JP2021505952A - ヘッドアップディスプレイ - Google Patents

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Abstract

本発明は、観察者の視野内で情報を表現するためのヘッドアップディスプレイデバイスに関連する。上記ヘッドアップディスプレイデバイスは、少なくとも1つの投影デバイスと、入射する光ビームが偏向される少なくとも1つの偏向要素を含む偏向デバイスと、センサデバイスと、制御デバイスとを備える。上記センサデバイスは、上記偏向デバイスへ入射する少なくとも1つのテストビームのデータを検出するために使用される。上記制御デバイスは、上記偏向デバイスにより引き起こされる少なくとも1つの収差を判定するため、及び、実時間で少なくとも1つの補正信号を判定するために使用される。【選択図】図2

Description

本発明は、観察者の視野内で情報を表現するためのヘッドアップディスプレイデバイスに関連し、より具体的には、光ビーム経路における収差を補償することの可能なヘッドアップディスプレイデバイスに関連する。さらに、本発明は、観察者の視野内で情報を表現するための方法にも関連する。
プロジェクタ又は投影デバイスは、2次元情報を生成し、好適にはそれを投影面又は表示画面上に結像させるディスプレイデバイスである。
しかしながら、投影デバイスは、仮想的なイメージを生成し及び表示するためにも使用され得る。そうした投影デバイスは、例えば、車両の実環境へコンテンツ又は情報をブレンドするための、車両内のヘッドアップディスプレイとして使用される。人間の自然な知覚又は環境への追加的な情報の挿入、表示又は重畳を、拡張現実ともいう。この追加的に示される情報は、例えば、速度表示、温度表示、標識、警告、若しくは車線変更についての情報であり、又は、補助機能、ナビゲーションシステム機能、若しくは無線機能の情報でもあり、よって、運転者のドライビング又は運転の振る舞いがそれにより阻害されない形で、車両の運転者視野又は視界にブレンドされる。
こうした仮想的な情報は、通常、車両のユーザからおおよそ2mから3mの距離に見える。
しかしながら、その情報を観察する際に知覚誤差が生じることがあり、それは情報を生成する際に生じ得る。
例えば、US2016/0163108A1は、レーダー(radar)センサ又はライダー(lidar)センサを用いて知覚誤差の補正を行うヘッドアップディスプレイを開示しており、この目的のために、車両のドライバの眼の位置及び車両の外側にある物体の位置がこれらセンサによって決定される。対応する補正パラメータが決定され、補正された形で外部の物体の情報が呈示される。
ヘッドアップディスプレイは、US2013/0265622A1にも記載されている。このヘッドアップディスプレイは、仮想的な画像としてのホログラムを、その仮想的な画像の観察者から様々な深度又は距離に再構築する。これは、画像データに加えて、ホログラムを符号化する際に可変レンズデータを提供することによりなされる。このケースにおいて、様々な深度に2次元の再構築物を素早く連続的に表現することにより、疑似3次元的な表現が生み出される。
WO2015/173558A1は、画像を表現するための拡散器(diffusor)を備えるヘッドアップディスプレイを開示している。このケースでは、拡散器の表面が、車両のフロントガラスの空間的に異なる曲率に由来する歪みが静的に補償される形で形成される。よって、その拡散器は、フロントガラスに直接的に適応し、特定のフロントガラスのためにのみ使用可能である。しかしながら、車両の運転の最中に歪みを動的に補償することは不可能である。
図1に、従来技術に係る一般に知られているヘッドアップディスプレイ(HUD)が、その一般的な機能性を説明するために概略的に示されている。そのヘッドアップディスプレイは、例えば、輸送手段の運転者又は情報の観察者の視野へ情報をブレンドするために、例えば自動車又は航空機といった輸送手段において使用される。ヘッドアップディスプレイは、例えば、光源と、光変調器と、例えばレンズであるイメージング素子とを含む投影ユニットPを備える。黒い矢印で示した、投影ユニットPから射出される光は、フロントガラスWで可視領域Vの方向に反射する。可視領域Vは、観察者の少なくとも1つの眼の領域に位置している。観察者を基準とする可視領域Vの正確な測位を、ヘッドアップディスプレイ内の対応するデバイスを介して遂行することができる。呈示される仮想的な情報は、可視領域VからフロントガラスWまで広がる体積及びその向こうへブレンドされる。フロントガラスWは、観察者が呈示された情報又は周囲へブレンドされる呈示された画像を観察できるように、半透明に設計される。
フロントガラスの面内にミラー要素を提供するヘッドアップディスプレイもまた知られている。ミラー要素は、入射角及び反射角の大きさが等しい通常のミラーであってもよい。ミラー要素は、入射角及び反射角の大きさが互いに相違し得る、回折光学素子(DOE)又はホログラフィック光学素子(HOE)をも含んでもよい。これらDOC又はHOEがあれば、光ビーム経路並びに光の入射角及び反射角の設計についてより高い自由度を達成することができる。
しかしながら、輸送手段内に配置され得るヘッドアップディスプレイの動作中に、主に外部からの影響に起因して、フロントガラスの変形が発生するかもしれず、又は、ミラー要素を用いる場合に、ミラー要素の変形もまた発生するかもしれない。このように、ミラー要素の当該変形は、ミラー要素がフロントガラスに取り付けられ又はそこに直接一体化している場合には、その位置又は角度の変化をももたらす。フロントガラス及び/又はミラー要素の当該変形は、例えば、熱ひずみ、気流による気圧、又は輸送手段の振動にも起因して生じ得る。
使用されるフロントガラス及び/又はミラー要素の何らかの変形及びその位置若しくは角度の変化は、ヘッドアップディスプレイの光ビーム経路にも悪影響を与えかねない。結果として、変形は、フロントガラス及び/又はミラー要素により反射した波面又は光ビームの収差をもたらし、それによりドライバの視野へブレンドされる情報が歪んでしまう。一方で、フロントガラス及び/又はミラー要素の変形に起因して不正確な方向へ光が屈折し、そのために、フロントガラス及び/又はミラー要素での反射後に可視領域に到達し、そのようにしてドライバの眼へ到達する光が、無いか又は一部しか無い事態も生じ得る。この場合、呈示された情報は、全く見えないか又はもはや完全には見えないことになるであろう。
しかしながら、フロントガラス及び/又はミラー要素の変形並びにその帰結であるミラー要素の位置若しくは角度の変化は、ヘッドアップディスプレイが、サブホログラムの符号化及び可視領域又は観察者ウィンドウの追跡という原理に基づくホログラフィックヘッドアップディスプレイとして設計されている場合には、特に観察にとって重大となるはずである。可視領域の追跡との関係でのサブホログラムの符号化という原理は、例えば、WO2004/044659A1において開示されており、その開示内容は全体としてここに取り入れられる。ここで、使用されている投影ユニットの光源の観察者平面への結像は、その原理において重要なポイントをなす。この理由のために、フロントガラス及び/又はミラー要素の変形は、光源の結像において収差をもたらし、おそらくは、情報生成用の本質的にコヒーレントな光の使用を通じて起こる非回折光又は他の回折次数の、可視領域におけるクロストークをもたらすであろう。ミラー要素の位置又は角度の変化は、ビーム経路における光の方向の誤差をももたらす。よって、可視領域がもはやドライバ又は情報の観察者の眼の位置にはない事態が生じ得る。
フロントガラス及び/又はミラー要素の変形は、輸送手段の動作中にも変化するかもしれず、それにより動作中に様々な変形が現れる可能性があり、これが観察者の視野へブレンドされる情報の知覚をかなり阻害し得る。
従来技術のデバイスは、収差の補正のための解決策を既に提供しているが、その補正は、フロントガラス及び/又はミラー要素の特定の変形にのみ関連しており、フロントガラス及び/又はミラー要素の様々な変形がヘッドアップディスプレイの動作中に現れ得るという問題、並びに、高い精度かつ高い画像品質で情報の観察者へ情報を提供可能となるようにそれらが補正され又は補償されなければならないという問題を、解決していない。
したがって、本発明の目的は、フロントガラス及び/又はミラー要素の変形並びにその位置若しくは角度の変化に対応することを可能にし、その結果としての少なくとも1つの収差を実時間で補償することのできるヘッドアップディスプレイデバイスを提供することである。
請求項1の特徴を有するヘッドアップディスプレイデバイスにより、本発明に従って本目的が達成される。
本発明によれば、観察者の視野内に情報を生成し及び表示することに加えて、歪み、コマ、非点収差、像面湾曲、及び、球面又は色収差といった収差を補償することに特に適したヘッドアップディスプレイデバイスが提供される。そのヘッドアップディスプレイデバイスは、旧来の2次元投影を介して、又はホログラフィックに、呈示され若しくは提供されるべき情報を生成することができる。さらに、視野内のその情報を、2次元的に又は3次元的に表示することができるであろう。
本発明に係る、観察者の視野内で情報を表現するためのそうしたヘッドアップディスプレイデバイスは、少なくとも1つの投影デバイス、偏向デバイス、センサデバイス、及び制御デバイスを備える。少なくとも1つの偏向要素を含む上記偏向デバイスにおいて、入射する光ビームが偏向される。上記偏向デバイスへ入射する少なくとも1つのテストビームのデータを検出するために、上記センサデバイスが使用される。上記制御デバイスは、上記偏向デバイスにより引き起こされる少なくとも1つの収差を判定するため、及び、実時間で少なくとも1つの補正信号を判定するために使用される。
本発明のヘッドアップディスプレイの上記ケースにおいて、上記偏向デバイスは、輸送手段のフロントガラスとして、又は、例えばミラー要素といった部分的に反射性の要素として設計され得る少なくとも1つの偏向デバイスを含み、上記偏向デバイスにより観察者へ向けて偏向される信号ビームとして言及される光に加えて、少なくとも1つのテストビームを照射される。このテストビームは、上記偏向デバイスにおいて上記センサデバイスの方向へ反射され、次いで上記センサデバイスにより検出される。このケースにおいて、上記少なくとも1つのテストビームのデータが検出される。上記少なくとも1つのテストビームの波面、位置及び方向の検出によって、波面の少なくとも1つの収差と、光の少なくとも1つの方向の誤差とを算出することが可能である。上記センサデバイスの上記データに基づいて、その後、上記偏向デバイスの変形によって引き起こされる少なくとも1つの収差が、上記制御デバイスによって判定され及び算出される。本発明によれば、"収差"との用語は、光の方向誤差又は角度誤差を意味するようにも理解されるべきである。そして、判定した上記収差に基づいて、少なくとも1つの補正信号が判定される。上記収差の判定及び上記少なくとも1つの補正信号は、実時間で提供される。
このようにして、フロントガラス及び/又はミラー要素の、それら要素への外部からの影響による変形のために引き起こされる少なくとも1つの収差を、実時間で、即ち、ヘッドアップディスプレイデバイスの使用中又は動作中に、判定すること及びそれを補償することも可能である。結果として、観察者の視野内に生成されるべき情報の画像品質を相当程度に改善し及び向上させることができる。このことは、転じて、本発明に係るこうしたヘッドアップディスプレイデバイスを任意のモデルの輸送手段において使用できるという、多大な利点をも有する。例えば、本発明に係るヘッドアップディスプレイデバイスは、多様なモデルの乗用車において、又は様々なモデルの航空機においても使用できるはずであり、引き起こされるその収差を実時間で判定し、それを実時間で補償することもできるであろう。
本発明のさらなる有利な実施形態及び改良が、他の従属請求項に見出され得る。
本発明の特に有利な実施形態において、提供され得ることとして、少なくとも1つの変調デバイスが提供され、上記少なくとも1つの変調デバイスは、上記少なくとも1つの補正信号での上記観察者の方向に向けられた信号ビームの実時間での補正のために提供される。
上記少なくとも1つの収差は、少なくとも1つの変調デバイスにおいて補償され又は補正されてもよい。この目的のために、制御可能となるように設計され得る、上記少なくとも1つの変調デバイスの上記少なくとも1つの補正信号が、上記制御デバイスによって送信される。上記少なくとも1つの投影デバイスから発せられる少なくとも1つの信号ビーム、又は複数の信号ビームが上記補正信号に従って変調されるように、上記変調デバイスを制御することができ、それにより、上記偏向デバイスにより引き起こされる上記少なくとも1つの収差が補正され又は補償される。この目的のために、上記変調デバイスが光ビーム経路内に配置される。この目的のために、上記少なくとも1つの収差の補償が実時間でなされ得る。
このようにして、上記少なくとも1つの収差についての検出、計算及び補償が実時間で、特に継続的に行われ、それはフィードバックループであってもよく、フィードバックループにおいて、上記少なくとも1つの補正信号は、チェックされ、あるいは補正され得る。よって、収差の補正を、例えばフロントガラス及び/又はミラー要素の即時的な変形に適合させることができる。
本発明の代替的な又は追加的な有利な実施形態において、提供され得ることとして、上記投影デバイスは、上記少なくとも1つの補正信号で信号ビームを補正するために提供され、上記投影デバイスのために提供されるホログラムのホログラム計算のケースにおいて、上記少なくとも1つの補正信号を含めることができる。
上記少なくとも1つの収差の補償は、ホログラム計算において行われてもよい。算出されるホログラムは、上記少なくとも1つの投影デバイスを有する空間光変調デバイスへ符号化される。このアプローチは、上記ヘッドアップディスプレイデバイスがホログラフィックヘッドアップディスプレイデバイスとして設計され、よって呈示すべき上記情報を観察者の上記視野内に生成するための上記空間光変調デバイスへホログラムが符号化される場合には、特に有利であり得る。これは、上記少なくとも1つの収差を、上記変調デバイスに加えて、又はその代わりに、上記投影デバイスの上記空間光変調デバイス上のホログラムのみにおいて補償できることを意味する。この目的のために、上記少なくとも1つの補正信号は、上記投影デバイスへ送信され、上記ホログラムの計算に含められる。このようにして、上記収差は、上記ホログラムの計算において利用可能とされ、上記投影デバイスにおいて直接的に補償される。
本発明のさらなる有利な実施形態において、上記偏向デバイスの上記少なくとも1つの偏向要素は、フロントガラスとして設計されてもよい。
上記信号ビームと共に、上記少なくとも1つのテストビームは、光の入射角が光の反射角と等しいという条件下で、フロントガラスの空気とガラスとの境界面において偏向する。このケースでは、上記少なくとも1つのテストビームが、フロントガラス上で上記信号ビームと同じ位置、同じ角度で入射しないことに注意が払われるべきである。結果として、保証され得ることとして、上記少なくとも1つのテストビームは、上記信号ビームとは別の方向に偏向する。
このように、輸送手段のフロントガラスは、上記ヘッドアップディスプレイデバイスの一部である。但し、上記ヘッドアップディスプレイデバイスは様々な輸送手段で使用可能であり、よって特定のタイプのフロントガラスを要求せず必要ともしないことから、それは固定的な部分をなさない。
一方で、やはりあり得ることとして、上記偏向デバイスの上記少なくとも1つの偏向要素は、フロントガラスの面内に提供される半透明のミラー要素として設計されてもよい。但し、この半透明のミラー要素は、この場合、ヘッドアップディスプレイデバイスの固定的な部分をなすことになるであろう。
有利に提供され得ることとして、上記偏向デバイスの上記少なくとも1つの偏向要素は、波長選択的又は角度選択的となるように設計される。
上記少なくとも1つの偏向要素は、本質的に、ある波長の光のみ、及び/又はある入射角の光のみを偏向させ、他の波長及び/又は他の入射角の光については、全くか又は小さい無視できる程度にわずかな部分しか偏向させずに通過できるようにする。このようにして、特に有利な形で保証され得ることとして、上記少なくとも1つのテストビームが、上記少なくとも1つの偏向要素により観察者の方向ではなく異なる方向に偏向され、その方向において、上記信号ビーム及び上記観察者に影響を与えることなく、上記テストビームの検出を遂行することができる。
本発明によれば、上記少なくとも1つの偏向要素は、体積格子として、又は基板へ取り付けられた体積格子として設計されてもよい。体積格子は、波長選択的かつ角度選択的である。これは、それらが定義される波長の定義される角度で入射する光のみを本質的に偏向させることを意味する。体積格子は、光が反射し選択的に偏向する複数のブラッグ平面を有する。体積格子は、例えば、二光束干渉によってフォトポリマーにおいて感光され得る。
例えば、偏向要素として設計された体積格子(ここでは、体積格子が基板へ取り付けられているかは違いを生まない)を、上記観察者の方向へ上記信号ビームを偏向させ又は方向転換するために使用することが可能である。その一方、上記少なくとも1つのテストビームは、上記体積格子ではなく、上記フロントガラスの空気とガラスとの間の界面において偏向し、これは光の入射角が光の反射角と等しいという条件下においてである。
逆にいうと、当然ならがら、偏向要素として設計された体積格子(ここでも、体積格子が基板へ取り付けられているかは違いを生まない)を、上記センサデバイスへ向かう予め決定される方向へ上記少なくとも1つのテストビームを偏向させ又は方向転換するために使用することも可能である。その一方、上記信号ビームは、上記体積格子ではなく、上記フロントガラスの空気とガラスとの間の界面において偏向し、これは光の入射角が光の反射角と等しいという条件下においてである。
一般的に考えると、体積格子の使用は、入射する光ビームの入射角及び反射角の観点での設計の卓越した自由度を可能にする。なぜなら、体積格子については、回折格子に関連するために光の入射角及び光の反射角が相違し得るという事実が当てはまるためである。
さらに、本発明に従って提供され得ることとして、上記偏向デバイスは、少なくとも2つの偏向要素を含む。
ここで、上記少なくとも2つの偏向要素が体積格子として設計されてもよい。このケースにおいて、提供され得ることとして、上記信号ビームは、1つの体積格子からのみ偏向され、上記少なくとも1つのテストビームは、上記信号ビームを偏向させない体積格子からのみ偏向される。よって、上記少なくとも1つのテストビームは、上記センサデバイスの方にのみ方向転換され、上記信号ビームは、上記観察者の方にのみ方向転換される。上記輸送手段の外側から上記フロントガラスを通じて上記体積格子へ入射する上記ヘッドアップディスプレイデバイスの周囲光については、上記体積格子は本質的に透明であり、上記周囲光の偏向をもたらさない。
上記体積格子は、基板に取り付けられてもよい。それらは、2つの別個のレイヤで上記基板に取り付けられてもよく、共通のレイヤ内に上記体積格子を提供することも可能である。それら体積格子は、この目的のために、フォトポリマー内で多重化により感光され得る。
またあり得ることとして、上記少なくとも2つの偏向要素のうちの一方が体積格子として設計され、上記少なくとも2つの偏向要素のうちの他方がミラー要素として設計されてもよい。
上記少なくとも1つの偏向要素が、誘電レイヤを有するレイヤスタックとして設計されるならば、また有利であり得る。誘電レイヤを有する上記レイヤスタックは、ここでも光の入射角及び光の反射角の大きさが等しい状況で、上記信号ビームが反射されるように設計され得るであろう。そうしたレイヤスタックは、波長選択的であってよく、それにより、上記信号ビームのみが反射され及び偏向され、上記少なくとも1つのテストビームはそうされない。上記少なくとも1つのテストビームは、上記フロントガラスの空気とガラスとの間の上記界面において偏向され得るであろう。当然ながら、逆に、上記レイヤスタックが、上記少なくとも1つのテストビームを反射してそれに応じて上記センサデバイスへ偏向させ、上記信号ビームは上記レイヤスタックにより反射されず偏向されない、ということも可能である。この場合、上記信号ビームは、例えば、上記フロントガラスの空気とガラスとの間の上記界面において偏向され得るであろう。
本発明の追加的な実施形態において、提供され得ることとして、上記投影デバイスは、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの空間光変調デバイスと、光学系とを有する照明デバイスを含む。
上記投影デバイスによって、呈示すべき上記情報が上記観察者向けに生成される。これは、旧来のやり方でなされてよい。しかしながら、上記情報の生成は、ホログラフィックに行われてもよい。この目的のために、ホログラムが上記空間光変調デバイスへ符号化され、これは個別のサブホログラムからなってもよい。実質的にコヒーレントな光を発する上記少なくとも1つの光源と光学系とによって、上記情報が生成され又は再構築され、それは上記空間光変調デバイスにおいてホログラムとして符号化される。このために、上記少なくとも1つの光源が上記観察者の平面へ結像し、この観察者平面内に可視領域が生み出される。上記可視領域は、上記ホログラムのフーリエ変換により生成されてもよく、又は、上記空間光変調デバイスによって生成されてもよい。加えて、上記可視領域は、数ミリメートルのサイズでしかなく、観察者がこの可視領域を通じて見た場合に、当該観察者が上記輸送手段の外側の上記視野内に仮想的に生成される上記情報を観察できるように、上記観察者の眼の位置に提供されなければならない。上記観察者の眼が動くケース、及び上記観察者が動くケースにおいても、上記可視領域はその眼に追随し得る。これを保証するためには、例えば位置検出系により、目の位置を検出することが必要である。
有利に提供され得ることとして、上記投影デバイスは、信号ビームを発するため、及び少なくとも1つのテストビームを発するための双方のために提供される。これは、上記信号ビーム及び上記少なくとも1つのテストビームの双方を発するものとして1つのデバイスしか必要とされないことから、その観点で有利である。このようにして、上記ヘッドアップディスプレイデバイスをコンパクトに保つことができる。
さらに、有利に提供され得ることとして、上記少なくとも1つの変調デバイスは、上記少なくとも1つの投影デバイスと上記偏向デバイスとの間のビーム経路内に配置され、上記少なくとも1つの変調デバイスは、判定された上記少なくとも1つの補正信号に応じて入射する信号ビームを変調する少なくとも1つの変調要素を含む。
このケースにおいて、好適に提供され得ることとして、上記少なくとも1つの変調デバイスは、上記少なくとも1つの補正信号を上記変調デバイスへ送信する上記制御デバイスによって制御可能である。上記制御デバイスは、上記偏向デバイスにより引き起こされる上記信号ビームの波面における上記少なくとも1つの収差を補償し又は補正するために、判定された上記補正信号に応じて上記投影デバイスにより発せられた上記信号ビームを変調するように、上記少なくとも1つの変調デバイスを制御する。
ここで、特に好適には、上記少なくとも1つの変調デバイスは、液晶を含む位相変調器として設計されてよく、上記液晶の向きは、局所的な電場によって制御可能である。上記少なくとも1つの収差を補償するために、例えば変調デバイスとして位相変調器が提供されてもよい。上記位相変調器は、2つの基板の間に提供される液晶レイヤを含み、その液晶の向きが制御可能である。上記液晶の向きを、局所的な電場を印加することにより変化させることができる。上記補正信号に対して上記液晶の向きが調整されるように、上記位相変調器を制御することができ、それにより、上記補正信号に対応する上記信号ビームの上記波面の変調が達成される。言い換えると、こうした位相変調器があれば、特に位相を変調することで入射光の波面を局所的に変調することが可能である、このようにして、上記少なくとも1つの変調デバイスへ入射する上記信号ビームの波面が、補正されるべき上記収差に応じて変調され得る。
上記少なくとも1つの変調デバイスの代替的な実施形態は、エレクトロウェッティングの原理に従って光を変調する液晶セルを提供することであり得る。エレクトロウェッティングの原理は、液体セルの形態の変化に基づく。このケースでは、液滴の表面張力が電場の印加により歪められ、それに応じて入射光を変調することができる。
上記液晶が複数のセルで提供され、上記液晶のセルが上記少なくとも1つの変調デバイスにおいて回転対称に配置されれば、特に好適であり得る。上記少なくとも1つの変調デバイスは、回転対称的な、リング形状の、又は円形に配置された複数の液晶セルを有し得る。液晶又は液晶セルのこの実施形態は、例えば、開口の不良としても知られる球面収差といった回転対称的な収差を補正するために良好に適している。
さらに、上記少なくとも1つの変調デバイスが反射型で設計され、好適にはMEMS変調デバイスとして設計されれば、有利であり得る。少なくとも1つの信号ビームの波面を変調するために、マイクロミラー群の構成が使用されてもよく、それらの伝播距離(travel)及びチルト角を局所的に制御することができる。
当然ながら、既知の液晶ディスプレイもまた変調デバイスとして使用されてもよい。
本発明のさらに有利な実施形態において、提供され得ることとして、上記センサデバイスは、上記観察者の上記視野の外側に配置される。これは、結果として上記観察者がその視野内の情報を観察する際に上記センサデバイスにより邪魔されないという効果を有する点で有利である。
さらに、有利に提供され得ることとして、上記センサデバイスは、シャックハルトマンセンサの原理に従って設計され、又は上記少なくとも1つのテストビームの検出用のカメラとして設計される。
上記センサデバイスは、上記少なくとも1つのテストビームの波面及び方向を判定し又は測定するために提供される。この目的のために、上記センサデバイスは、例えば、シャックハルトマンの原理に従う波面センサデバイスとして設計されてもよく、当該センサのデータから上記テストビームの波面の収差及び傾斜角を算出することができる。上記センサデバイスは、他の実施形態において、カメラとして、とりわけカメラチップを有するカメラとして設計されることもでき、カメラチップは、上記少なくとも1つの入射テストビームの位置及びサイズを検出し、そこから上記テストビームの入射の波面及び方向を算出する。
一方で、上記センサデバイスは、上記偏向デバイスの熱応力及び/又は機械的応力を測定するために提供されてもよい。上記センサデバイスは、その場合、上記偏向デバイスの温度による及び/又は機械的な張力を測定する。値のテーブル又はデータセットによる計算によって、上記制御デバイスは、判定した上記測定値から、上記偏向デバイスの少なくとも1つの収差の少なくとも1つの即時的な値を判定する。
さらに、上記偏向デバイスの領域に又は当該領域内に光パターンを生成するために、光パターン投影系が提供され得ることも可能である。
上記光パターン投影系は、上記偏向デバイス上に縞状のパターン又は格子状のパターンを生成する。言い換えると、上記光パターン投影系によって、縞又は格子の形式の光パターンが上記偏向デバイスへ投影される。そして、カメラ系又はカメラは、上記光パターン、即ち縞又は格子の形状を記録し、上記制御デバイスが、上記光パターンの所要の形状に対するその形状のずれから、上記偏向デバイスの少なくとも1つの収差を算出する。
代替的に、又はセンサデバイスに加えて、上記偏向デバイスにより引き起こされる収差を判定するために、上記偏向デバイスに複数のマーカが提供されてもよく、それらの位置がカメラによって判定可能とされる。
上記偏向デバイス上に例えば、引き起こされる収差を判定し得る手段である複数のマーカが提供されてもよい。この目的のために、それらマーカの個々の位置がカメラ系により判定される。事前に定義されるマーカの所要の位置からの、それらマーカの個々の位置のずれから、上記偏向デバイスの少なくとも1つの収差が判定され及び算出され得る。
本発明のさらなる実施形態において、提供され得ることとして、上記少なくとも1つのテストビームは、上記信号ビームとは異なる波長を有する。
これは、上記偏向デバイスが少なくとも2つの体積格子を含む場合にはとりわけ有利である。この場合に提供され得ることとして、例えば、上記少なくとも1つのテストビームは、それら2つの体積格子のうちの1つからのみ偏向され、上記信号ビームは、上記少なくとも1つのテストビームを偏向させない他の体積格子から偏向される。上記情報のカラー表現が提供される場合には、上記信号ビームの各色について体積格子が提供されるべきである。それら体積格子は、それぞれレイヤ内で感光され得る。それら体積格子を単一のレイヤにおいて多重化することにより感光することも可能である。
例えば、好適に提供され得ることとして、上記少なくとも1つのテストビームは、赤外波長範囲内の波長を有し、上記信号ビームは、可視光波長範囲内の波長をそれぞれ有する。このようにして、上記少なくとも1つのテストビームは、上記センサデバイスへ向けれれてよく、上記信号ビームは、上記観察者へ向けられてよい。
有利にさらに提供され得ることとして、テスト投影デバイスとして設計されるさらなる投影デバイスが提供され、上記テスト投影デバイスは、上記少なくとも1つのテストビームを発するために提供される。
このようにして、上記信号ビームを発する上記投影デバイスから上記少なくとも1つのテストビームを発するのではなく、テスト投影デバイスとして機能するさらなる投影デバイスから上記少なくとも1つのテストビームのみを発することが可能である。このテスト投影デバイスは、よって、上記信号ビームを発する上記投影デバイスからは独立しており、発しなければならないのは上記少なくとも1つのテストビームのみであることから、簡易な形で設計されることができる。これは、上記少なくとも1つのテストビームが別個の投影デバイスにおいて生成されること、及び、上記投影デバイスが信号ビームに加えて上記少なくとも1つのテストビームを発しなければならない場合よりも、よりコスト効率的に、より簡易な手段を用いて信号ビームを発するように上記投影デバイスを設計できることを意味する。
これは、上記偏向デバイスでの上記少なくとも1つのテストビーム及び上記少なくとも1つの又は複数の信号ビームの相異なる入射角によって、より簡易な形でそれら光ビームを上記偏向デバイスにより相異なる方向に偏向させることができることから、その観点で有利である。
本発明のさらなる実施形態において、提供され得ることとして、上記さらなる投影デバイスと上記偏向デバイスとの間のビーム経路内に配置されるさらなる変調デバイスが提供される。このさらなる変調デバイスが、上記偏向デバイスにより引き起こされる上記少なくとも1つの収差の補償をチェックするために、有利に提供されてもよい。上記制御デバイスによって上記少なくとも1つの収差を判定し及び少なくとも1つの補正信号を判定した後に、上記補正信号は、当該補正信号で上記信号ビームが変調される前に、上記さらなる変調デバイスへまず送信され得る。そして、上記さらなる変調デバイスは、上記補正信号を用いてさらなるテストビームを変調する。この変調後のテストビームは、次いで、上記偏向デバイスへ入射し、上記センサデバイスの方向へ再び偏向される。上記センサデバイスは、このテストビームのデータを検出し、上記制御デバイスは、上記テストビームの波面に少なくとも1つの収差が依然として現れているかを判定する。収差がもはや現れていない場合、判定された上記補正信号が、信号ビームを発するための投影デバイスに接続されている上記少なくとも1つの変調デバイスへ送信され、それにより上記少なくとも1つの信号ビームが上記少なくとも1つの補正信号を用いて変調され得る。
上記制御手段によってなされるこのチェック及び収差の判定の後に、少なくとも1つの収差が依然として現れるはずであれば、依然として現れるその収差に応じて、少なくとも1つの補正信号が再度判定され及び算出される。そして、例えば上記少なくとも1つの収差の値が依然として高過ぎる場合には、その補正信号が、上記テスト投影デバイスに接続されている上記さらなる変調デバイスへ、チェックのために再び送信され得るであろう。再判定された上記収差の値が無視できるほど小さい場合、上記少なくとも1つの変調デバイスの上記少なくとも1つの補正信号が、上記信号ビームの変調のために送信されてよい。
チェックのためのこのアプローチが実時間で同じように行われ得る。
有利には、観察者の眼が位置している観察者平面内に仮想的な可視領域が提供されてもよく、それにより表現される上記情報が上記視野内で観察可能となる。
呈示すべき上記情報がホログラフィックに生成される場合には、観察者平面内に仮想的な可視領域が形成されてもよい。この仮想的な可視領域は、観察者の瞳孔よりも小さいサイズ、瞳孔よりも大きいサイズ、又は観察者の瞳孔のサイズと同様のサイズを有してよく、例えば、水平方向のレンジは約2mmから約15mmである。可視領域の垂直方向のレンジは、約2mmから約10mmの間であってよい。
上記情報がホログラフィックに生成されず、立体視的に又は純粋に2次元的に生成される場合、上記可視領域は、約200mm×約100mmというサイズを有し得る"アイボックス(eyebox)"型として形成される。
本発明に係る上記ヘッドアップディスプレイデバイスは、好適には、表現される上記情報をホログラフィックに生成することのできるホログラフィックヘッドアップディスプレイデバイスとして設計されてもよい。
本発明に係る目的は、請求項30に記載の、観察者の視野内で情報を表現するための方法によりさらに達成される。
本発明に係る、観察者の視野内で情報を表現するための方法は、少なくとも1つの投影デバイス、少なくとも1つの偏向要素を含み得る偏向デバイス、センサデバイス、及び制御デバイスを含む。上記少なくとも1つの投影デバイスから射出され上記偏向デバイスへ入射する少なくとも1つのテストビームのデータが、上記センサデバイスによって検出される。上記偏向デバイスにより引き起こされる少なくとも1つの収差が、上記制御デバイスによって判定される。少なくとも1つの補正信号が、実時間でそこから判定される。上記観察者の方向に向けられるべき光ビームが、上記少なくとも1つの補正信号で変調され、上記偏向デバイスへ入射し、信号ビームとして上記観察者の上記方向に向けられる。
有利には、上記少なくとも1つの補正信号は、上記投影デバイスにより発せられる各信号ビームに、少なくとも1つの変調デバイスにより加算され得る。上記信号ビームは、要求される信号ビームに対応する実時間で変調され、上記偏向デバイスにより上記観察者へ向けられ得る。上記少なくとも1つの補正信号は、代替的に又は追加的に、ホログラム計算の期間中に考慮され、計算に算入され得る。
特に有利な形として、眼位センサ系を用いて、上記観察者平面における上記観察者の眼位が検出されてもよく、この場合に、上記制御デバイスによって上記偏向デバイスの少なくとも1つの収差が判定され、その結果から上記観察者の眼位について実時間で少なくとも1つの補正信号が判定される。
本発明の教示を有利に発展させるための、及び/又は説明される例示的な実施形態若しくは設計を組合せるための多様な可能性が今のところ存在する。この目的のために、一方では、独立的な特許請求項に従属する特許請求項への参照がなされ、他方では、その教示の好適な実施形態が概略的に描かれてもいる図面に基づいて、本発明の好適で例示的な実施形態の以下の説明への参照がなされる。本発明は、記述される例示的な実施形態に基づいて原理的に説明されることになるが、それらに限定されるべきではない。
従来技術に係るヘッドアップディスプレイの概略図である。 本発明に係るヘッドアップディスプレイの概略図である。 本発明に係るヘッドアップディスプレイの第2の実施形態の概略図である。 本発明に係るヘッドアップディスプレイの第3の実施形態の概略図である。 本発明に係る偏向デバイスの概略図である。
簡単に触れるべきこととして、同一の要素/構成要素/コンポーネントは、図中で同一の参照番号を有する。
ヘッドアップディスプレイデバイスは、運転者又は車両のドライバに対し、画像情報の形式で視野内へ直接的に情報を投影する目的で、乗用車又は航空機において使用される。
図2は、本発明に係るヘッドアップディスプレイデバイスの1つの実施形態を示している。乗用車又は航空機の内部に提供され光を投影するヘッドアップディスプレイデバイスは、少なくとも1つの光源及び少なくとも1つの空間光変調デバイスを有する照明デバイスと、光学系とを含む投影デバイス2、を備える。光学系は、簡明さのためにここではより詳細には示されていない。空間光変調デバイスは、光源により発せられる光を、当該空間光変調デバイスに示される生成すべき情報に応じて変調する。投影デバイス2により発せられる光は、空間光変調デバイスの画像が乗用車又は航空機に着座している観察者4へ仮想情報として表現されるように、投影面として働く偏向デバイス3へ投影され、観察者4はここでは眼として図示されている。偏向デバイス3は、少なくとも1つの偏向要素を含み、ここでは、ヘッドアップディスプレイデバイスの光学系の一体化した部分であり、部分的に反射性を有する。上記情報を、既知のやり方で2次元的に生成し、観察者4の視野内で表現することができる。偏向デバイス3の少なくとも1つの偏向要素は、図2では、乗用車又は航空機のフロントガラスとして設計されている。
但し、投影デバイスの空間光変調デバイスにおいて、ホログラフィックに表現されるべき情報を生成する目的で、ホログラムが符号化されてもよい。一方で、照明デバイスの少なくとも1つの光源は、この場合、例えばレーザ又はLED(発光ダイオード)光源から十分にコヒーレントな光を発するべきであり、これは、観察者4の視野内に所要の情報をホログラフィックに生成できるような形で、ホログラムを空間光変調デバイスへ符号化することによって、入射光の振幅及び位相を変調するためである。その情報は、よって、2次元的に又は3次元的に生成され及び表示され得る。
本発明に係るヘッドアップディスプレイデバイスにより、偏向デバイスを出た光ビームが有することになる、偏向デバイス3により引き起こされる収差を、実時間で補償し又は補正することができる。この目的のために、投影デバイス2は、表現されるべき情報を信号ビームSBとして搬送するための光ビームであって、やはり投影デバイス2により生成される当該光ビーム、と同じ特性を有する少なくとも1つのテストビームTBを生成する。テストビームTBによって、例えば温度のゆらぎ、圧力若しくは振動などといった外部の又は内部の影響に起因して偏向デバイス3により引き起こされる、少なくとも1つの収差が検出され又は判定される。この目的のために、図2におけるテストビームTBは、偏向デバイス3の方向にテストビームを偏向させる反射系5へ向けて誘導され、そこにぶつかる。すると、テストビームTBは、その領域内に存在する収差を受け又は搬送し、偏向デバイス3からセンサデバイス6の方向に向けられる。収差を正確に測定するためには、情報を搬送する信号ビームSBが偏向デバイス3へ入射する偏向デバイス3上の位置にテストビームも入射することが重要である。この手法によってのみ、正確に判定された補正信号で、必要に応じて、情報を誤差なく表現できるように信号ビームを補正することができる。図2から明らかなように、テストビームTBは、信号ビームSBとは異なる角度で偏向デバイス3において反射し、それにより、信号ビームSBと同様に観察者4の方向に偏向されるのではなく、センサデバイス6へ方向転換され得る。テストビームTBに対する端部の光線としてそれぞれ図2に示した破線は、テストビームが十分にセンサデバイス6へ入射することを示すものである。センサデバイス6は、観察者4の視野の外側に提供され、自動車又は航空機の、例えば乗用車の天井に取り付けられてもよい。センサデバイス6は、テストビームTBの入射する波面及び方向を検出し及び測定する。センサデバイス6は、例えば、シャックハルトマンの原理に従う波面センサデバイスであってもよく、当該センサのデータからテストビームの入射する波面の収差及び傾斜角を算出することができる。センサデバイス6のさらなる実施形態において、当該デバイスは、カメラチップを有するカメラとして設計されてもよく、カメラチップは、入射するテストビームの位置及びサイズを検出し、その結果からテストビームの入射の波面及び方向を算出する。
この手法で検出されるテストビームTBのデータを用いて、制御デバイス7において、テストビームを用いて判定され光の方向誤差をも含むものとされるテストビームの波面の少なくとも1つの収差が判定され及び算出される。既に触れたように、その収差は、偏向デバイス3の変形によって、及び投影デバイス2に対して相対的な位置又は角度の変化によって生じ得る。加えて、制御デバイス7は、やはり実時間で少なくとも1つの補正信号を判定し、その補正信号は、収差無しで情報が表現されるように、観察者向けに表現されるべき当該情報を搬送する信号ビームを変調できるようにするためのものである。
ヘッドアップディスプレイデバイスは、さらに、制御デバイス7へ連結され又は接続される変調デバイス8を備える。変調デバイス8は、光伝播方向においてビーム経路内で投影デバイス2の後に配置される。制御デバイス7は、判定した少なくとも1つの補正信号を変調デバイス8へ送信する。加えて、制御デバイス7は、その後、観察者向けの情報を搬送する、やはり投影デバイス2により発せられる信号ビームの波面が、上記少なくとも1つの補正信号を用いて、信号ビームに含まれる波面の収差及び方向誤差を補償する形で変調されるように、変調デバイス8を制御する。変調デバイス8は、少なくとも1つの信号ビームSBを変調するための少なくとも1つの変調要素を含み得る。
変調デバイス8は、例えば、位相変調器として設計されてもよい。位相変調器は、液晶を有してもよく、その向きは局所的な電場により制御可能である。したがって、少なくとも1つの信号ビーム及び少なくとも1つのテストビームの位相と、それにより波面とを局所的に変調することができる。変調デバイス8の他の実施形態において、当該デバイスは、エレクトロウェッティングの原理に従って光を変調するセルを含んでもよい。変調デバイス8は、例えば角度及び伝播距離が局所的に制御されるマイクロミラーのマトリクスによって、反射的なやり方で設計されることもできるであろう。言い換えると、変調デバイス8は、MEMS(microelectromechanical system)デバイスとして設計されてもよく、MEMSデバイスでは、ミラー要素の角度及び/又は伝播距離を設定することにより、光又は信号ビームの波面の位相及び/若しくは振幅を変調することができる。
このようにして、即ち上記少なくとも1つのテストビームによって、偏向デバイス3により引き起こされる少なくとも1つの収差が判定され及び算出され、並びに対応する補正信号が判定された後、投影デバイス2は、表現されるべき情報で変調された少なくとも1つの信号ビームSBを発することができる。この変調された信号ビームSBは、変調デバイス8に入射し、必要ならば、偏向デバイスにより引き起こされる収差を補償する目的で、上記少なくとも1つの補正信号を用いて変調される。この変調され補正された信号ビームSBは、図2から明らかなように、破線で示されている角度範囲で、偏向デバイス3に入射する。ここで、折り畳まれた形で、偏向デバイス3へ信号ビームを向ける反射性の光学系が、ヘッドアップディスプレイデバイスに提供されてもよく、それによりヘッドアップディスプレイデバイスのサイズをよりコンパクトに設計し得る。そうした反射性の光学系は、簡明さのために、ここで呈示した図2〜図4には示されていない。次いで、信号ビームSBは、偏向デバイス3において観察者4へ向けて反射し、そこに可視領域Vが生成され、観察者4は可視領域V内で情報を感知することができる。光学系と連動する投影デバイス2は、このようにして、可視領域Vを通じて観察者4により感知される仮想的な画像を生成する。可視領域Vは、観察者4の少なくとも一方の眼の領域に位置する。約200mm×150mmであり得るこの領域から、観察者4は、観察者の視野内、例えば乗用車のボンネットのすぐ上、に表現された情報を観察することができる。
また、可視領域Vは、図2に従って設計され得るホログラフィックヘッドアップディスプレイデバイスにおいて生成されてもよい。但し、この場合、可視領域Vは、空間光変調デバイスにおいて符号化されるホログラムのフーリエ変換により形成され、約2mm〜15mmのサイズを有し得る。この可視領域は、限られたサイズしか有しないことから、観察者が動くケースでは観察者の新たな位置に追随し得る。
図3は、本発明に係るヘッドアップディスプレイデバイスの他の例示的な実施形態を示している。構造の観点では、このヘッドアップディスプレイデバイスは、図2に係るヘッドアップディスプレイデバイスに対応する。但し、図2に係るヘッドアップディスプレイデバイスとは大きな差異がある。図3に係るヘッドアップディスプレイデバイスでは、フロントガラス29はもはや光学系の本質的な一体化した部分ではなく、したがって、概して図2における偏向デバイスの偏向要素としては働かない。むしろ、ここでは、フロントガラス29の面内に配置される偏向デバイス23が提供される。好適には、偏向デバイス23は、車両又は輸送手段のフロントガラス20へ直接的に取り付けられる。あるケースでは、偏向デバイス23は、空間の節約及び安定的な配置を達成する目的で、フロントガラス29へ少なくとも部分的に一体化されてさえよい。
図3においても、投影デバイス20は、やはり少なくとも1つのテストビームTB及び少なくとも1つの信号ビームSBを発する。但し、テストビームTBは、図2のように偏向デバイスとしてのフロントガラス29で反射されるのではなく、ヘッドアップディスプレイデバイスの別個のコンポーネントとしての偏向デバイス23で反射される。テストビームTBは、センサデバイス26の方向に方向転換され、センサデバイス26は、偏向デバイス23により引き起こされる少なくとも1つの収差を検出し、及びデータを判定する。また、センサデバイス26は、表現されるべき情報を観察する観察者24の視野には配置されない。制御デバイス27は、テストビームTBの少なくとも1つの収差を判定し及び算出し、並びに、少なくとも1つの補正信号を判定する。判定された補正信号は、制御デバイス27から変調デバイス28へ送信され、それにより、当該変調デバイスは投影デバイス20により発せられる少なくとも1つの信号ビームSBを補正信号によって変調し、それに応じて信号ビームSBの波面が補正される。テストビームTBの検出、少なくとも1つの収差の判定、少なくとも1つの補正信号の判定、及び少なくとも1つの収差の補償は、図2について説明した通りの手続に従ってなされる。
投影デバイス20により発せられる少なくとも1つの信号ビームSBは、変調デバイス28による少なくとも1つの収差の補償の後に偏向デバイス23へ向けられ、当該偏向デバイスにより可視領域Vへ向けて反射される。ここでも、可視領域Vは、観察者の少なくとも1つの眼の位置にある。
図3によれば、少なくとも1つの信号ビームSBと同様に投影デバイス20により発せられる少なくとも1つのテストビームTBが、偏向デバイス23によって観察者の方向に方向転換されるのではなく、むしろ、センサデバイス26の方向に方向転換されるようにするために、偏向デバイス23は、それに応じて設計されるべきである。図4は、偏向デバイス23のあり得る例示的な実施形態を示している。偏向デバイス23は、部分的に反射性であり、少なくとも1つの偏向要素を含む。偏向デバイス23の偏向要素は、基板S、及び基板Sに取り付けられた2つの体積格子VG1、VG2を含む。体積格子は、入射光が反射する複数のブラッグ平面を有する。それらは、例えば、二光束干渉によってフォトポリマーにおいて感光され得る。光屈折性ガラス、又は、特殊ドーププラスチック、例えばY. Gritsaiらによる"Dye-doped PQ-PMMA phase holographic materials for DFB lasing"(Journal of Optics, Volume 16)において説明されているようなPMMAベースのプラスチックもまた、体積格子が感光され得るレイヤとして使用することができる。体積格子は、波長選択的かつ角度選択的であることから、本質的に、ある波長かつある入射角の光のみを偏向させ、他の波長及び/又は他の入射角の光については、偏向無しで通過できるようにする。言い換えると、これは、ある波長の光がある角度で回折させられ得ることを意味する。様々な波長、即ち、例えば情報のカラー表現のための波長について偏向デバイスを使用可能とするために、相異なる波長向けに同じレイヤへそれぞれの格子が書き込まれてもよい。例えば、青色、赤色及び緑色の波長について、それぞれ1つの体積格子が1レイヤ内に書き込まれてもよい。各体積格子は、これら波長の光が設計対象の体積格子について同じ方向に回折されるように、同じ入射角及び同じ回折角で書き込まれ得る。代替的に、相異なる波長について共通のフォトポリマーレイヤにおいてブラッグ平面が感光されてもよい。
偏向デバイスが2つの体積格子VG1及びVG2の形式の2つの偏向要素を含む、図4に示した例示的な実施形態において、テストビームTBは、体積格子VG1において偏向され、信号ビームSBは体積格子VG2においてのみ偏向される。これが達成され得るのは、テストビームTBが信号ビームSBとは異なる波長を有するためである。例えば、テストビームTBは、赤外スペクトル範囲内の波長を有し、又は赤外スペクトル範囲内の波長で発せられてよく、一方で、信号ビームSBは、可視光スペクトル範囲内の波長を有し、又は可視光スペクトル範囲内の波長で発せられる。このようにして、偏向デバイス23により、テストビームTBをセンサデバイス26の方へ偏向し、及び信号ビームSBを可視領域Vの方へ偏向することができる。フロントガラス29を通じて車両の内部へ入射する周囲光については、体積格子VG1及びVG2は、本質的に透明であり、周囲光の偏向をもたらさない。他の実施形態において、体積格子VG1及びVG2は、フロントガラス29へ直接的に取り付けられてもよく、基板S無しで一体化されてもよい。
偏向デバイスのさらなる実施形態が可能である。例えば、図4における体積格子VG2の代わりに、信号ビームSBを反射する複数の誘電体レイヤを有するレイヤスタックが使用されてもよい。信号ビームの入射角及び反射角の大きさは等しい。そうした誘電体レイヤスタックは、波長選択的であってよく、それにより、信号ビームSBのみが反射され、テストビームTBは反射されない。当然ながら、設計を逆にすることも可能であり、即ち、体積格子VG1の代わりに、テストビームTBを反射し信号ビームSBを反射しない誘電体レイヤスタックが使用される。
既に触れたように、2つの体積格子VG1及びVG2は、単一のレイヤ内で感光されてもよい。それら2つの体積格子VG1及びVG2は、別個のレイヤで基板Sへ取り付けられなくてもよい。それらは、例えば、フォトポリマーレイヤに多重化することにより、共通のレイヤで基板へ取り付けられてもい。
2つの体積格子VG1及びVG2は、偏向デバイスの設計の高い自由度を可能にする。体積格子VG1及びVG2について、各ケースに当てはまることとして、光の入射角及び反射角を相違させることができ、なぜならそれはミラー要素ではなく回折格子に関連するからである。
体積格子VG1及び/又は体積格子VG2の代わりに、偏向デバイスにおける偏向要素として旧来のミラー要素を使用することも可能である。体積格子での偏向の代わりに、車両のフロントガラスの空気とガラスとの界面における反射が使用される。例えば、体積格子VG1を省略することができ、その場合には、代わりに、光の入射角が光の反射角と等しいという条件下で、車両のフロントガラスの空気とガラスとの界面においてテストビームが使用される。一方で、体積格子VG2を除外することも可能であり、その場合には、代わりに、光の入射角が光の反射角と等しいという条件下で、車両のフロントガラスの空気とガラスとの界面において信号ビームが使用される。
さらに、偏向デバイス内の偏向要素として体積格子を使用しないことも可能である。代わりに、光の入射角が光の反射角と等しいという条件下で、車両のフロントガラスの空気とガラスとの界面においてテストビーム及び信号ビームが使用される。このケースでは、しかしながら、テストビームがセンサデバイスへ向けて反射され又は偏向され、信号ビームが可視領域へ向けて反射され又は偏向されるように、少なくとも1つのテストビームを発するさらなる投影デバイスであって、少なくとも1つの信号ビームのための投影デバイスとは別の位置に提供される当該さらなる投影デバイスが、ヘッドアップディスプレイデバイス内に提供されるべきである。
少なくとも1つのテストビーム及び少なくとも1つの信号ビームを切り離して発するための2つの投影デバイスを備えるそうしたヘッドアップディスプレイデバイスが図5に示されている。そこには、2つの投影デバイス40及び50が示されている。図2及び図3において説明したように、投影デバイス40は、表現されるべき情報と共に変調された少なくとも1つの信号ビームを発する。一方で、投影デバイス50は、少なくとも1つのテストビームを発し、したがって、テスト投影デバイスとして設計され、以下のように言及される。図5では、フロントガラス49の領域内に配置される偏向デバイス43もまた提供される。好適には、この偏向デバイス43は、車両又は輸送手段のフロントガラス49へ直接的に取り付けられてもよい。ここでも、あるケースにおいて、偏向デバイス43は、空間の節約及び安定的な配置を達成する目的で、フロントガラス49へ少なくとも部分的に一体化されてもよい。
テスト投影デバイス50は、偏向デバイス43により引き起こされる少なくとも1つの収差を判定するための少なくとも1つのテストビームTBを発し、そのテストビームを偏向デバイス43の方へ向かわせる。すると、このテストビームTBは、やはりヘッドアップディスプレイデバイスの別個のコンポーネントとして図5において設計されている偏向デバイス43で、センサデバイス46の方向へ偏向され、センサデバイス46は、引き起こされる少なくとも1つの収差を検出し、そこからデータを判定する。ここでも、センサデバイス46は、表現されるべき情報を観察する観察者44の視野には配置されない。制御デバイス47は、テストビームTBの少なくとも1つの収差を判定し及び算出し、並びに、少なくとも1つの補正信号を判定する。このようにして判定された補正信号は、制御デバイス47からインタフェース52へ送信される。図5から明らかなように、さらなる変調デバイス51が、光の伝播方向においてテスト投影デバイス50の後に提供され及び配置される。少なくとも1つの補正信号を受信するインタフェース52が、少なくとも1つの信号ビームを発する投影デバイス40に関連付けられる変調デバイス48と、テスト投影デバイス50に関連付けられるさらなる変調デバイス51との間に提供される。さらなる変調デバイス51によって、判定された少なくとも1つの補正信号が、投影デバイス40により発せられるべき少なくとも1つの信号ビームの波面において引き起こされる収差を補償することになるか否かをチェックすることができる。この目的のために、少なくとも1つの補正信号は、当該インタフェースからさらなる変調デバイス51へ送信され、テスト投影デバイス50により発せられるテストビームTBとの変調が行われる。この変調されたテストビームTBは、偏向デバイス43へ、そしてそこからセンサデバイス46へ向けられる。センサデバイス46は、入射するテストビームTBのデータを再び判定し、制御デバイス47は、依然として現れるかもしれない収差をそこから算出し、さらなる補正信号を算出するが、これは、センサデバイス46及び制御デバイス47が所要の光ビームからのずれを検出し及び算出した場合である。この補正信号のチェックが、所要の値に対応するようになるまで遂行されてもよい。補正信号は、所要の補正信号に対応する場合、制御デバイス47及びインタフェース52によって変調デバイス48へ送信され、それにより、その変調デバイスによって、投影デバイス40により発せられる少なくとも1つの信号ビームSBがその補正信号を用いて変調され、よって信号ビームSBの波面がそれに応じて補正されるようになる。テストビームTBの検出、少なくとも1つの収差の判定、少なくとも1つの補正信号の判定、及び少なくとも1つの収差の補償は、概して、図2について説明した通りの手続に従ってなされる。
変調デバイス48による少なくとも1つの収差の補償の後に、投影デバイス40により発せられる少なくとも1つの信号ビームSBは、変調デバイス43へ向かい、そこで観察者44の少なくとも1つの眼が位置する可視領域Vの方へ反射されて、生成された情報が観察者の視野内で表現される。
さらなる変調デバイス51は、必ずしも必要ではない。センサデバイス46での少なくとも1つのテストビームTBの検出、及び、制御デバイス47での少なくとも1つの補正信号の判定の後、少なくとも1つの補正信号を変調デバイス48へのみ送信することもできる。このケースでは、少なくとも1つの補正信号が少なくとも1つの収差を十分に補償するのかのチェックは省略される。この場合、ヘッドアップディスプレイデバイスは、より少ないコンポーネントしか有さず、したがってよりコスト効率的に設計され得る。
少なくとも1つのテストビームのみを発するために、投影デバイス40とは別個のテスト投影デバイス50を提供することで、個別の光ビームを別々に発することが容易となる。これは、偏向デバイスに対してテストビーム及び信号ビームの入射角を相違させることによって、より簡易な手法でそれらビームを偏向デバイスによって相異なる方向に偏向させることが可能であり得ることを意味する。
本発明に係るヘッドアップディスプレイの追加的で例示的な実施形態が提供されてもよい。それらについて以下で説明し及び記述する。
図2〜図5に係るヘッドアップディスプレイデバイスは、少なくとも1つのテストビームと、輸送手段のフロントガラスの領域内の偏向デバイス又はフロントガラス自体の収差を検出するためのセンサデバイスとを提供する。しかしながら、図2〜図5に係るセンサデバイスの代わりに又はそれに加えて、本発明に係るヘッドアップディスプレイデバイスにおいて使用され得るさらなる測定の原理及びセンサが使用されてもよい。
例えば、少なくとも1つの収差の検出のために、温度センサが使用されてもよい。温度センサは、概して、偏向デバイス、その土台、又はそこに接続される他のコンポーネントの温度を測定する。偏向デバイスの変形をそれにより判定することができ、少なくとも1つの収差を算出することができ、又は、その収差を値のテーブル内のデータセットから取得することができる。偏向デバイスの機械的な張力を検出する機械式センサもまた使用されてよい。値のテーブルによる計算又は事前に定義されるデータセットによる計算によって、制御デバイスは、判定したデータから、偏向デバイスの少なくとも1つの収差の現在値を判定する。
さらに、光パターン投影系もまた使用され得る。この光パターン投影系は、偏向デバイスの面上又は面内に、少なくとも1つの収差を判定するための光パターンを生成する。このケースにおいて、当該光パターンは、偏向デバイスの面上又は面内に、縞状に又は格子状に投影され得る。カメラは、例えば縞又は格子である光パターンの形状を記録し、光パターンの所要の形からの当該光パターンの形状のずれから偏向デバイスの少なくとも1つの収差が判定され又は算出され得る。
偏向デバイスにより引き起こされる少なくとも1つの収差を判定する目的で、マーカが偏向デバイスへ取り付けられてもよい。偏向デバイス上のそれらマーカの位置が、カメラ系により検出され及び測定されてもよい。マーカの所要の位置からの、それらマーカの位置の判定されたずれから、偏向デバイスの少なくとも1つの収差が算出されてもよい。
次いで、図2〜図5に係るセンサデバイス、温度センサ、機械式センサ、光パターン投影系、及び/又は偏向デバイス上のマーカ群のいずれにより少なくとも1つの収差が判定されるかに関わらず、制御デバイスによって少なくとも1つの補正信号がそれぞれ判定され得る。
図2〜図5によれば、判定される少なくとも1つの収差は、変調デバイスにおいて補償され又は補正される。代替的に、又は変調デバイスに加えて、偏向デバイスにより引き起こされる少なくとも1つの収差は、以下に説明するオプションによって補償され又は補正されてもよい。
例えば、本発明に係るヘッドアップディスプレイデバイスがホログラフィックヘッドアップディスプレイデバイスとして設計され、投影デバイスの空間光変調デバイスにホログラムが符号化される場合には、少なくとも1つの収差を、ホログラム計算において補償してもよい。よって、上記変調デバイスに加えて又はその代わりに、少なくとも1つの収差を、空間光変調デバイス上の符号化ホログラムにおいて直接的に補償してもよい。この目的のために、少なくとも1つの収差が、ホログラム計算の期間中に利用可能に維持され、投影デバイスにおいて補償される。ホログラフィックヘッドアップディスプレイデバイスにおいて、少なくとも1つの収差の補償は、少なくとも1つの変調デバイスによってなされてもよく、ホログラム計算中の補償に加えて少なくとも1つの変調デバイスによって補償が行われてもよい。
さらに、少なくとも1つの収差を直接的に2次元画像又は立体視画像において補償することも可能である。
加えて、観察者の眼の位置が少なくとも1つの収差の補償の際に考慮されてもよい。このケースにおいて、少なくとも1つの収差を補償する際に、眼位センサ系により検出することのできる観察者の眼の位置が考慮される。この場合、少なくとも1つの収差は、その時点の眼の位置のために局所的に補償される。それにより、眼の位置を考慮しないグローバルな補償のケースよりも良好な少なくとも1つの収差の補償が達成され得る。
加えて、偏向デバイスにより引き起こされる少なくとも1つの収差の補償は、イメージングビーム経路と共に照明ビーム経路に影響するであろう。照明ビーム経路では、結果として、観察者平面内の可視領域の位置、形状及びサイズが最適化され得る。イメージングビーム経路では、例えば発生する可能性のある歪み及び表現される情報の解像度などに関して、表現される情報の画像品質が最適化され得る。これは、主としてホログラフィックヘッドアップディスプレイデバイスに関係するであろう。
加えて、実施形態又は例示的な実施形態のさらなる組み合わせが可能である。最後に、具体的に特別に注記すべきこととして、上で説明した例示的な実施形態は、所要の教示を説明するためにのみ用いられ、但しその教示はそれら例示的な実施形態には限定されない。
例えば、上記少なくとも1つの変調デバイスが特別に設計されてもよい。上記少なくとも1つの変調デバイスは、とりわけ、球面収差といった回転対称な収差を補正する目的で、リング形状の、又は円形に配置された複数の液体セルを有してもよい。

Claims (32)

  1. 観察者の視野内で情報を表現するためのヘッドアップディスプレイデバイスであって、
    少なくとも1つの投影デバイスと、
    入射する光ビームが偏向される少なくとも1つの偏向要素を含む偏向デバイスと、
    前記偏向デバイスへ入射する少なくとも1つのテストビームのデータを検出するためのセンサデバイスと、
    前記偏向デバイスにより引き起こされる少なくとも1つの収差を判定し、実時間で少なくとも1つの補正信号を判定するための制御デバイスと、
    を備えるヘッドアップディスプレイデバイス。
  2. 請求項1に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、少なくとも1つの変調デバイスが提供され、前記少なくとも1つの変調デバイスは、前記観察者の方向に向けられた信号ビームの前記少なくとも1つの補正信号での実時間での前記補正のために提供される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  3. 請求項1又は2のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記投影デバイスは、前記少なくとも1つの補正信号での実時間での信号ビームの補正のために提供され、前記投影デバイスのために提供されるホログラムのホログラム計算のケースにおいて、前記少なくとも1つの補正信号を含めることができる、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記偏向デバイスの前記少なくとも1つの偏向要素は、フロントガラスとして設計される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記偏向デバイスの前記少なくとも1つの偏向要素は、波長選択的又は角度選択的となるように設計される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも1つの偏向要素は、体積格子として、又は基板へ取り付けられた体積格子として設計される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記偏向デバイスは、少なくとも2つの偏向要素を含む、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  8. 請求項7に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも2つの偏向要素は、体積格子として設計される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  9. 請求項7に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも2つの偏向要素のうちの一方は体積格子として設計され、前記少なくとも2つの偏向要素のうちの他方はミラー要素として設計される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  10. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも1つの偏向要素は、誘電レイヤを有するレイヤスタックとして設計される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記投影デバイスは、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの空間光変調デバイスと、光学系と、を有する照明デバイスを含む、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  12. 請求項11に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記空間光変調デバイスへホログラムが符号化される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記投影デバイスは、信号ビームを発し及び少なくとも1つのテストビームを発するために提供される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも1つの変調デバイスは、前記少なくとも1つの投影デバイスと前記偏向デバイスとの間の前記ビーム経路内に配置され、前記少なくとも1つの変調デバイスは、判定された前記少なくとも1つの補正信号に応じて入射する信号ビームを変調する少なくとも1つの変調要素を含む、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも1つの変調デバイスは、前記少なくとも1つの補正信号を前記変調デバイスへ送信する前記制御デバイスによって制御可能である、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも1つの変調デバイスは、液晶を含む位相変調器として設計され、前記液晶の向きは、局所的な電場によって制御可能である、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  17. 請求項16に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記液晶は、複数のセルで提供され、前記液晶のセルは、前記少なくとも1つの変調デバイスにおいて回転対称に配置される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  18. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも1つの変調デバイスは、反射型で設計され、好適にはMEMS変調デバイスとして設計される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  19. 請求項1〜18のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記センサデバイスは、前記観察者の前記視野の外側に配置される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記センサデバイスは、シャックハルトマンセンサの原理に従って設計され、又は前記少なくとも1つのテストビームの前記検出のためのカメラとして設計される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  21. 請求項1〜19のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記センサデバイスは、前記偏向デバイスの熱応力及び/又は機械的応力を測定するために提供される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  22. 請求項1〜19のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記偏向デバイスの面上又は面内に光パターンを生成するために、光パターン投影系が提供される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  23. 請求項1〜22のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記偏向デバイス上に複数のマーカが提供され、前記マーカの位置がカメラによって判定可能である、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  24. 請求項1〜23のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも1つのテストビームは、前記信号ビームとは異なる波長を有する、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  25. 請求項24に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記少なくとも1つのテストビームは、赤外波長範囲内の波長を有し、前記信号ビームは、可視光波長範囲内の波長をそれぞれ有する、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  26. 請求項1〜25のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、テスト投影デバイスとして設計されるさらなる投影デバイスが提供され、前記テスト投影デバイスは、前記少なくとも1つのテストビームを発するために提供される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  27. 請求項1〜26のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記さらなる投影デバイスと前記偏向デバイスとの間の前記ビーム経路内に配置されるさらなる変調デバイスが提供される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  28. 請求項1〜27のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、観察者の眼が位置している観察者平面内に仮想的な可視領域が提供され、それにより呈示される前記情報が前記視野内で観察可能である、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  29. 請求項1〜28のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイデバイスであって、前記ヘッドアップディスプレイデバイスは、呈示される前記情報をホログラフィックに生成可能なホログラフィックヘッドアップディスプレイデバイスとして設計される、ことを特徴とする、ヘッドアップディスプレイデバイス。
  30. 少なくとも1つの投影デバイス、偏向デバイス、センサデバイス、及び制御デバイスにより、観察者の視野内で情報を表現するための方法であって、前記少なくとも1つの投影デバイスから射出され前記偏向デバイスへ入射する少なくとも1つのテストビームのデータが前記センサデバイスによって検出され、前記偏向デバイスにより引き起こされる少なくとも1つの収差が前記制御デバイスによって判定され、少なくとも1つの補正信号が実時間でそこから判定され、前記観察者の方向に向けられるべき光ビームが、前記少なくとも1つの補正信号で変調され、前記偏向デバイスへ入射し、信号ビームとして前記観察者の方向に向けられる、方法。
  31. 請求項30に記載の方法であって、前記補正信号は、前記投影デバイスにより発せられる各信号ビームに、少なくとも1つの変調デバイスにより加算され、前記信号ビームは、所要の信号ビームに応じて実時間で変調され、前記偏向デバイスにより前記観察者へ向けられる、ことを特徴とする、方法。
  32. 請求項30又は31に記載の方法であって、前記観察者平面内の前記観察者の前記眼の位置が、眼位センサ系により検出され、前記偏向デバイスの少なくとも1つの収差が、前記制御デバイスによって判定され、少なくとも1つの補正信号が、前記観察者の前記眼の位置について、実時間でそこから判定される、ことを特徴とする、方法。
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