し、かつ複数のタップを有する電力変圧器908を含むことができる。例えば、発生器900は、単極又は双極RF電気外科用電極のいずれかを用いて、超音波変換器を駆動するために高電圧かつ低電流で、組織封止のためのRF電極を駆動するために低電圧かつ高電流で、又はスポット凝固のための凝固波形で、エネルギーを送達することができる。発生器900からの出力波形は、周波数を外科用器具のエンドエフェクタに提供するために、誘導、切り替え、又はフィルタリングされ得る。超音波トランスデューサの発生器900の出力部への接続部は、好ましくは、図14に示したENERGY1とラベルされた出力部とRETURNとラベルされた出力部との間に位置するであろう。一例では、RF双極電極の発生器900の出力部への接続部は、好ましくは、ENERGY2とラベルされた出力部とRETURNとラベルされた出力部との間に位置するであろう。単極出力の場合、好ましい接続部は、ENERGY2出力部及びRETURN出力部に接続された好適な戻りパッドへの活性電極(例えば、ペンシル型又は他の外科用プローブ)であろう。
更なる詳細は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、「TECHNIQUES FOR OPERATING GENERATOR FOR DIGITALLY GENERATING ELECTRICAL SIGNAL WAVEFORMS AND SURGICAL INSTRUMENTS」と題する2017年3月30日公開の米国特許出願公開第2017/0086914号に開示されている。
本説明全体で使用される用語「無線」及びその派生語は、非固体媒体を介して変調電磁放射線の使用を通じてデータを通信し得る回路、装置、システム、方法、技術、通信チャネルなどを説明するために使用されてもよい。この用語は、関連する装置がいかなる有線も含まないことを意味するものではないが、一部の態様では、それらは存在しない可能性がある。通信モジュールは、Wi−Fi(IEEE802.11ファミリー)、WiMAX(IEEE802.16ファミリー)、IEEE802.20、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、Ev−DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、これらのイーサネット派生物、のみならず3G、4G、5G、及びそれ以降と指定される任意の他の無線及び有線プロトコルが挙げられるがこれらに限定されない多数の無線又は有線通信規格又はプロトコルのうちのいずれかを実装してもよい。コンピューティングモジュールは、複数の通信モジュールを含んでもよい。例えば、第1の通信モジュールは、Wi−Fi及びBluetoothなどの短距離無線通信専用であってもよく、第2の通信モジュールは、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、Ev−DOなどの長距離無線通信専用であってもよい。
本明細書で使用するとき、プロセッサ又は処理ユニットは、いくつかの外部データソース、通常はメモリ又は何らかの他のデータストリーム上で動作を実行する電子回路である。この用語は、本明細書では、多くの専用「プロセッサ」を組み合わせたシステム又はコンピュータシステム(特にシステムオンチップ(SoC))内の中央プロセッサ(中央処理ユニット)を指すために使用される。
本明細書で使用するとき、チップ上のシステム又はシステムオンチップ(SoC又はSOC)は、コンピュータ又は他の電子システムの全ての構成要素を統合する集積回路(「IC」又は「チップ」としても知られる)である。これは、デジタル、アナログ、混合信号、及び多くの場合は高周波数機能を、全て単一の基材上に含むことができる。SoCは、マイクロコントローラ(又はマイクロプロセッサ)を、グラフィックス処理ユニット(GPU)、Wi−Fiモジュール、又はコプロセッサなどの最新の周辺装置と統合する。SoCは、内蔵メモリを含んでもよく、含まなくてもよい。
本明細書で使用するとき、マイクロコントローラ又はコントローラは、マイクロプロセッサを周辺回路及びメモリと統合するシステムである。マイクロコントローラ(又はマイクロコントローラユニットのMCU)は、単一の集積回路上の小型コンピュータとして実装されてもよい。これはSoCと同様であってもよく、SoCは、その構成要素の1つとしてマイクロコントローラを含み得る。マイクロコントローラは、1つ以上のコア処理ユニット(CPU)と共にメモリ及びプログラム可能な入力/出力周辺機器を収容することができる。強誘電性のRAM、NORフラッシュ、又はOTP ROMの形態のプログラムメモリ、及び少量のRAMもまた、チップ上にしばしば含まれる。マイクロコントローラは、パーソナルコンピュータ又は様々な個別のチップで構成された他の汎用用途で使用されるマイクロプロセッサとは対照的に、組み込み型用途用に採用され得る。
本明細書で使用するとき、コントローラ又はマイクロコントローラという用語は、周辺装置とインターフェースするスタンドアロンIC又はチップ装置であってもよい。これは、その装置の動作(及び装置との接続)を管理する外部装置上のコンピュータ又はコントローラの2つの部分間の連結部であってもよい。
本明細書で説明されるプロセッサ又はマイクロコントローラはいずれも、Texas Instruments製のARM Cortexの商品名で知られているものなど、任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサであってもよい。一態様では、プロセッサは、例えば、その詳細が製品データシートで入手可能である、最大40MHzの256KBのシングルサイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリ、性能を40MHz超に改善するためのプリフェッチバッファ、32KBのシングルサイクルシリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部読み出し専用メモリ(ROM)、2KBの電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、1つ以上のパルス幅変調(PWM)モジュール、1つ以上の直交エンコーダ入力(QEI)アナログ、12個のアナログ入力チャネルを備える1つ以上の12ビットアナログ−デジタル変換器(ADC)を含む、Texas Instrumentsから入手可能なLM4F230H5QR ARM Cortex−M4Fプロセッサコアであってもよい。
一態様では、プロセッサは、同じくTexas Instruments製のHercules ARM Cortex R4の商品名で知られるTMS570及びRM4xなどの2つのコントローラ系ファミリーを含む安全コントローラを含んでもよい。安全コントローラは、拡張性のある性能、接続性、及びメモリの選択肢を提供しながら、高度な集積型安全機構を提供するために、中でも特に、IEC61508及びISO26262の安全限界用途専用に構成されてもよい。
モジュール式装置は、外科用ハブ内に受容可能な(例えば図3及び図9に関連して説明される)モジュールと、対応する外科用ハブと接続又はペアリングするために様々なモジュールに接続され得る外科用装置又は器具と、を含む。モジュール式装置としては、例えば、インテリジェント外科用器具、医療用撮像装置、吸引/灌注装置、排煙器、エネルギー発生器、ベンチレータ、吸入器、及びディスプレイが挙げられる。本明細書に記載されるモジュール式装置は、制御アルゴリズムによって制御することができる。制御アルゴリズムは、モジュール式装置自体上で、特定のモジュール式装置がペアリングされる外科用ハブ上で、又はモジュール式装置及び外科用ハブの両方の上で(例えば、分散コンピューティングアーキテクチャを介して)、実行され得る。いくつかの例示では、モジュール式装置の制御アルゴリズムは、モジュール式装置自体によって(すなわち、モジュール式装置内の、モジュール式装置上の、又はモジュール式装置に接続されたセンサによって)感知されたデータに基づいて装置を制御する。このデータは、手術中の患者(例えば、組織特性又は注入圧)又はモジュール式装置自体(例えば、前進するナイフの速度、モータ電流、又はエネルギーレベル)に関連し得る。例えば、外科用ステープル留め及び切断器具の制御アルゴリズムは、ナイフが前進する際にナイフが遭遇する抵抗に基づき、器具のモータが組織を貫いてそのナイフを駆動させる速度を制御することができる。
図15は、発生器1100と、これと共に使用可能な様々な外科用器具1104、1106、1108と、を備える外科システム1000の一形態を示し、外科用器具1104は超音波外科用器具であり、外科用器具1106はRF電気外科用器具であり、多機能型外科用器具1108は組み合わせ超音波/RF電気外科用器具である。発生器1100は、様々な外科用器具と共に使用するように構成可能である。様々な形態によれば、発生器1100は、例えば、超音波外科用器具1104、RF電気外科用器具1106、並びに発生器1100から同時に送達されるRFエネルギー及び超音波エネルギーを統合する多機能型外科用器具1108を含む様々な種類の様々な外科用装置と共に使用するように構成可能であり得る。図15の形態では、発生器1100は、外科用器具1104、1106、1108とは別個に示されているが、一形態では、発生器1100は、外科用器具1104、1106、1108のうちのいずれかと一体的に形成されて、一体型外科システムを形成してもよい。発生器1100は、発生器1100のコンソールの前側パネル上に位置する入力装置1110を含む。入力装置1110は、発生器1100の動作をプログラムするのに適した信号を生成する任意の適切な装置を含むことができる。発生器1100は、有線又は無線通信用に構成されてもよい。
発生器1100は、複数の外科用器具1104、1106、1108を駆動するように構成される。第1の外科用器具は超音波外科用器具1104であり、ハンドピース1105(HP)、超音波変換器1120、シャフト1126、及びエンドエフェクタ1122を備える。エンドエフェクタ1122は、超音波変換器1120と音響的に連結された超音波ブレード1128及びクランプアーム1140を備える。ハンドピース1105は、クランプアーム1140を動作させるトリガ1143と、超音波ブレード1128又は他の機能に通電し、駆動するためのトグルボタン1134a、1134b、1134cの組み合わせと、を備える。トグルボタン1134a、1134b、1134cは、発生器1100を用いて超音波変換器1120に通電するように構成することができる。
発生器1100はまた、第2の外科用器具1106を駆動するようにも構成される。第2の外科用器具1106は、RF電気外科用器具であり、ハンドピース1107(HP)、シャフト1127、及びエンドエフェクタ1124を備える。エンドエフェクタ1124は、クランプアーム1142a、1142b内に電極を備え、シャフト1127の導電体部分を通って戻る。電極は、発生器1100内の双極エネルギー源に連結され、双極エネルギー源によって通電される。ハンドピース1107は、クランプアーム1142a、1142bを動作させるためのトリガ1145と、エンドエフェクタ1124内の電極に通電するためのエネルギースイッチを作動するためのエネルギーボタン1135と、を備える。
発生器1100はまた、多機能型外科用器具1108を駆動するようにも構成される。多機能型外科用器具1108は、ハンドピース1109(HP)、シャフト1129、及びエンドエフェクタ1125を備える。エンドエフェクタ1125は、超音波ブレード1149及びクランプアーム1146を備える。超音波ブレード1149は、超音波変換器1120と音響的に連結される。ハンドピース1109は、クランプアーム1146を動作させるトリガ1147と、超音波ブレード1149又は他の機能に通電し、駆動するためのトグルボタン1137a、1137b、1137cの組み合わせと、を備える。トグルボタン1137a、1137b、1137cは、発生器1100を用いて超音波変換器1120に通電し、かつ同様に発生器1100内に収容された双極エネルギー源を用いて超音波ブレード1149に通電するように構成することができる。ハンドピース1105、1107、1109は、ロボット制御される器具で置き換えられてもよいことが理解されよう。したがって、ハンドピースという用語は、この文脈に限定されるべきではない。
発生器1100は、様々な外科用器具と共に使用するように構成可能である。様々な形態によれば、発生器1100は、例えば、超音波外科用器具1104、RF電気外科用器具1106、並びに発生器1100から同時に送達されるRFエネルギー及び超音波エネルギーを統合する多機能型外科用器具1108を含む様々な種類の様々な外科用装置と共に使用するように構成可能であり得る。図15の形態では、発生器1100は、外科用器具1104、1106、1108とは別個に示されているが、別の形態では、発生器1100は、外科用器具1104、1106、1108のうちのいずれか1つと一体的に形成されて、一体型外科システムを形成してもよい。上述したように、発生器1100は、発生器1100のコンソールの前側パネル上に位置する入力装置1110を含む。入力装置1110は、発生器1100の動作をプログラムするのに適した信号を生成する任意の適切な装置を含むことができる。発生器1100はまた、1つ以上の出力装置1112を含んでもよい。電気信号波形をデジタル的に生成するための発生器、及び外科用器具の更なる態様は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2017−0086914−A1号に記載されている。
様々な態様では、発生器1100は、図15の外科システム1000の略図である図16に示すモジュール及び/又はブロックなどのいくつかの別個の機能的要素を備えてもよい。様々な機能要素又はモジュールが、様々な種類の外科用装置1104、1106、1108を駆動するように構成され得る。例えば、超音波発生器モジュールは、超音波装置1104などの超音波装置を駆動し得る。電気外科/RF発生器モジュールは、電気外科用装置1106を駆動し得る。モジュールは、外科用装置1104、1106、1108を駆動するために対応する駆動信号を生成することができる。様々な態様では、超音波発生器モジュール及び/又は電気外科/RF発生器モジュールはそれぞれ、発生器1100と一体的に形成されてもよい。あるいは、モジュールのうち1つ以上が、発生器1100と電気的に連結された個別の回路モジュールとして提供されてもよい。(モジュールはこの選択肢を例示するために仮想線で示されている)。また、いくつかの態様では、電気外科/RF発生器モジュールは、超音波発生器モジュールと一体的に形成されてもよく、又はその逆であってもよい。
記載される態様によれば、超音波発生器モジュールは、特定の電圧、電流、及び周波数(例えば、55,500サイクル/秒、又はHz)の駆動信号又は複数の駆動信号を生成し得る。駆動信号又は複数の駆動信号は、超音波装置1104、特に、例えば上記のように動作し得る変換器1120に提供され得る。一態様では、発生器1100は、高い分解能、精度、及び再現性を備え得る(stepped with)特定の電圧、電流、及び/又は周波数出力信号の駆動信号を生成するように構成することができる。
記載される態様によれば、電気外科/RF発生器モジュールは、無線周波数(RF)エネルギーを使用して、双極電気外科処置を実施するのに十分な出力電力で駆動信号又は複数の駆動信号を生成し得る。双極電気外科用途では、例えば、駆動信号は、上述したように、例えば電気外科用装置1106の電極に提供されてもよい。したがって、発生器1100は、組織を治療するのに十分な電気エネルギーを組織に適用することにより、治療目的のために構成され得る(例えば、凝固、焼灼、組織溶接など)。
発生器1100は、例えば、発生器1100のコンソールの前側パネル上に位置する入力装置2150(図18B)を備えることができる。入力装置2150は、発生器1100の動作をプログラムするのに適した信号を生成する任意の適切な装置を含むことができる。動作中、ユーザは、入力装置2150を使用して発生器1100の動作をプログラムする、ないしは別の方法で制御することができる。入力装置2150は、発生器1100の動作(例えば、超音波発生器モジュール及び/又は電気外科/RF発生器モジュールの動作)を制御するために、発生器によって(例えば、発生器内に収容される1つ以上のプロセッサによって)使用され得る信号を生成する、任意の好適な装置を含み得る。様々な態様では、入力装置2150は、ボタン、スイッチ、サムホイール、キーボード、キーパッド、タッチスクリーンモニタ、ポインティング装置、汎用又は専用のコンピュータへの遠隔接続のうちの1つ以上を含む。他の態様では、入力装置2150は、例えば、タッチスクリーンモニタ上に表示される1つ以上のユーザインターフェーススクリーンなどの好適なユーザインターフェースを含んでもよい。したがって、入力装置2150により、ユーザは、例えば、超音波発生器モジュール及び/又は電気外科/RF発生器モジュールによって生成される駆動信号又は複数の駆動信号の、電流(I)、電圧(V)、周波数(f)、及び/又は期間(T)などの、発生器の様々な動作パラメータを設定又はプログラミングすることができる。
発生器1100はまた、例えば、発生器1100コンソールの前側パネル上に位置する出力装置2140(図18B)を含み得る。出力装置2140は、ユーザに感覚フィードバックを提供するための1つ以上の装置を含む。このような装置は、例えば、視覚的フィードバック装置(例えば、LCD表示画面、LEDインジケータ)、可聴フィードバック装置(例えば、スピーカー、ブザー)又は触覚フィードバック装置(例えば、触覚作動装置)を含んでもよい。
発生器1100の特定のモジュール及び/又はブロックが例として記載され得るが、より多くの又はより少ない数のモジュール及び/又はブロックが使用されてもよく、これは依然として態様の範囲内にあることが理解できよう。更に、説明を容易にするために、モジュール及び/又はブロックに関して様々な態様が記載され得るが、そのようなモジュール及び/又はブロックは、1つ以上のハードウェア構成要素、例えば、プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラム可能な論理機構(PLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)、回路、レジスタ並びに/又はソフトウェア構成要素、例えば、プログラム、サブルーチン、論理及び/若しくはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実装されてもよい。
一態様では、超音波発生器駆動モジュール及び電気外科/RF駆動モジュール1110(図15)は、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組み合わせとして実装される1つ以上の埋め込みアプリケーションを含んでもよい。モジュールは、ソフトウェア、プログラム、データ、ドライバ、アプリケーションプログラムインターフェース(API)などのような様々な実行可能なモジュールを備えることができる。ファームウェアは、ビットマスクされた読み出し専用メモリ(ROM)又はフラッシュメモリのような不揮発性メモリ(NVM)に記憶することができる。様々な実装形態では、ファームウェアをROMに記憶することにより、フラッシュメモリが保存され得る。NVMは、例えば、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、又はダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDRAM)、及び/若しくは同期DRAM(SDRAM)のような電池バックアップ式ランダムアクセスメモリ(RAM)を含む、他のタイプのメモリを含んでもよい。
一態様では、モジュールは、装置1104、1106、1108の様々な測定可能な特性をモニタリングするためのプログラム命令を実行し、装置1104、1106、1108を動作させるための対応する出力駆動信号又は複数の出力駆動信号を生成するためのプロセッサとして実施されるハードウェア構成要素を含む。発生器1100が装置1104と共に使用される態様では、駆動信号は、切断及び/又は凝固動作モードにおいて、超音波変換器1120を駆動し得る。装置1104及び/又は組織の電気的特性は、発生器1100の動作態様を制御するために測定及び使用され、かつ/又はユーザにフィードバックとして提供されてもよい。発生器1100が装置1106と共に使用される態様では、駆動信号は、切断、凝固及び/又は乾燥モードにおいて、エンドエフェクタ1124に電気エネルギー(例えば、RFエネルギー)を供給し得る。装置1106及び/又は組織の電気的特性は、発生器1100の動作態様を制御するために測定及び使用され、かつ/又はユーザにフィードバックとして提供されてもよい。様々な態様では、上述したように、ハードウェア構成要素はDSP、PLD、ASIC、回路、及び/又はレジスタとして実施され得る。一態様では、プロセッサは、コンピュータソフトウェアプログラム命令を記憶及び実行して、超音波変換器1120及びエンドエフェクタ1122、1124、1125などの装置1104、1106、1108の様々な構成要素を駆動するための階段関数出力信号を生成するように構成されてもよい。
図17は、利点の中でもとりわけ、上述のインダクタレス調整を提供するための発生器1100の一態様の簡略化ブロック図である。図18A〜図18Cは、一態様による図17の発生器1100のアーキテクチャを示す。図17を参照すると、発生器1100は、電力変圧器1560を介して非絶縁段階1540と通信する患者絶縁段階1520を含んでもよい。電力変圧器1560の二次巻線1580は、絶縁段階1520に含まれ、かつタップ構成を含んでもよく(例えば、センタタップ又は非センタタップ構成)、例えば、超音波外科用装置1104及び電気外科用装置1106などの様々な外科用装置に駆動信号を出力するための、駆動信号出力部1600a、1600b、1600cを画定する。特に、駆動信号出力部1600a、1600b、1600cは、超音波外科用装置1104に駆動信号(例えば、420VのRMS駆動信号)を出力してもよく、駆動信号出力部1600a、1600b、1600cは、電気外科用装置1106に駆動信号(例えば、100VのRMS駆動信号)を出力してもよく、ここで出力部1600bは電力変圧器1560のセンタタップに対応する。非絶縁段階1540は、電力変圧器1560の一次巻線1640に接続された出力部を有する電力増幅器1620を含むことができる。特定の態様では、電力増幅器1620は、例えば、プッシュプル増幅器を含み得る。非絶縁段階1540は、デジタル出力をデジタル/アナログ変換器(DAC)1680に供給するための、プログラム可能な論理機構1660を更に含んでもよく、続いてデジタル/アナログ変換器(DAC)1680は、対応するアナログ信号を電力増幅器1620の入力部に供給する。特定の態様では、プログラム可能な論理機構1660は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含むことができる。プログラム可能な論理機構1660は、DAC1680を介して電力増幅器1620の入力を制御することにより、その結果、駆動信号出力部1600a、1600b、1600cに現れる駆動信号の多数のパラメータ(例えば、周波数、波形形状、波形振幅)のいずれかを制御することができる。特定の態様では、また以下で説明するように、プログラム可能な論理機構1660、プロセッサ(例えば、以下で説明するプロセッサ1740)と共に、多くのデジタル信号処理(DSP)ベースの及び/又はその他の制御アルゴリズムを実行して、発生器1100によって出力される駆動信号のパラメータを制御することができる。
電力は、スイッチモードレギュレータ1700によって電力増幅器1620の母線に供給することができる。特定の態様では、スイッチモードレギュレータ1700は、例えば調節可能なバックレギュレータを含むことができる。上述したように、非絶縁段階1540はプロセッサ1740を更に含むことができ、これは、一態様では、例えば、Analog Devices(Norwood,Mass.)から入手可能なADSP−21469 SHARC DSPなどのDSPプロセッサを含むことができる。特定の態様では、プロセッサ1740は、アナログデジタル変換器(ADC)1760を介してプロセッサ1740が電力増幅器1620から受信した電圧フィードバックデータに応答して、スイッチモード電力変換器1700の動作を制御することができる。例えば、一態様では、プロセッサ1740は、電力増幅器1620によって増幅される信号(例えば、RF信号)の波形エンベロープを、ADC1760を介して入力として受信することができる。プロセッサ1740は、続いて、電力増幅器1620に供給されるレール電圧が増幅信号の波形エンベロープを追跡するように、スイッチモードレギュレータ1700を(例えば、パルス幅変調(PWM)出力を介して)制御することができる。波形エンベロープに基づいて、電力増幅器1620のレール電圧を動的に変調することにより、電力増幅器1620の効率は、固定レール電圧増幅器スキームと比較して顕著に改善され得る。プロセッサ1740は、有線又は無線通信用に構成されてもよい。
特定の態様では、かつ図19A〜図19Bに関連して更に詳細に記載されるように、プログラム可能な論理機構1660は、プロセッサ1740と共に、直接デジタルシンセサイザ(DDS)制御スキームを実行して、発生器1100によって出力された駆動信号の波形形状、周波数、及び/又は振幅を制御し得る。一態様では、例えば、プログラム可能な論理機構1660は、FPGAに内蔵され得る、RAM LUTなどの動的に更新されるルックアップテーブル(LUT)内に記憶された波形サンプルを呼び出すことによって、DDS制御アルゴリズム2680(図14A)を実行し得る。この制御アルゴリズムは、超音波変換器1120などの超音波変換器が、その共振周波数における明瞭な正弦波電流によって駆動され得る超音波用途で特に有用である。他の周波数が寄生共振を励起し得るため、動作分岐電流の全歪みの最小化又は低減は、これに対応して望ましくない共振効果を最小化又は低減することができる。発生器1100によって出力される駆動信号の波形形状は、出力駆動回路内に存在する様々な歪み源(例えば、電力変圧器1560、電力増幅器1620)によって影響され得るため、駆動信号に基づく電圧及び電流フィードバックデータを、プロセッサ1740によって実行される誤差制御アルゴリズムなどのアルゴリズムに入力することができ、このアルゴリズムは、動的な、進行中ベースで(例えば、リアルタイムで)、LUTに記憶された波形サンプルを適切に予歪みさせるか又は修正することによって、歪みを補償する。一態様では、LUTサンプルに加えられる予歪みの量又は程度は、計算された動作ブランチ電流と所望の電流波形形状との間の誤差に基づいてもよく、誤差は、サンプル毎に判定される。このようにして、予め歪ませたLUTサンプルは、駆動回路により処理される場合、超音波変換器を最適に駆動するために、所望の波形形状(例えば、正弦波)を有する動作ブランチ駆動信号を生じ得る。したがって、そのような態様では、LUT波形サンプルは、駆動信号の所望の波形形状ではなく、むしろ歪み効果を考慮した際の、所望の波形の動作ブランチ駆動信号を最終的に生成するのに必要な波形形状を表す。
非絶縁段階1540は、発生器1100によって出力された駆動信号の電圧及び電流をそれぞれサンプリングするために、それぞれの絶縁変圧器1820、1840を介して電力変圧器1560の出力部に連結されたADC1780及びADC1800を更に含むことができる。特定の態様では、ADC1780、1800は、駆動信号のオーバーサンプリングを可能にするために高速(例えば、80Msps)でサンプリングするように構成することができる。一態様では、例えば、ADC1780、1800のサンプリング速度は、駆動信号の約200倍(駆動周波数に応じて)のオーバーサンプリングを可能にすることができる。特定の態様では、ADC1780、1800のサンプリング動作は、双方向マルチプレクサを介し、入力電圧及び電流信号を受信する単一のADCによって行われ得る。発生器1100の態様における高速サンプリングの使用は、とりわけ、動作ブランチを流れる複素電流の計算(これは、特定の態様で上述したDDSベースの波形形状制御を実施するために使用され得る)、サンプリングされた信号の正確なデジタルフィルタリング、及び高精度な実消費電力の計算を可能にすることができる。ADC1780、1800によって出力される電圧及び電流フィードバックデータは、プログラム可能な論理機構1660によって受信され、かつ処理されてもよく(例えば、FIFOバッファリング、マルチプレクシング)、例えばプロセッサ1740による以後の読み出しのために、データメモリに記憶されてもよい。上記のように、電圧及び電流のフィードバックデータは、動的及び進行に応じたベースで、LUT波形サンプルを予め歪ませるか又は修正するための、アルゴリズムへの入力として使用され得る。特定の態様では、これは、電圧及び電流フィードバックデータのペアが取得されたときに、各記憶された電圧及び電流フィードバックデータのペアが、プログラム可能な論理機構1660によって出力された対応するLUTサンプルに基づいてインデックス付けされる、又は他の方法でこれと関連付けされることを必要とする場合がある。この方法によるLUTサンプルと電圧及び電流のフィードバックデータとの同期は、予歪みアルゴリズムの正確なタイミング及び安定性に寄与する。
特定の態様では、電圧及び電流フィードバックデータは、駆動信号の周波数及び/又は振幅(例えば、電流振幅)を制御するために使用することができる。一態様では、例えば、電圧及び電流フィードバックデータを使用して、インピーダンス位相、例えば、電圧駆動信号と電流駆動信号との間の位相差を判定することができる。続いて、駆動信号の周波数を制御して、判定されたインピーダンス位相とインピーダンス位相設定値(例えば、0°)との間の差を最小化又は低減し、それによって高調波歪みの影響を最小化又は低減し、それに対応してインピーダンス位相の測定精度を向上させることができる。位相インピーダンス及び周波数制御信号の判定は、例えばプロセッサ1740で実行されてもよく、周波数制御信号は、プログラム可能な論理機構1660によって実行されるDDS制御アルゴリズムへの入力として供給される。
インピーダンス位相は、フーリエ解析によって判定され得る。一態様では、発生器電圧V(t)駆動信号と発生器電流I(t)駆動信号との間の位相差は、以下のように高速フーリエ変換(FFT)又は離散フーリエ変換(DFT)を使用して決定され得る。
Figure 2021509599
正弦波の周波数でのフーリエ変換を評価することで、以下が得られる。
Figure 2021509599
他のアプローチとしては、加重最小二乗推定法、カルマンフィルタ処理法、及び空間ベクトルベース技術が挙げられる。FFT又はDFT技術における処理の実質的に全てが、例えば、2チャネル高速ADC1780、1800を用いてデジタル領域内で実行されてもよい。1つの技術では、電圧信号及び電流信号のデジタル信号サンプルは、FFT又はDFTでフーリエ変換される。任意の時点における位相角φは、以下の式によって計算することができ:
Figure 2021509599
式中、φは位相角であり、fは周波数であり、tは時間であり、φは、t=0における位相である。
電圧V(t)信号と電流I(t)信号との間の位相差を判定するための別の技術はゼロ交差法であり、これは高精度な結果を生成する。同じ周波数を有する電圧V(t)信号及び電流I(t)信号の場合、電圧信号V(t)の各負から正のゼロ交差はパルスの開始をトリガし、一方で、電流信号I(t)の各負から正のゼロ交差はパルスの終了をトリガする。結果は、電圧信号と電流信号との間の位相角に比例するパルス幅を有するパルス列である。一態様では、パルス列を平均化フィルタに通して、位相差の測定値を得ることができる。更に、正から負のゼロ交差も、同様の方法で使用され、結果が平均化されると、DC及び高調波成分の任意の効果が低減され得る。一実装形態では、アナログ電圧V(t)信号及び電流I(t)信号は、アナログ信号が正である場合には高く、アナログ信号が負である場合には低いデジタル信号に変換される。高精度な位相評価は、高低間の急激な移行を必要とする。一態様では、RC安定化ネットワークと共にシュミットトリガを用いて、アナログ信号をデジタル信号に変換することができる。他の態様では、エッジトリガ型RSフリップフロップ及び補助回路が用いられてもよい。更に別の態様では、ゼロ交差技術は、eXclusive OR(XOR)ゲートを用いてもよい。
電圧信号と電流信号との間の位相差を決定するための他の技術としては、リサジュー図形および画像の監視と、3電圧計法、クロスコイル法、ベクトル電圧計およびベクトルインピーダンス法等の方法が挙げられる。さらに、Phase Measurement,Peter O’Shea,2000 CRC Press LLC<http://www.engnetbase.com>に記載の、位相標準機器、位相ロックループ、およびその他の技術を使用したものが挙げられる。これは参照により本明細書に組み込まれる。
別の態様では、例えば、電流のフィードバックデータは、駆動信号の電流振幅を電流振幅設定値に維持するために監視することができる。電流振幅設定値は、直接指定されてもよく、又は指定された電圧振幅及び電力設定値に基づいて間接的に判定されてもよい。特定の態様では、電流振幅の制御は、例えば、プロセッサ1740内の比例積分微分(PID)制御アルゴリズムなどの制御アルゴリズムによって実行され得る。駆動信号の電流振幅を適切に制御するために制御アルゴリズムによって制御される変数としては、例えば、プログラム可能な論理機構1660に記憶されるLUT波形サンプルのスケーリング、及び/又はDAC1860を介したDAC1680(これは電力増幅器1620に入力を供給する)のフルスケール出力電圧を挙げることができる。
非絶縁段階1540は、とりわけ、ユーザインターフェース(UI)機能を提供するために、プロセッサ1900を更に含むことができる。一態様では、プロセッサ1900は、例えば、Atmel Corporation(San Jose,Calif.)から入手可能なARM 926EJ−Sコアを有するAtmel AT91 SAM9263プロセッサを含むことができる。プロセッサ1900によってサポートされるUI機能の例としては、聴覚的及び視覚的なユーザフィードバック、周辺装置との通信(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェースを介して)、フットスイッチ1430との通信、入力装置2150(例えば、タッチスクリーンディスプレイ)との通信、並びに出力装置2140(例えば、スピーカ)との通信を挙げることができる。プロセッサ1900は、プロセッサ1740及びプログラム可能な論理機構と通信することができる(例えば、シリアル周辺インターフェース(SPI)バスを介して)。プロセッサ1900は、主にUI機能をサポートすることができるが、これはまた、特定の態様ではプロセッサ1740と協働して危険の緩和を実現することができる。例えば、プロセッサ1900は、ユーザ入力及び/又は他の入力(例えば、タッチスクリーン入力2150、フットスイッチ1430入力、温度センサ入力2160)の様々な態様を監視するようにプログラムされてもよく、かつ誤った状態が検出された場合は発生器1100の駆動出力を無効化することができる。
特定の態様では、プロセッサ1740(図17、図18A)及びプロセッサ1900(図17、図18B)の両方が、発生器1100の動作状態を判定し、監視することができる。プロセッサ1740の場合は、発生器1100の動作状態は、例えば、どちらの制御及び/又は診断プロセスがプロセッサ1740によって実行されるかを決定することができる。プロセッサ1900の場合は、発生器1100の動作状態は、例えば、ユーザインターフェース(例えば、ディスプレイスクリーン、音)のどの要素がユーザに提供されるかを決定することができる。プロセッサ1740、1900は、発生器1100の現在の動作状態を別個に維持し、現在の動作状態からの可能な遷移を認識及び評価する。プロセッサ1740は、この関係におけるマスタとして機能し、動作状態間の遷移がいつ生じるかを判定することができる。プロセッサ1900は、動作状態間の有効な遷移を認識することができ、かつ特定の遷移が適切であるかを確認することができる。例えば、プロセッサ1740がプロセッサ1900に特定の状態に遷移するように命令すると、プロセッサ1900は要求される遷移が有効であることを確認することができる。プロセッサ1900によって要求される状態間の遷移が無効であると判定された場合、プロセッサ1900は発生器1100を故障モードにすることができる。
非絶縁段階1540は、入力装置2150(例えば、発生器1100をオン及びオフするために使用される静電容量式タッチセンサ、静電容量式タッチスクリーン)を監視するためのコントローラ1960(図17、図18B)を更に含むことができる。特定の態様では、コントローラ1960は、プロセッサ1900と通信する少なくとも1つのプロセッサ及び/又は他のコントローラ装置を備えることができる。一態様では、例えば、コントローラ1960は、1つ以上の静電容量式タッチセンサを介して提供されるユーザ入力を監視するように構成されたプロセッサ(例えば、Atmelから入手可能なMega168 8ビットコントローラ)を備えることができる。一態様では、コントローラ1960は、静電容量式タッチスクリーンからのタッチデータの取得を制御及び管理するためのタッチスクリーンコントローラ(例えば、Atmelから入手可能なQT5480タッチスクリーンコントローラ)を備えることができる。
特定の態様では、発生器1100が「電源オフ」状態にあるとき、コントローラ1960は(例えば、後述する電源2110(図17)などの、発生器1100の電源からのラインを介して)動作電力を受信し続けることができる。このようにして、コントローラ1960は、発生器1100をオンオフするための入力装置2150(例えば、発生器1100の前側パネルに配置された静電容量式タッチセンサ)を監視し続けることができる。発生器1100が「電源オフ」状態にあるときに、コントローラ1960は、ユーザによる「オン/オフ」入力装置2150の起動が検出されると、電源を起動することができる(例えば、電源2110の1つ以上のDC/DC電圧変換器2130(図17)の動作を有効化する)。その結果、コントローラ1960は、発生器1100を「電源オン」状態に移行させるためのシーケンスを開始することができる。逆に、発生器1100が「電源オン」状態にあるときに「オン/オフ」入力装置2150の起動が検出されると、コントローラ1960は発生器1100を「電源オフ」状態に移行させるためのシーケンスを開始することができる。特定の態様では、例えば、コントローラ1960は、「オン/オフ」入力装置2150の起動をプロセッサ1900に報告することができ、続いてプロセッサ1900は、発生器1100を「電源オフ」状態に移行させるために必要な処理シーケンスを実行する。こうした態様では、コントローラ1960は、その「電源オン」状態が確立された後に、発生器1100から電力の除去を引き起こすための独立した能力を有さない場合がある。
特定の態様では、コントローラ1960は、「電源オン」又は「電源オフ」シーケンスが開始されたことをユーザに警告するために、発生器1100に聴覚又は他の感覚フィードバックを提供させることができる。こうした警告は、「電源オン」又は「電源オフ」シーケンスの開始時、及びシーケンスと関連する他のプロセスの開始前に提供されてもよい。
特定の態様では、絶縁段階1520は、例えば、外科用装置の制御回路(例えば、ハンドピーススイッチを備える制御回路)と、非絶縁段階1540の構成要素(例えば、プログラム可能な論理機構1660、プロセッサ1740、及び/又はプロセッサ1900など)との間の通信インターフェースを提供するために、器具インターフェース回路1980を含むことができる。器具インターフェース回路1980は、例えば赤外線(IR)ベースの通信リンクなどの、段階1520、1540間の適切な程度の電気的絶縁を維持する通信リンクを介して、非絶縁段階1540の構成要素と情報を交換することができる。例えば、非絶縁段階1540から駆動される絶縁変圧器によって電力供給される低ドロップアウト電圧レギュレータを使用して、器具インターフェース回路1980に電力を供給することができる。
一態様では、器具インターフェース回路1980は、信号調整回路2020(図17及び図18C)と通信するプログラム可能な論理機構2000(例えば、FPGA)を備えることができる。信号調整回路2020は、プログラム可能な論理機構2000から周期信号(例えば、2kHzの方形波)を受信して同一の周波数を有する双極呼掛け信号を生成するように構成することができる。呼掛け信号は、例えば、差動増幅器によって供給される双極電流源を使用して発生させることができる。呼掛け信号は、(例えば、発生器1100を外科用装置に接続するケーブル内の導電性のペア(conductive pair)を使用することによって)外科用装置制御回路に伝達され、制御回路の状態又は構成を判定するために監視され得る。例えば、制御回路は、制御回路の状態又は構成が1つ以上の特性に基づいて個別に識別可能であるように、呼掛け信号の1つ以上の特性(例えば、振幅、整流)を修正するために、多数のスイッチ、レジスタ、及び/又はダイオードを含んでもよい。例えば、一態様では、信号調整回路2020は、呼掛け信号が通過することによって生じる制御回路の入力間に現れる電圧信号のサンプルを生成するためのADCを備えることができる。プログラム可能な論理機構2000(又は非絶縁段階1540の一構成要素)は、続いて、ADCサンプルに基づく制御回路の状態又は構成を判定することができる。
一態様では、器具インターフェース回路1980は、プログラム可能な論理機構2000(又は器具インターフェース回路1980の他の要素)と、外科用装置の内部に配置された、又は別の方法で外科用装置と関連付けられた第1のデータ回路との間の情報交換を可能にする第1のデータ回路インターフェース2040を備えることができる。特定の態様では、例えば、第1のデータ回路2060は、外科用装置のハンドピースに一体的に取り付けられたケーブル内、又は特定の外科用装置タイプ又はモデルを発生器1100とインターフェースさせるためのアダプタ内に配置されてもよい。特定の態様では、第1のデータ回路は、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)装置などの、不揮発性記憶装置を備えることができる。特定の態様では、また図17を再び参照すると、第1のデータ回路インターフェース2040は、プログラム可能な論理機構2000とは別に実装することができ、プログラム可能な論理機構2000と第1のデータ回路との間の通信を可能にする好適な回路(例えば、個別論理機構、プロセッサ)を備えることができる。他の態様では、第1のデータ回路インターフェース2040はプログラム可能な論理機構2000と一体的であってもよい。
特定の態様では、第1のデータ回路2060は、第1のデータ回路2060が関連付けられる特定の外科用装置に関する情報を記憶することができる。そのような情報は、例えば、モデル番号、シリアル番号、外科用装置が使用された動作数、及び/又は他のタイプの情報を含むことができる。この情報は、器具インターフェース回路1980によって(例えば、プログラム可能な論理機構2000によって)読み取られて、出力装置2140を介してユーザに提示するために、及び/又は発生器1100の機能若しくは動作を制御するために、非絶縁段階1540の構成要素(例えば、プログラム可能な論理機構1660、プロセッサ1740、及び/又はプロセッサ1900)に転送され得る。更に、任意の種類の情報を、第1のデータ回路2060内に記憶するために、第1のデータ回路インターフェース2040を介して第1のデータ回路2060に伝達することができる(例えば、プログラム可能な論理機構2000を使用して)。そのような情報は例えば、外科用装置が使用された最新の動作数、並びに/又は、その使用の日付及び/若しくは時間を含むことができる。
上記のように、外科用器具は、器具の互換性及び/又は廃棄性を促進するために、ハンドピースから取り外し可能であってもよい(例えば、器具1106は、ハンドピース1107から取り外し可能であってもよい)。そのような場合、既知の発生器は、使用されている特定の器具構成を認識し、これに対応して制御及び診断プロセスを最適化する能力を制限されている場合がある。しかしながら、この問題に対処するために、外科用装置器具に読み取り可能なデータ回路を追加することは、適合性の観点から問題がある。例えば、必要なデータ読み取り機能を欠く発生器との下位互換性を保つように、外科用装置を設計することは、例えば、異なる信号スキーム、設計の複雑さ、及び費用のために、実用的でない場合がある。器具の他の態様は、既存の外科用器具に実装され得るデータ回路を経済的に使用し、外科用装置と最新の発生器プラットフォームとの互換性を維持するために設計変更を最小限にすることによってこれらの懸念に対処する。
更に、発生器1100の態様は、器具ベースのデータ回路との通信を可能にすることができる。例えば、発生器1100は、外科用装置の器具(例えば、器具1104、1106、又は1108)内に収容される第2のデータ回路(例えば、データ回路)と通信するように構成され得る。器具インターフェース回路1980は、この通信を可能にする第2のデータ回路インターフェース2100を含むことができる。一態様では、第2のデータ回路インターフェース2100は、トライステートデジタルインターフェースを含むことができるが、他のインターフェースを使用することもできる。特定の態様では、第2のデータ回路は、概して、データを送信及び/又は受信するための任意の回路であることができる。一態様では、例えば、第2のデータ回路は、この回路が関連付けられる特定の外科用器具に関する情報を記憶してもよい。そのような情報は、例えば、モデル番号、シリアル番号、外科用器具が使用された動作数、及び/又は任意の他のタイプの情報を含むことができる。更に又はあるいは、任意の種類の情報を、第2のデータ回路内に記憶するために、第2のデータ回路インターフェース2100を介して第2のデータ回路に伝達することができる(例えば、プログラム可能な論理機構2000を使用して)。そのような情報は例えば、器具が使用された最新の動作数、並びに/又は、その使用の日付及び/若しくは時間を含んでもよい。特定の態様では、第2のデータ回路は、1つ以上のセンサ(例えば、器具ベースの温度センサ)によって取得されたデータを送信することができる。特定の態様では、第2のデータ回路は、発生器1100からデータを受信して、受信したデータに基づきユーザに表示(例えば、LED表示又は他の可視表示)を提供することができる。
特定の態様では、第2のデータ回路及び第2のデータ回路インターフェース2100は、この目的のために追加の導体(例えば、ハンドピースを発生器1100に接続するケーブルの専用導体)を設ける必要なしにプログラム可能な論理機構2000と第2のデータ回路との間の通信を達成できるように構成することができる。一態様では、例えば、使用される導体のうちの1つが、信号調整回路2020からハンドピース内の制御回路へ呼掛け信号を送信するなど、既存のケーブル配線上に実装されたワンワイヤバス通信方式を使用して、第2のデータ回路との間で情報を伝達することができる。このようにして、元来必要であり得る外科用装置の設計変更又は修正が最小化又は低減される。更に、様々な種類の通信が(周波数帯域分離を伴うか又は伴わないかのいずれかで)一般的な物理チャネルを介して実施され得るため、第2のデータ回路の存在は、必要なデータ読み取り機能を有さない発生器にとっては「不可視」であり、したがって、外科用装置器具の下位互換性を可能にすることができる。
特定の態様では、絶縁段階1520は、患者にDC電流が通電するのを防ぐために駆動信号出力部1600bに接続された少なくとも1つのブロッキングコンデンサ2960−1(図18C)を含むことができる。単一のブロッキングコンデンサは、例えば、医学的規制又は基準に準拠することが必要とされる場合がある。単一コンデンサ設計における故障は比較的稀であるが、それでもなおそのような故障は否定的な結果をもたらす恐れがある。一態様では、第2のブロッキングコンデンサ2960−2をブロッキングコンデンサ2960−1と直列に設けて、ブロッキングコンデンサ2960−1、2960−2の間の点からの電流漏れを、例えば、漏れ電流によって誘起された電圧をサンプリングするためのADC2980によって監視することができる。サンプルは、例えば、プログラム可能な論理機構2000によって受信され得る。漏れ電流(図17の態様で電圧サンプルによって示される)の変化に基づいて、発生器1100は、ブロッキングコンデンサ2960−1、2960−2のうちの少なくとも1つが故障したときを判定することができる。したがって、図17の態様は、単一の故障点を有する単一コンデンサ設計に対して利益を提供することができる。
特定の態様では、非絶縁段階1540は、好適な電圧及び電流でDC電力を出力するための電源2110を備えることができる。電源は、例えば、48VDCシステム電圧を出力するための、400W電源を備えることができる。上述したように、電源2110は、電源の出力を受信して、発生器1100の様々な構成要素によって必要とされる電圧及び電流でDC出力を生成するための、1つ以上のDC/DC電圧変換器2130を更に備えることができる。コントローラ1960と関連して上述したように、DC/DC電圧変換器2130のうちの1つ以上は、ユーザによる「オン/オフ」入力装置2150の起動がコントローラ1960によって検出されたときにコントローラ1960から入力を受信し、DC/DC電圧変換器2130の動作又は起動を可能にしてもよい。
図19A〜図19Bは、発生器1100の一態様の特定の機能的及び構造的態様を示す。電力変圧器1560の二次巻線1580から出力される電流及び電圧を示すフィードバックは、それぞれADC1780、1800によって受信される。示されるように、ADC1780、1800は、2チャンネルADCとして実装することができ、また、駆動信号のオーバーサンプリング(例えば、およそ200倍のオーバーサンプリング)を可能にするように高速(例えば、80Msps)でフィードバック信号をサンプリングすることができる。電流及び電圧フィードバック信号は、ADC1780、1800による処理の前に、アナログ領域で適切に調整され得る(例えば、増幅、フィルタリング)。ADC1780、1800からの電流及び電圧フィードバックサンプルは、個別にバッファリングされ、その後、プログラム可能な論理機構1660のブロック2120内の単一データストリーム内に、多重化又はインターリーブされ得る。図19A〜図19Bの態様では、プログラム可能な論理機構1660はFPGAを備える。
多重化された電流及び電圧フィードバックサンプルは、プロセッサ1740のブロック2144内に実装される並列データ収集ポート(PDAP)によって受信され得る。PDAPは、多重化フィードバックサンプルとメモリアドレスを相関付けるための多くの方法のいずれかを実施するためのパッキングユニットを含むことができる。一態様では、例えば、プログラム可能な論理機構1660によって出力される特定のLUTサンプルに対応するフィードバックサンプルは、LUTサンプルのLUTアドレスと関連付けられるか又はインデックス付けされる1つ以上のメモリアドレスで記憶され得る。別の態様では、プログラム可能な論理機構1660によって出力される特定のLUTサンプルに対応するフィードバックサンプルは、LUTサンプルのLUTアドレスと共に、共通の記憶場所で記憶され得る。いずれにせよ、フィードバックサンプルの特定のセットが由来するLUTサンプルのアドレスがその後確認され得るように、フィードバックサンプルは記憶され得る。上記のように、LUTサンプルアドレス及びフィードバックサンプルの同期が、このようにして、予歪みアルゴリズムの正確なタイミング及び安定性に寄与する。プロセッサ1740のブロック2166で実装されるダイレクトメモリアクセス(DMA)コントローラは、プロセッサ1740の指定された記憶場所2180(例えば、内部RAM)でフィードバックサンプル(及び適用可能な場合は任意のLUTサンプルアドレスデータ)を記憶することができる。
プロセッサ1740のブロック2200は、プログラム可能な論理機構1660に記憶されたLUTサンプルを、動的な進行中ベースで予め歪ませ、又は修正するために、予歪みアルゴリズムを実施することができる。上記のように、LUTサンプルの予歪みは、発生器1100の出力駆動回路に存在する様々な歪み源を補償することができる。予め歪ませたLUTサンプルはしたがって、駆動回路により処理される場合、超音波変換器を最適に駆動するために、所望の波形形状(例えば、正弦波)を有する駆動信号を生じる。
予歪みアルゴリズムのブロック2220において、超音波変換器の動作ブランチを流れる電流が判定される。動作ブランチ電流は、例えば、記憶場所2180に記憶された電流及び電圧フィードバックサンプル(これは、好適にスケーリングされると、上記の図25のモデルのIg及びVgを表わし得る)、超音波変換器静電容量Cの値(測定されるか又は先験的に既知である)、及び駆動周波数の既知の値に基づき、キルヒホッフの電流則を使用して判定され得る。LUTサンプルと関連する、記憶された電流及び電圧フィードバックサンプルの各セットにおける、動作ブランチ電流サンプルが判定され得る。
予歪みアルゴリズムのブロック2240では、ブロック2220で判定された各動作ブランチ電流サンプルは、所望の電流波形形状のサンプルと比較されて、比較されるサンプル間の差又はサンプル振幅誤差を判定する。この判定のために、電流波形形状のサンプルが、例えば、所望の電流波形形状の1サイクルに関する振幅サンプルを含む波形形状LUT2260から供給され得る。比較のために使用される、LUT2260からの所望の電流波形形状の特定のサンプルは、比較に使用される動作ブランチ電流サンプルと関連付けられたLUTサンプルアドレスによって決定され得る。したがって、動作ブランチ電流のブロック2240への入力は、その関連するLUTサンプルアドレスのブロック2240への入力と同期され得る。したがって、プログラム可能な論理機構1660に記憶されるLUTサンプルと、波形形状LUT2260に記憶されるLUTサンプルは、同等の数値であることができる。特定の態様では、波形形状LUT2260に記憶されたLUTサンプルによって表される所望の電流波形形状は、基本正弦波であることができる。他の波形形状が望ましい場合がある。例えば、横方向又は他の様式の有益な振動のために、少なくとも2つの機械的共振を駆動するための三次高調波などの他の波長における1つ以上の他の駆動信号と重なり合った超音波変換器の主要な長手方向の運動を駆動するための、基本的な正弦波が使用され得ることが想到される。
ブロック2240で判定されるサンプル振幅誤差の各値は、その関連付けられたLUTアドレスの指標と共に、プログラム可能な論理機構1660のLUT(図19Aのブロック2280に示される)に伝達することができる。サンプル振幅誤差の値、及びその関連付けされたアドレス(並びに、任意により、先に受信された同じLUTアドレスに関するサンプル振幅誤差の値)に基づき、LUT2280(又はプログラム可能な論理機構1660の他の制御ブロック)は、LUTアドレスに記憶されるLUTサンプルの値を予め歪ませるか又は修正することができ、それによってサンプル振幅誤差は低減又は最小化される。LUTアドレスの全範囲にわたる反復的な方法での各LUTサンプルのそのような予歪み又は修正が、発生器の出力電流の波形形状を、波形形状LUT2260のサンプルによって表される所望の電流波形形状と一致又は適合させることは理解されよう。
電流及び電圧振幅測定値、電力測定値、及びインピーダンス測定値が、記憶場所2180に記憶される電流及び電圧フィードバックサンプルに基づいて、プロセッサ1740のブロック2300で判定され得る。これらの数値の判定の前に、フィードバックサンプルを適切にスケーリングして、特定の態様では、適切なフィルタ2320を通じて処理して、例えば、データ取得プロセスにより生じるノイズ及び誘発された高調波成分を除去することができる。フィルタリングされた電圧及び電流サンプルは、したがって、発生器の駆動出力信号の基本周波数を実質的に表すことができる。特定の態様では、フィルタ2320は周波数領域において適用される有限インパルス応答(FIR)フィルタであってよい。こうした態様は、出力駆動信号電流及び電圧信号の高速フーリエ変換(FFT)を使用することができる。特定の態様では、生じる周波数スペクトルは、追加的な発生器機能を提供するために使用することができる。一態様では、例えば、基本周波数成分に対する第2次及び/又は第3次高調波成分の比率を、診断指標として使用することができる。
ブロック2340(図19B)では、駆動信号出力電流を表す測定値Irmsを生成するために、駆動信号のサイクルの整数を表す電流フィードバックサンプルのサンプルサイズに、二乗平均平方根(RMS)計算が適用され得る。
ブロック2360では、駆動信号出力電圧を表す測定値Vrmsを判定するために、駆動信号のサイクルの整数を表す電圧フィードバックサンプルのサンプルサイズに、二乗平均平方根(RMS)計算が適用され得る。
ブロック2380では、電流及び電圧フィードバックサンプルは逐一乗算されてもよく、平均計算が駆動信号のサイクルの整数を表すサンプルに適用されて、発生器の実際の出力電力の測定値Pが判定される。
ブロック2400では、発生器の皮相出力電力の測定値Pは、積Vrms・Irmsとして判定され得る。
ブロック2420では、負荷インピーダンスの大きさの測定値Zは、商Vrms/Irmsとして判定され得る。
特定の態様では、ブロック2340、2360、2380、2400、及び2420において判定される数値Irms、Vrms、P、P、及びZは、多数の制御及び/又は診断プロセスのうちのいずれかを実施するために発生器1100により使用され得る。特定の態様では、これらの数値のいずれかを、例えば、発生器1100と一体の出力装置2140、又は発生器1100と接続された出力装置2140を介して、適切な通信インターフェース(例えば、USBインターフェース)を通じてユーザに伝達することができる。様々な診断プロセスとしては、例えば、ハンドピース一体性、器具一体性、器具取り付け一体性、器具オーバーロード、器具オーバーロード接近、周波数固定不良、過電圧状態、過電流状態、過電力状態、電圧感知不良、電流感知不良、可聴指標不良、視覚指標不良、短絡回路状態、電力供給不良、又はブロッキングコンデンサ不良が挙げられ得るが、これらに限定されない。
プロセッサ1740のブロック2440は、発生器1100によって駆動される電気負荷(例えば、超音波変換器)のインピーダンス位相を判定及び制御するための位相制御アルゴリズムを実施することができる。上述のように、駆動信号の周波数を制御して、判定されたインピーダンス位相とインピーダンス位相設定値(例えば、0°)との間の差を最小化又は低減することによって、高調波歪みの影響を最小化又は低減し、位相測定の精度を向上させることができる。
位相制御アルゴリズムは、記憶場所2180に記憶された電流及び電圧フィードバックサンプルを、入力として受信する。位相制御アルゴリズムでこれらを使用する前に、フィードバックサンプルが適切にスケーリングされ、特定の態様では、例えば、データ取得プロセス及び誘発された高調波成分から生じるノイズを除去するために、適切なフィルタ2460(フィルタ2320と同一でもよい)を通して処理されてもよい。フィルタリングされた電圧及び電流サンプルは、したがって、発生器の駆動出力信号の基本周波数を実質的に表すことができる。
位相制御アルゴリズムのブロック2480で、超音波変換器の動作ブランチを流れる電流が判定される。この判定は、予歪みアルゴリズムのブロック2220と関連して上記で説明されたものと同一であってもよい。したがって、ブロック2480の出力は、LUTサンプルと関連する記憶された電流及び電圧フィードバックサンプルの各セットに関して、動作ブランチ電流サンプルであることができる。
位相制御アルゴリズムのブロック2500では、インピーダンス位相は、ブロック2480で判定された動作ブランチ電流サンプル及び対応する電圧フィードバックサンプルの同期された入力に基づいて判定される。特定の態様では、インピーダンス位相は、波形の立ち上がりエッジで測定されたインピーダンス位相と波形の立ち下がりエッジで測定されたインピーダンス位相の平均として判定される。
位相制御アルゴリズムのブロック2520では、ブロック2220で判定されたインピーダンス位相の値は位相設定値2540と比較されて、比較される値の間の差異又は位相誤差が判定される。
位相制御アルゴリズムのブロック2560(図19A)では、ブロック2520で判定された位相誤差の値、及びブロック2420で判定されたインピーダンスの大きさに基づいて、駆動信号の周波数を制御するための周波数出力が判定される。ブロック2500において判定されたインピーダンス位相を位相設定値(例えば、ゼロ位相誤差)に維持するため、周波数出力値は、ブロック2560によって連続的に調節されてDDS制御ブロック2680(後述)に転送され得る。特定の態様では、インピーダンス位相は、0°位相設定値に調節され得る。このようにして、なんらかの高調波歪み量があれば電圧波形の頂部周囲で中央に合わせられ、相インピーダンス決定の正確性を向上させる。
プロセッサ1740のブロック2580は、ユーザが指定する設定値に従って、又は発生器1100によって実施される他のプロセス若しくはアルゴリズムによって指定される要件に従って、駆動信号電流、電圧、及び電力を制御するために、駆動信号の電流振幅を変調するためのアルゴリズムを実施することができる。これらの数値の制御は、例えば、LUT2280のLUTサンプルのスケーリングによって、及び/又はDAC1860を介したDAC1680(電力増幅器1620に入力を供給する)のフルスケール出力電圧を調節することによって、実現することができる。ブロック2600(特定の態様では、PIDコントローラとして実装され得る)は、記憶場所2180から入力として電流フィードバックサンプル(適切にスケーリング及びフィルタリングされ得る)を受信することができる。電流フィードバックサンプルは、駆動信号が必要な電流を供給しているかどうかを判定するために、制御された変数(例えば、電流、電圧、又は電力)によって決定される「電流需要」I値と比較され得る。駆動信号電流が制御変数である態様では、電流需要Iは、電流設定値2620A(Isp)によって直接指定され得る。例えば、電流フィードバックデータのRMS値(ブロック2340で判定される)は、適切なコントローラ作用を判定するために、ユーザ指定のRMS電流設定値Ispと比較され得る。例えば、電流フィードバックデータが電流設定値Ispよりも低いRMS値を示す場合、LUTスケーリング及び/又はDAC1680のフルスケール出力電圧は、駆動信号電流が増加するようにブロック2600によって調節されてもよい。逆に、電流フィードバックデータが電流設定値Ispよりも高いRMS値を示す場合、ブロック2600は、駆動信号電流を低減させるように、LUTスケーリング及び/又はDAC1680のフルスケール出力電圧を調節してもよい。
駆動信号電圧が制御変数である態様では、電流需要Iは、例えば、ブロック2420で測定された負荷インピーダンスの大きさZが与えられた場合に所望の電圧設定値2620B(Vsp)を維持するのに必要な電流に基づいて間接的に指定され得る(例えば、I=Vsp/Z)。同様に、駆動信号電力が制御変数である態様では、電流需要Iは、例えばブロック2360で測定された電圧Vrmsを与えられた場合に所望の電力設定値2620C(Psp)を維持するのに必要な電流に基づいて間接的に指定され得る(例えばI=Psp/Vrms)。
ブロック2680(図19A)は、LUT2280に記憶されたLUTサンプルを再呼び出しすることによって駆動信号を制御するために、DDS制御アルゴリズムを実施することができる。特定の態様では、DDS制御アルゴリズムは、ポイント(記憶場所)スキップ技術を使用して固定クロックレートで波形のサンプルを生成するための数値制御発振器(NCO)アルゴリズムであってよい。NCOアルゴリズムは、LUT2280からLUTサンプルを再呼び出しするためのアドレスポインタとして機能する、位相アキュムレータ、又は周波数/位相変換器を実装することができる。一態様では、位相アキュムレータは、Dステップサイズ、モジュロN位相アキュムレータであることができ、ここでDは周波数制御値を表す正の整数であり、NはLUT2280内のLUTサンプルの数である。例えば、D=1の周波数制御値により、例えば、位相アキュムレータにLUT2280の全てのアドレスを連続的に指定させ、LUT2280に記憶された波形を複製する波形出力を生じさせることができる。D>1である場合、位相アキュムレータは、LUT2280のアドレスをスキップして、より高い周波数を有する波形出力を生じさせることができる。これにより、DDS制御アルゴリズムによって生成される波形の周波数がしたがって、周波数制御値を適切に変化させることによって制御され得る。特定の態様では、周波数制御値は、ブロック2440で実施された位相制御アルゴリズムの出力に基づいて判定され得る。ブロック2680の出力は、DAC1680の入力を供給することができ、これが次に対応するアナログ信号を電力増幅器1620の入力に供給する。
プロセッサ1740のブロック2700は、増幅されている信号の波形エンベロープに基づいて電力増幅器1620のレール電圧を動的に変調し、それによって電力増幅器1620の効率を改善するための、スイッチモード変換器制御アルゴリズムを実施することができる。特定の態様では、波形エンベロープの特性は、電力増幅器1620に含まれる1つ以上の信号を監視することによって判定することができる。一態様では、例えば、波形エンベロープの特性は、増幅信号のエンベロープに従って変調されるドレイン電圧(例えば、MOSFETドレイン電圧)の最小値を監視することによって判定することができる。最小電圧信号は、例えば、ドレイン電圧に連結された電圧最小検出器によって生成され得る。最小電圧信号は、ADC1760よってサンプリングされ、出力最小電圧サンプルは、スイッチモード変換器制御アルゴリズムのブロック2720で受信されてもよい。最小電圧サンプルの値に基づき、ブロック2740は、PWM発生器2760によって出力されるPWM信号を制御してもよく、これが続いて、スイッチモードレギュレータ1700によって電力増幅器1620に供給されるレール電圧を制御する。特定の態様では、最小電圧サンプルの値がブロック2720に入力される最小ターゲット2780未満である限り、レール電圧は、最小電圧サンプルによって特徴付けられる波形エンベロープに従って変調され得る。例えば、最小電圧サンプルが低いエンベロープ電力レベルを示すときは、ブロック2740によって低いレール電圧が電力増幅器1620に供給され、完全なレール電圧は、最小電圧サンプルが最大エンベロープ電力レベルを示すときにのみ供給されてもよい。最小電圧サンプルが最小ターゲット2780を下回るときは、ブロック2740によって、レール電圧が電力増幅器1620の適切な動作を確実にするのに好適な最小値に維持されてもよい。
いくつかの態様では、電気回路を使用して、超音波トランスデューサ及びRF電極の両方を互換可能に駆動することができる。同時に駆動された場合、超音波波形又はRF波形のいずれかを選択するようにフィルタ回路を提供することができる。かかるフィルタリング技術は、共同所有の米国特公報第2017−0086910−A1号、表題TECHNIQUES FOR CIRCUIT TOPOLOGIES FOR COMBINED GENERATORに記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
図20は、本開示の少なくとも1つの態様による、制御回路3212などの制御回路3200の回路図である。制御回路3200は、電池アセンブリのハウジング内に位置する。電池アセンブリは、様々な局所電源3215のためのエネルギー源である。制御回路は、例えば、出力SCL−A及びSDA−A、SCL−B及びSDA−B、SCL−C及びSDA−Cによって、インターフェースマスタ3218を介して様々な下流回路に連結された主プロセッサ3214を備える。一態様では、インターフェースマスタ3218は、ICシリアルインターフェースなどの汎用シリアルインターフェースである。主プロセッサ3214はまた、汎用入出力(GPIO)3220を介してスイッチ3224を、ディスプレイ3226(例えば、及びLCDディスプレイ)を、及びGPIO3222を介して様々なインジケータ3228を駆動するように構成される。ウォッチドッグプロセッサ3216は、主プロセッサ3214を制御するために設けられている。スイッチ3230は、電池アセンブリを外科用器具のハンドルアセンブリに挿入したときに制御回路3212を起動させるように、電池3211と直列に設けられている。
主プロセッサ3214は、例えば超音波トランスデューサを駆動するために使用され得る電気回路に伝送される、デジタル化された駆動信号又は波形のテーブルを記憶するためのメモリを備える。他の態様では、主プロセッサ3214は、デジタル波形を生成して、それを電気回路に伝送し得るか、又は後で電気回路へと伝送するためにデジタル波形を記憶し得る。主プロセッサ3214はまた、出力端子SCL−B、SDA−BによってRF駆動を、及び出力端子SCL−C、SDA−Cによって様々なセンサ(例えば、ホール効果センサ、磁気粘性流体(MRF)センサなど)を提供してもよい。一態様では、主プロセッサ3214は、適切なソフトウェア及びユーザインターフェース機能を可能にするために、超音波駆動回路及び/又はRF駆動回路の存在を感知するように構成される。
一態様では、主プロセッサ3214は、例えば、Texas Instrumentsから入手可能なLM 4F230H5QRであってもよい。少なくとも一例では、Texas InstrumentsのLM4F230H5QRは、製品データシートから容易に入手可能な機構の中でもとりわけ、最大40MHzの256KBのシングルサイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリ、性能を40MHz超に改善するためのプリフェッチバッファ、32KBのシングルサイクルシリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部読み出し専用メモリ(ROM)、2KBの電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、1つ以上のパルス幅変調(PWM)モジュール、1つ以上の直交エンコーダ入力(QED)アナログ、12個のアナログ入力チャネルを備える1つ以上の12ビットアナログ−デジタル変換器(ADC)を含むARM Cortex−M4Fプロセッサコアである。他のプロセッサが容易に代用されてもよく、したがって、本開示は、この文脈に限定されるべきではない。
多段階発生器回路を備えるモジュール式電池駆動ハンドヘルド外科用器具
別の態様では、本開示は、多段階発生器回路を備えるモジュール式電池駆動ハンドヘルド外科用器具を提供する。電池アセンブリ、ハンドルアセンブリ、及びシャフトアセンブリを含む外科用器具が開示され、電池アセンブリ及びシャフトアセンブリは、ハンドルアセンブリと機械的及び電気的に接続するように構成されている。電池アセンブリは、デジタル波形を生成するように構成された制御回路を含む。ハンドルアセンブリは、デジタル波形を受信し、デジタル波形をアナログ波形に変換し、アナログ波形を増幅するように構成された第1段階回路を含む。シャフトアセンブリは、アナログ波形を受信、増幅して、負荷装置に適用するために、第1段階回路と連結した第2段階回路を含む。
一態様では、本開示は、電池を含む制御回路と、電池に連結したメモリと、メモリ及び電池に連結したプロセッサと、を含み、プロセッサはデジタル波形を生成するように構成された、電池アセンブリ;プロセッサと連結した第1段階回路を含み、第1段階回路はデジタル/アナログ(DAC)変換器及び第1段階増幅器回路を含み、DACはデジタル波形を受信してデジタル波形をアナログ波形に変換するように構成され、第1段階増幅器回路はアナログ波形を受信して増幅するように構成された、ハンドルアセンブリ;並びにアナログ波形を受信し、アナログ波形を増幅し、アナログ波形を負荷装置に適用するために、第1段階増幅器回路に連結した第2段階回路を含むシャフトアセンブリを備え、電池アセンブリ及びシャフトアセンブリは、ハンドルアセンブリと機械的及び電気的に接続するように構成されている、外科用器具を提供する。
負荷装置は、超音波変換器、電極、若しくはセンサ、又はこれらの任意の組み合わせのうちのいずれか1つを含んでもよい。第1段階回路は、第1段階超音波駆動回路及び第1段階高周波電流駆動回路を備えてもよい。制御回路は、第1段階超音波駆動回路及び第1段階高周波電流駆動回路を個別に又は同時に駆動するように構成され得る。第1段階超音波駆動回路は、第2段階超音波駆動回路に連結するように構成されてもよい。第2段階超音波駆動回路は、超音波変換器と連結するように構成されてもよい。第1段階高周波電流駆動回路は、第2段階高周波駆動回路に連結するように構成されてもよい。第2段階高周波駆動回路は、電極に連結するように構成されてもよい。
第1段階回路は、第1段階センサ駆動回路を備えてもよい。第1段階センサ駆動回路は、第2段階センサ駆動回路に対して構成されてもよい。第2段階センサ駆動回路は、センサに連結するように構成されてもよい。
別の態様では、本開示は、電池を含む制御回路と、電池に連結したメモリと、メモリ及び電池に連結したプロセッサと、を含み、プロセッサはデジタル波形を生成するように構成された、電池アセンブリ;プロセッサと連結した共通の第1段階回路を含み、共通の第1段階回路はデジタル/アナログ(DAC)変換器及び共通の第1段階増幅器回路を含み、DACはデジタル波形を受信してデジタル波形をアナログ波形に変換するように構成され、共通の第1段階増幅器回路はアナログ波形を受信して増幅するように構成された、ハンドルアセンブリ;並びにアナログ波形を受信し、アナログ波形を増幅し、アナログ波形を負荷装置に適用するために、共通の第1段階増幅器回路に連結した第2段階回路を含むシャフトアセンブリを備え、電池アセンブリ及びシャフトアセンブリは、ハンドルアセンブリと機械的及び電気的に接続するように構成されている、外科用器具を提供する。
負荷装置は、超音波変換器、電極、若しくはセンサ、又はこれらの任意の組み合わせのうちのいずれか1つを含んでもよい。共通の第1段階回路は、超音波、高周波電流、又はセンサ回路を駆動するように構成されてもよい。共通の第1段階駆動回路は、第2段階超音波駆動回路、第2段階高周波駆動回路、又は第2段階センサ駆動回路と連結するように構成されてもよい。第2段階超音波駆動回路は超音波変換器と連結するように構成されてもよく、第2段階高周波駆動回路は電極と連結するように構成され、第2段階センサ駆動回路はセンサと連結するように構成されている。
別の態様では、本開示は、プロセッサと連結したメモリを含む制御回路であって、プロセッサはデジタル波形を生成するように構成されている、制御回路;プロセッサと連結した共通の第1段階回路を含み、共通の第1段階回路は、デジタル波形を受信し、デジタル波形をアナログ波形に変換し、アナログ波形を増幅するように構成された、ハンドルアセンブリ;及びアナログ波形を受信して増幅するために、共通の第1段階回路と連結した第2段階回路を含むシャフトアセンブリを備え、シャフトアセンブリは、ハンドルアセンブリと機械的及び電気的に接続するように構成されている、外科用器具を提供する。
共通の第1段階回路は、超音波、高周波電流、又はセンサ回路を駆動するように構成されてもよい。共通の第1段階駆動回路は、第2段階超音波駆動回路、第2段階高周波駆動回路、又は第2段階センサ駆動回路と連結するように構成されてもよい。第2段階超音波駆動回路は超音波変換器と連結するように構成されてもよく、第2段階高周波駆動回路は電極と連結するように構成され、第2段階センサ駆動回路はセンサと連結するように構成されている。
図21は、本開示の少なくとも1つの態様による、第1段階回路3404と第2段階回路3406とに分割された、発生器回路3400を示す。一態様では、本明細書に記載される外科システム1000の外科用器具は、複数の段階に分割された発生器回路3400を含み得る。例えば、外科システム1000の外科用器具は、少なくとも2つの回路、つまりRFエネルギーのみ、超音波エネルギーのみ、及び/又はRFエネルギーと超音波エネルギーとの組み合わせの動作を可能にする増幅の第1段階回路3404及び第2段階回路3406に分割された発生器回路3400を備えてもよい。コンビネーションモジュール式シャフトアセンブリ3414は、ハンドルアセンブリ3412内に位置する共通の第1段階回路3404、及びモジュール式シャフトアセンブリ3414と一体のモジュール式第2段階回路3406によって給電され得る。外科システム1000の外科用器具に関連してこの説明全体を通して上述したように、電池アセンブリ3410及びシャフトアセンブリ3414は、ハンドルアセンブリ3412と機械的及び電気的に接続するように構成されている。エンドエフェクタアセンブリは、シャフトアセンブリ3414と機械的及び電気的に接続するように構成されている。
ここで図21を参照すると、発生器回路3400は、本明細書に記載される外科システム1000の外科用器具などの外科用器具の複数のモジュール式アセンブリ内に位置する複数の段階に分割される。一態様では、制御段階回路3402は、外科用器具の電池アセンブリ3410内に位置してもよい。制御段階回路3402は、図20に関連して説明される制御回路3200である。制御回路3200は、内部メモリ3217(図21)(例えば、揮発性及び不揮発性メモリ)を含むプロセッサ3214を備え、電池3211と電気的に連結している。電池3211は、第1段階回路3404、第2段階回路3406、及び第3段階回路3408にそれぞれ電力を供給する。上述したように、制御回路3200は、図27及び図28に関連して説明した回路及び技術を使用してデジタル波形4300(図29)を生成する。再び図21を参照すると、デジタル波形4300は、超音波変換器、高周波(例えば、RF)電極、又はそれらの組み合わせを個別に又は同時にのいずれかで駆動するように構成され得る。同時に駆動する場合、超音波波形又はRF波形のいずれかを選択するように、対応する第1段階回路3404内にフィルタ回路を設けてもよい。かかるフィルタリング技術は、共同所有の米国特許出願第2017−0086910−A1号、表題TECHNIQUES FOR CIRCUIT TOPOLOGIES FOR COMBINED GENERATORに記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
第1段階回路3404(例えば、第1段階超音波駆動回路3420、第1段階RF駆動回路3422、及び第1段階センサ駆動回路3424)は、外科用器具のハンドルアセンブリ3412内に位置する。制御回路3200は、制御回路3200の出力SCL−B、SDA−Bを介して、RF駆動信号を第1段階RF駆動回路3422に提供する。第1段階RF駆動回路3422を、図23に関連して詳細に説明する。制御回路3200は、制御回路3200の出力SCL−C、SDA−Cを介して、センサ駆動信号を第1段階センサ駆動回路3424に提供する。一般に、第1段階回路3404のそれぞれは、第2段階回路3406を駆動するためのデジタル/アナログ(DAC)変換器及び第1段階増幅器部を含む。第1段階回路3404の出力は、第2段階回路3406の入力に提供される。
制御回路3200は、どのモジュールが制御回路3200にプラグ接続されているかを検出するように構成されている。例えば、制御回路3200は、ハンドルアセンブリ3412内に位置する第1段階超音波駆動回路3420、第1段階RF駆動回路3422、又は第1段階センサ駆動回路3424が電池アセンブリ3410に接続されているかどうかを検出するように構成されている。同様に、第1段階回路3404のそれぞれは、どの第2段階回路3406がこれに接続されているかを検出することができ、その情報は、生成する信号波形の種類を決定するために制御回路3200に戻される。同様に、第2段階回路3406のそれぞれは、どの第3段階回路3408又は構成要素がこれに接続されているかを検出することができ、その情報は、生成する信号波形の種類を決定するために制御回路3200に戻される。
一態様では、第2段階回路3406(例えば、超音波駆動第2段階回路3430、RF駆動第2段階回路3432、及びセンサ駆動第2段階回路3434)は、外科用器具のシャフトアセンブリ3414内に位置する。第1段階超音波駆動回路3420は、出力US左/US右を介して、第2段階超音波駆動回路3430に信号を提供する。変圧器に加えて、第2段階超音波駆動回路3430は更に、フィルタ、増幅器、及び信号調整回路を含んでもよい。第1段階高周波(RF)電流駆動回路3422は、出力RF左/RF右を介して、第2段階RF駆動回路3432に信号を提供する。変圧器及びブロッキングコンデンサに加えて、第2段階RF駆動回路3432は更に、フィルタ、増幅器、及び信号調整回路を含んでもよい。第1段階センサ駆動回路3424は、出力センサ1/センサ2を介して、第2段階センサ駆動回路3434に信号を提供する。第2段階センサ駆動回路3434は、センサの種類に応じてフィルタ、増幅器、及び信号調整回路を含んでもよい。第2段階回路3406の出力は、第3段階回路3408の入力に提供される。
一態様では、第3段階回路3408(例えば、超音波変換器1120、RF電極3074a、3074b、及びセンサ3440)は、外科用器具の様々なアセンブリ3416内に位置してよい。一態様では、第2段階超音波駆動回路3430は、超音波変換器1120の圧電スタックに駆動信号を提供する。一態様では、超音波変換器1120は、外科用器具の超音波変換器アセンブリ内に位置する。しかしながら、他の態様では、超音波変換器1120は、ハンドルアセンブリ3412、シャフトアセンブリ3414、又はエンドエフェクタ内に位置してもよい。一態様では、第2段階RF駆動回路3432は、概ね外科用器具のエンドエフェクタ部分内に位置する、RF電極3074a、3074bに駆動信号を提供する。一態様では、第2段階センサ駆動回路3434は、外科用器具全体に位置する様々なセンサ3440に駆動信号を提供する。
図22は、本開示の少なくとも1つの態様による、第1段階回路3504が第2段階回路3506と共通している、複数の段階に分割された発生器回路3500を示す。一態様では、本明細書に記載される外科システム1000の外科用器具は、複数の段階に分割された発生器回路3500を含み得る。例えば、外科システム1000の外科用器具は、少なくとも2つの回路、つまり高周波(RF)エネルギーのみ、超音波エネルギーのみ、及び/又はRFエネルギーと超音波エネルギーとの組み合わせの動作を可能にする増幅の第1段階回路3504及び第2段階回路3506に分割された発生器回路3500を備えてもよい。コンビネーションモジュール式シャフトアセンブリ3514は、ハンドルアセンブリ3512内に位置する共通の第1段階回路3504、及びモジュール式シャフトアセンブリ3514と一体のモジュール式第2段階回路3506によって給電され得る。外科システム1000の外科用器具に関連してこの説明全体を通して上述したように、電池アセンブリ3510及びシャフトアセンブリ3514は、ハンドルアセンブリ3512と機械的及び電気的に接続するように構成されている。エンドエフェクタアセンブリは、シャフトアセンブリ3514と機械的及び電気的に接続するように構成されている。
図22の実施例に示すように、外科用器具の電池アセンブリ3510部分は、前述の制御回路3200を含む第1の制御回路3502を備える。電池アセンブリ3510に接続するハンドルアセンブリ3512は、共通の第1段階駆動回路3420を備える。前述したように、第1段階駆動回路3420は、超音波、高周波(RF)電流、及びセンサ負荷を駆動するように構成されている。共通の第1段階駆動回路3420の出力は、第2段階超音波駆動回路3430、第2段階高周波(RF)電流駆動回路3432、及び/又は第2段階センサ駆動回路3434などの第2段階回路3506のうちの任意の1つを駆動することができる。共通の第1段階駆動回路3420は、シャフトアセンブリ3514がハンドルアセンブリ3512に接続されているときに、どの第2段階回路3506がシャフトアセンブリ3514内に位置しているかを検出する。シャフトアセンブリ3514がハンドルアセンブリ3512に接続されると、共通の第1段階駆動回路3420が、第2段階回路3506(例えば、第2段階超音波駆動回路3430、第2段階RF駆動回路3432、及び/又は第2段階センサ駆動回路3434)のうちのどの1つがシャフトアセンブリ3514内に位置しているかを判定する。この情報は、適切なデジタル波形4300(図29)を第2段階回路3506に供給して、適切な負荷(例えば超音波、RF、又はセンサ)を駆動するために、ハンドルアセンブリ3512内に位置する制御回路3200に提供される。超音波変換器1120、電極3074a、3074b、又はセンサ3440などの第3段階回路3508内の様々なアセンブリ3516に識別回路が含まれ得ることは理解されるであろう。したがって、第3段階回路3508が第2段階回路3506に接続されると、第2段階回路3506は、識別情報に基づいて要求される負荷の種類を知る。
図23は、本開示の少なくとも1つの態様による、高周波電流(RF)を駆動するように構成された電気回路3600の一態様の回路図である。電気回路3600は、アナログマルチプレクサ3680を備える。アナログマルチプレクサ3680は、RF、電池、及び電力制御回路などの上流チャネルSCL−A、SDA−Aからの様々な信号を多重化する。電流センサ3682は、電源回路の戻り又は接地区間と直列に連結され、電源によって供給される電流を測定する。電界効果トランジスタ(FET)温度センサ3684は、周囲温度を提供する。パルス幅変調(PWM)ウォッチドッグタイマー3688は、主プログラムが定期的なシステムリセットの提供を怠る場合にシステムリセットを自動的に生じさせる。これは、ソフトウェア又はハードウェア障害のために電気回路3600がハングアップ又はフリーズした場合に、電気回路3600を自動的にリセットするように設けられている。電気回路3600は、例えば、図29に関して記載されるように、RF電極を駆動するため又は超音波変換器1120を駆動するために構成され得ることは理解されるであろう。したがって、ここで図23を再び参照すると、電気回路3600を使用して、超音波及びRF電極の両方を交互に駆動することができる。
駆動回路3686は、左右のRFエネルギー出力を提供する。信号波形を表すデジタル信号は、制御回路3200(図20)などの制御回路からアナログマルチプレクサ3680のSCL−A、SDA−A入力に供給される。デジタル/アナログ変換器3690(DAC)は、デジタル入力をアナログ出力に変換して、発振器3694に連結されたPWM回路3692を駆動する。PWM回路3692は、第1のトランジスタ出力段階3698aに連結された第1のゲート駆動回路3696aに第1の信号を提供して、第1のRF+(左側)エネルギー出力を駆動する。PWM回路3692はまた、第2のトランジスタ出力段階3698bに連結された第2のゲート駆動回路3696bに第2の信号を提供して、第2のRF(右側)エネルギー出力を駆動する。電圧センサ3699は、出力電圧を測定するためにRF左/RF出力端子間に連結される。駆動回路3686、第1の駆動回路3696a及び第2の駆動回路3696b、並びに第1のトランジスタ出力段階3698a及び第2のトランジスタ出力段階3698bは、第1段階増幅器回路を画定する。動作中、制御回路3200(図20)は、直接デジタル合成(DDS)回路4100、4200(図27及び図28)などの回路を用いてデジタル波形4300(図29)を生成する。DAC3690は、デジタル波形4300を受信し、それをアナログ波形に変換し、これが第1段階増幅器回路によって受信及び増幅される。
図24は、本開示の少なくとも1つの態様による、図23に示す電気回路3600に連結された変圧器3700の回路図である。変圧器3700のRF+/RF入力端子(一次巻線)は、電気回路3600のRF左/RF出力端子に電気的に連結されている。二次巻線の一方の側は、第1のブロッキングコンデンサ3706及び第2のブロッキングコンデンサ3708と直列に連結されている。第2のブロッキングコンデンサは、第2段階RF駆動回路3774aの正端子に連結される。二次巻線のもう一方の側は、第2段階RF駆動回路3774bの負端子に連結されている。第2段階RF駆動回路3774aの正の出力は、超音波ブレードに連結され、第2段階RF駆動回路3774bの負のアース端子は外側管に連結される。一態様では、変圧器は、n:nが1:50である。
図25は、本開示の少なくとも1つの態様による、高電力エネルギー/駆動回路及び低電力回路のために個別の電源を備える回路3800の回路図である。電源装置3812は、電源3812が電池アセンブリに挿入されると、スイッチ3818によって回路3800に接続される第1の一次電池3815及び第2の一次電池3817(例えば、Liイオン電池)を含む一次電池パックと、スイッチ3823によって回路に接続される二次電池3820を含む二次電池パックと、を含む。二次電池3820は、ガンマ又は他の放射線滅菌に耐性のある構成要素を有するサグ防止電池である。例えば、電池アセンブリ内のスイッチモード電源3827及び任意の充電回路は、二次電池3820が一次電池3815、3817の電圧サグを低減することを可能にするように組み込まれ得る。これにより、無菌フィールドへの導入が容易な手術の開始時の満充電セルが保証される。一次電池3815、3817を使用して、モータ制御回路3826及びエネルギー回路3832に直接電力供給することができる。モータ制御回路3826は、モータ3829などのモータを制御するように構成される。電源/電池パック3812は、モータ制御回路3826及びエネルギー回路3832を稼働させるための、専用エネルギーセル3815、3817からのハンドルエレクトロニクス回路3830を制御するための専用エネルギーセル3820を備える、一次Liイオン電池3815、3817と、二次NiMH電池3820と、を含むデュアルタイプ電池アセンブリを備えてよい。この場合、エネルギー回路3832及び/又はモータ制御回路3826の駆動に関与する一次電池3815、3817がローに低下したら、回路3810は、ハンドルエレクトロニクス回路3830の駆動に関与する二次電池3820から引き出す。様々な一態様では、回路3810は、電流が反対方向(例えば、エネルギー及び/又はモータ制御回路の駆動に関与する電池からエレクトロニクス回路の駆動に関与する電池へ)に流れることを許可しない一方向ダイオードを含み得る。
更に、所定のレベルで電圧サグを最小限に抑えるために、ダイオード及び真空管構成要素を使用するスイッチモード電源3827を含む、ガンマフレンドリー充電回路を設けることができる。NiMH電圧(3つのNiMHセル)の分割である最小サグ電圧を含むことにより、スイッチモード電源3827を排除することができる。更に、放射線硬化した構成要素がモジュール内に位置するモジュールシステムを提供することができ、このモジュールを、放射線滅菌によって滅菌可能にする。他の放射線硬化していない構成要素は、モジュール構成要素の間に作製された他のモジュール構成要素及び接続に含まれ得、それにより構成要素が同じ回路基板上に一緒に位置しているかのように、構成要素が一緒に動作する。2つのNiMHセルのみが所望される場合、ダイオード及び真空管に基づくスイッチモード電源3827は、使い捨て一次電池パック内の滅菌可能なエレクトロニクスを可能にする。
ここで図26を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具と共に使用するために電池3901によって電力供給されるRF発生器回路3902を動作させるための制御回路3900を示す。外科用器具は、超音波振動及び高周波電流の両方を用いて生体組織上で外科的凝固/切断処置を行い、高周波電流を用いて生体組織上で外科的凝固処置を行うように構成されている。
図26は、外科システム1000の外科用器具のために、デュアル発生器システムがRF発生器回路3902のエネルギーモダリティと超音波発生器回路3920のエネルギーモダリティとの間で切り替えることを可能にする制御回路3900を示す。一態様では、RF信号における電流閾値が検出される。組織のインピーダンスが低い場合、RFエネルギーが組織の処置源として使用されるとき、組織を通る高周波電流は高い。少なくとも一態様によれば、外科システム1000の外科用器具上に位置する視覚インジケータ3912又は光は、この高電流期間中にオン状態となるように構成されてもよい。電流が閾値を下回ると、視覚インジケータ3912はオフ状態になる。したがって、フォトトランジスタ3914は、図26で示す制御回路3900に示すように、オン状態からオフ状態への遷移を検出し、RFエネルギーを解除するように構成することができる。このため、エネルギーボタンが解除され、エネルギースイッチ3926が開放されると、制御回路3900はリセットされ、RF発生器回路3902及び超音波発生器回路3920の両方がオフ状態に保たれる。
図26を参照すると、一態様では、RF発生器回路3902及び超音波発生器回路3920を管理する方法が提供される。RF発生器回路3902及び/又は超音波発生器回路3920は、例えば、多機能型電気外科用器具1108のハンドルアセンブリ1109、超音波変換器/RF発生器アセンブリ1120、電池アセンブリ、シャフトアセンブリ1129及び/又はノズル内に位置してもよい。制御回路3900は、エネルギースイッチ3926がオフ(例えば、開く)である場合はリセット状態に保たれる。したがって、エネルギースイッチ3926が開かれると、制御回路3900はリセットされ、RF発生器回路3902及び超音波発生器回路3920の両方がオフにされる。エネルギースイッチ3926が押され、エネルギースイッチ3926が係合される(例えば、閉鎖される)と、RFエネルギーが組織に送達され、電流感知昇圧変圧器3904によって動作される視覚インジケータ3912は、組織インピーダンスが低い間に点灯する。視覚インジケータ3912からの光は、超音波発生器回路3920をオフ状態に維持するための論理信号を提供する。一旦、組織インピーダンスが閾値より上に増加し、組織を通る高周波電流が閾値より下に減少すると、視覚インジケータ3912はオフになり、光はオフ状態に移行する。この移行により発生した論理信号によってリレー3908がオフになり、それによってRF発生器回路3902がオフになり、超音波発生器回路3920がオンになって凝固及び切断サイクルが完了する。
引き続き図26を参照すると、一態様では、デュアル発生器回路構成は、1つのモダリティに対して、電池3901により電力供給されるオンボードのRF発生器回路3902と、例えば、多機能型電気外科用器具1108のハンドルアセンブリ1109、電池アセンブリ、シャフトアセンブリ1129、ノズル、及び/又は超音波変換器/RF発生器アセンブリ1120内でオンボードであってもよい第2のオンボードの超音波発生器回路3920と、を用いる。超音波発生器回路3920はまた、電池3901によって動作する。様々な態様では、RF発生器回路3902及び超音波発生器回路3920は、ハンドルアセンブリ1109の一体型又は分離可能な構成要素であり得る。様々な態様によれば、デュアルRF/超音波発生器回路3902、3920をハンドルアセンブリ1109の一部として有することにより、複雑な配線の必要性が排除され得る。RF/超音波発生器回路3902、3920は、コードレス発生器システムの能力を同時に利用しながら、既存の発生器の全能力を提供するように構成されてもよい。
いずれかのタイプのシステムは、互いに通信していないモダリティに対して別個の制御を有することができる。外科医は、RF及び超音波を別々にかつ随意に活性化する。別のアプローチは、ボタン、組織の状態、器具作動パラメータ(例えばジョー閉鎖、力など)及び組織の処置を管理するためのアルゴリズムを共有する、完全に一体化された通信スキームを提供することである。この一体化の様々な組み合わせは、適切なレベルの機能及び性能を提供するために実装され得る。
上述したように、一態様では、制御回路3900は、電池をエネルギー源として備える、電池3901により電力供給されるRF発生器回路3902を含む。図示のように、RF発生器回路3902は、本明細書において電極3906a、3906b(すなわち活性電極3906a及び戻り電極3906b)と称される2つの導電表面に連結され、電極3906a、3906bをRFエネルギー(例えば、高周波電流)で駆動するように構成される。昇圧変圧器3904の第1の巻線3910aは、双極RF発生器回路3902及び戻り電極3906bの一方の極に直列に接続されている。一態様では、第1の巻線3910a及び戻り電極3906bは、双極RF発生器回路3902の負極に接続されている。双極RF発生器回路3902のもう一方の極は、リレー3908のスイッチ接点3909を通して活性電極3906aに接続されるか、又は電磁石3936によって移動されてスイッチ接点3909を動作させる可動鉄片を含む任意の適切な電磁切り替え装置に接続されている。電磁石3936が通電されるとスイッチ接点3909は閉じ、電磁石3936が非通電にされるとスイッチ接点3909は開く。スイッチ接点が閉じると、RF電流は、電極3906aと電極3906bとの間に位置する導電性組織(図示せず)を通って流れる。一態様では、活性電極3906aが双極RF発生器回路3902の正極に接続されることは理解されるであろう。
視覚インジケータ回路3905は、昇圧変圧器3904、直列レジスタR2、及び視覚インジケータ3912を備える。視覚インジケータ3912は、外科用器具1108並びに本明細書に記載されるものなどの他の電気外科用システム及びツールと共に使用するように適合され得る。昇圧変圧器3904の第1の巻線3910aは、戻り電極3906bと直列に接続され、昇圧変圧器3904の第2の巻線3910bは、レジスタR2、及び例えばNE−2型ネオンバルブを含む視覚インジケータ3912と直列に接続されている。
動作時、リレー3908のスイッチ接点3909が開くと、活性電極3906aは双極RF発生器回路3902の正極から分離され、組織、戻り電極3906b、及び昇圧変圧器3904の第1の巻線3910aを通って電流が流れなくなる。そのため、視覚インジケータ3912は通電されず、発光しない。リレー3908のスイッチ接点3909が閉じると、活性電極3906aは双極RF発生器回路3902の正極に接続され、それにより、組織、戻り電極3906b、及び昇圧変圧器3904の第1の巻線3910aを通って電流が流れて、組織上で動作する、例えば、組織を切断し焼灼することが可能となる。
第1の電流は、活性電極3906aと戻り電極3906bとの間に位置する組織のインピーダンスの関数として第1の巻線3910aを通って流れ、昇圧変圧器3904の第1の巻線3910a全体に第1の電圧を提供する。昇圧した第2の電圧は、昇圧変圧器3904の第2の巻線3910b全体に誘導される。二次電圧はレジスタR2全体に現れ、組織を通る電流が所定の閾値よりも大きいときは視覚インジケータ3912に通電してネオンバルブを点灯させる。回路及び構成要素の値は例示的であり、それに限定されないことが理解されるであろう。リレー3908のスイッチ接点3909が閉じると、電流が組織を通って流れ、視覚インジケータ3912がオンになる。
ここで制御回路3900のエネルギースイッチ3926部分を参照すると、エネルギースイッチ3926が開放位置であるとき、論理ハイが第1のインバータ3928の入力に適用され、論理ローがANDゲート3932の2つの入力のうちの1つに適用される。したがって、ANDゲート3932の出力はローであり、トランジスタ3934はオフであり、電流が電磁石3936の巻線を通って流れるのを防ぐ。電磁石3936が非通電状態であると、リレー3908のスイッチ接点3909は開いたままであり、電流が電極3906a、3906bを通って流れるのを防ぐ。第1のインバータ3928の論理ロー出力も第2のインバータ3930に適用され、出力をハイにして、フリップフロップ3918(例えば、D型フリップフロップ)をリセットする。このとき、Q出力はローになり、超音波発生器回路3920の回路をオフにし、
Figure 2021509599
出力はハイになり、ANDゲート3932の他の入力に適用される。
ユーザが器具ハンドル上のエネルギースイッチ3926を押して、電極3906aと電極3906bとの間の組織にエネルギーを印加すると、エネルギースイッチ3926は閉じて、第1のインバータ3928の入力に論理ローを適用し、これがANDゲート3932の他の入力に論理ハイを適用してANDゲート3932の出力をハイにして、トランジスタ3934をオンにする。オン状態では、トランジスタ3934は、電磁石3936の巻線を通して電流を伝導及びシンクして電磁石3936に通電し、リレー3908のスイッチ接点3909を閉じる。上述のように、スイッチ接点3909が閉じると、組織が電極3906aと電極3906bとの間に位置するときに、電流は、電極3906a、3906b及び昇圧変圧器3904の第1の巻線3910aを通って流れることができる。
上述のように、電極3906a、3906bを通って流れる電流の大きさは、電極3906aと電極3906bとの間に位置する組織のインピーダンスに依存する。最初に、組織のインピーダンスは低く、組織及び第1の巻線3910aを通る電流の大きさは高い。そのため、第2の巻線3910bに印加される電圧は、視覚インジケータ3912をオンにするほど十分に高い。視覚インジケータ3912が発する光は、フォトトランジスタ3914をオンにし、これがインバータ3916の入力をローに引き下げ、インバータ3916の出力をハイにする。フリップフロップ3918のCLKに適用されるハイ入力は、フリップフロップ3918のQ又は
Figure 2021509599
出力に影響を与えず、Q出力はローのままであり、
Figure 2021509599
出力はハイのままである。したがって、視覚インジケータ3912は通電されたままであり、超音波発生器回路3920はオフとなり、多機能型電気外科用器具の超音波変換器3922及び超音波ブレード3924は起動しなくなる。
組織を通って流れる電流によって発生した熱に起因して、電極3906aと電極3906bとの間の組織が乾燥すると、組織のインピーダンスは増加して、そこを通る電流は減少する。第1の巻線3910aを通る電流が減少すると、第2の巻線3910bにわたる電圧も減少し、電圧が視覚インジケータ3912を動作させるために必要な最小閾値を下回ると、視覚インジケータ3912及びフォトトランジスタ3914はオフになる。フォトトランジスタ3914がオフになると、論理ハイがインバータ3916の入力に適用され、論理ローがフリップフロップ3918のCLK入力に適用されて論理ハイをQ出力に、論理ローを
Figure 2021509599
出力にクロックする。Q出力における論理ハイによって、超音波発生器回路3920がオンになり、超音波変換器3922及び超音波ブレード3924を起動させて電極3906aと電極3906aとの間に位置する組織の切断を開始させる。超音波発生器回路3920がオンになるのと同時に又はほぼ同時に、フリップフロップ3918の
Figure 2021509599
出力はローになり、ANDゲート3932の出力をローにして、トランジスタ3934をオフにし、それにより、電磁石3936を非通電にして、リレー3908のスイッチ接点3909を開いて電極3906a、3906bを通る電流の流れを遮断する。
リレー3908のスイッチ接点3909が開いている間、電流は、電極3906a、3906b、組織、及び昇圧変圧器3904の第1の巻線3910aを通って流れない。このため、第2の巻線3910bにわたって電圧は発生せず、視覚インジケータ3912を通って電流は流れない。
ユーザが器具ハンドル上のエネルギースイッチ3926を握ってエネルギースイッチ3926を閉じた状態に維持する間、フリップフロップ3918のQ及び
Figure 2021509599
出力の状態は同じままである。したがって、双極RF発生器回路3902から電極3906a、3906bを通って電流が流れていない間は、超音波ブレード3924は起動した状態を維持してエンドエフェクタのジョーの間の組織を切断し続ける。ユーザが器具ハンドルのエネルギースイッチ3926を解放すると、エネルギースイッチ3926が開いて、第1のインバータ3928の出力はローになり、第2のインバータ3930の出力はハイになってフリップフロップ3918をリセットし、Q出力をローにして超音波発生器回路3920をオフにする。同時に、
Figure 2021509599
出力はハイになり、ここで回路はオフ状態になって、ユーザが器具ハンドル上のエネルギースイッチ3926を作動させて、エネルギースイッチ3926を閉じ、電極3906aと電極3906bとの間に位置する組織に電流を印加し、上述のように組織にRFエネルギーを印加し、組織に超音波エネルギーを印加するサイクルを繰り返す準備が整う。
一態様では、外科システム1000の超音波又は高周波電流発生器は、ルックアップテーブル内に記憶される所定の数の位相点を望ましく用いて波形をデジタル化するように、電気信号波形をデジタル的に発生させるように構成され得る。メモリ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は任意の好適な不揮発性メモリで定義されたテーブル内に、位相点を記憶させてよい。図27は、電気信号波形のための複数の波形を発生させるように構成された、直接デジタル合成(DDS)回路4100などのデジタル合成回路のための、基本的アーキテクチャの一態様を示す。発生器ソフトウェア及びデジタル制御は、ルックアップテーブル4104内のアドレスを走査するようにFPGAに指示を出すことができ、これが続いて電力増幅器に給電するDAC回路4108に様々なデジタル入力値を提供する。アドレスは、目的の周波数に従って走査されてよい。こうしたルックアップテーブル4104を使用することは、組織内、又は変換器、RF電極、複数の変換器内に同時に、複数のRF電極内に同時に、若しくはRF及び超音波器具の組み合わせ内に供給され得る、様々なタイプの波形を発生させることを可能にする。更に、複数の波形を表す複数のルックアップテーブル4104を作成し、記憶し、発生器から組織に適用することができる。
波形信号は、超音波変換器及び/若しくはRF電極、又はそれらの複数(例えば、2つ若しくはそれ以上の超音波変換器及び/又は2つ若しくはそれ以上のRF電極)の出力電流、出力電圧、又は出力電力のうち、少なくとも1つを制御するように構成されてよい。更に、外科用器具が超音波コンポーネントを備える場合、波形信号は、少なくとも1つの外科用器具の超音波変換器の少なくとも2つの振動モードを駆動させるように構成されてよい。したがって、発生器は、波形信号を少なくとも1つの外科用器具へと提供するように構成されてよく、波形信号は、テーブル内の複数の波形の少なくとも1つの波形に応答する。なお、2つの外科用器具に提供される波形信号は、2つ以上の波形を含んでよい。テーブルは複数の波形に関係した情報を含んでよく、またテーブルは発生器内に記憶されてよい。一態様又は一実施例では、テーブルは、直接デジタル合成テーブルであってよく、発生器のFPGA内に記憶されてよい。テーブルは、波形をカテゴリー化するのに便利である任意の方法によってアドレス指定されてよい。少なくとも一態様によれば、直接デジタル合成テーブルであり得るテーブルは、波形信号の周波数に従ってアドレス指定される。更に、複数の波形に関係した情報は、デジタル情報としてテーブル内に記憶されてよい。
アナログ電気信号波形は、超音波変換器及び/若しくはRF電極、又はそれらの複数(例えば、2つ以上の超音波変換器及び/又は2つ以上のRF電極)の出力電流、出力電圧、又は出力電力のうち、少なくとも1つを制御するように構成されてよい。更に、外科用器具が超音波コンポーネントを備える場合、アナログ電気信号波形は、少なくとも1つの外科用器具の超音波変換器の少なくとも2つの振動モードを駆動させるように構成されてよい。したがって、発生器回路は、アナログ電気信号波形を少なくとも1つの外科用器具へと提供するように構成されてよく、アナログ電気信号波形は、ルックアップテーブル4104内に記憶された複数の波形の少なくとも1つの波形に対応する。なお、2つの外科用器具に提供されるアナログ電気信号波形は、2つ以上の波形を含んでよい。ルックアップテーブル4104は、複数の波形に関連した情報を含んでよく、またルックアップテーブル4104は、発生器回路又は外科用器具のいずれかに記憶されてよい。一態様又は実施例では、ルックアップテーブル4104は、直接デジタル合成テーブルであってよく、これは発生器回路又は外科用器具のFPGAに記憶されてよい。ルックアップテーブル4104は、波形をカテゴリー化するために便利である任意の方法によってアドレス指定されてよい。少なくとも一態様によれば、直接デジタル合成テーブルであり得るルックアップテーブル4104は、所望のアナログ電気信号波形の周波数に従ってアドレス指定される。更に、複数の波形に関係した情報は、デジタル情報としてルックアップテーブル4104に記憶されてよい。
計装システム及び通信システムにおけるデジタル技術の広範な使用を伴い、基準周波数から複数の周波数を発生させるデジタル的制御法が発展し、直接デジタル合成と呼ばれている。基本アーキテクチャを図27に示す。簡略化された本ブロック図では、DDS回路は、発生器回路のプロセッサ、コントローラ、又は論理機構、及び外科システム1000の発生器回路内に位置するメモリ回路に連結されている。DDS回路4100は、アドレスカウンタ4102、ルックアップテーブル4104、レジスタ4106、DAC回路4108、及びフィルタ4112を備える。安定クロックfは、アドレスカウンタ4102により受信され、レジスタ4106は、正弦波(又は他の任意の波形)のサイクルの1つ以上の整数をルックアップテーブル4104内に記憶するプログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)を駆動する。アドレスカウンタ4102が記憶場所をステップスルーすると、ルックアップテーブル4104内に記憶された値は、DAC回路4108に連結されたレジスタ4106に書き込まれる。ルックアップテーブル4104の記憶場所における信号の対応するデジタル振幅は、続いてアナログ出力信号4110を発生させるDAC回路4108を駆動する。アナログ出力信号4110のスペクトル純度は、主としてDAC回路4108により決定される。位相雑音は、基本的に基準クロックfのものである。DAC回路4108から出力される第1のアナログ出力信号4110は、フィルタ4112によりフィルタリングされ、フィルタ4112により出力される第2のアナログ出力信号4114は、発生器回路の出力に連結された出力を有する増幅器へと提供される。第2のアナログ出力信号は、周波数foutを有する。
DDS回路4100は、サンプリングされたデータシステムであるため、量子化雑音、エイリアシング、フィルタリングなどのサンプリングに伴う問題を考慮しなければならない。例えば、位相ロックループ(PLL)ベースのシンセサイザの出力の高次高調波がフィルタリングされ得るのに対して、DAC回路4108出力周波数の高次高調波はナイキスト帯域幅に折り返して、それらをフィルタリング不可にする。ルックアップテーブル4104は、サイクルの整数に関する信号データを含む。最終出力周波数foutは、基準クロック周波数fを変更することで、又はPROMを再プログラミングすることによって変更することができる。
DDS回路4100は、複数のルックアップテーブル4104を含んでもよく、ルックアップテーブル4104は、所定のサンプル数により表される波形を記憶し、サンプルは、所定の波形形状を画定する。したがって、独自の形状を有する複数の波形は、複数のルックアップテーブル4104内に記憶されて、器具設定又は組織フィードバックに基づく様々な組織処置を提供することができる。波形の例としては、表面組織凝固のための高い波高率のRF電気信号波形、より深い組織貫通のための低い波高率のRF電気信号波形、及び効果的な修正凝固を促進する電気信号波形が挙げられる。一態様では、DDS回路4100は、複数の波形ルックアップテーブル4104を作成することができ、組織処置手順の間(例えば、ユーザ入力又はセンサ入力に基づく「オンザフライ」又は実質実時間にて)、所望の組織効果及び/又は組織フィードバックに基づいて、個別のルックアップテーブル4104に記憶された様々な波形間で切り替えを行うことができる。したがって、波形間の切り替えは、例えば、組織インピーダンス及び他の要素に基づくことができる。他の態様では、ルックアップテーブル4104は、サイクル毎に組織内へと送達される電力を最大化するよう形成される電気信号波形(すなわち、台形波又は方形波)を記憶することができる。他の態様では、ルックアップテーブル4104は、同期された波形を記憶することができ、その結果、この波形が、RF及び超音波駆動信号を送達しながら、外科システム1000の多機能型外科用器具による電力送達を最大化する。更に他の態様では、ルックアップテーブル4104は、超音波周波数のロックを維持しながら、超音波並びにRF治療用及び/又は治療量以下のエネルギーを同時に駆動する電気信号波形を記憶することができる。様々な器具及びそれらの組織効果に特有のカスタム波形は、発生器回路の不揮発性メモリ内、又は外科システム1000の不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)内に記憶され得、また多機能型外科用器具を発生器回路に接続する際にフェッチされる。多くの高波高率「凝固」波形に使用される場合の、指数関数的に減衰する正弦波形の例を、図29に示す。
DDS回路4100のよりフレキシブルで効果的な実装は、数値制御発振器(NCO)と呼ばれるデジタル回路を用いる。DDS回路4200などの、よりフレキシブルで効果的なデジタル合成回路のブロック図を図28に示す。この簡略化されたブロック図では、DDS回路4200は、発生器のプロセッサ、コントローラ、又は論理機構に、及び発生器又は外科システム1000の外科用器具のうちのいずれかに位置するメモリ回路に連結されている。DDS回路4200は、負荷レジスタ4202、並列デルタ位相レジスタ4204、加算器回路4216、位相レジスタ4208、ルックアップテーブル4210(位相−振幅変換器)、DAC回路4212、及びフィルタ4214を備える。加算器回路4216及び位相レジスタ4208は、位相アキュムレータ4206の一部を形成する。クロック周波数fは、位相レジスタ4208及びDAC回路4212に適用される。負荷レジスタ4202は、基準クロック周波数信号fの分数としての出力周波数を特定する調整ワードを受信する。負荷レジスタ4202の出力は、調整ワードMと共に、並列デルタ位相レジスタ4204に提供される。
DDS回路4200は、クロック周波数fを発生させるサンプルクロック、位相アキュムレータ4206、及びルックアップテーブル4210(例えば、位相−振幅変換器)を含む。位相アキュムレータ4206の内容は、クロックサイクルf毎に一度更新される。位相アキュムレータ4206が更新されると、並列デルタ位相レジスタ4204内に記憶されたデジタル数Mは、加算器回路4216により位相レジスタ4208内の数に加算される。並列デルタ位相レジスタ4204内の数は、00...01であり、位相アキュムレータ4206の初期の内容は、00...00であると仮定する。位相アキュムレータ4206は、クロックサイクル毎に00...01と更新される。位相アキュムレータ4206が32−ビット幅である場合、位相アキュムレータ4206が00...00へと戻るまでに232クロックサイクル(40億超)が必要とされ、サイクルは繰り返される。
位相アキュムレータ4206の切り捨てられた出力4218は、位相−振幅変換器のルックアップテーブル4210へと提供され、またルックアップテーブル4210の出力はDAC回路4212に連結される。位相アキュムレータ4206の切り捨てられた出力4218は、正弦(又は余弦)ルックアップテーブルへのアドレスとして機能する。ルックアップテーブル内のアドレスは、正弦波における0°〜360°の位相点に対応する。ルックアップテーブル4210は、正弦波の1つの完全サイクルの対応するデジタル振幅情報を含む。したがって、ルックアップテーブル4210は、位相情報を位相アキュムレータ4206からデジタル振幅ワードにマッピングし、続いてこれがDAC回路4212を駆動させる。DAC回路の出力は、第1のアナログ信号4220であり、フィルタ4214によりフィルタリングされる。フィルタ4214の出力は、発生器回路の出力に連結された電力増幅器へと提供される、第2のアナログ信号4222である。
一態様では、デジタル化され得る波形が、256(28)〜281、474、976、710、656(248)の範囲(表1に示すように、nは正の整数である)の任意の好適な2n位相点の数であるにもかかわらず、電気信号波形を1024(210)位相点へとデジタル化してよい。電気信号波形はA(θ)として表されてもよく、点nにおける正規化された振幅Aは位相角θにより表され、点nにおける位相点と呼ばれる。個別の位相点nの数は、DDS回路4200(及び図21に示すDDS回路4100)の調整分解能を決定する。
表1は、多数の位相点にデジタル化された電気信号波形を特定する。
Figure 2021509599
発生器回路アルゴリズム及びデジタル制御回路は、ルックアップテーブル4210内のアドレスを走査し、次にルックアップテーブル4210はフィルタ4214及び電力増幅器に給電するDAC回路4212に様々なデジタル入力値を提供する。アドレスは、目的の周波数に従って走査されてよい。ルックアップテーブルを使用することで、DAC回路4212によりアナログ出力信号へと変換され、フィルタ4214によりフィルタリングされ、発生器回路の出力に連結した電力増幅器により増幅され、RFエネルギーの形態で組織に供給されるか又は超音波変換器に供給され、かつ熱の形態でエネルギーを組織へと送達する超音波振動形態で組織に適用され得る、様々な種類の形状を発生させることが可能である。増幅器の出力は、例えば、単一のRF電極、同時に複数のRF電極、単一の超音波変換器、同時に複数の超音波変換器又はRF変換器及び超音波変換器の組み合わせに適用することができる。更に、複数の波形テーブルを作成し、記憶して、発生器回路から組織に適用することができる。
再び図21を参照すると、n=32及びM=1の場合、位相アキュムレータ4206はオーバフローして再起動する前に、232個の可能な出力をステップスルーする。対応する出力波周波数は、232で除算された入力クロック周波数に等しい。M=2である場合は、位相レジスタ1708は2倍の速度で「ロールオーバー」し、出力周波数は倍増する。これは、以下のように一般化され得る。
n−ビットを蓄積するように構成された位相アキュムレータ4206の場合(nは、一般にほとんどのDDSシステムで24〜32の範囲であるが、前述したように、nは広範囲の選択肢から選択されてよい)、2の可能な位相点が存在する。デルタ位相レジスタにおけるデジタルワードMは、位相アキュムレータがクロックサイクル毎に増分する量を表す。fがクロック周波数である場合、出力正弦波の周波数は、以下に等しい。
Figure 2021509599
上記の式は、DDS「調整方程式」として知られている。システムの周波数分解能は、
Figure 2021509599
と等しいことに留意されたい。n=32では、分解能は40億における一部よりも高い。DDS回路4200の一態様では、位相アキュムレータ4206外の全てのビットがルックアップテーブル4210に伝えられるわけではなく、切り捨てられて、例えば、最初の13〜15個の最上位ビット(MSB)のみが残される。これはルックアップテーブル4210のサイズを低減し、かつ周波数分解能に影響を及ぼさない。位相の切り捨ては、少量だが許容できる位相雑音の量のみを最終出力に追加する。
電気信号波形は、所定周波数における電流、電圧、又は電力により特徴付けられてよい。更に、外科システム1000の外科用器具が超音波コンポーネントを備える場合、電気信号波形は、少なくとも1つの外科用器具の超音波変換器の少なくとも2つの振動モードを駆動させるように構成されてよい。したがって、発生器回路は、電気信号波形を少なくとも1つの外科用器具に提供するように構成されてよく、電気信号波形は、ルックアップテーブル4210(又は、図27のルックアップテーブル4104)内に記憶された所定の波形を特徴とする。なお、電気信号波形は、2つ以上の波形の組み合わせであってよい。ルックアップテーブル4210は、複数の波形に関係した情報を含んでよい。一態様又は一実施例では、ルックアップテーブル4210はDDS回路4200により生成されてよく、直接デジタル合成テーブルと呼ばれることもある。DDSは、オンボードメモリにおける大きな反復波形の第1記憶動作により、作動する。波形(正弦、三角形、方形、任意)のサイクルは、テーブル1に示すように、所定の数の位相点によって表され、メモリに記憶され得る。一度波形がメモリ内部に記憶されると、非常に正確な周波数にて波形が発生され得る。直接デジタル合成テーブルは、発生器回路の不揮発性メモリ内に記憶され得、かつ/又は発生器回路内のFPGA回路と共に実装され得る。ルックアップテーブル4210は、波形をカテゴリー化するのに便利な任意の好適な技術によってアドレス指定されてよい。一態様によれば、ルックアップテーブル4210は、電気信号波形の周波数に従ってアドレス指定される。更に、複数の波形に関連する情報は、メモリ内のデジタル情報として、又はルックアップテーブル4210の一部として記憶されてよい。
一態様では、発生器回路は、電気信号波形を少なくとも2つの外科用器具へと同時に提供するように構成されてよい。発生器回路はまた、発生器回路の単一の出力チャネルを介して、2つの外科用器具へと同時に電気信号波形(2つ以上の波形によって特徴付けられ得る)を提供するように構成されてもよい。例えば、一態様では、電気信号波形は、超音波変換器を駆動する第1の電気信号(例えば、超音波駆動信号)、第2のRF駆動信号及び/又はそれらの組み合わせを含む。更に、電気信号波形は、複数の超音波駆動信号、複数のRF駆動信号、並びに/又は複数の超音波駆動信号及びRF駆動信号の組み合わせを含んでよい。
更に、本開示に従った発生器回路の操作方法は、電気信号波形を発生させること、及び発生した電気信号波形を外科システム1000の外科用器具のうちのいずれか1つに提供することを含み、電気信号波形を発生させることは、メモリから電気信号波形に関係した情報を受信することを含む。発生した電気信号波形は、少なくとも1つの波形を含む。更に、発生した電気信号波形を少なくとも1つの外科用器具へと提供することは、電気信号波形を少なくとも2つの外科用器具へと同時に提供することを含む。
本明細書に記載される発生器回路は、様々な種類の直接デジタル合成テーブルの生成を可能にし得る。発生器回路により発生する、種々の組織の処置に好適なRF/電気外科用信号の波形の例としては、高波高率を伴うRF信号(RFモードで表面凝固に使用され得る)、低波高率を伴うRF信号(より深い組織貫通のために使用され得る)及び効率的な修正凝固を促進する波形が挙げられる。発生器回路はまた、直接デジタル合成ルックアップテーブル4210を用いて複数の波形を発生させることができ、また、オンザフライで所望の組織効果に基づく特定の波形間で切り替えを行うことができる。切り替えは、組織インピーダンス及び/又は他の要素に基づいてよい。
従来の正弦/余弦波形に加えて、発生器回路は、サイクル毎の組織への電力を最大化する波形(複数可)(すなわち、台形波又は方形波)を発生させるように構成されてよい。発生器回路が、RF信号及び超音波信号を同時に駆動することを可能にする回路トポロジーを含むのであるならば、発生器回路は、RF信号及び超音波信号を同時に駆動する場合に、負荷へと送達される電力を最大化するように、かつ超音波周波数ロックを維持するように同期される波形(複数可)を提供することができる。更に、器具及びその組織効果に固有のカスタム波形は、不揮発性メモリ(NVM)内又は器具のEEPROM内に記憶され得、また外科システム1000の外科用器具のうちのいずれか1つを発生器回路に接続する際にフェッチされ得る。
DDS回路4200は、複数のルックアップテーブル4104を備えてよく、ルックアップテーブル4210は、所定数の位相点(サンプルと呼ばれる場合もある)により表される波形を記憶し、位相点は所定の波形の形状を画定する。したがって、独自の形状を有する複数の波形は、複数のルックアップテーブル4210内に記憶されて、器具設定又は組織フィードバックに基づく様々な組織処置を提供することができる。波形の例としては、表面組織凝固のための高い波高率のRF電気信号波形、より深い組織貫通のための低い波高率のRF電気信号波形、及び効果的な修正凝固を促進する電気信号波形が挙げられる。一態様では、DDS回路4200は、複数の波形ルックアップテーブル4210を作成することができ、組織処置手順の間(例えば、ユーザ入力又はセンサ入力に基づく「オンザフライ」又は実質実時間にて)、所望の組織効果及び/又は組織フィードバックに基づいて、様々なルックアップテーブル4210に記憶された様々な波形間で切り替えを行うことができる。したがって、波形間の切り替えは、例えば、組織インピーダンス及び他の要素に基づくことができる。他の態様では、ルックアップテーブル4210は、サイクル毎に組織内へと送達される電力を最大化するよう形成される電気信号波形(すなわち、台形波又は方形波)を記憶することができる。他の態様では、ルックアップテーブル4210は、同期した波形を記憶することができ、その結果、この波形が、RF及び超音波駆動信号を送達するときに、外科システム1000の外科用器具のうちの任意の1つによる電力送達を最大化する。更に他の態様では、ルックアップテーブル4210は、超音波周波数のロックを維持しながら、超音波並びにRF治療用及び/又は治療量以下のエネルギーを同時に駆動する電気信号波形を記憶することができる。一般に、出力波形は、正弦波、余弦波、脈波、方形波などの形態であってもよい。それにもかかわらず、異なる器具及びそれらの組織効果に特有のより複雑なカスタム波形は、発生器回路の不揮発性メモリ内、又は外科用器具の不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)内に記憶することができ、また外科用器具を発生器回路に接続する際にフェッチされ得る。カスタム波形の一例は、図23に示すように、多くの高波高率「凝固」波形に使用される場合の、指数関数的に減衰する正弦波形である。
図29は、アナログ波形4304の本開示の少なくとも1つの態様による(比較目的のために離散時間デジタル電気信号波形4300に重ね合わされて示される)、離散時間デジタル電気信号波形4300の1サイクルを示す。水平軸は、時間(t)を表し、縦軸はデジタル位相点を表す。デジタル電気信号波形4300は、例えば、所望のアナログ波形4304のデジタル離散時間バージョンである。デジタル電気信号波形4300は、1サイクル又は期間TにわたるクロックサイクルTclk毎の振幅を表す、振幅位相点4302を記憶することにより生成される。デジタル電気信号波形4300は、任意の好適なデジタル処理回路により、1期間Tにわたって生成される。振幅位相点は、メモリ回路内に記憶されたデジタルワードである。図27、図28に示す実施例では、デジタルワードは、26又は64ビットの分解能を有する、振幅位相点を記憶することができる6ビットワードである。図27、図28に示す実施例は、例証目的のためのものであり、実際の実装では分解能ははるかに高くなり得ることが理解されるであろう。1サイクルTにわたるデジタル振幅位相点4302は、例えば、図27及び図28に関して記載されるように、ルックアップテーブル4104、4210内のストリングワードのストリングとしてメモリに記憶される。これも図27、図28に関して記載されるように、アナログバージョンのアナログ波形4304を発生させるために、振幅位相点4302は、クロックサイクルTclk毎に0〜Tでメモリから順番に読み取られ、かつDAC回路4108、4212によって変換される。追加のサイクルは、所望され得るだけのサイクル又は期間にわたって0〜Tで、デジタル電気信号波形4300の振幅位相点4302を繰り返し読み取ることによって生成することができる。平滑アナログバージョンのアナログ波形4304は、フィルタ4112、4214(図27及び図28)によってDAC回路4108、4212の出力をフィルタリングすることにより達成される。フィルタリングされたアナログ出力信号4114、4222(図27及び図28)は、電力増幅器の入力に適用される。
治療用波形を有する神経刺激信号を含む高度なRFエネルギー装置
上述のように、いくつかの外科処置では、医療専門家は、血管などの組織を封止又は切断するために電気外科用装置を使用し得る。このような装置は、処置される組織に、例えば高周波(RF)電流のような電気エネルギーを通すことによって、医学的治療を実施する。いくつかの電気外科用装置は、電気エネルギーを生成する電極(活性電極)と戻り電極の両方が、同一の外科用プローブ内に収容されることから、双極装置と称される。外科用プローブは、ハンドピース又はロボット制御器具又はこれらの組み合わせを含み得ることが理解されるであろう。
代替的な装置として、単極装置と称されるものが挙げられる。このような装置では、活性電極のみが外科用プローブ内に収容される。患者の組織内に入る電流は、患者が横たわる担架を通る電気経路を介して、又は特定の戻り電極パッドを通って電気エネルギー発生器に戻り得る。いくつかの態様では、患者は電極パッド上に横たわってもよい。或いは、電極パッドが患者の、外科用プローブが配備される手術部位に近い位置に配置されてもよい。単極装置を使用して処置を受ける患者を通る電流経路は、双極装置を使用して処置を受けている患者を通る電流経路に比して、特定しにくいものであり得る。その結果、単極電気外科用装置の場合、いくつかの非標的組織が意図せずに焼灼、切断、又は別の方法で損傷され得る。興奮性組織に対するそのような意図しない損傷は、患者に、筋力低下、疼痛、麻痺、麻痺、及び/又は他の望ましくない状態をもたらし得る。
したがって、単極電気外科用装置は、意図しない損傷を引き起こすほど興奮性組織に同装置が近接しているかどうかを判定するための特徴を組み込むことが望ましい。このような特徴は、このような組織が単極電極に近接していることを医療専門家に通知するための基準として、電気外科用装置の1つ以上のサブシステムによって使用されてもよい。加えて、このような特徴は、非標的興奮性組織に近接していると見なされる組織に送達される治療エネルギーの量を低減又はなくするために、インテリジェント電気外科用装置の1つ以上のサブシステムによって使用されてもよい。超音波治療モードと電気外科(RF)とを組み合わせたいくつかのインテリジェントな医療装置では、装置が電気外科用(RF)モードで動作しているときに、意図せざる損傷を引き起こすほど近接しているかどうかを決定する特徴により、装置に超音波モードに切り替えを実行させ得る。
組織を処置かつ/又は破壊するために、組織に電気エネルギーを印加するための電気外科用装置はまた、外科手技において、ますます広範な用途が見出されている。電気外科用装置は、典型的には、遠位に取り付けられたエンドエフェクタ(例えば、1つ以上の電極)を有する器具である外科用プローブを含む。エンドエフェクタは、電流が組織内に導入されるように、組織に対して位置決めすることができる。電気外科用装置は、双極又は単極動作用に構成することができる。双極動作中、電流はそれぞれ、エンドエフェクタの作動電極によって組織に導入され、エンドエフェクタの戻り電極によって組織から戻される。単極動作中、電流は、外科用プローブの遠位端に配置された活性電極によって組織に導入され、患者の体に別個に位置する戻り電極(例えば、接地パッド)を介して戻される。組織を流れる電流によって生成される熱は、組織内及び/又は組織間の止血封止を形成してもよく、したがって、例えば、血管を封止するために特に有用であってもよい。電気外科用装置のエンドエフェクタは、組織を離断するための、組織及び電極に対して移動可能な切断部材も含み得る。
図30は、典型的な単極電気外科用システム136000を示す。電気外科用システム136000は、コントローラ136010、発生器136012、電気外科用器具136015、及び1つ以上の戻り電極を含む戻りパッド136020を含み得る。典型的には、発生器136012は、電気信号を電気外科用器具136015に第1の導電性電気経路136017に沿って供給してもよく、第2の導電性電気経路136023に沿って1つ以上の戻り電極から戻り信号を受信してもよい。図30は、活性単極電極などの電気外科用器具136015を使用して患者136027を治療する医療専門家136025の例を示す。
図31は、図30に示す患者及び電気構成要素の概略ブロック図である。発生器136012は、コントローラ136010とは別の構成要素であってもよく、又はコントローラ136010は、電気発生器136012を含んでもよい。コントローラ136010は、発生器136012の電気出力を制御することを含む、発生器136012の動作制御を実行してもよい。以下に開示されるように、コントローラ136010は、電気発生器136012の出力信号の振幅特性、周波数特性、及び位相特性を含む様々な特性の制御を含む、電気発生器136012の1つ以上の出力波形制御を実行してもよい。コントローラ136010は、手動制御アクチュエータ(スイッチ、プッシュボタン、スライド、及び同様のもの)、センサを含むがこれらに限定されない任意の数の追加の構成要素からさらに信号を受信してもよく、或いは任意の数の通信装置、コンピュータ、スマート外科用装置センサ、及び撮像システムによって送信されるデータ信号を受信してもよい。コントローラ136010は、必要なコントローラの機能に応じて、任意の1又は複数のタイプのコンピュータプロセッサ装置、1つ以上のメモリ構成要素(スタティック及び/又はダイナミックメモリ構成要素)、並びにデータ信号(アナログ又はデジタル)を送信及び/又は受信するように構成された通信構成要素とから構成されてもよい。コントローラ136010のメモリ構成要素は、1つ以上のコンピュータプロセッサ装置によって読み取られると、コントローラの動作を指示し得る1つ以上の命令を含んでもよい。そのような命令及びその意図する結果の例を以下に開示する。
電気エネルギーが、電気発生器136012によって供給され、活性単極電極などの外科用器具136015によって受信されてもよい。いくつかの態様では、活性電極は、電気エネルギーを受け取るために電気発生器136012の電源端子と電気的に導通してもよい。いくつかの態様では、外科用器具136015は、ワイヤ又は他のケーブルなどの第1の導電性電気経路136017を介して電気信号を受信してもよい。
処置中、患者136027は、戻りパッド136020上に仰向けに横たわってもよい。戻りパッド136020は、電気的戻り端子を介して電気発生器136012と電気的に導通してもよく、活性電極などの電気外科用器具136015によって患者136027内に供給された電気エネルギーは、戻りパッド136020を通じて電気発生器136012に戻されてもよい。いくつかの態様では、戻りパッド136020は、ワイヤ又は他のケーブルなどの第2の導電性電気経路136023を介して電気戻り端子に電気的に導通してもよい。
いくつかの態様では、発生器136012は、高周波レベルで交流を電気外科用器具136015に供給してもよい。いくつかの代替的な態様では、電気外科用器具136015はまた、超音波治療モードのための特徴を組み込んでもよく、発生器136012はまた、1つ以上の超音波治療用構成要素を駆動するための電力を発生させるように構成されてもよい。患者136027の標的組織に配置され得る電極先端(すなわち、活性電極)を典型的に含む電気外科用器具136015は、発生器136012から交流を受け取り、電極先端を介して標的組織に交流を送達する。電極先端部によって受信される交流は、第1の導電性電気経路136017を介して発生器136012から送られたものであってもよい。交流は標的組織に受信され、組織からの抵抗により、手術部位において所望の効果(例えば、封止及び/又は切断)をもたらす熱が生成される。標的組織に受信された交流は患者の身体を通して伝導され、最終的に戻りパッド136020の1つ以上の戻り電極によって受信される。戻りパッド136020によって受信された交流は、第2の導電性電気経路136023を介して発生器に戻され、交流が流れる閉路を完成してもよい。1つ以上の戻り電極は、電極先端部によって導入される量の電流を運搬するように構成されている。戻りパッド136020は、患者の身体に取り付けられてもよく、又は患者の身体から若干の距離(即ち、容量性カップリング)を開けてもよい。1つ以上の戻り電極によって受信された交流は、発生器136012に戻って、交流が流れる閉路を完成してもよい。
患者の身体と戻り電極との間の電流経路を完成するために容量性カップリングを利用する電気外科用システム136000では、患者の身体は、コンデンサの第1の容量性プレートとして効果的に作用し、戻り電極パッドは、コンデンサの第2の容量性プレートとして効果的に作用する。
いくつかの態様では、戻りパッド136020は、複数の検知装置のアレイを組み込む単一の戻り電極を含んでもよい。いくつかの代替的な態様では、戻りパッド136020は、戻り電極のアレイを含んでもよく、検知装置のアレイは、戻り電極のアレイに組み込まれてもよい。1つの非限定的な例では、戻りパッド136020は、それぞれが検知装置を含む複数の戻り電極を含んでもよい。
検知装置のアレイをリターン電極パッド136020に組み込むことによって、検知装置を使用して、患者に適用された神経制御信号、又は神経制御信号の適用から生じる患者の解剖学的特徴の動きのいずれかを検出することができる。検知装置は、1つ以上の圧力センサ、1つ以上の加速度計、又はこれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの非限定的な態様では、検出装置は、検出された神経制御信号を示す信号、及び/又は患者の解剖学的特徴の検出された運動を示す信号を出力するように構成され得る。クーロンの法則及び活性電極、患者の身体及び検知装置それぞれの位置を利用して、検出された神経制御信号及び/又は患者の解剖学的特徴の運動を分析して、患者の身体内の神経の位置を決定することができる。
いくつかの態様では、例えば図32に示されるように、戻りパッド136120は、患者の身体に容量性カップリングされ、全体として電気外科用器具によって患者の身体に導入される量の電流を運ぶように構成され得る複数の電極136125を含んでもよい。この容量性カップリングの場合、患者の身体は、コンデンサの1つのプレートとして効果的に作用し、戻りパッド136120の複数の電極136125は全体として、コンデンサの他方のプレートとして効果的に作用する。容量性カップリングのより詳細な説明は、例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、「CAPACITIVE REUSABLE ELECTROSURGICAL RETURN ELECTRODE」と題する2001年4月10日に発行された米国特許第6,214,000号、「CAPACITIVE REUSABLE ELECTROSURGICAL RETURN ELECTRODE」と題する2003年6月24日に発行された米国特許第6,582,424号に見出すことができる。
図31は、本開示の少なくとも1つの態様に係る、図30の戻りパッドの複数の電極136125aからdを示す。4つの電極136215aからdが図31に示されているが、戻りパッド136120は任意の数の電極136125を含んでもよいことが理解されよう。例えば、様々な態様によれば、戻りパッド136120は、2つの電極、8個の電極、16個の電極、又は戻りパッド136120内に作製され得る任意の数の電極を含んでもよい。電極の数は、偶数の整数又は奇数の整数であってもよいことが理解されたい。また、個々の電極136125aからdは、実質的に矩形であるように図31に示されているが、個々の電極は任意の好適な形状であってもよいことが理解されよう。
戻りパッド136120の電極136125aからdは、図30および31の電気外科用システムの戻り電極として機能し得る。さらに、電極136125aからdは患者の身体及び/又は発生器から選択的に分離され得るため、セグメント化された電極とも捉えられ得る。いくつかの態様では、戻りパッド136120の電極136125aからdは、1つの大きな電極として効果的に作用するように互いに連結され得る。例えば、様々な態様によれば、戻りパッド136120の電極136125aからdのそれぞれは、図32に示すように、それぞれの導電性部材136130aからdによって、切り替え装置136135の入力に接続することができる。図32に示すように、切り替え装置136135が開放位置にあるとき、戻りパッド136120のそれぞれの電極136125aからdは、患者の身体及び/又は発生器から互いに分離される。一方、切り替え装置136135が閉位置にあるとき、戻りパッド136120の各電極136125aからdは、単一の大きな電極として効果的に作用するように互いに連結される。任意の1又は複数の電極群を形成するように、電極136125aからdは、切り替え装置136135によって異なる組み合わせで互いに連結されてもよいことが理解されよう。例えば、患者が返却パッド136120上に仰臥位に横たわり、患者の頭部が切り替え装置136135の電極136125a及び136125cに近接して配設される場合、電極136125b及び136125dは互いに連結されてもよく、それによって、下部胴体及び上部胴体を通って流れる電流をそれぞれ検知してもよい。或いは、患者が返却パッド136120上に仰臥位に横たわり、患者の頭部が切り替え装置136135の電極136125a及び136125bに近接して配設される場合、電極136125c及び136125dは互いに連結されてもよく、それによって、下部胴体及び上部胴体を通って流れる電流をそれぞれ感知してもよい。
切り替え装置136135は、処理回路(例えば、電気外科用システムの発生器の処理回路、電気外科用システムのハブなど)によって制御することができる。簡潔さのために、処理回路は、図32には図示されていない。様々な態様によれば、切り替え装置136135は、戻りパッド136120に組み込み可能である。他の態様によれば、切り替え装置136135は、図30及び図31の電気外科用システムの第2の導電性電気経路に組み込み可能である。戻りパッド136120はまた、複数の検知装置を含むことができる。
図33は、本開示の少なくとも1つの態様による、戻りパッドの検知装置136140aからdのアレイを示す。様々な態様によれば、検知装置36140aからdの数は、電極36125aからdの数に対応してもよく、それにより、各電極に対して1つの検知装置が設けられてもよい(例えば、電極136125aを有する検知装置36140a、電極136125bを有する検知装置36140b、電極136125cを有する検知装置36140c及び電極136125dを有する検知装置36140d)。各検知装置36140aからdは、対応する電極136125aからdにそれぞれ取り付けられてもよく、又は対応する電極136125aからdと一体化されてもよい。しかしながら、対応する電極136125aからdに対応付けられた検知装置36140aからdの数は電極の数に対応し得るが、戻りパッドは、任意の数の検知装置を含んでもよいことが理解されるであろう。例えば、16個の電極を含む戻りパッドの態様では、戻りパッドは、検知装置を4つ又は8つのみを含んでもよい。検知装置136140aからdは、それぞれ対応する電極136125aからdの中心にあるものとして図33に示されているが、検知装置136140aからdは、対応する電極136125aからdのいずれかの部分上に配置され得ることが理解されよう。特定の電極上の特定の検知装置の位置は、それぞれの電極上の任意のその他検知装置の位置とは無関係であることが更に理解されよう。
検知装置136140aからdは、患者に適用された単極神経制御信号、及び/又は神経制御信号の適用から生じる患者の解剖学的特徴(例えば、筋肉の攣縮)の動きを検知するように構成される。単極神経制御信号は、図30及び図31の電気外科用システムの外科用器具によって適用されてもよい。或いは、異なる発生器に連結された異なる外科用器具によって適用されてもよい。各検出装置136140aからdは、例えば、圧力センサ、加速度計、又はこれらの組み合わせを含んでもよく、検出された神経制御信号を示す信号、及び/又は患者の解剖学的特徴の検出された動きを示す信号を出力するように構成されている。いくつかの非限定的な例では、圧力センサから構成される検知装置は、例えば、ピエゾ抵抗ひずみゲージ、静電容量式圧力センサ、電磁圧力センサ、及び/又は圧電圧力センサを単独で、又はその組み合わせて含んでもよい。いくつかの非限定的な例では、加速度計から構成される検知装置は、例えば、機械的加速度計、静電容量式加速度計、圧電加速度計、電磁加速度計、及び/又は微小電気機械システム(MEMS)加速度計を単独で又は組み合わせて含んでもよい。それぞれの検知装置136140aからdのそれぞれの出力信号は、アナログ信号及び/又はデジタル信号の形態であってもよい。
クーロンの法則及び外科器具の活性電極、患者の身体及び各検知装置それぞれの位置を使用して、検出された神経制御信号及び/又は患者の解剖学的特徴の運動を示す各検知装置136140aからdの各出力信号を分析して、患者の身体内の神経の位置を決定することができる。クーロンの法則は、E=K(Q/r)であり、式中、Eは神経において神経刺激に必要とされる閾値電流であり、Kは定数であり、Qは神経刺激電極からの最小電流であり、rは神経からの距離である。神経刺激電極から神経への距離(rが増加に対して)に比例して、神経を刺激するのに必要な電流が増加する。したがって、検知装置136150aからdによって測定される興奮性組織の刺激の量は、一定電流刺激時の興奮性組織への神経刺激電極の距離に関連し得る。いくつかの態様では、検知装置136140aからdの出力信号はまた、興奮性組織の検知装置136140aからdまでの距離に依存し得る。複数の検知装置136140aからdを使用して、複数の検知装置136140aからdの幾何学的形状及び位置に基づいて、電気刺激可能な興奮性組織の位置を三角測量することができることが理解されよう。したがって、一定電流刺激を利用して神経刺激電極から神経までの距離を推定することができる。あるいは、様々な量の電流から構成される電流刺激を使用して、複数の検知装置136140aからdに関連する三角測量法による興奮性組織の位置判定を改善することができる。一般に、それぞれの検知装置の出力信号のそれぞれの強度は、それぞれの検知装置が患者の刺激対象神経からどの程度近いか、又は遠いかを示す。
様々な態様によれば、それぞれの検知装置のそれぞれの出力信号の分析は、図30および図31の電気外科用システムの発生器の処理回路によって電気外科用システムのハブの処理回路などによって、その電気外科用システムの発生器とは別個の神経モニタリングシステムの処理回路によって実行することができる。分析はリアルタイムで、又はほぼリアルタイムで行うことができる。様々な態様によれば、それぞれの出力信号は、処理回路によって実行される単極神経刺激アルゴリズムへの入力として機能する。
様々な態様によると、図33に示すように、それぞれの検知装置136140aからdの出力信号は、それぞれの導電性部材136142aからdを介して、多入力単一出力切り替え装置136137(例えば、マルチプレクサ)に入力可能である。多入力単一出力切り替え装置136137に対する選択信号S0、S1を制御することによって、多入力単一出力切り替え装置136137は、上述の分析のために、それぞれの検知装置136140aからdの出力信号のうちの1つのみを出力するように制御することができる。非限定的な一例として、図33を参照すると、選択信号S0,S1を0,0に設定することで、検知装置136140cからの出力信号を、適用可能な処理回路による分析のために多入力単一出力切り替え装置136137によって出力することができる。別の非限定的な例として、選択信号S0,S1を0,1に設定することで、検知装置136140aからの出力信号を、適用可能な処理回路による分析のために多入力単一出力切り替え装置136137によって出力することができる。同様に、選択信号S0,S1を1,0に設定することで、検知装置136140dからの出力信号を、適用可能な処理回路による分析のために多入力単一出力切り替え装置136137によって出力することができる。さらに拡張として、選択信号S0,S1を1,1に設定することで、検知装置136140bからの出力信号を、適用可能な処理回路による分析のために多入力単一出力切り替え装置136137によって出力することができる。
選択信号S0,S1は、非限定的な例として、図30及び図31の電気外科用システムの発生器の処理回路などの処理回路によって、電気外科用システムの発生器とは別個の神経モニタリングシステムの処理回路によって、電気外科用システムのハブの処理回路によって、又はその同様のものにより、多入力単一出力切り替え装置136137に提供され得る。簡潔さのために、処理回路は、図33には図示されていない。多様な選択信号を十分に高速で提供することによって、それぞれの検知装置136125aからdの出力信号は、それぞれの検知装置136125aからdの出力信号の全てのタイムリー分析を可能にして刺激された神経の位置を決定することができるような速度で効果的にスキャンすることができる。
様々な態様によれば、多入力単一出力切り替え装置136137は、戻りパッドに組み込むことができる。他の態様によれば、複数の入力単一出力切り替え装置136137は、図30の電気外科用システム136000の第2の導電性電気経路136023に組み込むことができる。
図33に開示される多入力単一出力切り替え装置136137の制御は、図33に示される4つの検知装置136140aからdに対応する4入力1出力切り替え装置に応じたものであってもよい。4つを超える検知装置(例えば、16個の検知装置)が存在する態様では、4つを超える検知装置の出力信号が、2つを超える選択信号(例えば、S0、S1、S2及びS3)を有する多入力単一出力切り替え装置への入力として機能し得ることが理解されたい。
検出装置の出力信号(例えば、136140aからd)がアナログ信号である態様では、多入力単一出力切り替え装置136137の出力は、適用可能な処理回路による出力信号の分析の実行前に、アナログデジタル変換器136145によって対応するデジタル信号に変換することができる。
図30に戻ると、様々な態様において、検知装置による患者の神経制御信号及び/又は解剖学的特徴の動きの検出は、戻りパッド136120の電極136125aからdが互いに連結されている間、又は電極136125aからdが互いに連結されていない間に実行することができる。例えば、戻りパッド136120のそれぞれの電極136125aからdが互いに連結されていないとき、患者を手術台上に位置決めした後であって、外科手術を開始する前に検出を実行する場合、戻りパッド136120は、切り替え装置136135を制御して、戻りパッド136120のそれぞれの電極136125aからdを互いに連結解除するように制御することによって、「検知モード」にすることができる。それぞれの電極136125aからdは互いに連結されていないが、神経及び/又は神経束は、上述の電気外科用器具で刺激され得、戻りパッド136120の検知装置のそれぞれの出力信号は、上述のように分析されて、それに対応付けられた神経、神経束、及び/又は神経叢の位置を特定することができる。神経、神経束及び/又は神経叢の位置は、単極神経刺激アルゴリズムプロファイルに入力され得る。神経、神経束及び/又は神経叢の位置が単極神経刺激アルゴリズムプロファイルに入力されると、神経、神経束及び/又は神経叢の位置は、戻りパッド136120の電極の容量性動作から効果的に隔離され得る。神経、神経束及び/又は神経叢の位置は、組織切断処置を実施しながら、外科医が神経及び/又は神経束に接近した際に、それを外科医に知らせるために、単極神経刺激アルゴリズムプロファイルの感知ノードとして使用され得る。様々な態様によれば、聴覚的警告、視覚的警告、触覚(振動など)的警告などを介して神経及び/又は神経束近傍の位置が外科医に伝えられてもよい。
図31に戻ると、様々な態様によれば、戻りパッド136015のそれぞれの電極が互いに連結された状態で検出が実行される場合、電気外科用システムの発生器136012は、患者の神経を刺激するために十分に低い周波数を有する搬送波上で変調され得る高周波波形(高周波での交流)を発生させてもよい。この変調により、神経制御信号及び/又は解剖学的特徴の動きの感知が、患者の身体136027との戻りパッド136020のそれぞれの電極の容量性カップリングと同時に実行可能になり得る。特定の波形を患者136027に適用し、特定の応答を感知することによって、解剖学的特徴部の動きを、適用された波形と相関することができ、無作為な患者の動きに起因するものではないということで、信頼性が向上する。変調は、異なる複数の神経サイズを刺激するために、経時的に調整可能である。様々な態様によれば、神経及び/又は神経束を常に刺激する必要なく、適用可能な処理回路が信号から神経及び/又は神経束への距離を判定できるように、変調の振幅を経時変化させることができる。
電気外科用装置の外科用プローブにより適用される電気エネルギーは、EN60601−2−2:2009+A11:2011,Definition 201.3.218−高周波数に記載される周波数範囲であり得る、高周波(RF)エネルギーの形態であってよい。例えば、単極RF用途における周波数は、典型的には、5MHz未満に制限される。200kHz超の周波数は、典型的には、低周波数の電流の使用から生じる神経及び筋肉の不必要な刺激を避けるために、単極用途に使用され得る。リスク分析が、神経筋刺激の可能性が許容可能なレベルにまで緩和されたと示す場合、より低い周波数が双極用途に使用され得る。通常、5MHz超の周波数は、高周波数漏洩電流に関連する問題を最小限に抑えるために使用されない。しかしながら、双極技術の場合に、より高い周波数が使用されてもよい。一般に、10mAが、組織への熱効果の下側閾値であると認識されている。
電気外科用装置は、そのような興奮性組織が電気外科用装置のエンドエフェクタに十分に近接しているかどうかを判定するために、興奮性組織の200kHz未満の電気周波数への応答を利用し得ることが理解されたい。図34は、組織を切断又は焼灼するために電気外科用装置に使用され得るRF信号136210を示す。このようなRF信号136210は、組織を焼灼又は切断するなどの治療結果をもたらし得る周波数を有するため、治療用信号と称され得る。あくまで例示的目的として、x軸は、各分割が10μ秒を示す時間を表してもよく、y軸(振幅)は任意の値をとる。したがって、図34に示すRF信号136210は、約1MHzの周波数を有してもよい。RF治療用信号は、組織の封止、焼灼、アブレーション、又は切断などの治療用途に十分な任意の周波数、振幅、及び/又は位相特性を有し得ることが理解されよう。
図35は、神経又は筋肉などの興奮性組織を刺激するために使用され得る信号136220を示す。ここでも、あくまで例示目的として、図35に示される信号136220は、約20μ秒持続してもよく、繰り返される場合には、約50kHzの周波数を有する波形を構成する。このような電気信号136220は、神経又は筋肉組織などの興奮性組織を刺激し得る周波数を有するため、刺激信号と称され得る。刺激信号の波形は、持続時間、周波数、又は振幅などの任意の態様について、図35に提示される信号136220と異なってもよいことが理解されたい。一般に、刺激信号136220は、このような興奮性組織を刺激することができる範囲内の周波数を有する限り、任意の適切な波形又は振幅を有し得る。上述のように、図34及び図35に示されるこのような波形は、あくまで例示的である。1つの代替例では、治療用RF信号は、約330kHzの周波数を有してもよく、興奮性組織を刺激する波形は、約2kHzの周波数を有してもよい。
インテリジェント電気外科用装置は、治療用信号、刺激信号又はこれらの組み合わせのいずれかを発するように構成され得ることが理解されたい。図36A〜図36Cは、治療用信号と刺激信号との組み合わせの例を示す。電気発生器は、治療用信号及び組織刺激信号の任意の数の特性又はその組み合わせから構成される出力電流を供給してもよい。治療用信号の特性の非限定的な例としては、治療用信号周波数、治療用信号振幅、及び治療用信号位相が挙げられ得る。組織刺激信号の特性の非限定的な例としては、組織刺激信号周波数、組織刺激信号振幅、及び組織刺激信号位相が挙げられ得る。治療用信号は、任意の数の周波数、位相、及び振幅によって特徴付けられ得ることが理解されたい。さらに神経刺激信号は、任意の数の周波数、位相、及び振幅によって特徴付けられ得ることが理解されたい。いくつかの態様では、コントローラは、電気発生器を制御して、治療用信号の特性と組織刺激信号の特性との1又は複数の組み合わせを含む電気出力を提供するように構成され得る。
図36Aは、第1の治療用信号136212a、刺激信号136222、及び第2の治療用信号136212bを含む第1の組み合わせ信号136230の非限定的な例を示す。図示のように、1つ以上の刺激信号(図35の信号136220など)は、1つ以上の治療用信号(図34の信号136210など)と交互になってもよい。1つ以上の治療用信号(例えば、136212a、bなど)を適用する時間の長さは任意であってもよく、医療専門家が希望する、適用時間の長さに依存し得ることを理解されたい。刺激信号136222は、治療用信号の適用中の任意の時点で送信され得ることも理解され得る。さらに、1つ以上のゼロ振幅信号が、1つ以上の治療用信号と1つ以上の刺激信号との間に散在し得ることが理解されよう。後続の治療用信号が送信される前に、複数の刺激信号が連続して送信され得る。
図36Bは、治療用信号及び刺激信号の第2の組み合わせ信号136240の非限定的な例を示す。図36Bでは、刺激信号(図35に示す136220)を使用して、治療用信号(図34に示す136210)の振幅を変調することができる。いくつかの態様では、刺激信号136220は、治療用信号136210の振幅を変調するために、振幅変調回路に直接適用され得る。代替的な態様では、刺激信号136220は、治療用信号136210の振幅を調節するために使用される前にオフセット及びスケーリングされてもよい。一例として、治療用信号136210の振幅が、約0.1V〜約2Vの値の範囲であり得る正値変調信号によって変調されるように、図35の刺激信号136220は、+4.5Vだけオフセットされ、その結果として生じる信号は4.5Vによってスケーリングされてもよい。刺激信号136220の任意の単純な変換が、治療用信号136210の振幅を調節するために使用され得ることが容易に理解可能であろう。治療用信号136210の振幅は、治療用信号の適用中の任意の時間又は任意の回数で刺激信号136220によって変調され得ることが理解されよう。治療用信号136210の振幅は、複数周期の変調の過程にわたって、同様に変調され得る。代替的に、各振幅変調は、刺激信号136220のオフセット及び/又はスケーリング変換に従って異なってもよい。
図36Cは、治療用信号及び刺激信号の第3の組み合わせ信号136250の非限定的な例を示す。図36Cでは、刺激信号(図35に示す136220)は、治療用信号(図34に示す136210)に対するDCオフセットとして使用され得る。刺激信号136220はまた、治療用信号136210に対してDCオフセットとして適用される前に、任意のオフセット又はスケーリング変換に従って変更されてもよいことが理解されよう。刺激信号136220に基づくDCオフセットは、治療用信号136210に任意の時間に適用されてもよく、治療用信号136210の適用の過程で複数回適用されてもよいことが理解されたい。治療用信号136210に適用されるDCオフセットは、複数のオフセット適用期間にわたって同じであってもよい。代替的に、治療用信号136210に対する各DCオフセットは、刺激信号のオフセット及び/又はスケーリング変換に従って異なっていてもよい。
治療用信号との刺激信号の組み合わせは、上記に開示され、図36Aから図36Cに示される実施例に限定されないことが理解されたい。刺激信号は、電気外科的処置を通じて同じ方法で治療用信号と組み合わされてもよい。あるいは、刺激信号は、電気外科処置全体にわたって多数の異なる方法のいずれかで治療用信号と組み合わされてもよい。いくつかの態様では、刺激信号は、電気外科処置中に医療専門家の選択に基づいて治療用信号と組み合わされてもよい。例えば、外科用プローブは、電気外科用装置の操作者が治療用信号との組み合わせのモードを選択することを可能にする1つ以上の制御を含んでもよい。外科用プローブはまた、刺激信号が適用され得るタイミングを、電気外科用装置の操作者が選択することを可能にする1つ以上の制御を含んでもよい。いくつかの代替的態様では、外科用プローブは、ユーザが治療用信号及び/又は刺激信号の1つ以上の特性を変化させることを可能にするための制御を含んでもよい。このような信号特性の非限定的な例としては、1つ以上の周波数、1つ以上の位相、及び1つ以上の振幅が挙げられ得る。いくつかの代替的な態様では、刺激信号及び治療用信号の1又は複数の制御、それらのそれぞれの特性、又はそれらの組み合わせは、電気外科用装置の制御部上に設けられてもよく、又はフット操作コントローラに組み込まれてもよい。
いくつかの態様では、スマート電気外科用装置は、興奮性組織からの活性電極の距離に基づいて治療用信号出力を調整するためのメモリ構成要素に設けられたプロセッサ、メモリ構成要素、及び命令を含んでもよい。いくつかの態様では、このようなプロセッサ、メモリ構成要素、及び命令は、コントローラの構成要素を形成し得る。いくつかの態様では、このようなプロセッサ、メモリ構成要素、及び命令は、電気発生器の構成要素を形成し得る。いくつかの態様では、このようなプロセッサ、メモリ構成要素、及び命令は、スマート電気外科用装置とは別個のコンピュータシステムの構成要素を形成し得る。
図37には、そのような制御が実現され得る1つの非限定的な方法136300がまとめられる。コントローラは、刺激信号を治療用信号と合成して、電極発生信号を形成するように発生器を構成してもよい136310。次いで、コントローラは、電極に、活性電極からの電極発生信号を患者組織に送信させてもよい136320。コントローラは次に、患者の少なくとも一部と電気的に連通する戻り信号パッドから信号を受信してもよい136330。戻り信号パッドによって戻される信号は、戻りパッド内に配置された任意の1つ以上の検知装置によって生成される信号を含んでもよい。コントローラは、戻り信号パッドからの戻り信号を分析してもよい136340。分析136340は、ノイズフィルタリング、信号抽出、ベースライン調整、又はコントローラが患者からの戻り信号を識別することを可能にし得る任意の他の方法を含むが、これらに限定されない、任意の1つ以上の前処理方法を含んでもよいことが理解されたい。戻り信号又は戻り信号の任意の好適な操作に基づいて、コントローラは、興奮性組織が、発せられた電極信号によって刺激されたことを判定してもよい136350。制御装置が、励起可能な組織が発せられた電極信号によって刺激されたと判定すると136350、コントローラは、興奮性組織の活性電極からの距離を判定してもよい136360。次いで、制御装置は、興奮性組織の活性電極からの距離が閾値未満であるときに、治療用信号の振幅を調節してもよい136370。いくつかの態様では、閾値は、電気外科用システムのユーザーによって決定され得る。いくつかの他の態様では、閾値は、電気外科用システム又は電気外科用システムが一部を成すハブシステムによって取得された複数のデータに基づいてもよい。いくつかの態様では、閾値は、1つ以上の数学的モデル、生理学的モデル(動物モデルなど)、又は患者の電気外科処置中に取得されたデータに基づいてもよい。
いくつかの更なる態様では、スマート電気外科用装置は、プロセッサによって実行されると、制御部と関連付けられたプロセッサに、刺激信号を治療用信号と合成させる、プロセッサ読み取り可能命令をメモリ構成要素内に含んでもよい。このような命令は、非限定的に、刺激信号の種類(例えば、振幅、持続時間、及び波形)を決定すること、信号の合成の種類(例えば、交互にする、振幅変調、DCオフセット、又は他の種類の組み合わせ)を決定すること、信号合成のタイミングを決定すること(すなわち、治療行為の間、治療用信号及び刺激信号が、例えば、周期的に、ランダムに、又は単一の時間で組み合わされるとき)、又は治療用信号と合成される前の刺激信号の信号変換の種類を決定すること含み得る。
いくつかの態様では、スマート電気外科用装置は、制御部内のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、患者の組織と接触したことに応じて、活性単極電極に治療用信号、治療用信号及び刺激信号を合成したもの、又は刺激信号を発信させ得る、メモリ構成要素に記憶されたプロセッサ可読命令を含んでもよい。いくつかの態様では、スマート電気外科用装置は、制御部内のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、治療用信号と刺激信号とを合成して電極発信信号を生成し、活性電極からの発信信号を患者組織内に送らせ得る、メモリ構成要素内のプロセッサ可読命令を含んでもよい。いくつかの態様では、スマート電気外科用装置は、制御部内のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、活性電極によって発信され、戻り信号パッドによって受信される電流を含む、患者からの1つ以上の戻り信号を受信させ得る、メモリ構成要素内のプロセッサ可読命令を含んでもよい。いくつかの態様では、スマート電気外科用装置は、制御部内のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、患者と接触した戻りパッドに対応付けられた1つ以上の検知装置の1つ以上の出力信号を受信させ得る、メモリ構成要素内のプロセッサ可読命令を含んでもよい。いくつかの態様では、スマート電気外科用装置は、制御部内のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、患者と接触した戻りパッドに対応付けられた1つ以上の検知装置の1つ以上の出力信号を分析させ得る、メモリ構成要素内のプロセッサ可読命令を含んでもよい。
いくつかの態様では、スマート電気外科用装置は、制御部内のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、刺激性組織が刺激信号によって刺激されたと判定させ得る、メモリ構成要素内のプロセッサ可読命令を含んでもよい。いくつかの実施例では、1つ以上の検知装置は、戻りパッドに対応付けられた加速度計を含んでもよい。1つの非限定的な例では、加速度計の出力は、それに接触し、刺激信号によって活性化される筋肉の動きを反映してもよい。筋肉の動きの量は、少なくとも部分的に、筋肉組織又は筋肉の力を弱める神経のいずれかによって受信される刺激電流の量から求められ得る。組織は刺激信号の伝播に対する抵抗要素として作用し得るため、筋肉活性化の量は、筋肉又は力を弱める神経のいずれかからの活性電極の距離を示し得る。
いくつかの態様では、患者は、戻りパッド上に仰臥位で横たわってもよく、1つ以上の加速度計などの戻りパッドのセンサ出力は、戻りパッドと接触する患者の背骨の筋肉運動の量を示してもよい。代替的な態様では、戻りパッドが、手術部位の位置に近い筋肉又は筋肉群上に配置されて、電気外科用装置が操作されてもよい。いくつかの実施例では、戻りパッドは、腹部手術のために、浅腹腹部筋肉(例えば、腹直筋等)の一部の上に配置されてもよい。いくつかの実施例では、戻りパッドを腹部の側部に配置して、外腹斜筋又は前鋸筋の刺激を監視してもよい。
いくつかの態様では、スマート電気外科用装置は、制御部内のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、戻り信号又は患者に接触した戻りパッドに対応付けられた1つ以上の検知装置からの1つ以上の出力信号に少なくとも部分的に基づいて、活性電極の遠位端から興奮性組織までの距離を計算又は判定させ得る、メモリ構成要素内のプロセッサ可読命令を含んでもよい。いくつかの態様では、スマート電気外科用装置は、制御部内のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、活性電極の遠位端から興奮性組織の距離に少なくとも部分的に基づいて、振幅、周波数、及び治療用信号の位相のうちの1つ以上を調節させ得る、メモリ構成要素内のプロセッサ可読命令を含んでもよい。いくつかの態様では、活性電極からの興奮性組織の距離が第1の所定の値未満であるとき、治療用信号の振幅、周波数、及び/又は位相を調整してもよい。いくつかの態様では、治療用信号の振幅、周波数、又は位相を調節することにより、活性電極からの興奮性組織の距離が第2の所定の値未満であるときに、電気外科用システムは治療用信号を発信しなくてもよい。
いくつかの追加の態様では、電気外科用装置の外科用プローブの活性電極は、活性電極から興奮性組織の距離を決定するためにのみ組織に適用されてもよい。このような使用において、装置を使用する医療専門家は、治療用信号を活性電極に適用することなく、それを刺激モードでのみ操作することができる。刺激モードでは、装置のユーザは、刺激信号の特性を変化するように構成された1つ以上の制御を操作して、興奮性組織が刺激される状態を決定してもよい。例えば、ユーザは、刺激信号の電圧又は電流振幅を低い値から高い値に変化するように構成された制御を操作してもよい。信号がセンサ(例えば、筋肉運動を感知する加速度計)から受信される場合、電気外科用装置は、刺激信号の振幅に少なくとも部分的に基づいて、活性電極から興奮性組織までのおよその距離を計算してもよい。別の実施例では、ユーザは、刺激信号の周波数を低い値から高い値に変化するように構成された制御を動作させてもよい。信号がセンサ(例えば、筋肉運動を感知する加速度計)から受信される場合、電気外科用装置は、刺激信号の周波数に少なくとも部分的に基づいて、活性電極から興奮性組織までのおよその距離を計算してもよい。
いくつかの態様では、電気外科用装置又はスマート電気外科用装置は、外科用ハブシステムに組み込まれてもよい。ハブシステムは、複数の手持ち式医療装置、ロボット医療用装置、撮像装置、画像表示装置、通信装置、処理装置、ネットワーキング装置、及び協働および協調方式で動作し得るその他電子装置を組み込んでもよい。いくつかの態様では、ハブは、手術室(1又は複数)内、又は任意の数のコンピュータサーバ室内に配置された当該装置を含んでもよい。コンピュータメモリモジュール、命令、及びプロセッサは、スマートスタンドアロン電気外科用装置の制御に関して、適宜外科用ハブシステムの構成要素のうちの任意のものに分散されてもよい。
いくつかの態様では、外科用ハブシステムの構成要素によって取得され得る追加の情報を使用して、スマート電気外科用装置の動作が改善され得る。例えば、手術部位に向けられたカメラ及び撮像システムにより、手術部位の組織に対する活性電極の遠位端の位置を特定するために使用され得る撮像情報を提供してもよい。画像に基づく活性電極の遠位端の特定は、患者内の活性電極と任意の興奮性組織との間の距離の精度を上げるために、戻りパッドセンサ出力と共に使用されてもよい。いくつかの代替例では、ハブシステムは、神経及び筋肉組織の位置に関連する解剖学的モデルを含むデータを含んでもよい。このようなモデル情報はまた、既知の興奮性組織への活性電極の近づきをより良好に判定するために、活性電極の画像に基づく位置特定と、戻りパッドセンサ出力と共に使用されてもよい。
上記開示の機能及び装置は、電気外科用装置にのみ関連し得るが、そのような機能及び装置はまた、電気外科用装置に関連する機能を含むマルチモード外科用装置に組み込まれてもよいことが理解されたい。例えば、マルチモード外科用装置は、超音波外科用装置に関連する特徴と共に、電気外科用装置に関連する特徴を組み込んでもよい。電気外科用治療用信号の特性を変更することに関して上述した機能に加えて、マルチモード装置は、その他機能を含んでもよい。例えば、外科用装置は、治療効果、例えば組織を切断するためのRFエネルギー又は超音波のいずれかを使用してもよい。このようなマルチモード装置では、RFエネルギーは、材料を切断することを主要な目的として組織に適用され得るが、マルチモード装置のエンドエフェクタが興奮性組織にあまりに近接していると判定される場合、マルチモード装置は超音波モードに切り替えるように構成されてもよい。
状況認識
ここで図38を参照すると、例えば、外科用ハブ106又は206などのハブの状況認識を示す時間線5200が示されている。時間線5200は例示的な外科処置、及び外科用ハブ106、206が、外科処置の各工程でデータソースから受信したデータから導き出すことができるコンテキスト情報である。時間線5200は、手術室を設置することから開始し、患者を術後回復室に移送することで終了する肺区域切除手術の過程で、看護師、外科医、及び他の医療関係者によって取られるであろう典型的な工程を示す。
状況認識外科用ハブ106、206は、外科処置の過程全体にわたって、医療関係者が外科用ハブ106、206とペアリングされたモジュール式装置を使用する度に生成されるデータを含むデータをデータソースから受信する。外科用ハブ106、206は、ペアリングされたモジュール式装置及び他のデータソースからこのデータを受信して、任意の所与の時間に処置のどの工程が実施されているかなどの新しいデータが受信されると、進行中の処置に関する推定(すなわち、コンテキスト情報)を継続的に導出することができる。外科用ハブ106、206の状況認識システムは、例えば、レポートを生成するために処置に関するデータを記録する、医療関係者によって取られている工程を検証する、特定の処置工程に関連し得るデータ又はプロンプトを(例えば、ディスプレイスクリーンを介して)提供する、コンテキストに基づいてモジュール式装置を調節する(例えば、モニタを起動する、医療用撮像装置の視界(FOV)を調節する、又は超音波外科用器具若しくはRF電気外科用器具のエネルギーレベルを変更するなど)、及び上記の任意の他のこうした動作を行うことが可能である。
この例示的な処置における第1の工程5202として、病院職員は、病院のEMRデータベースから患者のEMRを読み出す。EMRにおける選択された患者データに基づいて、外科用ハブ106、206は、実行される処置が胸郭処置であることを判定する。
第2の工程5204では、職員は、処置のために入来する医療用品をスキャンする。外科用ハブ106、206は、スキャンされた用品を様々な種類の処置で利用される用品のリストと相互参照し、用品の組み合わせ(mix of supplies)が胸郭処置に対応することを確認する。更に、外科用ハブ106、206はまた、処置が楔形処置ではないと判定することができる(入来する用品が、胸郭楔形処置に必要な特定の用品を含まないか、又は別の点で胸郭楔形処置に対応していないかのいずれかであるため)。
第3の工程5206では、医療関係者は、外科用ハブ106、206に通信可能に接続されたスキャナを介して患者のバンドをスキャンする。続いて、外科用ハブ106、206は、スキャンされたデータに基づいて患者の識別情報を確認することができる。
第4の工程5208では、医療スタッフが補助装置をオンにする。利用される補助装置は、外科処置の種類及び外科医によって使用される技術に従って変わり得るが、この例示的な場合では、これらとしては、排煙器、吸入器、及び医療用撮像装置が挙げられる。起動されると、モジュール式装置である補助装置は、その初期化プロセスの一部として、モジュール式装置の特定の近傍内に位置する外科用ハブ106、206と自動的にペアリングすることができる。続いて、外科用ハブ106、206は、この術前又は初期化段階中にそれとペアリングされるモジュール式装置の種類を検出することによって、外科処置に関するコンテキスト情報を導出することができる。この特定の実施例では、外科用ハブ106、206は、ペアリングされたモジュール式装置のこの特定の組み合わせに基づいて、外科処置がVATS手術であると判定する。患者のEMRからのデータの組み合わせ、手術に用いられる医療用品のリスト、及びハブに接続するモジュール式装置の種類に基づいて、外科用ハブ106、206は、外科チームが実施する特定の処置を概ね推定することができる。外科用ハブ106、206が、何の特定の処置が実施されているかを知ると、続いて外科用ハブ106、206は、メモリから、又はクラウドからその処置の工程を読み出して、次に接続されたデータソース(例えば、モジュール式装置及び患者監視装置)からその後受信したデータを相互参照して、外科処置のどの工程を外科チームが実行しているかを推定することができる。
第5の工程5210では、職員は、EKG電極及び他の患者監視装置を患者に取り付ける。EKG電極及び他の患者監視装置は、外科用ハブ106、206とペアリングすることができる。外科用ハブ106、206が患者監視装置からデータの受信を開始すると、外科用ハブ106、206は患者が手術室にいることを確認する。
第6の工程5212では、医療関係者は患者に麻酔を誘発する。外科用ハブ106、206は、例えば、EKGデータ、血圧データ、ベンチレータデータ、又はこれらの組み合わせを含む、モジュール式装置及び/又は患者監視装置からのデータに基づいて、患者が麻酔下にあることを推定することができる。第6の工程5212が完了すると、肺区域切除手術の術前部分が完了し、手術部分が開始する。
第7の工程5214では、操作されている患者の肺が虚脱される(換気が対側肺に切り替えられる間に)。外科用ハブ106、206は、例えば、患者の肺が虚脱されたことをベンチレータデータから推定することができる。外科用ハブ106、206は、患者の肺が虚脱したのを検出したことを、処置の予期される工程(事前にアクセス又は読み出すことができる)と比較することができるため、処置の手術部分が開始したことを推定して、それによって肺を虚脱させることがこの特定の処置における第1の手術工程であると判定することができる。
第8の工程5216では、医療用撮像装置(例えば、スコープ)が挿入され、医療用撮像装置からのビデオ映像が開始される。外科用ハブ106、206は、医療用撮像装置への接続を通じて医療用撮像装置データ(すなわち、ビデオ又は画像データ)を受信する。医療用撮像装置データを受信すると、外科用ハブ106、206は、外科処置の腹腔鏡部分が開始したことを判定することができる。更に、外科用ハブ106、206は、実施されている特定の処置が、肺葉切除とは対照的に区域切除術であると判定することができる(処置の第2の工程5204で受信したデータに基づいて、楔形処置は外科用ハブ106、206によって既に割り引かれていることに留意されたい)。医療用撮像装置124(図2)からのデータは、患者の解剖学的構造の可視化に関して配向されている医療用撮像装置の角度を判定することによる、用いられている(すなわち、起動されており、外科用ハブ106、206とペアリングされている)数又は医療用撮像装置を監視することによる、及び用いられている可視化装置の種類を監視することによる、ことを含む多くの異なる方法の中から実施されている処置の種類に関するコンテキスト情報を判定するために用いられ得る。例えば、VATS肺葉切除術を実施するための1つの技術は、カメラを患者の胸腔の前下方角部の横隔膜上方に配置し、一方、VATS区域切除術を実施するための1つの技術は、カメラを、区域裂に対して前肋間位置に配置する。例えば、パターン認識又は機械学習技術を使用して、状況認識システムは、患者の解剖学的構造の可視化に基づいて、医療用撮像装置の位置を認識するように訓練され得る。別の例として、VATS肺葉切除術を実施するための1つの技術は単一の医療用撮像装置を利用するが、VATS区域切除術を実施するための別の技術は複数のカメラを利用する。更に別の例として、VATS区域切除術を実施するための1つの技術は、区域裂を可視化するために赤外線光源(可視化システムの一部として外科用ハブに通信可能に連結され得る)を使用し、これはVATS肺葉切除術では使用されない。医療用撮像装置からのこのデータのいずれか又は全てを追跡することによって、外科用ハブ106、206は、実行中の特定の種類の外科処置、及び/又は特定の種類の外科処置に使用されている技術を判定することができる。
第9の工程5218で、外科チームは、処置の切開工程を開始する。外科用ハブ106、206は、エネルギー器具が発射されていることを示すRF又は超音波発生器からのデータを受信するため、外科医が患者の肺を切開して分離するプロセスにあると推定することができる。外科用ハブ106、206は、受信されたデータを外科処置の読み出しされた工程と相互参照して、プロセスのこの時点(すなわち、上述された処置の工程が完了した後)で発射されているエネルギー器具が切開工程に対応していると判定することができる。特定の例では、エネルギー器具は、ロボット外科システムのロボットアームに取り付けられたエネルギーツールであり得る。
第10の工程5220で、外科チームは、処置の結紮工程に進む。外科用ハブ106、206は、器具が発射されていることを示す外科用ステープル留め及び切断器具からのデータを受信するため、外科医が動脈及び静脈を結紮していると推定することができる。前工程と同様に、外科用ハブ106、206は、外科用ステープル留め及び切断器具からのデータの受信を、読み出しされたプロセス内の工程と相互参照することによって、この推定を導出することができる。特定の例では、外科用器具は、ロボット外科システムのロボットアームに取り付けられた外科用ツールであり得る。
第11の工程5222では、処置の区域切除部分が実施される。外科用ハブ106、206は、そのカートリッジからのデータを含む外科用ステープル留め及び切断器具からのデータに基づいて、外科医が実質組織を横切開していると推定することができる。カートリッジのデータは、例えば、器具によって発射されるステープルのサイズ又は種類に対応することができる。異なる種類のステープルが異なる種類の組織に利用されているため、カートリッジのデータは、ステープル留め及び/又は横切開されている組織の種類を示すことができる。この場合、発射されるステープルの種類は実質組織(又は他の同様の組織種)に用いられ、これにより、外科用ハブ106、206は、処置の区域切除部分が実行されていると推定することができる。
続いて第12の工程5224で、結節切開工程が実行される。外科用ハブ106、206は、RF又は超音波器具が発射されていることを示す発生器から受信したデータに基づいて、外科チームが結節を切開し、漏れ試験を実施していると推定することができる。この特定の処置の場合、実質組織が横切開された後に用いられるRF又は超音波器具は結節切開工程に対応しており、この結節切開工程により外科用ハブ106、206がこの推定を行うことが可能となる。異なる器具が特定の作業に対してより良好に適合するため、外科医は、処置中の特定の工程に応じて、定期的に外科用ステープル留め/切断器具と外科用エネルギー(すなわち、RF又は超音波)器具との間で交互に切り替えることに留意されたい。したがって、ステープル留め/切断器具及び外科用エネルギー器具が使用される特定のシーケンスは、外科医が処置のどの工程を実施中であるかを示すことができる。更に、特定の例では、外科処置中の1つ以上の工程にロボットツールを使用することができ、かつ/又は外科処置中の1つ以上の工程にハンドヘルド外科用器具を使用することができる。外科医(複数可)は、例えば、ロボットツールとハンドヘルド外科用器具とを順に交代させることができ、かつ/又は、例えば、装置を同時に使用することができる。第12の工程5224が完了すると、切開部が閉鎖され、処置の術後部分が開始する。
第13の工程5226では、患者の麻酔が逆転される。外科用ハブ106、206は、例えば、ベンチレータデータに基づいて(すなわち、患者の呼吸速度が増加し始める)、患者が麻酔から覚醒しつつあると推定することができる。
最後に、第14の工程5228は、医療関係者が患者から様々な患者監視装置を除去することである。したがって、外科用ハブ106、206は、ハブがEKG、BP、及び患者監視装置からの他のデータを喪失したとき、患者が回復室に移送されていると推定することができる。この例示的な処置の説明から分かるように、外科用ハブ106、206と通信可能に連結された各種データソースから受信されたデータに基づいて、外科用ハブ106、206は、所与の外科処置の各工程が発生しているときを判定又は推定することができる。
状況認識については、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する2017年12月28日出願の米国仮特許出願第62/611,341号で更に説明されている。特定の例では、例えば本明細書で開示される様々なロボット外科システムを含むロボット外科システムの動作は、その状況認識、及び/若しくはその構成要素からのフィードバックに基づいて、並びに/又はクラウド102からの情報に基づいて、ハブ106、206によって制御され得る。
いくつかの形態が例示され説明されてきたが、添付の「特許請求の範囲」をそのような詳述に制限又は限定することは、本出願人が意図するところではない。多数の修正、変形、変化、置換、組み合わせ及びこれらの形態の等価物を実装することができ、本開示の範囲から逸脱することなく当業者により想到されるであろう。更に、記述する形態に関連した各要素の構造は、その要素によって行われる機能を提供するための手段として代替的に説明することができる。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。したがって、上記の説明文及び添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正、組み合わせ、及び変形を、開示される形態の範囲に含まれるものとして網羅することを意図としたものである点を理解されたい。添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正、変形、変化、置換、修正、及び等価物を網羅することを意図する。
上記の詳細な説明は、ブロック図、フローチャート、及び/又は実施例を用いて装置及び/又はプロセスの様々な形態について記載してきた。そのようなブロック図、フローチャート、及び/又は実施例が1つ以上の機能及び/又は動作を含む限り、当業者に理解されたいこととして、そのようなブロック図、フローチャート、及び/又は実施例に含まれる各機能及び/又は動作は、多様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの事実上の任意の組み合わせによって、個々にかつ/又は集合的に実装することができる。当業者には、本明細書で開示される形態のうちのいくつかの態様の全部又は一部が、1台以上のコンピュータ上で稼働する1つ以上のコンピュータプログラムとして(例えば、1台以上のコンピュータシステム上で稼働する1つ以上のプログラムとして)、1つ以上のプロセッサ上で稼働する1つ以上のプログラムとして(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ上で稼働する1つ以上のプログラムとして)、ファームウェアとして、又はこれらの実質的に任意の組み合わせとして集積回路上で等価に実現することができ、また、回路を設計すること、並びに/又はソフトウェア及び/若しくはファームウェアのコードを記述することは、本開示を鑑みれば当業者の技能の範囲内に含まれることが理解されよう。更に、当業者には理解されることとして、本明細書に記載した主題の機構は、多様な形式で1つ以上のプログラム製品として配布されることが可能であり、本明細書に記載した主題の具体的な形態は、配布を実際に行うために使用される信号搬送媒体の特定の種類にかかわらず用いられる。
様々な開示された態様を実行するように論理をプログラムするために使用される命令は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、キャッシュ、フラッシュメモリ、又は他のストレージなどのシステム内メモリに記憶され得る。更に、命令は、ネットワークを介して、又は他のコンピュータ可読媒体によって分配され得る。したがって、機械可読媒体としては、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態で情報を記憶又は送信するための任意の機構が挙げられ得るが、フロッピーディスケット、光ディスク、コンパクトディスク、読み出し専用メモリ(CD−ROM)、並びに磁気光学ディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気若しくは光カード、フラッシュメモリ、又は、電気的、光学的、音響的、若しくは他の形態の伝播信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)を介してインターネットを介した情報の送信に使用される有形機械可読ストレージに限定されない。したがって、非一時的コンピュータ可読媒体としては、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態で電子命令又は情報を記憶又は送信するのに好適な任意の種類の有形機械可読媒体が挙げられる。
本明細書の任意の態様で使用されるとき、用語「制御回路」は、例えば、ハードワイヤード回路、プログラマブル回路(例えば、1つ以上の個々の命令処理コアを含むコンピュータプロセッサ、処理ユニット、プロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロコントローラユニット、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブル論理機構(PLD)、プログラマブル論理アレイ(PLA)、又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA))、状態機械回路、プログラマブル回路によって実行される命令を記憶するファームウェア、及びこれらの任意の組み合わせを指すことができる。制御回路は、集合的に又は個別に、例えば、集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、システムオンチップ(SoC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、スマートフォンなどの、より大きなシステムの一部を形成する回路として具現化され得る。したがって、本明細書で使用するとき、「制御回路」としては、少なくとも1つの個別の電気回路を有する電気回路、少なくとも1つの集積回路を有する電気回路、少なくとも1つの特定用途向け集積回路を有する電気回路、コンピュータプログラムによって構成された汎用コンピューティング装置(例えば、本明細書で説明したプロセス及び/若しくは装置を少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成された汎用コンピュータ、又は本明細書で説明したプロセス及び/若しくは装置を少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成されたマイクロプロセッサ)を形成する電気回路、メモリ装置(例えば、ランダムアクセスメモリの形態)を形成する電気回路、及び/又は通信装置(例えばモデム、通信スイッチ、又は光−電気設備)を形成する電気回路が挙げられるが、これらに限定されない。当業者は、本明細書で述べた主題が、アナログ若しくはデジタルの形式又はこれらのいくつかの組み合わせで実現されてもよいことを認識するであろう。
本明細書の任意の態様で使用される場合、用語「論理」は、前述の動作のいずれかを実行するように構成されたアプリケーション、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又は回路を指し得る。ソフトウェアは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記録されたソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、及び/又はデータとして具現化されてもよい。ファームウェアは、メモリ装置内のコード、命令、若しくは命令セット、及び/又はハードコードされた(例えば、不揮発性の)データとして具現化されてもよい。
本明細書の任意の態様で使用するとき、用語「構成要素」、「システム」、「モジュール」などは、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのどちらかであるコンピュータ関連エンティティを指すことができる。
本明細書の任意の態様で使用するとき、「アルゴリズム」とは、所望の結果につながる工程の自己無撞着シーケンスを指し、「工程」とは、必ずしも必要ではないが、記憶、転送、結合、比較、及び別様に操作されることが可能な電気又は磁気信号の形態をなすことができる物理量及び/又は論理状態の操作を指す。これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、番号などとして言及することが一般的な扱い方である。これらの及び類似の用語は、適切な物理量と関連付けられてもよく、また単に、これらの量及び/又は状態に適用される便利なラベルである。
ネットワークとしては、パケット交換ネットワークが挙げられ得る。通信装置は、選択されたパケット交換ネットワーク通信プロトコルを使用して、互いに通信することができる。1つの例示的な通信プロトコルとしては、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)を使用して通信を可能にすることができるイーサネット通信プロトコルを挙げることができる。イーサネットプロトコルは、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)によって発行された2008年12月発行の表題「IEEE802.3 Standard」、及び/又は本規格の後のバージョンのイーサネット規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、通信装置は、X.25通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。X.25通信プロトコルは、International Telecommunication Union−Telecommunication Standardization Sector(ITU−T)によって公布された規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、通信装置は、フレームリレー通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。フレームリレー通信プロトコルは、Consultative Committee for International Telegraph and Telephone(CCITT)及び/又はthe American National Standards Institute(ANSI)によって公布された規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、送受信機は、非同期転送モード(ATM)通信プロトコルを使用して互いに通信することが可能であり得る。ATM通信プロトコルは、ATM Forumによって「ATM−MPLS Network Interworking2.0」という題で2001年8月に公開されたATM規格及び/又は本規格の後のバージョンに準拠するか、又は互換性があり得る。当然のことながら、異なる及び/又は後に開発されたコネクション型ネットワーク通信プロトコルは、本明細書で等しく企図される。
別段の明確な定めがない限り、前述の開示から明らかなように、前述の開示全体を通じて、「処理する」、「計算する」、「算出する」、「決定する」、「表示する」などの用語を使用する議論は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内で物理(電子的)量として表現されるデータを、コンピュータシステムのメモリ若しくはレジスタ又はそのような情報記憶、伝送、若しくは表示装置内で物理量として同様に表現される他のデータへと操作し変換する、コンピュータシステム又は類似の電子計算装置の動作及び処理を指していることが理解されよう。
1つ以上の構成要素が、本明細書中で、「ように構成される(configured to)」、「ように構成可能である(configurable to)」、「動作可能である/ように動作する(operable/operative to)」、「適合される/適合可能である(adapted/adaptable)」、「ことが可能である(able to)」、「準拠可能である/準拠する(conformable/conformed to)」などと言及され得る。当業者は、「ように構成される」は、一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、アクティブ状態の構成要素及び/又は非アクティブ状態の構成要素及び/又はスタンドバイ状態の構成要素を包含し得ることを理解するであろう。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準として使用される。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
当業者は、一般に、本明細書で使用され、かつ特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、概して「オープンな」用語として意図されるものである(例えば、「含む(including)」という用語は、「〜を含むが、それらに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は「〜を少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「〜を含むが、それらに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきであるなど)ことを理解するであろう。更に、導入された請求項記載(introduced claim recitation)において特定の数が意図される場合、かかる意図は当該請求項中に明確に記載され、またかかる記載がない場合は、かかる意図は存在しないことが、当業者には理解されるであろう。例えば、理解を助けるものとして、後続の添付の特許請求の範囲は、「少なくとも1つの(at least one)」及び「1つ以上の(one or more)」という導入句を、請求項記載を導入するために含むことがある。しかしながら、かかる句の使用は、「a」又は「an」という不定冠詞によって請求項記載を導入した場合に、たとえ同一の請求項内に「1つ以上の」又は「少なくとも1つの」といった導入句及び「a」又は「an」という不定冠詞が含まれる場合であっても、かかる導入された請求項記載を含むいかなる特定の請求項も、かかる記載事項を1つのみ含む請求項に限定されると示唆されるものと解釈されるべきではない(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、「少なくとも1つの」又は「1つ以上の」を意味するものと解釈されるべきである)。定冠詞を使用して請求項記載を導入する場合にも、同様のことが当てはまる。
更に、導入された請求項記載において特定の数が明示されている場合であっても、かかる記載は、典型的には、少なくとも記載された数を意味するものと解釈されるべきであることが、当業者には認識されるであろう(例えば、他に修飾語のない、単なる「2つの記載事項」という記載がある場合、一般的に、少なくとも2つの記載事項、又は2つ以上の記載事項を意味する)。更に、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が用いられる場合、一般に、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、及び/又はAとBとCの全てなどを有するシステムを含む)。「A、B、又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が用いられる場合、一般に、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、及び/又はAとBとCの全てなどを有するシステムを含む)。更に、典型的には、2つ若しくは3つ以上の選択的な用語を表わすあらゆる選言的な語及び/又は句は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、明細書内であろうと、請求の範囲内であろうと、あるいは図面内であろうと、それら用語のうちの1つ、それらの用語のうちのいずれか、又はそれらの用語の両方を含む可能性を意図すると理解されるべきであることが、当業者には理解されよう。例えば、「A又はB」という句は、典型的には、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むものと理解されよう。
添付の特許請求の範囲に関して、当業者は、本明細書における引用した動作は一般に、任意の順序で実施され得ることを理解するであろう。また、様々な動作のフロー図がシーケンス(複数可)で示されているが、様々な動作は、例示されたもの以外の順序で行われてもよく、又は同時に行われてもよいことが理解されるべきである。かかる代替の順序付けの例は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、重複、交互配置、割り込み、再順序付け、増加的、予備的、追加的、同時、逆、又は他の異なる順序付けを含んでもよい。更に、「〜に応答する」、「〜に関連する」といった用語、又は他の過去時制の形容詞は、一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、かかる変化形を除外することが意図されるものではない。
「一態様」、「態様」、「例示」、「一例示」などへの任意の参照は、その態様に関連して記載される特定の機構、構造、又は特性が少なくとも1つの態様に含まれると意味することは特記に値する。したがって、本明細書の全体を通じて様々な場所に見られる語句「一態様では」、「態様では」、「例示では」、及び「一例示では」は、必ずしも全てが同じ態様を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の態様において任意の好適な様態で組み合わせることができる。
本明細書で参照され、かつ/又は任意の出願データシートに列挙される任意の特許出願、特許、非特許刊行物、又は他の開示資料は、組み込まれる資料が本明細書と矛盾しない範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参考として本明細書に組み込まれているあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。現行の定義、見解、又は本明細書に記載されるその他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は本明細書に参考として組み込まれるものとするが、参照内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、参照されるものとする。
要約すると、本明細書に記載した構想を用いる結果として得られる多くの利益が記載されてきた。1つ以上の形態の上述の記載は、例示及び説明を目的として提示されているものである。包括的であることも、開示された厳密な形態に限定することも意図されていない。上記の教示を鑑みて、修正又は変形が可能である。1つ以上の形態は、原理及び実際の応用について例示し、それによって、様々な形態を様々な修正例と共に、想到される特定の用途に適するものとして当業者が利用できるようにするために、選択され記載されたものである。本明細書と共に提示される特許請求の範囲が全体的な範囲を定義することが意図される。
本明細書に記載される主題の様々な態様は、以下の番号付けされた実施例において説明される。
実施例1.電気外科用装置であって、電気発生器を備えるコントローラと、遠位の活性電極を含む外科用プローブであって、前記活性電極は、前記電気発生器の電源端子と電気的に導通している、外科用プローブと、前記電気発生器の電気的戻り端子と電気的に導通している戻りパッドと、を備え、前記電気発生器は、前記電源端子から電流を供給するように構成され、前記電気発生器によって供給される前記電流は、治療用電気信号の特性と興奮性組織刺激信号の特性とを合成したものである、電気外科用装置。
実施例2.前記治療用電気信号は、200kHz超且つ5MHz未満の周波数を有する高周波信号である、実施例1に記載の電気外科用装置。
実施例3.前記興奮性組織刺激信号は、200kHz未満の周波数を有するAC信号である、実施例1又は2に記載の電気外科用装置。
実施例4.前記電気発生器によって供給される前記電流は、少なくとも1つの交流治療用電気信号及び少なくとも1つの交流興奮性組織刺激信号を含む、実施例1〜3のいずれか1つ以上に記載の電気外科用装置。
実施例5.前記電気発生器によって供給される前記電流は、前記興奮性組織刺激信号によって変調された治療用電気信号振幅を含む、実施例1〜4のいずれか1つ以上に記載の電気外科用装置。
実施例6.前記電気発生器によって供給される前記電流は、前記興奮性組織刺激信号によってオフセットされた治療用電気信号DCを含む、実施例1〜5のいずれか1つ以上に記載の電気外科用装置。
実施例7.前記戻りパッドは、検知装置出力を有する少なくとも1つの検知装置を更に備え、前記検知装置は、前記興奮性組織刺激信号による興奮性組織の刺激を判定するように構成されている、実施例1〜6のいずれか1つ以上に記載の電気外科用装置。
実施例8.前記コントローラは、前記検知装置出力を受信するように構成されている、実施例7に記載の電気外科用装置。
実施例9.前記コントローラは、プロセッサと、前記プロセッサとデータ通信する少なくとも1つのメモリ構成要素とを含み、前記少なくとも1つのメモリ構成要素は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、コントローラによって受信された前記センサ出力に少なくとも部分的に基づいて、興奮性組織からの前記活性電極の距離を決定させる、1つ以上の命令を記憶する、実施例8に記載の電気外科用装置。
実施例10.前記少なくとも1つのメモリ構成要素は、前記プロセッサによって実行されると、興奮性組織からの前記活性電極の前記距離が所定の値未満であるときに、前記プロセッサに、前記治療用電気信号の少なくとも1つの特性の値を変更させる、1つ以上の命令を記憶する、実施例9に記載の電気外科用装置。
実施例11.電気外科用システムであって、プロセッサと、前記プロセッサに連結されたメモリであって、前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリと、を備え、前記命令は、電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させ、前記電気発生器に、患者と物理的に接触している活性電極を介して、前記合成信号を前記患者の組織内に伝達させ、前記患者と物理的に接触している戻りパッド内に配置された検知装置から検知装置出力信号を受信するように、前記プロセッサに実行可能である、電気外科用システム。
実施例12.前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を更に記憶するように構成されており、前記命令は、前記検知装置出力信号に少なくとも部分的に基づいて、前記活性電極から興奮性組織までの距離を判定するように、前記プロセッサに実行可能である、実施例11に記載の電気外科用システム。
実施例13.前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を更に記憶するように構成されており、前記命令は、前記活性電極から前記興奮性組織までの前記距離が所定の値未満であるとき、前記コントローラに前記治療用信号の1つ以上の特性を変更させるように、前記プロセッサに実行可能である、実施例12に記載の電気外科用システム。
実施例14.電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させ、合成信号を形成させるように、前記プロセッサによって実行可能な前記命令は、前記電気発生器に、前記治療用信号及び前記興奮性組織刺激信号を交互にさせるように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、実施例11〜13のいずれか1つ以上に記載の電気外科用システム。
実施例15.電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させるように、前記プロセッサによって実行可能な前記命令は、前記電気発生器に、前記興奮性組織刺激信号の振幅によって前記治療用信号の振幅を変調させるように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、実施例11〜14のいずれか1つ以上に記載の電気外科用システム。
実施例16.電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させるように、前記プロセッサによって実行可能な前記命令は、前記電気発生器に、前記興奮性組織刺激信号の振幅によって前記治療用信号のDC値をオフセットさせるように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、実施例11〜15のいずれか1つ以上に記載の電気外科用システム。
実施例17.電気外科用システムであって、制御回路とを備え、前記制御回路は、治療用信号の1つ以上の特性及び興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性を含む、電気発生器の電気出力を制御し、患者の興奮性組織の活動を測定するように構成された少なくとも1つの検知装置から検知装置信号を受信し、前記電気発生器の前記電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、前記少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離を決定し、前記電気発生器の前記電気出力を前記患者組織内に伝送するように構成された前記活性電極の前記位置と、前記少なくとも1つの検知装置の前記位置との間の前記距離が所定の値未満である場合に、前記電気発生器の前記電気出力を、前記治療用信号の少なくとも1つの特性において変更するように構成されている、電気外科用システム。
実施例18.前記電気発生器の前記電気出力を前記患者組織内に伝送するように構成された前記活性電極の前記位置と、前記少なくとも1つの検知装置の前記位置との間の前記距離が所定の値未満である場合に、前記電気発生器の前記電気出力を、前記治療用信号の少なくとも1つの特性において変更するように構成された前記制御回路は、前記治療用信号の前記少なくとも1つの特性を最小化するように構成された制御回路を含む、実施例17に記載の電気外科用システム。
実施例19.コンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は実行されると、前記マシンに、治療用信号の1つ以上の特性及び興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性を含む、電気発生器の電気出力を制御させ、患者の興奮性組織の活動を測定するように構成された少なくとも1つの検知装置から検知装置信号を受信させ、前記電気発生器の前記電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、前記少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離を決定させ、前記電気発生器の前記電気出力を前記患者組織内に伝送するように構成された前記活性電極の前記位置と、前記少なくとも1つの検知装置の前記位置との間の前記距離が所定の値未満である場合に、前記電気発生器の前記電気出力を、前記治療用信号の少なくとも1つの特性において変更させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
〔実施の態様〕
(1) 電気外科用装置であって、
電気発生器を備えるコントローラと、
遠位の活性電極を含む外科用プローブであって、前記活性電極は、前記電気発生器の電源端子と電気的に導通している、外科用プローブと、
前記電気発生器の電気的戻り端子と電気的に導通している戻りパッドと、を備え、
前記電気発生器は、前記電源端子から電流を供給するように構成され、
前記電気発生器によって供給される前記電流は、治療用電気信号の特性と興奮性組織刺激信号の特性とを合成したものである、電気外科用装置。
(2) 前記治療用電気信号は、200kHz超且つ5MHz未満の周波数を有する高周波信号である、実施態様1に記載の電気外科用装置。
(3) 前記興奮性組織刺激信号は、200kHz未満の周波数を有するAC信号である、実施態様1に記載の電気外科用装置。
(4) 前記電気発生器によって供給される前記電流は、少なくとも1つの交流治療用電気信号及び少なくとも1つの交流興奮性組織刺激信号を含む、実施態様1に記載の電気外科用装置。
(5) 前記電気発生器によって供給される前記電流は、前記興奮性組織刺激信号によって変調された治療用電気信号振幅を含む、実施態様1に記載の電気外科用装置。
(6) 前記電気発生器によって供給される前記電流は、前記興奮性組織刺激信号によってオフセットされた治療用電気信号DCを含む、実施態様1に記載の電気外科用装置。
(7) 前記戻りパッドは、検知装置出力を有する少なくとも1つの検知装置を更に備え、前記検知装置は、前記興奮性組織刺激信号による興奮性組織の刺激を判定するように構成されている、実施態様1に記載の電気外科用装置。
(8) 前記コントローラは、前記検知装置出力を受信するように構成されている、実施態様7に記載の電気外科用装置。
(9) 前記コントローラは、プロセッサと、前記プロセッサとデータ通信する少なくとも1つのメモリ構成要素と、を含み、前記少なくとも1つのメモリ構成要素は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記コントローラによって受信された前記センサ出力に少なくとも部分的に基づいて、興奮性組織からの前記活性電極の距離を決定させる、1つ以上の命令を記憶する、実施態様8に記載の電気外科用装置。
(10) 前記少なくとも1つのメモリ構成要素は、前記プロセッサによって実行されると、興奮性組織からの前記活性電極の前記距離が所定の値未満であるときに、前記プロセッサに、前記治療用電気信号の少なくとも1つの特性の値を変更させる、1つ以上の命令を記憶する、実施態様9に記載の電気外科装置。
(11) 電気外科用システムであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに連結されたメモリであって、前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリと、を備え、前記命令は、
電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させ、
前記電気発生器に、患者と物理的に接触している活性電極を介して、前記合成信号を前記患者の組織内に伝達させ、
前記患者と物理的に接触している戻りパッド内に配置された検知装置から検知装置出力信号を受信するように、前記プロセッサによって実行可能である、電気外科用システム。
(12) 前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を更に記憶するように構成されており、前記命令は、
前記検知装置出力信号に少なくとも部分的に基づいて、前記活性電極から興奮性組織までの距離を判定するように、前記プロセッサによって実行可能である、実施態様11に記載の電気外科用システム。
(13) 前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を更に記憶するように構成されており、前記命令は、
前記活性電極から前記興奮性組織までの前記距離が所定の値未満であるとき、前記コントローラに前記治療用信号の1つ以上の特性を変更させるように、前記プロセッサによって実行可能である、実施態様12に記載の電気外科用システム。
(14) 電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させるように、前記プロセッサによって実行可能な前記命令は、前記電気発生器に、前記治療用信号及び前記興奮性組織刺激信号を交互にさせるように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、実施態様11に記載の電気外科用システム。
(15) 電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させるように、前記プロセッサによって実行可能な前記命令は、前記電気発生器に、前記興奮性組織刺激信号の振幅によって前記治療用信号の振幅を変調させるように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、実施態様11に記載の電気外科用システム。
(16) 電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させるように、前記プロセッサによって実行可能な前記命令は、前記電気発生器に、前記興奮性組織刺激信号の振幅によって前記治療用信号のDC値をオフセットさせるように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、実施態様11に記載の電気外科用システム。
(17) 電気外科用システムであって、
制御回路を備え、前記制御回路は、
治療用信号の1つ以上の特性及び興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性を含む、電気発生器の電気出力を制御し、
患者の興奮性組織の活動を測定するように構成された少なくとも1つの検知装置から検知装置信号を受信し、
前記電気発生器の前記電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、前記少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離を決定し、
前記電気発生器の前記電気出力を前記患者組織内に伝送するように構成された前記活性電極の前記位置と、前記少なくとも1つの検知装置の前記位置との間の前記距離が所定の値未満である場合に、前記電気発生器の前記電気出力を、前記治療用信号の少なくとも1つの特性において変更するように構成されている、電気外科用システム。
(18) 前記電気発生器の前記電気出力を前記患者組織内に伝送するように構成された前記活性電極の前記位置と、前記少なくとも1つの検知装置の前記位置との間の前記距離が所定の値未満である場合に、前記電気発生器の前記電気出力を、前記治療用信号の少なくとも1つの特性において変更するように構成された前記制御回路は、前記治療用信号の前記少なくとも1つの特性を最小化するように構成された制御回路を含む、実施態様17に記載の電気外科用システム。
(19) コンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は実行されると、マシンに、
治療用信号の1つ以上の特性及び興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性を含む、電気発生器の電気出力を制御させ、
患者の興奮性組織の活動を測定するように構成された少なくとも1つの検知装置から検知装置信号を受信させ、
前記電気発生器の前記電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、前記少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離を決定させ、
前記電気発生器の前記電気出力を前記患者組織内に伝送するように構成された前記活性電極の前記位置と、前記少なくとも1つの検知装置の前記位置との間の前記距離が所定の値未満である場合に、前記電気発生器の前記電気出力を、前記治療用信号の少なくとも1つの特性において変更させる、非一時的コンピュータ可読媒体。

Claims (19)

  1. 電気外科用装置であって、
    電気発生器を備えるコントローラと、
    遠位の活性電極を含む外科用プローブであって、前記活性電極は、前記電気発生器の電源端子と電気的に導通している、外科用プローブと、
    前記電気発生器の電気的戻り端子と電気的に導通している戻りパッドと、を備え、
    前記電気発生器は、前記電源端子から電流を供給するように構成され、
    前記電気発生器によって供給される前記電流は、治療用電気信号の特性と興奮性組織刺激信号の特性とを合成したものである、電気外科用装置。
  2. 前記治療用電気信号は、200kHz超且つ5MHz未満の周波数を有する高周波信号である、請求項1に記載の電気外科用装置。
  3. 前記興奮性組織刺激信号は、200kHz未満の周波数を有するAC信号である、請求項1に記載の電気外科用装置。
  4. 前記電気発生器によって供給される前記電流は、少なくとも1つの交流治療用電気信号及び少なくとも1つの交流興奮性組織刺激信号を含む、請求項1に記載の電気外科用装置。
  5. 前記電気発生器によって供給される前記電流は、前記興奮性組織刺激信号によって変調された治療用電気信号振幅を含む、請求項1に記載の電気外科用装置。
  6. 前記電気発生器によって供給される前記電流は、前記興奮性組織刺激信号によってオフセットされた治療用電気信号DCを含む、請求項1に記載の電気外科用装置。
  7. 前記戻りパッドは、検知装置出力を有する少なくとも1つの検知装置を更に備え、前記検知装置は、前記興奮性組織刺激信号による興奮性組織の刺激を判定するように構成されている、請求項1に記載の電気外科用装置。
  8. 前記コントローラは、前記検知装置出力を受信するように構成されている、請求項7に記載の電気外科用装置。
  9. 前記コントローラは、プロセッサと、前記プロセッサとデータ通信する少なくとも1つのメモリ構成要素と、を含み、前記少なくとも1つのメモリ構成要素は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記コントローラによって受信された前記センサ出力に少なくとも部分的に基づいて、興奮性組織からの前記活性電極の距離を決定させる、1つ以上の命令を記憶する、請求項8に記載の電気外科用装置。
  10. 前記少なくとも1つのメモリ構成要素は、前記プロセッサによって実行されると、興奮性組織からの前記活性電極の前記距離が所定の値未満であるときに、前記プロセッサに、前記治療用電気信号の少なくとも1つの特性の値を変更させる、1つ以上の命令を記憶する、請求項9に記載の電気外科装置。
  11. 電気外科用システムであって、
    プロセッサと、
    前記プロセッサに連結されたメモリであって、前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリと、を備え、前記命令は、
    電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させ、
    前記電気発生器に、患者と物理的に接触している活性電極を介して、前記合成信号を前記患者の組織内に伝達させ、
    前記患者と物理的に接触している戻りパッド内に配置された検知装置から検知装置出力信号を受信するように、前記プロセッサによって実行可能である、電気外科用システム。
  12. 前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を更に記憶するように構成されており、前記命令は、
    前記検知装置出力信号に少なくとも部分的に基づいて、前記活性電極から興奮性組織までの距離を判定するように、前記プロセッサによって実行可能である、請求項11に記載の電気外科用システム。
  13. 前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を更に記憶するように構成されており、前記命令は、
    前記活性電極から前記興奮性組織までの前記距離が所定の値未満であるとき、前記コントローラに前記治療用信号の1つ以上の特性を変更させるように、前記プロセッサによって実行可能である、請求項12に記載の電気外科用システム。
  14. 電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させるように、前記プロセッサによって実行可能な前記命令は、前記電気発生器に、前記治療用信号及び前記興奮性組織刺激信号を交互にさせるように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、請求項11に記載の電気外科用システム。
  15. 電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させるように、前記プロセッサによって実行可能な前記命令は、前記電気発生器に、前記興奮性組織刺激信号の振幅によって前記治療用信号の振幅を変調させるように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、請求項11に記載の電気外科用システム。
  16. 電気発生器に、治療用信号の1つ以上の特性を、興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性と合成させて、合成信号を形成させるように、前記プロセッサによって実行可能な前記命令は、前記電気発生器に、前記興奮性組織刺激信号の振幅によって前記治療用信号のDC値をオフセットさせるように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、請求項11に記載の電気外科用システム。
  17. 電気外科用システムであって、
    制御回路を備え、前記制御回路は、
    治療用信号の1つ以上の特性及び興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性を含む、電気発生器の電気出力を制御し、
    患者の興奮性組織の活動を測定するように構成された少なくとも1つの検知装置から検知装置信号を受信し、
    前記電気発生器の前記電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、前記少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離を決定し、
    前記電気発生器の前記電気出力を前記患者組織内に伝送するように構成された前記活性電極の前記位置と、前記少なくとも1つの検知装置の前記位置との間の前記距離が所定の値未満である場合に、前記電気発生器の前記電気出力を、前記治療用信号の少なくとも1つの特性において変更するように構成されている、電気外科用システム。
  18. 前記電気発生器の前記電気出力を前記患者組織内に伝送するように構成された前記活性電極の前記位置と、前記少なくとも1つの検知装置の前記位置との間の前記距離が所定の値未満である場合に、前記電気発生器の前記電気出力を、前記治療用信号の少なくとも1つの特性において変更するように構成された前記制御回路は、前記治療用信号の前記少なくとも1つの特性を最小化するように構成された制御回路を含む、請求項17に記載の電気外科用システム。
  19. コンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は実行されると、マシンに、
    治療用信号の1つ以上の特性及び興奮性組織刺激信号の1つ以上の特性を含む、電気発生器の電気出力を制御させ、
    患者の興奮性組織の活動を測定するように構成された少なくとも1つの検知装置から検知装置信号を受信させ、
    前記電気発生器の前記電気出力を患者組織内に伝送するように構成された活性電極の位置と、前記少なくとも1つの検知装置の位置との間の距離を決定させ、
    前記電気発生器の前記電気出力を前記患者組織内に伝送するように構成された前記活性電極の前記位置と、前記少なくとも1つの検知装置の前記位置との間の前記距離が所定の値未満である場合に、前記電気発生器の前記電気出力を、前記治療用信号の少なくとも1つの特性において変更させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
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