JP2021143844A - 状態判定装置、状態判定方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

状態判定装置、状態判定方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】設備や診断場所によらず簡便に設備の状態を判定すること。【解決手段】特定の運転状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定部と、基準データに基づいて、診断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む検出データの中から状態判定に用いるデータを選択するデータ選択部と、選択された前記データを用いて設備の状態を判定する状態判定部と、を備える状態判定装置。【選択図】図3

Description

本発明は、状態判定装置、状態判定方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来、モータ、ポンプ、ベアリング及び歯車等の機械部品から構成される複数の装置を備える設備において、設備の運転時に生じる振動を計測し、設備の運転状況を監視するとともに、設備の磨耗、破損などの異常検知を行うことが行われている(例えば、非特許文献1参照)。機械部品から構成される装置は、使用時間とともに部品の磨耗、潤滑油の劣化等によって徐々に運転時の振動が増加する。この状態のまま運転を続けると、設備故障の発生する危険性が高まる。
橋爪 啓介、竹内 彰利、田中 弓弦、"状態監視システム(CMS)の取組み"、[online]、NTN TECHNICAL REVIEW No.82(2014)、[令和2年3月3日検索]、インターネット<URL:https://www.ntn.co.jp/japan/products/review/pdf/NTN_TR82_P074.pdf>
ところで、現状の設備点検においては例えば市販の振動計を用いて振動の大きさ(振動値)を計測し、異常判定では例えばISO10816−1等で示される振動値の絶対基準を参考にすることが多い。しかしながら、実際の振動の大きさは、対象とする設備毎に大きく異なる。さらに、同じ設備であっても、負荷の違いによって発生する振動が異なる。また、振動計を設置する場所によっても測定される振動値が大きく異なる。
以上のように、単純に振動値の大きさで設備の異常診断を行う場合であっても、様々な要因により異常診断の結果に大きな影響を与えうる。そのため、診断毎にその設備にあった方法で設備の状態を判定する必要があるため、手間がかかってしまうという問題があった。
上記事情に鑑み、本発明は、設備や診断場所によらず簡便に設備の状態を判定することができる技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、特定の運転状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定部と、前記基準データに基づいて、診断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む検出データの中から状態判定に用いるデータを選択するデータ選択部と、選択された前記データを用いて前記設備の状態を判定する状態判定部と、を備える状態判定装置である。
本発明の一態様は、上記の状態判定装置であって、前記検出データからノイズを除去することで機械本来の振動成分を抽出するノイズ除去部をさらに備え、前記データ選択部は、前記基準データに基づいて、ノイズが除去された前記検出データの中から前記状態判定に用いるデータを選択する。
本発明の一態様は、上記の状態判定装置であって、前記データ選択部は、前記検出データから得られる確率分布と、前記基準データから得られる確率分布とを比較する演算を行い、演算結果の値が所定の閾値未満となる検出データを前記状態判定に用いるデータとして選択する。
本発明の一態様は、上記の状態判定装置であって、前記状態判定部は、選択された前記データを用いて回帰予測を行い、少なくとも異常が発生すると推定されるまでの期間を算出する。
本発明の一態様は、上記の状態判定装置であって、前記データ選択部は、前記検出データから得られる確率分布と、複数の運転状態時のデータから得られる複数の確率分布それぞれとを比較する演算を行い、演算結果から前記検出データの運動状態を判別した後に、前記検出データから得られる確率分布と、判別した運動状態における基準データから得られる確率分布とを比較する演算を行い、演算結果の値が所定の閾値未満となる検出データを前記状態判定に用いるデータとして選択する。
本発明の一態様は、上記の状態判定装置であって、前記基準値設定部は、前記状態判定部による処理に用いるデータの数の基準をさらに設定し、前記状態判定部は、設定された数のデータを用いて前記設備の状態を判定する。
本発明の一態様は、特定の運転状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定ステップと、前記基準データに基づいて、診断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む検出データの中から状態判定に用いるデータを選択するデータ選択ステップと、選択された前記データを用いて前記設備の状態を判定する状態判定ステップと、を有する状態判定方法である。
本発明の一態様は、特定の運転状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定ステップと、前記基準データに基づいて、診断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む検出データの中から状態判定に用いるデータを選択するデータ選択ステップと、選択された前記データを用いて前記設備の状態を判定する状態判定ステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
本発明により、設備や診断場所によらず簡便に設備の状態を判定することが可能となる。
本発明における状態判定システムの構成を表す構成図である。 本実施形態における振動検出装置の内部構成を表す概略ブロック図である。 本実施形態における状態判定装置の機能構成を表す概略ブロック図である。 本実施形態における状態判定装置の状態判定処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。 本実施形態における表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明における状態判定システム100の構成を表す構成図である。
状態判定システム100は、振動検出装置10、中継装置20、データサーバ40及び状態判定装置50を備える。振動検出装置10と中継装置20との間は、無線により通信可能に接続される。中継装置20とデータサーバ40との間及びデータサーバ40と状態判定装置50との間は、有線により通信可能に接続される。
振動検出装置10、中継装置20、データサーバ40及び状態判定装置50は、診断対象設備60を備える顧客のプラントの現場に設置される。診断対象設備60は、状態判定の対象となっている設備である。ここでいう状態判定とは、診断対象設備60の運転動作に関する判定である。例えば、診断対象設備60の運転動作が正常、少し注意が必要な状態、異常な状態等である。本実施形態においてプラントとしては、化学等の工業プラントの他、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント等がある。
図1では、プラント内において診断対象設備60を1台しか示していないが、プラント内には複数の診断対象設備60が設置されていてもよい。この場合、各診断対象設備60に対して少なくとも1台の振動検出装置10が設置される。
振動検出装置10は、診断対象設備60の一部に設置され、設置された診断対象設備60の振動を検出する。振動検出装置10は、検出した振動のデータに対して信号処理を行い、信号処理後のデータ(以下「検出データ」という。)を所定のタイミング(例えば、10〜60分毎)で中継装置20に送信する。ここで、振動のデータは、例えば少なくとも100個のサンプル点を検出できる時間長を持つデータである。振動検出装置10が送信する検出データには、少なくとも振動検出装置10の識別情報、振動のデータが検出された時刻情報(以下「検出時刻情報」という。)及び加速度の時間波形が含まれる。加速度の時間波形は、横軸が時間、縦軸が振幅の値で示される。なお、振動検出装置10が送信する検出データには、振動検出装置10の周辺の温度情報、振動検出装置10のバッテリ残量及び電波強度の情報が含まれていてもよい。
中継装置20は、振動検出装置10から送信された検出データをデータサーバ40に中継する。中継装置20は、例えばゲートウェイである。
データサーバ40は、中継装置20から送信された検出データを蓄積する。データサーバ40は、状態判定装置50からの要求がなされたタイミング、又は、定められたタイミングで、蓄積している検出データを状態判定装置50に送信する。データサーバ40は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を用いて構成される。
状態判定装置50は、データサーバ40から送信された検出データを用いて、診断対象設備60の状態を判定する。状態判定装置50は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を用いて構成される。
図2は、本実施形態における振動検出装置10の内部構成を表す概略ブロック図である。
振動検出装置10は、ヘッド部1及び本体部2で構成される。ヘッド部1と本体部2との間は、有線により接続される。ヘッド部1は、診断対象設備60に設置される。
ヘッド部1は、センサ11を備える。センサ11は、診断対象設備60の振動のデータを検出する。センサ11は、振動センサ、例えば加速度センサ、速度センサ及び変位センサのいずれかのセンサである。センサ11は、振動検出装置10の識別情報、検出時刻情報及び検出した振動のデータを本体部2に出力する。
本体部2は、信号処理部12、通信部13及び電力供給部14を備える。
信号処理部12は、センサ11により検出された振動のデータに対して信号処理を行う。具体的には、信号処理部12は、振動のデータに加え、振動検出装置10の識別情報、検出時刻情報、センサ11の周辺温度情報、電力供給部14のキャパシタ電圧情報(バッテリ残量)を対応付けて通信部13に出力する。
通信部13は、信号処理部12から出力された検出データを所定のタイミングで中継装置20に送信する。通信部13は、例えばLPWA(Low Power Wide Area)の通信方式の一つであるLoRa(登録商標)WAN(Low Power Wide Area Network)により検出データを中継装置20に送信する。なお、通信部13が使用する通信方式は、LoRaWANに限定される必要はなく、小電力の通信方式であればどのようの通信方式であってもよい。
電力供給部14は、センサ11、信号処理部12及び通信部13に対して、動作するために必要な電力を供給する。電力供給部14は、例えば、動作するために必要な電力を、内蔵した光発電素子により発電することによって取得する。光発電素子は、色素増感太陽電池と、スーパキャパシタ(電気二重層キャパシタ)との組み合わせで構成される。色素増感太陽電池と、スーパキャパシタ(電気二重層キャパシタ)とを用いることにより、低照度環境(例えば、100〜5000lx)下においても発電が可能となる。さらに、蓄電池を使わない防爆基準(本質安全防爆)に適合することで、防爆仕様が条件となる化学プラントにも設置することが可能である。
図3は、本実施形態における状態判定装置50の機能構成を表す概略ブロック図である。
状態判定装置50は、通信部51、表示部52、操作部53、制御部54及び記憶部55を備える。
通信部51は、データサーバ40との間で通信を行う。通信部51は、データサーバ40から送信された検出データを受信する。
表示部52は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部52は、各種情報を表示する。表示部52は、例えば診断対象設備60の状態に関する情報や状態判定の結果を表示する。表示部52は、画像表示装置を状態判定装置50に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部52は、診断対象設備60の状態に関する情報や状態判定の結果を表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
操作部53は、ユーザの指示を状態判定装置50に入力するための入力装置である。操作部53は、例えば情報の表示指示や設定の変更指示等の入力を受け付ける。操作部53は、キーボード、タッチパネル、ボタン等の既存の入力装置を用いて構成される。また、操作部53は、入力装置を状態判定装置50に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、操作部53は、入力装置においてユーザの入力に応じて生成された入力信号を状態判定装置50に入力する。
制御部54は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部54は、プログラムを実行することによって、データ取得部541、ノイズ除去部542、データ選択部543、基準値設定部544、状態判定部545及び表示制御部546の機能を実現する。これらの機能の一部(例えば、データ取得部541、ノイズ除去部542、データ選択部543、基準値設定部544及び状態判定部545)は、予め状態判定装置50に搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムが状態判定装置50にインストールされることで実現されてもよい。
データ取得部541は、検出データを取得する。データ取得部541は、能動的に検出データを取得してもよいし、受動的に検出データを取得してもよい。データ取得部541は、能動的に検出データを取得する場合、通信部51を介して検出データの取得指示をデータサーバ40に送信することによって検出データを取得する。データ取得部541は、受動的に検出データを取得する場合、所定のタイミングで通信部51に受信される検出データを取得する。
ノイズ除去部542は、データ取得部541によって取得された検出データからノイズを除去することで機械本来の振動成分を抽出する。ノイズ除去部542が除去するノイズとは、センサ11の設置時に加速が加わっていない場合に計測される振動成分及び重力加速度である。ノイズ除去部542は、ノイズ除去後の検出データ(以下「ノイズ除去検出データ」という。)を記憶部55に蓄積するとともに、データ選択部543に出力する。ノイズ除去検出データには、ノイズが除去された加速度の時間波形のデータが含まれる。
本実施形態のように通信方式としてLoRaWANを用いる場合、非常に短い離散データであるため、取得タイミングによってデータの値にばらつきが生じる。このような離散データは、ノイズの影響を受けやすいデータである。そのため、連続データと同様に分析するためにはノイズ除去部542において様々なノイズ除去処理が必要となる。
データ選択部543は、ノイズ除去検出データを用いて、状態判定に用いる診断対象設備60の運転状態時のデータを選択する。診断対象設備60は、運転状態として、停止状態、始動時の過度状態及び定常運転時の状態等がある。データ選択部543は、状態判定に用いる診断対象設備60の運転状態のデータとして、定常運転時のデータを選択する。この際、データ選択部543は、ノイズ除去検出データを用いて、状態判定に用いる診断対象設備60の運転状態時のデータを選択する。より具体的には、まずデータ選択部543は、ノイズ除去検出データから得られる確率分布と、基準となるデータから得られる確率分布とを比較する演算を行う。そして、データ選択部543は、演算結果の値が所定の閾値未満となるノイズ除去検出データを、状態判定に用いる診断対象設備60の運転状態のデータとして選択する。本実施形態では、検出データから得られる確率分布と、基準となるデータから得られる確率分布とを比較する演算として、KL(Kullback-Leibler)ダイバージェンスを用いる。
基準値設定部544は、診断対象設備60の運転状態毎の基準となるデータを記憶部55に登録する。基準値設定部544は、ユーザの操作によって選択された運転状態毎のデータを基準となるデータとして記憶部55に登録してもよいし、過去の検出データに基づいて運転状態毎のデータを特定して記憶部55に登録してもよい。運転状態毎の基準となるデータは、基準値の確率分布(以下「基準分布」)の算出に用いられる。運転状態毎の基準となるデータは、各運転状態時の加速度の振幅波形のデータである。
状態判定部545は、データ選択部543によって選択されたノイズ除去検出データを用いて診断対象設備60の状態を判定する。例えば、状態判定部545は、選択されたノイズ除去検出データを用いて回帰予測を行い、少なくとも異常が発生すると推定されるまでの期間を算出する。
表示制御部546は、表示部52の表示を制御する。例えば、表示制御部546は、記憶部55に記憶されているデータを用いて、表示部52に表示させるための画面データを生成し、生成した画面データを表示部52に表示させる。
記憶部55は、設備情報550、検出データ551、基準データ552及び判定結果553を記憶する。
設備情報550は、診断対象設備60に関する情報である。例えば、設備情報550は、診断対象設備60を識別するための識別情報、診断対象設備60に設置されている振動検出装置10のセンサ11の識別情報及び設置場所を対応付けた情報である。設備情報550は、テーブルの形式で記憶部55に記憶されていてもよい。
検出データ551は、ノイズ除去部542によって蓄積されたノイズ除去検出データである。なお、検出データ551として、センサの識別情報及び検出時刻情報が、ノイズ除去検出データに対応付けられていてもよい。
基準データ552は、診断対象設備60の運転状態毎に事前に基準値設定部544によって登録された各運転状態時の加速度の振幅波形のデータである。
判定結果553は、状態判定部545による状態判定の結果を示すデータである。例えば、判定結果553として、回帰予測による結果や診断対象設備60の測定時の状態の情報等がある。
図4は、本実施形態における状態判定装置50の状態判定処理の流れを示すフローチャートである。
データ取得部541は、通信部51によって受信された検出データを取得する(ステップS101)。データ取得部541は、取得した検出データをノイズ除去部542に出力する。ノイズ除去部542は、データ取得部541から出力された検出データからノイズを除去する(ステップS102)。具体的には、まずノイズ除去部542は、検出データに含まれる加速度の時間波形に基づいて加速度の平均値を算出する。そして、ノイズ除去部542は、検出データに含まれる加速度の時間波形から、算出した加速度の平均値(加速度の時間波形に基づく平均値)を減算することで検出データからノイズを除外する。これにより、加速度の振幅変化量の絶対値の基準を統一することができる。ノイズ除去部542は、ノイズ除去検出データを、記憶部55に蓄積するとともにデータ選択部543に出力する。ノイズ除去部542は、ステップS102の処理を検出データ毎に実行する。
データ選択部543は、ノイズ除去検出データを用いて、比較用の確率分布(以下「比較分布」という。)を算出する(ステップS103)。確率分布を計算する方法としては、まずデータ選択部543は、ノイズ除去部542から得られたノイズ除去検出データのデータ列(ここでは加速度の時間波形)の度数分布(ヒストグラム)を作成する。ヒストグラムの横軸は対象とするデータ列の加速度振幅の最小値から最大値であり、横軸の幅は加速度振幅の最大値から最小値を引いた値である。ヒストグラムの形状が粗くならないよう、横軸の刻み幅は充分に細かい値とする。また、ヒストグラムの縦軸が0の場合、KLダイバージェンスにおける計算の際に結果が無限大に発散してしまう。そのため、縦軸が0となる場合には、データ選択部543は、予め設定されている充分に小さな値のオフセット値を加える。データ選択部543は、作成したヒストグラムの全成分を1として、度数分布を確率分布に変換する。
データ選択部543は、記憶部55に記憶されている基準データ552を用いて、基準値の確率分布を算出する(ステップS104)。本実施形態では、データ選択部543は、診断対象設備60の運動状態が事前に分かっているものとする。この場合、データ選択部543は、診断対象設備60の運転状態時の加速度の振幅波形のデータを用いる。データ選択部543は、比較分布の算出時の処理と同様の処理を行うことによって基準分布を算出する。データ選択部543は、比較分布と、基準分布との差を以下の式(1)に基づいて算出する(ステップS105)。
Figure 2021143844
式(1)においてP(i)は比較分布を表し、Q(i)は基準分布を表す。iは振幅値を表す。データ選択部543は、比較分布と、基準分布との差が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS106)。比較分布と、基準分布との差が閾値以上である場合(ステップS106−YES)、データ選択部543は基準分布との差が閾値以上となった比較分布のノイズ除去検出データを削除する(ステップS107)。この際、データ選択部543は、記憶部55に記憶されているノイズ除去検出データうち、基準分布との差が閾値以上となった比較分布のノイズ除去検出データも削除してよい。
一方で、比較分布と、基準分布との差が閾値未満である場合(ステップS106−NO)、データ選択部543は基準分布との差が閾値未満となった比較分布のノイズ除去検出データを状態判定部545に出力する。
ステップS106の処理において基準分布との差が閾値以上となるということは、ノイズ除去検出データが、基準分布の生成元である基準データが得られた運転状態と異なる運転状態の検出データである可能性が高い。一方で、基準分布との差が閾値未満となるということは、ノイズ除去検出データが、基準分布の生成元である基準データが得られた運転状態と同じ運転状態の検出データである可能性が高い。データ選択部543は、ノイズ除去検出データを回帰予測に用いるか否かを判定するためにステップS106の判定を行っている。
状態判定部545は、回帰予測用のデータがあるか否かを判定する(ステップS108)。具体的には、状態判定部545は、回帰予測を行うために必要となる数のノイズ除去検出データがある場合に回帰予測用のデータがあると判定し、回帰予測を行うために必要となる数のノイズ除去検出データがない場合に回帰予測用のデータがないと判定する。回帰予測を行うためには、少なくとも2つ以上のノイズ除去検出データが必要となる。
回帰予測用のデータがない場合(ステップS108−NO)、状態判定装置50はステップS101以降の処理を実行する。
回帰予測用のデータがある場合(ステップS108−YES)、状態判定部545は回帰予測を行うために必要となる数のノイズ除去検出データを用いて回帰予測を行う(ステップS109)。例えば、状態判定部545は最小二乗法による回帰予測を行う。この場合、まず状態判定部545は、1つのノイズ除去検出データを用いて、加速度の振幅が最も大きい値を加速度ピーク値として取得し、ノイズ除去検出データ(ノイズ除去した加速度の時間波形)を積分し、算出した実効値を速度RMS値として取得する。状態判定部545は、この処理を回帰予測に用いるノイズ除去検出データに対して行う。
そして、状態判定部545は、取得した加速度ピーク値及びRMS値それぞれを用いて、回帰予測を行う。状態判定部545は、回帰予測に用いた最新のノイズ除去検出データから得られた加速度ピーク値及びRMS値から現在の診断対象設備60の状態を判定する。また、状態判定部545は、回帰予測により得られた直線から今後の診断対象設備60の状態を判定する。
例えば、状態判定部545は、現在の診断対象設備60の状態が、基準、注意及び危険のいずれかの状態であるかを判定する。基準、注意及び危険の判定基準は、ユーザによって適宜設定される。基準、注意及び危険の順に、診断対象設備60の運転状態に異常が発生している、又は、異常が発生する可能性が高いことを表す。状態判定部545は、判定結果を記憶部55に記録する(ステップS110)。この際、状態判定部545は、取得した加速度ピーク値及びRMS値と、ノイズ除去検出データと、判定結果とを対応付けて記憶部55に蓄積する。状態判定装置50は、ユーザの操作に応じて、記憶部55に記録されている設備情報550と判定結果553とを用いて画面データを生成し、生成した画面データを表示部52に表示する。
図5及び図6は、本実施形態における表示部52に表示される表示画面の一例を示す図である。
表示部52の表示画面には、表示する情報を選択するための選択領域61と、選択された情報が表示される表示領域とが表示される。図5及び図6に示す選択領域61には、故障予測一覧を表示するためのボタンと、グラフを表示するためのボタンとが表示されている。図5には故障予測一覧の情報が表示領域され、図6にはグラフが表示領域されている。図5に示す測定時刻は、振動検出装置10が設置された設置場所において測定された最新の時刻を表す。図5に示す有効期間は、グラフを表示するために用いるデータの期間を表す。有効期間内のデータのみを用いて図6に示すグラフが表示される。
表示制御部546は、図5に示すように、診断対象設備60毎の状態を、状態判定部545による判定結果に応じて異なる表示態様で表示部52に表示する。さらに、表示制御部546は、状態判定部545により危険となる時期が推定されている場合には、危険となる時期を発生時期として表示させる。また、表示制御部546は、グラフを表示するためのボタンが選択されると、図6に示すように、対象となる診断対象設備60の振動の推移をグラフで表示させる。図6における推移線62−1は加速度ピーク値の有効期間内における過去から現在までの推移を表し、推移線62−2はRMS値の有効期間内における過去から現在までの推移を表す。さらに、図6における推移線63−1は状態判定部545の回帰予測により推定された加速度ピーク値の今後の推移を表し、推移線63−2は状態判定部545の回帰予測により推定されたRMS値の今後の推移を表す。
以上のように構成された状態判定装置50によれば、設備や診断場所によらず簡便に設備の状態を判定することが可能になる。具体的には、状態判定装置50は、特定の運転状態時の基準となる基準データを設定し、診断対象設備60に設置されたセンサ11が検出した振動に関する情報を含む検出データから状態判定に用いるデータを選択し、選択したデータを用いて診断対象設備60の状態を判定する。このように、設備や診断場所に応じて特定の運転状態時の基準となる基準データが設定され、設定された基準データをもとに必要なデータが選択される。したがって、その場所における特定の運転状態時のデータとして適切なデータが選択される。これにより、設備や診断場所によらず設備の特定の運転状態を判定することができる。そのため、設備や診断場所によらず簡便に設備の状態を判定することが可能になる。
状態判定装置50は、診断対象設備60の定常運転時の検出データを用いることにより設備の負荷変動や過渡的な運転時の検出データを区別する。具体的には、状態判定装置50は、定常運転時の振動の加速度データを基準値とし、基準値の加速度データの振幅値から確率分布を算出する。次に、状態判定装置50は、基準値以外の振動の加速度データを比較値とし、比較値の加速度データの振幅値から確率分布を算出する。状態判定装置50は、基準分布と比較値の確率分布の差異をKLダイバージェンスによって指標値化し、停止や起動時・停止時等の過渡的な状態における指標値を除外する。これにより、定常運転時のデータのみを区別する。このように構成されることによって、加速度センサ以外に新たなセンサを設置(例えば負荷電流を計測するクランプメータや機械温度を計測する温度センサ等)することなく運転状況を推定できる。推定除外可能な運転状況として、運転停止状態が挙げられる。運転停止状態のデータは、設備振動の傾向分析する上で除外すべきデータである。運転停止により機械振動が発生していない場合、加速度振幅は小さくかつ非周期的な挙動を示す。一方で運転により機械振動が発生した場合、加速度振幅は大きくかつ機械の回転周波数に応じた周期的な振動成分を持つ。上記2パターンを確率分布に変換し、KLダイバージェンスによって指標値化すると両者の差異が大きいことを確認することができる。
従来、現場では熟練工が運転音の確認や振動計(市販品)を用いた計測値などから診断を行い、設備の状態を判断し、必要に応じて部品の調整や交換を行ってきた。しかながら、このような診断は、熟練工の経験や知識の依存度が高く、全ての人が熟練工と同じレベルで診断を行うことは難しい。特に、振動データを用いて設備の診断を行う難しさは、前述のように振動値が設備により大きく異なり、かつ負荷の違いやセンサの取り付け方によって大きく異なるためである。また振動が増加する原因(磨耗、潤滑油の劣化、小さな傷)によって、振動値の変化傾向が異なると考えられる。このような背景があるために、診断に熟練工の経験が必要となる。しかしながら、熟練工の高齢化、退職によって診断ノウハウの消失することも懸念され、社会的な問題となっていた。
これに対して、本実施形態における状態判定システム100では、基準値設定部544により基準となるデータを事前に登録し、状態判定部545により得られたデータと基準のデータとの違いを求めて運転の状態を判定する。これにより、熟練工のように経験や知識が乏しくても、精度の高い状態判定が可能になる。
振動検出装置10は、電力供給部14における電力の供給源として、光発電素子(色素増感太陽電池とスーパキャパシタとの組み合わせ)を用いることにより、室内の暗い照明下での発電が可能となり、商用電源や電池を使わないで動作可能であることが可能になる。さらに、振動検出装置10は、内部で発電した電力を用いて動作可能であり、無線により通信を行う。そのため、診断対象設備60に簡単に設置することができるとともに、振動検出装置10自体を移動させることも容易である。
状態判定部545は、過去の任意の時点(例えば定期修繕、メンテナンス後の定常運転状態)から現在までのノイズ除去検出データ(加速度ピーク値、速度実効値)に対して最小二乗法による線形回帰を行い、回帰直線の傾きと切片を算出する。そして、状態判定部545は、算出した回帰直線の傾きと切片を元に将来の任意の点(例えば1ヶ月後の加速度ピーク値、速度実効値)を推定する。状態判定部545は、線形回帰による推定値と、閾値とを照合し、閾値を超える場合に、注意又は危険と判定する。表示制御部546では、基準、注意、危険のそれぞれを異なる表示態様で表示部52に表示する。これにより、故障が大きくなる前に予防保全の実施、メンテンナンス計画を効率的に策定することが可能になる。
振動異常の別のパターンとして、機械部品に微小な傷が発生すると運転時の振動に急な変化が生じることがあり、これを起因として短時間に設備故障が発生する場合がある。従来、現場で行われている定期点検では、このような突発的な異常振動の発生を迅速に捉えることができない。一方、突発的な振動の変化を捉える方法として、定期点検以外に設備に多数の振動センサを常時設置し、リアルタイムに振動データを収集し監視する方法がある。しかしながら、発生頻度が低い突発的な振動を監視するために、監視装置を設置し、常時振動を監視する必要があるが、このような方法はコストがかかることから大型発電設備など重要設備に限られている。
これに対して、本実施形態における状態判定システム100では、電力供給部14が自立して発電するため電力の供給源が限定されない。さらに、商用電源や通信ネットワーク環境のない現場にも簡単に設置でき、また設置場所の移設も容易である。そのため、コストを抑えることができる。
<変形例>
データサーバ40及び状態判定装置50は、一体化されて構成されてもよい。状態判定装置50の一部の機能部が他の装置に実装されてもよい。例えば、状態判定装置50が備える表示制御部546及び表示部52が他の装置に実装されてもよい。この場合、表示制御部546及び表示部52を備える他の装置は、状態判定装置50に対して表示部52に表示するためのデータを要求する。表示部52に表示するためのデータとは、例えば、図5及び図6を表示するために必要となるデータである。
本実施形態では、電力供給部14として、色素増感太陽電池とスーパキャパシタとの組み合わせを例に説明したが、振動検出装置10の動作に必要な電力を供給できるものであればどのようなものであってもよい。例えば、商用電源が確保できる環境下であれば、電力供給部14は商用電源から供給された電力を各機能部に供給してもよい。例えば、電力供給部14は電池から供給された電力を各機能部に供給してもよい。
ノイズ除去部542は、ノイズを除去するための具体的な方法として平均化処理を行ってもよい。これにより、取得タイミングによるデータの値のばらつきを軽減することができる。さらに、平均化処理によってノイズに埋もれた固有の振動が強化され、データ時間長の不足を補うことが可能になる。
データ選択部543は、基準となるデータから得られる確率分布と、検出データから得られる確率分布との差異を、KLダイバージェンスを用いて算出しているが、他の手法を用いてもよい。例えば、データ選択部543は、ピアソン距離、相対ピアソン距離、L2距離等の手法を用いて、基準となるデータから得られる確率分布と、検出データから得られる確率分布との差異を算出してもよい。
上記の実施形態では、状態判定装置50が、検出データが得られる度にステップS102からステップS107までの処理を繰り返す構成を記載したが、状態判定装置50は所定の数以上の検出データが得られた時点でステップS102の処理を開始してもよい。所定の数は、例えば回帰予測が可能な数であってもよいし、予め設定された数であってもよい。
上記の実施形態では、データ選択部543が定常状態時のノイズ除去検出データを用いる構成を示したが、データ選択部543はまず複数の運動状態のうち、得られたノイズ除去検出データを対応する運動状態のグループに分類した後に、分類されたグループの基準データを用いて状態判定に用いる診断対象設備60の運転状態時のデータを選択してもよい。具体的には、データ選択部543は、ノイズ除去検出データから得られる確率分布(比較分布)と、異なる運転状態時(停止、始動時などの過渡状態、定常運転時)のデータそれぞれから得られる複数の確率分布それぞれとを比較する。これにより、データ選択部543は、ノイズ除去検出データがどの運転状態時のデータに該当するのか分類する。データ選択部543は、演算結果からノイズ除去検出データの運動状態を判別した後に、比較分布と、判別した運動状態における基準となるデータから得られる確率分布(基準分布)とを比較する演算を行う。そして、データ選択部543は、演算結果の値が所定の閾値未満となるノイズ除去検出データを、状態判定に用いる診断対象設備60の運転状態時のデータとして選択する。
このように構成されることによって、定常状態だけでなく、過渡状態や停止状態における異常振動を検知することが可能になる。なお、確率分布が共通するグループに分類する方法として、クラスタリング手法として知られるK−mean法を用いてもよいし、機械学習により得られる学習済みモデルを用いてもよい。学習済みモデルは、例えば予め運転状態を分類する際に、作業員が運転状況を入力し、その運転状況を正解としてディープラーニングなどにより学習させればよい。
上述した実施形態では、少ないデータ量の検出データを扱うことを特徴としているが、データ量が極端に少ない場合や振動が不規則に変化している場合には、計測するたびに検出データから得られる確率分布が異なる場合が想定され、振動の監視精度が低下してしまう場合もある。そこで、基準値設定部544は、状態判定部による処理に用いるデータの数の基準を設定してもよい。このように構成される場合、状態判定部545は設定された数のデータを用いて診断対象設備60の状態を判定する。より具体的には、基準値設定部544は、検出データから得られる確率分布について、平均値、分散値を算出する。さらに、基準値設定部544は、検出データの確率分布の平均値、分散値の時間変動に対して、適当な閾値を設定する。確率分布の平均値、分散値の時間変動が閾値より大きい場合、検出データのデータ長が安定に監視するには不十分であると判断し、検出データ量を増やして確率分布を算出する。振動検出装置10が送信可能なデータ長に上限がある場合には、複数に分割された検出データをあわせて確率分布を算出する。確率分布を用いている本実施形態では、分割された検出データは時間的に連続している必要はなく、離散的に観測される複数の検出データから確率分布を求めることができる。基準値設定部544は、離散的に観測される検出データの数を、1,2、・・と増加させ、検出データの確率分布の平均値、分散値の時間変動が、定めた閾値以下になるデータ数を選択するようにすればよい。
このように構成されることによって、振動の監視精度を向上させることが可能になる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
10…振動検出装置, 20…中継装置, 40…データサーバ, 50…状態判定装置, 11…センサ, 12…信号処理部, 13…通信部, 14…電力供給部, 51…通信部, 52…表示部, 53…操作部, 54…制御部, 55…記憶部, 541…データ取得部, 542…ノイズ除去部, 543…データ選択部, 544…基準値設定部, 545…状態判定部, 546…表示制御部
本発明の一態様は、設備における停止状態、始動時の過度状態又は定常運転時の状態のいずれかの状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定部と、診断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む複数の検出データを用いて、検出データから得られる確率分布と、前記基準データから得られる確率分布との差異を求める演算を行い、演算結果の値が所定の閾値未満となる検出データを前記設備の状態判定に用いるデータとして選択するデータ選択部と、選択された前記データを用いて前記設備の異常度合を判定する状態判定部と、を備える状態判定装置である。
本発明の一態様は、設備における停止状態、始動時の過度状態又は定常運転時の状態のいずれかの状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定ステップと、断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む複数の検出データを用いて、検出データから得られる確率分布と、前記基準データから得られる確率分布との差異を求める演算を行い、演算結果の値が所定の閾値未満となる検出データを前記設備の状態判定に用いるデータとして選択するデータ選択ステップと、選択された前記データを用いて前記設備の異常度合を判定する状態判定ステップと、を有する状態判定方法である。
本発明の一態様は、設備における停止状態、始動時の過度状態又は定常運転時の状態のいずれかの状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定ステップと、断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む複数の検出データを用いて、検出データから得られる確率分布と、前記基準データから得られる確率分布との差異を求める演算を行い、演算結果の値が所定の閾値未満となる検出データを前記設備の状態判定に用いるデータとして選択するデータ選択ステップと、選択された前記データを用いて前記設備の異常度合を判定する状態判定ステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。

Claims (8)

  1. 特定の運転状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定部と、
    前記基準データに基づいて、診断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む検出データの中から状態判定に用いるデータを選択するデータ選択部と、
    選択された前記データを用いて前記設備の状態を判定する状態判定部と、
    を備える状態判定装置。
  2. 前記検出データからノイズを除去することで機械本来の振動成分を抽出するノイズ除去部をさらに備え、
    前記データ選択部は、前記基準データに基づいて、ノイズが除去された前記検出データの中から前記状態判定に用いるデータを選択する、
    請求項1に記載の状態判定装置。
  3. 前記データ選択部は、前記検出データから得られる確率分布と、前記基準データから得られる確率分布とを比較する演算を行い、演算結果の値が所定の閾値未満となる検出データを前記状態判定に用いるデータとして選択する、
    請求項1又は2に記載の状態判定装置。
  4. 前記状態判定部は、選択された前記データを用いて回帰予測を行い、少なくとも異常が発生すると推定されるまでの期間を算出する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の状態判定装置。
  5. 前記データ選択部は、前記検出データから得られる確率分布と、複数の運転状態時のデータから得られる複数の確率分布それぞれとを比較する演算を行い、演算結果から前記検出データの運動状態を判別した後に、前記検出データから得られる確率分布と、判別した運動状態における基準データから得られる確率分布とを比較する演算を行い、演算結果の値が所定の閾値未満となる検出データを前記状態判定に用いるデータとして選択する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の状態判定装置。
  6. 前記基準値設定部は、前記状態判定部による処理に用いるデータの数の基準をさらに設定し、
    前記状態判定部は、設定された数のデータを用いて前記設備の状態を判定する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の状態判定装置。
  7. 特定の運転状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定ステップと、
    前記基準データに基づいて、診断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む検出データの中から状態判定に用いるデータを選択するデータ選択ステップと、
    選択された前記データを用いて前記設備の状態を判定する状態判定ステップと、
    を有する状態判定方法。
  8. 特定の運転状態時の基準となる基準データを設定する基準値設定ステップと、
    前記基準データに基づいて、診断対象の設備に設置されたセンサが検出した振動に関する情報を含む検出データの中から状態判定に用いるデータを選択するデータ選択ステップと、
    選択された前記データを用いて前記設備の状態を判定する状態判定ステップと、
    をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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