JP2021503227A - 無線通信デバイスのためのアンテナシステム - Google Patents

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Abstract

モバイルデバイスのためのアンテナシステムは、第1の平面導電性部材、第1の平面導電性部材から離間されている第2の導電性部材、及び、第1の平面導電性部材と第2の導電性部材との間に配置されている背面壁部材、によって形成されている第1のトラフアンテナ素子を含む。第1のスロットアンテナは、第1のトラフアンテナ素子に隣接して、第1の平面導電性部材及び第2の導電性部材の中に形成されている。

Description

本開示の複数の態様は、概して、無線通信デバイスに関し、より具体的には、無線通信デバイスのためのアンテナシステムに関する。
多入力多出力(MIMO)ランクを使用する5G新たな無線(NR)ユーザ機器(UE)ビームフォーミングのためのパフォーマンスパラメータの第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)定義は、5Gユーザ機器が、概ね一定の等価等方放射電力(EIRP)/有効等方性感度(EIS)のダイバーシティ/MIMO性能を有するオムニカバレッジミリ波(mmWave)アンテナを使用して、すべての方向及び方位において安定した通信を達成するということを要求する。オムニカバレッジのための要件は、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)の高密度の都市圏における使用事例によって定義され、ユーザ機器とスモールセル基地局との間の見通し(LOS)の可能性が高くなる。
非見通し(NLOS)チャネルは、典型的に、LOSチャネルと比較して少なくとも20[dB]高い減衰を有する。したがって、NLOSにおいて単一極性ユーザ機器がサポートする二重層は、低下したデータスループットにつながる。二重極性ビームフォーミングをサポートするユーザ機器を提供することにより、LOSチャネルにおいて二重層MIMO/ダイバーシティを可能にすることは有利であろう。
指向性フェーズドアレイアンテナは、空間の一部をカバーすることができるにすぎない。ビームをステアリングすることによってカバレッジを提供するが、1つのアレイを使用して全球カバレッジを達成することは依然として極めて困難である。したがって、スイッチング及び位相制御アンテナ素子によって、mmWave 5G NRユーザ機器によるハイブリッドビームフォーミングを提供することは有利であろう。
したがって、上記で特定された複数の問題のうちの少なくともいくつかを取り扱うモバイル通信デバイスのためのアンテナシステムを提供することを可能とすることは望ましい。
開示されている複数の実施形態の目的は、マルチバンド多入力多出力(MIMO)動作のための複数の独立したアンテナ素子を提供するモバイル通信デバイスのためのアンテナシステムを提供することである。この目的は、独立請求項の主題事項によって解決される。さらに有利な修正は、従属請求項の中に見出される。
第1の態様によれば、上記の目的と利点及びさらなる目的と利点は、モバイルデバイスのためのアンテナシステムによって達成される。ある1つの実施形態において、そのアンテナシステムは、第1の平面導電性部材、前記第1の平面導電性部材から離間されている第2の導電性部材、及び、前記第1の平面導電性部材と前記第2の導電性部材との間に配置されている背面壁部材、によって形成されている第1のトラフアンテナ素子を含む。第1のスロットアンテナは、前記第1のトラフアンテナ素子に隣接して、前記第1の平面導電性部材及び前記第2の導電性部材の中に形成されている。開示されている複数の実施形態の複数の態様は、高効率偏波MIMO mmWaveアンテナシステム又はアンテナアレイを提供する。二重極性ビームフォーミングがサポートされ、2つの直交偏波が放射される。開示されている実施形態のアンテナシステムは、おおむね20%を超える相対的な帯域幅(24.25[GHz]〜29.5[GHz])を有し、概ね一定のEIRP/EISのダイバーシティ/MIMO性能を有するオムニカバレッジビームフォーミングをサポートして、すべての方向及び方位において安定した通信を達成する。
第1の態様のデバイスにしたがったアンテナシステムのある1つの可能な実装形態において、第2のトラフアンテナ素子は、前記第2のトラフアンテナ素子に隣接する第2のスロットアンテナと前記前記第1のスロットアンテナとの間に形成される。トラフアンテナ素子は、スロットアンテナ素子からの放射のためのウェーブトラップとして機能する。トラフアンテナ素子は、TMモード(表面波)からTEMモード(自由空間への放射)へのスロットアンテナのEMモード変換のバランスをとっている。高効率ビームフォーミングは、複数の隣接するスロットアンテナの間の−15[dB]よりも小さな相互の絶縁を有するスロットアンテナのアレイによって提供される。
前に記載されている可能な実装形態等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのある1つの可能な実装形態において、前記第1のトラフアンテナ素子は、前記背面壁部材の前方の前記第1の平面導電性部材と前記第2の導電性部材との間に配置される導電性プローブ部材を含む。トラフアンテナ素子のアレイは、概ね20%よりも大きな相対的な帯域幅(24.25[GHz]〜29.5[GHz])を有する高効率ビームフォーミングを提供する。
前に記載されている可能な実装形態にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、給電線は、前記導電性プローブに接続されて、前記第1のトラフアンテナ素子の前方外側縁部に実質的に垂直に偏波されている電界を生成する。複数の隣接するアンテナの間の電流モードの直交性によって、概ね−15[dB]よりも大きな相互の絶縁を達成する。スロットアンテナのサブアレイ及びトラフアンテナのサブアレイは、高効率の二重極性ビームフォーミングを提供する。
前に記載されている複数の実装形態のうちのいずれか1つにしたがった等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記第1のスロットアンテナは、第1の境界縁部材、第2の境界縁部材、及び後方境界縁部材によって定義される。前記第1のスロットアンテナの前記第1の境界縁部材は、前記第1のトラフアンテナ素子の縁部を形成し、前記第1のスロットアンテナの前記第2の境界縁部材は、前記第2のトラフアンテナ素子の縁部を形成する。スロットアンテナ素子は、トラフアンテナ素子からの放射のためのウェーブトラップとして機能する。複数のスロットアンテナ素子は、横方向電界(TE)モード(表面波)から横方向電磁界(TEM)モード(自由空間への放射)へのトラフアンテナ素子からのEMモード変換をバランスさせる。
前に記載されている可能な実装形態にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記第1のスロットアンテナの形状は、前記後方境界縁部材から前記第1のトラフアンテナ素子の前方外側縁部に向かって先細になっており、前記第1のトラフアンテナ素子の幅は、前記背面壁部材から前記第1のトラフアンテナ素子の前記前方外側縁部に向かって狭くなっている。複数のトラフアンテナ素子は、複数のスロットアンテナ素子からの放射のためのウェーブトラップとして機能し、TMモード(表面波)からTEMモード(自由空間への放射)への複数のスロットアンテナのEMモード変換をバランスさせるのに使用される。スロットアンテナのアレイは、複数の隣接するスロットアンテナの間の概ね−15[dB]よりも小さな相互の絶縁を有する高効率ビームフォーミングを提供する。素子のサイズが小さいため、2つの極性形成素子は、望ましい波長の1/2であるアレイ周期を必要とする。
前に記載されている可能な実装形態のうちのいずれか1つ等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記背面壁部材は、複数の導電性ビアを含み、前記複数の導電性ビアは、前記第1の平面導電性部材と前記第2の導電性部材との間に配置されるとともに、前記第1の平面導電性部材及び前記第2の導電性部材に電気的に接続される。複数の導電性ビアを使用すると、アンテナシステムのための低コストのPCB製造を実現する。
前に記載されている可能な実装形態にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記複数の導電性ビアは、前記第1のスロットアンテナの少なくとも前記第1の境界縁部材及び前記第2の境界縁部材を形成する。スロットアンテナの境界部材として複数の導電性ビアを使用すると、アンテナシステムのための低コストのPCB製造を実現する。
前に記載されている可能な実装形態のうちのいずれか1つにしたがった等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記第2の導電性部材は、階段形状に配置される少なくとも第1の階段部材及び少なくとも第2の階段部材に接続されている。複数の開示されている実施形態のアンテナシステムは、金属フレームモバイルデバイスと互換性がある。階段部材の階段形状は、導波路として機能し、モバイルデバイスの金属フレームとその階段形状を結合し、そして、複数の電話構成要素の寄生給電線長及び寄生効果を最小化することによって、それらの複数の開示されている実施形態のmmWaveアンテナの性能を最大化する。
前に記載されている可能な実装形態にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記第2の導電性部材は、複数の導電性ビアを含み、前記複数の導電性ビアは、前記第2の導電性部材、前記少なくとも第1の階段部材、及び前記少なくとも第2の階段部材の間に配置されるとともに、前記第2の導電性部材、前記少なくとも第1の階段部材、及び前記少なくとも第2の階段部材に電気的に接続される。複数の導電性ビアを使用すると、アンテナシステムのための低コストのプリント回路基板(PCB)の製造を実現する。
第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、給電線は、前記第1のスロットアンテナに接続されて、前記第1のトラフアンテナ素子の前記前方外側縁部に実質的に平行に偏波されている電界を生成するように構成される。複数の開示されている実施形態のアンテナシステムは、二重極性ビームフォーミングをサポートし、LOSチャネルにおける二重層MIMO/ダイバーシティを可能にする。
前に記載されている複数の可能な実装形態のうちのいずれか1つにしたがった等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、導電性部材は、前記導電性プローブと結合され、前記導電性部材は、前記第1の平面導電性部材と前記第2の導電性部材との間に堆積されているとともに、前記第1の平面導電性部材から離間されている。複数の開示されている実施形態のアンテナシステムは、薄型のアンテナシステムであり、トラフアンテナ素子の全高を減少させることにより、モバイルデバイスの中への集積を可能とする。トラフアンテナ素子のアレイは、概ね20%より大きい相対的な帯域幅(24.25[GHz]〜29.5[GHz])を有する高効率ビームフォーミングを提供する。
前に記載されている可能な実装形態のうちのいずれか1つにしたがった等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、外部導電性部材は、前記第1のトラフアンテナ素子の前記前方外側縁部に近接して前記第2の導電性部材の外側に結合されている。複数の開示されている実施形態のアンテナシステムは、薄型のアンテナシステムであり、トラフアンテナ素子の全高を減少させることにより、モバイルデバイスの中への集積を可能とする。トラフアンテナ素子のアレイは、概ね20%より大きい相対的な帯域幅(24.25[GHz]〜29.5[GHz])を有する高効率ビームフォーミングを提供する。
第2の態様によれば、上記の目的及び利点とさらなる目的及び利点は、モバイルデバイスによって実現される。ある1つの実施形態において、モバイルデバイスは、前に記載されている複数の可能な実装形態のうちのいずれか1つにしたがったアンテナシステムを含む。開示されている複数の実施形態のアンテナシステムを有するモバイルデバイスは、5Gモバイル通信のためのmmWave帯域をサポートする。
第2の態様にしたがったモバイルデバイスのある1つの可能な実装形態において、当該モバイルデバイスは、外側縁部を含み、アンテナシステムは、当該モバイルデバイスの前記外側縁部に近接して配置される。前記第1のトラフアンテナ素子の前記外側縁部は、当該モバイルデバイスの前記外側縁部に実質的に平行に配置される。開示されている複数の実施形態のアンテナシステムを組み込んだモバイルデバイスは、さまざまなユーザシナリオにおいて安定した接続性能のために、オムニカバレッジビームフォーミング及びビーム走査をサポートする。モバイルデバイスの縁部にmmWave放射素子を配置することによって、mmWaveアンテナ利得及びビーム走査カバレッジを最大化する。
複数の例示的な実施形態のこれら態様及び他の態様、複数の実装形態、及び複数の利点は、本明細書において複数の添付の図面と関連して考慮され説明されているそれらの複数の実施形態から明らかになるであろう。一方で、明細書及び図面は、説明の目的のために作成されているにすぎず、開示されている発明の限定を規定するものとしては作成されてはおらず、開示されている発明については、添付の特許請求の範囲を参照すべきであるということを理解すべきである。本発明の追加的な態様及び利点は、以下の説明に記載され、一部は、説明から自明であるか又は本発明の実施により知ることが可能である。さらに、本発明のそれらの複数の態様及び利点は、添付の特許請求の範囲の中で特に指摘されている手段及び組み合わせによって実現されそして取得されてもよい。
本開示の以下の詳細な部分において、本発明は、図面に示されている複数の例示的な実施形態を参照して、より詳細に説明されるであろう。
複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの上面斜視図である。 図1に図示されているアンテナシステムの部分的な正面斜視図である。 図1に示されているアンテナシステムの底面斜視図を図示している。 複数の導電性ビアを図示している複数の開示されている実施形態の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの概略的な斜視図である。 複数の導電性ビア及び複数の給電線を図示している複数の開示されている実施形態の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの上面平面図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムのトラフアンテナの側断面図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つの例示的なトラフアンテナの断面図である。 複数の開示されている実施形態の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムのためのトラフアンテナの断面図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの内部構造の斜視図である。 複数の開示されている実施形態の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムのためのある1つの例示的なトラフアンテナの概略的な斜視図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの概略的な正面斜視図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムによって構成されているある1つの例示的なモバイルデバイスの概略的なブロック図である。 複数の開示されている実施形態のある1つのアンテナシステムを組み込んだある1つの例示的なモバイルデバイスの概略的な側断面図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムについての二重極性走査カバレッジを図示しているプロットである。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムのアンテナ利得を図示しているグラフである。 複数の開示されている実施形態のある1つのアンテナシステムを組み込んだモバイルデバイスのためのある1つの例示的な電界を図示している。
図1を参照すると、図12に示されているとともに複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んでいるある1つの例示的なモバイル通信デバイス10のためのアンテナアレイ又はシステム100のある1つの例示的な且つ概略的なブロック図を理解することが可能である。複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、二重極性エンドファイアアンテナデバイスであるアンテナアレイを提供し、二重極性エンドファイアアンテナアレイの周期は、生成された電磁波の波長より小さい。複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、モバイルデバイス10に組み込まれるときに、概ね一定の等価等方放射電力/有効等方性感度のアンテナダイバーシティ及び多入力多出力(MIMO)性能を有する5Gモバイル通信のオムニカバレッジビームフォーミングをサポートして、すべての方向及び方位において安定した通信を達成するように構成される。
複数の開示されている実施形態の複数の態様は、モバイルデバイス10のためのアンテナアレイ又はシステム100を提供し、そのアンテナアレイ又はシステム100は、2つの個別の偏波モードを放射し、異なる偏波の各々についてのビームフォーミングをサポートする。また、本明細書においてトラフアンテナ又はトラフアンテナ素子110と称される垂直偏波アンテナは、第1の導電性部材102及び第2の導電性部材106によって形成され、それらの第1の導電性部材102及び第2の導電性部材106は、導電性プローブ部材104によって電力を供給される。また、スロットアンテナ又はスロットアンテナ素子120と称される水平偏波アンテナは、導電性部材102及び106の縁部121、122、及び123によって形成される。垂直偏波アンテナ及び水平偏波アンテナは、互いに相補的であり、且つ、分離可能ではない。水平偏波アンテナ素子は、複数の垂直偏波アンテナ素子の間の絶縁性を改善する。
図1に示されている例において、アンテナシステム100は、少なくとも1つのトラフアンテナ素子110及び少なくとも1つのスロットアンテナ120を含む。この例において第1のトラフアンテナ素子110と称される少なくとも1つのトラフアンテナ素子110は、第1の導電性部材又は層102及び第2の導電性部材又は層106によって形成される。図1に示されている実施形態において、第1の導電性部材102は、通常は、実質的に平坦な部材である。第2の導電性部材106は、また、実質的に平坦な部材であってもよい。代替的な実施形態において、第1の導電性部材102及び第2の導電性部材106は、実質的に平坦であってもよく又は平坦でなくてもよい。例えば、本明細書においてさらに説明されているように、第2の導電性部材106は、階段又は階段形状に構成される導電性部材を含んでもよく、又は、その導電性部材に接続されていてもよい。
図1に示されている例においては、第2の導電性部材106は、第1の平面導電性部材102から離間されている。背面壁部材108は、第1の平面導電性部材102と第2の導電性部材106との間に配置される。アンテナシステム100の垂直偏波アンテナは、本明細書にさらに説明されているように、導電性プローブを含むトラフアンテナ素子によって形成される。
図1の例においては、この例において第1のスロットアンテナ120と称される少なくとも1つのスロットアンテナ120は、第1の平面導電性部材102及び第2の導電性部材106の中に形成される。図1に示されているように、第1のスロットアンテナ120は、導電性部材又は層102及び106の双方を貫通して延在し、第1のトラフアンテナ素子110に隣接して配置される。アンテナシステム100の水平偏波アンテナは、通常はスロットアンテナ120と称される複数のスロットアンテナによって形成される。第1のスロットアンテナ120は、背面壁108に沿って後方縁部122からアンテナシステム100の構造の前方縁部118まで延在している。
図1の例に図示されているように、アンテナシステム100は、少なくとも第2のトラフアンテナ素子130及び少なくとも第2のスロットアンテナ140を含む。第2のトラフアンテナ素子130は、第1のスロットアンテナ120と第2のスロットアンテナ140との間に配置される。図1の例において、第2のトラフアンテナ素子130は、第2のスロットアンテナ140に隣接して配置される。複数の開示されている実施形態の複数の態様は、一般的に、第1のトラフアンテナ素子110及び第2のトラフアンテナ素子130、及び、第1のスロットアンテナ120及び第2のスロットアンテナ140に関して本明細書において説明されるが、それらの複数の開示されている実施形態の複数の態様は、それらには限定されない。複数の代替的な実施形態において、アンテナシステム100は、一般的にトラフアンテナ素子110と称される複数のトラフアンテナ素子110、130、150、170、及び190等のいずれかの数のトラフアンテナ素子を含んでもよい。同様に、アンテナシステム100は、一般的にスロットアンテナ120と称される複数のスロットアンテナ120、140、160、及び180等のいずれかの数のスロットアンテナを含んでもよい。ある1つの実施形態において、トラフアンテナ素子110及びスロットアンテナ120の数は、図12に図示されているモバイルデバイス10及びアンテナシステム100のサイズ及び用途に依存する。
追加的に、第2のスロットアンテナ140は、本明細書において、第2のトラフアンテナ素子130に隣接しているものとして説明されているが、それらの複数の開示されている実施形態の複数の態様は、それらには限定されない。複数の代替的な実施形態において、第2のスロットアンテナ140は、アンテナシステム100の複数のトラフアンテナ素子のうちのいずれか1つに隣接して形成されていてもよい。例えば、図2に示されているように、第2のスロットアンテナ140は、第1のトラフアンテナ素子110に隣接して示されている。一般的に、図1及び図2に示されているように、アンテナシステム100は、アンテナシステム100のサイズ及び構成に依存して、トラフアンテナ素子110に隣接しているか又は2つのトラフアンテナ素子の間に配置されているスロットアンテナ120を含む。同様に、トラフアンテナ素子110は、アンテナシステム100のサイズ及び構成に依存して、スロットアンテナ120に隣接して配置されるか又は2つのスロットアンテナの間に配置される。
図1及び図2を参照すると、ある1つの実施形態において、アンテナシステム100は、導電性プローブ部材104を含む。導電性プローブ部材104は、通常は、トラフアンテナ素子110の縁部118に対して実質的に垂直な方式で偏波されている電界を生成するように構成される。縁部118は、一般的に、アンテナシステム100の前方縁部と称される。図1の例に示されているように、導電性プローブ部材104は、第1の平面導電性部材102と第2の導電性部材106との間に配置される。ある1つの実施形態において、導電性プローブ部材104は、第1の平面導電性部材102及び第2の導電性部材106に対して実質的に垂直に位置している。また、図2に示されているように、導電性プローブ部材104は、背面壁部材108の前方に配置される。本明細書においてさらに説明されているように、背面壁部材108は、一般的に、導電性プローブ部材104の反射器として構成される。
図2の中のスロットアンテナ120及び140等の複数のスロットアンテナは、一般的に、導電性プローブ部材104及び114等の複数の隣接する導電性プローブ部材の間に配置される。図1及び図2の例における導電性プローブ部材104及び114は、トラフアンテナ素子110、130、及び150の縁部118に沿って、したがって、例えば、図12に示されているモバイルデバイス10の外側縁部12に沿って、進行する電磁波を生成する。図12及び図13において、アンテナシステム100は、モバイルデバイス10の外側縁部12に隣接して示されている。外側縁部12は、モバイルデバイス10の上側、底側、左側、又は右側のうちのいずれか1つ又は複数を含んでもよい。図12において、外側縁部12は、デバイス10の底部に沿って延在し、一方で、図13において、外側縁部は、デバイス10の背面に沿って延在している。進行電磁波の自由空間への放射は、対応するスロットアンテナ120の幾何学的形状によって制御される。
図2及び図3は、スロットアンテナ120等のスロットアンテナのある1つの例示的な幾何学的形状を示している。図2は、正面斜視図を図示しており、一方で、図3は、底面斜視図を図示している。この例において、スロットアンテナ120の形状410は、概ね、先細にされており、通常、第1の境界縁部材121、第2の境界縁部材又は後方境界縁部材122、及び第3の境界縁部材123によって定義される。図3の例において、第1のスロットアンテナ120の第1の境界縁部材121は、第1のトラフアンテナ素子110の縁部103を形成するか又は縁部103と一致する。また、図3に示されているように、第1のスロットアンテナ120の第2の境界縁部材123は、第2のトラフアンテナ素子130の縁部132を形成するか又は第2のトラフアンテナ素子130と一致する。第1の境界縁部材121及び第3の境界縁部材123の双方は、トラフアンテナ110及びアンテナシステム100の前方縁部118に向かって延在している。
図3の例において、スロットアンテナ120のその例示的な形状410は、後方境界縁部材122からトラフアンテナ素子110の前方外側縁部118に向かって内向きに先細にされる。また、図1乃至図3に示されているように、トラフアンテナ素子110の幅は、背面壁部材108からトラフアンテナ素子110の前方外側縁部118に向かって狭められている。アンテナアレイ100の中のスロットアンテナ120及びトラフアンテナ素子110の形状は、高効率のビームフォーミング及びビーム走査を提供する。
ある1つの実施形態において、また、図4及び図5を参照すると、背面壁部材108は、複数の導電性ビア又は複数のビア孔502を含む。この例において、それらの複数の導電性ビア502は、第1の平面導電性部材102と第2の導電性部材106との間に配置され、第1の平面導電性部材102及び第2の導電性部材106を電気的に接続する。ある1つの実施形態において、それらの複数の導電性ビア502は、スロットアンテナ120の第1の境界縁部材121及び第2の境界縁部材123を形成する。それらの複数の導電性ビア502は、規則的な形状又は不規則な形状のうちの1つ又は複数を有してもよい。ある1つの実施形態において、それらの複数の導電性ビア502は、例えば、銅等の導電性材料によって充填されていてもよい。
図5を参照すると、ある1つの実施形態において、アンテナシステム100は、2つの個別のアンテナ給電線506及び508と、複数の接続点502及び504と、を含み、1つは、各々のトラフアンテナ素子110のためのものであり、他の1つは、各々のスロットアンテナ120のためのものである。図5の例において、接続点502は、給電線506に接続されるか又は給電線506の一部となっており、トラフアンテナ素子110の導電性プローブ部材104に結合されるか又は接続される。接続点504は、給電線508に接続されるか又は給電線508の一部となっており、スロットアンテナ120に結合されるか又は接続される。それらの2つの個別の接続は、二重極性放射又は二重極性ビームフォーミングを可能にする。本明細書における説明の目的のために、接続点502及び給電線506は、集合的に、給電線506と称され、接続点504及び給電線508は、集合的に、給電線508と称される。ある1つの実施形態において、PCBベースのアンテナアレイの場合は、給電線506及び給電線508は、複数のストリップ線を含む。
図5の例において、給電線508は、スロットアンテナ120のほぼ中間点509においてスロットアンテナ120を横断する。給電線508は、ストリップ線路のスロットアンテナ120への遷移部510を含む。ある1つの実施形態において、第1のスロットアンテナ120は、一般的に理解されているように、給電線508の接続点504及び遷移部510の近くに放射状のスタブを含む。インピーダンス整合トポロジーの給電位置、放射状のスタブ、及びサイズは、良好なインピーダンス整合を提供するように調整される。この例において、給電線508をスロットアンテナ120に接続すると、概ね、トラフアンテナ素子110の縁部118に対して実質的に平行な方式で偏波される電界を生成することが可能となる。
図1に示されている複数のトラフアンテナ素子110及び複数のスロットアンテナ120は、一般的に、二重極性エンドファイアアンテナデバイス又はアンテナシステム100を形成する。特定のトラフアンテナ素子110、130、150、170及び190、スロットアンテナ120、140、160及び180、及び、複数の隣接する導電性プローブ104は、一般的に、複数のスロット化されているトラフアンテナ素子として構成され、それらのスロット化されているトラフアンテナ素子は、二重極性放射を生成する。それらの複数のスロット化されているトラフアンテナ素子の大きさは、通常は、複数の隣接するスロット120及び140の間の距離及び/又は複数の隣接する導電性プローブ部材104及び114の間の距離として特徴付けられる。それらの大きさは、通常は、複数のスロット化されているトラフアンテナ素子によって形成されるアンテナシステム100の周期を規定する。偏波MIMOビームフォーミングは、例えば、複数のスロットアンテナ120及び140とそれぞれの導電性プローブ部材104及び114の位相制御された給電によって実行されてもよい。
ある1つの実施形態において、図12及び図13を参照すると、一般的に理解されているように、携帯電話等の典型的なモバイルデバイス10は、金属フレーム20、前面ガラスカバー22、ディスプレイ24、及び背面カバー又はガラスカバー30を含んでもよい。図13の例に示されているように、モバイルデバイス10の内部構造は、また、無線周波数集積回路26及びアンテナシステム100を含む。図13の例において、複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、本明細書においてアンテナPCB構造28と称されるプリント回路基板28のところに形成される。複数の開示されている実施形態のアンテナPCB構造28は、金属フレームモバイルデバイス10のための二重極性mmWaveアンテナシステム100を提供するように構成されてもよい。
図13は、ディスプレイ24、フロントカバー22、及び背面カバー30に対するアンテナシステム100の位置を示すモバイルデバイス10の断面図を図示している。図13に示されているように、アンテナシステム100は、背面カバー30の近傍に又は背面カバー30に隣接して配置される。図13の例において、本明細書において説明されている二重極性アンテナ素子は、アンテナPCB構造28によって形成され、そのアンテナPCB構造28は、背面カバー又はガラスカバー30及び金属フレーム20に結合される。モバイルデバイス10の背面カバー又はガラスカバー30及び金属フレーム20に結合されるアンテナPCB構造28は、二重極性漏洩波ビームフォーミング構造及びビームステアリング構造を形成する。二重極性電磁気モードは、アンテナPCB構造28、背面カバー又はガラスカバー30、及び金属フレーム構造20に沿って伝搬し、自由空間の中に放射される。
ある1つの実施形態において、図6乃至図9を参照すると、第2の導電性部材106は、少なくとも第1の階段部材又は層162及び少なくとも第2の階段部材又は層164を含むか、又は、少なくとも第1の階段部材又は層162及び少なくとも第2の階段部材又は層164に接続される。各々の階段部材162及び164は、通常は、導電層又は導電素子を含む。階段部材162及び164は、導電性ビア502と同様に、複数の導電性ビア165と相互接続される。導電性ビア165の配置密度は、階段又は階段形状において、第2の導電性部材106の表面に沿った無線周波数電流を実現する。図6及び図7に示されているように、第1の階段部材162と第2の階段部材164との間に、空隙166が存在する。その空隙166は、通常は、空気等の誘電体によって充填されている。
ある1つの実施形態において、図8及び9の例に示されているように、階段又は階段形状に構成されるとともに複数のビア165と相互接続される第1の階段部材162及び第2の階段部材164が示されている。階段部材162及び164の階段形状は、二重極性漏洩波導波路として機能し、その階段部材162及び164の階段形状をモバイルデバイス10の金属フレーム20と結合し、そして、電話機構成要素の寄生給電線長及び寄生効果を最小化することによって、複数の開示されている実施形態のmmWaveアンテナアセンブリ100の性能を最大化する。図6乃至図9の例における進行波の伝搬の方向は、左から右である。図9の例において、伝搬の方向は、背面壁108から前方縁部118に向かって延在し、その次に、自由空間の中へと延在する。
図8及び図9を参照すると、階段部材162及び164は、漏洩波放射開口803を有する二重極性進行波アンテナとして構成される。導電性階段部材162及び164と自由空間との間の先細にされている距離は、漏洩波放射開口803に沿った漏洩波の先細にされている位相及び漏洩率を規定する。このようにして、放射パターン801及び伝搬の方向802は、階段部材162及び164の幾何学的形状と自由空間からアンテナ構造を分離する材料の誘電特性とによって規定される。
図10を参照すると、ある1つの実施形態において、アンテナシステム100は、導電性プローブ104に結合されている導電性部材902を含む。導電性部材902は、導電性プローブ104と第1の平面導電性部材102との間の容量性結合のために構成される。導電性プローブ104及び導電性部材902の大きさは、第1のトラフアンテナ素子110の全体的なインピーダンス帯域幅を最大化するように選択される。この例において、導電性部材902は、第1の平面導電性部材102と第2の導電性部材106との間に積層され、第1の平面導電性部材102及び第2の導電性部材106から離間されている。
図11は、複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだ他の例示的なアンテナシステムを図示している。この例において、アンテナシステム100は、第2の導電性部材106の外側辺1104に結合されている1つ又は複数の外部導電性部材1102を含む。この例において、外部導電性部材1102は、第1のトラフアンテナ素子110の前方外側縁部118に近接して配置される。外部導電性部材1102は、表面実装構成要素として構成される。複数の他の実施形態において、外部導電性部材1102は、例えば、レーザ直接構造化(LDS)誘電体材料の導電性パターン或いは他のPCB又は可撓性PCBの中に形成されている導電性パターン等の個別の構造の導電性部分として構成される。外部導電性部材1102は、第1のトラフアンテナ素子110の高さを効果的に増加させるように構成され、第1のトラフアンテナ素子110のインピーダンス帯域幅及び放射効率をさらに増加させる。
図14及び図15は、ダイバーシティ/MIMOランク2の全球カバレッジをサポートするそれらの複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100の例示的な性能を図示している。モバイルデバイス10のためのそれらの複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、オムニカバレッジ二重極性ビームフォーミング及びビーム走査を有する。図14及び図15のグラフに示されているように、二重極性ビームフォーミングを有するその例示的なアンテナアレイ100は、アンテナ利得の累積分布関数(CDF)によって特徴付けられてもよい。
図14は、開示されているアンテナアレイ100を有する例示的なモバイルデバイス10のための二重極性ビームフォーミングを図示している。図14の例において、実現されている利得は、各々の空間方向ビーム設定について球面座標にプロットされている。直交偏波1及び2は、対応して、スロットアンテナ素子120及びトラフアンテナ素子110によって放射される。
図15を参照すると、二重極性ビームフォーミングのための複数の例示的なCDF曲線が図示されている。アンテナアレイ100を構成して、複数の空間的な方向に向かって連続的に複数のビームを生成し、そして、複数の対応する方向からの利得を測定することによって、図15に示されているCDFを捕捉する。図15の複数の曲線は、全球走査カバレッジについて達成される最小の利得が3.5[dBi](点CDF=0.2)を超えるということを図示している。複数の直交偏波についての利得の間の不一致は、1[dB]を下回り、見通し動作でのランク2のMIMO性能のみならず非見通し動作でのランク4のMIMO性能をサポートする能力を示している。
図16は、モバイルデバイス10のための垂直偏波を有する例示的な電界を図示しており、そのモバイルデバイス10は、本明細書において開示されている二重極性mmWaveアンテナシステム100を含む。この例において、第2の導電性部材106は、図6乃至図9に関して説明されているように、階段形状となるように配置される。モバイルデバイス10は、アンテナシステム100に結合されている金属フレーム20及び背面ガラスカバー30を含む。放射パターン801及び伝搬の方向802は、階段部材162及び164の幾何学的形状と背面ガラスカバー30の誘電特性とによって規定される。第2の導電性部材106の階段形状は、漏洩波放射開口803に沿って漏洩波の漏洩率を徐々に増加させるように構成される。
具体的には、第2の導電性部材106は、電磁エネルギーの大部分が、前方縁部118に到達する前に、自由空間に放射されるように構成される。このようにして、ビームフォーミング及びビーム走査に対する金属フレーム20の寄生効果を最小化する。二重極性電磁波は、モバイルデバイス10の中の内部誘電体充填キャビティとの寄生結合及び金属フレーム20との寄生結合を回避して、自由空間の中に放射される。図16に図示されているように、アンテナシステム100とディスプレイ構造24との間の電界の強度は、背面ガラスカバー30を通して自由空間に放射される電界の強度よりも小さい。
複数の開示されている実施形態の複数の態様は、モバイルデバイスのためのアンテナシステムを提供し、そのアンテナシステムは、2つの個別の偏波モードを放射し、そして、各々の極性についてのビームフォーミングをサポートする。二重極性ビームフォーミングをサポートするとともに、2つの直交偏波を放射する。垂直偏波アンテナは、複数の導電性部材によって形成されるとともに、複数の導電性プローブ部材によって給電される。それらの複数の導電性プローブ部材は、反射器の前方に配置され、その反射器は、ある1つの列の導電性ビアによって形成されるとともに、RFIC出力ピンへのストリップラインと接続される。水平偏波アンテナは、複数の平面導電性部材の縁部にあるスロットアンテナ素子によって形成される。垂直偏波アンテナ及び水平偏波アンテナは、互いに相補的であり、分離可能ではない。
複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、概ね24.25[GHz]〜29.5[GHz]の周波数範囲で概ね20%よりも大きな相対的な帯域幅を有する高効率の二重極性MIMO mmWaveアンテナを提供し、概ね一定のEIRP/EISのダイバーシティ/MIMO性能を有するオムニカバレッジビームフォーミングをサポートして、すべての方向及び方位において安定した通信を達成する。複数の開示されている実施形態の二重極性アンテナアレイは、一般的に、プリント回路基板において単一極性アレイと同じ面積を占有する。双方のタイプのアンテナ素子、すなわち、トラフ及び先細にされているスロットは、本質的に広帯域である。複数の電流モードの直交性によって、概ね−15[dB]より大きい分離を達成することが可能である。
このようにして、本発明の複数の例示的な実施形態に適用される本発明の複数の基本的且つ新規な特徴が示され、説明され、指摘されてきたが、一方で、当業者は、現在開示されている本発明の趣旨及び範囲から離れることなく、図示されているデバイス及び方法の形態及び詳細、及び、それらの動作における様々な省略、置換、及び変更を行うことが可能であるということが理解されるであろう。さらに、実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実行して、同じ結果を達成するそれらの要素の組み合わせのすべては、本発明の範囲に属するということが明確に意図される。さらに、本発明のいずれかの開示されている形態又は実施形態と関連して示され及び/又は説明される複数の構造及び/又は複数の要素は、設計選択の一般的事項として、いずれかの他の開示され又は説明され又は示唆されている形態又は実施形態の中に組み込まれてもよいということを認識するべきである。したがって、本明細書に添付されている特許請求の範囲によって示されるようにのみ限定されることが意図される。

本開示の複数の態様は、概して、無線通信デバイスに関し、より具体的には、無線通信デバイスのためのアンテナシステムに関する。
多入力多出力(MIMO)ランクを使用する5G新たな無線(NR)ユーザ機器(UE)ビームフォーミングのためのパフォーマンスパラメータの第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)定義は、5Gユーザ機器が、概ね一定の等価等方放射電力(EIRP)/有効等方性感度(EIS)のダイバーシティ/MIMO性能を有するオムニカバレッジミリ波(mmWave)アンテナを使用して、すべての方向及び方位において安定した通信を達成するということを要求する。オムニカバレッジのための要件は、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)の高密度の都市圏における使用事例によって定義され、ユーザ機器とスモールセル基地局との間の見通し(LOS)の可能性が高くなる。
非見通し(NLOS)チャネルは、典型的に、LOSチャネルと比較して少なくとも20[dB]高い減衰を有する。したがって、NLOSにおいて単一極性ユーザ機器がサポートする二重層は、低下したデータスループットにつながる。二重極性ビームフォーミングをサポートするユーザ機器を提供することにより、LOSチャネルにおいて二重層MIMO/ダイバーシティを可能にすることは有利であろう。
指向性フェーズドアレイアンテナは、空間の一部をカバーすることができるにすぎない。ビームをステアリングすることによってカバレッジを提供するが、1つのアレイを使用して全球カバレッジを達成することは依然として極めて困難である。したがって、スイッチング及び位相制御アンテナ素子によって、mmWave 5G NRユーザ機器によるハイブリッドビームフォーミングを提供することは有利であろう。
したがって、上記で特定された複数の問題のうちの少なくともいくつかを取り扱うモバイル通信デバイスのためのアンテナシステムを提供することを可能とすることは望ましい。
開示されている複数の実施形態の目的は、マルチバンド多入力多出力(MIMO)動作のための複数の独立したアンテナ素子を提供するモバイル通信デバイスのためのアンテナシステムを提供することである。この目的は、独立請求項の主題事項によって解決される。さらに有利な修正は、従属請求項の中に見出される。
第1の態様によれば、上記の目的と利点及びさらなる目的と利点は、モバイルデバイスのためのアンテナシステムによって達成される。ある1つの実施形態において、そのアンテナシステムは、第1の平面導電性部材、前記第1の平面導電性部材から離間されている第2の導電性部材、及び、前記第1の平面導電性部材と前記第2の導電性部材との間に配置されている背面壁部材、によって形成されている第1のトラフアンテナ素子を含む。第1のスロットアンテナは、前記第1のトラフアンテナ素子に隣接して、前記第1の平面導電性部材及び前記第2の導電性部材の中に形成されている。開示されている複数の実施形態の複数の態様は、高効率偏波MIMO mmWaveアンテナシステム又はアンテナアレイを提供する。二重極性ビームフォーミングがサポートされ、2つの直交偏波が放射される。開示されている実施形態のアンテナシステムは、おおむね20%を超える相対的な帯域幅(24.25[GHz]〜29.5[GHz])を有し、概ね一定のEIRP/EISのダイバーシティ/MIMO性能を有するオムニカバレッジビームフォーミングをサポートして、すべての方向及び方位において安定した通信を達成する。
第1の態様のデバイスにしたがったアンテナシステムのある1つの可能な実装形態において、第2のトラフアンテナ素子は、前記第2のトラフアンテナ素子に隣接する第2のスロットアンテナと前記前記第1のスロットアンテナとの間に形成される。トラフアンテナ素子は、スロットアンテナ素子からの放射のためのウェーブトラップとして機能する。トラフアンテナ素子は、TMモード(表面波)からTEMモード(自由空間への放射)へのスロットアンテナのEMモード変換のバランスをとっている。高効率ビームフォーミングは、複数の隣接するスロットアンテナの間の−15[dB]よりも小さな相互の絶縁を有するスロットアンテナのアレイによって提供される。
前に記載されている可能な実装形態等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのある1つの可能な実装形態において、前記第1のトラフアンテナ素子は、前記背面壁部材の前方の前記第1の平面導電性部材と前記第2の導電性部材との間に配置される導電性プローブ部材を含む。トラフアンテナ素子のアレイは、概ね20%よりも大きな相対的な帯域幅(24.25[GHz]〜29.5[GHz])を有する高効率ビームフォーミングを提供する。
前に記載されている可能な実装形態にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、給電線は、前記導電性プローブに接続されて、前記第1のトラフアンテナ素子の前方外側縁部に実質的に垂直に偏波されている電界を生成する。複数の隣接するアンテナの間の電流モードの直交性によって、概ね−15[dB]よりも大きな相互の絶縁を達成する。スロットアンテナのサブアレイ及びトラフアンテナのサブアレイは、高効率の二重極性ビームフォーミングを提供する。
前に記載されている複数の実装形態のうちのいずれか1つにしたがった等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記第1のスロットアンテナは、第1の境界縁部材、第2の境界縁部材、及び後方境界縁部材によって定義される。前記第1のスロットアンテナの前記第1の境界縁部材は、前記第1のトラフアンテナ素子の縁部を形成し、前記第1のスロットアンテナの前記第2の境界縁部材は、前記第2のトラフアンテナ素子の縁部を形成する。スロットアンテナ素子は、トラフアンテナ素子からの放射のためのウェーブトラップとして機能する。複数のスロットアンテナ素子は、横方向電界(TE)モード(表面波)から横方向電磁界(TEM)モード(自由空間への放射)へのトラフアンテナ素子からのEMモード変換をバランスさせる。
前に記載されている可能な実装形態にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記第1のスロットアンテナの形状は、前記後方境界縁部材から前記第1のトラフアンテナ素子の前方外側縁部に向かって先細になっており、前記第1のトラフアンテナ素子の幅は、前記背面壁部材から前記第1のトラフアンテナ素子の前記前方外側縁部に向かって狭くなっている。複数のトラフアンテナ素子は、複数のスロットアンテナ素子からの放射のためのウェーブトラップとして機能し、TMモード(表面波)からTEMモード(自由空間への放射)への複数のスロットアンテナのEMモード変換をバランスさせるのに使用される。スロットアンテナのアレイは、複数の隣接するスロットアンテナの間の概ね−15[dB]よりも小さな相互の絶縁を有する高効率ビームフォーミングを提供する。素子のサイズが小さいため、2つの極性形成素子は、望ましい波長の1/2であるアレイ周期を必要とする。
前に記載されている可能な実装形態のうちのいずれか1つ等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記背面壁部材は、複数の導電性ビアを含み、前記複数の導電性ビアは、前記第1の平面導電性部材と前記第2の導電性部材との間に配置されるとともに、前記第1の平面導電性部材及び前記第2の導電性部材に電気的に接続される。複数の導電性ビアを使用すると、アンテナシステムのための低コストのPCB製造を実現する。
前に記載されている可能な実装形態にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記複数の導電性ビアは、前記第1のスロットアンテナの少なくとも前記第1の境界縁部材及び前記第2の境界縁部材を形成する。スロットアンテナの境界部材として複数の導電性ビアを使用すると、アンテナシステムのための低コストのPCB製造を実現する。
前に記載されている可能な実装形態のうちのいずれか1つにしたがった等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記第2の導電性部材は、階段形状に配置される少なくとも第1の階段部材及び少なくとも第2の階段部材に接続されている。複数の開示されている実施形態のアンテナシステムは、金属フレームモバイルデバイスと互換性がある。階段部材の階段形状は、導波路として機能し、モバイルデバイスの金属フレームとその階段形状を結合し、そして、複数の電話構成要素の寄生給電線長及び寄生効果を最小化することによって、それらの複数の開示されている実施形態のmmWaveアンテナの性能を最大化する。
前に記載されている可能な実装形態にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、前記第2の導電性部材は、複数の導電性ビアを含み、前記複数の導電性ビアは、前記第2の導電性部材、前記少なくとも第1の階段部材、及び前記少なくとも第2の階段部材の間に配置されるとともに、前記第2の導電性部材、前記少なくとも第1の階段部材、及び前記少なくとも第2の階段部材に電気的に接続される。複数の導電性ビアを使用すると、アンテナシステムのための低コストのプリント回路基板(PCB)の製造を実現する。
第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、給電線は、前記第1のスロットアンテナに接続されて、前記第1のトラフアンテナ素子の前記前方外側縁部に実質的に平行に偏波されている電界を生成するように構成される。複数の開示されている実施形態のアンテナシステムは、二重極性ビームフォーミングをサポートし、LOSチャネルにおける二重層MIMO/ダイバーシティを可能にする。
前に記載されている複数の可能な実装形態のうちのいずれか1つにしたがった等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、導電性部材は、前記導電性プローブと結合され、前記導電性部材は、前記第1の平面導電性部材と前記第2の導電性部材との間に堆積されているとともに、前記第1の平面導電性部材から離間されている。複数の開示されている実施形態のアンテナシステムは、薄型のアンテナシステムであり、トラフアンテナ素子の全高を減少させることにより、モバイルデバイスの中への集積を可能とする。トラフアンテナ素子のアレイは、概ね20%より大きい相対的な帯域幅(24.25[GHz]〜29.5[GHz])を有する高効率ビームフォーミングを提供する。
前に記載されている可能な実装形態のうちのいずれか1つにしたがった等の第1の態様にしたがったアンテナシステムのさらなる可能な実装形態において、外部導電性部材は、前記第1のトラフアンテナ素子の前記前方外側縁部に近接して前記第2の導電性部材の外側に結合されている。複数の開示されている実施形態のアンテナシステムは、薄型のアンテナシステムであり、トラフアンテナ素子の全高を減少させることにより、モバイルデバイスの中への集積を可能とする。トラフアンテナ素子のアレイは、概ね20%より大きい相対的な帯域幅(24.25[GHz]〜29.5[GHz])を有する高効率ビームフォーミングを提供する。
第2の態様によれば、上記の目的及び利点とさらなる目的及び利点は、モバイルデバイスによって実現される。ある1つの実施形態において、モバイルデバイスは、前に記載されている複数の可能な実装形態のうちのいずれか1つにしたがったアンテナシステムを含む。開示されている複数の実施形態のアンテナシステムを有するモバイルデバイスは、5Gモバイル通信のためのmmWave帯域をサポートする。
第2の態様にしたがったモバイルデバイスのある1つの可能な実装形態において、当該モバイルデバイスは、外側縁部を含み、アンテナシステムは、当該モバイルデバイスの前記外側縁部に近接して配置される。前記第1のトラフアンテナ素子の前記外側縁部は、当該モバイルデバイスの前記外側縁部に実質的に平行に配置される。開示されている複数の実施形態のアンテナシステムを組み込んだモバイルデバイスは、さまざまなユーザシナリオにおいて安定した接続性能のために、オムニカバレッジビームフォーミング及びビーム走査をサポートする。モバイルデバイスの縁部にmmWave放射素子を配置することによって、mmWaveアンテナ利得及びビーム走査カバレッジを最大化する。
複数の例示的な実施形態のこれら態様及び他の態様、複数の実装形態、及び複数の利点は、本明細書において複数の添付の図面と関連して考慮され説明されているそれらの複数の実施形態から明らかになるであろう。一方で、明細書及び図面は、説明の目的のために作成されているにすぎず、開示されている発明の限定を規定するものとしては作成されてはおらず、開示されている発明については、添付の特許請求の範囲を参照すべきであるということを理解すべきである。本発明の追加的な態様及び利点は、以下の説明に記載され、一部は、説明から自明であるか又は本発明の実施により知ることが可能である。さらに、本発明のそれらの複数の態様及び利点は、添付の特許請求の範囲の中で特に指摘されている手段及び組み合わせによって実現されそして取得されてもよい。
本開示の以下の詳細な部分において、本発明は、図面に示されている複数の例示的な実施形態を参照して、より詳細に説明されるであろう。
複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの上面斜視図である。 図1に図示されているアンテナシステムの部分的な正面斜視図である。 図1に示されているアンテナシステムの底面斜視図を図示している。 複数の導電性ビアを図示している複数の開示されている実施形態の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの概略的な斜視図である。 複数の導電性ビア及び複数の給電線を図示している複数の開示されている実施形態の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの上面平面図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムのトラフアンテナの側断面図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つの例示的なトラフアンテナの断面図である。 複数の開示されている実施形態の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムのためのトラフアンテナの断面図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの内部構造の斜視図である。 複数の開示されている実施形態の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムのためのある1つの例示的なトラフアンテナの概略的な斜視図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つの例示的なアンテナシステムの概略的な正面斜視図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムによって構成されているある1つの例示的なモバイルデバイスの概略的なブロック図である。 複数の開示されている実施形態のある1つのアンテナシステムを組み込んだある1つの例示的なモバイルデバイスの概略的な側断面図である。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムについての二重極性走査カバレッジを図示しているプロットである。 複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだある1つのアンテナシステムのアンテナ利得を図示しているグラフである。 複数の開示されている実施形態のある1つのアンテナシステムを組み込んだモバイルデバイスのためのある1つの例示的な電界を図示している。
図1を参照すると、図12に示されているとともに複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んでいるある1つの例示的なモバイル通信デバイス10のためのアンテナアレイ又はシステム100のある1つの例示的な且つ概略的なブロック図を理解することが可能である。複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、二重極性エンドファイアアンテナデバイスであるアンテナアレイを提供し、二重極性エンドファイアアンテナアレイの周期は、生成された電磁波の波長より小さい。複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、モバイルデバイス10に組み込まれるときに、概ね一定の等価等方放射電力/有効等方性感度のアンテナダイバーシティ及び多入力多出力(MIMO)性能を有する5Gモバイル通信のオムニカバレッジビームフォーミングをサポートして、すべての方向及び方位において安定した通信を達成するように構成される。
複数の開示されている実施形態の複数の態様は、モバイルデバイス10のためのアンテナアレイ又はシステム100を提供し、そのアンテナアレイ又はシステム100は、2つの個別の偏波モードを放射し、異なる偏波の各々についてのビームフォーミングをサポートする。また、本明細書においてトラフアンテナ又はトラフアンテナ素子110と称される垂直偏波アンテナは、第1の導電性部材102及び第2の導電性部材106によって形成され、それらの第1の導電性部材102及び第2の導電性部材106は、導電性プローブ部材104によって電力を供給される。また、スロットアンテナ又はスロットアンテナ素子120と称される水平偏波アンテナは、導電性部材102及び106の縁部121、122、及び123によって形成される。垂直偏波アンテナ及び水平偏波アンテナは、互いに相補的であり、且つ、分離可能ではない。水平偏波アンテナ素子は、複数の垂直偏波アンテナ素子の間の絶縁性を改善する。
図1に示されている例において、アンテナシステム100は、少なくとも1つのトラフアンテナ素子110及び少なくとも1つのスロットアンテナ120を含む。この例において第1のトラフアンテナ素子110と称される少なくとも1つのトラフアンテナ素子110は、第1の導電性部材又は層102及び第2の導電性部材又は層106によって形成される。図1に示されている実施形態において、第1の導電性部材102は、通常は、実質的に平坦な部材である。第2の導電性部材106は、また、実質的に平坦な部材であってもよい。代替的な実施形態において、第1の導電性部材102及び第2の導電性部材106は、実質的に平坦であってもよく又は平坦でなくてもよい。例えば、本明細書においてさらに説明されているように、第2の導電性部材106は、階段又は階段形状に構成される導電性部材を含んでもよく、又は、その導電性部材に接続されていてもよい。
図1に示されている例においては、第2の導電性部材106は、第1の平面導電性部材102から離間されている。背面壁部材108は、第1の平面導電性部材102と第2の導電性部材106との間に配置される。アンテナシステム100の垂直偏波アンテナは、本明細書にさらに説明されているように、導電性プローブを含むトラフアンテナ素子によって形成される。
図1の例においては、この例において第1のスロットアンテナ120と称される少なくとも1つのスロットアンテナ120は、第1の平面導電性部材102及び第2の導電性部材106の中に形成される。図1に示されているように、第1のスロットアンテナ120は、導電性部材又は層102及び106の双方を貫通して延在し、第1のトラフアンテナ素子110に隣接して配置される。アンテナシステム100の水平偏波アンテナは、通常はスロットアンテナ120と称される複数のスロットアンテナによって形成される。第1のスロットアンテナ120は、背面壁108に沿って後方縁部122からアンテナシステム100の構造の前方縁部118まで延在している。
図1の例に図示されているように、アンテナシステム100は、少なくとも第2のトラフアンテナ素子130及び少なくとも第2のスロットアンテナ140を含む。第2のトラフアンテナ素子130は、第1のスロットアンテナ120と第2のスロットアンテナ140との間に配置される。図1の例において、第2のトラフアンテナ素子130は、第2のスロットアンテナ140に隣接して配置される。複数の開示されている実施形態の複数の態様は、一般的に、第1のトラフアンテナ素子110及び第2のトラフアンテナ素子130、及び、第1のスロットアンテナ120及び第2のスロットアンテナ140に関して本明細書において説明されるが、それらの複数の開示されている実施形態の複数の態様は、それらには限定されない。複数の代替的な実施形態において、アンテナシステム100は、一般的にトラフアンテナ素子110と称される複数のトラフアンテナ素子110、130、150、170、及び190等のいずれかの数のトラフアンテナ素子を含んでもよい。同様に、アンテナシステム100は、一般的にスロットアンテナ120と称される複数のスロットアンテナ120、140、160、及び180等のいずれかの数のスロットアンテナを含んでもよい。ある1つの実施形態において、トラフアンテナ素子110及びスロットアンテナ120の数は、図12に図示されているモバイルデバイス10及びアンテナシステム100のサイズ及び用途に依存する。
追加的に、第2のスロットアンテナ140は、本明細書において、第2のトラフアンテナ素子130に隣接しているものとして説明されているが、それらの複数の開示されている実施形態の複数の態様は、それらには限定されない。複数の代替的な実施形態において、第2のスロットアンテナ140は、アンテナシステム100の複数のトラフアンテナ素子のうちのいずれか1つに隣接して形成されていてもよい。例えば、図2に示されているように、第2のスロットアンテナ140は、第1のトラフアンテナ素子110に隣接して示されている。一般的に、図1及び図2に示されているように、アンテナシステム100は、アンテナシステム100のサイズ及び構成に依存して、トラフアンテナ素子110に隣接しているか又は2つのトラフアンテナ素子の間に配置されているスロットアンテナ120を含む。同様に、トラフアンテナ素子110は、アンテナシステム100のサイズ及び構成に依存して、スロットアンテナ120に隣接して配置されるか又は2つのスロットアンテナの間に配置される。
図1及び図2を参照すると、ある1つの実施形態において、アンテナシステム100は、導電性プローブ部材104を含む。導電性プローブ部材104は、通常は、トラフアンテナ素子110の縁部118に対して実質的に垂直な方式で偏波されている電界を生成するように構成される。縁部118は、一般的に、アンテナシステム100の前方縁部と称される。図1の例に示されているように、導電性プローブ部材104は、第1の平面導電性部材102と第2の導電性部材106との間に配置される。ある1つの実施形態において、導電性プローブ部材104は、第1の平面導電性部材102及び第2の導電性部材106に対して実質的に垂直に位置している。また、図2に示されているように、導電性プローブ部材104は、背面壁部材108の前方に配置される。本明細書においてさらに説明されているように、背面壁部材108は、一般的に、導電性プローブ部材104の反射器として構成される。
図2の中のスロットアンテナ120及び140等の複数のスロットアンテナは、一般的に、導電性プローブ部材104及び114等の複数の隣接する導電性プローブ部材の間に配置される。図1及び図2の例における導電性プローブ部材104及び114は、トラフアンテナ素子110、130、及び150の縁部118に沿って、したがって、例えば、図12に示されているモバイルデバイス10の外側縁部12に沿って、進行する電磁波を生成する。図12及び図13において、アンテナシステム100は、モバイルデバイス10の外側縁部12に隣接して示されている。外側縁部12は、モバイルデバイス10の上側、底側、左側、又は右側のうちのいずれか1つ又は複数を含んでもよい。図12において、外側縁部12は、デバイス10の底部に沿って延在し、一方で、図13において、外側縁部12は、デバイス10の背面に沿って延在している。進行電磁波の自由空間への放射は、対応するスロットアンテナ120の幾何学的形状によって制御される。
図2及び図3は、スロットアンテナ120等のスロットアンテナのある1つの例示的な幾何学的形状を示している。図2は、正面斜視図を図示しており、一方で、図3は、底面斜視図を図示している。この例において、スロットアンテナ120の形状410は、概ね、先細にされており、通常、第1の境界縁部材121、第2の境界縁部材又は後方境界縁部材122、及び第3の境界縁部材123によって定義される。図3の例において、第1のスロットアンテナ120の第1の境界縁部材121は、第1のトラフアンテナ素子110の縁部103を形成するか又は縁部103と一致する。また、図3に示されているように、第1のスロットアンテナ120の第2の境界縁部材123は、第2のトラフアンテナ素子130の縁部132を形成するか又は第2のトラフアンテナ素子130と一致する。第1の境界縁部材121及び第3の境界縁部材123の双方は、トラフアンテナ110及びアンテナシステム100の前方縁部118に向かって延在している。
図3の例において、スロットアンテナ120のその例示的な形状410は、後方境界縁部材122からトラフアンテナ素子110の前方外側縁部118に向かって内向きに先細にされる。また、図1乃至図3に示されているように、トラフアンテナ素子110の幅は、背面壁部材108からトラフアンテナ素子110の前方外側縁部118に向かって狭められている。アンテナアレイ100の中のスロットアンテナ120及びトラフアンテナ素子110の形状は、高効率のビームフォーミング及びビーム走査を提供する。
ある1つの実施形態において、また、図4及び図5を参照すると、背面壁部材108は、複数の導電性ビア又は複数のビア孔502を含む。この例において、それらの複数の導電性ビア502は、第1の平面導電性部材102と第2の導電性部材106との間に配置され、第1の平面導電性部材102及び第2の導電性部材106を電気的に接続する。ある1つの実施形態において、それらの複数の導電性ビア502は、スロットアンテナ120の第1の境界縁部材121及び第2の境界縁部材123を形成する。それらの複数の導電性ビア502は、規則的な形状又は不規則な形状のうちの1つ又は複数を有してもよい。ある1つの実施形態において、それらの複数の導電性ビア502は、例えば、銅等の導電性材料によって充填されていてもよい。
図5を参照すると、ある1つの実施形態において、アンテナシステム100は、2つの個別のアンテナ給電線506及び508と、複数の接続点502及び504と、を含み、1つは、各々のトラフアンテナ素子110のためのものであり、他の1つは、各々のスロットアンテナ120のためのものである。図5の例において、接続点502は、給電線506に接続されるか又は給電線506の一部となっており、トラフアンテナ素子110の導電性プローブ部材104に結合されるか又は接続される。接続点504は、給電線508に接続されるか又は給電線508の一部となっており、スロットアンテナ120に結合されるか又は接続される。それらの2つの個別の接続は、二重極性放射又は二重極性ビームフォーミングを可能にする。本明細書における説明の目的のために、接続点502及び給電線506は、集合的に、給電線506と称され、接続点504及び給電線508は、集合的に、給電線508と称される。ある1つの実施形態において、PCBベースのアンテナアレイの場合は、給電線506及び給電線508は、複数のストリップ線を含む。
図5の例において、給電線508は、スロットアンテナ120のほぼ中間点509においてスロットアンテナ120を横断する。給電線508は、ストリップ線路のスロットアンテナ120への遷移部510を含む。ある1つの実施形態において、第1のスロットアンテナ120は、一般的に理解されているように、給電線508の接続点504及び遷移部510の近くに放射状のスタブを含む。インピーダンス整合トポロジーの給電位置、放射状のスタブ、及びサイズは、良好なインピーダンス整合を提供するように調整される。この例において、給電線508をスロットアンテナ120に接続すると、概ね、トラフアンテナ素子110の縁部118に対して実質的に平行な方式で偏波される電界を生成することが可能となる。
図1に示されている複数のトラフアンテナ素子110及び複数のスロットアンテナ120は、一般的に、二重極性エンドファイアアンテナデバイス又はアンテナシステム100を形成する。特定のトラフアンテナ素子110、130、150、170及び190、スロットアンテナ120、140、160及び180、及び、複数の隣接する導電性プローブ104は、一般的に、複数のスロット化されているトラフアンテナ素子として構成され、それらのスロット化されているトラフアンテナ素子は、二重極性放射を生成する。それらの複数のスロット化されているトラフアンテナ素子の大きさは、通常は、複数の隣接するスロット120及び140の間の距離及び/又は複数の隣接する導電性プローブ部材104及び114の間の距離として特徴付けられる。それらの大きさは、通常は、複数のスロット化されているトラフアンテナ素子によって形成されるアンテナシステム100の周期を規定する。偏波MIMOビームフォーミングは、例えば、複数のスロットアンテナ120及び140とそれぞれの導電性プローブ部材104及び114の位相制御された給電によって実行されてもよい。
ある1つの実施形態において、図12及び図13を参照すると、一般的に理解されているように、携帯電話等の典型的なモバイルデバイス10は、金属フレーム20、前面ガラスカバー22、ディスプレイ24、及び背面カバー又はガラスカバー30を含んでもよい。図13の例に示されているように、モバイルデバイス10の内部構造は、また、無線周波数集積回路26及びアンテナシステム100を含む。図13の例において、複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、本明細書においてアンテナPCB構造28と称されるプリント回路基板28のところに形成される。複数の開示されている実施形態のアンテナPCB構造28は、金属フレームモバイルデバイス10のための二重極性mmWaveアンテナシステム100を提供するように構成されてもよい。
図13は、ディスプレイ24、フロントカバー22、及び背面カバー30に対するアンテナシステム100の位置を示すモバイルデバイス10の断面図を図示している。図13に示されているように、アンテナシステム100は、背面カバー30の近傍に又は背面カバー30に隣接して配置される。図13の例において、本明細書において説明されている二重極性アンテナ素子は、アンテナPCB構造28によって形成され、そのアンテナPCB構造28は、背面カバー又はガラスカバー30及び金属フレーム20に結合される。モバイルデバイス10の背面カバー又はガラスカバー30及び金属フレーム20に結合されるアンテナPCB構造28は、二重極性漏洩波ビームフォーミング構造及びビームステアリング構造を形成する。二重極性電磁気モードは、アンテナPCB構造28、背面カバー又はガラスカバー30、及び金属フレーム構造20に沿って伝搬し、自由空間の中に放射される。
ある1つの実施形態において、図6乃至図9を参照すると、第2の導電性部材106は、少なくとも第1の階段部材又は層162及び少なくとも第2の階段部材又は層164を含むか、又は、少なくとも第1の階段部材又は層162及び少なくとも第2の階段部材又は層164に接続される。各々の階段部材162及び164は、通常は、導電層又は導電素子を含む。階段部材162及び164は、導電性ビア502と同様に、複数の導電性ビア165と相互接続される。導電性ビア165の配置密度は、階段又は階段形状において、第2の導電性部材106の表面に沿った無線周波数電流を実現する。図6及び図7に示されているように、第1の階段部材162と第2の階段部材164との間に、空隙166が存在する。その空隙166は、通常は、空気等の誘電体によって充填されている。
ある1つの実施形態において、図8及び9の例に示されているように、階段又は階段形状に構成されるとともに複数のビア165と相互接続される第1の階段部材162及び第2の階段部材164が示されている。階段部材162及び164の階段形状は、二重極性漏洩波導波路として機能し、その階段部材162及び164の階段形状をモバイルデバイス10の金属フレーム20と結合し、そして、電話機構成要素の寄生給電線長及び寄生効果を最小化することによって、複数の開示されている実施形態のmmWaveアンテナアセンブリ100の性能を最大化する。図6乃至図9の例における進行波の伝搬の方向は、左から右である。図9の例において、伝搬の方向は、背面壁108から前方縁部118に向かって延在し、その次に、自由空間の中へと延在する。
図8及び図9を参照すると、階段部材162及び164は、漏洩波放射開口803を有する二重極性進行波アンテナとして構成される。導電性階段部材162及び164と自由空間との間の先細にされている距離は、漏洩波放射開口803に沿った漏洩波の先細にされている位相及び漏洩率を規定する。このようにして、放射パターン801及び伝搬の方向802は、階段部材162及び164の幾何学的形状と自由空間からアンテナ構造を分離する材料の誘電特性とによって規定される。
図10を参照すると、ある1つの実施形態において、アンテナシステム100は、導電性プローブ104に結合されている導電性部材902を含む。導電性部材902は、導電性プローブ104と第1の平面導電性部材102との間の容量性結合のために構成される。導電性プローブ104及び導電性部材902の大きさは、第1のトラフアンテナ素子110の全体的なインピーダンス帯域幅を最大化するように選択される。この例において、導電性部材902は、第1の平面導電性部材102と第2の導電性部材106との間に積層され、第1の平面導電性部材102及び第2の導電性部材106から離間されている。
図11は、複数の開示されている実施形態の複数の態様を組み込んだ他の例示的なアンテナシステムを図示している。この例において、アンテナシステム100は、第2の導電性部材106の外側辺1104に結合されている1つ又は複数の外部導電性部材1102を含む。この例において、外部導電性部材1102は、第1のトラフアンテナ素子110の前方外側縁部118に近接して配置される。外部導電性部材1102は、表面実装構成要素として構成される。複数の他の実施形態において、外部導電性部材1102は、例えば、レーザ直接構造化(LDS)誘電体材料の導電性パターン或いは他のPCB又は可撓性PCBの中に形成されている導電性パターン等の個別の構造の導電性部分として構成される。外部導電性部材1102は、第1のトラフアンテナ素子110の高さを効果的に増加させるように構成され、第1のトラフアンテナ素子110のインピーダンス帯域幅及び放射効率をさらに増加させる。
図14及び図15は、ダイバーシティ/MIMOランク2の全球カバレッジをサポートするそれらの複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100の例示的な性能を図示している。モバイルデバイス10のためのそれらの複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、オムニカバレッジ二重極性ビームフォーミング及びビーム走査を有する。図14及び図15のグラフに示されているように、二重極性ビームフォーミングを有するその例示的なアンテナアレイ100は、アンテナ利得の累積分布関数(CDF)によって特徴付けられてもよい。
図14は、開示されているアンテナアレイ100を有する例示的なモバイルデバイス10のための二重極性ビームフォーミングを図示している。図14の例において、実現されている利得は、各々の空間方向ビーム設定について球面座標にプロットされている。直交偏波1及び2は、対応して、スロットアンテナ素子120及びトラフアンテナ素子110によって放射される。
図15を参照すると、二重極性ビームフォーミングのための複数の例示的なCDF曲線が図示されている。アンテナアレイ100を構成して、複数の空間的な方向に向かって連続的に複数のビームを生成し、そして、複数の対応する方向からの利得を測定することによって、図15に示されているCDFを捕捉する。図15の複数の曲線は、全球走査カバレッジについて達成される最小の利得が3.5[dBi](点CDF=0.2)を超えるということを図示している。複数の直交偏波についての利得の間の不一致は、1[dB]を下回り、見通し動作でのランク2のMIMO性能のみならず非見通し動作でのランク4のMIMO性能をサポートする能力を示している。
図16は、モバイルデバイス10のための垂直偏波を有する例示的な電界を図示しており、そのモバイルデバイス10は、本明細書において開示されている二重極性mmWaveアンテナシステム100を含む。この例において、第2の導電性部材106は、図6乃至図9に関して説明されているように、階段形状となるように配置される。モバイルデバイス10は、アンテナシステム100に結合されている金属フレーム20及び背面ガラスカバー30を含む。放射パターン801及び伝搬の方向802は、階段部材162及び164の幾何学的形状と背面ガラスカバー30の誘電特性とによって規定される。第2の導電性部材106の階段形状は、漏洩波放射開口803に沿って漏洩波の漏洩率を徐々に増加させるように構成される。
具体的には、第2の導電性部材106は、電磁エネルギーの大部分が、前方縁部118に到達する前に、自由空間に放射されるように構成される。このようにして、ビームフォーミング及びビーム走査に対する金属フレーム20の寄生効果を最小化する。二重極性電磁波は、モバイルデバイス10の中の内部誘電体充填キャビティとの寄生結合及び金属フレーム20との寄生結合を回避して、自由空間の中に放射される。図16に図示されているように、アンテナシステム100とディスプレイ構造24との間の電界の強度は、背面ガラスカバー30を通して自由空間に放射される電界の強度よりも小さい。
複数の開示されている実施形態の複数の態様は、モバイルデバイスのためのアンテナシステムを提供し、そのアンテナシステムは、2つの個別の偏波モードを放射し、そして、各々の極性についてのビームフォーミングをサポートする。二重極性ビームフォーミングをサポートするとともに、2つの直交偏波を放射する。垂直偏波アンテナは、複数の導電性部材によって形成されるとともに、複数の導電性プローブ部材によって給電される。それらの複数の導電性プローブ部材は、反射器の前方に配置され、その反射器は、ある1つの列の導電性ビアによって形成されるとともに、RFIC出力ピンへのストリップラインと接続される。水平偏波アンテナは、複数の平面導電性部材の縁部にあるスロットアンテナ素子によって形成される。垂直偏波アンテナ及び水平偏波アンテナは、互いに相補的であり、分離可能ではない。
複数の開示されている実施形態のアンテナシステム100は、概ね24.25[GHz]〜29.5[GHz]の周波数範囲で概ね20%よりも大きな相対的な帯域幅を有する高効率の二重極性MIMO mmWaveアンテナを提供し、概ね一定のEIRP/EISのダイバーシティ/MIMO性能を有するオムニカバレッジビームフォーミングをサポートして、すべての方向及び方位において安定した通信を達成する。複数の開示されている実施形態の二重極性アンテナアレイは、一般的に、プリント回路基板において単一極性アレイと同じ面積を占有する。双方のタイプのアンテナ素子、すなわち、トラフ及び先細にされているスロットは、本質的に広帯域である。複数の電流モードの直交性によって、概ね−15[dB]より大きい分離を達成することが可能である。
このようにして、本発明の複数の例示的な実施形態に適用される本発明の複数の基本的且つ新規な特徴が示され、説明され、指摘されてきたが、一方で、当業者は、現在開示されている本発明の趣旨及び範囲から離れることなく、図示されているデバイス及び方法の形態及び詳細、及び、それらの動作における様々な省略、置換、及び変更を行うことが可能であるということが理解されるであろう。さらに、実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実行して、同じ結果を達成するそれらの要素の組み合わせのすべては、本発明の範囲に属するということが明確に意図される。さらに、本発明のいずれかの開示されている形態又は実施形態と関連して示され及び/又は説明される複数の構造及び/又は複数の要素は、設計選択の一般的事項として、いずれかの他の開示され又は説明され又は示唆されている形態又は実施形態の中に組み込まれてもよいということを認識するべきである。したがって、本明細書に添付されている特許請求の範囲によって示されるようにのみ限定されることが意図される。

Claims (15)

  1. モバイルデバイス(10)のためのアンテナシステム(100)であって、
    第1の平面導電性部材(102)、
    前記第1の平面導電性部材(102)から離間されている第2の導電性部材(106)、及び、
    前記第1の平面導電性部材(102)と前記第2の導電性部材(106)との間に配置されている背面壁部材(108)、
    によって形成されている第1のトラフアンテナ素子(110)と、
    前記第1のトラフアンテナ素子(110)に隣接して、前記第1の平面導電性部材(102)及び前記第2の導電性部材(106)の中に形成されている第1のスロットアンテナ(120)と、を含む、
    アンテナシステム(100)。
  2. 第2のトラフアンテナ素子(130)は、前記第2のトラフアンテナ素子(130)に隣接する第2のスロットアンテナ(140)と前記第1のスロットアンテナ(120)との間に形成される、請求項1に記載のアンテナシステム(100)。
  3. 前記第1のトラフアンテナ素子(110)は、前記背面壁部材(108)の前方の前記第1の平面導電性部材(102)と前記第2の導電性部材(106)との間に配置される導電性プローブ部材(104)を含む、請求項1又は請求項2のうちのいずれか1項に記載のアンテナシステム(100)。
  4. 前記導電性プローブ(104)に接続されて、前記第1のトラフアンテナ素子(110)の前方外側縁部(118)に実質的に垂直に偏波されている電界を生成する給電線(1002)を含む、請求項3に記載のアンテナシステム(100)。
  5. 前記第1のスロットアンテナ(120)は、第1の境界縁部材(121)、第2の境界縁部材(123)、及び後方境界縁部材(122)によって定義され、前記第1のスロットアンテナ(120)の前記第1の境界縁部材(121)は、前記第1のトラフアンテナ素子(110)の縁部(103)を形成し、前記第1のスロットアンテナ(120)の前記第2の境界縁部材(123)は、前記第2のトラフアンテナ素子(130)の縁部(132)を形成する、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載のアンテナシステム(100)。
  6. 前記第1のスロットアンテナ(120)の形状(410)は、前記後方境界縁部材(122)から前記第1のトラフアンテナ素子(110)の前方外側縁部(118)に向かって先細になっており、前記第1のトラフアンテナ素子(110)の幅は、前記背面壁部材(108)から前記第1のトラフアンテナ素子(110)の前記前方外側縁部(118)に向かって狭くなっている、請求項5に記載のアンテナシステム(100)。
  7. 前記背面壁部材(108)は、複数の導電性ビア(502)を含み、前記複数の導電性ビア(502)は、前記第1の平面導電性部材(102)と前記第2の導電性部材(106)との間に配置されるとともに、前記第1の平面導電性部材(102)及び前記第2の導電性部材(106)に電気的に接続される、請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載のアンテナシステム(100)。
  8. 前記複数の導電性ビア(502)は、前記第1のスロットアンテナ(120)の少なくとも前記第1の境界縁部材(121)及び前記第2の境界縁部材(123)を形成する、請求項7に記載のアンテナシステム(100)。
  9. 前記第2の導電性部材(106)は、階段形状に配置される少なくとも第1の階段部材(162)及び少なくとも第2の階段部材(164)に接続されている、請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載のアンテナシステム(100)。
  10. 前記第2の導電性部材(106)は、複数の導電性ビア(165)を含み、前記複数の導電性ビア(165)は、前記第2の導電性部材(106)、前記少なくとも第1の階段部材(162)、及び前記少なくとも第2の階段部材(164)の間に配置されるとともに、前記第2の導電性部材(106)、前記少なくとも第1の階段部材(162)、及び前記少なくとも第2の階段部材(164)に電気的に接続される、請求項9に記載のアンテナシステム(100)。
  11. 前記第1のスロットアンテナ(120)に接続されて、前記第1のトラフアンテナ素子(110)の前記前方外側縁部(118)に実質的に平行に偏波されている電界を生成するように構成される給電線(1004)を含む、請求項3乃至10のうちのいずれか1項に記載のアンテナシステム(100)。
  12. 前記導電性プローブ(104)と結合されている導電性部材(902)を含み、前記導電性部材(902)は、前記第1の平面導電性部材(102)と前記第2の導電性部材(106)との間に堆積されているとともに、前記第1の平面導電性部材(102)及び前記第2の導電性部材(106)から離間されている、請求項1乃至11のうちのいずれか1項に記載のアンテナシステム(100)。
  13. 前記第1のトラフアンテナ素子(110)の前記前方外側縁部(118)に近接して前記第2の導電性部材(106)の外側(1304)に結合されている外部導電性部材(1302)を含む、請求項1乃至12のうちのいずれか1項に記載のアンテナシステム(100)。
  14. 請求項1乃至13のうちのいずれか1項に記載のアンテナシステム(100)を含むモバイルデバイス。
  15. 当該モバイルデバイス(10)は、外側縁部(12)を含み、アンテナシステム(100)は、当該モバイルデバイスの前記外側縁部(12)に近接して配置され、前記第1のトラフアンテナ素子(110)の前記外側縁部(118)は、当該モバイルデバイス(10)の前記外側縁部(12)に実質的に平行に配置される、請求項14に記載のモバイルデバイス(10)。

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