JP2021183405A - 三次元造形物の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】粉末層にヘッドから液体を吐出して三次元造形物を製造する三次元造形物の製造装置において、液体の吐出不良を抑制する。【解決手段】造形テーブル9と、造形テーブル9に粉末層500を形成する層形成部2及び6と、粉末層500における三次元造形物の造形領域Pにバインダーを含む液体を吐出するヘッド3と、ヘッド3に液体を供給する液体供給システム40と、造形テーブル9に対してヘッド3を相対移動させる移動システム8及び10と、を備え、ヘッド3は、液体を吐出するノズルNと、ノズルNに連通する圧力室36と、液体の供給方向における上流側で圧力室36に通じる供給流路31、37及び45aと、供給方向における下流側で圧力室36に通じる循環流路32、38及び45bと、を備え、循環流路38は、凹部Cを備える三次元造形物の製造装置1。【選択図】図7
Description
本発明は、三次元造形物の製造装置に関する。
従来から、様々な種類の三次元造形物の製造装置が使用されている。このうち、粉末層を形成し、該粉末層における三次元造形物の造形領域にヘッドのノズルから液体を吐出して、三次元造形物を製造する三次元造形物の製造装置がある。例えば、特許文献1には、粉末材料で層を形成し、ラインヘッドのノズルから該層に硬化液を吐出して三次元造形物を製造する三次元造形装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載される三次元造形装置のように、粉末層にヘッドから液体を吐出して三次元造形物を製造する三次元造形物の製造装置においては、粉末層を形成する粉末がノズルからヘッド内に進入する場合がある。ヘッド内にこのような粉末が進入すると、液体が増粘する場合があり、液体の吐出不良を招く場合がある。
上記課題を解決するための本発明の三次元造形物の製造装置は、造形テーブルと、前記造形テーブルに粉末層を形成する層形成部と、前記粉末層における三次元造形物の造形領域に溶媒を含む液体を吐出するヘッドと、前記ヘッドに前記液体を供給する液体供給システムと、前記造形テーブルに対して前記ヘッドを相対移動させる移動システムと、を備え、前記ヘッドは、前記液体を吐出するノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記液体の供給方向における上流側で前記圧力室に通じる供給流路と、前記供給方向における下流側で前記圧力室に通じる循環流路と、を備え、前記循環流路は、凹部を備えることを特徴とする。
最初に、本発明について概略的に説明する。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の三次元造形物の製造装置は、造形テーブルと、前記造形テーブルに粉末層を形成する層形成部と、前記粉末層における三次元造形物の造形領域に溶媒を含む液体を吐出するヘッドと、前記ヘッドに前記液体を供給する液体供給システムと、前記造形テーブルに対して前記ヘッドを相対移動させる移動システムと、を備え、前記ヘッドは、前記液体を吐出するノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記液体の供給方向における上流側で前記圧力室に通じる供給流路と、前記供給方向における下流側で前記圧力室に通じる循環流路と、を備え、前記循環流路は、凹部を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の三次元造形物の製造装置は、造形テーブルと、前記造形テーブルに粉末層を形成する層形成部と、前記粉末層における三次元造形物の造形領域に溶媒を含む液体を吐出するヘッドと、前記ヘッドに前記液体を供給する液体供給システムと、前記造形テーブルに対して前記ヘッドを相対移動させる移動システムと、を備え、前記ヘッドは、前記液体を吐出するノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記液体の供給方向における上流側で前記圧力室に通じる供給流路と、前記供給方向における下流側で前記圧力室に通じる循環流路と、を備え、前記循環流路は、凹部を備えることを特徴とする。
本態様によれば、圧力室よりも液体の供給方向における下流側に循環流路を備え、該循環流路に凹部を備えている。このため、粉末層を形成する粉末がノズルからヘッド内に進入しても、該凹部に該粉末を捕捉することができる。したがって、液体の吐出不良を抑制することができる。
本発明の第2の態様の三次元造形物の製造装置は、前記第1の態様において、前記循環流路は、フィルターを備え、前記フィルターの孔径は、前記粉末層を形成する粉末の粒子径よりも小さく、前記凹部は、前記フィルターよりも前記供給方向における上流側に配置されることを特徴とする。
ヘッドの製造時などにおいて該ヘッドの製造に伴い発生する異物が循環流路から圧力室に逆流し、ヘッドの性能が低下する場合があるが、本態様のようにフィルターを循環流路に備えることでヘッドの製造に伴い発生する異物が循環流路から圧力室に逆流することを抑制できる。また、本態様によれば、フィルターの孔径が粉末層を形成する粉末の粒子径よりも小さいので該フィルターを超えて該粉末が循環することを抑制できるとともに、凹部が該フィルターよりも供給方向における上流側に配置されることで該粉末を該凹部に効果的に捕捉させることができる。
本発明の第3の態様の三次元造形物の製造装置は、前記第2の態様において、前記凹部は、重力方向下側に凹んでいることを特徴とする。
本態様によれば、凹部は重力方向下側に凹んでいる。このため、重力を利用するという簡単な構成で凹部に粉末を効果的に捕捉させることができる。
本発明の第4の態様の三次元造形物の製造装置は、前記第3の態様において、前記凹部は、重力方向において前記フィルターとオーバーラップする位置に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、凹部は重力方向においてフィルターとオーバーラップする位置に設けられている。このため、フィルターを通過できない粉末を、重力を利用して、効果的に凹部で捕捉することができる。
本発明の第5の態様の三次元造形物の製造装置は、前記第1の態様において、前記循環流路は、フィルターを備え、前記フィルターの孔径は、前記粉末層を形成する粉末の粒子径よりも大きく、前記凹部は、前記フィルターよりも前記供給方向における下流側に配置されることを特徴とする。
本態様によれば、フィルターによりヘッドの製造に伴い発生する異物が循環流路から圧力室に逆流することを抑制できる。また、凹部は該フィルターよりも供給方向における下流側に配置されるが、フィルターの孔径は粉末層を形成する粉末の粒子径よりも大きいので、該凹部によりフィルターを通過した該粉末を捕捉することができる。
本発明の第6の態様の三次元造形物の製造装置は、前記第5の態様において、前記凹部は、重力方向下側に凹んでいることを特徴とする。
本態様によれば、凹部は重力方向下側に凹んでいる。このため、重力を利用するという簡単な構成で凹部に粉末を効果的に捕捉させることができる。
本発明の第7の態様の三次元造形物の製造装置は、前記第1から第6のいずれか1つの態様において、前記ヘッドは、前記圧力室を配列方向に並んだ状態で複数備え、前記循環流路は、複数の前記圧力室に対応して複数設けられる個別循環流路と、複数の前記個別循環流路に通じる循環液室と、前記循環液室に通じる共通循環流路と、を備え、前記凹部は、重力方向において前記循環液室とオーバーラップする位置に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、凹部は重力方向において循環液室とオーバーラップする位置に設けられている。このため、個別循環流路よりも広く形成できる循環液室の下側において、粉末を、重力を利用して、効果的に凹部で捕捉することができる。
本発明の第8の態様の三次元造形物の製造装置は、前記第7の態様において、前記循環液室は、前記配列方向を長手方向とし、前記共通循環流路は、前記長手方向の一方側において前記循環液室に通じ、前記凹部は、前記循環液室に通じる前記長手方向の一方側の方が前記長手方向の他方側よりも深く凹んでいることを特徴とする。
本態様によれば、循環液室は、配列方向を長手方向とし、その一方側において共通循環流路に通じているが、循環液室の液体は該一方側である共通循環流路側から流れ出るので、該一方側にノズルから侵入した粉末が溜まりやすい。そして、凹部は粉末が溜まりやすい該一方側の方が他方側よりも深く凹んでいることで、効果的に捕捉した粉末を留めておくことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
[実施例1]
最初に、実施例1三次元造形物の製造装置1の概要について図1を参照して説明する。ここで、図1及び後述する各図における図中のX方向は水平方向であり供給ユニット8の往復移動方向に対応し、このうち、X1方向は往方向、X2方向は復方向に対応する。また、Y方向は水平方向であるとともにX方向と直交する方向であり、ローラー6の回転軸の延びる方向に対応する。また、Z方向は鉛直方向であり、層500の積層方向に対応する。
[実施例1]
最初に、実施例1三次元造形物の製造装置1の概要について図1を参照して説明する。ここで、図1及び後述する各図における図中のX方向は水平方向であり供給ユニット8の往復移動方向に対応し、このうち、X1方向は往方向、X2方向は復方向に対応する。また、Y方向は水平方向であるとともにX方向と直交する方向であり、ローラー6の回転軸の延びる方向に対応する。また、Z方向は鉛直方向であり、層500の積層方向に対応する。
なお、本明細書における「三次元造形」とは、いわゆる立体造形物を形成することを示すものであって、例えば、平板状、いわゆる二次元形状の形状であっても厚さを有する形状を形成することも含まれる。
本実施例の三次元造形物の製造装置1は、層501、層502、層503、・・・層50nからなる層500を積層することにより三次元造形物を製造する三次元造形物の製造装置である。そして、図1で表されるように、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、造形テーブル9を有するテーブルユニット10と、三次元造形物の造形材料を造形テーブル9に供給する供給ユニット8と、テーブルユニット10及び供給ユニット8の動作を制御する制御部12と、を備えている。なお、三次元造形物の製造装置1は、パーソナルコンピューターなどの外部装置20と電気的に接続されており、外部装置20を介してユーザーからの指示を受け付け可能な構成となっている。
造形テーブル9は、制御部12の制御によりZ方向に移動可能な構成となっている。造形テーブル9の造形面9aをテーブルユニット10の上面部10aに対してZ方向において所定の距離だけ低い位置に配置し、造形面9aに供給ユニット8から三次元造形物の造形材料を供給して1層分の層500を形成する。そして、造形テーブル9の所定の距離分の下方への移動と、供給ユニット8からの三次元造形物の造形材料の供給と、を繰り返すことで積層する。図1は、層501、層502、層503及び層504の4層分の層形成を繰り返して、造形面9a上に三次元造形物の構造体Sを形成した様子を表している。
供給ユニット8は、ガイドバー11に沿って、X方向に移動可能な構成となっている。また、供給ユニット8は、金属やセラミックスや樹脂などの粉末を含む造形材料を造形テーブル9に供給する造形材料供給部2を備えている。なお、造形材料供給部2として、X1方向の先頭側端部に形成された造形材料供給部2Aと、X2方向の先頭側端部に形成された造形材料供給部2Bと、を備えている。
また、供給ユニット8は、造形テーブル9に供給された造形材料を圧縮して均すことが可能なローラー6を備えている。なお、ローラー6として、X方向における造形材料供給部2Aの隣に形成されたローラー6Aと、X方向における造形材料供給部2Bの隣に形成されたローラー6Bと、を備えている。ここで、造形材料供給部2とローラー6とで、造形テーブル9に粉末層である層500を形成する、層形成部を構成している。なお、供給ユニット8は、ローラー6の代わりに、造形テーブル9に供給された造形材料を均すことが可能なスキージを備えていても構わない。
また、供給ユニット8は、造形材料供給部2から供給された造形材料に含まれる粉末を結着するバインダーを含む液体を、三次元造形物の造形領域Pに吐出するヘッド3を備えている。なお、ヘッド3として、X方向におけるローラー6Aの隣に形成されたヘッド3Aと、X方向におけるローラー6Bの隣に形成されたヘッド3Bと、を備えている。ヘッド3の詳細な構成、並びに、該ヘッド3に液体を供給するための図2で表される液体供給システム40の構成、についての詳細は後述する。なお、ヘッド3から吐出される液体は必ずしもバインダーを含む必要はなく、造形材料供給部2から供給された造形材料にバインダーを含む構成としてもかまわない。
ここで、ヘッド3A及びヘッド3Bから吐出される液体は同じ液体であり、ともに、バインダーとして紫外線硬化樹脂を含む液体である。ただし、このような液体に限定されず、熱硬化樹脂をバインダーとして含む液体や、バインダーとしての固体の樹脂が揮発性の溶媒に溶解された状態の液体などを使用してもよい。また、供給ユニット8には、ヘッド3のノズルの温度を検出する温度センサー7がヘッド3A及びヘッド3Bに対応して設けられている。
そして、X方向におけるヘッド3Aとヘッド3Bとの間には、紫外線硬化樹脂を硬化させることが可能な紫外線を照射する紫外線照射部4を備えている。なお、本実施例の供給ユニット8は、紫外線照射部4を1つ備える構成であるが、紫外線照射部4を2つ以上備える構成や、使用する液体の種類などに応じて、紫外線照射部4を備えない構成や、紫外線照射部4の代わりに熱硬化樹脂を硬化させるため或いは溶媒を揮発させるためのヒーターを備える構成などであってもよい。
図1で表されるように、本実施例の供給ユニット8は、X方向において構成部材の形状が対称となっている。このため、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、供給ユニット8をX1方向に移動させつつ三次元造形物の造形動作を実行できるとともに、供給ユニット8をX2方向に移動させつつ三次元造形物の造形動作を実行できる。
また、図1で表されるように、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、テーブルユニット10に液体受け部5が設けられており、液体受け部5と対向する位置でヘッド3から液体を吐出させてフラッシング動作を実行可能である。すなわち、液体受け部5と対向する位置がフラッシング位置であり、このため当然、フラッシング位置は三次元造形物の造形領域Pとは異なる位置である。なお、液体受け部5として、液体受け部5Aと、液体受け部5Bと、を備えている。
このように、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、造形テーブル9と、造形テーブル9に粉末層である層500を形成する層形成部としての造形材料供給部2及びローラー6と、層500における三次元造形物の造形領域Pにバインダー及び溶媒を含む液体をノズルから吐出するヘッド3と、造形テーブル9に対してヘッド3を相対移動させる移動システムとしての供給ユニット8及びテーブルユニット10と、造形テーブル9に対するヘッド3の移動と、電圧を印加することによるヘッド3の駆動と、を制御する制御部12と、を備えている。また、ヘッド3に液体を供給する液体供給システム40を備えている。
以下に、図2を参照して液体供給システム40について詳細に説明する。図2に示す液体供給システム40は、ヘッド3に液体を供給するための供給流路45aを含む循環部41と、循環部41に液体を補充するための液体補充流路45dを含む補充部42と、によって構成されている。
循環部41は、ヘッド3と、加圧制御用液体タンク43aと減圧制御用液体タンク43bと、加圧制御用ポンプ44aと、減圧制御用ポンプ44bと、流動用ポンプ44cと、電磁弁V1と、を有する。また、循環部41は、加圧制御用液体タンク43aとヘッド3を連結する供給流路45aと、ヘッド3と減圧制御用液体タンク43bを連結する第1循環流路45bと、加圧制御用液体タンク43aと減圧制御用液体タンク43bとを連結する第2循環流路45cと、を有する。ここで、第1循環流路45bには、フィルターF2が設けられている。
加圧制御用液体タンク43a、加圧制御用ポンプ44a、減圧制御用液体タンク43b、減圧制御用ポンプ44bによって、図6で表されるヘッド3のノズルNには大気圧から若干負圧が掛かるように差圧制御が行われる。
減圧用タンクである減圧制御用液体タンク43bから加圧用タンクである加圧制御用液体タンク43aに液体を流動させる第2循環流路45cには、流動用ポンプ44cと、電磁弁V1が設置されている。ヘッド3における液体吐出動作が実行されるとき、ヘッド3に液体を供給するときは、電磁弁V1を開き、流動用ポンプ44cを動作させて、供給流路45a、第1循環流路45b及び第2循環流路45cにおいて液体を循環させる。
補充部42は、液体が収容された交換可能な液体カートリッジ43cと、流動用ポンプ44dと、電磁弁V2と、を有する。また、補充部42は、加圧制御用液体タンク43aと液体カートリッジ43cとを連結する液体補充流路45dを有する。液体カートリッジ43cから加圧制御用液体タンク43aに液体を補充するときは、電磁弁V2を開き、流動用ポンプ44dを動作させて、液体補充流路45dにおいて液体を流させる。
ここで、本実施例の三次元造形物の製造装置1においては、ヘッド3A及びヘッド3Bのそれぞれに対して1つずつの液体供給システム40を備える構成である。しかしながら、例えばヘッド3Aがヘッド3Bを介して第1循環流路45bに接続されるなどして、1つの液体供給システムがヘッド3A及びヘッド3Bの両方の液体供給システムを兼ねる構成としてもよい。このとき、後述するヘッド3Bの供給口33は、後述するヘッド3Aの排出口34に接続されている。このような構成では、ヘッド3Aのノズルからヘッド内に進入した粉末が、ヘッド3Bへ侵入することを抑制できる。また、1つの液体供給システムが複数のヘッドに対応する構成としてもよい。
次に、本実施例の三次元造形物の製造装置1で使用可能な粉末層である層500を構成する造形材料についての具体例を説明する。造形材料に含有可能な金属粉末としては、例えばマグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)やクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)の単体粉末、もしくはこれらの金属を1つ以上含む合金(マルエージング鋼、ステンレス(SUS)、コバルトクロムモリブデン、チタニウム合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、コバルト合金、コバルトクロム合金)の粉末、これらの混合粉末を、用いることが可能である。
また、造形材料に含有可能なセラミックス粉末としては、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、窒化ケイ素などを好ましく使用可能である。
また、造形材料に含有可能な樹脂粉末、或いは、ヘッド3から吐出される液体中に含有されるバインダーとしては、例えば、PMMA(アクリル)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸エステル)、ASA(アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル)、PLA(ポリ乳酸)、PEI(ポリエーテルイミド)、PC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PA(ポリアミド)、EP(エポキシ)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PS(ポリスチレン)、パラフィンワックス、PVA(ポリビニルアルコール)、カルボキシメチルセルロース、ポリオキシメチレン、ポリメチルメタクリレートなどを好ましく使用可能である。また、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂或いはその他の合成樹脂などを単独で或いは組み合わせて用いることができる。さらには、熱可塑性樹脂や、アクリルなどのような不飽和二重結合のラジカル重合を用いるタイプやエポキシなどのカチオン重合を用いるタイプの紫外線硬化性樹脂を用いることもできる。
また、ヘッド3から吐出される液体中に含有される溶剤としては、例えば、水;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;テトラアルキルアンモニウムアセテート類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;ピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン等のピリジン系溶剤;テトラアルキルアンモニウムアセテート(例えば、テトラブチルアンモニウムアセテート等)等のイオン液体等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
次に、三次元造形物の製造装置1を用いて実行可能な三次元造形物の製造方法の一例について、図3を参照しつつ、図4のフローチャートを用いて説明する。図4のフローチャートで表される本実施例の三次元造形物の製造方法は、供給ユニット8や造形テーブル9など三次元造形物の製造装置1の各構成部材の制御を制御部12が行うことにより行われる。なお、図3は、層500のうちの層502を形成する際の一例を表している。
本実施例の三次元造形物の製造方法においては、図4で表されるように、最初に、ステップS110の造形データ入力工程で、製造する三次元造形物の造形データを入力する。三次元造形物の造形データの入力元に特に限定はないが、外部装置20を用いて造形データを三次元造形物の製造装置1に入力できる。
次に、ステップS120の造形前フラッシング工程で、ヘッド3の造形前フラッシングを行う。ここで、X1方向に供給ユニット8を移動して層500を形成する際には、液体受け部5Bと対向する位置でヘッド3Aの造形前フラッシングを行う。一方、X2方向に供給ユニット8を移動して層500を形成する際には、液体受け部5Aと対向する位置でヘッド3Bの造形前フラッシングを行う。なお、本ステップS120の造形前フラッシング工程は、省略してもよい。
次に、ステップS130の層形成工程で、造形材料供給部2から造形材料を造形テーブル9の造形面9aに供給するとともにローラー6で造形材料を圧縮して均すことで層500を形成する。図3の一番上の状態は、X1方向に供給ユニット8を移動して層502を形成している状態を表している。ここで、X1方向に供給ユニット8を移動して層500を形成する場合は、造形材料供給部2Aから造形材料を供給するとともにローラー6Aで造形材料を圧縮して均すことで層500を形成する。一方、X2方向に供給ユニット8を移動して層500を形成する場合は、造形材料供給部2Bから造形材料を供給するとともにローラー6Bで造形材料を圧縮して均すことで層500を形成する。
次に、ステップS140の液体吐出工程で、層500における三次元造形物の造形領域Pにバインダーを含む液体をヘッド3のノズルNから吐出する。図3の上から2番目の状態は、X1方向に供給ユニット8を移動しつつ層502の造形領域Pに液体をヘッド3のノズルNから吐出している状態を表している。ここで、X1方向に供給ユニット8を移動して層500を形成する場合は、ヘッド3Aから液体を吐出する。一方、X2方向に供給ユニット8を移動して層500を形成する場合は、ヘッド3Bから液体を吐出する。
次に、ステップS150の紫外線照射工程で、層500における三次元造形物の造形領域Pに向けて紫外線照射部4から紫外線を照射する。図3の一番下の状態は、X1方向に供給ユニット8を移動しつつ層502における三次元造形物の造形領域Pに向けて紫外線照射部4から紫外線を照射している状態を表している。
次に、ステップS160のフラッシング工程で、ヘッド3のフラッシングを行う。ここで、X1方向に供給ユニット8を移動して層500を形成する際には、液体受け部5Aと対向する位置でヘッド3Aのフラッシングを行う。一方、X2方向に供給ユニット8を移動して層500を形成する際には、液体受け部5Bと対向する位置でヘッド3Bのフラッシングを行う。
そして、ステップS170の造形データ終了有無判断工程で、三次元造形物の製造装置1の制御部12において、ステップS110で入力した造形データに基づく層500の形成が全て終了したかどうかを判断する。層500の形成が全て終了していないと判断した場合、ステップS120の造形前フラッシング工程に戻り、次の層500を形成する。一方、層500の形成が全て終了したと判断した場合、ステップS180の脱脂工程に進む。
ステップS180の脱脂工程では、バインダーなど、ステップS120の造形前フラッシング工程からステップS170の造形データ終了有無判断工程を繰り返すことで製造された構造体Sの樹脂成分を、外部装置などを用いて脱脂する。なお、脱脂の方法は、加熱することにより樹脂成分を揮発させる方法や、溶剤中に構造体Sを漬けて樹脂成分を溶解させる方法などがあるが、特に限定はない。なお、樹脂製の三次元造形物を製造する場合など、製造する三次元造形物の種類などによっては、本ステップS180の脱脂工程を省略してもよい。
そして、ステップS190の焼結工程では、ステップS180の脱脂工程で脱脂がなされた構造体Sを外部装置などを用いて加熱して造形材料を焼結する。なお、ステップS180の脱脂工程を実行した後においても構造体Sのバインダーなどの樹脂成分が残存していた場合でも、本ステップS190の焼結工程の実行に伴い該樹脂成分は除去される。そして、本ステップS190の焼結工程の終了に伴い、本実施例の三次元造形物の製造方法を終了する。なお、ステップS180の脱脂工程と同様、製造する三次元造形物の種類などによっては、本ステップS190の焼結工程を省略してもよい。
次に、ヘッド3の詳細な構成について図5から図7を参照して説明する。ここで、ヘッド3A及びヘッド3Bは、同じ構造をしている。したがって、以下の説明は、ヘッド3A及びヘッド3Bの両方に対応する。なお、図7中の実線の矢印は、ヘッド3の内部での液体の流れる方向を表している。
図5に示されるように、ヘッド3は、供給流路45a及び第1循環流路45bと接続されている。ヘッド3の内部に液体を供給する供給流路としての供給流路45a、並びに、ヘッド3の内部の液体を一旦外部に排出して循環させる循環流路としての第1循環流路45bは、ヘッド3の一部を構成しているとみなすことができる。別の表現をすると、ヘッド3は、供給流路45a及び第1循環流路45bを備えている。供給流路45aは供給口33に接続され、第1循環流路45bは排出口34に接続されている。
ヘッド3は、図5から図7で表されるように、供給口33を有する供給液室31を有し、液体は、供給流路45aから供給口33を介して供給液室31に送られる。また、ヘッド3は、図6及び図7で表されるように、フィルターF3を介して供給液室31と通じる個別供給流路37を有し、供給液室31に供給された液体は、個別供給流路37に送られる。
ヘッド3は、図5及び図7で表されるように、電圧を印加させることでZ方向に沿って変形する圧電素子35を有し、Z方向において圧電素子35と対向する位置に、振動板Dを介して圧力室36が形成されている。図6及び図7で表されるように、圧力室36は個別供給流路37と通じており、液体は個別供給流路37から圧力室36に送られる。また、圧力室36にはノズルNが連通しており、圧電素子35が変形することで振動板Dにより圧力室36が押されて圧力室36中の液体が加圧されることで、ノズルNから液体が吐出する。なお、図7における下方が鉛直下方向であり、ノズルNからの液体の吐出方向は、重力方向に対応する鉛直下方向である。
なお、上記のように、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、図2で表される液体供給システム40を備えており、ヘッド3に供給する液体を循環して供給している。このため、圧力室36に一度送られた液体を循環させるため、圧力室36は個別供給流路37に加えて個別循環流路38にも通じている。個別循環流路38は、フィルターF1を介して、排出口34を有する循環液室32と通じている。本実施例の三次元造形物の製造装置1は、ヘッド3の内部において、供給流路45a、供給液室31、個別供給流路37、圧力室36、個別循環流路38、循環液室32、第1循環流路45b、と液体を流すことで該液体を循環させている。
このように、ヘッド3は、液体を吐出するノズルNと、ノズルNに連通する圧力室36と、液体の供給方向における上流側で圧力室36に通じる供給流路としての供給流路45a、供給液室31及び個別供給流路37と、液体の供給方向における下流側で圧力室36に通じる循環流路としての個別循環流路38、循環液室32及び第1循環流路45bと、を備えている。ここで、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、図7で表されるように、循環流路を構成する個別循環流路38に、凹部Cを備えている。なお、「液体の供給方向」とは、供給流路45a側から圧力室36側に液体の流れる方向に加えて、圧力室36側から第1循環流路45b側に液体の流れる方向を含む意味である。すなわち、液体の供給方向は、循環部41における液体の循環方向に対応する。
本実施例の三次元造形物の製造装置1のように、粉末層を形成し、該粉末層にヘッド3のノズルNから液体を吐出する構成においては、ノズルNから粉末層を形成する粉末がヘッド3の内部に進入する場合がある。ヘッド3の内部に粉末が進入すると、液体の増粘が生じ、液体の吐出不良が生じる虞がある。しかしながら、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、個別循環流路38に凹部Cを備えている。このため、粉末層を形成する粉末がノズルNからヘッド3内に進入しても、該凹部Cに該粉末を捕捉することができる。粉末を捕捉することで液体の増粘を抑制できる。したがって、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、液体の吐出不良を抑制することができる構成になっている。
上記のように、循環流路としての個別循環流路38及び循環液室32の間の領域には、フィルターF1が設けられているが、フィルターF1の孔径は、粉末層を形成する粉末の粒子径よりも小さいものが用いられている。そして、図7で表されるように、凹部Cは、個別循環流路38の下部に位置しており、別の表現をすると、フィルターF1よりも液体の供給方向における上流側に配置されている。このため、ノズルNから進入した粉末は、フィルターF1よりも液体の供給方向における下流側には流れない。ここで、「孔径」とは、例えば孔の最大径とすることができるとともに、フィルターのカタログ値などを採用することができる。また、「粒子径」とは、例えば粉末の最大粒子径などとすることができるとともに、レーザー回折や散乱法などで計測された値などを採用することができる。その他、該粉末を電子顕微鏡で観察して計測された値などを採用することもできる。
ヘッド3を製造する際などにおいて、該ヘッド3の製造に伴い発生する異物が循環流路から圧力室36に逆流し、ヘッド3の性能が低下する場合がある。しかしながら、本実施例の三次元造形物の製造装置1のように、フィルターF1を循環流路に備えることでヘッド3の製造に伴い発生する異物が循環流路から圧力室36に逆流することを抑制することができる。また、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、フィルターF1の孔径が粉末層を形成する粉末の粒子径よりも小さいので、該フィルターF1を超えて該粉末が循環することを抑制できるとともに、凹部Cが該フィルターF1よりも供給方向における上流側に配置されることで該粉末を該凹部Cに効果的に捕捉させることができる。
ここで、図7で表されるように、凹部Cは、重力方向下側に凹む構成である。このため、重力を利用するという簡単な構成で、凹部Cに粉末を効果的に捕捉させることができる。ただし、凹部Cは、このような構成に限定されない。、重力を利用する構成以外の構成例としては、例えば、凹部Cの近傍で乱流を発生させるなど循環流路を流れる液体の流れを利用して凹部Cに粉末を捕捉させる構成や、磁石を利用して金属粉末を捕捉させる構成などが挙げられる。
また、図7で表されるように、凹部Cは、重力方向においてフィルターF1とオーバーラップする位置に設けられている。このため、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、フィルターF1を通過できない粉末を、重力を利用して、効果的に凹部Cで捕捉することができる。
[実施例2]
以下に、実施例2の三次元造形物の製造装置1について、図8及び図9を参照して説明する。なお、図8は実施例1の三次元造形物の製造装置1における図6に対応する図である。また、図9は実施例1の三次元造形物の製造装置1における図7に対応する図であり、図9中の実線の矢印はヘッド3の内部での液体の流れる方向を表し、図9中の破線の矢印はヘッド3の内部に進入した粉末の移動方向を表している。図8及び図9において上記実施例1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
以下に、実施例2の三次元造形物の製造装置1について、図8及び図9を参照して説明する。なお、図8は実施例1の三次元造形物の製造装置1における図6に対応する図である。また、図9は実施例1の三次元造形物の製造装置1における図7に対応する図であり、図9中の実線の矢印はヘッド3の内部での液体の流れる方向を表し、図9中の破線の矢印はヘッド3の内部に進入した粉末の移動方向を表している。図8及び図9において上記実施例1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
ここで、本実施例の三次元造形物の製造装置1においては、ヘッド3以外の構成は、実施例の三次元造形物の製造装置1と同様の構成である。また、本実施例のヘッド3は、実施例1のヘッド3と同様、供給口33を有する供給液室31を有し、液体は、供給流路45aから供給口33を介して供給液室31に送られる。そして、本実施例のヘッド3は、実施例1のヘッド3と同様、フィルターF3を介して供給液室31と通じる個別供給流路37を有し、供給液室31に供給された液体は、個別供給流路37に送られる。
本実施例のヘッド3は、実施例1のヘッド3と同様、図9で表されるように、電圧を印加させることでZ方向に沿って変形する圧電素子35を有し、Z方向において圧電素子35と対向する位置に、振動板Dを介して圧力室36が形成されている。図8及び図9で表されるように、圧力室36は個別供給流路37と通じており、液体は個別供給流路37から圧力室36に送られる。また、圧力室36にはノズルNが連通しており、圧電素子35が変形することで圧力室36が振動板Dにより圧力室36中の液体が押されて加圧されることで、ノズルNから液体が吐出する。なお、図9における下方が鉛直下方向であり、ノズルNからの液体の吐出方向は、重力方向に対応する鉛直下方向である。
なお、実施例1の三次元造形物の製造装置1と同様、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、図2で表される液体供給システム40を備えており、ヘッド3に供給する液体を循環して供給している。このため、圧力室36に一度送られた液体を循環させるため、圧力室36は個別供給流路37に加えて個別循環流路38にも通じている。個別循環流路38は、フィルターF1を介して、排出口34を有する循環液室32と通じている。すなわち、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、実施例1の三次元造形物の製造装置1と同様、ヘッド3の内部において、供給流路45a、供給液室31、個別供給流路37、圧力室36、個別循環流路38、循環液室32、第1循環流路45b、と液体を流すことで該液体を循環させている。
本実施例のヘッド3は、実施例1のヘッド3と同様、フィルターF1及び凹部Cを備えている。しかしながら、図6と図8、並びに、図7と図9とを比較すると明らかなように、本実施例のヘッド3は、実施例1のヘッド3に対して、個別循環流路38、循環液室32、フィルターF1及び凹部Cの形状が異なっている。具体的には、本実施例のヘッド3は、実施例1のヘッド3と同様、循環流路にフィルターF1を備えているが、フィルターF1の孔径は粉末層を形成する粉末の粒子径よりも大きく、凹部CはフィルターF1よりも液体の供給方向における下流側に配置されている。
実施例1の三次元造形物の製造装置1と同様、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、フィルターF1を備えるので、フィルターF1によりヘッド3の製造に伴い発生する異物が循環流路から圧力室に逆流することを抑制できる。また、本実施例の三次元造形物の製造装置1においては、凹部CはフィルターF1よりも液体の供給方向における下流側に配置されるが、フィルターF1の孔径は粉末層を形成する粉末の粒子径よりも大きいので、該凹部CによりフィルターF1を通過した該粉末を捕捉することができる。
また、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、実施例1の三次元造形物の製造装置1と同様、凹部Cは重力方向下側に凹んでいる。このため、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、重力を利用するという簡単な構成で凹部Cに粉末を効果的に捕捉させることができる。
また、本実施例の三次元造形物の製造装置1においては、図8で表されるように、実施例1の三次元造形物の製造装置1と同様、ヘッド3は、ノズルN及び圧力室36をY方向に沿う配列方向に並んだ状態で複数備えている。また、循環流路は、複数の圧力室36に対応して複数設けられる個別循環流路38と、複数の個別循環流路38に通じる循環液室32と、循環液室32に通じる共通循環流路としての第1循環流路45bと、を備えている。そして、図9で表されるように、凹部Cは、重力方向において循環液室32とオーバーラップする位置に設けられている。このため、本実施例の三次元造形物の製造装置1は、個別循環流路38よりも広く形成できる循環液室32の下側において、粉末を、重力を利用して、効果的に凹部Cで捕捉することができる。
ここで、図8で表されるように、循環液室32はY方向に沿う配列方向を長手方向とし、第1循環流路45bは、図8の下側に対応する長手方向の一方側において循環液室32に通じている。ここで、凹部Cは、循環液室32に通じる長手方向の一方側(図8の下側)の方が長手方向の他方側(図8の上側)よりも鉛直下方向に深く凹んでいる。循環液室32が、配列方向を長手方向とし、その一方側において第1循環流路45bに通じている構成である場合、循環液室32の液体は該一方側である第1循環流路45b側から流れ出るので、該一方側にノズルNから侵入した粉末が溜まりやすい。このため、本実施例のヘッド3のように、凹部Cを粉末が溜まりやすい該一方側の方が他方側よりも深く凹んでいる構成とすることで、効果的に捕捉した粉末を凹部Cに留めておくことができる。
本発明は、上述の実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…三次元造形物の製造装置、2…造形材料供給部(層形成部)、
2A…造形材料供給部(層形成部)、2B…造形材料供給部(層形成部)、3…ヘッド、
3A…ヘッド、3B…ヘッド、4…紫外線照射部、5…液体受け部、
5A…液体受け部、5B…液体受け部、6…ローラー(層形成部)、
6A…ローラー(層形成部)、6B…ローラー(層形成部)、7…温度センサー、
8…供給ユニット(移動システム)、9…造形テーブル、9a…造形面、
10…テーブルユニット(移動システム)、10a…上面部、11…ガイドバー、
12…制御部、20…外部装置、31…供給液室(供給流路)、
32…循環液室(循環流路)、33…供給口、34…排出口、35…圧電素子、
36…圧力室、37…個別供給流路(供給流路)、38…個別循環流路(循環流路)、
40…液体供給システム、41…循環部、42…補充部、
43a…加圧制御用液体タンク、43b…減圧制御用液体タンク、
43c…液体カートリッジ、44a…加圧制御用ポンプ、44b…減圧制御用ポンプ、
44c…流動用ポンプ、44d…流動用ポンプ、45a…供給流路、
45b…第1循環流路(共通循環流路)、45c…第2循環流路、
45d…液体補充流路、500…層(粉末層)、
501、502、503、・・・50n…層、C…凹部、D…振動板、
F1…フィルター、F2…フィルター、F3…フィルター、N…ノズル、
P…造形領域、S…構造体、V1…電磁弁、V2…電磁弁
2A…造形材料供給部(層形成部)、2B…造形材料供給部(層形成部)、3…ヘッド、
3A…ヘッド、3B…ヘッド、4…紫外線照射部、5…液体受け部、
5A…液体受け部、5B…液体受け部、6…ローラー(層形成部)、
6A…ローラー(層形成部)、6B…ローラー(層形成部)、7…温度センサー、
8…供給ユニット(移動システム)、9…造形テーブル、9a…造形面、
10…テーブルユニット(移動システム)、10a…上面部、11…ガイドバー、
12…制御部、20…外部装置、31…供給液室(供給流路)、
32…循環液室(循環流路)、33…供給口、34…排出口、35…圧電素子、
36…圧力室、37…個別供給流路(供給流路)、38…個別循環流路(循環流路)、
40…液体供給システム、41…循環部、42…補充部、
43a…加圧制御用液体タンク、43b…減圧制御用液体タンク、
43c…液体カートリッジ、44a…加圧制御用ポンプ、44b…減圧制御用ポンプ、
44c…流動用ポンプ、44d…流動用ポンプ、45a…供給流路、
45b…第1循環流路(共通循環流路)、45c…第2循環流路、
45d…液体補充流路、500…層(粉末層)、
501、502、503、・・・50n…層、C…凹部、D…振動板、
F1…フィルター、F2…フィルター、F3…フィルター、N…ノズル、
P…造形領域、S…構造体、V1…電磁弁、V2…電磁弁
Claims (8)
- 造形テーブルと、
前記造形テーブルに粉末層を形成する層形成部と、
前記粉末層における三次元造形物の造形領域に溶媒を含む液体を吐出するヘッドと、
前記ヘッドに前記液体を供給する液体供給システムと、
前記造形テーブルに対して前記ヘッドを相対移動させる移動システムと、
を備え、
前記ヘッドは、前記液体を吐出するノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記液体の供給方向における上流側で前記圧力室に通じる供給流路と、前記供給方向における下流側で前記圧力室に通じる循環流路と、を備え、
前記循環流路は、凹部を備えることを特徴とする三次元造形物の製造装置。 - 請求項1に記載された三次元造形物の製造装置において、
前記循環流路は、フィルターを備え、
前記フィルターの孔径は、前記粉末層を形成する粉末の粒子径よりも小さく、
前記凹部は、前記フィルターよりも前記供給方向における上流側に配置されることを特徴とする三次元造形物の製造装置。 - 請求項2に記載された三次元造形物の製造装置において、
前記凹部は、重力方向下側に凹んでいることを特徴とする三次元造形物の製造装置。 - 請求項3に記載された三次元造形物の製造装置において、
前記凹部は、重力方向において前記フィルターとオーバーラップする位置に設けられていることを特徴とする三次元造形物の製造装置。 - 請求項1に記載された三次元造形物の製造装置において、
前記循環流路は、フィルターを備え、
前記フィルターの孔径は、前記粉末層を形成する粉末の粒子径よりも大きく、
前記凹部は、前記フィルターよりも前記供給方向における下流側に配置されることを特徴とする三次元造形物の製造装置。 - 請求項5に記載された三次元造形物の製造装置において、
前記凹部は、重力方向下側に凹んでいることを特徴とする三次元造形物の製造装置。 - 請求項6に記載された三次元造形物の製造装置において、
前記ヘッドは、前記圧力室を配列方向に並んだ状態で複数備え、
前記循環流路は、複数の前記圧力室に対応して複数設けられる個別循環流路と、複数の前記個別循環流路に通じる循環液室と、前記循環液室に通じる共通循環流路と、を備え、
前記凹部は、重力方向において前記循環液室とオーバーラップする位置に設けられていることを特徴とする三次元造形物の製造装置。 - 請求項7に記載された三次元造形物の製造装置において、
前記循環液室は、前記配列方向を長手方向とし、
前記共通循環流路は、前記長手方向の一方側において前記循環液室に通じ、
前記凹部は、前記循環液室に通じる前記長手方向の一方側の方が前記長手方向の他方側よりも深く凹んでいることを特徴とする三次元造形物の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020089826A JP2021183405A (ja) | 2020-05-22 | 2020-05-22 | 三次元造形物の製造装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021183405A true JP2021183405A (ja) | 2021-12-02 |
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ID=78767043
Family Applications (1)
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JP2020089826A Pending JP2021183405A (ja) | 2020-05-22 | 2020-05-22 | 三次元造形物の製造装置 |
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JP (1) | JP2021183405A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023084987A1 (ja) | 2021-11-10 | 2023-05-19 | 住友電気工業株式会社 | 接触子及びそれを用いた単結晶ダイヤモンドの微小摩耗特性の評価方法 |
-
2020
- 2020-05-22 JP JP2020089826A patent/JP2021183405A/ja active Pending
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WO2023084987A1 (ja) | 2021-11-10 | 2023-05-19 | 住友電気工業株式会社 | 接触子及びそれを用いた単結晶ダイヤモンドの微小摩耗特性の評価方法 |
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