JP2021197538A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小面積化された半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置において、メモリアレイ4は、フローティングゲート17を有するp−MOS12と、p−MOS12に接続され、p−MOS12と出力ノード14を共有するn−MOS13とを含み、一対のp−MOS12とn−MOS13とが1ビットのセル単位を形成している。また、半導体装置は、メモリアレイ4の複数のセル単位7に関連する周辺回路を含み、セル単位7および周辺回路の総面積に対する周辺回路の面積が、10%〜60%である。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置に関する。
従来、半導体装置が種々のアプリケーションで利用されている。たとえば、特許文献1は、p型シリコン基板と、p型シリコン基板上に所定のピッチで形成された短冊形状のn型拡散層と、n型拡散層上を交差するように所定のピッチで形成されたMOSトランジスタのゲート酸化膜およびゲート電極と、素子分離のために各n型拡散層の間に形成されたトレンチおよびトレンチ酸化膜とを備える、マスクROMを開示している。
特開2004−303898号公報
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、フローティングゲートを有するpチャネル型MOSトランジスタと、前記pチャネル型MOSトランジスタに接続され、前記pチャネル型MOSトランジスタと出力ノードを共有するnチャネル型MOSトランジスタとを含み、一対の前記pチャネル型MOSトランジスタと前記nチャネル型MOSトランジスタとが1ビットのセル単位を形成している。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の模式的な斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の全体構成を示すブロック図である。 図3は、メモリアレイの平面図である。 図4は、図3のIV−IV断面における断面図である。 図5は、メモリの書き込み時の動作メカニズムを説明するための図である。 図6は、メモリの読み出し時(初期状態)の動作メカニズムを説明するための図である。 図7は、メモリの読み出し時(初期状態)の回路動作を説明するための図である。 図8は、メモリの読み出し時(初期状態)のVg−Vout特性を示す図である。 図9は、メモリの読み出し時(記憶状態)の動作メカニズムを説明するための図である。 図10は、メモリの読み出し時(記憶状態)の回路動作を説明するための図である。 図11は、メモリの読み出し時(記憶状態)のVg−Vout特性を示す図である。 図12は、p−MOSのVgとIdとの関係を示す図である。 図13は、n−MOSのVgとIdとの関係を示す図である。 図14は、メモリセル数とメモリ面積との関係を示す図である。 図15は、メモリアレイの平面図(変形例)である。
<本発明の実施形態>
まず、本発明の実施形態を列記して説明する。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、フローティングゲートを有するpチャネル型MOSトランジスタと、前記pチャネル型MOSトランジスタに接続され、前記pチャネル型MOSトランジスタと出力ノードを共有するnチャネル型MOSトランジスタとを含み、一対の前記pチャネル型MOSトランジスタと前記nチャネル型MOSトランジスタとが1ビットのセル単位を形成している。
この構成によれば、pチャネル型MOSトランジスタ(p−MOSトランジスタ)がメモリトランジスタとして使用されており、p−MOSトランジスタのフローティングゲートに電子(ホットキャリア)が注入されることによって、情報が書き込まれる。p−MOSトランジスタでは、フローティングゲートに電子が注入されるとゲート近傍に正孔(ホール)が誘起される。そのため、p−MOSトランジスタの閾値電圧が0V未満(ノーマリオン)となる。
一方、フローティングゲートに電子が注入されていないと正孔の誘起が起きないため、p−MOSトランジスタの閾値電圧は0を超える値(ノーマリオフ)となる。つまり、p−MOSトランジスタでは、情報の書き込み状態(Program)と初期状態(Initial)との間で閾値電圧Vthが0Vを跨ぐこととなる。一方、n−MOSトランジスタではVthが0Vを跨ぐことなく、常に正の値を取るため、何らかの読出し電圧が必要となる。
したがって、p−MOSトランジスタが常にオンしているかオフしているかを判別するだけで、情報の書き込みの有無を簡単に判定することができる。
また、nチャネル型MOSトランジスタ(n−MOSトランジスタ)がリードトランジスタとして使用されており、p−MOSトランジスタと出力ノードを共有している。したがって、n−MOSトランジスタのソース側端子の電位が0Vの状態でn−MOSトランジスタをオンさせることによって、p−MOSトランジスタのドレイン側の電位を0Vにすることができる。そのため、p−MOSトランジスタのソース側に印加する電圧が比較的低くても、p−MOSトランジスタのソース−ドレイン間に高電界をかけることができ、p−MOSトランジスタのフローティングゲートに電子を注入することができる。
このように、情報の書き込みの有無の判別が簡単で、かつ低い電源電圧で情報の書き込みを行うことができるため、当該判別のための制御回路や、高い電源電圧を供給するための電源回路等の周辺回路を省略するか、小さくすることができる。その結果、小面積化された半導体装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、複数の前記セル単位が、行列状に配列されており、前記複数のセル単位は、第1方向に沿う第1行に配列された複数の第1セル単位と、前記第1方向に沿い、前記第1行に隣り合う第2行に配列された複数の第2セル単位とを含み、前記第1セル単位の前記nチャネル型MOSトランジスタと、前記第2セル単位の前記nチャネル型MOSトランジスタとが互いに隣り合っていてもよい。
この構成によれば、第1セル単位と第2セル単位との間の素子分離構造を小さくできるので、半導体装置の面積をいっそう小さくすることができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記複数のセル単位が、キロビットオーダの容量を有するメモリセルアレイを形成していてもよい。
このように、メモリセルアレイがキロビットオーダ以下である場合、従来はメモリ面積において周辺回路が占める割合が高かった。これに対し、本発明の実施形態のように、メモリ面積における占有率が高い周辺回路を省略するか、小さくすることができれば、メモリ面積の縮小化が顕著となる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記メモリセルアレイの容量は、2Kビット未満であってもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記複数のセル単位の各前記nチャネル型MOSトランジスタに共通に接続されたゲートラインを含んでいてもよい。
この構成によれば、複数のセル単位から一括して情報を読み出すことができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、前記セル単位に関連する周辺回路を含み、前記セル単位および前記周辺回路の総面積に対する前記周辺回路の面積が、10%〜60%であってもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、複数の前記セル単位が、16ビット〜512ビットのメモリセルアレイとして配列されており、前記セル単位に関連する周辺回路を含み、前記セル単位および前記周辺回路の総面積に対する前記周辺回路の面積が、10%〜60%であってもよい。
<本発明の実施形態の詳細な説明>
次に、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
[メモリセル6の平面構造]
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置1の模式的な斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る半導体装置1の全体構成を示すブロック図である。図2では、図面のスペースの制約から、行列状のメモリセル6の一部の行および列を省略し、省略した部分を「・・・」で示している。
図1を参照して、半導体装置1は、たとえば、チップ状のLSI(Large Scale Integrated circuits)であってもよい。この実施形態では、半導体装置1は、アナログLSIであり、LSIの回路の構成要素の一つとして、メモリ領域2と、メモリ領域2のメモリを制御する回路が形成されたロジック領域3とを含んでいてもよい。
図2を参照して、メモリ領域2は、メモリアレイ4と、周辺回路5とを含んでいてもよい。
メモリアレイ4は、メモリセル6と、メモリセル6にそれぞれ電気的に接続されたゲートラインGL、ソースラインSL、電源ラインPL1〜PLnおよび出力ラインOL1〜OLnとを含んでいてもよい。
メモリセル6は、図2でハッチングが付されたセル単位7が行列状(=m×n)に配列されることによって形成されている。この実施形態では、メモリセル6は、たとえば、第1方向Xに沿うm行が1〜1,024行であり、第2方向Yに沿うn列が1〜1,024列であってもよい。メモリセル6は、キロビットオーダの容量を有していてもよい。ここで、キロビットオーダとは、1K(キロ)ビット以上1M(メガ)ビット未満であってもよい。この実施形態では、メモリセル6の容量は、2Kビット未満であることが好ましく、1Kビット未満であることがさらに好ましい。つまり、メモリセル6は、合計で、1個〜n個(n<1,048,576)のセル単位7を含んでいてもよい。
ゲートラインGLおよびソースラインSLは、それぞれ、複数のセル単位7に共通の配線であってもよい。この実施形態では、ゲートラインGLおよびソースラインSLは、それぞれ、1本ずつ設けられている。なお、ゲートラインGLおよびソースラインSLは、各セル単位7に1本ずつ設けられ、合計で、セル単位7の数(=n)と同じ本数設けられていてもよい。
電源ラインPL1〜PLnおよび出力ラインOL1〜OLnは、各セル単位7に1本ずつ対応して設けられ、合計で、セル単位7の数(=n)と同じ本数設けられていてもよい。なお、図2では、明瞭化のため、電源ラインPL1〜PLnおよび出力ラインOL1〜OLnを1本のみ示している。
周辺回路5は、複数のセル単位7に関連する回路で形成されていてもよい。セル単位7に関連する回路とは、たとえば、複数のセル単位7のうち電源電圧が印加されるセルを選択する回路、セル単位7にゲート電圧を印加する回路、セル単位7における情報の書き込みの有無を判別する回路等を含んでいてもよい。より具体的には、書込み用デコーダ、読出し後のラッチ回路、ECC回路等を周辺回路5として含んでいてもよい。周辺回路5は、装置外部と電気的に接続されており、たとえば、外部から入力されるリードコマンドに応じて、要求されたデータを装置外部に出力する。
メモリアレイ4では、メモリセル6および周辺回路5の総面積に対する周辺回路5の面積は、たとえば、16ビット〜512ビットにおいて、従来メモリ構成では、前記セル単位および前記周辺回路の総面積に対する前記周辺回路の面積が、70%〜100%であるのに対し、この実施形態では10%〜60%であってもよい。メモリセル6および周辺回路5の面積は、たとえば、メモリセル6および周辺回路5の各アクティブ領域(たとえば、素子分離構造で囲まれた領域)の平面面積で比較することができる。
図3は、メモリアレイ4の平面図である。次に、メモリアレイ4の平面構造を、より具体的に説明する。
前述のように、メモリセル6は、セル単位7が行列状に配列されることによって形成されている。図3では、メモリセル6は、第1方向Xに沿う第1行8に配列された複数の第1セル単位10と、第1方向Xに沿い、第1行8に隣り合う第2行9に配列された複数の第2セル単位11とを含んでいてもよい。第1セル単位10は、紙面左から順に、第1セルC1、第2セルC2、第3セルC3および第4セルC4を含んでいてもよい。一方、第2単位セルは、紙面左から順に、第5セルC5、第6セルC6、第7セルC7および第8セルC8を含んでいてもよい。
各セルC1〜C8は、p−MOS12(pチャネル型MOSトランジスタ)と、n−MOS13(nチャネル型MOSトランジスタ)とを含み、これら一対のp−MOS12およびn−MOS13によって1ビットのセル単位7が形成されている。また、p−MOS12およびn−MOS13は、互いに出力ノード14を共有している。より具体的には、各p−MOS12がp側ドレインコンタクト15を有し、各n−MOS13がn側ドレインコンタクト16を有し、これらp側ドレインコンタクト15およびn側ドレインコンタクト16が共通に接続されて引き出されることによって、各出力ノード14が形成されている。各出力ノード14は、それぞれ、図示しない位置で出力ラインOL1〜OLnに接続されている。
各p−MOS12は、それぞれ、フローティングゲート17を有している。フローティングゲート17は、各セルC1〜C8内で独立して形成されており、電気的にフローティングされている。また、各p−MOS12は、それぞれ、p側ソースコンタクト18を有している。p側ソースコンタクト18は、各セルC1〜C8内で独立して形成されており、それぞれ、図示しない位置で電源ラインPL1〜PLnに接続されている。
各n−MOS13は、それぞれ、n側ソースコンタクト19を有している。各n側ソースコンタクト19は、ソースラインSLに接続されている。ソースラインSLは、複数のセルC1〜C8間に跨って延びており、n側ソースコンタクト19に一括して接続されている。また、メモリセル6内には、ゲートラインGLが延びている。ゲートラインGLは、後述するように、各n−MOS13のゲート電極45(図4参照)に共通に接続される。
また、この実施形態では、第1セル単位10のn−MOS13と、第2セル単位11のn−MOS13とが互いに隣り合っている。したがって、n側ソースコンタクト19は、図3に示すように、互いに隣り合うセルC1〜C8のn−MOS13同士で共有されていてもよい。この実施形態では、第1セルC1と第5セルC5との間、第2セルC2と第6セルC6との間、第3セルC3と第7セルC7との間、および第4セルC4と第8セルC8との間において、それぞれ、n側ソースコンタクト19が共有されている。
[メモリセル6の断面構造]
図4は、図3のIV−IV断面における断面図である。次に、各セルC1〜C8の断面構造について詳細に説明する。図4では、一例として第1セルC1および第5セルC5の断面構造を説明するが、他のセルC2,C3,C4,C6,C7,C8も、第1セルC1および第5セルC5と同様の断面構造を有している。
半導体装置1は、基板20と、エピタキシャル層21とを含む。基板20は、この実施形態ではp型のシリコン基板で構成されているが、他の素材(たとえば、炭化シリコン(SiC)等)で構成された基板であってもよい。
エピタキシャル層21は、基板20上に形成されている。エピタキシャル層21は、この実施形態ではn型のシリコン層で構成されているが、他の素材(たとえば、炭化シリコン(SiC)等)で構成されていてもよい。
なお、半導体装置1は、エピタキシャル層21を備えていなくてもよく、その場合、n型の基板20にメモリセル6が形成されていてもよい。また、半導体装置1は、半導体チップを有しており、この半導体チップにn型およびp型の不純物領域を形成することによってメモリセル6が作り込まれていてもよい。なお、半導体チップは、たとえば、不純物無添加の単結晶チップであってもよい。
エピタキシャル層21には、素子分離構造22が形成されている。この実施形態では、素子分離構造22は、p−MOS12用の第1アクティブ領域23とn−MOS13用の第2アクティブ領域24とを分離している。一方、隣り合うn−MOS13(図4では、第1セルC1のn−MOS13および第5セルC5のn−MOS13)用の第2アクティブ領域24同士は、素子分離されていなくてもよい。
各素子分離構造22は、STI(Shallow Trench Isolation)構造を含んでいてもよい。この場合、各素子分離構造22は、トレンチ27と、トレンチ27に埋め込まれた絶縁体28とを含む。むろん、素子分離構造22は、LOCOS酸化膜、DTI(Deep Trench Isolation)構造等、他の素子分離構造であってもよい。また、素子分離構造22は、図示はしないが、メモリ領域2とロジック領域3とを分離する構造を含んでいてもよい。
p−MOS12用の第1アクティブ領域23には、n型ウェル29が形成されている。
n型ウェル29の表面部には、p型ドレイン領域30およびp型ソース領域31が、互いに間隔を空けて形成されている。p型ドレイン領域30およびp型ソース領域31は、たとえば、1×1019cm−3〜5×1021cm−3の不純物濃度を有していてもよい。n型ウェル29の表面部には、さらに、p型ソース領域31に接するn型バックゲート領域32が形成されている。また、n型バックゲート領域32は、p型ソース領域31とほぼ同じ深さを有していてもよい。なお、n型バックゲート領域32は、p型ソース領域31に接している必要はなく、たとえば、n型ウェル29においてp型ソース領域31から離れた部分に形成されていてもよい。
また、n型ウェル29の表面部には、p型LDD領域33が、それぞれ、p型ドレイン領域30およびp型ソース領域31に接するように形成されている。
n型ウェル29の表面部において、p型ドレイン領域30とp型ソース領域31との間の領域は、p−MOS12のチャネルが形成されるチャネル領域34である。エピタキシャル層21の表面には、チャネル領域34を覆う第1ゲート絶縁膜35が形成されている。第1ゲート絶縁膜35は、この実施形態では、酸化シリコン(SiO)で構成されているが、他の絶縁材料で構成されていてもよい。
第1ゲート絶縁膜35上には、フローティングゲート17が形成されている。フローティングゲート17は、たとえば、不純物が添加されたポリシリコンであってもよい。フローティングゲート17の側面には、第1絶縁膜36を介して第1サイドウォール37が形成されている。第1絶縁膜36および第1サイドウォール37は、第1ゲート絶縁膜35上に形成され、フローティングゲート17の側面を覆っている。第1絶縁膜36および第1サイドウォール37は、この実施形態では、酸化シリコン(SiO)で構成されているが、他の絶縁材料(たとえば、窒化シリコン酸化膜(SiON)等)で構成されていてもよい。
n−MOS13用の第2アクティブ領域24には、p型ウェル38が形成されている。
p型ウェル38の表面部には、n型ソース領域39およびn型ドレイン領域40が、互いに間隔を空けて形成されている。n型ソース領域39は、隣り合うn−MOS13(図4では、第1セルC1のn−MOS13および第5セルC5のn−MOS13)において共有されている。なお、ここでは図示しないが、p型ウェル38の表面部には、p型バックゲート領域が形成されていてもよい。
また、p型ウェル38の表面部には、n型LDD領域42が、それぞれ、n型ソース領域39およびn型ドレイン領域40に接するように形成されている。
p型ウェル38の表面部において、n型ソース領域39とn型ドレイン領域40との間の領域は、n−MOS13のチャネルが形成されるチャネル領域43である。エピタキシャル層21の表面には、チャネル領域43を覆う第2ゲート絶縁膜44が形成されている。第2ゲート絶縁膜44は、この実施形態では、酸化シリコン(SiO)で構成されているが、他の絶縁材料で構成されていてもよい。
第2ゲート絶縁膜44上には、複数のセルC1〜C8で共有されるゲート電極45が形成されている。ゲート電極45は、たとえば、不純物が添加されたポリシリコンであってもよい。ゲート電極45の側面には、第2絶縁膜46を介して第2サイドウォール47が形成されている。第2絶縁膜46および第2サイドウォール47は、第2ゲート絶縁膜44上に形成され、ゲート電極45の側面を覆っている。第2絶縁膜46および第2サイドウォール47は、この実施形態では、酸化シリコン(SiO)で構成されているが、他の絶縁材料(たとえば、窒化シリコン酸化膜(SiON)等)で構成されていてもよい。
各セル単位7におけるp−MOS12およびn−MOS13の接続について、p−MOS12のp型ソース領域31とn型バックゲート領域32は、前述のp側ソースコンタクト18を介して、電源ラインPL1〜PLn(図4では、PL1およびPL5を示している)に接続されている。p−MOS12のp型ドレイン領域30とn−MOS13のn型ドレイン領域40は、前述のp側ドレインコンタクト15およびn側ドレインコンタクト16を介して、出力ラインOL1〜OLn(図4では、OL1およびOL5を示している)に接続されている。各セル単位7のゲート電極45は、全て共通に接続されており、前述のゲートラインGLに集約されている。n−MOS13のn型ソース領域39は、前述のn側ソースコンタクト19を介して、共通のソースラインSLに接続されている。
[メモリセル6の動作]
次に、図5〜図11を参照して、メモリセル6の動作について詳細に説明する。図5〜図11では、一例として第1セルC1の動作を説明するが、他のセルも、第1セルC1と同様の動作をする。
図5は、メモリの書き込み時の動作メカニズムを説明するための図である。図6は、メモリの読み出し時(初期状態)の動作メカニズムを説明するための図である。図7は、メモリの読み出し時(初期状態)の回路動作を説明するための図である。図8は、メモリの読み出し時(初期状態)のVg−Vout特性を示す図である。図9は、メモリの読み出し時(記憶状態)の動作メカニズムを説明するための図である。図10は、メモリの読み出し時(記憶状態)の回路動作を説明するための図である。図11は、メモリの読み出し時(記憶状態)のVg−Vout特性を示す図である。
まず、図5を参照して、メモリの書き込み(Program)時の動作メカニズムを説明する。
メモリの書き込みでは、たとえば、n−MOS13のソース側電位(ソースラインSLの電位)Vssが0Vの状態で、ゲート電極45に電圧Vgが印加される。この実施形態では、たとえば、Vg=5Vであり、これにより、ゲート電極45の近傍(チャネル領域43)に電子が誘起されてチャネル48が形成され、n−MOS13がオンする。この際、n−MOS13とp−MOS12とが出力ノード14を共有しているため、p−MOS12のドレイン側電位(出力信号Vout1の電位)は、n−MOS13のチャネル48を介して導通する電位Vssと同じ電位(=0V)となる。そのため、p−MOS12のソース側電位Vdd1が比較的低くても、p−MOS12のソース−ドレイン間に高電界49をかけることができ、p−MOS12のフローティングゲート17に電子50(ホットキャリア)を注入することができる。
たとえば、この実施形態では、p−MOS12のソース側電位Vdd1=5Vとすることによって、ホットキャリア注入を発生させることができる。5Vの電圧は、LSI外部で使用されることが多い電圧であるため、LSI外部から昇圧回路を介さずに、p−MOS12のソース側電位Vdd1として使用することができる。その結果、高い電源電圧を供給するための電源回路を周辺回路5から省略することができる。
次に、図6〜図8を参照して、初期状態でのメモリの読み出し(Read“0”)時の動作メカニズムを説明する。
初期状態でのメモリの読み出しでは、図6に示すようにp−MOS12のフローティングゲート17に電子50が貯まっていないため、p−MOS12のソース−ドレイン間のチャネル領域34にチャネルが形成されず、p−MOS12はノーマリオフとなる。
一方、図8を参照して、n−MOS13のゲート電極45に印加するゲート電圧Vgを0V〜1.5Vまで増加させていく場合、n−MOS13のゲート閾値電圧VthまではHi−z(ハイインピーダンス)のためn−MOS13のソース−ドレイン間にチャネルが形成されず、出力信号Vout1が出力されない(図8の破線区間)。そして、n−MOS13のゲート閾値電圧Vthを超えると、図6に示すようにn−MOS13のソース−ドレイン間にチャネル48が形成されて導通する。この際、0Vの出力信号Vout1が出力されたことを判定できればいいだけなので、n−MOS13は、弱くオン(Weak−On)させるだけでよい。これにより、出力信号Vout1として、n−MOS13のソース側電位Vssと同じ電位の0Vが出力される。つまり、出力信号Vout1として、低い(Low)電圧が出力される。判定の終了後は、n−MOS13をオフにすることによって低消費電力化も可能となる。
次に、図9〜図11を参照して、記憶状態でのメモリの読み出し(Read“1”)時の動作メカニズムを説明する。
記憶状態でのメモリの読み出しでは、図9に示すようにp−MOS12のフローティングゲート17に電子50が貯まっているため、p−MOS12のソース−ドレイン間のチャネル領域34に正孔が誘起されてチャネル51が形成され、p−MOS12はノーマリオンとなる。
一方、図11を参照して、n−MOS13のゲート電極45に印加するゲート電圧Vgを0V〜1.5Vまで増加させていく場合、n−MOS13のゲート閾値電圧VthまではHi−z(ハイインピーダンス)のためn−MOS13のソース−ドレイン間にチャネルが形成されず、p−MOS12のドレイン側電位(出力信号Vout1)は、p−MOS12のチャネル51を介して導通する電位Vdd1と同じ電位(=1.5V)となる。そして、n−MOS13のゲート閾値電圧Vthを超えると、図9に示すようにn−MOS13のソース−ドレイン間にチャネル48が形成されて導通する。この際、0Vを超える出力信号Vout1が出力されたことを判定できればいいだけなので、図7の場合と同様に、n−MOS13は、弱くオン(Weak−On)させるだけでよい。なぜなら、n−MOS13が強くオンしてしまうと、Vout1がより低くなり、読出しマージンがなくなってしまうためである。これにより、p−MOS12とn−MOS13とが電流を引き合い、出力信号Vout1は、電位Vddよりも若干低い電位となる。つまり、出力信号Vout1として、初期状態でのメモリの読み出し時に比べて高い(High)電圧が出力される。
[半導体装置1で発現される作用・効果]
以上のように、半導体装置1では、p−MOS12がメモリトランジスタとして使用されており、p−MOS12のフローティングゲート17に電子50(ホットキャリア)が注入されることによって、情報が書き込まれる(図5参照)。p−MOS12では、図9〜図11で示したように、フローティングゲート17に電子50が注入されて記憶(Program)状態となるとフローティングゲート17近傍に正孔(ホール)が誘起される。そのため、p−MOS12の閾値電圧は、0V未満(ノーマリオン)となる。一方、フローティングゲート17に電子50が注入されていない初期(Initial)状態であると正孔の誘起が起きないため、図6〜図8で示したように、p−MOS12の閾値電圧は0Vを超える値(ノーマリオフ)となる。
つまり、p−MOS12では、図12に示すように、情報の記憶(Program)状態と初期(Initial)状態との間で閾値電圧が0Vを跨ぐこととなる。したがって、p−MOS12が常にオンしているかオフしているかを判別するだけで、情報の書き込みの有無を簡単に判定することができる。たとえば、前述のように、p−MOS12がオフしていて、出力信号Vout1としてVss(=0V)が出力される状態(図8参照)と、p−MOS12がオンして、出力信号Vout1として0Vを超える電位(この実施形態では、Vout1≒1.5V)が出力される状態(図11参照)とを判別するだけで、情報の書き込みの有無を簡単に判定することができる。しかも、0Vの電圧は、グランド電位としてLSIに必ず存在する電位であるため、判別が非常に容易である。
これに対し、この実施形態とは異なり、n−MOS13をメモリトランジスタとして使用する場合は、図13に示すように、初期(Initial)状態と情報の記憶(Program)状態との判別には、比較的大きな電圧が必要となる。また、n−MOS13のゲート閾値電圧を、Initial状態以上、Program状態未満の電圧という、一定の範囲に制御して判別しなければならず、p−MOS12を使用した場合のようにp−MOS12のオン/オフというピンポイントで判別できる場合に比べて判別が複雑になる。
このように、この実施形態の半導体装置1では、情報の書き込みの有無の判別が簡単で、かつ、図5の説明で示したように低い電源電圧で情報の書き込みを行うことができるため、当該判別のための制御回路や、高い電源電圧を供給するための電源回路等の周辺回路を省略するか、小さくすることができる。その結果、小面積化された半導体装置1を提供することができる。
たとえば、図14に示すように、通常、メモリ面積は、周辺回路5とメモリセル6面積との合計面積である。周辺回路5の面積は、メモリ容量に減少に伴って縮小化されるものではなく、ほぼ一定である。そのため、従来、容量が比較的低いキロビットオーダのメモリでは、メモリ面積において周辺回路5が占める割合が高かった。これに対し、この実施形態のように、メモリ面積における占有率が高い周辺回路5を省略するか、小さくすることができれば、キロビットオーダのメモリにおいてもメモリ面積の縮小化が顕著となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、図3では、互いに隣り合うセルC1〜C8のn−MOS13同士でn側ソースコンタクト19が共有される8ビット分のセルのレイアウトを示した。これに対し、たとえば、図15に示す4ビットのレイアウトでは、n側ソースコンタクト19は、各n−MOS13に独立して形成されていてもよい。
たとえば、半導体装置1の各半導体部分の導電型を反転した構成が採用されてもよい。たとえば、半導体装置1において、p型の部分がn型であり、n型の部分がp型であってもよい。
また、リードトランジスタとして、n−MOS13に代えて抵抗素子を使用することもできる。抵抗素子であれば、図7および図10に示すn−MOS13の“Weak−On”と同等の状態を発生させることができるので、n−MOS13に代えることができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :半導体装置
4 :メモリアレイ
5 :周辺回路
6 :メモリセル
7 :セル単位
8 :第1行
9 :第2行
10 :第1セル単位
11 :第2セル単位
12 :p−MOS
13 :n−MOS
14 :出力ノード
GL :ゲートライン
X :第1方向

Claims (7)

  1. フローティングゲートを有するpチャネル型MOSトランジスタと、
    前記pチャネル型MOSトランジスタに接続され、前記pチャネル型MOSトランジスタと出力ノードを共有するnチャネル型MOSトランジスタとを含み、
    一対の前記pチャネル型MOSトランジスタと前記nチャネル型MOSトランジスタとが1ビットのセル単位を形成している、半導体装置。
  2. 複数の前記セル単位が、行列状に配列されており、
    前記複数のセル単位は、第1方向に沿う第1行に配列された複数の第1セル単位と、前記第1方向に沿い、前記第1行に隣り合う第2行に配列された複数の第2セル単位とを含み、
    前記第1セル単位の前記nチャネル型MOSトランジスタと、前記第2セル単位の前記nチャネル型MOSトランジスタとが互いに隣り合っている、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記複数のセル単位が、キロビットオーダの容量を有するメモリセルアレイを形成している、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記メモリセルアレイの容量は、2Kビット未満である、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記複数のセル単位の各前記nチャネル型MOSトランジスタに共通に接続されたゲートラインを含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記セル単位に関連する周辺回路を含み、
    前記セル単位および前記周辺回路の総面積に対する前記周辺回路の面積が、10%〜60%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 複数の前記セル単位が、16ビット〜512ビットのメモリセルアレイとして配列されており、
    前記セル単位に関連する周辺回路を含み、
    前記セル単位および前記周辺回路の総面積に対する前記周辺回路の面積が、10%〜60%である、請求項1に記載の半導体装置。
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