JP2021156419A - 水素充填システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池用途の燃料としてタンクへ充填する水素充填システムにおいて、プレクール設備に水素ガスを冷却するためのボルテックスチューブを用い、かつ、ボルテックスチューブの温端側で発生する水素ガスのガス量を低減できるようにする水素充填システムを提供すること。【解決手段】燃料電池用途の燃料としてタンク5へ充填する水素ガスを冷却するためのプレクール設備に用いるボルテックスチューブ20に、外部の冷却手段3と熱除去回路を介して接続される熱除去手段26を設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池車等へ水素燃料を充填する水素充填システムに関し、特に、水素充填システムにおける熱プロセス技術に関するものである。
従来の水素ステーションは、図1(a)に示すように、普通車クラスの燃料電池自動車(以下、「FCV」という。)の場合、燃料である水素ガスを、FCVに装備された車載の水素ガスタンク(普通車クラスの場合では、容積約155L。)(以下、「FCVタンク」という。)に対して70MPa(G)(又は87.5MPa(G))まで高圧充填する設備として設計、建設、運用されている。
現在、この充填に対する設計上の指標として、約3分で70MPa(G)(又は87.5MPa(G))(水素質量で約5kg相当)まで充填を完了することが掲げられている。
一般的に、水素ステーションでは、充填される水素ガスは、圧縮機等の昇圧手段を用いて約82MPa(G)(又はそれ以上)まで昇圧され、一旦、高圧の蓄圧器に蓄えられる。そして、この高圧の水素ガスを、一次側(蓄圧器)からの差圧により充填先であるFCVタンクへ差圧充填する操作が行われている。
現在は、まだ市場からの要求需要が不十分で、充填運転頻度が少ないこともあり、一次側に設けられた蓄圧器からのバッチ的な差圧充填であるが、将来においては全量圧縮機による連続運用に近いガス供給プロセスを考える必要もある。
ところで、高圧である水素ガスの充填操作自体は、閉空間であるFCVタンクに対して連続流入する水素ガスによる非定常的な断熱圧縮過程となるため、充填されたガス圧力の上昇と共に水素FCVタンクのガス温度が上昇する。現在のFCVタンクは、その構造上、耐高圧の特殊樹脂が用いられているため、その固着用接着剤の耐熱温度の関係から、充填時における上限温度が安全上85℃に定められている。現状では、FCVタンクに対する充填操作を85℃以下で終えるために、充填する水素ガスをあらかじめ−40℃まで冷却(プレクール)し、FCVタンクへ供給する仕組みが取られている。そのため、水素ステーションには高圧水素ガスの冷却のためにプレクール設備が設けられている。このプレクール設備は、−45℃クラスの外部冷凍設備で発生させた低温流体を介した熱交換器により、間接的に水素ガスを−40℃程度に冷却するものが一般的である。
プレクール設備は、図1(a)に示すように、高圧水素ガスと低温のブラインを熱交換させるプレクーラ熱交換器、プレクーラにブラインを循環させる回路、ブラインを所定温度まで冷凍冷却するプレクール冷凍設備、その除熱部等から構成されている。
このようなプレクール冷凍設備、すなわち、外部冷凍機を必要とする従来の水素ステーションにおいては、電力等の外部エネルギで高圧に圧縮した水素ガスをFCVタンクへ充填の際に、再び外部エネルギを用いて間接的に冷凍・冷却するため、熱プロセス上の観点から非常に無駄の多いシステムになっている。このプレクール冷凍設備は、普通車クラスのFCVを対象とした平均的な水素ステーションでは、約30kWの設備容量に相当している。このため、プレクール冷凍機設備や空冷チラー等の補機類の消費電力が水素ステーションのオペレーションコストの観点からも改善の余地があった。
ところで、本件出願人は、先に、プレクール設備の改良型として、図1(b)に示すように、膨張タービン6を組み込み、膨張タービン6で寒冷を発生させることで、プレクール冷凍設備を使わない新方式(膨張タービン方式)を提案した(特許文献1参照。)。
この膨張タービン方式は、普通車クラスのFCVを対象とした平均的な水素ステーションの処理量を元に計画すると、処理する水素ガスの質量流量が比較的小流量のため、膨張タービン自体が非常に小型になり、製作上の精密性や有効的な効率確保の点で課題があった。また、この膨張タービンは、非常に高速回転となることから、システム内に高速回転機械を含ませることは機械としての信頼性を確保することが前提となっていた。
また、プレクール設備にボルテックスチューブ(渦流管装置。圧縮気体をチューブ内に供給し、チューブ内でガスを高速回転させ、一端(冷端)側から中心流(二次旋回流)形態で流動する冷気体を取り出し、他端(温端)側から外周旋回流(一次旋回流)形態で流動する温気体をスロットルバルブを介して取り出すようにしたもの。)を用い、ボルテックスチューブの冷端側で発生した水素ガスを充填ガスに用いる方式(ボルテックスチューブ方式)が提案されている(例えば、特許文献2〜3参照。)。
このボルテックスチューブ方式は、特許文献2に開示された構成では、ボルテックスチューブの温端側で発生した水素ガスを冷却・加圧して貯留タンクに戻すため、コンプレッサ等を駆動するエネルギが必要となるという課題があった。
また、特許文献3に開示された構成では、ボルテックスチューブの温端側で発生した水素ガスを冷却した後、冷端側で発生した水素ガスと共に充填ガスに用いるようにしているため、充填ガスの制御方式が複雑になるという課題があった。
また、ボルテックスチューブの温端側を徐熱後に充填ガス側に合流させタンク充填する案も提示されているが、これでは、タンク側に送られる合流ガス自体のエンタルピ(温度)が十分に下がらない課題があった。
特許第6231245号公報 実公平7−50639号公報 特開2007−309375号公報
このように、従来のプレクール設備を備えた水素ステーションにおいては、以下の課題があった。
(1)従来の水素ステーション(図1(a))では、−45℃クラスの冷凍設備や、それに付随する、低温ブライン配管、プレクール熱交換器が必要となり、プラント設備が複雑かつ高コストとなっていた。
(2)従来の水素ステーション(図1(a))では、プラントの運用上−45℃クラスの冷凍設備の動力が必要であった。
(3)従来の水素ステーション(図1(a))では、プラント設置面積が大きくなり、建設コストも高い。
(4)従来の水素ステーション(図1(a))では、プラント保守費用として−45℃冷凍設備廻りの、法的な定期保守検査が義務付けられている。
(5)従来の水素ステーション(図1(a))では、将来の燃料電池バス、トラック等の大型車両の充填設備(普通車用の約4倍)への拡張性が悪い(−45℃冷凍設備も4倍の容量の設備を組み込まなければならない。)。
(6)膨張タービン方式の高圧水素充填システムの水素ステーション(図1(b))では、上記(1)〜(5)の課題は解決できるが、普通車クラスのFCVを対象とした平均的な水素ステーションの処理量を元に計画すると、処理する水素ガスの質量流量が比較的小流量のため、膨張タービン自体が非常に小型になり、製作や効率の点で課題があった。
(7)膨張タービン方式の高圧水素充填システムの水素ステーション(図1(b))では、上記(1)〜(5)の課題は解決できるが、膨張タービンは、非常に高速回転となることから、システム内に高速回転機械を設けるために十分な信頼性を確保する必要があった。
(8)ボルテックスチューブ方式では、ボルテックスチューブの温端側で発生した水素ガスの抽気割合が多い運用(全体の30〜40%)が通常であり、冷端側で発生させる水素ガスの温度降下やガス量に限界があり、ボルテックスチューブの温端側で発生した水素ガスを冷却・加圧して貯留タンクに戻すようにすると、コンプレッサ等を駆動するエネルギが必要となる。
(9)ボルテックスチューブ方式では、ボルテックスチューブの温端側で発生した水素ガスの抽気割合が多い運用(全体の30〜40%)が通常であり、冷端側で発生させる水素ガスの温度降下やガス量に限界があり、ボルテックスチューブの温端側で発生した水素ガスを冷却した後、冷端側で発生した水素ガスと共に充填ガスに用いるようにすると、充填ガスの制御方式が複雑になる。
(10)ボルテックスチューブ方式で用いられる一般的なボルテックスチューブは、ボルテックスチューブ内を中心流(二次旋回流)形態で流動する冷気体と、外周旋回流(一次旋回流)形態で流動する温気体との界面近傍で乱れが生じることによって、互いに内部接触する部分でエネルギ効率が低下する。
(11)ボルテックスチューブ方式で温端ガスを冷却して再度充填ガスへ合流させる方式も提案されているが、この方式では、合流後のタンクへの供給ガスのエンタルピ(温度)が温単ガス分上昇するため、そのままでは−40℃以下にすることは難しい。
(12)ボルテックスチューブ方式で温端ガスを冷却して再度充填ガスへ合流させる方式も提案されているが、この方式では、本発明に対して徐熱に必要な伝熱面積が大きくなる。理由としては、配管内側熱伝達係数は配管内部の熱伝達係数は内部流体の流速の0.8乗に比例するが、ボルテックスチューブは内部渦流が高速回転(100万rpm)であり、その内壁接流速は400〜600m/sに達するのに対し、通常の温単ガス抽気後の配管内部ガス流速はせいぜい20〜30m/sであるたり、コンパクトな徐熱構造を提供することが難しい。
本発明は、上記従来のプレクール設備を備えた水素ステーションの有する問題点に鑑み、燃料電池用途の燃料としてタンクへ充填する水素充填システムにおいて、プレクール設備に水素ガスを冷却するためのボルテックスチューブを用い、かつ、ボルテックスチューブの温端側で抽気する水素ガスのガス量を低減できるようにする水素充填システムを提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、ボルテックスチューブの外周旋回流(一次旋回流)と中心流(二次旋回流)との界面近傍での乱れによるエネルギ効率の低下を解消できるようにする水素充填システムを提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するため、本発明の水素充填システムは、燃料電池用途の燃料としてタンクへ充填する水素ガスを冷却するためのボルテックスチューブを用いたプレクール設備を備えた水素充填システムにおいて、前記ボルテックスチューブに、外部の冷却手段と熱除去回路を介して接続される熱除去手段を設けたことを特徴とする。
すなわち、本発明の水素充填システムは、水素ステーション等の高圧水素充填プロセスに適するようにボルテックスチューブ本体(高温部)から徐熱し、結果として冷端のガス温度を通常よりさらに降下させるようにすることを最大の特徴点としている。なお、既存例のような、ボルテックスチューブの温端出口ガスの徐熱を後段で行う場合には、徐熱伝熱性能が劣る上に、コンパクトな徐熱構造を提供することが難しいものとなる。
この場合において、前記ボルテックスチューブの熱除去手段が、伝熱促進構造を備えてなるようにすることができる。
また、上記第2の目的を達成するため、本発明の水素充填システムは、前記ボルテックスチューブが、中心流と外周旋回流を仕切る二重管構造を備えてなるようにすることができる。
また、前記ボルテックスチューブを、複数、直列に接続してなるようにすることができる。
本発明の水素充填システムによれば、ボルテックスチューブに、外部の冷却手段と熱除去回路を介して接続される熱除去手段を設けることにより、ボルテックスチューブの温端側で発生する水素ガスのガス量(抽気量)を低減することができる。
また、前記ボルテックスチューブの熱除去手段が、伝熱促進構造を備えてなるようにすることにより、エネルギ効率を向上することができる。
また、前記ボルテックスチューブが、中心流と外周旋回流を仕切る二重管構造を備えてなるようにすることにより、ボルテックスチューブの外周旋回流(一次旋回流)と中心流(二次旋回流)との界面近傍での乱れによるエネルギ効率の低下を解消し、エネルギ効率を一層向上することができる。
また、前記ボルテックスチューブを、複数、直列に接続してなるようにすることにより、より大きな冷却能力を得ることができる。
従来のプレクール設備を備えた水素ステーションを示し、(a)はプレクール冷凍設備を備えた水素ステーションの一例を示す説明図、(b)は膨張タービンを備えた水素ステーションの一例を示す説明図である。 本発明のボルテックスチューブを用いたプレクール設備を備えた水素充填システムの第1実施例を示す説明図である。 同ボルテックスチューブの一例を示す説明図である。 同ボルテックスチューブの第1変型例を示す説明図である。 同ボルテックスチューブの第2変型例を示す説明図である。 本発明のボルテックスチューブを用いたプレクール設備を備えた水素充填システムの第2実施例を示す説明図である。
以下、本発明の水素充填システムの実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図2〜図3に、本発明の水素充填システムの第1実施例を示す。
この水素充填システムは、燃料電池用途の燃料としてタンク5へ充填する水素ガスを冷却するためのボルテックスチューブ20(渦流管装置。圧縮気体をチューブ内に供給し、チューブ内で高速回転させ、一端(冷端)側から中心流(二次旋回流)形態で流動する冷気体を取り出し、他端(温端)側から外周旋回流(一次旋回流)形態で流動する温気体をスロットルバルブを介して取り出すようにしたもの。)を用いたプレクール設備を備えた水素充填システムにおいて、ボルテックスチューブ20に、外部の冷却手段3と熱除去回路を介して接続される熱除去手段26を設けるようにしている。
すなわち、この水素充填システムは、水素ステーション等の高圧水素充填プロセスに適するようにボルテックスチューブ20の本体(高温部)から直接的に徐熱し、結果として冷端のガス温度を通常よりさらに降下させるようにすることを最大の特徴点としている。
水素ガス源1から供給された高圧水素ガスは、ボルテックスチューブユニット2に設けられたボルテックスチューブ20の入口ポート21に直接導かれ、接線方向ノズル24の内部で高速旋回流(一次旋回流)化され、衝突点(図3のスロットルバルブ25)にて温気体成分と、冷気体成分からなる中心流(二次旋回流)とに分離される。入口温度よりも温度降下し、冷却された中心流は、ボルテックスチューブ20の出口ポート23から定量吐出ユニット4で計量された後、タンク5側へ送られる。
ここで、各充填圧力条件に対して、充填後のタンク圧(70MPa)となったときに、タンク側の温度が安全温度である85℃を満足するように、ボルテックスチューブ20の出口ポート23のガス温度を調整する。
この調整は、スロットルバルブ25によって行うが、通常の充填では、ボルテックスチューブ20の温端側の出口ポート22から排出されるガス量(抽気量)がほとんどゼロ(又は数パーセント程度)となるように、スロットルバルブ25を調整する。
具体的には、ボルテックスチューブ20を水素ステーションに適用するにあたり、図3に示すように、その冷却機能性を最大とするため、一例として、ボルテックスチューブ20の外周に、熱除去手段として、冷却ジャケット26を形成し、冷却ジャケット26を流通するチラー水(例えば、5〜7℃程度)によって強制的に冷却し、徐熱することで、スロットルバルブ25の調整で、ボルテックスチューブ20の温端側の出口ポート22から排出されるガス量(抽気量)がほとんどゼロ(又は数パーセント程度)となるようにするとともに、中心流(二次旋回流)を構成する冷気体成分のさらに温度降下をもたらすことができるようにしている。
このように、ボルテックスチューブ20の接線方向ノズル24から温度の上昇する温端側の出口ポート22までを、チラー水(冷水)(又は冷空気)と強制的に熱交換させて外部への徐熱回路を設けている点が特徴点である。
ここで、冷却ジャケット26を流通するチラー水(冷水)(又は冷空気)は、冷却ジャケット26の入口ポート26aから導入され、熱交換した後、出口ポート26bから排出され、外部のチラーユニット(又はクーラユニット)からなる冷却手段3で放熱されて、冷却ジャケット26の入口ポート26aに循環するようにしている。
これにより、ボルテックスチューブ20の温端側の出口ポート22からのガスの抽気を最小限(ほとんどゼロ(又は数パーセント程度))にすると同時に、反対側の出口ポート23から排出されるガスの温度降下量の増加を実現することができる。
このようにして、ボルテックスチューブ20の温端側の出口ポート22からのガスの抽気を最小限(ほとんどゼロ(又は数パーセント程度))にすることができるが、最小化された温端側の出口ポート22からの抽気ガスは、本実施例のように、ボルテックスチューブ20が1段式のボルテックスチューブユニット2からなる場合は、水素ステーションの低圧バッファバンクに回収し、水素ガス圧縮機の吸入側に戻すようにしたり、液体水素を蒸発して使用する水素ステーションにおいては、この抽気ガスを液体水素の蒸発器における熱源として利用することも可能である。
また、後述の図5に示すように、ボルテックスチューブユニット2が、2段式(高圧段/低圧段)のボルテックスチューブユニット2A、2Bからなる場合は、それぞれ、1段式のボルテックスチューブユニット2と同様の処理を行うこともできるが、高圧段のボルテックスチューブユニット2Aのボルテックスチューブ20の温端側の出口ポート22からの抽気ガスについては、低圧段のボルテックスチューブユニット2Bのボルテックスチューブ20の入口ポート21に、高圧段のボルテックスチューブ20の出口ポート23から供給されるガスに混入する運用も可能である。
ここで、水素ステーションにこの徐熱方式を適用する優位性として、水素ガスは空気と同様に、ボルテックスチューブ20の温端部分の温度レベルが、非常に高くなる(90℃以上)。これは水素ガスで常温での膨張ではジュールトムソン係数の兼ね合いでガスの温度が上昇することに起因している。通常より温度が高いということは、より熱を外部に除去しやすいことを意味し、外部に熱としてエネルギを取り出した分、出口側のガス温度降下が実現する。
図2に示すように、非常にシンプルな構成となり、システム内に高速回転する膨張タービンを備えていないため、コストが抑えられるとともに、信頼性を向上させることができる。
ボルテックスチューブ20の冷却性能は、内部の旋回渦流で如何にガスの温度を上げ、かつ、外部へ徐熱するかにかかっているが、より大きな冷却能力とするために、図6に示す、本発明の水素充填システムの第2実施例のように、ボルテックスチューブ20をそれぞれ最適な圧力差で運用する、2段(又は多段)膨張式とすることも可能である。
このボルテックス方式では、構造が極めて簡単なため、プラントの大容量化にも非常に優位である。例えば、大型車用の水素ステーション(流量が約4倍以上)への拡張も、ボルテックスチューブのユニットをn倍化して組み込むことで実現できるため、従来の−45℃冷凍設備方式に比べて格段に優位となる。
また、図4に示すように、ボルテックスチューブ20の冷却外表面にフィン構造27等の伝熱促進機構を付加したものであり、伝熱量が増えた分、ボルテックスチューブ20の出口ポート23からのガスの温度はさらに下がる。
ここで、ボルテックスチューブ20の管内側の流動流速は極めて高速渦流(通常、流速400〜600m/s)であるため、管内側熱伝達係数が極めて大きくなり、この部分で外部に徐熱することは、構造機構上も優位となる。
さらに、図5に示すように、ボルテックスチューブ20が、中心流と外周旋回流を仕切る二重管構造28を備えてなるようにすることができる。
これにより、ボルテックスチューブ20の内部の対向する渦巻流の相互干渉を最小化・最適化して、ボルテックスチューブ20の出口ポート23からのガスの冷却効率を高めること(外側の一次流れ旋回渦の温度上昇を上げること)ができる。
以上、本発明の水素充填システムについて、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の水素充填システムは、燃料電池用途の燃料としてタンクへ充填する水素充填システムにおいて、プレクール設備に水素ガスを冷却するためのボルテックスチューブを用い、かつ、ボルテックスチューブの温端側で発生する水素ガスのガス量を低減できるという特性を有していることから、水素ステーション等の水素充填設備の用途に好適に用いることができる。
1 水素ガス源
2 ボルテックスチューブユニット
2A ボルテックスチューブユニット(高圧段)
2B ボルテックスチューブユニット(低圧段)
20 ボルテックスチューブ
21 入口ポート
22 出口ポート(温端側)
23 出口ポート(冷端側)
24 接線方向ノズル
25 スロットルバルブ
26 熱除去手段(冷却ジャケット)
27 フィン構造
28 二重管構造
3 冷却手段
4 定量吐出ユニット
5 タンク

Claims (4)

  1. 燃料電池用途の燃料としてタンクへ充填する水素ガスを冷却するためのボルテックスチューブを用いたプレクール設備を備えた水素充填システムにおいて、前記ボルテックスチューブに、外部の冷却手段と熱除去回路を介して接続される熱除去手段を設けたことを特徴とする水素充填システム。
  2. 前記ボルテックスチューブの熱除去手段が、伝熱促進構造を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の水素充填システム。
  3. 前記ボルテックスチューブが、中心流と外周旋回流を仕切る二重管構造を備えてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素充填システム。
  4. 前記ボルテックスチューブを、複数、直列に接続してなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の水素充填システム。
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