JP2021157731A - 火災検知システム - Google Patents

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慎也 山崎
Shinya Yamazaki
慎也 山崎
弘幸 砂原
Hiroyuki Sunahara
弘幸 砂原
賢悦 成田
Katanobu Narita
賢悦 成田
剛 雉子牟田
Takeshi Kijimuta
剛 雉子牟田
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Abstract

【課題】ニューラルネットワークの併用が火災検出精度の向上に明らかに貢献する構成を実現する。【解決手段】監視装置19が、火災検知器11による火災検知信号の出力状態に応じた火災検知状態値Sと、監視カメラ13の動画画像を画像認識して推定した火災確率値Pとを合計した火災尤度値Eを算出する。そして、火災検知信号の出力中の火災尤度値Eが1以上ならば、火災確率値Pが火災検知信号の出力状態と適合しているものとして、監視装置19が移報先に火災移報信号を出力する。このため、監視領域7の火災発生以外の事象が原因で火災検知器11が火災検知信号を出力した可能性が高いと類推される場合は、監視装置19が火災移報信号の出力を保留して、非火災報の発生を抑制することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、火災検知システムに関する。
屋内、屋外の監視領域で火災を検知する火災検知器は、火災以外の事象で基準が満たされると、火災が発生していなくても火災の発生時と同じく動作し、非火災報を出力してしまう。そこで、特許文献1に記載された技術では、監視カメラによる監視領域の撮影画像から火災を推定するニューラルネットワークを火災感知器と併用して、非火災報による火災検出精度の低下を補っている。ここで、火災検知器とは、火災感知器を包含する検知器である。本明細書では、以後も、火災検知器と言う用語を同様の意味で使用する。
特開2018−72881号公報
特許文献1では、ニューラルネットワークによる火災の推定プロセスが具体的に提案されていない。そのため、ニューラルネットワークの併用が火災検出精度の向上にどのように貢献するかが明確でない。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ニューラルネットワークの併用が火災検出精度の向上に明らかに貢献する構成を実現することにある。
上記目的を達成するために本発明の一つの態様による火災検知システムは、
監視領域の所定期間の画像に対するニューラルネットワークの画像認識結果に基づいて、前記監視領域にゆらぎを伴う燃焼炎が存在する確率を推定する推定部と、
前記監視領域の火災を検知した火災検知器が火災検知信号を出力しているときに、前記確率の推定結果に基づいて、前記監視領域における火災発生の尤度を割り出す尤度割出部と、
前記尤度が火災発生の判断基準とする火災閾値以上である場合に、前記監視領域における火災発生の報知先に対する火災移報信号を出力する火災移報部と、
を備える。
本発明によれば、ニューラルネットワークの併用が火災検出精度の向上に明らかに貢献する構成を実現することができる。
実施形態に係る火災検知システムの概略構成を示す説明図である。 図1の監視装置の電気的構成を示すブロック図である。 図2の前処理部が行う処理の手順を示すフローチャートである。 (a)は図1の各監視カメラがそれぞれ出力する画像信号のRGBの色空間を示す説明図、(b)は図2の前処理部により変換された各画像信号のHSVの色空間を示す説明図である。 (a)は図1の監視カメラが出力する画像信号による監視領域の元画像を示す説明図、(b)は元画像を2値化したマスク画像を示す説明図である。 (a)は図5(b)のマスク画像中の燃焼炎に該当する部分について特定したXY座標の最大値及び最小値をそれぞれ示す説明図、(b)は(a)のXY座標値から設定した燃焼炎部分に外接する矩形領域を示す説明図である。 図2の監視装置上に仮想的に構築される火災推定部が行う処理の手順を示すフローチャートである。 図2の火災推定部が行う燃焼炎の特徴抽出に関する処理の手順を模式的に示す説明図である。 図2の火災推定部が燃焼炎の存在確率の推定に用いるニューラルネットワークを示す説明図である。 (a),(b)は図5(a)の元画像に存在するゆらぎを伴う燃焼炎を示す説明図、(c)は(a),(b)の燃焼炎のゆらぎによる形状変化を示す説明図である。 図9のニューラルネットワークの中間層の後段部分に用いる長・短期記憶ユニットネットワークの構成を示す説明図である。 図2の後処理部が行う処理の手順を示すフローチャートである。 図2の学習処理部が行う処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1に示す本実施形態の火災検知システム1は、トンネル3内の空間5を複数に区画した各監視領域7において、燃焼炎による火災の発生をそれぞれ検知する。
火災検知システム1は、トンネル3内の各監視領域7にそれぞれ配置された複数の火災検知器11及び監視カメラ13を有している。また、火災検知システム1は、トンネル3の外にある管理棟9に配置された防災受信盤15、モニタ盤17、監視装置19及び表示盤21を有している。
表示盤21は、メッセージ表示部、火災確認ボタン及び復旧ボタン(いずれも図示せず)を有している。メッセージ表示部には、後述する確認要求信号が監視装置19から入力された場合に、火災検知器11が出力している火災検知信号の信ぴょう性を確かめるために、監視領域7の現場に火災発生を確認しに行くように要求するメッセージが表示される。火災確認ボタン及び復旧ボタンは、現場で確認した火災発生の結果を入力する際に操作される。
各火災検知器11は、トンネル3内の対応する監視領域7において火災をそれぞれ検知する。火災検知器11は、例えば、燃焼炎が二酸化炭素共鳴放射により放射する特定波長の赤外線を検出して火災を検知し、火災検知信号を出力する方式とすることができる。
火災検知器11が検出する赤外線の波長は、例えば、4μm台とすることができる。4μm台の波長の赤外線は、燃焼炎が二酸化炭素共鳴放射によって放射する赤外線として一般的に知られている。各火災検知器11がそれぞれ出力する火災検知信号は、通信線23によって管理棟9の防災受信盤15に個別に伝送される。
各監視カメラ13は、トンネル3内の対応する監視領域7を含む撮影範囲のフルカラー画像をそれぞれ撮影する。各監視カメラ13がそれぞれ出力する画像信号は、モニタ線25によって管理棟9のモニタ盤17に個別に伝送される。
防災受信盤15は、各火災検知器11からの火災検知信号を受信すると、火災の発生をインジケータ(図示せず)等によって表示することができる。このインジケータは、例えば、各火災検知器11にそれぞれ対応する監視領域7別に設けることができる。監視領域7別にインジケータをそれぞれ設ける場合、防災受信盤15は、受信した火災検知信号の出力元の火災検知器11に対応するインジケータにおいて、各監視領域7の火災の発生を表示することができる。即ち、防災受信盤15は、インジケータによる火災発生の表示によって、火災の発生と共に火災が発生した監視領域7を知らせることができる。
また、防災受信盤15は、各火災検知器11からの火災検知信号を受信すると、火災移報信号を出力する。火災移報信号は、火災が発生したこと及び火災が発生した監視領域7等を他の設備に伝達する信号である。防災受信盤15が出力する火災移報信号は、一般的には、移報先に出力することができる。移報先は、トンネル3の遠方監視制御設備、換気設備、情報板設備等である。
しかし、監視領域7には、火災が発生していなくても、燃焼炎以外の事象により特定波長の赤外線が放射される場合がある。この赤外線を火災検知器11が検知すると、監視領域7に燃焼炎が存在していなくても、火災検知器11が火災検知信号を出力する。この火災検知信号を防災受信盤15が受信すると、防災受信盤15は、監視領域7に火災が発生していなくても、監視領域7の火災発生を移報先に移報する非火災報を行ってしまう。
そこで、本実施形態の火災検知システム1では、防災受信盤15が出力する火災移報信号を、防災受信盤15に接続された監視装置19に伝送する構成としている。
モニタ盤17は、各監視カメラ13からの画像信号を受信して、受信した画像信号により各監視領域7の画像をモニタ(図示せず)等に表示することができる。モニタの画面は、例えば、各監視カメラ13にそれぞれ対応する複数のエリアに分割することができる。モニタの画面を各監視カメラ13に対応する複数のエリアに分割する場合、モニタ盤17は、例えば、モニタの各エリアにおいて、対応する監視カメラ13で撮影した各監視領域7の画像をリアルタイムで表示することができる。
また、モニタ盤17は、各監視カメラ13から受信した画像信号を分配器(図示せず)により複数に分配することができる。画像信号を複数に分配する場合、モニタ盤17は、例えば、分配した画像信号の1つをモニタに供給し、他の1つを監視装置19に出力することができる。
監視装置19は、各火災検知器11からの火災検知信号を、防災受信盤15からの火災移報信号によって間接的に受信する。また、監視装置19には、各監視カメラ13からの画像信号がモニタ盤17を介して入力される。監視装置19は、火災検知器11による監視領域7の火災発生の検知とは別に、監視領域7の撮影画像中に燃焼炎が存在する確率を推定する。そして、推定した燃焼炎の存在確率により、監視装置19は、火災検知器11が出力する火災検知信号の信ぴょう性を判断することができる。
監視装置19は、例えば、図2に示すように、CPU27、ROM29、RAM31及び外部記憶装置33を有するパーソナルコンピュータによって構成することができる。CPU27は、例えば、外部記憶装置33に格納されたプログラムを実行することで、監視装置19上に、前処理部35、火災推定部37、後処理部39及び学習処理部41を仮想的に実装させることができる。
監視装置19は、火災推定部37及び後処理部39が行う処理の結果次第で、防災受信盤15から受信した火災移報信号を、監視装置19に接続された移報先に出力することができる。監視装置19に接続された移報先は、例えば、一般的な防災受信盤15が火災移報信号を出力する移報先、即ち、トンネル3の遠方監視制御設備、換気設備、情報板設備等とすることができる。
前処理部35は、図1のモニタ盤17を介して入力された各監視カメラ13からの画像信号に、図3に示す処理をそれぞれ実行する。まず、前処理部35は、入力された監視カメラ13の画像信号の色空間を、図4(a)に示すRGBから図4(b)に示すHSVに変換する(ステップS11)。
HSVは、色相(Hue)、彩度(Saturation・Chroma)、明度(Value・Brightness)の3成分で示す色空間である。以後の処理で扱う画像信号の色空間は、必ずしもHSVでなくてもよい。しかし、本実施形態では、色相を環状に展開できる利点を生かして、以後の処理でHSVの色空間の画像信号を扱うようにしている。
なお、色空間を変換する際に、変換後の画像信号からノイズ成分を除去してもよい。ノイズ成分は、例えば、色空間の変換に伴って画像信号の各画素値に発生する突出成分である。ノイズ成分は、例えば、ガウシアンフィルタを用いたフィルタ処理を画像信号に施し、隣接画素間の突出した画素値変化を抑えることで除去することができる。
次に、前処理部35は、図3に示すように、図1の監視カメラ13により撮影した図5(a)の元画像中の燃焼炎部分を抽出するための図5(b)のマスク画像を生成する(ステップS13)。マスク画像は、H、S、Vの各値に対してそれぞれ設定した閾値を用いて画像信号を2値化することで、生成することができる。H、S、Vの各値に対する閾値は、例えば、実験により得た燃焼炎の抽出に適した値に設定することができる。
続いて、前処理部35は、図3に示すように、図5(b)のマスク画像中の燃焼炎に該当する部分を抽出する(ステップS15)。その際に、前処理部35は、例えば、図6(a)に示すように、マスク画像中の燃焼炎部分のXY座標における最大値及び最小値をそれぞれ特定する。そして、前処理部35は、図6(b)に示すように、設定した各座標値をそれぞれ通るX軸方向及びY軸方向の各2本の直線により、燃焼炎部分に外接する矩形領域を設定する。
なお、マスク画像に対して複数の矩形領域を設定できる場合に、前処理部35は、例えば、面積が一番大きい矩形領域を自動的に選択してもよい。あるいは、複数の矩形領域の中からユーザの確認操作によって1つの矩形領域を選択してもよい。また、マスク画像中から抽出できる燃焼炎部分が存在しない場合は、前処理部35は、ステップS15以降の各ステップを省略して図3に示す処理を終了してもよい。
また、前処理部35は、図3に示すように、図1の監視カメラ13により撮影した図5(a)の元画像中の、図6(b)の矩形領域の画像部分を拡大又は縮小し、火災推定部37の処理に適した大きさ及びアスペクト比の推定用画像を生成する(ステップS17)。そして、一連の処理を終了する。
なお、矩形領域の画像が拡大又は縮小によっても推定用画像の大きさ及びアスペクト比にならない場合は、前処理部35は、推定用画像の大きさに収まるサイズに矩形領域の画像部分を拡大又は縮小する。この場合、前処理部35は、拡大又は縮小後の画像における、アスペクト比の不一致により推定用画像の画素に対応する画素が存在しない部分に、ゼロパディングによってダミーの画素値を追加することができる。
前処理部35は、図1の各監視カメラ13から入力される画像信号の各フレームについて、上述した図3のフローチャートによる処理をそれぞれ実行し、火災推定部37に入力する各監視領域7の推定用画像の動画を生成する。推定用画像の動画は、例えば、燃焼炎に特有のゆらぎの周期以上の長さに亘るフレーム数とすることができる。
火災推定部37は、前処理部35が生成した各監視領域7の推定用画像の動画に対して、図7に示す処理をそれぞれ実行する。まず、火災推定部37は、前処理部35が生成した推定用画像の動画の各フレームについて、図4(a)に示すRGBから図4(b)に示すHSVに色空間を変換する(ステップS31)。
次に、火災推定部37は、ニューラルネットワークを用いて、HSVの色空間に変換した推定用画像の動画に対し、H、S、Vの成分毎の各フレーム、即ち、推定用画像からそれぞれの燃焼炎の形状、色の特徴マップを生成する(ステップS33)。
以上のステップS31及びステップS33において火災推定部37が行う処理は、図8に模式的に示す手順で行うことができる。火災推定部37は、特に、図7のステップS33における特徴マップの生成処理を、H、S、Vの成分毎に、例えば、フィルタを用いた畳み込み処理及びプーリングによる圧縮処理の組み合わせによって、実行することができる。
続いて、火災推定部37は、ステップS33で生成したH、S、Vの成分毎の特徴マップに基づいて、ニューラルネットワークを用いて、推定用画像の動画中に燃焼炎が存在する確率を推定する(ステップS35)。そして、一連の処理を終了する。
ステップS35で火災推定部37が行う処理には、例えば、図9のニューラルネットワークを用いることができる。このニューラルネットワークは、入力層と出力層との間に複数の中間層を有している。中間層の前段部分は、推定用画像に存在する物体の形状、色等を特徴マップから認識するための層である。また、中間層の後段部分は、前段部分で認識した形状、色の物体のフレーム間での変化から、燃焼炎のゆらぎに該当する動きを認識するための層である。
即ち、燃焼炎にはゆらぎが生じる。ゆらぎとは、時間の経過に伴う燃焼炎の強弱変化のことである。例えば、燃焼炎に生じるゆらぎが「1/fゆらぎ」である場合は、燃焼炎の強弱変化を周波数スペクトルに分解したときに、各周波数における強弱変化の強さ(振幅)Pが、周波数fの変化に対してP=a/f(aは正の定数)の関係で変化する。
したがって、監視領域7に火災が発生すると、例えば、監視カメラ13で撮影した監視領域7の所定期間に亘る動画画像に対する画像認識結果に基づいて、監視領域7にゆらぎを伴う燃焼炎が存在する確率を推定することができる。そこで、火災推定部37のニューラルネットワークは、ゆらぎを伴う燃焼炎が監視領域7に存在する確率を、監視カメラ13の撮影画像を用いて推定する。
図9の入力層には、図7のステップS33で火災推定部37がH、S、Vの成分毎に生成した特徴マップを1列に展開した各マスの値が入力される。図9の中間層の前段部分では、火災推定部37は、全結合層の繰り返しによるニューラルネットワークにより、推定用画像に存在する物体の形状、色等を認識することができる。なお、中間層の前段部分に非全結合層又はドロップアウト層が存在してもよい。
図9の中間層の後段部分では、火災推定部37は、例えば、推定用画像の各フレームに図10(a)に示す燃焼炎Fが存在する場合に、その燃焼炎Fがゆらぎを伴う燃焼炎Fであるか否かを認識することができる。図9の出力層には、推定用画像の動画中にゆらぎを伴う燃焼炎Fが存在する確率と存在しない確率とを示す値が、0〜1の実数値でそれぞれ出力される。なお、本実施形態では、出力層に出力される2つの値の合計が常に1となる。
図9の中間層の後段部分には、例えば、長・短期記憶ユニット(Long short-term memory、LSTM)のネットワークを用いることができる。長・短期記憶ユニットは、複数フレーム前から現在までの各推定用画像から火災推定部37が生成した特徴マップの値を用いて、ゆらぎを伴う燃焼炎Fを認識する処理を行うことができる。長・短期記憶ユニットは、例えば、図11の説明図に示す構成とすることができる。
なお、図11では、説明をわかりやすくするために、現在のフレームtの入力xtに対して情報伝達する長・短期記憶ユニットを実線で示し、1つ前のフレームt−1の出力hxt−1を得る長・短期記憶ユニットを破線で示している。破線で示す長・短期記憶ユニットは、実線で示す長・短期記憶ユニットと同一の構成を有している。
まず、実線で示す長・短期記憶ユニットでは、今回のフレームtに対する入力xtと1つ前のフレームt−1の短期出力hxt−1とを合計し、忘却、入力、出力の3つのゲートとハイボリックタンジェントtanhとに分配している。
忘却ゲートでは、1つ前のフレームt−1の短期出力hxt−1と今回のフレームtに対する入力xtとの合計から、1つ前のフレームt−1の長期出力ct−1に対するバイアスとする数値ftを、シグモイド関数σを用いて設定する。数値ftは、0〜1の実数値である。数値ftは、1つ前のフレームt−1の長期出力ct−1に乗算される。
入力ゲートでは、1つ前のフレームt−1の短期出力hxt−1と入力xtとのどれを更新するかを定める数値itを、シグモイド関数σを用いて設定する。数値itは、短期出力hxt−1と入力xtとのどちらか又はそれらの合計値である。また、数値itに対するベクトル、即ち、正負の符号を含む数値ztを、ハイボリックタンジェントtanhを用いて設定する。数値ztは、−1〜1の実数値である。数値ztは数値itに乗算された後、数値ftと1つ前のフレームt−1の長期出力ct−1との乗算値ft×(ct−1)に加算される。
数値ftと1つ前のフレームt−1の長期出力ct−1との乗算値ft×(ct−1)に、数値itと数値ztとの乗算値ft×(ct−1)を加算した値ft×(ct−1)+it×ztは、今回のフレームtの長期出力ctとなる。また、値ft×(ct−1)+it×ztは、入力ゲート用とは別に設けられた出力ゲート用のハイボリックタンジェントtanhの入力となる。出力フレーム用のハイボリックタンジェントtanhは、今回のフレームtの短期出力htに対するベクトル、即ち、正負の符号を含む数値を設定するのに用いられる。
出力ゲートでは、1つ前のフレームt−1の短期出力hxt−1と入力xtとの合計から出力する部分を値によって定義するためのバイアスとする数値otを、シグモイド関数σを用いて設定する。数値otは、1つ前のフレームt−1の短期出力hxt−1と入力xtとの合計を最大値とする実数値である。数値otは、出力フレーム用のハイボリックタンジェントtanhが設定する数値と乗算される。この乗算値は、今回のフレームtの短期出力htとなる。
以上に説明した長・短期記憶ユニットでは、忘却、入力、出力の3つのゲートの各シグモイド関数σと、入力ゲート用のハイボリックタンジェントtanhとが、学習の対象となる。
以上に説明した長・短期記憶ユニットにより、図2の火災推定部37は、長期依存性のあるゆらぎを伴う燃焼炎Fが推定用画像の動画中に存在する確率を、情報処理により見つかる解の数が増大し最適解が見つからなくなるのを防ぎつつ推定することができる。例えば、火災推定部37は、図10(a)のハッチ部分で示す燃焼炎Fが、時間の経過と共に図10(b)のハッチ部分で示す形状となった場合に、その燃焼炎Fがゆらぎを伴うものである確率を推定することができる。このとき、火災推定部37は、形状変化前後の燃焼炎Fを重ねた図10(c)中の矢印で示す燃焼炎Fの外形変化が、ゆらぎに該当する確率を推定することで、ゆらぎを伴う燃焼炎Fが存在する確率を推定する。
そして、火災推定部37は、図9のニューラルネットワークの出力層から出力される2つの実数値のうち、燃焼炎Fが存在する確率を示す値を、図7のステップS35において、火災確率値Pとして取得する。取得した火災確率値Pは、推定用画像の動画中に燃焼炎Fが存在する確率の火災推定部37による推定結果を示す値となる。
後処理部39は、図1の防災受信盤15を介して監視装置19に入力される各監視領域7の火災検知器11からの火災検知信号と、火災推定部37が取得した各監視領域7の火災確率値Pとを用いて、図12に示す処理をそれぞれ実行する。まず、後処理部39は、防災受信盤15からの火災検知信号の受信状態に応じて、火災検知状態値Sを設定する(ステップS51)。火災検知状態値Sは、火災検知信号の受信中は0.5、非受信中は−0.5に設定される。
次に、後処理部39は、火災検知状態値Sと火災確率値Pとを加算して、火災尤度値Eを算出する(ステップS53)。続いて、後処理部39は、算出した火災尤度値Eの値に基づいて、火災検知器11による火災検知信号の出力状態と火災推定部37による火災確率値Pの推定結果との整合性を判定する(ステップS55)。整合性の判定では、後処理部39は、火災尤度値Eが、E≧1、1>E≧0.5、0.5>E≧0、0>Eのいずれの範囲の値であるかを確認する。
ここで、火災尤度値Eは、同一の監視領域7について、火災検知状態値SがS=0.5であり、かつ、火災確率値PがP≧0.5である場合に、1以上の値となる。即ち、ある監視領域7の火災検知器11が火災検知信号を出力しており、かつ、同じ監視領域7について火災推定部37が火災の発生を50%以上の確率と推定した場合に、火災尤度値Eが1以上の値となる(ステップS55でE≧1)。
この場合は、火災検知器11による火災検知信号の出力状態と火災推定部37による火災確率値Pの推定結果とが整合していることになる。そこで、後処理部39は、防災受信盤15からの火災移報信号を、トンネル3の遠方監視制御設備、換気設備、情報板設備等の移報先に、火災移報信号として出力する(ステップS57)。
なお、移報先に火災移報信号を出力する後処理部39は、さらに、防災受信盤15に火災確認信号を出力してもよい。後処理部39から火災確認信号を受信した防災受信盤15は、火災検知器11からの火災検知信号に基づいて、火災が発生したこと及び火災の発生場所等を、インジケータにおいて表示することができる。
続いて、後処理部39は、火災推定部37が火災確率値Pを推定するのに用いた前処理部35からの推定用画像の動画を、推定した火災確率値Pと関連付けて、学習データとして外部記憶装置33の学習データ格納部(図示せず)に記憶させる(ステップS59)。そして、一連の処理を終了する。記憶させた学習データは、火災推定部37のニューラルネットワークの学習処理を行う際に用いることができる。また、後処理部39は、学習データを記憶させる際に、推定結果が適合であることを示すラベルを学習データに付与する。
また、ステップS55の整合性の判定において、火災尤度値Eは、同一の監視領域7について、火災検知状態値Sが0.5であり、かつ、火災確率値Pが0以上0.5未満である場合に、0.5以上1未満の値となる。即ち、ある監視領域7の火災検知器11が火災検知信号を出力しており、かつ、同じ監視領域7について火災推定部37が火災の発生を50%未満の確率と推定した場合に、火災尤度値Eが0.5以上1未満の値となる(ステップS55で1>E≧0.5)。
この場合、火災検知器11による火災検知信号の出力状態と火災推定部37による火災確率値Pの推定結果とが整合していないことになる。そこで、後処理部39は、防災受信盤15からの火災移報信号の移報先への出力を保留する。そして、後処理部39は、表示盤21に確認要求信号を出力する(ステップS61)。
続いて、後処理部39は、表示盤21の不図示の火災確認ボタンが操作されて火災発生を肯定する確認信号が表示盤21から入力されたか否かを確認する(ステップS63)。火災発生を肯定する確認信号が入力された場合は(ステップS63でYES)、後処理部39は、防災受信盤15からの火災移報信号を移報先に火災移報信号として出力する(ステップS65)。なお、火災確認ボタンが操作された表示盤21では、メッセージ表示部における現場での火災発生確認を要求するメッセージの表示が終了される。
また、移報先に火災移報信号を出力する後処理部39は、さらに、防災受信盤15に火災確認信号を出力してもよい。後処理部39から火災確認信号を受信した防災受信盤15は、火災検知器11からの火災検知信号に基づいて、火災が発生したこと及び火災の発生場所等を、インジケータにおいて表示することができる。
次に、後処理部39は、火災推定部37が火災確率値Pを推定するのに用いた前処理部35からの推定用画像の動画を、推定した火災確率値Pと関連付けて、学習データとして外部記憶装置33の学習データ格納部に記憶させる(ステップS67)。そして、一連の処理を終了する。なお、記憶させた学習データは、火災推定部37のニューラルネットワークの学習処理を行う際に用いることができる。また、後処理部39は、学習データを記憶させる際に、推定結果が不適合であることを示すラベルを学習データに付与する。
また、ステップS63において、火災発生を肯定する確認信号が入力されていない場合(NO)に、後処理部39は、表示盤21の不図示の復旧ボタンが操作されて火災発生を否定する確認信号が表示盤21から入力されたか否かを確認する(ステップS69)。火災発生を否定する確認信号が入力されていない場合は(ステップS69でNO)、ステップS63にリターンし、入力された場合は(ステップS69でYES)、後処理部39は、防災受信盤15に復旧信号を出力する(ステップS71)。
なお、後処理部39からの復旧信号を受信した防災受信盤15は、火災検知器11に復旧信号を出力して火災検知器11からの火災検知信号の出力を停止させる。また、防災受信盤15は、火災移報信号の出力を停止する。さらに、防災受信盤15は、インジケータにおける火災が発生したこと及び火災の発生場所等の表示を終了させることができる。
次に、後処理部39は、火災推定部37が火災確率値Pを推定するのに用いた前処理部35からの推定用画像の動画を、推定した火災確率値Pと関連付けて、学習データとして外部記憶装置33の学習データ格納部に記憶させる(ステップS73)。そして、一連の処理を終了する。なお、記憶させた学習データは、火災推定部37のニューラルネットワークの学習処理を行う際に用いることができる。
この場合は、火災検知器11が、監視領域7の火災発生を誤って検出し非火災報を行ったことになる。したがって、火災推定部37が推定した0以上0.5未満の火災確率値Pは、火災が発生していない監視領域7の状態に適合していることになる。そこで、後処理部39は、学習データを記憶させる際に、推定結果が適合であることを示すラベルを学習データに付与する。
さらに、ステップS55の整合性の判定において、火災尤度値Eは、同一の監視領域7について、火災検知状態値Sが−0.5であり、かつ、火災確率値Pが0.5以上1未満である場合に、0以上0.5未満の値となる。即ち、ある監視領域7の火災検知器11が火災検知信号を出力しておらず、かつ、同じ監視領域7について火災推定部37が火災の発生を50%以上の確率と推定した場合に、火災尤度値Eが0以上0.5未満の値となる(ステップS55で0.5>E≧0)。
ここで、火災検知器11は、火災の非発生時に誤って非火災報を行うことはあっても、火災の発生時に火災検知信号を出力しない失報を起こすことは無いように製造される。このため、火災検知状態値Sが−0.5であるとき、即ち、火災検知器11が火災検知信号を出力していないときには、監視領域7に火災は発生していないことになる。したがって、火災検知器11による火災検知信号の出力状態と火災推定部37による火災確率値Pの推定結果とが整合していないことになる。
そこで、後処理部39は、防災受信盤15からの火災移報信号を移報先に出力しない。また、後処理部39は、火災推定部37が火災確率値Pを推定するのに用いた前処理部35からの推定用画像の動画を、推定した火災確率値Pと関連付けて、学習データとして外部記憶装置33の学習データ格納部に記憶させる(ステップS75)。そして、一連の処理を終了する。
なお、防災受信盤15からの火災移報信号を移報先に出力しない場合、後処理部39は、火災検知器11と防災受信盤15とを結ぶ通信線23の断線の可能性を考慮して、表示盤21に確認要求信号を出力してもよい。この場合、後処理部39は、火災発生を肯定する確認信号が入力されると、通信線23が断線しているものとして、火災移報信号を移報先に出力する。また、後処理部39は、火災確認信号を防災受信盤15に出力し、対応する監視領域7のインジケータにより火災の発生を報知させる。火災確認ボタンが操作された表示盤21では、メッセージ表示部における現場での火災発生確認を要求するメッセージの表示が終了される。
なお、記憶させた学習データは、火災推定部37のニューラルネットワークの学習処理を行う際に用いることができる。また、後処理部39は、学習データを記憶させる際に、推定結果が不適合であることを示すラベルを学習データに付与する。
ステップS55の整合性の判定において、火災尤度値Eは、同一の監視領域7について、火災検知状態値Sが−0.5であり、かつ、火災確率値Pが0以上0.5未満である場合に、0未満の値となる。即ち、ある監視領域7の火災検知器11が火災検知信号を出力しておらず、かつ、同じ監視領域7について火災推定部37が火災の発生を50%未満の確率と推定した場合に、火災尤度値Eが0未満の値となる(ステップS55で0>E)。
ここで、火災検知器11は失報を起こさないので、火災検知状態値Sが−0.5であるとき、即ち、火災検知器11が火災検知信号を出力していないときには、監視領域7に火災は発生していないことになる。
そこで、後処理部39は、防災受信盤15からの火災移報信号を移報先に出力しない。また、後処理部39は、火災推定部37が火災確率値Pを推定するのに用いた前処理部35からの推定用画像の動画を、推定した火災確率値Pと関連付けて、学習データとして外部記憶装置33の学習データ格納部に記憶させる(ステップS77)。そして、一連の処理を終了する。
この場合、火災推定部37が推定した0以上0.5未満の火災確率値Pは、火災が発生していない監視領域7の状態、即ち、火災検知器11による火災検知信号の出力状態と適合していることになる。そこで、後処理部39は、学習データを記憶させる際に、推定結果が適合であることを示すラベルを学習データに付与する。
学習処理部41は、各監視領域7の火災検知器11及び監視カメラ13に対応する火災推定部37の、図8に示す手順を実行するニューラルネットワーク及び図9のニューラルネットワークについて、図13に示す処理をそれぞれ実行する。まず、学習処理部41は、ニューラルネットワークの学習要求が入力されたか否かを確認する(ステップS81)。
学習要求は、ユーザの操作により入力されるものであってもよい。あるいは、学習要求は、監視領域7の火災の発生状態又は火災検知器11による火災検知信号の出力状態と火災推定部37が推定した火災確率値Pとの整合性が基準を下回るレベルに低下することで、自動的に入力されるものであってもよい。
学習要求が入力されていない場合は(ステップS81でNO)、一連の処理を終了する。また、学習要求が入力された場合は、外部記憶装置33の学習データ格納部に記憶された学習データを用いて、火災推定部37のニューラルネットワークの学習処理を実行する(ステップS83)。
この学習処理は、例えば、誤差逆伝播法を用いて行うことができる。その場合、学習処理部41は、外部記憶装置33から各学習データを読み出す。そして、学習処理部41は、各学習データの火災確率値Pと理想値との差分を求め、これを教師信号としてニューラルネットワークの出力層に入力する。
そして、学習処理部41は、ステップS83の学習処理を外部記憶装置33の全ての学習データを用いて実行したら(ステップS85でYES)、一連の処理を終了する。
以上の説明からも明らかなように、本実施形態では、監視装置19の火災推定部37によって、監視領域7にゆらぎを伴う燃焼炎Fが存在する確率を推定する推定部が実現されている。また、火災検知器11が火災検知信号を出力しているときに、監視領域7にゆらぎを伴う燃焼炎Fが存在する確率の推定結果に基づいて、監視領域7における火災発生の尤度を割り出す尤度割出部が、監視装置19の後処理部39によって実現されている。なお、図12のステップS51〜S55は、尤度割出部に対応する処理となっている。
また、監視領域7における火災発生の尤度が火災発生の判断基準とする火災閾値以上である場合に、監視領域7における火災発生の報知先に対する火災移報信号を出力する火災移報部は、監視装置19の後処理部39によって実現されている。なお、図12のステップS57は、尤度割出部に対応する処理となっている。したがって、本実施形態では、火災閾値を1としていることになる。但し、火災閾値は、−0.5〜1.5の実数値であれば、1以外の値であってもよい。
さらに、尤度が火災閾値未満でありかつ火災閾値よりも低い確認閾値以上である場合に、監視領域の現場における火災発生の確認要求を出力する確認部は、監視装置19の後処理部39によって実現されている。なお、図12のステップS61は、確認部に対応する処理となっている。したがって、本実施形態では、確認閾値を0.5としていることになる。但し、確認閾値は、火災閾値よりも低い−0.5〜1.5の実数値であれば、0.5以外の値であってもよい。
また、図12のステップS65は、確認要求に呼応して確認部に入力された確認信号が監視領域7における火災発生を肯定する内容である場合に、火災移報部が火災移報信号を出力する処理に対応している。さらに、図2の外部記憶装置33は、学習データを記憶する記憶部を構成している。
また、推定結果の推定に用いた画像及び推定結果に、推定結果が不適合であることを示すラベルを付与して、ニューラルネットワークの学習データとして記憶させる第1データ生成部は、監視装置19の後処理部39によって実現されている。なお、図12のステップS67は、第1データ生成部に対応する処理となっている。
さらに、火災検知器11が火災検知信号を出力していないときの推定結果の推定に用いた画像及び推定結果に、火災検知信号の不出力との整合性に応じたラベルを付与して記憶させる第2データ生成部は、監視装置19の後処理部39によって実現されている。なお、図12のステップS75及びS77は、第2データ生成部に対応する処理となっている。
以上に説明した本実施形態の火災検知システム1では、監視装置19が、火災検知器11による火災検知信号の出力状態に応じた火災検知状態値Sと、監視カメラ13の動画画像を画像認識して推定した火災確率値Pとを合計した火災尤度値Eを算出する。そして、火災検知信号の出力中の火災尤度値Eが1以上ならば、火災確率値Pが火災検知信号の出力状態と適合しているものとして、監視装置19が移報先に火災移報信号を出力する。
このため、監視領域7の火災発生以外の事象が原因で火災検知器11が火災検知信号を出力した可能性が高いと類推される場合は、監視装置19が火災移報信号の出力を保留して、非火災報の発生を抑制することができる。したがって、監視装置19の火災推定部37が有しているニューラルネットワークの併用が、火災検知器11を用いた火災検出の精度向上に明らかに貢献する構成を、実現することができる。
なお、火災推定部37のニューラルネットワークの学習データを、後処理部39で算出した火災確率値Pとの整合性に応じたラベルを付与して外部記憶装置33に記憶させる構成は、その一部又は全部を省略してもよい。また、監視領域7の画像として、監視カメラ13の撮影画像に代えて、サーモグラフィーによる熱分布画像を用いてもよい。
この場合、熱分布画像はモノクロ画像であり単一の階調成分しか有していないため、色空間の変換を行わなくても閾値による画素信号の2値化を行うことができる。したがって、前処理部35が熱分布画像に対して行う前処理は、図3のステップS11の処理を省略した内容とすることができる。
また、本実施形態の火災検知システム1では、火災検知信号を出力する火災検知器が、赤外線式の火災検知器11であるものとした。しかし、火災検知器は、例えば、熱、煙、輝度温度等、赤外線以外の要素によって火災を検出するものでもよい。さらに、火災検知器は、例えば、火災感知器と呼ばれる屋内設置型のものでもよい。即ち、火災の発生を検知する監視領域は、トンネル3内の監視領域7に限らず、屋内の空間等であってもよい。
[実施形態により開示される発明とその効果]
そして、以上に説明した実施形態によって、以下に示す各態様の発明が開示される。
まず、第1の態様による発明として、
監視領域の所定期間の画像に対するニューラルネットワークの画像認識結果に基づいて、前記監視領域にゆらぎを伴う燃焼炎が存在する確率を推定する推定部と、
前記監視領域の火災を検知した火災検知器が火災検知信号を出力しているときに、前記確率の推定結果に基づいて、前記監視領域における火災発生の尤度を割り出す尤度割出部と、
前記尤度が火災発生の判断基準とする火災閾値以上である場合に、前記監視領域における火災発生の報知先に対する火災移報信号を出力する火災移報部と、
を備える火災検知システムが開示される。
第1の態様による発明によれば、火災の際に発生する燃焼炎は、二酸化炭素共鳴放射により特定波長の赤外線を放射する。したがって、監視領域に火災が発生すると、火災検知器は、例えば、監視領域の燃焼炎から放射される特定波長の赤外線を検出して、火災発生を検知することができる。
また、燃焼炎にはゆらぎが生じる。ゆらぎとは、時間の経過に伴う燃焼炎の強弱変化のことである。例えば、燃焼炎に生じるゆらぎが「1/fゆらぎ」である場合は、燃焼炎の強弱変化を周波数スペクトルに分解したときに、各周波数における強弱変化の強さ(振幅)Pが、周波数fの変化に対してP=a/f(aは正の定数)の関係で変化する。したがって、監視領域に火災が発生すると、推定部は、例えば、監視領域の所定期間の画像に対するニューラルネットワークの画像認識結果に基づいて、監視領域にゆらぎを伴う燃焼炎が存在する確率を推定することができる。
ところで、監視領域には、火災が発生していなくても、燃焼炎以外の事象により例えば特定波長の赤外線が放射される場合がある。この赤外線を火災検知器が検知すると、監視領域に燃焼炎が存在していなくても、火災検知器が火災検知信号を出力する。例えば、この火災検知信号を防災受信盤が受信すると、防災受信盤は、監視領域に火災が発生していなくても非火災報を行ってしまう。即ち、防災受信盤から報知先に火災移報信号が出力されて、実際には起こっていない火災の発生が報知されてしまう。また、防災受信盤がインジケータを備えている場合は、監視領域の火災発生を防災受信盤のインジケータに表示してしまう。
一方、ゆらぎを伴う燃焼炎は、監視領域において火災が発生していないと、監視領域の画像中には写らない。したがって、推定部が推定する燃焼炎の存在確率は、監視領域に火災が発生していなければ、高い確率になることはない。
このため、火災検知器が火災検知信号を出力している状態で、監視領域に燃焼炎が存在する確率の推定部による推定結果が高ければ、監視領域に存在する燃焼炎によって火災検知器が火災検知信号を出力した可能性が高いと類推することができる。つまり、火災検知器が火災検知信号を出力した原因が監視領域の火災発生である可能性が高いと類推することができる。
一方、火災検知器が火災検知信号を出力している状態で、監視領域に燃焼炎が存在する確率の推定部による推定結果が低ければ、監視領域に存在する燃焼炎以外の事象によって火災検知器が火災検知信号を出力した可能性が高いと類推することができる。つまり、火災検知器が火災検知信号を出力した原因が監視領域の火災発生以外の事象である可能性が高いと類推することができる。
そこで、火災検知器による火災検知信号の出力中に尤度割出部が割り出す尤度の値について、火災検知信号が出力された原因が監視領域の火災発生である可能性が高いときの値とそうでないときの値との境界を、火災閾値によって定義する。火災閾値は、尤度割出部が割り出す尤度に関して、監視領域における火災発生の判断基準とする値である。
そして、尤度が火災閾値未満である場合は、火災検知信号の出力状態及び推定部の推定確率からして、監視領域に火災が発生していることの尤もらしさが十分に高くないものと判断する。このため、尤度割出部が割り出す尤度が火災閾値未満である場合は、監視領域における火災発生の報知先に対して火災移報部が火災移報信号を出力しないようにする。なお、防災受信盤がインジケータを備えている場合は、監視領域の火災発生を防災受信盤のインジケータに表示しないようにする。
これにより、監視領域の火災発生以外の事象が原因で火災検知器が火災検知信号を出力した可能性が高いと類推される場合は、火災移報信号の出力を保留して、非火災報の発生を抑制することができる。したがって、推定部が有しているニューラルネットワークの併用が、火災検知器を用いた火災検出の精度向上に明らかに貢献する構成を、実現することができる。
また、第2の態様による発明として、前記尤度が前記火災閾値未満でありかつ前記火災閾値よりも低い確認閾値以上である場合に、前記監視領域の現場における火災発生の確認要求を出力する確認部をさらに備える火災検知システムが開示される。
第2の態様による発明によれば、監視領域の火災発生が原因で火災検知器が火災検知信号を出力した可能性が高いとまでは言えなくても、その可能性がある程度存在すると類推される場合は、監視領域の現場で火災発生を確認することが要求される。
したがって、監視領域の火災発生が原因で火災検知器が出力した火災検知信号が、火災の移報に結びつかずに無視されたり、監視領域の火災発生以外の原因で火災検知器が出力した火災検知信号が、非火災報の発生に結びついてしまうのを、抑制することができる。
さらに、第3の態様による発明として、前記火災移報部は、前記確認要求に呼応して前記確認部に入力された確認信号が前記監視領域における火災発生を肯定する内容である場合に、前記火災移報信号を出力する火災検知システムが開示される。
第3の態様による発明によれば、火災検知信号の出力中に推定部が推定した監視領域の燃焼炎の存在確率が、火災移報信号を即座に出力するほど高くなくても、火災発生を肯定する確認信号が入力されれば、火災移報信号が出力される。
したがって、監視領域の火災発生以外の原因で火災検知器が出力した火災検知信号が、非火災報の発生に結びついてしまうのを抑制しつつ、監視領域の火災発生が原因で火災検知器が出力した火災検知信号を、火災の移報に確実に結び付けることができる。
また、第4の態様による発明として、前記推定結果の推定に前記推定部が用いた前記所定期間の画像及び前記推定結果に、前記推定結果が不適合であることを示すラベルを付与して、前記ニューラルネットワークの学習データとして記憶部に記憶させる第1データ生成部をさらに備える火災検知システムが開示される。
第4の態様による発明によれば、火災検知信号の出力中に割り出された尤度が火災閾値未満でかつ確認閾値以上の値である場合、確認部に入力された確認信号の内容次第で、ラベルを付与した学習データが記憶部に記憶される。
学習データは、推定部が監視領域におけるゆらぎを伴う燃焼炎の存在確率を推定するのに用いた監視領域の所定期間の画像、即ち、動画画像である。学習データは、ニューラルネットワークの学習に用いることができる。ニューラルネットワークの学習は、例えば、誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)によって行うことができる。学習データを用いてニューラルネットワークの学習を行うことにより、ニューラルネットワークを構成する各ニューロンのウェイト及びバイアスのうち少なくとも一方を、より適切な値に更新することができる。
例えば、確認部の確認要求に対して火災発生を肯定する内容の確認信号が入力された場合は、火災検知信号の出力中に推定部が推定した監視領域の燃焼炎の存在確率が、実際に火災が発生している監視領域の状態と整合していないことになる。この場合、推定部が推定する燃焼炎の存在確率が、実際に火災が発生している監視領域の状態と整合する値に近づくように、ニューラルネットワークのウェイト及びバイアスのうち少なくとも一方を更新することが考えられる。
ニューラルネットワークの学習データには、実際に火災が発生している監視領域の状態と適合しない推定結果の推定に推定部が用いた、所定期間の画像を用いることができる。この画像に第1データ生成部が付与するラベルは、推定部の推定結果が不適合であることを示すラベルとなる。第1データ生成部が不適合であることを示すラベルを付与する理由は、次の通りである。
確認部に火災発生を肯定する確認信号が確認部に入力された上述の例では、尤度割出部が割り出した尤度が火災閾値未満であるにも拘わらず、確認信号の入力に応じて火災移報信号が出力される。尤度割出部による尤度の割り出し時点において、火災検知信号は出力されている。よって、尤度が火災閾値未満である原因は、専ら、推定部が推定する燃焼炎の存在確率が低いことにある。
つまり、上述の例では、監視領域に燃焼炎が存在する確率が低いと推定部が推定しているのに、監視領域に燃焼炎が存在することを前提にした火災移報信号は出力されている。したがって、推定部の推定結果はと火災移報信号の出力の有無と整合していない。このため、第1データ生成部が付与するラベルは、推定部の推定結果が不適合であることを示すラベルとなる。
以上から、第1データ生成部により記憶部に記憶される学習データは、推定部の推定結果の適合性が向上するように、ニューラルネットワークの学習を行う際の、適切な学習データとして利用することができる。
さらに、第5の態様による発明として、前記尤度割出部は、前記火災検知器が前記火災検知信号を出力していないときに、前記推定結果に基づいて前記尤度を割り出し、前記火災検知器が前記火災検知信号を出力していないときの前記推定結果の推定に前記推定部が用いた前記所定期間の画像及び前記推定結果に、前記火災移報信号の不出力との整合性に応じて前記推定結果が適合又は不適合であることを示すラベルを付与して記憶部に記憶させる第2データ生成部をさらに備える火災検知システムが開示される。
第5の態様による発明によれば、例えば、火災検知器が、燃焼炎から放射される特定波長の赤外線を検出して監視領域の火災発生を検出する場合、火災検知器が赤外線を検出し損ねる可能性は極めて低いと考えられる。したがって、火災検知器が火災検知信号を出力していない状態では、監視領域に燃焼炎が存在しないものと類推することができる。よって、この場合、火災移報部から火災移報信号は出力されない。
また、火災検知器が火災検知信号を出力していない状態では、監視領域に燃焼炎が存在しないものと類推されるので、この状態で推定部が推定する燃焼炎の存在確率が高い場合は、推定部による推定結果に問題がある可能性が高いと考えられる。したがって、火災検知器が火災検知信号を出力していない状態で、推定部が推定する燃焼炎の存在確率が高い場合は、推定部の推定結果に基づいて尤度割出部が割り出す尤度は、火災検知信号の不出力との整合性が低い値となるものと類推することができる。
そこで、この場合は、推定部が監視領域の燃焼炎の存在確率を推定するのに用いた監視領域の所定期間の画像、即ち、動画画像と、推定部の推定結果とを、第2データ生成部が、ニューラルネットワークの学習に用いる学習データとして記憶部に記憶させる。この画像に第2データ生成部が付与するラベルは、火災移報信号の不出力との整合性に応じて推定部の推定結果が適合又は不適合であることを示すラベルとなる。火災移報部が火災移報信号を出力していないにも拘わらず、推定部が推定する燃焼炎の存在確率が高いことが、第2データ生成部が不適合のラベルを付与する理由である。
さらに、火災検知器が火災検知信号を出力していない状態で、推定部が推定する燃焼炎の存在確率が低い場合は、推定部による推定結果に問題がない可能性が高いと考えられる。したがって、この場合、推定部の推定結果に基づいて尤度割出部が割り出す尤度は、監視領域の火災発生の状態との整合性が高い値となるものと類推することができる。
以上のようにして、第2データ生成部により記憶部に記憶される学習データも、火災移報信号の出力の有無と推定部の推定結果との整合性が向上するように、ニューラルネットワークの学習を行う際の、適切な学習データとして利用することができる。
また、第6の態様による発明として、前記ニューラルネットワークは、前記所定期間における燃焼炎のゆらぎを画像認識する長・短期記憶ユニット(Long short-term memory、LSTM)ネットワークを中間層に有している火災検知システムが開示される。
第6の態様による発明によれば、監視領域に存在するゆらぎを伴う燃焼炎が、最新の過去所定期間分の監視領域の画像を用いて、ニューラルネットワークの中間層にある長・短期記憶ユニットにおいて抽出される。このため、時間変動要素であるゆらぎを伴う燃焼炎を画像認識により精度良く抽出し、推定部による燃焼炎の存在確率の推定に利用することができる。
さらに、第7の態様による発明として、前記監視領域はトンネル内の空間である火災検知システムが開示される。第7の態様による発明によれば、トンネル内の空間を監視領域とする火災検知において、第1、第2、第3、第4、第5及び第6のうちいずれか1項の火災検知システムと同様の作用、効果を得ることができる。
1 火災検知システム
3 トンネル
5 空間
7 監視領域
9 管理棟
11 火災検知器
13 監視カメラ
15 防災受信盤
17 モニタ盤
19 監視装置
21 表示盤
23 通信線
25 モニタ線
27 CPU
29 ROM
31 RAM
33 外部記憶装置
35 前処理部
37 火災推定部
39 後処理部
41 学習処理部
E 火災尤度値
F 燃焼炎
P 火災確率値
S 火災検知状態値

Claims (7)

  1. 監視領域の所定期間の画像に対するニューラルネットワークの画像認識結果に基づいて、前記監視領域にゆらぎを伴う燃焼炎が存在する確率を推定する推定部と、
    前記監視領域の火災を検知した火災検知器が火災検知信号を出力しているときに、前記確率の推定結果に基づいて、前記監視領域における火災発生の尤度を割り出す尤度割出部と、
    前記尤度が火災発生の判断基準とする火災閾値以上である場合に、前記監視領域における火災発生の報知先に対する火災移報信号を出力する火災移報部と、
    を備える火災検知システム。
  2. 前記尤度が前記火災閾値未満でありかつ前記火災閾値よりも低い確認閾値以上である場合に、前記監視領域の現場における火災発生の確認要求を出力する確認部をさらに備える請求項1に記載の火災検知システム。
  3. 前記火災移報部は、前記確認要求に呼応して前記確認部に入力された確認信号が前記監視領域における火災発生を肯定する内容である場合に、前記火災移報信号を出力する請求項2に記載の火災検知システム。
  4. 前記推定結果の推定に前記推定部が用いた前記所定期間の画像及び前記推定結果に、前記推定結果が不適合であることを示すラベルを付与して、前記ニューラルネットワークの学習データとして記憶部に記憶させる第1データ生成部をさらに備える請求項3に記載の火災検知システム。
  5. 前記尤度割出部は、前記火災検知器が前記火災検知信号を出力していないときに、前記推定結果に基づいて前記尤度を割り出し、前記火災検知器が前記火災検知信号を出力していないときの前記推定結果の推定に前記推定部が用いた前記所定期間の画像及び前記推定結果に、前記火災検知信号の不出力との整合性に応じて前記推定結果が適合又は不適合であることを示すラベルを付与して記憶部に記憶させる第2データ生成部をさらに備える請求項2〜4のいずれか1項に記載の火災検知システム。
  6. 前記ニューラルネットワークは、前記所定期間における燃焼炎のゆらぎを画像認識する長・短期記憶ユニット(Long short-term memory、LSTM)ネットワークを中間層に有している請求項1〜5のいずれか1項に記載の火災検知システム。
  7. 前記監視領域はトンネル内の空間である請求項1〜6のいずれか1項に記載の火災検知システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115100838A (zh) * 2022-05-31 2022-09-23 杭州鸿泉物联网技术股份有限公司 车辆起火预警方法、装置、设备、介质及计算机程序产品

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CN115100838A (zh) * 2022-05-31 2022-09-23 杭州鸿泉物联网技术股份有限公司 车辆起火预警方法、装置、设备、介质及计算机程序产品

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