JP2021192215A - 肉質判別プログラム及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】肉質をより人手に頼ることなく高精度かつ自動的に判別する。【解決手段】食肉の肉質を判別する肉質判別プログラムにおいて、判別対象の食肉を撮像した画像情報と、判別対象の食肉の弾力性に関する弾力性情報とを取得する情報取得ステップと、過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、過去において検査した食肉の弾力性に関する参照用弾力性情報とを有する組み合わせと、上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び弾力性情報に応じた参照用弾力性情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、肉質を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、肉質を高精度に判別する上で好適な肉質判別プログラム及びシステムに関する。
食肉の肉質は、「脂肪交雑」、「肉の色沢」、「肉のしまりときめ」、「脂肪の色沢と質」等の項目に基づいて評価が行われる。そして、これらの各項目の総合的な判別結果から最終的に肉質が等級により表される。従来においてこの食肉の肉質は、人による官能評価として、食肉の品質さや特性(硬いか軟らかいか、風味が強いか弱いか等)をパネラー(消費者)により評価させていた。しかし、パネラーによる評価は、ブレが生じる場合もあり、統一的な判断が困難になる場合が多い。また肉質を機器分析を通じて行う場合もあるが、食肉を出荷する都度、機器分析を行うことになれば、労力と費用負担が増大してしまうことにもなる。
このため、肉質評価を、人による官能評価や機器分析に頼ることなく高精度に評価することができるシステムが従来より望まれていた。また肉を屠畜した後の部位を自動的に判別することに対するニーズも高まっていた。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、食肉の肉質を人による官能評価や機器分析に頼ることなく高精度かつ自動的に判別することが可能な肉質判別プログラム及びシステムを提供することにある。また、食肉の部位を高精度かつ自動的に判別することが可能な食肉の部位判別プログラム
本発明に係る肉質判別プログラムは、食肉の肉質を判別する肉質判別プログラムにおいて、判別対象の食肉を撮像した画像情報と、判別対象の食肉の弾力性に関する弾力性情報とを取得する情報取得ステップと、過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、過去において検査した食肉の弾力性に関する参照用弾力性情報とを有する組み合わせと、上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び弾力性情報に応じた参照用弾力性情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、肉質を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
特段のスキルや経験が無くても、人による官能評価や機器分析に頼ることなく、誰でも手軽に肉質の判別を高精度に行うことができる。特段のスキルや経験が無くても、人による官能評価や機器分析に頼ることなく、誰でも手軽に食肉の部位の判別を高精度に行うことができる。
本発明を適用したシステムの全体構成を示すブロック図である。 探索装置の具体的な構成例を示す図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。
以下、本発明を適用した肉質判別プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
第1実施形態
図1は、第1実施形態としての肉質判別プログラムが実装される肉質判別システム1の全体構成を示すブロック図である。肉質判別システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された判別装置2と、判別装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する判別装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別装置2へと出力する。また情報取得部9は地図情報をスキャニングすることで位置情報を特定する手段により構成されていてもよい。また情報取得部9は、温度センサ、湿度センサ、風向センサ、を測るための照度センサで構成されていてもよい。また情報取得部9は、天候についてのータを気象庁や民間の天気予報会社から取得する通信インターフェースで構成されていてもよい。また情報取得部9は身体に装着して身体のデータを検出するための身体センサで構成されていてもよく、この身体センサは、例えば体温、心拍数、血圧、歩数、歩く速度、加速度を検出するためのセンサで構成されていてもよい。また身体センサは人間のみならず動物の生体データを取得するものであってもよい。また情報取得部9は図面等の情報をスキャニングしたり、或いはデータベースから読み出すことで取得するデバイスとして構成されていてもよい。情報取得部9は、これら以外に臭気や香りを検知する臭気センサにより構成されていてもよい。
データベース3は、肉質判別を行う上で必要な様々な情報が蓄積される。肉質判別を行う上で必要な情報としては、過去において撮像した食肉の参照用画像情報、食肉を提供する家畜の生体から予め撮像した参照用超音波画像情報、食肉から遊離アミノ酸分析、脂肪酸組成、オレイン酸、イノシン酸、グアニル酸、ビタミンEの何れか1以上を分析した参照用分析情報、過去において撮像した食肉の産地に関する参照用産地情報、過去において食肉を提供する家畜の生体から取得した参照用生体情報、過去において撮像した食肉を提供する家畜の飼育環境に関する参照用飼育環境情報、過去において撮像した食肉を提供する家畜に施した餌に関する参照用餌情報と、これらに対して実際に判断がなされた肉質とのデータセットが記憶されている。
つまり、データベース3には、このような参照用画像情報に加え、参照用超音波画像情報、参照用分析情報、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報の何れか1以上と、肉質が互いに紐づけられて記憶されている。
判別装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この判別装置2による探索解を得ることができる。
図2は、判別装置2の具体的な構成例を示している。この判別装置2は、判別装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う判別部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、判別装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、判別部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
判別部27は、探索解を判別する。この判別部27は、判別動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この判別部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
上述した構成からなる肉質判別システム1における動作について説明をする。
肉質判別システム1では、例えば図3に示すように、参照用画像情報と、肉質との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。参照用画像情報とは、食肉の外観について、画像を撮像することにより得られた画像情報から得られるものであり、画像情報を解析することで得ることができる。この画像は静止画のみならず動画であってもよい。この参照用画像情報は、食肉について撮像した画像を解析することで、肉質を特定するようにしてもよい。参照用画像情報は、食肉用に解体した、いわば屠畜時の食肉を撮像した画像データで構成されていることを前提としているが、食肉を提供する家畜の生体jからの画像データで構成してもよい。
ここでいう肉質は、例えば「脂肪交雑」、つまり霜降の度合いで表現されていてもよく、BMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)の判定基準に基づいて評価されたものであってもよい。また肉質は、「肉の色沢」で表現されてもよい。この「肉の色沢」は肉の色と光沢であり、「脂肪交雑」と同様に、肉の色にはBCS(ビーフ・カラー・スタンダード)という判定基準に基づいて評されたものであってもよい。また肉質は、光沢も含まれる。肉質は、 「肉のしまりときめ」も含まれ、これらは見た目で評価してもよい。この肉質は、 肉のきめで評価されてもよく、これらが細かいと柔らかい食感を得ることができる。肉質は、「脂肪の色沢と質」も含まれ、色が白またはクリーム色を基準に判定され、光沢と質を考慮して評価される。これに加えて、肉汁の有無も味に影響を与えるファクターであることから、これを指標に入れてもよい。
この肉質は、肉の等級を介して表現されるものであっても良く、また肉質は、システム側、又はユーザ側が設定した5段階や10段階で評価したランキングで表現されるものであっても良い。或いは、単に物凄く美味しい、美味しい、まあまあ、普通で表現されたものであってもよい。
これらの肉質は、以前において学習させた特徴量に基づいて判別するようにしてもよい。このとき人工知能を活用し、食肉の画像データと、肉質を学習させておき、実際に参照用画像情報を取得する際には、これらの学習させた画像データと照らし合わせて、その肉質を判別するようにしてもよい。
また、肉質の代替として、脂肪交雑、肉の色沢、肉のしまりときめ、脂肪の色沢と質の何れか1以上を出力としてもよい。かかる場合には、食肉の画像データと、脂肪交雑、肉の色沢、肉のしまりときめ、脂肪の色沢と質の何れか1以上を学習させておき、実際に参照用画像情報を取得する際には、これらの学習させた画像データと照らし合わせて、判別するようにしてもよい。
肉質は、評価者による以前の経験に基づいてその良しあしを判断してもよいし、実際に試食をしてその味を判断するようにしてもよい。かかる場合には肉質を試食する複数人の検査者がその味について、食感、酸っぱさ、香ばしさ、歯ごたえ、苦み等の各項目について複数段階で評価し、それらを統計的に分析して品質評価値としてもよい。また、肉質は、味覚を検知可能な味覚センサを通じて判別するようにしてもよいし、各種機器分析を通じて判断してもよい。
図3の例では、入力データとして例えば参照用画像情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用画像情報P01〜P03は、出力としての肉質に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用画像情報は、この出力解としての肉質A〜Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報がこの連関度を介して左側に配列し、各肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報に対して、何れの肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての肉質と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての肉質と互いに関連度合いが低いことを示している。
Figure 2021192215
判別装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用画像情報と、その場合の肉質の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において食肉に対して撮像した参照用画像情報に対する肉質としては肉質Aが多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用画像情報との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P01である場合に、過去の肉質の評価を行った結果の各種データから分析する。参照用画像情報P01である場合に、肉質Aの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定し、肉質Bの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用画像情報P01の例では、肉質Aと、肉質Cにリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図4に示すように、入力データとして参照用画像情報が入力され、出力データとして肉質が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力ノード又は隠れ層ノードの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各ノードの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の評価対象の食肉の外観の画像等と実際に判別・評価した肉質とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに肉質の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して肉質を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の領域において食肉を撮像した画像情報を新たに取得する。新たに取得する画像情報は、上述した情報取得部9により入力される。画像情報は、食肉を判別しようとする画像を撮像することで取得する。この判別方法は、上述した参照用画像情報と同様の手法で行うようにしてもよい。
このようにして新たに取得した画像情報に基づいて、肉質を判別する。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して肉質Bがw15、肉質Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の高い肉質Bを優先して選択する。即ち、連関度が高いものほど選択の優先度を高くする。
このようにして、新たに取得する画像情報から、最も好適な肉質を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザ、即ち肉質生産業者、販売業者、流通業者は、探索された肉質に基づいて食肉の選別を行うことができ、食肉の味を予測することができ、さらに食肉の値段を決めることができる。なお、本発明においては、肉質の代わりに、この肉質に紐付けられた食肉の値段を出力データとしてもよい。肉質が高くなるほど値段も高くなり、肉質と値段は正の相関関係がある。これを利用し、肉質の代わりにこれと正の相関がある食肉の値段をデータセットとして学習させることにより、食肉の値段を探索解として判別することも可能となる。
なお、上述した画像は、通常のカメラで撮像した画像以外に、スペクトル画像や超音波画像の何れか1以上を取得してもよい。かかる場合には、参照用画像情報として、取得する画像情報に応じたスペクトル画像、可視画像、超音波画像の何れか1以上を撮像しておくことが必要になる。特に、この超音波画像を利用する場合には、食肉を提供する家畜の生体における肉の生体データを撮像するようにしてもよい。
図5の例では、参照用画像情報と、参照用超音波画像情報との組み合わせが形成されていることが前提となる。ここで参照用画像情報は、過去の屠畜時に撮像した食肉の画像データである。参照用画像情報は、通常のカメラにより撮像した画像であるが、周波数の帯域毎に色分けされたスペクトル画像で構成されていてもよい。これに対して、参照用超音波画像情報は、食肉を提供する家畜の生体において予め撮像した肉の部分における超音波画像データである。
このような参照用画像情報に加えて、参照用超音波画像情報を組み合わせて判断することで、肉質をより高精度に判別することができる。このため、参照用画像情報に加えて、参照用超音波画像情報を組み合わせて上述した連関度を形成しておく。
図5の例では、入力データとして例えば参照用画像情報P01〜P03、参照用超音波画像情報P14〜17であるものとする。このような入力データとしての、参照用画像情報に対して、参照用超音波画像情報が組み合わさったものが、図5に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用画像情報と参照用超音波画像情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報と参照用超音波画像情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報と参照用超音波画像情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報と参照用超音波画像情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報と参照用超音波画像情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。このため、これらの参照用画像情報と参照用超音波画像情報の組み合わせで、最適な肉質を探索していくこととなる。
図5の例では、連関度としてw13〜w22が示されている。このw13〜w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図5に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用画像情報と参照用超音波画像情報、並びにその場合の肉質が何れが見合うものであったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図5に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去にあった実際の事例における参照用画像情報が、画像データαであるものとする。また参照用超音波画像情報が、画像データβであるものとする。かかる場合に、実際にその肉質がいくらであったかを示す肉質をデータセットとして学習させ、上述した連関度という形で定義しておく。なお、このような参照用画像情報や、参照用超音波画像情報は、生産業者、販売業者、流通業者等が管理する管理データベースから抽出するようにしてもよい。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P01で、参照用超音波画像情報P16である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質がA(甘さ度合〇〇、酸味度合〇〇、苦み度合〇〇、歯ごたえ〇〇等)の事例が多い場合には、この肉質Aにつながる連関度をより高く設定し、肉質Bの事例が多く、肉質Aの事例が少ない場合には、肉質Bにつながる連関度を高くし、肉質Aにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと品質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図5に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図5に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用画像情報P01に対して、参照用超音波画像情報P14の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用画像情報P02に対して、参照用超音波画像情報P15、P17の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質を判別する際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際に肉質を判別しようとする食肉の画像情報、超音波画像情報を入力又は選択する。
このようにして新たに取得した画像情報、超音波画像情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図5(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、超音波画像情報がP17である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
また、入力から伸びている連関度w1〜w12の例を以下の表2に示す。
Figure 2021192215
この入力から伸びている連関度w1〜w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1〜w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1〜w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
なお、上述した参照用画像情報に加え、上述した参照用超音波画像情報の代わりに参照用スペクトル情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度を設定するようにしてもよい。
ちなみに、上述した超音波画像情報及び超音波画像情報は、食肉として適用される家畜についてある一時点における超音波画像データを撮像する場合に限定されるものではなく、家畜の生体から時系列的に複数回に亘り超音波画像を撮像し、その時系列的な変化傾向を取得するようにしてもよい。このような時系列的な超音波画像データの変化傾向を含めて参照用超音波画像情報として連関度を形成しておき、判別対象の食肉を提供する家畜の生体から時系列的に複数回撮像した超音波画像の時系列的な変化傾向を取得した場合には、これを入力データとして入力することで判別を行う。
図6は、上述した参照用画像情報に加え、上述した参照用超音波画像情報の代わりに参照用分析情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用超音波画像情報の代わりに説明変数として加えられるこの参照用分析情報は、食肉に対して行った化学的、物理的分析結果に関するあらゆる情報である。この参照用分析情報は、遊離アミノ酸分析、脂肪酸組成、オレイン酸、イノシン酸、グアニル酸、ビタミンEの何れか1以上を分析した分析情報を含むものであっても良い。遊離アミノ酸分析では、うま味成分であるグルタミン酸など様々なアミノ酸の割合を分析する。脂肪酸組成の分析では、まろやかさや口どけといった食感の評価基準として、脂肪組織に含まれるオレイン酸など、様々な脂肪酸の定量分析の分析結果を示す。オレイン酸の分析は、単価の不飽和脂肪酸が多く含まれるほど柔らかくおいしいと評価されることから、これを分析する。イノシン酸の分析は、有機化合物の一種、イノシン酸は鰹節のうま味成分で、解体処理後の熟成などで増加するといわれているため、これを分析する。グアニル酸の分析は、グアニン酸はシイタケのうま味成分を引き出すため、これを分析する。またビタミンEもうま味に影響を及ぼすことからこれを分析する。
このような参照用分析情報に含まれる各指標も肉の味に影響を及ぼすことから、参照用画像情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。
この参照用分析情報、及び分析情報は、共に、屠畜時の食肉に対して行う分析であってもよいし、当該食肉を提供する家畜の生体に対して行う分析であってもよい。
図6の例では、入力データとして例えば参照用画像情報P01〜P03、参照用分析情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用画像情報に対して、参照用分析情報が組み合わさったものが、図6に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用画像情報と参照用分析情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報と参照用分析情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報と参照用分析情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報と参照用分析情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報と参照用分析情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図6に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用画像情報と、参照用画像情報を取得する際に得た参照用分析情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図6に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去にあった実際の肉質の評価時において、ある参照用画像情報に対して、参照用分析情報が、オレイン酸の含有量が〇〇、イノシン酸の含有量が□□であるものとする。かかる場合に、肉質がAと判別されている事例が多い場合には、これらをデータセットとして学習させ、上述した連関度という形で定義しておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P01で、参照用分析情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図6に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図6に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用画像情報P01に対して参照用分析情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用画像情報P02に対して、参照用分析情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の画像情報と、分析情報とを取得する。ここで分析情報は、肉質を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用分析情報と同様である。
ちなみに、参照用分析情報は、この分析情報に応じた遊離アミノ酸分析、脂肪酸組成、オレイン酸、イノシン酸、グアニル酸、ビタミンEの何れか1以上を予め分析して取得し、これを参照用分析情報とし、参照用画像情報との組み合わせの連関度を形成しておくことになる。
このようにして新たに取得した画像情報と、分析情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図6(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、分析情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
図7は、上述した参照用画像情報に加え、上述した参照用超音波画像情報の代わりに参照用産地情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用超音波画像情報の代わりに説明変数として加えられるこの参照用産地情報は、その食肉の産地に関する情報であり、例えば、米国、日本といった国レベル、東北地方や九州地方といった地方レベル、北海道や鹿児島県といった都道府県レベル、更には北海道の群や町、更には牧場レベルで示されていてもよい。このような参照用産地情報に含まれる肉の産地も肉の味に影響を及ぼすことから、参照用画像情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。
図7の例では、入力データとして例えば参照用画像情報P01〜P03、参照用産地情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用画像情報に対して、参照用産地情報が組み合わさったものが、図7に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用画像情報と参照用産地情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報と参照用産地情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報と参照用産地情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報と参照用産地情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報と参照用産地情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図7に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用画像情報と、参照用画像情報を取得する際に得た参照用産地情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図7に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P01で、参照用産地情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図7に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図7に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用画像情報P01に対して参照用産地情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用画像情報P02に対して、参照用産地情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の画像情報と、産地情報とを取得する。ここで産地情報は、肉質を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用産地情報と同様である。産地情報、参照用産地情報の取得方法は、PCやスマートフォン等へのデバイスへのキーボード入力や、食肉に対して産地が記入されているラベルに記載の文字情報や二次元コードを撮像し、解析することで取得してもよい。
このようにして新たに取得した画像情報と、産地情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図7(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、産地情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
図8は、上述した参照用画像情報に加え、上述した参照用超音波画像情報の代わりに参照用生体情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用超音波画像情報の代わりに説明変数として加えられるこの参照用生体情報は、その食肉を提供する家畜の生体に関して計測したあらゆる生体データを含むものである。この家畜の生体データの種類としては、家畜の心拍数、体温、心電図、血圧、血液検査結果、体重等、あらゆる生体データを含む。参照用生体情報に含まれる生体に関するデータも肉の味に影響を及ぼすことから、参照用画像情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。
図8の例では、入力データとして例えば参照用画像情報P01〜P03、参照用生体情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用画像情報に対して、参照用生体情報が組み合わさったものが、図8に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用画像情報と参照用生体情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報と参照用生体情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報と参照用生体情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報と参照用生体情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報と参照用生体情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図8に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用画像情報と、参照用生体情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図8に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P01で、参照用生体情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図8に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図8に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用画像情報P01に対して参照用生体情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用画像情報P02に対して、参照用生体情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の画像情報と、生体情報とを取得する。ここで生体情報は、肉質を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用生体情報と同様である。
このようにして新たに取得した画像情報と、生体情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図8(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、生体情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
なお、上述した生体情報、参照用生体情報は、生体から時系列的に複数回、時間間隔をおいて生体データを取得し、その生体データの時系列的な変化傾向を含めてもよい。これにより、家畜の生体データの時系列的な変化傾向も含めて肉質の判断を行うことが可能となる。
図9は、上述した参照用画像情報に加え、上述した参照用超音波画像情報の代わりに参照用飼育環境情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用超音波画像情報の代わりに説明変数として加えられるこの参照用飼育環境情報は、その食肉を提供する家畜を飼育する環境に関するあらゆるデータを含むものである。この参照用飼育環境情報のデータの種類としては、家畜を飼育する厩舎の温度、湿度、風向き、日照度合、室内照明の度合、音声データ、害虫の駆除状況、清掃状況、糞尿の処理状況等、飼育環境に関するあらゆる情報を含むものである。参照用飼育環境情報に含まれるデータも肉の味に影響を及ぼすことから、参照用画像情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。
図9の例では、入力データとして例えば参照用画像情報P01〜P03、参照用飼育環境情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用画像情報に対して、参照用飼育環境情報が組み合わさったものが、図9に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用画像情報と参照用飼育環境情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報と参照用飼育環境情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報と参照用飼育環境情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報と参照用飼育環境情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報と参照用飼育環境情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図9に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用画像情報と、参照用飼育環境情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図9に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P01で、参照用飼育環境情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図9に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図9に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用画像情報P01に対して参照用飼育環境情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用画像情報P02に対して、参照用飼育環境情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の画像情報と、飼育環境情報とを取得する。ここで飼育環境情報は、肉質を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用飼育環境情報と同様である。
このようにして新たに取得した画像情報と、飼育環境情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図9(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、飼育環境情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
また、飼育環境情報を、その家畜に施していた餌に関する餌情報に代替させてもよい。かかる場合には、参照用飼育環境情報の代替として、以前に取得した家畜に施した餌に関する参照用餌情報を、参照用画像情報との組み合わせの連関度を予め形成しておく。そして、新たに判別対象の食肉を提供する家畜の餌に関する餌情報を取得した場合には、その餌情報に基づいて肉質を判別することになる。
上述した連関度においては、10段階評価で連関度を表現しているが、これに限定されるものではなく、3段階以上の連関度で表現されていればよく、逆に3段階以上であれば100段階でも1000段階でも構わない。一方、この連関度は、2段階、つまり互いに連関しているか否か、1又は0の何れかで表現されるものは含まれない。
上述した構成からなる本発明によれば、特段のスキルや経験が無くても、誰でも手軽に肉質の判別・探索を行うことができる。また本発明によれば、この探索解の判断を、人間が行うよりも高精度に行うことが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能(ニューラルネットワーク等)で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
なお、上述した入力データ、及び出力データは、学習させる過程で完全に同一のものが存在しない場合も多々あることから、これらの入力データと出力データを類型別に分類した情報であってもよい。つまり、入力データを構成する情報P01、P02、・・・・P15、16、・・・は、その情報の内容に応じて予めシステム側又はユーザ側において分類した基準で分類し、その分類した入力データと出力データとの間でデータセットを作り、学習させるようにしてもよい。
なお、上述した連関度では、参照用画像情報に加え、参照用超音波画像情報、参照用分析情報、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報の何れかとの組み合わせで構成されている場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。つまり連関度は、参照用画像情報に加え、参照用超音波画像情報、参照用分析情報、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報の何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、参照用画像情報に加え、参照用超音波画像情報、参照用分析情報、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報の何れか1以上に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
いずれの場合も、その連関度の参照情報に合わせたデータの入力がなされ、その連関度を利用して肉質を求める。
また本発明は、図10に示すように参照用情報Uと参照用情報Vという2種類以上の情報の組み合わせの連関度に基づいて肉質を判別するものである。この参照用情報Yが参照用画像情報であり、参照用情報Vが参照用超音波画像情報、参照用分析情報、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報の何れかであるものとする。
このとき、図10に示すように、参照用情報Uについて得られた出力をそのまま入力データとして、参照用情報Vとの組み合わせの中間ノード61を介して出力(肉質)と関連付けられていてもよい。例えば、参照用情報U(参照用画像情報)について、図3に示すように出力解を出した後、これをそのまま入力として、他の参照用情報Vとの間での連関度を利用し、出力(肉質)を探索するようにしてもよい。
また本発明によれば、出力として肉質を判別する代わりに、肉質をより優れたものにするための家畜の飼育条件を出力解としてもよい。かかる場合には、連関度を学習させるデータセットについて、肉質の変わりに、家畜の飼育条件を含める。家畜の飼育条件としては、家畜に施す餌、家畜を飼育する厩舎の温度、湿度、風向き、日照度合、室内照明の度合、音声データ、害虫の駆除状況、清掃状況、糞尿の処理状況等のデータを利用するようにしてもよい。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な解探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した10段階以外に、例えば0〜100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいて最も確からしい肉質、を判別することで、探索解の可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。このように連関度の高い順にユーザに表示できれば、より確からしい探索解を優先的に表示することも可能となる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な探索解を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また参照用画像情報を初めとする各参照用情報を取得し、これらに対する肉質、改善施策に関する知見、情報、データを取得した場合、これらに応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
また、この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
第2実施形態
以下、第2実施形態について説明をする。この第2実施形態を実行する上では、第1実施形態において使用する肉質判別システム1、情報取得部9、判別装置2、データベース3を同様に使用する。これらの各構成の説明は、第1実施形態の説明を引用することで以下での説明を省略する。
第2実施形態では、例えば図11に示すように、参照用分析情報と、肉質との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。参照用分析情報とは、第1実施形態において説明したものと同様である。また肉質も第1実施形態において説明したものと同様である。
図11の例では、入力データとして例えば参照用分析情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用分析情報P01〜P03は、出力としての肉質に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用分析情報は、この出力解としての肉質A〜Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用分析情報がこの連関度を介して左側に配列し、各肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用分析情報に対して、何れの肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用分析情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用分析情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての肉質と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての肉質と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図11に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用分析情報と、その場合の肉質の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図11に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において食肉に対して分析した参照用分析情報に対する肉質としては肉質Aが多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用分析情報との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用分析情報P01である場合に、過去の肉質の評価を行った結果の各種データから分析する。参照用分析情報P01である場合に、肉質Aの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定し、肉質Bの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用分析情報P01の例では、肉質Aと、肉質Cにリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図11に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図12に示すように、入力データとして参照用分析情報が入力され、出力データとして肉質が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力ノード又は隠れ層ノードの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各ノードの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の評価対象の食肉の外観の画像等と実際に判別・評価した肉質とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに肉質の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して肉質を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の領域において食肉を分析した分析情報を新たに取得する。新たに取得する分析情報は、上述した情報取得部9により入力される。
このようにして新たに取得した分析情報に基づいて、肉質を判別する。かかる場合には、予め取得した図11(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した分析情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して肉質Bがw15、肉質Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の高い肉質Bを優先して選択する。即ち、連関度が高いものほど選択の優先度を高くする。
このようにして、新たに取得する分析情報から、最も好適な肉質を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザ、即ち肉質生産業者、販売業者、流通業者は、探索された肉質に基づいて食肉の選別を行うことができ、食肉の味を予測することができ、さらに食肉の値段を決めることができる。
図13は、上述した参照用分析情報に加え、参照用産地情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用産地情報の詳細は、第1実施形態において説明したものと同様である。
図13の例では、入力データとして例えば参照用分析情報P01〜P03、参照用産地情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用分析情報に対して、参照用産地情報が組み合わさったものが、図13に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用分析情報と参照用産地情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用分析情報と参照用産地情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用分析情報と参照用産地情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用分析情報と参照用産地情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用分析情報と参照用産地情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図13に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用分析情報と、参照用分析情報を取得する際に得た参照用産地情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図13に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用分析情報P01で、参照用産地情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図13に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図12における説明と同様である。
図13に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用分析情報P01に対して参照用産地情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用分析情報P02に対して、参照用産地情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の分析情報と、産地情報とを取得する。ここで産地情報は、肉質を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用産地情報と同様である。産地情報、参照用産地情報の取得方法は、PCやスマートフォン等へのデバイスへのキーボード入力や、食肉に対して産地が記入されているラベルに記載の文字情報や二次元コードを撮像し、解析することで取得してもよい。
このようにして新たに取得した分析情報と、産地情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図13(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した分析情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、産地情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
なお、第2実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用生体情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用分析情報と、過去において食肉を提供する家畜の生体から取得した参照用生体情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、新たに食肉を提供する家畜の生体から取得した生体情報を取得し、その取得した生体情報に応じた参照用生体情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図13に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用生体情報、生体情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
上述した生体情報、参照用生体情報は、生体から時系列的に複数回、時間間隔をおいて生体データを取得し、その生体データの時系列的な変化傾向を含めてもよい。これにより、家畜の生体データの時系列的な変化傾向も含めて肉質の判断を行うことが可能となる。
また第2実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用飼育環境情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用分析情報と、過去において分析した食肉を提供する家畜の飼育環境に関する参照用飼育環境情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を提供する家畜の飼育環境に関する飼育環境情報を取得し、その取得した飼育環境情報に応じた参照用飼育環境情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図13に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用飼育環境情報、飼育環境情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第2実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用餌情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用分析情報と、過去において分析した食肉を提供する家畜の餌に関する参照用餌情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を提供する家畜の餌に関する餌情報を取得し、その取得した餌情報に応じた参照用餌情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図13に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用餌情報、餌情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第2実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用部位情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用部位情報及び部位情報は、家畜の体内のいかなる部位から肉を取り出したのかを示す情報であり、タン、ヒレ、ロース等の名称で示されるものであっても良いし、胸、尻、下、モモ、あばら骨の周辺、頭部、足、手羽先等の部位そのもので示されるものであってもよい。肉質は、参照用分析情報に加え、その肉が家畜のいかなる部位から取り出されたものであるかの情報を含めることでより精度よく判別することができる。かかる場合には、参照用分析情報と、過去において分析した食肉を取り出した家畜の部位に関する参照用部位情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を取り出した家畜の部位に関する部位情報を取得し、その取得した部位情報に応じた参照用部位情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図13に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用部位情報、部位情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第2実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用弾力性情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用弾力性情報及び弾力性情報は、食肉の弾力性に関するいかなる情報を含むものであり、例えば、食肉に対して負荷した応力に対する歪みの関係、即ち弾性率で示されるものであってもよいし、弾力計や硬さ試験機により計測された数値で示されるものであってもよい。肉質は、参照用分析情報に加え、その肉が弾力の情報を含めることでより精度よく判別することができる。かかる場合には、参照用分析情報と、過去において分析した食肉の弾力性に関する参照用弾力性情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉の弾力性に関する弾力性情報を取得し、その取得した弾力性情報に応じた参照用弾力性情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図13に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用弾力性情報、弾力性情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第2実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用匂い情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用匂い情報及び匂い情報は、食肉から発せされる匂いに関するいかなる情報を含むものであり、例えば、臭気計、臭気センサを介して計測されたものであってもよい。このような食肉の臭い、臭気も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用分析情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用分析情報と、過去において分析した食肉の匂いに関する参照用匂い情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉の匂いに関する匂い情報を取得し、その取得した匂い情報に応じた参照用匂い情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図13に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用匂い情報、匂い情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第2実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用品種情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用品種情報及び品種情報は、食肉を取り出した家畜の品種に関するいかなる情報を含むものであり、例えば、牛であれば、黒毛和種、褐毛和種、無角和種、日本短角種等を示す。このような品種も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用分析情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用分析情報と、過去において分析した食肉を取り出した家畜の品種に関する参照用品種情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を取り出した家畜の品種に関する品種情報を取得し、その取得した品種情報に応じた参照用品種情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図13に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用品種情報、品種情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第2実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用飼育期間情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用飼育期間情報及び飼育期間情報は、家畜を食肉にするまでにどの期間に亘り育てたかを示すものであり、食肉にするまでの年齢で示されるものであっても良いし、生まれてからの食肉にするまでの日数、月数で示されるものであってもよい。このような飼育期間も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用分析情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用分析情報と、過去において分析した食肉を提供する家畜の飼育期間に関する参照用飼育期間情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を提供する家畜の飼育期間に関する飼育期間情報を取得し、その取得した飼育期間情報に応じた参照用飼育期間情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図13に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用飼育期間情報、飼育期間情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
なお、上述した連関度では、参照用分析情報に加え、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用弾力性情報、参照用臭い情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、参照用分析情報に加え、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用弾力性情報、参照用臭い情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか1以上に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
更にこの第2実施形態においては、第1実施形態と組み合わせて肉質を判断するようにしてもよい。即ち、第1実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報と、第2実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報を組み合わせ、出力に当たる肉質を探索するようにしてもよい。
第3実施形態
以下、第3実施形態について説明をする。この第3実施形態を実行する上では、第1実施形態において使用する肉質判別システム1、情報取得部9、判別装置2、データベース3を同様に使用する。これらの各構成の説明は、第1実施形態の説明を引用することで以下での説明を省略する。
第3実施形態では、例えば図14に示すように、参照用弾力性情報と、肉質との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。参照用弾力性情報とは、第2実施形態において説明したものと同様である。また肉質も第1実施形態において説明したものと同様である。
図14の例では、入力データとして例えば参照用弾力性情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用弾力性情報P01〜P03は、出力としての肉質に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用弾力性情報は、この出力解としての肉質A〜Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用弾力性情報がこの連関度を介して左側に配列し、各肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用弾力性情報に対して、何れの肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用弾力性情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用弾力性情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての肉質と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての値段と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図14に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用弾力性情報と、その場合の肉質の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図14に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において食肉に対して検査した参照用弾力性情報に対する肉質としては肉質Aが多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用弾力性情報との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用弾力性情報P01である場合に、過去の肉質の評価を行った結果の各種データから分析する。参照用弾力性情報P01である場合に、肉質Aの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定し、肉質Bの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用弾力性情報P01の例では、肉質Aと、肉質Cにリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図14に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図15に示すように、入力データとして参照用弾力性情報が入力され、出力データとして肉質が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力ノード又は隠れ層ノードの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各ノードの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の評価対象の食肉と、実際に判別・評価した肉質とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに肉質の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して肉質を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の領域において食肉を検査することで弾力性情報を新たに取得する。新たに取得する弾力性情報は、上述した情報取得部9により入力される。
このようにして新たに取得した弾力性情報に基づいて、肉質を判別する。かかる場合には、予め取得した図14(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した弾力性情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して肉質Bがw15、肉質Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の高い肉質Bを優先して選択する。即ち、連関度が高いものほど選択の優先度を高くする。
このようにして、新たに取得する弾力性情報から、最も好適な肉質を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザ、即ち肉質生産業者、販売業者、流通業者は、探索された肉質に基づいて食肉の選別を行うことができ、食肉の味を予測することができ、さらに食肉の値段を決めることができる。
図16は、上述した参照用弾力性情報に加え、参照用産地情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用産地情報の詳細は、第1実施形態において説明したものと同様である。
図16の例では、入力データとして例えば参照用弾力性情報P01〜P03、参照用産地情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用弾力性情報に対して、参照用産地情報が組み合わさったものが、図16に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用弾力性情報と参照用産地情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用弾力性情報と参照用産地情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用弾力性情報と参照用産地情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用弾力性情報と参照用産地情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用弾力性情報と参照用産地情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図16に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用弾力性情報と、参照用弾力性情報を取得する際に得た参照用産地情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図16に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用弾力性情報P01で、参照用産地情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図16に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図15における説明と同様である。
図16に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用弾力性情報P01に対して参照用産地情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用弾力性情報P02に対して、参照用産地情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の弾力性情報と、産地情報とを取得する。ここで産地情報は、肉質を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用産地情報と同様である。産地情報、参照用産地情報の取得方法は、PCやスマートフォン等へのデバイスへのキーボード入力や、食肉に対して産地が記入されているラベルに記載の文字情報や二次元コードを撮像し、解析することで取得してもよい。
このようにして新たに取得した弾力性情報と、産地情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図16(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した弾力性情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、産地情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
なお、第3実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用生体情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用弾力性情報と、過去において食肉を提供する家畜の生体から取得した参照用生体情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、新たに食肉を提供する家畜の生体から取得した生体情報を取得し、その取得した生体情報に応じた参照用生体情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図16に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用生体情報、生体情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
上述した生体情報、参照用生体情報は、生体から時系列的に複数回、時間間隔をおいて生体データを取得し、その生体データの時系列的な変化傾向を含めてもよい。これにより、家畜の生体データの時系列的な変化傾向も含めて肉質の判断を行うことが可能となる。
また第3実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用飼育環境情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用弾力性情報と、過去において分析した食肉を提供する家畜の飼育環境に関する参照用飼育環境情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を提供する家畜の飼育環境に関する飼育環境情報を取得し、その取得した飼育環境情報に応じた参照用飼育環境情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図13に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用飼育環境情報、飼育環境情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第3実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用餌情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用弾力性情報と、過去において分析した食肉を提供する家畜の餌に関する参照用餌情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を提供する家畜の餌に関する餌情報を取得し、その取得した餌情報に応じた参照用餌情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図16に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用餌情報、餌情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第3実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用部位情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。肉質は、参照用弾力性情報に加え、その肉が家畜のいかなる部位から取り出されたものであるかの情報を含めることでより精度よく判別することができる。かかる場合には、参照用弾力性情報と、過去において分析した食肉を取り出した家畜の部位に関する参照用部位情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を取り出した家畜の部位に関する部位情報を取得し、その取得した部位情報に応じた参照用部位情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図16に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用部位情報、部位情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第3実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用匂い情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。このような食肉の臭い、臭気も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用弾力性情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用弾力性情報と、過去において分析した食肉の匂いに関する参照用匂い情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉の匂いに関する匂い情報を取得し、その取得した匂い情報に応じた参照用匂い情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図16に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用匂い情報、匂い情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第3実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用品種情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。このような品種も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用弾力性情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用弾力性情報と、過去において分析した食肉を取り出した家畜の品種に関する参照用品種情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を取り出した家畜の品種に関する品種情報を取得し、その取得した品種情報に応じた参照用品種情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図16に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用品種情報、品種情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第3実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用飼育期間情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。このような飼育期間も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用弾力性情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用弾力性情報と、過去において分析した食肉を提供する家畜の飼育期間に関する参照用飼育期間情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を提供する家畜の飼育期間に関する飼育期間情報を取得し、その取得した飼育期間情報に応じた参照用飼育期間情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図16に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用飼育期間情報、飼育期間情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
なお、上述した連関度では、参照用弾力性情報に加え、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用弾力性情報、参照用臭い情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、参照用弾力性情報に加え、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用弾力性情報、参照用臭い情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか1以上に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
また、第3実施形態では、例えば図17に示すように、参照用匂い情報と、肉質との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。参照用匂い情報とは、第2実施形態において説明したものと同様である。また肉質も第1実施形態において説明したものと同様である。
図17の例では、入力データとして例えば参照用匂い情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用匂い情報P01〜P03は、出力としての肉質に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用匂い情報は、この出力解としての肉質A〜Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用匂い情報がこの連関度を介して左側に配列し、各肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用匂い情報に対して、何れの肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用匂い情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用匂い情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。図17の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての肉質と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての値段と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図17に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用匂い情報と、その場合の肉質の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図14に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において食肉に対して検査した参照用匂い情報に対する肉質としては肉質Aが多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用匂い情報との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用匂い情報P01である場合に、過去の肉質の評価を行った結果の各種データから分析する。参照用匂い情報P01である場合に、肉質Aの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定し、肉質Bの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用匂い情報P01の例では、肉質Aと、肉質Cにリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図17に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の評価対象の食肉と、実際に判別・評価した肉質とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに肉質の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して肉質を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の領域において食肉を検査することで匂い情報を新たに取得する。新たに取得する匂い情報は、上述した情報取得部9により入力される。
このようにして新たに取得した匂い情報に基づいて、肉質を判別する。かかる場合には、予め取得した図17(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した匂い情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して肉質Bがw15、肉質Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の高い肉質Bを優先して選択する。即ち、連関度が高いものほど選択の優先度を高くする。
このようにして、新たに取得する匂い情報から、最も好適な肉質を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザ、即ち肉質生産業者、販売業者、流通業者は、探索された肉質に基づいて食肉の選別を行うことができ、食肉の味を予測することができ、さらに食肉の値段を決めることができる。
また、図18は、上述した参照用匂い情報に加え、参照用産地情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用産地情報の詳細は、第1実施形態において説明したものと同様である。
図18の例では、入力データとして例えば参照用匂い情報P01〜P03、参照用産地情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用匂い情報に対して、参照用産地情報が組み合わさったものが、図18に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用匂い情報と参照用産地情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用匂い情報と参照用産地情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用匂い情報と参照用産地情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用匂い情報と参照用産地情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用匂い情報と参照用産地情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図18に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用匂い情報と、参照用匂い情報を取得する際に得た参照用産地情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図18に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用匂い情報P01で、参照用産地情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図18に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図18に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用匂い情報P01に対して参照用産地情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用匂い情報P02に対して、参照用産地情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の匂い情報と、産地情報とを取得する。ここで産地情報は、肉質を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用産地情報と同様である。産地情報、参照用産地情報の取得方法は、PCやスマートフォン等へのデバイスへのキーボード入力や、食肉に対して産地が記入されているラベルに記載の文字情報や二次元コードを撮像し、解析することで取得してもよい。
このようにして新たに取得した匂い情報と、産地情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図18(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した匂い情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、産地情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
なお、第3実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用弾力性情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用匂い情報と、これら参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用弾力性情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れかとを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、新たに食肉を提供する家畜の生体から情報を取得し、その取得した情報に応じた参照用情報に基づき、肉質を判別する点は、上述と同様である。その判別プロセスの詳細は、図18に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、各参照用情報にそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
なお、上述した連関度では、参照用匂い情報に加え、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用弾力性情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、参照用匂い情報に加え、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用弾力性情報、参照用匂い情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか1以上に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
更にこの第3実施形態においては、第1、2実施形態と組み合わせて肉質を判断するようにしてもよい。即ち、第1実施形態、第2実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報と、第3実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報を組み合わせ、出力に当たる肉質を探索するようにしてもよい。
第4実施形態
以下、第4実施形態について説明をする。この第4実施形態を実行する上では、第1実施形態において使用する肉質判別システム1、情報取得部9、判別装置2、データベース3を同様に使用する。これらの各構成の説明は、第1実施形態の説明を引用することで以下での説明を省略する。
第4実施形態では、例えば図19に示すように、参照用飼育環境情報と、肉質との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。参照用飼育環境情報とは、第1実施形態において説明したものと同様である。また肉質も第1実施形態において説明したものと同様である。
図19の例では、入力データとして例えば参照用飼育環境情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用飼育環境情報P01〜P03は、出力としての肉質に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用飼育環境情報は、この出力解としての肉質A〜Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用飼育環境情報がこの連関度を介して左側に配列し、各肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用飼育環境情報に対して、何れの肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用飼育環境情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用飼育環境情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての肉質と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての値段と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図19に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用飼育環境情報と、その場合の肉質の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図19に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において取得した参照用飼育環境情報に対する肉質としては肉質Aが多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用飼育環境情報との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用飼育環境情報P01である場合に、過去の肉質の評価を行った結果の各種データから分析する。参照用飼育環境情報P01である場合に、肉質Aの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定し、肉質Bの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用飼育環境情報P01の例では、肉質Aと、肉質Cにリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図19に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図20に示すように、入力データとして参照用飼育環境情報が入力され、出力データとして肉質が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力ノード又は隠れ層ノードの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各ノードの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の評価対象の食肉と、実際に判別・評価した肉質とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに肉質の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して肉質を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の領域において食肉を検査することで飼育環境情報を新たに取得する。新たに取得する飼育環境情報は、上述した情報取得部9により入力される。
このようにして新たに取得した飼育環境情報に基づいて、肉質を判別する。かかる場合には、予め取得した図19(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した飼育環境情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して肉質Bがw15、肉質Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の高い肉質Bを優先して選択する。即ち、連関度が高いものほど選択の優先度を高くする。
このようにして、新たに取得する飼育環境情報から、最も好適な肉質を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザ、即ち肉質生産業者、販売業者、流通業者は、探索された肉質に基づいて食肉の選別を行うことができ、食肉の味を予測することができ、さらに食肉の値段を決めることができる。
図21は、上述した参照用飼育環境情報に加え、参照用産地情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用産地情報の詳細は、第1実施形態において説明したものと同様である。
図21の例では、入力データとして例えば参照用飼育環境情報P01〜P03、参照用産地情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用飼育環境情報に対して、参照用産地情報が組み合わさったものが、図21に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用飼育環境情報と参照用産地情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用飼育環境情報と参照用産地情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用飼育環境情報と参照用産地情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用飼育環境情報と参照用産地情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用飼育環境情報と参照用産地情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図21に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用飼育環境情報と、参照用飼育環境情報を取得する際に得た参照用産地情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図16に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用飼育環境情報P01で、参照用産地情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図21に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図15における説明と同様である。
図21に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用飼育環境情報P01に対して参照用産地情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用飼育環境情報P02に対して、参照用産地情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の飼育環境情報と、産地情報とを取得する。ここで産地情報は、肉質を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用産地情報と同様である。産地情報、参照用産地情報の取得方法は、PCやスマートフォン等へのデバイスへのキーボード入力や、食肉に対して産地が記入されているラベルに記載の文字情報や二次元コードを撮像し、解析することで取得してもよい。
このようにして新たに取得した飼育環境情報と、産地情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図21(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した飼育環境情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、産地情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
なお、第4実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用生体情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用飼育環境情報と、過去において食肉を提供する家畜の生体から取得した参照用生体情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、新たに食肉を提供する家畜の生体から取得した生体情報を取得し、その取得した生体情報に応じた参照用生体情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図21に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用生体情報、生体情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
上述した生体情報、参照用生体情報は、生体から時系列的に複数回、時間間隔をおいて生体データを取得し、その生体データの時系列的な変化傾向を含めてもよい。これにより、家畜の生体データの時系列的な変化傾向も含めて肉質の判断を行うことが可能となる。
また第4実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用餌情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用飼育環境情報と、過去において分析した食肉を提供する家畜の餌に関する参照用餌情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を提供する家畜の餌に関する餌情報を取得し、その取得した餌情報に応じた参照用餌情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図21に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用餌情報、餌情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第4実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用部位情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。肉質は、参照用飼育環境情報に加え、その肉が家畜のいかなる部位から取り出されたものであるかの情報を含めることでより精度よく判別することができる。かかる場合には、参照用飼育環境情報と、過去において分析した食肉を取り出した家畜の部位に関する参照用部位情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を取り出した家畜の部位に関する部位情報を取得し、その取得した部位情報に応じた参照用部位情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図21に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用部位情報、部位情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第4実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用品種情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。このような品種も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用飼育環境情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用飼育環境情報と、過去において分析した食肉を取り出した家畜の品種に関する参照用品種情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を取り出した家畜の品種に関する品種情報を取得し、その取得した品種情報に応じた参照用品種情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図21に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用品種情報、品種情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第4実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用飼育期間情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。このような飼育期間も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用飼育環境情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用飼育環境情報と、過去において分析した食肉を提供する家畜の飼育期間に関する参照用飼育期間情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を提供する家畜の飼育期間に関する飼育期間情報を取得し、その取得した飼育期間情報に応じた参照用飼育期間情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図21に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、参照用飼育期間情報、飼育期間情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
なお、上述した連関度では、参照用飼育期間情報に加え、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、参照用飼育期間情報に加え、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用餌情報、参照用部位情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか1以上に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
また、第4実施形態では、例えば図22に示すように、参照用餌情報と、肉質との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。参照用餌情報とは、第2実施形態において説明したものと同様である。また肉質も第1実施形態において説明したものと同様である。
図22の例では、入力データとして例えば参照用餌情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用餌情報P01〜P03は、出力としての肉質に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用餌情報は、この出力解としての肉質A〜Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用餌情報がこの連関度を介して左側に配列し、各肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用餌情報に対して、何れの肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用餌情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用餌情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。図22の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての肉質と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての値段と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図22に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用餌情報と、その場合の肉質の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図22に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において食肉に対して撮像した参照用餌情報に対する肉質としては肉質Aが多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用餌情報との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用餌情報P01である場合に、過去の肉質の評価を行った結果の各種データから分析する。参照用餌情報P01である場合に、肉質Aの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定し、肉質Bの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用餌情報P01の例では、肉質Aと、肉質Cにリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図22に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の評価対象の食肉と、実際に判別・評価した肉質とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに肉質の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して肉質を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の領域において食肉を検査することで餌情報を新たに取得する。新たに取得する餌情報は、上述した情報取得部9により入力される。
このようにして新たに取得した餌情報に基づいて、肉質を判別する。かかる場合には、予め取得した図22(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した餌情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して肉質Bがw15、肉質Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の高い肉質Bを優先して選択する。即ち、連関度が高いものほど選択の優先度を高くする。
このようにして、新たに取得する餌情報から、最も好適な肉質を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザ、即ち肉質生産業者、販売業者、流通業者は、探索された肉質に基づいて食肉の選別を行うことができ、食肉の味を予測することができ、さらに食肉の値段を決めることができる。
また、図23は、上述した参照用餌情報に加え、参照用産地情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用産地情報の詳細は、第1実施形態において説明したものと同様である。
図23の例では、入力データとして例えば参照用餌情報P01〜P03、参照用産地情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用餌情報に対して、参照用産地情報が組み合わさったものが、図23に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用餌情報と参照用産地情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用餌情報と参照用産地情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用餌情報と参照用産地情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用餌情報と参照用産地情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用餌情報と参照用産地情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図23に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用餌情報と、参照用餌情報を取得する際に得た参照用産地情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図23に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用餌情報P01で、参照用産地情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図23に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図23に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用餌情報P01に対して参照用産地情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用餌情報P02に対して、参照用産地情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の餌情報と、産地情報とを取得する。ここで産地情報は、肉質を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用産地情報と同様である。産地情報、参照用産地情報の取得方法は、PCやスマートフォン等へのデバイスへのキーボード入力や、食肉に対して産地が記入されているラベルに記載の文字情報や二次元コードを撮像し、解析することで取得してもよい。
このようにして新たに取得した餌情報と、産地情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図23(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した餌情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、産地情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
なお、第4実施形態においては、参照用産地情報の代替として、参照用部位情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用餌情報と、これら参照用部位情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れかとを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、新たに食肉を提供する家畜の生体から情報を取得し、その取得した情報に応じた参照用情報に基づき、肉質を判別する点は、上述と同様である。その判別プロセスの詳細は、図23に基づいた説明における参照用産地情報、産地情報を、各参照用情報にそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
なお、上述した連関度では、参照用餌情報に加え、参照用産地情報、参照用部位情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、参照用餌情報に加え、参照用産地情報、参照用部位情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか1以上に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
更にこの第4実施形態においては、第1〜3実施形態と組み合わせて肉質を判断するようにしてもよい。即ち、第1〜3実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報と、第4実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報を組み合わせ、出力に当たる肉質を探索するようにしてもよい。
また、第4実施形態では、例えば図24に示すように、参照用産地情報と、肉質との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。参照用産地情報とは、第2実施形態において説明したものと同様である。また肉質も第1実施形態において説明したものと同様である。
図24の例では、入力データとして例えば参照用産地情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用産地情報P01〜P03は、出力としての肉質に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用産地情報は、この出力解としての肉質A〜Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用産地情報がこの連関度を介して左側に配列し、各肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用産地情報に対して、何れの肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用産地情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用産地情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。図24の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての肉質と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての値段と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図24に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用産地情報と、その場合の肉質の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図24に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において食肉に対して撮像した参照用産地情報に対する肉質としては肉質Aが多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用産地情報との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用産地情報P01である場合に、過去の肉質の評価を行った結果の各種データから分析する。参照用産地情報P01である場合に、肉質Aの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定し、肉質Bの事例が多い場合には、この肉質の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用産地情報P01の例では、肉質Aと、肉質Cにリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図24に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の評価対象の食肉と、実際に判別・評価した肉質とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに肉質の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して肉質を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の領域において食肉を検査することで産地情報を新たに取得する。新たに取得する産地情報は、上述した情報取得部9により入力される。
このようにして新たに取得した産地情報に基づいて、肉質を判別する。かかる場合には、予め取得した図24(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した産地情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して肉質Bがw15、肉質Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の高い肉質Bを優先して選択する。即ち、連関度が高いものほど選択の優先度を高くする。
このようにして、新たに取得する産地情報から、最も好適な肉質を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザ、即ち肉質生産業者、販売業者、流通業者は、探索された肉質に基づいて食肉の選別を行うことができ、食肉の味を予測することができ、さらに食肉の値段を決めることができる。
また、図25は、上述した参照用産地情報に加え、参照用部位情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用部位情報の詳細は、第2実施形態において説明したものと同様である。
図25の例では、入力データとして例えば参照用産地情報P01〜P03、参照用部位情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用産地情報に対して、参照用部位情報が組み合わさったものが、図25に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用産地情報と参照用部位情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用産地情報と参照用部位情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用産地情報と参照用部位情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用産地情報と参照用部位情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用産地情報と参照用部位情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図23に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用産地情報P01で、参照用部位情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図25に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図25に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用産地情報P01に対して参照用部位情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用産地情報P02に対して、参照用部位情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の産地情報と、部位情報とを取得する。
このようにして新たに取得した産地情報と、部位情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図25(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した産地情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、部位情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
なお、第4実施形態においては、参照用部位情報の代替として、参照用品種情報、参照用飼育期間情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。かかる場合には、参照用産地情報と、これら参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れかとを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、新たに食肉を提供する家畜の生体から情報を取得し、その取得した情報に応じた参照用情報に基づき、肉質を判別する点は、上述と同様である。その判別プロセスの詳細は、図25に基づいた説明における参照用部位情報、部位情報を、各参照用情報にそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
なお、上述した連関度では、参照用産地情報に加え、参照用部位情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、参照用産地情報に加え、参照用部位情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報の何れか1以上に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
更にこの第4実施形態においては、第1〜3実施形態と組み合わせて肉質を判断するようにしてもよい。即ち、第1〜3実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報と、第4実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報を組み合わせ、出力に当たる肉質を探索するようにしてもよい。
第5実施形態
以下、第5実施形態について説明をする。この第5実施形態を実行する上では、第1実施形態において使用する肉質判別システム1、情報取得部9、判別装置2、データベース3を同様に使用する。これらの各構成の説明は、第1実施形態の説明を引用することで以下での説明を省略する。
第5実施形態では、参照用画像情報を軸として連関度を形成する点については第1実施形態と同様である。このため、この第5実施形態における詳細な処理動作は、第1実施形態の説明を流用することで以下での説明を省略する。
第5実施形態においては、例えば図26に示すように、参照用画像情報に加え、参照用弾力性情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する肉質との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用弾力性情報の詳細は、第2実施形態において説明したものと同様である。
図26の例では、入力データとして例えば参照用画像情報P01〜P03、参照用弾力性情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用画像情報に対して、参照用弾力性情報が組み合わさったものが、図26に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、肉質が表示されている。
参照用画像情報と参照用弾力性情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、肉質に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報と参照用弾力性情報がこの連関度を介して左側に配列し、肉質が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報と参照用弾力性情報に対して、肉質と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報と参照用弾力性情報が、いかなる肉質に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報と参照用弾力性情報から最も確からしい肉質を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図26に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用画像情報と、参照用画像情報を取得する際に得た参照用弾力性情報、並びにその場合の肉質が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図26に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P01で、参照用弾力性情報P20である場合に、その肉質を過去のデータから分析する。肉質Aの事例が多い場合には、この肉質がAにつながる連関度をより高く設定し、肉質がBの事例が多く、肉質がAの事例が少ない場合には、肉質がBにつながる連関度を高くし、肉質がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、肉質Aと肉質Bの出力にリンクしているが、以前の事例から肉質Aにつながるw13の連関度を7点に、肉質Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図26に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図26に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用画像情報P01に対して参照用弾力性情報P18の組み合わせのノードであり、肉質Cの連関度がw15、肉質Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用画像情報P02に対して、参照用弾力性情報P19、P21の組み合わせのノードであり、肉質Bの連関度がw17、肉質Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから肉質の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその肉質の判別対象の画像情報と、弾力性情報とを取得する。
このようにして新たに取得した画像情報と、弾力性情報に基づいて、最適な肉質を探索する。かかる場合には、予め取得した図26(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、弾力性情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、肉質Cがw19、肉質Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い肉質Cを最適解として選択する。
なお、第5実施形態においては、参照用弾力性情報の代替として、参照用部位情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用部位情報及び部位情報の詳細は第2実施形態において説明したものと同様である。肉質は、参照用画像情報に加え、その肉が家畜のいかなる部位から取り出されたものであるかの情報を含めることでより精度よく判別することができる。かかる場合には、参照用画像情報と、過去において分析した食肉を取り出した家畜の部位に関する参照用部位情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を取り出した家畜の部位に関する部位情報を取得し、その取得した部位情報に応じた参照用部位情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図26に基づいた説明における参照用弾力性情報、弾力性情報を、参照用部位情報、部位情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
なお、第5実施形態においては、参照用弾力性情報の代替として、参照用匂い情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用匂い情報及び匂い情報の詳細は第2実施形態において説明したものと同様である。肉質は、参照用画像情報に加え、その肉の匂いがいかなるものであるかの情報を含めることでより精度よく判別することができる。かかる場合には、参照用画像情報と、過去において分析した食肉の匂いに関する参照用匂い情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉の匂い情報を取得し、その取得した匂い情報に応じた参照用匂い情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図26に基づいた説明における参照用弾力性情報、弾力性情報を、参照用匂い情報、匂い情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
なお、第5実施形態においては、参照用弾力性情報の代替として、参照用品種情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用品種情報及び品種情報の詳細は第2実施形態において説明したものと同様である。肉質は、参照用画像情報に加え、その肉が家畜のいかなる品種から取り出されたものであるかの情報を含めることでより精度よく判別することができる。かかる場合には、参照用画像情報と、過去において分析した食肉を取り出した家畜の品種に関する参照用品種情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を取り出した家畜の品種に関する品種情得し、その取得した品種情報に応じた参照用品種情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図26に基づいた説明における参照用弾力性情報、弾力性情報を、参照用品種情報、品種情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
なお、第5実施形態においては、参照用弾力性情報の代替として、参照用飼育期間情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用飼育期間情報及び飼育期間情報の詳細は第2実施形態において説明したものと同様である。肉質は、参照用画像情報に加え、その肉を取り出した家畜の飼育期間の情報を含めることでより精度よく判別することができる。かかる場合には、参照用画像情報と、過去において分析した食肉を取り出した家畜の飼育期間に関する参照用飼育期間情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉を取り出した家畜の飼育期間情報を取得し、その取得した飼育期間情報に応じた参照用飼育期間情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図26に基づいた説明における参照用弾力性情報、弾力性情報を、参照用飼育期間情報、飼育期間情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第5実施形態においては、参照用弾力性情報の代替として、参照用経過時間情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用経過時間情報及び経過時間情報は、食肉の製造時から判別時までの経過時間に関するものである。ここでいう食肉の製造時は、実際に食肉として加工された時点を意味するものであってもよいし、小売店に陳列されるパッケージに梱包された時点でもよい。この食肉の製造時は、消費期限の起算日となる時点とされていてもよい。判別時は、実際にこの肉質を判別する時点である。この判別時は、例えば上述した参照用画像情報や画像情報を取得するための撮像時が判別時と考えれば、当該撮像時となる。またこの判別時は、その撮像時と異なる時点でその肉質を判断する場合、その撮像時と異なる時点としてもよい。この製造時から判別時までの時間は、時間単位、分単位、日単位等、いかなる時間単位で示されるものであってもよい。このような経過時間も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用画像情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用画像情報と、過去において検査した食肉の製造時からその判別時までの経過時間に関する参照用経過時間情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、食肉の製造時から判別時までの経過時間に関する経過時間情報を取得し、その取得した経過時間情報に応じた経過時間情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図26に基づいた説明における参照用弾力性情報、弾力性情報を、参照用経過時間情報、経過時間情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
また第5実施形態においては、参照用弾力性情報の代替として、参照用保存情報とを有する組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。ここでいう参照用保存情報及び保存情報は、食肉が加工されてから消費者に回るまでの保存状態に関するものであり、例えば冷凍保存、冷蔵保存、或いは常温での保存も含まれる。冷凍と冷蔵を織り交ぜて保存する場合には、冷凍保存と冷蔵保存のそれぞれの保存時間を示すものであってもよい。このような保存状態も肉質に影響を及ぼすファクターであることから、これを参照用画像情報と組み合わせ、連関度を通じて肉質を判別することで、判別精度を向上させることができる。かかる場合には、参照用画像情報と、食肉の保存状態に関する参照用保存情報とを有する組み合わせと、肉質との3段階以上の連関度を予め形成しておく。そして、判別対象の食肉の保存状態に関する保存情報を取得し、その取得した保存情報に応じた保存情報に基づき、肉質を判別する。その判別プロセスの詳細は、図26に基づいた説明における参照用弾力性情報、弾力性情報を、参照用保存情報、保存情報とそれぞれ読み替えることにより以下での説明を省略する。
更にこの第5実施形態においては、第1〜4実施形態と組み合わせて肉質を判断するようにしてもよい。即ち、第1〜4実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報と、第5実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報を組み合わせ、出力に当たる肉質を探索するようにしてもよい。
第6実施形態
以下、第6実施形態について説明をする。この第6実施形態を実行する上では、第1実施形態において使用する肉質判別システム1、情報取得部9、判別装置2、データベース3を同様に使用する。これらの各構成の説明は、第1実施形態の説明を引用することで以下での説明を省略する。
第6実施形態では、探索解としての食肉の肉質の代替として食肉の部位を判別する。食肉の部位とは、上述した参照用部位情報と同様であり、家畜の体内のいかなる部位から肉を取り出したのかを示す情報であり、タン、ヒレ、ロース等の名称で示されるものであっても良いし、胸、尻、下、モモ、あばら骨の周辺、頭部、足、手羽先等の部位そのもので示されるものであってもよい。
食肉の部位を判別する際においても、例えば図27に示すように、参照用画像情報と、食肉の部位との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。参照用画像情報とは、第1実施形態において説明したものと同様である。また食肉の部位も第1実施形態において説明したものと同様である。
参照用画像情報、画像情報も第1実施形態と同様であるが、スペクトル画像で構成してもよい。また撮像する食肉は、屠畜時である場合に限定されるものでは無く、流通段階、或いは小売店においてパック詰めにされている段階等、消費者に届けられるまでのいかなる段階のものであってもよい。
図27の例では、入力データとして例えば参照用画像情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用画像情報P01〜P03は、出力としての食肉の部位に連結している。この出力においては、出力解としての、食肉の部位が表示されている。
参照用画像情報は、この出力解としての食肉の部位A〜Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報がこの連関度を介して左側に配列し、各食肉の部位が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報に対して、何れの食肉の部位と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報が、いかなる食肉の部位に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報から最も確からしい食肉の部位を選択する上での的確性を示すものである。図27の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての食肉の部位と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての食肉の部位と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図27に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用画像情報と、その場合の食肉の部位の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図27に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において食肉に対して分析した参照用画像情報に対する食肉の部位としては食肉の部位Aが多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用画像情報との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P01である場合に、過去の食肉の部位の評価を行った結果の各種データから分析する。参照用画像情報P01である場合に、食肉の部位Aの事例が多い場合には、この食肉の部位の評価につながる連関度をより高く設定し、食肉の部位Bの事例が多い場合には、この食肉の部位の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用画像情報P01の例では、食肉の部位Aと、食肉の部位Cにリンクしているが、以前の事例から食肉の部位Aにつながるw13の連関度を7点に、食肉の部位Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図27に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図28に示すように、入力データとして参照用画像情報が入力され、出力データとして食肉の部位が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力ノード又は隠れ層ノードの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各ノードの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の評価対象の食肉の外観の画像等と実際に判別・評価した食肉の部位とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに食肉の部位の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して食肉の部位を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の領域において食肉を分析した画像情報を新たに取得する。新たに取得する画像情報は、上述した情報取得部9により入力される。
このようにして新たに取得した画像情報に基づいて、食肉の部位を判別する。かかる場合には、予め取得した図27(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して食肉の部位Bがw15、食肉の部位Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の高い食肉の部位Bを優先して選択する。即ち、連関度が高いものほど選択の優先度を高くする。
このようにして、新たに取得する画像情報から、最も好適な食肉の部位を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザ、即ち食肉の生産業者、販売業者、流通業者は、探索された食肉の部位に基づいて食肉の選別を行うことができ、さらに食肉の値段を決めることができる。
図29は、上述した参照用画像情報に加え、参照用分析情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する食肉の部位との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用分析情報の詳細は、第1実施形態において説明したものと同様である。
図29の例では、入力データとして例えば参照用画像情報P01〜P03、参照用分析情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用画像情報に対して、参照用分析情報が組み合わさったものが、図29に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、食肉の部位が表示されている。
参照用画像情報と参照用分析情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、食肉の部位に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報と参照用分析情報がこの連関度を介して左側に配列し、食肉の部位が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報と参照用分析情報に対して、食肉の部位と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報と参照用分析情報が、いかなる食肉の部位に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報と参照用分析情報から最も確からしい食肉の部位を選択する上での的確性を示すものである。
判別装置2は、このような図29に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用画像情報と、参照用画像情報を取得する際に得た参照用分析情報、並びにその場合の食肉の部位が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図29に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P01で、参照用分析情報P20である場合に、その食肉の部位を過去のデータから分析する。食肉の部位Aの事例が多い場合には、この食肉の部位がAにつながる連関度をより高く設定し、食肉の部位がBの事例が多く、食肉の部位がAの事例が少ない場合には、食肉の部位がBにつながる連関度を高くし、食肉の部位がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、食肉の部位Aと食肉の部位Bの出力にリンクしているが、以前の事例から食肉の部位Aにつながるw13の連関度を7点に、食肉の部位Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図29に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図12における説明と同様である。
図29に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用画像情報P01に対して参照用分析情報P18の組み合わせのノードであり、食肉の部位Cの連関度がw15、食肉の部位Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用画像情報P02に対して、参照用分析情報P19、P21の組み合わせのノードであり、食肉の部位Bの連関度がw17、食肉の部位Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから食肉の部位の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその食肉の部位の判別対象の画像情報と、分析情報とを取得する。ここで分析情報は、食肉の部位を実際に見積もる際に、新たに取得するが、その取得方法は、上述した参照用分析情報と同様である。分析情報、参照用分析情報の取得方法は、PCやスマートフォン等へのデバイスへのキーボード入力や、食肉に対して産地が記入されているラベルに記載の文字情報や二次元コードを撮像し、解析することで取得してもよい。
このようにして新たに取得した画像情報と、分析情報に基づいて、最適な食肉の部位を探索する。かかる場合には、予め取得した図29(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、分析情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、食肉の部位Cがw19、食肉の部位Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い食肉の部位Cを最適解として選択する。
なお、第6実施形態においては、参照用分析情報の代替として、第1実施形態〜第5実施形態において説明したいかなる参照用情報(参照用匂い情報、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用弾力性情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報等)を適用してもよい。かかる場合には、この適用した参照用情報に応じた情報(匂い情報、産地情報、生体情報、飼育環境情報、餌情報、弾力性情報、品種情報、飼育期間情報等)が入力される。またこれらの参照用情報の何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、これらの参照用情報に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
更にこの第6実施形態においては、第1〜5実施形態と組み合わせて肉質を判断するようにしてもよい。即ち、第1実施形態、第2実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報と、第3実施形態において、ニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報を組み合わせ、出力に当たる食肉の部位を探索するようにしてもよい。
また、第1実施形態〜第6実施形態ともに、上述した実施の形態に限定されるものでは無く、例えば図30に示すように、基調となる参照用情報と、肉質又は食肉の部位との3段階以上の連関度を利用するようにしてもよい。かかる場合には、新たに取得した情報に応じた参照用情報と肉質又は食肉の部位との3段階以上の連関度に基づき、解探索を行うことになる。基調となる参照用情報は、上述した全ての参照用情報(参照用画像情報、参照用匂い情報、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用弾力性情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報等)を適用可能である。
これらの場合も同様に、学習用データとして用いられた参照用情報に応じた情報が入力された場合に、上述した方法に基づいて解探索が行われることとなる。
連関度を通じて求められる探索解は、更に、他の参照用情報に基づいて修正され、或いは重み付けを変化させるようにしてもよい。
ここでいう他の参照用情報とは、上述した参照用情報の何れかを基調となる参照用情報とした場合、当該基調となる参照用情報以外のいかなる参照用情報に該当する。
例えば、他の参照用情報の一つとして、ある参照用生体情報P14において、以前において肉質B又は食肉の部位Bが判別される経緯が多かったものとする。このような参照用生体情報P14に応じた生体情報を新たに取得したとき、肉質又は食肉の部位としての探索解Bに対して、重み付けを上げる処理を行い、換言すれば肉質又は食肉の部位の探索解Bにつながるようにする処理を行うように予め設定しておく。
例えば、他の参照用情報Gが、より肉質又は食肉の部位としての探索解Cを示唆するような分析結果であり、参照用情報Fが、より肉質又は食肉の部位としての探索解Dを示唆するような分析結果であるものとする。このように参照用情報との間での設定の後、実際に取得した情報が参照用情報Gと同一又は類似する場合には、肉質C又は食肉の部位Cの重み付けを上げる処理を行う。これに対して、実際に取得した情報が参照用情報Fと同一又は類似する場合には、肉質D又は食肉の部位Dの重み付けを上げる処理を行う。つまり、肉質又は食肉の部位につながる連関度そのものを、この参照用情報F〜Hに基づいてコントロールするようにしてもよい。或いは、肉質又は食肉の部位を上述した連関度のみで決定した後、この求めた探索解に対して参照用情報F〜Hに基づいて修正を加えるようにしてもよい。後者の場合において、参照用情報F〜Hに基づいてどのように探索解としての肉質又は食肉の部位にいかなるウェートで修正を加えるかは、都度システム側において設計したものを反映させることとなる。
また参照用情報は、何れか1種で構成される場合に限定されるものではなく、2種以上の参照用情報に基づいて解探索するようにしてもよい。かかる場合も同様に、参照用情報の示唆する肉質又は食肉の部位につながるケースほど、連関度を介して求められた探索解としての当該判別類型をより高く修正するようにしてもよい。
同様に、図31に示すように、基調となる参照用情報と、他の参照用情報とを有する組み合わせに対する、肉質又は食肉の部位との連関度を形成する場合においても、基調となる参照用情報は、第1実施形態、第2実施形態におけるいかなる参照用情報(参照用画像情報、参照用匂い情報、参照用産地情報、参照用生体情報、参照用飼育環境情報、参照用餌情報、参照用弾力性情報、参照用品種情報、参照用飼育期間情報等)も適用可能である。他の参照用情報は、基調となる参照用情報以外の第1実施形態、第2実施形態におけるいかなる参照用情報が含まれる。
このとき、基調となる参照用情報が、参照用品種情報であれば、他の参照用情報としては、これ以外の1実施形態、第2実施形態におけるいかなる参照用情報が含まれる。
かかる場合も同様に解探索を行うことで、肉質又は食肉の部位を推定することができる。このとき、上述した図30に示すように、連関度を通じて得られた探索解に対して、更なる他の参照用情報(参照用情報F、G、H等)を通じて、肉質又は食肉の部位を修正するようにしてもよい。
このとき、他の参照用情報が1のみならず、2以上組み合わさるようにして連関度が学習されるものであってもよい。
また、図32に示すように基調となる参照用情報のみと、肉質又は食肉の部位との間で連関度が形成されるものであってもよい。この基調となる参照用情報は、第1実施形態、第2実施形態におけるいかなる参照用情報(参照用時期情報、参照用地域情報、参照用気象情報、参照用属性情報、参照用通行量情報、参照用市況情報、参照用外部環境情報、参照用地域情報、参照用イベント情報等)も適用可能である。この図32の解探索方法は、図3〜4の説明を引用することで以下での説明を省略する。
1 肉質判別システム
2 判別装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 判別部
28 記憶部
61 ノード

Claims (18)

  1. 食肉の肉質を判別する肉質判別プログラムにおいて、
    判別対象の食肉を撮像した画像情報と、判別対象の食肉の弾力性に関する弾力性情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、過去において検査した食肉の弾力性に関する参照用弾力性情報とを有する組み合わせと、上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び弾力性情報に応じた参照用弾力性情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、肉質を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする肉質判別プログラム。
  2. 食肉の肉質を判別する肉質判別プログラムにおいて、
    判別対象の食肉を撮像した画像情報と、上記食肉を取り出した家畜の部位に関する部位情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、過去において検査した食肉を取り出した家畜の部位に関する参照用部位情報とを有する組み合わせと、上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び部位情報に応じた参照用部位情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、肉質を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする肉質判別プログラム。
  3. 食肉の肉質を判別する肉質判別プログラムにおいて、
    判別対象の食肉を撮像した画像情報と、上記食肉の匂いに関する匂い情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、過去において検査した食肉の匂いに関する参照用匂い情報とを有する組み合わせと、上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び匂い情報に応じた参照用匂い情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、肉質を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする肉質判別プログラム。
  4. 食肉の肉質を判別する肉質判別プログラムにおいて、
    判別対象の食肉を撮像した画像情報と、上記食肉を取り出した家畜の品種に関する品種情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、過去において検査した食肉を取り出した家畜の品種に関する参照用品種情報とを有する組み合わせと、上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び品種情報に応じた参照用品種情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、肉質を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする肉質判別プログラム。
  5. 食肉の肉質を判別する肉質判別プログラムにおいて、
    判別対象の食肉を撮像した画像情報と、上記食肉を提供する家畜の飼育期間に関する飼育期間情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、過去において検査した食肉を提供する家畜の飼育期間に関する参照用飼育期間情報とを有する組み合わせと、上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び飼育期間情報に応じた参照用飼育期間情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、肉質を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする肉質判別プログラム。
  6. 食肉の肉質を判別する肉質判別プログラムにおいて、
    判別対象の食肉を撮像した画像情報と、上記食肉の製造時から判別時までの経過時間に関する経過時間情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、過去において分析した食肉の製造時からその判別時までの経過時間に関する参照用経過時間情報とを有する組み合わせと、上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び経過時間情報に応じた参照用経過時間情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、肉質を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする肉質判別プログラム。
  7. 上記判別ステップでは、脂肪交雑、肉の色沢、肉のしまりときめ、脂肪の色沢と質、肉汁の有無の何れか1以上の項目で示した上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、判別した肉質について示した上記項目を表示すること
    を特徴とする請求項1記載の肉質判別プログラム。
  8. 上記判別ステップでは、人工知能におけるニューラルネットワークのノードの各出力の重み付け係数に対応する上記連関度を利用すること
    を特徴とする請求項1〜7のうち何れか1項記載の肉質判別プログラム。
  9. 上記判別ステップでは、上記肉質に関連付けられた食肉の値段との3段階以上の連関度を利用し、食肉の値段を判別すること
    を特徴とする請求項1〜8のうち何れか1項記載の肉質判別プログラム。
  10. 食肉の値段を判別する食肉の値段判別プログラムにおいて、
    判別対象の食肉を撮像した画像情報を取得する情報取得ステップと、
    過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、食肉の肉質に応じた値段との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、食肉の値段を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする食肉の値段判別プログラム。
  11. 食肉の肉質を判別する肉質判別システムにおいて、
    判別対象の食肉を撮像した画像情報と、判別対象の食肉の弾力性に関する弾力性情報とを取得する情報取得手段と、
    過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、過去において検査した食肉の弾力性に関する参照用弾力性情報とを有する組み合わせと、上記肉質との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得手段により取得された画像情報に応じた参照用画像情報及び弾力性情報に応じた参照用弾力性情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、肉質を判別する判別手段とを備えること
    を特徴とする肉質判別システム。
  12. 食肉の部位を判別する食肉の部位判別プログラムにおいて、
    判別対象の食肉を撮像した画像情報を取得する情報取得ステップと、
    過去において撮像した食肉の参照用画像情報と、上記食肉の部位との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、食肉の部位を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする食肉の部位判別プログラム。
  13. 上記情報取得ステップでは、上記画像情報として、スペクトル画像を取得し、
    上記判別ステップでは、上記参照用画像情報として、スペクトル画像として撮像されたものを使用すること
    を特徴とする請求項12記載の食肉の部位判別プログラム。
  14. 上記情報取得ステップは、屠畜時の食肉を撮像した上記画像情報を取得し、
    上記判別ステップでは、過去の屠畜時に撮像した食肉の上記参照用画像情報と、上記食肉の部位との3段階以上の連関度を利用すること
    を特徴とする請求項12記載の食肉の部位判別プログラム。
  15. 上記情報取得ステップは、上記食肉から遊離アミノ酸、脂肪酸組成、オレイン酸、イノシン酸、グアニル酸、ビタミンEの何れか1以上を分析した分析情報を取得し、
    上記判別ステップでは、上記参照用画像情報と、上記分析情報に応じた遊離アミノ酸、脂肪酸組成、オレイン酸、イノシン酸、グアニル酸、ビタミンEの何れか1以上を予め分析して取得した参照用分析情報とを有する組み合わせと、上記食肉の部位との3段階以上の連関度を利用し、更に上記情報取得ステップにおいて取得した分析情報に応じた参照用分析情報に基づき、食肉の部位を判別すること
    を特徴とする請求項12又は13記載の食肉の部位判別プログラム。
  16. 上記情報取得ステップは、上記食肉の匂いに関する匂い情報を取得し、
    上記判別ステップでは、上記参照用画像情報と、過去において検査した食肉の匂いに関する参照用匂い情報とを有する組み合わせと、上記食肉の部位との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び匂い情報に応じた参照用匂い情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、食肉の部位を判別すること
    を特徴とする請求項12又は13記載の食肉の部位判別プログラム。
  17. 上記情報取得ステップは、上記食肉を取り出した家畜の品種に関する品種情報を取得し、
    上記判別ステップでは、上記参照用画像情報と、過去において検査した食肉を取り出した家畜の品種に関する参照用品種情報とを有する組み合わせと、上記食肉の部位との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した画像情報に応じた参照用画像情報及び品種情報に応じた参照用品種情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、食肉の部位を判別すること
    を特徴とする請求項12又は13記載の食肉の部位判別プログラム。
  18. 上記判別ステップでは、人工知能におけるニューラルネットワークのノードの各出力の重み付け係数に対応する上記連関度を利用すること
    を特徴とする請求項12〜17のうち何れか1項記載の食肉の部位判別プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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