JP2021188892A - 運転支援装置、灰流通支援システム - Google Patents

運転支援装置、灰流通支援システム Download PDF

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Abstract

【課題】石炭灰の付加価値を高め、実需要に基づき所要の品質・量の石炭灰を市場流通させ、ボイラ運転コストを低減できる運転支援装置を提供する。【解決手段】石炭灰の想定需要を灰流通支援装置から受信する需要情報受信部と、ボイラの運転情報と経済性評価情報をボイラ端末から受信するボイラ情報受信部と、想定需要、運転情報及び経済性評価情報を用いてボイラで供給可能な想定灰仕様を算出する運転演算部と、顧客が購買する石炭灰の購買灰仕様を灰流通支援装置から受信する購買灰仕様受信部と、購買灰仕様、運転情報および経済性評価情報を用いて、運転演算部でボイラの運転条件を算出した上で、運転条件をボイラ端末へ送信する運転条件送信部と、ボイラから供給された石炭灰の実灰仕様をボイラ端末から受信する実灰仕様受信部と、実灰仕様を確認し、石炭灰の配送依頼をボイラ端末へ送信する配送情報送信部と、から構成されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ボイラから供給された後に市場に流通する石炭灰の付加価値を高めることができるボイラの運転支援装置、運転支援方法および灰流通支援システムに関するものである。
石炭焚きボイラ(以下、単にボイラと称することもある)で発生する石炭灰(フライアッシュ、クリンカアッシュ)は、セメント等への有効利用が可能である。特許文献1では、ボイラ負荷と石炭運用のスケジュールを入力すると、シミュレータ演算装置が、格納された物理モデルを用いて、石炭種とボイラ出力の関係に基づいて石炭焚ボイラの石炭灰供給部位における石炭灰の量と品質の推移を推定している。また、灰需要予測に基づいてボイラ運用計画を策定している。
特開2004−198017号公報
しかし、石炭灰の品質(特に未燃分等)は、石炭種やボイラ負荷(出力)だけでなく、ボイラの運転方法の影響も大きく受ける。さらに、灰需要予測が外れた場合は石炭灰が所定の価格で市場流通できず、ボイラ所有者にとって期待した収益を得ることができない。
そこで、本発明は、石炭灰の品質を高める運転を行って付加価値を高め、実需要に基づき所要の品質・量の石炭灰を市場流通させ、ボイラ運転コストを低減できる運転支援装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の運転支援装置は、ボイラから供給される石炭灰の想定需要を灰流通支援装置から受信する需要情報受信部と、ボイラの運転情報と経済性評価情報をボイラ端末から受信するボイラ情報受信部と、想定需要、運転情報および経済性評価情報を用いてボイラで供給可能な石炭灰の量、品質および単価を含む想定灰仕様を算出する運転演算部と、想定灰仕様を灰流通支援装置へ送信する想定灰仕様送信部と、顧客が購買する石炭灰の量、品質および単価を含む購買灰仕様を灰流通支援装置から受信する購買灰仕様受信部と、購買灰仕様、運転情報および経済性評価情報を用いて、運転演算部でボイラの運転条件を算出した上で、当該運転条件をボイラ端末へ送信する運転条件送信部と、ボイラから供給された石炭灰の品質、量からなる実灰仕様をボイラ端末から受信する実灰仕様受信部と、実灰仕様を確認し、石炭灰の配送依頼をボイラ端末へ送信する配送情報送信部と、から構成されることを特徴とする。
本発明の運転支援装置によれば、石炭灰の品質を高める運転を行って付加価値を高め、実需要に基づき所要の品質・量の石炭灰を市場流通させ、ボイラ運転コストを低減できる。
ビジネスモデル概要図 ビジネスフロー図 システム構成図 装置構成図(運転支援装置) 装置構成図(灰流通支援装置) データ処理概要図 データ処理フロー図 ボイラの概略構成図
以下に添付図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
まず、図1,2を用いて、本実施形態に関わる石炭灰の流通支援に関わるビジネスモデルを説明する。図1は、本実施形態に関わるビジネスモデル概要図であり、図2は、同じくビジネスフロー図である。
石炭灰の流通支援に関わるビジネスモデルは、運転支援装置200、ボイラ端末201、灰流通支援装置202および顧客端末203の間で情報が送受信されることで成り立っている。
運転支援装置200は、石炭焚きボイラ10の運転を支援する装置である。ボイラ端末201は、石炭焚きボイラ10に併設され、運転条件の設定や各種データの取得、受発信を行う端末である。なお、石炭炊きボイラ10の概要構成については図8に示す通りであり、その説明は後述する。灰流通支援装置202は、石炭焚きボイラ10で供給される石炭灰の市場流通を支援する装置である。顧客端末203は、石炭灰の購入を検討しているユーザが保有する端末である。なお、運転支援装置200と灰流通支援装置202は、同じ運営事業者によって運営され、この運営事業者がそれぞれの利用料等による売上(収益)を受け取っている。
本実施形態では、石炭灰の品質を左右する主要成分として未燃分の含有割合に着目した。未燃分はボイラの運転方法によって変化する成分であり、通常は所定量以下の含有割合に管理されることが多いが、さらに含有割合を低減することで石炭灰の品質を高め、フライアッシュとして付加価値の高い商品として市場流通できるようにする。一方で、未燃分を改善するとトレードオフとして悪化する因子(排ガス中のNOx値等)もあり、トータルのバランスにより石炭灰の品質の上限や、供給量の上限を定められることになる。
本実施形態では、運転支援装置200が未燃分の調整能力、すなわち石炭灰の品質と供給量を調整できる能力を有しており、この能力を利用して、市場ニーズ(または市場価格)に応じて任意に石炭灰の供給量を調整することで、年間のボイラ運転コストを低減させることを特徴とする。
次に、図2を用いてビジネスモデルの流れを説明する。この図では上から下に時系列的に情報の送受信を示している。
まず、ステップS1では、石炭灰の想定需要が灰流通支援装置202から運転支援装置200へ送信される。石炭灰の想定需要には、想定単価、想定要求品質および想定需要量が含まれる。さらに需要の想定時期や想定地点も含めてもよい。
ステップS2では、ボイラの運転情報、経済性評価指標がボイラ端末201から運転支援装置200に送信される。運転情報や経済評価指標は後述するボイラの運転条件を定めるために必要な情報であり、比較的高頻度(例えば毎時)に送信、更新される。
ステップS3では、運転支援装置200において、想定需要、運転情報および経済性評価情報を用いてボイラで供給可能な石炭灰の量、品質および単価を含む想定灰仕様を算出する。また、算出された想定灰仕様が、運転支援装置200から灰流通支援装置202へ送信される。ここで、石炭灰のサンプル画像(過去撮影分)、品質に関わる詳細情報(種類、過去の試験結果等)や製造業者名を含めてもよい。
ステップS3´では、想定灰仕様を複数の顧客端末203に閲覧可能な状態で灰流通支援装置202にて表示される。表示された想定灰仕様に対して、ネットオークションの形式で供給可能量の範囲で競りにかけられる。本実施形態のポイントは、ここで供給可能量全てが競り落とされる必要はなく、市場が必要とする供給量(市場ニーズ)を運転前に知ることができるということにある。落札してすぐ商品が発送されるわけではなく、将来的に供給される石炭灰を事前に落札する。高品質の石炭灰(フライアッシュ)は、高強度コンクリートなどの用途で大規模工事に用いられると想定され、計画から実際に使用するまで比較的時間的余裕があることが背景となっている。
ステップS4およびS4´では、特定の顧客が購買を意思決定した場合を想定し、当該顧客が購買する石炭灰の量、品質および単価を含む購買灰仕様が、顧客端末203から灰流通支援装置202に送信される。また、その購買灰仕様が、運転支援装置200へ転送される。
ステップS5では、運転支援装置200において、購買灰仕様、運転情報および経済性評価情報を用いて、ボイラの運転条件を算出する。また、算出されたボイラの運転条件が、運転支援装置200からボイラ端末201へ送信される。
運転支援装置200にて、落札された量だけ石炭灰を供給するように未燃分を調整した運転を実施していく。言い換えれば、落札された石炭灰の量が少ない、または単価が低ければ未燃分を優先しない(未燃分含有率が多い)運転の方を優先することができ、他の要素(例えば後述するアンモニア消費量低減)を優先した運転機会(期間)を確保することができるようになる。
ステップS5´では、ボイラの運転条件に沿って運転が行われ、供給された石炭灰の品質、量からなる実灰仕様が計測される。ステップS6では、実灰仕様が、ボイラ端末201から運転支援装置200に送信される。
ステップS7では、運転支援装置200にて実灰仕様を確認し、購買灰仕様を満たす場合には石炭灰の配送依頼情報をボイラ端末201に対して送信する。
ステップS8では、配送依頼情報が、ボイラ端末201から顧客端末203に送信される。並行して、石炭灰がボイラの灰置き場から顧客指定の場所へ配送される。
次に、図3のシステム構成図について説明する。運転支援装置200、ボイラ端末201、灰流通支援装置202および顧客端末203は、それぞれネットワーク205に接続されている。運転支援装置200と灰流通支援装置202を組み合わせて灰流通支援システム204を構成する。
次に、図4,5の装置構成図を説明する。図4は運転支援装置200の装置構成図である。運転支援装置200は、演算部210、送受信部211、ネットワークIF部212、入出力部213および記憶部214を備えている。
需要情報受信部220は、ボイラから供給される石炭灰の想定需要を灰流通支援装置202から受信する(ステップS1受信側)。
ボイラ情報受信部221は、ボイラの運転情報と経済性評価情報をボイラ端末201から受信する(ステップS2受信側)。
運転演算部222は、想定需要、運転情報および経済性評価情報を用いてボイラで供給可能な石炭灰の量、品質および単価を含む想定灰仕様を算出する。
想定灰仕様送信部223は、想定灰仕様を灰流通支援装置202へ送信する(ステップS3発信側)。
購買灰仕様受信部224は、顧客が購買する石炭灰の量、品質および単価を含む購買灰仕様を灰流通支援装置202から受信する(ステップS4受信側)。
運転演算部222は、購買灰仕様、最新の運転情報および経済性評価情報を用いて、ボイラの運転条件も算出する。その上で、運転条件送信部225は、運転条件をボイラ端末201へ送信する(ステップS5送信側)。
実灰仕様受信部226は、ボイラから供給された石炭灰の品質、量からなる実灰仕様をボイラ端末201から受信する(ステップS6受信側)。
配送情報送信部227は、実灰仕様が購買灰仕様を満たしていることを確認し、石炭灰の配送依頼をボイラ端末201へ送信する(ステップS7送信側)。なお、実灰仕様が購買灰仕様を満たしていない場合は、双方の仕様のズレを取得できるわけであるから、この予測のズレを運転演算部222で補正して新たな運転条件を算出してもよい。以上の構成の内、運転演算部222は演算部210に含まれ、その他は送受信部211に含まれる。
図5は、灰流通支援装置202の装置構成図である。灰流通支援装置202の装置構成については図4と共通部分する説明は省略し、異なる点のみ説明する。
需要情報送信部240は、想定需要を運転支援装置200へ送信する(ステップS1送信側)。想定灰仕様受信部241は、想定灰仕様を運転支援装置200から受信する(ステップS3受信側)。灰仕様表示部242は、想定灰仕様を複数の顧客端末203から閲覧可能な状態になるように表示する(ステップS3´)。購買情報受信部243は、購買灰仕様を顧客端末203から受信する(ステップS4´)。購買灰仕様送信部244は、購買灰仕様を運転支援装置200へ送信する(ステップS4送信側)。以上の構成は全て送受信部231に含まれる。
次に、図6のデータ処理概要図を用いて、運転支援装置200の運転演算部222での演算処理について説明する。図6は、入力パラメータ(Input)をモデルMに入力して、プロセス値(Output)を得る流れを示している。
まず、ステップS3での想定灰仕様の算出における演算処理について説明する。入力パラメータには、石炭灰の想定単価、想定要求品質、想定需要量からなる想定需要が含まれる。これらは、ステップS1にて需要情報受信部220にて受信される情報である。例えば、想定単価は石炭灰の売却単価(円/t)であり、想定要求品質は石炭灰中の未燃分の含有割合(%)であり、想定需要量は所定期間の石炭倍の総需要量(t)である。
さらに、入力パラメータには、燃料単価、付属材料・動力の単価からなる経済性評価指標も含まれる。これらは、ステップS2にてボイラ情報受信部221にて受信される情報である。例えば、燃料単価は、石炭の購入単価(円/t)であり、付属材料の単価は、後述する排ガス中の窒素酸化物(NOx)処理用の脱硝装置43で用いられるアンモニアの購入単価(円/kg)であり、動力の単価は、後述する粉砕機(ミル)31〜35のモータ電流にかかる所内電気代(円/kWh)である。
さらに、入力パラメータには、操作端用データからなる運転情報も含まれる。操作端とは、ボイラに備えられた各種の弁やダンパ、バーナ21〜25の角度調整部等のことであり、操作端用データとは、それらの開度(0〜100%)や角度(0〜180°)のことである。操作端用データは後述する通り変化せて反復計算を行うが、変化量(変化速度)に制約があるため初期値として操作端用データの現状設定値を入力する。
これらの入力パラメータをモデルMに入力する。モデルMは物理式をベースとした物理モデルでも、機械学習をベースとした統計モデルでもいずれでもよい。また、図6ではモデルMは1つにしているが、複数のモデルMを備えて条件を変えてプロセス値のパターンを出力できるようにしてもよい。
モデルMの出力として得られたプロセス値には、石炭灰の供給可能量が含まれる。この供給可能量は、想定要求品質にある未燃分の含有割合の条件を満たした上で算出される。さらに、プロセス値には、石炭灰の売却利益、燃料コスト、付属材料・動力コストからなる総コスト(経済性)が含まれる。石炭灰の売却利益は、供給可能量と想定単価の乗算した売却収入から所要コストα(石炭灰の運搬費等)を差し引いた金額である。燃料コストは、消費燃料と燃料単価の乗算した結果である。付属材料・動力コストは、付属材料の消費量と単価の乗算した結果であり、動力コストは、電気消費量と電気代の乗算した結果である。
なお、石炭灰中の未燃分を低減すると、そのトレードオフとして排ガス中のNOx値が増加(その処理のために付属材料としてのアンモニア消費量が増加)したり、粉砕機(ミル)31〜35のモータ電流などが増加する傾向にある。つまり、石炭灰の売却利益と、附属材料・動力コストはトレードオフの関係あり、本実施形態では、それらの経済的影響をトータルしてバランスを取ることができる。
さらに、プロセス値には、その他運転評価指標も含まれる。その他運転評価指標としては、環境性を考慮するためのNOx排出量や安全性を考慮するための伝熱管の表面温度が例示できる。
経済性だけでなく、環境性、安全性等の多面的な観点でバランスよく最適化するため、入力パラメータの操作端用データを種々変化させながら反復計算を行う。その結果得られた最適な運転条件(操作端用データの組合せ)でのプロセス値(石炭灰の供給可能量含む)が出力される。なお、石炭灰の供給可能量は想定需要量以下となるように制約を受ける。最終的に出力された石炭灰の供給可能量と、入力パラメータにある石炭灰の想定単価、想定要求品質(想定品質)の組合せにより、想定灰仕様が算出される。
次に、ステップS5でのボイラの運転条件の算出における演算処理について説明する。
入力パラメータ(想定需要)の石炭灰の想定単価、想定要求品質、想定需要量には、それぞれ購買灰仕様の単価、品質、購入量を用いる。
さらに入力パラメータの経済性評価情報、運転情報は、ステップS5時点の最新情報を入力する。それらの入力パラメータをモデルMに入力して、プロセス値を求める。その後、プロセス値から評価される経済性、環境性、安全性等のトータルな指標をバランスよく最適化するため、入力パラメータの操作端用データを種々変化させながら反復計算を行う。その際、石炭灰の供給可能量は、購買灰仕様の購入量に等しくなるように制約を設ける。その結果得られた最適な運転条件(操作端用データの組合せ)が、ボイラの運転条件として算出される。
次に、図7のデータ処理フロー図について説明する。この図は、ステップS4からステップS7の流れを示している。各ステップの詳細は、前述の通りであり、ここでは省略する。
次に、図8の石炭焚きボイラの概略構成図について説明する。本実施形態の石炭焚きボイラ10は、石炭(炭素含有固体燃料)を粉砕した微粉炭を微粉燃料として用い、この微粉燃料をバーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を給水や蒸気と熱交換して過熱蒸気を生成することが可能な石炭焚き(微粉炭焚き)ボイラである。
本実施形態において、図8に示すように、石炭焚きボイラ10は、火炉11と燃焼装置12と燃焼ガス通路13を有している。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置されている。火炉11を構成する火炉壁101は、複数の伝熱管とこれらを接続するフィンとで構成され、微粉燃料の燃焼により発生した熱を伝熱管の内部を流通する水や蒸気と熱交換して、火炉壁の温度上昇を抑制している。
燃焼装置12は、火炉11を構成する火炉壁の下部側に設けられている。本実施形態では、燃焼装置12は、火炉壁に装着された複数のバーナ(例えば21〜25)を有している。例えばバーナ21〜25は、火炉11の周方向に沿って均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って複数段(例えば、図1では5段)配置されている。但し、火炉の形状や一つの段におけるバーナの数、段数、配置などはこの実施形態に限定されるものではない。
バーナ21〜25は、微粉炭供給管26〜30を介して複数の粉砕機(ミル)31〜35に連結されている。この粉砕機31〜35は、例えば、粉砕機のハウジング内に粉砕テーブル(図示省略)が駆動回転可能に支持され、この粉砕テーブルの上方に複数の粉砕ローラ(図示省略)が粉砕テーブルの回転に連動回転可能に支持されて構成されている。石炭が、複数の粉砕ローラと粉砕テーブルとの間に投入されると、粉砕され、搬送用ガス(一次空気、酸化性ガス)により粉砕機のハウジング内の分級機(図示省略)に搬送されて、所定の粒径範囲内に分級された微粉燃料を、微粉炭供給管26〜30から燃焼バーナ21〜25に供給することができる。
また、火炉11は、バーナ21〜25の装着位置に風箱36が設けられており、この風箱36に空気ダクト(風道)37の一端部が連結されている。空気ダクト37は、他端部に押込通風機(FDF:Forced Draft Fan)38が設けられている。
燃焼ガス通路13は、図1に示すように、火炉11の鉛直方向上部に連結されている。燃焼ガス通路13は、燃焼ガスの熱を回収するための熱交換器として、過熱器102〜104、再熱器105、106、節炭器107が設けられており、火炉11で発生した燃焼ガスと各熱交換器の内部を流通する給水や蒸気との間で熱交換が行われる。
燃焼ガス通路13は、図1に示すように、その下流側に熱交換を行った燃焼ガスが排出される煙道14が連結されている。煙道14は、空気ダクト37との間にエアヒータ(空気予熱器)42が設けられ、空気ダクト37を流れる空気と、煙道14を流れる燃焼ガスとの間で熱交換を行い、バーナ21〜25に供給する燃焼用空気を昇温することができる。
また、煙道14は、エアヒータ42より上流側の位置に脱硝装置43が設けられている。脱硝装置43は、アンモニア、尿素水等の窒素酸化物を還元する作用を有する還元剤を煙道13内に供給し、還元剤が供給された燃焼ガス中の窒素酸化物と還元剤との反応を、脱硝装置43内に設置された脱硝触媒の触媒作用により促進させることで、燃焼ガス中の窒素酸化物を除去、低減するものである。
煙道14に連結されるガスダクト41は、エアヒータ42より下流側の位置に、電気集塵機などの集塵装置44、誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)45、脱硫装置46などが設けられ、下流端部に煙突50が設けられている。
一方、複数の粉砕機(ミル)31〜35が駆動すると、生成された微粉燃料が搬送用ガス(一次空気、酸化性ガス)と共に微粉炭供給管2630を通してバーナ21〜25に供給される。また、煙道14から排出された排ガスとエアヒータ42で熱交換することで、加熱された燃焼用空気(二次空気、酸化性ガス)が、空気ダクト37から風箱36を介してバーナ21〜25に供給される。バーナ21〜25は、微粉燃料と搬送用ガスとが混合した微粉燃料混合気を火炉11に吹き込むと共に燃焼用空気を火炉11に吹き込み、このときに微粉燃料混合気が着火することで火炎を形成することができる。火炉11内の下部で火炎が生じ、高温の燃焼ガスがこの火炉11内を上昇し、燃焼ガス通路13に排出される。なお、酸化性ガスとして、本実施形態では空気を用いる。空気よりも酸素割合が多いものや逆に少ないものであってもよく、燃料流量との適正化を図ることで使用可能になる。
その後、燃焼ガスは、図8に示すように、燃焼ガス通路13に配置される第2過熱器103、第3過熱器104、第1過熱器102、(以下単に過熱器と記載する場合もある)、第2再熱器106、第1再熱器105(以下単に再熱器と記載する場合もある)、節炭器107で熱交換した後、脱硝装置43により窒素酸化物が還元除去され、集塵装置44で粒子状物質が除去され、脱硫装置46にて硫黄酸化物が除去された後、煙突50から大気中に排出される。なお、各熱交換器は燃焼ガス流れに対して、必ずしも前記記載順に配置されなくともよい。
最後に、火炉11で発生する石炭灰のうちクリンカアッシュ)は、火炉11下部の排出口(不図示)から炉外に排出されて、置き場まで運搬される。また、石炭灰のうちフライアッシュは、主に集塵装置44にて回収され、必要に応じて分級された上で、置き場まで運搬される。
上述した実施形態では、本発明のボイラを石炭焚きボイラとしたが、燃料としては、バイオマス燃料や石油精製時に発生するPC(石油コークス:Petroleum Coke)燃料、石油残渣などの固体燃料を混焼するボイラであってもよい。
以上、本実施例の構成と効果をまとめると次の通りとなる。
1)ボイラの運転支援装置200であって、ボイラから供給される石炭灰の想定需要を灰流通支援装置202から受信する需要情報受信部220と、ボイラの運転情報と経済性評価情報をボイラ端末201から受信するボイラ情報受信部221と、想定需要、運転情報および経済性評価情報を用いてボイラで供給可能な石炭灰の量、品質および単価を含む想定灰仕様を算出する運転演算部222と、想定灰仕様を灰流通支援支援装置へ送信する想定灰仕様送信部223と、顧客が購買する石炭灰の量、品質および単価を含む購買灰仕様を灰流通支援装置202から受信する購買灰仕様受信部224と、購買灰仕様、運転情報および経済性評価情報を用いて、運転演算部222でボイラの運転条件を算出した上で、当該運転条件をボイラ端末201へ送信する運転条件送信部225と、ボイラから供給された石炭灰の品質、量からなる実灰仕様をボイラ端末201から受信する実灰仕様受信部226と、実灰仕様を確認し、石炭灰の配送依頼をボイラ端末201へ送信する配送情報送信部227と、から構成されることを特徴とする運転支援装置200である。
上記の運転支援装置200によれば、石炭灰の品質を高める運転を行って付加価値を高め、実需要に基づき所要の品質・量の石炭灰を市場流通させ、ボイラ運転コストを低減できる。
2)1)に記載の運転支援装置200と灰流通支援装置202からなる灰流通支援システム204であって、灰流通支援装置202は、想定需要を運転支援装置200へ送信する需要情報送信部240と、想定灰仕様を運転支援装置200から受信する想定灰仕様受信部241と、想定灰仕様を顧客端末203から閲覧可能な状態になるように表示する灰仕様表示部242と、購買灰仕様を顧客端末203から受信する購買情報受信部243と、購買灰仕様を運転支援装置200へ送信する購買灰仕様送信部244と、から構成されることを特徴とする灰流通支援システム204である。
上記の灰流通支援システム204によれば、想定灰仕様を複数の潜在顧客の端末に閲覧可能に表示することで、市場ニーズを網羅的かつ正確に把握することができ、石炭灰の付加価値を高めることができる。また、潜在顧客との取引を自動化(もしくは手続き簡素化・時間短縮)をすることが可能となる。さらに、潜在顧客にとっても未知であった石炭灰の情報(製造業者名、種類)が明らかになり、購入の可能性(購入の選択肢)が拡大できる。
3)1)に記載の運転支援装置200の機能を達成するための運転支援方法である。
本発明は、ボイラの運転支援、灰流通の支援などに広く適用することができる。
200 運転支援装置
201 ボイラ端末
202 灰流通支援装置
203 顧客端末
204 灰流通支援システム
220 需要情報受信部
221 ボイラ情報受信部
222 運転演算部
223 想定灰仕様送信部
224 購買灰仕様受信部
225 運転条件送信部
226 実灰仕様受信部
227 配送情報送信部
240 需要情報送信部
241 想定灰仕様受信部
242 灰仕様表示部
243 購買情報受信部
244 購買灰仕様送信部
10 石炭焚きボイラ(ボイラ)
21、22、23、24、25 バーナ
31、32、33、34、35 粉砕機(ミル)
43 脱硝装置

Claims (3)

  1. ボイラの運転支援装置であって、
    ボイラから供給される石炭灰の想定需要を灰流通支援装置から受信する需要情報受信部と、
    ボイラの運転情報と経済性評価情報をボイラ端末から受信するボイラ情報受信部と、
    前記想定需要、前記運転情報および前記経済性評価情報を用いてボイラで供給可能な石炭灰の量、品質および単価を含む想定灰仕様を算出する運転演算部と、
    前記想定灰仕様を灰流通支援装置へ送信する想定灰仕様送信部と、
    顧客が購買する石炭灰の量、品質および単価を含む購買灰仕様を灰流通支援装置から受信する購買灰仕様受信部と、
    前記購買灰仕様、前記運転情報および前記経済性評価情報を用いて、前記運転演算部でボイラの運転条件を算出した上で、
    当該運転条件をボイラ端末へ送信する運転条件送信部と、
    ボイラから供給された石炭灰の品質、量からなる実灰仕様をボイラ端末から受信する実灰仕様受信部と、
    前記実灰仕様を確認し、石炭灰の配送依頼をボイラ端末へ送信する配送情報送信部と、
    から構成されることを特徴とする運転支援装置。
  2. 請求項1に記載の運転支援装置と灰流通支援装置からなる灰流通支援システムであって、
    前記灰流通支援装置は、
    前記想定需要を前記運転支援装置へ送信する需要情報送信部と、
    前記想定灰仕様を前記運転支援装置から受信する想定灰仕様受信部と、
    前記想定灰仕様を顧客端末から閲覧可能な状態になるように表示する灰仕様表示部と、
    前記購買灰仕様を顧客端末から受信する購買情報受信部と、
    前記購買灰仕様を前記運転支援装置へ送信する購買灰仕様送信部と、
    から構成されることを特徴とする灰流通支援システム。
  3. ボイラの運転支援方法であって、
    ボイラから供給される石炭灰の想定需要を灰流通支援装置から受信するステップと、
    ボイラの運転情報と経済性評価情報をボイラ端末から受信するボイラステップと、
    前記想定需要、前記運転情報および前記経済性評価情報を用いてボイラで供給可能な石炭灰の量、品質および単価を含む想定灰仕様を算出するステップと、
    前記想定灰仕様を灰流通支援装置へ送信するステップと、
    顧客が購買する石炭灰の量、品質および単価を含む購買灰仕様を灰流通支援装置から受信するステップと、
    前記購買灰仕様、前記運転情報および前記経済性評価情報を用いてボイラの運転条件を算出するステップと、
    当該運転条件をボイラ端末へ送信するステップと、
    ボイラから供給された石炭灰の品質、量からなる実灰仕様をボイラ端末から受信するステップと、
    前記実灰仕様を確認し、石炭灰の配送依頼をボイラ端末へ送信するステップと、
    から構成されることを特徴とする運転支援方法。
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