JP2021142100A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣性の向上を図ることのできる遊技機を提供する。【解決手段】遊技機は、上下方向に移動可能に設けられて所定の演出が表示される演出表示装置70と、前後方向に移動可能に設けられて拡大動作および縮小動作可能な変形体役物91とを備え、演出表示装置70の後面側に変形体役物91が縮小状態で保持されており、特定の演出においては、演出表示装置70が所定方向に移動することにより変形体役物91が縮小状態で前方側に露出され、当該縮小状態の変形体役物91が前方側に移動した後に演出表示装置70の表示面よりも前方側で拡大動作するように構成されている。【選択図】図30

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の遊技機に関する。
ぱちんこ遊技機は、一般的に、遊技盤上の案内レールを通って遊技領域内に打ち出された遊技球が始動口に入球したことを契機として抽選用の乱数値を取得して、これを作動保留球として所定の上限個数まで一時記憶する。このような作動保留球は予め定められた始動条件が成立する毎に1個ずつ順次消化され、大当りに該当するか否かの当否判定が実行される。当否判定の結果が大当りである場合には複数列からなる装飾図柄を変動表示させた後に該装飾図柄を予め定められた当選態様で停止表示して、通常時には閉状態である大入賞口を開状態とする特別遊技(大当り遊技)を成立させるようになっている。
この種のぱちんこ遊技機では、遊技の展開状況に応じて、所定の演出動作を実行する可動体(可動役物)を備えたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2014−073326号公報
このような構成を採用するぱちんこ遊技機は、従来機種として既に多数存在しているため、従来機種との差別化を図るには、更なる遊技の興趣性の向上が求められる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣性の向上を図ることのできる遊技機を提供することを目的とする。
このような目的達成のために、本発明に係る遊技機は、前面側に遊技領域が形成された遊技盤と、所定方向に移動可能に設けられて所定の演出が表示される演出表示装置と、前後方向に移動可能に設けられて拡大動作および縮小動作可能な変形可動体とを備える遊技機であって、前記演出表示装置の後面側に前記変形可動体が縮小状態で保持されており、特定の演出においては、前記演出表示装置が所定方向に移動することにより前記変形可動体が縮小状態で前方側に露出され、当該縮小状態の前記変形可動体が前方側に移動した後に前記演出表示装置の表示面よりも前方側で拡大動作することを特徴とする。
本発明に係る遊技機によれば、遊技の興趣性の向上を図ることが可能である。
本実施形態のぱちんこ遊技機の正面図である。 上記ぱちんこ遊技機の背面図である。 上記ぱちんこ遊技機においてガラス枠を取り外した状態を示す正面図である。 遊技盤の正面図である。 主制御表示装置の正面図である。 上記ぱちんこ遊技機の制御ブロック図である。 遊技盤の斜視図である。 演出ユニットの斜視図である。 演出ユニットの背面図である。 変形体演出装置の斜視図である。 変形体演出装置(役物本体部を取り外した状態)の斜視図である。 変形体演出装置の変形体駆動機構を示す斜視図である。 変形体演出装置を前方から見た分解斜視図である。 変形体演出装置を後方から見た分解斜視図である。 進出駆動機構を前方から見た斜視図である。 進出駆動機構を後方から見た斜視図である。 変形駆動機構を後方から見た斜視図である。 変形体役物の変形動作を説明するための模式図である。 上記ぱちんこ遊技機の主制御基板及び演出制御基板の機能ブロック図である。 特別図柄当否抽選テーブルを示す模式図である。 (A)は第1特別図柄大当り図柄テーブルを示す模式図、(B)は第2特別図柄大当り図柄テーブルを示す模式図である。 特別図柄の変動パターンテーブル1を示す模式図である。 特別図柄の変動パターンテーブル2を示す模式図である。 特別図柄の変動パターンテーブル3を示す模式図である。 装飾図柄を示す模式図である。 可動演出の基本構成を説明するための模式図である。 可動物の動作可能領域を説明するための模式図である。 可動演出の第1の演出例を示す模式図である。 可動演出の第2の演出例を示す模式図である。 可動演出の第3の演出例を示す模式図である。 連続演出のタイムチャートの一例である。 連続演出の第1の演出例を示す模式図である。 連続演出の第1の演出例(図32に続く演出例)を示す模式図である。 連続演出の第1の演出例(図33に続く演出例)を示す模式図である。 連続演出の第2の演出例を示す模式図である。 連続演出の第2の演出例(図35に続く演出例)を示す模式図である。 連続演出の第2の演出例(図36に続く演出例)を示す模式図である。 連続演出の第3の演出例を示す模式図である。 連続演出の第3の演出例(図38に続く演出例)を示す模式図である。 連続演出の第3の演出例(図39に続く演出例)を示す模式図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PMの正面図及び背面図を図1及び図2に示しており、まず、この図を参照して、ぱちんこ遊技機PMの全体構成について概要説明する。なお、本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PMは、従来の第1種ぱちんこ遊技機に相当する機能を二つ混在した機種であり、第1の遊技(第1特別図柄遊技)と第2の遊技(第2特別図柄遊技)とを展開可能である。
<ぱちんこ遊技機の基本構成>
はじめに、図1を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの正面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PM(単に「遊技機PM」とも称する)は、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方
形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2には、この前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠5が上下のヒンジ機構3を利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。前枠2には、遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の複層ガラス5aを通して遊技盤20の正面の遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。
ガラス枠5の前面側には、遊技の展開状況に応じて発光する枠ランプ(LEDランプ)11や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生するスピーカ8が設けられている。ガラス枠5の下部には遊技球を貯留する上下の球皿(上球皿6及び下球皿7)が設けられている。下球皿7は、ガラス枠5の左右の中心に対して左側に寄って配置されており、この下球皿7の正面右側に形成される空きスペースには、所定の演出操作を行うための演出操作装置(演出ボタン)12が取り付けられている。
前枠2の右下部には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル9が設けられている。前枠2の下部には、図3に示すように、ガラス枠5の背後において遊技盤20と上下に整合し得る位置に遊技補助盤25と称される補助機構部が形成されており、この遊技補助盤25の各部に、上球皿6に貯留された遊技球を1球ずつ送り出す球送り機構26、球送り機構26から送り出された遊技球を遊技領域PAへ向けて打ち出す発射機構27などが設けられている。
遊技盤20は、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂材料を用いて矩形平板状に形成された盤面板21をベースとして構成されている。遊技盤20の前面には、図4に示すように、外レール41及び内レール42が円弧状に固設されて遊技球が転動可能な略円形の遊技領域PAが区画形成されている。また、外レール41と内レール42とにより遊技球を遊技領域PAへ案内するための案内通路44が形成され、この案内通路44における遊技球の出口開口の近傍位置(内レール42の先端部に)、該出口開口から遊技領域PA内へ放出された遊技球が再び案内通路44へ逆戻りするのを防止する球戻り防止装置47が配設されている。この遊技領域PAには、不図示の風車や多数本の遊技釘とともに、第1始動口51、第2始動口52、作動ゲート53、大入賞口54、一般入賞口55,56,57などの各種入賞口の他、後述の主制御基板100が主体的に点灯制御する主制御表示装置60が配設されている。遊技領域PAの略中央にはセンター飾り22が配設されており、このセンター飾り22の中央開口を通して演出表示装置70の画面が視認可能に設けられている。遊技領域PAの下端には各入賞口に入球せずに転動流下した遊技球を遊技盤20の裏側へ排出するアウト口29が設けられている。以下、遊技盤20に設けられた各構成要素を順番に説明する。
第1始動口51は、第1特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第1始動口スイッチ511(図6を参照)を備えている。この第1始動口51は、上方に向けた開口された常時開放型の入賞口であり、主として左打ちに対応した盤面領域(左側領域PA1)を流下する遊技球(左打ちした遊技球)が入球可能となっている。第1始動口51への遊技球の入球は、第1特別図柄抽選の契機となる。なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置61(図5を参照)において変動表示又は停止表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼称する。
第2始動口52は、第2特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊
技球の入球を検出するための第2始動口スイッチ521(図6を参照)を備えている。この第2始動口51は、右打ちに対応した盤面領域(右側領域PA2)に配設され、主として右側領域PA2を流下する遊技球(右打ちした遊技球)が入球可能となっている。第2始動口52への遊技球の入球は、第2特別図柄抽選の契機となる。なお、本実施形態では、第2特別図柄表示装置62(図5を参照)において変動表示又は停止表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼称する。この第2始動口52は、一般に電チューと称される普通電動役物522と、この普通電動役物522を開閉駆動させるための普通電動役物ソレノイド523(図6を参照)とを備える。普通電動役物522は、普通電動役物ソレノイド523の駆動に伴って、遊技球が第2始動口52に入球可能又は入球容易な開放状態と、遊技球が第2始動口52に入球不能又は入球困難な閉鎖状態とに可変する。つまり、普通電動役物522は、開放状態に変位しなければ遊技球が第2始動口52へ入球し難い構造となっており、後述の所定の契機(普通図柄抽選に当選する契機)で開放状態となると、遊技球の入球容易性が高くなる。
作動ゲート53は、普通図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の通過を検出するための作動ゲートスイッチ531(図6を参照)を備えている。この作動ゲート53は、第2始動口52の上方側に配設されており、主として右打ちに対応した盤面領域(右側領域PA2)を流下する遊技球(右打ちした遊技球)が入球可能となっている。なお、作動ゲート53への遊技球の通過は、第2始動口52を開放状態とするか否かを決定するための普通図柄抽選の契機となる。
大入賞口54は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選結果が大当り又は小当りとなった場合に開放状態となる横長方形状をなす入賞口として形成される。大入賞口54は、遊技球の入球を検出するための大入賞口スイッチ541(図6を参照)と、一般にアタッカーと称される特別電動役物542と、この特別電動役物542を開閉駆動させるための大入賞口ソレノイド543(図6を参照)とを備えている。特別電動役物542は、遊技球が入球可能又は入球容易な開放状態と、遊技球が大入賞口54に入球不能又は入球困難な閉鎖状態とに可変する。この大入賞口54は、右打ちに対応した盤面領域(右側領域PA2)に配設され、主として右側領域PA2を流下する遊技球(右打ちした遊技球)が入球可能となっている。そのため、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)においては、遊技球を発射する際に、いわゆる右打ちを行うことで、大入賞口54への入球が容易となっている。
一般入賞口55〜57は、左打ちに対応した盤面領域(左側領域PA1)に配設され、この左側領域PA2を流下した遊技球が入球可能である。一般入賞口55〜57は、遊技球の入球を検出するための一般入賞口スイッチ551(図6を参照)を備えている。この一般入賞口スイッチ551は、コスト低減等の観点から、三つの一般入賞口55〜57の共通センサ(シングルセンサ)として構成されており、いずれの一般入賞口55〜57への遊技球の入球も検出が可能である。各一般入賞口55〜57への遊技球の入球は特別図柄又は普通図柄の抽選の契機とはならないが、他の入賞口(作動ゲート53を除く)と同様に賞球獲得の契機となる。なお、変形例として、右打ちに対応した盤面領域(右側領域PA2)にも、一般入賞口を備えてもよい。
主制御表示装置60は、後述の主制御基板100にて点灯制御されるLED表示装置である。この主制御表示装置60には、図5に示すように、第1特別図柄表装置61、第2特別図柄表示装置62、第1特別図柄保留ランプ63、第2特別図柄保留ランプ64、普通図柄表示装置65、普通図柄保留ランプ66、ラウンド表示灯67、状態表示灯68、右打ち指示灯69、エラー表示灯Erなどの各種表示手段が設けられている。
第1特別図柄表示装置61は、遊技球が第1始動口51に入球したことを契機として、
第1特別図柄の変動表示および確定表示を行う。この第1特別図柄表示装置61は、8個のLEDセグメントG〜Nから構成され、第1特別図柄の変動表示は当該LEDセグメントの点滅パターンに従って表現され、当該ランプの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第1特別図柄が確定表示される。
第2特別図柄表示装置62は、遊技球が第2始動口52に入球したことを契機として、第2特別図柄の変動表示および確定表示を行う。この第2特別図柄表示装置62は、8個のLEDセグメントQ〜Xから構成され、第2特別図柄の変動表示は当該LEDセグメントの点滅パターンに従って表現され、当該LEDセグメントの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第2特別図柄が確定表示される。
第1特別図柄保留ランプ63は、2個のLEDセグメントO,Pから構成され、当該LEDセグメントの点灯・点滅表示によって第1特別図柄の作動保留球数(最大4個)を表現する。同じく、第2特別図柄保留ランプ64は、2個のLEDセグメントY,Zから構成され、当該LEDセグメントの点灯・点滅表示によって第2特別図柄の作動保留球数(最大4個)を表現する。第1特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは特別遊技の実行中に、第1始動口51への入球に基づき取得した乱数値に係る数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで当否判定が一旦保留されることになった数を示している。同様に、第2特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは特別遊技の実行中に、第2始動口52への入球に基づき取得した乱数値に係る数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで当否判定が一旦保留されることになった数を示している。
普通図柄表示装置65は、1個のLEDセグメントCから構成され、普通図柄の変動表示及び確定表示を行う。
普通図柄保留ランプ66は、2個のLEDセグメントA,Bから構成され、当該LEDセグメントの点灯・点滅表示によって、普通図柄の作動保留球数(最大4個)を表現する。
ラウンド表示灯67は、左表示灯67a及び右表示灯67bから構成され、特別遊技におけるラウンド遊技(単位遊技)の回数(規定ラウンド数:特別電動役物が連続して作動する回数)を表示する。左表示灯67aは2個のLEDセグメントから構成され、右表示灯67bは7個のLEDセグメントから構成され、当該LEDセグメントの点灯表示によって、特別遊技の規定ラウンド数を表現する。
状態表示灯68は、2個のLEDセグメントD,Eから構成され、当該LEDセグメントの点灯表示によって、特別図柄の確率変動機能の作動状態と、普通図柄の確率変動機能の作動状態とを表現する。
右打ち指示灯69は、1個のLEDセグメントFから構成され、当該LEDセグメントの点灯表示によって、遊技領域PAの右側を狙って遊技球を発射すべき遊技状態(右打ちすべき遊技状態)であるか否かを表現する。
エラー表示灯Erは、1個のLEDセグメントBから構成され、当該LEDセグメントの点灯表示によって、遊技機PMのエラーの発生状況を表現する。
演出表示装置70は、主として、第1特別図柄又は第2特別図柄と連動して変動表示・
停止表示する装飾図柄の変動演出や大当りの期待度を予告的に示唆又は報知する予告演出を含む演出画像を表示するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球に対応した保留表示を行う。本実施形態において、この演出表示装置70は、上下方向にスライド移動可能な可動式の演出表示装置(液晶表示装置)として構成されている(詳細後述)。この演出表示装置70には、図4に示すように、装飾図柄の変動表示などが実行される装飾図柄表示領域700と、第1特図保留ランプ63および第2特図保留ランプ64と同期して第1特別図柄およぶ第2特別図柄の保留画像が表示される保留画像表示領域710と、当該変動表示に対応する変動中画像が表示される変動中画像表示領域720が設けられている。装飾図柄表示領域700には、所定の有効ライン(不図示)上に、装飾図柄の変動表示領域となる三列の表示領域(左図柄表示領域Z1、中図柄表示領域Z2、右図柄表示領域Z3)が設けられており、左図柄表示領域Z1に対応して装飾図柄の左図柄、中図柄表示領域Z2に対応して装飾図柄の中図柄、右図柄表示領域Z3に対応して装飾図柄の右図柄がそれぞれ停止表示されるようになっている。保留画像表示領域710には、第1特別図柄の作動保留球に対応する保留画像(保留アイコン)と、第2特別図柄の作動保留球に対応する保留画像(保留アイコン)とが表示される。保留画像は、特別図柄の作動保留球の発生順(入球順)に従って順番に表示され、第1特別図柄の保留画像として最大で4個、第2特別図柄の保留画像として最大で4個の表示が可能である。また、変動中画像表示領域720には、現在実行中の当該変動表示に対応する変動中画像(変動中アイコン)が表示される。
また、演出表示装置70には、いわゆる第4図柄(「保証図柄」とも呼称される)を変動表示又は停止表示するための第4図柄表示領域730が設けられている。「第4図柄」とは、特別図柄、普通図柄、装飾図柄に続く、第4の図柄である。すなわち、本実施形態では、特別図柄の変動表示を演出的に示す演出図柄の変動表示として、装飾図柄の変動表示とは別に、第4図柄の変動表示が画面上に小さく表示される。なお、装飾図柄をメイン装飾図柄又はメイン演出図柄と呼称し、第4図柄をサブ装飾図柄又はサブ演出図柄と呼称してもよい。この第4図柄は、装飾図柄と同様に、例えば「1」〜「9」の全9種類の数字の識別要素により構成されている。そして、第4図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示および装飾図柄の変動表示と同期して行われ、第4図柄の停止表示は、特別図柄の停止表示および装飾図柄の停止表示と同期して行われる。なお、第4図柄は、主として特別図柄の変動表示中であること、および停止表示中であることが認識できればよく、必ずしも装飾図柄と同様に3つの図柄の組合せで変動表示および停止表示する必要はなく、2つの図柄の組合せや、1つの図柄のみで変動表示および停止表示するものでもよい(その他の簡略化された記号や色などの識別要素であってもよい)。
センター飾り22は、遊技盤20の盤面板21の略中央に前後貫通されたセンター飾り取付孔(図示せず)に装着されて、この盤面板21よりも前方側(ガラス枠5側)に突出配置されている。センター飾り22の略中央には、前後に貫通する開口部(図示せず)が形成されており、この開口部を通して遊技機PAの正面側から演出表示装置70の画面等が視認可能となっている。また、センター飾り22には、遊技の展開状況に応じて演出動作を実行する演出ユニット23(演出表示装置70、看板演出装置80、変形体演出装置90)が取り付けられている。演出ユニット23は、駆動源としてステッピングモータをそれぞれ備えている。なお、演出ユニット23の駆動源は、ステッピングモータに限定されることなく、例えばサーボモータやソレノイドなどの他の電気アクチュエータを適用してもよい。
また、センター飾り22には、演出ユニット23よりも前面側に位置して、導光板ユニット600が着脱自在に取り付けられている。この導光板ユニット600は、左右一対の導光板601(601L,601R)を備えて構成されている。左側の導光板601Lは、センター飾り22の左側に取り付けられ、右側の導光板601Rは、センター飾り22
の右側に取り付けられている。それにより、各導光板601L,601Rは、演出表示装置70の画面の一部(画面の左領域および右領域)を覆うように配置される。各導光板601は、透明な合成樹脂材料を用いて形成されている。各導光板601の前面もしくは後面には、例えば、文字、図形、記号、図柄等を表示する所定の絵柄が微細な凹凸加工により形成されている。この絵柄は、通常のときには視認不能又は視認困難であり、不図示の発光部(LED素子)が発光したときに拡散発光して、各導光板601に発光表示されるようになっている。左右の導光板601L,601Rは左右方向に所定距離だけ離間して配設されており、この左右の導光板601L,601Rの間には前後方向に開放された中央開口602が形成されている。本実施形態では、演出ユニット23(演出表示装置70、看板演出装置80、変形体演出装置90)等に対するメンテナンス時には、この中央開口602を通して演出ユニット23(演出表示装置70、看板演出装置80、変形体演出装置90)等にアクセス可能となっている。
また、遊技盤20には、遊技の展開状況に応じて発光する盤ランプ(LEDランプ)25が設けられている。以下の説明では、便宜上、枠ランプ11、盤ランプ25を総称して「演出ランプLP」とも称する(図6を参照)。
続いて、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの背面側の基本構造を説明する。前枠2の背面側には、図2に示すように、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏セット盤30が取り付けられている。裏セット盤30の各部には、遊技施設側から供給される多数個の遊技球を貯留する貯留タンク33、貯留タンク33からの遊技球を流下させる樋部材34、樋部材34により導かれた遊技球を払い出す賞球払出ユニット35、賞球払出ユニット35から払い出された遊技球を上球皿6又は下球皿7へ流下させる裏側通路部材36などが設けられている。
遊技盤20の背面側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御基板100や、演出全般の制御を行う演出制御基板200、遊技展開に応じた画像表示、効果音の制御を行う画像制御基板300などが取り付けられている。なお、本実施形態では、演出制御基板200および画像制御基板300は、演出表示装置(液晶表示装置)70と一体化されたアッセンブリ状態で液晶ユニット28を構成している。これに対して、裏セット盤30の背面側には、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板400や、遊技施設側から受電して各種制御基板や電気・電子部品に電力を供給する電源基板(図示せず)、遊技機PMの外部に外部情報信号(外端信号)を出力する外部情報端子板500(図6を参照)などが取り付けられている。なお、これらの制御基板は、不正改造防止のため、カシメ構造及び封印シール構造を有する透明樹脂製の基板ケースに収容されたアッセンブリ状態で遊技盤20背面又は裏セット盤30背面の所定位置にそれぞれ配設される。これらの制御基板とぱちんこ遊技機PM各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)を介して相互に接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
<ぱちんこ遊技機の制御構成>
次に、図6を追加参照して、本実施形態に係るぱちんこ遊技機PMに搭載された各制御基板について説明する。図6は、ぱちんこ遊技機PMの制御構成を示す制御ブロック図である。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路104とを備えて構成された主制御マイコン(ワンチップマイコン)110を搭載しており、メインCPU101がROM102に記憶された制御プログラムに従って遊技進行に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、
主制御基板100には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、メインCPU101が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、リアルタイム割込みの発生や時間計測を可能とするCTC回路、メインCPU101によるプログラム処理(ソフトウェア乱数)とは別系統として動作して所定の乱数(内蔵乱数)を生成する乱数生成回路などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
メインCPU101は、各スイッチからの検出情報などに基づき、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。RAM103は、電源基板において生成されるバックアップ電源によってバックアップされる不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。RAM103のバックアップ領域は、電源断が生じた場合、当該電源断時に保持していたスタックポインタや各レジスタ等のデータを記憶しておくためのエリアとなっており、電源投入時(電源断復帰時)には当該バックアップ領域の情報に基づいて遊技機の状態が電源断前の状態に復帰されるようになっている。
また、主制御基板100は、第1始動口スイッチ511、第2始動口スイッチ521、作動ゲートスイッチ531、大入賞口スイッチ541、一般入賞口スイッチ551などと電気的に接続されており、I/Oポート回路104を介して、各種スイッチからの検出信号をメインCPU101に入力する。また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置61、第2特別図柄表示装置62、第1特図保留ランプ63、第2特図保留ランプ64、普通図柄表示装置65および普図保留ランプ66に電気的に接続されるとともに、普通電動役物ソレノイド523、特別電動役物ソレノイド543に電気的に接続されており、I/Oポート回路104を介して、メインCPU101からの制御信号を各種表示手段および各種ソレノイドに送信する。また、主制御基板100は、外部情報端子板500に電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、メインCPU101からの遊技情報信号を外部端子板500に送信する。この外部情報端子板500は、主制御基板100から送信された遊技情報信号に基づいて、各種の外部情報信号を遊技機PMの外部に設置された外部装置(データ表示器、ホールコンピュータなど)に送信する。なお、主制御基板100から送信される遊技情報信号は、例えば払出制御基板400などを介して、外部情報端子板500に入力されるものであってもよい。
主制御基板100と演出制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から演出制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から演出制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。演出制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできない。
演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路204とを備えて構成された演出制御マイコン(ワンチップマイコン)210を搭載しており、サブメインCPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、演出制御基板200には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、サブメインCPU201が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、システムクロックに基づき各種信号を出力するTPU回路、TPU回路からの信号などに基づきタイマ割込み等の各種割込み
を起動させる割込みコントローラ、シリアルデータを入出力するためのシリアル通信回路などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、画像制御基板300へ画像および音響を指示する画像制御コマンド、ランプ接続基板610を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)、モータドライバ620を制御するための駆動制御信号(駆動データ)などを生成する。演出制御基板200は、画像制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが演出制御基板200から画像制御基板300へ送信される一方、その応答として、この画像制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が画像制御基板300から演出制御基板200へ送信される。
また、演出制御基板200は、複数のLEDドライバを搭載したランプ接続基板610と電気接続されており、シリアル通信回路を介して、ランプ接続基板610を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)を送信する。なお、本例では、演出制御基板200とランプ接続基板91とは、クロック同期式のシリアル通信が採用されており、ランプデータ伝送用のデータ線とは別の信号線(クロック線)で送信されるクロック信号に同期して、ランプ制御信号が当該データ線を介して1ビットずつ送信される。ランプ接続基板610は、演出制御基板200から送信されるLED駆動用のランプ制御信号を受けて機能するLEDドライバを内蔵しており、このランプ制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、演出ランプLPに対して駆動電流を供給又は遮断して、演出ランプLPを点灯又は消灯させる制御を行う。
さらに、演出制御基板200は、複数のモータドライバ620と電気接続されており、I/Oポート回路204を介して、モータドライバ620を制御するための駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ92へ送信する。モータドライバ620は、演出制御基板200から送信される役物駆動用の駆動制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、演出ユニット23のステッピングモータ等に対して駆動電流を供給又は遮断して、演出ユニット23の可動物(演出表示装置70、看板演出装置80、変形体演出装置90)を動作させる制御を行う。なお、モータドライバ620へのデータ送信はパラレル通信方式が採用されている。
画像制御基板300は、演出制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路304とを備えて構成された画像制御マイコン(ワンチップマイコン)310を搭載しており、サブサブCPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、画像制御基板300には、図示省略するが、サブサブCPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、サブサブCPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、サブサブCPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した映像信号(画像データ)を演出表示装置に送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、サブサブCPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、これを合成処理して生成した音響データを増幅器(デジタルアンプ)を介してスピーカ11に出力する。
払出制御基板400は、払出CPU401、ROM402およびRAM403を主体と
して構成されている。払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニット34を駆動させて賞球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドル9の操作量(回動操作量)に基づき球送り機構26と発射機構27とを同期的に駆動させて遊技球の発射の制御を実行する。なお、発射ハンドル9には、図示省略するが、該発射ハンドル9の回動操作量を検出する角度検出器(ポテンショメータ)と、遊技者が該発射ハンドル9に接触しているか否かを検出するタッチ検出器とが内蔵されている。払出制御基板400は、タッチ検出器からの検出情報に基づき遊技者が発射ハンドル9に触れているか否かを判定し、角度検出器からの検出情報に基づき発射ハンドル9の回動操作量を判定して、これらの検出情報に基づいて球送り機構26と発射機構27とを同期的に制御する。
電源基板は、詳細図示を省略するが、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、各制御基板で使用される通常時の電源を生成するための通常電源回路と、バックアップ電源を生成するためのバックアップ電源回路と、電圧低下による電源断を監視するための電源断監視回路と、を具備して構成され、各制御基板や遊技用機器等の電子・電気部品に必要な電源を供給する。電源基板には、電源回路を起動させるための電源スイッチが接続されており、遊技島の電源装置から1次電源が供給されていることを前提として、該電源スイッチがオンになると、電源基板の通常電源回路から各制御基板などに所定の電源が供給される。電源基板、遊技島の電源装置からの電源供給が遮断されたことを検出可能に構成されており、電源断の検出時にはその旨を報知する電源断信号(NMI信号)を主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板400に送信する。なお、バックアップ電源回路は、遊技島の電源装置からぱちんこ遊技機PMに電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。また、電源基板には、ぱちんこ遊技機PMの電源投入時に、主制御基板100のRAM103の一時記憶内容を一旦消去して初期値を設定するためのRAMクリアスイッチ(図示せず)が接続されている。なお、RAMクリアスイッチは、電源基板500ではなく、例えば主制御基板100に接続される構成であってもよい。
外部情報端子板500は、主制御基板100からの遊技情報信号に基づき、遊技機PMの外部に外部情報信号(外端信号)を出力する。外部情報端子板500が外部情報として機外の外部装置に出力する外部情報信号には、例えば、大当り信号、連荘中信号、図柄確定信号、賞球信号(賞球情報信号とも称する)、扉枠開放信号、セキュリティ信号(セキュリティ情報信号とも称する)、磁気センサ異常信号、断線短絡電源異常信号、異常センサ検知(入球通過時間異常等)信号などが含まれる。また、本遊技機PMの外部に設置された外部装置には、データ表示器や、ホールコンピュータなどがある。データ表示器は、遊技機PMの上部に設置されて、遊技機PMから出力される外部情報信号に基づき、遊技機PMの動作状態に関するデータ(遊技情報)を表示する装置である。このデータ表示器に表示された遊技情報は、遊技者が遊技機を選択するうえで有益な判断材料となる。ホールコンピュータは、遊技店内のホールに設置された各遊技機から出力される外部情報信号に基づき、各遊技機(本遊技機PMもその一つである)の動作状態を集計して、各遊技機の稼働状況などを管理する装置である。このホールコンピュータは、データ表示器を介して本遊技機PMに電気接続されていても、データ表示器を介さずに本遊技機PMに電気接続されていてもよい。
<ぱちんこ遊技機の基本動作>
以上のように構成される、ぱちんこ遊技機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島に固定設置され、前枠2、ガラス枠5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、上球皿6に遊技球を貯留させて発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、上球皿6に貯留された遊技球が、ガラス枠5の背面側に配設される球送り機構26によって1球ずつ発射機構27に送り出され、該発射機構27により遊技領域PAに打ち出される。
遊技領域PAを流下する遊技球が、第1始動口51、第2始動口52、大入賞口54、一般入賞口55〜57のいずれかに入球すると、その入賞口の種別に応じた賞球が賞球払出ユニット34により上球皿6又は下球皿7へ払い出される。本実施形態において、各入賞口に遊技球が1球入球したときに払い出される賞球数(「単位賞球数」と呼称する)として、第1始動口51は「4個」、第2始動口52は「1個」、一般入賞口55〜57は「3個」、大入賞口54は「15個」が設定されている。なお、各入賞口の単位賞球数は、本実施形態に例示したものに限定されるものではなく、他の単位賞球数を適用してもよい。例えば、単位賞球数として、第1始動口51は「4個」でなく「1個」などとしてもよい。また、第2始動口52は「1個」ではなく「3個」などとしてもよい。また、一般入賞口55〜57は「3個」ではなく「5個」などとしてもよい。また、大入賞口は「15個」でなく「10個」などとしてもよい。
遊技球が第1始動口51又は第2始動口52に入球すると、特別図柄の抽選乱数値が取得され、当該乱数値を所定の上限個数まで特別図柄の作動保留球として一時記憶する。そして、所定の始動条件(後述の特別図柄の変動開始条件)が成立する場合に、最先の作動保留球に係る抽選乱数値に対して特別図柄の当否判定、図柄判定、変動パターン判定を行い、この判定結果に応じた態様で、第1特別図柄表示装置61又は第2特別図柄表示装置62において特別図柄が変動表示されるとともに、演出表示装置70において装飾図柄が変動表示される。特別図柄および装飾図柄の変動表示は、前記選択された変動パターンに応じた変動時間の経過後に同期的に停止表示される。
第1特別図柄又は第2特別図柄が大当りを示す停止態様で確定表示された場合、通常遊技よりも遊技者にとって有利となる特別遊技(大当り遊技)に移行する。この大当り遊技の各ラウンド遊技(単位遊技)において、大入賞口54を1回又は複数回だけ開放状態に変化させる開閉動作が行われる。大入賞口54に規定カウント数の遊技球が入球するか、或いは、大入賞口54の開放時間が開放限度時間に到達すると、実行中のラウンド遊技が終了する。ここで、大当りを示す装飾図柄の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する態様である。本実施形態では、特別図柄および装飾図柄が大当りを示す停止態様で確定表示されると、大当り遊技として、複数回のラウンド遊技(単位遊技)が実行される。
本実施形態では、所定の大当りに当選すると、大当り遊技の終了後から特別図柄の変動回数が所定の終期回数に達するまで、特別図柄の確率変動機能が作動する場合がある。特別図柄の確率変動機能が作動した場合には、特別図柄抽選の大当り確率が通常の低確率状態から高確率状態へ移行するため、新たな大当り(大当り遊技)が比較的早期に発生するようになる。なお、特別図柄の確率変動機能は、次回の大当りが発生するまで継続するものとしてもよい。また、上記所定の終期回数として、実質的に次回の大当り発生までの変動表示回数に相当する「10000回」を設定してもよい。
また、大当り遊技が終了した後は、特別図柄の確率変動機能に付随して又は独立して、特別図柄の変動時間短縮機能が作動する場合がある。特別図柄の変動時間短縮機能が作動すると、特別図柄及び装飾図柄の平均的な変動時間が通常よりも短縮される傾向となり、単位時間当たりの特別図柄抽選回数が向上する(単位時間当たりの大当りの獲得容易性を高めることができる)。
さらに、大当り遊技が終了した後は、特別図柄の変動時間短縮機能に付随して又は独立して、電チューサポート機能(単に「電サポ」とも呼称する)が作動する場合がある。電チューサポート機能は、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、普通電動役物522の開放延長機能が作動することにより、第2始動口52への入球容易性が高められる状態(「入球容易状態」とも称する)である。なお、普通図柄の確率変動機能が
作動すると、普通図柄の当選確率が通常状態よりも高まる状態となる。普通図柄の変動時間短縮機能が作動すると、普通図柄の変動時間が短縮される状態となる。普通電動役物522の開放延長機能が作動すると、普通電動役物522の開放時間が通常状態よりも延長された状態となる。この入球容易状態においては、一定時間あたりの普通図柄の変動回数が通常よりも増加する可能性が高まる上、第2始動口52への入球容易性も高まるため、第2始動口52への入球数が増加する可能性も向上する。したがって、電チューサポート機能の作動により、その期間中は第2始動口52への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち球をほとんど減らさずに遊技を継続することが可能となる。つまり、遊技球の発射球数に対する賞球数の割合である「ベース」が高くなる。以下では、電チューサポート機能が作動している状態を「高ベース状態」、電チューサポート機能が作動していない状態を「低ベース状態」とも呼称する。
[演出ユニット]
次に、本実施形態の演出ユニット23の構成について図7〜図18を参照して説明する。以下の説明においては、説明の便宜上、前後、左右および上下の方向は、本遊技機PMへの取付状態での方向を基準に定義しており、図7および図8に示す矢印の方向をそれぞれ前後、左右、上下と称して説明する。
演出ユニット23は、ユニットベース24と、演出表示装置70と、看板演出装置80と、変形体演出装置90とを主体に構成される。
ユニットベース24は、センター飾り22の後面側に着脱自在に取り付けられている。このユニットベース24は、例えば合成樹脂材料を用いて前面側に開口された箱状に形成されており、演出表示装置70、看板演出装置80、変形体演出装置90の取り付けベースとして構成されている。
演出表示装置70は、前面側に表示領域(表示画面)が設けられた液晶表示装置であり、センター飾り22およびユニットベース24の開口部を通して遊技機PMの正面側から当該表示領域(表示画面)を視認可能となっている。この演出表示装置70は、ユニットベース24に設けられた左右のスライド機構71L,71Rに支持されて、上下方向にスライド移動可能な可動式の液晶表示装置(画像表示装置)として構成されている。
各スライド機構71L,71Rは、図9に示すように、駆動源としてのモータ72と、モータ72の回転軸に直結される駆動ギヤ73と、駆動ギヤ73に噛合する伝達ギヤ74と、伝達ギヤ74に噛合するピニオンギヤ75とを備えている。モータ72は、演出制御基板200からの駆動パルス信号に基づいて正逆両方向に回転駆動可能である。このモータ72の駆動力(回転力)は、駆動ギヤ73→伝達ギヤ74→ピニオンギヤ75の順に伝達される。これに対して、演出表示装置70の左右の両端には、上下方向(スライド方向)に沿って延出するラックギヤ76が取り付けられている。このラックギヤ76は、ピニオンギヤ75と噛合しており、当該ピニオンギヤ75と協働作用してラックアンドピニオン機構を構成する。すなわち、このラックアンドピニオン機構によって、モータ72の回転運動(正逆両方向の回転運動)が演出表示装置70の昇降運動(上下方向への直線運動)に変換されることとなる。それにより、演出表示装置70は、センター飾り22の略中央に位置する初期位置(図7に示す位置)と、初期位置よりも上方にある上限位置と、初期位置よりも下方にある下限位置との間で、上下方向にスライド移動(往復移動)可能となる。
なお、スライド機構71L,71Rには、図示省略するが、演出表示装置70が初期位置にあることを検出する初期位置センサと、演出表示装置70が上限位置にあることを検出する上限位置センサと、演出表示装置70が下限位置にあることを検出する下限位置セ
ンサとが備えられている。各センサとしては、例えば、光を投光する投光部と、この投光部からの光を受光する受光部と有したフォトセンサが好適である。
看板演出装置80は、図8に示すように、上下方向にスライド移動自在(昇降自在)に設けられた看板役物81と、この看板役物81を駆動する左右の看板駆動機構83L,83Rとを備えて構成される。なお、図8には、前面の装飾部が取り外された状態の看板役物81が示されている。
看板役物81は、透光性を有する合成樹脂材料を用いて横長の直方体状に形成された可動体役物である。看板役物81の前面側には、例えば遊技機PMのタイトル名などの文字、模様、図柄等を図案化したロゴ形状の装飾部(図示せず)が設けられている。また、看板役物81には、前面側の装飾部(ロゴ)を発光するための役物ランプ82が取り付けられている。役物ランプ82は、複数の発光体82aを有している。この発光体82aとしては、R(赤)、G(緑)、B(青)に発光可能な発光素子を有するフルカラーLEDが好適に用いられる。なお、この看板役物81の左右の端部には、後述の直動体(スライダ)88が連結されている。
各看板駆動機構83L,83Rは、図8および図9に示すように、駆動源としてのモータ84と、ユニットベース24の上端側に回転自在に設けられた上プーリ85と、ユニットベース24の下端側に回転自在に設けられた下プーリ86と、上下のプーリ85,86に巻き掛けられた無端状のベルト87と、このベルト87に係合して当該ベルト87と共に上下方向に移動する直動体(スライダ)88とを備えている。モータ84は、演出制御基板200からの駆動パルス信号に基づいて正逆両方向に回転駆動可能である。モータ84の回転軸には、不図示の歯車機構が連結されており、この歯車機構を介してモータ84の駆動力(回転力)が上プーリ85に伝達される。上プーリ85は、モータ84の駆動力によって回転して、下プーリ86と協働してベルト87を回転駆動する。このベルト87が回転駆動することに伴い、左右の直動体88に設けられた看板役物81が上下方向にスライド移動することとなる。それにより、看板役物81は、センター飾り22の上端側に位置する初期位置(図7に示す位置)と、センター飾り22の下端側に位置する可動位置と、初期位置と可動位置との間の中間に位置する中間位置との間で、上下方向にスライド移動(往復移動)可能となる。
なお、看板駆動機構83L,83Rには、図示省略するが、看板役物81が初期位置にあることを検出する初期位置センサと、看板役物81が可動位置にあることを検出する可動位置センサと、看板役物81が中間位置にあることを検出する可動位置センサとが備えられている。各センサとしては、例えば、光を投光する投光部と、この投光部からの光を受光する受光部と有したフォトセンサが好適である。
変形体演出装置90は、図13等に示すように、変形体役物91と、変形体役物91を支持する変形体支持ケース94と、この変形体役物91を駆動する変形体駆動機構95とを備えて構成される。
変形体役物91は、変形体支持ケース94に固定された役物本体部92と、変形体支持ケース94に揺動自在に支持された役物揺動部93とを備えて構成される。変形体役物91は、詳細後述するが、役物本体部92の背面側に役物揺動部93が格納された姿勢となる格納状態(縮小状態)と、役物本体部92の背面側から役物揺動部93が下方に突出した姿勢となる展開状態(拡大状態)との間で変形可能である。なお、変形体役物91の内部には、役物本体部92および役物揺動部93を発光するための役物ランプ(図示せず)が取り付けられている。役物ランプは、例えばマトリックス状に整列配置された複数の発光体を有して構成される。発光体としては、R(赤)、G(緑)、B(青)に発光可能な
発光素子を有するフルカラーLEDが好適に用いられる。
役物本体部92は、怪物の頭部と胴体と右腕とを模した装飾部材である。この役物本体部92は、変形体支持ケース94(後述の前面ケース941)の前面側に固定されている。この役物本体部92の後面側と変形体支持ケース94の前面側との間には、役物揺動部93の一部(後述の第1揺動部931および第2揺動部932)を収容するための収容スペースが形成されている。
役物揺動部93は、怪物の左脚を模した第1揺動部931と、怪物の右脚を模した第2揺動部932と、怪物の左腕を模した第3揺動部933とから形成されている。第1〜第3揺動部931〜933は、それぞれ上下方向に揺動自在に構成されている。なお、第2揺動部932には第1揺動部931の基端部(左脚部の付け根部分)が枢結されており、第1揺動部931が上下方向に揺動することに連携して、第2揺動部932が上下方向に揺動するようになっている。
変形体役物91は、初期位置から出現位置へと前進する進出動作と、出現位置から初期位置へと後退する退避動作とを行うことができる。本実施形態では、変形体役物91の図8に示す位置(変形体役物91が演出表示装置70よりも後方に退避した位置)を「初期位置」と呼称する。また、変形体役物91が演出表示装置70よりも前方に迫り出した位置を「出現位置」と呼称する。なお、この変形体役物91の進退動作は、変形体役物91が後述の格納状態(役物揺動部93が役物本体部92の背後に格納された状態)であるときにのみ行われる。
また、変形体役物91は、図18に示すように、役物本体部92に対して役物揺動部93が上下方向に揺動変位することに基づき、格納状態から展開状態へと変形する展開動作と、展開状態から格納状態へと変形する格納動作とを行うことができる。本実施形態では、役物揺動部93が上方に揺動して第1揺動部931および第2揺動部932が役物本体部92の背面側に格納されることにより、前方から第1揺動部931および第2揺動部932が視認不能又は視認困難となる状態(図18(A)に示す状態)を「格納状態」と呼称する。また、役物揺動部93が下方に揺動して役物本体部92から下方に突出することにより、前方から役物本体部92および役物揺動部93の全体が視認可能又は視認容易となる状態(図18(B)に示す状態)を「展開状態」と呼称する。なお、変形体役物91の格納状態とは、前述のとおり、役物揺動部93のうちの第1揺動部931および第2揺動部932が役物本体部92の背面側に隠蔽又は格納された状態、あるいは、役物揺動部93のうちの第1揺動部931および第2揺動部932が前方から視認不能又は視認困難となる状態であるが、本実施形態では説明の便宜上、役物揺動部93が役物本体部92の背面側に格納(隠蔽)された状態、あるいは、役物揺動部93が前方から視認不能又は視認困難となる状態として取り扱う。
変形体支持ケース94は、図13および図14に示すように、前面ケース941と、中間ケース942と、後面ケース943とを有して構成される。前面ケース941の正面側には、変形体役物91が取り付けられている。また、この前面ケース941の左右の端部には、左右外方へ向けて突出する円筒状の案内突起941aが形成されている。中間ケース942の左右の端部には、左右方向に貫通して前後方向に延びる案内溝942cが形成されており、この案内溝942cに前面ケース941の案内突起941aが挿通状態で支持されることで、前面ケース941(案内突起941a)が案内溝942cに沿って前後方向に移動自在に取り付けられる。中間ケース942は後面ケース943の内側に収容状態で固定されており、後面ケース943はユニットベース24の背面側に固定される。
変形体駆動機構95は、変形体役物91を初期位置と出現位置との間で進退動作させる
進退機構部96と、変形体役物91を格納状態と展開状態との間で変形動作させる変形機構部97とを備えている。
進退機構部96は、図17等に示すように、モータ961、揺動片962、右アーム963、右スライダ964、左アーム965、左スライダ966を備えている。モータ961は、演出制御基板200からの駆動パルス信号に基づいて正逆両方向に回転駆動可能である。揺動片962は、モータ961の回転軸に直結されるボス部962aを有しており、このボス部962aを中心に揺動可能に構成されている。この揺動片962には、下方に延びる揺動突起(図示せず)が形成されており、この揺動突起が右アーム963に形成された長孔963cに挿通状態で係合している。右アーム963は、中間ケース942に立設された円筒状の右軸部942aを中心に回動自在に取り付けられている。この右アーム963の長手方向の一端側には扇状の右伝達ギヤ963aが形成され、右アーム963の長手方向の他端側には円筒状の右接続突起963bが立設されている。右スライダ964は、右アーム963上に配設された右横板部964aと、この右横板部964a上に立設された右縦板部964bとを有して、全体としてL字状に形成されている。右横板部964aには、左右方向に延びる横孔964cが表裏に貫通形成されており、この横孔964cに右アーム963の右接続突起963bが挿通状態で係合している。右縦板部964bには、上下方向に延びる縦孔964dが表裏に貫通形成されており、この縦孔964dに前面ケース941の連結突起941bが挿通状態で係合している。それにより、前面ケース941と右スライダ964とが連結される。一方、左アーム965は、中間ケース942に立設された円筒状の左軸部942bを中心に回動自在に取り付けられている。この左アーム965の長手方向の一端側には扇状の左伝達ギヤ965aが形成され、左アーム965の長手方向の他端側には円筒状の左接続突起965bが立設されている。この左アーム965の左接続ギヤ965aは、右アーム963の右接続ギヤ963aと外接噛合している。左スライダ966は、左アーム965上に配設された左横板部966aと、この左横板部966a上に立設された左縦板部966bとを有して、全体としてL字状に形成されている。左横板部966aには、左右方向に延びる横孔966cが表裏に貫通形成されており、この横孔966cに左アーム965の左接続突起965bが挿通状態で係合している。左縦板部966bには、上下方向に延びる縦孔966dが表裏に貫通形成されており、この縦孔966dに前面ケース941の連結突起941bが挿通状態で係合している。それにより、前面ケース941と左スライダ966とが連結される。
かかる構成の進退機構部96においては、モータ961を回転駆動することで、変形体役物91を初期位置と出現位置との間で前後方向に進退動作させるような演出動作を行うようになっている。具体的には、変形体役物91が初期位置にある状態で、モータ961を所定方向(CCW方向)に回転させると、該モータ961の回転軸に直結された揺動片962の揺動作動により右アーム963が押圧され、右アーム963が右軸部942aを中心に時計回り方向(平面視にて時計回り方向)に回動する。この右アーム963の回動に伴い、右スライダ964が右アーム963の右接続突起963bにより前方に押圧され、右スライダ964が前進移動する。また、このように右アーム963が回動すると、この右アーム963の右伝達ギヤ963aと左アーム965の左伝達ギヤ965aとの噛合により、左アーム965が左軸部942aを中心に反時計回り方向(正面視にて反時計回り方向)に回動する。この左アーム965の回動に伴い、左スライダ966が左アーム965の左接続突起965bにより前方に押圧され、左スライダ966が前進移動する。そして、左右のスライダ964,966が前方に並行移動すると、前面ケース941が左右のスライダ964,966により前方に押圧されて、前ケース941が中間ケース942の左右の案内溝942cに沿って前方に向けて移動する。それにより、変形体役物941が前面ケース941と一体的に前進移動して演出表示装置70よりも前方に突出した出現位置まで変位する。
一方、変形体役物91が出現位置にある状態で、モータ961を逆方向(CW方向)に回転させると、該モータ961の回転軸に直結された揺動片962の揺動作動により右アーム963が押圧され、右アーム963が右軸部942aを中心に反時計回り方向(平面視にて反時計回り方向)に回動する。この右アーム963の回動に伴い、右スライダ964が右アーム963の右接続突起963bにより後方に押圧され、右スライダ964が後進移動する。また、このように右アーム963が回動すると、この右アーム963の右伝達ギヤ963aと左アーム965の左伝達ギヤ965aとの噛合により、左アーム965が左軸部942aを中心に時計回り方向(正面視にて時計回り方向)に回動する。この左アーム965の回動に伴い、左スライダ966が左アーム965の左接続突起965bにより後方に押圧され、左スライダ966が後進移動する。そして、左右のスライダ964,966が後方に並行移動すると、前面ケース941が左右のスライダ964,966により後方に押圧されて、前ケース941が中間ケース942の左右の案内溝942cに沿って後方に向けて移動する。それにより、変形体役物941が前面ケース941と一体的に後進移動して初期位置まで変位する。
変形機構部97は、図15および図16に示すように、モータ971、回動片972、展開アーム973、下側摺動体974、上側摺動体975を備えている。モータ971は、演出制御基板200からの駆動パルス信号に基づいて正逆両方向に回転駆動可能である。モータ971の回転軸には、該モータ971の駆動力(回転力)を展開アーム973に伝達するための回動片972が直結されている。この回動片972の先端側には、前方に向けて突出する円筒状の軸ピン972aが取り付けられている。展開アーム973は、長手方向の基端側が前面ケース941の前面側に枢結されて、長手方向の先端側が上記基端側(枢結部)を中心に上下方向に揺動自在に構成されている。展開アーム973の先端側には、変形体役物91の第1揺動部(左脚部)931が軸着されている。展開アーム973の中間部には、その長手方向に沿って延びるアーム溝973aが貫通形成されており、このアーム溝973aに回動片972の軸ピン972aが挿通状態で係合している。下側摺動体974は、前面ケース941に前後貫通された傾斜溝941cに係合しており、この傾斜溝941cに沿って上下方向(斜め方向)に摺動自在に取り付けられている。この下側摺動体974の前面側には、第2揺動部(右脚部)932が軸着されている。なお、前述したとおり、第1揺動部931と第2揺動部932とは互いに相対揺動自在に連結されており、第1揺動部931の揺動(展開アーム973の揺動)に連携して、第2揺動部932の揺動(下側摺動体974の摺動)が行われるようになっている。上側摺動体975は、前面ケース941に前後貫通された円弧溝941dに係合しており、この円弧溝941dに沿って上下方向に摺動自在に取り付けられている。この上側摺動体975の前面側には、第3揺動部(左腕部)933が軸着されている。なお、通常時(変形体役物91の格納状態)において、この上側摺動体975は下側摺動部974に当接して保持されている。
かかる構成の変形機構部97においては、モータ971を回転駆動することで、変形体役物91を格納状態と展開状態との間で変形動作させるような演出動作を行うようになっている。具体的には、変形体役物91が格納状態である場合に、モータ971を所定方向(CCW方向)に回転させると、該モータ971の回転軸に直結された回動片972により展開アーム973が下方に押し下げられ、それにより展開アーム973の先端部が第1揺動部(左脚部)931と一体的に下方に揺動する。第1揺動部931が下方に揺動すると、この第1揺動部931に連結された第2揺動部932が下方に押し下げられ、それにより下側摺動体974が前面ケース941の傾斜溝941cに沿って下方に移動することで、第2揺動部932が下側摺動体941と一体的に下方に揺動する。第2揺動部932(下側摺動体974)が下方に揺動すると、上側摺動体975と下側摺動体974との当接が解かれ、上側摺動体975が自重により円弧溝941dに沿って下方に移動する。それにより、第3揺動部933が上側摺動体975と一体的に下方に揺動する。つまり、モ
ータ971が所定方向(CCW方向)に回転すると、第1揺動部931、第2揺動部932、第3揺動部933が順に連動して、各揺動部931,932,933が下方に揺動することになる(役物揺動部93が役物本体部92から下方に突出する)。そして、このように役物揺動部93が役物本体部92に対して下方に突出することで、変形体役物91が格納状態から展開状態へと変形する。
一方、変形体役物91が展開状態である場合に、モータ971を逆方向(CW方向)に回転させると、該モータ971の回転軸に直結された回動片972により展開アーム973が上方に押し上げられ、それにより展開アーム973の先端部が第1揺動部(左脚部)931と一体的に上方に揺動する。第1揺動部931が上方に揺動すると、この第1揺動部931に連結された第2揺動部932が上方に押し下げられ、それにより下側摺動体974が前面ケース941の傾斜溝941cに沿って上方に移動することで、第2揺動部932が下側摺動体941と一体的に上方に揺動する。第2揺動部932(下側摺動体974)が上方に揺動すると、下側摺動体941が上側摺動体975に当接して上方に押し上げることにより、上側摺動体975が円弧溝941dに沿って上方に移動する。それにより、第3揺動部933が上側摺動体975と一体的に上方に揺動する。つまり、モータ971が逆方向(CW方向)に回転すると、第1揺動部931、第2揺動部932、第3揺動部933が順に連動して、各揺動部931,932,933が上方に揺動することになる(役物揺動部93が役物本体部92の背面側に格納される)。そして、このように役物揺動部93が役物本体部92の背面側に格納されることで、変形体役物91が展開状態から格納状態へと変形する。
なお、進退機構部96には、図示省略するが、変形体役物91が初期位置にあることを検出する初期位置センサと、変形体役物91が出現位置にあることを検出する出現位置センサとが備えられている。また、変形機構部97には、図示省略するが、変形体役物91が格納状態であることを検出する格納状態センサと、変形体役物91が展開状態であることを検出する展開状態センサとが備えられている。各センサとしては、例えば、光を投光する投光部と、この投光部からの光を受光する受光部と有したフォトセンサが好適である。
<ぱちんこ遊技機の主要な機能構成>
次に、図19を追加参照しながら、本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PM(主として主制御基板100/演出制御基板200)の各種機能について説明する。なお、図19は本遊技機PM(主として主制御基板100/演出制御基板200)の機能ブロック図である。
主制御基板100は、図19に示すように、入球判定手段110、遊技抽選乱数発生手段120、保留制御手段130、事前判定手段135、特別図柄抽選処理手段140、普通図柄抽選処理手段145、特別遊技制御手段150、図柄表示制御手段155、電動役物制御手段160、遊技状態制御手段165、エラー監視制御手段170、メイン情報記憶手段180、コマンド送受信手段190、を含む。なお、主制御基板100における上述の各手段は、主制御基板100上に設けられたメインCPU101、ROM102、RAM103、電子回路等のハードウェア及びROM102等に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
入球判定手段110は、第1始動口スイッチ511、第2始動口スイッチ521、作動ゲートスイッチ531、大入賞口スイッチ541、一般入賞口スイッチ551などからの検出信号に基づき、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、第1始動口スイッチ511にて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「第1始動口入賞コマンド」と称する)を生成し、第2始動口スイッチ521にて遊
技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「第2始動口入賞コマンド」と称する)を生成し、作動ゲートスイッチ531にて遊技球の通過を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「作動ゲート入賞コマンド」と称する)を生成し、大入賞口スイッチ541にて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「大入賞口入賞コマンド」と称する)を生成し、一般入賞口スイッチ551にて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「一般入賞口入賞コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。
遊技抽選乱数発生手段120は、主制御マイコン110の乱数生成回路で生成した内蔵乱数をソフトウェアで取り込み、これに後述の特別図柄当りソフト乱数を加算することで、特別図柄の当否抽選に使用される特別図柄当り乱数を生成する。また、遊技抽選乱数発生手段120は、メインCPU101のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、当り乱数生成のために前述の内蔵乱数に加算される特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当りソフト乱数の1周期の更新が終了した後に新たな更新がなされるための初期値を決定するための特別図柄当りソフト初期値乱数、特別図柄の停止図柄として当り図柄(条件装置を作動させることとなる図柄の組合せ)の決定に使用する特別図柄停止図柄乱数、特別図柄停止図柄乱数の1周期の更新が終了した後に新たな更新がなされるための初期値を決定するための特別図柄停止図柄初期値乱数、特別図柄の変動パターンの選択に使用するための特別図柄変動パターン乱数、普通図柄の当否抽選に使用するための普通図柄当り乱数、普通図柄当り乱数の1周期の更新が終了した後に新たな更新がなされるための初期値を決定するための普通図柄当り初期値乱数、普通図柄の変動パターンの選択に使用するための普通図柄変動パターン乱数などが含まれる。これらのソフトウェア乱数の更新時期としては、タイマ割込み処理が発生する毎に1回更新(インクリメントやデクリメント、素数の加算など)し、また、初期値乱数についてはタイマ割込み処理を実行していない間(ループ処理中)も割込み周期の残余時間を利用して更新する。
保留制御手段130は、特別図柄保留制御手段131、普通図柄保留制御手段132、を含む。
特別図柄保留制御手段131は、第1始動口51又は第2始動口52への遊技球の入球を契機として、特別図柄遊技に係る抽選乱数値である、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を取得して、当該乱数値を第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報として管理する。特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報をそれぞれ所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に一時記憶する。
第1特別図柄保留格納領域および第2特別図柄保留格納領域には、各始動口51,52への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、作動保留球情報として、特別図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、特別図柄変動パターン乱数を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。作動保留球情報は、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に格納される一方、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に消化される(先入れ先出しの原則)。また、保留1記憶領域の保留球情報が消化されると、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の番号の記憶領域にそれぞれシフトするとともに、保留
4記憶領域の内容をゼロクリアする。
また、特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1特別図柄保留球数カウンタと、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2特別図柄保留球数カウンタとを有している。特別図柄保留制御手段131は、特別図柄の作動保留球数の更新処理として、特別図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
また、特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数を更新(加算又は減算)したとき、当該保留球数の更新情報を含む演出制御コマンド(「図柄記憶数コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。この1コマンドには、第1特別図柄の作動保留球数と第2特別図柄の作動保留球数との両方の情報が含まれる。なお、原則として、各特別図柄の作動保留球は入球した順番に消化されることになるが、本実施形態では、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動表示を優先的に実行する、いわゆる優先消化を採用するため、第2特別図柄遊技に係る作動保留球が存在する間は、第1特別図柄遊技に係る作動保留球の存在に関係なく、第2特別図柄遊技に係る作動保留球を優先的に消化するように構成されている。なお、この優先消化の下では、第2特別図柄の作動保留球が存在する場合は、第1特別図柄の作動保留球が存在していたとしても、第1特別図柄の作動保留球の消化が保留されることになる。
普通図柄保留制御手段132は、作動ゲート53への遊技球の入球を契機として、普通図柄遊技に係る抽選乱数値である、普通図柄当り乱数値、普通図柄当り図柄乱数値、普通図柄変動パターン乱数値、を取得して、当該乱数値を普通図柄の作動保留球情報として管理する。普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球情報を所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段180の普通図柄保留格納領域に一時記憶する。また、普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球数をカウントするための普通図柄保留球数カウンタを有している。普通図柄保留制御手段132は、作動普通図柄の保留球数の更新処理として、普通図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
事前判定手段135は、所定の事前判定タイミングにて特別図柄の作動保留球を取得した場合、当該作動保留球を対象として先読み予告のための事前判定を実行する。上記の事前判定タイミングの一例としては、(1)当り待ち中、且つ、電チューサポート機能が未作動中に第1特別図柄の作動保留球を取得した場合、(2)当り待ち中、かつ、電チューサポート機能が作動中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、のうちのいずれかの条件を満足するときである。なお、上記事前判定タイミングは一例であり、遊技機仕様に合わせて事前判定タイミングを変更(例えば、普通電動役物を有さない第2特別図柄に係る始動口を有し、通常時に8個保留が溜められる機種では上記(1)を第1特別図柄のみならず第2特別図柄も対象にする、等)したり、事前判定タイミングを設けずいつでも事前判定を行う仕様を採用したりしてもよい。また、各遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の作動保留球のみを事前判定の対象としてもよく、例えば、通常遊技状態においては第1特別図柄の作動保留球のみを事前判定の対象とし、時短遊技状態、潜伏確変遊技状態、確変遊技状態においては第2特別図柄の作動保留球のみを事前判定の対象とすることが好適である。具体的には、事前判定手段135は、今回取得した作動保留球に対応する乱数値をメイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域から読み出して、当否の事前判定(当否事前判定)、図柄の事前判定(図柄事前判定)、
変動パターンの事前判定(変動パターン事前判定)を順次実行する。各事前判定で用いられる事前判定テーブルは、図示省略するが、当否事前判定用テーブル、図柄事前判定用テーブル、変動パターン事前判定用テーブルのそれぞれが乱数の総数に相当する領域が複数の領域に区画され、この領域(判定置数)ごとに、抽選ID(事前判定の結果を示す番号(「事前判定番号」とも称する))が割り当てられている。そのため、この事前判定の結果は、後述の特別図柄抽選処理手段140による本抽選の結果(当否判定の結果、図柄判定の結果、変動パターン判定の結果)に準ずるものとなっている。なお、当否事前判定用テーブルや図柄事前判定用テーブルなどは、実際に変動を開始するときに抽選に使用する当否抽選テーブルや図柄抽選テーブルなどと同じものであってもよい。ここで、変動パターン事前判定用テーブルは、変動開始時の遊技状況(確変の有無、時短の有無、特殊テーブルを参照する限定頻度期間中か否か、保留球数など)が変化する可能性があることから、前述のように、複数の領域の何れに含まれるかを判定する方が望ましい。また、変形例として、上記の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に格納する前に一時的に記憶されるメインCPU101上のレジスタ等の乱数値を事前判定するように構成してもよい。そして、事前判定手段135は、事前判定の結果(事前判定番号)の情報を含む演出制御コマンド(「事前判定コマンド」と称する)を順に生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
特別図柄抽選処理手段140は、特別図柄当否判定手段141、特別図柄停止図柄判定手段412、特別図柄変動パターン判定手段143、を含む。特別図柄抽選処理手段140は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動開始条件が成立したとき、メイン情報記憶手段180における特別図柄保留格納領域の最先の記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を読み出して、これをメイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域、特別図柄図柄判定領域、特別図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。ここで、「第1特別図柄の変動開始条件が成立する」とは、(A1)大当り中ではないこと、(A2)第1特別図柄および第2特別図柄が変動待機中であること、(A3)第1特別図柄の作動保留球が存在すること、の全ての条件を満足したときである。また、「第2特別図柄の変動開始条件が成立する」とは、(B1)大当り中ではないこと、(B2)第1特別図柄および第2特別図柄が変動待機中であること、(B3)第2特別図柄の作動保留球が存在すること、の全ての条件を満足したときである。なお、第1特別図柄の変動開始条件と第2特別図柄の変動開始条件とが同時に成立しているときは、前記の優先消化のもと、第2特別図柄の変動開始条件を優先的に処理する。
特別図柄当否判定手段141は、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域から特別図柄当り乱数値を読み出して当否判定を実行し、当該判定結果が、大当り、小当り、はずれ、のいずれに該当するかを決定する。この当否判定の結果は、メイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに一時記憶され(例えば、大当りデータ「55H」、小当りデータ「33H」、はずれデータ「00H」)、以降の処理で使用された後、特別図柄の変動停止時にクリアされる。特別図柄当否判定手段141は、この当否判定の際に参照される特別図柄当否抽選テーブルを保持する。
ここで、図20は、特別図柄当否抽選テーブルを模式的に示す図である。図20(A)は特別図柄の確率変動機能が作動していない遊技状態(低確率状態)において参照され、図20(B)は特別図柄の確率変動機能が作動している遊技状態(高確率状態)において参照される。特別図柄当否抽選テーブルには、特別図柄当り乱数値の乱数範囲と、特別図柄の当否判定の結果(大当り、はずれ)とが対応付けられている。図8に示すように、特別図柄の当否判定において、特別図柄の確率変動機能が作動していない遊技状態(低確率
状態)では、特別図柄当り乱数値が「0〜204」の範囲に該当する場合に大当りとなり
、特別図柄の確率変動機能が作動している遊技状態(高確率状態)では、特別図柄当り乱
数値が「0〜1506」の範囲に該当する場合に大当りとなる。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、大当りの当選確率が低確率の「1/319.69」から高確率の「1/43.49」に変動する。このように大当りの当選確率は遊技状態に応じて変化するが、第1特別図柄の当否判定と第2特別図柄の当否判定とで大当りの当選確率は等しく設定されている。なお、本実施形態では、特別図柄の当否判定の結果として「小当り」を設定していないが、特別図柄の当否判定の結果として「小当り」を設定してもよい。小当りの当選確率は、遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関係なく、同じ当選確率に設定される。
特別図柄停止図柄判定手段142は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選の結果に基づいて、第1特別図柄又は第2特別図柄の停止図柄を決定する。特別図柄停止図柄判定手段142は、図21に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄(大当り種別)を決定する際に参照される第1特別図柄大当り図柄テーブルおよび第2特別図柄大当り図柄テーブルを有している。本実施形態において、「特定大当り」とは大当り遊技の終了後に特別図柄の確率変動機能を作動させる契機となる大当り(確変大当り)を意味し、「通常大当り」とは大当り遊技の終了後に特別図柄の確率変動機能を作動させる契機とはならない大当り(非確変大当り)を意味する。
本実施形態では、複数種の遊技状態として、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態が設定されている。その遊技状態の種類として、(1)特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動する遊技状態を「確変状態」又は「確変遊技状態」と呼称し、(2)特別図柄の確率変動機能が作動せずに特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動する遊技状態を「時短状態」又は「時短遊技状態」と呼称し、(3)全ての機能が作動していない状態を「通常状態」又は「通常遊技状態」と呼称する。ここで、「確変遊技状態」および「時短遊技状態」は「通常遊技状態」と比べて遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。そのため、以下では、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利度の高い遊技状態として、確変遊技状態、時短遊技状態を「有利遊技状態」とも呼称する。
なお、各遊技状態は、特別図柄の確率変動機能の作動状態(高確率状態/低確率状態)と、電チューサポート機能の作動状態(高ベース状態/低ベース状態)との組み合わせにより、(1)確変遊技状態を「高確率高ベース状態」、(2)時短遊技状態を「低確率高ベース状態」、(3)通常遊技状態を「低確率低ベース状態」と表現することもできる。その他、確率変動機能の作動状態としては高確率状態である一方、電チューサポート機能の作動状態としては低ベース状態である遊技状態(「通常遊技状態」と比べて遊技者にとって有利な遊技状態の1つ)を備えてもよく、そのような遊技状態を潜確遊技状態と称し、この潜確遊技状態を「高確率低ベース状態」と表現してもよい。この潜確遊技状態(「高確低ベース状態」)は、小当りを主体とした遊技を行うにあたって好適な遊技状態であり、詳細は後述する。これらの状態(低確率/高確率と低ベース/高ベースとの組合せ状態)については、特に断りがない限り、大当り中や小当り中ではない状態における遊技状態(当否判定や変動表示が可能な状態)を指すが、大当り中においては低確率低ベース状態であり、小当り中においては小当り当選時の遊技状態と同じ遊技状態となる。このとき、特別図柄の変動時間短縮機能は、第1特別図柄および第2特別図柄のうち、少なくともその遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の変動時間が短縮された状態となっていることを意味する。すなわち、本実施形態において、特別図柄の変動時間短縮機能が作動する場合、第1特別図柄の変動表示が遊技の主体となる遊技状態(通常遊技状態)では、少なくとも第1特別図柄の変動時間(平均変動時間)が短縮され、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となる遊技状態(確変遊技状態、潜確遊技状態、時短遊技状態)では、少なくとも第2特別図柄の変動時間(平均変動時間)が短縮される。
本実施形態では、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、その大当り遊技の終了後の遊技状態は、(1)大当り種別(図柄群の種類)と、(2)大当り当選時の遊技状態とに応じて決定される。なお、各遊技状態の継続回数(特別図柄の変動表示の回数)は、特別図柄の確率変動機能が作動する回数(「確率変動回数」と呼称する)と、特別図柄の変動時間短縮機能が作動する回数(「変動時間短縮回数」と呼称する)と、電チューサポート機能が作動する回数(「電サポ回数」と呼称する)とに応じて設定される。本実施形態では、特別図柄の変動時間短縮機能と電チューサポート機能は、同時に作動を開始して、同時に作動を終了するため、「変動時間短縮回数」と「電サポ回数」とは同一回数となる(そのため、図21では「変動時間短縮回数」と「電サポ作動回数」とを同一の欄に記載している)。
図21(A)は、第1特別図柄大当り図柄テーブルを模式的に示す図である。この第1特別図柄大当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、図柄群、大当り種別、確率変動回数、変動時間短縮回数(電サポ回数)、大当り遊技の規定ラウンド数、各ラウンドの大入賞口54の開放時間(最大開放時間)がそれぞれ対応付けられている(本例では、便宜上、停止図柄の記載を省略する)。第1特別図柄大当りテーブルには、各図柄群に対応して、2種類の大当り種別が設定されている。具体的には、2種類の大当り種別(図柄群)として、4R特定大当り(図柄群A)と、4R通常大当り(図柄群B)とに振り分けられる。
(4R特定大当り:図柄群A)
第1特別図柄の「4R特定大当り(図柄群A)」に当選した場合、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、その継続回数(確率変動回数、変動時間短縮回数、電サポ回数)として「10000回」という膨大な回数が設定されており、該継続回数に到達するまで大当りに当選しないことは確率的(約1/44で当選する)には有り得ないため、実質的に次の大当りが発生するまで継続する。また、第1特別図柄の「4R特定大当り(図柄群A)」に当選した場合、大当り遊技の規定ラウンド数が「4ラウンド」で、1回のラウンド遊技における大入賞口54の最大開放時間は「29秒」である。
(4R通常大当り:図柄群B)
第1特別図柄の「4R通常大当り(図柄群B)」に当選した場合、確率変動回数「0回」、変動時間短縮回数「100回」、電サポ回数「100回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が100回に到達するまで、又は、この100回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が100回に到達することで時短遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から通常遊技状態に移行する。また、第1特別図柄の「4R通常大当り(図柄群B)」に当選した場合、大当り遊技の規定ラウンド数が「4ラウンド」で、1回のラウンド遊技における大入賞口54の最大開放時間は「29秒」である。
図21(B)は、第2特別図柄大当り図柄テーブルを模式的に示す図である。この第2特別図柄大当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、図柄群、大当り種別、確率変動回数、変動時間短縮回数(電サポ回数)、大当り遊技の規定ラウンド数、各ラウンドの大入賞口54の開放時間(最大開放時間)がそれぞれ対応付けられている(本例では、便宜上、停止図柄の記載を省略する)。第2特別図柄大当りテーブルには、各図柄群に対応して、3種類の大当り種別が設定されている。具体的には、3種類の大当り種別(図柄群)として、16R特定大当り(図柄群C)と、4R特定大当り(図柄群D)と、4R通常大当り(図柄群E)とに振り分けられる。
(16R特定大当り:図柄群C)
第2特別図柄の「16R特定大当り(図柄群C)」に当選した場合、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、前述したとおり、その継続回数として「10000回」という膨大な回数が設定されており、実質的に次の大当りが発生するまで継続する。また、第2特別図柄の「16R特定大当り(図柄群C)」に当選した場合、大当り遊技の規定ラウンド数が「4ラウンド」で、1回のラウンド遊技における大入賞口54の最大開放時間は「29秒」である。また、この16R特定大当りは、第1特別図柄でも当選する仕様としてもよく、その場合には、第2特別図柄よりも当選しにくい(例としては、全大当り図柄のうちの5%とし、第1特別図柄では、16R特定大当りは5%、4R特定大当りは60%、4R通常大当りは35%とする)仕様とすることが好適である。
(4R特定大当り:図柄群D)
第2特別図柄の「4R特定大当り(図柄群D)」に当選した場合、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、前述したとおり、その継続回数として「10000回」という膨大な回数が設定されており、実質的に次の大当りが発生するまで継続する。また、第2特別図柄の「4R特定大当り(図柄群D)」に当選した場合、大当り遊技の規定ラウンド数が「4ラウンド」で、1回のラウンド遊技における大入賞口54の最大開放時間は「29秒」である。
(4R通常大当り:図柄群E)
第2特別図柄の「4R通常大当り(図柄群E)」に当選した場合、確率変動回数「0回」、変動時間短縮回数「100回」、電サポ回数「100回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が100回に到達するまで、又は、この100回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が100回に到達することで時短遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から通常遊技状態に移行する。また、第2特別図柄の「4R通常大当り(図柄群E)」に当選した場合、大当り遊技の規定ラウンド数が「4ラウンド」で、1回のラウンド遊技における大入賞口54の最大開放時間は「29秒」である。
ここで、本実施形態では、大当り種別として、16R特定大当り(図柄群C)と、4R特定大当り(図柄群A,D)と、4R通常大当り(図柄群B,E)との3種類が設けられている。そして、特別遊技における賞球獲得の期待値(「賞球獲得期待値」と呼称する)は、16R特定大当り>4R特定大当り=4R通常大当りとなっている。ここで、第1特別図柄で大当りした場合の特別遊技の実質ラウンド数は「4ラウンド」であるのに対し、第2特別図柄で大当りした場合の特別遊技の実質ラウンド数は「16ラウンド」であるため、第1特別図柄で大当りが発生する場合よりも、第2特別図柄で大当りが発生する場合の方が、ラウンド数の多い特別遊技に移行する可能性が高く、多くの出玉を獲得できる点で遊技者にとって有利である。この特別遊技の実質ラウンド数は、その特別遊技に設定された「長開放ラウンド遊技」の実行回数に対応している。なお、本実施形態では、大当り遊技の各ラウンドの最大開放時間を29秒という固定時間としているが(全てのラウンドを「長開放ラウンド遊技」としているが)、同一の大当り遊技中の所定のラウンド又は全てのラウンドで、大入賞口54の最大開放時間を2秒と短くする「短開放ラウンド遊技」を設けるようにして、大当り遊技のラウンド数が同一であっても、実質的に出玉の獲得できるラウンド数の異なる大当り(実質ラウンド数の異なる大当り)を有する構成を採用してもよい。なお、長開放ラウンド遊技は、大入賞口54の開放時間(最大開放時間)が、
大入賞口54に規定カウント数(フルカウント=10球)の遊技球を入球可能又は入球容易に設定されたラウンド遊技である。短開放ラウンド遊技は、大入賞口54の開放時間(最大開放時間)が、大入賞口54に規定カウント数(フルカウント=10球)の遊技球を入球不能又は入球困難に設定されたラウンド遊技である。
特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄変動パターン乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンを決定する。ここで、特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄の変動パターンを選択する際に参照される複数種の変動パターンテーブルを保持している。特別図柄変動パターン判定手段143は、現在の変動パターン選択状態に基づき、複数種の変動パターンテーブルの中からいずれかの変動パターンテーブルを選択する。変動パターン選択状態と、変動パターンテーブルとの関係については後述する。各変動パターンテーブルには、複数種の変動パターンが規定されている。各図中では、説明の便宜上、「選択率」を表記しているが、実際には特別図柄変動パターン乱数値に応じて、変動パターンを決定するための判定値(乱数値の範囲)が設定されており、変動パターン乱数値がいずれの判定値に属するかに基づき、変動パターンが決定されるようになっている。各種の変動パターンは、特別図柄の変動表示の終了条件として当該変動パターンごとに変動時間が対応付けられており、その変動時間にて装飾図柄の変動表示も実行されることを前提としている。
ここで、変動パターン選択状態について説明する。変動パターン選択状態とは、変動パターン(変動パターンテーブル)を選択する際に参照される選択条件の一つである。本例では、複数種の変動パターン選択状態として、「通常選択状態」、「時短選択状態」、「確変選択状態」が設定されている。通常選択状態は、特別図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能のいずれも作動していない遊技状態(通常遊技状態)に対応して設定される変動パターン選択状態である。時短選択状態は、特別図柄の確率変動機能は作動していないが、特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動している遊技状態(時短遊技状態)に対応して設定される変動パターン選択状態である。確変選択状態は、特別図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能の全てが作動している遊技状態(確変遊技状態)に対応して設定される変動パターン選択状態である。
特別図柄の変動パターンテーブルは、図22〜図24に示すように、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで参照する欄が相違しており、同一の特別図柄変動パターン乱数値を取得したとしても、互いに異なる変動パターンが選択され得るようになっている。ここで、各図に記載されている作動保留球の個数(「保留0個」、「保留1〜2個」、「保留3個」)は、第1特別図柄の変動パターン抽選であれば、第1特別図柄の作動保留球数(保留消化後の作動保留球の個数)を意味し、第2特別図柄の変動パターン抽選であれば、第2特別図柄の作動保留球数(保留消化後の作動保留球の個数)を意味する。この作動保留球の個数は、変動パターンの抽選時(当該変動表示の開始時/保留消化後)に存在する作動保留球の個数である(当該変動表示により消化された作動保留球は含まない)。なお、その変形例としては、第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数の合算値を使用してもよい。
特別図柄の変動表示と連動して行われる装飾図柄の変動演出は、特別図柄の変動パターンの種別(変動時間)などに基づき決定される。図10〜図12には、参考として、各変動パターン(変動時間)に対応して設定される変動演出の内容も記載している。図中、「超短縮変動」、「短縮変動」、「通常変動」は、3列の装飾図柄が変動して、一度もリーチ状態を経由せずに、いわゆるバラケ目で「はずれ」となる演出である。以下では、超短縮変動、短縮変動及び通常変動をまとめて「非リーチはずれ」とも称する。この非リーチはずれ種別は、通常変動よりも短縮変動、短縮変動よりも超短縮変動の方が短い時間で変
動表示が停止する点で相互に変動態様が異なる。
「Nリーチ(ノーマルリーチ)」は、3列ある装飾図柄のうち2列(一般的には左列及び右列)に同一の装飾図柄が停止した状態(リーチ状態)で、残り1列(一般的には中列)に異なる装飾図柄が停止したならば「はずれ」となり、残り1列(一般的には中列)に同一の装飾図柄が停止したならば「大当り」となる演出である。
「SPリーチ(スーパーリーチ)」は、上記のNリーチよりも相対的に大当り期待度の高いリーチ演出であり、リーチの成立後にNリーチから発展して、例えばアニメや実写等の静止画・動画などが表示される演出である。本実施形態では、SPリーチの種類として、複数種のSPリーチA〜Cが用意されている。SPリーチAは、現在実行中の遊技状態が通常状態である場合に実行されるリーチ演出である。SPリーチBは、現在実行中の遊技状態が時短遊技状態である場合に実行されるリーチ演出である。SPリーチCは、現在実行中の遊技状態が確変遊技状態である場合に実行されるリーチ演出である。本実施形態の変動パターン種別では、「非リーチ」<「Nリーチ」<「SPリーチ」の順に、大当り期待度が高くなるように設定されている。変形例として、通常状態と時短遊技状態とでSPリーチの演出内容を同じ(SPリーチA)とし、確変遊技状態である場合にはそれとは異なるSPリーチ(SPリーチC)としてもよい。また、その他の変形例として、擬似連を含む変動パターンを用意してもよい。擬似連とは、装飾図柄の1回の変動表示の間に、装飾図柄を仮停止(擬似停止、一旦停止)および再変動表示させることにより、擬似的に複数回の変動表示が行われたように見せる演出(擬似連演出、擬似変動演出、擬似連続変動演出、再変動演出)である。つまり、擬似連は、3列の装飾図柄の全てが変動又は再変動を開始した後に仮停止又は確定停止する擬似変動を複数回実行する演出である。この擬似連の回数(擬似変動の回数)が多いほど、大当り期待度の高いSPリーチに発展する可能性が高いことを示す。
(変動パターンテーブル1)
図22は、変動パターンテーブル1を示す模式図である。変動パターンテーブル1は、現在滞在中の変動パターン選択状態が通常選択状態である場合に設定される変動パターンテーブルである。変動パターンテーブル1は、特別図柄の当否判定の結果(大当り、はずれ)に応じてテーブル内容が異なるようになっている。
はずれ用の変動パターンテーブル1には、変動パターンPH1−1(短縮変動)、PH1−2(通常変動)、PH1−3(Nリーチ)、PH1−4(SPリーチA)が設定されている。ここで、第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、変動パターンPH1−1(短縮変動)、PH1−2(通常変動)、PH1−3(Nリーチ)、PH1−4(SPリーチA)のうちのいずれかが選択される。本実施形態では、第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合には、第1特別図柄の作動保留球数(0個/1〜2個/3個)に応じて参照先のテーブル内容が異なるように設定されており、取得した特別図柄変動パターン乱数値が同一であっても、異なる変動パターンが選択され得るようになっている。具体的には、第1特別図柄の作動保留球数が多いほど、第1特別図柄の変動時間が相対的に短く設定された変動パターンが選択され易く、第1特別図柄の作動保留球数が少ないほど、第1特別図柄の変動時間が相対的に長く設定された変動パターンが選択され易い。一方、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、第2特別図柄の作動保留球数(0個/1〜2個/3個)に依存せず、変動時間が相対的に短く設定された変動パターンPH1−1(短縮変動)又はPH1−2(通常変動)が選択される。なお、変形例として、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、第2特別図柄の作動保留数に依存せず、短縮変動のメイン変動パターンPH1−2のみを選択する又は短縮変動の変動パターンPH1−2を最も選択し易い(第2特別図柄の作動保留球数に依存せず選択割合は同じとすることが好適)構成としてもよい。
大当り用の変動パターンテーブル1には、変動パターンPA1−1(Nリーチ)、PA1−2(SPリーチA)が設定されている。ここで、第1特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合、大当り種別に依存することなく、変動パターンPA1−1(Nリーチ)又はPA1−2(SPリーチA)が選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合、大当り種別に依存することなく、変動パターンPA1−1(Nリーチ)又はPA1−2(SPリーチA)が選択される。
(変動パターンテーブル2)
図23は、変動パターンテーブル2を示す模式図である。変動パターンテーブル2は、現在滞在中の変動パターン選択状態が時短選択状態である場合に設定される変動パターンテーブルである。変動パターンテーブル2は、特別図柄の当否判定の結果(大当り、はずれ)に応じてテーブル内容が異なるようになっている。
はずれ用の変動パターンテーブル2には、変動パターンPH2−1(超短縮変動)、PH2−2(通常変動)、PH2−3(Nリーチ)、PH2−4(SPリーチB)が設定されている。ここで、第1特別図柄の当否判定の結果がはずれである場合は、第1特別図柄の作動保留球数(0個/1〜2個/3個)に依存することなく、変動パターンPH2−2(通常変動)、PH2−3(Nリーチ)、PH2−4(SPリーチA)のうちのいずれかが選択される。すなわち、第1特別図柄の当否判定の結果がはずれである場合は、第1特別図柄の作動保留球が何個存在していたとしても、変動パターンPH2−1(超短縮変動)が選択されることはない。一方、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、変動パターンPH2−1(超短縮変動)、PH2−2(通常変動)、PH2−3(Nリーチ)、PH2−4(SPリーチB)のうちのいずれかが選択される。本実施形態では、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合には、第2特別図柄の作動保留球数(0個/1〜2個/3個)に応じて参照先のテーブル内容が異なるように設定されており、取得した特別図柄変動パターン乱数値が同一であっても、異なる変動パターンが選択され得るようになっている。具体的には、第2特別図柄の作動保留球が存在していない場合は、変動パターンPH2−1(超短縮変動)が選択されることはなく、第2特別図柄の作動保留球が存在している場合には、第2特別図柄の作動保留球数が多いほど、変動パターンPH2−1(超短縮変動)が選択され易くなる傾向となる。
大当り用の変動パターンテーブル2には、変動パターンPA2−1(Nリーチ)、PA2−2(SPリーチB)が設定されている。ここで、第1特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合、大当り種別に依存することなく、変動パターンPA2−1(Nリーチ)又はPA2−2(SPリーチB)が選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合、大当り種別に依存することなく、変動パターンPA2−1(Nリーチ)又はPA2−2(SPリーチB)が選択される。
(変動パターンテーブル3)
図24は、変動パターンテーブル3を示す模式図である。変動パターンテーブル3は、現在滞在中の変動パターン選択状態が確変選択状態である場合に設定される変動パターンテーブルである。変動パターンテーブル3は、特別図柄の当否判定の結果(大当り、はずれ)に応じてテーブル内容が異なるようになっている。
はずれ用の変動パターンテーブル3には、変動パターンPH3−1(超短縮変動)、PH3−2(通常変動)、PH3−3(SPリーチC)が設定されている。ここで、第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合、第1特別図柄の作動保留球数(0個/1〜2個/3個)に依存せず、変動パターンPH3−2(通常変動)又はPH3−3(SPリーチC)が選択される。すなわち、第1特別図柄の当否判定の結果がはずれである場
合は、第1特別図柄の作動保留球が何個存在していたとしても、変動パターンPH3−1(超短縮変動)が選択されることはない。一方、第2特別図柄の当否判定の結果がはずれである場合は、変動パターンPH3−1(超短縮変動)、PH3−2(通常変動)、PH3−3(SPリーチC)のいずれかが選択される。このとき、第2特別図柄の当否判定の結果がはずれである場合は、第2特別図柄の作動保留球数に応じて(詳しくは第2特別図柄の作動保留球の有無に応じて)参照先のテーブル内容が異なるように設定されており、取得した特別図柄変動パターン乱数値が同一であっても、異なる変動パターンが選択され得るようになっている。具体的には、第2特別図柄の作動保留球が存在していない場合は変動パターンPH3−1(超短縮変動)が選択されることはなく、第2特別図柄の作動保留球が存在している場合にのみ変動パターンPH3−1(超短縮変動)が選択され得るため、第2特別図柄の作動保留球が存在しない場合よりも、第2特別図柄の作動保留球が存在している場合の方が、相対的に変動時間の短い変動パターンが選択され易くなる傾向となる。
大当り用の変動パターンテーブル3には、変動パターンPA3−1(SPリーチC)が設定されている。ここで、第1特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合、大当り種別(4R特定大当り、4R通常大当り)に依存することなく、変動パターンPA3−1(SPリーチC)が選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合、大当り種別(16R特定大当り、4R特定大当り、4R通常大当り)に依存することなく、変動パターンPA3−1(SPリーチC)が選択される。
前述したとおり、変動パターンテーブル1〜3には、各変動パターンに対して特別図柄の変動時間が規定されているが、いずれの変動パターンが選択された場合でも、特別図柄の確定停止時間(確定表示時間)は「0.5秒」が設定されている。なお、特別図柄の確定停止時間(確定表示時間)とは、特別図柄が確定的に停止表示される時間(完全に停止された状態が保持される時間)である。なお、本実施形態では、特別図柄の変動時間及び確定停止時間に対応して、装飾図柄の変動時間及び確定停止時間も設定されている。また、変動パターンテーブル1〜3において、大当り時ははずれ時と同じ演出内容および変動時間となり得るが、大当り時とはずれ時とでは最終的な演出内容を異ならせることが好適である。つまり、同じNリーチであっても大当り時は装飾図柄がゾロ目(例:「7・7・7」)になる一方ではずれ時は装飾図柄がリーチはずれの出目(例:「7・8・7」)になったり、同じSPリーチA〜Cであっても大当り時は最終的な演出内容が成功を示す演出内容になり装飾図柄がゾロ目(例:味方キャラクタが敵キャラクタに勝利し、その後「7・7・7」が表示される)になる一方ではずれ時は最終的な演出内容が失敗を示す演出内容になり装飾図柄がリーチはずれの出目(例:味方キャラクタが敵キャラクタに敗北し、その後「7・8・7」が表示される)になったりすることが好適である。また、大当り時ははずれ時と比べて、同一の演出内容(同じSPリーチに発展した場合)であったとしても、変動時間(演出時間)が長時間となることが好適であり、例としては、大当り時のSPリーチA〜Cは、はずれ時のSPリーチA〜Cよりも、10秒長い変動時間(演出時間)とすることが好適である。
特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄の変動パターンを選択した後、演出制御基板200に対して装飾図柄の変動開始を指示するため、演出制御基板200との通信が正常に行われているか否かを確認するための演出制御コマンド(通信検査コマンド)、特別図柄の変動付加パターン(変動時間を加減算するための情報)を含む演出制御コマンド(変動付加情報指定コマンド)、特別図柄の変動パターン情報を含む演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)、キャラクタ演出番号(図柄群および遊技状態)の情報を含む演出制御コマンド(図柄指定コマンド)等を生成して(以降、これらのコマンドを纏めて「変動開始コマンド」と称する)、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄当否判定手段146と、普通図柄停止図柄判定手段147と、普通図柄変動パターン判定手段148とを有する。普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄の変動開始条件が充足したとき、普通図柄保留格納領域における最先の記憶領域に格納された普通図柄当り乱数値、普通図柄変動パターン乱数値を読み出して、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域、普通図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。ここで、「普通図柄の変動開始条件」とは、(1)普通図柄の変動待機中であること、(2)普通図柄の作動保留球が存在することである。この全ての条件を満足したときに、普通図柄が変動開始可能な状態(変動開始条件が成立した状態)であると判断される。
普通図柄当否判定手段146は、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域から普通図柄当り乱数値を読み出して普通図柄の当否判定を実行し、当該判定結果が「当り」、「はずれ」のいずれに該当するかを決定する。この普通図柄の当否判定の結果は、メイン情報記憶手段180の普通図柄判定フラグに一時記憶され、以降の処理で使用された後、普通図柄の変動停止時にクリアされる。普通図柄当否判定手段146は、この普通図柄の当否判定の際に参照される不図示の普通図柄当否抽選テーブルを保持している。普通図柄の当り確率は、電チューサポート機能(普通図柄の確率変動機能)が作動していない場合は「1/3001」に設定され、電チューサポート機能(普通図柄の確率変動機能)が作動している場合は「2999/3001」に設定されている。
普通図柄停止図柄判定手段147は、不図示の普通図柄停止図柄テーブルを参照して、普通図柄の当否判定の結果が当りである場合には所定の当り図柄(普通電動役物522が作動する契機となる停止図柄)を選択する一方、普通図柄の当否判定の結果がはずれである場合には所定のはずれ図柄(普通電動役物522が作動する契機とならない停止図柄)を選択する。本実施形態では、普通図柄の当り図柄として図柄Aおよび図柄Bを割り当てる一方、普通図柄のはずれ図柄として図柄Cを割り当てる。
普通図柄変動パターン判定手段148は、メイン情報記憶手段180の普通図柄変動パターン判定領域から普通図柄変動パターン乱数値を読み出すとともに、不図示の普通図柄変動パターンテーブルを参照して、普通図柄の変動パターン(変動時間)を決定する。普通図柄の変動時間は、電チューサポート機能(普通図柄の変動時間短縮機能)が作動していない場合は「0.6秒」に設定され、電チューサポート機能(普通図柄の変動時間短縮機能)が作動している場合は「0.2秒」に設定されている。いずれの普通図柄の変動パターンが選択された場合でも、普通図柄の確定停止時間(確定表示時間)は「0.1秒」が設定されている。普通図柄の確定停止時間(確定表示時間)とは、普通図柄が確定的に停止表示される時間(完全に停止された状態が保持される時間)である。なお、普通図柄の制御においては、主制御基板100の処理負荷の軽減のため、電チューサポート機能が作動していない場合は、普通図柄の当否判定の当り確率を「0」とし、普通図柄の変動時間を単一のものとする仕様を採用することも考えられる。
また、普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄の当否判定の結果などに応じて、普通電動役物522の開放パターン(開放時間)を決定する。普通図柄抽選処理手段145は、普通電動役物522の開放パターン(開放時間)を決定する際に参照される普通電動役物開放パターンテーブルを保持している。普通電動役物522の開放パターン(開放時間)は、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動していない場合は「0.2秒」が設定され、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動している場合は「5.8秒」が設定される。なお、普通電動役物522の開放パターンを、普通図柄の当り図柄の種類に応じて異なるものとしてもよい。例えば、普通電動役物522の開放パターンとして、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動している場合に、普通図柄の当り図柄が図柄A
であれば「3秒開放×1回→2.8秒開放×1回(総開放時間5.8秒)」とし、普通図柄の当り図柄が図柄Bであれば「2.8秒開放×1回→3秒開放×1回(総開放時間5.8秒)」とする。
特別遊技制御手段150は、特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合、前記決定された大当り種別(図柄群)に応じて、大当り開始デモおよび大当り終了デモの実行時間(デモ時間)と、ラウンド遊技の実行時間(ラウンド時間)とを決定する。そして、特別遊技制御手段150は、演出制御基板200側に対して、大当り開始デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り開始デモコマンド」と称する)と、大当り終了デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り終了デモコマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。なお、大当り開始デモコマンドは、演出制御基板200側において、大当り遊技中に展開される一連の大当り中演出(大当り開始デモ演出、ラウンド演出、大当り終了デモ演出)の内容を決定するための契機ともなる。また、特別遊技制御手段150は、大当り遊技中の各ラウンド遊技において、各ラウンド遊技に対応したラウンド演出の開始を指示するための演出制御コマンド(「ラウンド演出指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。このラウンド演出指定コマンドには、現在のラウンド数の情報および大入賞口54の開放や閉鎖の情報などが含まれる。
図柄表示制御手段155は、特別図柄表示制御手段156、普通図柄表示制御手段157、を含む。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第1特別図柄を第1特別図柄表示装置61に変動表示させるとともに、該変動表示後に第1特別図柄を確定表示させる。また、特別図柄表示制御手段156は、第2特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第2特別図柄を第2特別図柄表示装置62に変動表示させるとともに、該変動表示後に第2特別図柄を確定表示させる。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄および第2特別図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマを有している。第1特別図柄表示装置61および第2特別図柄表示装置62の動作状態は、メイン情報記憶手段180の特別図柄遊技ステイタスに基づき監視される。特別図柄表示制御手段156は、特別図柄の変動停止の際に(すなわち、特別図柄遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、演出制御基板200に対して装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(「変動停止コマンド」と称する)を生成する。普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の変動パターン(変動時間)に従って、普通図柄を普通図柄表示装置65に変動表示させるとともに、該変動表示後に普通図柄を確定表示させる。普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための普通図柄遊技タイマを有している。普通図柄表示装置65の動作状態は、メイン情報記憶手段180の普通図柄遊技ステイタスに基づき監視される。
また、特別図柄表示制御手段156は、遊技の中断状態が所定時間以上継続した場合に、待機デモ演出(客待ちデモ演出)の実行契機となる演出制御コマンド(「待機デモコマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。「遊技の中断状態が所定時間以上継続する」とは、特別図柄の作動保留球が存在せず、且つ、特別図柄の変動表示が行われていない期間が所定時間以上継続することを意味する。なお、遊技球が発射されていない期間が所定時間以上継続する場合や、遊技球が全ての入賞口に入球していない期間が所定時間以上継続する場合に、遊技の中断状態が所定時間以上継続する仕様としてもよい。
電動役物制御手段160は、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなった場合、特別図柄の確定表示後に、大当り遊技処理として、特別電動役物ソレノイド543に制御信号を出力し、特別電動役物542を所定の作動パターンに従って開閉制御する。大当り遊技は
、特別電動役物542の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技(単位遊技)とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数だけ連続して実行するものである。電動役物制御手段160は、特別電動役物542の作動回数(すなわち、実行中のラウンド数)を格納するための大入賞口開放カウンタを保持する。ここで、大当り遊技における特別電動役物542の作動終了条件(単位遊技の終了条件)とは、大入賞口54に規定カウント数(本実施形態では「10個」)の遊技球が入球したこと、又は、大入賞口54の開放時間が最大開放時間(本実施形態では「29秒」)に到達したことである。
また、電動役物制御手段160は、普通図柄の当否判定の結果が当りに該当する場合、普通電動役物ソレノイド523に制御信号を出力して、所定の開放時間だけ普通電動役物522(第2始動口52)を開閉制御する。ここで、電動役物制御手段160は、前述したとおり、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動していない低ベース状態において、普通電動役物522を0.2秒だけ開放させるのに対して、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動している高ベース状態において、普通電動役物522を5.8秒だけ開放させる。ここで、普通電動役物522の作動終了条件とは、第2始動口52に所定数(本実施形態では「10個」)の遊技球が入球したこと、又は、第2始動口52の開放時間が最大開放時間(本実施形態では「0.2秒」又は「5.8秒」)に到達したことである。
遊技状態制御手段165は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、当該大当り種別(図柄群の種類)と、大当り当選時の遊技状態とに基づき、大当り遊技の終了後の遊技状態を決定するとともに、大当り遊技の終了後の遊技状態を切り替える。本実施形態では、前述したように、複数種の遊技状態として、通常遊技状態(低確率低ベース状態)、時短遊技状態(低確率低ベース状態)、確変遊技状態(高確率高ベース状態)が設定されており、複数種の遊技状態のうちのいずれかが択一的に設定される。なお、各遊技状態については既に詳述しているので、ここでは重複説明を省略する。
また、遊技状態制御手段165は、大当り遊技が実行された場合に、当該大当り種別(図柄群の種類)に基づき、大当り遊技の終了後の変動パターン選択状態を決定するとともに、大当り遊技の終了後の変動パターン選択状態を切り替える。本実施形態では、複数種の変動パターン選択状態として、通常選択状態、時短選択状態、確変選択状態が設定されており、前記決定された遊技状態や大当り種別、特別図柄の変動表示回数などに応じて、複数種の変動パターン選択状態のうちのいずれかが択一的に設定される。なお、各変動パターン選択状態については既に詳述しているので、ここでは重複説明を省略する。
また、遊技状態制御手段165は、現在の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(「遊技状態指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
エラー監視制御手段170は、I/Oポート回路104の入力情報を監視し、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板200にエラー状態演出を指示すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を要求する。なお、図6等では記載を省略しているが、扉開放スイッチはガラス枠5が開放されているか否かの検出手段であり、枠開放スイッチは前枠2が開放されているか否かの検出手段であり、裏セット開放スイッチは裏セット盤30が開放されているか否かの検出手段である。また、磁気センサおよび電波センサはいわゆる不正遊技行為を発見するための検出手段である。
メイン情報記憶手段180は、特別図柄遊技および普通図柄遊技にて取得した乱数値情
報、特別図柄および普通図柄の作動保留球情報、特別図柄遊技および普通図柄遊技に関する遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能、電チューサポート機能)の情報、変動パターン選択状態に関する情報、特別図柄および普通図柄の当否判定の結果情報(大当り、はずれ)、特別図柄および普通図柄に係る停止図柄(図柄群含む)の情報、特別図柄および普通図柄の変動パターン(変動付加パターン含む)の情報、大当り遊技に関する情報(ラウンド数、開放時間、開放態様(1ラウンド遊技あたりの開放回数)など)、特別図柄表示装置61,62の動作状態を示すステイタス情報、特別電動役物542の動作状態を示すステイタス情報、演出制御コマンドデータの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。
コマンド送受信手段190は、コマンド送信要求があった場合に、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納された各種の演出制御コマンドデータをパラレル伝送方式にて演出制御基板200に送信するように構成されている。なお、各演出制御コマンドは、1バイトのMODEデータと、1バイトのEVENTデータとを含んだ2バイト構成となっており、MODEとEVENTを区別するために、MODEデータのBit7は「1」、EVENTデータのBit7は「0」としている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、MODEおよびEVENTの各々の送信タイミングでストローブ信号が出力される。各処理で発生した演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域にセットされた順番に従って割込み周期毎に1コマンド送信される。
演出制御基板200は、図19に示すように、演出抽選乱数発生手段210、演出統括手段220、ランプ制御手段230、役物制御手段240、エラー演出制御手段250、サブメイン情報記憶手段260、コマンド送受信手段270、を含む。なお、演出制御基板200における上述の各手段は、演出制御基板200上に配されたサブメインCPU201、ROM202、RAM203、電子回路等のハードウェア及びROM202に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
演出抽選乱数発生手段210は、サブメインCPU201のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数(演出抽選乱数)を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、先読み演出の抽選に使用する先読み抽選乱数、装飾図柄の停止図柄の抽選に使用する装飾図柄乱数、装飾図柄の変動演出パターンの抽選に使用する変動演出パターン乱数、予告演出の抽選に使用する予告抽選乱数、大当り演出パターンの抽選に使用する大当り演出パターン乱数、演出ステージの移行抽選に使用するステージ抽選乱数などが含まれる。これらの乱数の更新時期としては、後述の演出制御側メイン処理内でコマンド解析が行われなかった場合(主制御基板100から演出制御コマンドを受信しなかった場合)の残余時間を利用して更新する。
演出統括手段220は、演出モード制御手段221、保留情報表示制御手段222、先読み予告制御手段223、変動演出制御手段224、装飾図柄制御手段225、予告演出制御手段226、特別遊技演出制御手段227を含む。
演出モード制御手段221は、主制御基板100からの遊技状態指定コマンドなどに基づき、主制御基板100側で管理される遊技状態および変動パターン選択状態との整合性をとるかたちで、演出モード(「遊技演出モード」とも称する)を制御する。本実施形態では、複数種の演出モードとして、「通常演出モード」、「時短演出モード」、「確変演出モード」が設定されており、主制御基板100側において管理される遊技状態(又は変動パターン選択状態)や特別図柄の変動表示回数などに応じて、複数種の演出モードのう
ちのいずれかが択一的に設定され、該設定された演出モードに応じた変動演出が実行される。本実施形態では、遊技状態が通常遊技状態であるときは「通常演出モード」が設定され、遊技状態が時短遊技状態であるときは「時短演出モード」が設定され、遊技状態が確変遊技状態であるときは「確変演出モード」が設定される。いずれかの演出モードが設定されると、当該演出モードに滞在中であることを示唆する演出(変動演出)として、画面上において当該演出モード専用の背景画像(装飾図柄の背面表示となる背景画像)が表示され、また、当該演出モード専用のBGMがスピーカ8から出力される。このように背景画像およびBGMは演出モード毎に互いに異なるよう設定されているため、背景画像又はBGMの種類から、現在滞在中の演出モードがいずれであるかを遊技者が認識し得るようになっている。
保留情報表示制御手段222は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1保留球数カウンタ、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2保留球数カウンタを有している。保留情報表示制御手段222は、主制御基板100からの図柄記憶数コマンドを受信すると、このコマンドに含まれる作動保留球数の情報に基づき、対応するカウンタの値を更新(加算)する。一方、保留情報表示制御手段222は、主制御基板100からの変動開始コマンドを受信すると、すなわち、作動保留球が消化されると、対応するカウンタの値を更新(減算)する。また、保留情報表示制御手段222は、第1保留球数カウンタおよび第2保留球数カウンタの値に基づいて、演出表示装置70の保留画像表示領域710に、第1特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像と、第2特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像とを表示する制御を行う。また、保留情報表示制御手段222は、演出表示装置70の変動中画像表示領域720に、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球(最先の作動保留球)が消化されることで、この作動保留球に対応する保留画像に切り替わって表示される変動中画像を表示する制御を行う。本実施形態では、明示的に言及しない限り、第1特別図柄の保留画像と第2特別図柄の保留画像とを区別せずに単に「保留画像」と称し、第1特別図柄の変動中画像と第2特別図柄の変動中画像とを区別せずに単に「変動中画像」と称する場合がある。
先読み予告制御手段223は、先読み予告演出の対象となる作動保留球に対して先読み的な判定(「先読み抽選」と称する)を実行する。先読み予告演出は、先読み対象の作動保留球が消化される以前の一又は複数回の変動表示に亘って大当り当選又は高期待度演出(例えばリーチ演出)発生の可能性を予告するいわゆる連続予告演出の一態様として発生される。このとき、先読み抽選は、主制御基板100からの事前判定コマンドに含まれる事前判定結果の情報に基づき行われる。ここで、先読み予告制御手段223は、主制御基板100からの事前判定コマンドを受信すると、第1特別図柄の事前判定結果の情報と第2特別図柄の事前判定結果の情報とを区別して、それぞれ所定の上限個数(4個)まで、作動保留球の入球順序と結合したかたちでサブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域に一時記憶する。この先読み情報格納領域は、主制御基板100の保留記憶領域と同様の構成となっており、各始動口51,52への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、当否事前判定結果の情報、図柄事前判定結果の情報、変動パターン事前判定結果の情報を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。事前判定結果の情報は、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に格納される一方、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に消化される(先入れ先出しの原則)。また、保留1記憶領域の事前判定結果の情報が消化されると、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域に格納された事前判定結果の情報を下位の番号の記憶領域にそれぞれシフトするとともに、保留4記憶領域の内容をゼロクリアする。
変動演出制御手段224は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(変動パターン情報、変動付加情報など)に基づき、装飾図柄の変動表示における変動開始から停止までの変動過程(演出過程)を規定した変動演出パターンを抽選により決定する。変動演出制御手段224は、装飾図柄の変動演出パターンを選択する際に参照される複数種の変動演出パターンテーブルを保持しており、これら複数種の変動演出パターンテーブルの中から特別図柄の変動パターン(変動時間)に対応した変動演出パターンテーブルが選択されるようになっている。ここで、主制御基板100側では特別図柄のメイン変動パターン(例えば「SPリーチA」や「SPリーチB」など)が定まるのに対して、演出制御基板200側では当該メイン変動パターンを基に演出表示過程のシナリオを詳細に規定した装飾図柄のサブ変動パターン(例えば「SPリーチA1,A2…」や「SPリーチA2,A3…」など)が定まる。装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち、装飾図柄の変動開始から変動終了までの一連の演出表示過程のシナリオが定義されており、当該表示過程中の各段階において予告演出を発生させるタイミングなどもタイムスケジュールとして規定されている。また、この装飾図柄の変動演出パターンについては、特別図柄の変動パターンが同一であっても(同一情報の変動開始コマンドを受信した場合でも)、滞在中の演出モードを異にすれば、互いに演出内容の異なる変動演出パターンが選択され得ることになる。すなわち、変動演出パターンテーブルは、滞在中の演出モードごとに用意される。
また、変動演出制御手段224は、主制御基板100からの待機デモコマンドを受信したことを契機として、該待機デモコマンドを受信してから特別図柄の変動表示が開始されるまで(次の変動開始コマンドを受信するまで)の客待ち期間中に、例えばデモンストレーション用の動画像を再生する待機デモ演出(客待ちデモ演出)を実行する。
装飾図柄制御手段225は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(停止図柄情報、遊技状態情報)と、変動演出制御手段224により決定された上記の変動演出パターンとに基づき、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄)を抽選により決定する。本例では、複数種類の装飾図柄を含む3つの図柄列が構成されており、この装飾図柄は例えば数字等からなる識別要素により形成される。また、装飾図柄制御手段225は、装飾図柄の停止図柄の組合せ(「停止図柄パターン」ともいう)を抽選で決定する際に参照される複数種の停止図柄パターンテーブルを保持している。この複数種のテーブルとしては、大当り用の停止図柄パターンテーブル、リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブル、非リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブルなどがある。装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組み合わせとして形成され、「大当りを示す停止図柄(大当り図柄)」と、「はずれを示す停止図柄(はずれ図柄)」とを含む。特定大当り(確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の奇数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば「7・7・7」)となる。通常大当り(非確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の偶数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば、「2・2・2」)となる。はずれ図柄は、3つの図柄のうちの少なくとも1つが他の数字と異なる数字の図柄となる停止態様の組合せ(例えば「1・3・8」)となる。ここで、はずれ図柄のうちリーチはずれ図柄は、左図柄と右図柄とが一致している状態で中図柄のみが前後に数コマずれた停止態様の組合せ(例えば「3・1・3」)となる。なお、小当り図柄や、大当り図柄であっても2R大当り図柄などの場合は、例えば「3・5・7」のような所定の停止態様の組み合わせとなる場合がある。また、抽選結果が非リーチはずれである場合には、いわゆる「チャンス目」と称される特定の出目(例えば、順目として「1・2・3」や「5・6・7」など、ズレ目として「2・2・3」や「5・5・6」など)が選択されることがある。更には、前述の擬似連続演出において、最終的な停止図柄を確定表示する前に仮停止表示および再変動表示させる演出を行う場合には、擬似連の発生を示唆する仮停止図柄として特殊図柄(擬似連図柄)が選択される。擬似連の発生を示唆する仮停止図柄を表示させる場合は、三列の装飾図柄の停止図柄のうち、少なくとも一つの停止図柄(典型
的には中図柄)を「NEXT」などの文字を表示する特殊図柄(擬似連図柄)に差し替えて表示させる場合(例えば、「2・NEXT・3」など)がある。なお、装飾図柄を停止させるための停止順序は、次述の変動演出パターン毎に予め定められており、本実施形態では原則として、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止させる。但し、変動時間が極短く設定された短縮変動の変動演出パターンである場合には、左図柄・中図柄・右図柄をほぼ同時に停止させ、特殊の変動演出パターンである場合には、右図柄→中図柄→左図柄の順に停止させることもでき、この場合は大当り期待度が相対的に高くなる傾向となる。また、いずれの停止順であったとしても、変動開始時は左図柄・右図柄・中図柄が同時に変動を開始することが望ましい。但し、こちらも特殊の変動演出パターンとして、左図柄・右図柄・中図柄の順で変動を開始してもよい。
ここで、図25は、本実施形態における装飾図柄の図柄属性を示す模式図である。装飾図柄は、数字からなる識別要素と、該識別要素に付された色彩(表示色)との組合せにより形成されている。本実施形態では、識別要素として、「1」〜「9」の数字の全9種類が設定されている(すなわち、全9種類の装飾図柄が存在する)。各装飾図柄は図柄列の配列に従って「1」〜「9」の順に配置されており、演出表示装置70上では「1」〜「9」の順序(又は「9」〜「1」の順序)で各表示領域Z1,Z2,Z3にて巡回表示又はスクロール表示され、「9」のあとは再び「1」に戻る(又は「1」のあとは再び「9」に戻る)ようになっている。この仕様は他の実施形態においても同様である。各装飾図柄は、識別要素に付された色彩の種類により図柄属性が定められている。つまり、複数の装飾図柄が互いに異なる識別要素から構成されていても、同一の色彩が付されることにより、同一の図柄属性にグループ化されることになる。本例では、装飾図柄の色彩として「青色」、「赤色」、「金色」の3種類が設定されている。なお、図面上では、「青色」、「赤色」、「金色」の3種類の装飾図柄の表示態様を、「白抜き」、「斜線」、「塗り潰し」により表現する。具体的に、装飾図柄「2」、「4」、「6」、「8」は青色の図柄属性(青色属性)に分類され、装飾図柄「1」、「3」、「5」、「9」は赤色の図柄属性(赤色属性)に分類され、装飾図柄「7」は金色の図柄属性(金色属性)に分類される。本実施形態では、装飾図柄の図柄属性として、「青色」<「赤色」<「金色」の順に1段階ずつ、出玉獲得の期待度及び確変移行の期待度が高くなる。以下では、便宜上、青色属性の装飾図柄を「青図柄」、赤色属性の装飾図柄を「赤図柄」、金色属性の装飾図柄を「金図柄」とも称する。
予告演出制御手段226は、変動演出制御手段224にて決定された変動演出パターンのシナリオに沿って装飾図柄の変動過程の各段階で実行される予告演出の内容を規定した予告演出パターンを抽選により決定する。予告演出パターンには、特定のキャラクタの画像、アニメーションなどを一時的又は段階的に画像表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターン、演出ランプLPを発光表示させる演出パターン、可動体役物601等を動作させる演出パターン等が含まれる。予告演出は、装飾図柄の変動表示と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する大当り信頼度が高いことを予告的に示唆するものである。予告演出には、装飾図柄の変動表示過程においてリーチ状態が発生する前(リーチ発生時を含む)に実行される予告演出と、リーチ状態が発生した後に実行される予告演出とがある。予告演出はそれぞれ大当り信頼度が異なるものとなっており、基本的には、リーチ発生前に表示される予告演出よりも、リーチ発生後に表示される予告演出の方が相対的に大当り期待度は高くなっている。予告演出制御手段226は、予告演出パターンを選択する際に参照される予告抽選テーブルを予告演出の種類別に保持しており、変動演出パターンのシナリオに沿って発生する予告演出の種類に応じた予告抽選テーブルを選択するようになっている。なお、具体的な予告演出の種類としては、例えば、コメント予告演出、背景予告演出、SU(ステップアップ)予告演出、ロゴ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出、役物予告演出などが用意されている。この予告演出は、基本的には、演出表示装置70での装飾図柄の変動表示に、1又は複数の予告演出の表
示を合成することによって行われる。そのため、同一の変動演出パターンによる装飾図柄の変動表示であっても、1又は複数の予告演出との組み合わせによって多彩な演出態様を発生させることが可能となる。
特別遊技演出制御手段227は、大当り遊技中であることを報知する大当り中演出の内容(大当り演出パターン)を決定する。大当り中演出は、大当り遊技の開始を報知する大当り開始デモ演出と、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出と、大当り遊技の終了を報知する大当り終了デモ演出とを含む。特別遊技演出制御手段227は、主制御基板100から大当り開始デモコマンドを受信した場合、サブメイン情報記憶手段260に格納された大当り種別の情報などに基づき、大当り中演出パターン(大当り開始デモ演出パターン、ラウンド演出パターン、大当り終了デモ演出パターン)を決定する。この大当り演出パターンには、大当り開始デモ演出時間と、ラウンド演出時間(大入賞口54の開放パターンに応じた演出時間)と、大当り終了デモ演出時間とが設定されるとともに、その時間軸に沿って一連の演出内容が設定されている。また、特別遊技演出制御手段227は、大当り演出パターンに従って、主制御基板100から大当り開始デモコマンドを受信したことを契機として大当り開始デモ演出を実行し、ラウンド演出指定コマンドを受信したことを契機として各ラウンド演出を実行し、大当り終了デモコマンドを受信したことを契機として大当り終了デモ演出を実行する。大当り開始デモ演出では、例えば画面上に「大当り開始」の文字が表示されて、大当り遊技の開始が告げられる。また、ラウンド演出では、例えば画面上に現在実行中のラウンド数や獲得賞球数が表示されるとともに、大当り遊技を盛り上げる各種画像(アニメーション画像など)が表示される。そして、大当り終了デモ演出では、例えば画面上に「大当り終了」の文字が表示されて、大当り遊技の終了が告げられ、その後に移行する遊技状態(モード)を示す演出が表示される。
以上、演出統括手段220は、前記決定された演出内容(先読み演出パターン、変動演出パターン、予告演出パターン、停止図柄パターン、大当り演出パターンなど)に基づき画像および音響に関する画像制御コマンドを生成して、これをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納する。
ランプ制御手段230は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って演出ランプLPの点灯や発光色等を制御する。ランプ制御手段230は、演出ランプLPを点灯制御するための複数種のランプデータ(ランプパターンデータ)を保持しており、前記決定した演出パターンに応じたランプデータを読み出して、このランプ制御信号(ランプデータ)をランプ接続基板91へ送信する。
役物制御手段240は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って演出ユニット23の可動物(演出表示装置70、看板役物81、変形体役物91)の駆動を制御する。役物制御手段240は、演出ユニット23の可動物(演出表示装置70、看板役物81、変形体役物91)を駆動制御するための複数種の駆動データを保持しており、前記決定した演出パターンに応じた駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ92へ送信する。
エラー演出制御手段250は、主制御基板100からエラー演出指定コマンドを受信した場合にエラー演出パターンを決定し、遊技機にエラー状態が発生したことを当該エラー演出パターンに従って報知するように構成されている。
サブメイン情報記憶手段260は、装飾図柄の情報、変動演出パターンの情報、予告演出パターンの情報、制御コマンドの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。例えば、コマンド格納領域には、主制御基板100からの演出制御コマンドを格納するための演出制御コマンドバッファ、画像制
御基板300への画像制御コマンドを格納するための画像制御コマンドバッファ、画像制御基板300からのACKコマンドを格納するためのACKコマンドバッファを含む。各コマンドバッファはそれぞれリングバッファから構成されており、所定数の演出制御コマンド、画像制御コマンド、ACKコマンドをそれぞれ格納可能である。
コマンド送受信手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、この演出制御コマンドをサブメイン情報記憶手段260の演出制御コマンドバッファに格納するように構成されている。コマンド送受信手段270は、主制御基板100からの前述のストローブ信号の入力に基づき割込みを発生させて演出制御コマンドの受信割込み処理(詳細後述)を実行し、この割込み処理において各種の演出制御コマンドを取得するようになっている。なお、コマンド送受信手段270は、ストローブ信号を受信した場合には、この演出制御コマンドの受信割込み処理を他の割込み処理(後述する優先レベル7未満の割込み処理)よりも優先的に行うようになっている。
また、コマンド送受信手段270は、演出統括手段220にて設定された演出内容(変動演出パターン情報、予告演出パターン情報、装飾図柄情報など)の実行を指示すべく、サブメイン情報記憶手段260に格納された画像制御コマンドをシリアル通信方式にて画像制御基板300へ送信する。画像制御コマンドは、原則として、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域にセットされた順番に従って所定の周期(本例では500μs)毎に送信される。これにより、画像制御基板300は、演出制御基板200から送信された各種の画像制御コマンドを解析し、変動演出パターンのシナリオに沿って演出表示装置70に装飾図柄を含む演出画像を変動表示させるとともに、変動表示過程の各段階で図柄変動の演出に重畳させるかたちで予告演出を表示させる。さらに、コマンド送受信手段270は、画像制御基板300から送信されたACKコマンドを受信し、このACKコマンドをサブメイン情報記憶手段260のACKコマンドバッファに格納するようになっている。
[各種の演出]
かかる構成のぱちんこ遊技機PMでは、前述したように、遊技の進行状況等に応じて、各種の遊技演出が演出制御基板200および画像制御基板300により制御されて実行されるように構成されている。以下において、各種の遊技演出のうち、「可動演出」、「連続演出」の内容について図26〜図40を参照して説明する。なお、本実施形態では、説明の便宜上、演出表示装置70、看板役物81および変形体役物91を総称して単に「可動物」とも呼称する。また、図26〜図40については、説明を分かり易くするため、実際の構成を簡略化している。
なお、本明細書において、一方の数と他方の数とを比較する場合(例えば、「多い」、「少ない」、「異なる」など)には、一方の数又は他方の数が「0」であることを含んでもよい。また、一方の実行の確率(割合)と他方の実行の確率(割合)とを比較する場合(例えば、「高い」、「低い」、「異なる」など)には、一方の実行の確率(割合)又は他方の実行の確率(割合)が「0%」であることを含むとともに、一方の実行の確率(割合)又は他方の実行の確率(割合)が100%であることを含む。これと同様に、一方が他方よりも実行され易いという場合には、他方が全く実行されない(つまり、他方の実行の確率又は割合が0%である)ことを含む。反対に、一方が他方よりも実行され難いという場合には、一方が全く実行されない(つまり、一方の実行の確率又は割合が0%である)ことを含む。
<可動演出>
まず、本実施形態の可動演出について説明する、図26は、可動演出の基本構成を説明するための模式図である。
可動演出は、図柄の変動表示中に1又は複数の可動物(演出表示装置70、看板役物81、変形体役物91)が所定の演出動作を行うことで大当り期待度を示唆又は報知する予告演出である。本実施形態の可動演出では、演出表示装置70が上下方向に移動する演出と、看板役物81が上下方向に移動する演出と、変形体役物91が前後方向に移動して変形動作する演出とを組み合わせて実行可能である。つまり、この可動演出は、液晶表示装置70による演出動作と、看板役物81による演出動作と、変形体役物91による演出動作とが複合的に行われ得る演出である。
演出表示装置70は、前述したとおり、動作の基点となる初期位置と、この初期位置よりも上方にある上限位置と、この初期位置よりも下方にある下限位置との間で、上昇移動および下降移動する演出動作を行う。なお、本実施形態では、演出表示装置70の動作パターンとして、特別図柄又は装飾図柄の変動表示の停止時に演出表示装置70が初期位置に停止している基本動作パターンと、特別図柄又は装飾図柄の変動表示の停止時に演出表示装置70がスライド移動中(上限位置もしくは下限位置に待機していることを含む)となる特殊動作パターンとがある。なお、この特殊動作パターンは、後述の連続演出の実行時に行われるようになっている。
看板役物81は、前述したとおり、動作の基点となる初期位置と、この初期位置よりも下方にある可動位置と、初期位置と可動位置との中間にある中間位置との間で、上昇移動および下降移動する演出動作を行う。なお、本実施形態では、看板役物81の動作パターンとして、特別図柄又は装飾図柄の変動表示の停止時に看板役物81が初期位置に停止している基本動作パターンと、特別図柄又は装飾図柄の変動表示の停止時に看板役物81がスライド移動中(可動位置又は中間位置に待機していることを含む)となる特殊動作パターンとがある。なお、この特殊動作パターンは、後述の連続演出の実行時に行われるようになっている。
変形体役物91は、動作の基点となる初期位置と、この初期位置よりも前方にある出現位置との間で、前進移動および後退移動する演出動作を行う。また、変形体役物91は、演出表示装置70よりも前方に迫り出した出現位置にあることを条件に、役物揺動部93が役物本体部92に格納された格納状態と、役物本体部92から役物揺動部93が下方に張り出した展開状態との間で、展開動作および格納動作する演出動作を行う。つまり、変形体役物91は、「初期位置且つ格納状態」、「出現位置且つ格納状態」、「出現位置且つ展開状態」の3つの態様を取り得る。
なお、本実施形態では、図27に示すように、センター飾り22の内側空間に、演出表示装置70、看板役物81および変形体役物91が動作し得る領域として動作可能領域630が画成されている。この動作可能領域630は、前方から後方へ向けて順に、前側動作領域631と、中央動作領域632と、後側動作領域633とから構成されている。なお、図中には、各動作領域631〜633を分かり易くするために破線にて区分けをしている。ここで、演出表示装置70は、常に中央動作領域632内において動作し、他の動作領域(前側動作領域631、後側動作領域633)内に進入することはない。また、看板役物81は、常に前側動作領域631内において動作し、他の動作領域(中央動作領域632、後側動作領域633)内に進入することはない。つまり、演出表示装置70と看板役物81とは、互いに異なる動作領域でのみ動作するため、演出表示装置70の動作と看板役物81の動作とが干渉することはない。一方、変形体役物91は、前側動作領域631と中央動作領域632と後側動作領域633との間に跨って動作し得る(つまり、変形体役物91は、動作可能領域630の全体に亘り動作する)。具体的には、変形体役物91の初期位置は後側動作領域633内にあり、変形体役物91の出現位置は前側動作領域631内にあるため、この変形体役物91の進退動作および変形動作は、前側動作領域
631と中間動作領域632と後側動作領域633との間に跨って行われることになり、演出表示装置70および看板役物81の動作領域(前側動作領域631、中央動作領域632)と一部において重複する。そのため、変形体役物91の進退動作および変形動作については、演出表示装置70および看板役物81との干渉を防止すべく、演出表示装置70が下限位置にあり、且つ、看板役物81が可動位置にあることを条件(変形体役物91の動作範囲内に演出表示装置70および看板役物81が存在していないことを条件)に実行される。
≪可動演出の演出例≫
次に、可動演出の具体的な演出例について図28〜図30を参照して説明する。本実施形態では、演出表示装置70および看板役物81に対する変形体役物91の相対的な位置関係に応じて、変形体役物91の露出度(遊技機前方から変形体役物91を視認できる範囲)が変化し、この変形体役物91の露出度が多くなるほど大当り期待度が相対的に高くなるようになっている。つまり、本実施形態において、変形体役物91の露出度は、大当り期待度の指標となっている。なお、本実施形態では、変形体役物91が演出表示装置70よりも前方に迫り出した時点(変形体役物91が出現して変形動作を行った時点)で大当り当選が確定する。つまり、この変形体役物91の変形動作(展開動作および格納動作)は、大当り当選時にのみ行われる大当り確定演出となっている。
それではまず、本実施形態の可動演出の第1の演出例について説明する。図28は、可動演出の第1の演出例を示す模式図である。なお、図28は、可動演出を煽り演出(役物煽り演出)として実行する場合の演出例を示している。
まず始めに、図28(A)に示すように、演出表示装置70および看板役物81がそれぞれ初期位置に待機して、これら演出表示装置70および看板役物81の背面側に変形体役物91が隠蔽されることで、遊技者からは変形体役物91の全体を視認不能又は視認困難な状態となっている。
続いて、図28(B)に示すように、看板役物81が下方にスライド移動することで、変形体役物91の上半部分が視認可能となる。このように変形体役物91の一部をチラ見せすることで、大当り発生(変形体役物91が出現すること)への遊技者の期待感を煽ることができる。なお、変形体役物91の下半部分は、引き続き、演出表示装置70の背面側に隠れて隠蔽された状態となっている。
続いて、図28(C)に示すように、看板役物81が上方にスライド移動して初期位置に復帰することで、再び、変形体役物91の全体が演出表示装置70および看板役物81の背面側に隠れて遊技者から視認不能又は視認困難な状態となる。それにより、今回の煽り演出(役物煽り演出)が失敗演出であること(変形体役物91が出現するかどうかを煽った後、実際には変形体役物91が出現しない結果となること)が示される。このように看板役物81のスライド移動に応じて変形体役物91の露出度を変化させることで、大当り発生(変形体役物91が出現すること)への遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣性を高めることができる。
次に、本実施形態の可動演出の第2の演出例について説明する。図29は、可動演出の第2の演出例を示す模式図である。なお、図29は、可動演出を煽り演出(役物煽り演出)として実行する場合の演出例を示している。
まず始めに、図29(A)に示すように、演出表示装置70および看板役物81がそれぞれ初期位置に待機して、これら演出表示装置70および看板役物81の背面側に変形体役物91が隠蔽されることで、遊技者からは変形体役物91の全体を視認不能又は視認困
難な状態となっている。
続いて、図29(B)に示すように、演出表示装置70が下方にスライド移動することで、変形体役物91の下半部分が視認可能となる。このように変形体役物91の一部をチラ見せすることで、大当り発生(変形体役物91が出現すること)への遊技者の期待感を煽ることができる。なお、変形体役物91の上半部分は、引き続き、看板役物81の背面側に隠れて隠蔽された状態となっている。
続いて、図29(C)に示すように、演出表示装置70が上方にスライド移動して初期位置に復帰することで、再び、変形体役物91の全体が演出表示装置70および看板役物81の背面側に隠れて遊技者から視認不能又は視認困難な状態となる。それにより、今回の煽り演出(役物煽り演出)が失敗演出であること(変形体役物91が出現するかどうかを煽った後、実際には変形体役物91が出現しない結果となること)が示される。このように演出表示装置70のスライド移動に応じて変形体役物91の露出度を変化させることで、大当り発生(変形体役物91が出現すること)への遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣性を高めることができる。
次に、本実施形態の可動演出の第3の演出例について説明する。図30は、可動演出の第3の演出例を示す模式図である。なお、図30は、可動演出を大当り確定演出として実行する場合の演出例を示している。
まず始めに、図30(A)に示すように、演出表示装置70および看板役物81がそれぞれ初期位置に待機して、これら演出表示装置70および看板役物81の背面側に変形体役物91が隠蔽されることで、遊技者からは変形体役物91の全体を視認不能又は視認困難な状態となっている。
続いて、図30(B)に示すように、演出表示装置70が上方にスライド移動して上限位置に位置するとともに、看板役物81が下方にスライド移動して可動位置に位置することで、演出表示装置70と看板役物81との上下の位置関係が反転することになるが、可動体役物91は遊技者からは継続して視認不能又は視認困難な状態となっている。なお、本実施形態では、演出表示装置70の上昇移動と看板役物81の下降移動とが同期的に行われることで(演出表示装置70および看板役物81の少なくとも一方が変形体役物91を遮蔽したかたちで動作することで)、この動作中においても常に変形体役物91の全体が視認不能又は視認困難となっている。
続いて、図30(C)に示すように、演出表示装置70が下方にスライド移動して下限位置に到達することで、変形体役物91の全体が視認可能な状態となる。このように変形体役物91の全体が露出されることで、遊技者の大当りへの期待感が高まることになる。
続いて、図30(D)に示すように、演出表示装置70が下限位置にあり、且つ、看板役物81が可動位置にあることを条件に、変形体役物91が前方に進出移動して、演出表示装置70よりも前方に迫り出した状態となる。そして、変形体役物91が格納状態から展開状態へと変形する展開動作を行うことで、大当り当選が確定的に報知される。
なお、図30(E)に示すように、大当り確定後(例えば、装飾図柄が大当りの図柄組み合わせで停止した後、或いは、大当り遊技が開始された後)には、変形体役物91の役物揺動部93を小刻みに上下に揺動させるとともに、看板役物81を中間位置にてガタガタ動作(看板役物81の左右両端が互い違いに上下の揺動を繰り返すガタガタ演出)させることで、変形体役物91と看板役物81とを連携させた演出動作が行われるようになっている。
ここで、図30(C)〜(E)に示したように、演出表示装置70が下限位置にある場合には、演出表示装置70の画面の一部(表示領域のうちの下方領域)がセンター飾り22の枠部の裏側に隠れて視認不能又は視認困難な状態となる。これは演出表示装置70の下方へのスライド移動量を大きく設計するほどに顕著に現れる事象である。そのため、演出表示装置70が下限位置にある場合には(換言すれば、変形体役物91が前方に出現する状況では)、画面の一部がセンター飾り22に隠れて視認不能または視認困難となるため、それまで行われていた変動演出を一時的に中断して、当該演出専用の特殊画面(変形体役物出現中の専用画面)を表示するようになっている。この特殊画面としては、装飾図柄を表示することなく、所定の静止画像(演出効果の低い単純画像)を背景画像として表示することで、装飾図柄の視認性を無効化して、遊技者の注目を変形体役物91に向かせるようにしている。なお、この特殊画面が表示されている最中は、装飾図柄の変動表示は表示されないが、補助図柄(第4図柄)の変動表示は継続して表示される。つまり、特殊画面が表示されている場合(演出表示装置70が下限位置にある場合)であっても、遊技者により視認可能な状態で補助図柄が変動表示又は停止表示されることで、たとえ装飾図柄の視認性が低下(無効化)した場合でも、遊技者は現在の遊技状況(変動表示中又は停止表示中)を適切に把握することができる。なお、変形体役物91の変形動作が終了して(変形体役物91が初期位置に復帰して)、演出表示装置70が下限位置から上方へとスライド移動を開始すると、特殊画面の表示が終了して、当該変動表示に係る変動演出が再開されることになる。
<連続演出>
次に、本実施形態の連続演出について図31〜図40を参照して説明する。本実施形態では、1回の変動表示(当該変動表示)の実行中に行われる単発演出と、複数回の変動表示に亘り連続的に行われる連続演出とがある。以下、連続演出について説明する。
連続演出は、先読み対象の作動保留球(「トリガ保留球」と呼称する)が消化されるまでの複数回の変動表示に亘り実行される。この連続演出の実行可否および実行パターンは、先読み抽選にて決定される。この先読み抽選は、新たな作動保留球が記憶されたときに実行される。この新たな作動保留球とは、現在の遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の作動保留球のことである。つまり、現在の遊技状態が通常遊技状態であるときは第1特別図柄の作動保留球が先読み抽選の対象となり、現在の遊技状態が時短遊技状態又は確変遊技状態であるときは第2特別図柄の作動保留球が先読み抽選の対象となる。ここで、先読み抽選が実行されるための条件としては、例えば、(1)先読み対象の作動保留球よりも前に1以上の作動保留球(「先行保留球」と呼称する)が存在すること、(2)この先行保留球の全てが非リーチ種別(短縮変動や通常変動など)の変動パターンであること、(3)既に連続演出が実行中ではないこと(先読み抽選に当選中の状態ではないこと)などである。この実行条件を満足するときに、先読み対象の作動保留球に対して先読み抽選が実行され、連続演出の実行可否と、その実行パターン(連続演出パターン)とが決定される。
ここで、図31は、本実施形態における連続演出のタイムチャートの一例である。本実施形態では、演出動作中の各可動物(演出表示装置70、看板役物81、変形体役物91)が初期位置に復帰する前に、現在実行中の変動表示を確定停止、および/または、次回の変動表示を開始し得るように構成されている。つまり、本実施形態では、可動物が演出動作を行っている最中であっても、現在実行中の変動表示を確定停止、および/または、次回の変動表示を開始させることで、可動物を複数回の変動表示に亘り連続的に動作させて、上記の可動演出を連続演出として実行可能に構成されている。なお、図31では、4回の変動表示(1回転目〜4回転目までの変動表示)に亘り行われる連続演出(可動演出)を例示している。この連続演出の実行中は、各回の変動表示が終了する毎に可動物を初
期位置に一旦復帰させることなく、各回の変動表示の終了時においても可動物の動作をそのまま継続させて、この可動物の動作を複数回の変動表示に跨った連続性のある一連の演出として実行する。それにより、本実施形態では、演出動作中の可動物が初期位置に復帰する前に、現在実行中の変動表示が終了して、その停止図柄組み合わせが確定表示、および/または、次回の変動表示が開始されるようになっている。なお、このように可動演出を複数回の変動表示に跨る連続演出として実行する場合には、演出表示装置が下限位置にある状態であっても、変動演出の連続性を担保すべく、前述の特殊画面(専用の静止画像)を表示することなく、それまで表示されていた変動演出を継続して表示するようになっている。なお、変形例としては、連続演出の実行中に演出表示装置70が下限位置にある場合には、演出表示装置70に特殊画面を表示するように構成してもよい。
続いて、本実施形態における連続演出の具体的な演出例について説明する。図32〜図40は、連続演出の演出例を示す模式図である。なお、図32〜40では、説明を容易にするため、便宜上、看板役物91の記載は省略している(例えば、看板役物91は可動位置で待機しているものとする)。また、各図中には、保留画像HAおよび変動中画像HBを実線の丸印で示している。その保留画像HAおよび変動中画像HBのうち、通常保留画像および通常変動中画像を白丸印で示し、この通常保留画像および通常変動中画像よりも大当り期待度の高い特殊保留画像および特殊変動中画像を黒丸印で示すことで、両者を明確に区別している。なお、図中、破線の丸印は、その表示位置に保留画像HAおよび変動中画像HBが表示されていないことを表している。
それではまず、本実施形態の連続演出の第1の演出例について図32〜図34を参照して説明する。なお、図32〜図34は、連続演出を煽り演出(役物煽り演出)として実行する場合の演出例を示している。
まず始めに、図32(1−1)に示すように、或る変動表示(「1回目の変動表示」と呼称する)の終了時に、演出表示装置70は上限位置にあり、この演出表示装置70の背面側に変形体役物91が隠蔽された状態となっている。図中には、この時点における特別図柄の作動保留球の入球順に従って、1個目の保留画像を「HA1」、2個目の保留画像を「HA2」、3個目の保留画像を「HA3」で表している。また、この時点での変動中画像を「HB0」で表している。本実施例では、2個目の保留画像HA2が、先読み対象のトリガ保留球に対応している。つまり、この2個目の保留画像HA2が発生したことを契機として連続演出が実行されることになる。
続いて、図32(1−2)に示すように、次の変動表示(2回目の変動表示)が開始されることに伴い、最先の保留画像HA1が消化されて変動中画像HB1に切り替わるとともに、各保留画像HA2,HA3が左側にシフトする。この2回目の変動表示が開始されると、演出表示装置70が下方に向けてスライド移動することで、変形体役物91の一部が視認可能となる。
続いて、図33(1−3)に示すように、2回目の変動表示の終了時に、演出表示装置70は初期位置まで下降して停止しており、変形体役物91の上半部分が露出した状態となっている。このように演出表示装置70が下降するに従って変形体役物91が徐々に視認できるようになることで(変形体役物91の露出度が増えていくことで)、遊技者の大当り発生への期待感を煽ることができる。
続いて、図33(1−4)に示すように、3回目の変動表示(トリガ保留球に対応する変動表示)が開始されることに伴い、最先の保留画像HA2(トリガ保留球に対応する保留画像)が消化されて変動中画像HB2に切り替わるとともに、保留画像HA3が左側にシフトする。このとき、3回目の変動表示が開始されると、演出表示装置70が上方に向
けてスライド移動することで、変形体役物91の露出部分が徐々に減っていくことになる。
続いて、図34(1−5)に示すように、3回目の変動表示(トリガ保留球に対応する変動表示)の終了時に、演出表示装置70は上限位置に復帰して停止しており、この演出表示装置70の背面側に隠れて再び変形体役物91の全体が視認不能又は視認困難な状態となる。つまり、演出表示装置70のスライド移動に応じて一度は変形体役物91の一部が露出されながらも、実際には変形体役物91は出現せず、そのまま3回目の変動表示が「はずれ」で終了する。そのため、今回の煽り演出(役物煽り演出)が失敗演出であること(変形体役物91が出現するかどうかを煽った後、実際には変形体役物91が出現しない結果となること)が示される。
なお、この第1の演出例における2回目および3回目の変動表示は、特別図柄(装飾図柄)の変動時間が「1秒」に設定された超短縮変動(例えば、図23の変動パターンPH2−1、図24の変動パターンPH3−1に対応する変動表示)となっている。換言すれば、この第1の演出例は、複数回の超短縮変動(1秒×複数回の変動表示)に亘り連続的に行われる連続演出(可動演出)であるともいえる。このとき、従来では、可動演出を行う場合には、当該変動表示が停止するまでの間に動作中の可動物を初期位置に復帰させることが前提となっていたため、この超短縮変動中(又は短縮変動中)に可動演出を行うことが実質的に不可能であった(可動物を初期位置に復帰させるには時間が足りなかった)。これに対して本実施形態では、各回の変動表示が停止する毎に可動物を初期位置に一旦復帰させることなく、各回の変動表示の終了時においても可動物の動作をそのまま継続させるように構成されているため、超短縮変動中(短縮変動中)においても可動物を動作させることが可能となる。つまり、本実施形態では、特別図柄(装飾図柄)の変動時間の長短に依存することなく(変動パターンの種別に依存することなく)、全ての変動時間(変動パターン)について可動演出を実行することができるため、可動演出のバリエーションを豊富なものとすることができる。また、本実施形態では、超短縮変動中(短縮変動中)の可動演出の発生により、遊技者に驚きや強いインパクトを与えることができ、可動演出の演出効果を高めることができる。
また、この第1の演出例において、演出表示装置70の下降中の移動速度よりも上昇中の移動速度の方が相対的に高くなるように構成してもよい。つまり、演出表示装置70が定位置(上限位置)から離れるときの移動速度よりも、演出表示装置70が定位置(上限位置)へ戻るときの移動速度の方が相対的に高くなるように構成してもよい。それによれば、演出表示装置70を下降させて変形体役物91の露出度が増えていく際には、相対的に長い時間をかえて遊技者を十分に煽ることができる一方で、演出表示装置70を上昇させて変形体役物91の露出度を減らしていく際には、速やかに演出表示装置70を元の定位置に復帰させることで、遊技者に対して不利となる演出が間延びするのを防止することができる。なお、変形例としては、演出表示装置70又は看板役物81が初期位置から離れるときの移動速度よりも、演出表示装置70又は看板役物81が初期位置へ戻るときの移動速度の方が相対的に高速となるように構成してもよい。また、これとは反対に、演出表示装置70又は看板役物81が初期位置から離れるときの移動速度よりも、演出表示装置70又は看板役物81が初期位置へ戻るときの移動速度の方が相対的に低速となるように構成してもよい。
また、この第1の演出例を1回のみではなく複数回繰り返し実行するように構成してもよい。このとき、その実行回数(繰り返し回数)が増えるほどに変形体役物91が出現する信頼度が高くなる(又は変形体役物91の露出度が増える)ように構成することが好適である。
次に、本実施形態の連続演出の第2の演出例について図35〜図37を参照して説明する。なお、図35〜図37は、連続演出を即当り演出として実行する場合の演出例を示している。なお、この第2の演出例では、複数回の変動表示に亘り可動物が演出動作を行うものではないが、可動物の演出動作が1回の変動表示(大当りの変動表示)と大当り遊技とに亘り連続的に行われることで、大当りの変動表示と大当り遊技とに跨る連続演出(特殊の連続演出)として構成されている。
まず始めに、図35(2−1)に示すように、或る変動表示(「1回目の変動表示」と呼称する)の終了時に、演出表示装置70は上限位置にあり、この演出表示装置70の背面側に変形体役物91が隠蔽された状態となっている。
続いて、図35(2−2)に示すように、次の変動表示(2回目の変動表示)が開始されることに伴い、最先の保留画像HA1が消化されて変動中画像HB1に切り替わるとともに、各保留画像HA2,HA3が左側にシフトする。この2回目の変動表示が開始されると、演出表示装置70が下方に向けてスライド移動することで、変形体役物91の一部が視認可能となる。
続いて、図36(2−3)に示すように、演出表示装置70が下方にスライド移動している最中に、当該変動表示が終了して、装飾図柄の停止図柄組み合わせとして、大当りを示すゾロ目(7・7・7)の停止図柄組み合わせが停止表示される。つまり、遊技者に対して変形体役物91の一部を視認させる、いわゆるチラ見せによる煽り演出を行っている間に、いきなり当該変動表示が終了して大当りとなる。
続いて、図36(2−4)に示すように、演出表示装置70が下限位置に到達することで、変形体役物91の全体が視認可能となり、当該変動表示における大当り発生に伴い、変形体役物91が前方に向けて進出移動して、演出表示装置70よりも前方に迫り出した状態となる。ここで、本実施例では、演出表示装置70が下限位置に到達する前(演出表示装置70が下降している最中)、或いは、変形体役物91が出現位置に到達する前(変形体役物91が前方に向けて進出移動している最中)に、大当り遊技(特別遊技)が開始されることで、スピーディな遊技展開を実現している(大当り遊技が発生するまでの間延びを防止している)。なお、本実施例では、大当り遊技の実行中においても第4図柄(停止図柄)が継続して表示されている。
そして、図37(2−5)に示すように、大当り遊技の実行中に、変形体役物91が格納状態から展開状態へと変形動作を行う。このように本実施例では、変形体役物91の一部をチラ見せする煽り演出をしている最中に、いきなり大当りが発生することで、遊技者に対して驚きを付与するとともに、意外な展開からの大当りにより遊技者の満足感を高めることができる。
なお、変形例として、前述の第1の演出例を行った後に、今回の第2の演出例を行うように構成してもよい。つまり、第1の演出例における煽り演出を行った後に、第2の演出例における即当り演出を行うように構成してもよい。
次に、本実施形態の連続演出の第3の演出例について図38〜図40を参照して説明する。なお、図38〜図40は、連続演出をリーチ前兆演出(リーチ演出が行われることを示唆する前兆演出)として実行する場合の演出例を示している。
まず始めに、図38(3−1)に示すように、或る変動表示(1回目の変動表示)の終了時に、演出表示装置70は上限位置にあり、この演出表示装置70の背面側に変形体役物91が隠蔽されている。図中において、1個目の保留画像HA1は通常保留画像(白丸
印)であり、2個目の保留画像HA2は特殊保留画像(黒丸印)である。この2個目の保留画像(特殊保留画像)HA2は、1個目の保留画像(通常保留画像)HA1よりも大当り期待度の高いことを示す保留画像であり、該保留画像H2に対応する変動表示(該保留画像H2が消化されたときに行われる変動表示)にてリーチ演出が実行される可能性が高いことを示唆している。本実施例では、この2個目の保留画像HA2が先読み対象のトリガ保留球に対応する保留画像であり、このトリガ保留球が生起されたことを契機として連続演出(先読み演出)が開始される。
続いて、図38(3−2)に示すように、次の変動表示(2回目の変動表示)が開始されることに伴い、最先の保留画像HA1が消化されて変動中画像HB1に切り替わるとともに、保留画像HA2が左側にシフトする。この2回目の変動表示が開始されると、演出表示装置70が下方に向けてスライド移動することで、変形体役物91の一部が視認可能となる。
続いて、図39(3−3)に示すように、2回目の変動表示の終了時に、演出表示装置70は下降中であり、変形体役物91の上半部分が露出した状態となっている。このように演出表示装置70が下降するに従って変形体役物91が徐々に視認できるようになることで(変形体役物91の露出度が増えていくことで)、遊技者の大当り発生への期待感を煽ることができる。
続いて、図39(3−4)に示すように、演出表示装置70が下方に向けてスライド移動している最中に、3回目の変動表示(トリガ保留球に対応する変動表示)が開始される。なお、この3回目の変動表示が開始されることに伴い、最先の保留画像HA2(トリガ保留球に対応する保留画像)が消化されて変動中画像HB2に切り替わる。このとき、下降中の演出表示装置70の画面上に「激熱?」という文字画像が表示される予告演出(高期待度予告演出)が発生する。
続いて、図40(3−5)に示すように、3回目の変動表示の実行中において、演出表示装置70が下限位置に到達(停止)して、変形体役物91の全体が視認可能な状態(変形体役物91の全体が露出した状態)となることを契機として、装飾図柄がリーチ目(「7」のリーチ目)となるリーチ演出が実行される。つまり、特殊保留画像の出現と、複数回の変動表示に亘り行われる連続演出(演出表示装置の演出動作)とにより、リーチ演出が実行されることを示唆する前兆演出が構成されることで、保留演出と可動演出と連続演出とを組み合わせた、従来にない斬新な前兆演出を創出することができる。
なお、変形例としては、図38(3−1)〜図39(3−4)に示したように、演出表示装置70を一旦下降させた後に、演出表示装置70を下限位置まで到達させず、あるいは、演出表示装置70を下限位置まで到達させてもリーチ演出を実行することなく(リーチ状態を成立させず)、この演出表示装置70を初期位置又は上限位置に戻してしまうような連続演出(リーチ信頼度の低い前兆演出)を実行してもよい。
また、上記の第1の演出例における連続演出(煽り演出)を行った後に、この第3の演出例の連続演出を行うようにしてもよい。つまり、第1の演出例における連続演出を演出表示装置70が下限位置まで降下すること(つまり、第3の演出例が行われること)を示唆する前半の前兆演出とし、第3の演出例における連続演出をリーチ演出が行われることを示唆する後半の前兆演出として、両方の前兆演出を連続的に繋げるようにしてもよい。
以上、本実施形態において達成される主要な効果を整理すれば、下記のようになる。
(1)本実施形態によれば、センター飾り22の上下のスペースに収容しきれない大型
の可動物(変形体役物91)を演出表示装置70の背面側のスペースを有効活用して収容し、この演出表示装置70が移動したときに変形体役物91を出現させて展開動作させる構造とすることで、センター飾り22の上下のスペースを視覚的にすっきりとさせながらも、大型の変形体役物91を適時動作させて迫力のある可動演出を行うことができるようになり、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
(2)本実施形態によれば、演出表示装置70又は看板役物81がスライド移動することによりその背後から変形体役物91が徐々に露出して遊技者から視認可能となるため、大当り期待度に応じて変形体役物91の露出度を変化させたり変形体役物91を突然出現させたりして、遊技者を飽きさせることなく驚きや高揚感を与えることができるようになり、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
(3)本実施形態によれば、予め定められた可動物の動作順序として、看板役物81が可動位置に移動し、且つ、演出表示装置70が下限位置に移動した後に、変形体役物91が前方に移動して変形動作を行うことで、可動物同士が動作不良等によって衝突や干渉する事態を未然に防止すること可能となる。また、演出表示装置70と看板役物81と変形体役物91との3つの可動物の演出動作を組み合わせた複合的な可動演出を行うことができるため、演出効果を一層高めることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
(4)本実施形態によれば、看板役物81のスライド動作と変形体役物91の変形動作とを同じ奥行空間(前側動作領域631)を利用して行うことで、遊技盤20(センター飾り22)の厚みを増大させることなく、演出動作中の看板役物81と変形体役物91とを共存させることができ、また、看板役物81の演出動作と変形体役物91の演出動作とを組み合わせた可動演出(例えば両者が上下に合体したかのような態様の可動演出)を行うことができるようになり、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
(5)本実施形態によれば、演出表示装置70のスライド移動中に図柄(特別図柄および/または装飾図柄)の変動表示を停止させることで、当該可動演出を擬似変動表示を用いることなく複数回の変動表示(実変動表示)に亘り連続的に行う連続演出として実行して、従来にない斬新な連続演出を創出することができるようになり、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態では、演出表示装置70が上下方向にスライド移動する構成であったが、この構成に限定されるものではなく、演出表示装置70が左右方向などの他の方向にスライド移動する構成としてもよい。加えて、演出表示装置70が上下方向および左右方向の二方向にスライド移動可能となるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、単一の演出表示装置70を備える構成であったが、この構成に限定されるものではなく、演出表示装置70としてメイン演出表示装置とサブ演出表示装置とを備え、メイン演出表示装置およびサブ演出表示装置のうちの少なくとも一方が所定方向にスライド移動する構成としてもよい。このとき、複数のサブ演出表示装置が備えられ、これら複数のサブ演出表示装置が近接する方向および離間する方向にスライド移動する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、可動演出を複数回の変動表示に亘り連続的に行われる連続演出として実行する場合を例示したが、この構成に限定されるものではなく、可動演出を1回の変動表示中(当該変動表示中)に行われる単発演出として実行してもよい。その場合には、可動物が初期位置に復帰した後に、当該変動表示が終了するように構成することが好適である。これは、装飾図柄の変動表示(スクロール表示)が開始されてから停止する
までの変動表示期間内に可動演出を完結することで、装飾図柄の停止図柄組み合わせ(いわゆる出目)が可動物の演出動作によって視認し難くなるという遊技者にとって好ましくない事態を防止するためである。
[共通変形例]
次に、上記実施形態の変形例について説明する。この変形例に係る遊技機は、基本的には、上記実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
<共通変形例1>
上記実施形態では、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、特別図柄の停止図柄(大当り図柄)に基づき確変移行の有無を判定するノーマル確変遊技機を採用しているが、この構成に限定されるものではなく、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、その大当り遊技の実行中に遊技球が特定領域に入球するか否かに応じて確変移行の有無を判定するV確変遊技機を採用してもよい。また、上記実施形態の遊技機の変形例として、予め設定されたリミット回数(上限回数)を限度として、第1特別図柄又は第2特別図柄で大当りとなることを契機として付与される確変遊技状態又は潜確遊技状態の連続回数を制限するためのリミッタ機能を備えた遊技機を採用してもよい。また、上記実施形態では、特別図柄の確率変動機能が大当り遊技の終了後から次の大当りが発生するまでの間、継続するノーマル確変機として構成したが、特別図柄の確率変動機能が規定ST回数(例えば100回)だけ継続して作動する回数切り確変機として構成してもよい。
<共通変形例2>
上記実施形態では、遊技領域に大入賞口を1つのみ搭載した機種を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、遊技領域に複数の大入賞口を搭載した機種を適用してもよい。また、複数の大入賞口を搭載した機種を採用する場合、上記のV確変遊技機として、特別図柄の確率変動機能の作動契機となる特定領域(確率変動機能作動領域、V領域)を備えた第1の大入賞口と、この特定領域(確率変動機能作動領域、V領域)を備えていない第2の大入賞口との、2つ以上の大入賞口を搭載するものでよい。その盤面配置例としては、遊技領域の右側領域に第1の大入賞口と第2の大入賞口とを略上下又は略左右に並べて配置してもよいし、第1の大入賞口が配置される盤面領域と、第2の大入賞口が配置される盤面領域とを異なる領域としてもよい。なお、その場合には遊技球が第1の大入賞口に入球した場合に払い出される賞球数(単位賞球数)と、遊技球が第2の大入賞口に入球した場合に払い出される賞球数(単位賞球数)とを同数としても相違するものとしてもよい。また、二つの大入賞口のうち、第1大入賞口(又は第2大入賞口)を小当り遊技用の大入賞口、第2大入賞口(又は第1大入賞口)を大当り遊技用の大入賞口として構成してもよい。その場合には、小当り遊技用の大入賞口の賞球数(単位賞球数)は10個、大当り遊技用の大入賞口の賞球数(単位賞球数)は15個などとしてもよい。
<共通変形例3>
上述の実施形態において、特別図柄の変動時間短縮機能を、第1特別図柄の変動時間短縮機能と第2特別図柄の変動時間短縮機能とに機能分割して、潜伏確変遊技状態を特別図柄の確率変動機能および第2特別図柄の変動時間短縮機能が作動し、電チューサポート機能が作動していない遊技状態として規定してもよい。また、電チューサポート機能は、特別図柄の変動時間短縮機能(第2特別図柄の変動時間短縮機能)と同期して作動するものでも、特別図柄の変動時間短縮機能(第2特別図柄の変動時間短縮機能)と独立して作動するものでもよい。
なお、本発明は、上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。また、上記実施形態および変形例に記載
された各構成要素を適宜組み合わせたもの、あるいは、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素のうち一部を削除又は周知・慣用技術等で転換したものについても、本発明の範囲に含まれるものである。また、本発明に係る遊技機を、ぱちんこ遊技機以外の遊技機(例えばスロットマシンなど)に適用してもよい。
PM ぱちんこ遊技機(遊技機)
PA 遊技領域
1 外枠
2 前枠
5 ガラス枠
20 遊技盤
22 センター飾り
23 演出ユニット
51 第1始動口
52 第2始動口
53 作動ゲート
54 大入賞口
61 第1特別図柄表示装置
62 第2特別図柄表示装置
70 演出表示装置
81 看板役物(演出可動体)
91 変形体役物(変形可動体)
100 主制御基板
200 演出制御基板
220 演出統括手段
300 画像制御基板
400 払出制御基板

Claims (1)

  1. 前面側に遊技領域が形成された遊技盤と、
    所定方向に移動可能に設けられて所定の演出が表示される演出表示装置と、
    前後方向に移動可能に設けられて拡大動作および縮小動作可能な変形可動体とを備える遊技機であって、
    前記演出表示装置の後面側に前記変形可動体が縮小状態で保持されており、
    特定の演出においては、
    前記演出表示装置が所定方向に移動することにより前記変形可動体が縮小状態で前方側に露出され、当該縮小状態の前記変形可動体が前方側に移動した後に前記演出表示装置の表示面よりも前方側で拡大動作することを特徴とする遊技機。
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