JP2021148645A - X線検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査精度の向上が図れるX線検査装置を提供する。【解決手段】X線検査装置1は、搬送部5と、X線照射部6と、X線検出部7と、制御部10と、を備え、X線検出部7は、物品Gを透過した第1エネルギー帯の前記X線を検出する複数の第1ラインセンサ11A,11Bと、第2エネルギー帯のX線を検出する複数の第2ラインセンサ12A,12Bと、を有し、制御部10は、複数の第1ラインセンサ11A,11Bのそれぞれによって検出されたX線の検出結果に基づく複数のソフト画像P11,P12と、複数の第2ラインセンサ12A,12Bのそれぞれによって検出されたX線の検出結果に基づく複数のハード画像P21,P22と、に基づいて検査画像P3を生成する。【選択図】図2

Description

本発明は、X線検査装置に関する。
従来のX線検査装置として、例えば、特許文献1に記載された装置が知られている。特許文献1に記載のX線検査装置は、被検査物にX線を照射するX線源と、X線源から照射される第1エネルギー帯のX線を検知する第1センサ及び第2エネルギー帯のX線を検知する第2センサを有するセンサユニットと、第1センサにより検知されたX線データに基づいて被検査物の第1透過画像を生成すると共に、第2センサにより検知されたX線データに基づいて被検査物の第2透過画像を生成する画像生成部と、画像生成部によって生成された画像に基づいて検査を行う検査部と、を備えている。
特開2012−73056号公報
X線検査装置では、センサユニットの出力が十分でない場合、画像生成部において生成される画像にノイズが残り得る。この場合、高い検査精度が得られない。
本発明の一側面は、検査精度の向上が図れるX線検査装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るX線検査装置は、物品を搬送する搬送部と、搬送部によって搬送される物品にX線を照射するX線照射部と、X線を検出するX線検出部と、X線検出部によって検出されたX線の検出結果に基づいて検査画像を生成する画像生成部と、画像生成部によって生成された検査画像に基づいて、物品を検査する検査部と、を備え、X線検出部は、物品を透過した第1エネルギー帯のX線を検出する複数の第1検出部と、物品を透過した第1エネルギー帯とは異なる第2エネルギー帯のX線を検出する複数の第2検出部と、を有し、画像生成部は、複数の第1検出部のそれぞれによって検出されたX線の検出結果に基づく複数の第1画像と、複数の第2検出部のそれぞれによって検出されたX線の検出結果に基づく複数の第2画像と、に基づいて検査画像を生成する。
本発明の一側面に係るX線検査装置では、X線検出部は、物品を透過した第1エネルギー帯のX線を検出する複数の第1検出部と、物品を透過した第1エネルギー帯とは異なる第2エネルギー帯のX線を検出する複数の第2検出部と、を有している。このように、X線検査装置では、複数の第1検出部及び複数の第2検出部を有しているため、各検出部の出力を足し合わせることにより、高い出力を得ることができる。この構成において、画像生成部は、複数の第1画像及び複数の第2画像に基づいて検査画像を生成するため、ノイズの少ない検査画像を生成することができる。したがって、X線検査装置では、ノイズの少ない検査画像で物品を検査できるため、検査精度の向上が図れる。
一実施形態においては、複数の第1検出部及び複数の第2検出部のそれぞれは、搬送部における物品の搬送方向において並んで配置されていてもよい。この構成では、物品の搬送方向において複数の第1検出部及び複数の第2検出部が並列配置されているため、各検出部の出力を足し合わせることにより、高い出力を得ることができる。
一実施形態においては、複数の第2検出部のそれぞれは、複数の第1検出部のそれぞれの下方に配置されていてもよい。この構成では、複数の第1検出部のそれぞれにおいて第1エネルギー帯のX線を検出できると共に、複数の第2検出部のそれぞれにおいて第2エネルギー帯のX線を検出することができる。
一実施形態においては、複数の第1検出部のうち搬送方向において隣り合う一対の第1検出部の間隔と、複数の第2検出部のうち搬送方向において隣り合う一対の第2検出部の間隔とが異なっていてもよい。X線照射部から照射されたX線は、下方に向かって扇状に広がる。そのため、第1検出部と第2検出部とが上下方向において同一直線上に配置されている構成では、上方の第1検出部を透過したX線が下方の第2検出部を透過しない。そこで、X線検査装置では、搬送方向において隣り合う一対の第1検出部の間隔と、搬送方向において隣り合う一対の第2検出部の間隔とを異ならせている。これにより、X線検査装置では、上方の第1検出部を透過したX線が下方の第2検出部を透過するように構成することができる。したがって、X線検査装置では、物品を透過したX線を第1検出部及び第2検出部において検出することができる。
一実施形態においては、第2検出部は、第1検出部の搬送方向における中央部を透過したX線が当該第2検出部の搬送方向における中央部を透過する位置に配置されていてもよい。この構成では、各検出部の中央部をX線が透過する。そのため、X線検査装置では、第1検出部及び第2検出部において、物品の同じ箇所を透過したX線を検出することができる。これにより、X線検査装置では、第1画像及び第2画像に基づいて検査画像を生成する際に、第1画像と第2画像とにおいて位置の誤差が発生することを抑制できる。したがって、X線検査装置では、検査精度の向上が図れる。
一実施形態においては、画像生成部は、複数の第1画像を平均化して第1平均画像を生成すると共に複数の第2画像を平均化して第2平均画像を生成し、第1平均画像及び第2平均画像に基づいて検査画像を生成してもよい。この構成では、ノイズの少ない検査画像を生成することができる。
一実施形態においては、画像生成部は、複数の第1画像のうちの一の第1画像と複数の第2画像のうちの一の第2画像とに基づいて第1検査画像を生成すると共に、複数の第1画像のうちの他の第1画像と複数の第2画像のうちの他の第2画像とに基づいて第2検査画像を生成し、第1検査画像及び第2検査画像に基づいて検査画像を生成してもよい。この構成では、ノイズの少ない検査画像を生成することができる。
本発明の一側面によれば、検査精度の向上が図れる。
図1は、一実施形態に係るX線検査装置の構成図である。 図2は、図1に示されるシールドボックスの内部の構成図である。 図3は、X線照射部及びX線検出部を示す図である。 図4は、ソフト画像及びハード画像に基づいて検査画像を作成する工程を説明するための図である。 図5は、ソフト画像及びハード画像に基づいて検査画像を作成する工程を説明するための図である。 図6は、他の実施形態に係るX線照射部及びX線検出部を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、X線検査装置1は、装置本体2と、支持脚3と、シールドボックス4と、搬送部5と、X線照射部6と、X線検出部7と、表示操作部8と、制御部(画像生成部、検査部)10と、を備える。X線検査装置1は、物品Gを搬送しつつ物品GのX線透過画像を生成し、当該X線透過画像に基づいて物品Gの検査(例えば、収納数検査、異物検査、欠品検査、割れ欠け検査等)を行う。検査前の物品Gは、搬入コンベア51によってX線検査装置1に搬入される。検査後の物品Gは、搬出コンベア52によってX線検査装置1から搬出される。X線検査装置1によって不良品と判定された物品Gは、搬出コンベア52の下流に配置された振分装置(図示省略)によって生産ライン外に振り分けられる。X線検査装置1によって良品と判定された物品Gは、当該振分装置をそのまま通過する。本実施形態では、物品Gは食肉である。
装置本体2は、制御部10等を収容している。支持脚3は、装置本体2を支持している。シールドボックス4は、装置本体2に設けられている。シールドボックス4は、外部へのX線(電磁波)の漏洩を防止する。シールドボックス4の内部には、X線による物品Gの検査が実施される検査領域Rが設けられている。シールドボックス4には、搬入口4a及び搬出口4bが形成されている。検査前の物品Gは、搬入コンベア51から搬入口4aを介して検査領域Rに搬入される。検査後の物品Gは、検査領域Rから搬出口4bを介して搬出コンベア52に搬出される。搬入口4a及び搬出口4bのそれぞれには、X線の漏洩を防止するX線遮蔽カーテン(図示省略)が設けられている。
搬送部5は、シールドボックス4の中央を貫通するように配置されている。搬送部5は、搬入口4aから検査領域Rを介して搬出口4bまで、搬送方向Aに沿って物品Gを搬送する。搬送部5は、例えば、搬入口4aと搬出口4bとの間に掛け渡されたベルトコンベアである。なお、ベルトコンベアである搬送部5は、搬入口4a及び搬出口4bよりも外側に突出していてもよい。
図1及び図2に示されるように、X線照射部6は、シールドボックス4内に配置されている。X線照射部6は、搬送部5によって搬送される物品GにX線を照射する。X線照射部6は、例えば、X線を出射するX線管と、X線管から出射されたX線を搬送方向Aに垂直な面内において扇状に広げる絞り部と、を有している。X線照射部6から照射されるX線には、低エネルギー(長波長)から高エネルギー(短波長)までの様々なエネルギー帯のX線が含まれている。なお、上述した低エネルギー帯及び高エネルギー帯における「低」及び「高」は、X線照射部6から照射される複数のエネルギー帯の中で相対的に「低い」及び「高い」ことを示すものであり、特定の範囲を示すものではない。
X線検出部7は、シールドボックス4内に配置されている。X線検出部7は、物品Gを透過した複数のエネルギー帯の各々のX線を検出する。本実施形態では、X線検出部7は、低エネルギー帯(第1エネルギー帯)のX線及び高エネルギー帯(第2エネルギー帯)のX線を検出するように構成されている。すなわち、X線検出部7は、第1ラインセンサ(複数の第1検出部)11A,11Bと、第2ラインセンサ(複数の第2検出部)12A,12Bと、を有している。
第1ラインセンサ11A,11B及び第2ラインセンサ12A,12Bは、搬送方向Aに垂直な水平方向に沿って一次元に配列されたX線検出素子によって構成されている。第1ラインセンサ11A,11Bは、物品G及び搬送部5の搬送ベルトを透過した低エネルギー帯のX線を検出する。第2ラインセンサ12A,12Bは、物品G、搬送部5の搬送ベルト及び第1ラインセンサ11A,11Bを透過した高エネルギー帯のX線を検出する。
図3に示されるように、第1ラインセンサ11Aと第1ラインセンサ11Bとは、搬送方向Aにおいて並んで配置されている。具体的には、第1ラインセンサ11Aは、第1ラインセンサ11Bよりも搬送方向Aの上流側に配置されている。第2ラインセンサ12Aと第2ラインセンサ12Bとは、搬送方向Aにおいて並んで配置されている。具体的には、第2ラインセンサ12Aは、第2ラインセンサ12Bよりも搬送方向Aの上流側に配置されている。第2ラインセンサ12A及び第2ラインセンサ12Bのそれぞれは、第1ラインセンサ11A及び第1ラインセンサ11Bのそれぞれの下方に配置されている。すなわち、第2ラインセンサ12Aは、第1ラインセンサ11Aの下方に配置されており、第2ラインセンサ12Bは、第1ラインセンサ11Bの下方に配置されている。
搬送方向Aにおいて隣り合う一対の第1ラインセンサ11Aと第1ラインセンサ11Bとの間隔と、搬送方向Aにおいて一対の隣り合う第2ラインセンサ12Aと第2ラインセンサ12Bとの間隔は、異なっている。第1ラインセンサ11Aと第1ラインセンサ11Bとの搬送方向Aにおける間の距離D1は、第2ラインセンサ12Aと第2ラインセンサ12Bとの搬送方向Aにおける間の距離D1よりも短い(D1<D2)。すなわち、第2ラインセンサ12A及び第2ラインセンサ12Bとは、第1ラインセンサ11A及び第1ラインセンサ11Bよりも、搬送方向Aにおいて離間して配置されている。この構成により、第2ラインセンサ12Aは、第1ラインセンサ11Aの搬送方向Aにおける中央部を透過したX線が第2ラインセンサ12Aの搬送方向Aにおける中央部を透過する位置に配置されている。また、第2ラインセンサ12Bは、第1ラインセンサ11Bの搬送方向Aにおける中央部を透過したX線が第2ラインセンサ12Bの搬送方向Aにおける中央部を透過する位置に配置されている。
図1に示されるように、表示操作部8は、装置本体2に設けられている。表示操作部8は、各種情報を表示すると共に、各種条件の入力を受け付ける。表示操作部8は、例えば、液晶ディスプレイであり、タッチパネルとしての操作画面を表示する。この場合、オペレータは、表示操作部8を介して各種条件を入力することができる。
制御部10は、装置本体2内に配置されている。制御部10は、X線検査装置1の各部(本実施形態では、搬送部5、X線照射部6、X線検出部7、及び表示操作部8、並びに、X線検査装置1の下流に配置される図示しない振分装置)の動作を制御する。なお、振分装置は、X線検査装置1による画像検査で不良品と判定された被検査物(物品)を搬送路上から排除する装置である。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、及びSSD(Solid State Drive)等のストレージを備える。ROMには、X線検査装置1を制御するためのプログラムが記録されている。制御部10には、X線検出部7の第1ラインセンサ11A,11Bから低エネルギー帯のX線の検出結果が入力されると共に、X線検出部7の第2ラインセンサ12A,12Bから高エネルギー帯のX線の検出結果が入力される。
制御部10は、第1ラインセンサ11A,11B及び第2ラインセンサ12A,12Bの検出結果に基づいて、透過画像を生成する。図4に示されるように、制御部10は、第1ラインセンサ11A,11Bの低エネルギー帯のX線の検出結果に基づいて、ソフト画像(複数の第1画像)P11,P12を生成する。図4に示す一例のように、ソフト画像P11,P12は、比較的コントラストが高く、全体的に暗くなっている。制御部10は、第2ラインセンサ12A,12Bの高エネルギー帯のX線の検出結果に基づいて、ハード画像(複数の第2画像)P21,P22を生成する。図4に示す一例のように、ハード画像P21,P22は、比較的コントラストが低く、全体的に明るくなっている。
制御部10は、画像処理アルゴリズムを用い、ソフト画像P11,P12及びハード画像P21,P22の処理(画像処理)を行って処理画像を生成する。画像処理アルゴリズムとは、ソフト画像P11,P12及びハード画像P21,P22に施す画像処理の処理手順を示す型である。画像処理アルゴリズムは、1つの画像処理フィルタ、又は、複数の画像処理フィルタの組み合わせによって構成される。複数の画像処理アルゴリズムは、インターネット等のネットワークを介して外部から取得することができる。また、複数の画像処理アルゴリズムは、USBメモリ又はリムーバブルハードディスク等の外部記憶媒体から取得することもできる。複数の画像処理アルゴリズムのうちの少なくとも1つ以上は、生物界における遺伝及び進化のメカニズムを応用した手法である遺伝的アルゴリズム(GA=Genetic Algorithms)を採用して、X線検査装置1の仕様又は検査条件等に基づき複数の画像処理フィルタから自動生成することができる。複数の画像処理アルゴリズムの少なくとも一部は、作業者が表示操作部8を介して適宜設定することもできる。
制御部10は、複数のソフト画像P11,P12を平均化して第1平均画像P13を生成する。ソフト画像P11,P12を平均化して合成し、第1平均画像P13を生成することにより、ソフト画像P11,P12に含まれていたノイズを除去できる。制御部10は、複数のハード画像P21,P22を平均化して第2平均画像P23を生成する。ハード画像P21,P22を平均化して合成し、第2平均画像P23を生成することにより、ハード画像P21,P22に含まれていたノイズを除去できる。
制御部10は、第1平均画像P13と第2平均画像P23との大きさ、輝度、位置等を合わせる処理を行い、当該処理を行った第1平均画像P13の輝度値と第2平均画像P23の輝度値とを各画素で除算することにより、第1平均画像P13及び第2平均画像P23の差異を抽出した検査画像P3を生成する。
制御部10は、検査画像P3に基づいて、物品Gに異物Fが含まれているか否かを判定する。制御部10は、検査画像P3において、輝度値が閾値を超えている場合には、物品Gに異物Fが含まれていると判定する。本実施形態では、制御部10は、物品Gに1つの異物Fが含まれていると判定する。制御部10は、判定結果を記憶部に記憶させる。なお、閾値は、物品Gの性質に応じて、試験等によって適宜設定される。具体的には、閾値は、異物が混入されたサンプルを用いて設定することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るX線検査装置1では、2つの第1ラインセンサ11A,11B及び2つの第2ラインセンサ12A,12Bのそれぞれは、搬送部5における物品Gの搬送方向Aにおいて並んで配置されている。このように、X線検査装置1では、物品Gの搬送方向Aにおいて2つの第1ラインセンサ11A,11B及び2つの第2ラインセンサ12A,12Bが並列配置されているため、各ラインセンサの出力を足し合わせることにより、高い出力を得ることができる。この構成において、制御部10は、複数のソフト画像P11,P12及び複数のハード画像P21,P22に基づいて検査画像P3を生成するため、ノイズの少ない検査画像P3を生成することができる。したがって、X線検査装置1では、ノイズの少ない検査画像P3で物品Gを検査できるため、検査精度の向上が図れる。
本実施形態に係るX線検査装置1では、2つの第2ラインセンサ12A,12Bのそれぞれは、2つの第1ラインセンサ11A,11Bのそれぞれの下方に配置されている。この構成では、2つの第1ラインセンサ11A,11Bのそれぞれにおいて低エネルギー帯のX線を検出できると共に、2つの第2ラインセンサ12A,12Bのそれぞれにおいて高エネルギー帯のX線を検出することができる。
本実施形態に係るX線検査装置1では、搬送方向Aにおいて隣り合う2つの第1ラインセンサ11A,11Bの間隔と、搬送方向Aにおいて隣り合う2つの第2ラインセンサ12A,12Bの間隔とが異なっている。X線照射部6から照射されたX線は、下方に向かって扇状に広がる。そのため、第1ラインセンサ11A,11Bと第2ラインセンサ12A,12Bとが上下方向において同一直線上に配置されている構成では、上方の第1ラインセンサ11A,11Bを透過したX線が下方の第2ラインセンサ12A,12Bを透過しない。そこで、X線検査装置1では、搬送方向Aにおいて隣り合う2つの第1ラインセンサ11A,11Bの間隔と、2つの第2ラインセンサ12A,12Bの間隔とを異ならせている。これにより、X線検査装置1では、上方の第1ラインセンサ11A,11Bを透過したX線が下方の第2ラインセンサ12A,12Bを透過するように構成することができる。したがって、X線検査装置1では、物品Gを透過したX線を第1ラインセンサ11A,11B及び第2ラインセンサ12A,12Bにおいて検出することができる。
本実施形態に係るX線検査装置1では、第2ラインセンサ12A,12Bは、第1ラインセンサ11A,11Bの搬送方向Aにおける中央部を透過したX線が当該第2ラインセンサ12A,12Bの搬送方向Aにおける中央部を透過する位置に配置されている。この構成では、第1ラインセンサ11A,11B及び第2ラインセンサ12A,12Bの中央部をX線が透過する。そのため、X線検査装置1では、第1ラインセンサ11A,11B及び第2ラインセンサ12A,12Bにおいて、物品Gの同じ箇所を透過したX線を検出することができる。これにより、X線検査装置1では、ソフト画像P11,P12及びハード画像P21,P22に基づいて検査画像P3を生成する際に、ソフト画像P11,P12とハード画像P21,P22とにおいて位置の誤差が発生することを抑制できる。したがって、X線検査装置1では、検査精度の向上が図れる。
本実施形態に係るX線検査装置1では、制御部10は、ソフト画像P11,P12を平均化して第1平均画像P13を生成すると共にハード画像P21,P22を平均化して第2平均画像P23を生成し、第1平均画像P13及び第2平均画像P23に基づいて検査画像P3を生成する。この構成では、ノイズの少ない検査画像P3を生成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
上記実施形態では、複数の第1ラインセンサ11A,11B及び複数の第2ラインセンサ12A,12Bのそれぞれは、搬送部5における物品Gの搬送方向Aにおいて並んで配置されている形態を一例に説明した。しかし、複数の第1ラインセンサ11A,11B及び複数の第2ラインセンサ12A,12Bのそれぞれの配置はこれに限定されない。X線検査装置1のX線検出部7が、複数の第1ラインセンサ11A,11B及び複数の第2ラインセンサ12A,12Bを有していればよい。
上記実施形態では、制御部10が、ソフト画像P11,P12を平均化して第1平均画像P13を生成すると共にハード画像P21,P22を平均化して第2平均画像P23を生成し、第1平均画像P13及び第2平均画像P23に基づいて検査画像P3を生成する形態を一例に説明した。しかし、検査画像P3の生成方法はこれに限定されない。図5に示されるように、制御部10は、ソフト画像(一の第1画像)P11とハード画像(一の第2画像)P21とに基づいて第1検査画像P31を生成すると共に、ソフト画像(他の第2画像)P12とハード画像(他の第2画像)P22とに基づいて第2検査画像P32を生成し、第1検査画像P31及び第2検査画像P32に基づいて、検査画像P3を生成してもよい。
制御部10は、ソフト画像P11とハード画像P21の大きさ、輝度、位置等を合わせる処理を行い、当該処理を行ったソフト画像P11の輝度値とハード画像P21の輝度値とを各画素で除算することにより、ソフト画像P11及びハード画像P21の差異を抽出する処理を行う。制御部10は、差異を抽出した画像においてノイズを除去した処理画像を生成し、当該処理画像を一定の値を閾値として2値化し、2値化画像を生成する(2値化)。制御部10は、2値化画像とハード画像P21とを重ね合わせて、第1検査画像P31を生成する。制御部10は、第2検査画像P32も同様に生成する。制御部10は、第1検査画像P31及び第2検査画像P32を合成して、検査画像P3を生成する。この構成では、ノイズの少ない検査画像P3を生成することができる。
上記実施形態では、X線検出部7が、第1ラインセンサ11A,11Bと、第2ラインセンサ12A,12Bと、を有している形態を一例に説明した。すなわち、X線検出部7が、第1ラインセンサ11A,11B及び第2ラインセンサ12A,12Bをそれぞれ2つずつ有している形態を一例に説明した。しかし、各ラインセンサの数はこれに限定されない。例えば、図6に示されるように、X線検査部7Aは、第1ラインセンサ11A,11B,11C,11Dと、第2ラインセンサ12A,12B,12C,12Dと、を有していてもよい。
第1ラインセンサ11A、第1ラインセンサ11B、第1ラインセンサ11C及び第1ラインセンサ11Dは、搬送方向Aにおいて並んで配置されている。具体的には、搬送方向Aにおいて、上流側から、第1ラインセンサ11C、第1ラインセンサ11A、第1ラインセンサ11B及び第1ラインセンサ11Dの順番で並んでいる。第2ラインセンサ12A、第2ラインセンサ12B、第2ラインセンサ12C及び第2ラインセンサ12Dは、搬送方向Aにおいて並んで配置されている。具体的には、搬送方向Aにおいて、上流側から、第2ラインセンサ12C、第2ラインセンサ12A、第2ラインセンサ12B及び第2ラインセンサ12Dの順番で並んでいる。
第2ラインセンサ12A、第2ラインセンサ12B、第2ラインセンサ12C及び第2ラインセンサ12Dのそれぞれは、第1ラインセンサ11A、第1ラインセンサ11B、第1ラインセンサ11C及び第1ラインセンサ11Dのそれぞれの下方に配置されている。すなわち、第2ラインセンサ12Aは、第1ラインセンサ11Aの下方に配置されており、第2ラインセンサ12Bは、第1ラインセンサ11Bの下方に配置されており、第2ラインセンサ12Cは、第1ラインセンサ11Cの下方に配置されており、第2ラインセンサ12Dは、第1ラインセンサ11Dの下方に配置されている。
第2ラインセンサ12Aは、第1ラインセンサ11Aの搬送方向Aにおける中央部を透過したX線が第2ラインセンサ12Aの搬送方向Aにおける中央部を透過する位置に配置されている。第2ラインセンサ12Bは、第1ラインセンサ11Bの搬送方向Aにおける中央部を透過したX線が第2ラインセンサ12Bの搬送方向Aにおける中央部を透過する位置に配置されている。第2ラインセンサ12Cは、第1ラインセンサ11Cの搬送方向Aにおける中央部を透過したX線が第2ラインセンサ12Cの搬送方向Aにおける中央部を透過する位置に配置されている。第2ラインセンサ12Dは、第1ラインセンサ11Dの搬送方向Aにおける中央部を透過したX線が第2ラインセンサ12Dの搬送方向Aにおける中央部を透過する位置に配置されている。
1…X線検査装置、5…搬送部、6…X線照射部、7…X線検出部、11A,11B,11C,11D…第1ラインセンサ(第1検出部)、12A,12B,12C,12D…第2ラインセンサ(第2検出部)、A…搬送方向、G…物品、P3…検査画像、P13…第1平均画像、P23…第2平均画像、P31…第1検査画像、P32…第2検査画像。

Claims (7)

  1. 物品を搬送する搬送部と、
    前記搬送部によって搬送される前記物品にX線を照射するX線照射部と、
    前記X線を検出するX線検出部と、
    前記X線検出部によって検出された前記X線の検出結果に基づいて検査画像を生成する画像生成部と、
    前記画像生成部によって生成された前記検査画像に基づいて、前記物品を検査する検査部と、を備え、
    前記X線検出部は、
    前記物品を透過した第1エネルギー帯の前記X線を検出する複数の第1検出部と、
    前記物品を透過した前記第1エネルギー帯とは異なる第2エネルギー帯の前記X線を検出する複数の第2検出部と、を有し、
    前記画像生成部は、複数の前記第1検出部のそれぞれによって検出された前記X線の検出結果に基づく複数の第1画像と、複数の前記第2検出部のそれぞれによって検出された前記X線の検出結果に基づく複数の第2画像と、に基づいて前記検査画像を生成する、X線検査装置。
  2. 複数の前記第1検出部及び複数の前記第2検出部のそれぞれは、前記搬送部における前記物品の搬送方向において並んで配置されている、請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 複数の前記第2検出部のそれぞれは、複数の前記第1検出部のそれぞれの下方に配置されている、請求項2に記載のX線検査装置。
  4. 複数の前記第1検出部のうち前記搬送方向において隣り合う一対の前記第1検出部の間隔と、複数の前記第2検出部のうち前記搬送方向において隣り合う一対の前記第2検出部の間隔とが異なる、請求項3に記載のX線検査装置。
  5. 前記第2検出部は、前記第1検出部の前記搬送方向における中央部を透過した前記X線が当該第2検出部の前記搬送方向における中央部を透過する位置に配置されている、請求項4に記載のX線検査装置。
  6. 前記画像生成部は、複数の前記第1画像を平均化して第1平均画像を生成すると共に複数の前記第2画像を平均化して第2平均画像を生成し、前記第1平均画像及び前記第2平均画像に基づいて前記検査画像を生成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のX線検査装置。
  7. 前記画像生成部は、複数の前記第1画像のうちの一の前記第1画像と複数の前記第2画像のうちの一の前記第2画像とに基づいて第1検査画像を生成すると共に、複数の前記第1画像のうちの他の前記第1画像と複数の前記第2画像のうちの他の前記第2画像とに基づいて第2検査画像を生成し、前記第1検査画像及び前記第2検査画像に基づいて前記検査画像を生成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のX線検査装置。
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