JP2021135448A - ヘッドアップディスプレイ装置及びヘッドアップディスプレイシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】虚像の表示品位を向上させる。【解決手段】ヘッドアップディスプレイシステムは、非正反射素子65と、非正反射素子65を配置した被投影部60と、被投影部60によって正反射される表示光50の中で観察者側の上端領域211を含む上領域210へ向かう第1表示光51を出射する位置に配置される第1表示領域31を含む表示面30を有する画像生成部21と、被投影部60によって観察者側の所定の視域200へ正反射されるような表示光を制限する配光制限光学部材23と、を備え、配光制限光学部材23は、非正反射素子65が、入射した光を入射角<出射角の条件で視域200へ反射又は回折するように形成される場合、少なくとも第1表示領域31から出射される第1表示光51の配光を、被投影部60によって観察者側の上側に正反射されないように制限る、ように構成される。【選択図】 図6A

Description

本開示は、車両などの移動体に用いられるヘッドアップディスプレイ装置及びヘッドアップディスプレイシステムに関する。
車両のウインドシールドに、特定波長領域の光に対する回折効率(反射率)が高いホログラム素子を設け、これに内部で生成した表示画像の表示光を投影することで、虚像を視認させるヘッドアップディスプレイ装置が記載されている。
特許文献1には、ホログラム素子への光の入射角と、回折角(反射角)との差を大きくする(非正反射の程度を大きくする)ことで、ウインドシールドで正反射する光を視域に向きにくくし、ホログラム素子での回折光のみを入射させやすくする方法が提案されている。
特開2011−227281号公報
しかしながら、ヘッドアップディスプレイ装置で生成される表示画像の各ピクセルから出射される表示光は、所定の幅を有する出射角を有しているため、出射角の一部は、ウインドシールドで正反射され、視域に向かい、視域に目を配置した観察者は、ホログラム素子で回折された光と、ウインドシールドで正反射された光と、の2重の光(2重像)を視認することが依然として想定され、この観点で改善の余地があった。
本明細書に開示される特定の実施形態の要約を以下に示す。これらの態様が、これらの特定の実施形態の概要を読者に提供するためだけに提示され、この開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。実際に、本開示は、以下に記載されない種々の態様を包含し得る。
本開示の概要は、虚像の表示品位を向上させる。より具体的には、2重像の発生を抑制することに関する。
したがって、本明細書に開示されるヘッドアップディスプレイシステムは、非正反射素子65と、非正反射素子65を配置した被投影部60と、被投影部60によって正反射される表示光50の中で観察者側の上端領域211を含む上領域210へ向かう第1表示光51を出射する位置に配置される第1表示領域31と、下端領域221を含む下領域220へ向かう第2表示光52を出射する位置に配置される第2表示領域32と、を含む表示面30を有する画像生成部21と、被投影部60によって観察者側の所定の視域200へ正反射されるような表示光を制限する配光制限光学部材23と、を備え、配光制限光学部材23は、非正反射素子65が、入射した光を入射角<出射角の条件で視域200へ反射又は回折するように形成される場合、少なくとも第1表示領域31から出射される第1表示光51の配光を、被投影部60によって観察者側の上側に正反射されないように制限し、非正反射素子65が、入射した光を入射角>出射角の条件で視域200へ反射又は回折するように形成される場合、少なくとも第2表示領域32から出射される第2表示光52の配光を、被投影部60によって観察者側の下側に正反射されないように制限する、ように構成される。
図1は、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイシステムの構成を示す図であって、自動車に採用された態様を示す。 図2は、上記実施形態のHUD装置の構成を示す。 図3は、上記実施形態の表示装置(画像生成部)の構成を示す。 図4は、図3のレーザーモジュールの構成を示す。 図5は、比較例に係るヘッドアップディスプレイシステムと、表示光の光路と、を示す。 図6Aは、上記実施形態に係るヘッドアップディスプレイシステムと、非正反射素子で非正反射される表示光の光路と、を示す。 図6Bは、上記実施形態に係るヘッドアップディスプレイシステムと、非正反射素子で非正反射される表示光の光路と、を示す。 図7Aは、比較例の表示装置の表示面における画素から出射される表示光の配光の一例を示す。 図7Bは、比較例の表示装置の表示面における画素から出射される表示光の配光の一例を示す。 図7Cは、比較例の表示装置の表示面における画素から出射される表示光の配光の一例を示す。 図8は、本実施形態に係る表示装置の表示面における画素から出射される表示光の配光の一態様を示す。 図9は、本実施形態に係る表示装置の表示面における画素から出射される表示光の配光の一態様を示す。 図10は、本実施形態に係る表示装置の表示面における画素から出射される表示光の配光の一態様を示す。 図11は、本実施形態に係る表示装置の表示面における画素から出射される表示光の配光の一態様を示す。 図12は、本実施形態に係る表示装置の表示面における画素から出射される表示光の配光の一態様を示す。
以下に、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の実施形態(図面の内容も含む)によって限定されるものではない。以下の実施形態に変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。また、以下の説明では、本発明の理解を容易にするために、公知の技術的事項の説明を適宜省略する。
以下、図1−図4、図6A、図6B、及び図8−図12では、本実施形態におけるヘッドアップディスプレイシステム、ヘッドアップディスプレイ装置の説明を提供する。図5、図7A−図7Cでは、比較例の説明を提供する。
図1は、本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイシステムの構成を示す図であって、自動車に採用された態様が示されている。なお、本発明のヘッドアップディスプレイシステムは、自動車に限らず、移動体における表示装置に採用することが可能である。なお、本実施形態に用いる図面において、車両の左右方向をX軸方向(車両の前方を向いた際の左側がX軸正方向)とし、上下方向をY軸方向(路面を走行する車両の上側がY軸正方向)とし、車両の前後方向をZ軸方向(車両の前方がZ軸正方向)とする。
図1のヘッドアップディスプレイシステム10は、車両1に搭載され、ヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置とも記載する。)20と、HUD装置20を制御する表示制御装置40と、後述する非正反射素子65を含み、HUD装置20からの表示光50を受ける被投影部60と、から構成される。HUD装置20は、観察者(典型的には、車両の運転席に着座する運転者)の正面(前方、車両の進行方向とも言える。)に配置される車両のフロントウインドシールド(被投影部60の一例。)に向けて表示光50を投影する。
非正反射素子65は、例えばホログラフィック素子、回折光学素子(DOE)で構成することができる。ホログラフィック素子は、例えば,フォトポリマーや重クロム酸ゼラチンなどのホログラム材料などからなり、入射した光を所望の方向へ向けて回折する光学部材であり、物体光と参照光の干渉パターンを記録することで作成される。非正反射素子65は、例えば、シート状であり、被投影部60に内包され、HUD装置20が投影する表示光50を車両1の内側の所定の領域である視域200へ回折する。例えば、後述する非正反射素子65は、HUD装置20から受けた表示光50を回折することで、観察者に視認される画像(虚像)のサイズを大きくすることができる。観察者は、視域200内に目3を配置することで、被投影部60より遠方側に、HUD装置20が表示する表示画像M(図2参照。)の虚像Vを視認することができる。
本実施形態の説明で用いる「視域」とは、(1)領域内では表示面30に表示される表示画像Mの全体が虚像Vとして視認でき、領域外では表示面30に表示される表示画像Mの少なくとも一部分が虚像Vとして視認されない領域、(2)領域内では後述する表示面30に表示される表示画像Mの少なくとも一部が虚像Vとして視認でき、領域外では表示面30に表示される表示画像Mの一部分も虚像Vとして視認されない領域、(3)領域内では表示画像Mの虚像Vが立体的に視認でき、領域外では虚像Vを立体的に視認されない領域、又は(4)領域内では表示面30に表示される少なくとも一部の表示画像Mの虚像Vが所定の輝度以上で視認でき、領域外では表示面30に表示される表示画像Mの虚像Vの全体が前記所定の輝度未満である領域である。すなわち、観察者が目(両目)3を視域200外に配置すると、観察者は、表示画像Mの虚像Vの全体が正常に視認できない、又は表示画像Mの虚像Vの全体の視認性が非常に低く知覚しづらい。前記所定の輝度とは、例えば、アイボックスの中心での表示画像の輝度に対して1/50程度である。
虚像表示領域100は、平面、曲面、又は一部曲面の領域であり、結像面とも呼ばれる。虚像表示領域100は、HUD装置20の後述する表示装置(画像生成部)21の表示面30の虚像が結像される位置であり、すなわち、虚像表示領域100は、HUD装置20の後述する表示面30に対応し(言い換えると、虚像表示領域100は、後述する表示装置21の表示面30と、共役関係となる。)、虚像表示領域100で視認される虚像は、HUD装置20の後述する表示面30に表示される表示画像Mに対応している、と言える。虚像表示領域100自体は、実際に観察者に視認されない、又は視認されにくい程度に視認性が低いことが好ましい。
図2は、本実施形態のHUD装置20の構成を示す図である。HUD装置20は、表示画像Mの表示光50を出射する表示装置21と、表示装置21が出射する表示光50を、被投影部60に向けるリレー光学系25と、で構成される。なお、後述する本実施形態の表示装置21は、2D表示器であるが、3D表示器であってもよい。すなわち、HUD装置20は、視域200に配置された前記アイポイント(左右の目)に対応した視差画像を表示することで、虚像表示領域100を基準に立体画像の虚像を観察者に知覚させてもよい(なお、3D表示器は、両眼視差方式の3D表示器でなくてもよい。)。また、リレー光学系25は、省略され得る。
リレー光学系25は、光学的パワーを有さない平面ミラーである第1のミラー26と、正の光学的パワーを有する凹面ミラーである第2のミラー28と、で構成される。第1のミラー26は、表示装置21からの表示光50の光路上に配置され、表示光50を反射する。第2のミラー28は、第1のミラー26が反射した表示光50の光路上に配置され、表示光50を反射する。リレー光学系25は、被投影部60とともに、表示画像Mの虚像Vを結像するための虚像光学系として機能する。虚像光学系は、複数の光学部材で構成され、複数の光学部材の配置を調整すること、及び/又は1つ(又はそれ以上)の光学部材の全体の(又は一部分の)光学的パワーを調整すること、で観察者に視認させる虚像Vの一部又は全体のサイズ(倍率)、配置、及び/又は形状などを調整し得る。
また、本実施形態のリレー光学系25は、表示装置21が生成した表示画像Mを拡大した虚像Vとして結像させるための画像拡大機能(光学機能の一例)と、歪みのない(歪の少ない)虚像として結像させるための画像歪み補正機能(光学機能の一例)と、を有していてもよい。リレー光学系25に凹面鏡の機能(画像拡大機能、及び/又は画像歪み補正機能)を持たせることで、観察者に、大きな虚像、歪の少ない虚像を提供することができるとともに、HUD装置20内の表示装置21や他の光学系(リレー光学系25も含んでもよい)の小型化を図り、延いてはHUD装置20全体の小型化を図ることも可能となる。なお、本実施形態のリレー光学系25は、反射光学系のみで構成されるが、これらの代わりに(又はこれらに加えて)、レンズなどの屈折光学系、ホログラムなどの回折光学系、など公知の様々な光学系を含んでいてもよい。
図3は、表示装置(画像生成部)21の構成を示す図である。表示装置21は、例えば、レーザー走査型表示装置であり、レーザーモジュール71と、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラーからなるスキャナ72と、スクリーン73(表示面30の一例)と、を備え、スクリーン73に2次元の表示画像Mを表示する(表示画像Mの光を出射する。)。なお、表示画像Mは、リレー光学系25と、被投影部60の曲面形状より生じる歪み(湾曲)を打ち消すように、予め歪ませてスクリーン73に表示されてもよい。この表示画像Mの事前歪みは、表示制御装置40によるワーピング処理とも呼ばれる事前歪み処理と、前記レーザー走査型表示装置における光学部材の各構成の配置と、により生じてもよい。折返しミラー71aは、レーザーモジュール71から出射されたレーザービーム75の光路上に配置され、レーザービーム75をスキャナ72へ反射する。なお、折返しミラー71aは、省略されてもよい。
図4は、図3のレーザーモジュール71の構成の例を示す図である。レーザーモジュール71は、光源80と、集光部80aと、光合成部85と、光分岐部90と、光センサ95と、から主に構成される。
光源80は、色(波長帯域)の異なるレーザー光を出射する複数のレーザー光源を有し、例えば、青色のレーザー光Bを出射する1つ又は複数の第1光源81と、緑色のレーザー光Gを出射する1つ又は複数の第2光源82と、赤色のレーザー光Rを出射する1つ又は複数の第3光源83と、から構成される。光源80は、例えば、各色256階調の光強度出力が可能であり、後述する表示制御装置(レーザー光源制御装置)40が記憶する光源制御データに基づいて、所望の光強度のレーザー光が出射されるように各光源81,82,83それぞれを階調制御する。
また、光源80には、光源80の温度(波長を推定可能な情報の一例。)を検出する温度センサ80bが設けられていてもよい。具体的には、温度センサ80bは、第1光源81の温度を検出する第1温度センサ81bと、第2光源82の温度を検出する第2温度センサ82bと、第3光源83の温度を検出する第3温度センサ83bと、を含んでいてもよい。なお、温度センサ80bは、複数の光源81,82,83にそれぞれに設けられず、複数の光源81,82,83のいずれかの温度を検出する1つ又は2つの温度検出素子で構成されてもよい。なお、温度センサ80bは、光源80の温度を直接検出するものではなく、光源80の周辺の雰囲気温度(波長を推定可能な情報の一例。)を検出するものであってもよく、光源80と接続された部材(例えば、光源80が実装された回路基板など。)の温度(波長を推定可能な情報の一例。)を検出するものであってもよい。
図3の集光部80aは、各光源81,82,83が出射した各レーザー光B,G,Rを集光し、スポット径を小さくして収束光とするものであり、例えば、第1光源81から出射される青色のレーザー光Bの光路上に位置し、青色のレーザー光Bを集光する第1集光部81aと、第2光源82から出射される緑色のレーザー光Gの光路上に位置し、緑色のレーザー光Gを集光する第2集光部82aと、第3光源83から出射される赤色のレーザー光Rの光路上に位置し、赤色のレーザー光Rを集光する第3集光部83aと、から構成される。
図3の光合成部85は、各光源81,82,83から出射され、集光部80aを介して到達した各レーザー光B,G,Rの光軸を合わせて合成レーザー光Cとして出射するものであり、青色のレーザー光Bの光軸を調整する第1光合成部86と、緑色のレーザー光Gの光軸を調整する第2光合成部87と、赤色のレーザー光Rの光軸を調整する第3光合成部88と、を有する。
図3の光分岐部90は、例えば、5%程度の反射率を有する透過性部材からなり、光合成部85からスキャナ72までの間の合成レーザー光Cの光路上に配置され、光合成部85からの合成レーザー光Cの大部分をそのまま透過させるが、一部の光を部分光C1として後述する光センサ95の方向へ反射させ、合成レーザー光Cの残りの光を合成レーザービーム75としてスキャナ72に向けて出射する。
図3の光センサ95は、レーザー光の波長を検出するセンサを含み、例えば、エタロン分光器、ツェルニー・ターナ(Czerny−Turner)型の分光器、複数のグレーティングを使用した分光器、マルチパス化した分光器などである。光センサ95が検出する波長は、ピーク波長、中心波長、重心波長(「平均波長」と称することもある)、半値波長などであるが、これらに限定されない。本実施形態の光センサ95は、部分光C1を受光し、第1光源81からの青色のレーザー光Bの波長、第2光源82からの緑色のレーザー光Gの波長、及び第3光源83からの赤色のレーザー光Rの波長、を検出し、第1光源81、第2光源82、第3光源83のそれぞれのレーザー光の波長を示す情報(波長情報)を後述する表示制御装置40に出力してもよい。光センサ95の配置は、これに限定されず、例えば、各光源81,82,83が出射するレーザー光B,G,Rが、合成される前に検出可能な位置に配置されてもよい。
再び、図3を参照する。図2のスキャナ72は、例えば圧電駆動型の2軸レーザー光走査ミラーから構成される。スキャナ72は、後述する表示制御装置40から入力される制御信号に応じて反射面が2軸方向に揺動する。具体的には、スキャナ72は、合成レーザービーム75を受光し、この合成レーザービーム75を反射させた反射光である走査ビーム77をスクリーン73に向ける。
スクリーン73は、入射した走査ビーム77を受光し、射出瞳を拡大する射出瞳拡大素子(EPE)として機能し、例えば、複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイである。本実施形態では、スクリーン73は、平板状であるが、一部または全体が湾曲していてもよい。また、スキャナ72とスクリーン73との間の走査ビーム77の光路上のスクリーン73の近傍に、図示しないフィールドレンズを配置してもよい。本実施形態では、スクリーン73は、透過型スクリーンであるが、反射型スクリーンで構成されてもよい。
他の例として、表示装置(画像生成部)21は、レーザー光を照明光と利用した液晶プロジェクタ、DLPプロジェクタ、LCOSプロジェクタと、これらのプロジェクタの投影光を受光し、表示画像Mを表示するスクリーン(表示面)30と、で構成されてもよい。また、上記レーザー走査型表示装置を含むプロジェクタは、スクリーンを有さず、後述するリレー光学部材系(表示面)に表示画像Mを投影してもよい。表示装置(画像生成部)21は、コヒーレントな表示光50を出射するものであればよく、これらに限定されない。
次に、HUD装置20から視域200へ向かう表示光50の光路について説明する。
まず、図5に、比較例に係るヘッドアップディスプレイシステム500と、表示光550の光路と、を示す。
比較例に係るヘッドアップディスプレイシステム500は、HUD装置520と、HUD装置520を制御する表示制御装置(不図示)と、被投影部材560と、から構成される。
比較例のHUD装置520は、表示画像Mの表示光550を出射する表示装置521と、表示装置521が出射する表示光550を、被投影部材560に向けるリレー光学系525と、で少なくとも構成される。比較例のHUD装置520では、表示装置521が後述する配光制限光学部材を有さない点で異なる。
図5では、被投影部材560は、被投影部材560の上から順番に連続的に配置される第1被投影領域561、第2被投影領域562、及び第3被投影領域563、を含む。表示光550は、被投影部材560の第1被投影領域561によって正反射され、観察者側(被投影部よりも移動体の乗員側)の上領域210へ向かう第1表示光551、第3被投影領域563によって正反射され、観察者側(被投影部よりも移動体の乗員側)の下領域220へ向かう第2表示光552、及び第2被投影領域562によって正反射され、観察者側(被投影部よりも移動体の乗員側)の上領域210と下領域220との間へ向かう第3表示光553、を含む。すなわち、比較例のHUD装置520では、表示装置521が後述する配光制限光学部材を有さないため、図5に示す例で視域200が含まれる観察者側(被投影部よりも移動体の乗員側。)の上領域210に向かう第1表示光551が(多く)出射される。すなわち、視域200内では、観察者は、第1被投影領域561と重なる位置で、第1被投影領域561で正反射される第1表示光551の光を視認する。
図6A、及び図6Bは、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイシステム10と、非正反射素子65で非正反射される表示光50の光路と、を示す。図6Aでは、非正反射素子65は、HUD装置20からの表示光50の入射角より出射角(反射角)が大きくなるように、表示光50を反射(回折)し、視域200は、非正反射素子65からの反射光が向けられる観察者側の後述する上領域210に配置される。一方、図6Bでは、非正反射素子65は、HUD装置20からの表示光50の入射角より出射角(反射角)が小さくなるように、表示光50を反射(回折)し、視域200は、非正反射素子65からの反射光が向けられる観察者側の後述する下領域220に配置される。なお、図6A、及び図6Bにおける第1被投影領域61は、図5の第1被投影領域561に対応しており、図6A、及び図6Bにおける第2被投影領域62は、図5の第2被投影領域562に対応しており、そして、図6A、及び図6Bにおける第3被投影領域63は、図5の第3被投影領域563に対応している。すなわち、図6Aの例では、HUD装置20から第1被投影領域61に投影される表示光50は、所定の視域200に正反射され得る。また、図6Bの例では、HUD装置20から第3被投影領域63に投影される表示光50は、所定の視域200に正反射され得る。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイシステム10(HUD装置20)では、表示装置21は、被投影部60での正反射により所定の視域200に向かう表示光50を、減少させる(制限する)後述する配光制限光学部材23を有する。言い換えると、後述する配光制限光学部材23は、被投影部60のうち、所定の視域200に正反射してしまう領域(図6Aの例では第1被投影領域61であり、図6Bの例では第3被投影領域63である。)に表示光50が投射されない(投射される表示光50が少なくなる)ようにする。これにより、被投影部60での表面反射光が視域200に向きにくくなり、視域200内の目位置で表面反射光による迷光が視認されることを抑制することができる。
図6Aの非正反射素子65は、視域200に正反射してしまう第1被投影領域61よりも下側の被投影部60(第3被投影領域63)に配置され、HUD装置20からの表示光50の入射角より出射角(反射角)が大きくなるように干渉パターン(非正反射型の干渉パターンの一例。)が記録される。具体的には、第3被投影領域63に配置される非正反射素子65は、正反射では視域200の下側(下領域220)に向いてしまう第2表示光52を入射し、入射した光を入射角<出射角の条件で反射又は回折することで視域200に向ける。これによれば、第3被投影領域63に配置された非正反射素子65に投影される第2表示光52は、例え、非正反射素子65が封入されたフロントウインドシールドの表面で表面反射されてしまった場合でも、視域200に向かず、非正反射素子65での回折光による像と、フロントウインドシールドの表面反射による像と、の2重像が観察者に視認されてしまうことを抑制することができ、かつ、フロントウインドシールドを透過し、非正反射素子65で反射又は回折された光を視域200へ向けることができる。
また、図6Bの非正反射素子65は、視域200に正反射してしまう第3被投影領域63よりも上側の被投影部60(第3被投影領域63)に配置され、HUD装置20からの表示光50の入射角より出射角(反射角)が小さくなるように干渉パターン(非正反射型の干渉パターンの一例。)が記録される。具体的には、第1被投影領域61に配置される非正反射素子65は、正反射では視域200の上側(上領域210)に向いてしまう第1表示光51を入射し、入射した光を入射角>出射角の条件で反射又は回折することで視域200に向ける。これによれば、第1被投影領域61に配置された非正反射素子65に投影される第1表示光51は、例え、非正反射素子65が封入されたフロントウインドシールドの表面で表面反射されてしまった場合でも、視域200に向かず、非正反射素子65での回折光による像と、フロントウインドシールドの表面反射による像と、の2重像が観察者に視認されてしまうことを抑制することができ、かつ、フロントウインドシールドを透過し、非正反射素子65で反射又は回折された光を視域200へ向けることができる。
次に、配光制限光学部材23により制限されたHUD装置20から視域200へ向かう表示光50の光路について説明する。
まず、図7A、図7B、及び図7Cを参照し、配光制限光学部材を有さない比較例の表示装置521の表示面530の、画素531から出射される表示光551の配光、及び画素532から出射される表示光552の配光、の一例を説明する。画素531は、車両内の最も上側(Y軸正方向)の上端領域211に向けられる表示光551を出射する画素であり、画素532は、車両内の最も下側(Y軸負方向)の下端領域221に向けられる表示光552を出射する画素である。なお、被投影部材560から先の点線で示した光路は、表示光550が被投影部材560で正反射した場合の光路である。
表示光551は、リレー光学系525、及び被投影部材560からなる虚像光学系を介して、車両1内に向けられ、一部の表示光555(後述の視域に向けられた光559の一例。)は、所定の視域200の上端(視域上端201)と、下端(視域下端202)との間に向けられる。ここで、表示光555は、上下方向(Y軸方向)に所定の出射角θp(後述の視域に向けられた出射角θの一例。)を有する。
表示光552は、前記虚像光学系を介して、車両1内に向けられ、一部の表示光556(後述の視域に向けられた光559の一例。)は、所定の視域200の上端(視域上端201)と、下端(視域下端202)との間に向けられる。ここで、表示光556は、上下方向(Y軸方向)に出射角θpより小さい出射角θq(後述の視域に向けられた出射角θの一例。)を有する。
視域に向けられた光559の上下方向(Y軸方向)の角度(視域に向けられた出射角θ)は、表示光550の配光に対する視域200の位置によって異なる。例えば、所定の視域200の位置が、図7Aに示すように、表示光550の配光に対して上側(Y軸正方向)に位置する場合、車両1内の上端領域211の近くに配光される表示光ほど、視域に向けられる出射角θが大きくなる。具体的には、画素531が出射する表示光551の配光は、画素532が出射する表示光552の配光よりも上端領域211に近いため、表示光551のうち視域に向けられる出射角θpは、表示光552のうち視域に向けられる出射角θqより大きくなる。
逆に、例えば、所定の視域200の位置が、図7Bに示すように、表示光550の配光に対して下側(Y軸負方向)に位置する場合、車両1内の下端領域221の近くに配光される表示光ほど、視域に向けられる出射角θが大きくなる。具体的には、画素532が出射する表示光552の配光は、画素531が出射する表示光551の配光よりも下端領域221に近いため、表示光552のうち視域に向けられる出射角θqは、表示光551のうち視域に向けられる出射角θpより大きくなる。
図7A、図7Bでは、比較例の表示装置521の表示面530の両端の画素531、532からの表示光551の一部(555、557)、表示光552の一部(556,558)がいずれも視域200に投射される、すなわち、表示面530の両端の画素531、532の間の画素を含む表示面530の画素全体から出射される各表示光の一部が視域200に向かう例を示したが、これに限らない。所定の視域200の位置を、表示光550の配光に対して大きくずらす(言い換えると、表示光550の中心から離す)ことで、図7Cに示すように、例えば、表示面530の一部の画素(画素532)からの表示光552が、視域200に配光されない(言い換えると、所定の光度以上の光が視域200に配光されない)ようにすることもできる。
図8、図9、及び図10は、本実施形態に係る表示装置21の表示面30における、画素31pから出射される表示光51aの配光、及び画素32qから出射される表示光52qの配光、の一例を説明する。
本実施形態では、表示装置21は、配光制限光学部材23を有する。
配光制限光学部材23は、入射した光の出射方向(出射角)を制御する(光の出射方向を制限する)機能を有するものである。具体的には、配光制限光学部材23は、例えば視認される虚像の上下方向に対応する、表示面30上の方向に沿った面内における表示光の出射方向(出射角)が、表示面30に垂直な方向を0°として、10°以上35°以下の範囲内となるように構成されている。これにより、配光制限光学部材23を出射後の表示光50の出射角は、所定の範囲(例えば、上述の10°以上35°以下)の範囲内となるように制御される。
いくつかの実施形態における配光制限光学部材23は、表示面30(ここでは、スクリーン。)の表面(リレー光学系25に面する面。)に配置され、画素から出射される表示光50の出射角を制限する微小なルーバーを有する。配光制限光学部材23としては、例えば、Advanced−VC−Film(信越ポリマー株式会社製)、ルーバーフィルム(大日本印刷株式会社製)等があげられ、このような光学機能層を1種類又は2種類を、1層又は2層以上に積層することで形成される。なお、配光制限光学部材23は、表示面30(ここでは、スクリーン。)の裏面(リレー光学系25と反対の面。)に配置されていてもよく、スクリーンの内部に1つ又は複数の光学層で形成されてもよい。
図8の配光制限光学部材23は、表示面30の全域に配置され、表示面30のいずれの画素からの表示光50も、視域200に配光されない(言い換えると、所定の光度以上の表示光が視域200に配光されない)ように、視域に向けられた出射角θの最大値(図7Aにおけるθp)で均一にしている。図7Aに示したように、所定の視域200の位置が、表示光50の配光に対して上側(Y軸正方向)に位置する場合、被投影部60によって正反射される表示光50の中で観察者側の上端領域211へ向かう表示光551における、視域200に向かう表示光555の出射角θpが、表示面530内で最大となる。したがって、本実施形態の配光制限光学部材23は、視域に向けられる出射角θの最大値(出射角θp)を、表示面30の全体で制限することで、表示面30の全ての画素の表示光50が、被投影部60における正反射で視域200に向かわないようにすることができるため、観察者による2重像の視認を防止することができる。なお、配光制限光学部材23により表示光51b,52bが制限された後にリレー光学系25へ向かう表示光は、表示光51a、52aである。
なお、本実施形態の配光制限光学部材23は、被投影部60における正反射で視域200に向かう表示光50を減少させればよく(言い換えると、被投影部60における正反射で視域200に向かう表示光50の配光エリアを狭くできればよく)、すなわち、視域200に向く表示光50の一部を減少させ、視域200に向く表示光50の一部が残る態様を排除しない。
いくつかの実施形態では、図9に示すように、配光制限光学部材23は、表示面30の全域に配置され、視域200に向く表示光50の一部だけを減少させる(表示光50一部は、視域200に向く)ように、表示面30の全体の画素からの出射角を均一に制限する。具体的には、配光制限光学部材23は、各画素から出射する表示光50のうち、車両1内の上側に向かう出射角θr(θq≦θr<θp)を、視域200に向かわないように制限する。したがって、この出射角θrを、表示面30の全体で制限することで、表示面30の全ての画素からの表示光50が視域200に向かう配光エリアを狭くすることができるため、視域200で観察者が2重像を視認する領域を狭くすることができる。
具体的には、図9の例では、表示光51の視域に向けられる出射角θp(図7A参照。)のうち、視域200の上側に正反射される出射角θrが制限されるため、観察者は、視域200の一部(下側)では、画素31pの虚像が視認できるが、視域200の他部(上側)では、画素31pの虚像が視認できないようにすることができる。また、表示光52の視域に向けられる出射角θq(図7A参照。)のうち、視域200の上側に正反射される出射角θr(ここでは、θr=θq)が制限されるため、観察者は、視域200の全体で、画素31pの虚像が視認できないようにすることができる。なお、配光制限光学部材23により表示光51b,52bが制限された後にリレー光学系25へ向かう表示光は、表示光51a、52aである。
また、他の実施形態における配光制限光学部材23は、表示面30の各画素から出射される表示光のうち制限される出射角の度合いを画素間で不均一であってもよい。
いくつかの実施形態では、図10に示すように、配光制限光学部材23は、表示面30の全域に配置され、表示面30の各画素から視域200に向けられる表示光59の出射角θ(視域に向けられた出射角θ)が大きいほど、制限する出射角を大きくしてもよい(不均一に制限してもよい)。具体的には、配光制限光学部材23は、視域に向けられる出射角θが大きい画素31pから出射する表示光51のうち、車両1内の上側に向かう出射角θpを、視域200に向かわないように制限し、視域200に向けられた表示光50の出射角が小さい画素32qから出射する表示光52のうち、車両1内の上側に向かう出射角θq(<θp)を、視域200に向かわないように制限する。すなわち、配光制限光学部材23は、
最も視域に向けられた出射角θが小さい画素32qから、最も視域に向けられた出射角θが大きい画素31pに向けて、徐々に(連続的又は断続的に)制限する出射角を大きくしてもよい。
また、いくつかの実施形態では、図11に示すように、配光制限光学部材23は、表示面30の一部分に配置されてもよい(表示面30の他部では配置されなくてもよい)。具体的には、配光制限光学部材23は、視域200に向けられた表示光50の出射角が大きい画素31pから出射する表示光51のうち、車両1内の上側に向かう出射角θpを、視域200に向かわないように制限し、視域200に向けられた表示光50の出射角が小さい(又は視域200に表示光50が向かない)画素から出射する表示光50の出射角を制限しない。すなわち、配光制限光学部材23は、少なくとも視域に向けられた出射角θが最も大きい画素31pから出射される表示光51の出射角を制限し、視域に向けられた出射角θが最も小さい画素32qの出射角を制限しなくてもよい。
また、いくつかの実施形態では、図12に示すように、配光制限光学部材23は、部分的に異なる屈折力を有し、視域200に向けられた表示光50の出射角(視域に向けられた出射角θ)が大きい画素31pから出射する表示光51の配光を、視域200から離れる方向(この例では、下側(Y軸負方向)。)に向けてもよい。配光制限光学部材23は、例えば、マイクロレンズアレイなどで構成され、各微小レンズの形状を調整することで、出射する表示光51の配光を調整することができる。配光制限光学部材23は、表示面30の表側に配置され、表示面30から出射する表示光50(又は、表示面30の裏面側に配置され、表示面30に入射する光)を部分的に異なる屈折力で屈折させることで、画素31pから出射する表示光51の光軸AXpが、画素32qから出射する表示光52の光軸AXqより下側に向くようにさせてもよい。すなわち、配光制限光学部材23は、視域200に向けられた表示光50の出射角が大きい画素から出射する表示光50の光軸AXを、視域200から離れる方向(この例では、下側(Y軸負方向)。)に屈折させ、かつ上記で説明した他の配光制限光学部材と同様に、少なくとも最も視域に向けられた出射角θが大きい画素から出射される表示光50の出射角を制限する機能も有していてもよい。これにより、制限する出射角を少なく抑えることができ、表示効率を上昇させることができる。
以上のとおり、本実施形態のヘッドアップディスプレイシステム10は、非正反射素子65と、非正反射素子65を配置した被投影部60と、被投影部60によって正反射される表示光50の中で観察者側の上端領域211を含む上領域210へ向かう第1表示光51を出射する位置に配置される第1表示領域31と、下端領域221を含む下領域220へ向かう第2表示光52を出射する位置に配置される第2表示領域32と、を含む表示面30を有する画像生成部21と、被投影部60によって観察者側の所定の視域200へ正反射されるような表示光を制限する配光制限光学部材23と、を備え、非正反射素子65が、図6Aに示すように、入射した光を入射角<出射角の条件で視域200へ反射又は回折するように形成される場合、配光制限光学部材23は、少なくとも第1表示領域31から出射される第1表示光51の配光を、被投影部60によって観察者側の上側に正反射されないように制限するように構成されてもよい。このように、配光制限光学部材23は、第1表示領域31(これは、典型的には、観察者から見た虚像表示領域100の上端、及びこの近傍に対応する表示面30上の領域)から出射されようとする第1表示光51の配光の一部(被投影部60によって観察者側の上側に正反射される光)を遮断することで、視域へ正反射される表示光の出射角を制限することができ、視域200内の目位置で表面反射光による迷光が視認されることを抑制することができる。
また、いくつかの実施形態では、配光制限光学部材23は、被投影部60によって観察者側の上側に正反射される出射角が大きい領域ほど、第1表示光51において制限する出射角を大きくするように構成されてもよい。
また、いくつかの実施形態では、非正反射素子65が、図6Bに示すように、入射した光を入射角>出射角の条件で視域200へ反射又は回折するように形成される場合、配光制限光学部材23は、少なくとも第2表示領域32から出射される第2表示光52の配光を、被投影部60によって観察者側の下側に正反射されないように制限するように構成されてもよい。このように、配光制限光学部材23は、第2表示領域32(これは、典型的には、観察者から見た虚像表示領域100の下端、及びこの近傍に対応する表示面30上の領域)から出射されようとする第2表示光52の配光の一部(被投影部60によって観察者側の下側に正反射される光)を遮断することで、視域へ正反射される表示光の出射角を制限することができ、視域200内の目位置で表面反射光による迷光が視認されることを抑制することができる。
また、いくつかの実施形態では、配光制限光学部材23は、被投影部60によって観察者側の下側に正反射される出射角が大きい領域ほど、第2表示光52において制限する出射角を大きくする、ように構成されてもよい。
また、いくつかの実施形態では、配光制限光学部材23は、第1表示光51又は第2表示光52の出射角を、領域によらず均一に制限してもよい。
また、いくつかの実施形態では、配光制限光学部材23は、第1表示光51の光軸AXpを、被投影部60によって観察者側の上側に正反射されないように向ける、又は第2表示領域32から出射される第2表示光52の光軸AXqを、被投影部60によって観察者側の下側に正反射されないように向けてもよい。
また、いくつかの実施形態では、配光制限光学部材23は、表示面の表面又は裏面に設けられる、ルーバーでああってもよい。
また、いくつかの実施形態では、表示面30は、複数の微小レンズを有するマイクロレンズアレイで構成され、配光制限光学部材23としても機能し、配光制限光学部材23は、微小レンズの形状を調整することで、少なくとも第1表示領域31から出射される第1表示光51の配光を、被投影部60によって観察者側の上側に正反射されないように制限する、ように構成されてもよい。
また、いくつかの実施形態では、表示面30は、複数の微小レンズを有するマイクロレンズアレイで構成され、配光制限光学部材23としても機能し、配光制限光学部材23は、第2表示領域32から出射される第2表示光52の配光を、被投影部60によって観察者側の下側に正反射されないように制限する、ように構成されてもよい。
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
1 :車両
3 :目
10 :ヘッドアップディスプレイシステム
20 :HUD装置
21 :画像生成部(表示装置)
23 :配光制限光学部材
25 :リレー光学系
26 :第1のミラー
28 :第2のミラー
30 :表示面
31 :第1表示領域
31p :画素
32 :第2表示領域
32q :画素
40 :表示制御装置
50 :表示光
51 :第1表示光
52 :第2表示光
100 :虚像表示領域
200 :視域
201 :視域上端
202 :視域下端
210 :上領域
211 :上端領域
220 :下領域
221 :下端領域
500 :ヘッドアップディスプレイシステム
520 :HUD装置
521 :表示装置
525 :リレー光学系
530 :表示面
531 :画素
532 :画素
550 :表示光
551 :第1表示光
552 :第2表示光
553 :第3表示光
555 :表示光
556 :表示光
559 :光
560 :被投影部材
561 :第1被投影領域
562 :第2被投影領域
563 :第3被投影領域
AX :光軸
V :虚像
θ :出射角

Claims (15)

  1. 被投影部(60)に表示光(50)を投影することで、観察者に虚像を視認させるヘッドアップディスプレイ装置(20)であって、
    前記被投影部(60)によって正反射される前記表示光(50)の中で前記観察者側の上端領域(211)を含む上領域(210)へ向かう第1表示光(51)を出射する位置に配置される第1表示領域(31)と、下端領域(221)を含む下領域(220)へ向かう第2表示光(52)を出射する位置に配置される第2表示領域(32)と、を含む表示面(30)を有する画像生成部(21)と、
    少なくとも前記第1表示領域(31)から出射される前記第1表示光(51)の配光を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の上側に正反射されないように制限する、又は前記第2表示領域(32)から出射される前記第2表示光(52)の配光を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射されないように制限する、配光制限光学部材(23)と、
    を備える、ヘッドアップディスプレイ装置(20)。
  2. 前記配光制限光学部材(23)は、前記第1表示光(51)の出射角を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の上側に正反射されないように制限する、又は前記第2表示領域(32)から出射される前記第2表示光(52)の出射角を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射されないように制限する、ように構成される、
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置(20)。
  3. 前記配光制限光学部材(23)は、
    前記被投影部(60)によって前記観察者側の上側に正反射される前記出射角が大きい領域ほど、前記第1表示光(51)において制限する出射角を大きくする、又は
    前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射される前記出射角が大きい領域ほど、前記第2表示光(52)において制限する出射角を大きくする、ように構成される、
    請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置(20)。
  4. 前記配光制限光学部材(23)は、前記第1表示光(51)又は前記第2表示光(52)の出射角を、領域によらず均一に制限する、ように構成される、
    請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置(20)。
  5. 前記配光制限光学部材(23)は、前記第1表示光(51)の光軸(AXp)を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の上側に正反射されないように向ける、又は前記第2表示領域(32)から出射される前記第2表示光(52)の光軸(AXq)を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射されないように向ける、ように構成される、
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置(20)。
  6. 前記配光制限光学部材(23)は、前記表示面の表面又は裏面に設けられる、ルーバーである、
    請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置(20)。
  7. 前記表示面(30)は、複数の微小レンズを有するマイクロレンズアレイで構成され、前記配光制限光学部材(23)としても機能し、
    前記配光制限光学部材(23)は、前記微小レンズの形状を調整することで、少なくとも前記第1表示領域(31)から出射される前記第1表示光(51)の配光を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の上側に正反射されないように制限する、又は前記第2表示領域(32)から出射される前記第2表示光(52)の配光を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射されないように制限する、ように構成される、
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置(20)。
  8. 前記配光制限光学部材(23)は、前記表示面(30)の一部にのみ設けられる、
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置(20)。
  9. 非正反射素子(65)と、
    前記非正反射素子(65)を配置した被投影部(60)と、
    前記被投影部(60)によって正反射される前記表示光(50)の中で前記観察者側の上端領域(211)を含む上領域(210)へ向かう第1表示光(51)を出射する位置に配置される第1表示領域(31)と、下端領域(221)を含む下領域(220)へ向かう第2表示光(52)を出射する位置に配置される第2表示領域(32)と、を含む表示面(30)を有する画像生成部(21)と、
    前記被投影部(60)によって前記観察者側の所定の視域(200)へ正反射されるような表示光を制限する配光制限光学部材(23)と、を備え、
    前記配光制限光学部材(23)は、
    前記非正反射素子(65)が、入射した光を入射角<出射角の条件で前記視域(200)へ反射又は回折するように形成される場合、少なくとも前記第1表示領域(31)から出射される第1表示光(51)の配光を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の上側に正反射されないように制限し、
    前記非正反射素子(65)が、入射した光を入射角>出射角の条件で前記視域(200)へ反射又は回折するように形成される場合、少なくとも前記第2表示領域(32)から出射される前記第2表示光(52)の配光を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射されないように制限する、ように構成される、
    ヘッドアップディスプレイシステム(10)。
  10. 前記配光制限光学部材(23)は、前記第1表示光(51)の出射角を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の前記視域(200)上側に正反射されないように制限する、又は前記第2表示領域(32)から出射される前記第2表示光(52)の出射角を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射されないように制限する、ように構成される、
    請求項9に記載のヘッドアップディスプレイシステム(10)。
  11. 前記配光制限光学部材(23)は、
    前記被投影部(60)によって前記観察者側の上側に正反射される前記出射角が大きい領域ほど、前記第1表示光(51)において制限する出射角を大きくする、又は
    前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射される前記出射角が大きい領域ほど、前記第2表示光(52)において制限する出射角を大きくする、ように構成される、
    請求項10に記載のヘッドアップディスプレイシステム(10)。
  12. 前記配光制限光学部材(23)は、前記第1表示光(51)又は前記第2表示光(52)の出射角を、領域によらず均一に制限する、ように構成される、
    請求項10に記載のヘッドアップディスプレイシステム(10)。
  13. 前記配光制限光学部材(23)は、前記第1表示光(51)の光軸(AXp)を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の上側に正反射されないように向ける、又は前記第2表示領域(32)から出射される前記第2表示光(52)の光軸(AXq)を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射されないように向ける、ように構成される、
    請求項9に記載のヘッドアップディスプレイシステム(10)。
  14. 前記配光制限光学部材(23)は、前記表示面の表面又は裏面に設けられる、ルーバーである、
    請求項10に記載のヘッドアップディスプレイシステム(10)。
  15. 前記表示面(30)は、複数の微小レンズを有するマイクロレンズアレイで構成され、前記配光制限光学部材(23)としても機能し、
    前記配光制限光学部材(23)は、前記微小レンズの形状を調整することで、少なくとも前記第1表示領域(31)から出射される前記第1表示光(51)の配光を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の上側に正反射されないように制限する、又は前記第2表示領域(32)から出射される前記第2表示光(52)の配光を、前記被投影部(60)によって前記観察者側の下側に正反射されないように制限する、ように構成される、
    請求項9に記載のヘッドアップディスプレイシステム(10)。

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