JP2021156783A - セメント組成物の品質管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セメント組成物の流動性を常時把握できるようにする。【解決手段】傾斜部を流れるセメント組成物の流動状態を測定計で測定する測定ステップと、閾値を設定する閾値設定ステップと、前記測定計の出力と、前記閾値とを比較することによって、前記セメント組成物の良否を判定する判定ステップと、を有する。【選択図】図11

Description

本発明は、セメント組成物の品質管理方法に関する。
コンクリート(セメント組成物の一例)は、時間の経過と共に流動性が低下する。流動性が低下すると、不具合(充填不良、豆板、配管閉塞など)の原因となる。そこで、コンクリートの流動性を評価するためにスランプ(又はスランプフロー)試験が行われている。また、特許文献1では、ミキサに凹部を設け、コンクリートを練り混ぜる際に凹部に入り込んだコンクリートの画像を撮影し、撮影した画像に基づいて流動性を推定している。
特開2019−124650号公報
スランプ試験は、現場において特定のタイミング(例えば30分間隔)で行う必要があるため、コンクリート(セメント組成物)の流動性を常時把握することができなかった。特許文献1の方法においても、コンクリートの流動性を常時把握することは困難であり、また、この方法ではドラムの改造が必要であるため、汎用的な利用ができなかった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、セメント組成物の流動性を常時把握できるようにすることにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、傾斜部を流れるセメント組成物の流動状態を測定計で測定する測定ステップと、閾値を設定する閾値設定ステップと、前記測定計の出力と、前記閾値とを比較することによって、前記セメント組成物の良否を判定する判定ステップと、を有することを特徴とするセメント組成物の品質管理方法である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、セメント組成物の流動性を常時把握することができる。
コンクリートの施工方法の一例を示す概略説明図である。 本実施形態における測定部30の概略構成図である。 プローブ35の構成を示す概略断面図である。 図4A〜図4Cは、レーザー変位計34によるコンクリート天端高さの測定方法の説明図である。 図5Aは、スランプが大きい場合の各測定データを示す図である。図5Bはスランプが小さい場合の各測定データを示す図である。 スランプと荷重との関係を示す図である。 スランプとコンクリートの天端高さとの関係を示す図である。 スランプとコンクリートの流速との関係を示す図である。 コンクリートの天端高さと、荷重との関係を示す図である。 比較例におけるコンクリートの流動性の管理方法のフロー図である。 本実施形態におけるコンクリートの流動性の管理方法のフロー図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
傾斜部を流れるセメント組成物の流動状態を測定計で測定する測定ステップと、閾値を設定する閾値設定ステップと、前記測定計の出力と、前記閾値とを比較することによって、前記セメント組成物の良否を判定する判定ステップと、を有することを特徴とするセメント組成物の品質管理方法が明らかとなる。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、セメント組成物の流動性を常時把握することができる。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記閾値は、基準セメント組成物のスランプに対する流動状態に基づいて、定められることが望ましい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、適切な閾値を設定することができる。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記流動状態は、流動荷重であり、前記測定計は、荷重計であり、前記荷重計を含み、前記傾斜部を流れる前記セメント組成物に挿入された荷重検出部を有し、前記荷重検出部は、前記セメント組成物から受ける圧力に応じた信号を出力するようにしてもよい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、荷重検出部がセメント組成物から受ける圧力(荷重)によって、セメント組成物の流動性を評価することができる。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記荷重検出部は、前記セメント組成物に挿入される筒体と、一端側が前記傾斜部に固定され、他端側が前記筒体に挿入された板部材と、を有し、前記荷重計は、前記筒体と前記板部材との間に設けられ、前記筒体が前記セメント組成物によって受ける前記圧力に応じて前記信号を出力することが望ましい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、傾斜部を流れるセメント組成物から受ける荷重を測定することができる。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記筒体は円筒であることが望ましい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、セメント組成物の流れがスムーズになる。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記流動状態は、流動高さであり、
前記測定計は、前記傾斜部を流れる前記セメント組成物の高さを測定するものであってもよい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、セメント組成物の高さによって流動性を評価することができる。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記傾斜部を流れる前記セメント組成物に障害物が挿入されており、前記測定計は、前記障害物よりも前記セメント組成物の流動方向の上流側に配置されていることが望ましい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、障害物の前方にセメント組成物が堆積しやすくなるので、流動性を評価しやすい。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記障害物よりも前記セメント組成物の前記流動方向の下流側にも前記測定計が配置されていることが望ましい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、評価の精度を高めることができる。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記流動状態は流動速度であり、前記測定計は、前記傾斜部を流れる前記セメント組成物の速度を測定するものであってもよい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、セメント組成物の流動速度によって流動性を評価することができる。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記測定計は、ドップラー方式の非接触型センサであることが望ましい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、簡易に流動速度を測定することができる。
かかるセメント組成物の品質管理方法であって、前記セメント組成物の打設時の供給速度に応じて、前記閾値を変更することが望ましい。
このようなセメント組成物の品質管理方法によれば、供給速度に適した閾値を設定することができる。
===本実施形態===
<コンクリートの施工について>
図1は、コンクリートの施工方法の一例を示す概略説明図である。図1では、コンクリートの打設現場に、生コン車10と、ポンプ車20が配車されている。なお、生コン車のことを、ミキサー車、アジデータトラックともいう。
生コン車10は、コンクリートの製造プラントで受け渡されたコンクリートの材料を練り混ぜながら打設現場まで搬送する車である。生コン車10は、ドラム12とシュート14(傾斜部に相当)を備えている。
ドラム12は、生コンクリート(以下、単にコンクリートともいう)を積載するための略円筒状の容器である。ドラム12は、生コン車10の走行中も常に回転し続けてコンクリートの材料を練り混ぜる。これにより、骨材や水の分離を防ぎ、コンクリートを均質に保っている。
シュート14は、ドラム12内のコンクリートを目的の荷降位置へ導く(吐出する)ための部材であり、ドラム12の後方において傾斜を有して設けられている。また、本実施形態のシュート14には、測定部30(後述)が設けられている。
ポンプ車20は、生コン車10によって現場に輸送されたコンクリートを打設場所まで圧送するための車である。ポンプ車20は、ホッパ22と、ポンプ24と、コンクリート供給管26を備えている。
ホッパ22は、ポンプ車20の後方に設けられており、生コン車10のシュート14と対向するように配置される。そして、ホッパ22は、生コン車10シュート14から吐出されたコンクリートを受け取る。
ポンプ24は、例えば、2連シリンダー型の往復動ポンプであり、ホッパ22からシリンダー(不図示)に供給されたコンクリートを、シリンダーから押し出すための油圧力を発生する。そして、ポンプ24は、シリンダー内のコンクリートをコンクリート供給管26内に高圧で圧送する。
コンクリート供給管26は、ポンプ24の駆動によってシリンダーから押し出されたコンクリートを、打設場所(型枠など)に送る管状の部材である。
生コン車10のシュート14から、ポンプ車20のホッパ22に受け渡されたコンクリートは、ポンプ24の駆動により、コンクリート供給管26を通って、型枠などに打設される。
<測定部30について>
図2は、本実施形態における測定部30の概略構成図である。また、図3は、円筒形の荷重計(以下、プローブ)35の構成を示す概略断面図である。
図2に示すように、生コン車10のシュート14には測定部30が設けられている。この測定部30は、コンクリートの流動状態(本実施形態ではシュート14を流れるコンクリートの流動状態)を測定するものである。なお、本実施形態の測定部30は、シュート14に着脱可能であり、配車された生コン車10のシュート14に取り付けることができる。ただし、これには限らず、生コン車10のシュート14に測定部30が予め取り付けられていてもよい。また、シュート14以外の部材に取り付けてもよい。
図2に示すように、本実施形態の測定部30は、シュート14に固定された一対のL字アングル31と、鉄板32と、マグネットスタンド33と、レーザー変位計34と、プローブ35とを備えている。なお、図2において、各部材の位置を説明する際には、シュート14に対して、L字アングル31が配置されている側を上とし、その反対側を下とする。
L字アングル31は、断面がL字状の鋼材(山形鋼)である。一対のL字アングル31は、間にプローブ35の鋼材352(後述)を挟んだ状態で、外面同士が対向するように配置され、万力などによって固定されている。また、一対のL字アングル31は、万力などによってシュート14に固定されている。
鉄板32は、細長い平板であり一対のL字アングル31の下面に固定されている。より具体的には、鉄板32は長手方向がコンクリートの流れ方向(流動方向に相当)に沿うように配置されており、長手方向の略中央部分が一対のL字アングル31の下面に固定されている。
マグネットスタンド33は、鉄板32の上にレーザー変位計34を固定するための部材(保持具)であり、鉄板32の長手方向の両端にそれぞれ設けられている。
プローブ35(荷重検出部および障害物に相当)は、図3に示すように円筒350と、鋼材351と、鋼材352と、荷重計353(測定計に相当)とを備えている。
円筒350(筒体に相当)は、断面が円形の筒状部材である。なお、断面は円形には限られず、他の形状(例えば、三角形や四角形)の筒状の部材であってもよい。ただし、本実施形態のように断面を円形(すなわち円筒)にすると、コンクリートに挿入した際のコンリートの流れがよりスムーズになる。また、荷重計353を用いずに、レーザー変位計34でコンクリート高さのみ測定する場合、コンクリートの流れの障害物となるものであればよい。例えば、筒状(筒体)でない円柱や角柱であってもよい。また、鉄筋等でもよい。
鋼材351は、荷重計353を円筒350の内面に取り付けるための部材である。このため、鋼材351において、円筒350と対向する面は、円筒350の内面形状に沿った形状(曲線状)に設けられており、鋼材351は、円筒350の内面に固定されている。なお、円筒350の断面が円形ではなくて三角形や四角形であり、直線状の部分(平面)に取り付ける場合、鋼材351を用いずに、直接荷重計353を取り付けてもよい。
鋼材352(板部材に相当)は、板状の部材であり、図3に示すように、下端側が円筒350の中に配置されるとともに、上端側が円筒350よりも上方に延出して、一対のL字アングル31に挟まれて固定されている。換言すると、鋼材352は、シュート14に固定されている。
荷重計353は、円筒350に固定された鋼材351と、シュート14に固定された鋼材252の間に挟まれて設けられている。そして、荷重計353は、円筒350がコンクリートから圧力を受けると、その圧力に応じた信号を出力する。換言すると、荷重計353は、シュート14を流れるコンクリートの荷重(流動荷重に相当)を測定する。
レーザー変位計34は、シュート14を流れるコンクリートと対向するように、マグネットスタンド33に取り付けられている。また、レーザー変位計34は、コンクリートの流れ方向(流動方向)において、プローブ35よりも上流側と下流側にそれそれぞれ設けられている。このうち、上流側に設けられたレーザー変位計34をレーザー変位計34Aともいい、下流側に設けられたレーザー変位計34をレーザー変位計34Bともいう。
レーザー変位計34は、レーザー照射部(不図示)と反射レーザー受信部(不図示)とを有し、レーザー照射部から照射されて測定対象物によって反射されたレーザーを、反射レーザー受信部で受信することによって、測定対象物までの距離を測定するものである。本実施形態においてレーザー変位計34は、シュート14を流れるコンクリートの天端高さ(流動高さに相当)を測定する。
図4A〜図4Cは、レーザー変位計34によるコンクリート天端高さの測定方法の説明図である。
図4Aに示すように、シュート14にコンクリートが流れていない状態で、各レーザー変位計34とシュート14底部との距離を測定しておく。図4Aでは上流側(レーザー変位計34A)および下流側(レーザー変位計34B)とも距離(測定値)はd1である。
図4Bに示すように、シュート14にコンクリートが流れている状態で、かつ、スランプが大きい場合、コンクリートは、柔らかくて液体のように流れる。このため、プローブ35が受ける荷重は小さく、コンクリートの天端高さは低くなる。図4Bでは上流側(レーザー変位計34A)の測定値はd2(<d1)、下流側(レーザー変位計34B)の測定値はd2´(<d1)である。この場合、コンクリートの天端高さは、上流側はd1−d2、下流側はd1−d2´で求められる。スランプが大きい場合、図4Bのように上流側の測定値(d2)と下流側の測定値(d2´)の差が小さく、上流側の天端高さと下流側の天端高さの差も小さい。
また、図4Cに示すように、シュート14にコンクリートが流れている状態で、かつ、スランプが小さい場合、プローブ35が障害物となり、コンクリートはプローブ35の前方(流れの上流側)に堆積しやすくなる。このため、プローブ35が受ける荷重は大きく、プローブ35の前方(上流側)のコンクリートの天端高さは高くなる。図4Cでは下流側(レーザー変位計34B)の測定値d3´(<d1)に対して上流側(レーザー変位計34A)の測定値はd3(<d3´)となっている。この場合も、コンクリートの天端高さは、上流側はd1−d3、下流側はd1−d3´で求められる。スランプが小さい場合、図4Cのように上流側の測定値(d3)が下流側の測定値(d3´)よりも小さくなる。すなわち、上流側の天端高さが高くなりやすい。
また、ここでは図示していないが、ドップラー方式の非接触型流速計(例えば、横河電子機器株式会社製のWJ7661形RYUKAN)を用いて、シュート14を流れるコンクリートの流速(流動速度に相当)を測定することもできる。この非接触型流速計は、電波(マイクロ波)を使用して河川などの流速を測定するものであるが、コンクリートの流れにも適用可能である。なお、非接触型流速計はシュート14の傾斜(コンクリートの流れ)に対して垂直に配置することが望ましいが、垂直に配置できない場合は、補正を行なえばよい。
荷重計353やレーザー変位計34(および非接触型流速計)の出力は、ケーブル(有線)あるいは無線などの通信手段を介して、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット端末などの端末装置(不図示)に送信される。この端末装置は、データやプログラムを記憶する記憶部、プログラムに基づいて各種演算を行う演算部、測定データ(波形など)を表示する表示部、音や発光などで警告を発生する警告発生部などを有している。そして、端末装置は、測定したデータの管理を行うとともに、測定値が所定値(閾値)に達すると警告を発生する。
<スランプと各種測定データとの関係について>
図5Aは、スランプが大きい場合(ここでは24.5cm)の各測定データの一例を示す図であり、図5Bはスランプが小さい場合(ここでは9cm)の各測定データの一例を示す図である。
図5A、図5Bともに上から、荷重、高さ(コンクリート天端高さ)、流速の順に並んでいる。また、各グラフの横軸は時間である。なお、荷重は、プローブ35の荷重計353による測定値であり、高さは、レーザー変位計34(上流側のレーザー変位計34Aおよび下流側のレーザー変位計34B)の測定値から求められた値(コンクリートの天端高さ)である(図4B、図4C参照)。また、流速は、シュート14を流れるコンクリートをドップラー方式の非接触型流速計などで測定した値である。
スランプが大きい場合、コンクリートが柔らかくて流れやすいので、図5Aに示すように、荷重が小さく、高さが低く、流速が早い。
これに対し、スランプ小さい場合、コンクリートが硬くなるため、荷重(プローブ35の荷重計353がコンクリートから受ける力)が大きくなる。また、高さが図5Aよりも高くなっており、特に、上流側(レーザー変位計34A)の値が大きくなっていることがわかる。また、コンクリートが硬くなると流れにくくなるので、流速が図5Aよりも小さくなっている。
また、図6は、スランプと荷重との関係を示す図であり、図7は、スランプとコンクリートの天端高さとの関係を示す図である。なお、図7では、シュート14を流れるコンクリートのプローブ35よりも上流側の天端高さ(すなわち、レーザー変位計34Aの測定値)を示している。また、図8は、スランプとコンクリートの流速との関係を示す図であり、図9は、コンクリートの天端高さと、荷重との関係を示す図である。各図において、圧送速度ごとの測定結果を示している。なお、圧送速度とは、ポンプ車20からコンクリートを圧送する際の速度であり、ポンプ車20において設定することができる。この圧送速度に応じて、生コン車10からポンプ車20にコンクリートを供給することが必要になるため、圧送速度は、生コン車10からポンプ車20へのコンクリートの供給速度と相関がある。つまり、圧送速度の値が大きいほど、生コン車10からポンプ車20へのコンクリートの供給速度が大きいことになる。
図6に示すように、スランプが大きいと、荷重は小さく、スランプが小さいと荷重は大きい。また、圧送速度(供給速度)が大きいほど、荷重は大きくなっている。
また、図7に示すように、スランプが大きいと、コンクリートの天端高さは低く、スランプが小さいと、天端高さは高い。また、圧送速度(供給速度)が大きいほど、天端高さが高くなっている。
また、図8に示すように、スランプが大きいと、シュート14を流れるコンクリートの流速が早く、スランプが小さいと流速が遅い。なお、スランプが大きい場合は、圧送速度(供給速度)による流速の差が大きいが、スランプが小さくなると、圧送速度による流速の差が小さくなり、スランプ9.5では、圧送速度にかかわらず、ほぼ同じ流速になっている。
また、図9より、高さと荷重には相関があることがわかる。つまり、コンクリートの流動状態の測定は、荷重と高さのどちらかのみでもよい。また、図5A、図5Bより、流速も荷重や高さに相関があるといえる。
このように、スランプと各計測値には相関があるため、コンクリートの受け入れ時のスランプと、計測データとの関係を、AI等で学習させておくことで、以降の計測値をスランプの値に換算(対応)させることができる。
<コンクリートの流動性の管理方法について>
(比較例)
本実施形態について説明する前に、測定部30を用いない一般的な管理方法(比較例)について説明する。
図10は、比較例におけるコンクリートの流動性の管理方法(品質管理方法)のフロー図である。
まず、コンクリートの発注を行なう(S201)。そして、生コン車10が現場に到着すると(S202)、受入検査を行う(S203)。受入検査が不合格の場合(S203でNO)、コンクリートの返却・廃棄を行ない(S204)、コンクリートの発注を行うステップS201を再度実行する。なお、受入検査が不合格とは、スランプや空気量が所定の基準を満たさない場合である。例えば、スランプ18cmのコンクリートを発注し、合格範囲が±2.5cmの場合、スランプ21cmは不合格となり、プラントに返却(あるいは廃棄)する。
受入検査が合格の場合(S203でYES)、生コン車10とポンプ車20を使って、コンクリートの打込みを開始する(S205)。また、適宜のタイミング(例えば30分間隔)で、スランプ試験を行う(S206)。スランプ試験の結果、流動性がNG(不合格)であれば(S207でNO)、残っているコンクリートの返却・廃棄を行ない(S204)、コンクリートの発注を行うステップ(ステップS201)に戻る。スランプ試験の結果、流動性がOK(合格)であれば(S207でYES)、打ち込みが完了か否かの判断を行う(ステップ208)。打ち込みが完了していなければ(S208でNO)、コンクリートの打込みを続けつつ、適宜のタイミングでスランプ試験を行う。ステップS208でコンクリートの打込みが完了と判定されれば(S208でYES)、コンクリートの打込みを終了する。
この比較例の場合、適宜のタイミング(例えば、30分間隔)でスランプ試験を行なうことでコンクリートの流動性を繰り返し評価している。この場合、スランプ試験の回数が多いほど品質の信頼性が担保されるが、手間がかかる。また、リアルタイムで流動性を管理するためには、何度も試験を行うことになるため、実質不可能である。また、生コン車10のシュート14を流れるコンクリートの状態(流動性)を目視で確認することもできるが、主観的であり、また、専任の人員を配置する必要がある。
(本実施形態)
図11は、本実施形態におけるコンクリートの流動性の管理方法(品質管理方法)のフロー図である。本実施形態では、スランプが所定値(例えば9.0cm)を下回った場合に警告を発生するようにしている。なお、以下では荷重を測定する場合について説明するが、コンクリートの天端高さや流速を測定する場合も同様に管理することができる。
ステップS101〜S105はそれぞれ、比較例のステップS201〜205に対応しているので、説明を省略する。本実施形態では、生コン車10が現場に到着すると、生コン車10のシュート14に測定部30を着装する(S106)。なお、予め測定部30を生コン車10のシュート14に取り付けておいてもよい。また、コンクリートの流速を計る場合は、シュート14(すなわちコンクリートの流路)の近くに、ドップラー方式の非接触型流速計を配置する。
コンクリートの打込みが開始すると同時に、荷重計353による波形の計測を開始し(S107)、受入れ検査結果(スランプ)と計測波形(荷重)を、AI(機械学習をなど)を用いてキャリブレーションし(S108)、基準値を得る。すなわち、基準コンクリート(基準セメント組成物に相当)のスランプと、荷重との対応付けを行う。そして、警告を行うための閾値を設定する(S109:閾値設定ステップに相当)。例えば、図6より荷重とスランプは概ね線形の関係があるため、データの蓄積があれば、AI等によりスランプが9.0となる荷重(閾値)を設定できる(スランプの低下量に対する荷重の増加量が推定できる)。この閾値は、端末装置(不図示)の記憶部などに記憶される。なお、図6より、荷重は、ポンプ車20へのコンクリートの供給速度(圧送速度)に依存しているので、供給速度に応じて、閾値を変更することが望ましい。
その後も、シュート14を流れるコンクリートの流動性(ここでは荷重)を荷重計353により確認(測定)する(S110:測定ステップに相当)。端末装置は、記憶した閾値(例えば、スランプ9.0に対応する荷重の閾値)と、荷重計353の出力(測定データ)とを比較し、測定値が閾値に達していないか(閾値よりも小さいか)の判定を行う(S111:判定ステップに相当)。測定値が閾値(例えばスランプ9.0に相当する値)に達すると(S111でNO)、端末装置は音を発生させるなどの警告を行なう。この警告があれば、(S112でYES)、残りのコンクリートの返却・破棄を行うステップS104を実行する。
ステップS111で測定値が閾値に達していない場合(S111でYES)、又は、ステップS112で警告がない場合(S112でNO)、打ち込みが完了か否かの判定を行う(ステップS113)。打込みが完了ではない場合(S113でNO)、ステップS110に戻り、測定および比較を継続する。一方、打込みが完了の場合(S113でYES)、コンクリートの打込み及び測定を終了する。
以上、説明したように、本実施形態では、生コン車10のシュート14に測定部30(荷重計353)を取り付けている。そして、シュート14を流れるコンクリートの流動状態(荷重)を荷重計353で測定するステップ(S110)と、閾値を設定するステップ(S109)と、荷重計353の出力と、閾値とを比較することによって、コンクリートの良否を判定するステップ(S111)を行っている。
これにより、コンクリートの流動性(この例では荷重)を自動計測でき、リアルタイミングで、コンクリートの流動性を管理することができる。
なお、本実施形態では、生コン車10のシュート14を流れるコンクリートの荷重を測定する場合について説明したが、コンクリートの天端高さや流速を測定してもよい。この場合も同様に閾値を設けて、測定値と閾値を比較するようにすればよい。また、荷重と高さと流速を組み合わせてコンクリートの流動性を評価するようにしてもよい。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
前述の実施形態では、コンクリートの流動性を管理する場合について例示したが、これには限られず、他のセメント組成物(例えばモルタル)にも適用できる。
また、前述の実施形態では、生コン車10のシュート14を流れるコンクリートの状態を測定していたが、シュート14には限られず、傾斜している部材にコンクリートを流して同様の測定をしてもよい。例えば、生コン車10のシュート14と、ポンプ車20のホッパ22との間に、傾斜面(傾斜部に相当)を有する部材を配置し、当該部材に測定部30を設けて、傾斜面を流れるコンクリートの流動状態を測定してもよい。
また、前述の実施形態では、コンクリート高さを測定するレーザー変位計34として、プローブ35よりも上流側のレーザー変位計34Aと、プローブ35よりも下流側のレーザー変位計34Bを設けていたが、少なくともレーザー変位計34Aがあればよい。ただし、本実施形態のようにプローブ35の上流側と下流側にそれぞれレーザー変位計34を設けると、評価の精度を高めることができる。また、レーザー変位計34を3つ以上設けてもよい(例えば、プローブ35とレーザー変位計34Bとの間にさらにレーザー変位計を設けてもよい)。
10 生コン車、12 ドラム、14 シュート、
20 ポンプ車、22 ホッパ、24 ポンプ、26 コンクリート供給管、
30 測定部、31 L字アングル、32 鉄板、
33 マグネットスタンド、34 レーザー変位計(測定計)、
34A レーザー変位計、34B レーザー変位計、
35 プローブ(荷重検出部、障害物)、
350 円筒(筒体)、351 鋼材、352 鋼材(板部材)、
353 荷重計(測定計)、

Claims (11)

  1. 傾斜部を流れるセメント組成物の流動状態を測定計で測定する測定ステップと、
    閾値を設定する閾値設定ステップと、
    前記測定計の出力と、前記閾値とを比較することによって、前記セメント組成物の良否を判定する判定ステップと、
    を有することを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  2. 請求項1に記載のセメント組成物の品質管理方法であって、
    前記閾値は、基準セメント組成物のスランプに対する流動状態に基づいて、定められる、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のセメント組成物の品質管理方法であって、
    前記流動状態は、流動荷重であり、
    前記測定計は、荷重計であり、
    前記荷重計を含み、前記傾斜部を流れる前記セメント組成物に挿入された荷重検出部を有し、
    前記荷重検出部は、前記セメント組成物から受ける圧力に応じた信号を出力する、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  4. 請求項3に記載のセメント組成物の品質管理方法であって、
    前記荷重検出部は、
    前記セメント組成物に挿入される筒体と、
    一端側が前記傾斜部に固定され、他端側が前記筒体に挿入された板部材と、
    を有し、
    前記荷重計は、前記筒体と前記板部材との間に設けられ、前記筒体が前記セメント組成物によって受ける前記圧力に応じて前記信号を出力する、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  5. 請求項4に記載のセメント組成物の品質管理方法であって
    前記筒体は円筒である、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  6. 請求項1又は請求項2に記載のセメント組成物の品質管理方法であって、
    前記流動状態は、流動高さであり、
    前記測定計は、前記傾斜部を流れる前記セメント組成物の高さを測定する、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  7. 請求項6に記載のセメント組成物の品質管理方法であって、
    前記傾斜部を流れる前記セメント組成物に障害物が挿入されており、
    前記測定計は、前記障害物よりも前記セメント組成物の流動方向の上流側に配置されている、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  8. 請求項7に記載のセメント組成物の品質管理方法であって、
    前記障害物よりも前記セメント組成物の前記流動方向の下流側にも前記測定計が配置されている、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  9. 請求項1又は請求項2に記載のセメント組成物の品質管理方法であって、
    前記流動状態は流動速度であり、
    前記測定計は、前記傾斜部を流れる前記セメント組成物の速度を測定する、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  10. 請求項9に記載のセメント組成物の品質管理方法であって、
    前記測定計は、ドップラー方式の非接触型センサである、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
  11. 請求項1乃至請求項10の何れかに記載のセメント組成物の品質管理方法であって、
    前記セメント組成物の打設時の供給速度に応じて、前記閾値を変更する、
    ことを特徴とするセメント組成物の品質管理方法。
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