JP2021190527A - デバイス製造装置の検査方法及びデバイス製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波接合によるチップ及び基板の接合状態を検査するデバイス製造装置の検査方法及び製造装置を提供する。【解決手段】デバイス製造装置101は、バンプ108を介して超音波接合されるチップ105と、該チップに対向する基板103と、を備える。方法は、基板に配置されチップ及び基板の対向方向における第1歪量を検出する垂直歪センサ111と、対向方向に直交する方向における第2歪量を検出する平面歪センサ112とが配置された基板に、チップが超音波接合されるとき、第1歪量及び第2歪量を計測し、第1歪量に基づき、バンプ108の形状変化を推定し、第2歪量に基づき、チップ又は基板に配置される電極と、バンプと、の接合界面の状態を推定し、推定されたバンプの形状変化と、接合界面の状態と、に基づき、チップと、基板と、の接合状態の良否を判定する。【選択図】図1

Description

本開示は、デバイス製造装置の検査方法及びデバイス製造装置に関する。
バンプを介して基板にチップを実装する方法として、固相接合の一つである超音波接合が知られている。バンプは、基板上の配線リード又はチップに形成された突起状の接続電極である。超音波接合によって基板にチップを実装する際、チップ及び基板の一方の電極に配置されるバンプには、チップ及び基板の他方の電極に押圧された状態で、超音波振動が与えられる。すると、バンプとこれらの電極の塑性変形が促され、バンプ及び当該電極の互いの新生面が緊密に接触し、バンプ及び当該電極の互いの金属原子が拡散する。その結果、バンプとこれらの電極とが接合する。
超音波接合では、チップ及び基板同士の接合に必要とされる実装荷重と超音波出力とを適切な条件にすることで、接合強度が確保される。適切な条件は、例えば、チップ及び基板の材質、チップサイズ、接合点の数、接合点の位置、封止剤の有無など、様々な要素によって異なる。このため、超音波接合を行う場合、様々な条件下で接合した際のバンプ形状や接合強度を、シェアテストなどの破壊試験により比較及び評価するなど、試行錯誤的な条件出し作業が必須であった。このような作業を効率化する方法として、特許文献1には、接合プロセス中のバンプのつぶれ高さを監視し、バンプのつぶれ高さが設定値になるように、超音波を印加しながら接合ヘッドを位置制御して接合する方法が開示される。特許文献1の方法によれば、バンプのつぶれ高さが設定値に達したならば、この高さを維持した状態で超音波振動の印加を継続することで、ボンディングツールがバンプ付きのチップを基板に対して押し付ける実装荷重を、ボンディング条件から排除できる。従って、当該実装荷重を予め求めることなくチップ及び基板同士の接合を実現できる。
特許第4957742号公報
しかしながら、この種の従来技術では、バンプと電極との接合の進行具合を、バンプと電極との接合部の外観や、接合設備のプロセスモニタリングの値から判定することができないため、バンプと電極との間の接合状態の良否を判定することが困難である。破壊試験以外には商品の接合状態を評価する手段がない現状では、接合品質は、破壊試験のn増しによる統計的な保証に依存するため、部材不良や設備異常による接合不良品の流出を防ぐことが困難である。従って、従来技術では、超音波接合によるチップ及び基板の接合状態を検査する上で改善の余地がある。
本開示の非限定的な実施例は、超音波接合によるチップ及び基板の接合状態を検査するデバイス製造装置の検査方法及びデバイス製造装置の提供に資する。
本開示の一実施例に係るデバイス製造装置の検査方法は、バンプを介して超音波接合されるチップと前記チップに対向する基板とを備えるデバイス製造装置の検査方法であって、前記基板に配置され前記チップ及び前記基板の対向方向における第1歪量を検出する第1歪検出部と、前記対向方向に直交する方向における第2歪量を検出する第2歪検出部とが配置された前記基板に、前記チップが超音波接合されるとき、前記第1歪量及び前記第2歪量を計測するステップと、前記第1歪量に基づき、前記バンプの形状変化を推定するステップと、前記第2歪量に基づき、前記チップ又は前記基板に配置される電極と前記バンプとの接合界面の状態を推定するステップと、推定された前記バンプの形状変化と前記接合界面の状態とに基づき、前記チップと前記基板との接合状態の良否を判定するステップと、を含む。
本開示の一実施例に係るデバイス製造装置は、バンプを介してチップに接合される基板を保持するステージと、前記チップを前記基板に向けて押圧しながら前記チップに超音波振動を付与する接合ヘッドと、前記基板に設けられ、かつ、前記ステージと前記接合ヘッドとが対向する方向である第1方向の歪を検出する第1歪検出部の出力、及び、前記基板に埋設され、かつ、前記第1方向と直交する第2方向の歪を検出する第2歪検出部の出力に基づいて、2つの歪を計測する計測部と、前記計測部の計測結果に基づいて、前記チップと前記基板との接合状態の良否を判定する判定部と、を備える。
本開示の一実施例によれば、超音波接合によるチップ及び基板の接合状態を検査することができるデバイス製造装置の検査方法及びデバイス製造装置を構築できる。
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
本開示の実施の形態1におけるデバイス製造装置101の構成図 基板電極107のマイナスZ軸方向側(すなわち下側)から見た基板電極107及び基板103の透過図 図2に示すIII−III線断面図 デバイス製造装置101における超音波接合工程を説明するための図 本開示の実施の形態1に係るデバイス製造装置101の検査方法を説明するためフローチャート 本開示の実施の形態2に係るデバイス装置200で検査を行う際の基板電極207の透過図
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(実施の形態1)
<デバイス製造装置101の構成>
まず、図1を参照して、本開示の実施の形態1におけるデバイス製造装置101の構成について説明する。図1は本開示の実施の形態1におけるデバイス製造装置101の構成図である。デバイス装置200は、図1に示すチップ105と、チップ電極106と、バンプ108と、基板電極107と、基板103とが超音波接合で一体に構成された装置である。なお、デバイス装置200は、半導体の製造装置、半導体を伴わない電気部品などの製造装置である。本実施の形態では、半導体の製造装置をデバイス装置200として説明する。以下では、デバイス製造装置101を単に「製造装置101」と称する場合がある。
図1以降において、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向を表す。X軸方向とY軸方向は、互いに直交する。X軸方向とZ軸方向は、互いに直交する。Y軸方向とZ軸方向は、互いに直交する。XY平面は、X軸方向及びY軸方向に平行な仮想平面を表す。XZ平面は、X軸方向及びZ軸方向に平行な仮想平面を表す。YZ平面は、Y軸方向及びZ軸方向に平行な仮想平面を表す。また、X軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスX軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスX軸方向とする。Y軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスY軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスY軸方向とする。Z軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスZ軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスZ軸方向とする。Z軸方向は、例えば鉛直方向に等しく、X軸方向及びY軸方向は、例えば水平方向に等しい。
製造装置101は、基板103を設置するステージ102と、接合ヘッド104と、チップ105から基板103に向けて加えられるZ軸方向の荷重を測定するロードセル110と、第1歪検出部である垂直歪センサ111と、第2歪検出部である平面歪センサ112と、計測部113と、メモリ114と、判定部115とを備える。
接合ヘッド104は、超音波振動を発生する超音波振動子109と、チップ105をZ軸方向に移動させる駆動機構100と、駆動機構100の動作を制御する駆動制御部116とを備える。
駆動機構100は、例えば駆動制御部116からマイナスZ軸方向に延伸する。駆動機構100の先端部には、チップ105が固定される。チップ105には、複数のチップ電極106が配置されている。複数のチップ電極106は、X軸方向に互いに離れて配列されている。チップ電極106の材料は、例えば、銅である。なお、チップ電極106の材料は、銅に限定されず、バンプ108と固相接合が可能な金属であればよく、例えば、金、アルミニウムなどでもよい。
チップ電極106のマイナスZ軸方向の端面106aには、複数の導電性のバンプ108が配置される。複数のバンプ108の材料は、例えば、銅である。なお、バンプ108の材料は、銅に限定されず、金、銀、アルミニウム、白金、クロムなどの導電性材料でもよい。複数のバンプ108は、X軸方向に互いに離れて配列されている。
バンプ108のマイナスZ軸方向の端面108aから一定距離離れた位置に、複数の基板電極107が配置される。複数の基板電極107は、基板103のプラスZ軸方向の端面103a(基板面)に配置される。複数の基板電極107の材料は、チップ電極106の材料と同様に、バンプ108と固相接合が可能な金属である。基板電極107のプラスZ軸方向の端面107aは、バンプ108のマイナスZ軸方向の端面108aと対向している。
基板電極107のマイナスZ軸方向の端面107bは、基板103のプラスZ軸方向の端面103aと対向する。当該端面107bは、基板電極107のバンプ108側とは反対側の端面である。
垂直歪センサ111及び平面歪センサ112は、例えば、基板103に埋設された状態で、電気配線118を介して計測部113と電気的に接続される。垂直歪センサ111及び平面歪センサ112の詳細については後述する。
なお、図1では、チップ電極106にバンプ108が固定されているが、バンプ108は基板電極107に固定されてもよい。この場合、基板電極107に固定されたバンプ108のプラスZ軸方向の端面108bから一定距離離れた位置に、チップ電極106がバンプ108と対向するように配置される。
接合ヘッド104は、その先端部にチップ105を固定した状態で、基板103に向けてチップ105を搬送し、チップ105がバンプ108を介して基板103に接したとき、チップ105に超音波振動を与える。これによりチップ105が基板103に接合される。
メモリ114は、電気配線を介して、計測部113、超音波振動子109、ロードセル110及び判定部115と電気的に接続される。メモリ114は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などで構成される記憶部である。メモリ114には、製造装置101の機能を実現するためのプログラムが格納されており、このプログラムを判定部115が実行することにより、製造装置101が有する複数の機能が実現される。
判定部115は、電気配線を介して駆動制御部116と電気的に接続される。判定部115は、CPU(Central Processing Unit)、システムLSI(Large Scale Integration)、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサである。
計測部113は、電気配線118を介して、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112と電気的に接続される。計測部113は、CPUなどのプロセッサである。
<垂直歪センサ111及び平面歪センサ112の構成>
次に図2及び図3を参照して、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112の構成について説明する。
図2は基板電極107のマイナスZ軸方向側(すなわち下側)から見た基板電極107及び基板103の透過図であり、図3は図2に示すIII−III線断面図である。
基板電極107とZ軸方向に重なる領域には、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112が配置されている。垂直歪センサ111は、Z軸方向における電極(例えば基板電極107)の歪量を検出するセンサである。
垂直歪センサ111と平面歪センサ112は、例えば、基板電極107の弾性ないし塑性変形量に対応した抵抗値に基づき電圧を、歪量として出力する歪ゲージなどである。歪ゲージは、例えば、CuNi系、NiCr系、Tiなどの金属で構成されたものでもよいし、ピエゾ抵抗効果を利用したSi、Ge、GaAsなどの半導体で構成されたものでもよい。垂直歪センサ111と平面歪センサ112では、歪量情報がリアルタイムに検出される。
図2に示す振動方向DとD´は、超音波振動子109より印加される超音波振動の方向を示している。振動方向Dは、例えばマイナスX軸方向に等しく、振動方向D´はプラスX軸方向に等しい。なお、振動方向DとD´は、X軸方向に限定されず、XY平面に平行な方向であればよい。平面歪センサ112は、超音波振動子109より印加される超音波振動の方向(XY平面に平行な方向)における振動幅に比例した歪量を検出するセンサである。
垂直歪センサ111及び平面歪センサ112は、基板103に埋設されている。具体的には、基板103の表面に絶縁膜117が形成され、この絶縁膜117に覆われるように、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112が基板103に配置されている。
なお、基板103への垂直歪センサ111及び平面歪センサ112の配置方法は、これに限定されず、例えば、基板103の表面に窪みを形成し、この窪みに垂直歪センサ111及び平面歪センサ112の一部を埋め込む形で配置した上で、その上に基板電極107を配置してもよい。
ただし、基板103の窪みに垂直歪センサ111及び平面歪センサ112を埋め込んだ場合、基板103への垂直歪センサ111及び平面歪センサ112のそれぞれの接触面積が増加し、基板電極107の歪み量が垂直歪センサ111及び平面歪センサ112のそれぞれに伝わり難くなる。そのため、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112における検出感度が低下する可能性がある。
これに対して、図3に示すように、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112が、絶縁膜117に覆われることで基板103に埋設された場合、基板103への加工が不要になり、レジストなどの絶縁膜117を用いるだけで垂直歪センサ111及び平面歪センサ112を基板電極107から容易に絶縁できる。また、基板電極107の歪量が垂直歪センサ111及び平面歪センサ112のそれぞれに伝わり易くなる。このため、基板103の構造が簡素化されて信頼頼性が向上し、また基板103の製造コストの上昇を抑制でき、さらに、基板電極107の歪量の検出感度が向上する。従って、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112は、絶縁膜117に覆われることで基板103に埋設されることが好ましい。
基板103上における垂直歪センサ111及び平面歪センサ112の配置位置は、例えば、基板電極107の直下である。基板電極107の直下は、例えば、Z軸方向に基板電極107を基板103に向けて投影した領域(つまり正射影)内である。基板電極107の直下には、基板103に投影された基板電極107の中心点付近及び基板電極107の周縁部付近が含まれる。
なお、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112が配置される位置は、基板電極107の直下に限定されず、基板103に投影された基板電極107の正射影よりも外側の領域でもよい。
ただし、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112を、基板電極107の直下に配置することで、基板電極107と垂直歪センサ111及び平面歪センサ112との距離を小さくすることができる。その結果、基板電極107の歪量が垂直歪センサ111及び平面歪センサ112に伝わり易くなり、ひいては、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112による歪量の検出感度が向上する。従って、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112を基板電極107の直下に配置することが好ましい。
なお、垂直歪センサ111と平面歪センサ112は、1つの基板電極107の直下に配置されるだけでなく、複数の基板電極107の直下に分散して配置してもよい。例えば複数の基板電極107の内、第1基板電極(例えば図1の左から1つ目の基板電極107)の直下に垂直歪センサ111が配置され、第1基板電極以外の第2基板電極(例えば図1の左から2つ目の基板電極107)の直下に平面歪センサ112が配置されてもよい。
1つの基板電極107の直下に垂直歪センサ111及び平面歪センサ112の組を配置することにより、基板103への垂直歪センサ111及び平面歪センサ112の配置の位置決めが容易化されるため、デバイス装置200の製造コストの低減が可能である。
複数の基板電極107の直下に垂直歪センサ111及び平面歪センサ112を分散して配置することにより、それぞれの基板電極107の位置に対する、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112のそれぞれの配置レイアウトが容易化されるため、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112のそれぞれによる、基板電極107の歪量の検出精度が向上し得る。
図2に示す接合面Sは、超音波接合工程が開始される前又は開始された直後の電極とバンプ108との接合面を、Z軸方向に平面視したものである。この「電極」は、チップ105が基板103に接合される前にバンプ108がチップ105に形成されている場合には、基板電極107を表し、チップ105が基板103に接合される前にバンプ108が基板電極107に形成されている場合には、チップ電極106を表す。
図2に示す接合面S´は、超音波接合工程の結果、超音波接合工程によって最終的に得られる上記の「電極」とバンプ108との接合面を表す。接合面S´は、接合条件出し作業において、所望のシェア強度を達成した接合サンプルの、シェア後のバンプ頭頂径を測定することで得られる。すなわち、接合面S´の直径は、接合条件出し作業において所望のシェア強度を達成した接合サンプルの、シェア後のバンプ頭頂径に相当する。接合面S´は、シェア後のバンプ頭頂の輪郭によって囲まれた部分である。
<垂直歪センサ111による垂直歪の検出>
接合面Sは、超音波接合工程において、上記の「電極」にバンプ108が接触したときに初めて出現し、最終的に接合面S´になるまで広がる。また、接合面Sに発生する垂直歪は、実装荷重による圧縮歪と、超音波振動による圧縮と引張の繰り返し歪とを含む。
実装荷重による圧縮歪は、接合面Sの領域内で均一であるのに対して、超音波振動による圧縮と引張の繰り返し歪は、接合面Sの中心線Lcを境に、圧縮と引張が反転する。中心線Lcは、例えば、上記の「電極」をX軸方向に略二等分する線である。このため、垂直歪センサ111は、接合面Sの中心C付近に埋設されることが好ましい。具体的には、接合面Sの中心Cを通り、かつ、Y軸に平行な仮想平面内、及び、接合面Sの中心Cを通り、かつ、X軸に平行な仮想平面内に、垂直歪センサ111の中心部が含まれるように、垂直歪センサ111は、基板103に埋設されることが好ましい。
このように、接合面Sの中心C付近に垂直歪センサ111が埋設されることで、超音波接合工程の初期状態から、接合面S内で分布が異なる繰り返し応力に影響を受けずに、接合面Sに発生する垂直歪を計測することが可能となる。
なお、垂直歪センサ111のサイズ(垂直歪センサ111のXY平面への正射影の面積)は、接合面S´の面積よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。ただし、垂直歪センサ111は、センサエリア(歪検出を行う領域)内に発生する垂直歪の平均値を出力する。よって、最終的に接合面S´となったときでも、垂直歪の平均値を良好に得るようにするには、垂直歪センサ111のサイズは、接合面S´より小さいことが好ましい。これにより、精度良く圧縮歪を計測できる。
<平面歪センサ112による平面歪の検出>
接合面Sで平面歪を発生させる力は、超音波接合工程の初期と、超音波接合工程の中期から後期までとで異なる。
具体的には、超音波接合工程の初期の平面歪は、実装荷重と超音波振動によって接合面Sの界面に発生する摩擦力が引き起こす圧縮と引張の繰り返し歪である。これに対して、超音波接合工程の中期から後期までの平面歪は、接合面Sの界面が接合した後、その接合箇所が、超音波振動を受けることによって引き起こされる圧縮と引張の繰り返し歪である。
接合面Sの接合度合いには、接合面S内で偏りがあり、接合面Sの中心Cよりも、接合面Sの外周部の振動方向D側又は振動方向D´側の方が、接合品質が向上する。これは、超音波振動によって接合面Sに発生する摩擦力が、当該部位付近に最も強く働くことにより、接合面Sの中心Cよりも当該部位に近い箇所ほど、新生面が出やすくなり、金属原子の拡散も進みやすいからである。
このため、平面歪センサ112は、基板103の全体の内、接合面Sの外周部の振動方向D側又は振動方向D´側の領域を、基板103に向かって投影した箇所に、埋設されることが好ましい。当該外周部付近に平面歪センサ112が埋設されることで、接合の進行による平面歪の経時的変化を最も高感度で検出することができる。
なお、平面歪センサ112が測定する平面歪の方向は、振動方向D又は振動方向D´と等しいことが好ましい。平面歪の方向には、振動方向D又は振動方向D´に対して、例えば0°から±15°の角度を成す線分と平行な方向も含まれる。平面歪センサ112が測定する平面歪の方向を、振動方向D又は振動方向D´と等しくすることにより、超音波振動が印加されることによって発生する平面歪の変化を最も高い感度で検出することが可能となる。
<製造装置101の動作>
次に、製造装置101の動作を説明する。駆動制御部116が駆動機構100を制御することにより、駆動機構100がマイナスZ軸方向に移動(下降)すると、チップ105がバンプ108を介して基板103に押圧される。この状態で、平面方向(XY平面と並行な方向)に超音波振動が印加されることで、基板103とチップ105の超音波接合工程が行われる。
このとき、接合ヘッド104に配置されるロードセル110の出力情報と、接合ヘッド104に配置される超音波振動子109の電力波形を示す情報とがメモリ114に記録される。
また、接合ヘッド104がバンプ108に対して加える力によって、バンプ108に押圧される基板電極107の直下に埋設された垂直歪センサ111及び平面歪センサ112が歪む。垂直歪センサ111及び平面歪センサ112は、このときの歪量を時系列的に連続して検出し、検出した歪量を示す歪量情報を計測部113に入力する。計測部113に入力された歪量情報は、歪量が検出された時刻と対応付けてメモリ114に記録される。
判定部115は、メモリ114に記録された歪量情報に基づき、バンプ108の形状変化と、バンプ108と基板電極107との接合界面の状態とを推定する。当該推定方法の詳細は後述する。バンプ108の形状変化と、バンプ108と基板電極107との接合界面の状態とを推定方法については後述する。判定部115は、推定したバンプ108の形状変化と当該接合界面の状態とに基づき、チップ105と基板103との接合の良否を判定し、この判定結果を駆動制御部116に入力する。当該判定方法の詳細については後述する。判定結果は、例えば生産品(接合されたチップ105及び基板103)を良品又は不良品に振り分けに利用される。
<デバイス製造装置101の検査方法>
次に、図4を参照して、垂直歪センサ111によるバンプ形状変化の推定動作と、平面歪センサ112によるバンプ接合界面の状態の推定動作について説明する。図4はデバイス製造装置101における超音波接合工程を説明するための図である。横軸は時間tを表す。垂直方向に伸びる破線は、同じ時刻上のデータ同士の関係性を明示するための線である。
図4には上から順に、実装荷重Pと、超音波出力USと、垂直歪センサ111で検出された第1歪量である垂直歪εzと、平面歪センサ112で検出された第2歪量である平面歪εxとが示される。実装荷重P及び超音波出力USは、超音波接合工程において、ロードセル110の出力値と、超音波振動子109に印加されている電力を計測することで得られる。
<垂直歪センサ111によるバンプ形状変化の推定>
垂直歪εzは、接合面Sの面積によって変化する。まず、接合ヘッド104が降下して、バンプ108とチップ電極106とが接触し、又はバンプ108と基板電極107とが接触した時刻t1から、超音波振動の印加が開始される時刻t2の期間では、実装荷重Pに比例して垂直歪εzが増加する。実装荷重Pによる圧縮力でバンプ108がつぶれる。さらに、この期間では、接合面Sが大きくなり、さらに垂直歪εzが増加する。なお、時刻t2以降、実装荷重Pは一定値となる。
次に時刻t2において、実装荷重Pの増加が停止されるとともに超音波振動の印加が開始されると、バンプ108に、上記の圧縮力に加えて、せん断力も作用するため、バンプ108のつぶれ変形が大きく進み、接合面Sも急速に大きくなる。なお、時刻t2以降、所定時間が経過するまで、超音波出力USは経過時間に比例するように増加し、所定時間経過後、一定の出力となる。
時刻t3において、接合面Sが、垂直歪センサ111によって歪みを検出できる領域(以降、センサエリアと記載する)を超える(つまり、センサエリアからはみ出る、あるいは、接合面Sの面積がセンサエリアの面積を超える)。時刻t2〜時刻t3の間、接合面Sは、垂直歪センサ111のセンサエリアの中に収まる。このとき、垂直歪εzは増加する。
一方、時刻t3以降は、接合面Sは、垂直歪センサ111のセンサエリアの中に収まらない(つまり、センサエリアからはみ出ない、あるいは、接合面Sの面積がセンサエリアの面積以下である)。このとき、垂直歪εzは、減少する。これは、接合面Sが、垂直歪センサ111のセンサエリアを越えると、超えた時点から、接合面Sが増加する程、単位面積当たりの圧縮力が減るためである。
なお、垂直歪センサ111のサイズ(つまり、センサエリアの広さ)によっては、超音波振動を時刻t2で印加する前に、垂直歪εzが増加から減少に転じることもある。また、垂直歪センサ111のセンサエリアが、最終的に得られる接合面S´より大きく、接合面S´がセンサエリアを越えない場合、垂直歪εzが増加から減少に転じることはない。
時刻t4において、バンプ108のつぶれ変形が完了する。つまり、時刻t4以降、接合面Sは拡大しない。よって、時刻t4において、垂直歪εzの減少が停止し、それ以降、垂直歪εzは、一定値εzとなる。すなわち、本実施形態の場合、垂直歪εzが減少するのは、時刻t2から時刻t4までの間である。
事前の接合条件出し作業において、所望のシェア強度を達成した接合サンプルの接合面S´の面積と、接合面S´を得たときの垂直歪の一定値ε´zとの関係が求められている。当該関係と、垂直歪εzの一定値εzとに基づき、判定部115は、垂直歪εzが一定値εzのときの接合面Sの面積を、以下のように推定する。
判定部115は、接合面S´が垂直歪センサ111のセンサエリアを越えている(あるいは、「接合面S´の面積」≧「垂直歪センサ111のセンサエリアの面積」)という関係性が成り立つとき、接合面Sの面積を(1)式により推定する。
「接合面Sの面積」=「接合面S´の面積×(εz÷ε´z)」・・・(1)
判定部115は、接合面S´が垂直歪センサ111のセンサエリアを越えていない(あるいは「接合面S´の面積」<「垂直歪センサ111のセンサエリアの面積」)という関係性が成り立つとき、接合面Sの面積を(2)式により推定する。
「接合面Sの面積」=「接合面S´の面積×(ε´z÷εz)」・・・(2)
以上の方法により、垂直歪センサ111の垂直歪εzを用いて、バンプ形状変化の推定を行うことができる。
<平面歪センサ112によるバンプ接合界面の状態の推定>
平面歪センサ112の平面歪εxは、バンプ108とバンプ108が押圧された接合電極との接合面Sの、接合の進行度合いによって変化する。
時刻t2において、超音波振動が印加されることにより、接合面Sに摩擦力が発生する。超音波振動印加の初期では、バンプ108は、上記の接合電極上を滑っており、接合面Sの界面には、静摩擦力と動摩擦力が繰り返し発生している。このとき、平面歪εxの振幅Axは、超音波出力USの変化と同様に変化していく。
上記の接合電極上での滑りを繰り返す中で、バンプ108と上記の接合電極との界面では塑性変形が起こることで、新生面が露出して、接合面Sが接合され始める(初期接合)。時刻t´3において、初期接合が始まり、バンプ108が上記の接合電極に固着し始める。すると、接合ヘッド104と、接合ヘッド104に保持されたチップ105との界面が滑り始める。これにより、バンプ108に伝わる超音波振動が減衰する。よって、平面歪εxの振幅Axは、時刻t´3以降では減少に転じる。
初期接合以降も、接合面Sの接合は少しずつ増加していく。従って、超音波振動が接合部に誘起する平面歪εxの振幅Axは、接合部の増加に伴い、減少していく。そして、超音波振動が印加されてから一定時間経過後のt´4において接合面Sの接合が完了すると、それ以降、バンプ108に伝わる超音波振動の大きさは一定値となり、平面歪εxの振幅Axは、一定振幅に収束していく。これは、接合面Sの接合が完了することにより、平面歪εxの振幅Axがこれ以上増加しないことを示している。
以上の方法により、平面歪センサ112の出力波形から、バンプ108とバンプ108が押圧された接合電極との接合面Sの、接合の進行度合いが推定できる。すなわち、バンプ接合界面の状態を推定できる。
<接合状態の判定フロー>
次に図5を参照して、デバイス製造装置101の検査方法における接合状態の良否判定動作を説明する。図5は本開示の実施の形態1に係るデバイス製造装置101の検査方法を説明するためフローチャートである。
ステップS1において前述した超音波接合が行われ、超音波接合の完了後、判定部115はステップS2の処理を行う。
ステップS2において、判定部115は、ロードセル110の出力値と超音波振動子109に印加された電力とが、製造装置101に予め設定された実装荷重及び超音波出力による接合条件と同じであるか否かを判定する。
ロードセル110の出力値と超音波振動子109に印加された電力とが、製造装置101に予め設定された実装荷重及び超音波出力による接合条件と同じである場合(ステップS2,YES)、判定部115は、ステップS3の処理を行う。
ステップS3において、判定部115は、垂直歪センサ111の垂直歪εzに基づき、超音波接合工程で、最終的に得られた接合面Sの面積を推定し、その後、ステップS4の処理を行う。
ステップS4において、判定部115は、推定した接合面Sの面積(接合面Sの推定値)と、事前の接合条件出し作業において所望のシェア強度を達成した接合サンプルの接合面S´の面積とを比較し、接合面Sの推定値が、接合面積のバラつき範囲に入っているか否かを判定する。例えば、接合面Sの推定値Xmmの場合、接合面積のバラつき範囲は、Xmm−Ymm(下限値)からXmm+Ymm(上限値)までの範囲である。
接合面Sの推定値が接合面積のバラつき範囲に入っている場合(ステップS4,YES)、判定部115は、ステップS5の処理を行う。
ステップS5において、判定部115は、平面歪センサ112の出力波形において、超音波接合工程中に、平面歪εxの振幅Axが経時的に減少し、最終的に一定振幅に収束しているか否かを確認する。
平面歪εxの振幅Axが一定振幅に収束している場合(ステップS5,YES)、判定部115は、超音波接合工程における接合は良好であると判定し(ステップS6)、その結果を駆動制御部116に入力する。
ステップS2に戻り、ロードセル110の出力値と、超音波振動子109に印加された電力値が、予め設定された接合条件と同値でない場合(ステップS2,NO)、設備異常が考えられる。この場合、判定部115は、ステップS7において、超音波接合工程における接合が不良であると判定し(ステップS7)、その結果を駆動制御部116に入力する。
ステップS4において、接合面Sの面積の推定値が、接合面積のバラつき範囲から外れている場合(ステップS4,NO)、コンタミネーション(例えば微細な導体の汚染物質)などにより、チップ105が傾いて接合されている可能性や、チップ105、基板103などにクラックが発生している可能性がある。
この場合、判定部115は、超音波接合工程における接合は不良であると判定し(ステップS7)、その結果を駆動制御部116に入力する。
ステップS5において、平面歪εxの振幅Axが、収束していなかった場合(ステップS5,NO)、部材不良、コンタミネーションなどにより、接合が進行しなかった可能性がある。また、平面歪εxの振幅Axが、一度収束した後に増加した場合、接合部位が、疲労破壊を起こしている可能性がある。
この場合、判定部115は、超音波接合工程における接合は不良であると判定し(ステップS7)、その結果を駆動制御部116に入力する。
駆動制御部116は、接合の判定結果に基づき、生産品(接合されたチップ105及び基板103)を良品又は不良品に振り分けて搬送する。
なお、ステップS2からステップS5までの処理の順序は、図4に示す順序である必要はなく、例えば、ステップS3及びステップS4の処理の順序を維持しながら、ステップS4の処理の後に、ステップS2、ステップS5の順で処理を実施してもよい。
以上に説明したように、実施の形態1に係るデバイス製造装置の検査方法は、バンプを介して超音波接合されるチップとチップに対向する基板とを備えるデバイス製造装置の検査方法であって、基板に配置されチップ及び基板の対向方向における第1歪量を検出する第1歪検出部と、超音波振動子より印加される超音波振動の方向における第2歪量を検出する第2歪検出部とが配置された基板に、チップが超音波接合されるとき、第1歪量及び第2歪量を計測するステップと、第1歪量に基づき、バンプの形状変化を推定するステップと、第2歪量に基づき、チップ又は基板に配置される電極とバンプとの接合界面の状態を推定するステップと、推定されたバンプの形状変化と接合界面の状態とに基づき、チップと基板との接合状態の良否を判定するステップと、を含む。
また、実施の形態1に係るデバイス製造装置101は、バンプを介して超音波接合されるチップとチップに対向する基板とを備えるデバイス製造装置101であって、基板に配置されチップ及び基板の対向方向における第1歪量を検出する第1歪検出部と、超音波振動子より印加される超音波振動の方向における第2歪量を検出する第2歪検出部とが配置された基板に、チップが超音波接合されるとき、第1歪量及び第2歪量を計測する計測部と、第1歪量に基づきバンプの形状変化を推定し、第2歪量に基づきチップ又は基板に配置される電極とバンプとの接合界面の状態を推定し、推定されたバンプの形状変化と接合界面の状態とに基づき、チップと基板との接合状態の良否を判定する判定部と、を備える。
これにより、超音波接合を行うと同時に、第1歪検出部で検出された第1歪量に基づく推定値(バンプ形状変化量)と、第2歪検出部で検出された第2歪量に基づく推定値(バンプ108と電極との接合面Sの接合の進行度合い)を推定できるため、推定値を用いることで接合状態の良否を非破壊で判定できる。従って、接合品質が破壊試験のn増しによる統計的な保証に依存することなく、部材不良や設備異常による接合不良品の流出を防ぐことが可能になる。その結果、不良品の点検に要するコストが大幅に軽減されるだけでなく、市場に流失した不良品の回収に伴うコストなども大幅に軽減され、製品ブランドの維持を期待できる。
(実施の形態2)
図6は本開示の実施の形態2に係るデバイス製造装置の検査方法における基板電極207の透過図である。図6において、図2に示す構成要素と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
実施の形態2の製造装置101では、基板電極107の代わりに基板電極207が用いられる。また実施の形態2の製造装置101では、垂直歪センサ111の代わりに、n型Siからなる第1歪検出部である半導体211が用いられる。さらに実施の形態2の製造装置101では、平面歪センサ112の代わりに、p型Siからなる第2歪検出部である半導体212が用いられる。
なお、半導体211及び半導体212は、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112と同様に、例えば、基板電極207の直下に埋設される。これにより、垂直歪センサ111及び平面歪センサ112が基板電極207の直下に埋設される場合の効果と同様の効果が得られる。
<半導体211と半導体212の結晶方位の説明>
n型Si及びp型Siに機械的な歪が加わると、n型Si及びp型Siは、それぞれの抵抗率が変化するピエゾ抵抗効果を有する。n型Si及びp型Siに機械的な歪が加わったとき、ある結晶方位x軸の抵抗変化率ΔR/R0は、xyz方向に加えられた歪に、各軸固有のゲージ率を乗じた値の総和となる。R0は、歪がないときのn型Si又はp型Siの初期抵抗値であり、ΔRは、歪が加わったときの、初期抵抗値からの抵抗値変化である。ゲージ率は、xyzの各軸を、どの結晶方位とするかで変化する。
このため、半導体211は、実装荷重印加方向の結晶方位が[001]であり、かつ、振動方向Dの結晶方位が[110]又は[11(─)0]のn型Siからなる。実施の形態2の製造装置101は、結晶方位が[110]又は[11(─)0]の抵抗値を測定するための電気配線118を備えることが好ましい。[]内の値は、結晶の格子中における結晶面や方向を記述するためのミラー指数である。この構成により、半導体211は、実装荷重印加方向の歪に対するゲージ率が最大となり、測定される抵抗値変化ΔRの主成分は、圧縮歪(垂直歪εz)に依るものとなる。
また、半導体212は、実装荷重印加方向の結晶方位が[001]であり、振動方向Dの結晶方位が[110]又は[11(─)0]のp型Siからなる。実施の形態2の製造装置101は、結晶方位が[110]又は[11(─)0]の抵抗値を測定するための電気配線118を備えることが好ましい。この構成により、半導体212は、振動方向Dの平面歪に対するゲージ率が最大となり、測定される抵抗値変化ΔRの主成分は、振動方向Dの平面歪εxに依るものとなる。
超音波実装工程において、半導体211の抵抗値の変化は、圧縮歪(垂直歪εz)の変化と略同じ傾向を示す。このため、上記の(1)式又は(2)式において、垂直歪εzの一定値εzの代わりに、抵抗値が一定となったときの抵抗変化率ΔR/R0を用い、また垂直歪εzの一定値ε´zの代わりに、接合面S´を得たときの抵抗値変化量ΔR´/R´0を用いることで、判定部115は、上記の超音波実装工程での接合面Sを推定することが可能となる。
また、超音波実装工程において、半導体212の抵抗値の変化は、振動方向の平面歪εxの変化と略同じ傾向を示す。このため、判定部115は、半導体212の抵抗値の振幅Aの変化に基づき、接合面Sの、接合の進行度合いが推定できる。
従って、実施の形態2の製造装置101、及びデバイス製造装置の検査方法によれば、実施の形態1と同様に、超音波実装工程における接合状態の良否を非破壊で検査することが可能となる。
また、実施の形態2の製造装置101、及びデバイス製造装置の検査方法によれば、半導体211及び半導体212を用いることにより、例えば非特許文献(「ひずみゲージの結線法」https://www.kyowa-ei.com/jpn/technical/strain_gages/wiring.html;令和2年4月6日検索)に示される一般的な歪ゲージを用いる場合と比べて、電気配線118の本数を半分以下に減らすことができ、また歪換算用の回路が不要となるため、計測部113を簡素化できる。
本開示の一実施例は、デバイス製造装置の検査方法及びデバイス製造装置に好適である。
101 デバイス製造装置
102 ステージ
103 基板
104 接合ヘッド
105 チップ
106 チップ電極
107,207 基板電極
108 バンプ
109 超音波振動子
110 ロードセル
111 垂直歪センサ
112 平面歪センサ
113 計測部
114 メモリ
115 判定部
116 駆動制御部
117 絶縁膜
118 電気配線
200 半導体装置
211,212 半導体

Claims (20)

  1. バンプを介して超音波接合されるチップと前記チップに対向する基板とを備えるデバイス製造装置の検査方法であって、
    前記基板に配置され前記チップ及び前記基板の対向方向における第1歪量を検出する第1歪検出部と、前記対向方向に直交する方向における第2歪量を検出する第2歪検出部とが配置された前記基板に、前記チップが超音波接合されるとき、前記第1歪量及び前記第2歪量を計測するステップと、
    前記第1歪量に基づき、前記バンプの形状変化を推定するステップと、
    前記第2歪量に基づき、前記チップ又は前記基板に配置される電極と前記バンプとの接合界面の状態を推定するステップと、
    推定された前記バンプの形状変化と前記接合界面の状態とに基づき、前記チップと前記基板との接合状態の良否を判定するステップと、
    を含むデバイス製造装置の検査方法。
  2. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に埋設されている請求項1に記載のデバイス製造装置の検査方法。
  3. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に配置される前記電極の前記バンプ側とは反対側に配置されている請求項1又は2に記載のデバイス製造装置の検査方法。
  4. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に配置される前記電極の直下に配置される請求項3に記載のデバイス製造装置の検査方法。
  5. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に配置される1つの前記電極の直下に配置される請求項4に記載のデバイス製造装置の検査方法。
  6. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に配置される複数の前記電極の直下に分散して配置される請求項4に記載のデバイス製造装置の検査方法。
  7. 前記第1歪検出部は、超音波接合工程が開始される前又は開始された直後の前記電極と前記バンプとの接合面の中心付近に埋設される請求項2から6の何れか一項に記載のデバイス製造装置の検査方法。
  8. 前記第1歪検出部の面積は、超音波接合工程の結果得られる前記電極と前記バンプとの接合面の面積よりも狭い請求項1から7の何れか一項に記載のデバイス製造装置の検査方法。
  9. 前記第2歪検出部は、超音波接合工程の結果得られる前記電極と前記バンプとの接合面の外周部に配置される請求項1から8の何れか一項に記載のデバイス製造装置の検査方法。
  10. n型Siからなる半導体である前記第1歪検出部は、前記バンプの形状変化を推定し
    p型Siからなる半導体である前記第2歪検出部は、前記接合界面の状態を推定する請求項1から9の何れか一項に記載のデバイス製造装置の検査方法。
  11. バンプを介してチップに接合される基板を保持するステージと、
    前記チップを前記基板に向けて押圧しながら前記チップに超音波振動を付与する接合ヘッドと、
    前記基板に設けられ、かつ、前記ステージと前記接合ヘッドとが対向する方向である第1方向の歪を検出する第1歪検出部の出力、及び、前記基板に埋設され、かつ、前記第1方向と直交する第2方向の歪を検出する第2歪検出部の出力に基づいて、2つの歪を計測する計測部と、
    前記計測部の計測結果に基づいて、前記チップと前記基板との接合状態の良否を判定する判定部と、
    を備える、デバイス製造装置。
  12. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に埋設されている請求項11に記載のデバイス製造装置。
  13. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に配置される電極の前記バンプ側とは反対側に配置されている請求項11に記載のデバイス製造装置。
  14. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に配置される電極の直下に配置される請求項13に記載のデバイス製造装置。
  15. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に配置される1つの前記電極の直下に配置される請求項13に記載のデバイス製造装置。
  16. 前記第1歪検出部及び前記第2歪検出部は、前記基板に配置される複数の前記電極の直下に分散して配置される請求項14に記載のデバイス製造装置。
  17. 前記第1歪検出部は、超音波接合工程が開始される前又は開始された直後の前記電極と前記バンプとの接合面の中心付近に埋設される請求項13から16の何れか一項に記載のデバイス製造装置。
  18. 前記第1歪検出部の面積は、超音波接合工程の結果得られる前記電極と前記バンプとの接合面の面積よりも狭い請求項13から17の何れか一項に記載のデバイス製造装置。
  19. 前記第2歪検出部は、超音波接合工程の結果得られる前記電極と前記バンプとの接合面の外周部に配置される請求項13から18の何れか一項に記載のデバイス製造装置。
  20. n型Siからなる半導体である前記第1歪検出部は、前記バンプの形状変化を推定し
    p型Siからなる半導体である前記第2歪検出部は、前記接合界面の状態を推定する請求項11から19の何れか一項に記載のデバイス製造装置。
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