JP2021094235A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
敏男 小倉
貴裕 岩本
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貴裕 岩本
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Abstract

【課題】射幸性の向上を抑制し、健全な遊技性を実現する。【解決手段】特別状態において、特別経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特別出力を実行可能であり、特別状態において所定条件が成立したことにもとづいて、特定経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特定出力を実行可能であり、特定結果が導出表示されるときの特別可変表示(例えば、超ロング変動の変動パターン)における第1演出部の演出期間(例えば、3分52秒)の方が、非特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第1演出部の演出期間(例えば、4分17秒)よりも短く、特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第2演出部の演出期間(例えば、30秒)の方が、非特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第2演出部の演出期間(例えば、5秒)よりも長い。【選択図】図8−60

Description

本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が、打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示装置において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
また、識別情報に関する情報を保留記憶として記憶可能であって、通常状態と、該通常状態よりも識別情報の可変表示が発生しやすい特別状態(例えば時短状態)とに制御可能な遊技機において、有利状態(例えば大当り遊技状態)の終了後に特別状態に制御し、該特別状態において保留記憶が記憶され、該特別状態が終了した後に制御される通常状態において該保留記憶にもとづいて有利状態に制御することがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2018−149189号公報(図6)
しかし、短期間に複数回の有利状態に制御可能な構成であるため、射幸性が過度に高くなる虞があった。
そこで、本発明は、射幸性の向上を抑制し、健全な遊技性を実現した遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)とを含む識別情報の可変表示を行い、特定結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、特定経路(例えば、第1経路(左打ち経路))を通過する遊技媒体(例えば、遊技球)が通過可能に設けられた第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)と、特別経路(例えば、第2経路(右打ち経路))を通過する遊技媒体が通過可能に設けられた第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)と、識別情報の可変表示として、第1始動条件が成立すること(例えば、第1始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづく第1識別情報の可変表示と、第2始動条件が成立すること(例えば、第2始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづく第2識別情報の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS110〜S113を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(第2保留記憶バッファ)と、非特別状態(例えば、非時短状態)よりも第2始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS168,S175,S537B,S537Cを実行する部分)と、特別状態において、特別経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特別出力を実行可能な特別出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS36を実行する部分)と、特別状態において所定条件が成立したこと(例えば、時短回数に到達したこと、小当り変動の図柄確定期間の開始、大当り変動の開始)にもとづいて、特定経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特定出力を実行可能な特定出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS37を実行する部分)と、演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、を備え、第1始動条件に関する特別条件が成立したこと(例えば、ステップ097IWS1701EのY)にもとづいて、可変表示の表示結果が特定結果であるときと可変表示の表示結果が非特定結果であるときとで共通に、所定期間以上の可変表示期間(例えば、4分22秒)の特別可変表示(例えば、超ロング変動の変動パターン)が選択され(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ097IWS1701EでYのときステップ097IWS1701F,S1706を実行する)、演出実行手段は、特別可変表示において、第1演出部と、該第1演出部よりも後に実行され可変表示の表示結果を報知するための第2演出部と、を含む特別演出(例えば、ロングシャッター演出)を実行し(図8−60参照)、特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第1演出部の演出期間(例えば、3分52秒)の方が、非特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第1演出部の演出期間(例えば、4分17秒)よりも短く(図8−60参照)、特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第2演出部の演出期間(例えば、30秒)の方が、非特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第2演出部の演出期間(例えば、5秒)よりも長い(図8−60参照)ことを特徴とする。そのような構成によれば、出玉速度の低下により射幸性を抑制し、健全な遊技性を実現することができるとともに、共通の特別可変表示が選択される点でプログラムやデータの容量を削減することができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部097IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。 特徴部097IWにおける特殊可変入賞球装置の構成例を示す説明図である。 特徴部097IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび時短はずれ判定テーブルの例を示す説明図である。 大当り種別判定テーブル、小当り種別判定テーブルおよび時短回数テーブルを示す説明図である。 時短種別判定テーブルを示す説明図である。 各時短はずれでの時短回数を示す説明図である。 小当り遊技の開放パターンを説明するための説明図である。 特徴部097IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。 変動パターンPT3−1,PT3−2が選択された場合における演出内容を示すタイムチャートである。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 パチンコ遊技機から外部出力される外部出力信号の例を示す説明図である。 特徴部097IWにおける遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部097IWにおける遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 試験端子処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部097IWにおける特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 外部出力信号の例を示す説明図である。 小当り開放前処理を示すフローチャートである。 小当り開放中処理を示すフローチャートである。 小当り閉鎖後処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特徴部097IWにおける状態遷移を説明するための状態遷移図である。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 超ロング変動決定テーブルの説明図である。 保留連予告設定処理を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 第2時短状態において第1特別図柄の変動が行われる場合のタイミングチャートを示す説明図である。 右打ち報知の表示例を示す説明図である。 本特徴部における各種演出の実行タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 本特徴部における各種演出の実行タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 外部出力信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。 ロングシャッター演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 擬似連続SPリーチ演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 高速擬似連演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 ロングシャッター演出の具体例を示す説明図である。 擬似連続SPリーチ演出の具体例を示す説明図である。 高速擬似連演出の具体例を示す説明図である。 高速擬似連演出の具体例を示す説明図である。 変形例1における始動入賞判定処理を示すフローチャートである。 変形例1における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例1における変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 変形例1における外部出力信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。 ロングシャッター演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 変形例1におけるロングシャッター演出の具体例を示す説明図である。 変形例1における擬似連続SPリーチ演出の具体例を示す説明図である。 変形例1における擬似連続SPリーチ演出の具体例を示す説明図である。 変形例1における高速擬似連演出の具体例を示す説明図である。 変形例1における高速擬似連演出の具体例を示す説明図である。 変形例2における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例2における変動パターン設定処理を示すフローチャートである。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部097IWに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部097IWについて説明する。本特徴部097IWでは、遊技状態として、通常状態(非時短状態)または時短状態のいずれかに制御される。本例では、時短状態では、通常状態と比較して平均的な特図変動時間が短縮されるとともに、通常状態と比較して平均的な普図変動時間が短縮され、通常状態と比較して普図ゲームで「普図当り」となる確率が高くなる。例えば、通常状態では普図当り確率が10%であるのに対して、時短状態では普図当り確率が90%に高められ、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなる。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、時短状態では、通常状態と比較して、可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなるように構成してもよい。
なお、本例では、時短状態では第2特別図柄の変動表示が実行されやすいのであるが、後述するように第2特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が高くなるように構成されているので、時短状態は小当り遊技状態に制御されやすい状態である。
(盤面構成)
図8−1は、特徴部097IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。特徴部097IWにおけるパチンコ遊技機1では、遊技領域においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て画像表示装置5よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て画像表示装置5よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域内における画像表示装置5の端面や遊技釘の配列等により区分けされていればよい。
打球操作ハンドル30の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
遊技領域のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、第1始動入賞口を構成する入賞球装置6Aが設けられている。
遊技領域のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、通過ゲート41、第2始動入賞口を構成する可変入賞球装置6B、特殊入賞口を構成する特殊可変入賞球装置097IW17、および大入賞口を構成する特別可変入賞球装置7が設けられている。
左遊技領域では、入賞口構造物のうち入賞球装置6Aに遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、入賞球装置6Aに遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち可変入賞球装置6B、通過ゲート41、特殊可変入賞球装置097IW17、および特別可変入賞球装置7に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、可変入賞球装置6B、通過ゲート41、特殊可変入賞球装置097IW17、および特別可変入賞球装置7に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、右遊技領域に打分けられた遊技球が入賞球装置6Aに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は左遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。逆に、左遊技領域に打分けられた遊技球が通過ゲート41、および、可変入賞球装置6Bに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
特殊可変入賞球装置097IW17は、小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するための装置である。
また、特徴部097IWにおけるパチンコ遊技機1では、図1に示したパチンコ遊技機1の盤面構成に加えて、図8−1に示すように、普図保留表示器25Cの下方に右打ちLED097IW10が設けられている。また、図8−1に示すように、画像表示装置5の右方に右打ち報知LED097IW20が設けられている。
(特殊可変入賞球装置)
図8−2は、本特徴部097IWにおける特殊可変入賞球装置097IW17の構成例を示す説明図である。図8−2に示すように、特殊可変入賞球装置097IW17には、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材097IW17aが設けられ、小当り遊技状態において、底面部材097IW17aを前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材097IW17aを後方に向けて後退移動させることにより、入賞領域となる特殊入賞口が開状態とされる。特殊入賞口内に入賞した遊技球は、特殊入賞口スイッチ097IW24によって検出される。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)に遊技球が入賞してカウントスイッチ23で検出された場合には15個の賞球が得られるのに対して、特殊可変入賞球装置097IW17(特殊入賞口)に遊技球が入賞して特殊入賞口スイッチ097IW24で検出された場合には3個の賞球が得られるものとする。
また、底面部材097IW17aは、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、ソレノイド097IW83が駆動されることによって閉状態から開状態に制御される。
本特徴部097IWでは、図8−2に示すように、特殊可変入賞球装置097IW17(特殊入賞口)内に入賞した遊技球は、さらに特殊可変入賞球装置097IW17の右方に設けられた誘導経路097IW01に導かれる。誘導経路097IW01は、さらに2つの経路097IW02,03に分岐しており、誘導経路097IW01に導かれた遊技球は、左側経路097IW02または右側経路097IW03に導かれる。左側経路097IW02はV入賞口となっており、V入賞口に入賞した遊技球は、V入賞口スイッチ097IW20aによって検出される。
図8−2に示すように、左側経路097IW02(V入賞口)の入口付近には、V入賞口開閉板097IW20が設けられており、V入賞口開閉板097IW20が開状態であるときに、誘導経路097IW01に導かれた遊技球が左側経路097IW02(V入賞口)に進入し、V入賞口可能である。また、V入賞口開閉板097IW20が閉状態であるときには、誘導経路097IW01に導かれた遊技球が右側経路097IW03に進入し、遊技領域の裏側に排出される。
なお、V入賞口開閉板097IW20は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、ソレノイド097IW84が駆動されることによって閉状態から開状態に制御される。
また、本特徴部097IWでは、小当り遊技状態に制御されると、その小当り遊技状態中に遊技球がV入賞口097IW02に進入し、V入賞口スイッチ097IW20Aによって検出されたことを条件として、その小当り遊技の終了後に大当り遊技状態に制御される。
また、本例では、特殊可変入賞球装置097IW17には、底面部材097IW17a上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特殊可変入賞球装置097IW17において規制片が設けられていることによって、右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図8−2に示すように、特殊可変入賞球装置097IW17(特殊入賞口)内において、上流側に特殊入賞口スイッチ097IW24が設けられ、下流側でV入賞口と排出口とに分岐してV入賞口側にV入賞口スイッチ097IW20Aが設けられている場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特殊可変入賞球装置097IW17(特殊入賞口)内の上流側でV入賞口側と一般入賞口側とに分岐し、V入賞口側にV入賞口スイッチ097IW20Aが設けられているとともに、一般入賞口側に特殊入賞口スイッチ097IW24が設けられているように構成してもよい。
(基板構成)
図8−3は、特徴部097IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。図8−3に示すように、本特徴部097IWでは、スイッチ回路110は、ゲートスイッチ097IW021、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ097IW023、特殊入賞口スイッチ097IW24、およびV入賞口スイッチ097IW20aからの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81や、ソレノイド82、ソレノイド097IW83、ソレノイド097IW84をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉(特別可変入賞球装置7)用のソレノイド82、特殊可変入賞球装置097IW17用のソレノイド097IW83、V入賞口開閉板097IW20用のソレノイド097IW84に伝送する。
また、図示は省略するが、主基板11には、後述する外部出力信号を出力するための外部出力信号端子を搭載するためのスペースと、外部出力信号端子をはんだ付けする際に必要なランドと、ランドとCPU103とを接続する配線パターンとが設けられている。外部出力信号端子は、必要に応じて取り付けおよび取り外しが行われる。
(大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび時短はずれ判定テーブル)
図8−4は、大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび時短はずれ判定テーブルの例を示す説明図である。このうち、図8−4(A)は、大当り判定テーブルの例を示している。本例では、図8−4に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とのいずれであっても、約1/200の確率で大当りとすることに決定される。
図8−4(B)は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定テーブルの例を示している。また、図8−4(C)は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定テーブルの例を示している。図8−4(B)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、小当り確率は0%となっている。また、図8−4(C)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、約1/7の確率で小当りとすることに決定される。
図8−4(D)は、時短はずれ判定テーブルの例を示している。本例では、図8−4(D)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とのいずれであっても、約1/200の確率で時短はずれとすることに決定される。
本特徴部097IWでは、変動表示結果がはずれとなる場合であっても時短はずれ図柄が導出表示されたことにもとづいて時短状態に制御される場合がある。以下、はずれ図柄が導出表示されたことにもとづいて時短状態に制御されるはずれを時短はずれ、時短はずれではないはずれを非時短はずれということがある。
(大当り種別判定テーブル、小当り種別判定テーブル、時短回数テーブル)
図8−5(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図8−5(A)は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルの具体例を示している。また、図8−5(B)は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルの具体例を示している。
図8−5(A)に示すように、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「6R時短大当りA」または「6R時短大当りB」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−5(B)に示すように、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「10R時短大当り」に決定するために参照されるテーブルである。
図8−5(C)は、大当りの種別毎の時短回数を示す大当り用時短回数テーブルの具体例を示している。図8−5(C)に示すように、「6R時短大当りA」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる大当りである。通常状態にて「6R時短大当りA」となった場合、時短状態に移行すると、第2特別図柄の変動表示を1回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計5回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで時短状態を維持する。時短状態にて「6R時短大当りA」となった場合、再度時短状態に移行すると、第2特別図柄の変動表示を7回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計20回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで時短状態を維持する。
以下、第2特別図柄の変動表示を1回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計5回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで維持される時短状態を、「1回の時短状態」ということがある。また、第2特別図柄の変動表示を7回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計20回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで維持される時短状態を、「7回の時短状態」ということがある。
なお、図示するように、第2特別図柄の変動表示を1回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計5回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで時短状態に制御されることについては「1回」と表記しており、第2特別図柄の変動表示を7回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計20回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで時短状態に制御されることについては「7回」と表記している。
図8−5(C)に示すように、「6R時短大当りB」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる大当りである。通常状態および時短状態のいずれの状態にて「6R時短大当りB」となった場合にも、時短状態に移行すると、第2特別図柄の変動表示を7回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計20回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで時短状態を維持する。
図8−5(C)に示すように、「10R時短大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる大当りである。通常状態および時短状態のいずれの状態にて「6R時短大当りB」となった場合にも、時短状態に移行すると、第2特別図柄の変動表示を7回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計20回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで時短状態を維持する。
図8−5(A)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、70%の確率で「6R時短大当りA」と決定され、30%の確率で「6R時短大当りB」と決定される。また、図8−5(B)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、100%の確率で10R時短大当りと決定される。
なお、大当り種別は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、時短回数が異なる(例えば、3回や5回)さらに複数種類の時短大当りを設けたり、ラウンド数が異なる(例えば、2ラウンドや4ラウンド)さらに複数種類の時短大当りを設けたりしてもよい。また、本例では、大当り遊技終了後に時短状態に移行する時短大当りのみが設けられている場合を示しているが、大当り遊技終了後に時短状態に移行しない非時短大当り(通常大当り)を設けるように構成してもよい。また、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には100%の確率で100R時短大当りと決定される場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても複数種類の大当り種別に決定されるように構成してもよい。
図8−5(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。図8−5(D)に示すように、小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」または「小当りB」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−5(E)は、小当りの種別毎の時短回数を示す小当り用時短回数テーブルの具体例を示している。図8−5(E)に示すように、「小当りA」とは、小当り遊技中(第1ラウンド目)にV入賞したことを条件として、第2ラウンド〜第4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる小当りである。通常状態にて「小当りA」を経由して大当り遊技状態になった場合、時短状態に移行すると、第2特別図柄の変動表示を1回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計5回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで時短状態を維持する。時短状態にて「小当りA」を経由して大当り遊技状態になった場合、再度時短状態に移行すると、第2特別図柄の変動表示を7回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計20回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで時短状態を維持する。
図8−5(E)に示すように、「小当りB」とは、小当り遊技中(第1ラウンド目)にV入賞したことを条件として、第2ラウンド〜第4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる小当りである。通常状態および時短状態のいずれの状態にて「小当りB」を経由して大当り遊技状態になった場合にも、時短状態に移行すると、第2特別図柄の変動表示を7回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計20回終了するか、次の大当りが発生するか、次の時短はずれとなるまで時短状態を維持する。
図8−5(D)に示すように、本例では、小当りとなる場合のうちの30%が「小当りA」と決定され、70%が「小当りB」と決定される。
なお、小当り種別は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、時短回数が異なる(例えば、3回や5回)さらに複数種類の時短大当りを設けてもよい。また、本例では、遊技者が意図的に発射操作を行わないようにすることがなければ、小当り遊技中にV入賞可能であるように構成されているのであるが、小当り遊技中に実質的にV入賞が不可能であり、小当り遊技後に大当り遊技に移行することのないV入賞なし小当りを設けるように構成してもよい。
図8−5(C)に示すように、通常状態における第1特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合よりも、時短状態における第1特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合の方が、時短回数が多く、遊技者にとって有利な構成となっている。これにより、時短状態において第1特別図柄の変動が行われる場合における興趣の低下を抑制することができる。
(時短種別判定テーブル)
図8−6(A),(B)は、ROM101に記憶されている時短種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図8−6(A)は、第1特別図柄用の時短種別判定テーブルの具体例を示している。また、図8−6(B)は、第2特別図柄用の時短種別判定テーブルの具体例を示している。
図8−5(A)に示すように、第1特別図柄用の時短種別判定テーブルは、可変表示結果を時短はずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、時短はずれの種別を「時短はずれA」または「時短はずれB」または「時短はずれC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−5(B)に示すように、第2特別図柄用の時短種別判定テーブルは、可変表示結果を時短はずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、時短はずれの種別を「時短はずれA」または「時短はずれB」または「時短はずれC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−6(A)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて時短はずれとなる場合には、約33%の確率で「時短はずれA」と決定され、約33%の確率で「時短はずれB」と決定され、約33%の確率で「時短はずれC」と決定される。また、図8−6(B)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行されて時短はずれとなる場合には、約33%の確率で「時短はずれA」と決定され、約33%の確率で「時短はずれB」と決定され、約33%の確率で「時短はずれC」と決定される。
図8−7は、時短種別毎の時短回数を示す時短はずれ用時短回数テーブルの具体例を示している。図8−7に示すように、通常状態にて「時短はずれA」となった場合、第2特別図柄の変動表示を100回終了するまで時短状態に制御される(ただし、制御上は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計900回終了したことにもとづいて時短状態を終了する制御も行われる)。また、時短状態にて「時短はずれA」となった場合、次の大当りが発生まで時短状態に制御される。
また、時短状態にて「時短はずれB」となった場合、第2特別図柄の変動表示を50回終了するまで時短状態に制御される(ただし、制御上は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計900回終了したことにもとづいて時短状態を終了する制御も行われる)。また、時短状態にて「時短はずれB」となった場合、第2特別図柄の変動表示を200回終了するまで時短状態に制御される(ただし、制御上は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計900回終了したことにもとづいて時短状態を終了する制御も行われる)。
また、時短状態にて「時短はずれC」となった場合、第2特別図柄の変動表示を30回終了するまで時短状態に制御される(ただし、制御上は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計900回終了したことにもとづいて時短状態を終了する制御も行われる)。また、時短状態にて「時短はずれC」となった場合、第2特別図柄の変動表示を100回終了するまで時短状態に制御される(ただし、制御上は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計900回終了したことにもとづいて時短状態を終了する制御も行われる)。
(小当り遊技の開放パターン)
次に、小当り遊技の開放パターンについて説明する。図8−8は、小当り遊技の開放パターンを説明するための説明図である。図8−8に示すように、タイミングS1において小当り遊技を開始した後、8秒間が経過すると(タイミングS2)、V入賞口開閉板097IW20が開状態に制御され、その後、8秒間が経過するまでV入賞口開閉板097IW20の開状態が継続される(図8−8(C)参照)。
小当り(小当りA、小当りB)となる場合には、小当り遊技を開始してから特殊可変入賞球装置097IW17を開状態に制御するまでの特殊入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)として8秒間が設定され、V入賞口開閉板097IW20が開状態に制御されると同時に特殊可変入賞球装置097IW17(特殊入賞口)が開状態に制御される。また、図8−8(A)に示すように、V入賞口開閉板097IW20が開状態に制御されている期間に、0.016秒の特殊入賞口の開放が4回行われる。従って、小当り(小当りA、小当りB)では、V入賞可能な期間に0.016秒の特殊入賞口の開放が4回行われることになる。
なお、本例では、小当り(小当りA、小当りB)における特殊入賞口の各開放時間が0.016秒と極めて短いのであるが、既に説明したように、特殊可変入賞球装置097IW17には複数の規制片が形成されており、特殊可変入賞球装置097IW17の底面部材097IW17a上では2〜3球程度の遊技球が蛇行しながら流下しているので、開放時間が短くても底面部材097IW17aが開状態に制御されれば、底面部材097IW17a上の遊技球が特殊可変入賞球装置097IW17内に落下して入賞可能である。
特殊入賞口内に遊技球が入賞しV入賞すれば、特殊入賞口の最後の開放を終了した後、所定期間の閉鎖時間(インターバル時間)と小当り終了時間(エンディング時間)を経過した後、大当り遊技状態に移行し、図8−8(B)に示すように、第2ラウンドから第4ラウンドまで特別可変入賞球装置7の開状態への制御が行われる。
なお、本例では、小当り遊技において特殊入賞口の最後の開放を終了すると、閉鎖時間(インターバル時間)と小当り終了時間(エンディング時間)とを経過したことにもとづいて小当り遊技を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特殊可変入賞球装置097IW17(特殊入賞口)内に遊技球を検出可能な検出スイッチを上流側と下流側との2箇所に設け、最後の閉鎖時間(インターバル時間)を経過した後、上流側の検出スイッチと下流側の検出スイッチとの検出数が一致する(特殊入賞口内に入賞した遊技球が全て排出される)まで待ってから小当り終了時間(エンディング時間)に移行し、小当り終了時間(エンディング時間)を経過すると小当り遊技を終了するように構成してもよい。
(変動パターンテーブル)
図8−9は、特徴部097IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図8−9(A)は、第1特別図柄用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、図8−9(B)は、第2特別図柄用の変動パターンテーブルの具体例を示している。
まず、図8−9(A)〜(C)を用いて、第1特別図柄の変動パターンについて説明する。図8−9(A)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT1−1(通常変動)、変動パターンPT1−2(短縮変動)、変動パターンPT1−3(ノーマルリーチ)、変動パターンPT1−4(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT1−5(ノーマルリーチ)、変動パターンPT1−6(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。
また、図8−9(B),(C)には、時短状態における第1特別図柄の変動パターンを示すが、第1特別図柄の変動にもとづいて制御される時短状態(第1時短状態)と、第2特別図柄の変動にもとづいて制御される時短状態(第2時短状態)とで、選択される変動パターンが異なるよう構成されている。第1時短状態には、第1特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態(小当りを経由する場合と経由しない場合とを含む)に制御し、該大当り遊技状態の終了後に制御される第1時短状態Aと、第1特別図柄の変動表示結果として時短はずれ図柄が停止表示されることにもとづいて制御される第1時短状態Bとが含まれる。第2時短状態には、第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態(小当りを経由する場合と経由しない場合とを含む)に制御し、該大当り遊技状態の終了後に制御される第2時短状態Aと、第2特別図柄の変動表示結果として時短はずれ図柄が停止表示されることにもとづいて制御される第2時短状態Bとが含まれる。
図8−9(B)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、第1時短状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT2−1(高速はずれ変動)に決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、第1時短状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT2−2(高速大当り変動)に決定される。
また、図8−9(C)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、第2時短状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT3−1(長変動はずれ)に決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、第2時短状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT3−2(長変動大当り)に決定される。
図8−10は、変動パターンPT3−1,PT3−2が選択された場合における演出内容を示すタイムチャートである。変動パターンPT3−1,PT3−2のいずれが選択された場合にも、変動時間は4分22秒であるが、演出内容が異なっている。
図8−10に示すように、変動パターンPT3−1が選択された場合、変動開始から4分間に亘り、大当り遊技状態と共通する大当り共通動画の再生を行う第1演出を行い、第1演出が終了したタイミングから17秒間に亘り、シャッター画像を閉鎖表示する第2演出を行い、第2演出が終了したタイミングでシャッター画像を開放表示するとともに、5秒間に亘りはずれ図柄を仮停止する。
図8−10に示すように、変動パターンPT3−2が選択された場合、変動開始から3分40秒間に亘り、大当り遊技状態と共通する大当り共通動画の再生を行う第1演出を行い、第1演出が終了したタイミングから17秒間に亘り、シャッター画像を閉鎖表示する第2演出を行い、第2演出が終了したタイミングでシャッター画像を開放表示するとともに、5秒間に亘り大当り図柄(偶数図柄)を仮停止し、更に20秒間に亘り、再度抽選を行っているかのように見せる再抽選演出を行って大当り種別に対応する大当り図柄(例えば、6R時短大当りAであれば偶数図柄、6R時短大当りBまたは10R時短大当りであれば奇数図柄)を停止表示し、大当り遊技状態に制御することを祝福する祝福演出を行う。
このように、長変動における前半においては第1演出を行い、後半においては大当りに制御するか否かを報知する第2演出を行うこととした。これにより、長変動における興趣の低下を抑制することができる。
なお、第1演出として、大当り遊技状態と共通する大当り共通動画の再生を行うこととしたが、例えば、長変動が選択される直前の大当り遊技状態において再生していた動画をそのまま長変動においても継続して再生することとすれば、一見すると大当り遊技状態であるのか特別図柄の変動中であるのかを認識させにくくし、興趣の低下を抑制することができる。
また、長変動が連続して行われる場合、2回目以降の長変動では大当り遊技状態ではないことを遊技者が既に認識している状態にあるため、大当り遊技状態とは異なる演出を行うこととしてもよい。例えば、2回目以降の長変動においてのみ再生される動画を有することとすれば、興趣の低下を抑制することができる。
また、長変動において大当り遊技状態とは異なる第1演出を行う場合、上述したように、長変動大当りと長変動はずれとで第1演出の実行期間の長さが異なっているため、同様の演出を行っては、第1演出の終了時期により遊技者に大当りであるか否かが認識されてしまうことが考えられる。そこで、長変動大当りにおける第1演出の期間と長変動はずれにおける第1演出の期間とを同じ長さとしてもよい。その場合、長変動大当りの方が、長変動はずれよりも、再抽選演出や祝福演出を実行する期間だけ長い変動時間を有することとしてもよい。
また、長変動大当りにおける第1演出の期間と長変動はずれにおける第1演出の期間との公約数の演出時間を有する演出を繰り返し行うことにより、第1演出の終了タイミングにより大当りであるか否かが遊技者に認識されてしまうことを防止するものであってもよい。例えば、長変動はずれにおける4分間の第1演出と、長変動大当りにおける3分40秒間の第1演出とで、20秒の動画を繰り返し行うこととすれば、長変動大当りであっても長変動はずれであっても該動画の終了時点で第1演出が終了することとなるため、いずれの表示結果であるかを遊技者に認識させにくくすることができる。
次に、図8−9(D),(E)を用いて、第2特別図柄の変動パターンについて説明する。図8−9(D)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT4−1(通常変動)、変動パターンPT4−2(短縮変動)、変動パターンPT4−3(ノーマルリーチ)、変動パターンPT4−4(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT4−5(ノーマルリーチ)、変動パターンPT4−6(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に小当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT4−7(ノーマルリーチ)、変動パターンPT4−8(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。
図8−9(E)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中(第1時短状態および第2時短状態のいずれも含む)にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT5−1(短縮変動)、変動パターンPT5−2(超短縮変動)、変動パターンPT5−3(ノーマルリーチ)、変動パターンPT5−4(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中(第1時短状態および第2時短状態のいずれも含む)に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT5−5(ノーマルリーチ)、変動パターンPT5−6(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中(第1時短状態および第2時短状態のいずれも含む)に小当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT5−7(ノーマルリーチ)、変動パターンPT5−8(スーパーリーチ)のいずれかに決定される。
また、本例では、普通図柄プロセス処理(ステップS26)において、CPU103は、普通図柄の変動表示結果を当り(普図当り)とするか否かを決定し、その決定結果にもとづいて普通図柄の変動表示を実行する制御を行うのであるが、本例では、通常状態である場合には、10%の確率で普図当りとすることに決定し、時短状態である場合には、90%の確率で普図当りとすることに決定する。また、CPU103は、普通図柄プロセス処理(ステップS26)において、普図当りと決定したことにもとづいて可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)を開状態に制御する。
図8−9(F)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、第1保留記憶数が3個以下の場合に小当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT6−1(SPリーチ)に決定される(変動時間60秒)。
図8−9(G)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、第1保留記憶数が4個の場合に小当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPT6−2(超ロング変動演出)に決定される(変動時間4分22秒)。
(遊技フロー)
ここで、本特徴部097IWにおける遊技の流れについて説明する。本例では、遊技状態が通常状態(通常状態(非時短状態))である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(いわゆる左打ち)を行う。本例では、遊技領域の左側領域に進入した遊技球は第2始動入賞口には入賞不可能または入賞困難であり、通常状態では普図当り確率が低いことから、第2始動入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀であり、第1特別図柄の変動表示が実行されることが殆どである。従って、本例では、通常状態中は小当りが発生することは稀である。
次いで、通常状態中に第1特別図柄の変動表示において大当り図柄が導出表示されると(稀に、第2特別図柄の変動表示において大当り図柄が導出表示される場合であってもよい)、大当り遊技状態(いわゆる初当りの大当り遊技状態)に制御される。そして、その大当り遊技状態の終了後に遊技状態が時短状態に制御され、1回または7回の第2特別図柄の変動表示を終了するか、5回または20回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を終了するまで時短状態が維持される(ただし、本例では、時短はずれ図柄が導出表示された場合や、遊技機への電源投入後や、大当り発生後、時短はずれ発生後に、所定回数(本例では、900回)の変動表示を終了しても次の大当りや時短はずれが発生しなかった場合(救済時短となった場合)にも、時短状態に制御される場合がある)。
時短状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(いわゆる右打ち)を行う。本例では、遊技領域の右側領域に進入した遊技球は第1始動入賞口には入賞不可能または入賞困難であり、時短状態では普図当り確率が高いことから、第2特別図柄の変動表示が実行されることが殆どである。従って、本例では、時短状態では、1/7の確率で小当りとなる(図8−4(C)参照)。
時短状態に移行した後、1回または7回の第2特別図柄の変動表示を終了するか、5回または20回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を終了するまでに(時短状態の終了条件が成立するまでに)、小当りが発生しV入賞した場合には、V入賞後の大当り遊技を終了した後に再び時短状態に制御され、さらに1回または7回の第2特別図柄の変動表示を終了するか、5回または20回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を終了するまで時短状態が維持される。従って、本例では、時短状態が継続していれば、小当りを経由して大当り遊技に制御されやすく、連続して大当りが発生しやすい連荘状態となる。一方、1回または7回の第2特別図柄の変動表示を終了するか、5回または20回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を終了し、時短状態の終了条件が成立した場合には、時短状態を終了し、通常状態に戻る(連荘状態が終了する)。
また、時短状態に移行した後、1回または7回の第2特別図柄の変動表示を終了するか、5回または20回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を終了するまでに(時短状態の終了条件が成立するまでに)、時短はずれ図柄が停止表示した場合には、該時短はずれ図柄の停止表示を終了した後に再び時短状態に制御され、さらに1回または7回の第2特別図柄の変動表示を終了するか、5回または20回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を終了するまで時短状態が維持される。一方、1回または7回の第2特別図柄の変動表示を終了するか、5回または20回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を終了し、時短状態の終了条件が成立した場合には、時短状態を終了し、通常状態に戻る(連荘状態が終了する)。
また、本例では、時短状態では、第2特別図柄の変動表示が実行されることによって1/7のある程度の確率で小当りが発生することから、小当り遊技中にV入賞させることにより大当りの発生を狙うのが遊技機の基本フローであるが、1/200の確率で10R時短大当り(いわゆる直当り)が発生する場合もある。
(演出制御コマンド)
図8−11および図8−12は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−11および図8−12に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を非時短はずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を時短はずれAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を時短はずれBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を時短はずれCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。
コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R時短大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(6R時短大当りA指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R時短大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(6R時短大当りB指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R時短大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(10R時短大当り指定コマンド))である。
コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(小当りA指定コマンド))である。コマンド9009(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果9指定コマンド(小当りB指定コマンド))である。
コマンド95XX(H)は、救済時短となるまでの残りの変動回数(126回以下の回数)を指定する演出制御コマンド(救済時短回数1指定コマンド)である。本例では、救済時短回数1指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数(126回以下の回数)に応じた値がセットされる。例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数が1回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9501(H)が送信され、残りの変動回数が126回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド957E(H)が送信される。なお、本例では、救済時短となるまでの残りの変動回数が127回以上の回数である場合には、EXTデータに最大値の7F(H)がセットされ、救済時短回数1指定コマンドとして一律にコマンド957F(H)が送信される。
コマンド96XX(H)は、救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)を指定する演出制御コマンド(救済時短回数2指定コマンド)である。本例では、救済時短回数2指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)に応じた値がセットされる。例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数が100回である場合には、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601(H)が送信され、残りの変動回数が800回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9608(H)が送信される。
コマンド97XX(H)は、電源復旧時の救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)を指定する演出制御コマンド(復旧時救済時短回数指定コマンド)である。本例では、電源復旧時に復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数に応じた値がセットされて送信される。例えば、電源復旧時に救済時短となるまでの残りの変動回数が100回以下である場合には、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9701(H)が送信され、残りの変動回数が701回以上かつ800回以下である場合には、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9708(H)が送信される。
なお、本例では、救済時短となるまでの残りの変動回数を1回単位で特定可能に送信できるのは126回までで、127回以上の残り回数である場合には100回単位で特定可能に送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、2つのコマンドを組み合わせて送信して、127回以上の残り回数の場合であっても1回単位で特定可能に送信できるようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が20秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定A指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が10秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定B指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定C指定コマンド)である。
コマンドA100(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が20秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定A指定コマンド)である。コマンドA101(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が10秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定B指定コマンド)である。コマンドA102(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定C指定コマンド)である。コマンドA103(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が1分であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定D指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB300(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。コマンドB301(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB402(H)は、特殊入賞口内のV入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(V入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC101(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、小当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターンまたは変動パターン種別の判定結果を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
コマンドE000(H)は、遊技状態が通常状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技終了時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(第1時短状態A指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、第2特別図柄の変動にもとづく大当り遊技終了時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(第2時短状態A指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、時短はずれ時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態B指定コマンド)である。コマンドE004(H)は、救済時短時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態C指定コマンド)である。
コマンドE100(H)は、右打ち報知を開始することを指定する演出制御コマンド(右打ち報知開始指定コマンド)である。コマンドE101(H)は、右打ち報知を終了することを指定する演出制御コマンド(右打ち報知終了指定コマンド)である。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図8−11および図8−12に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図8−11および図8−12に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
(外部出力信号)
図8−13は、パチンコ遊技機1から外部出力される外部出力信号の例を示す説明図である。図8−13に示すように、本例では、外部出力信号として、発射位置指定信号1、発射位置指定信号2、および発射位置指定信号3が出力される。例えば、発射位置指定信号1は、遊技者が左打ち(遊技領域の左側の領域を狙って遊技球を発射する遊技方法)を行うと想定される遊技状態において出力される(オン状態になる)信号である。発射位置指定信号2は、遊技者が中打ち(遊技領域の中央領域を狙って遊技球を発射する遊技方法)を行うと想定される遊技状態において出力される(オン状態になる)信号である。発射位置指定信号3は、遊技者が右打ちを行うと想定される遊技状態において出力される(オン状態になる)信号である。このように、発射位置指定信号1,2,3は、遊技領域におけるいずれの領域に向けて打球発射装置から遊技球が発射されるのかを示す発射状態を示す信号である。
(遊技制御メイン処理)
図8−14は、特徴部097IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。本例において、ステップS1〜S7の処理、ステップS8〜S9の処理、およびステップS10〜S12の処理は、図3で示したそれらの処理と同様である。
本例では、ステップS7において電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短となるまでの残りの変動回数をカウントするための救済時短回数カウンタの値を確認し、現在の救済時短回数カウンタの値に応じた値をセットして復旧時救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS11)。例えば、現在の救済時短回数カウンタの値が100以下である場合には、CPU10は、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9701(H)を送信する制御を行う。また、例えば、現在の救済時短回数カウンタの値が701以上かつ800以下である場合には、CPU10は、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9708(H)を送信する制御を行う。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合には、復旧時救済時短回数指定コマンドが送信されて、現在の救済時短までの残りの変動回数が通知される。
なお、本例では、電断復旧時に復旧時のコマンドとは別に復旧時救済時短回数指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップS7で送信される復旧時のコマンド(例えば、電源投入指定コマンド)のEXTデータに救済時短となるまでの残り回数に応じた値をセットして送信するように構成してもよい。
また、ステップS9において初期化を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短回数カウンタに「900」をセットする(ステップ097IWS12)。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された場合には、救済時短回数カウンタに「900」がセットされる。すなわち、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された後、900回の変動表示を実行しても大当りも時短はずれも発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態に制御されることになる。なお、本例では、ステップS9において送信する初期化を指示する演出制御コマンドにもとづいて、救済時短回数カウンタにセットする初期値を特定可能である。
なお、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタに「900」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、RAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成してもよい。そのように構成すれば、前日の救済時短回数カウンタの値の続きの状態から遊技を開始できるので、救済時短となるまでの投資額を減らすことができ、遊技者にとって不利にならないように構成することができる。
また、上記のように構成する場合、クリアスイッチのオンを検出(ステップS3のY)してRAMクリア処理が実行されたときにのみ救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成し、RAM異常を検出(ステップS4,S5のN)してRAMクリア処理が実行されたときには、救済時短回数カウンタの初期設定を行うように構成してもよい。
(遊技制御用タイマ割込み処理)
図8−15は、特徴部097IWにおける遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。特徴部097IWにおける遊技制御用タイマ割込み処理では、ステップS27の後、CPU103は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするために試験信号を出力する試験端子処理を行う(ステップ097IWS28)。
(試験端子処理)
図8−16は、試験端子処理における発射位置指定信号1,2,3の出力に関わる処理例を示すフローチャートである。なお、図8−16では、発射位置指定信号1,2,3以外の外部出力信号を出力する処理は省略されている。
試験端子処理において、CPU103は、まず、出力ポートバッファのうちの試験信号出力バッファにおける発射位置指定信号1,2,3のビットをクリアする(ステップ097IWS31)。そして、大当り図柄確定期間中である場合(ステップ097IWS32のY)、ファンファーレ期間およびエンディング期間を含む大当り期間中である場合(ステップ097IWS33のY)、小当り期間中である場合(ステップ097IWS34のY)、またはいずれかの時短フラグがセットされている場合(ステップ097IWS35のY)、試験信号出力バッファにおける発射位置指定信号3のビットをセットする(ステップ097IWS36)。
なお、時短フラグとしては、第1時短状態Aであることを示す第1時短フラグAと、第2時短状態Aであることを示す第2時短フラグAと、時短状態Bであることを示す時短フラグBと、時短状態Cであることを示す時短フラグCとが含まれる。なお、第1時短フラグAおよび第2時短フラグAを「時短フラグA」と総称することがある。
大当り図柄確定期間中ではなく、ファンファーレ期間およびエンディング期間を含む大当り期間中ではなく、小当り期間中ではなく、いずれの時短フラグもセットされていない場合(ステップ097IWS35のN)、試験信号出力バッファにおける発射位置指定信号1のビットをセットする(ステップ097IWS37)。そして、CPU103は、試験信号出力バッファの内容を出力ポートに出力することによって(ステップ097IWS38)、試験信号としての発射位置指定信号1,2,3を外部出力信号端子に伝達する。
なお、通常状態において大当り図柄が停止表示される場合には、図柄停止期間が開始された際に発射位置指定信号3が出力される一方(ステップ097IWS32のY、ステップ097IWS36、ステップ097IWS38)、通常状態において時短はずれ図柄が停止表示される場合には、時短はずれ図柄の図柄停止期間が終了する際に時短フラグBがセットされるため、図柄停止期間の終了とともに発射位置指定信号3が出力されるものである(ステップ097IWS35のY、ステップ097IWS36、ステップ097IWS38)。すなわち、時短状態に移行制御する契機によって発射位置指定信号の切り替えタイミングが異なるよう構成されている。
また、ここでは、発射位置指定信号1,3の出力を切り替えることにより、遊技者がいずれの打ち方を行うと想定される遊技状態であるかを示す情報を外部装置へ報知可能な構成であるが、単一の発射位置指定信号のセット/リセット制御により、遊技者がいずれの打ち方を行うと想定される遊技状態であるかを示す情報を外部装置へ報知可能な構成としてもよい。例えば、ステップ097IWS35のNである場合にステップ097IWS36の処理を行わずにステップ097IWS37へ移行する構成とすることにより、または、ステップ097IWS31の処理を行わないとともに、ステップ097IWS36の処理に代えて発射位置指定信号3のビットをクリアする処理を行うことにより、発射位置指定信号3のビットがセットされているか否かによって遊技者がいずれの打ち方を行うと想定される遊技状態であるかを示す情報を外部装置へ報知可能な構成としてもよい。
(特別図柄プロセス処理)
図8−17は、特徴部097IWにおける特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。本例において、始動入賞判定処理(ステップ097IWS101)は、図5に示す始動入賞判定処理(ステップS101)と概ね同様である。また、特別図柄通常処理(ステップ097IWS110)〜特別図柄停止処理(ステップ097IWS113)は、図5に示す特別図柄通常処理(ステップS110)〜特別図柄停止処理(ステップS113)と概ね同様である。ただし、本例では、小当り図柄を導出表示した場合には、小当り開放前処理(ステップ097IWS114)に移行する。また、大当り図柄を導出表示した場合(いわゆる直当りとなった場合)には、大当り開放前処理(ステップ097IWS117)に移行する。
小当り開放前処理(ステップ097IWS114):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特殊可変入賞球装置097IW17を開放状態に制御する処理を実行して、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)を、小当り開放中処理(ステップ097IWS115)に応じた値(この例では5)に更新する。
小当り開放中処理(ステップ097IWS115):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。特殊可変入賞球装置097IW17の開放中に開放時間が経過した場合には、特殊可変入賞球装置097IW17を閉状態に制御し、特殊可変入賞球装置097IW17の閉鎖中に閉鎖時間が経過し、まだ開放回数が残っている場合には、特殊可変入賞球装置097IW17を開状態に制御する。また、V入賞口開閉板097IW20の開放タイミングとなった場合にはV入賞口開閉板097IW20を開状態に制御し、V入賞口開閉板097IW20の閉鎖タイミングとなった場合にはV入賞口開閉板097IW20を閉状態に制御する。また、V入賞口スイッチ097IW20aがオンしたか否か確認し、V入賞口スイッチ097IW20aがオンした場合には、V入賞フラグをセットする。特殊可変入賞球装置097IW17の全ての開放を終了し、閉鎖時間(インターバル時間)も経過した場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を小当り閉鎖後処理(ステップ097IWS116)に対応した値(この例では6)に更新する。
小当り閉鎖後処理(ステップ097IWS116):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。V入賞フラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を大当り開放前処理(ステップ097IWS117)に対応した値(この例では7)に更新する。V入賞フラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を特別図柄通常処理(ステップ097IWS110)に対応した値(この例では0)に更新する。
大当り開放前処理(ステップ097IWS117)〜大当り終了処理(ステップ097IWS120)は、図5に示す大当り開放前処理(ステップS114)〜大当り終了処理(ステップS117)と概ね同様である。
なお、本例では、大当りと決定されて大当り/小当り図柄が導出表示された後、または小当り遊技中にV入賞が発生して小当り遊技を終了した後に、直ちに大当り遊技に移行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、直ちに大当り遊技に移行するのではなく、さらに遊技領域に設けられた作動ゲート(通過ゲート41と兼用でもよい)を遊技球が通過したことを条件として大当り遊技に移行するように構成してもよい。
(始動入賞判定処理)
図8−18は、始動入賞判定処理(ステップ097IWS101)を示すフローチャートである。始動入賞判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(ステップ097IWS1211)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、ステップ097IWS1221に移行する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ097IWS1212)。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ097IWS1213)。また、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ097IWS1214)。
次いで、CPU103は、当り判定用乱数や種別判定用乱数、変動パターン決定用乱数などの各乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ097IWS1215)。なお、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保され、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターンを始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(ステップ097IWS1216)。そして、CPU103は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1217)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1218)。また、CPU103は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1219)。そして、ステップ097IWS1221に移行する。
次いで、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(ステップ097IWS1221)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ097IWS1222)。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ097IWS1223)。また、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ097IWS1224)。
次いで、CPU103は、当り判定用乱数や種別判定用乱数、変動パターン決定用乱数などの各乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ097IWS1225)。なお、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保され、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、入賞時判定処理を実行する(ステップ097IWS1226)。そして、CPU103は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1227)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1228)。また、CPU103は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1229)。そして、始動入賞判定処理を終了する。
(特別図柄通常処理)
図8−19および図8−20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップ097IWS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ097IWS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ097IWS52)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ097IWS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ097IWS54)。
この特徴部097IWでは、ステップ097IWS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球が入賞した順に第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ097IWS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ097IWS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ097IWS57)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し(ステップ097IWS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ097IWS62)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ097IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8−4(A)参照)と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。CPU103は、当り判定用乱数の値が図8−4(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップ097IWS63のY)、ステップ097IWS64に移行する。一方、大当りとしないことに決定した場合には(ステップ097IWS63のN)、ステップ097IWS67に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップ097IWS64では、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(6R時短大当りAや、6R時短大当りB、10R時短大当り)を大当りの種別に決定する(ステップ097IWS65)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ097IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する。そして、ステップ097IWS92に移行する。
一方、ステップ097IWS66では、CPU103は、特別図柄ポインタが示す小当り判定テーブルを選択する。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示している場合には、図8−4(B)に示す第1特別図柄用の小当り判定テーブルを選択し、特別図柄ポインタの値が「第2」を示している場合には、図8−4(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルを選択する。そして、CPU103は、選択した小当り判定テーブルを用いて、当り判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、小当りとするか否かを決定する(ステップ097IWS67)。なお、本例では、図8−4(B),(C)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には小当りと決定される確率は0%であり、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には約1/7の確率で小当りと決定される。
小当りとすることに決定した場合には(ステップ097IWS68のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(ステップ097IWS69)。そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(小当りAや小当りB)を小当りの種別に決定する(ステップ097IWS70)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ097IWS101)で抽出し第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、小当り種別の決定を行う。また、CPU103は、決定した小当りの種別を示すデータをRAM102における小当り種別バッファに設定する(ステップ097IWS71)。そして、ステップ097IWS92に移行する。
小当りとすることに決定した場合でなければ(ステップ097IWS68のN)、CPU103は、ステップ097IWS72に移行する。
ステップ097IWS72では、いずれかの時短フラグがセットされているかを確認する(ステップ097IWS72)。いずれの時短フラグもセットされていない場合はステップ097IWS79に移行する。いずれかの時短フラグがセットされている場合は合算時短回数カウンタを1減算する(ステップ097IWS73)。
なお、本例では、時短状態で時短はずれAとなった場合には合算時短回数カウンタや第2時短回数カウンタに値はセットされず、次の大当りとなるまで時短状態が継続される。従って、本例では、時短はずれ経由の時短状態であることを示す時短フラグBがセットされている場合であっても、合算時短回数カウンタや第2時短回数カウンタに値がセットされていない場合には、ステップ097IWS73以降の処理に移行せず、そのままステップ097IWS79に移行する。
そして、合算時短回数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認し(ステップ097IWS74)、0である場合にはステップ097IWS78に移行する。合算時短回数カウンタのカウント値が0でない場合は第2特別図柄の変動中であるか否かを確認する(ステップ097IWS75)。第2特別図柄の変動中でない場合はステップ097IWS79に移行する。
第2特別図柄の変動中である場合は第2時短回数カウンタを1減算し(ステップ097IWS76)、第2時短回数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する(ステップ097IWS77)。第2時短回数カウンタのカウント値が0でない場合はステップ097IWS79に移行する一方で、第2時短回数カウンタのカウント値が0である場合はステップ097IWS78に移行する。
ステップ097IWS78では、変動終了時に時短状態を終了することを示す時短終了フラグをセットする(ステップ097IWS78)。
なお、本例では、ステップ097IWS79以降の救済時短までの変動回数のカウント処理の前にステップ097IWS72〜S78を実行して時短回数カウンタの減算処理を行う場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、ステップ097IWS79以降の救済時短までの変動回数のカウント処理を実行した後に時短回数カウンタの減算処理を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、救済時短となる変動表示である場合には、時短回数カウンタに「900」をセット(ステップ097IWS174参照)した後に減算処理を実行してしまうと時短回数カウンタの値が1余分に減算されてしまうことから、救済時短となる変動表示では減算処理の後に再び時短回数カウンタの値を1加算するように構成してもよい。また、あらかじめ時短回数カウンタに1多い「901」をセットするように構成してもよい。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ097IWS79)。救済時短回数カウンタの値が0であれば、ステップ097IWS88に移行する。救済時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、救済時短回数カウンタの値を1減算する(ステップ097IWS80)。なお、本例では、ステップ097IWS80の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態、時短状態、または確変状態のいずれであるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。また、本例では、ステップ097IWS80の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行される場合であるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であるか否かを確認する(ステップ097IWS81)。減算後の救済時短回数カウンタの値が126以下であれば(ステップ097IWS81のN)、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数1指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS82)。例えば、救済時短回数カウンタの値が1である場合には、CPU103は、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9501(H)を送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が126である場合には、CPU103は、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド957E(H)を送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ097IWS83)。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていなければ、ステップ097IWS88に移行する。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、救済時短が発生したことにもとづき変動終了時に時短状態に制御することを示す救済時短決定フラグをセットする(ステップ097IWS84)。そして、ステップ097IWS92に移行する。
一方、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であれば(ステップ097IWS81のY)、CPU103は、EXTデータとして一律に7F(H)をセットして、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド957F(H)を演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS85)。次いで、CPU103は、救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数(本例では、100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、または800回)となっているか否かを確認する(ステップ097IWS86)。なお、救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数となっているか否かは、救済時短回数カウンタの値を確認することにより判定できる。救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数となっていれば、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数2指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS87)。例えば、救済時短回数カウンタの値が100である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601(H)を送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が800である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9608(H)を送信する制御を行う。そして、ステップ097IWS88に移行する。
なお、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)側で救済時短までの残り変動回数をカウントし、救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、演出制御用CPU120側で救済時短までの残り変動回数をカウントして後述する煽り演出やカウントダウン演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、後述するように救済時短となったタイミングで救済時短回数カウンタの設定(「900」をセット)も行い、救済時短を連続して発生可能に構成する場合、1回目に救済時短となったときのみ救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信するように構成し、2回目以降に救済時短となったときには救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
次いで、CPU103は、救済時短経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグCがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS88)。時短フラグCがセットされていれば(すなわち、救済時短経由の時短状態であれば)、ステップ097IWS92に移行する。本例では、ステップ097IWS88の処理が実行されることによって、救済時短経由の時短状態中である場合には、ステップ097IWS89の以降の時短はずれの判定処理を行うことなく、そのまま時短なしのはずれとすることに決定される。
なお、救済時短経由の時短状態中だけでなく、大当り経由の時短中および時短はずれ経由の時短状態中も含めて時短状態中は一律に時短はずれと決定しないように構成してもよい。すなわち、時短フラグCがセットされている場合だけでなく、時短フラグAや時短フラグBがセットされている場合も、一律にステップ097IWS89以降の時短はずれの判定処理を行わないようにし、そのまま時短なしのはずれとすることに決定してもよい。
また、逆に、救済時短経由の時短状態中であっても、ステップ097IWS89以降の処理を実行して時短はずれを決定可能に構成してもよい。また、同じ変動表示で救済時短と時短はずれとが両方発生する場合があるように構成してもよい。この場合、例えば、救済時短を優先して時短状態に制御するように構成してもよいし、時短はずれを優先した時短状態に制御するように構成してもよい。
時短フラグCがセットされていなければ(すなわち、救済時短経由の時短状態でなければ)、CPU103は、時短はずれとするか否かを決定するための時短はずれ判定テーブルを用いて、時短はずれ判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、時短はずれとするか否かを決定する(ステップ097IWS89)。この場合、図8−4(D)に示す時短はずれ判定テーブルを選択し、約1/200の確率で時短はずれとすることに決定する。
時短はずれとすることに決定した場合には(ステップ097IWS90のY)、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(時短はずれAや、時短はずれB、時短はずれC)を時短はずれの種別に決定する(ステップ097IWS91)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、時短種別の決定を行う。そして、ステップ097IWS92に移行する。
なお、ステップ097IWS91では、ステップ097IWS65の大当り種別判定で用いられる種別判定用乱数と共通の種別判定用乱数を用いて時短種別判定が行われる。さらに、小当りも判定するように構成するとともに小当り種別も判定するように構成する場合には、大当り種別判定および時短種別判定に加えて小当り種別判定においても共通の種別判定用乱数を用いて判定処理を行うように構成すればよい。
次いで、CPU103は、大当り種別および時短種別の決定結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ097IWS92)。この場合、例えば、6R時短大当りAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「3」と決定し、10R時短大当りとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「7」と決定し、6R時短大当りBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「9」と決定し、時短はずれAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「2」と決定し、時短はずれBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「4」と決定し、時短はずれCとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「6」と決定し、はずれ(時短なし)とすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「−」と決定する。また、CPU103は、決定した特別図柄の停止図柄をRAM102に設けられた停止図柄記憶領域に記憶させる(ステップ097IWS93)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ097IWS94)。
(変動パターン設定処理)
図8−21は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップ097IWS111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、表示結果が小当りであるか否かを確認する(ステップ097IWS1701)。小当りでない場合は、変動を開始する特別図柄が第1特別図柄および第2特別図柄のうちいずれであるか、制御されている遊技状態(通常状態、第1時短状態、第2時短状態)、および開始する変動の表示結果(大当り、小当り、はずれ)に応じた変動パターンテーブルを選択する(ステップ097IWS1705)。
ステップ097IWS1705では、具体的に、通常状態において第1特別図柄の変動を行う場合には、表示結果がはずれであれば変動パターンPT1−1〜PT1−4のいずれかを選択するための変動パターンテーブルが選択され、表示結果が大当りであれば変動パターンPT1−5,PT1−6のいずれかを選択するための変動パターンテーブルが選択される(図8−9(A)参照)。
このように、通常状態における第1特別図柄の変動パターンとしては、該第1特別図柄の変動に対応する始動入賞が時短状態において発生した場合(以下、時短状態中に記憶された保留記憶であって、通常状態において行われる変動(時短状態が終了した後に行われる変動)に対応する保留記憶を「残保留」ということがある。)、すなわち残保留に対応する変動である場合にも、長変動(変動パターンPT3−1,PT3−2)は選択されない構成としている。これにより、残保留に対する変動が行われている期間(残保留消化期間)における興趣の低下を抑制することができる。
第1時短状態において第1特別図柄の変動を行う場合には、表示結果がはずれであれば変動パターンPT2−1を選択するための変動パターンテーブルが選択され、表示結果が大当りであれば変動パターンPT2−2を選択するための変動パターンテーブルが選択される(図8−9(B)参照)。
このように、第1時短状態における第1特別図柄の変動パターンとしては、該第1時短状態において実行した変動回数にかかわらず、高速変動である変動パターンPT2−1,PT2−2のみを選択可能な構成としている。これにより、第1特別図柄の変動が行われていることを遊技者に意識させずに、興趣の低下を抑制することができる。なお、1回の第1時短状態に制御されている場合にも、7回の第1時短状態に制御されている場合にも、高速変動である変動パターンPT2−1,PT2−2のみを選択可能な構成である。
第2時短状態において第1特別図柄の変動を行う場合には、表示結果がはずれであれば変動パターンPT3−1を選択するための変動パターンテーブルが選択され、表示結果が大当りであれば変動パターンPT3−2を選択するための変動パターンテーブルが選択される(図8−9(C)参照)。
このように、第2時短状態における第1特別図柄の変動パターンとしては、長変動である変動パターンPT3−1,PT3−2のみを選択可能な構成としている。これにより、記憶容量を節減しつつ、射幸性の抑制を実現することが可能である。
通常状態において第2特別図柄の変動を行う場合には、表示結果がはずれであれば変動パターンPT4−1〜PT4−4のいずれかを選択するための変動パターンテーブルが選択され、表示結果が大当りであれば変動パターンPT4−5,PT4−6のいずれかを選択するための変動パターンテーブルが選択され、表示結果が小当りであれば変動パターンPT4−7,PT4−8のいずれかを選択するための変動パターンテーブルが選択される(図8−9(D)参照)。
時短状態(第1時短状態、第2時短状態)において第2特別図柄の変動を行う場合には、表示結果がはずれであれば変動パターンPT5−1〜PT5−4のいずれかを選択するための変動パターンテーブルが選択され、表示結果が大当りであれば変動パターンPT5−5,PT5−6のいずれかを選択するための変動パターンテーブルが選択され、表示結果が小当りであれば変動パターンPT5−7,PT5−8のいずれかを選択するための変動パターンテーブルが選択される(図8−9(E)参照)。
なお、第1時短状態と第2時短状態とで、第2特別図柄の変動を行う場合に選択する変動パターンテーブルが異なることとしてもよいが、本実施の形態では共通の変動パターンテーブルが選択されることとする。つまり、第1時短状態と第2時短状態とで、第2特別図柄の変動を行う場合の変動パターンの選択割合が共通であることとする。これにより、第2特別図柄の変動を行う場合に、第1時短状態であるか第2時短状態であるかを遊技者に特段意識させることなく変動を行うことができ、時短状態における第2特別図柄の変動を行う際の興趣の低下を抑制することができる。
なお、制御されている遊技状態(通常状態、第1時短状態、第2時短状態)の判定については、第1時短フラグおよび第2時短フラグのセットの有無を確認することで実現可能である。変動を開始する特別図柄が第1特別図柄および第2特別図柄のうちいずれであるかの判定は、特別図柄ポインタの値が「第1」、「第2」のいずれを示しているかを確認することで実現可能である。開始する変動の表示結果(大当り、小当り、はずれ)の判定については、大当りフラグおよび小当りフラグのセットの有無を確認することで実現可能である。
また、CPU103は、表示結果が小当りの場合は第1保留記憶数が4個であるか否かを確認する(ステップ097IWS1702)。なお、第1保留記憶数が4個であるか否かは、具体的には、第1保留記憶数カウンタの値を確認することにより判定できる。そして、CPU103は、第1保留記憶数が4個でない場合(すなわち、3個以下である場合)には、図8−9(F)に示す変動パターンテーブルFを選択し(ステップ097IWS1703)、第1保留記憶数が4個である場合には、図8−9(G)に示す変動パターンテーブルGを選択する(ステップ097IWS1704)。
ステップ097IWS1703では、具体的に、第2特別図柄の変動を行う場合に変動時間が60秒である変動パターンPT6−1を選択するための変動パターンテーブルが選択される(図8−9(F)参照)。
ステップ097IWS1704では、具体的に、第2特別図柄の変動を行う場合に変動時間が4分22秒である変動パターンPT6−2を選択するための変動パターンテーブルが選択される(図8−9(G)参照)。
次に、CPU103は、ステップ097IWS1703,S1704,S1705にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、特別図柄ポインタが示す保留記憶バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図8−9に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ097IWS1706)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄や第2特別図柄の変動時間が決定される。なお、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、CPU103は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1707)。
また、ステップ097IWS1706にて第1特別図柄や第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、CPU103は、決定した変動時間を示す変動時間データを変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ097IWS1708)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動表示を開始する(ステップ097IWS1709)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ097IWS1710)。
(特別図柄変動処理)
図8−22および図8−23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動処理(ステップ097IWS112)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、小当りとするか否かの決定結果、時短はずれとするか否かの決定結果、大当り種別の決定結果、小当り種別の決定結果および時短はずれ種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果8指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ097IWS1121)。
次いで、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップ097IWS1122)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ097IWS1123)、小当りとすることに決定したか否かを確認する(ステップ097IWS1124)。CPU103は、小当りでない場合はステップ097IWS1130に移行する。
CPU103は、小当りの場合は時短フラグA〜Cにいずれかがセットされていればセットされている時短フラグをリセットする(ステップ097IWS1125)。次いで、CPU103は、右打ちLED097IW10の点灯を終了する制御を行う(ステップ097IWS1126)。そして、CPU103は、右打ち報知終了指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1127)。
次いで、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「1分」に応じた値をセットする(ステップ097IWS1128)。また、CPU103は、図柄確定期間が1分であることを特定可能な第1図柄確定D指定コマンドまたは第2図柄確定D指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1129)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定D指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定D指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ097IWS1130に移行する。
なお、本例では、ステップ097IWS1125〜S1129の処理が実行されることによって、時短状態中に小当りとなった場合には、その図柄確定期間の開始時に一旦時短フラグがリセットされて時短状態を終了し、1分間の図柄確定期間に移行する。従って、本例では、時短状態中に小当りとなった場合には、その図柄確定期間中に非時短状態となったことにもとづいて試験信号として発射位置指定信号1が出力され(ステップ097IWS35のN、ステップ097IWS37参照)、図柄確定期間中には左打ち操作を促す。なお、その後、図柄確定期間を終了し、小当り遊技に移行すると、再び発射位置指定信号1の出力に切り替えられ(ステップ097IWS34のY、ステップ097IWS36参照)、小当り遊技以降は右打ち操作を促す。
ステップ097IWS1130では、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かを確認する(ステップ097IWS1130)。なお、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かは、例えば、ステップ097IWS93で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。
時短はずれとすることに決定した場合であれば、CPU103は、右打ちLED097IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ097IWS1131)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1132)。
ステップ097IWS1132の処理が実行されることによって、本例では、時短はずれ図柄が導出表示される場合には、その図柄確定期間の開始時に右打ちLED097IW10の点灯が開始される。
次いで、CPU103は、いずれかの時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS1133)。いずれの時短フラグもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「20秒」に応じた値をセットする(ステップ097IWS1134)。また、CPU103は、図柄確定期間が20秒であることを特定可能な第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1135)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ097IWS1145に移行する。
いずれかの時短フラグがセットされていれば(すなわち、時短状態であれば)、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「10秒」に応じた値をセットする(ステップ097IWS1136)。また、CPU103は、図柄確定期間が10秒であることを特定可能な第1図柄確定B指定コマンドまたは第2図柄確定B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1137)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定B指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定B指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ097IWS1145に移行する。
時短はずれとすることに決定した場合でなければ(ステップ097IWS1130のN)、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS1138)。救済時短決定フラグがセットされていれば、CPU103は、右打ちLED100IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ097IWS1139)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1140)。
ステップ097IWS1140の処理が実行されることによって、本例では、救済時短となる場合には、その図柄確定期間の開始時に右打ちLED100IW10の点灯が開始される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「20秒」に応じた値をセットする(ステップ097IWS1141)。また、CPU103は、図柄確定期間が20秒であることを特定可能な第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1142)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ097IWS1142に移行する。
救済時短決定フラグがセットされていなければ(ステップ097IWS1138のN)、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「0.5秒」に応じた値をセットする(ステップ097IWS1143)。また、CPU103は、図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS1144)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定C指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定C指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ097IWS1145に移行する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS113)に対応した値に更新する(ステップ097IWS1145)。
(特別図柄停止処理)
図8−24〜図8−26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、図柄確定期間タイマの値を1減算し(ステップ097IWS131)、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ097IWS132)。
減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていなければ(すなわち、まだ第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していなければ)、特別図柄停止処理を終了する。減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていれば(すなわち、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していれば)、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、時短フラグ(第1時短フラグA、第2時短フラグA、時短フラグB、時短フラグC)、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタをリセットする(ステップ097IWS134)。
なお、時短回数カウンタとしては、第2特別図柄の変動回数に対応する特2時短回数カウンタと、第1特別図柄および第2特別図柄の両方の変動回数に対応する合算時短回数カウンタとが設けられている。単に「時短回数カウンタ」としたときは、特2時短回数カウンタと合算時短回数カウンタとの両方を指し示すものである。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタに「900」をセットする(ステップ097IWS135)。従って、本例では、大当りを契機として救済時短回数カウンタに「900」がセットされ、大当り遊技終了後に900回の変動表示を実行しても次の大当りも時短はずれも発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態に制御されることになる。
なお、本例では、ステップ097IWS135の処理を実行することによって、大当りとなった場合に、その大当りのファンファーレ期間の開始時に救済時短回数カウンタに「900」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技のラウンド中に救済時短回数カウンタに「900」をセットしてもよく、大当り遊技のエンディング期間の開始時や終了時に救済時短回数カウンタに「900」をセットして初期設定するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、右打ちLED100IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ097IWS136)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS137)。
次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ097IWS138)。次いで、CPU103は、特別可変入賞球装置7を開状態に制御するまでの大入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)を計測するための大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ097IWS139)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS144)に対応した値に更新する(ステップ097IWS140)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップ097IWS133のN)、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS141)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、右打ちLED097IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ097IWS142)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS143)。
次いで、CPU103は、小当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ097IWS144)。次いで、CPU103は、特殊入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ097IWS145)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS118)に対応した値に更新する(ステップ097IWS146)。
小当りフラグもセットされていなければ(すなわち、はずれであれば)、CPU103は、
小当りフラグがセットされていなければ(ステップ097IWS141のN)、CPU103は、時短終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS147)。時短終了フラグがセットされていれば、CPU103は、時短終了フラグをリセットする(ステップ097IWS148)。次いで、CPU103は、セットされているいずれかの時短フラグ(時短フラグA〜Cのいずれか)をリセットし、時短状態を終了する(ステップ097IWS151)。
次いで、CPU103は、右打ちLED100IW10の点灯を終了する制御を行う(ステップ097IWS152)。また、CPU103は、右打ち報知終了指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS153)。また、CPU103は、通常状態指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS154)。そして、ステップ097IWS155に移行する。
なお、本例では、ステップ097IWS147〜S154の処理が実行されることによって、時短最終変動において図柄確定期間の終了時に通常状態に移行するとともに右打ち報知を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、時短最終変動において変動開始時や図柄確定期間の開始時に通常状態に移行して右打ち報知を終了するように構成してもよい。
次いで、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かを確認する(ステップ097IWS155)。なお、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かは、例えば、ステップ097IWS75で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。
時短はずれとすることに決定した場合であれば、CPU103は、時短フラグAまたは時短フラグBがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS156)。いずれの時短フラグもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、CPU103は、時短はずれAであれば(ステップ097IWS157のY)、特2時短回数カウンタに「100」を、合算時短回数カウンタに「900」をそれぞれセットする(ステップ097IWS158)。そして、ステップ097IWS167に移行する。
時短はずれAでなければ、CPU103は、時短はずれBであれば(ステップ097IWS159のY)、特2時短回数カウンタに「50」を、合算時短回数カウンタに「900」をそれぞれセットする(ステップ097IWS160)。そして、ステップ097IWS167に移行する。
時短はずれBでなければ(ステップ097IWS159のN)、すなわち、時短はずれCであれば、CPU103は、特2時短回数カウンタに「30」を、合算時短回数カウンタに「900」をそれぞれセットする(ステップ097IWS161)。そして、ステップ097IWS167に移行する。
時短フラグAまたは時短フラグBがセットされていれば(ステップ097IWS156のY)、CPU103は、時短はずれAであれば(ステップ097IWS162のY)、特2時短回数カウンタ、合算時短回数カウンタをそれぞれリセットする(ステップ097IWS163)。そして、ステップ097IWS167に移行する。
時短はずれAでなければ、CPU103は、時短はずれBであれば(ステップ097IWS164のY)、特2時短回数カウンタに「200」を、合算時短回数カウンタに「900」をそれぞれセットする(ステップ097IWS165)。そして、ステップ097IWS167に移行する。
時短はずれBでなければ(ステップ097IWS164のN)、すなわち、時短はずれCであれば、CPU103は、特2時短回数カウンタに「100」を、合算時短回数カウンタに「900」をそれぞれセットする(ステップ097IWS166)。そして、ステップ097IWS167に移行する。
ステップ097IWS167では、CPU103は、セットされていれば、時短フラグAをリセットする(ステップ097IWS167)。また、CPU103は、時短フラグBをセットし、時短状態に制御する(ステップ097IWS168)。また、CPU103は、救済時短回数カウンタに「900」をセットし(ステップ097IWS169)、時短状態B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS170)。次いで、CPU103は、大当り2信号の外部出力を開始する(ステップ097IWS171)。そして、ステップ097IWS177に移行する。
ステップ097IWS168,S170の処理が実行されることによって、本例では、時短はずれ図柄が導出表示された場合には、その図柄確定期間の終了時に時短状態に制御されるとともに、時短状態B指定コマンドが送信されることによって時短はずれ経由の時短状態に応じた背景画像に切り替えられる。
また、ステップ097IWS168の処理が実行されることによって、本例では、時短はずれ図柄が導出表示された場合には、その図柄確定期間の終了時に時短状態に制御されたことにもとづいて、発射位置指定信号3の出力が開始される(ステップ097IWS35のY、ステップ097IWS36参照)。
また、ステップ097IWS155において、時短はずれとすることに決定した場合でなければ(すなわち、非時短はずれの場合であれば)、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS172)。救済時短決定フラグがセットされていれば、CPU103は、救済時短決定フラグをリセットし(ステップ097IWS173)、特2時短回数カウンタに「900」を、合算時短回数カウンタに「900」をそれぞれセットするとともに、救済時短回数カウンタに「900」をセットする(ステップ097IWS174)。また、CPU103は、時短フラグCをセットし、時短状態に制御する(ステップ097IWS175)。また、CPU103は、時短状態C指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ097IWS176)。
本例では、ステップ097IWS174で特2時短回数カウンタおよび合算時短回数カウンタに「900」がセットされることによって、救済時短となった場合には時短回数900回の時短状態に制御される。また、本例では、ステップ097IWS174で救済時短回数カウンタに「900」をセットする処理も行われる(救済時短となったタイミングで救済時短回数カウンタの値が設定される)。そのため、救済時短経由で時短状態に制御された後、900回の変動表示を実行しても次の大当りも時短はずれも発生しなかった場合には、2回目の救済時短となり時短状態に制御されることになる。従って、本例では、大当りや時短はずれが発生しなければ半永久的に救済時短が継続されることになる。
なお、本例で示した処理態様にかぎらず、例えば、救済時短となったタイミングで直ちに救済時短回数カウンタの値を設定するのではなく、その後、900回の変動表示を終了したタイミングで救済時短回数カウンタに「900」をセットするように構成してもよい。
また、ステップ097IWS175の処理が実行されることによって、本例では、救済時短となった場合には、その図柄確定期間の終了時に時短状態に制御されたことにもとづいて、発射位置指定信号3の出力が開始される(ステップ097IWS35のY、ステップ097IWS36参照)。
ステップ097IWS177では、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新する(ステップ097IWS177)。
なお、本例では、救済時短回数カウンタを設定する際に「900」をセットし、変動表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ減算して救済時短回数カウンタの値が「0」となったことにもとづいて救済時短を発生させる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短回数カウンタを設定する際に「0」をセットし、変動表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ加算して救済時短回数カウンタの値が「900」となったことにもとづいて救済時短を発生させるように構成してもよい。
また、本例では、救済時短となる場合に図柄確定期間として通常よりも長い20秒間をセットしてモード移行演出などの演出期間を確保する場合を示したが、図柄確定期間中は画像表示装置5において飾り図柄を表示せず、小図柄のみを表示して、その小図柄が演出役物などにより隠蔽されることがないように構成してもよい。
また、本例では、ステップ097IWS172の処理が実行されることによって、救済時短が発生するまでの変動回数と同じ900回を時短回数としてセットする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップ097IWS172において時短回数カウンタに「900」よりも大きい値をセットしてもよいし、少ない値をセットしてもよい。
また、ステップ097IWS172において、複数種類の時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセット可能に構成してもよい。例えば、1回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「100」をセットし、2回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「900」をセットするように構成してもよい。
また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を行って時短回数を決定するように構成し、ステップ097IWS172において、抽選処理で決定した時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセットするように構成してもよい。この場合、例えば、時短回数として、10%の確率で100回と決定し、90%の確率で900回と決定するように構成してもよい。また、時短回数を抽選処理により決定する場合、大当り種別や時短種別の決定に用いる種別判定用乱数を兼用で用いて時短回数を決定してもよいし、専用の乱数を用いて時短回数を決定してもよい。
(外部出力信号)
図8−27は、パチンコ遊技機1から外部出力される外部出力信号の例を示す説明図である。図8−27に示すように、本例では、外部出力信号として、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、大当り4信号、および変動停止信号が出力される。このうち、大当り1信号は、大当り遊技中に外部出力される信号である。また、大当り2信号は、大当り遊技中および時短状態中に外部出力される信号である。また、大当り3信号は、時短はずれの図柄確定期間中に外部出力される信号である。また、大当り4信号は、救済時短となった変動表示の図柄確定期間中に外部出力される信号である。また、変動停止信号は、図柄確定期間の開始時に外部出力される信号である。
本例では、大当り遊技終了時に時短状態に移行される場合に加えて、時短はずれ図柄が導出表示された場合にも時短状態に移行される場合があるので、時短はずれ図柄が導出表示された場合には、その図柄確定期間の終了時に大当り2信号の外部出力が開始される(ステップ097IWS171参照)。
なお、大当り3信号および大当り4信号は、図柄確定期間中だけでなく大当り遊技中も出力するように構成してもよい。また、本例では、時短はずれとなった場合と救済時短となった場合とで別々の外部出力信号(大当り3信号と大当り4信号)を出力する場合を示しているが、兼用の外部出力信号を出力するように構成してもよい。
また、大当り3信号や大当り4信号は、図柄確定期間中の変動停止信号を出力した後のタイミングで出力するように構成してもよい。
また、大当り3信号は、時短はずれ経由の時短状態中も継続して出力するように構成してもよい。また、大当り4信号は、救済時短経由の時短状態中も継続して出力するように構成してもよい。そのように構成すれば、時短状態中もその時短の種類を好適に判別可能とすることができる。
(小当り開放前処理)
図8−28は、特別図柄プロセス処理における小当り開放前処理(ステップ097IWS114)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、まず、特殊入賞口開放前時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ097IWS401)。特殊入賞口開放前時間タイマがタイムアウトいていなければ(すなわち、ファンファーレ時間を経過していなければ)、そのまま処理を終了する。
特殊入賞口開放前時間タイマがタイムアウトいていれば(すなわち、ファンファーレ時間を経過していれば)、CPU103は、ソレノイド097IW83の駆動を開始して、特殊可変入賞球装置097IW17を開放状態に制御する(ステップ097IWS402)。また、CPU10103は、特殊入賞口の1回目の開放時間(本例では、0.016秒)に相当する値を開放時間タイマにセットする(ステップ097IWS403)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(ステップ097IWS115)に対応した値に更新する(ステップ097IWS404)。
(小当り開放中処理)
図8−29は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(ステップ097IWS115)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU103は、まず、特殊入賞口スイッチ097IW24がオン状態となったか否かを確認する(ステップ097IWS421)。特殊入賞口スイッチ097IW24がオン状態となっていれば(すなわち、特殊入賞口への遊技球の入賞を検出していれば)、CPU103は、特殊入賞口入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ097IWS422)。
次いで、CPU103は、V入賞口スイッチ097IW20aがオン状態となったか否かを確認する(ステップ097IWS423)。V入賞口スイッチ097IW20aがオン状態となっていれば(すなわち、V入賞口への遊技球の入賞を検出していれば)、CPU103は、V入賞口入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ097IWS424)。また、CPU103は、V入賞したことを示すV入賞フラグをセットする(ステップ097IWS425)。
次いで、CPU103は、V入賞口開閉板097IW20の開放タイミングとなったか否かを確認する(ステップ097IWS426)。なお、V入賞口開閉板097IW20の開放タイミングとなったか否かは、例えば、小当り遊技を開始するときにタイマをセットし、小当り遊技を開始してからの時間が所定時間(本例では、8秒)となったか否かを確認することにより判定できる。V入賞口開閉板097IW20の開放タイミングとなっていれば、CPU103は、ソレノイド097IW84の駆動を開始し、V入賞口開閉板097IW20を開放状態に制御する(ステップ097IWS427)。
次いで、CPU103は、V入賞口開閉板097IW20の閉鎖タイミングとなったか否かを確認する(ステップ097IWS428)。なお、V入賞口開閉板097IW20の閉鎖タイミングとなったか否かは、例えば、V入賞口開閉板097IW20の開放を開始したときにタイマをセットし、V入賞口開閉板097IW20の開放を開始してからの時間が所定時間(本例では、8秒)となったか否かを確認することにより判定できる。V入賞口開閉板097IW20の閉鎖タイミングとなっていれば、CPU103は、ソレノイド097IW84の駆動を停止し、V入賞口開閉板097IW20を閉鎖状態に制御する(ステップ097IWS429)。
次いで、CPU103は、特殊入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ097IWS430)。開放時間タイマの値が0でなければ(すなわち、特殊入賞口の開放中であれば)、CPU103は、開放時間タイマの値を1減算し(ステップ097IWS431)、減算後の開放時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ097IWS432)。開放時間タイマの値が0となっていれば、CPU103は、ソレノイド097IW83の駆動を停止して、特殊可変入賞球装置097IW17を閉鎖状態に制御する(ステップ097IWS433)。また、CPU103は、特殊入賞口の開放後の閉鎖時間を計測するための閉鎖時間タイマに、所定の閉鎖時間(インターバル時間に相当する値をセットする(ステップ097IWS434)。そして、処理を終了する。
ステップ097IWS430で開放時間タイマが0であれば(すなわち、特殊入賞口の閉鎖中であれば)、CPU103は、閉鎖時間タイマの値を1減算し(ステップ097IWS435)、減算後の閉鎖時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ097IWS436)。閉鎖時間タイマの値が0となっていれば、CPU103は、既に特殊入賞口の全ての開放を終了したか否かを確認する(ステップ097IWS437)。本例では、既に特殊入賞口を4回開放していれば、ステップ097IWS437においてYと判定し、ステップ097IWS440に移行する。
特殊入賞口の全ての開放を終了していなければ(すなわち、2〜4回目の開放が残っていれば)、CPU103は、ソレノイド097IW83の駆動を開始して、特殊可変入賞球装置097IW17を開放状態に制御する(ステップ097IWS438)。また、CPU103は、閉鎖時間タイマに開放時間(本例では、0.016秒)に相当する値をセットする(ステップ097IWS439)。そして、処理を終了する。
特殊入賞口の全ての開放を終了していれば(ステップ097IWS437のY)、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り閉鎖後処理(ステップ097IWS116)に応じた値に更新する(ステップ097IWS440)。
(小当り閉鎖後処理)
図8−30は、特別図柄プロセス処理における小当り閉鎖後処理(ステップ097IWS116)を示すフローチャートである。小当り閉鎖後処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ097IWS451)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ097IWS453に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ097IWS452)、処理を終了する。
ステップ097IWS453では、CPU103は、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ097IWS454)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間が経過していれば、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップ097IWS455)。V入賞フラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、時短フラグや、時短回数カウンタをリセットする(ステップ097IWS456)。また、CPU103は、V入賞フラグをリセットする(ステップ097IWS457)。また、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ097IWS458)。また、CPU103は、大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ097IWS459)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開始前処理(ステップ097IWS117)に対応した値に更新する(ステップ097IWS460)。
ステップ097IWS456の処理でV入賞フラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU103は、小当りフラグをリセットする(ステップ097IWS461)。また、CPU103は、小当り終了指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ097IWS462)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップ097IWS110)に応じた値に更新する(ステップ097IWS463)。
(大当り終了処理)
図8−31は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップ097IWS121)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ097IWS531)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ097IWS535に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当りフラグまたは小当りフラグをリセットし(ステップ097IWS532)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ097IWS533)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ097IWS534)、処理を終了する。
ステップ097IWS535では、CPU103は、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ097IWS536)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間が経過していれば(ステップ097IWS536のY)、CPU103は、終了した大当り遊技状態が第1特別図柄の変動にもとづくものであれば第1時短フラグAをセットし(ステップ097IWS537B)、終了した大当り遊技状態が第2特別図柄の変動にもとづくものであれば第2時短フラグAをセットし(ステップ097IWS537C)、時短状態に制御する。なお、終了した大当り遊技状態が第1特別図柄の変動にもとづくものであるか第2特別図柄の変動にもとづくものであるかは、変動停止時にフラグをセットしておくことで判定可能である。例えば、第1特別図柄の大当り図柄または小当り図柄が停止した場合に所定フラグAをセットする一方、第2特別図柄の大当り図柄または小当り図柄が停止した場合に所定フラグBをセットし、ステップ097IWS537Aにおいていずれの所定フラグがセットされているかを確認すればよい。
次いで、CPU103は、今回終了する大当り遊技が時短状態において発生した大当り遊技であるか否かを確認する(ステップ097IWS537D)。なお、今回終了する大当り遊技が時短状態において発生した大当り遊技であるか否かは、大当り図柄または小当り図柄の停止時に時短状態であった場合に特定フラグをセットし、ステップ097IWS537Dにおいて該特定フラグがセットされているか否かを確認することで判定できる。今回終了する大当り遊技が時短状態において発生した大当り遊技である場合、ステップ097IWS540へ移行する。
今回終了する大当り遊技が時短状態において発生した大当り遊技でない場合、今回終了する大当り遊技が6R時短大当りAまたは小当りAにもとづくものであるか否かを確認する(ステップ097IWS538)。なお、6R時短大当りAまたは小当りAにもとづく大当り遊技を終了する場合であるか否かは、例えば、ステップ097IWS66で大当り種別バッファに設定された大当りの種別を示すデータや、ステップ097IWS72で小当り種別バッファに設定された小当りの種別を示すデータを確認することにより判定できる。6R時短大当りAまたは小当りAにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば、CPU103は、特2時短回数カウンタに「1」をセットし、合算時短回数カウンタに「5」をセットする(ステップ097IWS539)。6R時短大当りAおよび小当りAにもとづく大当り遊技のいずれでもなければ(すなわち、6R時短大当りB、10R時短大当り、または小当りBにもとづく大当り遊技であれば)、CPU103は、特2時短回数カウンタに「7」をセットし、合算時短回数カウンタに「20」をセットする(ステップ097IWS540)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップ097IWS110)に応じた値に更新する(ステップ097IWS541)。
なお、本特徴部097IWでは、大入賞口を開放状態に制御し、該大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達したこと(大入賞口への遊技球の入賞が9回検知されたこと)を条件に該大入賞口を閉鎖状態に制御するラウンド遊技を行うものであるが、大入賞口への所定個数(例えば9個)を超えた数の遊技球の入賞(オーバー入賞)についても検出可能であり、オーバー入賞を検出した場合にも賞球を払い出すよう構成されている。なお、大入賞口への所定個数(例えば9個)を超えた数の遊技球の入賞とは、具体的に、大入賞口への所定個数(例えば9個)目の遊技球が進入してから閉鎖状態への制御が完了するまでに該大入賞口へ遊技球が進入することにより発生するものである。
(状態遷移)
次に、本特徴部097IWにおける状態遷移について説明する。図8−32は、本特徴部097IWにおける状態遷移を説明するための状態遷移図である。図8−32に示すように、通常状態において、大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ097IWS537B、537C参照)。また、通常状態において、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御される(ステップ097IWS168参照)。さらに、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合(RAMクリア処理後や、大当りまたは時短はずれ後、次の大当りや時短はずれが発生することなく、変動回数が900回に到達した場合)には時短状態C(救済時短経由の時短状態)に制御される(ステップ097IWS175参照)。
また、図8−32に示すように、時短状態Aにおいて、大当りとなった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ097IWS537B、537C参照)。また、図8−32に示すように、時短状態Aおいて、小当りとなった場合には小当り状態に制御され(ステップ097IWS69参照)、小当り状態でV入賞した場合には大当りを経由して時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ097IWS537B、537C参照)。また、時短状態Aにおいて、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御される(ステップ097IWS168参照)。また、時短状態Aにおいて、大当りが発生することなく1回または7回の第2特別図柄の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ097IWS78,S151参照)。一方、時短状態Aにおいて救済時短となる場合はない。
また、図8−32に示すように、時短状態Bにおいて、大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ097IWS537B、537C参照)。また、時短状態Bにおいて、小当りとなった場合には小当り状態に制御される(ステップ097IWS69参照)。また、時短状態Bにおいて、大当りが発生することなく30回、50回、100回、200回の第2特別図柄の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ097IWS78,S151参照)。また、時短状態Bにおいて、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御される(ステップ097IWS168参照)。
また、図8−32に示すように、時短状態Cにおいて、大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ097IWS537B、537C参照)。また、時短状態Cにおいて、小当りとなった場合には小当り状態に制御される(ステップ097IWS69参照)。一方、時短状態Cにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はない(ステップ097IWS88のY参照)。また、時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく900回の変動表示を終了した場合には再び時短状態Cに制御される(ステップ097IWS175参照)。
なお、時短状態Aにおいて小当りとなったがV入賞しなかった場合には、小当り遊技終了後にそのまま時短状態Aが継続される。また、時短状態Bにおいて小当りとなったがV入賞しなかった場合には、小当り遊技終了後にそのまま時短状態Bが継続される。また、時短状態Cにおいて小当りとなったがV入賞しなかった場合には、小当り遊技終了後にそのまま時短状態Cが継続される。
なお、本例では、時短状態A中に時短はずれ図柄が導出表示された場合に一律に時短状態Bに移行する場合を示しているが、そのような制御態様にかぎられない。例えば、現在の時短回数の残り回数と決定した時短種別に対応した時短回数とを比較し、現在の時短回数の残り回数の方が多ければ、そのまま現在の時短状態Aを継続するように構成してもよい。
また、本例では、時短状態B中に大当りが発生した場合に一律に時短状態Aに移行する場合を示しているが、そのような制御態様にかぎられない。例えば、現在の時短回数の残り回数と通常大当り対応した時短回数(本例では、100回)とを比較し、現在の時短回数の残り回数の方が多ければ、そのまま現在の時短状態Bを継続するように構成してもよい。
また、本例では、時短状態C中には時短はずれ図柄が導出表示される場合はない(ステップ097IWS88のY参照)ように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、時短状態C中であっても時短はずれと決定可能に構成してもよい。
(コマンド解析処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。図8−33〜図8−36は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ097IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ097IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ097IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ097IWS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ097IWS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ097IWS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ097IWS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ097IWS618)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定A指定コマンド、第1図柄確定B指定コマンド、第1図柄確定C指定コマンド、第2図柄確定A指定コマンド、第2図柄確定B指定コマンド、第2図柄確定C指定コマンド、第2図柄確定D指定コマンド)であれば(ステップ097IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ097IWS620)。例えば、第1図柄確定A指定コマンドを受信した場合には、第1確定Aコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1図柄確定B指定コマンドを受信した場合には、第1確定Bコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1図柄確定C指定コマンドを受信した場合には、第1確定Cコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定A指定コマンドを受信した場合には、第2確定Aコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定B指定コマンドを受信した場合には、第2確定Bコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定C指定コマンドを受信した場合には、第2確定Cコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定D指定コマンドを受信した場合には、第2確定Dコマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ097IWS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ097IWS622)。受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ097IWS623)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ097IWS624)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ097IWS625)、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ097IWS626)。受信した演出制御コマンドが特殊入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ097IWS627)、演出制御用CPU120は、特殊入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ097IWS628)。受信した演出制御コマンドがV入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ097IWS629)、演出制御用CPU120は、V入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ097IWS630)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップ097IWS631)、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドを、RAM122に形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップ097IWS632)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップ097IWS633)、演出制御用CPU120は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAM122に形成されている始動入賞時コマンド格納領域の格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ097IWS634)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶加算指定コマンドであれば(ステップ097IWS635)、演出制御用CPU120は、受信した第1保留記憶加算指定コマンドを、RAM122に形成されている始動入賞時コマンド格納領域の格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ097IWS636)。また、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップ097IWS637)。また、演出制御用CPU120は、加算後の第1保留記憶数の値にもとづいて、画像表示装置5に表示する第1保留記憶表示(第1保留記憶数を特定可能な表示)を更新する(ステップ097IWS638)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶加算指定コマンドであれば(ステップ097IWS639)、演出制御用CPU120は、受信した第2保留記憶加算指定コマンドを、RAM122に形成されている始動入賞時コマンド格納領域の格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ097IWS640)。また、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップ097IWS641)。また、演出制御用CPU120は、加算後の第2保留記憶数の値にもとづいて、画像表示装置5に表示する第2保留記憶表示(第2保留記憶数を特定可能な表示)を更新する(ステップ097IWS642)。
ステップ097IWS631〜S642の処理が実行されることによって、本例では、始動入賞の発生時に、始動入賞時コマンド格納領域において、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶加算指定コマンド(第1保留記憶加算指定コマンド、第2保留記憶加算指定コマンド)が対応付けて格納される。
なお、第1保留記憶に対応する第1始動入賞時コマンド格納領域と第2保留記憶に対応する第2始動入賞時コマンド格納領域とを別々に備えるように構成してもよい。そして、この場合、第1始動入賞時コマンド格納領域において、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶加算指定コマンドが対応付けて格納され、第2始動入賞時コマンド格納領域において、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶加算指定コマンドが対応付けて格納されるように構成すればよい。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶減算指定コマンドであれば(ステップ097IWS643)、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップ097IWS644)。また、演出制御用CPU120は、減算後の第1保留記憶数の値にもとづいて、画像表示装置5に表示する第1保留記憶表示を更新する(ステップ097IWS645)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶減算指定コマンドであれば(ステップ097IWS646)、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップ097IWS647)。また、演出制御用CPU120は、減算後の第2保留記憶数の値にもとづいて、画像表示装置5に表示する第2保留記憶表示を更新する(ステップ097IWS648)。
受信した演出制御コマンドが救済時短回数1指定コマンドであれば(ステップ097IWS649)、演出制御用CPU120は、受信した救済時短回数1指定コマンドを、RAM122に形成されている救済時短回数1指定コマンド格納領域に格納する(ステップ097IWS650)。
受信した演出制御コマンドが救済時短回数2指定コマンドであれば(ステップ097IWS651)、演出制御用CPU120は、受信した救済時短回数2指定コマンドを、RAM122に形成されている救済時短回数2指定コマンド格納領域に格納する(ステップ097IWS652)。
受信した演出制御コマンドが復旧時救済時短回数指定コマンドであれば(ステップ097IWS653)、演出制御用CPU120は、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドにもとづいて、画像表示装置5において、救済時短までの回数に応じた初期出目を表示する制御を行う(ステップ097IWS654)。例えば、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータが「01(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が100回以下である場合)、初期出目として「112」と表示し、救済時短となるまでの残り変動回数が100回以下であることを示唆する。また、例えば、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータが「02(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が101回以上かつ200回以下である場合)、初期出目として「223」と表示し、救済時短となるまでの残り変動回数が101回以上かつ200回以下であることを示唆する。また、例えば、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータが「08(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が701回以上かつ800回以下である場合)、初期出目として「889」と表示し、救済時短となるまでの残り変動回数が701回以上かつ800回以下であることを示唆する。
なお、電源復旧時に残り変動回数を示唆する初期出目を表示する場合にかぎらず、例えば、電源復旧後1回目の変動表示において、救済時短となるまでの残り変動回数を示唆する表示を行ったり、残り変動回数を示唆する図柄の組み合わせを表示したりしてもよい。また、例えば、電源復旧後1〜100変動以内に、救済時短となるまでの残り変動回数を示唆する表示を行ったり、残り変動回数を示唆する図柄の組み合わせを表示したりするなど、電源復旧後比較的早い段階で示唆表示を行うように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップ097IWS655)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常状態(時短明けモード:桜モード)に応じた背景画像(例えば、桜モードに応じたピンク色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ097IWS656)。また、桜モードの残余変動回数Kに10をセットする(ステップ097IWS657)。
通常状態においては、通常モードと、時短状態が終了した直後10変動のみ制御される時短明けモード(桜モード)とが設けられている。時短明けモード(桜モード)は、残保留に対応する変動と、時短状態が終了して通常状態へ移行してから発生した保留記憶に対応する変動とで行われる演出モードである。換言すれば、残保留に対応する変動と、時短状態が終了して通常状態へ移行してから発生した保留記憶に対応する変動とで、共通の演出を実行可能に構成されている。
受信した演出制御コマンドが第1時短状態A指定コマンドまたは第2時短状態A指定コマンドであれば(ステップ097IWS658)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態A(大当り経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、夕日モードに応じた黄色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ097IWS659)。
受信した演出制御コマンドが時短状態B指定コマンドであれば(ステップ097IWS660)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、森林モードに応じた緑色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ097IWS661)。
受信した演出制御コマンドが第1時短状態C指定コマンドまたは第2時短状態C指定コマンドであれば(ステップ097IWS662)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態C(時短はずれ経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、みかん畑モードに応じた橙色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ097IWS663)。
受信した演出制御コマンドが右打ち報知開始指定コマンドであれば(ステップ097IWS664)、演出制御用CPU120は、右打ち報知LED097IW20の点灯を開始する制御を行う(ステップ097IWS665)。なお、本例では、右打ち報知開始指定コマンドは、時短はずれ図柄が導出表示される場合には、その図柄確定期間の開始時に送信されるので(ステップ097IWS1143参照)、図柄確定期間の開始時に右打ち報知LED097IW20の点灯が開始される。
受信した演出制御コマンドが右打ち報知終了指定コマンドであれば(ステップ097IWS666)、演出制御用CPU120は、右打ち報知LED097IW20の点灯を終了する制御を行う(ステップ097IWS667)。そして、演出制御用CPU120は、左打ち報知演出の実行を開始する(ステップ097IWS668)。具体的に、画像表示装置5に左向き矢印を表示したり、遊技盤上に設けられた特定のLEDを発光させたり、スピーカ8L,8Rから特定の音声(例えば、「左打ちしてください」という音声)を出力することにより左打ち報知演出(左打ち報知)を行うこととしてもよい。ここで開始された左打ち報知演出は、所定期間が経過することにもとづいて終了するものである。例えば、残保留消化期間が終了したタイミングや、特定回数(例えば5回)の変動が終了するタイミングや、桜モードが終了するタイミングに終了することとしてもよい。
なお、右打ち報知終了指定コマンドは、時短状態における最終変動の図柄確定期間が終了したタイミングで送信されるため、時短状態における最終変動の図柄確定期間が終了したタイミングで左打ち促進演出(左打ち報知)が開始されることとなるが、これに限るものではない。例えば、残保留に対応する変動が終了した時点で左打ち報知演出を行うこととしてもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ097IWS669)。そして、ステップ097IWS611に移行する。
(可変表示開始設定処理)
図8−37は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、通常状態であるか否かを判定し(ステップ097IWS801)、通常状態である場合、残余変動回数Kの値が0より大きいか否かを判定する(ステップ097IWS802)。残余変動回数Kの値が0より大きい場合、残余変動回数Kの値を1減算し(ステップ097IWS803)、減算後の残余変動回数Kの値が0となったか否かを判定する(ステップ097IWS804)。減算後の残余変動回数Kの値が0となった場合、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常状態(通常モード)に応じた背景画像(例えば、海モードに応じた青色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ097IWS805)。
次いで、演出制御用CPU120は、開始する変動が小当り変動である場合、保留連予告演出の設定に関する保留連予告設定処理を行う(ステップ097IWS806のY,S826)。
保留連予告演出とは、大当り遊技状態のファンファーレ期間において行われる演出であり、開始する大当り遊技状態とは別に大当り遊技状態に制御することが確定していることを報知する演出である。具体的に、事前判定結果が大当りである大当り保留記憶が記憶されていることを報知する演出である。
その後、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ097IWS808)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ097IWS808で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ097IWS809)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ097IWS809の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ097IWS809において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ097IWS809において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
ステップ097IWS809では、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドが「大当り」を示している場合や、受信した表示結果指定コマンドが「小当り」を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄、小当り図柄)を決定する。なお、本例では、大当り図柄と小当り図柄とでともに3図柄が同じ図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎれない。例えば、受信した表示結果指定コマンドが「小当り」を示している場合には、演出制御用CPU120は、小当り図柄として、停止図柄として「135」の飾り図柄の組合せを決定するように構成してもよい。
そして、「はずれ」の場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、はずれであっても、「時短はずれ」である場合には、特殊図柄(例えば、星図柄)を含むはずれ図柄の飾り図柄の組み合わせを決定する。なお、時短種別に応じて異なる特殊図柄(例えば、ハート型図柄や菱形図柄)を含むはずれ図柄の飾り図柄の組み合わせを決定するように構成してもよい。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ097IWS808で読みだした変動パターンコマンドで指定される変動パターンが超ロング変動演出を指定する変動パターンPT6−2(図8−9(G)参照)であるか否かを確認する(ステップ097IWS810)。変動パターンPT6−2である場合には、演出制御用CPU120は、超ロング変動演出の種類を決定するための超ロング変動演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、超ロング変動演出の種類を決定するステップ097IWS811)。また、演出制御用CPU120は、決定した種類の超ロング変動演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS812)。そして、ステップ097IWS813に移行する。一方、変動パターンPT6−2でない場合はそのままステップ097IWS813に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、救済時短となるまでの残りの変動回数が100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、または800回であるか否かを確認する(ステップ097IWS813)。なお、救済時短となるまでの残りの変動回数が100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、または800回であるか否かは、例えば、救済時短回数2指定コマンドを受信しているか否かを確認することにより判定できる。
救済時短となるまでの残りの変動回数が100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、または800回であれば、演出制御用CPU120は、救済時短となるまでの残りの変動回数に応じた煽り演出を含むプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS814)。例えば、受信した救済時短回数2指定コマンドのEXTデータが「01(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が100回である場合)、残りの変動回数「100回」に応じた煽り演出を含むプロセステーブルを選択する。また、例えば、受信した救済時短回数2指定コマンドのEXTデータが「08(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が800回である場合)、残りの変動回数「800回」に応じた煽り演出を含むプロセステーブルを選択する。そして、ステップ097IWS818に移行する。
救済時短となるまでの残りの変動回数が100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、および800回のいずれでもなければ、演出制御用CPU120は、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となっているか否かを確認する(ステップ097IWS815)。なお、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となっているか否かは、例えば、受信した救済時短回数1指定コマンドのEXTデータの値が10以下となっているか否かを確認することにより判定できる。
救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となっていれば、演出制御用CPU120は、救済時短となるまでの残りの変動回数に応じたカウントダウン演出を含むプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS816)。例えば、受信した救済時短回数1指定コマンドのEXTデータが「0A(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が10回である場合)、救済時短となるまでのカウント数「10」に応じたカウントダウン演出を含むプロセステーブルを選択する。また、例えば、受信した救済時短回数1指定コマンドのEXTデータが「01(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が1回である場合)、救済時短となるまでのカウント数「1」に応じたカウントダウン演出を含むプロセステーブルを選択する。そして、ステップ097IWS818に移行する。
なお、本例では、救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドのEXTデータにもとづいて救済時短となるまでの残りの変動回数を判定して、煽り演出やカウントダウン演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、背景画像を指定する背景指定コマンドを送信するように構成する場合、背景指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数に応じた値をセットして送信するように構成してもよい。そして、演出制御用CPU120側では、受信した背景指定コマンドのEXTデータにもとづいて残りの変動回数を判定して、煽り演出やカウントダウン演出を実行するように構成してもよい。
また、本例では、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となると、スーパーリーチ演出を実行しないように構成されているのであるが、救済時短回数1指定コマンドなどにもとづいて残りの変動回数が10回以下であることを特定した場合には、予告演出を実行しない(期待度が高い予告演出のみを実行しないようにしてもよい)ように構成してもよい。また、先読み予告演出を実行可能に構成する場合には、先読み予告演出も実行しないように構成してもよい。
また、本例では、救済時短の変動回数に到達した場合であっても大当り変動となる場合には通常と同様の大当り用の変動パターンを用いる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、変動時間が短いリーチ演出を指定する変動パターンを用いて変動表示を実行するように構成してもよい。
救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下でもなければ(ステップ097IWS815のN)、演出制御用CPU120は、変動パターンに応じた通常用のプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS817)。そして、ステップ097IWS818に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ097IWS817で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ097IWS818)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ097IWS821)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この特徴部097IWでは、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ097IWS820)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ097IWS821)。
(超ロング変動演出決定テーブル)
図8−38は、変動パターンが変動パターンPT6−2(図8−9(G)参照)である場合に、図8−37のステップ097IWS811で用いられる超ロング変動演出決定テーブルの説明図である。
図8−38に示すように、超ロング変動演出決定テーブルでは、ロングシャッター演出の選択割合が25%、擬似連続SPリーチ演出の選択割合が25%、高速擬似連演出の選択割合が25%、祝福演出の選択割合が25%になるように判定値が割り振られている。
ロングシャッター演出とは、画像表示装置5において、飾り図柄や小図柄の変動開始とともにシャッターが閉じられ、一定時間が経過した後にシャッターが開放され、変動表示の結果が表示される演出である。
擬似連続SPリーチ演出とは、画像表示装置5において、飾り図柄や小図柄の変動開始後に、SPリーチ(スーパーリーチ)と図柄の仮停止を繰り返し、変動表示の結果が表示される演出である。
高速擬似連演出は、画像表示装置5において、飾り図柄や小図柄の変動開始後に一定期間ごとの仮停止を繰り返し、変動表示の結果が表示される演出である。
祝福演出とは、小当り(すなわち、大当り)が発生することを祝福するムービーを流す演出である。
本例では、超ロング変動演出が実行される場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では共通の変動パターンPT6−2が決定され、演出制御用CPU120側で、ステップ097IWS811の処理が実行されることによって、変動パターンPT6−2を指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、超ロング変動演出の種類としてロングシャッター演出、擬似連続SPリーチ演出、高速擬似連演出、または祝福演出が決定され実行される。
(保留連予告設定処理)
図8−39は、図8−37に示された可変表示開始設定処理における保留連予告設定処理(ステップ097IWS807)を示すフローチャートである。保留連予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、記憶されている大当り保留記憶の数を示す大当り保留数Pに0をセットし(ステップ097IWS701)、保留番号Rに1をセットする(ステップ097IWS702)。保留番号Rは、最大8個記憶可能な保留記憶のうち、記憶されたタイミングが古いものから順に振った番号である。つまり、保留番号Rが「1」の保留記憶とは、記憶されたタイミングが最も古い保留記憶であり、保留番号Rが「2」の保留記憶とは、記憶されたタイミングが2番目に古い保留記憶である。なお、記憶されたタイミングが古いものから順に、1個目の保留記憶、2個目の保留記憶・・・ということがある。すなわち、「R番目の保留記憶」とした場合には、記憶されたタイミングがR番目に古い保留記憶である。
次いで、演出制御用CPU120は、1≦保留番号Rの値≦4であるか否かを判定し(ステップ097IWS703)、1≦保留番号Rの値≦4であれば、R番目の保留記憶が記憶されているか否かを判定する(ステップ097IWS704)。R番目の保留記憶が記憶されている場合には、該R番目の保留記憶は第2特別図柄に対応する第2保留記憶であるか否かを判定する(ステップ097IWS705)。R番目の保留記憶は第2特別図柄に対応する第2保留記憶である場合、該R番目の保留記憶は事前判定結果が大当りである大当り保留であるか否かを判定する(ステップ097IWS706)。R番目の保留記憶が大当り保留でない場合、ステップ097IWS708へ移行する。R番目の保留記憶が大当り保留である場合、大当り保留数Pの値を1加算し(ステップ097IWS707)、保留番号Rの値を1加算し(ステップ097IWS708)、ステップ097IWS703へ移行する。
ステップ097IWS703において1≦保留番号Rの値≦4でない場合、ステップ097IWS704においてR番目の保留記憶が記憶されていない場合、またはステップ097IWS705においてR番目の保留記憶は第2特別図柄に対応する第2保留記憶でない場合、大当り保留数Pに応じた態様の保留連予告演出の実行を設定し(ステップ097IWS709)、保留連予告設定処理を終了する。ステップ097IWS709では、具体的に、大当り保留数Pが1であれば第1態様の保留連予告演出の実行を設定し、大当り保留数Pが2であれば第2態様の保留連予告演出の実行を設定し、大当り保留数Pが3以上であれば第3態様の保留連予告演出の実行を設定する。ステップ097IWS709でセットされた保留連予告演出は、後述する特図当り待ち処理において実行されるものである。
ステップ097IWS703〜ステップ097IWS708を繰り返し行うことにより、1番目〜4番目の保留記憶であって、第2特別図柄に対応する第2保留記憶のみを対象として大当り保留記憶の数を計測している。また、n個目の保留記憶として第1保留記憶が記憶されている場合、n+1個目以降の保留記憶については大当り保留記憶であるか否かの判定を行わないことから(ステップ097IWS705のN参照)、第1保留記憶が記憶される以前に記憶された第2保留記憶のみを対象として大当り保留記憶の数を計測している。
このように、第2保留記憶を対象とする先読み予告演出(保留連予告演出)を実行可能であるものの、第1保留記憶よりも後に記憶されている第2保留記憶を対象とする先読み予告演出(保留連予告演出)については実行を制限する構成とすることにより、興趣の低下を抑制することができる。
なお、大当り保留数Pが1以上であれば必ず保留連予告演出を行うこととするが、これに限るものではなく、大当り保留数Pが1以上であっても保留連予告演出を行わない場合があることとしてもよい。例えば、抽選により保留連予告演出の実行の有無を決定することとしてもよい。また、大当り保留数Pの値によって保留連予告演出を実行する割合が異なることとしてもよい。例えば、大当り保留数Pが1であれば30%の割合で保留連予告演出を実行し、大当り保留数Pが2であれば70%の割合で保留連予告演出を実行し、大当り保留数Pが3以上であれば100%の割合で保留連予告演出を実行することとしてもよい。
(可変表示中演出処理)
図8−40および図8−41は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ097IWS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ097IWS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ097IWS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ097IWS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ097IWS845)。
次いで、演出制御用CPU120は、第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ097IWS846)。具体的には、コマンド解析処理において第1確定Aコマンド受信フラグまたは第2確定Aコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する。第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、モード移行演出(時短状態(時短モード)に移行することを報知する演出)および右打ち報知に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS847)。次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ097IWS848)。また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ097IWS849)。また、演出制御用CPU120は、演出制御手段側で図柄確定期間を計測するための確定演出期間タイマに20秒に応じた値をセットする(ステップ097IWS850)。そして、ステップ097IWS867に移行する。
第1図柄確定A指定コマンドおよび第2図柄確定A指定コマンドのいずれも受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1図柄確定B指定コマンドまたは第2図柄確定B指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ097IWS851)。具体的には、コマンド解析処理において第1確定Bコマンド受信フラグまたは第2確定Bコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する。第1図柄確定B指定コマンドまたは第2図柄確定B指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、継続演出(時短状態が継続することを報知する演出)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS852)。次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ097IWS853)。また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ097IWS854)。また、演出制御用CPU120は、演出制御手段側で図柄確定期間を計測するための確定演出期間タイマに10秒に応じた値をセットする(ステップ097IWS855)。そして、ステップ097IWS867に移行する。
第1図柄確定B指定コマンドおよび第2図柄確定B指定コマンドのいずれも受信していなければ、演出制御用CPU120は、第2図柄確定D指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ097IWS856)。具体的には、コマンド解析処理において第2確定Dコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する。
第2図柄確定D指定コマンドを受信していれば(すなわち、小当り変動であり1分間の図柄確定期間に移行する場合であれば)、演出制御用CPU120は、小当り図柄確定表示に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS857)。次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ097IWS858)。また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ097IWS859)。また、演出制御用CPU120は、演出制御手段側で図柄確定期間を計測するための確定演出期間タイマに1分に応じた値をセットする(ステップ097IWS860)。そして、ステップ097IWS867に移行する。
第2図柄確定D指定コマンドも受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ097IWS861)。具体的には、コマンド解析処理において第1確定Cコマンド受信フラグまたは第2確定Cコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する。第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを受信していれば、ステップ097IWS863に移行する。
第1図柄確定C指定コマンドおよび第2図柄確定C指定コマンドのいずれも受信していなければ、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否かを確認する(ステップ097IWS862)。変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、処理を終了する。
第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを受信した場合(ステップ097IWS861のY)、または変動時間タイマがタイムアウトしている場合(ステップ097IWS862のY)、演出制御用CPU120は、通常の図柄確定表示に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS863)。次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ097IWS864)。また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ097IWS865)。また、演出制御用CPU120は、演出制御手段側で図柄確定期間を計測するための確定演出期間タイマに0.5秒に応じた値をセットする(ステップ097IWS866)。そして、ステップ097IWS867に移行する。
なお、本例では、図柄確定指定コマンドを受信した場合に加えて、変動時間タイマがタイムアウトした場合にも(ステップ097IWS862参照)、ステップ097IWS863以降の処理に移行して図柄確定期間に移行するのであるが、通常は図柄確定指定コマンドを取りこぼさなければ、ステップ097IWS862でYと判定されてステップ097IWS863以降の処理に移行する場合はない。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ097IWS867)。
(特図当り待ち処理)
図8−42および図8−43は、図7に示された演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、確定演出期間タイマの値を1減算し(ステップ097IWS871)、減算後の確定演出期間タイマの値がタイムアウトしているか否かを確認する(ステップ097IWS872)。減算後の確定演出期間タイマの値がタイムアウトしていなければ、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ097IWS873)、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn、ランプ制御実行データn、音番号データn)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ097IWS874)。
また、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ097IWS875)、プロセスデータの切替を行う(ステップ097IWS876)。また、演出制御用CPU120は、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定し、プロセスタイマをスタートさせる(ステップ087IWS877)。
次いで、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄の確定表示中であるか否かを確認する(ステップ097IWS878)。飾り図柄の停止図柄の確定表示中であれば、そのまま処理を終了する。飾り図柄の停止図柄の確定表示中でなければ、演出制御用CPU120は、決定されている停止図柄(非時短はずれ図柄、時短はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップ097IWS879)。
ステップ097IWS879の処理で大当り図柄を停止表示した場合には(ステップ097IWS880のY)、演出制御用CPU120は、大当り図柄を確定表示したことを示す大当り停止フラグをセットする(ステップ097IWS881)。そして、処理を終了する。
ステップ097IWS879の処理で小当り図柄を停止表示した場合には(ステップ097IWS882のY)、演出制御用CPU120は、小当り図柄を確定表示したことを示す小当り停止フラグをセットする(ステップ097IWS883A)。そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、V入賞口への遊技球の入賞を促すV入賞促進演出の実行を開始する制御を行い(ステップ097IWS883B)、処理を終了する。
減算後の確定演出期間タイマの値がタイムアウトしていれば(すなわち、図柄確定期間を経過していれば)、演出制御用CPU120は、大当り停止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS884)。大当り停止フラグがセットされていれば、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ097IWS885A)。なお、大当り開始指定コマンドを受信したか否かは、例えば、大当り開始指定コマンド受信フラグ(ステップ097IWS622参照)がセットされているか否かを確認することにより判定できる。大当り開始指定コマンドを受信していなければ、そのまま処理を終了する。
大当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、大当り停止フラグをリセットする(ステップ097IWS885B)。そして、ステップ097IWS709において保留連予告演出の実行が設定されている場合、設定された態様にて保留連予告演出を実行する(ステップ097IWS885C,S885D)。
次いで、演出制御用CPU120は、モード移行演出(時短状態(時短モード)に移行することを報知する演出)および右打ち報知を含む大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS887)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ097IWS888)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップ097IWS889)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理に応じた値に更新する(ステップ097IWS890)。
大当り停止フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU120は、小当り停止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS891)。小当り停止フラグがセットされていれば、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ097IWS892)。なお、小当り開始指定コマンドを受信したか否かは、例えば、コマンド解析処理において、小当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。小当り開始指定コマンドを受信していなければ、そのまま処理を終了する。
小当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、小当り停止フラグをリセットする(ステップ097IWS893)。次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS894)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ097IWS895)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップ097IWS896)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理に応じた値に更新する(ステップ097IWS897)。
小当り停止フラグもセットされていなければ(すなわち、非時短はずれ図柄または時短はずれ図柄を停止表示した場合であれば)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ097IWS898)。
(第2時短状態において第1特別図柄の変動が行われる場合のタイミング)
図8−44は、第2時短状態において第1特別図柄の変動が行われる場合のタイミングチャートを示す説明図である。図8−44に示すタイミングチャートでは、第1始動入賞口への遊技球の入賞の有無、第1特別図柄の変動の有無、第2始動入賞口への遊技球の入賞の有無、第2特別図柄の変動の有無、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御の有無、時短フラグのセットの有無、および打ち方報知(右打ち報知、左打ち報知)のタイミング毎の制御について説明する。
なお、上述したように、右打ち報知に関する制御として、右打ちLED097IW10や右打ち報知LED097IW20の点灯開始/終了制御を行うものであるが、右打ち報知を行っていない期間については実質的に左打ちを促進するものとして説明する。なお、右打ち報知を行っていない期間に積極的に左打ちを促進する左打ち促進演出(左打ち報知)を行うこととしてもよい。
また、打ち方報知として左打ち報知を行うこととして説明する期間においては発射位置指定信号1が出力され、右打ち報知を行うこととして説明する期間においては発射位置指定信号3が出力されるものである。
例えば、(1)通常状態において、いずれの特別図柄も変動しておらず、大当り遊技状態および小当り遊技状態でないときに第1始動入賞口への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて第1特別図柄の変動を行う。
そして、(2)該変動の表示結果が大当り図柄である場合、大当り遊技状態に制御する。このとき大当り図柄の停止期間が終了するタイミングから右打ち報知が開始される。該大当り図柄が6R時短大当りAに対応する大当り図柄である場合、6ラウンドの大当り遊技状態に制御される。
(3)大当り遊技状態が終了すると、大当り種別が6R時短大当りAであり、通常状態から制御された大当り遊技であったことから、第1時短フラグAがセットされ、第2特別図柄の1回の変動、または第1特別図柄と第2特別図柄の5回の変動をおこなうまで時短状態に制御される。つまり、特2時短回数カウンタに「1」がセットされ、合算時短回数カウンタに「5」がセットされる。そして、第1特別図柄の大当り変動を行っている間に記憶されていた第1保留記憶に対応する第1特別図柄の変動を行う。この第1特別図柄の変動としては、変動時間0.5秒の高速変動が行われる(図8−9(B)参照)。この変動を停止した時点で、特2時短回数カウンタの値は「1」であり、合算時短回数カウンタの値は「4」であるから、時短状態が継続される。
そして、(4)時短状態では右打ちが行われ、所定のタイミングで第2始動入賞口への始動入賞が発生し、第2特別図柄の変動が行われる。この変動の実行中にも継続して右打ちが行われることから、第2始動入賞口への始動入賞が更に2回発生したこととして、以下説明する。この変動がはずれ変動である場合、特2時短回数カウンタの値は「0」となることにより、時短状態が終了して通常状態に制御される。このとき、時短フラグBがリセットされるとともに、左打ち報知が開始される。
(5)通常状態に制御されると左打ちが行われるが、時短状態中に記憶された第2保留記憶に対する変動が行われる。この変動の実行中も継続して左打ちが行われることから、第1始動入賞口への始動入賞が2回発生したこととして、以下説明する。
(6)時短状態中に記憶された第2保留記憶に対する変動の表示結果が小当り図柄である場合(いわゆる、引き戻しが発生した場合)、該小当り図柄の停止期間が終了するとともに右打ち報知が行われる。そして、小当り遊技状態においてV入賞が発生し、大当り遊技状態に制御される。
(7)大当り遊技状態が終了すると、時短状態から制御された大当り遊技であったことから、第2時短フラグAがセットされ、第2特別図柄の7回の変動、または第1特別図柄と第2特別図柄の20回の変動を行うまで時短状態に制御される。つまり、特2時短回数カウンタに「7」がセットされ、合算時短回数カウンタに「20」がセットされる。そして、第2特別図柄の変動を行っている間に記憶されていた第1保留記憶に対応する第1特別図柄の変動を行う。この第1特別図柄の変動としては、変動時間4分22秒の長変動が行われる(図8−9(C)参照)。
右打ち報知演出としては、右打ちLED097IW10および右打ち報知LED097IW20の点灯制御についてのみ説明したが、他の演出部材を用いて右打ち報知を行うこととしてもよい。例えば、図8−45(A)に示すように、画像表示装置5の表示領域の右上に右向き矢印097IW001が行われることとしてもよい。
左打ち報知演出についても同様に、他の演出部材を用いて行うこととしてもよい。例えば、図8−45(B)に示すように、左打ち報知演出として、画像表示装置5の表示領域の左上に左向き矢印097IW002が行われることとしてもよい。この左向き矢印097IW002は、右向き矢印097IW001よりも小さい表示で行われている。
また、段階的に左打ち報知演出の態様を変化可能な構成としてもよく、例えば、残保留消化期間においては、図8−45(B)に示すように、画像表示装置5の表示領域の左上に左向き矢印097IW002が行われるとともに、残保留消化期間における最終変動の図柄停止期間中においては、図8−45(C)に示すように、左向き矢印097IW002よりも大きい表示の左向き矢印097IW003を表示することとしてもよい。また、その際、特定のLEDを発光させるとともに、スピーカ8L,8Rから特定の音声を出力することとしてもよい。
また、左打ち報知演出を開始するタイミングとしては、時短状態が終了するタイミングであってもよいし、または時短状態において始動入賞が発生した第2保留記憶の変動が終了したタイミング(残保留消化期間の終了タイミング)であってもよい。例えば、残保留の有無にかかわらず時短状態が終了した時点で図8−45(C)に示す左打ち報知演出を行うこととしてもよい。また、時短状態が終了した時点で図8−45(B)に示す左打ち報知演出を行い、残保留に対応する変動が終了した時点で図8−45(C)に示す左打ち報知演出を行うこととしてもよい。また、時短状態が終了した時点では左打ち報知演出を行わず、残保留に対応する変動が終了した時点で図8−45(C)に示す左打ち報知演出を行うこととしてもよい。
(演出実行タイミング)
次に、本特徴部097IWにおける各種演出の実行タイミングについて説明する。図8−46および図8−47は、本特徴部097IWにおける各種演出の実行タイミングを説明するためのタイミングチャートである。このうち、図8−46(A)は、大当りとなる場合の各種演出の実行タイミングを示している。また、図8−46(B)は、通常状態中にはずれ(時短なし)となる場合の各種演出の実行タイミングを示している。また、図8−47(A)は、通常状態中に時短はずれとなる場合の各種演出の実行タイミングを示している。また、図8−47(B)は、時短状態中に時短はずれとなる場合の各種演出の実行タイミングを示している。
まず、図8−46(A)を用いて、大当り(通常大当り)となる場合の各種演出の実行タイミングについて説明する。図8−46(A)に示すように、大当り(通常大当り)となる場合、特別図柄および飾り図柄の変動表示を終了し、大当り図柄(通常大当り図柄)が停止表示されると、0.5秒間の短い図柄確定期間にわたって大当り図柄が確定表示される(ステップ097IWS1143参照)。また、大当りとなる場合には、大当り遊技のファンファーレ期間として20秒間が確保されており、ファンファーレ期間において、図8−46(A)に示すように、画像表示装置5においてモード移行演出が実行される(ステップ097IWS887参照)。次いで、ファンファーレ期間中において所定期間(例えば、10秒)が経過すると、図8−46(A)に示すように、画像表示装置5において、右打ち報知が開始される(ステップ097IWS887参照)。次いで、ファンファーレ期間を経過すると、大当り遊技のラウンド期間やインターバル期間が繰り返され、全てのラウンドを終了しエンディング期間を終了すると(大当り遊技を終了すると)、時短状態Aに移行され、図8−46(A)に示すように、画像表示装置5において、時短状態A(大当り経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、黄色の表示色の背景画像)に切り替えられる(ステップ097IWS659参照)。
次に、図8−46(B)を用いて、通常状態中にはずれ(時短なし)となる場合の各種演出の実行タイミングについて説明する。図8−46(B)に示すように、通常状態中にはずれ(時短なし)となる場合、特別図柄および飾り図柄の変動表示を終了し、はずれ図柄(時短なし)が停止表示されると、0.5秒間の短い図柄確定期間にわたってはずれ図柄(時短なし)が確定表示される(ステップ097IWS1143参照)。また、図柄確定期間を終了すると、継続して通常状態に応じた背景画像(本例では、青色の表示色の背景画像)が表示される(ステップ097IWS632参照)。
なお、図8−46(B)に示す例では、通常状態中にはずれ(時短なし)となる場合について示しているが、例えば、時短状態A中にはずれ(時短なし)となる場合には、変動開始前から時短状態Aに応じた背景画像(本例では、黄色の表示色の背景画像)が表示されているのであるから、図柄確定期間の終了後も時短状態Aに応じた背景画像(本例では、黄色の表示色の背景画像)が継続して表示される。また、例えば、時短状態B中にはずれ(時短なし)となる場合には、変動開始前から時短状態Bに応じた背景画像(本例では、緑色の表示色の背景画像)が表示されているのであるから、図柄確定期間の終了後も時短状態Bに応じた背景画像(本例では、緑色の表示色の背景画像)が継続して表示される。
次に、図8−47(A)を用いて、通常状態中に時短はずれとなる場合の各種演出の実行タイミングについて説明する。図8−47(A)に示すように、通常状態中に時短はずれとなる場合、特別図柄および飾り図柄の変動表示を終了し、時短はずれ図柄が停止表示されると、20秒間の図柄確定期間にわたって時短はずれ図柄が確定表示される(ステップ097IWS1145参照)。また、図柄確定期間において、図8−47(A)に示すように、画像表示装置5においてモード移行演出が実行される(ステップ097IWS847参照)。次いで、図柄確定期間中において所定期間(例えば、10秒)が経過すると、図8−47(A)に示すように、画像表示装置5において、右打ち報知が開始される(ステップ097IWS847参照)。次いで、図柄確定期間を経過すると、時短状態Bに移行され、図8−47(A)に示すように、画像表示装置5において、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、緑色の表示色の背景画像)に切り替えられる(ステップ097IWS661参照)。
次に、図8−47(B)を用いて、時短状態中に時短はずれとなる場合の各種演出の実行タイミングについて説明する。図8−47(B)に示すように、時短状態中に時短はずれとなる場合、特別図柄および飾り図柄の変動表示を終了し、時短はずれ図柄が停止表示されると、10秒間の図柄確定期間にわたって時短はずれ図柄が確定表示される(ステップ097IWS1136参照)。また、図柄確定期間において、図8−47(B)に示すように、画像表示装置5において継続演出が実行される(ステップ097IWS852参照)。次いで、図柄確定期間を経過すると、時短状態Bに移行され、図8−47(B)に示すように、画像表示装置5において、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、緑色の表示色の背景画像)に切り替えられる(ステップ097IWS661参照)。
なお、本例では、時短状態中に時短はずれAとなる場合には、次回大当りまで時短状態が継続されるのであるが、この場合には、例えば、継続演出において「∞」などの表示を行い、次回大当りまで時短状態が継続することを示唆するように構成してもよい。
(発射位置指定信号の出力タイミング)
次に、発射位置指定信号(図8−13参照)の出力タイミングについて説明する。図8−48は、時短状態中に小当りが発生する場合の発射位置指定信号(図8−13参照)の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
図8−48に示すように、高ベース状態(例えば、時短状態)では、遊技者が右打ちを行うと想定される遊技状態において出力される発射位置指定信号3がオン状態になって出力される一方で、遊技者が左打ちを行うと想定される遊技状態において出力される発射位置指定信号1はオフ状態になって出力されない(図8−16のステップ097IWS36参照)。高ベース状態で小当り変動が行われ、図柄確定期間に移行すると、遊技状態が高ベース状態から低ベース状態になり、発射位置指定信号1がオン状態になって出力される(オン状態になる)一方で、発射位置指定信号3がオフ状態になって出力されない(図8−16のステップ097IWS37参照)。
上記のように、小当り変動時の図柄確定期間では、左打操作を促す発射位置指定信号1が出力され、1分間の図柄確定期間に左打操作が行われると第1保留記憶が溜まることになる。その後、小当り遊技やV入賞にもとづく大当り遊技の終了後に新たな小当り変動が実行される場合には、第1保留記憶数が4まで溜まっていれば、4分22秒間の超ロング変動の変動表示が実行されることになる(図8−9(G)参照)。そのため、単位時間あたりに得られる賞球数の割合を低下させることができ、必要以上に射幸性が高くなることを防止することができる。
なお、小当り変動時の図柄確定期間においては、画像表示装置5において左打ち表示の表示も行われる。この場合、例えば、画像表示装置5において、左打ち表示として小サイズの星やハートのアイコン画像などを表示し、左打ち操作を促すようにすればよい。
また、本例では、小当り変動が実行される場合に第1保留記憶数が4まで溜まっている場合に超ロング変動の変動表示を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当りやはずれとなる場合であっても第1保留記憶数が4まで溜まっていれば超ロング変動の変動表示を実行するように構成してもよい。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口との入賞順に第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行する遊技機に適用して、第1保留記憶数に応じて、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示を超ロング変動の変動表示として実行可能に構成してもよい。
(ロングシャッター演出の実行タイミング)
次に、ロングシャッター演出の実行タイミングについて説明する。図8−49は、ロングシャッター演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
図8−49に示すように、ロングシャッター演出では、変動時間4分22秒の変動パターンPT6−2による小当り変動(図8−9(G)、図8−21のステップ097IWS1704参照)が実行されたときに、ロングシャッター演出が実行される。ロングシャッター演出は、第1演出部と該第1演出部よりも後に実行される可変表示の表示結果の報知に対応する第2演出部とを含む。そして、具体的には、画像表示装置5において、3分52秒にわたる第1演出部での演出が実行され、第1演出部での演出が終了すると30秒にわたる第2演出部での演出が実行される。第1演出部では一定時間シャッターが閉じられるような態様の画像表示が行われる(シャッターの形状を模した演出役物を閉じるような演出を実行してもよい)。第2演出部では、再抽選演出や祝福演出が実行され、変動表示の表示結果が表示される。
(擬似連続SPリーチ演出の実行タイミング)
次に、擬似連続SPリーチ演出の実行タイミングについて説明する。図8−50は、擬似連続SPリーチ演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
図8−50に示すように、擬似連続SPリーチ演出では、変動時間4分22秒の変動パターンPT6−2による小当り変動(図8−9(G)、図8−21のステップ097IWS1704参照)が実行されたときに、画像表示装置5において擬似連続SPリーチ演出が実行される。具体的には、画像表示装置5において、飾り図柄や小図柄の変動開始後に、SPリーチと図柄の仮停止を繰り返し、変動表示の結果が表示される。
(高速擬似連演出の実行タイミング)
次に、高速擬似連演出の実行タイミングについて説明する。図8−51は、高速擬似連演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
図8−51に示すように、高速擬似連演出では、変動時間4分22秒の変動パターンPT6−2による小当り変動(図8−9(G)、図8−21のステップ097IWS1704参照)が実行されたときに、画像表示装置5において、飾り図柄や小図柄の変動開始後に一定期間(例えば、2秒)ごとの仮停止を繰り返し、変動表示の結果が表示される。
(ロングシャッター演出の具体例)
次に、ロングシャッター演出の具体例について説明する。図8−52は、ロングシャッター演出の具体例を説明するための説明図である。なお、図8−52において、(A)(B)(C)(D)の順に演出画面が遷移する。
図8−52(A)に示すように、変動時間4分22秒の変動パターンPT6−2による小当り変動(図8−9(G)、図8−21のステップ097IWS1704参照)が実行されたとする。画像表示装置5では飾り図柄097IW100と小図柄097IW101とが変動表示を開始する。また、図8−52(A)に示すように、画像表示装置5において、右打ち操作を促す右打ち表示097IW004も表示される。
図8−52(B)に示すように、変動表示が開始されるとシャッター097IW102が閉じた状態になり、飾り図柄097IW100は見えなくなる。このとき、小図柄097IW101はシャッター097IW102に重畳された状態で変動表示を継続する。
図8−52(C)に示すように、変動表示の開始から3分52秒が経過したときにシャッター097IW102が開放される。シャッター097IW102は徐々に開放されていく。これにより、中央の飾り図柄097IW100から徐々に停止図柄が見えていく。このとき、小図柄097IW101はシャッター097IW102に重畳された状態で変動表示を継続する。
図8−52(D)に示すように、シャッター097IW102が開放すると、飾り図柄097IW100において小当り図柄(本例では「333」)が表示される。また、このとき、小図柄097IW101の変動表示も停止し、小当り図柄が30秒間表示される。
(擬似連続SPリーチ演出の具体例)
次に、擬似連続SPリーチ演出の具体例について説明する。図8−53は、擬似連続SPリーチ演出の具体例を説明するための説明図である。なお、図8−53において、(A)(B)(C)(D)(E)(F)の順に演出画面が遷移する。
図8−53(A)に示すように、変動時間4分22秒の変動パターンPT6−2による小当り変動(図8−9(G)、図8−21のステップ097IWS1704参照)が実行されたとする。画像表示装置5では飾り図柄097IW100と小図柄097IW101とが通常変動の変動パターンによる変動表示を開始する。また、図8−53(A)に示すように、画像表示装置5において、右打ち操作を促す右打ち表示097IW004も表示される。
図8−53(B)に示すように、変動表示が開始されてから一定時間が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「787」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−53(C)に示すように、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ1による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−53(D)に示すように、変動表示が開始されてから一定時間が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「686」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−53(E)に示すように、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ2による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−53(F)に示すように、変動表示が開始されてから4分22秒が経過すると飾り図柄097IW100が小当り図柄で停止する(本例では「333」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。また、このとき、小図柄097IW101の変動表示も停止し、小当り図柄が表示される。
なお、擬似連続SPリーチ演出において実行されるSPリーチ1やSPリーチ2は、通常状態(非時短状態)において第1特別図柄の変動表示中に実行されるスーパーリーチ演出と共通の演出態様の演出である。
(高速擬似連演出の具体例)
次に、高速擬似連演出の具体例について説明する。図8−54〜図8−55は、高速擬似連演出の具体例を説明するための説明図である。なお、図8−54〜図8−55において、(A)(B)(C)(D)(E)(F)(G)(H)(A)(B)・・・の順または(A)(B)(C)(D)(E)(F)(G)(H)(I)の順に演出画面が遷移する。
図8−54(A)に示すように、変動時間4分22秒の変動パターンPT6−2による小当り変動(図8−9(G)、図8−21のステップ097IWS1704参照)が実行されたとする。画像表示装置5では飾り図柄097IW100と小図柄097IW101とが変動表示を開始する。また、図8−54(A)に示すように、画像表示装置5において、右打ち操作を促す右打ち表示097IW004も表示される。
図8−54(B)に示すように、変動表示が開始されてから一定時間(本例では2秒)が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「567」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−54(C)に示すように、仮停止から一定時間(本例では2秒)が経過すると、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ1による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−54(D)に示すように、再度変動表示が開始されてから一定時間(本例では2秒)が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「123」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−54(E)に示すように、仮停止から一定時間(本例では2秒)が経過すると、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ1による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−54(F)に示すように、再度変動表示が開始されてから一定時間(本例では2秒)が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「345」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−55(G)に示すように、仮停止から一定時間(本例では2秒)が経過すると、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ1による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
そして、図柄の変動開始から4分22秒が経過していない場合は図8−54(A)に戻る。ただし、仮停止する図柄は仮停止のたびに異なる。また、図柄の変動開始から4分22秒が経過する場合は図8−55(H)に進む。
図8−55(H)に示すように、図柄の変動表示の開始から4分22秒が経過すると飾り図柄097IW100が小当り図柄で停止する(本例では「333」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。また、このとき、小図柄097IW101の変動表示も停止し、小当り図柄が表示される。
図8−54に示すように、超ロング変動演出として実行される高速擬似連演出では、通常の擬似連と比べて高速に実行され仮停止表示および再変動の回数が多い。
なお、図8−49〜図8−55に示す例では、超ロング変動演出のうちロングシャッター演出、擬似連続SPリーチ演出、および高速擬似連演出を実行する場合に示したが、超ロング変動演出として祝福演出を決定した場合には、4分22秒の変動時間にわたって所定の動画像を再生する演出を実行し、小当りの発生を祝福するような態様の演出が実行される。
また、本例では、例えば、擬似連続SPリーチ演出で実行されるSPリーチ1やSPリーチ2は通常時に実行されるスーパーリーチ演出と共通の演出態様の演出を実行するなど、通常時に実行される演出を兼用で用いて超ロング変動演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、超ロング変動演出専用の演出を実行するように構成してもよい。
また、超ロング変動演出は、本例で示したものに限られない。例えば、ロングシャッター演出とは異なる演出として、4分22秒の超ロング変動の前半部分において楽曲選択やムービー選択が可能な演出を実行可能に構成してもよい。そのように構成すれば、遊技者が好みの楽曲やムービーを視聴できるようにすることによって、変動時間が長くても、興趣の低下を抑えることができる。
また、例えば、4分22秒の超ロング変動の前半部分において変動時間を示唆するメータ表示を行い、変動表示中にメータ表示の更新(加算や、減算、上昇、減少など)を行うことによって、残りの変動時間を示唆するように構成してもよい。そのように構成すれば、残りの変動時間の示唆によって、遊技者に離席やトイレ休憩のタイミングを把握させることができる。
また、特に、本例のように小当り遊技中にV入賞可能に構成した遊技機では、V入賞を逃すことによって遊技者の不利益が発生する可能性が高いのであるが、メータ表示の更新を行うことによって第2保留記憶が存在する状況においても遊技者にトイレ休憩の機会を与えることができる。
また、第2特別図柄の変動表示を優先実行するように構成し、大当り遊技中にV入賞したことにもとづいて確変状態に制御するように構成した遊技機において、上記のようなメータ表示の更新を行う構成を適用してもよい。そのように構成した遊技機ではV入賞を逃すと確変状態に制御されない点で遊技者の不利益が発生する可能性が高いので、メータ表示の更新を行うことによって同様に遊技者に離席やトイレ休憩のタイミングを把握させることができる。
なお、遊技者に離席やトイレ休憩の機会を与える方法として、大当り図柄の停止表示後に作動ゲートを遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するように構成することが考えられるが、そのように構成したとしても、遊技者の離席中に他者が悪意によって作動ゲートに遊技球を通過させるような行為を行うと、遊技者の意思に反して遊技が進行してしまう可能性も存在する。これに対して、本例では、4分22秒の超ロング変動を行うことによって、そのような悪意による行為に関係なく、遊技者の休憩時間を確保することができる。
また、上記のようにメータ表示の更新により残りの変動時間を示唆するように構成する場合、超ロング変動の前半部分の残り時間を示唆するものでもよいし、超ロング変動全体の残り時間を示唆するものでもよく、様々な態様が考えられる。
(変形例1)
上記の特徴部097IWでは、小当りの図柄確定期間をとして通常の0.5秒間よりも長い1分を設定し、その図柄確定期間においては遊技者が左打ちを行うと想定されるため発射位置指定信号1を出力し、小当りとなった場合に第1保留記憶数が4個のときは変動時間が4分22秒の超ロング変動演出を選択する一方で、小当りとなった場合に第1保留記憶数が3個以下のときは変動時間が60秒SPリーチを選択する例を挙げたが、そのような処理態様に限られない。以下、具体的に変形例1について説明するが、上記特徴部097IWと同様の部分については詳細な説明を省略する。
変形例1では、上記特徴部097IWと異なり、遊技状態として、通常状態、時短状態、または確変状態(時短状態にも制御される)のいずれかに制御される。確変状態では、通常状態および時短状態と比較して大当りとなる確率(大当り確率)が高められる。そして、変形例1におけるパチンコ遊技機1では、図8−1に示したパチンコ遊技機1の盤面構成との相違として、可変入賞球装置6B、特殊可変入賞球装置097IW17が設けられていない。また、小当りは設けられておらず、大当り種別として「通常大当り」および「確変大当り」が設けられている。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる大当りである。時短状態に移行すると、100回の変動表示を終了するまで時短状態を維持する。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。確変状態に移行すると、確変転落抽選判定において確変状態の終了が決定されるまで確変状態を維持する。なお、本例では、確変状態に制御される場合には時短状態にも制御される。なお、確変転落抽選で確変状態の終了が決定された場合に確変状態を終了する構成に加えて、所定回数(例えば、100回)の変動表示を終了した場合にも確変状態を終了するように構成してもよい。
なお、変形例1では、「通常大当り」および「確変大当り」となる場合には、大当り遊技中の15ラウンドの各ラウンドにおいて、29秒間を経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御される(従って、大入賞口の長期間の開放が15回行われる)。
大当り終了処理において、通常大当りである場合には時短状態であることを示す時短フラグをセットするとともに時短回数カウンタをセットする処理を行い、確変大当りである場合には確変状態であることを示す確変フラグをセットするとともに時短フラグをセットする処理を行う。
また、上記特徴部097IWでは第2保留記憶を優先消化する例を挙げているが変形例1では入賞順に消化される。
変形例1では、確変状態に制御されているときには、確変状態を終了するか否かの転落判定を行う。具体的には、転落判定では、大当りに制御するかを決定する大当り抽選処理とは異なる転落抽選処理の結果にもとづいて確変状態を終了するか否かを判定する。そして、転落抽選処理において確変状態を終了すると決定されると、確変状態を終了すると判定する。なお、以下、転落抽選処理により確変状態を終了すると決定されて確変状態を終了することを「転落する」と称することがある。
なお、上記特徴部097IWと変形例1とを組み合わせて実施することも可能である。この場合もより射幸性を抑えて健全な遊技機を提供できるともに興趣の低下を防止できる。
(始動入賞判定処理)
図8−56は、変形例1における始動入賞判定処理(ステップ097IWS101)を示すフローチャートである。変形例1では、ステップ097IWS1214で合算保留記憶数カウンタの値を更新すると、CPU103は、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップ097IWS1214A)。
変形例1では、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口または第2始動入賞口への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM102に形成されている。
また、変形例1では、ステップ097IWS1224で合算保留記憶数カウンタの値を更新すると、CPU103は、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップ097IWS1224A)。
なお、変形例1において、ステップ097IW1211〜S1214の処理や、ステップ097IWS1215〜S1224の処理、ステップ097IWS1225〜S1229の処理は、図8−18で示したそれらの処理と同様である。
(変形例1における特別図柄通常処理)
図8−57は、変形例1における特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップ097IWS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ093IWS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、保留特定領域に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップ093IWS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップ093IWS52のN)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ093IWS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップ093IWS52のY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ093IWS54)。
ステップ093IWS52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。
ステップ097IWS55〜S57の処理は、図8−19で示したそれらの処理と同様である。
次いで、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグがRAM102にセットされているか否かを判定する(ステップ097IWS57A)。確変フラグがセットされていない場合は(ステップ097IWS57AでN)、ステップ097IWS61に移行する。
確変フラグがセットされている場合は(ステップ097IWS57AでY)、乱数バッファ領域に記憶した転落判定用乱数を読み出し、当該転落判定用乱数にもとづく転落抽選処理を行う(ステップ097IWS57B)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した転落判定用乱数を読み出し、確変転落抽選判定を行う。CPU103は、転落判定値に一致すると、確変状態を終了すると決定する。なお、変形例1では、ステップ097IWS57Bの処理において、例えば、1/500の確率で確変増体を終了することに決定する。確変転落としない(確変状態を終了しない)場合は(ステップ097IWS57CでN)、ステップ097IWS61に移行する。確変状態を終了すると決定した場合は(ステップ097IWS57CでY)、CPU103は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし、確変状態および時短状態を終了する(ステップ097IWS57D)。また、CPU103は、煽りリーチを実行することを示す煽りリーチフラグをセットする(ステップ097IWS57E)。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し(ステップ097IWS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ097IWS62)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ097IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当りとすることに決定した場合には(ステップ097IWS63のY)、ステップ097IWS64に移行する。一方、大当りとしないことに決定した場合には(ステップ097IWS63のN)、図8−19のステップ097IWS66に移行する。なお、ステップ097IWS66以降の処理は、図8−19および図8−20で示したそれらの処理と同様である。
ステップ097IWS64では、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(通常大当り、確変大当り)を大当りの種別に決定する(ステップ097IWS65)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ097IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する。
次いで、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグがRAM102にセットされているか否かを判定する(ステップ097IWS65A)。確変フラグがセットされていない場合は(ステップ097IWS65AでN)、図8−20のステップ097IWS92に移行する。
確変フラグがセットされている場合は(ステップ097IWS65AでY)、時短フラグをリセットし(ステップ097IWS65B)、煽りリーチフラグをセットする(ステップ097IWS65C)。そして、図8−19のステップ097IWS92に移行する。
なお、変形例1では、確変転落抽選判定で確変状態を終了すると決定された場合には、ステップ097IWS57Dの処理が実行されることによって、時短フラグがリセットされて時短状態を終了し、非時短状態となったことにもとづいて試験信号として発射位置指定信号1が出力され(ステップ097IWS35のN、ステップ097IWS37参照)、以降、左打操作を促す。また、確変状態中に大当り変動が開始される場合にも、ステップ097IWS65Bの処理が実行されることによって、大当り変動開始時に時短フラグがリセットされて時短状態を終了し、非時短状態となったことにもとづいて試験信号として発射位置指定信号1が出力され(ステップ097IWS35のN、ステップ097IWS37参照)、大当り変動期間中には左打ち操作を促す。
(変形例1における変動パターン設定処理)
図8−58は、変形例1における特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップ097IWS111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、煽りリーチフラグ(図8−57のステップ097IWS57E、ステップ097IWS65C参照)がセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS1701A)。
煽りリーチフラグがセットされている場合は、CPU103は、煽りリーチフラグをリセットし(ステップ097IWS1701B)、煽りリーチ用の変動パターンテーブルを選択する(ステップ097IWS1701C)。この場合、ステップ097IWS1706で煽りリーチ用の変動パターンテーブルを用いて煽りリーチ用の変動パターンが決定される。そして、演出制御用CPU120側で、煽りリーチ用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、大当りとなる場合と確変状態が転落する場合とで、飾り図柄の変動表示中に大当りとなるか確変状態が転落するかを煽る煽りリーチ演出が共通の態様により実行される。
煽りリーチフラグがセットされていない場合は、いずれかの時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ097IWS1701D)。いずれの時短フラグもセットされていない場合は、ステップ097IWS1705に移行する。
いずれかの時短フラグがセットされている場合は、特別図柄ポインタが「第1」を示しているか否かを確認する(ステップ097IWS1701E)。特別図柄ポインタが「第1」を示していない場合は、ステップ097IWS1705に移行する。
特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には(すなわち、時短状態中に第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、超ロング変動用の変動パターンテーブルを選択する(ステップ097IWS1701F)。この場合、ステップ097IWS1706で超ロング変動用の変動パターンテーブルを用いて変動時間が4分22秒の超ロング変動用の変動パターン(変動パターンPT6−2に相当)が決定される。そして、演出制御用CPU120側で、超ロング変動用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、図8−37に示したステップ097IWS811の処理が実行され、飾り図柄の変動表示中にロングシャッター演出や、擬似連続SPリーチ演出、高速擬似連演出、祝福演出などの超ロング変動演出が実行される。そして、ステップ097IWS1706に移行する。
なお、ステップ097IWS1705以降の処理は、図8−21で示したそれらの処理と同様である。
(変形例1における発射位置指定信号の出力タイミング)
次に、変形例1における発射位置指定信号(図8−13参照)の出力タイミングについて説明する。図8−59は、変形例1において確変状態中に大当り変動が発生する場合の発射位置指定信号(図8−13参照)の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
確変状態では時短状態にも制御されているのであるが、図8−59に示すように、高ベース状態(例えば、時短状態)では、遊技者が右打ちを行うと想定される遊技状態において出力される発射位置指定信号3がオン状態になって出力される一方で、遊技者が左打ちを行うと想定される遊技状態において出力される発射位置指定信号1はオフ状態になって出力されない(図8−16の097IWS36参照)。高ベース状態で大当り変動(煽りリーチ)が行われると、遊技状態が高ベース状態から低ベース状態になり、発射位置指定信号1がオン状態になって出力される(オン状態になる)一方で、発射位置指定信号3がオフ状態になって出力されない(図8−16の097IWS37参照)。なお、変形例1では、大当り変動中は発射位置指定信号1が出力されるのであるが、その後、大当り変動を終了し、大当り遊技に移行すると、再び発射位置指定信号3の出力に切り替えられる(ステップ097IWS33のY、ステップ097IWS36参照)。
上記のように、変形例1では、大当り変動期間中には左打操作を促す発射位置指定信号1が出力され、大当り変動中に左打操作が行われると第1保留記憶が溜まることになる。その後、大当り遊技の終了後に新たな変動表示が実行される場合には、第1保留記憶数が溜まっていれば、4分22秒間の超ロング変動の変動表示が実行されることになる(図8−9(G)参照)。そのため、単位時間あたりに得られる賞球数の割合を低下させることができ、必要以上に射幸性が高くなることを防止することができる。
なお、変形例1の大当り変動期間においては、画像表示装置5において左打ち表示の表示も行われる。この場合、例えば、画像表示装置5において、左打ち表示として小サイズの星やハートのアイコン画像などを表示し、左打ち操作を促すようにすればよい。
また、変形例1では、確変状態中の大当り変動において必ず時短状態を終了して発射位置指定信号1を出力する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、確変状態中に大当り変動が実行される場合であっても、乱数にもとづく抽選処理に当選した場合のみ時短状態を終了して発射位置指定信号1を出力するとともに煽りリーチ演出を実行するように構成してもよい。
また、変形例1では、大当り遊技後の高確率/高ベース状態において、第1保留記憶が溜まっており第1特別図柄の変動表示を実行する場合に超ロング変動を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技後の高確率/高ベース状態であれば、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であっても超ロング変動を実行するように構成してもよい。
(変形例1におけるロングシャッター演出の実行タイミング)
次に、変形例1におけるロングシャッター演出の実行タイミングについて説明する。図8−60はロングシャッター演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。変形例1では、大当り図柄が導出表示される超ロング変動表示における第1演出部の演出期間のほうが、はずれ図柄が導出表示される超ロング変動表示における第1演出部の演出期間よりも短く、大当り図柄が導出表示される超ロング変動表示における第2演出部の演出期間のほうが、はずれ図柄が導出表示される超ロング変動表示における第2演出部の演出期間よりも長い。
具体的には、図8−60(A)に示すように、はずれ図柄が導出表示される超ロング変動表示(図8−58のステップ097IWS1701F参照)では、画像表示装置5において、4分17秒にわたる第1演出部での演出が実行され、第1演出部での演出が終了すると5秒にわたる第2演出部での演出が実行される。第1演出部では一定時間シャッターが閉じられるような態様の画像表示が行われる(シャッターの形状を模した演出役物を閉じるような演出を実行してもよい)。第2演出部では変動表示の表示結果が表示される。
一方、図8−60(B)に示すように、大当り図柄が導出表示される超ロング変動表示(図8−58のステップ097IWS1701F参照)では、画像表示装置5において、3分52秒にわたる第1演出部での演出が実行され、第1演出部での演出が終了すると30秒にわたる第2演出部での演出が実行される。第1演出部では一定時間シャッターが閉じられるような態様の画像表示が行われる(シャッターの形状を模した演出役物を閉じるような演出を実行してもよい)。第2演出部では、再抽選演出や祝福演出が実行され、変動表示の表示結果が表示される。
なお、変形例1の超ロング変動表示においても、擬似連続SPリーチ演出は表示結果に関わらず図8−50で示したタイミングで実行され、高速擬似連演出は表示結果に関わらず図8−51で示したタイミングで実行される。
また、上記の特徴部097IWで示した小当り遊技中にV入賞したことにもとづいて大当り遊技に移行するように構成した場合に、例えば、小当り変動時にロングシャッター演出を実行する場合には、図8−60(B)と同様の態様で第2演出部を30秒にわたって実行し、はずれ変動時にロングシャッター演出を実行する場合には、図8−60(A)と同様の態様で第2演出部を5秒だけ実行するように構成してもよい。
(変形例1におけるロングシャッター演出の具体例)
次に、ロングシャッター演出の具体例について説明する。図8−61は、変形例1におけるロングシャッター演出の具体例を説明するための説明図である。なお、図8−61において、(A)(B)(C)(D)または(A)(B)(E)(F)の順に演出画面が遷移する。
図8−61(A)に示すように、変動時間4分22秒の超ロング変動表示(図8−58のステップ097IWS1701F参照)が実行されたとする。画像表示装置5では飾り図柄097IW100と小図柄097IW101とが変動表示を開始する。また、図8−61(A)に示すように、画像表示装置5において、右打ち操作を促す右打ち表示097IW004も表示される。
図8−61(B)に示すように、変動表示が開始されるとシャッター097IW102が閉じた状態になり、飾り図柄097IW100は見えなくなる。このとき、小図柄097IW101はシャッター097IW102に重畳された状態で変動表示を継続する。
図8−61(C)に示すように、はずれ図柄が導出表示される場合は、変動表示の開始から4分55秒が経過したときにシャッター097IW102が開放される。シャッター097IW102は徐々に開放されていく。これにより、中央の飾り図柄097IW100から徐々に停止図柄が見えていく。このとき、小図柄097IW101はシャッター097IW102に重畳された状態で変動表示を継続する。
図8−61(D)に示すように、シャッター097IW102が開放すると、飾り図柄097IW100においてはずれ図柄(本例では「235」)が5秒間表示される。また、このとき、小図柄097IW101の変動表示も停止し、はずれ図柄が表示される。
図8−61(E)に示すように、大当り図柄が導出表示される場合は、変動表示の開始から3分52秒が経過したときにシャッター097IW102が開放される。シャッター097IW102は徐々に開放されていく。これにより、中央の飾り図柄097IW100から徐々に停止図柄が見えていく。このとき、小図柄097IW101はシャッター097IW102に重畳された状態で変動表示を継続する。
図8−61(F)に示すように、シャッター097IW102が開放すると、飾り図柄097IW100において大当り図柄(本例では「777」)が30秒間表示される。また、このとき、小図柄097IW101の変動表示も停止し、大当り図柄が表示される。
(変形例1における擬似連続SPリーチ演出の具体例)
次に、擬似連続SPリーチ演出の具体例について説明する。図8−62は、はずれ図柄停止時の擬似連続SPリーチ演出の具体例を説明するための説明図である。なお、図8−62において、(A)(B)(C)(D)(E)(F)の順に演出画面が遷移する。
図8−62(A)に示すように、変動時間4分22秒の超ロング変動表示(図8−58のステップ097IWS1701F参照)が実行されたとする。画像表示装置5では飾り図柄097IW100と小図柄097IW101とが通常変動の変動パターンによる変動表示を開始する。また、図8−62(A)に示すように、画像表示装置5において、右打ち操作を促す右打ち表示097IW004も表示される。
図8−62(B)に示すように、変動表示が開始されてから一定時間が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「787」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−62(C)に示すように、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ1による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−62(D)に示すように、変動表示が開始されてから一定時間が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「686」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−62(E)に示すように、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ2による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−62(F)に示すように、変動表示が開始されてから4分22秒が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で停止する(本例では「647」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。また、このとき、小図柄097IW101の変動表示も停止し、はずれ図柄が表示される。
図8−63は、大当り図柄停止時の擬似連続SPリーチ演出の具体例を説明するための説明図である。なお、図8−63において、(A)(B)(C)(D)(E)(F)の順に演出画面が遷移する。
図8−63(A)に示すように、変動時間4分22秒の超ロング変動表示(図8−58のステップ097IWS1701F参照)が実行されたとする。画像表示装置5では飾り図柄097IW100と小図柄097IW101とが通常変動の変動パターンによる変動表示を開始する。また、図8−63(A)に示すように、画像表示装置5において、右打ち操作を促す右打ち表示097IW004も表示される。
図8−63(B)に示すように、変動表示が開始されてから一定時間が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「787」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−63(C)に示すように、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ1による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−63(D)に示すように、変動表示が開始されてから一定時間が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「686」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−63(E)に示すように、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ2による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−63(F)に示すように、変動表示が開始されてから4分22秒が経過すると飾り図柄097IW100が大当り図柄で停止する(本例では「777」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。また、このとき、小図柄097IW101の変動表示も停止し、大当り図柄が表示される。
(変形例1における高速擬似連演出の具体例)
次に、高速擬似連演出の具体例について説明する。図8−64〜図8−65は、変形例1における高速擬似連演出の具体例を説明するための説明図である。なお、図8−64〜図8−65において、(A)(B)(C)(D)(E)(F)(G)(H)(A)(B)・・・の順または(A)(B)(C)(D)(E)(F)(G)(H)の順または(A)(B)(C)(D)(E)(F)(G)(I)の順に演出画面が遷移する。
図8−64(A)に示すように、変動時間4分22秒の超ロング変動表示(図8−58のステップ097IWS1701F参照)が実行されたとする。画像表示装置5では飾り図柄097IW100と小図柄097IW101とが変動表示を開始する。また、図8−64(A)に示すように、画像表示装置5において、右打ち操作を促す右打ち表示097IW004も表示される。
図8−64(B)に示すように、変動表示が開始されてから一定時間(本例では2秒)が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「567」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−64(C)に示すように、仮停止から一定時間(本例では2秒)が経過すると、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ1による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−64(D)に示すように、再度変動表示が開始されてから一定時間(本例では2秒)が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「123」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−64(E)に示すように、仮停止から一定時間(本例では2秒)が経過すると、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ1による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−64(F)に示すように、再度変動表示が開始されてから一定時間(本例では2秒)が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で仮停止する(本例では「345」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
図8−65(G)に示すように、仮停止から一定時間(本例では2秒)が経過すると、仮停止している飾り図柄097IW100は再度変動表示される。このとき、SPリーチ1による変動表示が行われる。なお、小図柄097IW101は変動表示を継続している。
そして、図柄の変動開始から4分22秒が経過していない場合は図8−64(A)に戻る。ただし、仮停止する図柄は仮停止のたびに異なる。また、図柄の変動開始から4分22秒が経過する場合は、はずれ図柄が停止するときは図8−65(H)に進む一方、大当り図柄が停止するときは図8−65(I)に進む。
図8−65(H)に示すように、図柄の変動表示の開始から4分22秒が経過すると飾り図柄097IW100がはずれ図柄で停止する(本例では「235」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。また、このとき、小図柄097IW101の変動表示も停止し、はずれ図柄が表示される。
図8−65(H)に示すように、図柄の変動表示の開始から4分22秒が経過すると飾り図柄097IW100が大当り図柄で停止する(本例では「777」)。本例では飾り図柄097IW100が揺れている状態で停止する。また、このとき、小図柄097IW101の変動表示も停止し、大当り図柄が表示される。
なお、図8−60〜図8−65に示す例では、超ロング変動演出のうちロングシャッター演出、擬似連続SPリーチ演出、および高速擬似連演出を実行する場合に示したが、超ロング変動演出として祝福演出を決定した場合には、4分22秒の変動時間にわたって所定の動画像を再生する演出を実行し、大当りの発生を祝福するような態様の演出が実行される。
また、例えば、高速擬似連演出を実行する場合に、図8−65(I)で大当りとなる場合に、大当りの発生を祝福するような態様の祝福演出に移行するように構成してもよい。
(変形例2)
次に、特徴部IW097の変形例2について説明する。上記特徴部IW097では第1保留記憶数の数によってのみ超ロング変動演出を選択する例を挙げたが、第1保留記憶数の数と特別図柄の変動回数に応じて超ロング変動演出を選択してもよい。変形例2は、特別図柄の変動回数が所定回数未満であるときに第1保留記憶数が4個である場合は変動パターンテーブルG(超ロング変動演出)を選択する。これにより、不必要な状況での超ロング変動演出の実行を防止でき、適切な制御を実現できる。以下、変形例2について説明するが上記実施形態と同様の部分については説明を省略する。
なお、上記特徴部IW097や変形例1と変形例2を組み合わせて実施することも可能である。この場合もより射幸性を抑えて健全な遊技機を提供できるともに興趣の低下を防止できる。
(変形例2における特別図柄通常処理)
図8−66は、変形例2における特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップ097IWS110)を示すフローチャートである。変形例2では、ステップ097IWS57で合算保留記憶数カウンタの値を減算すると、CPU103は、特別図柄の変動回数をカウントする変動回数カウンタの値に1加算する(ステップ097IWS57A)。なお、ステップ097IWS61以降の処理は、図8−19および図8−20で示したそれらの処理と同様である。
なお、変形例2では、例えば、CPU103は、小当りが発生したタイミングで変動回数カウンタの値をリセットする。従って、変形例2では、変動回数カウンタを用いて、最後に小当りが発生してからの変動表示の実行回数がカウントされる。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、最後の大当りが発生してからの変動表示の実行回数をカウントするように構成してもよいし、遊技機に電源が投入されてからの変動表示の実行回数をカウントするように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
(変形例2における変動パターン設定処理)
図8−67は、変形例2における特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップ097IWS111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、表示結果が小当りであるか否かを確認する(ステップ097IWS1701)。
表示結果が小当りの場合には、CPU103は、変動回数カウンタの値が5以上であるか否かを確認する(ステップ097IWS1705X)。変動回数カウンタの値が5以上でない場合は、第1保留記憶数が4個であるか否かを確認する(ステップ097IWS1702)。そしてCPU103は、変動回数カウンタの値が5以上である場合、または第1保留記憶数が4個でない場合(すなわち、3個以下である場合)は変動パターンテーブルFを選択し(ステップ097IWS1703)、第1保留記憶数が4個である場合は変動パターンテーブルGを選択する(ステップ097IWS1704)。
なお、ステップ097IWS1705以降の処理は、図8−21で示したそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、本特徴部097IWおよび各変形例には、以下に示す(1−1)、(1−2)、(1−3)、(2)〜(10)に示す発明の構成が示されている。
(1−1)第1識別情報(例えば、第1特別図柄)と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)とを含む識別情報の可変表示を行うことが可能な遊技機であって、特定経路(例えば、第1経路(左打ち経路))を通過する遊技媒体(例えば、遊技球)が通過可能に設けられた第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)と、特別経路(例えば、第2経路(右打ち経路))を通過する遊技媒体が通過可能に設けられた第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)と、識別情報の可変表示として、第1始動条件が成立すること(例えば、第1始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづく第1識別情報の可変表示と、第2始動条件が成立すること(例えば、第2始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづく第2識別情報の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS110〜S113を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(第2保留記憶バッファ)と、非特別状態(例えば、非時短状態)よりも第2始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS168,S175,S537B,S537Cを実行する部分)と、特別状態において、特別経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特別出力を実行可能な特別出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS36を実行する部分)と、特別状態において所定条件が成立したこと(例えば、時短回数に到達したこと、小当り変動の図柄確定期間の開始、大当り変動の開始)にもとづいて、特定経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特定出力を実行可能な特定出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS37を実行する部分)と、を備え、第1始動条件は、第1通過領域を遊技媒体が通過すること(例えば、第1始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづいて成立し、第2始動条件は、第2通過領域を遊技媒体が通過すること(例えば、第2始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづいて成立し、可変表示実行手段は、第1保留記憶と第2保留記憶とが記憶されている場合に第2識別情報の可変表示を優先して実行し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS52〜S54を実行する部分)、第1保留記憶が所定数以上(例えば、4個)であるときに所定期間以上の可変表示期間(例えば、4分22秒)の特別可変表示(例えば、変動パターンPT6−2)が第2識別情報の可変表示として選択され(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ097IWS1702でYのときステップ097IWS1704,S1706を実行する)、第1保留記憶が所定数未満(例えば、0〜3個)であるときに所定期間よりも短い可変表示期間(例えば、60秒)の所定可変表示(例えば、変動パターンPT6−1)が第2識別情報の可変表示として選択される(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ097IWS1702でNのときステップ097IWS1703,S1706を実行する)ことを特徴とする。そのような構成によれば、出玉速度の低下により射幸性を抑制し、健全な遊技性を実現することができるとともに、興趣の低下を抑制することができる。すなわち、第2識別情報の可変表示として比較的長い特別可変表示が選択されうるので、出玉速度の低下により射幸性を抑制し、健全な遊技性を実現することができる。また、第1保留記憶が所定数未満であるときに、第2識別情報の可変表示として特別可変表示が選択されないので、興趣の低下を抑制することができる。
なお、本例では、特定出力として発射位置指定信号1を出力し、特別出力として発射位置指定信号3を出力する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定出力として、左打ち操作を促すためのLEDを点灯させたり、画像表示装置5において左打ち表示を表示したりするなど、左打ち操作を促す様々な出力態様が考えられる。また、例えば、特別出力として、右打ち操作を促すためのLEDを点灯させたり、画像表示装置5において右打ち表示を表示したりするなど、右打ち操作を促す様々な出力態様が考えられる。
また、本例では、所定数以上として、第1保留記憶数が4個である場合に超ロング変動の変動パターンPT6−2を選択する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1保留記憶数が3個以上である場合に超ロング変動の変動パターンPT6−2を選択するように構成してもよく、所定数として様々な態様が考えられる。
(1−2)第1識別情報(例えば、第1特別図柄)と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)とを含む識別情報の可変表示を行い、特定結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、特定経路(例えば、第1経路(左打ち経路))を通過する遊技媒体(例えば、遊技球)が通過可能に設けられた第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)と、特別経路(例えば、第2経路(右打ち経路))を通過する遊技媒体が通過可能に設けられた第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)と、識別情報の可変表示として、第1始動条件が成立すること(例えば、第1始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづく第1識別情報の可変表示と、第2始動条件が成立すること(例えば、第2始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづく第2識別情報の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS110〜S113を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(第2保留記憶バッファ)と、非特別状態(例えば、非時短状態)よりも第2始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS168,S175,S537B,S537Cを実行する部分)と、特別状態において、特別経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特別出力を実行可能な特別出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS36を実行する部分)と、特別状態において特殊可変表示(例えば、大当り変動)の開始に対応して、特定経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特定出力を実行可能な特定出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS37を実行する部分)と、を備え、特別出力手段は、特殊可変表示の終了後に有利状態に制御されるときに特別出力を実行可能であり(図8−59参照)、第1始動条件に関する特別条件が成立したこと(例えば、ステップ097IWS1701EのY)にもとづいて、所定期間以上の可変表示期間(例えば、4分22秒)の特別可変表示(例えば、超ロング変動の変動パターン)が可変表示として選択され(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ097IWS1701EでYのときステップ097IWS1701F,S1706を実行する)、特別条件が成立していないときに特別可変表示が選択されない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ097IWS1701EでNのときステップ097IWS1705,S1706を実行する)ことを特徴とする。そのような構成によれば、出玉速度の低下により射幸性を抑制し、健全な遊技性を実現することができるとともに、興趣の低下を抑制することができる。すなわち、可変表示として比較的長い特別可変表示が選択されうるので、出玉速度の低下により射幸性を抑制し、健全な遊技性を実現することができる。また、特別条件が成立していなければ特別可変表示が選択されないので、興趣の低下を抑制することができる。
(1−3)第1識別情報(例えば、第1特別図柄)と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)とを含む識別情報の可変表示を行い、特定結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、特定経路(例えば、第1経路(左打ち経路))を通過する遊技媒体(例えば、遊技球)が通過可能に設けられた第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)と、特別経路(例えば、第2経路(右打ち経路))を通過する遊技媒体が通過可能に設けられた第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)と、識別情報の可変表示として、第1始動条件が成立すること(例えば、第1始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづく第1識別情報の可変表示と、第2始動条件が成立すること(例えば、第2始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづく第2識別情報の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS110〜S113を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(第2保留記憶バッファ)と、非特別状態(例えば、非時短状態)よりも第2始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS168,S175,S537B,S537Cを実行する部分)と、特別状態において、特別経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特別出力を実行可能な特別出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS36を実行する部分)と、特別状態において所定条件が成立したこと(例えば、時短回数に到達したこと、小当り変動の図柄確定期間の開始、大当り変動の開始)にもとづいて、特定経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特定出力を実行可能な特定出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS37を実行する部分)と、演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、を備え、第1始動条件に関する特別条件が成立したこと(例えば、ステップ097IWS1701EのY)にもとづいて、可変表示の表示結果が特定結果であるときと可変表示の表示結果が非特定結果であるときとで共通に、所定期間以上の可変表示期間(例えば、4分22秒)の特別可変表示(例えば、超ロング変動の変動パターン)が選択され(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ097IWS1701EでYのときステップ097IWS1701F,S1706を実行する)、演出実行手段は、特別可変表示において、第1演出部と、該第1演出部よりも後に実行され可変表示の表示結果を報知するための第2演出部と、を含む特別演出(例えば、ロングシャッター演出)を実行し(図8−60参照)、特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第1演出部の演出期間(例えば、3分52秒)の方が、非特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第1演出部の演出期間(例えば、4分17秒)よりも短く(図8−60参照)、特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第2演出部の演出期間(例えば、30秒)の方が、非特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第2演出部の演出期間(例えば、5秒)よりも長い(図8−60参照)ことを特徴とする。そのような構成によれば、出玉速度の低下により射幸性を抑制し、健全な遊技性を実現することができるとともに、共通の特別可変表示が選択される点でプログラムやデータの容量を削減することができる。すなわち、可変表示として比較的長い特別可変表示が選択されうるので、出玉速度の低下により射幸性を抑制し、健全な遊技性を実現することができる。また、特定結果が導出表示されるときも非特定結果が導出表示されるときも共通に特別可変表示が選択される点でプログラムやデータの容量を削減することができる。また、有利状態に制御される可変表示における興趣の低下を抑制することができる。
(2)(1−1)または(1−2)において、特定結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、演出実行手段は、特別可変表示において、第1演出部と、該第1演出部よりも後に実行され可変表示の表示結果を報知するための第2演出部と、を含む特別演出(例えば、ロングシャッター演出)を実行し(図8−60参照)、特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第1演出部の演出期間(例えば、3分52秒)の方が、非特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第1演出部の演出期間(例えば、4分17秒)よりも短く(図8−60参照)、特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第2演出部の演出期間(例えば、30秒)の方が、非特定結果が導出表示されるときの特別可変表示における第2演出部の演出期間(例えば、5秒)よりも長い(図8−60参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態に制御される可変表示における興趣の低下を抑制することができる。
(3)(1−1)〜(1−3)または(2)において、特別可変表示において実行される演出は、非特別状態における第1識別情報の可変表示中に実行される演出(例えば、SPリーチ(スーパーリーチ))と共通の特定演出(例えば、擬似連続SPリーチ演出)を含み、特定演出は、特別状態における第2識別情報の可変表示中に実行される特別演出(例えば、ロングシャッター演出)とは異なる演出であるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別可変表示における演出を第1識別情報の可変表示中に実行される演出と共通の特定演出とすることによって、特別可変表示における演出と特別可変表示以外の演出とで異なる印象を与えて興趣を向上できる。また、これとともに、特別可変表示専用の演出が不要となる点で演出の実行に係るデータやプログラムの容量を削減できる。
(4)(1−1)〜(1−3)から(3)のうちのいずれかにおいて、特別条件が成立していないときの特別状態での第2識別情報の可変表示において実行される演出と特別可変表示において実行される演出として、所定演出を複数回繰り返す繰り返し演出(例えば、擬似連、高速擬似連演出)を共通の演出として実行可能であり、特別条件が成立していないときの特別状態での第2識別情報の可変表示よりも、特別可変表示のほうが所定演出の繰り返し回数が多い(例えば、超ロング変動演出として実行される高速擬似連演出では、通常の擬似連と比べて高速に実行され仮停止表示および再変動の回数が多い)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別可変表示における演出を第2識別情報の可変表示において実行される演出と共通の繰り返し演出とし、特別可変表示が実行される際の違和感を軽減することができる。また、これとともに、特別可変表示専用の演出が不要となる点で演出の実行に係るデータやプログラムの容量を削減できる。
(5)(1−1)〜(1−3)から(4)のうちのいずれかにおいて、演出を実行可能な演出実行手段を備え、特別状態制御手段は、第1識別情報の可変表示にもとづいて制御された特別状態において識別情報の可変表示を所定回行うことを契機に非特別状態に制御するとともに(例えば、第2特別図柄の変動表示を7回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計20回終了するまで第1時短状態に制御し)、第2識別情報の可変表示にもとづいて制御された特別状態(例えば、第2時短状態)において識別情報の可変表示を所定回行うことを契機に非特別状態に制御し(例えば、第2特別図柄の変動表示を7回終了するか、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合計20回終了するまで第2時短状態に制御し)、演出実行手段は、第1識別情報の可変表示にもとづいて制御された特別状態と、第2識別情報の可変表示にもとづいて制御された特別状態とで、第2識別情報の可変表示に対応する演出として共通の演出を実行可能であり(例えば、第1時短状態と第2時短状態とで第2特別図柄の変動に対応する変動パターンとして共通の変動パターンを選択する(図8−9(E)参照))、可変表示実行手段は、複数の可変表示期間のうちいずれかの可変表示期間を選択し、選択した可変表示期間の識別情報の可変表示を実行し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ097IWS1706,S1708,S1709を実行する)、第1識別情報の可変表示にもとづいて制御された特別状態と、第2識別情報の可変表示にもとづいて制御された特別状態とで、異なる割合にて第1識別情報の可変表示の可変表示期間を選択する(例えば、第1時短状態と第2時短状態とで第1特別図柄の変動に対応する変動パターンとして異なる変動パターンを選択する(図8−9(B)、(C)参照))ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、不必要な状況における特別可変表示の実行を防止することができ、適切な制御を実現できる。
(6)(1−1)〜(1−3)から(5)のうちのいずれかにおいて、可変表示の回数に応じて異なる割合にて可変表示期間を選択する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS1071X,S1703,S1704を実行する部分。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、不必要な状況における特別可変表示の実行を防止することができ、適切な制御を実現できる。
(7)(1−1)〜(1−3)から(6)のうちのいずれかにおいて、特別経路へ向けた遊技媒体の発射を促す発光体(例えば、右打ちLED097IW10、右打ち報知LED097IW20)を発光させる発光体制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS1131,S1139,S136,S142を実行する部分。例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS665を実行する部分。)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技媒体の発射方向の適切な報知を実現できる。
(8)(1−1)〜(1−3)から(7)のうちのいずれかにおいて、特定出力手段は、特別状態が終了した後の期間であって、特別状態が終了したときに記憶されている保留記憶にもとづく可変表示が実行される特別期間(例えば、残保留消化期間)において特定出力を実行可能であり、特別期間において、第1識別情報の可変表示として特別可変表示を行わない(残保留消化期間は通常状態であるから、変動パターンPT3−1,3−2は選択されない。図8−9(A)参照。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、出玉速度の低下により射幸性を抑制し、健全な遊技性を実現することができるとともに、興趣の低下を抑制することができる。
(9)(1−1)〜(1−3)から(8)のうちのいずれかにおいて、遊技媒体が通過可能な開状態と遊技媒体が通過困難な閉状態とに制御可能な可変入賞手段(例えば、大入賞口)と、可変入賞手段への遊技媒体の通過を検出する検出手段(例えば、カウントスイッチ097IW24)と、有利状態において、可変入賞手段を開状態に制御し、検出手段によって可変入賞手段への遊技媒体の通過が特定回(例えば、9回)検出されたことにもとづいて可変入賞手段を閉状態に制御可能な可変入賞制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ097IWS117〜S120を実行する部分)と、検出手段によって遊技媒体が検出されたことにもとづいて価値を付与する価値付与手段(例えば、大入賞口に遊技球が進入したときに、所定個数(例えば、14個)の遊技球が賞球として払い出す部分)と、を備え、検出手段は、特定回を超えた特別回目の可変入賞手段への遊技媒体の通過を検出可能である(例えば、カウントスイッチ097IW24は、大入賞口への所定個数(例えば、9個)を超えた数の遊技球の入賞(オーバー入賞)についても検出可能である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定回を超える可変入賞手段への遊技媒体の通過を狙った遊技者の打ち出しを抑制することができる。
具体的に、上述したように、大当り遊技状態において、大入賞口を開放状態に制御し、該大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達したこと(大入賞口への遊技球の入賞が9回検知されたこと)を条件に該大入賞口を閉鎖状態に制御するラウンド遊技を行うこととしたが、こういった遊技機において、大入賞口への所定個数(例えば9個)を超えた数の遊技球の入賞(オーバー入賞)を意図的に狙う打ち方(捻り打ち)がなされることが想定される。捻り打ちとは、該所定個数よりも1個少ない数(例えば8個)の遊技球が既に入賞している状態において、低速で遊技球を1個発射するとともに高速で遊技球を1個発射することにより、高速で発射された遊技球が低速で発射された遊技球に追いつき、1個目の遊技球が大入賞口に進入してから閉鎖状態が完了するまでの期間に2個目の遊技球が大入賞口に進入することを狙う打ち方である。しかし、捻り打ちがなされたものの1個目に発射された遊技球の速度が遅すぎると、該1個目の遊技球は左側領域を流下することが考えられる。その場合、1個目の遊技球が第1始動入賞口へ入賞するとともに、2個目の遊技球は大入賞口へ入賞してラウンド遊技が終了し、大当り遊技状態の終了後に第1特別図柄の変動が行われることがあるが、該第1特別図柄の変動の変動時間として長変動(変動パターンPT3−1,PT3−2参照)を選択する構成とすることにより、一定時間あたりの賞球数が減少し、遊技店にとって好ましくない打ち方である捻り打ちを抑制することができる。
(10)(1−1)〜(1−3)から(9)のうちのいずれかにおいて、可変表示の表示結果として特定結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS117〜S120を実行する部分)、可変表示実行手段は、可変表示の表示結果として特定結果とは異なる所定結果(例えば、はずれ図柄)を表示可能であり、所定結果として、特別状態への制御の契機とならない第1所定結果(例えば、はずれ図柄(時短なし))と、特別状態への制御の契機となる第2所定結果(例えば、時短はずれ図柄)と、を表示可能であり、非特別状態において、第2所定結果の表示期間(例えば、20秒間)は、第1所定結果の表示期間(例えば、0.5秒間)よりも長く(本例では、図8−46(B)および図8−47(A)参照)、非特別状態における第2所定結果の表示期間において、特別状態への制御を開始することを報知する報知演出(本例では、モード移行演出)を実行可能な報知演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS847を実行する部分)を備え、特別状態における第2所定結果の表示期間(本例では、10秒間)は、非特別状態における第2所定結果の表示期間よりも短い(本例では、図8−47(A),(B)参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、非特別状態において報知演出の実行期間を確保でき、遊技に対する興趣を向上させることができるとともに、第1所定結果の表示期間と特別状態における第2所定結果の表示期間とを短縮することができ、可変表示効率を高めることができる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 第1識別情報と第2識別情報とを含む識別情報の可変表示を行い、特定結果が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    特定経路を通過する遊技媒体が通過可能に設けられた第1通過領域と、
    特別経路を通過する遊技媒体が通過可能に設けられた第2通過領域と、
    識別情報の可変表示として、第1始動条件が成立することにもとづく第1識別情報の可変表示と、第2始動条件が成立することにもとづく第2識別情報の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段と、
    第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段と、
    第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段と、
    非特別状態よりも前記第2始動条件が成立しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
    前記特別状態において、前記特別経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特別出力を実行可能な特別出力手段と、
    前記特別状態において所定条件が成立したことにもとづいて、前記特定経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特定出力を実行可能な特定出力手段と、
    演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
    前記第1始動条件に関する特別条件が成立したことにもとづいて、可変表示の表示結果が前記特定結果であるときと可変表示の表示結果が非特定結果であるときとで共通に、所定期間以上の可変表示期間の特別可変表示が選択され、
    前記演出実行手段は、前記特別可変表示において、第1演出部と、該第1演出部よりも後に実行され可変表示の表示結果を報知するための第2演出部と、を含む特別演出を実行し、
    前記特定結果が導出表示されるときの前記特別可変表示における前記第1演出部の演出期間の方が、前記非特定結果が導出表示されるときの前記特別可変表示における前記第1演出部の演出期間よりも短く、
    前記特定結果が導出表示されるときの前記特別可変表示における前記第2演出部の演出期間の方が、前記非特定結果が導出表示されるときの前記特別可変表示における前記第2演出部の演出期間よりも長い
    ことを特徴とする遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021115358A (ja) * 2020-01-29 2021-08-10 株式会社ソフイア 遊技機

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