JP2021162045A - 緩衝器 - Google Patents

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Naoya Kato
誠 花井
Makoto Hanai
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Abstract

【課題】所望の減衰特性を容易に得ることができる緩衝器を提供する。【解決手段】緩衝器1は、第1拡縮部10、第2拡縮部20、及び減衰部40を備えている。第1拡縮部10及び第2拡縮部20は、内部に作動流体が充填される第1圧力室R1及び第2圧力室R2をそれぞれ形成して拡縮自在に設けられている。減衰部40は、圧力室R1,R2を連通する。減衰部40は、圧力室R1,R2の拡縮に伴って圧力室R1,R2との間を流通する作動流体の流れに抵抗を付与する。また、減衰部40は第1筒状体41及び第2筒状体42を有している。筒状体41,42は弾性を有し、筒状体41,42の内部空間と外部空間とを連通するオリフィス41A,42Aが形成されている。そして、筒状体41,42は、作動流体がオリフィス41A,42Aを流通して圧力室R1,R2との間を流通する形態で、圧力室R1,R2に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は緩衝器に関する。
特許文献1は従来の緩衝器を開示している。この緩衝器は、空圧緩衝器本体と、出力軸と、密閉体と、減衰通路とを備えている。空圧緩衝器本体は、気体が充填される圧力室を両端に備えた筒状に形成されている。各圧力室は弾性を有して伸縮自在に設けられた密閉体によって密閉されている。また、各圧力室は減衰通路によって連通されている。減衰通路は、流通する気体の流れに抵抗を付与する。これにより、特許文献1の緩衝器は、密閉体の伸縮に伴って各圧力室の大きさが変化し、気体が圧力室間を交流して減衰力を発生させることができる。
特開2012−172817号公報
ところで、伸縮量に応じて減衰力の大きさの異なる緩衝器が知られている。特許文献1には、減衰弁として、ロータリーバルブやソレノイドバルブ等の可変減衰弁を適用できることが例示されており、これらを用いることで伸縮量に応じて減衰力の大きさを変更することが考えられる。しかし、このような可変減衰弁を用いる場合には、構造や制御系が複雑になってしまうといった課題があった。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、所望の減衰特性を容易に得ることができる緩衝器を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の緩衝器は、第1拡縮部、第2拡縮部、及び減衰部を備えている。第1拡縮部及び第2拡縮部は、内部に作動流体が充填される第1圧力室及び第2圧力室をそれぞれ形成して拡縮自在に設けられている。減衰部は、第1圧力室及び第2圧力室を連通する。減衰部は、第1圧力室及び第2圧力室の拡縮に伴って第1圧力室と第2圧力室との間を流通する作動流体の流れに抵抗を付与する。また、減衰部は筒状体を有している。筒状体は、弾性を有し、筒状体の内部空間と外部空間とを連通するオリフィスが形成されている。そして、筒状体は、作動流体がオリフィスを流通して第1圧力室と第2圧力室との間を流通する形態で、第1圧力室及び第2圧力室の少なくとも一方内に配置されている。
この緩衝器は、2つの拡縮部のうちの一方が収縮すると他方が伸長する。これにより、2つの圧力室が拡縮し、減衰部を流通する作動流体の流れが生じる。作動流体は、減衰部のオリフィスを流通する際に抵抗を付与される。この抵抗力は、緩衝器に対して作用している外力を抑制する減衰力として作用する。また、圧力室内に配置された筒状体は、圧力室を形成する拡縮部の収縮によって圧縮される。圧縮された筒状体は弾性変形するので、筒状体に形成されたオリフィスも変形する。これにより、拡縮部の収縮度合いに応じてオリフィスの流路断面の大きさを変化させることができるので、収縮量に対して依存性を持たせた減衰特性とすることができる。
したがって、本発明の緩衝器は、所望の減衰特性を容易に得ることができる。
本発明に係る緩衝器において、筒状体は、弾性を有する弾性部と、環状に形成されて弾性部に連結され、弾性部の外周方向への拡張を抑制する剛性部と、を有し得る。この場合、筒状体の弾性変形に軸方向への方向性をもたせることができる。これにより、外周方向にも自由に拡張可能な場合と比較して、拡縮部の拡縮量と圧力室容積の変化との相関を高めることができ、オリフィスの流路面積の大きさの変化の制御が容易になる。その結果、減衰特性の調整の簡易化を図ることができる。
本発明に係る緩衝器において、オリフィスは、筒状体の軸方向に複数設けられ得る。この場合、オリフィスの数の変更によって減衰力の調整を容易に行うことができる。
本発明に係る緩衝器において、筒状体は、軸方向において厚さが異なって形成され得る。この場合、筒状体の弾性率を軸方向の位置によって異ならせることができる。すなわち、厚さを小さくすることによって、その断面における弾性率を他の断面よりも小さくすることができるので、弾性率を自在に設定することができる。これにより、受ける外力の大きさに応じて筒状体の圧縮量を自在に設定することができる。その結果、オリフィスにおける流路面積の大きさを圧縮量に応じた所望の大きさに設定することができ、圧縮量に対してより依存性を持たせた減衰特性とすることができる。
本発明に係る緩衝器において、複数のオリフィスは、筒状体の軸方向において径が異なって形成され得る。この場合、オリフィス径の違いによって筒状体の軸方向における断面積の大きさを異ならせることができる。このため、筒状体の弾性率を軸方向の位置によって異ならせることができる。すなわち、より大きな径のオリフィスを形成することによって、その断面における弾性率を他の断面よりも小さくすることができる。これにより、受ける外力の大きさに応じて筒状体の圧縮量を自在に設定することができる。その結果、オリフィスにおける流路面積の大きさを圧縮量に応じた所望の大きさに設定することができ、圧縮量に対してより依存性を持たせた減衰特性とすることができる。
本発明に係る緩衝器において、オリフィスは、筒状体の周方向に複数設けられ得る。複数のオリフィスは、筒状体の軸方向において個数が異なって設けられ得る。この場合、オリフィスの数が軸方向で異なっていることによって、筒状体の軸方向における断面積の大きさを異ならせることができる。ので、圧縮量に応じた筒状体の圧縮部位を軸方向において異ならせることができ、所望の減衰特性を容易に得ることができる。
実施形態1に係る緩衝器を取り付けた車両を模式的に示す図である。 図1の要部拡大図である。 実施形態1に係る緩衝器を模式的に示す図である。 実施形態1に係る緩衝器の作用を説明するための図であり、図2の状態よりも車輪が上方に移動した状態を示す。 実施形態1に係る緩衝器の作用を説明するための図であり、図2の状態よりも車輪が下方に移動した状態を示す。 実施形態2に係る緩衝器を模式的に示す図である。 実施形態3に係る緩衝器を模式的に示す図である。 実施形態4に係る緩衝器を模式的に示す図である。 実施形態5に係る緩衝器を模式的に示す図である。 実施形態6に係る緩衝器を模式的に示す図である。 実施形態7に係る緩衝器を模式的に示す図である。
本発明の緩衝器を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、車両に取り付けられる緩衝器を例示する。また、緩衝器の作動流体として、気体である空気を例示する。また、以下の説明において、上下、左右方向とは、緩衝器の取り付けられる車両における上下、左右方向を意味しており、図1〜図5に表れる上下、左右方向をそれぞれ示すものとする。
<実施形態1>
実施形態1の緩衝器1は、図1及び図2に示すように、車両Vに取り付けられる。車両Vは、ボディBに対して車輪Wを上下方向に相対移動自在に支持するサスペンション装置2を備えている。サスペンション装置2は、2つのサスペンションアーム3,4を備えている。サスペンション装置2は、これら2つのサスペンションアーム3,4が上下に並んで配置されたいわゆるダブルウィッシュボーン式である。各サスペンションアーム3,4は、ボディBに回動自在に支持されている。具体的には、サスペンションアーム3は、その基端側が車両Vの前後方向に延びる回動軸C1周りに回動自在に支持されている。サスペンションアーム4は、その基端側が回動軸C1の上方に設定された回動軸C2周りに回動自在に支持されている。回動軸C2は、回動軸C1と同様に、車両Vの前後方向に延びて設定されている。サスペンションアーム3,4の各先端側は、基端側から車両Vの左右方向(図1では、左方向)に延伸して車輪W側のナックルKに回動自在にそれぞれ接続されている。
サスペンション装置2は、ボディBと車輪Wとの間に取り付けられる図示しない懸架ばねを備えている。懸架ばねは、ボディBに対して車輪Wが下方に相対移動する方向の弾性力を付与する。このような車両Vにおいて、懸架ばねによって支持されるボディBと、このボディBに対して固定的に配置される各種部材等がばね上部材であり、懸架ばねに吊り下がる車輪W、ナックルK、サスペンションアーム3,4等、ボディBに対して相対移動可能に配置された各種部材がばね下部材である。緩衝器1は、懸架ばねの弾性力が作用した状態のばね上部材群とばね下部材群との相対移動に対して抵抗を付与することで、それらの相対移動を抑制して減衰させる。緩衝器1は、ばね上部材であるボディBと、ばね下部材であるサスペンションアーム3,4との間に取り付けられる。
図1〜図3に示すように、緩衝器1は、第1拡縮部10、第2拡縮部20、中間部材30、及び減衰部40を備えている。第1拡縮部10は、内部に作動流体が充填される第1圧力室R1を形成して拡縮自在に設けられている。本実施形態における第1拡縮部10は、軸方向の両端が気密に閉塞された筒状をなしており、軸方向に伸縮自在に設けられている。第1拡縮部10は、車両Vに取り付けられた状態において、伸縮方向の一端である下端10Aがサスペンションアーム3に接続される。第1拡縮部10の伸縮方向の他端である上端10Bは、後述する中間部材30に接続されている。
第2拡縮部20は、内部に作動流体が充填される第2圧力室R2を形成して拡縮自在に設けられている。本実施形態において、第2拡縮部20は、第1拡縮部10と略同等の構成を採用しており、軸方向の両端が気密に閉塞された筒状をなし、軸方向に伸縮自在に設けられている。第2拡縮部20は、伸縮方向の一端である上端20Bが、車両Vに取り付けられた状態においてサスペンションアーム4に接続される。第2拡縮部20の伸縮方向の他端である下端20Aは後述する中間部材30に接続されている。
図3に示すように、第1拡縮部10は、ベローズ11及び2つの蓋部材12,13を有して構成されている。ベローズ11は、両端が開口した筒状をなしている。ベローズ11はゴム製である。ベローズ11は、外部からの荷重を受けて弾性変形し、外部からの荷重が除かれると元の形状(例えば、図2の形状)に弾性的に復元する。蓋部材12,13は金属製の円板状をなす部材である。蓋部材12,13は、ベローズ11の軸方向両端の開口をそれぞれ気密に閉塞する。第1拡縮部10は、これらベローズ11及び蓋部材12,13により囲んだ第1圧力室R1を内部に形成している。第2拡縮部20は、第1拡縮部10と同様の構成であり、ベローズ11及び2つの蓋部材12,13のそれぞれ相当するベローズ21及び2つの蓋部材22,23を有して構成されている。第2拡縮部20は、これらベローズ21及び蓋部材22,23により囲んだ第2圧力室R2を内部に形成している。
中間部材30は、第1拡縮部10と第2拡縮部20との間に配置されて第1拡縮部10と第2拡縮部20とを連結している。中間部材30は、偏平な円柱状に形成されている。上述のように、中間部材30の軸方向の両端には、第1拡縮部10の上端10B及び第2拡縮部20の下端20Aがそれぞれ接続されている。これにより、本実施形態の中間部材30は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20を伸縮方向に直列に連結している。また、これにより、中間部材30は、第1圧力室R1及び第2圧力室R2を、中間部材30の軸方向長さ程度、より詳細には、中間部材30の軸方向長さと、第1拡縮部10の蓋部材13の板厚と、第2拡縮部20の蓋部材22の板厚との和と略同等の間隔で配置している。また、中間部材30は、緩衝器1が車両Vに取り付けられた状態において、車両VのボディBに固定的に接続される。本実施形態の場合、中間部材30は、固定部材31を介してボディBに固定されている。中間部材30は貫通流路30Aを形成している。貫通流路30Aは、中間部材30の軸方向に貫通して形成されている。貫通流路30Aは、後述する第1筒状体41及び第2筒状体42の内部空間を連通する連通路である。本実施形態において、中間部材30は後述する減衰部40を構成する。
緩衝器1は、車両Vに取り付けられた状態において、下から第1拡縮部10、中間部材30、及び第2拡縮部20の順に、上下方向に並んで配置される。緩衝器1は、車両Vに取り付けられた状態において、下端側の第1拡縮部10がサスペンションアーム3に接続されるとともに、上端側の第2拡縮部20がサスペンションアーム4に接続される。また、上述のように、中間部材30は、緩衝器1が車両Vに取り付けられた状態において、車両VのボディBに固定的に配置される。これにより、緩衝器1は、ボディBと車輪Wの上下方向の相対移動に伴って第1拡縮部10及び第2拡縮部20が上下方向に伸縮することで、第1圧力室R1及び第2圧力室R2の容積が変化する。
具体的には、緩衝器1は、ボディBに対して車輪Wが上方に相対移動した場合、第1拡縮部10が収縮して第1圧力室R1の容積が減少するとともに、第2拡縮部20が伸長して第2圧力室R2の容積が増加する(図4参照)。一方、緩衝器1は、ボディBに対して車輪Wが下方に相対移動した場合、第1拡縮部10が伸長して第1圧力室R1の容積が増加するとともに、第2拡縮部20が収縮して第2圧力室R2の容積が減少する(図5参照)。
減衰部40は、第1圧力室R1及び第2圧力室R2を連通する。減衰部40は、第1圧力室R1及び第2圧力室R2の拡縮に伴って第1圧力室R1と第2圧力室R2との間を流通する作動流体の流れに抵抗を付与する。本実施形態の場合、減衰部40は、図1〜図3に示すように、第1筒状体41及び第2筒状体42の2つの筒状体を有して構成されている。これら第1筒状体41及び第2筒状体42は略同様の構成である。第1筒状体41は第1圧力室R1内に配置されている。第2筒状体42は第2圧力室R2に配置されている。
第1筒状体41は、弾性を有し、第1筒状体41の内部空間と外部空間とを連通するオリフィス41Aが形成された筒状に形成されている。具体的には、図3に示すように、第1筒状体41は、弾性部E及び剛性部Sを具備して構成されている。弾性部Eは環状のゴム製である。剛性部Sは環状の金属板である。第1筒状体41は、これら弾性部E及び剛性部Sを連結して形成されている。具体的には、第1筒状体41は、板状をなす剛性部Sの表面にゴム層を加硫接着により接合して形成されている。第1筒状体41は、複数の弾性部Eと剛性部Sとを交互に積層することによって略円筒形状をなしている。第1筒状体41は、弾性を有する弾性部Eの変形が剛性部Sによって規制されることにより、全体として軸方向への方向性をもって伸縮自在とされている。オリフィス41Aは、環状に形成された弾性部Eを径方向に貫通する形態で、弾性部Eに形成されている。オリフィス41Aは、自然長の弾性部Eにおいて略円形状の断面形状で形成されている。緩衝器1において、減衰部40による減衰力の大きさは、オリフィス41Aを流通する作動流体の流通抵抗の大きさに依存する。オリフィス41Aは複数形成されている。オリフィス41Aは、各層の弾性部Eにつきそれぞれ4つ、周方向に等配で形成されている。すなわち、本実施形態のオリフィス41Aは、第1筒状体41の軸方向及び周方向に、それぞれ複数形成されている。
第1筒状体41は、第1拡縮部10の収縮によって圧縮される形態で、第1圧力室R1内に配置されている。また、第1筒状体41は、作動流体がオリフィス41Aを流通して第1圧力室R1と第2圧力室R2との間を流通する形態で、第1圧力室R1内に配置されている。具体的には、本実施形態の場合、第1筒状体41は、軸方向の一端が第1拡縮部10の中間部材30側の蓋部材13に気密に接続されている。これにより、第1筒状体41の内部空間と貫通流路30Aとを連通させている。また、第1筒状体41の他端は蓋部材12に気密に接続されている。これにより、第1圧力室R1と第2圧力室R2との間を流通する作動流体は、オリフィス41Aを通過して流通する構成とされる。また、第1筒状体41は、自然長における軸方向の長さが、第1拡縮部10の自然長における2つの蓋部材12,13の間隔よりも長く形成されている。これにより、第1筒状体41は、第1圧力室R1に収納された状態では、第1拡縮部10によって軸方向に圧縮された状態とされている。また、第1筒状体41は、第1拡縮部10が軸方向に収縮することによって軸方向に圧縮される。
図3に示すように、第2筒状体42は、第1筒状体41と同様に、弾性部E及び剛性部Sを具備した形態である。第2筒状体42は、第2筒状体42の内部空間と外部空間とを連通するオリフィス42Aが形成された略円筒形状に形成されている。第2筒状体42は、第2拡縮部20の収縮によって圧縮される形態で、2つの蓋部材22,23の間に軸方向に圧縮されて第2圧力室R2内に配置されている。これにより、第2筒状体42は、第2拡縮部20が軸方向に収縮することによって軸方向に圧縮されるとともに、第1圧力室R1と第2圧力室R2との間を流通する作動流体は、オリフィス42Aを通過して流通する。
次に、実施形態1の緩衝器1の作用について説明する。
車両Vにおいて、ボディBに対して車輪Wの相対移動が生じていない状態では、緩衝器1は第1圧力室R1及び第2圧力室R2の圧力が平衡した状態となっている。この状態では、第1圧力室R1と第2圧力室R2との間で作動流体は流通しておらず、減衰力は発生しない。
車両Vにおいて、ボディBに対して車輪Wが上方に相対移動し、これに伴ってサスペンションアーム3,4が上方に移動した場合、例えば、図2に示す状態から図4に示す状態になった場合には、第1拡縮部10が上下方向に収縮して第1圧力室R1の容積が減少する。一方、第2拡縮部20は、上下方向に伸長して第2圧力室R2の容積が増大する。これにより、第1圧力室R1内の作動流体は圧縮されて圧力が上昇するとともに第2圧力室R2内の作動流体は膨張して圧力が低下する。すなわち、第1圧力室R1と第2圧力室R2との間で圧力差が生じる。この圧力差によって作動流体の流れが生じる。具体的には、作動流体は、第1圧力室R1からオリフィス41Aを経て第1筒状体41の内部空間に流入し、貫通流路30A、第2筒状体42の内部空間、オリフィス42Aを経て第2圧力室R2へ流通する。これにより、オリフィス41Aによる減衰力が生じる。
この時、オリフィス41Aは、第1筒状体41が軸方向に圧縮されることによって変形する。具体的には、第1筒状体41は、第1拡縮部10の収縮に伴う収縮によって軸方向に圧縮されると、弾性部Eが圧縮される形態で軸方向に収縮する。オリフィス41Aは、弾性部Eに形成されていることから、弾性部Eの収縮に伴って軸方向に収縮する。これにより、オリフィス41Aは流路面積が小さくなる。すなわち、オリフィス41Aは、第1筒状体41の軸方向の収縮によって略円形状の流路断面が略楕円形状に偏平に変形し、第1拡縮部10の収縮量に応じて流路面積が小さくなる。したがって、第1筒状体41が軸方向に圧縮される際のオリフィス41Aは、第1筒状体41の圧縮量が大きくなるにつれて流路面積がより小さくなり、流通抵抗がより大きくなる。
一方、第2筒状体42のオリフィス42Aは、第2筒状体42が第2拡縮部20の伸長に伴う伸長によって軸方向に伸長されると、略円形状の流路断面が第2拡縮部20の伸長量に応じて軸方向に略楕円形状に偏平に引き延ばされる。すなわち、オリフィス42Aは、第2筒状体42の軸方向の伸長によって略円形状の流路断面が上下方向に略楕円形状に変形し、第2拡縮部20の伸長量に応じて流路面積が大きくなる。このように、緩衝器1は、第1拡縮部10が収縮して第2拡縮部20が伸長すると、第1筒状体41が圧縮され、第2筒状体42が伸長される。このため、第1筒状体41に形成されたオリフィス41Aの流路面積が、第2筒状体42に形成されたオリフィス42Aの流路面積よりも相対的に小さくなる。したがって、緩衝器1において、第1拡縮部10が収縮し、第2拡縮部20が伸長したときに生じる減衰力の大きさは、より小さい流路面積のオリフィス41Aを通過する際の流通抵抗に依存した大きさとなる。また、オリフィス41Aの流路面積の大きさは、第1拡縮部10の収縮量の大きさに応じて小さくなる。これらにより、緩衝器1は、第1拡縮部10の収縮量及び第2拡縮部20の伸長量がそれぞれ大きくなるにつれて減衰力もより大きくなる。
更に、第1拡縮部10が収縮し、第2拡縮部20が伸長する際には、第1筒状体41の弾性部Eは軸方向に圧縮され、第2筒状体42の弾性部Eは、軸方向に伸長される。このため、第1筒状体41及び第2筒状体42の各弾性部Eは、それぞれ反対方向への弾性反発力を生じる。ゴム製の弾性部Eによる弾性反発力は、変形量が大きくなるほど大きくなる。これにより、緩衝器1は、ボディBに対する車輪Wの上方への相対移動が大きくなり、第1拡縮部10の収縮量及び第2拡縮部20の伸長量がそれぞれ大きくなるにつれて、それを抑制するより大きな抗力を発生する。
一方、車両Vにおいて、ボディBに対して車輪Wが下方に相対移動した場合、例えば、図2に示す状態から図5に示す状態になった場合には、緩衝器1は、上述の車輪が上方に相対移動した場合とは反対方向に動作する。これにより、緩衝器1では、第2圧力室R2からオリフィス42Aを経て第2筒状体42の内部空間に流入し、貫通流路30A、第1筒状体41の内部空間、オリフィス41Aを経て第1圧力室R1へ流通する作動流体の流れが生じ、オリフィス42Aによる減衰力が生じる。
この時、オリフィス42Aは、第2筒状体42が軸方向に圧縮されて弾性部Eの弾性変形が生じることによって変形して軸方向に圧縮される。これにより、オリフィス42Aの流路面積が小さくなり、流通抵抗が増大する。一方、オリフィス41Aは、第1筒状体41が軸方向に伸長されて弾性部Eの弾性変形が生じることによって変形して軸方向に伸長される。これにより、オリフィス41Aの流路面積が大きくなり、流通抵抗が減少する。このため、緩衝器1において、第2拡縮部20が収縮し、第1拡縮部10が伸長したときに生じる減衰力の大きさは、より小さい流路面積のオリフィス42Aを通過する際の流通抵抗に依存した大きさとなる。
更に、第2拡縮部20が収縮し、第1拡縮部10が伸長する際には、第2筒状体42の弾性部Eは軸方向に圧縮され、第1筒状体41の弾性部Eは軸方向に伸長される。第1筒状体41及び第2筒状体42の各弾性部Eは、収縮量又は伸長量に応じて、伸縮方向とは反対の方向への弾性反発力をそれぞれ発生する。このため、緩衝器1は、ボディBに対する車輪Wの下方への相対移動が大きくなり、第2拡縮部20の収縮量及び第1拡縮部10の伸長量がそれぞれ大きくなるにつれて、それを抑制するより大きな抗力を発生する。
以上のように、実施形態1の緩衝器1は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20の一方が伸長すると他方が収縮する。これにより、第1圧力室R1及び第2圧力室R2の一方が伸長して他方が収縮し、減衰部40を流通する作動流体の流れが生じる。作動流体は、減衰部40のオリフィス41A,42Aを流通することによって、その流れに抵抗を付与される。緩衝器1は、この抵抗力を、緩衝器1を伸縮させようとする外力を抑制する減衰力として作用させる。また、第1圧力室R1及び第2圧力室R2内に配置された第1筒状体41及び第2筒状体42は、第1圧力室R1及び第2圧力室R2をそれぞれ形成する第1拡縮部10及び第2拡縮部20の伸縮によって圧縮又は伸長される。圧縮又は伸長された筒状体41,42は弾性変形するので、筒状体41,42に形成されたオリフィス41A,42Aも変形する。これにより、拡縮部10,20の伸縮度合いに応じてオリフィス41A,42Aの流路面積の大きさを変化させることができるので、伸縮量に対して依存性を持たせた減衰特性とすることができる。
したがって、実施形態1の緩衝器1は、所望の減衰特性を容易に得ることができる。
また、実施形態1の緩衝器1において、第1筒状体41及び第2筒状体42は、弾性を有する弾性部Eと、環状に形成されて弾性部Eに連結され、弾性部Eの外周方向への拡張を抑制する剛性部Sと、を有している。このため、第1筒状体41及び第2筒状体42の弾性変形に軸方向への方向性をもたせることができる。これにより、外周方向にも自由に拡張可能な場合と比較して、拡縮部の拡縮量と圧力室容積の変化との相関を高めることができ、オリフィスの流路面積の大きさの変化の制御が容易になる。その結果、減衰特性の調整の簡易化を図ることができる。
また、実施形態1の緩衝器1において、オリフィス41A,42Aは、第1筒状体41及び第2筒状体42の軸方向に複数設けられている。このため、オリフィスの数に応じて減衰力を自在に調整することができる。
また、緩衝器1は、第1筒状体41及び第2筒状体42が伸縮されて弾性変形することにより、その弾性反発力によって第1拡縮部10及び第2拡縮部20の伸縮を抑制することができる。また、第1筒状体41又は第2筒状体42が収縮されて弾性変形することによりオリフィス41A,42Aが閉塞されると、第1筒状体41又は第2筒状体42の弾性によって最大収縮時における衝撃を吸収したり、サスペンション装置2のストローク端における最低収縮長さを確保したりすることができる。すなわち、第1拡縮部10及び第2拡縮部20は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20の伸縮に対してクッションラバーのように作用するので、第1拡縮部10及び第2拡縮部20の過度の伸縮を抑制することができる。
<実施形態2>
次に、実施形態2に係る緩衝器201について説明する。緩衝器201は、図6に示すように、筒状体が、軸方向において異なる径方向の厚さで形成されている点において、実施形態1と相違する。その他の点において、実施形態1と同様の構成には同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
緩衝器201において、減衰部240は、実施形態1の減衰部40における第1筒状体41及び第2筒状体42に替えて、第1筒状体241及び第2筒状体242を有して構成されている。第1筒状体241及び第2筒状体242は略同様の構成である。第1筒状体241及び第2筒状体242は、軸方向において径方向の厚さが異なる形態で形成されている。本実施形態の場合、第1筒状体241及び第2筒状体242は、外径が略同等であり且つ内径が軸方向の位置に応じて段階的に異なって形成された環状の弾性部Eと、環状の剛性部Sと、を積層して形成されている。
具体的には、図6に示すように、第1筒状体241及び第2筒状体242において、複数の弾性部Eは、中間部材30から最も離れた位置の弾性部E1から、弾性部E2、弾性部E3・・・の順に、中間部材30側に近づくにつれて小さな内径で形成されている。そして、複数の弾性部Eのうち、中間部材30に最も近い弾性部E0の内径が最も小さい。換言すると、第1筒状体241及び第2筒状体242は、環状に形成された各弾性部Eの径方向の厚さが、中間部材30寄りの弾性部Eよりも中間部材30から離れた弾性部Eの方が小さくなるように形成されている。また、各弾性部Eには、実施形態1と同様のオリフィス41A,42Aがそれぞれ形成されている。
このような構成の緩衝器201もまた、実施形態1と同様の効果を奏する。
また、実施形態2の緩衝器201において、第1筒状体241及び第2筒状体242は、軸方向において径方向の厚さが異なって形成されている。これにより、第1筒状体241及び第2筒状体242の弾性率を軸方向において異ならせることができる。
すなわち、第1筒状体241及び第2筒状体242は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20が外力を受けて伸縮すると、その伸縮量に応じて伸縮する。第1筒状体241及び第2筒状体242は、中間部材30から最も離れた位置の弾性部E1から、弾性部E2、弾性部E3・・・の順に、径方向の厚さが大きくされており、弾性率も大きくなる。このため、第1筒状体241及び第2筒状体242は、第1拡縮部10又は第2拡縮部20の伸縮を受けて伸縮する場合には、中間部材30から最も離れた位置の弾性部E1から、弾性部E2、弾性部E3・・・の順により大きく変形する。これにより、例えば、第1拡縮部10又は第2拡縮部20の伸縮量が小さい場合は、弾性率の最も小さい弾性部E1のみに弾性変形を生じさせる等、各弾性部Eにおける弾性変形量を異ならせることができる。
このように、実施形態2に係る緩衝器201は、第1筒状体241及び第2筒状体242の軸方向における弾性率を自在に設定することができるので、受ける外力の大きさに応じて第1筒状体241及び第2筒状体242の圧縮量又は伸長量を自在に設定することができる。その結果、オリフィス41A,42Aにおける流路面積の大きさを圧縮量に応じた所望の大きさに設定することができ、圧縮量に対してより依存性を持たせた減衰特性とすることができる。
<実施形態3>
次に、実施形態3に係る緩衝器301について説明する。緩衝器301は、図7に示すように、複数のオリフィスが筒状体の軸方向において径が異なって形成されている点において、実施形態1と相違する。その他の点において、実施形態1と同様の構成には同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
緩衝器301において、減衰部340は、実施形態1の減衰部40における第1筒状体41及び第2筒状体42に替えて、第1筒状体341及び第2筒状体342を有して構成されている。第1筒状体341及び第2筒状体342は略同様の構成である。第1筒状体341及び第2筒状体342は、複数の弾性部Eと複数の剛性部Sとを軸方向に交互に積層して形成されている。第1筒状体341及び第2筒状体342は、各弾性部Eにおいて同数のオリフィス341A,342Aが形成されているが、中間部材30寄りの弾性部Eに形成されたオリフィス341A,342Aよりも、中間部材30から離れた弾性部Eに形成されたオリフィス341A,342Aの方がより大きなオリフィス径を有している。
具体的には、図7に示すように、第1筒状体341及び第2筒状体342において、複数のオリフィス341A,342Aは、中間部材30から最も離れた位置に形成されたオリフィス341A1,342A1から、オリフィス341A2,342A2、オリフィス341A3,342A3・・・の順に、中間部材30側に近づくにつれて小さなオリフィス径で形成されている。そして、複数のオリフィス341A,342Aのうち、中間部材30に最も近いオリフィス341A0,342A0のオリフィス径が最も小さい。
このような構成の緩衝器301もまた、実施形態1と同様の効果を奏する。
また、実施形態3の緩衝器301において、複数のオリフィス341A,342Aは、第1筒状体341及び第2筒状体342の軸方向において径が異なって形成されている。これにより、第1筒状体341及び第2筒状体342の弾性率を軸方向において異ならせることができる。
すなわち、第1筒状体341及び第2筒状体342は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20が外力を受けて伸縮すると、その伸縮量に応じて伸縮する。第1筒状体341及び第2筒状体342において、複数のオリフィス341A,342Aは、中間部材30から最も離れた位置に形成されたオリフィス341A1,342A1から、オリフィス341A2,342A2、オリフィス341A3,342A3・・・の順に、中間部材30側に近づくにつれて小さなオリフィス径で形成されており、これにより筒状体341,342は、中間部材30に近づくにつれて弾性率が大きくなる。すなわち、より大きなオリフィスを形成した部分において、その断面における筒状体341,342の弾性率は他の部分における断面の弾性率よりも小さくなる。このため、第1筒状体341及び第2筒状体342は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20の伸縮を受けて伸縮する場合には、変形量が中間部材30から最も離れた位置においてより大きく、中間部材30に近づくにつれて小さくなる。これにより、第1筒状体341及び第2筒状体342の軸方向における弾性変形量を異ならせることができる。
このように、実施形態3に係る緩衝器301は、第1筒状体341及び第2筒状体342の軸方向における弾性率を自在に設定することができるので、受ける外力の大きさに応じて第1筒状体341及び第2筒状体342の圧縮量又は伸長量を自在に設定することができる。その結果、オリフィス341A,342Aにおける流路面積の大きさを圧縮量に応じた所望の大きさに設定することができ、圧縮量に対してより依存性を持たせた減衰特性とすることができる。
<実施形態4>
次に、実施形態4に係る緩衝器401について説明する。緩衝器401は、図8に示すように、筒状体の径方向に複数形成されたオリフィスが軸方向において数が異なって形成されている点において、実施形態1と相違する。その他の点において、実施形態1と同様の構成には同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
緩衝器401において、減衰部440は、実施形態1の減衰部40における第1筒状体41及び第2筒状体42に替えて、第1筒状体441及び第2筒状体442を有して構成されている。第1筒状体441及び第2筒状体442は略同様の構成である。第1筒状体441及び第2筒状体442は、複数の弾性部Eと複数の剛性部Sとを軸方向に交互に積層して形成されている。第1筒状体441及び第2筒状体442は、各弾性部Eにおいて実施形態1と同様、同じオリフィス径の複数のオリフィス41A,42Aが形成されているが、各弾性部Eに形成されているオリフィス41A,42Aの数が異なっている。
具体的には、図8に示すように、第1筒状体441及び第2筒状体442において、複数の弾性部Eは、中間部材30から最も離れた位置の弾性部E1におけるオリフィス41A,42Aの数が最も多く、弾性部E2、弾性部E3・・・の順に中間部材30に近づくにつれて、少ない数のオリフィス41A,42Aが形成された形態とされている。
このような構成の緩衝器401もまた、実施形態1と同様の効果を奏する。
また、実施形態4の緩衝器401において、第1筒状体441及び第2筒状体442は、軸方向においてオリフィス41A,42Aの数が異なって形成されている。これにより、第1筒状体441及び第2筒状体442の弾性率を軸方向において異ならせることができる。
すなわち、第1筒状体441及び第2筒状体442は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20が外力を受けて伸縮すると、その伸縮量に応じて伸縮する。第1筒状体441及び第2筒状体442において、複数のオリフィス41A,42Aは、中間部材30から最も離れた位置の弾性部E1におけるオリフィスの数が最も多く、弾性部E2、弾性部E3・・・の順に中間部材30に近づくにつれて少なくなっているため、中間部材30に近づくにつれて筒状体441,442の弾性率が大きくなる。すなわち、より多くのオリフィスを形成した部分において、その断面における筒状体441,442の弾性率は他の部分における断面の弾性率よりも小さくなる。このため、第1筒状体441及び第2筒状体442は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20の伸縮を受けて伸縮する場合には、変形量が中間部材30から最も離れた位置においてより大きく、中間部材30に近づくにつれて小さくなる。これにより、第1筒状体441及び第2筒状体442の軸方向における弾性変形量を異ならせることができる。
このように、実施形態4に係る緩衝器401において、オリフィス41A,42Aは、第1筒状体441及び第2筒状体442の周方向に複数設けられており、これら複数のオリフィス41A,42Aは、第1筒状体441及び第2筒状体442の軸方向において個数が異なって設けられている。これにより、緩衝器401は、第1筒状体441及び第2筒状体442の軸方向における弾性率を自在に設定することができるので、受ける外力の大きさに応じて第1筒状体441及び第2筒状体442の圧縮量又は伸長量を自在に設定することができる。その結果、オリフィス41A,42Aにおける流路面積の大きさを圧縮量に応じた所望の大きさに設定することができ、圧縮量に対してより依存性を持たせた減衰特性とすることができる。
<実施形態5>
次に、実施形態5に係る緩衝器501について説明する。緩衝器501は、図9に示すように、筒状体の軸方向の長さが短いという点において、実施形態1と相違する。その他の点において、実施形態1と同様の構成には同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
緩衝器501において、減衰部540は、実施形態1の減衰部40における第1筒状体41及び第2筒状体42に替えて、第1筒状体541及び第2筒状体542を有して構成されている。第1筒状体541及び第2筒状体542は略同様の構成である。第1筒状体541及び第2筒状体542は、実施形態1と同様に、複数の弾性部Eと複数の剛性部Sを有して構成されているが、積層数を少なくすることによって、その軸方向の長さが略半分程度で形成されている。第1筒状体541及び第2筒状体542の中間部材30側とは反対側の端部は自由端とされており、端面が閉塞部材Lによって閉塞されている。
このような構成の緩衝器501もまた、実施形態1と同様の効果を奏する。
また、実施形態5の緩衝器501において、第1筒状体541及び第2筒状体542は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20が所定の収縮量をもって収縮して第1筒状体541及び第2筒状体542の自由端側に当接するまで、第1拡縮部10及び第2拡縮部20に対して圧縮方向の弾性反発力を作用させることがない。このため、第1筒状体541及び第2筒状体542は、第1拡縮部10及び第2拡縮部20が所定の収縮量をもって収縮して第1筒状体541及び第2筒状体542の自由端側に当接するまでは、オリフィス41A,42Aの変形が生じず、一定の大きさのオリフィス径による一定のオリフィス特性による減衰力を発生させることができる。また、第1拡縮部10及び第2拡縮部20が伸長した際には、伸長方向の弾性反発力は作用しない。このため、減衰特性の設定の簡素化を図ることができる。
<実施形態6>
次に、実施形態6に係る緩衝器601について説明する。緩衝器601は、図10に示すように、筒状体の構成が実施形態1と相違する。その他の点において、実施形態1と同様の構成には同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
緩衝器601において、減衰部640は、実施形態1の減衰部40における第1筒状体41及び第2筒状体42に替えて、第1筒状体641及び第2筒状体642を有して構成されている。第1筒状体641及び第2筒状体642は略同様の構成である。第1筒状体641及び第2筒状体642は、一つの弾性部Eと複数の剛性部Sを有して構成されている。弾性部Eは、第1筒状体641及び第2筒状体642の軸方向の長さの全体に渡って一体的に形成されている。複数の剛性部Sは環状に形成されており、弾性部Eの外周面に形成された複数の環状の溝にそれぞれ嵌め込まれている。
このような構成の緩衝器601もまた、実施形態1と同様の効果を奏する。
また、実施形態6の緩衝器601において、第1筒状体641及び第2筒状体642は、実施形態1の第1筒状体641及び第2筒状体642と比較して、簡易な構成を実現することができる。
<実施形態7>
次に、実施形態7に係る緩衝器701について説明する。緩衝器701は、図11に示すように、筒状体の構成が実施形態1と相違する。その他の点において、実施形態1と同様の構成には同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
緩衝器701において、減衰部740は、実施形態1の減衰部40における第1筒状体41及び第2筒状体42に替えて、第1筒状体741及び第2筒状体742を有して構成されている。第1筒状体741及び第2筒状体742は略同様の構成である。第1筒状体741及び第2筒状体742は、一つの弾性部Eのみで構成されており、剛性部を有していない。
このような構成の緩衝器701は、第1筒状体741及び第2筒状体742が剛性部を有していないことから、上述の各実施形態と比較して径方向の拡縮を許容するが、弾性部Eのみで構成されていることから、極めて簡易な構成とすることができる。
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施形態1〜7に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記各実施形態では、緩衝器が車両に取り付けられる形態を例示したが、本発明に係る緩衝器の用途はこれに限定されない。
(2)上記各実施形態では、作動流体として空気を例示したが、本発明に係る作動流体としては、他の気体であってもよいし、作動油等の液体であってもよい。
(3)上記各実施形態では、第1拡縮部及び第2拡縮部を略同様の構成及び大きさで設けた形態を例示したが、2つの拡縮部の構成や大きさは異なっていてもよい。
(4)実施形態1〜4、6、及び7では、第1筒状体及び第2筒状体の軸方向の両端のそれぞれを蓋部材に接続する形態を例示したが、これは必須ではない。例えば、第1筒状体及び第2筒状体は、軸方向の両端のうちの中間部材から離れた側の一端を蓋部材に単に当接させる形態であってもよい。この場合、各実施形態と同様に、拡縮部が自然状態又は収縮状態にあって筒状体の一端が蓋部材に当接している間は気密性を確保することができながら、両端をそれぞれ接続する場合と比較して、筒状体の容易に配置することができる。
(5)上記各実施形態では、第1圧力室及び第2圧力室のそれぞれに筒状体を配置する形態を例示したが、本発明に係る緩衝器は、第1圧力室又は第2圧力室のいずれか一方に1つの筒状体が配置されている形態であってもよい。この場合、筒状体は、第1圧力室又は第2圧力室のうち、初期荷重によって収縮される圧力室内に配置されているとよい。
(6)上記各実施形態では、1つの圧力室に1つの筒状体を配置する形態を例示したが、大きな筒状体の内側空間に小さな筒状体を配置したり、同様の大きさの筒状体を周方向に並べて配置したり等、1つの圧力室内に2以上の筒状体を配置してもよい。
(7)上記各実施形態では、中間部材を備え、第1拡縮部及び第2拡縮部を直列に連結する形態を例示したが、これは必須ではない。第1拡縮部及び第2拡縮部は、連結されていなくてもよく、一方が収縮した際に他方が拡張する形態で、それぞれ単独に設けられていてもよい。
(8)上記各実施形態では、第1拡縮部及び第2拡縮部がそれぞれゴム製のベローズを有して構成された形態を例示したが、第1拡縮部及び第2拡縮部は、金属製のベローズやローリングローブ等を有して構成された形態であってもよい。
(9)上記各実施形態では、筒状体の軸方向及周方向に複数のオリフィスを形成する形態を例示したが、オリフィスは1つのみ形成されている形態であってもよい。
(10)実施形態2では、筒状体の径方向の厚さを軸方向において異ならせる形態として、筒状体の外径を略一定とし、内径を段階的に変化させる形態を例示したが、内径を一定にしつつ外径を変化させる形態であってもよいし、内径及び外径をそれぞれ変化させる形態であってもよい。
(11)上記各実施形態では、弾性部がゴム製である形態を例示したが、弾性部はゴム以外の弾性材料で形成されていてもよい。
1,201,301,401,501,601,701…緩衝器、2…サスペンション装置、3…サスペンションアーム、4…サスペンションアーム、10…第1拡縮部、10A…第1拡縮部の下端、10B…第1拡縮部の上端、11,21…ベローズ、12,13,22,23…蓋部材、20…第2拡縮部、20A…第2拡縮部の下端、20B…第2拡縮部の上端、30…中間部材、30A…貫通流路、31…固定部材、40,240,340,440,540,640,740…減衰部、41,241,341,441,541,641,741…第1筒状体、41A,42A,341A,342A…オリフィス、42,242,342,442,542,642,742…第2筒状体、B…ボディ、C1,C2…回動軸、E…弾性部、K…ナックル、L…閉塞部材、R1…第1圧力室、R2…第2圧力室、S…剛性部、V…車両、W…車輪

Claims (6)

  1. 内部に作動流体が充填される第1圧力室を形成して拡縮自在に設けられた第1拡縮部と、
    内部に作動流体が充填される第2圧力室を形成して拡縮自在に設けられた第2拡縮部と、
    前記第1圧力室及び前記第2圧力室を連通し、前記第1圧力室及び前記第2圧力室の拡縮に伴って前記第1圧力室と前記第2圧力室との間を流通する前記作動流体の流れに抵抗を付与する減衰部と、
    を備えており、
    前記減衰部は筒状体を有して構成されており、
    前記筒状体は、弾性を有し、内部空間と外部空間とを連通するオリフィスが形成されており、
    前記筒状体は、前記作動流体が前記オリフィスを流通して前記第1圧力室と前記第2圧力室との間を流通する形態で、前記第1圧力室及び前記第2圧力室の少なくとも一方内に配置されていることを特徴とする緩衝器。
  2. 前記筒状体は、弾性を有する弾性部と、環状に形成されて前記弾性部に連結され、前記弾性部の外周方向への拡張を抑制する剛性部と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記オリフィスは、前記筒状体の軸方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の緩衝器。
  4. 前記筒状体は、軸方向において径方向の厚さが異なって形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の緩衝器。
  5. 複数の前記オリフィスは、前記筒状体の軸方向において径が異なって形成されていることを特徴とする請求項3に記載の緩衝器。
  6. 前記オリフィスは、前記筒状体の周方向に複数設けられており、
    複数の前記オリフィスは、前記筒状体の軸方向において個数が異なって設けられていることを特徴とする請求項3に記載の緩衝器。
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