JP2021152587A - 光制御部材、受光装置及び表示装置 - Google Patents

光制御部材、受光装置及び表示装置 Download PDF

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【課題】透過光の角度範囲を制御しながら透過光量を十分多く確保する光制御部材。【解決手段】光制御部材20は、遮光層30と、遮光層の一方の側に配置され、複数の第1単位レンズ41を有する第1レンズ部40と、遮光層の他方の側に配置され、複数の第2単位レンズ51を有する第2レンズ部50と、を備える。一つの第1単位レンズに対応して、一つの第2単位レンズが設けられている。遮光層には複数の開口31が設けられており、各開口は、一つの第1単位レンズの焦点及び一つの第1単位レンズに対応する第2単位レンズの焦点を含む領域に位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、光制御部材、受光装置及び表示装置に関する。
例えば特許文献1に開示されているように、透過光の進行方向を制御する、シート状の光制御部材が知られている。特許文献1に開示されている例において、所定の方向を中心とした狭い角度範囲内に進む光のみを透過させる光制御部材は、シート面に沿う方向に配列された多数の遮光部を有している。遮光部の断面形状が高アスペクトを有する場合、透過光の出射角度範囲を狭くすることができる。
特開2006−184609号公報
昨今では、覗き見防止等の観点から、透過光の出射角度範囲を狭くする要求、つまり視野角を狭くする要求が一層強くなっている。また、センサ(例えば、受光素子)への入射角度を制御する目的においても、透過光の進行方向の角度範囲を狭くする要望がある。つまり、狭い角度範囲から入射する光のみを選択的にセンサで検出し得るようにする要求がある。その一方で、従来の遮光部を有した光制御部材で透過光の角度範囲を絞ると、光制御部材を透過する光の透過光量が低下してしまう。透過光量が低下すると、表示装置は画像を明るく表示することができず、またセンサの感度が低下してしまう。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、透過光の角度範囲を制御しながら透過光量を十分多く確保することを目的とする。
本発明による光制御部材は、遮光層と、前記遮光層の一方の側に配置され、複数の第1単位レンズを有する第1レンズ部と、前記遮光層の他方の側に配置され、複数の第2単位レンズを有する第2レンズ部と、を備え、一つの前記第1単位レンズに対応して、一つの前記第2単位レンズが設けられており、前記遮光層には複数の開口が設けられており、各開口は、一つの前記第1単位レンズの焦点及び一つの前記第1単位レンズに対応する前記第2単位レンズの焦点を含む領域に位置する。
本発明による光制御部材において、複数の前記第1単位レンズ及び複数の前記第2単位レンズは二次元配列されていてもよい。
本発明による光制御部材において、前記第1単位レンズと、前記第1単位レンズに対応する前記第2単位レンズとは、同一の形状を有し、点対称に配置されていてもよい。
本発明による光制御部材において、前記第1単位レンズと、前記第1単位レンズに対応する前記第2単位レンズとは、同一の形状を有し、面対称に配置されていてもよい。
本発明による光制御部材は、複数の受光単位を有する受光センサに対面して配置され、
前記第1単位レンズ及び前記第2単位レンズの配列ピッチは、前記受光単位の配列ピッチ以下であってもよい。
本発明による受光装置は、上記記載の光制御部材と、前記光制御部材に対面して配置されている受光センサと、を備える。
本発明による光制御部材は、複数の画素を有する画像形成装置に対面して配置され、
前記第1単位レンズ及び前記第2単位レンズの配列ピッチは、前記画素の配列ピッチ以下であってもよい。
本発明による表示装置は、上記記載の光制御部材と、前記光制御部材に対面して配置されている画像形成装置と、を備える。
本発明によれば、透過光の角度範囲を制御しながら透過光量を十分多く確保することができる。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、光制御部材を示す断面図である。 図2は、図1の光制御部材の第1レンズ部を示す平面図である。 図3は、図1の光制御部材を含む受光装置の一例を示す断面図である。 図4は、図1の光制御部材を含む表示装置の一例を示す断面図である。 図5は、図1の光制御部材を含む表示装置の他の一例を示す断面図である。 図6は、図1の光制御部材を含む表示装置の他の一例を示す断面図である。 図7は、第1の変形例に係る光制御部材を示す断面図である。 図8は、第2の変形例に係る光制御部材を示す断面図である。 図9は、第3の変形例に係る光制御部材を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図9は、一実施の形態およびその変形例を説明するための図である。このうち図1及び図2は、光制御部材の一例を説明するための図である。図3は光制御部材を受光装置に適用した例を示しており、図4〜図6は光制御部材を表示装置に適用した例を示している。
本明細書において、「シート面」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状の部材の平面と一致する面のことを指す。また、シート状の部材に対する法線方向とは、当該シート状の部材のシート面への法線方向のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「垂直」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
とりわけ、一実施の形態による光制御部材20には、透過光の角度範囲を制御しながら透過光量を十分多く確保するための工夫が成されている。これにより、例えば受光装置100への適用においては、受光素子としての受光センサ11によって、所定の入射角度範囲から入射する光を高感度に検出することができる。また、表示装置101への適用においては、画像を明るく表示しながら、視認できる角度範囲、すなわち視野角を効果的に狭めることができる。なお、本明細書において「入射角度」とは、入射光の、光制御部材20のシート面への法線方向ndに対する角度を指す。また、一実施の形態による光制御部材20には、光が入射する側とは反対側に出射される出射光の出射角度を調整するための工夫が成されている。なお、本明細書において「出射角度」とは、出射光の、光制御部材20のシート面への法線方向ndに対する角度を指す。
まず、図1及び図2に示された光制御部材20の適用例について説明する。図3は、光制御部材20が組み込まれた受光装置100の構成を模式的に示す側断面図である。図3に示すように、受光装置100は、光制御部材20と、光制御部材20に対面して配置されている受光センサ11と、を有している。受光センサ11として、光を検出可能な受光センサを特に限られることなく使用することができる。図3に示す例において、受光センサ11は、複数の受光単位11aを有する。受光単位11aは、それぞれ光を検出する。なお、図3に示す例において、光制御部材20は、後述する第2レンズ部50が位置する側を受光センサ11に向けて配置されている。
ここで、光制御部材20は、受光単位11aの受光面11bに対面して配置されている。この例において、光制御部材20は、特定の方向を中心とした狭い角度範囲から入射する光のみを透過させる。すなわち、光制御部材20は、透過光の入射角度範囲を特定の方向を中心とした狭い角度に絞る。これによって、受光センサ11は、限られた入射角度範囲から受光装置100に向かう光を検出することが可能となり、限られた入射角度範囲以外の方向から受光装置100に向かう光を検出しない。そして、光制御部材20を透過する光の透過光量が十分多く確保されている場合、受光センサ11は、限られた入射角度範囲内の方向から入射する光を高感度で受光することができる。
また、図4〜図6は、光制御部材20が組み込まれた表示装置101の構成を模式的に示す側断面図である。図4〜図6に示すように、表示装置101は、光制御部材20と、光制御部材20に対面して配置されている画像形成装置13と、を有している。画像形成装置13は、複数の画素13aを有しており、複数の画素13aによって画像を形成する。
この例において、光制御部材20が、画像を形成する光の進行方向を特定の方向を中心とした狭い角度範囲に絞る。観察者は、表示装置101から射出する画像光を狭い角度範囲の視野角内において観察することができる。その一方で、表示装置101によって表示される画像は、視野角以外の角度範囲からは視認され得ないようになる。このような表示装置101において、光制御部材20は、視野角を狭めて、覗き見を防止する機能を発揮する。とりわけ光制御部材20を透過する光の透過光量が十分多く確保されている場合には、視野角内において表示を明るく、すなわち表示を優れた視認性で観察することができる。
光制御部材20が適用される表示装置101の型式は特に限定されない。図4及び図5に示された例において、表示装置101は、液晶表示パネルとしての画像形成装置13を有している。そして、図4及び図5に示された表示装置101は、面状に光を発光する面光源装置12を更に有している。面光源装置12は、いわゆるバックライトとして画像形成装置13を背面側から面状に照明する。面光源装置12は、エッジライト型や直下型等の種々の型式を採用することができる。図4に示された例において、光制御部材20は、画像形成装置13の面光源装置12とは反対側に配置されている。図4に示された例において、画像形成装置13から射出した画像光は、光制御部材20を透過する際に進行方向を狭い角度範囲に絞り込まれる。また、図5に示された例において、光制御部材20は、面光源装置12と画像形成装置13との間に配置されている。図5に示された例において、面光源装置12から射出した照明光は、光制御部材20を透過する際に進行方向を狭い角度範囲に絞り込まれる。なお、図4及び図5に示す例において、光制御部材20は、後述する第1レンズ部40が位置する側を面光源装置12に向けて配置されている。
また、図6に示された例において、表示装置101は、有機EL表示パネルとしての画像形成装置13を有している。この場合、図示はしないが、各画素13aは、自ら発光する発光素子を有している。図6に示された例において、画像形成装置13から射出した画像光は、光制御部材20を透過する際に進行方向を狭い角度範囲に絞り込まれる。なお、図6に示す例において、光制御部材20は、後述する第1レンズ部40が位置する側を画像形成装置13に向けて配置されている。
次に、光制御部材20について説明する。図1に示すように、光制御部材20は、遮光層30と、遮光層30の一方の側に配置されている第1レンズ部40と、遮光層30の他方の側に配置されている第2レンズ部50と、を備える。図1に示す例において、第1レンズ部40は、遮光層30の一方の側に接合されており、第2レンズ部50は、遮光層30の他方の側に接合されている。このために、光制御部材20は、全体としてシート状の部材となっている。
図2は、図1に示す光制御部材20の第1レンズ部40を、第1単位レンズ41が位置する側からみた場合を示す平面図である。なお、図2のA−A線に沿った光制御部材20の断面図が、図1に相当する。図1及び図2に示すように、第1レンズ部40は、複数の第1単位レンズ41を有する。また、図1に示すように、第2レンズ部50は、複数の第2単位レンズ51を有する。図1に示す例において、第1レンズ部40及び第2レンズ部50は、それぞれ、第1単位レンズ41及び第2単位レンズ51とともに、シート状の第1本体部42及び第2本体部52を有する。複数の第1単位レンズ41及び複数の第2単位レンズ51は、それぞれ第1本体部42及び第2本体部52の一方の面42a、52a上に配列されている。一例として、複数の第1単位レンズ41及び複数の第2単位レンズ51は、二次元配列されている。図1に示す例において、複数の単位レンズ41、51は、それぞれ球面の一部に対応する形状の曲面411、511を有する。
一例において、各単位レンズ41、51の、本体部42、52の面42a、52a上へ射影された形状、言い換えると、光制御部材20のシート面への法線方向ndから観察した場合(図2参照)における単位レンズ41、51の形状は、円形である。
複数の単位レンズ41、51は、一例として、平面上の異なる二方向のそれぞれに、規則的な間隔で又は非規則的(ランダム)に、配列されている。この場合、第1レンズ部40及び第2レンズ部50は、いわゆるフライアイレンズ(蝿の目レンズ)となっている。図1及び図2に示す例において、単位レンズ41、51は、規則的な間隔で配列されている。
図1に示す例において、複数の単位レンズ41、51は、それぞれ、本体部42、52の一方の面42a、52a上において互いに接するように配列されている。また、複数の単位レンズ41、51の間には、部分的に隙間43が位置している。複数の単位レンズ41、51は、面42a、52a上への射影形状が円形である単位レンズ41、51を最密に平面充填する配列にて、面42a、52a上に配列されている(図2参照)。すなわち、一つの単位レンズ41、51が、六回対称に配置された六つの単位レンズ41、51によって周囲から取り囲まれるようになっている。このような配列は、所謂結晶における六方最密充填構造に対応する。
言い換えると、複数の単位レンズ41、51は、本体部42、52の一方の面42a、52a上の、60°の角度で互いに対して傾斜した二つの方向に、共通且つ一定の配列ピッチP1、P2で、配列されている。つまり、図2に示すように、複数の単位レンズ41、51は、本体部42、52のシート面上の第1方向d1に沿って一定の配列ピッチP1、P2で配列されているとともに、本体部42、52のシート面上の第2方向d2に沿っても一定の配列ピッチP1、P2で配列されている。図2に示す例において、第1方向d1と第2方向d2とは互いに対して60°の角度だけ傾斜している。
なお、単位レンズ41、51の形状及び配列は、図1及び図2に示す例に限られない。単位レンズ41、51が、第1方向及び第1方向に対して60°の角度だけ傾斜している第2方向に沿って配列されている場合、図示はしないが、単位レンズ41、51の面42a、52a上への射影形状が、円形以外の六回対称な形状であってもよい。この場合、各単位レンズ41、51の、面42a、52a上へ射影された形状は、法線方向ndと平行で単位レンズ41、51の中心を通る軸線を中心として、当該形状を60°回転(1/6回転)させた場合に、回転前と略合一な形状となる。単位レンズ41、51の面42a、52a上への射影形状は、正六角形又は略正六角形であってもよい。また、図示はしないが、単位レンズ41、51の面42a、52a上への射影形状が、四回対称な形状であってもよい。単位レンズ41、51の面42a、52a上への射影形状は、正方形又は略正方形であってもよい。また、単位レンズ41、51は、第1方向及び第1方向に対して90°の角度だけ傾斜している第2方向に沿って配列されていてもよい。また、図示はしないが、複数の単位レンズ41、51は、それぞれ隙間なく配列されていてもよく、互いに接しないように配列されていてもよい。
図1に示すように、一つの第1単位レンズ41に対応して、一つの第2単位レンズ51が設けられている。また、図1に示す例において、第1単位レンズ41と第2単位レンズとは、同一の形状を有している。また、図1に示す例において、第1単位レンズ41と第2単位レンズ51とは、点対称に配置されており、また面対称に配置されている。また、一つの第1単位レンズ41の焦点F1と、一つの第1単位レンズ41に対応する一つの第2単位レンズ51の焦点F2とが、同一の位置に位置している。図1に示す例において、焦点F1は、第1単位レンズ41が法線方向ndに対して平行な光L1、L2及びL3を受けた場合に、光L1、L2及びL3が集まる焦点である。また、焦点F2は、第2単位レンズ51が法線方向ndに対して平行な光を受けた場合に、該光が集まる焦点である。
第1レンズ部40及び第2レンズ部50は、例えば以下の方法によって製造される。まず、シート材の一方の側の面に、流動性を有する材料を供給する。流動性を有する材料としては、成型に用いられ得る種々の既知な材料を用いることができる。以下に示す例においては、電離放射線硬化性樹脂が供給される例について説明する。電離放射線硬化型樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂、近赤外線硬化性樹脂等が挙げられる。次に、シート材のうち、流動性を有する材料が供給されている側の面を、複数の単位レンズ41、51を有する第1レンズ部40及び第2レンズ部50の形状に対応した形状の型に押し当てる。そして、シート材のうち、流動性を有する材料が供給されていない側から、流動性を有する材料の硬化特性に応じた電離放射線を放射する。これによって、第1レンズ部40及び第2レンズ部50を製造することができる。この場合、上述のシート材と、流動性を有する材料がシート状に硬化した部分とから、第1レンズ部40及び第2レンズ部50の本体部42、52が形成される。また、流動性を有する材料が硬化した部分の一部から、複数の単位レンズ41、51が形成される。
遮光層30は、第1レンズ部40と第2レンズ部50との間に位置する層である。遮光層30は、可視光遮光性を有している。すなわち、遮光層30は、可視光を透過させない機能を有している。遮光層30は、典型的には、可視光を吸収する可視光吸収性を有している。
図1に示すように、遮光層30には複数の開口31が設けられている。各開口31は、一つの第1単位レンズ41の焦点F1及び一つの第1単位レンズ41に対応する第2単位レンズ51の焦点F2を含む領域に位置する。
法線方向ndに沿って遮光層30を透過する光の透過率は、例えば、5%以下、より好ましくは1%以下、更に好ましくは0.1%以下とすることができる。遮光層30に用いられる材料としては、一般に遮光層の形成に用いられる種々の既知な材料を用いることができる。一例として、遮光層30は、バインダーとして機能する主部と、主部中に分散された可視光吸収材と、を有する。遮光層30の主部に用いられる材料としては、例えば、樹脂材料、とりわけ電離放射線の照射により硬化する電離放射線硬化性樹脂の硬化物を用いることができる。電離放射線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂、近赤外線硬化性樹脂等を用いることができる。樹脂材料の具体例としては、アクリル樹脂を例示することができる。一方、可視光吸収材として、可視光を吸収可能な種々の材料、例えば、顔料等の色材を用いることができる。遮光層30は、カーボンブラックやチタンブラック等の黒色顔料を可視光吸収材として含んでもよいし、吸収スペクトルが互いに異なる複数種類の顔料を可視光吸収材として含んでもよい。
一例として、遮光層30が電離放射線の照射により硬化する電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含む場合、光制御部材20は、次のようにして製造される。まず、第1レンズ部40のうち、第1単位レンズ41の焦点F1が位置する側の面に、遮光層30の材料を供給する。次に、フォトリソグラフィー技術を用いてパターン露光及び現像することで、開口31を有する遮光層30を形成する。この際、第1レンズ部40の、遮光層30の材料が供給された側とは反対側から、光制御部材20を透過させたい入射角度範囲の光を照射することで、所望の入射角度範囲の光を通す開口31を形成することができる。
次に、遮光層30の、第1レンズ部40が位置する側とは反対側に、第2レンズ部50を重ねる。そして、第1レンズ部40が位置する側から、光制御部材20を透過させたい入射角度の光を照射しながら、第2レンズ部50を、第1レンズ部40及び遮光層30に対してスライドさせる。また、第2レンズ部50が位置する側において、光制御部材20を介して出射させたい出射角度の光による輝度を測定する。例えば、図1及び図2に示す光制御部材20を製造する場合には、第1レンズ部40が位置する側から法線方向ndに光を照射して、第2レンズ部50が位置する側に法線方向ndに出射された光による輝度を測定する。そして、上述の輝度が最大となった位置において、第2レンズ部50を遮光層30に対して固定する。遮光層30への第2レンズ部50の固定は、例えば図示しない接着層によって行われる。
次に、上述のような光制御部材20、受光装置100及び表示装置101の作用について説明する。光制御部材20は、第1レンズ部40と遮光層30とを備える。このため、第1レンズ部40が位置する側から光制御部材20に入射する光のうち、所定の入射角度範囲の光を選択的に透過させることができる。例えば図1では、光制御部材20は、法線方向ndに平行な向きの入射光L1、L2及びL3を選択的に透過させている。そして、法線方向ndに対して大きく傾斜した入射光L5、L6及びL7の透過は、遮光層30によって抑制されている。
一例として、光制御部材20は、法線方向ndに対して0°以上10°以下だけ傾斜した入射光を透過させる。また、他の一例として、光制御部材20は、法線方向ndに対して0°以上1°以下だけ傾斜した入射光を透過させる。
以上より、特に図3に示された受光装置100への適用においては、受光センサ11で検出されるようになる光の入射角度範囲を狭い範囲に制限することができる。言い換えると、受光センサ11によって特定の角度範囲から入射する光を高精度に検出することができる。
また、図1及び図2に示す一実施の形態による光制御部材20は、所定の入射角度範囲で入射する光を、第1単位レンズ41によって屈折させて開口31を通すことで、第2レンズ部50が位置する側へ出射させる。このため、所定の入射角度範囲の光であって、第1レンズ部40のうち第1単位レンズ41が占める部分に入射する光を、第2レンズ部50が位置する側へ出射させることができる。このため、第1レンズ部40のうち第1単位レンズ41が占める部分の割合を大きくすることで、光制御部材20の透過光量を十分確保することができる。
以上より、特に図3に示された受光装置100への適用においては、受光センサ11が十分な光量の光を受光することが可能となるので、検出感度を効果的に向上させることができる。図4〜図6に示された表示装置101への適用においては、表示装置101による表示を十分明るく観察することができ、表示装置101による表示の視認性を効果的に向上させることができる。
また、図1及び図2に示す一実施の形態による光制御部材20は、第2レンズ部50を備える。そして、遮光層30の開口31は、第1単位レンズ41の焦点F1及び第2単位レンズ51の焦点F2を含む領域に位置する。このため、第1単位レンズ41によって開口31に集められて光制御部材20を透過する透過光の出射角度を、第2単位レンズ51によって調整することができる。特に、透過光の出射角度範囲を狭くすることができる。図1に示す例においては、第1単位レンズ41を通る際に法線方向ndに対する角度が大きくなるように屈折された光L1及びL3が、第2単位レンズ51によって、法線方向ndに対する角度が小さくなるように屈折されている。また、第1単位レンズ41を通る前は互いに平行であったが、第1単位レンズ41を通る際に互いに対して非平行となった光L1、L2及びL3が、第2単位レンズ51によって互いに平行な平行光に戻されている。これによって、透過光の出射角度範囲が狭くされている。
以上より、特に図3に示された受光装置100への適用においては、光制御部材20から出射されて受光センサ11に向かう光の角度範囲を狭くすることができる。このため、一つの第1単位レンズ41に入射した光が様々な角度で出射されて、多数の異なる受光単位11aに到達してしまうことを、抑制することができる。特に、光制御部材20と受光センサ11との距離が離れている場合であっても、一つの第1単位レンズ41に入射した光が多数の異なる受光単位11aに到達してしまうことを抑制することができる。これによって、受光装置100の分解能が確保される。また、光制御部材20と受光センサ11との距離を自由に設定できるようにして、受光装置100の設計の自由度を向上することができる。また、図4〜図6に示された表示装置101への適用においては、画像光の出射角度範囲を狭い範囲に制限することで、画像を有効に観察することができる角度範囲、すなわち視野角を狭い範囲に制限することができる。これにより、光制御部材20は、視野角制御機能を発揮し、覗き見を効果的に防止することができる。
なお、図1に示すように、一つの第1単位レンズ41の、法線方向ndに垂直な方向における一方の側に入射した透過光は、一つの第1単位レンズ41に対応する一つの第2単位レンズ51の、法線方向ndに垂直な方向における他方の側から出射される。例えば、光L1は、第1単位レンズ41の一方の側(図1における左側)に入射し、第2単位レンズ51の他方の側(図1における右側)から出射される。このように、一つの第1単位レンズ41及びこれに対応する一つの第2単位レンズ51を通る光の、法線方向ndに垂直な方向における位置は、光制御部材20への入射前と出射後とで反転される。
このため、図3に示された受光装置100への適用において、第1単位レンズ41の配列ピッチP1及び第2単位レンズ51の配列ピッチP2は、受光単位11aの配列ピッチP3以下であることが好ましい。これによって、複数の受光単位11aを十分に活用して、受光装置100の分解能を確保することができる。また、表示装置101、特に図4及び図6に示された表示装置101への適用においては、第1単位レンズ41の配列ピッチP1及び第2単位レンズ51の配列ピッチP2は、画素13aの配列ピッチP4以下であることが好ましい。これによって、複数の画素13aを十分に活用して、表示装置101の解像度を確保することができる。なお、単位レンズ41、51、受光単位11a及び画素13aの配列ピッチとは、これらが異なる複数の方向に配列されている場合には、例えば複数の方向における配列ピッチのうち最小の配列ピッチを指す。
また、図1及び図2に示す一実施の形態による光制御部材20において、第1単位レンズ41と、第1単位レンズ41に対応する第2単位レンズ51とは同一の形状を有し、点対称に配置されている。これによって、焦点F1、F2を通る透過光の入射角度と出射角度とを、等しくすることができる。更に、第1単位レンズ41と、第1単位レンズ41に対応する第2単位レンズ51とは、面対称に配置されている。これによって、法線方向ndに平行な向きの平行光を、法線方向ndに平行な向きの平行光として出射することができる。
一実施の形態を具体例により説明してきたが、この具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加を行うことができる。
以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明及び以下の説明で用いる図面では、上述した具体例と同様に構成され得る部分について、上述の具体例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
(第1の変形例)
上述の一実施の形態においては、第1単位レンズ41と、第1単位レンズ41に対応する第2単位レンズ51とが、面対称に配置されている光制御部材20について説明した。しかしながら、光制御部材20の形態は、これに限られない。図7に示す光制御部材20において、第1単位レンズ41と、第1単位レンズ41に対応する第2単位レンズ51とは、点対称に配置されているものの、面対称に配置されてはいない。図7に示す光制御部材20は、法線方向ndに対して角度θ1だけ傾斜した平行光L8、L9及びL10を、法線方向ndに対して角度θ1だけ傾斜した平行光として出射することができる。
(第2の変形例)
上述の一実施の形態及び変形例においては、単位レンズ41、51が、球面の一部に対応する形状の曲面411、511を有する球面レンズである光制御部材20について説明した。しかしながら、単位レンズ41、51の形状は、これに限られない。図8に示す例において、単位レンズ41、51は、楕円体の面の一部に対応する形状の曲面411、511を有する。単位レンズ41、51の光軸は、法線方向ndに対して傾斜している。図8に示す光制御部材20は、法線方向ndに対して角度θ2だけ傾斜した平行光L11、L12及びL13を、法線方向ndに対して角度θ2だけ傾斜した平行光として出射することができる。
(第3の変形例)
上述の一実施の形態及び各変形例においては、第1単位レンズ41と、第1単位レンズ41に対応する第2単位レンズ51とが、同一の形状を有している光制御部材20について説明した。しかしながら、単位レンズ41、51の形状は、これに限られない。図9に示す例において、第1単位レンズ41の形状と第2単位レンズ51の形状とは、異なっている。第1単位レンズ41は、球面の一部に対応する形状の曲面411を有する。また、第2単位レンズ51は、楕円体の面の一部に対応する形状の曲面511を有しており、第2単位レンズ51の光軸は、法線方向ndに対して傾斜している。また、第1単位レンズ41と、第1単位レンズ41に対応する第2単位レンズ51とは、点対称に配置されてはいない。この場合、焦点F1、F2を通る透過光の入射角度と出射角度とを異ならせることができる。そして、光制御部材20に入射する平行光を、法線方向ndに対する角度が変更された平行光として出射することができる。図9に示す光制御部材20は、法線方向ndに平行な向きの平行光L14、L15、L16及びL17を、法線方向ndに対して角度θ3だけ傾斜した平行光として出射することができる。
11 受光センサ
11a 受光単位
12 面光源装置
13 画像形成装置
13a 画素
20 光制御部材
30 遮光層
31 開口
40 第1レンズ部
41 第1単位レンズ
42 第1本体部
50 第2レンズ部
51 第2単位レンズ
52 第2本体部
100 受光装置
101 表示装置

Claims (8)

  1. 遮光層と、
    前記遮光層の一方の側に配置され、複数の第1単位レンズを有する第1レンズ部と、
    前記遮光層の他方の側に配置され、複数の第2単位レンズを有する第2レンズ部と、を備え、
    一つの前記第1単位レンズに対応して、一つの前記第2単位レンズが設けられており、
    前記遮光層には複数の開口が設けられており、各開口は、一つの前記第1単位レンズの焦点及び一つの前記第1単位レンズに対応する前記第2単位レンズの焦点を含む領域に位置する、光制御部材。
  2. 複数の前記第1単位レンズ及び複数の前記第2単位レンズは二次元配列されている、請求項1に記載の光制御部材。
  3. 前記第1単位レンズと、前記第1単位レンズに対応する前記第2単位レンズとは、同一の形状を有し、点対称に配置されている、請求項1又は2に記載の光制御部材。
  4. 前記第1単位レンズと、前記第1単位レンズに対応する前記第2単位レンズとは、同一の形状を有し、面対称に配置されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光制御部材。
  5. 前記光制御部材は、複数の受光単位を有する受光センサに対面して配置され、
    前記第1単位レンズ及び前記第2単位レンズの配列ピッチは、前記受光単位の配列ピッチ以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光制御部材。
  6. 請求項5に記載の光制御部材と、
    前記光制御部材に対面して配置されている受光センサと、を備える、受光装置。
  7. 前記光制御部材は、複数の画素を有する画像形成装置に対面して配置され、
    前記第1単位レンズ及び前記第2単位レンズの配列ピッチは、前記画素の配列ピッチ以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光制御部材。
  8. 請求項7に記載の光制御部材と、
    前記光制御部材に対面して配置されている画像形成装置と、を備える、表示装置。
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