JP2021186026A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の進行が停止している期間において適切な演出制御を実現する遊技機を提供する。【解決手段】図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、第一期間(「図柄アイドリング」の期間)と第二期間(「デモムービー」及び「守って欲しいこと」の期間)とが含まれ、第一期間は、第一の操作手段に対して行う第一の特定操作に関する第一表示及び第二の操作手段に対して行う第二の特定操作に関する第二表示が画像表示手段の特定の表示領域に表示される期間であり且つ第一の特定操作及び第二の特定操作を共に有効に受け付ける期間であり、第二期間は、第一表示及び第二表示が特定の表示領域において共に非表示である期間であり且つ第一の特定操作を有効に受け付ける一方、第二の特定操作を有効に受け付けない期間であり、第二期間における第一の特定操作は、有効に受け付けられたか否かを画像表示手段以外の前記演出手段によって認識可能である。【選択図】図13

Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機に関する。
パチンコ遊技機に代表される遊技機は、遊技中に種々の予告演出を行うに限られず、遊技が進行していない期間(いわゆる待機デモ状態)においても、遊技に関するデモンストレーション(いわゆる待機デモ演出)を行うものが一般的である。
この種の遊技機として、下記の特許文献1を例示する。
特許文献1には、予め設定された開始時間までの時間を計時する計時手段を有しており、当該計時手段による計時に基づいて当該開始時間に関する情報を報知するデモ演出を実行する遊技機が開示されている。
特開2016−10698号公報
特許文献1に開示されている待機デモ演出は、経時されている時間に依存する制御方式であるが、遊技の進行が停止している期間において生じうる種々の条件を十分に鑑みたものではないので、未だ改善の余地があった。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、遊技の進行が停止している期間において適切な演出制御を実現する遊技機を提供するものである。
本発明によれば、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、前記大当りに当選した図柄変動の停止後に大当り遊技を行う遊技機であって、演出手段と、前記演出手段を用いて複数とおりの演出を実行する演出制御手段と、操作手段と、前記演出に係るパラメータを設定する為の特定操作を有効に受け付けたとき、受け付けた前記特定操作に基づいて前記パラメータを設定する演出設定手段と、を備え、前記演出手段には、少なくとも画像表示手段が含まれ、前記操作手段には、互いに異なる前記パラメータの設定に用いられる第一の操作手段と第二の操作手段とが含まれ、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、第一期間と第二期間とが含まれ、前記第一期間は、前記第一の操作手段に対して行う第一の特定操作に関する第一表示及び前記第二の操作手段に対して行う第二の特定操作に関する第二表示が前記画像表示手段の特定の表示領域に表示される期間であり且つ前記第一の特定操作及び前記第二の特定操作を共に有効に受け付ける期間であり、前記第二期間は、前記第一表示及び前記第二表示が前記特定の表示領域において共に非表示である期間であり且つ前記第一の特定操作を有効に受け付ける一方、前記第二の特定操作を有効に受け付けない期間であり、前記第二期間における前記第一の特定操作は、有効に受け付けられたか否かを前記画像表示手段以外の前記演出手段によって認識可能である、ことを特徴とする遊技機が提供される。
本発明によれば、遊技の進行が停止している期間において適切な演出制御を実現する遊技機が提供される。
図1は、遊技機の正面図である。 図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。 図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図である。 図4は、遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。 図5は、遊技機の背面図である。 図6は、遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。 図7は、遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。 図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを、図8(b)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを、図8(c)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。 図9(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図9(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。 図柄変動が繰り返されている場合におけるタイミングチャートの一具体例を示す図である。 図柄変動中におけるメイン表示部の表示態様の一具体例を示す図である。 オートボタン切替処理に係るタイミングチャートを示す図である。 図柄変動の停止期間におけるタイミングチャートの一具体例である。 図柄変動の停止期間におけるタイミングチャートの一具体例である。 図柄変動の停止期間におけるタイミングチャートの一具体例である。 図柄変動の停止期間におけるメイン表示部の表示態様の一具体例を示す図である。 図柄変動の停止期間におけるメイン表示部の表示態様の一具体例を示す図である。 電源投入から図柄変動の停止期間になった場合のタイミングチャートの一具体例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球(遊技媒体)の獲得量(遊技球の払い出しに限らず、メダルの払い出しを含む)に関して有利であることを指す。
<本発明の特徴について>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
本実施形態に係る遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機であって、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、大当りに当選した図柄変動の停止後に大当り遊技を行う。
遊技機10は、演出手段と、演出手段を用いて複数とおりの演出を実行する演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)と、操作手段と、演出に係るパラメータを設定する為の特定操作を有効に受け付けたとき、受け付けた特定操作に基づいてパラメータを設定する演出設定手段(演出設定手段250)と、を備える。
ここで演出に係るパラメータは、演出に係る音量や光量、演出のカスタマイズ機能によって変更されるもの(各種の演出モード、立体視のON/OFF、オートボタンのON/OFF等を含む)などが該当しうる。
演出手段に相当する構成の中には、少なくとも画像表示手段(メイン表示部81、サブ表示部82)が含まれ、その他には演出ランプ35、スピーカ33、可動装飾体22、演出遮蔽体85が相当する。
操作手段に相当する構成の中には、互いに異なるパラメータの設定に用いられる第一の操作手段と第二の操作手段とが含まれる。
第一の操作手段に相当する構成と第二の操作手段に相当する構成の組み合わせは、遊技機10が備える操作手段をいかように組み合わせてもよいが、以下の説明においては、オートボタンの切替設定に用いられる演出ボタン37を第一の操作手段に相当するものとして説明し、音量調整又は光量調整の変更に用いられるカーソルボタン38を第二の操作手段に相当するものとして説明する。
図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、第一期間と第二期間とが含まれる。
ここで、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間とは、いわゆる待機デモ状態になっている期間(後述する待機デモコマンドの受信を契機とする所定期間)を少なくとも含むが、この他に(イ)図柄変動が停止してから待機デモ状態に移行するまでの期間、(ロ)大当り遊技が終了してから(特別電動役物が閉鎖してから)待機デモ状態に移行するまでの期間、(ハ)電源投入してから待機デモ状態に移行するまでの期間、が含まれることが好ましい。
ここで、第一期間は、第一の操作手段に対して行う第一の特定操作(オートボタン切替操作)に関する第一表示(オートボタンアイコン81g)及び第二の操作手段に対して行う第二の特定操作(音量調整操作及び光量調整操作)に関する第二表示(音量光量アイコン81h又はユーザ選択表示81i)が画像表示手段の特定の表示領域に表示される期間であり且つ第一の特定操作及び第二の特定操作を共に有効に受け付ける期間である。本実施形態では、第一期間に相当する期間として、図14等のタイミングチャートにおいて「図柄アイドリング」と表記される期間が例示される。
また、第二期間は、第一表示及び第二表示が特定の表示領域において共に非表示である期間であり且つ第一の特定操作を有効に受け付ける一方、第二の特定操作を有効に受け付けない期間である。本実施形態では、第二期間に相当する期間として、図14等のタイミングチャートにおいて「デモムービー」や「守ってほしいこと」と表記される期間が例示される。
更に、第二期間における第一の特定操作は、有効に受け付けられたか否かを画像表示手段以外の前記演出手段によって認識可能である。
本実施形態に係る遊技機10は、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間において、演出に係るパラメータを設定する為の操作(特定操作)を受け付ける構成となっており、遊技者による当該操作を案内する等の役割を果たす表示(第一表示及び第二表示)を画像表示手段に表示させる。
ここで、上記の第一期間と第二期間のいずれにおいても有効に受け付けられる第一の特定操作(オートボタン切替操作)と、第一期間に有効に受け付けられ第二期間においては有効に受け付けられない第二の特定操作(音量調整操作及び光量調整操作)と、があるが、第一の特定操作に係る第一表示を有効な期間(第一期間と第二期間)にわたって表示させていると、第一表示の表示が長時間になる為に、残存現象(いわゆる焼き付け)が生じるリスクを高めることになってしまう。
これを対策するため、第二の特定操作が有効に受け付けられない第二期間においては第二表示を非表示にさせため、第一表示についても同様に第二期間において非表示にさせる、という特徴を、遊技機10に持たせている。
更に、遊技機10は、第二期間における第一の特定操作の受付の有無を、画像表示手段以外の演出手段(例えば、スピーカ33の音声)によって認識可能としているため、第一表示に頼らなくても、第一の特定操作に関する操作性が低下することを防止している。
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
まず、図1〜図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれても良い。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称する)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠20の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。なお、本実施形態では、下球受け皿29が排出された遊技球で満タンとなったことを検知するための満タン検知センサ(図示省略)が、下球受け皿29へ遊技球を排出する下部排出口30よりも上流に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
なお、図1〜図5において図示は省略するが、中枠17には、中枠17が外枠15に対して開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する中枠開扉センサ77と、中枠17に対して前枠20が開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する前枠開扉センサ78と、を有している。本実施形態において、これらの開扉センサは、いずれも、開放状態でONとなり、閉鎖状態でOFFとなる。ただし、これらの開扉センサは、開放状態でOFFとなり、閉鎖状態でONとなるように構成されてもよい。
これにより、遊技機10が、中枠17の外枠15に対する開閉状態、および前枠20の中枠17に対する開閉状態の双方を検知することができる。
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、球貸ボタン39a、およびプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替えるまたは遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、およびそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(38a、38b、38c、38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や演出ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声再生または点灯若しくは消灯することができる。
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、さらに、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる図柄列の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列(以下、メイン表示部81に向かって左側から順に、「左図柄列」、「中図柄列」、「右図柄列」と称する場合がある)をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されている。
メイン表示部81とサブ表示部82の間には、演出遮蔽体85が配設されている。更に、演出遮蔽体85は、左上演出遮蔽体85a、右上演出遮蔽体85b、左下演出遮蔽体85c、および右下演出遮蔽体85dで構成されており、これらは、互いに連動してメイン表示部81を遮蔽する方向に移動可能に構成されている。
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄および普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
遊技盤50の前面には、図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、左一般入賞口67、右一般入賞口68を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応づけられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。
なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応づけられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59への遊技球の入球が容易である開放状態または当該入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ75が付設されており、ゲートセンサ75の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
左一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。左一般入賞口67には、左一般入賞口センサ73が付設されており、左一般入賞口センサ73の検知結果によって左一般入賞口67への入賞が判定されて、左一般入賞口67に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
右一般入賞口68は、遊技領域50aの右下部に配置されている。右一般入賞口68には、右一般入賞口センサ74が付設されており、右一般入賞口センサ74の検知結果によって右一般入賞口68への入賞が判定されて、右一般入賞口68に対応づけられた数(本実施形態では、3であり、左一般入賞口センサ73に対応づけられた数である4よりも少ない)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから遊技球が転動する場合には、右一般入賞口68よりも左一般入賞口67に向けて当該遊技球が転動するように遊技釘等の障害物が配置されている。一方、第2流路Yから遊技球が転動する場合には、左一般入賞口67よりも右一般入賞口68に向けて当該遊技球が転動するように遊技釘等の障害物が配置されている。また、左一般入賞口67および右一般入賞口68のそれぞれは、複数個設けるようにしてもよい。
ここで、本実施形態では、図4に示す通り、右一般入賞口68が、第2流路Yにおいて、大入賞口55よりも上流側となるよう、遊技領域50aに配置されている。そのため、第2流路Yから転動した遊技球は、右一般入賞口68に入賞しなかった場合に、大入賞口55に入賞可能となる。なお、右一般入賞口68と大入賞口55との位置関係は、このような関係性に限らず、右一般入賞口68が、第2流路Yにおいて、大入賞口55よりも下流側となるよう、遊技領域50aに配置されるようにしてもよいが、本実施形態のようにすることが好ましい。ここで、「入賞可能」とは、必ず入賞する場合だけでなく(大入賞口55に関しては、特別電動役物65が開放状態であることが前提となる)、入賞しない場合も許容することを指す。
また、本実施形態のような、一方の入賞口の上流側に他方の入賞口が配置される位置関係とは異なるが、右一般入賞口68と大入賞口55のいずれよりも上流側に、第2流路Yから転動した遊技球を、右一般入賞口68への入賞が可能となる流路と、大入賞口55に入賞可能となる流路とに振り分ける振分け部を設け、当該遊技球を、振り分けられた一方の入賞口に入賞可能となるようにしてもよい。この場合には、右一般入賞口68と大入賞口55とに上流側下流側という概念はなくなる。
なお、振分け部は、遊技球の自重により可動する可動部を設け、転動してきた遊技球を、右一般入賞口68または大入賞口55に交互に振り分ける振分け装置を有していてもよいし、単に、遊技釘等の障害物によって構成され、転動してきた遊技球が、右一般入賞口68または大入賞口55のいずれかに振り分けられるものであってもよい。さらに、振分け部は、右一般入賞口68および大入賞口55のいずれにも入賞可能とならないルートに振り分ける場合があってもよい。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述の各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
なお、本実施形態では、上記入賞口およびアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ76を備えており、当該センサの検出結果を用いて計数されたアウト球数は、ベース値を導出するために用いられる。
ここで、ベース値とは、最も不利な状態(後述する、特図低確かつ普図低確)におけるセーフ球数(賞球数)÷アウト球数×100で導出される値であり、当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001〜120000の区間で導出したベース値を120001〜180000の区間で表示)する。そして、表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
また、本実施形態において、遊技盤50には、上述したセンサの他に、不正に賞球を受ける不正行為を防止するために、磁気を検知するための磁気検知センサおよび電波を検知するための電波検知センサ(いずれも図示省略)が設けられている。
遊技盤50の背面には、図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409、および設定基板41が装着され、第1副制御基板ケース209および第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
主制御基板100には、設定値やベース値等を表示する主制御基板モニタ97が設けられ、当該モニタは、遊技盤50の背面から視認可能となっている。また、当該モニタの表示は、主制御基板100により制御される。
ここで、設定値とは、後述する特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)に影響を与える値である。設定値の段階数は、1であってもよいし、複数であってもよいし、適宜変更可能である。本実施形態の遊技機10は、6段階の設定値を有しており、各々の設定値に対応する大当りの導出確率については、後述する。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理および設定確認処理の詳細は、後述する。
また、本実施形態では、設定されている設定値やベース値等を同一の表示装置(主制御基板モニタ97)で表示しているが、これらの一部または全部を別の表示装置に表示するようにしてもよい。
電源制御基板500には、遊技島の電源設備から供給される一次電源を遊技機10に供給するために操作される電源スイッチ40が設けられている。
設定基板41には、復電時(電源投入時)の復帰状態を決定するための操作部として、設定キースイッチ42およびRAMクリアスイッチ43が設けられている。さらに、設定基板41には、設定キースイッチ42およびRAMクリアスイッチ43を覆う透明性を有する設定基板カバー44がヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により開閉可能に設けられている。
なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キーが挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
このように、遊技島に設置された状態では、中枠17を開放状態としなければ、遊技盤50の背面側に設けられた各操作部(電源スイッチ40、設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)の操作が困難となる。
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、さらに、タンクレール47および払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<遊技機10の制御構成について>
次に、図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(設定変更状態、設定確認状態、または遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、ベース値が格納される領域(RAM103のベース値に係る領域)と、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)と、RAM103のベース値に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)とがバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103のベース値に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と、RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、左一般入賞口センサ73、右一般入賞口センサ74、ゲートセンサ75、アウト球センサ76、中枠開扉センサ77、前枠開扉センサ78等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。なお、図示は省略するが、これらのセンサ以外に、主制御基板100は、満タン検知センサ、磁気検知センサ、および電波検知センサとも電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、主制御基板モニタ97、普通電動役物ソレノイド62および特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。さらに、主制御基板100は、上述の設定基板41と電気的に接続されており、設定キースイッチ42の操作、およびRAMクリアスイッチ43の操作を検知可能に構成されている。
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ表示させる画像を指示する画像制御コマンド、オートボタン設定のON/OFFを指示するオートボタン切替コマンド、輝度の調整を指示する輝度調整コマンド、音声制御基板310に再生させる音声を指示する音声制御コマンド、音量の調整を指示する音量調整コマンド、演出ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データ、および可動装飾体22やサブ表示部82や演出遮蔽体85等の可動体の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300および音声制御基板310と双方向通信が可能に接続されており、各制御コマンド(画像制御コマンド、オートボタン切替コマンド、輝度調整コマンド、音声制御コマンド、音量調整コマンド)が第1副制御基板200から第2副制御基板300または音声制御基板310へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が各制御基板(第2副制御基板300、音声制御基板310)から第1副制御基板200へ送信される。
また、第1副制御基板200は、演出ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
また、第1副制御基板200は、可動装飾体22、サブ表示部82、および演出遮蔽体85と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。
そして、可動装飾体22、サブ表示部82、演出遮蔽体85は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置80へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
音声制御基板310は、第1副制御基板200からの音声制御コマンドに基づき音声演出に関する各種の演算処理を行うCPU311と、音声制御プログラムや音声データ等を記憶したROM312と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM313と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート314とを備えており、CPU311がROM312に記憶された制御プログラムに従って音声演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。したがって、音声制御基板310は、第1副制御基板200から受信した音声制御コマンドに応じて、ROM312に記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成し、合成後の最終的な音声データを、増幅器を介してスピーカ33に送信し、スピーカ33に音声を出音させることができる。
払出制御基板400は、CPU、ROM、およびRAM(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
<遊技機10の機能構成について>
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて図8および図9を参照することとする。
主制御基板100は、図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、電断処理実行手段180、および待機デモ制御主手段185を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
なお、本実施形態において、入球判定手段110は、左一般入賞口67への入賞が発生した場合には、当該入賞を発生したことを示す演出制御コマンド(左一般入賞口入賞コマンド)を送信し、右一般入賞口68への入賞が発生した場合には、当該入賞が発生したことを示す演出制御コマンド(右一般入賞口入賞コマンド)を送信する。
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一または複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図停止図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
なお、乱数回路105は、自身が更新している複数種類の乱数が正常に更新されているか否かを監視し、乱数が正常に更新されない更新異常が発生した場合には、乱数回路105が有する特定の記憶領域に当該異常が発生したことを示す情報が書き込まれる。そのため、CPU101は、乱数回路105の更新異常が発生したことを把握可能となっている。
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、および普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を、特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2および普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1または特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特図1保留カウンタおよび特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報および特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、さらに、本実施形態では、後述する普図高確中に特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定が規制されるため、当該事前判定に対応する事前判定コマンドの送信も規制される。
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、および特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1および特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1および特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
ここで、図8(a)〜図8(c)は、主制御基板100で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「−」が記載された結果は当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
特図当否判定手段131は、図柄変動ごとに、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と現在の設定値に対応する特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、ハズレのいずれに当選するかを抽選によって判定する特図当否判定を実行する。
図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選テーブルは、特図1および特図2で共通して用いられる。当該判定で用いられる乱数の範囲は、0〜65535であるため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には205/65536(約1/319.6)、現在の設定値が設定値2である場合には210/65536(約1/312.0)、現在の設定値が設定値3である場合には215/65536(約1/304.8)、現在の設定値が設定値4である場合には220/65536(約1/297.8)、現在の設定値が設定値5である場合には225/65536(約1/291.2)、現在の設定値が設定値6である場合には230/65536(約1/284.9)の確率で大当りが導出される。
同様に、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には445/65536(約1/147.2)、現在の設定値が設定値2である場合には455/65536(約1/144.0)、現在の設定値が設定値3である場合には466/65536(約1/140.6)、現在にお設定値が設定値4である場合には477/65536(約1/137.3)、現在の設定値が設定値5である場合には488/65536(約1/134.2)、現在の設定値が設定値6である場合には499/65536(約1/131.3)の確率で大当りが導出される。
このように、本実施形態では、特図低確および特図高確のそれぞれにおいて、大当りが導出される確率は設定値ごとに異なり、いずれの設定値においても、特図低確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値が、特図高確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値よりも大きくなっている。そのため、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。なお、これらの確率は、設定値の変更有無によって変化しない。
また、本実施形態では、特図低確の大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)と、特図高確で大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)の比率が、設定される設定値に関わらず一定(本実施形態では、1:約2.2)となるように抽選値が設定されており、当該比率が一定とは、大当り確率の分母(分子を1とした場合)の整数部分(小数点以下は、切り捨て、切り上げ、および四捨五入のいずれか)の比率が一定となることを指す。すなわち、前者の確率の分母と、後者の確率の分母の比率が、設定される設定値に関わらず略一定となるように抽選値が設定されていればよい。
また、上述の遊技盤50の説明では省略したが、遊技盤50の前面には、特図低確における大当り確率および特図高確における大当り確率の設定値ごとの設計値(いずれも分子を1とした場合の確率であることが好ましい)が、前枠20が閉鎖している状態で前面側から視認可能な位置に記載されている。そのため、遊技者は、これらの確率の設計値を認識することができる。
なお、これらの確率は、設定値ごとの大当り確率をすべて記載する必要はなく、例えば、特図低確における大当り確率を「1/284.9〜1/319.6」や、特図高確における大当り確率を「1/147.2〜1/131.3」のように、設定値2〜設定値5の大当り確率を記載しないようにしてもよい。すなわち、最も高い確率と最も低い確率のみを記載するようにしてもよい。このようにすることで、確率の記載スペースを有効利用することができる。
特に、特図高確における大当り確率を記載せずに特図低確における大当り確率(特図低確における大当り確率のみ)を記載するようにしてもよく、この場合には、設定値ごとの特図低確における大当り確率をすべて記載してもよいし、一部(最も高い確率と最も低い確率)を記載するようにしてもよい。いずれの場合であっても、特図高確における大当り確率よりも遊技者が関心を持つ特図低確における大当り確率を記載しつつも、特図高確に確率の記載スペースをより有効利用することができる。また、これらの確率の記載は、メイン表示部81の表示に置き換えてもよい。
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(b)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1で大当りが導出された場合には、50/100(1/2)の確率で図柄A、40/100(1/2.5)の確率で図柄B、10/100(1/10)の確率で図柄Cが停止図柄として決定され、これらの確率は設定値や設定値の変更有無に依存しない。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が8であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ後述する普図高確となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が9であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。さらに、図柄Cは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄である。よって、図柄Cは、ラウンド数において図柄Bよりも有利な図柄であり、図柄Bおよび図柄Cは、ラウンド数およびその後の特図抽選状態の双方において図柄Aよりも有利な図柄であると言える。
図8(c)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1停止図柄抽選と同様に、0〜99である。そのため、特図2で大当りが導出された場合には、65/100(約1/1.53)の確率で図柄a、35/100(約1/2.85)の確率で図柄bが停止図柄として決定され、これらの確率も設定値や設定値の変更有無に依存しない。
ここで、図柄aは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が4であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ普図高確となる通常図柄である。よって、図柄aは、ラウンド数およびその後の特図抽選状態の双方において図柄bよりも有利な図柄であると言える。
このように、本実施形態では、特図1および特図2のいずれにおいても、各停止図柄が導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定であり、特図停止図柄抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。また、当該確率は、設定値の変更有無によっても変化しない。
なお、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合には、特図1のハズレ時は図柄D、特図2のハズレ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する。
また、本実施形態は、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特図1の図柄変動よりも特図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターンを決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態と今回の特図当否判定の結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定し、決定した特図変動パターンに基づいて変動時間を決定する。
なお、遷移条件等の詳細は後述するが、本実施形態における特図変動パターン導出状態には、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、および特図変動パターン導出状態PCが存在する。そして、上述の特図変動パターンの決定方法は、特図変動パターン導出状態PAでは特図1の図柄変動で採用され、特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PCでは特図2の図柄変動で採用され、各特図変動パターン導出状態における他方の特図の図柄変動は、特図当否判定の結果に応じてあらかじめ定められた一の特図変動パターンが決定される。
また、本実施形態では、上述の特図停止図柄抽選と同様に、特図変動パターン導出状態および特図当否判定の結果が同一であれば、各特図変動パターンが導出される確率は、設定される設定値によらない。
さらに、特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、および普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率(すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無に依存しない)で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる一方、普図低確では、1/65536の確率(すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無に依存しない)で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率でハズレとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536でハズレとなる)ようにしてもよい。
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選(すべての設定値で共通)によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定でハズレとなった場合には、特図1、特図2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選(すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無に依存しない)によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
また、本実施形態では、普図に関する抽選(普図当否判定、普図停止図柄抽選、および普図変動パターン抽選)のいずれにおいても各抽選結果が導出される確率は、設定値に関わらず一定であり、すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無に依存しない、すなわち、普図に関する抽選の有利度は、すべての設定値で同一であり、設定値の変更有無によって変化しない。
なお、本実施形態は、上述の通り、設定される設定値に基づいて特図当否判定で大当りに当選する確率が定まり、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定で大当りに当選する確率が高くなることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなるように構成されているが、特図当否判定に加え、特図停止図柄抽選、普図当否判定、および普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(または判定)において有利な結果が導出される確率に設定差を設けるようにしてもよい。また、特図当否判定を含まず、特図停止図柄抽選、普図当否判定、および普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(または判定)において有利な結果が導出される確率に設定差を設けることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなる(設定される設定値に応じて有利度が異なる)ようにしてもよい。すなわち、設定される設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるように構成されていればよい。
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、および大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
図柄表示制御手段145は、特図1の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1および特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。なお、以降の説明では、規定ラウンド数が16Rとなる大当りを、16R大当りと称する。
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移については、図9(a)および図9(b)を参照しながら説明する。なお、図9(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図9(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。
図9(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態は、特図低確かつ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態PA、特図高確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PB、および特図低確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PCで構成され、大当り遊技中を除いて特図抽選状態および普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。そして、特図変動パターン導出状態PA〜特図変動パターン導出状態PC間の遷移条件には、遷移条件(i)〜遷移条件(iii)がある。遷移条件(i)は確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は100回目の図柄変動の終了となる。なお、特図変動パターン導出状態PCにおいて通常大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PCが設定される(遷移条件(iii)における図柄変動のカウントが0から開始される)こととなる。
また、図9(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、および特図変動パターン導出状態PCのそれぞれの平均変動時間(当該特図変動パターン導出状態において選択され得る特図変動パターンの変動時間に対して出現率(当該特図当否判定の結果が導出される確率に対して当該特図変動パターンの当選確率を掛け算することで導出される、任意の図柄変動において発生し得る確率)を掛け算することで導出される変動時間の総和)は、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PBの順に短くなる。さらに、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PCの平均時間の差は、特図変動パターン導出状態PCの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PBの差よりも大きい。
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、および特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー状態を特定可能な情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
本実施形態において、メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態には、例えば、上述の更新異常の発生に基づく主基板エラー、磁気検知センサによる磁気検知に基づく磁気エラー、電波検知センサによる電波検知に基づく電波エラー、ゲートセンサ75による遊技球の検知に基づく右打ちエラー、満タン検知センサによる遊技球の検知に基づく満タンエラーなどがある。
これらのエラーの発生条件を整理すると、主基板エラーは、上述の通り、乱数回路105の更新異常を示すエラー状態であり、当該更新異常が発生した場合に発生する。続いて、磁気エラーは、磁気検知センサによる磁気検知が500ms連続で発生した場合に発生するエラー状態であり、電波エラーは、電波検知センサによる電波検知回数(直前の電源投入からの累計回数)が計5回発生した場合に発生するエラー状態である。また、右打ちエラーは、通常時(特図低確かつ普図低確)にゲートセンサ75が遊技球を3回検知した場合(当該検知回数は、最後の検知から1000ms経過でリセットされる)に発生するエラー状態であり、満タンエラーは、満タン検知センサがONとなっている場合、すなわち、満タン検知センサによって遊技球が検知されている場合に発生するエラー状態である。
また、本実施形態では、これらのエラー状態のうち、主基板エラー、磁気エラー、電波エラーを相対的に重要度が高いエラー状態として扱っている。そのため、メインエラー制御手段165は、これらの重要度が高いエラー状態が発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理に加え、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等の遊技を進行させないための処理を実行する。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始することを指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了することを指す。また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過する前にセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。なお、本実施形態では、磁気エラーおよび電波エラーが発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理を実行するも、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等の遊技を進行させないための処理を実行しないようにしてもよい。
また、これらの重要度が高いエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行される。
さらに、これらの重要度が高いエラー状態は、電断復電によってのみ解除可能(当該エラー状態を終了させることが可能)であり、当該エラー状態に係るセキュリティ信号は、電断によりOFFの状態となる(電断までONの状態が維持される)。
なお、上述の重要度の高いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、他のエラー状態を設けてもよい。
一方、重要度が相対的に低いエラー状態となる右打ちエラーおよび満タンエラーは、遊技球の発射は規制されず、遊技の進行が可能な状態が維持される。なお、これらのエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行される。
なお、右打ちエラーは、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了し、満タンエラーは、満タン検知センサによって遊技球が検知されなくなることで終了する。
また、上述の重要度が低いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、中枠17が開放状態となったこと(中枠開扉センサ77がON)や前枠20が開放状態となったこと(前枠開扉センサ78がON)で発生するいわゆる扉開放エラーや、大当り遊技中の大入賞口55が閉鎖状態となってから所定の時間が経過した以降に大入賞口センサ72によって遊技球が検知された場合に発生する異常入賞エラー等、他のエラー状態を設けてもよく、これらのエラー状態を設けた場合には、当該エラー状態に係る報知演出を実行する。なお、扉開放エラーは、中枠17が閉鎖状態(中枠開扉センサ77がOFF)となり、かつ当該エラー状態の発生から一定時間(例えば、10秒)経過していることを条件に終了させればよく、異常入賞エラーは、上述の右打ちエラーと同様に、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了させればよい。
また、本実施形態では、重要度の高低に限らず、これらのエラー状態の発生有無については、後述する遊技可能状態中に監視される。一方、後述する設定変更状態や設定確認状態では、上述の重要度が高いエラー状態の発生有無は監視されるものの、重要度が低いエラー状態の発生有無は監視されない。
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176、設定変更手段177、設定確認手段178、および遊技可能状態移行手段179を備える。
復帰状態設定手段176は、当該復電の直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せ等に基づいて所定の復帰状態を設定する。この処理によって設定される復帰状態には、設定変更状態、設定確認状態、および遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)が含まれる。なお、RAMクリア処理が実行された場合には、特図低確および普図低確が設定されることとなる。
設定変更手段177は、設定変更状態が設定された場合に、上述した設定値の変更を可能とする設定変更処理を実行する。
設定確認手段178は、設定確認状態が設定された場合に、上述した設定値の確認を可能とする設定確認処理を実行する。
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる処理、およびデバイスの初期設定が実行される。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、およびRAM103のベース値に係る領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
待機デモ制御主手段185は、変動停止コマンド、大当り終了コマンドの設定時を契機としてタイマが起動し、当該タイマの起動中に遊技球がアウト口69を通過しない状態で所定時間(例えば、60秒)が経過すると、待機デモコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
ここで変動停止コマンドとは、図柄変動の停止時に送信コマンド格納領域に格納される演出コマンドである。大当り終了コマンドとは、大当り終了時(最終ラウンドにおいて開放した特別電動役物が閉じた時)に送信コマンド格納領域に格納される演出コマンドである。待機デモコマンドとは、待機デモ状態への移行時(上述のタイマが所定時間を計測した時等)に送信コマンド格納領域に格納される演出コマンドである。
なお、待機デモコマンドの送信に係る制御については、後述する。
第1副制御基板200は、図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段245、演出設定手段250、サブ情報記憶手段260、サブコマンド管理手段270、および待機デモ演出制御手段280を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
ここで、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。なお、以降の説明では、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドが、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に、演出制御コマンドの受信と表現する場合がある。
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、および大当り演出制御手段227を備える。
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、特図変動パターン導出状態PAには通常モード、特図変動パターン導出状態PBには確変モード、特図変動パターン導出状態PCには低確時短モードが対応する。
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
サブ保留制御手段223は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特図1保留カウンタと特図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドが送信された場合に、決定された特図の停止図柄に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。
具体的には、図柄B、図柄C、および図柄aには奇数図柄揃いを、図柄Aと図柄bには偶数図柄揃いを、図柄Dと図柄cにはバラケ目を、対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
ここで、設定示唆演出とは、現在の設定値を示唆する演出であり、当該示唆は、当該演出の態様によって実現されてもよいし、当該演出の実行確率によって実現されてもよいし、またはこれらの組み合わせで実現されてもよい。特に、演出の態様によって現在の設定値を示唆するとは、当該態様が現在の設定値を参照して態様が決定されることを指し、演出の実行確率によって現在の設定値を示唆するとは、当該実行確率が現在の設定値を参照して決定されることを指す。
一方、現在の設定値を示唆しない演出とは、当該演出によって遊技者に現在の設定値を推測させない演出であり、当該演出は、必ずしもあらかじめ定められた一の態様や、あらかじめ定められた一の実行確率に限らない。例えば、複数種類の態様の中から一の態様が決定され、演出の態様が当該決定された態様となるが、当該決定にあたって現在の設定値を参照しないものであってもよいし、複数種類の実行確率の中から一の実行確率が決定され、演出が当該決定された実行確率で実行されるが、当該決定にあたって現在の設定値を参照しないものであってもよい。
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出の内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
特に、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合に、演出表示装置80を用いて設定変更中であることを報知させるための演出データを読み出し、当該演出データによって開始された報知は、当該設定変更状態が終了して遊技可能状態となる場合に終了する。同様に、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が設定確認状態となった場合に、演出表示装置80を用いて設定確認中であることを報知させるための演出データを読み出し、当該演出データによって開始された報知は、当該設定確認状態が終了して遊技可能状態となる場合に終了する。
また、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴う場合)には、RAMクリア処理を伴って遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出し、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴わない場合)には、RAMクリア処理を伴わずに遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出す。これらの報知は、設定変更状態を経由して遊技可能状態となった場合、設定確認状態を経由して遊技可能状態となった場合にも実行され、これらの報知の違いによっても、設定変更状態を経由したか、設定確認状態を経由したかを判断させることができる。
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドを受信した場合に、当該エラーコマンドで特定されるエラーを報知するエラー報知演出を実行させるための演出データを読み出す。
なお、本実施形態では、メインエラー制御手段165によってすべてのエラー状態の判定が行われるが、セキュリティ信号の出力を伴う重要度の高いエラー状態以外の重要度が低いエラー状態の判定については、当該エラー状態の判定に係るセンサの状態を含むコマンドを主制御基板100から受信するように構成し、サブエラー制御手段230によって判定するようにしてもよい。
ランプ制御手段240は、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出ランプ35に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ35へ送信する。
可動役物制御手段245は、可動装飾体22、サブ表示部82、および演出遮蔽体85の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを、可動装飾体22、サブ表示部82、または演出遮蔽体85へ送信する。
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
演出設定手段250は、オートボタンのON/OFFを切り替えるオートボタン切替処理、および上述のオートボタン切替コマンドを生成するオートボタン切替コマンド生成処理を実行する。
また、演出設定手段250は、音量を調整する音量調整処理、および上述の音量調整コマンドを生成する音量調整コマンド生成処理を実行する。
更に、演出設定手段250は、輝度を調整する輝度調整処理、および上述の輝度調整コマンドを生成する輝度調整コマンド生成処理を実行する。
ここで、オートボタン切替処理とは、オートボタン切替操作(演出ボタン37を長押しする操作)が有効に受け付けられた場合に実行される処理である。
ここで、オートボタンとは、演出ボタン37の操作が要求される演出(いわゆるボタン演出)のうち対象となるものにおいて、当該操作が有効になってから所定時間が経過した時(所定時間が零である場合には当該操作が有効になった時)に演出ボタン37の操作がなされたものとして演出制御を処理する機能である。なお、オートボタンの対象となるボタン演出は、遊技機10において実行され得る全てのボタン演出であってもよいし、その一部であってもよい。
オートボタン切替処理では、オートボタンがONである場合におけるオートボタン切替操作に応じて実行された場合には、オートボタンをONからOFFに切り替え、オートボタンがOFFである場合におけるオートボタン切替操作に応じて実行された場合には、オートボタンをOFFからONに切り替える。
ここで、オートボタンを切り替えるとは、RAM203のオートボタンに対応する記憶領域にオートボタンのON又はOFFのいずれかが設定されることを指し、当該記憶領域にオートボタンのON又はOFFが設定された場合には、オートボタン切替コマンド生成処理によって設定されたオートボタンの状態(ON/OFF)を特定可能なオートボタン切替コマンドが生成され、その後、当該コマンドが第2副制御基板300に向けて送信される。
ここで、音量調整処理とは、音量調整操作(上カーソルボタン38aまたは下カーソルボタン38bに対する操作)が有効に受け付けられた場合に実行される処理である。
音量調整処理では、当該音量調整操作に基づいて現在の音量が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が上カーソルボタン38aの操作によって実行された場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、音量10を上限として当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階大きい音量が設定され、当該処理が下カーソルボタン38bの操作によって実行された場合には、音量1を下限として特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階小さい音量が設定される。なお、音量調整処理は、後述する輝度調整処理とは異なり、図柄変動及び大当り遊技が実行されているか否かに関わらず実行される。
ここで、音量調整処理において音声再生チャネルに音量が設定されるとは、RAM203の音声再生チャネルに対応する記憶領域に音量が設定されることを指し、当該記憶領域に音量が設定された場合には、音量調整コマンド生成処理によって当該音声再生チャネルの音量調整に対応する音量調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが音声制御基板310に向けて送信される。
ここで、輝度調整処理とは、図柄変動及び大当り遊技のいずれも実行されていない状態において輝度調整操作(左カーソルボタン38cまたは右カーソルボタン38dに対する操作)が有効に受け付けられた場合に実行される処理である。
輝度調整処理では、当該輝度調整操作に基づいて現在の輝度が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が右カーソルボタン38dの操作によって実行された場合には、輝度10を上限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階大きい輝度が設定され、当該処理が左カーソルボタン38cの操作によって実行された場合には、輝度1を下限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階小さい輝度が設定される。
ここで、輝度調整処理において輝度が設定されるとは、RAM203の輝度に対応する記憶領域に輝度が設定されることを指し、当該記憶領域に輝度が設定された場合には、輝度調整コマンド生成処理によって調整後の輝度を特定可能な輝度調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが第2副制御基板300に向けて送信される。
なお、本実施形態では、輝度調整操作の結果によって、演出ランプ35等のランプの輝度に限らず、メイン表示部81に係る表示の輝度も調整される。そして、これらの輝度の調整結果は、演出遮蔽体閉鎖演出や演出遮蔽体85の閉鎖を伴う設定示唆演出に係るメイン表示部81の表示や入賞点灯演出に係る演出ランプ35cの点灯だけでなく、エラー報知に係る表示にも反映される。
また、本実施形態では、第1特別図柄保留ランプ94や第2特別図柄保留ランプ95等の主制御基板100によって制御されるランプは、輝度調整操作の結果によって輝度が変化しない。すなわち、これらのランプは、輝度調整の対象外のランプとなる。これは、上述の通り、主制御基板100と第1副制御基板200との間が、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続されていることに起因するが、主制御基板100によって制御されるランプが、第1副制御基板200によって制御されるランプ等よりもより重要度が高く、輝度を調整しないことが好ましいためでもある。なお、第1副制御基板200によって制御されるランプ等の中にも輝度調整の対象外となるものを設けるようにしてもよい。
待機デモ演出制御手段280は、図柄変動および大当り遊技のいずれも行っていない期間においてメイン表示部81やスピーカ33等のデバイスを制御して、待機デモ演出を各デバイスに実行させる。
なお、通常演出制御手段220と待機デモ演出制御手段280は、説明の便宜の為に分けているものであり、各々の制御を明確に切り替える処理が第1副制御基板200によってなされる必要はない。
本実施形態では、少なくとも事前判定コマンド又は変動開始コマンドを受信することを契機に実行される演出制御については通常演出制御手段220が実行し、少なくとも待機デモコマンドを受信することを契機に実行される演出制御については待機デモ演出制御手段280が実行するものとするが、その他の演出制御(特に変動停止コマンドの送信時から待機デモコマンドの送信時までの演出制御)については、いずれが実行してもよい。
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させる、また、サブコマンド管理手段270は、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。さらに、サブコマンド管理手段270は、当該格納領域に音声制御コマンドまたは音量調整コマンドが記憶されている場合には、これらのコマンドを音声制御基板310に向けて送信される。なお、これらのコマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
以上説明したように、遊技機10は、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、大当りに当選した図柄変動の停止後に大当り遊技を行う遊技機である。
そして、遊技機10は、演出手段(可動装飾体22、演出遮蔽体85、演出ランプ35、スピーカ33、メイン表示部81、サブ表示部82等)と、演出手段を用いて複数とおりの演出を実行する演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)と、操作手段(演出ボタン37、カーソルボタン38)と、演出に係るパラメータを設定する為の特定操作(音量調整操作、光量調整操作)を有効に受け付けたとき、受け付けた特定操作に基づいてパラメータを設定する演出設定手段(演出設定手段250)と、を備えるものと言える。
更に、上記の演出手段には、少なくとも画像表示手段(メイン表示部81、サブ表示部82)とスピーカ(スピーカ33)が含まれ、上記の操作手段には、互いに異なるパラメータの設定に用いられる第一の操作手段(オートボタン設定に用いられる演出ボタン37)と第二の操作手段(音量調整操作又は光量調整操作に用いられるカーソルボタン38)とが含まれるものと言える。
<図柄変動中の演出設定について>
以下、図柄変動中の演出設定について、詳細に説明する。
図10は、図柄変動が繰り返されている場合におけるタイミングチャートの一具体例である。図11は、図柄変動中におけるメイン表示部81の表示態様の一具体例を示す図であり、図11(a)は、図柄変動中において音量調整操作及び光量調整操作がなされていない場合におけるメイン表示部81の表示態様を示し、図11(b)は、図柄変動中において音量調整操作及び光量調整操作がなされていない場合におけるメイン表示部81の表示態様を示している。
図10に図示される「スピーカ」に係るタイミングチャートは、音量調整機能によって現在設定されている音量でスピーカ33が制御されている期間(当該タイミングチャートにおいて上の方)と、上記の音量より小さい音量(好ましくはミュート)でスピーカ33が制御されている期間(当該タイミングチャートにおいて下の方)と、の切り替わりを示すものである。
図10に図示される「オートボタン切替操作受付」に係るタイミングチャートは、上述したオートボタン切替操作を受付可能である期間(当該タイミングチャートにおいて上の方)と、オートボタン切替操作を受け付けない期間(当該タイミングチャートにおいて下の方)と、の切り替わりを示すものである。
図10に図示される「音量・光量調整操作受付」に係るタイミングチャートは、上述した音量調整操作及び光量調整操作を受付可能である期間(当該タイミングチャートにおいて上の方)と、音量調整操作及び光量調整操作を受け付けない期間(当該タイミングチャートにおいて下の方)と、の切り替わりを示すものである。
上記のタイミングチャートにおける「INT」とは、或る図柄変動が停止してから次の図柄変動が開始されるまでの期間(インターバル期間)を示すものである。
図10に示すとおり、図柄変動中におけるスピーカ33は、原則として、音量調整機能によって現在設定されている音量で制御される。ただし、不図示ではあるが、上述したエラー演出を含む特定の演出中には、その演出に係る音声チャンネル以外のスピーカ33の音量がミュートにされる場合がある。
図10に示すとおり、オートボタン切替操作(演出ボタン37の長押し)は、原則として、図柄変動中において常時有効に受け付けられるものであり、オートボタンのON/OFFを示す表示(以下の説明においてオートボタンアイコン81gと称する)についても常時メイン表示部81の左上隅部に表示される(図11(a)又は(b)参照)。
ただし、図柄変動中において演出ボタン37を、いわゆるボタン演出の進展に用いる場合には、その用途としての操作が優先される。この点について、図12を用いて詳細に説明する。
通常の場合(ボタン演出が行われておらずオートボタン切替操作が有効に受付可能である場合)、演出ボタン37を所定時間T2(例えば、2秒)を押下し続ける(長押しする)ことによって、オートボタン切替処理がなされる(図12(a)参照)。
ボタン演出用の操作について操作有効期間が設定される場合であって、当該期間の開始より前に演出ボタン37の長押しが開始された場合、その長押しがオートボタン切替操作として有効に受け付けられるので、その開始時から所定時間T2が経過した時にオートボタン切替処理がなされる(図12(b)参照)。
ボタン演出用の操作について操作有効期間が設定される場合であって、当該期間中に演出ボタン37の長押しが開始されて当該期間の終了後も長押しが継続された場合、その長押しは、当該期間中に有効に受け付けられず、当該期間の終了時から有効に受け付けられるので、当該期間の終了時から所定時間T2が経過した時にオートボタン切替処理がなされる(図12(c)参照)。
ボタン演出用の操作について操作有効期間が設定される場合であって、当該期間中に演出ボタン37が操作されるとその操作がボタン演出の進展契機となると共にオートボタン切替操作が受付可能となり、その後に更に演出ボタン37の長押しが開始された場合(たとえボタン演出の操作有効期間中であっても)、その長押しはオートボタン切替操作として有効に受け付けられるので、当該期間の終了時から所定時間T2が経過した時にオートボタン切替処理がなされる(図12(d)参照)。
なお、図12においてオートボタン切替操作が有効に受け付けられない期間において、オートボタンアイコン81gはメイン表示部81に表示されてもよいし、表示されなくてもよい。
ここで図10の説明に戻る。
図10に示すとおり、音量調整操作及び光量調整操作(カーソルボタン38の操作)は、原則として、図柄変動中において常時有効に受け付けられるものであり、現在設定されている音量及び光量を示す表示(以下の説明において音量光量アイコン81hと称する)については、その非表示中に音量調整操作又は光量調整操作を受け付けたとき、その受付を契機として所定時間T1(例えば3秒)メイン表示部81の左脇部に表示される(図11(b)参照)。
図11に示すメイン表示部81の表示態様の中に表示されている各表示について説明する。なお、後述する図16において同じ符号を付したものについては、同様の表示である。
図11に図示するとおり、図柄変動中にメイン表示部81に図示されるものとして、背景表示81aと、装飾図柄列81bと、保留台座画像81cと、変動台座画像81dと、キャラクター画像81eと、保留数表示81fと、オートボタンアイコン81gと、音量光量アイコン81hと、が例示されている。
背景表示81aは、最も奧方(最下層のレイヤー)に表示される。
装飾図柄列81bは、装飾図柄制御手段226によって制御される装飾図柄の列(左図柄と中図柄と右図柄)からなる表示である。
保留台座画像81cは、保留アイコンが表示される位置を示す表示である。
変動台座画像81dは、変動アイコンが表示される位置を示す表示である。
キャラクター画像81eは、変動アイコン(変動台座画像81d)の近傍に表示される動画像であり、図柄変動ごとにその表示態様が変化しうる。例えば、キャラクター画像81eが変動アイコンに対して動作(鼻で叩く等)し、変動アイコンの表示態様を変化させる等の演出によって、その図柄変動における大当りの当選期待度を示唆する等の役割を、キャラクター画像81eは担っている。
保留数表示81fは、その時点で保留されている図柄変動の数を示しており、上方が特図1の図柄変動の数を示しており、下方が特図2の図柄変動の数を示している。
オートボタンアイコン81gは、その時点でオートボタンアイコンがONであるかOFFであるかを示している。
音量光量アイコン81hは、その時点で設定されている音量及び光量(最小1から最大10までのいずれかの数値)を示している。
ここで列挙した各表示(又は各画像)は、図柄変動中にメイン表示部81に表示される代表的なものを挙げたに過ぎず、この中のいずれにも該当しない表示がメイン表示部81に表示されてもよいし、ここで挙げたものの少なくとも一部がメイン表示部81に表示されない期間があることを許容する。
<図柄変動の停止期間における演出設定について>
次に、図柄変動の停止後における演出設定について、詳細に説明する。
図13〜図15は、図柄変動の停止期間におけるタイミングチャートの一具体例である。
図13〜図15に係るタイミングチャートは、特図変動パターン導出状態PAにおいて図柄変動が停止した場合を示している。
図13〜図15に図示される「スピーカ」「オートボタン切替操作受付」「音量・光量調整操作受付」に係るタイミングチャートは、図10における同じ表記に係るタイミングチャートと同様のものである。
図13〜図15に図示される「ユーザ選択呼出操作受付」に係るタイミングチャートは、ユーザ選択呼出操作を受付可能である期間(当該タイミングチャートにおいて上の方)と、ユーザ選択呼出操作を受け付けない期間(当該タイミングチャートにおいて下の方)と、の切り替わりを示すものである。
ここでユーザ選択呼出操作とは、具体的には演出ボタン37の単押し(所定時間T2より短い押下)又はカーソルボタン38の押下(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38b、左カーソルボタン38c、及び右カーソルボタン38dのいずれかを押下)であり、当該操作を有効に受け付けると後述するユーザ選択表示81iが表示される。
音量・光量調整操作は、カーソルボタン38の押下(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38b、左カーソルボタン38c、及び右カーソルボタン38dのいずれかを押下)である為、本実施形態ではユーザ選択呼出操作に該当する操作の一部と重複している。従って、一方が受付可能である期間においては、他方は受け付けないようにしている。
一方で、オートボタン切替操作は、ユーザ選択呼出操作と同じ操作手段(演出ボタン37)を用いるものの、その操作態様が異なる(長押しと単押し)ので、本実施形態ではオートボタン切替操作は、他の操作が受付可能な期間であっても受付可能としている。
なお、ユーザ選択呼出操作と音量・光量調整操作との関係が上記のようになっていなくてもよく、例えば、ユーザ選択呼出操作と音量・光量調整操作とが異なる操作とする態様(互いに別の操作手段を用いる態様であってもよく、)ユーザ選択呼出操作と音量・光量調整操作とが同じ操作であって且つユーザ選択呼出操作を受付可能なときに音量・光量調整操作を受付可能とする態様してもよい。後者の態様のとき、ユーザ選択呼出操作であると共に音量調整操作でもある操作をしたとき、設定されている音量・光量が変更されると共に、後述するユーザ選択表示81iがなされてもよい。
また、図13〜図15は、特図変動パターン導出状態PAにおいて図柄変動が停止した場合(変動停止コマンドの送信時)を図示しているが、大当り遊技が終了した場合(大当り終了コマンドの送信時)についても同様のタイミングチャートになってもよく、他の遊技状態(特図変動パターン導出状態PB及びPC)において図柄変動が停止した場合についても同様のタイミングチャートになってもよい。
特図変動パターン導出状態PAにおいて図柄変動が停止されると、上述したように、主制御基板100から変動停止コマンドが第1副制御基板200に送信される。当該コマンドの送信タイミングを、図13では「変動停止」と図示している。
図柄変動の停止期間におけるメイン表示部81の表示態様の一具体例として、図16(a)を示す。
図16(a)に示すとおり、背景表示81a、保留台座画像81c、変動台座画像81d、保留数表示81f、及びメイン表示部81などが、同じ位置(表示領域)に表示されている点において、図11(a)に示す図柄変動中のメイン表示部81の表示態様と共通である。
また、図16(a)に示すとおり、装飾図柄列81bが停止していること、保留台座画像81cに保留アイコンが表示されていないこと、変動台座画像81dに変動アイコンが表示されていないこと、などの相違点が図11(a)に示す図柄変動中のメイン表示部81の表示態様との間にある。
図16(a)に例示する表示態様、特に装飾図柄列81bが停止している状態について、図13では「図柄アイドリング」と表記している。
第1副制御基板200は、図14に示すとおり、図柄変動の停止時を基準として所定時間T3(例えば60秒)が経過する前に音量・光量調整操作を受け付けた場合、その受付を契機として、音量光量アイコン81hが図柄変動中と同じ位置に表示される(図16(b)参照。)
なお、このとき音量光量アイコン81hが表示する音量及び光量は、受け付けた操作による変更が反映されたものになる。
また、音量・光量調整操作を受け付けた場合、所定時間T3の計時がリセットされ、その受付時を基準として所定時間T3の計時がやり直される。ここで図14では、音量・光量調整操作を受け付けた機会が1回であるように図示しているが、複数回である場合、最後の操作の受付時が所定時間T3の計時の基準となり、当該受付時より以降の演出処理の流れは図13と同様になる。
第1副制御基板200は、図13に示すとおり、図柄変動の停止時を基準として所定時間T3が経過するまで、音量調整機能によって現在設定されている音量でスピーカ33を制御する一方、所定時間T3が経過した以降については上記の音量より小さい音量(好ましくはミュート)でスピーカ33を制御する。
なお、本実施形態では、図柄変動の停止から所定時間T3が経過したタイミングにおいて、既に説明した待機デモコマンドが主制御基板100から第1副制御基板200に送信される。第1副制御基板200は、その待機デモコマンドに応じてスピーカ33の制御を切り替える。
但し、上記のスピーカ33の制御に代えて、第1副制御基板200が自ら所定時間T3を計時して、スピーカ33の制御を切り替えるようにしてもよい。
第1副制御基板200は、図13に示すとおり、図柄変動の停止時を基準として所定時間T3が経過したタイミングで、メイン表示部81にユーザ選択表示81iを表示させる(図16(c)参照)。
本実施形態におけるユーザ選択表示81iは、本日の遊技履歴(電源投入後における大当りの当選履歴等)に係る表示と、過去の遊技履歴(電源投入前における大当りの当選履歴等)に係る表示と、音量調整に係る表示と、光量調整に係る表示と、が含まれる。また、ユーザ選択表示81iは、上記の各表示の選択方法(上カーソルボタン38aと下カーソルボタン38bの操作で選択し、演出ボタン37の単押しで決定する)が含まれる。なお、ここで挙げた表示は一具体例に過ぎず、他の演出設定に係る表示(例えば、演出のカスタマイズ機能(演出モードの選択や立体視のON/OFF等を含む)に係る表示)が、上記の表示に代えて又は追加して含まれてもよい。
ここで、例えば、遊技者が音量調整に係る表示を選択して決定した場合、音量調整の操作表示81jがメイン表示部81に表示される(図17(a)参照)。ここで音量調整の操作表示81jには、現在設定されている音量を示すメータ画像や音量調整操作の案内表示が含まれる。このように、ユーザ選択表示81iが表示されている期間は、音量調整に係る表示を選択し決定する操作をした後に、音量調整操作が受付可能となる。同様に、当該期間は、光量調整に係る表示を選択し決定する操作をした後に、光量調整操作が受付可能となる。従って、図13〜図15では当該期間にわたって音量・光量調整操作を受付可能としている。
図16(c)及び図17(a)に示すとおり、本実施形態のユーザ選択表示81i及び操作表示81jは、上述した図柄アイドリング中の表示(背景表示81a、装飾図柄列81b、保留台座画像81c、変動台座画像81d、キャラクター画像81e、オートボタンアイコン81g、及び音量光量アイコン81h)の手前(上層のレイヤー)に表示される。なぜならば、ユーザ選択表示81i及び音量調整の操作表示81jは、遊技者の操作に関するものであり、手前に表示させた方が、遊技者の操作性を向上させるからである。
第1副制御基板200は、図13に示すとおり、上記の所定時間T3が経過したタイミング(即ち待機デモコマンドの受信時)を基準として所定時間T4が経過するまで上記のユーザ選択表示81iを継続して行う一方、上記の基準から所定時間T4が経過した以降については、「デモムービー」の表示に切り替える。なお、図13において、デモムービーがメイン表示部81に表示されている期間のことを「デモムービー」と表記している。
ここでデモムービーとは、待機デモ状態においてメイン表示部81に表示する演出用の動画像であり、所定時間T5にわたってメイン表示部81に表示される。本実施形態では、デモムービーが一通り表示される時間が所定時間T5に等しいものとするが、所定時間T5においてデモムービーが複数回繰り返される実施例に代えてもよい。
図17(b)は、デモムービー81kがメイン表示部81に表示されている状態を示している。ここでデモムービー81kに含まれる内容には、制作した企業名やその遊技機の名称を表すロゴ表示、その遊技機のモチーフになった作品に関する表示、その遊技機が実行される演出に関する表示、などが挙げられる。
ここでデモムービー81kは、図柄アイドリングの期間にメイン表示部81に表示される全ての表示と比べて最も手前(最上層のレイヤー)に表示されるものである。従って、デモムービー81kが表示されている期間において、他の表示(背景表示81a、装飾図柄列81b、保留台座画像81c、変動台座画像81d、キャラクター画像81e、保留数表示81f、オートボタンアイコン81g、音量光量アイコン81h、及びユーザ選択表示81i)は非表示となっている。
第1副制御基板200は、図13に示すとおり、上記の所定時間T5が経過したタイミング(即ち待機デモコマンドの受信時から所定時間T4+所定時間T5が経過したタイミング)を基準として所定時間T6が経過するまで遊技中の注意喚起表示がメイン表示部81に表示される。
図17(c)は、遊技中の注意事項を喚起する注意喚起表示81mがメイン表示部81に表示されている状態を示している。当該表示には白地の背景に「守って欲しいこと」という文字表示が表記されている。なお、図13において、注意喚起表示81mがメイン表示部81に表示されている期間のことを「守って欲しいこと」と表記している。
ここで注意喚起表示81mは、デモムービー81kと同様に、図柄アイドリングの期間にメイン表示部81に表示される全ての表示と比べて最も手前(最上層のレイヤー)に表示されるものである。従って、注意喚起表示81mが表示されている期間において、他の表示(背景表示81a、装飾図柄列81b、保留台座画像81c、変動台座画像81d、キャラクター画像81e、保留数表示81f、オートボタンアイコン81g、音量光量アイコン81h、及びユーザ選択表示81i)は非表示となっている。
第1副制御基板200は、図13に示すとおり、上記の所定時間T6が経過したタイミング(即ち待機デモコマンドの受信時から所定時間T4+所定時間T5+所定時間T6が経過したタイミング)を基準として所定時間T4が経過するまで上記の図柄アイドリングに重畳する形式でユーザ選択表示81iを表示する態様に再度メイン表示部81を制御する(図16(c)参照)。
そして、第1副制御基板200は、それ以降は「デモムービー」→「守って欲しいこと」→「図柄アイドリング」→・・・の順序で、上記と同様の制御を繰り返す。
第1副制御基板200は、図15に示すとおり、上記の所定時間T5や所定時間T6が経過するまでの期間において、ユーザ選択呼出操作を受け付けた場合、当該操作を契機として「図柄アイドリング」の期間が開始され、当該操作時から所定時間T4が経過するまで上記の図柄アイドリングに重畳する形式でユーザ選択表示81iを表示する態様に再度メイン表示部81を制御する(図16(c)参照)。
そして、第1副制御基板200は、それ以降は「デモムービー」→「守って欲しいこと」→「図柄アイドリング」→・・・の順序で、上記と同様の制御を繰り返す。
<電源投入から図柄変動の停止期間になった場合の演出設定について>
次に、図柄変動の停止後における演出設定について、詳細に説明する。
図18は、電源投入から図柄変動の停止期間になった場合のタイミングチャートの一具体例を示している
第1副制御基板200は、図18に示すとおり、電源投入時(RAMクリアを伴わない復電時)を基準として所定時間T7(図18において「復電報知」と表記する期間)が経過するまで復電した旨を報知する。図示省略するが、この報知は、メイン表示部81に「復電中」と表示されるとともにスピーカ33によって所定の音声が出音されるものである。
なお、上記の報知における「復電中」との表示は、デモムービー81kや注意喚起表示81mと同様に、図柄アイドリングの期間にメイン表示部81に表示される全ての表示と比べて最も手前(最上層のレイヤー)に表示されるものである。従って、「復電中」が表示されている期間において、他の表示(背景表示81a、装飾図柄列81b、保留台座画像81c、変動台座画像81d、キャラクター画像81e、保留数表示81f、オートボタンアイコン81g、音量光量アイコン81h、及びユーザ選択表示81i)は非表示となっている。
そして、第1副制御基板200は、図18に示すとおり、電源投入時を基準として所定時間T7が経過すると、オートボタン切替操作や音量・光量調整操作を有効に受付可能とにすると共に、オートボタンアイコン81g及び音量光量アイコン81hをメイン表示部81に表示させる(図16(c)の表示態様にさせる)。
そして、第1副制御基板200は、所定時間T7が経過した以降については、図13等を用いた説明した演出の流れと同様に、「デモムービー」→「守って欲しいこと」→「図柄アイドリング」→・・・の順序で、上記と同様の制御を繰り返す。
なお、RAMクリアを伴う復電がなされた場合、復電後に設定変更処理を行う場合、復電後に設定確認処理を行う場合、のいずれについても、報知態様や所定時間T7の長さが変化し得る点を除いて、図18に図示した演出の流れと同様の演出の流れとなる。
<残存現象を抑制する又は改善する為の特徴について>
これまで説明したように、図柄変動中も図柄アイドリング中も固定的に表示される、保留台座画像81c、変動台座画像81d、及びオートボタンアイコン81gについては残存現象が生じやすくなっている。また、図柄変動中に変動する装飾図柄列81b、キャラクター画像81e、及び保留数表示81fも、図柄アイドリング中については固定的に表示されるものであり、図柄変動が停止している期間が長くなるほど残存現象が生じやすくなる。
このような要因で生じうる残存現象を抑制する、又は改善する為の特徴として、遊技機10は以下のような構成を有している。
図柄変動及び大当り遊技が停止している期間には、上記の残存現象が生じやすい固定的な表示がメイン表示部81に表示される「図柄アイドリング」の期間の他に、これらを表示させない「デモムービー」の期間や「守って欲しいこと」の期間を設け、これらの期間を交互に繰り返す構成としているので、残存現象の発生を抑制させている。
なお、本実施形態では、「図柄アイドリング」においてメイン表示部81に表示されるもの(図16に図示される各表示)を、「デモムービー」や「守って欲しいこと」の期間に一切表示させない表示態様を例示している(図17参照)が、表示態様を変更する(各表示が表示されている表示領域を変更する等)実施例であっても、同様の効果が得られる。
従って、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、第一期間(「図柄アイドリング」の期間)と第二期間(「デモムービー」の期間と「守って欲しいこと」の期間)とが含まれ、第一期間は、第一の操作手段に対して行う第一の特定操作に関する第一表示(オートボタンアイコン81g)及び第二の操作手段に対して行う第二の特定操作に関する第二表示(音量光量アイコン81h又はユーザ選択表示81i)が画像表示手段の特定の表示領域に表示される期間であり且つ第一の特定操作及び第二の特定操作を共に有効に受け付ける期間であり、第二期間は、第一表示及び第二表示が特定の表示領域において共に非表示である期間であり且つ第一の特定操作を有効に受け付ける一方、第二の特定操作を有効に受け付けない期間である、と言える。
図11に示した通り、オートボタンアイコン81gや音量光量アイコン81hは、図柄変動中に表示されるものであり、特に残存現象が生じやすいので、上記の対策が有効である。
従って、第一表示(オートボタンアイコン81g)及び第二表示(音量光量アイコン81h)は、図柄変動中の一部においても特定の表示領域に表示される表示である、と言える。
上述のように、「デモムービー」や「守って欲しいこと」の期間においては、スピーカ33はミュートに制御される。従って、第二期間(「デモムービー」の期間と「守って欲しいこと」の期間)は、演出設定手段によって設定されたスピーカの音量に関わらず、スピーカ33から出音される音の大きさが変わらない期間である、と言える。
一方で、図13等に示した通り、スピーカ33がミュートに制御される「デモムービー」や「守って欲しいこと」の期間においても、音量調整操作は有効に受け付けられる。このとき、設定した音量を遊技者が確認する為に、ミュート中であってもスピーカ33に確認用の音声(以下、確認音)を出音させてもよい。このとき、確認音の音量については、例外的に、演出設定手段によって設定されたスピーカの音量に応じて変化してもよい。
図13等に示した通り、オートボタンアイコン81gが表示されない「デモムービー」や「守って欲しいこと」の期間においても、オートボタン切替操作は有効に受け付けられる。このとき、有効に受け付けたか否かを遊技者に識別させるためにメイン表示部81以外の演出手段に報知させる(例えば、スピーカ33から効果音を出音させる)ことが好ましい。
言い換えれば、第二期間(「デモムービー」の期間と「守って欲しいこと」の期間)における第一の特定操作は、有効に受け付けられたか否かを画像表示手段以外の演出手段によって認識可能とすることが好ましい。
ところで、上記の所定時間T4、所定時間T5、及び所定時間T6の大小関係については、適宜変更してもよい。しかしながら、残存現象の抑制という観点からは、その要因となる各表示(特に、図柄変動中も図柄アイドリング中も固定的に表示される、保留台座画像81c、変動台座画像81d、及びオートボタンアイコン81g)が非表示になっている所定時間T5及び所定時間T6の合計時間が所定時間T4より長いことが好ましく、所定時間T5及び所定時間T6のそれぞれが所定時間T4より長いこと(所定時間T5と所定時間T6の合計時間が所定時間T4の2倍を超えること)がより好ましい。
従って、第一期間(「図柄アイドリング」の期間)及び第二期間(「デモムービー」の期間と「守って欲しいこと」の期間)は、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間において交互に到来しうるものであり、第一期間と第二期間が同じ回数が到来した場合、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間を第二期間が占める割合が、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間を第一期間が占める割合に比べて大きいことが好ましく、第一期間が占める割合の2倍を超えることがより好ましい、と言える。
このように構成することにより、第二期間を設けたことによる残存現象の抑制効果をより高めることができる。
「守って欲しいこと」の表示期間において表示される注意喚起表示81mは、文字情報に白地の動画像であり、当該動画像はメイン表示部81の最上層レイヤーに表示される。ここで、白色の動画像(RGB法で表すときR値、G値、B値が共に最高値(255)又はそれに近い動画像)は、繰り返し表示させることによって、残存現象を改善させる効果がある。このような効果は、残存現象が生じやすい部位に重畳させることによって、より高めることができる。
「守って欲しいこと」の表示期間において表示される注意喚起表示81mは、遊技者の視認性を確保するべき内容であるため、設定されている光量に関わらず、メイン表示部81の明るさ(輝度)が一定であることが好ましい。
言い換えれば、第二表示(音量光量アイコン81h)は、演出設定手段による画像表示手段の光量設定に関する表示であり、第二期間の少なくとも一部(「守って欲しいこと」の期間)は、演出設定手段によって設定された画像表示手段の光量に関わらず、画像表示手段の明るさが変わらない期間である、と言える。
また、上記の第二期間(「デモムービー」の期間と「守って欲しいこと」の期間)において、ユーザ選択呼出操作を受付可能とし、当該操作を受け付けるとユーザ選択表示81iを表示させることによってユーザによる操作(特に、音量・光量調整操作)の操作性にも配慮している。ここで、ユーザ選択表示81iの表示態様は、オートボタンアイコン81gや音量光量アイコン81hとは異なる表示態様である。
従って、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、第二期間(「デモムービー」の期間と「守って欲しいこと」の期間)において所定の操作を受け付けると(ユーザ選択呼出操作の後に音量調整又は光量調整に係る表示を選択し決定すると)移行する第三期間(音量調整の操作表示81jが表示される期間)が含まれ、第三期間は、第一の特定操作又は第二の特定操作のうち少なくとも一方を有効に受け付け可能な期間であり且つ当該期間に有効に受け付け可能な操作に関する第三表示(音量調整の操作表示81j)が第一表示(オートボタンアイコン81g)及び第二表示(ユーザ選択表示81i)のいずれとも異なる表示態様で表示される期間である、と言える。
上記のように、所定の操作によって遊技者が任意に第二期間から移行させることができる第三期間は、ユーザの操作性を担保する必要があるが、その表示態様が第一表示や第二表示と同じままだと第二期間の残存現象の抑止効果を損ねかねないので、第三表示は、第一表示及び第二表示のいずれとも異なる表示態様としている。
なお、所定の操作の態様は、上記の例に限られず、本発明を実施する遊技機10が備える操作手段をいかように組み合わせて実現してもよい。
また、図18に示すとおり、電源投入後の「復電報知」の期間は、オートボタン切替操作も音量・光量調整操作も受付不能であり、上述したように、「デモムービー」の期間や「守って欲しいこと」の期間と同様に、オートボタンアイコン81g及び音量光量アイコン81h(又はユーザ選択表示81i)が非表示である。そして、「復電報知」の期間の後に「図柄アイドリング」の期間→「デモムービー」の期間→「守って欲しいこと」の期間の順に推移するようになっている。
従って、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、復電を契機に移行する第四期間(「復電報知」の期間)が含まれ、第四期間は、第一表示及び第二表示が共に非表示であり且つ第一の特定操作及び第二の特定操作を共に有効に受け付けない期間であり、第四期間が終了した後に第一期間(「図柄アイドリング」の期間)が到来し、当該第一期間の後に第二期間(「デモムービー」の期間と「守って欲しいこと」の期間)が到来しうる、と言える。
上記のように、復電後には種々のイニシャル処理等をするために第一の特定操作及び第二の特定操作を共に有効に受け付けることができないので、第一表示と第二表示も共に非表示となる第四期間を設けている。また、第四期間の後は、第一期間、第二期間の順としたので、復電後の最初の第二期間についても他の第二期間と同様に残存現象の抑止効果を得ることができる。
<他の変形例>
以上の説明で記載されていない本発明の実施に係る変形例について、以下に列挙する。
上述した実施形態における遊技に関する仕様は、本発明の実施における一具体例であり、本発明の目的に反しない範囲内において適宜変更可能である。
例えば、本発明に係る「第一期間」「第二期間」「第三期間」「第四期間」に相当する期間として上述の実施形態に例示したものは一具体例に過ぎず、その組み合わせは本発明の目的に反しない範囲において、いかように組み合わせてもよい。従って、上述の実施形態に記載していない期間や、上述の実施形態において或る期間に相当するものとして例示したものを別の期間に相当するものとして取り扱ってもよい。
上記の第二期間は、残存現象の抑止の為に第一表示及び第二表示を非表示とする期間であるが、他の役割を持たせてもよい。
例えば、第二期間の後に第一期間が到来する場合に、設定されているパラメータがリセットされてもよい。言い換えれば、第一期間は、第二期間の後に到来しうる期間であり、第二期間の後に第一期間が到来するとき、当該第二期間より前に演出設定手段によって設定されていたパラメータが当該第一期間においてデフォルト値になってもよい。なお、この変形例において、パラメータがリセットされる(デフォルト値)になるタイミングは、第二期間が開始する前であってもよいし、第二期間中であってもよいし、第二期間の終了時から第一期間の開始時までの間であってもよい。
このような構成を採用する場合、第二期間に第一表示及び第二表示を表示させる必要性が低下するので、本発明を実施する遊技機に適している仕様である、と言える。
<付記>
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、前記大当りに当選した図柄変動の停止後に大当り遊技を行う遊技機であって、演出手段と、前記演出手段を用いて複数とおりの演出を実行する演出制御手段と、操作手段と、前記演出に係るパラメータを設定する為の特定操作を有効に受け付けたとき、受け付けた前記特定操作に基づいて前記パラメータを設定する演出設定手段と、を備え、前記演出手段には、少なくとも画像表示手段が含まれ、前記操作手段には、互いに異なる前記パラメータの設定に用いられる第一の操作手段と第二の操作手段とが含まれ、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、第一期間と第二期間とが含まれ、前記第一期間は、前記第一の操作手段に対して行う第一の特定操作に関する第一表示及び前記第二の操作手段に対して行う第二の特定操作に関する第二表示が前記画像表示手段の特定の表示領域に表示される期間であり且つ前記第一の特定操作及び前記第二の特定操作を共に有効に受け付ける期間であり、前記第二期間は、前記第一表示及び前記第二表示が前記特定の表示領域において共に非表示である期間であり且つ前記第一の特定操作を有効に受け付ける一方、前記第二の特定操作を有効に受け付けない期間であり、前記第二期間における前記第一の特定操作は、有効に受け付けられたか否かを前記画像表示手段以外の前記演出手段によって認識可能である、ことを特徴とする遊技機。
(2)図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、前記第二期間において所定の操作を受け付けると移行する第三期間が含まれ、前記第三期間は、前記第一の特定操作又は前記第二の特定操作のうち少なくとも一方を有効に受け付け可能な期間であり且つ当該期間に有効に受け付け可能な操作に関する第三表示が前記第一表示及び前記第二表示のいずれとも異なる表示態様で表示される期間である、(1)に記載の遊技機。
(3)図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、復電を契機に移行する第四期間が含まれ、前記第四期間は、前記第一表示及び前記第二表示が共に非表示であり且つ前記第一の特定操作及び前記第二の特定操作を共に有効に受け付けない期間であり、前記第四期間が終了した後に前記第一期間が到来し、当該第一期間の後に前記第二期間が到来しうる、(1)又は(2)に記載の遊技機。
(4)前記第一表示及び前記第二表示は、図柄変動中の一部においても前記特定の表示領域に表示される表示である、(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機。
(5)前記第一期間及び前記第二期間は、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間において交互に到来しうるものであり、前記第一期間と前記第二期間が同じ回数が到来した場合、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間を前記第二期間が占める割合が、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間を前記第一期間が占める割合に比べて大きい、(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
30 下部排出口
31 操作ハンドル
32 上枠部
33 スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38 カーソルボタン
38a 上カーソルボタン
38b 下カーソルボタン
38c 左カーソルボタン
38d 右カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 球貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 左一般入賞口
68 右一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 左一般入賞口センサ
74 右一般入賞口センサ
75 ゲートセンサ
76 アウト球センサ
77 中枠開扉センサ
78 前枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
81a 背景表示
81b 装飾図柄列
81c 保留台座画像
81d 変動台座画像
81e キャラクター画像
81f 保留数表示
81g オートボタンアイコン
81h 音量光量アイコン
81i ユーザ選択表示
81j 操作表示
81k デモムービー
81m 注意喚起表示
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
85 演出遮蔽体
85a 左上演出遮蔽体
85b 右上演出遮蔽体
85c 左下演出遮蔽体
85d 右下演出遮蔽体
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
185 待機デモ制御主手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
245 可動役物制御手段
250 演出設定手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
280 待機デモ演出制御手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
310 音声制御基板
311 CPU
312 ROM
313 RAM
314 I/Oポート
400 払出制御基板
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース

Claims (5)

  1. 図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、前記大当りに当選した図柄変動の停止後に大当り遊技を行う遊技機であって、
    演出手段と、
    前記演出手段を用いて複数とおりの演出を実行する演出制御手段と、
    操作手段と、
    前記演出に係るパラメータを設定する為の特定操作を有効に受け付けたとき、受け付けた前記特定操作に基づいて前記パラメータを設定する演出設定手段と、
    を備え、
    前記演出手段には、少なくとも画像表示手段が含まれ、
    前記操作手段には、互いに異なる前記パラメータの設定に用いられる第一の操作手段と第二の操作手段とが含まれ、
    図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、第一期間と第二期間とが含まれ、
    前記第一期間は、前記第一の操作手段に対して行う第一の特定操作に関する第一表示及び前記第二の操作手段に対して行う第二の特定操作に関する第二表示が前記画像表示手段の特定の表示領域に表示される期間であり且つ前記第一の特定操作及び前記第二の特定操作を共に有効に受け付ける期間であり、
    前記第二期間は、前記第一表示及び前記第二表示が前記特定の表示領域において共に非表示である期間であり且つ前記第一の特定操作を有効に受け付ける一方、前記第二の特定操作を有効に受け付けない期間であり、
    前記第二期間における前記第一の特定操作は、有効に受け付けられたか否かを前記画像表示手段以外の前記演出手段によって認識可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、前記第二期間において所定の操作を受け付けると移行する第三期間が含まれ、
    前記第三期間は、前記第一の特定操作又は前記第二の特定操作のうち少なくとも一方を有効に受け付け可能な期間であり且つ当該期間に有効に受け付け可能な操作に関する第三表示が前記第一表示及び前記第二表示のいずれとも異なる表示態様で表示される期間である、
    請求項1に記載の遊技機。
  3. 図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間には、復電を契機に移行する第四期間が含まれ、
    前記第四期間は、前記第一表示及び前記第二表示が共に非表示であり且つ前記第一の特定操作及び前記第二の特定操作を共に有効に受け付けない期間であり、
    前記第四期間が終了した後に前記第一期間が到来し、当該第一期間の後に前記第二期間が到来しうる、
    請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記第一表示及び前記第二表示は、図柄変動中の一部においても前記特定の表示領域に表示される表示である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の遊技機。
  5. 前記第一期間及び前記第二期間は、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間において交互に到来しうるものであり、
    前記第一期間と前記第二期間が同じ回数が到来した場合、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間を前記第二期間が占める割合が、図柄変動及び大当り遊技のいずれも行っていない期間を前記第一期間が占める割合に比べて大きい、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の遊技機。
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