JP2021509377A - 横方向ダクト出口流の抵抗を低減するための装置 - Google Patents

横方向ダクト出口流の抵抗を低減するための装置 Download PDF

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Abstract

フェアリング組立体が、乗物の外表面に平行でないダクト出口ポートの周りに、ダクト出口ポートから出る流体流を表面流体流の方向に変えるように、設けられている。フェアリング組立体は、表面流を角度付きダクト流とともに方向付ける上流羽根フェアリングと、横方向のダクト流を表面流の方向に変える下流コアンダフェアリングと、コアンダフェアリングの対向する側方に配置され、互いに向けて角度が付けられ、ダクト出口ポートの下流の結合流体流を整理し、それによって再循環を最小にするように互いに対して角度を付けられた一対の渦発生器と、を有する。ダクト出口ポート周りのこのフェアリング組立体は、ダクトと表面流の整理された混合を改善し、それによってダクトと表面の再循環、ダクト制限、および乗物全体の抵抗を減少させる。

Description

[関連出願との相互参照]
本特許出願は、2017年12月28日に出願された米国仮出願62/611,143に基づく優先権を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、航空機のフェアリングに関し、より具体的には、航空機または他の車両のダクト出口ポートの周りに配置されるフェアリング組立体に関する。
航空機および他のタイプの乗物の流体ダクト出口ポートは、多くの場合、それらが形成される表面に平行またはほぼ平行に方向づけすることを妨げる設計上の妥協を受ける。米国特許第6,767,261号の分散型推進ジェットによって例示的に示されるように、ほぼ平行な配向が最適である。より具体的には、流体ダクト出口ポートが、それらが延びる表面に対して平行な方向付けに近い場合、ダクト流で流体表面流を付勢することによって、または低速度ダクト流が最小の抵抗で高速度表面流と混合することを可能にすることによって、抵抗を最小にしながら推力を最大にする。
推進に直接使用されない流体ダクトは、冷却、排気、廃液、および他の周知の流体の出口を含むことができる。流体ダクト出口が表面流体流に対して10度以内に方向付けられる場合、ダクト流の追加抵抗は最小であり、主に表面流速度に対するダクト出口流の比とは無関係である。この比は、ダクトの「相対速度」として知られている。しかし、乗物の構造上またはその他の考慮により、ダクト出口は、表面流に対してより大きい角度に方向付けられるように強いられることが多い。
ダクト出口角度が概して10度を超える場合、表面流体速度に対する高い相対ダクト流体速度は、ダクト流が航空機の表面を離れ、ダクト出口の前、周囲、および後ろの流れを乱すことを生じる。これは、表面とダクト流が再循環することを生じ、それはしばしば流体の動的抵抗とノイズを生じる。
ダクトに平行でない表面に沿って角度付きダクト出口流の方向を変えるために、様々な従来技術の装置が様々な結果とともに使用されてきた。ダクト相対速度は、さまざまな動作条件で大きく異なり得る。従って、このような装置は、低いダクト相対速度での表面流抵抗への影響が最小でありながら、高いダクト相対速度及び高いダクト出口角度が生じる場合に効果的であることが望ましい。
同様に、推進効果を備えた角度付きダクトは、最適ダクト角度よりも機械的単純性のために抵抗を相殺することもあり得、この場合、推力は減少し、一方で抵抗及び騒音が増加する。従って、ダクトの制限を減少させ、推力を増加させ、抵抗及び騒音を減少させる、推進ダクト流を表面流と平行に変える簡単な方法を提供することが望ましい。
コアンダ効果を利用して空気流を変える方法は、長年にわたって広く用いられてきた。コアンダ効果は、米国特許第4,447,028号に例示的に開示されているように、翼のフラップ上などの湾曲した表面に流体流が追従することを可能にする。コアンダ効果を実装するフェアリングが、高度に角度が付いた出口ダクトのすぐ下流に配置され得る。コアンダフェアリングは、高いダクト相対速度におけるわずかに角度が付けられたダクト、およびダクト相対速度が低い場合はより大きい角度で、成功裏に使用され得る。コアンダフェアリングのみで出口ダクトからの高い相対速度を有する大きい角度の付いた流れを転向させることは、ダクト直径の三倍未満のダクト長さ、および、ダクト直径の半分(0.5)未満のプロファイル高さでは不可能である。効果的にするために、コアンダフェアリングの前縁はダクト出口に平行で、ダクト流をサーフェスに対して15度未満の角度でサーフェスに添えるように転向させる。
再循環領域を減少または除去するために整理化された流れを循環させるために渦発生器を使用することも、流体の流れを制御するために当該技術分野において周知である。ダクトから高度に角度付けされた流体の流れは、流れを整理するために一般に非常に大きな渦発生器を必要とする、大きな再循環領域を生成する。このような大きな渦発生器は著しい抵抗とノイズを誘起し得、それによって再循環を整理することの利点を打ち消す。
ここで図1〜図3の従来技術の図面を参照すると、航空機の表面における角度付き出口ダクトポートの周囲および内部に、空気の乱流が例示的に示されている。航空機10は、航空機10と角度付きダクト20が交差する外表面12に形成されたダクト出口ポート22を有し、外表面12の出口ポート22で終端する、高角度付き(たとえば10度より大きい)ダクト20を有している。従来技術の図1〜図3では、航空機の前端及び後端は、それぞれ図面の左側及び右側にある。したがって、航空機は左に向かって飛行し、航空機の表面を流れる空気は、図3の矢印「A」で例示的されるように、左から右の方向にあり、そこではダクト20および出口22は、例示的に航空機の底部に示されている。ダクト20は、表面空気流と合流するときに、ダクト出口からの流体の乱流を最小にするのに役立つように、前方から後方に角度付けされている。ダクト20およびその出口ポート22の角度付け(例:40度)は、航空機の近傍または隣接して配置された構造によって決定されることが多い設計上の選択事項である。
例えば、出口ポート22で終端するダクト導管20は、多くの場合、ダクト流に著しい流体流乱流32を引き起こし得る突出部、屈曲部、障害部、および他の構造的制限30を内部に有し得る。これらの構造的制限30のいくつかは、ダクト20内に流体再循環32を形成する可能性があり、これは、しばしば、背圧およびダクト流の制限をもたらす。また、対応する乗物表面12に対するダクト出口22の角度が大きいほど、ダクト20内のより多くの再循環32が、表面流によって引き起こされ、それによって、より大きなダクト流制限がもたらされることも観察された。
望ましくない再循環の影響に対処するために、ダクト出口22に一連の角度付き羽根を設置して、流体流を整理し、それを表面軸に向かって転向させることが知られている。しかし、角度付き羽根は、ダクトが最小の流体流か、または流体流がない場合に、表面抵抗と同様に、ダクト流の制限を引き起こし得る。ダクト出口22がもともと羽根なしで設計されていた場合、羽根を追加する追加の制限は、設計されたダクト効率に依存する任意の流体流システムの性能を損なう可能性がある。したがって、多くの一般的な出口ダクト22の表面境界層からの、および表面境界層における流体流をより良く制御する必要がある。
米国特許第3,525,486号は、流れを表面軸に転向させるのを補助するために、渦発生器をダクト内に配置することを開示している。これは、多くの適用のためにダクト流に対する許容できない制限を生じる。
米国特許第6,767,261号 米国特許第4,447,028号 米国特許第3,525,486号
前述及び従来技術における他の欠点を考慮すると、既存のダクト出口ポートの周り及びその周囲の表面エリアの周りにフェアリング及び羽根の組立体などの流体流ダクト出口装置を提供することが望ましく、これらの装置を個別に使用することによっては不可能な効果を生み出す。
従来技術における上記の欠点及び欠陥は、航空機または他の乗物における角度付きダクトのダクト出口ポートの抵抗を低減するための角度付きダクト出口フェアリング組立体であって:ダクト出口ポートの前縁の前方に取り付けられた、前縁を有する上方に傾斜した傾斜部を有する羽根フェアリングであって、該傾斜部がダクト出口ポートの一部にわたって後方及び上方に延び、傾斜が乗物の長手軸の方向に整合している羽根フェアリング;ダクト出口ポートの後縁の周りを囲む前縁を有する延長体を有するコアンダフェアリングであって、該延長体が所定の高さと幅を有し、ダクト出口ポートの寸法に基づく所定の長さ後方に延びている、コアンダフェアリング;および、ダクト出口ポートの後方に位置する一対の渦発生器であって、各渦発生器がコアンダフェアリングの対向する横側方に位置し、お互いに向かって角度付けされている、一対の渦発生器、を含む角度付きダクト出口フェアリング組立体の様々な実施形態によって回避および/または解決される。
一実施形態では、羽根フェアリングの傾斜部は、航空機の外面に沿って表面空気流を、ダクト出口ポートから離れるように上方に傾斜した角度に向ける湾曲した上面を有している。別の態様では、羽根フェアリングの傾斜部は、ダクト出口ポートから出るダクト流体流を、コアンダフェアリングに向く方向に指向させまたは転向させる、湾曲した下面を有している。さらに別の態様では、羽根フェアリングの傾斜部は、ダクト出口ポートの寸法に基づいて所定の長さを有している。さらに別の態様では、傾斜部は、前縁と後縁との間で測定して、ダクト出口ポートの0.5から0.9直径の長さを有している。さらに別の態様では、羽根フェアリングの傾斜部は、ダクト角度の半分および傾斜部の長さに基づいて航空機の表面から測定される所定の高さを有している。
別の実施形態では、傾斜は、下方に角度付きダクト内に延びる舌部をさらに含む。一態様では、舌部は、角度付きダクト内の構造的障害部を覆うように十分な距離に延在し構成される。
さらに別の実施形態では、コアンダフェアリングは、実質的に三角形の形状である。一態様では、コアンダのフェアリングは、ダクト角度の45度あたりダクト出口ポートの0.15から0.25直径の範囲の高さを有している。別の態様では、コアンダフェアリングは、ダクト角度の45度あたりダクト出口ポートの0.2直径の高さを有している。さらに別の態様では、コアンダフェアリングは、ダクト角度の45度あたりダクト出口ポートの1.5から3.0直径の範囲の長さを有している。別の態様では、コアンダフェアリングは、ダクト角度の45度あたりダクト出口ポートの3.0直径の長さを有している。
さらに別の実施形態では、一対の渦発生器の各々は、乗物の外表面から実質的に垂直に延びている。一態様では、一対の渦発生器は、2ダクト直径内のダクトの後方に配置されている。別の態様では、一対の渦発生器の各々は、ダクト出口ポートの中心線に対して15度と30度との間の角度を有し、それによって、コアンダのフェアリングの背後で収束する逆回転渦を発生させる。さらに別の態様では、一対の渦発生器の各々は、乗物の外表面に取り付けられた基部と、外向きにかつ基部から実質的に垂直に延びる背側部材とを含む。別の実施形態では、一対の渦の背側部材は、湾曲した前縁を有している。
ダクト出口ポートで終端する角度付きダクトを有する先行技術の航空機の外部の前方斜視図であり、ダクト出口ポートに近接する乱流ダクト流及び表面空気流を示す。 図1の従来技術の角度付きダクト及びダクト出口ポートの断面図であり、航空機のダクト出口ポートの内部及び周囲の乱流空気流を示す。 図1の従来技術の角度付きダクト及びダクト出口ポートの断面図であり、航空機のダクト出口ポートの内部及び周囲の乱流空気流のコンピュータシミュレーションを示す。 航空機の角度付きダクト出口ポートの周りに配置及び取り付けられた前方羽根フェアリング、コアンダフェアリング及び一対の渦発生器フェアリングを有する本発明のダクト出口ポートフェアリング組立体の前方斜視図である。 図4の線5−5に沿って切断した、ダクト出口ポート及びダクト出口ポートフェアリング組立体の断面図であり、ダクト出口ポートの内部及び周りの気流乱流の減少を示す。 図6A〜6Iは、図4のダクト出口ポートフェアリング組立体の前方羽根フェアリングの様々な図を示す。 図7A〜7Fは、図4のダクト出口ポートフェアリング組立体のコアンダフェアリングの様々な図を示す。 図8A〜8Eは、図4のダクト出口ポートフェアリング組立体の渦発生器フェアリングのうちの1つの様々な図を示す。 角度付きダクトの周りに取り付けられた図4の出口ポートフェアリング組立体の前方斜視図であり、ダクト出口ポートに近接する航空機の表面上の空気の流れを示す。 角度付きダクト出口ポートの周りに取り付けられた図4の出口ポートフェアリング組立体を有する航空機の断面図であり、ダクト出口ポートの内部及び周囲に示される非乱流空気流パターンのコンピュータシミュレーションを示す。 図11A(従来技術)は、ダクト出口フェアリング組立体の周りに取り付けられる出口ポートフェアリング組立体を有さない場合および有する場合の航空機の断面図であり、ダクト出口フェアリング組立体を有する場合および有さない場合のダクト出口の内部及び周囲の高温低速ダクト流と低温高速表面流の混合のコンピュータシミュレーションを比較表示する。 図11Bは、ダクト出口フェアリング組立体の周りに取り付けられる出口ポートフェアリング組立体を有さない場合および有する場合の航空機の断面図であり、ダクト出口フェアリング組立体を有する場合および有さない場合のダクト出口の内部及び周囲の高温低速ダクト流と低温高速表面流の混合のコンピュータシミュレーションを比較表示する。
本発明の理解をさらに容易にするために、適切な場合は、図面に共通な同じ又は同様の要素を示すために、同じ参照番号を使用する。さらに、別段の指示がない限り、図に示された特徴は、一定の縮尺通りに描かれておらず、例示の目的のためだけに示されている。
本発明は、航空機の外表面に平行でなく、航空機または他の乗物の角度付きダクト出口ポートの周りに配置され、ダクト出口ポートから出る流体流を制御するための、フェアリング組立体に関する。より具体的には、本発明のフェアリング組立体は、ダクト出口ポートから出る流体流を、最小限の再循環及び抵抗(drag)で航空機の外表面の表面流の方向に転向させる。フェアリング組立体は、ダクト流と表面流を方向付ける上流羽根と、横方向のダクト流を表面流の方向に変えるのを補助する下流コアンダフェアリングと、それぞれがコアンダフェアリングの対向する側面に配置され、互いに向かって角度付けられた一対の渦発生器とを含み、最小限の再循環、ダクト制限、及び乗物全体の抵抗で、ダクト出口ポートの下流の合成された流れを整理する。本発明のフェアリング組立体は、フェアリング構成要素のいずれかが個別に達成することができるものよりも、より整理されたダクトと表面の流れの混合を生成する。
図4および図5を参照すると、本発明は、航空機10のダクト出口ポート22の周りに配置し、従来技術のダクト出口ポートで通常観察される乱流および抵抗を最小限に抑えるのを助けるダクト出口ポートフェアリング組立体100に関する。図面は、航空機又は乗物の外表面に対して40度に角度付けられた、直径9インチの円形排気ダクトを有する実施形態を例示している。前方羽根フェアリングは、ダクト内の設計欠陥又は構造的障害を円滑に平滑化するための任意の構造的特徴を例示的に含む。具体的には、羽根フェアリングは、ダクト出口の一部と、同様にダクト内に延在し、構造的なレリーフ突起の下流側を「埋める」ための部材を有する。この構造的なレリーフの問題に具体的に対処する例示的な前方羽根フェアリングが示され、図4、図5及び他のサポート画像に関して以下に説明される。
より具体的には、フェアリング組立体100は、ダクト出口ポート22の前縁24に配置された羽根フェアリング110と、ダクト出口ポート22の後部又は後部ダクト縁部に配置されたコアンダフェアリング130と、および、コアンダフェアリング130に対して横方向に配置された少なくとも1つの渦発生器羽根150とを含む。前方羽根フェアリング110、コアンダ効果フェアリング130、及び、渦発生器150の配置は、全体として、航空機のそこの外表面12上の流体流の方向と角度により一致させるように、航空機10の外表面12のダクト出口ポート22を出る流体流の方向を転向させる。
本発明は、航空機の外表面12に形成された出口又はポート22を介して大気または外部環境に空気または他の流体流を導く導管として機能する航空機ダクト20に関して記載されているが、フェアリング組立体100は、ダクト出口から出る流体流の方向を変えることが望ましい他の種類の乗物に実装することができるため、このような種類の輸送乗物に限定するものとは見なされない。例えば、フェアリング組立体100は、他の乗物のうち、船、船舶、又は、外面に対してダクト出口からの流体流の方向を変更することが望ましいダクト出口ポート及び外表面の境界面に実装することができる。
さらに、フェアリング組立体100は、直径9インチで、表面12に対して40度の角度で方向付けられた横方向円形ダクト22を使用して示され、説明されている。このダクト20は、しばしば客室加圧システムの熱交換器出口として使用される大型航空機に典型的なものである。当業者であれば、本発明のフェアリング組立体100は、外表面上に任意のサイズのダクト出口も許容するように構成することができるので、乗物表面に対するダクトの使用、サイズ及び角度は、限定されるものではないことを理解するであろう。
ここで図4,図5及び図6A〜図6Iを参照すると、前方羽根フェアリング110は、ダクト出口ポート22の前縁24に近接して配置されている。前方羽根フェアリング110は、上方傾斜部112及び任意の下方舌部120を含んでおり、後者については以下でさらに詳細に説明する。傾斜部112は、ダクト出口ポート22の前縁の前方で航空機の表面12に隣接する前縁113を備えた湾曲した上面114と、航空機の外面に沿って表面空気流を、ダクト出口ポート22から離れて上方に傾斜した角度で向けるために隆起した(上方に傾斜した)後縁115とを有する。傾斜部112はまた、出口ポート22の後縁26のコアンダフェアリング130に向かう方向にダクト流体流を向けるか又は向きを変えさせるための湾曲した下面116を有する。上面114は、形状が凸状であることが好ましく、傾斜部112の下面116は、形状が凹状であることが好ましく、表面空気流及びダクト空気流をそれぞれ指向及び転向させる。
羽根フェアリング110の傾斜部112は、ダクト出口ポートの寸法に基づいて所定の長さを有している。特に、傾斜部の前縁と後縁との間で直線的に測定されるとき、傾斜部の長さは、ダクト出口ポート直径の0.5から0.9の範囲の間、好ましくはダクト出口ポート直径の0.7である。さらに、航空機の表面12から測定されるとき、傾斜部112の後縁115の近傍または後縁における最大高さは、傾斜部112の長さおよびダクト角度の半分によって決定される。たとえば、40度の角度と0.7直径の長さを有する9インチのダクト20は、2.1インチの高さを有するであろう((9インチ)×(0.7直径)×Sin((0.5)×(40度)))。
図5の断面図を参照すると、上面114および下面116は、出口ダクトの前縁24を流れる空気表面流が、矢印「B」で示されるように、傾斜部112の湾曲した上面114に沿って流れるように、出口ダクト22を部分的に覆って延在する。さらに、ダクト出口22の前縁24におけるダクト流(矢印「C」)も、傾斜部112の下面116によってコアンダフェアリング130に向かって向きを変えられる。傾斜部112の上面114及び下面116をそれぞれ通過する表面流及びダクト流は、混合してコアンダフェアリング130上を集合的に流れ、次に、向きを変え、すなわち、結果として生じる混合流体流を航空機10の外表面12に向かって戻し、かつ、それに沿って向きを変え、それによって、ダクト出口ポート22の近くでの乱流及び抵抗を低減する。
ダクト20の前縁24に配置された前方羽根フェアリング110は、好ましくは、ダクト20と表面12の角度を、二等分角度の10(10)度以内で二等分し、ダクト出口ポート22の前縁24から機尾にダクト出口22の直径の半分(0.5)未満の長さで延びている。例えば、40度の角度付きダクト20の9インチダクト出口ポートは、表面12に対して10度と30度の間の角度(例えば、好ましくは約20度)で配置され、ダクト22上を4.5インチ未満延びている。一実施形態では、前方羽根フェアリング110の傾斜部112は、そのような範囲は限定されないと考えられるが、ダクト出口の前縁部の幅の40から90パーセント(40%〜90%)の間を覆う。たとえば、前縁の幅に対するカバレッジは、プラスまたはマイナス10パーセント(10%)にすることができる。
傾斜部112の下面116は、ダクト表面から上向きに後縁115に向かって平行に延びる滑らかな湾曲である。一実施形態では、下面116はスプラインであるが、そのような形状は限定とは考慮されない。上面114は、前方前部分においてダクト角度の1/2の曲率と、後方後部分においてダクト角度の1/4の曲率を有する。
図2を参照すると、出口ポート22から出る矢印「C」で示されるダクト流体流は、矢印「B」によって示される航空機10の表面12上の空気流と衝突又はそうでなければ混合する。ダクトCからの流れは、表面空気流を、出口ポート22が形成されている航空機10の外表面12から離れるように発散させ、及び/又は再循環させ(矢印「D」)、それによって、ダクト流と表面流からの結合又は混合された空気流を生じ、該空気流は発散、再循環及び減速し、よって出口ダクト22の機尾の抵抗を増加させる。図5を参照して比較すると、傾斜部112は、ダクト流Cを転向させて、流れがダクト22を出て表面流Bと混合する角度を減少させ、それによってダクト22の後方の抵抗を減少させる。
図2に関して上述したように、出口ポート22で終端するダクト導管20は、多くの場合、その中に突出部、屈曲部、障害部、および他の構造的制限30を有する可能性があり、これは、ダクト流に著しい流体流の乱流32を引き起こし得る。これらの構造的制限30のいくつかは、ダクト20内に流体再循環32を形成する可能性があり、これは、しばしば、背圧およびダクト流の制限をもたらす。
別の実施形態では、前方羽根フェアリング110は、図6A〜図6Iに例示的に示されるように、傾斜部112の下面から延びる舌部120を有している。図6A及び図6Iを参照すると、前方羽根フェアリング110の上方後方右側斜視図及び底面前方右側面斜視図がそれぞれ示されている。図6Eは、前方羽根フェアリング110の右側118の右側面図である。図6Cは、その上方前方右側斜視図、図6Gは底面後方右側斜視図である。図6B及び図6Hは、それぞれ、前方羽根フェアリング110の平面図及び底面図である。図6D及び図6Fは、それぞれ、図6Eの右側立面図の、左側面図及び右側面図である。
再び図2を参照すると、障害部30は、ダクト20内に延在して示されており、これは、再循環及びダクト流の制限、すなわち、ダクト20内での抵抗を引き起こしている。障害部30によって引き起こされる再循環/抵抗の問題に対処し解決するために、前方羽根フェアリング110の舌部120が、ダクト20内に挿入され、障害部30を覆うのに適した距離だけ延びており、それによって、障害部30によって引き起こされる望ましくない流れの再循環の影響を最小化又は無効にする。
ここで図6A〜図6Iを参照すると、舌部120は、例示的にダクト20の内面に従う湾曲した下面122を含む。ダクト20は、主に円形又は湾曲した内面を有するものとして説明されているが、そのような形状は限定的なものとは考えられず、舌部120は、好ましくは、ダクト20の内面に従うように構成される。舌部120の湾曲した下面122は、傾斜部112の下面116に向かって延在し、それと一体となって、前方羽根フェアリング110の下面111を形成する。舌部120の上面124は、図5に例示的に示されるように、障害部30の周囲に一致する刻み目又は切欠き125を含む。
前方羽根フェアリング110は、前縁113(図6A)がダクト出口ポート22の前方に配置され、隆起した後縁115がダクト出口ポート22の上方に延びるように、ダクト出口ポート22上に配置される。傾斜部112の下面119(図6E)は、それが取り付けられる外表面12に従うように形作られている。同様に、舌部120の上面124も、ダクト20の内面形状および障害部30に従う。
本明細書で説明及び図示される前方羽根フェアリング110は、ダクト出口ポートが配置される表面12に対して20度より大きく90度より小さいダクト角度に適している。好ましくは、最大ダクト相対速度は、乗物の作動の少なくとも20%の間、20度のダクト角度で表面流の2倍と、90度のダクト角度で表面流の半分の間であるが、このようなダクト速度および角度値は、限定的であるとは考えられない。
ここで図4、図5および図7A〜図7Fを参照すると、コアンダフェアリング130が例示的に示されている。コアンダフェアリング130は、形状がやや三角形又は三角州の形状を有しており、ダクト出口ポート22の後縁26に配置されて後方に延びている。より具体的には、コアンダフェアリング130は、前縁132がダクト出口ポート22の後縁26に配置された状態で、ダクト出口ポート22の下流側の胴体表面12に取り付けられている。コアンダフェアリング130の長さは、ダクト出口ポート22の直径の3倍未満であることが好ましいが、このような長さに制限されるとは考えられない。
ここで図7A〜図7Fを参照すると、コアンダフェアリング130は、前縁132、後縁134、底面135、および上面136を含む。底面135は、航空機10の外表面12上に取り付けられ場合に、中実であってもよく、または空洞として形成されてもよい。コアンダフェアリング130の前縁132は、ダクト出口ポート22の下流の半分に一致し、好ましくは、ダクト出口角度の初期遷移面角度が+/−5度以内である。前縁132は、ダクト出口ポート22の後縁26の形状を取り囲むような円形の形状として例示的に示されている。しかしながら、そのような円形の形状は、前縁132が、ダクト出口ポート22の他の任意の形状に一致するように形成することができるため、限定的であるとは考えられない。
コアンダフェアリング130の長さは、最前縁132から後縁134の先端まで長手方向に測定するときに、航空機10の表面12に対するダクト20の角度に依存している。特に、コアンダフェアリング130は、好ましくは、ダクト角度の45(45)度あたりダクト出口ポートの約3直径の長さを有する。コアンダフェアリングの長さ「LC」は、数学的には、LC=(DP*M)/45度として表すことができ、ここで、「DP」はダクト出口ポートの直径(例えば、インチ)であり、「M」は乗数値の3であるが、そのような乗数値は限定的とは考えられない。例えば、乗数値Mは、ダクト出口ポートの1.5直径から3.0直径の範囲内にあってもよく、空気流の再循環を最小にするように作動可能であってもよい。従って、コアンダフェアリング130の長さは、45度より大きいダクト角度の場合は長く、45度より小さいダクト角度の場合は短くなる。
コアンダフェアリング130の長さは、異なる角度付けされたダクト20について、次の式によって決定することができ、LC=(DP*ML)/45=X/DA、ここで、「LC」はその長手方向に沿ったコアンダフェアリングの長さ(例えば、インチ)であり、「DP」はダクト出口ポートの直径(例えば、インチ)であり、「ML」は長さ乗数(例えば、1.5〜3.0)であり、「DA」はダクト角度であり、「X」は式によって解かれる長さの値である。従って、「X」の長さの値は、「X」=LC=(DP*ML*DA)/45である。
例えば、直径9インチのダクトで、長さの乗数として3が選択された場合、30度のダクト角度(DA)を有するダクト20は、ダクト出口ポートの約2直径、すなわち18インチのコアンダフェアリング長さを有する。同様に、67度のより急勾配な角度を有するダクト20に同じ基準セットを適用すると、コアンダフェアリングの長さは、ダクト出口ポートの約4.5直径の長さ、すなわち40.5インチの長さになる。上述したように、コアンダフェアリング130は、好ましくは、ダクト角度45度あたりダクト出口ポートの約3直径の長さを有するが、コアンダフェアリングは、ダクト角度45度あたり1.5〜3.0の範囲のダクト出口ポート直径で作動可能であるので、ダクト20の45度の角度あたりの出口ポートの直径に基づくこのような長さは、限定的ではないと考えられる。
コアンダフェアリング130の最大高さ「HC」は、ダクト角度45度あたりのダクト出口ポート直径の約5分の1(0.20)未満の高さである。したがって、ダクト角度が急になるほど、コアンダフェアリングの高さは大きくなる。逆に、ダクト角度がより浅い場合は、45度あたり、より低い高さが必要とされる。任意の角度付きダクト20に対するコアンダフェアリングの最大高さは、式:HC=(DP*MH)/45=X/DAで求めることができ、ここで、「HC」はコアンダフェアリングの高さ(例えば、インチ)であり、「DP」ダクト出口ポート直径(例えば、インチ)であり、「MH」は高さ乗数(例えば、0.15から0.25)であり、「DA」はダクト角度であり、「X」は式で解かれる高さ値である。従って、「X」=HC=(DP*MH*DA)/45となる。
たとえば、40度に角度が付けられ、直径9インチのダクト出口ポート22を有するダクト20に対して0.2の高さ乗数MHを選択すると、コアンダフェアリング130の高さは約1.6インチの高さを有することになる。直径9インチのダクト出口ポート22を有し65度のダクト角度(DA)を有するダクト20に対して同じ0.2高さ乗数を使用すると、コアンダフェアリングは、約2.6インチの高さHCを有する。
図4および図7A〜図7Fを参照すると、コアンダフェアリング130のその最も広い横断面における幅(ダクト出口の長手方向軸に垂直な方向)は、約1.5から最大で約3.0ダクト直径の長さの範囲であり得る。コアンダフェアリング130は、ダクト出口ポート22の後縁26の少なくとも一部(例えば、1/2)を取り囲み、コアンダフェアリングの後縁134に向かう方向に幅が増加し、最大幅は、ダクト出口ポート22の長手方向軸に関して後縁の最後部に対してほぼ垂直に位置する。幅は、三角形状のコアンダフェアリング130の頂点を形成するコアンダ後縁134の方向に徐々に減少する。コアンダフェアリング130の上面136は、好ましくは、フェアリング機尾点133におけるダクト角度の33%未満で終端する。例えば、ダクト20の角度が45度の場合、コアンダフェアリングの後縁134は15度で終端する。
上面136に沿った高さは、図7E及び図7Fに例示的に示されているように、コアンダフェアリングの長手方向中心線に対して横方向にほぼ一定である。コアンダフェアリングの周縁部または側縁部に近接する上面136は、テーパ137が増加して、コアンダフェアリングが取り付けられている航空機表面12に向かって下方に延びる。上面136の高さは、図7Cに示されるように、コアンダフェアリング130の長手方向にほぼ一定であり、後縁機尾点133に向かって機尾方向に徐々に下方に湾曲し、ここでテーパは、コアンダフェアリング130の側方縁に沿った場合と同様に、航空機10の表面12に向かって増加する。
図4を参照すると、フェアリング組立体100は、ダクト出口ポート22の機尾の航空機表面12上に配置され、コアンダのフェアリングの側面に対して平行から20(20)度以内に配置された一対の渦発生器150をさらに含み、各渦発生器150は、好ましくは、ダクト出口ポート22の中心線から1ダクト直径未満であるように横方向に間隔をあけて配置されている。図8A〜8Eを参照すると、渦発生器フェアリング150のうちの1つの様々な図が例示的に示されている。図8Aは上方前方斜視図を示し、図8Bは側面立面図を示し、図8Cは上面平面図を示し、図8Dは背面立面図を示し、図8Eは渦発生器フェアリング150の底面図を示す。フェアリング150は、図8Dに例示的に示されるように、それが取り付けられる航空機表面12に従う底面153を有する伸長する実質的に平坦な基部152と、伸長する直立部材または背側部材156がそこから垂直に上方に延びる上面154とを含む。しかし、当業者は、直立部材156が、例えば、コアンダフェアリング130の側方部分に向かって内向きに角度をつけることが可能であることを理解するであろう。伸長する背側部材156は、そのような基部の長さは限定的であるとは考えられないが、基部152と同じ長手方向の長さを有するように示されている。渦発生器の各背側部材156の長さは、高さの3倍の従来の渦発生器の最適なアスペクト比によって決定される。例えば、9インチのダクト直径は、0.90〜2.7インチの範囲内の高さを有し、2.7〜8.1インチの範囲内のそれぞれの長さを有することになる。渦発生器150の背側部材156の高さは、ダクト直径の10〜30%である。さらに、好ましくは、背側部材156の前縁158は、凸状の形状を有し、背側部材156の上縁159から基部152の上面154に向かって下向きに湾曲しているが、そのような凸状の形状は限定的とは考えられない。好ましくは、渦発生器は、前縁に全高半径を備えている。
渦発生器150は、2ダクト直径内でダクトの後方に配置される。発生器はダクトの長手方向軸に対して15(15)度と30(30)度の間の角度に角度付けされ、コアンダフェアリングの背後で収束する一対の収束逆回転渦を生成する。渦発生器の目的は、自由流とダクト流の無秩序な再循環を防止するのを助けるために、ダクト出口ポート流の両側に整理された渦流を生成することである。
前方羽根フェアリング110、コアンダフェアリング130および渦発生器の構成は、3D CADソフトウェアプログラム(例:米国マサチューセッツ州ウォルサムのDassault Systemes SolidWorks Corp.によるSolidWorksプログラム)で生成できる。当業者は、任意の市販のコンピュータ支援設計ソフトウェアが、所定の寸法および定義レベルからフェアリングプロファイルを生成することができることを理解するであろう。本発明をより良く理解するために、BOEING737航空機のコンピュータモデルが例示的に使用されるが、このようなモデル航空機は限定的であるとは考えられない。
再び図5を参照すると、航空機10は、ダクト出口ポート22からダクト流が流出しつつ、空中を飛行している状態を示している。表面空気Bは、前方羽根フェアリング110の傾斜部112上を流れ、ダクト出口ポート22の開口エリア上で僅かに上方に向きを変えている。同時に、ダクト20から出るダクト流Cは、ダクト20内の障害部30を覆い、傾斜部112の下面116の輪郭に追従する舌部120によって偏向されている。ダクト流は、ダクト障害部30によって引き起こされる再循環及び制限を最小限で、ダクト内で後方方向に向きを変える。出口ポート22から出るダクト流Cは、最小限の再循環で傾斜部112を通過する表面流Bと混合し、混合流はコアンダフェアリング130上を流れ、結果として流体流は、コアンダフェアリング130の輪郭に追従し、航空機表面12に向かう方向に向きを変える。コアンダフェアリング130に横方向の結果流れは、内向きに角度を付けられた対向する渦発生器150によってダクト出口ポート22の長手方向にさらに流線化される。したがって、図9に例示的に示されるように、ダクト出口ポート22の機尾、上方及び後方への乱流は最小化される。特に、図1および図9を参照すると、図1の破線または点線は、修正されていないダクト出口ポート22の非常に無秩序な流れを示す横方向速度の「スライス」を表し、一方、図9は、本発明のフェアリング組立体100がいかに修正されたダクト出口ポート22のために高度に整理された流れを提供するかを示す。
図3、図10、図11A〜図11Bは、航空機に取り付けられた本発明のダクトフェアリング組立体100がある場合とない場合の気流に対する比較効果を示すために、コンピュータでシミュレーションされた航空機のスクリーンショットの様々な図を示す。図3Aおよび図11Aは、本発明のダクトフェアリング組立体100を有しない従来技術の航空機の断面図である。図10及び図11Bは、本発明のダクトフェアリング組立体100が胴体の一部に取り付けられた航空機の断面図である。図面は、第5回AIAA Drag Prediction Workshopからの周知のNASAの「共通リソース・モデル」(CRM)を使用して発明者らによって構成され、実施された、カラーコード付けされたコンピュータシミュレーションから取得されたが、このようなシミュレーションプログラムは、限定的であるとは考えられない。実施したシミュレーションは、767/777/A330/A350クラスの航空機の業界標準モデルからのものだった。CRMは、風洞や計算流体力学(CFD)作業で、抵抗とその予測方法の開発と理解のために業界全体で使用されている。図は、ダクト出口フェアリング組立体を備えていない未修正モデル航空機及び、航空機の胴体に配置された角度付きダクト出口の周りに取り付けられた角度付きダクト出口フェアリング組立体を備えた修正モデルの空気流を示している。これらの画像を解釈すると、抵抗を生じる角度付きダクト20からの望ましくない流れは、曲げられるか、または再循環され(例えば、逆流され)、一方、より低い抵抗の流れは、より少なく曲げられ、再循環される。航空機の特定の領域でより明るい陰影で図示されている低表面圧力領域(LP)と比較して、高い表面圧力領域(HP)はより暗い陰影で示される。
図3を参照すると、かなりの量の乱流が、ダクト出口ポート22を出て表面流と衝突するダクト流と同様に、角度付きダクト20内の障害部30によって引き起こされる。比較すると、図10は、ダクト内の再循環及び制限が主に前方羽根110によって打ち消され、コアンダフェアリング130上のダクト流と表面流の混合は、それは一対の渦発生器150の間でさらに案内されて流線化されるが、結果として、コアンダフェアリング130の後方で平滑化され乱流の少ない表面流を生じることを示している。
図11Aを参照すると、温度プロットが、変更されていないダクト出口ポート22の高温低速ダクト流と低温高速表面流の無秩序な混合を示している。対照的に、図11Bは、本発明のフェアリング組立体100を備えた修正されたダクト出口ポート22の整理された温度流混合を示している。従って、図3及び図11Aは、角度付きダクト出口ポート22を出る再循環空気流の望ましくない大きな角度を示している。これとは対照的に、本発明のダクトフェアリング組立体100は、結合又は結果生成された表面流及びダクト流が航空機10の表面12により近いところで乱流を最小にして流れるように、空気流をコアンダフェアリング130の周囲で減衰又は平坦化し、一対の渦発生器150間で流線化する。
フェアリング組立体100は、電磁透過性のための成型されたガラス繊維とエポキシから複数の工程で構成され得る。あるいは、フェアリングは、石英、ガラス繊維、炭素繊維、ケブラー、ベクトラン、または他の航空宇宙グレードの強化繊維およびプラスチックなどの複合材料から製造することができる。フェアリング組立体100はまた、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、チタン、又は他の航空宇宙グレードの金属などの金属、又は複合材料と金属材料の組み合わせから製造することができる。フェアリング組立体100を製造する工程は、成型、機械加工、積層造形、又はこれらの実施の組み合わせを含むことができる。フェアリング組立体100の製造工程が完了すると、フェアリング組立体は、キットとしてより古い航空機に取り付けられるか、又は新しい航空機設計の一部として機体に組み込まれ得る。
有利には、本発明のダクト出口フェアリング組立体100は、機体設計が決定された後、又は既に製造中に実施することができる。新たに設計された航空機の場合、フェアリング組立体は、他の部品に関して相互作用でき、最適化され得る。当業者であれば、ダクトフェアリング組立体100の他の実施形態が、種々の航空機モデルおよび機体の異なる部位に、上述したのと同様のやり方で形成され、配置され得ることを理解するであろう。
前述は本発明の実施形態に向けられているが、本発明の他及びさらなる実施形態及び利点は、以下の特許請求の範囲によって決定される本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、この説明に基づいて当業者によって構想され得る。

Claims (18)

  1. 乗物の角度付きダクトのダクト出口ポートの抵抗を減少させるダクト出口フェアリング組立体であって、
    前記ダクト出口ポートの前縁の前方に設けられた前縁を含む上方に傾斜した傾斜部を有する羽根フェアリングであって、前記傾斜部が前記ダクト出口ポートの一部の上を後方にかつ上方に延び、前記傾斜が前記乗物の長手方向軸の方向に整列している、羽根フェアリングと、
    前記ダクト出口ポートの後縁を取り囲む前縁を有する延長体を有するコアンダフェアリングであって、前記延長体が所定の高さと幅を有し、前記ダクト出口ポートの寸法に基づく所定の長さ後方に延びている、コアンダフェアリングと、
    前記ダクト出口ポートの後方に位置する一対の渦発生器であって、各渦発生器が前記コアンダフェアリングの対向する横側方に位置し、互いに向かって角度付けされている、一対の渦発生器と、
    を含む、ダクト出口フェアリング組立体。
  2. 前記羽根フェアリングの前記傾斜部が、航空機の外表面に沿って流れる表面空気流を前記ダクト出口ポートから離れる上方に傾斜した角度で指向させる湾曲した上面を有している、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  3. 前記羽根フェアリングの前記傾斜部が、前記ダクト出口ポートを出るダクト流体流を前記コアンダフェアリングに向かう方向に指向または転向させる湾曲した下面を有している、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  4. 前記羽根フェアリングの前記傾斜部が、前記ダクト出口ポートの寸法に基づく所定の長さを有している、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  5. 前記傾斜部が、その前縁と後縁の間で計測して、前記ダクト出口ポートの0.5〜0.9直径の長さを有している、請求項4に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  6. 前記羽根フェアリングの前記傾斜部が、航空機の表面から計測して、ダクト角度の半分および前記傾斜部の長さに基づく所定の高さを有している、請求項5に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  7. 前記傾斜がさらに、下方に前記角度付きダクト内に延びる舌部を有している、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  8. 前記舌部が、前記角度付きダクト内の構造的障害部を覆うのに十分な距離に延在し構成されている、請求項7に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  9. 前記コアンダフェアリングが実質的に三角の形状を有している、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  10. 前記コアンダフェアリングが、ダクト角度の45度あたり前記ダクト出口ポートの0.15から0.25直径の範囲の高さを有している、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  11. 前記コアンダフェアリングが、ダクト角度の45度あたり前記ダクト出口ポートの0.2直径の高さを有している、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  12. 前記コアンダフェアリングが、ダクト角度の45度あたり前記ダクト出口ポートの1.5から3.0直径の範囲の長さを有している、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  13. 前記コアンダフェアリングが、ダクト角度の45度あたり前記ダクト出口ポートの3.0直径の長さを有している、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  14. 前記一対の渦発生器のそれぞれが、前記乗物の外表面から実質的に垂直に延びている、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  15. 前記一対の渦発生器は、2ダクト直径以内で前記ダクトの後方に配置されている、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  16. 前記一対の渦発生器のそれぞれが、前記ダクト出口ポートの中心線に対して15度から30度の間の角度を有し、それによって前記コアンダフェアリングの背後で収束する逆回転渦を発生させる、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  17. 前記一対の渦発生器のそれぞれが、前記乗物の外表面に取り付けられた基部と、外向きにかつ前記基部から実質的に垂直に延びる背側部材とを含む、請求項1に記載のダクト出口フェアリング組立体。
  18. 前記一対の渦発生器の前記背側部材が湾曲した前縁を有している、請求項17に記載のダクト出口フェアリング組立体。
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