JP2005141678A - 顔画像照合システム及びicカード - Google Patents

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Abstract

【課題】 顔照合時の撮像画像と登録顔画像の不適正な位置合わせによる認証率の低下を防止可能な顔画像照合システムを提供する。
【解決手段】 認証時に撮像した撮像顔画像と、予め登録されている本人の登録顔画像とを比較照合することにより、本人認証を行うことが可能な顔画像照合システムであって、撮像顔画像の顔領域が適正に位置合わせされて撮像されたか否かを判定する位置合わせ判定手段405を備え、位置合わせ判定手段405は、撮像顔画像の撮像指定領域に占める顔色彩領域の割合を第1占有率として算出し、第1占有率と、登録顔画像の撮像指定領域に占める顔色彩領域の割合として登録時に予め算出された第2占有率とを比較し、その比較結果に基づいて位置合わせの適正を判定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、顔画像照合システムに関し、更に詳細には、ICカード等に登録済の本人の顔画像と、撮像装置により撮像された使用者の顔画像を比較照合することにより、ICカード使用者の本人認証を行う、顔画像照合システムに関する。
近年、半導体装置を搭載したICカードが普及しつつある。ICカードは、リーダライタ装置とICカードに搭載された半導体装置間で情報交換を行い半導体装置内に内蔵された不揮発性メモリヘ必要な情報を格納することができ、現在の磁気カードで行われている様々な機能を実現することができる。これらのICカードは、例えば、クレジットカード等の金融系用途、定期券やチケット等の交通系用途、または社員証等の用途へ利用されている。
これらのICカードにおいては、不正使用防止のために高度なセキュリティが必要となっている。例えば、カードの真偽性、すなわちカードが正当に発行されたものであるかどうか、カードの使用者が正当な所有者(本人)かどうか、カードに記憶されている情報が改ざんされていないかどうか等の確認が重要となってくる。特に正当な所有者(本人)かどうかを確認するために、従来のクレジットカード等では、本人の署名や、場合によっては顔写真をカード表面に印刷しておき、目視で確認することで本人かどうかの確認(本人認証)を行っていた。しかしながら、これらの方法では、署名を模倣したり、写真を張り替えるなどして容易に改ざんを行うことができる。近年では、本人の生体情報をもとに本人認証を行う方法が提案されており、実用化が検討されている。生体情報の代表的なものは指紋、虹彩、耳介、筆跡、声紋、掌の静脈検出などがあるが、使用者にストレスを感じさせない生体情報による本人認証として、顔のパターン認識が注目されている。顔のパターン認識は、認識率は他の方式に比べて比較的低精度といわれているが、照合装置の作製が容易で、また本人と照合装置間を利便性のよい所定の距離を離した状態で照合動作が可能であるなどユーザの利便性の高い顔画像照合システムの構築ができる。
図3に、顔画像照合システムの外観図を示す。構成は ICカード301、リーダライタ装置302、CCDカメラ303、パーソナルコンピュータ(以下、適宜「PC」と称す。)304からなり、PC304内のメモリにはデータベース(以下、適宜「DB」と称す。図示せず)を設けている。ICカード301に内蔵される不揮発性メモリの容量は、大容量化されており1MB程度である。リーダライタ装置302は、ICカード301とPC304間の通信を行うために用いられている。通信仕様は国際標準規格ISOで規定されている。CCDカメラ303は、PC304に顔画像データを入力するために備えられている。リーダライタ装置302、CCDカメラ303は、USBケーブル等でPC304に接続しており、PC304に夫々に対応するドライバソフトを内蔵して動作する。
次に、顔画像照合システムのユーザインタフェースの概略につき説明する。図5に、PC304の表示画面上に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す。このユーザインタフェース画面は、CCDカメラ303で撮像された顔画像(動画像)を表示したり、取得した登録画像を表示したり、認証の結果を表示させる表示部と、顔画像照合システムを利用する上で、必要な閾値等を入力する入力部とで構成されている。図5に示すように、ユーザインタフェース画面の表示部は、登録される静止画像を表示する登録画像表示部501、CCDカメラ303により撮像された顔画像(動画像)をリアルタイムに表示する撮像画像表示部502、顔画像の照合が行われ、本人認証の結果を表示する認証結果表示部503を備えて構成されている。撮像画像表示部502には、顔の位置を合わせるための指標として楕円指標505が表示されており、使用者はこの楕円指標505に合わせて顔の位置決めを使用者自身が行う。使用者(若しくは、システム運用者)は、顔の位置が決まれば画像を取得する画像撮像シャッタを操作することで撮像画像を取り込める。PC304では、取り込んだ撮像画像から楕円指標505に外接する長方形で、撮像画像を切り取り、その初期画面を決め、その初期画面を登録画像表示部501に表示する。
ユーザインタフェース画面の入力部としては、顔画像照合システムのパラメータ設定を行うプルアップメニュー504がある。ユーザインタフェース画面上部に配置されたプルアップメニュー504には、撮像画像表示部502に表示された画像を取得する画像撮像シャッタ、本人認証を開始するための認証開始スイッチ、認証アルゴリズムで必要となる閾値設定、顔色彩の範囲を定義するHSV(H:色彩、S:彩度、V:輝度のパラメータ)の最大値、最小値を設定するためのパラメータ設定ボタン等(図示せず)を設定している。
次に、顔画像照合システムの運用例について説明する。顔画像照合システムの運用は、以下のステップ(1)〜(3)により実行される。
(1)メンバの登録画像をDBに登録すること。
(2)ICカード301使用者本人の顔画像をICカード301に登録すること。
(3)使用者本人の画像が登録されたICカード301をリーダライタ装置302に挿入し、所定の認証アルゴリズムにより顔画像の照合を行い、本人認証を行うこと。
ここで、DBへ登録する顔画像データは認識可能なメンバの顔画像データを登録しており、例えば入退室管理等を行う場合においては、入退室可能であるメンバ全ての顔画像データを登録しておくことが必要となる。
上記ステップ(1)または(2)のメンバ登録時またはICカード301への本人画像登録時においては、まずCCDカメラ303で撮像を行い、ユーザインタフェース402の撮像画像表示部502へその撮像画像を表示する。使用者は撮像画像表示部502中に示されている、楕円指標505に合わせて、顔の位置合わせを行うが、楕円指標505は撮像画像表示部502中に固定されて表示されており、使用者自らが顔の配置を移動させて位置合わせを行っている。使用者の顔の位置が、楕円指標505から左右または前後に外れることで、登録時の顔画像の位置がずれるだけでなく、本人認証時の顔画像の位置もずれてくるので、その照合において認証率を低下させる原因の一つとなっている。
下記の特許文献1には、人物の顔領域の検出を高速且つ正確に行うことのできる画像処理装置が開示されている。以下、図7、図8を参照して、当該画像処理装置における、撮像された顔画像の顔色彩領域をX軸、Y軸方向にヒストグラム化する方法について説明する。図8に、特許文献1に開示された顔色彩処理装置を示す。本従来技術では、顔色彩処理装置はハードウェアで構成されており、撮像装置から入力されたYUVデータを上記HSVデータと同等なYHCデータに変換する座標変換器11、座標変換器11から得られたYHCデータから顔色彩分布をメモリ上に生成するヒストグラム生成器12、上記とメモリ13、ヒストグラムから顔領域判定を行う顔領域判定器14から構成されている。まず画像データをAD変換器101でデジタル変換し顔領域検出手段1に入力される。顔領域検出器1の詳細を説明する。座標変換器11に入力される輝度データYと色差データU、Vから、輝度データYと色相データHとクロマデータCに変換する。以下、輝度データYを輝度データV、クロマデータCを彩度データSと読み替える。
求められたHSVデータ(YHCデータ)は、ヒストグラム生成器12で予め顔色彩として定められた範囲(色彩H:max値、min値、彩度S:max値、min値、輝度V:max値、min値)と、比較され顔色彩の条件を満足するかどうかを判定する。図7に示すある座標S(i,j)におけるHSVデータが顔色彩(例えば、肌色)であると判定した場合は、ヒストグラム生成器12は、メモリ13内で設定されている水平方向記録用メモリのi番目に1を加算、また垂直方向記録用メモリのj番目に1を加算していく。
以上の操作を各水平方向位置において、計算し、メモリ13に記録していくことにより、図7のヒストグラムSH(i,j)がメモリ13に記録される。垂直方向も同様の操作で、ヒストグラム化が可能である。顔領域判定器14は、1枚のヒストグラムが完成した時点で、ヒストグラムを分析することで、図7に示した画像Pの人物Mの顔領域Fを検出する。ヒストグラム中で最も度数の大きい水平位置を検出し、これを最大imaxとする。次に、最大imax、を中心に左右に最初に現れた極小点im,ipを検出する。次にSH(imax)値のα%の度数に対応する最初のiαm, iαpを検出する。ここで、“α”とは、顔色彩領域を決めるための定数であり、予め定められたものであるとしている。顔領域を判定するために、縦横比率A(アスペクト比)の上限の閾値をTasp1、下限の閾値をTasp2とし、これらを予め決めておき、また、画素数Bの下限の閾値Tnumを決めておき、下記の数1で顔縦横比の規定を行い、数2で画素数下限閾値の規定を行い、顔領域と判定している。但し、特許文献1において、α、Tasp1、Tasp2、Tnumの具体値は示されていない。
Figure 2005141678
Figure 2005141678
特開平8−153197号公報 特開2000−306095号公報 特開平7−306483号公報
顔照合システムの課題の一つとして、予めデータベースに登録された顔画像と、撮像された顔画像を照合する場合に、その位置合わせを行う精度が悪いと認識率を低下させるという課題がある。特許文献1に開示された従来技術においては、顔色彩の抽出方法についての記載があり、水平方向と、垂直方向の顔色彩ヒストグラムを作成し、ヒストグラムを分析する(具体的には、顔領域の検出に縦横比(アスペクト比)と、画素数下限の閾値を分析している)ことで顔領域を見出している。顔色彩の抽出方法が顔領域の検出に使用されうることが記載されているが、顔照合時の撮像画像と登録顔画像の位置合わせについては言及されていない。従って、顔照合時の撮像画像と登録顔画像の不適正な位置合わせによる認証率の低下の問題は依然として存在する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、顔照合時の撮像画像と登録顔画像の不適正な位置合わせによる認証率の低下を防止可能な顔画像照合システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る顔画像照合システムは、認証時に撮像した撮像顔画像と、予め登録されている本人の登録顔画像とを比較照合することにより、本人認証を行うことが可能な顔画像照合システムであって、前記撮像顔画像の顔領域が適正に位置合わせされて撮像されたか否かを判定する位置合わせ判定手段を備え、前記位置合わせ判定手段は、前記撮像顔画像の撮像指定領域に占める顔色彩領域の割合を第1占有率として算出し、前記第1占有率と、前記登録顔画像の撮像指定領域に占める顔色彩領域の割合として登録時に予め算出された第2占有率とを比較し、その比較結果に基づいて位置合わせの適正を判定することを第1の特徴とする。
上記第1の特徴の本発明に係る顔画像照合システムによれば、撮像顔画像の第1占有率と登録顔画像の第2占有率が、両者を照合するのに不適正な関係にある場合は、位置合わせ判定手段が撮像時の位置合わせが不適正であると判定するので、つまり、位置合わせ判定手段の判定結果に基づいて、撮像顔画像を再取得するか、調整を行うこと等の処理が可能となるので、照合処理に適した撮像顔画像が得られることになり、顔画像照合システムが撮像顔画像と登録顔画像を照合判定する場合に、常に適正に撮像された撮像顔画像を用いることができ、顔照合時の撮像画像と登録顔画像の不適正な位置合わせによる認証率の低下を防止することができる。
また、好ましくは、上記第1の特徴の本発明に係る顔画像照合システムにおいて、前記位置合わせ判定手段は、前記第1占有率が前記第2占有率以上の場合に、或いは、前記第1占有率が前記第2占有率に対して所定の誤差範囲内にある場合に、位置合わせが適正であると判定することを第2の特徴とする。
一般に、登録顔画像の撮像は、当該撮像に熟練した操作員により行われるため、撮像時の位置合わせが適正であることが推認される。それに対し、認証時の撮像顔画像は、一般利用者が自身で位置合わせを行い撮像処理するため、不適正な位置合わせで撮像顔画像が取得される可能性が高い。この場合、位置合わせが適正である程、所定の位置合わせ用の枠(例えば楕円指標)内に顔が最大限に収まるので、登録顔画像の第2占有率に対して、撮像顔画像の第1占有率が小さい場合は、撮像顔画像の顔領域が位置合わせ用の枠から外れている可能性が高いと判断でできる。従って、上記第1の特徴の本発明に係る顔画像照合システムによれば、前記第1占有率が前記第2占有率以上の場合に、或いは、前記第1占有率が前記第2占有率に対して所定の誤差範囲内にある場合に、位置合わせが適正であると判定するので、確実な判定結果が得られる。
更に好ましくは、上記何れかの特徴の本発明に係る顔画像照合システムにおいて、前記位置合わせ判定手段は、位置合わせが適正でないと判定した場合に、前記撮像顔画像の撮像のやり直しを指示する出力信号を発生し、新たに撮像された前記撮像顔画像が再入力されると、再入力された前記撮像顔画像に基づき、前記第1占有率の算出を行い、前記第2占有率と比較し、その比較結果に基づいて位置合わせの適正を再度判定することを第3の特徴とする。これにより、照合処理に適した撮像顔画像が得られることになり、顔画像照合システムが撮像顔画像と登録顔画像を照合判定する場合に、常に適正に撮像された撮像顔画像を用いることができ、顔照合時の撮像画像と登録顔画像の不適正な位置合わせによる認証率の低下を防止することができる。
更に好ましくは、上記第1または第2の特徴の本発明に係る顔画像照合システムにおいて、前記位置合わせ判定手段は、前記撮像顔画像を横方向及び縦方向に走査して前記顔色彩領域が各走査線上に存在する頻度の縦方向分布及び横方向分布のヒストグラムとして生成し、前記ヒストグラムに基づいて前記第1占有率の算出に用いる前記撮像指定領域の範囲を決定することを第4の特徴とする。これにより、撮像顔画像取得時の位置合わせのずれを、ヒストグラムに基づいて予め補正して第1占有率の算出を行えるので、ある程度の初期の位置合わせのずれを許容して適正な撮像顔画像を取得することができるので、利用者に対する利便性が向上する。
更に好ましくは、上記第4の特徴の本発明に係る顔画像照合システムにおいて、前記位置合わせ判定手段は、前記ヒストグラムの横方向分布の最大頻度位置を挟む左右直近の前記頻度の極小点間の中間位置と、前記ヒストグラムの縦方向分布の最大頻度位置を挟む上下直近の前記頻度の極小点間の中間位置を前記撮像指定領域の中心に定め、前記ヒストグラムの縦方向分布及び横方向分布の何れか一方の前記最大頻度位置を挟む前記2つの極小点間の距離と、前記登録顔画像の撮像指定領域の縦横比に基づいて、前記撮像顔画像の撮像指定領域の縦横のサイズを算出して、前記第1占有率の算出に用いる前記撮像指定領域の範囲を決定することを第5の特徴とする。これにより、第1占有率の算出に用いる撮像指定領域の範囲を撮像顔画像の顔領域のサイズに基づいて適正に決定されるため、初期の位置合わせの左右上下方向のずれが補正され第1占有率の算出が行われるので、利用者は左右上下方向の細かな位置合わせのずれを気にせず撮像処理ができるので、迅速な処理が可能となる。
更に好ましくは、上記第4または第5の特徴の本発明に係る顔画像照合システムにおいて、前記位置合わせ判定手段は、位置合わせが適正でないと判定した場合に、前記撮像指定領域の範囲を変更して、変更された前記撮像指定領域に基づき、前記第1占有率の算出を行い、前記第2占有率と比較し、その比較結果に基づいて位置合わせの適正を再度判定することを第6の特徴とする。これにより、利用者は、ほぼ1回の撮像処理で適正な撮像顔画像を得ることができる。
更に好ましくは、上記何れかの特徴の本発明に係る顔画像照合システムにおいて、前記認証時における顔画像の撮像時に用いる撮像指定領域の縦横比は、認証対象者の前記登録顔画像の撮像指定領域の縦横比を用いて設定されることを第7の特徴とする。これにより、撮像指定領域の縦横比を認証対象者(利用者)の個々の顔の縦横比に合わせて調整できるため、位置合わせ判定手段による判定精度、更には、照合判定精度が向上する。
更に好ましくは、上記何れかの特徴の本発明に係る顔画像照合システムにおいて、ICカードリーダ機能部を備え、ICカードに記録された前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率を前記ICカードリーダ機能部で読み取り、前記位置合わせ判定手段で使用することを第8の特徴とする。これにより、認証個所に設置された顔画像照合システムは、ICカードに記録された登録顔画像と第2占有率を読み出すことで、位置合わせ判定及び照合判定の両方に必要なデータを同時に取得でき、認証個所で撮像顔画像を取得することにより高い認識率で顔画像照合による個人認証が可能となる。
更に好ましくは、上記第7の特徴の本発明に係る顔画像照合システムにおいて、ICカードリーダ機能部を備え、ICカードに記録された前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率と前記撮像指定領域の縦横比を前記ICカードリーダ機能部で読み取り、前記認証時における顔画像の撮像時に前記縦横比を、前記位置合わせ判定手段で前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率を使用することを第9の特徴とする。これにより、認証個所に設置された顔画像照合システムは、ICカードに記録された登録顔画像と第2占有率と撮像指定領域の縦横比を読み出すことで、位置合わせ判定及び照合判定の両方に必要なデータを同時に取得でき、更に、撮像指定領域の縦横比を認証対象者(利用者)の個々の顔の縦横比に合わせて調整できるため、位置合わせ判定手段による判定精度、更には、照合判定精度が向上するため、認証個所で撮像顔画像を取得することにより高い認識率で顔画像照合による個人認証が可能となる。
本発明に係るICカードは、上記第8の特徴の本発明に係る顔画像照合システムで使用可能なICカードであって、ICカード所有者の前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率を記憶していることを第1の特徴とする。これにより、本特徴のICカードを利用することで、上記第8の特徴を備えた顔画像照合システムによる作用効果を奏することができる。
本発明に係るICカードは、上記第9の特徴の本発明に係る顔画像照合システムで使用可能なICカードであって、ICカード所有者の前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率を記憶していることを第2の特徴とする。これにより、本特徴のICカードを利用することで、上記第8の特徴を備えた顔画像照合システムによる作用効果を奏することができる。
本発明に係る顔画像照合システム(以下、適宜「本発明システム」という。)の一実施の形態につき、図面に基づいて説明する。尚、従来の顔画像照合システムの構成要素と重複する部分には同じ符号を付して説明する。
〈第1実施形態〉
図4に、本発明システムの構成例を示す。顔画像照合システムは、ICカード301、リーダライタ装置302(ICカードリーダ機能部を含む)、CCDカメラ303、PC304から構成され、PC304内部には、画像照合処理部401、ユーザインタフェース402、DB305を含むメモリで構成されており、ユーザインタフェース402はCCDカメラ303から撮像された動画像を表示したり、取得した登録画像を表示したり、認証の結果を表示させる表示装置403、本発明システムを利用する上で、必要な閾値などを入力する入力装置404で構成される。リーダライタ装置302、CCDカメラ303は、画像照合処理部401内にあるUSBポートを介してPC304に接続されている。PC304内蔵メモリに存在するCCDカメラ303用ドライバソフト(図示せず)を動作させることでCCDカメラ303から顔画像を撮像し取得することが可能である。同様にPC304内蔵メモリに存在するリーダライタ装置302用ドライバソフト(図示せず)を動作させることでリーダライタ装置302を動作させ、PC304からICカード301への書込み、読出しを可能としている。CCDカメラ303から取得したICカード301の使用者本人の顔画像をICカード301へ登録する等の動作が可能である。
PC304の内蔵メモリにあるDB305は、認証対象者の顔画像データを登録するためのものである。本実施形態では、登録する顔画像データは、本発明システムで取り扱うデータ量を削減するために白黒化されており、登録する顔画像データに色データは扱わない。色データを扱うのは、後述する顔位置合わせの処理においてのみである。
画像照合処理部401では、PC304内蔵メモリにあるDB305から 認証対象者の顔画像と、ICカード301からリーダライタ装置302を経由して使用者本人の顔画像と、CCDカメラ303から取得される撮像画像から、顔画像照合処理(本人認証)を行う。画像照合処理部401の内部構成として、リーダライタ装置と接続されるUSBポート、CCDカメラ303と接続されるUSBポート、それぞれのUSBポートと内部バスでつながりシステムを制御するCPUと、DB305を含み、撮像画像をICカード301へ登録するための本人登録プログラム、本人認証の準備を行う本人認証プログラム、認証を実行する認証アルゴリズムプログラム、を保持しているメモリから構成している。
以上、図4に示す本発明システムの構成例は、図3に例示した従来の顔画像照合システムの外観図の構成と基本的に同じ構成である。尚、画像照合処理部401は、PC304のハードウェアと、内蔵メモリに格納された画像照合処理用の上記各プログラム及び後述する位置合わせ判定手段405の判定処理を実行する位置合わせ判定プログラムを、画像照合処理部401を構成する上記CPUで実行することで実現される。ここで、本発明システムに特有の位置合わせ判定手段405は、画像照合処理部401の一機能として、画像照合処理部401内に構成される。
図1のフローチャートに、本発明システムのICカード301への本人顔画像の登録処理の手順を示す。
先ず、ステップS11において、本発明システムの運用者は、顔色彩(例えば、肌色)として抽出するためのHSVデータ(H:色彩、S:彩度、V:輝度)の範囲を設定する。運用者は、ユーザインタフェース402の入力装置404を操作して、表示装置403上に表示されたユーザインタフェース画面(図5参照)のプルアップメニュー504のパラメータ設定ボタンに用意されている顔色彩の範囲(H:max値、min値、S:max値、min値、V:max値、min値)を入力し、初期設定を行う。
ステップS12において、ICカード301に登録すべき使用者本人の顔画像をCCDカメラ303により撮像し、PC304の内蔵メモリに記録する。CCDカメラ303の撮像画像はリアルタイムに、ユーザインタフェース画面の撮像画像表示部502(図5参照)に表示される。撮像画像表示部502には、顔の位置合わせのための楕円指標505が表示されている。使用者(もしくは運用者)は、この楕円指標505と顔画像がほぼ一致した場合、入力装置404を操作して、ユーザインタフェース画面のプルアップメニュー504に用意されている画像撮像シャッタを押して画像を取り込む。以降は、PC304内部メモリに保持されている本人登録プログラムに沿って実行される。取り込まれた画像データは、CCDカメラ303からUSBポートを経由して、PC304に取り込まれ、PC304内のメモリに保持される。
ステップS13において、PC304によりメモリに保持された画像の処理を以下の要領で行う。撮像画像表示部502に表示された楕円指標505の楕円に外接する長方形(撮像指定領域の一例)をもって画像処理の初期画面を設定する。初期画像の水平方向の画素数、垂直方向の画素数から初期画面の画素数をPC304 にて算出し、初期画像の画素数(S1)を決める。但し、撮像画像表示部502に、楕円指標505が固定表示されているので、初期画像の画素数(S1)は楕円の短径上の画素数と長径上の画素数により一定に決まっている。初期画面上の画素の位置座標を(m、n)で表す。但し、m、nは、0<m<短径上の画素数、0<n<長径上の画素数を条件とする。
ステップS14では、PC304により顔色彩抽出を行なう準備として、初期画面の座標(m、n)(0<m<短径上の画素数、0<n<長径上の画素数)の画素に対してRGB形式からHSV形式への変換を行う。画素毎に下記の数3に示す変換を行い、変換後のHSVデータをPC304内メモリに記録する。HSV系色空間は、色をH(Hue/色相)、S(Saturation/彩度)、V(Value/明度)で表す色空間でRGB系色空間から計算することができる。従来技術で示したYHC系はHSV系と同等の色空間である。
Figure 2005141678
ステップS15において初期画面の座標(m、n)のHSV値を逐次、既にパラメータ設定された顔色彩領域であるHSV範囲値と比較する。その顔色彩領域範囲内にある画素の数をメモリへ加算していく。初期画面の全ての座標に対して、比較を終了したときに記録された画素の総数を顔色彩画素数(S2)としてPC304の内蔵メモリに記録する。
ステップS16において顔色彩画素数(S2)を初期画面の総画素数(S1)で除して、登録顔画像の顔色彩占有比率を第2占有率(SP=S2/S1)として計算する。
ステップS17で、この登録顔画像はICカード301およびPC304の内蔵メモリのDB305へ登録する。上述した第2占有率(SP)は、登録データに添付して、ICカード301へ保存する。以上で、本人画像登録処理を終了する。
尚、本実施形態では、ICカード301への顔画像登録は白黒画像として登録している。また、ユーザインタフェース画面の登録顔画像表示部501(図5参照)に表示される登録画像も白黒画像として表示している。撮像画像の白黒化は、登録データ数削減のために行われており、各画素におけるRGBデータの各データ値を加算し、1/3にすることで白黒変換している。
図2のフローチャートに、本人認証時の処理手順を示す。
使用者によりICカード301がリーダライタ装置302に挿入される。使用者は、CCDカメラ303の前に立ち、ユーザインタフェース画面の撮像画像表示部502に自身の顔が撮像されていることを確認して、ユーザインタフェース画面のプルアップメニュー504に設定されている本人認証を開始するための認証開始スイッチを入れると本人認証を実行開始する。以降はPC304内部メモリに保持されている本人認証プログラムにそって実行される。尚、以下の処理手順において、ステップS23〜S27の処理が、位置合わせ判定手段405によって実行される。
ステップS20において、ICカード301からICカード使用者本人の登録顔画像データと添付されているSP値(第2占有率)を読み出す。読み出された顔画像データ及びSP値はICカード301からリーダライタ装置302を介して、画像照合処理部401にあるUSBポートから、PC304内のメモリに送られて記録される。
ステップS21において、すでに設定された顔色彩の範囲(H:max値、min値、S:max値、min値、V:max値、min値)を、PC304により読み出す。
ステップS22において、CCDカメラ303からICカード301の使用者の顔画像を含む画像(撮像顔画像)を撮像し、PC304の内蔵メモリに記録する。
ステップS23において、撮像顔画像は、登録顔画像と同様の処理手続きで、楕円指標505に外接する長方形(撮像指定領域の一例)をもって初期画面を割り出し、初期画面の画素数(S3)を算出する。撮像画像表示部502に、楕円指標505が固定表示されている場合は、登録顔画像の初期画面の画素数(S1)と等しくなる。
ステップS24では、登録顔画像の登録時と同様の処理手続きで初期画面の座標(m、n)のRGB値をHSV値に変換する。変換は初期画面の全ての座標の画素に対して行い、変換後のHSVデータをPC304内のメモリに記録する。
ステップS25において、登録顔画像の登録時に設定された顔色彩の色範囲と、PC304内のメモリに記録されたHSVデータを比較し、その顔色彩領域範囲にある顔色彩画素数(S4)を算出する。
ステップS26において、撮像顔画像の顔色彩占有比率を、第1占有率(SR=S4/S3)として算出する。
ステップS27において、登録顔画像の第2占有率SPと認証時の撮像顔画像の第1占有率SRを比較し、SP<SRであれば、位置合わせが適正に行われたと判定する。ここで、判定条件を、下記の数4に示す判定式を用いても構わない。数4において、Δ1、Δ2は、第2占有率SPと第1占有率SRの一致度によって位置合わせの適正度を判定する場合の判定誤差であり、Δ1、Δ2を小さく設定することで、位置合わせの判定精度を高めることができる。
Figure 2005141678
ステップS27で位置合わせが適正であると判定されなかった場合に、ステップS22に戻ることで撮像顔画像を再度取得し、ステップS23〜S27の処理を再度実行する。
ステップS28において、ステップS27で位置合わせが適正であると判定された場合に、適正に位置合わせされて得られた撮像顔画像と登録顔画像を用いて、認証アルゴリズムのプログラムを実行する。本実施形態では、認証アルゴリズムとして、後述する主成分分析法(固有顔アルゴリズム)等の既存の認証アルゴリズムを使用している。認証処理を行った後、本人と認証した場合は、認証アルゴリズムを終了し、本人と認証しない場合は、例えば、インターフェース画面上に、撮像顔画像の撮像のやり直しを指示する出力信号を発生し、ステップS22へ戻り画像を再度取得することを使用者に促す。
次に、認証アルゴリズムについて、図9、図10のフローチャートを参照して概略説明する。本実施形態の認証アルゴリズムは、従来から使用されている主成分分析法に基づいている。
図9に、DB305に保存された登録顔画像のデータから固有顔の作成を行う第1の準備処理(ステップS51〜S56)と、級内分散、級間分散の導出を行う第2の準備処理(ステップS57〜S58)の流れを示す。また、図10に、登録顔画像と撮像顔画像の照合による認証処理の流れを示す。
ステップS51では、DB305の登録顔画像のデータ(白黒)(f0)を用いて平均顔(fa)を作成する。平均顔(fa)を求めるにはDB305に登録されている全ての顔画像の各画素(白黒)の平均値を求めればよい。平均顔(fa)は、各顔データの偏差を求めることに使用される。
ステップS52では、各登録顔画像のデータ(f0)と平均顔(fa)のデータの差分を取ることで各偏差データ(D0)を導出する。差分は画素毎に計算される。この偏差データは各登録顔画像の個性(特徴・または主成分)を表現している。
ステップS53で、全偏差データを1つの行列にまとめ、その行列のヤコビアン計算により、 固有ベクトルと固有値を算出する。ステップS54で、算出した固有ベクトルを固有値の大きい順にソートし,その上位から作成する固有顔数分、例えば10個を認証で使用する固有顔ベクトルとする。この固有ベクトル数は固有空間の次元となり、この10次元空間上で本人の領域(本人クラス)、メンバの領域(他人クラス)、使用者撮像データの領域(後述する)を配置(写像)し、各々の中心間距離を測ることで本人認証を行う。固有ベクトルは各偏差データを強調する方向に延びており、本空間上に写像された各登録データは、個性(特徴・または主成分)を強調させて配置されうる。
ステップS55では、ステップS52で求めた各偏差データをステップS54で求めた固有顔ベクトルを用いて表現 (固有顔空間への写像)する。ステップS56において、本人クラス,他人クラスの領域を求めるために各偏差データを固有顔空間に写像し,各固有顔ベクトルに対する本人クラス、他人クラスの重みの平均値(センタ値)を算出する。
ステップS57において、固有顔空間へ写像し,本人クラス,他人クラスの夫々の中心からの距離を算出する。算出した距離の最も小さい値を,認証で用いる級内分散(CWD0)とする。
ステップS58において、サンプルデ−タから固有顔空間での顔画像を生成する。生成した顔画像デ−タと各登録顔画像のデータとの差分の平均(1画素あたり)を算出する。算出した最小の差分を,認証で用いる級間分散(SD0)として使用する。
上記ステップS51〜S58の処理により、認証の準備が行われる。次に認証処理について説明する。
認証にあたっては、まずCCDカメラ303から使用者の撮像顔画像のデ−タ(f1)をPC304本体に取得する。次に、使用者の撮像顔画像のデ−タ(f1)を使用し、以下の処理を行う。
ステップS61において、撮像された使用者の撮像顔画像のデ−タ(f1)から、ステップS51で求めた平均顔(fa)のデータを引き、偏差データ(D1)を求める。
ステップS62において、ステップS61で求めた偏差データ(D1)を準備された固有顔空間へ写像し、本人クラス、他人クラスの夫々の中心からの(級内)距離(Cwd1)を算出する。
ステップS63において ステップS58の処理を使用者の撮像顔画像のデ−タ(f1)を用いて実行し、(級間)距離(Sd1)を導出する。ステップS64、S65、S66、S67の各ステップにおいては、以下の数5に示す条件でカテゴリ分類を実行する。
Figure 2005141678
以上の認証アルゴリズムにより、(1)本人の顔画像、(2)他人の顔画像、(3)データベースにない顔画像、(4)顔画像でない、の4つに分類可能となる。(2)、(3)、(4)に分類された場合には、本人でないとして、本実施形態ではダイアログ表示させて、再度、使用者の撮像顔画像データを取得し認証処理を実施している。
〈第2実施形態〉
次に、本発明システムの第2実施形態について説明する。本発明システムの構成は第1実施形態と同じであるが、位置合わせ判定手段による位置合わせ判定処理が、第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と相違する位置合わせ判定手段による位置合わせ判定処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
本第2実施形態では、顔色彩領域の分布を示すヒストグラムを応用することにより、顔画像の位置合わせはより利便性のよいものとなる。図6に、第2実施形態の本人認証時のフローチャートを示す。
使用者によりICカード301がリーダライタ装置302に挿入される。使用者は、CCDカメラ303の前に立ち、ユーザインタフェース画面の撮像画像表示部502に自身の顔が撮像されていることを確認して、ユーザインタフェース画面のプルアップメニュー504に設定されている本人認証を開始するための認証開始スイッチを入れると本人認証を実行開始する。以降はPC304内部メモリに保持されている本人認証プログラムにそって実行される。尚、以下の処理手順において、ステップS33〜S38の処理が、位置合わせ判定手段405によって実行される。
ステップS30において、ICカード301からICカード使用者本人の登録顔画像データと添付されているSP値(第2占有率)を読み出す。読み出された顔画像データ及びSP値はICカード301からリーダライタ装置302を介して、画像照合処理部401にあるUSBポートから、PC304内のメモリに送られて記録される。読み出された本人の登録顔画像データの横と縦の大きさから楕円指標505の水平方向短径(a)と垂直方向長径(b)を算出し、その比率(アスペクト比)をASP=b/aとして算出する。
ステップS31において、既に設定された顔色彩の範囲(H:max値、min値、S:max値、min値、V:max値、min値)を、PC304により読み出す。
ステップS32において、CCDカメラ303からICカード301の使用者の顔画像を含む画像(撮像顔画像)を撮像し、PC304の内蔵メモリに記録する。
ステップS33において、PC304の内蔵メモリに記録された撮像顔画像から座標(p,q)位置のRGB値をHSV値に変換してPC304内部メモリに記録する。得られた撮像顔画像に存在する画素の全ての座標データに対してHSV変換を行う。
ステップS34において、PC304の内蔵メモリに、水平方向ヒストグラム用メモリ領域HH(p)、垂直方向ヒストグラム用メモリ領域HV(q)を設けて、水平、垂直用ヒストグラムの作成準備を行う。ここで、HH(p)は水平方向の座標pにおいて縦(垂直)方向に走査したときの顔色彩領域にある画素の数(度数)を示している。また、HV(q)は垂直方向の座標qにおいて横(水平)方向に走査したときの顔色彩領域にある画素の数(度数)を示している。
座標(p、q)のHSVデータ値を、既に設定されている顔色彩領域の範囲と比較し、条件を満たしている場合、下記の数6に示す加算処理により、ヒストグラム用メモリ領域HH(p)、HV(q)へ度数の加算を行う。
Figure 2005141678
以上の操作を得られた撮像顔画像に存在する画素の全ての座標データに対して実行し、ヒストグラム1枚分を完成させる。
ステップS35において、ヒストグラムの度数の最大値とその左右の極小値を求める。水平方向の各画素において、ヒストグラムの度数を比較し、度数の最大値HHmax値、その右の極小値HH値、その左の極小値HH値を検出する。同様に、垂直方向については、度数の最大値HVmax値、その右の極小値HV値、その左の極小値HV値を検出する。
引き続き、楕円指標の表示位置を決定するために、楕円指標の中心座標とその大きさを設定する。楕円指標の中心座標(m,n)は下記の数7で、楕円指標の大きさは下記の数8で、夫々与えられる。数7、数8により設定された楕円指標は、インターフェース画面の撮像画像領域504に配置表示される。
Figure 2005141678
Figure 2005141678
ステップS36において、楕円指標に外接する長方形をもって初期画面を割り出し、初期画面の画素数S5を算出する。また、ヒストグラムHH(p)の面積から、顔色彩領域範囲にある顔色彩画素数S6を算出する。
ステップS37において、撮像顔画像の顔色彩占有比率を、第1占有率(SL=S6/S5)として算出する。第1占有率(SL)の計算は、第1実施形態における本人認証フローのステップS26の第1占有率(SR=S4/S3)の計算と同様である。
ステップS38において、登録顔画像の第2占有率SPと認証時の撮像顔画像の第1占有率SLを比較し、SP<SLであれば、位置合わせが適正に行われたと判定する。ここで、判定条件を、下記の数9に示す判定式を用いても構わない。数9において、Δ1、Δ2は、第2占有率SPと第1占有率SLの一致度によって位置合わせの適正度を判定する場合の判定誤差であり、Δ1、Δ2を小さく設定することで、位置合わせの判定精度を高めることができる。
Figure 2005141678
ステップS38で位置合わせが適正であると判定されなかった場合に、ステップS39を経由して、ステップ36に戻ることで初期画面の割り出しを再度行い、ステップS37〜S387の処理を再度実行する。ステップS39では、楕円指標の中心座標(m,n)、楕円指標の大きさ、またはその両方の何れかの微調整を行う。
ステップS40において、ステップS38で位置合わせが適正であると判定された場合に、適正に位置合わせされて得られた撮像顔画像のサイズ調整を行う。サイズ調整の拡大率(縮小率)は、撮像画像の水平方向短径(HH−HH)(ステップ39で楕円指標の大きさ微調整がされた場合は微調整後の水平方向短径)の大きさと、ICカードから読み出された画像の水平方向の大きさ(a)で決まる倍率a/(HH−HH)を撮像顔画像に乗じてサイズ調整を行う。
引き続き、ステップ41において、サイズ調整後の撮像顔画像と登録顔画像を用いて、認証アルゴリズムのプログラムを実行する。本第2実施形態では、認証アルゴリズムとして、後述する主成分分析法(固有顔アルゴリズム)等の既存の認証アルゴリズムを使用している。認証処理を行った後、本人と認証した場合は、認証アルゴリズムを終了し、本人と認証しない場合は、例えば、インターフェース画面上に、撮像顔画像の撮像のやり直しを指示する出力信号を発生し、ステップS32へ戻り画像を再度取得することを使用者に促す。
次に、上記第1及び第2実施形態の別実施形態について説明する。
〈別実施形態1〉
上記各実施形態では、本人顔画像の登録処理における初期画像は、楕円指標505の楕円に外接する長方形で与えられるため、楕円指標505が、認証対象者の顔の形に拘わらず一定の場合は、初期画像の縦横比も一定となり、認証時の撮像顔画像の取得に用いる楕円指標505も同じとなり、第1占有率及び第2占有率の計算の基礎となる初期画像の縦横比は、全ての認証対象者について同じとなる。そこで、本別実施形態では、本人顔画像の登録処理における第2占有率の計算において、初期画面を、認証対象者別に個々の顔領域の縦横のサイズに合わせて調整することで、初期画像の認証対象者別に異なる初期画像の画素数を用いるようにする。従って、初期画面を形成する長方形は、必ずしも登録時に用いる楕円指標505に外接しない。
そして、認証対象者別に調整された初期画像に基づいて算出された第2占有率と、計算の基礎となった初期画像の縦横比を、登録顔画像とともにICカード301に登録する。
ICカード301に登録された初期画像の縦横比は、本人認証時のフローにおいて、撮像顔画像の取得時に表示する楕円指標505の縦横比(水平方向短径と垂直方向長径の比)に反映され、登録時に顔領域と判定された領域の縦横比と適合した楕円指標505がユーザインタフェース画面の撮像画像表示部502(図5参照)に表示される。これにより、より正確な顔の位置合わせが期待される。つまり、登録時に固定の楕円指標505を用いても、認証時には、登録された登録顔画像に適合した楕円指標505を用いる。
次に、本別実施形態を第1実施形態の位置合わせ判定処理に適用する場合は、ステップS23における初期画面の割り出しに同じ縦横比を用いる。それ以外の処理は第1実施形態と同じである。但し、本別実施形態では、初期画面が登録顔画像の顔領域のサイズに合わせて割り出されているため、撮像時の位置合わせがずれると、顔領域が初期画面外に外れるため、第1占有率が大幅に低減するため、位置合わせのずれが的確に判定できる。
次に、本別実施形態を第2実施形態の位置合わせ判定処理に適用する場合は、ステップS30におけるASPの計算を行わずに、ASPとして登録顔画像の初期画像の縦横比を用いればよい。それ以外の処理は第2実施形態と同じである。
〈別実施形態2〉
上記各実施形態では、登録顔画像、その登録顔画像の第2占有率、或いは、上記別実施形態の初期画像の縦横比は、認証対象者本人のものを、何れも当該本人の使用するICカードに登録する形態であった。また、本発明システムは、本人認証時の認証アルゴリズムの実行に際して(ステップS28またはS41)、その準備処理においてDB305に保存された登録顔画像を使用することから、登録顔画像をICカード301とPC304の内蔵メモリのDB305の両方に登録している。そこで、上記各実施形態において、ICカード301に登録顔画像、その登録顔画像の第2占有率、或いは、上記別実施形態の初期画像の縦横比を登録せずに、全て内蔵メモリのDB305に登録するようにしても構わない。この場合、認証時に、登録顔画像、第2占有率、或いは、縦横比のデータをICカード301からではなく、DB305から取得するようにする。
更に、登録顔画像、第2占有率、或いは、縦横比のデータを、本人認証を一元管理するホストコンピュータ等の外部メモリに登録データとして一元的管理可能に保存して、認証個所に配置された本発明システムと上記ホストコンピュータを、コンピュータネットワークを介してデータ送受信可能に接続して構成し、認証時に、登録顔画像、第2占有率、或いは、縦横比のデータをICカード301からではなく、上記外部メモリから取得するようにしても構わない。
〈別実施形態3〉
上記各実施形態では、登録顔画像の取得と、認証時の撮像顔画像の取得を同じ装置を用いて行う場合につき説明したが、実際の運用において、登録顔画像の取得と、認証時の撮像顔画像の取得は、別システムで行うようにしても構わない。
本発明に係る顔画像照合システムの一実施形態における本人顔画像登録時の処理手順を示すフローチャート 本発明に係る顔画像照合システムの第1実施形態における本人顔画像認証時の処理手順を示すフローチャート 従来の顔画像照合システムのシステム構成例を示す外観図 本発明に係る顔画像照合システムの一実施形態におけるシステム構成例を示すを示すブロック構成図 顔画像照合システムにおけるユーザインタフェース画面の一構成例を示す説明図 本発明に係る顔画像照合システムの第2実施形態における本人顔画像認証時の処理手順を示すフローチャート 特許文献1に開示された従来の顔色彩抽出方法を説明する図 特許文献1に開示された従来の顔色彩処理装置の構成を示すブロック構成図 本発明に係る顔画像照合システムで用いる認証アルゴリズムの一例における準備処理を示すフローチャート 本発明に係る顔画像照合システムの認証アルゴリズムの一例における認証処理を示すフローチャート
符号の説明
1. 顔領域検出手段
11. 座標変換器
12. ヒストグラム生成器
13. メモリ
14. 顔領域判定器
101. AD変換器
301.ICカード
302.リーダライタ装置
303.CCDカメラ
304.パーソナルコンピュータ (PC)
305.PCの内蔵データベース(DB)
401.画像照合処理部
402.ユーザインタフェース
403.表示装置
404.入力装置
405.位置合わせ判定手段
501.登録顔画像表示部
502.撮像画像表示部
503.認識状況表示部
504.プルアップメニュー
505.楕円指標

Claims (12)

  1. 認証時に撮像した撮像顔画像と、予め登録されている本人の登録顔画像とを比較照合することにより、本人認証を行うことが可能な顔画像照合システムであって、
    前記撮像顔画像の顔領域が適正に位置合わせされて撮像されたか否かを判定する位置合わせ判定手段を備え、
    前記位置合わせ判定手段は、前記撮像顔画像の撮像指定領域に占める顔色彩領域の割合を第1占有率として算出し、前記第1占有率と、前記登録顔画像の撮像指定領域に占める顔色彩領域の割合として登録時に予め算出された第2占有率とを比較し、その比較結果に基づいて位置合わせの適正を判定することを特徴とする顔画像照合システム。
  2. 前記位置合わせ判定手段は、前記第1占有率が前記第2占有率以上の場合に、位置合わせが適正であると判定することを特徴とする請求項1に記載の顔画像照合システム。
  3. 前記位置合わせ判定手段は、前記第1占有率が前記第2占有率に対して所定の誤差範囲内にある場合に、位置合わせが適正であると判定することを特徴とする請求項1に記載の顔画像照合システム。
  4. 前記位置合わせ判定手段は、
    位置合わせが適正でないと判定した場合に、前記撮像顔画像の撮像のやり直しを指示する出力信号を発生し、
    新たに撮像された前記撮像顔画像が再入力されると、再入力された前記撮像顔画像に基づき、前記第1占有率の算出を行い、前記第2占有率と比較し、その比較結果に基づいて位置合わせの適正を再度判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の顔画像照合システム。
  5. 前記位置合わせ判定手段は、
    前記撮像顔画像を横方向及び縦方向に走査して前記顔色彩領域が各走査線上に存在する頻度の縦方向分布及び横方向分布のヒストグラムとして生成し、
    前記ヒストグラムに基づいて前記第1占有率の算出に用いる前記撮像指定領域の範囲を決定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の顔画像照合システム。
  6. 前記位置合わせ判定手段は、
    前記ヒストグラムの横方向分布の最大頻度位置を挟む左右直近の前記頻度の極小点間の中間位置と、前記ヒストグラムの縦方向分布の最大頻度位置を挟む上下直近の前記頻度の極小点間の中間位置を前記撮像指定領域の中心に定め、前記ヒストグラムの縦方向分布及び横方向分布の何れか一方の前記最大頻度位置を挟む前記2つの極小点間の距離と、前記登録顔画像の撮像指定領域の縦横比に基づいて、前記撮像顔画像の撮像指定領域の縦横のサイズを算出して、前記第1占有率の算出に用いる前記撮像指定領域の範囲を決定することを特徴とする請求項5に記載の顔画像照合システム。
  7. 前記位置合わせ判定手段は、
    位置合わせが適正でないと判定した場合に、前記撮像指定領域の範囲を変更して、変更された前記撮像指定領域に基づき、前記第1占有率の算出を行い、前記第2占有率と比較し、その比較結果に基づいて位置合わせの適正を再度判定することを特徴とする請求項5または6に記載の顔画像照合システム。
  8. 前記認証時における顔画像の撮像時に用いる撮像指定領域の縦横比は、認証対象者の前記登録顔画像の撮像指定領域の縦横比を用いて設定されることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の顔画像照合システム。
  9. ICカードリーダ機能部を備え、
    ICカードに記録された前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率を前記ICカードリーダ機能部で読み取り、前記位置合わせ判定手段で使用することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の顔画像照合システム。
  10. ICカードリーダ機能部を備え、
    ICカードに記録された前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率と前記撮像指定領域の縦横比を前記ICカードリーダ機能部で読み取り、前記認証時における顔画像の撮像時に前記縦横比を、前記位置合わせ判定手段で前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率を使用することを特徴とする請求項8に記載の顔画像照合システム。
  11. 請求項9に記載の顔画像照合システムで使用可能なICカードであって、
    ICカード所有者の前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率を記憶していることを特徴とするICカード。
  12. 請求項10に記載の顔画像照合システムで使用可能なICカードであって、
    ICカード所有者の前記登録顔画像及びその登録顔画像の前記第2占有率と前記撮像指定領域の縦横比を記憶していることを特徴とするICカード。
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