JP2021181408A - パーキンソン病治療用組成物及びカテコール類血中濃度向上用組成物 - Google Patents

パーキンソン病治療用組成物及びカテコール類血中濃度向上用組成物 Download PDF

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Masahiro Nagai
正弘 野元
Masahiro Nomoto
正幸 池田
Masayuki Ikeda
洋 岩本
Hiroshi Iwamoto
安弘 武田
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Abstract

【課題】COMT活性をより効果的に阻害するための手法を提供すること。【解決手段】本技術は、ラクトフェリンと、カテコール類とを有効成分として含有し、血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象用のパーキンソン病治療用組成物を提供する。また、本技術は、ラクトフェリンと、コレステロール、脂肪酸、及び脂肪酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の成分とを、有効成分として含有するカテコール類血中濃度向上用組成物も提供する。本技術の組成物は、医薬品組成物であってよく、又は、飲食品であってもよい。【選択図】なし

Description

本技術は、パーキンソン病治療用組成物及びカテコール類血中濃度向上用組成物に関する。
パーキンソン病(Parkinson’s disease、PDともいう)は、神経伝達物質ドーパミンを生成する黒質内のドーパミン作動性神経細胞の減少による、脳内のドーパミンの濃度低下を伴う神経変性疾患である。パーキンソン病の症状として、例えば四肢運動調節障害、不随意運動、又は姿勢反射障害などの運動症状が挙げられる。
現在のパーキンソン病治療には、低下したドーパミン神経伝達を内服薬(例えばドーパミン前駆体、ドーパミン受容体作動薬、又はドーパミン分解阻害薬など)や電気刺激によって補充する対症療法が広く採用されている。
対症療法のうち、ドーパミン前駆体であるレボドパ(L−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン)の投与が広く行われている。レボドパは、通常、経口投与され、経口投与されたレボドパは、血液に入り、血中のレボドパの一部は、血液脳関門を通過する。通過したレボドパは、脳内でレボドパ脱炭酸酵素により部分的にドーパミンに代謝され、それがパーキンソン病の運動症状を一時的に改善する。しかし、経口投与されたレボドパは、消化管や末梢組織において、酵素の1つであるカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)によって代謝され、脳内へ移行するレボドパの量が減少する。
従来、脳内へ移行するレボドパの量を増加させるため、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)の活性を阻害するCOMT阻害剤とレボドパとを一緒に投与することにより代謝を抑えることが行われている。近年、初乳中に高濃度に含まれ、ホエー等から大量に分離精製される乳タンパク質であるラクトフェリンが機能性食品素材としてサプリメント等に利用されている。ラクトフェリンはカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)の活性を阻害するCOMT阻害効果を有する多機能な乳タンパク質として知られている。例えば、下記特許文献1には、このようなCOMT阻害剤としてラクトフェリン類を使用することが記載されている。
特開2014−58505号公報
COMTをより効果的に阻害することができれば、例えばレボドパなどのカテコール類の血中濃度をさらに向上させることができると考えられる。そこで、本技術は、COMT活性をより効果的に阻害するための手法を提供することを主目的とする。
本発明者らは、例えばコレステロール及び脂肪酸などの脂質が、ラクトフェリンのCOMT阻害活性を高めることができることを見出した。さらに、ラクトフェリンとカテコール類とを有効成分として含有する組成物が、特定値以上の脂質血中濃度を有するヒトにおけるカテコール類血中濃度を向上させるために適していることを見出した。
すなわち、本技術は以下を提供する。
[1]ラクトフェリンと、カテコール類とを有効成分として含有し、血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象用のパーキンソン病治療用組成物。
[2]前記対象の血液中の総コレステロール値の特定値が199mg/dLである[1]に記載のパーキンソン病治療用組成物。
[3]前記対象の血液中の空腹時中性脂肪値が98mg/dL以上であり、かつ血液中の総コレステロール値が180mg/dL以上である[1]に記載のパーキンソン病治療用組成物。
[4]前記カテコール類がレボドパである[1]〜[3]のいずれかに記載のパーキンソン病治療用組成物。
[5]ラクトフェリンと、コレステロール、脂肪酸、及び脂肪酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の成分とを、有効成分として含有するカテコール類血中濃度向上用組成物。
[6]前記ラクトフェリンと、前記コレステロール及び/又は前記脂肪酸及び/又はその塩とが結合する[5]に記載の組成物。
[7]前記組成物が医薬組成物である[5]又は[6]に記載の組成物。
[8]前記組成物が飲食品組成物である[5]又は[6]に記載の組成物。
[9]前記組成物がカテコール−O−メチルトランスフエラーゼ阻害用組成物である[5]〜[8]のいずれか一つに記載の組成物。
[10]パーキンソン病治療剤が投与される対象へのラクトフェリン投与の有効性の評価方法であって、
前記対象の血液中の総コレステロール値を基準として、ラクトフェリンを投与するかを判定する判定工程を含む、前記評価方法。
本技術により、COMTをより効果的に阻害することができる。当該COMT阻害によって、例えば、脳内へのカテコール類の移行量を増加させることができる。
なお、本技術の効果は、ここに記載された効果に限定されず、本明細書内に記載されたいずれかの効果であってもよい。
ラクトフェリンとコレステロールとの反応によるCOMT阻害活性の増強の結果を示すグラフである。 ラクトフェリンと脂肪酸ナトリウムとの反応によるCOMT阻害活性の増強の結果を示すグラフである。 コレステロール値の高低で2群に分類した被験者に関するラクトフェリン投与有無による血中レボドパ濃度変化の結果を示すグラフである。 コレステロール値及び中性脂肪値の高低で2群に分類した被験者に関するラクトフェリン投与有無による血中レボドパ濃度変化の結果を示すグラフである。
以下に本技術の好ましい実施形態について説明する。ただし、本技術は以下の好ましい実施形態に限定されず、本技術の範囲内で自由に変更することができるものである。
1.パーキンソン病治療用組成物
本技術のパーキンソン病治療用組成物は、ラクトフェリンと、カテコール類とを有効成分として含有する。本技術のパーキンソン病治療用組成物は、血液中の総コレステロール値が特定値以上の対象、特には血液中の総コレステロール値が特定値以上のヒトに投与されることで、血液中のカテコール類濃度を向上させるためのものである。本技術の組成物により、例えばカテコール類としてレボドパを使用した場合、脳内へ移行するレボドパの量を増加させることができる。
また、本技術の組成物の有効成分は、食品として長年使用されてきた乳由来の成分である。当該成分は、生体への安全性が高い。そのため、本技術の組成物は、安心して哺乳動物、特にはヒトに投与することができる。
<カテコール類>
本技術で使用されるカテコール類は、パーキンソン病治療に使用されるものであり、例えば脳内の血液脳関門を通過できるドーパミン前駆体である。カテコール類として、例えば、レボドパ(L−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン)を使用してもよい。レボドパ(L−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン)は、通常、経口投与される。経口投与されたレボドパの一部は、血液脳関門を通過し、脳内でレボドパ脱炭酸酵素によりドーパミンに代謝され、パーキンソン病の症状を改善する。しかし、経口投与されたレボドパの多くは、消化管や末梢組織に存在する芳香族L−アミノ酸デカルボキシラーゼ酵素やカテコール−O−メチルトランスフエラーゼによりドーパミンへ迅速に代謝されるので、脳内へ移行するレボドパの量が減少する。従って、脳内へ移行するレボドパの量を減少させないために、レボドパの代謝分解に関連する酵素活性の阻害剤が本技術において使用されてもよい。すなわち、本技術のパーキンソン病治療用組成物は、例えば前記酵素活性阻害剤をさらに含んでよい。このような酵素活性の阻害剤として、例えば、カルビドパ及びベンゼラジド等のデカルボキシラーゼ阻害剤、エンタカボン及びトルカボン等のカテコール−O−メチルトランスフエラーゼ(COMT)阻害剤、並びに、モクロベミド、ラサギリン又はセレギリン又はサフィナミド等のモノアミンオキシダーゼ(MAO)−A又はMAO−B阻害剤が使用されてもよい。
本技術のパーキンソン病治療用組成物の有効成分であるカテコール類の含有割合が、例えば、当該組成物の全質量に対して、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上であってもよい。
本技術のパーキンソン病治療用組成物の有効成分であるカテコール類の含有割合が、例えば、当該組成物の全質量に対して、好ましくは80質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下であってもよい。
本技術において、パーキンソン病治療用組成物の有効成分であるカテコール類の含有割合の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、カテコール類の含有割合が、上記組成物の全質量に対して、好ましくは0.1〜80質量%、より好ましくは1〜50質量%、さらに好ましくは10〜20質量%であってもよい。
本技術のパーキンソン病治療用組成物は、1日当たりのカテコール類摂取量が、例えば、好ましくは10mg以上、より好ましくは50mg以上、さらに好ましくは300mg以上となるように対象に投与されてよい。これにより、本技術の効果がより効果的に奏される。
また、本技術のパーキンソン病治療用組成物は、1日当たりのカテコール類摂取量が、例えば、好ましくは1500mg以下、より好ましくは1000mg以下、さらに好ましくは600mg以下となるように対象に投与されてよい。カテコール類摂取量の上限値は特に設定されなくてもよいが、摂取の簡便さの観点から、上記の値のいずれかを上限値として設定してもよい。
本技術において、1日当たりのカテコール類摂取量の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、例えば、1日当たりのカテコール類摂取量が、好ましくは10〜1500mg、より好ましくは50〜1000mg、さらに好ましくは300〜600mgであってもよい。
<ラクトフェリン>
本技術では、ラクトフェリンはカテコール−O−メチルトランスフエラーゼ(COMT)阻害剤として使用される。ラクトフェリンは、例えば、乳、涙、唾液、及び血液等の体液中に存在する鉄結合性の糖蛋白質である。ラクトフェリンは、哺乳動物、例えば、ヒツジ、ヤギ、ブタ、マウス、水牛、ラクダ、ヤク、ウマ、ロバ、ラマ、ウシ又はヒト等の乳に含まれる。すなわち、本技術において使用されるラクトフェリンは、哺乳動物の乳由来のものであってよい。含有量及び入手容易性の観点から、例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ヒト等の乳由来のものが好ましい。乳は、初乳、移行乳、常乳、及び末期乳のいずれでもよい。本技術において、市販入手可能なラクトフェリンが使用されてもよい。
本技術においては、ラクトフェリンは哺乳動物の乳由来のものに限定されない。例えば、哺乳動物の乳を処理して得られる脱脂乳又はホエー等から常法(例えば、イオンクロマトグラフィー等)によって分離又は精製されたラクトフェリン、遺伝子操作によって微生物、動物細胞、トランスジェニック動物等から産生された組換えラクトフェリン、合成ラクトフェリン、又はそれらの混合物であってもよい。また、ラクトフェリンは、非グリコシル化又はグリコシル化されたものでもよい。上記ラクトフェリンは、市販のラクトフェリンを使用してもよい。この市販のラクトフェリンとして、工業的規模で製造されているもの(例えば、森永乳業社製)が挙げられる。
本技術のパーキンソン病治療用組成物の有効成分であるラクトフェリンの含有割合が、例えば、当該組成物の全質量に対して、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であってもよい。
本技術のパーキンソン病治療用組成物の有効成分であるラクトフェリンの含有割合が、例えば、当該組成物の全質量に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下であってもよい。
本技術において、パーキンソン病治療用組成物の有効成分であるラクトフェリンの含有割合の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、ラクトフェリンの含有割合が、上記組成物の全質量に対して、好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは1〜10質量%であってもよい。
本技術のパーキンソン病治療用組成物は、1日当たりのラクトフェリン摂取量が、例えば、好ましくは10mg以上、より好ましくは100mg以上、さらに好ましくは500mg以上となるように対象に投与されてよい。これにより、本技術の効果がより効果的に奏される。
また、本技術のパーキンソン病治療用組成物は、1日当たりのラクトフェリン摂取量が、例えば、好ましくは10000mg以下、より好ましくは5000mg以下、さらに好ましくは3000mg以下となるように対象に投与されてよい。ラクトフェリン摂取量の上限値は特に設定されなくてもよいが、摂取の簡便さの観点から、上記の値のいずれかを上限値として設定してもよい。
本技術において、1日当たりのラクトフェリン摂取量の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、例えば、1日当たりのラクトフェリン摂取量が、好ましくは10〜10000mg、より好ましくは100〜5000mg、さらに好ましくは500〜3000mgであってもよい。
<対象>
本技術のパーキンソン病治療用組成物の対象とは、当該組成物を投与する対象のことをいい、通常はヒトである。パーキンソン病は、通常、高齢で発症するが、40歳以下で発症することもあり、本技術の組成物は、幅広い年齢の対象に投与されてもよい。本技術の組成物は、ヒト以外の対象に投与されてもよい。本技術の組成物の投与対象として、例えば、ヒト以外の哺乳動物を挙げることができる。ヒト以外の哺乳動物として、例えば、マウス、ラット、ハムスター、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ブタ、サル等が挙げられる。
本技術においては、対象の血液中の総コレステロール値が特定値以上である。本技術の組成物の投与対象の血液中の総コレステロール値が特定値以上であることにより、ラクトフェリンのカテコール−O−メチルトランスフエラーゼの活性阻害能力を向上させることができる。対象の血液中の総コレステロール値の特定値が、例えば、好ましくは180mg/dL以上、より好ましくは199mg/dL以上、さらに好ましくは212mg/dL以上であってもよい。
本技術においては、対象の血液中の総コレステロール値の上限値は特に設定されなくてもよいが、例えば、対象の血液中の総コレステロール値は400mg/dL以下、特には350mg/dL以下、より特には300mg/dL以下であってよい。
空腹時中性脂肪値が高いにも関らず、血液中の総コレステロール値が低い対象が存在することを考慮すると、総コレステロール値が特定値以上であり且つ空腹時中性脂肪値が特定値以上である対象に対して、本技術のパーキンソン病治療用組成物を投与することも有効である。本技術では、好ましくは、対象の血液中の空腹時中性脂肪値が98mg/dL以上であると同時に対象の血液中の総コレステロール値が180mg/dL以上であり、より好ましくは、対象の血液中の空腹時中性脂肪値が90mg/dL以上であると同時に対象の血液中の総コレステロール値が199mg/dL以上であり、さらに好ましくは、対象の血液中の空腹時中性脂肪値が80mg/dL以上であると同時に対象の血液中の総コレステロール値が212mg/dL以上であってもよい。
本技術のパーキンソン病治療用組成物は、経口投与、局所投与(例えば、脳への局所投与、特には海馬歯状回への局所投与)、静脈内投与、腹腔内投与、皮内投与、舌下投与等のいずれでもよく、投与方法に応じて、適宜所望の投与剤型に製剤化することができる。例えば、経口投与の場合、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等の固形製剤、内服液剤、シロップ剤等の液体製剤等に製剤化することができる。また、非経口投与の場合、注射剤等に製剤化することができる。また、適切なドラッグデリバリーシステム(DDS)(例えば、血液脳関門を通過するためのDDS)を使用してもよい。
2.カテコール類血中濃度向上用組成物
本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物は、ラクトフェリンと、コレステロール、脂肪酸、及び脂肪酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の成分とを、有効成分として含有する。本技術において、コレステロール、脂肪酸、及び脂肪酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の成分と、ラクトフェリンとを有効成分として含有させることにより、ラクトフェリンのCOMT阻害活性を向上させることができる。従って、カテコール類と本技術に係るカテコール類血中濃度向上用組成物とが投与されることにより対象の血液中におけるカテコール類濃度を向上させることができる。
上記ラクトフェリンは、前記パーキンソン病治療用組成物で使用するものと同様なので説明を省略する。
本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物の有効成分であるラクトフェリンの含有割合が、例えば、当該組成物の全質量に対して、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であってもよい。
本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物の有効成分であるラクトフェリンの含有割合が、例えば、当該組成物の全質量に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下であってもよい。
本技術において、カテコール類血中濃度向上用組成物の有効成分であるラクトフェリンの含有割合の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、ラクトフェリンの含有割合が、上記組成物の全質量に対して、好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは1〜10質量%であってもよい。
本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物は、1日当たりのラクトフェリン摂取量が、例えば、好ましくは10mg以上、より好ましくは100mg以上、さらに好ましくは500mg以上となるように対象に投与されてよい。これにより、本技術の効果がより効果的に奏される。
また、本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物は、1日当たりのラクトフェリン摂取量が、例えば、好ましくは10000mg以下、より好ましくは5000mg以下、さらに好ましくは2000mg以下となるように対象に投与されてよい。ラクトフェリン摂取量の上限値は特に設定されなくてもよいが、摂取の簡便さの観点から、上記の値のいずれかを上限値として設定してもよい。
本技術において、1日当たりのラクトフェリン摂取量の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、例えば、1日当たりのラクトフェリン摂取量が、好ましくは10〜10000mg、より好ましくは100〜5000mg、さらに好ましくは500〜2000mgであってもよい。
本技術で使用するコレステロールとしては、動物又は植物から得られたものであってもよく、また、微生物培養、化学合成、酵素反応等によって生成したものであってもよい。例えば、食品分野で使用される、卵黄、バターオイル、魚油、羊毛ロウ(ラノリン)等の天然物から精製されたコレステロールが挙げられる。上記コレステロールは、市販のコレステロールを使用してもよい。この市販のコレステロールとして、例えば、クローダジャパン株式会社(商品名:COLESTEROL NF)、日本水産株式会社(商品名:ニッスイマリンコレステロール)等が挙げられる。
前記コレステロールの含有割合は、例えば、前記カテコール類血中濃度向上用組成物の全質量に対して、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であってもよい。
前記コレステロールの含有割合は、例えば、前記カテコール類血中濃度向上用組成物の全質量に対して、好ましくは10質量%以下、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下であってもよい。
本技術において、前記コレステロールの含有割合の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、前記コレステロールの含有割合が、上記組成物の全質量に対して、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜2質量%、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%であってもよい。
本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物は、1日当たりの前記コレステロールの摂取量が、例えば、好ましくは1mg以上、より好ましくは10mg以上、さらに好ましくは30mg以上となるように対象に投与されてよい。これにより、本技術の効果がより効果的に奏される。
また、本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物は、1日当たりの前記コレステロールの摂取量が、例えば、好ましくは750mg以下、より好ましくは500mg以下、さらに好ましくは250mg以下となるように対象に投与されてよい。コレステロール摂取量の上限値は特に設定されなくてもよいが、摂取の簡便さの観点から、上記の値のいずれかを上限値として設定してもよい。
本技術において、1日当たりの前記コレステロールの摂取量の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、例えば、1日当たりの前記コレステロールの摂取量は、好ましくは1〜750mg、より好ましくは10〜500mg、さらに好ましくは30〜250mgであってもよい。
本技術で使用する脂肪酸は、直鎖脂肪酸であってもよく、又は、分岐脂肪酸であってもよい。また、脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよく、不飽和脂肪酸であってもよい。本技術で使用する脂肪酸の炭素数は、例えば10以上、特には12以上であってよい。本技術で使用する脂肪酸の炭素数は、より具体的には10〜25、特には12〜22、さらにより特には14〜20であってよい。このような炭素数を有する長鎖脂肪酸が、本技術による効果を奏するために適している。本技術で採用される脂肪酸のより具体的な例として、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、及びオレイン酸を挙げることができ、これら脂肪酸のうちの1つ又は2つ以上の組合せが本技術における脂肪酸として採用されてよい。特に好ましくは、オレイン酸、リノール酸、及びパルミチン酸のうちの1つ、2つ、又は3つが、本技術における前記脂肪酸として採用されてよい。
本技術で使用する脂肪酸塩としては、例えば、上記脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、上記脂肪酸のマグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられ、これら脂肪酸塩のうちの1つ又は2つ以上の組合せが本技術における脂肪酸塩として採用されてよい。本技術で使用する脂肪酸塩は、好ましくは上記脂肪酸のアルカリ金属塩であり、さらにより好ましくは上記脂肪酸のナトリウム塩である。本技術で採用される脂肪酸塩は、例えば、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、リノール酸塩、アラキドン酸塩、及びオレイン酸塩のうちの1つ又は2つ以上の組合せであってよく、より好ましくはラウリン酸のナトリウム塩、ミリスチン酸のナトリウム塩、パルミチン酸のナトリウム塩、ステアリン酸のナトリウム塩、リノール酸のナトリウム塩、アラキドン酸のナトリウム塩、及びオレイン酸のナトリウム塩のうちの1つ又は2つ以上の組合せであってよい。特に好ましくは、本技術で採用される脂肪酸塩は、オレイン酸のナトリウム塩、リノール酸のナトリウム塩、及びパルミチン酸のナトリウム塩のうちの1つ、2つ、又は3つであってよい。
前記脂肪酸の含有割合は、例えば、前記組成物の全質量に対して、好ましくは0.0002質量%以上、より好ましくは0.002質量%以上、さらに好ましくは0.02質量%以上であってもよい。
前記脂肪酸の含有割合は、例えば、前記組成物の全質量に対して、好ましくは90質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下であってもよい。
前記脂肪酸の含有割合の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、前記脂肪酸の含有割合は、上記組成物の全質量に対して、好ましくは0.0002〜90質量%、より好ましくは0.002〜10質量%、さらに好ましくは0.02〜0.5質量%であってもよい。
前記脂肪酸塩の含有割合の数値範囲は、以上で、前記脂肪酸について説明した数値範囲と同じであってよく、その説明が前記脂肪酸塩についても当てはまる。
本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物は、1日当たりの前記脂肪酸の摂取量が、例えば、好ましくは0.2mg以上、より好ましくは2mg以上、さらに好ましくは10mg以上となるように対象に投与されてよい。これにより、本技術の効果がより効果的に奏される。
また、本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物は、1日当たりの前記脂肪酸の摂取量が、例えば、好ましくは2000mg以下、より好ましくは500mg以下、さらに好ましくは40mg以下となるように対象に投与されてよい。脂肪酸摂取量の上限値は特に設定されなくてもよいが、摂取の簡便さの観点から、上記の値のいずれかを上限値として設定してもよい。
本技術において、1日当たりの前記脂肪酸の摂取量の数値範囲の下限値及び上限値は、以上で挙げた値のうちからそれぞれ選択されてよい。例えば、本技術の一つの実施態様に従い、例えば、1日当たりの前記脂肪酸の摂取量が、好ましくは0.2〜2000mg、より好ましくは2〜500mg、さらに好ましくは10〜40mgであってもよい。
前記脂肪酸塩の摂取量の数値範囲は、以上で、前記脂肪酸について説明した数値範囲と同じであってよく、その説明が前記脂肪酸塩についても当てはまる。
本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物は、当該組成物に含まれるラクトフェリンとコレステロール、脂肪酸及び脂肪酸塩のうちから選ばれる1又は2以上の成分とが結合するように構成されうる。当該結合は、例えば同じ液体内における前記ラクトフェリンと前記成分との一時的な結合(例えば相互作用できる程度の接近など)を意味してよい。
本技術のカテコール類血中濃度向上用組成物の投与対象は、上記パーキンソン病治療用組成物と同様であってもよく、また、対象の血液中の総コレステロール値については特に制限されないが、上記パーキンソン病治療用組成物の対象と同様であってもよい。
本技術の組成物は、例えば、医薬、飲食品、又は飼料として使用されてもよい。本技術の組成物には、これらの用途に使用される場合に含まれる追加成分が適宜含まれてもよい。
<医薬組成物>
本技術の組成物は、医薬組成物として用いることができる。本技術の医薬組成物は、パーキンソン病治療のために又は血液中のカテコール類濃度を向上させるために使用され得る。
本技術における有効成分は、食品として長年使用されてきた乳由来の成分を有効成分とするため、患者の疾患の種類に関係なく安心して投与できる可能性が高い。また、長期間、連続的に投与しても副作用を心配する必要性も少ない。更に、他の薬剤との併用においても安全性が高い。例えば、脳内へ移行するカテコール類の量を減少させないために、カテコール類の代謝分解に関連する酵素活性の阻害用組成物と一緒に投与されてもよい。このような酵素活性の阻害用組成物として、例えば、カルビドパ及びベンゼラジド等のデカルボキシラーゼ阻害用組成物、エンタカボン及びトルカボン等のカテコール−O−メチルトランスフエラーゼ(COMT)阻害用組成物、並びに、モクロベミド、ラサギリン又はセレギリン又はサフィナミド等のモノアミンオキシダーゼ(MAO)−A又はMAO−B阻害用組成物が挙げられる。
本技術の組成物を医薬組成物として利用する場合、経口投与、局所投与(例えば、脳への局所投与、特には海馬歯状回への局所投与)、静脈内投与、腹腔内投与、皮内投与、舌下投与等のいずれでもよく、投与方法に応じて、適宜所望の投与剤型に製剤化することができる。例えば、経口投与の場合、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等の固形製剤、内服液剤、シロップ剤等の液体製剤等に製剤化することができる。また、非経口投与の場合、注射剤等に製剤化することができる。また、適切なドラッグデリバリーシステム(DDS)(例えば、血液脳関門を通過するためのDDS)を使用してもよい。
また、製剤化に際しては、本技術の医薬組成物には、通常製剤化に用いられている賦形剤、pH調整剤、着色剤、矯味剤などの種々の成分が含まれてよい。また、本技術の効果を損なわない限り、本技術の医薬組成物には、公知の他の医薬成分が含まれてよい。本技術の医薬組成物の製剤化は、剤形に応じて適宜公知の方法により実施できる。製剤化に際しては、適宜、製剤担体を配合して製剤化してもよい。
加えて、製剤化は剤形に応じて適宜公知の方法により実施できる。製剤化に際しては、有効成分である、ラクトフェリン、コレステロール、脂肪酸及び脂肪酸塩のうちから選ばれる1又は2以上の成分のみを製剤化してもよく、適宜、製剤担体を配合して製剤化してもよい。
また、前記製剤担体としては、剤形に応じて、各種有機又は無機の担体や基剤を用いることができる。本技術の組成物の製剤化のために用いられる成分として、例えば賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、及び矯味矯臭剤が挙げられる。
賦形剤としては、例えば、還元麦芽糖、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビット等の糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプン等のデンプン誘導体;結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等のセルロース誘導体;アラビアゴム;食物繊維;デキストリン;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム等の珪酸塩誘導体;リン酸カルシウム等のリン酸塩誘導体;炭酸カルシウム等の炭酸塩誘導体;硫酸カルシウム等の硫酸塩誘導体等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、上記賦形剤の他、ゼラチン;ポリビニルピロリドン;マクロゴール等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、上記賦形剤の他、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン等の化学修飾されたデンプン又はセルロース誘導体等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ピーガム、ゲイロウ等のワックス類;硼酸;グリコール;フマル酸、アジピン酸等のカルボン酸類;安息香酸ナトリウム等のカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウム等の硫酸塩類;ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム等のラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物等の珪酸類;デンプン誘導体等;及び、ナタネ硬化油等の硬化油が挙げられる。
安定剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類;塩化ベンザルコニウム;無水酢酸;ソルビン酸等が挙げられる。
矯味矯臭剤としては、例えば、甘味料、酸味料、香料等が挙げられる。
<飲食品>
本技術の組成物は、飲食品組成物であってよい。本技術の飲食品組成物は、パーキンソン病治療のために又は血液中のカテコール類濃度を向上させるために使用され得る。
本技術の飲食品組成物の例として、例えば清涼飲料若しくは乳飲料などの飲料又は当該飲料の濃縮原液及び当該飲料を調製するために用いられる粉末;例えば加工乳及び発酵乳などの乳製品;育児用調製粉乳;経腸栄養食;及び機能性食品が挙げられる。
また、本技術の飲食品組成物の例として、例えば炭酸飲料、栄養飲料、若しくは果実飲料などの飲料又は当該飲料の濃縮原液及び当該飲料を調製するために用いられる粉末;例えばアイスクリーム、アイスシャーベット、及びかき氷などの冷菓;例えばそば、うどん、はるさめ、餃子の皮、しゅうまいの皮、中華麺、及び即席麺などの麺類;例えばキャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、及び焼き菓子などの菓子類;例えば、かまぼこ、ハム、及びソーセージなどの水産又は畜産加工食品;例えばサラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、及びドレッシングなどの油脂及び油脂加工食品;例えばソース及びたれなどの調味料;例えばスープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物、及びパンなどの調理された食品を挙げることができる。本技術の飲食品組成物は、例えば液状及びタブレット状のサプリメントであってもよい。
これらの飲食品は、当業者に既知の方法により製造されてよい。これらの飲食品の製造方法において、ラクトフェリンと、コレステロール、脂肪酸及び脂肪酸塩のうちから選ばれる1種又は2種以上の成分とを添加する時点及び方法は、当業者により適宜選択されてよい。
また、本技術の飲食品組成物は、例えばカテコール類血中濃度向上という保健用途又はカテコール類血中濃度向上作用に関する保健用途が表示された飲食品として提供又は販売されることが可能である。
「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起又は類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、及び表示する対象物又は媒体等の如何に拘わらず、全て本技術の「表示」行為に該当する。
本技術の飲食品組成物は、例えば「パーキンソン病治療のために」又は「カテコール類血中濃度向上のために」などの表示が付されてよい。
「表示」は、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により行われることが好ましい。具体的には、飲食品に係る商品又は商品の包装に前記用途を記載したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示し、輸入する行為、商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に上記用途を記載して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に上記用途を記載して電磁的(インターネット等)方法により提供する行為等が挙げられる。
表示内容としては、行政等によって認可された表示(例えば、行政が定める各種制度に基づいて認可を受け、そのような認可に基づいた態様で行う表示等)であることが好ましい。また、そのような表示内容を、包装、容器、カタログ、パンフレット、POP(Point of purchase advertising)等の販売現場における宣伝材、その他の書類等へ付することが好ましい。
また、「表示」には、例えば健康食品、機能性食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、特定保健用食品、栄養機能食品、及び医薬用部外品などの製品であることを示す表示が含まれる。より具体的な表示の例として、好ましくは消費者庁によって認可される表示、例えば特定保健用食品制度又はこれに類似する制度にて認可される表示などが挙げられる。消費者庁によって認可される表示の例として、例えば特定保健用食品としての表示、条件付き特定保健用食品としての表示、身体の構造や機能に影響を与える旨の表示、及び疾病リスク減少表示などを挙げることができる。より具体的には、健康増進法施行規則(平成15年4月30日日本国厚生労働省令第86号)に定められた特定保健用食品としての表示(特に保健の用途の表示)及びこれに類する表示が、典型的な例である。
3.カテコール−O−メチルトランスフエラーゼ阻害用組成物
本技術は、ラクトフェリンを含むカテコール−O−メチルトランスフエラーゼ阻害用組成物(以下「COMT阻害用組成物」ともいう)も提供する。
本技術の一つの実施態様において、当該COMT阻害用組成物は、血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象用であってよい。当該COMT阻害用組成物は、当該対象におけるCOMT阻害に適している。当該特定値は、好ましくは199mg/dLである。当該対象及び当該特定値は、上記「1.パーキンソン病治療用組成物」において説明したとおりであってよく、その説明が本実施態様のCOMT阻害用組成物についても当てはまる。
本技術の他の実施態様において、当該COMT阻害用組成物は、血液中の空腹時中性脂肪値が特定値以上であり且つ血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象用であってよい。当該COMT阻害用組成物は、当該対象におけるCOMT阻害に適している。当該空腹時中性脂肪値が特定値は好ましくは98mg/dLである。当該血液中の総コレステロール値は好ましくは180mg/dLである。この実施態様に関しても、当該対象及び当該特定値は、上記「1.パーキンソン病治療用組成物」において説明したとおりであってよく、その説明が本実施態様のCOMT阻害用組成物についても当てはまる。
4.ラクトフェリン投与による有効性評価方法
本技術は、ラクトフェリン投与の有効性の評価方法も提供する。前記方法において評価される有効性は、例えばラクトフェリンによるCOMT阻害の有効性であってよく、又は、パーキンソン病治療剤(特にはカテコール類、より特にはドーパミン前駆体、さらにより特にはレボドパ)が投与される対象へのラクトフェリン投与の有効性であってよく、又は、カテコール類血中濃度向上が求められる対象へのラクトフェリン投与の有効性であってもよい。上記1.において述べたとおり、ラクトフェリンは、特定の対象に対して投与された場合に、より優れたCOMT阻害効果を発揮する。そのため、特定の対象であるかに基づきラクトフェリン投与の有効性を評価することで、例えばラクトフェリン投与がより有効である対象を選別することができる。すなわち、本技術の有効性評価方法は、例えば、ラクトフェリン投与対象の選別方法の一工程として行われてよく、当該有効性評価結果に基づき、ラクトフェリンの投与対象が選別されうる。
本技術の一つの実施態様において、前記評価方法は、前記パーキンソン病治療剤が投与される対象へのラクトフェリン投与の有効性の評価方法である。この実施態様において、前記評価方法は、前記パーキンソン病治療剤が投与される対象に対して、ラクトフェリンを投与するかを判定する判定工程を含む。
前記判定工程において、例えば、前記対象の血液中の総コレステロール値を基準として、ラクトフェリンを投与するかが判定されてよい。特には、前記判定工程において、前記対象の血液中の総コレステロール値が、上記「1.パーキンソン病治療用組成物」において述べた特定値以上であるかによって、ラクトフェリンを投与するかが判定されうる。前記判定工程において、前記総コレステロール値が特定値以上である場合に、ラクトフェリンを投与すると判定されうる。前記総コレステロール値が特定値未満である場合には、ラクトフェリンを投与しないと判定されうる。
代替的には、前記判定工程において、例えば、前記対象の血液中の総コレステロール値及び空腹時中性脂肪値を基準として、ラクトフェリンを投与するかが判定されてよい。特には、前記判定工程において、前記総コレステロール値及び前記空腹時中性脂肪値の両方が、上記「1.パーキンソン病治療用組成物」において述べた特定値以上であるかによって、ラクトフェリンを投与するかが判定されうる。前記判定工程において、前記値の両方が特定値以上である場合に、ラクトフェリンを投与すると判定されうる。前記値のいずれか一方又は両方が特定値未満である場合には、ラクトフェリンを投与しないと判定されうる。
本技術の他の実施態様において、前記評価方法は、カテコール類血中濃度向上が求められる対象へのラクトフェリン投与の有効性の評価方法である。この実施態様において、前記評価方法は、カテコール類血中濃度向上が求められる対象に対して、ラクトフェリンを投与するかを判定する判定工程を含む。当該判定工程は、上記で述べた「パーキンソン病治療剤が投与される対象へのラクトフェリン投与の有効性の評価方法」における判定工程と同じであってよい。
本技術は、以下の方法及び物も提供する。
[1]
ラクトフェリンと、カテコール類とを、血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象用パーキンソン病治療用組成物の製造のために使用する方法。
[2]
血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象のパーキンソン病治療のためのラクトフェリン。
[3]
ラクトフェリンを投与することで、血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象のパーキンソン病を治療する方法。
[4]
ラクトフェリンと、カテコール類とを、血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象用の血液中のカテコール類濃度向上用組成物の製造のために使用する方法。
[5]
血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象の血液中のカテコール類濃度向上のためのラクトフェリン。
[6]
ラクトフェリンを投与することで、血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象の血液中のカテコール類濃度を向上する方法。
以下に実施例を用いて本技術をさらに詳しく説明するが、本技術はこれら実施例に限定されるものではない。
[試験例1]ラクトフェリンとコレステロールの反応によるCOMT阻害活性の向上
1.試料の調製
(1)コレステロール含有溶液の調製
コレステロール(富士フィルム株式会社製)を最終濃度25mg/mLとなるようにエタノールに添加してコレステロール含有エタノール溶液を調製した。このコレステロール含有エタノール溶液25μLを、レシチン(富士フィルム株式会社製)とデオキシコール酸塩(富士フィルム株式会社製)をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶解させたPBS溶液(レシチン濃度20mg/mL、デオキシコール酸塩濃度10mg/mL)100μLに添加し、37℃で10分反応させてコレステロール含有溶液を調製した。コレステロール含有溶液を室温で保存した。
(2)ラクトフェリンとコレステロールとの反応生成物の調製
コレステロール含有溶液20μLを、牛ラクトフェリン(以下「bLF」ともいう、森永乳業株式会社製)を脱イオン水に溶解させたラクトフェリン含有水溶液(bLF濃度:10mg/mL)80μLに添加し、37℃で20分反応させてbLFとコレステロールとの反応生成物含有溶液を調製した。反応生成物含有溶液を0℃で保管した。
コントロールとして、コレステロールも牛ラクトフェリンも含まない溶液(Choなし・bLFなし)と、コレステロールを含むが牛ラクトフェリンを含まない溶液(bLFなし)と、牛ラクトフェリンを含むがコレステロールを含まない溶液(Choなし)とを調製した。
2.COMT阻害活性測定
COMT阻害活性測定は、文献1に記載の方法を修正して実施した。詳細には、アイソトープを使用しない方法に変更することで行った。COMT活性測定反応液として、最終濃度で50mMのリン酸ナトリウム(pH7.8)、2mMのMgCl、11.2μMのSAM(S−アデノシル―L―メチオニン)、1mMのDTT(ジチオスレイトール)COMT酵素4μg/mL、基質としてDBA(ジヒドロキシ安息香酸)0.5mMを含む溶液25μLを使用した。LFとコレステロールとの反応生成物含有溶液2.5μLをCOMT活性測定反応液20μLに添加し、10分間37℃で反応させ、その後2.5μLのDBAを添加することで酵素反応を開始させた。37℃、10分間酵素反応させ、1MのHClを12.5μL添加して酵素反応を停止させた。コントロール溶液も同様な手順でCOMT活性測定反応液に添加した。酵素反応停止後、これらの試料を17800×gで10分間遠心分離した。遠心分離後、各試料の上清30μLを4℃で保存した。
各試料の上清中の二種類のメトキシ化物質であるバニリン酸とイソバニリン酸の濃度をHPLCにより、n数3で測定することによりCOMTの活性を算出した。各試料の上清20μLをHPLCによる分析に使用した。分析カラムとして、XTERRA RP18 3.5μm 4.5mm×100mm(ウォーターズ社製)を使用し、流速0.3mL/mL及びカラム温度35℃で、33mM クエン酸、16mMリン酸水素ナトリウム、0.2mM EDTA、0.065mM オクチルスルフォネイト、32%メタノールを含む溶液(pH4.25)を通液し分離した。分析機器として、フォトダイオードアレイ(ウォターズ社製)を使用した。バニリン酸とイソバニリン酸の258nmの吸収を測定し、当該ピークのシグナル面積から上記上清のそれぞれに含まれるバニリン酸量とイソバニリン酸量を見積もった。当該見積もりのために、バニリン酸とイソバニリン酸の総濃度が15mg/mLであるエタノール溶液を標準品として使用した。
以下の表1及び図1に、HPLCのシグナル面積及び当該シグナル面積に基づき見積もられたバニリン酸とイソバニリン酸の濃度に基づく酵素活性を示す(n=3)。見積もられた結果についてt検定を実施した。図1中において、「*」は、他の群と比較してp<0.05にて有意差があることを示す。
Figure 2021181408
表1及び図1に示されるとおり、ラクトフェリンとコレステロールを反応させた溶液から得られた上清は、ラクトフェリンとコレステロールを反応させていない溶液から得られた上清より低いバニリン酸とイソバニリン酸の濃度を示し、コレステロールを反応させることにより、ラクトフェリンのCOMT阻害活性を増強できることが明らかになった。ラクトフェリンを含まない溶液から得られた上清のバニリン酸とイソバニリン酸の濃度は、コレステロールを含んでいても、ラクトフェリンを含む溶液から得られた上清のバニリン酸とイソバニリン酸の濃度よりも高く、COMT阻害活性が低く、また、コレステロールの添加の有無がCOMT阻害活性に影響を及ぼさないことが明らかになった。
[試験例2]脂肪酸ナトリウムと牛ラクトフェリンの反応物のCOMT阻害活性
1.試料の調製
(1)脂肪酸ナトリウム含有溶液の調製
オレイン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、リノール酸ナトリウムを水に溶解させ、それぞれの最終濃度が0mg/ml、0.074mg/mL、0.22mg/mL、0.67mg/mL、2mg/mLとなるように調製した。
2.COMT阻害活性測定
COMT阻害活性測定は、文献1の方法によって実施した。詳細には、COMT阻害活性の測定は以下のとおりに行われた。最終濃度で50mMのリン酸ナトリウム(pH7.8)、2mMのMgCl、11.2μMのSAM(S−アデノシル―L―メチオニン)、1mMのDTT(ジチオスレイトール)COMT酵素4μg/mL、基質としてDBA(ジヒドロキシ安息香酸)0.5mMを含む溶液を使用した。酵素反応は、脂肪酸ナトリウム等と反応させたbLFと37℃で10分間反応させた後、基質であるDBA(ジヒドロキシ安息香酸)を2.5μL添加し、37℃で10分間反応させた。反応は1M HClを12.5μL添加することによって停止された。反応停止後、300μLのイソアミルアルコール:トルエン=3:7の溶液を加え抽出し、液体シンチレーションカウンターにより放射線量をカウントした。させることによって行った。
脂肪酸ナトリウムとbLFの反応は牛ラクトフェリン(森永乳業株式会社製)を脱イオン水に溶解させたラクトフェリン含有水溶液(bLF濃度:100mg/mL)5μLと上記脂肪酸ナトリウム含有溶液5μLを含むPBS50μLを45℃で20分反応させた。反応後、得られた溶液2.5μLをCOMT活性測定反応液25μL(最終容量)に添加した。
3.結果
以下の表2及び図2に、1分当たりの放射線量を液体シンチレーションカウンターで測定することに基づき見積もられた、標識されたSAMのメチル基がCOMTの基質であるDBAへ転移する速度に基づく酵素活性を示す(n=2)。
Figure 2021181408
表2及び図2に示されるとおり、ラクトフェリンと脂肪酸ナトリウムを反応させた溶液から得られた上清に基づくCOMT阻害活性は、脂肪酸ナトリウムの濃度が増加するにつれて向上することが明らかになった。
[実施例1]
血中の総コレステロール値の異なる被験者に対するラクトフェリン摂取によるレボドパ濃度変化を検討するために、2期クロスオーバーオープン試験を行った。当該試験は、以下のとおりに行われた。
被験者として、20歳以上の健常成人男性8名を血中の総コレステロール値が199mg/dL未満の群(以下「A群」と称する。)と血中の総コレステロール値が199mg/dL以上の群(以下「B群」と称する。)に割り付けた。被験者に投与するレボドパ製剤として、1錠あたりレボドパの含有量が100mgであり、ベンセラジドの含有量が25mgであるレボドパ/ベンセラジド(イーシー・ドパール(登録商標)配合錠、協和キリン社製)を使用した。また、レボドパ製剤と同時に被験者に投与されるラクトフェリンとして牛ラクトフェリン粉末(以下、「bLF粉末」と称す。森永乳業株式会社製)を使用した。各群の被験者は、前日夕食後より試験当日の採血終了まで絶食とした。なお、被験者の飲水は可能とした。試験当日に被験者はイーシー・ドパール(登録商標)配合錠1錠と、水100mLにbLF粉末1.0gを溶解させたbLF水溶液とを内服した。bLF粉末を内服しない場合、イーシー・ドパール(登録商標)配合錠1錠を水100mLで内服した。服用前、服用後15分、30分、45分、1時間、75分、1時間30分、2時間、2時間30分、3時間、3時間30分、4時間にて採血を実施した。
採血された血液試料から下記方法によりレボドパの最大血漿濃度Cmaxを測定した。
EDTA−2Na採血管を使用して得られた血液を、4℃において、1500×gで10分間遠心分離した。遠心分離後、血漿を採取した。血漿100μLに過塩素酸500μLと、内部標準液として15pg/mLの3,4−ジヒドロキシベンジルアミンを5μL添加し、30秒攪拌し、血漿を30分氷上に放置した。4℃において、20,000×gで15分間遠心分離した。遠心分離後、上澄み液を濾過し、0.45μmのHPLC分析用試料を得た。HPLC分析には、機器としてHTEC500(株式会社エイコム製)を使用し、分析カラムとして、EICOMPAK SC−50DS(2.1mm×150mm(株式会社エイコム製)を使用し、移動相として12%メタノール水溶液及び硫酸オクチルナトリウム塩224mg/Lを含有する0.1%リン酸緩衝液(pH:2.7)を使用した。カラムオーブン温度は30℃で、流速0.23mL/min、ECDの印加電圧を750mVとしてレボドパの最大血漿濃度Cmaxの測定を実施した。
血中の総コレステロール値の高低と、ラクトフェリン摂取によるレボドパの血中濃度に対する影響を評価するため、各群の被験者に対してラクトフェリンを摂取する場合のCmaxとラクトフェリンを摂取しない場合のCmaxの差Δ(牛ラクトフェリン摂取時のCmax−牛ラクトフェリンを摂取せずに、水によりイーシー・ドパール配合錠を服用した場合のCmax)を算出した。
得られた測定結果について並べ替え検定による統計解析を行った。結果を以下の表3及び図3に示す。図3中において、「*」は、並べ替え検定で他の群と比較してp<0.05にて有意差があることを示す。
Figure 2021181408
総コレステロール値の高低により、A群とB群の2群に4例ずつ分け評価した。表3及び図3に示されるとおり、総コレステロール値が199mg/dL未満のA群では、牛ラクトフェリン摂取によるレボドパ最大血漿濃度の変化量が小さかったのに対し、総コレステロール値が199mg/dL以上のB群では、総コレステロール値が199mg/dL未満のA群と比べて牛ラクトフェリン摂取によるレボドパ最大血漿濃度の変化量が有意に大きかった。
以上の結果より、ラクトフェリンの摂取が、総コレステロール値が199mg/dL以上の被験者のレボドパ最大血漿濃度Cmaxを上昇させるために有効であることが分かる。すなわち、ラクトフェリンは、総コレステロール値が199mg/dL以上のヒトに対して特に強い血中レボドパ濃度上昇作用を発揮できると考えられる。
[実施例2]
血中の総コレステロール値、中性脂肪値の異なる被験者に対するラクトフェリン摂取によるレボドパ濃度変化を検討するために、被験者として、20歳以上の健常成人男性8名を血中の中性脂肪値が98mg/dL未満又は総コレステロール値が180mg/dL未満の群(以下「C群」と称する。)と血中の中性脂肪値が98mg/dL以上及び総コレステロール値が180mg/dL以上の群(以下「D群」と称する。)に割り付けた以外は実施例1と同様に2期クロスオーバーオープン試験を行った。
得られた測定結果について並べ替え検定による統計解析を行った。結果を以下の表4及び図4に示す。図4中において、「*」は、並べ替え検定で他の群と比較してp<0.05にて有意差があることを示す。
Figure 2021181408
中性脂肪値、総コレステロール値の高低により、C群とD群の2群に分け評価した。表4及び図4に示されるとおり、中性脂肪値が98mg/dL未満又は総コレステロール値が180mg/dL未満のC群では、牛ラクトフェリン摂取によるレボドパ最大血漿濃度の変化量が小さかったのに対し、中性脂肪値が98mg/dL以上及び総コレステロール値が180mg/dL以上のD群では、C群と比べて牛ラクトフェリン摂取によるレボドパ最大血漿濃度の変化量が有意に大きかった。
以上の結果より、ラクトフェリンの摂取が、中性脂肪値が98mg/dL以上及び総コレステロール値が180mg/dL以上の被験者のレボドパ最大血漿濃度Cmaxを上昇させるために有効であることが分かる。すなわち、ラクトフェリンは、中性脂肪値が98mg/dL以上及び総コレステロール値が180mg/dL以上のヒトに対して特に強い血中レボドパ濃度上昇作用を発揮できると考えられる。2つの背景因子である中性脂肪値と総コレステロール値を組み合わせることにより、さらにラクトフェリンの効きやすいヒトを選別することができる。


Claims (10)

  1. ラクトフェリンと、カテコール類とを有効成分として含有し、血液中の総コレステロール値が特定値以上である対象用のパーキンソン病治療用組成物。
  2. 前記対象の血液中の総コレステロール値の特定値が199mg/dLである、請求項1に記載のパーキンソン病治療用組成物。
  3. 前記対象の血液中の空腹時中性脂肪値が98mg/dL以上であり、かつ血液中の総コレステロール値が180mg/dL以上である、請求項1に記載のパーキンソン病治療用組成物。
  4. 前記カテコール類がレボドパである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のパーキンソン病治療用組成物。
  5. ラクトフェリンと、コレステロール、脂肪酸、及び脂肪酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の成分とを、有効成分として含有するカテコール類血中濃度向上用組成物。
  6. 前記ラクトフェリンと前記成分とが結合する、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記組成物が医薬組成物である、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. 前記組成物が飲食品組成物である、請求項5又は6に記載の組成物。
  9. 前記組成物がカテコール−O−メチルトランスフエラーゼ阻害用組成物である、請求項5〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. パーキンソン病治療剤が投与される対象へのラクトフェリン投与の有効性の評価方法であって、
    前記対象の血液中の総コレステロール値を基準として、ラクトフェリンを投与するかを判定する判定工程を含む、前記評価方法。

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