JP2021159673A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】興趣に富み、好適な制御を行う遊技機を提供する。
【解決手段】可変表示に対応する信号と、有利状態に対応する信号と、有利状態に制御されやすい特定状態に対応する信号と、始動条件が成立しやすい特別状態に対応する信号とを異なる端子から外部出力可能であり、数値情報を非特定状態で更新する一方、特定状態で更新せず、数値情報が特別回数の可変表示に対応する値となり特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり、第1有利状態後に非特定状態かつ特別状態に、第2有利状態後に特定状態かつ特別状態に制御可能であり、特定状態は可変表示に伴う終了条件が成立したときに終了し、特別状態は可変表示に伴う終了条件が成立したときに終了し、第1有利状態後に特定状態に制御されない場合に、第2有利状態後に特定状態に制御される場合よりも、特別状態の終了から特別条件の成立までの期間が短い。
【選択図】図8−28

Description

本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が、打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示装置において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
そのような遊技機において、可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な遊技機が知られている。例えば、特許文献1には、通常の遊技状態で実行された特図ゲームの回数(可変表示の実行回数)が1000回(特別回数)に達しても大当り(有利状態)が発生しないときには(特別条件の成立)、遊技状態が確変状態に制御され、特図ゲームの結果として大当りとすることが決定される確率が1/100程度に高められ、以降の特図ゲームでは大当りが発生しやすくなることが記載されている。また、特許文献1には、通常の遊技状態で特図ゲームの回数(可変表示の実行回数)が1000回に達しても大当りが生じなかったときに、確変状態の代わりに時短状態を発生させるものとしてもよいことが記載されている。
特開2005−95449号公報(0058、0133)
しかし、特許文献1に記載された遊技機では、遊技状態の遷移に関して興趣や制御の点で検討が不十分である。
そこで、本発明は、興趣に富み、好適な制御を行う遊技機を提供することを目的とする。
本願発明の遊技機は、始動条件(例えば、第1始動入賞口や第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立したことにもとづいて識別情報(例えば、第1特別図柄や第2特別図柄)の可変表示を実行し、可変表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、識別情報の可変表示として、第1始動条件(例えば、第1始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と、第2始動条件(例えば、第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS110〜S113の処理を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示が実行される場合と、第2識別情報の可変表示が実行される場合と、で数値情報(例えば、救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS71の処理を実行する部分)と、非特定状態(例えば、低確率状態)よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態)に制御可能であるとともに、非特別状態(例えば、低ベース状態)よりも始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、高ベース状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS140c,S145,S166,171B,S537,S541の処理を実行する部分)と、可変表示に対応する可変表示信号(例えば、図8−12に示す全図柄確定回数信号)と、有利状態の制御に対応する所定信号(例えば、図8−12に示す大当り1信号や大当り2信号)と、特定状態の制御に対応する特定信号(例えば、図8−12に示す高確率信号)と、特別状態の制御に対応する特別信号(例えば、図8−12に示す高ベース1信号や高ベース2信号)と、をそれぞれ異なる端子から遊技機の外部に出力可能な外部出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS23を実行する部分)と、を備え、更新手段は、非特定状態に制御されているときに数値情報を更新する一方、特定状態に制御されているときに数値情報を更新せず(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS69a,S71の処理を実行する部分)、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が可変表示の実行回数としての特別回数(例えば、800回)に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS171Bの処理を実行する部分)、有利状態として、該有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度が異なる複数種類の有利状態があり(例えば、時短回数が50回の10R大当りAや、時短回数が100回の10R大当りB、その他、次回の大当りが発生するまで時短状態が継続する大当りなど)、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が、複数種類の有利状態のうちの特定種類の有利状態の終了後に制御される特別状態よりも有利度が高い(例えば、時短回数が50回である10R大当りA経由の時短状態Aよりも、時短回数が800回である救済時短経由の時短状態Cの方が、有利度が高い)。
そのような構成によれば、特定の有利状態の終了後に制御される特別状態よりも、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が、有利度が高い点で、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態での遊技意欲を遊技者に持たせることができる。また、そのような特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を遊技機の外部の装置で特定可能となるため、稼働率を向上させたり、過度な救済を抑制したりする様々な仕組み(例えば、遊技者に対してデータランプ(遊技機上部に設置された呼び出し装置)において救済時短までの残り回数を示唆する仕組みや、ホール管理者に対してホール管理用コンピュータにおいて各遊技機の救済時短までの残り回数を表示する仕組み(例えばRAMクリア処理を実行する(すなわち救済時短回数カウンタのリセットを行う)遊技機の選定に活用される)など)を実現することができる。
(手段006−1)また、本願の他の遊技機は、始動条件(例えば、第1始動入賞口や第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立したことにもとづいて識別情報(例えば、第1特別図柄や第2特別図柄)の可変表示を実行し、可変表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、識別情報の可変表示として、第1始動条件(例えば、第1始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と、第2始動条件(例えば、第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS110〜S113の処理を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示が実行される場合と、第2識別情報の可変表示が実行される場合と、で数値情報(例えば、救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS71の処理を実行する部分)と、非特定状態(例えば、低確率状態)よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態)に制御可能であるとともに、非特別状態(例えば、低ベース状態)よりも始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、高ベース状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS140c,S145,S166,171B,S537,S541の処理を実行する部分)と、可変表示に対応する可変表示信号(例えば、図8−12に示す全図柄確定回数信号)と、有利状態の制御に対応する所定信号(例えば、図8−12に示す大当り1信号や大当り2信号)と、特定状態の制御に対応する特定信号(例えば、図8−12に示す高確率信号)と、特別状態の制御に対応する特別信号(例えば、図8−12に示す高ベース1信号や高ベース2信号)と、をそれぞれ異なる端子から遊技機の外部に出力可能な外部出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS23を実行する部分)と、を備え、有利状態は、第1有利状態(例えば、10R大当りA)と第2有利状態(例えば、10R大当りB)とを含み、更新手段は、非特定状態に制御されているときに数値情報を更新する一方、特定状態に制御されているときに数値情報を更新せず(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS69a,S71の処理を実行する部分)、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が可変表示の実行回数としての特別回数(例えば、800回)に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS171Bの処理を実行する部分)、第1有利状態の終了後に非特定状態かつ特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS537の処理を実行する部分。10R大当りAの大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過しなければ、大当り遊技後に低確率/高ベース状態に制御される)、第2有利状態の終了後に特定状態かつ特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS537,S541の処理を実行する部分。10R大当りBの大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過すれば、大当り遊技後に高確率/高ベース状態に制御される)、特定状態は、可変表示に伴う終了条件が成立したときに終了し(例えば、大当り遊技後に制御される確変状態(高確率/高ベース状態)は、大当りが発生することなく100回の変動表示が実行された場合に終了する。また例えば、変動表示に伴って実行される転落抽選処理において確変状態を終了すると決定された場合に終了する)、特別状態は、可変表示に伴う終了条件が成立したときに終了し(例えば、大当り遊技後に制御される時短状態A(低確率/高ベース状態)は、大当りが発生することなく50回の変動表示が実行された場合に終了する。また例えば、変動表示に伴って実行される転落抽選処理において確変回数100回(時短回数100回)を超えた後に確変状態を終了すると決定された場合には、その時点で高確率状態とともに高ベース状態が終了し、転落抽選処理において確変回数100回(時短回数100回)に達する前に確変状態を終了すると決定された場合には、その時点で高確率状態のみが終了し、その後に時短回数100回に達した時点で高ベース状態が終了する)、第1有利状態の終了後に特定状態に制御されない場合に、第2有利状態の終了後に特定状態に制御される場合よりも、特別状態が終了したときから特別条件が成立するまでの期間が短い(例えば、図8−28に示すように、10R大当りAの大当り遊技後に高確率状態に制御されない場合(すなわち低確率/高ベース状態に制御される場合)には、大当り遊技後に制御される高ベース状態が終了したときから救済時短が成立するまでの期間(図8−28(A)のタイミングT2〜T3)は、750回の変動表示が実行される期間となる。一方で、10R大当りBの大当り遊技後に高確率状態に制御される場合(すなわち高確率/高ベース状態に制御される場合)には、大当り遊技後に制御される高ベース状態が終了したときから救済時短が成立するまでの期間(図8−28(B)のタイミングt2〜t3)は、800回の変動表示が実行される期間となる。そのため、10R大当りAの終了後に高確率状態に制御されない場合に、10R大当りBの終了後に高確率状態に制御される場合よりも、大当り遊技状態の終了後に制御される高ベース状態が終了したときから救済時短が成立するまでの期間が短い)ことを特徴とする。
そのような構成によれば、第1有利状態の終了後に制御される特別状態において再度有利状態に制御されることなく該特別状態が終了した場合にも、残念感を軽減して興趣の低下を抑えることができる。また、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数が状況によって異なる構成として興趣を向上させながら、遊技機の外部の装置で特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を正確に特定可能とする好適な制御を行うことができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部006IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。 設定値ごとの大当り確率および時短はずれ確率を説明するための説明図である。 設定値ごとの大当り確率および時短はずれ確率を説明するための説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 移行契機毎の時短回数と、設定値毎の救済時短到達率とを説明するための説明図である。 特徴部006IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。 特徴部006IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特徴部006IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 外部出力される外部出力信号の一例を示す説明図である。 外部出力される試験信号の例を示す説明図である。 外部出力される試験信号の例を示す説明図である。 試験端子処理における各試験信号の出力に関わる処理例を示すフローチャートである。 試験端子処理における各試験信号の出力に関わる処理例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り開放前処理を示すフローチャートである。 大当り開放中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特徴部006IWにおける状態遷移を説明するための状態遷移図である。 大当り遊技後に救済時短が成立するタイミングを説明するためのタイミングチャートである。 外部出力信号の出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 外部装置におけるデータ表示例を示す説明図である。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 客待ちデモ演出制御処理を示すフローチャートである。 テロップ表示実行抽選テーブルと、テロップ表示態様決定抽選テーブルとを示す説明図である。 第2の実施の形態における外部出力信号の一例を示す説明図である。 第2の実施の形態における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における外部出力信号の出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部006IWに関する説明)
[第1の実施の形態]
次に、この実施の形態の特徴部006IWについて説明する。本特徴部006IWでは、遊技状態として、通常状態、時短状態、または確変状態(時短状態にも制御される)のいずれかに制御される。本例では、時短状態では、通常状態と比較して平均的な特図変動時間が短縮されるとともに、通常状態と比較して平均的な普図変動時間が短縮され、通常状態と比較して普図ゲームで「普図当り」となる確率が高くなる。例えば、通常状態では普図当り確率が10%であるのに対して、時短状態では普図当り確率が90%に高められ、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなる。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、時短状態では、通常状態と比較して、可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなるように構成してもよい。
また、本例では、確変状態では、通常状態および時短状態と比較して大当りとなる確率(大当り確率)が高められる。なお、本例では、確変状態に制御される場合には、時短状態にも制御される。
また、本例では、変動表示結果が大当りとなって大当り遊技終了後に確変状態や時短状態に制御される場合に加えて、変動表示結果がはずれとなる場合であっても時短はずれ図柄が導出表示されたことにもとづいて時短状態に制御される場合がある。
さらに、本例では、遊技機への電源投入後(RAMクリア処理が実行された場合)や、大当り発生後に、非確変状態(すなわち低確率状態)において所定回数(本例では、800回)の変動表示を終了しても次の大当りが発生しなかった場合にも、時短状態(救済時短)に制御される場合がある。この救済時短は、長期間に亘り遊技を行ったにもかかわらず大当りが発生しなかった遊技者を救済するため(例えば、遊技への投資金を抑制するため)に設けられているものであり、「遊タイム」とも呼ばれる遊技状態である。なお、本例では、救済時短発生後には、次の大当りが発生することなく所定回数(本例では、800回)の変動表示を終了しても、再び救済時短に制御されないように構成されているが、このような構成に限らず、救済時短発生後にも次の大当りが発生することなく所定回数(本例では、800回)の変動表示を終了した場合には、再び救済時短に制御される場合があるように構成してもよい。
以下、大当りが発生することにもとづいて制御される時短状態を「時短状態A」または「大当り経由の時短状態」、時短はずれ図柄が停止されることにもとづいて制御される時短状態を「時短状態B」または「時短はずれ経由の時短状態」、本例では、遊技機への電源投入後(RAMクリア処理が実行された場合)や、大当り発生後に、非確変状態(すなわち低確率状態)において所定回数(本例では、800回)の変動表示を終了しても次の大当りが発生しなかった場合に制御される時短状態を「時短状態C」または「救済時短経由の時短状態」ということがある。
なお、時短状態では、(1)普図当り確率を高める制御と、(2)普通図柄の変動時間を短縮する制御と、(3)可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放時間を長くする制御と、(4)特別図柄の変動時間を短縮する制御とが行われ得るのであるが、それら(1)〜(4)の全ての制御を行ってもよいし、(1)〜(4)のうちの一部の制御を行わなくてもよい。例えば、大当り経由の時短状態と、時短はずれ経由の時短状態と、救済時短経由の時短状態とで、(1)〜(4)のうちのいずれの制御を行うかが異なっていてもよいし、同じであってもよい。
また例えば、非時短状態(通常状態)における普図当り確率を100%(普図はずれ無し)とし、または普図はずれ確率を極端に低くすることにより実質的に普図当り確率を100%とし、時短状態では、(1)の制御は行わずに(つまり普図当り確率を非時短状態から変化させずに)、(2)〜(4)のうち一部または全部の制御を行うこととしてもよい。
なお、救済時短に制御されるまでの変動回数nおよび救済時短での時短回数Nは、以下のように規定することが好ましい。
2.5P≦n≦3.0P
0.4P≦N≦3.8P
(P=大当り確率MLの分母、n=変動回数、N=時短回数)
具体的には、例えば、大当り確率が1/300である場合には、変動回数nは750〜900となり、時短回数Nは120〜1140となる。本例では、設定値s毎に大当り確率が異なるため、設定値毎の変動回数ns(設定値s:1〜6)は以下のようになる。設定値「1」である場合の大当り確率が約1/319であるから、変動回数n1は797.5〜957となる。設定値「2」である場合の大当り確率が約1/310であるから、変動回数n2は775〜930となる。設定値「3」である場合の大当り確率が約1/300であるから、変動回数n3は750〜900となる。設定値「4」である場合の大当り確率が約1/290であるから、変動回数n4は725〜870となる。設定値「5」である場合の大当り確率が約1/280であるから、変動回数n5は700〜840となる。設定値「6」である場合の大当り確率が約1/270であるから、変動回数n6は675〜810となる。そして、いずれの設定値が設定されている場合にも該当し得る「800」を変動回数nとして設定するものとして、以下の説明をする。同様に、いずれの設定値が設定されている場合にも該当し得る「800」を時短回数Nとして設定するものである。
なお、変動回数nとして、いずれの設定値が設定されている場合にも該当し得る値を設定するものとしたが、大当り確率が最も低い設定値「1」が設定されている場合に該当し得る値(上記したように、変動回数n1は797.5〜957)を設定するものであればよい。つまり、変動回数nとして「900」などの値を設定するものであってもよい。
同様に、時短回数Nとして、いずれの設定値が設定されている場合にも該当し得る値を設定するものとしたが、大当り確率が最も低い設定値「1」が設定されている場合に該当し得る値を設定するものであればよい。
なお、本例では変動回数nと時短回数Nが同値の800であることとするが、変動回数n>時短回数Nであってもよいし、逆に変動回数n<時短回数Nであってもよい。
(盤面構成)
図8−1は、特徴部006IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。特徴部006IWにおけるパチンコ遊技機1では、図1に示したパチンコ遊技機1の盤面構成に加えて、図8−1に示すように、普図保留表示器25Cの下方に右打ちLED113IW10が設けられている。また、図8−1に示すように、画像表示装置5の右方に右打ち報知LED113IW20が設けられている。
また、図8−1に示すように、画像表示装置5の左方および右方にそれぞれ第4図柄表示器113IW21a,21bが設けられている。このうち、画像表示装置5の左方に設けられた第4図柄表示器113IW21aは、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行する表示器である。また、画像表示装置5の右方に設けられた第4図柄表示器113IW21bは、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行する表示器である。本例では、第4図柄表示器113IW21a,21bは、それぞれ上下に配置された2つのLEDで構成され、それら2つのLEDが交互に点灯および消灯を繰り返すことによって第4図柄の変動表示が実行される。
また、図8−1に示すように、本特徴部006IWにおけるパチンコ遊技機1では、図1に示した通過ゲート41に代えて、画像表示装置5の右方に、遊技球が通過可能な通過ゲート113IW41が設けられている。本特徴部006IWでは、遊技球が通過ゲート113IW41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。従って、本特徴部006IWでは、確変状態や時短状態においては、普図当り確率が高まるのであるから、遊技領域の右方(右側領域)を狙って発射操作(右打ち操作)を行った方が有利である。一方、本特徴部006IWでは、通常状態においては、遊技領域の左方(左側領域)を狙って発射操作(左打ち操作)を行った方が有利である。
また、図示は省略するが、大入賞口内には、開放状態および閉鎖状態に制御可能な確変領域が設けられている。該確変領域は、大当り遊技状態における所定のタイミングにおいて開放状態に制御され、開放状態に制御された確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変状態に制御されるようになっている。以下、大当り遊技状態において確変領域を遊技球が通過することをV入賞ともいう。
また、図示は省略するが、主基板11には、後述する外部出力信号を出力するための外部出力信号端子を搭載するためのスペースと、外部出力信号端子をはんだ付けする際に必要なランドと、ランドとCPU103とを接続する配線パターンとが設けられている。外部出力信号端子は、必要に応じて取り付けおよび取り外しが行われる。
なお、図8−1に示す盤面構成は一例であり、例えば、第1始動入賞口が形成された入賞球装置6Aは、遊技領域の左方(左側領域)を通過した遊技球(または遊技領域の左方(左側領域)を通過した遊技球のみ)が通過可能となるように設けられ、通過ゲート113IW41と第2始動入賞口が形成された可変入賞球装置6Bとは、遊技領域の右方(右側領域)を通過した遊技球(または遊技領域の右方(右側領域)を通過した遊技球のみ)が通過可能となるように設けられていてもよい。例えば、入賞球装置6Aや可変入賞球装置6B、障害釘の配置や形状を変えることで実現することができる。
(大当り確率、時短はずれ確率)
図8−2および図8−3は、設定値ごとの大当り確率および時短はずれ確率を説明するための説明図である。このうち、図8−2は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および時短はずれ確率を示している。また、図8−3は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および時短はずれ確率を示している。本例では、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されており、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能である。また、図8−2および図8−3に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
図8−2(A)および図8−3(A)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合ともに、非確変状態(低確率状態(通常状態や時短状態))では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く(約1/319)、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「242/65536」と最も高く(約1/270)、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
また、図8−2(B)および図8−3(B)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合ともに、確変状態(高確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く(約1/32)、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2420/65536」と最も高く(約1/27)、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図8−2および図8−3に示すように、本例では、確変状態では、非確変状態と比較して大当り確率が10倍に高められている。
また、図8−2に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく(さらに、確変状態であるか非確変状態であるかに関係なく)、時短はずれ確率が「164/65536」と一定である(約1/400)。また、図8−3に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく(さらに、確変状態であるか非確変状態であるかに関係なく)、時短はずれ確率が「328/65536」と一定である(約1/200)。すなわち、本例では、時短はずれ判定用の判定値は、設定値によらず共通である。
上記のように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で時短はずれ確率は一定となるように構成する場合であっても、図8−2および図8−3に示すように、時短なしはずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、さらに小当り遊技状態に制御可能に構成してもよい。小当りも決定可能に構成する場合、例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り確率が一定となるように構成すればよい。
また、小当りも決定可能に構成する場合、小当りを契機として時短状態に制御する時短付き小当りがあるように構成してもよい。
なお、図8−2および図8−3に示した例は一例であり、大当り確率や時短はずれ確率の設定の仕方として様々な態様が考えられる。例えば、本例では、図8−2および図8−3に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には時短はずれ確率が約1/400であり、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には時短はずれ確率が約1/200である場合を示したが、逆に、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には時短はずれ確率が約1/200であり、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には時短はずれ確率が約1/400であるように構成してもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図8−4は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図8−4(A)は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルの具体例を示している。また、図8−4(B)は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルの具体例を示している。
図8−4(A)に示すように、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「10R大当りA」または「10R大当りB」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−4(B)に示すように、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「10R大当りA」または「10R大当りB」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
「10R大当りA」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態中に確変領域を遊技球が通過した場合に確変状態に移行させ、通過しなかった場合に時短状態に移行させる大当りである。なお、「10R大当りA」では確変領域が開放状態に制御される期間は0.1秒と極めて短いことから、確変領域へ遊技球が入賞し難い種別の大当りとなっている。
「10R大当りB」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態中に確変領域を遊技球が通過しなかった場合に確変状態に移行させ、通過しなかった場合に時短状態に移行させる大当りである。なお、「10R大当りB」では確変領域が開放状態に制御される期間は10秒と長いことから、確変領域へ遊技球が入賞しやすい種別の大当りとなっている。
本例では、大当り遊技の終了後に時短状態(高ベース状態)に制御されると、50回または100回の変動表示が終了するまで時短状態(高ベース状態)の制御が継続される。また、大当り遊技の終了後に確変状態(高確率状態)に制御されると、100回の変動表示が終了するまで確変状態(高確率状態)の制御が継続される。なお、本例では、確変状態(高確率状態)に制御される場合には時短状態(高ベース状態)にも制御される。
本例では、2種類の大当り種別を設けられているが、1種類のみであってもよいし、3種類以上設けられていてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技後に制御される時短状態(高ベース状態)が次の大当りが発生するまで維持されるものや、大当り遊技中に確変領域へ遊技球が入賞すれば、大当り遊技後に制御される確変状態(高確率状態)が次の大当りが発生するまで維持されるものが設けられていてもよい。
図8−4(A)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、40%の確率で「10R大当りA」と決定され、60%の確率で「10R大当りB」と決定される。また、図8−4(B)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、17%の確率で「10R大当りA」と決定され、83%の確率で「10R大当りB」と決定される。
すなわち、本例では、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときと、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときと、で複数種類のうちのいずれの大当りに制御されるかの決定割合が異なるように構成されている。具体的には、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときよりも、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときの方が、「10R大当りA」よりも「10R大当りB」に決定される割合が高くなるように構成されている。そして、本例では、「10R大当りA」よりも「10R大当りB」の方が、大当り遊技中に確変領域へ遊技球が入賞しやすい点(図8−4(A)参照)、大当り遊技後の時短回数が多い点(図8−5(A)参照)で、有利度が高い。このような構成により、第1特別図柄の変動表示が実行されるときと、第2特別図柄の変動表示が実行されるときとで、異なる遊技性を発揮することができる。
加えて、本例では、時短状態(高ベース状態)では、通常状態(低ベース状態)よりも第2始動入賞口への入賞が発生しやすい。そのため、時短状態(高ベース状態)では有利度が高い第2特別図柄の変動表示が実行されやすい点で、救済時短が成立したことにもとづいて制御される時短状態Cでの遊技意欲を遊技者に持たせることができる。
一方で、本例では、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときと、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときと、で救済時短が成立するための非確変状態における変動回数は800回で共通である。このような構成により、第1特別図柄の変動表示が実行されるときと第2特別図柄の変動表示が実行されるときとで、異なる遊技性を発揮することにより興趣を高めつつも、救済時短が成立するための非確変状態における変動回数は共通として射幸性が過度に高まることを抑え、適度な救済度合いとすることができる。
また、本例では、第1特別図柄の変動表示を契機として救済時短が成立するときと、第2特別図柄の変動表示を契機として救済時短が成立するときと、で救済時短が成立したことにもとづいて制御される時短状態の有利度は時短回数800回で共通である。このような構成により、第1特別図柄の変動表示が実行されるときと第2特別図柄の変動表示が実行されるときとで、異なる遊技性を発揮することにより興趣を高めつつも、救済時短が成立したことにもとづいて制御される時短状態の有利度は共通として射幸性が過度に高まることを抑え、適度な救済度合いとすることができる。
図8−5(A)は、移行契機毎の時短回数を説明するための説明図である。図8−5(A)に示すように、本例では、10R大当りAが発生して確変領域に遊技球が入賞しなかった場合に時短回数50回の時短状態に制御され、10R大当りBが発生して確変領域に遊技球が入賞した場合に100回の時短状態(かつ100回の確変状態)に制御される。また、通常状態において時短はずれ図柄が停止表示された場合には、時短回数100回の時短状態に制御される。なお、高ベース状態(確変状態、時短状態)において時短はずれ図柄が停止表示されても遊技状態の移行制御は行われない(時短回数100回の時短状態に制御しない)ものである。これは、遊技者の救済度合いを低下させないためである。例えば、仮に、次回大当りとなるまで継続する時短状態に制御されているときに時短はずれ図柄が停止表示されることにもとづいて、時短回数100回の時短状態に制御し直す構成とした場合には、遊技者にとって有利な状態から不利な状態へ制御することとなるため、好ましくない。そこで、時短はずれ図柄が停止表示された際に制御されていた遊技状態が通常状態である場合にのみ、時短回数100回の時短状態に制御するよう構成されている。
また、大当りに制御されることなく非確変状態(低確率状態)において800回の変動を行った場合に時短回数800回の時短状態(救済時短)に制御される。
本例では、大当り遊技状態の終了後に制御される時短状態の有利度が異なる複数種類の大当り種別があり(具体的には、時短回数50回の10R大当りAと、時短回数100回の10R大当りBとがある)、複数種類のうちの特定の大当り種別の大当り遊技後に制御される時短状態(例えば、10R大当りAによる大当り遊技の終了後に制御される時短回数50回)よりも、救済時短が成立したことにもとづいて制御される時短状態(本例では、時短回数800回)の方が、有利度が高くなるように構成されている。このような構成により、特定の大当り種別の大当り遊技後に制御される時短状態(すなわち時短状態A)よりも、救済時短が成立したことにもとづいて制御される時短状態(すなわち時短状態C)の方が、有利度が高い点で、救済時短での遊技意欲を遊技者に持たせることができる。
また、本例では、大当り確率が異なる複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能に構成されている一方で、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されるときの時短状態(すなわち時短状態A)の有利度の選択割合(例えば、大当り遊技後に時短回数50回と100回とのいずれが選択されるかの割合)は、いずれの設定値に設定されているときにも共通である。また、救済時短が成立したことにもとづいて時短状態に制御されるときの時短状態(すなわち時短状態C)の有利度は、いずれの設定値に設定されているときにも共通である(例えば、救済時短による時短回数は設定値に関わらず800回である)。このような構成により、設定変更による射幸性の上昇を抑えることができ、健全な遊技性を実現することができる。
図8−5(B)は、設定値毎の救済時短到達率を示す説明図である。救済時短到達率とは、救済時短を経由した時短状態に制御される割合である。救済時短を経由した時短状態は、大当り遊技状態に制御されることなくn回(本例では800回)の変動を行うことにより制御されるものであるから、救済時短到達率Kは、以下のようにして算出できる。
K=(1−ML)={(P−1)÷P}
(K=救済時短到達率、P=大当り確率MLの分母、n=変動回数)
具体的には、例えば、設定値「1」であれば大当り確率MLが約1/319であるから救済時短到達率Kは8.1%となり、設定値「2」であれば大当り確率MLが約1/310であるから救済時短到達率Kは7.5%となり、設定値「3」であれば大当り確率MLが約1/300であるから救済時短到達率Kは6.9%となり、設定値「4」であれば大当り確率MLが約1/290であるから救済時短到達率Kは6.3%となり、設定値「5」であれば大当り確率MLが約1/280であるから救済時短到達率Kは5.7%となり、設定値「6」であれば大当り確率MLが約1/270であるから救済時短到達率Kは5.1%となる。
このように、大当り確率が低い設定値である程、救済時短到達率が高くなっている。これにより、大当り確率が低い設定値であっても遊技者を救済することができる。
また、本例では、大当り確率が高い設定値である程、大当り遊技状態を経て時短状態(時短状態A)に制御される割合が高い一方で、大当り確率が低い設定値である程、救済時短が成立して時短状態(時短状態C)に制御されやすく、さらに救済時短が成立したことにもとづいて制御される時短状態(時短状態C)の方が、大当り遊技状態の終了後に制御される時短状態(時短状態A)よりも、時短回数が多い点で有利度が高い(図8−5(A)参照)。このような構成により、大当り確率が低い設定値に設定されている場合であっても、救済条件が成立したことにもとづいて制御される時短状態(時短状態C)の方が大当り遊技状態の終了後に制御される時短状態(時短状態A)よりも有利度が高い点で、より効果的に遊技者の救済を図ることができる。
(変動パターンテーブル)
図8−6および図8−7は、特徴部006IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図8−6(A)は、救済時短突入変動を除く大当り用の変動パターンテーブルAの具体例を示している。また、図8−6(B)は、通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBの具体例を示している。また、図8−6(C)は、大当り経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルCの具体例を示している。また、図8−6(D)は、時短はずれ経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルDの具体例を示している。
また、図8−6(E)は、救済時短経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルEの具体例を示している。また、図8−7(F),(G)は、救済時短となる直前10変動以内のはずれ用の変動パターンテーブルF,Gの具体例を示している。このうち、図8−7(F)に示す変動パターンテーブルFは、保留記憶数(例えば、合算保留記憶数)が3以下である場合に選択される救済時短直前用の変動パターンテーブルである。また、図8−7(G)に示す変動パターンテーブルFは、保留記憶数(例えば、合算保留記憶数)が4以上である場合に選択される救済時短直前用の変動パターンテーブルである。
なお、救済時短となる直前10変動以内にはずれとなる場合には、図8−7(F)、(G)に示す変動パターンテーブルF,Gを用いて変動パターンを選択するものであるが、RAMクリアが行われてから大当りとなるまでの期間においては、救済時短となる直前10変動以内であっても図8−6(B)に示す変動パターンテーブルBを用いて変動パターンを選択するものである。
また、図8−7(H)は、確変状態時のはずれ用の変動パターンテーブルHの具体例を示している。ただし、本例では、確変状態や時短状態であっても、保留記憶数が1以上でない場合(保留記憶がない場合)には、変動パターンテーブルBを用いて変動パターンが決定される。
また、図8−7(I),(J)は、救済時短突入変動におけるはずれ用の変動パターンテーブルI,Jの具体例を示している。このうち、図8−7(I)に示す変動パターンテーブルIは、非時短状態(通常状態)である場合に選択される変動パターンテーブルである。また、図8−7(J)に示す変動パターンテーブルJは、時短状態である場合に選択される変動パターンテーブルである。
なお、救済時短突入変動においてはずれとなる場合には、図8−7(I),(J)に示す変動パターンテーブルI,Jを用いて変動パターンを選択するものであるが、RAMクリアが行われてから大当りとなるまでの期間においては、救済時短突入変動においてはずれとなる場合であっても図8−6(B)に示す変動パターンテーブルBを用いて変動パターンを選択するものである。
また、図8−7(K),(L)は、救済時短突入変動における大当り用の変動パターンテーブルK,Lの具体例を示している。このうち、図8−7(K)に示す変動パターンテーブルKは、非時短状態(通常状態)である場合に選択される変動パターンテーブルである。また、図8−7(L)に示す変動パターンテーブルLは、時短状態である場合に選択される変動パターンテーブルである。
なお、救済時短突入変動において大当りとなる場合には、図8−7(K),(L)に示す変動パターンテーブルK,Lを用いて変動パターンを選択するものであるが、RAMクリアが行われてから大当りとなるまでの期間においては、救済時短突入変動において大当りとなる場合であっても図8−6(A)に示す変動パターンテーブルAを用いて変動パターンを選択するものである。
図8−6(A)に示すように、本例では、大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPB2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPB2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPB2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。なお、大当り用の変動パターンは、同じリーチ演出を行うはずれ用の変動パターンと比較して10000ms長い特図変動時間が確保されている。これは、はずれ変動と同じ長さのリーチ演出を行った後に、大当りとなることを祝福する祝福演出や、再度抽選を行っているかのように見せる再抽選演出を行う(例えば、10R大当りAを示す大当り図柄を一旦停止しておき、10R大当りBを示す大当り図柄に変更する再抽選演出を行う)ためである。
また、図8−6(B)に示すように、本例では、通常状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−1(通常変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
また、図8−6(C)に示すように、本例では、大当り経由で制御された時短状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−2(超短縮変動)、変動パターンPA1−3(短縮変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
また、図8−6(D)に示すように、本例では、時短はずれ経由で制御された時短状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−2(超短縮変動)、変動パターンPA1−3(短縮変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
また、図8−6(E)に示すように、本例では、救済時短経由で制御された時短状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−4(極超短縮変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
図8−6(C)、図8−6(D)、および図8−6(E)に示すように、本例では、時短状態時には、変動パターンPA1−2(超短縮変動)や、変動パターンPA1−3(短縮変動)、変動パターンPA1−4(極超短縮変動)が決定される割合が高く、通常状態時と比べて平均した変動時間が短くなっている。さらに、同じ時短状態時であっても、時短はずれ経由で制御された時短状態時には、大当り経由で制御された時短状態時と比べて、変動パターンPA1−2(超短縮変動)の選択確率が80%と高くなっており、平均した変動時間が短くなっている。また、救済時短経由で制御された時短状態時には、変動パターンPA1−4(極超短縮変動)の選択割合が99%と高くなっており、時短はずれ経由や大当り経由で制御された時短状態時と比べて、さらに平均した変動時間が短くなっている。
また、図8−7(F)に示すように、本例では、救済時短となる直前10変動以内にはずれとなる場合には、保留記憶数(例えば、合算保留記憶数)が3以下であれば、変動パターンとして、変動パターンPA1−1(通常変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定され、変動パターンPA1−1(通常変動)に決定される確率が90%と高くなっている。また、図8−7(G)に示すように、本例では、救済時短となる直前10変動以内にはずれとなる場合には、保留記憶数(例えば、合算保留記憶数)が4以上であれば、変動パターンとして、変動パターンPA1−3(短縮変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定され、変動パターンPA1−3(短縮変動)に決定される確率が90%と高くなっている。
また、図8−7(H)に示すように、本例では、確変状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−2(超短縮変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
また、図8−6(C),(E)に示すように、はずれ変動の変動パターンを決定する際、救済時短を経由した時短状態の方が、大当り遊技状態を経由した時短状態よりも短い変動時間を有する変動パターンの選択割合が高くなっている。これにより、長い期間に亘り遊技を行った末に救済時短に到達した場合における興趣の低下を抑制することができる。
また、図8−6(C),(E)に示すように、はずれ変動の変動パターンを決定する際、救済時短を経由した時短状態の方が、大当り遊技状態を経由した時短状態よりもリーチ演出を伴う変動パターンの選択割合が低くなっている。これにより、長い期間に亘り遊技を行った末に救済時短に到達した場合における興趣の低下を抑制することができる。
図8−7(H)に示すように、本例では、確変状態時には、90%の高い確率で変動パターンPA1−2(超短縮変動)が決定され、時短状態時よりもさらに平均した変動時間が短くなっている。
また、図8−7(I)に示すように、本例では、非時短状態において救済時短突入変動ではずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3−1(時短突入はずれ)に決定される。変動パターンPA3−1に決定された場合には、救済時短経由の時短状態へ移行すること(突入すること)を報知する時短突入演出が行われる。
また、図8−7(J)に示すように、本例では、時短状態において救済時短突入変動ではずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3−2(時短昇格はずれ)に決定される。変動パターンPA3−2に決定された場合には、救済時短経由の時短状態へ移行すること(昇格すること)を報知する時短昇格演出が行われる。以下、時短はずれ経由の時短状態から救済時短経由の時短状態へ移行することを「昇格する」ということがある。
なお、時短突入演出と時短昇格演出とは、いずれも時短状態Cに制御される際に行われる演出であるが、その演出内容については異なるものである。具体的に、時短突入演出では時短状態Cに制御することを示す文字列を画像表示装置5に表示するものである一方(図8−42(G)参照)、時短昇格演出では時短状態Cに制御するとともに昇格することを示す文字列を画像表示装置5に表示するものである(図8−45(D)参照)。また、時短突入演出では右打ちを促進するための右打ち報知画像の表示を行う一方(図8−42(H)参照)、時短昇格演出では該右打ち報知画像の表示を行わないものである(図8−45(D)参照)。このように、通常状態から時短状態Cに制御される場合と、時短状態Bから時短状態Cに制御(昇格)される場合とでは、時短状態Cに制御することの報知態様が異なるようになっている。これにより、時短状態が昇格するときに遊技者に特別感を与えることができ、興趣の向上を図ることができる。
なお、通常状態から時短状態Cに制御される場合と、時短状態Bから時短状態Cに制御(昇格)される場合とでは、時短状態Cに制御することの報知態様が共通するものであってもよい。例えば、いずれの場合であっても変動パターンPA3−1を選択し、時短突入演出を行うこととしてもよい。これにより、変動パターンの数や演出データの数の増加を抑制し、記憶容量を節減することができる。
また、図8−7(K)に示すように、本例では、非時短状態において救済時短突入変動で大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3−3(時短突入見せかけ大当り)に決定される。変動パターンPA3−3に決定された場合には、救済時短経由の時短状態へ移行すること(突入すること)を報知する時短突入演出が行われた後、大当りであることが報知され、祝福演出や再抽選演出が行われる。なお、時短突入演出が行われた後に行われる演出については、他の変動パターンが選択されたときにも実行可能な演出であってもよいが、他の変動パターンが選択されたときには実行されない演出であってもよく、これにより遊技者に意外性や特別感を感じさせることができる。
また、図8−7(L)に示すように、本例では、非時短状態において救済時短突入変動で大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3−4(時短昇格見せかけ大当り)に決定される。変動パターンPA3−4に決定された場合には、救済時短経由の時短状態へ移行すること(昇格すること)を報知する時短昇格演出が行われた後、大当りであることが報知され、祝福演出や再抽選演出が行われる。なお、時短昇格演出が行われた後に行われる演出については、他の変動パターンが選択されたときにも実行可能な演出であってもよいが、他の変動パターンが選択されたときには実行されない演出であってもよく、これにより遊技者に意外性や特別感を感じさせることができる。
なお、救済時短突入変動ではずれとなる場合と救済時短突入変動で大当りとなる場合とで、変動時間の長さが異なることとしたが、同じ長さの変動時間を有する変動パターン、または共通の変動パターンが選択されることとしてもよい。これにより、記憶容量を節減することができる。
なお、図8−6および図8−7に示した変動パターンテーブルの設定の仕方は一例であり、様々な態様が考えられる
また、本例では、図8−6(E)に示すように、救済時短経由の時短状態中は1.5秒の極超短縮変動の変動パターンPA1−4の選択割合が高く、変動表示の消化速度が早いことから、実行可能な予告演出や先読み予告演出の種類が少ない。例えば、救済時短経由の時短状態中である場合には、画像表示装置5の表示画面の端部においてエフェクト画像を表示する演出や、ランプやLEDを点灯させる演出、所定の演出音や通常とは異なる変動停止音を出力する演出などが実行される。
また、本例では、救済時短経由の時短状態中専用の変動パターンテーブルEを設ける場合を示しているが、救済時短経由の時短状態中専用の変動パターンテーブルEを設けず、例えば、大当り経由の時短状態中の変動パターンテーブルC(図8−6(C)参照)を用いて変動パターンを決定するように構成してもよい。
また、本例では、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となると変動パターンテーブルF,G(図8−7(F),(G)参照)に切り替える場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短となるまでの残り変動回数が少なくなるに従って徐々にリーチ割合が少なくなるように変動パターンテーブルを切り替えるように構成してもよいし、残り変動回数100回や200回など区切りの回数の場合のみ変動パターンテーブルを切り替えて残り変動回数を示唆可能に構成してもよい。
(演出制御コマンド)
図8−8および図8−9は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−8および図8−9に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9000(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれ(時短なし)とすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を時短はずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド)(時短はずれ指定コマンド))である。
コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(10R大当りA指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(10R大当りB指定コマンド))である。
コマンド95XX(H)は、救済時短となるまでの残りの変動回数(126回以下の回数)を指定する演出制御コマンド(救済時短回数1指定コマンド)である。本例では、救済時短回数1指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数(126回以下の回数)に応じた値がセットされる。例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数が1回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9501(H)が送信され、残りの変動回数が126回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド957E(H)が送信される。なお、本例では、救済時短となるまでの残りの変動回数が127回以上の回数である場合には、EXTデータに最大値の7F(H)がセットされ、救済時短回数1指定コマンドとして一律にコマンド957F(H)が送信される。
コマンド96XX(H)は、救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)を指定する演出制御コマンド(救済時短回数2指定コマンド)である。本例では、救済時短回数2指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)に応じた値がセットされる。例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数が100回である場合には、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601(H)が送信され、残りの変動回数が700回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9607(H)が送信される。
コマンド97XX(H)は、電源復旧時の救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)を指定する演出制御コマンド(復旧時救済時短回数指定コマンド)である。本例では、電源復旧時に復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数に応じた値がセットされて送信される。例えば、電源復旧時に救済時短となるまでの残りの変動回数が100回以下である場合には、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9701(H)が送信され、残りの変動回数が701回以上かつ800回以下である場合には、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9708(H)が送信される。
なお、本例では、救済時短となるまでの残りの変動回数を1回単位で特定可能に送信できるのは126回までで、127回以上の残り回数である場合には100回単位で特定可能に送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、2つのコマンドを組み合わせて送信して、127回以上の残り回数の場合であっても1回単位で特定可能に送信できるようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が20秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定A指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定B指定コマンド)である。
コマンドA100(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が20秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定A指定コマンド)である。コマンドA101(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定B指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC101(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
コマンドE000(H)は、遊技状態が通常状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、大当り遊技終了時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態A指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、時短はずれ時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態B指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、救済時短時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態C指定コマンド)である。コマンドE004(H)は、遊技状態が確変状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
コマンドE100(H)は、右打ち報知を開始することを指定する演出制御コマンド(右打ち報知開始指定コマンド)である。コマンドE101(H)は、右打ち報知を終了することを指定する演出制御コマンド(右打ち報知終了指定コマンド)である。
コマンドF000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドF1XX(H)は、XXで示す設定値に設定されていることを示す演出制御コマンド(設定値コマンド)である。例えば、設定値「1」であるときには設定値「1」を指定する設定値コマンド(F101(H))が、設定値「2」であるときには設定値「2」を指定する設定値コマンド(F102(H))が、設定値「3」であるときには設定値「3」を指定する設定値コマンド(F103(H))が、設定値「4」であるときには設定値「4」を指定する設定値コマンド(F104(H))が、設定値「5」であるときには設定値「5」を指定する設定値コマンド(F105(H))が、設定値「6」であるときには設定値「6」を指定する設定値コマンド(F106(H))が、送信される。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図8−8および図8−9に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図8−8および図8−9に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
(遊技制御メイン処理)
図8−10は、特徴部006IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。本例において、ステップS1〜S7の処理、ステップS8〜S9の処理、およびステップS10〜S12の処理は、図3で示したそれらの処理と同様である。
本例では、ステップS7において電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短となるまでの残りの変動回数をカウントするための救済時短回数カウンタの値を確認し、現在の救済時短回数カウンタの値に応じた値をセットして復旧時救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS11)。例えば、現在の救済時短回数カウンタの値が100以下である場合には、CPU10は、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9701(H)を送信する制御を行う。また、例えば、現在の救済時短回数カウンタの値が701以上かつ800以下である場合には、CPU10は、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9708(H)を送信する制御を行う。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合には、復旧時救済時短回数指定コマンドが送信されて、現在の救済時短までの残りの変動回数が通知される。
なお、本例では、電断復旧時に復旧時のコマンドとは別に復旧時救済時短回数指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップS7で送信される復旧時のコマンド(例えば、電源投入指定コマンド)のEXTデータに救済時短となるまでの残り回数に応じた値をセットして送信するように構成してもよい。
また、ステップS9において初期化を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ113IWS12)。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された場合には、救済時短回数カウンタに「800」がセットされる。すなわち、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された後、800回の変動表示を実行しても大当りが発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態に制御されることになる。なお、本例では、ステップS9において送信する初期化を指示する演出制御コマンドにもとづいて、救済時短回数カウンタにセットする初期値を特定可能である。
なお、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタに「800」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、RAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成してもよい。そのように構成すれば、前日の救済時短回数カウンタの値の続きの状態から遊技を開始できるので、救済時短となるまでの投資額を減らすことができ、遊技者にとって不利にならないように構成することができる。
また、上記のように構成する場合、クリアスイッチのオンを検出(ステップS3のY)してRAMクリア処理が実行されたときにのみ救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成し、RAM異常を検出(ステップS4,S5のN)してRAMクリア処理が実行されたときには、救済時短回数カウンタの初期設定を行うように構成してもよい。
なお、電源投入時にクリアスイッチからの出力信号がオンである場合には、ステップS8において保留記憶情報および時短フラグ情報について初期化されるとともに、ステップ113IWS12において救済時短回数カウンタについても初期化される構成である一方、電断からの復旧時には保留記憶情報、時短フラグ情報および救済時短回数カウンタ情報について、電断が発生する前からバックアップされた状態となっている。これにより、例えば、救済時短に到達する直前のタイミングで電断が発生した場合にも、遊技者に不利益を与えることを防止している。
例えば、4個の保留記憶が記憶されている状態であり、前回大当りに制御してから799回目の変動(救済時短回数カウンタ=1)の実行中に電断が発生した場合、仮に該電断から復旧されたときに保留記憶情報、時短フラグ情報および救済時短回数カウンタ情報が初期化されたのでは、救済時短を経由する時短状態に制御することが決定されていた(800回目の変動に対応する保留記憶が記憶されていた)にもかかわらず、電断から復旧された後に時短状態に制御されないこととなってしまい、遊技者に不利益を与えてしまう。そこで、電断復旧時には保留記憶情報、時短フラグ情報および救済時短回数カウンタ情報を初期化しないことにより、遊技者に不利益を与えることを防止している。
なお、本例では、クリアスイッチからの出力信号がオンである場合には、救済時短回数カウンタ情報についても初期化する(ステップ113IWS12)構成であることとしたが、クリアスイッチからの出力信号がオンである場合に保留記憶情報および時短フラグ情報については初期化し、救済時短回数カウンタ情報を初期化しない構成としてもよい。具体的に、ステップS8の処理を行うことにより、保留記憶情報および時短フラグ情報の初期化については行うものの、ステップ113IWS12の処理を行わないこととしてもよい。これにより、遊技店による救済時短回数カウンタ情報の意図的な初期化を防止することができ、遊技者の救済度合いを担保することができる。
(遊技制御用タイマ割込み処理)
図8−11は、特徴部006IWにおける遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。特徴部006IWにおける遊技制御用タイマ割込み処理では、ステップS27の後、CPU103は、遊技機の制御状態を遊技機外部の試験装置(遊技機の実射試験をするために用いられる装置)で確認できるようにするために試験信号を出力する試験端子処理を行う(ステップ113IWS28)。試験装置において遊技機の内部状態を特定可能とすることにより、円滑に遊技機の実射実試験を行うことができる。なお、主基板11には、試験信号を出力するための試験信号端子を搭載するためのスペースと、試験信号端子をはんだ付けする際に必要なランドと、ランドとCPU103とを電気的に接続する配線パターンとが設けられている。試験信号端子は、必要に応じて取り付けおよび取り外しが行われる。例えば、実射試験に用いるための遊技機(試験機)には試験信号端子を取り付けるが、遊技店に設置される遊技機(量産機)には試験信号端子を取り付けないようなものであってもよい。なお、試験信号端子が取り付けられているか否かにかかわらず、CPU103は試験端子処理(ステップ113IWS28)を行うものである。また、ステップS23において、CPU103は、図8−12に示す信号をホール管理用コンピュータ、遊技機毎の遊技履歴情報を表示する情報表示装置、遊技店員を呼び出すための呼び出しランプなどの外部装置へ出力する処理を行う。
(外部出力信号)
図8−12は、パチンコ遊技機1から外部出力される外部出力信号の一例を示す説明図である。図8−12に示すように、本例では、端子番号1〜12の外部出力信号端子が取り付けられている。
端子番号1の外部出力信号端子には、賞球信号が割り当てられている。賞球信号とは、賞球を所定個数(本例では、10個)払い出すごとに0.1秒間にわたって外部出力され、その後0.1秒間にわたって外部出力が停止される信号である。
端子番号2の外部出力信号端子には、扉・枠開放信号が割り当てられている。扉・枠開放信号は、遊技機用枠3またはガラス扉枠3aが開放状態となっている期間中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、遊技機用枠3またはガラス扉枠3aが開放状態であることを示す信号)である。
端子番号3の外部出力信号端子には、全図柄確定回数信号が割り当てられている。全図柄確定回数信号は、第1特別図柄および第2特別図柄の停止毎に0.1秒間にわたって外部出力される信号(すなわち、特別図柄の変動表示が実行され、停止表示されたことを示す信号)である。
端子番号4の外部出力信号端子には、全始動口信号が割り当てられている。全始動口信号は、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞毎に0.1秒間にわたって外部出力され、その後0.1秒間にわたって外部出力が停止される信号である。
端子番号5の外部出力信号端子には、大当り1信号が割り当てられている。大当り1信号は、全ての大当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、大当り遊技中であることを示す信号)である。なお、大当り1信号は、後述する大当り2信号とは異なり、高ベース状態中は外部出力されない。
端子番号6の外部出力信号端子には、大当り2信号が割り当てられている。大当り2信号は、全ての大当り遊技の期間中および高ベース状態中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、連荘中であることを示す信号)である。
端子番号7の外部出力信号端子には、高ベース1信号が割り当てられている。高ベース1信号は、救済時短が成立したことにもとづいて制御される時短状態(すなわち時短状態C)中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、時短状態Cであることを示す信号)である。
端子番号8の外部出力信号端子には、高ベース2信号が割り当てられている。高ベース2信号は、大当り遊技の終了後に制御される時短状態(すなわち時短状態A)中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、時短状態Aであることを示す信号)である。
端子番号9の外部出力信号端子には、高確率信号が割り当てられている。高確率信号は、高確率状態中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、高確率状態(確変状態)であることを示す信号)である。
端子番号10の外部出力信号端子には、アウト信号が割り当てられている。アウト信号とは、パチンコ遊技機1内から遊技球を所定個数(本例では、10個)排出するごとに0.1秒間にわたって外部出力され、その後0.1秒間にわたって外部出力が停止される信号(すなわち、発射された遊技球の数を示す信号)である。
端子番号11の外部出力信号端子には、入賞信号が割り当てられている。入賞信号とは、全ての入賞口への入賞発生時に、賞球を所定個数(本例では、10個)払い出すごとに0.1秒間にわたって外部出力され、その後0.1秒間にわたって外部出力が停止される信号である。
端子番号12の外部出力信号端子には、セキュリティ信号が割り当てられている。セキュリティ信号とは、電源投入時に初期化処理が実行されると、30秒間にわたって外部出力される信号である。また、セキュリティ信号は、不正行為(例えば、異常入賞やスイッチ異常の検出など)が検出されたときに、4分間にわたって外部出力される。また、セキュリティ信号は、遊技停止の対象となるエラー(例えば、磁気検出)が検出されたときに、電源オフまでおよび電源再投入後(すなわちエラー解除後)4分間にわたって外部出力される。また、セキュリティ信号は、設定変更モードおよび設定確認モードのときに、外部出力される。
ホール管理用コンピュータ、遊技機毎の遊技履歴情報を表示する情報表示装置、遊技店員を呼び出すための呼び出しランプなどの外部装置では、大当り1信号により大当り回数を計測可能であり、大当り1信号および大当り2信号により連荘回数を計測可能であり、高ベース1信号により救済時短制御回数を計測可能である。
また、本例では、時短状態として、大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cと、があるが、救済時短経由の時短状態Cに対応する高ベース1信号と、大当り経由の時短状態Aに対応する高ベース2信号と、をそれぞれ異なる端子から遊技機の外部に出力可能に構成されている。このような構成により、外部装置において、高ベース1信号がオン状態であるときに、救済時短経由の時短状態Cであることが特定可能となり、高ベース2信号がオン状態であるときに、大当り経由の時短状態Aであることが特定可能となり、大当り2信号がオン状態であり、大当り1信号、高ベース1信号および高ベース2信号がいずれもオフ状態であるときに、時短はずれ経由の時短状態Bであることが特定可能となる。つまり、外部装置において、大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cと、に制御された回数を計測可能となる。
なお、図8−12に示す例に限らず、時短はずれ図柄が停止されることにもとづいて制御される時短状態Bについては、対応する信号を出力可能な端子を別途設けるようにしてもよいし、高ベース1信号を対応付けて外部出力する(すなわち、時短状態Bと時短状態Cとで兼用する)ようにしてもよい。
ホール管理用コンピュータ等の外部装置では、遊技機から出力される外部出力信号を受信することにより、各遊技機の大当り回数や連荘回数、各時短状態の制御回数などを計測可能である他、スタート値やベース値などの遊技に関する様々なデータを算出可能である。
スタート値とは、発射された遊技球100発に対して特図ゲームが何回実行されたかを示す値であり、全図柄確定回数信号およびアウト信号の受信状況にもとづいて算出可能である。例えば、アウト信号を10回受信する間に全図柄確定回数信号を5回受信すれば、スタート値は5となる。
本例の遊技機では、遊技球が遊技領域の右方(右側領域)および左方(左側領域)のいずれを通過するかと、低ベース状態および高ベース状態のいずれに制御されているかと、に応じて、特図ゲームの実行されやすさが異なるように構成されている。そこで、本例の遊技機では、通常状態(低ベース状態)と高ベース状態とのいずれに制御されているかを特定可能な外部出力を行うことにより、スタート値のうち、例えば、通常状態(低ベース状態)において発射された遊技球100発に対して特図ゲームが何回実行されたかを示す値を第1スタート値とし、高ベース状態において発射された遊技球100発に対して特図ゲームが何回実行されたかを示す値を第2スタート値として区別して外部装置で算出できるようにしている。具体的には、大当り2信号、高ベース1信号および高ベース2信号がいずれもオフ状態であれば、通常状態(低ベース状態)であると特定することができ、大当り1信号がオフ状態かつ大当り2信号がオン状態、または高ベース1信号および高ベース2信号のいずれかがオン状態であれば、高ベース状態であると特定することができる。
第1スタート値は、遊技しやすさの目安となる。例えば、同じ回数の特図ゲームを実行するとしても、第1スタート値が大きい遊技機であれば遊技者の投資額が少なくなり、第1スタート値が小さい遊技機であれば遊技者の投資額が多くなる。また、第2スタート値は、高ベース状態における変動効率の目安となる。例えば、高ベース状態における大当り確率が同じであっても、第2スタート値が大きい遊技機であるほど、次の大当りが発生するまでの期間が短くなる(つまり短期間で連荘が発生する)。そのため、第1スタート値および第2スタート値のいずれも、ホール側にとって遊技機の状態を特定するための重要な値の1つである。
また、本例の遊技機では、時短状態であっても、大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとで、変動パターンの選択割合が異なるように構成されているため(図8−6(C),(D),(E)参照)、それぞれスタート値が異なることが想定される。加えて、大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとで、可変入賞球装置6Bの開放パターン(すなわち第2始動入賞口への入賞しやすさ)を異ならせるように構成するとすれば、さらにスタート値が異なることが想定される。そこで、本例の遊技機では、上述したように、いずれの時短状態に制御されているかを特定可能な外部出力を行うことにより、時短状態A、時短状態Bおよび時短状態Cに対応する第2スタート値A、第2スタート値Bおよび第2スタート値Cを区別して外部装置で算出できるようにしている。
ベース値とは、発射された遊技球100発に対して払い出された(大当り遊技中を除く)遊技球の割合を示すものであり、大当り遊技中以外での出玉率を示す値である。ベース値は、賞球信号およびアウト信号の受信状況にもとづいて算出可能である。例えば、アウト信号を10回受信する間に賞球信号を2回受信すれば、ベース値は20となる。ベース値が大きいほど、持ち球で遊技できる期間が長くなるため、遊技者にとっては遊びやすい遊技機であるといえる。
本例の遊技機では、遊技球が遊技領域の右方(右側領域)および左方(左側領域)のいずれを通過するかと、低ベース状態および高ベース状態のいずれに制御されているかと、に応じて、賞球の得やすさが異なるように構成されている。そこで、本例の遊技機では、通常状態(低ベース状態)と高ベース状態とのいずれに制御されているかを特定可能な外部出力を行うことにより、ベース値のうち、例えば、通常状態(低ベース状態)において発射された遊技球100発に対して払い出された遊技球の割合を示す値を第1ベース値とし、高ベース状態において発射された遊技球100発に対して払い出された遊技球の割合を示す値を第2ベース値として区別して算出できるようにしている。
また、本例の遊技機では、時短状態であっても、大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとで、変動パターンの選択割合が異なるように構成されているため(図8−6(C),(D),(E)参照)、それぞれベース値が異なることが想定される。加えて、大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとで、可変入賞球装置6Bの開放パターン(すなわち第2始動入賞口への入賞しやすさ)を異ならせるように構成するとすれば、さらにベース値が異なることが想定される。そこで、本例の遊技機では、上述したように、いずれの時短状態に制御されているかを特定可能な外部出力を行うことにより、時短状態A、時短状態Bおよび時短状態Cに対応する第2ベース値A、第2ベース値Bおよび第2ベース値Cを区別して外部装置で算出できるようしている。
なお、本例の遊技機が出力する外部出力信号によってホール管理用コンピュータ等の外部装置で算出可能なデータは、スタート値やベース値に限られない。例えば、発射された遊技球を示すアウト数や、発射された遊技球の数と払い出された遊技球の数との差を示す差数、特賞(低ベース状態で大当りが発生した時点から再び低ベースに移行するまでの期間)1回あたりの平均アウト数、特賞(低ベース状態で大当りが発生した時点から再び低ベースに移行するまでの期間)1回あたりの平均差数、高ベース状態に制御された回数、高ベース状態中の平均アウト数、高ベース状態中の大当り確率、大当り回数(高ベース状態中の大当りを含む)、大当り1回あたりの平均アウト数、大当り1回あたりの平均差数、大当りが発生するまでに要する平均スタート数、初当り確率(初回大当りまでの平均スタート数)などについても、算出可能である。また、本例の遊技機では、時短状態に制御されているか否か、さらにいずれの時短状態に制御されているかを特定可能な外部出力を行うため、これらの値についても、通常状態と時短状態とで区別して算出可能とし、さらに大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとで、区別して算出可能とすることができる。
このような構成により、本例では、通常状態と時短状態とを区別して、遊技に関する様々な値(例えば、スタート値やベース値など)を外部で正確に算出することができる。さらに、本例では、時短状態のうち、大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとを区別して、遊技に関する様々な値(例えば、スタート値やベース値など)を外部で正確に算出することができる。
また、ホール管理用コンピュータなどの外部装置において、高ベース状態に制御された契機やタイミング、回数を特定可能となるため、例えば、カードユニットに投入されたカードのID情報や、顔認証機能(例えば、カードユニットに搭載されたカメラを用いたユーザ分析機能)の認証結果と組み合わせて、実際の運用上の救済時短到達率や救済回数に到達した際の遊技者がどのような客層なのか等の遊技店における遊技機の運用上の分析が可能となる。
(試験信号)
図8−13および図8−14は、パチンコ遊技機1から外部出力される試験信号の例を示す説明図である。主基板11には、図8−13(A)に示す遊技機試験信号端子1A、図8−13(B)に示す遊技機試験信号端子1B、図8−13(C)に示す遊技機試験信号端子2A、および図8−14(D)に示す図柄データ信号端子1Aが取り付けられる。
図8−13(A)に示す遊技機試験信号端子1Aにおいては、発射位置指定信号1〜発射位置指定信号3が出力される(ピン番号6〜8参照)。例えば、発射位置指定信号1は、遊技者が左打ち(遊技領域の左側の領域を狙って遊技球を発射する遊技方法)を行うと想定される遊技状態において出力される(オン状態になる)信号である。発射位置指定信号2は、遊技者が中打ち(遊技領域の中央領域を狙って遊技球を発射する遊技方法)を行うと想定される遊技状態において出力される(オン状態になる)信号である。発射位置指定信号3は、遊技者が右打ちを行うと想定される遊技状態において出力される(オン状態になる)信号である。このように、発射位置指定信号1,2,3は、遊技領域におけるいずれの領域に向けて打球発射装置から遊技球が発射されるのかを示す発射状態を示す信号である。
図8−13(B)に示す遊技機試験信号端子1Bにおいては、特別図柄1当り信号、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄1時短はずれ信号、および特別図柄1救済回数到達信号が出力される(ピン番号20〜24参照)。例えば、特別図柄1当り信号は、第1特別図柄が大当り図柄で停止表示されるとき(確定期間中)において出力される(オン状態になる)信号である。特別図柄1高確率状態信号は、第1特別図柄の変動にもとづいて制御されている確変状態において出力される(オン状態になる)信号である。特別図柄1変動時間短縮状態信号は、第1特別図柄の変動にもとづいて制御されている時短状態において出力される(オン状態になる)信号である。特別図柄1時短はずれ信号は、第1特別図柄が時短はずれ図柄で停止表示されるとき(確定期間中)において出力される(オン状態になる)信号である。特別図柄1救済回数到達信号は、第1特別図柄の変動にもとづいて救済時短の変動に到達したときにおいて出力される(オン状態になる)信号である。
図8−13(C)に示す遊技機試験信号端子2Aにおいては、特別図柄2当り信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号、特別図柄2時短はずれ信号、および特別図柄2救済回数到達信号が出力される(ピン番号12〜16参照)。例えば、特別図柄2当り信号は、第2特別図柄が大当り図柄で停止表示されるとき(確定期間中)において出力される(オン状態になる)信号である。特別図柄2高確率状態信号は、第2特別図柄の変動にもとづいて制御されている確変状態において出力される(オン状態になる)信号である。特別図柄2変動時間短縮状態信号は、第2特別図柄の変動にもとづいて制御されている時短状態において出力される(オン状態になる)信号である。特別図柄2時短はずれ信号は、第2特別図柄が時短はずれ図柄で停止表示されるとき(確定期間中)において出力される(オン状態になる)信号である。特別図柄2救済回数到達信号は、第2特別図柄の変動にもとづいて救済時短の変動に到達したときにおいて出力される(オン状態になる)信号である。
また、図8−13(C)に示す遊技機試験信号端子2Aにおいては、入賞容易状態指定信号1、入賞容易状態指定信号2、および入賞容易状態指定信号3が出力される(ピン番号25〜27参照)。例えば、入賞容易状態指定信号1は、大当り経由の時短状態(時短状態A)に制御されているとき(時短フラグAがセットされているとき)において出力される(オン状態になる)信号である。入賞容易状態指定信号2は、時短はずれ経由の時短状態(時短状態B)に制御されているとき(時短フラグBがセットされているとき)において出力される(オン状態になる)信号である。入賞容易状態指定信号3は、救済時短経由の時短状態(時短状態C)に制御されているとき(時短フラグCがセットされているとき)において出力される(オン状態になる)信号である。
図8−14(D)に示す図柄データ信号端子1Aにおいては、図柄1データbit0〜図柄1データbit7、および図柄2データbit0〜図柄2データbit7が出力され得る(ピン番号1〜16参照)。例えば、図柄1データbit0は、第1特別図柄が時短無しはずれ図柄で変動停止するときにおいて出力される(オン状態になる)信号である。図柄1データbit1は、第1特別図柄が時短はずれ図柄で変動停止するときにおいて出力される(オン状態になる)信号である。図柄1データbit2は、第1特別図柄が大当り図柄で変動停止するときにおいて出力される(オン状態になる)信号である。本例では図柄1データbit3〜図柄1データbit7については出力されない構成であるが、例えば、第1特別図柄が小当り図柄で変動停止することや、大当り種別や小当り種別などを特定可能に出力することができるようになっている。
例えば、図柄2データbit0は、第2特別図柄が時短無しはずれ図柄で変動停止するときにおいて出力される(オン状態になる)信号である。図柄2データbit1は、第2特別図柄が時短はずれ図柄で変動停止するときにおいて出力される(オン状態になる)信号である。図柄2データbit2は、第2特別図柄が大当り図柄で変動停止するときにおいて出力される(オン状態になる)信号である。本例では図柄2データbit3〜図柄2データbit7については出力されない構成であるが、例えば、第2特別図柄が小当り図柄で変動停止することや、大当り種別や小当り種別などを特定可能に出力することができるようになっている。
なお、図8−13(A)に示す遊技機試験信号端子1A、図8−13(B)に示す遊技機試験信号端子1B、図8−13(C)に示す遊技機試験信号端子2A、および図8−14(D)に示す図柄データ信号端子1Aからは、上述した試験信号の他、様々な信号を出力可能に構成されている。
(試験端子処理)
図8−15および図8−16は、試験端子処理における各試験信号の出力に関わる処理例を示すフローチャートである。なお、図8−15および図8−16では、図8−13および図8−14に示した信号以外の外部出力信号を出力する処理は省略されている。
試験端子処理において、CPU103は、まず、出力ポートバッファのうちの試験信号出力バッファにおける各信号のビットをクリアする(ステップ113IWS31)。そして、大当り図柄確定期間中である場合(ステップ113IWS32のY)、ファンファーレ期間およびエンディング期間を含む大当り期間中である場合(ステップ113IWS33のY)、またはいずれかの時短フラグがセットされている場合(ステップ113IWS34のY)、試験信号出力バッファにおける発射位置指定信号3のビットをセットする(ステップ113IWS35)。なお、時短フラグとしては、時短状態Aであることを示す時短フラグAと、時短状態Bであることを示す第1時短フラグBと、時短状態Cであることを示す時短フラグCと、が含まれる。
大当り図柄確定期間中ではなく、ファンファーレ期間およびエンディング期間を含む大当り期間中ではなく、いずれの時短フラグもセットされていない場合(ステップ113IWS34のN)、試験信号出力バッファにおける発射位置指定信号1のビットをセットする(ステップ113IWS36)。
なお、通常状態において大当り図柄が停止表示される場合には、図柄停止期間が開始された際に発射位置指定信号3が出力される一方(ステップ113IWS32のY)、通常状態において時短はずれ図柄が停止表示される場合には、時短はずれ図柄の図柄停止期間が終了する際に時短フラグBがセットされるため、図柄停止期間の終了とともに発射位置指定信号3が出力されるものである(ステップ113IWS34のY)。すなわち、時短状態に移行制御する契機によって発射位置指定信号の切り替えタイミングが異なるよう構成されている。
また、ここでは、発射位置指定信号1,3の出力を切り替えることにより、遊技者がいずれの打ち方を行うと想定される遊技状態であるかを示す情報を外部装置(試験装置)へ報知可能な構成であるが、単一の発射位置指定信号のセット/リセット制御により、遊技者がいずれの打ち方を行うと想定される遊技状態であるかを示す情報を外部装置(試験装置)へ報知可能な構成としてもよい。例えば、ステップ113IWS34のNである場合にステップ113IWS36の処理を行わずにステップ113IWS37へ移行する構成とすることにより、または、ステップ113IWS31の処理を行わないとともに、ステップ113IWS36の処理に代えて発射位置指定信号3のビットをクリアする処理を行うことにより、発射位置指定信号3のビットがセットされているか否かによって遊技者がいずれの打ち方を行うと想定される遊技状態であるかを示す情報を外部装置(試験装置)へ報知可能な構成としてもよい。
また、CPU103は、第1特別図柄における大当り図柄確定期間中である場合(ステップ113IWS37AのY)、特別図柄1当り信号のビットをセットし(ステップ113IWS37B)、図柄1データbit2のビットをセットする(ステップ113IWS37C)。
また、CPU103は、第1特別図柄における時短はずれ図柄確定期間中である場合(ステップ113IWS37DのY)、特別図柄1時短はずれ信号のビットをセットし(ステップ113IWS37E)、図柄1データbit1のビットをセットする(ステップ113IWS37F)。なお、ステップ113IWS37E,S37Fの処理は、救済時短回数カウンタが0になった変動であっても出力され得るものである。後述するように、救済時短突入変動において時短はずれ図柄が停止表示される場合、時短はずれ経由の時短状態よりも救済時短経由の時短状態に優先的に制御されるのであるが、その場合にも時短はずれ図柄が停止表示されたことを示す信号を適切に外部出力するようになっている。
また、CPU103は、第1特別図柄における時短無し図柄確定期間中である場合(ステップ113IWS37GのY)、図柄1データbit0のビットをセットする(ステップ113IWS37H)。
また、CPU103は、第2特別図柄における大当り図柄確定期間中である場合(ステップ113IWS38AのY)、特別図柄2当り信号のビットをセットし(ステップ113IWS38B)、図柄2データbit2のビットをセットする(ステップ113IWS38C)。
また、CPU103は、第2特別図柄における時短はずれ図柄確定期間中である場合(ステップ113IWS38DのY)、特別図柄2時短はずれ信号のビットをセットし(ステップ113IWS38E)、図柄2データbit1のビットをセットする(ステップ113IWS38F)。なお、ステップ113IWS38E,S38Fの処理は、救済時短回数カウンタが0になった変動であっても出力され得るものである。後述するように、救済時短突入変動において時短はずれ図柄が停止表示される場合、時短はずれ経由の時短状態よりも救済時短経由の時短状態に優先的に制御されるのであるが、その場合にも時短はずれ図柄が停止表示されたことを示す信号を適切に外部出力するようになっている。
また、CPU103は、第2特別図柄における時短無し図柄確定期間中である場合(ステップ113IWS38GのY)、図柄2データbit0のビットをセットする(ステップ113IWS38H)。
また、CPU103は、第1特別図柄の変動にもとづいて救済時短回数に到達した場合(ステップ113IWS39AのY)、特別図柄1救済回数到達信号のビットをセットする(ステップ113IWS39B)。また、CPU103は、第2特別図柄の変動にもとづいて救済時短回数に到達した場合(ステップ113IWS39CのY)、特別図柄2救済回数到達信号のビットをセットする(ステップ113IWS39D)。具体的に、時短フラグCをセットした際に特別図柄ポインタに「第1」および「第2」のいずれのデータが設定されているかに応じてフラグをセットし、該フラグにもとづいていずれの特別図柄の変動にもとづいて救済時短回数に到達したかを特定することができる。なお、本例では第1特別図柄の変動にもとづいて救済時短回数に到達したときに瞬間的に特別図柄1救済回数到達信号を出力するものとするが、第1特別図柄の変動にもとづいて救済時短経由の時短状態に制御されている期間中は継続して特別図柄1救済回数到達信号を出力するものであってもよい。同様に、本例では第2特別図柄の変動にもとづいて救済時短回数に到達したときに瞬間的に特別図柄1救済回数到達信号を出力するものとするが、第2特別図柄の変動にもとづいて救済時短経由の時短状態に制御されている期間中は継続して特別図柄2救済回数到達信号を出力するものであってもよい。
また、CPU103は、第1特別図柄の変動にもとづいて確変状態の制御中である場合(ステップ113IWS40AのY)、特別図柄1高確率状態信号のビットをセットする(ステップ113IWS40B)。また、CPU103は、第2特別図柄の変動にもとづいて確変状態の制御中である場合(ステップ113IWS40CのY)、特別図柄2高確率状態信号のビットをセットする(ステップ113IWS40D)。具体的に、確変フラグをセットした際に特別図柄ポインタに「第1」および「第2」のいずれのデータが設定されているかに応じてフラグをセットし、該フラグにもとづいていずれの特別図柄の変動にもとづいて確変状態に制御したかを特定することができる。
また、CPU103は、第1特別図柄の変動にもとづいて時短状態の制御中である場合(ステップ113IWS41AのY)、特別図柄1変動時間短縮状態信号のビットをセットする(ステップ113IWS41B)。また、CPU103は、第2特別図柄の変動にもとづいて時短状態の制御中である場合(ステップ113IWS41CのY)、特別図柄2変動時間短縮状態信号のビットをセットする(ステップ113IWS41D)。具体的に、時短フラグをセットした際に特別図柄ポインタに「第1」および「第2」のいずれのデータが設定されているかに応じてフラグをセットし、該フラグにもとづいていずれの特別図柄の変動にもとづいて確変状態に制御したかを特定することができる。
また、CPU103は、時短フラグAがセットされている場合(ステップ113IWS42AのY)、入賞容易状態指定信号1のビットをセットする(ステップ113IWS42B)。また、CPU103は、時短フラグBがセットされている場合(ステップ113IWS42CのY)、入賞容易状態指定信号2のビットをセットする(ステップ113IWS42D)。また、CPU103は、時短フラグCがセットされている場合(ステップ113IWS42EのY)、入賞容易状態指定信号3のビットをセットする(ステップ113IWS42F)。なお、後述するように、時短状態において大当りが発生する場合には、大当り変動の停止タイミングにおいて各時短フラグがリセットされ、大当り終了時に時短フラグAがセットされ得る構成であるため、時短状態Aにおいて10R大当りAが発生する場合には、大当り変動の停止タイミングから大当り終了タイミングまでの期間は一時的に入賞容易状態指定信号1がオフにされるものである。
そして、CPU103は、試験信号出力バッファの内容を出力ポートに出力することによって(ステップ113IWS43)、試験信号としての各信号を試験信号端子に伝達する。このように試験信号が出力されることにより、試験装置側で遊技機の内部状態を特定可能となっている。
(特別図柄通常処理)
図8−17および図8−18は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ113IWS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ113IWS52)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ113IWS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ113IWS54)。
この特徴部006IWでは、ステップ113IWS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球が入賞した順に第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ113IWS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ113IWS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ113IWS57)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し(ステップ113IWS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ113IWS62)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8−2および図8−3参照)と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。この場合、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされていなければ(低確率状態であれば)、低確率用の大当り判定値(図8−2(A)および図8−3(A)参照)を用いて大当り判定を行う。また、CPU103は、確変フラグがセットされていれば(高確率状態であれば)、高確率用の大当り判定値(図8−2(B)および図8−3(B)参照)を用いて大当り判定を行う。CPU103は、当り判定用乱数の値が図8−2および図8−3に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。
大当りとすることに決定した場合には(ステップ113IWS63のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ113IWS64)。そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(10R大当りAや、10R大当りB)を大当りの種別に決定する(ステップ113IWS65)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。そして、ステップ113IWS70に移行する。
一方、大当りとすることに決定しなかった場合には(ステップ113IWS63のN)、CPU103は、時短フラグA〜時短フラグCのうちいずれかがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS79)。時短フラグA〜時短フラグCのうちいずれかがセットされていれば(すなわち、時短状態であれば)、ステップ113IWS66に移行する。本例では、ステップ113IWS79の処理が実行されることによって、時短状態中である場合には、ステップ113IWS81の時短はずれの判定処理を行うことなく、そのまま時短なしのはずれとすることに決定される。
なお、本例では時短状態であるときには時短はずれ図柄が停止し得ない構成としたが、これに限るものではない。例えば、時短状態であるときにも時短はずれ判定(ステップ113IWS81)を実行し、時短はずれと決定した場合には時短はずれ図柄を停止表示するものの、時短はずれ図柄の停止にもとづく遊技状態の移行や時短回数のセットは行わない(無効とする)こととしてもよい。その場合、特別図柄の時短はずれ図柄は停止表示するものの、飾り図柄や小図柄としては時短はずれ図柄とは異なる図柄(例えば、時短無しはずれ図柄)が停止表示するものであってもよい。
仮に、時短状態Cに制御されており、時短回数カウンタの値が600であるときに時短はずれ図柄が停止することにもとづいて100回の時短状態Bに制御可能な構成とした場合には、時短回数が600回から100回に変化してしまうため、遊技者の救済度合いが低くなってしまう。そこで、上述したように、時短状態であるときには、時短はずれ図柄が停止し得ない、若しくは時短はずれ図柄の停止にもとづく遊技状態の移行制御について無効しない構成とすることにより、遊技者にとって不利な制御を行うことを防止している。
いずれの時短フラグもセットされていなければ(すなわち、時短状態でなければ)、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS80)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、ステップ113IWS66に移行する。本例では、ステップ113IWS80の処理が実行されることによって、確変状態中である場合には、ステップ113IWS81の時短はずれの判定処理を行うことなく、そのまま時短なしのはずれとすることに決定される。
確変フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ)、CPU103は、時短はずれとするか否かを決定するための時短はずれ判定テーブルを用いて、時短はずれ判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、時短はずれとするか否かを決定する(ステップ113IWS81)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示している場合には、第1特別図柄用の時短はずれ判定テーブルを選択し、約1/400の確率で時短はずれとすることに決定する(図8−2参照)。また、特別図柄ポインタの値が「第2」を示している場合には、第2特別図柄用の時短はずれ判定テーブルを選択し、約1/200の確率で時短はずれとすることに決定する(図8−3参照)。
本例では、特別図柄通常処理を行うことにより、可変表示結果(大当り、時短無しはずれ、時短はずれ)にかかわらず救済時短に制御するための救済時短条件(救済時短回数カウンタの値を減算して「0」となること)が発生し得る構成となっている。上述したように、本例では大当りとなったことにもとづいて時短状態Aに、時短はずれ図柄の停止にもとづいて時短状態Bに、所定回数(本例では、800回)の変動表示を終了しても次の大当りが発生しなかったことにもとづいて時短状態Cに制御されるようになっているが、救済時短条件が成立した変動の可変表示結果が大当りとなる場合や、救済時短条件が成立した変動の可変表示結果が時短はずれとなる場合が想定される。そこで、詳しくは後述するが、救済時短条件が成立した変動の可変表示結果が大当りとなる場合には、大当りとなることにもとづく時短状態Aに制御し、救済時短条件が成立した変動の可変表示結果が時短はずれとなる場合には救済時短となることにもとづく時短状態Cに制御するよう構成されている。
次いで、CPU103は、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ113IWS66)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、時短回数カウンタの値を1減算し(ステップ113IWS67)、減算後の時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ113IWS68)。減算後の時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、変動終了時に時短状態を終了することを示す時短終了フラグをセットする(ステップ113IWS69)。
なお、本例では、ステップ113IWS71以降の救済時短までの変動回数のカウント処理の前にステップ113IWS66〜S69を実行して時短回数カウンタの減算処理を行う場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、ステップ113IWS71以降の救済時短までの変動回数のカウント処理を実行した後に時短回数カウンタの減算処理を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、救済時短となる変動表示である場合には、時短回数カウンタに「800」をセット(ステップ113IWS172参照)した後に減算処理を実行してしまうと時短回数カウンタの値が1余分に減算されてしまうことから、救済時短となる変動表示では減算処理の後に再び時短回数カウンタの値を1加算するように構成してもよい。また、あらかじめ時短回数カウンタに1多い「801」をセットするように構成してもよい。
ステップ113IWS69の後、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS69a)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、ステップ113IWS69bに移行する。本例では、ステップ113IWS69aの処理が実行されることによって、確変状態中である場合には、ステップ113IWS70以降の救済時短回数カウンタを減算する処理が実行されない。このような構成により、本例では、非確変状態での変動回数(すなわち確変状態での変動回数を含まない)が所定回数(本例では、800回)に達した場合に、救済時短経由の時短状態Cに制御されることになる。
確変フラグがセットされている場合(すなわち、確変状態である場合)には、CPU103は、確変状態中の変動表示の実行回数をカウントするための確変回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ113IWS69b)。確変回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、確変回数カウンタの値を1減算し(ステップ113IWS69c)、減算後の確変回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ113IWS69d)。減算後の確変回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、変動終了時に確変状態を終了することを示す確変終了フラグをセットする(ステップ113IWS69e)。その後、ステップ113IWS76に移行する。
確変フラグがセットされていない場合(すなわち、確変状態ではない場合)には、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ113IWS70Y)。救済時短回数カウンタの値が0である場合には(ステップ113IWS70のY)、ステップ113IWS84へ移行する。この時点で救済時短回数カウンタの値が0である場合とは、既に救済時短経由の時短状態(時短状態C)に制御された後のタイミング(時短状態Cに制御されているか、または時短状態Cにおいて800回の変動を行った後に通常状態に制御されているタイミング)であり、救済時短回数カウンタに800がセットされる契機である大当りが発生していない状態である。また、救済時短回数カウンタの値が0でない場合には(ステップ113IWS70のN)、救済時短回数カウンタの値を1減算する(ステップ113IWS71)。また、本例では、ステップ113IWS71の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行される場合であるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であるか否かを確認する(ステップ113IWS72)。減算後の救済時短回数カウンタの値が126以下であれば(ステップ113IWS72のN)、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数1指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS73)。例えば、救済時短回数カウンタの値が1である場合には、CPU103は、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9501(H)を送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が126である場合には、CPU103は、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド957E(H)を送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ113IWS74)。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていなければ、ステップ113IWS84に移行する。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、救済時短が発生したことにもとづき変動終了時に時短状態に制御することを示す救済時短決定フラグをセットする(ステップ113IWS75)。そして、ステップ113IWS84に移行する。
一方、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であれば(ステップ113IWS72のY)、CPU103は、EXTデータとして一律に7F(H)をセットして、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド957F(H)を演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS76)。次いで、CPU103は、救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数(本例では、100回、200回、300回、400回、500回、600回、または700回)となっているか否かを確認する(ステップ113IWS77)。なお、救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数となっているか否かは、救済時短回数カウンタの値を確認することにより判定できる。救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数となっていれば、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数2指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS78)。例えば、救済時短回数カウンタの値が100である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601(H)を送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が700である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9607(H)を送信する制御を行う。そして、ステップ113IWS84に移行する。
なお、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)側で救済時短までの残り変動回数をカウントし、救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、演出制御用CPU120側で救済時短までの残り変動回数をカウントして後述する煽り演出やカウントダウン演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、後述するように救済時短となったタイミングで救済時短回数カウンタの設定(「800」をセット)も行い、救済時短を連続して発生可能に構成する場合、1回目に救済時短となったときのみ救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信するように構成し、2回目以降に救済時短となったときには救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
次いで、CPU103は、大当り種別の決定結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ113IWS84)。この場合、例えば、10R大当りAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「3」と決定し、10R大当りBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「7」と決定し、時短はずれとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「2」と決定し、はずれ(時短なし)とすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「−」と決定する。また、CPU103は、決定した特別図柄の停止図柄をRAM102に設けられた停止図柄記憶領域に記憶させる(ステップ113IWS85)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ113IWS86)。
(変動パターン設定処理)
図8−19および図8−20は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS1701)。大当りフラグがセットされていれば、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ113IWS1702A)。救済時短回数カウンタの値が0であれば(すなわち、救済時短となる変動であれば)、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ113IWS1702BA)。この時点で救済時短回数カウンタの値が0であって救済時短決定フラグがセットされている場合とは、救済時短となる変動である場合であり、救済時短回数カウンタの値が0であって救済時短決定フラグがセットされていない場合とは、既に救済時短に制御してから次の大当りが発生していない場合である。救済時短決定フラグがセットされていない場合、ステップ113IWS1702Eへ移行する。救済時短決定フラグがセットされている場合、時短フラグBがセットされているか否かを判定し(ステップ113IWS1702BB)、セットされていなければ、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−7(L)に示す大当り用の変動パターンテーブルLを選択する(ステップ113IWS1702C)。時短フラグBがセットされていれば、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−7(K)に示す大当り用の変動パターンテーブルKを選択する(ステップ113IWS1702D)。また、救済時短回数カウンタの値が0でなければ(すなわち、救済時短となる変動でなければ)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−6(A)に示す大当り用の変動パターンテーブルAを選択する(ステップ113IWS1702E)。なお、本例では時短状態Aおよび時短状態Cに制御されているときには救済時短決定フラグはセットされることがない(救済時短に制御するための条件が成立しない)構成であるため、ステップ113IWS1702BBでは、時短状態Bのセットの有無のみを判定するものである。
大当りフラグがセットされていなければ(すなわち、はずれであれば)、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ113IWS1702F)。救済時短回数カウンタの値が0であれば(すなわち、救済時短となる変動であれば)、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ113IWS1702GA)。この時点で救済時短回数カウンタの値が0であって救済時短決定フラグがセットされている場合とは、救済時短となる変動である場合であり、救済時短回数カウンタの値が0であって救済時短決定フラグがセットされていない場合とは、既に救済時短に制御してから次の大当りが発生していない場合である。救済時短決定フラグがセットされていない場合、ステップ113IWS1703へ移行する。救済時短決定フラグがセットされている場合、時短フラグBがセットされているか否かを判定し(ステップ113IWS1702GB)、セットされていなければ、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−7(I)に示す大当り用の変動パターンテーブルIを選択する(ステップ113IWS1702H)。時短フラグBがセットされていれば、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−7(J)に示す大当り用の変動パターンテーブルJを選択する(ステップ113IWS1702I)。なお、本例では時短状態Aおよび時短状態Cに制御されているときには救済時短決定フラグはセットされることがない(救済時短に制御するための条件が成立しない)構成であるため、ステップ113IWS1702GBでは、時短状態Bのセットの有無のみを判定するものである。また、救済時短回数カウンタの値が0でなければ(すなわち、救済時短となる変動でなければ)、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が1以上10以下であるか否かを確認する(ステップ113IWS1703)。救済時短回数カウンタの値が1以上10以下であれば(すなわち、救済時短となるまでの残りの変動回数が1以上10回以下となっていれば)、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値が3以下となっているか否かを確認する。なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1保留記憶数カウンタや第2保留記憶数カウンタの値が3以下となっているか否かを確認するように構成してもよい。
合算保留記憶数カウンタの値が3以下となっていれば(ステップ113IWS1704のY)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−7(F)に示す救済時短直前のはずれ用の変動パターンテーブルFを選択する(ステップ113IWS1705)。合算保留記憶数カウンタの値が4以上となっていれば(ステップ113IWS1704のN)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−7(G)に示す救済時短直前のはずれ用の変動パターンテーブルGを選択する(ステップ113IWS1706)。
救済時短回数カウンタの値が1以上10以下でなければ(ステップ113IWS1703のN)、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS1707)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−7(H)に示す確変状態時のはずれ用の変動パターンテーブルHを選択する(ステップ113IWS1708)。ただし、この場合、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、合算保留記憶数カウンタの値が1以上であることを条件に変動パターンテーブルHを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(すなわち、保留記憶がなければ)、図8−6(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する。
確変フラグがセットされていなければ、CPU103は、大当り経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグAがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS1709)。時短フラグAがセットされていれば(すなわち、大当り経由で制御された時短状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−6(C)に示す大当り経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルCを選択する(ステップ113IWS1710)。ただし、この場合、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、合算保留記憶数カウンタの値が1以上であることを条件に変動パターンテーブルCを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(すなわち、保留記憶がなければ)、図8−6(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する。
時短フラグAがセットされていなければ、CPU103は、時短はずれ経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグBがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS1711)。時短フラグBがセットされていれば(すなわち、時短はずれ経由で制御された時短状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−6(D)に示す時短はずれ経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルDを選択する(ステップ113IWS1712)。ただし、この場合、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、合算保留記憶数カウンタの値が1以上であることを条件に変動パターンテーブルDを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(すなわち、保留記憶がなければ)、図8−6(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する。
時短フラグBがセットされていなければ、CPU103は、救済時短経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグCがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS1713)。時短フラグCがセットされていれば(すなわち、救済時短経由で制御された時短状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−6(E)に示す救済時短経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルEを選択する(ステップ113IWS1714)。
時短フラグCもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−6(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する(ステップ113IWS1715)。
次に、CPU103は、ステップ113IWS1702C,S1702D,S1702E,S1702H,S1702I,S1705,S1706,S1708,S1710,S1712,S1714,S1715にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図8−6および図8−7に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ113IWS1716)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄や第2特別図柄の変動時間が決定される。なお、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、CPU103は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS1717)。
また、ステップ113IWS1716にて第1特別図柄や第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、CPU103は、決定した変動時間を示す変動時間データを変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ113IWS1718)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動表示を開始する(ステップ113IWS1719)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ113IWS1720)。
なお、図示は省略するが、RAMクリアが行われてから大当りとなるまでの期間においては、救済時短となる直前10変動以内であっても、救済時短突入変動においてはずれとなる場合であっても、図8−6(B)に示す変動パターンテーブルBを用いて変動パターンを選択するものである。また、RAMクリアが行われてから大当りとなるまでの期間においては、救済時短突入変動において大当りとなる場合であっても図8−6(A)に示す変動パターンテーブルAを用いて変動パターンを選択するものである。
(特別図柄変動処理)
図8−21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動処理(ステップS112)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、大当り種別の決定結果、および時短種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ113IWS1121)。
次いで、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップ113IWS1122)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ113IWS1123)、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS1132)。救済時短決定フラグがセットされていれば、CPU103は、大当り変動であるか否かを判定し(ステップ113IWS1132A)、大当り変動であった場合にはステップ113IWS1137へ移行する。このように、大当り変動において救済時短決定フラグがセットされた場合には、救済時短に関する制御よりも優先して大当りに関する制御を行うようになっている。はずれ変動であった場合、右打ちLED113IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ113IWS1133)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS1134)。
ステップ113IWS1133の処理が実行されることによって、本例では、救済時短となる場合には、その図柄確定期間の開始時に右打ちLED113IW10の点灯が開始される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「20秒」に応じた値をセットする(ステップ113IWS1135)。また、CPU103は、図柄確定期間が20秒であることを特定可能な第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS1136)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ113IWS1139に移行する。
ステップ113IWS1132において救済時短決定フラグがセットされていない場合、CPU103は、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かを確認する(ステップ113IWS1124)。なお、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かは、例えば、ステップ113IWS85で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。
時短はずれとすることに決定した場合であれば、CPU103は、右打ちLED113IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ113IWS1125)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS1126)。
ステップ113IWS1125の処理が実行されることによって、本例では、時短はずれ図柄が導出表示される場合には、その図柄確定期間の開始時に右打ちLED113IW10の点灯が開始される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「20秒」に応じた値をセットする(ステップ113IWS1128)。また、CPU103は、図柄確定期間が20秒であることを特定可能な第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS1129)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ113IWS1139に移行する。
時短はずれとすることに決定した場合でなければ(ステップ113IWS1124のN)、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「0.5秒」に応じた値をセットする(ステップ113IWS1137)。また、CPU103は、図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な第1図柄確定B指定コマンドまたは第2図柄確定B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS1138)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定B指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定B指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ113IWS1139に移行する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS113)に対応した値に更新する(ステップ113IWS1139)。上述したように、救済時短に制御するための処理(ステップ113IWS1132〜S1136)を時短はずれ図柄を制御するための処理(ステップ113IWS1124〜S1129)よりも優先的に行うことにより、救済時短となる変動において時短はずれ図柄が停止表示される場合には時短はずれ経由の時短状態よりも優先的に救済時短経由の時短状態に制御する構成となっている。なお、図8−21には図示していないが、本例では、第1特別図柄および第2特別図柄の停止毎に0.1秒間にわたって全図柄確定回数信号を外部出力するため、例えば、ステップ113IWS1139の直前に、全図柄確定回数信号の外部出力を開始する処理を実行する。具体的には、全図柄確定回数信号の出力に対応するフラグをセットするとともに、出力期間0.1秒間に対応する値をタイマにセットする。そして、それらのフラグやタイマがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されることによってホール管理用コンピュータなどの外部装置に全図柄確定回数信号が出力される。また、セットされたタイマがタイムアウトしたことにもとづいて、全図柄確定回数信号の外部出力が0.1秒後に停止される。
(特別図柄停止処理)
図8−22および図8−23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、図柄確定期間タイマの値を1減算し(ステップ113IWS131)、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ113IWS132)。
減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていなければ(すなわち、まだ第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していなければ)、特別図柄停止処理を終了する。減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていれば(すなわち、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していれば)、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、時短フラグA、時短フラグB、時短フラグC、救済時短決定フラグ、確変状態中の変動表示の実行回数をカウントするための確変回数カウンタ、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタをリセットする(ステップ113IWS134)。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ113IWS135)。従って、本例では、大当りを契機として救済時短回数カウンタに「800」がセットされ、大当り遊技終了後に800回の変動表示を実行しても次の大当りが発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態に制御されることになる。
なお、本例では、ステップ113IWS135の処理を実行することによって、大当りとなった場合に、その大当りのファンファーレ期間の開始時に救済時短回数カウンタに「800」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技のラウンド中に救済時短回数カウンタに「800」をセットしてもよく、大当り遊技のエンディング期間の開始時や終了時に救済時短回数カウンタに「800」をセットして初期設定するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、右打ちLED113IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ113IWS136)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS137)。
次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ113IWS138)。次いで、CPU103は、特別可変入賞球装置7を開状態に制御するまでの大入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)を計測するための大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ113IWS139)。
次いで、CPU103は、大当り1信号および大当り2信号の外部出力を開始する処理を実行する(ステップ113IWS139a)。本例では、ステップ113IWS139aや後述するステップ113IWS174a,S174b等において外部出力信号の出力に対応したフラグや、タイマ(例えば出力期間が0.1秒間などと予め定められている場合)がセットされ、それらのフラグやタイマがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されることによってホール管理用コンピュータなどの外部装置に外部出力信号が出力される。また、後述する113IWS140dや、S153a,S153b等の処理において外部出力信号の出力に対応したフラグをリセットしたことや、外部出力信号の出力に対応付けてセットされたタイマがタイムアウトしたことにもとづいて、外部出力信号の出力が停止される。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS144)に対応した値に更新する(ステップ113IWS140)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップ113IWS133のN)、CPU103は、確変終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS140a)。確変終了フラグがセットされていなければ、ステップ113IWS170に移行し、確変終了フラグがセットされていれば、CPU103は、確変終了フラグをリセットする(ステップ113IWS140b)。また、CPU103は、確変フラグをリセットし、時短状態を終了する(ステップ113IWS140c)。そして、CPU103は、高確率信号の外部出力を停止する処理を実行する(ステップ113IWS140d)。その後、ステップ113IWS170に移行する。
ステップ113IWS170では、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS170)。救済時短決定フラグがセットされていれば、CPU103は、救済時短決定フラグをリセットし(ステップ113IWS171)、セットされている場合には時短フラグをリセットし(ステップ113IWS171A)、時短フラグCをセットし、時短状態に制御する(ステップ113IWS171B)。そして、時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ113IWS172)。なお、図示は省略するが、ステップ113IWS171Aにおいては、セットされていれば時短終了フラグについてもリセットするものである。ここで時短終了フラグがセットされていた場合とは、一の変動において時短回数カウンタの値と救済時短回数カウンタの値とが共に0になった場合である。例えば、救済時短回数カウンタの値が100であるときに時短はずれ図柄が停止して時短状態Bに制御された場合である。
次いで、CPU103は、時短状態C指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS173)。また、CPU103は、大当り2信号の外部出力を開始する処理を実行する(ステップ113IWS174a)とともに、救済時短経由の時短状態Cに対応する高ベース1信号の外部出力を開始する処理を実行する(ステップ113IWS174b)。その後、ステップ113IWS175へ移行する。
本例では、ステップ113IWS174bの処理が実行されることにより、外部装置において、救済時短が成立したことや、これから制御される時短状態が救済時短経由の時短状態Cであることが特定可能となる。
なお、本例では、救済時短となったタイミングでは時短状態に制御するだけで救済時短回数カウンタの設定は行わず、その後、800回の変動表示を終了して通常状態に制御するタイミングで救済時短回数カウンタを設定する(ステップ113IWS144参照)場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短となったタイミングで時短状態に制御するとともに救済時短回数カウンタの設定(「800」をセット)も行うように構成してもよい。そのような構成によれば、救済時短を連続して発生させることが可能となり、救済時短が一度発生すれば大当りが発生するまで時短状態を継続するように構成することができる。
また、本例では、救済時短回数カウンタを設定する際に「800」をセットし、変動表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ減算して救済時短回数カウンタの値が「0」となったことにもとづいて救済時短を発生させる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短回数カウンタを設定する際に「0」をセットし、変動表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ加算して救済時短回数カウンタの値が「800」となったことにもとづいて救済時短を発生させるように構成してもよい。
また、本例では、救済時短となる場合に図柄確定期間として通常よりも長い20秒間をセットしてモード移行演出などの演出期間を確保する場合を示したが、図柄確定期間中は画像表示装置5において飾り図柄を表示せず、小図柄のみを表示して、その小図柄が演出役物などにより隠蔽されることがないように構成してもよい。
また、本例では、ステップ113IWS172の処理が実行されることによって、救済時短が発生するまでの変動回数と同じ800回を時短回数としてセットする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップ113IWS172において時短回数カウンタに「800」よりも大きい値をセットしてもよいし、少ない値をセットしてもよい。
また、ステップ113IWS172において、複数種類の時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセット可能に構成してもよい。例えば、1回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「100」をセットし、2回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「800」をセットするように構成してもよい。
また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を行って時短回数を決定するように構成し、ステップ113IWS172において、抽選処理で決定した時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセットするように構成してもよい。この場合、例えば、時短回数として、10%の確率で100回と決定し、90%の確率で800回と決定するように構成してもよい。また、時短回数を抽選処理により決定する場合、大当り種別や時短種別の決定に用いる種別判定用乱数を兼用で用いて時短回数を決定してもよいし、専用の乱数を用いて時短回数を決定してもよい。
また、ステップ113IWS170において救済時短決定フラグがセットされていなければ、CPU103は、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かを確認する(ステップ113IWS153)。なお、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かは、例えば、ステップ113IWS85で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。
時短はずれとすることに決定した場合であれば、CPU103は、時短回数カウンタに「100」をセットする(ステップ113IWS164)。次いで、CPU103は、時短フラグBをセットし、時短状態に制御する(ステップ113IWS166)。
次いで、CPU103は、時短状態B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS168)。また、CPU103は、大当り2信号の外部出力を開始する処理を実行する(ステップ113IWS168a)。その後、ステップ113IWS175へ移行する。
ステップ113IWS166,S168の処理が実行されることによって、本例では、時短はずれ図柄が導出表示された場合には、その図柄確定期間の終了時に時短状態に制御されるとともに、時短状態B指定コマンドが送信されることによって時短はずれ経由の時短状態に応じた背景画像に切り替えられる。
また、ステップ113IWS168aの処理が実行されることにより、外部装置において、時短はずれとなったことや、これから制御される時短状態が時短はずれ経由の時短状態Bであることが特定可能となる。具体的には、大当り2信号がオフ状態からオン状態となったが、大当り1信号、高ベース1信号および高ベース2信号はオフ状態のままであることから、大当り遊技状態、大当り経由の時短状態Aおよび救済時短経由の時短状態Cのいずれでもなく、時短はずれ経由の時短状態Bであることを特定できる。
ステップ113IWS153において時短はずれとすることに決定した場合でなければ、CPU103は、時短終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS141)。時短終了フラグがセットされていれば、CPU103は、時短終了フラグをリセットする(ステップ113IWS142)。
次いで、CPU103は、セットされているいずれかの時短フラグ(時短フラグA〜Cのいずれか)をリセットし、時短状態を終了する(ステップ113IWS145)。そして、CPU103は、右打ちLED113IW10の点灯を終了する制御を行う(ステップ113IWS150)。また、CPU103は、右打ち報知終了指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS151)。また、CPU103は、通常状態指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS152)。
次いで、CPU103は、大当り2信号の外部出力を停止する処理を実行する(ステップ113IWS153a)とともに、外部出力されていれば高ベース1信号、高ベース2信号を停止する処理を実行する(ステップ113IWS153b)。そして、ステップ113IWS175に移行する。
なお、本例では、ステップ113IWS141〜S152の処理が実行されることによって、時短最終変動において図柄確定期間の終了時に通常状態に移行するとともに右打ち報知を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、時短最終変動において変動開始時や図柄確定期間の開始時に通常状態に移行して右打ち報知を終了するように構成してもよい。
また、ステップ113IWS141において、時短終了フラグがセットされていなければ(ステップ113IWS141のN)、ステップ113IWS175に移行する。
ステップ113IWS175では、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新する(ステップ113IWS175)。
このように、ステップ113IWS170〜S174bの処理をステップ113IWS153〜S168の処理よりも優先的に実行することにより、救済時短突入変動において時短はずれ図柄が停止表示される場合に、時短はずれ経由の時短状態Bよりも救済時短経由の時短状態Cに優先的に制御されるよう構成されている。また、時短はずれ経由の時短状態Bとして100回の時短状態に制御するものである一方、救済時短経由の時短状態Cとして時短状態Bよりも有利な800回の時短状態に制御されるものであるから、救済時短突入変動において時短はずれ図柄が停止表示される場合にも、遊技者を救済することができる。
また、時短状態Bに制御されているときにもステップ113IWS170〜S174bの処理を実行可能であることから、時短状態Bから時短状態Cに制御される(昇格する)ことが可能に構成されている。
図8−24は、大当り遊技における各ラウンドの前に実行される大当り開放前処理(ステップS114)を示すフローチャートである。大当り開放前処理において、CPU103は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップ113IWS1401)。大入賞口開放前タイマがタイムアウト(大入賞口開放前タイマの値が0)したら(ステップ113IWS1402)、CPU103は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップ113IWS1403)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。また、CPU103は、ラウンド数カウンタの値を1加算する(ステップ113IWS1405)。
次いで、CPU103は、大当り種別およびラウンドに応じた開放時間を、大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマにセットする(ステップ113IWS1409)。次いで、CPU103は、開始するラウンドが8ラウンドである場合、確変領域を開放状態に制御する(ステップ113IWS1410A,S1410B)。そして、大入賞口を開放状態に制御する(ステップ113IWS1410C)。具体的には、ソレノイド82を駆動して大入賞口を開放状態に制御する。
次いで、CPU103は、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御基板12に大入賞口開放中指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ113IWS1411)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り開放中処理(ステップ113IWS306)に対応した値に更新する(ステップ113IWS1412)。
図8−25は、大当り開放中処理(ステップS115)を示すフローチャートである。大当り開放中処理において、まず、CPU103は、確変領域への遊技球の入賞を検出する確変領域スイッチがオンしているか否か、すなわち、確変領域への遊技球の入賞が検知されたか否かを判定し(ステップ113IWS1450A)、オンしていなければステップ113IWS1451へ移行する。確変領域スイッチがオンしていれば、演出制御基板12に確変領域入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ113IWS1450B)。なお、確変領域への遊技球の入賞が発生し得るラウンド以外のタイミングでは、確変領域スイッチがオンしている場合であっても、確変領域への遊技球の入賞を無効とすることとしてもよい。例えば、ステップ113IWS1450AのYであっても、10R大当りA,Bにおける8ラウンド以外のラウンド(ラウンド数カウンタ=1〜7,9,10)であれば、ステップ113IWS1450Bを行わないこととしてもよい。
次に、CPU103は、確変領域の閉鎖タイミングであるか否かを判定し(ステップ113IWS1450C)、閉鎖タイミングでなければステップ113IWS1451へ移行する。閉鎖タイミングであれば、確変領域を閉鎖状態に制御する(ステップ113IWS1450D)。なお、確変領域の閉鎖タイミングとは、10R大当りAであれば8ラウンドのラウンド遊技を開始してから0.1秒後であり、10R大当りBであれば8ラウンドのラウンド遊技を開始してから10秒後である。
次に、CPU103は、カウントスイッチからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ113IWS1451)。具体的には、カウントスイッチ23からの検出信号を入力したか否かを確認する。そして、カウントスイッチ23がオンしたら、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップ113IWS1451のY)、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップ113IWS1452)。そして、CPU103は、加算後の入賞個数カウンタの値が10になった場合には(ステップ113IWS1453)、ステップ113IWS1459に移行する。
入賞個数カウンタの値が10未満であれば、CPU103は、開閉時間タイマを1減算し(ステップ113IWS1454)、開閉時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ113IWS1455)。開閉時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。開閉時間タイマがタイムアウトしていれば、ステップ113IWS1459に移行する。
ステップ113IWS1459において、CPU103は、大入賞口を閉鎖状態に制御し(ステップ113IWS1459)、ステップ113IWS1460へ移行する。具体的には、ソレノイド82の駆動を停止して大入賞口を閉鎖状態に制御する。
ステップ113IWS1460に移行すると、CPU103は、ラウンドを終了させるための処理を行う。具体的には、CPU103は、まず、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御基板12に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ113IWS1460)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り開放後処理(ステップ113IWS305)に対応した値に更新する(ステップ113IWS1465)。
(大当り終了処理)
図8−26は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS117)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ113IWS531)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ113IWS535に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当りフラグをリセットし(ステップ113IWS532)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ113IWS533)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ113IWS534)、処理を終了する。
ステップ113IWS535では、CPU103は、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ113IWS536)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間が経過していれば(ステップ113IWS536のY)、CPU103は、大当り1信号の出力を停止する処理を実行する(ステップ113IWS536a)。
次いで、CPU103は、時短フラグAをセットし、時短状態に制御する(ステップ113IWS537)。また、CPU103は、大当り経由の時短状態Aに対応する高ベース2信号の出力を開始する処理を実行する(ステップ113IWS537a)。
次いで、CPU103は、大当り遊技状態において確変領域を遊技球が通過したか否かを判定する(ステップ113IWS538)。具体的には、確変領域を遊技球が通過したときに、確変領域を遊技球が通過したことを示すフラグをセットしておき、ここでは該フラグがセットされていれば確変領域を遊技球が通過したと判定する一方、該フラグがセットされていなければ確変領域を遊技球が通過していないと判定する。
大当り遊技状態において確変領域を遊技球が通過していなければ、CPU103は、時短回数カウンタに「50」をセットする(ステップ113IWS539)。また、CPU103は、時短状態A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS540)。その後、ステップ113IWS544に移行する。
大当り遊技状態において確変領域を遊技球が通過したと判定した場合、CPU103は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップ113IWS541)。また、CPU103は、確変回数カウンタに「100」をセットする(ステップ113IWS541a)とともに、時短回数カウンタに「100」をセットする(ステップ113IWS542)。
次いで、CPU103は、確変状態指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS543)。また、CPU103は、高確率信号の外部出力を開始する処理を実行する(ステップ113IWS543a)。本例では、ステップ113IWS543aの処理が実行されることにより、外部装置において、大当り遊技後に確変状態に制御されることや、これから制御される確変状態が終了するまでは、変動表示が実行されても救済時短が成立するための変動表示の実行回数としてカウントされないこと(すなわち救済時短回数カウンタの減算が行われないこと)が特定可能となる。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップS110)に応じた値に更新する(ステップ113IWS544)。
(状態遷移)
次に、本特徴部006IWにおける状態遷移について説明する。図8−27は、本特徴部006IWにおける状態遷移を説明するための状態遷移図である。図8−27に示すように、通常状態において、10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御され(ステップ113IWS541参照)、10R大当りAが発生した場合、または10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ113IWS537〜S539参照)。また、通常状態において、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御される(ステップ113IWS166参照)。さらに、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合(RAMクリア処理後や、大当り後、次の大当りが発生することなく、非確変状態(低確率状態)において変動回数が800回に到達した場合)には時短状態C(救済時短経由の時短状態)に制御される(ステップ113IWS173参照)。
また、図8−27に示すように、確変状態において、10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には再び確変状態に制御され(ステップ113IWS541参照)、10R大当りAが発生した場合、または10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ113IWS537〜S539参照)。また、確変状態において、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ113IWS66〜S69,S145,S69b〜S69e,S140c参照)。一方、確変状態においては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく(ステップ113IWS80のY参照)、救済時短となる場合もない。
また、図8−27に示すように、時短状態Aにおいて、10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御され(ステップ113IWS541参照)、10R大当りAが発生した場合、または10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ113IWS537〜S539参照)。また、時短状態Aにおいて、大当りが発生することなく50回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ113IWS66〜S69,S145参照)。一方、時短状態Aにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく(ステップ113IWS79のY参照)、救済時短となる場合もない。
また、図8−27に示すように、時短状態Bにおいて、10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御され(ステップ113IWS541参照)、10R大当りAが発生した場合、または10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ113IWS537〜S539参照)。また、時短状態Bにおいて、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ113IWS66〜S69,S145参照)。一方、時短状態Bにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はない(ステップ113IWS79のY参照)。さらに、時短無しはずれとなる場合であっても、救済時短となった場合(RAMクリア処理後や、大当り後、次の大当りが発生することなく、変動回数が800回に到達した場合)には時短状態C(救済時短経由の時短状態)に制御される(ステップ113IWS173参照)。
また、図8−27に示すように、時短状態Cにおいて、10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御され(ステップ113IWS541参照)、10R大当りAが発生した場合、または10R大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ113IWS537〜S539参照)。一方、時短状態Cにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく(ステップ113IWS79のY参照)、また、時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ113IWS66〜S69,S145参照)。
また、本例では、時短状態Cにおいて大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には、再び時短状態Cに制御されるのではなく、通常状態に制御される。その後、RAMクリア処理の実行、または次の大当りの発生を経て、非確変状態(低確率状態)における変動回数が800回に到達した場合でなければ、救済時短が成立せず、時短状態Cに制御されない。このような構成により、遊技者の救済を図りつつも、射幸性を過度に高めない健全な遊技性を実現することができる。
また、本例では、図8−27に示すように、大当り遊技状態の終了後に制御される確変状態(高確率/高ベース状態)や、時短状態A〜C(低確率/高ベース状態)は、変動表示に伴う終了条件が成立したときに終了するように構成されている。具体的には、大当り遊技後に制御される確変状態(高確率/高ベース状態)は、大当りが発生することなく100回の変動表示が実行された場合に終了し、大当り遊技後に制御される時短状態A(低確率/高ベース状態)は、大当りが発生することなく50回の変動表示が実行された場合に終了するように構成されている。また、時短状態B(低確率/高ベース状態)は、大当りが発生することなく100回の変動表示が実行された場合に終了し、時短状態C(低確率/高ベース状態)は、大当りが発生することなく800回の変動表示が実行された場合に終了するように構成されている。
なお、本例で示す構成に限らず、例えば、大当り遊技状態の終了後に制御される高確率状態は、変動表示に伴って(例えば、変動表示ごとに、または所定回数の変動表示ごとに)実行される転落抽選処理において高確率状態を終了すると決定された場合に終了条件が成立したとして終了し、大当り遊技状態の終了後に制御される高ベース状態は、大当りが発生することなく所定回数の変動表示が実行された場合に終了条件が成立したとして終了するように構成されていてもよい。また例えば、変動表示に伴って実行される転落抽選処理において確変回数100回(時短回数100回)を超えた後に高確率状態を終了すると決定された場合には、その時点で高確率状態とともに高ベース状態が終了し、転落抽選処理において確変回数100回(時短回数100回)に達する前に高確率状態を終了すると決定された場合には、その時点で高確率状態のみが終了し、その後に時短回数100回に達した時点で高ベース状態が終了するように構成されていてもよい。
また、本例では、時短状態B中に大当りが発生して確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合に一律に時短状態Aに移行する場合を示しているが、そのような制御態様にかぎられない。例えば、現在の時短回数の残り回数と確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合に対応した時短回数(本例では、100回)とを比較し、現在の時短回数の残り回数の方が多ければ、そのまま現在の時短状態Bを継続するように構成してもよい。
(救済時短が成立するタイミング)
次に、大当り遊技後に救済時短が成立するタイミングについて説明する。図8−28は、大当り遊技後に救済時短が成立するタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
図8−28(A)は、10R大当りAが発生し、大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過しなかった場合(V入賞なし)の例である。図8−28(A)に示すように、10R大当りAの大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過しなかった場合には、大当り遊技が終了するとき(図8−28(A)のタイミングT1)に、低確率/高ベース状態に制御され、次の変動表示から救済時短回数カウンタの更新が開始される。
そして、図8−28(A)に示すように、大当り遊技が終了した後、変動表示が50回実行されたとき(図8−28(A)のタイミングT2)に、時短回数50回の高ベース状態が終了するが、このとき救済時短回数カウンタの値は750となっている。
そのため、図8−28(A)に示す例では、大当り遊技後の高ベース状態が終了した時点(図8−28(A)のタイミングT2)以降、変動表示が750回実行されたとき(図8−28(A)のタイミングT3)に、救済時短が成立する。
図8−28(B)は、10R大当りBが発生し、大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過した場合(V入賞あり)の例である。図8−28(B)に示すように、10R大当りBの大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過した場合には、大当り遊技が終了するとき(図8−28(B)のタイミングt1)に、高確率/高ベース状態に制御されるが、高確率状態であるので救済時短回数カウンタの更新は開始されない。
そして、図8−28(B)に示すように、大当り遊技が終了した後、変動表示が100回実行されたとき(図8−28(B)のタイミングt2)に、確変回数100回の高確率状態および時短回数100回の高ベース状態が終了し、次の変動表示から救済時短回数カウンタの更新が開始される。このとき(図8−28(B)のタイミングt2)救済時短回数カウンタの値は800である。
そのため、図8−28(B)に示す例では、大当り遊技後の高ベース状態が終了した時点(図8−28(B)のタイミングt2)以降、変動表示が800回実行されたとき(図8−28(B)のタイミングt3)に、救済時短が成立する。
図8−28に示すように、10R大当りAの大当り遊技後に高確率状態に制御されない場合(すなわち低確率/高ベース状態に制御される場合)には、大当り遊技後に制御される高ベース状態が終了したときから救済時短が成立するまでの期間(図8−28(A)のタイミングT2〜T3)は、750回の変動表示が実行される期間となる。一方で、10R大当りBの大当り遊技後に高確率状態に制御される場合(すなわち高確率/高ベース状態に制御される場合)には、大当り遊技後に制御される高ベース状態が終了したときから救済時短が成立するまでの期間(図8−28(B)のタイミングt2〜t3)は、800回の変動表示が実行される期間となる。そのため、10R大当りAの終了後に高確率状態に制御されない場合には、10R大当りBの終了後に高確率状態に制御される場合よりも、大当り遊技状態の終了後に制御される高ベース状態が終了したときから救済時短が成立するまでの期間が短いといえる。
このような構成により、10R大当りAの終了後に制御される高ベース状態において再度大当りが発生することなく該高ベース状態が終了した場合にも、残念感を軽減して興趣の低下を抑えることができる。
(外部出力信号の出力タイミング)
次に、外部出力信号の出力タイミングについて説明する。図8−29は、外部出力信号の出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。なお、図8−29には、外部出力信号のうち全図柄確定回数信号、大当り1信号、大当り2信号、高ベース1信号、高ベース2信号および高確率信号の出力タイミングの一例が示されている。
図8−29(A)は、10R大当りAが発生し、大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過しなかった場合(V入賞なし)の例である。図8−29(A)に示すように、特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が停止表示されると、全図柄確定回数信号が0.1秒間出力される。そして、大当り遊技が開始されるとき(図8−29(A)のタイミングT0)に、大当り1信号および大当り2信号の出力が開始される(例えば、ステップ113IWS139aの処理に相当する)。
次いで、10R大当りAの大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過しなかった場合には、大当り遊技が終了するとき(図8−29(A)のタイミングT1)に、大当り1信号の出力が停止される(例えば、ステップ113IWS536aの処理に相当する)。また、このとき大当り経由の時短状態A(低確率/高ベース状態)に制御されるため、大当り経由の時短状態Aに対応する高ベース2信号の出力が開始される(例えば、ステップ113IWS537aの処理に相当する)。
次いで、大当り遊技が終了した後、変動表示が50回実行されたとき(図8−29(A)のタイミングT2)に、時短回数50回の高ベース状態が終了するため、大当り2信号および高ベース2信号の出力が停止される(例えば、ステップ113IWS153a,S153bの処理に相当する)。
次いで、大当り遊技後の高ベース状態が終了した後、変動表示が750回実行されたとき(図8−29(A)のタイミングT3)に救済時短が成立するため、大当り2信号と、救済時短経由の時短状態Cに対応する高ベース1信号との出力が開始される(例えば、ステップ113IWS174a,S174bの処理に相当する)。
図8−29(B)は、10R大当りBが発生し、大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過した場合(V入賞あり)の例である。図8−29(B)に示すように、特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が停止表示されると、全図柄確定回数信号が0.1秒間出力される。そして、大当り遊技が開始されるとき(図8−29(B)のタイミングt0)に、大当り1信号および大当り2信号の出力が開始される(例えば、ステップ113IWS139aの処理に相当する)。
次いで、10R大当りBの大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過した場合には、大当り遊技が終了するとき(図8−29(B)のタイミングt1)に、大当り1信号の出力が停止される(例えば、ステップ113IWS536aの処理に相当する)。また、このとき高確率/高ベース状態に制御されるため、高確率信号と、大当り経由の時短状態Aに対応する高ベース2信号との出力が開始される(例えば、ステップ113IWS537a,S543aの処理に相当する)。
次いで、大当り遊技が終了した後、変動表示が100回実行されたとき(図8−29(B)のタイミングt2)に、確変回数100回の高確率状態および時短回数100回の高ベース状態が終了するため、大当り2信号、高ベース2信号および高確率信号の出力が停止される(例えば、ステップ113IWS153a,S153b,S140dの処理に相当する)。
本例の遊技機では、例えば、図8−29(A)に示すタイミングT1において、大当り1信号がオン状態からオフ状態となり、かつ高確率信号がオフ状態のままとなるから、大当り遊技が終了し、終了後に高確率状態に制御されないこと、すなわち次の変動表示から救済時短回数カウンタの更新が開始されることを、外部装置において特定可能とすることができる。また、例えば、図8−29(B)に示すタイミングt2において、高確率信号がオン状態からオフ状態となり、かつ大当り1信号がオフ状態のままとなることから、大当り遊技後の高確率状態が終了したこと、すなわち次の変動表示から救済時短回数カウンタの更新が開始されることを、外部装置において特定可能とすることができる。
また、本例の遊技機では、図8−29(A)に示すタイミングT3において大当り2信号が出力されているが、高ベース1信号も出力されているため、大当りが発生したのではなく、救済時短経由の時短状態Cに制御されたことを外部装置において特定可能とすることができる。そのため、タイミングT3以降において実際に大当りが発生したときに、当該大当りが連荘大当りではなく、いわゆる初当りであることを外部装置において特定可能とすることができる。よって、外部装置において、初当り確率(初回大当りまでの平均スタート数)を算出することができる。
(外部装置でのデータ表示例)
次に、外部装置におけるデータ表示について説明する。図8−30は、ホール管理用コンピュータや、遊技機毎の遊技履歴情報を表示する情報表示装置、遊技店員を呼び出すための呼び出しランプなどの外部装置におけるデータ表示例を示す説明図である。
図8−30に示す例では、外部装置において管理可能なデータのうち、主として救済時短に関連するデータを表示している。具体的には、台番号によって特定される遊技機ごとに、「累積変動回数」、「大当り後変動回数1」、「大当り後変動回数2」および「救済までの残回数」が表示されている。
図8−30に示す「累積変動回数」は、例えば電源投入時を起点として、データ表示時点までに実行された変動回数を示すデータである。「累積変動回数」は、例えば、全図柄確定回数信号の受信回数にもとづいて算出される。
「大当り後変動回数1」は、大当り種別およびV入賞の有無に関わらず、直前の大当り遊技の終了時を起点として、データ表示時点までに実行された変動回数を示すデータである。「大当り後変動回数1」は、例えば、大当り1信号がオン状態からオフ状態となった時点以降の全図柄確定回数信号の受信回数にもとづいて算出される。
「大当り後変動回数2」は、直前の大当り遊技(V入賞なし)終了時、または直前の大当り遊技(V入賞あり)後に制御された確変状態の終了時を起点として、データ表示時点までに実行された変動回数を示すものである。すなわち、救済時短回数カウンタの更新が開始された時点からデータ表示時点までに実行された変動回数を示すデータである。「大当り後変動回数2」は、例えば、大当り1信号がオン状態からオフ状態となり、かつ高確率信号がオフ状態のままとなった時点、または高確率信号がオン状態からオフ状態となり、かつ大当り1信号がオフ状態のままとなった時点以降の全図柄確定回数信号の受信回数にもとづいて算出される。
既に説明したように、本例では、大当り遊技が終了した時点が一律に救済時短回数カウンタの更新が開始された時点となるわけではない。具体的には、図8−28に示すように、大当り遊技中にV入賞が発生しなかった場合には大当り遊技の終了時(図8−28(A)のタイミングT1)、大当り遊技中にV入賞が発生した場合には大当り遊技後に制御される確変状態の終了時(図8−28(B)のタイミングt2)を起点として、救済時短回数カウンタの更新が開始される。このような構成により、救済時短が成立するまでの変動表示の実行回数が状況によって異なるため、興趣を向上させることができる。
しかしながら、外部装置においては、大当り1信号がオン状態からオフ状態となったことによって大当り遊技の終了時点を特定しただけでは、救済時短回数カウンタの更新が開始される時点を特定することができない。
そこで、本例では、図8−12に示すように、端子番号9の外部出力端子から高確率状態の制御に対応する高確率信号を外部出力可能とし、図8−29(B)に示すように、大当り遊技後に高確率状態に制御されている期間は、高確率信号を外部出力するように構成されている。このような構成により、外部装置において、救済時短回数カウンタの更新が開始される時点を特定し、データ表示時点までに実行された変動回数を算出することができる。
図8−30に示す例では、台番号2,5,6,8,9の遊技機は、大当り後変動回数1と大当り後変動回数2とが同じであることから、直前の大当り遊技においてV入賞が発生せず、大当り遊技後に非確変状態となったこと(すなわち次の変動表示から救済時短回数カウンタの更新が開始されたこと)が特定できる。逆に、台番号1,3,4,7,10の遊技機は、大当り後変動回数1と大当り後変動回数2とが異なることから、直前の大当り遊技においてV入賞が発生し、大当り遊技後に制御される確変状態となったこと(すなわち確変状態が終了するまで救済時短回数カウンタの更新が開始されなかったこと)が特定できる。
また、「救済までの残回数」は、救済時短が成立するまでの変動表示の残り回数を示すデータである。「救済までの残回数」は、例えば、「800」(救済時短が成立する変動回数)−「大当り後変動回数2」により算出される。
このような構成により、救済時短が成立するまでの変動表示の実行回数が状況によって異なる構成として興趣を向上させながら、外部装置において救済時短が成立するまでの変動表示の残り回数を正確に特定可能とすることができる。また、外部装置において特定可能となった救済時短が成立するまでの変動表示の残り回数を示すデータについては、様々な活用方法が考えらえる。
例えば、遊技者に対して、遊技者が操作、閲覧可能なデータランプ(例えば、遊技機上部に設置された呼び出し装置)等の外部装置において、救済時短が成立するまでの変動表示の残り回数を表示することにより、遊技意欲を喚起するとともに、救済時短機能という新しいゲーム性を理解しやすくして、遊技機の稼働を促進することにデータを活用することができる。
また例えば、ホール管理者に対して、ホール管理者が操作、閲覧可能なホール管理用コンピュータにおいて、救済時短が成立するまでの変動表示の残り回数を表示することにより、ホールの営業中の各遊技機の状況を把握したり、営業終了後にRAMクリア処理を実行する遊技機を選定したりするためのデータとして活用することができる。例えば、図8−30に示す例のうち、救済までの残回数が98回である台番号1の遊技機と、22回である台番号6の遊技機とは、翌日の営業開始後、早々に救済時短が成立することになるが、翌日の営業開始後に台番号1,6の遊技機で遊技を行う遊技者は、前日の営業中に台番号1,6の遊技機で遊技を行った遊技者と同一人物とは限らないため、救済が過度に行われてしまうともいえる。データを活用して救済までの残回数が少ない遊技機を特定することができれば、ホールの営業終了後にRAMクリア処理を実行して救済時短が成立するまでの変動表示の残り回数を800回にリセットすることができ、救済が過度に行われてしまうことを抑制することができる。
なお、救済時短が成立するまでの変動表示の残り回数を示す情報は、遊技者に対してはデータランプ等の外部装置において表示されないようにしてもよいし、示唆する情報(例えば、400回未満か否か)が表示されるようにしてもよい。
このように、救済時短が成立するまでの変動表示の残り回数を遊技機の外部装置で正確に特定可能とすることにより、稼働率を向上させたり、過度な救済を抑制したりする様々な仕組みを実現することができる。
(コマンド解析処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。図8−31〜図8−32は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ113IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ113IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ113IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ113IWS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ113IWS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ113IWS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ113IWS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ113IWS618)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定A指定コマンド、第1図柄確定B指定コマンド、第2図柄確定A指定コマンド、第2図柄確定B指定コマンド)であれば(ステップ113IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ113IWS620)。例えば、第1図柄確定A指定コマンドを受信した場合には、第1確定Aコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1図柄確定B指定コマンドを受信した場合には、第1確定Bコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定A指定コマンドを受信した場合には、第2確定Aコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定B指定コマンドを受信した場合には、第2確定Bコマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ113IWS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ113IWS622)。受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ113IWS623)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ113IWS624)。
受信した演出制御コマンドが救済時短回数1指定コマンドであれば(ステップ113IWS625)、演出制御用CPU120は、受信した救済時短回数1指定コマンドを、RAM122に形成されている救済時短回数1指定コマンド格納領域に格納する(ステップ113IWS626)。
受信した演出制御コマンドが救済時短回数2指定コマンドであれば(ステップ113IWS627)、演出制御用CPU120は、受信した救済時短回数2指定コマンドを、RAM122に形成されている救済時短回数2指定コマンド格納領域に格納する(ステップ113IWS628)。
受信した演出制御コマンドが復旧時救済時短回数指定コマンドであれば(ステップ113IWS629)、演出制御用CPU120は、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドにもとづいて、画像表示装置5において、救済時短までの回数に応じた初期出目を表示する制御を行う(ステップ113IWS630)。例えば、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータが「01(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が100回以下である場合)、初期出目として「112」と表示し、救済時短となるまでの残り変動回数が100回以下であることを示唆する。また、例えば、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータが「02(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が101回以上かつ200回以下である場合)、初期出目として「223」と表示し、救済時短となるまでの残り変動回数が101回以上かつ200回以下であることを示唆する。また、例えば、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータが「08(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が701回以上かつ800回以下である場合)、初期出目として「889」と表示し、救済時短となるまでの残り変動回数が701回以上かつ800回以下であることを示唆する。
なお、電源復旧時に残り変動回数を示唆する初期出目を表示する場合にかぎらず、例えば、電源復旧後1回目の変動表示において、救済時短となるまでの残り変動回数を示唆する表示を行ったり、残り変動回数を示唆する図柄の組み合わせを表示したりしてもよい。また、例えば、電源復旧後1〜100変動以内に、救済時短となるまでの残り変動回数を示唆する表示を行ったり、残り変動回数を示唆する図柄の組み合わせを表示したりするなど、電源復旧後比較的早い段階で示唆表示を行うように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップ113IWS631)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常状態に応じた背景画像(例えば、海モードに応じた青色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ113IWS632)。
受信した演出制御コマンドが時短状態A指定コマンドであれば(ステップ113IWS633)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態A(大当り経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、夕日モードに応じた黄色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ113IWS634)。
受信した演出制御コマンドが時短状態B指定コマンドであれば(ステップ113IWS635)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、森林モードに応じた緑色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ113IWS636)。
受信した演出制御コマンドが時短状態C指定コマンドであれば(ステップ113IWS637)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、みかん畑モードに応じた橙色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ113IWS638)。
本例では、ステップ113IWS633〜S638の処理が実行されることによって、同じ時短状態であっても、大当り経由の時短状態、時短はずれ経由の時短状態、または救済時短経由の時短状態のいずれであるかに応じて異なる背景画像を表示する。
なお、本例で示した態様にかぎらず、大当り経由の時短状態、時短はずれ経由の時短状態、または救済時短経由の時短状態のいずれであるかに関係なく、共通の背景画像を表示するように構成してもよい。例えば、ステップ113IW634とステップ113IWS636とステップ113IWS638とで共通の背景画像を表示して、大当り経由の時短状態と時短はずれ経由の時短状態と救済時短経由の時短状態とで共通の背景画像を表示するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップ113IWS639)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、確変状態に応じた背景画像(例えば、炎モードに応じた赤色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ113IWS640)。
受信した演出制御コマンドが右打ち報知開始指定コマンドであれば(ステップ113IWS641)、演出制御用CPU120は、右打ち報知LED113IW20の点灯を開始する制御を行う(ステップ113IWS642)。なお、本例では、右打ち報知開始指定コマンドは、時短はずれ図柄が導出表示される場合や救済時短となる場合には、その図柄確定期間の開始時に送信されるので(ステップ113IWS1126,S1134参照)、図柄確定期間の開始時に右打ち報知LED113IW20の点灯が開始される。
受信した演出制御コマンドが右打ち報知終了指定コマンドであれば(ステップ113IWS643)、演出制御用CPU120は、右打ち報知LED113IW20の点灯を終了する制御を行う(ステップ113IWS644)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップ113IWS644A)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ演出の制御に用いるための客待ちタイマをスタートさせる(ステップ113IWS644B)。
なお、客待ちデモ指定コマンドは、図柄確定期間終了時、または大当り終了時に保留記憶がない場合に主基板11から出力されるコマンドである。
また、客待ちデモ指定コマンドは、電源投入時にも(ラムクリアが行われた場合と電断復旧した場合とのいずれの場合にも)から出力されるコマンドである。なお、電源投入時に設定値の変更または確認が行われる場合、例えば、遊技機管理者(例えば、遊技店員)による設定値の変更が可能な設定変更モードへの移行や、遊技機管理者(例えば、遊技店員)により設定値の確認が可能な設定確認モードへの移行が行われる場合、各モードの終了時に設定値コマンドが送信され、その後に客待ちデモ指定コマンドが送信されるものである。なお、電断復旧時および設定確認モード終了時における客待ちデモ指定コマンドの送信は、特別図柄の変動が行われておらず、保留記憶が記憶されておらず、大当り遊技状態および小当り遊技状態のいずれでもない場合に行われることとしてもよい。
本特徴部006IWでは、客待ちデモ演出としては、テロップ表示演出とデモムービー演出とを実行可能である。テロップ表示演出は、画像表示装置5の右下と左上の領域においてテロップ表示領域を表示し、該テロップ表示領域において「救済時短搭載」といった文字情報をスクロール表示する演出である。また、デモムービー演出とは、画像表示装置5の全面に所定の動画(デモムービー)を再生表示する演出である。なお、テロップ表示演出とデモムービー演出とが重複して行われる場合があり、その場合にはテロップ表示領域の表示の方がデモムービーよりも前面側に表示されるようになっている。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ113IWS645)。例えば、大入賞口入賞指定コマンドを受信した場合であれば、大入賞口に入賞したことを示す大入賞口入賞フラグをセットする。そして、ステップ113IWS611に移行する。
(客待ちデモ演出制御処理)
図8−33は、客待ちデモ演出制御処理を示すフローチャートである。客待ちデモ演出制御処理は、演出制御プロセス処理におけるステップS161の後であり、ステップS170〜S177の前に行われる処理である。つまり、客待ちデモ演出制御処理は、演出制御プロセス処理が行われる度に行われる処理である。客待ちデモ演出制御処理において、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドを受信してから10秒が経過した場合、テロップ表示演出の実行の有無を決定するためのテロップ表示実行抽選処理を行う(ステップ113IWS250のY,S251)。具体的には、設定されている設定値に応じたテロップ表示実行抽選テーブルを用いて、テロップ表示演出の実行の有無を決定する。
図8−34(A),(B)は、テロップ表示実行抽選テーブルを示す説明図である。テロップ表示実行抽選テーブルには、救済時短までの残り回数毎にテロップ表示演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図8−34(A),(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、テロップ表示実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
図8−34(A)は、設定値「1」が設定されている場合に用いられるテロップ表示実行抽選テーブルを示す説明図である。図8−34(B)は、設定値「6」が設定されている場合に用いられるテロップ表示実行抽選テーブルを示す説明図である。設定値「2」〜「5」が設定されている場合に用いられるテロップ表示実行抽選テーブルについては図示を省略する。
図8−34(A)に示すテロップ表示実行抽選テーブル(設定値「1」)が用いられた場合、救済時短までの残り回数が201以上である場合、テロップ表示演出を実行することが30%の割合で決定され、テロップ表示演出を実行しないことが70%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が101以上200以下である場合、テロップ表示演出を実行することが40%の割合で決定され、テロップ表示演出を実行しないことが60%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が11以上100以下である場合、テロップ表示演出を実行することが50%の割合で決定され、テロップ表示演出を実行しないことが50%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が10以下である場合、テロップ表示演出を実行することが55%の割合で決定され、テロップ表示演出を実行しないことが45%の割合で決定される。
図8−34(B)に示すテロップ表示実行抽選テーブル(設定値「6」)が用いられた場合、救済時短までの残り回数が201以上である場合、テロップ表示演出を実行することが60%の割合で決定され、テロップ表示演出を実行しないことが40%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が101以上200以下である場合、テロップ表示演出を実行することが70%の割合で決定され、テロップ表示演出を実行しないことが30%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が11以上100以下である場合、テロップ表示演出を実行することが80%の割合で決定され、テロップ表示演出を実行しないことが20%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が10以下である場合、テロップ表示演出を実行することが85%の割合で決定され、テロップ表示演出を実行しないことが15%の割合で決定される。
このように、救済時短までの残り回数が11以上である場合よりも、救済時短までの残り回数が10以下である場合の方が、テロップ表示演出の実行割合が高くなるよう構成されている。これにより、救済時短の変動回数の到達に期待させることにより興趣の向上を図ることができるとともに、救済時短の変動回数の到達直前での遊技終了による遊技者の不利益の発生を抑制することができる。
また、このように、設定値「1」が設定されている場合よりも、設定値「6」が設定されている場合の方が高い割合でテロップ表示演出を実行するよう構成されている。これにより、テロップ表示演出の実行頻度により遊技者は設定値を予測することができる。
また、救済時短までの残り変動回数が少ない程、高い割合でテロップ表示演出を実行するよう構成されている。これにより、テロップ表示演出の実行頻度により遊技者は救済時短までの残り変動回数を予測することができる。
なお、救済時短までの残り回数については、救済時短回数2指定コマンドにより特定可能である。つまり、救済時短まで200回であることを示す救済時短回数2指定コマンドが受信されるよりも前は、救済時短までの残り回数が201以上であることとして抽選を行い、救済時短まで200回であることを示す救済時短回数2指定コマンドが受信された後であって、救済時短まで100回であることを示す救済時短回数2指定コマンドが受信されるよりも前は、救済時短までの残り回数が101以上200以下であることとして抽選を行い、救済時短まで100回であることを示す救済時短回数2指定コマンドが受信された後は、救済時短までの残り回数が100以下であることとして抽選を行う。
テロップ表示演出を実行することが決定された場合、演出制御用CPU120は、テロップ表示演出の演出態様を決定するためのテロップ表示態様決定抽選処理を行う(ステップ113IWS253)。具体的には、設定されている設定値に応じたテロップ表示態様決定抽選テーブルを用いて、テロップ表示演出の演出態様を決定する。
図8−34(C),(D)は、テロップ表示態様決定抽選テーブルを示す説明図である。テロップ表示態様決定抽選テーブルには、救済時短までの残り回数毎にテロップ表示演出の演出態様(テロップ表示領域の枠の色。青、赤)に対応する判定値が割り当てられているが、図8−34(C),(D)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、テロップ表示態様決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
図8−34(C)は、設定値「1」が設定されている場合に用いられるテロップ表示態様決定抽選テーブルを示す説明図である。図8−34(D)は、設定値「6」が設定されている場合に用いられるテロップ表示態様決定抽選テーブルを示す説明図である。設定値「2」〜「5」が設定されている場合に用いられるテロップ表示態様決定抽選テーブルについては図示を省略する。
図8−34(C)に示すテロップ表示態様決定抽選テーブル(設定値「1」)が用いられた場合、救済時短までの残り回数が201以上である場合、テロップ表示領域の枠の色を赤色で表示することが40%の割合で決定され、テロップ表示領域の枠の色を青色で表示することが60%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が101以上200以下である場合、テロップ表示領域の枠の色を赤色で表示することが70%の割合で決定され、テロップ表示領域の枠の色を青色で表示することが30%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が11以上100以下である場合、テロップ表示領域の枠の色を赤色で表示することが80%の割合で決定され、テロップ表示領域の枠の色を青色で表示することが20%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が10以下である場合、テロップ表示領域の枠の色を赤色で表示することが85%の割合で決定され、テロップ表示領域の枠の色を青色で表示することが15%の割合で決定される。
図8−34(D)に示すテロップ表示態様決定抽選テーブル(設定値「6」)が用いられた場合、救済時短までの残り回数が201以上である場合、テロップ表示領域の枠の色を赤色で表示することが70%の割合で決定され、テロップ表示領域の枠の色を青色で表示することが30%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が101以上200以下である場合、テロップ表示領域の枠の色を赤色で表示することが80%の割合で決定され、テロップ表示領域の枠の色を青色で表示することが20%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が11以上100以下である場合、テロップ表示領域の枠の色を赤色で表示することが90%の割合で決定され、テロップ表示領域の枠の色を青色で表示することが10%の割合で決定される。救済時短までの残り回数が10以下である場合、テロップ表示領域の枠の色を赤色で表示することが95%の割合で決定され、テロップ表示領域の枠の色を青色で表示することが5%の割合で決定される。
このように、救済時短までの残り回数が11以上である場合よりも、救済時短までの残り回数が10以下である場合の方が、テロップ表示領域の枠の色を赤色で表示する割合が高くなるよう構成されている。これにより、救済時短の変動回数の到達に期待させることにより興趣の向上を図ることができる。
また、このように、設定値「1」が設定されている場合よりも、設定値「6」が設定されている場合の方が高い割合でテロップ表示領域の枠の色を赤色で表示するよう構成されている。これにより、テロップ表示演出の演出態様により遊技者は設定値を予測することができる。
また、このように、救済時短までの残り変動回数が少ない程、高い割合でテロップ表示領域の枠の色を赤色で表示するよう構成されている。これにより、テロップ表示演出の演出態様により遊技者は救済時短までの残り変動回数を予測することができる。
このような構成により、救済時短が成立するまでの変動表示の実行回数が状況によって異なる構成において、救済時短が成立するまでの変動表示の実行回数を遊技者に示唆することで、遊技意欲を向上させて、遊技機の稼働率を向上させることができる。
その後、演出制御用CPU120は、決定した態様のテロップ表示領域を表示するテロップ表示演出を開始する(ステップ113IWS254)。
また、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドを受信してから3分が経過した場合、デモムービーの表示を開始する(ステップ113IWS255のY,S256)。
なお、ここで表示されたテロップ表示およびデモムービーの表示については、始動口を遊技球が通過すること、次の変動を開始すること、または遊技者の操作を検出することにもとづいて表示を終了するものである。
本例では、非確変状態(低確率状態)において救済時短回数カウンタが減算され、確変状態においては救済時短回数カウンタが減算されないため、救済時短が成立する前の非確変状態(低確率状態)においてのみ、テロップ表示演出を実行するようにしてもよい。また、本例では、救済時短状態が成立するまでの変動表示の実行回数を示唆する演出として、変動表示が実行されていないときにテロップ表示演出を実行するが、このような構成に限らず、変動表示の実行中に救済時短状態が成立するまでの変動表示の実行回数を示唆する演出を実行可能としてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、特徴部116IWの第2の実施の形態について説明する。なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
(外部出力信号)[第2の実施の形態]
図9−1は、第2の実施の形態における外部出力信号の一例を示す説明図である。図9−1のうち、図9−1(A)には、従来の外部出力信号端子の構成が示されており、図9−1(B)には、第2の実施の形態における外部出力信号端子の構成が示されている。
図9−1(A)に示す従来の外部出力信号端子の端子番号1〜6の構成は、第1の実施の形態において説明した図8−12に示す外部出力信号端子の端子番号1〜6の構成に相当する。また、図9−1(A)に示す従来の外部出力信号端子の端子番号8〜10の構成は、図8−12に示す外部出力信号端子の端子番号10〜12の構成に相当する。
図9−1(A)に示す従来の構成では、端子番号7の外部出力信号端子には、大当り3信号が割り当てられている。大当り3信号は、全ての大当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、大当り遊技中であることを示す信号)である。
第2の実施の形態における遊技機も、大当り経由の時短状態Aに加えて、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとに制御可能に構成されているが、図9−1(A)に示す従来の構成では、外部装置において、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとを区別することができない。
例えば、外部装置において、特別図柄の変動表示が停止されたことは、全図柄確定回数信号が0.1秒間出力されるため特定可能である。しかし、当該特別図柄の変動表示結果がはずれ図柄であって時短はずれ経由の時短状態Bに制御されるときと、当該特別図柄の変動表示が実行されることによって救済時短が成立して救済時短経由の時短状態Cに制御されるときとでは、いずれの場合にも大当り2信号が出力されるため、外部装置においては区別できない。
外部装置において、変動回数を示す情報(例えば変動回数が800回であるか否か)にもとづいて、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとを区別することも考えられるが、次のような場合には、区別ができない。例えば、遊技機Aが救済時短までの残り回数が200回となった状態でホールの営業が終了し(すなわち遊技機Aの電源供給が停止され)、RAMクリア処理が実行されることなく翌日の営業が開始されると(すなわち救済時短までの残り回数を示す情報を維持したまま遊技機Aの電源供給が再開されると)、遊技機Aは電源投入後、変動表示が600回実行されたときに、救済時短経由の時短状態Cに制御されることになる。しかし、外部装置においては、全図柄確定回数信号の出力履歴により変動回数600回であるということと、大当り1信号がオフ状態であり、かつ大当り2信号がオン状態であることにより高ベース状態に制御されたということと、を特定することができるが、救済時短が成立したことは特定できない。そのため、外部装置においては、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されていると判定してしまうことになる。
そこで、特徴部116IWの第2の実施の形態では、図9−1(B)に示す外部出力信号端子の構成を適用している。図9−1(B)に示す外部出力信号端子の構成では、端子番号7の外部出力信号端子には、大当り3信号が割り当てられているが、この大当り3信号は、全ての大当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力されるとともに、救済時短が成立した後0.2秒間にわたって外部出力されるが、大当り経由の時短状態Aに制御されるときには外部出力されない。なお、図9−1(B)に示す第2の実施の形態の外部出力信号端子の端子番号1〜6,8〜10の構成は、図9−1(A)に示す従来の外部出力信号端子の端子番号1〜6,8〜10の構成に相当する。
このような構成により、特徴部116IWの第2の実施の形態では、外部装置において、救済時短が成立したことや、これから制御される時短状態が救済時短経由の時短状態Cであることを特定可能とすることができる。また、特徴部116IWの第2の実施の形態では、図9−1(A)に示す従来の構成と同じ端子数のまま構成されているため、本例のような救済時短機能を搭載した遊技機と、救済時短機能を搭載していない既存の遊技機との間でのハードウェア構成の共通化をすることができ、製造コストの増加を抑えることができる。
また例えば、外部装置において、大当り1信号および大当り2信号がいずれもオン状態である期間(すなわち大当り中)を経て、大当り1信号がオフ状態かつ大当り2信号がオン状態となったとき(例えば、図9−5のタイミングT3)には、大当り経由の時短状態Aに制御されたと特定することができ、大当り1信号および大当り3信号がいずれもオフ状態のまま、大当り2信号がオン状態となったときには、時短はずれ経由の時短状態Bに制御されたと特定することができ、大当り1信号がオフ状態のまま、大当り2信号がオン状態となり、かつ大当り3信号が0.2秒間オン状態となったとき(例えば、図9−5のタイミングT1)には、救済時短経由の時短状態Cに制御されたと特定することができる。このような構成により、大当り経由の時短状態Aと、時短はずれ経由の時短状態Bと、救済時短経由の時短状態Cとを区別して、遊技に関する様々な値(例えば、スタート値やベース値など)を外部装置で正確に算出することができる。
なお、図9−1(B)に示す例では、大当り3信号は、救済時短経由の時短状態Cに制御されるタイミング(後述するステップ113IWW174b’)で0.2秒間出力されるが、このようなタイミングに限らず、例えば、救済時短となる変動表示の図柄確定期間の開始タイミングなど、他のタイミングから0.2秒間出力されるようにしてもよい。
(特別図柄停止処理)[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態における特別図柄停止処理について説明する。図9−2および図9−3は、第2の実施の形態における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
第2の実施の形態では、図9−2に示すように、第1の実施の形態のステップ113IWS139aに代えて、CPU103は、大当り1信号、大当り2信号および大当り3信号の外部出力を開始する処理を実行する(ステップ113IWS139a’)。また、第1の実施の形態のステップ113IWS140dの処理は実行しない。
また、図9−3に示すように、第1の実施の形態のステップ113IWS174bに代えて、CPU103は、大当り3信号の外部出力を開始する処理を実行する(ステップ113IWS174b’)。また、第1の実施の形態のステップ113IWS153bの処理は実行しない。
ステップ113IWS174b’では、大当り3信号の出力に対応するフラグがセットされるとともに、出力期間0.2秒間に対応する値がタイマにセットされる。そして、それらのフラグやタイマがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されることによってホール管理用コンピュータなどの外部装置に大当り3信号が出力される。また、セットされたタイマがタイムアウトしたことにもとづいて、大当り3信号の外部出力が0.2秒後に停止される。
(大当り終了処理)[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態における大当り終了処理について説明する。図9−4は、第2の実施の形態における大当り終了処理を示すフローチャートである。
第2の実施の形態では、図9−4に示すように、第1の実施の形態のステップ113IWS536aに代えて、CPU103は、大当り1信号および大当り3信号の外部出力を停止する処理を実行する(ステップ113IWS536a’)。また、第1の実施の形態のステップ113IWS537a,S543aの処理は実行しない。
(外部出力信号の出力タイミング)[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態における外部出力信号の出力タイミングについて説明する。図9−5は、第2の実施の形態における外部出力信号の出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。なお、図9−5には、外部出力信号のうち全図柄確定回数信号、大当り1信号、大当り2信号および大当り3信号の出力タイミングの一例が示されている。
図9−5に示すように、救済時短が成立する特別図柄の変動表示が実行され、変動表示結果が停止表示されると、全図柄確定回数信号が0.1秒間出力される。そして、救済時短が開始されるとき(図9−5のタイミングT1)に、大当り2信号の出力が開始される(例えば、ステップ113IWS174aの処理に相当する)とともに、大当り3信号が0.2秒間の出力される(例えば、ステップ113IWS174b’の処理に相当する)。
本例では、救済時短が成立する特別図柄の図柄確定時に全図柄確定回数信号と大当り3信号とを外部出力するが、外部装置側の仕様によっては一方の信号の取りこぼしにより表示エラーや集計エラーが生じてしまう可能性がある。そこで、本例では、図9−5に示すように、全図柄確定回数信号と大当り3信号とで外部出力するタイミングを異ならせるように構成されている。具体的には、全図柄確定回数信号は、図柄確定期間の開始時点から0.1秒間にわたって外部出力され、大当り3信号は、当該図柄確定期間の終了時点から0.2秒間にわたって外部出力されるように構成されている。このような構成により、外部装置において、一方の信号の取りこぼしにより表示エラーや集計エラーが生じてしまうことを回避することができる。なお本例の構成に限らず、救済時短が成立する特別図柄の図柄確定時に、全図柄確定回数信号と大当り3信号との外部出力を同時に開始するようにしてもよい。
次いで、救済時短経由の時短状態Cにおいて、特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が停止表示されると、全図柄確定回数信号が0.1秒間出力される。そして、大当り遊技が開始されるとき(図9−5のタイミングT2)に、大当り1信号および大当り2信号の出力が開始される(例えば、ステップ113IWS139a’の処理に相当する)。
次いで、大当り遊技が終了するとき(図9−5のタイミングT3)に、大当り1信号および大当り3信号の出力が停止される(例えば、ステップ113IWS536a’の処理に相当する)。なお、大当り遊技後に大当り経由の時短状態A(低確率/高ベース状態)に制御されるため、大当り3信号の出力は継続される。
次いで、大当り遊技後の高ベース状態が終了するとき(図9−5のタイミングT3)に、大当り2信号の出力が停止される(例えば、ステップ113IWS153aの処理に相当する)。
本例の遊技機では、図9−5に示すタイミングT1において大当り2信号が出力されているが、大当り3信号も0.2秒間出力されているため、大当りが発生したのではなく、救済時短経由の時短状態Cに制御されたことを外部装置において特定可能となる。そのため、タイミングT2において実際に大当りが発生したときに、当該大当りが連荘大当りではなく、いわゆる初当りであることを外部装置において特定可能となる。よって、外部装置において、初当り確率(初回大当りまでの平均スタート数)を算出することができる。
なお、上記に示した特徴部006IWの第1の実施の形態および第2の実施の形態では、大当り判定用の乱数を用いた抽選判定(大当り判定)の判定結果に基づいて大当り遊技状態に制御可能なタイプの遊技機を用いて説明したが、他のタイプの遊技機に適用するものであってもよい。例えば、小当り判定用の乱数を用いた抽選判定(小当り判定)の判定結果に基づいて小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態において所定領域を遊技球が通過することにもとづいて大当り遊技状態に制御可能なタイプの遊技機(いわゆる二種タイプの遊技機)に適用するものであってもよい。また、大当り判定用の乱数を用いた抽選判定(大当り判定)の判定結果に基づいて大当り遊技状態に制御可能な遊技機と、小当り判定用の乱数を用いた抽選判定(小当り判定)の判定結果に基づいて小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態において所定領域を遊技球が通過することにもとづいて大当り遊技状態に制御可能なタイプの遊技機とを組み合わせたタイプの遊技機(いわゆる一種二種混合タイプの遊技機)に適用するものであってもよい。
いわゆる二種タイプや一種二種混合タイプの遊技機において、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技状態(または複数種別の小当りのうちの特定種別の小当りにもとづく小当り遊技状態)の期間中には、所定領域を遊技球が通過しやすいように構成することも考えられる。このような構成においては、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技状態の制御の開始に対応して、大当り遊技の制御に対応する信号(例えば、大当り1信号や大当り2信号、大当り3信号)の出力を開始するようにしてもよいし、小当り遊技状態中に所定領域を遊技球が通過したことに対応して、大当り遊技の制御に対応する信号の出力を開始するようにしてもよい。なお、いずれの場合にも、予め定められたタイミング(例えば、大当り状態の終了時や高ベース状態の終了時)まで、大当り遊技の制御に対応する信号(例えば、大当り1信号や大当り2信号、大当り3信号)の出力が継続される。
これに加えて、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当り遊技状態に制御可能であって、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技状態(または上記の特定種別とは異なる所定種別の小当りにもとづく小当り遊技状態)では所定領域を遊技球が通過しにくいように構成されている場合には、当該小当り遊技状態の制御の開始に対応しては大当り遊技の制御に対応する信号(例えば、大当り1信号や大当り2信号、大当り3信号)を出力せず、当該小当り遊技状態中に(偶発的な要因で)所定領域を遊技球が通過したことに対応して大当り遊技の制御に対応する信号の出力を開始する構成としてもよい。
なお、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との区分に限らず、小当り種別にもとづいて、外部出力信号の出力の有無を決定するようにしてもよい。具体的には、上記の特定種別の小当りのときには、小当り遊技状態の制御の開始に対応して大当り遊技の制御に対応する信号の出力を行うと決定する一方、上記の所定種別の小当りのときには、小当り遊技状態の制御の開始に対応して大当り遊技の制御に対応する信号の出力を行わないと決定するようにしてもよい。
そして、このような外部出力の構成を、遊技機において特定種別の小当りの場合には大当り図柄が停止表示されたときと同様の大当り演出を行う一方で、所定種別の小当りの場合には非大当り図柄(例えば、はずれ図柄)が停止表示されたときと同様の演出を行う構成と組み合わせるようにしてもよい。これらの構成を組み合わせることにより、遊技機の画像表示装置5に表示される演出内容と、データランプ等の外部装置の表示とを一致させることができる。
また、上記に示した特徴部006IWの第1の実施の形態および第2の実施の形態では、所定回数の変動を行うことを契機に確変状態(時短状態を含む)が終了するタイプの遊技機(いわゆるST機)を用いて説明したが、他のタイプの遊技機に適用するものであってもよい。例えば、確変状態に制御されないタイプの遊技機や、次に大当りとなるまで確変状態(時短状態を含む)に制御可能なタイプの遊技機、確変状態(時短状態を含む)において変動毎に抽選(いわゆる転落抽選)を行い、該抽選結果に応じて確変状態を終了するタイプの遊技機に適用するものであってもよい。
転落抽選を行うタイプの遊技機においては、救済時短が発生するまでの期間のうちどのタイミングで確変状態が転落するかにより、該転落後の有利度が異なることとなる。例えば、確変大当りが発生した場合、救済時短に制御するまでの変動回数が800回となるとともに、確変状態における変動毎に転落抽選が行われる。そして、100変動目で確変状態が終了する場合と、500変動目で確変状態が終了する場合とでは、確変状態が終了してから救済時短が発生するまでの残り変動回数が異なるため、転落後の有利度が異なることとなる。その場合、救済時短が発生するまでの残り変動回数に応じて異なる演出を行うこととしても良い。例えば、確変状態が終了する変動における演出内容を、救済時短が発生するまでの残り変動回数に応じて異ならせたり、確変状態が終了して通常状態へ制御した後の背景画像を、救済時短が発生するまでの残り変動回数に応じて異ならせたりしてもよい。なお、救済時短となった直後に転落抽選により転落が決定する場合、次に救済時短が発生するまでの期間が最も長くなることから、最も不利な状況といえる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されるコマンドを演出制御用CPU120が正常に受信できないことが考えられる。例えば、電源投入時に送信されるコマンド(復旧時救済時短回数指定コマンドや初期化指定コマンド)が、コマンドの取りこぼしやコマンドのデータ化けにより、正常に受信できないことが考えられる。その場合、演出制御用CPU120は救済時短までの残り回数を特定できなくなるため、救済時短までの残り回数を示唆する示唆演出(例えば、テロップ表示演出)については実行を制限(禁止)することとしてもよい。なお、該制限については次に大当りまたは時短はずれが発生することにもとづいて解除されるものであってもよい。また、示唆演出の実行を制限している期間であっても、他のコマンド(例えば、背景指定コマンド、変動パターン指定コマンド)を受信した場合には受信したコマンドに応じた演出を実行するものであってもよい。または、電源投入時に送信されるコマンドが正常に受信できなかった場合、ラムクリアされたものとして(救済時短回数カウンタの値が初期化されたものとして)示唆演出を実行することとしてもよい。
また、救済時短までの残り回数を示すコマンド(救済時短回数1指定コマンド、救済時短回数2指定コマンド)を演出制御用CPU120が正常に受信できなかった場合についても、救済時短までの残り回数を示唆する示唆演出(例えば、テロップ表示演出)については実行を制限(禁止)することとしてもよい。または、救済時短までの残り回数が多いことを示唆する態様または選択割合にて示唆演出を実行可能であることとしてもよい。
なお、本例では、大当り変動停止時(ステップ113IWS135参照)およびRAMクリア発生時(ステップ113IWS12参照)においてのみ救済時短回数カウンタに所定値(例えば800)をセットすることとしたが、これに限るものではない。例えば、救済時短経由の時短状態に制御したタイミングにおいて救済時短回数カウンタに所定値をセットすることとしてもよい。その場合、所定値として時短回数カウンタにセットする値(例えば800)と同じ値(例えば800)をセットすることとすれば、救済時短経由の時短状態に制御してから大当りが発生しないまま800回の変動が行われたときに時短状態が終了するとともに救済時短となるため、再度救済時短経由の時短状態に制御されることとなる。従って、実質的に次に大当りとなるまで時短状態Cが継続されるよう構成できる。また、所定値として時短回数カウンタにセットする値(例えば800)よりも大きい値(例えば、1000)をセットすることとすれば、救済時短経由の時短状態に制御してから大当りが発生しないまま800回の変動が行われたときに時短状態が終了して通常状態へ移行し、更に200回の変動が行われたときに再度救済時短経由の時短状態に制御されることとなる。
また、大当りとなったことにもとづいて800回の時短状態Aに制御可能な構成としてもよい。例えば、大当りが発生したときに時短回数カウンタに800をセットするとともに、上述したように救済時短回数カウンタにも800をセットする構成とした場合には、該時短状態Aに制御してから大当りが発生しないまま800回の変動が行われたときに時短状態が終了するとともに救済時短となるため、再度救済時短経由の時短状態に制御されることとなる。従って、実質的に次に大当りとなるまで時短状態Aが継続されるよう構成できる。
また、実質的に次に大当りとなるまで継続される時短状態Aに制御可能であるとともに、実質的に次に大当りとなるまで継続される時短状態Cに制御可能な構成としてもよく、その場合には時短状態Aにおける演出内容と時短状態Cにおける演出内容とを共通のものとしてもよい。例えば、時短状態Aと時短状態Cとで共通の変動パターンを選択する構成としてもよい。また、救済時短回数カウンタの値を示唆する示唆演出(例えば、テロップ表示演出)についても、時短状態Aと時短状態Cとで共通に実行可能であることとしてもよい。
また、本例では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち一方の特別図柄の変動を行っている間は他方の特別図柄の変動を待機するタイプの遊技機であることとしたが、これに限るものではない。例えば、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とを同時期に並行して実行可能なタイプの遊技機であってもよい。その場合、第1特別図柄の時短はずれ変動を行っている間に第2特別図柄の変動にもとづいて救済時短となった場合には、第1特別図柄の時短はずれ変動が停止した場合であっても、時短はずれ経由の時短状態ではなく、救済時短経由の時短状態に制御されることとしてもよい。
また、上記に示した特徴部006IWおよび各変形例で示した救済時短経由の時短状態に制御する構成は、他のスペックの遊技機にも適用可能である。具体的に、ST機として、大当り確率が約1/100であり、大当り遊技状態の終了後に100%の割合で確変状態に制御され、かつ確変制御が行われる特図ゲームの上限回数(例えば、8回)が設定される構成の遊技機に、上記に示した特徴部006IWおよび各変形例で示した救済時短経由の時短状態に制御する構成を適用する場合について説明する。なお、当該ST機の遊技機では、第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示の表示結果として、それぞれ複数種類の大当り(例えば、10R確変大当りや5R確変大当りなど)が設けられ、大当り発生時に所定割合(例えば、5%)で最も有利度合いが高い大当り(例えば、10R確変大当り)となるものとする。また、最も有利度合いが高い大当りとなった場合には、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)に制御され、かつ確変制御が行われる特図ゲームの上限回数として8回が設定されるものとする。そして、確変制御が行われる8回の特図ゲームで大当りが発生しない場合には、時短状態(低確率/高ベース状態)に制御され、かつ高ベース制御が行われる特図ゲームの上限回数として249回が設定されるものとする。つまり、大当り遊技状態の終了後には、次の大当りが発生しなければ、確変回数8回の確変状態(高確率/高ベース状態)に制御され、その後、時短回数249回の時短状態(低確率/高ベース状態)に制御されるものとする。
上記のST機の遊技機に、遊技機への電源投入後や大当り発生後、非確変状態(低確率状態)において所定回数(例えば、250回)の変動表示を終了しても次の大当りが発生しなかった場合に、救済時短が成立したとして、時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される構成を適用することができる。
このような構成を適用した場合、最も有利度合いが高い大当りとなると、大当り遊技状態の終了後に、まず確変回数8回の確変状態(高確率/高ベース状態)に制御される。このときには、大当りの発生により救済時短回数カウンタの値はリセットされる(例えば「250」にセットされる)。そして、確変状態(高確率状態)であるため、救済時短回数カウンタの値は更新されない。
大当りが発生することなく確変回数8回の確変状態(高確率/高ベース状態)が終了すると、時短回数249回の時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される。このときには、非確変状態(低確率状態)であるため、特図ゲーム(すなわち第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示)が実行される度に、救済時短回数カウンタの値が更新される(例えば、1減算される)。
大当りが発生することなく時短回数249回の時短状態(低確率/高ベース状態)が終了すると、通常状態(低確率/低ベース状態)に制御される。しかし、このとき救済時短回数カウンタの値は「1」となっている。そのため、次の特図ゲーム(第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示)が実行されると、救済時短が成立して時短状態(低確率/高ベース状態)に制御されることになる。ここで、時短回数249回の時短状態(低確率/高ベース状態)中に記憶された保留記憶があれば、その保留記憶にもとづく特図ゲーム(第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示)が実行されることで救済時短が成立して時短状態(低確率/高ベース状態)に制御されることになる。このような構成により、低ベース状態(通常状態)に移行したことを遊技者に意識させないようにすることができ、興趣を向上させることができる。
なお、時短状態(低確率/高ベース状態)が終了し、救済時短が発生する前に一旦低ベース状態(通常状態)に制御されるときには、高ベース状態に対応する背景画像を継続して表示するようにしてもよい。この場合には、例えば、時短状態(低確率/高ベース状態)が終了した時点で記憶されている保留記憶数が、救済時短が成立するまでの残り変動回数よりも大きいか否かを判定し、大きいと判定した場合に、高ベース状態に対応する背景画像を継続して表示するようにしてもよい。以下、時短回数249回の時短状態の終了後、救済時短が成立する前に制御される通常状態(すなわち、時短状態後に一旦制御され、短期間(例えば、時短状態において記憶された保留記憶が消化されるまでの期間)のうちに救済時短が成立する通常状態)を、他の通常状態と区別するために特殊通常状態ともいう。
また、例えば、確変状態(高確率/高ベース状態)後に制御される時短状態(低確率/高ベース状態)が終了し、救済時短による時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される場合には、救済時短による時短状態(低確率/高ベース状態)の制御が開始される旨を示すモード移行演出を実行するようにしてもよい。この場合には、時短状態(低確率/高ベース状態)の終了後、救済時短の発生前の低ベース状態(通常状態)における変動表示(例えば、時短状態の終了直後の変動表示や、救済時短の成立直前の変動表示)においてモード移行演出を実行するようにしてもよいし、救済時短が発生する変動表示においてモード移行演出を実行するようにしてもよい。
また、例えば、上記のST機の遊技機では、複数種類の大当りのうち、有利度合いが低い大当り(例えば、5R確変大当り)となった場合には、大当り遊技状態の終了後に、次の大当りが発生しなければ、確変回数8回の確変状態(高確率/高ベース状態)に制御され、その後、時短回数32回の時短状態(低確率/高ベース状態)に制御されるものとする。すなわち、有利度合いが低い大当りとなった場合には、確変状態(高確率/高ベース状態)後の時短状態(低確率/高ベース状態)が終了しても、短期間(例えば、時短状態において記憶された保留記憶が消化されるまでの期間)のうちには救済時短が成立しないものとする。
この場合、確変状態(高確率/高ベース状態)後に制御される時短状態(低確率/高ベース状態)の時短回数が32回である場合(すなわち短期間のうちに救済時短が成立しない場合)には、時短状態における最終変動終了後に通常状態(低確率/低ベース状態)に対応する左打ち報知(例えば、画像表示装置5において左打ちを指示する左打ち指示表示の表示)を実行する一方で、時短回数が249回である場合(すなわち短期間のうちに救済時短が成立する場合)には、時短状態における最終変動終了後に左打ち報知を実行しないようにしてもよい。すなわち、特殊通常状態への移行に際して左打ち報知を実行しないようにしてもよい。このような構成により、時短状態の終了後、短期間のうちに救済時短が成立する場合に、一旦低ベース状態(通常状態)に移行したことを遊技者に意識させないようにすることができ、興趣を向上させることができる。
加えて、確変状態(高確率/高ベース状態)後に制御される時短状態(低確率/高ベース状態)の時短回数が32回である場合(すなわち短期間のうちに救済時短が成立しない場合)と、時短回数が249回である場合(すなわち短期間のうちに救済時短が成立する場合)とで、例えば、主基板11側から送信する背景指定コマンドや大当り開始指定コマンド、大当り終了指定コマンドなどの演出制御コマンドの種類を異ならせることにより、演出制御基板12側でそれらの時短状態を区別して、各時短状態に合致した演出制御(例えば、対応する背景画像やキャラクタ画像、ストーリ画像等の表示、BGMの出力など)を行うようにしてもよい。演出制御基板12側において時短状態を区別する方法はこのようなものに限らず、例えば、受信した表示結果指定コマンドにより大当り種別や大当り遊技後の時短回数を特定するようにしてもよい。
なお、時短回数が249回である場合(すなわち短期間のうちに救済時短が成立する場合)には、時短状態における最終変動終了後に、演出制御基板12側において左打ち報知(例えば、画像表示装置5において左打ちを指示する左打ち指示表示の表示)を実行しないようにする構成であっても、主基板11側では、一旦通常状態に移行したこと(すなわち右打ちを行う状態から左打ちを行う状態に切り替えられたこと)に対応する処理(例えば、右打ち表示器26の消灯、試験信号として出力する右打ち試験信号の出力停止や発射位置指定信号の変更など)を実行する。一旦通常状態(すなわち特殊通常状態)に移行する間には、主基板11側において、高ベース状態に対応する信号(例えば、大当り2信号)について、外部出力を一旦停止するようにしてもよいし、外部出力を継続するようにしてもよい。また、高ベース状態に対応する信号(例えば、大当り2信号)の外部出力を継続する一方で、試験信号として出力する発射位置指定信号の出力は変更する(または右打ち試験信号の出力を停止する)ようにしてもよい。
また、例えば、時短状態(または時短回数が249回の時短状態)と、通常状態(または特殊通常状態以外の通常状態)とで、実行する演出を異ならせるようにしてもよい。例えば、救済時短が成立することや成立するまでの回数等を示唆する演出(例えばカウントダウン演出など)について、通常状態(または特殊通常状態以外の通常状態)においては実行可能とする一方で、残り時短回数が示されたりする時短状態(または時短回数が249回の時短状態)においては実行しないようにしてもよい。このような構成により、演出が煩雑になることを防ぐことができる。
なお、上記のような効果が得られる構成は、上記の説明に用いた確変状態後に制御される時短状態の時短回数や、救済時短が成立する変動回数(非確変状態)の構成に限られない。例えば、救済時短が成立する変動回数(非確変状態)が、時短状態の時短回数よりも大きく、かつ時短状態の時短回数と、時短状態において進入容易となった始動入賞口(例えば、第2始動入賞口)への進入にもとづく特図ゲームの上限記憶数(例えば4)との和よりも小さい(または同じ)ように構成されていればよい。このような構成であれば、大当り遊技状態の終了後、確変状態(高確率/高ベース状態)および時短状態(低確率/高ベース状態)を経て低ベース状態(通常状態)に移行しても、低ベース状態(通常状態)において新たな始動入賞を発生させなくても救済時短が成立するため、救済時短が成立する前に低ベース状態(通常状態)に移行したことを遊技者に意識させないようにすることができ、興趣を向上させることができる。
また、例えば、救済時短が成立する変動回数(非確変状態)が、時短状態の時短回数よりも小さい(または同じ)構成であれば、確変状態(高確率/高ベース状態)後に制御される時短状態(低確率/高ベース状態)が終了する前に、救済時短が成立するようにできる(すなわち救済時短の成立により時短回数を更新することができる)。
なお、上記のST機の遊技機では、第1特別図柄の変動表示による大当りが発生したときと、第2特別図柄の変動表示による大当りが発生したときとで、大当り遊技状態の終了後、確変状態(高確率/高ベース状態)を経て制御される時短状態(低確率/高ベース状態)の時短回数が異なる(または複数種類の時短回数のうちの有利な時短回数となる割合が異なる)ように構成してもよい。この場合、例えば、第1特別図柄の変動表示による大当りが発生したときには、大当り遊技状態の終了後、確変状態(高確率/高ベース状態)を経て制御される時短状態(低確率/高ベース状態)の時短回数が32回であり(または時短回数32回、249回のうちの32回となる割合が高い)、第2特別図柄の変動表示による大当りが発生したときには、大当り遊技状態の終了後、確変状態(高確率/高ベース状態)を経て制御される時短状態(低確率/高ベース状態)の時短回数が249回である(または時短回数32回、249回のうちの249回となる割合が高い)ようにしてもよい。
加えて、第1特別図柄の変動表示による大当りが発生したときと、第2特別図柄の変動表示による大当りが発生したときとで、大当り遊技状態におけるラウンド数が異なる(または複数種類のラウンド数のうちの有利なラウンド数となる割合が異なる)ように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示による大当りが発生したときには、大当り遊技状態におけるラウンド数が5ラウンドであり(または5ラウンド、10ラウンドのうちの5ラウンドとなる割合が高い)、第2特別図柄の変動表示による大当りが発生したときには、大当り遊技状態におけるラウンド数が10ラウンドである(または5ラウンド、10ラウンドのうちの10ラウンドとなる割合が高い)ようにしてもよい。このような構成により、主として第1特別図柄の変動表示が実行される遊技状態と、第2特別図柄の変動表示が実行される遊技状態とで、有利度を異ならせることができ、興趣を向上させることができる。
また、上記のST機の遊技機においても、確変状態(高確率/高ベース状態)後に制御される時短状態(低確率/高ベース状態)と、救済時短による時短状態(低確率/高ベース状態)とで、異なる変動パターンテーブルを用いるようにしてもよい。例えば、救済時短による時短状態(低確率/高ベース状態)では、確変状態(高確率/高ベース状態)後に制御される時短状態(低確率/高ベース状態)よりも、変動時間が短縮された変動パターンに決定される割合が高い(また、例えば、はずれ時にリーチ(もしくは特に期待度が高いリーチ)が実行される変動パターンに決定される割合が低い)変動パターンテーブルを用いるようにしてもよい。このような構成により、救済時短となった場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)には、次の大当りに制御されるまでの期間が短縮されることになるため、興趣の低下を抑えることができる。また、例えば、救済時短となった場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)には、リーチ(または特に期待度が高いリーチ)ではずれとなる割合が低くなるため、興趣の低下を抑えることができる。
また、上記に示した特徴部006IWおよび各変形例の遊技機において、例えば、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後に、次回大当りが発生するまで確変状態(高確率/高ベース状態)が継続される確変大当りと、時短回数100回の時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される非確変大当りAと、時短回数249回の時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される非確変大当りBと、が設けられ、遊技機への電源投入後や大当り発生後、非確変状態において250回の変動表示を終了しても次の大当りが発生しなかった場合に、救済時短が成立するように構成されていてもよい。すなわち、救済時短が成立する直前まで時短状態に制御される(具体的には、時短状態の時短回数と、時短状態において進入容易となった始動入賞口(例えば、第2始動入賞口)への進入にもとづく特図ゲームの上限記憶数(例えば4)との和が、救済時短が成立する変動回数(非確変状態)よりも大きい(または同じ))大当り種別が設けられるようにしてもよい。このような構成により、大当り遊技後の時短状態から救済時短による時短状態に移行されるような(実際には救済時短の成立前に一旦通常状態に制御される)遊技状態の遷移が行われることになり、興趣を向上させることができる。
また、救済時短経由の時短状態に制御されてから1回目の大当りが発生した場合、該大当り遊技状態のエンディング期間中に、プリペイドカード取り忘れの注意喚起報知や、のめり込み防止注意喚起報知といった、一般的に初当り(通常状態における1回目の大当り)のエンディング期間で行われる報知を行うようにしてもよいし、遊技機メーカのロゴを表示するようにしてもよい。この場合、救済時短経由の時短状態に制御されてから1回目の大当りのエンディング期間中における報知時には、初当りのエンディング期間における報知時と共通の態様で行う報知するようにしてもよいし、簡略化した態様で報知するようにしてもよい。
以上に説明したように、本特徴部006IWには、以下に示す発明が含まれている。
(手段006−1)始動条件(例えば、第1始動入賞口や第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立したことにもとづいて識別情報(例えば、第1特別図柄や第2特別図柄)の可変表示を実行し、可変表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、識別情報の可変表示として、第1始動条件(例えば、第1始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と、第2始動条件(例えば、第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS110〜S113の処理を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示が実行される場合と、第2識別情報の可変表示が実行される場合と、で数値情報(例えば、救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS71の処理を実行する部分)と、非特定状態(例えば、低確率状態)よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態)に制御可能であるとともに、非特別状態(例えば、低ベース状態)よりも始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、高ベース状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS140c,S145,S166,171B,S537,S541の処理を実行する部分)と、可変表示に対応する可変表示信号(例えば、図8−12に示す全図柄確定回数信号)と、有利状態の制御に対応する所定信号(例えば、図8−12に示す大当り1信号や大当り2信号)と、特定状態の制御に対応する特定信号(例えば、図8−12に示す高確率信号)と、特別状態の制御に対応する特別信号(例えば、図8−12に示す高ベース1信号や高ベース2信号)と、をそれぞれ異なる端子から遊技機の外部に出力可能な外部出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS23を実行する部分)と、を備え、有利状態は、第1有利状態(例えば、10R大当りA)と第2有利状態(例えば、10R大当りB)とを含み、更新手段は、非特定状態に制御されているときに数値情報を更新する一方、特定状態に制御されているときに数値情報を更新せず(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS69a,S71の処理を実行する部分)、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が可変表示の実行回数としての特別回数(例えば、800回)に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS171Bの処理を実行する部分)、第1有利状態の終了後に非特定状態かつ特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS537の処理を実行する部分。10R大当りAの大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過しなければ、大当り遊技後に低確率/高ベース状態に制御される)、第2有利状態の終了後に特定状態かつ特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS537,S541の処理を実行する部分。10R大当りBの大当り遊技中に遊技球が確変領域を通過していれば、大当り遊技後に高確率/高ベース状態に制御される)、特定状態は、可変表示に伴う終了条件が成立したときに終了し(例えば、大当り遊技後に制御される確変状態(高確率/高ベース状態)は、大当りが発生することなく100回の変動表示が実行された場合に終了する。また例えば、変動表示に伴って実行される転落抽選処理において高確率状態を終了すると決定された場合に終了する)、特別状態は、可変表示に伴う終了条件が成立したときに終了し(例えば、大当り遊技後に制御される時短状態A(低確率/高ベース状態)は、大当りが発生することなく50回の変動表示が実行された場合に終了する。また例えば、変動表示に伴って実行される転落抽選処理において確変回数100回(時短回数100回)を超えた後に高確率状態を終了すると決定された場合には、その時点で高確率状態とともに高ベース状態が終了し、転落抽選処理において確変回数100回(時短回数100回)に達する前に高確率状態を終了すると決定された場合には、その時点で高確率状態のみが終了し、その後に時短回数100回に達した時点で高ベース状態が終了する)、第1有利状態の終了後に特定状態に制御されない場合に、第2有利状態の終了後に特定状態に制御される場合よりも、特別状態が終了したときから特別条件が成立するまでの期間が短い(例えば、図8−28に示すように、10R大当りAの大当り遊技後に高確率状態に制御されない場合(すなわち低確率/高ベース状態に制御される場合)には、大当り遊技後に制御される高ベース状態が終了したときから救済時短が成立するまでの期間(図8−28(A)のタイミングT2〜T3)は、750回の変動表示が実行される期間となる。一方で、10R大当りBの大当り遊技後に高確率状態に制御される場合(すなわち高確率/高ベース状態に制御される場合)には、大当り遊技後に制御される高ベース状態が終了したときから救済時短が成立するまでの期間(図8−28(B)のタイミングt2〜t3)は、800回の変動表示が実行される期間となる。そのため、10R大当りAの終了後に高確率状態に制御されない場合に、10R大当りBの終了後に高確率状態に制御される場合よりも、大当り遊技状態の終了後に制御される高ベース状態が終了したときから救済時短が成立するまでの期間が短い。)。そのような構成によれば、第1有利状態の終了後に制御される特別状態において再度有利状態に制御されることなく該特別状態が終了した場合にも、残念感を軽減して興趣の低下を抑えることができる。また、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数が状況によって異なる構成として興趣を向上させながら、遊技機の外部の装置で特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を正確に特定可能とする好適な制御を行うことができる。
(手段006−2)手段006−1において、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態において可変表示の実行回数が所定回数(例えば、800回)となったことにもとづいて該特別状態が終了し、該特別状態の終了後に特別条件が成立しない(例えば、救済時短回数カウンタの値は、RAMクリア処理が実行されたときや、大当りが発生したときにセットされる。そのため、一旦救済時短に制御されると、RAMクリア処理や大当り発生を経なければ、再び救済時短に制御されない)。そのような構成によれば、遊技者の救済を図りつつも、射幸性を過度に高めない健全な遊技性を実現することができる。
(手段006−3)手段006−1または手段006−2において、有利状態は、有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度が異なる複数種類の有利状態(例えば、時短回数が50回の10R大当りAや、時短回数が100回の10R大当りB、その他、次回の大当りが発生するまで時短状態が継続する大当りなど)を含み、複数種類のうちの特定の有利状態の終了後に制御される特別状態よりも、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が、有利度が高い(例えば、時短回数が50回である10R大当りA経由の時短状態Aよりも、時短回数が800回である救済時短経由の時短状態Cの方が、有利度が高い)。そのような構成によれば、特定の有利状態の終了後に制御される特別状態よりも、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が、有利度が高い点で、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態での遊技意欲を遊技者に持たせることができる。また、そのような特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を遊技機の外部の装置で特定可能となるため、稼働率を向上させたり、過度な救済を抑制したりする様々な仕組み(例えば、遊技者に対してデータランプ(遊技機上部に設置された呼び出し装置)において救済時短までの残り回数を示唆する仕組みや、ホール管理者に対してホール管理用コンピュータにおいて各遊技機の救済時短までの残り回数を表示する仕組み(例えばRAMクリア処理を実行する(すなわち救済時短回数カウンタのリセットを行う)遊技機の選定に活用される)など)を実現することができる。
(手段006−4)手段006−1から手段006−3のいずれかにおいて、第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも有利度が高く(例えば、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときよりも、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときの方が、有利度が高い「10R大当りB」に決定される割合が高い)、特別状態は、非特別状態よりも第2始動条件が成立しやすい(例えば、高ベース状態では、低ベース状態よりも第2始動入賞口への入賞が発生しやすい)。そのような構成によれば、特別状態では有利度が高い第2識別情報の可変表示が実行されやすい点で、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態での遊技意欲を遊技者に持たせることができる。また、そのような特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を遊技機の外部の装置で特定可能となるため、稼働率を向上させたり、過度な救済を抑制したりする様々な仕組み(例えば、遊技者に対してデータランプ(遊技機上部に設置された呼び出し装置)において救済時短までの残り回数を示唆する仕組みや、ホール管理者に対してホール管理用コンピュータにおいて各遊技機の救済時短までの残り回数を表示する仕組み(例えばRAMクリア処理を実行する(すなわち救済時短回数カウンタのリセットを行う)遊技機の選定に活用される)など)を実現することができる。
(手段006−5)手段006−1(手段006−1−2を除く)から手段006−4のいずれかにおいて、複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS111の処理を実行する部分)を備え、可変表示パターン決定手段は、特別状態と非特別状態とで可変表示パターンの決定割合が異なり(例えば、時短状態(低確率/高ベース状態)では、図8−6(C),(D),(E)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定し、通常状態(低確率/低ベース状態)では、図8−6(B)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定する)、外部出力手段は、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態に対応する第1特別信号(例えば、高ベース1信号)と、有利状態の終了後に制御される特別状態に対応する第2特別信号(例えば、高ベース2信号)と、をそれぞれ異なる端子から遊技機の外部に出力可能である(例えば、高ベース1信号は、端子番号7の外部出力信号端子から外部出力され、高ベース2信号は、端子番号8の外部出力信号端子から外部出力される。図8−12参照)。そのような構成によれば、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御可能な構成において、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態と有利状態の終了後に制御される特別状態とを区別して、遊技に関する様々な値(例えば、時短状態Cにおいて発射された遊技球100発当りの特図ゲームの実行数を示す第2スタート値Cと、時短状態Aにおいて発射された遊技球100発当りの特図ゲームの実行数を示す第2スタート値Aとを区別し、時短状態Cにおいて発射された遊技球100発に対して払い出された遊技球の割合を示す値を第2ベース値Cと、時短状態Aにおいて発射された遊技球100発に対して払い出された遊技球の割合を示す値を第2ベース値Aとを区別する)を外部で正確に算出することができる。
(手段006−6)手段006−1から手段006−5のいずれかにおいて、遊技媒体が移動可能な複数の経路のうち特定経路(例えば、左側領域)を通過する遊技媒体が通過可能な位置に設けられた第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)と、特定経路とは異なる特別経路(例えば、右側領域)を通過する遊技媒体が通過可能な位置に設けられた第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)と、を備え、第1始動条件は、第1通過領域を遊技媒体が通過することにもとづいて成立し、第2始動条件は、第2通過領域を遊技媒体が通過することにもとづいて成立し、遊技媒体が通過する経路と、特別状態および非特別状態のいずれの状態に制御されているかと、に応じて遊技媒体の付与されやすさが異なる(例えば、遊技球が右側領域および左側領域のいずれを通過するかと、低ベース状態および高ベース状態のいずれに制御されているかと、に応じて、入賞しやすさが異なるため、賞球の得やすさが異なる)。そのような構成によれば、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御可能な構成において、特別状態と非特別状態とを区別して、遊技に関する様々な値(例えば、高ベース状態における第2スタート値および第2ベース値と、低ベース状態における第1スタート値および第1ベース値とを区別する)を外部で正確に算出することができる。
(手段006−7)手段006−1から手段006−6のいずれかにおいて、特別条件が成立する前の非特定状態において、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を示唆する示唆演出(例えば、テロップ表示演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ113IWS254の処理を実行する部分)を備える。そのような構成によれば、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数が状況によって異なる構成において、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を遊技者に示唆することで、遊技意欲を向上させて、遊技機の稼働率を向上させることができる。
(手段006−8)手段006−1から手段006−7のいずれかにおいて、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、で有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度が特別有利度となる割合が異なり(例えば、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときよりも、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときの方が、10R大当りBとなる割合が高いため、大当り遊技後の時短回数が100回となる割合が高い)、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、で特別条件が成立するための特別回数は共通である(例えば、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときと、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときとで、共通して救済時短回数カウンタに「800」をセットする)。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示が実行されるときと第2識別情報の可変表示が実行されるときとで、異なる遊技性を発揮することにより興趣を高めつつも、特別条件が成立するための特別回数は共通として射幸性が過度に高まることを抑え、適切な救済度合いとすることができる。
なお、本例では、10R大当りAとなったときには大当り遊技後に時短回数50回の時短状態に制御され、10R大当りBとなったときには大当り遊技後に時短回数100回の時短状態に制御されるように構成されているが、その他にも大当り遊技後に次の大当りが発生するまで時短状態に制御される(例えば、時短状態の有利度が特別有利度となる)大当り種別として、大当りCを設けるようにしてもよい。またこの場合、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときよりも、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときの方が、大当りCとなる割合が高くなるようにしてもよい。
(手段006−9)手段006−1から手段006−8のいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(例えば、図8−2,図8−3参照)を備え、複数の設定値は、第1設定値(例えば、設定値「1」)と、該第1設定値よりも有利状態に制御される確率が高い第2設定値(例えば、設定値「6」)と、を含み、第2設定値に設定されている方が、第1設定値に設定されているよりも、有利状態を経て特別状態に制御される割合が高く(例えば、設定値「6」の方が設定値「1」よりも大当り確率が高いため、大当り経由の時短状態Aに制御される割合が高い)、第1設定値に設定されている方が、第2設定値に設定されているよりも、特別条件が成立しやすく(例えば、設定値「1」の方が設定値「6」よりも救済時短到達率が高い。図8−5(B)参照)、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が、有利状態の終了後に制御される特別状態よりも、有利度が高い(救済時短経由の時短状態Cは時短回数が800回であるのに対して、大当り経由の時短状態Aは時短回数が50回または100回である。図8−5(A)参照)。そのような構成によれば、有利状態に制御される確率が低い第1設定値に設定されている場合であっても、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が有利状態の終了後に制御される特別状態よりも有利度が高い点で、より効果的に遊技者の救済を図ることができる。
(手段006−10)手段006−1から手段006−9のいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(例えば、図8−2,図8−3参照)を備え、有利状態の終了後に特別状態に制御されるときの該特別状態の有利度の選択割合は、いずれの設定値に設定されているときにも共通であり(例えば、大当り種別の決定割合は、いずれの設定値に設定されているときにも共通である。図8−4参照)、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御されるときの該特別状態の有利度は、いずれの設定値に設定されているときにも共通である(例えば、救済時短経由の時短状態Cの時短回数は、いずれの設定値に設定されているときにも共通である。図8−5(A)参照)。そのような構成によれば、設定変更による射幸性の上昇を抑えることができ、健全な遊技性を実現することができる。
(手段006−11)手段006−1から手段006−10のいずれかにおいて、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、で複数種類のうちのいずれの有利状態に制御されるかの選択割合が異なり(例えば、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときと、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときとで、大当り種別の決定割合が異なる。図8−4参照)、第1識別情報の可変表示を契機として特別条件が成立するときと、第2識別情報の可変表示を契機として特別条件が成立するときと、で特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の有利度は共通である(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行されて救済時短が成立するときと、第2特別図柄の変動表示が実行されて救済時短が成立するときとで、救済時短経由の時短状態Cでの時短回数は800回で共通である。図8−5(A)参照)。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示が実行されるときと第2識別情報の可変表示が実行されるときとで、異なる遊技性を発揮することにより興趣を高めつつも、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の有利度は共通として射幸性が過度に高まることを抑え、適度な救済度合いとすることができる。
本特徴部006IWには、以下に示す(手段007−1)〜(手段007−10)の遊技機が示されている。
(手段007−1)始動条件(例えば、第1始動入賞口や第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立したことにもとづいて識別情報(例えば、第1特別図柄や第2特別図柄)の可変表示を実行し、可変表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、識別情報の可変表示として、第1始動条件(例えば、第1始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と、第2始動条件(例えば、第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS110〜S113の処理を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示が実行される場合と、第2識別情報の可変表示が実行される場合と、で数値情報(例えば、救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS71の処理を実行する部分)と、非特別状態(例えば、低ベース状態)よりも始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、高ベース状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS140c,S145,S166,171B,S537,S541の処理を実行する部分)と、有利状態の制御に対応し特別状態の制御に対応しない第1信号(例えば、図9−1(B)に示す大当り1信号)と、特別状態の制御に対応する第2信号(例えば、図9−1(B)に示す大当り2信号)と、有利状態の制御に対応する第3信号(例えば、図9−1(B)に示す大当り3信号)と、をそれぞれ異なる端子から遊技機の外部に出力可能な外部出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS23を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が可変表示の実行回数としての特別回数(例えば、800回)に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS171Bの処理を実行する部分)、外部出力手段は、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御されるときと、有利状態の終了後に特別状態に制御されるときと、で共通に第2信号を出力可能であり(例えば、第2の実施の形態において遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS139a’,S174aの処理を実行する部分。図9−5に示すように、救済時短経由の時短状態Cに制御されるT1〜T2期間と、大当り経由の時短状態Aに制御されるT3〜T4期間と、で共通に大当り2信号を出力する)、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御されるときに第3信号を出力する一方、有利状態の終了後に特別状態に制御されるときに第3信号を出力しない(例えば、第2の実施の形態において遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ113IWS174b’,S536a’の処理を実行する部分。図9−5に示すように、救済時短の経由の時短状態Cが開始されるT1タイミングから0.2秒間にわたって大当り3信号を出力する一方、大当り経由の時短状態Aに制御されるT3〜T4期間には大当り3信号を出力しない)。そのような構成によれば、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御可能な構成において、端子数を増加させることなく、特別条件が成立したことを遊技機の外部の装置で正確に特定可能とすることができる。
(手段007−2)手段007−1において、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態において可変表示の実行回数が所定回数(例えば、800回)となったことにもとづいて該特別状態が終了し、該特別状態の終了後に特別条件が成立しない(例えば、救済時短回数カウンタの値は、RAMクリア処理が実行されたときや、大当りが発生したときにセットされる。そのため、一旦救済時短に制御されると、RAMクリア処理や大当り発生を経なければ、再び救済時短に制御されない)。そのような構成によれば、遊技者の救済を図りつつも、射幸性を過度に高めない健全な遊技性を実現することができる。
(手段007−3)手段007−1または手段007−2において、有利状態は、有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度が異なる複数種類の有利状態(例えば、時短回数が50回の10R大当りAや、時短回数が100回の10R大当りB、その他、次回の大当りが発生するまで時短状態が継続する大当りなど)を含み、複数種類のうちの特定の有利状態の終了後に制御される特別状態よりも、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が、有利度が高い(例えば、時短回数が50回である10R大当りA経由の時短状態Aよりも、時短回数が800回である救済時短経由の時短状態Cの方が、有利度が高い)。そのような構成によれば、特定の有利状態の終了後に制御される特別状態よりも、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が、有利度が高い点で、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態での遊技意欲を遊技者に持たせることができる。
(手段007−4)手段007−1から手段007−3のいずれかにおいて、第2識別情報の可変表示の方が第1識別情報の可変表示よりも有利度が高く(例えば、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときよりも、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときの方が、有利度が高い「10R大当りB」に決定される割合が高い)、特別状態は、非特別状態よりも第2始動条件が成立しやすい(例えば、高ベース状態では、低ベース状態よりも第2始動入賞口への入賞が発生しやすい)。そのような構成によれば、特別状態では有利度が高い第2識別情報の可変表示が実行されやすい点で、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態での遊技意欲を遊技者に持たせることができる。
(手段007−5)手段007−1から手段007−4のいずれかにおいて、遊技媒体が移動可能な複数の経路のうち特定経路(例えば、左側領域)を通過する遊技媒体が通過可能な位置に設けられた第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)と、特定経路とは異なる特別経路(例えば、右側領域)を通過する遊技媒体が通過可能な位置に設けられた第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)と、を備え、第1始動条件は、第1通過領域を遊技媒体が通過することにもとづいて成立し、第2始動条件は、第2通過領域を遊技媒体が通過することにもとづいて成立し、遊技媒体が通過する経路と、特別状態および非特別状態のいずれの状態に制御されているかと、に応じて遊技媒体の付与されやすさが異なる(例えば、遊技球が右側領域および左側領域のいずれを通過するかと、低ベース状態および高ベース状態のいずれに制御されているかと、に応じて、入賞しやすさが異なるため、賞球の得やすさが異なる)。そのような構成によれば、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御可能な構成において、特別状態と非特別状態とを区別して、遊技に関する様々な値(例えば、高ベース状態における第2スタート値および第2ベース値と、低ベース状態における第1スタート値および第1ベース値とを区別する)を外部で正確に算出することができる。
(手段007−6)手段007−1から手段007−5のいずれかにおいて、特別条件が成立する前の非特定状態において、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を示唆する示唆演出(例えば、テロップ表示演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ113IWS254の処理を実行する部分)を備える。そのような構成によれば、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数が状況によって異なる構成において、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を遊技者に示唆することで、遊技意欲を向上させて、遊技機の稼働率を向上させることができる。
(手段007−7)手段007−1から手段007−6のいずれかにおいて、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、で有利状態の終了後に制御される特別状態の有利度が特別有利度となる割合が異なり(例えば、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときよりも、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときの方が、10R大当りBとなる割合が高いため、大当り遊技後の時短回数が100回となる割合が高い)、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、で特別条件が成立するための特別回数は共通である(例えば、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときと、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときとで、共通して救済時短回数カウンタに「800」をセットする)。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示が実行されるときと第2識別情報の可変表示が実行されるときとで、異なる遊技性を発揮することにより興趣を高めつつも、特別条件が成立するための特別回数は共通として射幸性が過度に高まることを抑え、適切な救済度合いとすることができる。
なお、本例では、10R大当りAとなったときには大当り遊技後に時短回数50回の時短状態に制御され、10R大当りBとなったときには大当り遊技後に時短回数100回の時短状態に制御されるように構成されているが、その他にも大当り遊技後に次の大当りが発生するまで時短状態に制御される(例えば、時短状態の有利度が特別有利度となる)大当り種別として、大当りCを設けるようにしてもよい。またこの場合、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときよりも、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときの方が、大当りCとなる割合が高くなるようにしてもよい。
(手段007−8)手段007−1から手段007−7のいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(例えば、図8−2,図8−3参照)を備え、複数の設定値は、第1設定値(例えば、設定値「1」)と、該第1設定値よりも有利状態に制御される確率が高い第2設定値(例えば、設定値「6」)と、を含み、第2設定値に設定されている方が、第1設定値に設定されているよりも、有利状態を経て特別状態に制御される割合が高く(例えば、設定値「6」の方が設定値「1」よりも大当り確率が高いため、大当り経由の時短状態Aに制御される割合が高い)、第1設定値に設定されている方が、第2設定値に設定されているよりも、特別条件が成立しやすく(例えば、設定値「1」の方が設定値「6」よりも救済時短到達率が高い。図8−5(B)参照)、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が、有利状態の終了後に制御される特別状態よりも、有利度が高い(救済時短経由の時短状態Cは時短回数が800回であるのに対して、大当り経由の時短状態Aは時短回数が50回または100回である。図8−5(A)参照)。そのような構成によれば、有利状態に制御される確率が低い第1設定値に設定されている場合であっても、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の方が有利状態の終了後に制御される特別状態よりも有利度が高い点で、より効果的に遊技者の救済を図ることができる。
(手段007−9)手段007−1から手段007−8のいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(例えば、図8−2,図8−3参照)を備え、有利状態の終了後に特別状態に制御されるときの該特別状態の有利度の選択割合は、いずれの設定値に設定されているときにも共通であり(例えば、大当り種別の決定割合は、いずれの設定値に設定されているときにも共通である。図8−4参照)、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御されるときの該特別状態の有利度は、いずれの設定値に設定されているときにも共通である(例えば、救済時短経由の時短状態Cの時短回数は、いずれの設定値に設定されているときにも共通である。図8−5(A)参照)。そのような構成によれば、設定変更による射幸性の上昇を抑えることができ、健全な遊技性を実現することができる。
(手段007−10)手段007−1から手段007−9のいずれかにおいて、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、で複数種類のうちのいずれの有利状態に制御されるかの選択割合が異なり(例えば、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときと、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなるときとで、大当り種別の決定割合が異なる。図8−4参照)、第1識別情報の可変表示を契機として特別条件が成立するときと、第2識別情報の可変表示を契機として特別条件が成立するときと、で特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の有利度は共通である(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行されて救済時短が成立するときと、第2特別図柄の変動表示が実行されて救済時短が成立するときとで、救済時短経由の時短状態Cでの時短回数は800回で共通である。図8−5(A)参照)。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示が実行されるときと第2識別情報の可変表示が実行されるときとで、異なる遊技性を発揮することにより興趣を高めつつも、特別条件が成立したことにもとづいて制御される特別状態の有利度は共通として射幸性が過度に高まることを抑え、適度な救済度合いとすることができる。
また、本特徴部006IWには、以下(手段115−1)〜(手段115−4)の遊技機が記載されている。
(手段115−1)第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
遊技媒体(例えば、遊技球)が移動可能な複数の経路のうち特定経路(例えば、左側領域)を通過する遊技媒体が通過可能な位置に設けられた第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)と、
特定経路とは異なる特別経路(例えば、右側領域)を通過する遊技媒体が通過可能な位置に設けられた第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)と、
識別情報の可変表示として、第1始動条件(例えば、第1始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第1識別情報の可変表示と、第2始動条件(例えば、第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立することにもとづく第2識別情報の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS110〜S113を実行する部分)と、
通常状態よりも第2始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS537を行うことにより時短状態Aに制御する部分、ステップ113IWS166を行うことにより時短状態Bに制御する部分、ステップ113IWS171Bを行うことにより時短状態Cに制御する部分)と、
数値情報(例えば、救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS71を行う部分)と、を備え、
更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動時と第2特別図柄の変動時に救済時短回数カウンタを更新し)、
第2始動条件は、第2通過領域を遊技媒体が通過することにもとづいて成立し、
状態制御手段は、
更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数(例えば、800回)に対応する特定値(例えば、救済時短回数カウンタの値が「0」)となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ113IWS74,S75,S171Bを実行する)、
可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御された後に特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ113IWS537を行うことにより時短状態Aに制御する)、
有利状態の後に制御される特別状態(例えば、大当り経由の時短状態(時短状態A))と、特別条件が成立したときに制御される特別状態(例えば、救済時短経由の時短状態(時短状態C))とを区別可能な特別出力(例えば、入賞容易状態指定信号1,3の出力)を実行可能な特別出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS42B,S42Fを行う部分)と、
特別状態において、特別経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特定出力(例えば、発射位置指定信号3の出力)を実行可能な特定出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS35を行う部分)と、をさらに備え、
特定出力手段は、有利状態の後に制御される特別状態と、特別条件が成立したときに制御される特別状態とで共通に特定出力を実行可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、いずれの時短フラグがセットされている場合にも共通にステップ113IWS35を行う)ことを特徴とする遊技機。
そのような構成によれば、特別状態に制御される契機を外部で特定可能とすることができるとともに、特定信号についての共通化を図ることができる。例えば、時短状態に制御される契機が大当りの発生なのか救済時短なのかを外部で特定可能とすることができる。
また、本例では、試験装置に対して、大当り経由の時短状態と救済時短経由の時短状態とを区別可能な信号出力をするとともに、大当り経由の時短状態と救済時短経由の時短状態とのいずれに制御されている場合にも右打ちすべき旨を特定可能な信号を共通に出力可能であることとするが、ホール管理用コンピュータ等の外部装置に対しても同様に、大当り経由の時短状態と救済時短経由の時短状態とを区別可能な信号出力をするとともに、大当り経由の時短状態と救済時短経由の時短状態とのいずれに制御されている場合にも右打ちすべき旨を特定可能な信号を共通に出力可能であることとしてもよい。これにより、ホール管理用コンピュータでは、実際に運用した上での救済時短到達率や救済時短に到達した際の遊技者の客層などの運用上の分析が可能となるとともに、信号の共通化を図ることができる。
(手段115−2)手段115−1において、状態制御手段は、通常状態において特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば、時短はずれ図柄)が導出表示されたときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ113IWS166を行うことにより時短状態Bに制御する)、
特別出力手段は、特別表示結果が導出表示されたときに制御される特別状態(例えば、時短はずれ経由の時短状態(時短状態B))と、特別条件が成立したときに制御される特別状態(例えば、救済時短経由の時短状態(時短状態C))とを区別可能な特別出力(例えば、入賞容易状態指定信号2,3の出力)を実行可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS42D,S42Fを行う部分)こととしてもよい。
そのような構成によれば、特別状態に制御される契機を外部で特定可能とすることができる。例えば、時短状態に制御される契機が時短はずれ図柄停止なのか救済時短なのかを外部で特定可能とすることができる。
(手段115−3)手段115−1または手段115−2において、状態制御手段は、通常状態において特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば、時短はずれ図柄)が導出表示されたときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ113IWS166を行うことにより時短状態Bに制御する)、
特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、特別表示結果が導出表示されたときに制御される特別状態の有利度よりも高く(図8−5(A)参照)、
状態制御手段は、特別条件が成立したとともに特別表示結果が導出表示された場合、特別条件の成立に対応した有利度の特別状態に制御可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、時短はずれ経由の時短状態への制御(ステップ113IWS153〜S168)よりも、救済時短経由の時短状態への制御(ステップ113IWS170〜S174)を優先的に行うことにより、救済時短となる変動(救済時短回数カウンタ=0になる変動)において時短はずれ図柄が停止表示された場合、救済時短経由の時短状態に制御する)こととしてもよい。
そのような構成によれば、遊技者の救済度合を高めることができる。
(手段115−4)手段115−1〜手段115−3のいずれかにおいて、状態制御手段は、通常状態において特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば、時短はずれ図柄)が導出表示されたときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ113IWS166を行うことにより時短状態Bに制御する)、
特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、特別表示結果が導出表示されたときに制御される特別状態の有利度よりも高く(図8−5(A)参照)、
特別条件が成立したとともに特別表示結果が導出表示された場合、特別表示結果が導出表示されたことを特定可能な信号の出力に関する処理を行う信号制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、救済時短となる変動であっても時短はずれ図柄が停止表示された場合にはステップ113IWS37Eを行う部分)を備えたこととしてもよい。
そのような構成によれば、表示結果を適切に外部に通知することができる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 始動条件が成立したことにもとづいて識別情報の可変表示を実行し、可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    識別情報の可変表示として、第1始動条件が成立することにもとづく第1識別情報の可変表示と、第2始動条件が成立することにもとづく第2識別情報の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段と、
    前記第1識別情報の可変表示が実行される場合と、前記第2識別情報の可変表示が実行される場合と、で数値情報を更新可能な更新手段と、
    非特定状態よりも前記有利状態に制御されやすい特定状態に制御可能であるとともに、非特別状態よりも前記始動条件が成立しやすい特別状態に制御可能な状態制御手段と、
    可変表示に対応する可変表示信号と、前記有利状態の制御に対応する所定信号と、前記特定状態の制御に対応する特定信号と、前記特別状態の制御に対応する特別信号と、をそれぞれ異なる端子から遊技機の外部に出力可能な外部出力手段と、を備え、
    前記更新手段は、前記非特定状態に制御されているときに数値情報を更新する一方、前記特定状態に制御されているときに数値情報を更新せず、
    前記状態制御手段は、前記更新手段が更新した数値情報が可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに前記特別状態に制御可能であり、
    前記有利状態として、該有利状態の終了後に制御される前記特別状態の有利度が異なる複数種類の有利状態があり、
    前記特別条件が成立したことにもとづいて制御される前記特別状態の方が、複数種類の前記有利状態のうちの特定種類の前記有利状態の終了後に制御される前記特別状態よりも有利度が高い
    ことを特徴とする遊技機。
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