JP2021166629A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】興趣に富み、好適な制御を行う遊技機を提供する。【解決手段】第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも有利度が高く、第2識別情報の可変表示の実行されやすさに関わる可変手段の制御が非特別状態よりも有利に行われる第1特別状態と、非特別状態よりも有利かつ第1特別状態よりも不利に行われる第2特別状態とがあり、所定期間にわたって第1特別状態に制御可能であり、非特別状態において第2識別情報の特別表示結果が導出表示されたときに第2特別状態に制御可能であり、非特別状態において第1識別情報の特定表示結果が導出表示され有利状態に制御されるときに、該有利状態後に有利度が低い特別状態に制御される割合が高く、第2特別状態において第1識別情報の特定表示結果が導出表示され有利状態に制御されるときに、該有利状態後に有利度が高い特別状態に制御される割合が高い。【選択図】図8−26

Description

本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が、打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示装置において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
そのような遊技機において、例えば、特許文献1には、有利状態(例えば、大当り遊技状態)の終了後に特別状態(例えば、時短状態)に制御されること、特別状態が終了しても特別状態中に記憶された保留情報(例えば、第2特別図柄の保留記憶)にもとづいて有利状態に制御される場合には有利度が高い有利状態に制御される(例えば、図柄15R時短大当りとなる)構成が記載されている。
特開2018−099308号公報
しかし、特許文献1に記載された遊技機では、特別状態中に記憶された保留情報がいずれも有利状態に制御される識別情報の可変表示に関するものでなければ、そのまま非特別状態(例えば、通常状態)に制御されるように構成されており、遊技状態の遷移に関して興趣や制御の点で検討が不十分である。
そこで、本発明は、興趣に富み、好適な制御を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
(手段014−1)本発明による遊技機は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)とを含む識別情報の可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄や小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも有利度が高く(例えば、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも、小当り確率および時短はずれ確率が高いため、有利度が高い。図8−4参照)、遊技媒体が第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)を通過したことにもとづいて第1識別情報の可変表示を実行可能であり、遊技媒体が第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)を通過したことにもとづいて第2識別情報の可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ014IWS110〜S113を実行する部分)と、遊技媒体が第2通過領域を通過可能となる第1状態(例えば、開放状態)と、遊技媒体が通過不可能または通過困難となる第2状態(例えば、閉鎖状態)と、に変化可能な可変手段(例えば、可変入賞球装置6B)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を保留情報(例えば、保留記憶として記憶される当り判定用乱数など)として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)と、非特別状態(例えば、通常状態(低ベース状態))と、該非特別状態とは異なる特別状態(例えば、時短状態(高ベース状態や中ベース状態))と、に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS134,S143,S150,S160,S537の処理を実行する部分)と、を備え、特別状態として、可変手段の制御が非特別状態よりも有利に行われる第1特別状態(例えば、大当り経由の時短状態A(高ベース状態))と、可変手段の制御が非特別状態よりも有利に行われ、かつ第1特別状態よりも不利に行われる第2特別状態(例えば、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態))と、があり(例えば、図8−7参照)、遊技状態制御手段は、所定期間(例えば、変動表示の実行回数が所定回数(1回、5回、99回など)に達するまでの期間や、小当りの発生回数が所定回数(1回など)に達するまでの期間、次回の大当りまたは小当りが発生するまでの期間など)にわたって第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS149,S541〜S545の処理を実行する部分)、非特別状態において第2識別情報の可変表示結果として特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば、時短はずれ図柄)が導出表示されたことにもとづいて第2特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS160の処理を実行する部分)、特別状態の有利度として、所定有利度(例えば、時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで1回もしくは5回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で5回もしくは9回となる場合)と、該所定有利度よりも有利度が高い特別有利度(例えば、時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで99回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で99回となる場合)と、があり、非特別状態において第1識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度は、特別有利度よりも所定有利度となる割合が高く(例えば、通常状態(低ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、93%の割合で4R時短大当りAまたは4R時短大当りBとなり、時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで1回もしくは5回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で5回もしくは9回となる。図8−5(A),(B)参照)、第2特別状態において第1識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度は、所定有利度よりも特別有利度となる割合が高い(例えば、時短状態B(中ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、いずれの大当り種別であっても、100%の割合で時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで99回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で99回となる。図8−5(A),(B)参照)ことを特徴とする。
そのような構成によれば、第1特別状態が終了したときの遊技者の残念感を軽減することができるとともに、第2特別状態において実行される第1識別情報の可変表示に注目させることができ、興趣を向上させることができる。例えば、第1特別状態が終了しても、第1特別状態中に記憶された保留情報にもとづいて第2識別情報の可変表示が実行されて特定表示結果や特別表示結果が導出表示されることに期待を持たせることができ、遊技者の残念感を軽減することができる。そして、特別表示結果が導出表示されて第2特別状態に制御されると、第1識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されて有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度が特別有利度となる割合が高いため、第1識別情報の可変表示に注目させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部014IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。 特徴部014IWにおける特殊可変入賞球装置の構成例を示す説明図である。 特徴部014IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび時短はずれ判定テーブルの例を示す説明図である。 大当り種別判定テーブル、大当り用時短回数テーブル、小当り種別判定テーブルおよび小当り用時短回数テーブルの例を示す説明図である。 時短はずれ種別判定テーブル、時短はずれ用時短回数テーブルおよび救済時短用時短回数テーブルの例を示す説明図である。 各遊技状態の概要を示す説明図である。 小当り遊技の開放パターンを説明するための説明図である。 特徴部014IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特徴部014IWにおける遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部014IWにおける特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 小当り開放前処理を示すフローチャートである。 小当り開放中処理を示すフローチャートである。 小当り閉鎖後処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特徴部014IWにおける状態遷移を説明するための状態遷移図である。 時短状態A〜Cに制御されるタイミングの例を示す説明図である。 図柄確定期間を説明するための説明図である。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 先読予告設定処理を示すフローチャートである。 先読予告演出実行決定テーブル、先読予告演出種別決定テーブルおよび先読予告演出態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。 先読み予告演出の実行制限の具体例を示す説明図である。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 時短状態Aにおける最終変動が実行されるときの演出態様の具体例を説明するための説明図である。 時短状態Aにおける最終変動が実行されるときの演出態様の具体例を説明するための説明図である。 時短状態Aにおける最終変動が実行されるときの演出態様の具体例を説明するための説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部014IWに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部014IWについて説明する。本特徴部014IWでは、遊技状態として、通常状態(非時短状態)または時短状態のいずれかに制御される。本例では、時短状態では、通常状態と比較して平均的な特図変動時間が短縮されるとともに、通常状態と比較して平均的な普図変動時間が短縮され、通常状態と比較して普図ゲームで「普図当り」となる確率が高くなる。例えば、通常状態では普図当り確率が10%であるのに対して、時短状態では普図当り確率が90%に高められ、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなる。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、時短状態では、通常状態と比較して、可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなるように構成してもよい。
また、本例では、変動表示結果が大当りとなって大当り遊技終了後に時短状態に制御される場合に加えて、変動表示結果がはずれとなる場合であっても時短はずれ図柄が導出表示されたことにもとづいて時短状態に制御される場合がある。
さらに、本例では、遊技機への電源投入後(例えば、RAMクリア処理が実行された場合)や、大当り発生後に、所定回数(本例では、900回)の変動表示を終了しても次の大当りが発生しなかったときにも、時短状態(救済時短)に制御される場合がある。この時短状態(救済時短)は、長期間に亘り遊技を行ったにもかかわらず大当りが発生しなかった遊技者を救済するため(例えば、遊技への投資金を抑制するため)に設けられているものであり、「遊タイム」とも呼ばれる遊技状態である。なお、本例では、救済時短発生後には、次の大当りが発生することなく所定回数(本例では、900回)の変動表示を終了しても、再び救済時短に制御されないように構成されているが、このような構成に限らず、救済時短発生後にも次の大当りが発生することなく所定回数(本例では、900回)の変動表示を終了した場合には、再び救済時短に制御される場合があるように構成してもよい。また、大当り発生後に、所定回数(本例では、900回)の変動表示を終了しても次の大当りが発生しなかったときに、時短状態(救済時短)に制御される場合があるという構成に代えて、例えば、大当りまたは時短はずれ発生後に、所定回数(本例では、900回)の変動表示を終了しても次の大当りまたは時短はずれが発生しなかったときに、時短状態(救済時短)に制御される場合があるという構成としてもよい。
時短状態では、(1)普図当り確率を高める制御と、(2)普通図柄の変動時間を短縮する制御と、(3)可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放時間を長くする制御と、(4)特別図柄の変動時間を短縮する制御とが行われ得るのであるが、それら(1)〜(4)の全ての制御を行ってもよいし、(1)〜(4)のうちの一部の制御を行わなくてもよい。例えば、大当り経由の時短状態と、時短はずれ経由の時短状態と、救済時短経由の時短状態とで、(1)〜(4)のうちのいずれの制御を行うかが異なっていてもよいし、同じであってもよい。
なお、詳細については後述するが、本例における時短状態は、大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとに区別可能である。そして、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態Cと、時短はずれ経由の時短状態Bとでは、上記(3)の可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放時間を長くする制御の制御パターンが異なり、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への入賞しやすさが異なるように構成されている(後述する図8−7参照)。このような構成を備えているため、本例では、時短状態のうち、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に比較的入賞しやすい大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態Cを、高ベース状態とも称するのに対し、比較的入賞しにくい時短はずれ経由の時短状態Bを、中ベース状態とも称する。なお、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)と、時短状態B(すなわち中ベース状態)とは、いずれも通常状態(低ベース状態)と比較して可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすい状態である。なお、上記の構成に加えて、または代えて、例えば、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態Cでは、上記の(2)普通図柄の変動時間を短縮する制御が行われる一方、時短はずれ経由の時短状態Bでは、上記の(2)普通図柄の変動時間を短縮する制御が行われない(または短縮度合いが低い、もしくは逆に変動時間を長くする制御が行われる)ようにすることで、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への入賞しやすさが異なるようしてもよい。
救済時短に制御されるまでの変動回数nおよび救済時短での時短回数Nは、以下のように規定することが好ましい。
2.5P≦n≦3.0P
0.4P≦N≦3.8P
(P=大当り確率MLの分母、n=作動回数、N=時短回数)
具体的には、例えば、大当り確率が1/300である場合には、変動回数nは750〜900となり、時短回数Nは120〜1140となる。
本例では設定値s毎に大当り確率が異なるが、変動回数nとして、大当り確率が最も低い設定値「1」が設定されている場合に該当し得る値「900」が設定されている。また、時短回数Nとして、大当り確率が最も低い設定値「1」が設定されている場合に該当し得る値「900」が設定されている。なお、本例の構成に限らず、いずれの設定値が設定されている場合にも該当し得る変動回数nや時短回数Nを設定するようにしてもよい。また、本例では変動回数nと時短回数Nとで同値の「900」が設定されているが、変動回数n>時短回数Nとなる値が設定されていてもよいし、逆に変動回数n<時短回数Nとなる値が設定されていてもよい。
また、本例では、時短状態では第2特別図柄の変動表示が実行されやすいのであるが、後述するように第2特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が高くなるように構成されているので、時短状態は小当り遊技状態に制御されやすい状態である。
(盤面構成)
図8−1は、特徴部014IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。特徴部014IWにおけるパチンコ遊技機1では、遊技領域においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て画像表示装置5よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て画像表示装置5よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域内における画像表示装置5の端面や遊技釘の配列等により区分けされていればよい。
打球操作ハンドル30の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
遊技領域のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、第1始動入賞口を構成する入賞球装置6Aが設けられている。
遊技領域のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、通過ゲート41、第2始動入賞口を構成する可変入賞球装置6B、特殊入賞口を構成する特殊可変入賞球装置014IW17、および大入賞口を構成する特別可変入賞球装置7が設けられている。
左遊技領域では、入賞口構造物のうち入賞球装置6Aに遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、入賞球装置6Aに遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち可変入賞球装置6B、通過ゲート41、特殊可変入賞球装置014IW17、および特別可変入賞球装置7に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、可変入賞球装置6B、通過ゲート41、特殊可変入賞球装置014IW17、および特別可変入賞球装置7に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、右遊技領域に打分けられた遊技球が入賞球装置6Aに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は左遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。逆に、左遊技領域に打分けられた遊技球が通過ゲート41、および、可変入賞球装置6Bに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
特殊可変入賞球装置014IW17は、小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するための装置である。
また、特徴部014IWにおけるパチンコ遊技機1では、図1に示したパチンコ遊技機1の盤面構成に加えて、図8−1に示すように、普図保留表示器25Cの下方に右打ちLED014IW10が設けられている。また、図8−1に示すように、画像表示装置5の右方に右打ち報知LED014IW20が設けられている。
(特殊可変入賞球装置)
図8−2は、本特徴部014IWにおける特殊可変入賞球装置014IW17の構成例を示す説明図である。図8−2に示すように、特殊可変入賞球装置014IW17には、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材014IW17aが設けられ、小当り遊技状態において、底面部材014IW17aを前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材014IW17aを後方に向けて後退移動させることにより、入賞領域となる特殊入賞口が開状態とされる。特殊入賞口内に入賞した遊技球は、特殊入賞口スイッチ014IW24によって検出される。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)に遊技球が入賞してカウントスイッチ23で検出された場合には15個の賞球が得られるのに対して、特殊可変入賞球装置014IW17(特殊入賞口)に遊技球が入賞して特殊入賞口スイッチ014IW24で検出された場合には3個の賞球が得られるものとする。
また、底面部材014IW17aは、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、ソレノイド014IW83が駆動されることによって閉状態から開状態に制御される。
本特徴部014IWでは、図8−2に示すように、特殊可変入賞球装置014IW17(特殊入賞口)内に入賞した遊技球は、さらに特殊可変入賞球装置014IW17の右方に設けられた誘導経路014IW01に導かれる。誘導経路014IW01は、さらに2つの経路014IW02,03に分岐しており、誘導経路014IW01に導かれた遊技球は、左側経路014IW02または右側経路014IW03に導かれる。左側経路014IW02はV入賞口となっており、V入賞口に入賞した遊技球は、V入賞口スイッチ014IW20aによって検出される。
図8−2に示すように、左側経路014IW02(V入賞口)の入口付近には、V入賞口開閉板014IW20が設けられており、V入賞口開閉板014IW20が開状態であるときに、誘導経路014IW01に導かれた遊技球が左側経路014IW02(V入賞口)に進入し、V入賞口可能である。また、V入賞口開閉板014IW20が閉状態であるときには、誘導経路014IW01に導かれた遊技球が右側経路014IW03に進入し、遊技領域の裏側に排出される。
なお、V入賞口開閉板014IW20は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、ソレノイド014IW84が駆動されることによって閉状態から開状態に制御される。
また、本特徴部014IWでは、小当り遊技状態に制御されると、その小当り遊技状態中に遊技球がV入賞口014IW02に進入し、V入賞口スイッチ014IW20Aによって検出されたことを条件として、その小当り遊技の終了後に大当り遊技状態に制御される。
また、本例では、特殊可変入賞球装置014IW17には、底面部材014IW17a上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特殊可変入賞球装置014IW17において規制片が設けられていることによって、右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図8−2に示すように、特殊可変入賞球装置014IW17(特殊入賞口)内において、上流側に特殊入賞口スイッチ014IW24が設けられ、下流側でV入賞口と排出口とに分岐してV入賞口側にV入賞口スイッチ014IW20Aが設けられている場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特殊可変入賞球装置014IW17(特殊入賞口)内の上流側でV入賞口側と一般入賞口側とに分岐し、V入賞口側にV入賞口スイッチ014IW20Aが設けられているとともに、一般入賞口側に特殊入賞口スイッチ014IW24が設けられているように構成してもよい。
(基板構成)
図8−3は、特徴部014IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。図8−3に示すように、本特徴部014IWでは、スイッチ回路110は、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23、特殊入賞口スイッチ014IW24、およびV入賞口スイッチ014IW20aからの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81や、ソレノイド82、ソレノイド014IW83、ソレノイド014IW84をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉(特別可変入賞球装置7)用のソレノイド82、特殊可変入賞球装置014IW17用のソレノイド014IW83、V入賞口開閉板014IW20用のソレノイド014IW84に伝送する。
(大当り確率、小当り確率、はずれ確率)
図8−4は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図8−4(A)は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図8−4(B)は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。
本例では、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されており、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能である。また、図8−4に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
図8−4(A)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「328/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
逆に、時短無しのはずれに関しては、図8−4(A)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に、設定値「1」の場合がはずれ確率「65167/65536」と最も高く、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順にはずれ確率が低くなり、設定値「6」の場合がはずれ確率「65044/65536」と最も低くなっている。
一方で、小当りに関しては、図8−4(A)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り確率が「164/65536」(約1/400)と一定である。
また、時短付きのはずれに関しても、図8−4(A)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、時短はずれ確率が「0/65536」と一定である。すなわち、第1特別図柄の変動表示では、時短はずれが発生しない。
また、図8−4(B)に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「328/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
逆に、時短無しのはずれに関しては、図8−4(B)に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、設定値「1」の場合が時短無しのはずれ確率「123/65536」と最も高く、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順にはずれ確率が低くなり、設定値「6」の場合が時短無しのはずれ確率「0/65536」と最も低くなっている。すなわち、第2特別図柄の変動表示では、第1特別図柄の変動表示に比べて、時短無しのはずれが発生する割合が極めて低い。
一方で、小当りに関しては、図8−4(B)に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り確率が「9326/65536」と一定である。
また、時短付きのはずれに関しても、図8−4(B)に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、時短はずれ確率が「55682/65536」(約6/7)と一定である。
図8−4に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/400であるのに対して、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/6.9と高い。また、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には時短はずれ確率が0であるのに対して、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には時短はずれ確率が約6/7と高い。このような構成により、本例では、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも有利度が高いため、第2特別図柄の変動表示が実行されることに注目させて、興趣を向上させることができる。
また、本例では、図8−4(B)に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、約1/7の確率で大当りまたは小当りとなり、約6/7の確率で時短はずれとなる。すなわち、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、時短無しのはずれとなる確率が低い。このような点でも、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも有利度が高いため、第2特別図柄の変動表示が実行されることに注目させて、興趣を向上させることができる。
また、本例では、図8−4に示すように、小当り確率は、いずれの設定値に設定されているときにも共通であるように構成されている。このような構成により、設定値の変更によって過度に射幸性を高めることを防止することができる。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、時短はずれが発生しないように構成されているが、このような構成に限らず、第1特別図柄の変動表示が実行される場合にも、時短はずれが発生するようにしてもよい。そのような構成により、第1特別図柄の変動表示が実行されているときにも、時短はずれが発生することに期待を持たせることができ、興趣を向上させることができる。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合にも、時短無しのはずれが発生するように構成されているが、このような構成に限らず、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、時短無しのはずれが発生しないようにしてもよい。
(大当り種別判定テーブル、小当り種別判定テーブル)
最初に、大当り種別について説明する。図8−5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図8−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「4R時短大当りA」、「4R時短大当りB」、「4R時短大当りC」および「10R時短大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
「4R時短大当りA」、「4R時短大当りB」および「4R時短大当りC」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる大当りである。また、「10R時短大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる大当りである。なお、「4R時短大当りA」と、「4R時短大当りB」と、「4R時短大当りC」とでは、導出表示される第1特別図柄の大当り図柄の停止図柄が異なる。
図8−5(A)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、20%の確率で「4R時短大当りA」と決定され、73%の確率で「4R時短大当りB」と決定され、5%の確率で「4R時短大当りC」と決定され、2%の確率で「10R時短大当り」と決定される。また、図8−5(A)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、100%の確率で「10R時短大当り」と決定される。
次いで、大当り種別毎の時短回数について説明する。図8−5(B)は、大当りの種別毎の時短回数を示す大当り用時短回数テーブルの具体例を示している。
図8−5(B)に示すように、通常状態(すなわち低ベース状態)にて「4R時短大当りA」となった場合、大当り遊技後に時短状態(大当り経由の時短状態A)に移行すると、第2特別図柄の変動表示を1回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計5回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(大当り経由の時短状態A)を維持する。時短状態(すなわち中ベース状態または高ベース状態)にて「4R時短大当りA」となった場合、大当り遊技後に再度時短状態(大当り経由の時短状態A)に移行すると、第2特別図柄の変動表示を99回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計99回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(大当り経由の時短状態A)を維持する。
以下、第2特別図柄の変動表示を1回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計5回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りとなるまで維持される時短状態を、「1回の時短状態」や「時短回数1回」ということがある。また、第2特別図柄の変動表示を99回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計99回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで維持される時短状態を、「99回の時短状態」や「時短回数99回」ということがある。
また、図8−5(B)に示すように、通常状態(すなわち低ベース状態)にて「4R時短大当りB」となった場合、大当り遊技後に時短状態(大当り経由の時短状態A)に移行すると、第2特別図柄の変動表示を5回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計9回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(大当り経由の時短状態A)を維持する。時短状態(すなわち中ベース状態または高ベース状態)にて「4R時短大当りB」となった場合、大当り遊技後に再度時短状態(大当り経由の時短状態A)に移行すると、第2特別図柄の変動表示を99回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計99回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(大当り経由の時短状態A)を維持する。
以下、第2特別図柄の変動表示を5回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計9回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで維持される時短状態を、「5回の時短状態」や「時短回数5回」ということがある。
また、図8−5(B)に示すように、通常状態(すなわち低ベース状態)および時短状態(すなわち中ベース状態または高ベース状態)のいずれの状態にて「4R時短大当りC」または「10R時短大当り」となった場合にも、大当り遊技後に時短状態(大当り経由の時短状態A)に移行すると、第2特別図柄の変動表示を99回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計99回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(大当り経由の時短状態A)を維持する。
図8−5(A),(B)に示すように、本例では、第2特別図柄で大当りとなったときには、複数の大当り種別のうちの、大当り遊技中のラウンド数および大当り遊技後の時短回数という点で最も有利度が高い10R時短大当りに、100%の割合で決定されるように構成されている。このような点でも、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも有利度が高いため、第2特別図柄の変動表示が実行されることに注目させて、興趣を向上させることができる。
また、図8−5(A),(B)に示すように、本例では、通常状態(すなわち低ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、大当り遊技後に制御される時短状態が、有利度が低い時短状態となる割合が高く、時短状態(すなわち高ベース状態および中ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、大当り遊技後に制御される時短状態が、有利度が高い時短状態となる割合が高くなるように構成されている。具体的には、通常状態(低ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、93%の割合で4R時短大当りAまたは4R時短大当りBとなり、1回または5回の時短状態となる。一方で、時短状態(高ベース状態および中ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、いずれの大当り種別であっても、100回の時短状態となる。このような構成により、時短状態(すなわち高ベース状態および中ベース状態)に制御されているときの興趣を向上させることができる。
加えて、詳細については後述するが、本例では、通常状態(低ベース状態)および時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)では、主として第1特別図柄の変動表示が実行され、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)および救済時短経由の時短状態C(高ベース状態)では、主として第2特別図柄の変動表示が実行されるように構成されている。このような構成との組み合わせにより、本例では、同じ第1特別図柄の変動表示が実行される通常状態(低ベース状態)と、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)とであっても、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)において実行される第1特別図柄の変動表示に注目させることができ、興趣を向上させることができる。
一方で、本例では、はずれ経由の時短状態B(すなわち中ベース状態)において第2特別図柄の変動表示が大当りとなったときと、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)において第2特別図柄の変動表示が大当りとなったときとで大当り遊技後に制御される時短状態(大当り経由の時短状態A)の有利度は共通であるように構成されている。具体的には、はずれ経由の時短状態B(すなわち中ベース状態)と、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)とのいずれで大当りとなった場合にも、大当り遊技後に99回の時短状態に制御される。このような構成により、有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現することができる。
なお、大当り種別は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、時短回数が異なる(例えば、3回や5回)さらに複数種類の時短大当りを設けたり、ラウンド数が異なる(例えば、2ラウンドや6ラウンド)さらに複数種類の時短大当りを設けたりしてもよい。また、本例では、大当り遊技終了後に時短状態に移行する時短大当りのみが設けられている場合を示しているが、大当り遊技終了後に時短状態に移行しない非時短大当り(通常大当り)を設けるように構成してもよい。また、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には100%の確率で10R時短大当りと決定される場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても複数種類の大当り種別に決定されるように構成してもよい。
また、大当り遊技後に制御される時短状態(大当り経由の時短状態A)は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、変動回数に関わらず、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで維持される時短状態(大当り経由の時短状態A)を設けるようにしてもよい。この場合、例えば、時短状態(中ベース状態または高ベース状態)において10R時短大当りが発生した場合に、大当り遊技後に制御される時短状態(大当り経由の時短状態A)が、変動回数に関わらず、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで維持されるようにしてもよい。
次いで、小当り種別について説明する。図8−5(C)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。
図8−5(C)に示すように、小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」または「小当りB」に決定するために参照されるテーブルである。
「小当りA」とは、小当り遊技中(第1ラウンド目)にV入賞したことを条件として、第2ラウンド〜第4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる小当りである。「小当りB」とは、小当り遊技中(第1ラウンド目)にV入賞したことを条件として、第2ラウンド〜第10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる小当りである。
図8−5(C)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、100%の確率で「小当りA」と決定される。また、図8−5(D)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、30%の確率で「小当りA」と決定され、70%の確率で「小当りB」と決定される。
次いで、小当り種別毎の時短回数について説明する。図8−5(D)は、小当りの種別毎の時短回数を示す小当り用時短回数テーブルの具体例を示している。図8−5(D)に示すように、通常状態(すなわち低ベース状態)にて「小当りA」を経由して大当り遊技状態になった場合、大当り遊技後に時短状態(大当り経由の時短状態A)に移行すると、第2特別図柄の変動表示を1回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計5回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(大当り経由の時短状態A)を維持する。また、通常状態(すなわち低ベース状態)にて「小当りB」を経由して大当り遊技状態になった場合、大当り遊技後に時短状態(大当り経由の時短状態A)に移行すると、第2特別図柄の変動表示を5回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計9回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(大当り経由の時短状態A)を維持する。
また、時短状態(すなわち中ベース状態または高ベース状態)にて「小当りA」または「小当りB」を経由して大当り遊技状態になった場合、小当り種別に関わらず、大当り遊技後に再度時短状態(大当り経由の時短状態A)に移行すると、第2特別図柄の変動表示を99回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計99回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(大当り経由の時短状態A)を維持する。
なお、小当り種別は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、時短回数が異なる(例えば、3回や10回)さらに複数種類の小当り種別を設けてもよいし、変動回数に関わらず、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(大当り経由の時短状態A)が維持される小当り種別を設けてもよい。また、本例では、遊技者が意図的に発射操作を行わないようにすることがなければ、小当り遊技中にV入賞可能であるように構成されているのであるが、小当り遊技中に実質的にV入賞が不可能であり、小当り遊技後に大当り遊技に移行することのないV入賞なし小当りを設けるように構成してもよい。
(時短はずれ種別判定テーブル)
次に、時短はずれ種別について説明する。図8−6(A)は、ROM101に記憶されている時短はずれ種別判定テーブルを示す説明図である。
図8−6(A)に示すように、時短はずれ種別判定テーブルは、可変表示結果を時短はずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、時短はずれの種別を「時短はずれA」および「時短はずれB」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−6(A)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて時短はずれとなる場合はなく、第2特別図柄の変動表示が実行されて時短はずれとなる場合には、約67%の確率で「時短はずれA」と決定され、約33%の確率で「時短はずれB」と決定される。
次いで、時短はずれ種別毎の時短回数について説明する。図8−6(B)は、時短はずれ種別毎の時短回数を示す時短はずれ用時短回数テーブルの具体例を示している。
図8−6(B)に示すように、通常状態(すなわち低ベース状態)にて「時短はずれA」となった場合、時短状態(時短はずれ経由の時短状態B)に移行すると、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計32回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(時短はずれ経由の時短状態B)を維持する。また、通常状態(すなわち低ベース状態)にて「時短はずれB」となった場合、時短状態(時短はずれ経由の時短状態B)に移行すると、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計100回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(時短はずれ経由の時短状態B)を維持する。
すなわち、本例では、「時短はずれA」となった場合と、「時短はずれB」となった場合とで、制御される時短状態(時短はずれ経由の時短状態B)の有利度が異なるように構成されている。このような構成により、「時短はずれA」と「時短はずれB」とのいずれとなるかに注目させることができ、興趣を向上させることができる。
また、本例では、図8−6(B)に示すように、時短状態(すなわち中ベース状態または高ベース状態)にて「時短はずれA」または「時短はずれB」となった場合、時短回数が新たに設定されることはなく、時短はずれが発生した時点の時短状態および残りの時短回数が維持される。すなわち、時短状態において発生した時短はずれは、実質的に無効化されるように構成されている(例えば、後述するステップ014IWS152〜S153の処理により実現される)。このような構成により、時短状態が延々と継続されて有利度が過度に高まるという事態を回避することができ、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現することができる。
なお、本例では、時短状態(時短はずれ経由の時短状態B)は、主として第1特別図柄の可変表示が実行される状態であるため、例えば、第2特別図柄の変動表示の実行回数に関わらず、第1特別図柄の変動表示を32回または100回終了するまで維持されるようにしてもよい。
また、例えば、時短はずれの種別として、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するか、次の救済時短が発生するまで時短状態(時短はずれ経由の時短状態B)が維持される時短はずれを設けてもよい。なお、時短はずれ経由の時短状態Bにおいて救済時短が発生すると、救済時短経由の時短状態Cに移行する。すなわち、時短回数が900回に再設定される。
(救済時短の時短回数)
次いで、救済時短経由の時短状態Cの時短回数について説明する。図8−6(C)は、救済時短経由の時短状態Cの時短回数を示す救済時短用時短回数テーブルの具体例を示している。
図8−6(C)に示すように、本例では、救済時短が成立し、時短状態(救済時短経由の時短状態C)に移行すると、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計900回終了するか、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで時短状態(救済時短経由の時短状態C)を維持する。
本例では、救済時短経由の時短状態Cは、大当り経由の時短状態Aや時短はずれ経由の時短状態Bよりも、時短回数が多く有利度が高い。このような構成により、救済時短による救済度合いを高めることができ、救済時短での遊技意欲を遊技者に持たせることができる。
次に、各遊技状態の概要について説明する。図8−7は、各遊技状態の概要を説明するための説明図である。
図8−7に示すように、本例では、大当り遊技状態や小当り遊技状態の他に、遊技状態として、通常状態(低ベース状態)と、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)と、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)と、救済時短経由の時短状態C(高ベース状態)とに制御される。
図8−7に示すように、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)と、時短はずれ経由の時短状態B(すなわち中ベース状態)とでは、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の制御パターンが異なり、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への入賞しやすさが異なるように構成されている。具体的には、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)では、普図当り時に5000ms×1回の開放が行われるのに対して、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)では、16ms×2回の開放が行われる。
また、本例では、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)においては、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球を入賞させることが容易となるため、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球を入賞させる右打ちを促す報知が行われ、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。
時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)においては、通常状態(低ベース状態)よりも普図当り時の可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の制御が有利に行われるものの、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球を入賞させることは困難なままである。よって、本例では、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)においては、通常状態(低ベース状態)と同様に、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球を入賞させる右打ちを促す報知ではなく、入賞球装置6A(第1始動入賞口)に遊技球を入賞させる左打ちを促す報知が行われ、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。
既に説明したように、本例では、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)は、通常状態(低ベース状態)よりも、大当りとなったときに有利度が高い時短状態(すなわち大当り経由の時短状態A)に制御される割合が高い点で有利となるように構成されている。一方で、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)は、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)よりも、遊技球が第2始動入賞口に入賞しにくい制御パターンにより可変入賞球装置6Bが制御され、第1特別図柄の変動表示よりも有利度が高い第2特別図柄の変動表示(例えば、大当り発生時の大当り種別が10R時短大当りとなる割合が高い点で有利度が高い)が主として実行されないように構成されている。このような構成の組み合わせにより、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)の有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現することができる。
なお、図8−7に示す例の構成に限らず、例えば、画像表示装置5の左側領域(左側遊技領域)にも通過ゲート41を設け、時短はずれ経由の時短状態B(すなわち中ベース状態)においても、普図当り時に所定割合で5000ms×1回の開放が行われるようにしてもよい。また、普図当りが発生して5000ms×1回の開放が行われる場合には、普通図柄の変動時間や、可変入賞球装置6Bが開放前のファンファーレ期間を長くして、右打ち報知を行うようにしてもよい(可変入賞球装置6Bの開放終了後、第2特別図柄の変動表示で大当りや小当り、時短はずれとならなければ、右打ち報知を終了して左打ち報知を行う)。このような構成により、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されているときの多様な遊技性を実現することができ、興趣を向上させることができる。ただし、有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現するという点から、時短はずれ経由の時短状態B(すなわち中ベース状態)では、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)よりも、遊技球が第2始動入賞口に入賞しにくい制御パターンにより可変入賞球装置6Bが制御される割合が高いことが望ましい。なお、例えば、時短はずれ経由の時短状態B(すなわち中ベース状態)において、普図当りが発生して5000ms×1回の開放が行われる場合には、16ms×2回の開放が行われる場合や、普図はずれとなる場合に比べて、普通図柄の変動時間が長くなるようにする(例えば1分以上として、5000ms×1回の開放が頻発しないようにする)ことで、有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現するようにしてもよい。また、例えば、そもそも時短はずれ経由の時短状態B(すなわち中ベース状態)においては、5000ms×1回の開放が行われる場合に関わらず、大当り経由の時短状態Aや救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)に比べて、普通図柄の変動時間が長くなるようにしてもよい。
本例では、図8−7に示すように、救済時短経由の時短状態Cと大当り経由の時短状態Aとで、共通の有利度の制御パターンにより可変入賞球装置6Bが制御されるように構成されている。具体的には、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)と、救済時短経由の時短状態C(高ベース状態)とでは、共通の制御パターン(5000ms×1回の開放)により可変入賞球装置6Bの制御が行われる。このような構成により、救済時短による時短状態Cでの遊技者の救済度合いを高めて興趣を向上させることができる。なお、図8−7に示す構成に限らず、救済時短経由の時短状態Cと大当り経由の時短状態Aとで、異なる有利度の制御パターンにより可変入賞球装置6Bが制御されるように構成されていてもよい。
本例では、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)は、第1特別図柄の変動表示よりも有利度が高い第2特別図柄の変動表示を主として実行させることができるという利点がある。しかし、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の終了条件が、例えば、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示であるかに関わらず1回実行されることと定められていると、利点を活かせないまま大当り経由の時短状態A(高ベース状態)が終了してしまうおそれがある。例えば、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)に制御された時点で、第2特別図柄の変動表示に対応する第2保留記憶が記憶されておらず、第1特別図柄の変動表示に対応する第1保留記憶のみが記憶されている場合には、第1保留記憶にもとづいて第1特別図柄の変動表示が実行され、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)が終了してしまうことになる。
そこで、本例では、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)は、第2特別図柄の変動表示に関する終了条件が成立したときに終了するように構成されている。具体的には、「1回の時短状態」では、第2特別図柄の変動表示を1回終了することが、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の終了条件となっている。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示のみが実行されて大当り経由の時短状態A(高ベース状態)が延々と継続するという事態が生じないように、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計5回終了することも、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の終了条件となっている。ただし、この終了条件も、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)に制御された時点で第1保留記憶が上限数(本例では「4」)まで記憶されており、それら全ての第1保留記憶にもとづいて第1特別図柄の変動表示が4回終了したとしても、成立しないように構成されている。
このような構成により、本例では、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)に制御される前に記憶された第1保留記憶にもとづいて第1特別図柄の変動表示が実行されて大当り経由の時短状態A(高ベース状態)が終了すること、すなわち遊技者が大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の利点を活かせず不利益が発生することを回避することができる。
また、本例では、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)は、第1特別図柄の変動表示が主として実行されるため、第1特別図柄の変動表示に関する終了条件が成立したときに終了するように構成されている。具体的には、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計32回または100回終了することが、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)の終了条件となっている。
なお、本例では、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)において、第2特別図柄の変動表示が実行されることは遊技者にとって不利益とはならないため、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計32回または100回終了することが終了条件となっているが、このような終了条件には限られない。例えば、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)において第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも有利度が低くなる構成とするとき、またはそのような構成としないときのいずれの場合にも、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)に制御された時点で記憶されている第2保留記憶の第2特別図柄の変動表示が実行されたとしても、第1特別図柄の変動表示を32回または100回実行可能となるように終了条件を設定してもよい。具体的には、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)は、第1特別図柄の変動表示を32回または100回終了すること、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計36回または104回終了することを、終了条件として設定してもよい。
このように、本例では、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)と、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)とで終了条件が異なるため、時短状態に制御される前に記憶された保留記憶にもとづいて変動表示が実行されて時短状態が終了すること、すなわち遊技者が時短状態の利点を活かせず不利益が発生することを回避することができる。
(小当り遊技の開放パターン)
次に、小当り遊技の開放パターンについて説明する。図8−8は、小当り遊技の開放パターンを説明するための説明図である。図8−8に示すように、タイミングS1において小当り遊技を開始した後、8秒間が経過すると(タイミングS2)、V入賞口開閉板014IW20が開状態に制御され、その後、8秒間が経過するまでV入賞口開閉板014IW20の開状態が継続される(図8−8(C)参照)。
小当り(小当りA、小当りB)となる場合には、小当り遊技を開始してから特殊可変入賞球装置014IW17を開状態に制御するまでの特殊入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)として8秒間が設定され、V入賞口開閉板014IW20が開状態に制御されると同時に特殊可変入賞球装置014IW17(特殊入賞口)が開状態に制御される。また、図8−8(A)に示すように、V入賞口開閉板014IW20が開状態に制御されている期間に、0.016秒の特殊入賞口の開放が4回行われる。従って、小当り(小当りA、小当りB)では、V入賞可能な期間に0.016秒の特殊入賞口の開放が4回行われることになる。
なお、本例では、小当り(小当りA、小当りB)における特殊入賞口の各開放時間が0.016秒と極めて短いのであるが、既に説明したように、特殊可変入賞球装置014IW17には複数の規制片が形成されており、特殊可変入賞球装置014IW17の底面部材014IW17a上では2〜3球程度の遊技球が蛇行しながら流下しているので、開放時間が短くても底面部材014IW17aが開状態に制御されれば、底面部材014IW17a上の遊技球が特殊可変入賞球装置014IW17内に落下して入賞可能である。
特殊入賞口内に遊技球が入賞しV入賞すれば、特殊入賞口の最後の開放を終了した後、所定期間の閉鎖時間(インターバル時間)と小当り終了時間(エンディング時間)を経過した後、大当り遊技状態に移行し、図8−8(B)に示すように、第2ラウンドから第6ラウンドまたは第10ラウンドまで特別可変入賞球装置7の開状態への制御が行われる。
なお、本例では、小当り遊技において特殊入賞口の最後の開放を終了すると、閉鎖時間(インターバル時間)と小当り終了時間(エンディング時間)とを経過したことにもとづいて小当り遊技を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特殊可変入賞球装置014IW17(特殊入賞口)内に遊技球を検出可能な検出スイッチを上流側と下流側との2箇所に設け、最後の閉鎖時間(インターバル時間)を経過した後、上流側の検出スイッチと下流側の検出スイッチとの検出数が一致する(特殊入賞口内に入賞した遊技球が全て排出される)まで待ってから小当り終了時間(エンディング時間)に移行し、小当り終了時間(エンディング時間)を経過すると小当り遊技を終了するように構成してもよい。
また、本例では、小当りAおよび小当りBのいずれの場合も小当り遊技中にV入賞可能に構成する場合を示しているが、小当り遊技中にV入賞が困難または不可能な小当り種別も設けるように構成してもよい。
(変動パターンテーブル)
図8−9は、ROM101に記憶されている変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図8−9(A),(B),(C)は、第1特別図柄用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、図8−9(D),(E),(F)は、第2特別図柄用の変動パターンテーブルの具体例を示している。
まず、図8−9(A),(B)を用いて、第1特別図柄の変動パターンについて説明する。図8−9(A)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT1−1(通常変動)、変動パターンPT1−2(短縮変動)、変動パターンPT1−3(ノーマルリーチ)、変動パターンPT1−4(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT1−5(ノーマルリーチ)、変動パターンPT1−6(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に小当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT1−7(ノーマルリーチ)、変動パターンPT1−8(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。
図8−9(B)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態A,C(大当り経由または救済時短経由の時短状態)中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT2−1(高速はずれ変動)に決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態A,C(大当り経由または救済時短経由の時短状態)中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT2−2(高速大当り変動)に決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態A,C(大当り経由または救済時短経由の時短状態)中に小当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT2−3(高速小当り変動)に決定される。
図8−9(C)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT3−1(短縮変動)、変動パターンPT3−2(ノーマルリーチ)、変動パターンPT3−3(特殊スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT3−4(ノーマルリーチ)、変動パターンPT3−5(特殊スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)中に小当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT3−6(ノーマルリーチ)、変動パターンPT3−7(特殊スーパーリーチ)のいずれかに決定される。
次に、図8−9(D),(E),(F)を用いて、第2特別図柄の変動パターンについて説明する。図8−9(D)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT4−1(通常変動)、変動パターンPT4−2(短縮変動)、変動パターンPT4−3(ノーマルリーチ)、変動パターンPT4−4(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT4−5(ノーマルリーチ)、変動パターンPT4−6(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に小当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT4−7(ノーマルリーチ)、変動パターンPT4−8(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。
図8−9(E)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中(大当り経由の時短状態Aの最終変動を除く)にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT5−1(短縮変動)、変動パターンPT5−2(超短縮変動)、変動パターンPT5−3(ノーマルリーチ)、変動パターンPT5−4(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中(大当り経由の時短状態Aの最終変動を除く)に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT5−5(ノーマルリーチ)、変動パターンPT5−6(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中(大当り経由の時短状態Aの最終変動を除く)に小当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT5−7(ノーマルリーチ)、変動パターンPT5−8(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。
本例では、大当り経由の時短状態Aや救済時短経由の時短状態Cにおいて、図8−9(E)に示す第2特別図柄の第2変動パターンテーブルが用いられるが、大当り経由の時短状態Aと救済時短経由の時短状態Cとで、変動パターンが選択される割合が異なるようにしてもよい。例えば、救済時短経由の時短状態Cでは、大当り経由の時短状態Aよりも、変動パターンPT5−2(超短縮変動)に決定される割合が高く、変動パターンPT5−4(スーパーリーチ)に決定される割合が低くなるようにしてもよい。このような構成により、長期間に亘って大当りが発生していない救済時短経由の時短状態Cでは、効率的に変動表示が実行されるようにすることができるとともに、スーパーリーチが実行されたものの大当りとならないときの興趣の低下を抑えることができる。
図8−9(F)に示すように、本例では、大当り経由の時短状態Aの最終変動として第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、変動パターンPT6−1(時短最終変動演出)に決定される。
なお、本例では、時短状態において時短はずれA〜Cとなる場合には、はずれ(時短なし)と同様の変動パターンに決定される。
また、本例では、普通図柄プロセス処理(ステップS26)において、CPU103は、普通図柄の変動表示結果を当り(普図当り)とするか否かを決定し、その決定結果にもとづいて普通図柄の変動表示を実行する制御を行うのであるが、本例では、通常状態である場合には、10%の確率で普図当りとすることに決定し、時短状態である場合には、90%の確率で普図当りとすることに決定する。また、CPU103は、普通図柄プロセス処理(ステップS26)において、普図当りと決定したことにもとづいて可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)を開状態に制御する。
図8−9に示すように、本例では、遊技状態に応じて、背景画像を含む演出シナリオが異なるとともに、用いられる変動パターンテーブルが異なるように構成されている。例えば、通常状態においては、海モードに応じた青色の背景画像が表示されるとともに、図8−9(A)に示す第1特別図柄の第1変動パターンテーブルが用いられる。また、時短はずれ経由の時短状態Bにおいては、森林モードに応じた緑色の背景画像が表示されるとともに、図8−9(C)に示す第1特別図柄の第3変動パターンテーブルが用いられる。
加えて、本例では、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7は、図8−9(C)に示す第1特別図柄の第3変動パターンテーブルにのみ含まれる。よって、本例では、時短はずれ経由の時短状態Bにおいて、通常状態や時短状態A,Cにおいては実行されない特殊スーパーリーチ演出が実行可能となる。このような構成により、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されているときの興趣を向上させることができる。
なお、図8−9に示す構成では、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7を含む第1特別図柄の第3変動パターンテーブルは、例えば、大当り経由の時短状態において記憶された第2保留記憶にもとづいて時短はずれが発生した場合(後述する図8−26(A)に示すタイミングT3〜T4の期間において時短はずれが発生した場合)に、時短はずれ経由の時短状態Bが終了するまで用いられるが、このような構成に限らず、大当り経由の時短状態Aにおいて記憶された第2保留記憶にもとづいて時短はずれが発生しなかった場合(後述する図8−26(A)に示すタイミングT3〜T4の期間において時短はずれが発生しなかった場合)にも、所定期間(例えば、時短はずれが発生していれば時短はずれ経由の時短状態Bに制御されていた期間(時短回数32回や100回))に亘って用いられるようにしてもよい。
具体的には、通常状態(低ベース状態)において4R時短大当りAが発生した場合には、大当り遊技後の時短状態A(高ベース状態)における1変動目(例えば第2特別図柄の変動表示)と、通常状態(低ベース状態)における2変動目から5変動目(例えば保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示)とにおいて、時短はずれが発生したか否かに関わらず、大当り遊技後の6変動目から37変動目(例えば第1特別図柄の変動表示)までは、第1特別図柄の第3変動パターンテーブルを用いるようにしてもよい。また、通常状態(低ベース状態)において4R時短大当りBが発生した場合には、大当り遊技後の時短状態A(高ベース状態)における1変動目から5変動目(例えば第2特別図柄の変動表示)と、通常状態(低ベース状態)における6変動目から9変動目(例えば保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示)とにおいて、時短はずれが発生したか否かに関わらず、大当り遊技後の10変動目から41変動目(例えば第1特別図柄の変動表示)までは、第1特別図柄の第3変動パターンテーブルを用いるようにしてもよい。
また例えば、大当りが発生した場合には、大当り遊技後(または大当り遊技後の時短状態A終了後)、第1特別図柄の変動回数が32回(または100回)に達するまでは、第1特別図柄の変動表示が実行されるときには、第1特別図柄の第3変動パターンテーブルを用いるようにしてもよい。
このような構成により、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の終了後に時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)に制御されるときと制御されないときとで、用いる変動パターンデータを共通化してデータ容量を削減することができる。
ただし、このような構成とする場合には、第1特別図柄の第3変動パターンテーブルを用いる期間が、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)であるときと、通常状態(低ベース状態)であるときとで、変動中に実行される演出が異なるようにすることが望ましい。例えば、第1特別図柄の第3変動パターンテーブルを用いて特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3に決定された状態が、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)である場合には、そのまま特殊スーパーリーチを実行する一方で、通常状態(低ベース状態)である場合には、特殊スーパーリーチに代えて通常のスーパーリーチを実行するようにしてもよい。このような構成により、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の終了後に時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)に制御されるときと制御されないときとで、用いる変動パターンデータを共通化してデータ容量を削減しながらも、制御されている状態と実行される演出とに矛盾が生じることを回避することができる。
また、図8−9に示す構成に限らず、例えば、救済時短が成立する変動表示を実行する場合には、救済時短となることを示す演出を実行するための変動パターンに決定されるようにしてもよい。
(演出制御コマンド)
図8−10および図8−11は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−10および図8−11に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を非時短はずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を時短はずれAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を時短はずれBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。
コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R時短大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(4R時短大当りA指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R時短大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(4R時短大当りB指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R時短大当りCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(4R時短大当りC指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R時短大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(10R時短大当り指定コマンド))である。
コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(小当りA指定コマンド))である。コマンド9009A(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果9指定コマンド(小当りB指定コマンド))である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が20秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定A指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が6秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定B指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定C指定コマンド)である。
コマンドA100(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が20秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定A指定コマンド)である。コマンドA101(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が6秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定B指定コマンド)である。コマンドA102(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定C指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB300(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。コマンドB301(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB402(H)は、特殊入賞口内のV入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(V入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC101(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
コマンドE000(H)は、遊技状態が通常状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、大当り遊技終了時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態A指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、時短はずれ時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態B指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、救済時短時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態C指定コマンド)である。
コマンドE100(H)は、右打ち報知を開始することを指定する演出制御コマンド(右打ち報知開始指定コマンド)である。コマンドE101(H)は、右打ち報知を終了することを指定する演出制御コマンド(右打ち報知終了指定コマンド)である。
コマンドE2XX(H)は、設定されている設定値を指定する演出制御コマンド(設定値コマンド)である。なお、「XX」に設定されている設定値が設定される。例えば、設定値「1」に設定されている場合にはコマンドE201(H)が送信され、設定値「6」に設定されている場合にはコマンドE206(H)が送信される。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図8−10および図8−11に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図8−10および図8−11に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
(遊技制御メイン処理)
図8−12は、特徴部014IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。本例において、ステップS1〜S2の処理、ステップS3〜S9の処理、およびステップS10〜S12の処理は、図3で示したそれらの処理と同様である。
本例では、ステップS2において初期設定が行われると、CPU103は、設定変更/確認処理を行う(ステップ014IWS11)。設定変更/確認処理では、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能にする。次いで、CPU103は、現在設定されている設定値に応じた設定値コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS12)。
また、ステップS9において初期化を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短回数カウンタに「900」をセットする(ステップ014IWS13)。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された場合には、救済時短回数カウンタに「900」がセットされる。すなわち、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された後、900回の変動表示を実行しても大当りも時短はずれも発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態に制御されることになる。なお、本例では、ステップS9において送信する初期化を指示する演出制御コマンドにもとづいて、救済時短回数カウンタにセットする初期値を特定可能である。
なお、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタに「900」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、RAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成してもよい。そのように構成すれば、前日の救済時短回数カウンタの値の続きの状態から遊技を開始できるので、救済時短となるまでの投資額を減らすことができ、遊技者にとって不利にならないように構成することができる。
また、上記のように構成する場合、クリアスイッチのオンを検出(ステップS3のY)してRAMクリア処理が実行されたときにのみ救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成し、RAM異常を検出(ステップS4,S5のN)してRAMクリア処理が実行されたときには、救済時短回数カウンタの初期設定を行うように構成してもよい。
(特別図柄プロセス処理)
図8−13は、特徴部014IWにおける特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。本例において、始動入賞判定処理(ステップ014IWS101)は、図5に示す始動入賞判定処理(ステップS101)と概ね同様である。また、特別図柄通常処理(ステップ014IWS110)〜特別図柄停止処理(ステップ014IWS113)は、図5に示す特別図柄通常処理(ステップS110)〜特別図柄停止処理(ステップS113)と概ね同様である。ただし、本例では、小当り図柄を導出表示した場合には、小当り開放前処理(ステップ014IWS114)に移行する。また、大当り図柄を導出表示した場合(いわゆる直当りとなった場合)には、大当り開放前処理(ステップ014IWS117)に移行する。
小当り開放前処理(ステップ014IWS114):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特殊可変入賞球装置014IW17を開放状態に制御する処理を実行して、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)を、小当り開放中処理(ステップ014IWS115)に応じた値(この例では5)に更新する。
小当り開放中処理(ステップ014IWS115):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。特殊可変入賞球装置014IW17の開放中に開放時間が経過した場合には、特殊可変入賞球装置014IW17を閉状態に制御し、特殊可変入賞球装置014IW17の閉鎖中に閉鎖時間が経過し、まだ開放回数が残っている場合には、特殊可変入賞球装置014IW17を開状態に制御する。また、V入賞口開閉板014IW20の開放タイミングとなった場合にはV入賞口開閉板014IW20を開状態に制御し、V入賞口開閉板014IW20の閉鎖タイミングとなった場合にはV入賞口開閉板014IW20を閉状態に制御する。また、V入賞口スイッチ014IW20aがオンしたか否か確認し、V入賞口スイッチ014IW20aがオンした場合には、V入賞フラグをセットする。特殊可変入賞球装置014IW17の全ての開放を終了し、閉鎖時間(インターバル時間)も経過した場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を小当り閉鎖後処理(ステップ014IWS116)に対応した値(この例では6)に更新する。
小当り閉鎖後処理(ステップ014IWS116):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。V入賞フラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を大当り開放前処理(ステップ014IWS117)に対応した値(この例では7)に更新する。V入賞フラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を特別図柄通常処理(ステップ014IWS110)に対応した値(この例では0)に更新する。
大当り開放前処理(ステップ014IWS117)〜大当り終了処理(ステップ014IWS120)は、図5に示す大当り開放前処理(ステップS114)〜大当り終了処理(ステップS117)と概ね同様である。
なお、本例では、大当りと決定されて大当り/小当り図柄が導出表示された後、または小当り遊技中にV入賞が発生して小当り遊技を終了した後に、直ちに大当り遊技に移行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、直ちに大当り遊技に移行するのではなく、さらに遊技領域に設けられた作動ゲート(通過ゲート41と兼用でもよい)を遊技球が通過したことを条件として大当り遊技に移行するように構成してもよい。
(特別図柄通常処理)
図8−14および図8−15は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップ014IWS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ014IWS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ014IWS52)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ014IWS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ014IWS54)。
この特徴部014IWでは、ステップ014IWS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球が入賞した順に第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ014IWS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ014IWS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ014IWS57)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、現在設定されている設定値を特定可能な設定値コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS58)。なお、本例では、変動表示を実行するごとに変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し(ステップ014IWS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ014IWS62)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ014IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。CPU103は、当り判定用乱数の値がいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップ014IWS63のY)、ステップ014IWS64に移行する。一方、大当りとしないことに決定した場合には(ステップ014IWS63のN)、ステップ014IWS66に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップ014IWS64では、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。また、CPU103は、特別図柄ポインタが示す大当り種別判定テーブルを選択する(ステップ014IWS65)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示している場合には、図8−5(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを選択し、特別図柄ポインタの値が「第2」を示している場合には、図8−5(A)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを選択する。そして、CPU103は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(6R時短大当りAや、6R時短大当りB、10R時短大当り)を大当りの種別に決定する(ステップ014IWS91)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ014IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する。そして、ステップ014IWS92に移行する。
一方、ステップ014IWS66では、CPU103は、特別図柄ポインタが示す小当り判定テーブルを選択する。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示している場合には、第1特別図柄用の小当り判定テーブルを選択し、特別図柄ポインタの値が「第2」を示している場合には、第2特別図柄用の小当り判定テーブルを選択する。そして、CPU103は、選択した小当り判定テーブルを用いて、当り判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、小当りとするか否かを決定する(ステップ014IWS67)。なお、本例では、図8−4(A),(B)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には小当りと決定される確率は約1/400で小当りと決定され、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には約1/7の確率で小当りと決定される。
小当りとすることに決定した場合には(ステップ014IWS68のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(ステップ014IWS69)。そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す小当り種別判定テーブルを選択する(ステップ014IWS70)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示している場合には、図8−5(C)に示す第1特別図柄用の小当り種別判定テーブルを選択し、特別図柄ポインタの値が「第2」を示している場合には、図8−5(C)に示す第2特別図柄用の小当り種別判定テーブルを選択する。小当り種別判定テーブルの選択後はステップ014IWS71に移行する。
小当りとすることに決定した場合でなければ(ステップ014IWS68のN)、CPU103は、ステップ014IWS71に移行する。
ステップ014IWS71では、CPU103は、時短状態中に小当りに制御された回数をカウントするための小当り回数カウンタが0であるか否かを確認する(ステップ014IWS71)。小当り回数カウンタの値が0の場合はステップ014IWS76に移行する。
小当り回数カウンタの値が0でない場合は、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS72)。小当りフラグがセットされていない場合はステップ014IWS76に移行する。
小当りフラグがセットされている場合は、CPU103は、小当り回数カウンタの値を1減算する(ステップ014IWS73)。
次いで、CPU103は、減算後の小当り回数カウンタが0であるか否かを確認する(ステップ014IWS74)。小当り回数カウンタの値が0でない場合はステップ014IWS76に移行する。
減算後の小当り回数カウンタの値が0である場合は、CPU103は、変動終了時に時短状態を終了することを示す時短終了フラグをセットする(ステップ014IWS75)。そして、ステップ014IWS76に移行する。
ステップ014IWS76では、CPU103は、いずれかの時短フラグがセットされているかを確認する(ステップ014IWS76)。いずれの時短フラグもセットされていない場合はステップ014IWS83に移行する。いずれかの時短フラグがセットされている場合は、CPU103は、合算時短回数カウンタを1減算する(ステップ014IWS77)。
そして、CPU103は、減算後の合算時短回数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認し(ステップ014IWS74)、0である場合にはステップ014IWS82に移行する。CPU103は、減算後の合算時短回数カウンタのカウント値が0でない場合には、第2特別図柄の変動表示を開始する場合であるか否かを確認する(ステップ014IWS79)。なお、第2特別図柄の変動表示を開始する場合であるか否かは、例えば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を開始する場合でなければ、ステップ014IWS83に移行する。
第2特別図柄の変動表示を開始する場合には、CPU103は、第2時短回数カウンタを1減算し(ステップ014IWS80)、減算後の第2時短回数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する(ステップ014IWS81)。CPU103は、減算後の第2時短回数カウンタのカウント値が0でない場合はステップ014IWS83に移行する一方で、減算後の第2時短回数カウンタのカウント値が0である場合はステップ014IWS82に移行する。
ステップ014IWS82では、CPU103は、変動終了時に時短状態を終了することを示す時短終了フラグをセットする(ステップ014IWS82)。
なお、本例では、ステップ014IWS83以降の救済時短までの変動回数のカウント処理の前にステップ014IWS76〜S82を実行して時短回数カウンタの減算処理を行う場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、ステップ014IWS83以降の救済時短までの変動回数のカウント処理を実行した後に時短回数カウンタの減算処理を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、救済時短となる変動表示である場合には、時短回数カウンタに「900」をセット(ステップ014IWS149参照)した後に減算処理を実行してしまうと時短回数カウンタの値が1余分に減算されてしまうことから、救済時短となる変動表示では減算処理の後に再び時短回数カウンタの値を1加算するように構成してもよい。また、あらかじめ時短回数カウンタに1多い「901」をセットするように構成してもよい。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ014IWS83)。救済時短回数カウンタの値が0であれば、ステップ014IWS87に移行する。救済時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、救済時短回数カウンタの値を1減算する(ステップ014IWS84)。なお、本例では、ステップ014IWS83の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態または時短状態のいずれであるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。また、本例では、ステップ014IWS83の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行される場合であるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ014IWS85)。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていなければ、ステップ014IWS87に移行する。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、救済時短が発生したことにもとづき変動終了時に時短状態に制御することを示す救済時短決定フラグをセットする(ステップ014IWS86)。そして、ステップ014IWS87に移行する。
なお、本例では、はずれ変動の場合だけでなく小当り変動の場合であってもステップ014IWS83〜S86の処理が実行されるので、救済時短回数カウンタの値が0となって救済時短が発生する変動表示が小当り変動である場合もある。一方、本例では、大当り変動となる場合には、ステップ014IWS83〜S86の処理は実行されないので、救済時短が発生する筈の変動表示が大当り変動である場合には救済時短の制御は行われず、通常の大当りの制御が行われる。
ステップ014IWS87では、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS87)。小当りフラグがセットされていれば、ステップ014IWS91に移行する。この場合、CPU103は、ステップ014IWS70で選択した小当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(小当りAや小当りB)を小当りの種別に決定する(ステップ014IWS91)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ014IWS101)で抽出し第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、小当り種別の決定を行う。また、CPU103は、決定した小当りの種別を示すデータをRAM102における小当り種別バッファに設定する。そして、ステップ014IWS92に移行する。
小当りフラグがセットされていなければ、CPU103は、時短はずれとするか否かを決定するための時短はずれ判定テーブルを用いて、時短はずれ判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、時短はずれとするか否かを決定する(ステップ014IWS88)。時短はずれとすることに決定しなかった場合(時短なしのはずれとすることに決定した場合)はステップ014IWS93に移行する。
時短はずれとすることに決定した場合には(ステップ014IWS89のY)、CPU103は、時短はずれ種別判定テーブルを選択する(ステップ014IWS90)。この場合、図8−6(A)に示す時短はずれ種別判定テーブルを選択する。そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(時短はずれAや、時短はずれB)を時短はずれの種別に決定する(ステップ014IWS91)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、時短はずれ種別の決定を行う。そして、ステップ014IWS92に移行する。
ステップ014IWS91の処理を終了すると、CPU103は、大当り種別、小当り種別および時短はずれ種別の決定結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ014IWS92)。また、CPU103は、決定した特別図柄の停止図柄をRAM102に設けられた停止図柄記憶領域に記憶させる(ステップ014IWS93)。
ステップ014IWS92では、例えば、4R時短大当りAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「1」と決定し、4R時短大当りBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「3」と決定し、4R時短大当りCとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「5」と決定し、10R時短大当りとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「7」と決定し、小当りAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「2」と決定し、小当りBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「4」と決定し、時短はずれAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「6」と決定し、時短はずれBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「8」と決定し、はずれ(時短なし)とすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「−」と決定する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ014IWS94)。
(変動パターン設定処理)
図8−16は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップ014IWS111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、特別図柄、遊技状態および表示結果に応じた変動パターンテーブル(図8−9(A)〜(F)参照)を選択する(ステップ014IWS1701)。
次いで、CPU103は、ステップ014IWS1701にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、特別図柄ポインタが示す保留記憶バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図8−9に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ014IWS1702)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄や第2特別図柄の変動時間が決定される。なお、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、CPU103は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS1703)。
また、ステップ014IWS1702にて第1特別図柄や第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、CPU103は、決定した変動時間を示す変動時間データを変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ014IWS1704)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動表示を開始する(ステップ014IWS1705)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ014IWS1706)。
(特別図柄変動処理)
図8−17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動処理(ステップ014IWS112)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、小当りとするか否かの決定結果、時短はずれとするか否かの決定結果、大当り種別の決定結果、小当り種別の決定結果および時短はずれ種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果9指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ014IWS1121)。
次いで、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップ014IWS1122)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ014IWS1123)、救済時短決定フラグ(ステップ014IWS86参照)がセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS1124)。なお、変動時間タイマがタイムアウトしていない場合はステップ014IWS1139に移行する。
救済時短決定フラグがセットされている場合であれば、CPU103は、右打ちLED014IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ014IWS1125)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS1126)。
ステップ014IWS1126の処理が実行されることによって、本例では、救済時短が発生する場合には、その図柄確定期間の開始時に右打ちLED014IW10の点灯が開始される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「20秒」に応じた値をセットする(ステップ014IWS1127)。また、CPU103は、図柄確定期間が20秒であることを特定可能な第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS1128)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ014IWS1139に移行する。
一方、救済時短フラグがセットされていない場合は、CPU103は、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かを確認する(ステップ014IWS1129)。なお、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かは、例えば、ステップ014IWS93で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。
時短はずれとすることに決定した場合であれば、CPU103は、時短フラグA、時短フラグB、または時短フラグCがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS1130a)。時短フラグA、時短フラグB、および時短フラグCのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、ステップ014IWS1131に移行する。
時短フラグA、時短フラグB、または時短フラグCがセットされている場合(ステップ014IWS1130aのN)、すなわち、時短状態である場合には、CPU103は、時短終了フラグおよび時短フラグAがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS1130b)。そして、時短終了フラグおよび時短フラグAがセットされている場合(ステップ014IWS1130bのY)、すなわち大当り経由の時短状態Aの最終変動である場合には、ステップ014IWS1131に移行する。
時短はずれとすることに決定した場合であって、かつ通常状態である場合または時短状態であるが大当り経由の時短状態Aの最終変動である場合には、時短はずれが有効となるため、CPU103は、右打ちLED014IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ014IWS1131)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS1132)。
ステップ014IWS1132の処理が実行されることによって、本例では、時短はずれ図柄が導出表示され、かつ有効となる場合には、その図柄確定期間の開始時に右打ちLED014IW10の点灯が開始される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「20秒」に応じた値をセットする(ステップ014IWS1133)。また、CPU103は、図柄確定期間が20秒であることを特定可能な第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS1134)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ014IWS1139に移行する。
時短はずれと決定しなかった場合(ステップ014IWS1129のN)、または時短はずれと決定したが時短状態(大当り経由の時短状態Aの最終変動を除く)である場合(ステップ014IWS1130bのN)には、CPU103は、時短終了フラグおよび時短フラグAがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS1135a)。
時短終了フラグおよび時短フラグAがセットされている場合、すなわち大当り経由の時短状態Aの最終変動である場合には、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「6秒」に応じた値をセットする(ステップ014IWS1135b)。また、CPU103は、図柄確定期間が6秒であることを特定可能な第1図柄確定B指定コマンドまたは第2図柄確定B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS1136)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定B指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定B指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ014IWS1139に移行する。
時短終了フラグおよび時短フラグAがセットされていない場合、すなわち大当り経由の時短状態Aの最終変動ではない場合には、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「0.5秒」に応じた値をセットする(ステップ014IWS1137)。また、CPU103は、図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS1138)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ014IWS1139に移行する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS113)に対応した値に更新する(ステップ014IWS1139)。
本例では、ステップ014IWS1129,S1130a,S1130bの処理を実行することにより、時短はずれとすることに決定した場合であって、かつ通常状態である場合または時短状態であるが大当り経由の時短状態Aの最終変動である場合、すなわち時短はずれが有効となる場合には、右打ち報知が行われるとともに、図柄確定期間が20秒にセットされる。一方で、時短はずれとすることに決定した場合であっても、時短状態である場合(大当り経由の時短状態Aの最終変動である場合を除く)、すなわち時短はずれが無効となる場合には、右打ち報知が行われず、図柄確定期間が0.5秒にセットされる。このような構成により、有効となる時短はずれが導出表示なされた20秒間の図柄確定期間において、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されることを報知する期間を確保することができる。なお、本例の構成に加えて、例えば、救済時短となる変動表示においても図柄確定期間を20秒間確保して救済時短が成立した旨を示す演出や右打ち報知を実行する期間を確保するようにしてもよい。
また本例では、ステップ014IWS1135a,S1135bの処理を実行することにより、大当り経由の時短状態Aの最終変動(時短無しのはずれ)である場合には、通常状態である場合よりも図柄確定期間が長くなるように構成されている。具体的には、この場合の図柄確定期間は6秒間であり、時短状態Aにおける可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放期間である5秒間よりも長い(図8−27(B)参照)。このような構成により、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞が過剰に発生することを抑制することができる。
また、主として第1始動入賞口に遊技球が入賞する時短状態Bでは、最終変動の図柄確定期間を長くすることは、遊技の進行上あまり意味がなく、遊技が間延びするおそれがある。そこで本例では、ステップ014IWS1135a,S1135b,S1137の処理を実行することにより、時短はずれ経由の時短状態Bの最終変動(時短無しのはずれ)である場合には、通常状態である場合と同じ図柄確定期間となるように構成されている(図8−27(A),(C)参照)。このような構成により、遊技の間延びを抑えて興趣の低下を抑えることができる。
(特別図柄停止処理)
図8−18〜図8−20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、図柄確定期間タイマの値を1減算し(ステップ014IWS131)、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ014IWS132)。
減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていなければ(すなわち、まだ第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していなければ)、特別図柄停止処理を終了する。減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていれば(すなわち、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していれば)、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、時短フラグ(時短フラグA、時短フラグB、時短フラグC)、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタ、時短状態中の小当り回数をカウントするための小当り回数カウンタをリセットする(ステップ014IWS134)。
なお、本例では、時短フラグとして、大当り経由の時短状態Aに対応する時短フラグAと、時短はずれ経由の時短状態Bに対応する時短フラグBと、救済時短経由の時短状態Cに対応する時短フラグCとが設けられているが、単に「時短フラグ」としたときは、大当り経由の時短状態Aに対応する時短フラグAと、時短はずれ経由の時短状態Bに対応する時短フラグBと、救済時短経由の時短状態Cに対応する時短フラグCとを指し示すものである。また、時短回数カウンタとしては、第2特別図柄の変動回数に対応する特2時短回数カウンタと、第1特別図柄および第2特別図柄の両方の変動回数に対応する合算時短回数カウンタとが設けられている。単に「時短回数カウンタ」としたときは、特2時短回数カウンタと合算時短回数カウンタとの両方を指し示すものである。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタに「900」をセットする(ステップ014IWS135)。従って、本例では、大当りを契機として救済時短回数カウンタに「900」がセットされ、大当り遊技終了後に900回の変動表示を実行しても次の大当りも時短はずれも発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態に制御されることになる。
なお、本例では、ステップ014IWS135の処理を実行することによって、大当りとなった場合に、その大当りのファンファーレ期間の開始時に救済時短回数カウンタに「900」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技のラウンド中に救済時短回数カウンタに「900」をセットしてもよく、大当り遊技のエンディング期間の開始時や終了時に救済時短回数カウンタに「900」をセットして初期設定するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、右打ちLED014IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ014IWS136)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS137)。
次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ014IWS138)。次いで、CPU103は、特別可変入賞球装置7を開状態に制御するまでの大入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)を計測するための大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ014IWS139)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS144)に対応した値に更新する(ステップ014IWS140)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップ014IWS133のN)、CPU103は、時短終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS141)。時短終了フラグがセットされていなければ、ステップ014IWS148に移行する。時短終了フラグがセットされていれば、CPU103は、時短終了フラグをリセットする(ステップ014IWS142)。次いで、CPU103は、セットされている時短フラグ(時短フラグA、時短フラグB、時短フラグC)、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタ、時短状態中の小当り回数をカウントするための小当り回数カウンタをリセットし、時短状態を終了する(ステップ014IWS143)。
次いで、CPU103は、右打ちLED014IW10の点灯を終了する制御を行う(ステップ014IWS145)。また、CPU103は、右打ち報知終了指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS146)。また、CPU103は、通常状態指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS147)。そして、ステップ014IWS148に移行する。
なお、本例では、ステップ014IWS141〜S147の処理が実行されることによって、時短最終変動において図柄確定期間の終了時に通常状態に移行するとともに右打ち報知を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、時短最終変動において変動開始時や図柄確定期間の開始時に通常状態に移行して右打ち報知を終了するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS148)。救済時短決定フラグがセットされている場合は、CPU103は、特2時短回数カウンタに「900」を、合算時短回数カウンタに「900」を、小当り回数カウンタに「1」をそれぞれセットする(ステップ014IWS149)。また、CPU103は、時短フラグCをセットし、救済時短経由の時短状態C(高ベース状態)に制御する(ステップ014IWS150)。また、CPU103は、時短状態C指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS151)。
なお、本例では、ステップ014IWS150において、時短フラグAまたは時短フラグBがセットされていればリセットする。このような処理により、本例では、大当り経由の時短状態Aまたは時短はずれ経由の時短状態Bにおいて救済時短が発生すると、救済時短経由の時短状態Cに移行する。すなわち、高ベース状態に制御されるとともに、時短回数が900回に再設定される。
次いで、CPU103は、右打ちLED014IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ014IWS151a)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS151b)。そして、ステップ014IWS164に移行する。
なお、本例では、小当り変動であっても、図柄確定期間終了のタイミングで、014IWS148で救済時短決定フラグがセットされていれば、ステップ014IWS150を実行し、その後の小当り遊技状態では時短状態Cに制御される。
救済時短フラグがセットされていない場合は、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かを確認する(ステップ014IWS152)。なお、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かは、例えば、ステップ014IWS93で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。
時短はずれとすることに決定した場合であれば、CPU103は、いずれかの時短フラグ(時短フラグA〜C)がセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS153)。いずれの時短フラグもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、CPU103は、時短はずれAであれば(ステップ014IWS154のY)、合算時短回数カウンタに「32」をセットする(ステップ014IWS155)。そして、ステップ014IWS160に移行する。
時短はずれAでなければ、すなわち時短はずれBであれば、CPU103は、合算時短回数カウンタに「100」をセットする(ステップ014IWS156)。そして、ステップ014IWS160に移行する。
次いで、CPU103は、時短フラグBをセットし、時短状態に制御する(ステップ014IWS160)。また、CPU103は、小当り回数カウンタに「1」をセットし(ステップ014IWS162)、時短状態B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS163)。
次いで、CPU103は、右打ちLED014IW10の点灯を終了する制御を行う(ステップ014IWS163a)。また、CPU103は、右打ち報知終了指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS163b)。そして、ステップ014IWS164に移行する。
また、いずれかの時短フラグがセットされていれば(ステップ014IWS153のY)、ステップ014IWS164に移行する。
ステップ014IWS153の処理を実行することにより、本例では、時短はずれとなった場合であっても時短状態中(時短状態における最終変動を除く)である場合には、時短はずれにもとづく新たな時短状態の設定は行われず、現在の時短状態が継続される(従って、特2時短回数カウンタや合算時短回数カウンタの値は現在の値のまま継続される)。
なお、本例では、時短状態における最終変動であった場合には、ステップ014IWS153の処理の前に、ステップ014IWS143の処理が実行されて、時短フラグがリセットされるように構成されている。そのため、時短状態における最終変動で時短はずれであった場合には、ステップ014IWS153の処理において時短フラグがセットされていないと判定され、ステップ014IWS154〜S156の処理が実行されることになる。すなわち、本例では、時短状態における最終変動で時短はずれとなった場合には、現在の時短状態が終了し、新たに時短はずれ経由の時短状態Bに制御されることになる。このような構成により、時短状態における最終変動において、時短はずれとなることにも期待を持たせることができ、興趣を向上させることができる。
本例では、ステップ014IWS133〜S137の処理が実行されることにより、大当り遊技状態や、大当り経由の時短状態Aに制御されるときには、右打ちLED014IW10や右打ち報知LED014IW20を点灯状態とする右打ち報知が行われる。また、ステップ014IWS148〜S151bの処理が実行されることにより、救済時短経由の時短状態Cに制御されるときには、右打ちLED014IW10や右打ち報知LED014IW20を点灯状態とする右打ち報知が行われる。また、ステップ014IWS152〜S163bの処理が実行されることにより、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されるときには、右打ちLED014IW10や右打ち報知LED014IW20を消灯状態とする左打ち報知が行われる。
ステップ014IWS164では、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS164)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、右打ちLED014IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ014IWS165)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ014IWS166)。
次いで、CPU103は、小当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ014IWS167)。次いで、CPU103は、特殊入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ014IWS168)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS118)に対応した値に更新する(ステップ014IWS169)。
小当りフラグがセットされていない場合には、CPU103は、セットされていれば、救済時短決定フラグをリセットする(ステップ014IWS170)。
ステップ014IWS171では、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新する(ステップ014IWS171)。
(小当り開放前処理)
図8−21は、特別図柄プロセス処理における小当り開放前処理(ステップ014IWS114)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、まず、特殊入賞口開放前時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ014IWS401)。特殊入賞口開放前時間タイマがタイムアウトいていなければ(すなわち、ファンファーレ時間を経過していなければ)、そのまま処理を終了する。
特殊入賞口開放前時間タイマがタイムアウトしていれば(すなわち、ファンファーレ時間を経過していれば)、CPU103は、ソレノイド014IW83の駆動を開始して、特殊可変入賞球装置014IW17を開放状態に制御する(ステップ014IWS402)。また、CPU10103は、特殊入賞口の1回目の開放時間(本例では、0.016秒)に相当する値を開放時間タイマにセットする(ステップ014IWS403)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(ステップ014IWS115)に対応した値に更新する(ステップ014IWS404)。
(小当り開放中処理)
図8−22は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(ステップ014IWS115)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU103は、まず、特殊入賞口スイッチ014IW24がオン状態となったか否かを確認する(ステップ014IWS421)。特殊入賞口スイッチ014IW24がオン状態となっていれば(すなわち、特殊入賞口への遊技球の入賞を検出していれば)、CPU103は、特殊入賞口入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ014IWS422)。
次いで、CPU103は、V入賞口スイッチ014IW20aがオン状態となったか否かを確認する(ステップ014IWS423)。V入賞口スイッチ014IW20aがオン状態となっていれば(すなわち、V入賞口への遊技球の入賞を検出していれば)、CPU103は、V入賞口入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ014IWS424)。また、CPU103は、V入賞したことを示すV入賞フラグをセットする(ステップ014IWS425)。
次いで、CPU103は、V入賞口開閉板014IW20の開放タイミングとなったか否かを確認する(ステップ014IWS426)。なお、V入賞口開閉板014IW20の開放タイミングとなったか否かは、例えば、小当り遊技を開始するときにタイマをセットし、小当り遊技を開始してからの時間が所定時間(本例では、8秒)となったか否かを確認することにより判定できる。V入賞口開閉板014IW20の開放タイミングとなっていれば、CPU103は、ソレノイド014IW84の駆動を開始し、V入賞口開閉板014IW20を開放状態に制御する(ステップ014IWS427)。
次いで、CPU103は、V入賞口開閉板014IW20の閉鎖タイミングとなったか否かを確認する(ステップ014IWS428)。なお、V入賞口開閉板014IW20の閉鎖タイミングとなったか否かは、例えば、V入賞口開閉板014IW20の開放を開始したときにタイマをセットし、V入賞口開閉板014IW20の開放を開始してからの時間が所定時間(本例では、8秒)となったか否かを確認することにより判定できる。V入賞口開閉板014IW20の閉鎖タイミングとなっていれば、CPU103は、ソレノイド014IW84の駆動を停止し、V入賞口開閉板014IW20を閉鎖状態に制御する(ステップ014IWS429)。
次いで、CPU103は、特殊入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ014IWS430)。開放時間タイマの値が0でなければ(すなわち、特殊入賞口の開放中であれば)、CPU103は、開放時間タイマの値を1減算し(ステップ014IWS431)、減算後の開放時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ014IWS432)。開放時間タイマの値が0となっていれば、CPU103は、ソレノイド014IW83の駆動を停止して、特殊可変入賞球装置014IW17を閉鎖状態に制御する(ステップ014IWS433)。また、CPU103は、特殊入賞口の開放後の閉鎖時間を計測するための閉鎖時間タイマに、所定の閉鎖時間(インターバル時間に相当する値をセットする(ステップ014IWS434)。そして、処理を終了する。
ステップ014IWS430で開放時間タイマが0であれば(すなわち、特殊入賞口の閉鎖中であれば)、CPU103は、閉鎖時間タイマの値を1減算し(ステップ014IWS435)、減算後の閉鎖時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ014IWS436)。閉鎖時間タイマの値が0となっていれば、CPU103は、既に特殊入賞口の全ての開放を終了したか否かを確認する(ステップ014IWS437)。本例では、既に特殊入賞口を4回開放していれば、ステップ014IWS437においてYと判定し、ステップ014IWS440に移行する。
特殊入賞口の全ての開放を終了していなければ(すなわち、2〜4回目の開放が残っていれば)、CPU103は、ソレノイド014IW83の駆動を開始して、特殊可変入賞球装置014IW17を開放状態に制御する(ステップ014IWS438)。また、CPU103は、閉鎖時間タイマに開放時間(本例では、0.016秒)に相当する値をセットする(ステップ014IWS439)。そして、処理を終了する。
特殊入賞口の全ての開放を終了していれば(ステップ014IWS437のY)、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り閉鎖後処理(ステップ014IWS116)に応じた値に更新する(ステップ014IWS440)。
(小当り閉鎖後処理)
図8−23は、特別図柄プロセス処理における小当り閉鎖後処理(ステップ014IWS116)を示すフローチャートである。小当り閉鎖後処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ014IWS451)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ014IWS453に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ014IWS452)、処理を終了する。
ステップ014IWS453では、CPU103は、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ014IWS454)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間が経過していれば、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップ014IWS455)。V入賞フラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、時短フラグや、時短回数カウンタ、小当り回数カウンタをリセットする(ステップ014IWS456)。また、CPU103は、V入賞フラグをリセットする(ステップ014IWS457)。また、CPU103は、救済時短回数カウンタに「900」をセットする(ステップ014IWS457a)。また、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ014IWS458)。また、CPU103は、大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ014IWS459)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開始前処理(ステップ014IWS117)に対応した値に更新する(ステップ014IWS460)。
ステップ014IWS456の処理でV入賞フラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU103は、小当りフラグをリセットする(ステップ014IWS461)。また、CPU103は、小当り終了指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ014IWS462)。そして、CPU103は、セットされていれば、救済時短決定フラグをリセットし(ステップ014IWS463)、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップ014IWS110)に応じた値に更新する(ステップ014IWS464)。
(大当り終了処理)
図8−24は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップ014IWS121)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ014IWS531)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ014IWS535に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当りフラグまたは小当りフラグをリセットし(ステップ014IWS532)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ014IWS533)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ014IWS534)、処理を終了する。
ステップ014IWS535では、CPU103は、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ014IWS536)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間が経過していれば(ステップ014IWS536のY)、CPU103は、時短フラグAをセットし(ステップ014IWS537)、救済時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS538)。救済時短フラグがセットされている場合は、CPU103は、救済時短フラグをリセットし(ステップ014IWS539)、ステップ014IWS541に移行する。救済時短フラグがセットされていない場合は、そのままステップ014IWS541に移行する。
ステップ014IWS541では、CPU103は、時短状態で発生した大当りであるか否かを確認する(ステップ014IWS541)。なお、時短状態で発生した大当りであるか否かは、例えば、大当り遊技の開始時にステップ014IWS134やステップS014IWS456の処理が実行されて時短フラグがリセットされてしまう前に、時短フラグがセットされているか否かを確認し、時短フラグがセットされていれば、大当り発生時に時短状態であったことを示す大当り時時短フラグをセットし、ステップ014IWS541では、その大当り時時短フラグがセットされているか否かを確認することによって判定できる。
時短状態で発生した大当りではない場合(通常状態で発生した大当りである場合)には、大当り種別が4R時短大当りAであるか、または小当りA経由の大当りであるか否かを確認する(ステップ014IWS542)。なお、大当り種別が4R時短大当りAであるか、または小当りA経由の大当りであるか否かは、例えば、ステップ014IWS92,S93において記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。
通常状態で発生した大当りであって、大当り種別が4R時短大当りA、または小当りA経由の大当りである場合(ステップ014IWS542のY)には、CPU103は、特2時短回数カウンタに「1」をセットし、合算時短回数カウンタに「5」をセットし、小当り回数カウンタに「1」をセットする(ステップ014IWS543)。その後、ステップ014IWS547に移行する。
また、通常状態で発生した大当りであって、大当り種別が4R時短大当りB、または小当りB経由の大当りである場合(ステップ014IWS544のY)には、CPU103は、特2時短回数カウンタに「5」をセットし、合算時短回数カウンタに「9」をセットし、小当り回数カウンタに「1」をセットする(ステップ014IWS545)。その後、ステップ014IWS547に移行する。
時短状態で発生した大当りである場合(ステップ014IWS541のY)、または通常状態で発生した大当りであって、大当り種別が4R時短大当りCもしくは10R時短大当りである場合(ステップ014IWS544のN)には、CPU103は、特2時短回数カウンタに「99」をセットし、合算時短回数カウンタに「99」をセットし、小当り回数カウンタに「1」をセットする(ステップ014IWS546)。
その後、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップ014IWS110)に応じた値に更新する(ステップ014IWS547)。
本例では、以上の処理が実行されることによって、通常状態(低ベース状態)中に大当りとなった場合には、時短回数1回、5回、99回のいずれかの時短状態に制御され、時短状態(高ベース状態および中ベース状態)中に大当りとなった場合には、時短回数99回の時短状態に制御される。このような点でも、時短状態(高ベース状態および中ベース状態)は、通常状態(低ベース状態)よりも有利な状態であるといえる。
(状態遷移)
次に、本特徴部014IWにおける状態遷移について説明する。図8−25は、本特徴部014IWにおける状態遷移を説明するための状態遷移図である。図8−25に示すように、通常状態において、大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ014IWS537参照)。また、通常状態において、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御される(ステップ014IWS160参照)。さらに、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合(RAMクリア処理後や、大当りまたは時短はずれ後、次の大当りや時短はずれが発生することなく、変動回数が900回に到達した場合)には時短状態C(救済時短経由の時短状態)に制御される(ステップ014IWS150参照)。
また、図8−25に示すように、時短状態Aにおいて、大当りとなった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ014IWS537参照)。また、図8−25に示すように、時短状態Aおいて、小当りとなった場合には小当り状態に制御され(ステップ014IWS69参照)、小当り状態でV入賞した場合には大当りを経由して時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ014IWS537参照)。また、時短状態Aにおいて、小当りが発生しなくても、大当りが発生することなく1回、5回、または99回の第2特別図柄の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ014IWS82,S143参照)。また、時短状態Aにおいて、小当りが1回発生すると通常状態に制御される(ステップ014IWS73〜75参照)。なお、最終変動を除く時短状態A(大当り経由の時短状態)において時短はずれ図柄が導出表示される場合には、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御されないが(ステップ014IWS152,S153参照)、時短状態A(大当り経由の時短状態)の最終変動において時短はずれ図柄が導出表示される場合には、時短状態A(大当り経由の時短状態)が終了して時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御される(ステップ014IWS82,S143,S160参照)。
また、図8−25に示すように、時短状態Bにおいて、大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ014IWS537参照)。また、時短状態Bにおいて、小当りとなった場合には小当り状態に制御される(ステップ014IWS69参照)。また、時短状態Bにおいて、小当りが発生しなくても、大当りが発生することなく32回、100回の第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ014IWS82,S143参照)。また、時短状態Bにおいて、小当りが1回発生すると通常状態に制御される(ステップ014IWS73〜75参照)。なお、最終変動を除く時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)において時短はずれ図柄が導出表示される場合には、現状の時短状態Bが維持され、改めて時短状態Bに制御される(すなわち残り時短回数が増加する)ことはないが(ステップ014IWS152,S153参照)、時短状態Bの最終変動において時短はずれ図柄が導出表示される場合には、改めて時短状態Bに制御される(ステップ014IWS82,S143,S160参照)。
また、図8−25に示すように、時短状態Cにおいて、大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ014IWS537参照)。また、時短状態Cにおいて、小当りとなった場合には小当り状態に制御される(ステップ014IWS69参照)。また、時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく変動回数が900回になった場合には通常状態に制御される(ステップ014IWS82,S143参照)。また、時短状態Cにおいて、小当りが1回発生すると通常状態に制御される(ステップ014IWS73〜75参照)。
なお、時短状態Aにおいて小当りとなったがV入賞しなかった場合には、小当り遊技終了後にそのまま時短状態Aが継続される。また、時短状態Bにおいて小当りとなったがV入賞しなかった場合には、小当り遊技終了後にそのまま時短状態Bが継続される。また、時短状態Cにおいて小当りとなったがV入賞しなかった場合には、小当り遊技終了後にそのまま時短状態Cが継続される。
(各時短状態の制御タイミング例)
次に、時短状態A、時短状態Bおよび時短状態Cの制御タイミングについて説明する。図8−26は、時短状態A〜Cに制御されるタイミングの例を示す説明図である。
図8−26(A)には、大当り遊技後に時短状態A(高ベース状態)に制御される例が示されている。図8−26(A)に示すように、通常状態(低ベース状態)のタイミングT1において大当りが発生すると、大当り遊技状態に制御される。
次いで、図8−26(A)に示すように、大当り遊技状態が終了すると(タイミングT2)、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)に制御される。
時短状態A(高ベース状態)では、主として第2特別図柄の変動表示が実行されるため、小当り確率および時短はずれ確率が高くなる。ただし、時短状態A(高ベース状態)で発生する時短はずれは、時短状態A(高ベース状態)の最終変動を除いて無効化される。具体的には、4R時短大当りBが発生し、5回の時短状態Aに制御されている場合には、1回〜4回目の第2特別図柄の変動表示で発生した時短はずれは無効化され、5回目の第2特別図柄の変動表示で発生した時短はずれは有効となる。また、4R時短大当りAが発生し、1回の時短状態Aに制御されている場合には、1回目の第2特別図柄の変動表示で発生した時短はずれは有効となる。
時短状態Aにおいて、大当りまたは小当りが発生することなく所定回数(例えば、1回または5回)の第2特別図柄の変動表示が終了すると(タイミングT3)、通常状態(低ベース状態)に制御される。
本例では、時短状態A(高ベース状態)では第2始動入賞口への入賞が発生しやすいため、時短状態A(高ベース状態)が終了するタイミングT3の時点では、第2保留記憶が上限数「4」まで記憶されていると想定される。よって、時短状態A(高ベース状態)がタイミングT3で終了しても、記憶されている第2保留記憶が全て消化されるタイミングT4までは、第1特別図柄の変動表示に比べて小当り確率および時短はずれ確率が高い第2特別図柄の変動表示が実行される。さらにタイミングT3〜T4の期間は、通常状態(低ベース状態)であるため、時短はずれが有効である。このような構成により、時短状態A(高ベース状態)が終了しても、時短状態A(高ベース状態)中に記憶された第2保留記憶にもとづいて第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りや小当り、時短はずれが導出表示されることに期待を持たせることができ、遊技者の残念感を軽減することができる。
なお、図8−26(A)に示すタイミングT3〜T4の期間において、大当りや小当り、時短はずれが発生せず、時短無しのはずれのみが発生した場合や、タイミングT3の時点で第2保留記憶が記憶されていない場合には、図8−26(A)に示すように、通常状態(低ベース状態)が維持されることになる。
図8−26(B)には、図8−26(A)に示すタイミングT3〜T4の期間において、第2特別図柄の変動表示が実行されて時短はずれが発生した場合の例が示されている。図8−26(B)に示すように、通常状態(低ベース状態)のタイミングT3.5において、時短状態A(高ベース状態)中に記憶された第2保留記憶にもとづいて第2特別図柄の変動表示が実行されて時短はずれが発生した場合には、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)に制御される。
そして、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計32回または100回終了するか(タイミングT5)、次の大当りが発生するか、次の小当りが発生するまで継続される。
既に説明したように、タイミングT3.5〜T5の時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)では、主として第1特別図柄の変動表示が実行されるが、大当りが発生した場合に有利度が高い時短状態(すなわち大当り経由の時短状態A)に制御される割合が高い(図8−5(B)参照)。よって、本例では、図8−26(A)に示すタイミングT3〜T4の期間において、大当り(または小当り)が発生しなかった場合であっても、発生確率が高い時短はずれとなれば、時短状態B(中ベース状態)に制御されるため、時短状態A(高ベース状態)が終了し、第2特別図柄の変動表示で大当り(または小当り)が発生しなかったことに対する遊技者の残念感を軽減することができるとともに、時短状態B(中ベース状態)で実行される第1特別図柄の変動表示に注目させることができる。
図8−26(C)には、救済時短が発生して救済時短経由の時短状態Cに制御される例が示されている。
図8−26(C)に示すように、本例では、通常状態(低ベース状態)において救済時短が成立すると、救済時短経由の時短状態C(高ベース状態)に制御される。そして、この時短状態C(高ベース状態)は、特別図柄の変動表示が900回終了するか、大当りまたは小当りが発生するまで維持される。
また、図8−26(C)に示すように、本例では、時短状態C(高ベース状態)において時短はずれが発生した場合には、時短状態C(高ベース状態)が維持され、発生した時短はずれは実質的に無効化される。
(図柄確定期間)
次に、図柄確定期間の違いについて説明する。図8−27は、図柄確定期間を説明するための説明図である。
本例では、図8−27(A)に示すように、通常状態(低ベース状態)において、はずれ図柄が導出表示される場合には、図柄確定期間は0.5秒間となる(例えば、ステップ014IWS1137の処理に相当)。
また本例では、大当り経由の時短状態Aの最終変動(時短無しのはずれ)である場合には、通常状態である場合よりも図柄確定期間が長くなるように構成されている。具体的には、図8−27(B)に示すように、この場合の図柄確定期間は6秒間であり、時短状態Aにおける可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放期間である5秒間よりも長い(図8−27(B)参照)。このような構成により、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞が過剰に発生することを抑制することができる。
また、主として第1始動入賞口に遊技球が入賞する時短状態Bでは、最終変動の図柄確定期間を長くすることは、遊技の進行上あまり意味がなく、遊技が間延びするおそれがある。そこで本例では、図8−27(C)に示すように、時短はずれ経由の時短状態Bの最終変動(時短無しのはずれ)である場合には、通常状態である場合と同じ図柄確定期間となるように構成されている(ステップ014IWS1135a,S1135b,S1137の処理に相当)。このような構成により、遊技の間延びを抑えて興趣の低下を抑えることができる。
(コマンド解析処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。図8−28〜図8−29は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ014IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ014IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ014IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ014IWS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ014IWS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ014IWS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ014IWS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ014IWS618)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定A指定コマンド、第1図柄確定B指定コマンド、第1図柄確定C指定コマンド、第2図柄確定A指定コマンド、第2図柄確定B指定コマンド、第2図柄確定C指定コマンド)であれば(ステップ014IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ014IWS620)。例えば、第1図柄確定A指定コマンドを受信した場合には、第1確定Aコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1図柄確定B指定コマンドを受信した場合には、第1確定Bコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1図柄確定C指定コマンドを受信した場合には、第1確定Cコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定A指定コマンドを受信した場合には、第2確定Aコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定B指定コマンドを受信した場合には、第2確定Bコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定C指定コマンドを受信した場合には、第2確定Cコマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ014IWS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ014IWS622)。受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ014IWS623)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ014IWS624)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ014IWS625)、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ014IWS626)。受信した演出制御コマンドが特殊入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ014IWS627)、演出制御用CPU120は、特殊入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ014IWS628)。受信した演出制御コマンドがV入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ014IWS629)、演出制御用CPU120は、V入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ014IWS630)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップ014IWS631)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常状態に応じた背景画像(例えば、海モードに応じた青色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ014IWS632)。
受信した演出制御コマンドが時短状態A指定コマンドであれば(ステップ014IWS633)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態A(大当り経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、夕日モードに応じた黄色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ014IWS634)。
受信した演出制御コマンドが時短状態B指定コマンドであれば(ステップ014IWS635)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、森林モードに応じた緑色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ014IWS636)。
受信した演出制御コマンドが時短状態C指定コマンドであれば(ステップ014IWS637)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、みかん畑モードに応じた橙色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ014IWS638)。
本例では、ステップ014IWS631〜S638の処理により、通常状態(低ベース状態)と、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)と、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)と、救済時短経由の時短状態C(高ベース状態)とで、それぞれ異なる背景画像を表示可能である。また本例では、背景画像が異なる各遊技状態に対応して、演出(例えば予告演出や先読み予告演出)の実行態様や、保留表示の基本アイコンの態様、遊技に関する各情報を示すインタフェース画像の態様などが異なるように構成されている。例えば、通常状態(低ベース状態)で実行されるキャラクタ予告演出では、キャラクタAが登場し、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)で実行されるキャラクタ予告演出では、キャラクタBが登場する。また例えば、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)では、複数のキャラクタが登場する複数キャラクタ予告演出が実行されるが、通常状態(低ベース状態)では、複数キャラクタ予告演出が実行されない。また例えば、通常状態(低ベース状態)では、丸形の保留表示の基本アイコンが用いられ、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)では、星形の保留表示の基本アイコンが用いられるようにしてもよい。このような構成により、遊技状態ごとの演出上の違いを明確化したり、特定の遊技状態(例えば時短はずれ経由の時短状態B)の特別感を表現したりすることができ、興趣を向上させることができる。
また、本例では、有利度が異なる時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)として、時短はずれAにもとづく時短回数32回の時短状態Bと、時短はずれBにもとづく時短回数100回の時短状態Bと、が設けられているため、いずれの時短状態Bに制御されているかに応じて、異なる背景画像を表示したり、異なる態様により残りの時短回数を示すカウンタを表示したりするようにしてもよい。またこの場合にも、演出(例えば予告演出や先読み予告演出)の実行態様が異なるようにしてもよい。このような構成によれば、時短状態B(中ベース状態)の種類を遊技者に認識させることができ、興趣を向上させることができる。
なお、本例では、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)および救済時短経由の時短状態C(高ベース状態)においては、時短回数が報知される(例えば、画像表示装置5において残りの時短回数が表示される)が、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)においては、時短回数が報知されるようにしてもよいし、報知されないようにしてもよい。時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)において時短回数が報知されないように構成する場合には、さらに、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)に制御されているときと、通常状態(低ベース状態)に制御されているときとで、共通の演出を実行可能としてもよい。具体的には、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されているとき(または大当り経由の時短状態Aの後に時短状態Bに制御されているとき)と、通常状態に制御されているとき(または大当り経由の時短状態Aの後に時短状態Bに制御されず通常状態に制御されているとき)とで、共通の背景画像が表示されたり、共通の実行態様により演出(例えば予告演出や先読み予告演出)が実行されたりするようにしてもよい。またこの場合には、時短はずれが導出表示されたときと、時短無しはずれが導出表示されたときとで、共通の図柄確定期間となるようにしてもよい。このような構成によれば、共通の演出によって、通常状態(低ベース状態)に制御されているときにも、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)に制御されていることに期待を持たせることができ、興趣を向上させることができる。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ014IWS641)、演出制御用CPU120は、設定値を設定値格納領域に格納する制御を行う(ステップ014IWS642)。
受信した演出制御コマンドが右打ち報知開始指定コマンドであれば(ステップ014IWS643)、演出制御用CPU120は、右打ち報知LED014IW20の点灯を開始する制御を行う(ステップ014IWS644)。なお、本例では、右打ち報知開始指定コマンドは、時短はずれ図柄が導出表示される場合や救済時短となる場合には、その図柄確定期間の開始時に送信されるので(ステップ014IWS1126,S1131参照)、図柄確定期間の開始時に右打ち報知LED014IW20の点灯が開始される。
受信した演出制御コマンドが右打ち報知終了指定コマンドであれば(ステップ014IWS645)、演出制御用CPU120は、右打ち報知LED014IW20の点灯を終了する制御を行い(ステップ014IWS646)、左打ち報知演出の実行を開始する(ステップ014IWS647)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ014IWS648)。そして、ステップ014IWS611に移行する。
(先読予告設定処理)
図8−30は、図7に示された演出制御プロセス処理における先読予告設定処理(ステップS161)を示すフローチャートである。
本例では、特別図柄プロセス処理における始動入賞判定処理(ステップS101)では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行される。そして、保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
先読予告設定処理(ステップS161)では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。
例えば、図8−30に示すように、演出制御用CPU120は、始動入賞時の演出制御コマンド(例えば、始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンド)を受信しているか否かを確認する(ステップ014IWS701)。
始動入賞時の演出制御コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、新たに始動入賞時の演出制御コマンドを受信した保留記憶を含む保留記憶数が救済時短までの残り回数よりも多いか否かを判定する(ステップ014IWS702)。すなわち、始動入賞の発生によって新たに記憶された保留記憶に対応する変動表示が救済時短となった後に実行されるものであるか否かを判定する。そして、保留記憶数が救済時短までの残り回数よりも多くない場合、すなわち始動入賞の発生によって新たに記憶された保留記憶に対応する変動表示が救済時短となった後に実行されるものである場合には、先読予告設定処理を終了する。
本例では、ステップ014IWS702の処理を実行することにより、救済時短となる前に記憶された保留記憶に対応する変動表示のうち、救済時短となるときの変動表示を予告対象とする先読み予告演出を実行可能である一方、救済時短となるときの変動表示より後の変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行を制限する。すなわち、遊技状態が変化する救済時短を跨いで先読み予告演出を実行することを制限するように構成されている。このような構成により、制御処理の煩雑化を回避することができるとともに、演出内容に矛盾が生じることを回避することができる。
保留記憶数が救済時短までの残り回数よりも多い場合、すなわち始動入賞の発生によって新たに記憶された保留記憶に対応する変動表示が救済時短となる前に実行されるものである場合には、演出制御用CPU120は、時短はずれ経由の時短状態Bであるか否かを確認する(ステップ014IWS703)。時短はずれ経由の時短状態Bであるか否かは、例えば、時短状態B指定コマンドの受信状況によって判定することができる。時短はずれ経由の時短状態Bでなければ、ステップ014IWS705に移行する。
時短はずれ経由の時短状態Bである場合には、演出制御用CPU120は、新たに始動入賞時の演出制御コマンドを受信した保留記憶を含む保留記憶数が時短はずれ経由の時短状態Bの残り時短回数よりも多いか否かを判定する(ステップ014IWS704)。すなわち、新たに記憶された保留記憶に対応する変動表示が時短状態Bの終了後に実行されるものであるか否かを判定する。時短はずれ経由の時短状態Bの残り時短回数は、例えば、演出制御基板12側において対応するカウンタを設け、時短はずれに対応する表示結果指定コマンドを受信したときに所定値(「32」または「100」)をカウンタにセットし、変動表示が実行される毎にカウンタの値を1減算する処理を実行することにより特定することができる。
保留記憶数が時短はずれ経由の時短状態Bの残り時短回数よりも多くない場合、すなわち新たに記憶された保留記憶に対応する変動表示が時短状態Bの終了前に実行されるものである場合には、ステップ014IWS705に移行する。一方、保留記憶数が時短はずれ経由の時短状態Bの残り時短回数よりも多い場合、すなわち新たに記憶された保留記憶に対応する変動表示が時短状態Bの終了後に実行されるものである場合には、先読予告設定処理を終了する。
本例では、ステップ014IWS703,S704の処理を実行することにより、時短はずれ経由の時短状態Bにおいて記憶された保留記憶に対応する変動表示のうち、時短はずれ経由の時短状態Bの終了前に実行される変動表示を予告対象とする先読み予告演出を実行可能である一方、時短はずれ経由の時短状態Bの終了後に実行される変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行を制限する。すなわち、時短状態B(中ベース状態)において、時短状態Bの終了後に実行される(つまり通常状態(低ベース状態)で実行される)変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行が制限されるように構成されている。このような構成により、時短はずれ経由の時短状態Bの利点(例えば、通常状態に比べて大当り発生時に有利な時短状態Aに制御される割合が高い)が適用されない変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行が制限されるため、過度に期待感を高めず、却って興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。
なお、本例では、大当り経由の時短状態Aや救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)においては、大当り経由の時短状態Aや救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)の終了後に実行される変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行は制限されない。大当り経由の時短状態Aや救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)においては、主として第2特別図柄の変動表示に対応する第2保留記憶が記憶されるが、第2特別図柄の変動表示が実行されることによる利点(例えば、大当り発生時に有利な大当り種別となる割合が高い。図8−5(A)参照)は、通常状態に移行した後であっても、活かすことができるからである。
ステップ014IWS705に移行すると、演出制御用CPU120は、先読み予告演出の実行の有無、実行する場合の演出種別および演出態様を決定する(ステップ014IWS705)。
図8−31は、先読予告演出実行決定テーブル、先読予告演出種別決定テーブルおよび先読予告演出態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。ステップ014IWS703では、図8−31に示す各テーブルを用いて先読み予告演出の実行の有無、実行する場合の演出種別および演出態様を決定する。
具体的には、図8−31(A)に示す先読予告演出実行決定テーブルを用いて、先読み予告演出の実行の有無を決定する。図8−31(A)に示すように、本例では、表示結果が大当りまたは小当りとなる場合と、はずれとなる場合とのいずれの場合にも、先読み予告演出を実行可能であり、大当りまたは小当りとなる場合の方が、はずれとなる場合よりも、先読み予告演出を実行する割合が高くなるように構成されている。よって、先読み予告演出が実行されることにより、大当りまたは小当りとなる期待度が高いことが示唆されることになる。
なお、本例で示す構成に限らず、例えば、遊技状態が救済時短経由の時短状態Cである場合と、時短状態C以外の遊技状態である場合とで、先読み予告演出が実行される割合を異ならせてもよい。具体的には、時短状態Cの方が、時短状態C以外の遊技状態のときよりも、表示結果がはずれとなる場合に、先読み予告演出を実行する割合が低くなるようにしてもよい。また、例えば、時短状態Cであっても、大当りや時短はずれとなる変動表示が実行される場合には、先読み予告演出の実行を制限しないようにしてもよい。このような構成により、時短状態Cの場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)には、先読み予告演出が実行されたものの大当りとならないときの興趣の低下を抑えることができる。
また、例えば、表示結果が時短無しはずれとなる場合と、時短付きはずれとなる場合とで、先読み予告演出が実行される割合が異なるようにしてもよい。
ステップ014IWS705において、先読み予告演出の実行を決定すると、演出制御用CPU120は、図8−31(B)に示す先読予告演出種別決定テーブルを用いて、実行する先読み予告演出の演出種別を決定する。具体的には、演出種別として、チャンス目演出と保留変化演出とのいずれかに決定する。
チャンス目演出は、先読み予告演出の対象となる変動表示の前に実行される変動表示の表示結果がチャンス目(本例では「778」)となることによって、先読み予告演出の対象となる変動表示が大当りとなることを示唆する演出である。チャンス目演出では、例えば、表示結果がチャンス目(本例では「778」)となるか否かを煽る演出が実行される。また、例えば、赤色の演出態様によりチャンス目演出が実行される場合には、赤色のチャンス目(本例では「778」)が停止表示され、青色の演出態様によりチャンス目演出が実行される場合には、青色のチャンス目(本例では「778」)が停止表示される。
保留変化演出は、先読み予告演出の対象となる変動表示に対応する保留表示が通常態様とは異なる表示態様により表示されることにより、先読み予告演出の対象となる変動表示が大当りとなることを示唆する演出である。また、例えば、赤色の演出態様により保留変化演出が実行される場合には、赤色の保留表示が表示され、青色の演出態様により保留変化演出が実行される場合には、青色の保留表示が表示される。
なお、チャンス目演出と保留変化演出とでは、実行期間が異なる。例えば、チャンス目演出が一の変動表示中の所定期間(例えば、2秒間)において実行されるのに対し、保留変化演出は複数の変動表示に亘って実行される。しかしながら、本例では、救済時短経由の時短状態Cにおいては、大当り経由の時短状態Aよりも、超短縮はずれの変動パターン(2秒)が実行される割合が高くなるようにも構成される。そのため、救済経由の時短状態においては、チャンス目演出を実行する期間を確保することが困難となる場合がある。そこで、例えば、大当り経由の時短状態においては、先読み予告演出として、チャンス目演出と保留変化演出との両方を実行可能とする一方、救済経由の時短状態においては、先読み予告演出として、チャンス目演出の実行を制限し、保留変化演出のみ実行可能とするようにしてもよい。このような構成により、遊技状態に応じて好適に先読み予告演出を実行することができる。
ステップ014IWS705において、先読み予告演出の実行を決定すると、演出制御用CPU120は、図8−31(C)に示す先読予告演出態様決定テーブルを用いて、実行する先読み予告演出の演出態様を決定する。
図8−31(C)に示すように、本例では、赤色の演出態様と、青色の演出態様とにより先読み予告演出を実行可能であり、大当りとなる場合の方が、はずれとなる場合よりも、赤色の演出態様により先読み予告演出を実行する割合が高くなるように構成されている。よって、赤色の演出態様の先読み予告演出が実行されることにより、大当りとなる期待度が高いことが示唆されることになる。
ステップ014IWS705の処理が終了すると、演出制御用CPU120は、決定した内容にもとづいて先読み予告演出の実行設定を行う(ステップ014IWS706)。例えば、チャンス目演出を実行すると決定した場合には、ステップ014IWS706において、チャンス目演出の実行設定として、チャンス目フラグをセットする。そして、後述する可変表示開始設定処理のステップ014IWS815〜S816において、チャンス目フラグがセットされている場合に、チャンス目演出を含むプロセステーブルを選択することにより、チャンス目演出を実行する。なおチャンス目フラグは、先読み対象となる変動表示の直前の変動表示が実行されるとリセットされる。
また、例えば、保留変化演出を実行すると決定した場合には、ステップ014IWS706において、始動入賞時のコマンドに対応する保留表示の表示態様を変化させることにより、保留変化演出を実行する。
なお、本例で示す構成に限らず、例えば、救済時短経由の時短状態Cのときには、赤色の演出態様でのみ先読み予告演出を実行するように構成してもよい。このような構成により、救済時短経由の時短状態Cの場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)には、大当り期待度が低い青色の演出態様により先読み予告演出が実行されるときの興趣の低下を抑えることができる。この場合には、救済時短経由の時短状態Cにおいては、赤色の演出態様でのみ先読み予告演出を実行するが、はずれ時に先読み予告演出を実行する割合を低くして(例えば、実行する割合を1%とする)、赤色の演出態様で先読み予告演出が実行されたものの表示結果がはずれと場合が頻発しないようにすることが望ましい。
また例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となると、予告演出の実行を制限する(期待度が高い予告演出のみを実行しないようにしてもよい)ように構成するとともに、先読み予告演出の実行を制限する(例えば、実行割合を低下させる(または実行しない)ようにしてもよい。この場合、はずれの場合の先読み予告演出の実行割合を低下させる(または実行しない)ように構成してもよいし、期待度が高い種別の先読み予告演出の実行割合を低下させる(または実行しない)ようにしてもよい。またこの場合、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下であっても、大当りや時短はずれとなる変動表示が実行される場合には、先読み予告演出の実行を制限しないようにしてもよい。
(先読み予告演出の実行制限)
次に、先読み予告演出の実行制限の具体例について説明する。図8−32は、先読み予告演出の実行制限の具体例を示す説明図である。
図8−32(A)は、第1保留記憶の具体例である。ここでは、図8−32(A)に示すように、第1保留記憶として、第1保留記憶H1には、リーチはずれとなる第1特別図柄の変動表示に対応するデータが記憶され、第1保留記憶H2には、はずれとなる第1特別図柄の変動表示に対応するデータが記憶され、第1保留記憶H3には、はずれとなる第1特別図柄の変動表示に対応するデータが記憶され、第1保留記憶H1には、スーパーリーチ大当りとなる第1特別図柄の変動表示に対応するデータが記憶されているものとする。なお、図8−32(A)に示す第1保留記憶は、第1保留記憶H1、第1保留記憶H2、第1保留記憶H3、第1保留記憶H4の順に記憶されており、先に記憶された保留記憶から順に第1特別図柄の変動表示が実行されるものとする。
図8−32に示す例において、図8−32(B),(C)については、図8−32(A)に示す第1保留記憶が記憶されているものとして説明する。
図8−32(B)は、通常状態において先読み予告演出を実行する場合の具体例である。本例では、通常状態においては先読み予告演出の実行が制限されないため、図8−32(B)に示すように、第1保留記憶H1に対応する保留表示H1が青色の表示態様に変化する保留変化演出や、第1保留記憶H4に対応する保留表示H4が赤色の表示態様に変化する保留変化演出が実行可能である。
図8−32(C)は、時短はずれ経由の時短状態Bであって、残り時短回数が3回である場合の具体例である。図8−32(C)に示すように、時短はずれ経由の時短状態Bであって、残り時短回数が3回である場合には、実行中の変動表示と、第1保留記憶H1に対応する変動表示と、第1保留記憶H2に対応する変動表示とは、時短状態B中に実行され、第1保留記憶H3に対応する変動表示と、第1保留記憶H4に対応する変動表示とは、時短状態Bの終了後の通常状態において実行される。
既に説明したように、本例では、時短はずれ経由の時短状態Bにおいて記憶された保留記憶に対応する変動表示のうち、時短はずれ経由の時短状態Bの終了前に実行される変動表示を予告対象とする先読み予告演出を実行可能である一方、時短はずれ経由の時短状態Bの終了後に実行される変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行を制限する。
そのため、図8−32(C)に示すように、第1保留記憶H1を対象とする保留変化演出は実行可能であるが、第1保留記憶H4を対象とする保留変化演出の実行は制限される。このような構成により、時短はずれ経由の時短状態Bの利点(例えば、通常状態に比べて大当り発生時に有利な時短状態Aに制御される割合が高い)が適用されない変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行が制限されるため、過度に期待感を高めず、却って興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。
なお、本例では、大当り経由の時短状態Aや救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)においては、大当り経由の時短状態Aや救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)の終了後に実行される変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行は制限されない。大当り経由の時短状態Aや救済時短経由の時短状態C(すなわち高ベース状態)においては、主として第2特別図柄の変動表示に対応する第2保留記憶が記憶されるが、第2特別図柄の変動表示が実行されることによる利点(例えば、大当り発生時に有利な大当り種別となる割合が高い。図8−5(A)参照)は、通常状態に移行した後であっても、活かすことができるからである。
(可変表示開始設定処理)
図8−33は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ014IWS801)。次いで、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンド格納領域から表示結果指定コマンドを読み出す(ステップ014IWS802)。
次いで、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において飾り図柄として当り図柄を継続表示中であるか否かを確認する(ステップ014IWS803)。当り図柄の表示中であれば、ステップ014IWS811に移行する。当り図柄の表示中でなければ、演出制御用CPU120は、今回開始する変動表示が大当りまたは小当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ014IWS804)。なお、大当りまたは小当りであるか否かは、ステップ014IWS802で読み出した表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。大当りまたは小当りであれば、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として当り図柄を決定する(ステップ014IWS805)。本例では、当り図柄として、左中右の飾り図柄が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。
大当りおよび小当りのいずれでもなければ(すなわち、はずれであれば)、演出制御用CPU120は、ステップ014IWS801で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターンPT6−1であるか否かを確認する(ステップ014IWS806)。
変動パターンPT6−1である場合、すなわち大当り経由の時短状態A(高ベース状態)における最終変動である場合には、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各図柄指定コマンドを読み出す(ステップ014IWS807)。そして、演出制御用CPU120は、読み出した図柄指定コマンドの中に大当りまたは小当りとなる残保留があることを示すものがあるか否かを確認する(ステップ014IWS808)。大当りまたは小当りとなる残保留がある場合には、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として当り図柄を決定する(ステップ014IWS809)。
本例では、ステップ014IWS806〜S809の処理が実行されることにより、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の最終変動においては、当該変動表示がはずれとなる場合であっても、保留記憶のうちに大当りまたは小当りとなる変動表示が記憶されている場合には、先読み予告的に飾り図柄の停止図柄として当り図柄が表示される場合がある。このような構成により、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の最終変動が実行されるときの興趣を向上させることができる。
変動パターンPT6−1でなかった場合(ステップ014IWS806のN)、または大当りや小当りとなる残保留がなかった場合(ステップ014IWS808のN)には、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄(当り図柄以外の図柄)を決定する(ステップ014IWS810)。
なお、演出制御用CPU120は、ステップ014IWS805,S809,S810では、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ014IWS801で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターンPT6−1であるか否かを確認する(ステップ014IWS811)。変動パターンPT6−1であれば、演出制御用CPU120は、擬似変動を含む時短最終変動演出モード用の演出パターンを決定する(ステップ014IWS812)。本例では、時短最終変動演出モードにおいては、内部的には1回の変動表示が実行されるのであるが、見た目上は所定回(例えば4回など)の擬似変動が実行される演出が実行可能である。本例では、特殊演出モード用の演出パターンとして、各擬似変動において通常変動や、リーチ演出(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)、各種予告演出を実行するように構成された様々な演出パターンが複数用意されており、ステップ014IWS812では、乱数にもとづく抽選処理を行い、いずれの演出パターンとするかを決定する。そして、ステップ014IWS816に移行する。
なお、本例では、時短最終変動演出モードにおいて複数回の擬似変動が実行されるのであるが、特に擬似変動の回数の違いによって大当りに対する期待度(信頼度)には変化はない。この意味において、時短最終変動演出モードにおける擬似変動は、再変動の回数が多くなるに従って信頼度が高くなるいわゆる擬似連とは異なっている。
変動パターンPT6−1でなければ、演出制御用CPU120は、変動パターンに応じた演出パターンを決定する(ステップ014IWS815)。そして、ステップ014IWS816に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ014IWS812,S815で決定した演出パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップ014IWS816)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ014IWS816で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ014IWS817)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ014IWS818)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この特徴部014IWでは、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ014IWS819)。次いで、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップ014IWS820)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ014IWS821)。
(演出例)
次に、大当り経由の時短状態Aにおける最終変動が実行されるときの演出態様について説明する。図8−34〜図8−36は、時短状態Aにおける最終変動が実行されるときの演出態様の具体例を説明するための説明図である。なお、図8−34〜図8−36において、(A)(B)(C)・・・(K)の順に演出画面が遷移する。
時短状態Aにおける最終変動が開始されると、図8−34(A),(B)に示すように、画像表示装置5において、「時短最終変動演出タイム」などの文字表示を含むテロップ表示014IW30が表示されて時短状態Aにおける最終変動が開始されたことが示唆される。また、時短最終変動演出モードに切り替わったことにより、画像表示装置5において、ゲージ表示014IW33が表示され、時短最終変動演出モードの残り期間を示唆する表示がなされる。
このとき、図8−34(B)に示すように、第2保留記憶数表示領域014IW40bに示される第2保留記憶数は「3」となっている。そのため、第2保留記憶を上限数の「4」まで溜めることを示唆すべく、図8−34(B)に示すように、画像表示装置5において、「チャージせよ!」などの文字表示014IW37が表示される。
次いで、図8−34(C)〜図8−34(D)に示すように、時短最終変動演出モード中において、左中右の飾り図柄5L,5C,5Rの擬似仮停止表示と擬似再変動が繰り返し実行される態様の演出が実行され、時短最終変動演出モードの残り期間の減少に応じて、ゲージ表示014IW33が随時更新表示される。なお、第2保留記憶が上限数の「4」まで溜まれば、図8−34(D)に示すように、「チャージせよ!」などの文字表示014IW37は消去されるようにしてもよい。
本例では、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の最終変動においては、当該変動表示がはずれとなる場合であっても、変動開始時に残保留の中に大当りや小当りとなるものがある場合には、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている図柄指定コマンドの中に大当りや小当りの入賞時判定結果を示すものがあることにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として当り図柄が決定される(ステップ014IWS806〜S809参照)。この場合、当り図柄が決定されていることから、例えば、最後の擬似変動において、図8−35(E)に示すように、左右の飾り図柄5L,5Rが同じ図柄(本例では、図柄「2」)で仮停止表示し、リーチ状態となる。
次いで、図8−35(F)に示すように、画像表示装置5において、左中右の飾り図柄5L,5C,5Rとして当り図柄(本例では、「222」の図柄の組み合わせ)が先読み予告的に擬似仮停止表示される。そして、図柄確定期間となると、図8−35(G)に示すように、左中右の飾り図柄5L,5C,5Rとして当り図柄が先読み予告的に停止表示される。ただし、今回の変動表示で大当りや小当りとなる訳ではないので、図8−35(G)に示すように、左中右の小図柄014IW31としては、はずれ図柄が停止表示される。
次いで、残保留に対する変動表示が開始されると、図8−35(H)に示すように、画像表示装置5において、再び左中右の小図柄014IW31の変動表示が開始される一方で、左中右の飾り図柄5L,5C,5Rとして表示されている当り図柄は通常よりも縮小した態様で継続表示される。
なお、図8−35(H)に示すように、小図柄014IW31の変動表示が実行されている期間(すなわち第2保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示が実行されている期間)は、左中右の飾り図柄5L,5C,5Rは、揺れ変動態様により表示される(すなわち仮停止表示される)。
次いで、大当りや小当りとなる残保留に対する変動表示が開始されると、図8−36(I),(J)に示すように、左中右の飾り図柄5L,5C,5Rとして揺れ変動表示(仮停止表示)されている当り図柄が徐々に拡大していき、図柄確定期間となると、図8−36(K)に示すように、左中右の飾り図柄5L,5C,5Rとして当り図柄が拡大および強調されて停止表示されるとともに、左中右の小図柄014IW31として当り図柄が停止表示される。
図8−34〜図8−36に示すように、本例では、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の最終変動において、当該変動表示がはずれとなる場合であっても、保留記憶のうちに大当りまたは小当りとなる変動表示が記憶されている場合には、先読み予告的に飾り図柄の停止図柄として当り図柄が表示される場合がある。このような構成により、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)の最終変動が実行されるときの興趣を向上させることができる
(変形例1)
上記の特徴部014IWでは、大当り経由の時短状態Aと時短はずれ経由の時短状態Bと救済時短経由の時短状態Cとで一律に小当りが1回発生するまで時短状態を継続する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り経由の時短状態Aと時短はずれ経由の時短状態Bと救済時短経由の時短状態Cとのいずれであるかに応じて、異なる回数の小当りが発生するまで時短状態を継続するように構成してもよい。
なお、変形例1で示した態様にかぎらず、例えば、大当り経由の時短状態Aと時短はずれ経由の時短状態Bの場合との間でも、異なる回数の小当りが発生するまで時短状態を継続するように構成してもよい。また、変形例1では、救済時短経由の時短状態Cの場合に小当りが2回発生するまで時短状態が継続されるように構成したが、小当りが3回など他の回数発生するまで時短状態が継続されるように構成してもよい。
(変形例2)
上記の特徴部014IWでは、小当り変動の変動開始時に小当り回数カウンタの減算処理(ステップ014IWS71〜S75参照)を実行する場合を示したが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、小当り変動後の小当り遊技の終了時に小当り回数カウンタの減算処理を実行するように構成してもよい。
(変形例3)
また、上記の特徴部014IWでは、救済時短となる場合に一律に図柄確定期間の終了時に時短状態に制御する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、救済時短となる変動表示が小当り変動である場合に、その小当り遊技の終了時に時短状態に制御するように構成してもよい。
(変形例4)
また、上記の特徴部014IWでは、救済時短が発生した変動表示が小当り変動であった場合に、その小当り遊技中にV入賞が発生して移行された大当り遊技を終了する場合には、通常状態において小当りが発生したものとして、有利度が低い方の時短状態(時短回数1回または5回の時短状態)に制御する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短経由の時短状態Cにおいて小当りが発生したものとして、有利度が高い方の時短状態(時短回数99回の時短状態)に制御するように構成してもよい。
(変形例5)
また、上記の特徴部014IWでは、救済時短となった後、さらに救済時短経由の時短状態C中も大当りや小当りが発生することなく900回の変動表示が終了した場合には救済時短経由の時短状態Cが一旦終了する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、再び救済時短となる(救済時短がループする)ように構成してもよい。
(変形例6)
また、上記の特徴部014IWでは、救済時短となると救済時短回数カウンタの値が0となってしまうので、救済時短経由の時短状態C中には、特別図柄通常処理において、ステップ014IWS83でYと判定され、ステップ014IWS84の救済時短回数カウンタの減算処理は実行されないが、例えば、上記の変形例5において、救済時短経由の時短状態C中も救済時短回数カウンタの減算処理を実行するように構成してもよい。
(変形例7)
救済時短経由の時短状態Cを終了する前後の所定期間および特定期間において先読み予告演出を制限するように構成してもよい。例えば、合算保留記憶数の上限数が8であることから、時短状態Cが終了する8変動前の変動表示から救済時短となるまでの所定期間と、救済時短となってから時短状態C終了後の8変動後の変動表示までの特定期間とにわたって、先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。
なお、「先読み予告演出の制限」は、先読み予告演出を全く実行しないように制御してもよいし、先読み予告演出の実行確率を低下させたり、複数種類の先読み予告演出のうちの一部の種類の先読み予告演出のみを実行可能としたりしてもよい。
(変形例8)
また、上記の特徴部014IWや各変形例において、複数の時短状態への制御を同時に並行して実行可能に構成してもよい。
ここでは、大当り経由の時短状態Aと時短はずれ経由の時短状態Bとのいずれにおいても高ベース状態に制御される場合について説明する。大当り遊技状態を終了したときに(タイミングT1)、時短回数99回の時短状態Aに移行される。次いで、時短状態Aの継続中のタイミングT2において、新たな時短発生条件(本例では、時短はずれの発生)が成立したものとする。この場合、変形例8では、時短状態Aの制御と並行して、新たに時短はずれにもとづく時短状態B(本例では、時短回数30回)の制御が開始される。そして、30回の変動表示を終了すると(タイミングT3)、時短状態Bへの制御を終了する。一方、タイミングT3の段階では未だ99回の変動表示を終了していないことから、時短状態Aの制御が継続される。なお、タイミングT2からT3の期間は、内部処理的には時短状態Aの制御の処理と時短状態Bの制御の処理とが並行して実行されているのであるが、見た目上は時短状態がそのまま継続しているように見える。
次いで、時短状態Aの継続中のタイミングT4おいて、さらに新たな時短発生条件(本例では、時短はずれの発生)が成立したものとする。この場合、変形例8では、時短状態Aの制御と並行して、新たに時短はずれにもとづく時短状態B(本例では、時短回数32回)の制御が開始される。そして、32回の変動表示を終了する前のタイミングT5において、時短状態Aに制御されてから99回目の変動表示を終了し、時短状態Aへの制御を終了する。一方、タイミングT5の段階では未だ32回の変動表示を終了していないことから、時短状態Bの制御が継続される。そして、32回の変動表示を終了すると(タイミングT6)、時短状態Bへの制御を終了する。従って、内部処理的には大当り遊技を終了した後タイミングT5で時短状態Aを終了しているのであるが、時短状態Bの制御も並行して実行されることによって、大当り遊技を終了した後99回を超えて時短状態に制御されていたように見える。
以上に説明したように、本特徴部014IWおよび各変形例には、以下に示す(手段014−1)〜(手段014−1)および(手段017−1)〜(手段014−16)に示す発明の構成が示されている。
(手段014−1)第1識別情報(例えば、第1特別図柄)と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)とを含む識別情報の可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄や小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも有利度が高く(例えば、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも、小当り確率および時短はずれ確率が高いため、有利度が高い。図8−4参照)、遊技媒体が第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)を通過したことにもとづいて第1識別情報の可変表示を実行可能であり、遊技媒体が第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)を通過したことにもとづいて第2識別情報の可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ014IWS110〜S113を実行する部分)と、遊技媒体が第2通過領域を通過可能となる第1状態(例えば、開放状態)と、遊技媒体が通過不可能または通過困難となる第2状態(例えば、閉鎖状態)と、に変化可能な可変手段(例えば、可変入賞球装置6B)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を保留情報(例えば、保留記憶として記憶される当り判定用乱数など)として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)と、非特別状態(例えば、通常状態(低ベース状態))と、該非特別状態とは異なる特別状態(例えば、時短状態(高ベース状態や中ベース状態))と、に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS134,S143,S150,S160,S537の処理を実行する部分)と、を備え、特別状態として、可変手段の制御が非特別状態よりも有利に行われる第1特別状態(例えば、大当り経由の時短状態A(高ベース状態))と、可変手段の制御が非特別状態よりも有利に行われ、かつ第1特別状態よりも不利に行われる第2特別状態(例えば、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態))と、があり(例えば、図8−7参照)、遊技状態制御手段は、所定期間(例えば、変動表示の実行回数が所定回数(1回、5回、99回など)に達するまでの期間や、小当りの発生回数が所定回数(1回など)に達するまでの期間、次回の大当りまたは小当りが発生するまでの期間など)にわたって第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS149,S541〜S545の処理を実行する部分)、非特別状態において第2識別情報の可変表示結果として特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば、時短はずれ図柄)が導出表示されたことにもとづいて第2特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS160の処理を実行する部分)、特別状態の有利度として、所定有利度(例えば、時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで1回もしくは5回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で5回もしくは9回となる場合)と、該所定有利度よりも有利度が高い特別有利度(例えば、時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで99回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で99回となる場合)と、があり、非特別状態において第1識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度は、特別有利度よりも所定有利度となる割合が高く(例えば、通常状態(低ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、93%の割合で4R時短大当りAまたは4R時短大当りBとなり、時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで1回もしくは5回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で5回もしくは9回となる。図8−5(A),(B)参照)、第2特別状態において第1識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度は、所定有利度よりも特別有利度となる割合が高い(例えば、時短状態B(中ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、いずれの大当り種別であっても、100%の割合で時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで99回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で99回となる。図8−5(A),(B)参照)。
そのような構成によれば、第1特別状態が終了したときの遊技者の残念感を軽減することができるとともに、第2特別状態において実行される第1識別情報の可変表示に注目させることができ、興趣を向上させることができる。例えば、第1特別状態が終了しても、第1特別状態中に記憶された保留情報にもとづいて第2識別情報の可変表示が実行されて特定表示結果や特別表示結果が導出表示されることに期待を持たせることができ、遊技者の残念感を軽減することができる。そして、特別表示結果が導出表示されて第2特別状態に制御されると、第1識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されて有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度が特別有利度となる割合が高いため、第1識別情報の可変表示に注目させることができる。
(手段014−2)手段014−1において、第2特別状態は、第1特別状態よりも遊技媒体が第2通過領域を通過しにくい制御パターンにより可変手段が制御される割合が高い(例えば、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)では、5000ms×1回の開放が行われるのに対して、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)では、16ms×2回の開放が行われる。図8−7参照)。そのような構成によれば、有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現することができる。
(手段014−3)手段014−1または手段014−2において、特別表示結果は、第1特別表示結果(例えば、時短はずれA)と、第2特別表示結果(例えば、時短はずれB)と、を含み、第1特別表示結果が導出表示されたときと、第2特別表示結果が導出表示されたときと、で第2特別状態における有利度が異なる(例えば、時短はずれAでは、時短回数が32回となるのに対して、時短はずれBでは、時短回数が100回となる。図8−6(B)参照)。そのような構成によれば、第1特別表示結果と第2特別表示結果とのいずれが導出表示されるかに注目させることができ、興趣を向上させることができる。
(手段014−4)手段014−1から手段014−3のいずれかにおいて、可変表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS118〜S120の処理を実行する部分)と、特殊状態において遊技媒体が特殊領域(例えば、V入賞口014IW02)を通過したことにもとづいて有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS455〜S460の処理を実行する部分)と、を備え、第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも特殊表示結果が導出表示される割合が高く(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/400であるのに対して、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/6.9である。図8−4参照)、遊技状態制御手段は、第2識別情報の可変表示に関する第1終了条件が成立したときに、第1特別状態を終了させる制御を行い(例えば、第2特別図柄の変動表示の実行回数が所定回数(1回、5回、99回など)に達したときに、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)が終了する)、第1識別情報の可変表示に関する第2終了条件が成立したときに、第2特別状態を終了させる制御を行う(例えば、第1特別図柄および第2特別図柄(または第1特別図柄のみ)の変動表示の実行回数が所定回数(32回、100回など)に達したときに、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)が終了する)。そのような構成によれば、識別情報の種類と遊技状態とに応じて終了条件が異なるため、特別状態に制御される前に記憶された保留情報にもとづいて可変表示が実行されて特別状態が終了すること、すなわち遊技者が特別状態の利点を活かせず不利益が発生することを回避することができる。
(手段014−5)手段014−1から手段014−4のいずれかにおいて、可変表示パターンを含む可変表示パターンデータ(例えば、図8−9に示す変動パターンテーブル)を記憶する可変表示パターン記憶手段(例えば、ROM101)と、可変表示パターン記憶手段に記憶されている可変表示パターンデータを用いて可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS111の処理を実行する部分)と、を備え、可変表示パターン記憶手段は、演出シナリオに対応する可変表示パターンデータとして、少なくとも、非特別状態に制御されているときに用いられる第1可変表示パターンデータ(例えば、図8−9(A)に示す第1特別図柄の第1変動パターンテーブル(非時短状態用))と、該第1可変表示パターンデータには含まれない特別可変表示パターン(例えば、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7)を含む第2可変表示パターンデータ(例えば、図8−9(C)に示す第1特別図柄の第3変動パターンテーブル(時短状態B用))と、を記憶し、可変表示パターン決定手段は、第1特別状態の終了後に第2特別状態に制御されているときに、特別可変表示パターンデータを用いて特別可変表示パターンに決定可能であり(例えば、時短状態Bにおいて、図8−9(C)に示す第1特別図柄の第3変動パターンテーブル(時短状態B用)を用いて、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7に決定可能である)、特別可変表示パターンに決定されたときに、可変表示中に特別演出(例えば、特殊スーパーリーチ演出)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS815〜S818を実行する部分)をさらに備える。そのような構成によれば、第2特別状態において、非特別状態では実行されない演出を可変表示中に実行することができ、興趣を向上させることができる。
(手段014−6)手段014−5において、可変表示パターン決定手段は、第1特別状態において第2識別情報の可変表示が実行されず、該第1特別状態の終了後に第2特別状態に制御されないときに、特別可変表示パターンデータを用いて特別可変表示パターンに決定可能であり(例えば、大当り経由の時短状態Aにおいて第2特別図柄の可変表示が実行されず(すなわち時短はずれが発生せず)、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されないときに、図8−9(C)に示す第1特別図柄の第3変動パターンテーブル(時短状態B用)を用いて、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7に決定可能である)、第2特別状態に制御されているときと、非特別状態に制御されているときと、で可変表示中に実行される演出が異なる(例えば、大当り経由の時短状態Aにおいて第2特別図柄の可変表示が実行されず(すなわち時短はずれが発生せず)、時短状態Aの終了後に通常状態に制御された場合には、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7に決定されると、特殊スーパーリーチ演出に代えて、通常のスーパーリーチ演出が実行される)。そのような構成によれば、第1特別状態の終了後に第2特別状態に制御されるときと制御されないときとで、用いる可変表示パターンデータを共通化してデータ容量を削減しながらも、制御されている状態と実行される演出とに矛盾が生じることを回避することができる。
(手段014−7)手段014−1から手段014−6のいずれかにおいて、第2特別状態において第2識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたときと、第1特別状態において第2識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたときと、で有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度は共通である(例えば、中ベース状態と高ベース状態とのいずれで大当りとなった場合にも、大当り後の時短回数は、第2特別図柄の変動表示のみで99回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で99回となる。図8−5(B)参照)。そのような構成によれば、有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現することができる。
(手段014−8)手段014−1から手段014−7のいずれかにおいて、第1特別状態および第2特別状態のいずれかにおいて、可変表示結果として特別表示結果が導出表示されたときに、状態は変化しない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS152〜S153の処理を実行する部分。時短状態において発生した時短はずれは無効化される)。そのような構成によれば、有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現することができる。
(手段014−9)手段014−1から手段014−8のいずれかにおいて、第1経路(例えば、左打ちによる経路)と第2経路(例えば、右打ちによる経路)とに遊技媒体を打ち分け可能な遊技領域と、第1経路と第2経路とのうちのいずれかに向けて遊技媒体を発射すべき旨の発射促進報知を実行可能な発射促進報知手段(例えば、右打ちLED014IW10や右打ち報知LED014IW20が点灯状態であれば右打ちすべき旨の報知となり、消灯状態であれば左打ちすべき旨の報知となる)と、表示手段(例えば、画僧表示装置5)において背景表示を表示可能な背景表示手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS632,S634,S636,S639,S640の処理を実行する部分)と、を備え、発射促進報知手段は、非特別状態と第2特別状態とにおいて、第1経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨の発射促進報知を実行可能であり(例えば、通常状態(低ベース状態)および時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)においては、右打ちLED014IW10や右打ち報知LED014IW20が消灯状態となり、左打ちすべき旨の報知が行われる。図8−7参照)、背景表示手段は、非特別状態と第2特別状態とで、異なる背景表示を表示可能である(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS632,S636の処理を実行する部分。通常状態(低ベース状態)においては、例えば、海モードに応じた青色の背景画像を表示し、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)においては、例えば、森林モードに応じた緑色の背景画像を表示する)。そのような構成によれば、演出上の違いを明確化することができ、興趣を向上させることができる。
(手段014−10)手段014−1から手段014−9のいずれかにおいて、可変表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS118〜S120の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御されているときに、遊技媒体が特殊領域(例えば、V入賞口014IW02)を通過不可能な状態から遊技媒体が特殊領域を通過可能な状態に変化可能な特殊可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置014IW17)と、遊技媒体が特殊領域を通過したことにもとづいて有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS455〜S460の処理を実行する部分)と、を備え、第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも特殊表示結果が導出表示される割合が高い(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/400であるのに対して、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/6.9である。図8−4参照)。そのような構成によれば、第1特別状態および第2特別状態に制御されているときに、第2識別情報の可変表示が実行されることに注目させて、興趣を向上させることができる。
(手段014−11)手段014−1から手段014−10のいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS11を実行する部分)を備え、可変表示結果として特別表示結果が導出表示される確率は、複数の設定値のいずれの設定値に設定されているときにも共通である(例えば、設定値「1」〜「6」のいずれに設定されているときにも、第1特別図柄での小当り確率は約1/400で共通であり、第2特別図柄での小当り確率は約1/6.9で共通である。図8−4参照)。そのような構成によれば、設定値の変更によって過度に射幸性を高めることを防止することができる。
(手段014−12)手段014−1から手段014−11のいずれかにおいて、遊技状態制御手段は、可変表示回数が所定回数に達したことにもとづいて特別状態(例えば、救済時短経由の時短状態C)に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS150の処理を実行する部分)、可変表示回数が所定回数に達したことにもとづいて制御される特別状態と、第1特別状態と、で共通の有利度の制御パターンにより可変手段を制御可能である(例えば、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)と、救済時短経由の時短状態C(高ベース状態)とでは、共通の制御パターン(5000ms×1回の開放)により可変入賞球装置6Bの制御が行われる。図8−7参照)。そのような構成によれば、遊技者の救済度合いを高めて興趣を向上させることができる。
(手段014−13)手段014−1から手段014−12のいずれかにおいて、第1特別状態が終了するときの最終可変表示の図柄確定期間は、非特別状態における可変表示の図柄確定期間よりも長く(例えば、大当り経由の時短状態Aの最終変動表示では図柄確定期間が6秒間となるのに対し、通常状態の変動表示では図柄確定期間が0.5秒間である。図8−27(A),(B)参照)、第2特別状態が終了するときの最終可変表示の図柄確定期間は、非特別状態における可変表示の図柄確定期間と共通の長さである(例えば、時短はずれ経由の時短状態Bの最終変動表示と、通常状態の変動表示とで、図柄確定期間が0.5秒間で共通である。図8−27(A),(C)参照)。そのような構成によれば、遊技の間延びを抑えて興趣の低下を抑えることができる。
(手段014−14)手段014−1から手段014−13のいずれかにおいて、可変表示実行手段は、始動条件(例えば、第1始動入賞口または第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立するとともに開始条件(例えば、大当り遊技状態、小当り遊技状態および変動表示中のいずれでもないこと)が成立することにもとづいて識別情報の可変表示を実行可能であり、保留記憶手段は、始動条件が成立したが開始条件が成立していない識別情報の可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能であり、保留記憶手段に記憶された保留情報に対応する識別情報の可変表示を予告対象とする先読み予告演出(例えば、チャンス目演出や保留変化演出など)を実行可能な先読み予告実行手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS705を実行する部分)を備え、第2特別状態において第2特別状態の終了後に実行される識別情報の可変表示を予告対象とする先読み予告演出は実行を制限される(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS703,S704を実行する部分。図8−33(C)参照)。そのような構成によれば、第2特別状態の利点が適用されない識別情報の可変表示を予告対象とする先読み予告演出の実行が制限されるため、過度に期待感を高めず、却って興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。
(手段017−1)第1識別情報(例えば、第1特別図柄)と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)とを含む識別情報の可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄や小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも有利度が高く(例えば、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも、小当り確率および時短はずれ確率が高いため、有利度が高い。図8−4参照)、遊技媒体が第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)を通過したことにもとづいて第1識別情報の可変表示を実行可能であり、遊技媒体が第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)を通過したことにもとづいて第2識別情報の可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ014IWS110〜S113を実行する部分)と、遊技媒体が第2通過領域を通過可能となる第1状態(例えば、開放状態)と、遊技媒体が通過不可能または通過困難となる第2状態(例えば、閉鎖状態)と、に変化可能な可変手段(例えば、可変入賞球装置6B)と、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示に関する情報を保留情報(例えば、保留記憶として記憶される当り判定用乱数など)として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)と、保留記憶手段に記憶された保留情報に対応する識別情報の可変表示を対象とする先読み予告演出(例えば、チャンス目演出や保留変化演出など)を実行可能な先読み予告実行手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS705を実行する部分)と、非特別状態(例えば、通常状態(低ベース状態))と、該非特別状態とは異なる特別状態(例えば、時短状態(高ベース状態や中ベース状態))と、に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS134,S143,S150,S160,S537の処理を実行する部分)と、を備え、特別状態として、可変手段の制御が非特別状態よりも有利に行われる第1特別状態(例えば、大当り経由の時短状態A(高ベース状態))と、可変手段の制御が非特別状態よりも有利に行われ、かつ第1特別状態よりも不利に行われる第2特別状態(例えば、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態))と、があり(例えば、図8−7参照)、遊技状態制御手段は、所定期間(例えば、変動表示の実行回数が所定回数(1回、5回、99回など)に達するまでの期間や、小当りの発生回数が所定回数(1回など)に達するまでの期間、次回の大当りまたは小当りが発生するまでの期間など)にわたって第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS149,S541〜S545の処理を実行する部分)、非特別状態において第2識別情報の可変表示結果として特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば、時短はずれ図柄)が導出表示されたことにもとづいて第2特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS160の処理を実行する部分)、非特別状態において第1識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に有利度が低い第1特別状態に制御される割合が高く(例えば、通常状態(低ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、93%の割合で4R時短大当りAまたは4R時短大当りBとなり、時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで1回もしくは5回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で5回もしくは9回となる。図8−5(A),(B)参照)、第2特別状態において第1識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に有利度が高い第1特別状態に制御される割合が高く(例えば、時短状態B(中ベース状態)において第1特別図柄で大当りとなったときには、いずれの大当り種別であっても、100%の割合で時短回数が第2特別図柄の変動表示のみで99回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で99回となる。図8−5(A),(B)参照)、先読み予告実行手段は、第1特別状態において第1特別状態の終了後に実行される識別情報の可変表示を対象とする先読み予告演出を実行可能であり(例えば、大当り経由の時短状態Aにおいては、時短状態Aの終了後に実行される変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行が制限されない。また例えば、大当り経由の時短状態Aの最終変動表示においては、当該変動表示に加えて保留記憶に対応する変動表示の変動表示結果を示す時短最終変動演出が実行される)、第2特別状態において第2特別状態の終了後に実行される識別情報の可変表示を対象とする先読み予告演出は実行が制限される(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS703,S704を実行する部分。すなわち時短はずれ経由の時短状態Bにおいては、時短状態Bの終了後に実行される変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行が制限される。図8−33(C)参照)。
そのような構成によれば、第1特別状態が終了したときの遊技者の残念感を軽減することができるとともに、第2特別状態において実行される第1識別情報の可変表示に注目させることができ、興趣を向上させることができる。また、先読み予告演出の実行を一部制限することで過度に期待感を高めず、却って興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。例えば、第1特別状態が終了しても、第1特別状態中に記憶された保留情報にもとづいて第2識別情報の可変表示が実行されて特定表示結果や特別表示結果が導出表示されることに期待を持たせることができ、遊技者の残念感を軽減することができる。そして、特別表示結果が導出表示されて第2特別状態に制御されると、第1識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されて有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に有利度が高い第1特別状態に制御される割合が高いため、第1識別情報の可変表示に注目させることができる。また、第2特別状態の恩恵を受けることができない識別情報の可変表示を予告対象とする先読み予告演出の実行が制限されるため、過度に期待感を高めず、却って興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。
(手段017−2)手段017−1において、第2特別状態は、第1特別状態よりも遊技媒体が第2通過領域を通過しにくい制御パターンにより可変手段が制御される割合が高い(例えば、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)では、5000ms×1回の開放が行われるのに対して、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)では、16ms×2回の開放が行われる。図8−7参照)。そのような構成によれば、有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現することができる。
(手段017−3)手段017−1または手段017−2において、特別表示結果は、第1特別表示結果(例えば、時短はずれA)と、第2特別表示結果(例えば、時短はずれB)と、を含み、第1特別表示結果が導出表示されたときと、第2特別表示結果が導出表示されたときと、で第2特別状態における有利度が異なる(例えば、時短はずれAでは、時短回数が32回となるのに対して、時短はずれBでは、時短回数が100回となる。図8−6(B)参照)。そのような構成によれば、第1特別表示結果と第2特別表示結果とのいずれが導出表示されるかに注目させることができ、興趣を向上させることができる。
(手段017−4)手段017−1から手段017−3のいずれかにおいて、可変表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS118〜S120の処理を実行する部分)と、特殊状態において遊技媒体が特殊領域(例えば、V入賞口014IW02)を通過したことにもとづいて有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS455〜S460の処理を実行する部分)と、を備え、第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも特殊表示結果が導出表示される割合が高く(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/400であるのに対して、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/6.9である。図8−4参照)、遊技状態制御手段は、第2識別情報の可変表示に関する第1終了条件が成立したときに、第1特別状態を終了させる制御を行い(例えば、第2特別図柄の変動表示の実行回数が所定回数(1回、5回、99回など)に達したときに、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)が終了する)、第1識別情報の可変表示に関する第2終了条件が成立したときに、第2特別状態を終了させる制御を行う(例えば、第1特別図柄および第2特別図柄(または第1特別図柄のみ)の変動表示の実行回数が所定回数(32回、100回など)に達したときに、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)が終了する)。そのような構成によれば、識別情報の種類と遊技状態とに応じて終了条件が異なるため、特別状態に制御される前に記憶された保留情報にもとづいて可変表示が実行されて特別状態が終了すること、すなわち遊技者が特別状態の利点を活かせず不利益が発生することを回避することができる。
(手段017−5)手段017−1から手段017−4のいずれかにおいて、可変表示パターンを含む可変表示パターンデータ(例えば、図8−9に示す変動パターンテーブル)を記憶する可変表示パターン記憶手段(例えば、ROM101)と、可変表示パターン記憶手段に記憶されている可変表示パターンデータを用いて可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS111の処理を実行する部分)と、を備え、可変表示パターン記憶手段は、演出シナリオに対応する可変表示パターンデータとして、少なくとも、非特別状態に制御されているときに用いられる第1可変表示パターンデータ(例えば、図8−9(A)に示す第1特別図柄の第1変動パターンテーブル(非時短状態用))と、該第1可変表示パターンデータには含まれない特別可変表示パターン(例えば、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7)を含む第2可変表示パターンデータ(例えば、図8−9(C)に示す第1特別図柄の第3変動パターンテーブル(時短状態B用))と、を記憶し、可変表示パターン決定手段は、第1特別状態の終了後に第2特別状態に制御されているときに、特別可変表示パターンデータを用いて特別可変表示パターンに決定可能であり(例えば、時短状態Bにおいて、図8−9(C)に示す第1特別図柄の第3変動パターンテーブル(時短状態B用)を用いて、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7に決定可能である)、特別可変表示パターンに決定されたときに、可変表示中に特別演出(例えば、特殊スーパーリーチ演出)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS815〜S818を実行する部分)をさらに備える。そのような構成によれば、第2特別状態において、非特別状態では実行されない演出を可変表示中に実行することができ、興趣を向上させることができる。
(手段017−6)手段017−5において、可変表示パターン決定手段は、第1特別状態において第2識別情報の可変表示が実行されず、該第1特別状態の終了後に第2特別状態に制御されないときに、特別可変表示パターンデータを用いて特別可変表示パターンに決定可能であり(例えば、大当り経由の時短状態Aにおいて第2特別図柄の可変表示が実行されず(すなわち時短はずれが発生せず)、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されないときに、図8−9(C)に示す第1特別図柄の第3変動パターンテーブル(時短状態B用)を用いて、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7に決定可能である)、第2特別状態に制御されているときと、非特別状態に制御されているときと、で可変表示中に実行される演出が異なる(例えば、大当り経由の時短状態Aにおいて第2特別図柄の可変表示が実行されず(すなわち時短はずれが発生せず)、時短状態Aの終了後に通常状態に制御された場合には、特殊スーパーリーチに対応する変動パターンPT3−3やPT3−5、PT3−7に決定されると、特殊スーパーリーチ演出に代えて、通常のスーパーリーチ演出が実行される)。そのような構成によれば、第1特別状態の終了後に第2特別状態に制御されるときと制御されないときとで、用いる可変表示パターンデータを共通化してデータ容量を削減しながらも、制御されている状態と実行される演出とに矛盾が生じることを回避することができる。
(手段017−7)手段017−1から手段017−6のいずれかにおいて、第2特別状態において第2識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたときと、第1特別状態において第2識別情報の可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたときと、で有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度は共通である(例えば、中ベース状態と高ベース状態とのいずれで大当りとなった場合にも、大当り後の時短回数は、第2特別図柄の変動表示のみで99回、または第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との合算で99回となる。図8−5(B)参照)。そのような構成によれば、有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現することができる。
(手段017−8)手段017−1から手段017−7のいずれかにおいて、第1特別状態および第2特別状態のいずれかにおいて、可変表示結果として特別表示結果が導出表示されたときに、状態は変化しない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS152〜S153の処理を実行する部分。時短状態において発生した時短はずれは無効化される)。そのような構成によれば、有利度を過度に高めず、射幸性の上昇を抑えて健全な遊技性を実現することができる。
(手段017−9)手段017−1から手段017−8のいずれかにおいて、第1経路(例えば、左打ちによる経路)と第2経路(例えば、右打ちによる経路)とに遊技媒体を打ち分け可能な遊技領域と、第1経路と第2経路とのうちのいずれかに向けて遊技媒体を発射すべき旨の発射促進報知を実行可能な発射促進報知手段(例えば、右打ちLED014IW10や右打ち報知LED014IW20が点灯状態であれば右打ちすべき旨の報知となり、消灯状態であれば左打ちすべき旨の報知となる)と、表示手段(例えば、画僧表示装置5)において背景表示を表示可能な背景表示手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS632,S634,S636,S639,S640の処理を実行する部分)と、を備え、発射促進報知手段は、非特別状態と第2特別状態とにおいて、第1経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨の発射促進報知を実行可能であり(例えば、通常状態(低ベース状態)および時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)においては、右打ちLED014IW10や右打ち報知LED014IW20が消灯状態となり、左打ちすべき旨の報知が行われる。図8−7参照)、背景表示手段は、非特別状態と第2特別状態とで、異なる背景表示を表示可能である(例えば、演出制御用CPU120がステップ014IWS632,S636の処理を実行する部分。通常状態(低ベース状態)においては、例えば、海モードに応じた青色の背景画像を表示し、時短はずれ経由の時短状態B(中ベース状態)においては、例えば、森林モードに応じた緑色の背景画像を表示する)。そのような構成によれば、演出上の違いを明確化することができ、興趣を向上させることができる。
(手段017−10)手段017−1から手段017−9のいずれかにおいて、可変表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS118〜S120の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御されているときに、遊技媒体が特殊領域(例えば、V入賞口014IW02)を通過不可能な状態から遊技媒体が特殊領域を通過可能な状態に変化可能な特殊可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置014IW17)と、遊技媒体が特殊領域を通過したことにもとづいて有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS455〜S460の処理を実行する部分)と、を備え、第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも特殊表示結果が導出表示される割合が高い(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/400であるのに対して、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が約1/6.9である。図8−4参照)。そのような構成によれば、第1特別状態および第2特別状態に制御されているときに、第2識別情報の可変表示が実行されることに注目させて、興趣を向上させることができる。
(手段017−11)手段017−1から手段017−10のいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS11を実行する部分)を備え、可変表示結果として特別表示結果が導出表示される確率は、複数の設定値のいずれの設定値に設定されているときにも共通である(例えば、設定値「1」〜「6」のいずれに設定されているときにも、第1特別図柄での小当り確率は約1/400で共通であり、第2特別図柄での小当り確率は約1/6.9で共通である。図8−4参照)。そのような構成によれば、設定値の変更によって過度に射幸性を高めることを防止することができる。
(手段017−12)手段017−1から手段017−11のいずれかにおいて、遊技状態制御手段は、可変表示回数が所定回数に達したことにもとづいて特別状態(例えば、救済時短経由の時短状態C)に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ014IWS150の処理を実行する部分)、可変表示回数が所定回数に達したことにもとづいて制御される特別状態と、第1特別状態と、で共通の有利度の制御パターンにより可変手段を制御可能である(例えば、大当り経由の時短状態A(高ベース状態)と、救済時短経由の時短状態C(高ベース状態)とでは、共通の制御パターン(5000ms×1回の開放)により可変入賞球装置6Bの制御が行われる。図8−7参照)。そのような構成によれば、遊技者の救済度合いを高めて興趣を向上させることができる。
(手段017−13)手段017−1から手段017−12のいずれかにおいて、第1特別状態が終了するときの最終可変表示の図柄確定期間は、非特別状態における可変表示の図柄確定期間よりも長く(例えば、大当り経由の時短状態Aの最終変動表示では図柄確定期間が6秒間となるのに対し、通常状態の変動表示では図柄確定期間が0.5秒間である。図8−27(A),(B)参照)、第2特別状態が終了するときの最終可変表示の図柄確定期間は、非特別状態における可変表示の図柄確定期間と共通の長さである(例えば、時短はずれ経由の時短状態Bの最終変動表示と、通常状態の変動表示とで、図柄確定期間が0.5秒間で共通である。図8−27(A),(C)参照)。そのような構成によれば、遊技の間延びを抑えて興趣の低下を抑えることができる。
(手段017−14)手段017−1から手段017−13のいずれかにおいて、遊技状態制御手段は、有利度が異なる複数種類の第2特別状態(例えば、時短はずれAにもとづく時短回数32回の時短状態Bや、時短はずれBにもとづく時短回数100回の時短状態B)に制御可能であり、複数種類の第2特別状態のいずれに制御されているかに応じて実行される演出の態様が異なる(例えば、時短はずれAにもとづいて時短状態Bに制御されているときと、時短はずれBにもとづいて時短状態Bに制御されているときとで、背景画像の態様や実行される演出の態様が異なる)。そのような構成によれば、第2特別状態の種類を遊技者に認識させることができ、興趣を向上させることができる。
(手段017−15)手段017−1から手段017−14のいずれかにおいて、第1特別状態に制御される期間が報知される一方で、第2特別状態に制御される期間が報知されず(例えば、画像表示装置5において、大当り経由の時短状態Aのときには残り時短回数が表示される一方で、時短はずれ経由の時短状態Bのときには残り時短回数が表示されない)、第2特別状態に制御されているときと、第2特別状態に制御されていないときと、で共通の演出を実行可能である(例えば、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されているとき(または大当り経由の時短状態Aの後に時短状態Bに制御されているとき)と、通常状態に制御されているとき(または大当り経由の時短状態Aの後に時短状態Bに制御されず通常状態に制御されているとき)とで、共通の背景画像や演出が実行される)。そのような構成によれば、共通の演出によって、第2特別状態に制御されていることに期待を持たせることができ、興趣を向上させることができる。
(手段017−16)手段017−1から手段017−15のいずれかにおいて、第1識別情報の可変表示結果として特別表示結果を導出表示可能であり、第1識別情報の可変表示と、第2識別情報の可変表示とで、可変表示結果として特別表示結果が導出表示される割合が異なる(例えば、第1特別図柄の変動表示でも小当りが発生するが、第2特別図柄の変動表示で小当りが発生する割合よりも低い)。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示が実行されているときにも、特別表示結果が導出表示されることに期待を持たせることができ、興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 第1識別情報と第2識別情報とを含む識別情報の可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも有利度が高く、
    遊技媒体が第1通過領域を通過したことにもとづいて第1識別情報の可変表示を実行可能であり、遊技媒体が第2通過領域を通過したことにもとづいて第2識別情報の可変表示を実行可能な可変表示実行手段と、
    遊技媒体が前記第2通過領域を通過可能となる第1状態と、遊技媒体が通過不可能または通過困難となる第2状態と、に変化可能な可変手段と、
    第2識別情報の可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、
    非特別状態と、該非特別状態とは異なる特別状態と、に制御可能な遊技状態制御手段と、を備え、
    前記特別状態として、前記可変手段の制御が前記非特別状態よりも有利に行われる第1特別状態と、前記可変手段の制御が前記非特別状態よりも有利に行われ、かつ前記第1特別状態よりも不利に行われる第2特別状態と、があり、
    前記遊技状態制御手段は、
    所定期間にわたって前記第1特別状態に制御可能であり、
    前記非特別状態において第2識別情報の可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果が導出表示されたことにもとづいて前記第2特別状態に制御可能であり、
    前記特別状態の有利度として、所定有利度と、該所定有利度よりも有利度が高い特別有利度と、があり、
    前記非特別状態において第1識別情報の可変表示結果として前記特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて前記有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に制御される前記特別状態の有利度は、前記特別有利度よりも前記所定有利度となる割合が高く、
    前記第2特別状態において第1識別情報の可変表示結果として前記特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて前記有利状態に制御されるときに、該有利状態の終了後に制御される前記特別状態の有利度は、前記所定有利度よりも前記特別有利度となる割合が高い
    ことを特徴とする遊技機。
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