JP2021133116A - 遊技機 - Google Patents

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貴則 寺内
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雅生 小原
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【課題】シールの複製や基板ケースの複製を容易にすることができないようにすることで、セキュリティ性を高めた遊技機を提供する。【解決手段】遊技機の動作を制御する回路基板を対向するカバー部材とベース部材との間に収容する基板ケースを備えた遊技機であって、遊技機の前扉を開けなくても視認可能な位置には外部側表示部を備え、基板ケースの表面には内部側表示部を備え、外部側表示部は、外部側文字情報と、読取機を用いることで外部側文字情報を特定可能な情報を読み取ることができる外部側コード情報とが表示され、内部側表示部は、内部側文字情報と、読取機を用いることで内部側文字情報とは異なる情報を読み取ることができる内部側コード情報とが表示される。【選択図】図6

Description

この発明は、遊技機に関するものである。
従来、基板ケースに貼付するシールに、コード情報と文字列が記載されており、コード情報を読取機を用いることで読み取った情報と、文字列に記載されている情報とが同じものである遊技機が知られている(特許文献1の段落番号「0101」、「0102」参照)。
特開2018−166701号公報
遊技機に対する不正行為は巧妙化しており、何らかの手法で遊技機の内部や遊技機の外部に貼り付けられる各種シールを模造し、新たなシールを複製する不正行為が行われる虞がある。
遊技機の内部に貼り付けられるシールを複製しようとした場合には、遊技店の店員がメダルの補充等をするために前扉を開放したときに店員の目を盗んで英数字等の文字列情報を見たりコード情報を読み取ったりといった方法により固有情報を把握される虞があると考えられる。
そのため、特許文献1に記載された遊技機では、不正行為を防止するために改善の余地がある。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、遊技機のシールなどの複製を困難にすることでセキュリティ性を高める遊技機を提供すること目的とする。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
本発明に係る遊技機は、遊技機の動作を制御する回路基板を対向するカバー部材とベース部材との間に収容する基板ケースを備えた遊技機であって、前記遊技機の前扉を開けなくても視認可能な位置には外部側表示部を備え、前記基板ケースの表面には内部側表示部を備え、前記外部側表示部は、外部側文字情報と、読取機を用いることで前記外部側文字情報を特定可能な情報を読み取ることができる外部側コード情報と、が表示され、前記内部側表示部は、前記外部側文字情報とは異なる文字情報である内部側文字情報と、前記読取機を用いることで前記内部側文字情報とは異なる情報を読み取ることができる内部側コード情報と、が表示されることを特徴とする。
これにより、セキュリティ性を高めた遊技機を提供することができる。
すなわち、遊技機に貼り付けられているシールの複製や基板ケース100の複製を容易にすることができないようにすることが可能となる。
例えば、一方の文字列情報とコード情報とを同一にしつつ、他方を非同一とすることで、一方のコード情報を読み取った際に文字列情報とコード情報とが同一であると認識させ、他方の文字列情報とコード情報も同一であると思い込ませ、不正行為を行おうとする者に誤った模造品(両方同一の物)を作成させるようにすることができる。
そして、このように構成することで、店員が点検する際に、9ケタや8ケタの文字列がリストと一致するかを確認するのは煩雑であるところ、簡易的な確認方法として、文字列情報とコード情報とが同一、非同一となっているかの確認をするだけで、上述のような不正行為に対する発見を容易に行える。
本発明の実施の形態であって、遊技機を正面から見た図である。 本発明の実施の形態であって、前扉が開かれた遊技機を前方斜め右上から見た図である。 本発明の実施の形態であって、基板ケースを前方斜め右上から見た図である。 本発明の実施の形態であって、基板ケース及びケースホルダーを分解した状態を前方斜め右上から見た図である。 本発明の実施の形態であって、基板ケースを正面から見た図である。 本発明の実施の形態であって、記録部の一例を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は封印シールの一例を説明するための説明図であり、(b)は封印シールに表示されるコード情報を読取機を用いることで読み取った結果を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態であって、証紙の一例を説明するための説明図である。
(第1の実施の形態)
本明細書では、各説明箇所において、遊技機10の正面に向かって位置している遊技者、すなわち、当該遊技機10の前に設置してある椅子に座っている遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とし、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技機10の前に座っている遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。
また、説明の便宜を考慮し、図面の各図には、一部の図を除いて、x軸、y軸及びz軸を示している。x軸、y軸及びz軸の向きは、異なる図であっても、互いに一致している。以下においては、x軸方向正側(x軸の矢印方向)を「右」側、x軸方向負側(x軸の矢印と逆方向)を「左」側、y軸方向正側(y軸の矢印方向)を「後」側、y軸方向負側(y軸の矢印と逆方向))を「前」側、z軸方向正側(z軸の矢印方向)を「上」側、z軸方向負側(z軸の矢印と逆方向)を「下」側として定義しているが、これは、各部の相対的な位置関係を表すためのものに過ぎず、各部の絶対的な位置関係を限定するものではない。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図1及び図2を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状に形成された筐体10aと、ヒンジ機構10fを用いて、この筐体10aの正面開口を開閉自在に覆うとともに閉鎖状態で正面開口を閉塞する前扉10dとを備えている。
ここで、ヒンジ機構10fは、図2に示すように、筐体10aの左側に設けられている。
前扉10dの上部には、薄板樹脂からなる中パネル27aを備えている。この中パネル27aの略中央には、3個のリール26(正面から向かって左側の左リール13、中央の中リール14、右側の右リール15)の円周上の図柄を見ることができる透過可能な図柄表示窓部10eが形成されている。この図柄表示窓部10eは、3個全てのリール26の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部10eは、リール26の正面側に設けられて、リール26の回転が停止した際、有効ライン26a上に停止している複数の図柄を視認するためのものである。リール26は、図柄表示窓部10eを介して複数の図柄を変動表示可能なものである。
前記図柄表示窓部10eの後方向(奥方向)には、3個のステッピングモータ(図示せず)と、この各ステッピングモータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記リール26と、前記ステッピングモータ及び前記リール26を保持するユニットホルダー(図示せず)とを有するリールユニット35が配置されている。また、リールユニット35には、リール26の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためのリール位置センサー(図示せず)が設けられている。このステッピングモータは、メイン制御手段(図示せず)から出力されるステッピングモータを駆動するための駆動信号に基づき駆動する。
前記図柄表示窓部10eの下方には、クレジットメダルの貯留枚数であるクレジットメダル枚数を表示するクレジット表示器29aと、このクレジット表示器29aの左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器29bとが設けられている。これらの表示器は、2個の7セグメントLED表示器で構成されている。7セグメントLED表示器は、10進法のアラビア数字等の1文字を表現するために、それぞれ個別に点灯・消灯が可能な7つのセグメント(LED)から構成されているものである。2個の7セグメントLED表示器を有することにより、クレジット表示器29aは2桁の貯留枚数、払出枚数表示器29bは2桁の払出枚数が表示可能になっている。
前記前扉10dの下部には下パネル27bが設けられている。そして、前扉10dには下パネル27bの上部に位置して前扉10dの前方向へ向けて突出する操作部28を備えている。
この下パネル27bには、遊技機10の個別情報を記載した識別ラベル、いわゆる証紙350が貼付されている。また、この証紙350が貼付される場所は下パネル27bに限らず、遊技店に設置されている状況下で視認可能な位置であればよく、前扉10dの側面や、メダル受け皿37に貼付されるようにしても良い。
ここで、証紙350は、外部側表示部の一例であり、証紙350には、図8に示すように、製造会社名、会社ロゴ、製造番号を示す記号や数字から成る証紙番号(第3文字情報350b)と、読取機(いわゆるコードリーダー)を用いることで第3文字情報350bを読み取ることができる第3コード情報350aとが表示される。
また、第3文字情報350bは、外部側文字情報の一例であり、第3コード情報350aは、外部側コード情報の一例である。
第3文字情報350bとしては、例えば、「1S−1−123/123456」などの遊技機10の個別情報を示す番号であるが、これに限定されず、他の情報を表示しても良い。
また、ここで、第3コード情報350aは、第3文字情報350bを二次元コードにより表現したものであるが、完全に一致するものに限定されず、読取機で第3コード情報350bを読み取ることで第3文字情報350bを特定可能な情報を読み取ることができるものであれば良い。
例えば、上述したように、第3文字情報350bが「1S−1−123/123456」である場合であって、第3コード情報350aを読み取ることで得られる情報が「1S1123123456」であるように、第3文字情報350bの文字列から「−」「/」の部分が得られないような場合であっても、第3文字情報350bの情報のうち、当該第3文字情報350bを特定するために必要な情報である「1S」、「123」の部分や「123456」の部分などを読み取ることが可能なものも含まれる。また、第3コード情報350aを読み取ることで得られる情報と第3文字情報350bとが、例えば、大文字と小文字の違いや、全角と半角の違い、フォントの違いがある場合であっても、第3コード情報350bを読み取ることで第3文字情報350bを特定可能な情報を読み取ることができるものの一例に含まれる。
第3コード情報350aは、具体的には、例えば、図8に示すように、証紙350の大きさが例えばk=55mm、l=35mmである場合に、第3コード情報350aの大きさは、例えば、n=7mm、m=7mmに設定されている(証紙350全体に対する第3コード情報350aの面積の占有率は、2.5%となる)ようなものが含まれる。なお、証紙については、上述のような遊技機10の個別情報を示すものに限らず、公的機関による試験の適合を証するものであったり、特許権等の実施許諾を証するものであっても良い。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として投入するためのメダルを後述するメダル投入口11からあらかじめ投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル枚数とする。
前記操作部28の上面右側には、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口11が設けられている。
筐体10a内部であって、前記メダル投入口11の近傍には、メダル投入口11に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみを後述するホッパーユニット36に導くメダルセレクタ11aが設けられている。このメダルセレクタ11aには、メダル投入口11に投入されたメダルを1枚ずつ検出する投入センサー(図示せず)が設けられている。
なお、筐体10a内部にはメダル通路が設けられており、メダルセレクタ11aにおいて非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット36から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過して後述するメダル払出口12から払い出される。
具体的には、メダルセレクタ11aには、電磁石を用いたキャンセルコイルの作動により、メダル投入口11から投入されたメダルをホッパーユニット36内に貯留させる通路と、メダル払出口12から後述するメダル受け皿37へ進ませる通路との切り換えが可能に形成されている。これにより、メダル投入口11から投入されたメダルをクレジットメダルとして貯留するか、メダル受け皿37へ払い出すかの切り換えをすることができる。
メダル投入口11の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ25が設けられている。
前記操作部28の中央には、操作により対応するリール26の回転を停止させるため、3個のリール26のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左リール13を停止させるための左ストップスイッチ21と、中リール14を停止させるための中ストップスイッチ22と、右リール15を停止させるための右ストップスイッチ23とを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数のリール26それぞれに対応して設けられ、複数のリール26の図柄の変動表示の開始後、遊技者の操作によりリール26の図柄の変動表示を個別に停止させるためのものである。
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ40の操作を条件にリール26の回転を開始させるためのスタートスイッチ20が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ20は、遊技者の操作によりリール26の図柄の変動表示を開始させるためのものである。
このスタートスイッチ20の上方には、遊技を開始するためのメダルの賭け数を設定するために予め貯留したメダルをベット可能なベットスイッチ40が設けられている。
このスタートスイッチ20の上方には、ベットスイッチ40として、貯留されたメダル枚数(クレジットされたメダル枚数)から最大投入枚数(具体的には例えば3枚)に達するまでのメダル枚数を貯留されたクレジットメダル枚数から減じて最大投入枚数のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ18と、クレジットメダル枚数から投入枚数1枚に達するまでのメダル枚数を貯留されたクレジットメダル枚数から減じて1枚のメダル投入に代える1ベットスイッチ19とが設けられている。
このベットスイッチ40の操作により設定された賭け数が規定数に達している状態で、スタートスイッチ20が操作されることにより、当該賭け数が確定し、役抽選により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技でのリール26の回転開始時から所定の時間(いわゆる4.1秒のウェイト時間)が経過しているか否かが判定され、当該所定の時間が経過するまではリール26が回転を開始せず、当該所定の時間が経過すると、3個全てのリール26が回転を開始することができるように形成されている。
マックスベットスイッチ18の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能なチャンスボタン24が設けられている。
また、本実施の形態では、演出装置としての表示装置16、スピーカー17、演出用ランプ38を有している。
特に図示していないが、本実施の形態に係る遊技機10では、前扉10dの背面側に設定変更スイッチが設けられてあり、この設定変更スイッチは、後述するメイン制御基板ユニット30の設定キースイッチとともに設定変更を行うためのものである。なお、この設定変更スイッチは、リセットスイッチとしても兼用される。
また、特に図示していないが、本実施の形態に係る遊技機10では、設定表示器が設けられてあり、この設定表示器は、7セグメントの小型のLEDにより、当選確率の後述する設定値を設定する際に、当該設定値を表示する。設定表示器には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、前扉10dの背面に設けられており、設定値の設定後、その表示は解除される。
前記前扉10dの下部に相当する筐体10aの内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット36と、各部品に電力を供給するための電源ユニット33とが配置されている。
この電源ユニット33には、特に図示していないが、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチが設けられている。
前記前扉10dの下部には、所定の場合にホッパーユニット36からメダルが払い出されるメダル払出口12が形成されている。このメダル払出口12の下方には、メダル払出口12から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿37が形成されている。なお、クレジットされているメダル枚数が最大クレジットメダル枚数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口12から払い出されずにクレジットメダル枚数に加算される。
本実施の形態に係る遊技機10は、ベットスイッチ40の操作又はメダル投入により所定枚数(具体的には、3枚)のメダルを投入することで遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ20の押下操作により、リール26の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各リール26に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、リール26の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄の組み合わせによって、当選した役を構成する図柄の組み合わせが有効ライン26a上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
この有効ライン26aは、具体的には3個のリール26にそれぞれ表示されている図柄のうち図柄表示窓部10eから視認可能な図柄を各リール26につき1個ずつ繋いでできる、複数のリール26の全てを貫くラインのうち、入賞等するために有効となる図柄の組み合わせの並びを規定したラインである。このラインは、規定の賭け数(予め定められた数であって本実施の形態では3)のメダルをベットすることにより有効ライン26aになる。
前扉10dのうち、クレジット表示器29aと払出枚数表示器29bとの間には、現在の演出状態がいわゆる「有利区間」であることを報知する区間報知ランプ29cが設けられている。
この区間報知ランプ29cは、有利区間中において、有利区間に移行してから、所定の出玉率を超え、かつ、ストップスイッチ50の押し順が表示されるまでの任意の契機、例えば、AT状態への移行時のスタートスイッチ20操作後に点灯するようにしており、「非有利区間」に移行したことを契機に消灯される。
なお、本実施の形態にかかる区間報知ランプ29cは、「有利区間」である間、常時点灯するようにしても良い。
また、区間報知ランプ29cは、上述したものに限定されるものではなく、例えば、払出枚数表示器29bや、クレジット表示器29aの2桁の7セグメントが表示される領域内の一つのドットや点灯ランプ等により実施しても良い。
前記前扉10dには、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置が形成されている。この演出装置は、後述するサブ制御手段に基づいて演出を行うものであって、スピーカー17と、演出用ランプ38と、表示装置16とを備えている。
前記スピーカー17は、前扉10dの上部左右と、前扉10dの下部左右とに配置されている。
前記演出用ランプ38は、前扉10dの上部と、前扉10dの下部の左右とに配置されている。
前記表示装置16は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。
本実施の形態では、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御手段としての制御装置が形成されている。この制御装置は、遊技を進行させて遊技状態(遊技の進行)を制御するメイン制御手段と、このメイン制御手段から送信される情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うための制御を行うサブ制御手段とを備えている。
また、筐体10a及び前扉10dを有する遊技機10の内部にメイン制御基板ユニット30、サブ制御基板ユニット31、液晶ユニット32、電源ユニット33、コネクタユニット34、リールユニット35及びホッパーユニット36等が収納されている。
メイン制御基板ユニット30は役抽選や入賞判定等の遊技における基本的な制御を行うメイン制御手段としての回路基板230(図5参照)、サブ制御基板ユニット31は発光ランプや音声による演出等の遊技における演出に関する制御を行うサブ制御手段としてのサブ制御基板(図示せず)をそれぞれ備えている。
また、液晶ユニット32は表示装置16に表示される映像による演出に関する制御を行う回路基板(図示せず)、電源ユニット33は遊技機10における各機器に電力を供給する回路基板(図示せず)、コネクタユニット34は特定の機器に接続されたケーブルを仲介する回路基板(図示せず)をそれぞれ備えている。
また、リールユニット35はリール26(左リール13、中リール14、右リール15)の回転をそれぞれ独立して制御する回路基板(図示せず)、ホッパーユニット36はメダル投入口11に投入されたメダルを貯留するとともにメイン制御基板ユニット30からの信号に基づいてメダル払出口12へメダルを送出する制御を行う回路基板(図示せず)をそれぞれ備えている。
これらのユニットに備えられた各種回路基板は、不正行為、いわゆるゴト行為を行う不正行為者によって、いずれも不正アクセスの対象となり得る。
例えば、メイン制御基板ユニット30に備えられたメイン制御基板としての回路基板230には、遊技機10における基本的な制御、具体的には例えば役抽選等を行うための当選確率データや、役抽選を実行するためのプログラム等が記録された記憶装置(ROM)が搭載されている。
なお、本実施の形態では、ROM及びRAMは、メインCPU234(図5参照)に内蔵されている。このため、メインCPU234を、この記憶装置を偽造したものに交換することによって、遊技中に特定の操作を行うとボーナス遊技に当選して必ず大当たりになるようにする等、遊技機10に不正な改造を試みる不正行為者が現れる場合がある。したがって、遊技機10においては、この種の回路基板を、ケースの内部に収容して封止(封印とも言う)することが行われている。本実施の形態においても、メイン制御基板ユニット30は、図3に示すような基板ケース100を有し、この基板ケース100の内部に、回路基板230(図4参照)を収容することによって、当該回路基板230を封止する構造を採用している。この基板ケース100は、基板ケース100の外部より視認可能となるように光透過性を有する。
本実施の形態では、図3〜図5を用いて、基板ケース100について説明する。特に、メイン制御基板ユニット30(図2参照)用の基板ケース100(メイン制御基板としての回路基板230を封止する基板ケース100)を例に挙げて説明する。なお、以下に説明する構成は、メイン制御基板ユニット30以外のユニット(例えば、サブ制御基板ユニット31や液晶ユニット32等)の基板ケースにおいても適用することができる。
基板ケース100は、ベース部材120と、カバー部材110とを互いに組み付けることで形成されている。カバー部材110は、保護カバー300を有さない場合には、カバー部材本体130により構成され、保護カバー300を有する場合には、カバー部材本体130と、保護カバー300とにより構成されている。
すなわち、基板ケース100は、保護カバー300を有さない場合には、ベース部材120と、カバー部材本体130からなるカバー部材110とを互いに組み付けることで形成され、保護カバー300を有する場合には、保護カバー300をカバー部材本体130に組み付けたカバー部材110と、ベース部材120とを組み付けることで形成されている。
ここで、保護カバー300は、回路基板230に上に配置されたコネクタ261〜263に対し、外部から不正アクセスされ難くするためにカバー部材本体130の前側を覆うものである。カバー部材本体130には、コネクタ挿通孔131〜133を備え、コネクタ261〜263に接続されるケーブル(図示せず)を、コネクタ挿通孔131〜133を介して基板ケース100の外部と接続させている。
図4に示すように、カバー部材110のカバー部材本体130は、回路基板230の前側(y軸方向負側)を覆い、ベース部材120は、回路基板230の後側(y軸方向正側)を覆うものである。
基板ケース100は、当該基板ケース100の後側に設けられたケースホルダー200(筐体側部材)を介して、筐体10aの背板10b(図2参照)の前面側に取り付けられている。
なお、基板ケース100は、筐体10aの背板10bに取り付けられる場合に限定されず、筐体10a内部に収容されていれば、前扉10dの裏面側や、筐体10aの側面板などに取り付けられても良い。
図3及び図4に示すようにカバー部材本体130の前面側には、保護カバー300が装着可能に形成されている。
具体的には、保護カバー300を取り付ける場合には、図4に示すように、ベース部材120の前面側に回路基板230及びカバー部材本体130を配置した状態で、ねじ(図示せず)を、保護カバー300の左側に貫通する左固定部材挿通部322に通して、カバー部材本体130にねじ止めする。
そして、ねじ(図示せず)に不正アクセスされることを防止するために、左固定部材323を左固定部材挿通部322に嵌め合わせている。
また、同様に、ベース部材120の前面側に回路基板230及びカバー部材本体130を配置した状態で、ねじ(図示せず)を保護カバー300の右側に貫通する右固定部材挿通部320に通して、ベース部材120の右側の右固定部113にねじ止めする。
そして、ねじ(図示せず)に不正アクセスされることを防止するために、右固定部材321を右固定部材挿通部320に嵌め合わせている。
これにより、ベース部材120の前面側に回路基板230及びカバー部材本体130を配置した状態、すなわち、ベース部材120と、保護カバー300との間に回路基板230及びカバー部材本体130を挟み混んだ状態で、ベース部材120、回路基板230、カバー部材本体130及び保護カバー300が一体となった基板ケース100を形成することができる。なお、保護カバー300を有しないような場合には、後面側に回路基板230をビスにより取り付けたカバー部材本体130を、図示しないビスにより、ベース部材120に固定することで形成される。
また、保護カバー300を有する場合は、本実施の形態のように、保護カバー300を、基板ケース100を構成するベース部材120及びカバー部材本体130の両方に取り付けるようにする他、ベース部材120及びカバー部材本体130のいずれか一方にのみ取り付けるようにしても良い。
なお、左固定部材323の前面側には、横長の封印シール251が左固定部材挿通部322の前面側を覆うように貼付されている。また、同様に、右固定部材321の前面側には、同様の横長の封印シール252が右固定部材挿通部320の前面側を覆うように貼付されている。
ここで、封印シール251は、左固定部材挿通部322を封印するものであり、封印シール252は、右固定部材挿通部320を封印するものであり、それぞれ、左固定部材挿通部322や右固定部材挿通部320が取り外された場合は封印シール251,252が剥がされた痕跡が残るようにしている。
また、図4、図5に示すように、基板ケース100の左側には、ベース部材120のフランジ120c(ベース部材側貼付部)とカバー部材本体130のフランジ130a(カバー部材本体側貼付部)とにわたって貼付され、ベース部材120とカバー部材本体130とを封印するための長方形状の封印シール250が貼付されている。
また、長方形状の封印シール250の四隅の角部は、図7に示すように、R2mm程度に丸みを帯びて形成されており、略直角に形成される場合より、貼り付け作業がし易く形成されている。
封印シール250は、ベース部材120とカバー部材本体130とを封印するものであり、ベース部材120とカバー部材本体130との組み付けを解除する場合に破れることで痕跡が残るようにしている。
また、基板ケース100には、かかる痕跡がつきやすくなるような構成(破断部)を備えても良い。例えば、ベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの間に封印シール250が貼り付かない空洞を設けることで、封印シール250を刃物などで破こうとしても、封印シール250が撓んできれいに破れないようにしても良い。また、かかる空洞には、さらに、ベース部材120を回路基板230と対向する側に折り返した折返し部120aの端面120bが封印シール250と接触するとともに、当該端面120bを折返し部120aの長さ方向に破断するスリットを設けることで、当該スリットの周囲で封印シール250が破れやすくなるようにしても良い。また、基板ケース100に、封印シール250が貼り付けられる部分を覆うカバー部材を備え、当該カバー部材をスライドさせて取り外さないと封印シール250を破くことができないようにするとともに、当該カバー部材の内側であって封印シール250と接触する面側に、当該カバー部材をスライドさせて取り外す際に、封印シール250に傷を付ける突起を設けても良い。
このように構成することで、不正行為を行おうとする者が、いかにきれいに痕跡を残さないように封印シール250を破ろうとしても、痕跡が残るようにすることが可能となる。
また、封印シール250が貼り付けられるベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとのうち、ベース部材120のフランジ120cを、カバー部材本体130のフランジ130aよりも基板ケース100の後ろ側(図4、図5のy軸方向正側)に向けて低くなるよう、ベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの間に段差ができるように構成しても良い。
この場合には、封印シール250の第2コード情報250bが、ベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの間の段差部分に位置するように封印シール250を貼り付けることが望ましい。
すなわち、図5に破線BL1で示すベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの境目の段差部分に第2コード情報250bが位置すると、当該第2コード情報250bが平面部分に貼り付けられた場合に比べ、正面視において第2コード情報250bの一部が前になり他の一部が後ろになるため、第2コード情報250b自体に奥行きが異なる部分が生まれることで、第2コード情報250bの全体が視認し難くなる。
このため、このように構成することで、不正行為を行おうとする者に、第2コード情報250bを読取機で読み取り難いような印象を与え、コード情報と文字情報とが同じ情報である記録部150の第1コード情報155aを読み取らせるように誘導することができる。
また、ベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの間に封印シール250の第2コード情報250bが位置するように貼り付けられるようにして、第2文字情報250aはベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの間に位置しないように貼り付けられることで、封印シール250を破断した際に第2文字情報250aは破断せずに残り、不正行為を行おうとする者が、残った第2文字情報250aから第2コード情報250bを復元しようとする際に、当該第2文字情報250aと同じ情報が記載された誤った第2コード情報250bを作成させることが可能となる。
なお、ベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの境目である破線BL1の部分に、第2コード情報250bが位置するように配置すると、上述したような効果があるが、ベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの境目を図5に示す二点鎖線BL2の部分とすることもできる。
この場合には、第2文字情報250aと第2コード情報250bとの間に段差のない面に配置されることから、第2文字情報250aと第2コード情報250bとの見た目に違和感を与えることがなくなり、不正行為を行おうとする者の注目を集めることを防止し、文字情報とコード情報とが異なる情報である第2コード情報250bを読み取らせる動機付けを与えないようにすることが可能となる。また、正規の作業者(店側・遊技機メーカー側)が不正の目的でなく基板ケース100を開封した場合には、第2文字情報250aと第2コード情報250bとは破断されず、封印シール250を再使用した場合であっても、第2文字情報250aと第2コード情報250bとの機能は維持することが可能となる。
また、図5に示すように、ベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとを、他のカバー部材本体130よりも基板ケース100の前側から後ろ側(図5のy軸方向正側)に向けて凹状になるように形成している。
すなわち、封印シール250は、凹状に形成されたベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aに貼り付けられるため、後述するようにカバー部材本体130の表面に貼り付けられる記録部150と、基板ケース100の前後方向の距離が異なるようになっている。
これにより、封印シール250の第2コード情報250bと記録部150の第1コード情報155aとを読取機で読み取る際のピント調整に時間が掛かるようにすることができ、不正行為を行おうとする者が両方のコード情報を読み取ることを断念させることができ、そして、片方のコード情報を読み取る際に、手前側にあり、文字情報(第1文字情報154a)と同じ情報が記載されている記録部150のコード情報(第1コード情報155a)を読み取らせるように誘導することができる。
ここで、封印シール250は、第2表示部の一例であり、封印シール250には、図7に示すように、第2文字情報250aと、読取機(いわゆるコードリーダー)を用いることで第2文字情報250aとは異なる情報を読み取ることができる第2コード情報250bとが表示される。
第2コード情報250bは、具体的には、例えば、図7に示すように、封印シール250の大きさが例えばh=35mm、g=60mmである場合に、第2コード情報250bの大きさは、例えば、j=6mm、i=6mmに設定されている(封印シール250全体に対する第2コード情報250bの面積の占有率は、1.7%となる)ようなものが含まれる。
第2文字情報250aとしては、例えば、「87654321」などの封印シール250のシリアル番号などが含まれる。
また、第2コード情報250bは、二次元コードが印刷されており、当該二次元コードを読取機を用いることで読み取ることができる情報としては、例えば、「L4FEUNW388」などのランダムな英数字などが含まれる。
ここで、二次元コードを読取機を用いることで読み取ることができる情報としては、ランダムな英数字に限定されず、第2文字情報250aと一部だけ異なるもの、例えば、「87654331」などであっても良い。このように第2文字情報250aと一部だけ違うようにした場合は、仮に第2コード情報250bを読取機を用いることで読み取られた場合であっても、第2文字情報250aに記載された文字との違いに気がつきにくく、同一と誤認させることができる。
なお、第2コード情報250bは、二次元コードに限定されず、一次元コードであっても良い。
なお、第1表示部(第1文字情報154a、第1コード情報155a)については、後述する。
また、封印シール250の第2文字情報250aと第2コード情報250bとは、裏側から透かした場合であっても視認できないように形成されている。
これは、封印シール250は、基板ケース100の組み付け後に貼り付けるため、貼り付けた後に組み付け作業を行う可能性のある記録部150とは異なり、貼り付けられた封印シール250の上下関係を確認する必要がないためである。
また、第2コード情報250bは、封印シール250を破く際に、破断される位置、すなわち、図4、図5に示すように、ベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの境目(破線BL1の部分)に配置されており、第2文字情報250aは、封印シール250を破く際に、破断されない位置に配置される。
このように構成することで、第2コード情報250bを破断させることで読み取り不可能にし、第2文字情報250aと第2コード情報250bとの関係性を確認できないようにすることで、不正行為を行おうとする者に、第2文字情報250aと同じ情報が記載されている誤ったコード情報を作成させることが可能となる。
また、第2文字情報250aは、基板ケース100を筐体10aに取り付けた状態で、第2文字情報250aを視認する者(店員や不正行為を行おうとする者など)が読み難い方向、例えば、基板ケース100を筐体10aの背板10bに取り付けた場合は、図2、図5に示すように、文字が左側を向くように表示されている。
これは、後述するように、不正行為を行おうとする者に読みやすい第1文字情報154aの方に注目させるようにするためである。なお、店員が封印シール250の文字を読むことは少ないため、店員が読みやすい向きに表示することよりも、不正行為を防止することを優先したものである。
封印シール250は、図3に示すように、保護カバー300を有する場合は、当該保護カバー300により覆われる位置に貼り付けられる。
これは、封印シール250を保護カバー300で保護するとともに、保護カバー300により第2コード情報250bの読取機による読み取りの鮮明度を低下させて不正行為を行おうとする者による読み取りを困難にして、コード情報と文字情報とが同じ情報である記録部150の第1コード情報155aを読み取るように誘導するようにするためである。
ここで、図4に示したケースホルダー200、ベース部材120、回路基板230、カバー部材本体130及び保護カバー300の各部材のうち、回路基板230を除く部材(特に、基板ケース100を構成するカバー部材本体130及びベース部材120)は、主に、透明なABS樹脂(アクリロニトリル(Acrylonitrile)、ブタジエン(Butadiene)、スチレン(Styrene)等の成分からなる熱可塑性樹脂)や透明なポリカーボネートによって形成される。これは、基板ケース100の内部に収容された回路基板230に対する不正な改造等を、基板ケース100の外部からの目視でも発見できるようにすることを考慮してのものである。
本実施の形態においては、保護カバー300、カバー部材本体130、ベース部材120、ケースホルダー200は、主に透明な樹脂からなる射出成形品としている。かかる射出成形品として作成する際、射出成形用金型の成形空間であるキャビティ内へ、ゲートから溶融樹脂材料を注入して固化させる射出成形工程を含んでいる。そして、射出成形後にゲートとの接続部を切り離した跡であるゲート位置の痕跡が射出成形品である保護カバー300、カバー部材本体130、ベース部材120、ケースホルダー200に残ることになる。このうち、特に、基板ケース300を構成するベース部材120のゲート位置の痕跡123は、図4、図5に示すように、射出成形のしやすさなどを考慮してベース部材120の略中央部分(後述する基準点Qの近傍)であるが、カバー部材本体130のゲート位置の痕跡134は、カバー部材本体130の略中央部分を外れた位置、すなわち、記録部150の第1コード情報155aの位置からは離れた位置になるように射出成形される。
これは、ベース部材120は、ゲート位置の痕跡123が回路基板230に隠れて視認できないが、カバー部材本体130のゲート位置の痕跡134は視認できるため、記録部150の第1コード情報155aの近傍になると、読取機のピントがゲート位置の痕跡134に合ってしまい、第1コード情報155aの読み取りを阻害しかねず、又、第1コード情報155aの読み取りを阻害した場合は、不正行為を行おうとする者は封印シール250の第2コード情報250bを読み取りにいってしまうことも考えられることから、文字情報とコード情報とが同じ情報である記録部150の第1コード情報155aの読み取りを妨げることを防止するためである。
また、樹脂により形成される基板ケース100は、塑性変形した際に白化するという特性があり、かかる特性を利用して不正行為の痕跡が残るようにされている。なお、保護カバー300は、基板ケース100内の電子部品の種類や正確な位置を外部から隠すために半透明の樹脂からなるようなものでも良い。
また、回路基板230には、図5に示すように、メインCPU234、役比モニター231、モニターLED240等が配置されている。
なお、回路基板230には、図示しないが、上記メインCPU234、役比モニター231、モニターLED240のほか、電子部品として黒色に形成された種々のICチップなどが配置されており、後述する記録部150は、基板ケース100の表面のうち、これら黒色に形成されたICチップ群が配置された回路基板230と対向する部分に配置されている。
また、回路基板230に配置される電子部品のうち最も背の高い部品(例えば、アルミニウム電解コンデンサー235やレギュレータ236)は、基板ケース100の正面視において後述する記録部150の第2着色部153に隠れる位置や、記録部150の第1コード情報155aの近傍ではない位置、に配置されることが望ましい。
このように構成することで、背の高い部品により第1コード情報155aの読み取りを妨げることを防止することができる。
また、回路基板230に配置されるICチップなど電子部品は、表面実装部品であることが望ましい。
これは、表面実装をすることで、スルーホール実装部品に比べ表面実装部品の高さを抑えることが可能となり、電子部品とカバー部材本体130との距離が遠くなることから、カバー部材本体130に貼り付けられる記録部150と電子部品との距離を遠ざけることができ、第1コード情報155aの読み取りを阻害しないようにすることができる。
ここで、メインCPU234は、メイン制御基板としての回路基板230における中央演算処理装置である。そして、メインCPU234の表面にはメインCPU234の情報などをQRコード(登録商標)などの二次元コードにより表現したCPUコード情報234aが記載されている。
また、役比モニター231は、いわゆる役物比率について、当該遊技機自身で集計し、7セグメントでモニター表示するためのものである。
また、モニターLED240は、回路基板230上に配置され、遊技機10の各種のセンサーに接続されることで、遊技機10の各種のセンサーが有効に機能しているか否かを点灯状態により表示するためのものである。このモニターLED240は、対応するセンサーがメダルや操作を検出した状態では点灯し、検出していない状態では、消灯することで、遊技機の各種のセンサーが有効に機能しているか否かを点灯状態により表示するものである。
また、図5に示すように、モニターLED240などの点灯するランプは、基板ケース100の正面視において、記録部150よりも封印シール250寄りの回路基板230の位置に配置されるようにしている。
このように構成することで、文字情報と異なる情報を読み取ることができる第2コード情報250bを、ランプの光により読み取りの邪魔をすることが可能となり、読み取り易い第1コード情報155aを読み取るように誘導することができる。
また、図5に示すように、メインCPU234などのように表面にQRコード(登録商標)などの二次元コードが記載されている電子部品は、基板ケース100の正面視において、封印シール250の第2コード情報250bや、後述する記録部150の第1コード情報155aの近傍となる回路基板230には、配置されないようにしている。
このように構成することで、電子部品のコード情報に邪魔されずに、記録部150の第1コード情報155aを読み取るように誘導することができる。
また、図5に示すように、基板ケース100の正面視において、表面にQRコード(登録商標)などの二次元コードが記載されている電子部品のコード情報(例えば、メインCPU234のCPUコード情報234a)と記録部150の第1コード情報155aとの距離は、記録部150の第1コード情報155aと封印シール250の第2コード情報250bとの距離よりも近くなるように、電子部品、記録部150、封印シール250が配置されている。
このように構成することで、不正行為を行おうとする者が記録部150の第1コード情報155aを読み取った後に、封印シール250の第2コード情報250bではなく、読み取られても問題のない電子部品のコード情報(例えば、メインCPU234のCPUコード情報234a)を読み取りに行くように誘導することで、封印シール250の第2コード情報250bが読み取られるのを遅らせることができ、短時間で行われることが望ましい不正行為を邪魔することが可能となる。
また、回路基板230は、本実施の形態では、地色(すなわち、ソルダレジストの色)を緑色で着色している。
また、回路基板230の表面には、図示しないが、文字が印刷によって付与されている。
ここで、回路基板230の表面に付与される文字は、モニターLED240が対応するセンサーを示す数字などや、回路基板230の種類や型番を識別可能な基板IDである基板識別情報などが含まれる。
基板ケース100の表面には、第1表示部の一例であり、基板ケース100の正規の開封履歴に関する所定の情報を記入可能な長方形状の記録部150が貼り付けられる。
具体的には、記録部150は、図5、図6に示すように、光透過性を有するシートにより形成される。
記録部150の第1文字情報154aと第1コード情報155aとは、裏側から透かした場合に視認できるように形成されている。
これは、記録部150を基板ケース100の組み付け前にカバー部材本体130に貼り付けた場合に、基板ケース100の組付けの際に、カバー部材本体130を裏側から見て記録部150の上下関係を確認しつつ作業をすることができ、作業効率を良くすることができるためである。
また、記録部150は、基板ケース100の表面であって、基板ケース100に収容した回路基板230と対向する側から見て、回路基板230と重なる部分に貼り付けられる。
また、記録部150は、保護カバー300を有する場合であっても、当該保護カバー300により覆われない位置に貼り付けられる。
これは、記録部150は、後述するように記入者により記入されるものであり、保護カバー300で覆うことが適さないものであるとともに、保護カバー300で覆われる位置に貼り付けられる封印シール250の第2コード情報250bよりも第1コード情報155aを読み取り易くすることで、コード情報と文字情報とが同じ情報である記録部150の第1コード情報155aを読み取るように誘導するようにするためである。
なお、記録部150の全てが保護カバー300で覆われない位置に貼り付けられる場合に限定されず、記入者により記入される欄が覆われていなければ、他の部分が覆われていても良い。
ここで、記録部150は、ポリエチレンテレフタラート(PET)などにより形成され、又、無着色であることが望ましい。
また、長方形状の記録部150の四隅の角部は、図8に示すように、略直角(R0.3mm程度)に形成されており、上述した封印シール250の四隅の角部(図7参照)よりも、角部のアール(R)が小さくなるように形成されている。
これは、角部のアール(R)が小さい方が、指が接触する面積が小さくなり、貼り付け作業時の指紋の付着による透過性の低下や粘着力の低下を防止することができるため、特に、光透過性を有するシートにより形成される記録部150は、角部のアール(R)が小さい方が望ましいためである。
一方、角部のアール(R)が大きいと貼り付け作業の作用効率が良くなるため、光透過性を有する必要のない封印シール250は、指紋の付着による透過性の低下を考慮する必要がないため、作業効率を優先して、角部のアール(R)を大きくしたものである。また、ベース部材120とカバー部材本体130との組み付けを解除する場合の痕跡がつきやすくなるような構成(破断部)を備えた場合は、封印シール250が当該破断部により傷がつくことを防止するため、作業効率を優先することが望ましい。
記録部150には、基板ケース100の正規の開封履歴に関する文字が形成されている。
ここで、基板ケース100の正規の開封履歴に関する文字は、図6に示すように、「主基板番号」、「かしめ使用記録」、「A」、「B」、「C」、「F」、「用途」、「本体固定用」、「立入検査」、「基板回収用」、「年月日」、「担当者」の文字である。
なお、記録部150に形成される文字は、記録部を形成するシートに印刷により形成されるが、これに限定されない。また、記録部を形成するシートに印刷により形成される場合に限定されず、基板ケース100の表面に直接印刷して形成するようにしても良い。
また、記録部150に形成される文字の色は、回路基板230の地色に対し、高コントラストとなる色が使用される。
また、高コントラストとなる色は、文字の輪郭と地色との境目の明度の差が大きい色、例えば、回路基板230の地色となるソルダレジストの色が緑色や黒色の場合は白色である。
また、記録部150に形成される文字の色は、回路基板230の地色に対し、高コントラストとなる色であるが、かかる高コントラストとなる色は、回路基板230の地色と後述する第2着色部153とのコントラストよりも、高コントラストとなる色である。
また、記録部150の外周に沿った枠線W1や、上述の基板ケース100の正規の開封履歴に関する文字を縦線と横線とで仕切る枠線W2の色も、記録部150に形成される文字の色と同様、回路基板230の地色に対し、高コントラストとなる色、例えば、白が使用される。
なお、枠線W1の方が枠線W2よりも太線で形成されている。
また、高コントラストとなる色は、上述した回路基板230の表面に印刷される文字の色と同系色である。
すなわち、回路基板230の表面に印刷される文字の色は、回路基板230の地色が緑色の場合は、白色と同系色となっている。
ここで、同系色には、同じ色も含まれる。
なお、回路基板230の地色は緑色や黒色に限定されず、例えば、黄色、赤色、紫色などであっても良い。
ここで、地色を黄色にした場合は、記録部150の文字は青色、赤色にした場合は緑色、紫色にした場合は黄緑色などで文字を形成する。
すなわち、高コントラストとなる色には、回路基板230の地色と、色相環の反対色や補色の関係となる色などを含む。
また、記録部150には、光透過性を有する光透過部と、下地の色を白色系統の色で形成された着色部151とを備える。
ここで、光透過部は、記録部150を光透過性を有するシートで形成するため、着色部151や記録部150に形成される文字や枠線W1,W2以外の部分となる。
着色部151には、白色系統の色のうち、第2着色部153よりも明度が高い第1着色部152と、第1着色部152よりも明度が低い第2着色部153とを備える。
ここで、明度は、明るさの度合をいい、例えば、明るさの度合が10段階ある場合に、第1着色部152は「10」であり、第2着色部153は「7」などである。
ここで、第1着色部152と第2着色部153との明度は、色の違うインクにより印刷することで異なるようにしても良いし、重ね塗りの有無等や回数で異ならせても良い。
なお、第1着色部152と第2着色部153とは下地の色を白色系統の色以外の色で形成するようにしても良いが、第1着色部152と第2着色部153との双方の視認性を回路基板230の地色に対して良好なものとするうえでは、双方とも白色系統とすることが最も望ましい。
第1着色部152は、複数の領域を備えており、例えば、記録部150の右上に1個と、上下方向に3行、左右方向に2列の6個との計7個、備えられている。
ここで、上下方向に3行、左右方向に2列の6個設けられた第1着色部152は、左側の行の横幅が、例えば、c=16mm、右側の行の横幅が、例えば、d=18mmに形成されている。
すなわち、複数の行と列により形成される第1着色部152のうち、一方(右側)の行である「担当者」の名前を記入する欄は、他方(左側)の行である記録部150の「年月日」を記入する欄よりも記入可能な部分が長くなるように形成されている。
これは、「年月日」よりも「担当者」の欄の方が漢字を使用することから記入する文字が長くなりがちであり、欄に記入する文字の性質に応じた欄の長さにすることで、記録部150に記入する者が記入しやすくすることを可能とするものである。そして、このように構成すると、「年月日」に比べ長短が様々となり得る「担当者」の氏名の記入に対して対応でき、今後訪れるであろう店員などのグローバル化にも対応できる。
また、第1着色部152は、矩形状に着色されており、本実施の形態では、白色である。
記録部150の右上に設けられた第1着色部152の左側には「A」の文字が、上述したように白色で形成されている。
ここで、記録部150の右上の第1着色部152は、後述する「Aカシメ部」を使用したことを示す捺印が可能な領域である。
なお、捺印に限定されず、筆記具などにより記入するようにしても良い。
また、3行2列の第1着色部152のうち、左上の第1着色部152の上側には、「年月日」、右上の第1着色部152の上側には、「担当者」、左上の第1着色部152の左側には、「B 本体固定用」 中央の第1着色部152の左側には、「C 立入検査」、左下の第1着色部152の左側には、「F 基板回収用」、の文字が、上述したように白色で形成されている。
ここで、記録部150に形成される文字は、左上の第1着色部152は、後述する「Bカシメ部」を正規に使用した「年月日」を作業者の筆記具による手書きや捺印などにより記入可能な領域であり、右上の第1着色部152は「Bカシメ部」を正規に使用した「担当者」の名前を筆記具などにより記入可能な領域であることを示している。
また、中央左側の第1着色部152は、後述する「Cカシメ部」を正規に使用した「年月日」を筆記具などにより記入可能な領域であり、中央右側の第1着色部152は「Cカシメ部」を正規に使用した「担当者」の名前を筆記具などにより記入可能な領域であることを示している。
また、左下の第1着色部152は、後述する「Fカシメ部」を正規に使用した「年月日」を筆記具などにより記入可能な領域であり、右下の第1着色部152は「Fカシメ部」を使用した「担当者」の名前を筆記具などにより記入可能な領域であることを示している。
第2着色部153は、複数の領域を備えており、第1文字情報154aが記載される文字領域154と、第1コード情報155aが記載されるコード領域155とを備える。
第1コード情報155aは、具体的には、例えば、図6に示すように、記録部150の大きさが例えばe=53mm、f=83mmである場合に、第1コード情報155aの大きさは、例えば、a=9mm、b=9mmに設定されている(記録部150全体の面積に対する第1コード情報155aの面積の占有率は1.8%となる。)ようなものが含まれる。このように、第1コード情報155aは、上述の第2コード情報250bに比べてサイズが大きく、占有率も高いため、一見して第2コード情報250bよりも目につきやすい。これにより、第1コード情報155aを読み取るよう動機付けることができる。さらに、上述の第3コード情報350aは、第1コード情報155aや第2コード情報250bに比して、さらにサイズが大きく、占有率も高い。そして、遊技機10の外部に貼付されるものであり、前扉10dを開放することなく文字情報とコード情報を把握できる。これにより、第3コード情報350aが第3文字情報350bと同一の内容であることを事前に把握したうえで、前扉10d開放時に第1コード情報155aと第1文字情報154aとが同一の内容であると認識した不正行為者が、第2コード情報250bと第2文字情報250aも同一の内容であると思い込むよう、より一層誘起させることができる。また同様に、第1文字情報154a、第2文字情報250a、第3文字情報350bのサイズ及び占有率についても、第3文字情報350b(y3=4mm、x3=36mm、占有率7.5%)>第1文字情報154a(y1=4mm、x1=25mm、占有率2.3%)>第2文字情報250a(y2=2mm、x2=11mm、占有率1%)という関係性を有するように形成されている。これにより同様の効果をさらに増大させることができる。
文字領域154とコード領域155とは、矩形状に着色されており、本実施の形態では、上述した第1着色部152の白色よりも明度が低い灰色である。
第1文字情報154aとしては、例えば、「ABCD/12345」などのメイン制御基板の管理番号であるが、これに限定されず、他の情報を表示しても良い。
このように明度の低い領域に、第1文字情報154aや第1コード情報155aを表示することで、第1着色部152に記入する記入者が、記入欄を間違えて第2着色部153に記入することがないようにすることが可能となる。
すなわち、第1着色部152への記入は、本実施の形態では、記録部150を基板ケース100に貼付した後になり、回路基板230と重なることから、回路基板230に対し、高コントラストとなるように明度を高くして、記入者の目に留まりやすくすることが望ましい。
一方、本実施の形態では、第2着色部153へ記入される情報(第1文字情報154a、第1コード情報155a)は、記録部150を基板ケース100に貼付する前から判明している情報であり、貼付する前から機械による印刷を行うことが可能な情報である。そのため、第2着色部153への記入は、機械による印刷により行われるようにしている。このため、上述のように、第1着色部152と第2着色部153の双方の視認性を回路基板230の地色に対して良好なものとするうえでは、双方とも白色系統とすることが最も望ましいが、敢えて第1着色部152との明度の差を出して、記入欄を間違えないようにするようにしている。
また、機械による印刷では、摩擦のばらつきを小さくすることが可能である。
また、第1文字情報154aは、基板ケース100を筐体10aに取り付けた状態で、第1文字情報154aを視認する者(記録部150への記入者や不正行為を行おうとする者など)が読みやすい方向、例えば、基板ケース100を筐体10aの背板10bに取り付けた場合は、図2、図5に示すように、文字が筐体10aの上側に向くように表示されている。
これは、記録部150への記入者に第1文字情報154aを読みやすくするとともに、不正行為を行おうとする者に、コード情報と文字情報とが一致していない第2文字情報250aよりも、コード情報と文字情報とが一致している第1文字情報154aを読み取らせようとすることで、誤った模造品(両方同一の物)を作成させるようにするものである。
第1コード情報155aとしては、第1文字情報154aをQRコード(登録商標)などの二次元コードにより表現したものである。
すなわち、異なる情報が記載されている封印シール250の第2文字情報250aと第2コード情報250bとは異なり、同じ情報が記載されている。
このように一方の文字列情報(第1文字情報154a)とコード情報(第1コード情報155a)とを同一にしつつ、他方(第2文字情報250aと第2コード情報250b)を非同一とすることで、一方のコード情報を読み取った際に文字列情報とコード情報とが同一であると認識させ、他方の文字列情報とコード情報も同一であると思い込ませ、不正行為を行おうとする者に誤った模造品(両方同一の物)を作成させるようにすることができる。
そして、このように構成することで、店員が点検する際に、9ケタや8ケタの文字列がリストと一致するかを確認するのは煩雑であるところ、簡易的な確認方法として、文字列情報とコード情報とが同一、非同一となっているかの確認をするだけで、不正行為に対する発見を容易に行える。
また、ここで、第1コード情報155aは、第1文字情報154aを二次元コードにより表現したものであるが、完全に一致するものに限定されず、読取機で第1コード情報155aを読み取ることで第1文字情報154aを特定可能な情報を読み取ることができるものであれば良い。
例えば、上述したように、第1文字情報154aが「ABCD/12345」である場合であって、第1コード情報155aを読み取ることで得られる情報が「ABCD12345」であるように、第1文字情報154aから「/」の部分が得られないような場合、すなわち、第1文字情報154aの情報のうち、当該第1文字情報154aを特定するために必要な情報である「ABCD」の部分や「12345」の部分を読み取ることが可能なものも含まれる。
その他、第1文字情報154aが「ABCD/12345s」である場合であって、第1文字情報154aのうち「s」の部分は、全ての遊技機10に付与されている文字であるような場合に、第1コード情報155aを読み取ることで得られる情報が「ABCD/12345」であるように、第1文字情報154aから「s」の部分が得られないような場合、すなわち、第1文字情報154aの情報のうち、当該第1文字情報154aを特定するために必要な情報である「ABCD」の部分や「12345」の部分を読み取ることが可能なものも含まれる。また、第1コード情報155aを読み取ることで得られる情報と第1文字情報154aとが、例えば、大文字と小文字の違いや、全角と半角の違い、フォントの違いがある場合であっても、第1コード情報155aを読み取ることで第1文字情報154aを特定可能な情報を読み取ることができるものの一例に含まれる。
また、第1着色部152は、筆記具や印などにより記入されることが望ましく、第2着色部153に表示される第1文字情報154aや第1コード情報155aは、印刷により形成されることが望ましいものである。
これは、明度が低い領域よりも明度が高い領域の方が記入者の目に留まり易く、第1着色部152と第2着色部153との区別が明確になり、目に留まりやすい方の領域に記入させる方が、記入者が記入する領域を間違えることを防止することが可能となるためである。
また、第1着色部152の下地は、第2着色部153の下地よりも厚く形成されている。
これは、上述したように、本実施の形態では、第2着色部153への記入は、記録部150を基板ケース100に貼付する前であるため、第2着色部153は、第1着色部152に比べ、かかる筆記具などによる記入を考慮する必要がないことから厚く形成する必要はないのに対し、第1着色部152は、筆記具などにより記入可能な領域であるため、厚く形成することにより柔軟性を持たせるようにしている。そのため、作業者が筆記具などにより記入する際に、筆記具との摩擦が強くても剥がれ難くなる。また、第1着色部152への記入は、記録部150を硬い基板ケース100に貼付した後になるため、柔軟性を持たせることにより記入しやすくなることができる。また、第1着色部152が厚く形成されると、筆記具のインクを吸収しやすくすることができる。
また、第2着色部153に表示される第1文字情報154aや第1コード情報155aを印刷により形成することとした場合は、第2着色部153を印刷後、速く乾燥させる必要があり、下地を薄くすることで作業効率を上げることを可能とするためである。
ここで、第1着色部152の下地を、箔押しや、印刷した上に箔押し、二度刷り、印刷の上にニス加工などにより、第2着色部153の下地よりも厚く形成するようにしても良い。
また、記録部150は、第1着色部152を印刷した後に、第2着色部153を印刷することが望ましい。
これは、上述したように、第1着色部152の方が第2着色部153よりも下地が厚く形成されているため、印刷が乾きにくく、印刷の乾燥に要する時間を確保するためである。
なお、第1着色部152と第2着色部153との印刷の順番は、同時であっても良いし、又、第2着色部153を印刷した後に、第1着色部152を印刷するようにしても良い。
また、記録部150は、基板ケース100に収容した回路基板230と対向する側から見て、回路基板230に配置される各種電子部品の一部と重なる部分に貼り付けられるようにしても良い。
この場合には、記録部150に形成される文字の色は、回路基板230の地色に加え、電子部品に印刷されている型番の文字などに対しても、高コントラストとなる色が使用されることが望ましい。
また、この場合であっても、記録部150は、基板ケース100内に配置されて基板ケース100外部からの視認により点検が必要な部品、例えば、各種の電子部品のうち、メインCPU234などと重なる領域(点検領域)や、基板ケース100に対する不正行為を防止するための部品、例えば、封印シール250〜252、後述する各種のカシメ部などと重なる領域(不正行為防止領域)とは重ならないように貼り付けられることが望ましい。そのため、記録部150は、本実施の形態では、基板ケース100の表面のうち、点検領域、不正行為防止領域と重ならず、黒色に形成されたICチップ群が配置された回路基板230と対向する部分となる、基板ケース100の左右方向中央の上側に貼り付けられている。
言い換えると、記録部150は、上記点検領域や、上記不正行為防止領域とは重ならないように貼り付けられた結果、黒色に形成されたICチップ群の重なる部分である、基板ケース100の左右方向中央の上側に貼り付けられている。
また、記録部150の第1コード情報155aは、図5に示すように、基板ケース100の左側に貼付される封印シール250の第2コード情報250bよりも基板ケース100の正面視において中央よりに配置される。
すなわち、記録部150の第1コード情報155aは、封印シール250の第2コード情報250bよりも基板ケース100の正面視において中央よりに配置される。
具体的には、図5に示すように、記録部150は、基板ケース100の全体での左右方向の長さ(横幅)L3の中心線L3Cと、基板ケース100の全体での上下方向の長さ(縦幅)L4の中心線L4Cの交点を基準点Qとすると、第1コード情報155aの中心点Tのほうが第2コード情報250bの中心点Sよりも基準点Qに近い。
別の見方をすると、図5に示すように、記録部150は、基板ケース100の正面側にシール等を貼り付け可能な領域の左右方向の長さ(横幅)Lの中心線L1Cと、基板ケース100の正面側にシール等を貼り付け可能な領域の上下方向の長さ(縦幅)Lの中心線L2Cとの交点を基準点Pとすると、第1コード情報155aの中心点Tのほうが第2コード情報250bの中心点Sよりも基準点Pに近い。
なお、コード情報の中心点で説明したが、記録部150全体の中心点Uと、封印シール250全体の中心点Rとを、上述した基準点Q又は基準点Pからの距離で同様に比較することとしても良い。
また、上述したように記録部150全体の中心点Uと、封印シール250全体の中心点Rとを用いたが、記録部150や封印シール250等のように方形状の場合には、簡単に対角線の交点で中心点が定まるが、この中心点に限定されるものではない。例えば、記録部150や封印シール250の全体形状が方形状のような簡単な形状ではなく、雲形状や楕円状のものが組み合わさった歪な形状のものである場合には、中心点を簡単に定めることができないので、そのような場合には、コード情報或いは記録部150や封印シール250における、最も上述した基準点Q又は基準点Pに近い場所から基準点Q又は基準点Pまでの距離で比較することとしても良い。
これにより、前扉10dを開放するヒンジ機構10f側に第2コード情報250bが配置され、遊技店の店員などにより前扉10dが開放された際に、まず第1コード情報155aの方が第2コード情報250bよりも読み取り易くすることが可能となる。そして、前扉10dが開放されている短時間に、読み取り易い第1コード情報155aから、第2文字情報250aと第2コード情報250bとも同一であるとの思い込みを誘起させることが可能となり、基板ケース100を複製する際に、誤った封印シール250を作成させることが可能となる。
また、第1コード情報155aが、第2コード情報250bよりも基板ケース100の正面視における左右方向において中央よりに配置される場合に限定されず、記録部150が封印シール250よりも左右方向において中央よりに配置されるようにしても良い。
また、第1コード情報155aは、第2コード情報250bよりも大きく表示されている。
これにより、遊技店の店員などにより前扉10dが開放された際に、まず第1コード情報155aの方が第2コード情報250bよりも読み取り易くすることが可能となる。そして、前扉10dが開放されている短時間に、読み取り易いほうの第1コード情報155aを読み取ることで第1文字情報154aと第1コード情報155aとが同一の内容であることを把握すれば、店員に見つかるというリスクを冒してまで第2コード情報150bを読み取ろうとはせず、第2文字情報250aと第2コード情報250bとも同一であるとの思い込みを誘起させることが可能となり、基板ケース100を複製する際に、誤った封印シール250を作成させることが可能となる。
また、記録部150の第1コード情報155aと封印シール250の第2コード情報250bとは、基板ケース100の正面視において、いずれか一方の左右方向にも上下方向のいずれにも一致しない位置に配置されるようにしている。
すなわち、図5に示すように、封印シール250の第2コード情報250bから左右方向に仮想的に延ばした線のいずれの位置にも、上下方向に仮想的に延ばした線のいずれの位置にも、記録部150の第1コード情報155aが配置されないように記録部150が貼り付けられるようにしている。
このように構成することで、第1コード情報155aと第2コード情報250bとの連続した読み取りを困難にすることができ、第1コード情報155aと第2コード情報250bとの両方を読み取るまでに時間が掛かるようにすることができ、短時間で行われることが望ましい不正行為を邪魔することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、証紙350の第3コード情報350aと、第3文字情報350bとが同一の内容であることにより、上記思い込みをより一層誘起させることができる。
なお、上述した内容に限定されず、遊技機10の外部に表示される証紙350は、コード情報と文字情報とが同一にして、その他の遊技機10の内部に表示されるものは、コード情報と文字情報とが非同一となるようにしても良い。これにより、不正行為者は、遊技店の店員の目を盗んで遊技機10内部を覗くようなリスク行為を実行しなくても同一であるとの思い込みをし易くなる。
また、基板ケース100の表面であり、基板ケース100に収容した回路基板230と対向する側から見て、回路基板230と重ならない部分であって、基板ケース100を構成する樹脂の厚みが薄い第1部分よりも厚くなることで基板ケース100が白濁して見える第2部分140に形成される識別情報の色は、当該白濁して見える第2部分及び正規の開封履歴に関する文字の色に対して低明度な色、例えば、黒色が使用される。
ここで、第2部分140は、ベース部材120とカバー部材110とが重なることで、第1部分よりも厚くなり、白濁する部分である。
例えば、第2部分140は、図4、図5に示すように、基板ケース100の左下端部となる。かかる部分は、ベース部材120の左側を回路基板230と対向する側に折り返した折返し部120aの端面120bと、カバー部材110とが重なることで、白濁して見える。
すなわち、上述したように、樹脂により形成される基板ケース100は、塑性変形した際に白化するという特性があるため、完全な透明に形成されてはおらず、基板ケース100の複数の部材が重なると白濁して見えることとなる。
なお、第2部分140は、基板ケース110の左下端部に限定されず、基板ケース110が白濁して見える部分であれば場所を問わない。
また、第2部分140は、保護カバー300を半透明に形成した場合は、保護カバー300の部分であっても良い。
また、第2部分140に形成される識別情報は、アルファベット等の言語に用いられる文字の他、数字や、記号も含まれ、例えば、基板ケース100の型番などの識別情報や回路基板230の型番などの識別情報が含まれるが、これに限定されない。
また、第2部分140に形成される識別情報の色は、黒色に限定されず、黒色と同系色や、白濁して見える第2部分140や正規の開封履歴に関する文字の色に対して高コントラストとなる色であれば良い。
また、第1部分の例としては、平板形状が連続しており、その内部が視認しやすい部位であり、例えば役比モニター231やモニターLED240に対向する部位などが挙げられる。すなわち、例えば役比モニター231やモニターLED240などの電子部品を視認可能なように薄い平板で形成されている。また、記録部150のように、基板ケース100以外のものが貼り付けられることで、視認性が低下した場合であってもある程度の視認性を確保する必要がある部分である。
なお、図5では、カバー部材本体130及び保護カバー300等のカバー部材110は、透明部材であるため、便宜上、線図等を省略している部分がある。
図4に示した、カバー部材本体130、ベース部材120、ケースホルダー200、保護カバー300及び回路基板230は、当該遊技機10の製造工場において、下記で説明する組付手順1〜4で組み付ける。
組付手順1では、カバー部材本体130の後面側に、回路基板230を組み付けるものである。
組付手順1においては、回路基板230における各種電子部品が配置された側が前側を向く状態で、回路基板230をカバー部材本体130に組み付ける。
これにより、遊技店の管理者等が遊技機10の前扉10dを開けたときに、回路基板230に実装された各種電子部品に異常がないかや、ROMが偽造されたものに不正に交換されていないか等を目視により容易に確認することができる。
また、回路基板230の各種電子部品が実装された前面側をカバー部材本体130で覆った状態とすることができることで、その後の手順で、回路基板230の電子部品が他の部材等に衝突して破損する等の不具合を防止することができる。
本実施の形態では、回路基板230の四隅部に設けられたビス孔に対して、回路基板230の後側から図示省略のビスを挿入し、当該ビスの先端部(前端部)をカバー部材本体130の後面側に螺合することで、回路基板230をカバー部材本体130に固定している。もちろん、カバー部材本体130に対する回路基板230の固定方法は、上述した固定方法に限定されるものではなく、他の方法を用いても良い。これにより、組付手順1が完了する。
組付手順2では、ベース部材120の前面側に、上述したように回路基板230を取り付けたカバー部材本体130を組み付け、回路基板230を、基板ケース100の内部に収容した状態とするものである。
具体的には、組付手順2では、先ず、ベース部材120の前面側にカバー部材本体130を配置し、ベース部材120にカバー部材本体130を嵌め込む。これにより、回路基板230をベース部材120及びカバー部材本体130の間に収容した状態となる。
なお、本実施の形態では、カバー部材本体130側に回路基板230を取り付け、一体となったそれらを、ベース部材120側に取り付けているが、これに限定されるものではなく、ベース部材120側に回路基板230をビス等により取り付け、それらが一体となったものの前面側にカバー部材本体130を取り付けるようにしても良い。
本実施の形態に係る遊技機10は、基板ケース100を、収容状態から回転させた展開状態へと回転可能な回転支持手段111を備えている。
この回転支持手段111は、後述する右側軸112と、左側軸114と、右軸受212と、左軸受210と、軸カバー115と、右側軸支持部116(環状部117)と、左側軸支持部118(ガイド片119)とを少なくとも備えている。
上述した回転支持手段111について、さらに具体的に説明する。
本実施の形態に係るベース部材120は、このベース部材120の右側端面の下部から右側に向かって突出する略円柱状の右側軸112が形成され、ベース部材120の左側端面の下部から左側に向かって突出する略円柱状の左側軸114が形成されている。右側軸112と左側軸114との中心軸は、同一となるように配置されている。
ケースホルダー200の前面側の下部右側には、ベース部材120の右側軸112の下側の一部を支持可能な右軸受212が前面側に向かって突出し、また、ケースホルダー200の前面側の下部左側には、ベース部材120の左側軸114の下側の一部を支持可能な下側軸受けとしての左軸受210が前面側に向かって突出している。
右側軸112を回動可能に支持可能な環状部117を有する右側軸支持部116がねじ(所定の固定部材)を介して、ケースホルダー200に固定されている。そして、右側軸112を覆う軸カバー115が当該軸カバー115の内部に固定されている後述する「Bカシメ部」を構成する係合部115aと、ケースホルダー200の被係合部201とが係合される。
また、同様に左側軸114の上側をガイド可能な上側軸受けとしてのガイド片119を有する左側軸支持部118がねじ(図示せず)を介して、ケースホルダー200に固定されている。そして、前記ねじ(図示せず)に不正アクセスされることを防止するために、固定部材121を左側軸支持部118に嵌め合わせている。
基板ケース100の正面右側には、スナップラッチ122が設けられている。このスナップラッチ122を手前に引くと、基板ケース100が回転可能となり、スナップラッチ122を押し込むことで、基板ケース100が収容状態に維持されるように形成されている。
この基板ケース100は、上述した回転支持手段111により、図3に示すように、ベース部材120の背面がケースホルダー200の前面に沿う収容状態と、図示しないが、ベース部材120の背面がケースホルダー200の前面から離反して基板ケース100を背面側から視認可能となる展開状態との間で、ケースホルダー200に対して基板ケース100を回動させることができるようになっている。このため、基板ケース100への不正アクセスの痕跡の有無を点検する作業者は、収容状態にある基板ケース100を、筐体10aの正面側から確認できるとともに、基板ケース100を展開状態とすることによって、基板ケース100をケースホルダー200から取り外すことなく、基板ケース100の背面側も目視で確認することができるようになっている。回路基板230内の電子部品を不正部品に交換するような場合や、不正部品を、例えば、メインCPU234と回路基板230との間などに追加するような場合には、回路基板230の表面又は裏面の少なくともいずれかの面に交換等の痕跡が残る。基板ケース100を取り外すことなく表面及び裏面の両方から容易に確認することができることで、不正行為の痕跡を早期に発見することができ、不正行為の早期発見を容易なものにすることができるように形成されているものである。不正行為の早期発見が容易になることで、基板ケース100への不正アクセスを抑制することができる。
また、基板ケース100は、回転するが、基板ケース100を固定するためのケースホルダー200は、筐体10aの背板10bに固定され、動かない。回転する部材が多くなると、筐体10a内部において、回転のための空間を広く確保する必要がある。本実施の形態では、基板ケース100のみが回転し、ケースホルダー200は、回転せずに固定させていることで、筐体10aの上述した回転のための空間を狭くすることができる。
基板ケース100の展開状態の最大回転角度(収容状態から展開状態までに要する回転角度)は、筐体10aの正面視で基板ケース100の裏面側を視認可能な角度、本実施の形態では110度に設定されているが、特に当該角度に限定されるものではない。
なお、この展開状態の最大回転角度は、小さいと、基板ケース100を展開状態まで回転させても、基板ケース100の裏面側を遊技機10の正面側の点検作業者から目視で確認し難くなる。このため、基板ケース100の展開状態の最大回転角度は、60度以上とすることが好ましい。基板ケース100の展開状態の最大回転角度は、70度以上とするとより好ましく、80度以上とするとさらに好ましい。一方、基板ケース100の展開状態の最大回転角度を大きくしすぎると、基板ケース100の回転範囲が大きくなり、基板ケース100の周囲に他の部材やハーネス等を配置することが難しくなる。したがって、基板ケース100の展開状態の最大回転角度は、120度以下とすることが好ましい。また、基板ケース100の最大回転角度は、110度以下とするとより好ましい。
本実施の形態に係る基板ケース100は、収容状態における下部の水平方向の右側軸112及び左側軸114を中心として展開状態の方向へ回転する構造(下縁中心回転構造)となっているが、基板ケース100の回転態様は、特にこれに限定されるものでない。具体的には、例えば、基板ケース100の上部(上縁)近傍の水平方向の水平軸を中心として回転するような構造(上縁中心回転構造)としてもよく、また、基板ケース100の右縁又は左縁の縦方向の鉛直軸を中心として回転するような構造のものにしても良い。ただし、基板ケース100の回転スペースや、点検作業者の点検作業における目視確認のしやすさや、展開状態での基板ケース100の維持等を点検作業者が行うことを考慮すると、本実施の形態のように、基板ケース100の下部の右側軸112及び左側軸114を中心として回転させる構造を採用することが点検作業の作業性が良好となり、好ましいものである。
本実施の形態では、カバー部材本体130とベース部材120とを係合させることを「Aカシメ」と定義し、基板ケース100における「Aカシメ」が施される部分を「Aカシメ部」と定義している。
「Aカシメ部」は、遊技機10が製造工場から出荷されてから、遊技機の検査機関が基板ケース100を開放して回路基板を検査するまでの間、基板ケース100の内部の回路基板に不正改造等が施されないように、基板ケース100を封止して、基板ケース100が不正に開放された際にはその痕跡が残るようにするための部分である。
この「Aカシメ部」に相当する部分を図5では符号「A」を用いて示している。
なお、「Aカシメ部」は、それを設ける場所や、設置数は特に限定されないものである。本実施の形態では、図5に示すように、基板ケース100における左上隅角部と右上隅角部との2箇所に、「Aカシメ部」を1つずつ設けている。
組付手順3では、筐体10aの背板10b(図2)の前面側にビス等により固定されたケースホルダー200(筐体側部材)の前面側に、一体となったベース部材120及びカバー部材本体130を組み付ける。
本実施の形態では、ケースホルダー200と、基板ケース100(一体となったベース部材120及びカバー部材本体130)とを係合させることを「Bカシメ」と定義し、基板ケース100における「Bカシメ」が施される部分を「Bカシメ部」と定義している。
「Bカシメ部」は、遊技機10が製造工場から出荷された後に、基板ケース100がケースホルダー200から不正に取り外されないように、基板ケース100をケースホルダー200に連結させて、基板ケース100がケースホルダー200から不正に取り外された際にはその痕跡が残るようにするための部分である。
基板ケース100やケースホルダー200を点検する場合は、Bカシメ部やその周辺の状態(破壊痕等の有無)を確認することによって、基板ケース100がケースホルダー200から不正に取り外されたか否かを確認することができる。
この「Bカシメ部」に相当する部分を図5では符号「B」を用いて示している。
また、「Bカシメ部」を構成する被係合部201は、図示しないが、上下方向にスライド移動可能に形成されており、後述するように、係合部115aが破壊されることにより係合が解かれた後、下方向にスライド移動することにより、Cカシメ部を構成する係合部115bと係合可能にされている。
なお、「Bカシメ部」は、それを設ける場所は特に限定されないものである。本実施の形態では、図5に示すように、基板ケース100とケースホルダー200とにおける右側隅角部に設けている。
そして、図示しないが、基板ケース100を収容状態から展開状態に回転させた際であっても、「Bカシメ部」は回転支持手段111と同様、ケースホルダー200側にとどまり、基板ケース100と一緒に回転しないようにされている。
また、「Bカシメ部」に加え、「Bカシメ部」の予備として「Cカシメ部」を備えている。
すなわち、基板ケース100は、遊技機10が製造工場から出荷された後でも、検査機関等による立入検査によってケースホルダー200から正規に取り外されることがある。この検査の際に、上述したBカシメ部(係合部115a)は検査機関等により正規に破壊されることになる。この検査の際には、Bカシメ部を構成する係合部115aは破壊されるが、被係合部201は破壊されず、後述するCカシメ部として使用される。
検査機関等による検査が完了した後の基板ケース100は、再度、ケースホルダー200に取り付けられる必要があるが、「Bカシメ部」(係合部115a)は、既に破壊された状態となっているため、利用することができない。このため、検査完了後の基板ケース100をケースホルダー200に取り付ける際には、「Cカシメ部」を構成する係合部115bと被係合部201で、基板ケース100とケースホルダー200とを連結することになる。
この場合に、被係合部201は、「Bカシメ部」と兼用される。
この「Cカシメ部」に相当する部分を図5では符号「C」を用いて示している。
なお、「Cカシメ部」の更に予備として「Dカシメ部」を備えるようにしても良い。
また、「Cカシメ部」は、それを設ける場所は特に限定されないものである。本実施の形態では、図5に示すように、基板ケース100における右側隅角部であって「Bカシメ部」の下方に設けている。
また、その他のカシメ部として、「Fカシメ部」を備えている。
回路基板230をメーカーに返却する際に、その回路基板230を収容する基板ケース100におけるベース部材120とカバー部材本体130とを係合させることを「Fカシメ」と定義し、基板ケース100における「Fカシメ」が施される部分を「Fカシメ部」と定義している。
「Fカシメ部」は、回路基板230をメーカーに返却する際に、基板ケース100が不正に開放されないように、基板ケース100を封止して、基板ケース100が不正に開放された際にはその痕跡が残るようにするための部分である。
この「Fカシメ部」に相当する部分を図5では符号「F」を用いて示している。
なお、「Fカシメ部」は、それを設ける場所は特に限定されないものである。本実施の形態では、図5に示すように、基板ケース100における右上隅角部の「Aカシメ部」の左側に設けている。
また、「Fカシメ部」を構成する係合部(図示せず)は、収容箇所、本実施の形態では、右側軸支持部116の収容部116aから取り出して使用する。
なお、「Fカシメ部」を構成する係合部は、右側軸支持部116の収容部116aに収容されている場合に限定されず、他の場所に収容されていても良い。
組付手順4では、カバー部材本体130の前面側に、保護カバー300を組み付ける。
上記組付手順1〜4が完了すると、基板ケース100は、筐体10aに取り付けられた状態となる。なお、保護カバー300は当初よりカバー部材本体130の前面側に取り付けておいても良い。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
例えば、モニターLED240などの点灯するランプを、封印シール250よりも記録部150寄りに配置しても良い。
このように構成することで、不正行為を行おうとする者の注意をランプにより記録部150に向かわせることができ、コード情報と文字情報とが同じ情報である記録部150のコード情報(第1コード情報155a)を読み取らせるように誘導することができる。
また、封印シール250が貼り付けられるベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとの大きさを封印シール250よりも小さく構成することで、図5に示すベース部材120のフランジ120cの左側に封印シール250がはみ出すように構成し、当該はみ出した封印シール250の部分を後ろ側に折り曲げて貼り付けるようにしても良い。この場合には、第2コード情報250bは、折り曲げられる部分に配置されず、基板ケース100の表面側に配置されるようにすることが望ましい。
このように構成することで、基板ケース100の端に封印シール250が貼り付けられることとなり、不正行為を行おうとする者の読み取り意欲を減退させることができる一方、店員による点検作業を妨げることのないようにすることができる。
また、封印シール250が貼り付けられるベース部材120のフランジ120cとカバー部材本体130のフランジ130aとは、図5に示すような基板ケース100の左側に設けられる場合に限定されず、基板ケース100の上側に設けられるようにしても良い。
この場合には、封印シール250の第2コード情報250bは上述したようなヒンジ機構10f側には配置されず、記録部150の第1コード情報155aよりも筐体10aの上面側に配置されることとなる。
これにより、コード情報と文字情報とが異なる情報である封印シール250を、筐体10aの外部からの明かりが差し込まず暗いことが多い部分である筐体10aの上面側に配置することができ、コード情報と文字情報とが同じ情報である記録部150のコード情報(第1コード情報155a)を読み取らせるように誘導することができる。
また、メインCPU234などのように表面にQRコード(登録商標)などの二次元コードが記載されている電子部品は、基板ケース100の正面視において、封印シール250の第2コード情報250bや、記録部150の第1コード情報155a、望ましくは封印シール250の第2コード情報250bの近傍となる回路基板230に、配置されるようにしても良い。
このように構成することで、封印シール250の第2コード情報250bを読み取る際に、電子部品のコード情報が邪魔をすることで、記録部150の第1コード情報155aの方を読み取るように誘導することができる。
また、メインCPU234などのように表面にQRコード(登録商標)などの二次元コードが記載されている電子部品は、基板ケース100の正面視において、封印シール250の第2コード情報250bと記録部150の第1コード情報155aとを結ぶ線の間に配置されるようにしても良い。
このように構成することで、記録部150の第1コード情報155aを読み取った後、封印シール250の第2コード情報250bを読み取るため読取機を当該封印シール250の第2コード情報250bの方に移動する際に、当該移動の途中に二次元コードが記載されている電子部品が配置されていることで、当該電子部品のコード情報に注意が向き、電子部品のコード情報を読み取らせることで、封印シール250の第2コード情報250bを読み取るまでに時間が掛かるようにすることができ、短時間で行われることが望ましい不正行為を邪魔することが可能となる。
以上のように、本発明では、以下の効果を奏する。
本発明では、基板ケース100の回路基板230と重なる部分に形成される文字について、回路基板230やICチップの地色を利用することにより、筐体10a内部に基板ケース100を収容した遊技機10においても、正規の開封に関する文字等の視認性を向上させ、不正行為の早期発見に寄与することが可能な遊技機10を提供することができる。
また、本発明では、さらに、正規の開封に関する文字等の視認性を向上させ、不正行為の早期発見に寄与することが可能な遊技機10を提供することができる。
また、本発明では、さらに、基板ケース100が部分的に白濁して見えた場合であっても、その白濁を利用することにより、基板ケース100に形成される文字の視認性を向上させることができ、不正行為の早期発見に寄与することが可能な遊技機10を提供することができる。
また、本発明では、さらに、基板ケース100が部分的に白濁して見えた場合であっても、その白濁を利用することにより、基板ケース100に形成される文字の視認性を向上させることができ、不正行為の早期発見に寄与することが可能な遊技機10を提供することができる。
また、本発明では、さらに、筆記具などにより記入する際に、記入する領域を間違えることを防止することにより、不正な開封との混同を防止し、不正行為の早期発見に寄与することが可能な遊技機10を提供することができる。
すなわち、第1着色部152への記入は、本実施の形態では、記録部150を基板ケース100に貼付した後になり、回路基板230と重なることから、回路基板230に対し、高コントラストとなるように明度を高くして、記入者の目に留まりやすくすることが望ましい。
一方、本実施の形態では、第2着色部153へ記入される情報(第1文字情報154a、第1コード情報155a)は、記録部150を基板ケース100に貼付する前から判明している情報であり、貼付する前から機械による印刷を行うことが可能な情報である。そのため、第2着色部153への記入は、機械による印刷により行われるようにしている。このため、回路基板230に対し、高コントラストとなるように明度を高くする必要はなく、第1着色部152との明度の差を出して、記入欄を間違えないようにするようにしている。
また、機械による印刷では、摩擦のばらつきを小さくすることが可能である。
また、本発明では、さらに、厚く形成された第1着色部152に柔軟性を持たせるようにして、作業者が筆記具などにより記入する際に、筆記具との摩擦が強くても剥がれ難くすることが可能な遊技機10を提供することができる。
また、記録部150を硬い基板ケース100に貼付した後に第1着色部152への記入する際に、柔軟性を持たせることにより記入しやすくなることができる。
また、第1着色部152が厚く形成されると、筆記具のインクを吸収しやすくすることができる。
また、印刷された下地の乾燥時間を変えることが可能となり、作業効率を上げることが可能な遊技機10を提供することができる。
すなわち、例えば、特に、印刷後、情報を印刷により記入する領域では、速く乾燥させる必要があり、下地を薄くすることで作業効率を上げることが可能となる。
また、本発明では、さらに、セキュリティ性を高めた遊技機10を提供することができる。
すなわち、遊技機10に貼り付けられているシール(封印シール250、記録部150)の複製や基板ケース100の複製を容易にすることができないようにすることが可能となる。
すなわち、一方の文字列情報とコード情報とを同一にしつつ、他方を非同一とすることで、一方のコード情報を読み取った際に文字列情報とコード情報とが同一であると認識させ、他方の文字列情報とコード情報も同一であると思い込ませ、不正行為を行おうとする者に誤った模造品(両方同一の物)を作成させるようにすることができる。
そして、このように構成することで、店員が点検する際に、9ケタや8ケタの文字列がリストと一致するかを確認するのは煩雑であるところ、簡易的な確認方法として、文字列情報とコード情報とが同一、非同一となっているかの確認をするだけで、上述のような不正行為に対する発見を容易に行える。
また、本発明では、さらに、基板ケース100を複製する者に対し、同一である方を、中央よりに位置するよう形成することで、同一の方を読み取り易く、非同一の方を読み取り難くでき、文字列情報とコード情報とが同一であるとの思い込みを誘起させることが可能な遊技機10を提供することができる。
また、本発明では、さらに、基板ケース100を複製する者に対し、同一である方を、より大きく形成することで、同一の方を読み取り易く、非同一の方を読み取り難くでき、文字列情報とコード情報とが同一であるとの思い込みを誘起させることが可能な遊技機10を提供することができる。
また、本発明では、さらに、基板ケース100を複製する者に対し、店員が前扉を開放したときに、同一の方がまず目に付くようにすることで、同一の方を読み取り易く、非同一の方を読み取り難くでき、文字列情報とコード情報とが同一であるとの思い込みを誘起させることが可能な遊技機10を提供することができる。
10 遊技機 10a 筐体
10b 背板 10d 前扉
10e 図柄表示窓部 10f ヒンジ機構
11 メダル投入口 11a メダルセレクタ
12 メダル払出口 13 左リール
14 中リール 15 右リール
16 表示装置 17 スピーカー
18 マックスベットスイッチ 19 1ベットスイッチ
20 スタートスイッチ 21 左ストップスイッチ
22 中ストップスイッチ 23 右ストップスイッチ
24 チャンスボタン 25 払戻しスイッチ
26 リール 26a 有効ライン
27a 中パネル 27b 下パネル
28 操作部 29a クレジット表示器
29b 払出枚数表示器 29c 区間報知ランプ
30 メイン制御基板ユニット 31 サブ制御基板ユニット
32 液晶ユニット 33 電源ユニット
34 コネクタユニット 35 リールユニット
36 ホッパーユニット 37 メダル受け皿
38 演出用ランプ 39 コネクタ
40 ベットスイッチ 50 ストップスイッチ
100 基板ケース 110 カバー部材
111 回転支持手段 112 右側軸
113 右固定部 114 左側軸
115 軸カバー 115a,115b 係合部
116 右側軸支持部 116a 収容部
117 環状部 118 左側軸支持部
119 ガイド片 120 ベース部材
120a 折返し部 120b 端面
120c フランジ 121 固定部材
122 スナップラッチ 123 痕跡
130 カバー部材本体 130a フランジ
131 コネクタ挿通孔 132 コネクタ挿通孔
133 コネクタ挿通孔 134 痕跡
140 第2部分
150 記録部 151 着色部
152 第1着色部 153 第2着色部
154 文字領域 154a 第1文字情報
155 コード領域 155a 第1コード情報
200 ケースホルダー 201 被係合部
210 左軸受 211 左軸受接触下面
212 右軸受 213 右軸受接触下面
230 回路基板 231 役比モニター
232 基板識別情報 234 メインCPU
235 アルミニウム電解コンデンサー 236 レギュレータ
240 モニターLED 250 封印シール
250a 第2文字情報 250b 第2コード情報
251 封印シール 252 封印シール
261 コネクタ 262 コネクタ
263 コネクタ 300 保護カバー
320 右固定部材挿通部 321 右固定部材
322 左固定部材挿通部 323 左固定部材
350 証紙 350a 第3コード情報
350b 第3文字情報

Claims (1)

  1. 遊技機の動作を制御する回路基板を対向するカバー部材とベース部材との間に収容する基板ケースを備えた遊技機であって、
    前記遊技機の前扉を開けなくても視認可能な位置には外部側表示部を備え、
    前記基板ケースの表面には内部側表示部を備え、
    前記外部側表示部は、外部側文字情報と、読取機を用いることで前記外部側文字情報を特定可能な情報を読み取ることができる外部側コード情報と、が表示され、
    前記内部側表示部は、前記外部側文字情報とは異なる文字情報である内部側文字情報と、前記読取機を用いることで前記内部側文字情報とは異なる情報を読み取ることができる内部側コード情報と、が表示されることを特徴とする遊技機。
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