JP2021189785A - メモリシステム、メモリチップ、およびコントローラ - Google Patents

メモリシステム、メモリチップ、およびコントローラ Download PDF

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Abstract

【課題】2種類の入出力規格をサポートし、メモリシステムの性能を向上させるメモリシステムを提供する。【解決手段】メモリシステム1は、メモリチップ100と、第1信号線400と、第1信号線を介してメモリチップと接続されるコントローラ200を備える。コントローラは、第1範囲で電圧が遷移する第1の電気信号を用いて第1信号線を介してメモリチップに第1コマンドを送信し、第1コマンドに対するメモリチップからの応答に応じて第1信号線を介したメモリチップとの通信に使用する第3の電気信号を第1の電気信号から第1範囲よりも狭い第2範囲で電圧が遷移する第2の電気信号に切り替える。【選択図】図1

Description

本実施形態は、メモリシステム、メモリチップ、およびコントローラに関する。
フラッシュメモリのメモリチップは、互いに互換性のない2種類の入出力規格(IO standard)の電気信号のいずれでも通信が可能なように構成される場合がある。
特開2018−22383号公報
一つの実施形態は、メモリシステムの性能を向上させることを目的とする。
一つの実施形態によれば、メモリシステムは、メモリチップと、第1信号線と、前記第1信号線を介して前記メモリチップと接続され、第1範囲で電圧が遷移する第1の電気信号を用いて前記第1信号線を介して前記メモリチップに第1コマンドを送信し、前記第1コマンドに対する前記メモリチップからの応答に応じて前記第1信号線を介した前記メモリチップとの通信に使用する第3の電気信号を前記第1の電気信号から前記第1範囲よりも狭い第2範囲で電圧が遷移する第2の電気信号に切り替える、コントローラと、を備える。
図1は、第1の実施形態のメモリシステムの構成例を示す図である。 図2は、第1の実施形態の各メモリチップの構成例を示す図である。 図3は、第1の実施形態のコントローラおよびメモリチップのインタフェース回路の構成例を示す図である。 図4は、第1の実施形態のコントローラがサポートする2種類の入出力規格(Type #1とType #2)の電気信号の電圧の遷移範囲の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態のコントローラの動作の一例を示すフローチャートである。 図6は、第1の実施形態のメモリシステムにおいて、インタフェース識別コマンドおよび応答の送受信の際のNANDバスの状態の遷移の一例を示すタイミングチャートである。 図7は、第2の実施形態のコントローラおよびメモリチップのインタフェース回路の構成例を示す図である。 図8は、第2の実施形態のコントローラの動作の一例を示すフローチャートである。 図9は、第2の実施形態のメモリシステムにおいて、インタフェース識別コマンドおよび応答の送受信の際のNANDバスの状態の遷移の一例を示すタイミングチャートである。 図10は、第3の実施形態のコントローラおよびメモリチップのインタフェース回路の構成例を示す図である。 図11は、第3の実施形態のメモリシステムにおいて、インタフェース識別コマンドおよび応答の送受信の際のNANDバスの状態の遷移の一例を示すタイミングチャートである。
以下に添付図面を参照して、実施形態のメモリシステム、メモリチップ、およびコントローラを詳細に説明する。なお、これらの実施形態により本発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態のメモリシステムの構成例を示す図である。図1に示されるように、メモリシステム1は、ホスト機器2と接続可能である。ホスト機器2は、例えば、サーバ、パーソナルコンピュータ、またはモバイル型の情報処理装置などが該当する。メモリシステム1は、ホスト機器2の外部記憶装置として機能する。ホスト機器2は、メモリシステム1に対して要求を発行することができる。要求は、リード要求およびライト要求を含む。
メモリシステム1は、1以上のメモリチップ100、および1つのコントローラ200を備える。ここでは、メモリシステム1は、1以上のメモリチップ100として、メモリチップ100_0、100_1を備える。なお、メモリシステム1に具備されるメモリチップ100の個数は、2つに限定されない。各メモリチップ100は、NAND型のフラッシュメモリである。
コントローラ200は、ホスト機器2からの要求に基づいて、ホスト機器2と2つのメモリチップ100との間のデータ転送などを実行する。コントローラ200は、当該データ転送を実現するために、2つのメモリチップ100に対して、リード処理、プログラム処理、およびイレース処理などを命令する。
コントローラ200は、ホストインタフェース回路201、メモリ(RAM)202、プロセッサ(CPU)203、バッファメモリ204、NANDインタフェース回路205、およびECC(error correction code)回路206を備える。なお、コントローラ200は、例えばSoC(System-On-a-Chip)として構成され得る。コントローラ200は、複数のチップによって構成されてもよい。コントローラ200は、CPU203に代えて、FPGA(field-programmable gate array)やASIC(application specific integrated circuit)を備えていてもよい。つまり、コントローラ200は、ソフトウェア、ハードウェア、またはこれらの組み合わせによって構成され得る。
ホストインタフェース回路201は、例えばSATA(Serial Advanced Technology Attachment)規格、SAS(Serial Attached SCSI)規格、またはPCI(Peripheral Components Interconnect) Express(登録商標)規格などに準拠したバスを介してホスト機器2と接続され、コントローラ200とホスト機器2との通信を司る。
NANDインタフェース回路205は、NANDバス400を介して各メモリチップ100と接続され、コントローラ200とメモリチップ100との通信を司る。
CPU203は、コントローラ200の動作を制御する。
RAM202は、CPU203の作業領域として使用される。RAM202は、メモリチップ100を管理するためのファームウェアや、各種の管理テーブル等を保持する。バッファメモリ204は、メモリチップ100に送信されるデータ、およびメモリチップ100から送信されたデータを一時的に保持する。RAM202およびバッファメモリ204は、例えばDRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)、またはこれらの組み合わせなどによって構成され得る。なお、RAM202およびバッファメモリ204を構成するメモリの種類は、これらに限定されない。
ECC回路206は、誤り訂正符号を用いてデータの誤りを検出および訂正する。
各メモリチップ100は、複数のメモリセルトランジスタを備え、データを不揮発に記憶することができる。メモリチップ100は、NANDバス400によってコントローラ200と接続され、コントローラ200からの命令に基づいて動作する。各メモリチップ100は、コントローラ200と、例えば8ビットの入出力信号DQ[7:0]の送受信を行う。入出力信号DQ[7:0]は、例えばコマンド、アドレス、データである。また、メモリチップ100は、コントローラ200から送信された制御信号を受信する。
制御信号は、チップイネーブル信号/CE、一対のストローブ信号DQS、/DQS、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、一対のリードイネーブル信号RE、/RE、およびライトプロテクト信号/WP等を含む。なお、「/」は負論理を意味する。
チップイネーブル信号/CEは、対象となるメモリチップ100をイネーブル状態とするための信号である。信号DQ[7:0]、DQS、/DQS、CLE、ALE、/WE、RE、/RE、/WPは、2つのメモリチップ100_1、100_2に共通入力される。チップイネーブル信号/CEは、2つのメモリチップ100_1、100_2のそれぞれに個別に入力される。2つのメモリチップ100_1、100_2のうちのチップイネーブル信号/CEによってイネーブル状態とされたメモリチップ100が、信号DQ[7:0]、DQS、/DQS、CLE、ALE、/WE、RE、/RE、/WPに応じた動作を実行することができる。
一対のストローブ信号DQS、/DQSは、入出力信号DQ[7:0]のうちのデータを送り先に取り込むように指示する信号である。なお、一対のストローブ信号DQS、/DQSは、コントローラ200がメモリチップ100に送信することもできるし、メモリチップ100がコントローラ200に送信することもできる。一対のストローブ信号DQS、/DQSは、コントローラ200およびメモリチップ100のうちの、入出力信号DQ[7:0]の送り元が送信することができる。
コマンドラッチイネーブル信号CLEは、入出力信号DQ[7:0]がコマンドであることを示す信号である。アドレスラッチイネーブル信号ALEは、入出力信号DQ[7:0]がアドレスであることを示す信号である。ライトイネーブル信号/WEは、入出力信号DQ[7:0]のうちのコマンドをメモリチップ100に取り込むように指示する信号である。一対のリードイネーブル信号RE、/REは、メモリチップ100に入出力信号DQ[7:0]を出力するように指示する信号である。ライトプロテクト信号/WPは、メモリチップ100にプログラム処理およびイレース処理の実行の禁止を命令する信号である。
ステータス信号は、メモリチップ100の種々の状態を示し、レディービジー信号RyByを含む。レディービジー信号RyByは、メモリチップ100がレディー状態(Ry)であるかビジー状態(By)であるかを示す信号である。レディー状態(Ry)は、コントローラ200からコマンドを受信可能な状態であり、ビジー状態(By)は、コントローラ200からコマンドを受信不可能な状態をいう。レディービジー信号RyByは、2つのメモリチップ100_1、100_2のそれぞれが個別にコントローラ200に送信することができる。コントローラ200は、ステータス信号やレディービジー信号RyByを受け取ることで、各メモリチップ100の状態を知ることができる。
図2は、第1の実施形態の各メモリチップ100の構成例を示す図である。
メモリチップ100は、IO信号処理回路101、制御信号処理回路102、制御回路103、コマンドレジスタ104、アドレスレジスタ105、ステータスレジスタ106、電圧生成回路107、RyBy生成回路108、カラムバッファ109、カラムデコーダ110、データレジスタ111、センスアンプ112、メモリセルアレイ113、ロウアドレスバッファデコーダ114、およびロウアドレスデコーダ115を備える。
また、メモリチップ100は、メモリシステム1に設けられた図示されない電源IC(integrated circuit)から電力が入力されるVcc端子と、接地電位が接続されるVss端子と、を備えている。Vcc端子に入力された電力は、メモリチップ100内の各回路に供給される。
制御信号処理回路102は、制御信号を受信して、受け付けた制御信号に基づいて、IO信号処理回路101に送られてきたIO信号がコマンド、アドレス、およびデータのいずれであるかを判断し、判断結果をIO信号処理回路101に通知する。また、制御信号処理回路102は、受け付けた制御信号を制御回路103に転送する。
IO信号処理回路101は、コントローラ200との間で入出力信号DQ[7:0]を送受信するためのバッファ回路である。IO信号処理回路101は、入出力信号DQ[7:0]として送られてきたデータを、一対のストローブ信号DQS、/DQSに基づいて取り込むことができる。IO信号処理回路101は、入出力信号DQ[7:0]として送られてきたコマンド、アドレス、データを、夫々、コマンドレジスタ104、アドレスレジスタ105、データレジスタ111に振り分けて格納する。
アドレスレジスタ105に格納されたアドレスは、ロウアドレスおよびカラムアドレスを含む。ロウアドレスはロウアドレスバッファデコーダ114に送られ、カラムアドレスはカラムバッファ109に送られる。
制御回路103は、制御信号処理回路102を介して受信する各種制御信号に基づいて状態(ステート)遷移する状態遷移回路(ステートマシン)である。制御回路103は、各種制御信号と、コマンドレジスタ104に格納されたコマンドと、に基づいてメモリチップ100全体の動作を制御する。
また、制御回路103は、動作の制御の状態または動作の制御の結果などを示すステータス情報を生成して、ステータス情報をステータスレジスタ106に格納する。制御回路103は、ステータスレジスタ106に格納されたステータス情報を、コントローラ200などからのステータスリードコマンドに応じてIO信号処理回路101を介して出力することができる。
RyBy生成回路108は、制御回路103による制御の下でレディービジー信号RyByの状態をレディー状態(Ry)とビジー状態(By)との間で遷移させる。
メモリセルアレイ113は、複数のメモリセルトランジスタが配列された構成を有している。複数のメモリセルトランジスタのそれぞれは、ビット線BLとワード線WLとに接続されている。メモリセルアレイ113には、ホスト機器2から受信したデータが格納される。
電圧生成回路107は、Vcc端子に入力された電力に基づいて、メモリセルアレイ113に対するアクセス(プログラム処理、リード処理、およびイレース処理)に必要な種々の電圧を生成する。そして、電圧生成回路107は、生成した電圧を、センスアンプ112、メモリセルアレイ113、およびロウアドレスデコーダ115のそれぞれに供給する。
ロウアドレスデコーダ115、カラムデコーダ110、センスアンプ112は、制御回路103による制御に基づいて、メモリセルアレイ113に対するアクセス(プログラム処理、リード処理、およびイレース処理)を実行する。
例えばプログラム処理の際には、カラムデコーダ110は、カラムバッファ109に格納されたカラムアドレスに対応したビット線BLを選択する。制御回路103は、選択されたビット線の電圧をゼロとする。ロウアドレスデコーダ115は、ロウアドレスバッファデコーダ114に格納されたロウアドレスに対応したワード線を選択し、選択されたワード線に、電圧生成回路107が生成した高電圧のパルスを印加する。すると、選択されたビット線および選択されたワード線との交点に位置するメモリセルの電荷蓄積層に電子が注入され、その結果、メモリセルのしきい値電圧が上昇する。制御回路103は、メモリセルのしきい値電圧がデータレジスタ111に格納されたデータに対応した目標のステートに到達するまで、ロウアドレスデコーダ115にパルスの印加を継続させる。
リード処理の際には、センスアンプ112は、ビット線BLに電圧Vccをプリチャージする。ロウアドレスデコーダ115は、ロウアドレスバッファデコーダ114に格納されたロウアドレスに対応したワード線を選択する。ロウアドレスデコーダ115は、非選択のワード線に属するメモリセルを当該ワード線に電圧生成回路107が生成した所定の電圧Vreadを印加することで導通状態にする。そして、ロウアドレスデコーダ115は、選択されたワード線に、リード対象のページの種類に対応する電圧生成回路107によって生成された複数種類の電圧を順次印加する。センスアンプ112は、プリチャージにより蓄えられた電荷のソース線への流出を引き起こした電圧を特定することによって、対象のメモリセルが属するステートを特定し、特定したステートに対応するデータを得る。センスアンプ112は、得られたデータをデータレジスタ111に格納する。データレジスタ111に格納されたデータは、データ線を通してIO信号処理回路101に送られ、IO信号処理回路101からコントローラ200へ転送される。
前述されたように、メモリチップは、互いに互換性のない2種類の入出力規格(IO standard)の電気信号のいずれでも通信が可能なように構成される場合がある。メモリチップが、互いに互換性のない2種類の入出力規格の電気信号のいずれでも通信が可能なように構成される技術を、比較例と表記する。
比較例によれば、メモリチップは、それぞれ異なる入出力規格の電気信号を送受信可能な2つのインタフェース回路を有しており、コントローラとメモリチップとの間の信号線(例えば入出力信号DQ[7:0]の信号線)は、2つのインタフェース回路に共通に接続されている。そして、メモリチップがサポートする2種類の入出力規格のうちのコントローラとメモリチップとの間の通信に使われる入出力規格は、コントローラの仕様または設定によって選択される。
例えば、コントローラが2種類の入出力規格のうちの1つのみをサポートしている場合には、メモリチップがサポートする2種類の入出力規格のうちのコントローラがサポートする入出力規格が選択される。または、コントローラが2種類の入出力規格をともにサポートする場合には、コントローラに予め設定された情報に従って2種類の入出力規格のうちの1つが選択される。
選択されなかった入出力規格の電気信号を送受信するためのインタフェース回路は、信号線に電気的に接続されているにも関わらず使用されない。使用されないインタフェース回路が信号線に接続されている分、信号線の容量が無駄に増加する。信号線の容量の無駄な増加量は、信号線が例えば図1に示される入出力信号DQ[7:0]の信号線のように複数のメモリチップに共通接続されている場合、信号線に共通接続されているメモリチップの数が多いほど大きくなる。信号線の容量が大きくなると、信号線を伝送されるデータの転送速度の低下とデータ転送の際に消費される電力の増加とが起こる。
そこで、第1の実施形態では、メモリチップが2種類の入出力規格のうちの1つのみをサポートする場合であってもコントローラとメモリチップとの通信が成立するように、コントローラが2種類の入出力規格をサポートする。これによって、使用されないインタフェース回路がメモリチップに具備されることによる信号線の容量の無駄な増加を抑制できるように、メモリシステムが構成される。
図3(A)および図3(B)のそれぞれは、第1の実施形態のコントローラ200およびメモリチップ100のインタフェース回路の構成例を示す図である。なお、本図以降の説明では、2種類の入出力規格のうちの一をType #1、他をType #2と表記する。
図3(A)に示される例および図3(B)に示される例では、コントローラ200が備えるNANDインタフェース回路205は、Type #1の電気信号を送受信することができるインタフェース回路210−1と、Type #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路210−2と、を備えている。インタフェース回路210−1とインタフェース回路210−2とは、NANDバス400を構成する信号線群のうちの特定の信号線(第1信号線と表記する)ごとに設けられている。そして、各第1信号線には、インタフェース回路210−1とインタフェース回路210−2との対が共通に接続されている。なお、第1信号線は、例えば、入出力信号DQ[7:0]を伝送する信号線、ストローブ信号DQSを伝送する信号線、およびストローブ信号/DQSを伝送する信号線、のそれぞれである。インタフェース回路210−1は、Type #1の電気信号を送信することができる送信回路TXおよびType #1の電気信号を受信することができる受信回路RXを備えている。また、インタフェース回路210−2は、Type #2の電気信号を送信することができる送信回路TXおよびType #2の電気信号を受信することができる受信回路RXを備えている。
そして、図3(A)に示される例によれば、メモリチップ100が備えるIO信号処理回路101は、Type #1の電気信号を送受信することができるインタフェース回路120−1を、第1信号線毎に備え、第1信号線は、メモリチップ100においてインタフェース回路120−1に接続されている。インタフェース回路120−1は、Type #1の電気信号を送信することができる送信回路TXおよびType #1の電気信号を受信することができる受信回路RXを備えている。IO信号処理回路101は、Type #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路を備えていない。
また、図3(B)に示される例によれば、メモリチップ100が備えるIO信号処理回路101は、Type #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路120−2を、第1信号線毎に備え、第1信号線は、メモリチップ100においてインタフェース回路120−2に接続されている。インタフェース回路120−2は、Type #2の電気信号を送信することができる送信回路TXおよびType #2の電気信号を受信することができる受信回路RXを備えている。IO信号処理回路101は、Type #1の電気信号を送信することができるインタフェース回路を備えていない。
このように、第1の実施形態では、メモリチップ100は、Type #1の電気信号を送受信することができるインタフェース回路120−1およびType #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路120−2の何れか1種類を具備する。そして、コントローラ200は、メモリチップ100がType #1およびType #2の何れをサポートしていてもメモリチップ100との間で通信ができるように、Type #1の電気信号を送受信することができるインタフェース回路210−1およびType #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路210−2を備えている。
なお、第1信号線を共有するメモリチップ100、即ちここでの例ではメモリチップ100_0とメモリチップ100_1は、同種の入出力規格をサポートし得る。つまり、メモリチップ100_0およびメモリチップ100_1は、両方とも図3(A)に示された構成を備えるか、または両方とも図3(B)に示された構成を備える。
続いて、Type #1およびType #2の具体例について説明する。Type #1とType #2とでは、電気信号の電圧の遷移範囲(swinging range)などの点で互いに相違する。
図4は、第1の実施形態のコントローラ200がサポートする2種類の入出力規格(Type #1とType #2)の電気信号の電圧の遷移範囲の一例を示す図である。ここでは一例として、Type #1は、SSTL(Stub Series Termination Logic)であり、Type #2は、LVSTL(Low Voltage Swing Terminated Logic)であることとする。なお、Type #1およびType #2の例はこれらに限定されない。
本図に示されるように、Type #1によれば、電気信号の電圧は、0から電源電位Vccまでの範囲で遷移する。よって、インタフェース回路210−1およびインタフェース回路120−1の送信回路TXは、Hレベルの信号を送信する場合には、信号線の電圧を電源電位Vccにする。インタフェース回路210−1およびインタフェース回路120−1の送信回路TXは、Lレベルの信号を送信する場合には、信号線の電圧を0にする。この特性は、例えば、インタフェース回路210−1およびインタフェース回路120−1の送信回路TXがCMOS(complementary metal-oxide-semiconductor)によって構成されていることに起因する。
また、Type #1によれば、信号がHレベルを示すがLレベルを示すかを判定するための判定には、0と電源電位Vccとの中間の電圧値Vt1が使用される。つまり、インタフェース回路210−1およびインタフェース回路120−1の受信回路RXは、信号線の電圧が電圧値Vt1よりも高ければ、当該信号線から受信した信号のレベルはHレベルである、と判定する。また、インタフェース回路210−1およびインタフェース回路120−1の受信回路RXは、信号線の電圧が電圧値Vt1よりも低ければ、当該信号線から受信した信号のレベルはLレベルである、と判定する。
これに対しType #2によれば、電気信号の電圧は、Type #1の電気信号よりも狭い範囲で遷移する。具体的には、図4の例では、電気信号の電圧は、0から電源電位Vccよりも低い電位V1までの範囲で遷移する。インタフェース回路210−2およびインタフェース回路120−2の送信回路TXは、Hレベルの信号を送信する場合には、信号線の電圧を電位V1にする。インタフェース回路210−2およびインタフェース回路120−2の送信回路TXは、Lレベルの信号を送信する場合には、信号線の電圧を0にする。この特性は、例えば、インタフェース回路210−2およびインタフェース回路120−2の送信回路TXがNMOSのみによって構成されていることに起因する。
また、Type #2によれば、信号がHレベルを示すがLレベルを示すかを判定するための判定には、0と電位V1との中間の電圧値Vt2が使用される。つまり、インタフェース回路210−2およびインタフェース回路120−2の受信回路RXは、信号線の電圧が電圧値Vt2よりも高ければ、当該信号線から受信した信号のレベルはHレベルである、と判定する。また、インタフェース回路210−2およびインタフェース回路120−2の受信回路RXは、信号線の電圧が電圧値Vt2よりも低ければ、当該信号線から受信した信号のレベルはLレベルである、と判定する。
このように、Type #2は、Type #1に比べて、電気信号の電圧が狭い範囲で遷移する。よって、Type #2によれば、Type #1に比べ、データの転送速度を速くすることができる。また、Type #2によれば、Type #1に比べ、少ない消費電力でデータを転送することができる。
なお、Type #1は、第1規格に相当する。Type #2は、第2規格に相当する。Type #1の電気信号は、第1の電気信号に相当する。Type #2の電気信号は、第2の電気信号に相当する。Type #1の電気信号の遷移範囲である0ボルトから電源電位Vccまでの範囲は、第1範囲に相当する。Type #2の電気信号の遷移範囲である0ボルトからV1までの範囲は、第2範囲に相当する。Type #1の電気信号の遷移範囲の下限値であり、かつType #2の電気信号の遷移範囲の下限値でもある0ボルトは、第1値に相当する。Type #1の電気信号の遷移範囲の上限値である電源電位Vccは第2値に相当する。Type #2の電気信号の遷移範囲の上限値であるV1は第3値に相当する。
前述されたように、コントローラ200は、Type #1およびType #2の両方をサポートするが、メモリチップ100は、Type #1およびType #2のうちの一方のみをサポートする。よって、コントローラ200は、コントローラ200とメモリチップ100との間の通信を成立させるためには、自身が備えるインタフェース回路210−1,210−2のうちの、メモリチップ100がサポートする入出力規格に対応したインタフェース回路を選択する必要がある。
そこで、コントローラ200は、メモリチップ100がType #1およびType #2の何れをサポートしているかを識別するためのコマンドをメモリチップ100に送信する。このコマンドを、インタフェース識別コマンド(interface identify command)と表記する。なお、インタフェース識別コマンドは第1コマンドに相当する。
コントローラ200は、メモリチップ100との間で通信を開始する際に、インタフェース識別コマンドを送信する。インタフェース識別コマンドの送信先は、コントローラ200に接続された全てのメモリチップ100であってもよいし、コントローラ200に接続されたメモリチップ100のうちの一部であってもよい。例えば、インタフェース識別コマンドの送信先は、第1信号線を共有する複数のメモリチップのうちの一つのメモリチップであってもよい。コントローラ200は、メモリシステム1の例えばパワーオン時に、メモリチップ100にインタフェース識別コマンドを送信する。コントローラ200は、インタフェース識別コマンドに対する応答を受信すると、以降は、インタフェース回路210−1,210−2のうちの、応答に応じたインタフェース回路を用いて2つのメモリチップ100との間の通信を実行する。
コントローラ200は、インタフェース識別コマンドの送信には、Type #1のインタフェース回路210−1を使用する。それは、次に説明する理由による。
Type #1の電気信号の電圧の遷移範囲は、Type #2の電気信号の電圧の遷移範囲よりも広い。したがって、Type #2の受信回路RXは、Type #1の送信回路TXから送信されたType #1の電気信号を正しく受信することができる。正しく受信できる、とは、Hレベルとして送信された信号を、Hレベルとして受信し、Lレベルとして送信された信号を、Lレベルとして受信することができることである。
これに対し、Type #1の受信回路RXは、Type #2の送信回路TXから送信されたType #2の電気信号を正しく受信することができない。例えば図4に示された例に従えば、Type #2の送信回路TXによってLレベルとして送信された信号およびHレベルとして送信された信号は、ともに、Type #1の受信回路RXではLレベルとして受信されてしまう。
コントローラ200は、インタフェース識別コマンドの送信の際に、Type #1の電気信号を送受信するためのインタフェース回路210−1を用いる。これによって、メモリチップ100は、Type #1およびType #2の何れをサポートしている場合でもインタフェース識別コマンドを正しく受信することができる。
コントローラ200は、インタフェース識別コマンドに対する応答をインタフェース回路210−1によって受信する。ここで、図4を用いてされた説明から明らかなように、Type #2では、Type #1の受信回路RXによってHレベルの信号として受信される信号を伝送できない。よって、コントローラ200は、インタフェース回路210−1によってHレベルの信号として応答を受信した場合、メモリチップ100はType #1をサポートしており、インタフェース回路210−1によってLレベルの信号として応答を受信した場合、メモリチップ100はType #2をサポートしている、と判定する。
メモリチップ100は、自身がType #1をサポートしている場合には、インタフェース識別コマンドに対する応答としてHレベルの電気信号を送信する。つまり、インタフェース回路120−1は、信号線の電圧を電源電位Vccにする。これによって、コントローラ200のインタフェース回路210−1は、応答をHレベルの信号として受信し、メモリチップ100がType #1をサポートしていると判定することができる。
また、メモリチップ100は、自身がType #2をサポートしている場合には、インタフェース識別コマンドに対する応答としてLレベルの電気信号を送信する。つまり、インタフェース回路120−2は、信号線の電圧を0にする。これによって、コントローラ200のインタフェース回路210−1は、応答をLレベルの信号として受信し、メモリチップ100がType #2をサポートしていると判定することができる。
続いて、第1の実施形態のメモリシステム1の動作を説明する。図5は、第1の実施形態のコントローラ200の動作の一例を示すフローチャートである。
メモリシステム1のパワーオンがなされると、コントローラ200およびメモリチップ100のそれぞれは、初期リセットを行う。具体的には、コントローラ200およびメモリチップ100のそれぞれは、自身でパワーオンリセット信号を発行し、自身が備える各回路のリセットをパワーオンリセット信号に応じて行う。コントローラ200は、NANDインタフェース回路205では、Type #1のインタフェース回路210−1を使用できるように、リセットを行う(S101)。
続いて、コントローラ200は、Type #1のインタフェース回路210−1を用いてインタフェース識別コマンドを1つのメモリチップ100に送信する(S102)。なお、インタフェース識別コマンドの送信先は、複数のメモリチップ100であってもよい。
続いて、コントローラ200では、Type #1のインタフェース回路210−1がインタフェース識別コマンドに対する応答を受信する。Type #1のインタフェース回路210−1が応答の電気信号をHレベルの信号として受信した場合には(S103:Yes)、メモリチップ100はType #1をサポートしていると判定し、以降もType #1のインタフェース回路210−1を使用すると決定する(S104)。
Type #1のインタフェース回路210−1が応答の電気信号をLレベルの信号として受信した場合には(S103:No)、メモリチップ100はType #2をサポートしていると判定し、以降に使用するインタフェース回路をType #1のインタフェース回路210−1からType #2のインタフェース回路210−2に切り替える(S105)。
S104およびS105によって、第1の実施形態のコントローラ200の動作が終了する。以降、コントローラ200は、S104またはS105によって決められたインタフェース回路を用いて2つのメモリチップ100との間で通信を行う。
図6は、第1の実施形態のメモリシステム1において、インタフェース識別コマンドおよび応答の送受信の際のNANDバス400の状態の遷移の一例を示すタイミングチャートである。なお、信号/CE、CLE、ALE、/WE、RE、および/REの電気信号の入出力規格の種類は、所定の種類(例えばType #1)で伝送されることとしている。なお、一対のリードイネーブル信号RE、/REが伝送される信号線は、第2信号線に相当する。
コントローラ200は、インタフェース識別コマンドを送信する際には、送信先のメモリチップ100をチップイネーブル信号/CEによってイネーブル状態にする(S201)。つまり、送信先のメモリチップ100へのチップイネーブル信号/CEをHレベルからLレベルに遷移させる。続いて、コントローラ200は、インタフェース識別コマンドを送る際には、コマンドラッチイネーブル信号CLEをHレベルに維持することによって、入出力信号DQ[7:0]としてコマンドを送ることを通知する(S202)。そして、チップイネーブル信号/CEをHレベルからLレベルに遷移させてからおよそ時間tcsが経過したタイミングで、コントローラ200は、入出力信号DQ[7:0]としてインタフェース識別コマンドを送信する(S203)。インタフェース識別コマンドは、Type #1のインタフェース回路210−1を用いて送信される。
なお、インタフェース識別コマンドの送信の際に、コントローラ200は、ライトイネーブル信号/WEを一回トグルすることで、入出力信号DQ[7:0]として送信されたインタフェース識別コマンドの取り込みをメモリチップ100に指示する(S204)。図6では、ライトイネーブル信号/WEの立ち上がりのタイミングで、インタフェース識別コマンドがメモリチップ100に取り込まれる。
メモリチップ100では、IO信号処理回路101は、Type #1のインタフェース回路120−1およびtype #2のインタフェース回路120−2のうちの自身が備えるインタフェース回路によって、インタフェース識別コマンドを取り込む。その後、所定の時間tWHRが経過するまでの間に、インタフェース識別コマンドに対する応答の準備を行う。具体的には、インタフェース識別コマンドは、コマンドラッチイネーブル信号CLEを受信した制御信号処理回路102からの指示によって、IO信号処理回路101からコマンドレジスタ104に送られる。コマンドレジスタ104内のインタフェース識別コマンドは、制御回路103に読み出される。制御回路103は、インタフェース識別コマンドに応じて、応答を生成し、生成した応答をステータスレジスタ106に格納する。例えば、自身を有するメモリチップ100がType #1のインタフェース回路120−1を備えている場合には、制御回路103は、Hレベルに相当する情報をステータスレジスタ106に格納する。自身を有するメモリチップ100がType #2のインタフェース回路120−2を備えている場合には、制御回路103は、Lレベルに相当する情報をステータスレジスタ106に格納する。
コントローラ200は、インタフェース識別コマンドを送信してから時間tWHRが経過すると、一対のリードイネーブル信号RE、/REをトグルする(S205)。メモリチップ100では、制御信号処理回路102は、一対のリードイネーブル信号RE、/REのトグルを検知すると、IO信号処理回路101に、ステータスレジスタ106に格納された情報に対応した電気信号を入出力信号DQ[7:0]として出力させる。IO信号処理回路101は、自身がType #1のインタフェース回路120−1を備えている場合には、インタフェース回路120−1によって、入出力信号DQ[7:0]としてHレベルの信号を送信する。IO信号処理回路101は、自身がType #2のインタフェース回路120−2を備えている場合には、インタフェース回路120−2によって、入出力信号DQ[7:0]としてLレベルの信号を送信する。これによって、コントローラ200は、インタフェース回路210−1によってHレベルまたはLレベルの応答を受信できる状態になる。
一対のリードイネーブル信号RE、/REのトグルの後からIO信号処理回路101が応答の出力の開始までに要する時間tDQSREは、測定または計算などによって設計者によって取得されている。コントローラ200は、一対のリードイネーブル信号RE、/REのトグルを実行してからtDQSREよりも長い予め決められた時間が経過した後に、DQ[7:0]のレベルをtype #1のインタフェース回路210−1によって取り込むことができる。入出力信号DQ[7:0]のレベルの取り込みのタイミングは、コントローラ200自身が決めることができる。例えば、コントローラ200は、S205によって一対のリードイネーブル信号RE、/REのトグルを開始してから、時間tDQSREよりも長い所定の時間が経過したタイミングで、内部信号を発行し、内部信号を用いて入出力信号DQ[7:0]のレベルの取り込みを行うことができる。
IO信号処理回路101は、入出力信号DQ[7:0]によってデータを送信する場合には、通常、一対のストローブ信号DQS、/DQSをトグルする。しかしながら、メモリチップ100がType #2のインタフェース回路210−2を備える場合、Type #2のインタフェース回路210−2によって一対のストローブ信号DQS、/DQSをトグルしたとしても、コントローラ200においては、Type #1のインタフェース回路210−1が一対のストローブ信号DQS、/DQSを正しく受信することができない。したがって、図6の例では、メモリチップ100は、インタフェース識別コマンドに対する応答を送信する際には、一対のストローブ信号DQS、/DQSのトグルを行わないように構成されている。そして、コントローラ200は、応答の取り込みのタイミングの判定には、一対のストローブ信号DQS、/DQSを使用するのではなく、一対のリードイネーブル信号RE、/REのトグルのタイミングを基準とした経過時間を使用し得る。例えば、上記されたように、コントローラ200は、当該経過時間がtDQSREよりも長い所定の時間に至ったタイミングで、応答の取り込みを行う。
なお、図5のS104またはS105の処理が終了して、コントローラ200がインタフェース回路210−1およびインタフェース回路210−2のうちの通信に使用するインタフェース回路が決定された後は、メモリチップ100は、入出力信号DQ[7:0]によってデータを送信する際に一対のストローブ信号DQS、/DQSをトグルする。そして、コントローラ200は、メモリチップ100から送られてくるDQ[7:0]を、一対のストローブ信号DQS、/DQSの立ち上がりおよび立ち下がりのタイミングで取り込むことができる。
以上述べたように、第1の実施形態によれば、コントローラ200は、第1信号線(例えば入出力信号DQ[7:0]を伝送する信号線、ストローブ信号DQSを伝送する信号線、およびストローブ信号/DQSを伝送する信号線、のそれぞれ)を介してメモリチップ100と接続されている。コントローラ200は、第1コマンド(例えばインタフェース識別コマンド)を第1範囲(例えば図4に示された0ボルトから電源電位Vccまでの範囲)で電圧が遷移する第1の電気信号(例えばType #1の電気信号)を用いて第1信号線を介してメモリチップ100に送信する。コントローラ200は、第1信号線を介したメモリチップ100との間の通信に用いる電気信号を、第1の電気信号から第1範囲よりも狭い第2範囲(例えば図4に示された0ボルトからV1までの範囲)で電圧が遷移する第2の電気信号(例えばType #2の電気信号)に切り替える。
よって、メモリチップ100が、2種類の入出力規格のインタフェース回路の両方を備えていなくても、コントローラ200はメモリチップ100との通信を行うことが可能である。つまり、2種類の入出力規格のインタフェース回路のうちの使用されない冗長なインタフェース回路をメモリチップ100から省略できる。冗長なインタフェース回路をメモリチップ100から省略することによって、第1信号線の容量の無駄な増加を抑制することができる。これによって、第1信号線を介したデータの転送の速度が向上し、当該転送に要する消費電力が低減される。換言すると、メモリシステムの性能が向上する。このメモリシステムの性能の向上の効果は、第1信号線に共通接続されたメモリチップ100の数が多いほど大きくなる。
また、第1の実施形態によれば、コントローラ200は、第1信号線を介して応答の電気信号を受信する。そして、応答の電気信号の電圧が第2値(例えば電源電位Vcc)でない場合、コントローラ200は、第1信号線を介したメモリチップ100との間の通信に用いる電気信号を、第1の電気信号から第2の電気信号に切り替える。また、応答の電気信号の電圧が第2値である場合、特定の信号線を介したメモリチップ100との間の通信に用いる電気信号の切り替えを実行しない。
第2の電気信号では、第2値(例えば電源電位Vcc)の電圧を出力することができない。よって、メモリチップ100は、上記のように構成されたことで、コントローラ200は、2種類の入出力規格のインタフェース回路のうちの何れのインタフェース回路を備えているかを識別することが可能である。
また、第1の実施形態によれば、メモリチップ100は、自身が第1の電気信号の送受信が可能な第1のインタフェース回路(例えばインタフェース回路120−1)を備えている場合には、第1信号線(例えば入出力信号DQ[7:0])の電圧を第2値(例えば電源電位Vcc)にする。メモリチップ100は、自身が第2の電気信号の送受信が可能な第2のインタフェース回路(例えばインタフェース回路120−2)を備えている場合には、第1信号線の電圧を第1値(例えば0ボルト)にする。
これによって、コントローラ200は、メモリチップ100が2種類の入出力規格のインタフェース回路のうちの何れのインタフェース回路を備えているかを識別することが可能である。
また、第1の実施形態によれば、メモリチップ100とコントローラ200とはリードイネーブル信号RE、/REを伝送可能な第2信号線で接続されている。メモリチップ100は、第1コマンドを受信した後に第2信号線からリードイネーブル信号RE、/RE(より詳しくはリードイネーブル信号RE、/REのトグル)を受信すると、インタフェース回路120−1およびインタフェース回路120−2のうちの自身が備えるインタフェース回路によって第1信号線(例えば入出力信号DQ[7:0])の電圧を第1値(例えば0ボルト)または第2値(例えば電源電位Vcc)にする。コントローラ200は、第1コマンドを送信してからの経過時間が第4値(例えば時間tDQSRE)に達した後のタイミングで第1信号線の信号を取り込む。
これによって、コントローラ200は、一対のストローブ信号DQS、/DQS信号を使わないでメモリチップ100からの応答を取り込むことが可能である。
また、第1の実施形態では、第1のインタフェース回路(例えばインタフェース回路120−1)の入出力規格はSSTLであり、第2のインタフェース回路(例えばインタフェース回路120−2)の入出力規格はLVSTLである。
なお、各インタフェース回路の入出力規格はこれらに限定されない。
以上の説明では、第1の電気信号であるType #1の電気信号の電圧の遷移範囲は、0ボルトから電源電位Vccまでの範囲であり、第2の電気信号であるType #2の電気信号の電圧の遷移範囲は、0ボルトから電源電位Vccよりも小さいV1までの範囲であり、第1値は0ボルトであり、第2値は電源電位Vccであり、第3値はV1である、とされた。各入出力規格による電気信号の電圧の遷移範囲、第1値、第2値、および第3値はこれらに限定されない。
例えば、第1の電気信号の電圧の遷移範囲である第1範囲は、0ボルトから電源電位Vccまでの範囲であり、第2の電気信号の電圧の遷移範囲である第2範囲は、0ボルトよりも大きく電源電位Vccよりも小さい電圧値(V2と表記する)から電源電位Vccまでの範囲であってもよい。そして、第1範囲の上限値であり、かつ第2範囲の上限値である電源電位Vccが第1値であり、第1範囲の下限値である0ボルトが第2値であり、第2範囲の下限値であるV2が第3値であってもよい。そのような構成においても、コントローラ200は、応答の電気信号の電圧が第2値(つまり0ボルト)であるか否かによって、2種類の入出力規格のインタフェース回路のうちの何れのインタフェース回路を備えているかを識別することが可能である。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、メモリチップ100からの応答は入出力信号DQ[7:0]によってコントローラ200に送信される、として説明した。応答の伝送に使用される信号は入出力信号[7:0]に限定されない。第2の実施形態では、応答の伝送に使用される信号の他の一例として、レディービジー信号RyByを挙げて説明する。なお、レディービジー信号RyByを伝送する信号線は、第3信号線に相当する。
第2の実施形態では、主に、第1の実施形態と異なる事項について説明する。第1の実施形態と同じ事項については簡略的に説明するかまたは説明を省略する。
図7(A)および図7(B)のそれぞれは、第2の実施形態のコントローラ200およびメモリチップ100のインタフェース回路の構成例を示す図である。
図7(A)に示される例および図7(B)に示される例では、コントローラ200が備えるNANDインタフェース回路205は、Type #1の電気信号を送受信することができるインタフェース回路210−1と、Type #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路210−2と、を備えている。インタフェース回路210−1とインタフェース回路210−2とは、NANDバス400を構成する信号線群のうちの第1信号線ごとに設けられている。そして、各第1信号線には、インタフェース回路210−1とインタフェース回路210−2との対が共通に接続されている。なお、第1信号線は、例えば、DQ[7:0]を伝送する信号線、DQSを伝送する信号線、および/DQSを伝送する信号線、のそれぞれである。
そして、図7(A)に示される例によれば、メモリチップ100が備えるIO信号処理回路101は、Type #1の電気信号を送受信することができるインタフェース回路120−1を、第1信号線毎に備えている。各第1信号線は、メモリチップ100においてインタフェース回路120−1に接続されている。IO信号処理回路101は、Type #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路を備えていない。
また、図7(B)に示される例によれば、メモリチップ100が備えるIO信号処理回路101は、Type #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路120−2を、第1信号線毎に備えている。各第1信号線は、メモリチップ100においてインタフェース回路120−2に接続されている。IO信号処理回路101は、Type #1の電気信号を送信することができるインタフェース回路を備えていない。
また、図7(A)に示される例および図7(B)に示される例では、コントローラ200とメモリチップ100とがレディービジー信号RyByで接続されている。メモリチップ100は、このレディービジー信号RyByを用いてインタフェース識別コマンドに対する応答を送信することができる。レディービジー信号RyByの入出力規格は図7(A)に示される例および図7(B)に示される例の両方において共通とされる。
レディービジー信号RyByが示し得る2つの状態、つまりレディー状態(Ry)およびビジー状態(By)、のうちの一方に、Type #1が対応付けられており、他方に、Type #2が対応付けられている。この対応付けの情報はRAM202に格納されている。メモリチップ100は、応答を送信する際には、レディービジー信号RyByの状態を、自身が備えるインタフェース回路の入出力規格に対応した状態に遷移させる。コントローラ200は、インタフェース識別コマンドを送信した後にレディービジー信号RyByを確認することで、メモリチップ100が備えるインタフェース回路の入出力規格を特定することができる。
図8は、第2の実施形態のコントローラ200の動作の一例を示すフローチャートである。
S301およびS302において、図5のS101およびS102と同じ処理が実行される。
S302に続いて、コントローラ200は、レディービジー信号RyByがレディー状態(Ry)およびビジー状態(By)のうちの何れの状態を示しているかを確認する。そして、レディービジー信号RyByがType #1が対応付けられた状態を示している場合には(S303:Yes)、コントローラ200は、以降もType #1のインタフェース回路210−1をすると決定する(S304)。レディービジー信号RyByがType #2が対応付けられた状態を示している場合には(S303:No)、コントローラ200は、以降に使用するインタフェース回路をType #1のインタフェース回路210−1からType #2のインタフェース回路210−2に切り替える(S305)。
S304およびS305によって、第2の実施形態のコントローラ200の動作が終了する。以降は、コントローラ200は、S304またはS305によって決まったインタフェース回路を用いて2つのメモリチップ100との間で通信を行う。
図9は、第2の実施形態のメモリシステム1において、インタフェース識別コマンドおよび応答の送受信の際のNANDバス400の状態の遷移の一例を示すタイミングチャートである。
S401からS404までは、図6を用いて説明されたS201からS204までの処理が実行される。
メモリチップ100では、IO信号処理回路101は、Type #1のインタフェース回路120−1およびtype #2のインタフェース回路120−2のうちの自身が備えるインタフェース回路によって、インタフェース識別コマンドを取り込む。その後、所定の時間tWBが経過するまでの間に、インタフェース識別コマンドに対する応答の準備を行う。具体的には、インタフェース識別コマンドは、コマンドラッチイネーブル信号CLEを受信した制御信号処理回路102からの指示によって、IO信号処理回路101からコマンドレジスタ104に送られる。コマンドレジスタ104内のインタフェース識別コマンドは、制御回路103に読み出される。制御回路103は、インタフェース識別コマンドに応じて、応答内容を決定し、RyBy生成回路108に、応答内容に対応したレディービジー信号RyByを出力させる(S405)。例えば、Type #1に対応する状態をレディー状態(Ry)、Type #2に対応する状態をビジー状態(By)と設定されている場合、自身を有するメモリチップ100がType #1のインタフェース回路120−1を備えている場合には、制御回路103は、RyBy生成回路108に、レディー状態(Ry)状態を出力させる。自身を有するメモリチップ100がType #2のインタフェース回路120−2を備えている場合には、制御回路103は、RyBy生成回路108に、ビジー状態(By)を出力させる。
コントローラ200は、インタフェース識別コマンドを送信してからの経過時間が時間tWBに達した後、レディービジー信号RyByをインタフェース識別コマンドに対する応答として受信することができる。
このように、第2の実施形態によれば、メモリチップ100は、第1コマンド(例えばインタフェース識別コマンド)に対する応答を、レディービジー信号RyByを用いて送信できるように構成されている。
(第3の実施形態)
図4を用いて説明された2つの入出力規格の例に従えば、Type #2の送信回路TXによってLレベルとして送信された信号およびHレベルとして送信された信号は、ともに、Type #1の受信回路RXではLレベルとして受信されてしまう。
第3の実施形態では、各第1信号線には、プルアップ抵抗が接続されている。そして、メモリシステム1は、各第1信号線に向けてType #2の送信回路TXによってType #2の電気信号が送信されても、当該プルアップ抵抗によって、メモリコントローラ200ではType #1の受信回路RXが電気信号を正しく受信することができるように構成される。
例えばType #1およびType #2が図4を用いて説明された構成を備える場合において、Type #2のインタフェース回路によって例えばV1の電圧の電気信号が送信された場合、その電気信号の電圧は、プルアップ抵抗によって、V1から電源電位Vccに向けてシフトされる。これによって、Type #1のインタフェース回路は、Type #2のインタフェース回路によって送信された電気信号を正しく受信することができる。
以降では、主に、第1の実施形態と異なる事項について説明する。第1の実施形態と同じ事項については簡略的に説明するかまたは説明を省略する。
図10(A)および図10(B)のそれぞれは、第3の実施形態のコントローラ200およびメモリチップ100のインタフェース回路の構成例を示す図である。
図10(A)に示される例および図10(B)に示される例では、コントローラ200が備えるNANDインタフェース回路205は、Type #1の電気信号を送受信することができるインタフェース回路210−1と、Type #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路210−2と、を備えている。インタフェース回路210−1とインタフェース回路210−2とは、NANDバス400を構成する信号線群のうちの第1信号線ごとに設けられている。そして、各第1信号線には、インタフェース回路210−1とインタフェース回路210−2との対が共通に接続されている。
そして、図10(A)に示される例によれば、メモリチップ100が備えるIO信号処理回路101は、Type #1の電気信号を送受信することができるインタフェース回路120−1を、第1信号線毎に備えている。各第1信号線は、メモリチップ100においてインタフェース回路120−1に接続されている。IO信号処理回路101は、Type #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路を備えていない。
また、図10(B)に示される例によれば、メモリチップ100が備えるIO信号処理回路101は、Type #2の電気信号を送受信することができるインタフェース回路120−2を、第1信号線ごとに備えている。各第1信号線は、メモリチップ100においてインタフェース回路120−2に接続されている。IO信号処理回路101は、Type #1の電気信号を送信することができるインタフェース回路を備えていない。
また、図10(A)に示される例および図10(B)に示される例では、コントローラ200は、第1信号線のそれぞれにプルアップ抵抗220が接続されている。コントローラ200は、仮に第1信号線を介してType #2の電気信号が送られてきた場合であっても、プルアップ抵抗220によって、Type #2の電気信号をType #1の電気信号として受信することができる。なお、図10(A)および図10(B)に示されるように、コントローラ200は、プルアップ抵抗220の使用/不使用を切り替えるためのスイッチ230を備え得る。
なお、プルアップ抵抗は、メモリチップ100に具備されてもよい。図10(A)に示される例および図10(B)に示される例では、メモリチップ100にも第1信号線毎にプルアップ抵抗130が具備されている。仮にType #2のインタフェース回路120−2が第1信号線にType #2の電気信号を送信した場合であっても、メモリチップ100は、プルアップ抵抗130によって、Type #2の電気信号をType #1の電気信号に変換して送信することができる。なお、図10(A)および図10(B)に示されるように、メモリチップ100は、プルアップ抵抗130の使用/不使用を切り替えるためのスイッチ140を備え得る。
なお、プルアップ抵抗(プルアップ抵抗220またはプルアップ抵抗130)は、図10(A)および図10(B)に示されるように、コントローラ200とメモリチップ100との両方に設けられてもよいし、コントローラ200とメモリチップ100とのどちらか一方に設けられてもよい。
図11は、第3の実施形態のメモリシステム1において、インタフェース識別コマンドおよび応答の送受信の際のNANDバス400の状態の遷移の一例を示すタイミングチャートである。なお、ここでは、信号/CE、CLE、ALE、/WE、RE、および/REの電気信号の入出力規格の種類は、所定の種類(例えばType #1)で伝送されることとしている。また、信号DQ[7:0]、DQS、および/DQSは、プルアップ抵抗220およびプルアップ抵抗130の働きによってType #1の電気信号で伝送されることとしている。
S501からS504までは、図6を用いて説明されたS201からS204までの処理が実行される。
コントローラ200は、インタフェース識別コマンドを送信してから時間tWHRが経過すると、一対のリードイネーブル信号RE、/REをトグルする(S505)。メモリチップ100では、制御信号処理回路102は、一対のリードイネーブル信号RE、/REのトグルを検知すると、IO信号処理回路101に、ステータスレジスタ106に格納された情報に対応した電気信号を入出力信号DQ[7:0]を用いて出力させる。例えば、IO信号処理回路101は、自身がType #1のインタフェース回路120−1を備えている場合には、インタフェース回路120−1によって、入出力信号DQ[7:0]としてHレベルの信号を送信する。IO信号処理回路101は、自身がType #2のインタフェース回路120−2を備えている場合には、インタフェース回路120−2によって、入出力信号DQ[7:0]としてLレベルの信号を送信する。これによって、コントローラ200は、インタフェース回路210−1によってHレベルまたはLレベルの応答を受信できる状態になる。
なお、第3の実施形態では、入出力信号DQ[7:0]の信号のレベルと入出力規格との対応関係は上記された関係に限定されない。IO信号処理回路101がType #1のインタフェース回路120−1およびType #2のインタフェース回路120−2の何れを備える場合であっても、応答の電気信号は、入出力信号DQ[7:0]の信号線に接続されたプルアップ抵抗(プルアップ抵抗220およびプルアップ抵抗130)によって、Type #1の電気信号として伝送されるからである。
一対のリードイネーブル信号RE、/REのトグルの後からIO信号処理回路101が応答の送信の開始までに要する時間tDQSREが経過すると、IO信号処理回路101は、一対のストローブ信号DQS、/DQSのトグルを実行する(S506)。
一対のストローブ信号DQS、/DQSは、入出力信号DQ[7:0]と同様に、プルアップ抵抗(プルアップ抵抗220およびプルアップ抵抗130)によって、Type #1の電気信号として伝送される。よって、コントローラ200が備えるType #1のインタフェース回路210−1は、一対のストローブ信号DQS、/DQSを正しく受信することができる。コントローラ200は、入出力信号DQ[7:0]を用いて出力された応答を、一対のストローブ信号DQS、/DQSがトグルされたタイミングで取り込む(S507)。
なお、第3の実施形態では、図4に例示された2種類の入出力規格が適用された場合の例について説明した。メモリシステム1には、2種類の入出力規格の関係によってはプルアップ抵抗に替えてプルダウン抵抗が具備されてもよい。
例えば、第1の電気信号の電圧の遷移範囲である第1範囲は、0ボルトから電源電位Vccまでの範囲であり、第2の電気信号の電圧の遷移範囲である第2範囲は、0ボルトよりも大きく電源電位Vccよりも小さい電圧値(V2と表記する)から電源電位Vccまでの範囲である場合には、電圧値V2を0ボルトに向けてシフトさせるプルダウン抵抗が、メモリシステム1に具備されてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 メモリシステム、2 ホスト機器、100,100−1、100−2 メモリチップ、101 IO信号処理回路、102 制御信号処理回路、103 制御回路、104 コマンドレジスタ、105 アドレスレジスタ、106 ステータスレジスタ、107 電圧生成回路、108 RyBy生成回路、109 カラムバッファ、110 カラムデコーダ、111 データレジスタ、112 センスアンプ、113 メモリセルアレイ、114 ロウアドレスバッファデコーダ、115 ロウアドレスデコーダ、120,120−1,120−2 インタフェース回路、130 プルアップ抵抗、140 スイッチ、200 コントローラ、201 ホストインタフェース回路、202 RAM、203 CPU、204 バッファメモリ、205 NANDインタフェース回路、206 ECC回路、210,210−1,210−2 インタフェース回路、220 プルアップ抵抗、230 スイッチ、400 NANDバス

Claims (14)

  1. メモリチップと、
    第1信号線と、
    前記第1信号線を介して前記メモリチップと接続され、第1範囲で電圧が遷移する第1の電気信号を用いて前記第1信号線を介して前記メモリチップに第1コマンドを送信し、前記第1コマンドに対する前記メモリチップからの応答に応じて前記第1信号線を介した前記メモリチップとの通信に使用する第3の電気信号を前記第1の電気信号から前記第1範囲よりも狭い第2範囲で電圧が遷移する第2の電気信号に切り替える、コントローラと、
    を備えるメモリシステム。
  2. 前記第1範囲は、第1値から第2値までの範囲であり、
    前記第2範囲は、前記第1値から第3値までの範囲である、
    請求項1に記載のメモリシステム。
  3. 前記コントローラは、
    前記第1信号線を介して前記応答の電気信号を受信し、前記応答の電気信号の電圧が前記第2値でない場合、前記第3の電気信号を前記第1の電気信号から前記第2の電気信号に切り替え、
    前記応答の電気信号の電圧が前記第2値である場合、前記第3の電気信号を前記第1の電気信号から前記第2の電気信号に切り替えない、
    請求項2に記載のメモリシステム。
  4. 前記メモリチップは、
    前記第1の電気信号の送受信が可能な第1のインタフェース回路を前記メモリチップが備えている場合には、前記応答として前記第1のインタフェース回路によって前記第1信号線の電圧を前記第2値にし、
    前記第2の電気信号の送受信が可能な第2のインタフェース回路を前記メモリチップが備えている場合には、前記応答として前記第2のインタフェース回路によって前記第1信号線の電圧を前記第1値にする、
    請求項2または3に記載のメモリシステム。
  5. 前記メモリチップと前記コントローラとは、リードイネーブル信号を伝送可能な第2信号線で接続され、
    前記メモリチップは、前記第1コマンドを受信した後に前記第2信号線から前記リードイネーブル信号を受信すると、第3のインタフェース回路によって前記第1信号線の電圧を前記第1値または前記第2値にし、
    前記第3のインタフェース回路は、前記第1のインタフェース回路および前記第2のインタフェース回路のうちの前記メモリチップが備えるインタフェース回路であり、
    前記コントローラは、前記第1コマンドを送信した後に前記リードイネーブル信号を送信し、前記リードイネーブル信号を送信からの経過時間が第4値を越えたタイミングで前記第1信号線の電気信号のレベルを取り込む、
    請求項4に記載のメモリシステム。
  6. 前記メモリチップと前記コントローラとは、レディービジー信号を伝送可能な第3信号線で接続され、
    前記メモリチップは、前記レディービジー信号を用いて前記応答を前記コントローラに送信する、
    請求項1または2に記載のメモリシステム。
  7. 前記メモリチップは、前記第1信号線を介して前記応答の電気信号を送信し、
    前記応答の電気信号の電圧が前記第3値である場合に前記応答の電気信号の電圧を前記第2値に向けてシフトする抵抗素子を備える、
    請求項2に記載のメモリシステム。
  8. 前記第1のインタフェース回路の入出力規格はSSTL(Stub Series Termination Logic)であり、
    前記第2のインタフェース回路の入出力規格はLVSTL(Low Voltage Swing Terminated Logic)である、
    請求項4に記載のメモリシステム。
  9. 第1信号線を介してコントローラに接続されるインタフェース回路を備え、
    前記コントローラから前記第1信号線を介して第1コマンドを受信すると、前記インタフェース回路の入出力規格に応じた応答を前記コントローラに送信する、
    メモリチップ。
  10. 前記入出力規格が第1値から第2値までの第1範囲で電圧が遷移する電気信号の送受信が可能な第1規格である場合には、前記応答として前記インタフェース回路によって前記第1信号線の電圧を前記第2値にし、
    前記入出力規格が前記第1値から第3値までの第2範囲であって前記第1範囲よりも狭い前記第2範囲で電圧が遷移する電気信号の送受信が可能な第2規格である場合には、前記応答として前記インタフェース回路によって前記第1信号線の電圧を前記第1値にする、
    請求項9に記載のメモリチップ。
  11. 前記コントローラとレディービジー信号を伝送可能な第2信号線で接続され、
    前記入出力規格が第1値から第2値までの第1範囲で電圧が遷移する電気信号の送受信が可能な第1規格であるか前記第1値から第3値までの前記第1範囲よりも狭い第2範囲で電圧が遷移する電気信号の送受信が可能な第2規格であるかを示す前記応答を前記レディービジー信号を用いて送信する、
    請求項9に記載のメモリチップ。
  12. 前記入出力規格が、第1値から第2値までの第1範囲で電圧が遷移する電気信号の送受信が可能な第1規格と、前記第1値から第3値までの前記第1範囲よりも狭い第2範囲で電圧が遷移する電気信号の送受信が可能な第2規格と、のうちの前記第2規格であり、
    前記インタフェース回路は、
    前記第1信号線を介して前記応答の電気信号を送信し、
    前記応答の電気信号の電圧が前記第3値である場合に前記応答の電気信号の電圧を前記第2値に向けてシフトする抵抗素子を備える、
    請求項9に記載のメモリチップ。
  13. 前記第1規格はSSTL(Stub Series Termination Logic)であり、
    前記第2規格はLVSTL(Low Voltage Swing Terminated Logic)である、
    請求項10から12の何れか一項に記載のメモリチップ。
  14. 第1信号線を介してメモリチップに接続され、
    第1コマンドを第1範囲で電圧が遷移する第1の電気信号を用いて前記第1信号線を介して前記メモリチップに送信し、前記第1信号線を介した前記メモリチップとの通信に使用する第3の電気信号を前記第1コマンドに対する前記メモリチップからの応答に応じて前記第1の電気信号から前記第1範囲よりも狭い第2範囲で電圧が遷移する第2の電気信号に切り替える、
    コントローラ。
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