本発明は、一般には外科用器具またはデバイスのためのハンドルに関し、より詳細には、一方向にてトルクの量を制限しつつ、反対方向での最大トルクを可能とする外科用器具またはデバイスのためのクイックディスコネクトハンドルに関する。
市場に出回っている現在の使い捨てハンドルは、非常に高額になる傾向がある。市場に出回っているハンドルの多くは、例えば骨内部にネジを着座する間のトルクを制限する手動処置のために構成され、ネジまたはドライバまたは骨への損傷を防止する。ただし、トルクが低すぎると、これは初期の機械的インプラントの安定性を低下させることに対応し、トルクが高すぎると、ネジまたはドライバの損傷、または無血管性骨壊死さえも引き起こすことがある。
したがって、外科用器具またはデバイスのドライブシャフトに加えられ得るトルクの量を制限することができるハンドルのための必要が存在する。
簡潔に言えば、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルは、ねじりの手動による印加または動力による印加のいずれかを使用することで、外科用器具またはデバイスのドライブシャフトに加えられ得る、一方向でのトルクの量を制限するための必要を充足する。
本発明の一態様では、外科用ツールを解放可能に保持するための機器が提供される。機器は、ツールコネクタ、トルク継手およびリアパワーハウジングを備える。ツールコネクタは、長手方向軸、近位端部および遠位端部を含む。ツールコネクタは、ツール係合体、およびツール係合体から遠位端部まで長手方向軸に沿って長手方向に延在している取付けピンを更に含む。ツール係合体は、近位端部にて、長手方向軸に沿ってツール係合体の少なくとも一部を通って延在している長手方向ボアと連通しているツール係合開口部を含む。長手方向ボアは、外科用ツールに解放可能に連結されるように構成される。
トルク継手は、貫通穴を画定する円筒形の本体および外部表面を含む。ツールコネクタの取付けピンは、円筒形の本体の貫通穴を通過する。トルク継手は、外部表面から半径方向に外側へと延在している複数の指を更に含む。
リアパワーハウジングは、遠位端部にてツールコネクタの取付けピンに回転可能に連結される。リアパワーハウジングは、長手方向軸、本体およびリアパワーハウジングの本体から長手方向軸に沿って長手方向に延在しているドライブシャフトを含む。本体は、内部表面を画定する空洞、および内部表面から半径方向に内側へと突出している複数の歯を含む。
第1の方向でのリアパワーハウジングの回転中に、複数の指は、リアパワーハウジングからのトルク継手およびツールコネクタの加えられたトルクを制限する複数の歯に摺動可能に係合する。第2の方向でのリアパワーハウジングの回転中に、複数の歯は、リアパワーハウジングからのトルク継手およびツールコネクタの加えられた最大トルクを可能とする複数の指の運動を防止する。
別の態様では、外科用ツールを解放可能に保持するための機器のリアパワーハウジングは、ハンドルグリップに取り外し可能に取り付け可能である。
本発明のこれらの特徴および他の目的、特徴ならびに利点は、添付図面と併せて、本発明の様々な態様の、以下に続く詳細な説明から明らかとなるだろう。
本発明は、以下に提供された詳細な説明および添付された本発明の特定の実施形態の図面を添付することで、より完全に理解されるだろう。ただし、これらは説明、例示および理解のみを目的とし、本発明を制限するものとみなしてはならない。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成された任意のハンドルグリップを有する、ハンドルの分解斜視図を示す。
反時計回りに90度回転され、面1−1に沿って描かれている、図1に示される分解斜視図の断面図を示す。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルのためのツールコネクタの斜視図を示す。
時計回りに90度回転され、面2−2に沿って描かれている、図2Aに示されるツールコネクタの断面図を示す。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたリアパワーハウジングにツールコネクタの遠位端部を取り付けるカップリング機構の一例を例示している、部分的な断面図を示す。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルのためのトルク継手の斜視図を示す。
面3−3に沿って描かれている、図3Aに示されるトルク継手の断面図を示す。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルのためのリアパワーハウジングの斜視図を示す。
面4−4に沿って描かれている、図4Aに示されるリアパワーハウジングの断面図を示す。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルのための任意のハンドルグリップの一例の斜視図を示す。
反時計回りに90度回転され、面5−5に沿って描かれている、図5Aに示されるハンドルグリップの断面図を示す。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルのためのハンドルグリップの代替的な実施形態の斜視図を示す。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルのためのハンドルグリップの代替的な実施形態の斜視図を示す。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルのためのハンドルグリップの代替的な実施形態の斜視図を示す。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成された任意のハンドルグリップの一例を有する、組み立てられたハンドルの一実施形態の側面図を示す。
反時計回りに90度回転され、面7−7に沿って描かれている、図7Aに示される組み立てられたハンドルの断面図を示す。
任意のハンドルグリップまたは動力ツールのいずれかを用いて使用するための、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成された組み立てられたハンドルの側面図を示す。
面8−8に沿って描かれている、図8Aに示される組み立てられたハンドルの断面斜視図を示す。
面8−8に沿って描かれている、図8Aに示される組み立てられたハンドルの断面図を示す。
発明の詳細な説明
本発明は、添付の図面を参照することで、本発明による種々の例示的な実施形態に関して以下にて詳細に議論される。以下の詳細な説明にて、本発明の完全な理解を提供するため、多数の特定の詳細部分が説明されている。ただし、本発明が一部のこのような特定の詳細部分なしに実施可能であることは、当業者には明白である。他の例においては、本発明の無用な曖昧さを避けるため、周知の構造は詳細には示されていない。
したがって、以下に記載された実施態様の全ては、当業者が本開示の実施形態を製造または利用可能であるよう提供されている例示的な実施態様である。またこの実施態様は、本開示の範囲を制限しようとするものではなく、この範囲は請求項によって規定されている。本明細書で使用される場合、用語「例示的(exemplary)」または「例示的(illustrative)」または「例」、およびそれらの派生語は、「例、場合または例証として機能している」ことを意味する。本明細書で「例示的」または「例示的」または「例」として記載される実装、およびそれらの派生語は、必ずしも他の実装よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではなく、また解釈されるべきではない。更には、本説明において、用語「上方」、「下方」、「左」、「後方」、「右」、「前方」、「垂直の」、「水平の」およびそれらの派生語は、図1Aにて方向付けられたように本発明に関連する。
更には、前述した技術分野、背景技術、概要または以下の詳細な説明において提示された、何らかの明示的または暗示的な理論によって拘束されることを意図してはいない。添付の図面中に例示された、および以下の明細書にて記載された特定のデバイスおよびプロセスは、添付の特許請求の範囲にて規定された発明の概念の、単なる例示的実施形態であることもまた理解される。したがって、本明細書において開示されている実施形態に関連する特定の寸法および他の物理的特性は、請求項にて他の場合を明示的に述べない限り、限定するものとして考えられるべきではない。本発明は多くの異なる形態にて実施形態により充足される一方で、本開示が、本発明の例示的な原理および態様として考慮され、例示された実施形態に対し、本発明を制限することを意図していないという理解を有する本発明の1つまたは複数の実施形態が図面に示された状態で存在し、本明細書にて詳細に記載される。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲にて示される。
要するに、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルは、一方向ではトルクの量を制限しつつ、反対方向にて最大トルクを可能とする、例えばドリルビットまたはスクリュードライバといった外科用器具と使用するためのクイックディスコネクトハンドルを提供する。ハンドルは、任意の取り外し可能なハンドルグリップによって、または取り外し可能に取り付けられた動力器具による動力によって手動で操作されてよい。
ここで図1Aおよび図1Bを参照すると、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドル1000の分解斜視図が示されている。図1Aおよび図1Bに例示されるように、ハンドル1000は、ツールコネクタ200、トルク継手300、リアパワーハウジング400および任意のハンドルグリップ500を含んでよい。ツールコネクタ200、トルク継手300、リアパワーハウジング400および任意のハンドルグリップ500のそれぞれは、共通の長手方向軸または回転軸1100を共有する。ハンドルは、例えばスクリュードライバまたはドリルといった医療器具または医療用ツールに連結されるように構成される。一例では、スクリュードライバまたはドリルは、ハンドル1000のツールコネクタ200の近位端部212にて提供されるカップリング機構に、的確にかつ取り外し可能に把持されているか、またはこれに連結されている。カップリング機構は以下でその一例がより詳細に記載されるが、ツールコネクタ200へと取り外し可能に取り付けられた医療器具または医療用ツール(図示せず)へと、ハンドル1000に加えられるトルクを移動するように構成される。
ツールコネクタ200、トルク継手300およびリアパワーハウジング400は組み立てられ、使用中は分離不可能である。この組立ての一例は、図8Aに例示される。ツールコネクタ200、トルク継手300およびリアパワーハウジング400のアセンブリは、リアパワーハウジング400の遠位端部414にてドライブシャンク480に、例えばコードレスのパワードリルといった動力器具またはツールへと容易にかつ取り外し可能に連結または取り付け可能である。動力器具またはツールに取り付ける代わりに、ツールコネクタ200、トルク継手300およびリアパワーハウジング400のアセンブリはまた、例えばネジを手動で挿入するといった手動操作のための任意のハンドルグリップ500へと容易にかつ取り外し可能に連結または取り付け可能である。ハンドルグリップ500は、ハンドル1000に加えられるねじりの、動力による印加と手動による印加との間で移行するために、エンドユーザによって取り外しまたは取り付けられてよい。
図2Aおよび図2Bは、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたツールコネクタ200の一例を例示する。図2Aに示されるように、ツールコネクタ200は、長手方向軸210、近位端部212および遠位端部214を含む。組立て中および操作中に、長手方向軸210はハンドル1000の長手方向軸1100と一直線上に置かれる。ツールコネクタ200はまた、近位端部212から延在しているツールまたは器具係合体220、およびツールまたは器具係合体220から遠位端部214まで長手方向に延在している取付けピン240を含む。
ツールまたは器具係合体220は、近位端部212における第1の側面222および取付けピン240が自身から延在する第2の側面224を含む。ツールまたは器具係合体220は、長手方向軸210に沿って本体220の少なくとも一部を通って配置され、かつおよび例えばドリルまたはスクリュードライバといった外科用ツールまたは器具のドライブシャンクを受容し、かつこれを取り外し可能に連結または保定するように形作られた、ツール係合開口部230と連通している長手方向ボア232を含んでよい。
使用中に外科用ツールまたは器具を取り外し可能に連結または保定する、当該技術分野に既知のカップリング機構が多く存在する。一例として、例えばドリルビットまたはスクリュードライバといった外科用ツールまたは器具のツールドライブシャンクまたは端部(図示せず)は、ツールまたは器具係合体220に形成された長手方向ボア232内部に、取り外し可能に把持または連結される。外科用ツールまたは器具のドライブシャンクは、ドライブシャンクの端部またはツールドライブシャンクの端部が、更なる挿入を防止し得る地点である停止部分234に接触するまで、長手方向ボア232内部へと挿入されてよい。一例では、ツールドライブシャンクは長手方向ボア232内部へと完全に挿入されていることから、本体220へと弾性的に取り付けられたリビングヒンジは、ツールまたは器具係合体220の長手方向ボア232内部へと挿入されるツールドライブシャンクの外部表面上にある、対応する溝またはくぼみと共働するように適合される。この例では、リビングヒンジは、ユーザによる手動係合のため、ツールまたは器具係合体の側面に形成された横方向の開口部を通って操作可能であってよい。代替的な実施形態では、ツールまたは器具係合体220は、ツールドライブシャンクを取り外し可能に把持するチャックを含んでよい。他の実施形態では、ツールまたは器具係合体220は、当該技術分野に既知の、AOスタイル、四角ドライブスタイルまたはHudsonスタイルの整形外科用連結部により、ツールドライブシャンクと取り外し可能に連結されてよい。
取付けピン240は、遠位端部214にて、基礎部分250およびキャップ260を備える。基礎部分250およびキャップ260は、図2Cに例示されるように、リアパワーハウジング400の保定基部430に形成された貫通穴432へと受け入れられるために構成される。基礎部分250は、取付けピン240に取り付けられ、かつここから長手方向軸210に沿って軸方向に延在する。基礎部分250は、特定の用途および保定基部430の特定の寸法に依存する種々の横方向の高さを有し得る。例示された基礎部分250は、一般には円筒形の形状を有し、種々の他の形状にて構成されることもある。これらは、リアパワーハウジング400の保定基部430に形成された貫通穴432の形状と一致し得る。
キャップ260は、基礎部分250の頂部から半径方向に外側へと延在する。キャップ260は、保定基部430から基礎部分250の分離を抑止することにより、リアパワーハウジング400の保定基部430へのツールコネクタ200の取付けピン240の連結を援助する。例示されたキャップ260は、製造を容易にするために、基礎部分250の形状と一般的に類似した横断形状を有する。ただし、保定基部430における貫通穴432の形状と一般には一致するように種々の他の横断形状で構成され得る。これは以下に記載されている。キャップ260は、縁268により、望ましくは基礎部分250の円周を越えて延在し、取付けピン240を保定基部430への固定的な連結を援助する。キャップ260は基礎部分250全体を取り囲む必要はなく、基礎部分250から半径方向に外側へと延在する、1つまたは複数の半径方向部材のみを備えることができる。キャップ260の横方向の厚さは、著しく折れたり破断したりすることなく、取付けピン240を保定基部430へと連結するといったその構造的機能を実行するのに十分な厚さであってよい。
切り面262は、以下に記載されるように、キャップ260の上方周辺縁部に形成され、取付けピン240の組立てを援助してよい。一例では、例示された切り面262は、キャップ260の厚さの約半分だけ横断方向に延在する。一実施形態では、基礎部分250およびキャップ260は、キャップ260および基礎部分250の少なくとも一部を通って軸方向に延在している穴またはスロット264を更に含む。穴またはスロット264は、以下に記載されるように、キャップ260が、組立て中に貫通穴432を通るように付勢され、キャップ260の一部を半径方向に内側へと曲げることにより、保定基部430における貫通穴432を介した取付けピン240と保定基部430の間の連結を容易にする。
基礎部分250は望ましくは、基礎部分250が、保定基部430のためのベアリング面を提供するように、保定基部430に対し基礎部分250の摺動および回転を容易にする目的で滑らかな側面252を有する。キャップ260の縁268は、以下に記載されるように、リアパワーハウジング400に対しツールコネクタ200の回転のための同一平面およびベアリング面を提供するため、貫通穴432を通り過ぎて保定基部430の接触面438の構成と一致させる平坦な下方側面266を含んでよい。例示された例では、基礎部分250およびキャップ260は、製造を容易にするためにおよび強度のために一続きの構成を有する。ただし、基礎部分250およびキャップ260は、取付けピン240から延在するか、またはこれに取り付けられる二部構成を代替的に備えることができる。基礎部分250およびキャップ260の組合せは一般にはキノコ型ではあるが、基礎部分250およびキャップ260はまた、一般にはT字型、逆L字型などであり得る。
基礎部分250およびキャップ260は望ましくは、構造的強度のために取付けピン240を用いて一体に形成される。ただし、基礎部分250およびキャップ260は、別個の構成要素を備えることができる。例示された基礎部分250、キャップ260および保定基部430の貫通穴432は、ツールコネクタ200がリアパワーハウジング400に対して中心回転することができるように、基礎部分250、キャップ260および保定基部430の貫通穴の両方の長手方向軸が、ハンドルの長手方向軸1100と一直線上に置かれた状態で、円形構成を有する。
例示された実施形態では、図2Cに最も良好に示されるように、リアパワーハウジング400の保定基部430は、ツールコネクタ200が基礎部分250を中心として、リアパワーハウジング400に対して回転可能とするため、基礎部分250を受容するように、より好ましくは基礎部分250の貫通穴と一般には一致するように、サイズ決めおよび構成された貫通穴432を有する。例示された貫通穴432は、保定基部430を通って延在し、第1の径を有する。貫通穴432は、第2の径を有し得る保定スペース436と連通する。一例では、第1の径は基礎部分250の径よりわずかに大きく、保定スペース436の第2の径は、キャップ260の径よりわずかに大きくてよい。基礎部分250のように、貫通穴432は、ツールコネクタ200が回転する際に摩擦を最小限とするよう、滑らかな面を有する。一実施形態では、以下に記載されるように、ツールコネクタ200の回転可能な取付けピン240の組立てを援助するため、切り面(図示せず)は、貫通穴432の第1の径の下方部分を取り囲んでよい。
組み立てられる場合、基礎部分250およびキャップ260は、貫通穴432に挿入および横断方向に前進され、保定基部430へと固定される。特に、キャップ260は、キャップ260の縁268の下方側面266が、保定スペース436内部の接触面438と一般には同一平面にある、保定基部430の保定スペース436内部に収容される。キャップ260を取り囲む切り面262により、キャップ260を分解し、貫通穴432を通って前進させることが可能となる。いくつかの実施形態では、例えば空洞440からの貫通穴432の入り口を取り囲む切り面(図示せず)によってこれが支援される。一度キャップ260が貫通穴432を通過すると、キャップ260はそのオリジナル構成を半径方向に変位し、かつこの構成へと弾んで戻り、基礎部分250は貫通穴432を通って延在しながら、縁268の下方側面266は保定スペース436における接触面438と噛み合う。この構成により、ツールコネクタ200はリアパワーハウジング400に対して360度回転する。
図3Aおよび図3Bは、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたトルク継手300の一例を例示する。トルク継手300は、長手方向軸310、近位端部312および遠位端部314を含む。操作中、長手方向軸310は、ハンドル1000の長手方向軸1100と一直線上に置かれる。トルク継手300はまた、外部表面324を有し、長手方向貫通穴322を画定する一般には円筒形の本体320を備える。長手方向の貫通穴322は、組立て中、ツールコネクタ200の取付けピン240を摺動可能に受容するように構成および形作られている。貫通穴322はまた、トルク継手300がハンドル1000の操作中、ツールコネクタ200と同時に回転するように構成および形作られている。
図3Aに例示されるように、複数のヒンジまたは指330は、外部表面324から半径方向に外側へと突出する。一実施形態では、図3Aに示されるように、外部表面324の周りから半径方向に等距離にて離間された6個の指またはヒンジ330が存在してよい。各ヒンジまたは指330は、近位端部332、遠位端部334、近位端部332にて外部表面324に直接固定され、かつ外部表面324から半径方向に外側へと延在している近位部分340、および遠位端部334に向かって近位部分340から延在している遠位部分350を含む。近位部分340は、底部にフレアを含み、環状隅肉342を形成してよい。環状隅肉342は指またはヒンジに構造的強度を提供し、指またはヒンジ330が本体320の外部表面324から急に外れるか、脱落させ得るせん断応力および他の応力に抵抗する。遠位部分350は、近位部分340に対してある角度で曲がってよく、本体の一部324の周りで円周方向に、または本体の一部324の円周の周りを追随して更に延在してよい。遠位部分350はまた、半径方向に外側へと面している表面352を含んでよい。
一実施形態では、複数の指またはヒンジ330は、リアパワーハウジング400の本体420の空洞440の内側表面442において、各指またはヒンジ330と歯450の間で係合可能であるように、半径方向に互いに等距離で離間されてよい。各指またはヒンジ330は弾性であり、可撓性であり、トルク継手300の長手方向軸310から半径方向に外側へと付勢される。一例では、指またはヒンジ330は本体320と一体であり、同じ射出成形プロセス中に形成される。代替的な実施形態では、指またはヒンジ330は付加製造により作成されてよく、トルク継手300の外部表面324へと組み立てられるか、または例えばインサート成形によって成形される金属部材であってよい。
本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドル1000は、器具をねじり過負荷から保護するために加えられたトルクを制限することが意図されている。例示された実施形態が、外部表面324の周りで互いに等距離にて離間された6個の指またはヒンジ330を有し得る一方、複数のオフセット距離は、実質的に同じ結果または異なる所望の結果を得るために同様に使用されてよい。更には、指//ヒンジ330の数ならびに/または各指もしくはヒンジ330の厚さおよび幅は、各指またはヒンジ330により、特定の用途にとって所望される特定の荷重または力(例えば、特定の方向にてリアパワーハウジング400の歯450を乗り越えるか、または通過するための指またはヒンジ330にとって所望のトルク)に応じて「調整」されるか、または大幅に変化し得る。複数の指またはヒンジ330の特定の数、構成および設計は、ハンドル1000の操作中全体を通し、必要とされ得るか、または所望され得る種々の荷重または力を供給するため、および例えば所望のトルクが既に得られたことを外科医またはユーザへと伝達するために変えられ得る。例えば、図3Aに例示された指またはヒンジ330は、ネジを破壊しないように2.5mmのネジを使用する場合、リアパワーハウジング400の歯450を乗り越えるか、または通過するために、およそ1N/mを必要とするよう構成および設計される。
図4Aおよび図4Bは、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたリアパワーハウジング400の一例を例示する。リアパワーハウジング400は、長手方向軸410、近位端部412および遠位端部414を含む。操作中に、長手方向軸410は、組立て中および使用中、ハンドル1000の長手方向軸1100と一直線上に置かれる。図4Aに例示されるように、リアパワーハウジング400は、近位端部41から延在する本体420、本体420から延在するドライブシャンク基部470、ならびにドライブシャンク基部470に連結され、かつ遠位端部414に対してドライブシャンク基部470から長手方向軸410に沿って長手方向に延在するドライブシャンク480を備える。ドライブシャンク基部470は、ドライブシャンク480と不変的に連結するか、これを保持する。
図4Aに例示されるように、本体420は、近位端部412にて開いている長手方向空洞440を共に画定する、円筒形の側壁422および保定基部430を含み得る、一般には円筒形の形状である。空洞440は、上記のように、貫通穴432を介して保定スペース436と連通する。空洞440は、側壁422の内側表面424および保定基部430の内部表面434によって画定される。保定スペース436は、接触面438およびドライブシャンク基部470によって画定される。
図4Aおよび図4Bに示されるように、側壁422の内側表面424は、長手方向軸410に向かって半径方向に内側へと突出している複数の歯450を含む。複数の歯450は、半径方向に等距離にて離間されているか、または周りに円周方向にて間隔を空けて配置されており、長手方向軸410に沿って内側表面424上に軸方向に延在する。図8Cに明確に例示されるように、各歯450は傾斜面452および停止面454を含む。傾斜面452は、傾斜路を作成するために半径方向に内側へと角度付けられる。停止面454は、内側表面424から半径方向に外側へと延在し、長手方向軸410を実質的に横切る。スロットまたはスペース460は、1つの歯450の停止面454と、隣接する歯450の傾斜面452との間で、内側表面424により形成されてよい。
複数の歯450の特定の数、構成および設計は、ハンドル1000の操作中全体を通し、必要とされてよい。または所望され得る種々の荷重または力を供給するために変えられてよい。更に、歯450の数および/または各歯450の傾斜面452の高さおよび長さは、各歯450による特定の用途に所望される特定の荷重または力(例えば、特定の方向にてリアパワーハウジング400の歯450を越えて乗り越えるか、またはこれを通過する指またはヒンジ330にとって所望のトルク)に応じて大幅に「調整」または大幅に変えられてよい。
ドライブシャンク480は、ハンドル1000を駆動させるための種々の種類の動力器具と連結するように構成および設計されてよい。例えば、図4Aに例示されるように、ドライブシャンク480はクイックコネクト機能を含む六角ドライブシャンクを備える。六角ドライブシャンクの設計により高いトルク伝達が提供され、締める必要がなくなる。六角ドライブシャンクの設計によって、垂直な円筒形ドライブシャンクが共通して受ける滑りもまた可能ではなくなる。代替的な実施形態では、ドライブシャンクは、例えばSDSドライブシャンク、直線ドライブシャンク、四角ドライブシャンク、三角ドライブシャンクなどといった、他の既知のドライブシャンク形状といった形態であってよい。ドライブシャンク480はまた、例えばAOスタイル、四角ドライブスタイルまたはHudson(登録商標)スタイルの整形外科用連結部のうち1つを備える動力器具と取り外し可能に連結されるよう、設計されてよい。
ドライブシャンク480はまた、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成された任意のハンドルグリップに取り外し可能に連結されてよい。図5および図5Aは、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成された、任意のハンドルグリップ500の一例である、斜視図および断面図をそれぞれ例示する。図5Aに例示されるように、ハンドルグリップ500は、長手方向軸510、近位端部512および遠位端部514を有する本体520を含んでよい。組立て中および操作中に、長手方向軸510はハンドル1000の長手方向軸1100と一直線上に置かれる。
図5Aに例示されるように、本体520の一例は人間の手で保持されるのに適している隆起形状を有してよい。ハンドルグリップ500にとっての本体形状の他の例は図6A〜図6Cに例示され、これは例えばT型ハンドル構成(図6A)、ピストルグリップ(図6B)またはパームハンドル(図6C)を含む。ハンドルグリップ500はまた、ハンドル1000に取り付けられた外科用器具またはツールへとユーザが手動でトルクを加えることを許容する、例えばボールまたは任意の他の種々の形状である構成といった形態であってよい。他の実施形態では、ハンドルグリップ500は、例えば色、マークおよび質感に関して、種々の商業マーケティング目的での用途においてカスタマイズ可能であってよい。
ハンドルグリップ500の本体520は、軽量で安価であり、生物学的に不活性な材料を有してよい。一例では、ハンドルグリップ500は、ポリアクリルアミド、ポリカーボネートまたはアクリルニトリルブタジエンスチレン(「ABS」)から作製されてよい。ハンドルグリップ500はまた、図5Aに示されるように、ユニボディ設計またはモノリシック設計であってよい。このユニボディ構造により、ハンドルグリップ500の製造が容易となる。同じ構造材料を有する複数構成要素設計よりもこれは強度が高くなる。
ハンドルグリップ500は、長手方向軸510に沿っており、ハンドルグリップ500を通って配置された長手方向ボア530を含んでよい。長手方向ボア530は、ハンドルグリップ500の近位端部512にて開いている。
ハンドルグリップ500はまた、横断方向ボア540を含んでよい。横断方向ボア540は、ハンドルグリップ500の本体520を通って配置される。横断方向ボア540は、長手方向軸542を有してよい。横断方向ボア540は、長手方向ボア530と交差する。一例では、横断方向ボア540の長手方向軸542は、長手方向ボア530の長手方向軸510と直角に交わる。横断方向ボア540はまた、本体520の外部に開いている第1の開口部および長手方向ボア530と連通している第2の開口部を有してよい。
ハンドルグリップ500は、ボタン550を更に含んでよい。一実施形態では、図5Aおよび図5Bに示されるように、ボタン550はハンドルグリップ500に可撓式に取り付けられる。ボタン550は、長手方向ボア530と交差している横断方向ボア540を通って延在してよい。ボタン550および横断方向ボア540は、親指によってボタン550を操作可能および/または押し込み可能とするように、ハンドルグリップ500の本体520上に配置されてよい。ハンドルグリップ500の近位端部512のより近くにボタン550を位置づけることでまた、リアパワーハウジング400のドライブシャンクハウジング470に形成された溝472と係合するハンドルグリップ500の一部のより近くにボタン550を位置づける。ハンドルグリップ500は、第1の指または親指が、ボタン500に容易にアクセスしおよび押し込み可能であるように、ハンドルグリップ500が手のひらの周りで、かつ第1の指と第2の指の間の領域の方向にて延在している状態にて、五指および小指球領域がハンドルグリップ500の遠位端部514の近位に、またはその周りに位置づけられるように、ハンドルグリップ500を手で保持、把持または使用可能とするように構成(例えば、形作られるおよび寸法)されてよい。
有利には、ユニボディ設計を理由として、本発明に従って作成されたデバイスは、バネといった追加の構成要素を有さなくてもよい。ボタン550は、弾性部材552により本体に接続される。したがって、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルグリップ500は、製造するのにより安価であり、かつ使用が簡単なものとなり得る。更には、ハンドルグリップ500が作成にとって安価であることから、単回使用(例えば使い捨て)デバイスに理想的に適合する。ハンドルグリップ500は、滅菌パッケージから取り出されて1回のみ使用されることから、清潔さが保障される。
ここで図5Bを参照すると、本発明の1つまたは複数の態様に従って構成されたハンドルグリップ500の断面図が示されている。図示のように、ハンドルグリップ500は、長手方向ボア530内部に配置された戻り止め装置560を含む。ボタン550はまた、長手方向軸542に対し長手方向にて横断方向ボア540へと延在し得る厚さを有してよい。一実施形態では、ボタン550は縁554を有する遠位端部を含む。縁554は突出し、ハンドルグリップ500の長手方向軸510に向かって半径方向に内側へと通常は付勢される。一実施形態では、リアパワーハウジング400に連結される場合には、縁554を備えるボタン550によってリビングヒンジが作成される。
図7Aを参照すると、リアパワーハウジング400のドライブシャンク480は、ハンドルグリップ500の長手方向ボア530へと近位端部512を通って挿入され得る。リアパワーハウジング400のドライブシャンク480は、例えば、リアパワーハウジング400のドライブシャンク基部470の端面474が厚肉部560と接触するまでか、または別の例では、リアパワーハウジング400の保定基部430の接触面438が、更なる挿入が抑止され得る地点である、ハンドルグリップ500の近位端部512と接触するまで、長手方向ボア530へと挿入されてよい。ドライブシャンク480が長手方向ボア530へと完全に挿入されている場合、ボタン550の縁554は、リアパワーハウジング400のドライブシャンク基部470の外部表面476上に形成された溝472内部へと摺動する。ボタン550の縁554は、ハンドルグリップ500の長手方向ボア530へと挿入されたリアパワーハウジング400のドライブシャンク基部470の、外部表面476上の対応する溝またはくぼみ472と共働するように適合される。
一旦ドライブシャンク480およびリアパワーハウジング400のドライブシャンク基部470がハンドルグリップ500へと挿入されると、ボタン550の縁554は、溝472内部へと付勢される。一実施形態では、縁554が溝472と完全に係合する場合、「カチッ」という音が聞こえてよい。ただし、ユーザは、縁554がリアパワーハウジング400のドライブシャンク基部470内部の溝472の外部を枢動するように、ハンドルグリップ500からリアパワーハウジング400を強制的に引き抜くことで、ハンドルグリップ500からリアパワーハウジング400を切り離すことができる。リアパワーハウジング400は、切り離し力に対して高い抵抗を提供する溝472へと適合された縁554と接続してよい。ただし、リアパワーハウジング400は、ハンドルグリップ500を通してリアパワーハウジング400へとユーザによって加えられている高い力に応答して依然として引っ張られてよい。一例では、横断力はボタン550を押し込むことにより、リアパワーハウジング400のドライブシャンク基部470へと加えられてよく、切り離し力によってリアパワーハウジング400の引き抜きを防止する追加の力を提供する。
他の実施形態では、ハンドルグリップ500は、リアパワーハウジング400のドライブシャンク基部470に形成された溝472と係合する2つ以上のボタンまたはリビングヒンジ330を含んでよい。代替的には、他のカップリング機構は、使用中にハンドルグリップ500内部に取り外し可能に保定するために、ドライブシャンク480またはリアパワーハウジング400のドライブシャンク基部470へと加えられてよい。例えば、ここで参照として本明細書に組み入れられる、国際公開第2019/168987号に記載および例示されたカップリング機構が使用されてよい。他の例では、ドライブシャンク480はまた、例えばAOスタイル、四角ドライブスタイルまたはHudson(登録商標)スタイルの整形外科用連結部のうち1つを備えるハンドルグリップ500と取り外し可能に連結されるよう、設計されてよい。
一実施形態では、回転は、例えば動力器具によってドライブシャフト480へと直接、または例えば、ハンドルグリップ500への手動回転によって、リアパワーハウジング400の他の態様(例えば、ドライブシャンク基部470)に直接のいずれかで、リアパワーハウジング400へと加えられ得る。
組み立てられる場合、トルク継手300は、ツールコネクタ200の取付けピン240を越えて摺動する。次に、ツールコネクタ200の遠位端部414は、リアパワーハウジング400の本体420内に形成された空洞440へと軸方向に挿入される。基礎部分250およびツールコネクタ200のキャップ260は挿入され、かつリアパワーハウジング400の保定基部430に形成された貫通穴432へと横断方向に前進される。キャップ260は、キャップ260の縁268の下方側面266が保定スペース436に保定基部430の接触面438と一般には同一平面にある状態で、キャップ260が保定スペース436内部に完全に収容されるまで、貫通穴432を通って完全に前進される。一旦キャップ260が保定スペース436内部に完全に着座されると、トルク継手300を備える遠位コネクタ200は、リアパワーハウジング400に対して回転可能であるが、これを軸方向に移動させることはできない。また、トルク継手300の複数のヒンジまたは指330は、リアパワーハウジング400の複数の歯450と係合する。この点では、ツールコネクタ200、トルク継手300およびリアパワーハウジング400は、任意のハンドルグリップ500またはリアパワーハウジング400のドライブシャフト480へと取り付け可能である動力器具のいずれかを用いて、使用のために共に組み立てられる。
操作中、ハンドル1000は、例えば整形外科的な四肢の大型関節手術、または脊椎の手術中に、例えば骨内部へと締結具をネジ留めするために使用されてよい。第1に、ネジまたはドリルビットのドライブシャフトは、ツールまたは器具開口部230を通ってツールコネクタ200の長手方向ボア232へと挿入され、カップリング機構により内部に取り外し可能に連結されてよい。外科医またはユーザが、手動でのネジ挿入を所望する場合、ボタン550の縁554が、リアパワーハウジング400のシャンク基部470の溝472と係合するまで、または例えば厚肉部560またはハンドルグリップ512の近位端部512によって停止されない限り、ハンドルグリップ500は、ハンドルグリップ500の近位端部512にて、例えばドライブシャンク480の遠位端部414を長手方向ボア530へと挿入することで、リアパワーハウジング400のドライブシャンク480に取り外し可能に連結される。外科医またはユーザが、例えば動力ドリルまたは動力器具を用いたネジ挿入を所望する場合、ドライブシャンク480は、動力ドリルまたは動力器具のカップリング機構に取り外し可能に取り付けられる。本発明の1つまたは複数の態様に従って、ハンドル1000は、外科医またはユーザがトルクの動力による印加と手動による印加との間を容易に移行するように設計される。
手動動力を用いてネジを骨内部へと挿入しつつ、外科医またはユーザは一方の手でハンドルグリップ500をつかみ、時計回りの回転運動をハンドルグリップ500に加える。リアパワーハウジング400はまた、ハンドルグリップ500によって時計回りに同時に回転する。図8Cを参照すると、ネジを挿入する目的でリアパワーハウジング400を時計方向に回転する時、遠位部分350の半径方向に外側へと面している表面352が、歯450の傾斜面452と摺動可能に係合し、これを通過または破壊する場合にはトルク継手300のヒンジ330の複数の指のそれぞれは、半径方向に内側へと曲がり、時計回りの方向に回転を付与する。ハンドルグリップ500/リアパワーハウジング400が時計回りに回転し続けると、複数の指330のそれぞれは、各歯330の頂部456を越えて摺動し、半径方向に外側へと(それらの元の形状へと)、および隣接する歯450との間のスロットまたはスペース460へと弾んで戻るか、または曲がる。いくつかの実施形態では、指330が歯450を通過してスロットまたはスペース460へと入ると、外科医またはユーザはカチッという音を聞く。ハンドルグリップ500/リアパワーハウジング400の時計回りの回転を継続することで、複数の指330を、隣接する歯450の傾斜面452に摺動可能に係合させ、次のスロットまたはスペース460へと通過させる。ツールコネクタ200、トルク継手300、スクリュービットおよびネジの回転は、トルク継手300の指またはヒンジ330とリアパワーハウジング400を備える歯450との間の相互作用によって可能となるトルクの量によって規定(例えば、制限)される。
操作における、複数の指またはヒンジ330と複数の歯450との相互作用は、外科医またはユーザによって加えられているトルクを管理または制限する。換言すれば、指またはヒンジ330と歯450との相互作用は、加えられ得るトルクの量を制限する。こうした加えられたトルクの制限は、ねじり過負荷から、例えばネジおよび/骨を保護するために意図される。加えられているトルクはまた、例えば所望のトルクが既に得られたことを外科医またはユーザへと伝達してよい。この所望のトルクは、上で説明されるように、複数の指/ヒンジ330および/または歯450の特定の数、構成および設計によって設定または調整されてよい。
ハンドル1000が、例えば骨からネジを取り外すために使用される場合、外科医またはユーザは、ハンドルグリップ500へと反時計回りの回転運動を加える。リアパワーハウジング400はまた、ハンドルグリップ500によって反時計回りに同時に回転する。リアパワーハウジング400が、ネジを取り外す目的のために反時計回りに回転されると、トルク継手300のヒンジ330の複数の指のそれぞれにおける遠位端部334は、(図8Cに示される構成によって例示されるように)トルク継手300の更なる回転を防止するため、歯450の停止面454をくさび止めするか、またはこの停止面へと拘束する。一旦、複数の指またはヒンジ330のそれぞれの遠位端部334が歯450の停止面454にて所定の位置にくさび止めまたは拘束されると、複数の指またはヒンジ330は、これを越えて破壊を許容するために、歯450を曲げるか、または自由に通過することはできない。この構成では、最大のねじりは、ネジを取り外すために外科医またはユーザによって加えられてよい。
ツールコネクタ200、トルク継手300、リアパワーハウジング400および任意のハンドルグリップ500は、例えば射出成形、付加製造または3D印刷によって全て製造され得る。更に、これらの構成要素はそれぞれ、例えばガイドワイヤまたはKワイヤ自身を通過することを許容するように、長手方向軸に沿ってカニューレで挿入されてよい。
本発明の複数の態様が本明細書に記載および図示されるが、当業者は代替の態様を実施し、同様の目的を達成してもよい。したがって、添付の特許請求の範囲によって、これらの代替の態様が本発明の真の趣旨および範囲内にあるものとして全てを網羅することが意図されている。