JP2021190920A - 連成振動体を含むセンシング素子およびそれを用いたソナー素子 - Google Patents

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Tomoya Shiromori
祐輔 川合
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Abstract

【課題】より精度良いセンシングを行うことが可能な連成振動体を含むセンシング素子およびそれを用いたソナー素子を提供する。【解決手段】メンブレン構造の複数の振動体10、20が備えられたセンシング素子において、複数の振動体10、20を連成バネ30で連成し、電気的に振動体を駆動する際には、複数の振動体10、20を一体で振動させる。これにより、加工出来映えの誤差等に関係なく、複数の振動体10、20を同一の共振周波数で振動させることが可能となる。また、複数の振動体10、20で受信を行う際には、アクチュエータ40、50を駆動して連成バネ30による複数の振動体10、20の連成を解除する。これにより、複数の振動体10、20での振動に位相差を発生させることが可能となり、受信した超音波がどの方向から伝わってきたかを測定できる。【選択図】図1

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)などで構成される連成振動体を含むセンシング素子およびそれを用いたソナー素子に関するものである。
従来、複数の振動体を備え、複数の振動体の振動に基づいてセンシングを行う素子を構成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。複数の振動体は、MEMSなどで構成されており、例えば複数のメンブレンがそれぞれ独立して配置された構造とされ、独立して振動させられるようになっている。
特許3870895号公報
しかしながら、複数の振動体の加工出来映え誤差等により、各メンブレンでの共振周波数が完全には一致しない。このため、駆動周波数との誤差が生じ、メンブレン振幅にロスが生じる。したがって、従来構造の複数の振動体を備える素子では、精度良いセンシングを行うことができない。
本発明は上記点に鑑みて、より精度良いセンシングを行うことが可能な連成振動体を含むセンシング素子およびそれを用いたソナー素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、複数の振動体(10、20)を有するセンシング素子であって、複数の振動体を構成する第1振動体(10)および第2振動体(20)と、第1振動体と第2振動体とを連成すると共に、バネ定数が可変となる連成バネ(30)と、を有し、電気的に第1振動体および第2振動体を振動させる際には、第1振動体と第2振動体とを連成バネによる連成に基づいて一体化して振動させ、外力に基づいて第1振動体および第2振動体が振動させられるときには、連成バネのバネ定数を電気的に第1振動体および第2振動体を振動させる際よりも小さくし、第1振動体と第2振動体の振動の位相差に基づいて外力のセンシングを行う。
このように、複数の振動体が備えられたセンシング素子において、複数の振動体を連成バネで連成し、電気的に振動体を駆動する際には、複数の振動体を一体で振動させている。このため、加工出来映えの誤差等に関係なく、複数の振動体を同一の共振周波数で振動させることが可能となる。また、外力に基づいて複数の振動体が振動させられる際には、連成バネのバネ定数を小さくして、複数の振動体での振動に位相差を発生させることが可能となり、外力がどの方向から伝わってきたものであるかを測定することが可能となる。よって、より精度良いセンシングを行うことが可能となる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態にかかるソナー素子の正面図である。 図1中のII−II断面図である。 図1中のIII−III断面図である。 図1に示すソナー素子の模式図である。 第1実施形態の変形例として説明するソナー素子の正面図である。 図5に示すソナー素子の両持梁の変形の様子を示した図である。 第2実施形態にかかるソナー素子の模式図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。本実施形態では、連成振動体を含むセンシング素子として、物体検知を行うためのソナー素子を例に挙げて説明する。ただし、ここではセンシング素子の一例としてソナー素子を挙げたのであり、ソナー素子以外のセンシング素子であっても構わない。
図1に示すように、ソナー素子は、1対の振動体となる第1振動体10および第2振動体20と、連成バネ30と、第1アクチュエータ40および第2アクチュエータ50とを有した構成とされている。
ソナー素子を構成する各部は、半導体基板を用いて形成したMEMSによって構成されている。ここでは、半導体基板として、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いてソナー素子を形成した場合について例に挙げるが、シリコンなどのバルク基板によってソナー素子を形成しても良い。
図2、図3に示すように、SOI基板60は、シリコンなどで構成される支持基板61の上に酸化膜などの埋込絶縁膜62を介してシリコンで構成される活性層63を備えた構造とされている。そして、本実施形態では、SOI基板60のうちのソナー素子を形成する位置において、支持基板61および埋込絶縁膜62を除去してメンブレン64を構成し、このメンブレン64上に各部を形成することでソナー素子を構成している。メンブレン64は、例えば厚み数μmの薄膜とされている。また、SOI基板60における支持基板61側、つまりメンブレン64と反対側に台座70が貼り付けられ、支持基板61などを支持すると共に、支持基板61の開口部を覆っている。
図2および図3に示すように、第1振動体10は、メンブレン64の上に、下部電極11と圧電薄膜12および上部電極13などを形成することによって構成されている。下部電極11と圧電薄膜12および上部電極13は、その順番でメンブレン64上に積層されており、圧電薄膜12を下部電極11と上部電極13とによって挟む込んだ構造とされている。メンブレン64のうち第1振動体10を構成する部分の周囲、具体的には図1に示されるような円形状の部分の周囲には、埋込絶縁膜62および支持基板61が残されており、この部分においてメンブレン64の周囲が支持された状態になっている。ただし、メンブレン64のうち連成バネ30と接続されている箇所だけは埋込絶縁膜62および支持基板61が除去されていて、薄膜の状態になっている。
なお、図2中には、図示されていないが、下部電極11と上部電極13は、それぞれ別々に備えられた配線部を通じてソナー素子の外部との電気的な接続が行われており、配線部を通じての通電もしくは電気信号の取り出しが行えるようになっている。
このような構成とされているため、第1振動体10は、配線部を通じた通電に基づいて下部電極11と上部電極13との間に所定周波数の電位差を生じさせることにより、圧電薄膜12の圧電効果によって第1振動体10が振動させられる。また、外力に基づいて第1振動体10が振動させられると、その振動に基づく圧電効果により、下部電極11と上部電極13との間に電位差が発生させられる。この電位差を配線部より取り出すことで、第1振動体10に加えられた振動、換言すれば外力を検出することが可能となっている。
図3に示されるように、第2振動体20も、メンブレン64の上に下部電極21と圧電薄膜22および上部電極23などを形成することによって構成されている。これら下部電極21と圧電薄膜22および上部電極23は、それぞれ、第1振動体10における下部電極11と圧電薄膜12および上部電極13と同じ構成とされ、理想的には同一寸法、同一形状、同一厚さとされている。また、メンブレン64のうち第2振動体20を構成する部分の周囲、具体的には図1に示されるような円形状の部分の周囲には、埋込絶縁膜62および支持基板61が残されており、この部分においてメンブレン64の周囲が支持された状態になっている。ただし、メンブレン64のうち連成バネ30と接続されている箇所だけは埋込絶縁膜62および支持基板61が除去されていて、薄膜の状態になっている。
なお、下部電極21と上部電極23も、それぞれ別々に備えられた配線部を通じてソナー素子の外部との電気的な接続が行われており、配線部を通じての通電もしくは電気信号の取り出しが行えるようになっている。このため、第2振動体20は、第1振動体10と同様の動作を行えるようになっている。
連成バネ30は、第1振動体10と第2振動体20とを接続するバネ構造であり、本実施形態では、メンブレン64によって連成バネ30を構成している。連成バネ30は、第1振動体10と第2振動体20とによって両持ちされた構造とされている。SOI基板60の平面上における一方向とその垂直方向、つまり図1の紙面上下方向と左右方向をそれぞれX方向とY方向として、連成バネ30は、X方向において第1折返バネ31、両持梁32および第2折返バネ33が並べられた構成とする。
第1折返バネ31は、第1振動体10に接続される接続部31aと、Y方向に伸びる並列配置されたバネ部31b、31cと、両バネ部31b、31cを両端で連結する連結部31d、31eとによって構成されている。接続部31aを介して第1振動体10とバネ部31bの中央位置とが接続されており、バネ部31cの中央位置において両持梁32の一端が接続されている。このような構成の第1折返バネ31は、バネ部31b、31cがSOI基板60の平面方向、特にX方向に撓むことができるようになっている。また、SOI基板60の平面、つまりXY平面に対する法線方向となるZ方向に対しては撓みにくくされている。
両持梁32は、本実施形態の場合、X方向に伸びる直線状梁で構成されており、一端が第1折返バネ31に接続され、他端が第2折返バネ33に接続されている。
第2折返バネ33は、第2振動体20に接続される接続部33aと、Y方向に伸びる並列配置されたバネ部33b、33cと、両バネ部33b、33cを両端で連結する連結部33d、33eとによって構成されている。接続部33aを介して第2振動体20とバネ部33bの中央位置とが接続されており、バネ部33cの中央位置において両持梁32の一端が接続されている。このような構成の第2折返バネ33は、バネ部33b、33cがSOI基板60の平面方向、特にX方向に撓むことができるようになっている。また、SOI基板60の平面、つまりXY平面に対する法線方向となるZ方向に対しては撓みにくくされている。
第1アクチュエータ40は、両持梁32のうち第1折返バネ31との接続される側の端部に接続され、両持梁32を介しての第1振動体10と第2振動体20の連成を解除する役割を果たす。ここでは、第1アクチュエータ40は、後述する第2アクチュエータ50と共に、両持梁32を座屈させることで、両持梁32による第1振動体10と第2振動体20の連成を解除するようになっている。両持梁32の座屈方向については任意であるが、例えば中央部がY方向に突き出すように座屈することが想定される。
具体的には、第1アクチュエータ40は、両持梁32に接続された可動電極41と、両持梁32から分離され、支持基板61に支持された固定電極42とを有した構成とされている。可動電極41は、両持梁32を挟んでY方向の両側に伸びる支持部41aと、支持部41aからX方向に伸びる櫛歯部41bとを有する可動櫛歯電極とされている。固定電極42も、両持梁32を挟んでY方向の両側に伸びる支持部42aと、支持部42aからX方向に伸びる櫛歯部42bとを有する固定櫛歯電極とされている。櫛歯部41bと櫛歯部42bとは対向配置されており、可動電極41と固定電極42との間に電位差を生じさせると、これらの間に構成される静電容量による静電引力に基づいて、可動電極41を第1振動体10から離れる方向に付勢する。
第2アクチュエータ50は、両持梁32のうち第2折返バネ33との接続される側の端部に接続され、両持梁32を介しての第1振動体10と第2振動体20の連成を解除する役割を果たす。上記したように、ここでは、第2アクチュエータ50は、第1アクチュエータ40と共に、両持梁32を座屈させることで、両持梁32による第1振動体10と第2振動体20の連成を解除するようになっている。
具体的には、第2アクチュエータ50は、両持梁32に接続された可動電極51と、両持梁32から分離され、支持基板61に支持された固定電極52とを有した構成とされている。可動電極51は、両持梁32を挟んでY方向の両側に伸びる支持部51aと、支持部51aからX方向に伸びる櫛歯部51bとを有する可動櫛歯電極とされている。固定電極52も、両持梁32を挟んでY方向の両側に伸びる支持部52aと、支持部52aからX方向に伸びる櫛歯部52bとを有する固定櫛歯電極とされている。櫛歯部51bと櫛歯部52bとは対向配置されており、可動電極51と固定電極52との間に電位差を生じさせると、これらの間に構成される静電容量による静電引力に基づいて、可動電極51を第2振動体20から離れる方向に付勢する。
なお、図2および図3では、メンブレン64が支持基板61および埋込絶縁膜62の開口部の全域を覆うように示されている。しかしながら、メンブレン64になっているのは、第1振動体10、第2振動体20、連成バネ30、第1アクチュエータ40および第2アクチュエータ50のみである。すなわち、これら各部と対応する部分がメンブレン64となっており、それ以外の部分では活性層63も除去され、浮遊状態となっている。
以上のようにして、本実施形態にかかるソナー素子が構成されている。続いて、このように構成されたソナー素子の作動について説明する。
ソナー素子では、振動体を振動させることによって超音波を送信すると共に、障害物などによって反射してきた超音波を外力として受信することで、障害物検知を行う。本実施形態のように、複数の振動体を同一構成で形成した場合、同じ共振周波数で振動するのが理想的であるが、実際には加工出来映え誤差等によって、複数の振動体の共振周波数が完全には一致しない。このため、駆動周波数との誤差が生じ、メンブレン振幅にロスが生じる。したがって、単に複数の振動体を同一構成としただけの素子では、精度良いセンシングを行うことができない。
これに対して、本実施形態では、第1振動体10と第2振動体20とを連成バネ30によって連成した構造としている。このため、超音波の送信時には、下部電極11と上部電極13の間や下部電極21と上部電極23の間へ電圧印加を行うと、バネ構造で連結された第1振動体10および第2振動体20が同一の共振周波数で振動する。つまり、第1振動体10および第2振動体20が一体化して振動する固有振動モードを持たせることが可能となる。
したがって、加工出来映えの誤差等に関係なく、複数の振動体の共振周波数を一致させることが可能となり、駆動周波数との誤差が生じることが抑制され、メンブレン振幅にロスが生じないようにできる。
なお、超音波の送信時には、第1アクチュエータ40および第2アクチュエータ50を駆動しない状態としている。このため、超音波の送信時には、図4に示すように、単に第1振動体10と第2振動体20とを連成バネ30によって連成した構造となり、上記のように第1振動体10と第2振動体20とが一体化して振動させられることになる。
一方、超音波の受信時には、超音波によって第1振動体10や第2振動体20の振動が励起されることで、圧電薄膜12や圧電薄膜22に歪みが生じ、電荷が発生する。このため、下部電極11と上部電極13の間や下部電極21と上部電極23の間に電位差が発生し、これらが受信出力とされる。この受信出力に基づいて超音波の受信タイミングが分かるため、超音波の送信タイミングと受信タイミングとの時間間隔と超音波の速度とに基づいて、ソナー素子から障害物までの距離を測定することが可能となる。
さらに、超音波の受信時には、第1アクチュエータ40および第2アクチュエータ50を駆動して両持梁32を座屈させ、図4に示すように、連成バネ30のバネ定数が可変させられることで第1振動体10と第2振動体20との連成を解除する。具体的には、第1アクチュエータ40を駆動することで第1折返バネ31がX方向に広がって長方形状から菱形状に変形し、第2アクチュエータ50を駆動することで第2折返バネ33がX方向に広がって長方形状から菱形状に変形する。これにより、両持梁32が撓んで座屈させられる。
このようにすれば、受信する超音波の方位がSOI基板60の平面に対して垂直でない場合、第1振動体10と第2振動体20との振動において、位相差が生じる。このため、第1振動体10における下部電極11と上部電極13の間の電位差の位相と、第2振動体20における下部電極21と上部電極23の間の電位差の位相との位相差に基づいて、超音波の方位についても測定が可能となる。具体的には、図1の紙面上下方向に沿うどの方向から超音波が伝わってきているかを測定することが可能となる。
以上説明したように、メンブレン構造の複数の振動体10、20が備えられたセンシング素子において、複数の振動体10、20を連成バネ30で連成し、電気的に振動体を駆動する際には、複数の振動体10、20を一体で振動させている。このため、加工出来映えの誤差等に関係なく、複数の振動体10、20を同一の共振周波数で振動させることが可能となる。また、複数の振動体10、20で受信を行う際には、アクチュエータ40、50を駆動して連成バネ30による複数の振動体10、20の連成を解除している。このため、複数の振動体10、20での振動に位相差を発生させることが可能となり、受信した超音波がどの方向から伝わってきたものであるかを測定することが可能となる。よって、より精度良いセンシングを行うことが可能なソナー素子にできる。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態では、両持梁32を直線状梁によって構成したが、直線状梁に限るものではない。
例えば、図5に示すように、両持梁32が途中位置において2つに分岐した二本の梁32a、32bとされていても良い。このような構成とする場合、超音波の送信時には、図6(a)に示すように二本の梁32a、32bが伸びた強引張状態となり、剛性が高くなって、第1振動体10と第2振動体20を一体化して振動させることができる。また、超音波の受信時には、図6(b)に示すように二本の梁32a、32bが撓んで弱引張状態となり、剛性が低くなって、第1振動体10と第2振動体20との連成が解除され、位相差を許容した受信が可能となる。
このように、両持梁32を二本の梁32a、32bが含まれた構成とすることで、受信時には撓ませ易くなり、より的確に第1振動体10と第2振動体20との連成を解除することが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して複数の振動体の数を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7に示すように、本実施形態では、第1振動体10を2つにすると共に、第2振動体20を2つにしている。そして、2つの第1振動体10を第1連成バネ80で連成すると共に、2つの第2振動体20を第2連成バネ90で連成した構造としている。
なお、図7では、簡略化して、各第1振動体10と各第2振動体20との間に連成バネ30のみを示しているが、実際には、図1に示したように、連成バネ30に加えて第1アクチュエータ40および第2アクチュエータ50が備えられている。
このように、第1振動体10を2つ、第2振動体20を2つの合計4つの振動体を備えた構成とすることできる。この場合、超音波の送信時には、すべての振動体10、20を連成した状態とすることで、すべての振動体10、20を一体化して同一の共振周波数で振動させることができる。一方、超音波の受信時には、2つの第1振動体10同士を第1連成バネ80によって連成したままとし、2つの第2振動体20同士を第2連成バネ90によって連成したままとする。そして、2つの第1振動体10と2つの第2振動体20の受信出力の位相差に基づいて、超音波の受信を検出する。
本実施形態のようなソナー素子では、2つの第1振動体10と2つの第2振動体20とを備えた2振動子タイプで超音波の送受信を検出できることから、送信音圧増加と受信感度増加を図ることが可能となる。
(他の実施形態)
本開示は、上記した実施形態に準拠して記述されたが、当該実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
例えば、上記各実施形態で示した各部の構造については一例を挙げたに過ぎず、他の構造とされていても良い。一例を挙げると、第1振動体10と第2振動体20とを連成する連成バネ30のバネ部として、第1折返バネ31、第2折返バネ33を用いたが、折返バネでなくても良い。また、第1アクチュエータ40および第2アクチュエータ50についても、櫛歯電極によって構成される場合を例に挙げたが、他の構造、例えば単にX方向に平行に可動電極と固定電極とが並べられたものであっても良い。
また、複数の振動体の数についても任意であり、1対の振動体が複数組備えられた構造とされたものであれば、その対の数については第1実施形態のような1つ、もしくは第2実施形態のような2つに限るものではない。
また、複数の振動体が連成バネによって連成された連成振動体を含むセンシング素子として、ソナー素子を例に挙げて説明したが、連成振動を含むセンシング素子であれば他の用途とされても良い。
さらに、複数の振動体を連成する連成バネについて、複数の振動体を振動させる際に連成バネとして機能し、超音波などに基づいて複数の振動体が振動させられる際に連成バネとしての機能が低下させられるバネ定数が可変となるものであれば良い。そして、複数の振動体が振動させられる際に連成バネとしての機能が完全に解除される必要は無く、少なくとも電気的に複数の振動体を振動させる際よりもバネ定数を低下させて各振動体の振動に位相差が生じさせられれば良い。ただし、超音波などに基づいて複数の振動体が振動させられる際にバネ定数をゼロ化できるようにしてあれば、第1振動体10と第2振動体20とを独立して振動させられ、より的確なセンシングが可能になる。上記した第1、第2実施形態のいずれの構造であっても、連成バネ30のサイズや剛性、第1アクチュエータ40および第2アクチュエータ50による両持梁32の撓ませ量の調整に基づいて、バネ定数のゼロ化は可能である。
10 第1振動体
20 第2振動体
30 連成バネ
32 両持梁
40 第1アクチュエータ
50 第2アクチュエータ
60 SOI基板
64 メンブレン

Claims (6)

  1. 複数の振動体(10、20)を有するセンシング素子であって、
    前記複数の振動体を構成する第1振動体(10)および第2振動体(20)と、
    前記第1振動体と前記第2振動体とを連成すると共に、バネ定数が可変となる連成バネ(30)と、を有し、
    電気的に前記第1振動体および前記第2振動体を振動させる際には、前記第1振動体と前記第2振動体とを前記連成バネによる連成に基づいて一体化して振動させ、外力に基づいて前記第1振動体および前記第2振動体が振動させられるときには、前記連成バネのバネ定数を電気的に前記第1振動体および前記第2振動体を振動させる際よりも小さくし、前記第1振動体と前記第2振動体の振動の位相差に基づいて前記外力のセンシングを行う、連成振動体を含むセンシング素子。
  2. 前記連成バネのバネ定数を変化させるアクチュエータ(40、50)を備えている、請求項1に記載の連成振動体を含むセンシング素子。
  3. 前記連成バネは、前記第1振動体と前記第2振動体とによって両持ちされる両持梁(32)を含み、
    前記アクチュエータは、前記両持梁のうち前記第1振動体に接続される一端に配置される第1アクチュエータ(40)と、前記両持梁のうち前記第2振動体に接続される他端に配置される第2アクチュエータ(50)とを含み、
    前記第1アクチュエータによって前記両持梁の一端を前記第1振動体から離れる方向に付勢すると共に、前記第2アクチュエータによって前記両持梁の他端を前記第2振動体から離れる方向に付勢することで、前記第1アクチュエータと前記第2アクチュエータとの間において前記両持梁を撓ませて座屈させて前記バネ定数を低下させる、請求項2に記載の連成振動体を含むセンシング素子。
  4. 前記外力に基づいて前記第1振動体および前記第2振動体が振動させられるときには、前記連成バネのバネ定数がゼロ化される、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の連成振動体を含むセンシング素子。
  5. 前記第1振動体および前記第2振動体は、半導体基板(50)に形成された薄膜で構成されるメンブレン(54)を含んで構成されるMEMSによって構成され、
    電気的に前記メンブレンを含む前記第1振動体および前記第2振動体を振動させる、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のセンシング素子。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の連成振動体を含むセンシング素子はソナー素子であり、
    電気的に前記第1振動体および前記第2振動体を振動させることで超音波を送信し、
    前記外力として、反射してきた前記超音波を前記第1振動体および前記第2振動体が振動させられることで受信する、ソナー素子。
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