JP2021161871A - EGR system - Google Patents
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Abstract
Description
この明細書に開示される技術は、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとしてEGR通路を介して吸気通路へ流してエンジンへ還流させるように構成したEGRシステムであって、故障診断機能を備えたEGRシステムに関する。 The technology disclosed in this specification is an EGR system configured to flow a part of the exhaust gas discharged from the engine to the exhaust passage as EGR gas to the intake passage through the EGR passage and return it to the engine. The present invention relates to an EGR system having a failure diagnosis function.
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される技術(「吸気マニホールド」)が知られている。この技術は、吸気マニホールドにおいて、エンジンの各気筒へ吸気を分配する複数の分岐管に、補助ガス(EGRガス、PCVガス等)を分配するガス分配部が設けられる。このガス分配部には、エンジンの冷却水を利用した温水が流れる温水通路部が隣接して設けられる。また、ガス分配部と温水通路部との間の隔壁には、熱伝導率の良い材料(カーボン粉含有樹脂や金属板のインサート成形)が設けられる。そして、温水通路部の温水熱によりガス分配部を効率よく保温し、ガス分配部の中での凝縮水の発生や凍結を抑えるようになっている。
Conventionally, as this kind of technology, for example, the technology described in
ところが、特許文献1に記載の技術では、ガス分配部と温水通路部との間の隔壁に熱伝導率の良い材料が設けられているものの、温水温度がエンジンの暖機状態に依存しており、温水からの伝熱とガス分配部内部の温度上昇との間に時間差がある。このため、温水通路部等に不具合が生じてもその不具合を適時に検出することが難しい。
However, in the technique described in
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、EGRガスが流れる吸気通路及びEGR通路の少なくとも一方の内壁を応答性良く温度上昇させ、安定的に保温することを可能とし、加えて、加熱のために使用される発熱被膜の機能低下を故障としてエンジンの暖機状態に依存することなく適時に診断することを可能としたEGRシステムを提供することにある。 This disclosed technique has been made in view of the above circumstances, and its purpose is to responsively raise the temperature of at least one inner wall of the intake passage and the EGR passage through which the EGR gas flows, and to keep the temperature stable. In addition, it is an object of the present invention to provide an EGR system capable of timely diagnosing a functional deterioration of a heating film used for heating as a failure without depending on the warm-up state of the engine.
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとしてEGR通路を介して吸気通路へ流してエンジンへ還流させるように構成したEGRシステムにおいて、EGRガスが流れる吸気通路及びEGR通路の少なくとも一方の内壁に設けられる発熱被膜と、発熱被膜に通電するための少なくとも一対のプラス電極及びマイナス電極と、発熱被膜の機能低下を故障として診断するための故障診断装置とを備えたことを趣旨とする。
In order to achieve the above object, the technique according to
上記技術の構成によれば、プラス電極及びマイナス電極を介して発熱被膜へ通電することで、発熱被膜が発熱し、EGRガスが流れる吸気通路及びEGR通路の少なくとも一方の内壁が加熱される。従って、発熱被膜に対する通電を任意に制御することで、同被膜が設けられる吸気通路及びEGR通路の少なくとも一方の内壁の温度や温度上昇が調節される。ここで、プラス電極とマイナス電極との間で発熱被膜に亀裂等が生じると、その亀裂等の箇所の電流通路が遮断されるので、その分だけ電流値が減少(抵抗値が増加)し、発熱被膜の機能が低下してしまう。また、発熱被膜の機能が低下し、エンジンの始動時に、EGRガスが流れる吸気通路やEGR通路を十分に加熱できなくなり、そのEGR通路等で凝縮水の発生量が増加してしまう。その結果、エンジンに吸入される凝縮水が増え、エンジンでの燃焼が悪化(失火)すると、エンジンの各気筒の間でクランク角速度の変動が大きくなる。上記技術の構成によれば、発熱被膜の機能低下が故障として故障診断装置により診断される。 According to the configuration of the above technique, by energizing the heating film through the positive electrode and the negative electrode, the heating film generates heat, and at least one inner wall of the intake passage and the EGR passage through which the EGR gas flows is heated. Therefore, by arbitrarily controlling the energization of the heat-generating coating, the temperature and temperature rise of at least one inner wall of the intake passage and the EGR passage provided with the coating are adjusted. Here, if a crack or the like occurs in the heating film between the positive electrode and the negative electrode, the current passage at the crack or the like is cut off, so that the current value decreases (the resistance value increases) by that amount. The function of the heating film deteriorates. In addition, the function of the heat generating film deteriorates, and when the engine is started, the intake passage and the EGR passage through which the EGR gas flows cannot be sufficiently heated, and the amount of condensed water generated in the EGR passage and the like increases. As a result, when the amount of condensed water sucked into the engine increases and the combustion in the engine deteriorates (misfire), the fluctuation of the crank angular velocity becomes large between each cylinder of the engine. According to the configuration of the above technique, the functional deterioration of the heating film is diagnosed as a failure by the failure diagnosis device.
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、故障診断装置は、発熱被膜に対する通電時の電流値を検出するための電流検出手段と、検出される電流値が所定値以下となった場合に、発熱被膜に故障があると判定する故障判定手段とを含むことを趣旨とする。
In order to achieve the above object, the technique according to
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、発熱被膜に対する通電時の電流値が電流検出手段により検出され、その検出された電流値が所定値以下となった場合に、発熱被膜に故障があると故障判定手段により判定される。従って、エンジンの暖機状態に依存することなくリアルタイムに発熱被膜の故障が判定される。
According to the configuration of the above technique, in addition to the operation of the technique according to
上記目的を達成するために、請求項3に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、故障診断装置は、発熱被膜の抵抗値を検出するための抵抗検出手段と、検出される抵抗値が所定値以上となった場合に、発熱被膜に故障があると判定する故障判定手段とを含むことを趣旨とする。
In order to achieve the above object, the technique according to
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、発熱被膜の抵抗値が抵抗検出手段により検出され、その検出された抵抗値が所定値以上となった場合に、発熱被膜に故障があると故障判定手段により判定される。従って、エンジンの暖機状態に依存することなくリアルタイムに発熱被膜の故障が判定される。
According to the configuration of the above technique, in addition to the action of the technique according to
上記目的を達成するために、請求項4に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、故障診断装置は、エンジンのクランク角速度を検出するためのクランク角速度検出手段と、検出されるクランク角速度の変動が所定値より大きくなった場合に、発熱被膜に故障があると判定する故障判定手段とを含むことを趣旨とする。
In order to achieve the above object, the technique according to claim 4 is the technique according to
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、エンジンのクランク角速度がクランク角速度検出手段により検出され、そのクランク角速度の変動が所定値より大きくなった場合に、発熱被膜に故障があると故障判定手段により判定される。従って、エンジンの暖機状態に依存することなく間接的に発熱被膜の故障が判定される。また、クランク角速度検出手段としては、エンジン制御のために使用するクランク角速度検出手段を利用できる。
According to the configuration of the above technique, in addition to the action of the technique according to
上記目的を達成するために、請求項5に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、故障診断装置は、発熱被膜の少なくとも一ヶ所に設けられ、発熱被膜の温度を検出するための温度検出手段と、発熱被膜への通電前に検出された温度に対する、発熱被膜への通電後に検出される温度の増加が所定値より小さい場合に、発熱被膜に故障があると判定する故障判定手段とを含むことを趣旨とする。
In order to achieve the above object, the technique according to
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、発熱被膜の温度が温度電流検出手段により検出され、発熱被膜への通電前に検出された温度に対する、発熱被膜への通電後に検出される温度の増加が所定値より小さい場合に、発熱被膜に故障があると故障判定手段により判定される。従って、エンジンの暖機状態に依存することなくリアルタイムかつ直接的に発熱被膜の故障が判定される。
According to the configuration of the above technique, in addition to the action of the technique according to
請求項1に記載の技術によれば、EGRガスが流れる吸気通路及びEGR通路の少なくとも一方の内壁を応答性良く温度上昇させることができ、安定的に保温することができる。加えて、加熱のために使用される発熱被膜の機能低下を故障としてエンジンの暖機状態に依存することなく適時に診断することができる。
According to the technique according to
請求項2に記載の技術によれば、EGRガスが流れる吸気通路及びEGR通路の少なくとも一方の内壁を応答性良く温度上昇させることができ、安定的に保温することができる。加えて、加熱のために使用される発熱被膜の機能低下を故障としてエンジンの暖機状態に依存することなく適時に診断することができる。
According to the technique according to
請求項3に記載の技術によれば、EGRガスが流れる吸気通路及びEGR通路の少なくとも一方の内壁を応答性良く温度上昇させることができ、安定的に保温することができる。加えて、加熱のために使用される発熱被膜の機能低下を故障としてエンジンの暖機状態に依存することなく適時に診断することができる。
According to the technique of
請求項4に記載の技術によれば、EGRガスが流れる吸気通路及びEGR通路の少なくとも一方の内壁を応答性良く温度上昇させることができ、安定的に保温することができる。加えて、加熱のために使用される発熱被膜の機能低下を故障としてエンジンの暖機状態に依存することなく適時に診断することができる。また、クランク角速度検出手段としては、エンジン制御のために使用する回転数センサを利用できるので、新たにクランク角度検出手段を設けることなく故障診断制御を実行することができる。 According to the technique of claim 4, the temperature of at least one inner wall of the intake passage and the EGR passage through which the EGR gas flows can be raised with good responsiveness, and the temperature can be stably maintained. In addition, it is possible to timely diagnose the deterioration of the function of the heat generating film used for heating as a failure without depending on the warm-up state of the engine. Further, as the crank angular velocity detecting means, a rotation speed sensor used for engine control can be used, so that failure diagnosis control can be executed without newly providing the crank angular velocity detecting means.
請求項5に記載の技術によれば、EGRガスが流れる吸気通路及びEGR通路の少なくとも一方の内壁を応答性良く温度上昇させることができ、安定的に保温することができる。加えて、加熱のために使用される発熱被膜の機能低下を故障としてエンジンの暖機状態に依存することなく直接的に適時に診断することができる。
According to the technique of
以下、EGRシステムをガソリンエンジンシステムに具体化した幾つかの実施形態について説明する。 Hereinafter, some embodiments in which the EGR system is embodied in a gasoline engine system will be described.
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<First Embodiment>
First, the first embodiment will be described in detail with reference to the drawings.
[エンジンシステムについて]
図1に、この実施形態のガソリンエンジンシステム(以下、単に「エンジンシステム」と言う。)を概略構成図により示す。自動車に搭載されたエンジンシステムは、複数の気筒を有するエンジン1を備える。このエンジン1は、4気筒、4サイクルのレシプロエンジンであり、ピストン及びクランクシャフト等の周知の構成を含む。エンジン1には、各気筒へ吸気を導入するための吸気通路2と、エンジン1の各気筒から排気を導出するための排気通路3が設けられる。吸気通路2には、その上流側からエアクリーナ9、スロットル装置4及び吸気マニホールド5が設けられる。加えて、このエンジンシステムは、高圧ループタイプの排気還流装置(EGR装置)11を備える。
[About the engine system]
FIG. 1 shows a schematic configuration diagram of a gasoline engine system of this embodiment (hereinafter, simply referred to as an “engine system”). The engine system mounted on the automobile includes an
スロットル装置4は、吸気マニホールド5より上流の吸気通路2に配置され、運転者のアクセル操作に応じてバタフライ式のスロットル弁4aを開度可変に開閉駆動させることで、吸気通路2を流れる吸気量を調節するようになっている。吸気マニホールド5は、主として樹脂材より構成され、エンジン1の直上流にて吸気通路2に配置され、吸気が導入される一つのサージタンク5aと、サージタンク5aに導入された吸気をエンジン1の各気筒へ分配するためにサージタンク5aから分岐した複数(4つ)の分岐管5bとを含む。排気通路3には、その上流側から順に排気マニホールド6及び触媒7が設けられる。触媒7には、排気を浄化するために、例えば、三元触媒が内蔵される。
The throttle device 4 is arranged in the
エンジン1には、各気筒に対応して燃料を噴射するための燃料噴射装置(図示略)が設けられる。燃料噴射装置は、燃料供給装置(図示略)から供給される燃料をエンジン1の各気筒へ噴射するように構成される。各気筒では、燃料噴射装置から噴射される燃料と吸気マニホールド5から導入される吸気とにより可燃混合気が形成される。
The
エンジン1には、各気筒に対応して点火装置(図示略)が設けられる。点火装置は、各気筒で可燃混合気に点火するように構成される。各気筒内の可燃混合気は、点火装置の点火動作により爆発・燃焼し、燃焼後の排気は、各気筒から排気マニホールド6及び触媒7を経て外部へ排出される。このとき、各気筒でピストン(図示略)が上下運動し、クランクシャフト(図示略)が回転することにより、エンジン1に動力が得られる。
The
[EGRシステムについて]
この実施形態のEGRシステムは、EGR装置11を備える。EGR装置11は、エンジン1の各気筒から排気通路3へ排出される排気の一部を排気還流ガス(EGRガス)として吸気通路2へ流してエンジン1の各気筒へ還流させるように構成される。EGR装置11は、排気還流通路(EGR通路)12と、EGR通路12を流れるEGRガスを冷却するための排気還流クーラ(EGRクーラ)13と、EGR通路12を流れるEGRガスの流量を調節するための排気還流弁(EGR弁)14と、EGR通路12を流れるEGRガスをエンジン1の各気筒へ分配するために、吸気マニホールド5の各分岐管5bへEGRガスを分配するための排気還流ガス分配器(EGRガス分配器)15とを備える。EGR通路12は、入口12aと出口12bを含む。EGR通路12の入口12aは、触媒7より上流の排気通路3に接続され、同通路12の出口12bは、EGRガス分配器15に接続される。この実施形態で、EGRガス分配器15は、EGR通路12の終段を構成している。EGR通路12において、EGR弁14は、EGRクーラ13より下流に設けられ、EGRガス分配器15は、EGR弁14より下流に設けられる。
[About the EGR system]
The EGR system of this embodiment includes an
このEGR装置11では、EGR弁14が開弁することにより、排気通路3を流れる排気の一部がEGRガスとしてEGR通路12を流れ、EGRクーラ13、EGR弁14及びEGRガス分配器15を介して吸気マニホールド5の各分岐管5bへ分配され、更にエンジン1の各気筒へ分配されて還流される。
In this
[EGRガス分配器について]
図2に、EGRガス分配器15が設けられる吸気マニホールド5の概略を側面図により示す。図2に示す状態が、車両にてエンジン1に取り付けられた吸気マニホールド5の配置状態を示し、その上下は図2に示す通りである。吸気マニホールド5は、サージタンク5aと複数の分岐管5b(一つのみ図示する)の他に、各分岐管5bの出口をエンジン1へ接続するための出口フランジ5cを含む。この実施形態で、EGRガス分配器15は、各分岐管5bのそれぞれへEGRガスを分配するために、各分岐管5bの最上部近傍にて各分岐管5bの上側に設けられる。
[About EGR gas distributor]
FIG. 2 shows a schematic side view of the
図3に、EGRガス分配器15を前側から視た斜視図により示す。図4に、EGRガス分配器15を平面図により示す。図5に、EGRガス分配器15を正面図により示す。図6に、EGRガス分配器15のガスチャンバを、図4のA−A線断面図により示す。図2〜図5に示す吸気マニホールド5とEGRガス分配器15の外観や構造は、本開示技術の一例を示すものである。図3〜図5に示すように、EGRガス分配器15は、主として樹脂材により構成され、全体として横長な形状を有し、その長手方向Xにおいて、図1に示すように、吸気マニホールド5の複数の分岐管5bを横切るように配置される。この実施形態で、EGRガス分配器15は、予め吸気マニホールド5とは別に形成され、吸気マニホールド5に対し後付けされる。この実施形態で、EGRガス分配器15は、大きく分けて三つの部分、すなわち、EGRガスが導入されるガス導入通路21と、ガス導入通路21に導入されたEGRガスが集まる一つのガスチャンバ22(その内径が、ガス導入通路21のそれよりも大きい。)と、ガスチャンバ22から分岐され、ガスチャンバ22から各分岐管5bへEGRガスを分配する複数(4つ)のガス分配通路23(その内径が、ガス導入通路21やガスチャンバ22のそれよりも小さい。)とを含む。ガス導入通路21とガスチャンバ22は、この開示技術におけるガス通路の一例を構成する。
FIG. 3 shows a perspective view of the
ガス導入通路21のガス入口24には、EGRガスが導入される。このガス入口24にはEGR通路12が接続される。ガス入口24の周囲には、EGR通路12を接続するための入口フランジ24aが設けられる。ガス導入通路21は、ガス入口24から伸びる通路部21aと、その通路部21aから二股に分岐した分岐通路部21b,21cとを含む。ガス入口24は、EGRガス分配器15の前側に開口する。通路部21aは、同分配器15の前側から後側へ回り込み、各分岐通路部21b,21cに続く。ガスチャンバ22は、横長な筒形状をなす。ガスチャンバ22は、ガス入口24からガス導入通路21に導入されるEGRガスを集める。複数のガス分配通路23は、ガスチャンバ22の前側にて、ガスチャンバ22から分岐する。この実施形態で、各ガス分配通路23は、ガスチャンバ22から各分岐管5bへ向けて斜め下方へ傾斜して伸び、開口する。
EGR gas is introduced into the
図6に示すように、この実施形態で、EGRガス分配器15は、上ケーシング26及び下ケーシング27の二つの部材から構成される。上ケーシング26の外周には、上フランジ26aが形成され、下ケーシング27の外周には、下フランジ27aが形成される。上ケーシング26と下ケーシング27は、上フランジ26aと下フランジ27aとが溶着により接合されることで一体化し、EGRガス分配器15が構成される。
As shown in FIG. 6, in this embodiment, the
図6に示すように、この実施形態で、EGRガス分配器15の内壁には、発熱被膜29,30が設けられる。すなわち、上ケーシング26のガスチャンバ22を構成する部分の内壁には、上発熱被膜29が設けられる。下ケーシング27のガスチャンバ22を構成する部分には、下発熱被膜30が設けられる。また、上発熱被膜29の幅方向(図6左右方向)両端において、上ケーシング26の内壁と上発熱被膜29との間には、上発熱被膜29に通電するための一対をなす上プラス電極31と上マイナス電極32が設けられる。下発熱被膜30の幅方向両端において、下ケーシング27の内壁と下発熱被膜30との間には、下発熱被膜30に通電するための一対をなす下プラス電極33と下マイナス電極34が設けられる。この実施形態で、上発熱被膜29と下発熱被膜30は、互いに同じ厚さを有し、上ケーシング26と下ケーシング27のガスチャンバ22を構成する部分の内壁のほぼ全部を覆うように設けられる。この実施形態では、図示はしないが、上ケーシング26及び下ケーシング27のガス導入通路21を構成する部分の内壁にも、ガスチャンバ22の内壁と同様に上発熱被膜29及び下発熱被膜30と、上プラス電極31及び上マイナス電極32と、下プラス電極33及び下マイナス電極34とが設けられる。更に、図3〜図5に示すように、EGRガス分配器15において、ガス導入通路21の上流端部(入口フランジ24a近傍)及び下流端部(分岐通路部21b)と、ガスチャンバ22の一端部及び中間部のそれぞれには、各プラス電極31,33及び各マイナス電極32,34から伸びる上プラス端子31a及び上マイナス端子32aと、下プラス端子33a及び下マイナス端子34aがそれぞれ設けられる。これら端子31a,32a,33a,34aから各電極31,32,33,34を介して各発熱被膜29,30に通電することにより、各発熱被膜29,30が発熱し、EGRガス分配器15のガス導入通路21及びガスチャンバ22の内壁を加熱するようになっている。
As shown in FIG. 6, in this embodiment, the
図7に、上ケーシング26の外側を斜視図により示す。図8に、上ケーシング26の内側を平面図により示す。図9に、下ケーシング27の内側を斜視図により示す。図10に、下ケーシング27の内側を平面図により示す。図8に示すように、上プラス電極31(黒塗り線)及び上マイナス電極32(白抜き線)は、それぞれ上ケーシング26の内壁にて互いに対向するように上フランジ26aに沿って設けられる。図8に紗を付して示すように、上発熱被膜29は、対向する上プラス電極31及び上マイナス電極32の間で、上ケーシング26の内壁のほぼ全面を覆うように設けられる。図9、図10に示すように、下プラス電極33(黒塗り線)及び下マイナス電極34(白抜き線)は、それぞれ下ケーシング27の内壁にて下フランジ27aに沿って設けられる。図10に紗を付して示すように、下発熱被膜30は、対向する下プラス電極33及び下マイナス電極34の間で、下ケーシング27の内壁のほぼ全面を覆うように設けられる。
FIG. 7 shows the outside of the
なお、各発熱被膜29,30には、アース配線が設けられる。この実施形態では、EGRガス分配器15が、その入口フランジ24aを介してEGR通路12に接続される(取り付けられる)。図3に示すように、入口フランジ24aには、そのボルト穴に導電性の金属製カラー25が設けられる。この金属製カラー25に対し、各発熱被膜29,30のアース配線25aが接続される。入口フランジ24aは、その金属製カラー25に挿通されたボルトを介してEGR通路12の上流側に設けられた別のフランジに接続される。この場合、EGR通路12の上流側は、導電性金属を介して車体に繋がりアースが施されている。従って、入口フランジ24aをEGR通路12の別のフランジに接続することで、各発熱被膜29,30に対しアースを施すことが可能となる。
A ground wiring is provided on each of the
[発熱被膜について]
ここで、発熱被膜29,30について説明する。発熱被膜29,30としては、例えば、東洋ドライルーブ株式会社製の「発熱被膜コーティング」を使用することができる。この発熱被膜は、特殊バインダー内に、各種導通顔料を配合・分散した乾燥性被膜であり、被膜に電極を介して電力を供給することで、被膜全体を発熱させることが可能である。配合した導通顔料(導体)に与えられた電流が、熱エネルギー(ジュール熱)に変化し発熱効率を得ることができる。その特徴は、以下の通りである。(1)低電圧にて発熱特性を発現できること。(2)面状で発熱するため、ニクロム線に比べて均一に発熱すること。(3)薄膜化、軽量化が可能であること。(4)柔軟性に優れ、フィルム形態も可能であること。(5)塗布膜厚、電極長さ、電極間距離等を調整することで、任意の発熱特性が得られること。
[About heat-generating film]
Here, the
[エンジンシステムの電気的構成について]
次に、エンジンシステムの電気的構成の一例について説明する。図1において、このエンジンシステムに設けられる各種センサ等71〜79は、エンジン1の運転状態を検出するための運転状態検出手段を構成する。エンジン1に設けられる水温センサ71は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられる回転数センサ72は、エンジン1のクランクシャフトの回転角(クランク角度)を検出すると共に、そのクランク角度の変化(クランク角速度)をエンジン1の回転数(エンジン回転数)NEとして検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。回転数センサ72は、この開示技術におけるクランク角速度検出手段の一例に相当する。エアクリーナ9の近傍に設けられるエアフローメータ73は、エアクリーナ9を流れる吸気量Gaを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。サージタンク5aに設けられる吸気圧センサ74は、スロットル装置4より下流の吸気通路2(サージタンク5a)における吸気圧力PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。スロットル装置4に設けられるスロットルセンサ75は、スロットル弁4aの開度(スロットル開度)TAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。EGR通路12の入口12aと触媒7との間の排気通路3に設けられる酸素センサ76は、排気中の酸素濃度Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ9の入口に設けられる吸気温センサ77は、エアクリーナ9に吸入される外気の温度(吸気温度)THAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。また、EGRガス分配器15の近傍に設けられる各電流センサ78A,78Bは、各発熱被膜29,30に対する通電時の各電流値UPAP,DWAPを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。すなわち、上電流センサ78Aは、上発熱被膜29の電流値(上電流値)UPAPを検出し、下電流センサ78Bは、下発熱被膜30の電流値(下電流値)DWAPを検出するようになっている。図11に、上電流センサ78Aの構成を、図8に準ずる平面図により示す。図12に、下電流センサ78Bの構成を、図10に準ずる平面図により示す。図11に示すように、各上プラス端子31aには、上プラス配線41が接続され、その上プラス配線41には、上電流センサ78Aが設けられる。同様に、図12に示すように、各下プラス端子33aには、下プラス配線43が接続され、その下プラス配線43には、下電流センサ78Bが設けられる。上マイナス端子32a及び下マイナス端子34aのそれぞれには、アース配線25aが接続される。これら電流センサ78A,78Bは、この開示技術における電流検出手段の一例に相当する。更に、運転席に設けられるイグニションスイッチ(IGスイッチ)79は、運転者の捜査によるエンジン1の始動又は停止を検出し、その検出信号を出力するようになっている。
[About the electrical configuration of the engine system]
Next, an example of the electrical configuration of the engine system will be described. In FIG. 1, various sensors and the like 71 to 79 provided in the engine system constitute an operating state detecting means for detecting the operating state of the
このエンジンシステムは、同システムの制御を司る電子制御装置(ECU)80を更に備える。ECU80には、各種センサ等71〜79がそれぞれ接続される。また、ECU80には、EGR弁14とEGRガス分配器15の発熱被膜29,30の他、インジェクタ(図示略)及びイグニションコイル(図示略)が接続される。ECU80は、この開示技術における故障判定手段の一例に相当する。また、この実施形態において、電流センサ78A,78B及びECU80は、この開示技術における故障診断装置の一例を構成する。周知のようにECU80は、中央処理装置(CPU)、各種メモリ、外部入力回路及び外部出力回路等を備える。メモリには、各種制御に関する所定の制御プログラムが格納される。CPUは、入力回路を介して入力される各種センサ等71〜79の検出信号に基づき、所定の制御プログラムに基づいて燃料噴射制御、点火時期制御、EGR制御、各発熱被膜29,30に対する通電制御及び各発熱被膜29,30の故障診断制御等を実行するようになっている。
This engine system further includes an electronic control unit (ECU) 80 that controls the system. Various sensors and the like 71 to 79 are connected to the
この実施形態で、ECU80は、EGR制御において、エンジン1の運転状態に応じてEGR弁14を制御するようになっている。具体的には、ECU80は、エンジン1の停止時、アイドル運転時、減速運転時及び加速運転時には、EGR弁14を全閉に制御し、それ以外の運転時には、その運転状態に応じて目標EGR開度を求め、EGR弁14をその目標EGR開度に制御するようになっている。このときEGR弁14が開弁されることにより、エンジン1から排気通路3へ排出され、その排気の一部が、EGRガスとしてEGR通路12、EGRクーラ13、EGR弁14及びEGRガス分配器15等を介して吸気通路2(吸気マニホールド5)へ流れ、エンジン1の各気筒へ還流される。
In this embodiment, the
[発熱被膜に対する通電制御について]
ここで、EGRガス分配器15の各発熱被膜29,30に対する通電制御について説明する。図13に、その通電制御の内容をフローチャートにより示す。
[Regarding energization control for heating film]
Here, the energization control for each of the
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ100で、ECU80は、IGスイッチ79からの検出信号に基づき、IGオン、すなわちエンジン1が始動を開始したか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ110へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ170へ移行する。
When the process shifts to this routine, in
ステップ110で、ECU80は、水温センサ71及び吸気温センサ77の検出値に基づき、吸気温度THA、エンジン始動時、すなわち、IGオンのときの吸気温度(始動時吸気温度)STHA、エンジン始動時の冷却水温度(始動時冷却水温度)STHWをそれぞれ取り込む。
In
次に、ステップ120で、ECU80は、吸気温度THAが「−20℃」より高いか否かを判断する。「−20℃」は、判定値の一例である。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理を130へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ160へ移行する。
Next, in
ステップ130では、ECU80は、始動時吸気温度STHA及び始動時冷却水温度STHWに応じた始動後の各発熱被膜29,30に必要な通電時間(必要通電時間)THT(単位は[sec])を算出する。ECU80は、例えば、図14に示すように、必要通電時間マップを参照することにより、始動時吸気温度STHA、始動時冷却水温度STHWに応じた必要通電時間THT(単位は[sec])を求める。
In
次に、ステップ140で、ECU80は、IGオン後に計測を開始した経過時間(IGオン後時間)TIGを取り込む。
Next, in
次に、ステップ150で、ECU80は、IGオン後時間TIGが必要通電時間THTよりも短いか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ160へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ170へ移行する。
Next, in
ステップ120又はステップ150から移行してステップ160では、ECU80は、EGRガス分配器15を加熱するために、各発熱被膜29,30への通電をオンする。その後、ECU80は、処理をステップ100へ戻す。
In
一方、ステップ100又はステップ150から移行してステップ170では、ECU80は、EGRガス分配器15の加熱を停止するために、各発熱被膜29,30への通電をオフする。その後、ECU80は、処理をステップ100へ戻す。
On the other hand, in
上記通電制御によれば、ECU80は、イグニション(IG)オン後から各発熱被膜29,30に対する通電を開始すると共に、必要通電時間THTだけ通電を継続するようになっている。また、ECU80は、始動時吸気温度STHAと始動時冷却水温度STHWに応じて、各発熱被膜29,30に対する必要通電時間THTを変更するようになっている。詳しくは、ECU80は、始動時吸気温度STHAと始動時冷却水温度STHWが低くなるほど必要通電時間THTを長く設定するようになっている。また、ECU80は、吸気温度THAが所定値(−20℃)以下となる場合は、各発熱被膜29,30に対する通電を常時オンするようになっている。
According to the above-mentioned energization control, the
ここで、EGRガス分配器15の各発熱被膜29,30に発熱に関する機能低下が生じた場合には、上記した通電制御を実行しても各発熱被膜29,30によりEGRガス分配器15を狙い通り加熱できなくなるおそれがある。例えば、図8に2点鎖線で示すように、上発熱被膜29において、各電極31,32の配置に沿った横亀裂K1が入ると、その箇所の電流通路が遮断されるので、その分だけ電流値が減少(抵抗値が増加)し、上発熱被膜29の発熱に関する機能が低下してしまう。そこで、この実施形態では、各発熱被膜29,30の故障診断制御を実行するようになっている。なお、図8に2点鎖線で示すように、上発熱被膜29において、各電極31,32の配置と交差する縦亀裂K2が入った場合には、その箇所の電流通路が大きく遮断されるわけではないので、上発熱被膜29の機能低下は問題にならない。
Here, when each of the
[発熱被膜の故障診断制御について]
ここで、EGRガス分配器15の各発熱被膜29,30のための故障診断制御について説明する。図15に、その故障診断制御の内容をフローチャートにより示す。
[About failure diagnosis control of heating film]
Here, the failure diagnosis control for the
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ200で、ECU80は、吸気温センサ77の検出値に基づき始動時吸気温度STHAを取り込む。
When the process shifts to this routine, in
次に、ステップ210で、ECU80は、始動時吸気温度STHAに応じた故障判定電流値D1を算出する。この故障判定電流値D1は、各発熱被膜29,30の故障を判定するための所定の電流値を意味する。通常、長時間のエンジン停止からのエンジン始動時は、エンジン1の全体が外気温度(吸気温度THA)相当の温度となっているので、吸気温度THAが各発熱被膜29,30の温度と同等であると推定することができる。従って、始動時吸気温度STHAを代用し、各発熱被膜29,30の温度に対する正常電流値(正常抵抗値)を推定することができる。ECU80は、例えば、図16に太い実線で示すような故障判定電流値マップを参照することにより、始動時吸気温度STHAに応じた故障判定電流値D1を求めることができる。図16における細い実線は、正常時の電流値を示す。この故障判定電流値マップでは、始動時吸気温度STHAが高くなるほど、故障判定電流値D1が所定の最大値から最小値の間で緩やかに小さくなるように設定される。この実施形態では、各発熱被膜29,30の温度に対する正常電流値(正常抵抗値)を始動時吸気温度STHAにより推定するように構成したが、各発熱被膜29,30の温度を直接測定することにより、各発熱被膜29,30の温度に対する正常電流値(正常抵抗値)を推定することもできる。
Next, in
次に、ステップ220で、ECU80は、各発熱被膜29,30への加熱要求が有るか否かを判断する。ECU80は、例えば、上記した通電制御において、ステップ120の判断が否定となる場合、又は、ステップ150の判断が肯定となる場合に、加熱要求が有ると判断することができる。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ230へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ200へ戻す。
Next, in
ステップ230では、ECU80は、各発熱被膜29,30への通電をオンする。
In
次に、ステップ240で、ECU80は、上電流センサ78A及び下電流センサ78Bの検出値に基づき、通電開始1秒後の上発熱被膜29の電流値(上電流値)UPAPと下発熱被膜30の電流値(下電流値)DWAPを取り込む。ここで、通電開始後1秒後の各電流値UPAP,DWAPを取り込むのは、通電初期の突入電流を避け、安定した各電流値UPAP,DWAPを得るためである。
Next, in
次に、ステップ250で、ECU80は、上電流値UPAPが故障判定電流値D1より大きいか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ260へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ270へ移行する。
Next, in
ステップ260では、ECU80は、上発熱被膜29に十分に電流が流れていることから、上発熱被膜29が正常と判定する。
In
一方、ステップ270では、ECU80は、上発熱被膜29に十分な電流が流れていないことから、上発熱被膜29が故障と判定する。この場合、ECU80は、この故障判定結果をメモリに記憶したり、所定の報知処理を実行したりすることができる。
On the other hand, in
その後、ステップ260又はステップ270から移行してステップ280では、ECU80は、下電流値DWAPが故障判定電流値D1より大きいか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ290へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ300へ移行する。
After that, the process shifts from
ステップ290では、ECU80は、下発熱被膜30に十分に電流が流れていることから、下発熱被膜30が正常と判定する。
In
一方、ステップ300では、ECU80は、下発熱被膜30に十分な電流が流れていないことから、下発熱被膜30が故障と判定する。この場合、ECU80は、この故障判定結果をメモリに記憶したり、所定の報知処理を実行したりすることができる。
On the other hand, in
その後、ECU80は、処理をステップ290又はステップ300からステップ200へ戻す。
After that, the
上記の故障診断制御によれば、ECU80は、検出される上電流値UPAPが故障判定電流値D1(所定値)以下となった場合に、上発熱被膜29に故障があると判定し、検出される下電流値DWAPが故障判定電流値D1(所定値)以下となった場合に、下発熱被膜30に故障があると判定するようになっている。
According to the above-mentioned failure diagnosis control, when the detected upper current value UPAP becomes equal to or less than the failure determination current value D1 (predetermined value), the
すなわち、ECU80は、各発熱被膜29,30への通電時の電流低下代(抵抗上昇代でもある)に基づき各発熱被膜29,30の故障を診断するようになっている。ここで、各発熱被膜29,30に亀裂が生じた分だけ、各発熱被膜29,30に電流が流れ難くなるので、その電流低下を判定することで故障を診断することができる。各発熱被膜29,30における亀裂箇所を特定するには、電極間毎に電流値を検出することが必要になるが、構成が複雑化するおそれがある。しかし、凝縮水の発生量は、各発熱被膜29,30における非発熱箇所の表面積にほぼ比例するので、亀裂箇所が特定できなくても発熱に関する機能保証(機能低下の検出)は可能となり得る。
That is, the
ここで、上電流値UPAPと下電流値DWAPは、各発熱被膜29,30それ自体の温度によって変わり得るので、上記した故障判定電流値D1を、各発熱被膜29,30の温度によって補正するように構成することもできる。
Here, since the upper current value UPAP and the lower current value DWAP can change depending on the temperature of each
[EGRシステムの作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態のEGRシステムの構成によれば、EGR通路12を流れるEGRガスは、EGRガス分配器15のガス導入通路21に導入され、同導入通路21を分岐しながら流れてガスチャンバ22に集まり、複数のガス分配通路23から吸気マニホールド5の各分岐管5bへ好適に分配され、エンジン1の各気筒へ分配されて還流される。
[About the action and effect of the EGR system]
According to the configuration of the EGR system of this embodiment described above, the EGR gas flowing through the
ここで、EGRガス分配器15(EGR通路)において、凝縮水の発生が問題になる。しかし、EGRガス分配器15では、各プラス電極31,33及び各マイナス電極32,34を介して各発熱被膜29,30へ通電することで、各発熱被膜29,30が発熱し、ガス導入通路21及びガスチャンバ22それぞれの内壁が加熱される。従って、各発熱被膜29,30に対する通電を任意に制御することで、同被膜29,30が設けられるガス導入通路21及びガスチャンバ22それぞれの内壁の温度や温度上昇が調節される。このため、EGRガス分配器15(EGR通路)の内壁を応答性良く温度上昇させることができ、安定的に保温することができる。この結果、EGRガス分配器15の内部での凝縮水の発生や凍結の抑制が可能となる。
Here, in the EGR gas distributor 15 (EGR passage), the generation of condensed water becomes a problem. However, in the
この実施形態の構成によれば、EGRガス分配器15(EGR通路)の入口フランジ24a(継手)に設けられる金属製カラー25に各発熱被膜29,30のマイナス電極32,34がアース配線25aが接続されるので、アース配線25aを別途専用にアース接続する必要がない。このため、EGRガス分配器15の外部に配線をすることなく各発熱被膜29,30にアースを施すことができる。
According to the configuration of this embodiment, the
この実施形態の構成によれば、上記のように、EGRガス分配器15において凝縮水の発生を抑制できるので、EGRガス分配器15から凝縮水が各分岐管5bへ流れる心配が少なくなる。このため、吸気マニホールド5におけるEGRガス分配器15の配置の自由度が増す。例えば、EGRガス分配器15を、図2に実線で示す現状の位置(出口フランジ5cに近い位置)から遠ざけ、図2に二点鎖線で示すように出口フランジ5c(エンジン)から離れた位置にて、吸気マニホールド5(分岐管5b)に設けることが可能となるこの場合、EGRガス分配器15がエンジン1から遠ざかるので、ガス分配通路23の先端へのデポジットの付着、堆積を抑えることができ、ガス分配通路23の内径を縮小して、吸気脈動の減衰を抑え、エンジン出力低下を抑えることができるようになる。また、ガス分配通路23の先端開口を、分岐管5bの内壁と面一にすることが可能となり、吸気流れの抵抗を最小に抑えることができるようになる。
According to the configuration of this embodiment, as described above, the generation of condensed water can be suppressed in the
[故障診断装置の作用及び効果について]
以上説明した故障診断装置の構成によれば、各プラス電極31,33と各マイナス電極32,34との間で各発熱被膜29,30に亀裂等が生じると、その亀裂等の箇所の電流通路が遮断されるので、その分だけ電流値が減少(抵抗値が増加)し、各発熱被膜29,30の機能が低下してしまう。各発熱被膜29,30の機能が低下すると、エンジン1の始動時に、EGRガス分配器15を十分に加熱できなくなり、そのEGRガス分配器15で凝縮水の発生量が増加してしまう。その結果、エンジン1に吸入される凝縮水が増え、エンジン1での燃焼が悪化(失火)すると、エンジン1の各気筒の間でクランク角速度の変動が大きくなる。この実施形態の構成によれば、各発熱被膜29,30の発熱に関する機能低下が故障として各電流センサ78A,78B及びECU80(故障診断装置)により診断される。詳しくは、各発熱被膜29,30に対する通電時の各電流値UPAP,DWAPが各電流センサ78A,78Bにより検出され、その検出された各電流値UPAP,DWAPが故障判定電流値D1(所定値)以下となった場合に、各発熱被膜29,30に故障があるとECU80により判定される。従って、エンジン1の暖機状態に依存することなくリアルタイムに各発熱被膜29,30の故障が判定される。このため、加熱のために使用される各発熱被膜29,30の機能低下を故障としてエンジン1の暖機状態に依存することなく適時に診断することができる。
[About the operation and effect of the failure diagnosis device]
According to the configuration of the failure diagnosis device described above, when cracks or the like occur in the
この実施形態では、ECU80は、故障判定のために、始動時吸気温度STHAに応じた故障判定電流値D1を算出するようになっている。従って、始動時吸気温度STHAによって各発熱被膜29,30の抵抗値が変わり、各発熱被膜29,30における電流の流れ易さが変わっても(発熱し易さが変わっても)、そのことが補われた上で各発熱被膜29,30に故障があることが判定される。このため、エンジン1の始動時の温度環境に合わせて精度良く各発熱被膜29,30の故障を診断することができる。
In this embodiment, the
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素につては、同一の符号を付して説明を省略し異なった点を中心に説明する。
<Second Embodiment>
Next, the second embodiment will be described in detail with reference to the drawings. In the following description, components equivalent to those in the first embodiment will be described with the same reference numerals, omitting description, and focusing on different points.
[発熱被膜の故障診断制御について]
この実施形態では、特に、故障診断制御の内容の点で第1実施形態と異なる。この実施形態では、上電流値UPAP及び下電流値DWAPに基づき各発熱被膜29,30の故障を診断する代わりに、上発熱被膜29の抵抗値(上抵抗値)UPOM及び下発熱被膜30の抵抗値(下抵抗値)DWOMに基づき各発熱被膜29,30の故障を診断するようになっている。
[About failure diagnosis control of heating film]
This embodiment is different from the first embodiment in particular in terms of the content of failure diagnosis control. In this embodiment, instead of diagnosing the failure of each
そのために、この実施形態では、上抵抗値UPOM及び下抵抗値DWOMを検出するようになっている。図17には、上抵抗センサ88Aの構成を、図11に準ずる平面図により示す。図18に、下抵抗センサ88Bの構成を、図12に準ずる平面図により示す。図17に示すように、上プラス配線41とアース配線25aとの間には、上抵抗センサ88Aが設けられる。同様に、図18に示すように、下プラス配線43とアース配線25aとの間には、下抵抗センサ88Bが設けられる。これら抵抗センサ88A,88Bは、それぞれ上抵抗値UPOMと下抵抗値DWOMを検出し、その検出信号をECU80へ出力するようになっている。これら抵抗センサ88A,88Bは、この開示技術における抵抗検出手段の一例に相当する。また、この実施形態で、抵抗センサ88A,88B及びECU80は、この開示技術における故障診断装置の一例を構成する。
Therefore, in this embodiment, the upper resistance value UPOM and the lower resistance value DWOM are detected. FIG. 17 shows the configuration of the
図19に、この実施形態における故障診断制御の内容をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ400で、ECU80は、吸気温センサ77の検出値に基づき始動時吸気温度STHAを取り込む。
FIG. 19 shows the contents of the failure diagnosis control in this embodiment by a flowchart. When the process shifts to this routine, in
次に、ステップ410で、ECU80は、始動時吸気温度STHAに応じた故障判定抵抗値E1を算出する。この故障判定抵抗値E1は、各発熱被膜29,30の故障を判定するための所定の抵抗値を意味する。通常、長時間のエンジン停止からのエンジン始動時は、エンジン1の全体が外気温度(吸気温度THA)相当の温度となっているので、吸気温度THAが各発熱被膜29,30の温度と同等であると推定することができる。従って、始動時吸気温度STHAを代用し、各発熱被膜29,30の温度に対する正常抵抗値(正常電流値)を推定することができる。ECU80は、例えば、図20に太い実線で示すような故障判定抵抗値マップを参照することにより、始動時吸気温度STHAに応じた故障判定抵抗値E1を求めることができる。図20における細い実線は、正常時の抵抗値を示す。この故障判定抵抗値マップでは、始動時吸気温度STHAが高くなるほど、故障判定抵抗値E1が所定の最小値から最大値の間で緩やかに大きくなるように設定される。この実施形態では、各発熱被膜29,30の温度に対する正常抵抗値(正常電流値)を始動時吸気温度STHAにより推定するように構成したが、各発熱被膜29,30の温度を直接測定することにより、各発熱被膜29,30の温度に対する正常抵抗値(正常電流値)を推定することもできる。
Next, in
次に、ステップ42で、ECU80は、各抵抗センサ88A,88Bの検出値に基づき、上発熱被膜29の上抵抗値UPOMと下発熱被膜30の下抵抗値DWOMを取り込む。
Next, in step 42, the
次に、ステップ430で、ECU80は、上抵抗値UPOMが故障判定抵抗値E1より低いか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ440へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ450へ移行する。
Next, in
ステップ440では、ECU80は、上発熱被膜29の抵抗値が十分に低いことから、上発熱被膜29が正常と判定する。
In
一方、ステップ450では、ECU80は、上発熱被膜29の抵抗値が十分に低くないことから、上発熱被膜29が故障と判定する。この場合、ECU80は、この故障判定結果をメモリに記憶したり、所定の報知処理を実行したりすることができる。
On the other hand, in
その後、ステップ440又はステップ450から移行してステップ460では、ECU80は、下抵抗値DWOMが故障判定抵抗値E1より低いか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ470へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ480へ移行する。
After that, in
ステップ470では、ECU80は、下発熱被膜30の抵抗値が十分に低いことから、下発熱被膜30が正常と判定する。
In
一方、ステップ480では、ECU80は、下発熱被膜30の抵抗値が十分に低くないことから、下発熱被膜30が故障と判定する。この場合、ECU80は、この故障判定結果をメモリに記憶したり、所定の報知処理を実行したりすることができる。
On the other hand, in
その後、ECU80は、処理をステップ470又はステップ480からステップ400へ戻す。
After that, the
上記の故障診断制御によれば、ECU80は、検出される上抵抗値UPOMが故障判定抵抗値E1(所定値)以上となった場合に、上発熱被膜29に故障があると判定し、検出される下抵抗値DWOMが故障判定抵抗値E1(所定値)以上となった場合に、下発熱被膜30に故障があると判定するようになっている。
According to the above-mentioned failure diagnosis control, when the detected upper resistance value UPOM becomes the failure determination resistance value E1 (predetermined value) or more, the
[故障診断装置の作用及び効果について]
以上説明した故障診断装置の構成によれば、各プラス電極31,33と各マイナス電極32,34との間で各発熱被膜29,30に亀裂等が生じると、その亀裂等の箇所の電流通路が遮断されるので、その分だけ抵抗値が増加(電流値が減少)し、各発熱被膜29,30の機能が低下してしまう。この実施形態の構成によれば、各発熱被膜29,30の発熱に関す機能低下が故障として各抵抗センサ88A,88B及びECU80(故障診断装置)により診断される。詳しくは、各発熱被膜29,30の各抵抗値UPOM,DWOMが各抵抗センサ88A,88Bにより検出され、それら各抵抗値UPOM,DWOMが故障判定抵抗値E1(所定値)以上となった場合に、各発熱被膜29,30に故障があるとECU80により判定される。従って、エンジン1の暖機状態に依存することなくリアルタイムに各発熱被膜29,30の故障が判定される。このため、加熱のために使用される各発熱被膜29,30の機能低下を故障としてエンジン1の暖機状態に依存することなく適時に診断することができる。
[About the operation and effect of the failure diagnosis device]
According to the configuration of the failure diagnosis device described above, when cracks or the like occur in the
この実施形態では、ECU80は、故障判定のために、始動時吸気温度STHAに応じた故障判定抵抗値E1を算出する。従って、始動時吸気温度STHAによって各発熱被膜29,30の抵抗値が変わり、各発熱被膜29,30における電流の流れ易さが変わっても(発熱し易さが変わっても)、そのことが補われた上で各発熱被膜29,30に故障があることが判定される。このため、エンジン1の始動時の温度環境に合わせて精度良く各発熱被膜29,30の故障を診断することができる。
In this embodiment, the
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<Third Embodiment>
Next, the third embodiment will be described in detail with reference to the drawings.
[発熱被膜の故障診断制御について]
この実施形態では、故障診断制御の内容の点で前記各実施形態と異なる。この実施形態では、上電流値UPAPと下電流値DWAP又は上抵抗値UPOMと下抵抗値DWOMに基づき各発熱被膜29,30の故障を診断する代わりに、エンジン1のクランク角速度に基づき各発熱被膜29,30の故障を診断するようになっている。すなわち、各発熱被膜29,30の発熱に関する機能が低下すると、エンジン1の始動時にEGRガス分配器15を十分に加熱できなくなり、EGRガス分配器15で凝縮水の発生量が増加する。その結果、エンジン1に吸入される凝縮水が増え、エンジン1での燃焼が悪化(失火)すると、各気筒の間でクランク角速度の変動が大きくなる。この実施形態では、このような想定の下で各発熱被膜29,30の故障を診断するようになっている。ECU80は、この開示技術における故障判定手段の一例に相当する。そして、この実施形態において、回転数センサ72及びECU80は、この開示技術における故障診断装置の一例を構成する。図21に、その故障診断制御の内容をフローチャートにより示す。
[About failure diagnosis control of heating film]
This embodiment is different from each of the above-described embodiments in the content of failure diagnosis control. In this embodiment, instead of diagnosing the failure of each
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ600で、ECU80は、吸気温センサ77及び水温センサ71の検出値に基づき吸気温度THAと冷却水温度THWを取り込む。
When the process shifts to this routine, in
次に、ステップ610で、ECU80は、吸気温度THAに応じたEGR開始水温度THAWEGRを算出する。ECU80は、例えば、図22に示すようなEGR開始水温度マップを参照することにより、吸気温度THAに応じたEGR開始水温度THAWEGRを求めることができる。このEGR開始水温度マップでは、吸気温度THAが高くなるほど、EGR開始水温度THAWEGRが所定の最大値から最小値の間で小さくなるように設定される。
Next, in
次に、ステップ620で、ECU80は、冷却水温度THWが、EGR開始水温度THAWEGRより「5℃」低い温度よりも高いか否かを判断する。「5℃」は一例である。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ630へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ600へ戻る。
Next, in
ステップ630では、ECU80は、冷却水温度THWが、EGR開始水温度THAWEGRよりも低いか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ640へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ670へ移行する。
In
ステップ640では、ECU80は、クランク角速度変動値AΔt30(i)を取り込む。ECU80は、以下に説明する別途の演算処理によりクランク角速度変動値AΔt30(i)を求めることができる。
In
すなわち、ECU80は、図23に示すように、720℃Aの間(クランクシャフトが2回転する間)にクランク角度が「30度」進む毎にかかる時間を30度時間t30として取り込む。この30度時間t30は、クランク角速度の代用値となるものである。「30度」のクランク角度をこの30度時間t30で除算した値がクランク角速度に相当する。図23には、クランク角度が30度進む毎にかかる30度時間t30をグラフにより示す。
That is, as shown in FIG. 23, the
次に、ECU80は、720℃Aの間における前後の30度時間t30の差を30度時間差Δt30(1),Δt30(2),Δt30(3),・・・Δt30(n)として順次取り込む。
Next, the
次に、ECU80は、順次取り込まれた一連の30度時間差Δt30(1)〜Δt30(n)を積算することにより、クランク角速度変動値AΔt30(i)を求める。すなわち、ECU80は、720℃Aの間の30度時間t30の変化の合計をクランク角速度変動値AΔt30(i)(クランク角速度の変動)として求めるのである。
Next, the
ここで、クランク角速度変動値AΔt30(i)は、クランクシャフトの回転変動の度合いを示し、図24に示すように、各30度時間差Δt30(1)〜Δt30(n)が比較的小さく前後の値の変動が比較的少ない場合は、クランクシャフトの回転変動が小さいことを意味し、図25に示すように、その値が比較的大きく前後の値の変動が比較的大きい場合は、クランクシャフトの回転変動が大きいことを意味する。このクランク角速度変動値AΔt30(i)の値が比較的大きい場合は、エンジン1における燃焼状態が不安定なこと(失火やエンストが起き易いこと)を示し、その値が比較的小さい場合は、その燃焼状態が安定していること(失火やエンストが起き難いこと)を示す。図24は、正常時の30度時間t30(太線)とクランク角度(実線)の変化をグラフにより示す。図25は、故障時の30度時間t30(太線)とクランク角度(実線)の変化をグラフにより示す。
Here, the crank angle speed fluctuation value AΔt30 (i) indicates the degree of rotational fluctuation of the crankshaft, and as shown in FIG. 24, each 30 degree time difference Δt30 (1) to Δt30 (n) is relatively small and is a value before and after. When the fluctuation of the value is relatively small, it means that the rotation fluctuation of the crankshaft is small, and as shown in FIG. 25, when the value is relatively large and the fluctuation of the front-rear value is relatively large, the rotation of the crankshaft It means that the fluctuation is large. When the value of the crank angular velocity fluctuation value AΔt30 (i) is relatively large, it indicates that the combustion state in the
次に、図21のフローチャートに戻り、ステップ650では、ECU80は、平均クランク角速度変動値AΔt30avの処理回数N(i)を「1」だけ加算する。
Next, returning to the flowchart of FIG. 21, in
次に、ステップ660で、ECU80は、次の計算式に従い、平均クランク角速度変動値AΔt30av(i)を算出し、その後、処理をステップ600へ戻す。
AΔt30av(i)=[AΔt30av(i-1)*(N-1)+AΔt30]/N
Next, in
AΔt30av (i) = [AΔt30av (i-1) * (N-1) + AΔt30] / N
一方、ステップ630から移行してステップ670では、ECU80は、冷却水温度THWが「85℃」よりも低いか否かを判断する。ここで、凝縮水によるエンジン1の失火はEGR実行の有無に関係なく起こり得る。そこで、この実施形態では、冷却水温度THWが、EGR開始時の温度から「85℃」になるまでの間で故障判定を行うようにした。冷却水温度THWが「85℃」以上となる場合、凝縮水が発生しない環境となるので、冷却水温度THWが「85℃」以上となる場合に発生した失火は、凝縮水以外の要因で発生したものと判断できる。これに対し、冷却水温度THWがEGR開始時の温度以上かつ「85℃」未満となる場合に発生した失火は、凝縮水を主要因として発生したものと判断できる。「85℃」は一例である。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ680へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ600へ戻す。
On the other hand, in
ステップ680では、ECU80は、クランク角速度変動値AΔt30を取り込む。
In
次に、ステップ690で、ECU80は、クランク角速度変動値AΔt30が、平均クランク角速度変動値AΔt30avに余裕値αを加算した値よりも大きいか否かを判断する。余裕値αは、バラツキ等による誤検出を避け、確実に失火を検出できるようにするための値である。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、クランク角速度の変動が悪化したものとして処理をステップ700へ移行する。この判断結果が否定となる場合は、クランク角速度の変動が悪化していないものとして処理をステップ720へ移行する。
Next, in
次に、ステップ700で、ECU80は、故障判定回数NHTR(i)を「1」だけ加算する。
Next, in
次に、ステップ710で、ECU80は、故障判定回数NHTR(i)が所定の判定値F1よりも小さいか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ720へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ730へ移行する。
Next, in
ステップ720では、ECU80は、故障が少ないものとして各発熱被膜29,30が正常と判定し、処理をステップ600へ戻す。
In
ステップ730では、ECU80は、故障が多いものとして各発熱被膜29,30が故障と判定し、処理をステップ600へ戻す。この場合、ECU80は、この故障判定結果をメモリに記憶したり、所定の報知処理を実行したりすることができる。
In
上記故障診断制御によれば、ECU80は、検出されるクランク角速度変動値AΔt30が、平均クランク角速度変動値AΔt30avに余裕値αを加算した値(所定値)より大きくなった場合に、各発熱被膜29,30に故障があると判定し、その故障判定回数NHTR(i)が判定値F1以上となった場合に、各発熱被膜29,30が故障と判定するようになっている。
According to the above-mentioned failure diagnosis control, when the detected crank angular velocity fluctuation value AΔt30 becomes larger than the value (predetermined value) obtained by adding the margin value α to the average crank angular velocity fluctuation value AΔt30av, each
[故障診断装置の作用及び効果について]
以上説明した故障診断装置の構成によれば、各プラス電極31,33と各マイナス電極32,34との間で各発熱被膜29,30に亀裂等が生じると、その亀裂等の箇所の電流通路が遮断されるので、その分だけ電流値が減少(抵抗値が増加)し、各発熱被膜29,30の機能が低下してしまい、EGRガス分配器15を十分に加熱できなくなる。その結果、エンジン1の始動時にEGRガス分配器15で凝縮水の発生量が増加し、エンジン1に吸入される凝縮水が増えて、エンジン1での燃焼が悪化(失火)してしまう。この実施形態の構成によれば、各発熱被膜29,30の発熱に関する機能低下が故障として回転数センサ72及びECU80(故障診断装置)により診断される。詳しくは、エンジン1の30度時間t30(クランク角速度)が回転数センサ72により検出され、そのクランク角速度の変動、すなわちクランク角速度変動値AΔt30が、平均クランク角速度変動値AΔt30avに余裕値αを加算した値(所定値)より大きくなった場合に、各発熱被膜29,30に故障があるとECU80により判定される。従って、エンジン1の暖機状態に依存することなく間接的に各発熱被膜29,30の故障が判定される。このため、加熱のために使用される各発熱被膜29,30の機能低下を故障としてエンジン1の暖機状態に依存することなく適時に診断することができる。ここで、回転数センサ72としては、エンジン制御のために使用する回転数センサ72を利用できるので、新たにクランク角度検出手段を設けることなく、故障診断制御を実行することができる。
[About the operation and effect of the failure diagnosis device]
According to the configuration of the failure diagnosis device described above, when cracks or the like occur in the
この実施形態で、ECU80は、冷却水温度THWが、EGR開始時の温度から「85℃」になるまでの間で故障診断を行うようになっている。冷却水温度THWが、EGR開始時の温度以上かつ「85℃」未満となる場合に発生した失火は、凝縮水を主要因として発生したものと判断できる。この実施形態では、各発熱被膜29,30の故障を、クランク角速度の変動に基づき間接的に診断しているものの、より確度の高い故障診断を実行することができる。
In this embodiment, the
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<Fourth Embodiment>
Next, the fourth embodiment will be described in detail with reference to the drawings.
[発熱被膜の温度センサについて]
図26に、上ケーシング26の内側を図8に準ずる平面図により示す。図27に、下ケーシング27の内側を図10に準ずる平面図により示す。図26に示すように、上発熱被膜29の複数の箇所には、上発熱被膜29の温度を検出するための複数の上温度センサ81が設けられる。図27に示すように、下発熱被膜30の複数の箇所には、下発熱被膜30の温度を検出するための複数の下温度センサ82が設けられる。これら温度センサ81,82は、対応する各発熱被膜29,30の各部位の温度を検出し、その検出値をECU80へ出力するようになっている。
[発熱被膜の故障診断制御について]
この実施形態では、故障診断制御の内容の点で前記各実施形態と異なる。この実施形態では、各温度センサ81,82で検出される各発熱被膜29,30の温度に基づき、各発熱被膜29,30の故障を診断するようになっている。ECU80は、この開示技術における故障判定手段の一例に相当する。そして、この実施形態において、各温度センサ81,82及びECU80は、この開示技術における故障診断装置の一例を構成する。図28に、その故障診断制御の内容をフローチャートにより示す。
[About the temperature sensor of the heating film]
FIG. 26 shows the inside of the
[About failure diagnosis control of heating film]
This embodiment is different from each of the above-described embodiments in the content of failure diagnosis control. In this embodiment, the failure of each
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ800で、ECU80は、各発熱被膜29,30への加熱要求が有るか否かを判断する。ECU80は、例えば、上記した通電制御において、ステップ120の判断が否定となる場合、又は、ステップ150の判断が肯定となる場合に、加熱要求が有ると判断することができる。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ810へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ800へ戻す。
When the process shifts to this routine, in
次に、ステップ810で、ECU80は、各温度センサ81,82で検出される各発熱被膜29,30に関する初期被膜温度STHTRをそれぞれ取り込む。
Next, in
次に、ステップ820で、ECU80は、各発熱被膜29,30への通電をオンする。
Next, in
次に、ステップ830で、ECU80は、通電後に所定時間が経過したか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ840へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ800へ戻す。
Next, in
次に、ステップ840で、ECU80は、各温度センサ81,82で検出される各発熱被膜29,30に関する被膜温度THTRをそれぞれ取り込む。
Next, in
次に、ステップ850で、各温度センサ81,82毎に取り込まれた初期被膜温度STHTRと被膜温度THTRに基づき、各温度センサ81,82が設けられた部位それぞれでの上昇温度ΔTHTRを、次の計算式によりそれぞれ算出する。
ΔTHTR=THTR−STHTR
Next, in
ΔTHTR = THTR-STHTR
次に、ステップ860で、ECU80は、機能低下数NTNGを取り込む。この機能低下数NTNGは、上昇温度ΔTHTRが所定の判定値より小さくなる部位の数を意味する。図29に、機能低下数NTNGと凝縮水発生量との関係をグラフにより示す。図29に示すように、EGRガス分配器15において、機能低下数NTNGが増えるほど凝縮水の発生量が直線的に増加することがわかる。
Next, in
次に、ステップ870で、ECU80は、機能低下数NTNGが所定の判定値C1よりも多いか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ880へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理を890へ移行する。
Next, in
ステップ880では、ECU80は、機能低下数NTNGが多いことから、発熱被膜29,30が、すなわち上発熱被膜29及び下発熱被膜30の少なくとも一方が故障と判定する。この場合、ECU80は、この故障判定結果をメモリに記憶したり、所定の報知処理を実行したりすることができる。
In
一方、ステップ890では、ECU80は、機能低下数NTNGが多くないことから、発熱被膜29,30が正常と判定する。
On the other hand, in
上記故障診断制御によれば、ECU80は、各発熱被膜29,30への通電前に検出された初期被膜温度STHTRに対する、各発熱被膜29,30への通電後に検出される被膜温度THTRの上昇温度ΔTHTR(増加)が所定値より小さい場合に、各発熱被膜29,30に故障があると判定するようになっている。
According to the above-mentioned failure diagnosis control, the
[故障診断装置の作用及び効果について]
以上説明した故障診断装置の構成によれば、各プラス電極31,33と各マイナス電極32,34との間で各発熱被膜29,30に亀裂等が生じると、その亀裂等の箇所の電流通路が遮断されるので、その分だけ電流値が減少(抵抗値が増加)し、各発熱被膜29,30の機能が低下してしまう。この実施形態の構成によれば、各発熱被膜29,30の発熱に関する機能低下が故障として各温度センサ81,82及びECU80(故障診断装置)により診断される。詳しくは、各発熱被膜29,30の被膜温度THTRが各温度センサ81,82により検出され、各発熱被膜29,30への通電前に検出された初期被膜温度STHTRに対する、各発熱被膜29,30への通電後に検出される被膜温度THTRの上昇温度ΔTHTR(増加)が所定値より小さい場合は、各発熱被膜29,30に故障があるとECU80により判定される。従って、エンジン1の暖機状態に依存することなくリアルタイムかつ直接的に各発熱被膜29,30の故障が判定される。このため、加熱のために使用される各発熱被膜29,30の機能低下を故障としてエンジン1の暖機状態に依存することなく適時に直接的に診断することができる。
[About the operation and effect of the failure diagnosis device]
According to the configuration of the failure diagnosis device described above, when cracks or the like occur in the
特に、この実施形態で、ECU80は、複数の温度センサ81,82のうち、その検出結果の上昇温度ΔTHTRが所定値より小さくなるセンサの数が所定の判定値C1より大きくなる場合に、各発熱被膜29,30に故障があると最終的に判定するようになっている。このため、この判定値C1を必要に応じて設定することにより、故障判定の確度を任意に調整することができる。
In particular, in this embodiment, the
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<Fifth Embodiment>
Next, the fifth embodiment will be described in detail with reference to the drawings.
[EGRガスが流れる吸気通路について]
この実施形態では、エンジンシステムにおいて発熱被膜が設けられる部位の点で前記各実施形態と異なる。前記各実施形態では、EGRガス分配器15(EGR通路)の各ケーシング26,27の内壁に設けられる各発熱被膜29,30と、その故障診断装置に関する構成について説明した。これに対し、この実施形態では、各実施形態それぞれの各発熱被膜29,30と、その故障診断装置に関する構成が、EGRガス分配器15ではなく、EGRガスが流れる吸気通路に設けられる場合について説明する。
[About the intake passage through which EGR gas flows]
This embodiment is different from each of the above-described embodiments in that a heat-generating coating is provided in the engine system. In each of the above-described embodiments, the configurations of the
すなわち、図30に、別のエンジンシステムを概略構成図により示す。図30に示すように、このエンジンシステムは、エンジン1の吸気通路2と排気通路3に過給機8が設けられ、その吸気通路2と排気通路3との間に低圧ループタイプのEGR装置17が設けられる。過給機8は、吸気通路2に設けられるコンプレッサ8aと、排気通路3に設けられるタービン8bと、コンプレッサ8aとタービン8bを一体回転させる回転軸8cとを含む。コンプレッサ8aは、スロットル装置4よりも上流の吸気通路2に配置される。コンプレッサ8aより上流の吸気通路2には、吸気絞り弁18とエアクリーナ9が設けられる。タービン8bは、排気マニホールド6と触媒7との間の排気通路3に配置される。サージタンク5aには、インタークーラ10が設けられる。EGR装置17を構成するEGR通路12は、その入口12aが触媒7より下流の排気通路3に接続され、その出口12bは、コンプレッサ8aと吸気絞り弁18との間の吸気通路2に接続される。EGR通路12には、EGRクーラ13とEGR弁14が設けられる。
That is, FIG. 30 shows another engine system in a schematic configuration diagram. As shown in FIG. 30, in this engine system, a
図30において、前記各実施形態それぞれの各発熱被膜29,30と、その故障診断装置に関する構成が設けられる吸気通路2の部分を紗を付して示す。すなわち、この実施形態では、EGR通路12の出口12bからコンプレッサ8aの間の吸気通路2の部分と、コンプレッサ8aからエンジン1までの間の吸気通路2の部分及び吸気マニホールド5において、各実施形態それぞれの各発熱被膜29,30と、その故障診断装置に関する構成が設けられる。
In FIG. 30, each of the
[故障診断装置の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態のEGRシステムの構成によれば、各発熱被膜29,30とそれに関連した構成が設けられた吸気通路2の部分及び吸気マニホールド5につき、前記各実施形態の作用及び効果と同等の作用及び効果を得ることができる。
[About the operation and effect of the failure diagnosis device]
According to the configuration of the EGR system of this embodiment described above, the operations and effects of the respective heat-generating
なお、この開示技術は前記各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜に変更して実施することもできる。 It should be noted that this disclosure technique is not limited to each of the above-described embodiments, and a part of the configuration may be appropriately modified and implemented within a range that does not deviate from the purpose of the disclosure technique.
(1)前記第1〜第4の実施形態では、図4に示すように、ガス導入通路21(通路部21aと二つの分岐通路部21b,21cを含む)と、一つのガスチャンバ22(その内径が、ガス導入通路21のそれよりも大きい。)と、4つのガス分配通路23(その内径が、ガス導入通路21やガスチャンバ22のそれよりも小さい。)とからEGRガス分配器15を構成した。これに対し、図31にEGRガス分配器51を平面図で示すように、ガスチャンバ52と各ガス分配通路53を、ガス導入通路54と同じ内径に構成することもできる。また、図31におけるガスチャンバ52を中間部で二分割することで、図32にEGRガス分配器57を平面図で示すように、EGRガス分配器57の全体をトーナメント形状に構成することもできる。
(1) In the first to fourth embodiments, as shown in FIG. 4, a gas introduction passage 21 (including a
(2)前記各実施形態では、EGRガス分配器15又はEGRガスが流れる吸気通路2及び吸気マニホールド5に設けられる上発熱被膜29及び下発熱被膜30それぞれの故障を診断するように構成したが、各発熱被膜の特定の部位を個々に診断するように構成することもできる。
(2) In each of the above embodiments, the failure of the
この開示技術は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンにおけるEGRガスが流れる吸気通路及びEGR通路に利用することができる。 This disclosed technology can be used for intake passages and EGR passages through which EGR gas flows in gasoline engines and diesel engines.
1 エンジン
2 吸気通路
3 排気通路
5 吸気マニホールド(吸気通路)
12 EGR通路
15 EGRガス分配器(EGR通路)
29 上発熱被膜
30 下発熱被膜
31 上プラス電極
32 上マイナス電極
33 下プラス電極
34 下マイナス電極
51 EGRガス分配器(EGR通路)
57 EGRガス分配器(EGR通路)
72 回転数センサ(クランク角速度検出手段)
78A 上電流センサ(電流検出手段)
78B 下電流センサ(電流検出手段)
80 ECU(故障判定手段)
81 上温度センサ(温度検出手段)
82 下温度センサ(温度検出手段)
88A 上抵抗センサ(抵抗検出手段)
88B 下抵抗センサ(抵抗検出手段)
1
12
29
57 EGR gas distributor (EGR passage)
72 Rotation speed sensor (crank angular velocity detecting means)
78A upper current sensor (current detecting means)
78B lower current sensor (current detection means)
80 ECU (Failure determination means)
81 Upper temperature sensor (temperature detection means)
82 Lower temperature sensor (temperature detecting means)
88A Upper resistance sensor (resistance detection means)
88B lower resistance sensor (resistance detection means)
Claims (5)
前記EGRガスが流れる前記吸気通路及び前記EGR通路の少なくとも一方の内壁に設けられる発熱被膜と、
前記発熱被膜に通電するための少なくとも一対のプラス電極及びマイナス電極と、
前記発熱被膜の機能低下を故障として診断するための故障診断装置と
を備えたことを特徴とするEGRシステム。 In an EGR system configured to flow a part of the exhaust gas discharged from the engine to the exhaust passage as EGR gas to the intake passage through the EGR passage and return it to the engine.
A heat-generating coating provided on at least one inner wall of the intake passage and the EGR passage through which the EGR gas flows,
At least a pair of positive and negative electrodes for energizing the heating film,
An EGR system including a failure diagnosis device for diagnosing a functional deterioration of the heating film as a failure.
前記故障診断装置は、前記発熱被膜に対する通電時の電流値を検出するための電流検出手段と、検出される前記電流値が所定値以下となった場合に、前記発熱被膜に故障があると判定する故障判定手段とを含む
ことを特徴とするEGRシステム。 In the EGR system according to claim 1,
The failure diagnosis device determines that the heating film has a failure when the current detecting means for detecting the current value when the heating film is energized and the detected current value is equal to or less than a predetermined value. An EGR system comprising a failure determining means for performing.
前記故障診断装置は、前記発熱被膜の抵抗値を検出するための抵抗検出手段と、検出される前記抵抗値が所定値以上となった場合に、前記発熱被膜に故障があると判定する故障判定手段とを含む
ことを特徴とするEGRシステム。 In the EGR system according to claim 1,
The failure diagnosis device includes a resistance detecting means for detecting the resistance value of the heating film and a failure determination for determining that the heating film has a failure when the detected resistance value is equal to or higher than a predetermined value. An EGR system comprising means.
前記故障診断装置は、前記エンジンのクランク角速度を検出するためのクランク角速度検出手段と、検出される前記クランク角速度の変動が所定値より大きくなった場合に、前記発熱被膜に故障があると判定する故障判定手段とを含む
ことを特徴とするEGRシステム。 In the EGR system according to claim 1,
The failure diagnosis device determines that the crank angular velocity detecting means for detecting the crank angular velocity of the engine and the heat-generating coating have a failure when the detected fluctuation of the crank angular velocity becomes larger than a predetermined value. An EGR system comprising a failure determination means.
前記故障診断装置は、前記発熱被膜の少なくとも一ヶ所に設けられ、前記発熱被膜の温度を検出するための温度検出手段と、前記発熱被膜への通電前に検出された前記温度に対する、前記発熱被膜への通電後に検出される前記温度の増加が所定値より小さい場合に、前記発熱被膜に故障があると判定する故障判定手段とを含む
ことを特徴とするEGRシステム。 In the EGR system according to claim 1,
The failure diagnosis device is provided at least in one place of the heat-generating coating, and is a temperature detecting means for detecting the temperature of the heat-generating coating and the heat-generating coating with respect to the temperature detected before energization of the heat-generating coating. An EGR system comprising a failure determining means for determining that the heating film has a failure when the increase in temperature detected after energization of the heating film is smaller than a predetermined value.
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