JP2021183055A - 液体塗布体、液体塗布具、及び、液体塗布方法 - Google Patents

液体塗布体、液体塗布具、及び、液体塗布方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布時に被塗布物に接触する櫛歯の両末端の距離である塗布幅、櫛歯幅、櫛歯間距離のうち、少なくとも1以上の項目が2種類以上の値を有し、複数の種類の描線が可能な液体塗布体を提供する。【解決手段】液体塗布体1は、略板状の液体塗布体であって、前記液体塗布体の先端部分の横断面は、略矩形であり、前記液体塗布体の先端部は、上面視において、所定の位置の傾斜部交点を起点に第1側傾斜部2U及び第2側傾斜部2Lを有し、かつ、前記第1側傾斜部及び前記第2側傾斜部は複数の櫛歯2を備える【選択図】図1A

Description

本発明は、化粧用具や筆記具等に用いられる液体塗布体、該液体塗布体を備える液体塗布具、及び、該液体塗布具を用いる液体塗布方法に関する。特に、液体塗布体の塗布先端部は、2つの傾斜部を有し、かつ、該傾斜部は櫛歯を備える液体塗布体に関する。
液体塗布体の塗布先端部を液体に浸漬することなく液体塗布体の後端部から塗布先端部に液体を供給できるタイプの液体塗布具、及び、塗布先端部を液体に浸漬するタイプの液体塗布具は、現在に至るまで化粧用具や筆記具等に欠かせないものとして広く普及している。また、多様化する液体塗布具の用途や市場のニーズに合わせて、さまざまな液体塗布体の構造や材料、液体供給方法や供給される液体の種類等の開発がなされている。
特に、多数の線を塗布したい場合に、効率よく複数本の線を同時に塗布することを可能とする液体塗布体の塗布先端部の開発が従前よりなされてきた。
たとえば、特許文献1においては、把持部の先端面に複数本のボールペン或いはサインペン等の芯を外方向きに取り付けることにより、眉毛を1本1本描く様にし、多彩な色が使用でき、より自然に仕上げるようにした眉墨の考案が公開されている。
また、特許文献2においては、塗布体、特にアイライナーやアイブローなどの化粧用としての塗布具として要望されている、偏平状の塗布体であって、しかも柔軟性を有する塗布体を、均一な品質で、工業的に有利な方法で調製する方法を提供することを課題としている。ナイロン繊維束を最終製品の断面形状に対応させ、かつ拡大した形状の空孔を有するガイドにより整形したのち、前記断面形状の空孔を有するパイプ状の異形ダイで加熱圧縮して所望断面を有する繊維収束体とする。得られた繊維収束体を合成繊維の含浸により接着固定して塗布体用素材とし、この塗布体用素材を所望の長さに切断して塗布体を得、これを塗布具の塗布部又は筆記部とすることが公開されている。その際、用途に応じて様々な形状にすることも可能であることが公開され、形状例としては塗布部が略櫛歯状のものも公開されており、同時に複数本の線を描くことができると考えられる。
実開昭61−118510 特開2012−239739
しかしながら、特許文献1に公開された考案は、ボールペン或いはサインペン等の芯を複数本取り付けているため、同時に描く線の間隔が広くなり、芯間隔より狭い眉毛のような線を複数同時に描く目的には不向きであった。
特許文献2に公開された櫛歯状の塗布体の例では、塗布時に被塗布物に接する櫛歯幅も、隣り合う櫛歯間の距離であり塗布時に被塗布物に接しない櫛歯間距離も一定となっており、かつ、全部の櫛歯を被塗布物に接触させた場合の塗布幅も一定であり、ひとつの液体塗布具を用いたときに、一度に描くことができる線の本数や線の太さ、線と線の間の距離、塗布幅は一定あるいは限定的となる。このため、塗布体の塗布幅が、被塗布物の幅より大きい場合は、実質的に同時に複数本の線を描くという使い方ができないという問題があった。
また、塗布体の塗布幅が、被塗布物の幅と同じ場合であっても、線と線の間にさらに新たな線を追加したい場合は、塗布体をずらす必要が生じるため、被塗布物からはみ出してしまうという問題もあった。
さらには、眉などの被塗布物は眉頭、眉山、眉尻によって、あるいは、その時々のカット状況や使用者の意図する被塗布物の領域が異なるため、塗布幅、線の太さ、隣り合う線の間隔が1つに固定された塗布具は使い勝手がよくないという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みたものであり、塗布時に被塗布物に接触する櫛歯の両末端の距離である塗布幅、櫛歯幅、櫛歯間距離のうち、少なくとも1以上の項目が2種類以上の値を有し、複数の種類の描線が可能な液体塗布体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の液体塗布体は、先端部分が略板状の液体塗布体であって、前記液体塗布体の先端部分の横断面は、略矩形であり、前記液体塗布体の先端部は、上面視において、所定の位置の傾斜部交点を起点に第1側傾斜部及び第2側傾斜部を有し、かつ、前記第1側傾斜部及び前記第2側傾斜部は複数の櫛歯を備え、前記第1側傾斜部は、前記液体塗布体の長手方向に対し、第1傾斜角の角度で傾斜し、前記第2側傾斜部は、前記液体塗布体の長手方向に対し、第2傾斜角の角度で傾斜し、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角の合計は180度未満であることを特徴とする。
前記第1側傾斜部の櫛歯は、塗布時に被塗布物に接する第1櫛歯幅と、隣り合う櫛歯間の距離であり塗布時に被塗布物に接しない第1櫛歯間距離を有し、前記第2側傾斜部の櫛歯は、塗布時に被塗布物に接する第2櫛歯幅と、隣り合う櫛歯間の距離であり塗布時に被塗布物に接しない第2櫛歯間距離を有し、前記第1側傾斜部の長さと前記第2側傾斜部の長さ、前記第1櫛歯幅と前記第2櫛歯幅、及び、前記第1櫛歯間距離と前記第2櫛歯間距離の3つのうち、少なくとも1以上が異なってもよい。
上面視において、前記傾斜部交点から後端方向に所定距離離れた位置に、前記液体塗布体の長手方向に平行な辺上の二か所に、溝をさらに備えてもよい。
前記液体塗布体は、液体を中継可能な多孔質体であることが好ましい。
前記多孔質体は、前記液体塗布体の長手方向に繊維を束ねた繊維束と、接着する樹脂を含むことが好ましい。
本発明の液体塗布具は、上記液体塗布体を備えることを特徴とする。
本発明の液体塗布方法は、上記液体塗布具を用いて、前記第1側傾斜部の櫛歯を用いて被塗布物を塗布するステップ、及び/又は、前記第2側傾斜部の櫛歯を用いて被塗布物を塗布するステップを含むことを特徴とする。
本発明の液体塗布体は、先端部に櫛歯を備える2つの傾斜部、及び、傾斜部交点を有するため、塗布時に被塗布物に接触する櫛歯の両末端の距離である塗布幅、櫛歯幅、櫛歯間距離のうち、少なくとも1以上の項目が2種類以上の値を有する。これにより、1つの液体塗布具で、異なる種類の線(塗布幅、櫛歯幅、櫛歯間距離)から選択して被塗布物に塗布することが可能となる。
液体塗布体の一例であり、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は横断面図を示す。 液体塗布体の一例であり、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は液体塗布体の中央部分の横断面図を示す。 液体塗布具の一例であり、(a)は中綿式の液体塗布具、(b)は直液式の液体塗布具を示す。 液体塗布体の先端部の一例であり、(a)は櫛歯幅、櫛歯間距離、(b)は傾斜部の長さ、傾斜角、(c)は第1側傾斜部で塗布した場合、(d)は第2側傾斜部で塗布した場合を示す。 液体塗布体の先端部の一例であり、(a)は傾斜部交点が1つの櫛歯に位置する場合、(b)は(a)の液体塗布体の傾斜部交点に位置する1つの櫛歯で塗布した場合、(c)は傾斜部交点が2つの櫛歯間に位置する場合、(d)は(c)の液体塗布体の傾斜部交点に隣接する2つの櫛歯で塗布した場合を示す。 (a)〜(l)に液体塗布体先端部の例を示す。 (a)〜(h)に液体塗布体先端部の例を示す。 (a)〜(c)に液体塗布体の一例を示す。 (a)〜(d)に液体塗布体先端部の一例を示す。
本発明の液体塗布体1は、先端部分が略板状であり、先端部に第1側傾斜部2U及び第2側傾斜部2Lを有し、第1側傾斜部2U及び第2側傾斜部2Lは複数の櫛歯2を備えるものである。図1〜図8に例を示す。以下に、本発明の液体塗布体1、及び、液体塗布具10について詳細に説明する。以降、符号を付して説明するが、発明内容を限定するものではない。
なお、本願明細書において、「先端部」は各部品における液体塗布具の塗布部(位置)を指し、「後端部」は各部品における液体塗布具の塗布部と反対側の最後端部(位置)を指し、「先端部分」は各部品における先端部及び先端部の近辺部分を指し、「後端部分」は各部品における後端部及び後端部の近辺部分を指す。「先端側」は塗布部側を指し、「後端側」は塗布部側と反対側を指す。「中央部分」は各部品における先端部分及び後端部分以外の概ね中央部近辺を指す。また、「先端方向」は先端部への方向、「後端方向」は後端部への方向を指す。
(液体塗布体の構成)
液体塗布体1は、先端部に備えられた複数の櫛歯2を用いて皮膚や紙等の被塗布物に液体を塗布するものである。
液体塗布体1の後端部に液体を浸漬し、毛細管力により液体を先端部に供給してもよい。また、液体塗布体1の先端部に液体を浸漬してもよい。
図1〜図8に液体塗布体1の例を示す。
液体塗布体1の先端部分は略板状であり、その横断面は、矩形、面取りされた矩形、角が丸みを帯びた矩形等を含む略矩形である。液体塗布体1の先端部分以外は、先端部分と同様に略板状でもよいし、異なる形状でもよい。すなわち、液体塗布部となる液体塗布体1の先端部分の横断面は略矩形であるが、液体塗布体1の先端部分以外の部分の形状は、組み込まれる液体塗布具10の構造や用途により適宜設計される。先端部分以外の横断面は、略矩形の他、円形、楕円形、多角形、星形、水滴形等が例示される。
図1Aに、横断面が、先端部分、中央部分、後端部分に亘って同じ略矩形である液体塗布体1の例を示す。また、図1Bに、先端部分の横断面は略矩形であるが、中央部分の横断面は円形である液体塗布体1の例を示す。
全体が略板状の液体塗布体1の例においては、長さ1a、幅1b、厚み1cを有する。各サイズは使用される液体塗布具10の用途等により適宜選択される。長さ1aは5mm〜60mm、好ましくは10mm〜50mm、より好ましくは10mm〜40mmである。幅1bは1mm〜30mm、好ましくは2mm〜10mm、より好ましくは2mm〜5mmである。厚み1cは0.5mm〜10mm、好ましくは0.5mm〜5mm、より好ましくは0.5mm〜3mmである。
液体塗布体1の先端部(塗布先端部)は、上面視において、所定の位置の傾斜部交点Tを起点に、第1側傾斜部2U、及び、液体塗布体1の長手方向に対し第1側傾斜部2Uとは反対側に第2側傾斜部2Lを有する。
第1側傾斜部2Uは、液体塗布体1の長手方向に対し、第1傾斜角2θUの角度で傾斜し、第1側傾斜部2Uの長さ2cUを有する。
第2側傾斜部2Lは、液体塗布体1の長手方向に対し、第2傾斜角2θLの角度で傾斜し、第2側傾斜部2Lの長さ2cLを有する。
すなわち、液体塗布体1の先端部は、傾斜部交点Tを頂部とした山形となっている。
第1側傾斜部2U及び第2側傾斜部2Lは、複数の櫛歯2を備える。
第1側傾斜部2Uの櫛歯は、塗布時に被塗布物に接する第1櫛歯幅2aUと、隣り合う櫛歯間の距離であり塗布時に被塗布物に接しない第1櫛歯間距離2bUを有する。
第2側傾斜部2Lの櫛歯は、塗布時に被塗布物に接する第2櫛歯幅2aLと、隣り合う櫛歯間の距離であり塗布時に被塗布物に接しない第2櫛歯間距離2bLを有する。
第1側傾斜部2Uの櫛歯の数は、第1櫛歯幅2aU、第1櫛歯間距離2bU、第1側傾斜部2Uの長さ2cUにより決まる。なお、第1側傾斜部2Uの長さ2cUは、第1傾斜角2θUによっても調整可能である。
第2側傾斜部2Lの櫛歯の数は、第2櫛歯幅2aL、第2櫛歯間距離2bL、第2側傾斜部2Lの長さ2cLにより決まる。なお、第2側傾斜部2Lの長さ2cLは、第2傾斜角2θLによっても調整可能である。
各サイズは使用される液体塗布具10の用途等により適宜選択される。たとえば、液体塗布具10がアイブローの場合、第1櫛歯幅2aU及び第2櫛歯幅2aLはそれぞれ、0.1mm〜3mm、好ましくは0.2mm〜0.4mmの範囲が例示される。第1櫛歯間距離2bU及び第2櫛歯間距離2bLはそれぞれ、0.1mm〜3mm、好ましくは0.2mm〜0.5mmの範囲が例示される。第1側傾斜部2Uの長さ2cU及び2側傾斜部2Lの長さ2cLはそれぞれ、0.3mm〜12mm、好ましくは0.5mm〜8mmの範囲が例示される。なお、櫛歯2の凹部の深さは、線の種類に影響を与えないが、液体塗布体1の強度が維持できる程度に設定される。アイブローの場合、0.5mm〜3mm、好ましくは0.5mm〜2mm程度が例示される。
第1傾斜角2θU及び第2傾斜角2θLの合計は180度未満であり、20度〜170度、好ましくは40度〜170度の範囲が例示される。第1傾斜角2θU及び第2傾斜角2θLの合計が180度であると、2つの傾斜面を形成することができない。また、第1傾斜角2θU又は第2傾斜角2θLが20度未満になると、被塗布物に対し液体塗布具10を大きく傾けて塗布する必要があり、塗布しづらくなる。
第1傾斜角2θU及び第2傾斜角2θLのそれぞれは、90度未満でも、90度でも、90度以上でもよい。図8(c)に第1傾斜角2θUが90度であり、図8(d)に第1傾斜角2θUが90度以上の例を示す。
上記構成を有する液体塗布体1は、第1側傾斜部2U、第2側傾斜部2L、及び、傾斜部交点Tを用いて液体を被塗布物に塗布することが可能である。
図3(c)に第1側傾斜部2Uを用いて塗布した場合の例を、図3(d)に第2側傾斜部2Lを用いて塗布した場合の例を示した。
図4(a)に櫛歯の1つに傾斜部交点Tが位置する液体塗布体1の例を示し、図4(b)に図4(a)の傾斜部交点Tの櫛歯を用いて塗布した場合の例を示した。傾斜部交点Tに位置する櫛歯の角を用いて1本の細い線を塗布することができる。
図4(c)に2つの櫛歯の間に傾斜部交点Tが位置する液体塗布体1の例を示し、図4(d)に図4(c)の傾斜部交点Tに隣接する2つの櫛歯を用いて塗布した場合の例を示した。傾斜部交点Tに隣接する2つの櫛歯の角を用いて描ける細い線を、2つの櫛歯間距離で塗布することができる。なお、このときの塗布幅は、傾斜部交点Tに隣接する2つの櫛歯間の距離である。
液体塗布体1は、第1側傾斜部2Uの長さ2cUと第2側傾斜部2Lの長さ2cL、第1櫛歯幅2aUと第2櫛歯幅2aL、及び、第1櫛歯間距離2bUと第2櫛歯間距離2bLの3つのうち、少なくとも1以上が異なることが好ましい。
上記構成を有する液体塗布体1は、第1側傾斜部2Uを選択して塗布するときには、第1側傾斜部2Uの長さ2cU(塗布幅)、第1櫛歯幅2aU(線の幅)、及び、第1櫛歯間距離2bU(隣接する線間の距離)で塗布するように、第1側傾斜部2Uを被塗布物の塗布方向に対し上面視で垂直に当て、第1側傾斜部2Uを被塗布物に当てた状態で液体塗布体1を被塗布物の面に対し略垂直(90度程度)又は0度〜90度、好ましくは30度〜90度(垂直)の傾斜角度で傾斜させ、被塗布物の形状に沿って液体塗布体1を傾斜させた方向に向かって描線することが望ましい。
同様に、第2側傾斜部2Lを選択して塗布するときには、第2側傾斜部2Lの長さ2cL(塗布幅)、第2櫛歯幅2aL(線の幅)、及び、第2櫛歯間距離2bL(隣接する線間の距離)で塗布するように、第2側傾斜部2Lを被塗布物の塗布方向に対し上面視で垂直に当て、第2側傾斜部2Lを被塗布物に当てた状態で液体塗布体1を被塗布物の面に対し略垂直(90度程度)又は0度〜90度、好ましくは30度〜90度(垂直)の傾斜角度で傾斜させ、被塗布物の形状に沿って液体塗布体1を傾斜させた方向に向かって描線することが望ましい。
また、傾斜部交点Tに隣接する2つの櫛歯の角(かど)を選択して塗布するときには、同様に、傾斜部交点Tに隣接する2つの櫛歯の角を被塗布物の塗布方向に対し上面視で垂直に当て、傾斜部交点Tに隣接する2つの櫛歯の角を被塗布物に当てた状態で液体塗布体1を被塗布物の面に対し略垂直(90度程度)又は0度〜90度、好ましくは30度〜90度(垂直)の傾斜角度で傾斜させ、被塗布物の形状に沿って液体塗布体1を傾斜させた方向に向かって描線することが望ましい。なお、傾斜部交点Tに位置する1つの櫛歯の角(かど)を選択して塗布するときは、傾斜部交点Tに位置する1つの櫛歯の角のみを被塗布物に当てた状態で、液体塗布体1を被塗布物の面に対し略垂直(90度程度)又は0度〜90度、好ましくは30度〜90度(垂直)の傾斜角度で傾斜させ、被塗布物の形状に沿って液体塗布体1を傾斜させた方向に向かって描線することが望ましい。
さらに、上記構成を有する液体塗布体1は、横断面の厚みを利用して厚み1cの幅で塗布することも可能である。
また、第1側傾斜部2U内の第1櫛歯幅2aU、及び、第1櫛歯間距離2bUは一定であっても、一定でなくてもよい。同様に、第2側傾斜部2L内の第2櫛歯幅2aL、及び、第2櫛歯間距離2bLは一定であっても、一定でなくてもよい。図8(a)及び図8(b)に、第1側傾斜部2U内及び第2側傾斜部2L内の櫛歯幅や櫛歯間距離が一定でない例を示す。
なお、上記液体塗布体1の用い方は例示に過ぎず、これに限定されない。
図7に示すように、液体塗布体1の略板状の先端部分に、上面視において、傾斜部交点Tから後端方向に所定距離3a離れた位置に、液体塗布体1の長辺上の二か所に、溝3をさらに備えることができる。
溝3は、その付近において液体塗布体1の剛性を弱めることができる。すなわち、塗布時に液体塗布体1をしならせる、あるいは、撓ませることができるため、ソフトな筆感を得ることができる。
溝3の傾斜部交点Tからの所定距離3a及び溝3のサイズは、液体塗布具10の用途や液体塗布体1の材料により適宜選択される。液体塗布具10がアイブローの場合、所定距離3aは、2mm〜10mm、好ましくは3mm〜5mmの範囲が例示される。溝3の幅は0.1mm〜1mm、好ましくは0.2mm〜0.5mmの範囲が例示される。溝3の深さは0.1mm〜1mm、好ましくは0.2mm〜0.5mmの範囲が例示される。
液体塗布体1の後端部に液体を浸漬し、毛細管力により液体を先端部に供給する場合、液体塗布体1の材料は、液体を中継可能な多孔質体であることが好ましい。
多孔質体は、液体塗布体の長手方向に繊維を束ねた繊維束を樹脂で接着したものでもよいし、合成樹脂を押出成形したものであってもよい。さらには、合成繊維をニードルパンチ加工したフェルトをさらに熱接着又は樹脂加工して形成、または羊毛等を縮絨して樹脂加工して形成されるフェルト製のもの、熱可塑性樹脂製の各粒状粒子が互いに部分的に融着し、かつ、各粒状粒子間に相互に連通状の連続気孔を形成している焼結法で成形されるもの、相互に連通状の連続気孔を有する立体網目構造で、かつ、保形性と適度な可撓性を備えた、ポリオレフィン系フォーム等の熱可塑性生成物からなるものであってもよい。
繊維束を樹脂で接着した多孔質体の繊維には、合成繊維や獣毛等が用いられる。合成繊維としては、ポリアミド繊維のナイロン(登録商標)等、ポリエステル繊維のポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等、アクリル繊維等が例示される。なかでも、ポリトリメチレンテレフタレートが好ましい。獣毛としては、馬、羊の毛等が例示される。
また、繊維束を樹脂で接着した多孔質体の樹脂には、ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等が例示される。繊維の材料と接着性が高い樹脂バインダであることが好ましく、ナイロン繊維やポリエステル繊維には、ポリウレタン樹脂がより好ましい。
合成樹脂を押出成形した多孔質体の材質は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ナイロン等のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、テフロン(登録商標)、ABS樹脂、AS樹脂、ポリフェニレンスルファイド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエステルエラストマー等の各種エラストマー等の熱可塑性樹脂が例示される。目的に応じ、充填剤、各種添加剤等が配合されてもよい。
上記のような多孔質体を切削、打ち抜き、または熱可塑性樹脂製の各粒状粒子が互いに部分的に融着し、かつ、各粒状粒子間に相互に連通状の連続気孔を形成している焼結法で成形する場合等は金型により、液体塗布体1の山形櫛歯状の先端部が形成される。
(液体塗布具)
図2に示すように、液体塗布具10は、液体塗布体1の後端部分を液体11に浸漬した構造が例示される。図2(a)は中綿式の液体塗布具10、図2(b)は直液式の液体塗布具10の例である。使用者は、液体塗布具10を持って、液体塗布体1の先端部の第1側傾斜部2U、第2側傾斜部2L、あるいは、傾斜部交点Tの櫛歯を用いて被塗布物に塗布することができる。
(液体塗布方法)
本発明の液体塗布方法は、上記液体塗布体1を備える液体塗布具10を用いて、第1側傾斜部2Uの櫛歯を用いて被塗布物を塗布するステップ、及び/又は、第2側傾斜部2Lの櫛歯を用いて被塗布物を塗布するステップを含む。
さらに、傾斜部交点Tに位置する1つの櫛歯の角、又は、傾斜部交点Tに隣接する2つの櫛歯の角を用いて被塗布物を塗布するステップを含めてもよい。
第1側傾斜部2U、第2側傾斜部2L、傾斜部交点Tに位置する1つの櫛歯の角、又は、傾斜部交点Tに隣接する2つの櫛歯の角を、被塗布物の塗布方向に対し上面視で垂直に当て、該傾斜部等を被塗布物に当てた状態で液体塗布具10を被塗布物の面に対し略垂直(90度程度)又は0度〜90度、好ましくは30度〜90度(垂直)の傾斜角度で傾斜させ、被塗布物の形状に沿って液体塗布体1を傾斜方向に向かって描線することが望ましい。
(液体塗布体1の作製)
ポリトリメチレンテレフタレート繊維(PTT繊維:繊維太さ1.1デシテックス、繊維密度2,000d/mm)を、液体塗布体1の長手方向に引き揃えて繊維束とした。該繊維束を型に引き通して加熱圧縮成形後、ポリウレタン樹脂(樹脂濃度2%)の溶液に浸漬し、熱風乾燥させ、気孔率65%の樹脂接着繊維束を得た。液体塗布体1の長さ1aを32.5mm、幅1bを3.0mm、厚み1cを0.9mmとし、液体塗布体1の先端部を山形櫛歯状に加工した。
(液体塗布体1の先端部の形状)
図5〜図8に、液体塗布体1の先端部の形状の例を示した。
図5に、傾斜部交点Tが櫛歯2の1つに位置する形状を例示した。図6に、傾斜部交点Tが2つの櫛歯間に位置する形状を例示した。図7に、溝3を備える形状を例示した。図8(a)及び図8(b)に、第1側傾斜部2U内に異なる櫛歯幅及び/又は櫛歯間距離を有し、第2側傾斜部2L内に異なる櫛歯幅及び/又は櫛歯間距離を有する例を示した。図8(c)に第1傾斜角2θUが90度であり、図8(d)に第1傾斜角2θUが90度以上の例を示した。
表1に、図5〜図8の液体塗布体1の先端部の形状について、第1側傾斜部2U及び第2側傾斜部2Lの、櫛歯幅(2aUと2aL)、櫛歯間距離(2bUと2bL)、傾斜部の長さ(2cUと2cL)を比較した。また、第1側傾斜部2U、第2側傾斜部2L、傾斜部交点Tを用いた場合の、描線の種類の数を示した。
Figure 2021183055
図5〜図8、表1より、先端部(塗布先端部)がいわゆる山形櫛歯状の液体塗布体1は、少なくとも2種類以上の描線が可能であることが分かる。
なお、塗布時に被塗布物に接触する櫛歯の両末端の距離である塗布幅は、傾斜部交点Tが1つの櫛歯に位置する場合は傾斜部の長さ(2cU、2cL)と同じであり、傾斜部交点Tが2つの櫛歯間に位置する場合は傾斜部の長さ(2cU、2cL)よりやや短くなる。
(溝3の有無による荷重試験)
液体塗布体1の先端部分に溝3を備えた場合の荷重試験を行った。
3.0mmの幅1b、0.9mmの厚み1cを有する液体塗布体1の先端部分に、上面視において傾斜部交点Tから後端方向に3.4mm離れた位置に、液体塗布体1の長手方向に平行な辺上の二か所に、幅0.3mm、深さ0.3mmの溝3を設けた(試料28)。また、溝3を備えない以外は同じ試料を作製した(試料29)。試料28及び試料29の液体塗布体1をそれぞれ組み付けた液体塗布具10を、傾斜角度45度に固定して、1mm押し込んだときの荷重を測定した。
表2に荷重試験結果を示す。
Figure 2021183055
表2より、溝3を有する試料28のほうが、溝を有しない試料29より荷重は小さいこと、すなわち、筆感がよりソフトとなることが分かった。
すなわち、溝3を有する液体塗布体1は、複数の種類の描線で塗布可能であることに加えて、筆感も改善可能なことが分かった。
液体塗布具10は、さまざまな用途に用いることができる。
たとえば、アイブロー、アイライナー、アイシャドウ、リップライナー、リップグロス、コンシーラー、ネイルケア製品、まつ毛ケア製品等の化粧用液体塗布具に適用可能である。
また、たとえば、油性ペン、水性ペン、ボードマーカー、ラインマーカー、ぺイントマーカー、修正ペン、医療用マーカーの筆記用液体塗布具、薬液塗布具等に適用可能である。
1 液体塗布体
1a 液体塗布体の長さ
1b 液体塗布体の幅
1c 液体塗布体の厚み
T 傾斜部交点
U 第1側
L 第2側
2 櫛歯
2U 第1側傾斜部
2θU 第1傾斜角
2aU 第1櫛歯幅
2bU 第1櫛歯間距離
2cU 第1側傾斜部の長さ
2L 第2側傾斜部
2θL 第2傾斜角
2aL 第2櫛歯幅
2bL 第2櫛歯間距離
2cL 第2側傾斜部の長さ
3 溝
3a 傾斜部交点から溝までの距離
10 液体塗布具
11 液体

Claims (7)

  1. 先端部分が略板状の液体塗布体であって、
    前記液体塗布体の先端部分の横断面は、略矩形であり、
    前記液体塗布体の先端部は、上面視において、所定の位置の傾斜部交点を起点に第1側傾斜部及び第2側傾斜部を有し、かつ、前記第1側傾斜部及び前記第2側傾斜部は複数の櫛歯を備え、
    前記第1側傾斜部は、前記液体塗布体の長手方向に対し、第1傾斜角の角度で傾斜し、前記第2側傾斜部は、前記液体塗布体の長手方向に対し、第2傾斜角の角度で傾斜し、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角の合計は180度未満である、液体塗布体。
  2. 前記第1側傾斜部の櫛歯は、塗布時に被塗布物に接する第1櫛歯幅と、隣り合う櫛歯間の距離であり塗布時に被塗布物に接しない第1櫛歯間距離を有し、
    前記第2側傾斜部の櫛歯は、塗布時に被塗布物に接する第2櫛歯幅と、隣り合う櫛歯間の距離であり塗布時に被塗布物に接しない第2櫛歯間距離を有し、
    前記第1側傾斜部の長さと前記第2側傾斜部の長さ、前記第1櫛歯幅と前記第2櫛歯幅、及び、前記第1櫛歯間距離と前記第2櫛歯間距離の3つのうち、少なくとも1以上が異なる、請求項1記載の液体塗布体。
  3. 上面視において、前記傾斜部交点から後端方向に所定距離離れた位置に、前記液体塗布体の長手方向に平行な辺上の二か所に、溝をさらに備える、請求項1又は2に記載の液体塗布体。
  4. 前記液体塗布体は、液体を中継可能な多孔質体である、請求項1〜3いずれか一項に記載の液体塗布体。
  5. 前記多孔質体は、前記液体塗布体の長手方向に繊維を束ねた繊維束と、接着する樹脂を含む、請求項4に記載の液体塗布体。
  6. 請求項1〜5いずれか一項に記載の液体塗布体を備える、液体塗布具。
  7. 請求項6記載の液体塗布具を用いて、前記第1側傾斜部の櫛歯を用いて被塗布物を塗布するステップ、及び/又は、前記第2側傾斜部の櫛歯を用いて被塗布物を塗布するステップを含む、液体塗布方法。
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