JP2021179503A - レンズ鏡筒、撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機器の小型化を可能にする。【解決手段】第1回転操作部材210は、操作されることで光軸C0を中心として回転する。第1付勢部材610は、第1筒部材510に保持され、第1回転操作部材210を光軸方向に付勢する。クリック機構部700は、第1回転操作部材210の回転に応じてクリック感を発生させる。第1付勢部材610は、光軸方向から見て、円周方向の一部が切り欠かれた円弧形状を呈する。クリック機構部700は、光軸方向における第1付勢部材610が存在する範囲であって且つ、円周方向において第1付勢部材610における切り欠き領域に対応する位相に配置される。【選択図】図4
Description
本発明は、操作されることで回転する回転部材を備えるレンズ鏡筒、撮像装置に関する。
デジタルカメラやビデオカメラなどに備わるレンズ鏡筒において、フォーカスや絞りやズームなどの撮影条件に関わる設定を任意に調整するため、回転可能な操作部を配置した構成が公知となっている。さらに、撮影者が調整量や調整位置を認識し易いように、操作部の回転量に応じてクリック感を発生させるメカ機構が提案されている。
特許文献1に記載のレンズ鏡筒は、回転可能な操作部と、円周方向に複数の穴が形成され操作部と一体的に回動する回転部材と、回転部材の穴と係合することでクリック感を発生させるクリック機構とを備えている。撮影者が操作部を回転させると、ボール部材とばね部材とから成るクリック機構が回転部材の穴に係合する状態と係合しない状態とを繰り返し、回転量に応じてクリック感を発生させる。こうして撮影者は、操作部を視認しなくても、感覚的に撮影条件を任意の設定に変更することが可能となっている。
上記クリック機構に加え、回転部材には一般に、その的確かつ快適な操作のために光軸方向および径方向のガタつきをなくす構成が採用される。しかし、ガタつきをなくすための付勢部材を回転部材に対し全周に亘って配置する場合、クリック機構などを避けて配置する必要がある。そのため、レンズ鏡筒全体の大型化に繋がる。またクリック機構を避けて一定の間隔をあけて複数の付勢部材を配置する方法も考えられるが、部品点数増加により組立てが煩雑化する。
本発明は、機器の小型化を可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、操作されることで光軸を中心に回転する回転部材と、筒部材と、前記筒部材に保持され、前記回転部材を光軸方向に付勢する付勢手段と、前記筒部材に保持され、前記回転部材と係合し、前記回転部材に応じてクリック感を発生させるクリック機構部と、を有し、前記付勢手段は、前記光軸方向から見て、円周方向の一部が切り欠かれた円弧形状を有し、前記クリック機構部は、前記光軸方向における前記付勢手段が存在する範囲であって且つ、円周方向において前記付勢手段における切り欠き領域に対応する位相に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、機器の小型化を可能にすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒が適用されるカメラシステムの斜視図である。撮像装置としてのカメラシステム1000は、レンズ鏡筒100とカメラ本体1とを有する。カメラ本体1には、撮影レンズを着脱可能であり、図1に示すカメラ本体1にはレンズ鏡筒100が装着されている。
以降、各部の方向を、図1等に示したX、Y、Z座標軸を基準として呼称する。ここでは便宜上、レンズ鏡筒100が収容する撮像光学系の光軸C0と平行な方向において、被写体側を前方と称する。従って、光軸方向はZ軸方向である。例えば、図1において、+Y方向が上方、−Z方向が後方である。+X方向は、被写体側から見て右方である。従って、図1は、カメラシステム1000の正面側の斜視図である。
レンズ鏡筒100は、被写体の光線を光学像として結像する光学機器である。レンズ鏡筒100は、カメラ本体1に備えられたレンズマウント110に対して着脱可能に装着されている。図1に示すレンズ鏡筒100の装着状態では、レンズ鏡筒100は不図示のロック機構によりレンズマウント110にロックされている。
カメラ本体1の天面部には、各種撮影モードを切り替えるモードダイアル2や、押下することで撮影を行うレリーズボタン3が配置されている。撮影者がモードダイアル2を回転させると撮影モードを切り替えることができる。この撮影モードには、例えば、シャッタ速度や絞り値などの撮影条件を任意に設定可能なマニュアル撮影モード、自動で適正な露光量が得られるオート撮影モード、動画撮影モードなどがある。
レンズ鏡筒100の外周には、第1回転操作部材210(回転部材)および第2回転操作部材220が配置されている。第1回転操作部材210、第2回転操作部材220は各々、操作されることで、レンズ鏡筒100の光軸C0を中心として回転可能に配設される。撮影者は、第2回転操作部材220を操作することでレンズ鏡筒の合焦位置を変更できる。第1回転操作部材210には撮影条件を変更するための任意の機能を割り当てることができる。撮影者は、第1回転操作部材210を操作することで、例えば、絞り値やシャッタ速度、ホワイトバランスなどの撮影条件を変更できる。
図2は、カメラシステム1000の断面図である。レンズ鏡筒100には、検知素子310−1、310−2が配置される。検知素子310−1は、第1回転操作部材210の回転量と回転方向を検知する検知手段である。検知素子310−2は、第2回転操作部材220の回転量と回転方向を検知するための他の検知手段である。
検知素子310−1は、例えば、フォトインタラプタであり、発光部と受光部とを有する。第1回転操作部材210の内周側には遮光板が等間隔で配置され、第1回転操作部材210の回転によって受光部に対する遮光と透過状態が繰り返される。第1回転操作部材210の回転位相によって、受光部に入る光の量が変化する。検知素子310−1は受光する光量に応じたアナログ信号を出力する。
検知素子310−1から出力された信号は、フレキシブル基板320を介してメイン基板330に送られ、デジタル信号に変換される。変換されたデジタル信号は1と0とを繰り返す矩形波であり、出力された矩形波の数によって第1回転操作部材210の回転量が判定される。検知素子310−1は、1つの第1回転操作部材210につき2つ設けられ、2つの信号の位相が90°ずれるように配置されている。これにより、第1回転操作部材210の回転方向を判定可能になっている。出力された信号はメイン基板330からレンズマウント110を介して不図示の本体側基板にも伝達される。
検知素子310−2の構成は検知素子310−1と同様である。第2回転操作部材220の内周側には遮光板が等間隔で配置され、第2回転操作部材220の回転によって受光部に対する遮光と透過状態が繰り返される。第2回転操作部材220の回転位相によって、検知素子310−2の受光部に入る光の量が変化する。検知素子310−2から出力された矩形波の数によって第2回転操作部材220の回転量が判定される。検知素子310−2は、1つの第2回転操作部材220につき2つ設けられ、2つの信号の位相が90°ずれるように配置されている。これにより、第2回転操作部材220の回転方向を判定可能になっている。
なお、検知素子310−1、310−2はフォトリフレクタであってもよい。その場合、第1回転操作部材210、第2回転操作部材220の内周側には、それぞれ、反射率の異なる2種類の面を交互に配置したシート部材が設けられ、第1回転操作部材210、第2回転操作部材220の位相により、対応する受光部に入る光量が変化する。
第2回転操作部材220が操作されると、フォーカス群410は、検知素子310−2から出力された信号に応じて光軸方向に駆動される。第1回転操作部材210が操作されると、割り当てられている機能に対応する機構が動作する。例えば、絞り値の設定機能が割り当てられている場合は、検知素子310−1の出力信号に応じて絞り機構420が開閉駆動される。上述したように、撮影者は、回転操作部材210に割り当てる機能を変更することで、シャッタ速度やホワイトバランスなど各種撮影パラメータの設定値を変更することができる。
図3は、レンズ鏡筒100の主な部分の分解斜視図である。図3を参照して、回転操作部材210、220とそれらに関連する構成要素を説明する。
第1回転操作部材210は、第1筒部材510と第2筒部材520とに光軸方向に挟まれるように配置される。第1筒部材510には第1付勢部材610が保持される。第1付勢部材610が、第1筒部材510と第1回転操作部材210との間に配置されることで、第1回転操作部材210は光軸方向で第2筒部材520の側(−Z側)に付勢され、第1回転操作部材210のガタつきが抑制される。第1付勢部材610は、第1回転操作部材210を光軸方向(−Z側)に付勢する付勢手段である。
第2回転操作部材220は、第2筒部材520と第3筒部材530とに光軸方向に挟まれるように配置されている。第2筒部材520には第2付勢部材620が保持される。第2付勢部材620が、第2筒部材520と第2回転操作部材220との間に配置されることで、第2回転操作部材220は光軸方向で第3筒部材530側(−Z側)に付勢され、第2回転操作部材220のガタつきが抑制される。第2付勢部材620は、第2回転操作部材220を光軸方向(−Z側)に付勢する他の付勢手段である。
第2筒部材520は、検知素子310−1、310−2をそれぞれ保持する保持部521−1、521−2を有する。第1回転操作部材210は内周側に遮光板211を等間隔で有する。第2回転操作部材220は内周側に遮光板221を等間隔で有する。第1回転操作部材210、第2回転操作部材220がそれぞれ操作されると、遮光板211、遮光板221が検知素子310−1、310−2の各受光部と各発光部との間を通過し、前述したように回転が検知される。
第1筒部材510は、クリック機構部700を保持する保持部511を有する。クリック機構部700は、押圧ピン710とバネ720とから構成される。押圧ピン710は光軸方向にのみ移動可能に保持され、第1回転操作部材210と係合し、バネ720の付勢力によって第1回転操作部材210に対して−Z側への押圧力を発生させる。第1回転操作部材210の内周部には凹凸部212が設けられている。凹凸部212は周方向に等間隔で形成された凹部と凸部とから成る。第1回転操作部材210が回転操作された際、押圧ピン710が凹凸部212の凹部に出入りすることでクリック感が発生する。
図4(a)は、第1付勢部材610の斜視図である。図4(b)は、第1付勢部材610を第1筒部材510に組み込んだ状態を示す側面図である。主に第1付勢部材611とクリック機構部700との配置関係を説明する。
第1付勢部材610は、光軸方向に対して波状に形成され、それぞれ複数の山部611と谷部612とを円周方向に交互に有する。山部611と谷部612とは等間隔である。山部611は、光軸方向において第1回転操作部材210の側に凸であり、第1回転操作部材210(図3)と当接する第1の当接部である。谷部612は、光軸方向において第1筒部材510の側へ窪んでおり、第1筒部材510と当接する第2の当接部である。
第1付勢部材610において、2つの谷部612の間であって順番から言えば山部611(仮想の山部611と称する)が存在すべき領域に切り欠き領域が存在する。すなわち、第1付勢部材610は、仮想の山部611に相当する箇所で切り欠かれており、両端部である端部613、613の間が切り欠き領域となっている。従って、第1付勢部材610は、光軸方向から見て、円周方向の一部が切り欠かれた円弧形状(厳密には半円より大きい優弧)を呈する。この円弧形状は、欠円形状ないしC字状と称してもよい。
第1付勢部材610の円弧形状の端部613、613は、切り欠き領域に隣接する2つの谷部612の近傍に位置する。各谷部612の内周側には係止用切欠き部612aが形成されている。ただし、端部613、613に対応する谷部612にだけは、係止用切欠き部612aが外周側に形成されている。いずれの係止用切欠き部612aも、第1筒部材510に設けられた対応する係止部510aに係止されている。これにより、第1付勢部材610の位置(位相)が定まる。端部613、613は、2つの谷部612の近傍に位置するので、他の谷部612と同様に第1筒部材510と当接する。
クリック機構部700は、円周方向において、仮想の山部611に相当する位相に配置される。言い換えれば、クリック機構部700は、円周方向において第1付勢部材610における切り欠き領域に対応する位相に配置される。しかも、光軸方向における位置に関しては、クリック機構部700は、光軸方向における第1付勢部材610が存在する範囲に配置される。従って、光軸方向から見て、第1付勢部材610とクリック機構部700とは重ならない。光軸C0に直交する所定方向から見て、第1付勢部材610とクリック機構部700とは重なる。これにより、レンズ鏡筒100の全長の短縮に寄与する。
また、クリック機構部700と、円周方向においてクリック機構部700の両側に隣接する2つの山部611との間隔はいずれも、第1付勢部材610における互いに隣接する山部611同士(第1の当接部同士)の間隔と略等しい。しかも、クリック機構部700が第1回転操作部材210を付勢する付勢力は、1つの山部611による付勢力と同等となるように設計されている。これにより、付勢に関し、クリック機構部700は、仮想の山部611と同じ機能を果たす。従って、第1回転操作部材210は、複数の山部611とクリック機構部700とから、等間隔の位置で押圧力を受けて付勢される。これにより、付勢力が円周方向において均等になり、安定的に第1回転操作部材210のガタつきを抑制することができる。
このように、第1回転操作部材210に付勢力を与えてガタつきを抑えつつ、第1付勢部材610とクリック機構部700とを同心上で且つ光軸方向においてオーバーラップさせて配置することで、小型化が実現される。
なお、図5(a)、(b)に示すように、第1付勢部材610および第1筒部材510について変形例を採用してもよい。図5(a)は、変形例の第1付勢部材610−Bの斜視図である。図5(b)は、変形例の第1付勢部材610−Bを変形例の第1筒部材510−Bに組み込んだ状態を示す側面図である。
図5(a)に示す第1付勢部材610−Bは、山部611自体、谷部612自体の構成は図4(a)に示すものと同じである。第1付勢部材610−Bにおいて、2つの山部611の間であって順番から言えば谷部612(仮想の谷部612と称する)が存在すべき領域に切り欠き領域が存在する。すなわち、第1付勢部材610−Bは、仮想の谷部612に相当する箇所で切り欠かれており、両端部である端部613、613の間が切り欠き領域となっている。従って、第1付勢部材610−Bは、光軸方向から見て、円周方向の一部が切り欠かれた欠円形状、ないし円弧形状(厳密には半円より大きい優弧)を呈する。クリック機構部700は、円周方向において、仮想の谷部612に相当する位相に配置される。
各谷部612の内周側には係止用切欠き部612aが形成されている。円周方向において、各端部613と、当該端部613に隣接する山部611との長さは、互いに隣接する山部611と谷部612との間隔の略半分である。係止用切欠き部612aは、第1筒部材510の係止部510aに係止される。一方、各端部613は、第1筒部材510−Bの係止部510bに係止される。光軸方向における各端部613が係止部510bに係止される位置は、谷部612と山部611との間の位置である。係止位置をこのような位置にしたのは、各端部613は、第1筒部材510−Bと第1回転操作部材210のいずれにも付勢力を与える箇所に該当しないからである。
この変形例を採用した場合、付勢力を円周方向において均等にする観点からは、クリック機構部700が第1回転操作部材210を付勢する付勢力は、極力小さいのが望ましい。少なくとも、クリック機構部700による付勢力は、1つの山部611による付勢力よりも十分に小さいことが望ましい。
なお、図4の例、図5の例のいずれにおいても、検知素子310−1(図2)は、円周方向において第1付勢部材610における切り欠き領域に対応する位相に配置される。
図6(a)は、第2付勢部材620の斜視図である。図6(b)は、第2付勢部材620を第2筒部材520に組み込んだ状態を示す側面図である。主に第2付勢部材116と検知素子310−2との配置関係を説明する。
第2付勢部材620は、図5(a)に示した第1付勢部材610−Bと基本的に同様の構成を有する。例えば、第2付勢部材620の山部621、谷部622、端部623、係止用切欠き部622aはそれぞれ、第1付勢部材610−Bの山部611、谷部612、端部613、係止用切欠き部612aに相当する。
また、図6(b)に示す第2筒部材520は、第2付勢部材620の保持に関し、図5(b)に示した第1筒部材510−Bと同様の構成を有する。例えば、第2筒部材520の係止部520a、520bは、第1筒部材510−Bの係止部510a、510bに相当する。
なお、第2筒部材520には、クリック機構部700に相当する機構部は配置されない。検知素子310−2は、円周方向において第2付勢部材620における切り欠き領域に対応する位相に配置される。
一般に、回転操作される回転操作部材と、筒部材などの固定部材との間に隙間が形成される。この隙間の近傍で静電気が発生すると電圧パルスが隙間を通ってレンズ鏡筒内の導電部材に伝播する。特に人体から発生される静電気放電は数kVの高電圧であり、これがレンズ鏡筒内部の電子部品に直接、または導電部材を経由して到達すると、電子部品の損傷や誤作動が発生する可能性がある。その対策として回転操作部材の隙間や導電部材から電子部品までの沿面距離を十分に確保することが有効であるが、部品形状の大型化や複雑化につながってしまう。そこで、本実施の形態では、図7で説明するように、沿面距離を確保しつつも、レンズ鏡筒の長さが長くなることを回避する工夫を施している。
図7(a)は、第2回転操作部材220の断面図である。光軸方向における第2回転操作部材220と第2筒部材520との隙間の位置、つまり第2回転操作部材220の被写体側の端位置を220pfとする。光軸方向における第2回転操作部材220と第3筒部材530との隙間の位置、つまり第2回転操作部材220の像面側の端位置を220prとする。
位置220prから進入した静電気は、経路810を通って直接的に検知素子310−2に伝わる。経路810は直接的な経路である。位置220pfから進入した静電気は、経路820を通って検知素子310−2まで伝わる。経路820は第2付勢部材620を経由する間接的な経路である。
図7(b)は、比較例における静電気の伝搬経路を示す模式図である。図7(c)は、本実施の形態における静電気の伝搬経路を示す模式図である。比較例(図7(b))では、第2付勢部材620に切り欠きが無い(環状)場合の伝搬状態を示している。図7(b)、(c)において、位置620pは、光軸方向における第2付勢部材620の位置を示す。
本実施の形態(図7(c))では、比較例と比べて、位置220prと位置220pfとの距離を短く(第2回転操作部材220を薄く)している。具体的には、比較例と本実施の形態とで、経路810同士、経路820同士が互いに同じ長さとなるように、第2回転操作部材220の長さ等が設定されている。光軸方向に関し、位置220pfから検知素子310−2までの距離は、比較例と本実施の形態とで同じであり、経路810同士の長さも等しい。一方、光軸方向に関し、比較例において、位置220pfから検知素子310−2までの距離はD1である。本実施の形態では、位置220pfから検知素子310−2までの距離はD2である。距離D1より距離D2は短くなっている。光軸方向における検知素子310−2と第2付勢部材620との距離は、比較例よりも本実施の形態の方が短くなっている。
比較例では、第2付勢部材620に切り欠き領域が無いため、想定される経路820の最短距離は、位置220pfにおける検知素子310−2と同じ位相の位置から検知素子310−2までの経路となる。一方、本実施の形態では、第2付勢部材620に切り欠き領域がある。そのため、想定される経路820の最短距離は、位置220pfのうち第2付勢部材620における切り欠き領域ではない位相の位置(例えば、端部623)に対応する位置から検知素子310−2までの経路となる。従って、距離D1より距離D2が短いにも拘わらず、経路820の最短距離は、比較例と本実施の形態とで同じになる。よって、レンズ鏡筒100の全長の短縮に寄与する。
別の観点で、仮に、第2回転操作部材220の厚みが同じ、つまり距離D1と距離D2とが同じであった場合、経路820の最短距離は、比較例よりも本実施の形態の方が長くなる。この観点から言えば、同じ厚みの第2回転操作部材220を採用する場合でも、レンズ鏡筒100の内部の電子部品に与える影響を小さくすることができる。
なお、図8に示すように、第2付勢部材620について変形例を採用してもよい。図8は、変形例の第2付勢部材620−Bの斜視図である。第2付勢部材620−Bは、図4(a)に示した第1付勢部材610と基本的に同様の構成を有する。例えば、第2付勢部材620−Bの山部621、谷部622、端部623、係止用切欠き部622aはそれぞれ、第1付勢部材610(図4(a))の山部611、谷部612、端部613、係止用切欠き部612aに相当する。
図8に示す変形例を採用する場合、係止用切欠き部622aを係止するために第2筒部材520に設ける係止部としては、図4(b)に示す係止部510aと同様の構成を採用してもよい。
本実施の形態によれば、第1付勢部材610は円弧形状を呈する。クリック機構部700は、光軸方向における第1付勢部材610が存在する範囲であって且つ、円周方向において第1付勢部材610における切り欠き領域に対応する位相に配置される(図4、図5)。切り欠き領域を有効に利用してクリック機構部700が配置されたので、第1付勢部材610とクリック機構部700とを配置する上で、光軸方向の長さが長くなることを抑制することができる。また、第1付勢部材610とクリック機構部700とを径方向に並べる必要がないので、径方向への拡大を回避することができる。よって、機器の小型化を可能にすることができる。
また、第1付勢部材610は、山部611と谷部612とを円周方向に交互に有する。クリック機構部700と、円周方向においてクリック機構部700の両側に隣接する2つの山部611との間隔はいずれも、第1付勢部材610における互いに隣接する山部611同士の間隔と略等しい。しかも、クリック機構部700は、1つの山部611による付勢力と略等しい付勢力で第1回転操作部材210を付勢する。これにより、第1回転操作部材210に加わる付勢力を円周方向において均等にすることができる。
特に図4(a)、(b)の例においては、第1付勢部材610の円弧形状の端部613は、2つの第2の谷部612の近傍に位置し、第1筒部材510に係止される。これにより、第1回転操作部材210に加わる付勢力が円周方向において不均一になることが抑制される。
また、図5(a)、(b)の例においては、クリック機構部700による付勢力を、1つの山部611による付勢力よりも小さく設定することで、第1回転操作部材210に加わる付勢力を円周方向において極力均等に近づけることができる。しかも、光軸方向において、各端部613は、谷部612と山部611との間の位置で係止部510bに係止される。これにより、第1回転操作部材210に加わる付勢力が円周方向において不均一になることが抑制される。
本実施の形態によればまた、第2付勢部材620は円弧形状を呈する。検知素子310−2は、円周方向において第2付勢部材620における切り欠き領域に対応する位相に配置される(図6、図8)。これにより、第2回転操作部材220の両端の隙間から検知素子310−2までの静電気の伝搬経路を長く確保しやすくすることができる。その結果、静電気防止の観点からは、第2回転操作部材220を光軸方向に短く設計することが容易となり、機器の小型化を可能にすることができる。
また、図6(a)、(b)の例においては、光軸方向において、各端部623は、谷部622と山部621との間の位置で係止部520bに係止される。これにより、第2付勢部材620に加わる付勢力が円周方向において不均一になることが抑制される。
また、図8(a)、(b)の例においては、第2付勢部材620の円弧形状の端部623は、2つの第2の谷部622の近傍に位置し、第2筒部材520に係止される。これにより、第2回転操作部材220に加わる付勢力が円周方向において不均一になることが抑制される。
なお、図6、図8の例において、円周方向において第2付勢部材620における切り欠き領域に対応する位相に、クリック機構部700および検知素子310−2を配置してもよい。
なお、本発明は、光学機器の一例であるレンズ鏡筒100に適用されるとしたが、レンズ鏡筒100を一体に備えるレンズ一体型の撮像装置にも本発明を適用可能である。
なお、本実施の形態において、「略」を付したものは完全を除外する趣旨ではない。例えば、「略等しい」、「略半分」はそれぞれ、「等しい」、「半分」を含む趣旨である。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
210 第1回転操作部材
510 第1筒部材
610 第1付勢部材
700 クリック機構部
510 第1筒部材
610 第1付勢部材
700 クリック機構部
Claims (14)
- 操作されることで光軸を中心に回転する回転部材と、
筒部材と、
前記筒部材に保持され、前記回転部材を光軸方向に付勢する付勢手段と、
前記筒部材に保持され、前記回転部材と係合し、前記回転部材に応じてクリック感を発生させるクリック機構部と、を有し、
前記付勢手段は、前記光軸方向から見て、円周方向の一部が切り欠かれた円弧形状を有し、
前記クリック機構部は、前記光軸方向における前記付勢手段が存在する範囲であって且つ、円周方向において前記付勢手段における切り欠き領域に対応する位相に配置されることを特徴とするレンズ鏡筒。 - 前記付勢手段は、前記回転部材と当接する第1の当接部と前記筒部材と当接する第2の当接部とを円周方向に交互に有し、且つ、2つの前記第2の当接部の間に前記切り欠き領域が存在し、
前記クリック機構部と、前記クリック機構部に対して両側に隣接する前記第1の当接部との間隔はいずれも、前記付勢手段における互いに隣接する前記第1の当接部同士の間隔と略等しいことを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。 - 前記クリック機構部は、前記回転部材に対して、1つの前記第1の当接部による付勢力と略等しい付勢力で前記回転部材を付勢することを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
- 前記付勢手段の前記円弧形状の両端部は、前記2つの前記第2の当接部の近傍に位置し、
前記円弧形状の前記両端部が前記筒部材に係止されることを特徴とする請求項2または3に記載のレンズ鏡筒。 - 前記付勢手段は、前記回転部材と当接する第1の当接部と前記筒部材と当接する第2の当接部とを円周方向に交互に有し、且つ、2つの前記第1の当接部の間に前記切り欠き領域が存在し、
前記クリック機構部は、前記回転部材に対して、1つの前記第1の当接部による付勢力より小さい付勢力で前記回転部材を付勢することを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。 - 前記付勢手段の前記円弧形状の両端部が前記光軸方向における前記第1の当接部と前記第2の当接部との間に位置するように、前記両端部が前記筒部材に係止されることを特徴とする請求項5に記載のレンズ鏡筒。
- 前記回転部材の回転を検知する検知手段が、円周方向において前記付勢手段における前記切り欠き領域に対応する位相に配置されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
- 操作されることで光軸を中心に回転する他の回転部材と、
前記回転部材と前記他の回転部材との間に配置される他の筒部材と、
前記他の筒部材に保持され、前記他の回転部材を光軸方向に付勢する他の付勢手段と、
前記他の回転部材の回転を検知する他の検知手段と、をさらに有し、
前記他の付勢手段は、前記光軸方向から見て、円周方向の一部が切り欠かれた円弧形状を有し、
前記他の検知手段は、円周方向において前記他の付勢手段における切り欠き領域に対応する位相に配置されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記付勢手段の前記第1の当接部は、前記光軸方向における前記回転部材の側に凸の山部であり、前記第2の当接部は、前記光軸方向における前記筒部材の側へ窪んだ谷部であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
- 操作されることで光軸を中心に回転する回転部材と、
筒部材と、
前記筒部材に保持され、前記回転部材を光軸方向に付勢する付勢手段と、
前記回転部材の回転を検知する検知手段と、を有し、
前記付勢手段は、前記光軸方向から見て、円周方向の一部が切り欠かれた円弧形状を有し、
前記検知手段は、円周方向において前記付勢手段における切り欠き領域に対応する位相に配置されることを特徴とするレンズ鏡筒。 - 前記付勢手段は、前記回転部材と当接する第1の当接部と前記筒部材と当接する第2の当接部とを円周方向に交互に有し、且つ、2つの前記第1の当接部の間に前記切り欠き領域が存在し、
前記付勢手段の前記円弧形状の両端部が前記光軸方向における前記第1の当接部と前記第2の当接部との間に位置するように、前記両端部が前記筒部材に係止されることを特徴とする請求項10に記載のレンズ鏡筒。 - 前記付勢手段は、前記回転部材と当接する第1の当接部と前記筒部材と当接する第2の当接部とを円周方向に交互に有し、且つ、2つの前記第2の当接部の間に前記切り欠き領域が存在し、
前記付勢手段の前記円弧形状の両端部は、前記2つの前記第2の当接部の近傍に位置し、
前記円弧形状の前記両端部が前記筒部材に係止されることを特徴とする請求項10に記載のレンズ鏡筒。 - 前記付勢手段の前記第1の当接部は、前記光軸方向における前記回転部材の側に凸の山部であり、前記第2の当接部は、前記光軸方向における前記筒部材の側へ窪んだ谷部であることを特徴とする請求項11または12に記載のレンズ鏡筒。
- 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒を備えることを特徴とする撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020084023A JP2021179503A (ja) | 2020-05-12 | 2020-05-12 | レンズ鏡筒、撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020084023A JP2021179503A (ja) | 2020-05-12 | 2020-05-12 | レンズ鏡筒、撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021179503A true JP2021179503A (ja) | 2021-11-18 |
Family
ID=78511349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020084023A Pending JP2021179503A (ja) | 2020-05-12 | 2020-05-12 | レンズ鏡筒、撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021179503A (ja) |
-
2020
- 2020-05-12 JP JP2020084023A patent/JP2021179503A/ja active Pending
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