JP2021135865A - 情報提供装置、流体制御機器、情報提供方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、薄膜の微細化は流体制御機器に今まで以上の高頻度な開閉動作を要求するため、その負荷により流体の漏出等を惹き起こしやすくなる場合がある。そのため、流体制御機器における流体の漏出を容易に検知できる技術への要求が高まっている。このような流体の漏出の検知や予期は、流体制御機器の使用頻度、温度、湿度、及び振動等、上記漏出を始めとして流体制御機器の異常に影響を及ぼす様々な環境要因情報や動作情報を収集し、異常との相関を分析することで可能になるところが多いと考えられる。
また、このような情報の収集は、異常の予期や検知のほかにも、ユーザの使用状況に最適な流体制御機器の選択、精密な製膜処理を実現する流体制御機器の製造等にも役立つと考えられる。
ところで、流体制御機器のメーカは、流体制御機器の仕様変更等に係る変更管理情報を適切に管理し、これを当該流体制御機器のユーザに提供しなければならない。しかしながら、多種の流体制御機器を提供するユーザにとって、変更管理情報の適切な管理とユーザへの提供は大きな負担となっている。
情報提供システムは、流体制御機器Vのユーザから、当該流体制御機器Vのユーザに流体制御機器Vの変更管理情報を提供するシステムである。
なお、流体制御機器に関する以下の説明では、便宜的に図面上での方向によって部材等の方向を上下左右と指称することがあるが、これらは本発明の実施あるいは使用の際の部材等の方向を限定するものではない。
図1に示される流体制御機器Vは、エア作動式のダイレクトダイヤフラムバルブであり、他の流体制御機器や流量制御装置等とガスユニットを構成して、プロセス流体を制御し、被処理体を処理する。この流体制御機器Vは、図1〜図3に示されるように、バルブボディ1、ボンネット部2、カバー部3、アクチュエータ部4を備える。
基台部11は平面視矩形状からなり、複数の流体制御機器Vによってガスユニットを構成する場合には、基板あるいはマニホールドブロック上に設置される部分となる。
この円筒部12には、軸心方向に長さを有し、ボンネット部2が配設される側であって基台部11とは反対側の一端が開口すると共に、外側から凹部12a側へ貫通したスリット12bが設けられている。このスリット12bを介して、ボンネットウォール25から延び出したフレキシブルケーブル26が内側から外側へ導出される。
このダイヤフラム押え23は、図5に示されるように、略円柱状の基体部231と、ダイヤフラム22に当接する側の一端側において拡径した拡径部232からなる。
ダイヤフラム22の周縁はボンネット24の下端部とバルブボディ1との間に挟持されており、この部分でダイヤフラム22とバルブボディ1との間のシールが形成される。
ボンネット24の内部には、ダイヤフラム押え23が貫挿される貫挿孔241aが中心部に形成された略円盤状の仕切部241が設けられている。
仕切部241の上方ないしは、アクチュエータ部4が配設される側に形成される凹部24aには、ボンネットウォール25が収容される。仕切部241とボンネットウォール25にはそれぞれ、互いに対応する位置にネジ穴241bと貫通孔25eが設けられており、ボンネット24にボンネットウォール25がボルト25fによって螺設される。
また、ボンネット24の仕切部241には、ボンネットウォール25に取り付けられている圧力センサPに連通する連通孔241dが設けられている。連通孔241dを介して圧力センサPが設けられていることにより、仕切部241、ダイヤフラム22、及びダイヤフラム押え23によって画定された閉空間S2内の圧力を測定することができる。
このカバー部3は、カバー31と平板状のプレート32、33を備える。
カバー31の両側面には、アクチュエータボディ41が嵌め込まれる位置に対応してネジ孔31aが設けられている。これにより、バルブボディ1が内側にはめ込まれた状態でネジ孔31aにネジ31bを螺入させ、ネジ31bの先端をバルブボディ1に圧接させると、バルブボディ1をカバー31の内側に挟持することができる。
このプレート32の下方には、舌片状に切り欠いた切欠部32aが形成されており、フレキシブルケーブル26はこの切欠部32aを介して、コネクタ28が設けられた回路基板27へ導出される。
このプレート33には、中央部に略矩形状の貫通孔33aが設けられており、回路基板27に設けられたコネクタ28はこの貫通孔33aから外側へ抜け出る。
このアクチュエータ部4は図4に示されるように、アクチュエータボディ41、アクチュエータキャップ42、ピストン43、バネ44を備える。なお、図4においては、アクチュエータ部4の内部構造を省略しているが、内部構造は図2及び図3に示されるとおりである。
このアクチュエータボディ41は図4に示されるように略円柱形状からなり、中心部には、ピストン43とダイヤフラム押え23が貫挿される貫挿孔41aが長さ方向に沿って設けられている。図2及び図3に示されるように、貫挿孔41a内ではピストン43とダイヤフラム押え23が当接しており、ダイヤフラム押え23はピストン43の上下動に連動して上下動する。
アクチュエータキャップ42の上端面には、ピストン43の駆動圧導入路432に連通する開口部42aが設けられている。
アクチュエータキャップ42の下端部は、アクチュエータボディ41の上部が螺合して閉止されている。
このピストン43の軸心方向略中央は円盤状に拡径しており、当該箇所は拡径部431を構成している。ピストン43は、拡径部431の上面側においてバネ44の付勢力を受ける。また、拡径部431の下端側には、駆動圧が供給される駆動圧導入室S1が形成される。
一方、駆動圧導入室S1にエアが導入されなくなると、ピストン43がバネ44の付勢力に従って下方に押し下げられる。これにより、ダイヤフラム22がシート21に当接して閉弁した状態となって、流体の流通が遮断される。
圧力センサPは図3に示されるように、ボンネットウォール25の下面、ないしは流路側に取り付けられており、連通孔241dを介して、ダイヤフラム22、ボンネット24の仕切部241、及びダイヤフラム押え23によって画定された閉空間S2に連通している。この圧力センサPは、圧力変化を検出する感圧素子や、感圧素子によって検出された圧力の検出値を電気信号に変換する変換素子等によって構成される。これにより圧力センサPは、ダイヤフラム22、ボンネット24の仕切部241、及びダイヤフラム押え23によって画定された閉空間S2内の圧力を検出することができる。
なお、圧力センサPが連通孔241dに通じる箇所にはパッキン29が介装されており、気密状態が担保されている。
なお、圧力センサPは、ゲージ圧あるいは大気圧のいずれを検出するものでもよい。
この位置センサM2によって以下の通り、弁の開閉動作検知することができる。即ち、磁石M1がダイヤフラム押え23の上下動に応じて上下動するのに対し、位置センサM2はボンネットウォール25及びボンネット24と共にバルブボディ1内に固定されている。この結果、ダイヤフラム押え23の上下動に従って上下動する磁石M1と、位置が固定されている位置センサM2との間に発生する磁界の変化に基づき、ダイヤフラム押え23の動作、ひいては弁の開閉動作を検知したり、リフト量を計測したりすることができる。
また、本実施形態に係る流体制御機器Vにおいても、位置センサM2を含む位置センサには、位置検出精度が±0.01mmから±0.001mmに収まるものを選定することが望ましい。当該半導体製造プロセス向けのバルブとしては微細な流体制御を実現するために±0.01mm程度の微細な開度制御が必要になる半面、±0.001mmを超える検出精度を用いるとバルブ近傍の真空ポンプ等が発生させる振動を検出しノイズを生じてしまうためである。
また、処理モジュールは回路基板27とは別に、流体制御機器V内に格納されていてもよいし、圧力センサP又は位置センサM2の一部として構成されていてもよい。
また、コネクタ28の種類や形状は、各種の規格に応じて適宜に設計し得る。
このように、複数の流体制御機器Vによって流体制御装置を構成する場合、流体制御機器Vは密集して配設される。そのため、各流体制御機器Vにおけるデータを表示するためのパネルを設ける場合には、容易に視認できるよう、アクチュエータ部4の上面、少なくとも上方に設けられるのが好適である。
図7は、動作情報を収集する動作情報収集装置6が組み込まれた流体制御機器Vと、動作情報の提供を受けると共に、変更管理情報を提供する情報提供装置7の機能構成を示している。
流体制御機器Vは上述のとおり、動作情報取得機構5として、開閉動作を検出可能な機器動作や状態変化を検出する圧力センサPと位置センサM2を備えており、動作情報収集装置6は、当該圧力センサPと位置センサM2によって検出された検出値を動作情報として収集する。
なお、これらの動作情報は一例であって、温度センサなど、圧力センサPや位置センサM2以外の動作情報取得機構5を流体制御機器Vに備えさせることにより、他の種類の動作情報を取得することができる。
また、収集処理部61によって登録される動作情報には、動作情報取得機構5による検出値、あるいは当該検出値に基づく加工データのほか、流体制御機器Vを識別可能な識別情報、検出値を取得した時間や流体制御機器Vの使用期間といったログ情報、使用した流体の種類やユーザによって適宜に変更される設定等の設定情報、流体制御機器Vに接続されている周辺機器から得られる駆動電圧や駆動圧といった周辺機器情報、あるいは外部環境の温度や湿度といった使用環境情報などが含まれる。
動作情報の内容ごとの提供可否は、流体制御機器Vのユーザが任意に設定することができ、秘匿しておきたい動作情報は提供せず、提供して差し支えない動作情報は提供するといった設定が可能である。
この動作情報記憶部65に記憶される動作情報は、収集処理部61によって収集されたものであり、抽出処理部62によって抽出され、情報提供装置7に提供される。
情報提供装置7は、登録処理部71、識別処理部72、判別処理部73、抽出処理部74、通信処理部75、動作情報記憶部76、及び変更管理情報記憶部77からなる機能ブロックを構成している。
なお、流体制御機器Vのメーカは、動作情報記憶部76に記憶されている動作情報を新たな製品の開発のほか、流体制御機器Vの異常の判別や予期、所定の動作と異常発生の相関関係の分析、これら予期や分析の精度向上などに利用することができる。
変更管理情報とは、例えば、流体制御機器Vの品番やメーカ、部品の情報などであり、その名称に関わらず、流体制御機器Vの適切な使用や管理に資する情報である。
例えば、流体制御機器Vが備えるコネクタ28に接続した外部メモリを介して、あるいは当該コネクタ28に本実施形態に係る情報提供装置7を直接、接続して提供することができる。
この例では、コントローラCは、一又は複数の流体制御機器VとネットワークNWを介して通信可能に構成され、当該一又は複数の流体制御機器Vを管理、制御等する機能部に加えて、動作情報収集装置6を備える。
本実施形態に係る情報提供システムによって実行される処理の一例を図9に示す。
流体制御機器Vでは、動作情報取得機構5を構成する圧力センサPや位置センサM2により、閉空間S2の圧力やダイヤフラム押え23のリフト量、流体制御機器Vの開度といった検出値が動作情報として得られる(S101)。
動作情報収集装置6は所定のタイミングで、抽出処理部62により動作情報記憶部65から動作情報を抽出し、情報提供装置7に対して送信する(S103)。
なお、動作情報を情報提供装置7に送信するタイミングは、任意に設定された所定の周期でもよいし、動作情報が収集される都度であってもよい。
判別処理部73は、所定のタイミングで、動作情報記憶部76を参照して、稼働している流体制御機器Vを判別する(S105)。本例では、判別処理部73は、一定期間内に動作情報を提供した流体制御機器Vを稼働しているものと判別する。
識別処理部72は、稼働していると判別した流体制御機器Vについて、当該流体制御機器Vに対応する変更管理情報を特定すべく、当該流体制御機器Vの動作情報に基づき、流体制御機器Vの型や種類などを識別する(S106)。
変更管理情報の出力は例えば、流体制御機器Vに設けられたディスプレイ、流体制御機器Vと通信可能に構成されたユーザ端末など、変更管理情報をユーザが参照することができる態様であれば、特に限られない。
例えば、新たな変更管理情報が変更管理情報記憶部77に登録されたタイミングで、当該変更管理情報に対応する流体制御機器Vに対して当該変更管理情報を送信する。この場合に、ユーザが使用している流体制御機器Vの情報を予めユーザ情報記憶部等に保持しておき、当該ユーザ情報記憶部を参照して、新たな変更管理情報の提供が必要なユーザ及び当該ユーザが使用する流体制御機器Vを特定する。
即ち、情報提供装置7は、新たな変更管理情報が変更管理情報記憶部77に登録されると(S201)、識別処理部72により当該新たな変更管理情報が登録された流体制御機器Vを識別する(S202)。
これに応じて、抽出処理部74は、当該識別された流体制御機器Vに対応する新たな変更管理情報を抽出し(S203)、これを流体制御機器Vに対して送信する(S204)
流体制御機器Vは所定の出力部を介して変更管理情報を出力する(S205)。
また、上述した実施形態と同様、変更管理情報は、コントローラCに対して送信してもよいほか、ユーザが利用するユーザ端末に対して送信してもよい。
即ち、情報提供装置7は、予め所定の記憶部に登録されている流体制御機器Vに対して、稼働の有無の問い合わせを送信する(S301)。
これに対して、流体制御機器Vから稼働している旨のレスポンスが送信され(S302)、情報提供装置7が当該レスポンスを受信した場合には、当該流体制御機器Vは稼働しているものと判別する(S303)。
これに応じて、流体制御機器Vは所定の出力部を介して変更管理情報を出力する(S306)。
また、上述した実施形態と同様、変更管理情報は、コントローラCに対して送信してもよいほか、ユーザが利用するユーザ端末に対して送信してもよい。
具体的には、各ユーザが自社内で使用している品番等の情報である。これらのユーザごとに有用な情報は、別途設けた記憶部に登録しておき、変更管理情報をユーザに送信する際、ユーザを識別して、当該ユーザごとに有用な情報をユーザに提供してもよい。
また、これらのユーザごとに有用な情報は適宜、流体制御機器Vのユーザから受け付けて登録しておき、反映されるようになっていてもよい。
M1 磁石
M2 位置センサ
P 圧力センサ
S1 駆動圧導入室
S2 閉空間
V 流体制御機器
1 バルブボディ
11 基台部
12 円筒部
2 ボンネット部
21 シート
22 ダイヤフラム
23 ダイヤフラム押え
24 ボンネット
25 ボンネットウォール
26 フレキシブルケーブル
27 回路基板
28 コネクタ
29 パッキン
3 カバー部
31 カバー
32 プレート
33 プレート
4 アクチュエータ部
41 アクチュエータボディ
42 アクチュエータキャップ
43 ピストン
44 バネ
5 動作情報取得機構
6 動作情報収集装置
61 収集処理部
62 抽出処理部
63 通信処理部
64 設定情報記憶部
65 動作情報記憶部
7 情報付与装置
71 登録処理部
72 識別処理部
73 判別処理部
74 抽出処理部
75 通信処理部
76 動作情報記憶部
77 変更管理情報記憶部
Claims (8)
- 流体制御機器の変更管理情報を提供する情報提供装置であって、
前記流体制御機器ごとの変更管理情報を記憶する変更管理情報記憶部と、
新たな前記変更管理情報を前記変更管理情報記憶部に登録する登録処理部と、
前記流体制御機器の動作情報に基づき、新たに登録された前記変更管理情報の提供が必要な流体制御機器を識別する識別処理部と、
識別した前記流体制御機器に対し、新たに登録された前記変更管理情報を送信する変更管理情報送信部と、を有する、
情報提供装置。 - 前記変更管理情報送信部は、新たに登録された前記変更管理情報の提供が必要な流体制御機器を管理するコントローラに対して、当該新たに登録された前記変更管理情報を送信する、
請求項1記載の情報提供装置。 - 流体制御機器の変更管理情報を提供する情報提供装置であって、
前記流体制御機器ごとの変更管理情報を記憶する変更管理情報記憶部と、
新たな前記変更管理情報を前記変更管理情報記憶部に登録する登録処理部と、
前記流体制御機器から、稼働していることを示す稼働情報を受信する稼働情報受信部と、
稼働している前記流体制御機器に対し、新たに登録された前記変更管理情報を送信する変更管理情報送信部と、を有する、
情報提供装置。 - 前記稼働情報受信部は、前記流体制御機器を管理するコントローラから、稼働している前記流体制御機器に係る情報を受信し、
前記変更管理情報送信部は、前記コントローラに対し、稼働している前記流体制御機器について新たに登録された前記変更管理情報を送信する、
請求項3記載の情報提供装置。 - 変更管理情報を取得可能な流体制御機器であって、
前記変更管理情報を提供する情報提供装置と、通信可能に構成され、
前記情報提供装置に対し、稼働していることを示す稼働情報を送信する稼働情報送信部と、
前記情報提供装置から、前記変更管理情報を受信する変更管理情報受信部と、を有する、
流体制御機器。 - 前記変更管理情報を出力する出力部、をさらに有する、
請求項5記載の流体制御機器。 - 流体制御機器の変更管理情報を提供する方法であって、
前記流体制御機器ごとの変更管理情報を記憶する変更管理情報記憶部、を有するコンピュータが、
新たな前記変更管理情報を前記変更管理情報記憶部に登録する登録処理と、
前記流体制御機器の動作情報に基づき、新たに登録された前記変更管理情報の提供が必要な流体制御機器を識別する識別処理と、
識別した前記流体制御機器に対し、新たに登録された前記変更管理情報を送信する変更管理情報送信処理と、を実行する、
情報提供方法。 - 流体制御機器の変更管理情報を提供するためのコンピュータプログラムであって、
前記流体制御機器ごとの変更管理情報を記憶する変更管理情報記憶部、を有するコンピュータに対し、
新たな前記変更管理情報を前記変更管理情報記憶部に登録する登録処理と、
前記流体制御機器の動作情報に基づき、新たに登録された前記変更管理情報の提供が必要な流体制御機器を識別する識別処理と、
識別した前記流体制御機器に対し、新たに登録された前記変更管理情報を送信する変更管理情報送信処理と、を実行させる、
コンピュータプログラム。
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