JP2021508015A - ファン及びそれを備える空調ユニット - Google Patents

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Abstract

モータ(806)、インペラ(802)及びステータ(804)を備えるファンであって、ファンは、空気入口と空気出口の間に空気流路を画定し、ファンは、使用時に、インペラの回転軸(805)に概ね垂直な方向における、空気入口を流れる空気流の軌道が最大で360°であり、インペラの回転軸に概ね垂直な方向における、空気出口を流れる空気流の軌道が最大で360°であり、かつ空気流路を流れる空気流が概ね180°方向転換するような動作モード及び配置を有する、ファン。ファンは、一定動作モードを有し、このモードにおいて、ファンの動作点は、ファン特性の失速領域内に収まる。

Description

本発明は、新規ファン及びそれを備える空調ユニットに関し、特に薄型ファンコイルユニットに関する。
ファンコイルユニットは、世界で最も普及する空調ユニットのタイプの1つであり、住宅用、商業用及び産業用建物において見られる。ファンコイルユニットは、本質的に、加熱又は冷却用コイル及びファンを備える装置である。ファンコイルユニットは、その単純さに起因し、エアハンドリングユニットを有するダクト式の冷却加熱システムよりも、設置するのに経済的であることが多い。しかし、ファンコイルユニットは、温度制御空間内にファンがあるため、騒音を出す可能性がある。更に、ファンコイルユニット又は「オールエア」システムが吊り天井内に設置される場合、ファンコイルユニットを収容する空間を設けるために、高い階高が必要とされる場合がある。これらは、ユニットにアクセスするために吊り天井を取り外す必要があるので、メンテナンスを複雑化する可能性もある。
カセット式空調ユニットは、フェイシアのみが見えるように天井装着型カセットが天井空隙の中に装着される、ファンコイルユニットの一形態である。内部ユニットは、冷却又は加熱用コイルを組み込み、方向フラップは、2つ、3つ、又は4つの異なる方向へ向かって、空気を部屋中に分布させることを可能にする。
本発明は、その内容が参照により援用されるWO2016/016659 A1に記載される、ファンコイルユニット用の改良されたファンの開発中に生じた。本発明のファンは、ファンコイルユニットにおける使用に限定されず、他の用途にも使用することができる。
ファンは、モータ、インペラ及びステータを備える。ステータは、インペラを通過する空気流と相互作用するファンの固定部であり、空気入口と空気出口の間に画定される空気流路内において、ファン効率を高めることができる部品を含み、かつファン効率を低下させ得るあらゆるファンでない構成要素を排除している。ステータは、ファンの効率を低下させないため、空気流路を通る空気流を妨害しない。インペラは、回転装置であり、例えば、ハブ及びハブから径方向に延びるブレードを備える。
本発明の第1の態様によると、モータ、インペラ及びステータを備えるファンが提供され、ファンは、空気入口と空気出口の間に空気流路を画定し、ファンは、使用時に、インペラの回転軸に概ね垂直な方向において、空気入口を通る空気流の軌道が最大で360°であり、インペラの回転軸に概ね垂直な方向において、空気出口を通る空気流の軌道が最大で360°であり、かつ空気流路を通る空気流が概ね180°方向転換するような動作モード及び配置を有する。
「概ね180°」という表現は、150から180°の範囲内の回転軸を包含する。「概ね垂直」又は「概ね90°」という表現は、垂直面から30°以内、例えば垂直面から15°以内の角度を包含する。
空気流路を通る空気流の方向転換は、妨害物がない、すなわち(例えば)ガイドベーン、偏向器、シュラウド又は背面プレートが空気流路内に存在しない場合に達成される。空気流は、強制的に方向転換されない。
空気流路内の空気流は、空気入口を通って第一の径方向でファンに入り、空気出口を通ってファンから第二の径方向で出る。これらの第一及び第二の径方向は、好ましくは、互いに概ね逆方向である。
空気入口を通る空気流の軌道は、インペラの回転軸に概ね垂直な方向(又は面)において、好ましくは180から360°、より好ましくは270から360°の範囲内である。
空気出口を通る空気流の軌道は、インペラの回転軸に概ね垂直な方向(又は面)において、好ましくは180から360°、より好ましくは270から360°の範囲内である。
一実施形態において、空気出口を通る空気流は、インペラの回転軸から最大で90°の方向へ径方向パターンで出る。
ファンは、好ましくは、最大で360°の径方向出口軌道を有する。この径方向出口軌道は、好ましくは、インペラの回転軸を軸として回転する。この回転は、好ましくは、旋回拡散器又は他の偏向器等の追加の装置を使用することなく、ファンの運転モード及び配置によって達成される。
一実施形態において、空気入口を通る空気流は、インペラの回転軸から最大で90°の方向から径方向パターンで入る。
ファンは、好ましくは、最大で360°の径方向入口軌道を有する。この径方向入口軌道は、好ましくは、インペラの回転軸を軸として回転する。この回転は、好ましくは、旋回拡散器又は他の偏向器等の追加の装置を使用することなく、ファンの運転モード及び配置によって達成される。
好ましい実施形態において、ファンは軸流ファンである。
軸流ファンは、インペラのブレードが空気を強制的にインペラの回転軸に平行に移動させるよう、すなわちファンの内外で空気流が軸方向に(すなわち直線的に)移動するよう設計される。
このようなファンは、ファンが大きな振動及び騒音を生じさせながら失速し、ファンを不安定化させるようには作動されない。
しかし、本発明者は、軸流ファン等のファンをファン特性の失速領域内で作動させることが、本発明の文脈において有益であることを見出した。
従って、第二の態様において、本発明は、第二の態様単独で、又は第一の態様と組み合わせて、モータ、インペラ及びステータを備えるファンであって、ファンは、一定動作モードを有し、このモードにおいて、ファンの動作点は、ファン特性の失速領域内に収まる、ファンを提供する。
一定動作モードは、ファンの典型的には動作モードである。一定動作モードは、ファンが一定の動作点で動作すること、及び/又は速度が変化しないことを意味せず、ファンの動作点は、その設置によって変化したり、(例えば、フィルタの清浄度に起因して)使用中に変化したりすることがあり、ファンの速度も、(例えば)要望によって変化することがある。「一定動作モード」は、図30d及び領域Hを参照して以下に説明されるように、ファンが、それによって動作点が失速の領域内にあるモードに、常にあることを意味する。
ファンは、限定されない期間又は所定の時間、この一定動作モードで動作してもよい。ファンは、例えば、10秒を超える時間、このモードで動作してもよい。ファンは、スイッチが入れられている間いつでもこのモードで動作することがある(ファンの速度が増大又は低減するファンの動作の開始時又は終了時の間は例外となる可能性がある)。
ステータの高さは、所望の用途における空間的限度の制約の範囲内で、同時に体積流量、圧力発生及び放出される雑音等の用途で許容可能なファン性能特性を維持しつつ、インペラへの空気の出入りが容易となるよう選択されてもよい。
ファンを通る空気の風路は、ガイドベーン、偏向器、覆い又は背面プレートを使用することなく、概ね180°方向転換する。ファンは、好ましくは、空気が典型的にはファンと同軸の本質的に円柱面に沿ってインペラを出入りし得る軸流ファンからなる。本発明において、ファンは、軸流ファンに伴う物理的特性を有し得るが、遠心ファン又は斜流ファンと同様の空気風路パターンをもたらす。ファンの回転軸(インペラの回転軸である)に関して、空気は、軸に概ね垂直な角度で入り、軸に概ね垂直な角度で出て、空気流路を通る空気流は概ね180°方向転換する。転換点でのみ、空気は、インペラの回転軸と同軸の実質的な円柱面に沿って流れ得る。軸の垂直面を見ると、入口軌道は、好ましくは、最大で360°のパターンであり、出口軌道は、好ましくは、最大で360°のパターンである。径方向出口空気パターン及び/又は径方向入口空気パターンは、インペラの回転軸に対して回転もし得るよう形成されてもよい。
入口流及び出口流の軌道及びパターンは、入口の条件が制限されかつ出口の条件が制限される小型家電製品、又は径方向出口が排気領域、排気区域又は排気室内で空気パターンの取り込みを促進する小型家電製品への統合を可能にする。
径方向出口効果は、ファン特性の失速領域で使用される場合、軸流ファンによって達成され得て、この失速領域における軸流ファンの一定動作モードは、所望の空気流パターンの達成に必要となる。特に、当業者に理解されるように、いかなる軸流ファンもいかなる高さのステータと共に取られることができ、出口に対する径方向効果は生じる。
径方向出口空気流パターンは、モータ、インペラ及びステータの設計を適合させることによって(あらゆる強制的な方向転換なしに)達成され得る。例えば、ステータ(例えば、ウォールリング)の高さを、典型的には、インペラの高さの半分の高さに低減することによって達成され得る。代替的に又は追加的に、所望のファンの動作点が失速領域内に収まり、結果として得られる体積流量、消費電力及び騒音の特性が設計限界に反さないように統合される用途による制約の範囲内で、ステータの位置をインペラの出口面の方へ変位させることによって達成され得る。その結果は、出口流の径方向パターンである。また、それによって入口空気風路及び出口空気風路が互いに概ね180°の角度となりかつ逆方向となる、入口流における空気の径方向パターンがあり得る。
ステータの高さは、インペラの回転軸に平行なステータの寸法である。インペラの高さは、インペラの回転軸に平行なインペラの寸法であり、ブレードの最も外側の先端間の距離であり、例えば、インペラが水平面に位置する場合、インペラの高さは、インペラのブレードの最も上の先端と最も下の先端との間の距離であり、インペラのハブによるあらゆる追加の高さを含まない。従って、インペラの高さは、インペラのブレードの配置及び寸法によって規定される、インペラの対向する面間の距離である。
一実施形態において、ステータの高さは、実質的にインペラの高さの半分である。
同一の又は異なる実施形態において、ステータの高さの中心は、インペラの高さの中心からのオフセットに位置し、このオフセット位置は、インペラの一面から3分の1の距離であり、インペラの対向面の6分の1の距離であってもよい。インペラの回転軸が垂直方向となるようインペラが水平面にある場合、このオフセット位置は、インペラの上面から3分の1、かつ対向するインペラの下面から6分の1の距離であってもよい。
ステータは、好ましくは、インペラの回転軸に実質的に垂直な平面にステータが据えられるよう、インペラのブレードの外縁を取り囲む。
本発明によると、更なる態様において、空気入口及び空気出口を含む本体であって、空気入口と空気出口の間に空気流路を画定する本体を備える空調ユニットが提供され、上記のように規定されるファンは、空気流路内に配置され、熱素子は、ファンの上流の空気流路内に配置され、本体は、空気出口がその上に配置される第一の面を有し、空気入口及び熱素子は、第一の面の外縁に配置される。
空気入口及び熱素子は、好ましくは、第一の面の外縁のみに配置される。
空気入口及び熱素子が第一の面の外縁に配置されると、ファンを通る所与の総空気流量について、空気入口及び熱素子がユニット面上の中心/ユニットの本体内の中心にある従来技術の配置での熱素子における空気流速度と比べ、低い空気流速度が熱素子においてもたらされる。より中心の位置よりも、第一の面の外縁においてより大きな表面積が利用可能である。
空気入口及び熱素子は、好ましくは、第一の面の外縁の少なくとも50%、より好ましくは第一の面の外縁の少なくとも70%に沿って延びる。好ましい実施形態において、第一の面の外縁は、電力及び/又は熱素子用の流入/流出作動流体等の建築設備と接続するための空間も含んでもよい。熱素子及び空気入口は、第一の面外縁の周りの利用可能な空間で、上記の場合において、建築設備への接続に必要とされないであろう空間の全体の周りに延びることが好ましい。
好ましくは、空気入口、空気出口及び空気流路は、使用時に、空気流路を通る空気流速度が、熱素子において、例えば、ファンの排出口におけるファンの下流の空気流路を通る空気流速度の50%未満、好ましくは30%未満となるよう配置される。ファンによる比較的小さい増圧がある場合、これは、ファンの排出口における空気流路断面積の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも3倍である、熱素子における空気流路断面積に概ね相当する。
好ましい実施形態において、第一の面において約0.8メートル/秒の空気排出速度をもたらすようファンが駆動される場合、空調ユニットは、空気流路を通る空気流速度が熱素子において0.5から1.5メートル/秒、好ましくは約0.5から0.7メートル/秒の間になるよう配置されてもよい。これは、冷却用コイルにおいて約2.5メートル/秒の風速で動作する多くのファンコイルユニットの場合よりもはるかに遅い。
先に説明された熱素子において低減された空気流速度を利用するこの構成は、熱素子にわたる圧力損失を低減し、かつ熱素子と空気流との間の伝熱速度を増大させる。このような理由で、ファンが行う必要のある仕事量を低減もしつつ、熱伝導効率を増大させることができる。
本体は、第一の面の外縁から延びる1つ又は複数の第二の面を備えてもよく、空気入口は、第二の面上に配置されてもよい。
1つ又は複数の第二の面は、好ましくは、第一の面に概ね垂直(例えば、垂直面から約30°の範囲内)である。従って、第二の面は、第一の面を前面とし、本質的にユニットの側面であってもよい。側面は、何枚設けてもよく、例えば、本体が長方形である場合、4つの側面が存在する。他の形状も使用されてもよく、例えば、三角形状を有する空調ユニットは、3つの側面を有することになる。
第一の面は、空調ユニットの前板であってもよい。この状況下では、前板は、空調ユニットの温度制御空間に面する部分である。従って、好ましくは第一の面は、使用時に温度制御空間に露出されるよう構成される。
好ましい実施形態において、空調ユニットの第一の面は長方形であり、好ましくは600mm未満の幅、及び600mm未満の長さを有する。空調ユニットの本体は、好ましくは概ね直方体である。これにより、本体を標準的な天井グリッドへ簡便に設置することが可能となる。概ね直方体形状である場合、第二の面は、長方形の第一の面側から離れるよう延びる直方体の面であり、第一の面の表面に概ね垂直である。
好ましくは、空調ユニットの本体は、300mm未満、より好ましくは250mm未満、最も好ましくは200mm以下の厚さを有する。従来のファンコイルユニットは、このような厚さを達成できていなかった。しかし、本発明の配置は、これらの薄い厚さを達成することを可能にする。
いくつかの実施形態において、熱素子は、水冷コイル等の、コイルを流れる空気と熱交換するためのサーマルコイルを備えてもよい。これは、冷却専用(2管式)コイル構成、又は冷却及び加熱用(4管式)コイル構成の何れかで配置されてもよい。熱素子は、コイルと空気との間の熱伝導を最大限に高めるよう、空気入口に隣接する熱交換フィンを更に備えてもよい。
代替的な実施形態において、熱素子は、代わりに、チルドビームを流れる空気と熱交換するためのチルドビームであってもよい。
好ましくは、インペラは、インペラの回転軸が第一の面に対して実質的に垂直になるよう向けられる。これにより、ユニットの本体の厚さ(すなわち、本体の前面から後面までの距離)を増大させずに、比較的大きな直径のインペラを使用することが可能となる。いくつかの実施形態において、インペラの直径は、200mmを超えてもよい。なお、第一の面上でユニットの中心という好ましいインペラの配置により、インペラの外縁の空気入口及び熱素子に利用可能な空間を制約することなく、大きなインペラ径のための空間が最大限確保される。
ファンは、空気を温度制御空間へ直接送ることが好ましい。これは、ファンが拡散フィン、二次ダクト等の更に下流の構成要素を通して空気を送る、昔ながらのファンコイルユニットの配置と対照的である。
ファンは、温度制御空間に排出される空気に旋回効果をもたらす。すなわち、空気は、インペラのブレードの先端から、環状流状に広がるパターンで直線的に放出される。旋回拡散器を使用する従来のユニットも同様の効果を達成することができるが、これは、空気流がブレードによって方向転換されるため、エネルギー損失の原因となる。旋回効果は、高誘導空気流を引き起こし、これは、ドラフトのおそれを抑えて調整空間に冷風を導入することができるため望ましい。旋回効果がもたらすために拡散器又は同等のものよりもむしろファンを使用することで、空気の方向の変化が最小限に抑えられ、かつエネルギー損失が最小限に抑えられる。
先の記載の何れかに詳述されるように、空調ユニットは、垂直に装着されるよう、すなわち第一の面が実質的に垂直に伸びるよう配置されてもよい。このような構成において、第一の面の外縁が、電力及び/又は熱素子用の流入出の作動流体等の建築設備と接続するための空間を含む場合、この空間は、実質的に水平に広がる、第一の面の外縁側部の上部に設けられる。熱素子及び空気入口は、第一の面外縁の周りの利用可能な空間の実質的に全体に広がり、この場合、建築設備との接続に必要とされないであろう空間、すなわち、実質的に水平に広がる周囲の下部辺りであって、第一の面の周囲に実質的に垂直に広がる空間の辺りに、実質的に全体に延びる。このような配置において、第一の面の周囲に沿って下方に実質的に水平に広がる熱素子の部分は、垂直/前面に対し斜角で、好ましくは約30°の角度で設けられてもよい。
好ましい一実施形態において、熱素子は、本体の第一ハウジング部に装着され、ファンは、本体の第二ハウジング部に装着され、第二ハウジング部は、第一ハウジングに対しヒンジで取り付けられる。その結果、第二ハウジング部は、第一ハウジング部に対してヒンジを介して第一の位置から第二の位置へ回転可能であってもよく、ファンは、第一の位置で典型的には使用として作動可能であり、第二の位置でメンテナンスのためにアクセス可能である。好ましくは、第二ハウジング部は、第一の面を含み、使用時に温度制御空間に露出されるよう構成される。
従って、空調ユニットは、「セルフアクセス」を可能にし得る。すなわち、ファン及びフィルタ等に(例えば、メンテナンスを目的として)アクセスを必要とする空調ユニットの構成要素に、単に第二ハウジング部を外して回転させることで届くことができ、例えば現在必要とされているように、天井タイルを取り外したりファンコイルユニットを分解したり又は取り外したりしない。回転可能な第二ハウジング部は、天井又は他の支持体に取り付けられたユニットの残りの部分に取り付けられた状態であるため、電源又は加熱/冷却源との接続を断つ必要なく、メンテナンスを本来の位置で行うことができる。
空調ユニットは、ファン上流、好ましくは熱素子にも上流の空気流路内に空気フィルタを含んでもよい。
フィルタは、好ましくは、第二ハウジング部が第一の位置にあるときはフィルタを本体から取り外すことができず、第二ハウジング部が第二の位置にあるときはフィルタを本体から取り外すことができるよう、本体内部に配置されている。いくつかの配置において、フィルタは、第一ハウジング部内に着脱可能に装着されてもよい。
空調ユニットは、好ましくは、使用時に少なくとも熱素子の鉛直下方に配置されるドリップトレイを更に備える。複数の熱素子が設けられる場合、ドリップトレイは、全ての鉛直方向の要素と重なる。従って、ドリップトレイは、冷却モードで動作する際に熱素子上に形成する凝縮物を受けるよう構成される。熱素子の何れかが鉛直方向に対し斜角で設けられる場合、例えば空調ユニットが垂直に装着されるよう配置される場合、ドリップトレイは、斜角熱素子と部分的にのみ重なり、水平に延びる第二の面下方を通って斜角の熱素子へ流れる外気流のための自由空間を残してもよい。凝縮物は、斜角面を流れ落ち、ドリップトレイ内に集まる。ドリップトレイ(又は1つ若しくは複数の追加のドリップトレイ)は、熱素子に接続する冷媒用のバルブ及びパイプ等の、空調ユニットの更なるチルド構成要素の下にも設けられてもよい。
各ドリップトレイは、好ましくは、親水性材料で形成される管等の親水性部材を含有し、親水性部材は、ドリップトレイが受けた凝縮物を集めるドリップトレイ内に配置されている。親水性材料を使用することで、水は、親水性材料に引き込まれ、空調ユニットの厚さを増大させることになる重力式排水の必要がなくなる。代わりに、その長さに沿って実質的に水平なドリップトレイに沿うか、又は空調ユニットが完全に平坦に設置されない状況においてわずかに上に傾斜する部材を介して凝縮物を引き込むことができる。
ドリップトレイは、使用時に凝縮物を親水性部材に向かわせるよう配置される傾斜床を有してもよい。これにより、ユニットの厚さを著しく増大させることなく、より小さな親水性部材を使用することが可能となる。好ましくは、ドリップトレイは細長く、傾斜はトレイの長手方向に垂直、すなわち、実質的にドリップトレイの全長にわたる細長い親水性部材に凝縮物を向かわせる。好ましくは、ドリップトレイは、使用時にその長手方向に実質的に水平になるよう配置される。空調ユニットは、好ましくは非常に薄いため、ドリップトレイ全長にわたって急勾配となることはなく、凝縮物を単一の排水場所に引き込む。代わりに、局所的な勾配が、凝縮物を集める親水性部材に凝縮物を向かわせる。
空調ユニットは、親水性部材に沿って凝縮物を引き込むよう配置されるポンプを更に含んでもよい。いくつかの実施形態において、親水性部材に隣接して水分検出テープ等の水分検出器が設けられてもよく、更にポンプは、水分検出器によって水分が検出された際に駆動されるよう配置されてもよい。従って、親水性部材が凝縮物で飽和した場合、未吸着の水分が検出され、例えば所定の時間、ポンプが駆動して親水性部材に吸着した水分を排水する。これにより、ポンプの駆動時間が最小限に抑えられ、ポンプに必要なエネルギー及びポンプの騒音が低減される。ポンプは、運転中の騒音が最小限に抑えられるよう配置される。
空調ユニットは、好ましくは、第一の固定時に天井に装着されるよう構成され、接続される空調ユニットの設備用の分離可能な接続部を備える設置フレームを更に備え、本体は、第二の固定時に設置フレームに装着されるよう構成されている。
この配置によって、設置フレームは、第一の固定時に設置可能であり、送電線、制御線及び/又は冷却/加熱媒体配管等の設備を分離可能な接続部に接続することができる。そして、その後の第二の固定時に、空調ユニットの本体を設置することができる。これは、様々な必要な設備を天井に設置する際には、これらの設備を単に設置フレームに接続すればよいため、ワークフローの最適化が可能であることを意味する。これは、異なる時に接続を行うために来る様々な業者に柔軟性を与えるため、空調ユニットを設置する際に全てを同時に固定するよりも効率的である。
一実施形態において、空調ユニットを設置する方法は、天井に設置フレームを固定する工程、天井設備を据え付ける工程、設置フレームの分離可能な接続部で終端処理する工程、吊り天井を設置する工程、及び空調ユニットの本体を設置フレームに装着する工程を含む。
いくつかの実施形態において、空気出口は、発光装置を収容するよう構成されてもよい。すなわち空気出口は、例えばランプを設置するためのライト用付属品を含んでもよい。排出される空気は、次いでライトの周りに排出され、空調ユニットが2つの機能をもたらすことを可能にする。空気出口は、更に発光装置用の光拡散器としての機能を果たすよう配置されてもよい。
いくつかの実施形態において、空調ユニットは、例えば吊り下げ設備として、天井から懸架されるよう構成される。これは、天井が露出する、小売店での使用又は飲食店に適切であり得る。また、オフィスデザインにおいて、吊り天井を取り外し、設備を露出させ、かつユニットを懸架させる動きもある。そのような実施形態において、本体は、アクセスを可能にするためにヒンジで取り付けられる第二の面を含んでもよい。
空調ユニットが懸架されるよう構成される場合、ユニットは、本体を取り囲むリム部材を更に備えてもよい。好ましくは、リム部材は、本体の厚さの60%未満の高さを有する外縁を有する。リム部材の後部は下からほとんど見えず、これによりユニットが薄いように感じられる。
リム部材は、ライト、火災検出器、スプリンクラー、公共アナウンス設備等の追加の設備を含んでもよく、その結果、空調ユニットはマルチサービスユニットとしての機能を果たすことができる。
発明の実施形態は、空調ユニットを含む構造を提供すると理解することもでき、構造は、床、天井、及び床と天井の間に画定される温度制御空間を備え、空調ユニットの本体は、第一の面が温度制御空間に露出されるよう天井の天井空隙内に配置される。
いくつかの実施形態において、構造は、空気が床の床空隙を介して温度制御空間に引き込まれるよう配置される。
本発明の代替的な実施形態は、空調ユニットを含む構造であって、床、天井、垂直壁、並びに床、天井及び壁の間に画定される温度制御空間を備える構造を提供すると理解することができ、空調ユニットの本体は、第一の面が垂直で、温度制御空間に露出されるように、垂直壁内に配置される。垂直壁は、空調ユニットの空気入口に隣接する空隙を含んでいてもよく、空洞は、温度制御空間と気体連通する。
この配置において、垂直に装着される空調ユニットは、壁内に設置され得る。薄型の空調ユニットは、部屋の中の空間を過度に制限することなく空調ユニットを壁内に設置することを可能にする。この構成は、小さな機器室(SER:Small equipment Room)又は副サーバ室(SCR:Sub Comms Room)等の小さなコンピュータ室に特に好適であり得る。
以下、添付の図面を参照し、単なる例示として、本発明の非限定的な特定の好ましい実施形態を更に詳細に説明する。
空調ユニットからの空気流を説明する、建物の断面図である。 図1の空調ユニットの本体の断面平面図である。 図2のA−A切断線に沿って切断した図1の空調ユニットの本体の断面図である。 図2のB−B切断線に沿って切断した図1の空調ユニットの本体の断面図である。 図1の空調ユニットのサーマルコイルの模式的な平面図である。 図1の空調ユニットに冷却又は加熱液状媒体を供給するための基本的な配管配置を示す図である。 図1の空調ユニットの凝縮物除去システムを示す図である。 図6の凝縮物除去システムの縦断面図である。 図7の凝縮物除去システムの横断面図である。 図1の空調ユニットの設置フレームの断面図である。 図1の空調ユニットの設置フレームの平面図である。 天井に設置された図1の空調ユニットを示す図である。 メンテナンス位置における図1の空調ユニットを示す図である。 図1の空調ユニットを組み込む例示的な天井レイアウトを示す図である。 図1の空調ユニットを組み込む例示的な天井レイアウトを示す図である。 代替的な空調ユニットの断面図である。 別の代替的な空調ユニットの断面図である。 更なる空調ユニットの断面図である。 更に別の代替的な空調ユニットの断面図である。 図18の空調ユニットを組み込む、例示的な天井レイアウトを示す図である。 別の空調ユニットの断面図である。 図20の空調ユニットの斜視図である。 更に別の空調ユニットの断面図である。 図22の空調ユニットを下から見た平面図である。 垂直に装着されるよう配置される更に別の代替的な空調ユニットの正面断面図である。 図24Aの空調ユニットの側面断面図である。 図24Aの空調ユニット内の凝縮物除去システムの詳細を示す平面断面図である。 図24の空調ユニットを組み込むコンピュータ室のレイアウト例を示す図である。 図26a及び図26bは、空気流パターンが説明された本発明の実施形態に係るファンの模式的な側面断面図である。 ファンの流入側の空気流を説明する模式的な平面図である。 ファンの流出側の空気流を説明する模式的な平面図である。 空気流パターンが説明された空調ユニット内における図26のファンの模式的な側面断面図である。 図30a〜図30dは、軸流ファンについて、ファン特性及び失速領域の原理を説明している、体積流量に対する圧力のグラフの例を示す図である。 空調ユニットのファンの模式的な平面断面図である。 図31のファンのAB−AB線に沿って切断し、相対的寸法を示した模式的な部分側面断面図である。 図31のファンのAB−AB線に沿って切断し、寸法の例が記載された模式的な部分側面断面図である。
図26〜図33を参照して、本発明に係るファンが模式的に示される。ファンは、ブレード803を有するインペラ802、ステータ804及びモータ806を備えている。
ファンは、空気入口と空気出口の間に空気流路を画定し、ファンは、使用時にインペラの回転軸に概ね垂直な方向における、空気入口を通る空気流の軌道が最大で360°であり、インペラの回転軸に概ね垂直な方向における、空気出口を通る空気流の軌道が最大で360°であり、かつ空気流路を通る空気流が概ね180°方向転換するような動作モード及び配置を有する。
図26a及び図26bは、ファン使用時に生じる空気流パターン801を示す。空気は、空気入口からインペラのブレードに向かって、インペラの回転軸に概ね垂直な方向に流れる。そして空気流は、空気出口に向かって、インペラの回転軸に概ね垂直な方向に約180°方向転換する。転換点でのみ、空気は、インペラの回転軸と同軸の実質的な円柱面に沿って流れる。図26bは、例示として、空気出口に向かって空気流が方向転換するときに、インペラ底面に対する65°の角度を示す。この角度は60〜90°、好ましくは75〜90°であってもよい。図26a及び図26bの実施形態において、空気流は、ステータの縁周りで方向転換する。空気流は、ステータの一(上方)表面に沿って、インペラに向かって流れ、ターン後、ステータの反対側(下方)の表面に沿って、インペラから離れるように流れてもよい。
ファンは、ファンの動作点がファン特性の失速領域に収まる一定動作モードを有する。
径方向出口空気流パターンは、所望の動作点が失速領域内に収まり、結果として得られる体積流量、消費電力及び騒音の特性が設計限界に反さないように、統合される用途の制約の範囲内でモータ、インペラ及びステータの設計を適合させることによって(あらゆる強制的な方向転換なしに)達成される。結果として、出口流の径方向パターンが生じる。また、空気の入口流の径方向パターンがあり、それによって入口及び出口の空気風路は、互いに実質的に180°の角度をなし逆方向となっている。これは、高空気流量で、低圧力の設計である。
以下、図30a〜図30bに示されるグラフを参照し、ファン特性及び失速領域を説明する。そのような原理は、当業者に容易に理解されるだろう。
図30aに示されるように、ファン特性Aは、ファンによって生じる圧力発生pに対する体積流量qの関係である。圧力発生は、統合されるシステムにおける損失を解消するために利用される。これらの損失は、例えば、フィルタ並びに加熱及び冷却用コイルを通る空気の通過に対する抵抗である。抵抗は、典型的には、圧力損失としてパスカル(Pa)で表される。流れに対する抵抗が増大すると、ファンが送ることができる体積流量は少なくなる。体積流量qは、典型的には、立方メートル毎秒(m/s)又はリットル毎秒(l/s)で表される。
ファン特性Aの形状は、モータ806、インペラ802又はステータ804(重要な要素)のうちの1つ又は複数を変えることで変更することができる。ステータは、例えば、オリフィス、ラディウスプレート、ウォールリング又はウォールプレートの形態をとってもよい。インペラの構造(直径、幅、曲率、形状及び/又はピッチ)又はステータの構造(直径、入口若しくは出口の曲率及び/又はステータの高さ)の何れかにおける変化は、図30bに示されるように、新しいファン特性、例えばB又はCをもたらす。特性の大きさは、例えばモータに直接連結されるインペラを用い、インペラの回転速度を変えることによって、モータ回転速度を変えることによって、変化させることができる。速度を低下させると体積流量及び圧力発生は低減され、図30cに見えられるように、例えばファン特性はAからFに変化する。
ファン特性の失速領域は、典型的には、騒音及び変動力による機械的振動の増大がある不安定領域である。図30cに見られるように、失速領域は、ファン特性曲線E及びGの変化として見られる場合がある。不要な騒音を防ぐため、より重要なことには振動による構成要素の不具合を防ぐため、この領域における動作を避けることが通常の実務である。失速領域は、図30dに示されるように、領域Hであると仮定することができ、インペラの回転速度に関連して最小及び最大ファン特性を包含する。失速領域における別の効果は、軸流ファンにおける空気流方向の変化である。通常の方向は、ファンと同軸の本質的に円柱面に沿って空気がインペラを出入りする方向である。失速領域内及び失速領域より上の領域においては、図28に示されるように、出口空気流は径方向になる。
デューティ点は、図30cに示されるように、要求される体積q1におけるシステムの圧力損失点p1である。体積流量が増大すると、流れに対する抵抗(圧力損失)は、典型的には二乗特性で増大する(乱流状態を仮定)。
本発明は、結果として得られるファン特性の失速領域がその適用におけるデューティ点と並ぶか又は下回るように、すなわち、デューティ点が失速領域又は失速領域より上の領域内にあるように、インペラ構造、ステータ構造及びインペラの回転速度の最適な適用及び組み合わせを提供することを目的とする。先の説明から理解されるように、本発明に係る実施形態の範囲は、不安定な空気流が人間の耳に聞こえないか又は気にならないほど小さい振動及び騒音を生じさせる中で容易にもたらされるが、結果として起こる径方向空気流パターンは有益である。
この原理に基づき、ファンを備える例示的な空調ユニットを製造した。
図1〜図25に詳細に記載されるような、高さが低いコンパクトなファンコイルユニットの形態をとる例示的な空調ユニットが、図29に模式的に示されている。壁811、例えば上階の床の底面又は屋根の底面と同一平面状に位置するユニットの外部ケースが存在し、壁811は、インペラの直径Yの半分より短い距離Xを隔てて配置されていてもよい。ユニットへの入口は、インペラの回転軸に対し概ね90°である。
図27は、空気入口を通る空気流807の軌道が、インペラの回転軸805を垂直に見て最大で360°である径方向入口空気パターンを示す。
図28は、空気出口を通る空気流808の軌道が、インペラの回転軸805を垂直に見て最大で360°である径方向出口空気パターンを示す。
図示された空気流パターンをもたらす、上記の原理に基づいて動作するファンを使用することで、旋回拡散器又は他の偏向器は必要とされず、従って、より小型なユニットが提供される。また、旋回拡散器の効果は、808で示されるように(図28参照)、インペラの回転軸805に対し概ね90°でかつ最大で360°のパターンでファンを出る空気軌道によって得られる。空気軌道は、軸805に対して回転することもできる。図29の空気流801によって示されるように、この出口パターンは、天井の下面に沿って多少の距離を進み(いわゆるコアンダ効果)、冷気/暖気の混合を促進する室内での気の塊の大きな旋回の形成を引き込みによってアシストする。
図31〜図33を参照し、寸法の例及び相対的な寸法の例を示す。ステータ804は、インペラの回転軸805に実質的に垂直な平面にステータが横たわるように、インペラ802のブレード803の外縁を取り囲むことがわかる。ステータは、熱素子810を含有する空調ユニットのフレーム809に取り囲まれている。ステータは、インペラの高さを(少なくとも部分的に)包み、空気を空気流路へ導く。
ステータの高さは、インペラの回転軸に平行なステータの寸法である。インペラの高さは、インペラの回転軸に平行なインペラの寸法であり、ブレードの最も外側の先端間の距離(例えば、インペラのブレードの最も上の先端と最も下の先端との間の距離)であり、インペラのハブの追加の高さを含まない。インペラの高さは、インペラの反対同士の面間の距離である。
この例において、ステータの高さは、実質的にインペラの高さの半分である。
また、この例において、図32を参照すると、ステータの高さの中心は、インペラの高さの中心からオフセット位置に配され、このオフセット位置は、例えば、インペラの上面から3分の1かつ対向インペラの下面から6分の1の距離である。
例示されているファンコイルユニットにおいて、図33を参照すると、ファンのインペラの直径は200mmであり、インペラの高さは55mmであり、ウォールリング(ステータ)の高さは27mmであり、ウォールリングは先に説明された比率のオフセット位置である。
図1〜図25を参照し、図26〜図33を参照した記述によるファンを備える例示的な空調ユニットを示す。
なお、本発明に係るファンは、理想的には空調ユニットにおける使用に適するが、当業者に容易に理解されるように、以下に説明されるような多くの代替的用途に応用される。
図1は、例示的な建物の断面を示し、空調ユニット2を通る空気流を説明する。なお、本明細書における詳細な説明は、このような空調ユニットの建物での使用に重点を置くが、空調ユニットは、その高さが低いため、長距離バス及び鉄道車両等の輸送機関での用途等にも同様に適する。建物は、外気供給をもたらす床プレナム4及び空気抜き出し用の天井プレナム6を使用する。外気は、高床12に形成される床出口10を介して床プレナム4から温度制御空間8に入る。図1に説明されるように、空気は、空間8内を循環し、最終的に、ライト用付属品等を介して、天井開口16を介して吊り天井14を通り天井プレナム6に抜き出される。
この配置は、一部の事業、例えば排煙ダクトが必要である場合など、には適さない可能性があるが、例示的な一構成を説明することを目的としている。建物の中核における給気からプレナム4,6の外周までの想定される20〜30メートルの移動距離に基くと、供給及び抽出プレナム4,6の深さは、各々200mmが好適である。
深さの浅い天井空隙6は、配管、ケーブル及び他の設備の慎重な調整を必要とする。示されているように、空調ユニット2用の設備18は、天井空隙6内で空調ユニット2へ、及び空調ユニット2から運ばれる。このような設備18は、例えば冷却水又は温水といった冷却/加熱液状媒体、空調ユニット2に供給される電力及び制御、並びに空調ユニット2からの凝縮水及び返送冷媒を含む。
空調ユニット2は、例えば、ファンコイルユニット、チルドビーム、冷却天井、VAVボックス等、従来の空調システムと同じ快適さの品質水準を達成するよう設計されているが、たった200mmの高さとなっている。典型的には、建物の各階の高さは、300mm節約され得る。高さが45メートルに制限される建物(概略、階高が3.7mで12階)としては、同じ全高の建物の範囲内で階が1つ追加され得る。
更に、空調ユニット2は、アクセス可能な天井を必要とせず、代わりに先に説明された200mmの狭い天井空隙6に収まることができる。また、従来のファンコイルシステムと比較すると、二次ダクトは存在せず、一次ダクトは潜在的にはるかに少ない。
以下に説明されるように、空調ユニット2用のダクト及び配管は、第一の固定の一環として設置されることができ、次いでファン28及びコイル26を含む空調ユニット2の本体3が、吊り天井14が設置される前又は後に、第二の固定時に設置され得る。試運転、メンテナンス及びユニット交換ですら天井14の設置後に行われ得る。
図2は、図1に示される空調ユニット2の本体3の断面平面図を示す。図3A及び図3Bは、A−A及びB−B切断線に沿って切断した本体3の断面図を示す。
空調ユニット2は、前面、後面及び4つの側面を有する本体3によって画定されている。本体3の前面及び後面は、概ね互いに平行であり、側面は、前面及び後面に概ね垂直である。好ましくは、空調ユニット2を適切に設置するために、ねじ棒からなることもある適切な固定手段1が設けられる。設置される際、前面は温度制御空間8に露出される。
前面は、実質的に、(当然ながら他の形状及び/又は寸法も利用され得るが)標準的な天井グリッドに合う大きさの、約600mm×600mmの寸法を有する正方形である。ユニットは、前面と後面の間で約200mmの高さを有する。
前面は、調整された空気が温度制御空間8に直接吹き込まれる出口22を有するフェイシアプレート20を備える、すなわち、二次ダクトは存在しない。空気出口22は、フェイシアプレートの穿孔からなっていてもよく、フェイシアプレート20は、好ましくは、出口22において少なくとも50%穿孔されている。側面は、空気が空調ユニット2に引き込まれる空気入口24を備える。空気入口24は、通常は、通常の運転中に見えないため、開口を備えるだけでよいが、所望の場合、大きな破片がユニット2に入ることを防ぐため、フィルタ30等も使用され得る。
空気入口24と空気出口22の間には空気流路が存在し、空気流路を通して空気は流れ、かつ調整される。この配置において、空気流路は、ファン/インペラ28に流入する空気をファン28によって排出される空気から分離するステータ27aによって画定される。
空気流路内の空気を加熱及び/又は冷却する1つ又は複数の熱素子26及び空気を送るファン28が、本体3内に設けられている。熱素子26は、ファン28の上流に設けられる。複数の空気フィルタ30も本体3内に設けられていてもよい。空気フィルタ30は、熱素子28の上流に配置される。空気フィルタ30及び熱素子26は、各空気入口24に隣接して設けられている。空気フィルタ30は、好ましくは、その上縁及び側縁で各々の空気フィルタガイド30aによって保持される。空気フィルタ30は、その下縁で、クリップによって適切な位置に保持される。
空気入口24は、空調ユニット2の4つの側面のうちの3つの側面に設けられている。熱素子26を通る空気流速度を最小限に抑えるため、空気入口面積を最大限広くすることが望ましい。しかし、ユニットに入る設備18のために多少の空間を残す必要がある。従って、入口24がおおよそ3つ半を超える側面を覆うことは不可能である(空調ユニット2の外周の約90%未満)。しかし、空調ユニット2は、当然ながら入口24の数がより少なくても動作し、例えば空気入口24は、2つの側面のみ、すなわち少なくとも空調ユニット2の外周の50%に沿って設けられ得る。
バッフルプレート29aは、空調ユニットの第4の面上に設けられ、ファン制御ユニット29及び復水ポンプ52を包み込み、空気が引き込まれることを防ぎ、熱素子26を迂回し得る。
空調ユニット2外周の周りに空気入口24を設けることにより、入口の面積を最大限広くすることができる。この空調ユニット2において、熱素子26を横切って進む空気は、熱素子26における風速が約2.5メートル/秒である従来のファンコイルユニットよりも著しく遅い、約0.6〜1.0メートル/秒で進む。これにより、熱素子26への、又は熱素子26からの熱伝導が向上し、かつ熱素子26全体にわたる圧力降下が低減され、より小さなファン28を使用することが可能となり、従って、空気が中心部で比較的高速で引き込まれる従来からのファンコイルユニットよりも空調ユニット2を薄くすることが可能となる。
動作中、空気は、空気入口24を通って、空気流路へと実質的に平行に空調装置2に入る。空気は、引き続き実質的に平行に空気フィルタ30のうちの1つを通り、熱素子26の領域を横切る。空気は、その後、鉛直方向下向きにファン28に引き込まれ、温度制御空間8へと、空気出口22を介して空調ユニット2の外へ直接排出される。
空調ユニット2は、気流を円滑にし、摩擦を低減するため、ファン28への進入路上に旋回ベーン(不図示)を含んでもよい。図2に示される配置は、プレナムを介する90°の屈曲に相当する。この位置への旋回ベーンの設置は、この屈曲に対する圧力降下を、プレナム配置(すなわち、旋回ベーンを有さない)の圧力降下の50%まで低減し得る。
インペラは、モータ(不図示)によって駆動され、モータは、良好なエネルギー性能及び可変速性能をもたらすDCモータであってもよい。
本発明の原理に従う空調ユニットの効率を説明するため、以下に例示的で非限定的な一具体例を記載する。25Paで0.23m/s、ファン効率70%及びモータ効率90%の選択をベースとして、ファンの消費電力は約9Wとなる。25mの床面積にすると、ファンのエネルギー消費量は、0.36W/mである。これは、ファンコイルユニットのファンエネルギーの通常の「経験則」概念の設計段階における許容量の5W/mよりもはるかに低い。
英国建築規則のパートLに、単位空気流量(リットル/秒)当たりの電力(ワット)として算出されるスペシフィック・ファン・パワー(SFP)を最小限に抑えることを達成すべき要件がある。ファンコイルユニット及び他の端末ユニットに対し、パートLのエネルギー計算から推測される要求SFPは、0.3以下である。上記の数字を使用すると、SFPは0.039である。これも、要件よりはるかに良好である。
ファン28は、空調ユニット2が旋回拡散器に類似する旋回空気流パターンをもたらすよう設計される。空気は、ファンブレードの先端から、環状流状に広がるパターンで直線的に放出される。これは、最小限の方向変化、従って最小限のエネルギー損失を目的として、高誘導空気流が達成され得ることを意味する。
空調ユニット2内のファン28からの振動を最小限に抑えて騒音を最小限に抑えることが望ましい。防振マウント27bは、ファンが支持される点に配置されてもよい。例えば、ファン28は、ステータ27によって支持され、防振マウント27bを介して接続されてもよい。
空調ユニット2の前面は、出口22において少なくとも50%開口する有孔フェイシアプレート20を備えている。これは、空気流特性を変えることなく空気を通過させるのに十分である。
ファン28からの空気流パターンは、隣接する天井によるコアンダ効果に左右されないため、空調ユニット2は、(以下で説明されるように)吊り下げて装着されることができ、天井に装着されるユニット2と同じ空気流パターンを有する。このファン配置は、冷気ダンピング(Cold air dumping)なく空気流をほぼゼロまで低減することができることも意味する。冷気ダンピングとは、典型的には天井の下を平行に流れ、コアンダ効果によって天井に密着する冷気の流れが天井から引き離される現象であり、それによって空気は、結果として生じるコールドドラフトの虞れを伴って占有空間に落ちる(ダンピング)。
空調ユニットは、本体3の側部の周りに画定される空気入口24を更に含む。
先に説明されたように、熱素子26は、空調ユニット2の3つの外周側部に沿って設けられる。この空調ユニット2において、熱素子26は、熱伝導を最大限高めるためのサーマルコイルを26b及び熱交換フィン26aを備えている。コイル26bは、入口パイプ18aを介して加熱又は冷却された水を受け、これは次いで返送パイプ18bを介して返送される前にコイル26aを通してポンプで送られ、再生される。復水ポンプ52は、切替制御弁32a,32bの下に又は隣接して位置されてもよく、ポンプで凝縮水を凝縮物返送配管18c”へ送る。
図4及び図5は、それぞれ、サーマルコイル26b及び対応するHVAC基礎設備を模式的に示している。本空調ユニット2は、必要に応じて加熱用パイプ18a”,18b”から冷却用パイプ18a’,18b’へ切り替える弁32a,32bを有する単一のコイル26bを使用する。これは、回路を複雑にするが、コイル26bに空気を送る際のエネルギー損失を低減する。
図4は、低温導入パイプ18a’を介して冷水が供給される冷却用配置を示す。コイル26bにおける熱伝導を最大限高めるため、対向流熱交換構成が使用される。以下に例示的で非限定的な一具体例を記載する。14℃の流水は、下流の一連の配管に入り、コイルを平行に通過し、15.5℃まで加熱され、その後、上流の一連の配管を介して返送され、17℃の低温返送パイプ18b’へ返送される。(図4に説明されるように)冷却モードにおいて、対向流熱交換配置は、(入口パイプ18a’からの)最も低温の水が、冷却用コイル26b(径方向内側)を出る空気に隣接し、(返送パイプ18b’への)より温かい水が、冷却用コイル26b(径方向外側)に入る空気に隣接することを意味する。これにより、熱交換プロセスを最も効率的に利用することができ、可能な空調出力温度は最も低くなる。
代替的な配置において、切替弁32a,32b、加熱媒体入口及び返送パイプ18”,18b”は、コイル26bが冷却専用コイル26となるよう省略されてもよい。そのような配置において、独立する加熱ユニットが必要に応じて加熱するために建物の外周に設けられてもよい。
さらなる代替的な配置において、独立する加熱用コイルが冷却専用コイル26bに隣接して設けられてもよい。これは、従来の冷却加熱(4管式)ファンコイルユニットと同じ構成である。しかし、これは、コイル圧力降下が増大し、それによって使用エネルギーが増大し、全体的な空調ユニット効率が低下するという欠点を有する。
本配置は、空調ユニット2の3つの側部上でそれぞれ3つの区域に分かれる2列コイル26bである。これは、単なる例示であり、これ以外の数の区域及び/又は列も使用可能であり、例えば空気入口24及び対応するコイル26aの区域は、2つの側部上のみに設けられてもよい。状況に応じて、1列又は3列コイル26aも適切であり得る。
図5は、複数の空調ユニット2に冷却又は加熱媒体を供給するためのHVAC基礎設備を示す。基礎設備内で、空調ユニット2用の冷却システム36は、一般的に加熱システム34から独立している。最初に冷却システム36を説明する。
冷却システム36は、冷却塔等の復水器38及び冷却装置40を備える。空調ユニット2用の冷却媒体(例えば、水)は、冷却装置40によって冷却され、熱は復水器38によって放散される。
従来のファンコイル動作温度は、送りで約6℃、戻りで約10〜12℃の領域内である。しかし、これらの温度は、大半の室内環境下で凝縮を引き起こし、従って、凝縮物除去システムが含まれる必要がある。
代替的な手法は、凝縮を避けるため、典型的には送りで10〜12℃、戻りで14〜16℃の、より高い水温を使用することである。これらの温度は、大半の室内環境下で凝縮を引き起こさない(凝縮物除去システムは典型的には依然として含まれる)。
本空調ユニット2は、送りで14℃、戻りで17℃の温度を使用し、冷却されない低エネルギー源を使用して動作する選択肢を有するよう選択されているが、他の動作温度も使用され得る。
1つの動作モード中、冷却媒体は、冷却装置40を使用して送り温度まで冷却される。別の動作モードにおいて、復水器38(冷却塔)からの水は、冷却源として直接使用され得る。英国においては、1年間の大部分において、そのような直接冷却のために冷却塔38からの復水器水を使用する配置で運転することが可能である。14℃の設計送り温度を冷却塔から直接送るため、周囲の湿球温度は、塔の大きさに基づき、湿球と送り温度の間に3℃の差を与える、11℃以下である必要があろう。ロンドンにおいては、例えば、1年間のうちの少なくとも50%の時間、周囲の湿球温度は11℃を下回る。
従って、冬季には、冷却塔38からの水は、冷却塔流及び返送弁42a,42bをそれぞれの冷却回路システムの送り及び返送弁44a,44bに接続することにより、空調ユニット2へ直接接続され得る。夏季には、冷却塔38は、例えば送りで30℃、戻りで35℃の復水器水の温度で、冷却器40に接続される。冷却器40は、所望の温度のチルド水を生じる。
他の低エネルギー冷却用水源が使用されてもよく、例えば冷却塔40は、例えば河川水及び/又は地下水を用いて、置き換えられるか又は補われてもよい。
冷却の選択肢として水冷冷却器40が高い環境温度で使用される場合、例えば、35℃/30℃の温度で動作させる場合、冷却回路は、冷却塔流及び返送弁42a,42bをそれぞれの加熱回路システム流及び返送弁46a,46bに接続することによって、冷却塔38から加熱システム34へ凝縮水が供給されるよう配置され得る。これは、熱の回収を目的として使用され得て、加熱を要する空調ユニット2に「フリー」ヒーティングをもたらす。
先に説明されたように、凝縮を最小限に抑えるために比較的高い動作温度が使用される場合であっても、凝縮物除去システム50を含むことが依然として一般的である(望まれる場合、省略することができる)。望まれる場合、凝縮物除去システム50の使用により、より低い温度で空調ユニット2を作動させることが可能となる。これは、混合型の建物、すなわち1年の部分的な時期に自然換気が利用される建物で、ユニット2が使用され得ることも意味する。(密閉されたファサードを有する完全に空調される建物においては、結露を防ぐため、湿度が40%RH等の低い値に維持され得る。これは、自然換気される建物においては不可能であり、最大で100%RHの湿度が生じ得、空調ユニット冷却用コイル等の低温表面上での結露の原因となる。)
図6は、空調ユニット2用の凝縮物除去システム50を示す。図7は、凝縮物除去システム50の縦断面を示し、図8は、凝縮物除去システム50の横断面を示す。
空調ユニット2の深さが浅いことにより、重力式排水が可能でないことがある。重力式排水ができず、かつ凝縮物の除去が必要とされる場合、凝縮物をポンプによって除去する必要がある。凝縮物除去システムは、復水ポンプ52及びドリップトレイ54を備え、ドリップトレイ54は、例えばプラスチック、アルミニウム又は他の適切な材料から作製され、冷却用コイル26bの一部分及び/又は冷水制御弁32a,32b等のユニット2の1以上の低温構成要素の下に設けられる。復水ポンプ52は、好ましくは、汚水溜め又はフロートスイッチを必要としない可変形態型である。汚水溜めを必要とし、十分量が蓄積した後にのみ凝縮物をポンプで送る遠心ポンプと対照的に、ポンプ52は、ゆっくりと動作し、凝縮物をドリップトレイ54に集めながら除去する。
例えば親水性塗膜を有するパイプ形態の親水性凝縮物収集部材56が設けられ、親水性凝縮物収集部材56は、好ましくはドリップトレイ54の長さ全長にわたる。親水性塗膜は、水の塗膜への通過を許すが、空気は通過させない。これは、部材56が、その長さに沿ったあらゆる位置で凝縮物を集めることを意味する。
水分センサ58は、例えば感湿導体も設けられ、水分センサ58も、好ましくはドリップトレイ54の長さ全長にわたる。水分閾値水準を超える水分が検出された場合、ポンプ52が作動する。凝縮物制御システム50は、例えば不具合があり、凝縮物が蓄積した場合にチルド水の供給及びファン28を停止させるオーバーライドも有し得る。
この凝縮物制御システム50を使用することで、凝縮物は、全て親水性部材56によって捕捉され、次いでポンプ52によって空調ユニット2の外へ排出される。
空調ユニット2は、第一の固定及び第二の固定に対応する2段階で設置されるよう設計されている。まず、設置フレーム60が第一の固定時に設置される。設置フレーム60は、図9における断面図及び図10における平面図に示されている。そして、空調ユニット2の本体3は、図11に示されるように、第二の固定時に設置される。
設置フレーム60は、第一の固定時に天井の下端(soffit)に装着されるよう構成される剛性本体部62を備える。剛性本体部62は、好ましくは本本体部62の角に隣接して、例えば雌ねじ付き貫通孔を介してねじ棒66を受けるよう構成される隆起部64を更に備える。ねじ棒66は、第二の固定時に空調ユニット2の本体3を設置フレームに装着する手段をフレーム60に与える。
設置フレーム60は、入口及び出口冷却/加熱媒体パイプ18a,18b等の設置フレーム60に取り付けられる設備18のための流体接続点68を更に備えてもよい。図10は、1対のパイプを説明する。前述のように、4管系が存在する場合は2対存在し得る。設置フレーム60内には、フレキシブル接続部70もまた、空調ユニット2の本体3が第二の固定中に設置されるときに設置フレーム60の流体接続点68を空調ユニット2の本体3に連結するために設けられてもよい。各接続点68は、より大きなネットワークへのサービスの停止をすることなく個々の空調ユニット2の本体3を取り外すことを可能にする遮断弁69を含むのがよい。
同様に、設置フレーム60は、電源及び制御ケーブル等の設置フレーム60に取り付けられる他の設備18用の電気的接続点72も備えていてもよい。各電気的接続点72は、ヒューズ付きスイッチ及びインターフェースボックスを備えてもよい。
フレキシブルパイプ及びケーブルは、好ましくは、空調ユニットが「セルフアクセス」モードで開けられた際に、空調ユニットの本体を通して下から手でアクセス可能な程度に十分に短くなるよう配置されている。
設置には以下の手順が推奨される。
第一の固定
・天井スラブ下面の準備(すなわち、水平にし、乾燥させ、清掃する)。
・天井グリッド及び構成要素を配置する。
・天井スラブへの設置フレーム60の固定(又は、吊り天井グリッドを正確に配置する)。
・設置フレーム60上の流体接続点68で終端する設備配管の設置。
・設置フレーム60上の電気的接続点72で終端する電源及び制御ケーブルの設置。
・他の設備(空調ユニット2用でない設備)用の電源並びにケーブル配線及び配管の設置。
第二の固定
・天井グリッドの設置。
・ライト及び他の主要な天井構成要素の設置。
・天井タイルの設置。
・設置フレーム60への空調ユニット2の本体3の装着。
典型的な吊り天井には、多くの構成要素があり、一部は、他のものより多くのアクセスを必要とする。典型的には、チルド水(CHW)及び低温温水(LTHW)配管、スプリンクラー配管、ケーブルトレイ及びケーブルは、第一固定項目として設置され、主要な設備供給があるまで比較的変化しないままである。これらの構成要素は、一旦設置された後にアクセスを必要とする可能性が低い。
天井を上げた後の試運転又はその後のメンテナンスの何れかのために、典型的にアクセスを必要とする構成要素は、ランプ、煙感知器、並びにバランスダンパ、バランス弁、ファンコイルフィルタ及び制御ボックス等のHVAC構成要素を含む。これらの構成要素は、アクセスパネル又は完全にアクセス可能な天井の何れかを用いる昔ながらの設置においてアクセスされる。逆に、本明細書に記載される空調ユニット2は、図12に説明されるように、セルフアクセスが可能となるよう配置される。
空調ユニット2の本体3は、2つの収容部76,78からなる。第一ハウジング部76は、例えば設置フレーム60を介して、天井に装着される。第二ハウジング部78は、第二ハウジング部78が(図2に示されるような)動作位置から(図12に示される)メンテナンス位置へ回転できるよう、ヒンジを介して第一ハウジング部76に取り付けられる。メンテナンス位置に移動するとき、本体2の前面を含む第二ハウジング部78は、熱的に制御される空間8に向かって回動し、空調ユニット2の構成要素へアクセスできるようにする。
熱素子26は、第一ハウジング部76内に装着される。これは、空調ユニット2に対するメンテナンスを実施している間に冷却/加熱媒体供給との接続を断つ必要がないことを意味する。
ファン28、ステータ27及びモ−タは、第二ハウジング部78がメンテナンス位置に移動する際に第二ハウジング部78と共に回動して下りるよう第二ハウジング部78内に装着される。これにより、メンテナンスを実施する作業者が、本来の位置でメンテナンスできた従来のファンコイルユニットの場合でそうであったように作業者の頭の上でユニット2に対して作業を行うというよりむしろ、(梯子を使用した場合に)作業者の前の目の高さで作業することを可能にする。この作業位置は、より安全であり、かつより快適である。
ファン28は、ファン制御ボックス29を含んでもよく、ファン制御ボックス29も第二ハウジング部78上に装着される。そして、ファン制御ボックス29のディスプレイは、メンテナンス又は試運転を行う作業者に容易に読み取られるよう配置され得る。この場合も、ディスプレイは、作業時に作業者に見上げることを要求するではなく、目の高さで容易に読み取られることができる。
メンテナンス位置において、空調ユニット2の様々な電動弁(例えば、切替弁32a,32b及び遮断弁69等)は、ファンが邪魔にならない第二ハウジング部78の位置へ移動しているため、容易にアクセスできる。同じく第一ハウジング部76に装着される復水ポンプ52及びドリップトレイ54も、同様に容易にアクセスできる。
フィルタ30は、メンテナンス位置での清掃又は交換を目的として、フィルタ30が鉛直下向きに摺動できるよう配置される。
図11に説明されるように、空調ユニット2は、必要に応じて接続を外し、天井から降ろすことができる。これを行うため、第二ハウジング部78は、回動してメンテナンス位置まで下り、電源、冷却/加熱媒体及び凝縮物への接続部は、(弁69を介して)遮断され、フレキシブル接続部70の接続は断たれ、4角の固定ボルト68は、第一ハウジング部76から緩められて設置フレーム60から外される。空調ユニット2全体は、その後天井から慎重に降ろされ得る。
図13及び図14は、空調ユニット2を組み込む例示的な天井レイアウトを示す。
図13のレイアウトにおいて、ライト固定具16は、9m当たりに1つのライト固定具16が設けられるよう配置され、空調ユニット2は、24m当たりに1つの空調ユニット2が設けられるよう配置される。
図14のレイアウトにおいて、ライト固定具16は、図13のレイアウトと同じ照明密度をもたらすよう配置されるが、空調ユニット2は、7.2m当たりに1つの空調ユニット2が設けられるよう配置される。更に、構造負荷(fabric load)(外部条件)を担うため、空調ユニット2は、建物の外縁部(図14の右側)で、より高い密度で設けられる。
図15から図25は、図1から図14を参照して先に説明された空調ユニット2の様々な代替の配置を説明する。以下に説明される差異を除き、以下の代替的な空調ユニットの構成は、先に説明された空調ユニット2と同様である。
図15は、空調ユニット102を示し、空調ユニット102の本体103は、図1〜図14に示される第一の空調ユニット2の本体3と同じである。
図15において、空調ユニット102は、より慣習的な500mmの天井懐を有する天井に設置されている。これの主な利点は、図1〜図14に示される空調ユニット2で使用されるようなプレナム床供給4を使用するのではなく、ダクトで搬送される外気供給118aの使用を可能にすることである。
図16は、熱素子226がチルドビーム226を含む空調ユニット202を示す。チルドビーム226の使用は、非常に広い面積の熱素子をもたらす。これにより、空気流と熱素子226の間の熱伝導が高まり、同時に熱素子226にわたる圧力降下が低減される。
この配置は、図15のようにより厚いユニット202を必要とするが、これにより、ダクト外気供給218aの使用が可能になる。
この配置において、空気入口224は、依然として空調ユニット202の側面の空調ユニット202外縁の辺りに配置される。空気は、空気入口224を介して水平に空調ユニット202に引き込まれ、その後、空気フィルタ230を通り、次いでチルドビーム226を通って、ファン228によって鉛直下向きに引き込まれる。空気は、そしてファン228によって、旋回パターンで温度制御空間8へ排出される。
冷却用コイル26bの代わりにチルドビーム226が使用される場合、変更が凝縮物除去システムに加えられてもよい。この空調ユニット202において、凝縮物がファン228へ落ちることを防ぐため、凝縮物遮蔽材254aがファン228上方に設けられる。凝縮物トレイ254は、チルドビーム226の鉛直下方に、すなわち前面の後ろにわたって配置され、チルドビーム226からの凝縮物を集める。凝縮物遮蔽材254aは、ファン228に落ちる凝縮物を凝縮物トレイ254に向けるよう配置される。
上記のように、親水性部材は、凝縮物を集めるよう凝縮物トレイ254内に設けられて、復水ポンプ252は、親水性部材に沿って空調ユニット202の外へ凝縮物を吸い出すために使用される。
図17は、空調ユニット302の本体303が天井から懸架される吊下式懸架構成を示す。これは、天井が露出している小売店又は飲食店に好適であるかもしれない。オフィスデザインにおいて、吊り天井を取り外して設備を露出させ、ユニットを懸架させる動きもある。
この構成において、本体303の側面は、有孔のフェイシアパネル325を備え、本体303の前面の外縁の周りのフィルタへのアクセスを可能にするようヒンジで取り付けられていてもよい。
空調ユニットの本体303の内部構造は、図1〜図14に示される空調ユニット2の本体3の内部構造と変わらない。特に、先に説明されたように、空気は、ファンブレードの先端から、環状流状に広がるパターンで直接的放出される。空気流パターンは、隣接する天井によるコアンダ効果に左右されないため、空調ユニット302は、天井に装着されるユニット2と同じ空調パターンを依然として達成しつつ、吊り下げて装着され得る。
図18は、本明細書に説明される空調ユニットの何れかに組み込まれ得る変形例を説明する。
この配置において、ステータ427の傾斜面は、LED光源480からの強い光を跳ね返す拡散器として使用され、下方の空間に拡散照明効果をもたらす。空調ユニットの下側を完全に覆う有孔プレート22は、この配置には存在せず、プレートは中実であり、ファンを覆いLED光源480を支持するのに必要とされる最小限まで幅が低減される。露出した吊下型の空調ユニット302に適用される場合の一体型照明の利点は、ユニット302が、ユニットが吊り下げられた形としてではなく、ライト固定具として認識され得ることである。
図19は、この空調ユニット402を組み込んだ更なる例示的な天井レイアウトを示す。所望の照明密度をもたらすため、9m当たりに1つの空調ユニット402が設けられる。しかし、空調ユニット402が空調ユニット402として認識されないため、これは、視覚的に目立たない。
図20及び図21は、図17に示される吊下空調ユニット302の変形例である空調ユニット502を説明する。
空調ユニット502の本体503は、天井から懸架される。空調ユニット502は、更にリム部材582を備える。リム部材は、下向きのライト584及び/又は上向きのライト586を備えてもよい。
空調ユニット502は、側面が薄く比較的幅広なユニット502を有することによって、視覚に訴えるよう配置されている。目に見える深さ、すなわち、リム部材582の側部パネル588の高さが、空調ユニット502の幅の約10%になるよう意図されている。図20に見られるように、リム部材582の後面は、傾斜する背面パネルが下から見えにくくなるよう傾斜している。この例において、リム部材582の側面パネル588は、約100mmの高さを有し、リム部材582は、200mmの幅を有する。結果として、空調ユニット502は、約1000mm×1000mm×100mmの見掛けの寸法を有する。
側面パネル588及びフェイシアプレート520は、ステンレス鋼等の高品質な仕上げを有していることが好ましい。「きれい」な外観をもたらすため、リム部材582の背面パネルは、見えない上側に、リム部材582を通して本体503の空気入口524へ空気を引き込ませる有孔空気入口590を備えてもよい。
図22及び図23は、図20及び図21に示される吊下空調502の変形例である、マルチサービス空調ユニット602を説明する。
必要とされるMEP構成要素を単一のユニットに全て組み込むマルチサービスユニット602をオフィスで使用する傾向がある。マルチサービス空調ユニット602は、照明684を提供するリム部材682だけでなく、煙感知器若しくは熱感知器、スプリンクラー、公共アナウンス/音声警報スピーカ、及び/又はPIR検出器等の様々な他の設備692を有する。
図24A〜図24Cは、垂直型空調ユニットを示す。本空調ユニットは、凝縮物除去システム50が、熱素子の鉛直方向下方に置かれるドリップトレイ及び斜角に設けられるコイルを設けるよう変更される以外は、図1〜図4に示される空調ユニット2と同じである。
このコイル26もまた、3つの側部に設けられる。これらは、3つの各コイルから凝縮物を集めることができるよう配置される。ユニットの上面は、ファン制御装置、制御弁及び復水ポンプを含有する。この部分の下方に、親水性排水パイプの支管と共に小さな上部ドリップトレイが設けられてもよい。
実質的に垂直に延びる2つの側部コイル26は、図1〜図4に示される空調ユニット2の場合と同じ大きさ及びデューティを有する。実質的に水平に延びている3つのコイルのうちで最も低い位置のコイルは、対照的に、長さ及び高さがより小さく、図24Bに最も明らかに示されるように、垂直面から約30°の角度に固定される。空気流は、フィルタ30の幅全体にわたって、空調ユニットの下方表面に入り、これにより圧力降下を低く維持することが可能になる。図24B中の矢印で示されるように、空気は、コイル下方のドリップトレイ側へ移動し、コイルを通ってその後ユニットの中へ上昇する。コイルは、垂直面から約30°の角度であり、ドリップトレイに覆われない領域において、空気がユニットに斜めに流入することを可能にする。図24Cに示されるように、(垂直に突出する側壁を除いて)実質的に平面であるドリップトレイ54は、斜角コイル26の幅全体にわたって延びる細長い中央部、及び中央部の端から突出し、垂直に延びる側部コイル26の下に全体が位置する端部を有する。斜角コイル26の表面上に形成するあらゆる凝縮物は、斜角コイル26の表面を流れ落ちてドリップトレイに入り、ドリップトレイの中央部によって受けられる。垂直に延びる側部コイルの表面上に形成するあらゆる凝縮物は、端部によって集められる。ここに記載される斜角コイルの角度は30°であるが、様々な代替的斜角によって所望の効果がもたらされるだろう。
側部コイルと下部の斜角コイルとの間の冷却用コイル配管の接続部は、複雑である。垂直に延びる側部コイルにおける上流面のパイプは、水平の傾斜コイルの上流面のパイプに接続され、次いで垂直に延びる対向する側部コイルの上流面に戻る。下流のパイプについても同様である。これにより、図1〜図4の配置に示される配管と同じ配管接続配置が保たれる。
親水性排水パイプの支管は、ユニット頂部の復水ポンプから下に延び、下方トレイから凝縮物を除去する。代替的な配置において、代わりに重力式配置を使用し、2つのドリップトレイから凝縮物を除去してもよい。
返送空気風路を与えるよう、ユニットの上方、下方又は側方に空隙が設けられてもよい。外気は、ダクトに通すか又は別の手段を用いて供給することができる。
前述の実施形態に関して述べられるあらゆる適応例又は代替例は、斜角コイル及び代替的な凝縮物収集配置を可能にしつつ、図24A〜図24Cを参照して説明される垂直型配置に応用されてもよいことが理解されるべきである。
垂直型空調ユニットは、ホテル若しくは会議場のファンクションルーム、住宅、オフィス又は学校で使用され得る。垂直型空調ユニットは、窓の下枠の下方に置くことができ、更に、地下交通の駅/プラットフォームにおいて、また、コンピュータ室を冷却するために使用され得る。
1つの選択肢は、天井を基礎とする空調ユニット2と同様に、深さ200mmのゾーンを使用することである。0.2m/秒で600×600の拡散器に基づくと、面風速は、面風速0.55m/sとなり、一部の用途には速すぎる。しかし、ユニット702の深さを250から300mmまで増大させ、拡散プレート723を使用すると、面風速を0.25m/sまで低減することができる。また、供給温度が18℃に設定された場合、ユニット702は、変位拡散器の供給条件を再現し、これは、拡散器の近くの占有者に許容可能な快適さを与えることが知られている。
壁に垂直型空調ユニット702の配列が設置される場合、例えばSER(小さな機器室)又はSCR(副サーバ室)等の1列のラック794を有する小さなコンピュータ室を冷却するのに必要な冷房負荷を達成することが可能である。この配置は、図25に説明される。
図示される例において、従来の1.5kWの冷房負荷をそれぞれ有する3つのコンピュータラック794を用いると、負荷及び冷却容量は、以下のようになる。
負荷
ラック3個@1.5kW=4.5kW
必要とされるレジリエンス:N+1
冷却容量
冷房負荷:ユニット10個@1.9kW=19kW
レジリエンス:ユニット2個@1.9kW=N+2
冷却容量は、標準的なラックの要件をはるかに超え、6.3kWの高密度のラックをそれぞれ収容することができる。
全ての設備及び配管は、冷却壁に収容され、電子機器の上方に延びる配管はない。

Claims (29)

  1. モータ、インペラ及びステータを備えたファンであって、空気入口と空気出口の間に空気流路を画定し、使用時に、前記インペラの回転軸に概ね垂直な方向に前記空気入口を流れる空気流の軌道が最大で360°であり、前記インペラの前記回転軸に概ね垂直な方向に前記空気出口を流れる空気流の軌道が最大で360°であり、かつ前記空気流路を流れる空気流が概ね180°方向転換する動作モード及び配置を有するファン。
  2. 前記ファンは、一定動作モードを有し、このモードにおいて、前記ファンの動作点は、ファン特性の失速領域に収まる請求項1に記載のファン。
  3. 前記空気出口を通る前記空気流の前記軌道は、径方向空気流パターンが前記インペラの前記回転軸から最大で90°の方向に形成される径方向である請求項1又は2に記載のファン。
  4. 前記ファンは、最大で360°の径方向出口軌道を有する請求項1から3のいずれか一項に記載のファン。
  5. 前記径方向出口軌道は、前記インペラの前記回転軸の周りを回転する請求項1から4のいずれか一項に記載のファン。
  6. 軸流ファンである請求項1から5のいずれか一項に記載のファン。
  7. 前記ステータの高さは、明細書において記載されているとおりに測定して、実質的に前記インペラの高さの半分である請求項1から6のいずれか一項に記載のファン。
  8. 前記ステータの高さの中心は、前記インペラの高さの中心からのオフセット位置である請求項1から7のいずれか一項に記載のファン。
  9. 前記オフセット位置は、前記インペラの一面から3分の1の距離であり、かつ前記インペラの反対面の6分の1の距離である請求項8に記載のファン。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載のファンを備える空調ユニット。
  11. 空気入口及び空気出口を含み、前記空気入口と前記空気出口の間に空気流路を画定している本体、
    前記空気流路内に配置される前記ファン、及び
    前記ファンの上流の前記空気流路内に配置される熱素子を備え、
    前記本体は、前記空気出口が配される第一の面を有し、
    前記空気入口及び前記熱素子が、前記第一の面の外縁に配置されている請求項10に記載の空調ユニット。
  12. 前記ファンは、前記ファンの回転軸が前記第一の面に実質的に垂直になるよう方向付けられる請求項11に記載の空調ユニット。
  13. 前記ファンの前記回転軸は、実質的に前記第一の面の中心にある請求項12に記載の空調ユニット。
  14. 前記第一の面は、使用時に温度制御空間に露出されるよう構成されている請求項11、12又は13に記載の空調ユニット。
  15. 前記ファンは、空気を前記温度制御空間へ直接送る請求項14に記載の空調ユニット。
  16. 前記空気入口及び前記熱素子は、前記第一の面の外縁の少なくとも50%に沿って延びる請求項11から15のいずれか一項に記載の空調ユニット。
  17. 前記空気出口及び前記空気流路は、使用時に、前記空気流路を通る空気流速度が、前記熱素子において、前記ファンの下流の前記空気流路を通る空気流速度の50%未満となるよう配置される請求項11から16のいずれか一項に記載の空調ユニット。
  18. 前記空調ユニットは、前記第一の面において約0.8メートル/秒の面風速をもたらすよう前記ファンが駆動される場合、前記空気流路を通る面風速が前記熱素子において0.5から1.5メートル/秒の間となるよう、配置されている請求項11から17のいずれか一項に記載の空調ユニット。
  19. 前記熱素子は、前記本体の第一ハウジング部に装着され、前記ファンは、前記本体の第二ハウジング部に装着され、前記第二ハウジング部は、前記第一ハウジング部に対しヒンジで取り付けられる請求項11から18のいずれか一項に記載の空調ユニット。
  20. 前記第二ハウジング部は、第一の位置から第二の位置まで、前記第一ハウジング部に対して前記ヒンジを介し回転可能であり、前記ファンは、前記第一の位置で典型的には使用を目的として作動可能であり、前記第二の位置でメンテナンスを目的としてアクセス可能である請求項19に記載の空調ユニット。
  21. 第一の固定時に天井に装着されるよう構成された設置フレームを備え、接続される前記空調ユニットの設備用の分離可能な接続部を更に備え、
    前記本体は、第二の固定時に前記設置フレームに装着されるよう構成される請求項11から20のいずれか一項に記載の空調ユニット。
  22. 前記空調ユニットの前記本体は、300mm未満の厚さを有する請求項11から21のいずれか一項に記載の空調ユニット。
  23. 前記熱素子は、サーマルコイルを備えている請求項11から22のいずれか一項に記載の空調ユニット。
  24. 前記空調ユニットは、天井から懸架されるよう構成されている請求項11から23のいずれか一項に記載の空調ユニット。
  25. 請求項11から23のいずれか一項に記載の空調ユニットを含む構造であって、前記構造は、床、天井、及び前記床と前記天井の間に画定される温度制御空間を備え、前記空調ユニットの前記本体は、前記第一の面が前記温度制御空間に露出されるように前記天井の天井空隙内に配置される、構造。
  26. 前記構造は、空気が前記床の床空隙を介して前記温度制御空間に供給されるよう配置される請求項25に記載の構造。
  27. 前記構造は、床、天井、垂直壁、並びに前記床、前記天井及び前記壁の間に画定される温度制御空間を備え、
    前記空調ユニットの前記本体は、前記第一の面が垂直方向となりかつ前記温度制御空間に露出されるように前記垂直壁内に配置される請求項11から23のいずれか一項に記載の空調ユニットを含む構造。
  28. 前記垂直壁は、前記空調ユニットの前記空気入口に隣接する空隙を含み、空洞は、前記温度制御空間と気体連通する請求項27に記載の構造。
  29. 前記設置フレームを天井に固定する工程と、
    天井設備を設置し、前記設置フレームの前記分離可能な接続部で終端処理する工程と、
    吊り天井を設置する工程と、
    前記空調ユニットの前記本体を前記設置フレームに装着する工程と
    を有する請求項21に記載の空調ユニットを設置する方法。

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