JP2021169463A - 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な形状でレジストパターンを製造できる塩、酸発生剤及びこれを含むレジスト組成物を提供することを目的とする。【解決手段】式(I)で表される塩、酸発生剤及びこれを含むレジスト組成物。[式(I)中、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。Lb1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。Adは、アダマンタントリイル基を表す。R1は、それぞれ独立に、環状エーテル構造を含む有機基又は水素原子を表す。但し、R1の少なくとも1つは、環状エーテル構造を含む有機基を表す。Z+は、有機カチオンを表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法に関する。
特許文献1には、下記式で表される塩が記載されている。
Figure 2021169463
特開2011−246439号公報
上記の塩を含むレジスト組成物では、得られるレジストパターンの形状が必ずしも満足
できない場合があった。
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(I)で表される塩。
Figure 2021169463
[式(I)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル
基を表す。
b1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる
−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含ま
れる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Adは、アダマンタントリイル基を表す。
は、それぞれ独立に、環状エーテル構造を含む基又は水素原子を表す。但し、R
の少なくとも1つは、環状エーテル構造を含む基を表す。
は、有機カチオンを表す。]
[2]Lb1が、式(b1−1)〜式(b1−3)のいずれかで表される基であり、*は
CQ12との結合位を表す[1]記載の塩。
Figure 2021169463
[式(b1−1)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b3は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭
化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい

ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−2)中、
b4は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和
炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよ
い。
ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−3)中、
b6は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
b7は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭
化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい

ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。]
[3]Rの環状エーテル構造が、式(IA)で表される1価の基又は式(IB)で表
される2価の基である[1]又は[2]記載の塩。
Figure 2021169463
[式(IA)及び式(IB)中、
s3、s4及びs5は、0又は1の整数を表す。ただし、s3及びs4の和は1以上で
ある。
*は結合手を表す。]
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の塩を有効成分として含有する酸発生剤。
[5][4]記載の酸発生剤と酸不安定基を有する樹脂とを含有するレジスト組成物。
[6]さらに、酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩を含有する
[5]に記載のレジスト組成物。
[7](1)[5]又は[6]記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
良好な形状のレジストパターンを製造することができる塩を提供する。
ラインパターンの断面形状の模式図を表す。図1(a)はトップ形状が矩形に近く良好な断面を表し、図1(b)は、トップ形状が丸い断面を表す。
本明細書では、特に断りのない限り、化合物の構造式の説明において「脂肪族炭化水素
基」は直鎖状又は分岐状の炭化水素基を意味し、「脂環式炭化水素基」は脂環式炭化水素
の環から価数に相当する数の水素原子を取り去った基を意味する。「芳香族炭化水素基」
は芳香環に炭化水素基が結合した基をも包含する。立体異性体が存在する場合は、全ての
立体異性体を包含する。
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」
又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味す
る。また、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、それぞれ「アクリレート及
びメタクリレートの少なくとも一種」を意味する。「(メタ)アクリル酸」や「(メタ)
アクリロイル」等の表記も、同様の意味を有する。また、本明細書中に記載する基におい
て、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後
述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
〔塩(I)〕
本発明の塩は、以下の式(I)を有する塩(以下「塩(I)」という場合がある)であ
る。
Figure 2021169463
[式(I)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル
基を表す。
b1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる
−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含ま
れる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Adは、アダマンタントリイル基を表す。
は、それぞれ独立に、環状エーテル構造を含む基又は水素原子を表す。但し、R
の少なくとも1つは、環状エーテル構造を含む基を表す。
は、有機カチオンを表す。]
1及びQ2のペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロ
エチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル
基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペ
ンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であ
り、より好ましくはフッ素原子である。
b1で表される2価の飽和炭化水素基としては、アルカンジイル基、単環式又は多環式
の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたも
のでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4
−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1
,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1
,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、
トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−
1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基及びヘプタデカン−1,17−
ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル
基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−
1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル
基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサ
ン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基
である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−
1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化
水素基等が挙げられる。
b1で表される2価の飽和炭化水素基に含まれるメチレン基が酸素原子又はカルボニル
基で置き換わった基としては、式(b1−1)〜式(b1−3)のいずれかで表される基
が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−3)及び下記の具体例において、*は
CQ12との結合手を表す。
Figure 2021169463
式(b1−1)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b3は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭
化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい

ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−2)中、
b4は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和
炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよ
い。
ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−3)中、
b6は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
b7は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭
化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい

ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。
なお、式(b1−1)〜式(b1−3)においては、飽和炭化水素基に含まれるメチレ
ン基が酸素原子又はカルボニル基に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該飽
和炭化水素基の炭素数とする。
2価の飽和炭化水素基としては、Lb1の2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げら
れる。
b2は、好ましくは単結合である。
b3は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基である。
b4は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、該飽
和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよ
く、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっ
ていてもよい。
中でも、式(b1−1)又は式(b1−3)で表される基が好ましい。
式(b1−1)としては、式(b1−4)〜式(b1−8)でそれぞれ表される基が挙
げられる。
Figure 2021169463
式(b1−4)中、
b8は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
式(b1−5)中、
b9は、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表す。
b10は、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb9及びLb10の合計炭素数は20以下である。
式(b1−6)中、
b11は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b12は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb11及びLb12の合計炭素数は21以下である。
式(b1−7)中、
b13は、炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表す。
b14は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b15は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb13、Lb14及びLb15の合計炭素数は19以下である。
式(b1−8)中、
b16は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b17は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b18は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb16、Lb17及びLb18の合計炭素数は19以下である。
b8は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基である。
b9は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b10は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基であり、よ
り好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b11は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b12は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b13は、好ましくは、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基である。
b14は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基である。
b15は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、よ
り好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b16は、好ましくは、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
b17は、好ましくは、炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基を表す。
b18は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基であり、よ
り好ましくは、単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基を表す。
式(b1−3)としては、式(b1−9)〜式(b1−11)でそれぞれ表される基が
挙げられる。
Figure 2021169463
式(b1−9)中、
b19は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b20は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されてい
てもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き
換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換され
ていてもよい。
ただし、Lb19及びLb20の合計炭素数は23以下である。
式(b1−10)中、
b21は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b22は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b23は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されてい
てもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き
換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換され
ていてもよい。
ただし、Lb21、Lb22及びLb23の合計炭素数は21以下である。
式(b1−11)中、
b24は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b25は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b26は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されてい
てもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き
換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換され
ていてもよい。
ただし、Lb24、Lb25及びLb26の合計炭素数は21以下である。
なお、式(b1−9)〜式(b1−11)においては、飽和炭化水素基に含まれる水素
原子がアシルオキシ基に置換されている場合、アシルオキシ基の炭素数、エステル結合中
のCO及びOの数をも含めて、該飽和炭化水素基の炭素数とする。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ
基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アダマンチルカルボニルオキシ基等が挙げられ
る。
置換基を有するアシルオキシ基としては、オキソアダマンチルカルボニルオキシ基、ヒ
ドロキシアダマンチルカルボニルオキシ基、オキソシクロヘキシルカルボニルオキシ基、
ヒドロキシシクロヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−4)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 2021169463
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−5)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 2021169463
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−6)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 2021169463
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−7)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 2021169463
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−8)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 2021169463
式(b1−2)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021169463
式(b1−3)で表される基のうち、式(b1−9)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 2021169463
式(b1−3)で表される基のうち、式(b1−10)で表される基としては、以下の
ものが挙げられる。
Figure 2021169463
式(b1−3)で表される基のうち、式(b1−11)で表される基としては、以下の
ものが挙げられる。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Adのアダマンタントリイル基の3つの結合手は、任意の位置とすることができる。
は、環状エーテル構造を含む基を表す。環状エーテル構造は、炭素数2〜5の環状
エーテル構造であることが好ましい。
環状エーテル構造としては、オキシラン環を含む構造、オキセタン環を含む構造、炭素
数4の5員環エーテル環を含む構造、炭素数5の6員環エーテル環を含む構造が挙げられ
、中でも、炭素数2の3員環エーテル環(オキシラン環)又は炭素数3の4員環エーテル
環(オキセタン環)が好ましく、炭素数2の3員環エーテル(オキシラン環)がより好ま
しい。
炭素数2又は3の環状エーテル構造としては、式(IA’)で表される1価の基、式(
IB’)で表される2価の基、式(IC’)で表される1価の基又は式(ID’)で表さ
れる2価の基が挙げられる。
Figure 2021169463
[式(IA’)、式(IB’)、式(IC’)及び式(ID’)中、
s3、s4及びs5は、0又は1の整数を表す。ただし、s3及びs4の和は1以上で
ある。
Z及びKは、それぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。
s11は、1〜4の整数を表す。t11は、0〜2の整数を表す。t11が2以上であ
る場合、複数のZは同じであっても異なっていてもよい。
s12は、1〜4の整数を表す。t12は、0〜2の整数を表す。t12が2以上であ
る場合、複数のKは同じであっても異なっていてもよい。
但し、s12+t12は、1〜4である。
*は結合手を表す。]
結合手は、任意の位置とすることができるが、式(IA’)及び式(IB’)では、3
位にあることが好ましく、式(IC’)及び式(ID’)では、4位にあることが好まし
い。
なかでも、環状エーテル構造としては、式(IA)で表される1価の基及び式(IB’
)で表される2価の基が好ましい。
Figure 2021169463
式(IA)で表される1価の基としては以下の基が挙げられる。
Figure 2021169463
[*は結合の手を表す。]
式(IB)で表される2価の基としては以下の基が挙げられる。
Figure 2021169463
[*は結合の手を表す。]
の環状エーテル構造を含む基は、環状エーテル構造が置換基を有していてもよい。
つまり、式(IA’)で表される1価の基又は式(IB’)で表される2価の基は、式(
IAa)で表される1価の基又は式(IBa)で表される2価の基とすることができ、式
(ICa)で表される基であってもよい。
Figure 2021169463
[式(IAa)、式(IBa)及び式(ICa)中、
s3、s4及びs5は、0又は1の整数を表す。ただし、s3及びs4の和は1以上で
ある。
*は結合手を表す。
は、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子は、ニ
トロ基、水酸基、ハロゲン原子、で置換されていてもよく、前記炭化水素基に含まれるメ
チレン基は、酸素原子で置き換わっていてもよい。
u1は、0〜5の整数を表し、u1が2以上である場合、複数のRは同じであっても
異なっていてもよい。
Z及びKは、それぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。
45は、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ
基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のア
シルオキシ基、炭素数2〜7のアシルアミノ基又はグリシジル基を表し、R45の2つが互
いに結合して環を形成してもよい。
u2は、0〜16の整数を表し、u2が2以上である場合、複数のR45は同じであって
も異なっていてもよい。
s11は、1〜4の整数を表す。t11は、0〜2の整数を表す。t11が2以上であ
る場合、複数のZは同じであっても異なっていてもよい。
s12は、1〜4の整数を表す。t12は、0〜2の整数を表す。t12が2以上であ
る場合、複数のKは同じであっても異なっていてもよい。
但し、s12+t12は、1〜4である。
*は結合手を表す。]
の炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基及び
これらの組み合わせることにより形成される基を包含する。脂肪族炭化水素基は、炭素−
炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である。なか
でも、炭化水素基としては、好ましくは、炭素数1〜12の飽和炭化水素基又は炭素数6
〜18の芳香族炭化水素基である。
炭素数1〜12の飽和炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数3
〜12の飽和環状炭化水素基が挙げられ、炭素数1〜12のアルキル基及び炭素数3〜1
2の飽和環状炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−で置き換わっていてもよい。
炭素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。
−CH−が−O−で置き換わっていてもよい炭素数1〜12のアルキル基としては、
メトキシエトキシエチル基が挙げられる。
炭素数3〜12の飽和環状炭化水素基としては、シクロヘキシル基、アダマンチル基が
挙げられる。
−CH−が−O−で置き換わっていてもよい炭素数3〜12の飽和環状炭化水素基と
しては、以下の基が挙げられる。
Figure 2021169463
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基が挙げられる。
s3は、1であることが好ましく、s4は0又は1であることが好ましく、s3+s4
は、1又は2であることが好ましい。
45における炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。
炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、
デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチ
ル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシ
ヘキシル基が挙げられる。
炭素数2〜7のアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基及びベン
ゾイル基等が挙げられる。
炭素数2〜7のアシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、
ブチリルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
炭素数2〜7のアシルアミノ基としては、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、
ブチリルアミノ基及びベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
s12+t12は、1又は2であることが好ましい。
Z及びKは炭素原子であることが好ましい。
なお、式(IAa)及び式(IBa)においては、環状エーテル構造の3位(式中に記
載)の炭素原子がX1と結合することが好ましく、式(ICa)においては、環状エーテ
ル構造の4位(式中に記載)の炭素原子がX1と結合することが好ましい。
としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2021169463
式(I)で表される塩は、式(II)で表される塩であることが好ましい。
Figure 2021169463
[式(II)中、Q、Q、Lb1、Ad、R及びZは、上記と同じ意味を表す

は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含
まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
s1は、1〜4の整数を表す。t1は、0〜2の整数を表す。但し、s1+t1は、1
〜4である。
u1は、0〜8の整数を表し、u1が2以上である場合、複数のRは同じであっても
異なっていてもよい。]
ただし、Xは環状エーテル構造の酸素原子には接続しない。
のアルカンジイル基としては、Lb1で例示したものと同様のものが挙げられる。
s1は、1であることが好ましく、t1は0又は1であることが好ましく、s1+t1
は、1又は2であることが好ましい。
なお、式(II)においては、環状エーテル構造の3位(式中に記載)の炭素原子がX
1と結合することが好ましい。
式(I)で表される塩は、式(III)で表される塩であることが好ましい。
Figure 2021169463
[式(III)中、Q、Q、Lb1、Ad、X及びZは、上記と同じ意味を表
す。
Z及びKは、それぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。
は、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ
基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のア
シルオキシ基、炭素数2〜7のアシルアミノ基又はグリシジル基を表し、Rの2つが互
いに結合して単結合又は環を形成してもよい。
u2は、0〜16の整数を表し、u2が2以上である場合、複数のRは同じであって
も異なっていてもよい。
s11は、1〜4の整数を表す。t11は、0〜2の整数を表す。t11が2以上であ
る場合、複数のZは同じであっても異なっていてもよい。
s12は、1〜4の整数を表す。t12は、0〜2の整数を表す。t12が2以上であ
る場合、複数のKは同じであっても異なっていてもよい。
但し、s12+t12は、1〜4である。]
における炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。
炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、
デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチ
ル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシ
ヘキシル基が挙げられる。
炭素数2〜7のアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基及びベン
ゾイル基等が挙げられる。
炭素数2〜7のアシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、
ブチリルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
炭素数2〜7のアシルアミノ基としては、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、
ブチリルアミノ基及びベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
s12+t12は、1又は2であることが好ましい。
Z及びKは炭素原子であることが好ましい。
なお、式(III)においては、環状エーテル構造の4位(式中に記載)の炭素原子が
X1と結合することが好ましい。
塩(I)のアニオンとしては、以下で表されるアニオン等が挙げられる。
Figure 2021169463
Figure 2021169463

Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
塩(I)におけるカチオンZは、有機オニウムカチオン、例えば、有機スルホニウム
カチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウム
カチオン、有機ホスホニウムカチオン等が挙げられ、好ましくは、有機スルホニウムカチ
オン又は有機ヨードニウムカチオンであり、より好ましくは、アリールスルホニウムカチ
オンである。
中でも、式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオン(以下、式番
号に応じて「カチオン(b2−1)」等という場合がある。)が好ましい。
Figure 2021169463
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36
の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基
に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12
の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該
脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水
素基、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香
族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12の
アルコキシ基で置換されていてもよい。
b4とRb5とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子を含む環を形成してもよく、
該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、スルフィニル基又はカルボニル基に置き換わっ
てもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基
又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
m2が2以上のとき、複数のRb7は同一でも異なってもよく、n2が2以上のとき、複
数のRb8は同一でも異なってもよい。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基又は炭素数3
〜36の脂環式炭化水素基を表す。
b9とRb10とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子を含む環を形成してもよく
、該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、スルフィニル基又はカルボニル基に置き換わ
ってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭
化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又
は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素に含まれる水素原子は、
炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含ま
れる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニ
ルオキシ基で置換されていてもよい。
b1とRb12とは、一緒になってそれらが結合する−CH−CO−を含む環を形成して
いてもよく、該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、スルフィニル基又はカルボニル基
に置き換わってもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基
又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b31は、硫黄原子又は酸素原子を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数の
b14は同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一又は相異なり、r2
が2以上のとき、複数のRb16は同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17
同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一又は相異なる。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、n−オクチル基及び2−エチルヘキシル基のアルキル基が挙げられる。特に、Rb9
b12の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12である。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化
水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシ
ル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙
げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基
、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 2021169463
特に、Rb9〜Rb12の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましく
は炭素数4〜12である。
水素原子が脂肪族炭化水素基で置換された脂環式炭化水素基としては、メチルシクロヘ
キシル基、ジメチルシクロへキシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、メチル
ノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。水素原子が脂肪族炭化水素基で置換さ
れた脂環式炭化水素基においては、脂環式炭化水素基と脂肪族炭化水素基との合計炭素数
が好ましくは20以下である。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチ
ル基、p−エチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−シクロへキシルフ
ェニル基、p−アダマンチルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル
基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等のアリール基が
挙げられる。
なお、芳香族炭化水素基に、脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基が含まれる場合は
、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基が好ましい

水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、p−メトキシフェニ
ル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換された脂肪族炭化水素基としては、ベンジル基、フ
ェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等
のアラルキル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基
及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ
る。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニル
オキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブ
チルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボ
ニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカ
ルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b4とRb5とが一緒になって形成する硫黄原子を含む環は、単環式、多環式、芳香族性
、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、炭素数3〜18
の環が挙げられ、好ましくは炭素数4〜18の環である。また、硫黄原子を含む環は、3
員環〜12員環が挙げられ、好ましくは3員環〜7員環である。下記の環が挙げられる。
Figure 2021169463
b9とRb10とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性
、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3員環〜12員環が挙げられ
、好ましくは3員環〜7員環である。例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチ
オフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環等が挙
げられる。
b11とRb12とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性
、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3員環〜12員環が挙げられ
、好ましくは3員環〜7員環である。オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環
、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、好ましくは、カチオン(b2
−1)である。
カチオン(b2−1)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
カチオン(b2−2)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2021169463
カチオン(b2−3)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2021169463
カチオン(b2−4)のとしては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2021169463
塩(I)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せである。これらのア
ニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができる。塩(I)の具体例を表1に示す

表1において、塩(I−1)は以下に示す塩である。
Figure 2021169463
Figure 2021169463

Figure 2021169463

Figure 2021169463

Figure 2021169463

Figure 2021169463

Figure 2021169463

Figure 2021169463

Figure 2021169463

Figure 2021169463

Figure 2021169463

Figure 2021169463
なかでも、塩(I)は、塩(I−1)、塩(I−5)、塩(I−11)、塩(I−13
)、塩(I−15)、塩(I−16)、塩(I−33)、塩(I−37)、塩(I−43
)、塩(I−45)、塩(I−47)、塩(I−48)、塩(I−65)、塩(I−69
)、塩(I−75)、塩(I−77)、塩(I−79)、塩(I−80)、塩(I−97
)、塩(I−101)、塩(I−107)、塩(I−109)、塩(I−111)、塩(
I−112)、塩(I−129)、塩(I−133)、塩(I−139)、塩(I−14
1)、塩(I−143)、塩(I−144)、塩(I−161)、塩(I−165)、塩
(I−171)、塩(I−173)、塩(I−175)、塩(I−176)、塩(I−1
93)、塩(I−197)、塩(I−203)、塩(I−205)、塩(I−207)及
び塩(I−208)が好ましい。
<塩(I)の製造方法>
式(I1)で表される塩(Lb1が、*−CO−O−(*はCQ12との結合位を表す)
で表される基である場合の塩(I))は、例えば、式(I1−a)で表される塩と、式(
I1−b)で表される化合物とを、アセトニトリル等の溶媒中で反応させることにより製
造することができる。
Figure 2021169463
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
式(I1−a)で表される化合物は、式(I1−c)で表される化合物と、式(I1−
d)で表される化合物とを、アセトニトリル等の溶媒中で反応させることにより得ること
ができる。
Figure 2021169463
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
式(I1−c)で表される化合物は、例えば、以下で表される化合物などが挙げられ、
特開2008−127367号公報に記載された方法で製造することができる。
Figure 2021169463
式(I1−b)で表される化合物は、式(I1−e)で表される化合物と、式(I1−
f)で表される化合物とを、カルボニルジイミダゾール存在下、溶剤中で反応させること
により得ることができる
溶剤としては、アセトン、アセトニトリル、クロロホルムなどが挙げられる。
Figure 2021169463
式(I1−e)で表される化合物は、例えば、以下で表される化合物などが挙げられ、
市場より容易に入手できる。
Figure 2021169463
式(I1−f)で表される化合物は、例えば、以下で表される化合物などが挙げられ、
市場より容易に入手できる。
Figure 2021169463
式(I2)で表される塩(Lb1が、*−CO−O−CH−CO−O−(*はCQ12
との結合位を表す)で表される基である場合の塩(I))は、例えば、式(I2−a)で
表される塩と式(I1−f)で表される化合物とを、カルボニルジイミダゾール存在下、
溶剤中で反応させることにより得ることができる
溶剤としては、アセトニトリル、クロロホルムなどが挙げられる。
Figure 2021169463
式(I2−a)で表される塩は、例えば、式(I2−b)で表される塩と水とを、酸存
在下、溶剤中で反応させることにより得ることができる。
Figure 2021169463
式(I2−b)で表される塩は、例えば、式(I1−c)で表される塩と、式(I2−
d)で表される化合物とを、塩基触媒存在下、溶媒中で反応させることにより製造するこ
とができる。塩基触媒としては、炭酸カリウム、ヨウ化カリウム、トリエチルアミン、水
酸化ナトリウムなどが挙げられる。溶剤としては、テトラヒドロフラン、クロロホルムな
どが挙げられる。
Figure 2021169463
式(I2−d)で表される化合物は、式(I2−e)で表される化合物と、式(I2−
f)で表される化合物とを、塩基触媒存在下、溶剤中で反応させることにより得ることが
できる。塩基触媒としては、炭酸カリウム、ヨウ化カリウム、トリエチルアミン、水酸化
ナトリウムなどが挙げられる。溶剤としては、テトラヒドロフラン、クロロホルムなどが
挙げられる。
Figure 2021169463
式(I2−e)で表される化合物は、式(I1−e)で表される化合物と、式(I2−
g)で表される化合物とを、塩基触媒存在下、溶剤中で反応させることにより得ることが
できる。塩基触媒としては、トリエチルアミン、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
溶剤としては、アセトン、メタノールなどが挙げられる。
Figure 2021169463
〔酸発生剤〕
本発明の酸発生剤は、塩(I)を有効成分として含有する酸発生剤である。本発明の酸
発生剤は、2種類以上の塩(I)を含有していてもよい。
本発明の酸発生剤は、有効成分として、塩(I)以外レジスト分野で公知の酸発生剤(
以下「酸発生剤(B)」という場合がある)を含有していてもよい。
また、酸発生剤として塩(I)及び酸発生剤(B)を含有する場合、塩(I)と酸発生
剤(B)との含有量の比(質量比;塩(I):酸発生剤(B))は、通常、1:99〜9
9:1、好ましくは2:98〜98:2、より好ましくは5:95〜95:5、さらに好
ましくは10:90〜90:10である。
〔レジスト組成物〕
本発明のレジスト組成物は、酸不安定基を有する樹脂(以下「樹脂(A)」という場合
がある)と、塩(I)を含む上述した酸発生剤とを含有する。ここで、「酸不安定基」は
、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、構成単位が親水性基(例えば、ヒ
ドロキシ基又はカルボキシ基)を有する構成単位に変換する基を意味する。
レジスト組成物は、さらに、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合が
ある)を含有することが好ましく、溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含有
することが好ましい。
<酸発生剤>
本発明のレジスト組成物は、塩(I)を酸発生剤として用いる場合、塩(I)の含有量
は、樹脂(A)に対して、1〜20質量%であることが好ましく、2〜15質量%である
ことがより好ましい。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤(B)としては、公知の酸発生剤が利用でき、イオン性酸発生剤でも、非イオ
ン性発生剤でもよい。好ましくは、イオン性酸発生剤である。イオン性酸発生剤としては
、塩(I)を構成するアニオンとカチオンZ+以外のカチオンとの組み合わせからなるイ
オン性酸発生剤、公知のカチオンと公知のアニオンとの組み合わせからなるイオン性酸発
生剤が挙げられる。
酸発生剤(B)としては、有機スルホン酸、有機スルホニウム塩等が挙げられ、例えば
、特開2013−68914号公報、特開2013−3155号公報、特開2013−1
1905号公報記載の酸発生剤等が挙げられる。具体的には、式(B1−1)〜式(B1
−40)のいずれかで表される塩が挙げられる。中でもアリールスルホニウムカチオンを
含むものが好ましく、式(B1−1)、式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−6
)、式(B1−7)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)、式(B
1−14)、式(B1−20)、式(B1−21)、式(B1−22)、式(B1−23
)、式(B1−24)、式(B1−25)、式(B1−26)、式(B1−29)、式(
B1−31)、式(B1−32)、式(B1−33)、式(B1−34)、式(B1−3
5)、式(B1−36)、式(B1−37)、式(B1−38)、式(B1−39)又は
式(B1−40)のいずれかで表される塩がより好ましい。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
Figure 2021169463
酸発生剤(B)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)に対して、1〜30質量%であることが好まし
く、1〜20質量%であることがより好ましく、3〜15質量%であることがさらに好ま
しい。
レジスト組成物においては、塩(I)及び酸発生剤(B)を酸発生剤として用いる場合
、塩(I)及び酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)に対して、好ましくは1.5質量
%以上(より好ましくは3質量%以上)、好ましくは40質量%以下(より好ましくは3
5質量%以下)である。
<樹脂(A)>
樹脂(A)は、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合が
ある)を有する。樹脂(A)は、さらに、構造単位(a1)以外の構造単位を含んでいる
ことが好ましい。構造単位(a1)以外の構造単位としては、酸不安定基を有さない構造
単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)、構造単位(a1)及び構造単位(s
)以外の構造単位及びその他の当該分野で公知のモノマーに由来する構造単位等が挙げら
れる。
<構造単位(a1)>
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という
場合がある)から導かれる。
樹脂(A)に含まれる酸不安定基は、基(1)及び/又は基(2)が好ましい。
Figure 2021169463
[式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3
〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに
結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基を
形成する。
naは、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
Figure 2021169463
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の
炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’
は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに炭素数3〜20の2価の複素
環基を形成し、該炭化水素基及び該2価の複素環基に含まれる−CH2−は、−O−又は
−S−で置き換わってもよい。
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
*は結合手を表す。]
a1〜Ra3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
a1〜Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式
の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘ
プチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水
素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下
記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、好ま
しくは炭素数3〜16の脂環式炭化水素基である。
Figure 2021169463
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘ
キシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基
、アダマンチルメチル基、ノルボルニルエチル基等が挙げられる。
naは、好ましくは0である。
a1及びRa2が互いに結合して2価の脂環式炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1
(Ra2)(Ra3)としては、下記の基が挙げられる。2価の脂環式炭化水素基は、好まし
くは炭素数3〜12である。*は−O−との結合手を表す。
Figure 2021169463
式(1)で表される基としては、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1
)中においてRa1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニ
ル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1
a2及びこれらが結合する炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である
基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(
1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)等が挙げら
れる。
a1’〜Ra3’の炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水
素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェ
ニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キ
シリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチ
ルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
a2'及びRa3'が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに形成する2
価の複素環基としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Figure 2021169463
a1’及びRa2’のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される基の具体例としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。

Figure 2021169463
モノマー(a1)は、好ましくは、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノ
マー、より好ましくは酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、好ましくは、炭素数5〜20
の脂環式炭化水素基を有するものが挙げられる。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を
有するモノマー(a1)に由来する構造単位を有する樹脂(A)をレジスト組成物に使用
すれば、レジストパターンの解像度を向上させることができる。
式(1)で表される基を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位として
、好ましくは、式(a1−0)で表される構造単位、式(a1−1)で表される構造単位
又は式(a1−2)で表される構造単位が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、
2種以上を併用してもよい。本明細書では、式(a1−0)で表される構造単位、式(a
1−1)で表される構造単位及び式(a1−2)で表される構造単位を、それぞれ構造単
位(a1−0)、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)と、構造単位(a1−
0)を誘導するモノマー、構造単位(a1−1)を誘導するモノマー及び構造単位(a1
−2)を誘導するモノマーを、それぞれモノマー(a1−0)、モノマー(a1−1)及
びモノマー(a1−2)という場合がある。
樹脂(A)において、構造単位(a1)の含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して
、好ましくは10〜95モル%であり、より好ましくは15〜90モル%であり、さらに
好ましくは20〜85モル%である。
Figure 2021169463
[式(a1−0)中、
a01は、酸素原子又は−O−(CH2k01−CO−O−を表し、k01は1〜7の
整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a01は、水素原子又はメチル基を表す。
a02、Ra03及びRa04は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜
18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。]
Figure 2021169463
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−を表
し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環
式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
a01は、好ましくは、酸素原子又は−O−(CH2k01−CO−O−であり(但し
、k01は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。)、より好ましくは酸
素原子である。
a02、Ra03及びRa04のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせた基
としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a02、Ra03及びRa04のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
a02、Ra03及びRa04の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好まし
くは6以下である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基は、これらアルキル基と脂環式炭化
水素基とを組み合わせた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。このような基と
しては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボル
ニル基、メチルアダマンチル基、シクロヘキシルメチル基、メチルシクロへキシルメチル
基、アダマンチルメチル基、ノルボルニルメチル基等が挙げられる。
a02及びRa03は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチ
ル基又はエチル基である。
a04は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数5〜12の脂環式炭化水素
基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基で
ある。
a1及びLa2は、好ましくは、−O−又は−O−(CH2k1’−CO−O−であり
(但し、k1’は、1〜4の整数であり、好ましくは1である。)、より好ましくは−O
−である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせた基としては、
式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
a6及びRa7の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下の脂環式炭化水素基であ
り、より好ましくは6以下の脂環式炭化水素基である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
構造単位(a1−0)としては、例えば、式(a1−0−1)〜式(a1−0−12)
のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a1−0−1)〜式(a1−0−10)
のいずれかで表される構造単位がより好ましい。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
上記の構造単位において、Ra01に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単
位も、構造単位(a1−0)の具体例として挙げることができる。
モノマー(a1−1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載さ
れたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−1−1)〜式(a1−1−8)のいずれ
かで表されるモノマーが好ましく、式(a1−1−1)〜式(a1−1−4)のいずれか
で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2021169463
モノマー(a1−2)としては、例えば、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ
)アクリレート、1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチ
ルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキサン−1−イ
ル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート、
1−エチルシクロオクタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−イソプロピルシクロペ
ンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−イソプロピルシクロヘキサン−1−イル(
メタ)アクリレート等が挙げられる。式(a1−2−1)〜式(a1−2−12)のいず
れかで表されるモノマーが好ましく、式(a1−2−3)、式(a1−2−4)、式(a
1−2−9)及び式(a1−2−10)で表されるモノマーがより好ましく、式(a1−
2−3)及び式(a1−2−9)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 2021169463
樹脂(A)が構造単位(a1−0)及び/又は構造単位(a1−1)及び/又は構造単
位(a1−2)を含む場合、これらの合計含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、
通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20
〜85モル%である。
さらに、基(1)を有する構造単位(a1)としては、式(a1−3)で表される構造
単位も挙げられる。式(a1−3)で表される構造単位を、構造単位(a1−3)という
場合がある。また、構造単位(a1−3)を誘導するモノマーを、モノマー(a1−3)
という場合がある。
Figure 2021169463
式(a1−3)中、
a9は、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキ
シ基、シアノ基、水素原子又は−COORa13を表す。
a13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、又
はこれらを組み合わせることにより形成される基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環
式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭
化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換
わっていてもよい。
a10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜
20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基を表すか、R
a10及びRa11は互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の2
価の脂環式炭化水素基を形成する。
ここで、−COORa13は、例えば、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基
等のアルコキシ基にカルボニル基が結合した基が挙げられる。
a9のヒドロキシ基を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
a13の炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基
、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチ
ル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙
げられる。
a13の炭素数3〜20の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロプロ
ピル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−アダマンチル−1−メチルエチル
基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基等が
挙げられる。
a10〜Ra12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−
ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられる。
a10〜Ra12の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環
式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シ
クロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる
。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基
、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−
1−イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基等が挙げられる

a10及びRa11が互いに結合して、それらが結合している炭素原子とともに2価の脂環
式炭化水素基を形成する場合の−C(Ra10)(Ra11)(Ra12)としては、下記の基が
好ましい。
Figure 2021169463
モノマー(a1−3)は、具体的には、5−ノルボルネン−2−カルボン酸−tert
−ブチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−
カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチ
ル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキ
シル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシ
クロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1
−(4−オキソシクロヘキシル)エチル及び5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1
−アダマンチル)−1−メチルエチル等が挙げられる。
構造単位(a1−3)を含む樹脂(A)は、立体的に嵩高い構造単位が含まれることに
なるため、このような樹脂(A)を含む本発明のレジスト組成物からは、より高解像度で
レジストパターンを得ることができる。また、主鎖に剛直なノルボルナン環が導入される
ため、得られるレジストパターンは、ドライエッチング耐性に優れる傾向がある。
樹脂(A)が構造単位(a1−3)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20〜8
5モル%がさらに好ましい。
基(2)で表される基を有する構造単位(a1)としては、式(a1−4)で表される
構造単位(以下、「構造単位(a1−4)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2021169463
[式(a1−4)中、
a32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6
のアルキル基を表す。
a33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル
オキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は互いに同一であ
っても異なってもよい。
a34及びRa35はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、
a36は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra35及びRa36は互いに結合してそれ
らが結合するC−Oとともに炭素数3〜20の2価の複素環基を形成し、該炭化水素基及
び該2価の複素環基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。
a32及びRa33のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられる。該アルキル基は、炭素数1
〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基がさらに
好ましい。
a32及びRa33のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げ
られる。
ハロゲン原子を有してもよいアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロ
メチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,
1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1
,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2
,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、
1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、n−ペンチル基、n−
ヘキシル基、n−ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜4のアルコキシ
基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい

アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ
基等が挙げられる。
a34及びRa35の炭化水素基としては、式(2)のRa1'及びRa2'と同様の基が挙げら
れる。
a36としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、
炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらが組み合わせることにより形成される基が
挙げられる。
式(a1−4)において、Ra32は、水素原子が好ましい。
a33は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより
好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
laは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
a34は、好ましくは、水素原子である。
a35は、好ましくは、炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基
又はエチル基である。
a36の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の
脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせることに
より形成される基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜1
8の脂環式脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。Ra36における
アルキル基及び前記脂環式炭化水素基は無置換が好ましい。Ra36における芳香族炭化水
素基が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数6〜10のアリールオキシ基が好
ましい。
構造単位(a1−4)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010−204646
号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−4−1)〜式(a1−4
−8)でそれぞれ表されるモノマーが好ましく、式(a1−4−1)〜式(a1−4−5
)及び式(a1−4−8)でそれぞれ表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2021169463
樹脂(A)が、構造単位(a1−4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構
造単位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20
〜85モル%がさらに好ましい。
式(2)で表される基を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位として
は、式(a1−5)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−5)」という場合があ
る)も挙げられる。
Figure 2021169463
式(a1−5)中、
a8は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲ
ン原子を表す。
a1は、単結合又は*−(CH2h3−CO−L54−を表し、h3は1〜4の整数を表
し、*は、L51との結合手を表す。
51、L52、L53及びL54は、それぞれ独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3の整数を表す。
s1’は、0〜3の整数を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子及び塩素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基
、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、フルオロ
メチル基及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
式(a1−5)においては、Ra8は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が
好ましい。
51は、酸素原子が好ましい。
52及びL53のうち、一方が−O−であり、他方が−S−であることが好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
a1は、単結合又は*−CH2−CO−O−が好ましい。
構造単位(a1−5)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010−61117号
公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−5−1)〜式(a1−5−
4)でそれぞれ表されるモノマーが好ましく、式(a1−5−1)又は式(a1−5−2
)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2021169463
樹脂(A)が、構造単位(a1−5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構
造単位に対して、1〜50モル%が好ましく、3〜45モル%がより好ましく、5〜40
モル%がさらに好ましい。
樹脂(A)中の酸不安定基を有する構造単位(a)としては、構造単位(a1−0)、
構造単位(a1−1)、構造単位(a1−2)及び構造単位(a1−5)からなる群から
選ばれる少なくとも一種以上が好ましく、少なくとも二種以上がより好ましく、構造単位
(a1−1)及び構造単位(a1−2)の組み合わせ、構造単位(a1−1)及び構造単
位(a1−5)の組み合わせ、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−0)の組み合
わせ、構造単位(a1−2)及び構造単位(a1−0)の組み合わせ、構造単位(a1−
5)及び構造単位(a1−0)の組み合わせ、構造単位(a1−0)、構造単位(a1−
1)及び構造単位(a1−2)の組み合わせ、構造単位(a1−0)、構造単位(a1−
1)及び構造単位(a1−5)の組み合わせがさらに好ましく、構造単位(a1−1)及
び構造単位(a1−2)の組み合わせ、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−5)
の組み合わせがさらにより好ましい。
構造単位(a1)は、好ましくは、構造単位(a1−1)を含む。
〈構造単位(s)〉
構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場
合がある)から導かれる。構造単位(s)を導くモノマーは、レジスト分野で公知の酸不
安定基を有さないモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さ
ない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以
下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定
基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂を本
発明のレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向
上させることができる。
〈構造単位(a2)〉
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノー
ル性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源としてKrF
エキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線を用
いる場合には、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(
a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ(193nm)等を用いる
場合には、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2
)が好ましく、構造単位(a2−1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)と
しては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
樹脂(A)が、ヒドロキシ基有する構造単位(a2)を有する場合、その合計含有率は
、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜95モル%が好ましく、10〜80モル%がよ
り好ましく、15〜80モル%がさらに好ましい。
フェノール性ヒドロキシ基有する構造単位(a2)としては、式(a2−0)で表され
る構造単位(以下「構造単位(a2−0)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2021169463
[式(a2−0)中、
a30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のア
ルキル基を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル
オキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は互いに同
一であっても異なってもよい。]
a30のハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオ
ロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリ
フルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロ
プロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオ
ロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペ
ルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基
、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。Ra3
0は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチ
ル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
a31のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基
、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜4のア
ルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに
好ましい。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ
基等が挙げられる。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
構造単位(a2−0)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010−2046
34号公報に記載されているモノマーが挙げられる。
中でも、構造単位(a2−0)としては、式(a2−0−1)、式(a2−0−2)、
式(a2−0−3)及び式(a2−0−4)でそれぞれ表されるものが好ましく、式(a
2−0−1)又は式(a2−0−2)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 2021169463
構造単位(a2−0)を含む樹脂(A)は、構造単位(a2−0)を誘導するモノマー
が有するフェノール性ヒドロキシ基を保護基で保護したモノマーを用いて重合反応を行い
、その後脱保護処理することにより製造できる。ただし、脱保護処理を行う際には、構造
単位(a1)が有する酸不安定基を著しく損なわないようにして行う必要がある。このよ
うな保護基としては、アセチル基等が挙げられる。
樹脂(A)が、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2−0)を有する場合
、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜95モル%が好ましく、10〜
80モル%がより好ましく、15〜80モル%がさらに好ましい。
アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)としては、式(a2−1)で表さ
れる構造単位(以下「構造単位(a2−1)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2021169463
式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
式(a2−1)では、La3は、好ましくは、−O−、−O−(CH2f1−CO−O−
であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2−1)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010−2046
46号公報に記載されたモノマーが挙げられる。式(a2−1−1)〜式(a2−1−6
)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a2−1−1)〜式(a2−1−4)
のいずれかで表されるモノマーがより好ましく、式(a2−1−1)又は式(a2−1−
3)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 2021169463
樹脂(A)が構造単位(a2−1)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、通常1〜45モル%であり、好ましくは1〜40モル%であり、より好まし
くは1〜35モル%であり、さらに好ましくは2〜20モル%である。
〈構造単位(a3)〉
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクト
ン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮
合環でもよい。好ましくは、γ−ブチロラクトン環、アダマンタンラクトン環、又は、γ
−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
構造単位(a3)は、好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)、式(a3−3)
又は式(a3−4)で表される構造単位である。これらの1種を単独で含有してもよく、
2種以上を含有してもよい。
Figure 2021169463
[式(a3−1)中、
a4は、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。
)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
a21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一又は相異
なる。
式(a3−2)中、
a5は、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。
)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a19は、水素原子又はメチル基を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一又は相
異なる。
式(a3−3)中、
a6は、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。
)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一又は相
異なる。
式(a3−4)中、
a24は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロ
ゲン原子を表す。
a25は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
a7は、−O−、−O−La8−O−、−O−La8−CO−O−、−O−La8−C
O−O−La9−CO−O−又は−O−La8−O−CO−La9−O−を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。
a8及びLa9は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
w1は、0〜8の整数を表す。w1が2以上のとき、複数のRa25は互いに同一であ
ってもよく、異なってもよい。]
a21、Ra22、Ra23及びRa25の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基及びtert−ブチル
基等のアルキル基が挙げられる。
a24のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙
げられる。
a24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基
、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキ
シル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチ
ル基又はエチル基である。
a24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフル
オロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブ
チル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオ
ロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、ト
リヨードメチル基等が挙げられる。
a8及びLa9のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,
3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1
,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチル
プロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,
4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4〜La6は、それぞれ独立に、好ましく
は、−O−又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表され
る基、より好ましくは−O−及び、*−O−CH2−CO−O−、さらに好ましくは酸素
原子である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基
である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2の整数であり、より好まし
くは0又は1である。
式(a3−4)において、
a24は、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましく
は、水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは、水素原子又はメチル基
である。
a7は、好ましくは、−O−又は−O−La8−CO−O−であり、より好ましくは、
−O−、−O−CH2−CO−O−又は−O−C24−CO−O−である。
a25は、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
w1は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
特に、式(a3−4)は、式(a3−4)’が好ましい。
Figure 2021169463
(式中、Ra24、La7は、上記と同じ意味を表す。)
構造単位(a3)を導くモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載
されたモノマー、特開2000−122294号公報に記載されたモノマー、特開201
2−41274号公報に記載されたモノマーが挙げられる。構造単位(a3)としては、
式(a3−1−1)〜式(a3−1−4)、式(a3−2−1)〜式(a3−2−4)、
式(a3−3−1)〜式(a3−3−4)及び式(a3−4−1)〜式(a3−4−12
)のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)
、式(a3−2−3)〜式(a3−2−4)及び式(a3−4−1)〜式(a3−4−1
2)のいずれかで表される構造単位がより好ましく、式(a3−4−1)〜式(a3−4
−12)のいずれかで表される構造単位がさらに好ましく、式(a3−4−1)〜式(a
3−4−6)のいずれかで表される構造単位がさらにより好ましい。
Figure 2021169463
以下の式(a3−4−1)〜式(a3−4−12)で表される構造単位においては、R
a24に相当するメチル基が水素原子に置き換わった化合物も、構造単位(a3−4)の具
体例として挙げることができる。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
樹脂(A)が構造単位(a3)を含む場合、その合計含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、通常5〜70モル%であり、好ましくは10〜65モル%であり、より好ま
しくは10〜60モル%である。
また、構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)、構造単位(a3−3)及び構造
単位(a3−4)の含有率は、それぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜60モ
ル%が好ましく、5〜50モル%がより好ましく、10〜50モル%がさらに好ましい。
<その他の構造単位(t)>
構造単位(t)としては、構造単位(a2)及び構造単位(a3)以外にハロゲン原子
を有する構造単位(以下、場合により「構造単位(a4)」という。)及び非脱離炭化水
素基を有する構造単位(s)(以下「構造単位(a5)」という場合がある)などが挙げ
られる。
構造単位(a4)としては、式(a4−0)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2021169463
[式(a4−0)中、
5は、水素原子又はメチル基を表す。
4は、単結合又は炭素数1〜4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
3は、炭素数1〜8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3〜12のペルフル
オロシクロアルカンジイル基を表す。
6は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
4の脂肪族飽和炭化水素基としては、炭素数1〜4のアルカンジイル基が挙げられ、
例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイ
ル基等の直鎖状アルカンジイル基、直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(特に、メチ
ル基、エチル基等)の側鎖を有したもの、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2
−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基及び2
−メチルプロパン−1,2−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
3のペルフルオロアルカンジイル基としては、ジフルオロメチレン基、ペルフルオロ
エチレン基、ペルフルオロエチルフルオロメチレン基、ペルフルオロプロパン−1,3−
ジイル基、ペルフルオロプロパン−1,2−ジイル基、ペルフルオロプロパン−2,2−
ジイル基、ペルフルオロブタン−1,4−ジイル基、ペルフルオロブタン−2,2−ジイ
ル基、ペルフルオロブタン−1,2−ジイル基、ペルフルオロペンタン−1,5−ジイル
基、ペルフルオロペンタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロペンタン−3,3−ジイル
基、ペルフルオロヘキサン−1,6−ジイル基、ペルフルオロヘキサン−2,2−ジイル
基、ペルフルオロヘキサン−3,3−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−1,7−ジイル
基、ペルフルオロヘプタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−3,4−ジイル
基、ペルフルオロヘプタン−4,4−ジイル基、ペルフルオロオクタン−1,8−ジイル
基、ペルフルオロオクタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロオクタン−3,3−ジイル
基、ペルフルオロオクタン−4,4−ジイル基等が挙げられる。
3のペルフルオロシクロアルカンジイル基としては、ペルフルオロシクロヘキサンジ
イル基、ペルフルオロシクロペンタンジイル基、ペルフルオロシクロヘプタンジイル基、
ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
4は、好ましくは単結合、メチレン基又はエチレン基であり、より好ましくは、単結
合、メチレン基である。
3は、好ましくは炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好まし
くは炭素数1〜3のペルフルオロアルカンジイル基である。
構造単位(a4−0)としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中のRに相当
するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
構造単位(a4)としては、式(a4−1)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2021169463
[式(a4−1)中、
a41は、水素原子又はメチル基を表す。
a42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素
基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
a41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g
1)で表される基を表す。
Figure 2021169463
〔式(a−g1)中、
sは0又は1を表す。
a42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族
炭化水素基を表す。
a43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表
す。
a41及びXa42は、それぞれ独立に、−O−、−CO−、−CO−O−又は−O−CO
−を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。〕
*は結合手であり、右側の*が−O−CO−Ra42との結合手である。]
a42の炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、
並びにこれらを組み合わせることにより形成される基が挙げられる。
鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、鎖
式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖
又は分岐のアルキル基及び単環又は多環の脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂
環式炭化水素基を組み合わせることにより形成される脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基
、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基及び
n−オクタデシル基が挙げられる。環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基
、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカ
ヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。
)等の多環式の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 2021169463
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基
、フェナントリル基及びフルオレニル基が挙げられる。
a42は、置換基として、ハロゲン原子又は式(a−g3)で表される基が挙げられる

Figure 2021169463
[式(a−g3)中、
a43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表
す。
a45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基
を表す。
*は結合手を表す。]
a45の脂肪族炭化水素基としては、Ra42で例示したものと同様の基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、
好ましくはフッ素原子である。
a42は、ハロゲン原子を有してもよい脂肪族炭化水素基が好ましく、ハロゲン原子を
有するアルキル基及び/又は式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基がよ
り好ましい。
a42がハロゲン原子を有する脂肪族炭化水素基である場合、好ましくはフッ素原子を
有する脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフルオ
ロシクロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数が1〜6のペルフルオロアルキル基
であり、特に好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロア
ルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピ
ル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペル
フルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシクロア
ルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
a42が、式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基である場合、式(a
−g3)で表される基に含まれる炭素数を含めて、脂肪族炭化水素基の総炭素数は、15
以下が好ましく、12以下がより好ましい。式(a−g3)で表される基を置換基として
有する場合、その数は1個が好ましい。
式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基は、さらに好ましくは式(a−
g2)で表される基である。
Figure 2021169463
[式(a−g2)中、
a46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す

a44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
a47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す

ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47
うち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
a46の脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
a47の脂肪族炭化水素基の炭素数は4〜15が好ましく、5〜12がより好ましく、
a47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基がさらに好ましい。
*−Aa46−Xa44−Aa47で表される部分構造(*はカルボニル基との結合手である)
のより好ましい構造は、以下の構造である。
Figure 2021169463
a41のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジ
イル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−
ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−
ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル
基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
a41のアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6の
アルコキシ基等が挙げられる。
a41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数
2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
基(a−g1)におけるAa42、Aa43及びAa44の脂肪族炭化水素基は、炭素
−炭素不飽和結合を有していてもよいが、鎖式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基並びにこ
れらを組合せることにより形成される基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、
直鎖又は分岐のアルキル基及び単環又は多環の脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及
び脂環式炭化水素基を組合せることにより形成される脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2
−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−
メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基等が挙げら
れる。
a42、Aa43及びAa44の脂肪族炭化水素基の置換基としては、ヒドロキシ基
及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0であることが好ましい。
a42が酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す
基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。以下の例示において、*及び**は
それぞれ結合手を表わし、**が−O−CO−Ra42との結合手である。
Figure 2021169463
式(a4−1)で表される構造単位としては、式(a4−2)及び式(a4−3)で表
される構造単位が好ましい。
Figure 2021169463
[式(a4−2)中、
f1は、水素原子又はメチル基を表す。
f1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f2は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f1のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイ
ル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジ
イル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1−メチルプロパン
−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1
,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジ
イル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
f2の炭化水素基は、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基を包含し、脂肪族炭化水
素基は、鎖式、環式及びこれらの組み合わせることにより形成される基を含む。脂肪族炭
化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n
−オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式であってもよいし、多環式であってもよい。単環式の脂環
式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、
シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられ
る。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−
アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イ
ル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
f2のフッ素原子を有する炭化水素基としては、フッ素原子を有するアルキル基、フッ
素原子を有する脂環式炭化水素基等が挙げられる。
フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基
、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオ
ロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,
1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(
トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、1−(トリフルオロ
メチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,
2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,
1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1
−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオ
ロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、
ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペン
チル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロピル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5
,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ド
デカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等
のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペル
フルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
式(a4−2)におけるAf1としは、炭素数2〜4のアルカンジイル基が好ましく、エ
チレン基がより好ましい。
f2としては、炭素数1〜6のフッ化アルキル基が好ましい。
Figure 2021169463
[式(a4−3)中、
f11は、水素原子又はメチル基を表す。
f11は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。
f12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
f14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基を
表す。]
f11のアルカンジイル基としては、Af1のアルカンジイル基と同様の基が挙げられる
f13の脂肪族炭化水素基は、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、並びに、これらを組
み合わせることにより形成される2価の脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化
水素は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素
基である。
f13のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素
原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアル
カンジイル基である。
フッ素原子を有していてもよい2価の鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、
エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイ
ル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基
、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアル
カンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式の
いずれを含む基でもよい。単環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基
及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水
素基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタ
ンジイル基等が挙げられる。
f14の脂肪族炭化水素基としては、鎖式及び環式のいずれか、並びに、これらが組み
合わせることにより形成される脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水素は、
炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である

f14のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素
原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基である。
フッ素原子を有していてもよい鎖式の脂肪族炭化水素基としては、トリフルオロメチル
基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロ
エチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル
基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル
基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオ
ロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オ
クチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれ
でもよい。単環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、シクロプロピルメチル基、シク
ロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフル
オロシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、アダ
マンチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフル
オロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
式(a4−3)において、Af11は、エチレン基が好ましい。
f13の脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数2
〜3の脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。
f14の脂肪族炭化水素基は、炭素数3〜12の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数
3〜10の脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。なかでも、Af14は、好ましくは炭素数
3〜12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくは、シクロプロピルメチル基
、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基である。
式(a4−2)で表される構造単位としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中
のRf1に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
式(a4−3)で表される構造単位としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中
のRf11に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
構造単位(a4)としては、式(a4−4)で表される構造単位も挙げられる。
Figure 2021169463
[式(a4−4)中、
f21は、水素原子又はメチル基を表す。
f21は、−(CH2j1−、−(CH2j2−O−(CH2j3−又は−(CH2j4
CO−O−(CH2j5−を表す。
j1〜j5は、それぞれ独立に、1〜6の整数を表す。
f22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f22のフッ素原子を有する炭化水素基としては、式(a4−2)におけるRf2の炭化
水素基と同じものが挙げられる。Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキ
ル基又はフッ素原子を有する炭素数1〜10の脂環式炭化水素基が好ましく、フッ素原子
を有する炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜6
のアルキル基がさらに好ましい。
式(a4−4)で表される構造単位としては、例えば、以下の構造単位及び以下の式で
表される構造単位においてはRf21に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単
位が挙げられる。
Figure 2021169463
樹脂(A)が、構造単位(a4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、1〜20モル%が好ましく、2〜15モル%がより好ましく、3〜10モル
%がさらに好ましい。
<構造単位(a5)>
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素
基が挙げられる。なかでも、構造単位(a5)は、脂環式炭化水素基を含む構造単位であ
ることが好ましい。
構造単位(a5)としては、例えば、式(a5−1)で表される構造単位が挙げられる

Figure 2021169463
[式(a5−1)中、
51は、水素原子又はメチル基を表す。
52は、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水
素原子は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。但
し、L51との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1〜8の脂肪族炭化
水素基で置換されない。
51は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
52の脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環
式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基
及びシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、アダ
マンチル基及びノルボルニル基等が挙げられる。
炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有した脂環式炭化水素基としては、3−ヒドロキシアダマンチル基、3−メチ
ルアダマンチル基などが挙げられる。
52は、好ましくは、無置換の炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、より好まし
くは、アダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
51の2価の飽和炭化水素基としては、2価の脂肪族飽和炭化水素基及び2価の脂環式
飽和炭化水素基が挙げられ、好ましくは2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジ
イル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式
飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシク
ロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダ
マンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
飽和炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基で置き換わった基
としては、例えば、式(L1−1)〜式(L1−4)で表される基が挙げられる。下記式
中、*は酸素原子との結合手を表す。
Figure 2021169463
式(L1−1)中、
x1は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
x1は、炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1−2)中、
x3は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x4は、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3及びLx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1−3)中、
x5は、炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x6及びLx7は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜14の2価の脂肪族飽和炭化
水素基を表す。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1−4)中、
x8及びLx9は、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x1は、炭素数3〜15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。
x1は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、
メチレン基又はエチレン基である。
x2は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好
ましくは、単結合である。
x3は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x4は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x5は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、
メチレン基又はエチレン基である。
x6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好
ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
x7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x8は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好
ましくは、単結合又はメチレン基である。
x9は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好
ましくは、単結合又はメチレン基である。
x1は、好ましくは、炭素数3〜10の2価の脂環式飽和炭化水素基、より好ましくは
、シクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
式(L1−1)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 2021169463
式(L1−2)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 2021169463
式(L1−3)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 2021169463
式(L1−4)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 2021169463
51は、好ましくは、単結合又は式(L1−1)で表される基である。
構造単位(a5−1)としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中のR51に相当
するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 2021169463
樹脂(A)が、構造単位(a5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、1〜30モル%が好ましく、2〜20モル%がより好ましく、3〜15モル
%がさらに好ましい。
樹脂(A)は、好ましくは、構造単位(a1)と構造単位(s)とからなる樹脂、すな
わち、モノマー(a1)とモノマー(s)との共重合体である。
構造単位(a1)は、好ましくは構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好
ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)から選ばれる少なく
とも一種、より好ましくは構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくは
シクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)から選ばれる少なくとも二種
である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一
種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2−1)で表される構造単位である。
構造単位(a3)は、好ましくは式(a3−1)で表される構造単位、式(a3−2)
で表される構造単位及び式(a3−4)で表される構造単位から選ばれる少なくとも一種
である。
樹脂(A)は、アダマンチル基を有するモノマーに由来する構造単位(特に、構造単位
(a1−1))を、構造単位(a1)の含有量に対して15モル%以上含有していること
が好ましい。アダマンチル基を有する構造単位の含有量が増えると、レジストパターンの
ドライエッチング耐性が向上する。
樹脂(A)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いてもよ
く、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法
)によって製造することができる。樹脂(A)が有する各構造単位の含有率は、重合に用
いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,000以上(より好ましくは2,5
00以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30
,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
<樹脂(A)以外の樹脂>
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を含んでもよい。このような樹脂と
しては、構造単位(s)のみからなる樹脂、構造単位(a4)を含む樹脂(ただし、構造
単位(a1)を含まない。以下「樹脂(X)」という場合がある)等が挙げられる。なか
でも、構造単位(a4)を含む樹脂が好ましい。
樹脂(X)において、構造単位(a4)の含有率は、樹脂(X)の全構造単位に対して
、40モル%以上が好ましく、45モル%以上がより好ましく、50モル%以上がさらに
好ましい。
樹脂(X)がさらに有していてもよい構造単位としては、構造単位(a2)、構造単位
(a3)及びその他の公知のモノマーに由来する構造単位が挙げられる。
樹脂(X)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いてもよ
く、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法
)によって製造することができる。樹脂(X)が有する各構造単位の含有率は、重合に用
いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、6,000以上(より好ましくは7,0
00以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。かかる樹脂
(X)の重量平均分子量の測定手段は、樹脂(A)の場合と同様である。
レジスト組成物が樹脂(X)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対
して、好ましくは1〜60質量部であり、より好ましくは2〜50質量部であり、さらに
好ましくは2〜40質量部であり、特に好ましくは3〜30質量部である。
樹脂(A)と樹脂(A)以外の樹脂との合計含有率は、レジスト組成物の固形分に対し
て、80質量%以上99質量%以下が好ましく、90質量%以上99質量%以下が好まし
い。
レジスト組成物の固形分及びこれに対する樹脂の含有率は、液体クロマトグラフィー又
はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
〈溶剤(E)〉
溶剤(E)の含有率は、通常レジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%
以上、より好ましくは94質量%以上であり、通常99.9質量%以下、好ましくは99
質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグ
ラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及び
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類
;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢
酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチ
ルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン等の
環状エステル類;等が挙げられる。溶剤(E)は、1種を単独で含有してもよく、2種以
上を含有してもよい。
〈クエンチャー(C)〉
クエンチャー(C)は、塩基性の含窒素有機化合物又は塩(I)及び酸発生剤(B)か
ら発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩が挙げられる。
塩基性の含窒素有機化合物としては、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミン
としては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級
アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
クエンチャー(C)としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、
ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N
−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘ
プチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペン
チルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン
、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブ
チルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオク
チルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペ
ンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプ
チルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、
エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘ
プチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン
、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミ
ン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミ
ノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジ
フェニルメタン、ピペラジン、モルホリン、ピペリジン及び特開平11−52575号公
報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物、イミダゾール、4
−メチルイミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、1,2−ジ(2−ピリジル)エ
タン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2
−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−
ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド
、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコ
リルアミン、ビピリジン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、
特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシル
アンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメ
チルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げ
られる。
塩(I)及び酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩におけ
る酸性度は、酸解離定数(pKa)で示される。塩(I)及び酸発生剤(B)から発生す
る酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩は、該塩から発生する酸の酸解離定数が、通常−
3<pKaの塩であり、好ましくは−1<pKa<7の塩であり、より好ましくは0<p
Ka<5の塩である。酸発生剤(B)から発生ずる酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩
としては、下記式で表される塩、式(D)で表される弱酸分子内塩、並びに特開2012
−229206号公報、特開2012−6908号公報、特開2012−72109号公
報、特開2011−39502号公報及び特開2011−191745号公報記載の塩が
挙げられる。好ましくは、式(D)で表される弱酸分子内塩(以下、「弱酸分子内塩(D
)」と記す場合がある)である。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
[式(D)中、
D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の1価の炭化水素基、炭素数1〜6
のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜
7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数の
D1は同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一又は相異なる。]
弱酸分子内塩(D)においては、RD1及びRD2の炭化水素基としては、1価の脂肪族炭
化水素基、1価の脂環式炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基及びこれらの組み合わせる
ことにより形成される基等が挙げられる。
1価の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基
、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基等のアル
キル基が挙げられる。
1価の脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよく、飽和及び不飽
和のいずれでもよい。例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、
シクロへキシル基、シクロノニル基、シクロドデシル基等のシクロアルキル基、ノルボニ
ル基、アダマンチル基等が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2
−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニ
ル基、4−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−ブチルフェニル基、
4−t−ブチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、
アントリル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシ
チル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−
6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
これらを組み合わせることにより形成される基としては、アルキル−シクロアルキル基
、シクロアルキル−アルキル基、アラルキル基(例えば、フェニルメチル基、1−フェニ
ルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニル−1−プロピル基、1−フェニル−2
−プロピル基、2−フェニル−2−プロピル基、3−フェニル−1−プロピル基、4−フ
ェニル−1−ブチル基、5−フェニル−1−ペンチル基、6−フェニル−1−ヘキシル基
等)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基、シクロヘキサンカル
ボニル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、上記アシル基にオキシ基(−O−)が結合した基等が挙げら
れる。
アルコキシカルボニル基としては、上記アルコキシ基にカルボニル基(−CO−)が結
合した基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
式(D)においては、RD1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、
炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシ
ル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基、ニトロ
基又はハロゲン原子が好ましい。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜2の整数が好ましく、0がより好ましい。m’
が2以上の場合、複数のRD1は同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同
一又は相異なる。
弱酸分子内塩(D)としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2021169463
Figure 2021169463
クエンチャー(C)の含有率は、レジスト組成物の固形分中、好ましくは、0.01〜
5質量%であり、より好ましく0.01〜4質量%であり、特に好ましく0.01〜3質
量%である。
〈その他の成分〉
レジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成分(F)
」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)は、レジスト分野で
公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる
〈レジスト組成物の調製〉
レジスト組成物は、樹脂(A)及び塩(I)を含む酸発生剤、並びに、必要に応じて、
樹脂(A)以外の樹脂、酸発生剤(B)、溶剤(E)、クエンチャー(C)及びその他の
成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定
されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の
溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合
温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手
段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過す
ることが好ましい。
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
レジスト組成物を基板上に塗布するには、スピンコーター等、通常、用いられる装置に
よって行うことができる。基板としては、シリコンウェハ等の無機基板が挙げられる。レ
ジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄していてもよいし、基板上に反射防止膜等を形
成してもよい。
塗布後の組成物を乾燥することにより、溶剤を除去し、組成物層を形成する。乾燥は、
例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させること(いわゆるプリベー
ク)により行うか、あるいは減圧装置を用いて行う。加熱温度は50〜200℃が好まし
く、加熱時間は10〜180秒間が好ましい。また、減圧乾燥する際の圧力は、1〜1.
0×105Pa程度が好ましい。
得られた組成物層に、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であって
もよい。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマ
レーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレ
ーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を
波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、電子線や、超
紫外光(EUV)を照射するもの等、種々のものを用いることができる。尚、本明細書に
おいて、これらの放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。露光の際
、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源が電子
線の場合は、マスクを用いずに直接描画により露光してもよい。
露光後の組成物層を、酸不安定基における脱保護反応を促進するために加熱処理(いわ
ゆるポストエキスポジャーベーク)を行う。加熱温度は、通常50〜200℃程度、好ま
しくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。現像方法
としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げら
れる。現像温度は5〜60℃が好ましく、現像時間は5〜300秒間が好ましい。現像液
の種類を以下のとおりに選択することにより、ポジ型レジストパターン又はネガ型レジス
トパターンを製造できる。
レジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ
現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であ
ればよい。テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリメチ
ルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。アルカリ現像液に
は、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を
除去することが好ましい。
レジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として有機溶剤
を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)を用いる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケト
ン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエ
ステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等
のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール
等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、
95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさ
らに好ましい。
有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい
。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上10
0質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢
酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量
の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止して
もよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、
レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶
液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエ
キシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEU
V露光用のレジスト組成物、特にArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物として好
適であり、半導体の微細加工に有用である。
実施例を挙げて、さらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す「%」及
び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで下記条件により求めた
値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
また、化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはA
gilent製LC/MSD型)を用い、分子ピークを測定することで確認した。以下の
実施例ではこの分子ピークの値を「MASS」で示す。
実施例1:式(I−15)で表される塩の合成
Figure 2021169463
式(I−15−a)で表される化合物1.00部及びメタノール30部を添加し、23
℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、トリエチルアミン0.93部を添加した。
その後、これに、式(I−15−b)で表される化合物0.74部を30分かけて滴下し
、さらに、23℃で18時間攪拌した。得られた反応混合物に、クロロホルム50部を添
加撹拌した。得られた混合物に、イオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌し、
分液して有機層を取り出した。この操作を3回繰り返した。得られた有機層を濃縮するこ
とにより、式(I−15−c)で表される化合物1.24部を得た。
Figure 2021169463
式(I−15−c)で表される化合物0.97部、テトラヒドロフラン7.50部及び
ピリジン0.28部を添加し、23℃で30分間攪拌し、5℃まで冷却した。得られた混
合溶液に、式(I−15−d)で表される化合物0.40部を添加し、23℃まで昇温し
、さらに、23℃で1時間攪拌した。得られた反応混合物に、クロロホルム50部及び5
%塩酸2.58部を添加撹拌し、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオ
ン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。得られ
た有機層に、10%炭酸カリウム水溶液1.47部を加えて23℃で30分間攪拌し、分
液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を加えて23℃で3
0分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。この操作を4回繰り返した。得られた有機
層を濃縮することにより、式(I−15−e)で表される化合物0.84部を得た。
Figure 2021169463
式(I−15−f)で表される塩0.80部及びクロロホルム10部を添加し、23℃
で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、炭酸カリウム0.15部及びヨウ化カリウム
0.03部を添加した。その後、これに、式(I−15−e)で表される化合物0.70
部を添加し、23℃で1時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム20部及びイオ
ン交換水10部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。得られ
た有機層にイオン交換水10部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り
出した。得られた有機層を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル1.45部及び酢酸
エチル23.20部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣を濃縮することに
より、式(I−15−g)で表される塩1.09部を得た。
Figure 2021169463
式(I−15―g)で表される塩1.09部及びアセトニトリル10部を仕込み、23
℃で30分間攪拌し、1%塩酸0.33部を添加し、80℃で3時間攪拌した。その後、
これを濃縮することにより、式(I−15−h)で表される塩0.91部を得た。
Figure 2021169463
式(I−15−h)で表される塩0.90部、アセトニトリル10部及びカルボニルジ
イミダゾール0.45部を仕込み、50℃で2時間攪拌した。その後40℃まで冷却し、
式(I−15−i)で表される化合物0.29部をアセトニトリル10部に溶解した溶液
を滴下し、40℃で3時間反応した。反応後冷却し、クロロホルム50部、イオン交換水
20部を加えて攪拌し、分離した。有機層をイオン交換水20部で水層が中性になるまで
水洗を繰り返した。ろ液を濃縮し、残渣にtert−ブチルメチルエーテル10部を加え
て攪拌し、上澄液を除去した。残渣をクロロホルムに溶解し、濃縮することにより、式(
I−15)で表される塩0.92部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 651.2
実施例2:式(I−16)で表される塩の合成
Figure 2021169463
式(I−15−h)で表される塩0.90部、アセトニトリル10部及びカルボニルジ
イミダゾール0.45部を仕込み、50℃で2時間攪拌した。その後40℃まで冷却し、
式(I−16−i)で表される化合物0.36部をアセトニトリル10部に溶解した溶液
を滴下し、40℃で3時間反応した。反応後冷却し、クロロホルム50部、イオン交換水
20部を加えて攪拌し、分離した。有機層をイオン交換水20部で水層が中性になるまで
水洗を繰り返した。ろ液を濃縮し、残渣にtert−ブチルメチルエーテル10部を加え
て攪拌し、上澄液を除去した。残渣をクロロホルムに溶解し、濃縮することにより、式(
I−16)で表される塩0.98部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 703.2
実施例3:式(I−19)で表される塩の合成
Figure 2021169463
式(I−19−a)で表される塩4.83部及びアセトニトリル30部を仕込み、23
℃で30分間攪拌した。その後、式(I−19−b)で表される化合物1.70部を添加
し、60℃で1時間攪拌した。得られた反応溶液をろ過した後、回収されたろ液を濃縮し
た。得られた濃縮物に、クロロホルム30部及びイオン交換水15部を加え、23℃で3
0分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。得られた有機層に、イオン交
換水15部を加え、23℃で30分間攪拌した。この水洗の操作をさらに3回行った。得
られた有機層に活性炭1.00部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を
濃縮し、得られた濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル100部を加えて攪拌した
後、ろ過することにより、式(I−19−c)で表される塩4.90部を得た。
Figure 2021169463
式(I−19−c)で表される塩1.45部、式(I−19−d)で表される化合物0
.88部及びアセトニトリル30部を添加し、さらに、23℃で6時間攪拌した後、ろ過
した。回収されたろ液を濃縮した後、得られた濃縮物に、クロロホルム30部及びイオン
交換水15部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。得られた
有機層にイオン交換水15部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出
した。この操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、得られた残渣に、tert
−ブチルメチルエーテル20部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣を濃縮
することにより、式(I−19−e)で表される塩1.48部を得た。
Figure 2021169463
得られた式(I−19−e)で表される塩1.00部、クロロホルム10部及びメタノ
ール10部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、p−トルエンス
ルホン酸0.04部を添加し、60℃で18時間攪拌した。得られた反応物を23℃まで
冷却した後、クロロホルム20部及びイオン交換水10部を加えて23℃で30分間攪拌
し、分液して有機層を取り出した。得られた有機層にイオン交換水10部を加えて23℃
で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。得られた有機層を濃縮することにより
、式(I−19−f)で表される塩0.62部を得た。
Figure 2021169463
式(I−19−f)で表される塩0.47部、アセトニトリル10部及びカルボニルジ
イミダゾール0.23部を仕込み、50℃で2時間攪拌した。その後40℃まで冷却し、
式(I−15−i)で表される化合物0.15部をアセトニトリル5部に溶解した溶液を
滴下し、40℃で3時間反応した。反応後冷却し、クロロホルム30部、イオン交換水1
5部を加えて攪拌し、分離した。有機層をイオン交換水15部で水層が中性になるまで水
洗を繰り返した。ろ液を濃縮し、残渣にtert−ブチルメチルエーテル10部を加えて
攪拌し、上澄液を除去した。残渣をクロロホルムに溶解し、濃縮することにより、式(I
−19)で表される塩0.39部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 681.2
実施例4:式(I−5)で表される塩の合成
Figure 2021169463
式(I−5−a)で表される塩1.00部及びアセトニトリル10部を添加し、23℃
で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I−5−b)で表される化合物0.40
部を添加し、さらに、70℃で2時間攪拌することにより、式(I−5−c)で表される
塩を含む溶液を得た。
Figure 2021169463
得られた式(I−5−c)で表される塩を含む溶液に、式(I−15−c)で表される
化合物0.71部を添加し、さらに、23℃で12時間攪拌した後、ろ過した。回収され
たろ液を濃縮した後、得られた濃縮物に、クロロホルム30部及びイオン交換水15部を
加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。得られた有機層にイオン
交換水15部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。この操作
を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル
60N(球状、中性)100−210μm 展開溶媒:クロロホルム/メタノール=1/
1)分取することにより、式(I−5−d)で表される塩0.22部を得た。
Figure 2021169463
式(I−5―d)で表される塩0.20部及びアセトニトリル10部を仕込み、23℃
で30分間攪拌した。これに、1%塩酸0.06部を添加し、80℃で3時間攪拌し、濃
縮することにより、式(I−5−e)で表される塩0.09部を得た。

Figure 2021169463
式(I−5−e)で表される塩0.08部、アセトニトリル10部及びカルボニルジイ
ミダゾール0.04部を仕込み、50℃で2時間攪拌した。その後40℃まで冷却し、式
(I−15−i)で表される化合物0.04部をアセトニトリル5部に溶解した溶液を滴
下し、40℃で3時間反応した。反応後冷却し、クロロホルム30部、イオン交換水15
部を加えて攪拌し、分離した。有機層をイオン交換水15部で水層が中性になるまで水洗
を繰り返した。ろ液を濃縮し、残渣にtert−ブチルメチルエーテル10部を加えて攪
拌し、上澄液を除去した。残渣をクロロホルムに溶解し、濃縮することにより、式(I−
5)で表される塩0.06部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 593.2
実施例5:式(I−143)で表される塩の合成
Figure 2021169463
式(I−143−a)で表される塩0.75部及びクロロホルム10部を添加し、23
℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、炭酸カリウム0.15部及びヨウ化カリウ
ム0.03部を添加し、式(I−15−e)で表される化合物0.70部を添加し、23
℃で1時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム20部及びイオン交換水10部を
加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。得られた有機層にイオン
交換水10部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。得られた
有機層を濃縮した。得られた残渣に、アセトニトリル1部及び酢酸エチル25部を加えて
攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣を濃縮することにより、式(I−143−b)
で表される塩0.89部を得た。
Figure 2021169463
式(I−143―b)で表される塩0.50部及びアセトニトリル10部を仕込み、2
3℃で30分間攪拌した。これに、1%塩酸0.18部を添加し、80℃で3時間攪拌し
、濃縮することにより、式(I−143−c)で表される塩0.28部を得た。
Figure 2021169463
式(I−143−c)で表される塩0.22部、アセトニトリル10部及びカルボニル
ジイミダゾール0.12部を仕込み、50℃で2時間攪拌した。その後40℃まで冷却し
、式(I−15−i)で表される化合物0.08部をアセトニトリル5部に溶解した溶液
を滴下し、40℃で3時間反応した。反応後冷却し、クロロホルム30部、イオン交換水
15部を加えて攪拌し、分離した。有機層をイオン交換水15部で水層が中性になるまで
水洗を繰り返した。ろ液を濃縮し、残渣にtert−ブチルメチルエーテル10部を加え
て攪拌し、上澄液を除去した。残渣をクロロホルムに溶解し、濃縮することにより、式(
I−5)で表される塩0.20部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 651.2
合成例1:式(B1−5)で表される塩の合成
Figure 2021169463
式(B1−5−a)で表される塩50.49部及びクロロホルム252.44部を反応
器に仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、これに、式(B1−5−b)で表され
る化合物16.27部を滴下し、23℃で1時間攪拌することにより、式(B1−5−c
)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(B1−5−c)で表される塩を含む溶液
に、式(B1−5−d)で表される塩48.80部及びイオン交換水84.15部を添加
し、23℃で12時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホル
ム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水84.15部を添加し
、水洗した。この操作を5回繰り返した。得られたクロロホルム層に、活性炭3.88部
を添加攪拌し、ろ過した。回収されたろ液を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル1
25.87部を添加攪拌し、濃縮した。得られた残渣に、アセトニトリル20.62部及
びtert−ブチルメチルエーテル309.30部を加えて23℃で30分間攪拌し、上
澄み液を除去し、濃縮した。得られた残渣に、n−ヘプタン200部を添加、23℃で3
0分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1−5)で表される塩61.54部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 375.2
MASS(ESI(−)Spectrum):M 339.1
合成例2[式(B1−21)で表される塩の合成]
Figure 2021169463
特開2008−209917号公報に記載された方法によって得られた式(B1−21
−b)で表される化合物30.00部、式(B1−21−a)で表される塩35.50部
、クロロホルム100部及びイオン交換水50部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。
得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、
該クロロホルム層にイオン交換水30部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した
。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル100部
を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1−21−c)で表され
る塩48.57部を得た。
Figure 2021169463
式(B1−21−c)で表される塩20.00部、式(B1−21−d)で表される化
合物2.84部及びモノクロロベンゼン250部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。
得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.21部を添加した後、更に、100℃で1
時間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した。得られた残渣に、クロロホルム200部及
びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。
回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機
層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮した。得られた
残渣に、アセトニトリル53.51部に溶解し、濃縮し、tert−ブチルメチルエーテ
ル113.05部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(B1−21)で表される塩
10.47部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 339.1
合成例3[式(B1−22)で表される塩の合成]
Figure 2021169463
式(B1−22−a)で表される塩11.26部、式(B1−22−b)で表される化
合物10.00部、クロロホルム50部及びイオン交換水25部を仕込み、23℃で15
時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取
り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水15部を添加し、水洗した。この操作を
5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエ
ーテル50部を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1−22−
c)で表される塩11.75部を得た。
Figure 2021169463
式(B1−22−c)で表される塩11.71部、式(B1−22−d)で表される化
合物1.70部及びモノクロロベンゼン46.84部を仕込み、23℃で30分間攪拌し
た。得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.12部を添加し、更に、100℃で3
0分間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した。得られた残渣に、クロロホルム50部及
びイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出
した。回収された有機層にイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌し、
分液して有機層を取り出した。この水洗操作を8回繰り返した。得られた有機層を濃縮し
た。得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて攪拌し、ろ過する
ことにより、式(B1−22)で表される塩6.84部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 323.0
樹脂(A)の合成
樹脂(A)の合成に使用した化合物(モノマー)を下記に示す。以下、これらの化合物
をその式番号に応じて、「モノマー(a1−1−2)」等という。
Figure 2021169463
合成例4〔樹脂A1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(
a2−1−1)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1
−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−
2)〕が45:14:2.5:38.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量
倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液
に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75
℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで
樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注い
で樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7
.9×10の樹脂A1(共重合体)を収率70%で得た。この樹脂A1は、以下の構造
単位を有するものである。
Figure 2021169463
合成例5〔樹脂X1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a4−1−7)を用い、全モノマー量の1.2質量倍のメ
チルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチ
ロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各
々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反
応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し
た。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより、重
量平均分子量7.8×10の樹脂X1を収率86%で得た。この樹脂X1は、以下の構
造単位を有するものである。
Figure 2021169463
(レジスト組成物の調製)
以下に示す成分の各々を表2に示す質量部で混合して溶剤に溶解させた後、孔径0.2
μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過して、レジスト組成物を調製した。
Figure 2021169463
<樹脂(A)>
A1、X1:樹脂A1、樹脂X1
<酸発生剤(B)>
I−5:式(I−5)で表される塩
I−15:式(I−15)で表される塩
I−16:式(I−16)で表される塩
I−19:式(I−19)で表される塩
I−143:式(I−143)で表される塩
B1−5:式(B1−5)で表される塩
B1−21:式(B1−21)で表される塩
B1−22:式(B1−22)で表される塩
B1−X:特開2011−246439号公報の実施例に従って合成
Figure 2021169463
<弱酸分子内塩(D)>
D1:(東京化成工業(株)製)
Figure 2021169463
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
<レジストパターンの製造及びその評価>
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学
(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78n
mの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト
組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が100nmとなるようにスピンコート
した。塗布後、このシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表2の「PB」
欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した
。シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパ
ー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−
Y偏光照明]で、ラインアンドスペースパターン(ピッチ100nm/ライン幅50nm
)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸
媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表2の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポス
トエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液
として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックデ
ィスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
得られたレジストパターンにおいて、ラインパターンの線幅が50nmとなる露光量を
実効感度とした。
<形状評価>
実効感度において製造された、上記ラインパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡で観
察した。トップ形状が矩形に近く良好なもの[図1(a)]を○、トップ形状が丸いもの
[図1(b)]を×とした。結果を表3に示す。
Figure 2021169463
本発明の塩を含むレジスト組成物によれば、良好な形状で、レジストパターンを得るこ
とができる。

Claims (9)

  1. 式(I)で表される塩。
    Figure 2021169463
    [式(I)中、
    1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    b1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
    Adは、アダマンタントリイル基を表す。
    は、それぞれ独立に、環状エーテル構造を含み、酸不安定基を有さない基又は水素原子を表す。但し、Rの少なくとも1つは、環状エーテル構造を含み、酸不安定基を有さない基を表し、酸不安定基とは、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、塩が親水性基を有する構造に変換する基を意味する。
    は、有機カチオンを表す。]
  2. が、それぞれ独立に、式(IAa)で表される1価の基、式(IBa)で表される2価の基及び式(ICa)で表される基からなる群より選ばれる基を含み、酸不安定基を有さない基である請求項1記載の塩。
    Figure 2021169463
    [式(IAa)、式(IBa)及び式(ICa)中、
    s3、s4及びs5は、0又は1の整数を表す。ただし、s3及びs4の和は1以上である。
    は、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子は、ニトロ基、水酸基、ハロゲン原子で置換されていてもよく、前記炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子で置き換わっていてもよい。
    u1は、0〜5の整数を表し、u1が2以上である場合、複数のRは同じであっても異なっていてもよい。
    Z及びKは、それぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。
    45は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアシルアミノ基又はグリシジル基を表し、R45の2つが互いに結合して環を形成してもよい。
    u2は、0〜16の整数を表し、u2が2以上である場合、複数のR45は同じであっても異なっていてもよい。
    s11は、1〜4の整数を表す。t11は、0〜2の整数を表す。t11が2以上である場合、複数のZは同じであっても異なっていてもよい。
    s12は、1〜4の整数を表す。t12は、0〜2の整数を表す。t12が2以上である場合、複数のKは同じであっても異なっていてもよい。
    但し、s12+t12は、1〜4である。
    *は結合手を表す。]
  3. 式(III)で表される塩。
    Figure 2021169463
    [式(III)中、
    1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    b1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
    Adは、アダマンタントリイル基を表す。
    は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。但し、Xが単結合である場合、Xは、環状エーテル構造の酸素原子に結合する炭素原子には結合しない。
    Z及びKは、それぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。
    は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアシルアミノ基又はグリシジル基を表し、Rの2つが互いに結合して単結合又は環を形成してもよい。
    u2は、0〜16の整数を表し、u2が2以上である場合、複数のRは同じであっても異なっていてもよい。
    s11は、1〜4の整数を表す。t11は、0〜2の整数を表す。t11が2以上である場合、複数のZは同じであっても異なっていてもよい。
    s12は、1〜4の整数を表す。t12は、0〜2の整数を表す。t12が2以上である場合、複数のKは同じであっても異なっていてもよい。
    但し、s12+t12は、1〜4である。
    は、有機カチオンを表す。]
  4. b1が、式(b1−1)〜式(b1−3)のいずれかで表される基であり、*はCQ12との結合位を表す請求項1〜3のいずれかに記載の塩。
    Figure 2021169463
    [式(b1−1)中、
    b2は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
    b3は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
    式(b1−2)中、
    b4は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
    b5は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
    式(b1−3)中、
    b6は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
    b7は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。]
  5. の環状エーテル構造が、式(IA)で表される1価の基又は式(IB)で表される2価の基である請求項1、2及び請求項1又は2に従属する請求項4のいずれかに記載の塩。
    Figure 2021169463
    [式(IA)及び式(IB)中、
    s3、s4及びs5は、0又は1の整数を表す。ただし、s3及びs4の和は1以上である。
    *は結合手を表す。]
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の塩を有効成分として含有する酸発生剤。
  7. 請求項6記載の酸発生剤と酸不安定基を有する樹脂とを含有するレジスト組成物。
  8. さらに、酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩を含有する請求項7記載のレジスト組成物。
  9. (1)請求項7又は8記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、を含むレジストパターンの製造方法。
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