JP2021131737A - データ登録装置、生体認証装置、およびデータ登録プログラム - Google Patents

データ登録装置、生体認証装置、およびデータ登録プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】生体を撮影したカメラからの出力画像の画質の均一化を図ること。
【解決手段】データ登録装置は、生体形状を示す生体ガイド図形を表示画面に表示するとともに、生体を含む被写体の画像を前記表示画面に表示する表示部と、前記生体ガイド図形内の領域である注目領域と、カメラによって前記被写体の第1撮影が実行された場合の前記カメラからの第1出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第1カメラ制御パラメータを算出する算出部と、前記算出部によって算出された第1カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する制御部と、前記制御部によって制御された前記カメラにより前記被写体の第2撮影が実行された場合の前記カメラからの第2出力データを登録候補として登録する登録部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、データ登録装置、生体認証装置、およびデータ登録プログラムに関する。
従来、入退室コントロール、勤怠打刻およびコンピュータへのログインなどのアクセス管理のための個人認証手段として、ID(Identification)およびPW(Password)などの記憶認証、並びに、物理錠またはIC(Integrated Circuit)カードなどの物体認証などが広く利用されてきた。しかし、これらの認証方式は忘失や紛失のリスクがある。
これに対し、近年ではこれらのリスクのない生体認証が利用されている。生体認証では、生体情報を読み取るためのセンサを搭載した装置を利用し、PC(Personal Computer)、銀行ATM(Automated Teller Machine)、部屋の入口、またはロッカーなどのあらゆるアクセス管理に利用されている。最近では、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末の普及に伴い、携帯端末上で生体認証を実施する例が増加している。
携帯端末に内蔵または外付けされたカメラを用いて高精度な生体認証を実施するためには、撮影対象以外の物体や光源の映り込みなどに対して安定にカメラを制御し、均一な画質の生体画像を取得することが必要である。
特許文献1は、人物の顔領域の画像を抽出する顔領域抽出手段と、顔領域抽出手段によって抽出された顔領域の画像から顔の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、特徴量抽出手段が抽出した特徴量を当該人物の特徴量として登録するための辞書登録手段と、特徴量抽出手段が抽出した特徴量と前記辞書登録手段により登録された特徴量との類似度に応じて当該人物を認証する人物認証装置において、当該人物の動きを誘導する誘導手段と、を具備し、誘導手段により誘導された状況の下で、人物の顔の特徴量を抽出する人物認証装置を開示する。
特開2004−118627公報
携帯端末に内蔵または外付けされたカメラを用いて高精度な生体認証を実施するためには、撮影対象以外の物体や光源の映り込みなどに対して安定にカメラを制御し、均一な画質の生体画像を取得することが必要である。しかしながら、背景にある物体を誤って生体領域とみなすなど生体領域の検出精度が低い場合、登録時の生体画像と認証時の色変換後の生体画像の色差が大きくなるという問題がある。
また、特許文献1では、たとえば環境光の照度が低いことや顔と類似する物体が背景に含むなどにより顔領域の検出に失敗する場合、適切な撮影条件であるか否かを正しく判定することができず、均一な画質の生体画像を取得することが困難になる。
そこで、本発明は、背景の変動に対して頑健に認証することを目的とする。
本願において開示される発明の一側面となるデータ登録装置は、生体形状を示す生体ガイド図形を表示画面に表示するとともに、生体を含む被写体の画像を前記表示画面に表示する表示部と、前記生体ガイド図形内の領域である注目領域と、カメラによって前記被写体の第1撮影が実行された場合の前記カメラからの第1出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第1カメラ制御パラメータを算出する算出部と、S505
前記算出部によって算出された第1カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する制御部と、前記制御部によって制御された前記カメラにより前記被写体の第2撮影が実行された場合の前記カメラからの第2出力データを登録候補として登録する登録部と、を有することを特徴とする。
本願において開示される発明の他の側面となる生体認証装置は、生体の登録データを記憶するデータベースにアクセス可能な認証装置であって、生体形状を示す生体ガイド図形を表示画面に表示するとともに、生体を含む被写体の画像を前記表示画面に表示する表示部と、前記生体ガイド図形内の領域である注目領域と、カメラによって前記被写体の第1撮影が実行された場合の前記カメラからの第1出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第1カメラ制御パラメータを算出する算出部と、前記算出部によって算出された第1カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する制御部と、前記制御部によって制御された前記カメラにより前記被写体の第2撮影が実行された場合の前記カメラからの第2出力データと、前記生体の登録データと、に基づいて、前記生体を認証する認証部と、を有することを特徴とする。
開示したデータ登録装置によれば、生体を撮影したカメラからの出力画像の画質の均一化を図ることができる。開示した生体認証装置によれば、生体を撮影したカメラからの出力画像の画質の均一化により、背景や光源の変動に対して頑健に認証することができる。前述した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
図1は、実施例1にかかる生体認証装置の使用例を示す説明図である。 図2は、図1に示したディスプレイの一例を示す説明図である。 図3は、生体認証装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 図4Aは、生体認証装置の機能的構成例を示すブロック図である。 図4Bは、画像処理部の詳細な機能的構成例を示すブロック図である。 図5は、実施例1にかかる生体特徴量データの登録処理手順例を示すフローチャートである。 図6は、図5に示したカメラ制御パラメータの算出処理(ステップS505)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。 図7は、実施例1にかかる生体認証装置による生体認証処理手順例を示すフローチャートである。 図8は、実施例2にかかる生体認証装置の使用例を示す説明図である。 図9は、図8に示したディスプレイの一例を示す説明図である。 図10は、実施例2にかかる生体認証装置による生体ガイド図形の表示例を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して本発明の種々の実施例について説明する。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施例を示しているが、これらは本発明の理解のためであり、本発明を限定的に解釈されるために用いられるものではない。各図において共通の構成については、原則同一の参照番号が付されている。
図1は、実施例1にかかる生体認証装置の使用例を示す説明図である。生体認証装置100は、たとえば、パーソナルコンピュータ(PC)により実現される。図1では、生体認証装置100は、ノート型パソコンである。被認証者110は、その認証対象となる生体の一例である手111(指112および手のひら113)および顔114を生体認証装置100のディスプレイ101に対面させる。
図2は、図1に示したディスプレイ101の一例を示す説明図である。生体認証装置100は、ディスプレイ101にカメラ201を有する。したがって、図1では、ディスプレイ101の表示画面202およびカメラ201は、手111および顔114と対面する。
カメラ201は、被認証者110の生体を撮像して、当該生体の生体特徴を含む画像データをフレームとして逐次出力する。カメラ201は、受光素子と、レンズ群と、レンズ群に含まれるフォーカスレンズの駆動機構と、を有する。受光素子は、たとえば、それぞれ青(B)、緑(G)、赤(R)に感度を持つ3種類の画素の集合により構成される。
受光素子の各画素は、たとえば、行列状にベイヤ配列されている。受光素子の各画素は、たとえば、青の画素で480[nm]付近、緑の画素で550[nm]付近、赤の画素で620[nm]付近に分光感度のピークを持つ。カメラ201を用いた撮影によって、異なる3つの波長にそれぞれ分光感度のピークを持つ光の空間的な輝度分布を得ることができる。フォーカスレンズは、ピントを被写体に合わせるためのレンズであり、レンズ群の光軸方向に移動可能である。
また、カメラ201は、位相差検出オートフォーカスにより合焦する場合には、位相差検出センサを有する。なお、カメラ201は、生体認証装置100のディスプレイ101に一体化されていてもよく(いわゆる内蔵カメラ201)、外付けされていてもよい。すなわち、カメラ201に生体を提示したときのカメラ201から見た画像を、被認証者110が表示画面202で視認できればよい。
カメラ201で撮影された画像データは、スルー画像200としてディスプレイ101の表示画面202に表示される。スルー画像200は、被認証者110の指画像212と手のひら画像213と顔画像214とを含む。また、表示画面202には、生体ガイド図形220A〜220Cと、ガイドメッセージ221と、が表示される。
生体ガイド図形220A〜220Cは、カメラ201への生体の提示の見本となる生体を模した画像である。生体ガイド図形220A〜220Cを区別しない場合は、単に、生体ガイド図形220を表記する。生体ガイド図形220は、たとえば、生体の輪郭を示す線(図2では、例として点線)の画像である。
具体的には、たとえば、生体ガイド図形220Aは、被認証者110の指画像212を生体ガイド図形220Aの表示位置に案内するための画像である。生体ガイド図形220Bは、被認証者110の手のひら画像213を生体ガイド図形220Bの表示位置に案内するための画像である。生体ガイド図形220Cは、被認証者110の顔画像214を生体ガイド図形220Aの表示位置に案内するための画像である。ガイドメッセージ221は、カメラ201への生体の提示方法を被認証者110に教示する文字列である。
<生体認証装置100のハードウェア構成例>
図3は、生体認証装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。生体認証装置100は、プロセッサ301と、記憶デバイス302と、入力デバイス303と、出力デバイス304と、通信インターフェース(通信IF)305と、を有する。プロセッサ301、記憶デバイス302、入力デバイス303、出力デバイス304、および通信IF305は、バス306により接続される。プロセッサ301は、生体認証装置100を制御する。記憶デバイス302は、プロセッサ301の作業エリアとなる。また、記憶デバイス302は、各種プログラムやデータを記憶する非一時的なまたは一時的な記録媒体である。記憶デバイス302としては、たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリがある。入力デバイス303は、データを入力する。入力デバイス303としては、たとえば、キーボード、マウス、タッチパネル、テンキー、スキャナ、および図2に示したカメラ201がある。出力デバイス304は、データを出力する。出力デバイス304としては、たとえば、図1および図2に示したディスプレイ101、プリンタ、スピーカがある。通信IF305は、ネットワークと接続し、データを送受信する。
<生体認証装置100の機能的構成例>
図4Aは、生体認証装置100の機能的構成例を示すブロック図である。生体認証装置100は、カメラ201と、表示部401と、画像処理部402と、算出部403と、制御部404と、登録部405と、認証部406と、データベース(DB)410と、を有する。表示部401〜認証部406は、具体的には、たとえば、図3に示した記憶デバイス302に記憶されたプログラムをプロセッサ301に実行させることにより実現される。また、DB410は、具体的には、たとえば、図3に示した記憶デバイス302により実現される。また、表示部401〜登録部405をデータ登録装置400と称す。
図4Aにおいて、表示部401は、生体形状を示す生体ガイド図形220やガイドメッセージ221を表示画面202に表示するとともに、生体を含む被写体の画像を表示画面202に表示する。具体的には、たとえば、表示部401は、カメラ201からの生体を含む被写体のスルー画像200を表示画面202に表示する。
画像処理部402は、カメラ201からの出力データを画像処理する。具体的には、たとえば、画像処理部402は、カメラ201からの出力データを間引くことにより、表示部401にスルー画像200を表示させる。また、画像処理部402は、カメラ201からの出力データを画像処理することにより、DB410への登録候補となるデータや認証部による認証対象データを出力する。画像処理部402の詳細は、図4Bで後述する。
算出部403は、生体ガイド図形220内の領域である注目領域と、カメラ201によって被写体の撮影が実行された場合のカメラ201からの出力データと、に基づいて、カメラ201を制御するためのカメラ制御パラメータを算出する。この撮影とは、スルー画像200の取得とは異なり、第1カメラ制御パラメータ(フォーカスレンズの位置、露光時間、ホワイトバランス、彩度など)が設定されたカメラ201による撮影(いわゆる本撮影)である。被写体のある撮影タイミングでの撮影を第1撮影と称す。第1撮影が実行された場合にカメラ201から出力される出力データを第1出力データと称す。注目領域と第1出力データとに基づいて算出されるカメラ制御パラメータを第1カメラ制御パラメータと称す。
カメラ201からの出力データとは、受光素子の各画素の輝度を示すRAW画像データ、または画像処理部402から出力される画像データである。以降、RAW画像データについても、画像処理部402から出力される画像データと区別せずに、単に「画像データ」と表記する。第1出力データが画像データである場合、「第1画像データ」と表記する。カメラ201が位相差検出オートフォーカスにより合焦する場合には、位相差検出センサからの出力データもカメラ201からの出力データに含まれる。
また、第1撮影の次の本撮影が第2撮影である。第2撮影によりカメラ201から出力されるデータが第2出力データである。算出部403は、注目領域と、第2出力データと、に基づいて、カメラ201を制御するための第2カメラ制御パラメータを算出する。第2出力データが画像データである場合、「第2画像データ」と表記する。
制御部404は、算出部403によって算出されたカメラ制御パラメータによりカメラ201を制御する。具体的には、たとえば、制御部404は、第1カメラ制御パラメータを、第1撮影の次の本撮影である第2撮影の実行前にカメラ201に設定する。これにより、カメラ201は、設定されたカメラ制御パラメータにより本撮影を実行する。
登録部405は、登録候補となるデータや、登録候補のうち正規と認定された登録データをDB410に登録する。登録部405は、データのDB410への登録の際に、データに被認証者110を一意に特定するIDを付与してもよい。
認証部406は、画像処理部402からの生体の認証対象データと、DB410に登録された登録データとを比較して、認証対象データを認証する。生体認証装置100は、表示部401に認証の成否を表示してもよい。また、生体認証装置100は、認証後処理を実行してもよい。認証後処理とは、たとえば、生体認証装置100がパーソナルコンピュータであれば、当該パーソナルコンピュータまたは接続先のサーバのログイン画面への遷移やである。また、生体認証装置100がセキュリティ設備に接続されていれば、たとえば、セキュリティ設備のセキュリティの設定または解除(たとえば、施錠装置の施錠または解錠)である。
DB410は、登録部405によって登録された登録データを記憶する。DB410は、生体認証装置100の記憶デバイス302により実現されるが、生体認証装置100外の他のコンピュータに存在してもよい。この場合、登録部405は、通信IF305を介してDB410にアクセスして登録データを登録することになる。
図4Bは、画像処理部402の詳細な機能的構成例を示すブロック図である。画像処理部402は、判定部411と、検出部412と、抽出部413と、を有する。判定部411は、各種適否を判定する。検出部412は、カメラ201からの出力データから生体領域を検出する。この場合、登録部405は、検出部412によって生体領域が検出された第2出力データを登録候補としてDB410に登録する。
抽出部413は、カメラ201からの第2画像データのうち生体領域から生体の特徴を示す生体特徴量データを抽出する。この場合、登録部405は、抽出部413によって抽出された生体特徴量データを登録候補としてDB410に登録する。以下、判定部411、検出部412、および抽出部413について具体的に説明する。
判定部411は、生体ガイド図形220内の領域を生体領域として、当該生体領域についてカメラ201による撮影環境が適正であるか否かを判定する。撮影環境とは、生体が撮影された環境である。判定部411は、画像データ内の生体領域における輝度に基づく撮影環境情報を算出して、撮影環境が適正であるか否かを判定する。
また、判定部411は、検出部412によって検出された生体領域についてカメラ201による撮影環境が適正であるか否かを判定してもよい。判定部411によって撮影環境が適正でないと判定された場合、制御部404は、算出部403によって算出された第2カメラ制御パラメータによりカメラ201を制御する。
また、検出部412は、判定部411によって撮影環境が適正であると判定された場合、第2画像データから生体領域を検出してもよい。この場合、登録部405は、検出部412によって生体領域が検出された第2画像データを登録候補としてDB410に登録する。
また、判定部411は、第2画像データのうち生体領域における生体の提示姿勢が適正か否かを判定する。提示姿勢とは、カメラ201に対して提示した生体の姿勢である。提示姿勢は、たとえば、生体の長さ、幅、および面積によって規定される。判定部411によって生体領域における生体の提示姿勢が適正でないと判定された場合、制御部404は、算出部403によって算出された第2カメラ制御パラメータによりカメラ201を制御する。また、判定部411によって提示姿勢が適正であると判定された場合、登録部405は、第2画像データを登録候補としてDB410に登録する。
また、判定部411は、抽出部413によって抽出された生体特徴量データが適正か否かを判定する。生体特徴量データとは、生体の特徴量を示すデータであり、生体が本物であるかに偽物(たとえば、印刷物など)であるかを識別するために用いられる。判定部411によって生体特徴量データが適正でないと判定された場合、制御部404は、算出部403によって算出された第2カメラ制御パラメータによりカメラ201を制御する。また、判定部411によって生体特徴量データが適正であると判定された場合、登録部405は、生体特徴量データを登録候補としてDB410に登録する。
また、判定部411は、登録候補の数が2以上の所定数に到達したか否かを判定する。登録候補の数が所定数に到達していない場合、制御部404は、算出部403によって算出された第2カメラ制御パラメータによりカメラ201を制御する。また、判定部411は、登録候補の数が前記所定数に到達したと判定した場合、登録候補どうしが類似するか否かを判定する。
判定部411によって所定数の登録候補どうしが類似しないと判定された場合、制御部404は、第2カメラ制御パラメータによりカメラ201を制御する。この場合、今回用意された登録候補は削除される。一方、判定部411によって前記所定数の前記登録候補どうしが類似すると判定された場合、登録部405は、所定数の登録候補を登録データとしてDB410に登録する。
<生体特徴量データの登録処理>
図5は、実施例1にかかる生体特徴量データの登録処理手順例を示すフローチャートである。なお、生体認証装置100は、カメラ201からのスルー画像200を表示しているものとする。まず、生体認証装置100は、被認証者110の入力デバイス303の操作入力により、撮影対象となる生体、たとえば、手111や顔114など、を1つ決定する(ステップS500)。撮影対象となる生体が事前に決定されている場合は、ステップS500は不要である。
つぎに、生体認証装置100は、制御部404により、前回の撮影で算出された、フォーカス(フォーカスレンズの位置)、ホワイトバランス、露光時間(シャッタースピード)および彩度などの、カメラ201を制御するためのカメラ制御パラメータを設定する(ステップS501)。
つぎに、生体認証装置100は、表示部401により、生体ガイド図形220およびガイドメッセージ221を生成する(ステップS502)。生体ガイド図形220およびガイドメッセージ221は、撮影対象となる生体ごとに生成される。また、生体ガイド図形220は、生体の外形の一部または全部を示す画像でもよい。あるいは、生体認証装置100は、提示された生体を検出し、その生体の外形またはそれを包含する矩形の輪郭図形を生体ガイド図形220として生成してもよい。
つぎに、生体認証装置100は、表示部401により、図2に示したように、生体ガイド図形220およびガイドメッセージ221をディスプレイ101の表示画面202に表示する(ステップS503)。これにより、生体ガイド図形220と生体のスルー画像200とが、表示画面202に重畳表示される。したがって、被認証者110は自身の生体の提示方法と生体ガイド図形220による適切な提示方法との違いを視認することができ、より適切な位置に生体を提示することができるようになる。
つぎに、生体認証装置100は、カメラ201で生体を本撮影し、生体の画像データを取得する(ステップS504)。本撮影とは、上述したように、スルー画像200の取得とは異なり、1フレームの画像データを取得する撮影である。本撮影は、入力デバイス303が、被認証者110の操作または音声入力により受け付けられてもよい。また、生体認証装置100が、一定時間間隔で本撮影を自動実行してもよい。
つぎに、生体認証装置100は、算出部403により、本撮影によって得られた出力データ、生体ガイド図形220およびカメラ制御パラメータに基づいて、次フレームで設定するカメラ制御パラメータの算出処理を実行する(ステップS505)。次フレームとは、次の本撮影で取得される画像データである。カメラ制御パラメータの算出処理(ステップS505)の詳細は、図6で後述する。
つぎに、生体認証装置100は、判定部411により、本撮影で得られた画像データ、生体ガイド図形220およびカメラ制御パラメータに基づいて、現状の撮影環境の良否を判定するための撮影環境情報を算出する(ステップS506)。撮影環境情報とは、たとえば、本撮影によりカメラ201から出力された画像データ内の生体領域における輝度の平均値、または、生体領域における輝度が飽和する領域の割合である。
生体認証装置100は、生体領域として、前回の本撮影の画像データ(本フレームともいう)での生体領域の検出(ステップS508)で得られた生体領域を利用してもよいし、生体ガイド図形220における生体を模した領域を利用してもよい。また、生体認証装置100は、生体領域の検出(ステップS508)を撮影環境情報算出(ステップS506)の前に実行し、生体領域の検出(ステップS508)の結果得られた領域を生体領域としてもよい。
なお、ステップS506、S507の処理は追加的な処理であり、実行されなくてもよい。
つぎに、生体認証装置100は、判定部411により、ステップS506で算出された撮影環境情報に基づき、撮影環境が適正か否かを判定する(ステップS507)。具体的には、たとえば、生体認証装置100は、生体領域における輝度の平均値があらかじめ決められた値域内に収まっているか(収まっていれば適正)、生体領域における輝度が飽和する領域の割合があらかじめ決められた値よりも小さい(小さければ適正)か、により、撮影環境が適正か否かを判定する。
撮影環境が適正でないと判定された場合(ステップS507:No)、カメラ制御パラメータの設定(ステップS501)に戻る。一方、撮影環境が適正と判定された場合(ステップS507:Yes)、生体認証装置100は、検出部412による生体領域の検出を実行する(ステップS508)。
生体領域の検出(ステップS508)では、たとえば、本フレームの各画素を生体領域候補または生体領域候補外の領域に分類するSemantec Segmentation手法が適用される。この場合、生体認証装置100は、検出部412により、分類した生体領域候補から生体の特徴量抽出を適用する領域を生体領域として検出する。また、生体認証装置100は、本フレームから生体画像を包含する矩形領域を抽出するObject Localization手法により、当該矩形領域を生体領域として検出してもよい。
なお、ステップS508の処理は追加的な処理であり、実行されなくてもよい。
つぎに、生体認証装置100は、判定部411により、検出した生体領域から、生体の長さ、幅、面積といった提示姿勢を示す提示姿勢情報を計算する(ステップS509)。
つぎに、生体認証装置100は、判定部411により、算出された姿勢情報に基づいて提示姿勢が適正か否かを判定する(ステップS510)。具体的には、たとえば、生体認証装置100は、検出した生体の長さ、幅、面積の各々があらかじめ決められた値域内に収まっているか(すべて収まっていれば適正)を判定してもよい。提示姿勢が適正でない場合(ステップS510:No)、カメラ制御パラメータの設定(ステップS501)に戻る。提示姿勢が適正である場合(ステップS510:Yes)、生体認証装置100は、提示姿勢情報の正規化を実行する(ステップS511)。
なお、ステップS509、S510の処理は追加的な処理であり、実行されなくてもよい。
提示姿勢の正規化(ステップS511)とは、生体領域の変更により提示姿勢を正規化する処理である。生体として指を例に挙げて説明する。生体認証装置100は、指の長さが一定となるように、検出した指領域の一部を切り取ることによって当該指画像212を短縮したり、指領域の一部を補間することによって当該指画像212を延長したりする。また、生体認証装置100は、指の幅が一定となるように、検出した指領域を拡大または縮小したり、指の角度が一定となるように検出した指領域を回転させたりする。
つぎに、生体認証装置100は、抽出部413により、提示姿勢が正規化された生体領域から、照合のための生体特徴量データを抽出する(ステップS512)。生体認証装置100は、たとえば、指紋または顔の特徴点、または静脈の線パターンを生体特徴量データとして生体領域から抽出する。また、生体認証装置100は、畳み込みニューラルネットワークなどの機械学習手法によって生体特徴量データを生体領域から抽出してもよい。
つぎに、生体認証装置100は、判定部411により、抽出した生体特徴量データが適正か否かを判定する(ステップS513)。具体的には、たとえば、生体認証装置100は、Random ForestまたはSVM(Support Vector Machine)などの機械学習手法を用い、抽出した生体特徴量データが本物の生体から抽出されたデータか写真または印刷物などの偽物の生体から抽出されたデータか否かを判定する。
つぎに、生体認証装置100は、登録部405により、抽出した生体特徴量データを登録候補として一時的に保持する(ステップS514)。
つぎに、生体認証装置100は、判定部411により、保存済みの登録候補の数を事前に設定した数と比較する(ステップS515)。保存済みの登録候補の数が事前に設定した数を下回っている場合(ステップS515:No)、保存済みの登録候補の数が十分ではないため、カメラ制御パラメータの設定(ステップS501)に戻る。
保存済みの登録候補の数が事前に設定した数を満たしている場合(ステップS515:Yes)、保存済みの登録候補の数が十分であるため、生体認証装置100は、判定部411により、ステップS500で決定された撮影対象の生体について、登録候補となる生体特徴量データ同士で類似度を算出する(ステップS516)。ここでは、類似度が高いほど両生体特徴量データは類似するものとする。
たとえば、保存済みの登録候補をA,B,Cとする。ステップS514で一時的に保持された登録候補をDとする。AとB、BとC、CとAは、互いに類似するものとする。生体認証装置100は、DとA、DとB、DとCの各類似度を算出する。
つぎに、生体認証装置100は、判定部411により、算出した類似度を事前に設定した閾値と比較する(ステップS517)。算出した類似度が事前に設定した閾値を下回っている場合(ステップS517:No)、生体認証装置100は、登録を拒否すると判定して、ステップS514で一時的に保持された登録候補を削除し、カメラ制御パラメータの設定(ステップS501)に戻る。
算出した類似度が閾値以上である場合(ステップS517:Yes)、生体認証装置100は、登録を許可すると判定して、登録部405により、一時的に保持された登録候補を、正規の登録データとして記憶デバイス302に保存する(ステップS518)。
たとえば、上記の例では、DとA、DとB、DとCの類似度のいずれもが閾値以上であれば(ステップS517:Yes)、生体認証装置100は、DをA〜Cの保存済みの登録候補の集合に追加する。一方、DとA、DとB、DとCの類似度のいずれかが閾値未満であれば(ステップS517:No)、生体認証装置100は、Dを削除する。以上の処理によって生体特徴量データの登録処理が完了する。
図6は、図5に示したカメラ制御パラメータの算出処理(ステップS505)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。ステップS504のあと、生体認証装置100は、制御部404により、注目領域を設定する(ステップS601)。注目領域とは、生体画像が存在する領域であることが望ましい。
たとえば、撮影対象の決定(ステップS500)にて設定された生体が指である場合、図2に示したように、被認証者110は生体ガイド図形220と指画像212とが重畳表示されるように、指112を提示する。したがって、生体ガイド図形220における指112を模した外形(点線)の内側領域を注目領域としてもよい。ただし、被認証者110は必ずしも生体ガイド図形220に指画像212を重畳できるように生体を提示できるとは限らず、2つの指画像212間に背景が写り込みやすい。したがって、生体認証装置100は、指112と隣接しており同じような色味をもつ手のひら113の画像213を注目領域としてもよい。
また、撮影対象の決定(ステップS500)にて設定された生体が顔である場合、生体認証装置100は、生体ガイド図形220における顔を模した外形(点線)の中心に近い部分の領域を注目領域に設定してもよい。これにより、生体ガイド図形220に対して実際に提示される顔画像214がズレることに起因する背景の写り込みが低減する。
また、生体認証装置100は、制御部404により、カメラ制御パラメータごとに注目領域を設定してもよい。たとえば、指112を撮影対象とする場合、指112と手のひら113はカメラ201に対して近い距離にあると仮定すると、生体認証装置100は、フォーカス(フォーカスレンズの位置)を制御するための注目領域を手のひら113の画像213に設定してもよい。手のひら113が適切なフォーカスとなるよう制御されたとすると、指112に対しても同様に適切なフォーカスになると考えられる。
また、指112と手のひら113は隣接しており照明条件が近いといえる。よって、生体認証装置100は、注目領域を手のひら113の画像213に設定し、手のひら113に対する露光時間が適切な露光時間となるよう制御されたとすると、指112に対する露光時間も同様に適切な露光時間になると考えられる。このように、撮影対象の生体領域およびカメラ制御パラメータごとに注目領域を変更することで、背景の写り込みを低減させることができる。
つぎに、生体認証装置100は、算出部403により、注目領域について評価値を算出する(ステップS602)。評価値とは、注目領域内の被写体像や画像データを定量的に評価する値であり、複数種類存在する。たとえば、評価値は、画像データの各画素の輝度、画像データの各画素の色相、画像データの各画素の彩度である。フォーカスについては、位相差オートフォーカス(像面位相差オートフォーカスを含む)の場合、評価値は、被写体像の位置の合焦時の差(位相差)であり、コントラストオートフォーカスの場合は、注目領域内の画像データにおける最大コントラスト値である。
つぎに、生体認証装置100は、算出部403により、制御値を算出する(ステップS603)。制御値とは、カメラ201に設定するカメラ制御パラメータの値である。たとえば、評価値の輝度が露光時間に対応し、評価値の色相がホワイトバランスに対応する。評価値の彩度は、正規化されて制御値の彩度となる。評価値の位相差または最大コントラスト値がフォーカスレンズの光軸方向の位置に対応する。
たとえば、時刻tにおける制御値Vo(t)と評価値Ve(t)が線形の関係にあるとし、最も適切な評価値をVeとすると、生体認証装置100は、時刻t+1で設定されるべき制御値Vo(t+1)はVo(t+1)=Ve/Ve(t)×Vo(t)として算出する。また、たとえば、制御値と評価値が正の相関があり、評価値が最も適切な値よりも小さい場合、次フレームにおける制御値を1段階大きくする、といった制御値の算出方法でもよい。これにより、背景や光源の変動に頑健に、カメラ201を制御し、生体画像の画質を均一化することができる。
また、生体認証装置100は、OS(Operating System)標準のカメラ制御機能を利用して自動的にカメラ制御パラメータの算出処理(ステップS505)を実行してもよい。この場合、背景や光源の状況によっては認証に適したカメラ制御パラメータに制御されないことがある。具体的には、撮影環境は十分明るい環境であるのに関わらず輝度の低い黒い物体が映り込むことで、カメラ制御パラメータのうち露光時間が長く、ゲインが大きく設定されてしまうことがある。
これにより、撮影画像における生体の占める領域の輝度が飽和し、手111の表面の微小な輝度変化で表されるテクスチャ情報などが失われてしまう。また、撮影環境が暗い環境であるのに関わらず輝度の高い光源が映り込むことで、カメラ制御パラメータのうち露光時間が短く、ゲインが小さく設定されてしまうことがある。これにより、撮影画像における生体の占める領域の輝度が低下し、暗電流ノイズの割合が増加してしまう。
また、カメラ制御パラメータの算出処理(ステップS505)の方法として、たとえば生体領域の検出(ステップS508)で得られた生体領域の輝度情報と、目標とする生体領域の輝度との差を埋めるよう、カメラ制御パラメータを算出する方法がある。この場合、生体領域の検出(ステップS508)に誤りがあり、たとえば輝度の低い黒い物体や輝度の高い光源が生体領域としてみなされると、カメラ制御パラメータのうち露光時間が適切な値に設定できない場合がある。
そこで、被認証者110は、認証する意思があり、認証するために生体ガイド図形220に合うよう生体を提示すると仮定する。このとき、図2に示すように生体ガイド図形220における生体を模した領域の内側やその付近には、所望の生体が映っていることが期待できる。
したがって、生体認証装置100は、撮影画像において、生体ガイド図形220における生体を模した領域の輝度と、あらかじめ設定された目標とする生体領域の輝度との差を埋めるよう、露光時間を算出すればよい。これにより、生体領域の検出(ステップS508)の精度に依存せずカメラ制御パラメータを設定することが可能になる。
<生体認証処理>
図7は、実施例1にかかる生体認証装置100による生体認証処理手順例を示すフローチャートである。なお、図5の生体特徴量データの登録処理と同一処理には同一ステップ番号を付し、その説明を省略する。
生体特徴量データの適正度判定(ステップS513:Yes)のあと、生体認証装置100は、認証部406により、ステップS512で抽出した生体特徴量データと、図5の生体特徴量データの登録処理で登録済みの生体特徴量データの各々との類似度を算出する(ステップS719)。類似度の算出方法は、図5のステップS516と同じである。
つぎに、生体認証装置100は、認証部406により、ステップS517と同様、算出した類似度を事前に設定した閾値と比較する(ステップS720)。算出した類似度のいずれかが閾値を上回っている場合(ステップS720:No)、生体認証装置100は、認証が失敗したと判定してカメラ制御パラメータの設定(ステップS501)に戻る。一方、算出した類似度のいずれもが事前に設定した閾値以上である場合(ステップS720:Yes)、認証が成功したとして、認証後処理を実行し(ステップS521)、認証処理を終了する。
このように、実施例1によれば、生体認証装置100は、生体ガイド図形220の表示により生体の位置誘導を行いつつ生体の撮影を行い、撮影して得られた生体画像のうち生体ガイド図形220の表示位置に対応する領域の画質が均一となるよう、露光時間やフォーカス、ホワイトバランスなどのカメラ制御パラメータを制御する。したがって、生体の検出結果を利用せずに生体画像の画質を均一化させることができるため、背景や光源の変動に対して頑健に認証することができる。
実施例2について説明する。実施例1の生体認証装置100は、カメラ201および表示画面202が被認証者110と対面する構成であったが、実施例2の生体認証装置100は、実施例1において、表示画面202は被認証者110と対面するが、カメラ201は、被認証者110が表示画面202を視認する視認方向に向いている例である。
たとえば、生体認証装置100が、スマートフォンまたはタブレットであれば、表示画面202と同一面に実装されている正面側のカメラ201ではなく、背面側のカメラで生体を撮影することになる。なお、実施例1と同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図8は、実施例2にかかる生体認証装置100の使用例を示す説明図である。図9は、図8に示したディスプレイ101の一例を示す説明図である。実施例2では、生体認証装置100であるスマートフォンの表示画面202に表示される生体ガイド図形220およびガイドメッセージ221に基づき、被認証者110は、背面側のカメラ801の撮像方向に左の手を提示する。生体認証装置100は、当該左の手を背面側のカメラ801で撮影し、スルー画像200を表示画面202に表示して、認証処理を開始する。
実施例2における生体特徴量データの登録処理(図5および図6)および生体認証処理(図7および図6)は、基本的に実施例1と同一であるが、生体ガイド図形220が実施例1と異なる。したがって、生体特徴量データの登録処理(図5および図6)および生体認証処理(図7および図6)において、カメラ制御パラメータの算出処理(ステップS505)における注目領域の設定(ステップS601)が異なる。
背景や光源の変動に頑健に背面側のカメラ801を制御するためには、生体領域の検出(ステップS508)の結果を用いずに、撮影における生体領域が存在するであろう領域を求める必要がある。図9に示したような生体ガイド図形220を表示した場合、表示画面202に表示されているスルー画像200における左下隅の領域は、手のひら画像213で占められるため背景に物体や光源が写り込みづらい。
したがって、生体認証装置100は、フォーカスや露光時間、ホワイトバランスといったカメラ制御パラメータを設定する際の注目領域を、スルー画像200における左下隅の領域にすればよい。なお、右の手を提示する場合は、生体認証装置100は、生体ガイド図形220を左右反転して表示し、スルー画像200における右下隅の領域を注目領域とすればよい。
図10は、実施例2にかかる生体認証装置100による生体ガイド図形220の表示例を示す説明図である。生体ガイド図形220に対して被認証者110が正しく生体を提示するためには、提示姿勢の良否を被認証者110へフィードバックすることが有効である。
たとえば、指が撮影対象である場合、生体認証装置100は、提示姿勢の適正度判定(ステップS510)にて、適正と判定された薬指画像212aを図10に示したように色を変えて表示することで、被認証者110へ提示姿勢の良否を通知することができる。ここで、提示姿勢の良否を通知する方法としては、色を変える他にも該当する指(本例であれば薬指)を包含する矩形を描画する方法がある。
このように、実施例2によれば、実施例1と同様、生体の検出結果を利用せずに本撮影で得られる生体画像の画質を均一化させることができるため、背景や光源の変動に対して頑健に認証することができる。また、背面側のカメラ801で生体を本撮影するため、被認証者110は、撮影対象の生体に遮られることなく、撮影対象の生体画像が表示された表示画面202を視認することができる。
なお、上述した実施例1および実施例2において、複数種類の生体(たとえば、顔と指)を撮影対象とする場合、生体認証装置100は、各生体ガイド図形220を順次注目領域に設定して(ステップS601)、本撮影を実行し、生体特徴量データを抽出してもよい。すなわち、生体認証装置100は、マルチモーダル撮影を実行する。
たとえば、実施例1において、撮影対象となる生体を指112および顔114とした場合、まず、生体特徴量データの登録処理(図5および図6)において、生体認証装置100は、指112の注目領域を設定して(ステップS601)、指112についてカメラ制御パラメータを算出して(ステップS505)、カメラ201に設定し(ステップS501)、指112および顔114の本撮影を実行して(ステップS504)、指112の生体特徴量データを登録する。
つぎに、生体認証装置100は、顔114の注目領域を設定して(ステップS601)、顔114についてカメラ制御パラメータを算出して(ステップS505)、カメラ201に設定し(ステップS501)、指112および顔114の本撮影を実行して(ステップS504)、顔114の生体特徴量データを登録する。これにより、指112についてカメラ制御パラメータが設定された指112の生体特徴量データと、顔114についてカメラ制御パラメータが設定された顔114の生体特徴量データと、が登録される。これにより、生体ごとに適切なカメラ制御パラメータで本撮影を行うことができる。
生体認証処理(図7および図6)においても、生体認証装置100は、指112の注目領域を設定して(ステップS601)、指112についてカメラ制御パラメータを算出して(ステップS505)、指112および顔114の本撮影を実行して(ステップS504)、指112の生体特徴量データを抽出する。つぎに、生体認証装置100は、顔114の注目領域を設定して(ステップS601)、顔114についてカメラ制御パラメータを算出して(ステップS505)、指112および顔114の本撮影を実行して(ステップS504)、顔114の生体特徴量データを抽出する。これにより、指112についてカメラ制御パラメータが設定された指112の生体特徴量データと、顔114についてカメラ制御パラメータが設定された顔114の生体特徴量データと、が抽出される。
生体認証装置100は、抽出された指112および顔114の生体特徴量データを、登録済みの指112および顔114の生体特徴量データで認証する(ステップS719、S720)。これにより、生体画像の各々が生体に応じた適切な画質となって登録および認証が可能となる。
また、実施例2では、生体認証装置100は、背面側のカメラ801を用いて撮影対象として左の手を撮影したが、さらに、正面側のカメラ201を用いて別の撮影対象として顔を撮影することにより、マルチモーダル撮影を実行してもよい。このように、2つのカメラ201、801で2つの異なる生体をマルチモーダル撮影することにより、2つのカメラ201、801による本撮影を並列実行することができる。すなわち、生体認証装置100は、同じタイミングで2つの異なる生体の画像データを取得することができる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例および同等の構成が含まれる。たとえば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、または置換をしてもよい。
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、たとえば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサ301がそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、IC(Integrated Circuit)カード、SDカード、DVD(Digital Versatile Disc)の記録媒体に格納することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
100 生体認証装置
101 ディスプレイ
110 被認証者
200 スルー画像
201、801 カメラ
202 表示画面
220 生体ガイド図形
400 データ登録装置
401 表示部
402 画像処理部
403 算出部
404 制御部
405 登録部
406 認証部
411 判定部
412 検出部
413 抽出部

Claims (15)

  1. 生体形状を示す生体ガイド図形を表示画面に表示するとともに、生体を含む被写体の画像を前記表示画面に表示する表示部と、
    前記生体ガイド図形内の領域である注目領域と、カメラによって前記被写体の第1撮影が実行された場合の前記カメラからの第1出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第1カメラ制御パラメータを算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された第1カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する制御部と、
    前記制御部によって制御された前記カメラにより前記被写体の第2撮影が実行された場合の前記カメラからの第2出力データを登録候補として登録する登録部と、
    を有することを特徴とするデータ登録装置。
  2. 請求項1に記載のデータ登録装置であって、
    前記第2出力データのうち前記生体が占める生体領域に基づいて、前記カメラによる前記生体の撮影環境が適正であるか否かを判定する判定部を有し、
    前記算出部は、前記注目領域と、前記第2出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第2カメラ制御パラメータを算出し、
    前記制御部は、前記判定部によって前記撮影環境が適正でないと判定された場合、前記算出部によって算出された第2カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  3. 請求項2に記載のデータ登録装置であって、
    前記判定部は、前記生体ガイド図形内の領域を第1生体領域として、前記第1生体領域について前記カメラによる撮影環境が適正であるか否かを判定する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  4. 請求項2に記載のデータ登録装置であって、
    前記判定部によって前記撮影環境が適正であると判定された場合、前記第2出力データから第2生体領域を検出する検出部を有し、
    前記登録部は、前記検出部によって前記第2生体領域が検出された前記第2出力データを前記登録候補として登録する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  5. 請求項1に記載のデータ登録装置であって、
    前記第2出力データのうち前記生体が占める生体領域における前記生体の提示姿勢が適正か否かを判定する判定部を有し、
    前記算出部は、前記注目領域と、前記第2出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第2カメラ制御パラメータを算出し、
    前記制御部は、前記判定部によって前記生体領域における前記生体の提示姿勢が適正でないと判定された場合、前記算出部によって算出された第2カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  6. 請求項5に記載のデータ登録装置であって、
    前記登録部は、前記判定部によって前記提示姿勢が適正であると判定された場合、前記第2出力データを前記登録候補として登録する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  7. 請求項1に記載のデータ登録装置であって、
    前記第2出力データのうち前記生体が占める生体領域から前記生体の特徴を示す生体特徴量データを抽出する抽出部を有し、
    前記登録部は、前記抽出部によって抽出された生体特徴量データを前記登録候補として登録する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  8. 請求項7に記載のデータ登録装置であって、
    前記抽出部によって抽出された生体特徴量データが適正か否かを判定する判定部を有し、
    前記算出部は、前記注目領域と、前記第2出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第2カメラ制御パラメータを算出し、
    前記制御部は、前記判定部によって前記生体特徴量データが適正でないと判定された場合、前記算出部によって算出された第2カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  9. 請求項8に記載のデータ登録装置であって、
    前記登録部は、前記判定部によって前記生体特徴量データが適正であると判定された場合、前記生体特徴量データを前記登録候補として登録する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  10. 請求項1に記載のデータ登録装置であって、
    前記登録候補の数が2以上の所定数に到達したか否かを判定する判定部を有し、
    前記算出部は、前記注目領域と、前記第2出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第2カメラ制御パラメータを算出し、
    前記制御部は、前記判定部によって前記登録候補の数が前記所定数に到達していないと判定された場合、前記算出部によって算出された第2カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  11. 請求項10に記載のデータ登録装置であって、
    前記判定部は、前記登録候補の数が前記所定数に到達したと判定した場合、前記登録候補どうしが類似するか否かを判定し、
    前記制御部は、前記判定部によって前記所定数の前記登録候補どうしが類似しないと判定された場合、前記第2カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  12. 請求項11に記載のデータ登録装置であって、
    前記登録部は、前記判定部によって前記所定数の前記登録候補どうしが類似すると判定された場合、前記所定数の前記登録候補を登録データとして登録する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  13. 請求項1に記載のデータ登録装置であって、
    前記制御部は、前記カメラ制御パラメータごとに前記注目領域を設定する、
    ことを特徴とするデータ登録装置。
  14. 生体の登録データを記憶するデータベースにアクセス可能な生体認証装置であって、
    生体形状を示す生体ガイド図形を表示画面に表示するとともに、前記生体を含む被写体の画像を前記表示画面に表示する表示部と、
    前記生体ガイド図形内の領域である注目領域と、カメラによって前記被写体の第1撮影が実行された場合の前記カメラからの第1出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第1カメラ制御パラメータを算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された第1カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する制御部と、
    前記制御部によって制御された前記カメラにより前記被写体の第2撮影が実行された場合の前記カメラからの第2出力データと、前記生体の登録データと、に基づいて、前記生体を認証する認証部と、
    を有することを特徴とする生体認証装置。
  15. プロセッサに、
    生体形状を示す生体ガイド図形を表示画面に表示するとともに、生体を含む被写体の画像を前記表示画面に表示する表示処理と、
    前記生体ガイド図形内の領域である注目領域と、カメラによって前記被写体の第1撮影が実行された場合の前記カメラからの第1出力データと、に基づいて、前記カメラを制御するための第1カメラ制御パラメータを算出する算出処理と、
    前記算出処理によって算出された第1カメラ制御パラメータにより前記カメラを制御する制御処理と、
    前記制御処理によって制御された前記カメラにより前記被写体の第2撮影が実行された場合の前記カメラからの第2出力データを登録候補として登録する登録処理と、
    を実行させることを特徴とするデータ登録プログラム。
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