JP2021154085A - 遊技機 - Google Patents

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義宏 胡本
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哲 川島
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Abstract

【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】第1モードとしての「通常遊技状態」、第2モードとしての「潜伏確率変動状態」、第3モードとしての「時間短縮状態」、第4モードとしての「確率変動状態」と、遊技状態を段階的に遊技者にとって有利な遊技状態へ移行する遊技性を創出する。また、最も有利な遊技状態である「確率変動状態」に突入する際に、確変リミット回数を初期化した状態で突入させることができ、該「確率変動状態」において確変リミット回数分、「確変機能」が付与され得る大当たり種別に当選させることができるので、「確率変動状態」に突入した場合に遊技者が獲得可能な遊技価値を最大化することができることで、遊技の興趣向上を図ることができる。【選択図】図10

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)。
特開2017−148264号公報
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の第1遊技価値を付与可能な所定有利状態、又は、前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、遊技状態を、前記第1遊技価値の導出が第1確率である所定遊技状態、又は、前記第1遊技価値の導出が前記第1確率と異なる第2確率である特定遊技状態、に移行可能な遊技状態移行手段と、前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技価値に対応する第1値と、前記第2遊技価値に対応する第2値と、を記憶する当否記憶手段と、を備え、前記当否記憶手段は、前記遊技状態移行手段によって前記第1遊技価値の導出が前記第1確率から前記第2確率へ変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分を前記第1値として記憶する。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記当否記憶手段は、前記所定遊技状態における前記第2値の数を、前記第1確率から前記第2確率に変更される場合の増加分以下で記憶する。
請求項3記載の遊技機は、請求項1又は請求項2記載の遊技機において、前記判定手段による前記第1遊技価値の導出される確率を少なくとも2以上の段階で変更可能な設定手段、を備え、前記当否記憶手段は、前記第2値を、前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更されることによる前記第1値の部分以外に記憶する。
請求項4記載の遊技機は、請求項3記載の遊技機において、前記当否記憶手段は、前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分以外の部分で前記第1値の数が増加されるように記憶する。
請求項5記載の遊技機は、請求項1から請求項4記載の遊技機において、前記当否記憶手段は、前記所定遊技状態で使用される第1当否記憶手段と、前記特定遊技状態で使用される第2当否記憶手段と、備え、前記第2値は、前記第1当否記憶手段にのみ設けられる。
請求項1記載の遊技機によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の第1遊技価値を付与可能な所定有利状態、又は、前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、遊技状態を、前記第1遊技価値の導出が第1確率である所定遊技状態、又は、前記第1遊技価値の導出が前記第1確率と異なる第2確率である特定遊技状態、に移行可能な遊技状態移行手段と、前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技価値に対応する第1値と、前記第2遊技価値に対応する第2値と、を記憶する当否記憶手段と、を備え、前記当否記憶手段は、前記遊技状態移行手段によって前記第1遊技価値の導出が前記第1確率から前記第2確率へ変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分を前記第1値として記憶する。これにより、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
請求項2記載の遊技機によれば、請求項1記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記当否記憶手段は、前記所定遊技状態における前記第2値の数を、前記第1確率から前記第2確率に変更される場合の増加分以下で記憶する。これにより、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
請求項3記載の遊技機によれば、請求項1又は請求項2記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記判定手段による前記第1遊技価値の導出される確率を少なくとも2以上の段階で変更可能な設定手段、を備え、前記当否記憶手段は、前記第2値を、前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更されることによる前記第1値の部分以外に記憶する。これにより、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
請求項4記載の遊技機によれば、請求項3記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記当否記憶手段は、前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分以外の部分で前記第1値の数が増加されるように記憶する。これにより、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
請求項5記載の遊技機によれば、請求項1から請求項4記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記当否記憶手段は、前記所定遊技状態で使用される第1当否記憶手段と、前記特定遊技状態で使用される第2当否記憶手段と、備え、前記第2値は、前記第1当否記憶手段にのみ設けられる。これにより、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
本発明の第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、実際の表示画面を例示した図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図であり、主に主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタ、各保留球格納エリア、保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。 (a)は、特図1大当たり乱数テーブルを示した図であり、(b)は、特図2大当たり乱数テーブルを示した図である。 (a)は、特図1用大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2用大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、主要停止図柄、及び、右打ち可否を説明した一覧である。 各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 特図1用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 特図2用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのAテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのBテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのCテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのDテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのEテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのFテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのGテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのHテーブルの一例を模式的に示した図である。 停止パターンテーブルのIテーブルの一例を模式的に示した図である。 特図1ハズレ用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 特図1大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 特図2大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 大当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 大当たり種別「確変A」又は「潜確A」が発生した場合における各ラウンドの大入賞口ソレノイド及び確変領域ソレノイドの駆動パターンと、大入賞口スイッチ及び確変領域スイッチの検知態様、並びに、確変移行フラグの設定態様を示したタイミングチャートである。 大当たり種別「潜確B」が発生した場合における各ラウンドの大入賞口ソレノイド及び確変領域ソレノイドの駆動パターンと、大入賞口スイッチ及び確変領域スイッチの検知態様、並びに、確変移行フラグの設定態様を示したタイミングチャートである。 大当たり種別「時短A」、「時短B」又は「通常A」が発生した場合における各ラウンドの大入賞口ソレノイド及び確変領域ソレノイドの駆動パターンと、大入賞口スイッチ及び確変領域スイッチの検知態様、並びに、確変移行フラグの設定態様を示したタイミングチャートである。 小当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、普図当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、普図変動時間テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、普通電役開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 主に音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第1保留情報格納エリア及び第1実行情報格納エリア、並びに、第2保留情報格納エリア及び第2実行情報格納エリアの構成を模式的に示した図である。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるゲート通過処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される時短計数処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される当たり処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される小入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される時短カウンタセット処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普通電役制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。 各遊技状態において第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、(a)は、「通常遊技状態」における第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、「通常遊技状態」における第1特別図柄の変動演出において大当たり種別「潜確A」の大当たりに当選して大当たり結果が導出された状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、大当たり種別「潜確A」の大当たり遊技が行われている状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から、「潜伏確率変動状態」に移行して、第2特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図である。 各遊技状態において第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、(a)は、図56(d)の状態から、「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の変動出において大当たり種別「時短A」又は「時短B」の大当たりに当選して大当たり結果が導出された状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、「時間短縮状態」における第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、「時間短縮状態」の第1特別図柄の変動演出において「リーチ表示」が現出したことを示した図であり、(d)は、(c)の状態から、「時間短縮状態」の第1特別図柄の変動演出において「リーチ表示」が行われている状態を示した図である。 各遊技状態において第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、(a)は、図57(d)の状態から、「時間短縮状態」の第1特別図柄の変動演出において大当たり種別「確変A」の大当たりに当選して大当たり結果が導出された状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、「確率変動状態」に突入したことを示した状態であり、(c)は、(b)の状態から、「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から、「確率変動状態」において確変リミット回数に到達して大当たり種別「時短A」の大当たりに当選したことによって「時間短縮状態」に突入した状態を示した図である。 各遊技状態において第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、(a)は、図58(d)の状態から、「時間短縮状態」において第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、「時間短縮状態」における「時短機能」の有効中に第1特別図柄の変動演出において大当たり種別「確変A」の大当たりに当選して大当たり結果が導出された状態を示した図であり、(c)は、(a)の状態から、「時間短縮状態」における「時短機能」の有効中に第1特別図柄の変動演出において大当たりに当選できず「時短機能」が終了した状態を示した図であり、(d)は、(b)の状態から、再び「確率変動状態」に突入したことを示した状態である。 各遊技状態において第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、(a)は、図59(d)の状態から、「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、(b)は、図59(c)の状態から、「通常遊技状態」に移行して、第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図である。 (a)は、第2実施形態におけるROMに記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、同じく第2実施形態におけるROMに記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図である。 第2実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、時短図柄確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。 第2実施形態の各遊技状態において、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 第3実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、時短図柄確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。 第3実施形態の各遊技状態において、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 第4実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第5実施形態のROMに記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、同じく第5実施形態のROMに記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 第5実施形態における各遊技状態において、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 「通常遊技状態」で発生した大当たり遊技から「潜伏確率変動状態」にかけて第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、(a)は、「通常遊技状態」において大当たり種別「潜確A」の当選して該大当たり遊技が行われている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示が行われている状況において大当たりエンディング演出が延長されて実行されている状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、保留されている第1特別図柄の動的表示の中で大当たりに当選した保留球数が存在する場合の大当たりエンディング演出が実行されている状態を示した図であり、(d)は、(b)又は(c)の状態から、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図である。 第6実施形態における第2始動口への入賞タイミングと、可変入賞装置(大入賞口)の開放タイミング(大当たり遊技タイミング)と、第1特別図柄の動的表示の実行タイミングと、第2特別図柄の動的表示の実行タイミングと、第3図柄表示装置において実行される演出内容の推移とを示したタイミングチャートである。 本発明の第7実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、実際の表示画面を例示した図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図であり、主に主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタ、各保留球格納エリア、保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。 (a)は、特図1大当たり乱数テーブルを示した図であり、(b)は、特図2大当たり乱数テーブルを示した図である。 (a)は、特図1大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図1小当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2小当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 入賞口開放パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 大当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 小当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合における小入賞口ソレノイド及び特定領域ソレノイドの駆動パターンと、小入賞口スイッチ及び特定領域スイッチの検知態様と、大当たりフラグの設定態様とを示したタイミングチャートである。 第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合における小入賞口ソレノイド及び特定領域ソレノイドの駆動パターンと、小入賞口スイッチ及び特定領域スイッチの検知態様と、大当たりフラグの設定態様とを示したタイミングチャートである。 時短終了条件テーブルの一例を模式的に示した図である。 各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 各遊技状態における移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される発射態様、主要な入賞先、第1特別図柄の動的表示の変動時間、第2特別図柄の動的表示の変動時間、及び、報知態様等を示した図である。 (a)は、特図1用保留数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのAテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのBテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのCテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのDテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのEテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのFテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのGテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのHテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図1大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図2ハズレ用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、普図当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、普図変動テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、普通電役開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 主に音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第1保留情報格納エリア及び第1実行情報格納エリア、並びに、第2保留情報格納エリア及び第2実行情報格納エリアの構成を模式的に示した図である。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるゲート通過処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される時短計数処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される当たり処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特定領域装置開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される小入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される小当たり終了処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普通電役制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される保留確認処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される7連用演出コマンド設定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される表示用特図2変動パターンコマンド設定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される枠ボタン入力監視・演出処理を示したフローチャートである。 「時間短縮状態A」の第3図柄表示装置における「タイマー演出」中の第2特別図柄の保留球数と該「タイマー演出」の経時的変化との推移を模式的に示した図であり、(a)は、「タイマー演出」が開始された直後であって、第2特別図柄の保留球数が「1個」の状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から時間のみが経過した状態を示した図であり、(c)は、(a)の状態から時間が経過しつつ第2特別図柄の保留球数が「2個」になった状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から時間のみが経過した状態を示した図である。 「時間短縮状態A」の第3図柄表示装置における「タイマー演出」中の第2特別図柄の保留球数と該「タイマー演出」の経時的変化との推移を模式的に示した図であり、(a)は、図129(c)の状態から時間が経過しつつ第2特別図柄の保留球数が「3個」になった状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から時間のみが経過した状態を示した図であり、(c)は、(a)の状態から時間が経過しつつ第2特別図柄の保留球数が「4個」になった状態を示した図である。 「時間短縮状態A」の第3図柄表示装置における「3連獲得チャレンジ演出」の推移を示した図であり、(a)は、「3連獲得チャレンジ演出」において小当たりに当選した場合の状態を示した図であり、(b)は、「3連獲得チャレンジ演出」において大当たり及び小当たりに当選しなかった場合の状態を示した図であり、(c)は、(a)の状態から「3連獲得チャレンジ演出」における成功演出を示した図であり、(d)は、「3連獲得チャレンジ演出」から保留されていたすべての第2特別図柄の動的表示で大当たり又は小当たりに当選したことに基づいて「7連獲得演出」の成功演出を示した図である。 第3図柄表示装置における「特殊ボタン演出」の推移を模式的に示した図であり、(a)は、「特殊ボタン演出」の「通常状態」を示した図であり、(b)は、(a)の「通常状態」から「第1変化状態」に変化した状態を示した図であり、(c)は、(b)の「第1変化状態」から「第2変化状態」に変化した状態を示した図である。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される時短A変動演出設定処理を示したフローチャートである。 第9実施形態における時短終了条件テーブルの一例を模式的に示した図である。 第9実施形態の第3図柄表示装置における「3連確定モード」の最終連荘時の「V放出ジャッジメント演出」の推移を模式的に示した図であり、(a)は、「3連確定モード」の最終連荘時において保留先読み演出が示唆されていない状態で第2特別図柄の動的表示において「リーチ表示」が現出した状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から小当たりに当選して、特定領域へ球を入賞させるか否かの右打ち遊技を示唆している状態を示した図であり、(c)は、保留先読み演出が示唆されている状態で小当たりに当選して、特定領域へ球を入賞させるか否かの右打ち遊技を示唆している状態を示した図であり、(d)は、(b)の状態から、右打ち遊技を行わずに特定領域へ球を入賞させなかったものの、小当たり回数に基づく時短終了条件が成立せずに「時間短縮状態」が継続したことを示した図である。 第9実施形態の第3図柄表示装置における「3連確定モード」の最終連荘時の「V放出ジャッジメント演出」の推移を模式的に示した図であり、図137(b)の状態から右打ち遊技を行わずに特定領域へ球を入賞させなかったことで、小当たり回数に基づく時短終了条件が成立して「時間短縮状態」が終了したことを示した図である。 第10実施形態のROMに記憶される時短終了条件テーブルの一例を模式的に示した模式図である。 第11実施形態の第3図柄表示装置における「3連確定モード」の最終連荘時(時短リミット到達時)の「V放出ジャッジメント演出」の推移を模式的に示した図であり、(a)は、「3連確定モード」の最終連荘時において第2特別図柄の保留球数が2個溜まっている状況で実行中の第2特別図柄の動的表示において「リーチ表示」が現出した状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から小当たりに当選して、特定領域へ球を入賞させないように「発射待機指示演出」が実行されている状態を示した図であり、(c)は、「3連確定モード」の最終連荘時において第2特別図柄の保留球数が4個溜まっている状況であって実行中の第2特別図柄の動的表示において「リーチ表示」が現出した状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から小当たりに当選して、特定領域へ球を入賞させるように「右打ち指示演出」が実行されている状態を示した図である。 第12実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1〜図60を参照し、本発明をパチンコ機10に適用した場合の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の背面図であり、図3はパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口(入球口)63,64a,64c,65,71,73等を有する遊技盤13(図3参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図5参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。なお、遊技盤13の詳細については、図3において後述する。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図5参照)へと案内される。また、上皿17の上面の正面視左側には、枠ボタン22が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)で表示される演出のステージを変更する場合に、遊技者により押下操作されるボタンである。また、枠ボタン22は、第3図柄の変動表示(以下、第3図柄の変動表示を「変動演出」という。)において実行される予告表示での演出内容を遊技者に選択させるための操作ボタンとしても使用される。
また、変動演出とは、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)にて表示される演出であり、後述の通り、遊技盤13の前面領域に発射された球が特定の入賞口(例えば、後述の左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71(図3参照))へ入賞したことを契機として実行され、図柄(後述の第3図柄)が所定時間変動された後、停止表示された図柄の組み合わせによって、当該入賞に対して行われる抽選の結果(大当たりか否か)を遊技者に提示する演出である。
さらに、ステージとは、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」、「河川敷ステージ」、「ジムステージ」の3つのステージが設けられている。上述の変動演出や、変動演出中に実行される「リーチ表示」などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。
また、「リーチ表示」とは、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)において実行される変動演出において、大当たりが発生することを示す「大当たり表示」の一歩手前の表示のことをいう。具体的には、後述する左図柄列Z1及び右図柄列Z3(図4参照)の第3図柄が同一図柄で停止し、中図柄列Z2(図4参照)が未だ停止せず変動を継続している状態のことをいう。
本実施形態のパチンコ機10では、「リーチ表示」として、大別して、「ノーマルリーチ」の演出を構成する一単位の要素(以下、演出を構成する一単位の要素を「変動要素」という)と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、該「ノーマルリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スーパーリーチ」の変動要素と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、「スーパーリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スペシャルリーチ」の変動要素と、特定の遊技状態で実行され得る「特殊変動」の変動要素とが用意されている。
ステージの変更は、変動演出が行われていない期間(即ち、デモ表示中)や、変動演出において第3図柄が遊技者に視認不能に高速に変動される「高速変動」の変動要素中に、遊技者によって枠ボタン22が押下操作された場合に行われる。そして、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「河川敷ステージ」→「ジムステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
また、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)にて行われる変動演出において「ノーマルリーチ」の変動要素が開始された場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素から「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するときは、「ノーマルリーチ」の変動要素中に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素の選択画面が第3図柄表示装置81に表示されるように構成してもよい。
具体的には、選択画面では、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素として選択可能な複数の候補が表示され、その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に押下操作された場合に、選択された候補が変更されるように構成する。そして、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素へ発展するときに選択されていた演出候補に基づいて、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定され、その決定に従って「スーパーリーチ」の変動要素は「スペシャルリーチ」の変動要素が第3図柄表示装置81にて実行される。
なお、第1実施形態では、枠ボタン22を押下操作されるボタンとして構成したが、枠ボタン22に代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて、演出ステージが選択変更されたり、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定されたりしてもよい。
また、枠ボタン22を上皿17の側面視正面側に配置するように構成しているが、枠ボタン22の配置位置は、遊技者が押下操作可能な位置であれば如何様な配置位置でも良く、例えば、上皿17の上面側に配置してもよいし、後述する下皿50の近傍(上面又は側面)に配置してもよい。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定の「リーチ表示」時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、発光ダイオード(ライト・エミッティング・ダイオード(Light Emitting Diode)。以下、「LED」と略す。)等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。
パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時や「リーチ表示」時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前の「リーチ表示」中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図3参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene。以下、「ABS」と略す。)樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット。図示せず。)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112a(図5参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
次に、図2に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(Micro−Processing Unit。以下、「MPU」と略す)、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図5参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ503が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図5参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ503は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図3を参照して遊技盤13の具体的構成について説明する。まず、図3に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、球が入賞することで所定の賞球を得ることができる一般入賞口63、第3図柄の大当たりが発生した場合に開放される可変入賞装置65、第3図柄(所謂、特別図柄)の1つである第1特別図柄の抽選契機となる左側第1始動口64a、同じく第3図柄(所謂、特別図柄)の1つである第1特別図柄の抽選契機となる右側第1始動口64c、第3図柄の1つである第2特別図柄の抽選契機となる第2始動口71、第2図柄(所謂、普通図柄)の抽選契機となるスルーゲート67、開放状態となることで第2始動口71へ球が入球可能となる普通電役72、第3図柄の小当たりが発生した場合に開放される小入賞口73、第3図柄表示装置81及び第2図柄表示装置83等を有した可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。
一般入賞口63、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71、普通電役72、小入賞口73、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図3を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図5参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図3の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球を再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図3の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される(以下、返しゴム69に当たる勢い等で球を発射して、該球を可変表示装置ユニット80の正面視右側を通過させる行為を「右打ち遊技」と称する一方、発射した球が可変表示装置ユニット80の正面視左側を通過させる行為を「左打ち遊技」と称する)。第1実施形態では、左打ち遊技において、一般入賞口63、左側第1始動口64aへ球が入球し得る一方、右側第1始動口64c、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71、小入賞口73に球が入球し難いように構成されている。また、右打ち遊技において、右側第1始動口64c、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71、小入賞口73へ球が入球し得る一方、一般入賞口63、左側第1始動口64aに球が入球し難いように構成されている。
詳細は後述するが、右打ち遊技における右側第1始動口64cへの入球頻度は、左打ち遊技における左側第1始動口64aへの入球頻度と同等程度となるよう構成されている(例えば、S1=6程度)。
また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図3の右側上部)には、発光手段である複数のLEDで構成された状態LED群37aと特別LED群37bと右打ち報知ランプ37cとが設けられた特別図柄表示装置37が配設されている。特別図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図5参照)で行われる各制御に応じた第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示(以下、両特別図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされると共に、パチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
状態LED群37aは、後述する左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71に入賞(入球)した球のうち、変動表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。また、大当たりのラウンド(以下、ラウンドを、単に「R」と称する場合がある)数やエラー表示も、該状態に対応する状態LED群37aの点灯状態により示される。なお、状態LED群37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、大当たりにおける「ラウンド」とは、大当たりの賞球個数を区切るために後述する可変入賞装置65を開閉する大入賞口開閉板65aが、開放されてから閉鎖されるまでのことをいい、第1実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉板65aが開放開始されてから「30秒」経過するか、若しくは、大入賞口開閉板65aの開放中に球が10個入賞することで、1回の「ラウンド」が実行されるように構成されている。
特別LED群37bは、6個のLEDで構成された上方LED群37b1と、同じく6個のLEDで構成された下方LED群37b2との計12個のLEDで構成されている。上方LED群37b1は、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの球の入球に基づいて実行される第1抽選遊技の判定結果を示す第1特別図柄が動的表示される。また、下方LED群37b2は、第2始動口71への球の入球に基づいて実行される第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄が動的表示される。
具体的には、上方LED群37b1には、遊技盤13の盤面中央に設けられた左側第1始動口64a又は遊技盤13の右側に設けられた右側第1始動口64cへの入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第1実施形態では、上方LED群37b1の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第1実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
また、下方LED群37b2には、遊技盤13の右側側方に設けられた第2始動口71への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第1実施形態では、下方LED群37b2の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第1実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
いずれのLED群37b1,37b2においても、判定結果がハズレである場合には、最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示され、判定結果が小当たりである場合には、該小当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。各LED群の停止パターンの詳細については、後述する。
本パチンコ機10では、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、各当否判定において大当たりと判定された場合は、入賞した入賞口64a,64c,71に応じてその大当たり種別の判定も行い、各大当たり種別に応じて可変入賞装置65及び後述する確変領域ソレノイド65fを開閉駆動する。また、第2始動口71への入球に対して小当たりか否かの当否判定(小当たり抽選)を行うと共に、各当否判定において小当たりと判定された場合は、該小当たりに応じて小入賞口73を開閉駆動する。
第1実施形態において判定される大当たり種別としては、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの入賞に基づいて、「2ラウンド潜伏確変大当たり(以下、「潜確A」と称する場合がある)」、「2ラウンド確変大当たり(以下、「確変A」と称する場合がある)」、及び、「2ラウンド通常大当たり(以下、「通常A」と称する場合がある)」、が用意されている(図8(a)参照)。また、第2始動口71への入賞に基づいて、「2ラウンド潜伏確変大当たり(以下、「潜確B」と称する場合がある)」、上記「時短A」、「2ラウンド時短大当たり(以下、「時短B」と称する場合がある)」、及び、上記「通常A」、が用意されている(図8(b)参照)。
ここで、「通常遊技状態」とは、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「時間短縮状態」でない遊技状態の時をいい、各特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常の状態(即ち、低確率状態)かつ普通電役72の開放が短時間である状態をいう。即ち、「通常遊技状態」は、「確率変動状態」及び「潜伏確率変動状態」の時より各特別図柄の大当たり確率が低く、また、「確率変動状態」および「時間短縮状態」の時より普通図柄の当たり確率が低い状態であって普通電役72の開放時間も短時間である。
詳細は後述するが、「通常遊技状態」の場合、所謂右打ち遊技をした場合に右側第1始動口64cへ球が入賞し易い遊技状態(以下、右側第1始動口64cへ球が入賞し易い状態のことを、「入賞補助状態」と称する場合がある)ではなく、遊技者にとって不利な遊技状態となる。なお、「通常遊技状態」において、右打ち遊技により球が発射された場合(例えば、スルーゲート67への球の通過検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報音(例えば、「左打ち遊技に戻して下さい」等)を音声出力するように構成されている。このように構成することで、「通常遊技状態」において非奨励の右打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
次いで、「時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低確率状態であるが、普通図柄の当たり確率がアップするとともに普通図柄の変動表示(以下、普通図柄の変動表示を「可変表示」という)時間が短縮された所謂「時短機能」が付与された状態をいう。この「時間短縮状態」は、右側第1始動口64cの正面視上方側の左右に設けられた普通電役72である羽根部材72aが傾倒状態(開放状態)となり易くなり、その結果、入賞補助機能が作動して右側第1始動口64cへ球が入球し易い状態となる。
即ち、「時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役72の開放状態が長くなる状態である。よって、「時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を右側第1始動口64cへ入賞させ易いため、第1特別図柄の動的表示を連続的に実行させることが可能となり、該右側第1始動口64cへの入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態」は、大当たり種別ごとに設定された「時間短縮状態」の時短終了条件が成立するまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となり、時短終了条件が成立した場合は、「時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
なお、右打ち遊技が奨励される「時間短縮状態」、後述する「潜伏確率変動状態」又は後述する「確率変動状態」において、左打ち遊技により球が発射された場合(例えば、左側第1始動口64aへの球の入賞検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報音(例えば、「右打ちして下さい」等)を音声出力するように構成されている。このように構成することで、「時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」において非奨励の左打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
次いで、「確率変動状態」では、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態であるとともに、普通図柄の当たり確率がアップした高確率状態であり、かつ、普通電役72の入賞補助機能が作動した状態(以下、特別図柄が高確率状態であって、かつ、普通図柄が高確率状態である状態を、「確変機能」と称する場合がある)となる。
即ち、「確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態であるとともに、普通図柄による当たり結果が導出され易く、さらに、普通電役72の開放状態が長くなる状態となる。よって、「確率変動状態」では、右打ち遊技により発射された球が右側第1始動口64cへと入賞し易いため、第1特別図柄の動的表示を連続的に実行できるとともに、該右側第1始動口64cへの入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができ、さらに、主に、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技(特別遊技状態)が発生し易い状態で遊技を行うことが可能となる。
詳細は後述するが、第1実施形態のパチンコ機10では、可変表示装置ユニット80の正面視右側側方に、普通電役72が開放状態である場合にのみ球が入球し得る右側第1始動口64cが配設されている。また、右側第1始動口64cの正面視下方側であって可変表示装置ユニット80の正面視右側に、その鉛直方向直上が常に開放状態であって球が入球し得る第2始動口71が配設されている。よって、右打ち遊技において、「時短機能」が有効な「時間短縮状態」又は「確率変動状態」では、普通電役72が開放状態となり易いことで、右側第1始動口64cへの入賞に基づく第1特別図柄の動的表示が実行され易い一方、普通電役72の開放によって下流側への球の流下を抑制(阻止)することで、第2始動口71への入賞が阻害され、第2特別図柄の動的表示が実行され難いように構成されている。また、右打ち遊技において、「時短機能」が無効な「潜伏確率変動状態」では、普通電役72が閉鎖状態であることで、右側第1始動口64cへ球が入賞し難く若しくは入賞不可に構成されて、第1特別図柄の動的表示が実行され難く若しくは実行不可に構成されている一方、第2始動口71への入賞が普通電役72によって阻害されず、該第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が実行され得るように構成されている。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における「時短機能」の有効時に、右打ち遊技で100発の球が発射された場合、右側第1始動口64cに約90発程度の球が入賞し得るように構成されている。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示は、第2特別図柄の動的表示より優先的に実行されるように構成されている(所謂、特図1優先変動)。このため、第2始動口71への入賞に基づいて第2特別図柄の動的表示が実行され得る「潜伏確率変動状態」では、保留されている第1特別図柄の動的表示がすべて実行された後、第2特別図柄の動的表示が実行され得るように構成される一方、右側第1始動口64cに球が入賞し得る「時間短縮状態」又は「確率変動状態」では、第2特別図柄の動的表示が保留されていても、第1特別図柄の動的表示が保留されていた場合には、該第1特別図柄の動的表示が第2特別図柄の動的表示より優先的に実行される。
次いで、「潜伏確率変動状態」では、付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態となる一方、普通図柄の当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低確率状態となる。即ち、「潜伏確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態である一方、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」と同等となる状態である。
一方で、「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励されており、右打ち遊技で入賞し得る第2始動口71への入賞確率は、左打ち遊技で入賞し得る左側第1始動口64aへの入賞確率と同程度(例えば、100発中6発程度入賞。所謂S=6。)となるように構成されている。また、「潜伏確率変動状態」における右打ち遊技で入賞し得る第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示では、大当たり以外に小当たりに当選し得るように構成されており、該小当たりへの当選に基づいて、右打ち遊技で発射された球が入賞し得る位置に小入賞口73(図3参照)が配設されている。この小入賞口73に球が入賞した場合には、1入賞に基づき10個の賞球が払い出されるように構成されている。このため、「潜伏確率変動状態」において、左打ち遊技によって左側第1始動口64aに球を入賞させて大当たりのみを目指す遊技より、右打ち遊技によって第2始動口71に球を入賞させて大当たり又は小当たりを行い、小当たりに基づいて開放される小入賞口73へ球を入賞させながら遊技を行った方が遊技者は自身の持ち球の減少割合を少なくしながら遊技を行うことが可能となる。その結果、第1実施形態の「潜伏確率変動状態」では、上記遊技仕様を遊技者に認識させることにより、遊技者に左打ち遊技より右打ち遊技で遊技を行った方が遊技者にとって有利な状況を理解させて、遊技仕様として奨励されている右打ち遊技による遊技を促すことが可能となる。
即ち、「潜伏確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態である一方、普通図柄による当たり結果が「通常遊技状態」と同等であり、さらに、普通電役72の開放状態も「通常遊技状態」と同等であることから、右打ち遊技により発射された球が右側第1始動口64cへは入賞し難い一方、可動物等によって閉塞されていない第2始動口71と入賞し易いため、第2特別図柄の動的表示を実行可能であるとともに、該第2始動口71への入賞に基づく小当たりの発生により開放され得る小入賞口73に球を入賞させて賞球(例えば、10個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができ、さらに、主に、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技(特別遊技状態)が発生し易い状態で遊技を行うことが可能となる。
なお、「潜伏確率変動状態」における「時短機能」の無効時に、右打ち遊技で100発の球が発射された場合、第2始動口71に約6発程度の球が入賞し得るように設計されている。
よって、「確変A」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目及び2ラウンド目で可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放されるとともに、該大当たりの2ラウンド目に後述する確変領域ソレノイド65f(図5参照)が駆動されて確変領域スイッチ65g(図5参照)によって球が検出可能となる大当たりである。第1実施形態では、後述する確変リミット回数に到達していない場合に、第1特別図柄の動的表示においてこの「確変A」の大当たり種別が選択され得て、該「確変A」の大当たり中に確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合、該大当たりの終了後に、「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
ここで、確変リミッターについて説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、確変リミット機能が搭載されており、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降において、「確変機能」が付与される特別図柄の大当たり種別の連続当選回数が所定回数(第1実施形態では、「潜伏確率変動状態」において10回、「確率変動状態」において12回、の2種類。)に到達する毎に、該所定回数到達時における大当たり終了後の遊技状態を、必ず特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)へ移行して、特別図柄の高確率状態への移行を禁止する機能(所謂、確変リミット(リミッタ)機能)が搭載されている。
即ち、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」が発生し、その後、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」に移行することなく「確変機能」が付与される特別図柄の連続大当たり回数が、「潜伏確率変動状態」において合計10回、又は、「確率変動状態」において合計12回、に到達する毎に、大当たり終了後に特別図柄の高確率状態となる大当たり種別が選定されず、大当たり終了後に特別図柄の低確率状態となる大当たり種別のみが選定され得るように構成されている。
一方、「確変機能」が付与される大当たり種別の連続当選回数が確変リミット回数に到達していない場合、即ち、「確変機能」が付与される大当たり回数が、「潜伏確率変動状態」において1回〜9回まで、又は、「確率変動状態」において1回〜11回まで(以下、「潜伏確率変動状態」において「確変機能」が付与される大当たり回数が1回〜9回まで、又は、「確率変動状態」において「確変機能」が付与される大当たり回数が1回〜11回までを、「確変リミット到達前」と称する場合がある)は、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した際に、「確変機能」が付与される大当たり種別が選定され得るように構成されている。
このように構成することで、「確変機能」が付与される大当たりが連続して所定回数発生する毎に必ず特別図柄の低確率状態にすることができ、特別図柄の高確率状態が継続し続けて過度な大当たりの「連荘」が発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割。)からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、確変リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等にするために、「連荘」回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、リミット到達前において特別図柄の高確率状態の継続率を高継続にしたりして補うことが可能となり、確変リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多様な遊技性を実現することができる。さらに、確変リミット機能の発動によって、「確率変動状態」から「時間短縮状態」、又は、「潜伏確率変動状態」から「通常遊技状態」に一旦移行させることで、時間当たりに発生し得る大当たり回数を低減させることができ、時間当たりに遊技者に付与される遊技価値を低廉化することができる。また、「確率変動状態」と「潜伏確率変動状態」とで確変リミット回数を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、まず、遊技者にとって最も不利な遊技状態である「通常遊技状態」の左打ち遊技において左側第1始動口64aに球を入賞させ、第1特別図柄の動的表示において大当たり種別「潜確A」又は「確変A」のいずれかに当選させる遊技を行うように設定されている。
そして、「通常遊技状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合には、遊技者にとって最も有利な遊技状態である「確率変動状態」に移行し、該「確率変動状態」では右打ち遊技を行い、入賞補助機能を有する右側第1始動口64cに球を入賞させ、第1特別図柄の動的表示において確変リミット回数(即ち、12回)に到達するまで大当たり種別「確変A」を「連荘」させることができる。そして、「確率変動状態」において確変リミット回数に到達した場合(即ち、「確率変動状態」における12回目の大当たり)には大当たり種別「時短A」に当選し、「時間短縮状態」へと移行する。この「時間短縮状態」では、後述するように、時短終了条件が成立するまでに再び大当たり種別「確変A」に当選するか否かの遊技を行うように設定されている。
一方、「通常遊技状態」において大当たり種別「潜確A」に当選した場合には、「通常遊技状態」より遊技者にとって有利であるものの「時間短縮状態」や「確率変動状態」のような入賞補助機能が作動しない「潜伏確率変動状態」に移行し、該「潜伏確率変動状態」では右打ち遊技を行い、入賞補助機能を有さない第2始動口71に球を入賞させ、第2特別図柄の動的表示において確変リミット回数(即ち、10回)に到達するまで大当たり種別「潜確B」に当選して「潜伏確率変動状態」を「連荘」(ループ)させるか、大当たり種別「時短A」若しくは「時短B」に当選して「時間短縮状態」に移行するかという遊技を行うように設定されている。
そして、「潜伏確率変動状態」において確変リミット回数(即ち、10回)まで大当たり種別「潜確B」に当選し続けた場合(即ち、「潜伏確率変動状態」における10回目の大当たり)には大当たり種別「通常A」に当選し、「通常遊技状態」へと移行させる。一方、「潜伏確率変動状態」において確変リミット回数に到達するまでに大当たり種別「時短A」若しくは「時短B」に当選した場合には、入賞補助機能が作動する「時間短縮状態」に移行し、該「時間短縮状態」では右打ち遊技を行い、入賞補助機能が作動することで右側第1始動口64cに球を入賞させ、第1特別図柄の動的表示において「時短機能」が終了するまでに大当たり種別「確変A」に当選して「確率変動状態」に移行させるかという遊技を行うように設定されている。
なお、「時間短縮状態」において時短終了条件(例えば、第1特別図柄の動的表示が100回又は200回実行)が成立した場合には、「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
なお、「連荘」とは、遊技者にとって明確に有利な状態から、再び有利な状態が発生することであり、第1実施形態では、右打ち遊技が行われる「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、「通常遊技状態」に移行することなく、再度いずれかの大当たりに当選した場合をいう。従って、右打ち遊技が行われ得る「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」中において大当たりに当選した場合は、「連荘」に該当し、「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」が終了した後の「通常遊技状態」、即ち、右打ち遊技から左打ち遊技に戻して該左打ち遊技時においていずれかの大当たりに当選した場合は、所謂「連荘」には該当しない。よって、「潜確A」又は「潜確B」の大当たり種別に当選して「潜伏確率変動状態」に突入した場合、右打ち遊技を行わせて第2始動口71へ入賞させる遊技を行わせる状態は、上記「連荘」であるものの、小入賞口73が一定割合で開放して賞球を獲得可能ではあるが、第2始動口71に対しては入賞補助機能を有する可動役物が配設されておらず、「通常遊技状態」より僅かに有利な遊技状態となるように構成されている。従って、遊技者は、例えば、「通常遊技状態」から「潜伏確率変動状態」に移行して、左打ち遊技から右打ち遊技となった場合、通常の発射態様(即ち、左打ち遊技)と異なる発射態様(即ち、右打ち遊技)となって、かつ、「潜伏確率変動状態」が「通常遊技状態」より有利な遊技状態であることから、「潜伏確率変動状態」の状態では遊技を中止する判断をし難くさせ、確変リミット回数に到達することで「通常遊技状態」に移行するまで遊技を継続させることを動機付けできる。その結果、パチンコ機10の稼働を促進させ、遊技場の利益率を向上させることが可能となる。
ここで、第1実施形態においては、「確率変動状態」に突入するためには、特別図柄の低確率状態であって確変リミット回数がリセットされる「時間短縮状態」又は「通常遊技状態」となるため、「通常遊技状態」から「潜伏確率変動状態」に突入した場合、及び、「時間短縮状態」若しくは「通常遊技状態」から「確率変動状態」に突入した場合には、確変リミット回数がそれぞれリセット(初期化)された状態で移行されることとなる。よって、「確率変動状態」では、「確率変動状態」の確変リミット回数(即ち、12回)分、大当たり遊技を獲得することが可能となり、「潜伏確率変動状態」から「確率変動状態」に移行した場合等のように確変リミット回数が減算した状態では移行し得ないため、確変リミット回数分の大当たり遊技をすべて獲得することが可能となる。その結果、遊技価値を獲得可能な遊技状態にメリハリを設け、遊技のバリエーションを豊富にすることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、確変リミット回数は、「10回」又は「12回」以外にも遊技仕様(例えば、大当たり確率、大当たり種別の選択割合、可変入賞装置65の開放回数、「確率変動状態」の継続率、時短回数等)に応じて任意に設定可能である。例えば、遊技仕様に応じて確変リミット回数を「20回」に設定してもよいし、遊技仕様に応じて確変リミット回数を「1回」に設定してもよい。さらに、確変リミット回数を遊技状態ごとに異ならせて構成したが、各遊技状態で確変リミット回数が同一でもよいし、いずれかの特別図柄の高確率状態でのみ確変リミット回数が存在(例えば、「潜伏確率変動状態」では確変リミット回数が「10回」、「確率変動状態」では確変リミット回数無し)するように構成してもよい。
次いで、「時短A」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目及び2ラウンド目で可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される一方、「確変A」と異なり、いずれのラウンドでも後述する確変領域ソレノイド65f(図5参照)が駆動されずに確変領域スイッチ65g(図5参照)によって球が検出不能な大当たりである。第1実施形態では、確変リミット到達時における第1特別図柄の動的表示、並びに、確変リミット回数到達前および確変リミット到達時における第2特別図柄の動的表示においてこの「時短A」の大当たりが選択され得て、該「時短A」の大当たり終了後に特別図柄の動的表示が100回実行されるまで「時短機能」を維持する「時間短縮状態」へと移行するように構成されている。
次いで、「時短B」の大当たり種別とは、大当たり種別「時短A」と同様、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目及び2ラウンド目で可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される一方、「確変A」と異なり、いずれのラウンドでも後述する確変領域ソレノイド65f(図5参照)が駆動されずに確変領域スイッチ65g(図5参照)によって球が検出不能な大当たりである。第1実施形態では、確変リミット回数到達前における第2特別図柄の動的表示においてこの「時短B」の大当たりが選択され得て、該「時短B」の大当たり終了後に特別図柄の動的表示が200回実行されるまで「時短機能」を維持する「時間短縮状態」へと移行するように構成されている。
ここで、各大当たり種別の特別LED群37bの表示態様について説明する。第1特別図柄用の上方LED群37b1の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「潜確A」に対応する表示パターンは16種類、大当たり種別「確変A」に対応する表示パターンは16種類、大当たり種別「通常A」に対応する表示パターンは16種類、大当たり種別「時短A」に対応する表示パターンは15種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が上方LED群37b1の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「潜確A」、「確変A」、「通常A」又は「時短A」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
また、第2特別図柄用の下方LED群37b2の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「潜確B」に対応する表示パターンは16種類、大当たり種別「時短A」に対応する表示パターンは16種類、大当たり種別「時短B」に対応する表示パターンは16種類、大当たり種別「通常A」に対応する表示パターンは15種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、上方LED群37b1と同様、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が下方LED群37b2の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「潜確B」、「時短A」、「時短B」又は「通常A」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
このように構成することで、特別図柄表示装置37の特別LED群37bの停止表示において各大当たり種別を表示した場合であっても、各停止表示に対応する大当たり種別を全て把握していなければ、当選した大当たり種別を遊技者が認識することが困難となる。このため、変動演出の表示結果のみでは後述する確変領域スイッチ65gが開放される大当たり種別か否かを識別困難にし、遊技者にいずれの遊技状態であるか否かを推測させる遊技性が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cは、右打ち遊技での球の発射が奨励される遊技状態を示唆するためのランプである。この右打ち報知ランプ37cは、左打ち遊技が奨励されて右打ち遊技が非奨励である上述した「通常遊技状態」では非点灯状態である一方、右打ち遊技が奨励される上述した「潜伏確率変動状態」、「時間短縮状態」若しくは「確率変動状態」、又は、大当たり遊技中若しくは小当たり遊技中に点灯状態となり得る。遊技者は、この右打ち報知ランプ37cや第3図柄表示装置81における右打ち示唆表示81a(図56〜図60参照)を確認することで、右打ち遊技を行うべき状態か否かを認識することができる。
第1実施形態のパチンコ機10では、遊技者に右打ち遊技を行うことを示唆するために、上記右打ち報知ランプ37cの他に、第3図柄表示装置81において右打ち示唆表示81a(図56〜図60参照)を行うように構成されている。この右打ち示唆表示81aの詳細については後述するが、該右打ち示唆表示81aと右打ち報知ランプ37cとは共に遊技者に右打ち遊技を示唆するものの、右打ち示唆表示81aの表示タイミングと右打ち報知ランプ37cの点灯タイミングとはすべて同期するように構成されておらず、右打ち遊技が奨励される状態(即ち、「潜伏確率変動状態」、「時間短縮状態」若しくは「確率変動状態」、又は、大当たり遊技中若しくは小当たり遊技中)であっても、右打ち報知ランプ37c又は右打ち示唆表示81aのいずれか一方又は両方が点灯又は表示されない場合がある。具体的には、例えば、大当たり遊技中において、オープニング時間やエンディング時間等の可変入賞装置65に球が入賞し得ない状態では、右打ち報知ランプ37cのみが点灯し、右打ち示唆表示81aが表示されない場合がある。即ち、第1実施形態において、右打ち報知ランプ37cは遊技状態の変化と同期するように点灯し、右打ち示唆表示81aは、右打ち遊技を行い得る状況でも、該右打ち遊技によって遊技者が賞球を獲得し易い状況や、右打ち遊技によって推奨される入賞口に球が入賞し得る状況で表示され、右打ち遊技によって遊技者が賞球を獲得し難い状況や、右打ち遊技によって奨励される入賞口に球が入賞し難い若しくはし得ない状況では表示されないように構成されている。
遊技盤13の遊技領域には、球が入賞することにより3個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。
また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、左側第1始動口64aへの入球、右側第1始動口64cへの入球又は第2始動口71への入球(以下、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への球の入球を「始動入賞」という場合がある)をトリガとして、遊技状態に応じて特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示と同期させながら、第3図柄の変動演出を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして普通図柄の可変表示を実行可能なLEDで構成される第2図柄表示装置83(以下、第2図柄表示装置83に関し、説明の便宜上、「普通図柄表示装置83」と称する場合がある)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図5参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列Z1〜Z3(図4参照)が表示される。
各図柄列Z1〜Z3(図4参照)は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列Z1〜Z3毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変的に表示されるようになっている。第1実施形態の第3図柄表示装置81は、第1特別図柄の第1抽選遊技および第2特別図柄の第2抽選遊技で共通的に使用されるものであり、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が特別図柄表示装置37で行われるのに対して、その特別図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を第3図柄表示装置81の第3図柄を用いて行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが共に保留されている場合、第1特別図柄の動的表示を優先的に実行(所謂、特図1優先変動)可能に構成されている。即ち、第2始動口71への始動入賞に基づいて第2特別図柄の動的表示の実行中に、第2始動口71への始動入賞に基づいて第2特別図柄の動的表示が保留された状態で、さらに、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cに始動入賞した場合に、先に入賞していた第2特別図柄の動的表示より、後に入賞した第1特別図柄の動的表示が先に実行され得るように構成されている。
ここで、図4を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図4は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図4(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図4(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、「0」から「9」の数字で構成され、そのうち奇数番号(「1」,「3」,「5」,「7」,「9」)を付した主図柄は、赤色文字で表示される。これに対し、偶数番号(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」)を付した主図柄は、青色文字で表示される。
また、第1実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図5参照)によるいずれかの特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。例えば、「確変A」の大当たり種別に当選した場合は、主に、「7」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。また、「潜確A」又は「潜確B」の大当たり種別に当選した場合には、主に、偶数図柄のうちの所定図柄、即ち、「2」、「4」、「6」又は「8」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。さらに、「時短A」の大当たり種別に当選した場合は、主に、奇数図柄のうちの所定図柄、即ち、「1」、「5」、又は「9」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。また、「時短B」の大当たり種別に当選した場合には、奇数図柄のうちの特定図柄、即ち、「3」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が実行される。さらに、「通常A」の大当たり種別に当選した場合には、偶数図柄のうちの特定図柄、即ち、「0」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が実行される。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図5参照)による第2特別図柄の抽選結果が小当たりであった場合に、特定の主図柄の配列(例えば、「341」や「667」等)が停止する変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に小当たりが発生するように構成されている。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、「確変A」の各大当たり種別に当選した場合に、すべての主図柄が現出可能に構成されている。具体的には、例えば、「確変A」に当選した場合であっても、「2」や「8」の数字を付した同一の主図柄が揃う変動演出が行われる場合がある。このように構成することで、例えば、変動演出の停止時点では、付与され得る遊技価値の内容が確定し得ないように構成し、大当たり中における昇格演出等を行うことで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図4(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下方向に3分割され、下側の2/3が第3図柄を変動演出する主表示領域Dmと保留球数などを表示するコクピット表示領域Dbとで構成され、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタなどを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1〜Dm3に区分けされており、その表示領域Dm1に左図柄列Z1が表示され、表示領域Dm2に中図柄列Z2が表示され、表示領域Dm3に右図柄列Z3が表示される。
各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順(または降順)に主図柄が配列され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動演出が行われる。なお、各図柄列Z1〜Z3において、数字の配列をそれぞれ異ならせるように構成してもよい。例えば、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列する一方、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列してもよい。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、各遊技状態ごとに設定されている特別図柄に対応する変動演出に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(同一の主図柄の組合せ)で揃えば、遊技状態ごとに設定されている特別図柄の大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、更に左右方向に3つの小領域Ds1〜Ds3に等区分されている。小領域Ds1〜Ds3は、それぞれ、キャラクタや予告演出画像を表示する領域である。小領域Ds1〜Ds3のそれぞれに表示される画像によって、主表示領域Dmにて行われる変動表示の結果として大当たりとなる期待感を遊技者に与えている。
コクピット表示領域Dbは、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71に入球された球のうち変動表示(変動演出)が未実行である球(保留球)の数である保留球数を示す保留図柄と、実行中の変動演出に関する実行図柄とを表示する領域である。
副表示領域Dsの右の小領域Ds3には、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88とが表示可能に構成されている。
特図1用第4図柄表示領域87は、第1特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図1用保留数表示87aと、第1特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図1用変動領域87bとで構成されている。
特図1用保留数表示87aは、第1特別図柄の動的表示の保留数を「0」〜「4」の範囲で数字図柄で表示可能に構成されている。具体的には、特図1用保留数表示87aが「0」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「1」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「2」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「3」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「4」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第1特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、後述する第1保留図柄表示領域Db1の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図1用変動領域87bは、第1特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第1特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図1用変動領域87bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第1特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第1特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図1用変動領域87bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図1用変動領域87bの四角図柄が白で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図1用変動領域87bの四角図柄が赤で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図1用変動領域87bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の上方LED群37b1の表示内容に対応するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「通常遊技状態」、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。なお、「潜伏確率変動状態」では、主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の動的表示は実行されず、この特図1用変動領域87bおよび上方LED群37b1で第1特別図柄の動的表示が実行されるように構成されている。
特図2用第4図柄表示領域88は、第2特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図2用保留数表示88aと、第2特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図2用変動領域88bとで構成されている。
特図2用保留数表示88aは、第2特別図柄の動的表示の保留数を「0」〜「4」の範囲で数字図柄を表示可能に構成されている。具体的には、特図2用保留数表示88aが「0」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「1」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「2」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「3」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「4」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第2特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、後述する第2保留図柄表示領域Db2の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図2用変動領域88bは、第2特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、特図1用変動領域87bと同様、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第2特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図2用変動領域88bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第2特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第2特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図2用変動領域88bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図2用変動領域88bの四角図柄が白で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が赤で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が青で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が小当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図2用変動領域88bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の下方LED群37b2の表示内容に対応するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「潜伏確率変動状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。なお、「通常遊技状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の動的表示は実行されず、この特図2用変動領域88b及び下方LED群37b2で第2特別図柄の動的表示が実行されるように構成されている。
第3図柄表示装置81の実際の表示画面では、図4(b)に示すように、例えば、「通常遊技状態」では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計3個表示される。副表示領域Dsにおいては、左の小領域Ds1、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることを示す表示や、遊技状態に応じて奨励される発射態様等が遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態では初老の男性コーチ)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、通常は黒色の男性コーチの髪の毛の色や、通常は白色の服の色が変化したり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が左側第1始動口64a若しくは右側第1始動口64cへ入球した場合、又は、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第2始動口71へ入球した場合、その入球回数(保留球数)はそれぞれ最大4回まで保留される。その保留球数は特別図柄表示装置37により示されると共に、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87a若しくは特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aにおいても表示され、さらに、コクピット表示領域Dbの第1特別図柄に対応する第1保留図柄表示領域Db1の特図1第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1d若しくは第2特別図柄に対応する第2保留図柄表示領域Db2の特図2第1〜第4保留図柄表示領域Db2a〜Db2dにおいても示される。
特図1第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dには、第1特別図柄の保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、特図1第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dに表示された保留図柄の表示数に応じて、保留球数が表示される。
即ち、特図1第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dにおいて、特図1第1保留図柄表示領域Db1aに1つの保留図柄が表示されている場合は、第1特別図柄の保留球数が1回であることを示し、特図1第1・第2保留図柄表示領域Db1a,Db1bにそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、第1特別図柄の保留球数が2回であることを示し、特図1第1〜第3保留図柄表示領域Db1a〜Db1cにそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、第1特別図柄の保留球数が3回であることを示し、特図1第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dにそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、第1特別図柄の保留球数が4回であることを示す。また、特図1第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dに保留図柄が表示されていない場合は、第1特別図柄の保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
同様に、特図2第1〜第4保留図柄表示領域Db2a〜Db2dには、第2特別図柄の保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、特図2第1〜第4保留図柄表示領域Db2a〜Db2dに表示された保留図柄の表示数に応じて、保留球数が表示される。
即ち、特図2第1〜第4保留図柄表示領域Db2a〜Db2dにおいて、特図2第1保留図柄表示領域Db2aに1つの保留図柄が表示されている場合は、第2特別図柄の保留球数が1回であることを示し、特図2第1・第2保留図柄表示領域Db2a,Db2bにそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、第2特別図柄の保留球数が2回であることを示し、特図2第1〜第3保留図柄表示領域Db2a〜Db2cにそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、第2特別図柄の保留球数が3回であることを示し、特図2第1〜第4保留図柄表示領域Db2a〜Db2dにそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、第2特別図柄の保留球数が4回であることを示す。また、特図2第1〜第4保留図柄表示領域Db2a〜Db2dに保留図柄が表示されていない場合は、第2特別図柄の保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の第2抽選遊技とが同時に実行されず、いずれか一方の抽選遊技のみが実行されるように構成されている。また、第1実施形態のパチンコ機10では、実行中のいずれかの抽選遊技が終了した場合に、第1特別図柄の保留球と第2特別図柄の保留球とがそれぞれ記憶されているとき、第1特別図柄の第1抽選遊技を第2特別図柄の第2抽選遊技より優先的に実行(所謂、特図1優先変動)するように構成されている。なお、第2特別図柄の第2抽選遊技を第1特別図柄の第1抽選遊技より優先的に実行(所謂、特図2優先変動)するように構成してもよいし、入賞した順で抽選遊技を実行してもよいし、第2特別図柄の第2抽選遊技と第1特別図柄の第1抽選遊技とを同時に実行させるように構成してもよい。
コクピット表示領域Dbの中央部分には、主表示領域Dmで変動演出が実行されていることを示す実行図柄が表示される実行図柄表示領域Db0が設けられている。この実行図柄表示領域Db0は、コクピット表示領域Dbの中央部分、即ち、特図1第1保留図柄表示領域Db1aの右側であって、特図2第1保留図柄表示領域Db2aの左側に設けられ、各保留図柄表示領域Db1a〜Db1d,Db2a〜Db2dに表示される各保留図柄より大きい実行図柄が表示されるように構成されている。また、この実行図柄表示領域Db0は、特図1第1保留図柄表示領域Db1a又は特図2第1保留図柄表示領域Db2aに表示されていた保留図柄が移動(シフト)して実行図柄として表示される。
実行図柄表示領域Db0に表示される実行図柄は、変動演出が終了すると消去され、その実行図柄の消去に伴って、表示されている保留図柄が下位側(第1特別図柄であれば右側、第2特別図柄であれば左側)の保留図柄として移動して表示される。具体的には、例えば、第2特別図柄の保留図柄の存在如何に関わらず第1特別図柄の保留図柄が4つ存在する状況において、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、特図1第1保留図柄表示領域Db1aにおける保留図柄が、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示され、特図1第2保留図柄表示領域Db1bにおける保留図柄が、特図1第1保留図柄表示領域Db1aにおける保留図柄として移動(シフト)して表示され、特図1第3保留図柄表示領域Db1cにおける保留図柄が、特図1第2保留図柄表示領域Db1bにおける保留図柄として移動(シフト)して表示され、特図1第4保留図柄表示領域Db1dにおける保留図柄が、特図1第3保留図柄表示領域Db1cにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。
また、例えば、第1特別図柄の保留図柄が存在しない状況であって第2特別図柄の保留図柄が4つ存在する状況において、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、特図2第1保留図柄表示領域Db2aにおける保留図柄が、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示され、特図2第2保留図柄表示領域Db2bの保留図柄が、特図2第1保留図柄表示領域Db2aにおける保留図柄として移動(シフト)して表示され、特図2第3保留図柄表示領域Db2cの保留図柄が、特図2第2保留図柄表示領域Db2bにおける保留図柄として移動(シフト)して表示され、特図2第4保留図柄表示領域Db2dの保留図柄が、特図2第3保留図柄表示領域Db2cにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。
なお、第1実施形態においては、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への入球に基づく変動演出の保留球数は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、それぞれ3回以下、又は、それぞれ5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、コクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させなくてもよい。さらに、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを第1特別図柄および第2特別図柄の最大保留数分の4つそれぞれ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
図3に戻って、説明を続ける。可変表示装置ユニット80の正面視右側には、スルーゲート67が設けられている。このスルーゲート67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。このスルーゲート67を球が通過すると、貫通孔に設けられた普通図柄スイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110で普通図柄の当たり抽選が行われる。なお、このスルーゲート67は、普通図柄の可変表示の抽選契機となるのみであり、球が通過した場合であっても賞球等の払い出しは行われないように構成されている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が配設されている。この普通電役72は、主に、一対の羽根部材72aと、該羽根部材72aを起立状態又は傾倒状態に駆動する普通電役ソレノイド72bと、により構成されている。
第1実施形態の主制御装置110(図112参照)は、通常時、普通電役72の羽根部材72aを起立状態に維持して、右側第1始動口64cの正面視左右両側を覆うことで、右側第1始動口64cへの球の流入を防止している。そして、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合に、上記普通電役ソレノイド72bを所定時間駆動し、普通電役72の羽根部材72aを所定時間の間、羽根部材72aを起立状態から傾倒状態に駆動させて、右側第1始動口64cへの球の流入を可能に構成して、右打ち遊技されて可変表示装置ユニット80の正面視右側を流下する球が右側第1始動口64cへ入賞し易い状態、即ち、入賞補助状態となるように構成されている。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて、普通図柄の可変表示での当たりに当選する確率が変化するように構成されている。具体的には、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」では、普通図柄で当選しない非当選状態(例えば、0/100)とし、普通図柄の可変表示において当たりに当選しないようにすることで、普通電役72の羽根部材72aを傾倒状態(開放状態)とせず、右側第1始動口64cへ入賞しないように構成する。一方、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、普通図柄の当選確率を高確率状態(例えば、99/100)とし、普通図柄の可変表示において当たりに当選し易くすることで、普通電役72の羽根部材72aを傾倒状態(開放状態)とし易くし、右側第1始動口64cへ容易に入賞し得るように構成する。
第1実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の高確率状態では、可変表示が高確率(即ち、99%)で当たりを導出するため、普通図柄が高確率状態である「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球がほぼ右側第1始動口64cに入賞し得るように構成される一方、普通図柄の非当選状態では、可変表示で当たりに当選しないため、右打ち遊技で発射された球が右側第1始動口64cに入賞しないように構成される。これにより、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球を右側第1始動口64cへと入賞させながら遊技を行うことが可能となるとともに、羽根部材72aが傾倒状態となることでその下流側に位置する第2始動口71への入賞を抑制することで、右側第1始動口64cへの入賞に基づく賞球の払い出しによって、遊技者は「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」より自身の持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。
なお、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」のように、普通図柄の当たり確率を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」から変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、普通電役72の羽根部材72aが傾倒する(開放される)時間や、1回の当たりで普通電役72の羽根部材72aが傾倒する(開放される)回数を変更するものとしても良い。具体的には、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通電役72の羽根部材72aが傾倒する時間を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」よりも長くしたり、1回の当たりで普通電役72の羽根部材72aが傾倒する回数を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」よりも多くしたりしてもよい。また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通図柄の当たり確率のアップと、普通電役72の羽根部材72aの傾倒時間の長時間化と、普通電役72の羽根部材72aの傾倒回数の多回数化との少なくとも2つを同時に行うようにしてもよい。また、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において、普通図柄で当たりに当選し得るように構成してもよい。この場合、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」の当たり確率を、「確率変動状態」や「時間短縮状態」より低確率(例えば、1/100や1/2等)となるように構成することで、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において右側第1始動口64cへの球の入賞を「確率変動状態」や「時間短縮状態」より低くなるように構成してもよい。
普通図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(普通図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、普通図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(第1実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第2始動口71正面視上方に設けられた普通電役72が所定時間だけ作動状態となり、所定図柄以外(第1実施形態においては「×」の図柄)で停止した場合には普通電役72が非作動状態となる(閉鎖状態が維持される)よう構成されている。
スルーゲート67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第2図柄保留ランプ84(以下、第2図柄保留ランプ84に関し、説明の便宜上、「普通図柄保留ランプ84」と称する場合がある)においても点灯表示される。普通図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。そして、普通図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
なお、普通図柄の可変表示は、第1実施形態のように、普通図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、特別図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、普通図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の通過は、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、普通図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る左側第1始動口64aが配設されている。この左側第1始動口64aへは、左打ち遊技で発射された球が1分間に約6個程度(所謂、S1=6)入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。左側第1始動口64aへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる左側第1始動口スイッチ64b(図5参照)がオンとなり、その左側第1始動口スイッチ64bのオンに起因して主制御装置110(図5参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、左側第1始動口64aは、球が入球すると3個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が開放状態である場合にのみ球が入球し得る右側第1始動口64cが配設されている。この右側第1始動口64cへは、普通電役72が開放状態である場合(即ち、主に「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)、右打ち遊技で発射された球が1分間に約30個〜40個程度入賞するように遊技釘が周辺に植設されている。右側第1始動口64cへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる右側第1始動口スイッチ64d(図5参照)がオンとなり、その右側第1始動口スイッチ64dのオンに起因して主制御装置110(図5参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、右側第1始動口64cは、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方であって、右側第1始動口64cの正面視下方側には、球が入球し得る第2始動口71が配設されている。この第2始動口71へは、普通電役72が閉鎖状態である場合(即ち、主に「潜伏確率変動状態」)、右打ち遊技で発射された球が1分間に約6個程度(所謂、S2=6)入賞するように遊技釘が周辺に植設されている。第2始動口71へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2始動口スイッチ71a(図5参照)がオンとなり、その第2始動口スイッチ71aのオンに起因して主制御装置110(図5参照)で第2特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの下方LED群37b2で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第2特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第2始動口71は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
次いで、遊技盤13の正面視右側上方には可変入賞装置65の大入賞口が設けられている。おり、その略中央部分に横長矩形状の大入賞口(大開放口、特定入賞口とも言う)が設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110(図5参照)での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう特別図柄表示装置37の特別LED群37bを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、予め定められた所定回数(第1実施形態では、いずれも2回)、通常時には閉鎖されている大入賞口開閉板65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口は、開放された場合に、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、大入賞口が開放される。この大入賞口の開閉動作は、最高で例えば2回(2ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、球を該大入賞口に入賞させることで、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、大入賞口を覆う横長矩形状の大入賞口開閉板65aと、その大入賞口開閉板65aの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド65b(図5参照)とを備えている。大入賞口は、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大入賞口ソレノイド65bを駆動して大入賞口開閉板65aを前面下側に傾倒し、球が大入賞口に入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
また、可変入賞装置65の内部には、確変領域65dが設けられている。この確変領域65dには、「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」の大当たり種別に当選した場合にのみ駆動される確変領域ソレノイド65f(図5参照)と、該確変領域ソレノイド65fの下流側に確変領域スイッチ65g(図5参照)とが配設されており、該確変領域ソレノイド65fが開放されている状態でのみ確変領域スイッチ65gで球が検出可能に構成されている。この確変領域ソレノイド65fの開閉動作は、上述したように、「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」の大当たり種別に当選した場合における各大当たり中の2ラウンド目にのみ開放駆動され、最大でも1回のみ開放可能に構成されている。この確変領域スイッチ65gに球を入賞させることで、該大当たりの終了後に特別図柄の高確率状態が発生し得るように構成されている。確変領域ソレノイド65fの駆動態様、及び、確変領域スイッチ65gの球の検出タイミングについては、図23及び図24において後述する。
上述した可変入賞装置65の下方には、小入賞口73が開口形成されている。パチンコ機10においては、主制御装置110での第2抽選遊技(第2特別図柄)が小当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、小当たりの停止図柄となるよう後述する特別図柄表示装置37の特別LED群37bを点灯させると共に、その小当たりに対応した停止図柄(ハズレに対応した停止図柄と同等)を第3図柄表示装置81に表示させて、小当たりの発生が示される。その後、球が入賞し得る特定遊技状態(小当たり)に遊技状態が遷移する。この特定遊技状態として、予め定められた所定回数(第1実施形態では、いずれも3回)、通常時には閉鎖されている小入賞口73が、所定時間(例えば、0.1秒経過するまで、或いは、球が5個入賞するまで)開放される。
この小入賞口73は、開放された場合に、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、小入賞口73が開放される。この小入賞口73の開閉動作は、最高で例えば3回繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって大当たりより有利ではないものの、「通常遊技状態」よりは有利な特定遊技状態(小当たり状態)の一形態であり、遊技者には、球を該小入賞口73に入賞させることで、遊技上の価値(遊技価値)の付与として多少の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、小入賞口を覆う横長矩形状の小入賞口開閉板73aと、その小入賞口開閉板73aの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための小入賞口ソレノイド73b(図5参照)とを備えている。小入賞口73は、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。小当たりの際には小入賞口ソレノイド73bを駆動して小入賞口開閉板73aを前面下側に傾倒し、球が小入賞口73に入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口(入球口)63,64a,64c、65,71,73にも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。なお、各入賞口63,64a,64c、65,71,73に入賞した球も、アウト口66を通過した球と同様、球排出路へ案内され、パチンコ機10外へと排出される。
次に、図5を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図5は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したリード・オンリー・メモリー(Read Only Memory。以下、「ROM」と略す)202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるランダム・アクセス・メモリー(Random Access Memory。以下、「RAM」と略す。)203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における各特別図柄の動的表示および変動演出の設定、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示の表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ203cが設けられている。
また、ROM202は、大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、保留数テーブル202c、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202e、大当たり開放テーブル202f、小当たり開放テーブル202g、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i、普通電役開放テーブル202jを少なくとも格納している。主制御装置110は、RAM203に格納された各種カウンタと、ROM202に格納された各種テーブルとによって、上記の主要な制御を実行する。
ここで、図6を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、第3図柄表示装置81の変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図7から図27を参照して、主制御装置110のROM202に格納された各種テーブル、各種制御タイミング及び遊技状態の遷移等についても説明する。
大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。
また、普通図柄表示装置83の抽選には、普図当たりカウンタC4が用いられ、普図当たりカウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図33参照)の実行間隔である「2ミリ秒」間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図32参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ203cに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)からなる第1保留球格納エリア203dと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)からなる第2保留球格納エリア203eとが設けられており、これらの各エリアには、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。大当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、「0〜9999」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0〜9999」の値を取り得るカウンタの場合は「9999」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に、大当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から大当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、大当たり乱数カウンタC1が「0〜9999」の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、「0〜9999」の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図33参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図32参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
大当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(第1実施形態では、タイマ割込処理(図33参照)毎に1回)更新される。そして、球が左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cに入賞(始動入賞)したタイミングで、左側第1始動口64a及び右側第1始動口64c(第1特別図柄)に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納される。また、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したタイミングで、第2始動口71(第2特別図柄)に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納される。
大当たり乱数カウンタC1が大当たり又は小当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定されている。つまり、第1保留球格納エリア203dの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a1によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。また、第2保留球格納エリア203eの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定され、小当たりとなる乱数値と一致する場合に、小当たりと判定される。
ここで、図7を参照して、各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aの詳細についてそれぞれ説明する。図7(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a(以下、「特図1大当たり乱数テーブル202a1」と称する)の一例を模式的に示した模式図であり、図7(b)は、ROM202に記憶される第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2(以下、「特図2大当たり乱数テーブル202a2」と称する)の一例を模式的に示した模式図である。
第1実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2は、設定値毎にそれぞれ、大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、設定毎に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、設定毎に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、設定ごとに大当たりとなる確率が変更される。
一方、各特別図柄において、設定値毎に小当たり乱数値の個数が同一となるように設定されている。即ち、第1特別図柄における小当たり乱数値の個数は、設定値毎で同一の個数(第1実施形態では、0個)となるように構成される。同じく、第2特別図柄における小当たり乱数値の個数も、設定値毎で同一の個数(第1実施形態では、1000個)となるように構成される。このように、小当たり乱数値の個数を、各特別図柄において、設定値毎で同一とすることにより、各特別図柄におけるすべての設定値での小当たり遊技のみを考慮した遊技価値の付与割合が同等となる。
このように、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の設定毎の大当たり乱数値の個数の増加分を、すべての設定値においてハズレ乱数値の個数から補うように構成する。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり乱数値の個数を、設定毎に変化させないように構成する。即ち、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分を大当たり乱数値に割り当てることで補填するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄小当たり乱数値の個数は、第1特別図柄又は第2特別図柄設定毎に同一とする。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技を行う上で最も滞在し易い場合に取得さ得る大当たり乱数値以外の最も多い乱数値の役(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の変動演出で最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、パチンコ機10毎に設けられ、該パチンコ機10における遊技結果等を表示するデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)表示され易い大当たり遊技に対応する大当たり乱数値の個数と、小当たり遊技に対応する小当たり乱数値の個数とを設定毎にともに変更した場合、その大当たり遊技および小当たり遊技の2つの要素の出現率を遊技者がデータランプで一瞥(確認)することで、パチンコ機10の設定判別が推測され易くなってしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、確率設定値の設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに明確に(大々的に)表示されないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を大当たりの出現割合のみとして、小当たりの出現率からはパチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、確率設定値の判別要素を1つの乱数値に基づく役の出現率に限定し、例えば、出玉率の低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
図7(a)で示すように、第1実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は200個で、その値「0〜199」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、200/10000=2/100(即ち、2%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は1000個で、その値「0〜999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1000/10000=10/100(即ち、10%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から5倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に0個で、値が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されていない。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても0/10000=0/100(即ち、0%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となる(当選しない)ように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9800個で、その値「200〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9000個で、その値「1000〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9800/10000=98/100(即ち、98%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9000/10000=90/100(即ち、90%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9800個以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は210個で、その値「0〜209」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、210/10000=2.1/100(即ち、2.1%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は1010個で、その値「0〜1009」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1010/10000=10.1/100(即ち、10.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.81倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に0個で、値が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されていない。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても0/10000=0/100(即ち、0%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となる(当選しない)ように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9790個で、その値「210〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8990個で、その値「1010〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9790/10000=97.9/100(即ち、97.9%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、89.9/10000=89.9/100(即ち、89.9%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9790個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2%→2.1%、高確率状態:10%→10.1%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は220個で、その値「0〜219」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、220/10000=220/100(即ち、2.2%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は1020個で、その値「0〜1019」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1020/10000=10.2/100(即ち、10.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.64倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び設定値「2」の場合と同様、共に0個で、値が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されていない。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても0/10000=0/100(即ち、0%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となる(当選しない)ように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9780個で、その値「220〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8980個で、その値「1020〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9780/10000=97.8/100(即ち、97.8%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9780/10000=97.8/100(即ち、97.8%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9780個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.1%→2.2%、高確率状態:10.1%→10.2%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は230個で、その値「0〜229」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、230/10000=2.3/100(即ち、2.3%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は1030個で、その値「0〜1029」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1030/10000=10.3/100(即ち、10.3%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.47倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「3」の場合と同様、共に0個で、値が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されていない。つまり、設定値「4」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても0/10000=0/100(即ち、0%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となる(当選しない)ように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9770個で、その値「230〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8970個で、その値「1030〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9770/10000=97.7/100(即ち、97.7%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、8970/10000=89.7/100(即ち、89.7%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9770個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.2%→2.3%、高確率状態:10.2%→10.3%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は240個で、その値「0〜239」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、240/10000=2.4/100(即ち、2.4%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は1040個で、その値「0〜1039」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1040/10000=10.4/100(即ち、10.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.33倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「4」の場合と同様、共に0個で、値が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されていない。つまり、設定値「5」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても0/10000=0/100(即ち、0%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となる(当選しない)ように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9760個で、その値「240〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8960個で、その値「1040〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9760/10000=97.6/100(即ち、97.6%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、89.6/10000=89.6/100(即ち、89.6%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9760個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.3%→2.4%、高確率状態:10.3%→10.4%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は250個で、その値「0〜249」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、250/10000=2.5/100(即ち、2.5%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は1050個で、その値「0〜1049」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1050/10000=10.5/100(即ち、10.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から4.2倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「5」の場合と同様、共に0個で、値が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されていない。つまり、設定値「6」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても0/10000=0/100(即ち、0%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となる(当選しない)ように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9750個で、その値「250〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8950個で、その値「1050〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9750/10000=97.5/100(即ち、97.5%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、8950/10000=89.5/100(即ち、89.5%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9750個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.4%→2.5%、高確率状態:10.4%→10.5%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次に、図7(b)で示すように、第1実施形態の特図2大当たり乱数テーブル202a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、200個で、その値「0〜199」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、200/10000=2/100(即ち、2%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、1000個で、その値「0〜999」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、1000/10000=10/100(即ち、10%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から5倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に1000個で、低確率状態の場合の値「200〜1199」、又は、高確率状態の場合の値「1000〜1999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても1000/10000=10/100(即ち、10%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8800個で、その値「1200〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8000個で、その値「2000〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、8800/10000=88/100(即ち、88%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、80/10000=80/100(即ち、80%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9800個以下)となるように構成されている。
このように、第2特別図柄の小当たり確率は、第1特別図柄の小当たり確率より大幅に上昇している(0%→10%)。即ち、第2特別図柄における抽選遊技では、大当たりより小当たりに当選し易い設定となっている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、210個で、その値「0〜209」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、210/10000=2.1/100(即ち、2.1%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、1010個で、その値「0〜1009」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、1010/10000=10.1/100(即ち、10.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.81倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に1000個で、低確率状態の場合の値「210〜1209」、又は、高確率状態の場合の値「1010〜2009」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても1000/10000=10/100(即ち、10%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8790個で、その値「1210〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7990個で、その値「2010〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、8790/10000=87.9/100(即ち、87.9%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、7990/10000=79.9/100(即ち、79.9%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、8790個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに10%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2%→2.1%、高確率状態:10%→10.1%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、220個で、その値「0〜219」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、220/10000=2.2/100(即ち、2.2%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、1020個で、その値「0〜1019」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、1020/10000=10.2/100(即ち、10.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.67倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、共に1000個で、低確率状態の場合の値「220〜1219」、又は、高確率状態の場合の値「1020〜2019」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても1000/10000=10/100(即ち、10%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8780個で、その値「1220〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7980個で、その値「2020〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、8780/10000=87.8/100(即ち、87.8%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、7980/10000=79.8/100(即ち、79.8%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、8780個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに10%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.1%→2.2%、高確率状態:10.1%→10.2%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、230個で、その値「0〜229」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、230/10000=2.3/100(即ち、2.3%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、1030個で、その値「0〜1029」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、1030/10000=10.3/100(即ち、10.3%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.48倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「3」の場合と同様、共に1000個で、低確率状態の場合の値「230〜1229」、又は、高確率状態の場合の値「1030〜2029」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても1000/10000=10/100(即ち、10%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8770個で、その値「1230〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7970個で、その値「2030〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、8770/10000=87.7/100(即ち、87.7%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、7970/10000=79.7/100(即ち、79.7%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、8770個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等(ともに10%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.2%→2.3%、高確率状態:10.2%→10.3%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、240個で、その値「0〜239」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、240/10000=2.4/100(即ち、2.4%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、1040個で、その値「0〜1039」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、1040/10000=10.4/100(即ち、10.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.33倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「4」の場合と同様、共に1000個で、低確率状態の場合の値「240〜1239」、又は、高確率状態の場合の値「1040〜2039」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても1000/10000=10/100(即ち、10%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8760個で、その値「1240〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7960個で、その値「2040〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、8760/10000=87.6/100(即ち、87.6%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、7960/10000=79.6/100(即ち、79.6%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、8760個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等(ともに10%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.3%→2.4%、高確率状態:10.3%→10.4%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、250個で、その値「0〜249」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、250/10000=2.5/100(即ち、2.5%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、1050個で、その値「0〜1049」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、1050/10000=10.5/100(即ち、10.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から4.2倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「5」の場合と同様、共に1000個で、低確率状態の場合の値「250〜1249」、又は、高確率状態の場合の値「1050〜2049」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても1000/10000=10/100(即ち、10%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8750個で、その値「1250〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7950個で、その値「2050〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、8750/10000=87.5/100(即ち、87.5%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、7950/10000=79.5/100(即ち、79.5%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、8750個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等(ともに10%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.4%→2.5%、高確率状態:10.4%→10.5%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
上述したように、特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2において、ともに「確率変動状態」及び「潜伏確率変動状態」における大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」及び「時間短縮状態」におけるハズレ乱数値の個数から補うように構成しつつ、「通常遊技状態」及び「時間短縮状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内となるように構成する。また、小当たり乱数値の個数を、「通常遊技状態」及び「時間短縮状態」と「確率変動状態」及び「潜伏確率変動状態」とで変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
図6に戻って、説明を続ける。大当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0〜99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0〜99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(第1実施形態では、タイマ割込処理(図33参照)毎に1回)更新される。
そして、球が左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cに入賞したタイミングで、左側第1始動口64a及び右側第1始動口64cに対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1〜第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアと同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1〜第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)又は小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時のものとなる。また、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、小当たり時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。
上述したように、第1実施形態のパチンコ機10における大当たり種別カウンタC2の値は、「0〜99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該大当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル202bとに基づいて、大当たり種別が決定される。この大当たり種別テーブル202bには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1大当たり種別テーブル202b1と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2大当たり種別テーブル202b2とが設けられている。
ここで、図8を参照して、特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図8(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図8(b)は、同じくROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。
第1実施形態のパチンコ機10では、本パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降において、特別図柄の大当たりに付随して「確変機能」が付与された回数(上述した確変リミット回数)が所定回数に到達する毎に(第1実施形態では、「潜伏確率変動状態」において10回、「確率変動状態」において12回)、該確変リミット回数到達後における大当たり終了後の遊技状態を、必ず「確変機能」が付与されない特別図柄の低確率状態へ移行して、特別図柄の高確率状態への移行を禁止する確変リミット機能が搭載されている。即ち、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降、各確変リミット到達ごとに、次の大当たりの終了時に特別図柄を低確率状態とし(以下、大当たり終了時に特別図柄の低確率状態が必ず選定される事象を、「確変リミットが発動」と称する場合がある)、大当たり終了後に特別図柄の低確率状態となるように構成されている。
一方、確変リミット回数に到達していない場合、即ち、「潜伏確率変動状態」において「確変機能」が付与される大当たり回数が1回〜9回まで(以下、確変リミット機能が発動する前の状態を、「確変リミット到達前」と称する場合がある。以下、確変リミット機能がリセットされた確変リミット到達後を含む。)は、大当たり終了後に特別図柄の高確率状態となり得るように構成されている。
このように構成することで、「確変機能」が大当たり(小当たり)を介して連続的に所定回数発生する毎に必ず特別図柄の低確率状態にすることができ、特別図柄の高確率状態が継続し続けて「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、確変リミット機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等にするために、「連荘」回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、大当たり時に付与され得る遊技価値を増加したりして補うことが可能となり、確変リミット機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多様な遊技性を実現することができる。
図8(a)及び図8(b)に示すように、大当たり種別テーブル202bは、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで分けられ、その中でさらに、確変リミット到達前(又は確変リミット到達後)か確変リミット到達時かで分けられ、その中でさらに、滞在する遊技状態に応じて選択され得る大当たり種別と、大当たり種別カウンタC2の値とが対応付けられたテーブルである。
第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が2ラウンドであって、該大当たり中に開放される確変領域65dへ球を通過させることで発生する「確変機能」の確変リミット回数が10回、かつ、「時短機能」が付与されない「潜確A」及び「潜確B」と、最大ラウンド数が2ラウンドであって、該大当たり中に開放される確変領域65dへ球を通過させることで発生する「確変機能」の確変リミット回数が12回、かつ、「時短機能」が次に大当たりが発生するまで(以下、大当たり終了後に次の大当たりが発生するまでのことを、「次回まで」と称する場合がある)「時短機能」が付与される「確変A」と、最大ラウンド数が2ラウンドであって、「確変機能」及び「時短機能」が付与されない「通常A」と、最大ラウンド数が2ラウンドであって、「確変機能」が付与されず、かつ、「時短機能」が特別図柄の動的表示が100回実行されるまで付与される「時短A」と、最大ラウンド数が2ラウンドであって、「確変機能」が付与されず、かつ、「時短機能」が特別図柄の動的表示が200回実行されるまで付与される「時短B」と、が設けられている。なお、各大当たり種別における確変領域65dの開放タイミングについては図23〜図25において後述する。
特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2では、それぞれ、各遊技状態において、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。
図8(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、確変リミット到達前及び確変リミット到達後(即ち、「潜伏確率変動状態」では確変リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜9回目、「確率変動状態」では確変リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜11回目)において、「通常遊技状態」(非奨励の「潜伏確率変動状態」を含む。以下、同様。)で第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜97」が対応付けられ、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「98,99」が対応付けられており、また、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」で第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜99」が対応付けられている。
即ち、確変リミット到達前又は確変リミット到達後の「通常遊技状態」(又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別として「潜確A」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「99」であれば、大当たり種別として「確変A」が決定される。
また、確変リミット到達前又は確変リミット到達後の「時間短縮状態」又は「確率変動状態」における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値がいずれの値であっても(即ち、「0」〜「99」)、大当たり種別として「確変A」が決定される。
一方、確変リミット到達時の「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値がいずれの値であっても(即ち、「0」〜「99」)、大当たり種別として「通常A」が決定される。
また、確変リミット到達時の「確率変動状態」において第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値がいずれの値であっても(即ち、「0」〜「99」)、大当たり種別として「時短A」が決定される。
従って、確変リミット到達前又は確変リミット到達後の「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「潜確A」の大当たり種別が98%、「確変A」の大当たり種別が2%、の割合で当選することとなる。また、確変リミット到達時の「時間短縮状態」又は「確率変動状態」で第1特別図柄の動的表示大当たりに当選した場合に、「確変A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。一方、確変リミット到達時の「潜伏確率変動状態」で第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「通常A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。また、確変リミット到達時の「確率変動状態」で第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「時短A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。
よって、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示において大当たり種別「確変A」より「潜確A」が圧倒的に選択され易く構成され、主に「潜伏確率変動状態」に移行し易く構成されているものの、最も有利な遊技状態である「確率変動状態」に移行する大当たり種別「確変A」も僅かに選択され得るように構成され、遊技のバリエーションを豊富にするように構成されている。
また、確変リミット到達時における「潜伏確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示において大当たり種別「通常A」が必ず選択され得るように構成され、「潜伏確率変動状態」において非奨励である第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合には、遊技者にとって最も不利な「通常遊技状態」に移行されるように構成されている。その結果、少なくとも「潜伏確率変動状態」の確変リミット到達時には、該「潜伏確率変動状態」において非奨励である第1特別図柄の動的表示の実行契機を取得しようとすることを遊技者に抑制させ、奨励される第2特別図柄の動的表示の実行契機を取得する遊技を遊技者に促すことができる。
さらに、確変リミット到達時における「確率変動状態」では、大当たり種別「時短A」が必ず選択され得るように構成され、最も遊技者にとって有利な「確率変動状態」において確変リミット回数に到達した場合でも、該「確率変動状態」の次に遊技者にとって有利な「時間短縮状態」に移行されるように構成されている。その結果、最も有利な状態からいきなり不利な遊技状態(即ち、「通常遊技状態」や「潜伏確率変動状態」)に移行しないため、確変リミット到達時にいきなり不利な遊技状態に移行することで遊技者の遊技の継続意欲を減退させることを抑制し、継続した遊技を促進させることが可能となるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることが可能となる。
次いで、図8(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、確変リミット到達前及び確変リミット到達後(即ち、「潜伏確率変動状態」では確変リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜9回目、「確率変動状態」では確変リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜11回目)において、「潜伏確率変動状態」(非奨励の「通常遊技状態」、「時間短縮状態」および「確率変動状態」を含む。以下、同様。)で第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「潜確B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜97」が対応付けられ、「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「98」が対応付けられ、「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「99」が対応付けられている。
即ち、確変リミット到達前又は確変リミット到達後の「潜伏確率変動状態」(又は「通常遊技状態」、「時間短縮状態」および「確率変動状態」)における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別として「潜確B」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「98」であれば、大当たり種別として「時短A」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「99」であれば、大当たり種別として「時短B」が決定される。
一方、確変リミット到達時の「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から決定され、大当たり種別カウンタC2の値がいずれの値であっても(即ち、「0」〜「99」)、大当たり種別として「通常A」が決定される。
また、確変リミット到達時の「確率変動状態」において第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値がいずれの値であっても(即ち、「0」〜「99」)、大当たり種別として「時短A」が決定される。
従って、確変リミット到達前又は確変リミット到達後の「潜伏確率変動状態」又は「通常遊技状態」、「確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」で第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「潜確B」の大当たり種別が98%、「時短A」の大当たり種別が1%、「時短A」の大当たり種別が1%、の割合で当選することとなる。一方、確変リミット到達時の「潜伏確率変動状態」で第2特別図柄の動的表示大当たりに当選した場合に、「通常A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。また、確変リミット到達時の「確率変動状態」で第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「時短A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。
よって、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「潜伏確率変動状態」では、第2特別図柄の動的表示において大当たり種別「時短A」又は「時短B」より「潜確B」が圧倒的に選択され易く構成され、主に「潜伏確率変動状態」に移行(ループ)し易く構成されているものの、「潜伏確率変動状態」より有利な遊技状態である「時間短縮状態」に移行する大当たり種別「時短A」又は「時短B」も僅かに選択され得るように構成され、遊技のバリエーションを豊富にするように構成されている。
また、確変リミット到達時における「潜伏確率変動状態」では、第2特別図柄の動的表示において大当たり種別「通常A」が必ず選択され得るように構成され、「潜伏確率変動状態」において大当たり種別「時短A」又は「時短B」に当選するまでに確変リミット回数に到達した場合には、遊技者にとって最も不利な「通常遊技状態」に移行されるように構成されている。その結果、「潜伏確率変動状態」中に確変リミット回数に到達するまでに如何にして大当たり種別「時短A」又は「時短B」に当選するか否かという遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、確変リミット到達時における「確率変動状態」では、大当たり種別「時短A」が必ず選択され得るように構成され、最も遊技者にとって有利な「確率変動状態」において確変リミット回数に到達した場合でも、該「確率変動状態」の次に遊技者にとって有利な「時間短縮状態」に移行されるように構成されている。その結果、最も有利な状態からいきなり不利な遊技状態(即ち、「通常遊技状態」や「潜伏確率変動状態」)に移行しないため、確変リミット到達時にいきなり不利な遊技状態に移行することで遊技者の遊技の継続意欲を減退させることを抑制し、継続した遊技を促進させることが可能となるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることが可能となる。
また、遊技の初期状態(即ち、「通常遊技状態」)で主に実行される第1特別図柄の動的表示において、確変リミット到達前又は確変リミット到達後では「確変機能」が付与される大当たり種別(即ち、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」)が100%の割合で選択される一方、遊技の初期状態以外(即ち、「潜伏確率変動状態」)で主に実行される第2特別図柄の動的表示において、確変リミット到達前又は確変リミット到達後では「確変機能」が付与される大当たり種別が100%より低い割合(即ち、98%)で選択される。よって、遊技の初期状態で主に実行される第1特別図柄の動的表示の方が、該初期状態以外の遊技状態で主に実行される第2特別図柄の動的表示より「確変機能」が付与され易いという新たな遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる。
なお、「通常遊技状態」、「時間短縮状態」および「確率変動状態」における第1特別図柄の「確変機能」が付与され得る大当たり種別の選択割合を、100%ではなく、例えば90%にして、残りの10%を「確変機能」が付与されない大当たり種別(例えば、「時短A」等)に割り当てるなどのように構成してもよい。ただし、このように構成した場合、「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の「確変機能」が付与され得る大当たり種別の選択割合を90%以下に設定することで、第1特別図柄における「確変機能」の選択割合を第2特別図柄における「確変機能」の選択割合より低くして、本発明の新たな遊技性を創出することが可能となる。
ここで、図9及び図10を参照して、第1実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図9は、各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図10は、各遊技状態において、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。なお、図10において、非推奨の発射態様で遊技を行った場合における遊技状態の移行も表記しているが、ここでは、説明の便宜上、その説明を省略する。
図9で示すように、「通常遊技状態」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、「潜伏確率変動状態」若しくは「確率変動状態」において確変リミット回数到達に基づく大当たり種別「通常A」に当選した場合、又は、「時間短縮状態」において時短終了条件が成立した場合(所謂、電サポ終了。図10参照。)、となる。
また、「通常遊技状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態である。さらに、「通常遊技状態」では、左打ち遊技が奨励され、該左打ち遊技で発射された球が主に左側第1始動口64aに入賞し得る。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「5秒〜190秒」の範囲で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間も同様に「5秒〜190秒」の範囲で行われる(後述する図18〜図21参照)。なお、この「通常遊技状態」では、右打ち遊技が行われた場合に、その発射態様をスルーゲート67等で検知して、該検知に基づいて右打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図5参照)等によって右打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「潜伏確率変動状態」への移行契機は、「通常遊技状態」における大当たり種別「潜確A」への当選、又は、「潜伏確率変動状態」における大当たり種別「潜確B」への当選、となる(図10参照)。
この「潜伏確率変動状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は低確率状態である。さらに、「潜伏確率変動状態」では、「通常遊技状態」と異なり、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が主に第2始動口71に入賞し得る。そして、奨励される第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「通常遊技状態」と同様、「5秒〜190秒」の範囲で行われ、非奨励である第1特別図柄の1の動的表示の変動時間は、「1秒」(ハズレの場合)又は「180秒」若しくは「190秒」(大当たりの場合)で行われる(後述する図18〜図21参照)。
即ち、「潜伏確率変動状態」では、主に第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が実行され、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数(即ち、10回)に到達するまでに大当たり種別「時短A」又は「時短B」に当選して「時間短縮状態」に移行するか否かという遊技が行われる。そして、「潜伏確率変動状態」において大当たり種別「時短A」又は「時短B」に当選することなく大当たり種別「潜確B」に当選し続け、確変リミット回数に到達した場合、即ち、確変リミット回数への到達に基づく大当たり種別「通常A」への当選によって、「通常遊技状態」へ移行される。
なお、この「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技を行うことを右打ち報知ランプ37cや第3図柄表示装置81等において示唆するように構成されている。一方、左打ち遊技が行われた場合には、その発射態様を左側第1始動口64aや、遊技領域左側に配置されている一般入賞口63等で検知して、該検知に基づいて左打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図5参照)等によって左打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「時間短縮状態」への移行契機は、「潜伏確率変動状態」における大当たり種別「時短A」若しくは「時短B」に当選した場合、又は、「確率変動状態」において確変リミット回数到達に基づく大当たり種別「通常A」に当選した場合、となる(図10参照)。
この「時間短縮状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は高確率状態である。さらに、「時間短縮状態」では、「潜伏確率変動状態」(及び「確率変動状態」)と同様、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、入賞補助機能が作動している右側第1始動口64cに入賞し得る。また、普通電役72の開放に伴って、第2始動口71への球の入賞を抑制するように構成されている。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「1秒〜60秒」の範囲で行われる一方、第2特別図柄の動的表示の変動時間が「30秒」固定で行われる(図18〜図21参照)。
上述の通り、第1実施形態のパチンコ機10では、特図1優先変動の構成となっているため、「時間短縮状態」では第2特別図柄の動的表示が保留されている場合でも、第1特別図柄の動的表示が保留されている場合には、第1特別図柄の動的表示を優先して実行するように構成されている。また、「潜伏確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合、第2特別図柄の動的表示が複数実行されることを抑制するため、第2特別図柄の動的表示の変動時間を普通図柄の可変表示の変動時間より長い「30秒」固定で行い、その間に球をスルーゲート67に通過させ、普通図柄の可変表示を実行されるとともに、該可変表示が第2特別図柄の動的表示より先に停止することで、右側第1始動口64cに設けられた普通電役72が開放され得る状況を発生し易く構成し、右側第1始動口64cに球を入賞させて第1特別図柄の動的表示が保留される状況を発生し易く構成している。
即ち、「時間短縮状態」では、主に右側第1始動口64cへの入賞に基づく第1特別図柄の動的表示が実行され、「時短機能」が終了するまでに(即ち、大当たり種別「時短A」では動的表示100回、大当たり種別「時短B」では動的表示200回)大当たり種別「確変A」に当選して「確率変動状態」に移行するか否かという遊技が行われる。そして、「時間短縮状態」において大当たり種別「確変A」に当選することなく「時短機能」の時短終了条件が成立した場合、「通常遊技状態」へ移行される。
なお、この「時間短縮状態」では、「潜伏確率変動状態」と同様、右打ち遊技を行うことを右打ち報知ランプ37cや第3図柄表示装置81等において示唆するように構成されている。一方、左打ち遊技が行われた場合には、その発射態様を左側第1始動口64aや、遊技領域左側に配置されている一般入賞口63等で検知して、該検知に基づいて左打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図5参照)等によって左打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「確率変動状態」への移行契機は、特別図柄の低確率状態である「通常遊技状態」若しくは「時間短縮状態」における大当たり種別「確変A」に当選した場合、又は、「確率変動状態」における確変リミット回数到達前での大当たり種別「確変A」に当選した場合、となる(図10参照)。よって、「潜伏確率変動状態」からは、直接、「確率変動状態」には移行しないように設定されている。
この「確率変動状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であり、普通図柄の当たり確率も高確率状態である。さらに、「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、「時間短縮状態」と同様、入賞補助機能が作動している右側第1始動口64cに入賞し得る。また、普通電役72の開放に伴って、第2始動口71への球の入賞を抑制するように構成されている。そして、「確率変動状態」では、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「1秒〜60秒」の範囲で行われる一方、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「30秒」固定で行われる(後述する図18〜図21参照)。
上述の通り、第1実施形態のパチンコ機10では、特図1優先変動の構成となっているため、「確率変動状態」では第2特別図柄の動的表示が保留されている場合でも、第1特別図柄の動的表示が保留されている場合には、第1特別図柄の動的表示を優先して実行するように構成されている。また、「確率変動状態」中において第2特別図柄の動的表示が複数実行されることを抑制するため、第2特別図柄の動的表示の変動時間を普通図柄の可変表示の変動時間より長い「30秒」固定で行い、その間に球をスルーゲート67に通過させ、普通図柄の可変表示を実行されるとともに、該可変表示が第2特別図柄の動的表示より先に停止することで、右側第1始動口64cに設けられた普通電役72が開放され得る状況を発生し易く構成し、右側第1始動口64cに球を入賞させて第1特別図柄の動的表示が保留される状況を発生し易く構成している。
即ち、「確率変動状態」では、主に右側第1始動口64cへの入賞に基づく第1特別図柄の動的表示が実行され、また、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」からのみ移行することで確変リミット回数がリセット(初期化)された状態で「確率変動状態」に移行することで、「確率変動状態」における確変リミット回数(即ち、12回)に到達するまで大当たり種別「確変A」に当選し続ける遊技が行われる。そして、「確率変動状態」において確変リミット回数に到達することに基づく大当たり種別「時短A」に当選することで、「時間短縮状態」へ移行される。
このように構成することで、第1モードとしての「通常遊技状態」、第2モードとしての「潜伏確率変動状態」、第3モードとしての「時間短縮状態」、第4モードとしての「確率変動状態」と、遊技状態を段階的に遊技者にとって有利な遊技状態へ移行する遊技性を創出する。また、最も有利な遊技状態である「確率変動状態」に突入する際に、確変リミット回数を初期化した状態で突入させることができ、該「確率変動状態」において確変リミット回数分、「確変機能」が付与され得る大当たり種別に当選させることができるので、「確率変動状態」に突入した場合に遊技者が獲得可能な遊技価値を最大化することができることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
図6に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0〜99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
第1実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。また、第1実施形態のパチンコ機10では、各演出態様に比較的長めの変動時間が選択され易いロングパターン(以下、「ロング」と称する場合がある)と、該ロングパターンより短めの変動時間が選択され易いミドルパターン(以下、「ミドル」と称する場合がある)と、該ミドルパターンより短めの変動時間が選択され易いショートパターン(以下、「ショート」と称する場合がある)と、固定的な変動時間が選択される特殊変動パターン(以下、「特殊変動」と称する場合がある)とが用意されている。
具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」、「非リーチ(ショート)」又は「非リーチ(超ショート)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様又は「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ(ロング)」演出態様又は「スーパーリーチ(ショート)」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様又は「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様、所定の遊技状態において固定的な演出が実行される「特殊変動」演出態様と、との5つの演出態様が選択される。
ここで、各演出態様について詳細に説明する。演出態様の中で、「非リーチ(ロング)」演出態様と「非リーチ(ミドル)」演出態様と「非リーチ(ショート)」と「非リーチ(超ショート)」演出態様(以下、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、及び、「非リーチ(超ショート)」演出態様を総称して、『「非リーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、特別図柄の変動演出として3つの図柄列Z1〜Z3が変動する第3図柄表示装置81にて、各図柄列Z1〜Z3を高速でシャッフルする「高速変動」の変動要素が行われた後に、先に停止する2の図柄列Z1,Z3において同一の第3図柄が停止せず、「リーチ表示」を発生しない演出態様である。
なお、「高速変動」の変動要素とは、例えば、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、各図柄列Z1〜Z3(図4参照)に表示される第3図柄が、表示画面縦方向下方に高速にスクロールされている変動要素をいう。この「高速変動」では、遊技者によって第3図柄の表示内容を明確に認識できないように第3図柄を変動させ、前回停止表示された変動演出の停止結果を不規則に混ぜる(シャッフルする)演出が実行される。
第1実施形態のパチンコ機10では、「高速変動」の変動要素が行われた後、特定の演出態様(「非リーチ(ショート)」演出態様及び「非リーチ(超ショート)」演出態様)を除いて「低速変動」の変動要素が行われるように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、上記「高速変動」の変動要素後、遊技者に視認可能な速度で第3図柄を低速にスクロールしている変動要素をいう。この「低速変動」の変動要素では、遊技者に第3図柄の表示内容を認識させながら、各図柄列Z1〜Z3を順に停止表示する。先に停止表示する2の図柄列(例えば、左図柄列Z1と右図柄列Z3(図4参照))において同一の第3図柄が停止した場合は「リーチ表示」が発生したとして「ノーマルリーチ」の変動要素へと発展する一方、該先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3において異なる第3図柄が停止した場合は、残りの図柄列Z2を停止表示して、その変動演出を終了するように構成されている。なお、「高速変動」の変動要素、又は、「低速変動」の変動要素を含む各変動要素の詳細については、後述する。
従って、「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ミドル)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列Z1〜Z3がそれぞれ順番に停止し、先に停止する2つの図柄列Z1,Z3に異なる第3図柄が停止し、残りの1の図柄列Z2が停止して、1の変動演出が終了する。一方、「非リーチ(ショート)」演出態様及び「非リーチ(超ショート)」演出態様では、「高速変動」が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われず、該「高速変動」の変動要素の終了後、各図柄列Z1〜Z3が同時に停止し、2の図柄列Z1,Z3(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様で先に停止する2の図柄列)に異なる第3図柄が停止するとともに、他の図柄列Z2も停止し、1の変動演出が終了する。
演出態様の中で、「ノーマルリーチ」演出態様とは、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出において、先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3に同一の第3図柄が停止した直後に「ノーマルリーチ」の変動要素が実行され、他の「リーチ表示」、即ち、「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展しない「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スーパーリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スペシャルリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「特殊変動」演出態様とは、固定的な演出(秒数。第1実施形態では、「30秒」。)が実行される演出態様の1つである。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(第1実施形態では、タイマ割込処理(図33参照)毎に1回)更新される。そして、球が左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cに入賞したタイミングで、左側第1始動口64a及び右側第1始動口64cに対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3に格納される。
第1実施形態のパチンコ機10では、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在保留中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル202dが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル202dは、複数種類設けられ、待機中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
また、第1実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM202に備えられた保留数テーブル202cに基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル202dが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル202dと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな態様である演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
この複数種類設けられた停止パターンテーブル202dは、各停止パターンテーブル202d毎に演出態様が選択される停止パターン選択カウンタC3の乱数値の範囲が異なるように設定されている。この停止パターンテーブル202dが複数用意されているのは、変動演出の当否、遊技状態及び保留球数に応じて変動演出の演出態様の選択比率を変更するためである。即ち、(1)取得した第3図柄の変動演出において大当たりが発生するか、(2)現在のパチンコ機10の遊技状態が「通常遊技状態」、「時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」のいずれかであるか、及び、(3)保留されている変動演出の保留球数がいくつあるか、に応じて、演出態様の選択比率を変更するためである。
これは、第1の理由として、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させるためである。即ち、大当たり抽選に当選した場合と大当たり抽選にハズレた場合とで、停止パターン、即ち、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、及び、「スペシャルリーチ」演出態様の選択する割合を異ならせるように構成することで、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させる。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選した場合に「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様を選択し易く構成し、大当たり抽選に当選しなかった場合には、「非リーチ」演出態様や「ノーマルリーチ」演出態様を選択し易く構成する。
このように構成することで、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様は、大当たりし易い演出とすることができ、「ノーマルリーチ」演出態様や「非リーチ」演出態様は、大当たりし難い演出若しくは大当たりしない演出とすることができ、各演出態様毎の大当たり期待度を差別化することができる。従って、変動演出に大当たりし易い演出が現出した場合に、その大当たりし易い演出が行われている間、大当たりが発生する可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技の興趣を高めている。
第1実施形態のパチンコ機10では、具体的には、取得した抽選結果が大当たりである場合には、大当たりし易い演出を選択し易く、かつ、大当たりし難い演出を選択し難い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の大まかな内容である演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。一方、取得した抽選結果がハズレである場合には、大当たりし易い演出を選択し難く、かつ、大当たりし難い演出を選択し易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。これにより、変動演出において第3図柄の抽選結果を遊技者に報知する場合に、大当たりし易い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し易く、大当たりし難い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し難くし、演出態様(停止パターン)ごとに大当たり期待値に差を設けることで、その変動演出の実行中に遊技の興趣を高めることができる。
また、第2の理由として、第1特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における左側第1始動口64a若しくは右側第1始動口64cへの入球、又は、第2特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第2始動口71への入球に基づく無駄球(所謂、オーバーフロー入賞による特別図柄の無抽選)を極力削減するためである。
具体的に説明すると、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出の待機回数はそれぞれ最大4回と上限が設けられていると共に、変動演出は少なくとも一定時間が実行されることから、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における右側第1始動口64cへ球が入球し易い遊技状態では、第1特別図柄の最大保留球数に到達し易い。これらの遊技状態において、長い変動時間の変動演出を選択すると、第1特別図柄の最大保留球数に到達した状態での右側第1始動口64cへの入球が頻発し、折角、右側第1始動口64cへ入球したにもかかわらず、第1特別図柄の抽選契機を取得できない。また、「通常遊技状態」においても、第1特別図柄の最大保留球数に到達している状態で、長い変動時間の変動演出を選択すると、その変動演出の実行中は第1特別図柄の保留球数が消化されないため、その間に左側第1始動口64aへの入球が発生しても、第1特別図柄の抽選契機を取得できない。このような状態になると、遊技者は、左側第1始動口64aへ球を入球させても遊技価値が得られないと判断し、変動演出が消化されて再び保留球数を取得できる状態になるまで球の発射を停止して遊技を中断してしまう。遊技が中断されると、パチンコ機10の稼働率が低下してしまい、遊技場の経営に影響を与えてしまう。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数へ到達し易い遊技状態や、最大保留球数に近い(又は一致する)保留球数では、短い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数に到達している状態での左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への入球を抑制することができる。
さらに、第3の理由として、実行時間を長く設定して、変動演出の終了を遅らせることで、変動演出が実行されている状態を長く維持するためである。具体的に説明すると、変動演出の保留球数が少ない(無い)場合に、実行中の変動演出の変動時間内に新たに左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71のいずれかに球を入球させないと、次の変動演出を開始することができず、第3図柄表示装置81でデモ画面等を表示しなければいけない。遊技者は、球を発射して遊技を行っているにもかかわらず第3図柄表示装置81において変動演出が行われない場合、遊技者が求めている大当たりの抽選に係る興趣を得ることができず、遊技に興醒めしてしまう。また、遊技者は、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていないことで、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71へ球が入球し難いパチンコ機10であると認識し、遊技価値を得難い台と判断して、そのパチンコ機10での遊技を止めてしまうおそれがある。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、変動演出の保留球数が少ない場合に、長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
また、第4の理由として、「潜伏確率変動状態」の開始時において、残存している第1特別図柄の動的表示の保留球数を早期に実行させるためである。
具体的に説明すると、「潜伏確率変動状態」においては、第2始動口71に入賞させて主に第2特別図柄の動的表示を実行する遊技が行われるものの、第1実施形態のパチンコ機10では、特図1優先変動であるため、「潜伏確率変動状態」において「通常遊技状態」等で取得(残存)していた第1特別図柄の動的表示を長期的(例えば、「15秒」等)に行ってしまうと、該第1特別図柄の動的表示がすべて実行されるまで遊技者が球の発射を中断することで、遊技が間延びしてしまい、遊技者が遊技に興覚めしてしまうおそれがあるとともに、遊技を一時的に中断することにより、パチンコ機10の稼働率が低下してしまうおそれがある。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の変動演出は、大当たりに当選していない保留球(即ち、ハズレの保留球)に関しては、第1特別図柄の保留球数にかかわらず、最も短い変動時間のみ(第1実施形態では、「非リーチ(超ショート)」演出態様の「0.5秒」)が選択され得る停止パターンテーブル202d(即ち、後述するDテーブル202d4)に基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。一方、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の変動演出で大当たりに当選している場合は、最も長い変動時間のみ(第1実施形態では、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様の「180秒」又は「190秒」)が選択され得る停止パターンテーブル202d(即ち、後述するEテーブル202d5)に基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。
これにより、「潜伏確率変動状態」において、残存している第1特別図柄が大当たりを導出しない(即ち、ハズレ)場合は、該残存している第1特別図柄の動的表示を早期に実行(消化)させ、第2特別図柄の動的表示の演出に移ることが可能となる。また、「潜伏確率変動状態」において、残存している第1特別図柄の中で大当たりを導出する場合は、該第1特別図柄の動的表示において最も長い変動時間の動的表示を選択させ、該動的表示が実行されている間に、右打ち遊技を行わせて第2始動口71に球を入賞させることで、該動的表示による大当たり状態(即ち、大当たり種別「潜確B」の大当たり遊技)が終了した時点で第2特別図柄の動的表示が保留されている状況を発生し易くする。このように構成することで、「潜伏確率変動状態」で奨励される第2特別図柄の動的表示が実行され易い状況を創り出すことができ、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
なお、「潜伏確率変動状態」において、残存している第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合は、もれなく大当たり種別「潜確B」に当選するように構成されている。この場合、確変リミット回数が1加算されるため、「潜伏確率変動状態」における残りの確変リミット回数が1少なくなるように構成されている。これは、仮に、「潜伏確率変動状態」は、特別図柄の高確率状態であり、第1特別図柄および第2特別図柄がともに大当たりし易いので、第2特別図柄の動的表示が奨励される「潜伏確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりした場合に、第2特別図柄の動的表示より有利な状況(例えば、大当たり種別「時短A」や「確変A」)が選択されてしまうと、「潜伏確率変動状態」中であっても左打ち遊技を行って第1特別図柄の動的表示を実行させたり、「通常遊技状態」中の第1特別図柄の動的表示で大当たりが発生し得る変動演出が実行されている最中に第1特別図柄の保留球数を貯留させることで、「潜伏確率変動状態」において推奨されていない第1特別図柄の動的表示を実行させるおそれがある。このため、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、第2特別図柄の動的表示で選択され得る大当たり種別より有利な大当たり種別を選択され難くしつつ、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数を減少させるように構成することで、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示が実行され得る状況に遊技価値を見出し難く構成し、奨励されていない第1特別図柄の動的表示が実行されることを抑制することが可能となる。
ここで、図11及び図12を参照して、保留数テーブル202cの詳細について説明する。図11は、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図12は、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2である。
上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cに球が入球したことに基づいて第1特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第1特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図1用保留数テーブル202c1を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1〜202d9を選択するように構成されている。また、第2始動口71に球が入球したことに基づいて第2特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第2特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図2用保留数テーブル202c2を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1〜202d9を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル202d1〜202d9のいずれかと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
具体的には、図11の特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の動的表示の保留球数が「1個〜3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図13(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の動的表示の保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図13(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図14(a)参照)が選択される。
また、「潜伏確率変動状態」のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図14(b)参照)が選択される。一方、「潜伏確率変動状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5(図15(a)参照)が選択される。
さらに、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図15(b)参照)が選択される。また、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の保留球数が「2個〜4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7(図16(a)参照)が選択される。一方、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8(図16(b)参照)が選択される。
ここで、右打ち遊技中であって第2特別図柄の動的表示が奨励される「潜伏確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示が実行される場合、ハズレ抽出時には、「非リーチ(超ショート)」演出態様のみが選択されるDテーブル202d4が選択され、大当たり抽出時には、最も長い演出態様である「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様のみが選択されるEテーブル202d5が選択されるように構成されている。これは、上述した通り、「潜伏確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示が奨励されておらず、早期に第2特別図柄の動的表示を実行したいため、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示において、ハズレ抽出時には残存している第1特別図柄の動的表示を早期に実行し得るように構成する。一方、大当たり抽出時には、該大当たりの導出を明確に遊技者に認識させるため、「スペシャルリーチ」演出態様を実行して、遊技者に大当たりの発生を明確に認識させるように構成する。
次いで、図12の特図2用保留数テーブル202c2で示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図13(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の保留球数が「2個〜4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図13(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図14(a)参照)が選択される。
また、「潜伏確率変動状態」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の保留球数が「1個〜3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図13(a)参照)が選択される。また、「潜伏確率変動状態」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図13(b)参照)が選択される。一方、「潜伏確率変動状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図14(a)参照)が選択される。
即ち、「潜伏確率変動状態」の第2特別図柄の動的表示では、「通常遊技状態」の第1特別図柄の動的表示と同様の変動時間で実行されるように構成されている。よって、右打ち遊技で行われる「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の動的表示でも、「通常遊技状態」の延長の遊技と遊技者に思わせるものの、右打ち遊技による小入賞口73への入賞分、「通常遊技状態」より有利な遊技状態であることを遊技者に認識させることで、「潜伏確率変動状態」に突入した場合に、遊技を中止し辛くすることができる。その結果、パチンコ機10の稼働率を向上させ、遊技ホールの利益率を向上することができる。
さらに、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」のハズレ抽出時、小当たり抽出時又は大当たり抽出時では、第2特別図柄の保留球数がいずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9(図17参照)が選択される。このように構成することによって、第2特別図柄の動的表示が非奨励の「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において、非奨励の第2特別図柄の動的表示を一定程度の時間を有する固定的な変動時間を選択するように構成し、該変動中に普通図柄の可変表示が終了して、普通電役72が開放状態となるまでの時間を確保することで、右側第1始動口64cに球が入賞し得る状況を創り出し、奨励される第1特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いようにすることができる。
次に、図13から図17を参照して、各停止パターンテーブル202dについて説明する。図13(a)は、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1の一例を模式的に示した図であり、図13(b)は、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2の一例を模式的に示した図である。また、図14(a)は、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3の一例を模式的に示した図であり、図14(b)は、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4の一例を模式的に示した図である。さらに、図15(a)は、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5の一例を模式的に示した図であり、図15(b)は、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6の一例を模式的に示した図である。また、図16(a)は、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7の一例を模式的に示した図であり、図16(b)は、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8の一例を模式的に示した図である。さらに、図17は、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9の一例を模式的に示した図である。
図13(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「74」に設定され、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」〜「94」に設定され、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」〜「97」に設定され、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。
なお、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様(以下、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様および「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様を総称して、「ショート演出態様」と称する場合がある)、及び、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、ショート演出態様、及び、「特殊変動」演出態様が選択されないように設定されている。
次に、図13(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「74」に設定され、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」〜「94」に設定され、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」〜「97」に設定され、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、ショート演出態様、及び、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、ショート演出態様、及び、「特殊変動」演出態様が選択されないように設定されている。
即ち、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が20%、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が3%、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が20%、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が3%、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2では、各「リーチ表示」に関しては、各「リーチ表示」のロング演出態様が選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2は、「非リーチ」演出態様でのみロング演出態様かミドル演出態様かが異なるように選択されているため、Aテーブル202d1はBテーブル202d2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Bテーブル202d2は、Aテーブル202d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、左打ち遊技が奨励されている「通常遊技状態」においてハズレの抽選結果が抽出された場合、又は、右打ち遊技が奨励されている「潜伏確率変動状態」においてハズレ若しくは小当たりの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が比較的短い「非リーチ(ミドル)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、左側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ミドル)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、左側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
なお、第1実施形態では、ハズレ(又は小当たり)の変動演出における演出態様の選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル202dが異なるように構成されているが、左側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、例えば、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル202d1又はBテーブル202d2のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Aテーブル202d1とBテーブル202d2とでは、「非リーチ(ロング)」演出態様若しくは「非リーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様、又は、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様に割り振られた停止パターン選択カウンタC3の値がそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、非リーチ演出態様におけるロング演出態様が選択されるかミドル演出態様が選択されるかが異なるのみであり、「高速変動」の変動要素の時間が異なるだけで、実質的に同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一(同種)の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、実行される変動演出の内容が実質的に同一(同種)となり、先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
次に、図14(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3では、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「4」に設定され、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」〜「39」に設定され、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」〜「99」に設定されている。
なお、Cテーブル202d3は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されない。また、Cテーブル202d3では、各ショート演出態様、及び、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのショート演出態様、及び、「特殊変動」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図14(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4では、「非リーチ(超ショート)」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、他の「リーチ表示」、及び、「特殊変動」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄のハズレ抽出時は、必ず「非リーチ(ショート)」演出態様となるように設定されている。これにより、「潜伏確率変動状態」において、非奨励の第1特別図柄の動的表示でハズレが抽出される場合、短時間で該動的表示が終了し、奨励される第2特別図柄の実行効率を高めることができる。
次に、図15(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5では、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、「非リーチ」演出態様、他の「リーチ表示」、及び、「特殊変動」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の大当たり抽出時には、必ず「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様となるように設定されている。これにより、「潜伏確率変動状態」において、非奨励の第1特別図柄の動的表示で大当たりが抽出される場合、該大当たりの導出を明確に遊技者に認識させるため、「スペシャルリーチ」演出態様を実行して、遊技者に大当たりの発生を明確に認識させるように構成する。
次に、図15(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6では、「非リーチ(ミドル)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「89」に設定され、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「90」〜「96」に設定され、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「97」,「98」に設定され、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「99」に設定されている。
なお、Fテーブル202d6では、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様(以下、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様および「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様を総称して、「ロング演出態様」と称する場合がある)、及び、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、ロング演出態様、及び、「特殊変動」演出態様が選択されないように設定されている。
次に、図16(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7では、「非リーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「89」に設定され、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「90」〜「96」に設定され、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「97」,「98」に設定され、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「99」に設定されている。
なお、Gテーブル202d7では、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、ロング演出態様、及び、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、ロング演出態様、及び、「特殊変動」演出態様が選択されないように設定されている。
即ち、Fテーブル202d6では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が90%、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が7%、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が2%、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が1%、の選択割合となるように設定されている。また、Gテーブル202d7では、「非リーチ(ショート)」演出態様が90%、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が7%、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が2%、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が1%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Fテーブル202d6では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択され、Gテーブル202d7では、「非リーチ(ミドル)」演出態様の代わりに「非リーチ(ショート)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Fテーブル202d6及びGテーブル202d7では、各「リーチ表示」に関しては、各「リーチ表示」のショート演出態様が選択されるように構成されている。
従って、Fテーブル202d6及びGテーブル202d7は、「非リーチ」演出態様でのみミドル演出態様かショート演出態様かが異なるように選択されているため、Fテーブル202d6はGテーブル202d7と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Gテーブル202d7は、Fテーブル202d6と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、右打ち遊技が奨励されている「時間短縮状態」又は「確率変動状態」においてハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が短い「非リーチ(ショート)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、右側第1始動口64cへの球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ミドル)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、右側第1始動口64cへの球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
なお、第1実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様の選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル202dが異なるように構成されているが、右側第1始動口64cへの球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、例えば、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Fテーブル202d6又はGテーブル202d7のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Fテーブル202d6とGテーブル202d72とでは、「非リーチ(ミドル)」演出態様若しくは「非リーチ(ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様、又は、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様に割り振られた停止パターン選択カウンタC3の値がそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、非リーチ演出態様におけるミドル演出態様が選択されるかショート演出態様が選択されるかが異なるのみであり、「高速変動」の変動要素の時間が異なるだけで、実質的に同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一(同種)の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、実行される変動演出の内容が実質的に同一(同種)となり、先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
次に、図16(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8では、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「9」に設定され、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「10」〜「49」に設定され、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「50」〜「99」に設定されている。
なお、Hテーブル202d8は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されない。また、Hテーブル202d8では、各ロング演出態様、及び、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのロング演出態様、及び、「特殊変動」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図17で示すように、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9では、「特殊変動」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、「非リーチ」演出態様、及び、他の「リーチ表示」には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。このように構成することによって、第2特別図柄の動的表示が非奨励の「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において、非奨励の第2特別図柄の動的表示を一定程度の時間を有する固定的な変動時間を選択するように構成し、該変動中に普通図柄の可変表示が終了して、普通電役72が開放状態となるまでの時間を確保することで、右側第1始動口64cに球が入賞し得る状況を創り出し、奨励される第1特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いようにすることができる。
以上より、特別図柄の種別と、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができる。
なお、変動演出の保留球数が多い場合(例えば、「4」個)に、「リーチ表示」が選択されたとき、各「リーチ表示」の「高速変動」の演出要素が短縮された停止パターンテーブル202dを設けてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄の合計保留数に基づいて演出態様を選択するように構成してもよい。さらに、変動演出の保留球数が多い場合に、各演出態様において「低速変動」の演出要素を省略した停止パターンテーブル202dを設けてもよい。さらに、変動演出の保留球数に応じて、各演出態様の選択率が全く異なる停止パターンテーブル202dを設けてもよい。ただし、変動演出の保留球数に応じて各演出態様の選択率が異なるような場合は、「保留変化予告」等の先読み予告を行う上で、先読み予告実行決定時における保留球数と、該先読み予告の対象となった変動演出の実行時における保留球数とが異なる場合がある。このような場合、先読み予告の内容と変動演出の内容との整合性を保つ処理が必要となるため、処理が煩雑となる。
図6に戻って、説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0〜9」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図33参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図32参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cに入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、左側第1始動口64a及び右側第1始動口64cに対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4に格納される。
この変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動時間(大まかな変動パターン)の決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU201は、停止パターンテーブル202d及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM202に格納された変動パターンテーブル202eとによって、詳細な変動時間を決定する。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
このように、主制御装置110のMPU201は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU201において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU201の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
ここで、図18から図21を参照して、変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル202eとして、第1特別図柄のハズレ時に用いられる特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1と、第1特別図柄の大当たり時に用いられる特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2と、第2特別図柄のハズレ時及び小当たり時に用いられる特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3と、第2特別図柄の大当たり時に用いられる特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4とが用意されている。
図18は、ROM202に記憶される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の一例を模式的に示した図であり、図19は、ROM202に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の一例を模式的に示した図であり、図20は、ROM202に記憶される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図であり、図21は、ROM202に記憶される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の一例を模式的に示した図である。図18〜図21に示すように、各変動パターンテーブル202e1〜202e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
具体的には、第1特別図柄のハズレ時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「非リーチ(超ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E3:非リーチ・超ショート」用と、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E4:ノーマルリーチ・ロング」用と、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E5:ノーマルリーチ・ショート」用と、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スーパーリーチ・ロング」用と、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E7:スーパーリーチ・ショート」用と、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E8:スペシャルリーチ・ロング」用と、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E9:スペシャルリーチ・ショート」用と、に区分けされている。
また、第1特別図柄の大当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E4:ノーマルリーチ・ロング」用と、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E5:ノーマルリーチ・ショート」用と、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スーパーリーチ・ロング」用と、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E7:スーパーリーチ・ショート」用と、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E8:スペシャルリーチ・ロング」用と、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E9:スペシャルリーチ・ショート」用と、に区分けされている。
さらに、第2特別図柄のハズレ時又は小当たり時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E4:ノーマルリーチ・ロング」用と、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スーパーリーチ・ロング」用と、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E8:スペシャルリーチ・ロング」用と、「特殊変動」演出態様が決定された場合に参照される「EA:特殊変動」用と、に区分けされている。
また、第2特別図柄の大当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E4:ノーマルリーチ・ロング」用と、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スーパーリーチ・ロング」用と、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E8:スペシャルリーチ・ロング」用と、「特殊変動」演出態様が決定された場合に参照される「EA:特殊変動」用と、に区分けされている。
そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第1実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第1特別図柄のハズレ時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図18で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、変動パターンを構成する各変動要素について説明する。変動要素とは、1の変動演出の一部分を構成するものであり、各変動要素を組み合わせて1の変動演出が構成される。第1実施形態のパチンコ機10では、変動要素として、「高速変動」の変動要素、「低速変動」の変動要素、「ノーマルリーチ」の変動要素、「スーパーリーチ」の変動要素、「スペシャルリーチ」の変動要素および「再変動」の変動要素、及び、「特殊変動」の変動要素、が設けられている。
「高速変動」の変動要素とは、遊技者によって第3図柄の内容を明確に認識できないように高速にスクロール変動する変動要素である。この「高速変動」の変動要素は、「非リーチ(ロング)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「10秒」行われ(以下、「高速変動(長)」と称する場合がある)、「非リーチ(ミドル)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「5秒」行われ(以下、「高速変動(中)」と称する場合がある)、「非リーチ(ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「1秒」行われ(以下、「高速変動(短)」と称する場合がある)、「非リーチ(超ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「0.5秒」行われる(以下、「高速変動(超短)」と称する場合がある)。なお、この「高速変動」の変動要素が終了した場合、後述する「低速変動」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、「10秒」の「高速変動」の変動要素(即ち、「高速変動(長)」)の実行後に開始され、第3図柄を視認可能にスクロール変動して「リーチ表示」を発生するか否かを見せる変動要素である。この「低速変動」の変動要素は、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様又は「非リーチ(超ショート)」演出態様が選択された場合は実行されず、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様又は「非リーチ(超ショート)」演出態様以外の演出態様(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様)が選択された場合は、「高速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
即ち、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様又は「非リーチ(超ショート)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後、第3図柄表示装置81の各図柄列が「低速変動」の変動要素を経由せずに急速に停止(所謂、ビタ止まり)するように構成されている。なお、この「低速変動」の変動要素が終了した場合は、そのまま変動演出が終了する場合がある。
従って、第1実施形態のパチンコ機10では、「非リーチ(ロング)」演出態様は、「10秒」の「高速変動」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(ミドル)」演出態様は、「5秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。さらに、「非リーチ(ショート)」演出態様は、「1秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(超ショート)」演出態様は、「0.5秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。
「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素又は「高速変動(中)」の変動要素において先に停止する2の図柄列に同一の図柄(以下、「リーチ形成図柄」と称する場合がある)が停止表示した場合に、残りの図柄列の変動結果によって大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「ノーマルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ(長)」の変動要素と「ノーマルリーチ(短)」の変動要素(以下、「ノーマルリーチ(長)」の変動要素と「ノーマルリーチ(短)」の変動要素とを総称して、単に、『「ノーマルリーチ」の変動要素』と称する場合がある)とが設けられ、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合は、「低速変動」の変動要素後に「ノーマルリーチ(長)」の変動要素が「5秒」行われ、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合は、「高速変動(中)」の変動要素後に「ノーマルリーチ(短)」の変動要素が「5秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、「スーパーリーチ」の変動要素に発展するパターンと、「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において所定演出(例えば、「トレーニング演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スーパーリーチ」の変動要素は、「スーパーリーチ(長)」の変動要素と「スーパーリーチ(短)」の変動要素(以下、「スーパーリーチ(長)」の変動要素と「スーパーリーチ(短)」の変動要素とを総称して、単に、『「スーパーリーチ」の変動要素』と称する場合がある)とが設けられ、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合は、「ノーマルリーチ(長)」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ(長)」の変動要素が「40秒」行われ、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合は、「ノーマルリーチ(短)」の変動要素後に「スーパーリーチ(短)」の変動要素が「10秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において上記所定演出と異なる特殊演出(例えば、「バトル演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スペシャルリーチ」の変動要素は、「スペシャルリーチ(長)」の変動要素と「スペシャルリーチ(短)」の変動要素(以下、「スペシャルリーチ(長)」の変動要素と「スペシャルリーチ(短)」の変動要素とを総称して、単に、『「スペシャルリーチ」の変動要素』と称する場合がある)とが設けられ、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合は、「ノーマルリーチ(長)」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ(長)」の変動要素が「160秒」行われ、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合は、「ノーマルリーチ(短)」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ(短)」の変動要素が「50秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、が用意されている。
なお、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成されているが、この構成に代えて、「低速変動」後にリーチ形成図柄が停止した場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素を経由せず、いきなり「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成してもよい。また、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ」の変動要素が行われるように構成してもよい。
「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」において一旦「ハズレ表示」が現出した後に発展して実行され、「大当たり表示」を現出する変動要素である。この「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」後に「10秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「再変動」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」が現出するパターンが用意されている。
また、この「再変動」の変動要素は、大当たり遊技に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「ハズレ表示(小当たり表示を含む。以下、同様。)」の場合には、「再変動」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「再変動」の変動要素は、仮に停止表示された「ハズレ表示」をいずれかの「大当たり表示」に変更する変動要素であるため、大当たりに当選していない「ハズレ表示」の場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「再変動」の変動要素は、大当たり用変動パターンテーブル202e2,202e4(図19及び図21参照)でのみ選定され、ハズレ用又はハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1,202e3(図18及び図20参照)では選定されないように構成されている。
「特殊変動」の変動要素は、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」における第2特別図柄のハズレ時、小当たり時又は大当たり時に実行される。この「特殊変動」の変動要素は、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」における第2特別図柄のハズレ時、小当たり時又は大当たり時の変動演出の開始時から「30秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「特殊変動」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターン、又は、「大当たり表示」を現出するパターンとが用意されている。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図18で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E2:非リーチ・ショート」には、全体の変動時間が「1秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図18で示す例では、「E2:非リーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E3:非リーチ・超ショート」には、全体の変動時間が「0.5秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図18で示す例では、「E3:非リーチ・超ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(超ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(超ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E4:ノーマルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図18の示す例では、「E4:ノーマルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「通常遊技状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E5:ノーマルリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「10秒」の『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図18の示す例では、「E5:ノーマルリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」の第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E6:スーパーリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図18の示す例では、「E6:スーパーリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「通常遊技状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E7:スーパーリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図18の示す例では、「E7:スーパーリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」の第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E8:スペシャルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図18の示す例では、「E8:スペシャルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」の第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E9:スペシャルリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図18の示す例では、「E9:スペシャルリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」の第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』が選択される。
なお、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「EA:特殊変動」は、演出態様として選択され得ないので、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
また、第1特別図柄のハズレ時の変動パターンは、演出態様がそのまま変動パターンとして決定されるため、変動種別カウンタCS1を使用せずに変動パターンを決定するように構成してもよい。また、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
次に、図19を参照して、第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2について説明する。第1実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E4:ノーマルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図19の示す例では、「E4:ノーマルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3〜9」、となっている。
即ち、「通常遊技状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、「通常遊技状態」の特図1の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E5:ノーマルリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「10秒」の『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図19の示す例では、「E5:ノーマルリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」の第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E6:スーパーリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図19の示す例では、「E6:スーパーリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、「通常遊技状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、「通常遊技状態」の特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ(ロング)」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E7:スーパーリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図19の示す例では、「E7:スーパーリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」の第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」+「スーパーリーチ(短)」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E8:スペシャルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図19の示す例では、「E8:スペシャルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5〜9」、となっている。
即ち、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」の第1特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E9:スペシャルリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図19の示す例では、「E9:スペシャルリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」の第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(短)」の変動要素+「スペシャルリーチ(短)」の変動要素』が選択される。
なお、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「EA:特殊変動」は、演出態様として選択され得ないので、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
このように構成することで、大当たりに当選している場合には、比較的長い変動パターンが選択され易いように構成することで、大当たりが発生する変動演出の演出内容を充実させることで遊技の興趣を向上することができる。また、大当たりに当選していない場合、即ち、ハズレの場合には、「非リーチ」演出態様等の比較的短い変動パターンが選択され易いように構成することで、ハズレ時の変動演出の演出内容を短くして、変動演出を効率よく消化することができる。また、「時間短縮状態」や「確率変動状態」において、比較的短い変動パターンを選択することで、動的表示の実行効率を高めることができる。
次に、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値又は小当たりとなる値(小当たり乱数値)であった場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第2特別図柄のハズレ時又は小当たり時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図20で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図20で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
なお、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E2:非リーチ・ショート」及び「E3:非リーチ・超ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E4:ノーマルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図20の示す例では、「E4:ノーマルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』が選択される。
なお、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E5:ノーマルリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E6:スーパーリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図20の示す例では、「E6:スーパーリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』が選択される。
なお、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E7:スーパーリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E8:スペシャルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図20の示す例では、「E8:スペシャルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』が選択される。
なお、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E9:スペシャルリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「EA:特殊変動」には、全体の変動時間が「30秒」の『「特殊変動」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図20の示す例では、「EA:特殊変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、該『「特殊変動」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「特殊変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「特殊変動」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「特殊変動」の変動要素のみ』が選択される。
次に、図21を参照して、第2特別図柄の大当たり時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4について説明する。第1実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E4:ノーマルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図21の示す例では、「E4:ノーマルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E5:ノーマルリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E6:スーパーリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図21の示す例では、「E6:スーパーリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スーパーリーチ(ロング)」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E7:スーパーリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E8:スペシャルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図21の示す例では、「E8:スペシャルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』に対して「0〜4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長い)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スペシャルリーチ(長)」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ(長)」の変動要素+「スーパーリーチ(長)」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E9:スペシャルリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「EA:特殊変動」には、全体の変動時間が「30秒」の『「特殊変動」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図21の示す例では、「EA:特殊変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、該『「特殊変動」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「特殊変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「特殊変動」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「特殊変動」の変動要素のみ』が選択される。
図6に戻って、説明を続ける。普図当たりカウンタC4は、例えば「0〜99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普図当たりカウンタC4の初期値として読み込まれる。
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、普図当たりカウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=「0〜99」)、タイマ割込処理(図33参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図32参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
普図当たりカウンタC4の値は、例えば定期的(第1実施形態では、タイマ割込処理(図33参照)毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したことが検知されたタイミングで、RAM203の普図保留球格納エリア203hに設けられた普図保留第1〜第4エリアのいずれかの普図保留エリアに格納される。そして、普図保留球格納エリア203hに格納された順に順次普図保留球実行エリア203iにデータをシフトし、該普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値に対して当たり判定を行う。
普通図柄の当たりとなる乱数の値は、遊技状態毎に主制御装置110のROM202に格納される普図当たり乱数テーブル202hによって設定(例えば、低確率状態で当たり無し、高確率状態で99/100等)されており、RAM203の普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202hによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、当たりと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202iが参照されて、普通図柄の可変表示時間が設定(例えば、入賞補助機能非作動時において、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」は5秒、入賞補助機能作動時である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では1秒等)され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。その後、遊技状態に応じて普通電役開放テーブル202jが参照されて、普通電役72の開放時間が設定(例えば、入賞補助機能非作動時において、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」では当選しないため開放無し、入賞補助機能作動時である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では3秒×3回等)され、該開放時間の間、普通電役72の羽根部材72aが開放作動し、その間、右側第1始動口64cへ球が入賞可能に構成される。
一方、普図保留エリアに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202hによって設定された当たりとなる乱数の値と一致しない場合には、ハズレと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202iが参照されて可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「×」の図柄が点灯表示される。なお、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jについては、図27において後述する。
図5に戻り、説明を続ける。RAM203は、図6に図示したカウンタ用バッファ203cのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図32参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図30参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図49参照)が即座に実行される。
RAM203は、さらに、第1保留球数カウンタ203a、第2保留球数カウンタ203b、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、保留球実行エリア203f、普図保留球数カウンタ203g、普図保留球格納エリア203h、普図保留球実行エリア203i、確変移行フラグ203j、確変フラグ203k、確変リミットカウンタ203m、時短フラグ203n、時短カウンタ203o、を少なくとも有している。
第1保留球数カウンタ203aは、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図33参照)の中で検出される左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの入球に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第1特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第1保留球数カウンタ203aは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図30のS116参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの始動入賞が検出されて第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図34のS303参照)。一方、第1保留球数カウンタ203aは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図36のS506参照)。
第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図33参照)の中で検出される第2始動口71への始動入賞に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第2特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図30のS116参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第2始動口71への始動入賞が検出されて第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図34のS307参照)。一方、第2保留球数カウンタ203bは、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図36のS509参照)。
この第1保留球数カウンタ203aの値(即ち、第1特別図柄の保留球数)又は第2保留球数カウンタ203bの値(即ち、第2特別図柄の保留球数)は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図34のS310参照)。第1保留球数コマンドは、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの始動入賞が検出されて第1保留球数カウンタ203aが1加算される毎に、第2保留球数コマンドは、第2始動口71への始動入賞が検出されて第2保留球数カウンタ203bが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留回数を管理することができる。また、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の動的表示(変動演出)の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
また、第1実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信する場合、その第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにおいて、1加算された第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値だけでなく、その第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ203c(図6参照)より取得される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
音声ランプ制御装置113では、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにより伝えられた大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどうなるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定できるようになっている。
なお、変動演出の保留球数を示す第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドと、大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとを別々に送信するように構成してもよい。第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドとは別の大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとしては、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への球の入球タイミングで第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを生成すると共に、該入球に基づく変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに類するコマンド(事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンド)を生成し、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成してもよい。この場合に、事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンドの生成のプログラムに関し、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドのプログラムを流用することで、プログラムの作成を容易にすることができる。
第1保留球格納エリア203dは、上述したように、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図33参照)の中で、球が左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1〜C3,CS1の値を取得し、第1保留球格納エリア203dに格納する。第1保留球格納エリア203dは、第1特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)を有している(図6参照)。
第2保留球格納エリア203eは、上述したように、第2始動口71への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図33参照)の中で、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1〜C3,CS1の値を取得し、第2保留球格納エリア203eに格納する。第2保留球格納エリア203eは、第2特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)を有している(図6参照)。
保留球実行エリア203fは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)のうち、第1保留球格納エリア203dに第1特別図柄に関する始動入賞に対応するデータが記憶されている場合は、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203fへシフトする。一方、第1保留球格納エリア203dに第1特別図柄に関する始動入賞に対応するデータが記憶されておらず、第2保留球格納エリア203eに第2特別図柄に関する始動入賞に対応するデータが記憶されている場合は、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203fへシフトする。なお、第1実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図6を参照して、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203eおよび保留球実行エリア203fの詳細について説明する。第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203eおよび保留球実行エリア203fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。第1保留球格納エリア203dは、球が左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1〜C3,CS1の各値をそれぞれ記憶し、第2保留球格納エリア203eは、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1〜C3,CS1の各値を記憶する。
第1保留球格納エリア203dは、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203d4とが設けられている。
また、第2保留球格納エリア203eは、第1保留球格納エリア203dと同様、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、第1保留球格納エリア203dと同様、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203e2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203e4とが設けられている。
なお、第1実施形態では、大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1,203e1と、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2,203e2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3,203e3と、変動種別カウンタ格納エリア203d4,203e4とを1つの保留球格納エリア203d,203eの中にそれぞれまとめて設けているが、各カウンタC1〜C3,CS1毎に保留球格納エリアを複数設けるようにしてもよい。
上述した通り、第1保留球格納エリア203dには、球が左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの始動入賞に対応するデータが記憶され、第1保留第1エリアには、時間的に最も古い左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。また、第2保留球格納エリア203eには、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第2始動口71への始動入賞に対応するデータが記憶され、第2保留第1エリアには、時間的に最も古い第2始動口71への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、保留球実行エリア203fは、1つのエリアのみで構成されている。この保留球実行エリア203fには、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203f2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203f4とが設けられている。
MPU201は、特別図柄の変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)が記憶されている場合は、該第1保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203fの各エリア203f1〜203f4にそれぞれシフトする。一方、MPU201は、特別図柄の変動演出の実行開始タイミングとなった場合に、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが記憶されておらず、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが記憶されているとき、該第2保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203fの各エリア203f1〜203f4にそれぞれシフトする。
そして、保留球実行エリア203fにシフトされたデータを、変動開始処理(図36参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選及小当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、特図1変動パターンコマンド又は特図2変動パターンコマンド(以下、特図1変動パターンコマンドと特図2変動パターンコマンドとを総称して、単に「変動パターンコマンド」と称する場合がある)、及び、特図1停止種別コマンド又は特図2停止種別コマンド(以下、特図1停止種別コマンドと特図2停止種別コマンドとを総称して、単に「停止種別コマンド」と称する場合がある)によって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第1保留第1エリアにデータが格納されていると判断された場合は、第1保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1の乱数値を、保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第1保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第1保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第1保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトする。
そして、保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第1保留第1エリアが空き状態となるため、第1保留球格納エリア203dの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第1実施形態では、第1保留球格納エリア203dにおいて、データが記憶(保留)されている第1保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第1保留球格納エリア203d内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であり、第1保留球格納エリア203dの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第1保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203fへシフトされ、第1保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、第1保留第2エリアのデータを、第1保留第1エリアへシフトし、第1保留第3エリアのデータを、第1保留第2エリアへシフトし、第1保留第4エリアのデータを、第1保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば、MPU201は、第1保留第2エリアのデータのみを、第1保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第1実施形態では、データが記憶(保留)されていない第1保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
一方、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったときに、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが格納されていないと判断された場合は、次いで、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第2保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第2保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1の乱数値を、保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第2保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第2保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第2保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトする。
そして、保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第2保留第1エリアが空き状態となるため、第2保留球格納エリア203eの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第1実施形態では、第2保留球格納エリア203eにおいて、データが記憶(保留)されている第2保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第2保留球格納エリア203e内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であり、第2保留球格納エリア203eの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第2保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203fへシフトされ、第2保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、第2保留第2エリアのデータを、第2保留第1エリアへシフトし、第2保留第3エリアのデータを、第2保留第2エリアへシフトし、第2保留第4エリアのデータを、第2保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば、MPU201は、第2保留第2エリアのデータのみを、第2保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第1実施形態では、データが記憶(保留)されていない第2保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第2保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第2保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
このように、実行される第1特別図柄の動的表示に関するデータと、実行される第2特別図柄の動的表示に関するデータとを、それぞれ別々に記憶し、第1特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されている場合は、該第1特別図柄の動的表示を優先的に実行し、第1特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されていない場合であって、第2特別図柄の動的表示が記憶されている場合は、該第2特別図柄の動的表示を実行する。このように構成することで、第1特別図柄の動的表示を第2特別図柄の動的表示より優先的に実行するとともに、各データに基づいてそれぞれ動的表示を行うことで、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを実行することができる。
図5に戻って、説明を続ける。普図保留球数カウンタ203gは、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図33参照)の中で検出されるスルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄表示装置83で行われる普通図柄の可変表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するためのカウンタである。
この普図保留球数カウンタ203gは、保留球数カウンタ203a,203bと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図30のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、スルーゲート67への球の通過が検出されて普通図柄に関する可変表示の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図35のS405参照)。一方、普図保留球数カウンタ203gは、普通図柄の可変表示が実行される毎に1減算される(図47のS705参照)。
普図保留球格納エリア203hは、スルーゲート67への球の通過の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した普図当たりカウンタC4を記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図33参照)の中で、球がスルーゲート67を通過したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから普図当たりカウンタC4の値を取得し、普図保留球格納エリア203hに格納する。普図保留球格納エリア203hは、普通図柄の一の保留球に対応するデータ(普図当たりカウンタC4の値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)を有している(図6参照)。
普図保留球実行エリア203iは、実行を開始する、或いは、実行中の普通図柄の当たり抽選や可変表示の処理において参照すべきデータ(普図当たりカウンタC4の値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングであることを検出すると、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を実行するために、上述した普図保留球格納エリア203hに記憶されているデータ(普図当たりカウンタC4の値)のうち、一のデータをこの普図保留球実行エリア203iへシフトする。なお、第1実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図6を参照して、普図保留球格納エリア203hおよび普図保留球実行エリア203iの詳細について説明する。普図保留球格納エリア203hおよび普図保留球実行エリア203iは、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定には、普通図柄の当たり抽選に使用する普図当たりカウンタC4が用いられる。普図保留球格納エリア203hは、球がスルーゲート67を通過した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される普図当たりカウンタC4の値を記憶する。
普図保留球格納エリア203hは、4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
この普図保留球格納エリア203hには、球がスルーゲート67を通過したタイミングで取得されるデータ(普図当たりカウンタC4の値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号が小さいエリアほど、時間的に古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶され、普図保留第1エリアには、時間的に最も古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶されることになる。
一方、普図保留球実行エリア203iは、1つのエリアのみで構成されている。この普図保留球実行エリア203iには、普図保留球格納エリア203hと同様に、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行タイミングになったことを判断すると、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1エリアに記憶されているデータを、この普図保留球実行エリア203iにシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203iにシフトされたデータを、普図変動処理(図47参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて、当たり抽選を行うと共に、可変表示の内容を決定する。普通図柄表示装置83では、主制御装置110の制御により、この決定された内容に基づいて、可変表示が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングとなったことを判断すると、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1エリアの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)の乱数値を、普図保留球実行エリア203iの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)へシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203iへのデータのシフトが終了すると、普図保留第1エリアが空き状態となるため、普図保留球格納エリア203hの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号が1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第1実施形態では、普図保留球格納エリア203hにおいて、データが記憶(保留)されている普図保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、普図保留球格納エリア203h内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203gの値が「4」であり、普図保留球格納エリア203hの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、普図保留第1エリアのデータが、普図保留球実行エリア203iへシフトされ、普図保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、普図保留第2エリアのデータを、普図保留第1エリアへシフトし、普図保留第3エリアのデータを、普図保留第2エリアへシフトし、普図保留第4エリアのデータを、普図保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203gの値が「2」であれば、MPU201は、普図保留第2エリアのデータのみを、普図保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第1実施形態では、データが記憶(保留)されていない普図保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、普図保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、普図保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図5に戻り、説明を続ける。確変移行フラグ203jは、オン状態で特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)が発生することを示すためのフラグである。この確変移行フラグ203jは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たり中において、確変領域スイッチ65gによって球が検知されることにより(図44のS6416:Yes)、オフ状態の確変移行フラグ203jがオンに設定される(図44のS6417参照)。その後、大当たり終了処理(図45参照)において、この確変移行フラグ203jがオンされていることによって特別図柄の高確率状態を設定する場合、即ち、確変フラグ203kをオンに設定する場合に、確変移行フラグ203jがオフに設定される(図45のS6502参照)。
確変フラグ203kは、特別図柄の高確率状態か否かを判別するためのフラグである。この確変フラグ203kは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たりの終了時において、上記確変移行フラグ203jがオンされていることにより、確変フラグ203kがオンに設定される(図45のS6503参照)。そして、大当たりの終了時において、「潜伏確率変動状態」において後述する確変リミットカウンタ203mの値が「10」より小さい値でない(即ち、「10」以上)場合、若しくは、「確率変動状態」において後述する確変リミットカウンタ203mの値が「12」より小さい値でない(即ち、「12」以上)場合、又は、大当たりに当選した場合にオフに設定される(図45のS6509又は図40のS6002参照)。
第1実施形態のパチンコ機10では、確変フラグ203kがオンされている場合に、特別図柄の高確率状態として、大当たり乱数テーブル202aの高確率状態用が参照されて特別図柄の大当たり抽選が行われる。なお、確変フラグ203kがオンされている場合は、「時短機能」の有効時と同様、普通図柄の高確率状態として、普図当たり乱数テーブル202h及び普図変動テーブル202iの高確率状態用が参照されて普通図柄の当たり抽選が行われるとともに、普通電役開放テーブル202jの高確率状態用が参照されて普通電役72の開放駆動が行われる。
確変リミットカウンタ203mは、本パチンコ機10の初期化若しくは該確変リミットカウンタ203mの初期化(即ち、0クリア)以降において、「確変機能」を付与することとなる大当たり、即ち、「潜伏確率変動状態」において大当たり種別「潜確A」又は「潜確B」に連続して当選した回数が第1所定回数(第1実施形態では、10回)に到達したか否か、及び、「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に連続して当選した回数が第2所定回数(第1実施形態では、12回)に到達したか否か、を計数するためのカウンタである。上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、本パチンコ機10の初期化以降において、「潜伏確率変動状態」において「確変機能」が付与される特別図柄の連続大当たり回数が10回に到達する毎、又は、「確率変動状態」において「確変機能」が付与される特別図柄の連続大当たり回数が12回に到達する毎に、該到達時における大当たり終了後の遊技状態を、必ず特別図柄の低確率状態へ移行して、特別図柄の高確率状態への移行を禁止する確変リミット機能が搭載されている。主制御装置110のMPU201は、上記所定回数を計数するために、この確変リミットカウンタ203mの値を参照するように構成されている。
この確変リミットカウンタ203mは、電源投入時のRAMクリア時に初期値として「0」が設定され、その後、「確変機能」が付与される特別図柄の大当たりが発生する毎に、1ずつ加算される(図45のS6504参照)。
そして、「潜伏確率変動状態」では、この確変リミットカウンタ203mの値が「10」より小さい値ではなくなった場合、即ち、確変リミットカウンタ203mの値が「10」以上となった場合に(図45のS6507:No参照)、「潜伏確率変動状態」における規定回数の「確変機能」が付与される大当たりが連続して発生し、予め定められた確変リミット回数に到達したと判断して、確変フラグ203kをオフに設定し(図45のS6509参照)、この確変リミットカウンタ203mの値を初期化(即ち、0クリア)するように構成されている(図45のS6510参照)。
また、「確率変動状態」では、この確変リミットカウンタ203mの値が「12」より小さい値ではなくなった場合、即ち、確変リミットカウンタ203mの値が「12」以上となった場合に(図45のS6508:No参照)、「確率変動状態」における規定回数の「確変機能」が付与される大当たりが連続して発生し、予め定められた確変リミット回数に到達したと判断して、確変フラグ203kをオフに設定し(図45のS6509参照)、この確変リミットカウンタ203mの値を初期化(即ち、0クリア)するように構成されている(図45のS6510参照)。
このように構成することで、各遊技状態において「確変機能」が付与される大当たりの連続回数が各規程回数に到達する毎に、該大当たり終了後の遊技状態を、必ず特別図柄の低確率状態へ移行することが可能となる。よって、特別図柄の高確率状態が継続し続けて過度な大当たりの「連荘」が発生することを抑制し、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる出玉率を平準化することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。また、遊技状態ごとに確変リミット回数を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
時短フラグ203nは、オン状態で「時短機能」中であることを示すためのフラグである。この時短フラグ203nは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たり終了時において、大当たり種別「時短A」又は「時短B」に当選していた場合は、オフ状態の時短フラグ203nがオンに設定される(図46のS6602参照)。その後、大当たり種別ごとに設定された時短終了条件(例えば、特別図柄の変動回数)が成立した場合、又は、大当たりが発生した場合に、時短フラグ203nがオフに設定される(図39のS5604又は図40のS6003参照)。
第1実施形態のパチンコ機10では、時短フラグ203nがオンされている場合に、「時短機能」の有効状態と判断し、普通図柄の高確率状態として、普図当たり乱数テーブル202h及び普図変動テーブル202iの高確率状態用が参照されて普通図柄の当たり抽選が行われるとともに、普通電役開放テーブル202jの高確率状態用が参照されて普通電役72の開放駆動が行われる。
時短カウンタ203oは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後に第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、特別図柄の変動回数に基づく時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別ごとに特別図柄の実行回数による時短終了条件が異なるように設定されており、該設定された特別図柄の動的表示の実行回数が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「時間短縮状態」から「通常遊技状態」へ移行するように構成されている。
この時短カウンタ203oは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図30のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、大当たり種別「時短A」に当選した場合の大当たりの終了後には、時短カウンタ203oの値に「100」が設定される(図46のS6604参照)。また、大当たり種別「時短B」に当選した場合の大当たり終了時には、時短カウンタ202oの値に「200」が設定される(図46のS6605参照)。
大当たり終了時に設定された時短カウンタ203oの値は、「時短機能」が有効設定されている場合、即ち、上記時短フラグ203nがオンされている場合に、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示が1回実行される毎に1減算される(図39のS5602参照)。そして、減算された時短カウンタ203oの値が「0」となった場合に(図39のS5603:No)、特別図柄の実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、時短フラグ203nをオフに設定し(図39のS5604参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、「時短機能」の有効時に、いずれの特別図柄の動的表示が実行された場合でも時短カウンタ203oの値を「1」減算するように構成していたが、第1特別図柄用の時短カウンタ203oと第2特別図柄用の時短カウンタ203oとを分け、それぞれの変動回数に応じて各時短カウンタ203oを減算するように構成してもよい。また、小当たり回数を計数可能なカウンタ(例えば、小当たり回数カウンタ)を設け、特別図柄の動的表示において発生する小当たり回数に応じて「時短機能」を終了するように構成してもよい。
主制御装置110のROM202には、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において大当たりに当選した場合に、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放制御のために参照される大当たり開放テーブル202fと、第2特別図柄の抽選遊技において小当たりに当選した場合に、小入賞口73の小入賞口開閉板73aの開放制御のために参照される小当たり開放テーブル202gとが格納されている。
ここで、図22を参照して、大当たり開放テーブル202fについて説明する。図129は、ROM202に記憶される大当たり開放テーブル202fの一例を模式的に示した模式図である。大当たり開放テーブル202fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に該大当たりを発生した確変リミット回数に応じて参照され、各特別図柄の大当たりを発生した大当たり種別に基づいて、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放態様等(ラウンド回数、オープニング時間、インターバル時間、エンディング時間、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)、付与される時短回数、確変リミット回数、及び、大当たり終了後に移行する遊技状態が規定されている。
まず、大当たり開放テーブル202fは、遊技状態毎に入賞し得る左側第1始動口64a、右側第1始動口64c、又は、第2始動口71(以下、左側第1始動口64aと右側第1始動口64cと第2始動口71とを総称して、「始動口64a,64c,71」と称する場合がある)への入賞に基づいて実行される特別図柄、及び、上記確変リミット回数か否かに基づいて、選択される大当たり種別ごとの開放態様等が区分けされている。
具体的には、第1特別図柄における確変リミット回数到達前において大当たり種別「確変A」に当選した場合に参照される「特図1・リミット到達前・確変A」用と、第1特別図柄における確変リミット回数到達前において大当たり種別「潜確A」に当選した場合に参照される「特図1・リミット到達前・潜確A」用と、第1特別図柄における確変リミット回数到達時において大当たり種別「時短A」に当選した場合に参照される「特図1・リミット到達時・時短A」用と、第2特別図柄における確変リミット回数到達前において大当たり種別「潜確B」に当選した場合に参照される「特図2・リミット到達前・潜確B」用と、第2特別図柄における確変リミット回数到達前において大当たり種別「時短A」に当選した場合に参照される「特図2・リミット到達前・時短A」用と、第2特別図柄における確変リミット回数到達前において大当たり種別「時短B」に当選した場合に参照される「特図2・リミット到達前・時短B」用と、第2特別図柄における確変リミット回数到達時において大当たり種別「通常A」に当選した場合に参照される「特図2・リミット到達時・通常A」用と、第2特別図柄における確変リミット回数到達時において大当たり種別「時短A」に当選した場合に参照される「特図2・リミット到達時・時短A」用と、第2特別図柄における確変リミット回数到達時において大当たり種別「時短B」に当選した場合に参照される「特図2・リミット到達時・時短B」用とが規定されている。
図22で示すように、大当たり開放テーブル202fの「特図1・リミット到達前・確変A」用において、確変リミット回数に到達する前において第1特別図柄の動的表示で大当たり種別「確変A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65a(以下、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aを、「大入賞口」と称する場合がある)が、2ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのオープニング時間(以下、オープニング時間を、「OP時間」と称する場合がある)が「10秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間(以下、インターバル時間を、「IT時間」と称する場合がある)が「2秒」に設定され、その大当たりのエンディング時間(以下、エンディング時間を、「ED時間」と称する場合がある)が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。そして、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
また、「確率変動状態」における「時短機能」は、次に特別図柄の大当たりが発生するまで(以下、次に特別図柄の大当たりが発生するまでの期間を、「次回まで」と称する場合がある)継続する。さらに、大当たり種別「確変A」に当選した場合、該大当たり後の遊技状態は「確率変動状態」となるため、最初に大当たり種別「確変A」に当選した場合に確変リミット回数が12回に設定される。
なお、第1実施形態のパチンコ機10において、球の発射間隔は「0.6秒」間隔であるので、最大入賞個数が「10個」に設定される1のラウンドにおける最小開放時間は約(平均)「6秒」となり、その場合(1ラウンドにおける最大入賞した場合)に払い出される賞球数は「10個」×「15個」=「150個」となる。
次に、大当たり開放テーブル202fの「特図1・リミット到達前・潜確A」用において、確変リミット回数に到達する前において第1特別図柄の動的表示で大当たり種別「潜確A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、2ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのOP時間が「10秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるIT時間が「2秒」に設定され、その大当たりのED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。そして、大当たり種別「潜確A」に当選した場合には、「潜伏確率変動状態」に移行するように構成されている。
また、「潜伏確率変動状態」における「時短機能」は付与されず、さらに、大当たり種別「潜確A」に当選した場合、該大当たり後の遊技状態は「潜伏確率変動状態」となるため、最初に大当たり種別「潜確A」に当選した場合に確変リミット回数が10回に設定される。
次に、大当たり開放テーブル202fの「特図1・リミット到達時・時短A」用において、確変リミット回数に到達した場合において第1特別図柄の動的表示で大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、2ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのOP時間が「10秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるIT時間が「1秒」に設定され、その大当たりのED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。そして、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
また、「時間短縮状態」における「時短機能」は、特別図柄の動的表示が100回実行されるまで付与される。さらに、大当たり種別「時短A」に当選した場合、該大当たり後の遊技状態は特別図柄が低確率状態の「時間短縮状態」となるため、確変リミット回数はリセット(初期化)される。
次に、大当たり開放テーブル202fの「特図2・リミット到達前・潜確B」用において、確変リミット回数に到達する前において第2特別図柄の動的表示で大当たり種別「潜確B」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、2ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのOP時間が「5秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるIT時間が「1秒」に設定され、その大当たりのED時間が「5秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「2秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。そして、大当たり種別「潜確B」に当選した場合には、(再び)「潜伏確率変動状態」に移行するように構成されている。
また、「潜伏確率変動状態」における「時短機能」は付与されず、さらに、大当たり種別「潜確B」に当選した場合、該大当たり後の遊技状態は(再び)「潜伏確率変動状態」となるため、「潜伏確率変動状態」へ最初に移行した大当たり種別「潜確A」の当選に基づき設定された確変リミット回数が1減算されるように設定される。
次に、大当たり開放テーブル202fの「特図2・リミット到達前・時短A」用において、確変リミット回数に到達する前において第2特別図柄の動的表示で大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、2ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのOP時間が「10秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるIT時間が「1秒」に設定され、その大当たりのED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。そして、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
また、「時間短縮状態」における「時短機能」は、特別図柄の動的表示が100回実行されるまで付与される。さらに、大当たり種別「時短A」に当選した場合、該大当たり後の遊技状態は特別図柄が低確率状態の「時間短縮状態」となるため、確変リミット回数はリセット(初期化)される。
次に、大当たり開放テーブル202fの「特図2・リミット到達前・時短B」用において、確変リミット回数に到達する前において第2特別図柄の動的表示で大当たり種別「時短B」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、2ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのOP時間が「10秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるIT時間が「1秒」に設定され、その大当たりのED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。そして、大当たり種別「時短B」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
また、「時間短縮状態」における「時短機能」は、特別図柄の動的表示が200回実行されるまで付与される。さらに、大当たり種別「時短B」に当選した場合、該大当たり後の遊技状態は特別図柄が低確率状態の「時間短縮状態」となるため、確変リミット回数はリセット(初期化)される。
次に、大当たり開放テーブル202fの「特図2・リミット到達時・通常A」用において、確変リミット回数に到達した場合において第2特別図柄の動的表示で大当たり種別「通常A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、2ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのOP時間が「5秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるIT時間が「1秒」に設定され、その大当たりのED時間が「5秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「2秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。そして、大当たり種別「通常A」に当選した場合には、「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
また、「通常遊技状態」における「時短機能」は付与されず、さらに、大当たり種別「通常A」に当選した場合、該大当たり後の遊技状態は特別図柄が低確率状態の「通常遊技状態」となるため、確変リミット回数はリセット(初期化)される。
次に、大当たり開放テーブル202fの「特図2・リミット到達時・時短A」用において、確変リミット回数に到達した場合において第2特別図柄の動的表示で大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、2ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのOP時間が「10秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるIT時間が「1秒」に設定され、その大当たりのED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。そして、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
また、「時間短縮状態」における「時短機能」は、特別図柄の動的表示が100回実行されるまで付与される。さらに、大当たり種別「時短A」に当選した場合、該大当たり後の遊技状態は特別図柄が低確率状態の「時間短縮状態」となるため、確変リミット回数はリセット(初期化)される。
次に、大当たり開放テーブル202fの「特図2・リミット到達時・時短B」用において、確変リミット回数に到達した場合において第2特別図柄の動的表示で大当たり種別「時短B」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、2ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのOP時間が「10秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるIT時間が「1秒」に設定され、その大当たりのED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。そして、大当たり種別「時短B」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
また、「時間短縮状態」における「時短機能」は、特別図柄の動的表示が200回実行されるまで付与される。さらに、大当たり種別「時短B」に当選した場合、該大当たり後の遊技状態は特別図柄が低確率状態の「時間短縮状態」となるため、確変リミット回数はリセット(初期化)される。
このように、確変リミット回数に応じて選択され得る大当たり種別を異ならせるとともに、当選した大当たり種別毎に、大当たり遊技後に移行する遊技状態が変化することで、当選した大当たり種別に基づく大当たりの終了後の遊技性に違いを生じさせることができる。その結果、特別図柄の抽選遊技において、いずれの大当たり種別に当選するか否かの遊技性を生み、遊技の興趣を向上することができる。
また、少なくとも普通図柄の高確率状態が維持されて連続的に特別図柄の大当たりが頻発する「連荘」状態において、いずれかの大当たり種別に当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より短く構成することで、「連荘」状態中における大当たり全体の消化時間を短くし、「連荘」状態において次の大当たりへの到達時間を短くすることが可能となる。これにより、「連荘」状態における次の大当たり発生までの時間を短くし得ることで、「連荘」状態にもかかわらず次の大当たりが到達するまでの時間が長引くことによる遊技者の遊技への興覚めを抑制しつつ、連続する大当たりが早期に発生させることで、遊技者に爽快感を与えて遊技の興趣を向上することができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技者にとって最も有利な遊技状態である「確率変動状態」に突入するためには、特別図柄が低確率状態である「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」を必ず経由して移行することで、「確率変動状態」における確変リミット回数を初期化(リセット)した状態で該「確率変動状態」に突入させることができる。よって、「確率変動状態」における確変リミット回数を「潜伏確率変動状態」を経由することによって浸食された状態とすることを防止し、「確率変動状態」の確変リミット回数の限度まで大当たり種別「確変A」を「連荘」させることができ、メリハリがある遊技性を実現して、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「連荘」状態における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より長くすることで、その時間において他種多様な演出を実行することが可能となる。このように構成することで、例えば、初回大当たりのOP時間やED時間にパチンコ機10における遊技方法の説明(例えば、発射態様の示唆や、カードサンドに挿入中のカードの抜き忘れ防止示唆、今後の遊技状態の説明等)や、「通常遊技状態」から初回大当たりしたことを祝福する演出を実行することができ、遊技者にパチンコ機10の遊技方法を理解させ易くしたり、漸く大当たりしたことを実感させて遊技者の興趣向上に資する演出を行うことができる。
なお、大当たり種別に基づく大当たり時の大入賞口開閉板65aの開放態様等(OP時間、IT時間、ED時間、回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数および移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、大当たり種別毎に開放回数(ラウンド数)を異ならせるように構成してもよいし、大当たり種別毎に最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。当選した大当たり種別毎に払い出され得る賞球数が異なることで、当選した大当たり種別に応じて直接的に付与される遊技価値に違いを生じさせることができる。
また、大当たり種別毎に別々の遊技状態に移行する必要はなく、複数の大当たり種別で共通的な遊技状態に移行するように構成してもよい。
さらに、OP時間とED時間とを異ならせるように構成してもよいし、IT時間をOP時間やED時間より長い時間に設定してもよい。また、1のラウンドにおける最大入賞個数に到達することによる最小開放時間を、IT時間やOP時間、ED時間より短い時間に設定してもよい。さらに、大当たり種別毎にOP時間、IT時間又はED時間の少なくとも1つ以上を同一な時間となるように設定してもよい。また、大当たり種別「潜確B」及び「通常A」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、大当たり種別「確変A」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間よりいずれも短くなるように構成していたが、いずれか1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を短くするように構成し、他の1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を同等又は長くなるように構成してもよい。また、1のラウンドの最大開放時間(例えば、2秒)が、最大入賞個数に到達することによる最小開放時間(例えば、6秒)より短くなるように構成してもよい。
ここで、図23から図25を参照して、各大当たり種別における可変入賞装置65の開閉態様、確変領域スイッチ65gにおける球の検出態様、及び、該確変領域スイッチ65gへの球の検出に基づく確変移行フラグ203j(図5参照)の設定態様等を説明する。図23は、「確変A」及び「潜確A」の大当たり種別に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b又は確変領域ソレノイド65fの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c又は確変領域スイッチ65gにおける球の検知タイミング、大入賞口開閉板65aが閉鎖されている期間(以下、「インターバル」と称する)、確変移行フラグ203jの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。また、図24は、「潜確B」の大当たり種別に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b又は確変領域ソレノイド65fの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c又は確変領域スイッチ65gにおける球の検知タイミング、インターバル、確変移行フラグ203jの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。さらに、図25は、「時短A」、「時短B」及び「通常A」の大当たり種別に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b又は確変領域ソレノイド65fの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c又は確変領域スイッチ65gにおける球の検知タイミング、インターバル、確変移行フラグ203jの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
図23で示すように、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」では、計2ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第1実施形態では、開放から最大で「30秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において2ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。
また、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」では、該大当たり遊技における2ラウンド目の開始時に確変領域ソレノイド65fが一瞬(例えば、「0.1秒」)オンされた後、すぐにオフされ、その後、該大当たり遊技における2ラウンド目における球の2カウント目において確変領域ソレノイド65fがオンされて、その下流側に設けられた確変領域スイッチ65gによって球が検出可能な状態となる。そして、2ラウンド目において可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65fがオンされている間に、確変領域スイッチ65gによって検出された場合に、確変移行フラグ203j(図5参照)がオンされる。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」の大当たり終了後に、確変移行フラグ203jがオンに設定されていることにより、特別図柄の高確率状態が発生するように構成されている。
次いで、図24で示すように、大当たり種別「潜確B」では、計2ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第1実施形態では、開放から最大で「2秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において2ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。
また、大当たり種別「潜確B」では、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」と同様、該大当たり遊技における2ラウンド目の開始時に確変領域ソレノイド65fが一瞬(例えば、「0.1秒」)オンされた後、すぐにオフされ、その後、該大当たり遊技における2ラウンド目における球の2カウント目において確変領域ソレノイド65fが再びオンされて、その下流側に設けられた確変領域スイッチ65gによって球が検出可能な状態となる。そして、2ラウンド目において可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65fがオンされている間に、確変領域スイッチ65gによって検出された場合に、確変移行フラグ203j(図5参照)がオンされる。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」と同様、大当たり種別「潜確B」の大当たり終了後に、確変移行フラグ203jがオンに設定されていることにより、特別図柄の高確率状態が発生するように構成されている。
次いで、図25で示すように、大当たり種別「時短A」、「時短B」又は「通常A」では、計2ラウンドの大当たり遊技が実行され、1の大当たり遊技が終了する。
ここで、大当たり種別「時短A」、「時短B」又は「通常A」では、大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」と異なり、該大当たり遊技における2ラウンド目において確変領域ソレノイド65fは開始時に一瞬(例えば、「0.1秒」)オンされるものの、すぐにオフされ、該大当たり遊技における2ラウンド目における球の2カウント目でもオフ状態を維持するように構成されているため、その下流側に設けられた確変領域スイッチ65gによって球が検出不能な状態である。よって、大当たり種別「時短A」、「時短B」及び「通常A」では、確変移行フラグ203j(図5参照)がオンに設定される機会がないため、大当たり種別「時短A」、「時短B」又は「通常A」の大当たり終了後に、確変移行フラグ203jがオフに設定されていることにより、特別図柄の高確率状態は発生せずに低確率状態のままとなるように構成されている。
このように、大当たり種別に応じて確変領域ソレノイド65fの駆動態様を異ならせて、確変領域スイッチ65gによって球が検出可能か否かを変化させることで、大当たり遊技後の遊技状態が特別図柄の高確率状態となるか否かを異ならせることができる。
次に、図26を参照して、小当たり開放テーブル202gについて説明する。図26は、ROM202に記憶される小当たり開放テーブル202gの一例を模式的に示した模式図である。小当たり開放テーブル202gは、第2特別図柄の小当たり時に参照され、小入賞口73の小入賞口開閉板73aの開放態様等(ラウンド数、最大開放時間、インターバル時間、最大入賞個数、賞球数)が規定されている。なお、いずれの特別図柄で小当たりに当選した場合であっても、遊技状態の移行は行われないように構成されている。
まず、小当たり開放テーブル202gは、特別図柄の種類、即ち、入賞する始動口64a,64c,71に基づいて開放態様等が区分けされている。具体的には、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に参照される「特図1小当たり」用と、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に参照される「特図2小当たり」用とで、小入賞口開閉板73aの開放態様等が規定されている。なお、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選しないように構成されているため、小入賞口73が開放しないように値が設定されていない。
図26で示すように、小当たり開放テーブル202gの「特図2小当たり」用において、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合、可変入賞装置65(図3参照)の正面視下部に設けられた小入賞口73の小入賞口開閉板73aが3回(3ラウンド)に亘って繰り返し開閉される。そして、その小当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間が「0.5秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「0.1秒」に設定され、最大開放個数が「5個」に規定され、入賞に基づく賞球数が「10個」に規定されている。なお、第1実施形態では、第2特別図柄の小当たり当選に基づく小入賞口開閉板73aの最大開放時間内に発射された球が5個も入賞し得ない開放時間に設定されているため、開放された小入賞口開閉板73aは、最大入賞個数の条件で閉鎖するより、最大開放時間の条件で閉鎖し易いように構成されている。
これにより、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合には、開放される小入賞口73に一定程度の球数(例えば、1個〜3個程度)が入賞し得るため、「潜伏確率変動状態」において一定の賞球を獲得しながら遊技を行うことが可能となることで、「潜伏確率変動状態」は「通常遊技状態」より遊技者にとって有利な遊技状態とすることができる。
次に、図27(a)から図27(c)を参照して、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jの詳細について説明する。まず、図27(a)は、ROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202hの一例を模式的に示した模式図である。
上述したように、普図当たり乱数テーブル202hは、パチンコ機10の遊技状態が、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」である普通図柄の低確率状態(「確率変動状態」又は「時間短縮状態」ではない期間(特別図柄の大当たり中を含む))の場合に使用される「普通図柄低確率状態」用と、パチンコ機10の遊技状態が、「普通図柄低確率状態」より普通図柄が当たりとなる確率の高い状態である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に使用される「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用とのそれぞれに含まれる当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで、普通図柄の可変表示において当たりとなる確率が変更される。
図27(a)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値が設けられておらず、普図当たり乱数テーブル202hに当たり乱数値が規定(設定)されていない。つまり、「普通図柄低確率状態」(即ち、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」)における普通図柄の当たり確率は、0/100となり、普通図柄の可変表示において当たりが導出されないように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は99個で、その値「1〜99」が、普図当たり乱数テーブル202hに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄高確率状態」(即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、99/100となり、普通図柄の可変表示においてほぼ当たりが導出されるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、普通電役72が開放しない状況か、開放し易い状況か否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況であることによって右側第1始動口64cへ入賞し得る状況か、普通電役72が開放しない状況であることで球が右側第1始動口64cへ入賞しない状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」のうち、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」では、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役72が開放状態となり易くなって、右打ち遊技により発射された球が右側第1始動口64cへと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、右側第1始動口64cへ入賞し易く、普通電役72の羽根部材72aが開放状態である場合の下流側に配置されている第2始動口71へは、該羽根部材72aによって入賞が阻害されるように構成されている。その結果、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示が主に実行される状態となる。
一方で、右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役72が開放されず、右打ち遊技により発射された球が右側第1始動口64cへは入賞せず、普通電役72の下流側に配置された第2始動口71又は小入賞口73へ入賞し得るように構成されている。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し得て、該入賞に基づく第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選することで開放される小入賞口73へも入賞し得る状況となる。よって、「潜伏確率変動状態」では、第2特別図柄の動的表示で大当たりを目指しつつ、小当たりに基づく小入賞口73に球を入賞させることで、一定程度の賞球を得ながら遊技を行うことが可能となる。
一方、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、「潜伏確率変動状態」と同様、「普通図柄低確率状態」となり、普通図柄の可変表示時間も長く、また、普通電役72が開放しないため、仮に右打ち遊技で球が発射された場合でも右側第1始動口64cへ入賞しないように構成されている。また、左側第1始動口64aには普通電役72のような入賞を補助する装置が備え付けられておらず、また、左打ち遊技で発射された球の流下領域にスルーゲート67が配置されていないため、左打ち遊技により発射された球が入賞補助機能によって左側第1始動口64aへ入賞し易くなる構成ではない。よって、換言すれば、「通常遊技状態」では、右打ち遊技されたとしても、その右打ちされた球は、右側第1始動口64cへ入賞せず、また、左打ち遊技で発射された球も、入賞補助機能を使わずに左側第1始動口64aへ入賞させなければならず、第1特別図柄の動的表示を実行させるために自力で左側第1始動口64aへ入賞させるように構成されている。なお、「通常遊技状態」において、右打ち遊技された場合に、スルーゲート67への球の通過を起因してエラー報知するように構成することで、遊技者および遊技場の従業員に対して奨励されていない遊技態様であることを示唆することで、遊技者に右打ち遊技での遊技を抑制させてもよい。
次いで、図27(b)を参照して、普通図柄の可変表示時間を決定するための普図変動テーブル202iの詳細について説明する。図27(b)は、ROM202に記憶される普図変動テーブル202iの一例を模式的に示した模式図である。
普図変動テーブル202iは、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用との2種類に分けられる。そして、「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と「確率変動状態・時間短縮状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、各遊技状態で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、各遊技状態で普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図27(b)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「5秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「5秒」となるように設定されている。
また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「1秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「1秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、スルーゲート67を球が通過してから、普通電役72が開放されるまでの期間を変更することができる。その結果、球がスルーゲート67を通過した場合に、該スルーゲート67の通過に起因する可変表示で当たりとなり、該当たりに基づいて普通電役72が開放されて、スルーゲート67を通過した球がそのまま第2始動口71へ流入し得るか否かを遊技状態によって異ならせることができる。よって、普通図柄の可変表示時間を遊技状態毎に変更することで、1の球のスルーゲート67及び第2始動口71への入賞態様を異ならせることができ、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」のうち、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示時間が短く、かつ、当たりに当選し易いため、普通電役72の羽根部材72aが開放している間に右側第1始動口64cへと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、右側第1始動口64cへ入賞し易く、羽根部材72aの下流側に配置された第2始動口71へ入賞し難いように構成されている。
次いで、図27(c)を参照して、普通電役開放テーブル202jについて説明する。図27(c)は、ROM202に記憶される普通電役開放テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。普通電役開放テーブル202jは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役72の開放時間および開放回数が規定されている。
普通電役開放テーブル202jは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用とで、普通電役72の開放態様(開放時間)が変更される。
図27(c)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態である「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において、普通図柄の可変表示で当たりに当選せず、普通電役開放テーブル202jで普通電役72の開放態様が規定されていない。つまり、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」では、普通電役72が開放しないように設定されている。
一方、普通図柄の高確率状態である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放時間は「2秒」、かつ、開放回数が3回(開放と開放との間のインターバル時間は「0.5秒」)となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「2秒」×3回=「6秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役72の開放態様を変更することで、普通電役72が開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放している期間が長いことによって右側第1始動口64cへ入賞し易い状況か、普通電役72が開放しないことによって球が右側第1始動口64cへ入賞しない状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が右側第1始動口64cへと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、右側第1始動口64cへ入賞し易く、第1特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第1特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」において、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役72が開放されず、右打ち遊技により発射された球が右側第1始動口64cへ入賞せず、第2始動口71へのみ入賞し得るように構成されている。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ一定程度入賞し得るものの、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」と異なり右側第1始動口64cへ入賞しないため、第2特別図柄の動的表示の実行効率は低いものの、第2特別図柄の動的表示の抽選契機を得ながら遊技を行うことが可能に構成されている。
このように、特別図柄の高確率状態又は低確率状態と、普通図柄の高確率状態又は低確率状態とをそれぞれ組み合わせた各遊技状態を設けることで、各遊技状態に遊技性を変化させ、バリエーションが豊富な遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を1/100程度として当たり難くなるように構成してもよいし、「確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよい。また、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「10秒」以上の長い時間(例えば、「30秒」)としてもよいし、「10秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役72の開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役72の開放時間として、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」等における普通電役72の開放時間を「0.1秒」以上(例えば、「1秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「確率変動状態」等における普通電役72の開放時間を「2秒」以上の長い時間(例えば、「5秒」)としてもよいし、「2秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」等における普通電役72の開放回数を「1回」以上の多い回数(例えば、「5回」)としてもよい。
図5に戻り、説明を続ける。RAM203は、図6に図示したカウンタ用バッファ203c等のほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図32参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図30参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図49参照)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、各入賞口63,64a,64c,65,71に入賞した球や、スルーゲート67を通過した球、アウト口66を通って球排出路へ案内された球をそれぞれ検出するためのスイッチ(例えば、大入賞口スイッチ65cや確変領域スイッチ65g等)を含むスイッチ群並びにセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源投入時の立ち上げモードを設定するための設定キー501、「設定変更モード」時に押下操作されることにより確率設定値を更新するための設定変更スイッチ502、RAM203に記憶されているデータを消去するためのRAM消去スイッチ503が接続される。
また、入出力ポート205の出力側には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、特別図柄表示装置37、普通図柄表示装置83、普通図柄保留ランプ84、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド65bや、可変入賞装置65内に設けられた確変領域65dへ球が流入可能か否かを切替可能な確変領域開閉板65eを開閉駆動するための確変領域ソレノイド65f、普通電役72の羽根部材72aを駆動するための普通電役ソレノイド72b、その他ソレノイド209が接続されている。MPU201は、各種スイッチ208,502,503から出力される信号や、設定キー501の状態に基づいて各種処理を実行するとともに、各種処理の実行結果の1つとして確率表示装置504の表示内容等を設定する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図49参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチ217が接続されている。なお、該賞球検出スイッチ217は、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるように球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や、後述する「プレミアムライブ演出」、「保留変化予告」といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、及び、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。第1実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成され、音声ランプ制御装置113から主制御装置110へコマンド送信ができないように構成されている。一方、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とは、互いにコマンドの送受信が可能に構成されている。
また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、「スーパーリーチ」演出態様等の背面画像を変更したり、「プレミアムライブ演出」における楽曲を選択したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ枠ボタン22の押下に基づいた表示を第3図柄表示装置81に表示させるように指示する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出や、「保留変化予告」の表示制御を実行するものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図49参照)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
ここで、図28を参照して、音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図28は、主に音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。音声ランプ制御装置113のROM222には、MPU221にて実行される各種制御プログラムの他、固定値データとして、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222c、変動パターンテーブル222dが少なくとも格納されている。これらのテーブル222a〜222dは、いずれも主制御装置110のROM202に設けられた大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202eと同じものである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の各値と、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222cおよび変動パターンテーブル222dとに基づいて、先読み処理を実行可能に構成されている。
そして、この先読み処理によって、その先読み処理の対象となった保留中の変動演出が、結果としてどのような演出となるか(大当たりとなるか否か、「リーチ表示」となるか否か等)をその変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、コクピット表示領域Db(図4参照)に表示される保留図柄の表示態様を変化させる「保留変化予告」の演出内容(及び実行時期(タイミング))を決定したりする制御を実行する。
RAM223には、特図1変動開始フラグ223a、特図2変動開始フラグ223b、サブ第1保留球数カウンタ223c、サブ第2保留球数カウンタ223d、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、実行情報格納エリア223g、が少なくとも設けられている。
特図1変動開始フラグ223aは、オン状態で第1特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図1変動開始フラグ223aは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図1停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図53のS1225参照)。そして、第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第1特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図55のS1302参照)。
そして、第1実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図1変動開始フラグ223aがオンされたことを契機として、待機中の第1特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第1特別図柄の変動演出を実行させるための第1特別図柄の変動演出の設定処理(図55のS1303〜S1308参照)を行う。
特図2変動開始フラグ223bは、オン状態で第2特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図2変動開始フラグ223bは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図2停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図54のS1235参照)。そして、第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図55のS1310参照)。
そして、第1実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図2変動開始フラグ223bがオンされたことを契機として、待機中の第2特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第2特別図柄の変動演出を実行させるための第2特別図柄の変動演出の設定処理(図55のS1311〜S1317参照)を行う。
サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第1特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第1特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第1保留球数カウンタ203aの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンド(保留球煤コマンド)に基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第1保留球数カウンタ223cにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの入球によって第1特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第1保留球数コマンドを受信すると、その第1保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(図52のS1208参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第1特別図柄の変動演出に対応する特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第1特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算(更新)する(図55のS1305参照)。このように、第1保留球数カウンタ203aの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期させながら、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新することができる。
サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第2特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第2特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第2保留球数カウンタ203bの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンドに基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第2保留球数カウンタ223dにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第2始動口71への入球によって第2特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第2保留球数コマンドを受信すると、その第2保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(図52のS1212参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第2特別図柄の変動演出に対応する特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算(更新)する(図55のS1313参照)。このように、第2保留球数カウンタ203bの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新するので、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期させながら、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新することができる。
サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値は、第3図柄表示装置81における保留図柄及び実行図柄の表示にそれぞれ用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドの受信に応じてそのコマンドにより示される保留球数をサブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dに格納したり(図52のS1208又はS1212参照)、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に応じて、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新したりするタイミングで(図55のS1305又はS1313参照)、各特別図柄に対応する格納後もしくは更新後のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値分の保留図柄と、実行中の変動演出を示す実行図柄とを第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図4(b)参照)に表示するように、画像の描画を制御する。
上述したように、サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更され、また、サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図4(b)参照)に表示される保留図柄の数も、各特別図柄に関する主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、各特別図柄の変動演出が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
第1保留情報格納エリア223eは、保留されている第1特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンドによって送信された第1特別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a〜222dとを用いて、第1特別図柄の変動演出や先読み処理等を実行するように構成されている。
第2保留情報格納エリア223fは、保留されている第2特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第2保留球数コマンドによって送信された第2別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a〜222dとを用いて、第2特別図柄の変動演出や先読み処理等を実行するように構成されている。
実行情報格納エリア223gは、少なくとも特別図柄表示装置37で実行され、遊技状態に応じては第3図柄表示装置81で実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の設定等を実行するために、上述した第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリア、又は、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第2エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1〜C3,CS1等の各値)を、この実行情報格納エリア223gへシフトする。
ここで、図29を参照して、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f及び実行情報格納エリア223gの詳細について説明する。図29は、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223m及び実行情報格納エリア223gの構成を模式的に示す模式図である。
第1保留情報格納エリア223eは、第1保留情報格納第1〜第4エリアの4つのエリアを有している。各第1保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223e2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223e4とが少なくとも設けられている。
また、第2保留情報格納エリア223fは、第1保留情報格納エリア223eと同様、第2保留情報格納第1〜第4エリアの4つのエリアを有している。各第2保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223f2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223f4とが少なくとも設けられている。
さらに、実行情報格納エリア223gには、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223g1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223g2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223g3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223g4とが少なくとも設けられている。
具体的には、実行情報格納エリア223gが、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
また、第1保留情報格納第1エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第2エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第3エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第4エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
さらに、第2保留情報格納第1エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第2エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第3エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第4エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値と、対応する特別図柄とを、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1〜C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第1保留情報格納第1〜第4エリア又は第2保留情報格納第1〜第4エリアのうち該第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1,223f1、大当たり種別カウンタ格納エリア223e2,223f2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3,223f3、変動種別カウンタ格納エリア223e4,223f4に格納する。
具体的には、第1保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦X≦4)であって、第1特別図柄に対応するものであれば、その時点で保留されている第1特別図柄の変動演出の数はXであり、その第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1〜C3,CS1の値は、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的にX番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Xエリアの各カウンタ格納エリア223e1〜223e4に対応するカウンタC1〜C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第1保留球数コマンドに含めた各カウンタC1〜C3,CS1の値を第1保留球格納エリア203dの第1保留第Xエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第1保留第Xエリアに格納された各カウンタC1〜C3,CS1と同じ値が、第1保留情報格納第Xエリアに格納されることになる。
一方、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より変動演出の開始を意味する変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドを受信すると、第1保留情報格納エリア223e又は第2保留情報格納エリア223fに格納された情報を、実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第1特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応する第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1〜223e4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、現在実行中の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g4に移動させる。一方、第1特別図柄に関する保留情報が存在せず、第2特別図柄に関する保留情報のみが存在する場合は、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応する第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1〜223f4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、現在実行中の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g4に移動させる。
また、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1〜223e4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g4に移動させた場合は、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1〜223e4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1〜223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1〜223e4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1〜223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1〜223e4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1〜223e4に移動させる。
さらに、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1〜223f4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を実行情報格納エリア223oの各格納エリア223g1〜223g4に移動させた場合は、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1〜223f4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1〜223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1〜223f4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1〜223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1〜223f4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1〜223f4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1〜C3,CS1と同じ値が格納されることになる。また、第1保留情報格納第1〜第4エリア及び第2保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1〜第4エリア、及び、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1〜第4エリアに格納された各カウンタC1〜C3,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1〜C3,CS1が、実行情報格納エリア223g並びに第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納される。
音声ランプ制御装置113では、上述した「保留変化予告」等の先読み処理を行う場合に、サブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dから保留されている第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出の数(保留球数)を把握する。そして、その保留球数に基づき、第1保留情報格納第1〜第4エリア及び第2保留情報格納第1〜第4エリアのうち、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出が保留されているエリアに格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を先読みし、その変動演出において大当たりとなるか否かや、変動時間等が判定される。
具体的には、例えば、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「1」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「0」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が1回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が0回であるので、第1保留情報格納第1エリアについて、格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。また、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「0」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が0回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が4回であるので、第2保留情報格納第4エリアについて、格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。
パチンコ機10は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成されており、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110のRAM203等にアクセスすることはできない。これに対し、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fを設けて、主制御装置110にて保留された第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1〜C3,CS1を音声ランプ制御装置113にも格納するので、この第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1〜C3,CS1を参照することで、先読み処理を音声ランプ制御装置113にて実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の変動演出が実行された場合に、その変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
なお、第1保留情報格納エリア223e又は第2保留情報格納エリア223f、および、実行情報格納エリア223gにおける上述のシフト処理は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドを受信したときの保留球数(変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドの受信に基づく更新が行われる前のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値)に基づいて、第1保留情報格納第1〜第4エリア及び第2保留情報格納第1〜第4エリアのうち保留されている変動演出に対応するエリアについてのみデータの移動(シフト)を行う。
例えば、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「4」であり、第1保留情報格納エリア223eの全エリア(第1保留情報格納第1〜第4エリア)にデータが記憶されているとする。この場合、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトし、第1保留情報格納第3エリアのデータを第1保留情報格納第2エリアへシフトし、第1保留情報格納第4エリアのデータを第1保留情報格納第3エリアへシフトする。
一方、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「2」であれば、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施形態では、変動演出が保留されていない第1保留情報格納第3,第4エリアについては、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留情報格納第1〜第4エリア又は第2保留情報格納第1〜第4エリアの各データを、エリア番号が1小さいエリア(実行情報格納エリア223g又は第1保留情報格納第1〜第3エリア若しくは第2保留情報格納第1〜第3エリア)にそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留情報格納第1〜第4エリア又は第2保留情報格納第1〜第4エリアの各々のエリアについて、データが記憶(保留)されているか否かの判定を不用とするので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図5に戻って説明を続ける。RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。
コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図52参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における特別図柄の変動演出や連続予告演出を制御するものである。
次に、図30から図49のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では「2ミリ秒」周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがある。
図30は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
この立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S101)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では、「1秒」)を実行する(S102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、主制御装置110に設けたRAM消去スイッチ503(図5参照)がオンされているか否かを判別する(S104)。判別の結果、RAM消去スイッチ503がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S105)。そして、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合は、RAM203の初期化を行うため、処理をS116へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS116へ移行する。
なお、図32のS156の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
一方、RAM消去スイッチ503がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次いで、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S109)。
S109の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合(S109:Yes)、電源投入時においてRAM消去スイッチ503:オフ、かつ、設定キー501:オンに操作されているので、立ち上げモードを「設定確認モード」で立ち上げるべく、まず、確率表示装置504において確率設定値の表示を開始し(S110)、その後、設定キー501がオフされたか否かを判別し(S111)、設定キー501がオフされるまで該「設定確認モード」を維持する(S111:No)。一方、設定キー501がオフされた場合は(S111:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示を終了して(S112)、「設定確認モード」を終了して、処理をS113へ移行する。なお、S109の処理において、設定キー501がオンされていなければ(S109:No)、立ち上げモードを「通常モード」で立ち上げるべく、S110〜S112の処理をスキップして、処理をS113へ移行する。
S113の処理では、確率設定値に基づいて設定値コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S113)、その後、割込みを許可する(S114)。そして、後述するメイン処理(図32参照)に移行する。
ここで設定された設定値コマンドは、後述するタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)において、音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113は、この設定値コマンドを受信すると、RAM223に設けられた設定値メモリ(図示せず)に該設定値コマンドが示す確率設定値を格納(記憶)するように構成されている。
一方、S104の処理において、RAM消去スイッチ503がオンされていると判別された場合は(S104:Yes)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」か「設定変更モード」のいずれで立ち上げるかを判別すべく、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S115)。
S115の処理において、設定キー501がオンされていないと判別された場合は(S115:No)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」で立ち上げるべく、処理をS116へ移行する。
S116の処理では、RAM203の初期化処理(S116,S117)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、設定変更の如何を問わず電源投入時にRAMデータを初期化する場合には、RAM消去スイッチ503を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ503が押されていれば、RAMの初期化処理(S116,S117)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合(S105:No)や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合(S107:No)も同様に、RAM203の初期化処理(S116,S117)を実行する。
RAMの初期化処理(S116,S117)、即ち、「RAMクリアモード」では、RAM203の使用領域を「0」クリアし(S116)、その後、RAM203に初期値(例えば、第1保留球数カウンタ203aの「0」クリア等)を設定する(S117)。RAM203の初期化処理の実行後は、S113の処理へ移行する。
一方、S115の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合は(S115:Yes)、立ち上げモードを「設定変更モード」にするべく、設定変更処理を行う(S118)。
ここで、図31を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される設定変更処理(S118)について説明する。図31は、この設定変更処理(S118)を示すフローチャートである。
この設定変更処理(S118)は、立ち上げモードが「設定変更モード」である場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更(更新)を受け付け、確定されるための処理である。
この設定変更処理(S118)では、まず、確率表示装置504において現在の確率設定値の表示の開始を設定し(S121)、処理をS122へ移行する。この確率設定値の表示の開始設定により、確率表示装置504に確率設定値の表示が開始される。
なお、ここで表示される確率設定値は、電源断前に設定されていた確率設定値ではなく、必ず特定の値に固定されるようにしてもよい。即ち、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、必ず特定の確率設定値で表示が開始されるようにしてもよい。特定の確率設定値としては、例えば、確率設定値(「1」〜「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。これにより、電源断される前に設定されていた確率設定値にかかわらず、ホール関係者等は確率設定値を特定の確率設定値から変更できる。
一方で、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。これにより、ホール関係者等は、電源断される前に設定されていた確率設定値を考慮しながら、確率設定値を変更できる。
また、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値が「3」以上であれば、確率設定値を「3」として表示を開始し、電源断される前に設定されていた確率設定値が「3」未満であれば、その電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。例えば、電源断される前に設定された確率設定値が「5」や「6」などの高い場合、確率設定値を少しだけ(例えば1だけ)小さくしたい場合が多々生じ得る。このような場合において、確率設定値を、電源断される前に設定された確率設定値そのままで表示を開始すると、次のような問題が生じる。即ち、確率設定値の更新は、RAM消去スイッチ503をオンする毎に1ずつ加算され、確率設定値が「6」の場合にRAM消去スイッチ503がオンされた場合には、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。よって、例えば、確率設定値を「6」から「5」に変更したい場合、RAM消去スイッチ503のオンを繰り返しながら、ほぼ確率設定値を1周させなければならない。これに対し、電源断される前に設定された確率設定値が高い場合に、確率設定値を「3」で表示を開始することで、RAM消去スイッチ503をオンする回数を抑えながら、確率設定値の更新を行うことができる。
次に、S122の処理では、確率設定値が「1」〜「6」の範囲にあるか否かを判断し(S122)、所定の範囲内にない、即ち、異常な確率設定値となっている場合は(S122:No)、確率設定値を初期値に変更し(S123)、S124の処理へ移行する。この初期値としては、確率設定値(「1」〜「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。一方、S122の処理の結果、確率設定値が「1」〜「6」の範囲内にあると判断される場合は(S122:Yes)、確率設定値は正常な値であるので、S123の処理をスキップして、S124の処理へ移行する。
S124の処理では、RAM消去スイッチ503がオンになったか否かを判断する(S124)。その結果、RAM消去スイッチ503がオンになっていないと判断される場合は(S124:No)、次いで、設定変更スイッチ502がオンになったか否かを判断する(S125)。
S125の結果、設定変更スイッチ502がオンされていないと判断されれば(S125:No)、S122の処理へ戻る一方、設定変更スイッチ502がオンされたと判断されれば(S125:Yes)、確率設定値を更新して(S126)、S122の処理に戻る。
S126の処理である確率設定値の更新は、それまでの確率設定値が「1」〜「5」である場合は、その確率設定値に1を加算し、それまでの確率設定値が「6」である場合は、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。S126の処理により更新された確率設定値は、確率表示装置504に表示される。
S122→S123→S124:No→S125(及びS126)→S122のループ処理は、S124の処理において、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断されるまで(S124:Yes)実行され続ける。そして、S124の処理により、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断される場合は(S124:Yes)、確率表示装置504に表示されている確率設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定し(S127)、該確率設定値に応じた大当たり乱数テーブル202aを設定する(S128)。
S128の処理の後、次いで、設定キー501がオフ状態となったか否かを判断する(S129)。S129の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断してもいし、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になっていないと判断される間は(S129:No)、S129の処理を繰り返し実行する。そして、S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になったと判断される場合は(S129:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示の終了を設定し(S130)、この設定変更処理(S118)を終了する。
なお、設定変更処理の終了後は、立ち上げ処理(図30参照)に戻り、処理をS116へ移行し、RAM203初期化処理を実行(S116,S117)し、RAM203のデータを消去(クリア)する。このように、S124の処理においてホール関係者等にRAM消去スイッチ503をオンさせて確率設定値を確定させることにより、その後、RAM203のデータの消去が行われることを、ホール関係者等に強く認識させることができる。
また、S124の処理において、RAM消去スイッチ503のオン検出によって確率設定値を確定させていたが、設定キー501のオフ検出によって確率設定値を確定するように構成してもよい。
次に、図32を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図32は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別してカウンタの更新処理と電源断時処理とが実行される。
メイン処理では、まず、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S151)。そして、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S151:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S152,S153)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S152)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「9999」、「99」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203cにそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、後述するタイマ割込処理のS207(図33参照)の処理と同一の方法によって実行し(S153)、S151の処理へ移行する。
ここで、このメイン処理が実行されている間、後述するタイマ割込処理(図33参照)が所定時間間隔(本実施形態では2ミリ秒)で起動され実行される。タイマ割込処理では、遊技の状態に応じて異なる処理が実行される。例えば、大当たり中には、可変入賞装置65の開閉を制御する実行が行われ、スルーゲート67への球の通過があれば、普通図柄表示装置83による普通図柄の表示制御が行われる。また、特別図柄表示装置37での変動表示を開始する場合に実行される大当たり抽選では、高確率状態か低確率状態かによって、取得した大当たり乱数カウンタC1と比較する大当たり乱数値の数が異なってくる。よって、1回のタイマ割込処理の実行にかかる時間は、遊技の状態に応じて変化することになる。従って、一のタイマ割込処理が終了してから次のタイマ割込処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく、その時々の遊技の状態に応じて変化する。
メイン処理の一処理である上記のS152,S153の処理は、このタイマ割込処理の残余時間の中で実行されることになる。つまり、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新が繰り返し実行されることになるので、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、大当たり乱数カウンタC1の初期値、普図当たりカウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。特に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2とをランダムに更新することによって、これらを更新の初期値として使用する大当たり乱数カウンタC1及び普図当たりカウンタC4の更新に、ランダム性を持たせることができる。
S151の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S151:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図49において後述するNMI割込処理が実行されたということなので、S154以降の電源遮断時の処理が実行される。
S154の処理では、各割込処理の発生を禁止し(S154)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S155)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S156)、RAM203のアクセスを禁止して(S157)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S151の処理は、タイマ割込処理(図33参照)の残余時間内に行われるS152とS153の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。これにより、主制御装置110のメイン処理において、タイマ割込処理による各種設定が終了し、また、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新が終わったタイミングで、電源断の発生情報を確認している。よって、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS151の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS151の処理から開始することができる。
従って、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S151の処理から開始することができる。その結果、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図33を参照して、第1実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図33は、第1実施形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S201)。タイマ割込処理やメイン処理(図32参照)では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113、ホールコンピュータ(図示せず)等へ送信すべきコマンド又は信号等を生成し、コマンドが生成された場合はRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦記憶し、信号が生成された場合は該信号に対応する装置(例えば、ホールコンピュータとパチンコ機10とを接続するための外部出力端子板(図示せず)等)に信号を出力する。S201の外部出力処理では、上記コマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信するとともに、上記信号を各種装置へ出力する。
S201の処理の後は、次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S202)、次いで、各特別図柄の当たり時における処理を実行する当たり処理を実行する(S203)。この当たり処理(S203)については、図40において後述する。
S203の後は、次に、普通電役72の駆動制御処理を実行する普通電役制御処理を実行する(S204)。簡単に説明すると、球がスルーゲート67を通過したことを条件に普通図柄表示装置83にて普通図柄の可変表示が実施され、普通図柄の可変表示の結果、普通図柄の当たり図柄(例えば、「○」図柄)が現出して当たり状態となると、普通電役72を所定時間開放状態とする一方、普通図柄のハズレ図柄(例えば、「×」図柄)が現出した場合は、普通電役72の閉鎖状態を維持する。この普通電役制御処理については、図48を参照して後述する。
S204の処理の後は、次いで、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S205)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチ208の状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、所定の賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S206)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第1実施形態では、「9999」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第1実施形態では、「99」)に達した際、「0」にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次いで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4の更新を実行する(S207)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(第1実施形態では、それぞれ、「9999」,「99」,「99」,「9」,「99」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次に、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S208)。なお、この始動入賞処理(S208)の詳細は、図34を参照して後述する。
次いで、スルーゲート67への球の通過有無を判断するゲート通過処理を実行する(S209)。このゲート通過処理(S209)においてスルーゲート67を球が通過したと判別された場合に、普図当たりカウンタC4の値がカウンタ用バッファ203cから取得され、その普図当たりカウンタC4の値が普図保留球格納エリア203h(図6参照)に格納されるとともに普通図柄保留ランプ84に普通図柄の可変表示の保留数が表示等される。なお、このゲート通過処理(S209)の詳細は、図35を参照して後述する。
ゲート通過処理(S209)を実行した後は、上記始動入賞処理(S208)の処理内容に基づいて特別図柄表示装置37による特別図柄の動的表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特図変動処理を実行する(S210)。なお、特図変動処理(S210)の詳細は、図36を参照して後述する。
次いで、上記ゲート通過処理(S209)の処理内容に基づいて、普通図柄の当否判別を行うとともに、該判別結果に基づく普通図柄の可変表示を普通図柄表示装置83において行うための設定処理である普図変動処理を実行する(S211)。この普図変動処理(S211)では、上述した遊技状態に応じて、普通図柄の当たり確率が、高確率(例えば、99/100)か低確率(0/100)のいずれかで行われる。そして、当否結果に基づいて普通図柄の可変表示を行うとともに、該当否結果に応じた表示結果を普通図柄表示装置83に表示する。なお、普図変動処理(S211)の詳細は、図47を参照して後述する。
普図変動処理(S211)を実行した後は、発射制御処理を実行し(S212)、さらに、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S213)、このタイマ割込処理を終了する。
なお、発射制御処理(S212)は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
また、本実施形態では、定期的に実行する処理をタイマ割込処理(図33参照)で実行し、メイン処理において、タイマ割込処理の残余時間に各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新を実行する場合について説明したが、タイマ割込処理にて実行していた処理の一部または全部を、メイン処理の中で所定時間(例えば、2ミリ秒)毎に実行するように構成してもよい。例えば、本実施形態においてタイマ割込処理にて実行していた賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S202)、当たり処理(S203)、普通電役制御処理(S204)及びスイッチ読み込み処理(S205)の一部または全部を、タイマ割込処理ではなく、メイン処理の中で2ミリ秒毎に実行するように構成してもよい。
この場合、メイン処理の中で所定時間(2ミリ秒)経過したか否かを判断するステップを設け、所定時間経過したと判断された場合のみ、所定時間毎に実行する処理を実行し、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間の経過の有無にかかわらず実行するようにしてもよい。これにより、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間毎に実行する処理の残余時間に実行されることになるが、所定時間毎に実行する処理は、遊技の状態に応じてその実行にかかる時間が変化するため、このように構成した場合であっても、各カウンタCINI1,CINI2,CS1をランダムに更新することができる。
次に、図34のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図33参照)の一処理である始動入賞処理(S208)を説明する。図34は、この始動入賞処理(S208)を示すフローチャートである。
始動入賞処理(S208)は、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への球の入賞の有無を判断し、入賞があった場合は、各カウンタC1〜C3,CS1の値を入賞した始動口64a,64c,71に対応する第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1〜C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU201は、この始動入賞処理(S208)において、まず、球が左側第1始動口64a又は右側第1始動口64c(以下、左側第1始動口64a及び右側第1始動口64cとを総称して、「特図1入賞口64a,64c」と称する場合がある)に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S301)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図33のS205参照)において読み込んだ、左側第1始動口64aへの入球(入賞)を検出する左側第1始動口スイッチ64b、又は、右側第1始動口64cへの入球(入賞)を検出する右側第1始動口スイッチ64dの出力信号に基づいて、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cへの入球を3回のタイマ割込処理(図33参照)にわたって検出する。
球が特図1入賞口64a,64cに入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S301:Yes)、次いで、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が上限値(第1実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S302)。そして、特図1入賞口64a,64cへの入賞があっても作動保留球数N1<4でなければ(S302:No)、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図33参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N1<4であれば(S302:Yes)、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1加算する(S303)。そして、今回、第1特別図柄に対応する特図1入賞口64a,64cへの入賞であるので、第1保留球格納エリア203dを各乱数値C1〜C3,CS1の格納先として設定し(S304)、処理をS309へ移行する。
S304の後に行われるS309の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203c(図6参照)から読み出し、S304で格納先として設定された第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち、第1保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3及び変動種別カウンタ格納エリア203d4に各々保留(格納)する(S309)。
具体的には、例えば、特図1入賞口64a,64cへの入賞に基づくS304の処理において第1保留球格納エリア203dが格納先として設定され、また、S303の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。
次に、S303の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)と、S309の処理により第1保留球格納エリア203dに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第1保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第1保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S310)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)によって、第1保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S310の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
なお、S310の処理において第1保留球数コマンドに含める各カウンタC1〜C3,CS1の値は、S309の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S309の処理において第1保留球格納エリア203dに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
S301の処理において、球が特図1入賞口64a,64cへ入賞していないと判別された場合(S301:No)、次いで、球が第2始動口71(以下、第2始動口71を、「特図2入賞口71」と称する場合がある)に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S305)。ここでは、特図1入賞口64a,64cと同様、スイッチ読み込み処理(図33のS205参照)において読み込んだ、特図2入賞口71への入球(入賞)を検出する第2始動口スイッチ71aの出力信号に基づいて、特図2入賞口71への入球を3回のタイマ割込処理(図33参照)にわたって検出する。
球が特図2入賞口71に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S305:Yes)、次いで、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が上限値(第1実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S306)。そして、特図2入賞口71への入賞がないか(S305:No)、或いは、特図2入賞口71への入賞があっても作動保留球数N2<4でなければ(S306:No)、この始動入賞処理(S208)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N2<4であれば(S306:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1加算する(S307)。そして、今回、第2特別図柄に対応する特図2入賞口71への入賞であるので、第2保留球格納エリア203eを各乱数値C1〜C3,CS1の格納先として設定し(S308)、処理をS309へ移行する。
S308の後に行われるS309の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203c(図6参照)から読み出し、S308で格納先として設定された第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち、第2保留球数カウンタ203bで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1、大当たり種別カウンタ格納エリア203e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3及び変動種別カウンタ格納エリア203e4に各々保留(格納)する(S309)。
具体的には、例えば、特図2入賞口71への入賞に基づくS308の処理において第2保留球格納エリア203eが格納先として設定され、また、S307の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「1」であれば、第2保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば第2保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「3」であれば第2保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であれば第2保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。
次に、S307の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)と、S309の処理により第2保留球格納エリア203eに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第2保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第2保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S310)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)によって、第2保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S310の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
なお、S309の処理において第2保留球数コマンドに含める各カウンタC1〜C3,CS1の値は、S309の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S309の処理において第2保留球格納エリア203eに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
また、S301及びS305の処理において、特図1入賞口64a,64c及び特図2入賞口71に同時に球が入賞した場合は、特図1入賞口64a,64cへの球の入賞処理を優先的に実行し、特図2入賞口71への球の入賞処理を待機し、次のタイマ割込処理(図33参照)における始動入賞処理(S208)において、該待機した特図2入賞口71への球の入賞処理を実行するように構成してもよい。
次に、図35を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図33参照)の一処理であるゲート通過処理(S209)を説明する。図35は、このゲート通過処理(S209)を示すフローチャートである。ゲート通過処理(S209)は、スルーゲート67への球の通過(入球)の有無を判断し、球が通過(入球)した場合は、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球格納エリア203hに格納する(保留する)処理を実行する。
このゲート通過処理(S209)では、まず、球がスルーゲート67を通過したか否かを判別する(S401)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図33のS205参照)において読み込んだスルーゲート67への球の通過(入球)を検出するスルーゲートスイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、スルーゲート67への通過(入球)を3回のタイマ割込処理(図33参照)にわたって検出する。
S401の処理において、スルーゲート67を球が通過していない場合は(S401:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)へ戻る。一方、球がスルーゲート67を通過(入球)したと判別されると(S401:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」か否か、即ち、左打ち遊技の球の発射が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S402)。判別の結果、「通常遊技状態」であれば(S402:Yes)、奨励される左打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)右打ち遊技によって発射された球がスルーゲート67を通過したということなので、音声出力装置226(図5参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「左打ちに戻してね」という文字表示を表示する等の通常時右打ちエラー処理を実行し(S403)、処理をS404へ移行する。
このように構成することで、「通常遊技状態」において、普通電役72が開放し難い状況で右打ち遊技を行い、第2始動口71に球を入賞させると、第2特別図柄において小当たり遊技に当選し、そのタイミングで右打ち遊技で球を発射させることで、該球を該小当たり遊技の当選に基づいて開放される小入賞口73に球を入賞させることが可能となり、遊技仕様上、想定していない遊技価値が遊技者に付与され得てしまう。そこで、「通常遊技状態」においてスルーゲート67で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行うことで、右打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に右打ち遊技の実行を敬遠させ、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S402の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」でなければ(S402:No)、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」であるので、S403の通常時右打ちエラー処理を行わなず、S403の処理をスキップして、処理をS404へ移行する。
S404の処理では、普図保留球数カウンタ203gの値(主制御装置110において保留されている普通図柄の可変表示の作動保留球数HN)が上限値(第1実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S404)。そして、スルーゲート67への通過(入球)があっても作動保留球数HN<4でなければ(S404:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)へ戻る。
一方、作動保留球数HN<4であれば(S404:Yes)、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)を1加算する(S405)。そして、普図当たりカウンタC4の値をカウンタ用バッファ203c(図6参照)から読み出し、読み出したデータを、普図保留球格納エリア203hに設けられた普図保留第1〜第4エリアのうち、普図保留球数カウンタ203gで示される値に対応するエリアに格納する(S406)。
具体的には、例えば、S405の処理による加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「1」であれば、普図保留第1エリアに普図当たりカウンタC4の値が保留される。また、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「2」であれば普図保留第2エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「3」であれば普図保留第3エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「4」であれば普図保留第4エリアに、普図当たりカウンタC4の値が保留される。S406の処理の終了後は、このゲート通過処理(S209)を終了し、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
なお、第1実施形態では、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しないように構成されているが、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信して、普通図柄の可変表示に関する保留図柄等に関する演出(報知)を行うように構成してもよい。この場合に、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球数コマンドに含めて送信することで、音声ランプ制御装置113で普通図柄に関する所謂先読み処理を実行可能に構成し、普通図柄に関する演出のバリエーションを設けるように構成してもよい。
次に、図36を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図33参照)の一処理である特図変動処理(S210)について説明する。図36は、この特図変動処理(S210)を示すフローチャートである。
この特図変動処理(S210)は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する特別図柄表示装置37における動的表示や、第3図柄表示装置81にて遊技状態に応じて行う変動演出に関する制御を行うものである。
MPU201は、この特図変動処理(S210)において、まず、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が大当たり中であるか否かを判別する(S501)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と、大当たり遊技開始前(即ち、大当たりオープニング)の所定時間の最中と、大当たり遊技終了後(即ち、大当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S501における判別の結果、いずれかの特別図柄の大当たり中であれば(S501:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
S501の処理において、大当たり中でないと判別された場合は(S501:No)、次に、今現在、第2特別図柄のいずれか一方が小当たり中であるか否かを判別する(S502)。小当たり中としては、小当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される小当たり遊技の最中と、小当たり遊技開始前(即ち、小当たりオープニング)の所定時間の最中と、小当たり遊技終了後(即ち、小当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S502における判別の結果、第2特別図柄の小当たり中であれば(S502:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
S502の処理において、小当たり中でないと判別された場合は(S502:No)、次に、特別図柄表示装置37においていずれかの特別図柄(特図1)が動的表示中であるか否かを判別し(S503)、特別図柄表示装置37においていずれかの特別図柄の動的表示中であれば(S503:Yes)、処理をS514へ移行し、実行中の動的表示に関する変動停止処理を実行し(S514)、この特図変動処理(S210)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
S503の処理において、特別図柄表示装置37においていずれの特別図柄の動的表示中でなければ(S503:No)、次いで、特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S504)。その結果、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S504:No)、この特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。これにより、各特別図柄の動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置37に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S504の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S504:Yes)、第1特別図柄の動的表示を行う状況か否かを判別するため、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S505)。
S505の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きい値であれば(S505:Yes)、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1減算する(S506)。これは、後述する処理によって、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第1特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第1保留球格納エリア203dに格納されたデータをシフト処理する(S507)。このデータシフト処理(S507)は、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1〜第4エリアに格納されているデータを第1保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→第1保留球実行エリア203f、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S507のデータシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリア203fに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において実行される第1特別図柄の動的表示の設定処理を行うべく、変動開始処理を行い(S511)、この特図変動処理(S210)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。なお、変動開始処理(S511)については、図37において後述する。
S505の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きくなければ(S505:No)、実行すべき第1特別図柄の動的表示が存在しないため、処理をS508へ移行する。
S508の処理では、第2特別図柄の動的表示を行う状況か否かを判別するため、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S508)。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」でなければ(S508:Yes)、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1減算する(S509)。これは、後述する変動開始処理(S511)によって、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第2特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第2保留球格納エリア203eに格納されたデータをシフト処理する(S511)。このデータシフト処理(S510)は、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1〜第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→保留球実行エリア203f、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S508の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」であると判別されると(S508:No)、第3図柄表示装置81においてデモ演出が行われている状態であるか否か、即ち、デモ中であるか否かを判別する(S512)。この判別処理では、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信した後、第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1又は作動保留球数N2)のいずれかの値が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
そして、デモ中ではないと判別された場合は(S512:No)、音声ランプ制御装置113へ送信すべきデモコマンドを設定して(S513)、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。一方、デモ中であると判別された場合は(S513:Yes)、そのままタイマ割込処理(図33参照)に戻る。S513の処理で設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように制御を行う。
ここで、デモコマンドが設定されるのは、上述したように、変動停止後、所定時間が経過したときに保留球が1つも存在しない場合である。よって、変動停止後、所定時間経過しても変動演出が開始されない場合は、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示される。
なお、S512の処理においてデモ中ではない(S512:No)と判断された場合に、さらに、変動停止後、前記所定時間よりも長い第2の所定時間が経過したか否かを判断する処理を実行し、変動停止後、第2の所定時間が経過したことをもってS513の処理を実行してデモコマンドを設定するようにしてもよい。これにより、変動停止後、保留球が1つも存在しない場合に、すぐにデモ演出を開始することなく、比較的長い時間、その停止した変動演出の停止図柄を遊技者に見せることができる。
次に、図37を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図36参照)の一処理である変動開始処理(S511)を説明する。図37は、この変動開始処理(S511)を示すフローチャートである。変動開始処理(S511)は、特図変動処理のS507又はS510の処理において保留球実行エリア203fに格納されたデータに基づいて特別図柄の当否判定を行うとともに、確変リミット回数に応じた大当たり種別を選択し、該当否判定及び選択結果に基づく動的表示の設定処理を行う。
この変動開始処理(S511)では、まず、データシフト処理により保留球実行エリア203fに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37において実行される第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の設定処理を行うべく、遊技状態を判別するために、RAM203に設けられた確変フラグ203kがオンされているか否かを判別する(S5001)。判別の結果、確変フラグ203kがオンされていない場合は(S5001:No)、遊技状態が「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」であり、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であるので、低確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5002)、処理をS5004へ移行する。一方、確変フラグ203kがオンされていると判別された場合は(S5001:Yes)、遊技状態が「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」であり、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であるので、高確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5003)、処理をS5004へ移行する。
S5004の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5002又はS5003において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5004)。
第1実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態(「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で200/10000、設定値「6」で250/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態(「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で1000/10000、設定値「6」で1050/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S5004の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5004の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S5004:Yes)、次いで、大当たりの表示態様を行うべく、まず、大当たり種別カウンタC2の示す値が大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」か否かを判別する(S5005)。
S5005の判別の結果、大当たり種別カウンタC2の示す値が大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」ではない場合は(S5005:No)、大当たり種別「時短A」、「時短B」又は「通常A」であるので、大当たり種別テーブル202b(図8参照)と、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2との値に基づいて、大当たり種別「時短A」、「時短B」又は「通常A」に対応する大当たり時の表示態様を設定する(S5006)。
この処理では、大当たり種別テーブル202bによって、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた特別図柄の低確率状態を発生し得る大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりであって、該大当たり中に確変領域に球を通過し得ず、該大当たり後に特別図柄の動的表示が100回実行されるまで「時短機能」が付与される大当たり種別「時短A」か、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりであって、該大当たり中に確変領域に球を通過し得ず、該大当たり後に特別図柄の動的表示が200回実行されるまで「時短機能」が付与される大当たり種別「時短B」か、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりであって、該大当たり中に確変領域に球を通過し得ず、該大当たり後に「時短機能」が付与されない大当たり種別「通常A」か、の大当たり種別が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
次に、大当たり種別「時短A」、「時短B」又は「通常A」に対応した大当たり時の変動パターンを決定する(S5007)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13〜図17参照)を選択する。
そして、大当たり用に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。そして、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。S5007の処理の後は、処理をS5015へ移行する。
S5005の判別の結果、大当たり種別カウンタC2の示す値が大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」である場合は(S5005:Yes)、大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」であるので、次いで、各遊技状態に応じた確変リミット回数に到達しているか否かを判別するべく、まず、遊技状態が「潜伏確率変動状態」か否かを判別する(S5008)。判別の結果、遊技状態が「潜伏確率変動状態」であると判別された場合は(S5008:Yes)、続いて、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数に到達しているか否か、即ち、確変リミットカウンタ203mの値が「10」未満か否かを判別する(S5009)。
S5009の処理において、確変リミットカウンタ203mの値が「10」未満であると判別された場合は(S5009:Yes)、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数に未だ到達していないため、大当たり種別テーブル202b(図8参照)と、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2との値に基づいて、大当たり種別「潜確B」に対応する大当たり時の表示態様を設定する(S5011)。
この処理では、大当たり種別テーブル202bによって、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりであって、該大当たり中に確変領域に球が通過可能であるものの、該大当たり後に「時短機能」が付与されない大当たり種別「潜確B」の大当たり種別が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
次に、大当たり種別「潜確B」に対応した大当たり時の変動パターンを決定する(S5012)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13〜図17参照)を選択する。
そして、大当たり用に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。そして、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。S5012の処理の後は、処理をS5015へ移行する。
一方、S5009の処理において、確変リミットカウンタ203mの値が「10」未満でないと判別された場合は(S5009:No)、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数に到達しているため、処理をS5006に移行して、大当たり種別テーブル202b(図8参照)と、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2との値に基づいて、大当たり種別「通常A」に対応する大当たり時の表示態様を設定し(S5006)、大当たり種別「通常A」に対応した大当たり時の変動パターンを決定して(S5007)、その後、処理をS5015へ移行する。
S5008の処理において、遊技状態が「潜伏確率変動状態」ではないと判別された場合は(S5008:No)、「確率変動状態」における確変リミット回数に到達しているか否か、即ち、確変リミットカウンタ203mの値が「12」未満か否かを判別する(S5010)。
S5010の処理において、確変リミットカウンタ203mの値が「12」未満であると判別された場合は(S5010:Yes)、「確率変動状態」における確変リミット回数に未だ到達していないため、大当たり種別テーブル202b(図8参照)と、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2との値に基づいて、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」に対応する大当たり時の表示態様を設定して(S5011)、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」に対応する大当たり時の表示態様を設定し(S5011)、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」に対応した大当たり時の変動パターンを決定して(S5012)、その後、処理をS5015へ移行する。
一方、S5010の処理において、確変リミットカウンタ203mの値が「12」未満でないと判別された場合は(S5010:No)、「確率変動状態」における確変リミット回数に到達しているため、処理をS5006に移行して、大当たり種別テーブル202b(図8参照)と、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2との値に基づいて、大当たり種別「時短A」に対応する大当たり時の表示態様を設定し(S5006)、大当たり種別「時短A」に対応した大当たり時の変動パターンを決定して(S5007)、その後、処理をS5015へ移行する。
一方、S5004の処理において、大当たりではないと判別された場合には(S5004:No)、特別図柄の動的表示の結果はハズレ又は小当たりであるので、ハズレ時又は小当たり時の表示態様を設定する(S5013)。S5013の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄又は小当たり図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第1実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、ハズレ時又は小当たり時の変動パターンを決定し(S5014)、S5015の処理へ移行する。S5014の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄又は小当たり図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5013の処理において決定されたハズレ時又は小当たり時の表示態様(演出態様)毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
S5017の処理では、S5007、S5012又はS5014の処理によって決定された特別図柄の動的表示の変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する変動パターンコマンドを設定する(S5015)。具体的には、例えば、第1特別図柄の大当たり抽選に当選し、該大当たりが「確変A」であって、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、特図1・大当たり・「確変A」・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図1変動パターンコマンドが設定される。また、第2特別図柄の大当たり抽選にハズレて、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、特図2・ハズレ・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図2変動パターンコマンドが設定される。
そして、S5015の処理の後は、S5006若しくはS5011の処理で設定された停止種別(即ち、大当たり結果)、又は、S5013の処理で設定された停止種別(即ち、ハズレ結果又は小当たり結果)を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定し(S5016)、この変動開始処理(S511)を終了して、特図変動処理(図36参照)に戻る。
このように、停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた特別図柄の動的表示の停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細は変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドや停止種別コマンドを受信すると、それに基づき遊技状態に応じて表示用変動パターンコマンドや表示用種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
次に、図38を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図36参照)の一処理である変動停止処理(S514)を説明する。図38は、この変動停止処理(S514)を示すフローチャートである。
この変動停止処理(S514)では、各特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かをそれぞれ判別し、変動時間が経過している場合は、各停止種別に応じた停止結果を特別図柄表示装置37に表示するとともに、各確定コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。また、「時短機能」が有効な遊技状態である場合、即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」である場合は、該特別図柄の動的表示の変動回数の計数結果に応じて「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かを判別し、「時短機能」の時短終了条件が成立した場合は、「時短機能」を有効から無効に切り替える処理等を行う。
変動停止処理(S514)では、まず、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて各特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S5501)。判別の結果、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて各特別図柄の動的表示の変動時間が経過したと判別された場合は(S5501:Yes)、処理をS5503へ移行する。一方、特別図柄表示装置37の特別LED群37bが特別図柄の動的表示の変動時間が経過していないと判別されると(S5501:No)、特別図柄表示装置37の特別LED群37bの表示を更新して(S5502)、この変動停止処理(S514)を終了して、特図変動処理(図36参照)に戻る。
S5503の処理では、特別図柄表示装置37の特別LED群37bに対して、特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した表示態様を停止させる(S5503)。停止図柄は、変動開始処理(図37参照)のS5006、S5011、又は、S5013の処理によって予め設定される。
S5503の処理の後は、第3図柄表示装置81における特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置37における特別LED群37bの表示と同調して確定表示させるために、確定コマンドを設定して(S5504)、処理をS5505へ移行する。確定コマンドは、第3図柄表示装置81で実行されている特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、この確定コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して表示用確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における特別図柄に対応する第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。
S5504の処理の後は、「時短機能」が有効な状態か否かを判別するべく、時短フラグ203nがオンされているか否かを判別する(S5505)。判別の結果、時短フラグ203nがオンされていないと判別された場合は(S5505:No)、S5006の処理をスキップして、この変動停止処理(S514)を終了し、特図変動処理(図36参照)。一方、S5505の判別の結果、時短フラグ203nがオンされていれば(S5505:Yes)、「時短機能」の終了条件が成立しているか否かを判別するべく、時短計数処理を行い(S5506)、この変動停止処理(S514)を終了して、特図変動処理(図36参照)。
ここで、図39を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図38参照)の一処理である時短計数処理(S5506)を説明する。図39は、この時短計数処理(S5506)を示すフローチャートである。この時短計数処理(S5506)では、「時短機能」が有効な「確率変動状態」又は「時間短縮状態」のうち、特別図柄の動的表示回数による時短終了条件が設定されている「時間短縮状態」において、特別図柄の動的表示の実行回数に応じて時短カウンタ203oの値を更新する。
時短計数処理(S5506)では、まず、確変フラグ203kがオンされているか否かを判別する(S5601)。判別の結果、確変フラグ203kがオンされている場合は(S5601:Yes)、特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)であるので、いずれの遊技状態でも特別図柄の動的表示に基づく「時短機能」の終了条件が設定されていない(即ち、「確率変動状態」では、次回大当たり発生まで「時短機能」有効、「潜伏確率変動状態」ではそもそも「時短機能」が有効でない)ため、S5602〜S5605の処理をスキップし、この時短計数処理(S5506)を終了して、変動停止処理(図38参照)に戻る。
一方、S5601の処理において、確変フラグ203kがオンされていないと判別された場合は(S5601:No)、次に、「時短機能」が有効な状態か否かを判別するべく、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5602)。判別の結果、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でなければ(S5602:No)、「時短機能」が有効ではない遊技状態、即ち、「通常遊技状態」であるので、S5603〜S5605の処理をスキップして、この時短計数処理(S5506)を終了し、変動停止処理(図38参照)に戻る。
S5602の処理において、時短カウンタ203oが「0」より大きい当たりであると判別された場合は(S5602:Yes)、「時短機能」が有効な遊技状態、即ち、「時間短縮状態」であるので、次いで、特別図柄の動的表示の停止に基づき時短カウンタ203oの値から1減算する(S5603)。そして、S5603の処理で減算した時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であるか否かを判別し(S5604)、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でない(即ち、「0」以下)と判別された場合は(S5604:No)、「時間短縮状態」における時短終了条件が成立しているので、時短フラグ203nをオフに設定し(S5605)、この時短計数処理(S5506)を終了して、変動停止処理(図38参照)に戻る。なお、S5604の処理において、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S5604:Yes)、特別図柄の動的表示の実行回数に基づく「時短機能」の終了条件が成立していないため、「時間短縮状態」を維持するべく、S5605の処理をスキップして、この時短計数処理(S5506)を終了し、変動停止処理(図38参照)に戻る。
次に、図40を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図33参照)の一処理である当たり処理(S203)について説明する。図40は、この当たり処理(S203)を示したフローチャートである。
この当たり処理(S203)は、各特別図柄の大当たりが発生する場合に、大当たりの種類に応じて可変入賞装置65(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置65の開放時間を設定する。そして、大当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S6017)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S6019)を実行する。
また、この当たり処理(S203)は、各特別図柄の小当たりが発生する場合に、小当たりに応じて小入賞口73の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、小入賞口73の開放時間を設定する。そして、小当たり状態(遊技)である場合において、小入賞口73を開放又は閉鎖するための小当たり開閉制御処理(S6013)を実行し、小当たり状態が終了するタイミングで、小当たり状態の終了を設定する小当たり終了処理(S6015)を実行する。
当たり処理(S203)では、まず、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選したか否かを判別する(S6001)。判別の結果、大当たりに当選していれば(S6001:Yes)、大当たり遊技を行うために、まず、確変フラグ203203kをオフするとともに(S6002)、時短フラグ203nをオフに設定する(S6003)。次いで、大当たり種別に応じたラウンド数をRAM203に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S6004)。そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6005)、次いで、該大当たり種別に応じたオープニング時間(例えば、「10秒」又は「5秒」)を設定して(S6006)、処理をS6012へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)によって、大当たり種別に応じた大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述したラウンドカウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該ラウンドカウンタの値を確認して、ラウンドカウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技に応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、該ラウンドカウンタの値を1減算する。そして、ラウンドカウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たりを終了するように構成されている。
S6001の処理において、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選していないと判別された場合は(S6001:No)、次いで、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選したか否かを判別する(S6007)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選していれば(S6007:Yes)、小当たり遊技を行うために、該小当たり遊技における小入賞口73の開放回数を制御するためにRAM203に設けられた開放カウンタに「3」をセットするとともに(S6008)、1の小当たり遊技における最大入賞個数を計数するRAM203に設けられた入賞カウンタの値に「5」をセットする(S6009)。そして、小当たりが開始されることを示す小当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、小当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6010)、次いで、該小当たりのオープニング時間(例えば、「0.5秒」)を設定して(S6011)、処理をS6012へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)によって、小当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
S6012の処理では、小当たり中か否かを判別する(S6012)。判別の結果、小当たり中であると判別された場合は(S6012:Yes)、小入賞口73の開閉制御を実行する小当たり開閉制御処理を実行する(S6013)。
ここで、図41を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である小当たり開閉制御処理(S6013)について説明する。図41は、この小当たり開閉制御処理(S6013)を示したフローチャートである。
この小当たり開閉制御処理(S614)では、当たり処理(S203)で設定された小入賞口73の開放回数に基づいて、小入賞口73の開閉制御を実行する。
小当たり開閉制御処理(S6013)では、まず、開放カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S6101)。判別の結果、開放カウンタの値が「0」より大きい値でなければ(S6101:No)、小当たり遊技中における小入賞口73の開放回数が3回行われたということなので、小当たり遊技を終了すべく、この小当たり開閉制御処理(S6013)を終了して、当たり処理(図40参照)に戻る。一方、開放カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S6101:Yes)、次いで、当たり処理(S203)のS6011で設定されたオープニング時間、又は、後述する小当たり開放中処理(S6107)のS6209(図42参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S6102)。判別の結果、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S6102:No)、小入賞口73の開放タイミングではないため、該小入賞口73を閉鎖し続けるため、S6103〜S6105の処理をスキップして、処理をS6106へ移行する。
一方、S6102の処理において、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S6102:Yes)、小入賞口73の開放タイミングなので、まず、小入賞口73の開放設定を行うとともに(S6103)、小入賞口73の1の最大開放時間(第1実施形態では、「0.1秒」)を設定する(S6104)。そして、小入賞口73が開放されたことを示す小入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6105)、処理をS6106へ移行する。
S6106の処理では、小当たり時において小入賞口73が開放中であるか否かを判別する(S6106)。判別の結果、小当たり時において小入賞口73が開放中でなければ(S6106:No)、小当たり時おいて小入賞口73が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S6107の処理をスキップして、この小当たり開閉制御処理(S6013)を終了し、当たり処理(図40参照)に戻る。一方、S6106の処理において、小当たり時において小入賞口73が開放中であると判別された場合は(S6106:Yes)、開放中の小入賞口73の閉鎖条件を判別するべく、小入賞口開放中処理を行い(S6107)、この小当たり開閉制御処理(S6013)を終了し、当たり処理(図40参照)に戻る。
ここで、図42を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり開閉制御処理(S6013)の一処理である小入賞口開放中処理(S6107)について説明する。図42は、この小入賞口開放中処理(S6107)を示したフローチャートである。
この小入賞口開放中処理(S6107)では、開放中の小入賞口73の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この小入賞口開放中処理(S6107)では、まず、上述した小当たり開閉制御処理(S6013)のS6104において設定された小入賞口73の開放時間が経過したか否かを判別する(S6201)。判別の結果、小入賞口73の開放時間が経過したタイミングであれば(S6201:Yes)、小入賞口73の1の開放の閉鎖条件が成立し、小入賞口73の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S66202)、小入賞口73を閉鎖させるために、処理をS6206へ移行する。
一方、S6201の処理において、小入賞口73の開放時間が経過したタイミングでなければ(S6201:No)、次いで、小入賞口スイッチ73cがオンされたか否か、即ち、小入賞口73へ球が入賞したか否かを判断する(S6203)。
S6203の処理において、小入賞口スイッチ73cによって球が検出され小入賞口73へ球が入賞していれば(S6203:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S6204)、次いで、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6205)。判別の結果、入賞カウンタの値が「0」より大きい値である場合は(S6205:Yes)、開放されている小入賞口73の閉鎖条件が成立していないため、小入賞口73の開放を維持するべく、S6206〜S6210の処理をスキップして、この小入賞口開放中処理(S6107)を終了して、小当たり開閉制御処理(図41参照)に戻る。一方、入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6205:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、小入賞口73に球が5個以上入賞して小入賞口73の閉鎖条件が成立しているので、小入賞口73を閉鎖させるために、処理をS6205へ移行する。
S6206からの小入賞口73の閉鎖処理では、まず、小入賞口73の閉鎖設定を行い(S6206)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して小入賞口73が閉鎖されたことを示す小入賞口閉鎖コマンドを設定して(S6207)、処理をS6208へ移行する。なお、S6207の処理で設定された小入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6208の処理では、小入賞口73の1の開放が消化されたことから、開放カウンタの値を1減算し(S6208)、処理をS6209へ移行する。
S6209の処理では、S6208の処理で1減算した開放カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6209)。開放カウンタの値が「0」より大きい値である場合(S6209:Yes)、該小当たりにおける開放回数(小入賞口73の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の小入賞口73を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「0.5秒」)を設定し(S6210)、この小入賞口開放中処理(S6107)を終了し、小当たり開閉制御処理(図41参照)に戻る。
なお、S6209の処理において、開放カウンタの値が「0」より大きい値ではないと判別された場合は(S6209:No)、小入賞口73の残り開放回数が残存していない状態であるので、小当たりを終了させるために、S6210の処理をスキップして、この小入賞口開放中処理(S6107)を終了し、小当たり開閉制御処理(図41参照)に戻る。
図40の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S6013の小当たり開閉制御処理(図41参照)の終了後は、次いで、開放カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S6014)。判別の結果、開放カウンタが「0」より大きい値であれば(S6014:Yes)、小当たりを継続するため、小当たりの終了設定処理であるS6015の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S6014の処理において、開放カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6014:No)、即ち、開放カウンタの値が「0」以下である場合は、この小当たりにおける小入賞口73の開放動作がすべて終了しているので、小当たり状態を終了させるために、小当たり終了処理を行い(S6015)、この当たり処理(S203)を終了する。
S6012の処理において、小当たり中でないと判別された場合は(S6012:No)、次いで、大当たり中か否かを判別する(S6016)。判別の結果、大当たり中であると判別された場合は(S6016:Yes)、可変入賞装置65の開閉制御を実行する大当たり開閉制御処理を実行する(S6017)。
ここで、図43を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり開閉制御処理(S6017)について説明する。図43は、この大当たり開閉制御処理(S6017)を示したフローチャートである。
この大当たり開閉制御処理(S6017)では、当たり処理(S203)で設定された可変入賞装置65の開放回数に基づいて、可変入賞装置65の開閉制御を実行する。
大当たり開閉制御処理(S6017)では、まず、当たり処理(S203)のS6006で設定されたオープニング時間、又は、後述する大入賞口開放中処理(S6307)のS6415(図44参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S6301)。判別の結果、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S6301:No)、可変入賞装置65の開放タイミングではないため、該可変入賞装置65を閉鎖し続けるため、S6302〜S6305の処理をスキップして、処理をS6306へ移行する。
一方、S6301の処理において、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S6301:Yes)、可変入賞装置65の開放タイミングなので、可変入賞装置65の開放設定を行い(S6302)、次いで、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットする(S6303)。そして、大当たり種別に応じた大当たり時おける可変入賞装置65の最大開放時間(第1実施形態では、大当たり種別「確変A」、「潜確A」、「時短A」又は「時短B」で「30秒」、大当たり種別「潜確B」又は「通常A」で「2秒」)を設定して(S6304)、可変入賞装置65が開放されたことを示す大入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6305)、処理をS6306に移行する。この大入賞口開放コマンドを受信した音声ランプ制御装置113は、可変入賞装置65が開放された旨を第3図柄表示装置81において実行し、遊技者に可変入賞装置65が開放されていることを遊技者に開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させることを促すように構成されている。
S6306の処理では、可変入賞装置65が開放中であるか否かを判別する(S6306)。判別の結果、可変入賞装置65が開放中でなければ(S6306:No)、可変入賞装置65が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S6307の処理をスキップして、この大当たり開閉制御処理(S6017)を終了し、当たり処理(図40参照)に戻る。一方、S6306の処理において、可変入賞装置65が開放中であると判別された場合は(S6306:Yes)、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件を判別するべく、大入賞口開放中処理を行い(S6307)、この大当たり開閉制御処理(S6017)を終了し、当たり処理(図40参照)に戻る。
ここで、図44を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S6017)の一処理である大入賞口開放中処理(S6307)について説明する。図44は、この大入賞口開放中処理(S6307)を示したフローチャートである。
この大入賞口開放中処理(S6307)では、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。また、大当たり遊技後に特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別(即ち、大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」)に当選していた場合には、確変領域65d(図5参照)を開放するとともに、該確変領域65dの開放時に確変領域スイッチ65g(図5参照)によって球が検出された場合には、該大当たり終了後に特別図柄の高確率状態を発生させるために、確変移行フラグ203j(図5参照)の設定処理を行う。
大入賞口開放中処理(S6307)では、まず、上述した大当たり開閉制御処理(図43参照)のS6304において設定された可変入賞装置65の開放時間が経過したか否かを判別する(S6401)。判別の結果、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングであれば(S6401:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける可変入賞装置65の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S6402)、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6409へ移行する。S6409からの可変入賞装置65の閉鎖処理については、後述する。
一方、S6401の処理において、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングでなければ(S6401:No)、次いで、大入賞口スイッチ65cがオンされたか否か、即ち、可変入賞装置65へ球が入賞したか否かを判断する(S6403)。
S6403の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出され可変入賞装置65へ球が入賞していれば(S6403:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S6404)、次いで、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」であるか否かを判別する(S6405)。判別の結果、大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」の大当たりでなければ、即ち、大当たり種別「時短A」、「時短B」又は「通常A」の大当たりである場合は(S6405:No)、確変領域65dを開放しないため、処理をS6408へ移行する。一方、大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」の大当たりであれば(S6405:Yes)、該大当たりの終了後に特別図柄の高確率状態にするために、確変領域スイッチ65gに球を検出させるタイミングが否かを判別するべく、S6403の処理において大入賞口スイッチ65cにより検出された球が2ラウンド目の2カウント目か否かを判別する(S6406)。
S6406の判別の結果、S6403の処理において大入賞口スイッチ65cにより検出された球が2ラウンド目の2カウント目であると判別された場合は(S6406:Yes)、確変領域スイッチ65gによって球を検出可能な状態にするべく、確変領域ソレノイド65fを開放駆動する確変領域開放設定を行い(S6407)、この大入賞口開放中処理(S6307)を終了し、大当たり開閉制御処理(図43参照)に戻る。一方、S6406の処理において、S6403の処理において大入賞口スイッチ65cにより検出された球が2ラウンド目の2カウント目でないと判別された場合は(S6406:No)、確変領域65dを開放するタイミングではないため、処理をS6408へ移行する。
S6408の処理では、S6403の処理で1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6408)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6408:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、可変入賞装置65に球が10個以上入賞して可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しているので、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6409へ移行する。
S6408の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S6408:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しておらず、可変入賞装置65の開放を継続するために、S6409〜S6415の処理をスキップして、この大入賞口開放中処理(S6307)を終了する。この大入賞口開放中処理(S6307)の終了後は、大当たり開閉制御処理(図43参照)へ戻る。
S6403の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出されていないと判別された場合は(S6403:No)、次に、確変領域スイッチ65gによって球が検出され開放中の確変領域65dに球が入賞しているか否かを判別する(S6416)。判別の結果、確変領域スイッチ65gによって球が検出されていない場合は(S6416:No)、この大入賞口開放中処理(S6307)を終了して、大当たり開閉制御処理(図43参照)に戻る。一方、確変領域スイッチ65gによって球が検出されている場合は(S6416:Yes)、確変領域65dに球が入賞したということなので、該大当たり後に特別図柄の高確率状態にするため、確変移行フラグ203jをオンに設定して(S6417)、次いで、確変領域ソレノイド65fを閉鎖駆動する確変領域閉鎖設定を行い(S6418)、この大入賞口開放中処理(S6307)を終了し、大当たり開閉制御処理(図43参照)に戻る。
次いで、S6409からの可変入賞装置65の閉鎖処理では、まず、可変入賞装置65の閉鎖設定を行い(S6409)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置65が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖コマンドを設定して(S6410)、処理をS6411へ移行する。なお、S6410の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6411の処理では、可変入賞装置65の1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S6411)、次に、確変領域ソレノイド65fが開放態様で駆動されており、確変領域65dが開放中であって球が入賞可能な状態か否かを判別する(S6412)。判別の結果、確変領域65dが開放中であれば(S6412:Yes)、確変領域ソレノイド65fを閉鎖駆動して確変領域65dを閉鎖する確変領域閉鎖処理を実行し(S6413)、処理をS6414へ移行する。一方、確変領域65dが開放中でなければ(S6412:No)、S6413の処理をスキップして、処理をS6414へ移行する。
S6414の処理では、S6411の処理で1減算したラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6414)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S6414:Yes)、該大当たりにおけるラウンド回数(可変入賞装置65の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の可変入賞装置65を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「2秒」又は「1秒」)を設定し(S6415)、この大入賞口開放中処理(S6307)を終了し、大当たり開閉制御処理(図43参照)に戻る。
一方、S6414の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6414:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了したので、大当たり状態を終了させるために、インターバル時間を設定せず(即ち、S6415をスキップして)、この大入賞口開放中処理(S6307)を終了して、大当たり開閉制御処理(図43参照)に戻る。
図40の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S6017の大当たり開閉制御処理(図43参照)の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S6018)。判別の結果、ラウンドカウンタが「0」より大きい値であれば(S6018:Yes)、大当たり状態を継続するため、大当たりの終了設定処理であるS6018の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S6018の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6018:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了しているので、大当たり状態を終了させるために、大当たり終了処理を行い(S6019)、この当たり処理(S203)を終了する。
ここで、図45を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり終了処理(S6019)について説明する。図45は、この大当たり終了処理(S6019)を示したフローチャートである。
この大当たり終了処理(S6019)では、当選した大当たり種別及び確変領域65dへの球の通過結果に基づいて、確変フラグ203kの設定を行うとともに、「確変機能」の付与回数を計数し、該「確変機能」の付与回数が遊技状態別の確変リミット回数に到達していた場合に、確変リミット回数の初期化処理を実行する。また、当選した大当たり種別に基づいて、時短フラグ203n及び時短カウンタ203oの設定を行う。
大当たり終了処理(S6019)では、まず、確変移行フラグ203jがオンされているか否かを判別する(S6501)。判別の結果、確変移行フラグ203jがオンされていれば(S6501:Yes)、この大当たり中に確変領域65dを球が通過して該大当たり終了後の遊技状態を特別図柄の高確率状態とするべく、まず、確変移行フラグ203jをオフして(S6502)、確変フラグ203kをオンに設定し(S6503)、処理をS6504へ移行する。確変フラグ203kがオンされることにより、以降の特別図柄の動的表示における大当たり抽選において、特別図柄の高確率状態での抽選が可能となる。
S6504の処理では、確変リミットカウンタ203mの値を1加算し(S6504)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して確変リミット回数を示すリミット回数コマンドを設定して(S6505)、処理をS6506へ移行する。なお、S6505の処理で設定されたリミット回数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
S6506の処理では、S6504の処理で1加算した確変リミットカウンタ203mの値が遊技状態ごとに設定されている確変リミット回数に到達したか否かを判別するべく、まず、該大当たりが発生した遊技状態が「潜伏確率変動状態」であったか否かを判別する(S6506)。判別の結果、大当たりが発生した遊技状態が「潜伏確率変動状態」であったと判別された場合は(S6506:Yes)、次いで、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数に到達したか否かを判別するべく、確変リミットカウンタ203mの値が「10」未満か否かを判別する(S6507)。
S6507の判別の結果、確変リミットカウンタ203mの値が「10」未満であれば(S6507:Yes)、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数には到達していないため、S6509及びS6510の処理をスキップして、処理をS6511へ移行する。一方、S6507の処理において、確変リミットカウンタ203mの値が「10」未満でない場合、即ち、「10」以上であると判別された場合は(S6507:No)、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数に到達しているので、特別図柄の低確率状態への設定処理および確変リミット回数の初期化処理を行うべく、処理をS6509へ移行する。
S6506の処理において、大当たりが発生した遊技状態が「潜伏確率変動状態」ではないと判別された場合(S6506:No)、「確率変動状態」での大当たりであるので、次いで、「確率変動状態」における確変リミット回数に到達したか否かを判別するべく、確変リミットカウンタ203mの値が「12」未満か否かを判別する(S6508)。
S6508の判別の結果、確変リミットカウンタ203mの値が「12」未満であれば(S6508:Yes)、「確率変動状態」における確変リミット回数には到達していないため、S6509及びS6510の処理をスキップして、処理をS6511へ移行する。一方、S6508の処理において、確変リミットカウンタ203mの値が「12」未満でない場合、即ち、「12」以上であると判別された場合は(S6508:No)、「確率変動状態」における確変リミット回数に到達しているので、特別図柄の低確率状態への設定処理および確変リミット回数の初期化処理を行うべく、処理をS6509へ移行する。
S6509の処理では、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」における各確変リミット回数に到達したことに基づいて、特別図柄の低確率状態にするべくS6503の処理でオン設定した確変フラグ203kをオフに設定する(S6509)。これにより、大当たり種別カウンタC2の値が大当たり種別として「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」が選定されていた場合であっても、大当たり終了後の遊技状態を「時短A」又は「通常A」にすることができ、確変リミット回数に到達するごとに特別図柄の低確率状態を発生させることが可能となる。
S6509の処理の後は、確変リミットカウンタ203mの値を「0」クリアし(S6510)、処理をS6511へ移行する。これにより、確変リミット回数に到達するごとに、該確変リミット回数を初期化することができる。
なお、S6501の処理において、確変移行フラグ203jがオンされていないと判別された場合は、大当たり種別「確変A」、「潜確B」若しくは「潜確B」に当選していない(即ち、大当たり種別「時短A」、「時短B」若しくは「通常A」に当選している)、或いは、大当たり種別「確変A」、「潜確B」若しくは「潜確B」に当選したにもかかわらず、確変領域65dの開放中に球を該確変領域65dへ入球させることができなかったということなので、特別図柄の低確率状態に移行するため、この場合も確変リミット回数を初期化するべく、処理をS6510へ移行する。
S6511の処理では、大当たり遊技後の「時短機能」の設定をする時短カウンタセット処理を行い(S6511)、処理をS6512へ移行する。
ここで、図46を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり終了処理(図45参照)の一処理である時短カウンタセット処理(S6511)について説明する。図46は、この時短カウンタセット処理(S6511)を示したフローチャートである。
この時短カウンタセット処理(S6511)では、大当たり種別に応じて大当たり終了後の「時短機能」の有効設定および時短終了条件を設定する処理を実行する。
時短カウンタ設置処理(S6511)では、まず、大当たりに当選した大当たり種別が大当たり種別「時短A」又は「時短B」であったか否かを判別する(S6601)。判別の結果、大当たりに当選した大当たり種別が大当たり種別「時短A」又は「時短B」でなければ(S6601:No)、特別図柄の動的表示回数に基づく「時短機能」は付与されないため、S6602〜S6605の処理をスキップして、この時短カウンタセット処理(S6509)を終了して、大当たり終了処理(図45参照)に戻る。一方、大当たりに当選した大当たり種別が大当たり種別「時短A」又は「時短B」であれば(S6601:Yes)、特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件を設定するために、処理をS6602へ移行する。
S6602の処理では、特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件を設定するため、まず、時短フラグ203nをオンに設定し(S6602)、次いで、当選した大当たり種別が大当たり種別「時短A」か否かを判別する(S6603)。判別の結果、当選した大当たり種別が大当たり種別「時短A」である場合は(S6603:Yes)、該大当たり遊技後の時短終了条件として、特別図柄の動的表示が100回実行された場合に「時短機能」が終了するように、時短カウンタ203oの値に「100」をセットし(S6604)、この時短カウンタセット処理(S6509)を終了して、大当たり終了処理(図45参照)に戻る。一方、当選した大当たり種別が大当たり種別「時短B」でない場合、即ち、大当たり種別「時短B」であると判別された場合は(S6603:No)、該大当たり遊技後の時短終了条件として、特別図柄の動的表示が200回実行された場合に「時短機能」が終了するように、時短カウンタ203oの値に「200」をセットし(S6605)、この時短カウンタセット処理(S6509)を終了して、大当たり終了処理(図45参照)に戻る。
これにより、当選した大当たり種別に基づいて特別図柄の動的表示回数に基づく「時短機能」の終了条件を異ならせることができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図45に戻って、説明を続ける。S6511の時短カウンタセット処理の後は、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S6512)。S6512の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図33のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、大当たりのエンディング演出を実行する。
S6512の処理の終了後は、遊技状態に応じてエンディング時間(例えば、「10秒」又は「5秒」)を設定する等の大当たりの終了時の各種処理を実行する大当たり終了設定処理を行い(S6513)、この大当たり終了処理(S6019)を終了して、当たり処理(図40参照)に戻る。
次に、図47を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図33参照)の一処理である普図変動処理(S211)について説明する。図47は、この普図変動処理(S211)を示したフローチャートである。
この普図変動処理(S211)は、スルーゲート67への球の通過に起因して、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を制御するものである。
この普図変動処理(S211)では、まず、今現在、普通電役72が開放中(作動中)か否か、即ち、普通図柄の当たり中であるか否かを判別する(S701)。判別の結果、普通電役72が開放中であれば(S701:Yes)、普通図柄の当たり中であるので、そのまま普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)へ戻る。
一方、普通電役72が突出中でなければ(S701:No)、普通図柄の当たり中ではないため、次いで、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中であるか否かを判別する(S702)。判別の結果、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中でなければ(S702:No)、次いで、普通図柄表示装置83における可変表示が停止後、所定時間(例えば、「1秒」)経過したか否かを判別する(S703)。その結果、可変表示の停止後、所定時間経過していなければ(S703:No)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。これにより、可変表示における停止図柄が所定時間だけ普通図柄表示装置83に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S703の処理の結果、可変表示の停止後、所定時間経過していれば(S703:Yes)、普図保留球数カウンタ(図示せず)の値(主制御装置110において保留されている普通図柄に関する可変表示の作動保留球数HN)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S704)。
S704の処理の結果、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)が「0」より大きくなければ(S704:No)、実行すべき普通図柄の可変表示の保留球数が存在しないということなので、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。一方、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)が「0」より大きい値であれば(S704:Yes)、保留されていた普通図柄に関する可変表示の実行開始タイミングであると判断し、まず、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)を1減算する(S705)。これは、後述する処理(S706〜S710)によって、保留されていた普通図柄に関する可変表示のうち1の可変表示の実行が開始されることに伴って、普通図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、普図保留球格納エリア203hに格納されたデータをシフト処理する(S706)。このデータシフト処理は、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1〜第4エリアに格納されているデータを普図保留球実行エリア203iへ向けて順にシフトさせる処理であって、普図保留第1エリア→普図保留球実行エリア203i、普図保留第2エリア→普図保留第1エリア、普図保留第3エリア→普図保留第2エリア、普図保留第4エリア→普図保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S706のデータシフト処理の後は、データシフト処理により普図保留球実行エリア203iに格納されたデータ(即ち、普図当たりカウンタC4の値)に基づいて、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を実行するために、まず、遊技状態が「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」であって、「時短機能」が無効な状態か否かを判別する(S707)。判別の結果、遊技状態が「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」である場合は(S707:Yes)、「時短機能」が無効であって普通図柄の低確率状態であるので、普通図柄の可変表示時間を「5秒」に設定し(S708)、処理をS710へ移行する。一方、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」でないと判別された場合(S707:No)、「時短機能」が有効であって普通図柄の高確率状態であるので、普通図柄の可変表示時間を「1秒」に設定して(S709)、処理をS710へ移行する。
S710の処理では、遊技状態に応じて普図当たり乱数テーブル202hを参照して普通図柄の可変表示における停止図柄、即ち、普通図柄の可変表示の当否を決定する(S710)。具体的には、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」、即ち、普通図柄の低確率状態では、普図当たり乱数テーブル202hにおける低確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。また、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」、即ち、普通図柄の高確率状態では、普図当たり乱数テーブル202hにおける高確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。S710の処理の後は、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、遊技者が右打ちした場合に、スルーゲート67を球が通過したとき、普通電役72が開放し易いか否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況(即ち、普通図柄の高確率状態)であって右側第1始動口64cへ流入し易い状況か、普通電役72が開放しない状況(即ち、普通図柄の低確率状態)であって、閉鎖している普通電役72により右側第1始動口64cへ流入しない状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S702の処理において、普通図柄表示装置83の表示態様が可変表示中であると判別されると(S702:Yes)、可変表示時間が経過したか否かを判別する(S711)。普通図柄表示装置83の可変表示時間は、S708又はS709の処理により遊技状態に応じて決定されており、この可変表示時間が経過していなければ(S711:No)、普通図柄表示装置83の表示を更新して(S712)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示の可変表示時間が経過していれば(S711:Yes)、普通図柄表示装置83に対して、S710によって予め設定された停止図柄に対応した表示態様を設定し(S713)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
これにより、球がスルーゲート67を通過した場合に、この普図変動処理(S211)に基づいて普通図柄表示装置83における可変表示が設定され、該普通図柄表示装置83において可変表示が開始されてから可変表示時間が経過するまでは、「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる。そして、可変表示結果が当たりである場合には「○」の図柄を点灯する一方、ハズレである場合には「×」の図柄を点灯させる。
次に、図48を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図33参照)の一処理である普通電役制御処理(S204)について説明する。図48は、この普通電役制御処理(S204)を示したフローチャートである。
この普通電役制御処理(S204)は、普通図柄の当たりが発生する場合に、遊技状態に応じて普通電役72の開閉(傾倒又は起立)駆動制御を実行する。即ち、遊技状態に応じて普通電役72の開放(傾倒)時間を設定すると共に、設定された時間に基づいて該普通電役72を開放駆動し、設定した開放時間が経過した場合に、開放(傾倒)中の普通電役72を閉鎖(起立)させる制御を実行する。
この普通電役制御処理(S204)では、まず、普通電役72が開放(傾倒)中か否か、即ち、普通図柄の当たり中か否かを判別する(S801)。判別の結果、普通電役72が開放中でないと判別された場合(S801:No)、即ち、普通図柄の当たり中でないと判別された場合は、次に、普通図柄の可変表示が終了したか否かを判別する(S802)。
S802における判別の結果、普通図柄の可変表示が終了していなければ(S802:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る一方、普通図柄の可変表示が終了していれば(S802:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」か否かを判別する(S803)。判別の結果、遊技状態が「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」であれば(S803:Yes)、第1実施形態のパチンコ機10では普通図柄の低確率状態では当たりが設けられていないため、以下の普通図柄の当否判定をすることなく、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。これにより、普通図柄の低確率状態の場合に、普通図柄の当否判定を行う処理を行う必要がなくなるため、処理負担を軽減することができる。また、普通図柄の低確率状態であって右打ち遊技が行われる「潜伏確率変動状態」において、普通電役72が開放される状況を発生しないように構成することで、第2特別図柄の動的表示が推奨される「潜伏確率変動状態」において右側第1始動口64cに球が入賞してしまうことで第1特別図柄の動的表示が実行されてしまうことを抑制することができ、遊技仕様通りの遊技を実現して、遊技の興趣向上を図ることができる。
S803の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」ではないと判別された場合、即ち、遊技状態が「確率変動状態」又は「時間短縮状態」であって普通図柄の高確率状態であると判別された場合は(S803:No)、普通図柄の可変表示で当たりに当選したか否かを判別する(S804)。判別の結果、普通図柄の可変表示で当たりに当選していなければ(S804:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了し、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。一方、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合は(S804:Yes)、普通電役開放テーブル202jの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放(傾倒)時間を「2秒」に設定し(S805)、次に、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を3回行うため、電役カウンタの値に「3」をセットして(S806)、処理をS807へ移行する。
S807の処理では、普通電役72の開放(傾倒)処理を行い(S807)、閉鎖(起立)状態であった普通電役72を開放状態に駆動し、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
これにより、遊技者が右打ちした場合において、スルーゲート67を通過した球が普通電役72の配設位置に到達し、該普通電役72が開放され得る状態か開放され得ない状態かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を通過した球が右側第1始動口64cへ入賞し得る状況か否かを遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S801の処理において、普通電役72が開放中であると判別された場合(S801:Yes)、即ち、普通図柄の当たり中であると判別された場合は、次いで、S805において設定された普通電役72の1回の開放時間が経過しているかを判別する(S808)。判別の結果、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していないと判別された場合は(S808:No)、普通電役72の開放状態を維持するため、S809〜S811の処理をスキップして、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
一方、S808の処理において、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していると判別された場合は(S808:Yes)、まず、普通電役72の閉鎖(起立)処理を行い(S809)、S806の処理で設定された電役カウンタの値から「1」を減算する(S810)。そして、減算された電役カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S811)。判別の結果、電役カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S811:Yes)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数が残存しているため、処理をS807へ移行し、所定のインターバル処理(第1実施形態では、「0.5秒」の閉鎖期間)を行った上で再び普通電役72の開放処理を行う。一方、電役カウンタの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S811:No)、即ち、電役カウンタの値が「0」以下である場合は、該当たりに基づく普通電役72の開放がすべて終了したということなので、普通電役72の再開放を行わず、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図33参照)に戻る。
このように、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて普通図柄の当選確率および変動時間と、その当選に伴う普通電役72の開放時間とを異ならせることで、スルーゲート67を球が通過し得る右打ちの遊技において、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、普通電役72の開放状態が頻出するように構成して、球がほぼ右側第1始動口64cへ流入し得ることができる。一方、同じ右打ち遊技であっても、「潜伏確率変動状態」では、普通電役72が開放しないように構成して、閉鎖状態の普通電役72によって右側第1始動口64cに球が入賞しないように構成して、第2始動口71に球が入賞し得るように構成する。よって、右打ち遊技時の遊技状態それぞれで入賞し得る入賞口64c,71を異ならせるとともに、遊技者に付与する遊技価値を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
次いで、図49を参照して、停電等の発生した場合に主制御装置110において実行されるNMI割込処理について説明する。図49は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。
このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。NMI端子に停電信号SG1が入力されたMPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S901)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図50から図55を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図50参照)と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図51参照)とがある。
まず、図50を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図50は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1117の電源断処理(図51参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1002)。図51を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると、S1117の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1117の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1117の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1117の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1003:No)、S1008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1117の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が「0」クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1008)。電源断フラグはS1117の電源断処理の実行時にオンされる(図51のS1116参照)。つまり、電源断フラグは、S1117の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1117の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAM223の作業エリアをクリアし(S1009)、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1009をスキップして、処理をS1010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、処理をS1012へ移行する。
なお、S1009のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
S1012の処理では、主制御装置110から設定値コマンドを受信したか否かを判別し(S1012)、該設定値コマンドを受信するまでS1012の処理を繰り返し実行して待機する(S1012:No)。そして、主制御装置110から設定値コマンドを受信した場合に(S1012:Yes)、該設定値コマンドが示す確率設定値を設定値メモリ(図示せず)に格納し、メイン処理(図51参照)へ移行する。
このように、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、主制御装置110の立ち上げ処理(図30参照)の終盤で生成される設定値コマンドを受信するまでメイン処理(図51参照)への移行を待機することで、主制御装置110で設定された確率設定値を音声ランプ制御装置113側で確実に把握し、該確率設定値に基づいてメイン処理以降の処理を実行できる。また、主制御装置110から設定値コマンドを受信しない場合、主制御装置110の立ち上げ処理の終盤まで到達しておらず、主制御装置110の立ち上げ処理が正常に終了していないので、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理も正常に終了させず、メイン処理へ移行させない。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側で主制御装置110の立ち上げ処理が正常に実行されたか否かを把握することが可能となるとともに、主制御装置110が正常に立ち上がっていない状態における音声ランプ制御装置113の暴走を未然に防止できる。
次に、図51を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図51は、このメイン処理を示したフローチャートである。
メイン処理が実行されると、まず、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上が経過したか否かが判別され(S1101)、「1ミリ秒」以上経過していなければ(S1101:No)、S1102〜S1109の処理を行わずにS1110の処理へ移行する。S1101の処理で、「1ミリ秒」経過したか否かを判別するのは、S1102〜S1109が短い周期(「1ミリ秒」以内)で処理する必要がないものであるのに対して、S1110の変動演出処理やS1111のコマンド判定処理は、短い周期で実行する方が好ましい処理であるからである。S1111の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1110の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S1101の処理において、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上経過していると判断される場合は(S1101:Yes)、S1102の処理へ移行する。なお、S1101の処理が、図50に示す立ち上げ処理の後初めて実行された場合は、そのままS1102の処理へ移行する。
S1102の処理では、S1103〜S1112の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1107の処理で編集されるランプの点灯態様になるように各ランプの出力を設定し(S1103)、その後電源投入報知処理を実行する(S1104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば、「30秒」)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1105の処理へ移行する。
次いで、S1105の処理では、後述するS1111のコマンド判定処理によって設定される大当たり又は小当たりに関する演出を実行する当たり演出処理を行い(S1105)、S1106の処理へ移行する。なお、第1実施形態では、大当たり又は小当たりに関する可変入賞装置65の開放中に所定の演出(例えば、可変入賞装置65が開放されたことを示す演出や右打ち報知演出)を実行するように構成されている。
次いで、S1106の処理では、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1106)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22の有効期間において、該枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、上記有効期間に枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。
枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S1107)、その後音編集・出力処理を実行する(S1108)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S1108の処理後、液晶演出実行管理処理を実行し(S1109)、S1110の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1107のランプ編集処理が実行され、また、S1108の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間で実行される。
S1110の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドに基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する変動演出処理を実行し(S1110)、処理をS1111へ移行する。この変動演出処理(S1110)の詳細については、図55を参照して後述する。
S1111の処理では、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行い(S1111)、S1112の処理へ移行する。このコマンド判定処理(S1111)の詳細については、図52を参照して後述する。
S1112では、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を実行する(S1112)。例えば、変動演出の詳細な変動パターンを決定するカウンタの更新や、「保留変化予告」を抽選する保留変化カウンタ(図示せず)の更新が、このカウンタ更新処理の中で行われる。該カウンタの更新は、所定の範囲(本実施形態では、「0〜99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(「99」)に達した後「0」に戻すことによって行われる。
S1112の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1113)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1113:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1115)、電源断処理を実行する(S1116)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1117)、その後、処理を無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1113:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1114)、RAM223が破壊されていなければ(S1114:No)、S1101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1114:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼び、パチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図51を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図51は、このコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。
このコマンド判定処理(S1111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図51参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110又は表示制御装置114から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理(S1111)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、主制御装置110からのコマンドを受信しているか否かを判別する(S1201)。判別の結果、主制御装置110からコマンドを受信していれば(S1201:Yes)、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド、特図1停止種別コマンド又は特図1確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1202)。そして、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1202:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図1コマンド処理を行い(S1203)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図51参照)に戻る。
ここで、図53を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S1203)について説明する。図53は、この特図1コマンド処理(S1203)を示したフローチャートである。
この特図1コマンド処理(S1203)では、主制御装置110から送信された第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図1コマンド処理(S1203)では、まず、主制御装置110より特図1変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1221)。判別の結果、特図1変動パターンコマンドを受信していれば(S1221:Yes)、受信した特図1変動パターンコマンドに含まれる第1特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1222)。
ここで抽出された第1特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図55参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図1変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図52参照)に戻る。
一方、特図1変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1221:No)、次いで、主制御装置110より特図1停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1223)。そして、特図1停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1223:Yes)、該特図1停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1224)。
ここで抽出された第1特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図55参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図1停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第1特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図1変動開始フラグ223aをオンに設定して(S1225)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図52参照)に戻る。
なお、特図1停止種別コマンドは、第1特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図1変動パターンコマンドを送信後、その特図1変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第1特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1225の処理によって特図1変動開始フラグ223aをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図55参照)において、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図1変動パターンコマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図1停止種別コマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第1特別図柄の変動演出において、第1保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図1変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第1保留球数コマンドに基づく停止種別と特図1停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1223の処理の結果、特図1停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1223:No)、次いで、主制御装置110より特図1確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1226)。特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図1確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1226:Yes)、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図1確定コマンドを設定し(S1227)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図52参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図1確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図1確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1226の処理の結果、特図1確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1226:No)、その他の第1特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1228)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図52参照)に戻る。
図52に戻って、説明を続ける。S1202の処理において、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1202:No)、次いで、主制御装置110より第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド、特図2停止種別コマンド又は特図2確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1204)。そして、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1204:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図2コマンド処理を行い(S1205)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図51参照)に戻る。
ここで、図54を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2コマンド処理(S1205)について説明する。図54は、この特図2コマンド処理(S1205)を示したフローチャートである。
この特図2コマンド処理(S1205)では、主制御装置110から送信された第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図2コマンド処理(S1205)では、まず、主制御装置110より特図2変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1231)。判別の結果、特図2変動パターンコマンドを受信していれば(S1231:Yes)、受信した特図2変動パターンコマンドに含まれる第2特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1232)。
ここで抽出された第2特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図55参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図2変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図52参照)に戻る。
一方、特図2変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1231:No)、次いで、主制御装置110より特図2停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1233)。そして、特図2停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1233:Yes)、該特図2停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1234)。
ここで抽出された第2特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図55参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図2停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第2特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図2変動開始フラグ223bをオンに設定して(S1235)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図52参照)に戻る。
なお、特図2停止種別コマンドは、第2特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図2変動パターンコマンドを送信後、その特図2変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第2特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1235の処理によって特図2変動開始フラグ223bをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図55参照)において、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図2変動パターンコマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図2停止種別コマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第2特別図柄の変動演出において、第2保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図2変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第2保留球数コマンドに基づく停止種別と特図2停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1233の処理の結果、特図2停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1233:No)、次いで、主制御装置110より特図2確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1236)。特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図2確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1236:Yes)、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第2特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図2確定コマンドを設定し(S1237)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図52参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図2確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図2確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1236の処理の結果、特図2確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1236:No)、その他の第2特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1238)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図52参照)に戻る。
図52に戻って、説明を続ける。S1204の処理において、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1204:No)、次いで、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1206)。そして、第1保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1206:Yes)、第1保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a(図5参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(S1207)。そして、同じく第1保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1207で更新されたサブ第1保留球数カウンタ223cの値が示す第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1〜第4エリアに格納する(S1208)。そして、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1209)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図51参照)に戻る。
ここで、第1保留球数コマンドは、球が左側第1始動口64a又は右側第1始動口64cに入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1207の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1〜C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1206の処理の結果、第1保留球数コマンドを受信していないと判別された場合(S1206:No)、次いで、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1210)。そして、第2保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1210:Yes)、第2保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第2保留球数カウンタ203b(図5参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(S1211)。そして、同じく第2保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1211で更新されたサブ第2保留球数カウンタ223dの値が示す第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1〜第4エリアに格納する(S1212)。そして、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1213)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図51参照)に戻る。
ここで、第2保留球数コマンドは、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1211の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値が主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を修正し、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1〜C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第2特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1210の処理の結果、第2保留球数コマンドを受信していないと判別された場合は(S1210:No)、次いで、主制御装置110よりリミット回数コマンドを受信したか否かを判別する(S1214)。そして、リミット回数コマンドを受信したと判別された場合(S1214:Yes)、該リミット回数コマンドに含まれる確変リミット回数、即ち、確変リミットクリアされてからの「確変機能」の積算回数を格納し(S1215)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図51参照)に戻る。
音声ランプ制御装置113は、S1215で格納(記憶)された確変リミット回数に基づいて、変動演出の演出バランスを変更や演出内容の設定をすることが可能となる。
S1214の処理の結果、リミット回数コマンドを受信していないと判別された場合は(S1214:No)、処理をS1216へ移行する。また、S1201の処理において、主制御装置110からのコマンドを受信していないと判別された場合は(S1201:No)、処理をS1216へ移行する。
S1216の処理では、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S1216)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図51参照)に戻る。ここで、受信したその他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。例えば、主制御装置110より受信したデモコマンドは、このS1216の処理によって、表示用デモコマンドとして設定され、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納された後、メイン処理のコマンド出力処理(S1102)により表示制御装置114に対して送信される。
次に、図55を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図55は、この変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。
この変動演出処理(S1110)は、メイン処理(図51参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81の主表示領域Dm(図4参照)において第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出を実行させるための各種処理を実行する。具体的には、第1特別図柄の動的表示の実行条件が成立している場合は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行う。また、第2特別図柄の動的表示の実行条件が成立している場合は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行う。
変動演出処理(S1110)では、まず、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223aがオンか否かを判別する(S1301)。判別の結果、特図1変動開始フラグ223aがオンであると判別された場合(S1301:Yes)、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドをともに受信しているので、第1特別図柄の変動演出を開始すべく、特図1変動開始フラグ223aをオフし(S1302)、次いで、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gへシフトし(S1303)、さらに、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第2〜第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1〜第3エリアへシフトして(S1304)、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算し(S1305)、処理をS1306へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第1特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第1保留情報第1エリアの各格納エリア223e1〜223e4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g4に移動させる。また、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1〜223e4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1〜223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1〜223e4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1〜223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1〜223e4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1〜223e4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の第1保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1〜C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1〜第4エリアに格納された各カウンタC1〜C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1306の処理では、上記S1305の処理で減算したサブ第1保留球数カウンタ223cの値に基づいて表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1306)、処理をS1307へ移行する。
ここで設定された表示用第1保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図52のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンドによって示される第1特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1307の処理では、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1〜C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1変動パターンコマンドを設定し(S1307)、処理をS1308へ移行する。
ここで設定された表示用特図1変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図51のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図1変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第1特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第1特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1308の処理において、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1〜C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1停止種別コマンドを設定し(S1308)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図51参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図1停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図51のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1307の処理により設定された表示用特図1変動パターンコマンドによって実行される第1特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図1停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
S1301の処理において、特図1変動開始フラグ223aがオンでないと判別された場合(S1301:No)、次いで、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223bがオンか否かを判別する(S1309)。判別の結果、特図2変動開始フラグ223bがオンであると判別された場合(S1309:Yes)、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドをともに受信しているので、第2特別図柄の変動演出を開始すべく、特図2変動開始フラグ223bをオフし(S1310)、次いで、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gへシフトし(S1311)、さらに、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第2〜第4エリアに含まれるデータを第2保留情報格納第1〜第3エリアへシフトして(S1312)、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算し(S1313)、処理をS1314へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第2特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第2保留情報第1エリアの各格納エリア223f1〜223f4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g4に移動させる。また、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1〜223f4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1〜223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1〜223f4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1〜223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1〜223f4に格納された各カウンタC1〜C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1〜223f4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1〜C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1〜第4エリアに格納された各カウンタC1〜C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1314の処理では、上記S1313の処理で減算したサブ第2保留球数カウンタ223dの値に基づいて表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1314)、処理をS1315へ移行する。
ここで設定された表示用第2保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図51のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第2保留球数コマンドによって示される第2特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1316の処理では、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1〜C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2変動パターンコマンドを設定し(S1316)、処理をS1317へ移行する。
ここで設定された表示用特図2変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図51のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図2変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第2特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第2特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1317の処理において、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1〜C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2停止種別コマンドを設定し(S1317)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図51参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図2停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図51のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1316の処理により設定された表示用特図2変動パターンコマンドによって実行される第2特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図2停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
なお、S1309の処理において、特図2変動開始フラグ223bがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1309:No)、主制御装置110より少なくとも特図1停止種別コマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図51参照)に戻る。
これにより、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて各特別図柄の変動演出を実行することができる。なお、第3図柄表示装置81の副表示領域Dsの右の小領域Ds3の、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88とにより、第3図柄表示装置81において各特別図柄の実行態様および保留球数を認識可能に構成されている。
次に、図56から図60を参照して、本発明を適用したパチンコ機10の第3図柄表示装置81において各遊技状態で行われる演出の推移を説明する。図56は、各遊技状態において第3図柄表示装置81で行われる演出の推移を示した図であり、図56(a)は、「通常遊技状態」における第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、図56(b)は、図56(a)の状態から、「通常遊技状態」における第1特別図柄の変動演出において大当たり種別「潜確A」の大当たりに当選して大当たり結果が導出された状態を示した図であり、図56(c)は、図56(b)の状態から、大当たり種別「潜確A」の大当たり遊技が行われている状態を示した図であり、図56(d)は、図56(c)の状態から、「潜伏確率変動状態」に移行して、第2特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図である。また、図57は、各遊技状態において第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、図57(a)は、図56(d)の状態から、「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の変動出において大当たり種別「時短A」又は「時短B」の大当たりに当選して大当たり結果が導出された状態を示した図であり、図57(b)は、図57(a)の状態から、「時間短縮状態」における第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、図57(c)は、図57(b)の状態から、「時間短縮状態」の第1特別図柄の変動演出において「リーチ表示」が現出したことを示した図であり、図57(d)は、図57(c)の状態から、「時間短縮状態」の第1特別図柄の変動演出において「リーチ表示」が行われている状態を示した図である。さらに、図58は、各遊技状態において第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、図58(a)は、図57(d)の状態から、「時間短縮状態」の第1特別図柄の変動演出において大当たり種別「確変A」の大当たりに当選して大当たり結果が導出された状態を示した図であり、図58(b)は、図58(a)の状態から、「確率変動状態」に突入したことを示した状態であり、図58(c)は、図58(b)の状態から、「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、図58(d)は、図58(c)の状態から、「確率変動状態」において確変リミット回数に到達して大当たり種別「時短A」の大当たりに当選したことによって「時間短縮状態」に突入した状態を示した図である。また、図59は、各遊技状態において第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、図59(a)は、図58(d)の状態から、「時間短縮状態」において第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、図59(b)は、図59(a)の状態から、「時間短縮状態」における「時短機能」の有効中に第1特別図柄の変動演出において大当たり種別「確変A」の大当たりに当選して大当たり結果が導出された状態を示した図であり、図59(c)は、図59(a)の状態から、「時間短縮状態」における「時短機能」の有効中に第1特別図柄の変動演出において大当たりに当選できず「時短機能」が終了した状態を示した図であり、図59(d)は、図59(b)の状態から、再び「確率変動状態」に突入したことを示した状態である。さらに、図60は、各遊技状態において第3図柄表示装置で行われる演出の推移を示した図であり、図60(a)は、図59(d)の状態から、「確率変動状態」において第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図であり、図60(b)は、図59(c)の状態から、「通常遊技状態」に移行して、第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図である。
まず、図56(a)では、「通常遊技状態」において左打ち遊技が行われ、該左打ち遊技に基づいて左側第1始動口64a(図3参照)に球が入賞したことに基づいて、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出が実行されている状態を示している。この状態では、主表示領域Dmの左図柄列Z1と右図柄列Z3とで同一の数字図柄(図56(a)では、「5」図柄)が停止し、中図柄列Z2で変動が継続している「リーチ表示」が実行されている。また、コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図56(a)では、2つ)されている状態である。さらに、副表示領域Dsの中央小領域Ds2には、上記「リーチ表示」に対応したキャラクタ図柄(第1実施形態では、男性コーチ図柄)が現出し、該「リーチ表示」に対する予告示唆等を実行可能に構成されている。
なお、図56(a)の示す状態では、左打ち遊技が推奨される遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)は点灯しておらず、後述する右打ち示唆表示81aも表示されていない。また、副表示領域Dsの右小領域Ds3の特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「2」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が2個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
次いで、図56(b)では、図56(a)で示す状態から、第1特別図柄の変動演出において大当たり種別「潜確A」に当選してその大当たり結果が導出された状態を示している。この状態では、主表示領域Dmの全図柄列Z1〜Z3で同一の数字図柄(図56(a)では、「5」図柄)が停止し、大当たり種別「潜確A」に対応する停止結果が導出された状態である。そして、該停止結果の下方に大当たりが発生したことに関連して「日本タイトルに挑戦!」というメッセージ表示が現出している。
この図56(b)の示す状態では、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、大当たり遊技開始時)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、副表示領域Dsの右小領域Ds3において遊技者に右打ち遊技をすることを示唆する右打ち示唆表示81aが表示されている。なお、副表示領域Dsの右小領域Ds3の特図1用第4図柄表示領域87では、主表示領域Dmの変動演出が確定表示されるのと同期して、特図1用変動領域87b2において大当たりに対応した停止結果である赤色が停止表示されている。
次いで、図56(c)では、図56(b)で示す状態から、大当たり種別「潜確A」の大当たり遊技が開始された状態を示している。この状態では、第3図柄表示装置81において、副表示領域Ds及びコクピット表示領域Dbが消去され、主表示領域Dmが拡大して演出が行われる。具体的には、主表示領域Dmの左上部分に、大当たり遊技のラウンド数を示す大当たりラウンド数表示81bが表示され、遊技者に大当たりの進行度合いを示唆するように構成されている。また、主表示領域Dmの中央部分に、該大当たり遊技終了後の遊技状態である「潜伏確率変動状態」における遊技性を示す第1情報表示81cが表示される(第1実施形態では、「日本フライ級タイトルマッチ」というメッセージ表示と日本タイトルのチャンピオンベルトを模した通常ベルト図柄)。さらに、主表示領域Dmの右下部分には、この大当たり遊技中に獲得した賞球数の積算値(ここでは、「75発」)が表示され、大当たり中(「連荘中」)に獲得した賞球数を遊技者が確認可能に構成されている。
この図56(c)の示す状態では、図56(b)と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、大当たり遊技中)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、副表示領域Dsの右小領域Ds3において右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。また、右打ち示唆表示81aの左側には、遊技者に右打ち遊技を行うことを明確に認識させるための文字表示(ここでは、「右打ちして!」)が表示されている。ここで、右打ち遊技を行うことを遊技者に示唆する文字表示は、左打ち遊技を行っていた「通常遊技状態」から右打ち遊技に変化させることを強く促すため、後述する「潜伏確率変動状態」における発射態様を示唆する文字表示(即ち、「右打ち!」)より強く右打ち遊技の示唆を促す内容(即ち、「右打ちして!」)が表示される。なお、図56(c)の状態では、大当たり遊技中であって、特別図柄の動的表示や保留球数は遊技者にとって重要な表示内容ではないため、副表示領域Dsが消去され、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88の表示も消去されている。
次いで、図56(d)では、図56(c)の示す状態から、「潜伏確率変動状態」に移行して、右打ち遊技による第2始動口71(図3参照)への入賞に基づく第2特別図柄の変動演出が行われている状態を示している。この状態では、「通常遊技状態」における第1特別図柄の変動演出と同様、副表示領域Dsとコクピット表示領域Dbが再び表示され、該「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技が行われ、該右打ち遊技に基づいて第2始動口71(図3参照)に球が入賞したことに基づいて、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの右上部分に設けられた潜確時特図2変動演出表示81eにおいて第2特別図柄の変動演出が実行されている状態を示している。
この状態において、潜確時特図2変動演出表示81eでは、左側部分および右側部分で同一の数字図柄(ここでは、「3」図柄)が停止し、中央部分で変動が継続している「リーチ表示」が実行されており、主表示領域Dm全体において主人公キャラクタと日本チャンプキャラクタとがボクシングの試合をしている演出(以下、「日本タイトルマッチ演出」と称する場合がある)が実行されている。そして、副表示領域Dsの左小領域Ds1において、図56(c)で表示した第1情報表示81cに対応する第2情報表示81f(ここでは、「日本フライ級王者決定戦」)が表示されている。
ここで、主表示領域Dmの左上部分に「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数に対応する潜確時リミット回数表示81gが表示されている。第1実施形態では、潜確時リミット回数表示81gの表示態様を、ボクシングの試合(日本タイトル戦)のルールと対応した「ROUND」数で表示するように構成されており、確変リミット回数が1回目であることを示す「ROUND1」と表示されている。これにより、遊技者は、潜確時リミット回数表示81gを確認することで、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数を認識することが可能となる。また、大当たり遊技のラウンド数を示唆する大当たりラウンド数表示81bの表示態様と、潜確時リミット回数表示81gの表示態様とは同意義(ボクシングでは各回、パチンコでは各開放回)であるものの、その表示態様を異ならせることで、演出内容に対して遊技者に違和感を感じさせず、その表示内容をそれぞれ識別して認識させることが可能となる。なお、第1実施形態では、潜確時リミット回数表示81gの表示内容と「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数とが同期するように構成されているが、潜確時リミット回数表示81gの表示内容と「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数とが同期しない(例えば、確変リミット回数が3回目であっても、潜確時リミット回数表示81gの表示内容が「3」以外の数字)ように構成してもよい。また、「潜伏確率変動状態」において潜確時リミット回数表示81gを表示しないように構成してもよい。さらに、所定条件(例えば、特定の変動パターンが選択された場合や特定の変動回数が実行された場合)にのみ潜確時リミット回数表示81gを表示するように構成してもよい。このように構成することで、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数の状態を遊技者に把握し難く構成し、現在の確変リミット回数がいくつなのかを推測させる遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第2保留図柄表示領域Db2に待機中の第2特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図56(d)では、2つ)されている状態である。
この図56(d)の示す状態では、図56(b)及び図56(c)と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「潜伏確率変動状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、副表示領域Dsの右小領域Ds3において右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。また、右打ち示唆表示81aの左側には、遊技者に右打ち遊技を継続して行うことを明確に認識させるための文字表示(ここでは、「右打ち!」)が表示されている。「潜伏確率変動状態」では、同じ右打ち遊技である大当たり遊技を経由した後の状態であるので、左打ち遊技から右打ち遊技への切り替える必要はないので、大当たり遊技中に右打ち遊技を示唆させる文字表示(即ち、「右打ちして!」)より表現が弱い内容が表示される。また、「潜伏確率変動状態」では、大当たり遊技中と異なり、副表示領域Dsが再表示され、さらに、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88も再び表示されている状態であるので、この副表示領域Dsの右小領域Ds3の表示領域に収まる範囲内の文字数であって、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88が「通常遊技状態」で表示される大きさと同様の大きさで表示された残りの領域の範囲内で右打ち遊技を示唆する文字表示が表示される。
ここで、「潜伏確率変動状態」における右打ち遊技を示唆する文字表示は、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88より上部であって、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88より大きな領域で表示される。これは、「潜伏確率変動状態」は、右打ち遊技が推奨される遊技状態であるものの、「通常遊技状態」より僅かに有利な遊技状態であり、この右打ち遊技を示唆する文字表示を遊技者に明確に認識させないと、左打ち遊技を行って奨励されていない第1特別図柄の動的表示が実行されてしまうおそれがあるからである。そこで、「潜伏確率変動状態」における右打ち遊技を示唆する文字表示を、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88より上部であって、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88より大きな表示で行うことで、「潜伏確率変動状態」において奨励する右打ち遊技を遊技者に的確に示唆することが可能となり、奨励される第2特別図柄の動的表示を実行させ易くすることができる。この場合、図56(c)の右打ち遊技を示唆する文字表示(即ち、「右打ちして!」)から、図56(d)の右打ち遊技を示唆する文字表示(即ち、「右打ち!」)に切り替えるタイミングとしては、遊技者が右打ち遊技を行ったことを検知してから、例えば、スルーゲート67によって球が検知された場合や第2始動口71に球が検知された場合に、「右打ちして!」から「右打ち!」に切り替えるように構成してもよい。
なお、図56(d)の状態では、副表示領域Dsの右小領域Ds3の特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「0」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第1特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。また、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「2」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化しながら変動しており、第2特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が2個である状態を示している。
次いで、図57(a)では、図56(d)の示す状態から、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の変動演出での「リーチ表示」において大当たりに当選して、主表示領域Dmにおいて同一の数字図柄(ここでは、「3」図柄)が停止表示している状態を示している。この状態において、「日本タイトルマッチ演出」において主人公キャラクタが日本チャンプキャラクタに勝利して大当たり種別「時短A」又は「時短B」に対応する大当たり結果が導出されている。この場面は、「潜伏確率変動状態」において、該「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数到達前に、大当たり種別「時短A」又は「時短B」に当選したことによって、該大当たり後に「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
即ち、「日本タイトルマッチ演出」では、「潜伏確率変動状態」において、確変リミット回数である10回の「確変機能」を発生し得る大当たりに当選し得る前に、「時短機能」を発生し得る大当たり種別に当選することで、該「日本タイトルマッチ演出」において、主人公キャラクタが日本チャンプキャラクタに勝利した場面が表示され、該大当たり後に「時間短縮状態」に移行する。一方、「潜伏確率変動状態」において、「時短機能」を発生し得る大当たり種別に当選せず、「確変機能」を発生し得る大当たり種別(即ち、大当たり種別「潜確B」)に確変リミット回数分当選した場合には、確変リミット回数到達時の大当たり種別(即ち、大当たり種別「通常A」)の当選時に、該「日本タイトルマッチ演出」において、主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北した場面が表示され、該大当たり後に「通常遊技状態」に移行する。
なお、図57(a)の示す状態では、図56(b)〜図56(d)と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「潜伏確率変動状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。
次いで、図57(b)では、図57(a)の示す状態から、「時間短縮状態」に移行して、右打ち遊技による右側第1始動口64c(図3参照)への入賞に基づく第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示している。この状態では、コクピット表示領域Dbは表示されているものの、副表示領域Dsが消去されている。また、「時間短縮状態」において「時短機能」が有効であることから普通電役72が開放され得て、右打ち遊技に基づいて右側第1始動口64cに球が入賞したことに基づいて、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの右上部分に設けられた時短時特図1変動演出表示81iにおいて第1特別図柄の変動演出が実行され、該変動演出に伴って主表示領域Dmにおいて主人公キャラクタがトレーニングしている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmには、「時間短縮状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合の対応演出である後述する「世界タイトルマッチ演出」における勝利を目指すことを示す第3情報表示81h(ここでは、「世界ランキングを上げて世界タイトル戦を目指せ!!」)が表示されている。また、コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図57(a)では、2つ)されている状態である。
この図57(b)の示す状態では、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「時間短縮状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、主表示領域Dmの右上部分に右打ち示唆表示81aが表示されている。また、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「2」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が2個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
この「時間短縮状態」において、第1特別図柄の変動演出にて大当たり種別「確変A」に当選した場合には、世界ランキングが上昇する演出が実行されるとともに、後述する「世界タイトルマッチ演出」が実行されるように構成されている。
次いで、図57(c)では、図57(b)で示す状態から、「時間短縮状態」における第1特別図柄の変動演出を示す時短時特図1変動演出表示81iでは、左側部分および右側部分で同一の数字図柄(ここでは、「7」図柄)が停止し、中央部分で変動が継続している「リーチ表示」が実行されている状態を示している。この状態では、第3図柄表示装置81において、コクピット表示領域Dbが消去され、主表示領域Dmが拡大して演出が行われる。具体的には、主表示領域Dmの左上部分に、大当たり信頼度を示すランキング示唆表示81jが表示され、遊技者に実行中の「リーチ表示」の大当たりの信頼度(例えば、ランキング1位が最も大当たり信頼度が高く、ランキング10位が最も大当たり信頼度が低い等)を示唆するように構成されている。また、主表示領域Dmの中央部分に、勝利することで大当たり種別「確変A」への当選を示す第4情報表示81kが表示される(第1実施形態では、「世界タイトルマッチ」というメッセージ表示と世界タイトルのチャンピオンベルトを模した豪華ベルト図柄。以下、「世界タイトルマッチ演出」と称する場合がある。)。さらに、コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図56(a)では、2つ)されている状態である。
この図57(c)の示す状態では、図57(b)等と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「時間短縮状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、主表示領域Dmの右上部分に右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。また、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「2」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が2個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
次いで、図57(d)では、図57(c)の示す状態から、「リーチ表示」が発展した状態を示している。この状態において、「世界タイトルマッチ演出」において主人公キャラクタと世界チャンプキャラクタと対戦している場面が表示されている。この場面は、上述したように、「時間短縮状態」において、該「時間短縮状態」における第1特別図柄の変動演出にて大当たり種別「確変A」に当選した場合には、主人公キャラクタが世界チャンプキャラクタに勝利する演出が実行される一方、大当たり種別「確変A」に当選していない場合(即ち、ハズレの場合や「時短機能」の終了条件が成立した場合)には、主人公キャラクタが世界チャンプキャラクタに敗北する演出が実行される。
また、図57(d)の主表示領域Dmの左上部分には、「世界タイトルマッチ演出」で実行されるボクシングの試合のラウンド数表示81mが表示されている。このラウンド数表示81mは、図56(d)で表示される「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数を示唆する潜確時リミット回数表示81gと同等の表示態様で表示されるものの、該ラウンド数表示81mは、「世界タイトルマッチ演出」の演出経過期間の長さを示唆するように構成されている。
ここで、図57(c)において表示されていたランキング示唆表示81jに応じて、大当たり(勝利)信頼度が異なるように構成されているとともに、ランキング示唆表示81jで表示されていた世界ランクが高ければ高いほど(即ち、「1位」に近いほど)、該「世界タイトルマッチ演出」において短い期間で大当たり結果が導出されるように構成されている。具体的には、例えば、1のラウンド演出期間を「30秒」で構成し、ランキング示唆表示81jが最も良い表示態様である「ランキング1位」である場合には、「世界タイトルマッチ演出」における大当たり信頼度が最も高い(例えば、90%)であるとともに、該「世界タイトルマッチ演出」において比較的早めのラウンド(例えば、ROUND1=「30秒」)で主人公キャラクタが世界チャンプキャラクタに勝利又は敗北する場面(即ち、大当たり結果又はハズレ結果)が導出され得るように構成されている。一方で、ランキング示唆表示81jが最も悪い表示態様である「ランキング10位」である場合には、「世界タイトルマッチ演出」における大当たり信頼度が最も悪い(例えば、10%)であるとともに、該「世界タイトルマッチ演出」において比較的遅めのラウンド(例えば、ROUND12=「360秒」)で主人公キャラクタが世界チャンプキャラクタに勝利又は敗北する場面(即ち、大当たり結果又はハズレ結果)が導出され得るように構成されている。このように構成することで、「時間短縮状態」におけるランキング示唆表示81jの大当たり信頼度機能と演出時短機能とを併せて付与し、演出のバリエーションを豊富にすることができる。
なお、図57(d)の示す状態では、図57(b)〜図57(d)と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「時間短縮状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。また、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「2」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が2個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
次いで、図58(a)では、図57(d)で示す状態から、「時間短縮状態」において第1特別図柄の変動演出での「リーチ表示」において大当たりに当選して、主表示領域Dmにおいて同一の数字図柄(ここでは、「7」図柄)が停止表示している状態を示している。この状態において、「世界タイトルマッチ演出」において主人公キャラクタが世界チャンプキャラクタに勝利して大当たり種別「確変A」に対応する大当たり結果が導出されている。また、主表示領域Dmの中央部分に「世界タイトルマッチ演出」に勝利したことに対応する第5情報表示81n(ここでは、「世界チャンピオン獲得!」)が表示されている。
なお、図58(a)の示す状態でも、図56(b)〜図57(d)と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「時間短縮状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。
次いで、図58(b)では、図58(a)の示す状態から、大当たり種別「確変A」の大当たり遊技が終了し、「確率変動状態」に突入した直後の状態を示している。この状態において、「確率変動状態」が発生することを遊技者に示唆する第6情報表示81o(ここでは、「チャンピオンロード突入」)が表示されている。また、第6情報表示81oの下側には「確率変動状態」における遊技性(確変リミット回数)に対応する第7情報表示81p(ここでは、「新しいコンビネーションを身に付けろ!」)が表示されている。
なお、図58(b)の示す状態でも、図56(b)〜図58(a)と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「確率変動状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。
次いで、図58(c)では、図58(b)の示す状態から、「確率変動状態」に移行して、右打ち遊技による右側第1始動口64c(図3参照)への入賞に基づく第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示している。この状態では、コクピット表示領域Dbは表示されているものの、副表示領域Dsが消去されている。
また、「確率変動状態」において「時短機能」が有効であることから普通電役72が開放され得て、右打ち遊技に基づいて右側第1始動口64cに球が入賞したことに基づいて、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの右上部分に設けられた確変時特図1変動演出表示81rにおいて第1特別図柄の変動演出が実行される。そして、該変動演出に伴って主表示領域Dmにおいて主人公キャラクタが男性コーチキャラクタと上記第7情報表示81pに対応するトレーニング(即ち、新しいトレーニングを身に付けるためのトレーニング演出)を行っている様子が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの左上部分には、「確率変動状態」における確変リミット回数に対応する確変時リミット回数表示81qが表示されている。ここでは、「確率変動状態」における1回目の「確変機能」が付与された状態であるので、確変時リミット回数表示81qでは「コンビ1」と表示され、該「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選して確変リミット回数が増加するごとに、「コンビ2」→「コンビ3」→「コンビ4」→・・・→「コンビ12」まで表示可能に構成されている。また、コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図58(c)では、4つ)されている状態である。
また、確変時リミット回数表示81qの下部には、これまでの連荘状態で獲得した累計賞球数であるラッシュ時獲得球数表示81d1が表示されている。ここでは、確変リミット回数が1回目であり、「通常遊技状態」における大当たり種別「潜確A」、「潜伏確率変動状態」における大当たり種別「時短A」若しくは「時短B」、及び、「時間短縮状態」における大当たり種別「確変A」に獲得した合計獲得賞球数である「600発」が表示されている。
この図58(c)の示す状態では、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「確率変動状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、主表示領域Dmの右上部分に右打ち示唆表示81aが表示されている。また、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「4」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が4個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
次いで、図58(d)では、図58(c)の示す状態から、「確率変動状態」において確変リミット回数に到達して、該確変リミット回数に到達したことに基づいて大当たり種別「時短A」に当選した場合に実行される大当たり遊技後に「時間短縮状態」に突入した直後の状態示している。この状態において、「確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行することを遊技者に示唆する第8情報表示81s(ここでは、「世界タイトル防衛戦」)が表示されている。第1実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合、「世界タイトル防衛戦演出」が実行されるように構成されている。
ここで、第1実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合における「時間短縮状態」の「世界タイトルマッチ演出」と、「確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合における「時間短縮状態」の「世界タイトル防衛戦演出」とは、同じ「時間短縮状態」であるものの、その演出内容が異なるように構成されている。具体的には、「潜伏確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合における「時間短縮状態」の「世界タイトルマッチ演出」では、第1特別図柄の変動演出に対応して、主人公キャラクタがトレーニングをしている演出が行われ、大当たりに当選した場合やハズレリーチが抽出された場合に、「リーチ表示」としての「世界タイトルマッチ演出」が実行される。一方、「確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合における「時間短縮状態」の「世界タイトル防衛戦演出」では、主人公キャラクタと挑戦者キャラクタとがボクシングの試合をする演出が実行され、第1特別図柄の変動演出の1変動〜最大10変動で1のROUNDが実行され、「世界タイトル防衛戦演出」が進行するように構成されている。即ち、「世界タイトル防衛戦演出」では、第1特別図柄の1変動〜最大10変動で1のROUNDが進行し、「時短機能」が終了するまでに大当たり種別「確変A」に再び当選した場合には、主人公キャラクタが挑戦者キャラクタに勝利する演出が実行される一方、「時短機能」が終了するまでに大当たりに当選することができず、該「時短機能」が終了する場合には、主人公キャラクタが挑戦者キャラクタに判定負けする演出が実行される。第1実施形態では、「時短機能」の終了条件である第1特別図柄の動的表示が100回実行されるタイミングで「世界タイトル防衛戦演出」の12ROUNDが終了するように演出内容が調整される。これにより、同じ遊技状態であっても、移行元の遊技状態に応じて演出内容を変更する(異ならせる)ことで、演出のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、図58(d)の主表示領域Dmの左上部分には、確変時リミット回数表示81qとして「コンビ12 コンプリート」と表示され、確変リミット回数に到達した態様が表示されている。さらに、「時間短縮状態」における第1特別図柄の変動演出を示す時短時特図1変動演出表示81iでは、左側部分および右側部分で同一の数字図柄(ここでは、「7」図柄)が停止し、中央部分で変動が継続している「リーチ表示」が実行されている状態を示している。また、「確率変動状態」から移行した「時間短縮状態」では、「潜伏確率変動状態」から移行した「時間短縮状態」と異なり、コクピット表示領域Dbが表示され、該コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図58(d)では、4つ)されている状態である。
さらに、確変時リミット回数表示81qの下部には、図58(c)と同様、これまでの連荘状態で獲得した累計賞球数であるラッシュ時獲得球数表示81d1が表示されている。ここでは、確変リミット回数が12回目であり、「通常遊技状態」における大当たり種別「潜確A」、「潜伏確率変動状態」における大当たり種別「時短A」若しくは「時短B」、「時間短縮状態」における大当たり種別「確変A」、及び、「確率変動状態」における大当たり種別「確変A」の1〜11回目に獲得した合計獲得賞球数である「4200発」が表示されている。
なお、図58(d)の示す状態では、図58(c)等と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「時間短縮状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、主表示領域Dmの右上部分に右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。また、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「4」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が4個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
次いで、図59(a)で示す状態では、図58(d)で示す状態から、「時間短縮状態」における第1特別図柄の変動演出を示す時短時特図1変動演出表示81iでは、左側部分および右側部分で同一の数字図柄(ここでは、「7」図柄)が停止し、中央部分で変動が継続している「リーチ表示」が実行されている状態を示している。また、主表示領域Dmでは、「世界タイトル防衛戦演出」において主人公キャラクタと挑戦者キャラクタと対戦している場面が表示されている。さらに、図59(a)と同様、「確率変動状態」から移行した「時間短縮状態」では、「潜伏確率変動状態」から移行した「時間短縮状態」と異なり、コクピット表示領域Dbが表示され、該コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図59(a)では、4つ)されている状態である。
なお、図59(a)の示す状態では、図58(d)等と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「時間短縮状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、主表示領域Dmの右上部分に右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。また、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「4」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が4個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
次いで、図59(b)では、図59(a)の示す状態から、「時間短縮状態」における第1特別図柄の変動演出において大当たり種別「確変A」に当選して、主表示領域Dmにおいて同一の数字図柄(ここでは、「7」図柄)が停止表示している状態を示している。この状態において、「世界タイトル防衛戦演出」において主人公キャラクタが挑戦者キャラクタに勝利して大当たり種別「確変A」に対応する大当たり結果が導出されている。また、同一の数字図柄の上部に「世界タイトル防衛戦演出」で勝利したことを示す表示(ここでは、「勝利!」)が表示されている。さらに、図59(a)等と同様、「確率変動状態」から移行した「時間短縮状態」では、「潜伏確率変動状態」から移行した「時間短縮状態」と異なり、コクピット表示領域Dbが表示され、該コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図59(b)では、4つ)されている状態である。
なお、図59(b)の示す状態では、図59(a)等と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「時間短縮状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、主表示領域Dmの右上部分に右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。また、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「4」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が4個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
次いで、図59(c)では、図59(a)の示す状態から、「時間短縮状態」における第1特別図柄の変動演出において大当たり種別「確変A」に当選せず、主表示領域Dmにおいて「リーチ表示」が外れたハズレ停止結果(ここでは、「767」)が停止表示している状態を示している。この状態において、「世界タイトル防衛戦演出」において主人公キャラクタが挑戦者キャラクタに判定負けして「時短機能」が終了し、「通常遊技状態」へ移行することを示唆している。また、ハズレ停止結果の上部に「世界タイトル防衛戦演出」で敗北したことを示す表示(ここでは、「判定負け・・・」)が表示されている。さらに、図59(b)等と同様、「確率変動状態」から移行した「時間短縮状態」では、「潜伏確率変動状態」から移行した「時間短縮状態」と異なり、コクピット表示領域Dbが表示され、該コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図59(b)では、4つ)されている状態である。
なお、図59(c)の示す状態では、図59(b)等と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「時間短縮状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、主表示領域Dmの右上部分に右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。また、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「4」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が4個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
次いで、図59(d)では、図59(c)の示す状態から、大当たり種別「確変A」の大当たり遊技が終了し、「確率変動状態」に再び突入した直後の状態を示している。この状態において、「確率変動状態」が再び発生することを遊技者に示唆する第9情報表示81t(ここでは、「チャンピオンロード再突入」)が表示されている。また、第9情報表示81tの下側には引き戻した「確率変動状態」における遊技性(確変リミット回数や「連荘」回数、出玉数、引き戻し回数等)に対応する第10情報表示81u(ここでは、「次は2階級制覇だ!!」)が表示されている。この第9情報表示81t又は第10情報表示81uの表示内容は、これまでに獲得した累積賞球数の多寡や、一旦「時間短縮状態」に移行した後に「確率変動状態」を引き戻した場合に変化(例えば、賞球数が多いほど豪華な内容やメッセージ内容が肯定的な表現等)するように構成してもよい。
また、第10情報表示81uの下部には、「確率変動状態」における確変リミット回数に到達するまでの連荘状態で獲得した累計賞球数である1セット終了時獲得球数表示81d2が表示されている。ここでは、確変リミット回数がリミット値に到達した12回後であり、「通常遊技状態」における大当たり種別「潜確A」、「潜伏確率変動状態」における大当たり種別「時短A」若しくは「時短B」、「時間短縮状態」における大当たり種別「確変A」、及び、「確率変動状態」における大当たり種別「確変A」の1〜12回目に獲得した合計獲得賞球数である「4500発」が表示されている。
なお、図59(d)の示す状態でも、図56(b)〜図59(c)と同様、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「時間短縮状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、右打ち示唆表示81aが継続して表示されている。
次いで、図60(a)では、図59(d)の示す状態から、「確率変動状態」に移行して、右打ち遊技による右側第1始動口64c(図3参照)への入賞に基づく第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示している。この状態では、コクピット表示領域Dbは表示されているものの、副表示領域Dsが消去されている。
また、「確率変動状態」において「時短機能」が有効であることから普通電役72が開放され得て、右打ち遊技に基づいて右側第1始動口64cに球が入賞したことに基づいて、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの右上部分に設けられた確変時特図1変動演出表示81rにおいて第1特別図柄の変動演出が実行され、該変動演出に伴って主表示領域Dmにおいて主人公キャラクタが男性コーチキャラクタと上記第10情報表示81uに対応するトレーニング(即ち、2階級制覇に向けた演出)を行っている様子が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの左上部分には、「確率変動状態」における確変リミット回数に対応する確変時リミット回数表示81qが表示されている。また、コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図60(a)では、4つ)されている状態である。
さらに、確変時リミット回数表示81qの下部には、図58(c)等と同様、これまでの連荘状態で獲得した累計賞球数であるラッシュ時獲得球数表示81d1が表示されている。ここでは、確変リミット回数が12回目であり、「通常遊技状態」における大当たり種別「潜確A」、「潜伏確率変動状態」における大当たり種別「時短A」若しくは「時短B」、「時間短縮状態」における大当たり種別「確変A」、及び、「確率変動状態」における大当たり種別「確変A」の1〜12回目に獲得した合計獲得賞球数である「4500発」が表示されている。
この図60(a)の示す状態では、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「確率変動状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、主表示領域Dmの右上部分に右打ち示唆表示81aが表示されている。また、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「4」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が4個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
次いで、図60(b)では、図59(c)の示す状態から、「通常遊技状態」に移行して、左打ち遊技による左側第1始動口64a(図3参照)への入賞、若しくは、「時間短縮状態」において右側第1始動口64cに入賞した第1特別図柄の変動演出の残り保留球数に基づく第1特別図柄の変動演出が行われている状態を示している。この状態では、主表示領域Dmの全図柄列Z1〜Z3で変動が継続している「高速変動」の変動要素が実行されている。また、コクピット表示領域Dbの実行図柄表示領域Db0に実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行保留表示が表示され、同じくコクピット表示領域Dbの第1保留図柄表示領域Db1に待機中の第1特別図柄の変動演出に対応する待機保留表示が表示(図60(b)では、3つ)されている状態である。さらに、副表示領域Dsの中央小領域Ds2には、「通常遊技状態」に移行したことに対応したキャラクタ図柄(第1実施形態では、怒った男性コーチ図柄)が現出している。
なお、図60(b)の示す状態では、左打ち遊技が推奨される遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)は点灯しておらず、右打ち示唆表示81aも表示されていない。また、副表示領域Dsの右小領域Ds3の特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「3」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が3個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。
以上、説明したように、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技者にとって最も有利な遊技状態である「確率変動状態」に突入するためには、特別図柄が低確率状態である「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」を必ず経由して移行することで、「確率変動状態」における確変リミット回数を初期化(リセット)した状態で該「確率変動状態」に突入させることができる。よって、「確率変動状態」における確変リミット回数を「潜伏確率変動状態」を経由することによって浸食された状態とすることを防止し、「確率変動状態」の確変リミット回数の限度まで大当たり種別「確変A」を「連荘」させることができ、メリハリがある遊技性を実現して、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、各遊技状態において「確変機能」が付与される大当たりの連続回数が各規程回数に到達する毎に、該大当たり終了後の遊技状態を、必ず特別図柄の低確率状態へ移行することが可能となる。よって、特別図柄の高確率状態が継続し続けて過度な大当たりの「連荘」が発生することを抑制し、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる出玉率を平準化することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。また、遊技状態ごとに確変リミット回数を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、確変リミット到達時における「確率変動状態」では、大当たり種別「時短A」が必ず選択され得るように構成され、最も遊技者にとって有利な「確率変動状態」において確変リミット回数に到達した場合でも、該「確率変動状態」の次に遊技者にとって有利な「時間短縮状態」に移行されるように構成されている。その結果、最も有利な状態からいきなり不利な遊技状態(即ち、「通常遊技状態」や「潜伏確率変動状態」)に移行しないため、確変リミット到達時にいきなり不利な遊技状態に移行することで遊技者の遊技の継続意欲を減退させることを抑制し、継続した遊技を促進させることが可能となるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技の初期状態(即ち、「通常遊技状態」)で主に実行される第1特別図柄の動的表示において、確変リミット到達前又は確変リミット到達後では「確変機能」が付与される大当たり種別(即ち、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」)が100%の割合で選択される一方、遊技の初期状態以外(即ち、「潜伏確率変動状態」)で主に実行される第2特別図柄の動的表示において、確変リミット到達前又は確変リミット到達後では「確変機能」が付与される大当たり種別が100%より低い割合(即ち、98%)で選択される。よって、遊技の初期状態で主に実行される第1特別図柄の動的表示の方が、該初期状態以外の遊技状態で主に実行される第2特別図柄の動的表示より「確変機能」が付与され易いという新たな遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合における「時間短縮状態」の「世界タイトルマッチ演出」と、「確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合における「時間短縮状態」の「世界タイトル防衛戦演出」とは、同じ「時間短縮状態」であるものの、その演出内容が異なるように構成されている。これにより、同じ遊技状態であっても、移行元の遊技状態に応じて演出内容を変更する(異ならせる)ことで、演出のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技者にとって最も不利な遊技状態である「通常遊技状態」と、遊技者にとって最も有利な遊技状態(大当たり状態を除く)である「確率変動状態」とで、同じ第1特別図柄の動的表示を実行するように構成されている。これにより、新しい遊技性を創出して、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」に突入した場合、右打ち遊技を行わせて第2始動口71へ入賞させる遊技を行わせる状態は、上記「連荘」であるものの、小入賞口73が一定割合で開放して賞球を獲得可能ではあるが、第2始動口71に対しては入賞補助機能を有する可動役物が配設されておらず、「通常遊技状態」より僅かに有利な遊技状態となるように構成されている。従って、遊技者は、例えば、「通常遊技状態」から「潜伏確率変動状態」に移行して、左打ち遊技から右打ち遊技となった場合、遊技初期(通常)の発射態様(即ち、左打ち遊技)と異なる発射態様(即ち、右打ち遊技)となって、かつ、「潜伏確率変動状態」が「通常遊技状態」より有利な遊技状態であることから、「潜伏確率変動状態」の状態では遊技を中止する判断をし難くさせ、確変リミット回数に到達することで「通常遊技状態」に移行するまで遊技を継続させることを動機付けできる。その結果、パチンコ機10の稼働を促進させ、遊技場の利益率を向上させることが可能となる。
<第2実施形態>
次に、図61乃至図63を参照して、本発明を適用した第2実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の当否抽選において、大当たり、小当たり又はハズレの中からいずれかの抽選結果を抽出するように構成している。
これに対し、第2実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」における特別図柄の当否抽選において、大当たり、小当たり又はハズレ以外に、当否抽選において選択されることで大当たり遊技を経由せずに「時短機能」を発動する時短図柄を含め、大当たり、小当たり、時短図柄又はハズレの中からいずれかの抽選結果を抽出するように構成する。
以下、第2実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第2実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図61を参照して、第2実施形態のパチンコ機10の特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2について説明する。図61(a)は、第2実施形態におけるROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり乱数テーブル202a1の一例を模式的に示した図であり、図61(b)は、同じく第2実施形態におけるROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり乱数テーブル202ab2の一例を模式的に示した図である。第2実施形態の大当たり乱数テーブル202aと第1実施形態の大当たり乱数テーブル202aとの異なる点は、主に、第1特別図柄において、時短図柄に対応する大当たり乱数カウンタC1の値(範囲)が設定されている点、である。第2実施形態では、第1特別図柄において時短図柄が設けられ、特別図柄の低確率状態および高確率状態、並びに、各設定値で同等(第2実施形態では、各200個)の時短図柄に対応する乱数値(以下、「時短図柄乱数値」と称する場合がある)が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定されている。
図61(a)で示すように、第2実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2は、設定値毎にそれぞれ、大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、設定毎に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。また、特図1大当たり乱数テーブル202aには、小当たり乱数値が設けられていないものの時短図柄に対応する時短図柄乱数値が設けられている一方、特図2大当たり乱数テーブル202a2には、小当たり乱数値が設けられているものの時短図柄乱数値が設けられていないように構成されている。また、特図1大当たり乱数テーブル202a1において時短図柄乱数値が低確率状態ののみ割り当てられ、高確率状態では該低確率状態時における時短図柄乱数値の範囲が高確率化に伴う大当たり乱数値の範囲内に収まるように構成されている。
また、第2実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」であって、該「通常遊技状態」で主に実行され得る第1特別図柄のみ時短図柄に当選し得て、該時短図柄への当選に基づく「時間短縮状態」が発生し得るように構成し、その他の遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」)では、時短図柄に当選しないように構成されている。これにより、例えば、特別図柄の高確率状態時に大当たりの当否判定の他に時短図柄の当否判定を行うこと自体が処理負担の増加につながってしまうおそれがある。そこで、時短図柄に割り当てられた乱数値を、特別図柄が低確率状態から高確率状態となる場合に増加される大当たり乱数値の範囲内となる(に包含される)ように構成する。そして、特別図柄の高確率状態では、時短図柄の当否判定より先に大当たりの当否判定を行うことで、該大当たりの当否判定で大当たりとならない場合には、時短図柄の当否判定を行うことなくハズレと判定するように構成する。このように構成することで、第1特別図柄の高確率状態において、時短図柄の当否判定を行う必要がなくなるので、処理負担を軽減することが可能となる。
以下、特図2大当たり乱数テーブル202a2は、時短図柄乱数値が設けられておらず、各乱数値の割り振りが第1実施形態の特図2大当たり乱数テーブル202a2と同一のため、その説明を省略する。
図61(a)で示すように、第1実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は200個で、その値「0〜199」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、200/10000=2/100(即ち、2%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は1000個で、その値「0〜999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1000/10000=10/100(即ち、10%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から5倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に0個で、値が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されていない。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても0/10000=0/100(即ち、0%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となる(当選しない)ように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で時短図柄となる乱数の値(時短図柄乱数値)の数は200個で、低確率状態の場合の値「200〜399」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における時短図柄確率は、低確率状態において200/10000=2/100(即ち、2%)となり、高確率状態において0/1000=0/100(即ち、0%)となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び時短図柄乱数値以外の残りの8600個で、その値「400〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9000個で、その値「1000〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9600/10000=96/100(即ち、96%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9000/10000=90/100(即ち、90%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、210個で、その値「0〜209」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、210/10000=2.1/100(即ち、2.1%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、1010個で、その値「0〜1009」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1010/10000=10.1/100(即ち、10.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.81倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で時短図柄となる乱数の値(時短図柄乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、200個で、低確率状態の場合の値「210〜409」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における時短図柄確率は、低確率状態において200/10000=2/100(即ち、2%)となり、高確率状態において0/1000=0/100(即ち、0%)となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び時短図柄乱数値以外の残りの9590個で、その値「410〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの8990個で、その値「1010〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9590/10000=95.9/100(即ち、95.9%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、8990/10000=89.9/100(即ち、89.9%)となるように設定されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、時短図柄確率は同等(ともに2%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2%→2.1%、高確率状態:10%→10.1%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、220個で、その値「0〜219」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、220/10000=2.2/100(即ち、2.2%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、1020個で、その値「0〜1019」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1020/10000=10.2/100(即ち、10.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.67倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で時短図柄となる乱数の値(時短図柄乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、200個で、低確率状態の場合の値「220〜419」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における時短図柄確率は、低確率状態において200/10000=2/100(即ち、2%)となり、高確率状態において0/1000=0/100(即ち、0%)となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び時短図柄乱数値以外の残りの9580個で、その値「420〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの8980個で、その値「1020〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9580/10000=95.8/100(即ち、95.8%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、8980/10000=89.8/100(即ち、89.8%)となるように設定されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、時短図柄確率は同等(ともに2%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.1%→2.2%、高確率状態:10.1%→10.2%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、230個で、その値「0〜229」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、230/10000=2.3/100(即ち、2.3%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、1030個で、その値「0〜1029」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1030/10000=10.3/100(即ち、10.3%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.48倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で時短図柄となる乱数の値(時短図柄乱数値)の数は、設定値「1」から「3」の場合と同様、200個で、低確率状態の場合の値「230〜429」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄における時短図柄確率は、低確率状態において200/10000=2/100(即ち、2%)となり、高確率状態において0/1000=0/100(即ち、0%)となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び時短図柄乱数値以外の残りの9570個で、その値「430〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの8970個で、その値「1030〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9570/10000=95.7/100(即ち、95.7%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、8970/10000=89.7/100(即ち、89.7%)となるように設定されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、時短図柄確率は同等(ともに2%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.2%→2.3%、高確率状態:10.2%→10.3%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、240個で、その値「0〜239」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、240/10000=2.4/100(即ち、2.4%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、1040個で、その値「0〜1039」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1040/10000=10.4/100(即ち、10.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約4.33倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で時短図柄となる乱数の値(時短図柄乱数値)の数は、設定値「1」から「4」の場合と同様、200個で、低確率状態の場合の値「240〜439」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄における時短図柄確率は、低確率状態において200/10000=2/100(即ち、2%)となり、高確率状態において0/1000=0/100(即ち、0%)となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び時短図柄乱数値以外の残りの9560個で、その値「440〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの8960個で、その値「1040〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9560/10000=95.6/100(即ち、95.6%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、8960/10000=89.6/100(即ち、89.6%)となるように設定されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、時短図柄確率は同等(ともに2%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.3%→2.4%、高確率状態:10.3%→10.4%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、250個で、その値「0〜249」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、250/10000=2.5/100(即ち、2.5%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、1050個で、その値「0〜1049」が特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、1050/10000=10.5/100(即ち、10.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から4.2倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で時短図柄となる乱数の値(時短図柄乱数値)の数は、設定値「1」から「5」の場合と同様、200個で、低確率状態の場合の値「250〜449」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄における時短図柄確率は、低確率状態において200/10000=2/100(即ち、2%)となり、高確率状態において0/1000=0/100(即ち、0%)となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び時短図柄乱数値以外の残りの9550個で、その値「450〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの8950個で、その値「1050〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9550/10000=95.5/100(即ち、95.5%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、8950/10000=89.5/100(即ち、89.5%)となるように設定されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、時短図柄確率は同等(ともに10%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:2.4%→2.5%、高確率状態:10.4%→10.5%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
ここで、図62及び図63を参照して、第2実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図62は、第2実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、時短図柄確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図63は、第2実施形態の各遊技状態において、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。なお、図63において、非推奨の発射態様で遊技を行った場合における遊技状態の移行も表記しているが、ここでは、説明の便宜上、その説明を省略する。
図62で示すように、「時間短縮状態」への移行契機は、「潜伏確率変動状態」における大当たり種別「時短A」若しくは「時短B」に当選した場合、「確率変動状態」において確変リミット回数到達に基づく大当たり種別「時短A」に当選した場合、又は、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示において時短図柄に当選した場合、となる(図63参照)。
なお、第2実施形態では、時短図柄乱数値の個数を、特別図柄の低確率状態における大当たり乱数値の数と同一又は微増程度に構成しているが、これに代えて、時短図柄乱数値の個数を、特別図柄の低確率状態における乱数値の数より少なく(例えば、10個)構成してもよいし、時短図柄乱数値の個数を、特別図柄の低確率状態における大当たり乱数値の数よりある程度多く(例えば、500個)構成してもよい。また、時短図柄乱数値の個数を、特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値、又は、第2特別図柄における小当たり乱数値、の数より多く(例えば、2000個)構成してもよい。
また、特別図柄の低確率状態から高確率状態に変化させる際、大当たり乱数値の増加分を、時短図柄乱数値から補うように構成してもよい。このように構成することで、設定値が上昇するにつれ、大当たり確率は上昇するものの時短図柄確率が低下するようにすることができるので、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
以上、説明したように、第2実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示で時短図柄に当選した場合には、大当たり種別「時短A」に当選した場合と同等の「時短機能」が付与(即ち、「時短機能」の終了条件が、特別図柄の動的表示の実行回数100回)され、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態の有利度合いが「通常遊技状態」→「潜伏確率変動状態」→「時間短縮状態」→「確率変動状態」と設定され、また、特別図柄の大当たりに基づいては上記有利度合いの順に変遷し易いように構成されている。具体的には、特別図柄の大当たりに基づく状態移行として、「通常遊技状態」では、例外的に(即ち、2%)で「確率変動状態」には移行し得るものの、高確率で(即ち、98%)で「潜伏確率変動状態」に移行する。そして、「潜伏確率変動状態」では、確変リミット回数に到達する前では高確率(即ち、98%)で「潜伏確率変動状態」をループする(繰り返す)するとともに、低確率(即ち、2%)で「時間短縮状態」に移行し、確変リミット回数に到達した場合には、「通常遊技状態」に戻るように構成されている。次いで、「時間短縮状態」では、「時短機能」の終了条件が成立するまでに(即ち、特別図柄の動的表示が100回実行されるまでに)、特別図柄の大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行する。よって、特別図柄の大当たりを経由しては、「通常遊技状態」→「潜伏確率変動状態」→「時間短縮状態」→「確率変動状態」と移行し易いように構成されている一方、「通常遊技状態」で大当たりと異なる時短図柄に当選することで、「潜伏確率変動状態」を経由することなく「時間短縮状態」に移行させることが可能となる。このように構成することで、特別図柄の動的表示において、時短図柄に当選することで、大当たりでは移行し得ないパターンで遊技状態を移行させることができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、第2実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」であって、該「通常遊技状態」で主に実行され得る第1特別図柄のみ時短図柄に当選し得て、該時短図柄への当選に基づく「時間短縮状態」が発生し得るように構成し、その他の遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」)では、時短図柄に当選しないように構成されている。これにより、例えば、特別図柄の高確率状態時に大当たりの当否判定の他に時短図柄の当否判定を行うこと自体が処理負担の増加につながってしまうおそれがある。そこで、時短図柄に割り当てられた乱数値を、特別図柄が低確率状態から高確率状態となる場合に増加される大当たり乱数値の範囲内となる(に包含される)ように構成する。そして、特別図柄の高確率状態では、時短図柄の当否判定より先に大当たりの当否判定を行うことで、該大当たりの当否判定で大当たりとならない場合には、時短図柄の当否判定を行うことなくハズレと判定するように構成する。このように構成することで、第1特別図柄の高確率状態において、時短図柄の当否判定を行う必要がなくなるので、処理負担を軽減することが可能となる。
そのほか、第1実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
次に、図64及び図65を参照して、本発明を適用した第3実施形態のパチンコ機10について説明する。第2実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」における特別図柄の当否抽選において、大当たり、小当たり又はハズレ以外に、当否抽選において選択されることで大当たり遊技を経由せずに「時短機能」を発動する時短図柄を含め、大当たり、小当たり、時短図柄又はハズレの中からいずれかの抽選結果を抽出するように構成している。
これに対し、第3実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」における特別図柄の抽選以外に、「通常遊技状態」における特別図柄の動的表示の実行回数が大当たりに当選することなく予め定められた所定回数(以下、「規定回数」と称する場合がある)実行された場合に、大当たり及び時短図柄を経ることなく「時間短縮状態」を発動するように構成する。
以下、第3実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態及び第2実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第3実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態及び第2実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態及び第2実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図64及び図65を参照して、第3実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図64は、第3実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、時短図柄確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図65は、第3実施形態の各遊技状態において、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。なお、図65において、非推奨の発射態様で遊技を行った場合における遊技状態の移行も表記しているが、ここでは、説明の便宜上、その説明を省略する。
図64で示すように、「時間短縮状態」への移行契機は、「潜伏確率変動状態」における大当たり種別「時短A」若しくは「時短B」に当選した場合、「確率変動状態」において確変リミット回数到達に基づく大当たり種別「時短A」に当選した場合、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示において時短図柄に当選(2%)した場合、又は、「通常遊技状態」において前回の大当たり終了後、特別図柄が低確率状態となってから特別図柄(第1特別図柄)の動的表示が大当たりに当選せずに300回実行された場合、となる(図65参照)。具体的には、パチンコ機10の初期化後、又は、大当たり後に特別図柄が低確率状態に移行してから、特別図柄の動的表示で大当たりに当選せず、該動的表示が300回実行された場合(即ち、特別図柄の低確率状態でハズレ結果(又は小当たり結果)が連続して300回実行された場合)、遊技状態を「通常遊技状態」から「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
このように構成することで、「通常遊技状態」で大当たり、又は、該大当たりと異なる時短図柄に当選しなくても、「時間短縮状態」に移行することができ、大当たり又は時短図柄に当選しなくても「潜伏確率変動状態」を経由することなく「時間短縮状態」に移行させることが可能となる。このように構成することで、特別図柄の動的表示において、大当たり又は時短図柄以外の条件で「時間短縮状態」に移行させることができ、遊技価値が付与されない(され難い)遊技結果が連続した場合における遊技者への救済措置として、大当たりに当選した場合に移行し易い「潜伏確率変動状態」より有利な「時間短縮状態」に移行させることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
そのほか、第1実施形態及び第2実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
次に、図66を参照して、本発明を適用した第4実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、小入賞口73を可変入賞装置65の正面視下側に配置し、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合、右打ち遊技で発射された球が開放された小入賞口73に入賞し得るように構成している。
これに対し、第4実施形態のパチンコ機10では、小入賞口73の配設位置を、左打ち遊技で球を発射しなければ球が到達し得ない位置に配設するとともに、遊技釘等によって小入賞口73の直上等の周囲を覆い、左打ち遊技で発射された球も容易に入賞し得ないように構成する。
以下、第4実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第3実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第4実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第3実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第3実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図66を参照して、第4実施形態における遊技盤13の具体的構成について説明する。図66は、第4実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。第4実施形態の遊技盤13と第1実施形態の遊技盤13との異なる点は、主に、小入賞口73の配設位置が左側第1始動口64aの正面視左側下部に設けられて、該小入賞口73の周囲に球が入賞困難となるように遊技釘が植設されている点、である。
図66で示すように、第4実施形態の遊技盤13には、左側第1始動口64aの正面視左側下部に小入賞口73が配設されている。この小入賞口73の正面視直上領域には、多数の遊技釘が植設されており、左側第1始動口64a側から流下する球の流入を阻止する一方、風車から左側第1始動口64aと途中に植設された遊技釘(所謂、道釘)の間から流下した球が流入し得るように多数の遊技釘が植設されている。よって、左打ち遊技で発射された球は、上記道釘上を流下した場合、多数(例えば、100発中99発)が左側第1始動口64a側へ流下し、一部の球(例えば、100発中1発程度)が小入賞口73側へ流下するように構成されている。その結果、第2特別図柄のみに設定された小当たり遊技に当選した場合、該第2特別図柄の動的表示は右打ち遊技が行われる「潜伏確率変動状態」で実行され得るため、該右打ち遊技中に第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した際、そのタイミングから左打ち遊技を行って小入賞口73への入賞を目指して遊技を行ったとしても、小入賞口73の開放中に球をほとんど入賞させることができないように構成されている。
これにより、「潜伏確率変動状態」において、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合でも、遊技者に小入賞口73の入賞に基づく遊技価値を付与し難くすることができ、「潜伏確率変動状態」中に遊技者に付与し得る遊技価値(賞球)を、「通常遊技状態」中に遊技者に付与し得る遊技価値と同等程度に抑えることができる。よって、「潜伏確率変動状態」をあくまで「時間短縮状態」の準備状態との位置付けを明確にし、「通常遊技状態」→「潜伏確率変動状態」→「時間短縮状態」→「確率変動状態」と移行し得る遊技性を明確にして創出することができるので、新たな遊技性の創出による遊技の興趣向上を図ることができる。
そのほか、第1実施形態乃至第3実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第5実施形態>
次に、図67及び図68を参照して、本発明を適用した第5実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」で奨励される第1特別図柄の動的表示において、確変リミット回数到達前に選定され得る大当たり種別を、すべて特別図柄の高確率状態が発生する大当たり種別(即ち、大当たり種別「潜確A」、「潜確B」又は「確変A」)の中から選定するように構成している。
これに対し、第5実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」で奨励される第1特別図柄の動的表示において、確変リミット回数到達前に選定され得る大当たり種別を、特別図柄の高確率状態を発生しない大当たり種別、即ち、「時間短縮状態」を発生し得る大当たり種別を含めて選定するように構成する。
以下、第5実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第4実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第5実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第4実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第4実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図67及び図68を参照して、第5実施形態の特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図67(a)は、第5実施形態のROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図67(b)は、同じく第5実施形態のROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。また、図68は、第5実施形態における各遊技状態において、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。第5実施形態の大当たり種別テーブル202bと第1実施形態の大当たり種別テーブル202bとの異なる点は、主に、特図1大当たり種別テーブル202b1における確変リミット回数到達前又は到達後において大当たり種別「時短B」が選択され得る点、である。
図67(a)で示す第5実施形態の特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、確変リミット到達前及び確変リミット到達後(即ち、「潜伏確率変動状態」では確変リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜9回目、「確率変動状態」では確変リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜11回目)において、「通常遊技状態」(非奨励の「潜伏確率変動状態」を含む。以下、同様。)で第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜95」が対応付けられ、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「96,97」が対応付けられ、「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「98,99」が対応付けられており、また、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」で第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜97」が対応付けられ、「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「98,99」が対応付けられている。
即ち、確変リミット到達前又は確変リミット到達後の「通常遊技状態」(又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別として「潜確A」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「97」であれば、大当たり種別として「確変A」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「99」であれば、大当たり種別として「時短B」が決定される。
従って、第5実施形態において、確変リミット到達前又は確変リミット到達後の「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「潜確A」の大当たり種別が96%、「確変A」の大当たり種別が2%、「時短B」の大当たり種別が2%、の割合で当選することとなる。また、確変リミット到達時の「時間短縮状態」又は「確率変動状態」で第1特別図柄の動的表示大当たりに当選した場合に、「確変A」の大当たり種別が98%、「時短B」の大当たり種別が2%、の割合で当選することとなる。
よって、第5実施形態において、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示において大当たり種別「確変A」及び「時短B」より「潜確A」が圧倒的に選択され易く構成され、主に「潜伏確率変動状態」に移行し易く構成されているものの、最も有利な遊技状態である「確率変動状態」に移行する大当たり種別「確変A」や、該「確率変動状態」の次に有利な遊技状態である(準備モードである)「時間短縮状態」も僅かに選択され得るように構成され、遊技のバリエーションを豊富にするように構成されている。
また、このように構成することで、例えば、「確率変動状態」において、大当たり種別「時短B」に当選し得ることで、「確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行するために特別図柄の低確率状態に移行するものの、確変リミット回数をリセットした状態で、「時短機能」が200回付与される「時短B」に基づく「時間短縮状態」に移行させることができる(図68参照)。よって、該「時短B」に基づく「時間短縮状態」中に再び大当たり種別「確変A」に当選させることで、確変リミット回数をリセットした状態で「確率変動状態」に移行させることができるので、「連荘」状態により長く滞在させることが可能となり、多量の球を遊技者に払い出すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、例えば、「時間短縮状態」において、大当たり種別「時短B」に当選し得ることで、「時間短縮状態」を初期状態から再び行うことができるので(図68参照)、「時間短縮状態」が終了しそうな状態において該大当たり種別「時短B」に当選させて「時間短縮状態」を最初の状態から改めて行うことができるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、例えば、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短B」に当選し得ることで、「潜伏確率変動状態」より有利な「時間短縮状態」に移行させることができるので(図68参照)、遊技状態の移行パターンのバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
そのほか、第1実施形態乃至第4実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同等の効果を奏することができる。
<第6実施形態>
次に、図69及び図70を参照して、本発明を適用した第6実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において大当たり種別「潜確A」に当選し、該大当たり遊技の終了後に移行する「潜伏確率変動状態」では、「通常遊技状態」等で獲得した(残存している)第1特別図柄の動的表示(変動演出)を早期に終了させ、「潜伏確率変動状態」で奨励される第2特別図柄の動的表示(変動演出)を早期に実行させるように構成している。
これに対し、第6実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」において残存している第1特別図柄の動的表示の実行時間中に、大当たりエンディング演出を延長して実施し、該延長された大当たりエンディングにおいて「潜伏確率変動状態」における「時間短縮状態」への突入可能性を示唆するように構成する。また、「潜伏確率変動状態」において、上記延長された大当たりエンディング演出が実行されている間は、右打ち示唆表示81aを消去し、遊技者に右打ち遊技を待機させるように構成する。さらに、「潜伏確率変動状態」において残存している第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、該大当たり遊技中も先の大当たり遊技の大当たりエンディング演出を延長して行うとともに、確変リミット回数が1減算したことに基づく「潜伏確率変動状態」における「時間短縮状態」への突入割合が減少したことを示唆するように構成する。
以下、第6実施形態のパチンコ機10において、第1実施形態乃至第5実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第6実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第5実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第5実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図69及び図70を参照して、第6実施形態における第3図柄表示装置81において「通常遊技状態」で発生した大当たり遊技から「潜伏確率変動状態」で行われる演出の推移を説明する。図69は、「通常遊技状態」で発生した大当たり遊技から「潜伏確率変動状態」にかけて第3図柄表示装置81で行われる演出の推移を示した図であり、図69(a)は、「通常遊技状態」において大当たり種別「潜確A」の当選して該大当たり遊技が行われている状態を示した図であり、図69(b)は、図69(a)の状態から、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示が行われている状況において大当たりエンディング演出が延長されて実行されている状態を示した図であり、図69(c)は、図69(b)の状態から、保留されている第1特別図柄の動的表示の中で大当たりに当選した保留球数が存在する場合の大当たりエンディング演出が実行されている状態を示した図であり、図69(d)は、図69(b)又は図69(c)の状態から、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の変動演出が行われている状態を示した図である。また、図70は、第6実施形態における第2始動口71への入賞タイミングと、可変入賞装置(大入賞口)65の開放タイミング(大当たり遊技タイミング)と、第1特別図柄の動的表示の実行タイミングと、第2特別図柄の動的表示の実行タイミングと、第3図柄表示装置81において実行される演出内容の推移とを示したタイミングチャートである。第6実施形態と第1実施形態との異なる点は、主に、大当たり遊技終了後の「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示の実行中に大当たりエンディング演出を延長して行う点と、該大当たりエンディング演出中に右打ち示唆表示81aを表示しない点と、該延長された大当たりエンディング演出の終了後に第2特別図柄の動的表示に関する変動演出を開始する点と、残存している第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選している場合に、該大当たり遊技中も先の大当たりエンディング演出を延長して行うとともに、確変リミット回数が減少したことを示す演出を実行する点と、である。
まず、図69(a)では、「通常遊技状態」において大当たり種別「潜確A」に当選した場合に行われる大当たり遊技中の状態を示している。この状態では、第3図柄表示装置81において、副表示領域Ds及びコクピット表示領域Dbが消去され、主表示領域Dmが拡大して演出が行われる。具体的には、主表示領域Dmの左上部分に、大当たり遊技のラウンド数を示す大当たりラウンド数表示81bが表示され、遊技者に大当たりの進行度合いを示唆するように構成されている。また、主表示領域Dmの中央部分に、該大当たり遊技終了後の遊技状態である「潜伏確率変動状態」における遊技性を示す第1情報表示81cが表示される(第1実施形態では、「日本フライ級タイトルマッチ」というメッセージ表示と日本タイトルのチャンピオンベルトを模した通常ベルト図柄)。さらに、主表示領域Dmの右下部分には、この大当たり遊技中に獲得した賞球数の積算値(ここでは、「75発」)が表示され、大当たり中(「連荘中」)に獲得した賞球数を遊技者が確認可能に構成されている。
この図69(a)の示す状態では、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、大当たり遊技中)であるため、右打ち報知ランプ37c(図3参照)が点灯するとともに、副表示領域Dsの右小領域Ds3において右打ち示唆表示81aが表示されている。また、右打ち示唆表示81aの左側には、遊技者に右打ち遊技を行うことを明確に認識させるための文字表示(ここでは、「右打ちして!」)が表示されている。ここで、右打ち遊技を行うことを遊技者に示唆する文字表示は、左打ち遊技を行っていた「通常遊技状態」から右打ち遊技に変化させることを強く促すため、後述する「潜伏確率変動状態」における発射態様を示唆する文字表示(即ち、「右打ち!」)より強く右打ち遊技の示唆を促す内容(即ち、「右打ちして!」)が表示される。なお、図69(a)の状態では、大当たり遊技中であって、特別図柄の動的表示や保留球数は遊技者にとって重要な表示内容ではないため、副表示領域Dsが消去され、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88の表示も消去されている。
次いで、図69(b)の状態では、図69(a)の状態から、大当たり種別「潜確A」の大当たり遊技が終了して、「潜伏確率変動状態」に移行し、第1特別図柄の動的表示が実行されている間に実行される大当たりエンディング演出が実行されている状態を示している。この状態では、主表示領域Dmの左半分の領域に、主人公キャラクタを模した主人公キャラクタ図柄が表示されるとともに、該主人公キャラクタ図柄に対して表示領域中央の境界線を挟んで右半分の領域に、敵キャラクタを模した敵キャラクタ図柄が表示されている。
この状態において、「通常遊技状態」等で取得された第1特別図柄の保留球数に基づいて、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの右上部分に設けられた潜確時特図1変動演出表示81e1において第1特別図柄の変動演出が実行されている状態を示している。また、副表示領域Dsは消去されているものの、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88が表示され、第1特別図柄の保留球数および変動有無、並びに、第2特別図柄の保留球数および変動有無が視認可能に表示されている。ここでは、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「3」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が3個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。なお、図69(b)の状態では、第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存している状態であり、この状態で第2始動口71に球を入賞させたとしても、特図1優先変動で構成されるパチンコ機10では第2特別図柄の動的表示は直ちに実行され得ないので、右打ち報知ランプ37cは点灯し続けているものの、該右打ち報知ランプ37cより遊技者に認識し易い右打ち示唆表示81aは消去されている。
よって、図69(b)の状態において、第3図柄表示装置81の演出状態を確認した遊技者は、右打ち遊技が示唆されておらず、大当たりエンディング演出が継続して実行されているかのように認識することで、右打ち遊技を行わず、該大当たりエンディング演出が終了するのを待機しながら、遊技状態が移行したことが明示されるまで、球の発射を行わず演出の推移を見守るようにさせることが可能となる。このように構成することで、「潜伏確率変動状態」において推奨されていない第1特別図柄の動的表示がすべてハズレの場合は、該第1特別図柄の動的表示を早期に実行しきることができるとともに、推奨される第2特別図柄の動的表示が実行され得る状況を早期に創り出すことができる(図70参照)。これにより、遊技仕様として奨励されていない特別図柄が実行された場合でも遊技者に違和感を感じさせないとともに、遊技仕様として奨励される特別図柄が実行可能な状態を早期に創り出し、遊技仕様通りの遊技性を実現することができる。
次いで、図69(c)の状態では、図69(b)の状態から、大当たりエンディング演出が継続しているとともに、保留されている第1特別図柄の動的表示(即ち、大当たり終了時において保留されている4つ目の第1特別図柄の保留球)において大当たりが発生することにより、大当たりエンディング演出における敵キャラクタ図柄の周囲のエフェクト図柄が変化している状態を示している。この状態では、図69(b)と同様、主表示領域Dmの左半分の領域に、主人公キャラクタを模した主人公キャラクタ図柄が表示される一方、該主人公キャラクタ図柄に対して表示領域中央の境界線を挟んで右半分の領域に、敵キャラクタを模した敵キャラクタ図柄が表示されており、さらに、該敵キャラクタ図柄の周囲のエフェクト図柄が図69(b)の状態より強度を増して表示されている。
この状態において、「通常遊技状態」等で取得された第1特別図柄の保留球数に基づいて、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの右上部分に設けられた潜確時特図1変動演出表示81e1において第1特別図柄の変動演出が実行されている状態を示している。また、図69(b)と同様、副表示領域Dsは消去されているものの、特図1用第4図柄表示領域87及び特図2用第4図柄表示領域88が表示され、第1特別図柄の保留球数および変動有無、並びに、第2特別図柄の保留球数および変動有無が視認可能に表示されている。ここでは、特図1用第4図柄表示領域87では、特図1用保留数表示87aに「2」が表示されるとともに、特図1用変動領域87bの表示色が変化しながら変動しており、第1特別図柄の動的表示が実行中であるとともに、第1特別図柄の動的表示の保留球数が3個である状態を示している。さらに、特図2用第4図柄表示領域88では、特図2用保留数表示88aに「0」が表示されるとともに、特図2用変動領域88bの表示色が変化せずに白色で表示されており、第2特別図柄の動的表示が実行されていないとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が0個である状態を示している。なお、図69(c)の状態では、図69(b)と同様、第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存している状態であり、この状態で第2始動口71に球を入賞させたとしても、特図1優先変動で構成されるパチンコ機10では第2特別図柄の動的表示は直ちに実行され得ないので、右打ち報知ランプ37cは点灯し続けているものの、該右打ち報知ランプ37cより遊技者に認識し易い右打ち示唆表示81aは消去されている。
第6実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」における非推奨の第1特別図柄の動的表示において、当否を問わず最短の変動時間(即ち、「0.5秒」)となるように構成され、さらに、大当たりに当選した場合も、最短の開放時間(即ち、開放時間「1.8秒」+IT時間「0.1秒」(OP時間及びED時間無し)=「1.9秒」)で終了するように構成され、該大当たり遊技中も、先の大当たり遊技の大当たりエンディング演出が継続するように構成されている。また、上記大当たりエンディング演出中には、敵キャラクタ図柄のエフェクト図柄を主人公キャラクタ図柄のエフェクト図柄よりも強度が強くなるように表現し、遊技者に何らかの不利益が生じるのではないかと思わせるような演出が実行される。これは、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりに抽選したことで、特別図柄の高確率状態中における特別図柄の高確率状態を発生させ得る大当たり(即ち、大当たり種別「潜確B」)であるため、確変リミット回数が1減少(消化)されることを示唆している。「潜伏確率変動状態」の確変リミット回数は10回を限度に構成され、第6実施形態のパチンコ機10では、該10回の特別図柄の高確率状態を発生させ得る大当たりに当選する前に、大当たり種別「時短A」に当選するか否かという遊技性であることで、上記大当たりエンディング演出における敵キャラクタ図柄のエフェクト図柄によって、特別図柄の高確率状態中に遊技価値が付与され難い大当たり種別に当選し、さらに、確変リミット回数が減少するという不利益を示唆している。なお、確変リミット回数が減少したこと(第1特別図柄で大当たりが発生すること)を示唆する表示態様として、敵キャラクタ図柄のエフェクト図柄が変更される場合のほか、敵キャラクタ図柄を変更してもよいし、敵キャラクタ図柄自体を変化させてもよいし、主人公キャラクタ図柄を変更してもよいし、主人公キャラクタ図柄自体を変化させてもよいし、主人公キャラクタ図柄のエフェクト図柄を変化させてもよいし、他のキャラクタ図柄を現出させてもよいし、保留図柄を変化させてもよいし、主表示領域Dmの背景色を変化させてもよいし、可動役物等を駆動してもよいし、表示ランプの発光色を変更してもよいし、効果音を変化させてもよいし、メッセージ表示を表示するように構成してもよい。
よって、図69(c)の状態において、第3図柄表示装置81の演出状態を確認した遊技者は、右打ち遊技が示唆されておらず、大当たりエンディング演出が継続して実行されているかのように認識することで、右打ち遊技を行わず、該大当たりエンディング演出が終了するのを待機しながら、遊技状態が移行したことが明示されるまで、球の発射を行わず演出の推移を見守るようにさせることが可能となる。このように構成することで、「潜伏確率変動状態」において推奨されていない第1特別図柄の動的表示でたとえ大当たりが発生する場合でも、該第1特別図柄の動的表示及び大当たり遊技を早期に実行しきることができるとともに、推奨される第2特別図柄の動的表示が実行され得る状況を早期に創り出すことができる(図70参照)。これにより、遊技仕様として奨励されていない特別図柄が実行された場合でも遊技者に違和感を感じさせないとともに、遊技仕様として奨励される特別図柄が実行可能な状態を早期に創り出し、遊技仕様通りの遊技性を実現することができる。
そのほか、第1実施形態乃至第5実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態について、添付図面を参照して説明する。
以下、第7実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第6実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第7実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第6実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第6実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図71〜図132を参照し、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の第7実施形態について説明する。図71は、第7実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図72はパチンコ機10の背面図であり、図73はパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。
パチンコ機10は、図71に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図71参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口(入球口)63,64,65,71,73等を有する遊技盤13(図73参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図75参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。なお、遊技盤13の詳細については、図73において後述する。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図71参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図71参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図75参照)へと案内される。また、上皿17の上面の正面視左側には、枠ボタン22が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図73参照)で表示される演出のステージを変更する場合に、遊技者により押下操作されるボタンである。また、枠ボタン22は、第3図柄の変動表示(以下、第3図柄の変動表示を「変動演出」と称する場合がある)において実行される予告表示での演出内容を遊技者に選択させるための操作ボタンとしても使用される。さらに、第3図柄表示装置81において実行される押下示唆演出(例えば、「※※演出」)での演出の進行を開始させるための操作ボタンとしても使用される。
また、変動演出とは、後述する第3図柄表示装置81(図73参照)にて表示される演出であり、後述の通り、遊技盤13の前面領域に発射された球が特定の入賞口(例えば、後述の第1始動口64又は第2始動口10071(図73参照))へ入賞したことを契機として実行され、図柄(後述の第3図柄)が所定時間変動された後、停止表示された図柄の組み合わせによって、当該入賞に対して行われる抽選の結果(大当たりか小当たりかハズレのいずれか)を遊技者に提示する演出である。
さらに、ステージとは、後述する第3図柄表示装置81(図73参照)に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」の3つのステージが設けられている。上述の変動演出や、変動演出中に実行される「リーチ表示」などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。
また、「リーチ表示」とは、後述する第3図柄表示装置81(図73参照)において実行される第1特別図柄に対応する変動演出において、大当たりが発生することを示す「大当たり表示」の一歩手前の表示、又は、第3図柄表示装置81において実行される第2特別図柄に対応する変動出において、大当たり又は小当たりが発生することを示す「大当たり・小当たり表示」の一歩手前の表示のことをいう。具体的には、後述する左図柄列Z1及び右図柄列Z3(図74参照)の第3図柄が同一図柄で停止し、中図柄列Z2(図74参照)が未だ停止せず変動を継続している状態や、後述する「※※演出」において成功態様又は失敗態様が現出する前の状態のことをいう。
本実施形態のパチンコ機10では、「リーチ表示」として、大別して、「ノーマルリーチ」の演出を構成する一単位の要素(以下、演出を構成する一単位の要素を「変動要素」という)と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、該「ノーマルリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スーパーリーチ」の変動要素と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、「スーパーリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スペシャルリーチ」の変動要素と、所定の固定的な演出が設定されている「特殊変動」の変動要素と、が用意されている。
ステージの変更は、変動演出が行われていない期間(即ち、デモ表示中)や、変動演出において第3図柄が遊技者に視認不能に高速に変動される「高速変動」の変動要素中に、遊技者によって枠ボタン22が押下操作された場合に行われる。そして、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「空ステージ」→「島ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
また、後述する第3図柄表示装置81(図73参照)にて行われる変動演出において「ノーマルリーチ」の変動要素が開始された場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素から「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するときは、「ノーマルリーチ」の変動要素中に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素の選択画面が第3図柄表示装置81に表示されるように構成してもよい。
具体的には、選択画面では、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素として選択可能な複数の候補が表示され、その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に押下操作された場合に、選択された候補が変更されるように構成する。そして、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素へ発展するときに選択されていた演出候補に基づいて、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定され、その決定に従って「スーパーリーチ」の変動要素は「スペシャルリーチ」の変動要素が第3図柄表示装置81にて実行される。
なお、第7実施形態では、枠ボタン22を押下操作されるボタンとして構成したが、枠ボタン22に代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて、演出ステージが選択変更されたり、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定されたり、演出の進行を開始してもよい。
また、枠ボタン22を上皿17の側面視正面側に配置するように構成しているが、枠ボタン22の配置位置は、遊技者が押下操作可能な位置であれば如何様な配置位置でも良く、例えば、上皿17の上面側に配置してもよいし、後述する下皿50の近傍(上面又は側面)に配置してもよい。
さらに、第7実施形態では、遊技者による押下することのみの機能を有するように構成していたが、枠ボタン22を前面枠14の筐体から突出可能に構成して、枠ボタン22を押下させるタイミングで突出させる機能を設けてもよい。さらに、枠ボタン22を押下させるタイミングにおいて、枠ボタン22全体を点灯させてもよいし、該点灯色を大当たり期待度等によって変化させる予告機能を付加してもよい。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定の「リーチ表示」時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、発光ダイオード(ライト・エミッティング・ダイオード(Light Emitting Diode)。以下、「LED」と略す。)等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。
パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時や「リーチ表示」時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前の「リーチ表示」中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図73参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene。以下、「ABS」と略す。)樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット。図示せず。)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112a(図75参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
次に、図72に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(Micro−Processing Unit。以下、「MPU」と略す)、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図75参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ503が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図75参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ503は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図73を参照して遊技盤13の具体的構成について説明する。まず、図73に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、球が入賞することで所定の賞球を得ることができる一般入賞口63、第3図柄の大当たりが発生した場合に開放される可変入賞装置10065、第3図柄(所謂、特別図柄)の1つである第1特別図柄の抽選契機となる第1始動口64、第3図柄の1つである第2特別図柄の抽選契機となる第2始動口10071、第2図柄(所謂、普通図柄)の抽選契機となるスルーゲート67、開放状態となることで第2始動口10071へ球が入球可能となる普通電役10072、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示において小当たりが発生した場合に開放される小入賞口ユニット10073、第3図柄表示装置81及び第2図柄表示装置83等を有した可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。
一般入賞口63、第1始動口64、可変入賞装置10065、スルーゲート67、第2始動口10071、普通電役10072、小入賞口ユニット10073、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図71参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図73を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図71参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図75参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図73の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球を再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図73の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される(以下、返しゴム69に当たる勢い等で球を発射して、該球を可変表示装置ユニット80の正面視右側を通過させる行為を「右打ち遊技」と称する一方、発射した球が可変表示装置ユニット80の正面視左側を通過させる行為を「左打ち遊技」と称する)。
第7実施形態では、左打ち遊技において、遊技領域の左側領域又は中央領域に配設された第1始動口64及び一般入賞口63へ球が入球し得る一方、遊技領域の右側領域に配設された可変入賞装置10065、スルーゲート67、第2始動口10071及び小入賞口ユニット10073に球が入球し難いように構成されている。また、右打ち遊技において、遊技領域の右側領域に配設された可変入賞装置10065、スルーゲート67、第2始動口10071及び小入賞口ユニット10073へ球が入球し得る一方、遊技領域の左側領域又は中央領域に配設された第1始動口64及び一般入賞口63に球が入球し難いように構成されている。
また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図73の右側上部)には、発光手段である複数のLEDで構成された状態LED群37aと特別LED群37bと右打ち報知ランプ37cとが設けられた特別図柄表示装置37が配設されている。特別図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図75参照)で行われる各制御に応じた第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示(以下、両特別図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされると共に、パチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
状態LED群37aは、後述する第1始動口64又は第2始動口10071に入賞(入球)した球のうち、変動表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。また、大当たりのラウンド(以下、ラウンドを、単に「R」と称する場合がある)数やエラー表示も、該状態に対応する状態LED群37aの点灯状態により示される。なお、状態LED群37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、大当たりにおける「ラウンド」とは、大当たりの賞球個数を区切るために後述する可変入賞装置10065を開閉する大入賞口開閉板10065aが、開放されてから閉鎖されるまでのことをいい、第7実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉板10065aが開放開始されてから「30秒」経過するか、若しくは、大入賞口開閉板10065aの開放中に球が10個入賞することで、1回の「ラウンド」が実行されるように構成されている。
特別LED群37bは、6個のLEDで構成された上方LED群37b1と、同じく6個のLEDで構成された下方LED群37b2との計12個のLEDで構成されている。上方LED群37b1は、第1始動口64への球の入球に基づいて実行される第1抽選遊技の判定結果を示す第1特別図柄が動的表示される。また、下方LED群37b2は、第2始動口10071への球の入球に基づいて実行される第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄が動的表示される。
具体的には、上方LED群37b1には、遊技盤13の盤面中央に設けられた第1始動口64への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第7実施形態では、上方LED群37b1の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第7実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
また、下方LED群37b2には、遊技盤13の右側側方に設けられた第2始動口10071への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第7実施形態では、下方LED群37b2の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第7実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
いずれのLED群37b1,37b2においても、判定結果がハズレである場合には、最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示され、判定結果が小当たりである場合には、該小当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。各LED群の停止パターンの詳細については、後述する。
本パチンコ機10では、第1始動口64又は第2始動口10071への入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、各当否判定において大当たりと判定された場合は、入賞した入賞口64,71に応じてその大当たり種別の判定も行い、大当たり種別に応じて可変入賞装置10065を開閉駆動する。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示における当否判定において小当たりと判定された場合は、小入賞口ユニット10073及び後述する特定領域ソレノイド10073eを開閉駆動する。そして、小入賞口ユニット10073内に設けられた特定領域ソレノイド10073eの開放に伴って後述する特定領域スイッチ10073fによって球が検知された場合には、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示における各小当たり種別に応じて可変入賞装置10065を開閉駆動する。
第7実施形態において判定される大当たり種別としては、第1始動口64への入賞に基づいて、可変入賞装置10065が3回開放する「3ラウンド時短第1大当たり(以下、「時短A」と称する場合がある)」、同じく可変入賞装置10065が3回開放する「3ラウンド第2時短大当たり(以下、「時短B」と称する場合がある)」、及び、同じく可変入賞装置10065が3回開放する「3ラウンド時短第3大当たり(以下、「時短C」と称する場合がある)」が用意されている(図78(a)参照)。また、第2始動口10071への入賞に基づいて、可変入賞装置10065が3回開放する「3ラウンド時短第4大当たり(以下、「時短D」と称する場合がある)」、可変入賞装置10065が9回開放する「9ラウンド時短第5大当たり(以下、「時短E」と称する場合がある)」、可変入賞装置10065が3回開放する「3ラウンド時短第6大当たり(以下、「時短F」と称する場合がある)」及び、可変入賞装置10065が9回開放する「9ラウンド時短第7大当たり(以下、「時短G」と称する場合がある)」が用意されている(図78(b)参照)。
また、第7実施形態において判定される小当たり種別としては、第1始動口64への入賞に基づいて、小入賞口ユニット10073が1回開放する「1ラウンド時短無し小当たり(以下、「小当たりA」と称する場合がある)」、小入賞口ユニット10073が1回、かつ、可変入賞装置10065が3回開放する「4ラウンド第1時短大当たり(以下、「時短H」と称する場合がある)」、同じく小入賞口ユニット10073が1回、かつ、可変入賞装置10065が3回開放する「4ラウンド第2時短大当たり(以下、「時短I」と称する場合がある)」が用意されている(図79(a)参照)。また、第2始動口10071への入賞に基づいて、小入賞口ユニット10073が1回開放する「1ラウンド時短無し小当たり(以下、「小当たりB」と称する場合がある)」、小入賞口ユニット10073が1回、かつ、可変入賞装置10065が3回開放する「4ラウンド第3時短大当たり(以下、「時短J」と称する場合がある)」、小入賞口ユニット10073が1回、かつ、可変入賞装置10065が9回開放する「10ラウンド第1時短大当たり(以下、「時短K」と称する場合がある)」、小入賞口ユニット10073が1回、かつ、可変入賞装置10065が3回開放する「4ラウンド第3時短大当たり(以下、「時短L」と称する場合がある)」、小入賞口ユニット10073が1回、かつ、可変入賞装置10065が9回開放する「10ラウンド第2時短大当たり(以下、「時短M」と称する場合がある)」が用意されている(図79(b)参照)。
ここで、「通常遊技状態」とは、「時間短縮状態」、大当たり状態および小当たり状態でない遊技状態の時をいい、各特別図柄の大当たり確率(第7実施形態では、50/10000〜60/10000)及び小当たり確率(第7実施形態では、第1特別図柄が2/10000、第2特別図柄が2715/10000)が一定確率であって、かつ、普通図柄の当たり確率が通常の状態(即ち、低確率状態。第7実施形態では、1/100)、かつ、普通電役10072の開放が短時間である状態をいう。即ち、「通常遊技状態」は、「時間短縮状態」と大当たり確率及び小当たり確率が同等である一方、「時間短縮状態」の時より普通図柄の当たり確率が低い状態であって普通電役10072の開放時間も短時間である。
詳細は後述するが、「通常遊技状態」の場合、所謂右打ち遊技をした場合に第2始動口10071へ球が入賞し易い遊技状態(以下、第2始動口10071へ球が入賞し易い状態のことを、「入賞補助状態」と称する場合がある)ではなく、遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。なお、「通常遊技状態」において、右打ち遊技により球の発射が検知された場合(例えば、スルーゲート67への球の通過検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報音(例えば、「左打ち遊技に戻して下さい」のメッセージ音声等)を音声出力したり、第3図柄表示装置81において所定の警告表示(例えば、「左打ち遊技に戻して下さい」のテロップ等)を表示するように構成されている。このように構成することで、「通常遊技状態」において非奨励の右打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」として、右打ち遊技が禁止されて左打ち遊技が奨励され、第1特別図柄の動的表示が主に実行され得る「通常遊技状態A」と、右打ち遊技が禁止されておらず、「時間短縮状態」終了後の第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存している「通常遊技状態B」と、が発生可能に構成されている(図86参照)。
「通常遊技状態A」は、RAMクリアによる初期化後、「時間短縮状態」の終了時点において第2特別図柄の保留球数が残存していない場合、又は、「通常遊技状態B」の終了後に移行される遊技状態であり、上述したように、右打ち遊技が禁止され、左打ち遊技によって第1始動口64へ球を入賞させる遊技を行うことが可能に構成されている(図86参照)。
「通常遊技状態B」(以下、「通常遊技状態A」と「通常遊技状態B」とを総称して、「通常遊技状態」と称する場合がある)は、「時間短縮状態」の終了条件が成立した後であって、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存している遊技状態であり、「時間短縮状態」において保留された第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行され(所謂、特図2優先変動)、該第2特別図柄の動的表示の抽選結果がすべての保留球数で現出されるまで継続される。また、この「通常遊技状態B」は、上述したように、右打ち遊技が禁止されておらず、右打ち遊技によってスルーゲート67によって球が検知された場合であっても、上記警報音および警報表示が実行されないように構成されている。そして、この「通常遊技状態B」において、第2特別図柄の動的表示で大当たり又は小当たりに当選しなかった場合、「通常遊技状態A」に移行するように構成されている。
次いで、「時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同様に一定確率であるが、普通図柄の当たり確率がアップ(第7実施形態では、99/100)するとともに普通図柄の変動表示(以下、普通図柄の変動表示を「可変表示」という)時間が短縮(第7実施形態では、「4秒」→「0.1秒」)された所謂「時短機能」が付与され、さらに、普通図柄の当選に基づく普通電役10072の開放状態が長く(第7実施形態では、「0.1秒」×1回→「3秒」×「3回」)なる状態をいう。この「時間短縮状態」は、第2始動口10071の正面視右側に設けられた普通電役10072が開放状態となり易くなり、その結果、入賞補助機能が作動して第2始動口10071へ球が入球し易い状態となる。なお、この「時間短縮状態」において右打ち遊技での球の発射が検知された場合であっても、「通常遊技状態」のような警告音および警告表示は出力されないように構成されている。
即ち、「時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役10072の開放状態が長くなる状態である。よって、「時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を第2始動口10071へ入賞させ易いため、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行させることが可能となり、該第2始動口10071への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態」は、該「時間短縮状態」の終了条件(図85の時短終了条件テーブル10202nで後述する)が異なる複数の状態(第7実施形態では、「時間短縮状態A」及び「時間短縮状態B」)が発生可能に構成されている。そして、いずれかの時短終了条件が成立するまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる。なお、上記時短終了条件が成立した場合は、「時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
「時間短縮状態A」は、「時短機能」が付与される大当たり種別又は小当たり種別に当選した場合の大当たり終了後に発生する遊技状態であり、主に、第2特別図柄の動的表示が1回実行されるまでの間、「時短機能」が付与された状態となる。そして、第2特別図柄の動的表示が1回実行されたことを条件に「通常遊技状態B」へと移行する。その他、「時間短縮状態A」は、第1特別図柄の動的表示が7回実行された場合、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計7回実行された場合、第1特別図柄の動的表示で小当たりに5回当選した場合、又は、第2特別図柄の動的表示で小当たりに1回当選した場合に、「時間短縮状態A」の終了条件が成立したと判断されて、「通常遊技状態」へと移行する。
「時間短縮状態B」(以下、「時間短縮状態A」と「時間短縮状態B」を総称して、「時間短縮状態」と称する場合がある)は、「時短機能」が付与されている状態で大当たり又は小当たりに当選した場合の大当たり終了後に発生する遊技状態であり、主に、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるまでの間、「時短機能」が付与された状態となる。そして、第2特別図柄の動的表示が100回実行されたことを条件に「通常遊技状態B」へと移行する。その他、「時間短縮状態B」は、第1特別図柄の動的表示が100回実行された場合、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計100回実行された場合、第1特別図柄の動的表示で小当たりに5回当選した場合、又は、第2特別図柄の動的表示で小当たりに1回当選した場合に、「時間短縮状態B」の終了条件が成立したと判断されて、「通常遊技状態」へと移行する。
第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において大当たりに当選したことに基づいて該大当たり後に「時間短縮状態」へ移行した場合、再び「通常遊技状態」(大当たり状態を除く)に移行することなく連続的に「時間短縮状態」が付与されることを防止するべく、「時間短縮状態」が連続して付与され得る回数を所定回数(第7実施形態では、3回)に制限する機能(以下、「時間短縮状態」が連続的に付与されることを防止する機能を、「時短リミット機能」と称する場合がある)が設けられている。
ここで、時短リミット機能の詳細について説明する。第7実施形態のパチンコ機10では、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降において、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たり種別の連続当選回数が所定回数(第7実施形態では、3回。以下、該回数を「時短リミット回数」と称する場合がある。)に到達する毎に、該所定回数到達時における大当たり終了後の遊技状態を、必ず「時短機能」が付与されない遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)へ移行して、普通図柄の高確率状態への移行を禁止するように構成されている。
即ち、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降、「時短機能」が付与される大当たり(以下、RAMクリアによる初期化以降、若しくは、時短リミット機能が作動して普通図柄の当たり確率が低確率状態(大当たり状態中を除く)となった後に発生する大当たりのことを、「初回大当たり」と称する場合がある)に当選した後、一度も「通常遊技状態」に移行せず(所謂、「連荘状態」。以下、特別図柄の連続当選のことを、「連荘」と称する場合がある。)、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たり種別への連続当選が3回に到達するごと(以下、特別図柄の大当たりに付随して「時短機能」が時短リミット回数に到達することを、「時短リミット到達時」と称する場合がある)には、該3連荘目の特別図柄の当選時には、必ず「時短機能」が付与されない大当たり種別、即ち、「通常遊技状態」が発生する大当たり種別のみが選定されるように構成されている。
一方、「時短機能」が付与される大当たり種別の連続当選回数が時短リミット回数に到達していない場合、即ち、「時短機能」が付与される大当たり回数が1回又は2回まで(以下、「時短機能」が付与される大当たり回数が1回又は2回までを、「時短リミット到達前」と称する場合がある)は、特別図柄の大当たりに当選した際に、大当たり終了後に「時短機能」が付与され得るように構成されている。
第7実施形態のパチンコ機10では、上記「時短短縮状態B」に移行した場合、主に第2特別図柄の動的表示が100回実行されるまでの間、「時短機能」が付与され、さらに、「時短機能」が有効な状態で大当たり又は小当たりに当選した場合、再び「時間短縮状態B」へと移行するように構成されているため、時短リミット機能を有さない場合には、「時間短縮状態B」が連続的に発生してしまうおそれがある。
そこで、第7実施形態のパチンコ機10において時短リミット機能を搭載し、「時短機能」が付与される大当たりが所定回数発生する毎に、必ず普通図柄の低確率状態にすることができ、普通図柄の高確率状態が継続し続けて過度な遊技者への入賞補助状態が発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数、戻り球数)からアウト球数で割った数。所謂、機械割。以下、「出玉率」と称する場合がある。)からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等とするために、「時短機能」の連続発生回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、特別図柄の高確率状態の継続率を高継続にして補うことが可能となり、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多様な遊技性を実現することができる。
なお、上述したように、「連荘」とは、遊技者にとって明確に有利な状態から、再び有利な状態が発生することであり、第7実施形態では、右打ち遊技が許容される「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」又は「通常遊技状態B」において、再度、大当たりに当選した場合、又は、小当たりに当選したことを起因として特定領域スイッチ10073fを球が通過した場合、をいう。従って、右打ち遊技が継続的に行われ得る状態中において大当たり又は小当たりに当選した場合は、「連荘」に該当し、「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」又は「通常遊技状態B」が終了した後の「通常遊技状態A」に移行した後、即ち、左打ち遊技時においていずれかの大当たりに当選した場合は、所謂「連荘」には該当しない。
また、時短リミット回数は、「3回」以外にも遊技仕様(例えば、大当たり確率、大当たり種別の選択割合、小当たり確率、小当たり種別の選択割合、可変入賞装置10065の開放回数、「確率変動状態」の継続率、時短回数等)に応じて任意に設定可能である。例えば、遊技仕様に応じて時短リミット回数を「10回」に設定してもよいし、遊技仕様に応じて時短リミット回数を「1回」に設定してもよい。
次に、大当たり種別について説明する。第7実施形態のパチンコ機10において選択され得る「時短A」の大当たり種別とは、時短リミット到達前に選択され得る最大ラウンド数が3ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から3ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。また、「時短A」では、小入賞口ユニット10073が開放されず、後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)も駆動されずに特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検出不能な大当たりである。よって、該「時短A」の大当たり終了後には、「時短機能」が付与されないように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合に、第1特別図柄の動的表示においてこの「時短A」の大当たりが選択され得て、該「時短A」の大当たり終了後に「通常遊技状態A」へと移行するように構成されている。なお、第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第2特別図柄の動的表示では「時短A」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。
次いで、「時短B」の大当たり種別とは、「時短A」と同様、時短リミット到達前に選択され得る最大ラウンド数が3ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から3ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。また、「時短B」では、小入賞口ユニット10073が開放されず、後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)も駆動されずに特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検出不能な大当たりである。一方、該「時短B」の大当たり終了後には、「時短A」と異なり、「時短機能」が付与されるように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合に、第1特別図柄の動的表示においてこの「時短B」の大当たりが選択され得て、該「時短B」の大当たり終了後に「時間短縮状態A」へと移行するように構成されている。なお、第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第2特別図柄の動的表示では「時短B」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。
次いで、「時短C」の大当たり種別とは、時短リミット到達時に「時短A」又は「時短B」の代わりに選択され得る最大ラウンド数が3ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から3ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。また、「時短C」では、小入賞口ユニット10073が開放されず、後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)も駆動されずに特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検出不能な大当たりである。そして、該「時短C」の大当たり終了後には、時短リミット機能が発動するため、「時短機能」が付与されないように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達した場合に、第1特別図柄の動的表示においてこの「時短C」の大当たりがもれなく選択され得て、該「時短C」の大当たり終了後に「通常遊技状態A」へと移行するように構成されている。なお、第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第2特別図柄の動的表示では「時短C」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。また、時短リミット機能が発動する前の状態では、少なくとも「時間短縮状態」であることから右打ち遊技が推奨されており、第1特別図柄の動的表示で大当たりした場合に選択され得る「時短C」の大当たり種別は実質的に現出され難いように構成されている。
次いで、「時短D」の大当たり種別とは、「時短A」等と同様、時短リミット到達前に選択され得る最大ラウンド数が3ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から3ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。また、「時短D」では、小入賞口ユニット10073が開放されず、後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)も駆動されずに特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検出不能な大当たりである。一方、該「時短D」の大当たり終了後には、「時短A」と異なり、「時短機能」が付与されるように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合に、第2特別図柄の動的表示においてこの「時短D」の大当たりが選択され得て、該「時短D」の大当たり終了後に「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」へと移行するように構成されている。なお、第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第1特別図柄の動的表示では「時短D」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。
次いで、「時短E」の大当たり種別とは、時短リミット到達前に選択され得る最大ラウンド数が9ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から9ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。また、「時短E」では、小入賞口ユニット10073が開放されず、後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)も駆動されずに特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検出不能な大当たりである。一方、該「時短E」の大当たり終了後には、「時短A」等と異なり、「時短機能」が付与されるように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合に、第2特別図柄の動的表示においてこの「時短E」の大当たりが選択され得て、該「時短E」の大当たり終了後に「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」へと移行するように構成されている。なお、第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第1特別図柄の動的表示では「時短E」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。
次いで、「時短F」の大当たり種別とは、時短リミット到達時に「時短D」の代わりに選択され得る最大ラウンド数が3ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から3ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。また、「時短F」では、小入賞口ユニット10073が開放されず、後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)も駆動されずに特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検出不能な大当たりである。そして、該「時短F」の大当たり終了後には、時短リミット機能が発動するため、「時短機能」が付与されないように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達した場合に、第2特別図柄の動的表示においてこの「時短F」の大当たりが「時短D」の代わりに選択され得て、該「時短F」の大当たり終了後に、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在する場合は「通常遊技状態B」へ、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在しない場合は「通常遊技状態A」へ、と移行するように構成されている。なお、第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第1特別図柄の動的表示では「時短F」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。
次いで、「時短G」の大当たり種別とは、時短リミット到達時に「時短E」の代わりに選択され得る最大ラウンド数が9ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から9ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。また、「時短G」では、小入賞口ユニット10073が開放されず、後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)も駆動されずに特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検出不能な大当たりである。そして、該「時短G」の大当たり終了後には、時短リミット機能が発動するため、「時短機能」が付与されないように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達した場合に、第2特別図柄の動的表示においてこの「時短G」の大当たりが「時短E」の代わりに選択され得て、該「時短G」の大当たり終了後に、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在する場合は「通常遊技状態B」へ、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在しない場合は「通常遊技状態A」へ、と移行するように構成されている。なお、第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第1特別図柄の動的表示では「時短G」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。
次に、小当たり種別について説明する。第7実施形態のパチンコ機10において選択され得る「時短H」の小当たり種別とは、時短リミット到達前に選択され得る最大合計ラウンド数が4ラウンドの小当たり及び大当たりであって、1ラウンド目の小当たり遊技中に小入賞口ユニット10073が開放され、また、該1ラウンド目の小入賞口ユニット10073が開放されることに伴って後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)が駆動されて特定領域が開放される。そして、該特定領域に設けられた特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検知された場合に、大当たり遊技として2ラウンド目から4ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。この「時短H」の小当たり及び大当たり終了後には、「時短機能」が付与されるように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合に、第1特別図柄の動的表示においてこの「時短H」の小当たり及び大当たりが選択され得て、該「時短H」の大当たり終了後に「時間短縮状態」へと移行するように構成されている。なお、第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第2特別図柄の動的表示では「時短H」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。
一方、この「時短H」の小当たりに当選した場合であっても、1ラウンド目の小当たり遊技中に特定領域スイッチ10073fによって球が検知されなかった場合、2ラウンド目から4ラウンド目の可変入賞装置10065が開放されず、大当たり遊技が付与されないように構成されている(以下、この現象を、「小当たりA」と称する場合がある)。そして、「小当たりA」の終了後には、大当たり遊技が実行されていないことから、「時短機能」が付与されず、「通常遊技状態」へと移行するように構成されている。
次いで、「時短I」の小当たり種別とは、時短リミット到達時に「時短H」の代わりに選択され得る最大合計ラウンド数が4ラウンドの小当たり及び大当たりであって、1ラウンド目の小当たり遊技中に小入賞口ユニット10073が開放され、また、該1ラウンド目の小入賞口ユニット10073が開放されることに伴って後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)が駆動されて特定領域が開放される。そして、該特定領域に設けられた特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検知された場合に、大当たり遊技として2ラウンド目から4ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。この「時短I」の小当たり及び大当たり終了後には、時短リミット機能が発動するため、「時短機能」が付与されないように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達した場合に、第1特別図柄の動的表示においてこの「時短I」の小当たり及び大当たりが「時短H」の代わりに選択され得て、該「時短I」の大当たり終了後に、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在する場合は「通常遊技状態B」へ、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在しない場合は「通常遊技状態A」へ、と移行するように構成されている。
次いで、「時短J」の小当たり種別とは、時短リミット到達前に選択され得る最大合計ラウンド数が4ラウンドの小当たり及び大当たりであって、1ラウンド目の小当たり遊技中に小入賞口ユニット10073が開放され、また、該1ラウンド目の小入賞口ユニット10073が開放されることに伴って後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)が駆動されて特定領域が開放される。そして、該特定領域に設けられた特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検知された場合に、大当たり遊技として2ラウンド目から4ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。この「時短J」の小当たり及び大当たり終了後には、「時短機能」が付与されるように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合に、第2特別図柄の動的表示においてこの「時短J」の小当たり及び大当たりが選択され得て、該「時短J」の大当たり終了後に「時間短縮状態」へと移行するように構成されている。
一方、この「時短J」の小当たりに当選した場合であっても、1ラウンド目の小当たり遊技中に特定領域スイッチ10073fによって球が検知されなかった場合、2ラウンド目から4ラウンド目の可変入賞装置10065が開放されず、大当たり遊技が付与されないように構成されている(以下、この現象を、「小当たりB」と称する場合がある)。そして、「小当たりB」の終了後には、大当たり遊技が実行されていないことから、「時短機能」が付与されず、「通常遊技状態」へと移行するように構成されている。
次いで、「時短K」の小当たり種別とは、時短リミット到達前に選択され得る最大合計ラウンド数が10ラウンドの小当たり及び大当たりであって、1ラウンド目の小当たり遊技中に小入賞口ユニット10073が開放され、また、該1ラウンド目の小入賞口ユニット10073が開放されることに伴って後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)が駆動されて特定領域が開放される。そして、該特定領域に設けられた特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検知された場合に、大当たり遊技として2ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。この「時短K」の小当たり及び大当たり終了後には、「時短機能」が付与されるように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合に、第2特別図柄の動的表示においてこの「時短J」の小当たり及び大当たりが選択され得て、該「時短K」の大当たり終了後に「時間短縮状態」へと移行するように構成されている。
一方、この「時短K」の小当たりに当選した場合であっても、1ラウンド目の小当たり遊技中に特定領域スイッチ10073fによって球が検知されなかった場合、2ラウンド目から10ラウンド目の可変入賞装置10065が開放されず、「時短J」と同様、大当たり遊技が付与されないように構成されている(即ち、「小当たりB」)。そして、「小当たりB」の終了後には、大当たり遊技が実行されていないことから、「時短機能」が付与されず、「通常遊技状態」へと移行するように構成されている。
次いで、「時短L」の小当たり種別とは、時短リミット到達時に「時短J」の代わりに選択され得る最大合計ラウンド数が4ラウンドの小当たり及び大当たりであって、1ラウンド目の小当たり遊技中に小入賞口ユニット10073が開放され、また、該1ラウンド目の小入賞口ユニット10073が開放されることに伴って後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)が駆動されて特定領域が開放される。そして、該特定領域に設けられた特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検知された場合に、大当たり遊技として2ラウンド目から4ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。この「時短L」の小当たり及び大当たり終了後には、時短リミット機能が発動するため、「時短機能」が付与されないように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達した場合に、第2特別図柄の動的表示においてこの「時短L」の小当たり及び大当たりが「時短J」の代わりに選択され得て、該「時短J」の大当たり終了後に、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在する場合は「通常遊技状態B」へ、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在しない場合は「通常遊技状態A」へ、と移行するように構成されている。
一方、この「時短L」の小当たりに当選した場合であっても、1ラウンド目の小当たり遊技中に特定領域スイッチ10073fによって球が検知されなかった場合、2ラウンド目から4ラウンド目の可変入賞装置10065が開放されず、大当たり遊技が付与されないように構成されている(即ち、「小当たりB」)。そして、「小当たりB」の終了後には、大当たり遊技が実行されていないことから、「時短機能」が付与されず、「通常遊技状態」へと移行するように構成されている。
次いで、「時短M」の小当たり種別とは、時短リミット到達時に「時短K」の代わりに選択され得る最大合計ラウンド数が10ラウンドの小当たり及び大当たりであって、1ラウンド目の小当たり遊技中に小入賞口ユニット10073が開放され、また、該1ラウンド目の小入賞口ユニット10073が開放されることに伴って後述する特定領域ソレノイド10073e(図75参照)が駆動されて特定領域が開放される。そして、該特定領域に設けられた特定領域スイッチ10073f(図75参照)によって球が検知された場合に、大当たり遊技として2ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aが開放される。この「時短M」の小当たり及び大当たり終了後には、時短リミット機能が発動するため、「時短機能」が付与されないように構成されている。第7実施形態では、時短リミット回数に到達した場合に、第2特別図柄の動的表示においてこの「時短M」の小当たり及び大当たりが「時短K」の代わりに選択され得て、該「時短K」の大当たり終了後に、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在する場合は「通常遊技状態B」へ、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在しない場合は「通常遊技状態A」へ、と移行するように構成されている。
このように構成することで、「時短機能」が付与されている間に、大当たりに当選、又は、小当たり当選に基づく特定領域を球が通過した場合に、実質的に小当たりに当選し得る変動回数分の時短回数が付与される「時間短縮状態B」に移行させることができる。
具体的には、例えば、「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短B」に当選し、該大当たりの終了後に付与される「時間短縮状態A」において、第2特別図柄において大当たり又は小当たりに当選することで、該大当たり後の遊技状態を「時間短縮状態B」に移行させることができる。そして、「時間短縮状態B」において、再び第2特別図柄における大当たり又は小当たりに当選することで、該大当たり後の遊技状態を、再度「時間短縮状態B」に移行させることができる。
よって、「時短機能」が付与されている間に、大当たりに当選、又は、小当たり当選に基づく特定領域を球が通過した場合に、時短リミット機能が発動するまでの間、小当たり当選に基づく大当たりを発生させることが可能となる。従って、「時短機能」が付与されている間に、大当たり又は小当たりに当選にすることで、連続した大当たりによる遊技価値の付与が実質的に保証された状態を創り出すことができるので、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣を向上することができる。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、特定領域スイッチ10073fによって常時球の通過を検知可能に構成されているが、該特定領域スイッチ10073fの有効タイミング及び無効タイミングを設定するように構成してもよい。具体的には、例えば、小当たり遊技中のみや、特定領域ソレノイド10073eがオンされている期間のみ、小入賞口ソレノイド10073bがオンされてから所定期間経過まで、特定領域スイッチ10073fによる球の通過検知を有効に設定し、上記例示したタイミング以外は特定領域スイッチ10073fによる球の通過検知を無効に設定して、上記例示したタイミング以外の特定領域への球の通過に基づく大当たり遊技状態の発生を防止するように構成してもよい。この場合、上記例示したタイミング以外、即ち、特定領域スイッチ10073fの無効状態で該特定領域スイッチ10073fを球が通過した場合、何らかの異常(例えば、不正行為等)の発生により特定領域を球が通過したということで、エラー報知等の異常検知処理を実行するように構成してもよい。
ここで、各大当たり種別及び各小当たり種別の特別LED群37bの表示態様について説明する。第1特別図柄用の上方LED群37b1の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「時短A」に対応する表示パターンは12種類、大当たり種別「時短B」に対応する表示パターンは12種類、大当たり種別「時短C」に対応する表示パターンは12種類、大当たり種別「時短H」に対応する表示パターンは13種類、大当たり種別「時短I」に対応する表示パターンは13種類、小当たり種別「小当たりA」に対応する表示パターンは1種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が上方LED群37b1の表示パターンを見た場合に、ハズレ及び小当たりの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「時短A」、「時短B」、「時短C」、「時短H」又は「時短I」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
また、第2特別図柄用の下方LED群37b2の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「時短D」に対応する表示パターンは9種類、大当たり種別「時短E」に対応する表示パターンは9種類、大当たり種別「時短F」に対応する表示パターンは9種類、大当たり種別「時短G」に対応する表示パターンは9種類、大当たり種別「時短J」に対応する表示パターンは9種類、大当たり種別「時短K」に対応する表示パターンは9種類、大当たり種別「時短L」に対応する表示パターンは8種類、小当たり種別「小当たりB」に対応する表示パターンは1種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、上方LED群37b1と同様、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が下方LED群37b2の表示パターンを見た場合に、ハズレ及び小当たりの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短F」、「時短G」、「時短J」、「時短K」又は「時短L」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
このように構成することで、特別図柄表示装置37の特別LED群37bの停止表示において各大当たり種別を表示した場合であっても、各停止表示に対応する大当たり種別を全て把握していなければ、当選した大当たり種別を遊技者が認識することが困難となる。このため、変動演出の表示結果のみでは後述する特定領域スイッチ10073fが開放される大当たり種別か否かを識別困難にし、遊技者にいずれの遊技状態であるか否かを推測させる遊技性が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cは、右打ち遊技での球の発射が奨励される遊技状態を示唆するためのランプである。この右打ち報知ランプ37cは、左打ち遊技が奨励されて右打ち遊技が非奨励である上述した「通常遊技状態A」又は「通常遊技状態B」では非点灯状態である一方、右打ち遊技が奨励される上述した「時間短縮状態A」若しくは「時間短縮状態B」、又は、大当たり遊技中若しくは小当たり遊技中に点灯状態となる。遊技者は、この右打ち報知ランプ37cや第3図柄表示装置81における右打ち遊技示唆表示を確認することで、右打ち遊技を行うべき状態か否かを認識することができる。なお、「通常遊技状態B」は、右打ち報知ランプ37cが非点灯状態であるものの、右打ち遊技で獲得した第2特別図柄の動的表示の保留球数が消化されることを待機している状態であるため、第3図柄表示装置81等において右打ち禁止報知等が行われないように構成されている。
遊技盤13の遊技領域(第3図柄表示装置81の正面視左側、第1始動口64の正面視左側、後述するスルーゲート67の正面視下方側等)には、球が入賞することにより3個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。
また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1始動口64への入球又は第2始動口10071への入球(以下、第1始動口64又は第2始動口10071への球の入球を「始動入賞」という場合がある)をトリガとして、特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示と同期させながら、第3図柄の変動演出を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして普通図柄の可変表示を実行可能なLEDで構成される第2図柄表示装置83(以下、第2図柄表示装置83に関し、説明の便宜上、「普通図柄表示装置83」と称する場合がある)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図75参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列Z1〜Z3(図74参照)が表示される。
各図柄列Z1〜Z3(図74参照)は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列Z1〜Z3毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変的に表示されるようになっている。第7実施形態の第3図柄表示装置81は、第1特別図柄の第1抽選遊技および第2特別図柄の第2抽選遊技で共通的に使用されるものであり、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が特別図柄表示装置37で行われるのに対して、その特別図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を第3図柄表示装置81の第3図柄を用いて行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが共に保留されている場合、第2特別図柄の動的表示を優先的に実行(所謂、特図2優先変動)可能に構成されている。即ち、第1始動口64への始動入賞に基づいて第1特別図柄の動的表示の実行中に、第1始動口64への始動入賞に基づいて第1特別図柄の動的表示が保留された状態で、さらに、第2始動口10071に始動入賞した場合に、先に入賞していた第1特別図柄の動的表示より、後に入賞した第2特別図柄の動的表示が先に実行され得るように構成されている。
ここで、図74を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図74は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図74(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図74(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(「1」,「3」,「5」,「7」,「9」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、第7実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図75参照)によるいずれかの特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。例えば、「時短A」の大当たり種別に当選した場合は、主に、「4」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。また、「時短B」の大当たり種別に当選した場合には、主に、「7」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、「時短B」又は「時短C」の各大当たり種別に当選した場合に、すべての主図柄が現出可能に構成されている。具体的には、例えば、「時短B」又は「時短C」に当選した場合であっても、「2」や「8」の数字を付した同一の主図柄が揃う変動演出が行われる場合がある。このように構成することで、例えば、変動演出の停止時点では、付与され得る遊技価値の内容が確定し得ないように構成し、大当たり中における昇格演出等を行うことで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図74(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下方向に3分割され、下側の2/3が第3図柄を変動演出する主表示領域Dmと保留球数などを表示するコクピット表示領域Dbとで構成され、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタなどを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1〜Dm3に区分けされており、その表示領域Dm1に左図柄列Z1が表示され、表示領域Dm2に中図柄列Z2が表示され、表示領域Dm3に右図柄列Z3が表示される。
各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順(または降順)に主図柄が配列され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動演出が行われる。なお、各図柄列Z1〜Z3において、数字の配列をそれぞれ異ならせるように構成してもよい。例えば、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列する一方、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列してもよい。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、特別図柄に対応する変動演出に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(同一の主図柄の組合せ)で揃えば、特別図柄の大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、更に左右方向に3つの小領域Ds1〜Ds3に等区分されている。小領域Ds1〜Ds3は、それぞれ、キャラクタや予告演出画像を表示する領域である。小領域Ds1〜Ds3のそれぞれに表示される画像によって、主表示領域Dmにて行われる変動表示の結果として大当たりとなる期待感を遊技者に与えている。
コクピット表示領域Dbは、各遊技状態ごとに設定されている特別図柄に対応する第1始動口64又は第2始動口10071に入球された球のうち変動表示(変動演出)が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域である。なお、保留されている特別図柄ごとにそれぞれ保留球数を表示するように構成してもよい。
副表示領域Dsの右の小領域Ds3には、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88とが表示可能に構成されている。
特図1用第4図柄表示領域87は、第1特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図1用保留数表示87aと、第1特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図1用変動領域87bとで構成されている。
特図1用保留数表示87aは、第1特別図柄の動的表示の保留数を「0」〜「4」の範囲で数字図柄で表示可能に構成されている。具体的には、特図1用保留数表示87aが「0」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「1」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「2」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「3」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「4」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第1特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「通常遊技状態」において、後述する保留図柄表示領域Db1の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図1用変動領域87bは、第1特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第1特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図1用変動領域87bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第1特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第1特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図1用変動領域87bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図1用変動領域87bの四角図柄が白で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図1用変動領域87bの四角図柄が赤で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示し、特図1用変動領域87bの四角図柄が青で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示が小当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図1用変動領域87bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の上方LED群37b1の表示内容に対応するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「通常遊技状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
特図2用第4図柄表示領域88は、第2特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図2用保留数表示88aと、第2特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図2用変動領域88bとで構成されている。
特図2用保留数表示88aは、第2特別図柄の動的表示の保留数を「0」〜「4」の範囲で数字図柄を表示可能に構成されている。具体的には、特図2用保留数表示88aが「0」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「1」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「2」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「3」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「4」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第2特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「小当たり頻出確率変動状態」において、後述する保留図柄表示領域Db1の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図2用変動領域88bは、第2特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、特図1用変動領域87bと同様、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第2特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図2用変動領域88bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第2特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第2特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図2用変動領域88bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図2用変動領域88bの四角図柄が白で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が赤で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が青で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が小当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図2用変動領域88bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の下方LED群37b2の表示内容に対応するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「時間短縮状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
第3図柄表示装置81の実際の表示画面では、図74(b)に示すように、例えば、「通常遊技状態」では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計3個表示される。副表示領域Dsにおいては、左の小領域Ds1、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることを示す表示等が遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、通常は黒色の少年の髪の毛の色や、通常は白色のハチマキの色が変化したり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第1始動口64へ入球した場合、又は、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第2始動口10071へ入球した場合、その入球回数(保留球数)はそれぞれ最大4回まで保留される。その保留球数は特別図柄表示装置37により示されると共に、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87a若しくは特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aにおいても表示され、さらに、遊技状態に応じて対応する特別図柄の変動演出がコクピット表示領域Dbの保留図柄表示領域Db1の第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dにおいても示される。
第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dには、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dに表示された保留図柄の表示数に応じて、遊技状態に応じて表示設定(優先表示)されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の保留球数が表示される。
即ち、第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dにおいて、第1保留図柄表示領域Db1aに1つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が1回であることを示し、第1・第2保留図柄表示領域Db1a,Db1bにそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が2回であることを示し、第1〜第3保留図柄表示領域Db1a〜Db1cにそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が3回であることを示し、第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dにそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が4回であることを示す。また、第1〜第4保留図柄表示領域Db1a〜Db1dに保留図柄が表示されていない場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の第2抽選遊技とのいずれか一方の抽選遊技のみを実行可能であって第2特別図柄の抽選遊技を優先的に実行可能に構成されているが、入賞した順に応じて特別図柄の抽選遊技を実行するように構成してもよい(所謂、入賞順変動)。第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の抽選遊技とを同時に実行可能に構成してもよい。さらに、第1特別図柄の変動演出と第2特別図柄の変動演出とを第3図柄表示装置81において同時に表示可能に構成してもよい。
コクピット表示領域Dbの中央部分には、主表示領域Dmで変動演出が実行されていることを示す実行図柄が表示される実行図柄表示領域Db0が設けられている。この実行図柄表示領域Db0は、コクピット表示領域Dbの中央部分、即ち、第1保留図柄表示領域Db1aの右側に設けられ、保留図柄表示領域Db1a〜Db1dに表示される各保留図柄より大きい実行図柄が表示されるように構成されている。また、この実行図柄表示領域Db0は、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が移動(シフト)して実行図柄として表示される。
実行図柄表示領域Db0に表示される実行図柄は、主表示領域Dmで実行されている変動演出が終了すると消去され、その実行図柄の消去に伴って、表示されている保留図柄が下位側の保留図柄として移動して表示される。具体的には、例えば、「通常遊技状態」において第1特別図柄の保留図柄が4つ存在する状況において、第1特別図柄の変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示される。また、第2保留図柄表示領域Db1bに表示されていた保留図柄が、第1保留図柄表示領域Db1aにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。さらに、第3保留図柄表示領域Db1cに表示されていた保留図柄が、第2保留図柄表示領域Db1bにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。また、第4保留図柄表示領域Db1dに表示されていた保留図柄が、第3保留図柄表示領域Db1cにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。
なお、第7実施形態においては、第1始動口64又は第2始動口10071への入球に基づく変動演出の保留球数は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、それぞれ3回以下、又は、それぞれ5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、コクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させなくてもよい。さらに、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを第1特別図柄および第2特別図柄の最大保留数分の4つそれぞれ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
図73に戻って、説明を続ける。可変表示装置ユニット80の正面視右側には、スルーゲート67が設けられている。このスルーゲート67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。このスルーゲート67を球が通過すると、貫通孔に設けられた普通図柄スイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110で普通図柄の当たり抽選が行われる。なお、このスルーゲート67は、普通図柄の可変表示の抽選契機となるのみであり、球が通過した場合であっても賞球等の払い出しは行われないように構成されている。
スルーゲート67(正面視右側の一般入賞口63)の正面視下方には、小入賞口ユニット10073が配設されている。この小入賞口ユニット10073には、遊技盤13盤面から出没可能に構成された小入賞口開閉板10073aと、該小入賞口開閉板10073aを開閉駆動可能な小入賞口ソレノイド10073b(図75参照)と、小入賞口ユニット10073内に設けられた小入賞口スイッチ10073cと、特定領域の正面視上方側に配設されて遊技盤13盤面から出没可能に構成された特定領域開閉板10073dと、該特定領域開閉板10073dを開閉駆動可能な特定領域ソレノイド10073eと、特定領域を通過する球を検知可能な特定領域スイッチ10073fと、小入賞口ユニット10073内に流入した球を排出するための排出口10073gと、が設けられている。
小入賞口開閉板10073aは、横長板状に形成され、突出状態と没入状態とに変化し得ることで、球の流下方向を変更可能に構成されている。即ち、小入賞口開閉板10073aは、通常状態において、遊技盤13盤面から突出した状態(即ち、閉鎖状態)を維持して、小入賞口ユニット10073の上流側(小入賞口ユニット10073の正面視左側)から流下する球を小入賞口開閉板10073aの上面を転動させて小入賞口ユニット10073の下流側(小入賞口ユニット10073の正面視右側。即ち、後述する普通電役10072側。)へと流下させることで、小入賞口ユニット10073内への球の流入を阻止するように構成されている。そして、第1特別図柄又は第2特別図柄において小当たりに当選した場合に、所定時間の間、小入賞口開閉板10073aが小入賞口ソレノイド10073b(図75参照)によって遊技盤13盤面内に没入駆動され、小入賞口ユニット10073内に球が流入可能な状態となる。
小入賞口ユニット10073内に流入した球は、該小入賞口ユニット10073内に設けられた小入賞口スイッチ10073cによって検知された後、同じく小入賞口ユニット10073内に設けられた特定領域側へと流下する。小入賞口スイッチ10073cによって球が検知されることで、1個の球が賞球として払い出されるように構成されている。
第7実施形態のパチンコ機10では、小当たりに当選した特別図柄の種類によって、小入賞口ユニット10073の開放態様が異なるように構成されている。具体的には、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合には、1のラウンドにおける小入賞口ユニット10073の開放回数が2回に設定され、開放時間が「0.1秒」に設定され、小入賞口ユニット10073が閉鎖された後の次の開放までのインターバル時間(即ち、閉鎖時間)が「1.2秒」に設定される(後述する図82及び図83参照)。即ち、第1特別図柄の小当たりによる小入賞口ユニット10073の開放時間の合計時間が「0.2秒」に設定される。一方、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合には、1のラウンドにおける小入賞口ユニット10073の開放回数が9回に設定され、第1特別図柄の小当たりと同様、開放時間が「0.1秒」に設定され、小入賞口ユニット10073が閉鎖された後の次の開放までのインターバル時間が「1.2秒」に設定される(後述する図82及び図84参照)。即ち、第2特別図柄の小当たりによる小入賞口ユニット10073の開放時間の合計時間が「0.9秒」に設定される。なお、いずれの小当たりの場合も、1のラウンドにおける小入賞口ユニット10073への最大入賞個数が「10個」に設定される(図82参照)。
小入賞口ユニット10073内であって、小入賞口スイッチ10073cの下流側には、特定領域開閉板10073dが配設されている。特定領域開閉板10073dは、横長板状に形成され、突出状態と没入状態とに変化し得ることで、球の流下方向を変更可能に構成されている。即ち、特定領域開閉板10073dは、通常状態において、遊技盤13盤面から突出した状態(即ち、閉鎖状態)を維持して、特定領域の上流側(特定領域開閉板10073dの正面視右側)から流下する球を特定領域開閉板10073dの上面を転動させて小入賞口ユニット10073内の排出口10073g側(特定領域開閉板10073dの正面視左側)へと流下させることで、小入賞口ユニット10073内に流入した球の特定領域への流入を阻止するように構成されている。そして、所定条件の成立(第7実施形態では、第1特別図柄又は第2特別図柄での小当たり当選に基づく最初の小入賞口開閉板10073aの開放開始から4秒後)に基づいて、特定領域開閉板10073dが特定領域ソレノイド10073e(図75参照)によって遊技盤13盤面内に没入駆動され、特定領域内(特定領域スイッチ10073f側)に球が流入可能な状態となる。
即ち、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合には、特定領域開閉板10073dが開放されるタイミングは、小入賞口開閉板10073aが最後に閉鎖されてから「2.6秒」経過した後であり、小入賞口開閉板10073aの開放に伴う小入賞口ユニット10073に流入した球が排出口10073gへと流下し終わったタイミングであり、小入賞口ユニット10073内に流入した球が排出口10073gへ案内されるまでの間、特定領域が閉鎖され続けた状態となる。一方、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合には、特定領域開閉板10073dが開放されるタイミングは、小入賞口開閉板10073aの開放回数が残っている状態であり、小入賞口ユニット10073へ球が流入可能となっている状態で特定領域が開放されている状態となる。よって、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合には、右打ち遊技で発射された球が特定領域へ流入困難又は流入不可となる一方、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合には、右打ち遊技で発射された球が特定領域へ流入可能となる。
特定領域内に流入した球は、該特定領域内に設けられた特定領域スイッチ10073fによって検知された後、下流側に設けられた排出口(図示せず)側へと流下する。第7実施形態のパチンコ機10では、特定領域スイッチ10073fによって球が検知された場合、第1特別図柄又は第2特別図柄で大当たりした場合と同様に大当たり遊技が開始されるように構成されている(所謂、1種2種混合機)。特定領域スイッチ10073fによって球が検知された場合に発生する大当たりの内容は、後述する小当たり種別カウンタCK(図76参照)の値に応じて決定される。なお、特定領域スイッチ10073fによる賞球の払い出しは無いように構成されている。
このように構成することで、第1特別図柄の動的表示に基づく小当たりでは、該小当たり遊技終了後に特定領域通過による大当たりが発生し難い又は発生し得ないようにすることができ、第2特別図柄の動的表示に基づく小当たりでは、該小当たり遊技終了後に特定領域通過による大当たりが発生し得るようにすることができる。
小入賞口ユニット10073の正面視下側には、普通電役10072が配設されている。この普通電役10072は、主に、出没板10072aと、該出没板10072aを出没駆動する普通電役ソレノイド(図示せず)と、により構成されている。
第7実施形態の主制御装置110(図75参照)は、通常時、普通電役10072の出没板10072aを突出状態に維持して、第2始動口10071の正面視上方側を覆うことで、第2始動口10071への球の流入を防止している。そして、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合に、上記普通電役ソレノイド(図示せず)を所定時間駆動し、普通電役10072の出没板10072aを所定時間の間、出没板10072aを突出状態から遊技盤13内に没入した没入状態に駆動させて、第2始動口10071への球の流入を可能に構成して、右打ち遊技されて可変表示装置ユニット80の正面視右側を流下する球が第2始動口10071へ入賞し易い状態、即ち、入賞補助状態となるように構成されている。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて、普通図柄の可変表示での当たりに当選する確率が変化するように構成されている。具体的には、「通常遊技状態」では、普通図柄の当選確率を低確率状態(例えば、1/100)とし、普通図柄の可変表示において「時間短縮状態」より当たりに当選し難くすることで、普通電役10072の出没板10072aを没入状態(開放状態)とし難くして、「時間短縮状態」より第2始動口10071へ入賞し難いように構成する。一方、「時間短縮状態」では、普通図柄の当選確率を高確率状態(例えば、99/100)とし、普通図柄の可変表示において「通常遊技状態」より当たりに当選し易くすることで、普通電役10072の出没板10072aを没入状態(開放状態)とし易くし、第2始動口10071へ容易に入賞し得るように構成する。
第7実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の高確率状態では、可変表示が高確率(即ち、99%)で当たりを導出するため、普通図柄が高確率状態である「時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球がほぼ第2始動口10071に入賞し得るように構成される一方、普通図柄の低確率状態では、可変表示が低確率(即ち、1%)で当たりを導出し得るため、右打ち遊技で発射された球がほぼ第2始動口10071に入賞し難いように構成される。これにより、「時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球を第2始動口10071へと入賞させながら遊技を行うことが可能となることで、第2始動口10071への入賞に基づく賞球の払い出しによって、遊技者は「通常遊技状態」より自身の持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。
なお、「時間短縮状態」のように、普通図柄の当たり確率を「通常遊技状態」から変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、普通電役10072の出没板10072aが没入する(開放される)時間や、1回の当たりで普通電役10072の出没板10072aが没入する(開放される)回数を変更するものとしても良い。具体的には、「時間短縮状態」において、普通電役10072の出没板10072aが没入する時間を「通常遊技状態」よりも長くしたり、1回の当たりで普通電役10072の出没板10072aが没入する回数を「通常遊技状態」よりも多くしたりしてもよい。また、「時間短縮状態」において、普通図柄の当たり確率のアップと、普通電役10072の出没板10072aの没入時間の長時間化と、普通電役10072の出没板10072aの没入回数の多回数化との少なくとも2つを同時に行うようにしてもよい。
また、「通常遊技状態」では、普通図柄の可変表示で当たりに当選しない(即ち、当たり確率0%)ように構成する一方、「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示で必ず当たりに当選する(即ち、当たり確率100%)ように構成してもよい。このように構成することで、普通図柄の低確率状態となる「通常遊技状態」や大当たり遊技状態中に、普通図柄の可変表示で当たりに当選して第2始動口10071へ球が入賞してしまうことを確実に防止することができ、遊技仕様として意図しないタイミングで第2特別図柄の動的表示が実行されてしまうことを未然に防止することができる。
さらに、普通電役10072の駆動に伴う第2始動口10071の入賞形態として、普通電役10072の駆動状態が少なくとも所定期間以上(例えば、「1秒」以上)なければ、第2始動口10071へ球が入賞し得ないように、普通電役10072を構成してもよい。このように構成することで、普通図柄の非駆動延長状態(即ち、「通常遊技状態」や大当たり遊技中)に普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合であっても、普通電役10072の駆動に伴って第2始動口10071へ球が入賞してしまうことを確実に防止することができ、遊技仕様として意図しないタイミングで第2特別図柄の動的表示が実行されてしまうことを未然に防止することができる。
普通図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(普通図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、普通図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(第7実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第2始動口10071正面視上方に設けられた普通電役10072が所定時間だけ作動状態となり、所定図柄以外(第7実施形態においては「×」の図柄)で停止した場合には普通電役10072が非作動状態となる(閉鎖状態が維持される)よう構成されている。
スルーゲート67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第2図柄保留ランプ84(以下、第2図柄保留ランプ84に関し、説明の便宜上、「普通図柄保留ランプ84」と称する場合がある)においても点灯表示される。普通図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。そして、普通図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
なお、普通図柄の可変表示は、第7実施形態のように、普通図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、特別図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、普通図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の通過は、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、普通図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1始動口64が配設されている。この第1始動口64へは、左打ち遊技で発射された球が1分間に約6個程度(所謂、S1=6)入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。第1始動口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図75参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第1始動口64は、球が入球すると3個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役10072が開放状態(駆動状態)である場合にのみ球が入球し得る第2始動口10071が配設されている。この第2始動口10071へは、普通電役10072が開放状態である場合であって、該普通電役10072の上流側に配設された小入賞口ユニット10073が閉鎖された状態である場合に、右打ち遊技で発射された球が1分間に約30個〜40個程度入賞するように遊技釘が周辺に植設されている。第2始動口10071へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図75参照)で第2特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの下方LED群37b2で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第2特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第2始動口10071は、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
普通電役10072の下流側であって遊技盤13の正面視右側下方には可変入賞装置10065の略中央部分に横長矩形状の大入賞口が設けられている。第7実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図75参照)での第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選が大当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置37の特別LED群37bを点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその大当たりに対応した停止図柄(例えば、同一図柄の3つ揃い(「777」等))を表示させて、大当たり遊技の発生が示される。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選で小当たりに当選して、該小当たりに基づく小入賞口ユニット10073の開放中に該小入賞口ユニット10073内の特定領域を球が通過した場合、特別図柄表示装置37の特別LED群37bを点灯表示させるとともに、第3図柄表示装置81に特定領域を通過した旨を示す表示(例えば、「V獲得」等)を表示させて、大当たり遊技の発生が示される。その後、大当たり種別(小当たりに基づく大当たりの場合は、小当たり種別)に応じて、可変入賞装置10065に設けられた大入賞口開閉板10065aが開放されて、球が大入賞口内に入賞し易い特別遊技状態(大当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口開閉板10065aが、所定条件が成立するまで(例えば、「30秒」経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口開閉板10065aは、開放された場合に、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口開閉板10065aが開放される。この大入賞口開閉板10065aの開閉動作は、最高で例えば10回(10ラウンド)繰り返し可能に構成されている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、球を可変入賞装置10065内に入賞させることで、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
なお、上述したスルーゲート67、第3図柄表示装置81の正面視右側の一般入賞口63、小入賞口ユニット10073、第2始動口10071、及び、可変入賞装置10065には、左打ち遊技で発射された球が入賞し得ない位置に配設されている。また、第1始動口64には、右打ち遊技で発射された球が入賞し得ない位置に配設されている。なお、可変入賞装置10065を左打ち遊技で発射された球が入賞し得る位置に配設してもよいし、第1始動口64を右打ち遊技で発射された球が入賞し得る位置に配設してもよい。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図71参照)を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口(入球口)63,64,65,71,73にも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。なお、各入賞口63,64,65,71,73(排出口10073g及び特定領域)に入賞(流入)した球も、アウト口66を通過した球と同様、球排出路へ案内され、パチンコ機10外へと排出される。
次に、図75を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図75は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したリード・オンリー・メモリー(Read Only Memory。以下、「ROM」と略す)202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるランダム・アクセス・メモリー(Random Access Memory。以下、「RAM」と略す。)203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における各特別図柄の動的表示および変動演出の設定、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示の表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ203cが設けられている。
また、ROM202は、大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、小当たり種別テーブル10202c、保留数テーブル10202d、停止パターンテーブル10202e、変動パターンテーブル10202f、大当たり開放テーブル10202g、小当たり開放テーブル10202h、普図当たり乱数テーブル10202i、普図変動テーブル10202j、普通電役開放テーブル10202k、入賞口開放パターンテーブル10202m、時短終了条件テーブル10202nを少なくとも格納している。主制御装置110は、RAM203に格納された各種カウンタと、ROM202に格納された各種テーブルとによって、上記の主要な制御を実行する。
ここで、図76を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、第3図柄表示装置81の変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図77から図95を参照して、主制御装置110のROM202に格納された各種テーブル、各種制御タイミング及び遊技状態の遷移等についても説明する。
大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たり又は小当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1と、小当たり図柄の停止種別の選択に使用する小当たり種別カウンタCKとが用いられる。
また、普通図柄表示装置83の抽選には、普図当たりカウンタC4が用いられ、普図当たりカウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図101参照)の実行間隔である「4ミリ秒」間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図100参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ203cに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)からなる保留球実行エリア203fと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)からなる第2保留球格納エリア203eとが設けられており、これらの各エリアには、第1始動口64又は第2始動口10071への入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタCKの各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。大当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、「0〜9999」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0〜9999」の値を取り得るカウンタの場合は「9999」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に、大当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から大当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、大当たり乱数カウンタC1が「0〜9999」の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、「0〜9999」の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図101参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図100参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
大当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(第7実施形態では、タイマ割込処理(図101参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、第1始動口64(第1特別図柄)に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納される。また、球が第2始動口10071に入賞(始動入賞)したタイミングで、第2始動口10071(第2特別図柄)に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納される。
大当たり乱数カウンタC1が大当たり又は小当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定されている。つまり、第1保留球格納エリア203dの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a1によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定され、小当たりとなる乱数の値と一致する場合に、小当たりと判定される。また、第2保留球格納エリア203eの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定され、小当たりとなる乱数の値と一致する場合に、小当たりと判定される。
ここで、図77を参照して、各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aの詳細についてそれぞれ説明する。図77(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a1(以下、「特図1大当たり乱数テーブル202a1」と称する)の一例を模式的に示した模式図であり、図77(b)は、ROM202に記憶される第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2(以下、「特図2大当たり乱数テーブル202a2」と称する)の一例を模式的に示した模式図である。
第7実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2は、設定値毎にそれぞれ、大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、設定毎に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、設定毎に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、設定ごとに大当たりとなる確率が変更される。
一方、各特別図柄において、設定値毎に小当たり乱数値の個数が同一となるように設定されている。即ち、第1特別図柄における小当たり乱数値の個数は、設定値毎で同一の個数となるように構成される。同じく、第2特別図柄における小当たり乱数値の個数も、設定値毎で同一の個数となるように構成される。このように、小当たり乱数値の個数を、各特別図柄において、設定値毎で同一とすることにより、各特別図柄におけるすべての設定値での小当たり遊技のみを考慮した遊技価値の付与割合が同等となる。
このように、第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の設定毎の大当たり乱数値の個数の増加分を、すべての設定値においてハズレ乱数値の個数から補うように構成する。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり乱数値の個数を、設定毎に変化させないように構成する。即ち、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分を大当たり乱数値に割り当てることで補填するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄小当たり乱数値の個数は、第1特別図柄又は第2特別図柄設定毎に同一とする。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技を行う上で最も滞在し易い場合に取得さ得る大当たり乱数値以外の最も多い乱数値の役(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の変動演出で最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
さらに、第7実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、パチンコ機10毎に設けられ、該パチンコ機10における遊技結果等を表示するデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)表示され易い大当たり遊技に対応する大当たり乱数値の個数と、小当たり遊技に対応する小当たり乱数値の個数とを設定毎にともに変更した場合、その大当たり遊技および小当たり遊技の2つの要素の出現率を遊技者がデータランプで一瞥(確認)することで、パチンコ機10の設定判別が推測され易くなってしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、確率設定値の設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに明確に(大々的に)表示されないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を大当たりの出現割合のみとして、小当たりの出現率からはパチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、確率設定値の判別要素を1つの乱数値に基づく役の出現率に限定し、例えば、出玉率の低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
図77(a)で示すように、第7実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における大当たり確率は、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、2個で、その値「50,51」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、2/10000=0.02/100(即ち、0.02%)となるように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9948個で、その値「52〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における第1特別図柄のハズレ確率は、9948/10000=99.48/100(即ち、99.48%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図1における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は52個で、その値「0〜51」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の大当たり確率は、52/10000=0.52/100(即ち、0.52%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、2個で、その値「52,53」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における小当たり確率は、2/10000=0.02/100(即ち、0.02%)となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9946個で、その値「54〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における第1特別図柄のハズレ確率は、9946/10000=99.46/100(即ち、99.46%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図1における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0.02%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.5%→0.52%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は54個で、その値「0〜53」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の大当たり確率は、54/10000=0.54/100(即ち、0.54%)となるように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び設定値「2」の場合と同様、2個で、その値「54,55」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における小当たり確率は、2/10000=0.02/100(即ち、0.02%)となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9944個で、その値「56〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における第1特別図柄のハズレ確率は、9944/10000=99.44/100(即ち、99.44%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図1における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0.02%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.52%→0.54%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は56個で、その値「0〜55」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の大当たり確率は、56/10000=0.56/100(即ち、0.56%)となるように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「3」の場合と同様、2個で、その値「56,57」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄における小当たり確率は、2/10000=0.02/100(即ち、0.02%)となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9942個で、その値「58〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄における第1特別図柄のハズレ確率は、9942/10000=99.42/100(即ち、99.42%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図1における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0.02%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.54%→0.56%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は58個で、その値「0〜57」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の大当たり確率は、58/10000=0.58/100(即ち、0.58%)となるように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「4」の場合と同様、2個で、その値「58,59」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄における小当たり確率は、2/10000=0.02/100(即ち、0.02%)となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9940個で、その値「60〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄における第1特別図柄のハズレ確率は、9940/10000=99.4/100(即ち、99.4%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図1における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0.02%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.56%→0.58%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は60個で、その値「0〜59」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の大当たり確率は、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「5」の場合と同様、2個で、その値「60,61」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄における小当たり確率は、2/10000=0.02/100(即ち、0.02%)となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9938個で、その値「62〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄における第1特別図柄のハズレ確率は、9938/10000=99.38/100(即ち、99.38%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、特図1における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等(ともに0.02%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.58%→0.6%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次に、図77(b)で示すように、第7実施形態の特図2大当たり乱数テーブル202a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、50個で、その値「0〜49」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、2715個で、その値「50〜2764」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、2715/10000=27.15/100(即ち、27.15%)となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7235個で、その値「2765〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄のハズレ確率は、7235/10000=72.35/100(即ち、72.35%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図2における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
このように、第2特別図柄の小当たり確率は、第1特別図柄の小当たり確率より大幅に上昇し(0.02%→27.15%)、第1特別図柄と比べてもすこぶる選択され易い個数に設定されている。即ち、第2特別図柄における抽選遊技では、ハズレ→小当たり→大当たりの順に選択され易い設定となっている。ここで、第2特別図柄の小当たり確率を2715/10000≒1/3.68に設定することで、第2特別図柄の最大保留球数(即ち、4個)内において平均で1個以上の小当たりが発生し易いように構成されている。よって、第2特別図柄の動的表示の保留球数を最大数まで保留させることで、保留された第2特別図柄において小当たりが発生し易いように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、52個で、その値「0〜51」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、52/10000=0.52/100(即ち、0.52%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、2715個で、その値「52〜2766」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における小当たり確率は、2715/10000=27.15/100(即ち、27.15%)となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7233個で、その値「1767〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄のハズレ確率は、7233/10000=72.33/100(即ち、72.33%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図2における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに27.15%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.5%→0.52%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、54個で、その値「0〜53」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、54/10000=0.54/100(即ち、0.54%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、2715個で、その値「54〜2768」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における小当たり確率は、2715/10000=27.15/100(即ち、27.15%)となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7231個で、その値「2769〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄のハズレ確率は、7231/10000=72.31/100(即ち、72.31%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図2における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに27.15%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.52%→0.54%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、56個で、その値「0〜55」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、56/10000=0.56/100(即ち、0.56%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「3」の場合と同様、2715個で、その値「56〜2770」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄における小当たり確率は、2715/10000=27.15/100(即ち、27.15%)となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7229個で、その値「2771〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄のハズレ確率は、7229/10000=72.29/100(即ち、72.29%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図2における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等(ともに27.15%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.54%→0.56%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、58個で、その値「0〜57」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、58/10000=0.58/100(即ち、0.58%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「4」の場合と同様、2715個で、その値「58〜2772」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄における小当たり確率は、2715/10000=27.15/100(即ち、27.15%)となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7227個で、その値「2773〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄のハズレ確率は、7227/10000=72.27/100(即ち、72.27%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図2における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等(ともに27.15%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.56%→0.58%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、60個で、その値「0〜59」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「5」の場合と同様、2715個で、その値「60〜2774」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄における小当たり確率は、2715/10000=27.15/100(即ち、27.15%)となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの7225個で、その値「2775〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄のハズレ確率は、7225/10000=72.25/100(即ち、72.25%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、特図2における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等(ともに27.15%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.58%→0.6%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
図76に戻って、説明を続ける。大当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0〜99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0〜99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(第7実施形態では、タイマ割込処理(図101参照)毎に1回)更新される。
そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1〜第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアと同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納される。また、球が第2始動口10071に入賞したタイミングで、第2始動口10071に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1〜第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)又は小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時のものとなる。また、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、小当たり時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。
上述したように、第7実施形態のパチンコ機10における大当たり種別カウンタC2の値は、「0〜99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該大当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル202bとに基づいて、大当たり種別が決定される。この大当たり種別テーブル202bには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1大当たり種別テーブル202b1と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2大当たり種別テーブル202b2とが設けられている。
ここで、図78を参照して、特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図78(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図78(b)は、同じくROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。
第7実施形態のパチンコ機10では、本パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降において、特別図柄の大当たりに付随して「時短機能」が付与された回数(上述した時短リミット回数)が所定回数に到達する毎に(第7実施形態では、3回)、該時短リミット回数到達後における大当たり終了後の遊技状態を、必ず「時短機能」が付与されない普通図柄の低確率状態へ移行して、普通図柄の高確率状態への移行を禁止する時短リミット機能が搭載されている。即ち、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降、時短リミット到達ごとに、次の大当たりの終了時に普通図柄を低確率状態とし(以下、大当たり終了時に普通図柄の低確率状態が必ず選定される事象を、「時短リミットが発動」と称する場合がある)、大当たり終了後に普通図柄の低確率状態となるように構成されている。
一方、時短リミット回数に到達していない場合、即ち、「時短機能」が付与される大当たり回数が1回〜3回まで(以下、時短リミット機能が発動する前の状態を、「時短リミット到達前」と称する場合がある)は、大当たり終了後に普通図柄の高確率状態となり得るように構成されている。
このように構成することで、「時短機能」が大当たり(小当たり)を介して連続的に所定回数発生する毎に必ず普通図柄の低確率状態にすることができ、普通図柄の高確率状態が継続し続けて「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等にするために、「連荘」回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、大当たり時に付与され得る遊技価値を増加したりして補うことが可能となり、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多用な遊技性を実現することができる。
図78(a)及び図78(b)に示すように、大当たり種別テーブル202bは、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで分けられ、その中でさらに、時短リミット到達前か時短リミット到達時かで分けられ、その中でさらに、該特別図柄の種別に応じた大当たり種別と、大当たり種別カウンタC2の値とが対応付けられたテーブルである。なお、滞在する遊技状態に応じて選択され得る大当たり種別が異なるように構成してもよい。
第7実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が3ラウンドであって可変入賞装置10065及び小入賞口ユニット10073の開放パターン(以下、可変入賞装置10065と小入賞口ユニット10073の開放パターンを、「入賞口開放パターン」と称する場合がある)が「X1」の「時短A」、「時短B」、「時短C」、「時短D」及び「時短F」と、最大ラウンド数が9ラウンドであって入賞口開放パターンが「X2」の「時短E」及び「時短G」とが設けられている。なお、入賞口開放パターンの詳細については、図80を参照して後述する。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、遊技状態と時短リミット回数とに応じて、大当たり状態終了後に「時短機能」が付与されるか否か、及び、付与される時短回数が異なるように構成されている。
具体的には、第1特別図柄の抽選遊技では、「時短機能」が作動していない「通常遊技状態(主に、「通常遊技状態A」)」において、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、大当たり終了後に「時短機能」が付与されないように構成される一方、大当たり種別「時短B」に当選した場合には、大当たり終了後に「時短機能」が付与されるように構成されている。また、「時間短縮状態」の時短リミット到達時において、大当たり種別「時短A」又は「時短B」の代わりに大当たり種別「時短C」が選定された場合には、大当たり終了後に「時短機能」が付与されないように構成されている。
第2特別図柄の抽選遊技では、「時短機能」が発動していない「通常遊技状態(主に、「通常遊技状態B」)」において、大当たり種別「時短D」又は「時短E」に当選した場合には、大当たり終了後に「時短機能」が付与されるように構成され、「時短機能」が発動している「時間短縮状態」において、大当たり種別「時短D」又は「時短E」に当選した場合には、大当たり終了後に「時短機能」が付与されるように構成されている。また、「時間短縮状態」における時短リミット到達時において、大当たり種別「時短D」又は「時短E」の代わりに大当たり種別「時短F」又は「時短G」が選定された場合には、大当たり終了後に「時短機能」が付与されないように構成されている。なお、各大当たり種別で付与される「時短機能」の終了条件については、時短終了条件テーブル10202n(図85参照)にて詳細に説明する。
特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2では、それぞれ、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。
図78(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、時短リミット到達前及び時短リミット到達後(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜3回目)において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜49」が対応付けられ、「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50〜99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数4回目)において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「時短A」の代わりとしての「時短C」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜49」が対応付けられ、「時短B」の代わりとしての「時短C」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50〜99」が対応付けられている。
即ち、時短リミット到達前(時短リミット到達後)における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別として「時短A」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「95」であれば、大当たり種別として「時短B」が決定される。
従って、時短リミット到達前(時短リミット到達後)に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「時短A」の大当たり種別が50%、「時短B」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。また、時短リミット到達時に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、「時短A」の代わりに「時短C」の大当たり種別が50%、「時短B」の代わりに「時短C」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。
よって、第1特別図柄の動的表示において、時短リミット到達前(時短リミット到達後)では、大当たり種別「時短A」及び「時短B」の選択割合はそれぞれ同等(ともに50%)で選択され、時短リミット到達時では、必ず大当たり種別「時短C」が選択されるように構成されている。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技において、第1始動口64へ入賞し得て第1特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第2始動口10071へ入賞し難いことで第2特別図柄の動的表示が実行され難く構成されている。また、右打ち遊技において、第2始動口10071へ入賞し得て第2特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第1始動口64へ入賞し難いことで第1特別図柄の動的表示が実行され難く構成されている。そして、時短リミットが発動する場合は、「時短機能」が作動している状態、即ち、「連荘」中の状態であり、本実施形態において「連荘」中は右打ち遊技が奨励されているので、第2特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第1特別図柄の動的表示は実行され難く構成されている。よって、第1特別図柄の動的表示において時短リミットが発動する場合は、右打ち遊技が奨励されて第2特別図柄の動的表示が実行され得る状態であるにもかかわらず、遊技者が敢えて左打ち遊技を行って第1始動口64へ球を入賞させて第1特別図柄の動的表示を実行させた場合である。また、第7実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の動的表示より第2特別図柄の動的表示を優先的に実行するように構成されているため、「時間短縮状態」において、第1特別図柄の動的表示において時短リミット作動時に選択され得る「時短C」は、実質的には導出され難い(導出されない)ように設定されている。
次いで、図78(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、時短リミット到達前及び時短リミット到達後(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜3回目)において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、「時短D」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜49」が対応付けられ、「時短E」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50〜99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数4回目)において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、「時短D」の代わりとしての「時短F」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜49」が対応付けられ、「時短E」の代わりとしての「時短G」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50〜99」が対応付けられている。
即ち、時短リミット到達前(時短リミット到達後)における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別として「時短D」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「95」であれば、大当たり種別として「時短E」が決定される。
従って、時短リミット到達前(時短リミット到達後)に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「時短D」の大当たり種別が50%、「時短E」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。また、時短リミット到達時に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、「時短D」の代わりに「時短F」の大当たり種別が50%、「時短E」の代わりに「時短G」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。
よって、第2特別図柄の動的表示において、時短リミット到達前(時短リミット到達後)では、大当たり種別「時短D」又は「時短E」で選択され、時短リミット到達時では、大当たり種別「時短F」又は「時短G」が選択されるように構成されている。これにより、初回大当たりに当選した後、一度も普通図柄の低確率状態(大当たり状態時を除く)に移行せずに「連荘」状態が継続している場合に、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たり状態が4回発生するごとに、該4回目の大当たり後に普通図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態B」)を発生させることができる。その結果、「時短機能」が付与される大当たり(又は小当たり)が所定回数発生する毎に必ず普通図柄の低確率状態にすることができ、普通図柄の高確率状態が継続し続けて「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等にするために、「連荘」回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、大当たり時に付与される遊技価値を増大したりして補うことが可能となり、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多用な遊技性を実現することができる。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態A」において右打ち遊技が非奨励(禁止)であるため、「通常遊技状態」における第2特別図柄の動的表示による抽選結果が導出され得る遊技状態とは「通常遊技状態B」のことである。
図76に戻って、説明を続ける。小当たり種別カウンタCKは、小当たりに当選して該小当たり遊技中に特定領域を球が通過した場合に付与される小当たり種別(大当たり内容)を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0〜99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0〜99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。小当たり種別カウンタCKの値は、例えば、定期的に(第7実施形態では、タイマ割込処理(図101参照)毎に1回)更新される。
そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1〜第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアと同じ第1保留エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア203d5に格納される。また、球が第2始動口10071に入賞したタイミングで、第2始動口10071に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1〜第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア203e5に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)又は小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時のものとなる。また、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、大当たり時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は小当たり時のものとなる。この場合、その小当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された小当たり種別カウンタCKの値が示す小当たり種別に対応して決定される。
上述したように、第7実施形態のパチンコ機10における小当たり種別カウンタCKの値は、「0〜99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該小当たり種別カウンタCKとROM202に格納された小当たり種別テーブル10202cとに基づいて、小当たり種別が決定される。この小当たり種別テーブル10202cには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1小当たり種別テーブル10202c1と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2小当たり種別テーブル10202c2とが設けられている。
ここで、図79を参照して、特図1小当たり種別テーブル10202c1及び特図2小当たり種別テーブル10202c2について説明する。図79(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1小当たり種別テーブル10202c1の一例を模式的に示した図であり、図79(b)は、同じくROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2小当たり種別テーブル10202c2の一例を模式的に示した図である。
第7実施形態のパチンコ機10では、上述したように、各特別図柄の抽選遊技において小当たりに当選した場合に、小入賞口ユニット10073(図73参照)を開放駆動するとともに、各特別図柄の種類に応じたタイミングで該小入賞口ユニット10073内の特定領域を開放するように構成されている。そして、小当たり遊技中に特定領域を球が通過した場合には、小当たり種別カウンタCKの値に応じた大当たり遊技が開始されるように構成されている。
図79(a)及び図79(b)に示すように、小当たり種別テーブル10202cは、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで分けられ、その中でさらに、時短リミット到達前か時短リミット到達時かで分けられ、その中でさらに、該小当たり中に特定領域を通過したか否かに応じて、該特別図柄の種別に応じた小当たり種別と、小当たり種別カウンタCKの値とが対応付けられたテーブルである。なお、滞在する遊技状態に応じて選択され得る小当たり種別が異なるように構成してもよい。
第7実施形態のパチンコ機10では、小当たり種別として、特定領域を球が通過しなかった場合には、最大ラウンド数が1ラウンドであって入賞口開放パターンが「Y1」の「小当たりA」及び「小当たりB」が設けられる一方、特定領域を球が通過した場合には、最大ラウンド数が1+3ラウンドであって入賞口開放パターンが「Y2」の「時短H」、「時短I」、「時短J」及び「時短L」と、最大ラウンド数が1+9ラウンドであって入賞口開放パターンが「Y3」の「時短K」及び「時短M」とが設けられている。なお、入賞口開放パターンの詳細については、図80を参照して後述する。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、大当たりと同様、遊技状態と時短リミット回数とに応じて、小当たり遊技中の特定領域通過に基づく大当たり状態終了後に「時短機能」が付与されるか否か、及び、付与される時短回数が異なるように構成されている。
具体的には、第1特別図柄の抽選遊技では、「時短機能」が作動していない「通常遊技状態(主に、「通常遊技状態A」)」において、小当たりに当選した場合には、特定領域を球が通過しないときに小当たり遊技のみの「小当たりA」となる一方、特定領域を球が通過したときに小当たり種別「時短H」となり、該特定領域通過に伴う大当たり遊技後に「時短機能」が付与されるように構成されている。また、「時間短縮状態」の時短リミット到達時において、小当たりに当選した場合には、特定領域を球が通過しないときに小当たり遊技のみの「小当たりA」となる一方、特定領域を球が通過したときに小当たり種別「時短H」の代わりに小当たり種別「時短I」となるものの、該特定領域通過に伴う大当たり遊技後に「時短機能」が付与されないように構成されている。
第2特別図柄の抽選遊技では、「時短機能」が発動していない「通常遊技状態(主に、「通常遊技状態B」)」において、小当たりに当選した場合には、特定領域を球が通過しないときには小当たり遊技のみの「小当たりB」となる一方、特定領域を球が通過したときに小当たり種別「時短J」又は「時短K」となり、該特定領域通過に伴う大当たり遊技後に「時短機能」が付与される。また、「時間短縮状態」の時短リミット到達時において、小当たりに当選した場合には、特定領域を球が通過しないときに小当たり遊技のみの「小当たりB」となる一方、特定領域を球が通過したときに小当たり種別「時短J」又は「時短K」の代わりに小当たり種別「時短L」又は「時短M」となるものの、該特定領域通過に伴う大当たり遊技後に「時短機能」が付与されないように構成されている。なお、各小当たり種別に基づいて付与される「時短機能」の終了条件については、時短終了条件テーブル10202n(図85参照)にて詳細に説明する。
特図1小当たり種別テーブル10202c1及び特図2小当たり種別テーブル10202c2では、それぞれ、各小当たり種別に対して、その小当たり種別を決定する小当たり種別カウンタCKの取り得る値が対応付けられている。
図79(a)で示す特図1小当たり種別テーブル10202c1の例では、時短リミット到達前及び時短リミット到達後(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜3回目)において第1特別図柄の小当たりが発生した場合は、特定領域の通過有無を問わず「小当たりA」又は「時短H」に対して小当たり種別カウンタCKの値「0〜99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数4回目)において第1特別図柄の小当たりが発生した場合は、特定領域の通過有無を問わず「小当たりA」又は「時短H」の代わりとしての「時短I」に対して小当たり種別カウンタCKの値「0〜99」が対応付けられている。
即ち、時短リミット到達前(時短リミット到達後)における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア203d5に格納された小当たり種別カウンタCKの値に対応付けられた小当たり種別が特図1小当たり種別テーブル10202c1から決定され、例えば、小当たり種別カウンタCKの値がいずれの値であっても、特定領域の通過有無に応じて小当たり種別として「小当たりA」又は「時短H」が決定される。
従って、時短リミット到達前(時短リミット到達後)に第1特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合には、特定領域の通過有無に応じて、「小当たりA」又は「時短H」の小当たり種別が100%の割合で当選することとなる。また、時短リミット到達時に第1特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合には、特定領域の通過有無に応じて、「小当たりA」又は「時短H」の代わりに「時短I」の小当たり種別が100%の割合で当選することとなる。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技において、第1始動口64へ入賞し得て第1特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第2始動口10071へ入賞し難いことで第2特別図柄の動的表示が実行され難く構成されている。また、右打ち遊技において、第2始動口10071へ入賞し得て第2特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第1始動口64へ入賞し難いことで第1特別図柄の動的表示が実行され難く構成されている。そして、時短リミットが発動する場合は、「時短機能」が作動している状態、即ち、「連荘」中の状態であり、本実施形態において「連荘」中は右打ち遊技が奨励されているので、第2特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第1特別図柄の動的表示は実行され難く構成されている。よって、第1特別図柄の動的表示において時短リミットが発動する場合は、右打ち遊技が奨励されて第2特別図柄の動的表示が実行され得る状態であるにもかかわらず、遊技者が敢えて左打ち遊技を行って第1始動口64へ球を入賞させて第1特別図柄の動的表示を実行させた場合である。また、第7実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の動的表示より第2特別図柄の動的表示を優先的に実行するように構成されているため、「時間短縮状態」において、第1特別図柄の動的表示において時短リミット作動時に選択され得る「時短I」は、実質的には導出され難い(導出されない)ように設定されている。
次いで、図79(b)で示す特図2小当たり種別テーブル10202c2の例では、時短リミット到達前及び時短リミット到達後(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数1回目〜3回目)において第2特別図柄の小当たりが発生した場合は、特定領域を球が通過しなかったときに、「小当たりB」に対して小当たり種別カウンタCKの値「0〜99」が対応付けられている一方、特定領域を球が通過したときに、「時短J」に対して小当たり種別カウンタCKの値「0〜49」が対応付けられ、「時短K」に対して小当たり種別カウンタCKの値「50〜99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数4回目)において第2特別図柄の小当たりが発生した場合は、特定領域を球が通過しなかったときに、「小当たりB」に対して小当たり種別カウンタCKの値「0〜99」が対応付けられている一方、特定領域を球が通過したときに、「時短J」の代わりとしての「時短L」に対して小当たり種別カウンタCKの値「0〜49」が対応付けられ、「時短K」の代わりとしての「時短M」に対して小当たり種別カウンタCKの値「50〜99」が対応付けられている。
即ち、時短リミット到達前(時短リミット到達後)における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア203e5に格納された小当たり種別カウンタCKの値に対応付けられた小当たり種別が特図2小当たり種別テーブル10202c2から決定され、例えば、特定領域通過の有無に応じて、小当たり種別カウンタCKの値が「7」である場合には小当たり種別として「時短J」が決定され、小当たり種別カウンタCKの値が「95」である場合には小当たり種別として「時短K」が決定される。
従って、時短リミット到達前(時短リミット到達後)に第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合には、特定領域の通過有無に応じて、「小当たりB」、又は、「時短J」若しくは「時短K」の小当たり種別が同一の割合(即ち、50%)で、当選することとなる。また、時短リミット到達時に第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合には、特定領域の通過有無に応じて、「小当たりB」、又は、「時短J」又は「時短K」の代わりに「時短L」若しくは「時短M」の小当たり種別が同一の割合(即ち、50%)で、当選することとなる。
ここで、図80を参照して、大当たり又は小当たりに当選した場合における可変入賞装置10065及び/又は小入賞口ユニット10073の開放パターンについて説明する。図80は、入賞口開放パターンテーブル10202mの一例を模式的に示した図である。第7実施形態のパチンコ機10では、当選した大当たり種別又は小当たり種別に応じて、各ラウンドに対応付けられた可変入賞装置10065及び/又は小入賞口ユニット10073が開放される。
図80で示すように、大当たり種別「時短A」、「時短B」、「時短C」、「時短D」又は「時短F」に当選した場合に選択される入賞口開放パターン「X1」では、1ラウンド目から3ラウンド目まで、可変入賞装置10065が開放され、その後、大当たり遊技が終了するように構成されている。
次いで、大当たり種別「時短E」又は「時短G」に当選した場合に選択される入賞口開放パターン「X2」では、1ラウンド目から9ラウンド目まで、可変入賞装置10065が開放され、その後、大当たり遊技が終了するように構成されている。
次いで、小当たり種別「小当たりA」又は「小当たりB」に当選した場合に選択される入賞口開放パターン「Y1」では、1ラウンド目において、小入賞口ユニット10073が開放され、その後、小当たり遊技が終了し、大当たり遊技が開始されないように構成されている。
次いで、小当たり種別「時短H」、「時短I」、「時短J」又は「時短L」に当選した場合に選択される入賞口開放パターン「Y2」では、1ラウンド目において、小入賞口ユニット10073が開放され、該1ラウンド目において特定領域を球が通過した場合に、その後、小当たり遊技の終了とともに大当たり遊技が開始される。大当たり遊技では、2ラウンド目から4ラウンド目まで、可変入賞装置10065が開放され、その後、大当たり遊技が終了するように構成されている。
なお、当初、入賞口開閉パターン「Y2」が選択される小当たり種別に当選していたとしても、小当たり遊技中の1ラウンド目において特定領域を球が通過しなかった場合、上述した入賞口開閉パターン「Y1」となり、大当たり遊技が開始されず、その後の「時短機能」も付与されずに「通常遊技状態」に移行するように構成されている。これは、「時間短縮状態」中に特定領域が開放される小当たりしたにもかかわらず、敢えて球を特定領域に入賞させずに該小当たり遊技を終了させ、第2始動口10071への入賞補助機能が発動している「時間短縮状態」を継続させて球の損失を防ぎながら、他の入賞口(例えば、一般入賞口63)へ球を入賞させて賞球を獲得するような遊技を防止するためである。特に、パチンコ機10の外部からピアノ線やプラスチック片を侵入させ、上記他の入賞口に球を入賞させ易い状況を創り出す不正行為(所謂、ゴト行為)が行われている状況であると、「時間短縮状態」を継続させることで賞球を獲得し易くなっているため、これらの不正行為の対策として、小当たり遊技の当選に基づいて「時間短縮状態」を終了させることで、遊技仕様として意図しない賞球の払い出しを未然に防止することができる。第7実施形態のパチンコ機10では、各特別図柄の変動回数の他に、第1特別図柄の動的表示で小当たり遊技に5回当選した場合、又は、第2特別図柄の動的表示で小当たり遊技に1回当選した場合に、時短終了条件が成立して、「時間短縮状態」が終了するように構成されている。時短終了条件の詳細については、図85の時短終了条件テーブル10202nの説明で後述する。
次いで、小当たり種別「時短K」又は「時短M」に当選した場合に選択される入賞口開放パターン「Y3」では、1ラウンド目において、小入賞口ユニット10073が開放され、該1ラウンド目において特定領域を球が通過した場合に、その後、小当たり遊技の終了とともに大当たり遊技が開始される。大当たり遊技では、2ラウンド目から10ラウンド目まで、可変入賞装置10065が開放され、その後、大当たり遊技が終了するように構成されている。なお、当初、入賞口開閉パターン「Y3」が選択される小当たり種別に当選していたとしても、入賞口開放パターン「Y2」と同様、当たり遊技中の1ラウンド目において特定領域を球が通過しなかった場合、上述した入賞口開閉パターン「Y1」となり、大当たり遊技が開始されず、その後の「時短機能」も付与されずに「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
次に、図81を参照して、大当たり開放テーブル10202gについて説明する。図81は、ROM202に記憶される大当たり開放テーブル10202gの一例を模式的に示した模式図である。大当たり開放テーブル10202gは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に参照され、各特別図柄の大当たり発生時の大当たり種別に基づいて、可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aの開放態様等(ラウンド回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)、及び、大当たり終了後に移行する遊技状態が規定されている。
上述したように、この大当たり開放テーブル10202gは、特別図柄の種類と、大当たり種別又は小当たり種別とに基づいて開放態様等が区分けされている。具体的には、第1特別図柄において大当たり又は小当たりに当選した場合に参照される「特図1」用と、第2特別図柄において大当たり又は小当たりに当選した場合に参照される「特図2」用とで、大入賞口開閉板10065aの開放態様と、大当たり終了後に移行される遊技状態等が規定されている。
図81で示すように、大当たり開放テーブル10202gの「特図1」用において、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、大当たり種別「時短A」の大当たり遊技終了後は、「通常遊技状態」での大当たりであれば「通常遊技状態A」に移行する一方、「時間短縮状態」での大当たりであれば「時間短縮状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図1」用において、大当たり種別「時短B」に当選した場合には、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、大当たり種別「時短B」の大当たり遊技終了後は、「通常遊技状態」での大当たりであれば「時間短縮状態A」に移行する一方、「時間短縮状態」での大当たりであれば「時間短縮状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図1」用において、大当たり種別「時短C」に当選した場合には、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、大当たり種別「時短C」の大当たり遊技終了後は、時短リミット機能の発動時であるので、いずれの遊技状態である場合も「通常遊技状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図1」用において、小当たり種別「時短H」に当選して小入賞口ユニット10073の開放中における特定領域への球の通過を条件に、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、小当たり種別「時短H」の大当たり遊技終了後は、「通常遊技状態」での大当たりであれば「時間短縮状態A」に移行する一方、「時間短縮状態」での大当たりであれば「時間短縮状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図1」用において、小当たり種別「時短I」に当選して小入賞口ユニット10073の開放中における特定領域への球の通過を条件に、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、小当たり種別「時短I」の大当たり遊技終了後は、時短リミット機能の発動時であるので、いずれの遊技状態である場合も「通常遊技状態B」に移行する。
次に、図81で示すように、大当たり開放テーブル10202gの「特図2」用において、大当たり種別「時短D」に当選した場合には、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、大当たり種別「時短D」の大当たり遊技終了後は、「通常遊技状態」での大当たりであれば「時間短縮状態A」に移行する一方、「時間短縮状態」での大当たりであれば「時間短縮状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図2」用において、大当たり種別「時短E」に当選した場合には、可変入賞装置10065(大入賞口)が9ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、大当たり種別「時短E」の大当たり遊技終了後は、「通常遊技状態」での大当たりであれば「時間短縮状態A」に移行する一方、「時間短縮状態」での大当たりであれば「時間短縮状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図2」用において、大当たり種別「時短F」に当選した場合には、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、大当たり種別「時短F」の大当たり遊技終了後は、時短リミット機能の発動時であるので、いずれの遊技状態である場合も「通常遊技状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図2」用において、大当たり種別「時短G」に当選した場合には、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、大当たり種別「時短G」の大当たり遊技終了後は、時短リミット機能の発動時であるので、いずれの遊技状態である場合も「通常遊技状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図2」用において、小当たり種別「時短J」に当選して小入賞口ユニット10073の開放中における特定領域への球の通過を条件に、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、小当たり種別「時短J」の大当たり遊技終了後は、「通常遊技状態」での大当たりであれば「時間短縮状態A」に移行する一方、「時間短縮状態」での大当たりであれば「時間短縮状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図2」用において、小当たり種別「時短K」に当選して小入賞口ユニット10073の開放中における特定領域への球の通過を条件に、可変入賞装置10065(大入賞口)が9ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、小当たり種別「時短K」の大当たり遊技終了後は、「通常遊技状態」での大当たりであれば「時間短縮状態A」に移行する一方、「時間短縮状態」での大当たりであれば「時間短縮状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図2」用において、小当たり種別「時短L」に当選して小入賞口ユニット10073の開放中における特定領域への球の通過を条件に、可変入賞装置10065(大入賞口)が3ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、小当たり種別「時短L」の大当たり遊技終了後は、時短リミット機能の発動時であるので、いずれの遊技状態である場合も「通常遊技状態B」に移行する。
次いで、大当たり開放テーブル10202gの「特図2」用において、小当たり種別「時短M」に当選して小入賞口ユニット10073の開放中における特定領域への球の通過を条件に、可変入賞装置10065(大入賞口)が9ラウンドに亘って開放され、1のラウンドの最大開放秒数が「30秒」に設定され、かつ、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「14個」に設定される。そして、小当たり種別「時短M」の大当たり遊技終了後は、時短リミット機能の発動時であるので、いずれの遊技状態である場合も「通常遊技状態B」に移行する。
次に、図82を参照して、小当たり開放テーブル10202hについて説明する。図82は、ROM202に記憶される小当たり開放テーブル10202hの一例を模式的に示した模式図である。小当たり開放テーブル10202hは、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり時に参照され、各特別図柄の小当たり発生時の小当たり種別に基づいて、小入賞口ユニット10073の小入賞口開閉板10073aの開放態様等(1のラウンドにおける開放回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)が規定されている。
上述したように、この小当たり開放テーブル10202hは、特別図柄の種類と、小当たり種別とに基づいて開放態様等が区分けされている。具体的には、第1特別図柄において小当たりに当選した場合に参照される「特図1」用と、第2特別図柄において小当たりに当選した場合に参照される「特図2」用とで、小入賞口開閉板10073aの開放態様と、特定領域通過に伴う大当たり終了後に移行される遊技状態等が規定されている。
図82で示すように、小当たり開放テーブル10202hの「特図1」用において、小当たり種別「小当たりA」に当選した場合には、小入賞口ユニット10073(小入賞口)が1のラウンド中に2回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「1個」に設定される。そして、小当たり種別「小当たりA」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過していないため、「通常遊技状態」に移行する。
次いで、小当たり開放テーブル10202hの「特図1」用において、小当たり種別「時短H」に当選した場合には、小入賞口ユニット10073(小入賞口)が1のラウンド中に2回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「1個」に設定される。そして、小当たり種別「時短H」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(3ラウンド)へと移行し、時短リミット機能の発動前であるので、「時短機能」が付与される。なお、小当たり種別「時短H」は、小入賞口開閉板10073a及び特定領域開閉板10073dの開放態様により球が通過困難又は通過不可に構成されているため、実質的には発生し得ない小当たり種別となっている。
次いで、小当たり開放テーブル10202hの「特図1」用において、小当たり種別「時短I」に当選した場合には、小入賞口ユニット10073(小入賞口)が1のラウンド中に2回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「1個」に設定される。そして、小当たり種別「時短I」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(3ラウンド)へと移行し、時短リミット機能の発動時であるので、「時短機能」が付与されず、「通常遊技状態」へと移行される。なお、小当たり種別「時短I」は、小当たり種別「時短H」と同様、小入賞口開閉板10073a及び特定領域開閉板10073dの開放態様により球が通過困難又は通過不可に構成されているため、実質的には発生し得ない小当たり種別となっている。
次に、図82で示すように、小当たり開放テーブル10202hの「特図2」用において、小当たり種別「小当たりB」に当選した場合には、小入賞口ユニット10073(小入賞口)が1のラウンド中に9回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「1個」に設定される。そして、小当たり種別「小当たりB」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過していないため、「通常遊技状態」に移行する。
次いで、小当たり開放テーブル10202hの「特図2」用において、小当たり種別「時短J」に当選した場合には、小入賞口ユニット10073(小入賞口)が1のラウンド中に9回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「1個」に設定される。そして、小当たり種別「時短J」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(3ラウンド)へと移行し、時短リミット機能の発動前であるので、「時短機能」が付与される。
次いで、小当たり開放テーブル10202hの「特図2」用において、小当たり種別「時短K」に当選した場合には、小入賞口ユニット10073(小入賞口)が1のラウンド中に9回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「1個」に設定される。そして、小当たり種別「時短K」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(9ラウンド)へと移行し、時短リミット機能の発動前であるので、「時短機能」が付与される。
次いで、小当たり開放テーブル10202hの「特図2」用において、小当たり種別「時短L」に当選した場合には、小入賞口ユニット10073(小入賞口)が1のラウンド中に9回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「1個」に設定される。そして、小当たり種別「時短L」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(3ラウンド)へと移行し、時短リミット機能の発動時であるので、「時短機能」が付与されず、「通常遊技状態」へと移行される。
次いで、小当たり開放テーブル10202hの「特図2」用において、小当たり種別「時短M」に当選した場合には、小入賞口ユニット10073(小入賞口)が1のラウンド中に9回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「1個」に設定される。そして、小当たり種別「時短M」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(9ラウンド)へと移行し、時短リミット機能の発動時であるので、「時短機能」が付与されず、「通常遊技状態」へと移行される。
ここで、図83及び図84を参照して、各特別図柄での小当たり当選に基づく小入賞口ソレノイド10073bによる小入賞口開閉板10073aの開閉態様、小入賞口スイッチ10073cにおける球の検出態様、特定領域ソレノイド10073eによる特定領域開閉板10073dの開閉態様、特定領域スイッチ10073fにおける球の検出態様、及び、該特定領域スイッチ10073fへの球の検出に基づく大当たりフラグ10203r(図75参照)の設定態様等を説明する。図83は、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合における小入賞口ソレノイド10073b及び特定領域ソレノイド10073eの駆動パターンと、小入賞口スイッチ10073c及び特定領域スイッチ10073fの検知態様と、大当たりフラグ10203rの設定態様とを示したタイミングチャートである。また、図84は、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合における小入賞口ソレノイド10073b及び特定領域ソレノイド10073eの駆動パターンと、小入賞口スイッチ10073c及び特定領域スイッチ10073fの検知態様と、大当たりフラグ10203rの設定態様とを示したタイミングチャートである。
図83で示すように、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合、小当たり遊技として1のラウンド中に2回、「0.1秒」間、小入賞口ソレノイド10073bがオンされて、該オンに伴って小入賞口開閉板10073aが閉鎖状態から開放状態へと変位する。そして、小入賞口開閉板10073aの開放中に、右打ち遊技で発射された球が小入賞口ユニット10073内へと流入し、小入賞口スイッチ10073cによって検知される。
この第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合、特定領域ソレノイド10073eは、小入賞口ソレノイド10073bのオンが開始されてから「4秒」後にオンされて特定領域開閉板10073dが閉鎖状態から開放状態へと変位するものの、小入賞口ソレノイド10073bが最後に閉鎖してから「2.6秒」後(「4秒」−最初の開放「0.1秒」+インターバル時間「1.2秒」+最後の開放「0.1秒」=「2.6秒」)に開放されるため、小入賞口ユニット10073内に流入した球が特定領域側へと流下せず、閉鎖状態の特定領域開閉板10073dの上面を排出口10073g側へと流下して、排出口10073gへ流入する。
よって、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合、特定領域が開放されている間に小入賞口ユニット10073に球を流入不可(又は困難)に構成されているため、第1特別図柄の小当たりにおける特定領域通過に基づく大当たり遊技は発生し得ないように(発生困難に)構成されている。
一方、図84で示すように、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合、小当たり遊技として1のラウンド中に9回、「0.1秒」間、小入賞口ソレノイド10073bがオンされて、該オンに伴って小入賞口開閉板10073aが閉鎖状態から開放状態へと変位する。そして、小入賞口開閉板10073aの開放中に、右打ち遊技で発射された球が小入賞口ユニット10073内へと流入し、小入賞口スイッチ10073cによって検知される。
この第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合、特定領域ソレノイド10073eは、小入賞口ソレノイド10073bのオンが開始されてから「4秒」後にオンされて特定領域開閉板10073dが閉鎖状態から開放状態へと変位し、特定領域ソレノイド10073eがオンされて特定領域へ球が流入可能となった状態の後も小入賞口ソレノイド10073bが複数回(第7実施形態では、6回)オンされて小入賞口開閉板10073aが開放されるため、小入賞口ユニット10073内に流入した球が特定領域側へと流下する。そして、特定領域へと流下した球が特定領域スイッチ10073fによって検知された場合、該検知に伴って大当たりフラグ10203rがオンに設定される。
よって、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合、特定領域が開放されている間に小入賞口ユニット10073に球を流入し得るように構成されているため、第2特別図柄の小当たりにおける特定領域通過に基づく大当たり遊技は発生し得るように構成されている。
このように、小当たりに当選した特別図柄に応じて特定領域を球が通過するか否かを異ならせて、小当たりに基づく大当たり遊技が発生するか否かを異ならせることができる。
次に、図85を参照して、時短終了条件テーブル10202nについて説明する。図85は、ROM202に記憶される時短終了条件テーブル10202nの一例を模式的に示した模式図である。時短終了条件テーブル10202nは、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示において当選した大当たり遊技の終了時(遊技状態移行時)に参照され、該大当たりに当選した時点での遊技状態に応じて付与される「時短機能」の終了条件が各遊技状態ごとにそれぞれ規定されている。
第7実施形態の時短終了条件テーブル10202nは、時短リミット到達前若しくは時短リミット到達後か時短リミット到達時かに分けられ、その中で遊技状態ごとに区分けされている。具体的には、時短リミット到達前若しくは時短リミット到達後において、「通常遊技状態A」で大当たりに当選した場合に参照される「通常遊技状態A」用と、「通常遊技状態B」で大当たりに当選した場合に参照される「通常遊技状態B」用と、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」で大当たりに当選した場合に参照される「時間短縮状態A・B」用とで、「時短機能」の終了条件が設定される。また、時短リミット到達時において、「時間短縮状態B」で大当たりに当選した場合に参照される「時間短縮状態B」用で、「時短機能」の終了条件が設定される。なお、時短リミット到達時では、少なくとも「時短機能」が複数回連続的に付与された状態であるので、「時間短縮状態A」や「通常遊技状態」で参照されることはないため、「時間短縮状態A」用や「通常遊技状態」用が設けられていない。
第7実施形態の「時短機能」は、いずれかの特別図柄において大当たりの抽選結果が導出されるか、或いは、以下に示す複数の時短終了条件のうち、いずれか1の条件が成立することによって終了するように構成されている。具体的な時短終了条件としては、大当たり終了後の第1特別図柄の動的表示の実行回数を示す「特図1時短回数」と、大当たり終了後の第2特別図柄の動的表示の実行回数を示す「特図2時短回数」と、大当たり終了後の第1特別図柄および第2特別図柄の動的表示の合計実行回数を示す「特図1・特図2合計時短回数」と、大当たり終了後の第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技への当選に基づく小入賞口ユニット10073の作動(開放)回数を示す「特図1小当たり」と、大当たり終了後の第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技への当選に基づく小入賞口ユニット10073の作動(開放)回数を示す「特図2小当たり」と、が規定されている。
まず、図85で示すように、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短A」が実行された場合、そもそも「時短機能」が付与されないことから、「特図1時短回数」、「特図2時短回数」及び「特図1・特図2合計時短回数」はいずれも「0回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「1回」に設定される。
なお、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短A」が実行された場合、「時短機能」が付与されないものの、「特図1小当たり」に「5回」、「特図2小当たり」に「1回」の値が設定されるように構成されている。これは、大当たり遊技が終了した場合、「時短機能」の付与如何を問わず、また、いずれの大当たり種別又は小当たり種別(「小当たりA」及び「小当たりB」を除く)を問わず、小当たり回数に基づく時短終了条件を設定するように構成することで、大当たり終了後に大当たり種別又は小当たり種別を判定することなく処理を共通化することができるので、大当たり終了時における主制御装置110の制御負担を軽減することができる。
また、「特図2小当たり」による時短終了条件を「1回」に設定することで、第2特別図柄の小当たりに当選した場合に、特定領域への球の通過有無を問わず「時短機能」を終了させることができる。このように構成することで、「時間短縮状態」において第2特別図柄の小当たりに当選したにもかかわらず敢えて特定領域に球を通過させず、「時間短縮状態」を継続させて、他の時短終了条件が成立する直前まで第2始動口10071への入賞補助機能が有する状態を維持しながら、他の入賞口(例えば、一般入賞口63)へ球を入賞させて賞球を得ようとする遊技等を未然に防止することができる。
次いで、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短B」、「時短D」若しくは「時短E」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」が実行された場合、「特図1時短回数」は「7回」、「特図2時短回数」は「1回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「7回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「1回」に設定される。
従って、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短B」、「時短D」若しくは「時短E」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」が実行された場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が7回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が1回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で7回実行されるか、第1特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が5回作動(開放)されるか、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が1回作動(開放)されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合は「通常遊技状態B」に移行し、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存していない場合は「通常遊技状態A」に移行する。
よって、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短B」、「時短D」若しくは「時短E」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」に基づく「時間短縮状態A」は、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口10071への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が1回実行されることに基づく時短終了条件が成立し易いように構成されている。
なお、「時間短縮状態(「時間短縮状態A」及び「時間短縮状態B」のいずれも)」において、右打ち遊技を行わずに左打ち遊技を行い、第2特別図柄の動的表示を実行させずに第1特別図柄の動的表示による大当たりを目指す遊技は、遊技仕様として奨励されていないため、「時間短縮状態」において第1特別図柄の動的表示が最大保留球数以上(第7実施形態では、7回)実行された場合も、「時短機能」が終了するように構成されている。
次いで、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「通常遊技状態B」において大当たり種別「時短D」若しくは「時短E」、又は、小当たり種別「時短J」若しくは「時短K」が実行された場合、「特図1時短回数」は「7回」、「特図2時短回数」は「1回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「7回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「1回」に設定される。
従って、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「通常遊技状態B」において大当たり種別「時短D」若しくは「時短E」、又は、小当たり種別「時短J」若しくは「時短K」が実行された場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が7回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が1回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で7回実行されるか、第1特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が5回作動(開放)されるか、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が1回作動(開放)されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合は再び「通常遊技状態B」に移行し、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存していない場合は「通常遊技状態A」に移行する。
よって、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「通常遊技状態B」において大当たり種別「時短D」若しくは「時短E」、又は、小当たり種別「時短J」若しくは「時短K」に基づく「時間短縮状態A」は、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口10071への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が1回実行されることに基づく時短終了条件が成立し易いように構成されている。
次いで、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」が実行された場合、「特図1時短回数」は「100回」、「特図2時短回数」は「100回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「100回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「1回」に設定される。
従って、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」が実行された場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が5回作動(開放)されるか、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が1回作動(開放)されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合は再び「通常遊技状態B」に移行し、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存していない場合は「通常遊技状態A」に移行する。
よって、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」に基づく「時間短縮状態B」は、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行され、さらに、第2特別図柄の小当たり確率は、2715/10000であるため、第2特別図柄の動的表示が100回実行される前に第2特別図柄の動的表示で小当たりが極めて現出し易いように構成されている。その結果、第2特別図柄の動的表示における小当たり当選に基づく小入賞口ユニット10073の作動(開放)が1回実行されることに基づく時短終了条件が成立し易いように構成されている。
次いで、時短リミット到達時における「時間短縮状態B」において大当たり種別「時短F」、「時短G」若しくは「時短C」、又は、小当たり種別「時短L」、「時短M」若しくは「時短I」が実行された場合、時短リミット機能が発動するため、「特図1時短回数」は「0回」、「特図2時短回数」は「0回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「0回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「1回」に設定される。
このように構成することで、「時間短縮状態A」の間に、特別図柄において大当たり又は小当たりに当選させることで、第2特別図柄の小当たり確率より極めて大きな時短回数が付与される「時間短縮状態B」に移行させることができ、「時間短縮状態B」で再び特別図柄において大当たり又は小当たりに当選させた場合には、再度、「時間短縮状態B」に移行させることができ、大当たりの連荘を時短リミット機能が発動するまでの間、連続的に付与させることが可能となる。
ここで、図86及び図87を参照して、第7実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図86は、各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別又は小当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。また、図87は、各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、先に停止され易い特別図柄、及び、右打ち可否を説明した一覧である。なお、図86において、非推奨の発射態様で遊技を行った場合における遊技状態の移行も表記しているが、ここでは、説明の便宜上、その説明を省略する。
まず、図86で示すように、「通常遊技状態A」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、「通常遊技状態A」において第1特別図柄の動的表示で大当たり種別「時短A」に当選した場合、又は、「通常遊技状態B」において保留されていた第2特別図柄の動的表示がすべて実行された場合に、「通常遊技状態A」に移行される(図86参照)。
また、図87で示すように、「通常遊技状態A」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態である。さらに、「通常遊技状態A」では、左打ち遊技が奨励され、該左打ち遊技で発射された球が主に第1始動口64に入賞する。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「5秒〜190秒」の範囲で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間も「5秒〜190秒」で行われる(後述する図88〜図94参照)。なお、この「通常遊技状態A」では、右打ち遊技が行われた場合に、その発射態様をスルーゲート67等で検知して、該検知に基づいて右打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図75参照)等によって右打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、図86で示すように、「時間短縮状態A」への移行契機は、「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、又は、「通常遊技状態B」において大当たり種別若しくは小当たり種別「時短D」・「時短E」・「時短J」・「時短K」に当選した場合に、「時間短縮状態A」に移行される(図86参照)。
また、図87で示すように、「時間短縮状態A」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は高確率状態である。さらに、「時間短縮状態A」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が主に第2始動口10071に入賞する。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「3秒(ハズレ時),50秒(大当たり時)」で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「40秒〜50秒」で行われる(後述する図88〜図94参照)。なお、「時間短縮状態A」では、右打ち遊技が奨励されており、第3図柄表示装置81や音声出力装置226(図75参照)によって右打ち遊技を行うことを促す右打ち示唆報知が実行されるように構成されている。
次いで、図86で示すように、「時間短縮状態B」への移行契機は、「時間短縮状態A」において大当たり種別若しくは小当たり種別「時短D」・「時短E」・「時短J」・「時短K」に当選した場合、又は、「時間短縮状態B」において大当たり種別若しくは小当たり種別「時短D」・「時短E」・「時短J」・「時短K」に当選した場合に、「時間短縮状態B」に(再び)移行される(図86参照)。
また、図87で示すように、「時間短縮状態B」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は高確率状態である。さらに、「時間短縮状態B」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が主に第2始動口10071に入賞する。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「15秒(当否いずれの場合も)」で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「3秒〜15秒」で行われる(後述する図88〜図94参照)。なお、「時間短縮状態B」では、右打ち遊技が奨励されており、第3図柄表示装置81や音声出力装置226(図75参照)によって右打ち遊技を行うことを促す右打ち示唆報知が実行されるように構成されている。
次いで、図86で示すように、「通常遊技状態B」への移行契機は、「時間短縮状態B」において時短リミット機能の発動により大当たり種別若しくは小当たり種別「時短F」・「時短G」・「時短L」・「時短M」に当選した場合、「時間短縮状態A」において「時短機能」の終了条件が成立した場合(即ち、第1特別図柄の動的表示が7回、第2特別図柄の動的表示が1回、第1特別図柄・第2特別図柄の動的表示の合計回数が7回、第1特別図柄の小当たりが5回、又は、第2特別図柄の小当たりが1回のいずれかが成立した場合)、又は、「時間短縮状態B」において「時短機能」の終了条件が成立した場合(即ち、第1特別図柄の動的表示が100回、第2特別図柄の動的表示が100回、第1特別図柄・第2特別図柄の動的表示の合計回数が100回、第1特別図柄の小当たりが5回、又は、第2特別図柄の小当たりが1回のいずれかが成立した場合)に、「通常遊技状態B」に移行される。
また、図87で示すように、「通常遊技状態B」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態である。さらに、「通常遊技状態B」では、第2特別図柄の動的表示の遊技結果待ちの状態であるため、右打ち報知ランプ37c(図73参照)は非点灯状態であって左打ち遊技が奨励されている状態であるものの、第3図柄表示装置81等ではいずれの発射態様も奨励されていない状況である。そして、第2特別図柄の動的表示が実行される場合は「通常遊技状態A」に移行するため、第1特別図柄の動的表示は実行されず、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「60秒〜70秒」で行われる(後述する図88〜図94参照)。
このように構成することで、「時短機能」が付与されている間に、大当たりに当選、又は、小当たり当選に基づく特定領域を球が通過した場合に、実質的に小当たりに当選し得る変動回数分の時短回数が付与される「時間短縮状態B」に移行させることができる。
具体的には、例えば、「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短B」に当選し、該大当たりの終了後に付与される「時間短縮状態A」において、第2特別図柄において大当たり又は小当たりに当選することで、該大当たり後の遊技状態を「時間短縮状態B」に移行させることができる。そして、「時間短縮状態B」において、再び第2特別図柄における大当たり又は小当たりに当選することで、該大当たり後の遊技状態を、再度「時間短縮状態B」に移行させることができる。
よって、「時短機能」が付与されている間に、大当たりに当選、又は、小当たり当選に基づく特定領域を球が通過した場合に、時短リミット機能が発動するまでの間、小当たり当選に基づく大当たりを発生させることが可能となる。従って、「時短機能」が付与されている間に、大当たり又は小当たりに当選にすることで、連続した大当たりによる遊技価値の付与が実質的に保証された状態を創り出すことができるので、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣を向上することができる。
また、例えば、「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短B」に当選し、該大当たり終了後に付与される「時間短縮状態A」において、実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生し、かつ、その時点で4つ保留されている第2特別図柄がすべて大当たり又は小当たりが発生する場合、保留されている1つ目及び2つ目に保留されている第2特別図柄の大当たり又は小当たりによって時短リミット機能が発動して、一旦は「通常遊技状態B」に移行するものの、3つ目に保留されている第2特別図柄の大当たり又は小当たりによって再び「時間短縮状態A」となる。そして、4つ目に保留されている第2特別図柄の大当たり又は小当たりが「時短機能」を有する「時間短縮状態A」での大当たり又は小当たりであるので、その後に再び「時間短縮状態B」となり、再び時短リミット機能が発動するまで、大当たり又は小当たりが実質的に保証された状態となる。よって、「通常遊技状態A」において大当たり種別「時短B」に当選し、該大当たり終了後に付与される「時間短縮状態A」において、実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生し、かつ、その時点で4つ保留されている第2特別図柄がすべて大当たり又は小当たりが発生する場合、最初に実行中の第2特別図柄の動的表示の最中に、該実行中の第2特別図柄による大当たり種別「時短B」の大当たりを含め、保留されている4つの第2特別図柄の動的表示における大当たり又は小当たりと、今後保留される第2特別図柄の動的表示において、時短リミット機能が発動するまでの間、即ち、残り2回分の大当たり又は小当たりが実質的に保証された状態となる。即ち、「時間短縮状態A」において、最初の第2特別図柄の動的表示の実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生し、かつ、その時点で4つ保留されている第2特別図柄がすべて大当たり又は小当たりが発生する場合には、未だ保留されていない2つ分を含む計7つの大当たり又は小当たり(以下、「7連当たり」と称する場合がある)の発生を先読み予告することが可能となり、該7連当たりの先読み予告を実行することで、最大保留球数以上の連続した大当たりによる遊技価値の付与が実質的に保証された状態を遊技者に認識させることができるので、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣を向上することができる。
図76に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0〜99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
第7実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時、小当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。また、第7実施形態のパチンコ機10では、各演出態様に比較的長めの変動時間が選択され易いロングパターン(以下、「ロング」と称する場合がある)と、該ロングパターンより短めの変動時間が選択され易いミドルパターン(以下、「ミドル」と称する場合がある)と、該ミドルパターンより短めの変動時間が選択され易いショートパターン(以下、「ショート」と称する場合がある)と、それぞれ固定的な変動時間が選択される特殊変動パターン(以下、「特殊変動」と称する場合がある)とが用意されている。
具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」又は「非リーチ(ショート)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ」演出態様と、所定の遊技状態においいてそれぞれ固定的な演出が実行される「特殊変動1」演出態様、「特殊変動2」演出態様又は「特殊変動3」演出態様と、の5つの演出態様が選択される。
ここで、各演出態様について詳細に説明する。演出態様の中で、「非リーチ(ロング)」演出態様と「非リーチ(ミドル)」演出態様と「非リーチ(ショート)」演出態様(以下、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、及び、「非リーチ(ショート)」演出態様を総称して、『「非リーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、特別図柄の変動演出として3つの図柄列Z1〜Z3が変動する第3図柄表示装置81にて、各図柄列Z1〜Z3を高速でシャッフルする「高速変動」の変動要素が行われた後に、先に停止する2の図柄列Z1,Z3において同一の第3図柄が停止せず、「リーチ表示」を発生しない演出態様である。
なお、「高速変動」の変動要素とは、例えば、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、各図柄列Z1〜Z3(図74参照)に表示される第3図柄が、表示画面縦方向下方に高速にスクロールされている変動要素をいう。この「高速変動」では、遊技者によって第3図柄の表示内容を明確に認識できないように第3図柄を変動させ、前回停止表示された変動演出の停止結果を不規則に混ぜる(シャッフルする)演出が実行される。
第7実施形態のパチンコ機10では、「高速変動」の変動要素が行われた後、特定の演出態様(「非リーチ(ミドル)」演出態様および「非リーチ(ショート)」演出態様)を除いて「低速変動」の変動要素が行われるように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、上記「高速変動」の変動要素後、遊技者に視認可能な速度で第3図柄を低速にスクロールしている変動要素をいう。この「低速変動」の変動要素では、遊技者に第3図柄の表示内容を認識させながら、各図柄列Z1〜Z3を順に停止表示する。先に停止表示する2の図柄列(例えば、左図柄列Z1と右図柄列Z3(図74参照))において同一の第3図柄が停止した場合は「リーチ表示」が発生したとして「ノーマルリーチ」の変動要素へと発展する一方、該先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3において異なる第3図柄が停止した場合は、残りの図柄列Z2を停止表示して、その変動演出を終了するように構成されている。なお、「高速変動」の変動要素、又は、「低速変動」の変動要素を含む各変動要素の詳細については、後述する。
従って、「非リーチ(ロング)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列Z1〜Z3がそれぞれ順番に停止し、先に停止する2つの図柄列Z1,Z3に異なる第3図柄が停止し、残りの1の図柄列Z2が停止して、1の変動演出が終了する。一方、「非リーチ(ミドル)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われず、該「高速変動」の変動要素の終了後、各図柄列Z1〜Z3が同時に停止し、2の図柄列Z1,Z3(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様で先に停止する2の図柄列)に異なる第3図柄が停止するとともに、他の図柄列Z2も停止し、1の変動演出が終了する。
演出態様の中で、「ノーマルリーチ」演出態様とは、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出において、先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3に同一の第3図柄が停止した直後に「ノーマルリーチ」の変動要素が実行され、他の「リーチ表示」、即ち、「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展しない「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スーパーリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スペシャルリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(第7実施形態では、タイマ割込処理(図101参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3に格納される。また、球が第2始動口10071に入賞したタイミングで、第2始動口10071に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3に格納される。
第7実施形態のパチンコ機10では、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在保留中の各特別図柄の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル10202eが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル10202eは、複数種類設けられ、待機中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
また、第7実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM202に備えられた保留数テーブル10202dに基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル10202eが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル10202eと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな態様である演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
この複数種類設けられた停止パターンテーブル10202eは、各停止パターンテーブル10202e毎に演出態様が選択される停止パターン選択カウンタC3の乱数値の範囲が異なるように設定されている。この停止パターンテーブル10202eが複数用意されているのは、変動演出の当否、遊技状態及び保留球数に応じて変動演出の演出態様の選択比率を変更するためである。即ち、(1)取得した第3図柄の変動演出において大当たりが発生するか、(2)現在のパチンコ機10の遊技状態が「通常遊技状態A」、「通常遊技状態B」、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」のいずれであるか、及び、(3)保留されている変動演出の保留球数がいくつあるか、に応じて、演出態様の選択比率を変更するためである。
これは、第1の理由として、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させるためである。即ち、大当たり抽選に当選した場合と小当たり抽選に当選した場合と大当たり抽選にハズレた場合とで、停止パターン、即ち、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、及び、「スペシャルリーチ」演出態様の選択する割合を異ならせるように構成することで、各演出態様毎に大当たり又は小当たり(第2特別図柄の動的表示に限る。以下、同様。)となる期待度を変化させる。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選した場合に「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様を選択し易く構成し、大当たり抽選に当選しなかった場合には、「非リーチ」演出態様や「ノーマルリーチ」演出態様を選択し易く構成する。
このように構成することで、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様は、大当たり又は小当たりし易い演出とすることができ、「ノーマルリーチ」演出態様や「非リーチ」演出態様は、大当たり又は小当たりし難い演出若しくは大当たり又は小当たりしない演出とすることができ、各演出態様毎の大当たり期待度又は小当たり期待度を差別化することができる。従って、変動演出に大当たり又は小当たりし易い演出が現出した場合に、その大当たり又は小当たりし易い演出が行われている間、大当たり又は小当たりが発生する可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技の興趣を高めている。
第7実施形態のパチンコ機10では、具体的には、取得した抽選結果が大当たり又は小当たりである場合には、大当たり又は小当たりし易い演出を選択し易く、かつ、大当たり又は小当たりし難い演出を選択し難い停止パターンテーブル10202eに基づいて変動演出の大まかな内容である演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。一方、取得した抽選結果がハズレ又は小当たり(第1特別図柄の動的表示に限る。以下、同様。)である場合には、大当たり又は小当たりし易い演出を選択し難く、かつ、大当たり又は小当たりし難い演出を選択し易い停止パターンテーブル10202eに基づいて変動演出の演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。これにより、変動演出において第3図柄の抽選結果を遊技者に報知する場合に、大当たり又は小当たりし易い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たり又は小当たりが発生し易く、大当たり又は小当たりし難い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たり又は小当たりが発生し難くし、演出態様(停止パターン)ごとに大当たり期待値又は小当たり期待値に差を設けることで、その変動演出の実行中に遊技の興趣を高めることができる。
また、第2の理由として、第1特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第1始動口64への入球、又は、(「時間短縮状態B」において)第2特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第2始動口10071への入球に基づく無駄球(所謂、オーバーフロー入賞による特別図柄の無抽選)を極力削減するためである。
具体的に説明すると、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出の待機回数はそれぞれ最大4回と上限が設けられていると共に、変動演出は少なくとも一定時間が実行されることから、「時間短縮状態」における第2始動口10071へ球が入球し易い遊技状態では、第2特別図柄の最大保留球数に到達し易い。この遊技状態において、長い変動時間の変動演出を選択すると、第2特別図柄の最大保留球数に到達した状態での第2始動口10071への入球が頻発し、折角、第2始動口10071へ入球したにもかかわらず、第2特別図柄の抽選契機を取得できない。また、「通常遊技状態」においても、第1特別図柄の最大保留球数に到達している状態で、長い変動時間の変動演出を選択すると、その変動演出の実行中は第1特別図柄の保留球数が消化されないため、その間に第1始動口64への入球が発生しても、第1特別図柄の抽選契機を取得できない。このような状態になると、遊技者は、第1始動口64へ球を入球させても遊技価値が得られないと判断し、変動演出が消化されて再び保留球数を取得できる状態になるまで球の発射を停止して遊技を中断してしまう。遊技が中断されると、パチンコ機10の稼働率が低下してしまい、遊技場の経営に影響を与えてしまう。
そこで、第7実施形態のパチンコ機10では、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数へ到達し易い遊技状態や、最大保留球数に近い(又は一致する)保留球数では、短い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル10202eに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数に到達している状態での第1始動口64又は第2始動口10071への入球を抑制することができる。
さらに、第3の理由として、実行時間を長く設定して、変動演出の終了を遅らせることで、変動演出が実行されている状態を長く維持するためである。具体的に説明すると、変動演出の保留球数が少ない(無い)場合に、実行中の変動演出の変動時間内に新たに第1始動口64又は第2始動口10071のいずれかに球を入球させないと、次の変動演出を開始することができず、第3図柄表示装置81でデモ画面等を表示しなければいけない。遊技者は、球を発射して遊技を行っているにもかかわらず第3図柄表示装置81において変動演出が行われない場合、遊技者が求めている大当たりの抽選に係る興趣を得ることができず、遊技に興醒めしてしまう。また、遊技者は、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていないことで、第1始動口64又は第2始動口10071へ球が入球し難いパチンコ機10であると認識し、遊技価値を得難い台と判断して、そのパチンコ機10での遊技を止めてしまうおそれがある。
そこで、第7実施形態のパチンコ機10では、変動演出の保留球数が少ない場合に、長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル10202eに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
また、第4の理由として、「通常遊技状態A」から大当たりを介して「時間短縮状態A」に突入した場合、大当たり遊技後に後述する「3連獲得チャレンジ演出(図131参照)」を実行するが、該大当たり終了直後は第2特別図柄の動的表示の保留球数が貯留されている状態ではなく、第1特別図柄の動的表示が実行される。ここで、第1特別図柄の動的表示を長期的(例えば、「15秒」等)に行ってしまうと、第1特別図柄の動的表示の実行中に第2特別図柄の保留球数が貯留された場合でも、該第1特別図柄の動的表示が終了するまで上記「3連獲得チャレンジ演出」を開始することができず、第1特別図柄の動的表示終了まで「3連獲得チャレンジ演出」の実行を待たなければならず、遊技が間延びしてしまい、遊技者が遊技に興覚めしてしまうおそれがある。
そこで、「通常遊技状態A」から大当たりを介して「時間短縮状態A」に突入した場合、第1特別図柄の動的表示でハズレ又は小当たりが導出される際は、固定的、かつ、小刻みな変動秒数(第7実施形態では、「3秒」)で行うことで、第1特別図柄の動的表示が実行されている最中に第2特別図柄の保留球数が貯留された後、比較的早期に第2特別図柄の動的表示の実行に基づく「3連獲得チャレンジ演出」を開始することが可能となる。よって、遊技が間延びしてしまうことを未然に防止し、遊技者が遊技に興覚めしてしまうことを抑制することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、第5の理由として、上述したように、「通常遊技状態A」から大当たりを介して「時間短縮状態A」に突入した場合、大当たり遊技後に後述する「3連獲得チャレンジ演出(図131参照)」を実行するが、該大当たり終了直後は第2特別図柄の動的表示の保留球数が貯留されている状態ではなく、第1特別図柄の動的表示が実行される。ここで、第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出される場合に、第2特別図柄の動的表示に基づいて実行される「3連獲得チャレンジ演出」は固定的な秒数(第7実施形態では、「60秒」又は「70秒(再変動分)」)で行われるが、第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出される場合に、上記第2特別図柄の動的表示の時間と乖離した変動秒数(例えば、「120秒」や「30秒」等)が選択されてしまうと、「3連獲得チャレンジ演出」の変動時間(尺)と異なるため、第1特別図柄の動的表示における大当たり用の特殊な演出パターンを用意しなければならず、演出パターン作成の開発工数の増大、演出パターン選択の処理負担の増加、或いは、演出内容が煩雑になるおそれがある。
そこで、「通常遊技状態A」から大当たりを介して「時間短縮状態A」に突入した場合、第2特別図柄の動的表示ではいずれの抽選結果が導出される場合も、固定的な「3連獲得チャレンジ演出」が選択されるように構成するとともに、第1特別図柄の動的表示で大当たりとなる場合も「3連獲得チャレンジ演出」と同等の変動時間を選択し、「3連獲得チャレンジ演出」の中で第1特別図柄の大当たりが導出されることを示すように構成する。このように構成することで、「時間短縮状態A」に突入した場合における第1特別図柄の大当たり演出と第2特別図柄の演出内容とを同等のものにして、第1特別図柄用の特殊な演出パターンを用意する必要がなくなるので、演出パターンの開発工数の削減することができ、また、演出パターン選択の処理負担の軽減することができ、さらに、演出内容を明確にして遊技者に理解し易い遊技性を実現することができる。
ここで、図88を参照して、保留数テーブル10202dの詳細について説明する。図88(a)は、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル10202d1を模式的に示した図であり、図88(b)は、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル10202d2である。
上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64に球が入球したことに基づいて第1特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第1特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図1用保留数テーブル10202d1を参照し、いずれかの停止パターンテーブル10202e1〜10202e8を選択するように構成されている。また、第2始動口10071に球が入球したことに基づいて第2特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第2特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図2用保留数テーブル10202d2を参照し、いずれかの停止パターンテーブル10202e1〜10202e8を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル10202e1〜10202e8のいずれかと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
具体的には、図88(a)の特図1用保留数テーブル10202d1で示すように、「通常遊技状態A」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「1個〜3個」の場合には、停止パターンテーブル10202eのAテーブル10202e1(図89(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態A」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル10202eのBテーブル10202e2(図89(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態A」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル10202eのCテーブル10202e3(図90(a)参照)が選択される。
次いで、図88(a)の特図1用保留数テーブル10202d1で示すように、「時間短縮状態A」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル10202eのDテーブル10202e4(図90(b)参照)が選択される。一方、「時間短縮状態A」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル10202eのEテーブル10202e5(図91(a)参照)が選択される。
次いで、図88(a)の特図1用保留数テーブル10202d1で示すように、「時間短縮状態B」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル10202eのFテーブル10202e6(図91(b)参照)が選択される。一方、「時間短縮状態B」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル10202eのGテーブル10202e7(図92(a)参照)が選択される。
即ち、第1特別図柄の動的表示において、「通常遊技状態A」では、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選しない場合(即ち、ハズレ又は小当たり)は、その時点での第1特別図柄の保留球数に基づいて、停止パターンテーブル10202eのAテーブル10202e1又はBテーブル10202e2を選択するように構成されている。一方、「通常遊技状態A」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合は、その時点での保留球数や遊技状態に関係なく、停止パターンテーブル10202eのCテーブル10202e3が選択されるように構成されている。
また、第1特別図柄の動的表示において、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」では、第1特別図柄の動的表示の保留球数には関係ないものの、当否に基づいてそれぞれ固定的に対応する停止パターンテーブル10202eのDテーブル10202e4、Eテーブル10202e5、Fテーブル10202e6又はGテーブル10202e7が選択されるように構成されている。
なお、「通常遊技状態A」において大当たりに当選した場合、又は、「時間短縮状態A」若しくは「時間短縮状態B」においても、保留球数に応じて停止パターンテーブル10202eが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル10202eを選択し得るように構成してもよい。
この場合、例えば、「リーチ表示」が実行される各演出態様において、「高速変動」の変動要素の部分の時間のみが変更された演出態様を選択するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の最大保留球数が4回ある状態で変動演出を開始する場合に、「高速変動」の変動要素が短い時間(例えば、5秒)で行われたとしても、該「高速変動」の変動要素が終了した時点(短い「高速変動」の変動要素と認識した時点)では、その変動演出において「リーチ表示」が発生することがある。そのため、短い「高速変動」の変動要素が行われた場合であっても、「非リーチ(ミドル)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様以外の「リーチ表示」が実行される演出態様が実行されるように構成することで、短い「高速変動」の変動要素の実行時点では該変動演出が大当たりとなるかハズレとなるか分からなくすることができる。
次いで、図88(b)の特図2用保留数テーブル10202d2で示すように、「通常遊技状態A」のハズレ抽出時であって、合計保留球数が「1個〜3個」の場合には、停止パターンテーブル10202eのAテーブル10202e1(図89(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態A」のハズレ抽出時であって、合計保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル10202eのBテーブル10202e2(図89(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態A」の大当たり抽出時又は小当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル10202eのCテーブル10202e3(図90(a)参照)が選択される。なお、「通常遊技状態A」において第2特別図柄の動的表示は、実質的に選択され得ないように構成されているため、第2特別図柄の動的表示の実行時に上記A〜Cテーブル202e1〜202e3は参照され得ないように構成されている。
次いで、図88(b)の特図2用保留数テーブル10202d2で示すように、「時間短縮状態A」では、いずれの抽選結果、及び、いずれの保留球数でも、停止パターンテーブル10202eのEテーブル10202e5(図91(a)参照)が選択される。これは、「時間短縮状態A」における第2特別図柄の動的表示は、後述する「3連獲得チャレンジ演出」を行うように構成されているため、第2特別図柄の抽選結果及び保留球数の如何を問わず、固定的な変動秒数(第7実施形態では、「60秒」又は「70秒(再変動有り時)」)が選択されるように構成されている。よって、「時間短縮状態A」において、第1特別図柄の動的表示において大当たりが抽出された場合であっても、同等の演出が選択され得るように構成することで、第1特別図柄用の特殊な演出パターンを用意する必要がなくなるので、演出パターンの開発工数の削減することができ、また、演出パターン選択の処理負担の軽減することができ、さらに、演出内容を明確にして遊技者に理解し易い遊技性を実現することができる。
次いで、図88(b)の特図2用保留数テーブル10202d2で示すように、「時間短縮状態B」のハズレ抽出時であって、合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル10202eのFテーブル10202e6(図91(b)参照)が選択される。また、「時間短縮状態B」のハズレ抽出時であって、合計保留球数が「2個〜4個」の場合には、停止パターンテーブル10202eのDテーブル10202e4(図90(b)参照)が選択される。一方、「時間短縮状態B」の大当たり抽出時又は小当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル10202eのGテーブル10202e7(図92(a)参照)が選択される。
次いで、図88(b)の特図2用保留数テーブル10202d2で示すように、「通常遊技状態B」では、いずれの抽選結果、及び、いずれの保留球数でも、停止パターンテーブル10202eのHテーブル10202e8(図92(b)参照)が選択される。これは、「通常遊技状態B」では、後述する「3連獲得チャレンジ演出」が失敗した後に行われる第2特別図柄の動的表示であって、該第2特別図柄の動的表示では小当たり確率(約1/3.68)に設定されているため、第2特別図柄の動的表示の最大保留球数(即ち、4個)の中で小当たりが発生している可能性が比較的高い状態である。よって、小当たり(又は大当たり)するか否かのタイミング(間)が一定で遊技者に理解し易いよう、固定的な期間で演出を行い、小当たり(又は大当たり)かハズレかを遊技者に示すことで、遊技者が理解し易い演出を提供することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図89から図92を参照して、各停止パターンテーブル10202eについて説明する。図89(a)は、停止パターンテーブル10202eのAテーブル10202e1の一例を模式的に示した図であり、図89(b)は、停止パターンテーブル10202eのBテーブル10202e2の一例を模式的に示した図である。また、図90(a)は、停止パターンテーブル10202eのCテーブル10202e3の一例を模式的に示した図であり、図90(b)は、停止パターンテーブル10202eのDテーブル10202e4の一例を模式的に示した図である。さらに、図91(a)は、停止パターンテーブル10202eのEテーブル10202e5の一例を模式的に示した図であり、図91(b)は、停止パターンテーブル10202eのFテーブル10202e6の一例を模式的に示した図である。また、図92(a)は、停止パターンテーブル10202eのGテーブル10202e7の一例を模式的に示した図であり、図92(b)は、停止パターンテーブル10202eのHテーブル10202e8の一例を模式的に示した図である。
図89(a)で示すように、停止パターンテーブル10202eのAテーブル10202e1では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」〜「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」〜「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。
なお、Aテーブル10202e1では、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「特殊変動1」演出態様、「特殊変動2」演出態様、及び、「特殊変動3」演出態様(以下、「特殊変動1」演出態様、「特殊変動2」演出態様、及び、「特殊変動3」演出態様を総称して、『「特殊変動」演出態様』と称する場合がある)に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、及び、「特殊変動」演出態様が選択されないように設定されている。
次に、図89(b)で示すように、停止パターンテーブル10202eのBテーブル10202e2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」〜「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」〜「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Bテーブル10202e2では、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、及び、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「非リーチ(ショート)」演出態様、及び、「特殊変動」演出態様が選択されないように設定されている。
即ち、Aテーブル10202e1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル10202e2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Aテーブル10202e1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Bテーブル10202e2では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Aテーブル10202e1及びBテーブル10202e2では、各「リーチ表示」に関しては、同一の割合で選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル10202e1及びBテーブル10202e2は、「非リーチ」演出態様でのみが「非リーチ(ロング)」演出態様か「非リーチ(ミドル)」演出態様かが異なるように選択されているため、Aテーブル10202e1はBテーブル10202e2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Bテーブル10202e2は、Aテーブル10202e1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、左打ち遊技が奨励されている「通常遊技状態A」においてハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が比較的短い「非リーチ(ミドル)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、第1始動口64への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ミドル)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、第1始動口64への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
なお、第7実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様に選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル10202eが異なるように構成されているが、第1始動口64又は第2始動口10071への球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、例えば、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル10202e1又はBテーブル10202e2のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Aテーブル10202e1とBテーブル10202e2とでは、「非リーチ(ロング)」演出態様若しくは「非リーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、又は、「スペシャルリーチ」演出態様に割り振られた停止パターンカウンタC3の値がそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択されるか「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるかが異なるのみであり、「非リーチ」演出態様選定時の時間が異なるだけで、実質的同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一(同種)の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、実行される変動演出の内容が実質的に同一(同種)となり、先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
次に、図90(a)で示すように、停止パターンテーブル10202eのCテーブル10202e3では、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「4」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」〜「39」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」〜「99」に設定されている。
なお、Cテーブル10202e3は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル10202eであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されない。また、Cテーブル10202e3では、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「特殊変動」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図90(b)で示すように、停止パターンテーブル10202eのDテーブル10202e4では、「非リーチ(ショート)」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、他の「リーチ表示」、及び、「特殊変動」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「時間短縮状態A」における第1特別図柄のハズレ抽出時若しくは小当たり抽出時、及び、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の保留球数が「2個〜4個」の状態でのハズレ抽出時は、必ず「非リーチ(ショート)」演出態様となるように設定されている。
「時間短縮状態A」における第1特別図柄の動的表示は、上述したように、第1特別図柄の動的表示より優先的に実行される第2特別図柄の動的表示を早期に実行させて遊技の間延びを抑制するため、第1特別図柄の動的表示の1の変動時間を固定的、かつ、小刻みな変動秒数が選択されるように、ハズレ抽出時又は小当たり抽出時には、「非リーチ(ショート)」演出態様がもれなく選択されるDテーブル10202e4を選択するように構成されている。
また、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の動的表示は、「時短機能」が100回付与されている状態であり、小当たり確率(約1/3.68)であるため、「時短機能」作動中の小当たり確率が約99.99%となり、100回の「時短機能」中に実質的に小当たりに当選するように構成されている。このため、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の動的表示において、ハズレ変動を長く行ってしまうと、遊技が間延びしてしまい、遊技者が遊技に興覚めしてしまうおそれがある。そこで、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の動的表示においても、ハズレ抽出時には、「非リーチ(ショート)」演出態様がもれなく選択されるDテーブル10202e4を選択するように構成する。これにより、入賞補助機能が発動されて、実質的に小当たりに当選し得る「時間短縮状態」において、第2特別図柄の動的表示の保留球数が多い場合に、実行される第2特別図柄の動的表示の実行時間を短くすることで、第2特別図柄の動的表示の実行効率を高めることができる。その結果、遊技の間延びを抑制して遊技者が興覚めしてしまうことを抑制することが可能となる。
なお、第7実施形態では、第1特別図柄の抽選において小当たりが導出された場合に、第3図柄表示装置81における変動演出では、ハズレ導出時の「ハズレ表示」又は「リーチ表示」と同等の表示を現出させるように構成されており、ハズレ導出時の「ハズレ表示」又は「リーチ表示」と、小当たり導出時の「ハズレ表示」又は「リーチ表示」とは区別不能に構成されている。一方、特別図柄表示装置37においては、ハズレ導出時に停止される結果と、小当たり導出時に停止される結果とを識別可能に表示するとともに、小当たり導出時には小入賞口ユニット10073が開放されるため、該特別図柄表示装置37の表示結果、及び、小入賞口ユニット10073の駆動態様によって、ハズレ導出時か小当たり導出時かを識別することが可能に構成される。
次いで、図91(a)で示すように、停止パターンテーブル10202eのEテーブル10202e5では、「特殊変動1」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、「非リーチ」演出態様、他の「リーチ表示」、「特殊変動2」演出態様、及び、「特殊変動3」演出態様には停止パターンカウンタC3の値が割り振られていない。従って、「時間短縮状態A」における第1特別図柄の大当たり抽出時、及び、「時間短縮状態A」における第2特別図柄がいずれの抽選結果であっても、必ず「特殊変動1」演出態様となるように設定されている。
このように構成することで、「時間短縮状態A」に突入した場合、第1特別図柄の動的表示で大当たりが導出される際は、第2特別図柄の動的表示における「3連獲得チャレンジ演出」と同等の変動時間を選択されることができ、「3連獲得チャレンジ演出」の中で第1特別図柄の大当たりが導出されることを示すことができる。よって、「時間短縮状態A」に突入した場合における第1特別図柄の大当たり演出と第2特別図柄の当否結果の演出とを同等のものにして、第1特別図柄用の特殊な演出パターンを用意する必要がなくなるので、演出パターンの開発工数の削減することができ、また、演出パターン選択の処理負担の軽減することができ、さらに、演出内容を明確にして遊技者に理解し易い遊技性を実現することができる。
次に、図91(b)で示すように、停止パターンテーブル10202eのFテーブル10202e6では、「非リーチ(ロング)」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、他の「リーチ表示」、又は、「特殊変動」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「時間短縮状態B」における第1特別図柄のハズレ抽出時若しくは小当たり抽出時、及び、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の保留球数が「1個」の状態でのハズレ抽出時は、必ず「非リーチ(ロング)」演出態様となるように設定されている。
このように構成することで、「時短機能」が発動して入賞補助機能が発動している状態にもかかわらず第2特別図柄の動的表示の保留球数が少ない場合には、第2始動口10071への球の入球時間を確保するために、比較的変動時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、第2始動口10071への球の入球時間を確保し易くなり、第2特別図柄の動的表示の実行時間中に第2始動口10071への新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、第2特別図柄の動的表示が実行されている状況を維持することができる。また、第2特別図柄の動的表示が途切れてしまって第1特別図柄の動的表示が実行された場合も、第2特別図柄の動的表示と同等の変動時間を選択することで、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示との差を少なくし、変動を途切れさせず、かつ、違和感なく演出を行うことが可能となる。
次に、図92(a)で示すように、停止パターンテーブル10202eのGテーブル10202e7では、「特殊変動2」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、「非リーチ」演出態様、他の「リーチ表示」、「特殊変動1」演出態様、及び、「特殊変動3」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「時間短縮状態B」における第1特別図柄の大当たり抽出時、及び、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の大当たり抽出時又は小当たり抽出時は、必ず「特殊変動2」演出態様となるように設定されている。
「時間短縮状態B」は、上述したように、実質的な小当たり(に基づく大当たり)の付与が約束されている状態であり、小当たりするか否かに対して長い変動時間を実行してしまうと、遊技が間延びしてしまい、遊技者が遊技に興覚めしてしまうおそれがある。また、仮に、第1特別図柄の動的表示が実行されて、該第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出される場合に、第2特別図柄の動的表示と異なる演出を実行するように構成すると、第1特別図柄の動的表示における大当たり用の特殊な演出パターンを用意しなければならず、演出パターン作成の開発工数の増大、演出パターン選択の処理負担の増加、或いは、演出内容が煩雑になるおそれがある。
そこで、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の動的表示において、大当たり抽出時又は小当たり抽出時には、比較的短い変動時間(即ち、「20秒」)で大当たり又は小当たりを導出することで、遊技の間延びを抑制して遊技者が興覚めしてしまうことを抑制することが可能となる。
また、「時間短縮状態B」における第1特別図柄の大当たり演出と第2特別図柄の大当たり演出若しくは小当たり演出との内容を同等のものにして、第1特別図柄用の特殊な演出パターンを用意する必要がなくなるので、演出パターンの開発工数の削減することができ、また、演出パターン選択の処理負担の軽減することができ、さらに、演出内容を明確にして遊技者に理解し易い遊技性を実現することができる。
次いで、図92(b)で示すように、停止パターンテーブル10202eのHテーブル10202e8では、「特殊変動3」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、「非リーチ」演出態様、他の「リーチ表示」、「特殊変動1」演出態様、及び、「特殊変動2」演出態様には停止パターンカウンタC3の値が割り振られていない。従って、「通常遊技状態B」における第2特別図柄がいずれの抽選結果であっても、必ず「特殊変動3」演出態様となるように設定されている。
「通常遊技状態B」は、上述したように、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」における「時短機能」が終了時、該「時短機能」作動中に保留された第2特別図柄の動的表示を消化している状態である。従って、この「通常遊技状態B」において再び小当たり又は大当たりを導出させて「連荘」状態を維持できるか否かは、遊技者にとって興趣を得られる部分である。よって、「通常遊技状態B」における変動をしっかり見せるとともに、小当たり(又は大当たり)するか否かのタイミング(間)が一定で遊技者に理解し易いよう、固定的な期間で演出を行い、小当たり(又は大当たり)かハズレかを遊技者に示すことで、遊技者が理解し易い演出を提供することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
このように、Cテーブル10202e3で示すように、「通常遊技状態A」の第1特別図柄の大当たり当選時の変動演出において、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順で選択割合が高く、Aテーブル10202e1及びBテーブル10202e2で示すように、「通常遊技状態A」の第1特別図柄のハズレ時又は小当たり時の変動演出において、「ノーマルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「スペシャルリーチ」演出態様の順で選択割合が高くなるように設定されている。従って、各「リーチ表示」の現出時における大当たり期待度は、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順に大当たりの表示結果が現出する可能性が高くなるように構成される。これにより、変動演出の演出態様によって遊技者に大当たりへの期待度を示すことができ、遊技者が実行された変動演出の演出態様に応じて大当たりへの高揚感を味わうことができる。
以上より、特別図柄の種別と、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができる。
なお、変動演出の保留球数が多い場合(例えば、「4」個)に、「リーチ表示」が選択されたとき、各「リーチ表示」の「高速変動」の演出要素が短縮された停止パターンテーブル10202eを設けてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄の合計保留数に基づいて演出態様を選択するように構成してもよい。さらに、変動演出の保留球数が多い場合に、各演出態様において「低速変動」の演出要素を省略した停止パターンテーブル10202eを設けてもよい。また、変動演出の保留球数に応じて、各演出態様の選択率が全く異なる停止パターンテーブル10202eを設けてもよい。ただし、変動演出の保留球数に応じて各演出態様の選択率が異なるような場合は、「保留変化予告」等の先読み予告を行う上で、先読み予告実行決定時における保留球数と、該先読み予告の対象となった変動演出の実行時における保留球数とが異なる場合がある。このような場合、先読み予告の内容と変動演出の内容との整合性を保つ処理が必要となるため、処理が煩雑となる。
図76に戻って、説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0〜9」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図101参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図100参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、その時点での変動種別カウンタCS1の値が、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4に格納される。また、球が第2始動口10071に入賞したタイミングで、その時点での変動種別カウンタCS1の値が、第2始動口10071に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4に格納される。
この変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動時間(大まかな変動パターン)の決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU201は、停止パターンテーブル10202e及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM202に格納された変動パターンテーブル10202fとによって、詳細な変動時間を決定する。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
このように、主制御装置110のMPU201は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU201において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU201の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
ここで、図93及び図94を参照して、変動パターンテーブル10202fの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル10202fとして、第1特別図柄のハズレ時及び小当たり時に用いられる特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1と、第1特別図柄の大当たり時に用いられる特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2と、第2特別図柄のハズレ時に用いられる特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3と、第2特別図柄の大当たり時及び小当たり時に用いられる特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4とが用意されている。
図93(a)は、ROM202に記憶される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1の一例を模式的に示した図であり、図93(b)は、ROM202に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2の一例を模式的に示した図であり、図94(a)は、ROM202に記憶される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3の一例を模式的に示した図であり、図94(b)は、ROM202に記憶される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4の一例を模式的に示した図である。図93及び図94に示すように、各変動パターンテーブル10202f1〜202f4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
具体的には、第1特別図柄のハズレ時・小当たり時、又は、第2特別図柄のハズレ時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動1」演出態様が決定された場合に参照される「E6:特殊変動1」用と、「特殊変動3」演出態様が決定された場合に参照される「E8:特殊変動3」用と、に区分けされている。
また、第1特別図柄の大当たり時、又は、第2特別図柄の大当たり時・小当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動1」演出態様が決定された場合に参照される「E6:特殊変動1」用と、「特殊変動2」演出態様が決定された場合に参照される「E7:特殊変動2」用と、「特殊変動3」演出態様が決定された場合に参照される「E8:特殊変動3」用と、に区分けされている。
そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第7実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値又は小当たりとなる値(小当たり乱数値)であった場合に、特図1用保留数テーブル10202d1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル10202eを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル10202eとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第1特別図柄のハズレ時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図93(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、変動パターンを構成する各変動要素について説明する。変動要素とは、1の変動演出の一部分を構成するものであり、各変動要素を組み合わせて1の変動演出が構成される。第7実施形態のパチンコ機10では、変動要素として、「高速変動」の変動要素、「低速変動」の変動要素、「ノーマルリーチ」の変動要素、「スーパーリーチ」の変動要素、「スペシャルリーチ」の変動要素、「再変動」の変動要素、「特殊変動1」の変動要素、「特殊変動2」の変動要素、及び、「特殊変動3」の変動要素、が設けられている。
「高速変動」の変動要素とは、遊技者によって第3図柄の内容を明確に認識できないように高速にスクロール変動する変動要素である。この「高速変動」の変動要素は、「非リーチ(ロング)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「15秒」行われ(以下、「高速変動(長)」と称する場合がある)、「非リーチ(ミドル)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「5秒」行われ(以下、「高速変動(中)」と称する場合がある)、「非リーチ(ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「3秒」行われる(以下、「高速変動(短)」と称する場合がある)。なお、この「高速変動」の変動要素が終了した場合、後述する「低速変動」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、「15秒」の「高速変動」の変動要素の実行後に開始され、第3図柄を視認可能にスクロール変動して「リーチ表示」を発生するか否かを見せる変動要素である。この「低速変動」の変動要素は、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、又は、「特殊変動」演出態様が選択された場合は実行されず、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、又は、「特殊変動」演出態様以外の演出態様(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様)が選択された場合は、「高速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
即ち、「非リーチ(ミドル)」演出態様、又は、「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後、第3図柄表示装置81の各図柄列が「低速変動」の変動要素を経由せずに急速に停止(所謂、ビタ止まり)するように構成されている。また、「特殊変動」演出態様では、「高速変動」の変動要素および「低速変動」の変動要素が行われず、それぞれ所定の演出(例えば、「3連獲得チャレンジ演出」等)が行われるように構成されている。なお、この「低速変動」の変動要素が終了した場合は、そのまま変動演出が終了する場合がある。
従って、第7実施形態のパチンコ機10では、「非リーチ(ロング)」演出態様は、「10秒」の「高速変動(長)」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(ミドル)」演出態様は、「5秒」の「高速変動(中)」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。さらに、「非リーチ(ショート)」演出態様は、「3秒」の「高速変動(短)」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。
「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素において先に停止する2の図柄列に同一の図柄(以下、「リーチ形成図柄」と称する場合がある)が停止表示した場合に、残りの図柄列の変動結果によって大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「ノーマルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合は、「低速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、「スーパーリーチ」の変動要素に発展するパターンと、「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において所定演出(例えば、「バトル演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「40秒」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において上記所定演出と異なる特殊演出(例えば、「競争演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「160秒」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、が用意されている。
なお、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成されているが、この構成に代えて、「低速変動」後にリーチ形成図柄が停止した場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素を経由せず、いきなり「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成してもよい。また、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ」の変動要素が行われるように構成してもよい。
「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」において一旦「ハズレ表示」が現出した後に発展して実行され、「大当たり表示」を現出する変動要素である。この「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」後に「10秒」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「再変動」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」が現出するパターンが用意されている。
また、この「再変動」の変動要素は、大当たり遊技に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「ハズレ表示(第1特別図柄の小当たり表示を含む。以下、同様。)」の場合には、「再変動」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「再変動」の変動要素は、仮に停止表示された「ハズレ表示」をいずれかの「大当たり表示」に変更する変動要素であるため、大当たりに当選していない「ハズレ表示」の場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「再変動」の変動要素は、特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2及び特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4(図93(b)及び図94(b)参照)でのみ選定され、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1及び特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3(図93(a)及び図94(a)参照)では選定されないように構成されている。
「特殊変動1」の変動要素は、「時間短縮状態A」における第1特別図柄の大当たり時、及び、第2特別図柄のいずれの抽選結果でも実行され、後述する「3連獲得チャレンジ演出」に対応する変動要素である。この「特殊変動1」の変動要素は、「時間短縮状態A」における第1特別図柄の大当たり時、及び、第2特別図柄のいずれの抽選結果の変動演出の開始時から「60秒」又は「70秒(再変動時)」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「特殊変動1」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」、即ち、「3連獲得チャレンジ演出」の失敗パターンを現出するパターンと、直接「大当たり・小当たり表示」の成功パターンを現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」、即ち、失敗パターンを現出された後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「特殊変動2」の変動要素は、「時間短縮状態B」における第1特別図柄の大当たり時、及び、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に実行され、後述する「3連獲得チャレンジ演出」で成功パターンを表示した後に発生する「3連演出」のうちの1の大当たり又は小当たりに対応する変動要素である。この「特殊変動2」の変動要素は、「時間短縮状態B」における第1特別図柄の大当たり時、及び、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時の開始時から「20秒」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「特殊変動2」の変動要素の実行後は、直接「大当たり・小当たり表示」の成功パターンを現出するパターン、が用意されている。
「特殊変動3」の変動要素は、「通常遊技状態B」における第2特別図柄のいずれの抽選結果でも実行され、後述する「連荘継続チャレンジ演出」に対応する変動要素である。この「特殊変動3」の変動要素は、「通常遊技状態B」における第2特別図柄のいずれの抽選結果の変動演出の開始時から「40秒」又は「50秒(再変動時)」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「特殊変動3」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」、即ち、「連荘継続チャレンジ演出」の失敗パターンを現出するパターンと、直接「大当たり・小当たり表示」の成功パターンを現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」、即ち、失敗パターンを現出された後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図93(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において、「E2:非リーチ・ショート」には、全体の変動時間が「3秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図93(a)で示す例では、「E2:非リーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図93(a)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図93(a)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図93(a)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル10202f1において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、第1特別図柄のハズレ時及び小当たり時の変動パターンは、演出態様がそのまま変動パターンとして決定されるため、変動種別カウンタCS1を使用せずに変動パターンを決定するように構成してもよい。また、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
次に、図93(b)を参照して、第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2について説明する。第7実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図1用保留数テーブル10202d1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル10202eを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル10202eとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図93(b)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3〜9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図93(b)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図93(b)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5〜9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第1特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において、「E6:特殊変動1」には、全体の変動時間が「60秒」の『「特殊変動1」の変動要素のみ』と、全体の変動時間が「70秒」の『「特殊変動1」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図93(b)の示す例では、「E6:特殊変動1」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動1」の変動要素のみ』に対して「0〜3」、『「特殊変動1」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において「特殊変動1」演出態様が選択された場合、『「特殊変動1」の変動要素のみ』の変動パターンが40%、『「特殊変動1」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「特殊変動1」演出態様では、『「特殊変動1」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「特殊変動1」の変動要素のみ』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において、「E7:特殊変動2」には、全体の変動時間が「20秒」の『「特殊変動2」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図93(b)で示す例では、「E7:特殊変動2」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動2」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「特殊変動2」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル10202f2において「特殊変動2」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「特殊変動2」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「特殊変動2」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「特殊変動2」の変動要素のみ』が選択される。
このように構成することで、大当たりに当選している場合には、比較的長い変動パターンが選択され易いように構成することで、大当たりが発生する変動演出の演出内容を充実させることで遊技の興趣を向上することができる。また、大当たりに当選していない場合、即ち、ハズレ又は小当たりの場合には、「非リーチ」演出態様等の比較的短い変動パターンが選択され易いように構成することで、ハズレ時又は小当たり時の変動演出の演出内容を短くして、変動演出を効率よく消化することができる。さらに、特殊な遊技状態(「時間短縮状態A」や「時間短縮状態B」等)では、固定的な演出を実行することで、遊技者が理解し易い演出を実行することができる。
次に、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、若しくは、小当たりとなる値(小当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、特図2用保留数テーブル10202d2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル10202eを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル10202eとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図94(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図94(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において、「E2:非リーチ・ショート」には、全体の変動時間が「3秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図94(a)で示す例では、「E2:非リーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図94(a)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図94(a)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図94(a)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において、「E6:特殊変動1」には、全体の変動時間が「60秒」の『「特殊変動1」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図94(a)の示す例では、「E6:特殊変動1」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動1」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、該『「特殊変動1」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において「特殊変動1」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「特殊変動1」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動1」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「特殊変動1」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において、「E8:特殊変動3」には、全体の変動時間が「40秒」の『「特殊変動3」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図94(a)の示す例では、「E8:特殊変動3」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動3」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、該『「特殊変動3」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル10202f3において「特殊変動3」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「特殊変動3」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動3」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「特殊変動3」の変動要素のみ』が選択される。
次に、図94(b)を参照して、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4について説明する。第7実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりとなる値である場合、又は、小当たりとなる値である場合に、特図2用保留数テーブル10202d2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル10202eを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル10202eとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図94(b)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たり又は小当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図94(b)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たり又は小当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図94(b)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たり又は小当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において、「E6:特殊変動1」には、全体の変動時間が「60秒」の『「特殊変動1」の変動要素のみ』と、全体の変動時間が「70秒」の『「特殊変動1」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図94(b)の示す例では、「E6:特殊変動1」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動1」の変動要素のみ』に対して「0〜3」、『「特殊変動1」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において「特殊変動1」演出態様が選択された場合、『「特殊変動1」の変動要素のみ』の変動パターンが40%、『「特殊変動1」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に選択される「特殊変動1」演出態様では、『「特殊変動1」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「特殊変動1」の変動要素のみ』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たり又は小当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において、「E7:特殊変動2」には、全体の変動時間が「20秒」の『「特殊変動2」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図94(b)の示す例では、「E6:特殊変動2」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動2」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、該『「特殊変動2」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において「特殊変動2」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「特殊変動2」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動2」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「特殊変動2」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において、「E8:特殊変動3」には、全体の変動時間が「40秒」の『「特殊変動3」の変動要素のみ』と、全体の変動時間が「50秒」の『「特殊変動3」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図94(b)の示す例では、「E8:特殊変動3」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動3」の変動要素のみ』に対して「0〜3」、『「特殊変動3」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル10202f4において「特殊変動3」演出態様が選択された場合、『「特殊変動3」の変動要素のみ』の変動パターンが40%、『「特殊変動3」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に選択される「特殊変動3」演出態様では、『「特殊変動3」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「特殊変動3」の変動要素のみ』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たり又は小当たりを期待できる遊技性を提供できる。
図76に戻って、説明を続ける。普図当たりカウンタC4は、例えば「0〜99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普図当たりカウンタC4の初期値として読み込まれる。
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、普図当たりカウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=「0〜99」)、タイマ割込処理(図101参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図100参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
普図当たりカウンタC4の値は、例えば定期的(第7実施形態では、タイマ割込処理(図101参照)毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したことが検知されたタイミングで、RAM203の普図保留球格納エリア203hに設けられた普図保留第1〜第4エリアのいずれかの普図保留エリアに格納される。そして、普図保留球格納エリア203hに格納された順に順次普図保留球実行エリア203iにデータをシフトし、該普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値に対して当たり判定を行う。
普通図柄の当たりとなる乱数の値は、遊技状態毎に主制御装置110のROM202に格納される普図当たり乱数テーブル10202iによって設定(例えば、低確率状態で1/100、高確率状態で99/100等)されており、RAM203の普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル10202iによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、当たりと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル10202jが参照されて、普通図柄の可変表示時間が設定(例えば、入賞補助機能非作動時において、「通常遊技状態」は「4秒」、入賞補助機能作動時である「時間短縮状態」では0.1秒等)され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。その後、遊技状態に応じて普通電役開放テーブル10202kが参照されて、普通電役10072の開放時間が設定(例えば、入賞補助機能非作動時において、「通常遊技状態」では0.1秒×1回、入賞補助機能作動時である「時間短縮状態」では3秒×3回等)され、該開放時間の間、普通電役10072の出没板10072aが開放作動し、その間、第2始動口10071へ球が入賞可能に構成される。
一方、普図保留エリアに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル10202iによって設定された当たりとなる乱数の値と一致しない場合には、ハズレと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル10202jが参照されて可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「×」の図柄が点灯表示される。なお、普図当たり乱数テーブル10202i、普図変動テーブル10202j及び普通電役開放テーブル10202kについては、図95において後述する。
図75に戻り、説明を続ける。RAM203は、図76に図示したカウンタ用バッファ203cのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図100参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図98参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図118参照)が即座に実行される。
RAM203は、さらに、第1保留球数カウンタ203a、第2保留球数カウンタ203b、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、保留球実行エリア203f、普図保留球数カウンタ203g、普図保留球格納エリア203h、普図保留球実行エリア203i、時短フラグ10203j、時短リミットカウンタ10203k、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ202n、合計時短カウンタ10203o、特図1小当たり時短カウンタ10203p、特図2小当たり時短カウンタ202q、を少なくとも有している。
第1保留球数カウンタ203aは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図101参照)の中で検出される第1始動口64への入球に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第1特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第1保留球数カウンタ203aは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図98のS116参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図102のS303参照)。一方、第1保留球数カウンタ203aは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図104のS15009参照)。
第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図101参照)の中で検出される第2始動口10071への始動入賞に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第2特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図98のS116参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第2始動口10071への始動入賞が検出されて第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図102のS307参照)。一方、第2保留球数カウンタ203bは、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図104のS15006参照)。
この第1保留球数カウンタ203aの値(即ち、第1特別図柄の保留球数)又は第2保留球数カウンタ203bの値(即ち、第2特別図柄の保留球数)は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンド(以下、第1保留球数コマンドと第2保留球数コマンドとを総称して、単に「保留球数コマンド」と称する場合がある)によって音声ランプ制御装置113に通知される(図102のS10310参照)。第1保留球数コマンドは、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1保留球数カウンタ203aが1加算される毎に、第2保留球数コマンドは、第2始動口10071への第2保留球数カウンタ203bが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留回数を管理することができる。また、第1始動口64又は第2始動口10071への始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の動的表示(変動演出)の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
また、第7実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信する場合、その第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにおいて、1加算された第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値だけでなく、その第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ203c(図76参照)より取得される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
音声ランプ制御装置113では、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにより伝えられた大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどうなるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定できるようになっている。
なお、変動演出の保留球数を示す第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドと、大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとを別々に送信するように構成してもよい。第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドとは別の大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとしては、第1始動口64又は第2始動口10071への球の入球タイミングで第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを生成すると共に、該入球に基づく変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに類するコマンド(事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンド)を生成し、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成してもよい。この場合に、事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンドの生成のプログラムに関し、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドのプログラムを流用することで、プログラムの作成を容易にすることができる。
第1保留球格納エリア203dは、上述したように、第1始動口64への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図101参照)の中で、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を取得し、第1保留球格納エリア203dに格納する。第1保留球格納エリア203dは、第1特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CK,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)を有している(図76参照)。
第2保留球格納エリア203eは、上述したように、第2始動口10071への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図101参照)の中で、球が第2始動口10071へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を取得し、第2保留球格納エリア203eに格納する。第2保留球格納エリア203eは、第2特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CK,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)を有している(図76参照)。
保留球実行エリア203fは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1〜C3,CK,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や、小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに記憶されている各始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)のうち、第2保留球格納エリア203eに第2特別図柄に関する始動入賞に対応するデータが記憶されている場合は、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203fへシフトする。一方、第2保留球格納エリア203eに第2特別図柄に関する始動入賞に対応するデータが記憶されておらず、第1保留球格納エリア203dに第1特別図柄に関する始動入賞に対応するデータが記憶されている場合は、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203fへシフトする。
即ち、第7実施形態のパチンコ機10では、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)が優先的に実行され、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)は、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)が保留されていないことを条件に実行されるように構成されている。なお、第7実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図76を参照して、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203eおよび保留球実行エリア203fの詳細について説明する。第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203eおよび保留球実行エリア203fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する大当たり種別カウンタC2と、小当たり種別の決定に使用する小当たり種別カウンタCKと、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。第1保留球格納エリア203dは、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1〜C3,CK,CS1の各値をそれぞれ記憶し、第2保留球格納エリア203eは、球が第2始動口10071へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1〜C3,CK,CS1の各値を記憶する。
第1保留球格納エリア203dは、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203d4と、小当たり種別カウンタCKの値を格納する小当たり種別カウンタ格納エリア203d5とが設けられている。
また、第2保留球格納エリア203eは、第1保留球格納エリア203dと同様、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、第1保留球格納エリア203dと同様、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203e2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203e4と、小当たり種別カウンタCKの値を格納する小当たり種別カウンタ格納エリア203e5とが設けられている。
なお、第7実施形態では、大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1,203e1と、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2,203e2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3,203e3と、変動種別カウンタ格納エリア203d4,203e4と、小当たり種別カウンタ格納エリア203d5,203e5とを1つの保留球格納エリア203d,203eの中にそれぞれまとめて設けているが、各カウンタC1〜C3,CK,CS1毎に保留球格納エリアを複数設けるようにしてもよい。
上述した通り、第1保留球格納エリア203dには、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CK,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶され、第1保留第1エリアには、時間的に最も古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第2保留球格納エリア203eには、球が第2始動口10071へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CK,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第2始動口10071への始動入賞に対応するデータが記憶され、第2保留第1エリアには、時間的に最も古い第2始動口10071への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
一方、保留球実行エリア203fは、1つのエリアのみで構成されている。この保留球実行エリア203fには、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203f2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203f4と、小当たり種別カウンタCKの値を格納する小当たり種別カウンタ格納エリア203f5とが設けられている。
MPU201は、変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータ(各カウンタC1〜C3,CK,CS1の各値)が記憶されている場合は、該第2保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203fの各エリア203f1〜203f5にそれぞれシフトする。一方、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなった場合に、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが記憶されておらず、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが記憶されているとき、該第1保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203fの各エリア203f1〜203f5にそれぞれシフトする。
そして、保留球実行エリア203fにシフトされたデータを、変動開始処理(図105参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第2保留第1エリアにデータが格納されていると判断された場合は、第2保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1の乱数値を、保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第2保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第2保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第2保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトし、第2保留第1エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア203e5の乱数値を、小当たり種別カウンタ格納エリア203f5へシフトする。
そして、保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第2保留第1エリアが空き状態となるため、第2保留球格納エリア203eの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第7実施形態では、第2保留球格納エリア203eにおいて、データが記憶(保留)されている第2保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第2保留球格納エリア203e内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であり、第2保留球格納エリア203eの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第2保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203fへシフトされ、第2保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、第2保留第2エリアのデータを、第2保留第1エリアへシフトし、第2保留第3エリアのデータを、第2保留第2エリアへシフトし、第2保留第4エリアのデータを、第2保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば、MPU201は、第2保留第2エリアのデータのみを、第2保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第7実施形態では、データが記憶(保留)されていない第2保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第2保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第2保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
一方、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったときに、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されていないと判断された場合は、次いで、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第1保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第1保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1の乱数値を、保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第1保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第1保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第1保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトし、第1保留第1エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア203d5の乱数値を、小当たり種別カウンタ格納エリア203f5へシフトする。
そして、保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第1保留第1エリアが空き状態となるため、第1保留球格納エリア203dの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第7実施形態では、第1保留球格納エリア203dにおいて、データが記憶(保留)されている第1保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第1保留球格納エリア203d内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であり、第1保留球格納エリア203dの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第1保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203fへシフトされ、第1保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、第1保留第2エリアのデータを、第1保留第1エリアへシフトし、第1保留第3エリアのデータを、第1保留第2エリアへシフトし、第1保留第4エリアのデータを、第1保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば、MPU201は、第1保留第2エリアのデータのみを、第1保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第7実施形態では、データが記憶(保留)されていない第1保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
このように、実行される第1特別図柄の動的表示に関するデータと、実行される第2特別図柄の動的表示に関するデータとを、それぞれ別々に記憶し、第2特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されている場合は、該第2特別図柄の動的表示を優先的に実行し、第2特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されていない場合であって、第1特別図柄の動的表示が記憶されている場合は、該第1特別図柄の動的表示を実行する。このように構成することで、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先的に実行するとともに、各データに基づいてそれぞれ動的表示を行うことで、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを実行することができる。
図75に戻って、説明を続ける。普図保留球数カウンタ203gは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図101参照)の中で検出されるスルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄表示装置83で行われる普通図柄の可変表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するためのカウンタである。
この普図保留球数カウンタ203gは、保留球数カウンタ203a,203bと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図98のS116参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、スルーゲート67への球の通過が検出されて普通図柄に関する可変表示の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図103のS10406参照)。一方、普図保留球数カウンタ203gは、普通図柄の可変表示が実行される毎に1減算される(図116のS10705参照)。
普図保留球格納エリア203hは、スルーゲート67への球の通過の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した普図当たりカウンタC4を記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図101参照)の中で、球がスルーゲート67を通過したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから普図当たりカウンタC4の値を取得し、普図保留球格納エリア203hに格納する。普図保留球格納エリア203hは、普通図柄の一の保留球に対応するデータ(普図当たりカウンタC4の値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)を有している(図76参照)。
普図保留球実行エリア203iは、実行を開始する、或いは、実行中の普通図柄の当たり抽選や可変表示の処理において参照すべきデータ(普図当たりカウンタC4の値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングであることを検出すると、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を実行するために、上述した普図保留球格納エリア203hに記憶されているデータ(普図当たりカウンタC4の値)のうち、一のデータをこの普図保留球実行エリア203iへシフトする。なお、第7実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図76を参照して、普図保留球格納エリア203hおよび普図保留球実行エリア203iの詳細について説明する。普図保留球格納エリア203hおよび普図保留球実行エリア203iは、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定には、普通図柄の当たり抽選に使用する普図当たりカウンタC4が用いられる。普図保留球格納エリア203hは、球がスルーゲート67を通過した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される普図当たりカウンタC4の値を記憶する。
普図保留球格納エリア203hは、4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
この普図保留球格納エリア203hには、球がスルーゲート67を通過したタイミングで取得されるデータ(普図当たりカウンタC4の値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号が小さいエリアほど、時間的に古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶され、普図保留第1エリアには、時間的に最も古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶されることになる。
一方、普図保留球実行エリア203iは、1つのエリアのみで構成されている。この普図保留球実行エリア203iには、普図保留球格納エリア203hと同様に、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行タイミングになったことを判断すると、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1エリアに記憶されているデータを、この普図保留球実行エリア203iにシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203iにシフトされたデータを、普図変動処理(図116参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて、当たり抽選を行うと共に、可変表示の内容を決定する。普通図柄表示装置83では、主制御装置110の制御により、この決定された内容に基づいて、可変表示が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングとなったことを判断すると、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1エリアの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)の乱数値を、普図保留球実行エリア203iの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)へシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203iへのデータのシフトが終了すると、普図保留第1エリアが空き状態となるため、普図保留球格納エリア203hの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号が1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第7実施形態では、普図保留球格納エリア203hにおいて、データが記憶(保留)されている普図保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、普図保留球格納エリア203h内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203gの値が「4」であり、普図保留球格納エリア203hの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、普図保留第1エリアのデータが、普図保留球実行エリア203iへシフトされ、普図保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、普図保留第2エリアのデータを、普図保留第1エリアへシフトし、普図保留第3エリアのデータを、普図保留第2エリアへシフトし、普図保留第4エリアのデータを、普図保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203gの値が「2」であれば、MPU201は、普図保留第2エリアのデータのみを、普図保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第7実施形態では、データが記憶(保留)されていない普図保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、普図保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、普図保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図75に戻り、説明を続ける。時短フラグ10203jは、オン状態で「時短機能」中であることを示すためのフラグである。この時短フラグ10203jは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たり終了時において、該大当たりが「通常遊技状態」での大当たりでない場合、即ち、「時間短縮状態」中に発生した大当たりである場合、或いは、該大当たりが「通常遊技状態」中の大当たりであったとしても大当たり種別「時短A」以外の大当たり種別であった場合であって、時短リミット回数に到達していない場合(即ち、後述する時短リミットカウンタ10203kの値が「3」より小さい値)に、オフ状態の時短フラグ10203jがオンに設定される(図115のS16706参照)。その後、各「時間短縮状態」ごとに設定された時短終了条件(第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数、第1特別図柄と第2特別図柄との合計変動回数、第1特別図柄の小当たり回数、第2特別図柄の小当たり回数)のうち、いずれか1の時短終了条件が成立した場合、又は、大当たりが発生する場合に、時短フラグ10203jがオフに設定される(図107のS15309又は図108のS16002参照)。
時短リミットカウンタ10203kは、本パチンコ機10の初期化若しくは該時短リミットカウンタ10203kの初期化(即ち、0クリア)以降において、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たり回数が所定回数(第7実施形態では、3回)に到達したか否かを計数するためのカウンタである。上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、本パチンコ機10の初期化以降において、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たり回数が所定回数に到達する毎に、該所定回数到達時における大当たり終了後の遊技状態を、必ず普通図柄の低確率状態へ移行して、普通図柄の高確率状態への移行を禁止する時短リミット機能が搭載されている。主制御装置110のMPU201は、上記所定回数を計数するために、この時短リミットカウンタ10203kの値を参照するように構成されている。
この時短リミットカウンタ10203kは、電源投入時に初期値として「0」が設定され、その後、普通図柄の低確率状態(大当たり状態時を除く)になることなく「時短機能」が付与される特別図柄の大当たりが発生する毎に、1ずつ加算される(図115のS16703参照)。第7実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態、即ち、「通常遊技状態」において大当たり種別「時短A」以外の大当たりに当選した場合に、又は、「時間短縮状態」においていずれの大当たりが発生した場合に、「時短機能」が付与されるように構成されているため、「通常遊技状態」において大当たり種別「時短A」以外の大当たりに当選した場合、又は、「時間短縮状態」において大当たりが発生した場合には、該時短リミットカウンタ10203kの値が「1」加算されるように構成されている。
そして、該時短リミットカウンタ10203kの値が「3」より小さい値ではなくなった場合、即ち、時短リミットカウンタ10203kの値が「3」以上となった場合に、所定回数の「時短機能」が付与される大当たりが連続的に発生して、その「連荘」状態において予め定められた時短リミット回数に到達したと判断して、該大当たりが終了する場合に、「時短機能」を付与しないかわりに該時短リミットカウンタ10203kの値が初期化(即ち、0クリア)されるように構成されている(図115のS16708参照)。また、「時短機能」が付与されている「連荘」状態が終了する場合、即ち、「時間短縮状態」においていずれかの時短終了条件が成立した場合に、この時短リミットカウンタ10203kの値が初期化(即ち、0クリア)されるように構成されている(図107のS15310参照)。
主制御装置110のMPU201は、特別図柄の大当たりに当選した場合に、該大当たり遊技の終了時にこの時短リミットカウンタ10203kの値を確認して、該時短リミットカウンタ10203kの値が「3」より小さい値である場合には、普通図柄の高確率状態へ移行する。一方、時短リミットカウンタ10203kの値が「3」より小さい値でない場合、即ち、「3」以上の場合には、普通図柄を高確率状態にすることなく低確率状態のままにして、「通常遊技状態」へと移行する。
このように構成することで、「時短機能」が付与される大当たりの回数が「通常遊技状態」に戻ることなく上記所定回数に到達する毎に、該大当たり終了後の遊技状態を、必ず普通図柄の低確率状態へ移行することが可能となる。よって、普通図柄の高確率状態が継続し続けて短時間に過度な大当たりの「連荘」が発生することを抑制し、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる出玉率を平準化することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。
特図1時短カウンタ10203mは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後に大当たり種別ごとに設定された第1特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、「特図1変動回数」の時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別ごとに第1特別図柄の動的表示の実行回数による時短終了条件が異なっており、大当たり種別又は小当たり種別ごとに設定された第1特別図柄の動的表示の実行回数が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「時間短縮状態」から「通常遊技状態」へ移行するように構成されている。
この特図1時短カウンタ10203mは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図98のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、「通常遊技状態A」又は「通常遊技状態B」(即ち、非入賞補助状態)において、大当たり種別「時短B」、「時短D」若しくは「時短E」、又は、小当たり種別「時短J」若しくは「時短K」に当選した場合は、該大当たりの終了後に、特図1時短カウンタ10203mの値に「7」が設定される(図115のS16707参照)。また、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態」(入賞補助状態)であって、時短リミッター到達前(時短リミッター到達後)において、大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」に当選した場合は、該大当たりの終了後に、特図1時短カウンタ10203mの値に「100」が設定される(図115のS16707参照)。
一方、特図1時短カウンタ10203mは、「時短機能」が有効設定されている場合、即ち、時短フラグ10203jがオンされている場合に、第1特別図柄の動的表示が1回実行される毎に1減算される(図107のS15302参照)。
そして、特図1時短カウンタ10203mの値が「0」となった場合に(図107のS15303:No)、第1特別図柄の実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短フラグ10203jをオフに設定し(図107のS15309参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。
特図2時短カウンタ10203nは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後に大当たり種別ごとに設定された第2特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、「特図2変動回数」の時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別ごとに第2特別図柄の動的表示の実行回数による時短終了条件が異なっており、大当たり種別又は小当たり種別ごとに設定された第2特別図柄の動的表示の実行回数が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「時間短縮状態」から「通常遊技状態」へ移行するように構成されている。
この特図2時短カウンタ10203nは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図98のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、「通常遊技状態A」又は「通常遊技状態B」(即ち、非入賞補助状態)において、大当たり種別「時短B」、「時短D」若しくは「時短E」、又は、小当たり種別「時短J」若しくは「時短K」に当選した場合は、該大当たりの終了後に、特図2時短カウンタ10203nの値に「1」が設定される(図115のS16707参照)。また、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態」(入賞補助状態)であって、時短リミッター到達前(時短リミッター到達後)において、大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」に当選した場合は、該大当たりの終了後に、特図2時短カウンタ10203nの値に「100」が設定される(図115のS16707参照)。
一方、特図2時短カウンタ10203nは、「時短機能」が有効設定されている場合、即ち、時短フラグ10203jがオンされている場合に、第2特別図柄の動的表示が1回実行される毎に1減算される(図107のS15311参照)。
そして、特図2時短カウンタ10203nの値が「0」となった場合に(図107のS15312:No)、第2特別図柄の実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短フラグ10203jをオフに設定し(図107のS15309参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。
合計時短カウンタ10203oは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後に第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計100回実行されたか否かを計数し、「特図1・特図2合計変動回数」の時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別ごとに第2特別図柄の動的表示の実行回数による時短終了条件が異なっており、大当たり種別ごとに設定された第1特別図柄および第2特別図柄の動的表示の合計実行回数による時短終了条件が異なっており、大当たり種別又は小当たり種別ごとに設定された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の合計実行回数が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「時間短縮状態」から「通常遊技状態」へ移行するように構成されている。
この合計時短カウンタ10203oは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図98のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、「通常遊技状態A」又は「通常遊技状態B」(即ち、非入賞補助状態)において、大当たり種別「時短B」、「時短D」若しくは「時短E」、又は、小当たり種別「時短J」若しくは「時短K」に当選した場合は、該大当たりの終了後に、合計時短カウンタ10203oの値に「1」が設定される(図115のS16707参照)。また、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態」(入賞補助状態)であって、時短リミッター到達前(時短リミッター到達後)において、大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」に当選した場合は、該大当たりの終了後に、合計時短カウンタ10203oの値に「100」が設定される(図115のS16707参照)。
一方、合計時短カウンタ10203oは、「時短機能」が有効設定されている場合、即ち、時短フラグ10203jがオンされている場合に、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示が1回実行される毎に1減算される(図107のS15304又はS15313参照)。
そして、合計時短カウンタ10203oの値が「0」となった場合に(図107のS15305:No、又は、S15314:No参照)、第1特別図柄および第2特別図柄の合計実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短フラグ10203jをオフに設定し(図107のS15309参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。
特図1小当たり時短カウンタ10203pは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後に第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技の当選回数を計数し、「特図1小当たり」の時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。
この特図1小当たり時短カウンタ10203pは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図98のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、いずれかの大当たり種別又は小当たり種別に当選し、該大当たりが終了した段階で、いずれの大当たり種別又は小当たり種別であったとしても該特図1小当たり時短カウンタ10203pの値に「5」が設定される(図115のS16707参照)。一方、特図1小当たり時短カウンタ10203pは、「時短機能」が有効設定されている場合、即ち、時短フラグ10203jがオンされている場合に、第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技に基づいて小入賞口ユニット10073が開放される場合に1減算される(図107のS15307参照)。
そして、特図1小当たり時短カウンタ10203pの値が「0」となった場合に(図107の5308:No参照)、第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技の当選に基づいて小入賞口ユニット10073の開放による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短フラグ10203jをオフに設定し(図107のS15309参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。
特図2小当たり時短カウンタ10203qは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後に第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の当選回数を計数し、「特図2小当たり」の時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。
この特図2小当たり時短カウンタ10203qは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図98のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、いずれかの大当たり種別又は小当たり種別に当選し、該大当たりが終了した段階で、いずれの大当たり種別又は小当たり種別であったとしても該特図2小当たり時短カウンタ10203qの値に「1」が設定される(図115のS16707参照)。一方、特図2小当たり時短カウンタ10203qは、「時短機能」が有効設定されている場合、即ち、時短フラグ10203jがオンされている場合に、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技に基づいて小入賞口ユニット10073が開放される場合に1減算される(図107のS15316参照)。
そして、特図2小当たり時短カウンタ10203qの値が「0」となった場合に(図107の5317:No参照)、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の当選に基づいて小入賞口ユニット10073の開放による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短フラグ10203jをオフに設定し(図107のS15309参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。
大当たりフラグ10203rは、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり状態を発生させるか否かを判別するためのフラグである。
この大当たりフラグ10203rは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図98のS117参照)によって、初期値としてオフに設定される。そして、小当たり遊技中に開放され得る特定領域に設けられた特定領域スイッチ10073fによって球が検知された場合に、大当たりフラグ10203rがオンに設定される(図111のS16304参照)。一方、後述する当たり処理(図108参照)において、大当たりフラグ10203rがオンに設定されていると判別された場合(図108のS16006:Yes参照)、この大当たりフラグ10203rがオフに設定される(図108のS16007参照)。大当たりフラグ10203rがオンからオフに設定された後は、大当たり種別又は小当たり種別に応じた大当たり遊技が開始されるように構成されている。
次に、図95(a)から図95(c)を参照して、普図当たり乱数テーブル10202i、普図変動テーブル10202j及び普通電役開放テーブル10202kの詳細について説明する。まず、図95(a)は、ROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル10202iの一例を模式的に示した模式図である。
上述したように、普図当たり乱数テーブル10202iは、パチンコ機10の遊技状態が、「通常遊技状態」である普通図柄の低確率状態(「時間短縮状態」ではない期間(特別図柄の大当たり中を含む))の場合に使用される「普通図柄低確率状態」用と、パチンコ機10の遊技状態が、「普通図柄低確率状態」より普通図柄が当たりとなる確率の高い状態である「時間短縮状態」の場合に使用される「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用とのそれぞれに含まれる当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで、普通図柄の可変表示において当たりとなる確率が変更される。
図95(a)で示すように、第7実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は1個で、その値「99」が、普図当たり乱数テーブル10202iに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄低確率状態」(即ち、「通常遊技状態」)における普通図柄の当たり確率は、1/100となり、普通図柄の可変表示においてほとんど当たりが導出されないように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は99個で、その値「1〜99」が、普図当たり乱数テーブル10202iに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄高確率状態」(即ち、「時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、99/100となり、普通図柄の可変表示においてほぼ当たりが導出されるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、普通電役10072がほとんど開放しない状況か、開放し易い状況か否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役10072が開放し易い状況であることによって第2始動口10071側へ入賞し得る状況か、普通電役10072が開放し難い状況であることで球が第2始動口10071へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「時間短縮状態」では、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役10072が開放状態となり易くなって、右打ち遊技により発射された球が、該普通電役10072の上流側に設けられた小入賞口ユニット10073が開放されていない状況であれば、第2始動口10071へと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「時間短縮状態」で右打ちされた球は、小入賞口ユニット10073が開放されている状態を除き第2始動口10071へ入賞し易く、その下流側に配置されて、普通電役10072の出没板10072a上を転動しなければ入賞し難い位置に設けられた可変入賞装置10065側へは案内され難いように構成されている。
一方、大当たり遊技状態中では、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役10072が「時間短縮状態」よりは開放し難く、右打ち遊技により発射された球が閉鎖中の普通電役10072上を右端から左端まで転動しきり、可変入賞装置10065が配設された下流側へと流下し得るように構成されている。換言すれば、大当たり状態中に右打ちされた球は、「時間短縮状態」より第2始動口10071へ入賞し難く、開放されている可変入賞装置10065へ入賞し得るように構成されている。その結果、大当たり状態中に可変入賞装置10065が開放された場合に、普通電役10072が第2始動口10071を閉塞している状態であれば可変入賞装置10065に球が入賞し得ることにより、可変入賞装置10065への入賞に基づく遊技価値を取得し得る状態となる。
一方、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通図柄の可変表示時間も長く、また、普通電役10072が開放し難く、さらに、開放した場合でも普通電役10072が短時間しか開放しないため、仮に右打ち遊技で球が発射された場合でも「普通図柄高確率状態」より第2始動口10071へ入賞し難くなるように構成されている。また、第1始動口64には普通電役10072のような入賞を補助する装置が備え付けられておらず、また、左打ち遊技で発射された球の流下領域にスルーゲート67が配置されていないため、左打ち遊技により発射された球が入賞補助機能によって第1始動口64へ入賞し易くなる構成ではない。よって、換言すれば、「通常遊技状態」では、右打ち遊技されたとしても、その右打ちされた球は、第2始動口10071へ入賞し難く、また、左打ち遊技で発射された球も、入賞補助機能を使わずに第1始動口64へ入賞させなければならず、第1特別図柄の動的表示を実行させるために自力で第1始動口64へ入賞させるように構成されている。
なお、「通常遊技状態」において、普通図柄の可変表示時間や普通電役10072の開放パターンを複数種類設けておくことで、「通常遊技状態」において遊技者が第2始動口10071へ入賞可能なタイミングを把握させ難く構成して、第2始動口10071への入賞を困難に構成するとより好適である。また、「通常遊技状態」において、右打ち遊技された場合に、スルーゲート67への球の通過を起因してエラー報知するように構成することで、遊技者および遊技場の従業員に対して奨励されていない遊技態様であることを示唆することで、遊技者に右打ち遊技での遊技を抑制させてもよい。
次いで、図95(b)を参照して、普通図柄の可変表示時間を決定するための普図変動テーブル10202jの詳細について説明する。図95(b)は、ROM202に記憶される普図変動テーブル10202jの一例を模式的に示した模式図である。
普図変動テーブル10202jは、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「時間短縮状態」で参照される「時間短縮状態」用との2種類に分けられる。そして、「通常遊技状態」用と「時間短縮状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、各遊技状態で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、各遊技状態で普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図95(b)で示すように、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「4秒」となるように普図変動テーブル10202jで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「4秒」となるように設定されている。
また、「時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「0.1秒」となるように普図変動テーブル10202jで規定されている。つまり、「時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「0.1秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、スルーゲート67を球が通過してから、普通電役10072が開放されるまでの期間を変更することができる。その結果、球がスルーゲート67を通過した場合に、該スルーゲート67の通過に起因する可変表示で当たりとなり、該当たりに基づいて普通電役10072が開放されて、スルーゲート67を通過した球がそのまま第2始動口10071へ流入し得るか否かを遊技状態によって異ならせることができる。よって、普通図柄の可変表示時間を遊技状態毎に変更することで、1の球のスルーゲート67及び第2始動口10071への入賞態様を異ならせることができ、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示時間が短く、かつ、当たりに当選し易いため、普通電役10072の上面を球が転動している間に普通電役10072が開放(没入)状態となって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口10071へと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口10071へ入賞し易く、可変入賞装置10065へ入賞し難いように構成されている。
一方、右打ち遊技が奨励される大当たり遊技では、普通図柄の可変表示時間が「時間短縮状態」より長く、かつ、「時間短縮状態」より当たりに当選し難いため、普通電役10072の上面を球が転動している間、普通電役10072が閉鎖(突出)状態を維持し続け易く、右打ち遊技により発射された球が普通電役10072の出没板10072aの上面を右端から左端まで転動しきり、可変入賞装置10065側へと流下し得るように構成される。換言すれば、大当たり遊技中に右打ちされた球は、「時間短縮状態」より第2始動口10071へ入賞し難く、可変入賞装置10065へ入賞し得るように構成されている。
次いで、図95(c)を参照して、普通電役開放テーブル10202kについて説明する。図95(c)は、ROM202に記憶される普通電役開放テーブル10202kの一例を模式的に示した模式図である。普通電役開放テーブル10202kは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役10072の開放(没入)時間および開放回数が規定されている。
普通電役開放テーブル10202kは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「時間短縮状態」で参照される「時間短縮状態」用とで、普通電役10072の開放態様(開放時間)が変更される。
図95(c)で示すように、第7実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態である「通常遊技状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役10072の開放回数は1回であり、その開放時間は「0.1秒」となるように普通電役開放テーブル10202kで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役10072は、「0.1秒」×1回=「0.1秒」の間、開放されるように設定されている。
また、普通図柄の高確率状態である「時間短縮状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役10072の開放時間は「3秒」、かつ、開放回数が3回(開放と開放との間のインターバル時間は「0.5秒」)となるように普通電役開放テーブル10202kで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役10072は、「3秒」×3回=「9秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役10072の開放態様を変更することで、普通電役10072が開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役10072が開放している期間が長いことによって第2始動口10071側へ入賞し易い状況か、普通電役10072が開放している状況が短いことによって球が第2始動口10071へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「時間短縮状態」において、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役10072の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口10071へと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口10071へ入賞し易く、第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第2特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される大当たり遊技では、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役10072の開放時間及び開放回数が「時間短縮状態」より右打ち遊技により発射された球が第2始動口10071へ入賞し難いように構成されている。換言すれば、大当たり遊技中に右打ちされた球は、「時間短縮状態」より第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり難いため、「時間短縮状態」より第2特別図柄の動的表示の抽選契機を得ることが困難に構成されている。
このように、特別図柄の高確率状態又は低確率状態と、普通図柄の高確率状態又は低確率状態とをそれぞれ組み合わせた各遊技状態を設けることで、各遊技状態に遊技性を変化させ、バリエーションが豊富な遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」より「時間短縮状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を50/100程度として当たり難くなるように構成してもよいし、「時間短縮状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよい。また、「通常遊技状態」より「時間短縮状態」の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「10秒」以上の長い時間(例えば、「30秒」)としてもよいし、「10秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役10072の開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役10072の開放時間として、「通常遊技状態」より「時間短縮状態」の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」等における普通電役10072の開放時間を「0.1秒」以上(例えば、「1秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「時間短縮状態」における普通電役10072の開放時間を「3秒」以上の長い時間(例えば、「5秒」)としてもよいし、「3秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」等における普通電役10072の開放回数を「1回」以上の多い回数(例えば、「3回」)としてもよい。
図75に戻り、説明を続ける。RAM203は、図76に図示したカウンタ用バッファ203c等のほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図100参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図98参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図118参照)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、各入賞口63,64,65,71,73に入賞した球や、スルーゲート67を通過した球、アウト口66を通って球排出路へ案内された球をそれぞれ検出するためのスイッチ(例えば、大入賞口スイッチ10065cや小入賞口スイッチ10073c、特定領域スイッチ10073f等)を含むスイッチ群並びにセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源投入時の立ち上げモードを設定するための設定キー501、「設定変更モード」時に押下操作されることにより確率設定値を更新するための設定変更スイッチ502、RAM203に記憶されているデータを消去するためのRAM消去スイッチ503が接続される。
また、入出力ポート205の出力側には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、特別図柄表示装置37、普通図柄表示装置83、普通図柄保留ランプ84、可変入賞装置10065の大入賞口開閉板10065aの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド10065bや、小入賞口ユニット10073へ球が流入可能か否かを切替可能な小入賞口開閉板10073aを開閉駆動するための小入賞口ソレノイド10073b、小入賞口ユニット10073内に設けられた特定領域(図示せず)へ球が流入可能か否かを切替可能な特定領域開閉板10073dを開閉駆動するための特定領域ソレノイド10073e、普通電役10072の出没板10072aを駆動するための普通電役ソレノイド(図示せず)、その他ソレノイド209が接続されている。MPU201は、各種スイッチ208,502,503から出力される信号や、設定キー501の状態に基づいて各種処理を実行するとともに、各種処理の実行結果の1つとして確率表示装置504の表示内容等を設定する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図118参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチ217が接続されている。なお、該賞球検出スイッチ217は、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるように球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や、後述する「3連獲得チャレンジ演出」、「7連獲得演出」、「3連演出」、「連荘継続チャレンジ演出」、「タイマー演出」、「特殊ボタン演出」、「保留変化予告」といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、及び、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。第7実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成され、音声ランプ制御装置113から主制御装置110へコマンド送信ができないように構成されている。一方、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とは、互いにコマンドの送受信が可能に構成されている。
また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、「スーパーリーチ」演出態様等の背面画像を変更したり、「特殊ボタン演出」における演出発展タイミングを決定したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ枠ボタン22の押下に基づいた表示を第3図柄表示装置81に表示させるように指示する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出や「3連獲得チャレンジ演出」、「7連獲得演出」、「3連演出」、「連荘継続チャレンジ演出」、「タイマー演出」、「特殊ボタン演出」、「保留変化予告」の表示制御を実行するものである。なお、「3連獲得チャレンジ演出」、「7連獲得演出」、「3連演出」、「連荘継続チャレンジ演出」、「タイマー演出」、及び、「特殊ボタン演出」の詳細については、後述する。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図118参照)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
ここで、図96を参照して、音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図96は、主に音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。音声ランプ制御装置113のROM222には、MPU221にて実行される各種制御プログラムの他、固定値データとして、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222c、変動パターンテーブル222d、小当たり種別テーブル222eが少なくとも格納されている。これらのテーブル222a〜222eは、いずれも主制御装置110のROM202に設けられた大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、小当たり種別テーブル10202c、停止パターンテーブル10202e、変動パターンテーブル10202fと同じものである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の各値と、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222cおよび変動パターンテーブル222d、小当たり種別テーブル222eとに基づいて、先読み処理を実行可能に構成されている。
そして、この先読み処理によって、その先読み処理の対象となった保留中の変動演出が、結果としてどのような演出となるか(大当たりとなるか否か、「リーチ表示」となるか否か等)をその変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、コクピット表示領域Db(図74参照)に表示される保留図柄の表示態様を変化させる「保留変化予告」の演出内容(及び実行時期(タイミング))を決定したりする制御を実行する。
RAM223には、特図1変動開始フラグ223a、特図2変動開始フラグ223b、サブ第1保留球数カウンタ223c、サブ第2保留球数カウンタ223d、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、実行情報格納エリア223gが少なくとも設けられている。
特図1変動開始フラグ223aは、オン状態で第1特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図1変動開始フラグ223aは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図1停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図122のS1225参照)。そして、第1特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図126のS11302参照)。
そして、第7実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図1変動開始フラグ223aがオンされたことを契機として、待機中の第1特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第1特別図柄の変動演出を実行させるための第1特別図柄の変動演出の設定処理(図126のS11302〜S11309参照)を行う。
特図2変動開始フラグ223bは、オン状態で第2特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図2変動開始フラグ223bは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図2停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図123のS1235参照)。そして、第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図126のS11311参照)。
そして、第7実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図2変動開始フラグ223bがオンされたことを契機として、待機中の第2特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第2特別図柄の変動演出を実行させるための第2特別図柄の変動演出の設定処理(図126のS11311〜S11318参照)を行う。
サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第1特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第1特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第1保留球数カウンタ203aの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンド(保留球煤コマンド)に基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第1保留球数カウンタ223cにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第1始動口64への入球によって第1特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第1保留球数コマンドを受信すると、その第1保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(図121のS1207参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第1特別図柄の変動演出に対応する特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第1特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算(更新)する(図126のS11305参照)。このように、第1保留球数カウンタ203aの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期させながら、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新することができる。
サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第2特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第2特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第2保留球数カウンタ203bの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンドに基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第2保留球数カウンタ223dにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第2始動口10071への入球によって第2特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第2保留球数コマンドを受信すると、その第2保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(図121のS1211参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第2特別図柄の変動演出に対応する特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算(更新)する(図126のS11314参照)。このように、第2保留球数カウンタ203bの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新するので、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期させながら、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新することができる。
サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値は、各特別図柄の変動演出が奨励される遊技状態において、第3図柄表示装置81における保留図柄及び実行図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドの受信に応じてそのコマンドにより示される保留球数をサブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dに格納したり(図121のS1207又はS1211参照)、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に応じて、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新したりするタイミングで(図126のS11305又はS11314参照)、遊技状態に応じて奨励される特別図柄に対応する格納後もしくは更新後のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値分の保留図柄と、実行中の変動演出を示す実行図柄とを第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図74(b)参照)に表示するように、画像の描画を制御する。
上述したように、サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更され、また、サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図74(b)参照)に表示される保留図柄の数も、奨励される特別図柄に関する主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
第1保留情報格納エリア223eは、保留されている第1特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンドによって送信された第1特別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a〜222eとを用いて、第1特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
第2保留情報格納エリア223fは、保留されている第2特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第2保留球数コマンドによって送信された第2別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、小当たり種別カウンタCK、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a〜222eとを用いて、第2特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
実行情報格納エリア223gは、特別図柄表示装置37で実行され、第3図柄表示装置81で実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の設定等を実行するために、上述した第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリア又は第2保留情報格納エリア223fの第1保留情報格納第1エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1〜C3,CK,CS1等の各値)を、この実行情報格納エリア223gへシフトする。
ここで、図97を参照して、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223f、並びに、実行情報格納エリア223gの詳細について説明する。図97は、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、及び、実行情報格納エリア223gの構成を模式的に示す模式図である。
第1保留情報格納エリア223eは、第1保留情報格納第1〜第4エリアの4つのエリアを有している。各第1保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223e2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223e4と、小当たり種別カウンタCKの値が格納される小当たり種別カウンタ格納エリア223e5とが少なくとも設けられている。
また、第2保留情報格納エリア223fは、第1保留情報格納エリア223eと同様、第2保留情報格納第1〜第4エリアの4つのエリアを有している。各第2保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223f2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223f4と、小当たり種別カウンタCKの値が格納される小当たり種別カウンタ格納エリア223f5とが少なくとも設けられている。
さらに、実行情報格納エリア223gには、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223g1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223g2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223g3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223g4と、小当たり種別カウンタCKの値が格納される小当たり種別カウンタ格納エリア223g5とが少なくとも設けられている。
具体的には、実行情報格納エリア223gが、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。また、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第2エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第3エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第4エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
また、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第2エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第3エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第4エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、小当たり種別カウンタCK、変動種別カウンタCS1の各値を、第1保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値をそれぞれ、対応する第1保留情報格納第1〜第4エリアのうち該第1保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1、大当たり種別カウンタ格納エリア223e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3、変動種別カウンタ格納エリア223e4、小当たり種別カウンタ格納エリア223e5に格納する。
具体的には、第1保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦X≦4)であれば、その時点で保留されている第1特別図柄の変動演出の数はXであり、その第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値は、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的にX番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Xエリアの各カウンタ格納エリア223e1〜223e5に対応するカウンタC1〜C3,CK,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第1保留球数コマンドに含めた各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を第1保留球格納エリア203dの第1保留第Xエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第1保留第Xエリアに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1と同じ値が、第1保留情報格納第Xエリアに格納されることになる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、小当たり種別カウンタCK、変動種別カウンタCS1の各値を、第2保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値をそれぞれ、対応する第2保留情報格納第1〜第4エリアのうち該第2保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1、大当たり種別カウンタ格納エリア223f2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3、変動種別カウンタ格納エリア223f4、小当たり種別カウンタ格納エリア223f5に格納する。
具体的には、第2保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦Y≦4)であれば、その時点で保留されている第2特別図柄の変動演出の数はYであり、その第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値は、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的にY番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Yエリアの各カウンタ格納エリア223f1〜223f5に対応するカウンタC1〜C3,CK,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第2保留球数コマンドに含めた各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を第2保留球格納エリア203eの第2保留第Yエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第2保留第Yエリアに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1と同じ値が、第2留情報格納第Yエリアに格納されることになる。
一方、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1特別図柄の変動演出の開始を意味する特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信すると、第1保留情報格納エリア223eに格納された情報を、実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第1特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応する第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1〜223e5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g5に移動させる。
そして、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1〜223e5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g5に移動させた場合は、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1〜223e5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1〜223e5に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1〜223e5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1〜223e5に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1〜223e5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1〜223e5に移動させる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2特別図柄の変動演出の開始を意味する特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信すると、第2保留情報格納エリア223fに格納された情報を、実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第2特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応する第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1〜223f5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g5に移動させる。
そして、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1〜223f5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g5に移動させた場合は、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1〜223f5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1〜223f5に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1〜223f5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1〜223f5に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1〜223f5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1〜223f5に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1と同じ値が格納されることになる。また、第1保留情報格納第1〜第4エリア及び第2保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1〜第4エリア、及び、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1〜第4エリアに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1〜C3,CK,CS1が、実行情報格納エリア223g並びに第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納される。
音声ランプ制御装置113では、先読み処理(図示せず)を行う場合に、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dから保留されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の数(保留球数)を把握する。そして、その保留球数に基づき、第1保留情報格納第1〜第4エリア又は第2保留情報格納第1〜第4エリアのうち、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出が保留されているエリアに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を先読みし、その変動演出において大当たりとなるか否かや、変動時間等が判定される。例えば、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「1」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「0」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が1回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が0回であるので、第1保留情報格納第1エリアについて、格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を先読みし、判定を行う。また、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「0」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が0回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が4回であるので、第2保留情報格納第4エリアについて、格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を先読みし、判定を行う。
パチンコ機10は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成されており、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110のRAM203等にアクセスすることはできない。これに対し、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fを設けて、主制御装置110にて保留された第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1〜C3,CK,CS1を音声ランプ制御装置113にも格納するので、この第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1を参照することで、先読み処理を音声ランプ制御装置113にて実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の変動演出が実行された場合に、その変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
なお、第1保留情報格納エリア223e又は第2保留情報格納エリア223f、および、実行情報格納エリア223gにおける上述のシフト処理は、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信したときの保留球数(特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に基づく更新が行われる前のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値)に基づいて、第1保留情報格納第1〜第4エリア又は第2保留情報格納第1〜第4エリアのうち保留されている変動演出に対応するエリアについてのみデータの移動(シフト)を行う。
例えば、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「4」であり、第1保留情報格納エリア223eの全エリア(第1保留情報格納第1〜第4エリア)にデータが記憶されているとする。この場合、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトし、第1保留情報格納第3エリアのデータを第1保留情報格納第2エリアへシフトし、第1保留情報格納第4エリアのデータを第1保留情報格納第3エリアへシフトする。
一方、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「2」であれば、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施形態では、変動演出が保留されていない第1保留情報格納第3,第4エリアについては、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留情報格納第1〜第4エリア又は第2保留情報格納第1〜第4エリアの各データを、エリア番号が1小さいエリア(実行情報格納エリア223g、又は、第1保留情報格納第1〜第3エリア若しくは第2保留情報格納第1〜第3エリア)にそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留情報格納第1〜第4エリア又は第2保留情報格納第1〜第4エリアの各々のエリアについて、データが記憶(保留)されているか否かの判定を不用とするので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図96に戻って説明を続ける。RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。
コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図121参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における特別図柄の変動演出や連続予告演出を制御するものである。
次に、図98から図118のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがある。
図98は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
この立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S101)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では、「1秒」)を実行する(S102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、主制御装置110に設けたRAM消去スイッチ503(図75参照)がオンされているか否かを判別する(S104)。判別の結果、RAM消去スイッチ503がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S105)。そして、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合は、RAM203の初期化を行うため、処理をS116へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS116へ移行する。
なお、図100のS156の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
一方、RAM消去スイッチ503がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次いで、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S109)。
S109の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合(S109:Yes)、電源投入時においてRAM消去スイッチ503:オフ、かつ、設定キー501:オンに操作されているので、立ち上げモードを「設定確認モード」で立ち上げるべく、まず、確率表示装置504において確率設定値の表示を開始し(S110)、その後、設定キー501がオフされたか否かを判別し(S111)、設定キー501がオフされるまで該「設定確認モード」を維持する(S111:No)。一方、設定キー501がオフされた場合は(S111:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示を終了して(S112)、「設定確認モード」を終了して、処理をS113へ移行する。なお、S109の処理において、設定キー501がオンされていなければ(S109:No)、立ち上げモードを「通常モード」で立ち上げるべく、S110〜S112の処理をスキップして、処理をS113へ移行する。
S113の処理では、確率設定値に基づいて設定値コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S113)、その後、割込みを許可する(S114)。そして、後述するメイン処理(図100参照)に移行する。
ここで設定された設定値コマンドは、後述するタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)において、音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113は、この設定値コマンドを受信すると、RAM223に設けられた設定値メモリ(図示せず)に該設定値コマンドが示す確率設定値を格納(記憶)するように構成されている。
一方、S104の処理において、RAM消去スイッチ503がオンされていると判別された場合は(S104:Yes)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」か「設定変更モード」のいずれで立ち上げるかを判別すべく、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S115)。
S115の処理において、設定キー501がオンされていないと判別された場合は(S115:No)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」で立ち上げるべく、処理をS116へ移行する。
S116の処理では、RAM203の初期化処理(S116,S117)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、設定変更の如何を問わず電源投入時にRAMデータを初期化する場合には、RAM消去スイッチ503を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ503が押されていれば、RAMの初期化処理(S116,S117)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合(S105:No)や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合(S107:No)も同様に、RAM203の初期化処理(S116,S117)を実行する。
RAMの初期化処理(S116,S117)、即ち、「RAMクリアモード」では、RAM203の使用領域を「0」クリアし(S116)、その後、RAM203に初期値(例えば、第1保留球数カウンタ203aの「0」クリア等)を設定する(S117)。RAM203の初期化処理の実行後は、S113の処理へ移行する。
一方、S115の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合は(S115:Yes)、立ち上げモードを「設定変更モード」にするべく、設定変更処理を行う(S118)。
ここで、図99を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される設定変更処理(S118)について説明する。図99は、この設定変更処理(S118)を示すフローチャートである。
この設定変更処理(S118)は、立ち上げモードが「設定変更モード」である場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更(更新)を受け付け、確定されるための処理である。
この設定変更処理(S118)では、まず、確率表示装置504において現在の確率設定値の表示の開始を設定し(S121)、処理をS122へ移行する。この確率設定値の表示の開始設定により、確率表示装置504に確率設定値の表示が開始される。
なお、ここで表示される確率設定値は、電源断前に設定されていた確率設定値ではなく、必ず特定の値に固定されるようにしてもよい。即ち、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、必ず特定の確率設定値で表示が開始されるようにしてもよい。特定の確率設定値としては、例えば、確率設定値(「1」〜「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。これにより、電源断される前に設定されていた確率設定値にかかわらず、ホール関係者等は確率設定値を特定の確率設定値から変更できる。
一方で、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。これにより、ホール関係者等は、電源断される前に設定されていた確率設定値を考慮しながら、確率設定値を変更できる。
また、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値が「3」以上であれば、確率設定値を「3」として表示を開始し、電源断される前に設定されていた確率設定値が「3」未満であれば、その電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。例えば、電源断される前に設定された確率設定値が「5」や「6」などの高い場合、確率設定値を少しだけ(例えば1だけ)小さくしたい場合が多々生じ得る。このような場合において、確率設定値を、電源断される前に設定された確率設定値そのままで表示を開始すると、次のような問題が生じる。即ち、確率設定値の更新は、RAM消去スイッチ503をオンする毎に1ずつ加算され、確率設定値が「6」の場合にRAM消去スイッチ503がオンされた場合には、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。よって、例えば、確率設定値を「6」から「5」に変更したい場合、RAM消去スイッチ503のオンを繰り返しながら、ほぼ確率設定値を1周させなければならない。これに対し、電源断される前に設定された確率設定値が高い場合に、確率設定値を「3」で表示を開始することで、RAM消去スイッチ503をオンする回数を抑えながら、確率設定値の更新を行うことができる。
次に、S122の処理では、確率設定値が「1」〜「6」の範囲にあるか否かを判断し(S122)、所定の範囲内にない、即ち、異常な確率設定値となっている場合は(S122:No)、確率設定値を初期値に変更し(S123)、S124の処理へ移行する。この初期値としては、確率設定値(「1」〜「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。一方、S122の処理の結果、確率設定値が「1」〜「6」の範囲内にあると判断される場合は(S122:Yes)、確率設定値は正常な値であるので、S123の処理をスキップして、S124の処理へ移行する。
S124の処理では、RAM消去スイッチ503がオンになったか否かを判断する(S124)。その結果、RAM消去スイッチ503がオンになっていないと判断される場合は(S124:No)、次いで、設定変更スイッチ502がオンになったか否かを判断する(S125)。
S125の結果、設定変更スイッチ502がオンされていないと判断されれば(S125:No)、S122の処理へ戻る一方、設定変更スイッチ502がオンされたと判断されれば(S125:Yes)、確率設定値を更新して(S126)、S122の処理に戻る。
S126の処理である確率設定値の更新は、それまでの確率設定値が「1」〜「5」である場合は、その確率設定値に1を加算し、それまでの確率設定値が「6」である場合は、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。S126の処理により更新された確率設定値は、確率表示装置504に表示される。
S122→S123→S124:No→S125(及びS126)→S122のループ処理は、S124の処理において、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断されるまで(S124:Yes)実行され続ける。そして、S124の処理により、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断される場合は(S124:Yes)、確率表示装置504に表示されている確率設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定し(S127)、該確率設定値に応じた大当たり乱数テーブル202aを設定する(S128)。
S128の処理の後、次いで、設定キー501がオフ状態となったか否かを判断する(S129)。S129の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断してもいし、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になっていないと判断される間は(S129:No)、S129の処理を繰り返し実行する。そして、S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になったと判断される場合は(S129:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示の終了を設定し(S130)、この設定変更処理(S118)を終了する。
なお、設定変更処理の終了後は、立ち上げ処理(図98参照)に戻り、処理をS116へ移行し、RAM203初期化処理を実行(S116,S117)し、RAM203のデータを消去(クリア)する。このように、S124の処理においてホール関係者等にRAM消去スイッチ503をオンさせて確率設定値を確定させることにより、その後、RAM203のデータの消去が行われることを、ホール関係者等に強く認識させることができる。
また、S124の処理において、RAM消去スイッチ503のオン検出によって確率設定値を確定させていたが、設定キー501のオフ検出によって確率設定値を確定するように構成してもよい。
次に、図100を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図100は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別してカウンタの更新処理と電源断時処理とが実行される。
メイン処理では、まず、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S151)。そして、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S151:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S152,S153)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S152)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「9999」、「99」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203cにそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、後述するタイマ割込処理のS207(図101参照)の処理と同一の方法によって実行し(S153)、S151の処理へ移行する。
ここで、このメイン処理が実行されている間、後述するタイマ割込処理(図101参照)が所定時間間隔(本実施形態では2ミリ秒)で起動され実行される。タイマ割込処理では、遊技の状態に応じて異なる処理が実行される。例えば、大当たり中には、可変入賞装置10065の開閉を制御する実行が行われ、スルーゲート67への球の通過があれば、普通図柄表示装置83による普通図柄の表示制御が行われる。また、特別図柄表示装置37での変動表示を開始する場合に実行される大当たり抽選では、高確率状態か低確率状態かによって、取得した大当たり乱数カウンタC1と比較する大当たり乱数値の数が異なってくる。よって、1回のタイマ割込処理の実行にかかる時間は、遊技の状態に応じて変化することになる。従って、一のタイマ割込処理が終了してから次のタイマ割込処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく、その時々の遊技の状態に応じて変化する。
メイン処理の一処理である上記のS152,S153の処理は、このタイマ割込処理の残余時間の中で実行されることになる。つまり、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新が繰り返し実行されることになるので、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、大当たり乱数カウンタC1の初期値、普図当たりカウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。特に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2とをランダムに更新することによって、これらを更新の初期値として使用する大当たり乱数カウンタC1及び普図当たりカウンタC4の更新に、ランダム性を持たせることができる。
S151の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S151:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図118において後述するNMI割込処理が実行されたということなので、S154以降の電源遮断時の処理が実行される。
S154の処理では、各割込処理の発生を禁止し(S154)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S155)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S156)、RAM203のアクセスを禁止して(S157)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S151の処理は、タイマ割込処理(図101参照)の残余時間内に行われるS152とS153の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。これにより、主制御装置110のメイン処理において、タイマ割込処理による各種設定が終了し、また、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新が終わったタイミングで、電源断の発生情報を確認している。よって、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS151の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS151の処理から開始することができる。
従って、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S151の処理から開始することができる。その結果、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図101を参照して、第7実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図101は、第7実施形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S201)。タイマ割込処理やメイン処理(図100参照)では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113、ホールコンピュータ(図示せず)等へ送信すべきコマンド又は信号等を生成し、コマンドが生成された場合はRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦記憶し、信号が生成された場合は該信号に対応する装置(例えば、ホールコンピュータとパチンコ機10とを接続するための外部出力端子板(図示せず)等)に信号を出力する。S201の外部出力処理では、上記コマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信するとともに、上記信号を各種装置へ出力する。
S201の処理の後は、次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S202)、次いで、各特別図柄の当たり時における処理を実行する当たり処理を実行する(S203)。この当たり処理(S203)については、図108において後述する。
S203の後は、次に、普通電役10072の駆動制御処理を実行する普通電役制御処理を実行する(S204)。簡単に説明すると、球がスルーゲート67を通過したことを条件に普通図柄表示装置83にて普通図柄の可変表示が実施され、普通図柄の可変表示の結果、普通図柄の当たり図柄(例えば、「○」図柄)が現出して当たり状態となると、普通電役10072を所定時間開放状態とする一方、普通図柄のハズレ図柄(例えば、「×」図柄)が現出した場合は、普通電役10072の閉鎖状態を維持する。この普通電役制御処理については、図117を参照して後述する。
S204の処理の後は、次いで、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S205)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチ208の状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、所定の賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S206)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第7実施形態では、「9999」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第7実施形態では、「99」)に達した際、「0」にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次いで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、普図当たりカウンタC4及び小当たり種別カウンタCKの更新を実行する(S207)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、普図当たりカウンタC4及び小当たり種別カウンタCKをそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(第7実施形態では、それぞれ、「9999」,「99」,「99」,「9」,「99」,「99」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1〜C4,CKの更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次に、第1始動口64又は第2始動口10071への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S208)。なお、この始動入賞処理(S208)の詳細は、図102を参照して後述する。
次いで、スルーゲート67への球の通過有無を判断するゲート通過処理を実行する(S209)。このゲート通過処理(S209)においてスルーゲート67を球が通過したと判別された場合に、普図当たりカウンタC4の値がカウンタ用バッファ203cから取得され、その普図当たりカウンタC4の値が普図保留球格納エリア203h(図76参照)に格納されるとともに普通図柄保留ランプ84に普通図柄の可変表示の保留数が表示等される。なお、このゲート通過処理(S209)の詳細は、図103を参照して後述する。
ゲート通過処理(S209)を実行した後は、上記始動入賞処理(S208)の処理内容に基づいて特別図柄表示装置37による特別図柄の動的表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特図変動処理を実行する(S210)。なお、特図変動処理(S210)の詳細は、図104を参照して後述する。
次いで、上記ゲート通過処理(S209)の処理内容に基づいて、普通図柄の当否判別を行うとともに、該判別結果に基づく普通図柄の可変表示を普通図柄表示装置83において行うための設定処理である普図変動処理を実行する(S211)。この普図変動処理(S211)では、上述した遊技状態に応じて、普通図柄の当たり確率が、高確率(例えば、99/100)か低確率(1/100)のいずれかで行われる。そして、当否結果に基づいて普通図柄の可変表示を行うとともに、該当否結果に応じた表示結果を普通図柄表示装置83に表示する。なお、普図変動処理(S211)の詳細は、図116を参照して後述する。
普図変動処理(S211)を実行した後は、発射制御処理を実行し(S212)、さらに、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S213)、このタイマ割込処理を終了する。
なお、発射制御処理(S212)は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
また、本実施形態では、定期的に実行する処理をタイマ割込処理(図101参照)で実行し、メイン処理において、タイマ割込処理の残余時間に各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新を実行する場合について説明したが、タイマ割込処理にて実行していた処理の一部または全部を、メイン処理の中で所定時間(例えば、2ミリ秒)毎に実行するように構成してもよい。例えば、本実施形態においてタイマ割込処理にて実行していた賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S202)、当たり処理(S203)、普通電役制御処理(S204)及びスイッチ読み込み処理(S205)の一部または全部を、タイマ割込処理ではなく、メイン処理の中で2ミリ秒毎に実行するように構成してもよい。
この場合、メイン処理の中で所定時間(2ミリ秒)経過したか否かを判断するステップを設け、所定時間経過したと判断された場合のみ、所定時間毎に実行する処理を実行し、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間の経過の有無にかかわらず実行するようにしてもよい。これにより、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間毎に実行する処理の残余時間に実行されることになるが、所定時間毎に実行する処理は、遊技の状態に応じてその実行にかかる時間が変化するため、このように構成した場合であっても、各カウンタCINI1,CINI2,CS1をランダムに更新することができる。
次に、図102のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図101参照)の一処理である始動入賞処理(S208)を説明する。図102は、この始動入賞処理(S208)を示すフローチャートである。
始動入賞処理(S208)は、第1始動口64又は第2始動口10071への球の入賞の有無を判断し、入賞があった場合は、各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を入賞した始動口64,71に対応する第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU201は、この始動入賞処理(S208)において、まず、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S301)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図101のS205参照)において読み込んだ、第1始動口64への入球(入賞)を検出する第1始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第1始動口64への入球を3回のタイマ割込処理(図101参照)にわたって検出する。
球が第1始動口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S301:Yes)、次いで、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が上限値(第7実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S302)。そして、第1始動口64への入賞があっても作動保留球数N1<4でなければ(S302:No)、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図101参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N1<4であれば(S302:Yes)、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1加算する(S303)。そして、今回、第1特別図柄に対応する第1始動口64への入賞であるので、第1保留球格納エリア203dを各乱数値C1〜C3,CS1の格納先として設定し(S304)、処理をS305へ移行する。
S305の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK,停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203c(図76参照)から読み出し、S304で格納先として設定された第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち、第1保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3、変動種別カウンタ格納エリア203d4及び小当たり種別カウンタ格納エリア203d5に各々保留(格納)する(S305)。
具体的には、例えば、第1始動口64への入賞に基づくS304の処理において第1保留球格納エリア203dが格納先として設定され、また、S303の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CK,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1〜C3,CK,CS1の値が保留される。
次に、S303の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)と、S305の処理により第1保留球格納エリア203dに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタCKの各値を含む第1保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第1保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S306)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)によって、第1保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S306の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
なお、S306の処理において第1保留球数コマンドに含める各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値は、S10309の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S305の処理において第1保留球格納エリア203dに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
S301の処理において、球が第1始動口64へ入賞していないと判別された場合(S301:No)、次いで、球が第2始動口10071に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S307)。ここでは、第1始動口64と同様、スイッチ読み込み処理(図101のS205参照)において読み込んだ、第2始動口10071への入球(入賞)を検出する第2始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第2始動口10071への入球を3回のタイマ割込処理(図101参照)にわたって検出する。
球が第2始動口10071に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S307:Yes)、次いで、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が上限値(第7実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S308)。そして、第2始動口10071への入賞がないか(S307:No)、或いは、第2始動口10071への入賞があっても作動保留球数N2<4でなければ(S308:No)、この始動入賞処理(S208)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N2<4であれば(S308:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1加算する(S10309)。そして、今回、第2特別図柄に対応する第2始動口10071への入賞であるので、第2保留球格納エリア203eを各乱数値C1〜C3,CK,CS1の格納先として設定し(S10310)、処理をS311へ移行する。
S311の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタCKの各値をカウンタ用バッファ203c(図76参照)から読み出し、S10310で格納先として設定された第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち、第2保留球数カウンタ203bで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1、大当たり種別カウンタ格納エリア203e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3、変動種別カウンタ格納エリア203e4及び小当たり種別カウンタCKに各々保留(格納)する(S311)。
具体的には、例えば、第2始動口10071への入賞に基づくS10310の処理において第2保留球格納エリア203eが格納先として設定され、また、S10309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「1」であれば、第2保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CK,CS1の値が保留される。また、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば第2保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「3」であれば第2保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であれば第2保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1〜C3,CK,CS1の値が保留される。
次に、S10309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)と、S311の処理により第2保留球格納エリア203eに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタCKの各値を含む第2保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第2保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S312)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)によって、第2保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S312の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
なお、S312の処理において第2保留球数コマンドに含める各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値は、S10309の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S311の処理において第2保留球格納エリア203eに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
また、S301及びS307の処理において、第1始動口64及び第2始動口10071に同時に球が入賞した場合は、第1始動口64への球の入賞処理を優先的に実行し、第2始動口10071への球の入賞処理を待機し、次のタイマ割込処理(図101参照)における始動入賞処理(S208)において、該待機した第2始動口10071への球の入賞処理を実行するように構成してもよい。
次に、図103を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図101参照)の一処理であるゲート通過処理(S209)を説明する。図103は、このゲート通過処理(S209)を示すフローチャートである。ゲート通過処理(S209)は、スルーゲート67への球の通過(入球)の有無を判断し、球が通過(入球)した場合は、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球格納エリア203hに格納する(保留する)処理を実行する。
このゲート通過処理(S209)では、まず、球がスルーゲート67を通過したか否かを判別する(S401)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図101のS205参照)において読み込んだスルーゲート67への球の通過(入球)を検出するスルーゲートスイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、スルーゲート67への通過(入球)を3回のタイマ割込処理(図101参照)にわたって検出する。
S401の処理において、スルーゲート67を球が通過していない場合は(S401:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)へ戻る。一方、球がスルーゲート67を通過(入球)したと判別されると(S401:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」か否か、即ち、左打ち遊技の球の発射が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S402)。
S10403の処理では、第2特別図柄の動的表示の変動中か、或いは、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在する状態か否かを判別する(S403)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示の変動中でない場合、かつ、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在しない場合は(S10403:No)、「通常遊技状態A」において奨励される左打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)右打ち遊技によって発射された球がスルーゲート67を通過したということなので、音声出力装置226(図75参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「左打ちに戻してね」という文字表示を表示する等の通常時右打ちエラー処理を実行し(S10404)、処理をS10405へ移行する。
このように構成することで、右打ち遊技が奨励されていない「通常遊技状態」においてスルーゲート67で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行うことで、右打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に右打ち遊技の実行を敬遠させ、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S402の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」でなければ(S402:No)、右打ち遊技が奨励される「時間短縮状態」又は大当たり遊技中であるので、S10403及びS10404の通常時右打ちエラー処理を行わなず、S10403及びS10404の処理をスキップして、処理をS10405へ移行する。
また、「通常遊技状態」中であると判別された場合であっても(S402:Yes)、S10403の処理において、第2特別図柄の動的表示の変動中、或いは、第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在する(即ち、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」より大きい値)と判別された場合は(S10404:Yes)、「通常遊技状態B」における右打ち遊技によって発射された球がスルーゲート67を通過したということなので、この場合は、S10404の通常時右打ちエラー処理を実行せず、S10404の処理をスキップして、処理をS10405へ移行する。
S10405の処理では、普図保留球数カウンタ203gの値(主制御装置110において保留されている普通図柄の可変表示の作動保留球数HN)が上限値(第7実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S10405)。そして、スルーゲート67への通過(入球)があっても作動保留球数HN<4でなければ(S10405:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)へ戻る。
一方、作動保留球数HN<4であれば(S10404:Yes)、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)を1加算する(S10406)。そして、普図当たりカウンタC4の値をカウンタ用バッファ203c(図76参照)から読み出し、読み出したデータを、普図保留球格納エリア203hに設けられた普図保留第1〜第4エリアのうち、普図保留球数カウンタ203gで示される値に対応するエリアに格納する(S10407)。
具体的には、例えば、S10406の処理による加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「1」であれば、普図保留第1エリアに普図当たりカウンタC4の値が保留される。また、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「2」であれば普図保留第2エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「3」であれば普図保留第3エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「4」であれば普図保留第4エリアに、普図当たりカウンタC4の値が保留される。S10407の処理の終了後は、このゲート通過処理(S209)を終了し、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
なお、第7実施形態では、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しないように構成されているが、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信して、普通図柄の可変表示に関する保留図柄等に関する演出(報知)を行うように構成してもよい。この場合に、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球数コマンドに含めて送信することで、音声ランプ制御装置113で普通図柄に関する所謂先読み処理を実行可能に構成し、普通図柄に関する演出のバリエーションを設けるように構成してもよい。
次に、図104を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図101参照)の一処理である特図変動処理(S210)について説明する。図104は、この特図変動処理(S210)を示すフローチャートである。
この特図変動処理(S210)は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する特別図柄表示装置37における動的表示や、第3図柄表示装置81にて遊技状態に応じて行う変動演出に関する制御を行うものである。
MPU201は、この特図変動処理(S210)において、まず、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が大当たり中であるか否かを判別する(S15001)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と、大当たり遊技開始前(即ち、大当たりオープニング)の所定時間の最中と、大当たり遊技終了後(即ち、大当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S15001における判別の結果、いずれかの特別図柄の大当たり中であれば(S15001:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
S15001の処理において、大当たり中でないと判別された場合は(S15001:No)、次に、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が小当たり中であるか否かを判別する(S15002)。小当たり中としては、小当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される小当たり遊技の最中と、小当たり遊技開始前(即ち、小当たりオープニング)の所定時間の最中と、小当たり遊技終了後(即ち、小当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S15002における判別の結果、いずれかの特別図柄の小当たり中であれば(S15002:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
S15002の処理において、小当たり中でないと判別された場合は(S15002:No)、次に、特別図柄表示装置37の表示態様が動的表示中であるか否かを判別し(S15003)、特別図柄表示装置37の表示態様が動的表示中でなければ(S15003:No)、次いで、特別図柄表示装置37における動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S15004)。その結果、動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S15004:No)、タイマ割込処理(図101参照)へ戻る。これにより、動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S15004の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S15004:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S15005)。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」でなければ(S15005:Yes)、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1減算する(S15006)。これは、後述する変動開始処理(S15011)によって、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第2特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第2保留球格納エリア203eに格納されたデータをシフト処理する(S15007)。このデータシフト処理(S15007)は、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1〜第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→保留球実行エリア203f、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
一方、S15005の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」であると判別されると(S15005:No)、次に、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S15008)。その結果、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」でなければ(S15008:Yes)、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1減算する(S15009)。これは、後述する変動開始処理(S15011)によって、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第1保留球格納エリア203dに格納されたデータをシフト処理する(S15010)。このデータシフト処理(S15010)は、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1〜第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→保留球実行エリア203f、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S15007又はS15010のデータシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリア203fに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81に対する変動開始処理を実行し(S15011)、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
ここで、図105を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である変動開始処理(S15011)について説明する。図105は、この変動開始処理(S15011)を示したフローチャートである。
この変動開始処理(S15011)では、上述したように、各特別図柄の動的表示を行うか否かや、各特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の設定処理等を行う。
この変動開始処理(S15011)では、まず、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S15101)。
第7実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とに基づいて判別される。上述した通り、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で50/10000、設定値「6」で60/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S15101の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S15101の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S15101:Yes)、保留球実行エリア203fに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値と、大当たり種別テーブル202b(図78(a)又は図78(b)参照)とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S15102)。
この処理では、大当たり種別テーブル202bによって、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「通常遊技状態A」へ移行する「時短A」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態A」へ移行する「時短B」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「通常遊技状態B」へ移行する「時短C」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」へ移行する「時短D」か、最大ラウンド数が9ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」へ移行する「時短E」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「通常遊技状態B」へ移行する「時短F」か、最大ラウンド数が9ラウンドの大当たり後に「通常遊技状態B」へ移行する「時短G」か、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、保留球実行エリア203fに格納されているデータが、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータか第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータかを保留球実行エリア203fのシフト元バッファ(図示せず)に記憶しておき、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図1大当たり種別テーブル202b1(図78(a)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。また、保留球実行エリア203fに格納されているデータが第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図2大当たり種別テーブル202b2(図78(b)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S15103)、S15109の処理へ移行する。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル10202e(図89〜図92参照)を選択する。
そして、S15102の処理において設定された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル10202fにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S15101の処理において、大当たりではないと判別された場合には(S15101:No)、続いて、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり乱数テーブル202aとに基づいて小当たりか否かを判別する小当たり抽選(当否判定)処理を行う(S15104)。
第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示において小当たりか否かは、全確率設定値で同一となるように設定されている。また、第2特別図柄の動的表示において小当たりか否かは、全確率設定値で同一となるように設定されている。具体的には、特図1大当たり乱数テーブル202a1において、小当たり確率が全設定で2/10000となるように小当たり乱数値が規定されている。また、特図2大当たり乱数テーブル202a2において、小当たり確率が全設定で2715/10000となるように小当たり乱数値が規定されている。
S15104の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される小当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たりであると判別する。S15104の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S15104:Yes)、保留球実行エリア203fに格納されている小当たり種別カウンタCKの値と、小当たり種別テーブル10202c(図9(a)又は図9(b)参照)とに基づいて、小当たり時の表示態様を設定する(S15102)。
この処理では、小当たり種別テーブル10202cによって、保留球実行エリア203fに格納されている小当たり種別カウンタCKの値に対応付けられた小当たり種別、即ち、大当たり状態が発生しない「小当たりA」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態A」へ移行する「時短H」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「通常遊技状態B」へ移行する「時短I」か、大当たり状態が発生しない「小当たりB」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」へ移行する「時短J」か、最大ラウンド数が9ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」へ移行する「時短K」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「通常遊技状態B」へ移行する「時短L」か、最大ラウンド数が9ラウンドの大当たり後に「通常遊技状態B」へ移行する「時短M」か、が判別される。そして、判別された小当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における小当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、保留球実行エリア203fに格納されているデータが、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータか第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータかを保留球実行エリア203fのシフト元バッファ(図示せず)に記憶しておき、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている小当たり種別カウンタCKの値と、特図1小当たり種別テーブル10202c1(図9(a)参照)とに基づいて小当たり種別が決定される。また、保留球実行エリア203fに格納されているデータが第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている小当たり種別カウンタCKの値と、特図2小当たり種別テーブル10202c2(図9(b)参照)とに基づいて小当たり種別が決定される。
次に、小当たり時の変動パターンを決定し(S15106)、S15109の処理へ移行する。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この小当たり時の変動パターンの決定では、まず、その小当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル10202e(図89〜図92参照)を選択する。
そして、S15105の処理において設定された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル10202fにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
一方、S15104の処理において、小当たりでないと判別された場合(S15104:No)、各特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S15107)。S15107の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様、「特殊変動」演出態様のいずれかを設定する。第7実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル10202eが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S15108)、S15109の処理へ移行する。S15108の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S15107の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた変動パターンテーブル10202fにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
S15109の処理では、S15103、S15106及びS15108の処理によって決定された変動パターンの応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する変動パターンコマンドを設定する(S15109)。
具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たり抽選に当選し、該大当たりが大当たり種別「時短A」であって、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、第1特別図柄・大当たり・「時短A」・「60秒」の「スーパーリーチ」を示す変動パターンコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド。以下、第1特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図1変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。また、第2特別図柄の動的表示において大当たり抽選及び小当たり抽選にハズレて、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、第2特別図柄・ハズレ・「60秒」の「スーパーリーチ」を示す変動パターンコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド。以下、第2特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図2変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。
このように、変動演出が同じ変動時間であっても、変動パターンコマンドに変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細は変動演出の変動パターンを決定することができる。
次いで、S15102、S15105又はS15107の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定し(S15110)、特図変動処理(図104参照)へ戻る。
具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選し、その大当たりの内容が大当たり種別「時短A」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「7」図柄等)は特定せずに、第1特別図柄・「時短A」であることを示す停止種別コマンド(即ち、特図1停止種別コマンド。以下、第1特別図柄に関する停止種別コマンドを、「特図1停止種別コマンド」と称する場合がある。)を設定する。また、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選し、その大当たりの内容が大当たり種別「時短D」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「3」図柄等)は特定せずに、第2特別図柄・「時短D」であることを示す停止種別コマンド(即ち、特図2停止種別コマンド。以下、第2特別図柄に関する停止種別コマンドを、「特図2停止種別コマンド」と称する場合がある。)を設定する。
一方、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選せず、さらに、「スーパーリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「787」等)は特定せずに、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。また、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選せず、さらに、「ノーマルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「737」等)は特定せずに、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。さらに、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選せず、さらに、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「258」等)は特定せずに、ハズレ時の「非リーチ(ロング)」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。
このように、停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細は変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理(図101参照)のS201の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドや停止種別コマンドを受信すると、それに基づき表示用変動パターンコマンドや表示種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
図104に戻って、説明を続ける。S15008の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」であると判別されると(S15008:No)、第3図柄表示装置81においてデモ演出が行われている状態であるか否か、即ち、デモ中であるか否かを判別する(S15012)。この判別処理では、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信した後、第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1又は作動保留球数N2)のいずれかの値が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
そして、デモ中ではないと判別された場合は(S15012:No)、音声ランプ制御装置113へ送信すべきデモコマンドを設定して(S15013)、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。一方、デモ中であると判別された場合は(S15012:Yes)、そのままタイマ割込処理(図101参照)に戻る。S15013の処理で設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように制御を行う。
ここで、デモコマンドが設定されるのは、上述したように、変動停止後、所定時間が経過したときに保留球が1つも存在しない場合である。よって、変動停止後、所定時間経過しても変動演出が開始されない場合は、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示される。
なお、S15012の処理においてデモ中ではない(S15012:No)と判断された場合に、さらに、変動停止後、前記所定時間よりも長い第2の所定時間が経過したか否かを判断する処理を実行し、変動停止後、第2の所定時間が経過したことをもってS15012の処理を実行してデモコマンドを設定するようにしてもよい。これにより、変動停止後、保留球が1つも存在しない場合に、すぐにデモ演出を開始することなく、比較的長い時間、その停止した変動演出の停止図柄を遊技者に見せることができる。
S15003の処理において、特別図柄表示装置37の表示態様が動的表示中であると判別されると(S15003:Yes)、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否か、又は、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、判別結果に応じて第1特別図柄の動的表示または第2特別図柄の動的表示を停止させる変動停止処理(S15014)を行い、この特図変動処理(S210)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
ここで、図105を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図104参照)の一処理である変動停止処理(S15014)について説明する。図105は、この変動停止処理(S15014)を示すフローチャートである。
この変動停止処理(S15014)では、各特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、変動時間が経過している場合は、各停止種別に応じた停止結果を特別図柄表示装置37に表示するとともに、各確定コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。また、「時短機能」が有効な遊技状態である場合、即ち、「時間短縮状態」である場合は、該特別図柄の動的表示の変動回数の計数結果に応じて「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かを判別し、「時短機能」の時短終了条件が成立した場合は、「時短機能」を有効から無効に切り替える処理等を行う。
変動停止処理(S15014)では、まず、実行中の特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S15201)。特別図柄表示装置37における特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1等により選択された変動パターンに応じて決められており(特図1変動パターンコマンド又は特図2変動パターンコマンドに応じて決められており)、この特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S15201:No)、実行中の特別図柄に応じた特別図柄表示装置37の特別LED群37bの表示を更新して(S15202)、この変動停止処理を終了して、特図変動処理(図104参照)に戻る。
第7実施形態では、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて、第1特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、上方LED群37b1が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定され、第2特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、下方LED群37b2が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定される。
一方、S15201の処理において、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおける特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S15201:Yes)、特別図柄表示装置37の特別LED群37bに対して、特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した表示態様を停止させる(S15203)。停止図柄は、変動開始処理(図105参照)のS15102、S15105又はS15107の処理によって予め設定される。
第7実施形態では、各特別図柄の動的表示の判定結果がハズレである場合には、上方LED群37b1又は下方LED群37b2の最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が小当たりである場合には、予め定められた複数の点灯パターンのうちの1の点灯パターンで上方LED群37b1又は下方LED群37b2が点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで上方LED群37b1又は下方LED群37b2が点灯表示される。
S15203の処理で各特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した特別図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における各特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置37における特別LED群37bの表示と同調して確定表示させるために、確定コマンドを設定して(S15204)、処理をS15205へ移行する。第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるための確定コマンド(即ち、特図1確定コマンド。以下、第1特別図柄に関する確定コマンドを、「特図1確定コマンド」と称する場合がある。)を設定し、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定させるための確定コマンド(即ち、特図2確定コマンド。以下、第2特別図柄に関する確定コマンドを、「特図2確定コマンド」と称する場合がある。)を設定する。
音声ランプ制御装置113は、この特図1確定コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81で実行されている第1特別図柄の変動演出を停止させるべく、表示制御装置114に対して表示用特図1確定コマンドを送信し、特図2確定コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81で実行されている第2特別図柄の変動演出を停止させるべく、表示制御装置114に対して表示用特図2確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用特図1確定コマンド又は表示用特図2確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。
次いで、S15205の処理では、「時短機能」が発動している状態か否か、即ち、「時間短縮状態」か否かを判別する(S15205)。判別の結果、「時短機能」が発動していなければ(S15205:No)、S15206の処理をスキップして、この変動停止処理(S15014)を終了し、特図変動処理(図104参照)に戻る。一方、「時短機能」が発動している状態であれば(S15205:Yes)、「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かの判別処理を実行する時短計数処理を行い(S15206)、この変動停止処理(S15014)を終了して、特図変動処理(図104参照)に戻る。
ここで、図107を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図106参照)の一処理である時短計数処理(S15206)について説明する。図107は、この時短計数処理(S15206)を示すフローチャートである。
この時短計数処理(S15206)では、「時短機能」が有効に設定されている場合に、各大当たり種別又は小当たり種別毎に設定された「時短機能」の終了条件である特別図柄の動的表示の実行回数(例えば、第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数、又は、第1特別図柄および第2特別図柄の合計変動回数)を計数し、該計数結果が時短終了条件を満たしたか否かを判別して、判別結果に応じて「時短機能」を有効から無効に変化させる。また、この時短計数処理(S15206)では、「時短機能」が有効に設定されている場合に、各大当たり種別又は小当たり種別毎に設定された「時短機能」の終了条件である特別図柄の動的表示における小当たりの当選回数(例えば、第1特別図柄における小当たり回数、又は、第2特別図柄における小当たり回数)を計数し、該計数結果が時短終了条件を満たしたか否かを判別して、判別結果に応じて「時短機能」を有効から無効に変化させる。
この時短計数処理(S15206)では、まず、停止した特別図柄の動的表示の種類を判別する(S15301)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示が停止したタイミングであれば(S15301:「特図1」)、第1特別図柄の動的表示が1回実行されたということなので、特図1時短カウンタ10203mの値から1減算して(S15302)、次いで、減算した特図1時短カウンタ10203mの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15303)。判別の結果、特図1時短カウンタ10203mの値が「0」より大きい値であれば(S15303:Yes)、第1特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件が成立していないので、続いて、合計時短カウンタ10203oの値から1減算して(S15304)、次いで、減算した合計時短カウンタ10203oの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15305)。判別の結果、合計時短カウンタ2033oの値が「0」より大きい値であれば(S15305:Yes)、第1特別図柄および第2特別図柄の合計動的表示回数に基づく時短終了条件が成立していないので、処理をS15306へ移行する。
S15306の処理では、停止した第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選したか否かを判別する(S15306)。判別の結果、小当たりに当選していなければ(S15306:No)、いずれの時短終了条件も未だ成立していないので、S15306〜S15310の処理をスキップして、この時短計数処理(S15206)を終了し、変動停止処理(図106参照)に戻る。一方、停止した第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選していた場合は(S15306:Yes)、特図1小当たり時短カウンタ10203pの値を1減算して(S15307)、次いで、減算した特図1小当たり時短カウンタ10203pの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15308)。判別の結果、特図1小当たり時短カウンタ10203pの値が「0」より大きい値であれば(S15308:Yes)、第1特別図柄における小当たり当選回数に基づく時短終了条件が成立していないので、S15309及びS15310の処理をスキップして、この時短計数処理(S15206)を終了して、変動停止処理(図106参照)に戻る。
一方、S15303の処理において、特図1時短カウンタ10203mの値が「0」より大きい値でない場合(S15303:No)、即ち、特図1時短カウンタ10203mの値が「0」以下である場合は、第1特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件が成立しているので、「時短機能」を無効化すべく、処理をS15309へ移行する。また、S15305の処理において、合計時短カウンタ10203oの値が「0」より大きい値でない場合(S15305:No)、即ち、合計時短カウンタ10203oの値が「0」以下である場合は、第1特別図柄および第2特別図柄の合計動的表示回数に基づく時短終了条件が成立しているので、この場合も「時短機能」を無効化すべく、処理をS15309へ移行する。さらに、S15308の処理において、特図1小当たり時短カウンタ10203pの値が「0」より大きい値でない場合(S15308:No)、即ち、特図1小当たり時短カウンタ10203pの値が「0」以下である場合は、第1特別図柄における小当たり当選回数に基づく時短終了条件が成立しているので、この場合も「時短機能」を無効化すべく、処理をS15309へ移行する。
また、S15301の処理において、第2特別図柄の動的表示が停止したタイミングであると判別された場合は(S15301:「特図2」)、第2特別図柄の動的表示が1回実行されたということなので、特図2時短カウンタ10203nの値から1減算して(S15311)、次いで、減算した特図2時短カウンタ10203nの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15312)。判別の結果、特図2時短カウンタ10203nの値が「0」より大きい値であれば(S15312:Yes)、第2特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件が成立していないので、続いて、合計時短カウンタ10203oの値から1減算して(S15313)、次いで、減算した合計時短カウンタ10203oの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15314)。判別の結果、合計時短カウンタ2033oの値が「0」より大きい値であれば(S15314:Yes)、第1特別図柄および第2特別図柄の合計動的表示回数に基づく時短終了条件が成立していないので、処理をS15315へ移行する。
S15315の処理では、停止した第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選したか否かを判別する(S15315)。判別の結果、小当たりに当選していなければ(S15315:No)、いずれの時短終了条件も未だ成立していないので、S15316及びS15317、並びに、S15309及びS15310の処理をスキップして、この時短計数処理(S15206)を終了し、変動停止処理(図106参照)に戻る。一方、停止した第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選していた場合は(S15315:Yes)、特図2小当たり時短カウンタ10203qの値を1減算して(S15316)、次いで、減算した特図2小当たり時短カウンタ10203qの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15317)。判別の結果、特図2小当たり時短カウンタ10203qの値が「0」より大きい値であれば(S15317:Yes)、第2特別図柄における小当たり当選回数に基づく時短終了条件が成立していないので、S15309及びS15310の処理をスキップして、この時短計数処理(S15206)を終了して、変動停止処理(図106参照)に戻る。
一方、S15312の処理において、特図2時短カウンタ10203nの値が「0」より大きい値でない場合(S15312:No)、即ち、特図2時短カウンタ10203nの値が「0」以下である場合は、第2特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件が成立しているので、「時短機能」を無効化すべく、処理をS15309へ移行する。また、S15314の処理において、合計時短カウンタ10203oの値が「0」より大きい値でない場合(S15314:No)、即ち、合計時短カウンタ10203oの値が「0」以下である場合は、第1特別図柄および第2特別図柄の合計動的表示回数に基づく時短終了条件が成立しているので、この場合も「時短機能」を無効化すべく、処理をS15309へ移行する。さらに、S15317の処理において、特図2小当たり時短カウンタ10203qの値が「0」より大きい値でない場合(S15317:No)、即ち、特図2小当たり時短カウンタ10203qの値が「0」以下である場合は、第2特別図柄における小当たり当選回数に基づく時短終了条件が成立しているので、この場合も「時短機能」を無効化すべく、処理をS15309へ移行する。
S15309の処理では、「時短機能」を有効に設定していた時短フラグ10203jをオフに設定する(S15309)。そして、「時短機能」の状態が無効化されたことにより時短リミットカウンタ10203kの値を「0」クリアして(S15310)、この時短計数処理(S15206)を終了して、変動停止処理(図106参照)に戻る。これにより、「時短機能」が無効化されるとともに、時短リミット回数も初期化される。
このように、「時短機能」が有効な状態において、複数設けられた時短終了条件をそれぞれ個別に判別することで、遊技状態に応じた「時短機能」の有効又は無効を適切に行い、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図108を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図101参照)の一処理である当たり処理(S203)について説明する。図108は、この当たり処理(S203)を示したフローチャートである。
この当たり処理(S203)は、各特別図柄の大当たりが発生する場合に、大当たりの種類に応じて可変入賞装置10065(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置10065の開放時間を設定する。そして、大当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置10065を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S610)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S612)を実行する。
また、この当たり処理(S203)は、各特別図柄の小当たりが発生する場合に、小当たりに応じて小入賞口ユニット10073の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、小入賞口ユニット10073の開放時間を設定する。そして、小当たり状態(遊技)である場合において、小入賞口ユニット10073を開放又は閉鎖するための小当たり開閉制御処理(S614)を実行し、小当たり状態が終了するタイミングで、小当たり状態の終了を設定する小当たり終了処理(S616)を実行する。
さらに、この当たり処理(S203)は、小当たり遊技中に開放され得る特定領域を球が通過した場合に、該通過に伴って発生する大当たりの種類に応じて可変入賞装置10065(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定するとともに、可変入賞装置10065の開放時間を設定する。そして、特定領域通過に基づく大当たり状態(遊技)である場合において、特別図柄で大当たりした場合と同様、可変入賞装置10065を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S610)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S612)を実行する。
当たり処理(S203)では、まず、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選したか否かを判別する(S16001)。判別の結果、大当たりに当選していれば(S16001:Yes)、大当たり遊技を行うために、まず、大当たり遊技中の「時短機能」を無効にすべく、時短フラグ10203jをオフに設定し(S16002)、次いで、大当たり種別(又は小当たり種別)に応じたラウンド数をRAM203に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S16003)。
そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S16004)。次いで、該大当たり種別(又は小当たり種別)に応じたオープニング時間(例えば、「30秒」、「10秒」又は「1秒」)を設定して(S16005)、処理をS16013へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)によって、大当たり種別に応じた大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述したラウンドカウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該ラウンドカウンタの値を確認して、ラウンドカウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技に応じて可変入賞装置10065を開放制御しつつ、該ラウンドカウンタの値を1減算する。そして、ラウンドカウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たりを終了するように構成されている。
S16001の処理において、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選していないと判別された場合は(S16001:No)、次いで、小入賞口ユニット10073内の特定領域を球が通過したことに基づいて大当たりフラグ10203rがオンされているか否かを判別する(S16006)。判別の結果、大当たりフラグがオンされていれば(S16006:Yes)、小当たり遊技中に小入賞口ユニット10073内の特定領域を球が通過したということなので、まず、大当たりフラグ10203rをオフに設定し(S16007)、処理をS16002へ移行して、特別図柄で大当たりにした場合と同様の処理を行う。この場合、小当たり種別に応じたラウンド数をラウンドカウンタに設定する処理(S16002)等を行う。
このように構成することで、特別図柄の動的表示において大当たりに当選する以外にも、小当たりに当選して、該小当たり遊技中に小当たり種別に応じて開放タイミングが異なる特定領域に球を通過させることで、特別図柄の動的表示と同等の大当たり遊技を行うことができる。また、小当たり種別によって特定領域を球が通過し得るか否かを異ならせることで、小当たりの種類によって大当たりが発生し得るか否かを異ならせることができる。よって、大当たり遊技が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
S16006の処理において、大当たりフラグ10203rがオンされていないと判別された場合は(S16006:No)、次いで、いずれかの特別図柄の動的表示において小当たりに当選したか否かを判別する(S16008)。判別の結果、小当たりに当選していれば(S16008:Yes)、小当たり遊技を行うために、小当たりに当選した特別図柄に応じて開放する入賞口(即ち、小入賞口ユニット10073)を設定すると共に、小当たり種別(小当たりに当選した特別図柄の種類)に応じた小入賞口ユニット10073の開放回数をRAM203に設けられた開放カウンタ(図示せず)にセットする(S16009)。
そして、小当たりが開始されることを示す小当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、小当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S16010)、次いで、該小当たりのオープニング時間(例えば、「0.5秒」や「30秒」)を設定する(S16011)。そして、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットし(S16012)、処理をS16013へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)によって、小当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述した開放カウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該開放カウンタの値を確認して、開放カウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、小当たり遊技に応じて小入賞口ユニット10073を開放制御しつつ、該開放カウンタの値を1減算する。そして、開放カウンタの値が「0」になった場合に、実行中の小当たりを終了するように構成されている。
また、上述した入賞カウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該入賞カウンタの値を確認して、入賞カウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技又は小当たり遊技に応じて可変入賞装置10065又は小入賞口ユニット10073を開放制御しつつ、大入賞口スイッチ10065c又は小入賞口スイッチ10073cにより球が検知されるごとに入賞カウンタの値を1減算する。そして、入賞カウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たり遊技又は小当たり遊技の1のラウンドを終了するように構成されている。
S16013の処理では、小当たり中か否かを判別する(S16013)。判別の結果、小当たり中であると判別された場合は(S16013:Yes)、小入賞口ユニット10073の開閉制御を実行する小当たり開閉制御処理を実行する(S16014)。
ここで、図109を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である小当たり開閉制御処理(S16014)について説明する。図109は、この小当たり開閉制御処理(S16014)を示したフローチャートである。
この小当たり開閉制御処理(S16014)では、当たり処理(S203)で設定された小入賞口ユニット10073の開放回数(即ち、開放カウンタ)に基づいて、小入賞口ユニット10073の開閉制御を実行する。
この小当たり開閉制御処理(S16014)では、まず、開放カウンタ(図示せず)の値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S16101)。判別の結果、開放カウンタが「0」より大きい値でない場合、即ち、開放カウンタの値が「0」以下である場合は(S16101:No)、小当たり遊技中における小入賞口ユニット10073の開放回数が残存していないため、この小当たり開閉制御処理(S16014)を終了して、当たり処理(図108参照)に戻る。
一方、S16101の判別の結果、開放カウンタの値が「0」より大きい値である場合は(S16101:Yes)、次いで、当たり処理(S203)のS16011で設定されたオープニング時間、又は、小当たり開放テーブル10202hに基づいて設定されるインターバル時間が経過したか否かを判別する(S16102)。判別の結果、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S16102:No)、小入賞口ユニット10073の開放タイミングではないため、S16103〜S16105の処理をスキップして、処理をS16106へ移行する。
一方、S16102の処理において、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S16102:Yes)、小入賞口ユニット10073の開放タイミングなので、まず、小当たりした特別図柄に応じて小入賞口ユニット10073の開放設定を行う(S16103)。そして、小入賞口ユニット10073における1の開放時間を設定し(S16104)、次いで、小入賞口ユニット10073が開放されたことを示す小入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S16105)、処理をS16106へ移行する。
S16106の処理では、小当たり時において小入賞口ユニット10073が開放中であるか否かを判別する(S16106)。判別の結果、小当たり時において小入賞口ユニット10073が開放中でなければ(S16106:No)、小当たり時おいて小入賞口ユニット10073が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S16107及びS16108の処理をスキップして、この小当たり開閉制御処理(S16014)を終了し、当たり処理(図108参照)に戻る。一方、S16106の処理において、小当たり時において小入賞口ユニット10073が開放中であると判別された場合は(S16106:Yes)、まず、特定領域の開閉制御を実行する特定領域装置開閉制御処理を行う(S16107)。
ここで、図110を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり開閉制御処理(S16014)の一処理である特定領域装置開閉制御処理(S16107)について説明する。図110は、この特定領域装置開閉制御処理(S16107)を示したフローチャートである。
この特定領域装置開閉制御処理(S16107)では、小当たり遊技中における特定領域の開閉制御を行う。
この特定領域装置開閉制御処理(S16107)では、まず、特定領域が開放中か否か、即ち、特定領域ソレノイド10073eがオンされているか否かを判別する(S16201)。判別の結果、特定領域が開放されていない場合、即ち、特定領域ソレノイド10073eがオフされている場合は(S16201:No)、次いで、特定領域の開放条件が成立しているか否か、即ち、小入賞口ユニット10073の最初の開放から「4秒」経過しているか否かを判別する(S16202)。判別の結果、特定領域の開放条件が成立している場合、即ち、小入賞口ユニット10073の最初の開放から「4秒」経過したタイミングで(S16202:Yes)、特定領域ソレノイド10073eをオフからオンに設定して、特定領域の開放設定を行い(S16203)、処理をS16204へ移行する。
なお、S16201の処理において、特定領域が開放されていると判別された場合、即ち、特定領域ソレノイド10073eがオンされている場合は(S16201:Yes)、S16202及びS16203の処理をスキップして、処理をS16204へ移行する。また、S16202の処理において、特定領域の開放条件が成立していない場合は(S16203:No)、S16204及びS16205の処理をスキップして、この特定領域装置開閉制御処理(S16107)を終了し、小当たり開閉制御処理(図109参照)に戻る。
S16204の処理では、特定領域の閉鎖条件が成立しているか否か、即ち、特定領域スイッチ10073fによって球が検知された場合や特定領域の開放時間(例えば、特定領域の開放から「5秒」)が経過した場合に(S16205:Yes)、特定領域の閉鎖条件が成立したと判断して、特定領域を閉鎖するために、特定領域ソレノイド10073eをオンからオフに設定して、特定領域の閉鎖設定を行い(S16205)、この特定領域装置開閉制御処理(S16107)を終了して、小当たり開閉制御処理(図109参照)に戻る。
このように、小当たり遊技中に所定条件の成立に基づいて特定領域の開閉制御処理を行い、小当たり遊技中に特定領域を開放させて球が通過させ得ることで、小当たり遊技に基づく大当たり遊技を発生させることが可能となる。
図109に戻って、説明を続ける。S16107の特定領域装置開閉制御処理の後は、次いで、開放中の小入賞口ユニット10073の閉鎖条件を判別するべく、小入賞口開放中処理を行い(S16108)、この小当たり開閉制御処理(S16014)を終了し、当たり処理(図108参照)に戻る。
ここで、図111を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり開閉制御処理(S16014)の一処理である小入賞口開放中処理(S16108)について説明する。図111は、この小入賞口開放中処理(S16108)を示したフローチャートである。
この小入賞口開放中処理(S16108)では、開放中の小入賞口ユニット10073の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この小入賞口開放中処理(S16108)では、まず、上述した小当たり開閉制御処理(S16014)のS16104において設定された小入賞口ユニット10073の1の開放時間が経過したか否かを判別する(S16301)。判別の結果、小入賞口ユニット10073の1の開放時間が経過したタイミングでなければ(S16301:No)、次いで、小入賞口スイッチ10073cがオンされたか否か、即ち、小入賞口ユニット10073内へ球が入賞したか否かを判断する(S16302)。
S16302の処理において、小入賞口スイッチ10073cによって球が検出され小入賞口ユニット10073内へ球が入賞していれば(S16302:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S16303)、次いで、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S16304)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S16304:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、小入賞口ユニット10073に球が10個以上入賞して小当たり遊技の終了条件(小入賞口ユニット10073の閉鎖条件)が成立しているので、小入賞口ユニット10073を閉鎖させるために、処理をS16305へ移行する。
S16305からの小入賞口ユニット10073の閉鎖処理では、まず、小入賞口ユニット10073の閉鎖設定を行い(S16305)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して小入賞口ユニット10073が閉鎖されたことを示す小入賞口閉鎖コマンドを設定して(S16306)、処理をS16307へ移行する。なお、S16306の処理で設定された小入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S16307の処理では、小当たり遊技の終了条件が成立したことから、開放カウンタの値を「0」クリアし(S16307)、この小入賞口開放中処理(S16108)を終了して、小当たり開閉制御処理(図109参照)に戻る。
S16302の処理において、小入賞口スイッチ10073cがオンされていないと判別された場合は(S16302:No)、次いで、特定領域スイッチ10073fがオンされたか否かを判別する(S16308)。判別の結果、特定領域スイッチ10073fがオンされていれば(S16308:Yes)、小当たり遊技中の特定領域開放中に球が特定領域を通過したということなので、小当たり遊技後に大当たり遊技を発生させるため、大当たりフラグ10203rをオンに設定して(S16309)、この小入賞口開放中処理(S16108)、小当たり開閉制御処理(図109参照)に戻る。一方、S16308の処理において、特定領域スイッチ10073fがオンされていないと判断された場合は(S16308:No)、S16309の処理をスキップして、この小入賞口開放中処理(S16108)、小当たり開閉制御処理(図109参照)に戻る。
これにより、小当たり遊技中において、特定領域が開放されているタイミングで球が特定領域を通過することに基づいて、小当たり遊技後に大当たり遊技を発生させることができ、大当たり遊技が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
S16301の処理において、小入賞口ユニット10073の1の開放時間が経過したタイミングと判断された場合は(S16301:Yes)、小入賞口ユニット10073の1の開放における閉鎖条件が成立し、その開放における小入賞口ユニット10073の閉鎖タイミングであるため、小入賞口ユニット10073を閉鎖させるために、処理をS16310へ移行する。
S16310の処理では、開放中の小入賞口ユニット10073を閉鎖せるため、小入賞口ソレノイド10073bをオンからオフにして、小入賞口ユニット10073の閉鎖を設定し(S16310)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して小入賞口ユニット10073の1の開放の終了を示す小入賞口閉鎖コマンドを設定する(S16311)。S16311の処理で設定された小入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、小入賞口閉鎖コマンドを受信すると、小入賞口ユニット10073が閉鎖された旨の演出を実行する。なお、小当たり遊技における小入賞口ユニット10073の開閉は、それぞれ短時間(開放「0.1秒」、閉鎖「1.2秒」)であるため、音声ランプ制御装置113は、小入賞口閉鎖コマンドを受信した場合であっても、小入賞口ユニット10073の1の開閉に伴う演出を実行しないように構成してもよい。
S16311の処理の後は、小入賞口ユニット10073の1の開放が終了したということなので、開放カウンタの値を1減算し(S16312)、この小入賞口開放中処理(S16108)を終了して、小当たり開閉制御処理(図109参照)に戻る。これにより、小当たり遊技中において、1のラウンド中に開放カウンタの値に設定された開放回数分、小入賞口ユニット10073を開放させることができる。
図108の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S16014の小当たり開閉制御処理(図109参照)の終了後は、次いで、開放カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S16015)。判別の結果、開放カウンタが「0」より大きい値であれば(S16015:Yes)、小当たりを継続するため、小当たりの終了設定処理であるS16016の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S16015の処理において、開放カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S16015:No)、即ち、開放カウンタの値が「0」以下である場合は、この小当たりにおける小入賞口ユニット10073の開放動作がすべて終了しているので、小当たり状態を終了させるために、小当たり終了処理を行い(S16016)、この当たり処理(S203)を終了する。
ここで、図112を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である小当たり終了処理(S16016)について説明する。図112は、この小当たり終了処理(S16016)を示したフローチャートである。
この小当たり終了処理(S16016)では、まず、入賞カウンタの値を「0」クリアし(S16401)、次いで、特定領域が開放されている場合は、特定領域の閉鎖処理を設定する(S16402)。そして、小当たりの終了時の各種処理を実行する小当たり終了設定処理を行い(S16403)、この小当たり終了処理(S16106)を終了して、当たり処理(図108参照)に戻る。
図108に戻って、説明を続ける。S16013の処理において、小当たり遊技中ではないと判別された場合は(S16013:No)、次いで、大当たり中か否かを判別する(S16017)。判別の結果、大当たり中であると判別された場合は(S16017:Yes)、可変入賞装置10065の開閉制御を実行する大当たり開閉制御処理を実行する(S16018)。
ここで、図113を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり開閉制御処理(S16018)について説明する。図113は、この大当たり開閉制御処理(S16018)を示したフローチャートである。
この大当たり開閉制御処理(S16018)では、当たり処理(S203)で設定された可変入賞装置10065の開放回数に基づいて、可変入賞装置10065の開閉制御を実行する。
この大当たり開閉制御処理(S16018)では、まず、当たり処理(S203)のS16005で設定されたオープニング時間、又は、後述する大入賞口開放中処理(S16507)のS16610(図114参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S16501)。判別の結果、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S16501:No)、可変入賞装置10065の開放タイミングではないため、該可変入賞装置10065を閉鎖し続けるため、S16502〜S16505の処理をスキップして、処理をS16506へ移行する。
一方、S16501の処理において、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S16501:Yes)、可変入賞装置10065の開放タイミングなので、可変入賞装置10065の開放設定を行い(S16502)、次いで、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットする(S16503)。そして、大当たり時おける可変入賞装置10065の最大開放時間(第7実施形態では、「30秒」)を設定して(S16504)、可変入賞装置10065が開放されたことを示す大入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S16505)、処理をS16506に移行する。この大入賞口開放コマンドを受信した音声ランプ制御装置113は、可変入賞装置10065が開放された旨を第3図柄表示装置81において実行し、遊技者に可変入賞装置10065が開放されていることを遊技者に開放されている可変入賞装置10065へ球を入賞させることを促すように構成されている。
S16506の処理では、可変入賞装置10065が開放中であるか否かを判別する(S16506)。判別の結果、可変入賞装置10065が開放中でなければ(S16506:No)、可変入賞装置10065が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S16507の処理をスキップして、この大当たり開閉制御処理(S16018)を終了し、当たり処理(図108参照)に戻る。一方、S16506の処理において、可変入賞装置10065が開放中であると判別された場合は(S16506:Yes)、開放中の可変入賞装置10065の閉鎖条件を判別するべく、大入賞口開放中処理を行い(S16507)、この大当たり開閉制御処理(S16018)を終了し、当たり処理(図108参照)に戻る。
ここで、図114を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S16018)の一処理である大入賞口開放中処理(S16507)について説明する。図114は、この大入賞口開放中処理(S16507)を示したフローチャートである。
この大入賞口開放中処理(S16507)では、開放中の可変入賞装置10065の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この大入賞口開放中処理(S16507)では、まず、上述した大当たり開閉制御処理(S16018)のS16504において設定された可変入賞装置10065の開放時間が経過したか否かを判別する(S16601)。判別の結果、可変入賞装置10065の開放時間が経過したタイミングであれば(S16601:Yes)、可変入賞装置10065の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける可変入賞装置10065の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S16602)、可変入賞装置10065を閉鎖させるために、処理をS16606へ移行する。S16606からの可変入賞装置10065の閉鎖処理については、後述する。
一方、S16601の処理において、可変入賞装置10065の開放時間が経過したタイミングでなければ(S16601:No)、次いで、大入賞口スイッチ10065cがオンされたか否か、即ち、可変入賞装置10065へ球が入賞したか否かを判断する(S16603)。
S16603の処理において、大入賞口スイッチ10065cによって球が検出されていないと判別された場合は(S16603:No)、この大入賞口開放中処理(S16507)を終了して、大当たり開閉制御処理(図113参照)に戻る。一方、大入賞口スイッチ10065cによって球が検出され可変入賞装置10065へ球が入賞していれば(S16603:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S16604)、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S16605)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S16605:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、可変入賞装置10065に球が10個以上入賞して可変入賞装置10065の閉鎖条件が成立しているので、可変入賞装置10065を閉鎖させるために、処理をS16606へ移行する。
一方、S16605の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S16605:Yes)、可変入賞装置10065の閉鎖条件が成立しておらず、可変入賞装置10065の開放を継続するために、S16606〜S16610の処理をスキップして、この大入賞口開放中処理(S16507)を終了する。この大入賞口開放中処理(S16507)の終了後は、大当たり開閉制御処理(図113参照)へ戻る。
次いで、S16606からの可変入賞装置10065の閉鎖処理では、まず、可変入賞装置10065の閉鎖設定を行い(S16606)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置10065が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖コマンドを設定して(S16607)、処理をS16608へ移行する。なお、S16607の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S16608の処理では、可変入賞装置10065の1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S16608)、次いで、S16608の処理で1減算したラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S16609)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S16609:Yes)、該大当たりにおけるラウンド回数(可変入賞装置10065の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の可変入賞装置10065を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「2秒」、「1秒」又は「0.5秒」)を設定し(S16610)、この大入賞口開放中処理(S16507)を終了し、大当たり開閉制御処理(図113参照)に戻る。
一方、S16609の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S16609:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置10065の開放動作がすべて終了したので、大当たり状態を終了させるために、インターバル時間を設定せず(即ち、S16610をスキップして)、この大入賞口開放中処理(S16507)を終了して、大当たり開閉制御処理(図113参照)に戻る。
図108の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S16018の大当たり開閉制御処理(図113参照)の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S16019)。判別の結果、ラウンドカウンタが「0」より大きい値であれば(S16019:Yes)、大当たり状態を継続するため、大当たりの終了設定処理であるS16020の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S16019の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S16019:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置10065の開放動作がすべて終了しているので、大当たり状態を終了させるために、大当たり終了処理を行い(S16020)、この当たり処理(S203)を終了する。
ここで、図115を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり終了処理(S16020)について説明する。図115は、この大当たり終了処理(S16020)を示したフローチャートである。
この大当たり終了処理(S16020)では、当選した大当たり種別(小当たり種別に基づく大当たり)に基づいて、時短リミットカウンタ10203kの値を更新して「時短機能」の付与回数を計数する。そして、「時短機能」の付与回数が時短リミット回数に到達していた場合に、該時短リミットカウンタ10203kを「0」クリアして、時短リミット回数を初期化する処理を実行する。一方、「時短機能」の付与回数が時短リミット回数に到達していない場合は、大当たり種別(小当たり種別に基づく大当たり)に基づいて「時短機能」を付与するとともに、該「時短機能」の時短終了条件を設定する。
この大当たり終了処理(S16020)では、まず、「通常遊技状態」で当選した大当たりであったか否かを判別する(S16701)。判別の結果、「通常遊技状態」で当選した大当たりであった場合は(S16701:Yes)、次いで、大当たり種別「時短A」に当選したか否かを判別する(S16702)。判別の結果、大当たり種別「時短A」に当選していれば(S16702:Yes)、「通常遊技状態」における大当たり種別「時短A」の当選では「時短機能」が付与されず「通常遊技状態」に移行するため、時短リミット回数をリセット(初期化)するため、処理をS16708へ移行する。なお、S16708からの処理については、後述する。
一方、S16701の処理において、「通常遊技状態」ではないと判別された場合は(S16701:No)、即ち、「時間短縮状態」における大当たり遊技である。第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態」中において大当たりに当選した場合は、いずれの大当たり種別又は小当たり種別であったとしても、時短リミット回数に到達していない限り「時短機能」が付与されるように構成されている。また、S16702の処理において、大当たり種別「時短A」以外の大当たり種別又は小当たり種別への当選であると判別された場合(S16702:No)、大当たり種別「時短B」、「時短C」、「時短D」、「時短E」、「時短F」、「時短G」、「時短H」、「時短I」、「時短J」、「時短K」、「時短L」又は「時短M」に当選したということである。第7実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「時短A」以外の大当たり種別又は小当たり種別では、時短リミット回数に到達していない限り「時短機能」が付与されるように構成されている。
よって、S16701の処理において「通常遊技状態」ではないと判別された場合(S16701:No)、又は、「通常遊技状態」における大当たり種別「時短A」の当選でないと判別された場合は(S16702:No)、時短リミットカウンタ10203kの値を1加算して(S16703)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して時短リミット回数を示す時短リミット回数コマンドを設定して(S16704)、処理をS16705へ移行する。S16704の処理で設定された時短リミット回数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図106のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、時短リミット回数コマンドを受信すると、時短リミット回数に応じた演出(例えば、時短リミット回数示唆演出等)を実行する。
S16705の処理では、時短リミットカウンタ10203kの値が「3」より小さい値であるか否かを判別する(S16705)。判別の結果、時短リミットカウンタ10203kの値が「3」より小さい値である場合は(S16705:Yes)、「時短機能」を発動させるために、まず、時短フラグ10203jをオンに設定し(S16706)、次いで、時短終了条件テーブル10202n(図85参照)に基づいて大当たり種別又は小当たり種別に応じた時短終了条件(作動回数)を、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、合計時短カウンタ10203o、特図1小当たり時短カウンタ10203p及び特図2小当たり時短カウンタ203203qにセットし(S16707)、処理をS16710へ移行する。これにより、S16707で設定した時短終了条件のいずれかが成立するまで「時短機能」を有効にすることができる。
一方、S16705の判別の結果、時短リミットカウンタ10203kの値が「3」より小さい値でない場合、即ち、時短リミットカウンタ10203kの値が「3」より大きい場合(S16705:No)、時短リミット回数に到達しているため、「時短機能」を付与せず、また、時短リミット回数をリセットするために、処理をS16708へ移行する。
S16708の処理では、時短リミットカウンタ10203kの値を「0」クリアし(S16708)、処理をS16709へ移行する。これにより、「時短機能」が発動しない「通常遊技状態」にすることができる。
このように、大当たり終了処理(S16020)において、時短リミット回数に到達していた場合には、一旦、「通常遊技状態」に移行して、該時短リミット回数を初期化することで、該大当たりの終了後以降、時短リミット回数の初期値から「時短機能」の付与回数を計数することができる。
S16709の処理では、音声ランプ制御装置113に対して時短リミット回数に到達して時短リミット回数がリセットされたことを示す時短リミットクリアコマンドを設定し(S16709)、処理をS16710へ移行する。S16709の処理で設定された時短リミットクリアコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図106のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、時短リミットクリアコマンドを受信すると、時短リミット回数に到達したことに関する演出を実行する。
S16710の処理では、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S16710)。S16710の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図101のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、大当たりのエンディング演出を実行する。
S16710の処理の終了後は、遊技状態に応じてエンディング時間(例えば、「30秒」、「10秒」又は「1秒」)を設定する等の大当たりの終了時の各種処理を実行する大当たり終了設定処理を行い(S16711)、この大当たり終了処理(S16020)を終了して、当たり処理(図108参照)に戻る。
次に、図116を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図101参照)の一処理である普図変動処理(S211)について説明する。図116は、この普図変動処理(S211)を示したフローチャートである。
この普図変動処理(S211)は、スルーゲート67への球の通過に起因して、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を制御するものである。
この普図変動処理(S211)では、まず、今現在、普通電役10072が突出中(作動中)か否か、即ち、普通図柄の当たり中であるか否かを判別する(S10701)。判別の結果、普通電役10072が突出中であれば(S10701:Yes)、普通図柄の当たり中であるので、そのまま普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)へ戻る。
一方、普通電役10072が突出中でなければ(S10701:No)、普通図柄の当たり中ではないため、次いで、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中であるか否かを判別する(S10702)。判別の結果、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中でなければ(S10702:No)、次いで、普通図柄表示装置83における可変表示が停止後、所定時間(例えば、「1秒」)経過したか否かを判別する(S10703)。その結果、可変表示の停止後、所定時間経過していなければ(S10703:No)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。これにより、可変表示における停止図柄が所定時間だけ普通図柄表示装置83に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S10703の処理の結果、可変表示の停止後、所定時間経過していれば(S10703:Yes)、普図保留球数カウンタ(図示せず)の値(主制御装置110において保留されている普通図柄に関する可変表示の作動保留球数HN)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S10704)。
S10704の処理の結果、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)が「0」より大きくなければ(S10704:No)、実行すべき普通図柄の可変表示の保留球数が存在しないということなので、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。一方、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)が「0」より大きい値であれば(S10704:Yes)、保留されていた普通図柄に関する可変表示の実行開始タイミングであると判断し、まず、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)を1減算する(S10705)。これは、後述する処理(S10706〜S10712)によって、保留されていた普通図柄に関する可変表示のうち1の可変表示の実行が開始されることに伴って、普通図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、普図保留球格納エリア203hに格納されたデータをシフト処理する(S10706)。このデータシフト処理は、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1〜第4エリアに格納されているデータを普図保留球実行エリア203iへ向けて順にシフトさせる処理であって、普図保留第1エリア→普図保留球実行エリア203i、普図保留第2エリア→普図保留第1エリア、普図保留第3エリア→普図保留第2エリア、普図保留第4エリア→普図保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S10706のデータシフト処理の後は、データシフト処理により普図保留球実行エリア203iに格納されたデータ(即ち、普図当たりカウンタC4の値)に基づいて、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を実行するために、時短フラグ10203jがオンされているか否か、即ち、「時短機能」が有効な状態か否かを判別する(S10707)。判別の結果、時短フラグ10203jがオンされていなければ(S10707:No)、「時短機能」が無効な状態であるので、普通図柄の可変表示時間を「4秒」に設定し(S10708)、処理をS10710へ移行する。一方、時短フラグ10203jがオンされていると判別された場合は(S10707:Yes)、「時短機能」が有効に設定されている状態であるので、普通図柄の可変表示時間を「0.1秒」に設定して(S10709)、処理をS10710へ移行する。
これにより、「時短機能」が有効な状態であって、右打ち遊技における「時間短縮状態」では、球が普通電役10072の上面を転動している間(即ち、約3秒程度)に、普通図柄の可変表示の変動が停止して、該可変表示で当たりとなった場合には、普通電役10072が開放され、普通電役10072の上面を転動する球がほぼすべて正面視下方へ落下し、第2始動口10071へと流入する。一方、「時短機能」が無効な状態であって、右打ち遊技により遊技を行う大当たり遊技では、球が普通電役10072の上面を転動している間に普通図柄の可変表示が停止し難く、また、普通図柄の可変表示が停止したとしても当たりに当選し難いように設定されていることで第2始動口10071へ球が流入し難いように構成されているため、同じ右打ち遊技であっても、第2始動口10071及び可変入賞装置10065に流入する遊技状態と流入し難い遊技状態とを創り出すことができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上できる。
S10710の処理では、遊技状態に応じて普図当たり乱数テーブル10202iを参照して普通図柄の可変表示における停止図柄、即ち、普通図柄の可変表示の当否を決定する(S10710)。具体的には、「通常遊技状態」や大当たり遊技中、即ち、普通図柄の低確率状態では、普図当たり乱数テーブル10202iにおける低確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。また、「時間短縮状態」、即ち、普通図柄の高確率状態では、普図当たり乱数テーブル10202iにおける高確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。S10710の処理の後は、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、遊技者が右打ちした場合に、スルーゲート67を球が通過したとき、普通電役10072が開放し易いか否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役10072が開放し易い状況(即ち、普通図柄の高確率状態)であって第2始動口10071側へ流入し易い状況か、普通電役10072が開放し難い状況(即ち、普通図柄の低確率状態)であって、閉鎖(突出)している普通電役10072の上面を左端から右端まで転動しきり、第2始動口10071側へ流入し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S10702の処理において、普通図柄表示装置83の表示態様が可変表示中であると判別されると(S10702:Yes)、可変表示時間が経過したか否かを判別する(S10711)。普通図柄表示装置83の可変表示時間は、S10708又はS10709の処理により遊技状態に応じて決定されており、この可変表示時間が経過していなければ(S10711:No)、普通図柄表示装置83の表示を更新して(S10712)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示の可変表示時間が経過していれば(S10711:Yes)、普通図柄表示装置83に対して、S10710によって予め設定された停止図柄に対応した表示態様を設定し(S10713)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図106参照)に戻る。
これにより、球がスルーゲート67を通過した場合に、この普図変動処理(S211)に基づいて普通図柄表示装置83における可変表示が設定され、該普通図柄表示装置83において可変表示が開始されてから可変表示時間が経過するまでは、「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる。そして、可変表示結果が当たりである場合には「○」の図柄を点灯する一方、ハズレである場合には「×」の図柄を点灯させる。
次に、図117を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図101参照)の一処理である普通電役制御処理(S204)について説明する。図117は、この普通電役制御処理(S204)を示したフローチャートである。
この普通電役制御処理(S204)は、普通図柄の当たりが発生する場合に、遊技状態に応じて普通電役10072の開閉(突出及び没入)駆動制御を実行する。即ち、遊技状態に応じて普通電役10072の開放(没入)時間を設定すると共に、設定された時間に基づいて該普通電役10072を開放駆動し、設定した突出時間が経過した場合に、開放(没入)中の普通電役10072を閉鎖(突出)させる制御を実行する。
この普通電役制御処理(S204)では、まず、普通電役10072が開放(没入)中か否か、即ち、普通図柄の当たり中か否かを判別する(S10801)。判別の結果、普通電役10072が開放中でないと判別された場合(S10801:No)、即ち、普通図柄の当たり中でないと判別された場合は、次に、普通図柄の可変表示が終了したか否かを判別する(S10802)。
S10802における判別の結果、普通図柄の可変表示が終了していなければ(S10802:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)に戻る一方、普通図柄の可変表示が終了していれば(S10802:Yes)、次いで、該可変表示において当たりに当選したか否かを判別する(S10803)。
S10803における判別の結果、可変表示において当たりに当選していないと判別された場合は(S10803:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)へ戻る。一方、可変表示において当たりに当選していると判別された場合は(S10803:Yes)、当選した当たりに関する制御を実行するために、まず、時短フラグ10203jがオンされているか否か、即ち、「時短機能」が有効な状態か否かを判別する(S10804)。
S10804における判別の結果、時短フラグ10203jがオフに設定されている場合は(S10804:No)、普通電役開放テーブル10202kの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役10072の開放時間を「0.1秒」に設定し(S10805)、該当たりに基づく普通電役10072の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S10806)、処理をS10809へ移行する。
一方、S10804の処理において、時短フラグ10203jがオンに設定されている場合は(S10804:Yes)、普通電役開放テーブル10202kの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役10072の開放(没入)時間を「3秒」に設定し(S10807)、該当たりに基づく普通電役10072の開放回数を3回行うため、電役カウンタの値に「3」をセットして(S10808)、処理をS10809へ移行する。
S10809の処理では、普通電役10072の開放(没入)処理を行い(S10809)、閉鎖(突出)状態であった普通電役10072を開放状態に駆動し、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
これにより、遊技者が右打ちした場合において、スルーゲート67を通過した球が普通電役10072の配設位置に到達し、該普通電役10072が開放されている時間の長い状態か短い状態かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を通過した球が第2始動口10071側へ誘導され易い状況か、該普通電役10072の閉鎖状態において該普通電役10072の上面を左端から右端まで転動しきって、その球が第2始動口10071側へ誘導され難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S10801の処理において、普通電役10072が開放中であると判別された場合(S10801:Yes)、即ち、普通図柄の当たり中であると判別された場合は、次いで、S10805又はS10807において設定された普通電役10072の1回の開放時間が経過しているかを判別する(S10810)。判別の結果、設定された普通電役10072の1回の開放時間が経過していないと判別された場合は(S10810:No)、普通電役10072の開放状態を維持するため、S10811〜S10813の処理をスキップして、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
一方、S10810の処理において、設定された普通電役10072の1回の開放時間が経過していると判別された場合は(S10810:Yes)、まず、普通電役10072の閉鎖(突出)処理を行い(S10811)、S10806又はS10808の処理で設定された電役カウンタの値から「1」を減算する(S10812)。そして、減算された電役カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S10813)。判別の結果、電役カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S10813:Yes)、該当たりに基づく普通電役10072の開放回数が残存しているため、処理をS10809へ移行し、所定のインターバル処理(第7実施形態では、「0.5秒」の閉鎖期間)を行った上で再び普通電役10072の開放処理を行う。一方、電役カウンタの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S10813:No)、即ち、電役カウンタの値が「0」以下である場合は、該当たりに基づく普通電役10072の開放がすべて終了したということなので、普通電役10072の再開放を行わず、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図101参照)に戻る。
このように、第7実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて普通図柄の当選確率および変動時間と、その当選に伴う普通電役10072の開放時間とを異ならせることで、スルーゲート67を球が通過し得る右打ちの遊技において、「時短機能」が有効な「時間短縮状態」では、普通電役10072の開放状態が頻出するように構成して、球がほぼ第2始動口10071へ流入し得ることができる。一方、同じ右打ち遊技であっても、「時短機能」が無効な大当たり遊技中では、普通電役10072の閉鎖状態を長くなるように構成して、閉鎖状態の普通電役10072の上面を左端から右端まで転動しきり、球が第2始動口10071側へ流入し難くすることができる。よって、右打ち遊技時の遊技状態それぞれで第2始動口10071への流入パターンを異ならせるとともに、遊技者に付与する遊技価値を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
次いで、図118を参照して、停電等の発生した場合に主制御装置110において実行されるNMI割込処理について説明する。図118は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。
このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。NMI端子に停電信号SG1が入力されたMPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S901)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図119から図128を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図119参照)と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図120参照)とがある。
まず、図119を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図119は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1117の電源断処理(図120参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1002)。図120を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると、S1117の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1117の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1117の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1117の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1003:No)、S1008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1117の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が「0」クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1008)。電源断フラグはS1117の電源断処理の実行時にオンされる(図120のS1116参照)。つまり、電源断フラグは、S1117の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1117の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAM223の作業エリアをクリアし(S1009)、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1009をスキップして、処理をS1010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、処理をS1012へ移行する。
なお、S1009のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
S1012の処理では、主制御装置110から設定値コマンドを受信したか否かを判別し(S1012)、該設定値コマンドを受信するまでS1012の処理を繰り返し実行して待機する(S1012:No)。そして、主制御装置110から設定値コマンドを受信した場合に(S1012:Yes)、該設定値コマンドが示す確率設定値を設定値メモリ(図示せず)に格納し、メイン処理(図120参照)へ移行する。
このように、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、主制御装置110の立ち上げ処理(図98参照)の終盤で生成される設定値コマンドを受信するまでメイン処理(図120参照)への移行を待機することで、主制御装置110で設定された確率設定値を音声ランプ制御装置113側で確実に把握し、該確率設定値に基づいてメイン処理以降の処理を実行できる。また、主制御装置110から設定値コマンドを受信しない場合、主制御装置110の立ち上げ処理の終盤まで到達しておらず、主制御装置110の立ち上げ処理が正常に終了していないので、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理も正常に終了させず、メイン処理へ移行させない。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側で主制御装置110の立ち上げ処理が正常に実行されたか否かを把握することが可能となるとともに、主制御装置110が正常に立ち上がっていない状態における音声ランプ制御装置113の暴走を未然に防止できる。
次に、図120を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図120は、このメイン処理を示したフローチャートである。
メイン処理が実行されると、まず、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上が経過したか否かが判別され(S1101)、「1ミリ秒」以上経過していなければ(S1101:No)、S1102〜S1109の処理を行わずにS1110の処理へ移行する。S1101の処理で、「1ミリ秒」経過したか否かを判別するのは、S1102〜S1109が短い周期(「1ミリ秒」以内)で処理する必要がないものであるのに対して、S1110の変動演出処理やS1111のコマンド判定処理は、短い周期で実行する方が好ましい処理であるからである。S1111の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1110の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S1101の処理において、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上経過していると判断される場合は(S1101:Yes)、S1102の処理へ移行する。なお、S1101の処理が、図119に示す立ち上げ処理の後初めて実行された場合は、そのままS1102の処理へ移行する。
S1102の処理では、S1103〜S1112の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1107の処理で編集されるランプの点灯態様になるように各ランプの出力を設定し(S1103)、その後電源投入報知処理を実行する(S1104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば、「30秒」)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1105の処理へ移行する。
次いで、S1105の処理では、後述するS1111のコマンド判定処理によって設定される大当たり又は小当たりに関する演出を実行する当たり演出処理を行い(S1105)、S1106の処理へ移行する。
次いで、S1106の処理では、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1106)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22の有効期間において、該枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、上記有効期間に枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出(例えば、「特殊ボタン演出」等)を行うよう設定する処理である。なお、この枠ボタン入力監視・演出処理については、図128において後述する。
枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S1107)、その後音編集・出力処理を実行する(S1108)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S1108の処理後、液晶演出実行管理処理を実行し(S1109)、S1110の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1107のランプ編集処理が実行され、また、S1108の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間で実行される。
S1110の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドに基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する変動演出処理を実行し(S1110)、処理をS1111へ移行する。この変動演出処理(S1110)の詳細については、図126を参照して後述する。
S1111の処理では、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行い(S1111)、S1112の処理へ移行する。このコマンド判定処理(S1111)の詳細については、図121を参照して後述する。
S1112では、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を実行する(S1112)。例えば、変動演出の詳細な変動パターンを決定するカウンタの更新や、「保留変化予告」を抽選する保留変化カウンタ(図示せず)の更新が、このカウンタ更新処理の中で行われる。該カウンタの更新は、所定の範囲(本実施形態では、「0〜99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(「99」)に達した後「0」に戻すことによって行われる。
S1112の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1113)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1113:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1115)、電源断処理を実行する(S1116)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1117)、その後、処理を無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1113:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1114)、RAM223が破壊されていなければ(S1114:No)、S1101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1114:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼び、パチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図121を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図121は、このコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。
このコマンド判定処理(S1111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図120参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110又は表示制御装置114から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理(S1111)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、主制御装置110からのコマンドを受信しているか否かを判別する(S1201)。判別の結果、主制御装置110からコマンドを受信していれば(S1201:Yes)、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド、特図1停止種別コマンド又は特図1確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1202)。そして、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1202:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図1コマンド処理を行い(S1203)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
ここで、図122を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S1203)について説明する。図122は、この特図1コマンド処理(S1203)を示したフローチャートである。
この特図1コマンド処理(S1203)では、主制御装置110から送信された第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図1コマンド処理(S1203)では、まず、主制御装置110より特図1変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1221)。判別の結果、特図1変動パターンコマンドを受信していれば(S1221:Yes)、受信した特図1変動パターンコマンドに含まれる第1特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1222)。
ここで抽出された第1特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図126参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図1変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図120参照)に戻る。
一方、特図1変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1221:No)、次いで、主制御装置110より特図1停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1223)。そして、特図1停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1223:Yes)、該特図1停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1224)。
ここで抽出された第1特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図126参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図1停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第1特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図1変動開始フラグ223aをオンに設定して(S1225)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図120参照)に戻る。
なお、特図1停止種別コマンドは、第1特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図1変動パターンコマンドを送信後、その特図1変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第1特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1225の処理によって特図1変動開始フラグ223aをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図126参照)において、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図1変動パターンコマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図1停止種別コマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第1特別図柄の変動演出において、第1保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図1変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第1保留球数コマンドに基づく停止種別と特図1停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1223の処理の結果、特図1停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1223:No)、次いで、主制御装置110より特図1確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1226)。特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図1確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1226:Yes)、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図1確定コマンドを設定し(S1227)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図120参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図1確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示するように構成されている。
S1226の処理の結果、特図1確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1226:No)、その他の第1特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1228)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図120参照)に戻る。
図121に戻って、説明を続ける。S1202の処理において、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1202:No)、次いで、主制御装置110より第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド、特図2停止種別コマンド又は特図2確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1204)。そして、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1204:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図2コマンド処理を行い(S1205)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
ここで、図123を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2コマンド処理(S1205)について説明する。図123は、この特図2コマンド処理(S1205)を示したフローチャートである。
この特図2コマンド処理(S1205)では、主制御装置110から送信された第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図2コマンド処理(S1205)では、まず、主制御装置110より特図2変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1231)。判別の結果、特図2変動パターンコマンドを受信していれば(S1231:Yes)、受信した特図2変動パターンコマンドに含まれる第2特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1232)。
ここで抽出された第2特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図126参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図2変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図120参照)に戻る。
一方、特図2変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1231:No)、次いで、主制御装置110より特図2停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1233)。そして、特図2停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1233:Yes)、該特図2停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1234)。
ここで抽出された第2特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図126参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図2停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第2特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図2変動開始フラグ223bをオンに設定して(S1235)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図120参照)に戻る。
なお、特図2停止種別コマンドは、第2特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図2変動パターンコマンドを送信後、その特図2変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第2特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1235の処理によって特図2変動開始フラグ223bをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図126参照)において、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図2変動パターンコマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図2停止種別コマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第2特別図柄の変動演出において、第2保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図2変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第2保留球数コマンドに基づく停止種別と特図2停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1233の処理の結果、特図2停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1233:No)、次いで、主制御装置110より特図2確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1236)。特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図2確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1236:Yes)、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第2特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図2確定コマンドを設定し(S1237)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図120参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図2確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図2確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1236の処理の結果、特図2確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1236:No)、その他の第2特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1238)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図120参照)に戻る。
図120に戻って、説明を続ける。S1204の処理において、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1204:No)、次いで、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1206)。そして、第1保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1206:Yes)、第1保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a(図75参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(S1207)。そして、同じく第1保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1207で更新されたサブ第1保留球数カウンタ223cの値が示す第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1〜第4エリアに格納する(S1208)。そして、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1209)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
ここで、第1保留球数コマンドは、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1207の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1206の処理の結果、第1保留球数コマンドを受信していないと判別された場合(S1206:No)、次いで、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1210)。そして、第2保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1210:Yes)、第2保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第2保留球数カウンタ203b(図75参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(S1211)。そして、同じく第2保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1211で更新されたサブ第2保留球数カウンタ223dの値が示す第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1〜第4エリアに格納する(S1212)。そして、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1213)、「時間短縮状態A」における第2特別図柄の動的表示に基づく先読み処理に関する演出(即ち、「3連獲得チャレンジ演出」、「7連獲得演出」及び「タイマー演出」)を実行するために、保留確認処理を行い(S11214)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
ここで、第2保留球数コマンドは、球が第2始動口10071に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1211の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値が主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を修正し、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第2特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、小当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
ここで、図124を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)の一処理である保留確認処理(S11214)について説明する。図124は、この保留確認処理(S11214)を示したフローチャートである。
第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態A」において第2特別図柄の動的表示の保留球数を貯留させるための期間として、「時間短縮状態A」の開始時から「20秒」の間、「タイマー演出」を実行するように構成されている。そして、この保留確認処理(S11214)では、該「タイマー演出」中に主制御装置110から送信された第2保留球数コマンドが示す第2特別図柄の保留球数に応じて、遊技者に球の発射を促す「打ち方指示演出」を実行するための処理を行うとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大値(即ち、4個)に到達した場合に、「7連獲得演出」を実行するための処理を行う。
保留確認処理(S11214)では、まず、遊技状態が「時間短縮状態A」か否かを判別する(S11241)。判別の結果、「時間短縮状態A」でない場合は(S11241:No)、この保留確認処理(S11214)を終了して、コマンド判定処理(図121参照)に戻る。
一方、S11241の処理において、遊技状態が「時間短縮状態A」と判別された場合は(S11241:Yes)、「タイマー演出」の実行中における第2特別図柄の動的表示の保留球数を促す「打ち方指示演出」を実行するために、まず、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「2」より小さい値か否か、即ち、その時点における第2特別図柄の動的表示の保留球数が「2」未満(0個又は1個)か否かを判別する(S11242)。判別の結果、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「2」より小さい値であると判別された場合は(S11242:Yes)、次いで、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「5秒」以上経過しているか否かを判別する(S11243)。
S11243の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「5秒」以上経過していない場合は(S11243:No)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、遊技者に球の発射を非常に強く促す「超強打ち方指示演出(通常)」(後述する図129(a)参照)を通知する超強打ち方指示コマンド(通常)を設定し(S11244)、この保留確認処理(S11214)を終了して、コマンド判定処理(図121参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から超強打ち方指示コマンド(通常)を受信した場合、第3図柄表示装置81における「タイマー演出」中に遊技者に球の発射を非常に強く促す「超強打ち方指示演出(通常)」(後述する図129(a)参照)を表示するように構成されている。
S11243の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「5秒」以上経過している場合は(S11243:Yes)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、「超強打ち方指示演出(通常)」より遊技者に球の発射をさらに強く促す「超強打ち方指示演出(特別)」(後述する図129(b)参照)を通知する超強打ち方指示コマンド(特別)を設定し(S11245)、この保留確認処理(S11214)を終了して、コマンド判定処理(図121参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から超強打ち方指示コマンド(特別)を受信した場合、第3図柄表示装置81における「タイマー演出」中に遊技者に球の発射を「超強打ち方指示演出(通常)」より強く促す「超強打ち方指示演出(特別)」(後述する図129(b)参照)を表示するように構成されている。
S11242の処理において、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「2」より小さい値でないと判別された場合は(S11242:No)、次いで、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「3」より小さい値か否か、即ち、その時点における第2特別図柄の動的表示の保留球数が「2」(2個)か否かを判別する(S11246)。判別の結果、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「3」より小さい値であると判別された場合は(S11246:Yes)、次いで、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「10秒」以上経過しているか否かを判別する(S11247)。
S11247の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「10秒」以上経過していない場合は(S11247:No)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、遊技者に球の発射を強く促す「強打ち方指示演出(通常)」(後述する図129(c)参照)を通知する強打ち方指示コマンド(通常)を設定し(S11248)、この保留確認処理(S11214)を終了して、コマンド判定処理(図121参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から強打ち方指示コマンド(通常)を受信した場合、第3図柄表示装置81における「タイマー演出」中に遊技者に球の発射を強く促す「強打ち方指示演出(通常)」(後述する図129(c)参照)を表示するように構成されている。
S11247の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「10秒」以上経過している場合は(S11247:Yes)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、「強打ち方指示演出(通常)」より遊技者に球の発射をさらに強く促す「強打ち方指示演出(特別)」(後述する図129(d)参照)を通知する強打ち方指示コマンド(特別)を設定し(S11249)、この保留確認処理(S11214)を終了して、コマンド判定処理(図121参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から強打ち方指示コマンド(特別)を受信した場合、第3図柄表示装置81における「タイマー演出」中に遊技者に球の発射を「強打ち方指示演出(通常)」より強く促す「強打ち方指示演出(特別)」(後述する図129(d)参照)を表示するように構成されている。
S11246の処理において、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「3」より小さい値でないと判別された場合は(S11246:No)、次いで、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」より小さい値か否か、即ち、その時点における第2特別図柄の動的表示の保留球数が「3」(3個)か否かを判別する(S11250)。判別の結果、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」より小さい値であると判別された場合は(S11250:Yes)、次いで、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「15秒」以上経過しているか否かを判別する(S11250)。
S11247の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「15秒」以上経過していない場合は(S11250:No)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、遊技者に球の発射を促す「中打ち方指示演出(通常)」(後述する図130(a)参照)を通知する中打ち方指示コマンド(通常)を設定し(S11252)、この保留確認処理(S11214)を終了して、コマンド判定処理(図121参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から中打ち方指示コマンド(通常)を受信した場合、第3図柄表示装置81における「タイマー演出」中に遊技者に球の発射を促す「中打ち方指示演出(通常)」(後述する図130(a)参照)を表示するように構成されている。
S11251の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「15秒」以上経過している場合は(S11251:Yes)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、「中打ち方指示演出(通常)」より遊技者に球の発射をさらに強く促す「中打ち方指示演出(特別)」(後述する図130(b)参照)を通知する中打ち方指示コマンド(特別)を設定し(S11253)、この保留確認処理(S11214)を終了して、コマンド判定処理(図121参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から中打ち方指示コマンド(特別)を受信した場合、第3図柄表示装置81における「タイマー演出」中に遊技者に球の発射を「中打ち方指示演出(通常)」より強く促す「中打ち方指示演出(特別)」(後述する図129(d)参照)を表示するように構成されている。
S11250の処理において、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」より小さい値でないと判別された場合は(S11250:No)、即ち、第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大保留球数である4個である場合は、次いで、既に第2特別図柄の保留球数が最大値まで貯留されていることを表示制御装置114に通知する弱打ち方指示コマンドが設定済みか否かを判別する(S11254)。判別の結果、弱打ち方指示コマンドが設定済みであれば(S11254:Yes)、この保留確認処理(S11214)を終了して、コマンド判定処理(図121参照)に戻る。
一方、S11254の処理において、弱打ち方指示コマンドが設定済みでないと判別された場合は(S11254:No)、遊技者に第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大値に到達したことを示唆する「弱打ち方指示演出(通常)」(後述する図130(c)参照)を通知する弱打ち方指示コマンド(通常)を設定し(S11255)、次いで、4個貯留された第2特別図柄の動的表示においてすべて大当たり又は小当たりが発生するか否かを判別して「7連獲得演出」の実行有無を決定する7連用演出コマンド設定処理を行い(S11256)、この保留確認処理(S11214)を終了して、コマンド判定処理(図121参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から弱打ち方指示コマンド(通常)を受信した場合、第3図柄表示装置81における「タイマー演出」中に第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大値に到達したことを示唆する「弱打ち方指示演出(通常)」(後述する図130(c)参照)を表示するように構成されている。
上述したように、第7実施形態では、「超強打ち方指示演出(特別)」>「超強打ち方指示演出(通常)」>「強打ち方指示演出(特別)」>「強打ち方指示演出(通常)」>「中打ち方指示演出(特別)」>「中打ち方指示演出(通常)」>「弱打ち方指示演出(通常)」の順で遊技者に発射を促す演出強度が異なるように構成されている。このように、「時間短縮状態A」における「タイマー演出」において、該「タイマー演出」の残り時間と第2特別図柄の動的表示の保留球数とに応じて、遊技者に対して球の発射を促すことで、遊技仕様として最も重要な「時間短縮状態A」において第2特別図柄の動的表示の保留数を獲得させることを遊技者に促すことができ、「時間短縮状態A」において設定された遊技仕様通りの遊技性を遊技者に付与し易くすることができる。
特に、「時間短縮状態A」における「タイマー演出」において、第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大値(即ち、4個)まで到達していない場合に、「打ち方指示演出」を実行し続け、第2特別図柄の動的表示の保留を貯留させることを遊技者に促すことで、「時間短縮状態A」において第2特別図柄の保留球数を最大値まで貯留させ、後述する「7連獲得演出」を実行させることができる。その結果、設定された遊技仕様通りの遊技性を遊技者に付与し易くすることができる。
ここで、図125を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される保留確認処理(S11214)の一処理である7連用演出コマンド設定処理(S11256)について説明する。図125は、この7連用演出コマンド設定処理(S11256)を示したフローチャートである。
この7連用演出コマンド設定処理(S11256)では、「時間短縮状態A」において、実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生し、かつ、その時点で保留されている第2特別図柄の動的表示がすべて大当たり又は小当たりが発生する場合に、未だ保留されていない2つ分を含む7連当たりの発生を先読み予告する「7連獲得演出」の実行を設定する。
この7連用演出コマンド設定処理(S11256)では、まず、「時間短縮状態A」に突入してから最初に実行されている第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生するか否か、即ち、実行情報格納エリア223gに格納されている第2特別図柄の動的表示に関するデータに大当たり乱数値又は小当たり乱数値が格納されているか否かを判別する(S11261)。この判別により、大当たり又は小当たりしている場合には「時間短縮状態B」に移行し、大当たり又は小当たりしていない場合は「通常遊技状態B」に移行するように構成されている。判別の結果、「時間短縮状態A」に突入してから最初に実行されている第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生する場合は(S11261:Yes)、実行中の第2特別図柄の動的表示の実行後に、大当たり又は小当たりが発生して、遊技状態が「時間短縮状態B」に移行するため、次いで、保留されている4つの第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生するか否か、即ち、第2保留情報格納エリア223fの第1〜第4エリアに格納されている第2特別図柄の動的表示に関するデータに大当たり乱数値又は小当たり乱数値が格納されているか否かを判別する(S11262)。
S11262の処理において、保留されている4つの第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生すると判別された場合(S11262:Yes)、遊技状態が、「時間短縮状態A(実行中の第2特別図柄の動的表示)」→「時間短縮状態B(保留1つ目の第2特別図柄の動的表示)」→「時間短縮状態B(保留2つ目の第2特別図柄の動的表示)」→時短リミット機能発動→「通常遊技状態B(保留3つ目の第2特別図柄の動的表示)」→「時間短縮状態A(保留4つ目の第2特別図柄の動的表示)」となるため、保留4つ目の第2特別図柄の動的表示が「時間短縮状態A」における第2特別図柄の大当たり又は小当たりとなって、「時間短縮状態B」に移行する。このため、次の時短リミット機能が発動するまでの間、実質的に大当たり又は小当たりが保証された「時間短縮状態B」に移行することで、実行中の第2特別図柄の1回+保留されている第2特別図柄の4回+時短リミット機能発動するまでの第2特別図柄の2回の計7回の大当たり又は小当たりが発生し得ることを、「時間短縮状態A」における第2特別図柄の動的表示の実行中に把握することができる。従って、S11262の処理において、保留されている4つの第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生すると判別された場合は(S11262:Yes)、7つの大当たり又は小当たりが発生することを先読み予告する「7連獲得演出」(後述する図131(d)参照)の実行を表示制御装置114に通知する7連用演出コマンドを設定し(S11263)、この7連用演出コマンド設定処理(S11256)を終了して、保留確認処理(図124参照)に戻る。
ここで設定された7連用演出コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図120のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この7連用演出コマンドに応じて第3図柄表示装置81において「3連獲得チャレンジ演出」の成功パターンの実行中に「7連獲得演出」の表示制御を行う。
なお、S11261の処理において、「時間短縮状態A」に突入してから最初に実行されている第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生しないと判別された場合(S11261:No)、「時間短縮状態A」から「時間短縮状態B」に移行せず、「通常遊技状態B」に移行するため、この時点で7つの大当たり又は小当たりが発生し得ないため、S11262及びS11263の処理をスキップして、この7連用演出コマンド設定処理(S11256)を終了して、保留確認処理(図124参照)に戻る。
また、S11262の処理において、「時間短縮状態A」に突入してから最初に実行されている第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生するものの(S11261:Yes)、保留されている4つの第2特別図柄の動的表示のすべてで大当たり又は小当たりが発生しないことで、上述したような遊技状態の移行が行われず、7つの大当たり又は小当たりが発生しないので、S11263の処理をスキップして、この7連用演出コマンド設定処理(S11256)を終了して、保留確認処理(図124参照)に戻る。
このように構成することで、「時間短縮状態A」において、最初の第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生し、かつ、その時点で4つ保留されている第2特別図柄がすべて大当たり又は小当たりが発生する場合には、4つ目の第2特別図柄の動的表示で小当たり(又は大当たり)となることで「時間短縮状態B」に移行し、未だ保留されていない2つ分を含む計7つの大当たり又は小当たりの発生を先読み予告することが可能となり、該7連当たりの先読み予告を実行することで、最大保留球数以上の連続した大当たりによる遊技価値の付与が実質的に保証された状態を遊技者に認識させることができるので、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣を向上することができる。
図121に戻って、説明を続ける。S1210の処理の結果、第2保留球数コマンドを受信していないと判別された場合は(S1210:No)、次いで、主制御装置110よりリミット回数コマンドを受信したか否かを判別する(S11214)。そして、リミット回数コマンドを受信したと判別された場合(S11214:Yes)、該リミット回数コマンドに含まれる時短リミット回数、即ち、時短リミットクリアされてからの「時短機能」の積算回数を格納し(S11215)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図127参照)に戻る。
音声ランプ制御装置113は、S11215で格納(記憶)された時短リミット回数に基づいて、変動演出の演出バランスを変更や演出内容の設定をすることが可能となる。
S11214の処理の結果、リミット回数コマンドを受信していないと判別された場合は(S11214:No)、処理をS11216へ移行する。また、S1201の処理において、主制御装置110からのコマンドを受信していないと判別された場合は(S1201:No)、処理をS11216へ移行する。
S11216の処理では、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S11216)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。ここで、受信したその他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。例えば、主制御装置110より受信したデモコマンドは、このS11216の処理によって、表示用デモコマンドとして設定され、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納された後、メイン処理のコマンド出力処理(S1102)により表示制御装置114に対して送信される。
次に、図126を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図126は、この変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。
この変動演出処理(S1110)は、メイン処理(図120参照)の中で実行され、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81の主表示領域Dm(図74参照)において第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出を実行させるための各種処理を実行する。具体的には、第1特別図柄の変動演出の開始条件が成立している場合には、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行うように構成される。また、第2特別図柄の変動演出の開始条件が成立している場合には、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行うように構成される。
変動演出処理(S1110)では、まず、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223aがオンか否かを判別する(S11301)。判別の結果、特図1変動開始フラグ223aがオンであると判別された場合(S11301:Yes)、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドをともに受信しているので、第1特別図柄の変動演出を開始すべく、特図1変動開始フラグ223aをオフし(S11302)、次いで、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gへシフトし(S11303)、さらに、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第2〜第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1〜第3エリアへシフトして(S11304)、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算し(S11305)、処理をS11306へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第1特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第1保留情報第1エリアの各格納エリア223e1〜223e5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g5に移動させる。また、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1〜223e5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1〜223e5に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1〜223e5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1〜223e5に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1〜223e5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1〜223e5に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1と同じ値が格納されることになり、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1〜第4エリアに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1と同じ値が格納されることになる。
S11306の処理では、上記S11305の処理で減算したサブ第1保留球数カウンタ223cの値に基づいて表示用第1保留球数コマンドを設定して(S11306)、処理をS11307へ移行する。
ここで設定された表示用第1保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図120のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンドによって示される第1特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S11307の処理では、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1変動パターンコマンドを設定し(S11307)、処理をS11308へ移行する。
ここで設定された表示用特図1変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図120のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図1変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第1特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第1特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S11308の処理において、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1停止種別コマンドを設定し(S11308)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図1停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図120のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S11308の処理により設定された表示用特図1変動パターンコマンドによって実行される第1特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図1停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
S11301の処理において、特図1変動開始フラグ223aがオンでないと判別された場合(S11301:No)、次いで、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223bがオンか否かを判別する(S11309)。判別の結果、特図2変動開始フラグ223bがオンであると判別された場合(S11309:Yes)、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドをともに受信しているので、第2特別図柄の変動演出を開始すべく、特図2変動開始フラグ223bをオフし(S11310)、次いで、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gへシフトし(S11311)、さらに、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第2〜第4エリアに含まれるデータを第2保留情報格納第1〜第3エリアへシフトして(S11312)、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算し(S11313)、処理をS11314へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第2特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第2保留情報第1エリアの各格納エリア223f1〜223f5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1〜223g5に移動させる。また、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1〜223f5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1〜223f5に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1〜223f5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1〜223f5に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1〜223f5に格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1〜223f5に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1〜C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1〜第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第2保留球格納エリア203eの第1保留第1〜第4エリアに格納された各カウンタC1〜C3,CK,CS1と同じ値が格納されることになる。
S11314の処理では、上記S11313の処理で減算したサブ第2保留球数カウンタ223dの値に基づいて表示用第2保留球数コマンドを設定して(S11314)、処理をS11315へ移行する。
ここで設定された表示用第2保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図120のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第2保留球数コマンドによって示される第2特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S11315の処理では、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2変動パターンコマンドを設定するための処理である表示用特図2変動パターンコマンド設定処理を実行する(S11315)。
ここで、図127を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)の一処理である表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)について説明する。図127は、この表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)を示したフローチャートである。
この表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)では、遊技状態および第2特別図柄の当否に応じた第2特別図柄の変動演出を実行するために表示用特図2変動パターンコマンドを設定する。特に、「時間短縮状態A」における第2特別図柄の当否に応じて、「3連獲得チャレンジ演出」の成功パターン又は失敗パターンに対応した表示用特図2変動パターンコマンドを設定する。また、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の当否に応じて、連荘時に対応した表示用特図2変動パターンコマンドを設定する。さらに、「通常遊技状態B」における第2特別図柄の当否に応じて、「連荘継続チャレンジ演出」の成功パターン又は失敗パターンに対応した表示用特図2変動パターンコマンドを設定する。
この表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)では、まず、遊技状態が「時間短縮状態A」か否かを判別する(S11321)。判別の結果、遊技状態が「時間短縮状態A」である場合は(S11321:Yes)、「時間短縮状態A」において「3連獲得チャレンジ演出」が実行されているので、次いで、実行中の第2特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが発生するか否かを判別する(S11322)。
判別の結果、実行中の第2特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが発生すると判別された場合は(S11322:Yes)、「時間短縮状態A」における「3連獲得チャレンジ演出」において、実行中の第2特別図柄の変動演出で大当たり又は小当たりが発生することにより、「時短機能」中の大当たり又は小当たりの発生であることで、大当たり遊技の終了後に移行する遊技状態が「時間短縮状態B」となり、以降、時短リミット機能の発動まで実質的に大当たり又は小当たりの発生が保証された状態となる。よって、「3連獲得チャレンジ演出」の成功パターン(後述する図131(a)参照)を実行するために、表示用3連獲得時変動パターンコマンドを設定し(S11323)、この表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)を終了して、変動演出処理(図126参照)に戻る。
一方、S11322の判別の結果、実行中の第2特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが発生しない場合は(S11322:No)、「時間短縮状態A」における「3連獲得チャレンジ演出」において、実行中の第2特別図柄の変動演出で大当たり又は小当たりが発生しないことにより、第2特別図柄の動的表示が1回実行されることに基づく「時間短縮状態A」における「時短機能」の時短終了条件が成立することで、遊技状態が「通常遊技状態B」に移行する。よって、「3連獲得チャレンジ演出」の失敗パターン(後述する図131(b)参照)を実行するために、表示用3連非獲得時変動パターンコマンドを設定し(S11324)、この表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)を終了して、変動演出処理(図126参照)に戻る。
S11321の処理において、遊技状態が「時間短縮状態A」でないと判別された場合は(S11321:No)、次いで、遊技状態が「時間短縮状態B」であるか否かを判別する(S11325)。判別の結果、遊技状態が「時間短縮状態B」である場合は(S11325:Yes)、「時間短縮状態B」において実質的な大当たり又は小当たりが保証されている状態であるので、次いで、実行中の第2特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが発生するか否かを判別する(S11326)。
判別の結果、実行中の第2特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが発生すると判別された場合は(S11326:Yes)、「時間短縮状態B」において実行中の第2特別図柄の変動演出で大当たり又は小当たりが発生することにより、「連荘状態」が実質的に保証されている状態における大当たり又は小当たりの発生であることで、大当たり変動の中では比較的変動時間が短い(第7実施形態では、「20秒」)表示用連荘獲得変動パターンコマンドを設定し(S11327)、この表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)を終了して、変動演出処理(図126参照)に戻る。
一方、S11326の判別の結果、実行中の第2特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが発生しない場合は(S11326:No)、「時間短縮状態B」において実行中の第2特別図柄の変動演出で大当たり又は小当たりが発生しないことにより、「連荘状態」が実質的に保証されている状態におけるハズレの発生であることで、ハズレの変動時間の中では比較的変動時間が短い(第7実施形態では、「3秒」(又は「15秒」))表示用連荘非獲得変動パターンコマンドを設定し(S11328)、この表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)を終了して、変動演出処理(図126参照)に戻る。
S11325の処理において、遊技状態が「時間短縮状態B」でないと判別された場合は(S11325:No)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態B」であるか否かを判別する(S11329)。判別の結果、遊技状態が「通常遊技状態B」である場合は(S11329:Yes)、「通常遊技状態B」において「連荘継続チャレンジ演出」が実行されているので、次いで、実行中の第2特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが発生するか否かを判別する(S11330)。
判別の結果、実行中の第2特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが発生すると判別された場合は(S11330:Yes)、「通常遊技状態B」における「連荘継続チャレンジ演出」において、実行中の第2特別図柄の変動演出で大当たり又は小当たりが発生することにより、「連荘状態」が継続することで、大当たり遊技の終了後に移行する遊技状態が再び「時間短縮状態A」となる。よって、「連荘継続チャレンジ演出」の成功パターンを実行するために、表示用継続成功変動パターンコマンドを設定し(S11331)、この表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)を終了して、変動演出処理(図126参照)に戻る。
一方、S11329の判別の結果、実行中の第2特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが発生しない場合は(S11329:No)、「通常遊技状態B」における「連荘継続チャレンジ演出」において、実行中の第2特別図柄の変動演出で大当たり又は小当たりが発生しないことにより、実行中の第2特別図柄の変動演出では、「連荘」が獲得できなかったので、遊技状態が「通常遊技状態B」を維持するか、「通常遊技状態A」に移行する。よって、「連荘継続チャレンジ演出」の失敗パターンを実行するために、表示用継続失敗パターンコマンドを設定し(S11332)、この表示用特図2変動パターンコマンド設定処理(S11315)を終了して、変動演出処理(図126参照)に戻る。
S11323、S11324、S11327、S11328、S11331又はS11332で設定された第2特別図柄の変動演出に対応する各変動パターンコマンド(以下、表示用3連獲得時変動パターンコマンド、表示用3連非獲得時変動パターンコマンド、表示用連荘獲得変動パターンコマンド、表示用連荘非獲得変動パターンコマンド、表示用継続成功変動パターンコマンド及び表示用継続失敗変動パターンコマンドを総称して、単に「表示用特図2変動パターンコマンド」と称する場合がある)は、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図120のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図2変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第2特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第2特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
なお、S11329の処理における判別において、「通常遊技状態B」でない場合(S11329:No)、即ち、「通常遊技状態A」である場合は、第2特別図柄の変動演出は実行され得ない(「通常遊技状態」において第2特別図柄の変動演出が実行される場合は、「通常遊技状態B」)ため、実質的には選択されないように構成されている。
図126に戻って、説明を続ける。S11315の処理の後は、S11316の処理において、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1〜C3,CK,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2停止種別コマンドを設定し(S11316)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図2停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図120のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S11317の処理により設定された表示用特図2変動パターンコマンドによって実行される第2特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図2停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
なお、S11310の処理において、特図2変動開始フラグ223bがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S11310:No)、主制御装置110より少なくとも特図1停止種別コマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて特別図柄の変動演出を実行することができ、遊技状態に応じた各種演出を実行することができる。なお、第3図柄表示装置81の副表示領域Dsの右の小領域Ds3の、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88とにより、第3図柄表示装置81において各特別図柄の実行態様および保留球数を認識可能に構成されている。
次に、図128を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図120参照)の一処理である枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)について説明する。図128は、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)を示したフローチャートである。
この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)では、遊技者に対して枠ボタン22(図71参照)の押下を促す各種ボタン演出が実行されるとともに、該各種ボタン演出中に遊技者により枠ボタン22が押下された場合に、実行中の各種ボタン演出に対応した発展演出を実行する。特に、第7実施形態のパチンコ機10において、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)では、「特殊ボタン演出」の実行中に、該「特殊ボタン演出」実行時の経過時間に応じて特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の表示形態を変化させる。
この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)では、まず、「特殊ボタン演出」の実行中か否かを判別する(S1106)。この「特殊ボタン演出」は、変動演出における「リーチ表示」実行時、「リーチ表示」実行前、又は、先読み予告時では、予告キャラクタの現出演出時、「リーチ表示」の種類予告時、「リーチ表示」の発展先選択時、演出信頼度アップ可否演出時、「リーチ表示」での当否決定演出時、キャラクタ選択時等のいずれか1又は複数の場面で行われる。また、「特殊ボタン演出」は、大当たり遊技中又は小当たり遊技中におけるオープニング中、ラウンド中、インターバル中、又は、エンディング中では、ラウンド昇格演出実行時、ラウンド数増加演出実行時、移行遊技状態昇格時等のいずれか1又は複数の場面で行われる。
S1401の判別の結果、「特殊ボタン演出」の実行中であると判別された場合は(S1401:Yes)、次いで、変動演出における大当たり又は小当たり信頼度に応じて枠ボタン22の点灯色を変化する点灯色変化処理を実行する(S1402)。この点灯色変化処理(S1402)では、実行中の変動演出における大当たり又は小当たり信頼度に応じて、枠ボタン22の表示色が変化(例えば、大当たり又は小当たり信頼度が低い順に、白色→緑色→赤色→虹色)し得るように構成されているが、後述する「通常状態」では、白色又は緑色のいずれか1色で表示され、後述する「第1変化状態」では、白色、緑色又は赤色のいずれか1色で表示され、後述する「第2変化状態」では、白色、緑色、赤色又は虹色のいずれか1色で表示される。なお、点灯色変化処理に代えて又は同時に、特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の大きさを大当たり又は小当たり信頼度に応じて変化(例えば、大当たり又は小当たり信頼度が低い順に、小→中→大→極大)し得るように構成してもよい。
S1402の処理の後は、次いで、「特殊ボタン演出」中に枠ボタン22が押下済みであるか否かを判別する(S1403)。判別の結果、「特殊ボタン演出」中に枠ボタン22が押下済みでない場合、即ち、「特殊ボタン演出」中に枠ボタン22が遊技者によって未だ押下されていない場合は(S1403:No)、「特殊ボタン演出」において特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の表示形態が「通常状態」か「第1変化状態」か「第2変化状態」かのいずれの表示態様であるかを判別する(S1404)。
第7実施形態のパチンコ機10では、「特殊ボタン演出」において現出する特殊ボタン図柄10081j(図132参照)が経時的に変化するように構成されている。具体的には、この「特殊ボタン演出」は、該「特殊ボタン演出」の実行開始から所定期間(例えば、「10秒」)の間、特殊ボタン図柄10081jを表示し続ける演出であるが、「特殊ボタン演出」の開始(即ち、「0秒」)からの第1有効期間経過まで(第7実施形態では、「5秒」まで。以下、「有効時間1」と称する場合がある。)において特殊ボタン図柄10081jが、枠ボタン22をそのまま模した表示態様である「通常状態」で表示され、上記第1有効期間後から第2有効期間経過まで(第7実施形態では、「5秒」から「8秒」まで。以下、「有効時間2」と称する場合がある。)において特殊ボタン図柄10081jが、上記「通常状態」から変化した「第1変化状態」で表示され、上記第2有効期間後から上記所定期間経過まで(第7実施形態では、「8秒」〜「10秒」まで)において、かつ、実行中の変動演出が大当たり又は小当たりである場合に、特殊ボタン図柄10081jが、上記「第1変化状態」からさらに変化した「第2変化状態」で表示される。
特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の「通常状態」とは、上述したように、枠ボタン22をそのまま模した表示態様で表示され、「特殊ボタン演出」における枠ボタン22は、枠ボタン22内に内蔵されたLED(図示せず)等によってS1402の点灯色変化処理で設定された表示色(例えば、白色又は緑色)で点灯表示されているため、上記特殊ボタン図柄10081jの「通常状態」も枠ボタン22がS1402の点灯色変化処理で設定された表示色で点灯しているかのような態様で表示される(後述する図132(a)参照)。
特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の「第1変化状態」とは、上記「通常状態」から1段階表示態様が変化した表示態様であって、枠ボタン22が配設位置(即ち、上皿17)から第1所定量(例えば、3cm)上方(上皿17の筐体外方向)側に突出したかのような表示態様で表示される(後述する図132(b)参照)。また、「特殊ボタン演出」の「第1変化状態」において、実行中の変動演出における大当たり又は小当たり信頼度に応じて、枠ボタン22の表示色が、「通常状態」より種類が多く、かつ、大当たり又は小当たり信頼度が高い表示色(例えば、白色、緑色又は赤色)に変化し得るように構成されている。
第7実施形態のパチンコ機10では、枠ボタン22は、内蔵するLED等(図示せず)によってその表示色(点灯色)が変化し得るように構成されている一方、ソレノイドやモータ等の機構によって物理的に駆動(例えば、出没駆動や回転駆動、拡大駆動等)しないように構成されている。一方、「特殊ボタン演出」における特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の「第1変化状態」では、枠ボタン22の点灯色と同色の表示色で表示されるとともに、枠ボタン22と異なって枠ボタン22が上皿17から第1所定量上方側に突出したかのような表示態様で表示される。
このように構成することで、枠ボタン22を物理的に上皿17から突出させるための機構が不要にして部品点数を少なくしつつ、「特殊ボタン演出」における特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の「第1変化状態」(「第2変化状態」も同様)への変化によって、あたかも枠ボタン22が突出駆動したかのような演出を実行することができる。よって、パチンコ機10の製造コストを削減しつつ、枠ボタン22に関する多様な演出を実行して、遊技の興趣を向上することができる。
また、特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の「第1変化状態」は、「特殊ボタン演出」において第1有効期間経過した後でないと現出し得ないように構成されている。また、「第1変化状態」では、枠ボタン22の点灯色の種類が「通常状態」より多い種類であって、大当たり又は小当たり信頼度が高い場合にのみ選定され得る表示色を含むいずれかの表示色で表示されるように構成されている。また、上述したように、特殊ボタン図柄10081jの「第1変化状態」は、「特殊ボタン演出」において少なくとも第1有効期間経過前に枠ボタン22を遊技者が押下した場合には、現出しない演出である。よって、「特殊ボタン演出」において、特殊ボタン図柄10081jが「通常状態」の場合に遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、「通常状態」から「第1変化状態」まで変化を待ち、「第1変化状態」となって大当たり又は小当たり信頼度を「通常状態」よりは察知し易い状態とした後で遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、を選択することが可能となる。このように構成することで、「特殊ボタン演出」において遊技者が枠ボタン22を押下するタイミングを選択する意味を生じさせることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の「第2変化状態」とは、上記「第1変化状態」から1段階表示態様が変化した表示態様であって、枠ボタン22が配設位置(即ち、上皿17)から第1所定量より多い第2所定量(例えば、6cm)上方(上皿17の筐体外方向)側に突出したかのような表示態様で表示される(後述する図132(c)参照)。また、「特殊ボタン演出」の「第2変化状態」において、実行中の変動演出における大当たり又は小当たり信頼度に応じて、枠ボタン22の表示色が、「通常状態」及び「第1変化状態」より種類が多く、かつ、大当たり又は小当たり信頼度が高い表示色(例えば、白色、緑色、赤色又は虹色)に変化し得るように構成されている。
特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の「第2変化状態」は、「特殊ボタン演出」において第2有効期間経過した後でないと現出し得ないように構成されている。また、「第2変化状態」では、枠ボタン22の点灯色の種類が「通常状態」及び「第1変化状態」より多い種類であって、大当たり又は小当たり信頼度が高い場合にのみ選定され得る表示色を含むいずれかの表示色で表示されるように構成されている。また、上述したように、特殊ボタン図柄10081jの「第2変化状態」は、「特殊ボタン演出」において少なくとも第2有効期間経過前に枠ボタン22を遊技者が押下した場合には、現出しない演出であり、かつ、変動演出が大当たり又は小当たりの場合でのみ現出する演出である。よって、「特殊ボタン演出」において、特殊ボタン図柄10081jが「通常状態」又は「第1変化状態」の場合に遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、「通常状態」から「第1変化状態」まで変化を待ち、さらに「第1変化状態」から「第2変化状態」まで変化を待ち、「第2変化状態」となって大当たり又は小当たり信頼度を「通常状態」及び「第1変化状態」よりは察知し易い状態とした後で遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、を選択することが可能となる。このように構成することで、「特殊ボタン演出」において遊技者が枠ボタン22を押下するタイミングを選択する意味を生じさせる(枠ボタン22の押下を待機するという遊技性を創出する)ことで、遊技の興趣向上を図ることができる。
S1404の判別の結果、「特殊ボタン演出」における特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の表示態様が「通常状態」であると判別された場合は(S1404:「通常状態」)、次いで、「特殊ボタン演出」の開始から第1有効期間(即ち、「5秒」)経過しているか否かを判別する(S1405)。判別の結果、「特殊ボタン演出」の開始から第1有効期間経過している場合は(S1405:Yes)、特殊ボタン図柄10081jを「通常状態」から「第1変化状態」に変化させることを表示制御装置114に通知するために第1変化コマンドを設定し(S1406)、処理をS1411へ移行する。一方、「特殊ボタン演出」の開始から第1有効期間経過していないと判別された場合は(S1405:No)、S1406の処理をスキップして、処理をS1411へ移行する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から第1変化コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において特殊ボタン図柄10081j(図132参照)を「通常状態」から「第1変化状態」へと変化させる処理を実行する。
S1404の判別の結果、「特殊ボタン演出」における特殊ボタン図柄10081j(図132参照)の表示態様が「第1変化状態」であると判別された場合は(S1404:「第1変化状態」)、次いで、「特殊ボタン演出」の開始から第2有効期間(即ち、「8秒」)経過しているか否かを判別する(S1407)。判別の結果、「特殊ボタン演出」の開始から第2有効期間経過している場合は(S1407:Yes)、次いで、変動演出が大当たり又は小当たりであるか否かを判別する(S1408)。判別の結果、変動演出が大当たり又は小当たりである場合は(S1408:Yes)、特殊ボタン図柄10081jを「第1変化状態」から「第2変化状態」に変化させることを表示制御装置114に通知するために第2変化コマンドを設定し(S1409)、処理をS1411へ移行する。なお、S1407の処理において、「特殊ボタン演出」の開始から第2有効期間が経過していないと判別された場合(S1407:No)、或いは、S1408の処理において、変動演出が大当たり又は小当たりでない(即ち、ハズレ)と判別された場合は(S1408:No)、S1409の処理をスキップして、処理をS1411へ移行する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から第2変化コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において特殊ボタン図柄10081j(図132参照)を「第1変化状態」から「第2変化状態」へと変化させる処理を実行する。
S1404の判別の結果、「特殊ボタン演出」における特殊ボタン図柄(図132参照)の表示態様が「第2変化状態」であると判別された場合は(S1404:「第2変化状態」)、次いで、「特殊ボタン演出」の開始から所定期間(即ち、「10秒」)経過しているか否かを判別する(S1410)。判別の結果、「特殊ボタン演出」の開始から所定期間経過していない場合は(S1410:No)、処理をS1411へ移行して、枠ボタン22が押下されたか否かの判別処理へ移行する一方、「特殊ボタン演出」の開始から所定期間経過している場合は(S1410:Yes)、「特殊ボタン演出」の実行期間が終了したことで、S1411の処理をスキップして、遊技者に枠ボタン22が押下されていないにもかかわらず、処理をS1412へ移行し、枠ボタン22が押下された場合に実行されるボタン押下時処理を実行する。
S1411の処理では、遊技者により枠ボタン22が押下されたか否かを判別する(S1411)。判別の結果、遊技者に枠ボタン22が押下された場合は(S1411:Yes)、枠ボタン22が押下されたことに伴うボタン押下時処理を行い(S1412)、処理をS1413へ移行する。一方、S1411の処理において、遊技者により枠ボタン22が押下されていないと判別された場合は(S1411:No)、S1412の処理をスキップして、処理をS1413へ移行する
S1412のボタン押下時処理では、例えば、「特殊ボタン演出」の「通常状態」、「第1変化状態」及び「第2変化状態」に枠ボタン22が押下された場合、並びに、「特殊ボタン演出」のボタン有効期間(即ち、所定期間)が経過した場合に、同一の演出結果を現出するように構成してもよいし、「特殊ボタン演出」において、「通常状態」では、大当たり又は小当たり信頼度が察知し易い演出が現出し難く、また、「第1変化状態」では、大当たり又は小当り信頼度が「通常状態」より察知し易い演出が現出し得て、さらに、「第2変化状態」では、大当たり又は小当り信頼度が「第1変化状態」より察知し易い演出が現出し得て、また、「特殊ボタン演出」のボタン有効期間経過時には大当たり又は小当り信頼度が察知し得る演出が現出しないように構成してもよい。また、「特殊ボタン演出」中に枠ボタン22が押下されず、ボタン有効期間が経過した場合、「通常状態」、「第1変化状態」及び「第2変化状態」で枠ボタン22が押下された場合と異なる演出を現出させるように構成してもよい。このように構成することで、「特殊ボタン演出」における枠ボタン22の押下タイミングに応じて演出結果が異なるように構成することができ、演出のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる。
S1413の処理では、その他ボタン処理を行い(S1413)、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
これにより、「特殊ボタン演出」において、特殊ボタン図柄10081j(図132参照)が「通常状態」又は「第1変化状態」の場合に遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、「通常状態」から「第1変化状態」まで変化を待ち、大当たり又は小当り信頼度を「通常状態」より察知し易い状態とするまで枠ボタン22の押下を待機するか否かを選択する遊技性が創出される。また、「特殊ボタン演出」において、「通常状態」から「第1変化状態」に変化させた後、さらに、「第1変化状態」から「第2変化状態」まで変化を待ち、「第2変化状態」となって大当たり又は小当たり信頼度を「通常状態」及び「第1変化状態」よりは察知し易い状態とした後で遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、を選択することが可能となる。このように構成することで、「特殊ボタン演出」において遊技者が枠ボタン22を押下するタイミングを選択する意味を生じさせる(枠ボタン22の押下を待機するという遊技性を創出する)ことで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、「特殊ボタン演出」において、特殊ボタン図柄10081j(図132参照)が「通常状態」から「第1変化状態」、「第1変化状態」から「第2変化状態」に変化するように構成されているが、「特殊ボタン演出」において、いきなり「第1変化状態」又は「第2変化状態」を現出するように構成してもよい。また、「特殊ボタン演出」において、「通常状態」から「第2変化状態」に変化するように構成してもよい。
次に、図129及び図130を参照して、「時間短縮状態A」において第3図柄表示装置81で実行される「タイマー演出」における第2特別図柄の変動演出の保留球数と経過時間に応じた表示態様について説明する。図129は、「時間短縮状態A」の第3図柄表示装置81における「タイマー演出」中の第2特別図柄の保留球数と該「タイマー演出」の経時的変化との推移を模式的に示した図であり、図129(a)は、「タイマー演出」が開始された直後であって、第2特別図柄の保留球数が「1個」の状態を示した図であり、図129(b)は、図129(a)の状態から時間のみが経過した状態を示した図であり、図129(c)は、図129(a)の状態から時間が経過しつつ第2特別図柄の保留球数が「2個」になった状態を示した図であり、図129(d)は、図129(c)の状態から時間のみが経過した状態を示した図である。また、図130は、「時間短縮状態A」の第3図柄表示装置81における「タイマー演出」中の第2特別図柄の保留球数と該「タイマー演出」の経時的変化との推移を模式的に示した図であり、図130(a)は、図129(c)の状態から時間が経過しつつ第2特別図柄の保留球数が「3個」になった状態を示した図であり、図130(b)は、図130(a)の状態から時間のみが経過した状態を示した図であり、図130(c)は、図130(a)の状態から時間が経過しつつ第2特別図柄の保留球数が「4個」になった状態を示した図である。
上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態A」において、第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大値(即ち、4個)まで到達していない場合に、「タイマー演出」の実行中に、第2特別図柄の保留球数および「タイマー演出」の経過時間に応じて「打ち方指示演出」を実行し、第2特別図柄の動的表示の保留を貯留させることを遊技者に促すことで、「時間短縮状態A」において第2特別図柄の保留球数を最大値まで貯留させ、「7連獲得演出」を実行させることができる。
図129(a)で示すように、「時間短縮状態A」の開始時に、第3図柄表示装置81において「タイマー演出」が開始され、該「タイマー演出」において、第3図柄表示装置81の表示領域左側に、遊技者に右打ち遊技を促す男の子キャラクタ図柄10081aが表示され、第3図柄表示装置81の表示領域右側中央に、遊技者に右打ち遊技を示唆する矢印図柄10081bが表示され、該矢印図柄10081b内に男の子キャラクタ図柄10081aが発しているメッセージ内容であって上述した「打ち方指示演出」に対応した内容が表示されている。また、「タイマー演出」において、第3図柄表示装置81の表示領域右側下部に、該「タイマー演出」の残り時間を示した残り時間表示10081cが表示され、第3図柄表示装置81の表示領域左側下部に、該「タイマー演出」の残り時間を示したレベルメーター図柄10081dが表示されている。さらに、「タイマー演出」において、第3図柄表示装置81の表示領域右側上部に、第2特別図柄の変動演出の保留球数を示す特図2保留数表示10081eが表示されている。
図129(a)で示す状態では、「超強打ち方指示演出(通常)」である男の子キャラクタ図柄10081aの周囲に炎エフェクトが表示されるとともに、矢印図柄10081b内に「全力で右を狙え!」というメッセージが表示され、遊技者に右打ち遊技を強く促している。そして、残り時間表示10081cが「19:80」と表示され、また、レベルメーター図柄10081dが「0.2秒」分減少した表示態様(左側から白色部分が増加)で表示されて、「タイマー演出」の残り時間が「19.8秒」であることをそれぞれ示している。さらに、特図2保留数表示10081eには、左側から順に設けられた第1丸図柄、第2丸図柄、第3丸図柄および第4丸図柄のうち、第1丸図柄のみが赤色で表示され、第2特別図柄の保留球数が1個あることを遊技者に示している。
従って、図129(a)では、「タイマー演出」の残り時間が「19.8秒」であって、第2特別図柄の保留球数が1個しか溜まっていない状態を遊技者に示し、「超強打ち方指示演出(通常)」によって、右打ち遊技を行って第2特別図柄の保留球数を貯めさせることを遊技者に強く促している状態である。
次いで、図129(b)で示す状態では、図129(a)の状態から「タイマー演出」が「5.19秒」進行した状態を示している。この図129(b)で示す状態では、図129(a)の「超強打ち方指示演出(通常)」から「超強打ち方指示演出(特別)」に変化し、男の子キャラクタ図柄10081aが「急げ!」と第2特別図柄の保留球数を早く貯めさせることを遊技者にさらに強く促している。そして、残り時間表示10081cが「14:61」と表示され、また、レベルメーター図柄10081dが「5.39秒」分減少した表示態様(左側から白色部分が増加)で表示されて、「タイマー演出」の残り時間が「14.61秒」であることをそれぞれ示している。さらに、特図2保留数表示10081eには、図129(a)と同様、第1丸図柄のみが赤色で表示され、第2特別図柄の保留球数が1個あることを遊技者に示している。
従って、図129(b)では、図129(a)の状態から第2特別図柄の保留球数が増えずに時間のみが進行し、「タイマー演出」の残り時間が「14.61秒」であって、第2特別図柄の保留球数が1個しか溜まっていない状態を遊技者に示し、「超強打ち方指示演出(特別)」によって、右打ち遊技を行って第2特別図柄の保留球数を貯めさせることを遊技者にさらに強く促している状態である。
次いで、図129(c)で示す状態では、図129(a)の状態から「タイマー演出」が「3.48秒」進行した状態、かつ、第2特別図柄の保留球数が2個になった状態を示している。この図129(c)で示す状態では、図129(a)の「超強打ち方指示演出(通常)」から「強打ち方指示演出(通常)」に変化し、男の子キャラクタ図柄10081aの周囲の炎エフェクトが消去された状態ではあるものの、未だ第2特別図柄の保留球数が最大値まで到達していないことで、第2特別図柄の保留球数をもっと貯めさせることを遊技者に強く促している。そして、残り時間表示10081cが「16:32」と表示され、また、レベルメーター図柄10081dが「3.68秒」分減少した表示態様(左側から白色部分が増加)で表示されて、「タイマー演出」の残り時間が「16.32秒」であることをそれぞれ示している。さらに、特図2保留数表示10081eには、第1丸図柄および第2丸図柄が赤色で表示され、第2特別図柄の保留球数が2個あることを遊技者に示している。
従って、図129(c)では、図129(a)の状態から第2特別図柄の保留球数が1つ増えるとともに時間が進行し、「タイマー演出」の残り時間が「16.32秒」であって、第2特別図柄の保留球数が2個溜まっている状態を遊技者に示し、「強打ち方指示演出(通常)」によって、右打ち遊技を行って第2特別図柄の保留球数をもっと貯めさせることを遊技者に強く促している状態である。
次いで、図129(d)で示す状態では、図129(c)の状態から「タイマー演出」が「7.77秒」進行した状態を示している。この図129(d)で示す状態では、図129(c)の「強打ち方指示演出(通常)」から「強打ち方指示演出(特別)」に変化し、男の子キャラクタ図柄10081aが「急げ!」と第2特別図柄の保留球数を早く貯めさせることを遊技者にさらに強く促している。そして、残り時間表示10081cが「8:55」と表示され、また、レベルメーター図柄10081dが「11.45秒」分減少した表示態様(左側から白色部分が増加)で表示されて、「タイマー演出」の残り時間が「8.55秒」であることをそれぞれ示している。さらに、特図2保留数表示10081eには、図129(c)と同様、第1丸図柄および第2丸図柄が赤色で表示され、第2特別図柄の保留球数が2個あることを遊技者に示している。
従って、図129(d)では、図129(c)の状態から第2特別図柄の保留球数が増えずに時間のみが進行し、「タイマー演出」の残り時間が「8.55秒」であって、第2特別図柄の保留球数が2個しか溜まっていない状態を遊技者に示し、「強打ち方指示演出(特別)」によって、右打ち遊技を行って第2特別図柄の保留球数を貯めさせることを遊技者にさらに強く促している状態である。
次いで、図130(a)で示す状態では、図129(c)の状態から「タイマー演出」が「3.3秒」進行した状態、かつ、第2特別図柄の保留球数が3個になった状態を示している。この図130(a)で示す状態では、図129(c)の「強打ち方指示演出(通常)」から「中打ち方指示演出(通常)」に変化し、男の子キャラクタ図柄10081aの周囲の炎エフェクトが消去された状態ではあるものの、未だ第2特別図柄の保留球数が最大値まで到達していないことで、第2特別図柄の保留球数をあと1つ貯めさせることを遊技者に促している。そして、残り時間表示10081cが「13:02」と表示され、また、レベルメーター図柄10081dが「6.98秒」分減少した表示態様(左側から白色部分が増加)で表示されて、「タイマー演出」の残り時間が「13.02秒」であることをそれぞれ示している。さらに、特図2保留数表示10081eには、第1丸図柄、第2丸図柄および第3丸図柄が赤色で表示され、第2特別図柄の保留球数が3個あることを遊技者に示している。
従って、図130(a)では、図129(c)の状態から第2特別図柄の保留球数が1つ増えるとともに時間が進行し、「タイマー演出」の残り時間が「13.02秒」であって、第2特別図柄の保留球数が3個溜まっている状態を遊技者に示し、「中打ち方指示演出(通常)」によって、右打ち遊技を行って第2特別図柄の保留球数をあと1つ貯めさせることを遊技者に促している状態である。
次いで、図130(b)で示す状態では、図130(a)の状態から「タイマー演出」が「9.75秒」進行した状態を示している。この図130(b)で示す状態では、図130(a)の「中打ち方指示演出(通常)」から「中打ち方指示演出(特別)」に変化し、男の子キャラクタ図柄10081aが「急げ!」と第2特別図柄の保留球数をあと1つ貯めさせることを遊技者に強く促している。そして、残り時間表示10081cが「3:27」と表示され、また、レベルメーター図柄10081dが「16.73秒」分減少した表示態様(左側から白色部分が増加)で表示されて、「タイマー演出」の残り時間が「3.27秒」であることをそれぞれ示している。さらに、特図2保留数表示10081eには、図130(a)と同様、第1丸図柄、第2丸図柄および第3丸図柄が赤色で表示され、第2特別図柄の保留球数が3個あることを遊技者に示している。
従って、図130(b)では、図130(a)の状態から第2特別図柄の保留球数が増えずに時間のみが進行し、「タイマー演出」の残り時間が「3.27秒」であって、第2特別図柄の保留球数が3個溜まっているものの最大値(即ち、4個)まで溜まっていない状態を遊技者に示し、「中打ち方指示演出(特別)」によって、右打ち遊技を行って第2特別図柄の保留球数をあと1つ貯めさせることを遊技者に強く促している状態である。
次いで、図130(c)で示す状態では、図130(a)の状態から「タイマー演出」が「6.77秒」進行した状態、かつ、第2特別図柄の保留球数が4個(即ち、最大値)になった状態を示している。この図130(c)で示す状態では、図130(a)の「中打ち方指示演出(通常)」から「弱打ち方指示演出(通常)」に変化し、男の子キャラクタ図柄10081aの周囲の炎エフェクトが消去された状態ではあって、第2特別図柄の保留球数が最大値まで到達したことを遊技者に示唆し、第2特別図柄の保留球数を貯める必要がなくなったことを遊技者に示している。そして、残り時間表示10081cが「6:25」と表示され、また、レベルメーター図柄10081dが「13.75秒」分減少した表示態様(左側から白色部分が増加)で表示されて、「タイマー演出」の残り時間が「6.25秒」であることをそれぞれ示している。さらに、特図2保留数表示10081eには、第1丸図柄、第2丸図柄、第3丸図柄および第4丸図柄が赤色で表示され、第2特別図柄の保留球数が4個あることを遊技者に示している。
従って、図130(c)では、図130(a)の状態から第2特別図柄の保留球数が1つ増えるとともに時間が進行し、「タイマー演出」の残り時間が「6.25秒」であって、第2特別図柄の保留球数が4個溜まっている状態を遊技者に示し、「弱打ち方指示演出(通常)」によって、第2特別図柄の保留球数が最大値に到達し、右打ち遊技を行う必要性がなくなったことを遊技者に示している状態である。
このように、「時間短縮状態A」における「タイマー演出」において、該「タイマー演出」の残り時間と第2特別図柄の動的表示の保留球数とに応じて、遊技者に対して球の発射を促すことで、遊技仕様として最も重要な「時間短縮状態A」において第2特別図柄の動的表示の保留数を獲得させることを遊技者に促すことができ、「時間短縮状態A」において設定された「7連獲得演出」を遊技仕様通りの遊技性を遊技者に付与し易くすることができる。
次に、図131を参照して、「時間短縮状態A」において第3図柄表示装置81で実行される「3連獲得チャレンジ演出」および「7連獲得演出」について説明する。図131は、「時間短縮状態A」の第3図柄表示装置81における「3連獲得チャレンジ演出」の推移を示した図であり、図131(a)は、「3連獲得チャレンジ演出」において大当たり又は小当たりに当選した場合の状態を示した図であり、図131(b)は、「3連獲得チャレンジ演出」において大当たり及び小当たりに当選しなかった場合の状態を示した図であり、図131(c)は、図131(a)の状態から「3連獲得チャレンジ演出」における成功演出を示した図であり、図131(d)は、「3連獲得チャレンジ演出」から保留されていたすべての第2特別図柄の動的表示で大当たり又は小当たりに当選したことに基づいて「7連獲得演出」の成功演出を示した図である。
上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態A」において、「時短機能」の時短終了条件が終了(即ち、第1特別図柄の動的表示が7回、第2特別図柄の動的表示が1回、第1特別図柄の動的表示における小当たり回数5回、又は、第2特別図柄の動的表示における小当たり回数1回、のいずれか1の条件の成立)する前に、大当たり又は小当たりに当選することで「時間短縮状態B」に移行し、時短リミット回数(「時短機能」の付与回数が継続して3回)に到達するまで実質的に大当たり又は小当たりが保証された状態が継続するように構成されている。即ち、「時間短縮状態A」中に、第2特別図柄(又は第1特別図柄)の動的表示において小当たり(又は大当たり)に当選させることで、該当選した小当たり(又は大当たり)を含めて2つの小当たり(又は大当たり)の計3つの小当たりに基づく大当たり遊技(又は大当たり)が連続的に付与される。そこで、第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態A」において、時短終了条件が成立する前に実行中の動的表示で小当たり(又は大当たり)が発生するか否かによって、計3つの大当たり遊技が発生することを先読み予告可能な「3連獲得チャレンジ演出」を実行し、「時間短縮状態A」の時短終了条件が成立する前に実行される動的表示において小当たり(又は大当たり)が発生するか否かを判別し、3つの大当たり遊技が獲得可能となるか否かを遊技者に示唆するように構成されている。
この「3連獲得チャレンジ演出」では、メインキャラクタ図柄10081fと敵キャラクタ図柄10081gとが対決する演出(例えば、バトル演出)が実行され、「時間短縮状態A」の時短終了条件成立前に、特別図柄の動的表示で小当たり又は大当たりに当選した場合には、メインキャラクタ図柄10081fが敵キャラクタ図柄10081gとの対決に勝利した成功パターンが表示される一方、「時間短縮状態A」において特別図柄の動的表示において小当たり又は大当たりに当選せずに時短終了条件が成立した場合には、メインキャラクタ図柄10081fが敵キャラクタ図柄10081gに敗北した失敗パターンが表示される。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態A」の時短終了条件が成立する前に実行される最初の第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生し、かつ、その時点で4つ保留されている第2特別図柄がすべて大当たり又は小当たりが発生する場合には、4つ目の第2特別図柄の動的表示で小当たり(又は大当たり)となることで「時間短縮状態B」に移行し、未だ保留されていない2つ分を含む計7つの大当たり又は小当たりの発生を先読み予告することが可能となる。その結果、該7連当たりの先読み予告を実行し、7つの大当たり遊技が獲得可能となるか否かを遊技者に示唆可能に構成されている。
図131(a)で示す状態では、「時間短縮状態A」の「3連獲得チャレンジ演出」において、時短条件終了前に実行される動的表示(例えば、第2特別図柄の動的表示)において小当たり又は大当たりに当選したことで、「3連獲得チャレンジ演出」の成功パターンを表示している。図131(a)が示す状態では、メインキャラクタ図柄10081fと敵キャラクタ図柄10081gとが対決した結果、メインキャラクタ図柄10081fが敵キャラクタ図柄10081gに勝利した状態を示している。
一方、図131(b)で示す状態では、「時間短縮状態A」の「3連獲得チャレンジ演出」において、時短条件終了前に実行される動的表示(例えば、第2特別図柄の動的表示)において小当たり及び大当たりに当選しなかったことで、「3連獲得チャレンジ演出」の失敗パターンを表示している。図131(b)が示す状態では、メインキャラクタ図柄10081fと敵キャラクタ図柄10081gとが対決した結果、メインキャラクタ図柄10081fが敵キャラクタ図柄10081gに敗北した状態を示している。
次いで、図131(c)で示す状態では、図131(a)の「3連獲得チャレンジ演出」の成功パターンから発展し、実行中の動的表示における小当たり又は大当たりを含む3つの大当たり遊技が発生し得ることを示唆する3連獲得表示10081hが表示された「3連獲得演出」が実行されている状態を示している。図131(c)では、3連獲得表示10081hとして、1回分の大当たり遊技を示す「V」図柄が大小3つ表示され、これから大当たり遊技が3つ発生することを遊技者に示唆している。
次いで、図131(d)で示す状態では、図131(c)の「3連獲得演出」から発展し、実行中の動的表示における小当たり又は大当たりと、その時点で4つ保留されている第2特別図柄の動的表示における小当たり又は大当たりと、未だ保留されていない2つ分の第2特別図柄の動的表示における小当たり又は大当たりとの7つの大当たり遊技が発生し得ることを示唆する7連獲得表示10081iが表示された「7連獲得演出」が実行されている状態を示している。図131(d)では、7連獲得表示10081iとして、1回分の大当たり遊技を示す「V」図柄が大小7つ表示され、これから大当たり遊技が7つ発生することを遊技者に示唆している。
このように構成することで、「時間短縮状態A」において、時短終了条件成立前に特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生することで、該大当たり又は小当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を「時間短縮状態B」に移行し、実質的に3つの大当たり遊技の発生を先読み予告することが可能となる。その結果、該3連当たりの先読み予告を実行することで、連続した大当たり遊技による遊技価値の付与が実質的に保証された状態を遊技者に認識させることができるので、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣を向上することができる。
また、「時間短縮状態A」において、時短終了条件の成立前に特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生し、かつ、その時点で4つ保留されている第2特別図柄がすべて大当たり又は小当たりが発生する場合には、4つ目の第2特別図柄の動的表示で小当たり(又は大当たり)となることで「時間短縮状態B」に移行し、未だ保留されていない2つ分を含む計7つの大当たり又は小当たりの発生を先読み予告することが可能となる。その結果、該7連当たりの先読み予告を実行することで、最大保留球数以上の連続した大当たり遊技による遊技価値の付与が実質的に保証された状態を遊技者に認識させることができるので、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣を向上することができる。
次に、図132を参照して、第3図柄表示装置81の変動演出又は大当たり遊技等で実行される「特殊ボタン演出」について説明する。図132は、第3図柄表示装置81における「特殊ボタン演出」の推移を模式的に示した図であり、図132(a)は、「特殊ボタン演出」の「通常状態」を示した図であり、図132(b)は、図132(a)の「通常状態」から「第1変化状態」に変化した状態を示した図であり、図132(c)は、図132(b)の「第1変化状態」から「第2変化状態」に変化した状態を示した図である。
図132(a)で示す状態では、「特殊ボタン演出」において現出する特殊ボタン図柄10081jが「通常状態」で表示された状態を示している。この「通常状態」は、「特殊ボタン演出」の開始(即ち、「0秒」)からの第1有効期間経過まで(第7実施形態では、「5秒」まで)において、枠ボタン22をそのまま模した表示態様である「通常状態」で表示される。なお、特殊ボタン図柄10081jの上部には、遊技者に枠ボタン22を押下することをメッセージで示す押下示唆表示10081kが表示されている。特殊ボタン図柄10081jの「通常状態」では、枠ボタン22内に内蔵されたLED(図示せず)等によって所定の表示色(例えば、白色又は緑色)で点灯表示されているため、上記特殊ボタン図柄10081jの「通常状態」も枠ボタン22と同等の表示色で点灯しているかのような態様で表示される。
次いで、図132(b)で示す状態では、図132(a)の状態から、「特殊ボタン演出」において現出する特殊ボタン図柄10081jが「通常状態」から「第1変化状態」に変化して表示された状態を示している。特殊ボタン図柄10081jの「第1変化状態」では、上記「通常状態」から1段階表示態様が変化した表示態様であって、枠ボタン22が配設位置(即ち、上皿17)から第1所定量(例えば、3cm)上方(上皿17の筐体外方向)側に突出したかのような表示態様で表示されている。また、「第1変化状態」において、実行中の変動演出における大当たり又は小当たり信頼度に応じて、枠ボタン22の表示色が、「通常状態」より種類が多く、かつ、大当たり又は小当たり信頼度が高い表示色(例えば、白色、緑色又は赤色)に変化し得るように構成されている。
次いで、図132(c)で示す状態では、図132(b)の状態から、「特殊ボタン演出」において現出する特殊ボタン図柄10081jが「第1変化状態」から「第2変化状態」に変化して表示された状態を示している。特殊ボタン図柄10081jの「第2変化状態」では、上記「第1変化状態」から1段階表示態様が変化した表示態様であって、枠ボタン22が配設位置(即ち、上皿17)から第1所定量より多い第2所定量(例えば、6cm)上方(上皿17の筐体外方向)側に突出したかのような表示態様で表示されている。また、「特殊ボタン演出」の「第2変化状態」において、実行中の変動演出における大当たり又は小当たり信頼度に応じて、枠ボタン22の表示色が、「通常状態」及び「第1変化状態」より種類が多く、かつ、大当たり又は小当たり信頼度が高い表示色(例えば、白色、緑色、赤色又は虹色)に変化し得るように構成されている。
このように構成することで、「特殊ボタン演出」において、特殊ボタン図柄10081jが「通常状態」又は「第1変化状態」の場合に遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、「通常状態」から「第1変化状態」まで変化を待ち、大当たり又は小当り信頼度を「通常状態」より察知し易い状態とするまで枠ボタン22の押下を待機するか否かを選択する遊技性が創出される。また、「特殊ボタン演出」において、「通常状態」から「第1変化状態」に変化させた後、さらに、「第1変化状態」から「第2変化状態」まで変化を待ち、「第2変化状態」となって大当たり又は小当たり信頼度を「通常状態」及び「第1変化状態」よりは察知し易い状態とした後で遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、を選択することが可能となる。このように構成することで、「特殊ボタン演出」において遊技者が枠ボタン22を押下するタイミングを選択する意味を生じさせる(枠ボタン22の押下を待機するという遊技性を創出する)ことで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、枠ボタン22を物理的に上皿17から突出させるための機構が不要にして部品点数を少なくしつつ、「特殊ボタン演出」における特殊ボタン図柄10081jの「第1変化状態」(「第2変化状態」も同様)への変化によって、あたかも枠ボタン22が突出駆動したかのような演出を実行することができる。よって、パチンコ機10の製造コストを削減しつつ、枠ボタン22に関する多様な演出を実行して、遊技の興趣を向上することができる。
以上、説明したように、第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態A」において、時短終了条件成立前に特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生することで、該大当たり又は小当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を「時間短縮状態B」に移行し、実質的に3つの大当たり遊技の発生を先読み予告することが可能となる。その結果、該3連当たりの先読み予告を実行することで、連続した大当たり遊技による遊技価値の付与が実質的に保証された状態を遊技者に認識させることができるので、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣を向上することができる。
また、「時間短縮状態A」において、時短終了条件の成立前に特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生し、かつ、その時点で4つ保留されている第2特別図柄がすべて大当たり又は小当たりが発生する場合には、4つ目の第2特別図柄の動的表示で小当たり(又は大当たり)となることで「時間短縮状態B」に移行し、未だ保留されていない2つ分を含む計7つの大当たり又は小当たりの発生を先読み予告することが可能となる。その結果、該7連当たりの先読み予告を実行することで、最大保留球数以上の連続した大当たり遊技による遊技価値の付与が実質的に保証された状態を遊技者に認識させることができるので、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣を向上することができる。
さらに、「時間短縮状態A」における「タイマー演出」において、該「タイマー演出」の残り時間と第2特別図柄の動的表示の保留球数とに応じて、遊技者に対して球の発射を促すことで、遊技仕様として最も重要な「時間短縮状態A」において第2特別図柄の動的表示の保留数を獲得させることを遊技者に促すことができ、「時間短縮状態A」において設定された「7連獲得演出」を遊技仕様通りの遊技性を遊技者に付与し易くすることができる。
また、枠ボタン22を物理的に上皿17から突出させるための機構が不要にして部品点数を少なくしつつ、「特殊ボタン演出」における特殊ボタン図柄10081jの「第1変化状態」への変化によって、あたかも枠ボタン22が突出駆動したかのような演出を実行することができる。よって、パチンコ機10の製造コストを削減しつつ、枠ボタン22に関する多様な演出を実行して、遊技の興趣を向上することができる。
さらに、「特殊ボタン演出」において、特殊ボタン図柄10081jが「通常状態」の場合に遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、「通常状態」から「第1変化状態」まで変化を待ち、「第1変化状態」となって大当たり又は小当たり信頼度を「通常状態」よりは察知し易い状態とした後で遊技者が枠ボタン22を押下して演出結果を導出させるか、を選択することが可能となる。このように構成することで、「特殊ボタン演出」において遊技者が枠ボタン22を押下するタイミングを選択する意味を生じさせることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
そのほか、第1実施形態乃至第6実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第8実施形態>
次いで、図133から図135を参照して、本発明を適用した第8実施形態のパチンコ機10について説明する。第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態A」における「タイマー演出」において、音声ランプ制御装置113が主制御装置110から第2保留球数コマンドを受信したタイミングで、「タイマー演出」の経過時間および第2特別図柄の保留球数に応じた「打ち方指示演出」を実行するように構成している。
この場合、第2始動口10071に球が入賞せずに第2保留球数コマンドが主制御装置110から出力されないと、音声ランプ制御装置113で「打ち方指示演出」の内容が変化せず、仮に、第2始動口10071に球が1球も入賞しない場合には、「打ち方指示演出」の内容を変化させることができず、遊技者に右打ち遊技を強く促して第2特別図柄の動的表示の保留球数を増加させることができないおそれがある。
これに対し、第8実施形態のパチンコ機10では、第2保留数コマンドを受信したタイミングではなく、「タイマー演出」の実行中に、第2特別図柄の保留球数と「タイマー演出」の経過時間とを常時判別して、該第2特別図柄の保留球数および「タイマー演出」の経過時間に応じて「打ち方指示演出」の内容を変化させるように構成する。
以下、第8実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第7実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第8実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第7実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第7実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図133を参照して、第8実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図133は、第8実施形態におけるコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。
第8実施形態のコマンド判定処理(S1111)では、第2保留球数コマンドを受信したタイミングでは、保留確認処理(図124参照)を行わないように構成されている。
具体的には、S1210の処理において、第2保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1210:Yes)、第2保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第2保留球数カウンタ203b(図75参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(S1211)。そして、同じく第2保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタCK、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1211で更新されたサブ第2保留球数カウンタ223dの値が示す第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1〜第4エリアに格納する(S1212)。そして、保留確認処理(図124参照)を行うことなく、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
次に、図134を参照して、第8実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図134は、第8実施形態における変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。
第8実施形態における変動演出処理(S1110)では、第1特別図柄および第2特別図柄に関する変動演出の設定処理をした後、「タイマー演出」が実行されている場合に、該「タイマー演出」の実行時間に応じて「打ち方指示演出」を変更するための時短A変動演出設定処理(S11319)を行う。
第8実施形態の変動演出処理では、S11310の処理において特図2変動開始フラグ223bがオンされていないと判別された場合(S11310:No)、S11309の処理において表示用特図1停止種別コマンドを設定した後、又は、S11318の処理において表示用特図2停止種別コマンドを設定した後に、「タイマー演出」の実行中における「打ち方指示演出」の内容を設定する時短A変動演出処理を行い(S11319)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図120参照)に戻る。
ここで、図135を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)の一処理である時短A変動演出設定処理(S11319)について説明する。図135は、第8実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される時短A変動演出設定処理(S11319)を示したフローチャートである。
この時短A変動演出処理(S11319)では、音声ランプ制御装置113内のMPU221により、定期的に実行される上記変動演出処理(図134参照)の中で行われるため、「タイマー演出」の実行中に第2保留球数コマンドの受信を契機とすることなく、「タイマー演出」の経過時間と、その時点での第2特別図柄の保留球数とに応じて、「打ち方指示演出」を実行することが可能となる。
時短A変動演出設定処理(S11319)では、まず、遊技状態が「時間短縮状態A」か否かを判別する(S11341)。判別の結果、「時間短縮状態A」でない場合は(S11341:No)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。
一方、S11341の処理において、遊技状態が「時間短縮状態A」と判別された場合は(S11341:Yes)、次いで、「タイマー演出」における「打ち方指示演出」の実行中か否かを判別する(S11342)。判別の結果、「タイマー演出」における「打ち方指示演出」の実行中でなければ(S11342:No)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。一方、「タイマー演出」における「打ち方指示演出」の実行中であると判別された場合は(S11342:Yes)、次いで、「タイマー演出」の実行中における第2特別図柄の動的表示の保留球数を促す「打ち方指示演出」を実行するために、まず、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「2」より小さい値か否か、即ち、その時点における第2特別図柄の動的表示の保留球数が「2」未満(0個又は1個)か否かを判別する(S11343)。判別の結果、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「2」より小さい値であると判別された場合は(S11343:Yes)、次いで、既に「超強打ち方指示演出」を実行させるための超強打ち方指示コマンドが設定済みであるか否かを判別する(S11344)。
S11344の判別の結果、既に超強打ち方指示コマンドを設定済みであれば(S11344:Yes)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。一方、超強打ち方指示コマンドが設定済みでなければ(S11344:No)、次いで、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「5秒」以上経過しているか否かを判別する(S11345)。
S11345の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「5秒」以上経過していない場合は(S11345:No)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、遊技者に球の発射を非常に強く促す「超強打ち方指示演出(通常)」(図129(a)参照)を通知する超強打ち方指示コマンド(通常)を設定し(S11346)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。
S11345の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「5秒」以上経過している場合は(S11345:Yes)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、「超強打ち方指示演出(通常)」より遊技者に球の発射をさらに強く促す「超強打ち方指示演出(特別)」(図129(b)参照)を通知する超強打ち方指示コマンド(特別)を設定し(S11347)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。
S11343の処理において、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「2」より小さい値でないと判別された場合は(S11343:No)、次いで、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「3」より小さい値か否か、即ち、その時点における第2特別図柄の動的表示の保留球数が「2」(2個)か否かを判別する(S11348)。判別の結果、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「3」より小さい値であると判別された場合は(S11348:Yes)、次いで、既に「強打ち方指示演出」を実行させるための強打ち方指示コマンドが設定済みであるか否かを判別する(S11349)。
S11349の判別の結果、既に強打ち方指示コマンドを設定済みであれば(S11349:Yes)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。一方、強打ち方指示コマンドが設定済みでなければ(S11349:No)、次いで、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「10秒」以上経過しているか否かを判別する(S11350)。
S11350の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「10秒」以上経過していない場合は(S11350:No)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、遊技者に球の発射を強く促す「強打ち方指示演出(通常)」(図129(c)参照)を通知する強打ち方指示コマンド(通常)を設定し(S11351)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。
S11350の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「10秒」以上経過している場合は(S11350:Yes)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、「強打ち方指示演出(通常)」より遊技者に球の発射をさらに強く促す「強打ち方指示演出(特別)」(図129(d)参照)を通知する強打ち方指示コマンド(特別)を設定し(S11352)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。
S11348の処理において、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「3」より小さい値でないと判別された場合は(S11348:No)、次いで、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」より小さい値か否か、即ち、その時点における第2特別図柄の動的表示の保留球数が「3」(3個)か否かを判別する(S11353)。判別の結果、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」より小さい値であると判別された場合は(S11353:Yes)、次いで、既に「中打ち方指示演出」を実行させるための中打ち方指示コマンドが設定済みであるか否かを判別する(S11354)。
S11354の判別の結果、既に中打ち方指示コマンドを設定済みであれば(S11354:Yes)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。一方、中打ち方指示コマンドが設定済みでなければ(S11354:No)、次いで、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「15秒」以上経過しているか否かを判別する(S11355)。
S11355の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「15秒」以上経過していない場合は(S11355:No)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、遊技者に球の発射を促す「中打ち方指示演出(通常)」(図130(a)参照)を通知する中打ち方指示コマンド(通常)を設定し(S11356)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。
S11355の判別の結果、実行中の「タイマー演出」が開始されてから「15秒」以上経過している場合は(S11355:Yes)、表示制御装置114に対して、「打ち方指示演出」のうち、「中打ち方指示演出(通常)」より遊技者に球の発射をさらに強く促す「中打ち方指示演出(特別)」(図130(b)参照)を通知する中打ち方指示コマンド(特別)を設定し(S11357)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。
S11353の処理において、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」より小さい値でないと判別された場合は(S11353:No)、即ち、第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大保留球数である4個である場合は、次いで、既に第2特別図柄の保留球数が最大値まで貯留されていることを表示制御装置114に通知する弱打ち方指示コマンドが設定済みか否かを判別する(S11358)。判別の結果、弱打ち方指示コマンドが設定済みであれば(S11358:Yes)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。
一方、S11358の処理において、弱打ち方指示コマンドが設定済みでないと判別された場合は(S11358:No)、遊技者に第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大値に到達したことを示唆する「弱打ち方指示演出(通常)」(図130(c)参照)を通知する弱打ち方指示コマンド(通常)を設定し(S11359)、次いで、4個貯留された第2特別図柄の動的表示においてすべて大当たり又は小当たりが発生するか否かを判別して「7連獲得演出」の実行有無を決定する7連用演出コマンド設定処理を行い(S11360)、この時短A変動演出設定処理(S11319)を終了して、変動演出処理(図134参照)に戻る。
以上、説明したように、第8実施形態のパチンコ機10では、第2保留数コマンドを受信したタイミングではなく、「タイマー演出」の実行中に、第2特別図柄の保留球数と「タイマー演出」の経過時間とを常時判別して、該第2特別図柄の保留球数および「タイマー演出」の経過時間に応じて「打ち方指示演出」の内容を変化させるように構成する。これにより、「タイマー演出」の実行中に第2保留球数コマンドの受信を契機とすることなく、「打ち方指示演出」の内容を該「タイマー演出」の経過時間と、第2特別図柄の保留球数とに応じて変化させることが可能となり、「タイマー演出」実行時に右打ち遊技の実行を遊技者に確実に促すことができる。
そのほか、第1実施形態乃至第7実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第9実施形態>
次いで、図136乃至図138を参照して、本発明を適用した第9実施形態のパチンコ機10について説明する。第7実施形態のパチンコ機10では、「時短機能」の時短終了条件として、第2特別図柄の動的表示における小当たり回数がすべて1回発生することで、「時短機能」を終了するように構成している。
第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態B」は、付与される時短回数と小当たり確率との関係から、実質的に第2特別図柄の動的表示における小当たりが保証された状態である。このため、「時間短縮状態B」は、遊技者にとって小当たりに当選して大当たり遊技が発生するまでの間、球を右打ち遊技で発射して第2始動口10071に入賞させるだけの遊技となり、遊技が単調となり、遊技者が興覚めしてしまうおそれがある。
一方で、「時間短縮状態B」において、時短リミット機能が発動する場合、小当たり当選に基づく大当たり遊技後は「通常遊技状態B」に移行し、保留されている第2特別図柄の動的表示で再び小当たりに当選しないと、「通常遊技状態A」に移行してしまい、「連荘状態」が終了してしまうこととなる。よって、次の小当たりに当選した場合に時短リミット回数に到達する「時間短縮状態B」では、小当たりに当選する動的表示後に保留されている第2特別図柄の保留球で如何にして小当たり(大当たり)に当選するか否かが重要となるように構成されている。
ここで、次の小当たりに当選した場合に時短リミット回数に到達する「時間短縮状態B」において、保留先読み予告によって複数の第2特別図柄の保留において小当たりに当選する可能性が高い予告が発生するまで「時間短縮状態B」を維持するように、たとえ第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合でも特定領域へ球を通過させないように遊技を行うことで、時短リミット機能の発動によって「通常遊技状態B」に移行してしまっても、保留されている第2特別図柄の小当たりによって再び「時間短縮状態A」に移行して、「連荘状態」を継続させることができる。しかしながら、第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の小当たり回数が1回行われてしまうと、特定領域への通過有無を問わず「時短機能」が終了してしまうため、上記遊技性を創出できていない。
これに対し、第9実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態B」において選定される大当たり種別又は小当たり種別に応じて、「時短機能」の時短終了条件としての第2特別図柄の動的表示における小当たり回数がそれぞれ異なるように構成する。
以下、第9実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第9実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図136を参照して、第9実施形態のパチンコ機10における時短終了条件テーブル10202nについて説明する。図136は、第9実施形態のROM202に記憶される時短終了条件テーブル10202nの一例を模式的に示した模式図である。第9実施形態の時短終了条件テーブル10202nと第7実施形態の時短終了条件テーブル10202nとの異なる点は、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」において、大当たり種別又は小当たり種別によって選定される「特図2小当たり」の回数が「1回」ではなく、「3回」、「4回」又は「5回」に変更されている点である。
図136で示すように、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」が実行された場合、「特図1時短回数」は「100回」、「特図2時短回数」は「100回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「100回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「3回」に設定される。
従って、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」が実行された場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が5回作動(開放)されるか、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が3回作動(開放)されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合は再び「通常遊技状態B」に移行し、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存していない場合は「通常遊技状態A」に移行する。
よって、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」に基づく「時間短縮状態B」は、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行され、さらに、第2特別図柄の小当たり確率は、2715/10000であるため、第2特別図柄の動的表示が100回実行される前に第2特別図柄の動的表示で小当たりが極めて現出し易いように構成されている。その結果、第2特別図柄の動的表示における小当たり当選に基づく小入賞口ユニット10073の作動(開放)している間に特定領域へ球を通過させて大当たり遊技を発生させるか、第2特別図柄の動的表示における小当たり当選に基づく小入賞口ユニット10073の作動(開放)が3回実行されることに基づく時短終了条件のいずれか一方が成立し易いように構成されている。
次いで、時短リミット到達時における「時間短縮状態B」において大当たり種別「時短F」、「時短G」若しくは「時短C」、又は、小当たり種別「時短L」、「時短M」若しくは「時短I」が実行された場合、時短リミット機能が発動するため、「特図1時短回数」は「0回」、「特図2時短回数」は「0回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「0回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「4回」に設定される。
次いで、図136で示すように、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短N」若しくは「時短O」が実行された場合、「特図1時短回数」は「100回」、「特図2時短回数」は「100回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「100回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「4回」に設定される。
従って、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短N」若しくは「時短O」が実行された場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が5回作動(開放)されるか、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が4回作動(開放)されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合は再び「通常遊技状態B」に移行し、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存していない場合は「通常遊技状態A」に移行する。
よって、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短N」若しくは「時短O」に基づく「時間短縮状態B」は、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行され、さらに、第2特別図柄の小当たり確率は、2715/10000であるため、第2特別図柄の動的表示が100回実行される前に第2特別図柄の動的表示で小当たりが極めて現出し易いように構成されている。その結果、第2特別図柄の動的表示における小当たり当選に基づく小入賞口ユニット10073の作動(開放)している間に特定領域へ球を通過させて大当たり遊技を発生させるか、第2特別図柄の動的表示における小当たり当選に基づく小入賞口ユニット10073の作動(開放)が4回実行されることに基づく時短終了条件のいずれか一方が成立し易いように構成されている。
次いで、図136で示すように、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短P」若しくは「時短Q」が実行された場合、「特図1時短回数」は「100回」、「特図2時短回数」は「100回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「100回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「5回」に設定される。
従って、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短P」若しくは「時短Q」が実行された場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が5回作動(開放)されるか、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選したことに基づく小入賞口ユニット10073が5回作動(開放)されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合は再び「通常遊技状態B」に移行し、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存していない場合は「通常遊技状態A」に移行する。
よって、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短P」若しくは「時短Q」に基づく「時間短縮状態B」は、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行され、さらに、第2特別図柄の小当たり確率は、2715/10000であるため、第2特別図柄の動的表示が100回実行される前に第2特別図柄の動的表示で小当たりが極めて現出し易いように構成されている。その結果、第2特別図柄の動的表示における小当たり当選に基づく小入賞口ユニット10073の作動(開放)している間に特定領域へ球を通過させて大当たり遊技を発生させるか、第2特別図柄の動的表示における小当たり当選に基づく小入賞口ユニット10073の作動(開放)が5回実行されることに基づく時短終了条件のいずれか一方が成立し易いように構成されている。
なお、小当たり種別「時短J」、「時短K」、「時短H」、「時短N」、「時短O」、「時短P」および「時短Q」とは、第2特別図柄の動的表示(変動演出)においてその種類を識別困難となるように表示されるように構成されている。このように構成することで、「時間短縮状態B」において当選した小当たり種別を遊技者に認識し難くすることで、「特図2小当たり」による時短終了条件の小当たり回数を察知させ難くすることができる。
このように、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の動的表示において、当選した小当たり種別に応じて第2特別図柄の小当たり回数に基づく時短終了条件を異ならせることで、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に、特定領域へ球を通過させて大当たり遊技を直ちに発生させるか、小当たり回数による時短終了条件が成立してしまうリスクはあるものの、敢えて特定領域へ球を通過させず、「時間短縮状態B」中に保留された動的表示において複数の小当たりが発生するまで「時間短縮状態B」を継続させ、該連続する複数の小当たりによって「連荘状態」を継続させるか、とのいずれかを遊技者が選択する遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図137及び図138を参照して、第9実施形態のパチンコ機10において、「時間短縮状態B」の第3図柄表示装置81で実行される「V放出ジャッジメント演出」について説明する。図137は、第9実施形態の第3図柄表示装置81における「3連確定モード」の最終連荘時の「V放出ジャッジメント演出」の推移を模式的に示した図であり、図137(a)は、「3連確定モード」の最終連荘時において保留先読み演出が示唆されていない状態で第2特別図柄の動的表示において「リーチ表示」が現出した状態を示した図であり、図137(b)は、図137(a)の状態から小当たりに当選して、特定領域へ球を入賞させるか否かの右打ち遊技を示唆している状態を示した図であり、図137(c)は、保留先読み演出が示唆されている状態で小当たりに当選して、特定領域へ球を入賞させるか否かの右打ち遊技を示唆している状態を示した図であり、図137(d)は、図137(b)の状態から、右打ち遊技を行わずに特定領域へ球を入賞させなかったものの、小当たり回数に基づく時短終了条件が成立せずに「時間短縮状態」が継続したことを示した図である。また、図138は、第9実施形態の第3図柄表示装置における「3連確定モード」の最終連荘時の「V放出ジャッジメント演出」の推移を模式的に示した図であり、図137(b)の状態から右打ち遊技を行わずに特定領域へ球を入賞させなかったことで、小当たり回数に基づく時短終了条件が成立して「時間短縮状態」が終了したことを示した図である。
まず、図137(a)では、「時間短縮状態B」の「3連確定モード」における最終連荘時、即ち、今回付与されている「時短機能」によって時短リミット機能が発動して、次に小当たり又は大当たりに当選したり、時短終了条件が成立した場合には「時短機能」が付与されない状況であって、第2特別図柄の変動演出が実行されている状態を示している。図137(a)では、第3図柄表示装置81の表示領域中央部分で「6」図柄による「リーチ表示」が現出しているとともに、第3図柄表示装置81の表示領域上部の左右に亘って「時間短縮状態B」であることを示す3連モード表示10081mが表示されている。
また、該3連モード表示10081mの下部右側には、時短リミット回数に到達するまでの残り回数を示す残り回数表示10081nが表示されている。図137(a)で示す状態では、「V×1」と表示され、次の時短機能終了条件が成立した場合(例えば、次に大当たり遊技が発生した場合、又は、「特図2小当たり」の設定回数に到達した場合)、「時短機能」が付与されないことを示唆している。
さらに、3連モード表示10081mの下部左側には、「3連確定モード」時の第2特別図柄の変動演出の保留球数を示す3連モード時特図2保留数表示10081oが表示されている。図137(a)で示す状態では、3連モード時特図2保留数表示10081oには、左側から順に設けられた第1丸図柄、第2丸図柄、第3丸図柄および第4丸図柄のすべてが赤色で表示され、第2特別図柄の保留球数が4個(即ち、最大値)あることを遊技者に示している。
なお、図137(a)で示す状態では、3連モード時特図2保留数表示10081oは、すべて赤丸図柄で表示され、保留先読み予告が実行されていない状態である。
次いで、図137(b)では、図137(a)の状態から、「リーチ表示」が進行して第2特別図柄の小当たりに当選し、「V放出ジャッジメント演出」が開始された状態を示している。図137(b)の状態では、遊技者が右打ち遊技を行って開放される小入賞口ユニット10073内の特定領域に球を通過させて大当たり遊技を発生させるか、遊技者が右打ち遊技を行わずに開放される小入賞口ユニット10073内の特定領域に球を通過させずに大当たり遊技を発生させないことで「時間短縮状態B」を継続させるか、を遊技者に示唆する右向き矢印図柄と「右打ちしてV入賞!?」というメッセージ表示とが表示されている。
次いで、図137(c)では、「リーチ表示」が進行して第2特別図柄の小当たりに当選し、「V放出ジャッジメント演出」が開始された状態であって、かつ、3連モード時特図2保留数表示10081oにおいて、左から3つ目にV表示図柄が表示され、他はすべて赤丸図柄で表示され、V表示図柄による保留先読み予告が実行されている状態である。即ち、保留されている3つ目の第2特別図柄の動的表示において、小当たり又は大当たりが発生し得ることを遊技者に示唆している。
この場合、発生中の小当たり遊技において、開放される小入賞口ユニット10073内の特定領域に球を通過させることで、大当たり遊技が発生させ、その後、時短リミット機能が発動して「通常遊技状態B」に移行した場合でも、保留されている第2特別図柄の動的表示において小当たり又は大当たりに当選し得ることで、遊技状態を「時間短縮状態B」に移行させることができる。よって、遊技者は、「時間短縮状態B」において、たとえ小当たりに当選した場合でも、敢えて特定領域へ球を通過させずに、3連モード時特図2保留数表示10081oに対する保留先読み予告でV表示図柄が現出するまで「時間短縮状態B」を継続するかを選択することができる。
ここで、第9実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態B」のみならず、「時間短縮状態A」、「通常遊技状態B」又は大当たり遊技中に、保留されている第2特別図柄の動的表示において小当たり又は大当たりが発生するか否かを先読み判別して、保留球数図柄等で遊技者に示唆(以下、「Vスタンバイ演出」と称する場合がある)するように構成されている。具体的には、例えば、「時間短縮状態A」において第2始動口10071に球が1つ入球して該入球に基づく第2特別図柄の動的表示が開始された後、該動的表示の実行中に第2始動口10071に球が4個入球して、第2特別図柄の動的表示の保留球数が4個溜まった状態で、実行中の動的表示で小当たり又は大当たりに当選せず「通常遊技状態B」に移行した場合、該「通常遊技状態B」において、保留されていた第2特別図柄の動的表示の保留球数図柄において、小当たり又は大当たりの当選信頼度を1段階又は複数段階(例えば、通常「白」、信頼度10%「緑」、信頼度50%「赤」、信頼度100%「V」等)で表示可能な「Vスタンバイ演出」としての変化保留球数図柄として実行する。このように構成することで、小当たり又は大当たりに当選する動的表示を遊技者に事前に示唆可能となり、該動的表示が実行されるまでの間の遊技の興趣を向上することができる。
また、「Vスタンバイ演出」において、変化するか否かを示す変化可能保留球図柄(例えば、「?」図柄)を表示し、いずれかの条件(例えば、演出変化(「リーチ表示」発生時やリーチ発展時等)時、時間結果(例えば、変動開始から10秒経過等)時、発射球数所定数以上(例えば、「?」図柄表示から30発球を発射等)、又は、所定入賞口への所定個数の入賞(例えば、第2始動口10071に10球入球等))の成立に基づいて、変化可能保留球図柄を変化保留球数図柄に変化させるように構成する。このように構成することで、演出のバリエーションを豊富にするとともに、発射球数や入賞個数で変化させる場合には、パチンコ機10の稼働を促進し、遊技場の利益に貢献することができる。
なお、「Vスタンバイ演出」において、「時間短縮状態B」における時短リミット到達時には、それ以外(即ち、時短リミット到達前)より「Vスタンバイ演出」の頻度を少なく、若しくは、「Vスタンバイ演出」を実行しないように構成されてもよい。これは、時短リミット到達時は、遊技状態が「時間短縮状態B」から「通常遊技状態B」に移行することが実質的に確定している状況であり、「時間短縮状態B」において「通常遊技状態B」での小当たり又は大当たりを示唆してしまうと、「時間短縮状態A」であるにもかかわらず「通常遊技状態B」における大当たり又は小当たりが期待できる(保証された)状態となってしまう。その結果、遊技状態が遷移するにもかかわらず、遊技状態が遷移する前に移行する遊技状態のさらにその先の遊技状態を認識することができてしまい、遊技者にとって有利な状況になり過ぎてしまうためである。
また、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選したことに基づく小入賞口ユニット10073の開放、および、特定領域の開放が行われている場合に、遊技者に右打ち報知を促して、入球可能状態となっている特定領域に球を入球させることを遊技者に促す「右打ち指示演出」を実行するように構成されているが、実行中の動的表示において小当たり遊技に当選し、さらに、上述した「Vスタンバイ演出」が実行されている状況、即ち、保留されている第2特別図柄の動的表示においても小当たり又は大当たりの発生が示唆されている場合、上記「右打ち指示演出」の内容を通常の態様から変化させて、より強く遊技者に右打ち遊技を行わせることを促すように構成してもよい。「Vスタンバイ演出」が実行されている場合、少なくとも実行中の動的表示における小当たりに基づく特定領域の開放と、「Vスタンバイ演出」に対応する動的表示における小当たりに基づく特定領域の開放との2以上の大当たり遊技を期待できる状況であるが、先の小当たりに基づく特定領域の開放中に球を入球させない場合、遊技状態が一旦「通常遊技状態B」に移行して、その後、後の動的表示において「通常遊技状態B」での小当たり当選となる。本パチンコ機10では、遊技状態に応じて付与される「時短機能」の回数(1回又は100回)が異なっており、仮に、後の動的表示が「時短機能」を有している状況での小当たりか否かで、遊技者に付与される遊技価値が大きく異なってしまう。このため、「Vスタンバイ演出」を実行している場合の先の動的表示の小当たりに基づく特定領域の開放中では、「右打ち指示演出」を通常より変化させて、より強く遊技者の右打ち遊技を促すことで、2つの大当たり遊技に基づく遊技価値の付与と、「時短機能」に基づく遊技価値の付与とを適切に行い、遊技者に不測の不利益を被らせることなく、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、上述したように、時短リミット到達時には「Vスタンバイ演出」を行わない、若しくは、その実行頻度を時短リミット到達前より低くするように構成した場合、保留されている動的表示において小当たり又は大当たりが発生し得る状況であるとき、時短リミット到達時における小当たり(即ち、先の動的表示)において、「Vスタンバイ演出」自体は実行しない若しくはし難いものの、上記「右打ち指示演出」の強報知は実行するように構成してもよい。このように構成することで、時短リミット到達時における「Vスタンバイ演出」の代替演出として「右打ち指示演出」を行って得られる遊技価値を獲得し易くして遊技者に適切に遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる。また、仮に、時短リミット到達時に「Vスタンバイ演出」を実行する場合には、併せて「右打ち指示演出」を強報知で実行し、時短リミット到達時において遊技者に不測の不利益を被らせることなく、遊技の興趣向上を図ることができる。
次いで、図137(d)で示す状態では、図137(b)の状態から、特定領域へ球を通過させなかった場合に、第2特別図柄の小当たり回数に基づく時短終了条件が成立せずに「時間短縮状態B」が継続したことを示した状態である。
一方、図138で示す状態では、図137(b)の状態から特定領域へ球を通過させなかった場合に、第2特別図柄の小当たり回数に基づく時短終了条件が成立したことにより、「時間短縮状態B」が終了して、「通常遊技状態B」に移行したことを示した状態である。この場合、遊技者は、小当たり当選に基づく大当たり遊技を1回分損したこととなる。
以上、説明したように、第9実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の動的表示において、当選した小当たり種別に応じて第2特別図柄の小当たり回数に基づく時短終了条件を異ならせることで、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に、特定領域へ球を通過させて大当たり遊技を直ちに発生させるか、小当たり回数による時短終了条件が成立してしまうリスクはあるものの、敢えて特定領域へ球を通過させず、「時間短縮状態B」中に保留された動的表示において複数の小当たりが発生するまで「時間短縮状態B」を継続させ、該連続する複数の小当たりによって「連荘状態」を継続させるか、とのいずれかを遊技者が選択する遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる。
そのほか、第1実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第10実施形態>
次いで、図139を参照して、本発明を適用した第10実施形態のパチンコ機10について説明する。第7実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態B」に移行した場合に付与される第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数および特図1・特図2合計変動回数の時短終了条件がすべて100回に設定される。
これに対し、第10実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態B」に移行した場合に付与される第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数および特図1・特図2合計変動回数の時短終了条件を、パチンコ機10が1日遊技された場合に実行され得る回数より多い回数である65536回に設定する。
以下、第10実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第9実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第10実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第9実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第9実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図139を参照して、第10実施形態のパチンコ機10における時短終了条件テーブル10202nについて説明する。図139は、第10実施形態のROM202に記憶される時短終了条件テーブル10202nの一例を模式的に示した模式図である。第10実施形態の時短終了条件テーブル10202nと第7実施形態の時短終了条件テーブル10202nとの異なる点は、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」において、大当たり種別又は小当たり種別によって選定される「特図1時短回数」、「特図2時短回数」および「合計時短回数」の回数が、それぞれ「65536回」に変更されている点である。
図139で示すように、時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」が実行された場合、「特図1時短回数」は「65536回」、「特図2時短回数」は「65536回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「65536回」に設定され、「特図1小当たり」は「5回」、「特図2小当たり」は「1回」に設定される。
第10実施形態では、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n及び合計時短カウンタ10203oは、それぞれ2バイトで構成され、その値が「0」から「65535」まで計数することが可能に構成される。時短リミット到達前又は時短リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短A」若しくは「時短B」、又は、小当たり種別「時短J」、「時短K」若しくは「時短H」が実行された場合、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n及び合計時短カウンタ10203oの値がそれぞれ「65535」にセットされ、第1特別図柄の動的表示または第2特別図柄の動的表示が1回実行されるごとに、対応する特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n及び合計時短カウンタ10203oの値が1ずつ減算されるように構成される。
ここで、例えば、開店時間が9時であり、閉店時間が23時である平均的な営業時間の遊技ホールにおいて、遊技者が該遊技ホールにおいて開店から閉店まで1のパチンコ機10で遊技を行う場合、最大14時間遊技を行うことが可能である。また、第1特別図柄の動的表示および第2特別図柄の動的表示は、最短でも「3秒」で行われるため、遊技ホールにおいてパチンコ機10で行われる特別図柄の動的表示の回数は、最大でも3600秒×14÷3=16800回転となる。さらに、仮に、第1特別図柄の動的表示および第2特別図柄の動的表示が、最短でも「1秒」で行われる場合は、最大50400回転となる。
また、仮に1日の営業時間が0時から24時まで行われた場合、最大24時間遊技を行うことが可能である。また、第1特別図柄の動的表示および第2特別図柄の動的表示は、最短でも「3秒」で行われるため、遊技ホールにおいてパチンコ機10で行われる特別図柄の動的表示の回数は、最大でも3600秒×24÷3=28800回転となる。
従って、「時間短縮状態B」において特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n及び合計時短カウンタ10203oにセットされる値は、遊技ホールにおいてパチンコ機10が1日稼働した場合でも消化しきれない回数である。よって、次の大当たり又は小当たりが発生するまで「時短機能」を有効にしたい場合に、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n及び合計時短カウンタ10203oを1日の最大稼働回数よりも多い値に設定することで、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
そのほか、第1実施形態乃至第9実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第11実施形態>
次に、図840を参照して、本発明を適用した第11実施形態のパチンコ機10について説明する。第9実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態B」における「V放出ジャッジメント演出」の時短リミット回数到達時において、保留先読み予告を行うように構成している。
これに対し、第11実施形態のパチンコ機10では、「時短機能」の時短終了条件の1つである「特図2小当たり回数」を、いずれの大当たり種別又は小当たり種別でも少なくとも2回以上となるように構成する。そして、「時間短縮状態B」における「V放出ジャッジメント演出」の最終連荘時である時短リミット回数到達時において、実行中の第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選する状況であるものの、第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大値(即ち、4個)に到達していない場合、小入賞口ユニット10073及び特定領域が開放されているタイミングで、遊技者に球の発射の中断を促す「発射待機指示演出」を実行し、小当たり当選に基づく特定領域への球の通過を阻止(躊躇、先延ばし)させる。一方で、「V放出ジャッジメント演出」の最終連荘時である時短リミット回数到達時において、実行中の第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選する状況であって、第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大値に到達している場合には、小入賞口ユニット10073及び特定領域が開放されているタイミングで「右打ち指示演出」を実行する。
以下、第11実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第10実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第11実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第10実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第10実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図840を参照して、第11実施形態のパチンコ機10において、「時間短縮状態B」の第3図柄表示装置81で実行される「V放出ジャッジメント演出」について説明する。図840は、第11実施形態の第3図柄表示装置81における「3連確定モード」の最終連荘時(時短リミット到達時)の「V放出ジャッジメント演出」の推移を模式的に示した図であり、図840(a)は、「3連確定モード」の最終連荘時において第2特別図柄の保留球数が2個溜まっている状況で実行中の第2特別図柄の動的表示において「リーチ表示」が現出した状態を示した図であり、図840(b)は、図840(a)の状態から小当たりに当選して、特定領域へ球を入賞させないように「発射待機指示演出」が実行されている状態を示した図であり、図840(c)は、「3連確定モード」の最終連荘時において第2特別図柄の保留球数が4個溜まっている状況であって実行中の第2特別図柄の動的表示において「リーチ表示」が現出した状態を示した図であり、図840(d)は、図840(c)の状態から小当たりに当選して、特定領域へ球を入賞させるように「右打ち指示演出」が実行されている状態を示した図である。
まず、図840(a)では、「時間短縮状態B」の「3連確定モード」における最終連荘時、即ち、今回付与されている「時短機能」によって時短リミット機能が発動して、次に小当たり又は大当たりに当選したり、時短終了条件が成立した場合には「時短機能」が付与されない状況であって、第2特別図柄の変動演出が実行されている状態を示している。図840(a)では、第3図柄表示装置81の表示領域中央部分で「6」図柄による「リーチ表示」が現出しているとともに、第3図柄表示装置81の表示領域上部の左右に亘って「時間短縮状態B」であることを示す3連モード表示10081mが表示されている。
ここで、第11実施形態のパチンコ機10では、「3連確定モード」の最終連荘時において、実行中の第2特別図柄の動的表示で小当たりが発生する場合に、変動開始時点での第2特別図柄の保留球数が最大値でないとき、「リーチ表示」で現出するリーチ形成図柄を、奇数図柄や「7」図柄等の、小当たり又は大当たりした場合に付与される遊技価値が高めの識別情報を現出させず、偶数図柄等の、小当たり又は大当たりした場合に付与される遊技価値が低めの識別情報を現出するように構成されている。特に、実行中の第2特別図柄の動的表示において付与される遊技価値が高めである場合であっても、遊技価値が低めの識別情報による「リーチ表示」を現出するように構成されている。
これは、「3連確定モード」の最終連荘時、即ち、「時間短縮状態B」における時短リミット到達時において、第2特別図柄の動的表示の保留球数が最大値まで溜まっていない状況で小当たり又は大当たりに当選して時短リミット機能が発動した場合、遊技状態が「通常遊技状態B」に移行するものの、該「通常遊技状態B」において再び小当たり又は大当たりに当選(引き戻して)、遊技状態を再度「時間短縮状態」に移行するか否かによって、連荘回数に大きな影響を及ぼすように構成されている。しかしながら、「時間短縮状態B」の時短リミット到達時において第2特別図柄の保留球数が最大値まで溜まっていない状況であると、「通常遊技状態B」での引き戻し確率が保留球数の最大値から足らない分だけ減少してしまい(例えば、保留3個では75%、保留2個では50%、保留1個では25%、保留0個では0%)、遊技者に不利益を被らせてしまう。この場合に、「時間短縮状態B」における時短リミット到達時において、小当たり当選時に遊技価値が高めの識別情報を現出させてしまうと、遊技者に得られる遊技価値が高いを感じさせてしまい、第2特別図柄の保留球数が少ないにもかかわらず、右打ち遊技を行って特定領域に球を通過させることを促してしまうおそれがある。
そこで、第11実施形態のパチンコ機10では、「3連確定モード」の最終連荘時において、実行中の第2特別図柄の動的表示で小当たりが発生する場合に、変動開始時点での第2特別図柄の保留球数が最大値でないとき、「リーチ表示」で現出するリーチ形成図柄を、奇数図柄や「7」図柄等の、小当たり又は大当たりした場合に付与される遊技価値が高めの識別情報を現出させず、偶数図柄等の、小当たり又は大当たりした場合に付与される遊技価値が低めの識別情報(第11実施形態では、「656」のハズレ目)を現出するように構成する。これにより、「時間短縮状態B」の時短リミット到達時の小当たりにおいて、第2特別図柄の保留球数が最大値まで溜まっていない状況において、リーチ形成図柄や小当たり図柄の種類によって遊技者に特定領域への球の通過をさせないように促すことができ、時短リミット回数に到達したことで「通常遊技状態B」に移行する場合に、第2特別図柄の保留球数が最大値まで溜まっていない状況の発生を抑制することができる。その結果、遊技者に不利益を被らせることなく快適な遊技を提供し、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、該3連モード表示10081mの下部右側には、時短リミット回数に到達するまでの残り回数を示す残り回数表示10081nが表示されている。図840(a)で示す状態では、「V×1」と表示され、次の時短機能終了条件が成立した場合(例えば、次に大当たり遊技が発生した場合、又は、「特図2小当たり」の設定回数に到達した場合)、「時短機能」が付与されないことを示唆している。
さらに、3連モード表示10081mの下部左側には、「3連確定モード」時の第2特別図柄の変動演出の保留球数を示す3連モード時特図2保留数表示10081oが表示されている。図840(a)で示す状態では、3連モード時特図2保留数表示10081oには、左側から順に設けられた第1丸図柄、第2丸図柄、第3丸図柄および第4丸図柄のうち、第1丸図柄および第2丸図柄が赤色で表示されている一方、第3丸図柄および第4丸図柄が白色で表示され、第2特別図柄の保留球数が2個(即ち、最大値未満)あることを遊技者に示している。
従って、図840(b)の状況で実行中の第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選し、該当選に基づく特定領域の開放中に球を入球させてしまうと、該入球に基づく大当たり遊技後の「通常遊技状態B」において第2特別図柄の保留球数が2個しかない状況となってしまう。
次いで、図840(b)では、図840(a)の状態から、「リーチ表示」が進行して第2特別図柄の小当たりに当選し、「V放出ジャッジメント演出」が開始された状態を示している。図840(b)の状態では、遊技者に右打ち遊技を躊躇させるように、「ちょっと待ってね!」と「発射をやめてください。」というメッセージ表示および音声出力による「発射停止指示演出」が実行されている。遊技者は、この「発射停止指示演出」を認識することで、右打ち遊技を中止し、特定領域に球を通過させてはいけないことを認識することができる。
また、図840(b)では、小当たりの当選図柄として、一般的なリーチハズレ目と同等の「656」を表示領域左側下部に小さく表示している。これにより、遊技者は、自身にとって有利な状況ではないことを認識し、「発射停止指示演出」の効果を高め、遊技者に右打ち遊技を思い留まらせて、特定領域への球の通過を阻止することができる。
一方、図840(c)の「時間短縮状態B」の「3連確定モード」における最終連荘時、即ち、今回付与されている「時短機能」によって時短リミット機能が発動して、次に小当たり又は大当たりに当選したり、時短終了条件が成立した場合には「時短機能」が付与されない状況であって、第2特別図柄の変動演出が実行されている状態を示している。図840(c)では、第3図柄表示装置81の表示領域中央部分で「7」図柄による「リーチ表示」が現出しているとともに、第3図柄表示装置81の表示領域上部の左右に亘って「時間短縮状態B」であることを示す3連モード表示10081mが表示されている。
ここで、第11実施形態のパチンコ機10では、「3連確定モード」の最終連荘時において、実行中の第2特別図柄の動的表示で小当たりが発生する場合に、変動開始時点での第2特別図柄の保留球数が最大値であるときは、「リーチ表示」で現出するリーチ形成図柄を、奇数図柄や「7」図柄等の、小当たり又は大当たりした場合に付与される遊技価値が高めの識別情報を現出させるように構成されている。特に、実行中の第2特別図柄の動的表示において付与される遊技価値が高めである場合では、遊技価値が高めの識別情報(奇数図柄や「7」図柄等)による「リーチ表示」を現出するように構成されている。これにより、該「リーチ表示」で小当たり又は大当たりに当選した場合には、特定領域の開放中に右打ち遊技を行って特定領域へ球を通過させることを遊技者に躊躇させずに促すことができ、その後の「通常遊技状態B」において第2特別図柄の抽選を最大保留球数分享受することができ、遊技仕様通りの遊技を実行させることができ、遊技者に不利益を被らせることなく快適な遊技を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる。
次いで、図840(d)では、図840(c)の状態から、「リーチ表示」が進行して第2特別図柄の小当たりに当選し、「V放出ジャッジメント演出」が開始された状態を示している。図840(d)の状態では、遊技者に右打ち遊技を積極的に促すように、右打ち遊技を指示する右方向を指し示す矢印図柄を表示するとともに、「右打ちして!!」というメッセージ表示および音声出力による「右打ち指示演出」が実行されている。遊技者は、この「右打ち指示演出」を認識することで、右打ち遊技を行い、特定領域に球を通過させることを認識することができる。
また、図840(d)では、小当たりの当選図柄として、一般的に付与される遊技価値が高いことを示唆する「777」を表示領域左側下部に小さく表示している。これにより、遊技者は、自身にとって有利な状況が起こり得ることを認識し、「右打ち指示演出」の効果を高め、遊技者に右打ち遊技を積極的に行わせて、特定領域への球の通過を促進することができる。
以上、説明したように、第11実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態B」の時短リミット到達時の小当たりにおいて、第2特別図柄の保留球数が最大値まで溜まっていない状況において、「発射待機指示演出」やリーチ形成図柄、小当たり図柄の種類によって遊技者に特定領域への球の通過をさせないように促すことができ、時短リミット回数に到達したことで「通常遊技状態B」に移行する場合に、第2特別図柄の保留球数が最大値まで溜まっていない状況の発生を抑制することができる。その結果、遊技者に不利益を被らせることなく快適な遊技を提供し、遊技の興趣向上を図ることができる。一方、「時間短縮状態B」の時短リミット到達時の小当たりにおいて、第2特別図柄の保留球数が最大値まで溜まっている状況において、「右打ち指示演出」やリーチ形成図柄、小当たり図柄の種類によって遊技者に特定領域への球の通過をさせることを促すことができ、時短リミット回数に到達したことで「通常遊技状態B」に移行する場合に、第2特別図柄の保留球数が最大値まで溜まっている状況での特定領域への球の通過を促進することができる。
そのほか、第1実施形態乃至第10実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第12実施形態>
次に、図841を参照して、本発明を適用した第12実施形態のパチンコ機10について説明する。第7実施形態のパチンコ機10では、普通電役10072の構成として、出没板10072aの突出状態において第2始動口10071の正面視上方側を閉塞して、第2始動口10071へ球が入球しないように構成し、出没板10072aの没入状態において第2始動口10071の正面視上方を開放して、第2始動口10071へ球が入球し得るように構成している。
これに対し、第12実施形態のパチンコ機10では、普通電役10072の出没板10072aを、通常時では、遊技盤13の盤面内に没入させた状態とし、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合に、出没板10072aを没入状態から突出状態へと変化させる。また、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合、遊技状態に応じて1の突出期間を変化(第11実施形態では、低確率状態「0.1秒」、高確率状態「3秒」)させる。そして、出没板10072aの上面を転動した先に第2始動口10071を配置し、出没板10072aが少なくとも所定期間(例えば、「2秒」)突出状態を維持している場合にのみ第2始動口10071へ球が入球し得るように構成する。
以下、第12実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第12実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第11実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図841を参照して、本発明をパチンコ機10に適用した場合の第12実施形態について説明する。図841は、第12実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。第12実施形態の遊技盤13が第7実施形態等のパチンコ機10と異なる点は、主に、普通電役10072の配置と第2始動口10071の配置とが異なっている点である。
第12実施形態の普通電役10072は、小入賞口ユニット10073の正面視下側(下流側)であって、可変入賞装置10065の正面視上方側(上流側)に配置されている。また、普通電役10072の正面視左側には、第2始動口10071が配設されている。普通電役10072の出没板10072aは、突出状態においてその上面を球が転動可能に構成されており、突出状態の該出没板10072aの右端(上流側)から左端(下流側)まで球が転動するのに要する時間は、約「2秒」となるように出没板10072aが構成されている。
主制御装置110は、通常時、普通電役10072の出没板10072aを没入状態に維持して、小入賞口ユニット10073側から流下した球と衝突せず、その下流の可変入賞装置10065側へ流下させる。そして、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合、普通電役ソレノイド(図示せず)を所定時間駆動し、普通電役10072の出没板10072aを所定時間の間、没入状態から遊技盤13の盤面より突出した突出状態に駆動させて、該出没板10072aが突出状態の間に球が出没板10072aの右端から左端まで上面を転動することで、第2始動口10071へ流入可能に構成されている。
第12実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合の普通電役10072の駆動時間が遊技状態によって異なっており、普通図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)では「0.1秒」×1回=合計「0.1秒」、普通図柄の高確率状態(即ち、「時間短縮状態」)では、「3秒」×3回=合計「9秒」、に設定されている。よって、普通図柄の低確率状態で普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合であっても、出没板10072aの突出時間が合計「0.1秒」であることで、当たりに当選して出没板10072aが突出状態に変位したとしても、第2始動口10071まで球を案内することができないように(困難に)構成されている。一方、普通図柄の高確率状態で普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合には、出没板10072aの1の突出時間が「2秒」以上である「3秒」であることで、当たりに当選して出没板10072aが突出状態に変位している間に球を第2始動口10071へ案内することが可能に構成される。これにより、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合であっても、遊技状態に応じて第2始動口10071に球を入賞させることができるか否かを異ならせることで、遊技仕様通りの遊技性を実現し易くすることができる。
そのほか、第1実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、各実施形態は、それぞれ、他の実施形態が有する構成の一部または複数部分を、その実施形態に追加し或いはその実施形態の構成の一部または複数部分と交換等することにより、その実施形態を変形して構成するようにしても良い。また、上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
<変形例1>
上記実施形態では、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数を「10回」に設定し、「確率変動状態」における確変リミット回数を「12回」に設定している。これに対し、「潜伏確率変動状態」と「確率変動状態」との確変リミット回数を同一(例えば、それぞれ「10回」)に構成してもよいし、1の遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)における確変リミット回数を、「通常遊技状態」で大当たりした際の大当たり種別毎に2種類以上に異ならせる(例えば、大当たり種別Aでは「5回」、大当たり種別Bでは「10回」、大当たり種別Cでは「15回」等)ように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例2>
上記実施形態では、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選し得るように構成している。これに対し、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技を設けないように構成してもよい。これにより、小当たり遊技に対応する小入賞口73を配設する必要がなくなるので、部品点数を少なくすることでコストを削減できる。
<変形例3>
上記実施形態では、特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選した場合に、可変入賞装置65と異なる小入賞口73を開放するように構成している。これに対し、小当たり遊技に当選した場合に、大当たりとは異なる態様で可変入賞装置65を開放するように構成してもよい。この場合、可変入賞装置65内に確変領域65dが設けられている場合、小当たり遊技の開放に伴って流入する球が確変領域65d内へ流入しないように可変入賞装置65及び確変領域65dの開閉制御を行う。これにより、小当たり遊技に対応する小入賞口73を配設する必要がなくなるので、部品点数を少なくすることでコストを削減できる。
<変形例4>
上記実施形態では、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選し得るように構成する一方、第1特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選し得ないように構成している。これに対し、第1特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選し得るように構成してもよい。これにより、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例5>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示において、確変リミット回数到達前であれば100%の確率で特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別(即ち、「確変A」又は「潜確A」等)に当選するように構成されている。これに対し、第1特別図柄の動的表示において、確変リミット回数到達前において100%未満の確率(例えば、80%)で特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別に当選するように構成し、残り(例えば、20%)は特別図柄の高確率状態を発生しない大当たり種別(例えば、「時短A」、「時短B」又は「通常A」等)に当選し得るように構成してもよい。このように構成することで、遊技状態の移行を多様化し、遊技のバリエーションを豊富にすることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例6>
上記実施形態では、確変リミット回数到達前において、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合における特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別の選択率(即ち、100%)を、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合における特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別の選択率(即ち、98%)より高く設定している。これに対し、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合における特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別の選択率を、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合における特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別の選択率と同等(例えば、第1特別図柄および第2特別図柄ともに90%等)に構成してもよいし、第1特別図柄の選択率を第2特別図柄の選択率より低く(例えば、第1特別図柄90%、第2特別図柄98%等)構成してもよい。
<変形例7>
上記実施形態では、普通図柄の低確率状態において当たりに当選しないように構成している。これに対し、普通図柄の低確率状態でも、高確率状態より低確率の範囲内(例えば、0.1%〜98.9%)で当たりに当選し得るように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例8>
上記実施形態では、「潜伏確率変動状態」において、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合に、小入賞口73を所定の開放態様で開放し、該小入賞口73に一定程度(例えば、1の小当たりにつき2〜3個程度)球を入賞させて、「潜伏確率変動状態」において一定の賞球数を獲得しながら遊技を行うことが可能に構成している。これに対し、「潜伏確率変動状態」において、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合に、小入賞口73へ球が入賞し得る期間を上記実施形態より長くなる(例えば、開放時間長期化、若しくは、開放回数増の少なくとも1以上)ように構成し、該小入賞口73の開放中に球が上記一定程度より多く入賞し得て、「潜伏確率変動状態」において遊技者の持ち球を増加させることが可能に構成してもよい。このように構成することで、「通常遊技状態」では、大当たりに当選しなければ持ち球の増加困難、「潜伏確率変動状態」では、小当たり当選に基づいて持ち球を増加させつつ大当たりへの当選を目指す、「時間短縮状態」では、持ち球の増加は見込めないものの、持ち球の減少を抑えながら最も有利な「確率変動状態」に突入し得る、「確率変動状態」では、該「確率変動状態」を発生し得る大当たり種別を「連荘」させて持ち球を増加、という遊技状態ごとの遊技性を(明確にして)新たに創出することができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例9>
上記実施形態では、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」における「時短機能」の有効時に、遊技盤13の正面視右側に配置された右側第1始動口64cに設けられた普通電役72を開放し易く構成し、右打ち遊技を行うことで該右側第1始動口64cに球が入賞し易くなるように構成している。これに対し、遊技盤13の正面視中央に配置された左側第1始動口64aに普通電役72を配設し、「確率変動状態」及び「確率変動状態」において左打ち遊技を遊技者に実行させて、左側第1始動口64aに球を入賞させる遊技を行わせるように構成してもよい。このように構成することで、右側第1始動口64cを配置する必要がなくなり、部品点数を削減してコストを低減することができるとともに、「潜伏確率変動状態」における右打ち遊技時に第2始動口71にのみ球を入賞させ得る配置とすることができ、遊技仕様通りの遊技性を実現し易くすることができる。
<変形例10>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示における時短図柄の当選確率を2%、「時短機能」の付与回数を大当たり種別「時短A」と同等の「100回」としている。これに対し、第2特別図柄の動的表示においても時短図柄に当選するように構成してもよい。また、時短図柄の当選確率を上記2%より高い確率(例えば、2.1%〜99.9%)に設定してもよいし、低い確率(例えば、0.1%〜1.9%)に設定してもよい。さらに、時短図柄に当選した場合に付与される「時短機能」を上記「100回」より多い回数(例えば、101回〜9999回)に設定してもよいし、「100回」より少ない回数(例えば、0回〜99回)に設定しもよい。
<変形例11>
上記実施形態では、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示が大当たりに当選せずに300回実行された場合に、大当たり種別「時短A」に当選した場合と同等の「時短機能」を付与(所謂、天井時短)するように構成している。これに対し、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示における天井時短が付与され得る変動回数を、上記300回以上(例えば、301回〜9999回)に設定してもよいし、上記300回未満(例えば、1回〜299回)に設定してもよい。また、天井時短により付与される「時短機能」を上記「100回」より多い回数(例えば、101回〜9999回)に設定してもよいし、「100回」より少ない回数(例えば、0回〜99回)に設定しもよい。
<変形例12>
上記実施形態では、時短図柄への当選時、又は、天井時短の付与時に、「時間短縮状態」と同等の「時短機能」(即ち、普通図柄の高確率化、普通図柄の変動時間の短縮化、及び、普通電役72の開放期間の長期化)を付与するように構成している。これに対し、時短図柄への当選時、又は、天井時短の付与時に付与される「時短機能」を「時間短縮状態」で付与される「時短機能」と異なる「時短機能」を付与するように構成してもよい。例えば、大当たり種別「時短A」等に基づいて付与される「時短機能」では、普通図柄を高確率化しているが、時短図柄への当選、又は、天井時短時に付与される「時短機能」として普通図柄を高確率化せず(即ち、低確率状態のまま)、普通図柄の変動時間の短縮化又は/及び普通電役72の開放期間の長期化を付与(機能)するように構成してもよい。また、大当たり種別「時短A」等に基づいて付与される「時短機能」では、普通図柄の変動時間を短縮化しているが、時短図柄への当選、又は、天井時短時に付与される「時短機能」として普通図柄の変動時間を短縮化せず、普通図柄の変動時間の短縮化又は/及び普通電役72の開放期間の長期化を付与(機能)するように構成してもよい。さらに、大当たり種別「時短A」等に基づいて付与される「時短機能」では、普通電役72の開放期間を長期化しているが、時短図柄への当選、又は、天井時短時に付与される「時短機能」として普通電役72の開放期間の長期化を行わず、普通図柄の高確率化又は/及び普通図柄の変動時間の短縮化を付与(機能)するように構成してもよい。
<変形例13>
上記実施形態では、「通常遊技状態」において実行される特別図柄の動的表示回数を計数して、該計数結果に基づいて天井時短を付与(発動)するように構成している。これに対し、特別図柄が低確率状態である「時間短縮状態」において実行される特別図柄の動的表示回数を計数して、該計数結果に基づいて(含めて)天井時短を付与(発動)するように構成してもよい。また、普通図柄が低確率状態である「潜伏確率変動状態」において実行される特別図柄の動的表示回数を計数して、該計数結果に基づいて(含めて)天井時短を付与(発動)するように構成してもよい。
<変形例14>
上記実施形態では、大当たり種別「確変A」、「潜確A」又は「潜確B」に当選した場合に、該大当たり遊技中に可変入賞装置65内の確変領域65dに球が入賞し得るように可変入賞装置65及び確変領域65dを開放し、該確変領域65dへの球の通過を条件に、該大当たり遊技後に特別図柄の高確率状態を発生するように構成している。これに対し、特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別に当選した場合に、確変領域65dを球が通過しなくても大当たり遊技後に特別図柄の高確率状態を発生し得るように構成してもよい。
<変形例15>
上記実施形態では、特別図柄の高確率状態の連続付与回数(発生回数)を計数し、該計数した連続付与回数(発生回数)が所定回数(上記実施形態では、「潜伏確率変動状態」では「10回」、「確率変動状態」では「12回」)に到達した場合、次の大当たりにおいて特別図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別以外から大当たり種別を選定する(所謂、確変リミット機能)ように構成している。これに対し、普通図柄の高確率状態の連続付与回数(発生回数)を計数し、該計数した連続付与回数(発生回数)が所定回数(例えば、「時間短縮状態」で「20回」等、「確率変動状態」で「30回」等)に到達した場合に、次の大当たりにおいて普通図柄の高確率状態を発生し得る大当たり種別以外から大当たり種別を選定する(所謂、時短リミット機能)ように構成してもよい。
<変形例16>
上記実施形態では、大当たりに当選したことに基づいて開放される可変入賞装置65内に確変領域65dを設け、該確変領域65dへの球の通過に基づいて「確率変動状態」を発生させるように構成されている。これに対し、小当たりに当選したことに基づいて開放される小入賞口73内に確変領域65dを設け、該確変領域65dへの球の通過に基づいて「確率変動状態」を発生させるように構成してもよい。
<変形例17>
上記実施形態では、遊技状態別に確変リミット回数が異なるように設けられている。これに対し、大当たり種別ごとに確変リミット回数が異なるように構成してもよいし、特別図柄ごとに確変リミット回数が異なるように構成してもよい。
<変形例18>
上記実施形態では、「時短機能」の有効中に、特別図柄の動的表示の実行回数に基づいて該「時短機能」を終了するように構成している。これに対し、特別図柄の動的表示の実行回数以外に、特別図柄の動的表示における小当たり回数(例えば、第1特別図柄における小当たり回数5回、又は、第2特別図柄における小当たり回数10回)に基づいて「時短機能」を終了するように構成してもよい。このように構成することで、「時短機能」の終了条件を多様化して、遊技のバリエーションを豊富にすることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例19>
上記実施形態では、大当たり終了処理(S6019)において、確変リミットカウンタ203mの値を判別し、該判別結果に基づいて大当たり遊技後の遊技状態を特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)とするように構成されている。これに対し、動的表示の開始時、動的表示の確定時、又は、大当たり遊技の開始時において、確変リミットカウンタ203mの値を判別し、該判別結果に基づいて大当たり遊技後の遊技状態を特別図柄の低確率状態とするように構成してもよい。
<変形例20>
上記実施形態では、「通常遊技状態」で大当たり種別「潜確A」に当選し、該大当たり遊技の終了後に残存している第1特別図柄において大当たりに当選した場合、確変リミット回数が1減算し、かつ、短開放の大当たり遊技が付与され、遊技者にメリットがない遊技仕様で構成されている。これに対し、「通常遊技状態」で大当たり種別「潜確A」に当選し、該大当たり遊技の終了後に残存している第1特別図柄において大当たりに当選した場合、「潜伏確率変動状態」より遊技者にとって有利な「時間短縮状態」に移行したり、「確率変動状態」に移行する大当たり種別に当選し得るように構成してもよいし、大当たり種別「潜確A」や「潜確B」で発生し得る大当たり遊技で得られる遊技価値より多くの遊技価値(例えば、10ラウンド、開放時間30秒、10カウント等)が得られる大当たり種別に当選し得るように構成してもよい。このように構成することで、残存する第1特別図柄の動的表示で得られる遊技価値が増大することで、例えば、「通常遊技状態」中の「リーチ表示」時に、第1特別図柄の動的表示の保留球数を貯めるように左打ち遊技を行うことを遊技者に促し、パチンコ機10の稼働を促進して、遊技場の利益を向上することができる。また、限られた状態における演出に遊技者が着目し易くし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例21>
上記実施形態では、可変入賞装置65及び小入賞口73を右側第1始動口64c及び第2始動口71より下流側に配設している。これに対し、可変入賞装置65及び/又は小入賞口73を右側第1始動口64c及び/又は第2始動口71より上流側に配設するように構成してもよい。このように構成することで、例えば、大当たり遊技中及び/又は小当たり遊技中に可変入賞装置65又は小入賞口73が開放されている場合に、該可変入賞装置65又は小入賞口73に球を入賞させ、その下流側に配設されている右側第1始動口64c及び/又は第2始動口71に球を入賞させ難くすることができる。これにより、例えば、大当たり遊技中に第2始動口71に球が入賞して、該第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が奨励されていない遊技状態(例えば、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」)において第2特別図柄の動的表示の実行を抑制することが可能となり、遊技仕様通りの遊技性を実現し易くすることができる。
<変形例22>
上記実施形態では、「確率変動状態」においていずれかの大当たり種別に当選することで、遊技状態が移行するように構成している。これに対し、「確率変動状態」において大当たりに当選する以外に転落抽選に合致することで、「確率変動状態」から他の遊技状態(例えば、「通常遊技状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」)に移行するように構成してもよい。このように構成することで、確変リミット回数に基づく遊技状態の移行や、大当たり種別に当選することによる遊技状態の移行の他に遊技状態の移行条件を設定し、新たな遊技性を創出して遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例23>
上記実施形態では、遊技状態における各特別図柄の動的表示で当選し得る大当たり種別に応じて、大当たり遊技後の遊技状態を移行するように構成している。これに対し、「時短機能」が有効な状態か否かにおいて、各特別図柄の動的表示で大当たりに当選することで、移行先の遊技状態を選定するように構成してもよい。この場合、例えば、「時短機能」が有効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「時間短縮状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「時間短縮状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「潜伏確率変動状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「潜伏確率変動状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「時間短縮状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「潜伏確率変動状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「時間短縮状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「潜伏確率変動状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行するように構成してもよい。また、例えば、「時短機能」が有効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「時間短縮状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「時間短縮状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「潜伏確率変動状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「潜伏確率変動状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「時間短縮状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「潜伏確率変動状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「時間短縮状態」に移行するように構成してもよいし、「時短機能」が有効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「潜伏確率変動状態」に移行する一方、「時短機能」が無効な状態の第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行するように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例24>
上記実施形態では、次回大当たりまで継続する「潜伏確率変動状態」で第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選し、該小当たりに基づいて小入賞口73に球が入賞した場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与するように構成している。これに対し、第1始動口64a,64cへの球の入賞に基づいて取得される抽選情報に基づいて大当たり抽選を行い、該大当たり抽選に当選した場合に、可変入賞装置65を開放して該開放された可変入賞装置65に球を入賞させることで遊技者に賞球を付与するように構成する。また、第1始動口64a,64cと異なる第2始動口71への球の入賞に基づいて取得される抽選情報に基づいて大当たり抽選及び小当たり抽選を行い、小当たり抽選に当選した場合には、小入賞口73を開放して該開放された小入賞口73に球を入賞させることで遊技者に賞球を付与するように構成する。そして、「通常遊技状態」及び「時間短縮状態」において大当たりを低確率で導出可能に構成し、また、「潜伏確率変動状態」及び「確率変動状態」で大当たりを高確率で導出可能に構成し、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」で普通電役72の入賞補助機能が発動し難いように構成する一方、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で普通電役72の入賞補助機能が発動し易いように構成し、「通常遊技状態」、「時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」に遊技状態をそれぞれ移行可能に構成する。さらに、「潜伏確率変動状態」における特別図柄の動的表示の実行回数(「潜伏確率変動状態」の継続回数、又は、ST回数、電サポ回数)を計数可能に構成する。「潜伏確率変動状態」は、小当たり当選に基づく遊技価値を得られる割合が異なる複数の状態(即ち、「第1潜伏確率変動状態」及び「第2潜伏確率変動状態」)を有し、例えば、「第1潜伏確率変動状態」では、特別図柄の実行回数が所定回数(例えば、50回)実行された場合に、該「第1潜伏確率変動状態」が終了して「通常遊技状態」に移行する。一方、「第2潜伏確率変動状態」では、特別図柄の実行回数が所定回数と異なる特定回数(例えば、100回)実行された場合に、該「第2潜伏確率変動状態」が終了して「通常遊技状態」に移行するように構成される。このように構成することで、「潜伏確率変動状態」で得られる遊技価値のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例25>
上記実施形態では、「潜伏確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合に実行される演出と、「確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成されている。これに対し、他の遊技状態でも同様の演出態様を実行可能に構成してもよい。具体的には、例えば、「通常遊技状態」から「潜伏確率変動状態」に移行した場合に実行される演出と、「時間短縮状態」若しくは「確率変動状態」から「潜伏確率変動状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。また、「通常遊技状態」から「時間短縮状態」に移行した場合に実行される演出と、「潜伏確率変動状態」若しくは「確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。さらに、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行した場合に実行される演出と、「潜伏確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」から「確率変動状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。また、「時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合に実行される演出と、「確率変動状態」若しくは「潜伏確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。さらに、「時間短縮状態」から「確率変動状態」に移行した場合に実行される演出と、「通常遊技状態」若しくは「潜伏確率変動状態」から「確率変動状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。また、「時間短縮状態」から「潜伏確率変動状態」に移行した場合に実行される演出と、「通常遊技状態」若しくは「確率変動状態」から「潜伏確率変動状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。さらに、「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した場合に実行される演出と、「潜伏確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。また、「確率変動状態」から「潜伏確率変動状態」に移行した場合に実行される演出と、「時間短縮状態」若しくは「通常遊技状態」から「潜伏確率変動状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。さらに、「確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合に実行される演出と、「通常遊技状態」若しくは「潜伏確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。また、「潜伏確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した場合に実行される演出と、「時間短縮状態」若しくは「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。さらに、「潜伏確率変動状態」から「時間短縮状態」に移行した場合に実行される演出と、「確率変動状態」若しくは「通常遊技状態」から「時間短縮状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。また、「潜伏確率変動状態」から「確率変動状態」に移行した場合に実行される演出と、「時間短縮状態」若しくは「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行した場合に実行される演出とを、同じ遊技状態であっても異なる演出を行うように構成してもよい。この場合、各演出を、所定変動回数実行された場合(例えば、10回や100回等)や所定時間経過(例えば、5分や60分等)経過した場合に、異なって実行されていた演出を同一の演出に戻すように構成してもよい。
<変形例26>
上記実施形態では、「通常遊技状態」において所定の大当たり(例えば、大当たり種別「潜確A」)以外の抽選結果である特定抽選結果(例えば、時短図柄)に当選した場合に、「時間短縮状態」に移行するように構成している。これに対し、「通常遊技状態」において特定抽選結果(例えば、時短図柄)以外の抽選結果(例えば、大当たり種別「時短A」)に当選した場合に、「時間短縮状態」に移行するように構成してもよい。このように構成することで、「時間短縮状態」への移行バリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例27>
上記実施形態では、「時間短縮状態」において第1特別図柄の動的表示が実行される場合に、該「時間短縮状態」において実行され得る普通図柄の可変表示時間より長い実行時間が選択されるように構成している。これに対し、「時間短縮状態」において第2特別図柄の動的表示が実行される場合に、該「時間短縮状態」において実行され得る普通図柄の可変表示時間より長い実行時間を選択し得る(し易い)ように構成してもよい。また、「時間短縮状態」において第1特別図柄の動的表示が実行される場合に、該「時間短縮状態」において実行され得る所定の異常報知(例えば、左打ち禁止報知や右打ち禁止報知、扉開放エラー報知、遊技異常報知等)の実行時間より長い実行時間を選択し得る(し易い)ように構成してもよい。さらに、「時間短縮状態」において第1特別図柄の動的表示が実行される場合に、該「時間短縮状態」において実行され得る遊技実行示唆報知(例えば、右打ち報知、左打ち報知、プリペイドカード抜き忘れ防止報知、遊技方法チュートリアル報知、光量若しくは音量設定方法報知、遊技状態示唆報知等)の実行時間より長い実行時間を選択し得る(し易い)ように構成してもよい。また、「時間短縮状態」において第1特別図柄の動的表示が実行される場合に、該「時間短縮状態」において発生し得る所定の事象(例えば、大当たりエンディング時間、普通図柄の可変表示時間、大当たり終了後から普通電役72が開放されるまでの時間、球発射ユニット112aによって発射された球が右側領域(例えば、スルーゲート67)に到達するまでの時間、球貸し動作を行ってから球が払い出されるまでの時間、賞球が発生してから払い出されるまでの時間、小当たり遊技の実行時間、大当たり遊技の実行時間、可変入賞装置65の1の開放時間、小入賞口73の1の開放時間、普通電役72の1の開放時間等)の実行時間より長い実行時間を選択し得る(し易い)ように構成してもよい。
<変形例28>
上記実施形態では、「潜伏確率変動状態」において非奨励である第1特別図柄の動的表示が実行されている間、大当たりエンディング演出を延長して実行し、第1特別図柄の動的表示を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで行わず、特図1用第4図柄表示領域87で実行するように構成している。これに対し、「通常遊技状態」、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において非奨励である第2特別図柄の動的表示が実行されている間、大当たりエンディング演出を延長して実行し、第2特別図柄の動的表示を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで行わず、特図2用第4図柄表示領域88で実行するように構成してもよい。
<変形例29>
上記実施形態では、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示を非奨励として構成している。これに対し、「通常遊技状態」において、第2特別図柄の動的表示を奨励する一方、第1特別図柄の動的表示を非奨励として構成してもよいし、「時間短縮状態」において、第2特別図柄の動的表示を奨励する一方、第1特別図柄の動的表示を非奨励として構成してもよいし、「確率変動状態」において、第2特別図柄の動的表示を奨励する一方、第1特別図柄の動的表示を非奨励として構成してもよいし、「潜伏確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示を奨励する一方、第2特別図柄の動的表示を非奨励として構成してもよい。
<変形例30>
上記実施形態では、「潜伏確率変動状態」において非奨励である第1特別図柄の動的表示が実行されている間、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて大当たりエンディング演出を延長して実行するように構成している。これに対し、「潜伏確率変動状態」において非奨励である第1特別図柄の動的表示が実行されている間、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて他の大当たり演出(例えば、オープニング演出、開放中演出、インターバル演出等)や、遊技実行示唆報知(例えば、右打ち報知、左打ち報知、プリペイドカード抜き忘れ防止報知、遊技方法チュートリアル報知、光量若しくは音量設定方法報知、遊技状態示唆報知等)、小当たり演出、第2特別図柄の動的表示を実行するように構成してもよい。
上記実施形態では、各遊技状態ごとに特別図柄の動的表示の変動時間の割り振りが異なるように構成している。これに対し、1の遊技状態において、特別図柄の動的表示の実行回数に応じて、選択される動的表示の変動時間の割り振りがことなるように構成してもよい。具体的には、例えば、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は/及び「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の動的表示が50回行われるまでは比較的長めの変動時間が選択され易いように構成する一方、50回以降は比較的短めの変動時間が選択され易いように構成する。また、各遊技状態に突入した場合に、特別図柄の最大保留球数分(即ち、4回)は、顕著に短い変動時間が選択され得るように構成する一方、特別図柄の最大保留球数分以降に実行される特別図柄の動的表示の変動時間が比較的長めの変動時間が選択され易いように構成する。このように構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。
上記実施形態では、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として右側第1始動口64cと第2始動口71と可変入賞装置65と小入賞口73とを第3図柄表示装置81の正面視右側に配置している。これに対し、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として、第3図柄表示装置81の正面視右側に一般入賞口63を配置し、右打ち遊技で遊技が行われる遊技状態において該一般入賞口63に球が一定程度(例えば、100発中10個)入賞し得るように構成し、右打ち遊技において右側第1始動口64c、第2始動口71、可変入賞装置65又は小入賞口73以外にも遊技者に賞球を払い出し得るように構成する。このように構成することで、右打ち遊技時に遊技者の持ち球の消費を抑えつつ遊技を行わせることができる。特に、入賞補助機能が作動しない「潜伏確率変動状態」において一般入賞口63への入賞に基づく賞球を払い出し得ることで、遊技者の持ち球の消費を抑えることが可能となる。
上記実施形態では、「確率変動状態」の終了条件を、次の大当たりへの当選(所謂、ループタイプ)によって終了するように構成している。これに対し、特別図柄の動的表示の実行回数(所謂、STタイプ)や、特別図柄の動的表示において大当たり以外の所定の抽選結果が導出された場合に「確率変動状態」が終了(所謂、転落機能)するパチンコ機(所謂、転落タイプ)を用いてもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、普通電役72及び可変入賞装置65は、普通図柄又は特別図柄への当選に基づいて開放され得るように構成されている。これに対し、球が通過することによって他の入賞口を閉塞している可動役物(所謂、非電動役物)を開放させる通過口を搭載したパチンコ機を用いてもよい。
上記実施形態では、「時短機能」が付与された場合に、特別図柄の動的表示が所定回数実行(例えば、「時間短縮状態」であれば100回等)された場合に、「時短機能」を終了するように構成している。これに対し、特別図柄の動的表示の実行回数によっては「時短機能」が終了しないように構成してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄の変動演出を第2特別図柄の変動演出より優先して実行するように構成している。これに対し、第2特別図柄の変動演出を第1特別図柄の変動演出より優先して実行する所謂特図2優先変動によって変動演出の制御を行ってもよいし、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並行的に実行可能に構成してもよいし、入賞した順に変動演出を実行する所謂入賞順変動によって変動演出の制御を行うように構成してもよい。
上記実施形態では、「時短機能」の終了条件として、特別図柄の動的表示の所定実行回数、又は、大当たりへの当選に基づいて終了するように構成している。これに対し、小当たり遊技への当選や、大当たりと異なる時短終了図柄の導出に基づいて「時短機能」が終了するように構成してもよい。このように構成することで、入賞補助状態の終了条件を多様化して、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、普通電役72として、普通電役72として開閉式の羽根部材によって右側第1始動口64cを閉塞し、該羽根部材が開放(傾倒)されることによって右側第1始動口64cが開放され、球が右側第1始動口64cに入賞するように構成している(所謂、チューリップ型普通電役)。これに対し、普通電役72として、平板形状の出没板が盤面表面から突出している状態において該出没板によって右側第1始動口64cが閉塞されて球が右側第1始動口64cに入賞しない一方、出没板が盤面表面内に没入している状態において右側第1始動口64cが開放されて球が該右側第1始動口64cに入賞し得るように構成してもよい。また、平板形状の出没板が盤面表面から没入している状態において球が右側第1始動口64cまで球を案内できずに該右側第1始動口64cに入賞しない一方、出没板が盤面表面から突出している状態において該出没板の上面を球が転動することで球が右側第1始動口64cまで案内可能となって該右側第1始動口64cに入賞し得るように普通電役72を構成してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合と第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合とで、同じ小入賞口73が開放するように構成している。これに対し、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に開放される入賞口と、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に開放される入賞口とを異ならせる(例えば、第1特別図柄の小当たりは小入賞口73、第2特別図柄の小当たりは可変入賞装置65)ように構成してもよい。
上記実施形態では、大当たりに当選した場合に可変入賞装置65が開放して遊技者に遊技価値を付与し得るように構成している。これに対し、複数の可変入賞装置65を設け、大当たり種別に応じて開放される可変入賞装置65を異ならせたり、1の大当たりで各可変入賞装置65がそれぞれ開放し得るように構成してもよい。
上記実施形態では、各大当たり時における可変入賞装置65の1のラウンドにおける賞球数、最大開放時間、及び、最大入賞個数が同等となるように構成している。これに対し、1のラウンドにおける賞球数、最大開放時間又は最大入賞個数の組み合わせが異なるものの、同等又は略同等の遊技価値が付与され得るように、大当たり種別に応じて可変入賞装置65の開放制御および賞球払出制御を行うように構成してもよい。具体的には、第1大当たり種別における1のラウンドでは、1の入賞に基づく賞球数が10個であって、最大入賞個数が10個であることから100個の賞球が払出可能に構成され、第2大当たり種別における1のラウンドでは、1の入賞に基づく賞球数が5個であるものの、最大入賞個数が20個であることから100個の賞球が払出可能に構成され、第3大当たり種別における1のラウンドでは、1の入賞に基づく賞球数が4個であるものの、最大入賞個数が25個であることから100個の賞球が払出可能に構成される。このように構成することで、大当たり時の1のラウンドの消化に要する時間を可変的にすることができ、例えば、「潜伏確率変動状態」における大当たり時に、開放時間が長くなるような大当たり種別(例えば、1の入賞に基づく賞球数が4個で最大入賞個数が25個)を選定することで、大当たり全体に要する時間も長期化させることが可能となる。
上記実施形態では、特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別を、1種類で構成している。これに代えて、特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別を、複数種類設けるように構成してもよい。さらに、小当たり種別に応じて「時短機能」を終了するか否かを異ならせるように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、遊技状態ごとに奨励される特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて実行し、奨励されていない特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで実行しないように構成している。これに代えて、奨励されていない特別図柄の変動演出を、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて所定態様で実行するように構成してもよい。具体的には、例えば、奨励されている特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで目立つように(中央部分、大部分、奨励されていない特別図柄の変動演出より大きい領域、図柄表示態様を濃く実行等)実行する一方、奨励されていない特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで、奨励されている特別図柄の変動演出より目立たないように(隅部、小部分、奨励されている特別図柄の変動演出より小さい領域、図柄表示態様を薄く等)実行するように構成する。このように構成することで、第3図柄表示装置81によって複数の特別図柄の変動演出の実行態様を把握することが可能となる。
上記実施形態では、確変リミット回数の変遷(リミット回数、及び、リミット到達時)を遊技者に示唆するように構成している。これに代えて、確変リミット回数の変遷を直接的又は間接的に遊技者に示唆しないように構成してもよい。具体的には、例えば、通常では確変リミット回数を表示せず、所定の遊技条件が成立(例えば、大当たり当選時や所定変動回数到達時等)に抽選によって時短リミット回数を遊技者に直接的又は間接的に第3図柄表示装置81に表示するように構成してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第1特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成するとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第2特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成している。換言すると、第1特別図柄の動的表示の保留球数は第1特別図柄の動的表示にのみ影響し、第2特別図柄の動的表示の保留球数は第2特別図柄の動的表示にのみ影響するように構成している。これに代えて、一方の特別図柄の動的表示の保留球数が、他方の特別図柄の動的表示の変動時間に影響するように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の動的表示の変動時間を、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数との合計保留球数に応じて変化するように構成する。このように構成することで、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数とが混在する状態において、特異な変動時間を選択し得るように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、確率設定値を「1」〜「6」の6段階で変更可能として、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更可能としたが、確率設定値が変更可能な段階は6段階に限らず、任意の段階に変更可能としてもよい。
上記実施形態では、確率設定値を変更することにより、大当たり確率を変更する場合について説明したが、普通図柄の当たり確率や、小当たりの当選確率を変更するようにしてもよい。
また、立ち上げ処理の中で確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合に、「1」〜「6」の範囲の中から特定の確率設定値(例えば「1」)を確率設定値として強制的に設定するようにしてもよい。なお、遊技途中で(例えば、タイマ割込処理の中で)確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合は、確率設定値を強制的に特定の確率設定値に設定しないほうがよい。これは、遊技途中で大当たり確率が突然変更さえることにより、遊技者が何らかの不利益を被ることを抑制するためである。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含める場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を除いてもよい。この場合、RAM判定値が正常か否かの判定を行う前に、確率設定値が正常の範囲にあるか否かを判定し、正常の範囲内になければ、強制的に設定変更処理を実行してホール関係者等に確率設定値の変更を行わせたり、ホール関係者等にパチンコ機10を設定変更モードで再立ち上げさせるように促したり、確率設定値として正常範囲内の特定の確率設定値を強制的に設定してもよい。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含めない場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を含めてもよい。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、又は、設定変更スイッチをオンすることによって、確率設定値を更新する場合について説明したが、これを設定キー501にて行えるようにしてもよい。具体的には、設定キー501を、オン状態から更にオフ側とは反対方向に設けた設定変更位置まで回動可能にし、設定変更位置まで設定キー501が回されると、自動でオン状態に設定キー501が戻るように付勢して構成する。そして、設定キー501をオン状態から設定変更位置まで回動させる度に、確率設定値が更新されるようにする。これによっても、確率設定値の変更を容易に行うことができる。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、設定キー501をオフ状態にすることによって、又は、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、確率設定値を確定する場合について説明したが、これを別に設けたスイッチ、例えば、設定確定スイッチが操作されることで行えるようにしてもよい。この設定確定スイッチは、例えば、「設定変更モード」中に操作されることにより、確率設定値を確定するためのスイッチであり、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられ、基板ボックス100を開封しなくても、ホール関係者等によって操作可能にしてもよい。これによっても、確率設定値の確定を容易に行うことができる。
上記実施形態では、パチンコ機10の電源オン時に「設定変更モード」又は「設定確認モード」で立ち上げる場合に、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定していた。これに対し、少なくとも内枠12の開放を必須条件とし、その他、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定するように構成してもよい。また、内枠12の開放を設定変更又は設定確認の条件とするか否かをホールが選択可能に設定できるように構成してもよい。
上記各実施形態では、RAM消去スイッチ503を主制御装置110に搭載していた。これに対し、RAM消去スイッチ503を電源装置115や払出制御装置111に搭載するように構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501により、大当たり確率等を変更可能に構成していた。これに対し、設定キー501により、1の入賞口に入賞した場合に払い出される賞球数(例えば、3個→5個への変更)や、入賞口への入賞を補助する可動役物の駆動時間(3秒→5秒への変更)や駆動幅(例えば、20mm→30mmへの変更)、或いは、球の流下態様に影響を与える部材(例えば、球が転動可能なステージやクルーン)の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)、パチンコ機10自体の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)等、遊技者に対する有利度合いに関する設定を複数段階に変更可能に構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501の鍵孔をパチンコ機10の裏面側に向くように構成していた。これに対し、設定キー501の鍵孔の向きを、パチンコ機10の横方向(左方向又は右方向)や、パチンコ機10の斜め方向、或いは、パチンコ機10の前面側を向くように構成してもよい。
上記実施形態において、大当たり乱数値同士、小当たり乱数値同士、及び、ハズレ乱数値同士を連続的な値とし、大当たりか否かや、小当たりか否かを範囲判定(例えば、「0」以上「49」以下か否か)可能に構成し、主制御装置110の制御負担を軽減するように構成していた。これに対し、遊技価値を付与する各乱数値(即ち、大当たり乱数値および小当たり乱数値)を連続的な配置ではなく、分散(散逸)して配置するように構成してもよい。具体的には、例えば、「0〜999」で更新される大当たり乱数カウンタC1の場合に、大当たり乱数値として「7,341,555,777,831」とし、小当たり乱数値として「77,175,223,315,415,526,634,717,845」としてもよい。
ここで、パチンコ機10の状況にかかわらず大当たり乱数値となる値(例えば、低確率状態および高確率状態において、「0〜50」であれば大当たり)が連続的に存在していた場合、その値が外部から予測され得る可能性があり、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなるおそれがある。よって、上記変形例のように構成することで、遊技価値を付与する各乱数値を外部から予測困難にし、不正に対する抑制効果を高め、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
また、上述した変形例において、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている低確率状態用の大当たり乱数値と、高確率状態用の大当たり乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれ大当たり乱数値を設定してもよい。このように構成することで、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、タイマ割込処理等のソフトウェアの処理で大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2等を更新するように構成していた(所謂、ソフト乱数)。これに対し、更新周期が上記ソフト乱数より速い乱数生成ICによって大当たり乱数カウンタC1等を更新するように構成してもよい(所謂、ハード乱数)。このように構成することで、外部から更新中の乱数値の把握を困難にし、セキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、設定値が増加するごとに均等に大当たり乱数値が増加するように構成していた。これに対し、設定値が増加するごとに不均等又は所定割合で大当たり乱数値(又は小当たり乱数値)を増加するように構成してもよい。具体的には、例えば、設定値「1」から「3」までは、大当たり乱数値を「2」ずつ増加させる一方、設定値「4」から「6」までは、大当たり乱数値を「5」ずつ増加させる。このように構成することで、設定差によって付与され得る遊技価値が大きく変化し、設定差による抑揚(メリハリ)のある遊技を提供可能に構成し、遊技の興趣を向上することができる。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数カウンタC1の値における対応役を変化するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり種別カウンタC2又は小当たりの内容を決定する小当たり種別カウンタ(図示せず)の値に対応する大当たり種別を変化させ、大当たり種別又は小当たり種別の選択割合が変化することによる設定差が生じるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(即ち、大当たり乱数値)を変更して、その変更分を遊技価値を付与しない乱数値(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成していた。これに対し、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(例えば、大当たり乱数値)を変更した場合に、その変更分を、他の遊技価値を付与する乱数値(例えば、小当たり乱数値)から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定毎に付与され得る遊技価値に差を設け、設定毎に抑揚(メリハリ)のある遊技を提供し、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲(以下、「再大当たり乱数値の範囲」と称する)」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。ここで、「再大当たり乱数値の範囲」として、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分が対応するように構成する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、設定変更によっても変化しない大当たり乱数値と小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、当否判定の制御プログラムにおいて、固定的な乱数値の基本的な当否判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、乱数値の個数が多い順(又は少ない順)に各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、設定変更に伴い増加される「大当たり乱数値の範囲」を、設定変更に伴い減少される乱数値(即ち、「ハズレ乱数値の範囲」)と隣接(隣り合う)ように大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)するように構成してもよい。具体的には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、小当たりの当否判定の制御プログラムにおいて、小当たり乱数値の判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合、特別図柄の大当たり確率が向上(2倍以上アップ)するように構成されていた。これに対し、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の小当たり確率を向上するように構成してもよい。また、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の大当たり確率の上昇度合いを2倍以上(例えば、10倍)に設定してもよい。さらに、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、大当たり確率と小当たり確率とを共に向上(例えば、大当たり確率を5倍、小当たり確率も5倍)に設定してもよい。
上記実施形態では、特別図柄の低確率状態および高確率状態とにおいて、いずれの状態でも大当たり確率において設定差が生じるように構成していた。これに対し、いずれか一方の状態(低確率状態又は高確率状態)における大当たり確率の設定差を無くし、他方の状態(高確率状態又は低確率状態)における大当たり確率に設定差を設けるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させて、その大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させ、その大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数及びハズレ乱数値から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定変更に基づく大当たり乱数値の個数の変更分を、小当たり乱数値及びハズレ乱数値のそれぞれから補填することが可能となり、大当たり乱数値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の個数を、大当たり乱数値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、右側第1始動口64cに対して普通電役72を配設し、該普通電役72の開閉態様に応じて右側第1始動口64cへの球の流入態様が異なるように構成している。これに対し、第2始動口71に対して普通電役72を配設し、該普通電役72の開閉態様に応じて第2始動口71への球の流入態様が異なるように構成してもよい。
上記実施形態では、左側第1始動口64aの配設位置として、左打ち遊技で発射された球のみが入賞可能であって、右打ち遊技で発射された球が入賞し難い若しくは入賞不可な位置に配設している。これに対し、右打ち遊技で発射された球が左側第1始動口64aに入賞し得るように、該左側第1始動口64aを配設、若しくは、入賞補助部材を配設するように構成してもよい。このように構成することで、右打ち遊技が行われる大当たり中に、第1特別図柄と第2特別図柄とをそれぞれ最大保留数貯留することが可能となり、大当たり終了後に第1特別図柄の保留球数が貯留されていないことによる第2特別図柄の小当たり遊技が現出し得る事象を抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
特図1用第4図柄表示領域87と特図2用第4図柄表示領域88との表示態様及び表示位置を、主表示領域Dmで変動演出している第1特別図柄又は第2特別図柄に応じて変更するように構成してもよい。具体的には、例えば、主表示領域Dmで実行されている特別図柄に対応して、実行されている方の第4図柄表示領域87,88を上側に位置させたりアラビア数字で表示したり赤色で表示し、実行されていない方の第4図柄表示領域88,87を下側に位置させたり上記アラビア数字と異なる表記(例えば、漢数字やローマ数字)で表示したり赤色とは異なる色(例えば、青色)で表示するように構成する。このように構成することで、実行されている変動演出を識別して表示しつつ、いずれの特別図柄が実行されているかを認識し難く構成し、現在滞在している遊技状態を遊技者に認識し難く構成することで、遊技状態を推測する遊技性が生まれ、遊技の興趣向上を図ることができる。
警報音に関し、左打ち遊技が推奨される遊技状態においてスルーゲート67を球が通過した場合にもれなく出力するのではなく、さらに特定の条件が成立した場合に警報音を出力するように構成してもよい。具体的には、例えば、このように構成することで、意図的に遊技仕様より多くの出玉を得ようとする悪意ある遊技者の行為に対してのみ警報音を出力し、不慣れな遊技者や操作ミスによる善意の右打ち遊技に対しては警報音を出力しないことで、不正遊技を抑制しつつ、遊技者の遊技意欲の低下も抑制して、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり確率において、いずれの遊技状態でも同等程度となるように構成してもよい。具体的には、例えば、特別図柄の大当たり確率が低い「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100にするとともに、特別図柄の大当たり確率が高い「確率変動状態」や「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100や51/100等、「通常遊技状態」等における普通図柄の当たり確率と同一又は同等程度となるように構成する。このように構成することで、普通図柄の当たりに基づく普通電役72の開放に関し、普通図柄の可変表示時間と普通電役72の開放時間とを考慮し、普通図柄の当たり確率を考慮せずに出玉率等を算出することが可能となることで、各遊技状態における遊技仕様の設計を容易化可能となる。
大当たりに当選した大当たり図柄ごとに、該大当たり以降に選択される特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「確率変動状態」を発生させ得る大当たり図柄である1図柄、3図柄、5図柄、7図柄のうち、1図柄で当選した場合には「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的長めの変動時間が選択され易い「両ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、3図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的短い変動時間が選択され易い「特1ロング特2ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。さらに、5図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的短めの変動時間が選択され易い「両ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、7図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的短めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い「特1ショート特2ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。このように構成することで、大当たりした図柄の種類によって、大当たり後の遊技状態において、先に導出され得る特別図柄を異ならせることができ、例えば、いずれの特別図柄が先に停止するか否かによって、遊技状態毎に大当たりが先に現出させる確率を異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
特別図柄の変動回数に基づいて、該特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「潜伏確率変動状態」において、大当たり終了後1回目〜10回目の特別図柄の変動演出に関しては、比較的長めの変動時間が選択され易いように構成し、11回目以降の特別図柄の変動演出に関しては、比較的短めの変動時間が選択され易いように構成する。このように構成することで、遊技にメリハリを設けつつ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり種別を複数種類設けてもよい。具体的には、例えば、普通電役72が1回開放される1回開放当たりと、普通電役72が3回開放される3回開放当たりと、普通電役72が3回かつ長く開放される3回ロング開放当たりとを設ける。このように構成することで、「確率変動状態」や「時間短縮状態」において遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」→「潜伏確率変動状態」→「時間短縮状態」→「確率変動状態」の順で遊技者にとって有利な遊技状態としていた。これに対し、「通常遊技状態」より遊技者にとって不利な遊技状態として、「時間短縮状態」や「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」が位置づけられるように遊技仕様を設定してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の始動口を、普通電役72が付属した第2特別図柄の始動口の上流側に設け、「通常遊技状態」では、普通電役72が作動し難いことによって、第2特別図柄より遊技者にとって有利な第1特別図柄の抽選契機を受け易い一方、「時間短縮状態」では、普通電役72が作動し易いことによって、第1特別図柄より遊技者にとって不利な第2特別図柄の抽選契機を受け易いように構成する。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
右打ち遊技を示唆する右打ち示唆表示が現出される場合に、第4図柄表示領域87,88の表示位置を変更するように構成してもよい。具体的には、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」等では、副表示領域Dsの右小領域Ds3に第4図柄表示領域87,88を表示する一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」等では、右打ち示唆表示を右小領域Ds3に表示する一方、第4図柄表示領域87,88を左小領域Ds1に表示する。このように構成することで、遊技状態に応じた遊技仕様を遊技者に認識させ易くすることができる。
上記実施形態では、大当たりに当選するごとに主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対してリミット回数コマンドを送信するように構成している。これに対し、電源投入時において、リミット回数コマンドを送信するように構成してもよい。音声ランプ制御装置113は、所謂バックアップ機能を有していないため、一度電源断が発生してしまうと、次回大当たりに当選してリミット回数コマンドが送信されるまでの間、リミット回数を認識できなくなってしまう。そこで、電源投入時にリミット回数コマンドを送信し、電源立ち上げ時から音声ランプ制御装置113においてリミット回数を認識した演出を実行することで、演出内容に齟齬が生ず、演出のバリエーションを豊富にすることができる。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。これらを1つの制御装置とすることで、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理(S1111)において、いずれかの停止種別コマンドを受信すれば必ず対応する変動開始フラグ223a,223bをオンに設定する場合について説明したが、各変動パターンコマンドの受信があった上で対応する停止種別コマンドを受信した場合に、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。これにより、各変動パターンコマンドの受信がなく、いずれかの停止種別コマンドを受信したような場合に、おかしな変動演出が実行されることを抑制できる。
また、各変動パターンコマンドを受信したタイミングで、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。この場合、音声ランプ制御装置113にて実行される変動演出処理(S1110)では、各変動開始フラグ223a,223bがオンされたことに基づいて、各変動パターンコマンドにより抽出した変動パターンを表示制御装置114へ通知する各表示用変動パターンコマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113にて各停止種別コマンドの受信を待つことなく、表示制御装置114に対して、この各表示用変動パターンコマンドに基づき、各変動演出を第3図柄表示装置81に実行させることができる。なお、この場合、音声ランプ制御装置113では、各停止種別コマンドを受信したタイミングで、該停止種別コマンドより抽出された停止種別を表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。そして、表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81に実行させた変動演出の停止図柄を決定してもよい。
上記実施形態において、デモ演出は、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄を停止表示させてもよい。また、数字の付された主図柄または数字の付されていない主図柄からなる第3図柄を、半透明状態で停止表示させてもよい。また、第3図柄を表示させずに背面画像だけを変化させるものであってもよい。また、変動表示で用いられる第3図柄や背面画像とは全く異なるキャラクタや背面画像を表示させてもよい。
上記実施形態において、変動演出が行われる第3図柄表示装置81にて連続予告演出を実行してもよいし、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置81で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置114で行ってもよいし、音声ランプ制御装置113で行ってもよい。また、各種演出に応じて作動する役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の音声出力装置226から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機10の電飾部29〜33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および特別図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、役物が所定の態様で作動したり、音声出力装置226から音声が出力されたり、若しくは、電飾部29〜33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、若しくは電飾部29〜33の点灯・点滅によって連続予告演出が行われるで、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、または電飾部29〜33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29〜33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における当否判定や変動開始時の抽選処理を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置81における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力、及び、電飾部29〜33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。また、連続予告演出の実行方法(第3図柄表示装置81による表示、第4図柄表示装置による表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、電飾部29〜33の点灯または点滅、又は、それらの組み合わせ)を変えることで、連続予告演出終了後の遊技状態に応じて選定される連続予告演出態様を複数用意してもよい。
また、連続予告演出が行われる場合に、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置81に表示させてもよいし、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせである、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、表示制御装置114のMPUで実行されるコマンド判定処理にて連続予告コマンドの受信を判断すると、チャンス目に対応する停止図柄判別フラグをオンにすると共に、その他の停止図柄判別フラグをオフに設定するようにしてもよい。コマンド判定処理では、停止識別コマンド処理の後にその他コマンド処理の中で連続予告コマンドに対応する処理を実行するので、表示用停止識別コマンドの受信によって設定された停止図柄に代えて、チャンス目が停止図柄として設定される。よって、変動停止時にチャンス目を確定表示させることができる。そして、第3図柄表示装置81において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
上記実施形態において、主制御装置110は、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c又は第2始動口71への入賞(始動入賞)があった場合に、「1」加算された保留球数を音声ランプ制御装置113へ通知する保留球数コマンドに対して、該始動入賞に伴いカウンタ用バッファより取得された各カウンタC1〜C3,CS1をそのまま含めて、音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、保留球数コマンドに含めるカウンタの種類は、カウンタC1〜C3,CS1の一部であってもよいし、その他のカウンタの値を含めてもよい。また、主制御装置110より音声ランプ制御装置113に対して始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を通知する場合に、これらの各カウンタの値を示す情報を保留球数コマンドに含めて通知するのではなく、保留球数コマンドとは別のコマンドに各カウンタの値を示す情報を含めて、これらの値を音声ランプ制御装置113に対して通知してもよい。別のコマンドとしては、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する専用のコマンドであってもよいし、変動パターンコマンドや停止図柄コマンド等、別の情報を音声ランプ制御装置113へ通知するためのコマンドに、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値が加えられてもよい。別のコマンドとして、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する場合、該コマンドに、その通知する各カウンタの値が、いずれの保留回数に対応する変動演出に係るものであるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113は、該コマンドに含まれる保留回数に関する情報に基づいて、その保留回数に対応する先読み情報第1〜第4エリアのいずれかのエリアに、該コマンドに含まれる各カウンタの値を格納することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、保留球数コマンドを受信した場合に、該保留球数コマンドにて示される各カウンタC1〜C3,CS1の値そのものをRAM223に格納してもよいし、保留球数コマンド(又は、各カウンタの値が示されるコマンド)を受信した場合に、該コマンドにて示される各カウンタの値に基づいて、大当たりか否か、大当たりの場合の大当たり種別、外れの場合の外れ種別等の一部または全部を判定し、これらの判定結果を、該コマンドにて示される各カウンタの値に代えて、または、該カウンタの値の一部または全部とあわせて、RAM223に格納してもよい。
上記実施形態においては、左側第1始動口64a、右側第1始動口64c若しくは第2始動口71への入賞およびスルーゲート67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、左側第1始動口64a若しくは右側第1始動く64c又は第2始動口71への入賞に対し、始動口によって別箇に最大保留球数を設定するようにしてもよく、各々の始動口における最大保留球数は「4」以外の任意の数であってもよい。また、各始動口における最大保留球数は必ずしも同一の値とする必要はなく、異なる値であってもよい。また、左側第1始動口64a若しくは右側第1始動口64c又は第2始動口71への入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、特別図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
上記各実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1〜Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
スロットマシンでは、所定期間中に払い出された遊技媒体(コイン、メダル)の総数に対する、ボーナス(役物)により払い出された遊技媒体の数の比率が役物比率となる。そこで、各役が成立した場合に払い出される遊技媒体の数を、賞球数テーブルに代えて主制御装置のROMに格納しておき、役物比率管理チップ又は役物比率管理チップと同等の機能を実行する制御装置にて、非ボーナスゲーム期間(通常期間)において成立した(有効ライン上に図柄が揃った)役の数、ボーナスゲーム期間中において成立した役の数、AT期間中において成立した役の数を計数して、役物比率や連続役物比率を管理してもよい。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
<変形例31>
上記実施形態では、普通図柄のみ確率変動機能を設け、特別図柄に確率変動機能を設けていないように構成されている。これに対し、特別図柄および普通図柄にそれぞれ確率変動機能を設けてもよいし、特別図柄に確率変動機能を設ける一方、普通図柄に確率変動機能を設けないように構成してもよいし、特別図柄および普通図柄のいずれにも確率変動機能を設けないように構成してもよい。また、特別図柄に確率変動機能を設ける場合、次回大当たり又は小当たりの発生まで確率変動機能が有効に設定(所謂、ループタイプ)してもよいし、大当たり後に特別図柄が所定回数(例えば、100回)実行されるまで確率変動機能が有効に設定(所謂、STタイプ)してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にすることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例32>
上記実施形態では、普通図柄の高確率状態の終了条件を、特別図柄の動的表示の実行回数や、次の大当たりへの当選、或いは、小当たり回数によって終了するように構成している。これに対し、特別図柄の動的表示において大当たり以外の所定の抽選結果が導出された場合に普通図柄の高確率状態が終了(所謂、転落機能)するパチンコ機(所謂、転落タイプ)を用いてもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例33>
上記実施形態では、普通電役10072及び可変入賞装置10065は、普通図柄又は特別図柄への当選に基づいて開放され得るように構成されている。これに対し、球が通過することによって他の入賞口を閉塞している可動役物(所謂、非電動役物)を開放させる通過口を搭載したパチンコ機を用いてもよい。
<変形例34>
上記実施形態では、時短リミッタ回数として1種類の回数(即ち、3回)が遊技者に付与されるごとに、次回大当たり後に「時短機能」を付与しない遊技状態が発生するように構成している。これに対し、「連荘」状態に突入した際に当選した大当たり種別又は小当たり種別に応じて時短リミッタ回数が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりAに当選した場合には、時短リミッタ回数が5回となるように構成する一方、第1特別図柄の動的表示において大当たりBに当選した場合には、時短リミッタ回数が10回となるように構成する。このように構成することで、「連荘」状態に突入した場合の時短リミッタ回数を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例35>
上記実施形態では、大当たり又は小当たりに当選した場合に、時短リミット機能が発動しなければ、該大当たり終了後に「時短機能」が付与される遊技状態が発生するように構成されている。これに対し、特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たり以外の所定図柄(例えば、時短図柄)が導出された場合に、大当たりを経由せずに「時短機能」が付与される状態に遷移するように構成してもよい。このように構成することで、「時短機能」が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例36>
上記実施形態では、いずれかの大当たり又は小当たりに当選し、かつ、時短リミッタ機能が発動しなければ、該大当たり終了後に「時短機能」が付与される遊技状態が発生するように構成されている。これに対し、大当たり終了後又は小当たり終了後の特別図柄の動的表示の実行回数が、大当たり又は小当たりに当選せずに所定回数(例えば、1000回)実行された場合に、大当たり又は小当たりを経由せずに「時短機能」が付与される(所謂、天井機能)ように構成してもよい。この場合に、第1特別図柄の動的表示の積算実行回数と第2特別図柄の動的表示の積算実行回数とでそれぞれ個別に上記所定回数を計数してもよいし、第1特別図柄の動的表示の積算実行回数と第2特別図柄の動的表示の積算実行回数とを合算して上記所定回数を計数してもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とでそれぞれ上記所定回数が異なるように構成してもよい。このように構成することで、大当たり後又は小当たり後の特別図柄の動的表示において、長期間の間、大当たり又は小当たりに当選しない場合に、入賞補助機能を発動させて、それ以上、遊技者の持ち球を減少させないようにしながら遊技を行わせることが可能となる。また、「時短機能」が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例37>
上記実施形態では、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n及び合計時短カウンタ10203oの値に1日の最大稼働回数以上の時短回数を設定可能に構成している。これに対し、特図1時短フラグ、特図2時短フラグおよび合計時短フラグを設け、該各フラグがオンに設定されている場合は「時短機能」を有効にし、各フラグがオフに設定されている場合は「時短機能」が無効となるように構成してもよい(所謂、時短無限機能)。このように構成することで、次の大当たり又は小当たりが発生するまで「時短機能」を有効にしたい場合に、特別図柄の変動回数を計数することなく「時短機能」が有効な状態を維持することができるので、主制御装置110の処理負担を軽減することができる。
<変形例38>
上記実施形態では、第1特別図柄および第2特別図柄にそれぞれ小当たりを設けている。これに対し、第2特別図柄のみに小当たりを設け、第1特別図柄に小当たりを設けないように構成してもよいし、第1特別図柄のみに小当たりを設け、第2特別図柄に小当たりを設けないように構成してもよいし、第1特別図柄および第2特別図柄のそれぞれに小当たりを設けないように構成してもよい。
<変形例39>
上記実施形態では、第1特別図柄の小当たり確率を低く、第2特別図柄の小当たり確率を第1特別図柄より高くなるように構成している。これに対し、第1特別図柄の小当たり確率を第2特別図柄の小当たり確率より高くなるように構成してもよいし、第1特別図柄の小当たり確率と第2特別図柄の小当たり確率を同等となるように構成してもよい。
<変形例40>
上記実施形態では、突出状態と没入状態とに変位する普通電役10072を用い、普通電役10072の没入タイミングと没入時間とを各遊技状態で変更することで本発明の遊技性を実現するように構成されている。これに対し、回動式の羽根部材を用い、羽根部材の作動タイミングと作動時間とを各遊技状態で変更することで、本発明の遊技性を実現するように構成してもよい。具体的には、例えば、第2始動口10071の左右両側に羽根部材を配置し、羽根部材が非作動状態(例えば、直立状態)では、球が羽根部材の外側(非転動側)に衝突し、そのまま下流側へ流下するように構成する。一方、羽根部材が回動した作動状態(直立状態から右側へ120度傾倒状態)では、球が羽根部材の内側(転動側)に衝突し、該羽根部材の内側を第2始動口10071側に向けて転動するように構成する。このように構成することで、羽根部材の回動態様は、普通電役10072の出没による駆動態様より、羽根部材自体が作動する領域が大きく駆動されたか否かを認識し易いため、普通図柄の可変表示で当選したか否かを遊技者に認識し易くすることができる。
<変形例41>
上記実施形態では、突出状態と没入状態とに変位する普通電役10072を用い、普通電役10072の突出状態の場合には第2始動口10071に球が入賞せず、普通電役10072が没入状態となった場合に第2始動口10071に球が入賞し得るように構成されている。これに対し、普通電役10072が没入状態では第2始動口10071に球が到達しない、又は、案内しないように構成し、普通電役10072が突出状態で第2始動口10071に球が到達する、又は、案内するように、普通電役10072を構成してもよい。このように構成することで、普通電役10072が短時間(例えば、0.1秒)駆動したとしても、第2始動口10071まで球を到達し難くすることができ、第2始動口10071に球を入賞させなくない遊技状態(例えば、大当たり遊技中)において、第2始動口10071への入賞を抑制することができる。
<変形例42>
上記実施形態では、「通常遊技状態」における第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、50%の確率で「時間短縮状態」に移行するように構成している。これに対し、「通常遊技状態」における第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、50%より多い確率(例えば、100%)で「時間短縮状態」に移行するように構成してもよいし、50%より少ない確率(例えば、0%)で「時間短縮状態」に移行するように構成してもよい。
<変形例43>
上記実施形態では、普通図柄の低確率状態において1/100で当たりに当選し、普通電役10072が可動し得るように構成している。これに対し、普通図柄の低確率状態においては当たりに当選せず、普通図柄の高確率状態でのみ当たりに当選(例えば、100%当選)するように構成してもよい。このように構成することで、普通図柄の低確率状態で普通電役10072が可動して第2始動口10071に球が入賞することを確実に防止することができる。その結果、遊技仕様通りの遊技性を確実に実現することが可能となる。
<変形例44>
上記実施形態では、「時短機能」の有効時に、普通図柄の高確率化、普通図柄の可変表示の短縮化、及び、普通電役10072の駆動時間の長期化、のすべてを行うように構成している。これに対し、「時短機能」の有効時に、普通図柄の高確率化、普通図柄の可変表示の短縮化、又は、普通電役10072の駆動時間の長期化、いずれか1又は2の機能のみを有効に設定するように構成してもよい。
<変形例45>
上記実施形態では、大当たり遊技の終了時に、時短リミット回数を加算し、該加算した時短リミット回数に応じて、時短フラグ10203j、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203nおよび合計時短カウンタ10203oの値を設定するように構成している。これに対し、大当たり遊技の終了時に、先に、時短フラグ10203j、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203nおよび合計時短カウンタ10203oの値を設定し、その後、時短リミット回数を加算した後、該加算した時短リミット回数に応じて、時短フラグ10203j、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203nおよび合計時短カウンタ10203oの設定(例えば、クリア、初期化もしくはオフ)するように構成してもよい。このように構成することで、大当たり遊技の終了時の処理を、時短リミット回数とは無関係に共通化することができ、遊技仕様が異なる他機種(例えば、時短リミット機能無し)の開発時等における開発工数を削減することができる。
<変形例46>
上記実施形態では、第2特別図柄の小当たりに基づく小入賞口ユニット10073および特定領域の開放態様を、第1特別図柄の小当たりに基づく小入賞口ユニット10073及び特定領域の開放態様より、遊技者にとって有利な開放態様(即ち、「時短機能」の付与)となるように構成している。これに対し、第1特別図柄の小当たりに基づく小入賞口ユニット10073および特定領域の開放態様を、第2特別図柄の小当たりに基づく小入賞口ユニット10073及び特定領域の開放態様より、遊技者にとって有利な開放態様となるように構成してもよい。
<変形例47>
上記実施形態では、第1特別図柄の小当たりと第2特別図柄の小当たりとで共通の小入賞口ユニット10073を開放するように構成している。これに対し、第1特別図柄の小当たりと第2特別図柄の小当たりとで異なる入賞口(例えば、特図1用小入賞口ユニット、特図2用小入賞口ユニット、又は、可変入賞装置10065)が開放するように構成してもよい。この場合、所定の入賞口にのみ特定領域を設け、それ以外の入賞口に特定領域を設けないことで、上記所定の入賞口が開放する特別図柄の小当たりでのみ「時短機能」を発生することが可能となり、遊技仕様通りの遊技性を実現することができる。
<変形例48>
上記実施形態では、大当たり遊技において、1の可変入賞装置10065を開放するように構成している。これに対し、大当たり遊技において開放し得る入賞口を複数設け、大当たり種別又は小当たり種別に応じて、該複数の入賞口を開放するように構成してもよい。
<変形例49>
上記実施形態では、遊技盤13の正面視右側の遊技領域に、球の流下方向上流側から順に、スルーゲート67、小入賞口ユニット10073、普通電役10072(第2始動口10071)、可変入賞装置10065、となるように配設されている。特に、球が通過することで大当たり遊技を発生させることができる特定領域を有する小入賞口ユニット10073を最上流側に配置し、他の入賞装置72,65の開閉によって小入賞口ユニット10073の開放中に球の入球が阻害されないように構成されている。これに対し、スルーゲート67、小入賞口ユニット10073、普通電役10072(第2始動口10071)、可変入賞装置10065、の配設順が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、球の流下方向上流側から順に、スルーゲート67、小入賞口ユニット10073、可変入賞装置10065、普通電役10072(第2始動口10071)、となるように構成してもよいし、スルーゲート67、普通電役10072(第2始動口10071)、小入賞口ユニット10073、可変入賞装置10065、となるように構成してもよいし、スルーゲート67、普通電役10072(第2始動口10071)、可変入賞装置10065、小入賞口ユニット10073、となるように構成してもよいし、スルーゲート67、可変入賞装置10065、小入賞口ユニット10073、普通電役10072(第2始動口10071)、となるように構成してもよいし、スルーゲート67、可変入賞装置10065、普通電役10072(第2始動口10071)、小入賞口ユニット10073、となるように構成してもよいし、スルーゲート67、普通電役10072(第2始動口10071)、可変入賞装置10065、小入賞口ユニット10073、となるように構成してもよいし、スルーゲート67、普通電役10072(第2始動口10071)、小入賞口ユニット10073、可変入賞装置10065、となるように構成してもよい。また、球の流下方向上流側から順に、小入賞口ユニット10073、スルーゲート67、可変入賞装置10065、普通電役10072(第2始動口10071)、となるように構成してもよいし、小入賞口ユニット10073、スルーゲート67、普通電役10072(第2始動口10071)、可変入賞装置10065、となるように構成してもよいし、小入賞口ユニット10073、普通電役10072(第2始動口10071)、スルーゲート67、可変入賞装置10065、となるように構成してもよいし、小入賞口ユニット10073、普通電役10072(第2始動口10071)、可変入賞装置10065、スルーゲート67、となるように構成してもよいし、小入賞口ユニット10073、可変入賞装置10065、普通電役10072(第2始動口10071)、スルーゲート67、となるように構成してもよいし、小入賞口ユニット10073、可変入賞装置10065、スルーゲート67、普通電役10072(第2始動口10071)、となるように構成してもよい。さらに、球の流下方向上流側から順に、可変入賞装置10065、小入賞口ユニット10073、スルーゲート67、普通電役10072(第2始動口10071)、となるように構成してもよいし、可変入賞装置10065、小入賞口ユニット10073、普通電役10072(第2始動口10071)、スルーゲート67、となるように構成してもよいし、可変入賞装置10065、スルーゲート67、小入賞口ユニット10073、普通電役10072(第2始動口10071)、となるように構成してもよいし、可変入賞装置10065、スルーゲート67、普通電役10072(第2始動口10071)、小入賞口ユニット10073、となるように構成してもよいし、可変入賞装置10065、普通電役10072(第2始動口10071)、スルーゲート67、小入賞口ユニット10073、となるように構成してもよいし、可変入賞装置10065、普通電役10072(第2始動口10071)、小入賞口ユニット10073、スルーゲート67、となるように構成してもよい。また、球の流下方向上流側から順に、普通電役10072(第2始動口10071)、可変入賞装置10065、小入賞口ユニット10073、スルーゲート67、となるように構成してもよいし、普通電役10072(第2始動口10071)、可変入賞装置10065、スルーゲート67、小入賞口ユニット10073、となるように構成してもよいし、普通電役10072(第2始動口10071)、スルーゲート67、可変入賞装置10065、小入賞口ユニット10073、となるように構成してもよいし、普通電役10072(第2始動口10071)、スルーゲート67、小入賞口ユニット10073、可変入賞装置10065、となるように構成してもよいし、普通電役10072(第2始動口10071)、小入賞口ユニット10073、スルーゲート67、可変入賞装置10065、となるように構成してもよいし、普通電役10072(第2始動口10071)、小入賞口ユニット10073、可変入賞装置10065、スルーゲート67、となるように構成してもよい。このように、遊技状態(「時間短縮状態」や大当たり遊技中、小当たり遊技中)ごとに、遊技仕様として入賞させたい入賞装置と入賞させたくない入賞装置とを、適宜選択して配置することで、遊技仕様通りの遊技を実現可能となるとともに、遊技仕様として想定していない入賞装置への入賞を抑制可能とすることができる。
<変形例50>
上記実施形態では、所定の「時短機能」の付与回数ごとに、「時短機能」が発生しない大当たり種別が選定される所謂時短リミッタ機能が設けられている。これに対し、所定の大当たり回数ごとに、特別図柄の高確率状態が発生しない大当たり種別が選定される所謂確変リミッタ機能を設けるように構成してもよい。
<変形例51>
上記実施形態では、「時短機能」の時短終了条件を、特別図柄の動的表示の停止時に判別するように構成している。これに対し、「時短機能」の時短終了条件を、特別図柄の動的表示の開始時、特別図柄の動的表示の途中(例えば、変動開始から所定期間経過後)、小当たり当選変動の開始時、小当たり当選変動の途中(例えば、変動開始から所定期間経過後)、大当たり遊技の開始時に判別し、その判別結果に基づいて「時短機能」を終了するように構成してもよい。また、「時短機能」の時短終了条件を、特別図柄の動的表示の変動確定成立時、即ち、動的表示の確定時間の計測開始時に設定してもよい。具体的には、特別図柄の動的表示全体が「図柄変動時間」と「確定時間」とで構成されている場合に、「確定時間」の開始時に特別図柄の動的表示の回数に基づく時短終了条件が成立するように構成する。例えば、「時間短縮状態A」において「特図2時短回数」が1回に設定されている場合に、「特殊変動1」演出態様の合計変動時間が「60秒」である場合に、「図柄変動時間」を「35秒」で行い、「確定時間」を「25秒」で行う。そして、普通図柄の可変表示時間が、低確率時「3秒」、高確率時「0.1秒」であって、かつ、普通電役10072の1の当たりに基づく合計開放時間が、低確率時「0.1秒」、高確率時「10秒」であるとき、「確定時間」の開始時(即ち、「図柄変動時間」の終了時)に、「特図2時短回数」の「1回」が成立したと判別して、「時短機能」を終了するように構成する。このように構成することで、「特殊変動1」演出態様の1の動的表示が終了するまで(即ち、変動開始から「60秒」後)には、「確定時間」前にたとえ普通図柄の可変表示の保留球数が最大値(即ち、4個)存在し、かつ、「確定時間」の開始直前に普通図柄の可変表示で当たりに当選した直後であったとしても、実行中の普通電役10072の合計開放時間「10秒」+低確率時の保留1個目の普通図柄の可変表示時間「3秒」+低確率時の普通電役10072の開放時間「0.1秒」+低確率時の保留2個目の普通図柄の可変表示時間「3秒」+低確率時の普通電役10072の開放時間「0.1秒」+低確率時の保留3個目の普通図柄の可変表示時間「3秒」+低確率時の普通電役10072の開放時間「0.1秒」+低確率時の保留4個目の普通図柄の可変表示時間「3秒」+低確率時の普通電役10072の開放時間「0.1秒」=「22.4秒」となり、「確定時間」より短い時間で貯留されている普通図柄の可変表示をすべて消化することができる。その結果、「時間短縮状態A」における1回目の第2特別図柄の動的表示の終了時には、普通図柄の可変表示が貯留されている状況を少なく若しくは失くし、遊技仕様として小当たり確率が高い(遊技価値が高い)第2始動口10071への入賞の発生を抑制できる。このように構成することで、「時間短縮状態A」において、遊技者にとって有利に設定されている第2始動口10071への入賞数を、実行中の第2特別図柄の動的表示1回+保留可能な第2特別図柄の動的表示4回の計5回のみに設定することができ、遊技仕様を超える第2始動口10071への入賞数(即ち、6個以上)を抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することができる。なお、変形例11の普通電役10072の構成を採用することで、普通図柄の低確率時に第2始動口10071に球をより入賞困難にすることができる。
<変形例52>
上記実施形態では、普通図柄の可変表示時間を、遊技状態に応じてそれぞれ1種類ずつ設けている。これに対し、普通図柄の可変表示時間を、遊技状態に応じて、複数種類の可変表示時間の中から抽選で選定するように構成してもよい。具体的には、「通常遊技状態」において、普通図柄の可変表示時間を、「1秒」、「3秒」、「5秒」、「10秒」又は「30秒」の中から抽選により決定する。このように構成することで、右打ち遊技が奨励されていない「通常遊技状態」において、右打ち遊技してスルーゲート67に球を通過させて普通図柄の可変表示を行い、その導出タイミングに応じて開放され得る普通電役10072に向けて球を発射しても、第2始動口10071の開放タイミングが複数になることで、第2始動口10071への入賞を抑制することができる。
<変形例53>
上記実施形態では、「タイマー演出」の「打ち方指示演出」を、該「タイマー演出」開始時からの経過時間と、第2特別図柄の保留球数とに応じて変化するように構成している。これに対し、「タイマー演出」の「打ち方指示演出」を、該「タイマー演出」開始時からの経過時間のみによって変化するように実行してもよい。
<変形例54>
上記実施形態では、「タイマー演出」の「打ち方指示演出」を、該「タイマー演出」開始時からの経過時間と、第2特別図柄の保留球数とに応じて変化するように構成している。これに対し、「タイマー演出」の「打ち方指示演出」を、第2特別図柄の保留球数のみによって変化するように実行してもよい。
<変形例55>
上記実施形態では、時短リミット回数の変遷(リミット回数、及び、リミット到達時)を遊技者に示唆する(即ち、付与さえ得る大当たり遊技の残り回数を示唆する)ように構成している。これに代えて、時短リミット回数を遊技者に示唆しないように構成してもよい。
<変形例56>
上記実施形態では、時短リミッター機能を設け、「連荘」時の「時短機能」の付与回数に応じて、「時短機能」が付与されない遊技状態が現出するように構成している。これに対し、「連荘」状態が発生してからの時間を計測し、該計測時間に応じた大当たり回数又は「時短機能」の付与回数に基づいて、遊技状態又は/及び大当たりにおける滞在時間を増加させるように構成してもよい。具体的には、「連荘」状態に突入した場合にタイマをスタートさせ、該タイマが所定回数(例えば、1時間分)以下の場合に大当たり回数又は「時短機能」の付与回数が所定数(例えば、7回)に到達した場合に、該大当たり又は/及び大当たりにおける滞在時間を増加させるように構成する。このように構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することが可能となる。
<変形例57>
上記実施形態では、「連荘」状態中における「時短機能」の付与回数に応じて該「時短機能」が付与されない遊技状態が発生し得るように構成している。これに対し、「連荘」状態中における「時短機能」が付与された状態での特別図柄の動的表示の実行回数の積算回数を計数し、該積算回数に応じて特別図柄の動的表示の変動時間を変化させる(が増加され易い)ように構成してもよい。具体的には、例えば、「連荘」状態に突入してからの特別図柄の動的表示の積算実行回数が100回に到達した場合に、それまでの動的表示の変動時間の変動パターンテーブル10202fより長い変動時間が選択され易い変動パターンテーブル10202fに変化させ、さらに、「連荘」状態に突入してからの特別図柄の動的表示の積算実行時間が200回に到達した場合に、それまで使用されていた変動パターンテーブル10202fよりさらに長い変動時間が選択され易い変動パターンテーブル10202fに変化させる。このように構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することが可能となる。
<変形例58>
上記実施形態では、「時短機能」が付与された場合に、特別図柄の動的表示が所定回数実行(例えば、「時間短縮状態」であれば100回、「確率変動状態」等であれば160回)された場合に、「時短機能」を終了するように構成している。これに対し、特別図柄の動的表示の実行回数によっては「時短機能」が終了しないように構成してもよい。
<変形例59>
上記実施形態では、第2特別図柄の変動演出を第1特別図柄の変動演出より優先して実行する所謂特図2優先変動によって変動演出の制御を行っている。これに対し、入賞した順に変動演出を実行する所謂入賞順変動によって変動演出の制御を行うように構成してもよいし、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並行的に実行可能に構成してもよい。
上記実施形態では、右打ち遊技の「時間短縮状態」にて、第1特別図柄の動的表示において、ハズレ結果が導出される場合と、小当たり遊技が導出される場合とで共通の演出(同様の変動時間の変動演出等)が実行されるように構成している。これに代えて、右打ち遊技の「時間短縮状態」にて、第1特別図柄の動的表示において導出確率が低いハズレ結果が導出される場合に、導出確率が高い小当たり遊技が導出される場合と異なる演出を実行し、その実行結果に基づいて、遊技者に付与される遊技価値が異なるように構成してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第1特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成するとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第2特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成している。換言すると、第1特別図柄の動的表示の保留球数は第1特別図柄の動的表示にのみ影響し、第2特別図柄の動的表示の保留球数は第2特別図柄の動的表示にのみ影響するように構成している。これに代えて、一方の特別図柄の動的表示の保留球数が、他方の特別図柄の動的表示の変動時間に影響するように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の動的表示の変動時間を、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数との合計保留球数に応じて変化するように構成する。このように構成することで、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数とが混在する状態において、特異な変動時間を選択し得るように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、確率設定値を「1」〜「6」の6段階で変更可能として、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更可能としたが、確率設定値が変更可能な段階は6段階に限らず、任意の段階に変更可能としてもよい。
上記実施形態では、確率設定値を変更することにより、大当たり確率を変更する場合について説明したが、普通図柄の当たり確率や、小当たりの当選確率を変更するようにしてもよい。
また、立ち上げ処理の中で確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合に、「1」〜「6」の範囲の中から特定の確率設定値(例えば「1」)を確率設定値として強制的に設定するようにしてもよい。なお、遊技途中で(例えば、タイマ割込処理の中で)確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合は、確率設定値を強制的に特定の確率設定値に設定しないほうがよい。これは、遊技途中で大当たり確率が突然変更さえることにより、遊技者が何らかの不利益を被ることを抑制するためである。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含める場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を除いてもよい。この場合、RAM判定値が正常か否かの判定を行う前に、確率設定値が正常の範囲にあるか否かを判定し、正常の範囲内になければ、強制的に設定変更処理を実行してホール関係者等に確率設定値の変更を行わせたり、ホール関係者等にパチンコ機10を設定変更モードで再立ち上げさせるように促したり、確率設定値として正常範囲内の特定の確率設定値を強制的に設定してもよい。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含めない場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を含めてもよい。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、又は、設定変更スイッチをオンすることによって、確率設定値を更新する場合について説明したが、これを設定キー501にて行えるようにしてもよい。具体的には、設定キー501を、オン状態から更にオフ側とは反対方向に設けた設定変更位置まで回動可能にし、設定変更位置まで設定キー501が回されると、自動でオン状態に設定キー501が戻るように付勢して構成する。そして、設定キー501をオン状態から設定変更位置まで回動させる度に、確率設定値が更新されるようにする。これによっても、確率設定値の変更を容易に行うことができる。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、設定キー501をオフ状態にすることによって、又は、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、確率設定値を確定する場合について説明したが、これを別に設けたスイッチ、例えば、設定確定スイッチが操作されることで行えるようにしてもよい。この設定確定スイッチは、例えば、「設定変更モード」中に操作されることにより、確率設定値を確定するためのスイッチであり、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられ、基板ボックス100を開封しなくても、ホール関係者等によって操作可能にしてもよい。これによっても、確率設定値の確定を容易に行うことができる。
上記実施形態では、パチンコ機10の電源オン時に「設定変更モード」又は「設定確認モード」で立ち上げる場合に、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定していた。これに対し、少なくとも内枠12の開放を必須条件とし、その他、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定するように構成してもよい。また、内枠12の開放を設定変更又は設定確認の条件とするか否かをホールが選択可能に設定できるように構成してもよい。
上記各実施形態では、RAM消去スイッチ503を主制御装置110に搭載していた。これに対し、RAM消去スイッチ503を電源装置115や払出制御装置111に搭載するように構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501により、大当たり確率等を変更可能に構成していた。これに対し、設定キー501により、1の入賞口に入賞した場合に払い出される賞球数(例えば、3個→5個への変更)や、入賞口への入賞を補助する可動役物の駆動時間(3秒→5秒への変更)や駆動幅(例えば、20mm→30mmへの変更)、或いは、球の流下態様に影響を与える部材(例えば、球が転動可能なステージやクルーン)の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)、パチンコ機10自体の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)等、遊技者に対する有利度合いに関する設定を複数段階に変更可能に構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501の鍵孔をパチンコ機10の裏面側に向くように構成していた。これに対し、設定キー501の鍵孔の向きを、パチンコ機10の横方向(左方向又は右方向)や、パチンコ機10の斜め方向、或いは、パチンコ機10の前面側を向くように構成してもよい。
上記実施形態において、大当たり乱数値同士、小当たり乱数値同士、及び、ハズレ乱数値同士を連続的な値とし、大当たりか否かや、小当たりか否かを範囲判定(例えば、「0」以上「49」以下か否か)可能に構成し、主制御装置110の制御負担を軽減するように構成していた。これに対し、遊技価値を付与する各乱数値(即ち、大当たり乱数値および小当たり乱数値)を連続的な配置ではなく、分散(散逸)して配置するように構成してもよい。具体的には、例えば、「0〜999」で更新される大当たり乱数カウンタC1の場合に、大当たり乱数値として「7,341,555,777,831」とし、小当たり乱数値として「77,175,223,315,415,526,634,717,845」としてもよい。
ここで、パチンコ機10の状況にかかわらず大当たり乱数値となる値(例えば、低確率状態および高確率状態において、「0〜50」であれば大当たり)が連続的に存在していた場合、その値が外部から予測され得る可能性があり、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなるおそれがある。よって、上記変形例のように構成することで、遊技価値を付与する各乱数値を外部から予測困難にし、不正に対する抑制効果を高め、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
また、上述した変形例において、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている低確率状態用の大当たり乱数値と、高確率状態用の大当たり乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれ大当たり乱数値を設定してもよい。このように構成することで、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、タイマ割込処理等のソフトウェアの処理で大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別乱数C2等を更新するように構成していた(所謂、ソフト乱数)。これに対し、更新周期が上記ソフト乱数より速い乱数生成ICによって大当たり乱数カウンタC1等を更新するように構成してもよい(所謂、ハード乱数)。このように構成することで、外部から更新中の乱数値の把握を困難にし、セキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、設定値が増加するごとに均等に大当たり乱数値が増加するように構成していた。これに対し、設定値が増加するごとに不均等又は所定割合で大当たり乱数値(又は小当たり乱数値)を増加するように構成してもよい。具体的には、例えば、設定値「1」から「3」までは、大当たり乱数値を「2」ずつ増加させる一方、設定値「4」から「6」までは、大当たり乱数値を「5」ずつ増加させる。このように構成することで、設定差によって付与され得る遊技価値が大きく変化し、設定差による抑揚(メリハリ)のある遊技を提供可能に構成し、遊技の興趣を向上することができる。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数カウンタC1の値における対応役を変化するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり種別カウンタC2又は小当たりの内容を決定する小当たり種別カウンタ(図示せず)の値に対応する大当たり種別を変化させ、大当たり種別又は小当たり種別の選択割合が変化することによる設定差が生じるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(即ち、大当たり乱数値)を変更して、その変更分を遊技価値を付与しない乱数値(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成していた。これに対し、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(例えば、大当たり乱数値)を変更した場合に、その変更分を、他の遊技価値を付与する乱数値(例えば、小当たり乱数値)から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定毎に付与され得る遊技価値に差を設け、設定毎に抑揚(メリハリ)のある遊技を提供し、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲(以下、「再大当たり乱数値の範囲」と称する)」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。ここで、「再大当たり乱数値の範囲」として、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分が対応するように構成する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、設定変更によっても変化しない大当たり乱数値と小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、当否判定の制御プログラムにおいて、固定的な乱数値の基本的な当否判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、乱数値の個数が多い順(又は少ない順)に各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、設定変更に伴い増加される「大当たり乱数値の範囲」を、設定変更に伴い減少される乱数値(即ち、「ハズレ乱数値の範囲」)と隣接(隣り合う)ように大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)するように構成してもよい。具体的には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、小当たりの当否判定の制御プログラムにおいて、小当たり乱数値の判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させて、その大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させ、その大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数及びハズレ乱数値から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定変更に基づく大当たり乱数値の個数の変更分を、小当たり乱数値及びハズレ乱数値のそれぞれから補填することが可能となり、大当たり乱数値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の個数を、大当たり乱数値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、第2始動口10071に対して普通電役10072を配設し、該普通電役10072の開閉態様に応じて第2始動口10071への球の流入態様が異なるように構成している。これに対し、第1始動口64に対して普通電役10072を配設し、該普通電役10072の開閉態様に応じて第1始動口64への球の流入態様が異なるように構成してもよい。
上記実施形態では、第1始動口64の配設位置として、左打ち遊技で発射された球のみが入賞可能であって、右打ち遊技で発射された球が入賞し難い若しくは入賞不可な位置に配設している。これに対し、右打ち遊技で発射された球が第1始動口64に入賞し得るように、該第1始動口64を配設、若しくは、入賞補助部材を配設するように構成してもよい。このように構成することで、右打ち遊技が行われる大当たり中に、第1特別図柄と第2特別図柄とをそれぞれ最大保留数貯留することが可能となり、大当たり終了後に第1特別図柄の保留球数が貯留されていないことによる第2特別図柄の小当たり遊技が現出し得る事象を抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
特図1用第4図柄表示領域87と特図2用第4図柄表示領域88との表示態様及び表示位置を、主表示領域Dmで変動演出している第1特別図柄又は第2特別図柄に応じて変更するように構成してもよい。具体的には、例えば、主表示領域Dmで実行されている特別図柄に対応して、実行されている方の第4図柄表示領域87,88を上側に位置させたりアラビア数字で表示したり赤色で表示し、実行されていない方の第4図柄表示領域88,87を下側に位置させたり上記アラビア数字と異なる表記(例えば、漢数字やローマ数字)で表示したり赤色とは異なる色(例えば、青色)で表示するように構成する。このように構成することで、実行されている変動演出を識別して表示しつつ、いずれの特別図柄が実行されているかを認識し難く構成し、現在滞在している遊技状態を遊技者に認識し難く構成することで、遊技状態を推測する遊技性が生まれ、遊技の興趣向上を図ることができる。
警報音に関し、左打ち遊技が推奨される遊技状態においてスルーゲート67を球が通過した場合にもれなく出力するのではなく、さらに特定の条件が成立した場合に警報音を出力するように構成してもよい。具体的には、例えば、このように構成することで、意図的に遊技仕様より多くの出玉を得ようとする悪意ある遊技者の行為に対してのみ警報音を出力し、不慣れな遊技者や操作ミスによる善意の右打ち遊技に対しては警報音を出力しないことで、不正遊技を抑制しつつ、遊技者の遊技意欲の低下も抑制して、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり確率において、いずれの遊技状態でも同等程度となるように構成してもよい。具体的には、例えば、特別図柄の大当たり確率が低い「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100にするとともに、特別図柄の大当たり確率が高い「確率変動状態」や「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100や51/100等、「通常遊技状態」等における普通図柄の当たり確率と同一又は同等程度となるように構成する。このように構成することで、普通図柄の当たりに基づく普通電役10072の開放に関し、普通図柄の可変表示時間と普通電役10072の開放時間とを考慮し、普通図柄の当たり確率を考慮せずに出玉率等を算出することが可能となることで、各遊技状態における遊技仕様の設計を容易化可能となる。
大当たりに当選した大当たり図柄ごとに、該大当たり以降に選択される特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「確率変動状態」を有するパチンコ機であって第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が同時に実行可能である場合では、「確率変動状態」を発生させ得る大当たり図柄である1図柄、3図柄、5図柄、7図柄のうち、1図柄で当選した場合には「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的長めの変動時間が選択され易い「両ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、3図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的短い変動時間が選択され易い「特1ロング特2ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。さらに、5図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的短めの変動時間が選択され易い「両ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、7図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的短めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い「特1ショート特2ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。このように構成することで、大当たりした図柄の種類によって、大当たり後の遊技状態において、先に導出され得る特別図柄を異ならせることができ、例えば、いずれの特別図柄が先に停止するか否かによって、遊技状態毎に大当たりが先に現出させる確率を異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
特別図柄の変動回数に基づいて、該特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「潜伏確率変動状態」において、大当たり終了後1回目〜10回目の特別図柄の変動演出に関しては、比較的長めの変動時間が選択され易いように構成し、11回目以降の特別図柄の変動演出に関しては、比較的短めの変動時間が選択され易いように構成する。このように構成することで、遊技にメリハリを設けつつ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり種別を複数種類設けてもよい。具体的には、例えば、普通電役10072が1回開放される1回開放当たりと、普通電役10072が3回開放される3回開放当たりと、普通電役10072が3回かつ長く開放される3回ロング開放当たりとを設ける。このように構成することで、「確率変動状態」や「時間短縮状態」において遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」→「時間短縮状態」の順で遊技者にとって有利な遊技状態としていた。これに対し、「通常遊技状態」より遊技者にとって不利な遊技状態として、「時間短縮状態」が位置づけられるように遊技仕様を設定してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の始動口を、普通電役10072が付属した第2特別図柄の始動口の上流側に設け、「通常遊技状態」では、普通電役10072が作動し難いことによって、第2特別図柄より遊技者にとって有利な第1特別図柄の抽選契機を受け易い一方、「時間短縮状態」では、普通電役10072が作動し易いことによって、第1特別図柄より遊技者にとって不利な第2特別図柄の抽選契機を受け易いように構成する。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
右打ち遊技を示唆する右打ち示唆表示が現出される場合に、第4図柄表示領域87,88の表示位置を変更するように構成してもよい。具体的には、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」等では、副表示領域Dsの右小領域Ds3に第4図柄表示領域87,88を表示する一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」等では、右打ち示唆表示を右小領域Ds3に表示する一方、第4図柄表示領域87,88を左小領域Ds1に表示する。このように構成することで、遊技状態に応じた遊技仕様を遊技者に認識させ易くすることができる。
上記実施形態では、大当たりに当選するごとに主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対してリミット回数コマンドを送信するように構成している。これに対し、電源投入時において、リミット回数コマンドを送信するように構成してもよい。音声ランプ制御装置113は、所謂バックアップ機能を有していないため、一度電源断が発生してしまうと、次回大当たりに当選してリミット回数コマンドが送信されるまでの間、リミット回数を認識できなくなってしまう。そこで、電源投入時にリミット回数コマンドを送信し、電源立ち上げ時から音声ランプ制御装置113においてリミット回数を認識した演出を実行することで、演出内容に齟齬が生ず、演出のバリエーションを豊富にすることができる。
上記実施形態では、同時に実行され得る複数の特別図柄の動的表示に関し、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行い、非奨励の特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行わないように構成している。これに対し、同時に実行され得る複数の図柄(例えば、特別図柄と普通図柄)の演出に関し、遊技状態、遊技仕様、付与される遊技価値、或いは、実行頻度等によって、実行すべき演出の優先順を予め設け、該優先順に応じた演出を優先的に実行し、優先順が低い演出に関しては、演出規模を小さくしたり、演出自体を実行しない等、優先順位が高い演出に比べて遊技者が認識し難くなるように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第1特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示したり、第2特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第2特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示してもよい。このように構成することで、遊技を行う上で遊技者に認識させたい演出を優先的に実行しつつ、優先順位が低い演出規模を小さく(なくす)ことで、遊技者が煩わしさを感じない演出を実行することができる。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。これらを1つの制御装置とすることで、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理(S1111)において、いずれかの停止種別コマンドを受信すれば必ず対応する変動開始フラグ223a,223bをオンに設定する場合について説明したが、各変動パターンコマンドの受信があった上で対応する停止種別コマンドを受信した場合に、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。これにより、各変動パターンコマンドの受信がなく、いずれかの停止種別コマンドを受信したような場合に、おかしな変動演出が実行されることを抑制できる。
また、各変動パターンコマンドを受信したタイミングで、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。この場合、音声ランプ制御装置113にて実行される変動演出処理(S1110)では、各変動開始フラグ223a,223bがオンされたことに基づいて、各変動パターンコマンドにより抽出した変動パターンを表示制御装置114へ通知する各表示用変動パターンコマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113にて各停止種別コマンドの受信を待つことなく、表示制御装置114に対して、この各表示用変動パターンコマンドに基づき、各変動演出を第3図柄表示装置81に実行させることができる。なお、この場合、音声ランプ制御装置113では、各停止種別コマンドを受信したタイミングで、該停止種別コマンドより抽出された停止種別を表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。そして、表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81に実行させた変動演出の停止図柄を決定してもよい。
上記実施形態において、デモ演出は、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄を停止表示させてもよい。また、数字の付された主図柄または数字の付されていない主図柄からなる第3図柄を、半透明状態で停止表示させてもよい。また、第3図柄を表示させずに背面画像だけを変化させるものであってもよい。また、変動表示で用いられる第3図柄や背面画像とは全く異なるキャラクタや背面画像を表示させてもよい。
上記実施形態において、変動演出が行われる第3図柄表示装置81にて連続予告演出を実行してもよいし、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置81で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置114で行ってもよいし、音声ランプ制御装置113で行ってもよい。また、各種演出に応じて作動する役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の音声出力装置226から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機10の電飾部29〜33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および特別図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、役物が所定の態様で作動したり、音声出力装置226から音声が出力されたり、若しくは、電飾部29〜33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、若しくは電飾部29〜33の点灯・点滅によって連続予告演出が行われるで、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、または電飾部29〜33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29〜33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における当否判定や変動開始時の抽選処理を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置81における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力、及び、電飾部29〜33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。また、連続予告演出の実行方法(第3図柄表示装置81による表示、第4図柄表示装置による表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、電飾部29〜33の点灯または点滅、又は、それらの組み合わせ)を変えることで、連続予告演出終了後の遊技状態に応じて選定される連続予告演出態様を複数用意してもよい。
また、連続予告演出が行われる場合に、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置81に表示させてもよいし、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせである、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、表示制御装置114のMPUで実行されるコマンド判定処理にて連続予告コマンドの受信を判断すると、チャンス目に対応する停止図柄判別フラグをオンにすると共に、その他の停止図柄判別フラグをオフに設定するようにしてもよい。コマンド判定処理では、停止識別コマンド処理の後にその他コマンド処理の中で連続予告コマンドに対応する処理を実行するので、表示用停止識別コマンドの受信によって設定された停止図柄に代えて、チャンス目が停止図柄として設定される。よって、変動停止時にチャンス目を確定表示させることができる。そして、第3図柄表示装置81において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
上記実施形態において、主制御装置110は、第1始動口64又は第2始動口10071への入賞(始動入賞)があった場合に、「1」加算された保留球数を音声ランプ制御装置113へ通知する保留球数コマンドに対して、該始動入賞に伴いカウンタ用バッファより取得された各カウンタC1〜C3,CS1をそのまま含めて、音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、保留球数コマンドに含めるカウンタの種類は、カウンタC1〜C3,CS1の一部であってもよいし、その他のカウンタの値を含めてもよい。また、主制御装置110より音声ランプ制御装置113に対して始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を通知する場合に、これらの各カウンタの値を示す情報を保留球数コマンドに含めて通知するのではなく、保留球数コマンドとは別のコマンドに各カウンタの値を示す情報を含めて、これらの値を音声ランプ制御装置113に対して通知してもよい。別のコマンドとしては、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する専用のコマンドであってもよいし、変動パターンコマンドや停止図柄コマンド等、別の情報を音声ランプ制御装置113へ通知するためのコマンドに、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値が加えられてもよい。別のコマンドとして、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する場合、該コマンドに、その通知する各カウンタの値が、いずれの保留回数に対応する変動演出に係るものであるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113は、該コマンドに含まれる保留回数に関する情報に基づいて、その保留回数に対応する先読み情報第1〜第4エリアのいずれかのエリアに、該コマンドに含まれる各カウンタの値を格納することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、保留球数コマンドを受信した場合に、該保留球数コマンドにて示される各カウンタC1〜C3,CS1の値そのものをRAM223に格納してもよいし、保留球数コマンド(又は、各カウンタの値が示されるコマンド)を受信した場合に、該コマンドにて示される各カウンタの値に基づいて、大当たりか否か、大当たりの場合の大当たり種別、外れの場合の外れ種別等の一部または全部を判定し、これらの判定結果を、該コマンドにて示される各カウンタの値に代えて、または、該カウンタの値の一部または全部とあわせて、RAM223に格納してもよい。
上記実施形態においては、第1始動口64若しくは第2始動口10071への入賞およびスルーゲート67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1始動口64若しくは第2始動口10071への入賞に対し、始動口によって別箇に最大保留球数を設定するようにしてもよく、各々の始動口における最大保留球数は「4」以外の任意の数であってもよい。また、各始動口における最大保留球数は必ずしも同一の値とする必要はなく、異なる値であってもよい。また、第1始動口64若しくは第2始動口10071への入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、特別図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
上記各実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1〜Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
スロットマシンでは、所定期間中に払い出された遊技媒体(コイン、メダル)の総数に対する、ボーナス(役物)により払い出された遊技媒体の数の比率が役物比率となる。そこで、各役が成立した場合に払い出される遊技媒体の数を、賞球数テーブルに代えて主制御装置のROMに格納しておき、役物比率管理チップ又は役物比率管理チップと同等の機能を実行する制御装置にて、非ボーナスゲーム期間(通常期間)において成立した(有効ライン上に図柄が揃った)役の数、ボーナスゲーム期間中において成立した役の数、AT期間中において成立した役の数を計数して、役物比率や連続役物比率を管理してもよい。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。なお、以下に示す各種発明の概念は、それぞれ、他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分を、その発明の概念に追加し或いはその他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分と交換等することにより、その発明の概念を変形して構成するようにしても良い。
<A群:リミッター付き2段階突破型パチンコ>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
A群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6307))と、を備えた遊技機において、
遊技状態を、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)、前記第1遊技状態および前記第2遊技状態と異なる第3遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)、又は、前記第1遊技状態、前記第2遊技状態および前記第3遊技状態と異なる第4遊技状態(例えば、「確率変動状態」)、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、大当たり終了処理(S6019))、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第2遊技状態において、第1条件(例えば、「潜伏確率変動状態」における確変リミット回数に到達)が成立した場合に、前記第1遊技状態に移行可能な第1条件移行手段(例えば、「潜伏確率変動状態」→「通常遊技状態」)と、
前記第2遊技状態において、前記第1条件が成立するまでに、該第1条件と異なる第2条件(例えば、大当たり種別「時短A」又は「時短B」への当選)が成立した場合に、前記第3遊技状態へ移行可能な第2条件移行手段(例えば、「潜伏確率変動状態」→「時間短縮状態」)と、
前記第3遊技状態において、前記第1条件及び前記第2条件と異なる第3条件(例えば、「時間短縮状態」における「時短機能」の終了)が成立した場合に、前記第1遊技状態に移行可能な第3条件移行手段(例えば、「時間短縮状態」→「通常遊技状態」)と、
前記第3遊技状態において、前記第3条件が成立するまでに、前記第1条件、前記第2条件及び前記第3条件と異なる第4条件(例えば、大当たり種別「確変A」への当選)が成立した場合に、前記第4遊技状態へ移行可能な第4条件移行手段(例えば、「時間短縮状態」→「確率変動状態」)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機A0。
遊技機A0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、遊技状態を、第1遊技状態、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態、前記第1遊技状態および前記第2遊技状態と異なる第3遊技状態、又は、前記第1遊技状態、前記第2遊技状態および前記第3遊技状態と異なる第4遊技状態、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第2遊技状態において、第1条件が成立した場合に、前記第1遊技状態に移行可能な第1条件移行手段と、前記第2遊技状態において、前記第1条件が成立するまでに、該第1条件と異なる第2条件が成立した場合に、前記第3遊技状態へ移行可能な第2条件移行手段と、前記第3遊技状態において、前記第1条件及び前記第2条件と異なる第3条件が成立した場合に、前記第1遊技状態に移行可能な第3条件移行手段と、前記第3遊技状態において、前記第3条件が成立するまでに、前記第1条件、前記第2条件及び前記第3条件と異なる第4条件が成立した場合に、前記第4遊技状態へ移行可能な第4条件移行手段と、を備えている。これにより、遊技状態を段階的に進退させる遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機A0において、
前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203m)、を備え、
前記第1条件は、
前記状態回数計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数(例えば、「10回」)計数された場合である
ことを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、遊技機A0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段、を備え、前記第1条件は、前記状態回数計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数計数された場合である。これにより、第2遊技状態の発生回数に基づいて遊技状態が第1遊技状態に移行されるか、その前に第2条件を成立させて第3遊技状態へ移行させるかの遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機A0又はA1において、
前記第3遊技状態における所定事象(例えば、第2特別図柄の動的表示回数)を計数可能な所定事象計数手段(例えば、時短カウンタ203o)、を備え、
前記第2条件は、
前記所定事象計数手段によって前記所定事象が所定回数(例えば、大当たり後100回)計数された場合である
ことを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A0又はA1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第3遊技状態における所定事象を計数可能な所定事象計数手段、を備え、前記第2条件は、前記所定事象計数手段によって前記所定事象が所定回数計数された場合である。これにより、第3遊技状態における所定事象の発生回数に基づいて遊技状態が第1遊技状態に移行されるか、その前に第4条件を成立させて第4遊技状態へ移行させるかの遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機A1又はA2において、
前記判定手段は、
前記所定情報を判定する場合に、前記有利状態の導出を第1確率(例えば、低確率)で判定可能な第1確率判定手段と、
前記所定情報を判定する場合に、前記有利状態の導出を前記第1確率と異なる第2確率(例えば、高確率)で判定可能な第2確率判定手段と、を備え、
前記第1遊技状態および前記第3遊技状態は、
前記第1確率判定手段により前記所定情報を判定するように構成され、
前記第2遊技状態および前記第4遊技状態は、
前記第2確率判定手段により前記所定情報を判定するように構成され、
前記状態回数計数手段は、
前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A0からA2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記判定手段は、前記所定情報を判定する場合に、前記有利状態の導出を第1確率で判定可能な第1確率判定手段と、前記所定情報を判定する場合に、前記有利状態の導出を前記第1確率と異なる第2確率で判定可能な第2確率判定手段と、を備え、前記第1遊技状態および前記第3遊技状態は、前記第1確率判定手段により前記所定情報を判定するように構成され、前記第2遊技状態および前記第4遊技状態は、前記第2確率判定手段により前記所定情報を判定するように構成され、前記状態回数計数手段は、前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合、又は、第3遊技状態から第4遊技状態に移行した場合に、状態回数計数手段を初期化した状態で突入させることができるので、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて状態回数計数手段の初期値から各遊技状態の発生回数を計数することができる。よって、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて、各遊技状態の発生回数に基づく遊技状態の移行条件を初期値から計数することで、第2遊技状態において第4遊技状態による状態発生回数の計数や、第4遊技状態において第2遊技状態による状態発生回数の計数が行われず、各遊技状態の発生回数をそれぞれ単独で計数することができ、各遊技状態の移行条件を明確にすることができる。その結果、遊技者に理解し易い遊技性を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機A0からA3のいずれかにおいて、
前記遊技状態移行手段は、
前記第4遊技状態において、前記第1条件、前記第2条件、前記第3条件および前記第4条件と異なる第5条件が成立した場合に、前記第3遊技状態に移行可能な第5条件移行手段(例えば、「確率変動状態」→「時間短縮状態」)、を備え、
前記第5条件は、
前記第4遊技状態において、前記状態回数計数手段によって前記第1回数と異なる第2回数計数された場合である
ことを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A0からA3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、前記第4遊技状態において、前記第1条件、前記第2条件、前記第3条件および前記第4条件と異なる第5条件が成立した場合に、前記第3遊技状態に移行可能な第5条件移行手段、を備え、前記第5条件は、前記第4遊技状態において、前記状態回数計数手段によって前記第1回数と異なる第2回数計数された場合である。これにより、第2遊技状態における第1遊技状態への移行条件と、第4遊技状態における第3遊技状態への移行条件とを異ならせることで、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機A0からA4のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1領域第1入球手段(例えば、左側第1始動口64a)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2領域第1入球手段(例えば、右側第1始動口64c)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第1遊技状態は、
前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、
前記第2遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、
前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成されている
ことを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A0からA4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段と、前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1領域第1入球手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2領域第1入球手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記第1遊技状態は、前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、前記第2遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成されている。これにより、各遊技状態で発射態様を異ならせ、また、入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、第1遊技状態以外の遊技状態(即ち、第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態)において、第2発射態様で遊技を行わせることで、第2遊技状態に突入した場合に、該第2遊技状態が第1遊技状態に移行するまで、遊技者に遊技を継続させる動機付けをし、遊技機の可動を促進させることが可能となり、遊技場の利益率を向上させることができる、という効果がある。
遊技機A5において、
所定の可動条件の成立により可動される可動手段(例えば、普通電役72)、を備え、
前記第2領域第1入球手段は、
前記可動手段が可動することで入球し得るように構成され、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る
ことを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定の可動条件の成立により可動される可動手段、を備え、前記第2領域第1入球手段は、前記可動手段が可動することで入球し得るように構成され、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る。これにより、第2発射態様が奨励される第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態のうち、第3遊技状態および第4遊技状態において第2遊技状態より第2領域第1入球手段に遊技球を入球し易くなることで、同じ第2発射態様でも入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機A6において、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される
ことを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される。これにより、第2遊技状態において第2領域第1入球手段に遊技球を入球させないようにすることができ、遊技状態ごとに入球し得る入球手段を異ならせることができる。その結果、各遊技状態でメリハリのある遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<B群:特図2の確変選択率を特図1より低く設定(特図1の確変選択率を特図2より高く設定)>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
B群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段(例えば、変動開始処理(S501))と、
前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6307))と、を備え、
前記情報取得手段は、
所定の第1入球手段(例えば、左側第1始動口64a又は右側第1始動口64c)に遊技球が入球することに基づいて第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208)のS304)と、
前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口71)に遊技球が入球することに基づいて第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208)のS308)と、を備えた遊技機において、
遊技状態を、所定遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)、又は、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)、に移行可能な遊技状態移行手段(例えば、大当たり終了処理(S6019))、を備え、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を使用することにより前記第1有利状態が導出された場合に、前記遊技状態移行手段により前記第1有利状態後の遊技状態が所定確率(例えば、100%)で前記特定遊技状態へ移行され、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を使用することにより前記第1有利状態が導出された場合に、前記遊技状態移行手段により前記第1有利状態後の遊技状態が前記所定確率より低い特定確率(例えば、98%)で前記特定遊技状態へ移行される
ことを特徴とする遊技機B0。
遊技機B0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備え、前記情報取得手段は、所定の第1入球手段に遊技球が入球することに基づいて第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段と、前記第1入球手段と異なる第2入球手段に遊技球が入球することに基づいて第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段と、を備えた遊技機であって、遊技状態を、所定遊技状態、又は、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態、に移行可能な遊技状態移行手段、を備え、前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を使用することにより前記第1有利状態が導出された場合に、前記遊技状態移行手段により前記第1有利状態後の遊技状態が所定確率で前記特定遊技状態へ移行され、前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を使用することにより前記第1有利状態が導出された場合に、前記遊技状態移行手段により前記第1有利状態後の遊技状態が前記所定確率より低い特定確率で前記特定遊技状態へ移行される。これにより、遊技球が入球する入球手段ごとに特定遊技状態への移行割合を異ならせることができるので、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機B0において、
前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段(例えば、ゲート通過処理(S209))と、
前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段(例えば、普通電役制御処理(S204))と、
前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段(例えば、普通電役制御処理(S204)のS807)と、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を第1確率(例えば、特図低確率)で判定可能であり、かつ、前記特定情報を判定する場合に、前記第2有利状態の導出を第2確率(例えば、普図低確率)で判定可能な第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能であり、かつ、前記特定情報を判定する場合に、前記第2有利状態の導出を前記第2確率と異なる第3確率(例えば、普図高確率)で判定可能な第3遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)と、を備え、
前記特定遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率と異なる第4確率(例えば、特図高確率)で判定可能であり、かつ、前記特定情報を判定する場合に、前記第2有利状態の導出を前記第2確率で判定可能な第2遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)と、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第4確率で判定可能であり、かつ、前記特定情報を判定する場合に、前記第2有利状態の導出を前記第3確率で判定可能な第4遊技状態(例えば、「確率変動状態」)と、を備え、
前記第1遊技状態、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、
前記第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、
前記第2遊技状態は、
前記第2入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励される
ことを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、遊技機B0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段と、前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段と、前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、を備え、前記所定遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を第1確率で判定可能であり、かつ、前記特定情報を判定する場合に、前記第2有利状態の導出を第2確率で判定可能な第1遊技状態と、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能であり、かつ、前記特定情報を判定する場合に、前記第2有利状態の導出を前記第2確率と異なる第3確率で判定可能な第3遊技状態と、を備え、前記特定遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率と異なる第4確率で判定可能であり、かつ、前記特定情報を判定する場合に、前記第2有利状態の導出を前記第2確率で判定可能な第2遊技状態と、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第4確率で判定可能であり、かつ、前記特定情報を判定する場合に、前記第2有利状態の導出を前記第3確率で判定可能な第4遊技状態と、を備え、前記第1遊技状態、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、前記第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、前記第2遊技状態は、前記第2入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励される。これにより、遊技状態ごとの遊技性を明確に異ならせて、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、第1有利状態の導出が第1確率で、かつ、第2有利状態の導出が第2確率である第1遊技状態の方が、第1有利状態の導出が第4確率で、かつ、第2有利状態の導出が第2確率である第2遊技状態より、特定遊技状態への移行確率が高いという新たな遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機B0又はB1において、
少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)、を備え、
前記第1入球手段は、
前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段(例えば、左側第1始動口64a)と、
前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段(例えば、右側第1始動口64c)と、を備え、
前記第2入球手段は、
前記第2領域に配置される
ことを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B0又はB1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段、を備え、前記第1入球手段は、前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段と、前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段と、を備え、前記第2入球手段は、前記第2領域に配置される。これにより、各遊技状態で発射態様を異ならせ、また、入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、第1遊技状態以外の遊技状態(即ち、第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態)において、第2発射態様で遊技を行わせることで、第2遊技状態に突入した場合に、該第2遊技状態が第1遊技状態に移行するまで、遊技者に遊技を継続させる動機付けをし、遊技機の可動を促進させることが可能となり、遊技場の利益率を向上させることができる、という効果がある。
遊技機B2において、
所定の可動条件の成立により可動される可動手段(例えば、普通電役72)、を備え、
前記第2有利状態手段は、
前記第2有利状態として、前記可動手段を可動し、
前記可動手段は、
前記第2領域第1入球手段に配設される
ことを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B0からB2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定の可動条件の成立により可動される可動手段、を備え、前記第2有利状態手段は、前記第2有利状態として、前記可動手段を可動し、前記可動手段は、前記第2領域第1入球手段に配設される。これにより、可動手段の可動可否によって第2領域第1入球手段への入球態様を異ならせることができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機B3において、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される
ことを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される。これにより、第2遊技状態において第2領域第1入球手段に遊技球を入球させないようにすることができ、遊技状態ごとに入球し得る入球手段を異ならせることができる。その結果、各遊技状態でメリハリのある遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機B3又はB4において、
前記第2入球手段は、
前記可動手段が可動されることにより、該可動手段が可動しない場合により遊技球の入球が抑制される位置に配置される
ことを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B3又はB4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2入球手段は、前記可動手段が可動されることにより、該可動手段が可動しない場合により遊技球の入球が抑制される位置に配置される。これにより、可動手段が可動され得る遊技状態(例えば、第3遊技状態又は第4遊技状態)において、第2領域に発射された遊技球が第2入球手段へ入球し難く、かつ、可動手段が可動されることによって第2領域第1入球手段へ入球し易くさせることができるので、遊技状態ごとに入球し得る入球手段を異ならせることができる。その結果、各遊技状態でメリハリのある遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機B0からB5のいずれかにおいて、
前記特定遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203m)、を備え、
前記状態回数計数手段は、
前記所定遊技状態となった場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B0からB5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段、を備え、前記状態回数計数手段は、前記所定遊技状態となった場合に初期化される。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合、又は、第3遊技状態から第4遊技状態に移行した場合に、状態回数計数手段を初期化した状態で突入させることができるので、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて状態回数計数手段の初期値から各遊技状態の発生回数を計数することができる。よって、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて、各遊技状態の発生回数に基づく遊技状態の移行条件を初期値から計数することで、第2遊技状態において第4遊技状態による状態発生回数の計数や、第4遊技状態において第2遊技状態による状態発生回数の計数が行われず、各遊技状態の発生回数をそれぞれ単独で計数することができ、各遊技状態の移行条件を明確にすることができる。その結果、遊技者に理解し易い遊技性を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機B6において、
前記遊技状態移行手段は、
前記第2遊技状態において、前記状態回数計数手段により第1回数計数された場合に、遊技状態を前記所定遊技状態に移行可能に構成され、
前記第4遊技状態において、前記状態回数計数手段により前記第1回数と異なる第2回数計数された場合に、遊技状態を前記所定遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機B7。
遊技機B7によれば、遊技機B6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、
前記第2遊技状態において、前記状態回数計数手段により第1回数計数された場合に、遊技状態を前記所定遊技状態に移行可能に構成され、前記第4遊技状態において、前記状態回数計数手段により前記第1回数と異なる第2回数計数された場合に、遊技状態を前記所定遊技状態に移行可能に構成される。これにより、第2遊技状態における第1遊技状態への移行条件と、第4遊技状態における第3遊技状態への移行条件とを異ならせることで、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<C群:リミット回数複数、第1段階より第2段階で多いリミット回数>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
C群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6307))と、を備えた遊技機において、
前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段(例えば、ゲート通過処理(S209))と、
前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段(例えば、普通電役制御処理(S204))と、
前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段(例えば、普通電役制御処理(S204)のS807)と、
前記有利状態を第1割合(例えば、特図低確率)で導出可能な所定遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)、又は、前記有利状態を前記第1割合と異なる第2割合(例えば、特図高確率)で導出可能な特定遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)、に移行可能な遊技状態移行手段(例えば、大当たり終了処理(S6019))と、
前記特定遊技状態の継続回数を計数可能な状態回数計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203m)と、を備え、
前記特定遊技状態は、
前記第2有利状態に基づく遊技価値を所定割合(例えば、普図低確率)で獲得可能な第2遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)と、
前記第2有利状態に基づく遊技価値を前記所定割合と異なる特定割合(例えば、普図高確率)で獲得可能な第4遊技状態(例えば、「確率変動状態」)と、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第2遊技状態において、前記状態回数計数手段により第1回数計数された場合に、遊技状態を前記所定遊技状態に移行可能に構成され、
前記第4遊技状態において、前記状態回数計数手段により前記第1回数と異なる第2回数計数された場合に、遊技状態を前記所定遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機C0。
遊技機C0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段と、前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段と、前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記有利状態を第1割合で導出可能な所定遊技状態、又は、前記有利状態を前記第1割合と異なる第2割合で導出可能な特定遊技状態、に移行可能な遊技状態移行手段と、前記特定遊技状態の継続回数を計数可能な状態回数計数手段と、を備え、前記特定遊技状態は、前記第2有利状態に基づく遊技価値を所定割合で獲得可能な第2遊技状態と、前記第2有利状態に基づく遊技価値を前記所定割合と異なる特定割合で獲得可能な第4遊技状態と、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第2遊技状態において、前記状態回数計数手段により第1回数計数された場合に、遊技状態を前記所定遊技状態に移行可能に構成され、前記第4遊技状態において、前記状態回数計数手段により前記第1回数と異なる第2回数計数された場合に、遊技状態を前記所定遊技状態に移行可能に構成される。これにより、第2遊技状態における所定遊技状態への移行条件と、第4遊技状態における所定遊技状態への移行条件とを異ならせることで、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機C0において、
前記所定遊技状態は、
前記第2有利状態を前記所定割合で導出可能な第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、
前記第2有利状態を前記特定割合で導出可能な第3遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)と、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態でのみ前記第2遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、遊技機C0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定遊技状態は、前記第2有利状態を前記所定割合で導出可能な第1遊技状態と、前記第2有利状態を前記特定割合で導出可能な第3遊技状態と、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態でのみ前記第2遊技状態に移行可能に構成される。これにより、遊技状態を段階的に進退させる遊技性を創出しつつ、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機C1において、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態より前記第3遊技状態の方が前記第4遊技状態に移行し易いように構成される
ことを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態より前記第3遊技状態の方が前記第4遊技状態に移行し易いように構成される。これにより、初期段階である第1遊技状態より、該初期段階から発展した第3遊技状態に突入させた方が第4遊技状態に移行し易い遊技性を創出できる。よって、遊技状態を段階的に進退させる遊技性を創出しつつ、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機C1又はC2において、
前記状態回数計数手段は、
前記所定遊技状態となった場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C1又はC2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記状態回数計数手段は、前記所定遊技状態となった場合に初期化される。これにより、所定遊技状態から第2遊技状態に移行した場合、又は、所定遊技状態から第4遊技状態に移行した場合に、状態回数計数手段を初期化した状態で突入させることができるので、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて状態回数計数手段の初期値から各遊技状態の発生回数を計数することができる。よって、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて、各遊技状態の発生回数に基づく遊技状態の移行条件を初期値から計数することで、第2遊技状態において第4遊技状態による状態発生回数の計数や、第4遊技状態において第2遊技状態による状態発生回数の計数が行われず、各遊技状態の発生回数をそれぞれ単独で計数することができ、各遊技状態の移行条件を明確にすることができる。その結果、遊技者に理解し易い遊技性を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機C1からC3のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1領域第1入球手段(例えば、左側第1始動口64a)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2領域第1入球手段(例えば、右側第1始動口64c)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第1遊技状態は、
前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、
前記第2遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、
前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1手段へ遊技球が入球し易いように構成されている
ことを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C0からC3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段と、前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1領域第1入球手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2領域第1入球手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記第1遊技状態は、前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、前記第2遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1手段へ遊技球が入球し易いように構成されている。これにより、各遊技状態で発射態様を異ならせ、また、入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、第1遊技状態以外の遊技状態(即ち、第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態)において、第2発射態様で遊技を行わせることで、第2遊技状態に突入した場合に、該第2遊技状態が第1遊技状態に移行するまで、遊技者に遊技を継続させる動機付けをし、遊技機の可動を促進させることが可能となり、遊技場の利益率を向上させることができる、という効果がある。
遊技機C4において、
所定の可動条件の成立により可動される可動手段(例えば、普通電役72)、を備え、
前記第2領域第1入球手段は、
前記可動手段が可動することで入球し得るように構成され、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る
ことを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定の可動条件の成立により可動される可動手段、を備え、前記第2領域第1入球手段は、前記可動手段が可動することで入球し得るように構成され、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る。これにより、第2発射態様が奨励される第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態のうち、第3遊技状態および第4遊技状態において第2遊技状態より第2領域第1入球手段に遊技球を入球し易くなることで、同じ第2発射態様でも入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機C5において、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される
ことを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、遊技機C5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される。これにより、第2遊技状態において第2領域第1入球手段に遊技球を入球させないようにすることができ、遊技状態ごとに入球し得る入球手段を異ならせることができる。その結果、各遊技状態でメリハリのある遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<D群:突入時の遊技状態によって、同じ遊技状態でも演出内容変化>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
D群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段(例えば、変動開始処理(S501))と、
前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6307))と、を備えた遊技機において、
遊技状態を、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)、前記第1遊技状態および前記第2遊技状態と異なる第3遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)、又は、前記第1遊技状態、前記第2遊技状態および前記第3遊技状態と異なる第4遊技状態(例えば、「確率変動状態」)、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、大当たり終了処理(S6019))、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態から前記第3遊技状態に移行した場合に、該第3遊技状態における前記表示手段において第1演出を実行可能な第1演出実行手段(例えば、「世界タイトルマッチ演出」)と、
前記第4遊技状態から前記第3遊技状態に移行した場合に、該第3遊技状態における前記表示手段において前記第1演出と異なる第2演出を実行可能な第2演出実行手段(例えば、「世界タイトル防衛戦演出」)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機D0。
遊技機D0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、遊技状態を、第1遊技状態、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態、前記第1遊技状態および前記第2遊技状態と異なる第3遊技状態、又は、前記第1遊技状態、前記第2遊技状態および前記第3遊技状態と異なる第4遊技状態、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態から前記第3遊技状態に移行した場合に、該第3遊技状態における前記表示手段において第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、前記第4遊技状態から前記第3遊技状態に移行した場合に、該第3遊技状態における前記表示手段において前記第1演出と異なる第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、を備えている。これにより、同じ遊技状態であっても、突入元の遊技状態に応じて演出態様を変更することで、演出のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D0において、
前記第2演出は、
前記第1演出と関連性を有する発展演出である
ことを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、遊技機D0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2演出は、前記第1演出と関連性を有する発展演出である。これにより、同じ遊技状態であっても異なる演出内容を行いつつ、関連性のある発展演出を実行することで、遊技者に違和感を感じさせず、遊技に興覚めしてしまうことを抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D0又はD1において、
前記動的表示実行手段は、
前記第4遊技状態における前記動的表示において前記第1演出及び前記第2演出と異なる第3演出を実行可能な第3演出実行手段(例えば、「トレーニング演出」)、を備え、
前記第3演出は、
前記第1演出と関連性を有する発展演出であって、前記第2演出と関連性を有する準備演出である
ことを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、遊技機D0又はD1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記第4遊技状態における前記動的表示において前記第1演出及び前記第2演出と異なる第3演出を実行可能な第3演出実行手段、を備え、前記第3演出は、前記第1演出と関連性を有する発展演出であって、前記第2演出と関連性を有する準備演出である。これにより、第1演出から第3演出を経由し、第2演出を実行する場合に、第1演出と第2演出との繋がりを示す第3演出を実行することで、一連の演出内容によって遊技者に違和感を感じさせず、遊技に興覚めしてしまうことを抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D0からD2のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203m)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記状態回数計数手段により前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数が所定回数(例えば、「10回」又は「12回」)計数された場合に、遊技状態を前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D0からD2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記状態回数計数手段により前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数が所定回数計数された場合に、遊技状態を前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態に移行可能に構成される。これにより、遊技状態を段階的に進退させる遊技性を創出しつつ、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D3において、
前記状態回数計数手段は、
前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記状態回数計数手段は、前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される。これにより、所定遊技状態から第2遊技状態に移行した場合、又は、所定遊技状態から第4遊技状態に移行した場合に、状態回数計数手段を初期化した状態で突入させることができるので、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて状態回数計数手段の初期値から各遊技状態の発生回数を計数することができる。よって、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて、各遊技状態の発生回数に基づく遊技状態の移行条件を初期値から計数することで、第2遊技状態において第4遊技状態による状態発生回数の計数や、第4遊技状態において第2遊技状態による状態発生回数の計数が行われず、各遊技状態の発生回数をそれぞれ単独で計数することができ、各遊技状態の移行条件を明確にすることができる。その結果、遊技者に理解し易い遊技性を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D3又はD4において、
前記状態回数発生手段は、
前記所定回数として、前記第2遊技状態と、前記第4遊技状態とで計数する回数が異なる
ことを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技機D3又はD4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記状態回数発生手段は、前記所定回数として、前記第2遊技状態と、前記第4遊技状態とで計数する回数が異なる。これにより、第2遊技状態における第1遊技状態への移行条件と、第4遊技状態における第3遊技状態への移行条件とを異ならせることで、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D0からD5のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1領域第1入球手段(例えば、左側第1始動口64a)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2領域第1入球手段(例えば、右側第1始動口64c)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第1遊技状態は、
前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、
前記第2遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、
前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成されている
ことを特徴とする遊技機D6。
遊技機D6によれば、遊技機D0からD5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段と、前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1領域第1入球手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2領域第1入球手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記第1遊技状態は、前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、前記第2遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成されている。これにより、各遊技状態で発射態様を異ならせ、また、入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、第1遊技状態以外の遊技状態(即ち、第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態)において、第2発射態様で遊技を行わせることで、第2遊技状態に突入した場合に、該第2遊技状態が第1遊技状態に移行するまで、遊技者に遊技を継続させる動機付けをし、遊技機の可動を促進させることが可能となり、遊技場の利益率を向上させることができる、という効果がある。
遊技機D6において、
所定の可動条件の成立により可動される可動手段(例えば、普通電役72)、を備え、
前記第2領域第1入球手段は、
前記可動手段が可動することで入球し得るように構成され、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る
ことを特徴とする遊技機D7。
遊技機D7によれば、遊技機D6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定の可動条件の成立により可動される可動手段、を備え、前記第2領域第1入球手段は、前記可動手段が可動することで入球し得るように構成され、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る。これにより、第2発射態様が奨励される第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態のうち、第3遊技状態および第4遊技状態において第2遊技状態より第2領域第1入球手段に遊技球を入球し易くなることで、同じ第2発射態様でも入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D7において、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される
ことを特徴とする遊技機D8。
遊技機D8によれば、遊技機D7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される。これにより、第2遊技状態において第2領域第1入球手段に遊技球を入球させないようにすることができ、遊技状態ごとに入球し得る入球手段を異ならせることができる。その結果、各遊技状態でメリハリのある遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<E群:3以上の遊技状態、最も不利な遊技状態で大当たりと異なる時短図柄に当選することで、大当たりより有利な遊技状態に遷移>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
E群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な第1有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6307))と、を備えた遊技機において、
遊技状態を、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)、該第2遊技状態より遊技者にとって有利な第3遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)、又は、該第3遊技状態より遊技者にとって有利な第4遊技状態(例えば、「確率変動状態」)、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、大当たり終了処理(S6019))、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記判定手段の判定結果を使用することにより、前記第1有利状態後に前記第2遊技状態に移行し得るように構成される一方、前記第1有利状態後に前記第3遊技状態に移行しないように構成され、
前記第1遊技状態において、前記判定手段によって、前記第1有利状態を発生し得る第1有利状態結果(例えば、大当たり種別「潜確A」)と異なる特定結果(例えば、時短図柄)が導出されることにより、前記第3遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E0。
遊技機E0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、遊技状態を、第1遊技状態、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態、該第2遊技状態より遊技者にとって有利な第3遊技状態、又は、該第3遊技状態より遊技者にとって有利な第4遊技状態、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記判定手段の判定結果を使用することにより、前記第1有利状態後に前記第2遊技状態に移行し得るように構成される一方、前記第1有利状態後に前記第3遊技状態に移行しないように構成され、前記第1遊技状態において、前記判定手段によって、前記第1有利状態を発生し得る第1有利状態結果と異なる特定結果が導出されることにより、前記第3遊技状態に移行可能に構成される。これにより、第1遊技状態において特定結果が導出されることで、いきなり第3遊技状態へ移行させることができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0において、
前記第3遊技状態は、
前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態より前記第4遊技状態に移行し易いように構成される
ことを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、遊技機E0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第3遊技状態は、前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態より前記第4遊技状態に移行し易いように構成される。これにより、第1遊技状態において特定結果が導出されることで、第1遊技状態又は第2遊技状態より第4遊技状態へ移行し易い第3遊技状態に移行させることができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0又はE1において、
前記第2遊技状態は、
前記第4遊技状態に移行しないように構成され、
前記第1遊技状態は、
前記第4遊技状態に移行し得るように構成される
ことを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E0又はE1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態は、前記第4遊技状態に移行しないように構成され、前記第1遊技状態は、前記第4遊技状態に移行し得るように構成される。これにより、遊技状態の移行パターンを多様化することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0からE2のいずれかにおいて、
前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を第1確率(例えば、特図低確率)で判定可能に構成され、
前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率と異なる第2確率(例えば、特図高確率)で判定可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、遊技機E0からE2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を第1確率で判定可能に構成され、前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率と異なる第2確率で判定可能に構成される。これにより、各遊技状態の遊技性をそれぞれ際立たせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E3において、
前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段(例えば、ゲート通過処理(S209))と、
前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段(例えば、普通電役制御処理(S204))と、
前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段(例えば、普通電役制御処理(S204)のS807)と、
前記第2有利状態手段によって可動される可動手段(例えば、普通電役72)と、を備え、
前記第1遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能であり、かつ、前記可動手段の可動態様が第1態様(例えば、非開放延長又は開放しない)となるように構成され、
前記第2遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第2確率で判定可能であり、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第1態様となるように構成され、
前記第3遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能に構成され、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第1態様と異なる第2態様(例えば、開放延長又は開放する)となるように構成され、
前記第4遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第2確率で判定可能に構成され、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第2態様となるように構成される
ことを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段と、前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段と、前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段によって可動される可動手段と、を備え、前記第1遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能であり、かつ、前記可動手段の可動態様が第1態様となるように構成され、前記第2遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第2確率で判定可能であり、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第1態様となるように構成され、前記第3遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能に構成され、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第1態様と異なる第2態様となるように構成され、前記第4遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第2確率で判定可能に構成され、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第2態様となるように構成される。これにより、各遊技状態の遊技性をそれぞれ際立たせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0からE4のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203m)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記状態回数計数手段により前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数が所定回数(例えば、「10回」又は「12回」)計数された場合に、遊技状態を前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E5。
遊技機E5によれば、遊技機E0からE4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記状態回数計数手段により前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数が所定回数計数された場合に、遊技状態を前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態に移行可能に構成される。これにより、遊技状態を段階的に進退させる遊技性を創出しつつ、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E5において、
前記状態回数計数手段は、
前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機E6。
遊技機E6によれば、遊技機E5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記状態回数計数手段は、前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される。これにより、所定遊技状態から第2遊技状態に移行した場合、又は、所定遊技状態から第4遊技状態に移行した場合に、状態回数計数手段を初期化した状態で突入させることができるので、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて状態回数計数手段の初期値から各遊技状態の発生回数を計数することができる。よって、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて、各遊技状態の発生回数に基づく遊技状態の移行条件を初期値から計数することで、第2遊技状態において第4遊技状態による状態発生回数の計数や、第4遊技状態において第2遊技状態による状態発生回数の計数が行われず、各遊技状態の発生回数をそれぞれ単独で計数することができ、各遊技状態の移行条件を明確にすることができる。その結果、遊技者に理解し易い遊技性を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E5又はE6において、
前記状態回数発生手段は、
前記所定回数として、前記第2遊技状態と、前記第4遊技状態とで計数する回数が異なる
ことを特徴とする遊技機E7。
遊技機E7によれば、遊技機E5又はE6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記状態回数発生手段は、前記所定回数として、前記第2遊技状態と、前記第4遊技状態とで計数する回数が異なる。これにより、第2遊技状態における第1遊技状態への移行条件と、第4遊技状態における第3遊技状態への移行条件とを異ならせることで、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0からE7のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段(例えば、左側第1始動口64a)と、
前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段(例えば、右側第1始動口64c)と、
前記第2領域に配置された第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第1遊技状態は、
前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、
前記第2遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、
前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成されている
ことを特徴とする遊技機E8。
遊技機E8によれば、遊技機E0からE7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段と、前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段と、前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段と、前記第2領域に配置された第2入球手段と、前記第1遊技状態は、前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、前記第2遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成されている。これにより、各遊技状態で発射態様を異ならせ、また、入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、第1遊技状態以外の遊技状態(即ち、第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態)において、第2発射態様で遊技を行わせることで、第2遊技状態に突入した場合に、該第2遊技状態が第1遊技状態に移行するまで、遊技者に遊技を継続させる動機付けをし、遊技機の可動を促進させることが可能となり、遊技場の利益率を向上させることができる、という効果がある。
遊技機E4からE8のいずれかにおいて、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る
ことを特徴とする遊技機E9。
遊技機E9によれば、遊技機E4からE8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る。これにより、第2発射態様が奨励される第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態のうち、第3遊技状態および第4遊技状態において第2遊技状態より第2領域第1入球手段に遊技球を入球し易くなることで、同じ第2発射態様でも入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E4からE9のいずれかにおいて、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される
ことを特徴とする遊技機E10。
遊技機E10によれば、遊技機E4からE9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される。これにより、第2遊技状態において第2領域第1入球手段に遊技球を入球させないようにすることができ、遊技状態ごとに入球し得る入球手段を異ならせることができる。その結果、各遊技状態でメリハリのある遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<F群:3以上の遊技状態、最も不利な遊技状態で所定変動回数実行されることで、大当たりするより有利な遊技状態に遷移>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
F群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段(例えば、変動開始処理(S501))と、
前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6307))と、を備えた遊技機において、
前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、
遊技状態を、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)、該第2遊技状態より遊技者にとって有利な第3遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)、又は、該第3遊技状態より遊技者にとって有利な第4遊技状態(例えば、「確率変動状態」)、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、大当たり終了処理(S6019))、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記判定手段の判定結果を使用することにより、前記第1有利状態後に前記第2遊技状態に移行し得るように構成される一方、前記第1有利状態後に前記第3遊技状態に移行しないように構成され、
少なくとも、前記第1遊技状態において、前記第1有利状態が発生せずに前記動的回数実行手段により特定回数(例えば、300回)が計数された場合に、前記第1有利状態を経ずに前記第3遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機F0。
遊技機F0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、遊技状態を、第1遊技状態、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態、該第2遊技状態より遊技者にとって有利な第3遊技状態、又は、該第3遊技状態より遊技者にとって有利な第4遊技状態、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記判定手段の判定結果を使用することにより、前記第1有利状態後に前記第2遊技状態に移行し得るように構成される一方、前記第1有利状態後に前記第3遊技状態に移行しないように構成され、少なくとも、前記第1遊技状態において、前記第1有利状態が発生せずに前記動的回数実行手段により特定回数(例えば、300回)が計数された場合に、前記第1有利状態を経ずに前記第3遊技状態に移行可能に構成される。これにより、第1遊技状態において動的表示が特定回数実行されることで、第1有利状態を経由しては移行しない第3遊技状態へ移行させることができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0において、
前記第3遊技状態は、
前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態より前記第4遊技状態に移行し易いように構成される
ことを特徴とする遊技機F1。
遊技機F1によれば、遊技機F0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第3遊技状態は、前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態より前記第4遊技状態に移行し易いように構成される。これにより、第1遊技状態において特定結果が導出されることで、第1遊技状態又は第2遊技状態より第4遊技状態へ移行し易い第3遊技状態に移行させることができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0又はF1において、
前記第2遊技状態は、
前記第4遊技状態に移行しないように構成され、
前記第1遊技状態は、
前記第4遊技状態に移行し得るように構成される
ことを特徴とする遊技機F2。
遊技機F2によれば、遊技機F0又はF1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態は、前記第4遊技状態に移行しないように構成され、前記第1遊技状態は、前記第4遊技状態に移行し得るように構成される。これにより、遊技状態の移行パターンを多様化することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF2のいずれかにおいて、
前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を第1確率(例えば、特図低確率)で判定可能に構成され、
前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率と異なる第2確率(例えば、特図高確率)で判定可能に構成される
ことを特徴とする遊技機F3。
遊技機F3によれば、遊技機F0からF2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を第1確率で判定可能に構成され、前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率と異なる第2確率で判定可能に構成される。これにより、各遊技状態の遊技性をそれぞれ際立たせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF3のいずれかにおいて、
前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段(例えば、ゲート通過処理(S209))と、
前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段(例えば、普通電役制御処理(S204))と、
前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段(例えば、普通電役制御処理(S204)のS807)と、
前記第2有利状態手段によって可動される可動手段(例えば、普通電役72)と、を備え、
前記第1遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能であり、かつ、前記可動手段の可動態様が第1態様(例えば、非開放延長又は開放しない)となるように構成され、
前記第2遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第2確率で判定可能であり、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第1態様となるように構成され、
前記第3遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能に構成され、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第1態様と異なる第2態様(例えば、開放延長又は開放する)となるように構成され、
前記第4遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第2確率で判定可能に構成され、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第2態様となるように構成される
ことを特徴とする遊技機F4。
遊技機F4によれば、遊技機F0からF3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段と、前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段と、前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段によって可動される可動手段と、を備え、前記第1遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能であり、かつ、前記可動手段の可動態様が第1態様となるように構成され、前記第2遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第2確率で判定可能であり、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第1態様となるように構成され、前記第3遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率で判定可能に構成され、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第1態様と異なる第2態様となるように構成され、前記第4遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第2確率で判定可能に構成され、かつ、前記可動手段の可動態様が前記第2態様となるように構成される。これにより、各遊技状態の遊技性をそれぞれ際立たせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF4のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203m)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記状態回数計数手段により前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数が所定回数(例えば、「10回」又は「12回」)計数された場合に、遊技状態を前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機F5。
遊技機F5によれば、遊技機F0からF4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記状態回数計数手段により前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数が所定回数計数された場合に、遊技状態を前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態に移行可能に構成される。これにより、遊技状態を段階的に進退させる遊技性を創出しつつ、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F5において、
前記状態回数計数手段は、
前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機F6。
遊技機F6によれば、遊技機F5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記状態回数計数手段は、前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される。これにより、所定遊技状態から第2遊技状態に移行した場合、又は、所定遊技状態から第4遊技状態に移行した場合に、状態回数計数手段を初期化した状態で突入させることができるので、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて状態回数計数手段の初期値から各遊技状態の発生回数を計数することができる。よって、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて、各遊技状態の発生回数に基づく遊技状態の移行条件を初期値から計数することで、第2遊技状態において第4遊技状態による状態発生回数の計数や、第4遊技状態において第2遊技状態による状態発生回数の計数が行われず、各遊技状態の発生回数をそれぞれ単独で計数することができ、各遊技状態の移行条件を明確にすることができる。その結果、遊技者に理解し易い遊技性を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF6のいずれかにおいて、
前記状態回数発生手段は、
前記所定回数として、前記第2遊技状態と、前記第4遊技状態とで計数する回数が異なる
ことを特徴とする遊技機F7。
遊技機F7によれば、遊技機F0からF6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記状態回数発生手段は、前記所定回数として、前記第2遊技状態と、前記第4遊技状態とで計数する回数が異なる。これにより、第2遊技状態における第1遊技状態への移行条件と、第4遊技状態における第3遊技状態への移行条件とを異ならせることで、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF7のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段(例えば、左側第1始動口64a)と、
前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段(例えば、右側第1始動口64c)と、
前記第2領域に配置された第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第1遊技状態は、
前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、
前記第2遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、
前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成されている
ことを特徴とする遊技機F8。
遊技機F8によれば、遊技機F0からF7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段と、前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段と、前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段と、前記第2領域に配置された第2入球手段と、前記第1遊技状態は、前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、前記第2遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成されている。これにより、各遊技状態で発射態様を異ならせ、また、入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、第1遊技状態以外の遊技状態(即ち、第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態)において、第2発射態様で遊技を行わせることで、第2遊技状態に突入した場合に、該第2遊技状態が第1遊技状態に移行するまで、遊技者に遊技を継続させる動機付けをし、遊技機の可動を促進させることが可能となり、遊技場の利益率を向上させることができる、という効果がある。
遊技機F4からF8のいずれかにおいて、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る
ことを特徴とする遊技機F9。
遊技機F9によれば、遊技機F4からF8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態より、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態において、前記第2領域第1入球手段に遊技球が入球し易いように可動され得る。これにより、第2発射態様が奨励される第2遊技状態、第3遊技状態および第4遊技状態のうち、第3遊技状態および第4遊技状態において第2遊技状態より第2領域第1入球手段に遊技球を入球し易くなることで、同じ第2発射態様でも入球し得る入球手段を異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F4からF9のいずれかにおいて、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される
ことを特徴とする遊技機F10。
遊技機F10によれば、遊技機F4からF9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される。これにより、第2遊技状態において第2領域第1入球手段に遊技球を入球させないようにすることができ、遊技状態ごとに入球し得る入球手段を異ならせることができる。その結果、各遊技状態でメリハリのある遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<G群:遊技状態移行時に非奨励側の動的表示が実行される場合は、長めの変動時間を選択して、電チューが開放され得るまでの時間を確保し易くする>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
G群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、第1表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において第1識別情報(例えば、特別図柄)の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段(例えば、変動開始処理(S501))と、
前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6307))と、を備えた遊技機において、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示の実行時間を決定する第1実行時間決定手段(例えば、変動種別カウンタCS1)と、
遊技状態を、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)、前記第1遊技状態および前記第2遊技状態と異なる第3遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)、又は、前記第1遊技状態、前記第2遊技状態および前記第3遊技状態と異なる第4遊技状態(例えば、「確率変動状態」)、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、大当たり終了処理(S6019))と、
少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1領域第1入球手段(例えば、左側第1始動口64a)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2領域第1入球手段(例えば、右側第1始動口64c)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段(例えば、ゲート通過処理(S209))と、
前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段(例えば、普通電役制御処理(S204))と、
前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、第2表示手段(例えば、普通図柄表示装置83)において第2識別情報(例えば、普通図柄)の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段(例えば、普図変動処理(S211))と、
前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行時間を決定する第2実行時間決定手段(例えば、普図当たりカウンタC4)と、
前記第2動的表示実行手段により実行された前記第2動的表示において特定の表示結果が導出された場合に、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段(例えば、普通電役制御処理(S204)のS807)と、
前記第2有利状態で可動され得る可動手段(例えば、普通電役72)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2領域第1入球手段に配設されて、可動することで該第2領域第1入球手段に遊技球が入球し得て、
前記第1遊技状態は、
前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、
前記第2遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、
前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、
前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、
前記第1実行時間決定手段は、
少なくとも、前記第3遊技状態において前記第1動的表示が実行される場合に、特定事象(例えば、普通図柄の可変表示時間)より長い実行時間を選択する
ことを特徴とする遊技機G0。
遊技機G0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、第1表示手段において第1識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示の実行時間を決定する第1実行時間決定手段と、遊技状態を、第1遊技状態、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態、前記第1遊技状態および前記第2遊技状態と異なる第3遊技状態、又は、前記第1遊技状態、前記第2遊技状態および前記第3遊技状態と異なる第4遊技状態、のいずれかに移行可能な遊技状態移行手段と、少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段と、前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1領域第1入球手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2領域第1入球手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記所定情報と異なる特定情報を取得可能な特定情報取得手段と、前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を判定可能な特定判定手段と、前記特定情報判定手段による判定結果を使用することにより、第2表示手段において第2識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段と、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行時間を決定する第2実行時間決定手段と、前記第2動的表示実行手段により実行された前記第2動的表示において特定の表示結果が導出された場合に、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態で可動され得る可動手段と、を備え、前記可動手段は、前記第2領域第1入球手段に配設されて、可動することで該第2領域第1入球手段に遊技球が入球し得て、前記第1遊技状態は、前記第1発射態様によって前記第1領域第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、前記第2遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、前記第3遊技状態および前記第4遊技状態は、前記第2発射態様の遊技が奨励され、かつ、前記第2入球手段より前記第2領域第1入球手段へ遊技球が入球し易いように構成され、前記第1実行時間決定手段は、少なくとも、前記第3遊技状態において前記第1動的表示が実行される場合に、特定事象より長い実行時間を選択する。これにより、第3遊技状態において、第2遊技状態で取得された第1動的表示が実行される場合でも、特定事象の実行時間より長い実行時間が選択され易いことで、次の第1動的表示が実行されるまでに特定事象を終了させ、該特定事象が終了した後に次の第1動的表示を実行させることが可能となる。その結果、第3遊技状態における特定事象の影響により第1動的表示の実行が阻害される要因を抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現し易くすることで、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0において、
前記特定事象は、
前記第2実行時間決定手段により選択され得る前記第2動的表示の実行時間である
ことを特徴とする遊技機G1。
遊技機G1によれば、遊技機G0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定事象は、前記第2実行時間決定手段により選択され得る前記第2動的表示の実行時間である。これにより、第3遊技状態において、第2遊技状態で取得された第1動的表示が実行される場合でも、特定情報に基づく第2動的表示の実行時間より長い実行時間が選択され易いことで、次の第1動的表示が実行されるまでに第2動的表示を終了させ、該第2動的表示の実行結果に基づいて第2有利状態を発生させ、該第2有利状態として第2領域第1入球手段に遊技球を入球させることが可能となる。その結果、第3遊技状態において奨励される第2領域第1入球手段への入球に基づいて第1動的表示を実行することができ、遊技状態ごとに奨励される第1動的表示を実行され易くし、遊技仕様通りの遊技性を実現し易くすることで、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0又はG1において、
前記第1動的表示実行手段は、
前記第1領域第1入球手段又は前記第2領域第1入球手段への入球に基づいて、前記第1動的表示として第1所定動的表示(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能に構成され、
前記第2入球手段への入球に基づいて、前記第1動的表示として前記第1所定動的表示と異なる第1特定動的表示(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能に構成され、
前記第1所定動的表示は、
前記第1特定動的表示より優先して実行される
ことを特徴とする遊技機G2。
遊技機G2によれば、遊技機G0又はG1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1動的表示実行手段は、前記第1領域第1入球手段又は前記第2領域第1入球手段への入球に基づいて、前記第1動的表示として第1所定動的表示を実行可能に構成され、前記第2入球手段への入球に基づいて、前記第1動的表示として前記第1所定動的表示と異なる第1特定動的表示を実行可能に構成され、前記第1所定動的表示は、前記第1特定動的表示より優先して実行される。これにより、第3遊技状態において、第2遊技状態で取得された第1特定動的表示が実行される場合でも、特定情報に基づく第2動的表示の実行時間より長い実行時間が選択されることで、次の第1特定動的表示が実行されるまでに第2動的表示を終了させ、該第2動的表示の実行結果に基づいて第2有利状態を発生させ、該第2有利状態として第2領域第1入球手段に遊技球を入球させることが可能となる。そして、第1特定動的表示より第1所定動的表示を優先的に実行するように構成することで、第3遊技状態において奨励される第2領域第1入球手段への入球に基づいて第1所定動的表示を実行することができ、第3遊技状態で奨励される第1所定動的表示を実行され易くし、遊技仕様通りの遊技性を実現し易くすることで、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0からG2のいずれかにおいて、
前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を第1確率(例えば、特図低確率)で判定可能に構成され、
前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態は、
前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率と異なる第2確率(例えば、特図高確率)で判定可能に構成される
ことを特徴とする遊技機G3。
遊技機G3によれば、遊技機G0からG2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を第1確率で判定可能に構成され、前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態は、前記所定情報を判定する場合に、前記第1有利状態の導出を前記第1確率と異なる第2確率で判定可能に構成される。これにより、各遊技状態の遊技性をそれぞれ際立たせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0からG3のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203m)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記状態回数計数手段により前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数が所定回数(例えば、「10回」又は「12回」)計数された場合に、遊技状態を前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機G4。
遊技機G4によれば、遊技機G0からG3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数を計数可能な状態回数計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記状態回数計数手段により前記第2遊技状態又は前記第4遊技状態の発生回数が所定回数計数された場合に、遊技状態を前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態に移行可能に構成される。これにより、遊技状態を段階的に進退させる遊技性を創出しつつ、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G4において、
前記状態回数計数手段は、
前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機G5。
遊技機G5によれば、遊技機G4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記状態回数計数手段は、前記第1遊技状態又は前記第3遊技状態となった場合に初期化される。これにより、所定遊技状態から第2遊技状態に移行した場合、又は、所定遊技状態から第4遊技状態に移行した場合に、状態回数計数手段を初期化した状態で突入させることができるので、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて状態回数計数手段の初期値から各遊技状態の発生回数を計数することができる。よって、第2遊技状態又は第4遊技状態のそれぞれにおいて、各遊技状態の発生回数に基づく遊技状態の移行条件を初期値から計数することで、第2遊技状態において第4遊技状態による状態発生回数の計数や、第4遊技状態において第2遊技状態による状態発生回数の計数が行われず、各遊技状態の発生回数をそれぞれ単独で計数することができ、各遊技状態の移行条件を明確にすることができる。その結果、遊技者に理解し易い遊技性を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G4又はG5のいずれかにおいて、
前記状態回数発生手段は、
前記所定回数として、前記第2遊技状態と、前記第4遊技状態とで計数する回数が異なる
ことを特徴とする遊技機G6。
遊技機G6によれば、遊技機G4又はG5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記状態回数発生手段は、前記所定回数として、前記第2遊技状態と、前記第4遊技状態とで計数する回数が異なる。これにより、第2遊技状態における第1遊技状態への移行条件と、第4遊技状態における第3遊技状態への移行条件とを異ならせることで、各遊技状態で異なる遊技性を創出するとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0からG6のいずれかにおいて、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される
ことを特徴とする遊技機G7。
遊技機G7によれば、遊技機G0からG6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動手段は、少なくとも、前記第2遊技状態において可動しないように構成される。これにより、これにより、第2遊技状態において第2領域第1入球手段に遊技球を入球させないようにすることができ、遊技状態ごとに入球し得る入球手段を異ならせることができる。その結果、各遊技状態でメリハリのある遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<H群:時短図柄乱数値を、特別図柄の低確率状態から高確率状態となる大当たり乱数値の範囲内に設定>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、処理負担の軽減を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
H群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、処理負担の軽減を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の第1遊技価値を付与可能な所定有利状態(例えば、大当たり遊技)、又は、前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、開放延長状態)を発生可能な有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6307))と、を備えた遊技機において、
遊技状態を、前記第1遊技価値の導出が第1確率である所定遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)、又は、前記第1遊技価値の導出が前記第1確率と異なる第2確率である特定遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)、に移行可能な遊技状態移行手段(例えば、大当たり終了処理(S6019))と、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技価値に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技価値に対応する第2値(例えば、時短図柄乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、大当たり乱数テーブル202a)と、を備え、
前記当否記憶手段は、
前記遊技状態移行手段によって前記第1遊技価値の導出が前記第1確率から前記第2確率へ変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分を前記第1値として記憶する
ことを特徴とする遊技機H0。
遊技機H0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の第1遊技価値を付与可能な所定有利状態、又は、前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、 遊技状態を、前記第1遊技価値の導出が第1確率である所定遊技状態、又は、前記第1遊技価値の導出が前記第1確率と異なる第2確率である特定遊技状態、に移行可能な遊技状態移行手段と、前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技価値に対応する第1値と、前記第2遊技価値に対応する第2値と、を記憶する当否記憶手段と、を備え、前記当否記憶手段は、前記遊技状態移行手段によって前記第1遊技価値の導出が前記第1確率から前記第2確率へ変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分を前記第1値として記憶する。これにより、第1遊技価値の導出が第1確率から第2確率に変更された場合に、判定手段による判定処理において第1値のみを判定することとなり、第2値を判定する必要がなくなるため、処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機H0において、
前記当否記憶手段は、
前記所定遊技状態における前記第2値の数を、前記第1確率から前記第2確率に変更される場合の増加分以下で記憶する
ことを特徴とする遊技機H1。
遊技機H1によれば、遊技機H0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記当否記憶手段は、前記所定遊技状態における前記第2値の数を、前記第1確率から前記第2確率に変更される場合の増加分以下で記憶する。これにより、第1遊技価値の導出が第1確率から第2確率に変更された場合に、判定手段による判定処理において第1値のみを判定することとなり、第2値を判定する必要がなくなるため、処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機H0又はH1において、
前記判定手段による前記第1遊技価値の導出される確率を少なくとも2以上の段階で変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S118)のS126)、を備え、
前記当否記憶手段は、
前記第2値を、前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更されることによる前記第1値の部分以外に記憶する
ことを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H0又はH1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記判定手段による前記第1遊技価値の導出される確率を少なくとも2以上の段階で変更可能な設定手段、を備え、前記当否記憶手段は、前記第2値を、前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更されることによる前記第1値の部分以外に記憶する。これにより、設定手段による確率を変更する場合に、第2値の数を維持しつつ、設定確率の変更を行うことができるとともに、第1遊技価値の導出が第1確率から第2確率に変更された場合に、判定手段による判定処理において第1値のみを判定することとなり、第2値を判定する必要がなくなるため、処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機H2において、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分以外の部分で前記第1値の数が増加されるように記憶する
ことを特徴とする遊技機H3。
遊技機H3によれば、遊技機H0からH2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記当否記憶手段は、前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分以外の部分で前記第1値の数が増加されるように記憶する。これにより、設定手段による確率を変更する場合に、第2値の数を維持しつつ、設定確率の変更を行うことができるとともに、第1遊技価値の導出が第1確率から第2確率に変更された場合に、判定手段による判定処理において第1値のみを判定することとなり、第2値を判定する必要がなくなるため、処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機H0からH3のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記所定遊技状態で使用される第1当否記憶手段(例えば、特別図柄の低確率状態で参照される特図1大当たり乱数テーブル202a1)と、
前記特定遊技状態で使用される第2当否記憶手段(例えば、特別図柄の高確率状態で参照される特図2大当たり乱数テーブル202a2)と、備え、
前記第2値は、
前記第1当否記憶手段にのみ設けられる
ことを特徴とする遊技機H4。
遊技機H4によれば、遊技機H0からH3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記当否記憶手段は、前記所定遊技状態で使用される第1当否記憶手段と、前記特定遊技状態で使用される第2当否記憶手段と、備え、前記第2値は、前記第1当否記憶手段にのみ設けられる。これにより、第1遊技価値が導出される確率が第2確率となっている場合に、第2値による第2遊技価値を付与しないように構成することができ、第1遊技価値が導出される確率が第1確率である場合の救済措置として第2遊技価値を付与することが可能となり、多様な遊技性を実現して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H4において、
前記有利状態手段は、
前記第1遊技価値及び前記第2遊技価値と異なる第3遊技価値(例えば、小当たり遊技)を発生可能に構成され、
前記当否記憶手段は、
前記第3遊技価値に対応する第3値(例えば、小当たり乱数値)、を記憶し、
前記第3値は、
前記第2当否記憶手段にのみ設けられる
ことを特徴とする遊技機H5。
遊技機H5によれば、遊技機H0からH4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第1遊技価値及び前記第2遊技価値と異なる第3遊技価値を発生可能に構成され、前記当否記憶手段は、前記第3遊技価値に対応する第3値、を記憶し、前記第3値は、前記第2当否記憶手段にのみ設けられる。第2遊技価値が導出される確率が第2確率となっている場合に、第3値による第3遊技価値を付与し得るように構成する一方、第1遊技価値が導出される確率が第2確率となっている場合に、第2値による第2遊技価値を付与しないように構成することができる。第1遊技価値が導出される確率が第1確率である場合の救済措置として第2遊技価値を付与することが可能となり、多様な遊技性を実現して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<I群:非奨励の動的表示の実行終了まで大当たりエンディング実行>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
I群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報(例えば、特別図柄)の動的表示を実行可能な動的表示実行手段(例えば、変動開始処理(S501))と、
前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり)を発生可能な有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6307))と、を備えた遊技機において、
遊技状態を、少なくとも、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)、又は、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」)、に移行可能な遊技状態移行手段(例えば、大当たり終了処理(S6019))と、
少なくとも、前記有利状態手段による前記有利状態において、前記表示手段において所定の有利状態演出(例えば、大当たりオープニング演出、大入賞口開放中演出、大当たりインターバル演出、大当たりエンディング演出等)を実行可能な有利状態演出実行手段(例えば、当たり処理(S203)のS6005)と、
少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域に向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、左側第1始動口64a)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71又は右側第1始動口64c)と、を備え、
前記第1遊技状態は、
前記第1発射態様によって前記第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、
前記第2遊技状態は、
前記第2発射態様によって前記第2入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、
前記有利状態演出実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示が終了するまで、前記有利状態演出を実行可能な終了時演出手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機I0。
遊技機I0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行された前記動的表示において所定の表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、遊技状態を、少なくとも、第1遊技状態、又は、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態、に移行可能な遊技状態移行手段と、少なくとも、前記有利状態手段による前記有利状態において、前記表示手段において所定の有利状態演出を実行可能な有利状態演出実行手段と、少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域に向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段と、前記第1領域に配置されて、前記発射手段によって前記第1発射態様で発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段によって前記第2発射態様で発射された遊技球が入球可能な第2入球手段と、を備え、前記第1遊技状態は、前記第1発射態様によって前記第1入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、前記第2遊技状態は、前記第2発射態様によって前記第2入球手段へ遊技球を入球させる遊技が奨励され、前記有利状態演出実行手段は、前記第2遊技状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示が終了するまで、前記有利状態演出を実行可能な終了時演出手段を備えている。これにより、第2遊技状態において非奨励である動的表示が終了するまで、有利状態演出が実行されることで、非奨励の動的表示の実行を遊技者に認識させ難くしつつ、それまで実行されていた有利状態演出を実行して、遊技者に違和感を感じさせないようにすることができる。その結果、遊技者に違和感を感じさせず、遊技仕様通りの遊技を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I0において、
前記有利状態演出実行手段は、
前記有利状態が終了することを遊技者に示唆する終了示唆演出(例えば、大当たりエンディング演出)を実行可能に構成され、
前記終了時演出手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記動的表示が終了するまで、前記終了示唆演出を延長して実行する
ことを特徴とする遊技機I1。
遊技機I1によれば、遊技機I0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態演出実行手段は、前記有利状態が終了することを遊技者に示唆する終了示唆演出(例えば、大当たりエンディング演出)を実行可能に構成され、前記終了時演出手段は、前記第2遊技状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記動的表示が終了するまで、前記終了示唆演出を延長して実行する。これにより、第2遊技状態において非奨励である動的表示が終了するまで、有利状態の終了示唆演出が実行されることで、非奨励の動的表示の実行を遊技者に認識させ難くしつつ、それまで実行されていた有利状態演出に関連する終了示唆演出を実行して、遊技者に違和感を感じさせないようにすることができる。その結果、遊技者に違和感を感じさせず、遊技仕様通りの遊技を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I1において、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記終了示唆演出が終了してから、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記動的表示を開始する
ことを特徴とする遊技機I2。
遊技機I2によれば、遊技機I1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記終了示唆演出が終了してから、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記動的表示を開始する。これにより、第2遊技状態において奨励される動的表示を、有利状態における終了示唆演出が終了してから実行することで、第2遊技状態において非奨励である動的表示が終了するまで、有利状態の終了示唆演出が実行されて、非奨励の動的表示の実行を遊技者に認識させ難くしつつ、該終了示唆演出が終了してから奨励される特別図柄の動的表示を開始して、遊技者に違和感を感じさせないようにすることができる。その結果、遊技者に違和感を感じさせず、遊技仕様通りの遊技を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I1又はI2において、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶可能な記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、保留球実行エリア203f)、を備え、
前記終了時演出手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて前記記憶手段に記憶される前記所定情報に対応する前記動的表示をすべて実行するまで、前記終了示唆演出を延長して実行する
ことを特徴とする遊技機I3。
遊技機I3によれば、遊技機I0からI2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶可能な記憶手段、を備え、前記終了時演出手段は、前記第2遊技状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて前記記憶手段に記憶される前記所定情報に対応する前記動的表示をすべて実行するまで、前記終了示唆演出を延長して実行する。これにより、第2遊技状態において非奨励である動的表示がすべて終了するまで、有利状態の終了示唆演出が実行されることで、非奨励の動的表示の実行を遊技者に認識させ難くしつつ、それまで実行されていた有利状態演出に関連する終了示唆演出を実行して、遊技者に違和感を感じさせないようにすることができる。その結果、遊技者に違和感を感じさせず、遊技仕様通りの遊技を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I1からI3のいずれかにおいて、
前記表示手段において、遊技者に前記第2発射態様を促す第2発射態様示唆表示(例えば、右打ち示唆表示81a)を行う発射態様示唆表示手段、を備え、
前記発射態様示唆表示手段は、
前記終了示唆演出の実行中に、前記第2発射態様示唆表示を表示しない
ことを特徴とする遊技機I4。
遊技機I4によれば、遊技機I1からI3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記表示手段において、遊技者に前記第2発射態様を促す第2発射態様示唆表示を行う発射態様示唆表示手段、を備え、前記発射態様示唆表示手段は、前記終了示唆演出の実行中に、前記第2発射態様示唆表示を表示しない。これにより、第2遊技状態において非奨励である動的表示が終了するまで、第2遊技状態で奨励される第2発射態様を示唆しないことで、非奨励の動的表示が終了してから奨励される動的表示に基づく遊技を行わせることができる。その結果、遊技者に違和感を感じさせず、遊技仕様通りの遊技を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I1からI4のいずれかにおいて、
遊技状態に応じて該遊技状態を示唆する遊技状態示唆を行う遊技状態示唆手段(例えば、右打ち報知ランプ37c)、を備え、
前記遊技状態示唆手段は、
前記終了示唆演出の実行中に、前記遊技状態示唆を実行する
ことを特徴とする遊技機I5。
遊技機I5によれば、遊技機I1からI4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技状態に応じて該遊技状態を示唆する遊技状態示唆を行う遊技状態示唆手段、を備え、前記遊技状態示唆手段は、前記終了示唆演出の実行中に、前記遊技状態示唆を実行する。これにより、遊技状態の示唆を的確に行うことで、遊技者に現在の遊技状態を認識し易くし、遊技仕様通りの遊技を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I1からI5のいずれかにおいて、
前記表示手段において、前記動的表示を実行する領域と異なる領域に、前記動的表示に対応する特別動的表示を実行可能な特別動的表示実行手段(例えば、特図1用第4図柄表示領域87又は特図2用第4図柄表示領域88)、を備え、
前記特別動的表示実行手段は、
前記終了示唆演出の実行中に、前記特別動的表示を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機I6。
遊技機I6によれば、遊技機I1からI5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記表示手段において、前記動的表示を実行する領域と異なる領域に、前記動的表示に対応する特別動的表示を実行可能な特別動的表示実行手段、を備え、前記特別動的表示実行手段は、前記終了示唆演出の実行中に、前記特別動的表示を実行可能に構成される。これにより、終了示唆演出中に実行される動的表示の実行を遊技者に示唆可能にすることで、遊技者に違和感を感じさせないように構成しつつ、遊技仕様通りの遊技を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I1からI6のいずれかにおいて、
前記動的表示実行手段は、
前記終了示唆演出の実行中に行われる前記動的表示を、最短の実行時間で実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機I7。
遊技機I7によれば、遊技機I1からI6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記終了示唆演出の実行中に行われる前記動的表示を、最短の実行時間で実行可能に構成される。これにより、第2遊技状態において非奨励である動的表示を最短で実行可能にし、早期に奨励される動的表示を開始することができる。その結果、遊技者に違和感を感じさせず、遊技仕様通りの遊技を早期に実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<J群:保留球数以上の報知演出>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
J群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備えた遊技機において、
前記記憶手段に記憶される前記所定情報の判定結果の内容を、前記動的表示の結果が導出される前に遊技者に示唆可能な導出前記憶内容示唆手段(例えば、保留先読み予告)と、
未だ前記記憶手段に記憶されていない遊技結果の内容を遊技者に示唆可能な未記憶内容示唆手段(例えば、「3連獲得演出」又は「7連獲得演出」)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機J0。
遊技機J0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記記憶手段に記憶される前記所定情報の判定結果の内容を、前記動的表示の結果が導出される前に遊技者に示唆可能な導出前記憶内容示唆手段と、未だ前記記憶手段に記憶されていない遊技結果の内容を遊技者に示唆可能な未記憶内容示唆手段と、を備えている。これにより、導出前記憶内容示唆手段により、動的表示の結果が導出される前にその判定結果の内容を遊技者に示唆することができるとともに、未記憶内容示唆手段により、未だ記憶されていない遊技結果を遊技者に示唆することができる。その結果、遊技者は、これから発生し得る事象を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「遊技結果の内容」とは、動的表示の当否結果、動的表示の種類、動的表示の実行内容、動的表示の実行時間、動的表示の結果に基づいて得られる遊技価値、開放される入賞口、発生する遊技状態、遊技状態の遷移態様、大当たりの種類、大当たりの実行内容、大当たりの実行時間、大当たりに基づいて得られる遊技価値、小当たりの種類、小当たりの実行内容、小当たりの実行時間、又は、小当たりに基づいて得られる遊技価値等が例示される。
遊技機J0において、
前記記憶手段は、
前記表示手段において前記動的表示実行手段によって実行されている前記動的表示に基づく前記所定情報を記憶する実行中情報記憶手段(例えば、保留球実行エリア203f)と、
前記動的表示実行手段による実行前の前記所定情報を記憶する実行前情報記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア2203e)と、を備え、
前記実行前情報記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、
前記未記憶内容示唆手段は、
前記所定個数以上の前記動的表示の導出結果を示唆可能に構成されている
ことを特徴とする遊技機J1。
遊技機J1によれば、遊技機J0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記記憶手段は、前記表示手段において前記動的表示実行手段によって実行されている前記動的表示に基づく前記所定情報を記憶する実行中情報記憶手段と、前記動的表示実行手段による実行前の前記所定情報を記憶する実行前情報記憶手段と、を備え、前記実行前情報記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、前記未記憶内容示唆手段は、前記所定個数以上の前記動的表示の導出結果を示唆可能に構成されている。これにより、未記憶内容示唆手段により、記憶手段に記憶可能な所定個数以上の所定情報による動的表示の導出結果を遊技者に示唆することができる。その結果、遊技者は、これから発生し得る事象を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J0又はJ1において、
前記導出前記憶内容示唆手段による前記動的表示の結果と、前記未記憶内容示唆手段による遊技結果の内容とを合算して遊技者に示唆する合算示唆手段(例えば、「3連獲得演出」又は「7連獲得演出」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機J2。
遊技機J2によれば、遊技機J0又はJ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記導出前記憶内容示唆手段による前記動的表示の結果と、前記未記憶内容示唆手段による遊技結果の内容とを合算して遊技者に示唆する合算示唆手段、を備えている。これにより、遊技者は、これから発生し得る事象の合計数を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J0からJ2のいずれかにおいて、
遊技状態を第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)と、
前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、又は、合計時短カウンタ10203o)と、
前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段(例えば、時短フラグ10203jのオフ)と、
前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果(例えば、大当たり種別「時短B」による大当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機J3。
遊技機J3によれば、遊技機J0からJ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段と、前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段と、前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J3において、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機J4。
遊技機J4によれば、遊技機J3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させることで、遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることができるとともに、該第2遊技状態の終了条件として、動的表示が第2回数実行されるまで第2遊技状態を維持可能となる。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J3又はJ4において、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機J5。
遊技機J5によれば、遊技機J3又はJ4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J3からJ5のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機J6。
遊技機J6によれば、遊技機J3からJ5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J6において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機J7。
遊技機J7によれば、遊技機J6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備えた遊技機において、
前記記憶手段に記憶される前記所定情報の判定結果の内容を、前記動的表示の結果が導出される前に遊技者に示唆可能な導出前記憶内容示唆手段(例えば、保留先読み予告)と、
未だ前記記憶手段に記憶されていない遊技の内容を遊技者に示唆可能な未記憶内容示唆手段(例えば、「3連獲得演出」又は「7連獲得演出」)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機JJ0。
遊技機JJ0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記記憶手段に記憶される前記所定情報の判定結果の内容を、前記動的表示の結果が導出される前に遊技者に示唆可能な導出前記憶内容示唆手段と、未だ前記記憶手段に記憶されていない遊技の内容を遊技者に示唆可能な未記憶内容示唆手段と、を備えている。これにより、導出前記憶内容示唆手段により、動的表示の結果が導出される前にその判定結果を遊技者に示唆することができるとともに、未記憶内容示唆手段により、未だ記憶されていないこれから起こり得る遊技の内容を遊技者に示唆することができる。その結果、遊技者は、これから発生し得る事象を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「遊技の内容」とは、動的表示の当否結果、動的表示の種類、動的表示の実行内容、動的表示の実行時間、動的表示の結果に基づいて得られる遊技価値、開放される入賞口、発生する遊技状態、遊技状態の遷移態様、大当たりの種類、大当たりの実行内容、大当たりの実行時間、大当たりに基づいて得られる遊技価値、小当たりの種類、小当たりの実行内容、小当たりの実行時間、又は、小当たりに基づいて得られる遊技価値等が例示される。
遊技機JJ0において、
前記記憶手段は、
前記表示手段において前記動的表示実行手段によって実行されている前記動的表示に基づく前記所定情報を記憶する実行中情報記憶手段(例えば、保留球実行エリア203f)と、
前記動的表示実行手段による実行前の前記所定情報を記憶する実行前情報記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア2203e)と、を備え、
前記実行前情報記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、
前記未記憶内容示唆手段は、
前記所定個数以上の前記動的表示の導出結果を示唆可能に構成されている
ことを特徴とする遊技機JJ1。
遊技機JJ1によれば、遊技機JJ0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記記憶手段は、前記表示手段において前記動的表示実行手段によって実行されている前記動的表示に基づく前記所定情報を記憶する実行中情報記憶手段と、前記動的表示実行手段による実行前の前記所定情報を記憶する実行前情報記憶手段と、を備え、前記実行前情報記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、前記未記憶内容示唆手段は、前記所定個数以上の前記動的表示の導出結果を示唆可能に構成されている。これにより、未記憶内容示唆手段により、記憶手段に記憶可能な所定個数以上の所定情報による動的表示に基づく遊技の内容を遊技者に示唆することができる。その結果、遊技者は、これから発生し得る事象を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機JJ0又はJJ1において、
前記導出前記憶内容示唆手段による前記動的表示の結果と、前記未記憶内容示唆手段による遊技の内容とを合算して遊技者に示唆する合算示唆手段(例えば、「3連獲得演出」又は「7連獲得演出」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機JJ2。
遊技機JJ2によれば、遊技機JJ0又はJJ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記導出前記憶内容示唆手段による前記動的表示の結果と、前記未記憶内容示唆手段による遊技の内容とを合算して遊技者に示唆する合算示唆手段、を備えている。これにより、遊技者は、これから発生し得る事象の合計数を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機JJ0からJJ2のいずれかにおいて、
遊技状態を第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)と、
前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、又は、合計時短カウンタ10203o)と、
前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段(例えば、時短フラグ10203jのオフ)と、
前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果(例えば、大当たり種別「時短B」による大当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機JJ3。
遊技機JJ3によれば、遊技機JJ0からJJ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段と、前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段と、前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機JJ3において、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機JJ4。
遊技機JJ4によれば、遊技機JJ3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させることで、遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることができるとともに、該第2遊技状態の終了条件として、動的表示が第2回数実行されるまで第2遊技状態を維持可能となる。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機JJ3又はJJ4において、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機JJ5。
遊技機JJ5によれば、遊技機JJ3又はJJ4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機JJ3からJJ5のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機JJ6。
遊技機JJ6によれば、遊技機JJ3からJJ5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機JJ6において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機JJ7。
遊技機JJ7によれば、遊技機JJ6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<K群:時短数以上の報知演出>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
K群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段への入球に基づいて表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備えた遊技機において、
前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行回数を計数する回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n又は合計時短カウンタ10203o)と、
前記入球手段に遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と、前記入球手段に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な変化手段(例えば、普通電役10072)と、
前記変化手段が前記第2状態となる態様が、第1態様である第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1態様と異なる第2態様である第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに遊技状態を変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)と、
前記第2遊技状態において、前記回数計数手段が第1回数計数されることを条件に、該第2遊技状態を終了可能な終了手段(例えば、時短フラグ10203jのオフ)と、
前記第2遊技状態において、前記第1回数以上の前記動的表示の遊技結果の内容を遊技者に示唆可能な第1回数以上示唆手段(例えば、「3連獲得演出」又は「7連獲得演出」)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機K0。
遊技機K0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段への入球に基づいて表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行回数を計数する回数計数手段と、前記入球手段に遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と、前記入球手段に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な変化手段と、前記変化手段が前記第2状態となる態様が、第1態様である第1遊技状態と、該第1態様と異なる第2態様である第2遊技状態とに遊技状態を変化可能な遊技状態変化手段と、前記第2遊技状態において、前記回数計数手段が第1回数計数されることを条件に、該第2遊技状態を終了可能な終了手段と、前記第2遊技状態において、前記第1回数以上の前記動的表示の遊技結果の内容を遊技者に示唆可能な第1回数以上示唆手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態において第1回数以上の動的表示の遊技結果を遊技者に示唆することができる。その結果、遊技者は、第2遊技状態の終了条件となり得る第1回数の動的表示後の遊技結果を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「遊技結果の内容」とは、動的表示の当否結果、動的表示の種類、動的表示の実行内容、動的表示の実行時間、動的表示の結果に基づいて得られる遊技価値、開放される入賞口、発生する遊技状態、遊技状態の遷移態様、大当たりの種類、大当たりの実行内容、大当たりの実行時間、大当たりに基づいて得られる遊技価値、小当たりの種類、小当たりの実行内容、小当たりの実行時間、又は、小当たりに基づいて得られる遊技価値等が例示される。
遊技機K0において、
前記第1回数以上示唆手段は、
前記第1回数実行される前記動的表示の結果と、前記第1回数の前記動的表示後に実行される前記動的表示の結果とを合算して遊技者に示唆する合算示唆手段(例えば、「3連獲得演出」又は「7連獲得演出」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機K1。
遊技機K1によれば、遊技機K0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1回数以上示唆手段は、前記第1回数実行される前記動的表示の結果と、前記第1回数の前記動的表示後に実行される前記動的表示の結果とを合算して遊技者に示唆する合算示唆手段、を備えている。これにより、遊技者は、第2遊技状態の終了条件となり得る第1回数の動的表示後の遊技結果を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機K0又はK1において、
前記終了手段は、
前記第2遊技状態において、前記回数計数手段が第1回数計数されることを条件に、該第2遊技状態を終了可能に構成され、
前記回数設定手段は、
前記第2遊技状態において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記第1回数より多い第2回数を設定し、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機K2。
遊技機K2によれば、遊技機K0又はK1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記終了手段は、前記第2遊技状態において、前記回数計数手段が第1回数計数されることを条件に、該第2遊技状態を終了可能に構成され、前記回数設定手段は、前記第2遊技状態において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記第1回数より多い第2回数を設定し、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機K0からK2のいずれかにおいて、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、を備え、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機K3。
遊技機K3によれば、遊技機K0からK2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、を備え、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機K3において、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機K4。
遊技機K4によれば、遊技機K0からK3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機K0からK4のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機K5。
遊技機K5によれば、遊技機K0からK4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機K5において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機K6。
遊技機K6によれば、遊技機K5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段への入球に基づいて表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備えた遊技機において、
前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行回数を計数する回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n又は合計時短カウンタ10203o)と、
前記入球手段に遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と、前記入球手段に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な変化手段(例えば、普通電役10072)と、
前記変化手段が前記第2状態となる態様が、第1態様である第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1態様と異なる第2態様である第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに遊技状態を変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)と、
前記第2遊技状態において、前記回数計数手段が第1回数計数されることを条件に、該第2遊技状態を終了可能な終了手段(例えば、時短フラグ10203jのオフ)と、
前記第2遊技状態において、前記第1回数以上の前記動的表示の遊技の内容を遊技者に示唆可能な第1回数以上示唆手段(例えば、「3連獲得演出」又は「7連獲得演出」)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機KK0。
遊技機KK0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段への入球に基づいて表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行回数を計数する回数計数手段と、前記入球手段に遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と、前記入球手段に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な変化手段と、前記変化手段が前記第2状態となる態様が、第1態様である第1遊技状態と、該第1態様と異なる第2態様である第2遊技状態とに遊技状態を変化可能な遊技状態変化手段と、前記第2遊技状態において、前記回数計数手段が第1回数計数されることを条件に、該第2遊技状態を終了可能な終了手段と、前記第2遊技状態において、前記第1回数以上の前記動的表示の遊技の内容を遊技者に示唆可能な第1回数以上示唆手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態において第1回数以上の動的表示の遊技の内容を遊技者に示唆することができる。その結果、遊技者は、第2遊技状態の終了条件となり得る第1回数の動的表示後の遊技の内容を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「遊技の内容」とは、動的表示の当否結果、動的表示の種類、動的表示の実行内容、動的表示の実行時間、動的表示の結果に基づいて得られる遊技価値、開放される入賞口、発生する遊技状態、遊技状態の遷移態様、大当たりの種類、大当たりの実行内容、大当たりの実行時間、大当たりに基づいて得られる遊技価値、小当たりの種類、小当たりの実行内容、小当たりの実行時間、又は、小当たりに基づいて得られる遊技価値等が例示される。
遊技機KK0において、
前記第1回数以上示唆手段は、
前記第1回数実行される前記動的表示の結果と、前記第1回数の前記動的表示後に実行される前記動的表示の結果とを合算して遊技者に示唆する合算示唆手段(例えば、「3連獲得演出」又は「7連獲得演出」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機KK1。
遊技機KK1によれば、遊技機KK0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1回数以上示唆手段は、前記第1回数実行される前記動的表示の結果と、前記第1回数の前記動的表示後に実行される前記動的表示の結果とを合算して遊技者に示唆する合算示唆手段、を備えている。これにより、遊技者は、第2遊技状態の終了条件となり得る第1回数の動的表示後の遊技結果を事前に認識しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機KK0又はKK1において、
前記終了手段は、
前記第2遊技状態において、前記回数計数手段が第1回数計数されることを条件に、該第2遊技状態を終了可能に構成され、
前記回数設定手段は、
前記第2遊技状態において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記第1回数より多い第2回数を設定し、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機KK2。
遊技機KK2によれば、遊技機KK0又はKK1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記終了手段は、前記第2遊技状態において、前記回数計数手段が第1回数計数されることを条件に、該第2遊技状態を終了可能に構成され、前記回数設定手段は、前記第2遊技状態において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記第1回数より多い第2回数を設定し、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機KK0からKK2のいずれかにおいて、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、を備え、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機KK3。
遊技機KK3によれば、遊技機KK0からKK2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、を備え、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機KK3において、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機KK4。
遊技機KK4によれば、遊技機KK0からKK3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機KK0からKK4のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機KK5。
遊技機KK5によれば、遊技機KK0からKK4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機KK5において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機KK6。
遊技機KK6によれば、遊技機KK5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<L群:もっと打て演出>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
L群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備え、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成された遊技機において、
遊技状態を第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)と、
前記第2遊技状態において、前記記憶手段に記憶される前記所定情報の数を判定する記憶数判定手段(例えば、保留確認処理(S11214))と、
前記記憶数判定手段の判定結果を使用することにより、前記発射手段によって遊技球を発射させて前記入球手段への入球を遊技者に促す発射促進手段(例えば、「打ち方指示演出」)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機L0。
遊技機L0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備え、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成された遊技機であって、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段と、前記第2遊技状態において、前記記憶手段に記憶される前記所定情報の数を判定する記憶数判定手段と、前記記憶数判定手段の判定結果を使用することにより、前記発射手段によって遊技球を発射させて前記入球手段への入球を遊技者に促す発射促進手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態において所定情報を所定個数貯留させることを遊技者に促して、第2遊技状態において所定情報が所定個数貯留させている状態を発生させ易くすることができる。その結果、第2遊技状態における遊技仕様通りの遊技を遊技者に付与し易くなり、遊技興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L0において、
前記記憶数判定手段は、
前記第2遊技状態において、前記記憶手段に記憶される前記所定情報が前記所定個数か否かを判定する所定個数判定手段(例えば、保留確認処理(S11214))、を備え、
前記発射促進手段は、
前記所定個数判定手段によって前記記憶手段に前記所定個数が記憶されると判定されるまで、前記発射手段によって遊技球を発射させて前記入球手段への入球を遊技者に促す発射促進演出を実行する発射促進演出実行手段(例えば、保留確認処理(S11214)のS11242〜S11253)、を備えている
ことを特徴とする遊技機L1。
遊技機L1によれば、遊技機L0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記記憶数判定手段は、前記第2遊技状態において、前記記憶手段に記憶される前記所定情報が前記所定個数か否かを判定する所定個数判定手段、を備え、前記発射促進手段は、前記所定個数判定手段によって前記記憶手段に前記所定個数が記憶されると判定されるまで、前記発射手段によって遊技球を発射させて前記入球手段への入球を遊技者に促す発射促進演出を実行する発射促進演出実行手段、を備えている。これにより、第2遊技状態において所定情報を所定個数貯留されるまで発射促進演出を実行して所定情報が所定個数貯留させることを遊技者に促して、第2遊技状態において所定情報が所定個数貯留させている状態を発生させ易くすることができる。その結果、第2遊技状態における遊技仕様通りの遊技を遊技者に付与し易くなり、遊技興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L1において、
前記第2遊技状態において、所定条件が成立(例えば、「時間短縮状態A」において第2特別図柄の動的表示が開始)してから、所定期間(例えば、「20秒」)の間、特定演出(例えば、「タイマー演出」)を実行する特定演出実行手段、を備え、
前記発射促進演出実行手段は、
前記特定演出の間、前記所定個数判定手段によって前記記憶手段に前記所定情報が前記所定個数記憶されたと判定されるまで、前記発射促進演出を実行する
ことを特徴とする遊技機L2。
遊技機L2によれば、遊技機L1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態において、所定条件が成立してから、所定期間の間、特定演出を実行する特定演出実行手段、を備え、前記発射促進演出実行手段は、前記特定演出の間、前記所定個数判定手段によって前記記憶手段に前記所定情報が前記所定個数記憶されたと判定されるまで、前記発射促進演出を実行するように構成される。これにより、第2遊技状態における特定演出の実行中に記憶手段に所定情報が所定個数記憶されるまで発射促進演出を実行して、所定情報を所定個数貯留されるまで発射促進演出を実行して所定情報が所定個数貯留させることを遊技者に促して、第2遊技状態において所定情報が所定個数貯留させている状態を発生させ易くすることができる。その結果、第2遊技状態における遊技仕様通りの遊技を遊技者に付与し易くなり、遊技興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L2において、
前記発射促進演出実行手段は、
前記特定演出の経過時間に応じて、前記発射促進演出を変化させる経過時間演出変化手段(例えば、「超強打ち方指示演出(通常)」及び「超強打ち方指示演出(特別)」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機L3。
遊技機L3によれば、遊技機L2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記発射促進演出実行手段は、前記特定演出の経過時間に応じて、前記発射促進演出を変化させる経過時間演出変化手段、を備えている。これにより、第2遊技状態における特定演出の実行中に特定演出の経過時間に応じて発射促進演出を変化させ、例えば、特定演出の残り時間が少なくなってきた場合に、遊技者に遊技球の発射を強く促すように構成して、所定情報を所定個数貯留させることを遊技者に促して、第2遊技状態において所定情報が所定個数貯留させている状態を発生させ易くすることができる。その結果、第2遊技状態における遊技仕様通りの遊技を遊技者に付与し易くなり、遊技興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L1からL3のいずれかにおいて、
前記発射促進演出実行手段は、
前記記憶数判定手段による前記記憶手段に記憶される前記所定情報の数に応じて、前記発射促進演出を変化させる記憶数演出変化手段(例えば、「超強打ち方指示演出(通常)」、「強打ち方指示演出(通常)」及び「中打ち方指示演出(通常)」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機L4。
遊技機L4によれば、遊技機L1からL3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記発射促進演出実行手段は、前記記憶数判定手段による前記記憶手段に記憶される前記所定情報の数に応じて、前記発射促進演出を変化させる記憶数演出変化手段、を備えている。これにより、第2遊技状態における特定演出の実行中に所定情報の記憶数に応じて発射促進演出を変化させ、例えば、所定情報の記憶数が少ない場合に、遊技者に遊技球の発射を強く促すように構成して、所定情報を所定個数貯留させることを遊技者に促して、第2遊技状態において所定情報が所定個数貯留させている状態を発生させ易くすることができる。その結果、第2遊技状態における遊技仕様通りの遊技を遊技者に付与し易くなり、遊技興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L2からL4のいずれかにおいて、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、少なくとも第1期間(例えば、「60秒」)の間、前記動的表示を実行可能に構成され、
前記所定期間は、
前記第1期間より短い
ことを特徴とする遊技機L5。
遊技機L5によれば、遊技機L2からL4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、少なくとも第1期間の間、前記動的表示を実行可能に構成され、前記所定期間は、前記第1期間より短いように構成される。これにより、第2遊技状態において第1期間実行される動的表示の実行中に、所定期間実行される特定演出を実行させることができる。よって、第2遊技状態における動的表示の実行内に記憶手段に所定情報が所定個数記憶されるまで発射促進演出を実行して、所定情報を所定個数貯留されるまで発射促進演出を実行して所定情報が所定個数貯留させることを遊技者に促して、第2遊技状態において所定情報が所定個数貯留させている状態を発生させ易くすることができる。その結果、第2遊技状態における遊技仕様通りの遊技を遊技者に付与し易くなり、遊技興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L0からL5のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、又は、合計時短カウンタ10203o)と、
前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段(例えば、時短フラグ10203jのオフ)と、
前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第1所定結果(例えば、大当たり種別「時短B」による大当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変更手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変更手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機L6。
遊技機L6によれば、遊技機L0からL5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段と、前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段と、前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第1所定結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変更手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変更手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L6において、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機L7。
遊技機L7によれば、遊技機L6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させることで、遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることができるとともに、該第2遊技状態の終了条件として、動的表示が第2回数実行されるまで第2遊技状態を維持可能となる。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L6又はL7において、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機L8。
遊技機L8によれば、遊技機L6又はL7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L0からL8のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機L9。
遊技機L9によれば、遊技機L0からL8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機L9において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機L10。
遊技機L10によれば、遊技機L9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<M群:最大保留可能数以下の時短回数、時短有り時には第1遊技価値、時短無し時に第2遊技価値>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
M群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備え、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成された遊技機において、
遊技状態を第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)と、
前記有利状態の終了後の前記所定個数以下の特定回数の前記動的表示が実行される間、前記第2遊技状態を維持可能な第2遊技状態維持手段(例えば、時短フラグ10203jのオン)と、
前記有利状態の終了後の前記特定回数の前記動的表示の実行後、遊技状態を前記第1遊技状態に移行する第1遊技状態移行手段(例えば、時短フラグ10203jのオフ)と、
前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出された場合に、遊技者に第1遊技価値(例えば、「時間短縮状態A」)を付与可能な第1遊技価値手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出された場合に、前記第1遊技価値より遊技者にとって有利な第2遊技価値(例えば、「時間短縮状態B」)を付与可能な第2遊技価値手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機M0。
遊技機M0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備え、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成された遊技機であって、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段と、前記有利状態の終了後の前記所定個数以下の特定回数の前記動的表示が実行される間、前記第2遊技状態を維持可能な第2遊技状態維持手段と、前記有利状態の終了後の前記特定回数の前記動的表示の実行後、遊技状態を前記第1遊技状態に移行する第1遊技状態移行手段と、前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出された場合に、遊技者に第1遊技価値を付与可能な第1遊技価値手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出された場合に、前記第1遊技価値より遊技者にとって有利な第2遊技価値を付与可能な第2遊技価値手段と、を備えている。これにより、有利状態終了後に動的表示が所定回数以下の特定回数実行されるまでに所定導出結果を導出させることで、遊技者にとって有利な第2遊技価値が付与されることができる一方、有利状態終了後に特定回数後の動的表示が実行された後の動的表示において所定導出結果が導出された場合には、第2遊技価値より遊技価値が低い第1遊技価値が付与される。よって、例えば、有利状態中に記憶手段に所定個数の所定情報を記憶させた場合に、該有利状態後、特定回数以内に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機M0において、
前記第2遊技価値手段によって前記第2遊技価値が付与された場合、前記第1遊技価値手段によって前記第1遊技価値が付与された場合より、前記有利状態手段による前記有利状態が発生し易い
ことを特徴とする遊技機M1。
遊技機M1によれば、遊技機M0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技価値手段によって前記第2遊技価値が付与された場合、前記第1遊技価値手段によって前記第1遊技価値が付与された場合より、前記有利状態手段による前記有利状態が発生し易いように構成されている。これにより、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機M0又はM1において、
前記入球手段は、
第1入球手段(例えば、第1始動口64)と、
前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口10071)と、を備え、
前記遊技機は、
前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、特定領域)、を備え、
前記第3入球手段に遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と、前記第3入球手段に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第3入球変化手段(例えば、小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073d)、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段(例えば、特図1変動開始フラグ223a)と、
前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段(例えば、特図2変動開始フラグ223b)と、を備え、
前記第3入球変化手段は、
前記第1動的表示における抽選結果より、前記第2動的表示における抽選結果に基づいて、前記第3入球手段を前記第2状態にし易く構成(例えば、第1特別図柄における小当たり確率<第2特別図柄における小当たり確率、および、各特別図柄における小当たりに基づく小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073dのそれぞれの開閉態様)され、
前記有利状態手段は、
前記第1動的実行手段により実行される前記第1動的表示、又は、前記第2動的実行手段により実行される前記第2動的表示において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記第3入球変化手段が前記第2状態となって前記第3入球手段へ遊技球が入球することで、前記有利状態を発生可能に構成される
ことを特徴とする遊技機M2。
遊技機M2によれば、遊技機M0又はM1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記入球手段は、第1入球手段と、前記第1入球手段と異なる第2入球手段と、を備え、前記遊技機は、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段と、を備え、前記第3入球手段に遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と、前記第3入球手段に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第3入球変化手段、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段と、を備え、前記第3入球変化手段は、前記第1動的表示における抽選結果より、前記第2動的表示における抽選結果に基づいて、前記第3入球手段を前記第2状態にし易く構成され、前記有利状態手段は、前記第1動的実行手段により実行される前記第1動的表示、又は、前記第2動的実行手段により実行される前記第2動的表示において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記第3入球変化手段が前記第2状態となって前記第3入球手段へ遊技球が入球することで、前記有利状態を発生可能に構成される。これにより、有利状態を発生させるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機M2において、
前記第2入球手段は、
該第2入球手段に遊技球が入球し難い又は入球不可な第3状態と、前記第2入球手段に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第2入球変化手段(例えば、普通電役10072)、を備え、
前記第2入球変化手段は、
前記第1遊技状態において、前記第2入球変化手段が前記第4状態となる態様が第1態様となり、前記第2遊技状態において、前記第2入球変化手段が前記第4状態となる態様が、前記第1態様より遊技球が前記第2入球手段に入球し易い第2態様となるように構成される
ことを特徴とする遊技機M3。
遊技機M3によれば、遊技機M2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2入球手段は、該第2入球手段に遊技球が入球し難い又は入球不可な第3状態と、前記第2入球手段に遊技球が入球可能な第4状態とに変化可能若しくは入球し易い第2入球変化手段(例えば、普通電役10072)、を備え、前記第2入球変化手段は、前記第1遊技状態において、前記第2入球変化手段が前記第4状態となる態様が第1態様となり、前記第2遊技状態において、前記第2入球変化手段が前記第4状態となる態様が、前記第1態様より遊技球が前記第2入球手段に入球し易い第2態様となるように構成される。これにより、遊技状態に応じて第2入球手段への入球態様を異ならせることができ、遊技仕様として想定していない第2入球手段への遊技球の入球を抑制することができる。その結果、遊技仕様通りの遊技性を実現して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機M0からM3のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、又は、合計時短カウンタ10203o)と、
前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段(例えば、時短フラグ10203jのオフ)と、
前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第1所定結果(例えば、大当たり種別「時短B」による大当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変更手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変更手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機M4。
遊技機M4によれば、遊技機M0からM3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段と、前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段と、前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第1所定結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変更手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変更手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機M0からM4のいずれかにおいて、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機M5。
遊技機M5によれば、遊技機M0からM4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させることで、遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることができるとともに、該第2遊技状態の終了条件として、動的表示が第2回数実行されるまで第2遊技状態を維持可能となる。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機M0からM5のいずれかにおいて、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機M6。
遊技機M6によれば、遊技機M0からM5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機M0からM6のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機M7。
遊技機M7によれば、遊技機M0からM6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機M0からM7のいずれかにおいて、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機M8。
遊技機M8によれば、遊技機M0からM7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<N群:1日の最大変動可能回数より多い時短回数>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
N群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段への入球に基づいて表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な少なくとも2以上設けられた有利状態(例えば、大当たり遊技)のいずれか1の有利状態を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備えた遊技機において、
前記入球手段に遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と、前記入球手段に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な変化手段(例えば、普通電役10072)と、
前記変化手段が前記第2状態となる態様が、第1態様である第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1態様より遊技球が入球し易い第2態様である第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに遊技状態を変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)と、
前記有利状態の種類に基づいて、前記第2遊技状態の終了条件を1又は2以上設定する終了条件設定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記遊技状態変化手段は、
1の前記終了条件が成立、又は、前記有利状態が発生するまで、前記第2遊技状態を維持可能に構成され、
前記終了条件として、
遊技ホールに設置された1の遊技機において、前記動的表示が1日当たりの最大実行可能回数実行された場合でも、前記第2遊技状態が終了しない特定条件が設けられている
ことを特徴とする遊技機N0。
遊技機N0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段への入球に基づいて表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な少なくとも2以上設けられた有利状態のいずれか1の有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記入球手段に遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と、前記入球手段に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な変化手段と、前記変化手段が前記第2状態となる態様が、第1態様である第1遊技状態と、該第1態様より遊技球が入球し易い第2態様である第2遊技状態とに遊技状態を変化可能な遊技状態変化手段と、前記有利状態の種類に基づいて、前記第2遊技状態の終了条件を1又は2以上設定する終了条件設定手段と、を備え、前記遊技状態変化手段は、1の前記終了条件が成立、又は、有利状態が発生するまで、前記第2遊技状態を維持可能に構成され、前記終了条件として、遊技ホールに設置された1の遊技機において、前記動的表示が1日当たりの最大実行可能回数実行された場合でも、前記第2遊技状態が終了しない特定条件が設けられている。これにより、第2遊技状態の終了条件として特定条件が設定された場合、少なくとも1の遊技機において1日当たりに実行可能な動的表示の最大実行可能回数が実行されるまでは第2遊技状態を維持することが可能となる。よって、遊技ホールに設置された遊技機において、第2遊技状態の終了条件として特定条件が設定された場合、該遊技機で実行可能な最大実行可能回数の動的表示が実行されたとしても第2遊技状態を維持することができ、次の有利状態が発生するまでは第2遊技状態が終了してしまうことを実質的に防止できる。その結果、遊技仕様通りの遊技性を実現することで、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機N0において、
前記動的表示実行手段は、
前記動的表示の最小変動時間として、第1時間(例えば、「3秒」)で前記動的表示を実行可能に構成され、
前記特定条件は、
遊技ホールの営業時間を前記第1時間で除した値以上である
ことを特徴とする遊技機N1。
遊技機N1によれば、遊技機N0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記動的表示の最小変動時間として、第1時間で前記動的表示を実行可能に構成され、前記特定条件は、遊技ホールの営業時間を前記第1時間で除した値以上である。これにより、遊技ホールに設置された遊技機において、第2遊技状態の終了条件として特定条件が設定された場合、該遊技機で実行可能な最大実行可能回数の動的表示がすべて第1時間で実行されたとしても第2遊技状態を維持することができ、次の有利状態が発生するまでは第2遊技状態が終了してしまうことを実質的に防止できる。その結果、遊技仕様通りの遊技性を実現することで、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機N0において、
前記特定条件は、
前記第2遊技状態において前記有利状態が発生するまで維持される設定手段(例えば、時短無限フラグ)である
ことを特徴とする遊技機N2。
遊技機N2によれば、遊技機N0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定条件は、前記第2遊技状態において前記有利状態が発生するまで維持される設定手段である。これにより、遊技ホールに設置された遊技機において、第2遊技状態の終了条件として特定条件が設定された場合、該遊技機で実行可能な最大実行可能回数の動的表示がすべて第1時間で実行されたとしても第2遊技状態を維持することができ、次の有利状態が発生するまでは第2遊技状態が終了してしまうことを実質的に防止できる。その結果、遊技仕様通りの遊技性を実現することで、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、動的表示の実行回数等を計数する必要がなくなるので、処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機N0からN2のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、又は、合計時短カウンタ10203o)と、
前記第1遊技状態において前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機N3。
遊技機N3によれば、遊技機N0からN2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、前記第1遊技状態において前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機N3において、
前記入球手段への遊技球の入球に基づいて所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、を備え、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機N4。
遊技機N4によれば、遊技機N3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記入球手段への遊技球の入球に基づいて所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、を備え、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させることで、遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることができるとともに、該第2遊技状態の終了条件として、動的表示が第2回数実行されるまで第2遊技状態を維持可能となる。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機N4において、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機N5。
遊技機N5によれば、遊技機N4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機N0からN5のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機N6。
遊技機N6によれば、遊技機N0からN5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機N6において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機N7。
遊技機N7によれば、遊技機N6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<P群:時短リミッタ付き1種2種>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
P群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備えた遊技機において、
前記入球手段は、
第1入球手段(例えば、第1始動口64)と、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段(例えば、普通電役10072)が設けられた第2入球手段(例えば、第2始動口10071)と、を備え、
前記遊技機は、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段(例えば、小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073d)が設けられた第3入球手段(例えば、特定領域(小入賞口ユニット10073))、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段(例えば、特図1変動開始フラグ223a)と、
前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段(例えば、特図2変動開始フラグ223b)と、を備え、
前記第3入球変化手段は、
前記第1動的表示における抽選結果より、前記第2動的表示における抽選結果に基づいて、前記第3入球手段を前記第4状態にし易く構成(例えば、第1特別図柄における小当たり確率<第2特別図柄における小当たり確率、および、各特別図柄における小当たりに基づく小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073dのそれぞれの開閉態様)され、
前記有利状態手段は、
前記第1動的実行手段により実行される前記第1動的表示、又は、前記第2動的実行手段により実行される前記第2動的表示において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記第3入球変化手段が前記第4状態となって前記第3入球手段へ遊技球が入球することで、前記有利状態を発生可能に構成され、
前記遊技機は、
遊技状態を第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)、を備え、
前記第2入球変化手段は、
前記第1遊技状態より前記第2遊技状態の方が、前記第2状態となり易く構成され、
前記遊技機は、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機P0。
遊技機P0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記入球手段は、第1入球手段と、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段が設けられた第2入球手段と、を備え、前記遊技機は、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段が設けられた第3入球手段、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段と、を備え、前記第3入球変化手段は、前記第1動的表示における抽選結果より、前記第2動的表示における抽選結果に基づいて、前記第3入球手段を前記第4状態にし易く構成され、前記有利状態手段は、前記第1動的実行手段により実行される前記第1動的表示、又は、前記第2動的実行手段により実行される前記第2動的表示において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記第3入球変化手段が前記第4状態となって前記第3入球手段へ遊技球が入球することで、前記有利状態を発生可能に構成され、前記遊技機は、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段、を備え、前記第2入球変化手段は、前記第1遊技状態より前記第2遊技状態の方が、前記第2状態となり易く構成され、前記遊技機は、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第1動的表示又は第2動的表示で所定導出結果が導出される場合に有利状態を発生可能であるとともに、第3入球手段に遊技球が入球した場合も有利状態を発生させることができ、有利状態を発生させるバリエーションを豊富にすることができる。また、遊技状態に応じて第2入球手段への入球態様を異ならせることができ、遊技仕様として想定していない第2入球手段への遊技球の入球を抑制することで、遊技仕様通りの遊技性を実現できる。さらに、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができる。その結果、新たな遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「第3入球手段を第4状態にし易く構成され、」とは、例えば、第1動的表示における抽選結果では所定確率で第4状態となる一方、第2動的表示の抽選結果では所定確率より高確率で第4状態となる場合や、第1動的表示における抽選結果では第4状態とならない一方、第2動的表示の抽選結果では第4状態となり得る場合、第1動的表示における抽選結果では所定確率で第4状態となる一方、第2動的表示の抽選結果では必ず第4状態となる場合、第1動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる期間が所定期間である一方、第2動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる期間が所定期間以上の長い期間である場合、或いは、第1動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる回数が所定回数である一方、第2動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる期間が所定回数以上の回数である場合等が例示される。
また、「第1遊技状態より第2遊技状態の方が、第2状態となり易く構成され、」とは、例えば、第1遊技状態では所定確率で第2状態となる一方、第2遊技状態では所定確率より高確率で第2状態となる場合や、第1遊技状態では第2状態とならない一方、第2遊技状態では第2状態となり得る場合、第1遊技状態では所定確率で第2状態となる一方、第2遊技状態では必ず第2状態となる場合、第1遊技状態では第2状態となる期間が所定期間である一方、第2遊技状態では第2状態となる期間が所定期間以上の長い期間である場合、或いは、第1遊技状態では第2状態となる回数が所定回数である一方、第2遊技状態では第2状態となる回数が所定回数以上の回数である場合等が例示される。
さらに、「所定導出結果」とは、所定の識別情報が揃うことで有利状態が直接的に発生する大当たり結果や、所定の識別情報が揃うこと若しくは所定の関連性(例えば、同色図柄、特定出目等)を有する識別情報が現出することで第3入球手段へ遊技球が入球可能状態となる小当たり結果等が例示される。
遊技機P0において、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機P1。
遊技機P1によれば、遊技機P0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機P1において、
前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果(例えば、大当たり種別「時短B」による大当たり)が導出される場合に前記第2遊技状態に移行するとともに、前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)、を備え、
前記第1回数は、
前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機P2。
遊技機P2によれば、遊技機P1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出される場合に前記第2遊技状態に移行するとともに、前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段、を備え、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機P1又はP2において、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に前記第2遊技状態に移行するとともに、前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記第2回数は、
前記所定個数より大きい値である
ことを特徴とする遊技機P3。
遊技機P3によれば、遊技機P0からP2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出される場合に前記第2遊技状態に移行するとともに、前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記第2回数は、前記所定個数より大きい値である。これにより、第2遊技状態から再び第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より大きい値である第2回数の動的表示が行われるまで第2遊技状態が終了せず、該第2回数のうちに所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機P3において、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機P4。
遊技機P4によれば、遊技機P3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成される。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機P1からP4のいずれかにおいて、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機FP。
遊技機P5によれば、遊技機P1からP4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<Q群:経時的に変化するボタン演出、物理的ボタンは物理変化しない>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
Q群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段に取得された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段の判定結果を使用することにより、演出手段(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、特別図柄の変動演出)を実行する演出実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記演出実行手段により実行される前記所定演出において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備えた遊技機において、
遊技者により操作可能な操作手段(例えば、枠ボタン22)と、
前記演出手段において、遊技者に前記操作手段の操作を促す操作可能演出(例えば、「特殊ボタン演出」)を実行する操作可能演出実行手段(例えば、枠ボタン入力監視・演出処理(S1106))と、
前記操作可能演出の実行中に、前記操作手段を模した操作識別情報(例えば、特殊ボタン図柄10081j)を現出させる操作識別情報現出手段と、
前記操作可能演出の経過時間を計測する経過時間計測手段(例えば、枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)のS1405又はS1410)と、
前記経過時間計測手段の計測結果を使用することにより、前記操作識別情報の表示態様を変化可能な表示態様変化手段(例えば、特殊ボタン図柄10081jの通常状態、第1変化状態、又は、第2変化状態)と、
前記表示態様変化手段は、
前記操作識別情報を、前記操作手段が変化不能な特殊形態を模した特殊形態識別情報に変化させる
ことを特徴とする遊技機Q0。
遊技機Q0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段に取得された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を使用することにより、演出手段において所定演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段により実行される前記所定演出において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、遊技者により操作可能な操作手段と、前記演出手段において、遊技者に前記操作手段の操作を促す操作可能演出を実行する操作可能演出実行手段と、前記操作可能演出の実行中に、前記操作手段を模した操作識別情報を現出させる操作識別情報現出手段と、前記操作可能演出の経過時間を計測する経過時間計測手段と、前記経過時間計測手段の計測結果を使用することにより、前記操作識別情報の表示態様を変化可能な表示態様変化手段と、前記表示態様変化手段は、前記操作識別情報を、前記操作手段が変化不能な特殊形態を模した特殊形態識別情報に変化させる。これにより、操作可能演出の実行中にその経過時間に応じて、操作手段を模した操作識別情報を操作手段が変化不能な特殊形態を模した特殊形態識別情報に変化させることで、操作手段を特殊形態に変化させることなく操作手段が特殊形態に変化したかのような印象を遊技者に与えることができる。その結果、操作手段を特殊形態に変化させるための機構を設けずに製造コストを削減しつつ、演出のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機Q0において、
前記所定演出における前記所定導出結果の現出期待度を遊技者に示唆可能な期待度示唆手段(例えば、枠ボタン22の点灯色の変化)、を備え、
前記表示態様変化手段は、
前記特殊形態識別情報において、前記期待度示唆手段によって前記所定導出結果の現出期待度を遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機Q1。
遊技機Q1によれば、遊技機Q0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定演出における前記所定導出結果の現出期待度を遊技者に示唆可能な期待度示唆手段、を備え、前記表示態様変化手段は、前記特殊形態識別情報において、前記期待度示唆手段によって前記所定導出結果の現出期待度を遊技者に示唆可能に構成される。これにより、操作可能演出において所定の経過時間を経過させて特殊形態識別情報を現出させつつ、所定導出結果の現出期待度を遊技者に示唆することができるので、操作可能演出において直ちに操作手段を操作することで所定演出を進展させる遊技性と、操作可能演出において特殊形態識別情報が現出されるまで操作手段の操作を待機し、特殊形態識別情報を現出させて所定演出における所定導出結果の現出期待度を把握するという遊技性とを創出することができる。その結果、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機Q1において、
前記表示態様変化手段は、
前記操作識別情報では前記期待度示唆手段による前記所定導出結果の現出期待度を遊技者に示唆しない
ことを特徴とする遊技機Q2。
遊技機Q2によれば、遊技機Q1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記表示態様変化手段は、前記操作識別情報では前記期待度示唆手段による前記所定導出結果の現出期待度を遊技者に示唆しないように構成される。これにより、操作可能演出における操作識別情報では現出しない所定導出結果の現出信頼度を、特殊形態識別情報で現出し得るように構成し、操作可能演出において所定の経過時間を経過させて特殊形態識別情報を現出させつつ、所定導出結果の現出期待度を遊技者に示唆することができるので、操作可能演出において直ちに操作手段を操作することで所定演出を進展させる遊技性と、操作可能演出において特殊形態識別情報が現出されるまで操作手段の操作を待機し、特殊形態識別情報を現出させて所定演出における所定導出結果の現出期待度を把握するという遊技性とを創出することができる。その結果、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機Q0からQ2のいずれかにおいて、
前記特殊形態識別情報は、
前記操作手段の形態が物理的に変化した物理的変化態様である
ことを特徴とする遊技機Q3。
遊技機Q3によれば、遊技機Q0からQ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特殊形態識別情報は、前記操作手段の形態が物理的に変化した物理的変化態様である。これにより、操作手段を物理的に特殊形態に変化させることなく操作手段が特殊形態に変化したかのような印象を遊技者に与えることができる。その結果、操作手段を特殊形態に変化させるための機構を設けずに製造コストを削減しつつ、演出のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機Q0からQ3のいずれかにおいて、
前記操作可能演出実行手段は、
前記操作可能演出実行中に前記操作手段が操作された場合に、発展演出を実行する発展演出実行手段、を備え、
前記発展演出実行手段は、
前記操作識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合と、前記特殊形態識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合とで、同一の前記発展手段を行う
ことを特徴とする遊技機Q4。
遊技機Q4によれば、遊技機Q0からQ3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、 前記操作可能演出実行手段は、前記操作可能演出実行中に前記操作手段が操作された場合に、発展演出を実行する発展演出実行手段、を備え、前記発展演出実行手段は、前記操作識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合と、前記特殊形態識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合とで、同一の前記発展手段を行うように構成される。これにより、発展演出の制作工数を削減しつつ、演出のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機Q0からQ3のいずれかにおいて、
前記操作可能演出実行手段は、
前記操作可能演出実行中に前記操作手段が操作された場合に、発展演出を実行する発展演出実行手段、を備え、
前記発展演出実行手段は、
前記操作識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合と、前記特殊形態識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合とで、異なる前記発展手段を行う
ことを特徴とする遊技機Q5。
遊技機Q5によれば、遊技機Q0からQ3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記操作可能演出実行手段は、前記操作可能演出実行中に前記操作手段が操作された場合に、発展演出を実行する発展演出実行手段、を備え、前記発展演出実行手段は、前記操作識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合と、前記特殊形態識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合とで、異なる前記発展手段を行うように構成される。これにより、演出のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機Q4又はQ5において、
前記操作可能演出実行手段は、
前記操作可能演出の実行中に前記操作手段が操作されなかった場合、前記操作識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合と同一の前記発展演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機Q6。
遊技機Q6によれば、遊技機Q4又はQ5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記操作可能演出実行手段は、前記操作可能演出の実行中に前記操作手段が操作されなかった場合、前記操作識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合と同一の前記発展演出を実行可能に構成される。これにより、操作可能演出において、操作識別情報が特殊形態情報に変化するか否かを待機した結果、操作可能演出が終了してしまった場合でも、操作識別情報の現出時に操作手段が操作された場合と同一の発展演出を実行することができ、遊技者に発展演出を確実に認識させることができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機Q4又はQ5において、
前記操作可能演出実行手段は、
前記操作可能演出の実行中に前記操作手段が操作されなかった場合、前記操作識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合と異なる前記発展演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機Q7。
遊技機Q7によれば、遊技機Q4又はQ5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記操作可能演出実行手段は、前記操作可能演出の実行中に前記操作手段が操作されなかった場合、前記操作識別情報の現出時に前記操作手段が操作された場合と異なる前記発展演出を実行可能に構成される。これにより、演出のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<R群:V通過しなかった場合に時短非付与(大当たり遊技も発生しない)>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
R群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備えた遊技機において、
前記入球手段は、
第1入球手段(例えば、第1始動口64)と、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段(例えば、普通電役10072)が設けられた第2入球手段(例えば、第2始動口10071)と、を備え、
前記遊技機は、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段(例えば、小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073d)が設けられた第3入球手段(例えば、特定領域)、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段(例えば、特図1変動開始フラグ223a)と、
前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段(例えば、特図2変動開始フラグ223b)と、を備え、
前記第3入球変化手段は、
前記第1動的表示における抽選結果より、前記第2動的表示における抽選結果に基づいて、前記第3入球手段を前記第4状態にし易く構成(例えば、第1特別図柄における小当たり確率<第2特別図柄における小当たり確率、および、各特別図柄における小当たりに基づく小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073dのそれぞれの開閉態様)され、
前記有利状態手段は、
前記第1動的実行手段により実行される前記第1動的表示、又は、前記第2動的実行手段により実行される前記第2動的表示において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記第3入球変化手段が前記第4状態となって前記第3入球手段へ遊技球が入球することで、前記有利状態を発生可能に構成され、
前記遊技機は、
遊技状態を第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)、を備え、
前記第2入球変化手段は、
前記第1遊技状態より前記第2遊技状態の方が、前記第2状態となり易く構成され、
前記遊技機は、
前記第3入球変化手段が前記第4状態となった場合に、前記第3入球手段に遊技球を入球させないことで、前記第2遊技状態を終了する第2遊技終了手段(例えば、特図2小当たり時短カウンタ10203q、「特図2小当たり」1回で「時短機能」終了)、を備えている
ことを特徴とする遊技機R0。
遊技機R0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記入球手段は、第1入球手段と、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段が設けられた第2入球手段と、を備え、前記遊技機は、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段が設けられた第3入球手段、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段と、を備え、前記第3入球変化手段は、前記第1動的表示における抽選結果より、前記第2動的表示における抽選結果に基づいて、前記第3入球手段を前記第4状態にし易く構成され、前記有利状態手段は、前記第1動的実行手段により実行される前記第1動的表示、又は、前記第2動的実行手段により実行される前記第2動的表示において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記第3入球変化手段が前記第4状態となって前記第3入球手段へ遊技球が入球することで、前記有利状態を発生可能に構成され、前記遊技機は、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段、を備え、前記第2入球変化手段は、前記第1遊技状態より前記第2遊技状態の方が、前記第2状態となり易く構成され、前記遊技機は、前記第3入球変化手段が前記第4状態となった場合に、前記第3入球手段に遊技球を入球させないことで、前記第2遊技状態を終了する第2遊技終了手段、を備えている。これにより、第3入球手段に遊技球が入球し得る状況であるにもかかわらず、意図的に第3入球手段に遊技球を入球させないことによって、遊技仕様として意図しない遊技価値の付与を未然に防止することができる。その結果、遊技仕様通りの遊技を遊技者に行わせ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「第3入球手段を第4状態にし易く構成され、」とは、例えば、第1動的表示における抽選結果では所定確率で第4状態となる一方、第2動的表示の抽選結果では所定確率より高確率で第4状態となる場合や、第1動的表示における抽選結果では第4状態とならない一方、第2動的表示の抽選結果では第4状態となり得る場合、第1動的表示における抽選結果では所定確率で第4状態となる一方、第2動的表示の抽選結果では必ず第4状態となる場合、第1動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる期間が所定期間である一方、第2動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる期間が所定期間以上の長い期間である場合、或いは、第1動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる回数が所定回数である一方、第2動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる期間が所定回数以上の回数である場合等が例示される。
また、「第1遊技状態より第2遊技状態の方が、第2状態となり易く構成され、」とは、例えば、第1遊技状態では所定確率で第2状態となる一方、第2遊技状態では所定確率より高確率で第2状態となる場合や、第1遊技状態では第2状態とならない一方、第2遊技状態では第2状態となり得る場合、第1遊技状態では所定確率で第2状態となる一方、第2遊技状態では必ず第2状態となる場合、第1遊技状態では第2状態となる期間が所定期間である一方、第2遊技状態では第2状態となる期間が所定期間以上の長い期間である場合、或いは、第1遊技状態では第2状態となる回数が所定回数である一方、第2遊技状態では第2状態となる回数が所定回数以上の回数である場合等が例示される。
さらに、「所定導出結果」とは、所定の識別情報が揃うことで有利状態が直接的に発生する大当たり結果や、所定の識別情報が揃うこと若しくは所定の関連性(例えば、同色図柄、特定出目等)を有する識別情報が現出することで第3入球手段へ遊技球が入球可能状態となる小当たり結果等が例示される。
遊技機R0において、
前記有利状態手段は、
前記第3入球変化手段が前記第4状態となった場合に、前記第3入球手段に遊技球を入球させなかったとき、前記有利状態を発生させない
ことを特徴とする遊技機R1。
遊技機R1によれば、遊技機R0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第3入球変化手段が前記第4状態となった場合に、前記第3入球手段に遊技球を入球させなかったとき、前記有利状態を発生させないように構成される。これにより、第3入球手段に遊技球が入球し得る状況であるにもかかわらず、意図的に第3入球手段に遊技球を入球させないことによって、遊技仕様として意図しない遊技価値の付与を未然に防止することができるとともに、有利状態も発生しないようにすることができる。その結果、遊技仕様通りの遊技を遊技者に行わせ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機R0又はR1において、
前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、又は、合計時短カウンタ10203o)と、
前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段(例えば、時短フラグ10203jのオフ)と、
前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果(例えば、大当たり種別「時短B」による大当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機R2。
遊技機R2によれば、遊技機R0又はR1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、前記第2遊技状態において、前記実行回数計数手段によって計数された前記動的表示の実行回数に応じて該第2遊技状態を終了させる終了手段と、前記第1遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機R2において、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機R3。
遊技機R3によれば、遊技機R2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させることで、遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることができるとともに、該第2遊技状態の終了条件として、動的表示が第2回数実行されるまで第2遊技状態を維持可能となる。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機R3において、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機R4。
遊技機R4によれば、遊技機R3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機R0からR4のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機R5。
遊技機R5によれば、遊技機R0からR4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機R5において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機R6。
遊技機R6によれば、遊技機R5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<S群:Vアタッカー→電チュー→アタッカー>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
S群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備えた遊技機において、
前記入球手段は、
第1入球手段(例えば、第1始動口64)と、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段(例えば、普通電役10072)が設けられた第2入球手段(例えば、第2始動口10071)と、を備え、
前記遊技機は、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段(例えば、小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073d)が設けられた第3入球手段(例えば、小入賞口ユニット10073、特定領域)と、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第5状態と前記有利状態手段による前記有利状態中に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第6状態とに変化可能な第4入球変化手段(例えば、大入賞口開閉板10065a)が設けられた第4入球手段(例えば、可変入賞装置10065)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段(例えば、特図1変動開始フラグ223a)と、
前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段(例えば、特図2変動開始フラグ223b)と、を備え、
前記第3入球変化手段は、
前記第1動的表示における抽選結果より、前記第2動的表示における抽選結果に基づいて、前記第3入球手段を前記第4状態にし易く構成(例えば、第1特別図柄における小当たり確率<第2特別図柄における小当たり確率、および、各特別図柄における小当たりに基づく小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073dのそれぞれの開閉態様)され、
前記有利状態手段は、
前記第1動的実行手段により実行される前記第1動的表示、又は、前記第2動的実行手段により実行される前記第2動的表示において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記第3入球変化手段が前記第4状態となって前記第3入球手段へ遊技球が入球することで、前記有利状態を発生可能に構成され、
前記遊技機は、
遊技球が流下可能な遊技領域において、前記第3入球手段を前記第2入球手段および前記第4入球手段より上流側に配設する
ことを特徴とする遊技機S0。
遊技機S0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記入球手段は、第1入球手段と、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段が設けられた第2入球手段と、を備え、前記遊技機は、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段が設けられた第3入球手段と、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第5状態と前記有利状態手段による前記有利状態中に遊技球が入球可能若しくは入球し易い第6状態とに変化可能な第4入球変化手段が設けられた第4入球手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて、前記表示手段において第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段と、を備え、前記第3入球変化手段は、前記第1動的表示における抽選結果より、前記第2動的表示における抽選結果に基づいて、前記第3入球手段を前記第4状態にし易く構成され、前記有利状態手段は、前記第1動的実行手段により実行される前記第1動的表示、又は、前記第2動的実行手段により実行される前記第2動的表示において、前記所定導出結果が導出された場合に、前記第3入球変化手段が前記第4状態となって前記第3入球手段へ遊技球が入球することで、前記有利状態を発生可能に構成され、前記遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域において、前記第3入球手段を前記第2入球手段および前記第4入球手段より上流側に配設する。これにより、遊技球が入球することで有利状態が発生する第3入球手段を最も上流側に配設して、第3入球手段が入球可能状態となった場合に、他の入球手段が入球可能状態となっていることによって第3入球手段に遊技球が入球し難くなる事象の発生を未然に防止することができる。よって、遊技状態ごとに、遊技仕様として入球させたい入球手段と入球させたくない入球手段とを、適宜配置することで、遊技仕様通りの遊技を実現可能となるとともに、遊技仕様として想定していない入球手段への入球を抑制可能とすることができ、遊技仕様通りの遊技性を実現して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「第3入球手段を第4状態にし易く構成され、」とは、例えば、第1動的表示における抽選結果では所定確率で第4状態となる一方、第2動的表示の抽選結果では所定確率より高確率で第4状態となる場合や、第1動的表示における抽選結果では第4状態とならない一方、第2動的表示の抽選結果では第4状態となり得る場合、第1動的表示における抽選結果では所定確率で第4状態となる一方、第2動的表示の抽選結果では必ず第4状態となる場合、第1動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる期間が所定期間である一方、第2動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる期間が所定期間以上の長い期間である場合、或いは、第1動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる回数が所定回数である一方、第2動的表示における抽選結果に基づいて第4状態となる期間が所定回数以上の回数である場合等が例示される。
遊技機S0において、
前記第2入球手段を前記第4入球手段より上流側に配設する
ことを特徴とする遊技機S1。
遊技機S1によれば、遊技機S0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2入球手段を前記第4入球手段より上流側に配設する。これにより、第2入球手段が入球可能状態となった場合に、第4入球手段が入球可能状態となっていることによって第2入球手段に遊技球が入球し難くなる事象の発生を未然に防止することができる。また、例えば、第4入球手段に遊技球を入球させたくない遊技状態の場合に、第2入球手段を入球可能状態として第4入球手段への入球を阻害することで、想定していない第4入球手段への入球を抑制できる。よって、遊技状態ごとに、遊技仕様として入球させたい入球手段と入球させたくない入球手段とを、適宜配置することで、遊技仕様通りの遊技を実現可能となるとともに、遊技仕様として想定していない入球手段への入球を抑制可能とすることができ、遊技仕様通りの遊技性を実現して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機S0又はS1において、
前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、又は、合計時短カウンタ10203o)と、
前記第1遊技状態において前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機S2。
遊技機S2によれば、遊技機S0又はS1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、前記第1遊技状態において前記所定導出結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果が導出される場合に、前記有利状態終了後に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機S2において、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機S3。
遊技機S3によれば、遊技機S2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成され、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させることで、遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることができるとともに、該第2遊技状態の終了条件として、動的表示が第2回数実行されるまで第2遊技状態を維持可能となる。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機S3において、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機S4。
遊技機S4によれば、遊技機S3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機S0からS4のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機S5。
遊技機S5によれば、遊技機S0からS4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機S5において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機S6。
遊技機S6によれば、遊技機S5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<T群:特別図柄の小当たり回数に基づく時短終了条件を複数パターン>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
T群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備え、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成された遊技機において、
遊技状態を第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)と、
前記第2遊技状態の終了条件を設定する終了条件設定手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、合計時短カウンタ10203o、特図1小当たり時短カウンタ10203p、又は、特図2小当たり時短カウンタ10203q)と、を備え、
前記入球手段は、
第1入球手段(例えば、第1始動口64)と、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段(例えば、普通電役10072)が設けられた第2入球手段(例えば、第2始動口10071)と、を備え、
前記遊技機は、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段(例えば、小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073d)が設けられた第3入球手段(例えば、小入賞口ユニット10073、特定領域)、を備え、
前記終了条件設定手段は、
前記第3入球変化手段が前記第4状態となった第4状態回数を計数する第4状態計数手段(例えば、特図1小当たり時短カウンタ10203p又は特図2小当たり時短カウンタ10203q)と、
前記所定導出結果の種類に応じて、前記第2遊技状態を終了させる前記第4状態回数を異ならせて設定する第4状態回数設定手段と、を備えている
ことを特徴とする遊技機T0。
遊技機T0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備え、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成された遊技機であって、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段と、前記第2遊技状態の終了条件を設定する終了条件設定手段と、を備え、前記入球手段は、第1入球手段と、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段が設けられた第2入球手段と、を備え、前記遊技機は、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段が設けられた第3入球手段、を備え、前記終了条件設定手段は、前記第3入球変化手段が前記第4状態となった第4状態回数を計数する第4状態計数手段と、前記所定導出結果の種類に応じて、前記第2遊技状態を終了させる前記第4状態回数を異ならせて設定する第4状態回数設定手段と、を備えている。これにより、所定導出結果の種類に応じて第2有利状態を終了させる第3入球手段の第4状態の回数を異ならせることで、例えば、第2遊技状態において第3入球手段が第4状態となった場合に、第3入球手段に遊技球を入球させて有利状態を発生させるか、第3入球手段に遊技球を入球させずに第2遊技状態が終了してしまうおそれがある中で第2遊技状態を継続させるか、という遊技性を創出することができる。その結果、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機T0において、
前記記憶手段に記憶される前記所定情報における前記判定手段の判定結果を、前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行前に遊技者に示唆する事前示唆手段(例えば、保留先読み予告)、を備えている
ことを特徴とする遊技機T1。
遊技機T1によれば、遊技機T0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記記憶手段に記憶される前記所定情報における前記判定手段の判定結果を、前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行前に遊技者に示唆する事前示唆手段、を備えている。これにより、第2遊技状態において第3入球手段が第4状態となった場合に、事前示唆手段による動的表示の実行前の判定結果を確認しながら、第3入球手段に遊技球を入球させて有利状態を発生させるか、第3入球手段に遊技球を入球させずに第2遊技状態が終了してしまうおそれがある中で第2遊技状態を継続させて、連続する有利状態の付与が発生するまで第2遊技状態を維持するか、を遊技者が選択することができる。その結果、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機T0又はT1において、
前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、又は、合計時短カウンタ10203o)と、
前記第1遊技状態において前記所定導出結果が導出される場合に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機T2。
遊技機T2によれば、遊技機T0又はT1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、前記第1遊技状態において前記所定導出結果が導出される場合に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果が導出される場合に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。また、所定導出結果の種類に応じて第2有利状態を終了させる第3入球手段の第4状態の回数を異ならせることで、例えば、第2遊技状態において有利状態の発生が実質的に保証されている状況で第3入球手段が第4状態となった場合に、第3入球手段に遊技球を入球させて有利状態を発生させるか、第3入球手段に遊技球を入球させずに第2遊技状態が終了してしまうおそれがある中で第2遊技状態を継続させるか、という遊技性を創出することができる。その結果、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機T0からT2のいずれかにおいて、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機T3。
遊技機T3によれば、遊技機T0からT2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させることで、遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることができるとともに、該第2遊技状態の終了条件として、動的表示が第2回数実行されるまで第2遊技状態を維持可能となる。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機T0からT3のいずれかにおいて、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機T4。
遊技機T4によれば、遊技機T0からT3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機T0からT4のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機T5。
遊技機T5によれば、遊技機T0からT4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機T5において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機T6。
遊技機T6によれば、遊技機T5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<U群:特別図柄の小当たり回数に基づく時短終了条件を2回以上>
従来より、所定条件の成立に基づいて当たり状態を発生させ、該当たり状態中に所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態や普通図柄の低確率状態等)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態や普通図柄の高確率状態等)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において第1遊技状態より遊技者にとって有利な状態で遊技を行わせて、当たり状態を発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2019−093308号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣を向上して、遊技者の遊技意欲の増進を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
U群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第2始動口10071)と、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e又は保留球実行エリア203f)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果(例えば、大当たり結果又は小当たり結果)が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S203))と、を備え、
前記記憶手段は、
所定個数(例えば、4個)の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成された遊技機において、
遊技状態を第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態変化手段(例えば、時短フラグ10203j)と、
前記第2遊技状態の終了条件を設定する終了条件設定手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、合計時短カウンタ10203o、特図1小当たり時短カウンタ10203p、又は、特図2小当たり時短カウンタ10203q)と、を備え、
前記入球手段は、
第1入球手段(例えば、第1始動口64)と、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段(例えば、普通電役10072)が設けられた第2入球手段(例えば、第2始動口10071)と、を備え、
前記遊技機は、
遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段(例えば、小入賞口開閉板10073aおよび特定領域開閉板10073d)が設けられた第3入球手段(例えば、小入賞口ユニット10073、特定領域)、を備え、
前記終了条件設定手段は、
前記第3入球変化手段が前記第4状態となった第4状態回数を計数する第4状態計数手段(例えば、特図1小当たり時短カウンタ10203p又は特図2小当たり時短カウンタ10203q)と、
前記所定導出結果の種類に応じて、前記第2遊技状態を終了させる前記第4状態回数として少なくとも2回以上の値を設定する第4状態回数設定手段と、を備えている
ことを特徴とする遊技機U0。
遊技機U0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球した場合に、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示において所定導出結果が導出される場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備え、前記記憶手段は、所定個数の前記所定情報をそれぞれ記憶可能に構成された遊技機であって、遊技状態を第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態とに変化可能な遊技状態変化手段と、前記第2遊技状態の終了条件を設定する終了条件設定手段と、を備え、前記入球手段は、第1入球手段と、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第1状態と入球可能若しくは入球し易い第2状態とに変化可能な第2入球変化手段が設けられた第2入球手段と、を備え、前記遊技機は、遊技球が入球不可若しくは入球困難な第3状態と入球可能若しくは入球し易い第4状態とに変化可能な第3入球変化手段が設けられた第3入球手段、を備え、前記終了条件設定手段は、前記第3入球変化手段が前記第4状態となった第4状態回数を計数する第4状態計数手段と、前記所定導出結果の種類に応じて、前記第2遊技状態を終了させる前記第4状態回数として少なくとも2回以上の値を設定する第4状態回数設定手段と、を備えている。これにより、所定導出結果の種類に応じて第2有利状態を終了させる第3入球手段の第4状態の回数を少なくとも2回以上に設定することで、例えば、第2遊技状態において所定情報の記憶数が少ない状況で第3入球手段が1回目の第4状態となった場合に、第3入球手段に遊技球を入球させることができなかったときに直ちに第2遊技状態が終了してしまうことを未然に防止することができる。その結果、所定情報の記憶数が少ない状態で第2遊技状態が終了してしまう現象を抑制することができ、遊技者に不測の不利益を被らせることなく、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機U0において、
前記記憶手段に記憶される前記所定情報における前記判定手段の判定結果を、前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行前に遊技者に示唆する事前示唆手段(例えば、保留先読み予告)、を備えている
ことを特徴とする遊技機U1。
遊技機U1によれば、遊技機U0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記記憶手段に記憶される前記所定情報における前記判定手段の判定結果を、前記動的表示実行手段による前記動的表示の実行前に遊技者に示唆する事前示唆手段、を備えている。これにより、第2遊技状態において第3入球手段が第4状態となった場合に、事前示唆手段による動的表示の実行前の判定結果を確認しながら、第3入球手段に遊技球を入球させて有利状態を発生させるか、第3入球手段に遊技球を入球させずに第2遊技状態が終了してしまうおそれがある中で第2遊技状態を継続させて、連続する有利状態の付与が発生するまで第2遊技状態を維持するか、を遊技者が選択することができる。その結果、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機U0又はU1において、
前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段(例えば、特図1時短カウンタ10203m、特図2時短カウンタ10203n、又は、合計時短カウンタ10203o)と、
前記第1遊技状態において前記所定導出結果が導出される場合に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数(例えば、1回)を設定する第1回数設定手段(例えば、大当たり種別「時短B」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、
前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果(例えば、小当たり種別「時短J」による小当たり)が導出される場合に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数(例えば、100回)を設定する第2回数設定手段(例えば、小当たり種別「時短J」への当選による大当たり終了処理(S16020)のS16707)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易い
ことを特徴とする遊技機U2。
遊技機U2によれば、遊技機U0又はU1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態における前記動的表示の実行回数を計数する実行回数計数手段と、前記第1遊技状態において前記所定導出結果が導出される場合に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に第1回数を設定する第1回数設定手段と、前記第2遊技状態において、前記判定手段による判定結果を使用することにより前記所定導出結果のうち第2所定結果が導出される場合に、前記遊技状態変化手段により前記第2遊技状態に移行するとともに、前記終了条件設定手段による前記第2遊技状態の終了条件として、前記実行回数計数手段に前記第1回数より多い第2回数を設定する第2回数設定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第2遊技状態において、前記動的表示が前記第2回数実行されるまでに、前記所定導出結果を導出し易いように構成されている。これにより、第2回数設定手段によって、第2遊技状態の終了条件として、動的表示の実行回数を第2回数に設定した場合に、動的表示が第2回数実行されるまでに所定導出結果を導出し易くすることができるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。また、所定導出結果の種類に応じて第2有利状態を終了させる第3入球手段の第4状態の回数を異ならせることで、例えば、第2遊技状態において有利状態の発生が実質的に保証されている状況で第3入球手段が第4状態となった場合に、第3入球手段に遊技球を入球させて有利状態を発生させるか、第3入球手段に遊技球を入球させずに第2遊技状態が終了してしまうおそれがある中で第2遊技状態を継続させるか、という遊技性を創出することができる。その結果、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機U0からU2のいずれかにおいて、
前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機U3。
遊技機U3によれば、遊技機U0からU2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行した場合に、所定個数より小さい値である第1回数のうちに所定導出結果を導出させることで、遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることができるとともに、該第2遊技状態の終了条件として、動的表示が第2回数実行されるまで第2遊技状態を維持可能となる。よって、如何にして第1回数の間に所定導出結果を導出させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機U3において、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、
前記所定個数は、
前記n値より大きい値である
ことを特徴とする遊技機U4。
遊技機U4によれば、遊技機U3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、1/nで前記所定導出結果を導出するように構成され、前記所定個数は、前記n値より大きい値である。これにより、第2遊技状態の間に記憶手段に記憶され得る所定個数の動的表示において、所定導出結果が導出し易く構成されるので、連続した有利状態を付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機U0からU4のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段(例えば、時短リミットカウンタ10203k)と、
前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、大当たり終了処理(S16020)のS16705)と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数(例えば、3回)発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段(例えば、時短リミットカウンタ10203kが時短リミット回数に到達)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機U5。
遊技機U5によれば、遊技機U0からU4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数する発生回数計数手段と、前記発生回数計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が特定回数発生したと判定された場合に、前記有利状態終了後に前記第1遊技状態を発生可能な特定発生手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機U5において、
前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である
ことを特徴とする遊技機U6。
遊技機U6によれば、遊技機U5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記所定個数より小さい値である。これにより、第2遊技状態が連続的に発生することを所定個数以下に抑制することが可能となり、遊技者に過度な遊技価値の付与を抑制しながら遊技として適切な遊技価値を付与することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、上記遊技機A0〜A7のいずれかの構成に対して、上記遊技機B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機B0〜B7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機C0〜C6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機D0〜D8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機E0〜E10のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機F0〜F10のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機G0〜G7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機H0〜H5のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機I0〜I7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機J0〜J7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機JJ0〜JJ7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機K0〜K6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機KK0〜KK6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機L0〜L10のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機M0〜M8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機N0〜N7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機P0〜P5のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機Q0〜Q7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機R0〜R6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,S0〜S6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機S0〜S6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,T0〜T6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機T0〜T6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,U0〜U6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機U0〜U6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A7,B0〜B7,C0〜C6,D0〜D8,E0〜E10,F0〜F10,G0〜G7,H0〜H5,I0〜I7,J0〜J7,JJ0〜JJ7,K0〜K6,KK0〜KK6,L0〜L10,M0〜M8,N0〜N7,P0〜P5,Q0〜Q7,R0〜R6,S0〜S6,T0〜T6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
これらの場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
遊技機A0からA7、B0からB7、C0からC6、D0からD8、E0からE10、F0からF10、G0からG7、H0からH5、I0からI7、J0からJ7、JJ0からJJ7、K0からK6、KK0からKK6、L0からL10、M0からM8、N0からN7、P0からP5、Q0からQ7、R0からR6、S0からS6、T0からT6、U0からU6のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機X1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A0からA7、B0からB7、C0からC6、D0からD8、E0からE10、F0からF10、G0からG7、H0からH5、I0からI7、J0からJ7、JJ0からJJ7、K0からK6、KK0からKK6、L0からL10、M0からM8、N0からN7、P0からP5、Q0からQ7、R0からR6、S0からS6、T0からT6、U0からU6のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機X2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(大入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A0からA7、B0からB7、C0からC6、D0からD8、E0からE10、F0からF10、G0からG7、H0からH5、I0からI7、J0からJ7、JJ0からJJ7、K0からK6、KK0からKK6、L0からL10、M0からM8、N0からN7、P0からP5、Q0からQ7、R0からR6、S0からS6、T0からT6、U0からU6のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機X3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
10 パチンコ機(遊技機)
37c 右打ち報知ランプ(遊技状態示唆手段の一部)
64a 左側第1始動口(第1領域第1入球手段の一部、第1入球手段の一部)
64c 右側第1始動口(第2領域第1入球手段の一部、第1入球手段の一部、第2入球手段の一部)
71 第2始動口(第2入球手段の一部)
72 普通電役(可動手段の一部)
81 第3図柄表示装置(表示手段の一部、第1表示手段の一部)
81a 右打ち示唆表示(第2発射態様示唆表示の一部)
83 普通図柄表示装置(第2表示手段の一部)
87 特図1用第4図柄表示領域(特別動的表示実行手段の一部)
88 特図2用第4図柄表示領域(特別動的表示実行手段の一部)
112a 球発射ユニット(発射手段の一部)
201 MPU(判定手段の一部)
202a 大当たり乱数テーブル(当否記憶手段の一部)
202a1 特図1大当たり乱数テーブル(第1当否記憶手段の一部)
202a2 特図2大当たり乱数テーブル(第2当否記憶手段の一部)
203d 第1保留球格納エリア(記憶手段の一部)
203e 第2保留球格納エリア(記憶手段の一部)
203f 保留球実行エリア(記憶手段の一部)
203m 確変リミットカウンタ(状態回数計数手段の一部)
203o 時短カウンタ(所定事象計数手段の一部)
C4 普図当たり乱数カウンタ(第2実行時間決定手段の一部)
CS 変動種別カウンタ(例えば、第1実行時間決定手段の一部)
S126 (設定手段の一部)
S204 普通電役制御処理(特定判定手段の一部、第2有利状態手段の一部)
S208 始動入賞処理(情報取得手段の一部)
S209 ゲート通過処理(特定情報取得手段の一部)
S304 (第1情報取得手段の一部)
S308 (第2情報取得手段の一部)
S501 変動開始処理(動的表示実行手段の一部、第1動的表示実行手段の一部)
S6005 (有利状態演出実行手段の一部)
S6019 大当たり終了処理(遊技状態移行手段の一部)
S6307 大入賞口開放中処理(有利状態手段の一部、第1有利状態手段の一部)
S807 (第2有利状態手段の一部)

Claims (5)

  1. 所定情報を取得可能な情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、
    前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の第1遊技価値を付与可能な所定有利状態、又は、前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機において、
    遊技状態を、前記第1遊技価値の導出が第1確率である所定遊技状態、又は、前記第1遊技価値の導出が前記第1確率と異なる第2確率である特定遊技状態、に移行可能な遊技状態移行手段と、
    前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技価値に対応する第1値と、前記第2遊技価値に対応する第2値と、を記憶する当否記憶手段と、を備え、
    前記当否記憶手段は、
    前記遊技状態移行手段によって前記第1遊技価値の導出が前記第1確率から前記第2確率へ変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分を前記第1値として記憶する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記当否記憶手段は、
    前記所定遊技状態における前記第2値の数を、前記第1確率から前記第2確率に変更される場合の増加分以下で記憶する
    ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記判定手段による前記第1遊技価値の導出される確率を少なくとも2以上の段階で変更可能な設定手段、を備え、
    前記当否記憶手段は、
    前記第2値を、前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更されることによる前記第1値の部分以外に記憶する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。
  4. 前記当否記憶手段は、
    前記設定手段によって前記第1遊技価値の導出される確率が変更される場合に、前記第1確率における前記第2値に該当する部分以外の部分で前記第1値の数が増加されるように記憶する
    ことを特徴とする請求項3記載に遊技機。
  5. 前記当否記憶手段は、
    前記所定遊技状態で使用される第1当否記憶手段と、
    前記特定遊技状態で使用される第2当否記憶手段と、備え、
    前記第2値は、
    前記第1当否記憶手段にのみ設けられる
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の遊技機。
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