JP2021136846A - 電力変換装置 - Google Patents

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真義 山本
Masayoshi Yamamoto
真義 山本
和寛 野田
Kazuhiro Noda
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Abstract

【課題】出力電力が大きく小型の電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置1において、第1から第3スイッチング素子Q1〜Q3は、第1ノードN1と第2ノードN2との間に直列接続される。第4から第6スイッチング素子Q4〜Q6は、第1ノードN1と第2ノードN2との間に直列接続される。第7スイッチング素子Q7は、第1入力電圧が供給される第1入力ノードIN1と第1ノードN1との間に接続される。第8スイッチング素子Q8は、第2入力電圧が供給される第2入力ノードIN2と第2ノードN2との間に接続される。容量素子C1は、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2の接続ノードと、第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6の接続ノードとの間に接続される。【選択図】図3

Description

本開示は、スイッチング素子を備える電力変換装置に関する。
近年、車両や工場などで利用される例えば100kWクラスの大電力用のインバータなどの電力変換装置を高電力密度化することが望まれている。そのための技術としてインターリーブ方式とマルチレベル方式が知られている。
インターリーブ方式では、複数のブリッジ回路のそれぞれの出力電流の位相をずらし、それらを合成する(例えば、特許文献1参照)。合成された出力電流のリップルを低減できるため、出力電流を平滑化するためのフィルタを小型化できる。
マルチレベル方式では、正電圧と負電圧の2レベルに加え、フライングキャパシタを利用して0Vを出力する(例えば、特許文献2参照)。この構成では、2レベルの構成よりも出力電圧の変化幅が小さくなるので、出力電圧の脈動を少なくでき、出力電流のリップルも低減できる。そのため、出力を平滑化するためのフィルタを小型化できる。また、スイッチング素子の導通損失とスイッチング損失を低減できるので、出力電力を大きくできる。
特開2018−93608号公報 特開2008−92651号公報
本発明者らは、3レベルを出力可能な電力変換装置を2台設けてインターリーブ動作させることで、フィルタをさらに小型化でき、出力電力を大きくできることを認識したが、この構成では2個のフライングキャパシタが必要になる。例えば、出力電圧が±200Vの電力変換装置では、1個のフライングキャパシタの大きさは約10cm×10cm×10cmであり、電力変換装置の体積においてキャパシタが占める割合がスイッチング素子が占める割合と比較して大きい。そのため、インターリーブ動作するマルチレベル電力変換装置を小型化することが望まれる。
本開示はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的の一つは、出力電力が大きく小型の電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電力変換装置は、第1ノード側から第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子の順で第1ノードと第2ノードとの間に直列接続された第1から第3スイッチング素子と、第1ノード側から第4スイッチング素子、第5スイッチング素子、第6スイッチング素子の順で第1ノードと第2ノードとの間に直列接続された第4から第6スイッチング素子と、第1入力電圧が供給される第1入力ノードと第1ノードとの間に接続された第7スイッチング素子と、第2入力電圧が供給される第2入力ノードと第2ノードとの間に接続された第8スイッチング素子と、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の接続ノードと、第5スイッチング素子と第6スイッチング素子の接続ノードとの間に接続された容量素子と、第2スイッチング素子と第3スイッチング素子の接続ノードである第3ノードと、出力ノードとの間に接続された第1インダクタと、第4スイッチング素子と第5スイッチング素子の接続ノードである第4ノードと、出力ノードとの間に接続された第2インダクタと、電圧指令値にもとづいて第1から第8スイッチング素子を制御する制御回路と、を備える。
本発明の別の態様もまた、電力変換装置である。この装置は、第1入力電圧が供給される第1入力ノードと第1ノードとの間に接続された第1スイッチング素子と、第1入力ノードと第2ノードとの間に接続された第2スイッチング素子と、第2ノードと第3ノードとの間に接続された第3スイッチング素子と、第2入力電圧が供給される第2入力ノードと第3ノードとの間に接続された第4スイッチング素子と、第1ノードと第3ノードとの間に接続された容量素子と、第1ノードと出力ノードとの間に接続された第1インダクタと、第2ノードと出力ノードとの間に接続された第2インダクタと、電圧指令値にもとづいて第1から第4スイッチング素子を制御する制御回路と、を備える。
本発明のさらに別の態様もまた、電力変換装置である。この装置は、第1入力電圧が供給される第1入力ノードと第1ノードとの間に接続された第1インダクタと、第1入力ノードと第2ノードとの間に接続された第2インダクタと、第2入力電圧が供給される第2入力ノードと第1ノードとの間に接続された第1スイッチング素子と、第2入力ノードと第2ノードとの間に接続された第2スイッチング素子と、第1ノードと出力ノードとの間に直列接続された第1整流素子および第2整流素子と、第1整流素子と第2整流素子の接続ノードと、第2ノードとの間に接続された容量素子と、電圧指令値にもとづいて第1および第2スイッチング素子を制御する制御回路と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本開示の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本開示の態様として有効である。
本開示によれば、出力電力が大きく小型の電力変換装置を提供できる。
比較例に係る電力変換装置の回路図である。 図2(a)は、比較例に係る電力変換装置の状態A’の電流経路を示し、図2(b)は状態B’の電流経路を示し、図2(c)は状態C’の電流経路を示す図である。 第1の実施の形態に係る電力変換装置の回路図である。 図3の電力変換装置における電圧指令値と第1から第4キャリア信号の一例を示す図である。 0.75の電圧指令値、第1から第4キャリア信号、および、第1から第8スイッチング素子のスイッチング状態を示す図である。 図3の第1電力変換部の第1状態Aの電流経路を示す図である。 図3の第1電力変換部の第2状態Bの電流経路を示す図である。 図3の第1電力変換部の第3状態Cの電流経路を示す図である。 図3の第1電力変換部における電圧指令値が0.75の場合の電圧VaとVb、電流IaとIb、電圧Vfを示す図である。 0.25の電圧指令値、第1から第4キャリア信号、および、第1から第8スイッチング素子のスイッチング状態を示す図である。 図3の第1電力変換部の第4状態Dの電流経路を示す図である。 図3の第1電力変換部の第5状態Eの電流経路を示す図である。 図3の電力変換部における電圧指令値が0.25の場合の電圧VaとVb、電流IaとIb、電圧Vfを示す図である。 −0.25の電圧指令値、第1から第4キャリア信号、および、第1から第8スイッチング素子のスイッチング状態を示す図である。 図3の第1電力変換部の第6状態Fの電流経路を示す図である。 図3の第1電力変換部の第7状態Gの電流経路を示す図である。 −0.75の電圧指令値、第1から第4キャリア信号、および、第1から第8スイッチング素子のスイッチング状態を示す図である。 図3の第1電力変換部の第8状態Hの電流経路を示す図である。 図3の第1電力変換部における1周期の電圧指令値に対応する電流Iaと電流Ibを示す図である。 図19の5msから6msの拡大図である。 図19に対応する電圧Vaを示す図である。 図19に対応する容量素子の両端間の電圧Vfを示す図である。 第2の実施の形態に係る電力変換装置の回路図である。 第3の実施の形態に係る電力変換装置の回路図である。 第4の実施の形態に係る電力変換装置の回路図である。 第5の実施の形態に係る電力変換装置の回路図である。 第6の実施の形態に係る電力変換装置の回路図である。
本発明者らは、電力変換装置について研究し、以下の知見を得た。図1は、比較例に係る電力変換装置100の回路図である。電力変換装置100では、3レベルをそれぞれ出力可能な2つのレグがインターリーブ動作し、直流電力を交流電力に変換する。電力変換装置100は、8つのスイッチング素子Q71〜Q78、2つの容量素子C71,C72、2つのインダクタL71,L72、ローパスフィルタ130、および、制御回路120を備える。
第1入力ノードIN1には正の電圧Vcが供給され、第2入力ノードIN2には負の電圧(−Vc)が供給される。4つのスイッチング素子Q71〜Q74は、第1入力ノードIN1と第2入力ノードIN2の間に直列接続され、第1のレグを構成する。スイッチング素子Q71とスイッチング素子Q72の接続ノードと、スイッチング素子Q73とスイッチング素子Q74の接続ノードとの間に、フライングキャパシタである容量素子C71が接続される。スイッチング素子Q72とスイッチング素子Q73の接続ノードN71と、出力ノードO1との間に、インダクタL71が接続される。
4つのスイッチング素子Q75〜Q78は、第1入力ノードIN1と第2入力ノードIN2の間に直列接続され、第2のレグを構成する。スイッチング素子Q75とスイッチング素子Q76の接続ノードと、スイッチング素子Q77とスイッチング素子Q78の接続ノードとの間に、フライングキャパシタである容量素子C72が接続される。スイッチング素子Q76とスイッチング素子Q77の接続ノードN72と、出力ノードO1との間に、インダクタL72が接続される。
出力ノードO1には、インダクタL13と容量素子C13で構成されるローパスフィルタ130が接続される。
制御回路120は、出力ノードO1の出力電圧を規定する電圧指令値にもとづいてスイッチング素子Q71〜Q78のスイッチング状態を制御する。電圧指令値は、−1〜1の値の範囲で正弦波状に変化する。例えば、電圧指令値が0.5〜1の場合、スイッチング素子Q71〜Q78は状態A’、状態B’、状態C’、状態B’に繰り返し制御される。
図2(a)は、比較例に係る電力変換装置100の状態A’の電流経路を示し、図2(b)は状態B’の電流経路を示し、図2(c)は状態C’の電流経路を示す。
図2(a)に示すように、制御回路120は、状態A’では、スイッチング素子Q71,Q73,Q75,Q76を導通させ、残りのスイッチング素子Q72,Q74,Q77,Q78を非導通とする。よって図示する経路で電流Iaが流れ、接続ノードN71の電圧は、電圧Vcから容量素子C71の両端間の電圧Vf1を減算した電圧になる。電圧Vf1は、実質的に電圧Vcであるため、接続ノードN71の電圧は実質的に0Vになる。また、図示する経路で電流Ibが流れ、接続ノードN72の電圧はVcになる。出力ノードO1の電圧は、接続ノードN71の電圧と接続ノードN72の電圧の平均であり、Vc/2となる。
図2(b)に示すように、制御回路120は、状態B’では、スイッチング素子Q71,Q72,Q75,Q76を導通させ、残りのスイッチング素子Q73,Q74,Q77,Q78を非導通とする。これにより、接続ノードN71の電圧は電圧Vcになり、接続ノードN72の電圧はVcになり、出力ノードO1の電圧はVcになる。
図2(c)に示すように、制御回路120は、状態C’では、スイッチング素子Q71,Q72,Q76,Q78を導通させ、残りのスイッチング素子Q73,Q74,Q75,Q77を非導通とする。図示する経路で電流Iaが流れ、接続ノードN71の電圧はVcになる。また、図示する経路で電流Ibが流れ、接続ノードN72の電圧は、電圧(−Vc)に容量素子C72の両端間の電圧を加算した電圧、即ち実質的に0Vになる。出力ノードO1の電圧は、Vc/2となる。
図示および説明は省略するが、電圧指令値が−1〜0.5の場合にもスイッチング素子Q71〜Q78は複数の状態に制御される。接続ノードN71の電圧と接続ノードN72の電圧は、それぞれ180°位相がずれた−Vc、0、Vcの3レベルのPWM波形になる。これらの電圧により、電流Iaと電流Ibのリップルの位相差も180°になり、出力ノードO1の出力電流のリップルを低減できる。出力ノードO1の電圧は、−Vc、−Vc/2、0、Vc/2、Vcの5レベルのPWM波形になる。ローパスフィルタ130の出力電圧および出力電流は、概ね正弦波になる。
既述のように、この電力変換装置100では、ローパスフィルタ130を小型化でき、出力電力を大きくできるが、相対的に占める割合が大きい2つの容量素子C71,C72が必要である。
また、3台の電力変換装置100を設けることで、3相モータを駆動するための3相インバータを構成できるが、6つの容量素子により大型化する。
本発明者は、これらの知見に基づいて研究を重ね、2つのレグで1つの容量素子を共用することで、比較例からスイッチング素子の数を変更せず、電力変換装置を小型化できることを見出した。実施の形態は、このような思索に基づいて案出されたもので、以下にその具体的な構成を説明する。
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。なお、説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図3は、第1の実施の形態に係る電力変換装置1の回路図である。電力変換装置1は、例えば自動車や航空機などの移動体を駆動するモータに交流電力を供給するインバータ、変圧器などを構成するインバータなどとして利用できる。電力変換装置1の出力電力は、例えば100kW以上であってよい。
電力変換装置1は、第1直流電源2と第2直流電源4から供給される直流電力を3相の交流電力に変換し、変換した交流電力を負荷6に供給する。負荷6は、3相モータなどである。電力変換装置1は、第1電力変換部10a、第2電力変換部10b、第3電力変換部10cおよび制御回路20を備える。第1電力変換部10aはU相の交流電力を出力し、第2電力変換部10bはV相の交流電力を出力し、第3電力変換部10cはW相の交流電力を出力する。
第1電力変換部10aは、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3、第4スイッチング素子Q4、第5スイッチング素子Q5、第6スイッチング素子Q6、第7スイッチング素子Q7、第8スイッチング素子Q8、容量素子C1、第1インダクタL1、および、第2インダクタL2を備える。
第1から第3スイッチング素子Q1〜Q3は、第1ノードN1側から第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3の順で第1ノードN1と第2ノードN2との間に直列接続される。
第4から第6スイッチング素子Q4〜Q6は、第1ノードN1側から第4スイッチング素子Q4、第5スイッチング素子Q5、第6スイッチング素子Q6の順で第1ノードN1と第2ノードN2との間に直列接続される。
第7スイッチング素子Q7は、第1入力ノードIN1と第1ノードN1との間に接続される。第1入力ノードIN1には、第1直流電源2から第1入力電圧Vcが供給される。
第8スイッチング素子Q8は、第2入力ノードIN2と第2ノードN2との間に接続される。第2入力ノードIN2には、第2直流電源4から第2入力電圧(−Vc)が供給される。第2入力電圧(−Vc)は、第1入力電圧Vcと絶対値が等しい負の電圧である。以下、第1入力電圧Vcが200Vであり、第2入力電圧(−Vc)が−200Vである一例を説明するが、これらの電圧は所望の出力電圧に応じて適宜設定できる。
第1〜第8スイッチング素子Q1〜Q8にはそれぞれ、第1ダイオードD1から第8ダイオードD8のうち対応するものが逆並列に接続される。本実施の形態では、第1〜第8スイッチング素子Q1〜Q8はNチャネルMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である例を想定する。第1から第8ダイオードD1〜D8は、NチャネルMOSFETの寄生ダイオードである。なお、第1〜第8スイッチング素子Q1〜Q8は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)でもよい。
容量素子C1は、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2の接続ノードN5と、第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6の接続ノードN6との間に接続される。容量素子C1の容量値は、後述するキャリア信号の周波数などに応じて実験やシミュレーションにより適宜決定でき、たとえば数十μFから数百μFであってよい。容量素子C1は、フライングキャパシタとも呼ばれる。
第1インダクタL1は、第2スイッチング素子Q2と第3スイッチング素子Q3の接続ノードである第3ノードN3と、出力ノードO1aとの間に接続される。第2インダクタL2は、第4スイッチング素子Q4と第5スイッチング素子Q5の接続ノードである第4ノードN4と、出力ノードO1aとの間に接続される。第1インダクタL1と第2インダクタL2のインダクタンスは等しい。第1および第2インダクタL1,L2として、2つのインダクタが一体化された結合リアクトルを用いてもよい。
出力ノードO1aから出力電圧Voおよび出力電流Ioが出力される。出力ノードO1aには、負荷6のインダクタL10aが接続される。
第2電力変換部10bと第3電力変換部10cは、それぞれ第1電力変換部10aと同一の構成を有するため、説明を省略する。第2電力変換部10bの出力ノードO1bには、負荷6のインダクタL10bが接続され、第3電力変換部10cの出力ノードO1cには、負荷6のインダクタL10cが接続される。出力ノードO1aとインダクタL10aとの間、出力ノードO1bとインダクタL10bとの間、出力ノードO1cとインダクタL10cとの間のそれぞれにローパスフィルタが接続されてもよい。
制御回路20は、U相用の電圧指令値に応じて第1電力変換部10aの第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8のそれぞれの導通と非導通を制御する。制御回路20は、V相用の電圧指令値に応じて第2電力変換部10bの8つのスイッチング素子のそれぞれの導通と非導通を制御し、W相用の電圧指令値に応じて第3電力変換部10cの8つのスイッチング素子のそれぞれの導通と非導通を制御する。制御回路20は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、またはハードウェア資源のみにより実現できる。ハードウェア資源としてアナログ素子、マイクロコンピュータ、DSP、ROM、RAM、FPGA、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてファームウェア等のプログラムを利用できる。
以下、第1電力変換部10aの動作を説明するが、第2および第3電力変換部10b,10cも同様に動作する。
図4は、図3の電力変換装置1における電圧指令値と第1から第4キャリア信号S1〜S4の一例を示す。電圧指令値は、出力ノードO1aの出力電圧Voを指示する値である。電圧指令値は正弦波状に変化し、図4ではその1周期を示す。電圧指令値の最大値、最小値、周波数は、所望の交流電圧に合わせて制御回路20に設定可能である。
電圧指令値は、最大値を「1」、最小値を「−1」に規格化している。電圧指令値「1」は第1入力電圧Vcを表し、「−1」は第2入力電圧(−Vc)を表し、中間値「0」は接地電圧を表す。最大値の1/2である「0.5」を第1しきい値とする。最小値の1/2である「−0.5」を第2しきい値とする。
第1から第4キャリア信号S1〜S4は、それぞれ位相が90°ずつ異なる三角波であり、それぞれの振幅と周期は等しい。図4では、理解を容易にするために、電圧指令値の1周期は各キャリア信号の8周期と等しいが、実際には各キャリア信号の1周期を図4の例より短く設定する。たとえば、電圧指令値の周波数が50Hzである場合、それぞれのキャリア信号の周波数は1kHz以上であってよい。キャリア信号の周波数が高い方が出力電流Ioを正弦波に近づけることができる。それぞれのキャリア信号も最大値を「1」、最小値を「−1」に規格化している。
電圧指令値の1周期は、複数の制御周期から構成される。制御周期は、キャリア信号の周期の1/2である。
制御回路20は、電圧指令値と、第1から第4キャリア信号S1〜S4とを比較し、比較結果に基づいて8つのPWM信号を生成し、それぞれのPWM信号を第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8のうちの対応するもののゲートに供給する。PWM信号は、公知の技術を用いて生成できる。
制御回路20による具体的な制御について、電圧指令値の範囲ごとに以下に説明する。
(1)電圧指令値0.5〜1
図5は、0.75の電圧指令値、第1から第4キャリア信号S1〜S4、および、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8のスイッチング状態を示す。図5では、第1から第4キャリア信号S1〜S4の周波数は、電圧指令値の周波数より十分に高く、図示する範囲で電圧指令値をほぼ一定と見なせると想定している。
制御回路20は、電圧指令値が第1キャリア信号S1より小さく、かつ、第2および第4キャリア信号S2,S4より大きい期間と、電圧指令値が第3キャリア信号S3より小さく、かつ、第2および第4キャリア信号S2,S4より大きい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第1状態Aに制御する。
制御回路20は、電圧指令値が第1から第4キャリア信号S1〜S4より大きい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第2状態Bに制御する。
制御回路20は、電圧指令値が第2キャリア信号S2より小さく、かつ、第1および第3キャリア信号S1,S3より大きい期間と、電圧指令値が第4キャリア信号S4より小さく、かつ、第1および第3キャリア信号S1,S3より大きい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第3状態Cに制御する。
つまり制御回路20は、電圧指令値が0.5より大きく1未満の場合、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第1状態A、第2状態B、第3状態C、第2状態Bの順に繰り返し制御し、かつ、電圧指令値が大きいほど、第2状態Bの期間を増加させ、第1状態Aの期間と第3状態Cの期間を減少させる。1つの制御周期は、第1状態Aの期間、2つの第2状態Bの期間、および、第3状態Cの期間を含む。
この場合、制御回路20は、それぞれの制御周期において、第1状態Aの期間と第3状態Cの期間の長さを実質的に等しく制御し、それぞれの第2状態Bの期間の長さを実質的に等しく制御する。この制御は、制御回路20が、それぞれの制御周期において容量素子C1の充電量と放電量が平衡するように第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を制御することに相当する。
図6は、図3の第1電力変換部10aの第1状態Aの電流経路を示す。制御回路20は、第1状態Aでは、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第5スイッチング素子Q5、および、第7スイッチング素子Q7を導通させ、残りのスイッチング素子Q3,Q4,Q6,Q8を非導通とする。
つまり第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8は、第1状態Aでは、第1入力ノードIN1と第4ノードN4を容量素子C1を介して電気的に接続し、第1入力ノードIN1と第3ノードN3を容量素子C1を介さず電気的に接続する。
第1状態Aでは、第3ノードN3の電圧Vbは、第1入力電圧Vcであり、第4ノードN4の電圧Vaは、第1入力電圧Vcから容量素子C1の両端間の電圧Vfを減算した値である。電圧Vfは、第1入力電圧Vcと実質的に等しいので、電圧Vaは、実質的に0Vになる。出力電圧Voは、電圧Vaと電圧Vbの概ね平均となり、Vc/2となる。容量素子C1は、電流Iaにより充電される。
図7は、図3の第1電力変換部10aの第2状態Bの電流経路を示す。制御回路20は、第2状態Bでは、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第4スイッチング素子Q4、および、第7スイッチング素子Q7を導通させ、残りのスイッチング素子Q3,Q5,Q6,Q8を非導通とする。
つまり第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8は、第2状態Bでは、第1入力ノードIN1と第4ノードN4を容量素子C1を介さず電気的に接続し、第1入力ノードIN1と第3ノードN3を容量素子C1を介さず電気的に接続する。
第2状態Bでは、電圧Vbと電圧Vaは、第1入力電圧Vcである。出力電圧VoもVcとなる。
図8は、図3の第1電力変換部10aの第3状態Cの電流経路を示す。制御回路20は、第3状態Cでは、第2スイッチング素子Q2、第4スイッチング素子Q4、第6スイッチング素子Q6、第7スイッチング素子Q7、および、第8スイッチング素子Q8を導通させ、残りのスイッチング素子Q1,Q3,Q5を非導通とする。
つまり第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8は、第3状態Cでは、第1入力ノードIN1と第4ノードN4を容量素子C1を介さず電気的に接続し、第2入力ノードIN2と第3ノードN3を容量素子C1を介して電気的に接続する。
第3状態Cでは、第3ノードN3の電圧Vbは、第2入力電圧(−Vc)に容量素子C1の両端間の電圧Vfを加算した値であり、第4ノードN4の電圧Vaは、第1入力電圧Vcである。電圧Vaは、実質的に0Vになる。出力電圧Voは、Vc/2となる。容量素子C1は、電流Ibにより放電される。
このように、第1電力変換部10aは、比較例の電力変換装置100の状態A’、状態B’、状態C’と同様の電圧Va,Vbおよび出力電圧Voを出力できる。
制御回路20は、電圧指令値が0.5より大きく1未満の場合、出力電圧VoをVc/2とVcの2レベルに制御し、電圧指令値が大きいほど、Vc/2の期間を減少させ、Vcの期間を増加させる。
制御回路20は、電圧指令値が0.5の場合、Vcの期間を実質的にゼロに制御し、出力電圧Voを実質的にVc/2に制御する。
制御回路20は、電圧指令値が1の場合、Vc/2の期間を実質的にゼロに制御し、出力電圧Voを実質的にVcに制御する。
図9は、図3の第1電力変換部10aにおける電圧指令値が0.75の場合の電圧VaとVb、電流IaとIb、電圧Vfを示す。図9は、電流IaとIbが正の期間を示す。
時刻t1に第3状態Cから第2状態Bに制御され、電圧VaはVcであり、電圧VbもVcになる。電流Iaは、電流Ibより大きく、ほぼ一定値である。電圧Vfは、電圧Vcより低いほぼ一定値である。
時刻t2に第1状態Aに制御され、電圧Vaは実質的に0になり、電圧VbはVcである。電流Iaは時間とともに減少し、電流Ibは時間とともに増加する。電流Iaによる充電のため、電圧Vfは時間とともに増加する。
時刻t3に第2状態Bに制御され、電圧VaはVcになり、電圧VbはVcである。電流Ibは、電流Iaより大きく、ほぼ一定値である。電圧fは、電圧Vcより高いほぼ一定値である。
時刻t4に第3状態Cに制御され、電圧VaはVcであり、電圧Vbは実質的に0になる。電流Ibは時間とともに減少し、電流Iaは時間とともに増加する。電流Ibによる放電のため、電圧Vfは時間とともに減少する。時刻t5に第2状態Bに制御される。時刻t1から時刻t5が制御周期である。
このように、電圧Vaと電圧Vbは、それぞれVcと0に制御される。電圧Vaと電圧Vbの位相差は180°であるため、電流IaとIbは逆位相になっている。
ここで、1制御周期内の容量素子C1の充放電による電荷の変化量ΔQは、式(1)で表せる。
ΔQ=Ia(t3−t2)−Ib(t5−t4) 式(1)
電流IaとIbのリップルは、それらの最大値と比較して十分に小さいため、Ia=Ibと見なせる。また、既述の通り(t3−t2)=(t5−t4)と見なせる。
よって、ΔQ=0と見なすことができ、容量素子C1の両端間の電圧Vfは、時刻t1とt5において実質的に等しい。そのため、複数の制御周期にわたって電力変換を続けても電圧Vfの平均値はほぼ一定であるため、電力変換動作を安定させることができる。
(2)電圧指令値0〜0.5
図10は、0.25の電圧指令値、第1から第4キャリア信号S1〜S4、および、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8のスイッチング状態を示す。
第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8が第1状態Aまたは第3状態Cに制御される期間は、前述の通りである。
制御回路20は、電圧指令値が第1および第2キャリア信号S1,S2より小さく、かつ、0より大きい期間と、電圧指令値が第3および第4キャリア信号S3,S4より小さく、かつ、0より大きい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第4状態Dに制御する。
制御回路20は、電圧指令値が第2および第3キャリア信号S2,S3より小さく、かつ、0より大きい期間と、電圧指令値が第1および第4キャリア信号S1,S4より小さく、かつ、0より大きい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第5状態Eに制御する。
つまり制御回路20は、電圧指令値が0より大きく0.5未満の場合、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第1状態A、第4状態D、第3状態C、第5状態Eの順に繰り返し制御し、かつ、電圧指令値が大きいほど、第1状態Aの期間と第3状態Cの期間を増加させ、第4状態Dの期間と第5状態Eの期間を減少させる。1つの制御周期は、第1状態Aの期間、第4状態Dの期間、第3状態Cの期間、および、第5状態Eの期間を含む。
この場合、制御回路20は、それぞれの制御周期において、第1状態Aの期間と第3状態Cの期間の長さを実質的に等しく制御し、第4状態Dの期間と第5状態Eの期間の長さを実質的に等しく制御する。この制御は、制御回路20が、それぞれの制御周期において容量素子C1の充電量と放電量が平衡するように第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を制御することに相当する。
図11は、図3の第1電力変換部10aの第4状態Dの電流経路を示す。制御回路20は、第4状態Dでは、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、第5スイッチング素子Q5、第6スイッチング素子Q6、第7スイッチング素子Q7を導通させ、残りのスイッチング素子Q2,Q4,Q8を非導通とする。
つまり第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8は、第4状態Dでは、第1入力ノードIN1と第4ノードN4を容量素子C1を介して電気的に接続し、第1入力ノードIN1と第3ノードN3を容量素子C1を介して電気的に接続する。
第4状態Dでは、第3ノードN3の電圧Vbと第4ノードN4の電圧Vaは、第1入力電圧Vcから容量素子C1の両端間の電圧Vfを減算した値であり、実質的に0Vになる。よって、出力電圧Voも実質的に0Vとなる。容量素子C1は、電流Iaと電流Ibにより充電される。
図12は、図3の第1電力変換部10aの第5状態Eの電流経路を示す。制御回路20は、第5状態Eでは、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第4スイッチング素子Q4、第6スイッチング素子Q6、第7スイッチング素子Q7を導通させ、残りのスイッチング素子Q3,Q5,Q8を非導通とする。
つまり第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8は、第5状態Eでは、第2入力ノードIN2と第4ノードN4を容量素子C1を介して電気的に接続し、第2入力ノードIN2と第3ノードN3を容量素子C1を介して電気的に接続する。
第5状態Eでは、第3ノードN3の電圧Vbと第4ノードN4の電圧Vaは、第2入力電圧(−Vc)に容量素子C1の両端間の電圧Vfを加算した値であり、実質的に0Vになる。よって、出力電圧Voも実質的に0Vになる。容量素子C1は、電流Iaと電流Ibにより放電される。
このように制御回路20は、電圧指令値が0より大きく0.5未満の場合、出力電圧Voを0とVc/2の2レベルに制御し、電圧指令値が大きいほど、0の期間を減少させ、Vc/2の期間を増加させる。
制御回路20は、電圧指令値が0の場合、Vc/2の期間を実質的にゼロに制御し、出力電圧Voを実質的に0に制御する。
図13は、図3の第1電力変換部10aにおける電圧指令値が0.25の場合の電圧VaとVb、電流IaとIb、電圧Vfを示す。図13は、電流IaとIbが正の期間を示す。
時刻t11に第3状態Cから第5状態Eに制御され、電圧Vaと電圧Vbは実質的に0になる。電流Iaは、電流Ibより大きく、ほぼ一定値である。電流Iaと電流Ibによる放電のため、電圧Vfは、第3状態Cよりも大きい傾きで時間とともに減少する。
時刻t12に第1状態Aに制御され、電圧Vaは実質的に0になり、電圧VbはVcである。電流Iaは時間経過とともに減少し、電流Ibは時間経過とともに増加する。電流Iaによる充電のため、電圧Vfは時間とともに増加する。
時刻t13に第4状態Dに制御され、電圧Vaと電圧Vbはほぼ0になる。電流Ibは、電流Iaより大きく、ほぼ一定値である。電流Iaと電流Ibによる充電のため、電圧Vfは、第2状態Aよりも大きい傾きで時間とともに増加する。
時刻t14に第3状態Cに制御され、電圧VaはVcであり、電圧Vbは実質的に0になる。電流Ibは時間経過とともに減少し、電流Iaは時間経過とともに増加する。電流Ibによる放電のため、電圧Vfは時間とともに減少する。時刻t15に第5状態Eに制御される。時刻t11から時刻t15が制御周期である。
このように、電圧Vaと電圧Vbは、それぞれVcと0に制御される。電圧Vaと電圧Vbの位相差は180°であるため、電流IaとIbは逆位相になっている。
ここで、1制御周期内の容量素子C1の充放電による電荷の変化量ΔQは、式(2)で表せる。
ΔQ=Ia(t13−t12)+(Ia+Ib)(t14−t13)−Ib(t15−t14)−(Ia+Ib)(t12−t11) 式(2)
既述の通り、Ia=Ib、(t13−t12)=(t15−t14)、(t14−t13)=(t12−t11)と見なせる。
よって、ΔQ=0と見なすことができ、容量素子C1の両端間の電圧Vfは、時刻t11とt15において、実質的に等しい。
(3)電圧指令値0〜−0.5
図14は、−0.25の電圧指令値、第1から第4キャリア信号S1〜S4、および、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8のスイッチング状態を示す。
制御回路20は、電圧指令値が第1および第4キャリア信号S1,S4より大きく、かつ、0より小さい期間と、電圧指令値が第2および第3キャリア信号S2,S3より大きく、かつ、0より小さい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第4状態Dに制御する。
制御回路20は、電圧指令値が第1および第2キャリア信号S1,S2より大きく、かつ、0より小さい期間と、電圧指令値が第3および第4キャリア信号S3,S4より大きく、かつ、0より小さい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第5状態Eに制御する。
制御回路20は、電圧指令値が第1キャリア信号S1より大きく、かつ、第2および第4キャリア信号S2,S4より小さい期間と、電圧指令値が第3キャリア信号S3より大きく、かつ、第2および第4キャリア信号S2,S4より小さい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第6状態Fに制御する。
制御回路20は、電圧指令値が第2キャリア信号S2より大きく、かつ、第1および第3キャリア信号S1,S3より小さい期間と、電圧指令値が第4キャリア信号S4より大きく、かつ、第1および第3キャリア信号S1,S3より小さい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第7状態Gに制御する。
つまり制御回路20は、電圧指令値が−0.5より大きく0未満の場合、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第6状態F、第5状態E、第7状態G、第4状態Dの順に繰り返し制御し、かつ、電圧指令値が大きいほど、第4状態Dの期間と第5状態Eの期間を増加させ、第6状態Fの期間と第7状態Gの期間を減少させる。1つの制御周期は、第6状態Fの期間、第5状態Eの期間、第7状態Gの期間、および、第4状態Dの期間を含む。
この場合、制御回路20は、それぞれの制御周期において、第4状態Dの期間と第5状態Eの期間の長さを実質的に等しく制御し、第6状態Fの期間と第7状態Gの期間の長さを実質的に等しく制御する。この制御は、制御回路20が、それぞれの制御周期において容量素子C1の充電量と放電量が平衡するように第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を制御することに相当する。
図15は、図3の第1電力変換部10aの第6状態Fの電流経路を示す。制御回路20は、第6状態Fでは、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、第5スイッチング素子Q5、第7スイッチング素子Q7、第8スイッチング素子Q8を導通させ、残りのスイッチング素子Q2,Q4,Q6を非導通とする。
つまり第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8は、第6状態Fでは、第1入力ノードIN1と第4ノードN4を容量素子C1を介して電気的に接続し、第2入力ノードIN2と第3ノードN3を容量素子C1を介さず電気的に接続する。
第6状態Fでは、第4ノードN4の電圧Vaは、第1入力電圧Vcから容量素子C1の両端間の電圧Vfを減算した値であり、実質的に0Vになる。第3ノードN3の電圧Vbは、第2入力電圧(−Vc)である。出力電圧Voは、−Vc/2となる。容量素子C1は、電流Iaにより充電される。
図16は、図3の第1電力変換部10aの第7状態Gの電流経路を示す。制御回路20は、第7状態Gでは、第2スイッチング素子Q2、第5スイッチング素子Q5、第6スイッチング素子Q6、第8スイッチング素子Q8を導通させ、残りのスイッチング素子Q1,Q3,Q4,Q7を非導通とする。
つまり第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8は、第7状態Gでは、第2入力ノードIN2と第4ノードN4を容量素子C1を介さず電気的に接続し、第2入力ノードIN2と第3ノードN3を容量素子C1を介して電気的に接続する。
第7状態Gでは、第4ノードN4の電圧Vaは、第2入力電圧(−Vc)である。第3ノードN3の電圧Vbは、第2入力電圧(−Vc)に容量素子C1の両端間の電圧Vfを加算した値であり、実質的に0Vになる。出力電圧Voは、−Vc/2となる。容量素子C1は、電流Ibにより放電される。
このように制御回路20は、電圧指令値が−0.5より大きく0未満の場合、出力電圧Voを0と−Vc/2の2レベルに制御し、電圧指令値が大きいほど、−Vc/2の期間を減少させ、0の期間を増加させる。
制御回路20は、電圧指令値が−0.5の場合、0の期間を実質的にゼロに制御し、出力電圧Voを実質的に−Vc/2に制御する。
(4)電圧指令値−0.5〜−1
図17は、−0.75の電圧指令値、第1から第4キャリア信号S1〜S4、および、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8のスイッチング状態を示す。
第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8が第6状態Fまたは第7状態Gに制御される期間は、前述の通りである。
制御回路20は、電圧指令値が第1から第4キャリア信号S1〜S4より小さい期間では、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第8状態Hに制御する。
つまり制御回路20は、電圧指令値が−1より大きく−0.5未満の場合、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を第6状態F、第8状態H、第7状態G、第8状態Hの順に繰り返し制御し、かつ、電圧指令値が大きいほど、第8状態Hの期間を減少させ、第6状態Fの期間と第7状態Gの期間を増加させる。1つの制御周期は、第6状態Fの期間、2つの第8状態Hの期間、および、第7状態Gの期間を含む。
この場合、制御回路20は、それぞれの制御周期において、第6状態Fの期間と第7状態Gの期間の長さを実質的に等しく制御し、それぞれの第8状態Hの期間を実質的に等しく制御する。この制御は、制御回路20が、それぞれの制御周期において容量素子C1の充電量と放電量が平衡するように第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を制御することに相当する。
図18は、図3の第1電力変換部10aの第8状態Hの電流経路を示す。制御回路20は、第8状態Hでは、第3スイッチング素子Q3、第5スイッチング素子Q5、第6スイッチング素子Q6、第8スイッチング素子Q8を導通させ、残りのスイッチング素子Q1,Q2,Q4,Q7を非導通とする。
つまり第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8は、第8状態Hでは、第2入力ノードIN2と第4ノードN4を容量素子C1を介さず電気的に接続し、第2入力ノードIN2と第3ノードN3を容量素子C1を介さず電気的に接続する。
第8状態Hでは、第3ノードN3の電圧Vbと第4ノードN4の電圧Vaは、第2入力電圧(−Vc)である。出力電圧Voも−Vcになる。
このように制御回路20は、電圧指令値が−1より大きく−0.5未満の場合、出力電圧Voを−Vc/2と−Vcの2レベルに制御し、電圧指令値が大きいほど、−Vcの期間を減少させ、−Vc/2の期間を増加させる。
制御回路20は、電圧指令値が−1の場合、−Vc/2の期間を実質的にゼロに制御し、出力電圧Voを実質的に−Vcに制御する。
なお、電圧Vaと電流Iaの位相差、電圧Vbと電流Ibの位相差により、図6〜8,11,12,15,16,18のそれぞれにおいて、図示した矢印の方向とは逆方向に電流Ia,Ibが流れる期間もある。
ここで、第3状態Cでは、第5スイッチング素子Q5のソースとドレインの間に第1入力電圧Vcと第2入力電圧(−Vc)の差の電圧、即ち2Vcが印加される。第6状態Fでは、第2スイッチング素子Q2のソースとドレインの間に2Vcが印加される。そのため、第2スイッチング素子Q2と第5スイッチング素子Q5の耐圧は、2Vcより高い。
スイッチング素子Q1,Q3,Q4,Q6〜Q8のそれぞれでは、ソースとドレインの間に最大でVcが印加される。そのため、スイッチング素子Q1,Q3,Q4,Q6〜Q8の耐圧は、Vcより高い。
第2スイッチング素子Q2と第5スイッチング素子Q5の耐圧は、たとえば、残りのスイッチング素子Q1,Q3,Q4,Q6〜Q8の耐圧の2倍であってよい。これにより、コストの増加を抑制できる。
また、スイッチング素子Q1,Q3,Q4,Q6〜Q8の耐圧を2Vcより高く設定し、かつ、第2スイッチング素子Q2と第5スイッチング素子Q5の耐圧と等しくしてもよい。この場合、8つのスイッチング素子Q1〜Q8の特性が同じため、設計が複雑化しにくい。
図19は、図3の第1電力変換部10aにおける1周期の電圧指令値に対応する電流Iaと電流Ibを示す。図20は、図19の5msから6msの拡大図である。これらの図に示すように、電流Iaと電流Ibのリップルの位相差は約180°であり、インターリーブ動作を実現している。そのため、電流Iaと電流Ibの和である出力電流Ioは、リップルが低減された50Hzの正弦波に近い波形となる。
図21は、図19に対応する電圧Vaを示す。電圧Vaは、−200V、0V、200Vの3レベルに制御されている。図示は省略するが、電圧Vbも3レベルに制御され、電圧Vaとの位相差は180°である。よって、出力電圧Voは、−200V、−100V、0V、100V、200Vの5レベルのPWM波形になる。出力電圧Voから高周波成分を除去すると、50Hzの正弦波に近い波形となる。
図22は、図19に対応する容量素子C1の両端間の電圧Vfを示す。電流Iaの1周期の始点(0ms)と終点(20ms)において、ほぼ同じ電圧となっている。つまり、制御回路20は、電圧指令値の1周期において容量素子C1の充電量と放電量が平衡するように、第1から第8スイッチング素子Q1〜Q8を制御するともいえる。
本実施の形態によれば、1相あたり1つの容量素子C1を利用して、第3ノードN3の電圧Vbを0に制御した場合、第4ノードN4の電圧Vaを−Vc,0,Vcの3レベルに制御でき、電圧Vaを0に制御した場合、電圧Vbを−Vc,0,Vcの3レベルに制御できる。電圧VaとVbの両方をVcまたは−Vcに制御することもできる。よって、電圧Vaと電圧Vbに位相差を持たせ、インターリーブ動作も実行できる。
そのため、比較例を3相インバータとして構成した場合と比べ、電力変換装置の体積においてスイッチング素子より占める割合が大きい容量素子を3個減らすことができる。1相あたりのスイッチング素子の数は、比較例と同じ8個である。よって、出力電力品質が優れ、同時に出力電力が大きく小型の電力変換装置1を提供できる。
なお、制御回路20は、第1状態Aと第2状態Bでは、さらに第6スイッチング素子Q6を導通させてもよい。これにより、電圧指令値が0〜1の場合に第6スイッチング素子Q6を導通させ続けることができ、スイッチング損失を低減できる。制御回路20は、第7状態Gと第8状態Hでは、さらに第1スイッチング素子Q1を導通させてもよい。これにより、電圧指令値が0〜−1の場合に第1スイッチング素子Q1を導通させ続けることができ、スイッチング損失を低減できる。
また、電力変換装置1は、第1電力変換部10aを備え、第2および第3電力変換部10b,10cを備えず、単相のインバータとして構成されてもよい。この場合、電圧指令値を正弦波ではなく一定値に設定することで電力変換装置1をDC/DCコンバータとして動作させ、出力ノードO1aと負荷の間にローパスフィルタを接続し、直流の出力電圧Voと出力電流Ioを負荷に供給することもできる。出力電圧Voは、電圧指令値に応じて−VcからVcの範囲に設定できる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、単相で構成され、スイッチング素子を4つ減らし、電圧指令値が0.5〜1の範囲の一定値に設定されることが第1の実施の形態と異なる。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図23は、第2の実施の形態に係る電力変換装置1の回路図である。第1スイッチング素子Q11は、第1入力ノードIN1と第1ノードN13との間に接続される。第2スイッチング素子Q14は、第1入力ノードIN1と第2ノードN14との間に接続される。第3スイッチング素子Q15は、第2ノードN14と第3ノードN16との間に接続される。第4スイッチング素子Q16は、第2入力ノードIN2と第3ノードN16との間に接続される。
容量素子C1は、第1ノードN13と第3ノードN16との間に接続される。第1インダクタL1は、第1ノードN13と出力ノードO1との間に接続される。第2インダクタL2は、第2ノードN14と出力ノードO1との間に接続される。
第1〜第4スイッチング素子Q11,Q14〜Q16にはそれぞれ、ダイオードD11,D14〜D16のうち対応するものが逆並列に接続される。
第1の実施の形態の第1電力変換部10aにおいて、スイッチング素子Q2,Q7,Q8を短絡し、スイッチング素子Q3を開放したとも言える。
ローパスフィルタ130は、出力ノードO1の出力電圧Voの高周波成分を抑制した出力電圧Vo’を出力する。
制御回路20は、第1の実施の形態の「(1)電圧指令値0.5〜1」における第1、第4、第5および第6スイッチング素子Q1,Q4,Q5,Q6に関する制御を実行する。第1の実施の形態の第1、第4、第5および第6スイッチング素子Q1,Q4,Q5,Q6は、本実施の形態の第1から第4スイッチング素子Q11,Q14,Q15,Q16に対応する。
つまり制御回路20は、第1状態Aでは、第1スイッチング素子Q11と第3スイッチング素子Q15を導通させ、残りのスイッチング素子Q14,Q16を非導通とする。第1から第4スイッチング素子Q11,Q14〜Q16は、第1状態Aでは、第1入力ノードIN1と第2ノードN14を容量素子C1を介して電気的に接続し、第1入力ノードIN1と第1ノードN13を容量素子C1を介さず電気的に接続する。
制御回路20は、第2状態Bでは、第1スイッチング素子Q11と第2スイッチング素子Q14を導通させ、残りのスイッチング素子Q15,Q16を非導通とする。第1から第4スイッチング素子Q11,Q14〜Q16は、第2状態Bでは、第1入力ノードIN1と第2ノードN14を容量素子C1を介さず電気的に接続し、第1入力ノードIN1と第1ノードN13を容量素子C1を介さず電気的に接続する。
制御回路20は、第3状態Cでは、第2スイッチング素子Q14と第4スイッチング素子Q16を導通させ、残りのスイッチング素子Q11,Q15を非導通とする。第1から第4スイッチング素子Q11,Q14〜Q16は、第3状態Cでは、第1入力ノードIN1と第2ノードN14を容量素子C1を介さず電気的に接続し、第2入力ノードIN2と第1ノードN13を容量素子C1を介して電気的に接続する。
これにより、第1状態A、第2状態B、第3状態Cのそれぞれで第1の実施の形態と同じ電圧Va,Vbおよび出力電圧Voを出力できる。よって、電圧指令値に応じてVc/2からVcの範囲の直流の出力電圧Vo’を供給できる。
本実施の形態によれば、4つのスイッチング素子Q11,Q14〜Q16で直流の正の出力電圧Vo’を出力できる。制御回路20におけるスイッチング素子を駆動する駆動回路を4つ減らすこともできる。よって、構成を第1の実施の形態より簡素化できる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、電圧指令値が−0.5〜−1の範囲の一定値に設定されることが第2の実施の形態と異なる。以下、第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図24は、第3の実施の形態に係る電力変換装置1の回路図である。第1入力ノードIN22には負の第1入力電圧(−Vc)が供給され、第2入力ノードIN21には正の第2入力電圧Vcが供給される。
第1スイッチング素子Q26は、第1入力ノードIN22と第1ノードN24との間に接続される。第2スイッチング素子Q23は、第1入力ノードIN22と第2ノードN23との間に接続される。第3スイッチング素子Q22は、第2ノードN23と第3ノードN25との間に接続される。第4スイッチング素子Q21は、第2入力ノードIN21と第3ノードN25との間に接続される。
容量素子C1は、第1ノードN24と第3ノードN25との間に接続される。第1インダクタL1は、第2ノードN23と出力ノードO1との間に接続される。第2インダクタL2は、第1ノードN24と出力ノードO1との間に接続される。
第1〜第4スイッチング素子Q21〜Q23,Q26にはそれぞれ、ダイオードD21〜D23,D26のうち対応するものが逆並列に接続される。
第1の実施の形態の第1電力変換部10aにおいて、第5、第7および第8スイッチング素子Q5,Q7,Q8を短絡し、第4スイッチング素子Q4を開放したとも言える。
制御回路20は、第1の実施の形態の「(4)電圧指令値−0.5〜−1」における第1、第2、第3および第6スイッチング素子Q1〜Q3,Q6に関する制御を実行する。第1の実施の形態の第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3、第6スイッチング素子Q6は、順に本実施の形態の第4スイッチング素子Q21、第3スイッチング素子Q22、第2スイッチング素子Q23、第1スイッチング素子Q26に対応する。
つまり制御回路20は、第6状態Fでは、第4スイッチング素子Q21と第2スイッチング素子Q23を導通させ、残りのスイッチング素子Q22,Q26を非導通とする。第1から第4スイッチング素子Q21〜Q23,Q26は、第6状態Fでは、第2入力ノードIN21と第1ノードN24を容量素子C1を介して電気的に接続し、第1入力ノードIN22と第2ノードN23を容量素子C1を介さず電気的に接続する。
制御回路20は、第7状態Gでは、第3スイッチング素子Q22と第1スイッチング素子Q26を導通させ、残りのスイッチング素子Q21,Q23を非導通とする。第1から第4スイッチング素子Q21〜Q23,Q26は、第7状態Gでは、第1入力ノードIN22と第1ノードN24を容量素子C1を介さず電気的に接続し、第1入力ノードIN22と第2ノードN23を容量素子C1を介して電気的に接続する。
制御回路20は、第8状態Hでは、第2スイッチング素子Q23と第1スイッチング素子Q26を導通させ、残りのスイッチング素子Q21,Q22を非導通とする。第1から第4スイッチング素子Q21〜Q23,Q26は、第8状態Hでは、第1入力ノードIN22と第1ノードN24を容量素子C1を介さず電気的に接続し、第1入力ノードIN22と第2ノードN23を容量素子C1を介さず電気的に接続する。
これにより、第6状態F、第7状態G、第8状態Hのそれぞれで第1の実施の形態と同じ電圧Va,Vbおよび出力電圧Voを出力できる。よって、電圧指令値に応じて−Vcから−Vc/2の範囲の直流の出力電圧Vo’を供給できる。
本実施の形態によれば、4つのスイッチング素子Q21〜Q23,Q26で直流の負の出力電圧Vo’を出力できる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、単相で構成され、スイッチング素子を3つ減らし、電圧指令値が0〜1の範囲の一定値に設定されることが第1の実施の形態と異なる。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図25は、第4の実施の形態に係る電力変換装置1の回路図である。電力変換装置1は、第3スイッチング素子Q3、第5スイッチング素子Q5、第8スイッチング素子Q8を備えないことが第1の実施の形態の第1電力変換部10aと異なる。つまり、第2ノードN2と第3ノードN3の間には整流素子である第3ダイオードD3のみが接続され、第4ノードN4とノードN6の間には第5ダイオードD5のみが接続され、第2入力ノードIN2と第2ノードN2の間には第8ダイオードD8のみが接続される。第3ダイオードD3のアノードが第2ノードN2に接続され、カソードが第3ノードN3に接続される。第5ダイオードD5のアノードがノードN6に接続され、カソードが第4ノードN4に接続される。第8ダイオードD8のアノードが第2入力ノードIN2に接続され、カソードが第2ノードN2に接続される。
制御回路20は、第1の実施の形態の「(1)電圧指令値0.5〜1」と「(2)電圧指令値0〜0.5」における第1、第2、第4、第6および第7スイッチング素子Q1,Q2,Q4,Q6,Q7に関する制御を実行する。これにより、電力変換装置1は第1状態A、第2状態B、第3状態C、第4状態D、第5状態Eのそれぞれで第1の実施の形態と同じ電圧Va,Vbおよび出力電圧Voを出力できる。よって、電圧指令値に応じて0からVcの範囲の直流の出力電圧Vo’を供給できる。第1インダクタL1には第3ノードN3から出力ノードO1に向けて電流が流れ、第2インダクタL2には第4ノードN4から出力ノードO1に向けて電流が流れる。このように、電力変換装置1は降圧チョッパとして動作する。
本実施の形態によれば、5つのスイッチング素子Q1,Q2,Q4,Q6,Q7で0〜Vcの範囲の直流の出力電圧Vo’を出力できる。制御回路20におけるスイッチング素子を駆動する駆動回路を3つ減らすこともできる。よって、構成を第1の実施の形態より簡素化できる。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態では、単相で構成され、スイッチング素子を3つ減らし、電圧指令値が0〜−1の範囲の一定値に設定され、昇圧動作することが第1の実施の形態と異なる。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図26は、第5の実施の形態に係る電力変換装置1の回路図である。電力変換装置1は、第2スイッチング素子Q2、第4スイッチング素子Q4、第7スイッチング素子Q7を備えず、第1入力ノードIN1と出力ノードO1が入れ替えられたことが第1の実施の形態の第1電力変換部10aと異なる。つまり、出力ノードO1と第1ノードN1の間には第7ダイオードD7のみが接続され、第1ノードN1と第4ノードN4の間には第4ダイオードD4のみが接続され、ノードN5と第3ノードN3の間には第2ダイオードD2のみが接続される。第7ダイオードD7のアノードが第1ノードN1に接続され、カソードが出力ノードO1に接続される。第4ダイオードD4のアノードが第4ノードN4に接続され、カソードが第1ノードN1に接続される。第2ダイオードD2のアノードが第3ノードN3に接続され、カソードがノードN5に接続される。
第1入力ノードIN1には、第1直流電源2から第1入力電圧Vcが供給され、容量素子C20も接続される。第2入力ノードIN2の第2入力電圧は、接地電圧である。出力ノードO1には、出力電圧Voを平滑化するための容量素子C21が接続される。
制御回路20は、第1の実施の形態の「(3)電圧指令値0〜−0.5」と「(4)電圧指令値−0.5〜−1」における第1、第3、第5、第6および第8スイッチング素子Q1,Q3,Q5,Q6,Q8に関する制御を実行する。これにより、これらスイッチング素子Q1,Q3,Q5,Q6,Q8は第4状態D、第5状態E、第6状態F、第7状態G、第8状態Hと同様に制御され、電圧指令値に応じてVc以上の直流の出力電圧Voを供給できる。第1インダクタL1には出力ノードO1から第3ノードN3に向けて電流が流れ、第2インダクタL2には出力ノードO1から第4ノードN4に向けて電流が流れる。このように、電力変換装置1は昇圧チョッパとして動作する。電圧指令値が大きくなるほど出力電圧Voは高くなる。電圧指令値が−1の場合、出力電圧VoはVcであり、電圧指令値が−0.5の場合、出力電圧Voは2Vcであり、電圧指令値が0の場合、出力電圧Voは理想的には無限大である。電圧指令値が0〜−0.5の範囲では、容量素子C1の両端間の電圧が相対的に大きくなり、スイッチング素子の損失も相対的に大きくなるため、電圧指令値−0.5〜−1の範囲が望ましい。
本実施の形態によれば、5つのスイッチング素子Q1,Q2,Q4,Q6,Q7でVc以上の直流の出力電圧Voを出力できる。制御回路20におけるスイッチング素子を駆動する駆動回路を3つ減らすこともできる。よって、昇圧できるとともに、構成を第1の実施の形態より簡素化できる。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態では、スイッチング素子を3つ減らし、ダイオードを1つ減らし、電圧指令値が−0.5〜−1の範囲の一定値に設定されることが第5の実施の形態と異なる。以下、第5の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図27は、第6の実施の形態に係る電力変換装置1の回路図である。電力変換装置1は、第1スイッチング素子Q1、第5スイッチング素子Q5、第8スイッチング素子Q8、第4ダイオードD4を備えないことが第5の実施の形態と異なる。
第1インダクタL1は、第1入力ノードIN1とノードN3との間に接続される。第2インダクタL2は、第1入力ノードIN1とノードN4との間に接続される。第3スイッチング素子Q3は、第2入力ノードIN2とノードN3との間に接続される。第6スイッチング素子Q6は、第2入力ノードIN2とノードN4との間に接続される。
第2ダイオードD2および第7ダイオードD7は、ノードN3と出力ノードO1との間に直列接続される。第2ダイオードD2のアノードがノードN3に接続され、カソードがノードN1に接続される。第7ダイオードD7のアノードがノードN1に接続され、カソードが出力ノードO1に接続される。容量素子C1は、ノードN1とノードN4との間に接続される。
制御回路20は、第1の実施の形態の「(4)電圧指令値−0.5〜−1」における第3および第6スイッチング素子Q3,Q6に関する制御を実行する。これにより、これらスイッチング素子Q3,Q6は第6状態F、第7状態G、第8状態Hと同様に制御され、電圧指令値に応じてVcを昇圧した直流の出力電圧Voを供給できる。第1および第2インダクタL1,L2には第5の実施の形態と同じ方向に電流が流れ、電力変換装置1は昇圧チョッパとして動作する。出力電圧Voは、4Vcから理想的には無限大の範囲に制御される。
本実施の形態によれば、第5の実施の形態と比較し、スイッチング素子を3つ減らし、ダイオードを2つ減らし、制御回路20におけるスイッチング素子を駆動する駆動回路を3つ減らすことができる。よって、構成を第5の実施の形態より簡素化できる。また、第5の実施の形態と比較し、スイッチング損失を低減でき、第1および第2インダクタL1,L2に流れる電流のリップルを低減することもできる。
以上、本開示を実施の形態にもとづいて説明した。本開示は上記実施の形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
例えば、第1および第2の実施の形態では、第2入力電圧が負の電圧である一例を説明したが、第2入力電圧は第1入力電圧Vcより低い電圧であればよく、正の電圧または接地電圧でもよい。第3の実施の形態では、第1入力電圧は第2入力電圧Vcより低い電圧であればよく、正の電圧または接地電圧でもよい。
また、第1の実施の形態の電力変換装置1を複数台設け、相ごとに出力電流を合成し、4以上のインターリーブを実行してもよい。第2および第3の実施の形態の電力変換装置1を複数台設け、出力電流を合成し、4以上のインターリーブを実行してもよい。この変形例では、出力電流のリップルをさらに低減できる。
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様の電力変換装置は、第1ノード側から第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子の順で前記第1ノードと第2ノードとの間に直列接続された第1から第3スイッチング素子と、前記第1ノード側から第4スイッチング素子、第5スイッチング素子、第6スイッチング素子の順で前記第1ノードと前記第2ノードとの間に直列接続された第4から第6スイッチング素子と、第1入力電圧が供給される第1入力ノードと前記第1ノードとの間に接続された第7スイッチング素子と、第2入力電圧が供給される第2入力ノードと前記第2ノードとの間に接続された第8スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続ノードと、前記第5スイッチング素子と前記第6スイッチング素子の接続ノードとの間に接続された容量素子と、前記第2スイッチング素子と前記第3スイッチング素子の接続ノードである第3ノードと、出力ノードとの間に接続された第1インダクタと、前記第4スイッチング素子と前記第5スイッチング素子の接続ノードである第4ノードと、前記出力ノードとの間に接続された第2インダクタと、電圧指令値にもとづいて前記第1から第8スイッチング素子を制御する制御回路と、を備える。
この態様によると、大電力の電力変換装置を小型化できる。
前記制御回路は、所定の制御周期において前記容量素子の充電量と放電量が平衡するように、前記第1から第8スイッチング素子を制御してもよい。この場合、電力変換動作を安定させることができる。
前記電圧指令値は、交流電圧を表し、前記電圧指令値の1周期は、前記制御周期を複数含んでもよい。この場合、交流電圧の1周期の始点と終点で容量素子の両端間の電圧がほぼ等しくなる。
前記制御回路は、前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する第1状態、前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する第2状態、前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する第3状態、前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する第4状態、前記第2入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する第5状態、前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する第6状態、前記第2入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する第7状態、または、前記第2入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する第8状態に、前記第1から第8スイッチング素子を制御してもよい。この場合、第3ノードの電圧と第4ノードの電圧のそれぞれを3レベルに制御できる。
前記制御回路は、前記第1状態では、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、前記第2状態では、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、前記第3状態では、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、前記第7スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、前記第4状態では、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、前記第5状態では、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、前記第6状態では、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第7スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、前記第7状態では、前記第2スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、前記第8状態では、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通としてもよい。この場合、第3ノードの電圧と第4ノードの電圧のそれぞれを3レベルに制御できる。
前記制御回路は、前記第1状態と前記第2状態では、さらに前記第6スイッチング素子を導通させ、前記第7状態と前記第8状態では、さらに前記第1スイッチング素子を導通させてもよい。この場合、スイッチング損失を低減できる。
前記制御回路は、(1)前記電圧指令値が、中間値と最大値の間の第1しきい値より大きく最大値未満の場合、前記第1から第8スイッチング素子を前記第1状態、前記第2状態、前記第3状態、前記第2状態の順に繰り返し制御し、かつ、前記電圧指令値が大きいほど、前記第2状態の期間を増加させ、前記第1状態の期間と前記第3状態の期間を減少させ、(2)前記電圧指令値が前記中間値より大きく前記第1しきい値未満の場合、前記第1から第8スイッチング素子を前記第1状態、前記第4状態、前記第3状態、前記第5状態の順に繰り返し制御し、かつ、前記電圧指令値が大きいほど、前記第1状態の期間と前記第3状態の期間を増加させ、前記第4状態の期間と前記第5状態の期間を減少させ、(3)前記電圧指令値が、最小値と前記中間値の間の第2しきい値より大きく前記中間値未満の場合、前記第1から第8スイッチング素子を前記第6状態、前記第5状態、前記第7状態、前記第4状態の順に繰り返し制御し、かつ、前記電圧指令値が大きいほど、前記第4状態の期間と前記第5状態の期間を増加させ、前記第6状態の期間と前記第7状態の期間を減少させ、(4)前記電圧指令値が前記最小値より大きく前記第2しきい値未満の場合、前記第1から第8スイッチング素子を前記第6状態、前記第8状態、前記第7状態、前記第8状態の順に繰り返し制御し、かつ、前記電圧指令値が大きいほど、前記第8状態の期間を減少させ、前記第6状態の期間と前記第7状態の期間を増加させてもよい。この場合、電圧指令値に応じた出力電圧を出力ノードから出力できる。
前記制御回路は、(1)前記電圧指令値が前記第1しきい値より大きく前記最大値未満の場合、前記第1状態の期間、2つの前記第2状態の期間、および、前記第3状態の期間を含む制御周期において、前記第1状態の期間と前記第3状態の期間の長さを等しく制御し、それぞれの前記第2状態の期間の長さを等しく制御し、(2)前記電圧指令値が前記中間値より大きく前記第1しきい値未満の場合、前記第1状態の期間、前記第4状態の期間、前記第3状態の期間、および、前記第5状態の期間を含む制御周期において、前記第1状態の期間と前記第3状態の期間の長さを等しく制御し、前記第4状態の期間と前記第5状態の期間の長さを等しく制御し、(3)前記電圧指令値が前記第2しきい値より大きく前記中間値未満の場合、前記第6状態の期間、前記第5状態の期間、前記第7状態の期間、および、前記第4状態の期間を含む制御周期において、前記第4状態の期間と前記第5状態の期間の長さを等しく制御し、前記第6状態の期間と前記第7状態の期間の長さを等しく制御し、(4)前記電圧指令値が前記最小値より大きく前記第2しきい値未満の場合、前記第6状態の期間、2つの前記第8状態の期間、および、前記第7状態の期間を含む制御周期において、前記第6状態の期間と前記第7状態の期間の長さを等しく制御し、それぞれの前記第8状態の期間の長さを等しく制御してもよい。この場合、制御周期の始点と終点で容量素子の両端間の電圧をほぼ等しくできる。
前記第3スイッチング素子に替えて整流素子を備え、前記第5スイッチング素子に替えて別の整流素子を備え、前記第8スイッチング素子に替えてさらに別の整流素子を備え、前記制御回路は、前記第1から第8スイッチング素子を制御することに替えて、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を制御してもよい。この場合、構成を簡素化できる。
前記第2スイッチング素子に替えて整流素子を備え、前記第4スイッチング素子に替えて別の整流素子を備え、前記第7スイッチング素子に替えてさらに別の整流素子を備え、前記第1入力ノードと前記出力ノードが入れ替えられ、前記制御回路は、前記第1から第8スイッチング素子を制御することに替えて、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を制御してもよい。この場合、構成を簡素化できる。
本開示の別の態様の電力変換装置は、第1入力電圧が供給される第1入力ノードと第1ノードとの間に接続された第1スイッチング素子と、前記第1入力ノードと第2ノードとの間に接続された第2スイッチング素子と、前記第2ノードと第3ノードとの間に接続された第3スイッチング素子と、第2入力電圧が供給される第2入力ノードと前記第3ノードとの間に接続された第4スイッチング素子と、前記第1ノードと前記第3ノードとの間に接続された容量素子と、前記第1ノードと出力ノードとの間に接続された第1インダクタと、前記第2ノードと前記出力ノードとの間に接続された第2インダクタと、電圧指令値にもとづいて前記第1から第4スイッチング素子を制御する制御回路と、を備える。
この態様によると、大電力の電力変換装置を小型化できる。
前記制御回路は、所定の制御周期において前記容量素子の充電量と放電量が平衡するように、前記第1から第4スイッチング素子を制御してもよい。この場合、電力変換動作を安定させることができる。
前記制御回路は、前記第1入力ノードと前記第2ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第1ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する状態、前記第1入力ノードと前記第2ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第1ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する状態、または、前記第1入力ノードと前記第2ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第1ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する状態に、前記第1から第4スイッチング素子を制御してもよい。この場合、第1ノードの電圧と第2ノードの電圧のそれぞれを2レベルに制御できる。
本開示のさらに別の態様の電力変換装置は、第1入力電圧が供給される第1入力ノードと第1ノードとの間に接続された第1インダクタと、前記第1入力ノードと第2ノードとの間に接続された第2インダクタと、第2入力電圧が供給される第2入力ノードと前記第1ノードとの間に接続された第1スイッチング素子と、前記第2入力ノードと前記第2ノードとの間に接続された第2スイッチング素子と、前記第1ノードと出力ノードとの間に直列接続された第1整流素子および第2整流素子と、前記第1整流素子と前記第2整流素子の接続ノードと、前記第2ノードとの間に接続された容量素子と、電圧指令値にもとづいて前記第1および第2スイッチング素子を制御する制御回路と、を備える。この態様によると、構成を簡素化できる。
1…電力変換装置、C1…容量素子、L1…第1インダクタ、L2…第2インダクタ、Q1,Q11,Q26…第1スイッチング素子、Q2,Q14,Q23…第2スイッチング素子、Q3,Q15,Q22…第3スイッチング素子、Q4,Q16,Q21…第4スイッチング素子、Q5…第5スイッチング素子、Q6…第6スイッチング素子、Q7…第7スイッチング素子、Q8…第8スイッチング素子、20…制御回路、N1,N13,N24…第1ノード、N2,N14,N23…第2ノード、N3,N16,N25…第3ノード、N4…第4ノード、IN1,IN22…第1入力ノード、IN2,IN21…第2入力ノード、O1,O1a,O1b,O1c…出力ノード。

Claims (14)

  1. 第1ノード側から第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子の順で前記第1ノードと第2ノードとの間に直列接続された第1から第3スイッチング素子と、
    前記第1ノード側から第4スイッチング素子、第5スイッチング素子、第6スイッチング素子の順で前記第1ノードと前記第2ノードとの間に直列接続された第4から第6スイッチング素子と、
    第1入力電圧が供給される第1入力ノードと前記第1ノードとの間に接続された第7スイッチング素子と、
    第2入力電圧が供給される第2入力ノードと前記第2ノードとの間に接続された第8スイッチング素子と、
    前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続ノードと、前記第5スイッチング素子と前記第6スイッチング素子の接続ノードとの間に接続された容量素子と、
    前記第2スイッチング素子と前記第3スイッチング素子の接続ノードである第3ノードと、出力ノードとの間に接続された第1インダクタと、
    前記第4スイッチング素子と前記第5スイッチング素子の接続ノードである第4ノードと、前記出力ノードとの間に接続された第2インダクタと、
    電圧指令値にもとづいて前記第1から第8スイッチング素子を制御する制御回路と、
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記制御回路は、所定の制御周期において前記容量素子の充電量と放電量が平衡するように、前記第1から第8スイッチング素子を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記電圧指令値は、交流電圧を表し、
    前記電圧指令値の1周期は、前記制御周期を複数含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御回路は、
    前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する第1状態、
    前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する第2状態、
    前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する第3状態、
    前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する第4状態、
    前記第2入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する第5状態、
    前記第1入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する第6状態、
    前記第2入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する第7状態、または、
    前記第2入力ノードと前記第4ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第3ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する第8状態に、前記第1から第8スイッチング素子を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電力変換装置。
  5. 前記制御回路は、
    前記第1状態では、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、
    前記第2状態では、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、
    前記第3状態では、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、前記第7スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、
    前記第4状態では、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、
    前記第5状態では、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、
    前記第6状態では、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第7スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、
    前記第7状態では、前記第2スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とし、
    前記第8状態では、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を導通させ、残りのスイッチング素子を非導通とする、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記制御回路は、前記第1状態と前記第2状態では、さらに前記第6スイッチング素子を導通させ、前記第7状態と前記第8状態では、さらに前記第1スイッチング素子を導通させる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記制御回路は、
    (1)前記電圧指令値が、中間値と最大値の間の第1しきい値より大きく最大値未満の場合、前記第1から第8スイッチング素子を前記第1状態、前記第2状態、前記第3状態、前記第2状態の順に繰り返し制御し、かつ、前記電圧指令値が大きいほど、前記第2状態の期間を増加させ、前記第1状態の期間と前記第3状態の期間を減少させ、
    (2)前記電圧指令値が前記中間値より大きく前記第1しきい値未満の場合、前記第1から第8スイッチング素子を前記第1状態、前記第4状態、前記第3状態、前記第5状態の順に繰り返し制御し、かつ、前記電圧指令値が大きいほど、前記第1状態の期間と前記第3状態の期間を増加させ、前記第4状態の期間と前記第5状態の期間を減少させ、
    (3)前記電圧指令値が、最小値と前記中間値の間の第2しきい値より大きく前記中間値未満の場合、前記第1から第8スイッチング素子を前記第6状態、前記第5状態、前記第7状態、前記第4状態の順に繰り返し制御し、かつ、前記電圧指令値が大きいほど、前記第4状態の期間と前記第5状態の期間を増加させ、前記第6状態の期間と前記第7状態の期間を減少させ、
    (4)前記電圧指令値が前記最小値より大きく前記第2しきい値未満の場合、前記第1から第8スイッチング素子を前記第6状態、前記第8状態、前記第7状態、前記第8状態の順に繰り返し制御し、かつ、前記電圧指令値が大きいほど、前記第8状態の期間を減少させ、前記第6状態の期間と前記第7状態の期間を増加させる、
    ことを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の電力変換装置。
  8. 前記制御回路は、
    (1)前記電圧指令値が前記第1しきい値より大きく前記最大値未満の場合、前記第1状態の期間、2つの前記第2状態の期間、および、前記第3状態の期間を含む制御周期において、前記第1状態の期間と前記第3状態の期間の長さを等しく制御し、それぞれの前記第2状態の期間の長さを等しく制御し、
    (2)前記電圧指令値が前記中間値より大きく前記第1しきい値未満の場合、前記第1状態の期間、前記第4状態の期間、前記第3状態の期間、および、前記第5状態の期間を含む制御周期において、前記第1状態の期間と前記第3状態の期間の長さを等しく制御し、前記第4状態の期間と前記第5状態の期間の長さを等しく制御し、
    (3)前記電圧指令値が前記第2しきい値より大きく前記中間値未満の場合、前記第6状態の期間、前記第5状態の期間、前記第7状態の期間、および、前記第4状態の期間を含む制御周期において、前記第4状態の期間と前記第5状態の期間の長さを等しく制御し、前記第6状態の期間と前記第7状態の期間の長さを等しく制御し、
    (4)前記電圧指令値が前記最小値より大きく前記第2しきい値未満の場合、前記第6状態の期間、2つの前記第8状態の期間、および、前記第7状態の期間を含む制御周期において、前記第6状態の期間と前記第7状態の期間の長さを等しく制御し、それぞれの前記第8状態の期間の長さを等しく制御する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電力変換装置。
  9. 前記第3スイッチング素子に替えて整流素子を備え、前記第5スイッチング素子に替えて別の整流素子を備え、前記第8スイッチング素子に替えてさらに別の整流素子を備え、
    前記制御回路は、前記第1から第8スイッチング素子を制御することに替えて、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第7スイッチング素子を制御する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  10. 前記第2スイッチング素子に替えて整流素子を備え、前記第4スイッチング素子に替えて別の整流素子を備え、前記第7スイッチング素子に替えてさらに別の整流素子を備え、
    前記第1入力ノードと前記出力ノードが入れ替えられ、
    前記制御回路は、前記第1から第8スイッチング素子を制御することに替えて、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、および、前記第8スイッチング素子を制御する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  11. 第1入力電圧が供給される第1入力ノードと第1ノードとの間に接続された第1スイッチング素子と、
    前記第1入力ノードと第2ノードとの間に接続された第2スイッチング素子と、
    前記第2ノードと第3ノードとの間に接続された第3スイッチング素子と、
    第2入力電圧が供給される第2入力ノードと前記第3ノードとの間に接続された第4スイッチング素子と、
    前記第1ノードと前記第3ノードとの間に接続された容量素子と、
    前記第1ノードと出力ノードとの間に接続された第1インダクタと、
    前記第2ノードと前記出力ノードとの間に接続された第2インダクタと、
    電圧指令値にもとづいて前記第1から第4スイッチング素子を制御する制御回路と、
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
  12. 前記制御回路は、所定の制御周期において前記容量素子の充電量と放電量が平衡するように、前記第1から第4スイッチング素子を制御する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の電力変換装置。
  13. 前記制御回路は、
    前記第1入力ノードと前記第2ノードを前記容量素子を介して電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第1ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する状態、
    前記第1入力ノードと前記第2ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第1入力ノードと前記第1ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続する状態、または、
    前記第1入力ノードと前記第2ノードを前記容量素子を介さず電気的に接続し、前記第2入力ノードと前記第1ノードを前記容量素子を介して電気的に接続する状態に、前記第1から第4スイッチング素子を制御する、
    ことを特徴とする請求項11または12に記載の電力変換装置。
  14. 第1入力電圧が供給される第1入力ノードと第1ノードとの間に接続された第1インダクタと、
    前記第1入力ノードと第2ノードとの間に接続された第2インダクタと、
    第2入力電圧が供給される第2入力ノードと前記第1ノードとの間に接続された第1スイッチング素子と、
    前記第2入力ノードと前記第2ノードとの間に接続された第2スイッチング素子と、
    前記第1ノードと出力ノードとの間に直列接続された第1整流素子および第2整流素子と、
    前記第1整流素子と前記第2整流素子の接続ノードと、前記第2ノードとの間に接続された容量素子と、
    電圧指令値にもとづいて前記第1および第2スイッチング素子を制御する制御回路と、
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
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