JP2021502098A - 微生物選択システム - Google Patents

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Abstract

本発明は、第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって(i)第二の微生物の細胞分裂活性に対する阻害効果または(ii)第二の微生物の細胞分裂活性に対する増強効果のいずれかを有する、前記第一の微生物を識別する方法であって、a)目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;b)インキュベーションのために微小液滴へ両方の細胞を導入すること;c)マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;d)前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する増強された増殖効果を示すことまたは阻害された増殖効果を示すことを分析すること、を含む方法に関する。また、本発明は、本発明による方法によって同定された微生物またはエフェクター化合物に関する。

Description

本特許出願は、細胞培養分析の分野であり、より正確には単一細胞レベルの細胞培養分析の分野である。本出願は、マイクロ流体工学(microfluidics)の分野、特に、マイクロ流体分析およびデバイスの分野でもある。
糖、アミノ酸、抗生物質、炭素源または窒素源および他の化学構築ブロックや天然産物のような生物学的化合物の生産は、今日、微生物において効率的に行われることが多い。遺伝子工学のツールを使用することで、化合物の増産のために微生物を最適化することが可能である。しかし、環境中に存在するか、植物、動物またはヒトのような生物と関連して生きている微生物は、商業的に興味深い天然物質を産生するか、またはそれ自体が商業的に興味深い、たとえば、生物肥料、生物農薬またはプロバイオティクスのようなものである。
これらの最適化された微生物は、遺伝的に改変された生物の大きなライブラリを作製することができる、様々な突然変異誘発性/組合せ戦略を用いて作製される。しかし、すべての戦略の欠点またはボトルネックは、個々のライブラリメンバーを分析するために使用されるスクリーニング方法である。
関連するスクリーニング方法は、生産される分子に依存するが、一般に、スクリーニング方法は、クロマトグラフィーおよびその後の検出、多くの場合、質量分析に基づいている。当技術分野で知られている方法の大きな短所は、分析可能なクローンの数が限られているため、並列化およびハイスループットを達成することが困難であることである。
したがって、化合物、とくにアミノ酸または糖または中間化学構築ブロックのような小分子の生産において改善された特性を示す菌株の検出を可能にする新たなスクリーニング方法が必要であるが、他の細胞または微生物の増殖挙動に影響する可能性のあるエフェクター分子の生産においても必要である。
ひとつのアプローチは、生産培地中の小分子の分析または同定のためのバイオセンサーの使用であった。Pfleger et al. (Pfleger BF, et al.; Metabolic Engineering; 2007; 30-38) は、メバロン酸バイオセンサーとして適しており、メバロン酸存在下でGFPを発現し、細胞外環境でのメバロン酸の定量的検出を可能にする大腸菌株の作製について報告している。
Bertels et al. (Bertels, F. et al.; PLoS ONE; 2012; e41349)は、eGFP遺伝子含む栄養要求性大腸菌株に基づくアミノ酸のバイオセンサーの開発について記載している。US9,279,139B2は、luxオペロンを含む、大腸菌グルタミンバイオセンサーを記載する。
しかしながら、これらの方法は、指定された微生物の増殖を促進するかまたはその増殖を阻害するエフェクター分子について、大きなライブラリ微生物またはコロニーの迅速な分析を可能にしないため、まだ制限されている。
本発明は、マイクロ流体デバイスと伝統的なスクリーニング手法を組み合わせ、これにより、細胞培養の代わりに、単一細胞レベルに分析を落とし込むことにより、この問題を解決することを目的とする。
図1は、本方法の好ましいワークフローの概略例を示す。 図2は、本方法の好ましいワークフローの概略例を示す。 図3は、本方法の好ましいワークフローの概略例を示す。 図4は、液滴生成のための流体デバイスの模式図を示す。破線は、液滴が、さらに、マイクロ流体デバイス内またはマイクロ流体デバイスのいずれかでさらに処理され得る位置を表す。 図5は、液滴生成のための流体デバイスの模式図を示す。破線は、液滴が、さらに、マイクロ流体デバイス内またはマイクロ流体デバイスのいずれかでさらに処理され得る位置を表す。 図6は、液滴生成のための流体デバイスの模式図を示す。破線は、液滴が、さらに、マイクロ流体デバイス内またはマイクロ流体デバイスのいずれかでさらに処理され得る位置を表す。 図7は、モデル生物の増殖を促進するか、またはその増殖を阻害するいずれかの天然株の選択が、重要な選択パラメータであることを示す。すなわち、抗菌または抗真菌活性を示す株の同定のため、または逆に、他の特定の生物の増殖を促進する株の同定のためである。これは、微生物叢を液滴中の単一細胞として分離して増殖させ、その後、試験生物を含む液滴と融合させることによって達成される。共培養後、試験生物の増殖促進または対抗選択のいずれかを示す液滴を選択する。 図8は、本明細書に開示された本発明による方法を実施するために使用されるフローフォーカシング装置を示す。 図9は、本明細書に開示された本発明による方法を実施するために使用される再注入装置を示す。 図10は、本明細書に開示された本発明による方法を実施することによって得られた結果のドットプロットヒストグラムを示す。
本発明は、第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって(i)第二の微生物の細胞分裂活性に対する阻害効果または(ii)第二の微生物の細胞分裂活性に対する増強効果のいずれかを有する、前記第一の微生物を分析する方法であって、
a. 目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;
b. インキュベーションのために微小液滴へ両方の細胞を導入すること;
c. マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;
d. 前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する増強された増殖効果を示すことまたは阻害された増殖効果を示すことを分析すること、を含む方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって(i)第二の微生物の細胞分裂活性に対する阻害効果または(ii)第二の微生物の細胞分裂活性に対する増強効果のいずれかを有する、前記第一の微生物を分析する方法であって、
a. 目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;
b. インキュベーションのために別個の微小液滴へ両方の細胞を導入すること;
c. インキュベーションのために微小液滴を融合させることによって第一の微生物を第二の微生物と直接接触させること;
d. マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;
e. 前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する増強された増殖効果を示すことまたは阻害された増殖効果を示すことを分析すること、を含む方法に関する。
さらに別の実施形態では、本発明は、第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって(i)第二の微生物の細胞分裂活性に対する阻害効果または(ii)第二の微生物の細胞分裂活性に対する増強効果のいずれかを有する、前記第一の微生物を分析する方法であって、
a. 目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;
b. インキュベーションのために微小液滴へ第一の微生物の導入すること;
c. インキュベーションのために第二の微生物を微小液滴にピコインジェクションすることによって第一の微生物を第二の微生物と直接接触させること;
d. マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;
e. 前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する増強された増殖効果を示すことまたは阻害された増殖効果を示すことを分析すること、を含む方法に関する。
このような方法の様々な応用が想定される。この方法は、さらに、エフェクター物質を単離する工程を含むことが想定され得る。
一実施形態において、第一の微生物および/または第二の微生物は、好ましくは、細菌細胞、真菌細胞、酵母細胞、藻類細胞、真核細胞または原核細胞である。一方は細菌細胞で他方は真菌細胞であってもよく、一方は酵母細胞で他方は原核細胞であってもよい。いくつかの実施形態において、それらは同じ属に由来する、すなわち、両方とも原核生物であるか、または両方とも真核生物である。原核生物には細菌や古細菌がある。
本発明はさらに、化合物を産生する、変異微生物の分析のための方法の使用に関する。
(発明の詳細な説明)
本発明の第一の態様は、第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって(i)第二の微生物の細胞分裂活性に対する阻害効果または(ii)第二の微生物の細胞分裂活性に対する増強効果のいずれかを有する、前記第一の微生物を識別する方法であって、
a. 目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;
b. インキュベーションのために微小液滴へ両方の細胞を導入すること;
c. マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;
d. 前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する増強された増殖効果を示すことまたは阻害された増殖効果を示すことを分析すること、を含む方法に関する。
理想的には、上記の方法では、第一の微生物を1個の細胞として液滴中で培養し、その後、試験菌を含む液滴と融合させる。共培養後、試験生物の増殖促進または対抗選択のいずれかを示す液滴を選択する。このスキームは、ステップ(b)に包含され、ここで、両方の細胞が、インキュベーションのために微小液滴に導入される。したがって、2つの細胞は1つの微小滴に直接導入されるか、またはこれは第一の微小液滴と第二の微小液滴を融合させることによって行われる。
一実施形態では、本発明による方法は、第一の微生物由来の細胞および第二の微生物由来の細胞を微小液滴中に共培養するステップをさらに含む。
さらに、ステップ(b)および(c)を逆にしてもよい。細胞はまた、それらが既に流体デバイス内にある時点で、単一の微小液滴内に持ち込まれてもよい。これは「含む」という用語法によっても表現され、これはステップが実施される必要があるが、上に示したような順番で必ずしも行われないことを示す。
一実施形態では、本発明に係る方法は、ステップ(c)の後にエフェクター物質を単離するステップをさらに含む。
本発明は、第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって第二の微生物の細胞分裂活性に対する増強効果を有する、前記第一の微生物を分析する方法であって、
a. 目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;
b. インキュベーションのために微小液滴へ両方の細胞を導入すること;
c. マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;
d. 前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が細胞分裂活性を示すことを分析すること、を含む方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって(i)第二の微生物の細胞分裂活性に対する阻害効果または(ii)第二の微生物の細胞分裂活性に対する増強効果のいずれかを有する、前記第一の微生物を分析する方法であって、
a. 目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;
b. インキュベーションのために別個の微小液滴へ両方の細胞を導入すること;
c. インキュベーションのために微小液滴を融合させることによって第一の微生物を第二の微生物と直接接触させること;
d. マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;
e. 前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する増強された増殖効果を示すことまたは阻害された増殖効果を示すことを分析すること、を含む方法に関する。
さらに別の実施形態では、本発明は、第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって(i)第二の微生物の細胞分裂活性に対する阻害効果または(ii)第二の微生物の細胞分裂活性に対する増強効果のいずれかを有する、前記第一の微生物を分析する方法であって、
a. 目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;
b. インキュベーションのために微小液滴へ第一の微生物の導入すること;
c. インキュベーションのために第二の微生物を微小液滴にピコインジェクションすることによって第一の微生物を第二の微生物と直接接触させること;
d. マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;
e. 前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する増強された増殖効果を示すことまたは阻害された増殖効果を示すことを分析すること、を含む方法に関する。
本明細書中、細胞分裂とは、原核細胞、真核細胞、真菌細胞、酵母細胞の繁殖または死滅を、胞子の発芽または細胞のサイズの増加として定義する。
本明細書中、増強された細胞分裂活性は、細胞の数の増加であってもよく、または微生物による適切なレポーター遺伝子の発現によって引き起こされる吸光度、タービオメトリーまたは蛍光もしくは発光の増加によって測定される。
本発明は、第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって第二の微生物の細胞分裂活性に対する阻害効果を有する、第一の微生物を識別する方法であって、前記方法は、以下の工程、
a. 目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;
b. インキュベーションのために微小液滴へ両方の細胞を導入すること;
c. マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;
d. 前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する阻害された増殖効果を示すことを分析すること、を含む方法に関する。
本明細書中、阻害された増殖効果は、芽胞発芽の欠如、平均細胞数の維持、細胞の死滅であってもよく、または安定した吸光度、タービオメトリー、蛍光もしくは発光シグナル、または減少した吸光度、タービオメトリー、蛍光もしくは発光シグナルによって測定され得、それらは微生物による適切なレポーター遺伝子の発現によって引き起こされる。
この方法は、単一細胞レベルで取り扱われ得る任意の種類の微生物に適している。化合物を生産する微生物(第一)とディテクター微生物(第二)を生産する微生物は、同じ種または異なった種のものであろう。
一実施形態において、前記第一の微生物は、所望のエフェクター物質を産生する微生物を含むことが疑われる天然試料由来であるか、または試料がランダム突然変異誘発によって生成された変異株プール由来である。
この方法は所望の化合物の産生を最適化するために突然変異しているかまたは遺伝子操作される微生物の分析にとくに適している。本発明の一実施形態において、化合物を産生する微生物は、したがって、突然変異または遺伝子操作された生物である。
突然変異生物または遺伝子操作生物は、当業者に公知の手段によって作製することができる。微生物に突然変異を誘発するサンプルの方法は、放射線への暴露、とくに、UV放射線や放射性放射線;ストレス、ファージやウイルス、トランスポゾン、突然変異誘発;相同組換え;代謝工学、または化学的突然変異誘発を含み、これらに限定されない。あるいは、化合物を産生する微生物は、修飾または突然変異された、酵素または生合成経路を含むプラスミドまたはコスミドを含む。
変異された又は化合物を生産する、適当な微生物は、細菌株、古細菌株、真菌株、酵母株、藻類、植物プロトプラスト、原核生物または真核細胞、胞子、昆虫細胞または昆虫株を含むが、これらに限定されない。本発明の好ましい実施形態では、目的の化合物を生産する微生物は、細菌株、真菌株又は酵母株である。最も好適な実施形態では、化合物を産生する微生物は、細菌または真菌株である。
本発明の好ましい実施形態では、目的の化合物を産生する微生物のライブラリを作製し、分析する。本発明の方法はとくに微生物のライブラリにおける化合物のより高い生産性および化合物のより高い最終力価を発揮する微生物をスクリーニングするのに適している。
生産された目的化合物は、微生物によって培地中に出されまたは分泌され、ディテクター微生物(第二)によって検出され得る任意の化合物であってもよい。化合物は、好ましくは、直接商業的価値を有するか、または商業的価値を有する別の化合物の生産における中間体として提供することができる。
一実施形態において、適当なエフェクター化合物は、L-およびD-アミノ酸;L-アラビノース、N-アセチル-D-グルコサミン、N-アセチル-D-マンノサミン、N-アセチルノイラミン酸、ラクトース、D-グルコサミン、D-グルコース-6-リン酸、D-キシロース、D-ガラクトース、グリセロール、マルトース、マルトトリオース、およびメリビオースなどの糖類および炭素源;シチジン、グアニン、アデニン、チミジン、グアノシン、アデノシンなどのヌクレオシド;ヘキサデカン酸や3-リン酸グリセロールなどの脂質;インドール、マルトヘキソース、マルトペントース、プトレシン、スペルミジン、オルニチン、テトラデカン酸、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドを含むがこれらに限定されない一次代謝産物、または二次代謝産物である。
目的のさらなる関連化合物としては、二次代謝産物が挙げられるが、これに限定されない。そのような代謝産物は、生産微生物(producer microorganism)によって天然に生産され得るが、遺伝子工学によって微生物に導入された異種生合成経路によっても生成され得る。二次代謝産物の例としては、ポリケタイド(エリスロマイシンおよびアベルメクチンなど)、小分子(レスベラトロール、ステビオール、およびアルテミセニンなど)、または非リボソームペプチドを含み、これらに限定されない。
ディテクター微生物(detector microorganism)はまた、単一細胞レベルで取り扱われ得る任意の生物であり得る。変異された、または遺伝子操作されてもよい適切な微生物は、細菌株、古細菌株、真菌株、酵母株、藻類、植物プロトプラスト、原核または真核細胞、胞子、昆虫細胞または昆虫株を含み、これらに限定されない。
好適には、増強または減少した増殖のいずれかを示すディテクター株は、化合物を産生する株とは異なった微生物である。
たとえば、この方法は、a)天然試料(たとえば、土壌マイクロバイオーム、ヒトマイクロバイオーム)、またはb)特定の標的生物に対して増殖阻害または増殖促進活性のいずれかを発揮する細菌株変異プール(たとえば、規定された単一の標的株を使用し、それから紫外線ランダム突然変異誘発、化学的突然変異誘発、トランスポゾンによって変異体が作製される)からの細菌株の選択を可能にする。
例は下記のとおりである;
・植物の成長を促進する細菌株(生物肥料);
・病原体の増殖を阻害する細菌株(植物病原体、ヒト病原体、動物病原体-生物的殺菌剤、生物的殺虫剤、生物的除草剤、乳製品およびその他の食品用の生物学的防腐剤(株)、黄色ブドウ球菌のような特定の病原体の過剰増殖を防止する株);
・「バランスのとれた」微生物叢を促進する細菌株、すなわち、それらは他の微生物の増殖を完全には妨げないが、全ての株が健康な平衡状態にある環境(免疫健康、消化健康、スキンケアなどの領域)を作り出す;
・抗菌薬として作用する細菌株で、動物の家畜における治療/予防または増殖促進のための抗生物質の代わりに使用できるもの。
第二の微生物は、その効果(たとえば、増殖阻害又は増殖促進、抗菌活性)を試験することができる方法による、特定の生物である。このようなモデル生物は、測定可能なシグナルを生成するように操作され得る。すなわち、それは、蛍光シグナルによってその活性が測定され得る遺伝子、または酵素/基質相関シグナルの増加または減少(酵素活性または酵素阻害)によって測定され得る酵素活性を発現する。
エフェクター生物は、たとえば、試験生物に対してそのような所望の効果を発揮する細菌株である。エフェクター生物は、天然試料または細菌株変異体プールのいずれかで生じるため、一般的に、膨大な異なる種のプールに由来する。
本明細書中、前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する増強された増殖効果を示すことまたは阻害された増殖効果を示すことを分析することは、たとえば、直接的または間接的に細胞分裂を検出すること、直接的または間接的に細胞周期停止を検出すること、直接的または間接的に、細胞周期の進行を妨げる、下記のような遺伝子発現を検出することを意味する。
・Cipまたはkip (CDK相互作用タンパク質/キナーゼ阻害タンパク質)ファミリーおよびINK4a/ARF (キナーゼ4/代替読み枠の阻害剤)ファミリーのような細胞周期阻害剤遺伝子の遺伝子発現を検出することを意味する。これらの遺伝子は腫瘍形成の予防に役立つので、腫瘍抑制因子として知られている。
・cip/kipファミリーは、遺伝子p21、p27およびp57を含む。これらはサイクリン−CDK複合体に結合して不活性化することにより、G1期で細胞周期を停止させる。p21はp53によって活性化される(これは、次に、たとえば放射線によるDNA損傷によって引き起こされる)。p27は増殖阻害剤であるトランスフォーミング増殖因子β (TGF β)によって活性化される。
・INK4a/ARFファミリーには、CDK4に結合して細胞周期をG1期で停止させるp16INK4aと、p53の分解を妨げるp14ARFがある。
有糸分裂、DNA複製、紡錘体形成、細胞周期相または停止に関与する転写因子を直接的または間接的に検出することができる。
一実施形態において、細胞分裂は、検出され得る標識を発現する組換え遺伝子によって検出され、ここで、標識を発現する液滴中の細胞の数は、検出可能な標識の量に直線的に比例して等しい。
好ましい実施形態では、検出可能なシグナルは蛍光シグナルである。一実施形態では、前記蛍光シグナルは、レポーター遺伝子産物またはレポーター遺伝子オペロンによって生成される。好ましい態様において、レポーター遺伝子は、緑色蛍光タンパク質(GFP)、GFPの変異体、黄色蛍光タンパク質(YFP)、YFPの変異体、赤色蛍光タンパク質(RFP)、RFPの変異体、シアン蛍光タンパク質(CFP)、CFPの変異体のような蛍光タンパク質をコードするか、または、レポーター遺伝子オペロンは、ルクス(lux)オペロンのような発光(luminescence)オペロンである。前記タンパク質の相同体を使用し得ることは、当業者に知られている。
ひとつのさらなる可能性は、Taylorら(Taylor,N.D.ら; Nature Methods, Vol.13; 2016; 177-183)によって記載されるような修飾アロステリック転写因子の使用、またはRogersら(Rogers, J. K.ら; Nucleic Acids Research; 43; 2015; 7648-7660)によって記載されるような合成バイオセンサーの使用である。
代替の好ましいディテクター株は、化合物に対して栄養要求性であり得る、すなわち、ディテクター株は、前記化合物の外因的供給なしには生存できない。この場合、レポーター遺伝子は継続的に活性化され得る。
化合物Aに対して栄養要求性であるディテクター微生物は、化合物Aが、培養培地中に存在しない限り、成長することができない。そのような微生物は、その微生物に1つ以上の遺伝子のノックアウトを介して生成することができる。これらの遺伝子がないと、微生物は化合物Aを合成できなくなり、場合によっては、化合物Aが直接増殖に必要となる。他の場合において、化合物Aは、成長に必要とされる化合物Bの合成のための中間体として提供される。したがって、化合物Aの合成を妨げることは、化合物Bの合成を妨げ、そして細胞増殖を妨げる。
栄養要求性微生物を生成する方法は、当業者に知られている。適切な方法は、ノックアウト突然変異体の生成またはランダム突然変異誘発を含む。あるいは、いくつかの天然の微生物は、特定の化合物に対して栄養要求性である。ほとんどの場合、前記微生物は、アミノ酸に対して栄養要求性である。
ゲノムスケールモデルが利用可能であれば、感知される可能性のある化合物および栄養要求性を達成するためになされなければならない対応する遺伝子ノックアウトは、利用可能なゲノムスケールモデル(たとえば、Tepperら(2011)、「コンビナトリアル代謝工学実験のための栄養要求性依存性微生物バイオセンサーのコンピューター設計」PLOS ONE 6:1)の周囲で定式化された計算上の最適化問題に基づいて決定され得る。
遺伝子ノックアウトは、相同的組換え、PCR産物による遺伝子不活性化(たとえば、DatsenkoおよびWanner(2000)、PNAS 97(12):6640-6645)、「One-step inactivation of chromosomal genes in Escherichia coli K-12 using PCR products」(PNAS 97(12):6640-6645))、CRISPR-Cas9、トランスポゾン突然変異誘発およびファージ形質導入を含むが、これらに限定されない様々な方法により達成され得る。したがって、栄養要求性センサー株は、わずかな労力と時間で、今日生成することができる。
生成した栄養要求性微生物はまた、蛍光タンパク質(緑色蛍光タンパク質またはその誘導体(たとえば、eGFP)、赤色蛍光タンパク質またはその誘導体(たとえば、mCherry)、シアン蛍光タンパク質またはその誘導体、黄色蛍光タンパク質またはその誘導体)またはその発現が発光(luminescence)をもたらす遺伝子のオペロン(luxオペロンなど)であり得るレポーター分子を発現するように操作することもできる。好ましい実施形態において、生成した栄養要求性微生物はまた、蛍光タンパク質(eGFPのような緑色蛍光タンパク質又はその誘導体、mCherryのような赤色蛍光タンパク質またはその誘導体、シアン蛍光タンパク質またはその誘導体、黄色蛍光タンパク質またはその誘導体)またはその発現が発光(luminescence)をもたらす遺伝子のオペロン(luxオペロンなど)であっても良い、レポーター分子を発現するように操作される。
微生物の培養は当業者に知られている。一般に、微生物は、液体培地中または固体培地上で培養される。一般に、固体培地は液体培地に基づいている。
分析前に細胞は任意の適切な培地で培養することができる。適切な培養培地は、微生物に依存する。当業者は、未規定培地(たとえばLB培地など)と規定培地(とくにM9最少培地またはMOPS最小培地などの最少培地)とを一般的に区別する。
未規定培地は、通常、水、炭素源、タンパク質および窒素源および塩を含む。一般に、炭素、タンパク質および窒素源は、たとえば、酵母および/または牛肉抽出物の抽出物、またはトリプトンまたはペプトンのようなタンパク質加水分解物であることができる。具体的な(exact)アミノ酸組成物および、塩の濃縮物または組成物は通常未知である。
一方、規定された培地は正確に知られている。規定培地では、使用されるすべての化学物質は既知であり、そして、他の化合物の濃度は既知である。最少培地の特定の場合において、培地は、一般的に、アミノ酸が存在せずに、コロニー成長のための可能な最小の栄養素を含む。
すべての生物がどの培地でも増殖できるわけではないため、選択した培地を使用する微生物の種類に適応させる必要がある。分析には、両方の微生物の生存を可能にする培地が必要である。選択された微生物によって、当業者は、正しい増殖培地を知っており、そして、選択することができる。
したがって、この方法は、あらゆる微生物の組み合わせには適していない。たとえば、高い塩濃度を有する培地を必要とする微生物を、低い塩濃度を必要とする微生物と一緒に培養することは不可能である。したがって、ディテクター微生物は、化合物を産生する微生物に依存して選択される必要がある。
好ましくは、分析前に、本発明の方法にしたがって、微生物を適切な培地中で別々に培養する。本発明の一実施形態において、微生物は培養され、そして完全培地中でインキュベートされる。別の実施形態では、微生物は規定培地、好ましくは最少培地で培養される。
別の実施形態では、化合物を産生する微生物を完全培地中で培養し、ディテクター微生物を規定培地中で培養し、好ましくは最少培地中で培養する。
次いで、分析のために、微生物はそれぞれの培地中で使用されるか、または分析培地中に移される。好ましくは、前記分析培地は規定培地である。より好ましい実施形態では、前記分析培地は最少培地である。
当業者は、細胞培養物を異なる培地に移す方法を知っている。一実施形態では、異なる培養培地を単に混合して新しい培養培地を形成する。好ましい態様において、微生物は、細胞を標的培地に懸濁することを含む、いくつかの遠心分離および洗浄工程を用いて移される。
分析培地中の微生物は、次に希釈されおよび/または単一の液滴に封入される。液滴生成は当業者に知られている。好ましくは、前記液滴はマイクロ流体デバイスを用いて生成される。好ましくは、液滴生成中に、化合物を産生する微生物とディテクター微生物とが混合されるあるいは、化合物を産生する微生物およびディテクター株を、別々の液滴に希釈し、そして、それぞれが微生物のうちの1つを含む2つの液滴を単一の液滴にまとめる。
液滴の生成法にかかわらず、その大部分の最終的な液滴は、それぞれのタイプの少なくとも1つの微生物、すなわち、化合物を生産する少なくとも1つの微生物および少なくとも1つのディテクター微生物を含むことが好ましい。好ましくは、液滴の大部分は各微生物の1つの細胞を含む。
液滴は、微生物の増殖を支持し、ディテクター微生物および化合物を産生する微生物の両方を支持し、産生微生物による前記化合物の産生を支持するための全ての必須化合物をさらに含むことが必須である。
微生物を含む液滴は、環境から内容物を分離するためにさらに封入されてもよい。封入の可能な方法は、WO2010/063937A1のパンフレットに記載されている。好ましい実施形態では、液滴は柔らかいアルギン酸塩シェルに封入される。
あるいは、液滴は、液滴を分離または封入するために、培地と不混和の相を使用して環境から分離される。一実施形態において、前記不混和相は油である。より好ましい実施形態では、前記不混和相はフッ素化油である。
一実施形態において、液滴は1pL〜1μLの体積を有する。
液滴を希釈し、所望により、封入した後、微生物を、適切な時間、インキュベートする。前記インキュベーションは、マイクロ流体デバイス内で直接行われてもよく、またはマイクロ流体デバイスとは分離されて行われてもよい。
一実施形態において、インキュベーションはマイクロ流体システムで実施される。
インキュベーションは可能な限り行われる。しかしながら、液滴がインキュベーション中に無傷のままであることが重要である。安定な液滴は、マイクロ流体デバイスの外側でインキュベートされ、そして、その後再びマイクロ流体デバイスに供されてもよい。
独立して液滴と微生物が培養されるところから、その微生物は、適切な温度でインキュベートされることが好ましい。適切な温度は、液滴中の微生物および化合物を生産するための要件に依存する。たとえば、大腸菌などの細菌培養物は、通常、20〜37℃の温度を必要とする。
一実施形態では、インキュベーション温度は18℃〜50℃の間である。好ましい実施形態では、インキュベーション温度は、20〜48℃の間である。より好ましい態様において、インキュベーション温度は、25〜45℃である。さらにより好ましい態様において、インキュベーション温度は、35〜40℃の間である。最も好ましい態様において、インキュベーション温度は37℃である。
温度は、インキュベーション中に変化してもよく、または一定であってもよい。本発明の一の実施形態では、微生物を含む液滴を一定温度でインキュベートする。別の実施形態では、微生物を含む液滴は、様々な温度でインキュベートされる。
インキュベーション時間はそれに応じて選択する必要がある。一般的には、インキュベーション時間は、微生物が成長し、化合物を生産し、検出できるように、十分に長くする必要がある。時間は、培地、温度および微生物によって変わる。「富化」培地と、微生物の最適温度に近い温度は、短いインキュベーション時間をもたらす。
インキュベーションの後、液滴は、マイクロ流体デバイスで分析され、レポーター遺伝子の活性化についてスクリーニングする。検出方法はレポーター遺伝子に依存する。レポーター遺伝子が蛍光タンパク質または蛍光シグナルを発生するレポーターオペロンである場合、検出方法は蛍光検出である。
好ましくは、インキュベーションの後、各液滴中のレポーター分子の濃度は蛍光または発光測定によって決定される。そのような測定は、液滴が生成されたのと同じマイクロ流体デバイス上で、または第一のマイクロ流体チップとは異なる第二のマイクロ流体デバイス上で実行され得る。好ましくは、改善された生産株は、バイオセンサー株を親生産株と一緒に封入することによって生産された液滴から測定されたものより上の蛍光または発光によって同定することができる。
検出後、活性化されたレポーター遺伝子または生存ディテクター微生物を含むものとして同定された液滴が選択され、さらなる分析のために分離される。液滴をソートするための潜在的な機構は、当業者に知られている。一実施形態では、細胞は、誘電泳動(dielectrophoresis)を使用してソートされる。別の実施形態では、細胞は音波を用いて仕分けられる。さらに別の実施形態では、細胞はFACSを用いて仕分けられる。
一の実施形態では、各培地の少なくとも1個の細胞を含む液滴は、第一の微生物の少なくとも1個の細胞を含む液滴を生成し、そして、前記チャンバーにおいて、前記第二の微生物を前記液滴に、ピコインジェクティング(pico injecting)することによって生成される(図6参照)。
代替の実施形態では、液滴は、第一の微生物を含む液滴および第二の微生物を含む液滴を生成し、液滴をチャンバー内の単一の液滴に混合および/または融合させることによって生成される。
第二の態様において、本明細書に開示される発明は、第一の態様およびその実施形態による方法により同定された微生物またはエフェクター化合物に関する。
ふけ(頭垢)の潜在的原因の1つである酵母様真菌マラッセジア属の種(Malassezia spec)の過剰増殖を防止する細菌株を同定するために、頭皮微生物相試料を等張緩衝液で洗浄し、試料中に存在する細菌を回収する。次に、これらの細菌を化学的に規定された培地を用いて希釈し、潜在的なエフェクター生物のライブラリを作製する。
蛍光タンパク質(たとえば、GFP、eGFP、mCherry、RFPなど)のコード配列を発現するように改変されたマラッセジア属の株を、液滴の1つのプールで増殖させる。この菌株の増殖は、蛍光測定、すなわち、ある波長またはある範囲の波長の光で細胞を照らすこと、および発光に使用した波長よりも大きい、波長または波長の範囲で、細胞によって放出される光量を測定することによってモニターできる。このマラッセジア属の株を、以下「試験生物」(第二の微生物)と呼ぶ。
頭皮微生物叢に存在する天然細菌を希釈して、単一細胞のレベルでカプセル化し、液滴の第二のプールにする。これらはまとめて「エフェクター生物」(上記の第一の微生物)と呼ばれる。
体積20pLのマイクロ流体液滴を、エフェクター生物のライブラリを含む水相および化学的に規定された培地中で希釈された試験生物の水相を、フッ素化界面活性剤を含むフッ素化油(たとえば、HFE7500)によって液滴に分離するマイクロ流体システムを用いて生成する。これらのマイクロ流体液滴プールを採取し、増殖のためにインキュベートするか、または直接液滴融合に供し、各個々の液滴中で試験生物をエフェクター生物と混合し、それらを共培養条件に供する。代わりに、エフェクター生物の液滴をピコインジェクションに供し、ここでは、規定された少量(5pL)の試験生物培養物を各マイクロ流体液滴に加え、それによって、エフェクター生物の細胞をマイクロ流体液滴内の試験生物の細胞と接触させる。次いで、ピコインジェクションされた液滴を収集し、30℃でインキュベートして、エフェクター生物の増殖を可能にし、特定の化合物の産生および分泌を通して、試験生物のその後の増殖、および蛍光タンパク質の同時産生に影響を及ぼす。
次いで、マイクロ流体システムを用いて、マイクロ流体液滴を分析する。目的の蛍光タンパク質の励起極大に対応する波長を有するレーザで、液滴を照射し、そして、照射/励起に使用される波長よりも長い波長範囲で、液滴によって放出される光量を測定することによって、各液滴の蛍光を分析する。より高い蛍光を示す液滴は、より高濃度の蛍光タンパク質を含み、したがって、検出株(試験菌)の細胞をより多く含む。また、より多数の試験生物細胞を含む液滴には、試験生物細胞の増殖を妨げないエフェクター生物細胞も含まなければならないと推測することもできる。逆に、より低い蛍光を示す液滴は、より低い濃度の蛍光タンパク質を含まなければならず、したがって、試験生物のより少ない数の細胞を含まなければならない。この場合、より少ない数の試験生物細胞を含む液滴には、試験生物細胞の増殖を妨害するエフェクター生物細胞も含まなければならないと推測することもできる。
マイクロ流体システムを用いて、低レベルの蛍光を示す液滴を液滴プールの残部から分離し、収集する。次に、これらの液滴を固体培地上に広げ、次にインキュベートして、試験生物に対して増殖停止効果または殺傷効果を示すエフェクター生物を回収する。次に、個々のクローン単離物を二次スクリーニングで分析し、試験生物に対する増殖阻害を確認する:コロニーを適切な培地に接種し、数日間培養し、マラッセジアに対する増殖阻害への影響を種々の条件下で試験する。
本発明はまた、本発明による方法によって同定された微生物またはエフェクター化合物に関する。
実験的根拠
マイクロ流体エマルションを用いた微生物選択システムを実証するために、2つの異なる微生物を用いた。ある微生物が増殖し分裂できるためには、第二の微生物が産生する化合物が必要である。第一の微生物は、トリプトファン要求性出芽酵母(S. cerevisiae)株CLIB339である。この株はアミノ酸の完全な補完を含む増殖培地でよく増殖するが、トリプトファンなしでは増殖しない。第二の微生物は、トリプトファンを過剰産生するプラスミドを含む大腸菌株である。第一の微生物である栄養要求性出芽酵母(S. cerevisiae)が、トリプトファン産生大腸菌株の存在下で増殖するかどうかを試験した。出芽酵母の増殖を検出するために、mCherryタンパク質を発現する遺伝子を導入し、酵母を蛍光化した。蛍光はマイクロ流体プラットホーム上の液滴中で容易に検出可能であり、出芽酵母株のバイオマスの生産(すなわち、増殖および分裂)の指標として役立つことができる。
出芽酵母へのmCherryの発現を担う遺伝子のクローニング
プラスミドpD1217へのmCherryのクローニングと出芽酵母の形質転換
mCherryの発現を担う遺伝子をpRFSD-mCherryから増幅し(表1参照)、アンプリコンの末端にSapI制限部位を加えた。次に、PCR産物とpD1217(表1参照)をSapIで消化し、一緒に連結した。次にライゲーションを大腸菌DH5αに形質転換し、33μg/mLのカナマイシンを添加したルリア−ベルターニ (LB)寒天プレート上で37℃で一晩増殖させた。プラスミド構築物を制限消化により検証した。得られたpD1217-mCherryと命名されたプラスミドはその後、出芽酵母 CLIB339(表1参照)に形質転換され、CLIB339(pD1217-mCherry)とした。
プラスミド過剰産生トリプトファンによる大腸菌の形質転換
大腸菌株DH5αをプラスミドpSC101-trp.l15で形質転換し(表1参照)、10μLg/mLテトラサイクリンを含む培地で形質転換体を選択した。
油中水エマルジョンでの出芽酵母 CLIB339(pD1217‐mCherry)と大腸菌(pSC101‐trp.l15)の共培養
フローフォーカシングデバイス(FFD)
ポリ‐(ジメチルシロキサン) (PDMS)マイクロ流体FFDの作製を21または30μmの型枠から作製した。フォトリソグラフィー技術により型枠(モールド)を作製した。FFDはAutoCadを用いて設計し、フォトマスク上に印刷した。フォトマスクは、ネガティブフォトレジストSU8-2015またはSU8-2025を用いて、それぞれ高さ21および30μmのマスターモールドを製造することにより、コーティングされたガラスウエハ上に移した。
PDMSと架橋剤を10:1の比率で混合し、マスターモールドに注ぎ、脱気し、70℃で一晩硬化させた。その後、PDMSスラブをマスターモールドから剥離し、0.75μMの穴を装置の入口および出口に穿刺し、プラズマ処理によりスライドガラス上に接着し、90℃で5分間焼成した。
FFDの湿潤性修飾
3M HFE7500中のチップ疎水性1% w/wトリクロロ(1H,1H,2H,2H‐ペルフルオロオクチル)シランをPDMSチップの出口チャンネルにフラッシュして全チャンネルを充填した。次に、N2ガスを使用して溶液を除去した。
微生物懸濁液
大腸菌(pSC101-trp.l15)および出芽酵母 CLIB339(pD1217-mCherry)を、それぞれ20μL/mLのテトラサイクリンを添加したDOMT培地で、37℃で、および20μL/mLのテトラサイクリンと76μg/mLのトリプトファンを添加したDOMT培地で、37℃で、2日間別々に増殖させた。出芽酵母 CLIB339(pD1217-mCherry)2mLを回収し、PBS pH 7.2で洗浄し、3000gで3回、3分間遠心分離した。細胞を20μL/mLテトラサイクリンでDMOTに再懸濁した。
液滴封入のために3つの試料を調製した:
1) 陽性対照-20μL/mLのテトラサイクリンと76μg/mLのトリプトファンを添加したDMOT中の出芽酵母 CLIB339(pD1217-mCherry)1mL、
2) 陰性対照-20μL/mLのテトラサイクリンを添加したDMOT中の出芽酵母CLIB339(pD1217-mCherry)1mL、および
3) 試験試料-20μL/mLのテトラサイクリンを添加したDMOT中の共培養中の大腸菌(pSC101-trp.l15)と出芽酵母 CLIB339(pD1217-mCherry)1mL。
元の培養由来の酵母を陽性対照試料に1.6×10cells/mLの濃度に加え、洗浄した試料由来の酵母を試料に加え、試験試料と陰性対照試料で同濃度とした。大腸菌(pSC101-trp.l15)を1.6x10cells/mLの濃度に加えた。
7-アミノ-4-メチル-3-クマリニル酢酸を、陽性対照試料中に50μMの濃度、試験試料中に250μMおよび陰性対照試料中に1250μMの濃度に添加して、異なる液滴集団をマークした。
大腸菌(pSC101-trp.l15)を含むまたは含まない油中水エマルジョン
上記の酵母および共培養懸濁液を別々のFFDに流し(図9)、HFE7500、2.5% w/w界面活性剤(RANバイオテクノロジー)からなる油相によって切断し、油滴中に20pLの水を生成した。すべての液滴を同じバイアルに採取し、37℃で一晩インキュベートした。各懸濁液について400万液滴を採取した。
翌日、HFE 7500を用いて液滴を間隔をあけた再注入装置(図9)で液滴を分析した。チャネル内の液滴に375nmレーザと561nmレーザを集光した。蛍光発光は、光増倍管(PMT)に連結した407〜497nmおよび545〜613nm蛍光フィルタで収集した。PMTによって生成されたシグナルは、統計解析のためのデータ収集プログラムを用いて処理され、3つの条件下すべてについて、液滴マーカー蛍光の量をmCherry蛍光の量(出芽酵母増殖の指標として)に結びつけた。陽性mCherry蛍光を示す液滴を、それらのPMT1蛍光にしたがって3つの集団に分離した。次いで、液滴中の大腸菌(pSC101-trp.l15)の存在が、mCherry蛍光によって示されるように、出芽酵母CLIB339(pD1217-mCherry)の有意なバイオマスを含む液滴の集団を高めるかどうかを観察するために集団を比較した。
油中水エマルジョン中の出芽酵母 CLIB339(pD1217‐mCherry)と大腸菌(pSC101‐trp.l15)の共培養
データ収集プログラムを用いて約370万個の液滴を処理した。PMT3陽性液滴は、陽性mCherry蛍光および液滴内部の出芽酵母CLIB339(pD1217-mCherry)の存在を表す。これは図10のy軸上に表されている。長方形で区切られ、「試験」で印をつけた液滴は、出芽酵母CLIB339(pD1217-mCherry)と大腸菌(pSC101-trp.l15)の両方を含む液滴である。一方、「-」記号で印をつけた長方形で区切られた液滴は、トリプトファンを含まない培地で出芽酵母CLIB339(pD1217-mCherry)のみを含んでいた。
図10からわかるように、PMT3(y軸)上で検出可能な有意なmCherryシグナルを有する液滴は、試験試料中には存在するが、陰性対照試料中には存在しない。mCherry蛍光は出芽酵母の増殖の指標として使用されるため、このことは、酵母が、トリプトファンを分泌する形質転換大腸菌株との共培養においてのみ増殖することを示しており、したがって、分泌された化合物を介して、これら2つの微生物間の相乗的相互作用を実証している。

Claims (7)

  1. 第一の微生物がエフェクター化合物を分泌する可能性があり、それによって(i)第二の微生物の細胞分裂活性に対する阻害効果または(ii)第二の微生物の細胞分裂活性に対する増強効果のいずれかを有する、前記第一の微生物を識別する方法であって、
    a. 目的のエフェクター化合物を産生する可能性がある第一の微生物由来の細胞および第二のディテクター微生物由来の細胞を提供すること;
    b. インキュベーションのために微小液滴へ両方の細胞を導入すること;
    c. マイクロ流体システムへ微小液滴を導入すること;
    d. 前記マイクロ流体システムにおいて、第二の微生物の細胞が、前記エフェクター化合物に起因する増強された増殖効果を示すことまたは阻害された増殖効果を示すことを分析すること、を含む方法。
  2. ステップc)の後にエフェクター物質を単離するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第一の微生物および/または第二の微生物が、細菌細胞、真菌細胞、酵母細胞、藻類細胞、真核細胞または原核細胞である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第一の微生物が、所望のエフェクター物質を産生する微生物を含むことが疑われる天然試料由来であるか、または前記試料がランダム突然変異誘発によって生成された変異株プール由来である、請求項1から3に記載の方法。
  5. インキュベーションがマイクロ流体システムで行われる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記エフェクター化合物が、エフェクター化合物が、L-およびD-アミノ酸;L-アラビノース、N-アセチル-D-グルコサミン、N-アセチル-D-マンノサミン、N-アセチルノイラミン酸、ラクトース、D-グルコサミン、D-グルコース-6-リン酸、D-キシロース、D-ガラクトース、グリセロール、マルトース、マルトトリオース、およびメリビオースなどの糖類および炭素源;シチジン、グアニン、アデニン、チミジン、グアノシン、アデノシンなどのヌクレオシド;ヘキサデカン酸や3-リン酸グリセロールなどの脂質;インドール、マルトヘキソース、マルトペントース、プトレシン、スペルミジン、オルニチン、テトラデカン酸、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドを含むがこれらに限定されない一次代謝産物、または二次代謝産物である、請求項1から5に記載の方法。
  7. 請求項1から6のいずれかによって同定された微生物またはエフェクター化合物。
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