JP2021149101A - フォトマスク、及び表示装置の製造方法 - Google Patents

フォトマスク、及び表示装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021149101A
JP2021149101A JP2021034022A JP2021034022A JP2021149101A JP 2021149101 A JP2021149101 A JP 2021149101A JP 2021034022 A JP2021034022 A JP 2021034022A JP 2021034022 A JP2021034022 A JP 2021034022A JP 2021149101 A JP2021149101 A JP 2021149101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photomask
hole pattern
pattern
wavelength
phase shift
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021034022A
Other languages
English (en)
Inventor
周平 小林
Shuhei Kobayashi
周平 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Publication of JP2021149101A publication Critical patent/JP2021149101A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof
    • G03F1/32Attenuating PSM [att-PSM], e.g. halftone PSM or PSM having semi-transparent phase shift portion; Preparation thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00

Abstract

【課題】中紫外露光光を用いて露光することで、被転写体上に、微細なホールパターンを転写する優れた転写性能を有するフォトマスクを提供する。【解決手段】被転写体上に、中紫外露光光を用いて、サイズがDpであり、かつ、Dp≦3μmのホールパターンを形成するための、表示装置製造用のフォトマスクであって、透明基板上に、ホールパターンを含む転写用パターンを有し、転写用パターンにおけるホールパターンは、ハーフトーン領域に囲まれた透光部からなり、フォトマスクを露光するための中紫外露光光に含まれる基準波長の光に対し、透光部と、ハーフトーン領域との位相差θが、ほぼ180度であるとともに、ハーフトーン領域の、基準波長の光に対する透過率Tが、10%≦T≦35%である、フォトマスク。【選択図】図2

Description

本発明は、フォトマスクであって、特に、高精細な表示装置製造用に有利なフォトマスクと、それを用いた表示装置の製造方法に関する。
特許文献1には、表示装置製造用の位相シフトマスクブランク、及び、該位相シフトマスクブランクにより製造された位相シフトマスクが記載されている。更に、該位相シフトマスクを、i線、h線、及びg線を含む複合光によって露光することが記載されている。
特許文献2には、露光光に対する波長依存性が抑制された光学特性を示す位相シフト膜を備えた、表示装置製造用の位相シフトマスクブランクであって、該位相シフト膜は、波長365nmにおける透過率が、3.5%以上8%以下の範囲であり、波長365nmにおける位相差が、160度以上200度以下の範囲であり、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の、波長に依存する変化量が、5.5%以内であるものが記載されている。
特開2014−194531号公報 特開2015−102633号公報
LCD(液晶ディスプレイ)やOLEDディスプレイ(有機ELディスプレイ)を含む、表示装置には、近年、明るく高精細な表示性能に加え、省電力や動画の応答速度といった表示性能に対するニーズがある。このため、これら表示装置の製造過程で用いるフォトマスクのパターンも、ますますの微細化、高集積化が望まれ、更に、フォトマスクのもつパターンを、被転写体(表示パネル基板等)に、精緻に解像する技術が要望されると思われる。
ところで、フォトマスクのもつ転写用パターンを、光学的に、被転写体上に解像できなければ、意図した精細パターンをもつ表示装置は構成できない。ここで、光学像の空間的解像度はレイリー(Rayleigh)の分解能基準式、すなわち以下の式(1)によって表すことができる。
δ=k1×λ/NA ・・・(1)
ここで、δは最小解像線幅、λは露光波長、NAは露光装置の光学系がもつ開口数であり、k1はk1ファクタとも呼ばれる係数である。
表示装置(以下、FPD(Flat Panel Display)ともいう)の分野では、露光のための光として、高圧水銀ランプの特定の波長域が使用されている。すなわち複数の波長光を含み、それらを混合した波長帯(以下、ブロードバンドともいう)の光が用いられ、特に、高圧水銀ランプの光に含まれる波長光であるg線(436nm)、h線(405nm)、及びi線(365nm)の3波長の光を含む露光光の適用が知られている(特許文献1、2参照)。
一方、上記式(1)により、微細なパターンに対する解像性を向上する(すなわち、最小解像線幅δを小さくする)ためには、λを小さくする、又は、NAを大きくすることが有効である。ところが、NAの向上は、以下の式(2)によると、焦点深度が減少することから、リソグラフィプロセスの安定性を相対的に悪化させることが理解できる。式(2)はRayleighの焦点深度式ともいわれる。
DOF=k2×λ/NA ・・・(2)
ここで、DOF(Depth of Focus)は、焦点深度を意味し、k2は係数である。
式(2)の左辺の値の大小は、上記の分解能基準式(式(1))とは優劣の関係性が逆転する。つまり、式(1)においては左辺の値が小さいことが好ましいが、式(2)においては逆に大きいことが望まれる。
従って、最小解像線幅δとDOFとはトレードオフ的な相関を示す。但し、式(2)に表すDOFは、NAの二乗に比例して劣化することから、同レベルの解像性向上を想定すれば、NAを大きくするよりも、露光光の短波長化をはかる方がより合理的ともいえる。つまり、解像性を向上させつつ、DOFの低下を抑制することができる。
上記ブロードバンド露光環境から、容易に短波長化を実現する手法として、g線、h線、及びi線を含む混合波長露光の代替として、i線単一波長による露光へ切り替えることにより、実効的に波長を小さくすることが、考えうる。但しこの方法は、上記3波長のうち、2つによる寄与を断つことになり、単位時間あたりの仕事量が単純計算で1/3に落ちることを意味する。FPDの生産分野では、上記解像性に加え、もうひとつの重要な要素は生産効率であることから、単一波長化も採択しにくい事情がある。
そこで、ブロードバンド露光環境を維持しつつ、その重心を短波長側にずらす方法が考えられる。高圧水銀ランプ光においてはi線より短波長側に、光強度のピークをもついくつかの波長群が存在することから、上記方法は、該波長群の光を露光エネルギーとして利用する方法である。
本発明者は、従来の露光光が利用してきた波長域を、短波長側にシフトした、新たなブロードバンド露光環境を考慮したとき、その環境に適応し、優れた転写性を示すフォトマスクがどのようなものかを鋭意検討し、本発明を完成した。
本発明の第1の態様は、
被転写体上に、中紫外露光光を用いて、サイズがDpであり、かつ、Dp≦3μmのホールパターンを形成するための、表示装置製造用のフォトマスクであって、
透明基板上に、ホールパターンを含む転写用パターンを有し、
前記転写用パターンにおけるホールパターンは、ハーフトーン領域に囲まれた透光部からなり、
前記フォトマスクを露光するための中紫外露光光に含まれる基準波長の光に対し、前記透光部と、前記ハーフトーン領域との位相差θが、ほぼ180度であるとともに、
前記ハーフトーン領域の、前記基準波長の光に対する透過率Tが、10%≦T≦35%である、
フォトマスクである。
本発明の第2の態様は、
前記転写用パターンにおけるホールパターンは、前記透明基板上に形成された位相シフト膜がパターニングされることによって形成された、前記透明基板が露出する透光部によってなり、
前記ハーフトーン領域は、前記透明基板上に前記位相シフト膜が形成されてなり、
前記位相シフト膜は、前記基準波長の光に対して、ほぼ180度の位相シフト量を有するとともに、透過率Tを有し、10%≦T≦35%である、上記第1の態様に記載のフォトマスクである。
本発明の第3の態様は、
被転写体上に、中紫外露光光を用いて、サイズがDpであり、かつ、Dp≦3μmのホールパターンを形成するための、表示装置製造用のフォトマスクであって、
透明基板上に、ホールパターンを含む転写用パターンを有し、
前記転写用パターンにおけるホールパターンは、ハーフトーン領域に囲まれた透光部からなり、
基準波長をλ1とし、λ1<365nmであるとき、前記λ1の波長の光に対し、前記透光部と、前記ハーフトーン領域との位相差θが、180度であるとともに、
前記ハーフトーン領域の、前記λ1の波長の光に対する透過率Tが、10%≦T≦35%である、
フォトマスクである。
本発明の第4の態様は、
前記転写用パターンにおけるホールパターンは、前記透明基板上に形成された位相シフト膜がパターニングされることによって形成された、前記透明基板が露出する透光部によってなり、
前記ハーフトーン領域は、前記透明基板上に前記位相シフト膜が形成されてなり、
前記位相シフト膜は、前記λ1の波長の光に対して、180度の位相シフト量を有するとともに、透過率Tを有し、10%≦T≦35%である、上記第3の態様に記載のフォトマスクである。
本発明の第5の態様は、
前記転写用パターンは、孤立ホールパターンを含むものである、上記第1〜第4のいずれか1つの態様に記載のフォトマスクである。
本発明の第6の態様は、
前記転写用パターンは、近接距離にある2つ以上のホールパターンを含む、近接ホールパターンを有する、上記第1〜第5のいずれか1つの態様に記載のフォトマスクである。
本発明の第7の態様は、
前記近接ホールパターンに含まれる2つの前記ホールパターンの重心間距離が、9μm以下である、上記第6の態様に記載のフォトマスクである。
本発明の第8の態様は、
前記転写用パターンにおけるホールパターンのサイズをDmとしたとき、Dm>Dpである、上記第1〜第7のいずれか1つの態様に記載のフォトマスクである。
本発明の第9の態様は、
Dm/Dpが1.1以上1.8以下である、上記第8の態様に記載のフォトマスクである。
本発明の第10の態様は、
前記基準波長が313nm又は334nmである、上記第1〜第9のいずれか1つの態様に記載のフォトマスクである。
本発明の第11の態様は、
表示装置の製造方法であって、
上記第1〜第10のいずれか1つの態様に記載のフォトマスクを用意する工程と、
中紫外露光光を用いて前記フォトマスクを、露光する露光工程を有し、
前記中紫外露光光は、波長λが、200nm≦λ≦400nmを満たす波長域を含み、かつ、λ>400nm及びλ<200nmである波長を含まないものである、
表示装置の製造方法である。
本発明の第12の態様は、
前記露光工程により、被転写体上にサイズDp≦3μmのホールパターンを形成する、上記第11の態様に記載の表示装置の製造方法である。
本発明のフォトマスクは、後述の中紫外露光光を用いて露光することで、被転写体上に、微細なホールパターンを転写する優れた転写性能を有する。
図1は、本発明の第1フォトマスク10の平面模式図である。 図2(a)は、本発明の第2フォトマスク20の平面模式図である。図2(b)は、第2フォトマスク20を露光することによって形成されるレジストパターンの断面模式図である。 図3(a)は、参考例1のフォトマスクの平面模式図である。図3(b)は、参考例1のフォトマスクを露光することによって形成されるレジストパターンの断面模式図である。 図4(a)は、参考例2のフォトマスクの平面模式図である。図4(b)は、参考例2のフォトマスクを露光することによって形成されるレジストパターンの断面模式図である。 図5は、実施例1、及び参考例1〜4に係る膜の特性を示す図である。 図6は、実施例1、及び参考例1〜4に係る光学シミュレーションの結果を示す図である。 図7(a)は、参考例3のフォトマスクの平面模式図である。図7(b)は、参考例3のフォトマスクを露光することによって形成されるレジストパターンの断面模式図である。 図8(a)は、参考例4のフォトマスクの平面模式図である。図8(b)は、参考例4のフォトマスクを露光することによって形成されるレジストパターンの断面模式図である。 図9(a)は、参考例5のフォトマスクの平面模式図である。図9(b)は、参考例5のフォトマスクを露光することによって形成されるレジストパターンの断面模式図である。 図10(a)は、参考例6のフォトマスクの平面模式図である。図10(b)は、参考例6のフォトマスクを露光することによって形成されるレジストパターンの断面模式図である。 図11は、参考例5、6に係る光学シミュレーションの結果を示す図である。
<本発明の第1実施形態>
本発明のフォトマスクは、中紫外露光用のフォトマスクであり、中紫外光を露光光として適用するためのフォトマスクである。ここで、中紫外光とは、波長200〜400nmの波長域にある複数の波長を含み、かつ、200nm未満及び400nmを超える波長を含まない、波長域をもつ露光光をいう。上記露光光の光源としては、例えば高圧水銀ランプのもつ波長域の適切な部分を好適に使用することができる。この場合、例えば、強度ピークをもつ、313nm、334nm、365nm(i線)のうち2つ以上を含むブロードバンド波長を適用することが好ましいが、h線、g線は含まない。尚、本明細書において、「A〜B」とは、「A以上B以下」の数値範囲であることを意味する。
このような露光光は、従来、表示装置製造用の露光装置に用いられた、i線、h線、g線を含む波長域に比べて、短波長側にシフトした波長域をもつブロードバンド光とすることができ、発明者の検討によると、ホールパターン形成用に用いるときに、解像性において特に有利である上に、単一波長露光のような非効率(例えば、生産効率が低下すること)が生じない。
本発明のフォトマスクは、
被転写体上に、中紫外露光光を用いて、サイズがDpであり、かつ、Dp≦3μmのホールパターンを形成するための、表示装置製造用のフォトマスクであって、
透明基板上に、ホールパターンを含む転写用パターンを有し、
前記転写用パターンにおけるホールパターンは、ハーフトーン領域に囲まれた透光部からなり、
前記フォトマスクを露光するための中紫外露光光に含まれる基準波長の光に対し、前記透光部の透過光と、前記ハーフトーン領域の透過光との位相差θが、ほぼ180度であるとともに、
前記ハーフトーン領域の、前記基準波長の光に対する透過率Tが、10%≦T≦35%である。
図1に本発明の第1フォトマスク10を例示する。第1フォトマスク10の転写用パターンは、ハーフトーン領域11に囲まれた透光部12からなる、孤立ホールパターンをもつ。尚、孤立ホールパターンとは、1つのホールパターンから所定の近接距離(詳細は後述)以内の領域に、他のホールパターンが存在しないものを意味する。
また、図2(a)に本発明の第2フォトマスク20を例示する。第2フォトマスク20は、ハーフトーン領域11に囲まれた透光部12からなり、所定の近接距離で離間した複数のホールパターンが並んで設けられた、近接ホールパターンをもつ。図2(a)では、所定の近接距離で離間した2つのホールパターンが並んで配置され、このようなホールパターンは、二連ホールパターンともいう。ここでは、2つのホールパターンが、互いに同じ形状(正方形)、同じサイズで、並べて配置された場合を例示する。図2(b)は、本発明の第2フォトマスク20を露光することによって形成されるレジストパターンの断面形状の一例である。
近接距離とは、露光光を受けたときに、ホールパターン同士の透過光が、互いに光学的な相互作用を生じる程度の距離である。
また、以下において、フォトマスクの転写用パターンがもつホールパターンを、被転写体上に形成するホールパターンと区別するために、マスクホールパターンということがある。
本形態のフォトマスクのマスクホールパターンを、上記光源をもつ露光装置によって露光することにより、被転写体(表示パネル基板など)上に、サイズDpをもつホールパターンを形成することができる。ここでDp≦3μmであるような、微細ホール形成の場合に、本発明の効果が顕著に得られる。また、更なる微細化動向の進展につれて、Dp≦2μm、或いは、Dp≦1.5μmのホールの形成にも、本発明は有用に適用できる。また、0.5μm≦Dpであることが好ましい。
このような転写用パターンは、表示装置(液晶、有機ELを含む)の表示パネル基板の構成に必要なコンタクトホールを得るためのレイヤ(例えば、ホールレイヤ)に、有用なものである。被転写体上に形成されるホールパターンが円形状の場合には、その直径をDpとし、その他の形状の場合には、その形状と面積が同じになる円形に近似(換算)したときの直径をDpとする。
Dpが3μm超の場合には、従来の表示装置製造用露光装置によって被転写体上に所望のホールパターンを得るための、所定の解像性能が、従来のフォトマスク(例えばバイナリマスク)を用いることで得られる。しかしながら、被転写体上に得ようとするホールパターンのサイズDpが3μm以下の場合に、従来のフォトマスクでは充分な解像性を持つ転写像が得られないという課題が生じることに、本発明者は着目した。
本形態のフォトマスクでは、石英などの透明材料を平坦かつ平滑に加工した透明基板の主表面上に、転写用パターンが形成されたものとすることができる。
本形態の第1フォトマスク10、第2フォトマスク20において転写用パターンがもつマスクホールパターンは、四方が囲まれた四角形の抜きパターンであって、透明基板が露出した透光部12として形成されることができる。尚、該四角形が有する4つの角は、完全な90度である必要はなく、本発明の効果を損なわない範囲で、該4つの角とその近傍が円弧状の形状を形成していてもよい。
マスクホールパターンの形状は四角形(正方形又は長方形)であることが好ましく、正方形であることがより好ましい。該マスクホールパターンの径あるいは1辺のサイズをDmとするとき、Dm≦3.5μmとすることができる。該マスクホールパターンの形状が正方形であれば、その1辺の長さ(例えばCD−X)と、それに垂直な1辺の長さ(CD−Y)の数値が等しく、この長さをDmとする。また、該マスクホールパターンの形状が長方形であれば、その長辺(例えばCD−X)をDmとする。Dm≦2.0μmの場合に、本発明の効果が顕著である。また、四角形のマスクホールパターンにおいて、CD−XもCD−Yも2μm以下であるときに、特に本発明の効果が顕著に得られる。尚、CDは、Critical Dimensionとも記載され、本明細書では、CD−XはX方向の、CD−YはY方向のパターンの寸法を意味するものとして用いる。ここで、X方向は、フォトマスクの主表面上の一つの方向を意味し、Y方向は、該X方向に垂直な他の方向を意味する。
また、このマスクホールパターン(第1フォトマスク10に例示する孤立ホールパターン、又は第2フォトマスク20に例示する近接ホールパターン)は、上記透明基板上において、ハーフトーン領域11に囲まれている。本形態のハーフトーン領域11は、透明基板の主表面上に、位相シフト膜が形成されてなり、この位相シフト膜は、基準波長λ1の露光光に対して、ほぼ180度の位相シフト量をもつ。従って、透光部12とハーフトーン領域11は、基準波長λ1の露光光に対してほぼ180度の位相差θをもつ。ここで、ほぼ180度とは、180±60度の範囲内とし、より好ましくは、180±30度の範囲内とし、更に好ましくは、180±15度の範囲内とする。位相差θ(位相シフト膜がもつ位相シフト量)は、ほぼ180度であればよいが、特に180度(ジャスト180度の意)であればより一層好ましい。基準波長λ1については、詳細を後述する。
また、ハーフトーン領域11の、基準波長λ1の露光光に対する透過率Tは、10%≦T≦35%をみたす。つまり、本形態のハーフトーン領域11における位相シフト膜は、基準波長λ1の露光光に対して、透過率Tを有する。Tの値が過度に大きいと、フォトマスクの露光によって被転写体上に形成されるレジストパターンがダメージを受ける不都合が生じやすく、過度に小さいと、必要な露光量が大きくなる傾向がある。ハーフトーン領域11の、基準波長λ1の露光光に対する透過率Tは、好ましくは12%≦T≦30%であり、より好ましくは、14%≦T≦25%である。尚、本明細書における透過率(%)は、特記しない限り、透明基板の透過率を基準(100%)として換算した値を意味する。
孤立ホールパターンが含まれる転写用パターンの場合(例えば、第1フォトマスク10)には、好ましくは10%≦T≦35%であり、より好ましくは10%≦T≦25%であり、更に好ましくは12%≦T≦25%である。また、近接ホールパターンが含まれる転写用パターンの場合(例えば、第2フォトマスク20)には、10%≦T≦22%であることがより好ましい。すなわち、ひとつのフォトマスクが備える転写用パターンにおいて、孤立ホールパターンと近接ホールパターンとを両方含む場合を考慮すると、ハーフトーン領域11の透過率は、10%≦T≦22%とすることが好ましく、12%≦T≦22%とすることがより好ましく、15%≦T≦22%とすることが更に好ましい。
上記において、位相シフト量、及び透過率の基準波長λ1としては、上記した中紫外露光光の波長域(200〜400nm)に含まれる、いずれかの波長とすることができる。基準波長λ1は、より好ましくは250nm≦λ1≦400nmとすることができ、更に好ましくは250nm<λ1<400nmとすることができる。基準波長λ1は、i線よりも短波長とすることが好ましい。具体的には、基準波長λ1は、λ1<365nmとすることができ、好ましくは200nm≦λ1<365nm、より好ましくは250nm≦λ1<365nm、更に好ましくは250nm<λ1<365nmとすることができる。本形態では、一例として、334nmの波長を基準波長λ1とする。この波長は、上記中紫外光の波長域の強度分布を考慮した加重平均に近く、かつ、高圧水銀ランプのスペクトルにおいて、所定の強度(ピーク高さ)をもつ点で、位相シフト効果に関係する基準として適切であるのみでなく、後述のDOF(焦点深度)向上効果を得る上でも、最も有利である。尚、基準波長λ1を、313nmとした場合も、後述のDOF向上効果が得られやすいため、有利である。
本形態の転写用パターンは、第2フォトマスク20のように近接ホールパターンを含む場合に、特に顕著な効果が得られる。該近接ホールパターンにおいて、マスクホールパターン同士の距離は、両者の重心間距離(以下、ピッチPともいう)が、9μm以下であることが好ましく、2μm≦P≦9μmであることが好ましい。より好ましくは、ピッチPが、2μm≦P≦6μmであり、ピッチPが、2μm≦P≦4μmとなるとき、本発明のメリットがより大きい。
尚、転写用パターンのデザインは、第1フォトマスク10、第2フォトマスク20が有する転写用パターンのデザインに限定されない。特にフォトマスクが近接ホールパターンをもつ場合には、上記の二連ホールパターンに加え、付加的な近接ホールパターンが形成されていてもよい。例えば、3個以上の同一形状の近接ホールパターンがピッチPで、一方向に規則的に配列してもよく、又は、これらが一定のピッチPで2次元的に規則的に配列していてもよい。又は、ピッチPが、必ずしも一定でなくてもよい。
また、個々のホールパターンのサイズは同一である場合のほか、サイズの異なるホールパターンが混在していてもよい。
但し、近接ホールパターンの互いの重心間距離(ピッチP)は、上記にてふれたとおり、9μm以下である場合に、発明の効果がより大きい。
また、ホールパターン同士は、接触が生じないことが必要であるが、好ましくは、ホール同士のエッジ(外縁)の最短離間距離dは、0.5〜2.0μmであることが好ましい。
本形態の第1フォトマスク10、第2フォトマスク20は、表示装置製造用のフォトマスクであり、例えば、1辺300〜1800mm、厚さが5〜16mmの四角形の透明基板の主表面上に、転写用パターンが形成されたものとすることができる。
このフォトマスクは、表示装置製造用の露光装置によって露光されるためのものである。例えば、露光装置の投影光学系の開口数NAは、0.08〜0.20程度であり、その露光光源は、上述のとおりの中紫外域をもつものである。
本形態のフォトマスクは、透明基板上に形成した位相シフト膜をパターニングして、マスクホールパターンに対応する抜きパターンを形成することにより得られるフォトマスクとすることができる。例えば、図2(a)の第2フォトマスク20では、2つの抜きパターンが近接した二連ホールパターンが形成されている。マスクホールパターン部分は透明基板が露出した透光部12であり、その周囲は透明基板上に位相シフト膜が形成されてなるハーフトーン領域11である。
本形態のマスクホールパターンのサイズDmは、Dpより大きい(Dm>Dp)ことが好ましい。すなわち、被転写体上に形成するホールパターンのサイズDpに対し、マスクバイアスβを付加した寸法のDmを形成することが好ましい(β=Dm−Dpである)。
マスクバイアスβは、例えば、Dm/Dpが1.1〜1.8となるように設定することが好ましい。特に、近接ホールパターン(ここでは二連)を含む転写用パターンの場合には、Dm/Dpを、1.2〜1.7とすることがより好ましく、1.25〜1.65とすることが更に好ましい。このとき、位相シフト膜の透過率Tを、10〜22%とすることが好ましく、12〜22%とすることがより好ましい。このようにすることで、該フォトマスクを露光したときに、DOFや、必要露光量が好適な範囲になるのみでなく、図2(b)に示すように、被転写体上に形成されるレジストパターン(ここではポジ型のフォトレジストとする)において、二連ホールパターンの間に形成される区分壁13(詳細は後述)に損傷が無く、二連ホールパターンがつながってしまう不都合が生じにくい。
図2(a)に示す第2フォトマスク20を実施例1とし、図3(a)に示す参考例1のバイナリマスク、図4(a)に示す参考例2のハーフトーン型位相シフトマスク(基準波長をi線としたもの)と比較するため、それぞれの転写特性についての光学シミュレーションを行った。
実施例1の第2フォトマスク20において、ハーフトーン領域11に用いた位相シフト膜は、中紫外の露光波長(基準波長334nm)に対して、180度の位相シフト量と、透過率16.1%をもつものとした(図5の「中紫外PSM(Phase Shift Mask)」参照)。
また、参考例1のフォトマスクは、実施例1におけるハーフトーン領域11に対応する領域(遮光領域14)に、位相シフト膜ではなく、遮光膜(実質的に露光光を透過しない膜)を形成した。
参考例2のフォトマスクは、実施例1におけるハーフトーン領域11に、基準波長であるi線(365nm)に対して、180度の位相シフト量と、透過率5.2%をもつ位相シフト膜を形成した(図5の「i線PSM」参照)。これは、上記文献(特許文献2)において、位相シフト膜の透過率が5〜6%程度であることを参考にした。
上記膜構成のフォトマスクの転写性能を評価するための転写用パターンのデザインは、近接(二連)マスクホールパターンとした。そして、被転写体上に、径のサイズが1.5μmの二連のホールパターンを形成することを目標とし、以下の項目に関して評価を行った。実施例1、参考例1、及び参考例2が有する各転写用パターンの形状はそれぞれ、図2(a)、図3(a)、及び図4(a)に示す。ハーフトーン領域11(参考例1のバイナリマスクでは遮光領域14)の膜の特性は、各々図5に示す。
(1)露光量(mJ/cm
ここでの露光量は、目標寸法のパターンを被転写体上に得るための必要露光量を示す。この必要露光量は、小さいほうが好ましく、例えば、50mJ/cm以下であることが好ましい。
(2)DOF(μm)
ここでのDOFは、目標CD値に対し、±10%以内となる焦点深度を示す。DOFは、大きいほうが好ましく、例えば、15μm以上であることが好ましい。
(3)MEEF(Mask Error enhancement Factor、マスク誤差増大係数)
MEEFは、フォトマスクのCD誤差に対する、被転写体上に形成される転写像のCD誤差の比率を示す。MEEFは、小さいほうが好ましい。尚、フォトマスクのCD誤差とは、フォトマスク上の目標CD値に対する、実際のフォトマスク上のCD誤差(ずれ量)を意味する。また、被転写体上に形成される転写像のCD誤差とは、被転写体上に形成される転写像の目標CD値に対する、実際の転写像のCD誤差(ずれ量)を意味する。
実施例1、参考例1及び参考例2における転写特性の光学シミュレーション結果を、図6に示す。また、実施例1、参考例1及び参考例2において、被転写体上に形成されるレジストパターンの断面形状を、それぞれ図2(b)、図3(b)、及び図4(b)に示す。
参考例1(バイナリマスク)は、リファレンスとなるマスクであり、以降ではリファレンスとも記載することがある。図3(b)に示すように、参考例1のフォトマスクでは、被転写体上に形成されるレジストパターン(ここではポジ型フォトレジストパターン)において、二連のホールパターン同士の間に充分な高さ、厚さの仕切り(以下、区分壁13とする)が形成されている。その一方、図6に示すように、参考例1のフォトマスクでは、DOFが15μm未満と小さく、表示装置製造上のプロセスマージンが不充分である。
参考例2では、既存のハーフトーン型位相シフトマスクで得られる効果と同様、DOFの改善効果がみられる。しかしながら、図6に示すように、参考例2では、必要露光量が参考例1の150%程度となり、表示装置の生産効率が下がることから、量産に好適とはいえない。
実施例1においては、図6に示すように、充分なDOFが得られる上、露光量においても参考例1、2よりも大幅に低減可能(50mJ/cm以下である)であり、また、図2(b)に示されるように、レジストパターン断面形状においても、近接ホールの間にある区分壁13が適切に形成されることから、きわめて有用であることがわかる。実施例1においては、MEEFの数値にも低減効果が認められる。尚、実施例1においては、被転写体上に形成する目標ホールサイズ1.5μmに対して、マスク上のホールサイズを、2.1μmとした。すなわち、Dm/Dpが1.4となるようなマスクバイアスβを付与した。
ここで、確認のため、参考例1及び参考例2についても、実施例1と同様のバイアスを付与した場合に、転写性が向上するか否かを検証した。参考例1において、バイアスを付すことによってマスクホールパターンのサイズを2.1μmとしたものを参考例3(図7(a))とし、参考例2において、同様にバイアスを付与したものを参考例4(図8(a))として、それぞれの転写性能の光学シミュレーションを行った結果も図6に示す。
この参考例3及び参考例4に関する光学シミュレーション結果によると、参考例3では、バイアス付与によって露光量の低減を図ることはできたが、DOFは、リファレンス(参考例1)を下回る程度に低下してしまった。また、図7(b)に示すように、参考例3におけるレジストパターンの断面をみると、二連のホールパターン間の区分壁13が充分に形成できず、二連のホールパターン同士が連結してしまった。また、参考例4によると、やはりDOFの改善効果がリファレンスに比べて小さいのみならず、図8(b)に示すように、レジストパターン断面からは、二連ホールパターン間の区分壁13が非常に薄く、破壊されやすいものであることがわかった。得ようとする表示装置において、不良のない回路パターンを得るために、上記レジストパターンの区分壁13は、レジストの初期厚みを失わないことが最も好ましいが、初期厚みに対して、少なくとも50%以上の厚みが区分壁13において残存することが好ましく、60%以上の厚みが残存することがより好ましい。
上記により、本形態のフォトマスクの転写性能が非常に優れていることが確認できた。
図9(a)に示す参考例5のフォトマスク、及び図10(a)に示す参考例6のフォトマスクは、近接(二連)ホールパターンをもつフォトマスクであり、ハーフトーン領域11の位相シフト膜の透過率を変化させた以外は、上記実施例1と同様に形成したものである。参考例5及び参考例6では、上記実施例1と同様に、被転写体上に、1.5μmサイズの近接(二連)ホールパターンを形成することを目標としている。
参考例5及び参考例6についても、実施例1と同様に転写性能の光学シミュレーションを行った。該光学シミュレーションにおける評価項目は実施例1と同様である。該光学シミュレーション結果を、図11に示す。また、参考例5及び参考例6において、被転写体上に形成されるレジストパターンの断面形状を、それぞれ図9(b)、及び図10(b)に示す。
参考例5は、ハーフトーン領域11に用いる位相シフト膜の透過率(露光光の波長334nm基準)を8%とした。シミュレーション結果によると、DOFの値、レジストパターンの断面形状に特段の問題はないが、必要露光量の低減効果がほとんど得られていない。
また、参考例6は、ハーフトーン領域11の位相シフト膜の透過率(波長334nm基準)を25%としたところ、露光量やDOF、MEEFに、特段の問題は見られなかったが、図10(b)に示すように、レジストパターンの断面形状において、ホールパターン間の、区分壁13が充分に形成できなかった。
従って、二連近接ホールパターンにおけるハーフトーン領域11の透過率は参考例6に示すものより小さいことが好ましい(具体的には22%以下)一方、孤立ホールパターンでは、参考例6に示す透過率(25%)程度の透過率でも実用に供せる可能性が充分にあるとみられる。
上記第1フォトマスク10、第2フォトマスク20などに例示される本発明のフォトマスクは、リソグラフィ工程を利用して製造することができる。すなわち、石英等の透明材料からなる基板の主平面に、位相シフト膜を成膜したフォトマスクブランクを用いて製造することができる。位相シフト膜を透明基板上に形成するにあたっては、スパッタ法等の公知の手段を使用すればよい。この位相シフト膜(ハーフトーン領域11を形成する)は、例えば、中紫外の波長域に対して位相反転作用をもつものとする。そして、この位相シフト膜に対して、得ようとするデバイスに基づく、所望のパターニングを行う。
第1フォトマスク10、第2フォトマスク20に適用した位相シフト膜の材料に特に制約はない。例えば、遷移金属のシリサイドが好適に用いられる。例えば、モリブデンシリサイド(MoSi)や、その化合物(MoSiO、MoSiN、MoSiC、MoSiON、MoSiCN、MoSiCO、MoSiCONなど)が望ましい。
あるいは、位相シフト膜の材料は、クロム(Cr)又はその化合物(CrO、CrN、CrC、CrON、CrCN、CrCO、CrCONなど)であってもよい。
更には、位相シフト膜の材料は、金属成分として、Ta(タンタル)、Zr(ジルコニウム)、又はTiを含むもの(例えばZrシリサイド、Mo及びZrを含むシリサイド)、又はそれらの化合物(酸化物、窒化物、炭化物、など上記に挙げた化合物)が例示される。
本形態の第1フォトマスク10、第2フォトマスク20は、位相シフト膜にMoSi化合物を用いることものとして、シミュレーションを行った。この位相シフト膜の膜厚は、100〜200nmとすることができ、スパッタ法等の公知の成膜方法によって形成することができる。また、位相シフト膜のパターニングには、ドライエッチングを用いてもウェットエッチングを用いてもよいが、表示装置製造用の大型フォトマスクとして、ウェットエッチングが有利である場合がある。
尚、上記の第1フォトマスク10、第2フォトマスク20では、いずれもハーフトーン領域11に、中紫外領域の露光光を反転する位相シフト膜を用いたが、これらとは異なる構成をもつフォトマスクとすることもできる。例えば、ハーフトーン領域11には、露光光に対する透過率T(例えば10%≦T≦35%)をもつ半透光膜であって、実質的に位相反転作用のないものを使用してもよい。実質的に位相反転作用がないとは、基準波長λ1に対して、位相シフト量が90度以下、好ましくは60度以下であることを意味する。その一方、マスクホールパターンを構成する透光部12は、透明基板の表面が所定厚さ分掘り込まれた掘込部として形成することができる。これによって、透光部12とハーフトーン領域11の位相差θをほぼ180度(又はジャスト180度)とすることができ、このようなフォトマスクにおいても、本発明の作用効果が得られる。
また、上記形態のフォトマスクに対して、本発明の作用効果を損なわない範囲で、付加的な膜(反射制御膜や、エッチング阻止膜など)が、透明基板上に形成されていてもよい。
本発明は、上記フォトマスクを用いて、表示装置を製造する方法を含む。ここで、表示装置とは、表示装置を構成するデバイスを含む。
本発明の露光には、NAが0.08〜0.20程度の、等倍又は縮小露光を行うプロジェクション露光装置を用いることができる。NAは、好ましくは0.08〜0.18、更に好ましくは0.08〜0.15とすることができる。
露光装置の照明系は、通常照明を用いることができる。又は、通常照明以外、すなわち変形照明(フォトマスクへの入射光から垂直入射成分を除いたもの)を用いても構わない。
昨今の高画質の有機EL(OLED)ディスプレイ用回路では、回路の高精細化に起因し、二連以上の近接ホールパターンをもつ転写用パターンの有用性が高くなっている。こうした新たな技術課題に対して、本発明によるフォトマスクは、応えるものである。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
10 第1フォトマスク
11 ハーフトーン領域
12 透光部
13 区分壁
14 遮光領域
20 第2フォトマスク

Claims (12)

  1. 被転写体上に、中紫外露光光を用いて、サイズがDpであり、かつ、Dp≦3μmのホールパターンを形成するための、表示装置製造用のフォトマスクであって、
    透明基板上に、ホールパターンを含む転写用パターンを有し、
    前記転写用パターンにおけるホールパターンは、ハーフトーン領域に囲まれた透光部からなり、
    前記フォトマスクを露光するための中紫外露光光に含まれる基準波長の光に対し、前記透光部と、前記ハーフトーン領域との位相差θが、ほぼ180度であるとともに、
    前記ハーフトーン領域の、前記基準波長の光に対する透過率Tが、10%≦T≦35%である、
    フォトマスク。
  2. 前記転写用パターンにおけるホールパターンは、前記透明基板上に形成された位相シフト膜がパターニングされることによって形成された、前記透明基板が露出する透光部によってなり、
    前記ハーフトーン領域は、前記透明基板上に前記位相シフト膜が形成されてなり、
    前記位相シフト膜は、前記基準波長の光に対して、ほぼ180度の位相シフト量を有するとともに、透過率Tを有し、10%≦T≦35%である、請求項1に記載のフォトマスク。
  3. 被転写体上に、中紫外露光光を用いて、サイズがDpであり、かつ、Dp≦3μmのホールパターンを形成するための、表示装置製造用のフォトマスクであって、
    透明基板上に、ホールパターンを含む転写用パターンを有し、
    前記転写用パターンにおけるホールパターンは、ハーフトーン領域に囲まれた透光部からなり、
    基準波長をλ1とし、λ1<365nmであるとき、前記λ1の波長の光に対し、前記透光部と、前記ハーフトーン領域との位相差θが、180度であるとともに、
    前記ハーフトーン領域の、前記λ1の波長の光に対する透過率Tが、10%≦T≦35%である、
    フォトマスク。
  4. 前記転写用パターンにおけるホールパターンは、前記透明基板上に形成された位相シフト膜がパターニングされることによって形成された、前記透明基板が露出する透光部によってなり、
    前記ハーフトーン領域は、前記透明基板上に前記位相シフト膜が形成されてなり、
    前記位相シフト膜は、前記λ1の波長の光に対して、180度の位相シフト量を有するとともに、透過率Tを有し、10%≦T≦35%である、請求項3に記載のフォトマスク。
  5. 前記転写用パターンは、孤立ホールパターンを含むものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトマスク。
  6. 前記転写用パターンは、近接距離にある2つ以上のホールパターンを含む、近接ホールパターンを有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォトマスク。
  7. 前記近接ホールパターンに含まれる2つの前記ホールパターンの重心間距離が、9μm以下である、請求項6に記載のフォトマスク。
  8. 前記転写用パターンにおけるホールパターンのサイズをDmとしたとき、Dm>Dpである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のフォトマスク。
  9. Dm/Dpが1.1以上1.8以下である、請求項8に記載のフォトマスク。
  10. 前記基準波長が313nm又は334nmである、請求項1〜9のいずれか1項に記載のフォトマスク。
  11. 表示装置の製造方法であって、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載のフォトマスクを用意する工程と、
    中紫外露光光を用いて前記フォトマスクを、露光する露光工程を有し、
    前記中紫外露光光は、波長λが、200nm≦λ≦400nmを満たす波長域を含み、かつ、λ>400nm及びλ<200nmである波長を含まないものである、
    表示装置の製造方法。
  12. 前記露光工程により、被転写体上にサイズDp≦3μmのホールパターンを形成する、請求項11に記載の表示装置の製造方法。
JP2021034022A 2020-03-16 2021-03-04 フォトマスク、及び表示装置の製造方法 Pending JP2021149101A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020044972 2020-03-16
JP2020044972 2020-03-16

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021149101A true JP2021149101A (ja) 2021-09-27

Family

ID=77677574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021034022A Pending JP2021149101A (ja) 2020-03-16 2021-03-04 フォトマスク、及び表示装置の製造方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2021149101A (ja)
KR (1) KR20210116276A (ja)
CN (1) CN113406857A (ja)
TW (1) TW202208977A (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6101646B2 (ja) 2013-02-26 2017-03-22 Hoya株式会社 位相シフトマスクブランク及びその製造方法、位相シフトマスク及びその製造方法、並びに表示装置の製造方法
JP6266322B2 (ja) 2013-11-22 2018-01-24 Hoya株式会社 表示装置製造用の位相シフトマスクブランク、表示装置製造用の位相シフトマスク及びその製造方法、並びに表示装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW202208977A (zh) 2022-03-01
KR20210116276A (ko) 2021-09-27
CN113406857A (zh) 2021-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI658320B (zh) 圖案轉印方法及顯示裝置之製造方法
TWI480679B (zh) 多灰階光罩、多灰階光罩之製造方法、圖案轉印方法及薄膜電晶體之製造方法
JP2002351046A (ja) 位相シフトマスクおよびその設計方法
JP2007241137A (ja) ハーフトーン型位相シフトマスク及びその製造方法
TWI651585B (zh) 光罩及顯示裝置之製造方法
JP2010008868A (ja) フォトマスクブランク、フォトマスク及びその製造方法
TWI648593B (zh) 光罩之製造方法、光罩、及顯示裝置之製造方法
JP2009237419A (ja) 多階調フォトマスク及びその製造方法、並びにパターン転写方法
JP2009271213A (ja) 多階調フォトマスク及びその製造方法、並びにパターン転写方法
JP2012212125A (ja) フォトマスクの製造方法、パターン転写方法及び表示装置の製造方法
JP7080070B2 (ja) フォトマスク、及び表示装置の製造方法
TWI721247B (zh) 顯示裝置製造用光罩、及顯示裝置之製造方法
JP2021149101A (ja) フォトマスク、及び表示装置の製造方法
JP7231667B2 (ja) 表示装置製造用フォトマスクブランク、表示装置製造用フォトマスク及び表示装置の製造方法
JP6322682B2 (ja) パターン転写方法、表示装置の製造方法、及び、多階調フォトマスク
JP2021117496A (ja) フォトマスク、フォトマスクの製造方法、表示装置用デバイスの製造方法
JP6322607B2 (ja) 表示デバイス製造用多階調フォトマスク、表示デバイス製造用多階調フォトマスクの製造方法、及び薄膜トランジスタの製造方法
TW202349106A (zh) 相移光罩
JP2010204692A (ja) 薄膜トランジスタ基板の製造方法
JP2010266877A (ja) 5階調フォトマスク及び5階調フォトマスクの製造方法
JP2011070227A (ja) 5階調フォトマスクの製造方法及びパターン転写方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240111